約 971,204 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5732.html
89 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/18(金) 22 43 42.90 ID LOKQL5S2o [7/12] 煌「はい、お茶をどうぞ」コトッ 京太郎「ありがとうございます」ニコッ ゴキュゴキュ 京太郎「ふぅ……うまいです」ニッ 煌「しかし、よく無事でしたね」コトッ 京太郎「?」 煌「全員に襲われたんですよね?」 京太郎「あ、あはは……いや、まぁ」ポリポリ 煌「そ、そうですか」アキレ 京太郎「正直、何度誘惑に負けそうになったことか」ハァァ 煌「ふふっ、偉いですよ」ナデナデ 京太郎「……もうっ、茶化さないでくださいよ」 煌「ううん。本当に凄いと思うな」 京太郎「煌さん……?」 煌「みんな……可愛くて、胸も大きくて(※透華除く)……普通なら、誘惑に負けちゃうんじゃないかな?」 京太郎「それは……同意します」アハハ 煌「でも、どうして我慢できたの?」 京太郎「えっ?」 煌「……」ギュッ 京太郎「っ!」ドキッ 煌「……みんながダメなら、私もダメ……なんだよね」ジワッ 京太郎「……」 煌「京太郎君……」スッ 京太郎「き、煌さん……」 煌「ふふっ、なーんてね」 京太郎「煌さん。俺……ずっと言いたかったことがあるんですよ」 煌「え?」 90 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/18(金) 22 59 59.38 ID LOKQL5S2o [8/12] 煌「えっ? 何……かな?」 京太郎「俺がアイドルを目指すことになって、上京してきて」 煌「……?」 京太郎「慣れない一人暮らしに、煌さんが入ってきて」 煌「う、うん……」 京太郎「俺の生活は――煌さんと共にありました」 煌「……そんな日々も、ありましたね」ウツムキ 京太郎「それからの俺は、煌さんがいなきゃまるでダメダメで」 煌「……」 京太郎「俺の中じゃ、煌さんはもう俺の一部になっていて……」 煌「……京太郎君」 京太郎「だから、煌さんと引き離されて……美穂子さんと暮らすようになっても」 煌「京太郎君」 京太郎「心の中じゃどこか……」 煌「京太郎君っ!!!」 京太郎「アナタを、求めてました」ギュッ 煌「っ!」ドキッ 体が重なる 煌さんの華奢な体が……柔らかい感触を俺に与えて まるでそれは儚げな花のように 京太郎「……このまま、いさせてください」 煌「ダメ、です。こんなの、おか、おかしいよ……」ジタバタ 京太郎「ごめんなさい。誘惑に負けて、煌さんを一人にして」 煌「違う、アレは私が全部悪くて……」ジタ 京太郎「もう……限界なんです」ギュゥゥ 煌「あっ」ビクン 京太郎「勝手なのは分かってます。こんなこと言う資格がないことも」 煌「きょ、京太郎君……」 京太郎「でも、それでも!」 煌「わだ、私は……」ウルウル 京太郎「俺の元に……戻ってきて、くれませんか?」 煌「うぁっ……あ、あぁっ……」ポロポロ 91 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/18(金) 23 12 05.72 ID LOKQL5S2o [9/12] 煌「でも、わだじば……がわいぐ、ないじ」ズビィー 京太郎「俺には、勿体無いくらいです」 煌「胸だって、ごれぐらいじが」ムニッ 京太郎「俺が大きくします」モミモミ 煌「んっ……あっ//」ビクッ 京太郎「……」モミモミ 煌「お料理だっで、ぞんなにおいじぐないじ」ズビビビー 京太郎「煌さんの料理が、一番俺に合ってるんです」 煌「ふぇぇっ……」 京太郎「よしよし」ナデナデ 煌「本当に、本当に私で、いいんですか?」 京太郎「そっちこそこんな俺じゃ……ダメですか?」 煌「……馬鹿」 京太郎「はい……知ってます」 チュッ 京太郎「……たまんね」 煌「う、うぅ……」ブルブル . r┴┴- 、. |__ || //ヽ. | `ヽ/. | ノ. ヤ く ヤ {_. ヤ { -‐ニ二二ニz、 -‐  ̄ ̄. ヤ ヘ / / ___/ ` ヤ ∨ ム-‐  ̄/ \ ヤ / ', ./ / / / _. -/ ヽ. ヽ | ヽ / / ./ / ./、 / ./ / /. |. `ーァ /,.イ / ,ヘ/ / ./ ./ .| ’ ’ 入 マ ̄| /ィ=≠z、|/.ヘ /| / / .|. | r‐ト、 ∨ /ヽ 、 \| /7ん)心ヾ′ /|ム-‐‐ / |. 不、 \. ∨ \ー---r` 弋;;;ーツ | i | |/.| ./ j/ /.|ヽヽ ` マ | /` Y 、、、 `¨´ ヽ,==z| / / / | | ’. ヽl/ | ん_)心ヾく/ ./ / .! / .i |!. 八 , 、 ′ 弋;;;__ツ ノケ ,イ/ / j/ ! 厂丁 / { ` 、 、、、 _ チ/ヾ< ___/ | | / \. ヽ __ ノ 入`ー-ム≧=- / | ̄ ̄| | i 、__ _ イァ‐\ / | | |_o_ -≧ / ̄ / く`ー /\ ヽ. _| ヽ ト、} 廴__厶. o / ` ーァ… く____ . . .` 、. .∧八 ヘ.| . .`<__イヽ / / }ト,-、 ヽ . . . . . . . .` / マヤヽ、 }ノ、 . . . . ./ / /_/ノ ー- __ _ ィ―‐ ュ_ . . . . . . . . . . . . > _マィく_`>< . . . .>‐' / _ -  ̄/ /  ̄ ̄ /二__ /ミ)< . . . . . . . . . . . . .\\// . . . . . . 人 _{_≦_ ̄_/ /______ --― { ― /ぅソ < . . . . . . . . ,、` ー-<__ マ _ イ、ヽシ  ̄ ̄` ー―-- ____ -< マ二 {¨´ / フi「 ー―一 フ¨´ {_`ヘ ≧=≦ヽ ヽ /\_ノ ` ー `‐-┘ マ{ | / ` ヽOヽ ヽ_ .<\ イ ` ´| / マOベ_ -へつィ´|」 | , `´ /二`λ .{、 八 , /二ニィチ‐} リ ` ー, /二ニ/ {==} / /ヽニニ/ ヽ-- ′ i . ノ /. 八 / イ"´ ` _ /イ 煌「やったぁぁぁぁ!!」ピョイン 92 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/18(金) 23 24 45.11 ID LOKQL5S2o [10/12] モウタマラァァァン! キャー!ケダモノォ♪ ズットガマンシテタンデスヨ! ガマンデキネェ! スバラァァアァンアァァン♪ 【ロッカー】 竜華「……」 久「なんなのよ、これ」 宥「……」 玄「」ピクピク 霞「ま、いいんじゃない?」 明華「愛、ですね」 菫「……ふぅ」スッキリ 透華「びしょ濡れですわ」ズゥーン はやり「でも、よかったね」 美穂子「……はい。だって、私達の誘いを断る時も」 竜華「……」 ~~~京太郎「すいません!! 俺をずっと待ってる人がいるんです!!」ドゲザッ~~~ 竜華「……かなわんな、花田さん」 初めて事務所で会うた時から……嫌な予感がしとった でもまさか、男取り合うことになるなんて 竜華「……うちの負け、か」 だけど、まだ諦めたわけやない もし、花田さんが京太郎君を傷つけて……目を離すようなら 久「私たち、遠慮なくかっさらうんだから」 煌「ふふっ、そうは行きませんよ」スリスリ 京太郎「ん? 煌さん?」 煌「……京太郎様、私はもう離れませんからね」 京太郎「その呼び方、まだ覚えてるんですね」 煌「いや?」 京太郎「まぁ、どっちかといえば」ポリポリ 煌「じゃあ、なんて呼んで欲しいのかな?」クスクス 京太郎「そりゃ……当然!」ゴニョゴニョ 煌「~~~~っ//」カァァァ 京太郎「……」ニヒッ 煌「う、うぅぅう!! 京太郎君のバカー!」ペチーン 93 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/18(金) 23 31 06.57 ID LOKQL5S2o [11/12] こうして、花田煌は再び須賀京太郎と同じ部屋で住むことになりました その部屋は以前よりもいくらか少し賑やかで 常に笑い声が絶えない場所となりました 勿論、京太郎は人気者のアイドルなので敵も多く 煌は数多くの苦労を強いられることとなります ですが、この二人なら大丈夫でしょう 京太郎「……煌さん」 煌「……京太郎君」 なんやかんやで 京太郎「耳かき、してくださいね」 煌「んへへっ……すばらっ♪」 お似合いですから カンッ 112 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 10 36.66 ID TXoEO2Uoo [2/19] 【数ヶ月前 仮面ライダーブレイド 試写会イベント】 俺のアイドルとしての全てを注ぎこんだ、仮面ライダーブレイドの撮影 その試写会 会場の反応は―― 司会「はい、ということで第一話。どうでしたか?」 \オモシローイ/ \ツヅキキニナルゥー/ 司会「本放送は明日の朝8時より、第二話は来週の日曜日となります」 \ロクガシナキャ/ \コレハミノガセヘンナァ/ 司会「さて、第一話の試写も終わり、イベントもいよいよ大詰めです」 \エェー!?/ \カナシィー!/ 司会「最後に須賀京太郎さんよりメッセージで終わりに……」 ジャンジャカジャーン! 京太郎「!?」 一「え? 何この音楽?」 司会「おーっと、これはどういうことでしょうか!?」 音声「仮面ライダーブレイド、剣咲カズマくん」 京太郎「(ドッキリイベントか?) だ、誰だ!?」 \ア、イベントダー/ \オモシロソー/ 音声「ふふふ、今日は君に素敵なプレゼントを用意した」 京太郎「な、なんだって!?」 音声「それは――」 バシュゥゥゥゥ!! 咏「スモーク!?」 えり「一体何が!?」 辺りがスモークで包まれ、ステージでは何も見えなくなる 一体……何が起こるんだ? ?「きゃー!」 京太郎「!?」 悲鳴!? これは―― 113 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 12 39.14 ID TXoEO2Uoo [3/19] スモークが晴れていく…… そして、その中から姿を現したのは!? 和「わ、わわわっ!? す、須賀くぅーん!?」ジタバタ 京太郎「の、和ァ!?」 な、なんで和が!? いや、もしかして応援に来てくれたのか? って、待て! それにしたって状況が―― ズンッ 京太郎「!?」ゾクッ なんだ、このプレッシャー? 誰かがいる それも、和の後ろに 和「は、離してくださいっ!」 だんだんとスモークが薄くなり、見えてくる 和を捕まえているそいつの正体は―― /! ヘヽ、 ./ .! _ 'i ヽ i i/i! iヽ、i! .i .i i { _,, -.} i! i _ .| i ヽ∧_ノ / i、 iヽ, /{ i, ヽ, ,| | / i' i .iヽト, //ヾ| _,. ヽ. ヽi! ∨ _ ,,..ノ .! i!;ノ /||i!, .//ヾ// { ヽ- 、¢ / __,∥ i ||//|.| i i!| ヾ| |ヾi! ,_. ヽ-ヘ ii ̄ヘ,《. { ノ|,////|.| i! i!|\| |ヾ//|| ヘ,∧∧/∨\ ノ-,,ノ!、 //| .| ./ |.| i! .i!|\| |ヽ| |/l\,__. ヘ∨|i|∨ /´'i ヽ、. ノ|_///|/| ./.|.| | /////ヽ| |ヽソ|| ;ト、_ _,,..-、_.,∧_|i|_,,../_,,..ミ/ ̄`ヽ、 丶 //ソ.〈〈/ヘ\_ノ|.| i .〈〈 |//_//ヽ/|| |ヽ/_,,/ミ;三;三;三;三彡`ヽ ノ_`ヽ///ヽ.ヽヽ// / / 〉 .| |i!ヽ|〈 /| ノ| ∥/ i|/\/∨∨\/\// ./´;i´ `|./、〉__////|-''´_」 i! `"- ト \i|,/.// /_∨___|_∧∧_|___∨/ ;i ヽ |ヽ//__/ ̄ ̄'i`´ i! | \_\/./ /《/ /《/ΝИ |;|;|;|´ヽ|;|;|´ ;i ヘ_,,. -‐'´__ ,, ... ,,, j i ! ミミュ、`"´ /《/ /《/|∨∨| |;|;|;| .|;|;| ....,ノ .., 、,,..ミミミミミミミミ! .| .i `"ヾミミミミミ.|;|;|,,_|;|;| / ヽ|;|;|;|. |;|;|;;;;;ィ"´i; ノiヾミミ/ヾ;、. ヽ, | i /| ././;/ .. |;|;|ヘ|;|;|'´\ .ノ|;|;|;|'´`|;|;|,/´ _i/ ./ ∧ ', ヾ;;、 ヽ .| i ./ / / /;/ .... i!ヽi; ,_ ,/ ¨\ .... ;;_/,,. -''" ... / /;|;|ヘ,ヽ、 ヾ;、 ヘ, / ! / |_〈 /;;〈........ ∧ i!`"'\ ノ`" "´ / ... / / ;;|;|;;|;;ヽ ` ... ヾ;;、-、_〉,_ / i / .〉ノ ヽ, / ヘ、.i! /\ j _ ,, .. - ,,/ / ;;;;;|;|;;|;;;|`|ヽ、 / ノ i!`''´\ / ././_,,-ヘ; i / 〈`ヾ;-‐i! `''i!' '´ ヽ, ヽ/ |;;;;;|;|;;|;;;| | ヽ| ;-ヾ;;、 .ヾ;、 \/ /´./ `''ヽ〈`´ ノト∧i_,_∧ノ|ノ|ノ| .. .. 〉 ... / |;;;|;;;;;|;|;;|;;; | | 〈´ ヾ;;、 ヾ;、 ./ /{ / ..... / .}\\}|{///|/lilililililililililill} |;;;|;;;;;|;|;;|;;;;| | i, ヾ;;、/`'〈 ./ヾ、ヾ、 ..... ;/ ヽ∧≧≦∧||/||||||||||||||||||l} |;;;|;;;;;|;|;;|;;;;| | ヘ、 / / .∧ _ /ヾ、 ヾ、ヘ ;; -‐'´ 》∨|||||∨ヽ、∥\||/|;|;|;|\!|;;;|;;;;|;|;;|;;;;| | `ヽ,/ / / ヘ、_..< `´`ヾ、ヾ、 /´ /ヽ/^^\_/||∧|∧|;|;|;|∧ヽ;|;;;;|;|;;|;;;;| | ヾ| /_,,.. -‐''´ ヽ 京太郎「は?」 一同「」 司会「」 観客「」 怪人「……スガ……クン」ニヤァ スタッフB「おいおい、なんであんなスーツが登場してるんだ!?」 スタッフA「(あ、やべっ。間違ってクウガ用のスーツ着せちゃった♪)」テヘペロ 115 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 13 57.64 ID TXoEO2Uoo [4/19] 怪人「サイン、サインモラワナキャ……」ジリジリ 和「ひぃっ!? 何をブツブツ言ってるんですか!?」バタバタ \マタハラムラノドカカー/ \ゴルァァァァ! マタオマエカイナァァ!!/ \ヤッタレヤダグバー!/ 司会「お、おおっと!? 謎の怪人が観客の少女を人質に取っているぞー!?」 京太郎「(無理やり進行した!?)」ガビィーン って、こんなの打ち合わせに無かっただろ!? 一「あれってアレだよね。あの滅茶苦茶強い奴……」ウワァ 咏「ま、中身は想像付くけどねぃ」ヤレヤレ いちご「ひっ!?」ビクビク えり「まさか、いやでも……」 憧「なんかすっごく須賀君を見てるけど?」 京太郎「え?」 怪人「はぁーっ、はぁーっ♪」ジリジリ 京太郎「」ゾクゾクッ こええええよ!? なんだよアレ? 中身も化物なんじゃねーのか!? 京太郎「(それになんだろう、この既視感……)」ビクビク ※詳しくは過去スレのボン太君参照 怪人「ふひっ、ふひひひっ!」 