約 3,690,744 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4410.html
洋榎「ちゅうわけで、今日はうちらと初めての共同作業やでー」(エイエイオー 京太郎「すみません洋榎さん、意味が分かりません!!」 洋榎「えー、そこは初めての共同作業はケーキ切る方がええです、ぐらい言いやー」 京太郎「ケ、ケーキ切るって……いきなり何求められてんですか、俺!?」 絹恵「お姉ちゃん、それ難易度上げすぎ……」 絹恵「スーさんもビックリしすぎやよ……嫌なんか思うで」下から顔覗き込み(須賀京太郎だからスーさん……なにもおかしくはない 京太郎「ぅ……す、すみません」 京太郎(う、うはぁ……!!前屈みになることで、ただでさえ豊かなオモチが強調されて……す、すばらっ……!) 洋榎「……コラー!いつまで絹とイチャクチャやってんやー!」(地団駄 絹恵「べ、別にイチャクチャなんてやってへんよー……な、なあ、スーさん?」 京太郎「(オモチ……眼福でした)もちろんですとも」(キリッ 洋榎「お、おお、そーかー、分かっとるならええねん、分かっとるなら」 洋榎「ほんなら、今日のミッションの発表や!ここはうちらのお母さんのじいちゃんのイトコの弟のマブダチの妹の旦那さんのばあちゃん家の畑や!」 京太郎(最初の方ですでに他人の関係になつまてるんですけど、いいんですか?)(コソッ 絹恵(あ、あんま気にしたらアカンよ、たぶん)(ドキッ 洋榎「……だーかーらー、うちに喋らせといてイチャコラすんなっ、ちゅうねん!そんなんすんなら、今日のミッション教えてたれへんでー!」(ギャオー 京太郎「ああ、また駄々っ子モードに……」 洋榎「―――まあとにかくや、うちらで今日はここの畑を耕すっちゅうわけよ」(飴ちゃんペロコロ 京太郎「常備しといてよかった、飴玉」(フゥ 絹恵(お姉ちゃんの扱い方が子供向けすぎやで、スーさん……)(ナンダカナー 京太郎「とりあえず、二人がカウガールっぽい格好してる理由は理解しました」 洋榎「そーいう京太郎はつまらんジャージ姿やの、ガッカリや!」 京太郎「普通、動きやすい服装で、って言われたらジャージ着てきますって……」 京太郎「それはさて置き、ここを耕すんですか…………………………うん、フツーに校庭レベルですね」 洋榎「泉州名産の玉ねぎ畑やからな!」(水なすもあるで 絹恵「これでもちっちぇなあー、とか思てる人おるんがいながらにの怖いとこです」(誰のことかは察してや 京太郎「今日一日で終わるんですかね、コレ」 洋榎「それは京太郎の頑張り次第やな」 絹恵「私らも頑張りますんで、一緒に気張りましょーや」 京太郎「絹恵さんも……一緒に?」(ざわ……! 京太郎(……畑耕す→鍬を振る→オモチが揺れる→オレシアワセ) 京太郎「ククッ……面白いっ……。限界までいく……パイ、じゃなかった、倍プッシュだっ……!」(ざわ……ざわ…… 洋榎「おー、気合入ったみたいやな」 洋榎「ま、まあ?ちゃんと頑張ってくれたら、うちがご褒美用意したってるから……頼んだで!」 京太郎「ククッ……分かりました」 この時京太郎、意外に素直っ……! それも当然っ……京太郎の頭の中は、揺れる絹恵の胸一色……! 洋榎「馴れてへんから、ちょい不格好な感じになっとるけど、あ、味は問題ないはずやから、うん……」(ゴニョゴニョ 攻めるっ…………ここぞとばかりにっ……! 京太郎(絹恵さんのオモチ、揺れる……上下にっ……!なんて魅惑的……魅了されるっ……されざるを得ないっ……!) が、届かないっ……! 聞いていないっ……洋榎の照れながらの言葉をっ……! 悲劇っ……まさに悲劇っ……! これが『持たざる者』が背負わされるハンデっ……! 京太郎「よーし、頑張りましょうっ、洋榎さんっ!絹恵さんも!!」 絹恵「う、うん、そやねー」 洋榎「…………せやなっ!」(クワッ 洋榎(うぅ、あっさり人の話、無視しよってからに……)(ションボリ 洋榎「ほなら、サクサク掘り返していくでー」(ザクッ 絹恵「オ、オー!」(サクッ 京太郎「ククッ、構いませんよ……!」(ザクッ 広大な農地に振り下ろされる鍬……! 黙々と繰り返される単調な動きは、容易く労働者の意欲を削る……! 洋榎「せいやー!ほりゃー!…………飽きたー!」 絹恵「ええっ!?まだ始めて十分しか経ってないよ、お姉ちゃん!」(サクッ 京太郎「………………」(ザクッ……ザクッ……! 開始十分。 洋榎、まさかのリタイア宣言っ……! 洋榎「だってなー、よー考えたらこんな広いとこ人力でどーにかしようってのがおかしいんよ。こう、トラクターでガーッとやってバーッと終わらせたらええんよ!」 絹恵「それはそーかもしれんけど……うんしょ、よいしょっ」(サクッ……サクッ……! 京太郎「ククッ……クククッ!」(ザック……ザック……ザック……!! 愛宕姉妹のやり取りを余所に、京太郎、異質の動きっ……! 緩まない鍬の振りっ……繰り返す、的確に畑の急所に突き立てる……! 耕されていくっ……程よい固さっ、水捌けのよい土へと……! 洋榎「…………なんや、めちゃくちゃ張り切ってんなー、京太郎の奴」(ホヘー 絹恵「ほら、スーさん頑張っとんやから、私らも気張ろうやお姉ちゃん……」(サクッ……サクッ…… 京太郎(鍬を上下する……それだけの行為。だが見ろ……見ろっ……!) 一心不乱……否っ! 京太郎、心ここにあらずっ……! 視線はただ一点っ……カウガールの服を着てなお主張を止めぬ、絹恵のオモチ……! 鍬を振り上げ、振り下ろす度に悩ましげに弾む胸っ……! 目が離せない……釘付けっ……! 京太郎(ホルスタイン……いいや、最高級のジャージー牛レベルのオッパイ……ククッ、すばらだ………) 悪魔っ……これこそが悪魔の所業……! この世の百姓を全て敵に回す、不誠実なる野良仕事っ……! 京太郎「さあ、お昼時まであと少し……もうちょっとだけ一緒に頑張りましょうよ!」(キリッ 誘うっ……ここであえて爽やかに、たが強引に洋榎を引き戻すっ……! 京太郎「こういう共同作業も……悪くないもんですねっ」(キリリッ……! 洋榎「ぉ、オぉ……そ、そか?そんな風に熱く言われたら、洋榎さん困ってまうんやけどなー!」 舞い上がるっ……好意的な言葉、表情にっ……! 絹恵「もー、お姉ちゃん現金さんなんやからー」 だが、それもこれも全ては布石っ……! 姉がやるなら妹も追従せざるを得ないという、人の心を縛る悪漢の読みっ……! 洋榎「よっしゃー、お昼の時間やでー♪」 絹恵「わーい♪」 京太郎(満喫したっ……絹恵さんの乳揺れ……堪能しすぎて鼻血出そうだぜ) 洋榎「さあー、お待ちかねの洋榎さんお手製弁当お披露目やっ!」 京太郎「へえ、今日のお昼ご飯、洋榎さんが作ったんですか?」 絹恵「スーさんのことビックリさせたるー、って遅くまで頑張ってましたんよ」(コショコショ 京太郎「へー」 洋榎「デデデデデデデデデデデデデーデンッ!」(口ドラムロール 京絹(よく舌回るなー……) 洋榎「どやぁ!」(俵おむすび、唐揚げ、卵焼き、タコさんウインナー、ポテトサラダ、金平ごぼう、プチトマト 京太郎「おおー……!?」(スバラッ 洋榎「と、とりあえず食べごたえのありそーなもん詰めまくったったんやけど、どうやろか……?」 京太郎「これは……すばらですね!凄いですよ、洋榎さんっ!」 洋榎「(すばらて、全国のどっかの選手ん口癖やたよーな……)せやろせやろ、もっと感謝感激雨あられーでお願いするわー♪」 京太郎「よっ、さすが関西トップ……レベルの美少年雀士!料理の上手なお姉ちゃん属性まで持ってたなんて、これはもう嫁の行き先には困りませんね!」(ヤンヤヤンヤ 洋榎「よ、嫁やなんて、さすがにちょう気ぃ早いんとちゃうかなー、もー!」(バンバンッ! 京太郎「イタタッ、痛い、痛いですって!?」 絹恵(スーさん……テキトーに思い付いた誉め言葉出しまくっとるんやでな、たぶん)(モヤモヤ 絹恵「あんまそんな調子ええことばっか言ってたら、そのうち困ると思うでホンマ……」(ムスー 洋榎「んー?どないしたんや絹ちゃん、そないオモロなさそーな顔して?」 絹恵「うーんん、別になんもないよー」 絹恵(スーさんがお姉ちゃんにデレデレしまくってたて、末原先輩とかに教えたろ…………なんか、ちょびーっとだけ面白くなおし) 京太郎(あぁ、絹恵さんのオモチを眺めながら食べる弁当、うめー!単品でも十分美味しいけど、そこに高レベルなオッパイが添えられることで旨味と有り難みが十倍……いや、三十倍にはなってる!!)(スバラッ! 終われ。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4436.html
