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セーフ・ランディング "Landing Strip" 市場が飽和したとビジネスパートナーから相談を受けた。ライバル製品を積んだ飛行機を回収し、サンディ海岸飛行場へ届けてくれ。スナイパーを連れて行ったほうがいいだろう。プロの仕事を見せてくれたら、同じような仕事をまた紹介しよう。それから、しっかり準備できるような広さのアパートを用意しろ。失敗はしたくない。 セーフ・ランディング "Landing Strip"概要 詳細 ミッション攻略 動画 概要 飛行機を盗み飛行場に届ける 詳細 差出人 解除ランク プレイヤー人数 チームのライフ数 レスター 22 2~4人 1 制限時間 失敗の条件 無し 全滅・飛行機破壊 時刻 時間帯設定 手配度発生 天候設定 変化 不可 無し 不可 ミッション攻略 1.飛行機を盗め 味方との連携が無いと難しいジョブ。意思疎通ができるなら積極的に活用すること。 敵が10人ほど集まりシャマールを護衛している。遮蔽物が少ないが車の残骸があるのでカバーを取り、スナイパーライフルで一人ずつ始末していこう。 シャマールに乗り込むとグレンジャーに乗った増援が来るが、すぐに離陸すれば問題ない。 2.飛行機を飛行場に届けろ 3.飛行機を飛行場まで守れ 目的地のサンディ海岸飛行場には敵の大群が待機しており、そのまま飛行機を突っ込ませるとロケットランチャーの餌食になる。そのため、飛行機を着陸させる前に別働隊が飛行場の安全を確保する必要がある。 パイロットと一緒に飛行機に乗り込み、飛行場の上空から味方がダイブするのが一般的だが、意思の疎通が出来てないとパイロットがダイブ不可能なほど超低空飛行したり、同乗者がいつまでも飛行機に乗ったままでいたりと、いろいろともどかしい。 飛行機を別地点に着陸させ敵を始末しようとしても、増援が飛行機を優先的に破壊しようとしてくるため、一度確保した飛行機から離れると高確率で失敗する。 幸いにもサンディ海岸飛行場の敵はジョブ開始時点から出現しているので、先に飛行場の安全を確保してから飛行機に向かっても良い。シャマールに乗り込むと飛行場にも増援が発生するので、1~2人は飛行場で防衛をしているといいだろう。 別働隊はパラシュート降下ではなく普通に車で飛行場に向かい敵を殲滅するのも手。その場合、シャマールのパイロットはわざと遠回りして飛行し時間をかけるといい。飛行場までは6kmほどあるため普通に飛ぶと飛行機の方が早く着いてしまう。 パイロットは飛行場の安全を確保できたかどうかが分かりにくいため、安全を確保できたら地上部隊はパイロットにメッセージを送ると確実。 動画 youtubeの動画とURLリンクを記載する所です。
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92 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 14 03 31.91 ID b3H3ZjrBI 創作疑惑が続く中一件報告 これまた昔の話 高校時代に空き教室で机くっ付けて遊んでいた セッション中興奮したPLが、なりきりが高じて 傘を剣に見たててブンブン振り回し始めた 危ないと言っても、傘だから大丈夫とか言って振り回し続け ついにはジャンプしながら振り出したり ジャンプして横回転しながら振り回したりした 危ないからやめろと言っても「当たらないように振ってるから大丈夫」と聞く耳を持たず そのまま回転しつつ机の角にωから落着 この事件以降暫く彼は大人しくなった 93 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 14 13 46.79 ID uQoc+ydh0 92 それだけの醜態演じて、暫く大人しくなっただけなのか 94 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 14 21 38.07 ID Hk7g+kP90 92 興奮して物を振り回すのは、せめて高校入学までに卒業しろって感じ 95 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 14 23 49.55 ID 5HVnGG490 [1/4] 痛い目見ねぇとやってることにどんなデメリットが発生するかの 想像力が働かないアホも高校くらいならまぁいるよ、許されるかはともかく その辺で人並みの理性を培えないと以降苦労するが 96 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 15 08 22.34 ID onGB4r5i0 [1/2] まぁ自爆しただけで済んだならよかったんじゃない 振り回してたら他人の目に刺さったとかよく聞く話よ 97 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 15 10 03.89 ID SWpe0MRd0 [2/2] 多分他人の目に、とかだったら このスレでの報告とかを超えてるだろうしなー 普通に逮捕か補導か賠償か何か食らって 関係者は「思い出したくもねえ忌まわしい」って反応で 98 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 15 13 11.49 ID VXVaEu2l0 流し読みしたせいで中一の話かと勘違いしたが 高校生がこんなアホやらかした上で自爆したのか スレ381
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ガルガンディア(Pixivファンタジア) アイゼルン皇帝。魔王。 力こそが全てというのが彼の思想であり、 息子マクシミリアンの黒狼騎士団を筆頭に 絶対的な力による世界制覇を目論む。 ~略歴~ 自身は直属の大隊を率いて二杖門に進軍し、 そこでアンザール軍との間に生じた二杖門の戦いに参戦している。 二杖門の戦いの後、アイゼルンの全戦力を帝都グレンデルに集結させ、 更にマクシミリアンと黒狼騎士団への援助を断ち切り、孤立させる。 (→『ガルガンディアの裏切り』) 最終決戦であるグレンデル平原の戦いの後、 帝都グレンデルにてヴァイオラ、フレデリカ、マクシミリアンらを前に、 両の剣で自らの首を切り落とし果てた。 ■ 語源は不明。 語源候補はGargantua(ガルガンチュワ、ガルガンテュア) もしくは北欧神話のオーディンの別名Galga Farmr(ガルガ・ファルムル) ガルガンチュワは中世フランスの巨人伝説に登場する巨人。 アーサー王に仕えて周辺の敵国軍と戦ったり、フランスで泥酔して小川を作ったり、 モンサンミッシェルを現在のような小島にしたりと荒唐無稽な活躍をする。 それらの逸話が1532年の「ガルガンチュワ年代記」に記されるが、 後に人文主義者のフランソワ・ラブレーによって書かれた創作 「パンタグリュエル物語」が発表されたことによって、彼の創作物と見なされるようになった。 ガルガ・ファルムルは北欧神話に登場するオーディンの別名。 Galgaは「絞首架」、Galga farmrで「絞首台の荷(主)」を意味する。 オーディンはルーン文字の秘密を知るために世界樹で首を吊っており、これが由来と思われる。 北欧において絞首(と串刺し)は重要な意味を持ち、生贄や王はこのやり方で神に捧げられた。 某高等弁務官の乗艦名でもあるが完全に死亡フラグである。 発音の一致割合からガルガンチュワが語源の第一候補であるが、 ガルガ・ファルムルはガルガンディアの最期を暗示しているかのようである。 PixivファンタジアⅡにどう見てもガルガンディアなキャラクターが登場する。 (もしかして⇒『ガルガディア』) .