司会「さぁ須賀さん! 怪人相手にどうするのかー!?」 京太郎「(どうするったって……)」 和「た、助けてください……」ジワッ 京太郎「!!」 和!! 俺は――!! 117 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 15 57.12 ID TXoEO2Uoo [5/19] 本当は俺だって和を助けたい でも―― 京太郎「(戦うか? いやでも、和に怪我させちゃうかもしれないし……)」チラッ ~~舞台袖~~ 竜華「(あかん、戦ったらダメや!)」バッテン! 煌「あ、もしもし警察ですか? あの、ステージに変態か、怪人が現れまして。不法侵入ですよ不法侵入!」 京太郎「(だよな。じゃあ――待つか)」ジィーッ これが何かしらのイベントである可能性もあるけど…… もし、コイツが本当に変質者なら下手に刺激しないほうがいい 怪人「えっ――//」ドキッ 京太郎「……」ジジジジィー 怪人「(須賀君が私を見てる……♪)」モジモジ 和「」 \アノダグバオカマッポイ/ \コワレルナァ/ \ハラムラノドカヲヤッタレー!/ 京太郎「ぐぬぬぬっ!」ミョンミョン アイツ、俺の和にくっつきやがって…… って、ん? 俺の……? 京太郎「……ん?」ハテ 怪人「はぅぁ……♪」キュンキュン タタタッ 警備員「警察だ!」バッ 怪人「え?」 京太郎「(警備員じゃないのか……?)」コンワク \ガチジケンナノ!?/ \ガンバリィヤダグバー!/ 警備員「不審者め、こっちに来い!」 怪人「ち、違います! わ、私はその!」アセアセ 警備員「問答無用だ!」ダダッ 怪人「はにゃぁぁぁぁぁ!?」ダダダッ ポーイッ 和「あ~れ~」 京太郎「!!」バッ! 118 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 20 56.29 ID TXoEO2Uoo [6/19] 和「っ!?」フラッ ガシッ! 和「え?」 京太郎「大丈夫か、和?」 和「っ! す、須賀君っ!」ドキッ 京太郎「怪我は無いか!? 痛いところは!?」オロオロ 和「は、はいっ。須賀君が助けてくれましたから……」ジワッ 京太郎「いや、俺は何も……助けてやれなくてごめんな」ウツムキ 和「いえっ! こうしてくれただけでも私は……」 京太郎「和……」 和「須賀君……」ウルウル 一「……」メラメラ いちご「……」ギリギリッ 咏「ふーん?」 えり「若いですねぇ」 憧「和……本当に須賀君のこと」ズキンッ \ゴルァァァァァ!!/ \エエカゲンニセェヤァァァ!!/ \ジョインジョイントキィ!/ 和「(周りがうるさいですが、これはチャンス!)」キラーン 京太郎「でも、本当によかったよ……」 和「あ、あの! 私、実はずっと須賀君のこと――」 会場「!?」 京太郎「だって和は俺の――」 和「好き――」 京太郎「大切な……」ポロッ 和「!?」 会場「!?????!!?!??!?!」 京太郎「……人だから」ギュッ 和「!?!?!?!??!」カァァァァッ / / | |゙ | . . | | VM、_| . | } ト、_,. | ヾ ', ./ / .! i! N . | い !/≧二]/"|´ . | . | !. ! / | | | |',/ ヽ| \ |ィ/,ゞ..、\,! / i! | | ,' / | { . ! /| 〉|-. \!" {_ rj ', リ/} . . ノ|/゙. |. i ィ .∨\"| /,ィうヽ ィ゙ ` ソ i} |/ ' |. | /.! | |ヽ {_,ィrj ', .`ー‐゙ ./ ! ! | |∨ ヽ{i ヾ, ツ | | ヽ .| \ \, `" _,,._ | {. 'j |  ̄、 ̄ _,,. - "__\ { '., ! .ハ. { ./ 〉 ./! \ .| リ`ヘ. V ./ ,ィ=、| ト、 ヽ. | `..、, `ー " ./ \ . | i }. リ ,' / / ー, --‐' ヽ ヽ ̄ `ヽ. / / / / / {/〉, 〉, \ \ 京太郎「よかった……本当に」ギュゥ 119 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 26 10.68 ID TXoEO2Uoo [7/19] 和「あわわわわっ!?」ガタガタガタ 淡「呼んだ?」ヒョコッ 照「呼んでない」ガシッ ズルズル 京太郎「ん? どうかしたか?」 和「あ、うぁっ……ぁぁ」ガタガタガタ 一「ス、ストォーップ!」 いちご「い、今のは無し! ノーカン! ノーカン!!」 咏「あ、あはは……笑いしか出ないねぃ」 えり「会場も凍りついてますね」 憧「……なんで私、悲しんでるのよ」ギュッ 和「う、うぁぁ……」グスッ 京太郎「の、和!? やっぱり怪我したのか!? どこか痛いか!?」オロオロ \ウワァァァァ!/ \チッキショォォォォォ!!/ \コレモマタサダメカ/ \ユルサンデェェ!!/ \アイエエエエエ!?/ 司会「えー、えらいものを見た気がしますが、まぁいいでしょう」 えり「えぇ……? いいんですね」 司会「それでは、これにてブレイド試写会を終了します!」 \タノシカッター!/ \ノドッチバクハツシロー!/ \デモスキ!/ 司会「それでは最後に、締めの一言を須賀京太郎さんにお願いします!」 京太郎「え? あ、はい! えーっとですね!」 \ガンバッテー!/ \ノドッチヨリワタシヲダイテー!/ 京太郎「これからもっともっと成長する俺達の姿、ちゃんと見てくれよな!」ニィッ / / | | | | | l l | | | | | / / | |__ | | | | | l l /| | | | |. /// | |\ |‐\八 | | | |__,l /-|‐ リ リ | | / / - 、 | x===ミx|‐-| | `ー /x===ミノ// / ∧{ / | .八 _/ { { 刈`| | l /´{ { 刈\,_| イ /ー―‐ ..__. / / | |/ \{^ヽ 乂辷ツ八 |\| /' 乂辷ソ ノ^l/ } / . . . . . . . . . . `「⌒ .. // /| l、 ー‐ \{ | / ー‐ j/ /}/ . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . / _,/ . ..| | \ ! j/ ′/ . | . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . . / . . . . { |\ハ_, ノ ,___/{ . .| . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . .∧. / . . . . . . . ′ | . .|\圦 / j/l/. . ′ . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . .∧. /. . . . . . . . . . ′_,ノ⌒ヽ | 、 、 _ -‐' / . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . / . . / . /\ . . . . . . r‐ ' ´ ∨\/ ̄ )  ̄ ̄ / /. ./ . . . . . . . . . . . . . . / . / . . ./ . . / . . . . . .\ . .ノ ----- 、 ∨/ / 、 / ,/ . / . . . . . . . . . . . . . . / . / . / . . . . . . . . . . . . . / ‘, ‘, ./、 \ / /. . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . // . . . . . . . . . . / . . . . .{ ---- 、 ‘, } / . . } ̄ \ ̄ ̄ ̄/ ̄ / .{/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -<⌒ . . . . . ./ . . . . ./ ‘, ‘,「l /⌒^\________/}/ . . . . . . . . . . . . . . . . . /´ \ . . . . / . . . . . .{ . . ‘, 人U{ . . . . . . .| \ / .| . . . . . . . . . . . .―‐┐ / \ . . . . . . . . } -- /\ . ノ r/ / . . . . . .| . . . \ ,/ . . . | . . . . / . . . . . . . . . . . ./ \キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!/ 司会「それでは、本日はこれまでとなります!」 幕「」ズルズルズル 121 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 38 09.07 ID TXoEO2Uoo [8/19] 京太郎「ふぅ……終わった、終わった」フィー ダダダダダッ 京太郎「ん?」 竜華「このっ!! アホォォォ!!」トビゲリッ ドゴォォォン! 京太郎「アブドゥル!?」ドシャァァァ 竜華「何をやっとんのやぁぁ!!」ブンブンッ 京太郎「あばばばばっ!?」ガクガク 竜華「この! イベント! なんやと! 思っとるんや!!」 京太郎「」ブクブクブク 煌「清水谷さん、落ち着いて」マァマァ 竜華「……」パッ 京太郎「う~ん……」フラフラ 和「須賀君!」タタッ ダキッ 京太郎「の、和……」 和「すみません、私のせいで」 京太郎「あ、いや……大丈夫だ」 煌「……ね?」 竜華「……ぐっ」 煌「まぁ、悔しくもありますが……順当ってところでしょうか」フゥ 竜華「花田さん……?」 煌「よく似合ってると思いませんか、あの二人」クスッ 和「あ、あのあの! さっきのことなんですが!」カァァ 京太郎「ん? なんのこと?」 和「う、うぅっ……いえ、なんでもありません」シュン 竜華「どこが?」 煌「う、うーん……」コケッ 一「ちぇっ、なんだかやんなっちゃうね」 いちご「まだ、まだチャンスはあるハズ」 えり「どうしたんですか? 泣きそうな顔して」ニマニマ 咏「……まぁねぃ」ゴシゴシ 和「……むぅ」プクー 京太郎「???」 124 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 20 54 11.18 ID TXoEO2Uoo [9/19] こうして、試写会イベントは無事終わった 勿論、京太郎が残した最後の発言は問題だったが…… 当事者の京太郎は自分が爆弾発言をしたことを覚えてなく しばらくの間、熱狂的な京太郎ファンが騒ぎ立てるのみで 結局は、大した問題にならなかったのである しかし――京太郎と和の組み合わせを喜ぶものはこれを期と奮い立つ 京太郎ファンはともかく、熱心な和ファンはこれを支援 やがて、アニメ界は京太郎と和の抱き合わせ商法を開始 これが俗に言う、【須賀和】商法の始まりとなった そして今日もまた―― 【数週間後 ラジオスタジオ】 和「今日も始まりました、ナンジャラジオ!」 \パフパフ/ 和「えーっと、今日は素敵なゲストがいらしているということですが……」 \ニヤニヤ/ \クスクス/ 和「ー? なんでスタッフさんが笑っているんでしょうか」 ガタッ 和「えーっと、ではゲストの方。どうぞ!」 ガチャッ 和「!!」 _ , 、 /ィ--∨ .- 、 __/ , , } l \ ` ー-, | /{ { l | | . /_/ | / 从 ,-}/、 |l | / 从 -rォⅥ /rォ- }イ { _` ̄´ { {rI ゞ ,}' ゞ } }∧ Y {{ |Y } 从∧ _ 八{ 「l | || | | | Ⅵ 、 ` ー` イ / ' { ー '' ' | /^〉 「//}` ー ´r'-、 | ' ノ_,」// | |/()| . /´ //////∧_ r '///>- 、 ∧ _人 イ///////∧-}//////////> 、 {//\___「///////// ∨////////////∧ |////()/}//////////{/////====/// //| ////// //////////(_)//////////|////| ,'//////イ/////////////////////l|////| 京太郎「よっ!」ニィッ 和「」ガタァァン!! 京太郎「の、和ァ!?」 スタッフ「……むふふ」ホッコリ リスナー(のどっちファン)「「「「「「「キタ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……」」」」」」」」ガンガンッ!! 128 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 21 06 48.84 ID TXoEO2Uoo [10/19] 京太郎「だ、大丈夫か?」オロオロ 和「い、いえ。驚いただけです」カァァ 京太郎「? 変な奴だな、いつも会ってるだろ?」※事務所で リスナー(のどっちファン)「「「「「「「密会キタ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……」」」」」」」」ガンガンガンッッ!! 和「そ、それはそうですけど……」モジモジ 京太郎「まぁいいや。ほら、早く始めようぜ」ウズウズ 和「は、はいっ。えー、それではご紹介します。黒ゼロの騎士役、須賀京太郎君です」パチパチ 京太郎「どうもー! 須賀京太郎です!」ニッ \パフパフ/ 京太郎「うぉー、俺ラジオ初めてなんすよ!」 和「あれ、そうでしたか?」 京太郎「おう。だから、和が俺の初めての相手だ」ニィッ 和「うぇっ!?」ドキッ リスナー(のどっちファン)「「「「「「「初めてキタ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……」」」」」」」」ガンガンガンガンガンッッ!! 和「うぅ……あっ、え、えとっ……//」モジモジ 京太郎「おいおい、何緊張してんだ? いつも通り頼むぜ」 和「は、はいっ! では、最初のコーナーから」 京太郎「おぉ! ハガキを読むコーナーだな!」ウキウキ 選択安価 ↓3 1 旅をするならこんナンジャー 2 これナーンジャ? 3 普通の質問コーナー 4 自由安価 134 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 21 18 27.29 ID TXoEO2Uoo [11/19] 和「最初のコーナーはリスナーの皆さんからのハガキから、連想されるものを当てるコーナーです」 京太郎「おー! 毎週聴いてるから知ってるぜ!」 和「えっ!?」ドキッ リスナー(のどっちファン)「「「「「「「毎週チェックキタ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……」」」」」」」」ガンガンガンガンガンガンガンッッ!! 京太郎「複数のハガキに書いてある特徴から、連想されるものを和が答えるんだよな」 和「は、はいっ!」 京太郎「んで、ゲストの俺が正解だーって思えばオッケー!」ニカッ 和「あ、あぅっ……//」モジモジ 京太郎「よっしゃあああ! どんと来い!」メラメラ 和「(毎週聞いてくれていたんですね……)」ドキドキ 京太郎「ハガキには、赤い、とか長い、とか特徴を表す言葉が書いてあるんだよな?」 和「はい。三枚のハガキを合わせて、連想されるものを答えます」 京太郎「正解すれば和にご褒美、もしダメな答えだったらバツゲームなんだよな」ニヤリ 和「うぅっ……優しく、してくださいね?」