咲が入部したことで、念願の県大会団体の出場権を得たと盛り上がる清澄高校麻雀部。 まこ「腕が鳴るのう」 優希「私達の強さ、長野のみんなに思い知らせてやるじぇ!」 和「頑張りましょうね、宮永さん」 咲「う、うん!」 久「大会まであと少し……さあ、みんなの気持ちを一つにして練習するわよ!」 狙うは県大会優勝。 野望に燃える久に、とある少年が水を刺したのは丁度その時。 京太郎「あのー、部長」 久「なーに、須賀君?あ、さては女子団体の練習ばかりで、自分が放っておかれないか心配してるのね?大丈夫よ!ちゃんと男子個人戦に向けての特訓メニューも考えてあるし、分からないところは私達でちゃんと教えてあげるから!!」 京太郎「あの、お気遣いはありがたいんですけど……すんません、バイト先から急にシフトに穴が空いたからヘルプに入ってくれ、って連絡が来ちゃいました」 久「え」 京太郎「……なんか、すみません」 咲「ていうか京ちゃん、アルバイトなんてしてたんだ」 和「そういえば、急にシフトに穴が空いたと言っていましたが、風邪でもひかれたんですか?その休まれた方」 京太郎「んー……なんか、店長の話だと『店で幽霊を見た。もうこんなところで働けるか、俺はもう仕事やめます!』、とかなんとか」 まこ「え」 優希「え」 そんなこんなで、県大会が近い時期。 京太郎が、思うところあって元麻雀プロが経営する喫茶店でアルバイトに勤しんでいたら……という、もしもなお話。 正直、自分が麻雀部にいていいのだろうか―― 京太郎「でも、せっかく麻雀って面白いって思えるようになってきてんだし、ちょっとぐらい頑張ってみねーと」 京太郎「女の子に負けるのが嫌なんてことは言わねーけど、ちょっとぐらい見せ場が欲しい……なんて考えるのはカッコ悪いかな、やっぱ」 少しでも麻雀を上手くなるために始めた、麻雀のできる喫茶店でのアルバイト―― ???「あなた、私のこと見えるっすか?」 京太郎「で……出たああぁぁぁぁぁぁっ!?」 ???「しっ、失礼な、私ちゃんと生きてるっすよ!?」 偶然であったのは、幽霊と肩を並べるほど存在感の薄い少女―― ???「麻雀っすか?私、できるっすよ」 京太郎「マジか……じゃ、じゃあ、悪いんだけどさ……」 ???「麻雀、上手くなりたいんすね……別にいいっすよ」 京太郎「あ、ありがとうな!!」 ???「べ、別にお礼言われるほどのことじゃ……。ま、まあ、これからしばらくよろしくお願いするっす」 ???「最近楽しそうじゃないか」 ???「私みたいな奴でも、誰かの役に立てるって再認識してるとこっすから♪」 京太郎「でも不思議だよな、こんなに可愛いのに目の前にいてもいるのがハッキリわかんないなんて」 ???「か、可愛いとか褒めても何も出ないっすよ。それに、京さんはオッパイの方が大事なんすよね」 京太郎「いやいや、さすがにオモチだけで女の子は判断しねーって。ちゃんといろんなとこ見て、可愛いって言ってんだよ」 ???「そーいう言い方は卑怯っすよ……」 徐々に親しくなる二人。しかし、破綻はふとした弾みに訪れる―― 京太郎「俺はお前が羨ましいよ……」 ???「なんで……なんでそんなこと言うっすか!?私は――――こんなもの、欲しくなんかなかったっす……!!」 すれ違い、離別―――― ???「今日は……寄っていかないのか…………モモ」 ???「――――いいっす……もう、会いたくないですから」 ???「ワハハー、喧嘩しちゃったのかー?」 京太郎「酷いことを言っちゃったんです。許してもらえないんだとしても……謝りたい。謝らなきゃ、いけないんです……!」 ???「ホントに馬鹿っすね、京さんは……」 京太郎「こんぐらいしなきゃ、出てきてくれないと思ったからな……」 自分がここにいていいのか悩む少年と、自分がどこにいるのか悩む少女の物語―――― 京太郎「AIR?」桃子「空気的な意味で、っすね」 ComingSoo……公開未定!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4430.html
京太郎「はあ、将来どんな姿になってるのかシミュレーションしてくれるソフト、ですか」 智紀「龍門渕の会社の美容部門が作ったみたい」 純「暇だったのかね」 一「いやいや。今の生活続けてるとこんな風になるかもしれませんよ、ってデータがあれば色々役に立つからだよ」 純「ふーん。俺はそーいうの気にしたことねえからなぁ」 京太郎「ハハ、純さんらしい反応ですね。でも、龍門渕のみんなの将来像はちょっと見てみたいかも……」 透華「フフフ、そうでしょう、そうでしょうとも!というわけで、準備は万端でしてよ!」 智紀「合点承知……」 透華「一番バッターはもちろん私!さあ京太郎、とくと目に焼き付けるといいですわ!」 智紀「今の生活リズム、食事、その他もろもろのデータを入れて、ポチッとな……」 龍門渕透華(大人):スタイル抜群・オッパイ大きめの知的な美女! 京太郎「お、おぉ……こ、これは……」(ゴクリ 透華「ど、どうかしら……お、お気にめして?」 智紀「長い目で見れば、須賀君の好きなオモチも十分大きくなるから、絶対に損はしない」 京太郎「い、いや、損得勘定で透華さんと付き合ったりはしないですけど……町でこんな人見かけたら、間違いなく目で追っちゃいますね」 透華「当たり前ですわ!この私が注目を集めないなんてウソに決まってますもの!」 京太郎「目立ってなんぼですもんね。あ、でもこの透華さんの彼氏は困っちゃうだろうなー……自分がちゃんとつり合ってるのかな、って」 透華「彼っ……!?そ、そんなの関係ありませんっ、あ、愛があればいいのです!」 一「つりあってるかどうか、なんて考えるだけ無駄だよ須賀くん。一緒にいて幸せかどうか、で考えてあげなきゃ。ね、トーカ?」 透華「ぅ…………」(真っ赤 京太郎「ナ、ナルホドナー」 京太郎「…………さ、さて、次は誰がやるんですか?」 智紀「(ヘタレた……)じゃあ、次は……」 透華「うぅ、肝心のところで流されましたわ……」 一「ファイトだよ、トーカ!地道なアピールとフラグ作りが勝利の鍵ってともきーが言ってたから」 智紀「…………一、やってみる?」 一「え、僕もやるの?」 京太郎「一さんの将来……俺、気になります!」 智紀「任せて……ポチッとな」 一「ちょっと緊張するなー」 透華「どれどれ、念のためまずは私が…………!?」 国広一(大人):見せられないのよー! 透華「キャ、キャアアァァァァッ!?これは見てはいけませんわよ、京太郎!!」(目隠し 京太郎「え、ちょっと、一体なにがあったんですか……!?」 智紀「これはヒドイ……」 一「ヒドイって、そんな言い方ないんじゃないかなー、ともきー」 純「いやいや、もうこれ犯罪だろ。前も後ろも布の切れ端、貼っつけてるだけだし」 智紀「間違っても前貼りを服と言ってはいけない」 一「え、そうかな、僕の私服よりちょっと小さいぐらいだよ?」 透華「一、ああああなたっ、公然猥褻罪で捕まってしまいますわよ!?」 京太郎「ま、前も後ろも布を貼り付けた、だけ……前貼り……」(ゴクリ 透華「……京太郎?」(凍死…… 京太郎「さ、さあ、次いってみましょー」(ガクブル 智紀「確かにこれは目に毒。次は……純で」 京太郎(俺も見たかったなぁ……) 純「えー、俺もやんのかよ」 透華「当然ですわ。将来を考えて生活スタイルを見直すいい機会になるかもしれませんわよ?」 一「ああ、純くんって結構、暴飲暴食するもんね」 智紀「若さの特権……ポチッとな」 純「別にちょっとぐらい太っても、俺は気になんねーんだけど」 京太郎「なんて男らしい……」 井上純(大人):オスカァーーール! 純「あん?あんま今と変わってねーな」 京透一智「………………」 一「ヅカ、だね」 透華「ヅカですわ」 京太郎「か、カッコよすぎてなんかへこむ……!」 智紀「女の子侍らせてそう」 純「最後の評価がひでえな。俺は女だっつーの」 京太郎「まあ、美女というより美人とか麗人ってことにしときましょうか」 智紀「それじゃ、次は…………須賀君?」 京太郎「え、お、俺もですか……?」 一「僕たちがやって、須賀くんはなしってわけにはいかないなー。ね、トーカ?」 透華「そ、そうですわね、やはりこういうのはみんなでやってこそですし……別に、京太郎が将来どんな風になるのか、早めに確かめておきたいとか、そんな意図は欠片もありませんのよ?ただ、やっぱりですね……」 智紀「巻きでいく……ポチッとな」 透華「ああ!?私、ま、まだ心の準備ができてませんわ……!」 京太郎「それは普通、俺の台詞じゃないですかね」 一「まあまあ」 須賀京太郎(大人):ざわ…ざわ… 智紀「…………いぶし銀」 一「うわ……これは、渋いね」 純「え、これ京太郎?なんかフツーに麻雀で何人かあの世に送ってそうな面してるぜ」 京太郎「いやいや、麻雀で人は殺せませんって……たぶん」 透華「……………………」 一「トーカ、大丈夫?あんまりに渋味がありすぎて反応に困っちゃって…………?」 透華「…………ぁ、アリアリですわっ!」(ガッツポーズ 一「あ、そっち方向でも大丈夫なんだ」 京太郎(麻雀やり続けたら俺、将来的にこんな感じになるのか……)(ペタペタ 智紀「心配しないで、鼻と顎は思ったほど尖ってない」 京太郎「どこの心配されてたんですか、俺!?」 衣「おー、京たろーだー♪」 ハギヨシ「ただいま戻りました」 衣「見て見て、ちゃんと頼まれたもの買ってきたぞ!」 純「おー、エライエライ」 透華「ご苦労様、ハギヨシ」 ハギヨシ「お心遣い、嬉しゅうございます…………ところで、皆様なにを?」 智紀「パソコンのソフトを使って、みんなの数年後の姿をシミュレーションしてる……」 一「龍門渕製だし、信憑性はそこそこありそうだよ」 衣「数年後……衣もっ、衣もやってほしい!」 