約 3,690,717 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4393.html
京太郎「そしたらですね、部屋の中にとんでもない格好した一さんがいて驚いたわけです」 智紀「一の私服は大胆だから」 京太郎「いやいや、アレは大胆なんてものじゃなくて、犯罪?ですって」 智紀「あれぐらい、イベントに行けばよく見かける」 京太郎「イベントって……ああ、なんとかケットとかいう?」 智紀「そこでよく、コスプレした人がいる。こんなのとか」(検索結果見せ 京太郎「どれどれ――――ぶふっ!?」 智紀「?」 京太郎「ちょ、ちょっと待ってください、智紀さんこれホントにみんなやってるんですか!?は、肌色じゃないとこの方が少ないんですけど!!」 智紀「顔、真っ赤」(クスッ 京太郎「あ、赤くもなりますよ!!」 智紀「私もちょっとだけしたこと、ある」 京太郎「なん……だと……」(食い付き 智紀「見たい?」(笑み 京太郎(智紀さんのコスプレ姿?ここの画像みたいな、ハダイロメインの?和に匹敵しそうな大きなオッパイを持った智紀さんの、ちょっとイケナイ写真を見たいか見たくないか?考えるまでもなく見たい!ここで見たくないなんて言うような男に、俺はなりたくない!!)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(しかし待つんだ須賀京太郎。智紀さんはまだ、どんなコスプレを、とは言っていない。つまり、メイド……は普通にやってるか、じゃあ巫女さんとかナースとか、そーいうものの可能性だってある……)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(しかしさらに待て、それはそれでアリ……じゃあないのか?清楚な巫女コスにしろ、ちょっとエッチな印象のナース服にしろ、智紀さんにはよく似合うこと間違いなしだ)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(そう、ただ肌色が多いからといってエロに結び付くわけじゃない!見えないからこそエロいものもある、そこは忘れちゃいけない!だからまず俺がすべきは――――見たいという意思表示!!)(ざわ・・・ざわわ・・・!! 京太郎(とりあえず平静を装って……がっついた感じにならないように……) 京太郎「ゴホンッ……い、一応聞いておきますけど、そのコスプレの格好っていうのは――」 智紀「……ビキニアーマー、とか」 京太郎「是非とも拝見させていただけませんでしょうか!?」(直角90度 透華「なにが是非ともですの?」(キョトン 京太郎「え?」 透華「もう……部室に来て早々、訳のわからない叫びを聞かせるのは止めていただけません?」 京太郎「りゅ、龍門渕さん、いついらしてたん、ですか……」 透華「だから、ついさっき来たばかりだと」 透華「とこらで、ずいぶんと興奮していたようですが、一体なんの話をしてましたの?面白そうですし、私も聞かせてほしいですわ」(興味津々 京太郎「え、いや、それは、その…………と、智紀さん!」 智紀「うん」(コクリ 京太郎(よし、うまいこと誤魔化してくださいよ――!) 智紀「京太郎の……えっち」(モジ…… 京太郎「す、すばらっ!……じゃなくて!」 智紀「違った?」 京太郎「限りなく違います!」 智紀「じゃあ――――続きは二人きりの時に、ね?」(耳元で囁き 京太郎「ふおぅ、み、耳が幸せ!?こッ、これはイロイロ期待してしまう……って、それも違いますからね!?」 透華「……京太郎?智紀とナニをしてたのか、詳しく教えていただけますわよね?」(キコーン 京太郎(あ、龍門渕さんの頭頂部に角が……) ハギヨシ「透華お嬢様、お茶の用意が――――おや」 京太郎「…………」(正座中 ハギヨシ「このような場所に正座で……どうされたのですか、須賀様?」 京太郎「俺は……なにも間違ったことは言ってないはずなんです」(真摯な瞳 ハギヨシ「間違ったこと?一体なにを仰られたのですか」 京太郎「やっぱり観賞するなら、小さいお餅よりも、より大きなお餅の方がいい!です」(キリッ ハギヨシ「お餅……?」(チラリ 透華「フン、レディをオッパ……バストのサイズだけで比較するなんて、ひたすら不愉快ですわ!」(プンスコ 智紀「やりすぎた、反省」 ハギヨシ「…………ああ、なるほど」 京太郎「うう、足が痛くなってきた……」 一「ゴメーン、遅くなっちゃったー……って、なにこの状況?」 純「んだー?また何か腹立ててんのか、透華。最近、多くねえ?」 透華「…………私は悪くありませんわ!!」 京太郎「お、俺だって間違ったことは言ってないですよ!」(クワッ 透華「ま、麻雀している時よりも真剣な顔で……」(愕然 透華「貧……慎ましいことがステータス、希少価値だという言葉だってありますわよ!?」 一「透華、そーいうこと主張すればするほど虚しくなるからやめよーよ……」 智紀「あんまり大きくても……運動する時、邪魔になったりする」(大三元 透華「…………」(門前20符1飜 透華「――――――――」(´;ω;`)ウッ… 京太郎「ちょ、ちょっと、なにも涙浮かべることないじゃないですか!?」 一「いやあ、女の子からすると胸の大きい小さいは死活問題だからねー」 純「そーかー?」 一「純くんはそーいうの気にならないだろうけどさ」 透華「私だって、もうちょっとぐらい大きければって考えたことぐらい……!!」(グスグスッ 京太郎(――――あ……なんかキュンときた……?そ、そんな馬鹿な、俺は大きなお餅派のはず……!!) 〈ケース2・智紀〉貧乳はステータスだ、希少価値……なのか?END
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4443.html
(清澄の面々が奈良に遊びに行ったと思いねえ) 穏乃「新しい年だし、それ相応の場所でお迎えするもんだよね!」 ――――AM6:50 場所…………何かたっけえ山。 京太郎「お……お……」 穏乃「ん、どったの京太郎?」 京太郎「おかしぃだろぉーがよぉ……?」 穏乃「何が?」 京太郎「初日の出見に行こーよ、って寝てたとこを叩き起こされたとこまでは、まあいいとしてさ……」 穏乃(そこは許容範囲内なんだ……) 京太郎「なんで日も出てない内から、標高何メートルあるのかもわっかんねー登山にチャレンジしてんだよ?つか、お前の格好さっむいだろっ!何でジャージ!?」 穏乃「いやいやー、これ冬用のジャージだから、こー見えてあったかいのさー」 京太郎「俺にはジャージの上一枚しか着てないようにしか見えねえし!」 穏乃「ヤダなー、そんな痴女みたいなことしないよ、私」 京太郎「………………」 穏乃「憧とか玄さんたちも誘ったんだけど、みんな遠慮するってさ。薄情だよねー」 京太郎「英断だと思うぜ、うん」 穏乃「そんで、いくらなんでも一人で初日の出見るのは寂しいし。丁度、京太郎たちが松実館に年越ししに来てたから、これはもう誘うっきゃないって思ったんだ」 京太郎「その流れなら和誘えって……」 穏乃「うん!誘ったけどソッコーで拒否された!冬の山道をついていく自信ありません、って!」 京太郎「俺もそーやって断ればよかったよ……」 穏乃「アハハ……ゴメンね、ちょっと無理させた。なんていうかさ、どうしても誰かと一緒に初日の出、見たかったんだ」 京太郎「まあ、それで俺を選んでもらえたのは光栄っちゃ光栄だけど。サンキューな、穏乃」 穏乃「……う、うん」 京太郎「どしたー?」 穏乃「ぁ……な、なんでもないよ、なんでも!ほ、ほら、京太郎!あれっ、初日の出!!」 アマテラス「(´Д`)?」(大神リメイク、好評発売中!) 京太郎「おー…………こーして高いとこで見るとまた圧巻だ」 穏乃「エヘヘ、そうでしょそうでしょ!」 京太郎「んー……まあ、次見るならもうちょっと低い山で頼みたいな」 穏乃「――――ら、来年も一緒に初日の出見てくれるのっ?」 京太郎「おお。あ、でも来年辺りだと穏乃にもイイ人いるかもしれないか」 穏乃「だ、大丈夫、彼氏なんて作らないから心配しないで!!」 京太郎「そこは力強く断言しちゃダメだろ……」 穏乃「ぇ、あ、だって、彼氏作ったら京太郎ともう一回、初日の出見れないでしょ……?」 京太郎「んな大袈裟に考えなくてもいいだろ。――――とりあえず、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくな、穏乃」 穏乃「―――うん!よろしくね、京太郎!!」 穏乃「あ、そういえば前から言おうと思ってたんだけど、遠慮なんかしないで、私のことみんなみたいにシズって呼んでもいいよ?」 京太郎「べっつに遠慮してるわけじゃねーんだけど。まあ、穏乃がそれでいいってんなら、これからはシズって呼ぶけど」 穏乃「…………も、も一回呼んでみて」 京太郎「シズ?」 穏乃「―――――」 京太郎「シズ?おーいシズー、どーしたー?」 穏乃「ウ……ウェヒヒ♪うわ、うっわ、なんかこれ…………ヤバい!」 京太郎「?」 終われ。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4420.html