ウルウル リスナー(のどっちファン)「「「「「「「フォォォォ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……」」」」」」」」ズガガガガガガガガガガガガ!! 京太郎「じゃあ、まずは一枚目!」ガサゴソ 形容詞安価 ↓2 ↓3 ↓4 142 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 21 31 39.32 ID TXoEO2Uoo [12/19] 京太郎「えーっと、一枚目はこれだ!」バーン ハガキ「硬い」デェーン 和「硬い……」 京太郎「んでんで、二枚目は……これだぁ!」デーン ハガキ「黒い」デデドン 和「硬くて……黒い」ウーン 京太郎「ラストォ!!」スッポォーン! ハガキ「たくましい」 和「硬くて、黒くて逞しい……」ウーン ポクポク チンチーン! 和「あふぇっ!?」カァァァァ 京太郎「んー? なんだろうなぁ」 和「そ、そそ、そんな……//」モジモジ リスナー(のどっちファン)「「「「「「「耳年増キタ━(゚∀゚)━!!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「チン○!! ○ンポォォォオ!」」」」」」」」 京太郎「和、わかるか? 硬くて黒くてたくましいモノって」 和「え、えと……?」モジッ 京太郎「そろそろ時間だし、もういいか?」 和「えっ!? あ、その!」 京太郎「さぁ答えは!?」 和「!!」 和の答え ↓3 00~09 チンポ 10~49 マジ○ガー 50~99 ガウェイン ゾロ目 京太郎のチン○ 151 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 21 40 57.28 ID TXoEO2Uoo [13/19] 和「ち、ち……」ドキドキ 京太郎「ん?」 和「マジンガーです!!」デェーン 京太郎「!?」 スタッフ「!?」 和「……」ドキドキ 京太郎「……グレート?」 和「い、いえ。Zの方で……」モジモジ 京太郎「ほぅ……なぜ?」 和「だ、だって……」 \チャラッチャ♪/ 和「!?」 京太郎「お、このイントロは……?」 スタッフ「(´∀`)b」 京太郎「なるほど。じゃあ和に直接説明してもらうか」 和「え、え?」 京太郎「それでは歌って頂きます。原村和で、マジンガー○」 \デレデレデレーデン♪/ 和「そ、そ~らに、そびえる! くろがねの~し~ろ~♪」 ~~省略~~ -‐…‐- ´ `` . / \ ___ . / 〈i i 〈. / / / ! | 〈i i 〉 / ∧ /| |i | | | ¨ , || /! / ∨| |i | | |i |. ′ | / |/ | 八人| |i . , | Ⅵ斗ぅ气ト ムイ≫冬ト 从/ ′ | | 乂rツ ヒrツ.ムイ | . | | ,.,.,. 、 ,.,. .′ | , | | 、 , , | |./ | | } iト イ | | | | j{ うr≦ | | | /| | \ {`ヽ〕iト ..,,__| | /i i i| | i i i \ } i i i i i i i i| | 和「う、歌い切りました!」エヘヘ 京太郎「……可愛い」ボソッ スタッフ「(可愛い)」 リスナー(のどっちファン)「「「「「「「ゼェェェット!!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「……チョットカワイイ」」」」」」」」 京太郎「んじゃ、今の回答は……」 コンマ安価↓2 00~49 不正解 50~99 正解 ゾロ目 シンメトリカルドッキング 157 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 21 51 10.11 ID TXoEO2Uoo [14/19] 京太郎「和が可愛かったのでせいかーい!!」パチパチ \パフパフゥ!/ 和「か、きゃわっ!? きゃわいいっ!?」ビクッ 京太郎「イェーイ! おめでとー!」 和「~~~~っ////」ボシュゥゥゥ リスナー(のどっちファン)「「「「「「「カワイイキタ━(゚∀゚)━!」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「もうね……付き合っちまえよ」」」」」」」シクシク 京太郎「ということで、正解者である和にはご褒美がありまーす」 和「!!」 京太郎「えーっと、毎回どうしてんだっけ? 確かゲストが願いを叶えるとか、そんあんだっけ?」 和「は、はいっ! 軽いお題みたいなものを、私がお願いする感じ……です」 京太郎「よっしゃ!! 和のご褒美だからな、なんでも言ってくれ」ニカッ 和「ん?」 スタッフ「今」 リスナー(のどっちファン)「「「「「「「なんでもするって」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「言ったわね」」」」」」」シクシク 京太郎「さぁ、遠慮なく言えよ」ニコニコ 和「で、でで、では!!」ドキドキ 京太郎「おう!」 和「わ、私に……!」 _ __ ノ . ´ `>r< / ハ /. 〈 \ _ Y / 〈 告 須 . ' . \ 人_ jく {. 白 賀\ /. V / ∧\ _」. し 君. \ ′ ヽ _ ヽ〈 / !' ∧ \ て ! \ .'. i | Xハ V } | .んj~⌒ く . l. .l l l | { i 斗<ハ N | ∨`ヽ だ 私. | l l乂 从 .人 j 人芹.竿ル'1 .| ∨く さ に二ニ =─| i N!/_ \ \ 入r以ハ | |i ∨} い r ' 从 { 化ハ `≠'' リ .从 ∨\ r ┘ 人 ル八j匕j """ / / ノハ ∨ 、 ⌒⌒\ / \jル1ヘ""" . / / { i .∨\ \. / | | .∧ つ ./ / Ⅵ ∨ . \ \ / .レヘ| ' 〕ト . / / 八 ∨ / \ \ / | .i | }Ⅴて/ / / \ ∨. ヽ \. / | .l | ∨ / / / x≦三ミヘ .\ } ヽ 京太郎「!!」 スタッフ「」 和「う、うぅっ……//」カァァ 158 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 22 05 05.96 ID TXoEO2Uoo [15/19] 京太郎「……」 和「え、えと!! い、今のはちが、違うんです!」アセアセ 京太郎「和……」 和「あ、あははっ、私ったら何を……いえ、今のはその」モジモジ 京太郎「和」 和「ジョークです。というよりファンサービスのような……!」 京太郎「和!!」 和「っ!?」ビクッ スタッフ「」ビュルッ 京太郎「……ちょっと、いいか?」 和「え、えっ?」オドオド 京太郎「俺ってさ……今じゃこんなアイドルやってっけど、昔……好きな人に振られたことがあるんだ」 和「!!」 京太郎「その時にさ、こう言われたんだ。お前は優しくされて勘違いしてるだけだって」 和「そんな……」 京太郎「実際、今となっちゃ分からねぇし……正直、今じゃ自信がない」 和「……」 京太郎「だから、さ。もしもう一度誰かに告白することがあれば……」 ドクンッ 京太郎「その言葉に、絶対の自信が持てる時だって……決めた」 和「す、須賀君……?」 京太郎「だから――それは今だ」 和「えっ……」 ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' / イ从 l ム Vり ム' ノ/}' ´ \∧ ' ,r ' / 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 , </∧ / {///////////////> 、 , </////// ∨__∨//////////////////>、 京太郎「好きだよ、和。この世界中の誰よりも」 和「……え?」 京太郎「俺と、付き合ってくれないか?」 159 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 22 14 24.24 ID TXoEO2Uoo [16/19] 和「えっ、えっ……?」 京太郎「……」ジィーッ 和「す、須賀君が私を……えっ?」キョトン 京太郎「ああ、好きだ」 和「」ボムッ 京太郎「だから――」 和「!!」ガタッ! 京太郎「!?」 和「そ、そんなオカルトありえません!!!」ダダダダッ ガチャッ スタッフ「の、和ちゃん!? どうしたの!?」 和「ふぇぇぇぇん!!」ダダダッ 京太郎「……」ポカーン リスナー(のどっちファン)「「「「「「「」」」」」」」 リスナー(京太郎ファン)「「「「「「「「」」」」」」」 京太郎「(ふ、フラれた……)」ガァーン スタッフ「おい、収録どうすんだよ、やべぇよやべぇよ……」ビクビク 竜華「」ビクンビクン 煌「すばら……といったところかな?」クスクス 咲「おめでとう……和ちゃん」 こうして、京太郎と和のラジオ番組は前代未聞の放送事故を起こした しかし――これは終わりではない 後に伝説と呼ばれるアイドルと声優の夫婦 その馴れ初めとなる放送 そして―― 【三年後 京太郎の自宅 寝室】 京太郎「なーんて、昔のことを思い出しちまったよ」クスクス 和「……」 京太郎「お前ったら、それから会う度にずっと逃げ回ってさ」アッハッハッハ 和「う、うぅっ……//」モゾモゾ 162 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 22 21 38.35 ID TXoEO2Uoo [17/19] 京太郎「まともに顔を見れるようになった時、どちらからともなく……笑い出して」 和「……」 京太郎「今度は和から、俺に告白してきたんだよな」 和「お、覚えてません」モゾモゾ 京太郎「そっか? 俺はきっちり覚えてるけど」 和「う、うぅ~//」モゾモゾ 京太郎「なぁ和」 和「……」 京太郎「お前と付き合って、仕事もいろいろあって……辛くて」 和「はい……」 京太郎「でも、どんな苦難も二人でなら乗り越えてこれた」 和「はい!」ガタゴト 京太郎「だから、今夜のこの苦難も――二人で乗り越えられるハズだ」 和「うぐっ!?」 京太郎「ということさ、そろそろ出てきてくれねーかな?」チラッ 【クローゼット内】 和「うぅ~、は、恥ずかしいんです……//」カァァァ ドンドンドン! 京太郎「こんな初夜ってアリかよぉぉぉ!」ウワァァァン 和「きょ、京太郎君のアレが怖いんです!」ウワァァン 京太郎「怖くない、怖くないよぉ……いい奴だよぉ」シクシク 和「黒くて、硬くて! 逞しすぎるんです!」モゾモゾ 京太郎「先っちょ! 先っちょだけだから!」 和「うわぁぁぁぁぁん!」ビエーン 京太郎「ちくしょぉぉおぉ!!」ビエーン 163 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/19(土) 22 27 57.67 ID TXoEO2Uoo [18/19] こうして、京太郎と和の初夜は散々なものだったという でも……そんなことは些細なハプニングにすぎない これから二人は、幾度となく共に夜を越えるだろう その度に想いを募らせ、絆を深め 少しずつ、お互いを知って 京太郎「なぁ、和」 和「はい♪」 京太郎「今、気づいたんだけどさ」 和「?」 京太郎「お前って胸もいいけど……」 きっと二人は―― 京太郎「尻も柔らかいなぁ……♪」ウヘヘ 和「」ビキビキッ パッシィィィン! アイデェェ!? モウ! シリマセン! ゴメンノドカー! 今よりもっともっと、幸せをつかむのだろう ~~京太郎「俺が……アイドル?」~~~ 完 182 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 22 44 34.50 ID PqS/9DVTo [2/7] 須賀京太郎がアイドルとして活躍の場を広げ……数年 京太郎を取り巻く、愉快な仲間たちもその才能を開花させていった そして今、今世紀最高のトップアイドルと言われた須賀京太郎と それを支える五人の少女達が―― 交差する 【新・須賀家 リビング】 照「セクシーなの?」クイッ / . . / / i / / . / . . ; イ / . ! ! // .. _ / . / ; イ ;ィ // / / . ! /;/´ ̄ / . / ; -‐/T77i ̄ ; -‐' / 7ナー-、_ / レ ! | ´ / . ∠ イ ___! / /ノ!ナ| // ! /. ;ヘ! ァ"7 iヾ '´,;-ァ=! ;ィ、 / / ! /; イ {ヽ|.'{ b ! h レ i ' /イ !、 // / / | ! ` ゝ ン_ ,!'_ ;ン/ / i 、ヽ、 .!/ !/ / ヽ i , , , , , , , i / / iヽヽ / / / ゙、_| | | /_ノ . ゙、 \ヽ / // ;ハ _ _ ! i 、 、 . i ヽ! ∠./‐' / / 、  ̄ /v、 ヽ 丶 .. ! / / / _,ノ ` r 、 , イ、/ ' ! /\ .、 ! / /;/ `ヽ、__;ィ | ー-`〒´-‐ ' ´ | レ' ヽ;ハノ // _,..-'´ | || !丶,、 _,... -―' ´ | || | `ー-、淡「キュートなの?」プリン / \ _人_ ' ` 、 \ Υ'/ / / ト、 丶 / / / | | | Χ } .′ il / | | \ | / `、 リ | i | _|l__∧ト、八 | メ´ ニニ / } | | | || `>x、\| 斗チ芋ミ、∨ ,′j | |l l|斗示芋ミ、 ''h! } ,′ , |l 八 И'h! } 乂___ノ / / || \| 乂__ノ /i/i/ / /l| .八 ゝ /i/i/i i / / / / | ‘,\ ハ r ア /l/ / / | ト、 込、 _ノ // ,イ l| |l l\ \> .,_ /∨ /l| 八_ |ヽ. 八l_\ \-─=ー ァ--< / / 八 { \ `ヽ | | ./ /´ ハ 〕 { 〉 ,′ / ` ヽ \∧ | |/─、_ / |∨ __ Ⅴ__=| / 〕\ \ | | Y´ \\.ノ (`ヽ \\) | ,′ \ 丶 照・淡「「どっちが好きなの?」」ウッフゥ~ン 京太郎「……は?」 照・淡「「……」」ドキドキ 京太郎「は?」 ~~【セクシーなの? キュートなの? どっちが好きなの?】~~ 186 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 22 53 43.86 ID PqS/9DVTo [3/7] 京太郎「え? ごめん、今なんて言った?」 照「むふふ、京ちゃんはセクシーと」ウッフン 淡「キュート♪」フリフリ 照・淡「「どっちが好きなの?」」 京太郎「セクシー」キッパリ 淡「」 照「オッシャオラァァァァ!!」ガッツポ 京太郎「つってもまぁ……」 衣「待て、きょうたろー!!」バァァン! 京太郎「こらっ、耳かき中に動いちゃダメですよー」ホジリホジリ 衣「んふー♪」スリスリ 淡「うぇいうぇいうぇい!! ヴァイ!!」 京太郎「なんだよ、淡」 淡「キュート! いいじゃん! いいじゃん! すげーじゃん!」 京太郎「AAAはお前の胸だろうが」 衣「そうだ! せくしぃなんて……笑止千万!」クワッ 京太郎「だから動かないでくださいって」ホジリホジリ 衣「んぁっ、あっあっ……//」ビクンビクン 照「喚いてる、嘆いてる。ふふ、やっぱり色気が無い人はダメだね」クスクス 京太郎「つっこまないですよー?」 照「お預けくらってる(照だけに)」ガビーン 咲「やっぱり京ちゃんはセクシー派だよね、えへへっ。やった♪」 京太郎「なんでお前が喜んでるのかが、割とマジで分からねーよ」 淡「むきぃぃぃぃ!!」 