智紀「いいけど」 衣「クククッ、数年後の衣は当然、ノノカのようなぼんきゅぼん、だ!目に焼き付けていいぞ、京たろー!」 京太郎「ハハ……透華さんと同じこと言ってますね……」 透華「ぐ、偶然ですわ……!」 一「いとこだもん、仕方ないよ」 智紀「それじゃあ、ポチッとな……」 天江衣(大人):変化なし 衣「…………あ、あれ?」 純「ビックリするぐらいなんも変わってねーな」 智紀「そんなバカな……」 京太郎「え、でも数年後だと衣さんって二十代になってるぐらいじゃ……」 透華「見た目、いまと同じのお子様ですわね…………下手すれば、わ、私の子供で通用しますわ。ね……ねえ、京太郎?」(チラチラ 京太郎「ノーカン……ノーカンですっ……!これはなにかの間違い……もう一回、もう一回試してみましょう……!」(アセアセ 透華「うぅぅ……」(ショボン 一「飛ばしすぎだって、トーカ」 智紀「うーん……衣でやり直す前に、ハギヨシさんでやってみる?」 ハギヨシ「私でですか?」 純「おお、それなら変化してるか分かりやすそうだもんな」 京太郎「数年後のハギヨシさんか……さらに格好よさと執事ぶりに磨きがかかってそうですね」 ハギヨシ「いえいえ、私などまだまだ」 智紀「それじゃあ、ポチッとな」 ハギヨシ(数年後):変化なっしんぐ 京太郎「…………え?」 智紀「そんなバカな……」 純「こっちも変化なしかー……てことは、このソフト壊れちまったんじゃね?」 一「あるいは……この二人が、ちょっとフツーじゃないか……だね」 衣「ククッ……面白い戯言、片腹大激痛だ!」 ハギヨシ「ハハ、ご冗談を」 透華「そういえば、ハギヨシ……私が幼稚園の頃から外見に変化ないよーな?」 京太郎「衣さんもすごいけど、それ以上に執事スゲェ……!?」 一「…………とりあえず、やめにしよっか。なんかこれ以上考えると深みにはまっちゃいそうだし」 智紀「賛成」 京太郎「そ、そうですね」 衣「ハッハッハッ」 ハギヨシ「フフフ」 終われ 京太郎「ところで智紀さん……」 智紀「……なに?」 京太郎「うまい具合に部室には誰もいませんよね」 智紀「……」(コクコク 京太郎「ふと思い出したんですけど、この間の将来の姿が見えるソフト……智紀さんだけ試してなかったですよね」 智紀「な、なんのことやら……」 京太郎「いやいや、誤魔化そうとしてもダメですって」 智紀「きっと、ロクでもないことになってる……寝不足で、肌とかボロボロ」 京太郎「そんなことないですって。だから、ね?一回だけ、一回だけでいいですから智紀さんの大人バージョン見せてください、このとーり!」 智紀「………………みんなに内緒、なら」 京太郎「もちろんです!」 智紀「…………ポチッとな」 沢村智紀(大人):艶然とした笑みと、退廃的な空気を纏った妖艶美女 京太郎「な、なんか……エロ――」(ゴクリ 智紀「お、おしまい」(パタンッ 京太郎「ああっ!?も、もう五秒……いや、三秒!脳内に焼き付けますから……!」 智紀「ダメ……恥ずかしいから」(フルフル 京太郎「そんなー……」 透華「…………」(ムスー 一「トーカ、無言で物陰から睨んでも意味ないから……」 透華「別に拗ねてません、拗ねてませんわ……!」 一「ハイハイ」 今度こそ終われ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4454.html
バレンタイン数日前……宮永家 咲「うーん、バレンタインの日にどんなチョコあげたら喜んでくれるのかな、京ちゃん……」 宮永父「おーい咲ー、ご飯できたぞー」 咲「去年と同じじゃ味気ないし、かといってインパクト優先して気持ちが伝わらなかったら意味ないし……ムムム」 宮永父「おーい、ご飯ー……」 咲「もうド直球の一色染め手戦法で、この間読んだ本のヒロインみたいに、自分にリボンでも巻いちゃおっかなー」 宮永父「ヤダ、この子なんて本読んでるの……」 咲「たまたまだよー、たまたま。だいたい、そんなことできるわけないでしょ、恥ずかしいし………………ん?」 宮永父「お、妄想世界からご帰還ですか。ご飯できたから早く食いにこいよー」 咲「キャーーー!?なんでお父さん、勝手に私の部屋に入ってるの!?」 宮永父「いや、ノックしたぞ五十二回ぐらい」 咲「それは別の意味で気持ち悪いんだけど!?」 宮永父「娘に気持ち悪いって言われた……これが世に聞く反抗期って奴か……」 咲「ぁ、ゴ、ゴメン、気持ち悪いは言い過ぎだったよ……」 宮永父「いや、父さんの方も配慮が足りなかったよ……」 咲「ま、まあ、次から気をつけてくれればいいよ……」 宮永父「ああ、わかった。それでな咲、なんか困ってるようだから父さんからアドバイスな」 咲「ん……なーに?」 宮永父「年頃の男の子っていうのはな、なんていうか、こう……『初物』に弱いから、それ使って既成事じ――」 咲「娘になに吹き込もうとしてるの!?っていうか、言わんとしてることが本気で気持ち悪いよ、お父さん!」 宮永父「ケッ、今のうちから男の悲しい性を知っておけば幻滅せずに済むぞー?どうせお前の京ちゃんも、夜な夜な右手を忙しなく動かしてるに決まってるんだー」 咲「私の京ちゃんはそんなことしなっ――――い……んじゃないかな、うん、たぶんしてない」 宮永父「えらく微っ妙な信頼度だな……」 咲「いや、まあ、手は動かしてるんじゃないかな……」 同刻、須賀家…… 京太郎「右7で山割って配牌して―――――ツモ、切り、ツモ、切り、ツモ、切り……」(チャッチャカチャッチャカ カーたん(カピバラ)「キュー?」 京太郎「うん、たぶんこっから萬子、萬子、索子、筒子、筒子……オッケー、エンジンかかってきた――――おー、カーたんお腹空いたのかー?この自主練終わったら、一緒に飯食いにリビングいこうなー」(カチャチャチャチャチャ… カーたん「クワー♪」 京太郎「さて、いい感じに温まってきたから……今日は赤木さんと僧我さんに見せてもらった『拾い』と『もどし』と……原田さんのカンドラすり替えも試してみるか。なんかみんなして、できるようになってて損はしないって言ってたし」(ゴキゴキ… カーたん「くわーっ」(プンスカ 京太郎「ハハ、心配すんなってカーたん。例えどんなに劣勢でも、俺は絶対に裏技なんか使わないから。太陽みたいに熱く、正々堂々やってこその俺の麻雀さ!」 カーたん「くわわ♪」 京太郎「……そういうや、やり方知ってたら対処もできるって天さんやヒロさんも言ってたけど、こんなの使う人と対局する機会なんてないだろ、普通」(カチャカチャ… Prrrrr… 京太郎「あ、メール……原田さんからだ。なになに、『ちょっとバイトせえへんか』……?」 カーたん「…………」 京太郎「んー、どうしよっかな……赤木さんたちも来るならオッケーですよ、と」 カーたん「くわー……」(ヤレヤレだぜ そんなこんなでバレンタイン当日…… 京太郎「―――――」(ざわ…ざわ… モブA「あ、あの、須賀君、これ貰って―――ヒィ!?」 京太郎「あ、ゴメン、ちょっとバイトの影響で顔が戻らなくて……」 モブA「へ、へー、ここ何日か顔見なかったのはアルバイトしてたからなんだ!どんなアルバイトしてたの?」 京太郎「…………麻雀してただけだよ、うん。フツーの麻雀だよ、フツーの」(ざわ…ざわ… モブA(ぜ、絶対に嘘だ……) 京太郎「それで、なんか言いかけてたけど、なんか用?」 モブA「あ、え、えっとね、今日が何の日か知ってる?」 京太郎「――――――――ゴメン、今日って何日だっけ……?ずっと料亭に缶詰で打ってたからわっかんねー……」(ゲッソリ モブA(ホントにどんなアルバイトしてたんだろ、須賀君……) モブA「ま、まあいいや、聞かないでおこ……。えっとね、今日はバレンタ――――」 咲「――――京ちゃん!」 モブA「あ……」 京太郎「おー、咲、どした?」 咲「え、えっと、お……お昼!今日、食堂のレディースセット、美味しそうだったから、またお願いしにくるだろうなーって……!」(アタフタ 京太郎「おー、レディースセットか。丁度よかった、ここ何日か、目が飛び出るような値段の料理ばっかだったしなー」 咲「ホントになにやってたの、顔見なかった数日の間!?」 京太郎「聞いてくれるな……」 咲「う、うん、わかった……」 京太郎「えーっと、俺ちょっと咲と飯食ってくるから。用事は後でいいかな?」 モブA「う、うん、いいよいいよー、ホントはちょっと勉強教えてほしかっただけだしー」 京太郎「そうなのかー。んじゃ咲、食堂行こうぜー。今宵の虎鉄はレディースランチに餓えておるわ」 咲「う、うんっ!――――ゴメンね、邪魔しちゃった……」 モブA「ううん、いいよ。なんとなく、渡せない予感はしてたし。えっと……ガンバッて!」(ニッコリ 咲「――――ありがとね……」 清澄高校食堂―――― 咲「――というわけで、ハイ!レディースランチ」 京太郎「おぉー、さすが咲が誘いに来るだけあって、今日は格別ウマそうだぜー」 咲「ちゃんと味わって食べてねー」 京太郎「わかってるわかってるって。んでさ、咲ー」 咲「ん、なに京ちゃん?」 京太郎「俺になんか用事あんだろ?