郁乃「じゃあー、私適当に飲みもんとか買うてくるからー」(ふららー 京太郎「ぐっ……ククッ……耐えた……堪えきったぜっ……」 郁乃の猛攻に全体の三分の一近くの精神を失う……常人であれば(人間関係的に)死亡っ……! しかし京太郎、これを乗り切るっ……! 京太郎(……出掛ける前、保険を掛けておいたのが効いたっ……!) 自室のテーブルの奥深くっ……そこに所持する隠し財産! 京太郎(クク……クククッ……和や智紀を始めとする、あるカテゴリーに属する美女、美少女を集めた秘蔵本……。出版したはいいが、すぐに物言いがついたせいで発禁となった希少中の希少……!) 一時間前……郁乃達との待ち合わせに出発す一時間前、京太郎まさかのオモチ鑑賞……! それは体に余分な血を足すに等しい……! 下手をすれば高まった血圧による目眩、動悸息切れ……などを誘発する危険行為っ……! 京太郎「勝った……俺は、勝ったんだ、勝ったっ……!」(ポロ……ポロ…… 油断する……ここにきて京太郎……まさかの油断っ……! 恭子「……なあ、須賀君ちょっと聞いていい?」 京太郎「は、はい、どうしたんですか末原さん?」 恭子「うぅん、そんなたいしたこと違うよ。ちょっとさっき監督とやってたことについて聞きたいだけやから」 京太郎(そ、それって……う、腕に赤阪さんのオモチが引っ付いてたことか……!?) ざわ…… ざわ…… 京太郎(おそらく……末原さんはこう聞くはずだ……『腕にオモチが当たってたよね……気持ちよかった?』と……!) ざわ…… ざわ…… 京太郎(ククッ……なら俺が返す言葉は一択……これ以上なくシンプルっ……!) 京太郎、ここにきて二度目の油断っ……! 恭子の考えなら読める……そんな慢心……親しい仲という環境への甘えっ……! 恭子「…………あのな、さっき監督と腕組んでたけど――」 京太郎「…………ッ」 ざわ…… ざわ…… 京太郎、気付かない……恭子の質問には魔法がかけられていることにっ……! 恭子「腕にオモチなんて当たってへんかったでな?全然気持ちよくなかったでな?」 京太郎「いいえっ……そんなわけないじゃない――――ハッ!?」 肯定っ……京太郎、肯定してしまうっ……! 恭子「…………須賀君は正直者やね」(ニコッ 京太郎(す、末原さんの目が死んでる……)(ゾゾッ……! 恭子「フフ、ウフフフッ……」(ジ…… 京太郎「……す、すみませんでした、俺も…………やっぱり男のサガには抗い切れなかった――」 恭子「誰のでもええんやったら私でも――」(ポソリ…… ざわ…… 京太郎「え?」 恭子「フフ……なんでもないよ?ホント、なんでも……」(ジィー…… 京太郎「す、末原……さん?」 ざわ…… ざわ…… ざわ…… ざわ…… ざわ…… 恭子「――――――クスッ♪」 末原ちゃんにはヤンデレ似合いそうという風潮……ないよね、すまん。 え?まともなバージョンはないんかい? どないしょ……ひとまず終われ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4452.html
バレンタイン前日……チョコレート専門店前。 和「明日はバレンタイン……ついに来てしまいましたか。どんなチョコなら喜んでもらえるのかばかり考えてて、買いにくるのが遅くなってしまいました……」 モブA「もうチョコ買ったー?」 モブB「当たり前田のクラッカーよ。今年こそハートを射止めてみせる……クククッ、見えるわっ、私の足元に膝まついてむせび泣きながらチョコをしゃぶる奴の姿が!」 和(あちらの方はもうチョコを用意しているんですね。私ももう少し早くに買いにくるべきでした) 和「……とりあえずお店の中に入りましょうか――――?」 モブA「うん、気合い入ってることはよくわかった。あんたは?」 モブC「え……わ、私はまだ……。今日、選びに行こうかなって……」 モブA「え、それって既製品買いにいくってこと?」 モブC「う、うん、ダメかな?」 モブA「えーマジ既製品!?」 モブB「ニワカー」 モブA「既製品が許されるのは小学生までだよねー」 モブB「キャハハハハ」 モブC「」 和「……………………すみません、このバレンタインチョコ製作セットを一つ」(キリッ 店員「アジャーシター」 和(ど、どんなチョコを作ればいいんでしょうか……)(ズーン… バレンタイン当日……清澄高校麻雀部部室 京太郎「……みんな遅いなー」 和「そ、そうですね……」 京太郎「染谷先輩は部費の申請、優希は宿題忘れて居残り、咲は図書委員……ぬぅ、こういう時に限って元部長は来ないから、三麻もできない……」 和「あ、あの、須賀君……」 京太郎「ん、どしたー和?あ、さてはアレだな―――」 和「『面子が揃うまでの暇潰しに二人麻雀したいんだな!』……なんて言わないでくださいね」 京太郎「面子が揃うまでの暇潰しに二人麻雀したいんだな!……ハッ!?」 和「その二人麻雀がどういうものかは、また今度教えてもらうとして……と、唐突な質問ですが、今日がなんの日か知っていますか?」 京太郎「今日?あれじゃねえの、バレンタイン。咲とか優希にチョコ貰ったし」(ケロ 和「そうですか、咲さんたち、もう……」 京太郎「そんで、バレンタインがどーかしたのか?」(カチャカチャ… 和「あの、あからさまに二人麻雀するための配牌しながら話を進めないでください」 京太郎「…………ちぇ」 和「か、可愛く拗ねても、む、む、無駄ですから……!」 京太郎「へーい」 和「コ、コホン。とりあえず、今日がバレンタインだと須賀君が理解しているなら話は早いです」 京太郎「配牌で役牌暗刻の両面聴牌ぐらい?」 和「咲さんや優希がもうチョコを渡しているので、個人的に十一巡目愚形聴牌の気分ですが」(ムスッ 京太郎「微妙ってことですね、わかります」 和「それはともかくっ、す、須賀君。こ、これ、受け取ってください……!」 京太郎「コレって……もしかしてチョコ、か?」 和「もしかしなくてもチョコ、です……」 京太郎「お、おぉ、サンキュー。和ってこういうイベントに興味なさそうだから、貰えるとは思わなかったよ」 和「や、やっぱり変でしょうか、私がこういうことするの……?」 京太郎「大丈夫だ、問題ない。ギャップは萌えの真髄だって智紀さんが言ってた」 和「そ、そう、ですか」 京太郎「貰ってすぐっていうのもなんだけど、これ開けてもいい?」 和「は、はい、どうぞっ」 京太郎「――――こ、これって……」 チョコエトペン『…………』 和「麻雀牌や点棒の形というのも考えんですけど……さ、さすがにそこまでの技術は……」 京太郎「あー、一筒とか一索は難しいよな」 和「だ……だから代わりに――――私が一番気持ちを込められるものをチョコにしてみましたっ……」 京太郎「――――そりゃ……心して食べないな」(ニコッ 和「ぁ」(パァ… 和(あれ?でも、食べないとな、っていうことは……) 京太郎「いただきまーす」(パリンッ チョコエトペン『ぬわーーっっ!!』 和(エ……エトペーーーーンッ!) 京太郎「おおっ、ウマイ、ウマイぜ和!」 和「よ、よかったです、頑張って作った甲斐がありました……」 和(エ、エトペン、ありがとうっ……私、あなたのこと……忘れません!) 和編……カンッ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4421.html