照・咲「「みぃ~やっやっやっや!」」ナガッ! 京太郎「キモイ笑いだな、おい」 187 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23 06 01.21 ID PqS/9DVTo [4/7] 照「分かる? 時代はセクシー」キッパリ 淡「うむぅ~!」プクゥー 咲「京ちゃん……まだ早いよ」モジモジ 京太郎「だから、お前ら全員キュートだろ」 照「!? そんな馬鹿な!?」←Aカップ 咲「えっ!?」←Aカップ 淡「い、言われて見れば……この二人、全然セクシーじゃない!?」ガビィーン 京太郎「お前らでトリプルA組めばいいんじゃないか?」 照「違う、京ちゃんは照れてるだけ」ガクガクブルブル 咲「そ、そうだよ(便乗)」ビクビク 京太郎「(現実を突きつけたい)」コ 衣「手が止まってるぞ」スリスリ 京太郎「あっ、すいません」ペコリ 照「うぐむぅ……京ちゃんがツンデレすぎる」 咲「そうだよね、悪いのは京ちゃんだよね」 京太郎「うぉーい!!」ドンッ! 小蒔「んぁっ……?」ビクン 京太郎「あ、すいません! 起こしちゃいましたか?」 小蒔「んむぅ……大丈夫です」スリスリ 京太郎「ゆっくり寝ててくださいね」ナデナデ AAA「「「……」」」ジトォー 京太郎「……なんだよその目は?」 照「ねぇ、なんでそこの」 咲「小蒔さんが」 淡「タローの膝枕で寝てるの!!」クワッ 京太郎「胸が大きいから」 AAA「「「」」」 京太郎「大きいからぁぁぁ!」 淡「むっきゃあああ!!」 咲「じゃ、じゃあ!」 照「そこのうさ耳バニーガールは!?」ビシッ 衣「むへぇらぁ……//」ポワーン 京太郎「胸が大きいから」 AAA「「「「」」」」 191 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23 22 02.20 ID PqS/9DVTo [5/7] 京太郎「しかし驚いたよな。あの小学生みたいだった衣さんが……」チラッ ※ころたんバディ _人_ ,. -ヘ \ヽ {三≧=≦三}' / /彡(‐-ミ `Y / \ \∧三/∧三∧ { ./ ヽ + / )\/ ̄∧/ ヽ { ', / / '"´ 、{ 、 / 厶-┐ `ヽ / (\ヽ \ /`ヽ二 7 ;′ 「 二二`ヽ、 \ /{ \\}' { ∨/ {\ \ _,∠、/` \ V{ -‐¬ レ^ヽ /\ /八/ / \_>、_,. -‐‐丶、 / 〃 r- レ \ ∧ |く c/⌒ ' /Y rヘ }} ヽ \. / {{__,ノ{ ̄ { く}i i| /V{/ /. / ヽ)⌒`ー-リ } ノ ⊆⊇ ア \ \ / `7う{ ` ' / / V⊆⊇〈‐--‐ ´  ̄ ̄ `ト=≧= ¬^ー‐< イ ア  ̄ ̄ + ト=-‐=≠= / / ┼ | ≠= / / } | /. /「ノ { (_)) + / ; |/{ + o _ / V ((_) V ∧ _ 。 ° 〃 ̄∨ / } (⌒'⌒)ヘ 〃 ̄}} ≫=《 /. \//'《==≪ 人 〃 /∧ ,' ∨ ヽ__jj < > `==' 〈 / V厂 `Y \ / 八 ,′ / '+ ,′ 、 V\ / / ((__) ,′ \/ ヘ、 i ;゙ / l ,′ -‐く / | i / l ヘ } | l/ l i \ / \人 / | | `~ ヽ/ | | / | | ,′ 人 + | ,′ `Y´ 衣(99.9・55.5・88.8)「ふぁ……ねむ、く……」スヤスヤ 京太郎「こんなに成長するなんてなぁ」ナデナデ 咲「何コレェェェ!?」 淡「成長しスギィ!!」 照「もはや別人レベル……」 京太郎「副会長が血反吐吐いて死んでから……もう二年か」トオイメ 京太郎「まぁ、頑張ったからな……//」ポリポリ 照「え? 何これ? 唐突なロリコンカミングアウト?」 咲「ロ、ロロロロロロリコォン!?」 淡「えっち! ふけつ! どんかぁーん!!」 京太郎「落ち着けっての!」 小蒔「んんっ……」ギュッ 196 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23 34 31.21 ID PqS/9DVTo [6/7] 照「うわぁぁぁぁん!」ビエェェン 咲「京ちゃんのおっぱい魔王ぉぉお!」ウワァァン 淡「私のおっぱいも柔らかいよ? 触ってみる?」グイグイ 京太郎「おもちと言え、おもちと」モミモミ 淡「んにゃぁぁぁあっ!?」ブッシャァァァ! 京太郎「ふぅ、やれやれだぜ」 淡「あへぇ……」ビクンビクン 京太郎「中身子供っぽいのに、体はナイスバディってなんかいいよね」 照「えぇっ……?」 咲「妹一人昇天させてからとんでもないこと言ったよこの人」ドンビキ 京太郎「正直そそる」 照「完全に開き直ってる(照だけに)」 咲「さっきからおかしいよ(咲だけに)」 小蒔「んぅ……」フニョン 衣「Zzzz……」スピー 京太郎「よしよし」ナデナデ 照「乳種差別はんたーい!」 咲「巨乳を許すなぁー!!」 淡「そうだそうだぁー!!」 京太郎「……はぁ、あのな」 照「……」 京太郎「確かに俺は、おもちが好きだし、愛してるし、正直ずっと弄りまわして過ごしたい」キリッ 咲「うわぁ、言ってることは果てしなくキモイはずなのに……//」 照「世界一のイケメンが言ってるから、かっこいい……・//] 淡「容姿SSSって凄い(小並感)」 京太郎「でもな、それ以上に俺はお前達が大切なんだよ」イケメェェン 三人「「「!!」」」キュンッ! 京太郎「だからさ、トリプルA……」 咲「えぇ、このタイミングでそれ言っちゃうの……?」 照「いいとこだったのに」 淡「正直、罵倒されるのも気持ちよくなってきたかも」ハァハァ 197 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23 46 46.56 ID PqS/9DVTo [7/7] 京太郎「すまん、ちょっと恥ずかしくて」モジモジ 咲「京ちゃん……(カワイイ)」ハァハァ 京太郎「まぁ、その……なんだ」 照「……」 京太郎「俺らって付き合ってるんだか、友達なんだかよく分からない生活してっけど……」 ポンポン 衣「んっ? ここは……」キョロキョロ 小蒔「ふぁっ……京太郎さん?」キョトン 京太郎「……」チョイチョイ トリプルA「「「!!!」」」パァァァ トテトテ! ダキッ! 京太郎「俺はみんなにいてほしい」ギュゥゥウ 五人「!!」ドキッ 京太郎「それぞれ違ってもいい。誰がセクシーだとか、キュートだとか関係無い」 照「きょ、京ちゃん……!」ウルウル 京太郎「俺が好きになったのは、そのままの衣さん、照さん、淡、小蒔さん、咲なんだ」 咲「京ちゃん……」グスッ 京太郎「だから、これかれもずっと――」 五人「「「「「うんっ!」」」」」 みんな、ずっとずっと一緒だ カンッ 小蒔「それで」 衣「結局」 照「セクシーなの?」 淡「キュートなの?」 咲「どっちが好きなの?」 京太郎「おいおい、だから――」 霞(ボテ)「あっ……今動いたわ//」モジモジ 京太郎「セクシー」キッパリ 五人「」 もいっこカンッ! 289 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/04/26(土) 18 33 21.94 ID 84t3dvXGo [9/9] これまでお付き合いくださってありがとうございました! もしよろしければ次シリーズでもお会いできると嬉しいです アイドル京ちゃんに幸あれ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3446.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361874491/ 京太郎「モモー、いるかー?」ガラッ 桃子「いるっすよー。どうかしたっすか?」 京太郎「やっぱ部室にいたのか。先生が呼んでたぞ」 桃子「あー進路調査っすかねえ」 京太郎「まだ出してなかったのか? まだ1年だし適当に書いてればいいだろ」 桃子「そういう適当なの好きじゃないっす!」 京太郎「そう言って遅れてりゃ世話ないって」 桃子「それはまあそうなんすけどね。とりあえずあと少しだし、これ読み終わったら行くっす」ペラ 京太郎「さっさと行けよ……何読んでんだ?」 桃子「少女漫画っすよー。ゆみ先輩に借りたっす」ペラ 京太郎「ゆみさん少女漫画好きなのか」 桃子「前に少女漫画の2人乗りのやり方を真似たとかあったじゃないっすか」 京太郎「あー……?」 桃子「ああ、そういえばあのとき京太郎は一瞬意識飛んでたっすね」 京太郎「お、俺はそんなことを忘れたのか!? ちくしょう!」 桃子「一緒に帰るとき毎回2人乗りしてるんすから、今更そんなのいいじゃないっすか」ペラ 桃子「まあともかく、ゆみ先輩は少女漫画大好きっすよ。私から貸すこともあるけど、借りるほうがずっと多いっすね」 京太郎「そうなのか」 桃子「そうだ、ゆみ先輩にこの主人公みたいなことやってみたらどうっすか?」 京太郎「どれだ?」 桃子「これっすよ。後ろからギューッて。俗にいうあすなろ抱きっすね!」キャーッ! 京太郎「こ、これはちょっと恥ずかしくないか」 桃子「女の子がやってもらいたい抱きしめ方第1位っすよ!」 京太郎「これやってゆみさんに拒否られたら俺立ち直れねえぞ……」 桃子(ゆみ先輩が嫌がるとか本気で言ってるんすかねこれ) 桃子「まあまあ、騙されたと思ってやってみるといいっす」 京太郎「いやでもなあ……」 桃子「……しょうがない、先にネタばらししてあげるっす」 京太郎「ネタばらし?」 桃子「ゆみ先輩がこれ見て『……いつか、私もやってもらいたいな』って言ってたんすよ」 京太郎「マジで?」 桃子「大マジっす。ゆみ先輩の望みを叶えるためにもやるっすよ!」 京太郎「そういうことなら……!」 桃子「その意気っす。私は先生のところに行ってくるから頑張るっすよー!」 京太郎「おう!」 ゆみ「京太郎、もう来ていたのか」ガラッ 京太郎「ゆ、ゆみさん!?」ガタッ ゆみ「な、なんだ?」ビクッ 京太郎「あ、す、すみません。特にどうというわけでは……」 ゆみ「おかしな奴だな」クスクス 京太郎「部長たちは説明会とかで遅れるみたいです」 ゆみ「ああ、もうそんな時期か。懐かしいな」 京太郎「ゆみさんはこの時期には進路決めてましたか?」 ゆみ「おおまかにはな。……まあ、プロを目指そうとは露ほども思っていなかったよ」 京太郎「試合とか出れてなかったですもんね」 ゆみ「ああ、私がプロになろうと思ったのは君のおかげだよ」 京太郎「お、俺ですか? 別に何もしてないですよ?」 ゆみ「そんなことはないさ。少なくとも全国へ行けたのは、長野の決勝で宮永に勝てたのは君がいたからだ」 京太郎「?」 ゆみ「分からなければそれでもいいよ」フフッ 京太郎「気になるじゃないですか」 ゆみ「……それじゃ、私が君に感謝しているということだけ分かってくれ」ボソッ 京太郎「……! は、はい」カアァァ ゆみ「……へ、変なことを言ってしまったな。ええと、この間の牌譜は……」クルッ 京太郎「……ゆみさん!」ダキッ ゆみ「ひゃっ!?」 京太郎「俺こそゆみさんには感謝してもしきれないですよ。麻雀を始めたのも、少しずつでも上手くなっているのも……」 ゆみ「わ、わかった。わかったから!」アワアワ 京太郎「……あれ? い、嫌でした?」ギクッ ゆみ「い、嫌なわけないだろう。ただ突然だったから……」カアァァ 京太郎「よかった……! 嫌がられたらどうしようって思ってました」ギュウ ゆみ「ひゃぅ……な、なんでこんなことしようと思ったんだ?」カアァァ 京太郎「モモからゆみさんがこういうの憧れてるって聞いたんですよ」ギュッ ゆみ「……ちょっと待て。私はそんなことを言った覚えはないぞ」 京太郎「……え?」 ゆみ「そもそも憧れてもいない」 京太郎「えっえっ?」 京太郎「えっと、じゃあこれは……」ダラダラ ゆみ「……」 京太郎「……あ、メールが」 桃子『先生にこってり絞られたんで今日は部活行かないで帰るっす(/_;)』 桃子『PS.騙されたと思ってやってくれたみたいっすね! ちゃんと写真も撮ったっすよ!(≧∇≦)/』 京太郎「……そういうのは騙されたと思ってって言わねえよ!!」 ゆみ「……写真も添付してあるな。というか部室に来てるじゃないか……モモお前その辺りにいるだろう!?」 シーン 京太郎「……くそっ、あいつ本当に帰ったみたいですね」 ゆみ「そのようだな……」ハァ 京太郎「……」 ゆみ「……」 京太郎「……」ギュッ ゆみ「あっ」 京太郎「ハッ、す、すみません! つい無意識に! い、今離します」ワタワタ ゆみ「ま、待った」ギュッ 京太郎「……? ゆみさん?」 ゆみ「もっと……」 京太郎「へ?」 ゆみ「も、もっとやってくれ。嫌じゃ、ないから」カアァァ ゆみ「その、君に包まれているようで安心するというか落ち着くというか」 ゆみ「いつも君の後ろから抱きついているけれど、こうして抱きしめられるのもいいなというか……」ハッ ゆみ「わ、私は何を言っているんだ……」カアァァ 京太郎「」ズキューン ゆみ「きょ、京太郎? すまない、今のは忘れて……」 京太郎「忘れられるわけないじゃないですか!」ギュッ ゆみ「きゃっ!?」 京太郎「ああもう、ゆみさん大好きです!!」ギュー ゆみ「きょ、京太郎!?」アワアワ 京太郎「ゆみさんすげー可愛いです。愛してます! もう一生離しません!」ギュゥ ゆみ「ば、バカなことを言うな。その、嬉しいがこんなところを見られたら……」 京太郎「大丈夫ですってモモも来ないって言ってま――」 ガラッ 睦月「こんにち――」 佳織「遅くなってごめ――」 京太郎「……」(抱きしめてる) ゆみ「……」(抱きしめられてる) 一同「………………」 睦月「す、すみませんでしたー!」ダダダッ 佳織「ご、ごゆっくりー!」タタタッ ゆみ「ま、待て! ち、違う、これは違うんだ!」バッ 京太郎「そ、そうです! モモに騙されて!」バッ 佳織「そんな力強く抱きしめといて何言ってるの!?」タタタッ 睦月「今日は自主練習にしておきますから!」ダダダッ 京太郎「ちょ、せめて走りながら抱きしめてとか言うのはやめてください!!」 ゆみ「……行ってしまったな」 京太郎「……まあ、冷静に考えたら誤解も何もないですよね」 ゆみ「まったくだ。何をしていたんだ私たちは……」ガクッ 京太郎「どうしましょう。もう今日はみんな来ないでしょうし帰ります?」 ゆみ「そうだな……。もう誰も来ないか……」ハッ ゆみ「じ、実はいい麻雀の教本を持ってきたんだ。よければ一緒に読まないか?」 京太郎「いいですよ。……って一緒に?」 ゆみ「あ、ああ。2冊あればよかったんだが1冊しか持っていないんだ。だから一緒に……」 京太郎「一緒に……も、もしかしてさっきので?」 ゆみ「……」コクッ 京太郎「……わかりました。じゃあそこのソファーで。俺の上に座ってください」 ゆみ「! あ、ああ」 京太郎「はい、どうぞ」 ゆみ「それじゃあ……ど、どうだ? お、重かったら言ってくれ」 京太郎「重くなんてないですよ。むしろ軽いです。……それよりあんまり深く腰掛けないでくださいね」 ゆみ「なぜだ?」 京太郎「えっと……まずいので」 ゆみ「? まあわかったよ」 京太郎「ありがとうございます。じゃ、じゃあ本借りますね」 ゆみ「あ、ああ。その、一緒に勉強しよう」 京太郎「は、はい」 京太郎「……」ペラ ゆみ「……」 京太郎「……」ペラ ゆみ「……落ち着くな。普段より頭に入ってくる気がする」 京太郎「俺も全然眠気とか感じないです。本読んでるとよく眠くなるんですけど」 ゆみ「……そういうことを言っているのではないんだが」ハァ 京太郎「え!?」 ゆみ「まったく、もっと知識も付けないとダメだぞ」フフッ 京太郎「はーい」 イチャイチャ 智美「……なんだこれは」 ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ ――新人戦―― 京太郎(これを通さないときっと勝てない……!) 