咲があんな風に人と話してる時に割り込んでくるとか、普通はないし」 咲「――――な、なんでこういう時だけ勘が冴えるのかなぁ」 京太郎「バカ、麻雀でエンジンかかった時の勘の冴えに比べれば、これくらいフツーだぜ、フツー」 咲「普段は朴念仁じゃん」(ブスー 京太郎「バンナソカナ」 咲「いいえ、朴念仁ですー」 京太郎「その辺については後でじっくり、腹を割って話し合うとして……本日のご用事なーに?」 咲「あ、うん、そうだね、えっと……そ、そのレディースランチ食べ終わったら言うよ!」 京太郎「もう食ったけど?」 咲「早っ!?ちゃんと噛んで食べてるの?そんなんじゃ、体に悪いよ……」 京太郎「いいじゃん、別に。ほれ、聞いてやるから何でも言ってみなー」 咲「むー、聞く姿勢が不真面目すぎるよ……」 京太郎「咲相手だかんなー。もうちょっと喜んでいいんだぜ?」 咲「そーいう特別感はいりません!」 京太郎「なんだよ、今日はやけにツンツンしてんのな」 咲「べ、別にツンツンはしてないよ。ちょっと緊張してるというか……」 京太郎「?」 咲「きょ、京ちゃん、今日はなんの日か知ってる?っていうか、覚えてる?」 京太郎「なんだよ、妙に引っかかる言い方するのな……」 咲「うー……ハァ、もういいよ、京ちゃん相手に緊張なんかする私が悪いんだから」(ジトー 京太郎「だからなんなんだよ、そのオオバカヤローを見るような目は」 咲「あ~ぁ、もう少し前の京ちゃんなら、まだ私の気持ちに気付いてくれたんだろーけど」(ハァ… 京太郎「??」 咲「京ちゃん、ご飯の後のデザート欲しくない?」 京太郎「お、そういえば今日のレディースランチにはデザート突いてなかったな。いつもはプリンとかゼリー付いてくるのに」 咲「あ、それは私が持ってくる途中で食べちゃったからだよ」 京太郎「なにやってんの?なにやっちゃってんの?ランチセットのデザート食べるとか、死刑ものだぜ?」 咲「い、いいじゃん、ちゃんとレディースランチのものとは別にデザート用意してあげてるんだから!」 京太郎「うーむ、納得いかないけど、まあそれなら許してやらんでもない……」 咲「なんでそんなに偉そうかなー。まあいいや、京ちゃん、口開けて」 京太郎「ん……こうか?」(アー 咲「はい、あ~ん」(ヒョイ 京太郎「んがぐぐ……ムグムグ――――これ、チョコか?」 咲「そーです。今日はバレンタインデーだから、今年もちゃんと用意してあげたんだよ、感謝してね」(エッヘン 京太郎「おー…………そうか、今日は二月十四日だったのか」 咲「……ホント、いろんなトコで麻雀するのはいいけど、最低限一般社会の行事とか忘れないレベルでやってよね」 京太郎「気をつけるぜー。にしても美味しいな、このチョコ」 咲「え、えへへ、そりゃもちろん、咲ちゃんお手製のチョコレートだもん、当然じゃない!」 京太郎「そういや毎年、咲って手作りのチョコくれてたよなー。うん、ありがたい話だぜ」 咲「感謝してよねー……。チョコ、まだあるから食べてね。ハイ京ちゃん、ア~ン」 京太郎「アーン」 咲「ウン、素直でよろしい♪どうかな、それはちょこっとだけ香り付けでブランデーを利かせてみたんだけど」 京太郎「うん、美味しい美味しい。ちょこっと癖はあるけど……まあ、そこは咲さん作ってことで」 咲「あ、ヒドイ、そんなこと言うんだ」 京太郎「アハハ、冗談冗談」 咲「も~……ハイ、じゃあ次はコレね。コレは自信作なんだから!」 京太郎「おお、チョコが麻雀牌……しかも一索模様!すばらだぜっ、咲!」 咲「フフーン、どうだ驚いたか。ハイ、アーン」 京太郎「モグ――――いやぁ、ウマイ。サンキューな、咲」 咲「どういたしまして♪」 久「なにやってんのかしらねー、あの二人」 まこ「お互い、周りの状況をガン無視で二人の世界に浸っとるのー」 久「あれでまだ二人とも中学の頃からの友達のつもりなのかしら……?」 まこ「いやぁ?ありゃわかってないだけで、どっから見てもバカップルじゃろ」 久「よねー……対局で跳ばしてやろうかしら、二人とも」 まこ「――――無理じゃろ、もう……」 久「…………色々とメゲるわ」 まこ「そうじゃのー」 咲編……カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4398.html
京太郎「何やかやで荒川さんとデートすることになった……ナンデヤ」 京太郎「どこで情報を手に入れたのか、説明を求めに来た連中と対局して逃げ切り……やっと辿り着いたぜ待ち合わせ場所」 京太郎「大阪?長野の往復切符で俺の財布がマジピンチな件について……」(説明終了 憩「やっほー、お待たせ京太郎君ー」 京太郎「荒川さん、お久し振りっす!」 憩「今日はごめんな、急にデートしようなんて言って呼び出して」 京太郎「いやー、大丈夫ですよ……ええ、ホント」 憩(ぜ、全然大丈夫そうに見えへんやけど……) 憩「…………」(キョロキョロ 京太郎「どうしたんですか、辺りを警戒して」 憩「いや、別に?ちょう、どっからともなく顔見知りが現れたりせんやろか思って」 京太郎「ああ、確かに大阪ですし園城寺さんとか愛宕のお姉さんとか出てきそうですよね」 憩「そうそう、千里山の怜さんなんか、物陰からじーっと見つめてて目があったら『え、えへ、来てもうた……』とか言いそうやね」 京太郎「……………………意外とアリだな」(ボソッ 憩「え」 京太郎「え?」 京太郎「……じょ、冗談ですよ、冗談」 憩「な、なんやビックリさせんといてーや、もー」 憩「とにかくまあ、うちとしてはせっかくのデート。邪魔されんと楽しみたいってわけよ」 京太郎「あ、あんまりデートって繰り返されると恥ずかしいものがありますけどね」 憩「ふふん、そこを笑顔で堪えるんがエエ男ってやつよ♪」 憩「あ、ところで今日のうちはいつものナース服やのうて、普通の私服なんやけど……どない思う?」 京太郎「すごく……すばらです」(ざわっ……! 憩「……京太郎君、感情込めんのに顔濃くすんのやめてーや」 京太郎「え?」(ナニイッテンノ 憩「え……」(ナニソレコワイ 憩「……コホン、したら場所変えよか。今日は大阪のええとこ全部連れてったるからね!」 京太郎「ぜ、全部はさすがに無理があるんじゃ……」 憩「えーから、えーから。ほら、手ぇ繋いで!」 京太郎「うわ、っと……!」 憩「……こーいうんは照れるけど、たまにはええでな?」 京太郎「えっと、荒川さんがそうしたいのなら……俺としては歓迎といいますか――」 憩「そこは、ちゃんとうちのこと名前で呼ばなあかんとこやで?」(ジッ 京太郎「……憩さんのお望みのままに」 憩「フフッ、キッザやね。でもまあ、今日はそれで許してあげるわ」 憩「もちろん、最後の最後に勝つんわうちやから、そこんとこ忘れたらアカンよ?」 京太郎「そんなに熱烈な宣言されると困りますね……嬉しすぎて」 憩「じゃ、行こか!」 二人は歩き始める、大阪観光デートという名の道を。 憩「うちらの恋路はここからや――!」 終われ。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4412.html
【龍門渕高校】 ガードマン「やあっ、キョウじゃない。今日もお嬢様に会いにきたのかい!」(HAHAHA 京太郎「ひぃ……え、ええ、まあ」 ガードマン「フフ、いつまで経っても君はシャイなままだね!」(大胸筋が震え……歯が煌めく……! 京太郎(しかたねーし!ボディビルも真っ青な修羅の国ばりの体格した人に笑いかけられたら引くっつーの!) ガードマン「まあいい、通るといいさ」(クイッ 京太郎「は、はい……」 龍門渕生徒「あら、須賀さん、ごきげんよう」 京太郎「あ、どもっす」 龍門渕教師「また来たのかね……まったく、理事長のお孫さんは……」(ブツブツ 京太郎「アハッ、アハハ、すみませーん」(脱兎 京太郎「―――うーむ、すっかり龍門渕に馴染んでしまった感があるぜ……」 【龍門渕高校麻雀部】 京太郎「お邪魔しまーす」 透華「ぁ……」(ビクッ 一「あ、す、須賀くん、遅かったね」 智紀「…………」 純「よっ」 京太郎「え、と……?」 異様な空気……。 いつもは和気藹々とした龍門渕高校麻雀部に立ち込める暗雲……! 京太郎「なにかあったんですか?その、なんていうか、みんな落ち込んでるよーな……」 一「ア、アハハ、ちょっと、ね……」 智紀「ついさっきまで怒られてたところ」 京太郎「怒られてたって、誰にですか?」 透華「…………今日は気分が優れないので、帰らせていただきますわ」 一「あっ、ちょっと透華!?」 智紀「……追いかける」 一「う、うん、そーだね!えっと、悪いんださど須賀くんは留守番してて!詳しく話は純くんに聞けば、だいたい分かると思うから……!」 京太郎「へ?あ、は、はい……?」(ナニガナニヤラ 純「いやなぁ、まあ色々あったんだよ」 京太郎「その、気のせいじゃなかったらですけど……透華さん、泣いた跡……」 純「……なあ、京太郎。お前さ――」 京太郎「はい」 ――――透華に許嫁がいるって聞かされたらどーする? 京太郎「…………ハイ?」 純から飛び出した言葉に、京太郎があんぐりと口を開けた間抜け面を晒す。 これが始まり……。 後に関係者から【糖華事件】と呼ばれる、騒ぐだけ騒いで後片付けを怠って後々、さらに面倒な話の切っ掛けとなる事の始まり―― ……結局その日、京太郎の前に透華が姿を現すことはなかった。 