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187 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 14 23 ID S8lbibsa ジャンがテオドール伯の屋敷から戻った時には、既に太陽は西の空に沈みかけていた。 日中は陽射しに恵まれているものの、夜が近づくと途端に冷え込む。 伯爵の屋敷のあった丘からの吹き下ろしが、夕方から夜にかけて街を冷やすためだ。 ジャンとクロードを乗せた馬車が宿場に着いた時、通りにいる人影は既にまばらだった。 昼間は活気あふれる市場としての顔を見せる商店街も、今はなりを潜めている。 「それでは、また、明日の昼ごろにお迎えにあがります。 それまでジャン様は、どうか御身体をお休め下さい」 「わざわざ見送りまでしてもらって悪いね。 本当だったら、僕がその足でテオドール伯の御屋敷に向かえればいいんだけど……」 「滅相もございません。 本来であれば、こちらがジャン様のためのお部屋をご用意せねばならぬところを……旅の途中、わざわざ御引き留めまでして往診していただくのですから。 せめて、お見送りくらいはさせていただかねば、御主人様としても納得はされないでしょう」 「そこまで気を使ってもらうと、なんだかこっちの方が申し訳ない気がしてくるよ……。 まあ、なにはともあれ、僕もしばらくはこの街にいることになりそうだ。 明日は行商人から薬の材料が買えないかどうか、その辺も調べてみることにするよ」 「左様でございますか。 では、本日は、これにて失礼させていただきます」 馬車を降りたジャンに深々と礼をして、クロードは再び馬車の中へと戻った。 御者に簡単に支持を出し、馬車は丘の上の屋敷へと帰って行く。 だんだんと遠ざかって行く馬の蹄の音を聞きながら、ジャンはクロードが最後まで表情を変えなかったことを思い出した。 (なんか、色々な意味で凄い人だったな……。 きっと、筋金入りの使用人なんだろうな……) 帰り道、ジャンはクロードに彼の立場について質問した。 クロードは自分よりも少し上の年齢に見えたが、それにしては位が高そうに見える。 思い切って尋ねたところ、彼の立場はツェペリン家の執事長ということだった。 初め、その答えを聞いた時、ジャンは思わず自分の耳を疑った。 執事長と言えば、使用人の中でも最高に値する地位である。 クロードはまだ二十代に違いないが、その若さで、テオドール伯に仕える全ての使用人を取りまとめる立場にあるのだ。 始終、感情を表に出さずに話すのは、きっとクロードの癖なのだろう。 彼はテオドール伯に仕える最高位の使用人。 だからこそ、任務に私情を挟むことなく、与えられた仕事だけを黙々とこなすことを生甲斐としているのかもしれない。 そう考えると、彼の感情が希薄になるのも納得のゆく話だった。 188 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 15 36 ID S8lbibsa 「さて……。 とりあえず、夕食には間に合ったけど……明日から、どこに泊まろうかなぁ……」 翌日からのことを考えながら、ジャンは思わずそんなことを口にした。 リディには、明日には街を発つと言ってしまった。 このまま彼女の宿場に泊まり続けても良いのだろうが、さすがにそこまで甘えられない。 かといって、伯爵の行為に甘えて屋敷に部屋を用意してもらうのも気が引ける。 ここは一つ、明日の内に別の安宿でも見つけておくしかないか。 クロードの話では、街にいる間の滞在費用は伯爵家が出すとのことである。 もっとも、それで調子に乗って最高級の宿に腰を下ろそうなどという、下品な下心は持ち合わせていない。 今後の宿のことを思案しながら宿場の戸をくぐると、酒や料理の匂いに混ざり、男達の豪快な話声が聞こえて来た。 日没までにはまだ少しだけ時間があったが、どうやら早くも階下の酒場が賑わっているらしい。 「おや、戻ったのかい、兄さん。 リディの姉さんが、上で御待ちだぜ」 一階の酒場を切り盛りしている店主の男が、ジャンの顔を見るなり言った。 相変わらず、気さくで人当たりの良い男だとジャンは思う。 昨晩に入った、不味い酒を出す店のマスターとは大違いだ。 「わざわざ伝えてくれて、すみません。 昨日は明日にでも発つ予定だったんですが……僕も、もう少しだけこっちに留まることになりそうです」 「そうかい、そいつはよかった。 リディの姉さんの作る夕食があるなら別に必要ないんだろうが……しばらくいるってんなら、たまには、俺の店でも飲んで行ってくれよ」 「ええ。 それじゃあ、早速今晩お世話になります。 実は……帰りがいつになるかわからなかったんで、リディに夕食は要らないって言っちゃったもので……」 「気づかいが裏目に出たな、兄さん。 まあ、そうがっかりしないで、今日は好きなだけ飲んで行けよ。 最初の一杯なら、俺の奢りでタダにしておくさ」 「ありがとうございます。 でも、あんまり飲み過ぎると、そのリディに叱られそうで怖いですけど」 「なるほど。 そいつは違いねえ!!」 ほんの軽い冗談のつもりだったが、ジャンの言葉に店主は豪快に笑って答えた。 街の人間はジャンに冷たい者が多いのではないかと勘ぐっていたが、この男だけは、他人を色眼鏡で見るようなことはしない人間に思えた。 189 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 16 36 ID S8lbibsa ジャンがカウンターの前にある席に腰を下ろすと、店主の男は店の奥から一本のボトルを出して来た。 言われるままに、ジャンはグラスに注がれたワインに口をつける。 口に入れた瞬間、甘酸っぱい果実の味と香りが広がった。 プラムやベリーを思わせるような香りと、程良い渋み。 それらの味を上品な酸味が上手にまとめ、飲み干した後の口当たりも良い。 昨日の晩、一口飲んだだけで悪酔いしそうな酒を飲んだ後だったが、まったく気にせず飲むことができた。 むしろ、この酒が薬となって、昨晩の酒を中和してくれるのではないかとさえ思ってしまった。 「良いお酒を出しているんですね。 どこで手に入れた物なんですか?」 「残念だが、そいつは企業秘密ってやつだ。 どんなに粘られても、こればっかりは教えられねえ」 店主の男が悪戯っぽい笑みを浮かべて言った。 もっとも、ワインの出所を教えたくないというのは本音なのだろうが。 それからジャンは、差し出されたパンとチーズを片手に男と他愛もない話をして楽しんだ。 が、しばらくすると、店も本格的に忙しくなり、男は客の相手をするので手一杯になってしまった。 店の奥では、客の注文を受けて料理を作る女性の姿も見受けられる。 どうやら店主の妻のようだが、こちらもまた忙しそうだ。 作った料理を運んでは店の奥に戻るの繰り返しで、とてもではないが話しかけられそうな雰囲気ではない。 話相手を失い、ジャンは何をするわけでもなく目の前の皿に残っているチーズを摘まんだ。 最初に勧められた一杯より先は何も飲んでいなかったので、そこまで酔いが回っているわけでもない。 それよりも、ハムとチーズくらいしか口にしていないため、空腹感の方が大きかった。 こんなことなら、リディに夕食を作ってもらうのを断るべきではなかったか。 そう、ジャンが考えた時、彼の横の席に誰かが座る音がした。 「ねえ、ジャン。 隣、いいかしら?」 声をかけてきたのはリディだった。 いつもは二階の宿場にいる彼女が降りてきているということは、夕方の仕事は一通り終わったのだろうか。 190 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 17 45 ID S8lbibsa 「どうしたの、リディ。 宿場の仕事、終わったのかい?」 「どうしたのってことはないでしょ。 ジャンこそ、夕食の時間に間に合ったんなら、どうして直ぐに帰って来たって言ってくれなかったの?」 「いや、ごめん。 なんか、中途半端な時間に戻って来ちゃってね。 お店の親父さんの勧めもあったし、仕方ないからちょっと飲んでた」 「ちょっと飲んでたって……。 でも、夕食まだなんでしょ? 空き腹にいきなりお酒なんて入れたら、それこそ身体に毒だよ」 「そんなこと言ったって、リディには夕食は要らないって言っただろ。 今さら、何か作ってもらうっていうのもなぁ……」 「大丈夫だよ、ジャン。 こんなこともあろうかと、ちゃんとジャンの分は取っておいたから。 それよりも、ジャンが無理して身体を壊しちゃう方が、私は心配だよ」 別にそこまで悪い事をしている気などなかったが、リディは本気でジャンを心配しているようだった。 それに、たしかに腹が減っているのも事実だ。 店主の男には悪いが、酒を飲んであれこれと語らうのは、また今度の機会にさせてもらうしかなさそうである。 「すいません、親父さん。 それじゃあ、お代はここに置いておきますんで……」 「おう、ありがとな。 しばらくこっちにいるってんなら、また飲む機会もあるさ」 ワインのボトルを布で拭きながら、店主が答えた。 ジャンは代金が足りているか勘定するように伝えたが、「信じているから必要ない」の一点張りで、金を数えることなどしなかった。 まったくもって、最後まで気前の良い男だ。 ほのかにワインの香りが漂う一階を離れ、リディと共に二階に上がる。 食堂に移ると、リディはすぐさまジャンの分の夕食を持ってきた。 昨日の夜に食べた賄いのシチューなどではなく、鶏肉にハチミツソースをかけた、割としっかりとした料理だった。 何時に帰るかも伝えていないのに、妙に手際が良い。 そう思ったジャンだったが、リディ曰く、宿場の経営者として基本のことらしい。 