透華「長々と続いた戦いもこれで決着ですわ……!」 怜「ここまで来たからには負けへんよ……」 憩「番外編レギュラーとしてここは負けられないところやね」 恭子「なんとか生き残れたのはいいけど……大阪率高いね、ここ」 恒子「またまた始まりました、麻雀どうでしょう!これまでのあらすじ――なんやかんやして、一つの場所に少女達が集まって、やいのやいのと争いを始めた!」 健夜「だから私、テレビってきらい……」 京太郎「どうしてこうなった……?」 事の発端は、長野ローカル局内企画会議室にて会議中、突然立ち上がった恒子アナウンサーのこの一言―― 恒子「そだ、今度の麻雀どうでしょうなんだけど、いつものまどでしょ(※麻雀どうでしょうの略)メンバーに新人さん一人プラスしてやろう!」 健夜「…………こーこちゃん?」 京太郎「…………コックリ……コックリ……うぁ?」 時刻は夜の二時。 既に彼女にまともな判断力が残っているはずもなかった! 健夜「いつものことだと思う……」 京太郎「俺も……そう思いま……グゥ……」 健夜「あ、えっと、眠いなら寝てていいよ?ここ朝まで借りられるみたいだし……寒くない?毛布持ってこようか?」 京太郎「すみません……」(ショボショボ 健夜「フフ……」(苦笑 恒子「さすがアラフォー、やることが汚い!年下の子に包容力でアピールとか、さすが汚い!」 健夜「だから、アラサーだよ!うぅ……人に優しくしても罵られるこんな世の中……」 京太郎「ぐぅ……すが、ぐぅ…………」 恒子「とりあえず師匠は寝ちゃってるし、いつも通り事後承諾でいいとして……」 健夜「そこはちゃんと意見を聞いてあげようよ……」 恒子「だが断る!!」 後に師匠こと京太郎に問い詰められた彼女は名言を生み出す……! 京太郎「なんでこんなことしたんすか?なんでこんなことしたんすか!?」 恒子「私は須賀君、良かれと思ってやってんのよ、少しでも盛り上がればと思って言ってんのよ」 京太郎「さ、最低だこの人!?」 事の発端はやはりというか、福与恒子。 京太郎「そんで……新しくロケやるのはいいとして……いや、全然よくないんですけど。正直、俺は抜きでやってほしいんですけど……」 学生の本分を見失いそうな京太郎、悲しく訴える……が、ダメ。 健夜「に、逃がさないから……」(震え声) 京太郎「こ、小鍛治プロ……まさかここで裏切るんですか……!?」(ざわ…… 健夜「ゴメンね……一人よりも二人の方が、いざって時にこーこちゃんを抑えられるから……」 京太郎「そ、それを言われると辛い……」 恒子「なにやら不穏な密談が交わされてますけど……案ずるな高校生!あとついでにアラフォー」 健夜「だからアラサー……!」 京太郎「お、落ち着いて、小鍛治プロ、落ち着いて。そうやって過剰に反応するから、いつまでも同じネタを――」 恒子「それじゃー、今回のお題発表いってみよーかー」 恒子「今回は――――コレ、『美味しいイベントは麻雀の強さこそが物を言う?長野の自然満喫のキャンプ』だー!」 恒子「内容はまー、いつも通りあれやこれや決めるのは麻雀でどうでしょ、でー」(だるい…… 京健(それでいいのか本職……) ――そうして再度、動き出した麻雀どうでしょう。 学校の試験期間ということで(運良く)不参加となった莉子ちゃんを除く、須賀師匠・すこやん・こーこちゃん一行加わったのは以下の四人。 透華(つ、ついに来ましたわ……!旅行、京太郎とテレビ番組というお題目掲げての旅行……!)(フルフル 怜「うーん、酔い止めの飴ちゃんにハンカチ、ティッシュ……あと枕」(ワクワク 憩「気分悪くなったらうちに言うてくださいねー♪」(ルンルン 恭子(まさか、監督が勝手に応募しとったなんて………………い、いや、別に嫌やあらへんけど)(テレッ…… 恒子「人選はG.S(グレートスピリッツ)の導きのままに!」 京太郎「すげえ裏があるとしか思えないんですけど……」 恒子「ある程度、出番とイベント確約されてるキャラ限定だもん、そりゃーこうなりますよ」 健夜「が、がんばろう、諦めたらそこで企画は終了だよ……」 恒子「あ、ちなみに言い忘れてたけど、部屋割りからお風呂の組合せまでとことん麻雀で決めるから、そこんとこよろしく」 一同「え……?」 健夜「ちょちょちょっとこーこちゃん!?それって下手したら須賀君とこの子達で一緒の部屋とか、お、お風呂もあり得るってことじゃ……!?」 恒子「まーまー、大丈夫、大丈夫。例え須賀師匠が押し倒されても、編集すりゃどうでもなるもん!」(バッチコーイ! 京太郎「アレッ、俺が狩られる側!?」 透華「そ、そんなはしたない真似……オホホ」(真っ赤 怜「私、激しい運動はお医者さんに止められとるし……コホンコホンッ」(ポッ 憩「アハハ……さすかに、ねえ?」(テレッ 恭子「………………クスッ」(病み……病み…… 透怜憩「!?」 恒子「――――そして少女達の修羅場が始まる!」 京太郎「ちょっと黙ってろ、あんた!!」 健夜「し、師匠、落ち着いてー!」 恒子「ハイハイ、ビデオの録画時間は有限だからサクサクいくよー」 恒子「今日の宿泊予定地はここの山頂にあるから、そこまで徒歩で移動します!」 ――そして、途中ギブアップした怜を以前(現在の価値に換算して2スレ前である)と同じ様に須賀師匠がエスコートし、道中メンバーの空気を険悪なものにしながらも山頂に到達。 そこで一同を待っていたのは――――ただただだだっ広い広場。 京太郎「……小鍛治プロ、俺すごくいやな予感がします」 健夜「き、奇遇だね須賀師匠……私もだよ……」 恒子「それじゃ…………今日はここをキャンプ地とします!」 京太郎「聞いてねー……」 健夜「一度、腹を割って話し合おうよこーこちゃん……」 恒子「はーい、ここで登場、麻雀どうでしょう謹製どこでも雀卓ー!」(テケテテンッ! 京太郎「出たよ……」 健夜「出ちゃったね……」 透華「こ、これが噂の……」 怜「おおー、久しぶりに見たなー」 恭子「大阪食い倒れの旅で大活躍してたよね……」 憩「べ、別の意味で思い出したくないかなー……その、体重的な意味で」(ボソッ 怜恭「………………アァ」(遠い目 透華「…………どうせ私は一度もまどでしょに参加してませんわよ。のけ者ですわ……」(イジ……イジ…… 京太郎「そ、そんなにいじけないでくださいよ……ほ、ほら、こうして今日は一緒にキャンプできるんですし!やったじゃないですか、俺は透華さんがいてくれて嬉しいですよ!?」 透華「……そ、そ…………そこまで言われたら仕方ありませんわね!京太郎、このキャンプ一生ものの思い出にしますわよ!」(龍門渕透華、歓喜っ……! 怜恭憩「………………」(モヤ……モヤ…… 恒子「こうして不用意に火種を撒いた須賀師匠……。彼の身に不幸な事件が襲いかかること、この時はまだ、誰も知らなかったのだ……」 健夜「ナレーションしてないで、早くお題発表しようよ……」 恒子「じゃあ、勝負の目的は『京ちゃん割り』でー!」 京太郎「え」 健夜「え」 透華「京太郎……なんですの?」 恒子「だからー、京太郎割りだってば、京太郎割り」 京太郎「え、なにそれ怖いんですけど……」 怜「京ちゃん割りって何するんやろな?」 憩「うーん、こっちに聞かれても困るなあ……京太郎君バラバラにする――」 恭子「じゃ、じゃあ、私は胸――」 憩「なーんて意味じゃないやろし」 恭子「え?」 一同「――――えっ」 京太郎(す、末原さん……なんかウットリした顔で胸希望してた……?いやいや、そんなまさか……) 恭子「ち、違うよ?須賀君のどこにひっついてええかの割り当てすんやったら、私は胸がいいってことで……」(アタフタ 健夜「す、須賀師匠、な、何か一言……!」 京太郎「――――そっとしておこう!」 恒子「な、なんかさすがの私でも耳を疑っちゃう告白を聞いた気がするけど……須賀師匠を自由にできる時間割りを決定するための対局、スターット!!」 京太郎「あっ!?止める機会を見つけ損ねた……!」 健夜「もう諦めた方がよさそうだよ、師匠……」 透華「前から一度、教えて差し上げたかったのです……この中で私こそが本流だと!」(治水! 怜「せめて奥義で葬ったるよー……」(トリプル! 憩「全国個人戦二位……お相手しますー」(小宇宙! 恭子「凡人がどこまでやれるか……試させてもらうで」(えっと…………スパッツ? 恒子「そして時間は冒頭へ!」 京太郎「メタに走った……!」 健夜「決着つくのかなー、この子達の勝負……」 終わり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4458.html