翌日、清澄高校麻雀部。 京太郎(昨日の純さんの話が気になって眠れなかったぜ……) 咲(京ちゃん、朝からぼーっとしてるけど、どうしたんだろ……) 和(須賀君、元気ないですね) 京太郎、精彩を欠いているっ……! 牌に乗っていない、魂が……! 咲「あっ、カン!」 優希「ふえぇっ!?」 咲(つぎのドラ牌をカンしたら、リンシャンカイホウでツモ和了り……!) 和(宮永さん、勝負に出ましたね……でも!) 京太郎の不調和が気にはなるが、今は対局中。 話はそれが終わってから。 京太郎(うーむ、透華さんに許嫁……。許嫁ってあれだよな、どっかの地方に伝わる伝説の漬け物なんてボケじゃなくて、本当に字そのままの許嫁だよなあ……) 咲や和が思考を切り替えて対局に没入する中、一人場の流れに浮かびながら山へ手を伸ばす。 何故こうも気にかかっているのか、モヤモヤしながらのツモ。 まこ「ホンマに京太郎の奴、どうしたんじゃ?気もそぞろな感じなんじゃが……」 久「大会も近いっていうのに困ったわねー」 先輩二人が顔を見合わせ、懸念を抱く。 が、それを杞憂と嘲笑うかのように京太郎が牌を倒した。 九九一二三・123・?????つ? 京太郎「あー、ツモ。門前・純チャン・三色・裏……乗ってドラ5で三倍満?6000・12000」 優希「じぇええええ!?お、親っかぶり……」 咲「は、張ってたの……!?」 和「そんな……この手を鳴かずにツモ和了り」 京太郎「あ、次俺が親か………………あ、それロン」 咲「ふ、ふえぇっ!?」 和「清一色を……三巡目で……?こ、こんなオカルトありえませんっ!」 まこ「…………のう」 久「……なに?」 京太郎「んー…………おぉ、ツモ。8000オール」 咲和優「ええぇぇぇー……」 まこ「あっちの状態の方が、普段の数倍えげつないんじゃが、アレはどうしたもんかの?」 久「私、いま一瞬だけ、大会終わるまで須賀君があのままなら……って考えちゃった……最低よね」(めげるわ 京太郎「ツモ……あ、役満だコレ。大三元か、初めて作ったぜー……」 咲和優「なん……だと……」(ざわ……ざわ…… まこ「いや……気持ちは分からんでもないがの……」 京太郎自身、どうしてこうも気が散ってしまうのか理解できぬまま時は過ぎていく。 刻一刻と、関係者を混乱の渦へと巻き込みながら。 その渦の底に待っているものの正体を知るものは、不幸なことにまだ誰もいなかった。 透華「……………………」(ゴロゴロ 一「いい加減さ、そろそろ機嫌直そうよトーカ」 透華「べっつに拗ねてなんておりませんわっ……!」 智紀「とてもそうには思えません……」 純「おーっす、透華の奴、まだ不貞腐れてさがんの?」 衣「フフフ、今日は衣の方から会いにきてやったぞ……!」(ざわ……ざわ…… 純「そうやってすぐに人の真似してんじゃねーよ……」 純、衣が辺りに生み出した「ざわ……」を、手で追い払う……! 少女を、元のいたいけな外見へと引っ張り戻すっ……! 衣「アァッ!?衣のざわざわがー!」 一「いつの間に名前つけたのさ……」 智紀「……彼に言っといた方がいい?」 一「えー?ああ……うん、一応ね。なにかっていうと、最近はすぐにあの真面目顔になるから……」 一「須賀くんとか衣の顔が濃いまま固定されたら困るもん。ねえ、透華?」 透華「…………そうですわね」 衣「衣はあっちの京たろーも嫌いではないぞ?あちらの方が衣の遊び相手には申し分ない」 純「いや、麻雀やってる時以外にあれじゃ困んだろ。顎とか鼻危ねーって、アレ」 智紀「ある意味、凶器」 一(一応、みんな同じ風に見えてるんだ……うーむ、手品として考えると面白いよね、確かに) 純「てかさ、マジでどーなってるわけ?話しておいてって言われたから、透華に許嫁がおるとか、その辺りは聞かせたけど」 透華「きょ、京太郎に話したんですの!?」 純「あ、ああ、まあな」 透華「…………そ、それで、なんて?」 純「いや、特に何も。え、って言ってポカーンって顔したまま帰ってったぜ、昨日は」 純「なに聞いても上の空でさ、参ったぜまったく」 一「ふーん、上の空……か」 智紀「脈あり?」 一「分かんない。須賀くんの大きなオッパイ好きは筋金入りだからね」 智紀「……」(ササッ 透華「そこで私を見ながら胸を隠すのやめていただけませんか!?」 一「フフ……でも、まあ――――確かめてみる価値はある、かな?」 純「なんか思いついたのかよ、国広くん」 一「まあねー。透華が理事長に啖呵切っちゃった手前、できるだけ早く手は打っておかないとね」 一「というわけで萩原さん、準備はオーケー?」 ハギヨシ「須賀様を利用する点は些か不本意ですが……手筈は万事抜かりありません」 一「さすが……っていうか、今回の件で一番乗り気なの、絶対に萩原さんだよね」 ハギヨシ「いえいえ、そんなまさか」(背中に巨大旅行バッグ ハギヨシ「では私は出掛けて参りますので、少しの間、透華お嬢様達のことをよろしくお願いいたします」(シュタッ 衣「おお、さすがだなハギヨシ!まるで忍者のよーだ!」 純「忍者でもあんな荷物背負って消えたりできねえよ……」 京太郎「それじゃ、帰ります」(ざわ……ざわ…… 久「え、ええ……」 まこ「く、車に気を付けるんじゃぞ。ああ、あと人にぶつからんようになっ」 京太郎「わかりました……?」(ざわっ……ざわ…… 咲「アハハ、ま、負けちゃった…………今日の京ちゃん、絶対に変だった。あんな打ち方、京ちゃんじゃないよぅ……!」(ポロ……ポロ…… 和「おお、落ち着いてください!……でも、宮永の言う通りですね。本来であれば、須賀君の成長を喜ぶところなんですけど……」 優希「東場で私を一回も和了らせない……く、狂ってやがるじぇっ!」(ざわ……ざわ…… 久「(なんか感染し始めてるし)これは色々問題よねえ」 まこ「昨日は変わったとこなかったはずじゃがのう」 久「……となると、原因はあそこかしら」 まこ「龍門渕がか?何ぞ事件でも起きとるんかのう、あちらさん」 久「さあ……?」 まこの疑問に、さすがにそこまでは分からないと、久は肩を竦めた。 えてして、事件というものは、誰かが「まさか、そんなことはありえない」と考える時に起こるものである。 事件の全てが、映画の演出術でも学んでいるのかと問いたくなる絶妙なタイミングで、須賀京太郎は事件の渦中に呑み込まれて…………いや、放り込まれていた。 後から考えてみれば、それはただの身投げに等しい、完全に彼の過失による行為であったかもしれないのだが。 京太郎「じゃあ、今日も透華さん、部には来ないんですか……」 智紀「理事長……お祖父さんに、きちんと納得できる答え を持ってこい、って言われたから……」 純「まあ、あれでいいとこのお嬢様だし、許嫁候補ってのがわんさかいたこともあんだけどさ、あいつそのほっとんどを突っぱねてたんだよ」 純「あれやこれや理由はあったけど、まあだいたいが麻雀一つできない男、興味ありませんわー、ってな」 京太郎(ありませんわー、ってお嬢様言葉が純さんが口にした途端、ひどくオッサンっぽく……!?) 智紀「…………クッ」(ブルブル 純「…………ここは流せよ」(カッ 京智「ごめんなさい」 それとなく落ち込んでいた場が和む。 笑ったことで肩の力が抜けたのか、純が背もたれに身を預け、ギシリと椅子を軋ませながら話す。 純「んでさ、孫娘の好きにさせてたじいさんも、いい加減しびれを切らしたみたいでよ。なら、お前の希望通りの男を連れてきたぞー、となったわけだ」 智紀「去年の長野県予選個人戦優勝者で、全国大会でも優秀な成績だった人……」 純「今度ばっかは、俺が男のフリしてご破談にするのも難しそうなんだよなー。なんか昔馴染みの後継者だなんだで」 智紀「県予選までに、この人なら自分の将来を懸けた勝負でも任せられるって人を連れてきて……」 純「そいつが県予選で、少なくともそいつよりいい成績を残したら、この話はなかったことにしてやってもいい―――っつーわけだ」 京太郎「はあ…………お金持ちって大変なんですね」 交互に説明してくれる純と智紀の間で視線を右往左往させながら、小学生並の感想を口にする。 正直、話のスケールが大きすぎて頭が追いついていなかった。 そんな京太郎の両肩に置かれる二つの手。 純「だから、さ……」 智紀「お願いが、ある」 京太郎「――――へ?」 不思議そうに向けた視線の先にあったのは、さっきまでとは一変して、残された最後の望みを託す真剣な表情。 純「ホントはこーいうの、透華からお願いすんのが筋なんだろうけどさ」 智紀「迷惑がられるのが嫌で言えなかった……」 自分の問題で助けを求めて、迷惑がられると思った。 それはとどのつまり――――信頼されてなかったということか。 両肩に置かれた手を掴み、伏せていた顔を上げる。 純「お、おい?」 智紀「え……」 京太郎「その相手よりいい成績を残せばいい……?馬鹿にしないでください」 二人の手を肩から外す。 京太郎「ただ勝てばいい……」 透華の婚約者候補の話を聞いてから妙にぼやけていた頭がすっきりしていた。 京太郎「対局した奴、全部倒して優勝する……ただそれだけのこと」 ざわ……、と辺りの空気が震えた。 