部屋が満室にでもならない限り、常に急ぎの来客でも対応できるように準備をしておくこと。 それが、宿の評判を高く保つための秘訣なのだそうだ。 空腹だったことも相俟って、皿の上の料理はすぐになくなった。 食器を片づけに来たリディに、ジャンは少し困った顔をして告げる。 話の内容は、もちろん明日の宿のことだ。 191 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 19 04 ID S8lbibsa 「ねえ、リディ。 ところで……明日もあの部屋、空いてたりってするかい?」 「えっ!? まあ……別に、急なお客さんがいるわけでもないし……。 多分、大丈夫よ」 「だったら話が早いな。 実は、テオドール伯の病気なんだけど、どうも治療に時間がかかりそうでね。 しばらくは、この街に留まって診察を続けないといけないんだけど……生憎、明日の宿がないんだよ」 「なんだ、そんなこと。 それなら、あの部屋をジャンに貸してあげるわよ。 この街にいる間、そこで暮らしたらどう?」 「でも、さすがに宿の一室を、そう何日も借りるわけにはいかないよ。 僕だけじゃなく、他のお客さんだって泊まるだろうしさ」 「そうねぇ……」 食事の終わった皿を片手に、リディもしばし考え込んだ。 一家の私財を全て投げ打って手に入れたこの宿は、決して大きい物ではない。 設備は驚くほど整っているものの、宿泊客のための部屋が、そう何十もあるわけではないのだ。 (お客様用の部屋は、数も限られているしなぁ……。 私は別に、ジャンに貸してあげてもいいんだけど……) リディにとっては、ジャンに部屋の一つを貸すことなど何の負担でもなかった。 むしろ、ジャンが自分の側に留まってくれるのであれば、部屋の一つや二つ、安いものだ。 だが、そうは言っても、ジャンはあの通り生真面目な性格である。 自分がリディの商売の邪魔になっていると感じた瞬間、この宿を出て行ってしまうかもしれない。 宿泊客を泊めるための部屋は貸し出せない。 だとすれば、考えられる案はただ一つだ。 食器を片付け終え、再びジャンの下に戻るリディ。 ジャンは部屋に戻ろうとしていたようだったが、彼女はあえて、それを引き留めた。 「ねえ、ジャン。 もし、よかったらでいいんだけど……」 「なんだい? 言っておくけど、僕にタダで部屋を貸すなんて提案は、さすがにお断りだよ。 いくら昔の仲でも、君にそこまで甘えられない」 先手を打たれた。 そう思ったリディだったが、今さらここで引くつもりもなかった。 ジャンを少しでも自分の側に繋ぎ止めておきたいという想いは、絶対に譲ることのできないものだったからだ。 192 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 20 35 ID S8lbibsa 「実は、この宿場なんだけど、従業員用に作った部屋が空いているの。 三階にある仮眠室みたいな場所なんだけど、そこだったら、ジャンにずっと泊まってもらうこともできるよ」 「仮眠室か……。 でも、いいのかい? 従業員用ってことは、下のお店の親父さん達だって使うんじゃないか?」 「それは大丈夫。 あの人達の部屋は、ちゃんと一階に用意してあるから。 三階の部屋は、今は誰も使ってないのよ」 「そういえば、リディの他に、この宿場で働いている人は見なかったな。 やっぱり、一人で切り盛りしているってことかい?」 「うん、まあね。 さすがに、人を雇うような余裕はないし……。 昔、お母さんが寝ていた部屋を利用して作ったんだけど、今は持て余してるの」 決まりの悪そうな顔をしながら、リディがジャンに言った。 以前、今は亡きリディの母が使っていた部屋を、従業員用の仮眠室に改造したのは事実だ。 しかし、作ったのはいいものの、人を雇ってまで宿を大きくするような余裕もなく、結局は部屋を遊ばせているだけだった。 宿泊客を泊めるために貸し出そうとも考えたが、他の部屋に比べると少し狭い。 それに、隣室が自分の部屋であることを考えると、四六時中気を使ってしまいそうで嫌だった。 「従業員用の仮眠室か……。 まあ、リディが良いって言うなら、遠慮なく使わせてもらうけど……。 本当に大丈夫なのかい?」 「うん、平気だよ。 どうせ、これから先も人を雇う余裕なんてないだろうしね。 それに、部屋だって、誰かに使ってもらった方が嬉しいはずだから」 「わかったよ。 だったら、今日からその部屋にお世話になることにするよ。 明日の朝になって荷物を動かしたりするのは、さすがに慌ただしくなりそうだからね」 「そうね。 それじゃあ、私は部屋を少し片付けて来るから。 掃除が済んだら呼ぶから、ジャンはそれまで二階にいて」 最後の方は、どこか嬉しそうな表情でリディは言った。 そのままジャンを二階に残し、三階へと続く階段を上って行く。 リディの足音が遠ざかって行くのを聞きながら、ジャンはふと、今日の帰りに見た少女のことを思い出した。 幽霊のように白い肌と、ほとんど色の無い白金色の髪。 抱けばそれだけで折れてしまいそうに細い身体と、血のように赤く染まった二つの目。 同じ赤でも燃えるような熱さはなく、どこか寂しく儚げなその視線は、忘れようにも忘れられない。 193 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 22 25 ID S8lbibsa 少女が普通の人間でないことは、ジャンも薄々気がついてはいた。 医師として各地を転々とする生活を続け、早数年。 自然の悪戯は、時に生まれながらにして、人間離れした容姿を人に与えることもある。 伯爵の屋敷に着いた時に感じた視線も、恐らくは彼女のものだったのだろう。 あの時は、相手が二階から見降ろしていることに気がつかなかったに違いない。 彼女はいったい何者なのか。 自分には関係ないと思いつつも、ジャンはそれだけが気になって仕方がなかった。 医師として、彼女のことを憐れむ気持ちもあった。 また、ジャン自身、その容姿に幻想的な美しさを抱いていなかったかと言えば、それも嘘になる。 (まあ、今は考えても仕方ないか。 機会があれば、伯爵の屋敷に行った時に聞いて見るか……) 受付の前にある椅子に座ったまま、ジャンはぼんやりと天井を仰いで考えた。 もっとも、その時はそれ以上の感情を少女に抱くこともなく、今日の出来事をすぐに頭の隅に追いやった。 ジャンにとってはむしろ、自分のことを煙たく思う人間が多くいるであろう街に、思いのほか長く滞在することへの居心地の悪さの方が大きかった。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 夜になると、街は凍てつく風に支配される。 丘からの吹き下ろしが通りを駆けまわり、ガタガタという音を立てて窓ガラスを叩く。 十年以上も前から変わらない、この街にとってはごく当たり前の冬の光景だ。 その日の夜、仕事を終えて自室に戻ったリディは、ベッドの上でジャンの顔を思い浮かべていた。 十年前、自分の前から別れも告げずに街を去ったジャン。 あの時は、まだ幼い子どもだった自分の無力さが悔しくて仕方がなかった。 なぜ、ジャンまでが街を追い出されなければならないのか。 この街に住めなくなることは仕方ないにしても、せめて別れの言葉くらい言って欲しかった。 もしくは、必ず戻って来ると、自分の前で約束して欲しかった。 だが、彼女の願いは何一つ聞き入れられることなどなく、ジャンはリディの前から姿を消した。 そして、何の音沙汰もないまま、瞬く間に歳月は過ぎていったのだ。 もう、ジャンには会えないかもしれない。 宛てのない旅路の先で、生きているのか死んでしまったのか、それさえも分からない。 心のどこかでジャンが帰ってくることを信じながらも、どこか自分の中に大きな空白が生まれてしまったような感じがした。 ジャンがいなくなったことで生まれた虚無感は、何をしても埋められるようなものではなかった。 194 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 23 29 ID S8lbibsa 「ジャン……。 ようやく、戻ってきてくれたんだよね……」 誰に言うともなく、灯りの消えた部屋の中でリディは呟く。 あまりに突然なジャンの帰郷。 嬉しさと戸惑いと、その両方の感情が合わさって、自分でも気持ちをうまく表現できない。 リディの中のジャンは、十年前に別れた時の姿のままだ。 少なくとも、今まではそうだった。 ジャンのことを想うことはあっても、その姿はリディの頭の中で考えた想像の産物である。 しかし、昨日の夜にジャンが戻ってきたことで、十年前から止まっていた時間の歯車が再び動き出した。 リディの前に現れた、大人の姿のジャン。 癖のある金髪や翡翠のような色の瞳はそのままに、顔からは随分と幼さが抜けていた。 身体つきは相変わらず華奢に見えるが、背丈はリディのそれをはるかに越していた。 自分の心の中にしまっていた、幼き日のジャンは消えた。 今、リディの側にいるのは、彼女が想像した夢物語の主人公ではない。 ジャンは戻って来てくれたのだ。 大人になって、それこそ、リディの思い描いていた姿よりも、はるかに立派で素敵な男になって。 「でも……」 そこまで考えて、リディはふっと溜息をつく。 「ジャンは……ずっと、この街にいるわけじゃないんだよね……」 ジャンが街に留まることになった理由。 それは、自分の患者であるテオドール伯の往診のためだ。 伯爵の病が完治するか、そうでなくとも快方に向かえば、ジャンはすぐにでも街を離れるつもりなのだろう。 このままでは、ジャンが再び自分の前からいなくなってしまう。 あんな思いをするのは、もうたくさんだ。 十年間。 自分は、十年間も待ったのだ。 