二月頭……松実旅館 宥「……はふぅ」(ペラペラ 玄「おねーちゃーん、炬燵入らせてー……って、どーしたの、難しい顔で本なんて読んで」 宥「わわっ、く、玄ちゃん……!?」(ババッ 玄「むむ、その反応……あやしい。なんの本読んでたのか玄ちゃんに教えてくださいなー」(ワキワキ 宥「な、なんでもないから……!」 玄「なんでもないなら見せてくれてもいーじゃないー……そーれ、とったどー!」 宥「み、見ちゃダメー……」 玄「どれどれー、『麻雀TODAYバレンタイン特集号ー少年雀士が喜ぶチョコ100選ー』……」 宥「あ、あぅぅ……」(カーッ 玄「ふんふむ、なるほどなるほどー。さてはおねーちゃん、バレンタインにチョコを渡したい人がいるんだ!」(キラッ 宥「な、内緒……」(ボフ 玄「アハハ、炬燵の中に隠れても無駄だよ、おねーちゃん。そのチョコ渡したい人ってさ、京太郎君でしょ?」 宥「っ!?ど、どーして知ってるの――――ぁ」 玄「フッフッフー、そんなの私のところにドラが集まるぐらいわかりきったことだよ!」(ドヤァ 宥「そ、そんなに……わかりやすい……?」 玄「全国大会の前後辺りから、おねーちゃんが京太郎と電話したりメールのやり取りしてるの、みんな知ってるし」 宥「み、みんなってー……」 玄「もちろん、穏乃ちゃんから赤土先生まで、みんな!」 宥「……………………!」(ボンッ 玄「あ、おねーちゃんが発熱した」 宥「あ……あついよぉ、顔……」(モゾモゾ 玄「おねーちゃん、あついって言いながら炬燵の中に引き篭るのはやめるのですっ!」 宥「玄ちゃん、ひっぱらないでー……」 玄「いいから出てきて!今から一緒にチョコ作ろー!」(ズルズル 宥「やーめーてー」(ジタパタ そして、バレンタイン前日……長野 黒服A「それじゃあ、お疲れ様でしたっ」 黒服ズ「「「れっした!」」」 京太郎「あの、そういうのやめてください、マジやめてください、こんなとこ誰かに見られたら洒落になんないんで……」 黒服A「わかりました。あ、コレ、少ないですが今回のアルバイト料とのことです、どうかお納めください」 京太郎「あ、ども……。えっと、赤木さんとか原田さんによろしく言っといてください」 黒服A「かしこまりました。それでは、あっしらはここで」 黒服ズ「「「失礼しますっ!」」」 京太郎「だからそーいうのやめてって言ってるじゃないすか!?」 京太郎「……まったく、近頃は物騒だからって大袈裟なんだよ、赤木さんたち」 京太郎「しっかし、麻雀打ってアルバイト料貰うなんて、俺ってばちょっとプロっぽくねえ?プロっぽいよな!これはもう、麻雀プロの世界に足を踏み入れるしかないんじゃねー?」(ワクワク 京太郎「さてさて、麻雀で稼いだ初のお給料はおいくら千円になるのかなー、っと」 京太郎「…………なんだこりゃ、変な紙切れが……っと、なんか金額書いてある。小切手って奴か、初めて見た。どらどら……ひふみのよーいつむー………………え!?」 『¥500000』 京太郎「……………………次からは断ろう、絶対に、なにがあっても断ろう」(ガタガタ 京太郎「とりあえず、今度の休みに銀行に持っていって通帳に放り込んでもらうか……。つ、使っても大丈夫なお金だよな……なあ?」 晴絵「お、いたいたー。おーい、須賀くーーーん」(プップッー 京太郎「はい?って、は、赤土さん?どうしてこんなとこにいるんですか!?」 晴絵「どうしてって、君に会いにわざわざ奈良から車走らせてきたんだよー」 京太郎「俺に会いに……ですか」 晴絵「いや、まあね?ぶっちゃけたこと言っちゃうと、会いに来たっていうか……『拐いにきた』?」 京太郎「は?」 晴絵「おーいみんなー、出番だよー」 ――――ガラッ! ギバード(紙袋装備)「ラジャー!」(縄 ひな(サングラス装備)「誘拐させていただく所存」(アイマスク 綾(黒マスク装備)「なんかゴメンねー」(手錠 京太郎「」 <イヤアァァァァァァ 透華「ハッ!?いま、京太郎の私に助けを求める声が!」 一「ハイハイ、気のせい気のせい」 バレンタイン当日……奈良・松実旅館 晴絵「はーいお待たせ宥ー。愛しの須賀君を運んできたよー」 宥「ふわっ!?い、愛しのって、そんな…………えと、『運んで』?」 晴絵「いやー、けっこー重いもんだね男の子って。ほーら、獲りたて新鮮だよー」 ドサー 京太郎「」(ビチビチ 宥「」 晴絵「そいじゃー頑張ってねー。さ、帰るよみんなー」 ギバード「宥ねーちゃんファイトー!」 ひな「玄ちゃんのおねーさんの恋路、応援させていただきます」 綾「あ、これ手錠の鍵です。よかったら使ってください。手錠かけたまま、っていうのもなかなかマニアックでいいんじゃないかって思いますけど!」 宥「え、えと……ど、どうもー」 京太郎「なんで俺がこんな目に……」(モゾモゾ 宥「ゴ、ゴメンね、すぐに縄とか外してあげるから……ん、ぁぅ、ちょっと……固ぃ……」(前屈み 京太郎「ちょ、ちょっと宥さん、近いです、顔……顔におもちが近い……てか、なんか声とかいい匂いがヤバいです……あっ、あれ、なんか妙に懐かしい衝動が……!?」(ビタヒ 宥「キャン!?ぁ、あまり暴れないで……」 玄「おねーちゃん、京太郎君ってもう届いたの………………え」 宥「く、玄ちゃん、どうしたの――ぁ」 京太郎→拘束されている 宥→拘束されている京太郎に体を寄せている 玄「お、おねーちゃん、まさか……」(ワナワナ 宥「ち、違うよ?これは京太郎君の縄とか手錠を……」 玄「いくらなんでもそんなプレイは早すぎだからやめるのです……!!」 宥「そんなプレイってなんなの玄ちゃん……!?」 京太郎(うん、頭冷やそう…………イーリャンサンスーウーチーパーキュートンナンシャーペーハクハツチュン、純チャンイーペードラドラ裏2ー)(ブツブツ 玄「……京太郎君、戻ってこないねー」 宥「少し頭を冷やしてくるって言ってたけど……どこに行っちゃったんだろーね。も、もしかして私のこと嫌いになって長野に帰っちゃったのかも……」 玄「いやいや、おねーちゃんのこと嫌いになれる男の子なんていないから!自信持って!」 宥「う、うんー、がんばる」(フンス 京太郎「…………ただいま戻りました」 宥「ぁ」(バフ 玄「おねーちゃん、即行で炬燵の中に隠れちゃダメだよ!」 宥「だ、だってー……」 玄「もー……それにしても遅かったね、京太郎君。どこ行ってたの?」 京太郎「少し自分を見失いかけたから、旅館のお客さん相手に少し打ってきました」 玄「あ、そうなんだ。じゃあ逆に早いぐらいだったんだね……」 京太郎「それで、俺が松実旅館に強制連行された件についてなんですけど……」(チラ… 宥「はぅ……」 京太郎「奈良に着くまでの道すがら、赤土さんを始め、阿知賀こども麻雀クラブの子たちに、ここ最近の宥さんの様子を延々聞かされまして……その」 宥「――――――――!?」(ボンッ 玄「あ、あぁ……このパターンはあれだね、もう相手が気持ちに気付いちゃってるのを知りつつ、改めて想いを告げるっていう高難度な……」 京太郎「…………なんか、すみません」 宥「わ、わわ……え、えっと、その……!」 京太郎「えーっと、正直なところ俺でいいんですかと念入りに確認しておきたいところですけど……」 玄「そんな心配は無用だよ!京太郎君と電話で話したり、メールでやり取りしてる時のおねーちゃん、本当にあったかーい顔で笑ってるんだから!」 宥「く、玄ちゃーん……」 玄「逆に京太郎君はおねーちゃんの気持ちを知ってどー思ったのか、今この場でババーンと口に出しちゃってよ!」 京太郎「お、俺は、そのー…………」 宥「や、やっぱり嫌、かな……?」(フルフル 京太郎「…………いえ、そんなことは。ただ、その、あまりに急な展開にイロイロ実感が足りないだけで……」 玄「なるほどなるほどー、タイミングを見計らってババーンと大きく和了という名の告白をするから、今は仮テンにしておいてほしい、ってことだね!」 