下家「……それだ。ロン。8000」 京太郎「うげ……」ガクッ アナ『試合終了ーー! 須賀選手、最後の最後で振り込んでしまいました』 藤田『夏のような回避は出来なかったか。まあミスをして振り込んだというわけではないが』 アナ『これで須賀選手はこの卓で3位に転落。現在総合順位は4位ですから3位以内に入るのは難しくなりました』 藤田『上位のミス待ちだが、こういう流れではそれも期待薄だろうな』 京太郎「なんであんなの切ったかなあ……」 下家「よう、また会ったな」 京太郎「あ、下家(しもや)さん」 下家「3ヶ月で随分上手くなってるじゃねえか。夏大じゃ俺もヤバイかもな」 京太郎「1位の癖に何いってんですか」 下家「まあ負ける気はねえよ。リベンジは夏までしか受け付けてねえからな。楽しみにしてるぞ」スタスタ 京太郎「……俺が負けられなかったのは今回だったんですよ」ハァ 京太郎「はぁ……」ガチャ 桃子「お疲れさまっす。ため息なんてついてどうしたっすか?」 京太郎「最後の最後で振り込んだからだよ……ちなみに順位はどうだった?」 桃子「変わらずっすね。4位っす」 京太郎「あー、やっぱりそうか……」ガクッ 睦月「落ち込むな……って言ってもダメかな。後一歩だったね」 京太郎「はい……」ハァ 桃子「そんなに落ち込むことないすっよ。麻雀初めて1年も経たないのに県4位なんて凄いじゃないっすか」 京太郎「上出来だとは思うけど、どうしても、というか出来れば今回全国へ行きたかったんだよ……」 桃子「そりゃあ出来れば勝ちたいのは当然っすけど、そんなこと言ったらキリないっすよ」 京太郎「まあ確かに負けてから言ってもしょうがないんだけどな……」ズーン 佳織「そんな顔してたら加治木先輩に心配かけちゃうよ? いい成績だったんだから胸を張らないと」 京太郎「ゆみさん……」ハァ 佳織「あ、あれ? 余計元気なくなった?」アセアセ 桃子(あーもしかして) 睦月(加治木先輩がいる間に全国に行きたかったのかな……?) 睦月(加治木先輩は別に気にしないと思うけど……本人の問題だしなあ)ムムム 桃子「……ほら! クヨクヨするのはその辺にして、私たちの応援するっすよ!」 睦月「! そうだね。せっかく私たち3人決勝に行けたんだから、頑張って応援してもらわないと」 京太郎「……そうですね。すみません、自分が終わったからって……」 睦月「ううん。ただ、それは私たちじゃどうにも出来ないから、帰ってからゆっくり2人で話してね」フフッ 京太郎「えっ」ギクッ 桃子「あれだけわかりやすかったんすから、そんなバレたみたいな顔しないで欲しいっすね」 京太郎「ええ!?」 佳織「えっえっ?」 桃子「かおりん先輩はそれでいいんすよ」ポンッ 佳織「気になるなぁ……」 睦月「後で教えるから、今は決勝をがんばろう」 佳織「うん。わかった!」 桃子「それじゃ行ってくるっす。応援ちゃんとするっすよー」 京太郎「ああ、分かってるよ。先輩たちも頑張ってください!」 ――帰りの電車―― 桃子「~♪」 佳織「嬉しそうだねー」 京太郎「電車の中であんまりはしゃぐなよ?」 桃子「あれ、僻みっすか? 僻みっすね? 男の嫉妬は見苦しいっすよ~♪」プププ 京太郎「殴りてえ……!」 佳織「だ、ダメだよそんなことしちゃ」 京太郎「そりゃしませんけど気分として……!」 睦月「まあまあ、全国に行けたんだから今日のところは多目にね」 桃子「そうっすよ。心を広く持つっす!」 京太郎「本人に言われると腹立つな!」 睦月「あはは。……それにしても夏と秋、連続で全国出場するなんて想像もしてなかった」 桃子「来年はきっと新入部員たくさん来るっすよー!」 佳織「そうだね。新入生に負けないかちょっと怖いな」ブルブル 京太郎「佳織先輩は大丈夫ですよ。何があっても入れます」 佳織「京太郎くん、3年生だからってそれはよくないよ」 京太郎「いや、実力ですよ」 佳織「……? あ、それまでに上手くなれってことだね。頑張ります!」 京太郎「…………はい!」 佳織(少し間が空いたのが気になるなあ……?) 桃子「次は団体で全国に行きたいっすね」 睦月「うむ。私も部長として恥ずかしくないように頑張らないと」 京太郎「団体戦は俺も出たいなあ」 佳織「来年は出られるんじゃないかな? 夏の最後の試合はかっこよかったよ」 京太郎「ほんとですか! 俺に憧れる後輩が出来るのか……!」 桃子「今日の最終戦で振り込んだのがどう出るかっすね」 京太郎「忘れようとしてたのに言うなよそれを……」ガクッ 睦月「大丈夫だよ。別にミスってわけじゃないんだし」 京太郎「結果的に振り込んじゃいましたから……」 桃子「まったく、いつまでも引きずるんじゃないっすよ」 京太郎「誰のせいだよ!?」 佳織「まあまあ。そろそろ着くよ」 京太郎「あ、ほんとですね。モモなんかにかまってる場合じゃありませんでした」 桃子「なんかとは失礼っすね」 京太郎「お前が悪い」 桃子「んー! 疲れたっすー!」 佳織「だいぶ遅くなっちゃったね。もう暗くなってる」 睦月「もう秋だね。夜になると寒いや」ブルッ 京太郎「ですねえ。……これじゃ今日はゆみさんに報告出来ないなあ」 睦月「え? まだしてなかったの?」 京太郎「はい。直接言おうと思って。もうちょっと早く帰れるかなと思ってたんですが」 桃子「勝ってたらいいっすけど負けてるとあれっすね」 京太郎「わかってるよ! 言うなよ!」 睦月「でもそれなら悪いことしちゃったかな。蒲原先輩に結果送っちゃったから、もしかしたら加治木先輩にも伝わっちゃってるかも」 京太郎「まあそれはそれでしょうがないです」 京太郎「どっちにしろこれじゃ明日になりますから、ニュースか何かで知っちゃうかもしれないですし」 佳織「もう一本早い電車に乗れてればよかったね」 京太郎「そうですね。電車が少ないと辛……!?」 ゆみ「おかえり、京太郎」 京太郎「こ、こんな寒い中何やってんですか!?」 ゆみ「寒さは大丈夫だよ。ほら」ピトッ 京太郎「わっ!?」 ゆみ「カイロを持ってきてるんだ。さっきまで電車にいた君の頬より暖かいだろう。まあカイロを使うには時期が少し早いが」 京太郎(あわわわわ。やばい、顔が熱い。いや手が熱いから顔も熱くなってるんだけどそれだけじゃなくて……) 京太郎「って、そうじゃなくて! それはそれです! カイロがあるからってこんな寒い中ずっと外にいたら体に良くないです」 ゆみ「京太郎が頑張って来たんだからこれくらいなんてことはない。それにしょうがないだろう。君の結果を早く聞きたかったんだ」 京太郎「すげえ嬉しいですけど、もっと自分の体も大事にしてください。せめて喫茶店とかで待ってるとか」 ゆみ「しかし……」 京太郎「しかしじゃないです」 ゆみ「わかった……」シュン 京太郎「あ、い、いや。凄い嬉しいんですよ? 嬉しいんですけどゆみさんのほうがずっと大事なので……」 ゆみ「大丈夫、わかってるよ。ありがとう」 ゆみ「ところで結果はどうだったんだ?」 京太郎「ええと……」 桃子「私は全国出場出来たっすよー!!」 ゆみ「本当か!? 凄いじゃないかモモ!!」 桃子「先輩に続いて夏秋連続っす! 鶴賀も強豪の仲間入りっすよ!」 ゆみ「よくやった!」 桃子「嬉しいっす!」 京太郎(モモおおぉぉぉ!! お前が先に言うと俺が言いづらいじゃねえか!! せ、せめて最後にならないように……) 京太郎「俺h」 睦月「私は決勝リーグには行けました。順位はあまり良くありませんでしたけど……」 佳織「私も決勝リーグに出場出来ました! でも順位は良くなかったです……」 ゆみ「そうか、2人もよく頑張った。夏は予選で敗退してしまっていたんだから、よく成長しているよ」 ゆみ「順位なんて後から付いてくるものだ。そんなに気にする必要はないさ」 佳織「はい、ありがとうございます」 睦月「わかりました。でも部長として恥ずかしくないくらいの順位は取っておきたかったです……」 ゆみ「別に部長が強くなければならないというわけじゃない。要は部をまとめられるかどうかだよ。蒲原もそうだろう?」 睦月「……そうですね。蒲原先輩みたいになれるよう頑張ります」 京太郎(先輩ー! いい話なんですが、前とほとんど変わらない俺が余計言いづらい空気に!!) ゆみ「……それで京太郎は――」 桃子「あ、もう遅いし私たちは先に帰ってるっす」 睦月「2人でゆっくりしてください」 佳織「京太郎くん、加治木先輩を送って行ってね」 ゆみ「ん、そうか」 京太郎「ちょ、お、おいモモ」 桃子「なんすか?」 京太郎「お前こんな雰囲気で置いてくなよ! 前回と似たような感じでしたなんて言いづらいじゃねえか!」ヒソヒソ 桃子「……や、正直惚気けるの分かっててこの場に居るのはちょっと」 京太郎「はあ!?」 桃子「……そんな心外だみたいな顔されても」 ゆみ「……何をこそこそ話しているんだ?」 京太郎「い、いえ。なんでもないですよ」アハハ 桃子「それじゃ私たちはお先に」 睦月「さよならー」 佳織「また明日ね」 京太郎「うわ、ほんとに帰った……」 ゆみ「いいじゃないか。その、き、気を使ってくれたんだろう」 京太郎「まあそうなんでしょうけど……」 ゆみ「……それに、2人きりになったのにそんな顔をするのはどうなんだ」 京太郎「あ、いえ、決して嫌というわけではなくてですね……」アセアセ ゆみ「それはわかっているが……まあなんだ。し、嫉妬したくなるからやめてくれ」カアァァ 京太郎(あ、やばい。めちゃくちゃ嬉しい)ジーン ゆみ「そ、そんなことより! 大会の結果はどうだったんだ!?」 京太郎「うっ」ギクッ ゆみ「?」 京太郎「そ、その……4位でした」 ゆみ「……なんだ、さっきから言いづらそうにしていたから何かと思えば。いい成績じゃないか」 京太郎「いえ、モモが全国に行ったり、睦月部長たちは決勝リーグに進めるようになったり成果上げてるのに」 京太郎「俺だけほとんど変わりないですし……」 ゆみ「そうか? 4位になれたんだ。私は十分成長したと思うよ」 京太郎「でも得点的にも前回と比べて誤差くらいのもんですよ?」 ゆみ「そうかもしれないが、今回は前回までいた2人の魔物が混ざっていないだろう?」 ゆみ「あまり場が荒れない中でそれだけの点数を稼いだんだ。よく頑張った」 京太郎「それはそうかもしれませんけど」 ゆみ「ただまあ、それとは別に後一歩で全国へ行けなかったというのは単純に悔しいだろうと思う」 京太郎「……そうですね。夏に続いてですし」ガクッ ゆみ「お疲れ様ということで残念会……というと失礼かな。ともかく、よければこの辺りで食事でもしていこう。今日は私が奢るよ」 京太郎「家の方は大丈夫ですか?」 ゆみ「遅くなるかもと伝えてあるから問題ないよ。帰り道も君が送ってくれるだろう?」 京太郎「それはもちろん」 ゆみ「なら安心だ」フフッ 京太郎「じゃあ行きましょうか。……でも奢るのはいいですよ。というかむしろ俺が出しますって!」 ゆみ「君をねぎらうのに君が出しては本末転倒だろう」 京太郎「じゃあせめて割り勘で」 ゆみ「ダメだ。今日は先輩として私が出す」 京太郎「いやでも……」 ゆみ「それじゃあ次は彼氏として京太郎が出してくれ。それでいいだろう?」 京太郎「……わかりました。それじゃ今日はご馳走になります」 ゆみ「うん、素直なのが一番だ」 京太郎「それじゃどこに行きます?」 ゆみ「私の好きな店があるんだ。そこでいいか?」 京太郎「いいですよ」 ゆみ「わかった。それじゃ行こうか」 京太郎「はい」ギュッ ゆみ「!」 京太郎「どうかしました?」 ゆみ「……いや、なんでもない。案内するよ」 京太郎「わかりました」 ゆみ(寒いと言ったからかな。恋人繋ぎ) ゆみ(初めてではないけれど、自然にやってくれたのは多分初めてだ。恋人らしくなっているのかな)フフッ 京太郎「ゆみさん、なんか嬉しそうですね」 ゆみ「ああ、京太郎のおかげだよ」 京太郎「え?」 ゆみ「ふふっ」 京太郎(……よくわからないけど、ゆみさんが嬉しそうだしいいか) ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ 咲『こんばんはー』 ゆみ『こんばんは』 咲『この間京ちゃんと会っちゃいました。加治木さんのいないところで2人きりで』 ゆみ『ああ、私は大会に行かなかったからな』 咲『普通に返されてちょっと悲しいです』 ゆみ『何を期待しているんだ何を』 咲『ちょっと焦らせようと思ってもいいじゃないですか!』 ゆみ『はぁ……』 咲『まあそれは置いておいて、東横さんの全国出場おめでとうございます』 ゆみ『ああ、よくやってくれたよ』 咲『私も振り込んじゃいましたから、全国ではリベンジしたいです!』 ゆみ『リベンジも何も勝っているだろう。まさか一度も振り込まないことを目指しているのか……?』 咲『そ、そういうわけじゃ』 ゆみ『ふふ……君も断トツでの全国出場おめでとう。全国2連覇へ向けて好調だな』 咲『うーん、でも全国には大星さんとか荒川さんとか強い人がたくさんいますから……』 ゆみ『同じ長野の代表として、モモの次に応援してるよ』 咲『ありがとうございます!』 咲『……ところで、京ちゃんはどうでしたか?』 ゆみ『どうというと?』 咲『その、また後一歩ってところで負けちゃったから落ち込んでたりとかは……』 ゆみ『……そうだな。落ち込んでいたよ』 咲『そうですか……』 ゆみ『もう少しだったみたいだからな。多少はしょうがない』 咲『(ここで私が元気づければ……!)』 ゆみ『こら、何を考えている。それにその日のうちに私が元気づけたからもう遅いぞ』 咲『ちぇー』 ゆみ『本当に毎回油断も隙もないな……』 咲『本気なら書きませんって』 ゆみ『どうだか』 咲『信用してください!( _ )』 ゆみ『……悪いと思って今まで聞いていなかったんだが……夏大の後京太郎に告白したりしたのか?』 咲『……それを私に聞くんですか?』 ゆみ『冗談と分かっていてもさすがにこう何度も言われると気が気じゃないんだ』 咲『……断られると分かっててするわけないじゃないですか!!』 ゆみ『……そうか、それはすまなかった』 咲『そうですよ。するなら京ちゃんと加治木さんが別れてからです』 ゆみ『おいこら』 咲『傷心の京ちゃんを慰める私。そしてずっと好きだったのと囁く』 咲『いつも身近にいた幼なじみからの突然の告白』 咲『離ればなれになって何かが足りないと思っていた京ちゃんは本当に大切だったものに気がついて……』 ゆみ『それが狙いかお前は!!』 咲『別れるまでは何もしないので安心してください!』 ゆみ『出来るか!!』 咲『待つのは私の自由です!』 ゆみ『うっ……』 咲『……最初は私も諦めようと思って部活のみんなにそう言ったんですけど』 咲『優希ちゃんからそんなことで諦めるのかって言われて……』 咲『部長……竹井先輩からも確かに2人が別れる可能性は低いかもしれないけど』 咲『悪待ちって意外と来るものよって言われたんです!』 ゆみ(久か! あいつがこの元凶か!) 咲『でも本当に私から何かすることはないので安心してください。恨まれるからやめたほうがいいわよって言われましたし』 ゆみ『……そういう気遣いまで教えるのかあいつは。はぁ……』 ゆみ『ちなみにそういうことは私に言わないほうがいいとは言われなかったのか?』 咲『どっちでもいいけど、後腐れなくしたいなら言ったほうがいいかもとは言われました』 ゆみ『本当にあいつは……!』 ゆみ『……まあ何もしないなら私がどうこう言うことじゃない。ただ、無駄に時間を費やすだけだからやめたほうがいいとは言っておく』 咲『はい、わかってます。大会で久しぶりに会ったときも加治木さんのことばっかり話すんですよ。どう思います?』 ゆみ『嬉しいな』 咲『ですよね! うぅ……まあおもちには弱いみたいですけど』 ゆみ『おもち? どういうことだ?』 咲『あ、胸のことです。京ちゃん巨乳が好きじゃないですか』 ゆみ『初耳だ』 咲『そうなんですか? 全国大会のとき永水の巫女さんたち見て鼻の下伸ばしてましたよね』 咲『この間の大会で会ったときも私より先に和ちゃんのおもちのほうを見てましたし……』 ゆみ『ほう……』 咲『……! ち、違いますよこれは! 