例え望みは薄くとも、いつかはジャンが戻って来るかもしれないという、儚い希望にかけてきた。 父が亡くなり、母を失ってもなお、この街で宿場を続けてこられた理由。 それは一重に、ジャンが帰って来ることを信じてのことだった。 今、自分の隣の部屋には、夢にまで見たジャンがいる。 だが、そんな彼を離したくないという気持ちとは反対に、どうすれば彼をこの街に引き止められるのかが思いつかない。 どうすれば、ジャンに再び自分のことを見てもらえるようになるのか。 それが分からない。 195 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第四話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/18(木) 08 31 16 ID S8lbibsa ―――― 約束通り、ジャンのお嫁さんにして!! これは駄目だ。 そもそもジャンは、幼き日の約束さえ覚えているかどうか怪しい。 まずは、約束を思い出してもらわないことには、この台詞に効果はない。 ―――― 私もジャンと一緒に旅がしたいの!! たぶん、これも駄目だろう。 宿場の仕事を捨ててまで自分に同行することなど、あのジャンが認めるはずもない。 それに、医学の知識が何もない自分がジャンの旅に同行しても、足手まといになるだけだ。 ―――― 私の病気を治せるのは、ジャンだけなの!! 最早、論外である。 恋煩いに、つける薬などありはしない。 これはリディ自身が一番よくわかっていることだ。 それに、こんなことを言ってジャンを困らせ、嫌われでもしたら元も子もない。 結局、その日の晩は、ジャンを引き止めるための良い言葉が思い浮かばなかった。 手を伸ばせば、すぐに届きそうな場所にいるにも関わらず、常に別れのタイムリミットに怯える不安感。 それを打ち払うには、一刻も早くジャンを自分に振り向かせねばならない。 (こうなったら、ジャンにも私のことを見てもらうしかないよね……。 大人になった私を見てもらって……それで、ジャンにも私を好きになってもらって……最後に気持ちを伝えればいいんだ。 よし、そうしよう!!) 時間に限りはあるが、希望を捨てるにはまだ早い。 これから先の生活で、徐々にジャンの瞳を自分に向けさせて行けばよいのだから。 機会は必ず訪れる。 その言葉を信じ、リディは胸の前で手を合わせたまま静かに床に就いた。
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380 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 19 30 ID p0IB1Qrq 窓から射し込む朝日に顔をしかめながら、ジャンはゆっくりと目を覚ました。 昨日は寝坊をしてしまった上に酒も残っていたが、今日は割と目覚めもよかった。 身体を起こし、頭を二、三回ほど振って意識をはっきりとさせる。 枕元に置いてある眼鏡をかけると、今までぼやけていた視界が急にくっきりと開けた。 「今日は、薬の材料を探しに行かなきゃいけないんだよなぁ。 その辺のバザーに来てる行商人が、運よく持っていればいいんだけど……」 昨日、テオドール伯に渡した分で、ジャンの持っていた薬は最後である。 他の薬なら余りもあるが、東洋医学に関する薬はあれで終わりだった。 東洋の薬は、どちらかと言えば伝統的な薬草療法に近いものがある。 この地で手に入る素材もあったが、足りないものは行商人から買わねばならない。 稀に足元を見られることもあったが、それはそれ。 旅を続けて行く間に、それなりの交渉術は身につけていた。 本当ならばテオドール伯に頼んで、取り寄せられる素材は直々に取り寄せてもらった方が、話も早く済む。 が、しかし、今は伯爵のリウマチも経過観察中である。 素材の質の善し悪しで薬効も微妙に変わってくるだろうし、しばらくは自分で買い揃えることも視野に入れた方が無難だろう。 着替えを済ませて階段を下りると、そこには既にリディが朝食の準備をして待っていた。 他の宿泊客が食堂に来るには、まだ少しだけ時間がある。 にも関わらず、リディは既に朝食の準備を完璧なまでに終えている。 さすがというか、やはりこの辺りの手際のよさは、ジャンも感心せざるを得ない。 「おはよう、ジャン。 部屋が変わったけど、昨日はちゃんと眠れた?」 「なんか、前も同じようなこと聞かれたような気がするけど……とりあえず、大丈夫だったよ。 従業員用の仮眠室にしては、随分と立派な作りの部屋だったしね」 「お母さんが亡くなってから、殆どそのままの状態だったから。 こまめに掃除はしていたけど、実はそれ以外、あまり手をつけていないの」 「そうか。 まあ、何はともあれ助かったよ。 しばらく厄介になると思うけど、できるだけリディに迷惑はかけないようにするよ」 「迷惑だなんて……。 私は、全然そんなこと思ってないから、平気だよ」 最後の方は、少し恥じらいの混ざった言い方になった。 リディにとっては、ジャンがこの宿場にいてくれることが嬉しいのだ。 そのためならば、部屋の一つや二つなど惜しくない。 ジャンが望むならば、宿泊料などもらわなくても良いとさえ思っている。 だが、それだけではジャンを宿場に留めることには繋がらない。 寝床を用意するだけならば、誰にでもできる。 これから先、ジャンに少しでも自分の好意を伝えるには、この宿場と自分自身が、彼にとっての拠り所になる必要がある。 381 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 20 31 ID p0IB1Qrq 「ねえ、ジャン。 今日も、夕飯までには帰るわよね?」 「ああ、そのつもりだけど」 「だったら、今日はジャンの好きな物作って待ってるよ。 だから、なるべく早く帰って来てね」 「わかったよ。 でも、夕食のメニューは、別に僕の好き嫌いに合わせる必要はないから。 他のお客さんだっているだろうし、あんまり高級なものはお願いできないよ」 「そうは言っても、ジャンだって、もう居候みたいなものじゃない。 遠慮なんてしないで、して欲しいことがあったら何でも言ってね」 「居候って……。 まあ、確かにそんな感じにはなっているけどさ……。 でも、僕は別に、好きでこの街に留まっているんじゃないんだよ」 リディが持ってきたフレンチトーストを口にしながら、ジャンは少し項垂れるようにして言った。 口の中に残るパンを、コーヒーを流し込んで無理やり飲み込む。 簡単な朝食を終えると、コーヒーの湯気で曇ってしまった眼鏡をハンカチで拭いた。 「それじゃあ、僕はもう行くよ。 今日は市場で薬に使うための素材も買わないといけないしね。 行商人から、うまく仕入れられるといいんだけど……」 椅子の下に置いてあった鞄を手に取り、ジャンは忙しない様子で食堂を出た。 その後姿を、リディは皿を持ったまま見守ることしかできない。 我ながら、不器用な性格だとリディは思う。 ジャンに気持ちを伝えるだけならば、直接口にして告げた方が、どれだけ早いことか。 だが、ジャンの気持ちを考えれば、軽率な行動に出るのは躊躇われた。 それは、先ほどのジャンの口から出た言葉からもわかる。 ジャンは、この街を嫌っている。 彼がこの宿場に泊まっているのは、必要悪に過ぎない。 向こうからすれば、一刻も早くこの街を離れたいと思っているに違いないのだ。 気持ちを伝えるのは今ではない。 この街が嫌いであっても、それでもなお、リディの側にいたいと思わせられなければ、ジャンは間違いなく自分の下を去る。 (ジャン……。 私は絶対、あなたにとっての居場所になってあげるからね。 それまで、ほんの少しだけ……我慢して待っていてね……) このチャンスは、きっと神様がくれたものなのだ。 だからこそ、リディは自分の想いを成就させるための機会を、軽率な行動で失いたくないと思っていた。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 382 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 21 44 ID p0IB1Qrq その日の往診は、昨日よりも簡単に済んだ。 伯爵に昨晩の様子を尋ねたところ、久しぶりに良く眠れたという。 なんでも、身体が芯から暖まったような感じがして、夜の寒さが関節に響くこともなかったらしい。 体質など、そう簡単に改善されるわけではない。 ましてや、リウマチは完治させるための術などない。 そうわかっていても、自分の与えた薬に効果があったことは嬉しかった。 この調子なら、当分は同じ薬を処方し続けるので大丈夫だろう。 幸い、必要な素材も朝方の内に買い揃えることができていた。 これで駄目なら、伯爵の力も借りて、必要な薬草の類を様々な経路でかき集めてもらわねばならなくなるが。 (はぁ……。 とりあえず、思っていたよりは、問題もなかったかな……) 帰りの馬車に揺られながら、ジャンはぼんやりと考えた。 しがない旅の医者の自分が、テオドール伯のような高貴な者の診察をする。 最初は緊張していたものの、二日目にして早くも伯爵邸の空気に慣れてきている自分がいた。 長年、旅慣れてきたせいか、環境の変化に戸惑うようなことは少なくなっていたのかもしれない。 そんなことよりも、ジャンにはやはり、昨日の帰りに見た不思議な少女のことが気になった。 今日、伯爵の屋敷を訪れたとき、彼女は姿を見せなかった。 伯爵やクロードに彼女のことを聞こうとも考えたが、診察に関係のないことを勘繰るのも気が引けた。 あの娘は、いったい何者なのか。 昨日から、それだけが気になって仕方がない。 窓越しに見た血のように赤い瞳が、頭に焼きついて離れない。 「着きましたよ、ジャン様」 クロードに言われ、ジャンはそこで我に返った。 