京太郎「……です」 宥「ぁ、じゃ、じゃあ……京太郎君、は、はい」(ゴソゴソ 京太郎「これって……」 玄「京太郎君、今日はバレンタインデーだよ」 宥「えっとね……さ、最初は友達からだけど……これから、い、一緒にいっぱいあったかーい思い出作ろうね……」(テレ… 京太郎「」(ゲイ―――ボルグ! 玄「あ、因果率が逆転した」 宥「……?」 京太郎「こ、こちらこそよろしくお願い、します……」(プルプル 玄(あー、これはもうゴールまでカウントダウン入っちゃったよーですよー) 玄「京太郎君、今日はウチに泊まっていきなよ!いい部屋空いてるからさ!」 京太郎「そ、そうですね、ここに来るまでろくに眠れなかったですし、一晩お世話になります」 玄「おまかせあれ!」 玄(ふふーんふーん、さーて離れの二人部屋のお掃除お掃除ー。あ、あとストーブと羽毛布団も用意してー……)(トタタ… 京太郎「玄さん、なんかやけに張り切ってましたね……」 宥「うん。きっと京太郎君がウチの旅館に泊まってくれるのが嬉しいんだよー」(ポワー 京太郎「そうなんでしょうか……?」 宥「たぶん……」 京太郎「…………えっと、せ、せっかく貰ったんですし、早速チョコをごちそうになりますね!」 宥「う、うん、頑張って作ったから……お、美味しいよ」(ニコッ 京太郎「それは楽しみです―――」(パカ 京太郎「…………溶けてますね。ポケットに入れたまま炬燵に入ってたから」 宥「わわっ!?」(ガーン 後日……長野、清澄高校麻雀部 京太郎「」(ボー 咲「もー京ちゃんってば、バレンタインデー前後に行方不明になるなんてヒドすぎだよ!せっかくチョコあげようと思ってたのに!」(プリプリ 京太郎「おー、そりゃ悪かったな……」 咲「…………京ちゃん?どうしたの、なんか気もそぞろっていうか、なんか心なしかやつれて見えるし」 優希「どーせどっかの雀荘で耐久麻雀でもやってたんだじぇ!ホレ、のどちゃん、おもちでも拝んで元気だせ!」 和「ちょ、ちょっとゆーき!?」 優希「ノリが悪いじぇ、のどちゃん!ここらでパーッと弾けられるとこ見せてギャップ萌えでハートゲットだじょ!」 和「弾けろと言われても……ほ、ほーら須賀君、きれいなクッショ――――もう無理です、もう許してやめさせてください……!」 咲「ズルい!おもち使うなんて卑怯だよ和ちゃん!」 和「そこ怒るところなんですか!?」 京太郎「――――おもち、か」 優希「ん、おもちがどーかしたのか京太郎?」 京太郎「ある意味で邪悪なクッションの魅力を耐え抜いた俺に、もう怖いものなんてないぜ……へへ」(ゲッソリ まこ「行方不明になる度に変な体験しとるんじゃの、お前」 京太郎「なんでしょーね……こんな辛い思いするぐらいなら、おもちの魅力なんて思い出さなきゃよかったよ……」 優希「……マジで病院に行った方がよくないか、お前」 まこ「なんじゃろーな、一晩欲望と理性の狭間で苦しみ抜いた末に、自分にごちそうをお預けしてしもうたワンコみたいな悲しい目をしとるの……」 松実宥編……カン! 阿知賀にて…… 玄「で、で、おねーちゃん、どーだった?」(ワクテカ 宥「ど、どうだったー、って?」 玄「またまたー、照れ隠ししなくていいよー。せっかく気を利かせて、離れの二人部屋用意してあげたんだよ?もー、二人してあったかーいことしちゃったんでしょ!」(キラキラ 宥「あったかい……う、うんー」(ポッ 玄「ど、ど、どうだったの?やや、やっぱり痛かったりしたの……?」(ドキドキ 宥「痛かったり……ううん、ぜんぜんそんなことなかったよー?」 玄「えっ、じゃあじゃあ気持ちよかったのでしょうか!」 宥「な、なんで玄ちゃん敬語なの……?えっとね、玄ちゃんに勧められて京太郎君の部屋にお邪魔した後ー……」 玄「うんうん……!」(ゴクリ 宥「さ、寒いから同じお布団に入れてもらってね、だ……抱っこしてもらうような形で寝させてもらうったの。す、凄く恥ずかしかったけど、とってもあったかかったよー」(テレテレ 玄「そ、それだけ……なの?」 宥「う、うんー。わ、私はあったかくてすぐに寝ちゃったんだけど、京太郎君はあんまり眠れなかったみたいだし、ちょっとだけ悪いことしちゃったかな……」(ションボリ 玄「朝、起こしにいったら部屋の隅で京太郎君が黙々とツモ切りの練習してたの、手を出すに出せなかった末の正気を保つための行為だったんだねー……」 宥「ど、どーしたの玄ちゃん……?」(純粋無垢な瞳 玄「おねーちゃん、『その機会』が訪れた時に溜まりに溜まったものを受け止めてあげられるよう、もう少しアダルトな保健体育の勉強しておいた方がいいよ……」 宥「ア、アダルト……?く、玄ちゃん、えっちぃのはいけないと思うよ!」(ワタワタ 玄(おねーちゃんに一からえっちいことを教えていくのも、ある意味役得な気がするし、京太郎君にはイロイロと頑張ってもらいたいところだよー。そしてゆくゆくは、松実旅館に来てもらって――――!)(ゴゴゴ… 宥「玄ちゃんが燃えてる……。あ……こ、今度いつ会えるか京太郎君に電話で聞いちゃおうかな……♪」(ニコニコ 松実玄の松実旅館経営戦略編……カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4396.html
一「あ~あ、透華ってば走ってどこかに行っちゃったよー」 京太郎「あ、あのっ、本当にさっき衣さんが言ってたことは誤解で――」 一「はいはい、分かってるから。っていうか、オッパイ大好きな須賀くんが衣を口説くなんて思ってないって」 京太郎「な、なんで知ってるんですか!?」 一「いや、そこで予想もしなかったって顔されても困るんだけど」 ハギヨシ「須賀様……」 京太郎「え?えぇ?」 呆れ返った一さんの言葉にうろたえてた俺に、ハギヨシさんが近付いてきて頭を下げる。 ハギヨシ「……申し訳ありませんが、透華お嬢様を連れてきていただけませんでしょうか?私はこれから皆様の昼食の準備をしなければなりませんし、今回は須賀様に取り成していただいた方が問題がスムーズに解決するはずですので」 京太郎「は、はあ……」 一「そだねー。っていっても、透華が拗ねてどっか行っちゃったのも須賀くんが原因なんだけどさ」 純「どーでもいーから早く飯にしよーぜー」 智紀「透華が戻ってくるまでお預け」 純「え~、マジかよ。おい京太郎、さっさと透華引き摺ってこい!」(ゲシッ、ゲシッ 京太郎「い、痛っ、蹴らないでくださいよ!?分かったから、分かりましたから!」 純さんの蹴りに追い立てられるようにその場を離れる。 肩越しに恨めしげな視線を送ってみたが、返ってきたのはハギヨシさんや一さんのすばらなスマイルぐらいだった。 「龍門渕さんを捜して、って言われてもなあ……」 下手な球場よりも広い敷地の中、龍門渕さんを見つけ出すのは至難の業な気がする。 京太郎「とりあえず、適当に思いついた場所を捜してみようか」 ――――それにしても俺、最近龍門渕さんを怒らせてばかりな気がするな。 京太郎「麻雀教えてもらったり、色々よくしてもらってるのに申し訳ないぜ」 京太郎「それで……思いつく限りの場所は捜したんだけど、龍門渕さんの姿がどこにも見えねえ」 一通り見て回ったはずなんだけど、それで発見できないってことは……どこだ。 京太郎「まさか帰っちゃった、ってことはないだろうし――――ん?」(ムゥ~ン 腕組みして頭を悩ませていた時、ふと背後に違和感を感じてそちらの方へ耳を傾けてみる。 京太郎(あれ、このやけに不機嫌そうな声って……) ???「フ、フン、さっきから同じところをグルグルと……真面目に捜す気がありますの、京太郎は!?」 京太郎「……………………」 後ろの方に並んでいる自動販売機と自動販売機の間。 そこにすっぽり挟まる形で隠れている人に、どうしようもなく見覚えがあった。 ???「ちょっとみんなが気になって戻ってみたら、私のことを捜しにいったまま帰ってこないと聞いて心配してみれば……」(ブツブツ 京太郎「龍門渕さん、見つけましたよ」 透華「ふえっ!?ど、どうして気付きましたの!?」 京太郎「どうしてって、そんな場所でブツクサ言ってたら気付きもしますって」 貧にゅ――スレンダーな体をしている龍門渕さんとはいえ、やっぱり自販機の間は狭かったんだろう、モゾモゾズリズリと隙間から抜け出した後、いつもの調子でふんぞり返って断言してくれた。 京太郎「あそこでなにやってるんですか……」 透華「なにをやってるか?