加治木さんも知ってると思ったからで……!』 ゆみ『ああ、うん。大丈夫だ。別にこれで別れるとかそういうことはないし、むしろ貴重な情報を伝えてくれて感謝している』 ゆみ『それではまた今度』 咲『ああぁぁ……。京ちゃん、ごめんね……』 ――部室―― ゆみ「……」 京太郎「……おい、どうしたんだ今日のゆみさんは」ヒソヒソ 桃子「知らないっすよ。私が来たときからずっとあそこに座って腕組んでるっす」ヒソヒソ 智美「京太郎、何したんだー?」ヒソヒソ 京太郎「お、俺ですか!?」ヒソヒソ 桃子「そりゃ他にいないっすよ」ヒソヒソ 京太郎「身に覚えがまったくねえよ……」ヒソヒソ ゆみ「おい、モモ」 桃子「は、はいっす!」ビクゥ ゆみ「ちょっとジャンプしてみてくれ」 桃子「はい?」 ゆみ「いいから」ゴッ 桃子「わ、わかったっす!」プルンッ 京太郎「?」チラッ ゆみ「……ありがとう」 桃子「ど、どういたしましてっす」 ゆみ「……」トコトコ 京太郎「……? あの、ゆみさん今日はどうし――」 ゆみ「」ツネリ 京太郎「いたっ、痛いですよ!?」 ゆみ「まあこれで許してやろう」 京太郎「何がですか!?」 ゆみ「後で教えてやる」 京太郎「えええ……今教えて下さいよ」 ゆみ「これは京太郎に対する私の慈悲なんだが……まあ、そこまで知りたいなら今教えてもいい」 京太郎「な、なんか怖いんでやっぱりやめてください」 ゆみ「うん、賢明だ」 桃子「ゆみ先輩は急にどうしたんすかね? まあ京太郎がなんかやったんだと思うっすけど」 智美(さすがに自分でやらせてあれってことはないだろうから、今までの分かなー?) 智美「それにしても今さらって気はするけどなー」ワハハ 桃子「あれ、智美先輩はなんのことかわかってるんすか?」 智美「わかってるぞ。まあ秘密だけどなー」 桃子「気になるっすー!」 智美「ワハハー」 ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ ゆみ「おじゃまします」 京太郎「どうぞ上がってください」 ゆみ「ここが京太郎の家か……」キョロキョロ 京太郎「そんな面白いもんじゃないですよ」 ゆみ「綺麗だな。家が出来てから半年くらいか?」 京太郎「もう少し経ってます。10ヶ月くらいですかね」 ゆみ「ふむ……」 京太郎「それがどうかしました?」 ゆみ「いや、小さい頃から暮らした家から引っ越すというのは寂しいのかなと。……私が思うのも失礼だな。なんでもない」 京太郎「まあ、寂しくなかったかって言ったら嘘になりますね。でも住めばここもいいもんですよ」 ゆみ「ん。そうか」 京太郎「それに向こうにいたままだったらゆみさんに会えませんでしたし! それだけでもこっち来てよかったですよ!」 ゆみ「そ、そうか」カアァァ 京太郎「じゃあここで待っててください。お茶でも出しますよ」 ゆみ「ああ、ありがとう」 ゆみ(日当たりが良くて気持ちいいな) 京太郎「粗茶ですが」 ゆみ「おかまいなく……何を言わせるんだ」 京太郎「一度言ってみたかったんです」 ゆみ「はぁ……ふむ、緑茶か」 京太郎「紅茶のがよかったですか? 煎れ慣れてないんでこっちにしたんですけど」 ゆみ「いや、和室にはこちらのほうが合っているさ」コクリ ゆみ「ん、おいしいな。煎れるのが上手いんだな」 京太郎「母親によくやらされたんですよ」 ゆみ「しっかり成果は出ているな」フフッ ゆみ「……そういえばご両親はどちらに」ソワソワ 京太郎「親父は仕事です。おふくろはなんか急に引っ越す前の友達と遊びに行くとか言って出てっちゃいました」 ゆみ「そうか。安心したような気が抜けたような……」ホッ ゆみ「……っ! と、ということは今この家には……!」 京太郎「え? ……! や、ち、違いますよ! ちょ、ちょっと待っててください!」バタバタ ゆみ(ど、どうしよう。気軽に遊びに行きたいなんて言ったがまさかこんなことになるなんて) ゆみ(ご両親と会うことは覚悟して来たけどこっちは覚悟してないぞっ。……か、覚悟って何の覚悟だ!?) 京太郎「ゆみさん」 ゆみ「ひゃっ!? お、落ち着け京太郎! まだ私たちには……!」 京太郎「まずゆみさんが落ち着いてください。ほら、連れてきましたよ」 ゆみ「……うん? それは?」 京太郎「ペットのカピです。ゆみさんこいつが見たくて来たんじゃないですか」 ゆみ「……そ、そうだったな」 京太郎「こいつがいるから2人きりじゃないですよ。だからその、決してそういうつもりだったわけでは……」 ゆみ「あ、ああ、うん。わかった。変なことを言って悪かった」 京太郎「俺もちゃんと言っとけばよかったですよね。すみません」 ゆみ「これがカピバラか……」キラキラ 京太郎「はい。ほらカピ、ゆみさんだぞー」 カピ「キュー」トコトコ ゆみ「おお……! な、撫でてもいいか?」 京太郎「もちろん、いいですよ」 ゆみ「で、では。カピー」ナデナデ カピ「キュ~」 ゆみ「意外と毛は固いんだな」ナデナデ 京太郎「ええ、ちっちゃい頃は柔らかかったんですけどね。手が痛くなりますから、あんまり撫ですぎないほうがいいですよ」 ゆみ「でも気持ちよさそうにしているしな……」ナデナデ カピ「キュ~」 京太郎「あんまり甘やかし過ぎるのもよくないんですよー」 ゆみ「まあたまにはいいじゃないか。しかし可愛いなあ」フフッ 京太郎「ですよね! こののんびりしたところがほんと可愛くて……!」 ゆみ「ふふっ。カピバラを飼っているなんて家は初めて見たが、どうしたカピバラを飼おうと思ったんだ?」 京太郎「大した理由じゃないですよ」 京太郎「俺が小さい頃にテレビを見て、可愛いとか飼いたいとか言ってたら無理して買って来てくれたんです」 ゆみ「そうなのか。いいご両親だな」 京太郎「あー……まあ、そうですね」 ゆみ「素直に感謝してもいいんだぞ?」クスッ 京太郎「やめてくださいよもう……なんか恥ずかしい」 ゆみ「ふふっ。おや、カピはどうしたんだ?」 カピ「キュゥ……」スースー 京太郎「ああ、寝ちゃったみたいですね。日当たりもいいですし、ゆみさんが撫でたのが気持ちよかったんですよ」 ゆみ「そうか。じゃあ起こさないように静かにしないとな」 京太郎「そうですね。すみません、こんな早く寝ちゃって。普段は日中寝たりしないんですけど」 ゆみ「それだけくつろいでくれたなら嬉しいよ。気持ちのいい日だしな」アフゥ 京太郎「ゆみさんもあくび出てますよ」アハハ ゆみ「うん、休日のこの時間はよく寝ているからな。恋人の家に来てこれは我ながらどうかと思うが……」ウトウト 京太郎「自分の家みたいに思ってもらっていいですよ。というかゆみさん昼寝とかするんですか? あんまりイメージじゃないですけど」 ゆみ「よくしているよ。私の好きなものは昼寝だからな」 京太郎「……え? 智美先輩じゃなくてですか?」 ゆみ「君は蒲原をなんだと……いや気持ちはわかるが。ともかく、私の趣味は昼寝だよ」 京太郎「てっきり読書とかそういうのが趣味なのかと思ってました」 ゆみ「それも好きだが、昼寝のほうが好きだよ」 京太郎「そうなんですか。意外な一面ですね」 ゆみ「意外も何も隠しているつもりはないんだが……」 京太郎「普段の姿から想像できないから一緒ですよ」 ゆみ「むぅ」 ゆみ「まずい、こんな話をしていたら本当に眠くなってきた……」ウトウト 京太郎「昨日あんまり寝れなかったんですか?」 ゆみ「京太郎のせいだぞ」 京太郎「え?」 ゆみ「君の家に行くと思うと楽しみでなかなか寝れなかったんだ」 ゆみ「ようやく眠れそうになったときにはご両親がいることに気付いて今度は緊張して眠れなく……」ウトウト 京太郎「俺のせいですかそれ!?」 ゆみ「ああ」 京太郎「理不尽だ……そんなに眠いなら寝ててもいいですよ。というか一緒に寝ましょう」 ゆみ「しかし初めての京太郎の家でそれは……い、一緒にねね寝る!?」 京太郎「ちょ、ち、違います! 昼寝するだけです!!」 ゆみ「紛らわしいことを言うな! ああもう、想像してしま――ってないからな!!」 京太郎「ほんとすみませんっ!」ペッコリン ゆみ「……しかしそうだな。お言葉に甘えようか。カピも気持ちよさそうに寝ているし」ウトウト 京太郎「はい。少し仮眠とりましょう。何か掛けるもの持ってきますよ」 ゆみ「いや、いいよ。十分暖かいし」 京太郎「そうですか? じゃあ枕代わりにクッションでも――」 ゆみ「いや、それもいい。その……」モジモジ 京太郎「?」 ゆみ「きょ、京太郎に腕枕してもらいたいんだ。ダメ、かな?」カアァァ 京太郎「」ズキューン ゆみ「昔から憧れてたんだ。い、嫌だというなら別にいいんだが、出来ればやってくれると、その、う、嬉しい」モジモジ 京太郎「もちろんやりますよ! いくらでもやりますとも!」 ゆみ「ほ、本当か?」パアァァ 京太郎「当然です! さあすぐにやりましょう!」 ゆみ「ああ!」 ゆみ「んっ」 京太郎「どうですか? 寝心地はあんまり良くないと思いますけど……」 ゆみ「これはどちらかというと精神的に落ち着くためのものだよ。京太郎に守られてるようで安心する」 京太郎「それにしてはちょっと遠いような気が」 ゆみ「これ以上近づくとドキドキしすぎて眠れそうにない。仰向けなのも同じ理由だ」カアァァ 京太郎「全然落ち着いてないじゃないですか」 京太郎(まあ俺もこれ以上近づかれたり、顔がこっち向いてたりしたら寝るどころじゃないだろうけど)ドキドキ ゆみ「それはそれ、これはこれだ。……それじゃあおやすみ、京太郎」 京太郎「はい、おやすみなさい」 …… … ゆみ「ん……」コロン ………… ……… …… … 京太郎「ふわぁ……うわやべ。3時間も寝ちゃって……っ!?」 ゆみ「」スースー 京太郎(ゆ、ゆみさんの顔が目の前に!? ち、近い近い! 動いたらぶつかりそうだよ!) ゆみ「んー」モゾモゾ ゆみ「ぅん、おはようきょうたろう」トロン 京太郎「お、おはようございます」 ゆみ「ふわぁ。ん~……うん!?」バッ ゆみ「ち、近っ!? な、何がどうした!?」アワアワ 京太郎「お、落ち着いてください! と、とりあえず起き上がりましょう」 ゆみ「そ、そうか。私が起きないと君も起き上がれないのか。よっ……っと」バサッ 京太郎「ふぅ。心臓が破裂するかと思うくらい驚きました」バサッ ゆみ「私もだ。一気に目が覚めたよ。……どうも私が寝返りを打ったせいのようだ。すまない」 京太郎「いえ、その、役得でした」 ゆみ「そ、そうか」カアァァ ゆみ「……ところでこのタオルケットは一体?」 京太郎「ほんとですね、いつの間に……まさか」サアァァ ゆみ「? あれ、テーブルの上に紙が」 京太郎「すげー嫌な予感がします」ペラッ 『京太郎へ こんな時期に何も掛けずに寝るなんて何考えてるの!? あなたはともかく、彼女さんが風邪でも引いたらどうするの。 恋人の体調を守るために最善を尽くすくらいの甲斐性は持ちなさい。ただ腕枕をしたのはいい選択だったと思います。 ゆみさんへ 初めまして。手紙での挨拶になってしまってごめんなさい。 まず息子がこんなに美人な子と付き合っているということに驚きました。 今日は自分の家のようにリラックスしてもらえたようでとても嬉しいです。 生憎これからまた出かけなければならないのでお話はできないのですが、今度は起きているときにお会いできるといいですね。 こんな情けない息子ではありますが、これからもよろしくしてやってください。 』 ゆみ「」サアァァ 京太郎「ほんとやめてくれマジで……」ガクッ ゆみ「私のバカ! なんでせめてお母様が来たときに起きなかったんだ!」 京太郎「いいですよ、気にしないでください。俺から言っときますから」 ゆみ「しないわけがないだろう!? 何を言うんだ!? うあああぁぁ……」 京太郎「大丈夫ですって。こんなの書き残したのは最悪ですけど、書いたことには悪気とか悪意とかはないですから」 ゆみ「そういう問題じゃ――」グスッ 京太郎「ゆみさん」ギュッ ゆみ「ひゃう!?」 京太郎「またウチに来てください。そのときにもう一回やり直しましょう」 ゆみ「……うん」コクッ ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ 京太郎「ゆみさ~ん」ダキッ ゆみ「ん、どうした?」 京太郎「うーん」 ゆみ「?」 京太郎「あすなろ抱き、やっぱり前より喜んでもらえてないのかなあと」 ゆみ「そんなことはないさ。嬉しいよ」 京太郎「だって最初の頃みたいに慌ててくれなくなったじゃないですか」 ゆみ「それはまああれだけやられればな。1日1回くらいのペースでやっていただろう。どうしたんだいきなり?」 京太郎「いや、モモからこんなこと言われたんですよ」 --------------------------------------- 桃子『またあすなろ抱きやってたっすね』ゲッソリ 京太郎『最初にやれって言ったのお前だろ。というか人がいるところではそんなにやってないはずだけど……』 桃子『あれで隠れてやってるってのも驚きっす。それに最初に言ったのは私でも限度があるっすよ。……!』ピコーン 桃子『それにゆみ先輩も実はそんなに嬉しくないんじゃないっすか?』 京太郎『そんなはずないだろ?』 桃子『でも最近は最初の頃みたいに慌ててないじゃないっすか』 京太郎『それは確かに……』 桃子『慌ててないってことはドキドキしてないってことっす! つまり飽きられてるってことっすよ!』 京太郎『な、なんだってー!?』ガガーン 桃子『だから控えたほうがいいっす。わかったっすか?』 京太郎『そんなバカな……』 --------------------------------------- 京太郎「こんな感じで」 ゆみ(モモには後でお仕置きだな) ゆみ「飽き……というか慣れてきたのは確かだが、別に嬉しい事に変わりはないぞ? ギュッと君に包まれている感じがして落ち着く」 京太郎「でも最初の頃ほどの感動はないですよね?」 ゆみ「感動というと違和感があるが、まあそうだな。……だからと言ってやめるなんて言ったら嫌だぞ」キュッ 京太郎「もちろん、俺も嫌ですよ。ですがこのあたりで改めていく必要はあると思うんです!」グッ ゆみ「改める? どうするつもりなんだ?」 京太郎「俺たちが一番よくやるのは俺の上にゆみさんが座って、俺が後ろから抱きしめるって形じゃないですか」 ゆみ「うん、そうだな」 京太郎「ここで逆向きにしましょう」 ゆみ「逆か? ううん……」 京太郎「どうでしょう」 ゆみ「京太郎がしたいというのなら私も頑張るつもりだが、あまり長くやるのは難しいな」 京太郎「え? なんでですか?」 ゆみ「さすがに京太郎を私の上に乗せて長時間というのは……」 ゆみ「まあ、どうしてもというなら構わないが。強引なのも嫌じゃな……」ゴニョゴニョ 京太郎「ゆみさんにそんなことさせるわけないじゃないですか!? 逆にするのは位置じゃなくて向きだけですよ! 向きだけ!」 ゆみ「なんだ、向きだけか」シュン 京太郎(落ち込んでる……? まあいいか) 京太郎「そうですよ。お互い向き合ってギューッと」 ゆみ「ふむ、たまには違う形でやってみてもいいかもしれないな」 京太郎「じゃあさっそくやりましょう!」 京太郎「……あの、それとは別に後ろから抱きつくの今度やって貰えませんか? 俺がゆみさんに乗るとかはやりませんけど」 ゆみ「ああ、いいぞ」フフッ 京太郎「ど、どうぞ」 ゆみ「あ、ああ。……と」ギシッ 京太郎「大丈夫ですか?」 ゆみ「ちょっとバランスを崩しただけだよ。しかしこの体勢は少し恥ずかしいな」 京太郎「何がです?」 ゆみ「……君の両足を挟む形になるから足が開いてしまって、その、スカートが無防備にだな」カアァァ 京太郎「可愛い」ボソッ ゆみ「なぁっ!?」 京太郎「い、いや、すみませんつい!」 ゆみ「き、君はまったく」ウツムキ 京太郎「それでえっと、どうしましょう。止めますか? やっぱそれは良くないでしょうし」 ゆみ「いや、いいよ。どうせソファーじゃ向こうからは見えないし、私の気分的な問題だけだからな」 京太郎「そうですか。