あれこれと考え事をしている間に、いつの間にか宿場に戻って来ていたようだった。 「あ、ああ……。 悪いね。 ちょっと、考え事をしていて……」 別にごまかす必要などないのに、ジャンは思わず言葉を濁らせて言った。 クロードの刺すような視線に見据えられると、それだけで心の中を見透かされているようで怖かった。 「あの……」 「なんでしょうか?」 ジャンの言葉に、クロードが間髪いれずに尋ねる。 一瞬の間さえ置かずに言われたことで、ジャンは喉まで出かかっていた言葉を飲み込んだ。 383 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 22 39 ID p0IB1Qrq やはり、聞けるはずもない。 あの少女が何者で、伯爵と何の関係があるのかなど。 所詮は単なる好奇心。 それ以上の、なにものでもない。 興味本位で余計な詮索をして、クロードや伯爵から睨まれるのは得策とは思えなかった。 「いや……なんでもないよ。 もうしばらくは、経過を診させてもらうことになると思う。 効き目がないようだったら、別の薬も試してみる必要があるけれど……」 「わかりました。 では、本日はこれで……」 相変わらず、愛想笑いの一つもないまま、クロードが馬車の扉を閉めた。 御者に「出せ……」とだけ告げ、今しがた来た道を戻って行く。 丘の上にいた時は感じなかったが、街に降りると早くも冷たい風がジャンの頬を打った。 思わずコートの襟を締め、足早に宿場へと戻る。 一階の酒場の店主に簡単な挨拶をして二階へ上がると、そこにはリディが夕食を用意して待っていた。 「お帰りなさい、ジャン。 今日も寒かったね」 「ああ、そうだね。 冬場に冷たい風が吹くのは変わらないな。 十年前も、今も……」 「そう言うと思って、今日は温かいスープを作っておいたわよ 荷物を置いたら、食堂まで来てね」 「助かるよ、リディ。 正直、コートを着ていても、外の寒さには耐えられそうになかった」 古めかしいコートを脱ぎながら、ジャンはそう言って安堵のため息を漏らす。 仮住まいとはいえ帰る場所があることが、今のジャンにとっては数少ない癒しだった。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 384 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 24 21 ID p0IB1Qrq それから数日は、比較的穏やかな日々が続いた。 朝、仕事の支度を済ませ、昼から夕方にかけて伯爵のいる屋敷へと向かう。 そこでテオドール伯の容体を診察し、経過を診ながら薬を出す。 それ以外は特に変わったこともない、至って平穏な日々だった。 だが、そんな毎日を送っていながらも、ジャンは心のどこかで早く街を離れたいという気持ちを抱いていた。 自分の父を追い出した街の人間が、今に自分のことも色眼鏡で見るのではないか。 異端者として、再び街から排斥されるのではないか。 そう考えると、あまりいつまでも街に居座ることは、やはり躊躇われた。 (テオドール伯の身体が快方に向かうまでは、街にいるって言っちゃったからなぁ……。 でも、正直、そう簡単に人の体質が変われば苦労はしないよ……) 丘の上の屋敷の一室で、ジャンはその日に買い集めた薬草の類を煮詰めながら考える。 乾燥させた薬草の類を粉末にした物とは違い、時には直に薬を煮出さねばならない物があることが、西洋医学と東洋医学の大きな違いだ。 手持ちの薬を与えるだけで済む従来の医療とは異なり、医者がその場で薬を処方せねばならないのだから。 一昔前ならば、自分は教会から魔女の仲間として真っ先に弾圧を受けていただろう。 それでなくとも、自分の父は如何わしい研究の果てに街を追い出された負い目のある男だ。 その息子である自分が、街外れの屋敷で薬草を煮詰めている姿を見ればどう思われるか。 答えなど、今さら口にするまでもない。 「さて、と……。 後は、もうしばらく薬を煮詰めないと駄目だろうな」 鍋にかけている火を弱火にしつつ、ジャンは誰に言うともなく呟いた。 行商人から手に入れた東方由来の薬草が入った鍋からは、何やら異様な臭いが漂っている。 履き潰した古靴下を煮詰めたような、そんな匂いだ。 傍からすれば毒にしか思えない香りだが、これが薬として効くのだから、不思議なものである。 鍋の中で薬が煎じられている音だけが、石造りの部屋に響いていた。 普段は厨房として使われている場所だが、今はジャンが薬を作る場として貸し出してもらっている。 自分と鍋以外、音を立てる者さえもいない場所。 そんな場所だからこそ、ジャンは扉の向こう側にいる来訪者の気配に容易に気づくことができた。 「そこにいるのは誰だい?」 恐らくは、扉の向こう側にいるであろう相手に向かって、ジャンは問いかける。 別に遠慮などする必要もないはずだが、相手に警戒心を与えないよう、できるだけ優しい声で言った。 金具と金具が擦れ合う、軋むような音が部屋に響いた。 木製の扉が開かれ、その向こう側から黒いドレスに身を包んだ一人の少女が姿を現す。 「君は……」 忘れるはずもなかった。 雪のように白い肌と、色のすっかり抜けてしまった髪。 そして、血のように赤い二つの瞳。 間違いない。 この屋敷に初めてやってきた時、窓辺からジャンのことを見つめていた少女だ。 385 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 25 42 ID p0IB1Qrq 「あの……」 少女が何か言いたそうに、それでいて、どこか申し訳なさそうな口調で言った。 見たところ伯爵の血縁者のようだが、それにしては、妙に怯えたような態度が気にかかる。 貴族の血を引く者ならば、もっと堂々としていてもよいだろうに。 「僕に何か用かい? 今、テオドール伯のために、薬を煎じているところなんだけど……」 「すいません。 特に、用があるというわけではないのですが……。 ただ……厨房から、少々、おかしな匂いがしていましたもので……」 口調は丁寧だったが、それでも威厳の感じられるようなものではなかった。 世間知らずの箱入り娘が、好奇心から厨房を覗いたのかもしれない。 ただ、それにしては、やはり過剰に何かを恐れているような態度が気になったが。 「なんだか、変に気を使わせちゃったみたいで悪いな。 この、変な匂いなんだけど……実は、テオドール伯のために煎じている薬の匂いなんだ」 「お薬……ですか? では、あなたは、お父様の主治医の方で……?」 「まあ、そんなところだけど……。 ところで、お父様ってことは、君は伯爵の娘さん?」 「はい。 ルネ・カルミア・ツェペリンと申します……」 少女がジャンに頭を下げながら言った。 人の上に立つ者の態度ではないと感じたが、それ以上に、ジャンには少女の年齢が気になった。 見たところ、彼女は十四歳か十五歳くらいの年齢だと思われる。 しかし、テオドール伯は見ての通り、七十の齢を越えている年齢だ。 娘というには歳が離れ過ぎており、どちらかと言えば、孫娘と言った方がしっくりくる。 人間離れした容姿に加え、明らかに離れ過ぎている伯爵との年齢。 疑問に思うことは多々あったが、今はそれを尋ねるのも憚られた。 「ところで……」 なるべく、相手に警戒させないよう、ジャンは可能な限りの優しい笑顔を作ってルネに語りかける。 子どもの患者に問診をする際、その緊張をほぐす時に使う手だった。 「まだ、名前を言っていなかったね。 僕はジャン・ジャック・ジェラール。 君のお父様の病気を治すために、クロードさんに頼まれた旅の医者さ」 「お医者様なのに、旅をなさっているのですか? でも、どうして……」 「別に、深い理由があるわけじゃないよ。 ただ、同じ場所に留まり続けるのが苦手なだけさ。 もっとも、伯爵の病気が快方に向かうまでは、しばらくこの土地にいることになると思うけど……」 386 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 26 48 ID p0IB1Qrq 伯爵の娘相手ではあったが、ジャンはあえて砕けた言葉を使って話し続けた。 その方が、相手に警戒心を抱かせずに済むし、なによりも会話が途切れて微妙な空気になるのを避けることもできた。 「あの……ジャン様……?」 「なんだい?」 鍋の火を気にしながらも、ジャンはあくまで固くならないように注意しながら尋ねる。 心なしかルネの表情も、先ほどに比べると少しだけ緊張が解れているようだった。 「ジャン様は、色々な場所を旅してまわっておられたのですよね? だったら……一つ、お願いをしても宜しいでしょうか?」 「お願い? まあ、僕にできることであれば、別に構わないけど……」 「では、申し上げます。 私に、ジャン様が旅して回った場所のことを、お話していただけないでしょうか?」 「僕の旅の話を!? まあ、あまり面白い話じゃないと思うけど……それでよければ、聞いてくれるかな?」 伯爵の娘が直々に、自分に対して願い事をする。 初めに聞いた時は何を言われるのかと思ったが、その内容を耳にしたジャンは、思わず肩すかしを食らったような気になって拍子抜けした。 自分の旅の話など、貴族の令嬢に語るような話ではない。 それでも聞きたいというのは、この娘の純粋な好奇心なのだろう。 やはり、外の世界を知らない箱入り娘ということなのだろうか。 高飛車な印象はないが、浮世離れしていることだけは確かなのかもしれない。 「それじゃあ……とりあえず、その辺の椅子に座ってくれるかな。 こんな厨房で、立ち話もなんだしね」 「はい。 よろしくお願いします、ジャン様」 ジャンに促されるままに、ルネは近くにあった椅子に腰かけた。 