フン、そんなもの決まってるでしょう、私のことを捜し回っている京太郎に気付かれないよう尾行ですわ!」 透華「べ、別に?急に走って逃げた手前、気まずくて声をかけられなかったわけではありませんわよ!?」 京太郎「は、はあ、そうなんですか」 透華「……な、なんですの!?私が嘘をついてるとでも!?」 京太郎「いやいや、そんなこと思ってませんて!絶対に、誓います!」 透華「っ…………な、なら……許し、ますわ」 自分でも相当無理のある言い訳だと――――とにかくまあ、俺の誓うという言葉に納得してくれたはいいが、それっきり龍門渕さんは俯いてしまう。 やっぱり恥ずかしかったに違いない。黙りこくったまま、顔を真っ赤にして肩を震わせている姿は……どう表現すればいいのか、妙に庇護欲をそそられるというか。 京太郎(そう、あれだ、優柔不断な時の咲に似た感じだ) 直接、口にすると洒落にならない爆弾になる予感がしたので、あくまで心の中でだけ呟いておく。 透華「………………わ、悪かったですわ。どうでもいいことに目くじら立てて、当たり散らした挙句、逃げ出したこと」 京太郎「ハハ、あ、あんま気にしてないから無問題です」(モーマンターイ 透華「私がそれでは納得いかないから謝ってるんですわ。だからそこは素直に感謝しておけばいいのです!」 何だかんだで責任感とかが強い龍門渕さんらしい言葉。 まだ顔が赤かったり、そっぽを向きながらだったりするせいで威厳は微塵もないけど、それの代わりを果たすナニカは十分に秘めている――はずだ。 透華「じゃ、じゃあさっさと戻りますわよ!ハギヨシが食事を用意してますし、純が早くご飯を食べさせろとうるさかったですし!」 そう言って踵を返して、ハギヨシさん達が待っている場所へ戻ろうとする龍門渕さんに、ふとした悪戯心が湧き上がる。 言っても大丈夫なのかという不安はあったけど、この広いプール施設を捜し回らされたことへの小さな意趣返しいうことにしておこう。 京太郎「心得ました、お姫様」 透華「――――――ッ、ハ、なにっ、ぇ!?」 なにふざけたことを言ってるんだ、ぐらいの反応が返ってくると思っていたんだけど、コレはもしかして失敗したか? ギョッとした顔でこっちを凝視して固まった龍門渕さんの顔、そして体と一気に赤く染まっていく。 透華「きょ、京太郎、あ、あななた、いき、いきなり何を言って……!?」 京太郎「え、や、アハハッ、すみません、ちょっとしたジョークのつもりだったんです……!」 透華「え……ジョー、ク?」 京太郎「そ、そう、ジョーク、俺の友達相手にたま~に言うリップサービスっていうか!」 透華「そ、そうでしたの――――ん、友達?」 透華「京太郎、その友達っていうのは……」 京太郎「え?あ、まあ当然のように女の子ですけど。さすがに男相手にお姫様、なんて言いませんしね」 透華「あっ、当たり前ですわ!何をたわけたことを言ってますの!?」(ショボン 京太郎(声の大きさと反比例するように、頭上の髪の毛が萎れちゃってる……) 透華「そういえば、京太郎に一つだけ聞きたいことがありましたわ」 京太郎「え、なんですか?」 もうちょっとでハギヨシさん達の姿が確認できる距離まできたところで、ションボリと落ち込み気味に歩いていた龍門渕さんに質問を投げかけられた。 透華「衣達は名前で呼んでますが……そ、その、どうしていまだに私のことは苗字で呼ぶのですか?」(オズオズ 透華「も、もしかして密かに私のことが苦手だったりしますの?」(オドオド 京太郎「いやいやっ、そんなわけないですよ!これって理由もないんですけど、呼び慣れた感じがするから――――」 透華「そう、そんな理由でしたのね」 ホッと貧そ――フラットな胸を撫で下ろして顔を上げた龍門渕さんは、いつもの自信に溢れた力強い顔をしていた。 透華「それでは命じますわ、京太郎。私のことは今後、『透華』と呼ぶこと!これを守らないのなら、もう麻雀は教えませんわよ」 京太郎「え、ええっ?どうしたんですか急に……」 透華「どうしたもこうしたもありませんわ!私だけ仲間はずれな呼び方が我慢できませんもの!!」 透華「感謝なさい、この龍門渕透華の名を呼べる男性は、父やハギヨシを除けば京太郎、あなたが初めてですわよ!」 京太郎「は、はあ、それは光栄なことですね。ありがとうございます、龍も……透華さん」 透華「――――――」 京太郎「透華さん?」 透華「―――――も、もう一回呼んでみなさい」 京太郎「透華さん」 透華「…………フフ、フッフッフッフ!!」 京太郎「いきなりニヤニヤしだして……怖いですよ」 透華「フフフフッ、オーッホッホッホッホ!」 京太郎「おお、いかにもお嬢様な笑い……生まれて初めて見た」 よく分からないけど、とにかく透華さんの機嫌も直ったことだし良しとしておこう。 透華「遅くなりましたわ。さあ、今日も張り切って練習に励みますわよ!」 衣「意気軒昴か、心地好き気炎なるぞトーカ!」 一「最近透華、いつも以上に気合入ってるよねー」 純「まあいいんじゃねーの?県予選も近いんだし」 智紀「残り一ヶ月、ぐらい」 透華「去年の雪辱を果たすためにも、県予選は確実に突破しないといけませんわ」 純「そーだな、去年の借りは返してえよな」 一「前とは違うってこと、全国に教えてあげないとね」 智紀「全国強豪の牌譜は揃えてる」 衣「フッ……衣達とまともに打ち合うことを恐れ、他校を跳ばすことに腐心した軟弱者共を、今年こそ黄泉路に叩き落としてくれる!」 透華「ええ、ええ……!必ずや勝ちましょう。県予選を勝ち抜き、そしてまた私達全員揃って東京へ――――?」(ハテナ 透華「……ところで、京太郎の姿が見えませんけど、今日はまだ来てませんの?」 純「京太郎の奴なら、県予選近いからしばらく清澄の麻雀部の方に専念するって言ってたぜ?」 透華「え?」 衣「業腹だぞー!せっかく京たろーも衣が遊んでやれる程度になってきたのにー」 智紀「男子三日会わざれば刮目して見よ」 一「意外とここで出稽古する必要ないぐらい強くなっちゃったりねー」 透華「フ、フフン、そんなオカルトありえませんわ」 一「そっかなー?」 透華「そうですとも、ええそうに決まってますわ!」 透華「ま、まあ、大事な大会ですし、元々所属している部で練習するのは当然のことですけど……それで、そのー……」(ミョミョミョ 一「(おー、アホ毛がソワソワしてるよ……)ああ、次ここに来るのはいつか?」 透華「え、ええ、まあ?京太郎はこちらが招いた客人ですし、そう、そのぐらい把握しておきませんと、ねえ?」(シャッキリ! 一「(我が意を得たり、かな?)えっとね、たぶん県予選終わるまでは来ないんじゃないかなー」 透華「……え?」 智紀「連休に合宿に行ったり、いろいろしなきゃって言ってた」 純「そういやそれの準備が大変だー、ってちょっと前にぼやいてたなぁ」 透華「…………ええ?」 一「あれ?聞いてなかったっけ」 衣「前に皆でプールに行った時に聞いたぞ、衣も」 透華「………………えええ?」 純「そーいやあん時、なんかやり遂げてやったぜってドヤ顔でずっとニヤついてたもんな、お前」 智紀「右から左?」 透華「た、たぶん」(ショビーン 一「あー、アホ毛が萎れちゃった」(アチャー 純「おーい、ハギヨシー。透華の奴がまたへこみだしたぞー」 ハギヨシ「畏まりました。さ、透華お嬢様、カモミールティーをどうぞ。これで気を落ち着かせて県予選に向けての特訓に励んでくださいませ」 透華「あ、ありがとう、ハギヨシ……」 一「一応、須賀くんだって敵校の一員だしね、変に迷惑かけたくないとも言ってたよ」 純「清澄とか今年初参加の無名もいいとこなんだから、そんなもん気にしなくていいんじゃねーの、とは言ったけどなー」 智紀「油断は禁物」 衣「フン、手の内の一つや二つ知られたところで、有象無象相手に衣達の勝利は揺るぎなし!」 一「そりゃ、衣はそーだろうけどね。県予選当日はほぼ満月になるはずだし」 純「京太郎にゃ悪いが、今年も俺らが県予選頂きだな」 智紀「必ず勝つ」 衣「オー!!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4397.html