京太郎「県予選……端から負ける気なんてなしっ……」 純「――京太郎……やっぱそうこなくっちゃな!」 智紀「そう……ありがとう」 京太郎「フフッ、構いませんよ。勝って、勝って、勝ち抜いて……一番に相談するのを躊躇ったこと、透華さんに謝ってもらいますからっ……!」 京太郎「面白い……これだから麻雀は面白いっ……。今なら分かるっ……姉ちゃんに会うために頑張る咲の気持ちが……!」 充実しているっ……心が、貪欲な勝利を求めて……! 透華「……………………」 一「――――だってさ。須賀くん怒らせちゃったみたいだね、透華ってば」 透華「だって、それはっ…………京太郎に迷惑がられたら、その、私が嫌……でしたし」 一「そんな嬉しそうな顔で言われても説得力ないなー。ホントはいっち番最初に頼りたかったくせにー」(ケラケラ 衣「万事塞翁が馬だな!」 一「ああー、確かにそうかも。これってもう、個別ルートの最終イベントだもんね」 透華「な、なんの例えですの、それ!?」 一「さあねー。あー、熱い熱い、真っ赤な透華の顔が熱いよー」 衣「うむ!微笑ましいな、とーかよ!」 透華「う、うぅ……あ、あまりからかわないでくださいまし……!」(脱兎 一「あ、逃げた」 透華「うきゅう!?」(ビターン 衣「転んだぞ」 一「須賀くんも罪な男だよねー。もうこれ、エンディング回避不可能じゃないかな」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4394.html
一「コレって意外に珍しい組み合わせだねー」 京太郎「……そうですね」(ソソソ…… 一「ゴメンね、休みの日に買い物つき合ってもらっちゃって。ボク一人だと重くってさ」(ズイッ 京太郎「い、いやー、気にしないでください」(ツツツ…… 一「……いや~、やっぱり男手があると助かるよー」(ズイー? 京太郎「ハ、ハハハ……それはよかったです」(ジリジリ 一「ところでさー、さっきから須賀くん、どうしてそんなにボクから距離とろうとしてるのかな~?」(ズイズイ、っと 京太郎「ど、どうしてって、そりゃあ……!」(オタオタ 通行人A「お、おい、アレ見てみろよ」 通行人B「え?うわ……ちょ、ちょっと派手すぎるんじゃないかなー、あの子の服……」 通行人C「あっちの男の子と何か話してたけど……もしかして、あの恰好て彼の趣味?」 通行人D「ヤダッ、女の子にあんな服着せて出歩かせるとか変態じゃん!!」 京太郎「…………一さん、どうか察してください……周りの、俺に向けられてる白い眼差しの意味を――」 一「え~、何のこと言ってるのかわっかんないな~♪」 京太郎「分かってて、変に接近してたんですね?そうなんでしょう!?」 警察官A「あー、ゴホン!君ぃ、ちょっといいかね」 京太郎「ホラ来た、私服の一さんと出掛ける話が決まった時点で、こーなるって思ってたんですよー!!」 警察官A「若いうちはなんでも試してみたくなる、って気持ちは理解できるよ?ただ何にだって限度ってもんはあるし、やっぱりプレイは公序良俗に反しないレベルでだね――」(クドクド 京太郎「ご……誤解なんですーーーーーーーー!!」 一「――――ってなことが、この間あったようななかったよ~な」(タッハッハ ハギヨシ「なるほど。もしやここ数日、須賀様がお見えにならないのはそれが原因では……」 透華「というか一、この間の休日に見掛けないと思ったら……京太郎と買い物に行ってましたのね」(ジー 一「えー、なになにトーカ、買い物の後に二人でどこ行ったとか気になっちゃう~?」 透華「フ、フンッ、そんなの興味ありませんわ!!」 一(ここんところ、透華が見てて飽きないな~)(ニヨニヨ 一(あ、そういえばその時に、清澄の麻雀部の合宿の準備とか忙しくてしばらく来れないって聞いてたんだ) 透華「私に断りなく一と遊びに行ってたというのも腹立ちますが、なにより連絡一つ寄越してこないのが無性にムカツキますわね」(爪カミカミ ハギヨシ「透華お嬢様……」(苦笑 一「とりあえずもうちょっと後でいいかなー、教えてあげるのは♪」 〈ケース3・一〉蔑視の中心で無実を叫ぶEND
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4416.html
【劔山高校】 莉子「私のせいでみんなの大会が終わってしもた……どうしたら責任取れるんやろ……」(ドヨン…… 莉子「先輩らは今年で卒業やし……私にできること言うたら……」(ドヨヨン…… 莉子「……もう麻雀……止めようかな……」 心が折れる……届きかけた全国準決勝を、目の前でかっさらわれたことに、心が挫けるっ……! 莉子「このまんま続けても、きっと戦犯やとか……もっ回絶望したとこ見てみたいとか、そういうこと言われそーな気もするし……」(グスン ――やれやれ、目が曇ってやがる…… 莉子「え……?」 その時、莉子に天啓下りるっ……! 神域からの天啓……地獄に垂らされる蜘蛛の糸っ……! ――皆よくやるのさ、土壇場に追い詰められるとそのすりかえを。自分の身さえ捧げれば、自分の身とひきかえならば……どんな違法も通るという誤解。それで責任をとったような気になるヒロイズム…………とんだ勘違いだ。……責任をとる道は身投げのような行為の中にはない……責任をとる道は……もっとずーっと地道で全うな道………… 莉子「そうや……ここでメゲてたらただのモブや……!限界までいくで……倍プッシュやっ……!」 ――――ククッ、そうこなくっちゃな…… 始まる……ここから安福莉子のレジェンドロードが始まるっ……! 部の大切な仲間、椿野美幸・古塚梢・森垣友香に暫しの暇を乞い、旅立つ彼女の向かった先は――――遠くは長野の地・清澄高校麻雀部! 京太郎「どうしてこうなった……」 莉子「さあ、いきましょう師匠!ネト魔(麻)界のUMAの力の秘密を知るまで離れませんから!」 まこ「のう、久……」 久「…………私知ーらない」 莉子「カクカクシカジカ」 京太郎「ざわ……ざわ……モコ……モコ……」 莉子「(モコ……モコ……?)と、というわけなんです。来年こそは全国制覇するために、私は強くなりたいんです!」 京太郎「安福さん、だっけ……それで俺を訪ねてくる時点で失敗してると思うぜ?っていうか、喋り方……」 莉子「ホ、ホンマはこんな感じで訛るんですけど、標準語使わないとバカにされるかな、って……」 京久まこ(東京……怖いところ!)(電流走る! 京太郎「まあ、俺なんかでいいならいくらでも力を貸すんだけど……一ついいか?」 久(また安請け合いした……) まこ(知らんぞー、どうなっても) 莉子「なんですか?」 京太郎「ネト魔界のUMAって……なんだ?」(ざわ……ざわ…… 莉子「い、いわく、対局でハコにすれば家内安全学業成就交通安全安産祈願、スランプ脱出に婚期が早まるオマケ付きというネット麻雀界のはぐれキングだって、先輩や友香ちゃんが……」 京太郎「船久保さんに聞いた時よりランクアップしてる!?」 久「まあ……あの赤木しげるさんやヒロさん、天さんと面識あるだけでも相当だもんね……」 まこ「わし京太郎にお茶奢ってもらってからここんところ、落とした財布が返ってきたり、店の集客率が上がったりでええこと尽くしじゃ」 莉子「ほ、ほらっ!」 京太郎「ほらっ、じゃねーし!つーかスゲエな神域パワー!?」 莉子「そんなことはどうでもいいですから、早く特訓しましょう師匠」(キリッ 京太郎「師匠って……」 京太郎「ま、まあいいけど……じゃあ――」 莉子「ハイッ、まずはどこへ行きますか!雀荘ですか、それとも全国の強豪校に遠征ですか!?」 京太郎「いや、あそこのロッカー」 莉子「…………え?」 京太郎「なんていうか、これから直に見るとヤバいことが起きるから、ロッカーさんに守ってもらった方がいいぜ」 ロッカー「Welcome!」 莉子「は、はあ……まあ、師匠がそー言うなら入りますけど」(渋々 咲「ごめん、遅くなっちゃった!」 和「少し図書館で話し込んでました……」 優希「真打ち登場だじぇ!」 莉子(えっ……ま、まさかあの三人って……!?)(ざわ……! 京太郎「お、おぉー、咲待ってたぜー」 咲「んー?どうしたの京ちゃん。いつもなら、私が遅れたらブーブー言ってくるのに」 京太郎「そ、そんなことねーって。さー、みんなそろったことだし練習開始ですね、部長!」 久「そーねー。じゃあ、最初は……咲・和・優希・まこで打ってみて。ちょっと今回は趣向を変えて、みんな本気の本気でやっちゃっていいから」 京太郎「ちょっ」 優希「おおー、ホントか!?これは腕が鳴るじぇー……!」(ゴゥッ! まこ「(ヤレヤレ、あなたの知らない世界ー、って奴じゃのう)気づかんうちに終わっても恨みっこなしじゃからな?」(カチャッ……! 和「そんな馬鹿げた話、あり得ません」(エトペンッ! 咲「私……頑張る。相手を見下した打ち方は、もう絶対にしたくないから……!!」(ゴッ……!! 莉子(な、なんなんこの寒気……!?)(ぞわわっ! ロッカー「HEY、絶対に声を出しちゃいけないぜ、お嬢さん」 咲「カンッ、もいっこカンッ……さらに、カンッ!!リンシャンカイホウツモ……!」 和「なかなかやりますね、咲さん……ツモ!大三元!!」 まこ「純正緑一色じゃあ……!!」 