椅子は一つしかなかったので、ジャンは立ったままルネに向かって話をする。 旅の道中は辛いことの方が多かったが、同時に地方の珍しい文化に触れる機会もあった。 国の南端に近い、海辺の街を訪れた時の話。 南部の国境近くにある、山間の村を訪れた時の話。 そして、のどかな田園風景が広がる田舎の街に立ち寄った時の話。 貴族の令嬢が好みそうな話ではないと思ったがジャンだったが、ルネは実に興味深そうに、ジャンの話に耳を傾けていた。 387 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 27 41 ID p0IB1Qrq 「……で、そこの村には至るところにブラック・ベリーが実っていてね。 秋に行くと、どこの家でもジャムを作っていたし、野原に生えているのを摘んで食べても、誰も文句を言わなかったよ」 「羨ましいですわ……。 ジャン様は、私の知らない場所のことも、色々と知っておられるのですね」 ルネが、妙に感心した様子で言った。 ジャンにしてみれば下らない話でしかないというのに、何故、この少女はここまで目を輝かせて話を聞けるのか。 そう、ジャンが不思議に思った時、何かがガタガタと揺れるような音がした。 続いて、熱い金属に触れた水が、瞬く間に蒸発してゆくような音が聞こえて来る。 「あっ、しまった!! 薬、火にかけてたのを忘れてた!!」 慌てて鍋を火から外し、こぼれた部分を布でふき取る。 気付いたのが早かったためか、煮詰めすぎて薬が駄目にならなかったのが不幸中の幸いだ。 「す、すみません。 私が変なお願いをしたばっかりに……お父様のお薬が……」 「いや、君のせいじゃないよ。 僕も不注意だったし、君があまりに面白そうに話を聞いてくれていたから、少し調子に乗っていたかもしれないしね」 鍋に残った薬をかき混ぜて、ジャンはそれを冷ましながらルネに告げる。 古靴下を煮詰めたような匂いは相変わらずだったが、今日の分の薬はなんとか煎じ終えた。 「それじゃあ、僕はそろそろ、この薬を君のお父様のところへ持って行くよ。 でも、どうして急に、僕の話を聞きたいなんて言い出したんだい?」 「それは……」 何気なく尋ねたつもりだったが、ルネの顔に一瞬だけ影が射した。 「それは……私を見ても、ジャン様が恐れなかったからです……。 私に初めて会った方は……大抵は、私のことを恐れて近寄ろうとしませんから……」 ルネの赤い瞳が、錆びついた鉄のような色に見えた。 彼女の言わんとしていることは、ジャンにも分かる。 明らかに白すぎる肌と、色の抜け落ちたような髪。 そして、血のような赤い色をした二つの瞳。 生まれつき、そういった姿をしている人間がいることは、ジャンも父の持っていた医学書で読んだことがあった。 先天的に身体が弱く、強すぎる陽の光は返って毒となる。 稀に、食用のウサギにこのような姿をしたものが現れることがあったが、人間で同じような姿をした者を見たのは、ジャンも初めてだった。 388 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 28 43 ID p0IB1Qrq 恐らく、その特異な容姿から、ルネは長らく他者からの好奇と偏見の眼差しに晒されてきたのだろう。 それが彼女を極端なまでに内向的な性格にし、貴族としての威厳や誇りさえも奪い去ってしまったに違いない。 ジャンが初めてこの屋敷に来た時、彼女はこちらの様子を窺うようにして二階から覗いていた。 これも、見知らぬ相手に怯えていたと考えれば納得が行く。 相手が自分の敵となる者か、それとも味方になる者か。 それを見定めようとしていたのだろう。 「ルネ……って言ったよね。 僕は君のこと、別に怖いとは思わないよ。 むしろ、僕にはとても繊細で綺麗に見える。 その髪も、瞳の色もね」 お世辞ではなく、それはジャンの本心だった。 異端者として扱われ、身内以外には心を開く相手さえも見つけられなかったであろう少女。 彼女の境遇と自分の境遇を重ね合わせ、その悲しみと苦しみに共感したという部分もある。 が、それ以上に、ジャンには目の前にいる少女のことが、純粋に穢れのない存在に映っていた。 他人のことを色眼鏡でしか見ない、故郷の街の人間達とは違う。 その肌の色と同じように、外の穢れた世界を知らず、ガラスのように繊細な心を持っている。 同じ異端者でありながら、不貞の父を持ったジャンとはえらい違いだ。 「あの……ジャン様……」 去り際に、ルネが名残惜しそうにジャンに言ってきた。 「明日も来られるのでしたら……また、お話を聞かせていただけますか?」 「えっ……!? まあ、僕は別に構わないけど……」 「よかった。 お父様やクロード以外の者とお話するのは久しぶりだったので……今日は、ありがとうございました」 服の裾を摘まみ、ルネは深々とお辞儀をして一礼した。 本来であれば自分の方が目下の存在であるため、ジャンは少々気まずくなる。 が、それでもルネが最後に少しだけ見せた笑顔が、ジャンの心をどこか晴れやかなものにしていたのは事実だった。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 389 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 30 25 ID p0IB1Qrq 夜の帳が空を包み、街と丘を漆黒の闇が覆い隠す。 ジャンの去った後、テオドール伯の屋敷は元の静けさを取り戻していた。 もとより、来客さえ殆どない丘の屋敷である。 使用人の数も今は限られており、重要な仕事は全てクロードがこなしていた。 執事長という職に就いてはいるものの、彼とて後ろで命令ばかり下しているわけではないのだ。 山から吹き下りる風は、丘を抜けて街へと下る。 木々の梢を震わせ、街の窓ガラスを叩いては、冬の訪れを告げる冷たい空気を運んでくる。 その日は珍しく、月の出ていない新月の晩だった。 いつもであれば青白い月明かりが丘を照らしているが、今日はそれさえもない。 暗く深い、影よりも濃い色の闇が、夜半の世界を支配している。 片手に古びたランプを持ったまま、クロードは屋敷の階段を上った。 伯爵を始め、他の者は既に寝静まっている時刻。 足音で寝ている者を起こさないように気をつけつつ、夜の廊下をそっと歩く。 「失礼いたします……」 廊下の一番奥にある部屋の戸を軽く叩き、クロードは呟くようにして言った。 扉の向こうから答えはなかったが、彼は何も言わずにドアの取っ手に手をかけると、それを静かに前に押した。 暗闇の中、ランプの明かりに照らされて、一人の少女の姿が映し出される。 窓辺に佇むその身体は、少し力を入れて抱けば折れてしまわんばかりに細い。 「まだ、起きておられたのですね……お嬢様」 クロードがやってきた部屋。 それは、ルネの部屋に他ならなかった。 音を立てないように注意を払いながら、クロードはランプを持っていない方の手で扉を締める。 深夜、突然の来訪であるにも関わらず、ルネは全く意に介していない様子でクロードを見る。 「ねえ、クロード……」 「なんでしょう?」 「今日、お父様の主治医の方とお話をしましたわ。 あの方、とっても面白い方ですわね」 「ジャン様に会われたのですか? しかし……珍しいこともあるものですね。 お嬢様が、初めてお会いになった方と、何ら臆することなくお話をされるなどとは……」 「心配してくれているのね、クロード。 でも、私は大丈夫ですわ。 あの方は、他の人とは違う。 とっても優しくて……親切な人でしたわ……」 390 :ラ・フェ・アンサングランテ 【第五話】 ◆AJg91T1vXs :2010/11/22(月) 08 32 40 ID p0IB1Qrq 薄明かりの中、ルネの顔にふっと柔らかな笑顔が浮かんだ。 それを見たクロードは一瞬だけ戸惑うような仕草を見せたものの、すぐにいつもの調子になって切り返す。 「それはなによりです。 ルネ様のお姿を見て、ジャン様が驚かれると思っていましたが……どうやら、私の取り越し苦労だったようですね」 ルネのことを、クロードはジャンに告げていなかった。 告げる必要もないと思っていたし、万が一、ルネが傷つくようなことがあってはならないと考えてのことだった。 もっとも、今のルネの表情を見る限りでは、自分の考え過ぎだったらしい。 ジャンがルネの姿を見て何の偏見も抱かなかったということには驚いたが、クロードとしては、そちらの方が都合もよかった。 「クロード……」 ランプの灯りの向こう側で、ルネが呟くようにして言った。 その声の調子から、クロードはこれから目の前の少女が告げるであろう言葉を悟る。 「喉が……渇きました……」 どこか力の無い、魂の抜けたような声だった。 先ほど、ジャンとの語らいを思い出して、笑顔を浮かべていた少女のものではない。 知らない者が聞けば、これが本当に同じ人間の発している声なのかと疑いたくなるところだろう。 「かしこまりました、お嬢様……」 ルネの言葉に、クロードは何の躊躇いも見せず上着のボタンを外す。 胸元をはだけ、肩口をさらすと、立て膝をつくような形で腰を落とした。 ルネの細く白い手が、露わになったクロードの肩にそっと置かれた。 色白の指が絡みつくようにして肩を押さえ、ルネはクロードの首筋に唇を這わせる。 唇が触れる温かい感触が伝わった瞬間、クロードの首筋に鋭い痛みが走った。 だが、刺す様な痛みは一瞬だけで、すぐに全身の感覚が麻痺してゆくような高揚感が身体を駆け巡る。 自分の身体を流れるものが吸い出されてゆく感覚に身を委ねながら、クロードは事が終わるまで、始終ルネにその身を任せていた。 やがて、ルネが彼の首筋から口を離すと、何も言わずにハンカチを取り出して首元を押さえる。 「渇きは治まりましたか、お嬢様……」 首元に残る微かな痛みを感じながら、クロードはルネの方に向き直って言った。 その言葉に、ルネも無言で頷く。 彼女の口からは、クロードの首から啜ったと思しき鮮血が雫になって垂れており、それが一筋の赤い線を描いていた。