じゃあもうちょっと近くに」 ゆみ「ん……このくらいでいいかな」カオアゲル ゆみ「逆向きになってみたわけだがどうだきょうた……ろう……」 京太郎「はい、新鮮でいいです……ね……」 京太郎(やばいこれやばいやばいやばいって! すげー近い! ゆみさんの目に俺の顔が映ってるのが見えるし!?) ゆみ(まずい。これはまずい。こんな近くで見つめ合うなんて……瞳に吸い込まれそうだ)クラクラ 京太郎(……近くで見て改めて思うけどゆみさんって綺麗だな) 京太郎(まさにクールビューティーって感じだ。まあ顔は真っ赤だけど。……ドキドキしてくれてるんだな) ゆみ(……顔で好きになったわけではないが、やっぱりカッコいいな) ゆみ(思わず見入ってしまう。緊張して真っ赤な顔も様になるんだから卑怯だ) 京太郎(耐えられるかわからないけど、もう少しこのまま) ゆみ(……これはダメだ。見惚れてしまって動けそうにない)ポー …… … 京太郎(……もうダメだ!) 京太郎「ゆみさんっ」ギュッ ゆみ「ひゃぅ!? きょ、京太郎!?」アセアセ 京太郎「ごめんなさい、あのままだともう耐えられなくなりそうだったんです!」ギュー ゆみ「た、耐えるって今のこれはなんなんだ!?」 京太郎「耐えてるんです!」 ゆみ「そ、そうなのか? うぅ……」カアァァ 京太郎「……」ギュー ゆみ「あうぅ……」 京太郎(ゆみさんの耳、小さくて可愛いな) 京太郎「……」ウーン 京太郎「……愛してます」ボソッ ゆみ「~~~~~っ!!」カアァァ ゆみ(み、耳元でっ! 愛してるって! ば、バカじゃないのか!? バカじゃないのか!?) 京太郎「ゆみさん、大好きです」ボソッ ゆみ「ふあぁぁ……」ヘニャァ 京太郎「……」カプッ ゆみ「んぁっ……ってこのバカ! それは違うだろう!?」 京太郎「す、すみません。つい」 ゆみ「ついじゃない! それにさっきもついと言っていただろう。何度言うつもりなんだ」 京太郎「反省してます」 ゆみ「いまいち信用出来ないな」 京太郎「信用してください……俺、本気で反省してます」ボソッ ゆみ「~~~っ! だ、だからそういうところが信用出来ないんだ!」 京太郎「あれ、こっちも嫌でした?」 ゆみ「……嫌じゃない。続けてくれ」カアァァ 京太郎「はい」 智美「……モモー?」ワハハ 桃子「わ、私が悪いんすか!?」 智美「あの2人にそんなこと言ったらこうなるに決まってるだろー! 心配して見に来たらこれだー」 桃子「私が甘かったっす……」ガクッ 智美「反省するんだぞー」 智美「さて、後はどのタイミングで入ってやるかだなー」ワハハ 桃子「私がステルスして2人の目の前に突然現れるのはどうっすかね」 智美「それはちょっとやり過ぎ感があるなー」ワハハ 桃子「そうっすか?」 智美「こういうのは見られたか見られなかったかわからないくらいのほうが緊張感が出ていいんだ」 智美「見られたと知ったら開き直りそうだしなー」 桃子「勉強になるっす」 智美「中の様子は――」 チュッ フゥ……ンッ ユミサン…… キョウタロウ…… 智美「……これ以上ほっとくのはダメだ。今すぐ開けるぞー!!」 桃子「はいっす!」 ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ 智美(ワハハですが部室の空気が最悪です) ゆみ『むぅ、ここでこういうことをやるのはあまり気が進まないんだが』 京太郎『いいじゃないですか。2人しかいないんですから』 ゆみ『しかし』 京太郎『それにゆみさんも気持ちいいって言ってたじゃないですかー』 ゆみ『確かにそう言ったが……』 智美(……風紀的な意味で) 智美(気持ちいいって、あ、あの2人何してるんだ!?) 智美(……なんてなー。私は騙されないぞ。こういうのは早とちりだって相場が決まってるんだ)ワハハ 智美(まあそれはそれとして面白そうだからもう少し立ち聞きしてみるかー) 京太郎『俺が言い出したことですけど、ゆみさんがこんなにハマるとは思ってませんでした』 ゆみ『勘違いされたら困るが、決して私が進んでしたがってるわけではないぞ』 京太郎『そんなことないでしょう? この間俺がしたいって言わなかったときは先輩の方からしたいって言ってきたじゃないですか』 ゆみ『そ、それは……!』 京太郎『ほらほら、どうなんです?』 ゆみ『調子に乗るな』コツン 京太郎『痛っ』 ゆみ『……私が進んでしたがってはいないというのは嘘じゃない』 京太郎『え?』 ゆみ『私がしたがるのはそれ自体が好きというより君とだからだよ』 京太郎『ゆみさん……』 智美(……) 智美(いやいや、騙されないぞ。したいとかしたがってるとか言ってるだけだしなー)ワハハ 智美(……まずそうになったらドアを開けよう) 京太郎『でもなんで好きじゃないんですか? てっきりゆみさんも楽しんでたのかなって思ってたんですけど』 ゆみ『楽しんでないわけじゃないんだ。ただやるにしても適度じゃないと』 京太郎『そんなに激しくしましたっけ……?』 ゆみ『私にとってはな。……していると、なんというか変になってしまいそうで』 京太郎『そんなことないですって。ゆみさんはしっかりしてますから』 ゆみ『ううん、京太郎に弱いところを見せたくないんだ。だから……』 京太郎『確かにこれなら俺でもゆみさんに負けてませんからね』アハハ ゆみ『君の前ではいつでも頼れる先輩でいたいんだ』ムゥ 京太郎『何でもかんでも負けてたら俺の立つ瀬がありませんって』 ゆみ『それでもだ』 智美(変になる……いやいやいや。まさかさすがにそんな) 京太郎『んー、それじゃ止めます?』 ゆみ『っ!』ピクッ 京太郎『やっぱりやりたいんじゃないですか』アハハ ゆみ『う、うぅ』 京太郎『いいじゃないですか、そんな恥ずかしがらなくても』 ゆみ『仕方ないだろう。あまり見せたくないところを見せてしまうんだから』 京太郎『ゆみさんはあまり見せたくないかもしれませんが、俺にとっては見たいところです!』 ゆみ『まったく君は……』フフッ 京太郎『……それじゃしましょうか』 ゆみ『……うん』 智美(い、今からここで!? こ、これはさすがに止めないと) 智美(正直気まずいけど、いくらなんでも放ってはおけないしなー)ワハハ 智美「何してるんだ2人と……も?」 京太郎「あ、智美先輩」 ゆみ「蒲原か。どうしたんだ?」 智美「……ワハハー?」 智美「2人麻雀?」 京太郎「はい。最近ゆみさんとやってるんですよ」 ゆみ「あまりやったことはなかったがなかなか楽しいぞ」 智美「気持ちいいとか言ってたのは何だったんだー?」 京太郎「……? ああ、確かに言いましたけど、結構前に言ったことのような。いつからいたんですか?」 智美「ちょっと入るのを戸惑ったんだー」 京太郎「? まあそれは点数のことですよ。2人麻雀は萬子と字牌でやってるんで点数が高いんです」 ゆみ「そのままだとすぐ飛んでしまうからトビはなしにしているがな。結構気持ちいいぞ」 智美「激しくとか変になるとかはどういう意味なんだ?」 京太郎「激しくは頻度ですね。そんなにやってないと思うんですけど……」 ゆみ「十分多い。こんなルールで毎日やっていたら変な癖がついてしまうだろう」 京太郎「そんなことないですって」 ゆみ「それでもし弱くなったらと思うとな。そんなところ君に見せたくはない」 京太郎「あれ、そういう意味だったんですか? てっきりこれなら俺が勝ち越してるからだと思ってました」 ゆみ「……まあそれもある」プイッ 京太郎(可愛いなー) 智美「ってことは見せたくない姿っていうのはゆみちんが負けるところって意味だなー?」 ゆみ「ああ、勝負の結果とはいえ見せたいところではないさ」 京太郎「俺は見たいんですけどね。まだまだ滅多に見れませんし」 ゆみ「普通の麻雀で見れるようにしろ」コツン 智美「なるほどなー」ワハハー 京太郎「あはは」 智美「……紛らわしい!」 京太郎「うわっ」 ゆみ「い、いきなりなんだ」 智美「なんだじゃない! 最初は騙されないぞと身構えてて、聞いててまずそうだと思ったらこれかー!?」 京太郎「知りませんよ! 大体騙されるってどう騙されるんですか」 智美「気持ちいいだの変になるだの言ってたんだからわかるだろー?」 ゆみ「……! な、ば、バカかお前は!」カアァァ 智美「こっちの台詞だー!」ワハハー! …… … 京太郎「ふぅ。智美先輩、落ち着きましたか」ハァハァ 智美「あ、ああ。なんとかなー」ハァハァ ゆみ「勘違いされそうな言葉を使っていた私たちも悪かったよ」ハァハァ 智美「いや、勘違いした私が悪いんだ」 京太郎「ともかく誤解が解けてよかったです」 智美「そうだなー」ブルッ 智美「ところでちょっと寒くないかー? なんで窓が開いてるんだ」ピシャリ 京太郎「ああ、すみません。昼休みから開けててそのままにしてました」 智美「なんだ、昼休みもここにいたのかー」 ゆみ「いつもではないが、たまに来ているな」 智美「でも窓開けてたら寒くなかったか?」 京太郎「4限に体育があったんですけど、ちょっと汗臭くなったんで開けてたんですよ」 智美「なるほど。そのとき制汗剤も使ったなー」 京太郎「え? 使いましたけどわかります?」ギクッ 智美「私はモモを匂いで見つける女だぞー。柑橘系の匂いがするから何かと思ったんだ」クンクン ゆみ「そ、そんなにお前の鼻は効くのか」ギクッ 智美「ゆみちんからも同じ匂いがするなー。ゆみちんが貸したのかー?」クンクン ゆみ「あ、ああ。私も少し汗をかいたから使ったんだ」 智美「そうなのかー。冬に珍しいなと思ったんだ」 京太郎「……その、他には何か感じます?」 智美「いや、特にはわからないなー」クンクン 京太郎「そうですか」ホッ 智美「? それにしてもみんな遅いなー」 京太郎「ああ、今日は部活休みですから」 智美「えっ、私は知らないぞ」 京太郎「すみません伝えてなくて」 ゆみ「謝らなくていい。蒲原はもう部員じゃないんだから、あるかどうかは自分で先に確かめろ」 智美「ゆみちんは厳しいなー」ワハハ 京太郎「でも智美先輩鼻いいんですね。そこまでとは知りませんでした」 智美「犬にだって負けないぞー」ワハハ 京太郎「ほんと凄いですよ。ゆみさんのいうとおり窓開けたり制汗剤使ったりしなかったら危ないところでした」アハハ ゆみ「バ、バカ! 何言ってるんだ!!」 京太郎「えっ――あ、な、何でも、何でもないですから!!」ブンブン 智美(……) 智美(……) 智美(……) 智美(……………………え?) ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ ――加治木宅前―― ゆみ「ありがとう、京太郎」 京太郎「いえいえ。それじゃまた明日……あれ」 ポツポツ ゆみ「雨が降ってきたようだな」 京太郎「そうですね。でもこれくらいなら――」 ――ザァーザァー ゆみ「強くなってきたな」 京太郎「そ、そうですね。でもこれくらいなら――」 ゆみ「意味のない意地を張るな。夏じゃないんだから風邪引くぞ?」 京太郎「そうですけど傘がないので」 ゆみ「ここは私の家だぞ? 他人の家というわけじゃないんだ。傘くらい貸すさ」 京太郎「あ、そうですね。じゃあすみませんけど貸してください」 ゆみ「ああ、じゃあちょっと待って……」ピコーン ゆみ「そうだ。せっかくだしちょっと上がっていくか?」 京太郎「え、ゆみさんの家にですか?」 ゆみ「うん、私は京太郎の家に何度か行っているが、京太郎が来たことはなかっただろう?」 京太郎「いやそうですけど突然上がるわけには」 ゆみ「こんな雨なんだから上がる理由としては十分だろう」 京太郎「ええとその……」 ゆみ「もしかして私の両親と会うかもしれないと思って緊張しているのか?」 京太郎「はい、突然だったんで心の準備が」 ゆみ「私も君のお母さんと会うときは緊張するから気持ちはわかる」 京太郎「ですよね! だから今日は傘だけ借りて――」 ゆみ「だから覚悟を決めろ。いずれ会わなきゃいけないだろう?」 京太郎「べ、別に今じゃなくても」 ゆみ「……君が会うつもりがないというなら別に構わないんだが」 京太郎「」ホッ ゆみ「……つまり私と一緒になるつもりがないということだろうか」ウルッ 京太郎「ち、違いますよ! 気持ち的には高校卒業したらすぐにでも――って何言わせるんですか!?」 ゆみ「そうかっ。それならほら中に」パアァァ 京太郎「いやその……はい。わかりました」ガクッ ゆみ「うん、嬉しいよ」 京太郎(うぅ、ゆみさんのお母さんと対面か。緊張するなぁ)ドキドキ ゆみ「ただいまー」ガチャ 京太郎(最初が肝心だよな。会ったら丁寧に挨拶を……)ドキドキ ゆみ父「おかえり。遅かったな」 京太郎「」 ゆみ「部活が少し長引いたんだ。お父さんこそ早いじゃないか」 ゆみ父「ああ、今日は何か早く帰った方がいい予感がしてな。半休を取ったんだ。そちらの彼は?」 ゆみ「彼は私のこい――」 京太郎「後輩の須賀京太郎です! 初めまして!!」バッ 京太郎(ゆみさんいきなり何言おうとしてんの!? よく反応した俺! 自分で自分を褒めてやりたい!)ドッドッドッ 京太郎(というかいきなりラスボスかよ!? もっと段階踏ませてくれ!)ドッドッドッ ゆみ父「そうか。君が須賀君か。君のことはゆみからよく聞いているよ」 京太郎「そ、それはどうも」 ゆみ父「ゆみと付き合っているそうだな」 京太郎「」 ゆみ「うん……」モジモジ 京太郎(誤魔化した意味なかったー! ゆみさん喋ってたんだ!? でも可愛いなもう!) ゆみ父「それでなんで須賀君は来ているんだ?」 ゆみ「部活で遅くなったから送って貰ったんだ」 ゆみ父「そうか。それはすまなかった」 京太郎「い、いえ。とんでもないです」ブンブン 京太郎「それじゃあ俺はこれで……」 京太郎(よし、滅茶苦茶慌てたけど無難に対応できた! 少なくとも悪印象じゃないはずだ! よくやった俺!)グッ ゆみ「あれ、帰るのか? 上がっていくと言っていたじゃないか」 京太郎(ゆみさん勘弁して下さい!!) 京太郎「い、いやほら、家族水入らずなわけですし俺が上がるわけには……」 ゆみ「お父さんが単身赴任しているわけじゃあるまいし、水入らずなんて大袈裟なものじゃないさ。そんなこと気にするな」 ゆみ父「……そうだな。雨も降っているしせっかくだから上がっていくといい」 ゆみ父「色々と聞きたいこともあるしな」チラッ 京太郎(あ、これダメなやつだ) ゆみ「お父さんもこう言っているし、どうかな京太郎。もちろん無理にとは言わないが」シュン 京太郎「……その、じゃあ少しお邪魔させて貰います」 ゆみ「そうかっ」パアァァ 京太郎(ああ可愛いなあ)ポワー ゆみ父「……」ジッ 京太郎(ひっ!)ビクッ ゆみ「それじゃ京太郎。私の部屋はこっちだ」 京太郎「え? は、はい」 ゆみ父「……ゆみの部屋に行くのか?」 京太郎「い、いえその」 ゆみ「うん。この間京太郎の部屋に行ったから、今日は私の部屋を見てもらうと思って」 ゆみ父「須賀くんの部屋に行ったのか」ジロ 京太郎「あ、あはは……」 ゆみ父「ゆみの部屋に行ってしまうのではあまり話せないな。ついでだ。夕飯も食べていくといい。母さんに言っておく」 京太郎「い、いえ、そこまでご迷惑をかけるわけには!」 ゆみ「何か予定があるのか?」 京太郎「そういうわけじゃないですけど」 ゆみ「それなら遠慮するな。ありがとう、お父さん」 京太郎(胃がキリキリしてきた……) 京太郎「ここがゆみさんの部屋ですか」キョロキョロ ゆみ「あまりジロジロと見るな」 京太郎「うーん」 ゆみ「どうかしたか?」 京太郎「いえ、机と椅子しかないほどさっぱりした部屋か、これでもかってくらい少女趣味な部屋かのどちらかだと思ってたんですが」 ゆみ「なんなんだそのイメージは」 京太郎「見た目通りかギャップ萌えかです!」 ゆみ「何を言ってるんだ……それで、実際に見てどう思ったんだ?」 京太郎「普通ですね」 ゆみ「もしかして喧嘩を売られているのかな私は」 京太郎「そんなことないです。ゆみさんの部屋ってだけで感動してますよ!」 ゆみ「そ、そうか。そういえば普通って他の女子の部屋を知っているのか?」 京太郎「知ってますよー」フフン ゆみ「ほう」ゴッ 京太郎「し、知ってるっていっても咲ですよ。