穏乃「――――ツモッ!」 立直門前タンヤオドラ1 30符4飜7700!! 穏乃「……やったー、オーラスで逆転勝利!!」 灼「最後の最後で負けた……」 玄「うーん、テンパイまではいってたんだけど」 京太郎「あー……油断した、まさかこの土壇場で逆転手を出してくるなんて……」 穏乃「フッフッフ、最後の最後まであきらめないのが私の長所!!」 京太郎「俺もいいとこまでは行ったんだけどなあ……」 玄「と、途中の追い上げからトップになったの凄かったよー」 灼「相変わらず、あのモードになると……暑苦しい」 穏乃「宥さんなんかは、あったかいよー、とか言って喜ぶんだろうけどねー」(ダハー 京太郎「な、なんかすみません……」 穏乃「いーっていーって、熱く打つ人と対局するのは楽しいしさ!!あー、でも熱中し過ぎて汗かいちゃった――」(ジャージのチャック下ろし 玄「わ、わわっ、ダメだよしずちゃん!!きょ、京太郎君もいるんだよ!?」 灼「はしたない……」 穏乃「え、ぁ――――!!」(真っ赤 穏乃「み、見た!?見てないよねっ、ね!?」 京太郎「ハハハッ、心配しなくても大丈夫ですよ。だって――」 穏乃「ホッ――」 京太郎「ケチなオモチ見る気なし……!」 穏灼玄「……………………」 京太郎「やっぱり、オモチは大きい方が……ねえ?俺としてはやっぱり宥さんぐらいあってくれなきゃ、こう、興味すら持てないっていうか……」 京太郎「――――あ、あれ、どうしたんですか三人共……」 宥「みんな、おまたせー。お、遅くなっちゃった……」 憧「ゴメン、待ったー…………って、どうして須賀君が正座してるの!?」 穏乃「うん、ちょっと非常に不愉快なことがあってね……!!」(ギロリ 京太郎「クッ、クク……いい加減、悟れ……!オモチがあってこそだってことを……!」 穏乃「――――――――」 灼「折れない……そこだけは感心する」 玄(わ、私もそれなりにあると思うんだけどなー……) 穏乃「ひどいよ……こんなのってないよ……!!」 憧「あ、いけない、穏乃がまた前世の記憶を蘇らせてる……」 終われ。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4395.html
一「――――というわけで、この間の買い物の目的はココで使用するための一式でしたー」 一「真夏の砂浜に、押しては返す波まで完全再現した巨大プール施設のチケットを格安で手に入れちゃってね。これはもう来るしかないと思ったのさ」 智紀「わー、パチパチ」 純「おーい、大丈夫か京太郎~?」 京太郎「ゼーハー……だ、大丈夫、です……」(両肩にクーラーボックス+背中にデカリュック ハギヨシ「申し訳ありません、須賀様……」(デカランチボックス提げ+ビーチパラソル背負い等々 京太郎「いえ、ハギヨシさんに比べたら全然楽……ですから」 京太郎「っていうかココに着ても執事服のまんまなんですね、暑くないんですか!?ここ、真夏のビーチを再現してるって話ですけど……」 ハギヨシ「ハハハ、問題ございません」 ハギヨシ「私はあくまで執事ですから」(キリッ 京太郎(カ、カッケ~……) 衣「おおお~、凄いぞ、実に雄渾壮大な施設だ!」 一「衣はこーいうとこ初めてだったっけ?今日は思いっきり楽しんじゃってよ」 衣「無論!!透華、早く着替えに行こう!」 透華「え、ええっ、わか、分かりましたわ……!」 京太郎「龍門渕さん、朝から調子悪そうだけど大丈夫なんですか?」 透華「も、問題なんて何一つありませんわ!ええ、あるものですか!!」(真っ赤 透華「さ、さあ着替えに行きますわよ衣!」(ズッタカズッタカ 衣「おー!」 一「それじゃあ、ボクらはあっちで着替えてくるよ」 純「陣地取りは任せたぜー」 智紀「行ってきます」 京太郎「さってと、コレはここでコイツはあの辺でいいか」 ハギヨシ「須賀様――ここの準備は私がやっておきますので、水着に着替えてきてくださいませ」 京太郎「え、でも……」 ハギヨシ「どうかお気遣いなく。むしろこの場では須賀様も皆さまと一緒に楽しんでいただけることが、私にとって一番の気遣いになりますので」(ニッコリ 京太郎「そ、そうですかね?じゃあ……お言葉に甘えて俺も!」 ハギヨシ「ハイ」 ハギヨシ「透華お嬢様、出過ぎた真似をして申し訳ありません……」 衣「京たろー、待たせたな!!」 京太郎「いや、全然待ってないですよー。俺も着替えて今戻ってきたところだし」 衣「おー、京たろーも準備万端か!よし、だったら衣が一緒に遊ぼうじゃないか!」 一「あ、ちょっと衣――」 京太郎「それは心強いですね。よーし、分かりました!衣さん、一緒にここを遊びつくしましょう!!」 衣「ここは物情騒然、衣とはぐれないよう注意するんだぞ京たろー!」 衣「まずはあそこだ、あそこにあるおっきな滑り台で遊びたい!!」(手を引っ張ってグイグイ 京太郎「了解しました!と、というわけで俺、衣さんとその辺ブラついてきますから、みなさんも楽しんできてくださいね」 衣「京たろー、何してる、早く早く!!」 一「あーぁ、行っちゃった……」 ハギヨシ「国広さん、透華お嬢様はどちらに?」 一「んっとねー、着替えたまではよかったんだけど、土壇場になって水着姿を見られるのが恥ずかしいって逃げ出そうとして――――」 ハギヨシ「さ、左様でございましたか」 一「そろそろ、純くんとともきーのコンビに捕まって引っ張ってこられるんじゃないかなー」 透華「い、いい加減、手を離しなさい純!こんなことしなくても……しなくても一人で……ぜ、絶対に大丈夫ですから、たぶん」 純「んな弱々しく誓われても信用できねーって。つーか、そんなこと言うなら智紀にプロファイリングされなきゃ見つけらんねー場所まで逃げんなってーの!」 智紀「かなり、手こずった」 一「おかえりー、透華」 透華「ぁ、うぅ……」(モジモジコソコソ 透華「フ、フフンッ、お待たせしましたわ!」 透華「折角こういった場所に来たのです、ひ、暇潰しに付き合いなさい京太郎――――あら?一、京太郎はまだ着替えから戻っていないませんの?」 一「ごめーん、透華。須賀くん、もう衣に持ってかれちゃった」 透華「――――――――」(ヘニョリ 一「あ、頭頂の触角がしおれた……」 純「ウダウダやってるから、痺れ切らして行っちまったんだな。まあ腹減ったら戻ってくるだろうし、俺達も好きに泳いどこーぜ」 智紀「たぶん透華は、それが目的じゃなかった」 透華「いいですわ、純……一も智紀も、好きに遊んできなさい。私はここで休んどきますわ」(トボトボ 一「あ、ちょっと透華!?」 純「なんだ、アイツ?朝から落ち着きなかったし、やっぱ体調悪かったのか」 智紀「フラグが……折れたから」 純「ふーん?」 衣「京たろー、次はアレだ、アレに挑戦するぞ!!」 京太郎「ア、アレですか」 衣さんの指差した先にあったのは、グルグルウネウネと捻じりくねった巨大なウォータースライダー。 京太郎「あの、本当にアレに挑戦するんですか?」 衣「無論!どうした京たろー、臆したのか?」(フフン 京太郎「え、ええ、まあ……」 チラリと見た看板に書かれている「心臓の弱い方・ご老人のお客様の利用はご遠慮ください」の文字を確認してから頷く。 楽しそうにしている衣さんには悪いけど、ここは駄目な気がする。 京太郎「あ、さっき滑る系のアトラクションは楽しんだし、次は……そうだ、流れるプールとかどうです?」 衣「むう、衣はアレがいいんだ!」 京太郎「ええ~……まあ、衣さんがいいんでしたら構わないんですけど」 こんなに楽しそうにしてるんだし、もう衣さんの好きにしてもらっていいんじゃないかな――――そう考えてた時が俺にもありました、なんて嘆くことになったのはそのすぐ後のことだった。 衣「よ、よし、衣の心の準備はできたぞ……!」(ガクブル 京太郎「あ、あの、ホントにやるんですか?ものすっごく震えてるのに……」 衣「フ、フフ、震えてなんかない!これは武者震いだ!!」 京太郎「日本語って便利だなあー」 ウォータースライダーの順番待ちの列に並んだ時に出された係員さんの指示。 それは、衣さんの体格だと途中でコースから飛び出してしまう危険がなきにしもあらずだから、しっかり抱きしめて一緒に滑ってあげてください、ということだった。 そんな危険な施設を年齢制限も身長制限もなしに開放してるのはどうなのかと思ったけど、そこはまあ諸般の事情という奴があるのだろう。 