優希「私の東場で好き勝手はやらせないじぇ!!ダブリー一発門前ツモ……16000オール!!」 莉子(…………なんなのこの人たちコワイ) 京太郎「(きっと今、おいてけぼりくらったZ戦士の心境だろうなあ)さ、さーて、俺はネト麻でもやろーっと」 【京たろー】さんがログインしました 【堂嶋】さんの発言:「おお、久しぶりじゃねーか!」 【K】さんの発言:「全国以来だね」 【風間】さんの発言:「…………よう」 京太郎「ククッ………………面白い……死ぬ気でやらせてもらうぜっ……!」(ざわ……ざわ……! 莉子(ええー……あっちまで雰囲気変わっちゃった……) 久「みんな元気よねー」(ヤレヤレ それからどうした――― 京太郎「ぐあー、負けたやられた……ククッ……残念っ……!」 咲「疲れたー……京ちゃんもへとへとだね。今日はどうするの?また龍門渕……ってゆーか、透華さんのところ?」(じとー 京太郎「んー、たぶん……つーか、その非難の眼差しやめれー」 咲「べーつーにー非難なんてしーてーまーせーんー」(べー 咲「じゃ先に帰っちゃおっか、和ちゃん、優希ちゃん!」 和「フフッ、そうですね」 優希「やーい、咲ちゃんに愛想尽かされて絶望するがいいじぇ!」 咲「あ、愛想尽かしたりはしないよぅ……」 京太郎「へいへーい、気を付けますよーっと……」 ロッカー「―――――」(ガタガタガタガタ 久「大丈夫かしら、あの子?」 まこ「……とりあえず開けてみるかのう」 莉子「こ、こんなのって……は、牌が……凍えて……!」(ぜつぼう! 久「ロッカーさんでも完全シャットアウトは無理だったか……」 莉子「なななななにいい言ってるんんでですか!だい、だだい大丈夫ですっ!」 京太郎「本当に大丈夫なんだろーか……」 ここでやっぱりいいですと謝っておけば……後悔先に立たずという言葉を莉子が思い出すのは、さんざんっぱら京太郎に連れ回され、その全てで未知の世界を垣間見てからのこととなる……! 透華「ご機嫌ようですわ、京太郎。今日も特訓に来たんですの?」 京太郎「ええまあ、それとついでになんですけど――」 透華「ついでに……な、なんでしょう?あ、明後日の休日でしたら私、たまたま、そう久しぶりにたまたま暇してますので付き合っても構いませんけど――」(モジ……モジ…… 京太郎「いやー、そうじゃなくて今日は特訓ついでに『彼女』を紹介しにきたんですよ」 莉子「ど、どうもー……」 透華「彼……女?」(ピシッ…… 純(なあ、これヤバくねーか?) 一(ニュアンス的に『お客様を』紹介って感じにしか取れなかったけど……) 智紀(デートの誘いを期待したところにカウンター……精神的にだから、ミラーコート?は痛い……) 京太郎「それで悪いんですけど、こいつ……莉子もまぜて打ってくれませんか」 莉子「よ、よろしくお願いします!」 透華「…………え、えぇ構いませんわよ……。きょ、京太郎がわざわざ紹介しに来るほどなのですから……さぞ、素晴らしい方なんでしょうね。に、人間的にも……」(プルブル 純(おい、なんかものすげー無理して平静保とうとしてやがるぞ)(オロオロ 一(涙溜めて声震えさせながらだから、意味ないけどねー) 智紀(透華、ダダこねないいい子……) 京太郎「……ぁ、ち、違いますよ透華さん!こいつは別にそーいう仲ってわけじゃ――!」 透華「グスッ…………あなたが真に相応しい女かどうか、対局で見極めて差し上げますわ――――!」 莉子「ひ、ひい……これって!?」(ゾゾッ 冷透華「さあ、覚悟の準備はよろしくて?今日の私……少し荒っぽくいきますわよ」 莉子「熱っ……!つ、冷たすぎて逆に熱いっ……!?」 一(あー、霜焼けって死ぬほど熱く感じるって言うよねー) 純(一応、京太郎の奴フォローしようとしてたのにな)(ホロリ 智紀(透華ったら、うっかりさん) 衣「おお、なにか楽しそうなことになってるな!今宵は満月、黄泉への道先案内、衣自らがしてくれる!」 ハギヨシ「皆様、お茶の用意が……おや、何事ですかこれは?」 莉子「ひ、ひいぃぃっ!?」 莉子「………………ひどい目に遭いました」(ボロ…… 京太郎「こっちはとんだとばっちりだっつーの……最終的に誤解は解けたからいいものの」(ボロッ…… 莉子「あれはどう考えても師匠が悪いと思うんだけど……」(ブツブツ 京太郎「とりあえず龍門渕での特訓は終わったし、次行くぜ」 莉子「や、休みなしですか……」 京太郎「バカッ、これから行く風越には和に匹敵する美少女のオモチが待ってるんだぜ!?すばらなオッパ……オモチのためなら、例えフルマラソンの直後でも俺は走っていけるね!」 莉子(今更だけど私、強くなりたいってお願いする人間違えたかも……) いちご「あれ、あなた……劔谷の安福さん、やったっけ?」 莉子「そ、そういうあなたは、広島県鹿老渡高校の佐々野さん!?」 京太郎「おおっ、この子のオモチもかなりすばら……!」 いちご「!!」(ビョクッ 莉子「あ、いいんです、師匠のことは無視で。そ、それで、佐々野さんがどうしてここに?」 いちご「んっとな、ここら辺で強いって有名な風越の部長さんとちゃちゃのんで話するって企画で来たんよ」 京太郎「なん……ですと……」 いちごの答えに、京太郎に電流走る……! 京太郎(風越の部長さんと佐々野さんことアイドル雀士ちゃちゃのん……それぞれ単品でも素晴らしい破壊力を秘めたオモチだというのに、それが……それが言葉を交わせる位置に同時に存在する……!ククッ……それはずい……この企画を考えた奴、只者じゃない……狂ってやがるぜっ)(ざわ……ざわ……ざわ……ざわ……! 華菜「あ、いたいたー、ちゃちゃのんさん発見だしー……って、なんで清澄の雑用係がいるし!?」 京太郎「雑用じゃねー、男子部員だ!」 美穂子「ダメよ、華菜。須賀さんだって立派な学生雀士なんだから、そんな失礼なこと言っちゃ……」 美穂子「えっと、佐々野さん、ようこそ風越へ。お待ちしておりました……どうぞ、こちらへ」 いちご「どもですー」 京太郎「あ、ご丁寧にどーもどーも」 莉子「お、お邪魔しまーす」 美穂子「はーい♪」 華菜「今日はお客様いっぱいだし!お茶菓子足りるか心配ー………………って、なんでお前らまでついてくるし!?」 京莉「え?」 華菜「首傾げんなー!!」 久保コーチ「うっせえぞ池田ァーーー!」 華菜「ヒイィッ!?華菜ちゃん悪くないし!」 で、風越麻雀部部室 いちご「――――すみません、撮影の方が少し遅れるみたいで」 美穂子「ええ、構いませんよ――――」 京太郎(オモチが一つ、オモチが二つ、オモチが三つにオモチが四つ…………し、至福……これが愉悦の味か……!)(お茶飲み飲み 華菜「なんかいつもに増して、雑用係の気配がヤバいし……」 華菜「ま、まあそれはさておき……」 莉子「……………………」 華菜と莉子の視線が交錯……! 華菜(こいつ……なかなかやるな) 莉子(なんでだろ……この人からは、すごく親しみを持てる気配が漂ってくるよ) 華菜(実はあのちゃちゃのんからも同じものを感じてるし……!)(ボショボショ 莉子(あなたもですか!?じ、実は私もさっきから……!!) 華菜(フフフ、これはきっと類い希なる才覚の持ち主同士だけに通じる第六感的な何かだし!) 莉子(ほ、ほんとですか!?じゃあ、私もついに覚醒の時が……!) 華莉「!?」 その時、二人に電流走る……! 星夏「お疲れ様です……あ、すみません、お客様でしたか」 莉子(…………こ、この人からも私たちと同じ気を感じます!) 華菜(文堂の奴……いつの間に)(ゴクリ 星夏(あのキャプテンと話してる人に、池田先輩と囁きあってる人…………なにか、すごく身に覚えのある気配を感じる……) 星夏「みなさん……只者じゃないようですね」(キリッ 久保コーチ「只者じゃなくてバカ者の間違いだろ……」(雑誌めくり 華菜「次会う時は全国だな……」(フッ 星夏「今から楽しみです」(フフッ 莉子「ええっ、約束です……全国で会いましょう!」(フフフッ 華星莉「じーっ」 いちご「えっと…………ちゃ、ちゃちゃのん、負けることとか想定してへんからー」 華星莉「負けませんから(負けないし)!」 久保コーチ「おい、須賀ァッ、あのバカ共どーにかしろコラ」 京太郎「いや……いいんじゃないですか、やる気だしてんですし」 美穂子「そうですよコーチ」 京太郎(うひょうっ、美穂子さんと意見が一致した!これはもう脈ありって考えてもいいんじゃねえか!?) 久保コーチ「あいつらどうにかしないなら、小鍛治プロ……とコンビ組んでるアナウンサーがテメエん家の住所知ると思え」 京太郎「俺を社会的に消しに来た!?」 久保コーチ「それは言い過…………いや、スマンこれはさすがになしだったわ」 美穂子「マスコミの力ってすごいんですね……」 京太郎「マスコミ………マスコミか」 京太郎「――――学生雀士強化企画、なんてなっ……!」(ざわ……ざわ…… 久保コーチ「おい待てお前なに怖ぇこと考えてる」 それからしばらくして、どこから話を聞きつけたのか、長野ローカル局にて福与恒子主催の『麻雀どうでしょう―全国強豪校制覇の旅―』が開始。 【千里山】 怜「あー、京ちゃん久しぶりー。なんなん、私が元気してるか見に来てくれたん?」 