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何を考えているのなんて 仲間なんていらないと思っていた。 自分だけでこの芸能界を生きていけばいいって。 誰かに頼るなんてしたくない。 大人の人は自分たちの事だけしか考えていない。 同じ事務所の人はみんなライバルだ。 蹴落とさないと生き残る事なんてできない。 そう言う風に思わされて、自分も思ってしまっていたから。 それはアイドルだって同じだと思っていた。 アイドルをしないかと言われたあの日だってそうだ。 同じプロダクションにいる人皆が敵だって。 誰一人味方はいない中でどれだけ自分を売り出せばいいかを見つけ出すのが必要だと。 ずっと自分はこのままでいいと思っていた。 変わる必要はないから。 少なくとも、この芸能界から去るまでは。 「あの……桃子ちゃん」 その意識が変わったのは、いつだったか覚えていない。 だけど、うっすらと覚えている。 あの子が――――中谷育が私に挨拶の時以外で初めて話しかけてきた時だった。 最初の挨拶の時に冷たい態度を取ったから避けられると思っていたのだが、予想が外れた。 「なに……桃子、もうちょっとで仕事だから忙しいんだけど」 実際の話、もう少しで仕事と言うのは本当だった。 お兄ちゃんがまだ来ていないから仕事に迎えていないのである。 他の人の仕事というのもあるけれど、桃子を待たせるのはいい度胸していると思う。 ……まぁ、50人のアイドルを兼任でプロデューサーやってたらそうなるのも仕方ないかもだけど。 桃子だって流石にそれがどれだけ難しいかくらいは知っている。 律子さんや小鳥さんが手伝っているとはいえそれでも3人だ。 本当、ここの管理形態はどうなっているのか。 ブラック企業と言われても仕方ないレベルだよね。 アイドルに対してじゃなくて管理職に対してのブラック度合いが強いだけで桃子たちに対しては甘いけど。 「えっと……その……」 「何もないなら行くよ、そろそろお兄ちゃんが来るはずだし」 何かあるにしても、自分の事の方が優先すべきである。 桃子はアイドル……つまるところプロであり、育もプロである。 見習いであろうともなんだろうとも、同じプロダクションであろうとも『敵』なのだ。 それがプロってものだと、少なくとも桃子は信じているから。 他の皆が和気藹々としているのを見ると、本当平和なプロダクションだと思う。 「ま、待って桃子ちゃん!」 「……だから何? 桃子は忙しいって言ってるよね、貴方もレッスンしたらいいんじゃない? だってプロなんだから、それくらいはした方がいいよ」 「も、桃子ちゃんに……その……」 「演技の練習を、見てもらいたいの!」 「……はい?」 一体何を言っているのかわからなかった。 何故そんな事をわざわざ桃子に聞くのか。 演技のレッスンを担当している人にでも聞けばいいのに。 そこでわざわざ桃子から聞く理由がわからない。 「なんで桃子に聞くのかわからないんだけど、他の人やトレーナーさんじゃダメなの?」 他人の得意な場所だけを見て奪っていこうとでも考えているのだろうか。 確かにそれならトレーナーさんだけに教わるだけではどんぐりの背比べにしかならない。 ある意味他の人に比べたら、この子はプロ意識があるのだろう。 なんて、思っていたら。 「その……桃子ちゃんの演技が、凄かったなって思ったから……」 えへへ、と笑いながらそんな事を言った。 少なくとも自分には……それが彼女の『演技』になんて見えなかった。 とても暖かい声が、嘘とは思えなかった。 心の底から、『周防桃子』に憧れてくれている。 こんな気持ちになったのは、いつ以来だろうか。 演技が上手くなって言って、褒められた時以来だろうか。 「……もう、仕方ないな……そこまで遅くならないはずだし、帰ってくるまで待ってて。 そしたら桃子が直々に教えてあげるから」 その時初めて、『周防桃子』という殻が一つ、壊せた気がした。 ◆ ◆ 放送まで時間は十数分と言った所だった。 真美さんと合流してから一番近い施設で放送を迎えるためにとキャンプ場についた時の話である。 キャンプ場のコテージに入った瞬間感じたのは、惨状というのか……それに近い感覚であった。 「……なにこれ」 曲がったパイプ椅子が地面に不自然に転がっている。 他は一切異常な場所はないと言うのに。 まるで一か所だけ殺人現場が製造されたような気味の悪さである。 「これは……何かの暗号が隠されたりしているのでしょうか? ……ワクワクする、ぞ」 「ワクワクしないよ~! どう見たって殺人現場って奴だよみずきん!!」 殺人現場なら血が飛び散っていそうではある、とは思ったが言わないでおく。 だが、この状態は間違いなく普通とは言えない。 最初からこうだったという可能性は否めないが、それにしては悪趣味にもほどがある。 もしこれが最初から出なければ、ここで誰かが争ったのだろう。 「……近くに誰かいるのかな」 だが近くに誰かがいるとして、少なくとも1人は戦う気がある人である事はこの現場から確認できる。 殺し合いに乗っていなければこんなへこんだ椅子が地面に転がっていることはありえない。 誰かが勘違いで殴りかかってしまいその後ここをこのまま椅子を放置した、という可能性もあるにはある。 殴った人がパニックになって逃げて、殴られた人は追いかけて行った為放置、といった具合に。 しかしそれ以外の場合は確実に誰かが争いを起こしている。 というより、まず誰かが進んで争いを起こしたと考えていい。 万が一誰も殺し合いに乗っていないならばそれは好ましいが、とてつもなく日和っている思考だ。 そう、これは『敵』がどこかにいるという事にもなる。 ふと視線が自分のポケットの方に向く。 いつか、これを使う時が来るのかと思うと少し気分が悪くなる。 それもある意味仕方ないとは思うが、それでも誰かを傷つけるのは誰が相手でも気分が悪い。 知らない襲い掛かってきた変な人ならまだしも、この場においては相手は自分の仲間しかいない。 「あーもー、怖くなってきて真美の喉がからっからだよー……それにお腹すいてきたしー」 「そういえば……もうすぐお昼でしたね……私も少しお腹が空いた……ぞ」 「とりあえず放送ももうすぐだし、ここで少し休憩でもいいんじゃないのかな」 だが、今この場でそんな事は言わない。 誰が『敵』で誰が『味方』かわからない。 そんな中で思っていることを簡単に言ってはいけない。 そう思うと、あの時を思い出す。 子役時代――――誰も味方がいないと思っていたあの時。 少しでも心を許せば蹴落とされる世界である。 「よーし! 真美準備してくるよー!」 「私も手伝います……頑張る、ぞ」 ……まぁ、今のこの場面を見てそうには思えなくはなってきたが。 本当に殺し合いの場に来てしまったのかと思うほど平和である。 ピクニック気分でお昼ご飯の準備をする、というのがね。 二人とも私より年上だというのに、子供っぽい気がする。 「……本当」 この殺し合いが嘘でした、だったらどれだけ良かったか。 なんて、そんな事を思ってしまう。 と、その瞬間だった。 ぴーんぽーんぱーんぽーん。 なんて、そんな腑抜けたような音が流れる。 それが何を意味をするか、すぐに理解した。 間もなく、この殺し合いが開始してから……6時間経過となる。 ◆ ◆ 『――――――――ただ今より、第一回定時放送を開始します』 流れてきたのは間違いなく、プロデューサーの声でした。 その声に少し安心感のようなものを覚え、同時に悲しみのようなものが胸に残りました。 自分の事なのに、自分の気持ちがわからなくて。 少し、微妙な気分でした。 『それでは、まずは開始からここまでの死者の発表を行います』 時間が止まってほしい……そう思ったのは初めてかもしれません。 一緒にやってきた仲間が、死んだという事を告げられるのだから。 上手く表情に出せないとは言っても、悲しいものは悲しい。 名前が、一定間隔で呼ばれる。 天海さん、菊地さん、横山さん、矢吹さん。 みんな明るく、真っ直ぐにアイドルを楽しんでいた人たちだ。 「…………」 誰一人喋らない。 仕方がないとはいえ、空気が重い。 そのまま、無機質に名前が呼ばれ続ける。 『百瀬莉緒』 その名前に少し動揺してしまいました。 最初のライブの時に、水瀬さんとエミリーさんと共にステージに上がった人でした。 一番年齢が上で、場を盛り上げてくれた……すごく素敵な人で。 私にとって色々なきっかけを作ってくれた人……。 そんな百瀬さんが、もうこの世にはいない。 悲しくないわけが、ありません。 特に思い入れが深い人であるとなれば、尚更です。 その後もどんどんと、無機質的に名前が呼ばれます。 野々原さん、二階堂さん、ジュリアさん、宮尾さん……。 誰もが、誰かに殺された……。 そう思うと、怖いと言う気分と共に悲しみが生まれてきます。 ここは殺し合いという場だという事実を目の前に叩きつけられるようでした。 まだ名前が呼ばれるのか、そう思いながら流れてくる声が耳に入ってくる。 『中谷育』 その瞬間……ひとつ、何かが壊れるような音がした気が……したんです。 ◆ ◆ 「……」 放送終了後も、誰もが無言だった。 私だって同じだ。 この6時間ですでに12人が死んでしまっている。 それだけで十分辛いと言うのにだ。 「……あの、周防さん……その」 一番最初に声をかけてきたのは瑞希さんだった。 大方自分の事を心配しているのだろう。 中谷育が死んだ、その事をきっと彼女は気にかけているのだろう。 「大丈夫だよ……覚悟はしていた事だし」 だが、そんなこと予想はしていた。 