かくして今の俺は、足の間に座る衣さんの腰を抱いてウォータースライダーの入口で待機していた。 衣「は、はは、なかなか楽しめそうじゃあないか。い、いいか京たろー、離すなよ?絶対に衣のことを離すんじゃないぞ!?」 京太郎「ハイハイ、分かってますって……」 いざ入口に来て、眼下に見える人が大き目の豆粒程度な高さであることに驚いたのだろう。 腕の中で震えている衣さんを安心させるために、ほんの少し腕に力を込めて抱き寄せる。 衣「ぁぅ……」 京太郎「大丈夫ですよ、ちゃんとこうして衣さんのこと抱きしめておきますから」 ちょびっとばかし臭いなとは思ったけど、まあ相手は衣さんだし問題ないだろう、たぶん。 内心、今腕の中にいるのが和だったり智紀さんだったりすれば、あの魅惑的なお餅が腕に触れて得も言われぬ快感を味わえたりしたんだろうな、と考えたり。 俺だって健全な男子高校生なわけでして、そうした幻想を抱いてしまうのは仕方のないこととして諦めてほしい。 京太郎(にしても、高っけ~……これその辺のビルよか高いだろ~) 係員「それじゃあ、押しますよー」 京太郎「はーい」 衣「あ、あわわわ……!」 ウォータースライダーの中に押し込むための合図。 腕の中で衣さんが目を瞑って、体を強張らせる。 背中に衝撃。 京太郎「おおわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 衣「ヒヤアァァァァァァァアァァァァッ!?」 そして俺と衣さんは――――――その日、流れ星の気持ちを少しだけ理解した。 衣「うぅ、グスッ……」 一「あ、帰ってきたみたいだよー……ってどうしたの、衣!?」 京太郎「い、いや、ちょっと……ウォータースライダーで――」 一「えっと……何があったの?」 衣「京たろーが嘘ついたんだー、衣のこと抱きしめてるって約束したのにー」(メソメソ 一「は?」 京太郎「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないでくださいよ!!」 透華「えっと……どういう、ことですの?」(ガタブル 透華「あ、遊びに来て早々、衣とばっかり遊んでたと思ったら……抱きしめてるって、え?何なんですのそれ?」(ワナワナ 京太郎「りゅ、龍門渕さん?」 透華「きょ、京太郎――――ロリコンでしたのねーーーーーー!?」(脱兎 京太郎「なんて誤解をまねくことを!?っていうか龍門渕さん、龍門渕さーーーーん!?」 衣「ロリコン……?」 智紀「自分より年下の女の子にしか魅力を感じない人のこと。だから、ここでの使い方は間違ってる」 純「一応、衣って京太郎よか年上だしな……信じらんねーけど」 衣「衣は子供じゃないぞ!!」(プンスコ 〈ケース4・衣〉子供じゃない、ころもだ!END
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4399.html
【清澄高校麻雀部】 久「んー……めんどくさい生徒会の仕事を終えて、部活が始まるまでの時間を仮眠して過ごす……考えようによっちゃ贅沢な話よねー」 久「いつもならみんなが先に来て、練習を始めてるんだけど、まあたまにはこんなのもいいわよね……んー?」 咲「ほ、ほら、もう部長が来ちゃってるし……ま、また今度にしようよ……」 京太郎「思い立ったが吉日って言うじゃねーか。ほら、恥ずかしがってないでそこに座れって」 久(あら、咲に……一緒にいるのは須賀君ね。なんの話してるのかしら?)(聞き耳 咲「ほ、ほんとにいいって。京ちゃんにされると跡が残っちゃうんだよ?この間なんて、服の擦れたとこ、赤くなってたし」 京太郎「んなこといって、気持ちいいよー、とか言ってたのはどこの誰ですかー?」 咲「ぅ……そ、それは……」 京太郎「本当は嫌じゃないんだろ?ほら、俺に任せろって、優しくしてやるからさ」 久(っ、え、ええっ!?な、なに、急に部室に来て、なにおっ始めようとしてるの、この子達!?) 咲「でも……声でちゃったら部長、起きちゃうかも……。そ、それにみんなに見られたら……」 京太郎「そん時は、みんなにも教えてやるだけだぜ、俺のこの黄金の指先のテクニックをな」 久(み、み、みんなにも教えるって、ナニを?黄金の指先のテクニックって!?) 京太郎「…………部長、起きてねえよな」 久「っ!?ぐ、ぐー……すー……!」 咲「きっと生徒会のお仕事が忙しいんだよ」 京太郎「なら、なおのこと俺のテクの見せどころだな」 京太郎「でも、その前に――――」 咲「んっ……ぁ、ふぅ……!!」 久(………………ちょっとぉぉぉぉっ、咲ぃぃぃぃぃ!?) 咲「京ちゃ……ンンっ!いきなりそんな、ァッ……強くしないでェ……!」 京太郎「まあそう言うなって……ほら、こうやって筋に沿って――――」 咲「んっ、やぁ……っ、痛いよ……っ」 京太郎「この痛いのが気持ちよくなってくるんだって。なあ、咲さん?」 咲「んく、はァ…………う、うん――」 京太郎「この筋……この間ほぐしてやったのに、もうカチカチじゃねえか。少しは自重しろっつーの」 咲「だ、だってぇ……ンンっ!!」 久(え、なに、なにこれ、なんでいきなり二人とも部室でナニを始めちゃってるわけ?) 久(は、破廉恥だわっ……ぶ、部室でなんて誰かに見られたらどう――!) まこ「おー、お前ら先に来とったんか……って、なにしとるんじゃ京太郎?」 久(ま、ま、よく……来てくれたわっ……!) 久(時間を……限定的に終わらせるっ……!部室で行われてるインモラルな行為……!!)(ざわ……ざわ…… 久(このさい、過程だけでもいいっ……終わらせて、お願いっ……!) まこ「おーおー、随分と気持ち良さそうにしとるのう、咲」 咲「ふぁ、恥ずかしい、です……見ないでくださいぃ……!」 久(……せ、……ばせ!……跳ばせっ!!) まこ「京太郎のがそんなに気持ちええんか……」 久(え?あ、あれ?まこ、まこさん?どうしてそんな、物欲しそうな声出してるの?) まこ「……の、のう、京太郎。よかったらなんじゃが、咲が終わったらわしにも……お願いできんか?」 まこ「最近、ちーっと溜まってるみたいでのう」 久(ブルゥータァスッ、お前もかァァァッ!!) 京太郎「しょうがないですねえ……じゃあ咲、お前のはさくっと終わらせてやるからな、っと!」 咲「や、やだ、京ちゃん……そんな……ダ―――!?」 久「そ、そこまでよ……!!」(ガバッ! 咲「ヒゥッ!?」 まこ「おわっ、な、なんじゃおったんか部長」 京太郎「え、きゅ、急にどうしたんですか……?」 久「どど、どーしたもこーしたも、あなた達、部室でナニして…………?」 京太郎「?」(咲の肩揉んでる 咲「??」(肩揉まれてる 久「あ、あー…………あれ?」(顔赤い まこ「むうん?………………ははァん?」 京太郎「なにしてって、最近本の読みすぎで肩凝りがひどいって相談されたんで、ここんところ暇を見てマッサージしてやってるんですけど……?」 咲「で、です」 久「マッサー……ジ?」(さらに顔赤い まこ「わしもここんとこ、店の手伝いが忙しくてのう。肩凝りが『溜まってる』みたいなんじゃよー」(ニヤニヤ 久「ぇ、ぁ……ソー、デスカ」(さらにさらに顔真っ赤 まこ「――――で、ナニじゃと思ったんじゃ?」 久「し、知らない知らない知らない!!」(布団かぶり 久「もぅ……もー!バカッ、須賀君のバカッ、エッチ、変態!!」 京太郎「いきなりなんで!?」 咲「……京ちゃん、部長になにかエッチなことしたの?」(ニッコリ 京太郎「あいや待たれよ咲さん、これは誤解、濡れ衣……そう、部長の巧妙な罠……!」 咲「ふーん、へーー、ほーーー?」 京太郎「……ぐっ、今度の休みにクレープ一個!」 咲「いつもの喫茶店のスペシャル苺パフェと飲み物、あと好きな作家さんの本四冊」 京太郎「ぬお……に、二冊!」 咲「三冊。それ以上はまけてあげません」 京太郎「くぅ……う……!」(ぐにゃあ…… まこ「なんだかんだ言うて、お前さんもそーいうのに興味は持っとるんじゃのう」 久「う、うるさいうるさいうるさいうるさーい!!」(真っ赤っ 優希「――――ぬうぅん!?」 和「いきなりどうしたんですか?」 優希「い、いま……私の持ちネタを誰かに無断使用された気がするじょ」 和「またなにを言い出すのかと思ったら……そんなオカルトありえません」 終部長は実はウブな妄想。 終われ