京太郎「それもありますけど、今日はちょっとしたサプライズ企画でいろん学生雀士に『彼女』を紹介するために――」 怜「ぇ……か、彼女――」 莉子「ヒィッ……こ、これって!?」 恒子『さあ、またしてもこのパターンで始まった有名美少女雀士との対局!今回こそ安福莉子ちゃん、跳ばずに終えられるのかー!?』 怜「せめて痛みは感じんように跳ばしたる……リーチ一発ツモ!もういっちょリーチ一発ツモ、さらに――」(バトーワンデッサイダデステニーナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーン! 莉子「またこんなパターンですかーーー!?」 竜華「怜……強うなったなぁ」 セーラ「ちゅうか、もう治ってんのとちゃう?」 浩子「まさにストロング病人ですなあ」 怜「命は投げ捨てるもんちゃうで……!」(キリッ 三箇牧でも―― 憩「京太郎君の頼みやしな……ほな、うちらでお相手いたしますー♪」 もこ「…………」(ぎひっ! 絃「よろしく」 莉子「こ、これって……!?」(ゾゾッ 恒子『またいただきました、莉子ちゃんの「これって……!?」!というか須賀師匠、交友関係がいろいろと広すぎないかー!?』 憩「あ、あとで利仙さんとか藍子さんも合流するから、思いっきり練習してってなー!」 京太郎「ククッ……地道に行こうっ……!」 さらに事の発端となった阿知賀では―― 穏乃「あっ……き、君……!」 莉子「う、うぅ……あなたのせいで私はー!責任取ってよバカー……!!」 穏乃「せせせ、責任!?」 憧「えっなに、どーいう状況!?」 灼「…………修羅場?」 宵「もしかしてー、これって…………麻雀どうでしょうの撮影ー?」 玄「あ、お姉ちゃん最近、あの番組よく見てるよねー……って、須賀君も出てたような」 晴絵「ほんと君、赤木さんのお茶目な部分は似てきたね……悪い意味で」 京太郎「フフッ……タチの悪い冗談はよしてくださいよっ……」 莉子「それは私の台詞です、師匠ーーー!」 ついには…… 京太郎「てなわけで、里帰りしてるエイスリンさんに宮守女子の人達から渡されたビデオレターを渡しにニュージーランドに行くんだってさ」 莉子「師匠、一度腹を割って話しましょう……」 華菜「っていうか、なんで華菜ちゃんまで一緒に行かなきゃだし!?」 星夏「それを言ったら私もですよ、先輩!」 恒子「いや、だって三人とも似た者同士じゃん。大丈夫、ちゃんと旅行用の雀卓とか用意してあるから♪」 莉子「こ、これって……!?」(ゾゾッ 恒子「どこへ行くかは莉子ちゃんのプラマイ点数次第!南国縦断ニュージーランド完全制覇の旅ー♪」 莉子「……この麻雀やろおぉぉぉぉぉーーーー!!」 華菜「ちょっと待つし、華菜ちゃん完全に巻き添え……!?」 星夏「だから私もですよ先輩……!!」 世界へと飛び出した安福莉子with池田華菜&文堂星夏! 彼女達の明日はどこへあるのか……! 麻雀どうでしょうで一躍有名になってしまった安福莉子の旅は続く……!! 頑張れ安福莉子!戦え安福莉子……!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4450.html
優希「唐突だが、今日はバレンタインデーだじぇ!」 京太郎「そーですね……と、それロン12000」 優希「じぇじぇ!?」 まこ「跳びじゃのお」 和「ゆーき、須賀君がリーチかけてるのに不注意ですよ……」 優希「うん……」 京太郎「それで、バレンタインデーがなんだって?チョコなら自分で買って食えよ、食べ過ぎて鼻血出すなよ、あと寝る前にちゃんと歯ぁ磨けよ」 優希「おお、わかったじぇ!」 京太郎「よし、次の半荘いきましょーか!」 和「次は負けませんよ」 まこ「日増しに手をつけられんようになってくのぉ、京太郎……」 優希「ちょっと無視するなー!」 京太郎「なんだよ、部長と咲は二人とも用事で今日は部活に来れねーぞ」 優希「そーじゃなくて!バレンタインデーなのに、どーしてお前は平然と麻雀打ってるんだ!?」 京太郎「…………?」 優希「そんな何を言われてるのか、心底理解できないって顔されたら困るじぇ……」 まこ「そういや京太郎、お前さん今日、チョコ貰ったりしたんか?」 京太郎「まあ、一応それなりに。朝、咲に貰って、昼に和に貰って、あと次の大会も頑張ってってクラスの連中にもいくつか」 和「……けっこう貰ってるんですね」 京太郎「意外になー」 和まこ(意外でもないよーな気がする……) 優希「むむぅ……」 京太郎「なんで納得いかなそうな顔してんだよお前……?」 優希「咲ちゃんやのどちゃんはまあよしとして……なんか腹立つじぇー」 京太郎「?」 優希「まあいいじぇ!京太郎、モテないお前にこの優希ちゃんがチョコを持ってきてやったじぇ!涙を流して感謝しながら食べるがいいじぇー」 京太郎「――――なんだコレ」 和「……チョコレート色の……タコス?」 まこ「タコスにチョコソースをかけたもの……らしいの」 優希「ゆーきちゃん特製チョコタコスだじぇー!本命チョコならぬ本命タコスだからな、ちゃんと味わって食べるんだぞ!」 京太郎「い・ら・ねー」 優希「じぇ!?な、なんでだ!?こんなに美味しそうなのに!」 京太郎「チョコ味のタコスって時点で、なんかもういろいろ受け付けないんだよ!」 優希「た、食べたらきっと気に入るから!一口、一口だけでいいから食べてみるんだ!」 京太郎「口に押し付けてくんなぁ~~~~~!?」 和「……ゆーきなりの好意の表し方なんでしょうね、きっと」 まこ「まあ、ああやってヤイノヤイノできるんは仲のいい証拠じゃろうな」 優希「私の気持ちを受け取れ、京太郎ぅーーーーー!」 京太郎「断じて!拒否!させてもらうぜぇ……!!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4392.html
透華「…………」(カチャカチャ 純「そんでさー、そいつ何て言ったと思う?」 京太郎「えー、わっかんないですね」 純「なんと、台所で負けたことはない……だってさ。お前は無敵のコックかよと」 京太郎「アッハッハッ!その人、マジでそんなこと言ったんですか!」 純「おう、マジマジ!」 京太郎「ブハッ、アッハッハッハッ……!じゅ、純さんその場にいて、よく笑わなかったですね……!」(痙攣 純「いやぁ、もうちょっとで吹き出すってとこまでいってたね。全力でその場を離れて…………んで、当然爆笑さ」(膝バンバン 京太郎「ですよねー」 透華「……ポン」(タンッ 純「あー、なんか小腹すいたな」 京太郎「さっきホットドッグ食べてませんでした?」 純「食ったけどさ。そうだ、部活終わったらラーメン食いにいかねえ?最近お気に入りの店があるんだよ」(和気 京太郎「あ、いいですね、行きます行きます!」(藹々 透華「…………リーチですわ」 智紀「透華、それ無理」 透華「ぇ――――――――アッ!?」(顔面蒼白 一「あちゃあ、透華にしては珍しいミスだね」 衣「注意散漫!情けないぞ、トーカ!」 透華「わ、悪かったですわ、少し集中を欠いて――」 純「あー、やっぱダメだ、無理ガマンできねー。悪いんだけどさ、なんか適当に買ってきてくんねえ?」 京太郎「仕方ないですねー、じゃあちょっと行ってきます」(執事服の上を羽織り 京太郎「みなさんは何か欲しいものありますか?」 衣「衣はアイスが欲しいぞ!」 一「いつも悪いね。僕は……軽くつまめるお菓子で」 智紀「……麩菓子?」 京太郎「えーっと、純さんはお腹にたまるもの、衣さんはアイス、一さんと智紀さんは駄菓子系……と。龍門渕さんはどうします?」 透華「……別に欲しくありませんわ」(プイッ! 京太郎「あ、そうですか。じゃあ、俺ちょっと出てきます」 純「んー?どしたよ透華、なんか機嫌悪くね?」(ダルーン 透華「べーつーにー、そんなことありませんわ!」 純「ふ~ん?」(首傾げ 一「純くん、須賀くんと気が合うみたいだねー」 智紀「遠慮がない、お互いに」 衣「男女の垣根を越えた友情という奴だな!」 透華「……………………ぐぬぬ」 京太郎「――――ただいま戻りましたー」 純「おー、ご苦労」 京太郎「いやぁ、この時期でも晴れてると予想以上に暑いですねー」 純「そりゃ、そんな暑苦しい服で歩き回りゃあなー」 純「ほれ、これでも飲んどけ。まだ冷たいぜ」(ペットボトルぽーい 透華「ハ?」 京太郎「あ、どーもです」 透華「ちょっと純、アレってあなたの飲みかけ――!」(アタフタ! 京太郎「プハァ、生き返る~…………あれ、どうしたんですか龍門渕さん?」 透華「…………」 一「うわぁ……どっちもまるで躊躇いなくやっちゃったね」 智紀「間接キッス」(ポッ 透華「……卓に着きなさい、京太郎。そのデリカシーのなさ、直々に矯正して差し上げますわ――!」 京太郎「きゅ、急にどうして!?」 純「さあー?なんか知らねー間にやらかしたんじゃねーの、京太郎」 透華「あなたもですわよ、純!!」 純「えっ、俺も!?」 透華「二人して…………モ~ッ!モォ~~~~ッ!!」(地団駄 一「うわ、上手い文句が見つからなくて癇癪起こしちゃったよ」 智紀「トーカ涙目」 衣「子供だな!」 ハギヨシ「衣様、どうかその台詞だけは、その台詞だけは透華お嬢様の前では……」 〈ケース1・純〉友情って素晴らしい!END