あの子は狙われればすぐに死ぬくらいに弱い。 私が言えたことではないが、誰かに守られてなければいけない子なのだ。 死んだとしても仕方がない。 守ってあげれなかったという点では悔しいが、仕方がない。 これも運命だと諦める。 それしか、今出来る事はない。 「……ちょっとトイレ行ってくるね、先にご飯食べてていいよ」 席を立ち外に出る。 トイレが受付にないと言うのも不便だが、キャンプ場ならば仕方がないのか。 そんな事を思いながら、トイレの前に立った。 ……いや、別にトイレに行きたかったわけではないのだが何故ここにまで来てしまったのか。 ただあの雰囲気が嫌だったから。 育が死んだから、同情の目で見られるような気分になるのが嫌だったから。 だからこそあそこから出て逃げてきたのだが。 別にトイレに来る必要はないのだ。 適当にそこら辺を歩いて気分を少し軽くするとかでもよかった。 「……はぁ」 一体なぜここまで桃子を気にするというのか。 瑞希さんだって、莉緒さんの時に少し反応したのは見えた。 真美さんだって、名前が呼ばれるたびに色々考えてるような顔をしてたのに。 自分自身の事で精いっぱいなはずなのに、なんで私の事を気にするのか。 「……ほんとさ……バカだよね……みんな」 私は他人の事を気にして足元を掬われた人を何人を知っている。 だから仕方ないと割り切ったり、自分の事だけにだけ目を向けていた。 なのに、2人とも私の事を気にしていた。 「……本当に、さ……」 本当に甘い、甘すぎる。 自分たちだって不安だって言うのに、人の心配をして。 他人の心配をしていたら蹴落とされるかもしれないのに。 「あれ……?」 視界がふっと、ぼやける。 焦って手で目をこする。 その時、手の甲に液体のようなものの感触があった。 もしかして今自分は――――。 「……違う」 そんな事あるわけがない。 私が、泣いていたなんて。 そんな事があるはずがない。 そんな事、あっていいわけがない。 弱みを見せたくない、普段通りの『周防桃子』でいないといけない。 だから、泣くなんてありえない。 急いでトイレの横に置いてある水場で顔を洗う。 顔にあたる水が、とても冷たかった。 顔を洗い終わり、水を止める。 ぽたぽたと水場に水が零れ落ちる。 そこでタオルがないことに気付いた。 だが荷物は何一つ持ってきていない。 近くを探しても何一つ拭くようなものもない。 「……あの」 と、そこで後ろから声が聞こえてきた。 何かと思い、とっさに振り返る。 「って、瑞希さん……なにしてるの」 「いえ……その、えっと……なんとなくついていこうと思ったんです」 「答えになってないんだけど……で、何か用なの?」 「顔を洗っていて何か拭くものを探していたようですので……タオルをどうぞ……フカフカだぞ」 そもそもとしてずっと背後にいたという点に色々つっこまなくてはいけない気はするのだが。 瑞希さんにそれを言ってもどうせ無駄だろうという思いの方が強くなってくる。 本当に何を考えているのかわからない人だ。 まぁ、それでもこれでタオルを受け取らない理由にはならない。 むしろここで断ってそのままにする理由がない。 少し礼を言ってからタオルを受け取る。 「……ありがと、それじゃあ戻ろうか」 タオルを瑞希さんに渡して、戻ろうとする。 ……その瞬間だった。 左手を掴まれた。 「何? 急いで戻ってご飯食べた方が良いよ」 「……その、周防さん……1つお聞きしていいでしょうか」 「だから何? 真美さん待ってるよ」 振り払おうとすると、更に力強く握られる。 だが、瑞希さんは一向に喋らない。 「……瑞希さん、話があるならご飯を食べながら聞くからさ……行こう?」 流石に真美さんをこれ以上待たせるわけにはいかない。 瑞希さんの手を振り払って真美さんが待っているコテージに歩き出す。 ◆ ◆ 「ごちそーさまだよー!」 「ごちそうさま……」 「ご馳走様でした」 食事を終わらせて、ここを出発する準備をする事にしました。 このままここにいても何も始まらない……そう思ったのですが。 「…………むむ」 つい声に出してしまうほど、今の状況が悩ましいのです。 放送終了後から……何かがおかしい。 いいえ、おかしい……その原因はわかっています。 周防さん……彼女が、間違いなくおかしくなっている。 気のせいならばそれでいいんです。 でも、私には……どうも引っかかります。 周防さんが……何かを隠しているような気がするのです。 確証はありません……でもおかしいんです。 放送が終わってから、周防さんから……恐怖心のようなものが感じれなくなりました。 心が読み取れるわけではないので正確になくなったのかなんて、わかりません……当然です。 でも、放送の前……少しは震えていた体に、震えがなくなっていました。 それも……中谷さんが死んだと聞いてからです。 「……どうしたの、瑞希さん」 「いえ……何でもありません、大丈夫です」 でも、これは簡単に触れていい問題ではない気がします。 周防さん自身何かあったのは間違いないでしょう。 けれど、自分が簡単に触れていい事かなんて……わかりません。 だから今は信じて彼女を見ておいてあげるしかありません。 「ももーんにみずきん! おまたー! 真美準備完了だよー!」 「準備完了だよじゃなくてもっと早く準備しておいてよ……」 とりあえず、今は保留しておきましょう。 目の前に迫っている事をやらないといけませんから。 あの放送について考える事も色々あります。 周防さんの様子についてもどうにかしないといけません。 でも今は……誰か他の人を探すことが最初です。 もう12人も死んでしまっているんです。 早くしなければ、もっと死んでしまうかもしれない。 焦っている……んでしょうね。 でも、少しでも早く皆を探さないと最悪の事態になるかもしれません。 私たち以外殺し合いに乗ってしまった人しかいなくなったら、最悪以外の何物でもありません。 「それでは、出発しましょう……れっつごー」 不安と焦燥を抱えながら、出発です。 【一日目/日中/E-5キャンプ場】 【真壁瑞希】 [状態]健康 [装備]金鎚 [所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1) [思考・行動] 基本:皆で帰るぞ……えいえいおう 1:周防さんと一緒に他の人を探す 2:とりあえず、北からは離れる。でも本当は止めたい 3:周防さんがおかしい……気のせいなら、いいのですが 【周防桃子】 [状態]健康? [装備] プラスドライバー [所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1) [思考・行動] 基本:死にたくない 1:瑞希さん達と一緒に行く 2:『敵』と出会ったなら、躊躇はしない 【双海真美】 [状態]健康 [装備]なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2) [思考・行動] 基本:死にたくない。でも人は殺さない 1:二人と一緒に行動する 2:亜美ー!どこー!? 3:静香お姉ちゃんとミキミキには気をつける。できれば会いたくない ――――彼女はまた、殻にこもる。 YOU往MY進? 時系列順に読む 武器を持った奴が相手なら、『うみみんバックハンドスプリング』を使わざるを得ない YOU往MY進? 投下順に読む 武器を持った奴が相手なら、『うみみんバックハンドスプリング』を使わざるを得ない are you a werewolf? 真壁瑞希 The star 周防桃子 双海真美 ▲上へ戻る
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バンエルティア・グランデ +目次 概要 登場作品レイズ 関連リンク派生技 関連技 ネタ 概要 バンエルティア・グランデとはバンエルティア号で突撃し敵を彼方にぶっ飛ばす魔鏡技。 初出はレイズのチャット。 ▲ 登場作品 レイズ 習得者 チャット バンエルティア号で突撃し敵を彼方にぶっ飛ばす魔鏡技。確率で威力上昇 分類 通常魔鏡 属性 水 HIT数 1 消費MG 100 基礎威力 1267 詠唱時間 - 習得条件 魔鏡「バンエルティア号の船長」を入手 発動条件 MG満タンの状態で発動 強化1 ダメージが10%上昇 強化2 派生確率が5%アップ 強化3 ダメージが10%上昇 強化4 ダメージが10%上昇 強化5 派生確率が5%アップ 空中からバンエルティア号の甲板にしりもちをついて落下した後、気を取り直して突撃命令を下し、全速力で突撃し敵を彼方にぶっ飛ばす魔鏡技。 確率で「バンエルティア・グランディオス」として発動する。その際の威力は通常発動より増える(1867ほど?)。 その際の発動台詞は「魔鏡技!」ではなく「任されました!」になる。また、演出も落下直後に横からパティが乱入し、船長争いの喧嘩をするうちに突撃が敢行されるものに変わる。 カットインはマイソロ3のものを使用。 台詞 通常時 そ~れ!いたっ!とっつげき~!バンエルティア・グランデ! 変化時 チャット「とっつげき~!いたっ!」パティ「なのじゃ!」チャット「うわぁっ、ボクが船長ですよぉ!」パティ「よいではないか!」 チャット「あれ?」パティ「ありゃ?」 +魔鏡イラスト 「ボクの名は、チャット。由緒正しき大海賊、アイフリードの子孫です」 ▲ 関連リンク 派生技 ▲ 関連技 ▲ ネタ ▲
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>紬「うふふ…」WWW みんなの唯梓に対しての気持ちかな -- (名無し) 2011-08-22 11 28 39
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