中学まではお互い行き来してたんで」ダラダラ ゆみ「ああ、そうか。そうだったな。そういえば宮永から聞いたことがあったよ」 京太郎「咲からですか? あ、メールとかよくしてるんでしたっけ」 ゆみ「うん、散々自慢された」 京太郎「自慢って。まああいつからしたらそんなつもりじゃないと思いますよ」アハハ ゆみ「……そうだな」ハァ 京太郎「?」 ゆみ「ちなみに宮永の部屋と比べて私の部屋はどうだ?」 京太郎「咲の部屋より綺麗ですね。あいつ読みかけの本とかよくその辺に置いてるんですよ」 ゆみ「宮永は本が好きなんだったな」 京太郎「はい。中学のときは暇さえあれば読んでましたよ」 ゆみ「ふむ、私も読書は好きだがさすがにそこまでではないな」 京太郎「あーでも少女漫画はゆみさんのほうが多いですよ」 ゆみ「それはあまり喜べない情報だな……宮永はたくさん持っていそうなイメージだったんだがそれより多いか」ガクッ 京太郎「咲も少女漫画読みますけど、メインは小説ですからね」 ゆみ「くっ」 京太郎「でも部屋に入って初めてゆみさんが少女漫画好きなんだなって実感しましたよ」 ゆみ「あまり男子とまともに話すことがなかったからな。少女漫画を読んで憧れたりしていたんだ」 京太郎「そうなんですか」ヘー ゆみ「……」ピト 京太郎「ゆ、ゆみさん?」ドキッ ゆみ「蒲原に散々からかわれたが、憧れが現実になったときは嬉しかったよ」 京太郎「え、えっとそれは……」カアァァ ゆみ「もちろん京太郎のことだ。まあ後輩ものはほとんどないんだが」クスクス ゆみ「それでも、あれくらい劇的な告白はそうないんじゃないかと思うよ」 京太郎「そう言われるとプレッシャーですけど、告白の後も少女漫画のイケメンに負けないように頑張りますよ」 ゆみ「無理せずにな」クスッ 京太郎「はい」ハハ ゆみ「もうこんな時間か。……そうだ、私はお母さんの手伝いに行ってくるよ」 京太郎「え?」 ゆみ「初めて君が来たんだからそのくらいしないとな」 京太郎「そしたら俺は……」 ゆみ「ここにいてもいいぞ? 大したものはないが」 京太郎「い、いや、それはやめときます!」 ゆみ「そうか? それじゃリビングで待っていてくれ」 京太郎「は、はい……」 ゆみ父「……」 京太郎「……」 京太郎(やっぱこうなるよな! 気まずい……) ゆみ父「須賀くん」 京太郎「は、はい!」ビクッ ゆみ父「君は中学までは別のところにいたと聞いたが」 京太郎「あ、はい。父の仕事の都合で卒業と同時にこっちのほうへ引っ越してきました」 ゆみ父「鶴賀に入ることにしたのは何故だ?」 京太郎「偏差値的にちょうど良かったんです」 ゆみ父「去年まで女子校だが、入ってから大変そうだとは思わなかったか?」 京太郎「……その辺りはよく考えずに偏差値と進学実績だけ見て選んでました」アハハ ゆみ父「ふむ、そうか」 京太郎(元女子校って響きに憧れたなんて言えねえ……!) ゆみ父「それと、須賀くんには聞きたいことがあったんだ」 京太郎「は、はい!」 ゆみ父「君は――」 ゆみ母「お父さん、須賀くん。ご飯できたわよ」 ゆみ父「む、そうか。須賀くん、話は食卓で」 京太郎「は、はい……」 京太郎(生殺しだ……)ゲッソリ ゆみ母「須賀くん、改めて初めまして。挨拶が遅れてごめんなさい」 京太郎「い、いえ。おれ……僕のほうこそ、ゆみさんのお母さんに挨拶に行かずにすみません」 ゆみ母「無理しないで俺でいいわよ」クスクス 京太郎「は、はい」アセアセ ゆみ母「それと、ゆみさんのお母さんなんて言いづらいでしょう? お母さんでいいわよ。ねえお父さん」 京太郎(ゆみさんのお母さん、お願いですからそっちに振らないで!) ゆみ父「いや、ゆみさんのと付けたほうが礼儀正しくていいと思うが」 京太郎(何にもしてないのに地雷踏んだよちくしょー!) ゆみ母「そう? 私はどっちでもいいと思うけど」 ゆみ「お母さん、京太郎をあまり困らせるな。京太郎、遠慮せずに食べてくれ」 ゆみ母「あら、作ったのほとんど私じゃない」 ゆみ「結構手伝ったじゃないか。変なこと言わないでくれ」 京太郎「あはは……」パクッ ゆみ母「お口にあうかしら?」 京太郎「はい、おいしいです」 ゆみ「京太郎、こっちも食べてみてくれ」 京太郎「は、はい」パクッ 京太郎「……」モグモグ ゆみ「ど、どうかな」 京太郎「おいしいですよ」 ゆみ「そ、そうか」パアァァ ゆみ「と、ところで最初に食べたとの後に食べたのではどっちがおいしかった?」 京太郎「え? ええと……」 ゆみ「……」ドキドキ 京太郎「あ、後に食べたほうがおいしかったですよ」 ゆみ「そうかっ! 実は後に食べた方を私が作ったんだ」パアァァ 京太郎「そ、そうだったんですか」アハハ… ゆみ母「ゆみ。そんなにプレッシャーかけたら、後に食べた方をおいしいっていうに決まってるじゃない」 ゆみ「私がどっちを作ったかなんて言ってないじゃないか」ムゥ ゆみ母「あなたのそういうところ、少しは知っていたつもりだったけど……」ハァ ゆみ「?」 ゆみ父「須賀くん、さっきの話の続きなんだが」 京太郎「は、はい!」 ゆみ父「本題に入る前に1つ聞きたい。君は昔から金髪なのか?」 京太郎「はい、昔からです。でも染めてるわけじゃなくこれは地毛なので生まれたときから……」 ゆみ父「ああいや、それは構わない。……そうか。地毛か」 京太郎「ええと、はい」 ゆみ父「……すまない。本題に入ろう。私が聞きたいのは麻雀の大会のときの話だ」 京太郎「大会ですか」 ゆみ父「ゆみから聞いたんだが、君は大会会場の大勢がいるところでゆみに告白したらしいな」 京太郎「は、はい」ダラダラ ゆみ「恥ずかしくて仕方がなかったけど、でも嬉しかったよ」 ゆみ父「ああ、まあそこまではいいんだ。情熱があって悪いことではないと思う」 京太郎「あ、ありがとうございます」 ゆみ父「ゆみから聞いたのはここまでだが、インターネットで長野の大会会場でのある噂を見たんだ」 京太郎「どんな噂ですか」 ゆみ父「金髪の学生が先輩に大声で告白した後全力で逃げ出したという噂だ」 京太郎「」 ゆみ父「挙句よく分からない条件を付け、最終的にその次の週の個人戦で」 ゆみ父最初に告白された女子の先輩の方から自分に告白させたとか」 京太郎「」 ゆみ父「……まさかとは思うのだが、これは君のことか?」 京太郎「え、ええとそれはですね……」チラッ ゆみ(すまない、フォローできない)フイッ 京太郎(ですよねー) 京太郎「すみませんでしたぁ!! もう2度といたしませんっ!!」ドゲザ ゆみ父「そこまでしなくてもいい、というか2度あっても困るんだが……やはり君とゆみのことだったか」フゥ ゆみ母「まあまあいいじゃない。ちょっとヘタレなところがあったほうが可愛らしくて」クスクス 京太郎「」グフッ ゆみ「きょ、京太郎! 2人ともいいじゃないか別に! 確かにあのときは本気で腹立ったけどそんなダメなところも好きなんだ!」 京太郎「」ガクッ ゆみ母「あなたがとどめ刺してどうするの」 ゆみ「え?」 ゆみ父「……」ハァ …… … 京太郎「今日はどうもありがとうございました」 ゆみ母「こちらこそ、ゆみを送ってくれてありがとう」 ゆみ父「また来なさい。今度は落ち着いて話そう」 京太郎「は、はい」ダラダラ ゆみ「じゃあ私は家の前まで見送るから」 ゆみ母「はいはい」クスクス ゆみ「今日は楽しかったよ」 京太郎「こちらこそ。大会のこと言われたときは死のうかと思いましたけど」ハハ… ゆみ「告白されたということは話していたが、まさか2人が知っているほど噂になっているとは……すまなかったな」 京太郎「まあ自分のやったことですし。後になってバレるよりよっぽど良かったですよ」 京太郎「それより告白のときのこと知っても優しい対応してくれたのが嬉しかったです」 京太郎「一人娘の彼氏とかどんな対応されるかと思ってましたよ」 ゆみ「私は男子と普通に話したことがほとんどなかったからな。2人とも心配してたんだよ。君には感謝していると思う」 京太郎(感謝ってことはないと思うなあ、特にゆみさんのお父さんの方は)アハハ… ゆみ「……いつまでも話していたら遅くなってしまうな。京太郎、また明日」 京太郎「はい。また明日」 ゆみ「そうだ、ちょっと待った」クイッ 京太郎「はい?」 ゆみ「今度来るのは2人のいないときにな」ヒソッ 京太郎「えっ」ドキッ ゆみ「フフッ、それじゃ今度こそまた明日」ガチャッ 京太郎「はい……」 京太郎(急にあんなこと……あーもう、ずるいって)カアァァ ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ ――卒業式後 部室―― ゆみ「私たちも卒業か……」 智美「早かったなー」ワハハ ゆみ「そうだな、特にこの1年は時間がすぎるのがあっという間だった」 智美「3年間色々あったけど、一番印象的なのはやっぱりあれだなー」 ゆみ「ああ、部員が揃って団体戦に出られたのは本当に嬉しかったよ」 智美「いやそれじゃな……って個人戦で全国に行けたことじゃないのか。ゆみちんらしいなー」 ゆみ「まあ個人戦は私が意地を張って出なかっただけだからな。蒲原こそこれじゃないならなんなんだ?」 智美「私のもゆみちんがよく知ってることだと思うぞ」 ゆみ「気になるだろう。もったいぶらずに言ってくれ」 智美「ゆみちんが本気で転校しようか悩んでるって相談してきたときだなー」 ゆみ「なっ!?」 智美「理由を聞いたときは、初めてゆみちんのことをバカなのかと思ったなー」ワハハ ゆみ「し、仕方ないだろう!?」 智美「女子校に来たのに男子が来るから転校したい、とか言い出すのが仕方ない状況なんてないと思うぞ」 ゆみ「女子校なんだからそう思う女子がいてもいいだろう別に!」 智美「何かあったとかならわかるけど、何を話したらいいかわからないってだけで転校したいってのはなー」ワハハ ゆみ「本気で悩んでいたんだ! なのにお前は笑い転げて……!」 智美「そもそも3年生と1年生じゃ話す機会があるかどうかもわからないのに」ワハハ ゆみ「実際あったじゃないか!」 智美「まあそうだなー」 ゆみ「だから私はおかしくない」 智美「その後輩と会ってから数ヶ月で付き合ってなければおかしくなかったなー」ワハハ ゆみ「うっ」ギクッ 智美「しかも付き合ったかと思ったら人目も憚らずイチャイチャイチャイチャ。あのときの言葉は何だったのかと思ったぞ」ワハハ ゆみ「人のいるところでは控えていたはずだ!」 智美「あれで控えてたのか……まあ、人がいないところではしてたって自覚はあるんじゃないか」 ゆみ「ぐっ」ギクッ 智美「男子と話せないなんて言ってた親友がすぐバカップルになるとか人間不信になりそうだ」ワハハ ゆみ「べ、別にバカップルじゃない。それに京太郎じゃないと上手く話せな……」ゴニョゴニョ 智美「まだ言うかこいつは。お、京太郎たちが来たぞー」 京太郎「ゆみさん、智美先輩。卒業おめでとうございます!」 桃子「2人ともおめでとうっす!」 佳織「加治木先輩、智美ちゃん、おめでとうございます。寂しくなりますね」 睦月「そ、卒業おめで、とうございます」グスッ ゆみ「みんなありがとう。津山はそんなに泣くな」ポンポン 智美「もうすぐ新入生が入るんだから、頼れる先輩にならないとダメだぞー」ワハハ 睦月「わ、わかってますけど」グスッ 佳織「今日くらいは仕方ないですよ。わ、私だって」グスッ 京太郎「2人とも湿っぽくするのは止めようって言ったじゃないですか! もっと明るい話題にしましょう!」 桃子「そうっすよ! とりあえず智美先輩の進路が決まってよかったっす」 智美「私の実力なら心配なんていらなかったけどなー」ワハハ ゆみ「お前そう言ってギリギリだったじゃないか」 智美「勝てば官軍だー」ワハハ 佳織「もう、なにそれ」アハハ 睦月「ぐすっ……智美先輩も大学で麻雀を続けるんですか?」 智美「そのつもりだぞ。ゆみちんとは敵同士だなー」ワハハ ゆみ「ああ、負けないぞ」 智美「ゆみちんは長野一の強豪行くんだから負けたら赤っ恥だなー」ワハハ ゆみ「いちいち話の腰を折るな」ハァ 桃子「私も2年後はゆみ先輩の大学に行くっすよ! 全国制覇を目指すっす!」 睦月「わ、私も目指します!」 佳織「私は――」 智美「私のところには来ないんだな」ワハハ… 佳織「わ、私は智美ちゃんのところに行くよ!」 智美「無理しなくていいんだぞ」ワハハ… 佳織「別に無理なんて……」 智美「いやまあ麻雀やるにしても佳織の学力的にも、あえて私の大学目指す理由なんてないしなー」ワハハ 佳織「それ言っちゃうんだ……」 桃子「春からは2人とも女子大生っすかー」 睦月「大人の女って感じがするね」 京太郎「大人の女……」ウーン 桃子「京太郎、アウトっす」 京太郎「何でだよ!?」 智美「目つきがアウトだったなー」 佳織「京太郎くん……」 京太郎「響きだけでも惹かれるんですよ! しょうがないじゃないですか!」 ゆみ「……それは私があまり年上らしくないからかな」シュン 京太郎「ち、違いますよ。ゆみさんが女子大生になるところ想像してたんです」 ゆみ「ん、そうか」パアァァ 京太郎「はいっ」 桃子「唐突なイチャつきやめてくれないっすかね」 睦月「鮮やかだったね」 智美「最後までこんな感じだったなー」ワハハ 佳織「来年はもう見られないと思うと少し残念かな」 ゆみ「私たちをなんだと思ってるんだ!」 京太郎「まるでいつもいちゃついてるみたいに!」 一同「……そのものじゃない」 京太郎・ゆみ「そんなはずは」 一同「それ!」 桃子「バカップルは置いといて、先輩たちの送別会もちゃんとやりたいっすね」 睦月「そうだね、盛大にやろう」 智美「それはちょっと恥ずかしいな」ワハハ 京太郎「今日はクラスで集まりますよね」 ゆみ「そうだな。さすがに今日はそっちに出る予定だ」 京太郎「それじゃ土曜日にやりましょう。精一杯送り出しますよ!」 智美「寄せ書きとか憧れるなー」ワハハ ゆみ「この人数で寄せ書きというのも難しいだろう」 智美「ちょうど四分割すればいいから書きやすいんじゃないか?」 ゆみ「そういうものかな。私も書いたことがないからよくわからないが」 睦月「その、出来ればそういう話は控えていただけると……」 智美「おお、ネタ潰ししてたら悪かったなー」ワハハ ゆみ「すまない、あまり気にしないでくれ」 睦月「い、いえ……」アハハ 京太郎(ハードル上がったな)ヒソヒソ 桃子(わざとかって感じっすね)ヒソヒソ 佳織(土曜日までに何か考えないと……)ヒソヒソ 京太郎「そうだ、せっかくだし記念写真でも撮りましょうか」 桃子「いいっすね。でもカメラはあるんすか? まあ携帯でもいいっすけど」 京太郎「携帯にセルフタイマーとかあるのか?」 桃子「結構あるっすよ。というか大体あるんじゃないすか?」 京太郎「マジかよ。全然知らなかった」 桃子「機械に疎いっすねー。それでも男の子っすか!」 京太郎「携帯は大抵女子のが詳しいだろ」 智美「盛り上がってるとこ悪いけどちゃんとカメラはあるぞー」ワハハ 佳織「用意いいね。卒業式だから持ってきたの?」 智美「いや、部費で買ったカメラだ」ワハハ 睦月「部費で!?」 ゆみ「いつの間に、というかどう誤魔化して買ったんだ」 智美「全国大会出場をアピールして押し通したんだ。いい順位なのに写真も残せないなんて恥だとか何とか」 京太郎「さっぱりわからないですけどさすが智美先輩!」 智美「もっと褒めるといいぞー」ワハハ 佳織「智美ちゃん、部費で買ったなら私たちに言っておこうよ」 智美「……ワハハー」 ゆみ「私たちまで誤魔化すな」ハァ 京太郎「それじゃタイマーセットしますよ。10秒です」 ゆみ「ああ」 京太郎「行きまーす」 ピッピッピッピピピピピ……カシャッ 智美「どんな感じかなー」 睦月「うん、よく撮れてますね」 桃子「このカメラの最初の写真が卒業式の集合写真っすか。もっとたくさん撮りたかったっすよー!」 智美「買うだけ買って忘れちゃってなー。まあ今日でデータがいっぱいになるくらい撮ろうじゃないか」ワハハ 佳織「いっぱいって何枚くらい撮れるの?」 智美「確か千枚ちょっとかなー」ワハハ 佳織「ちょっと多いよ!?」 智美「私たちが打ち上げに行くまで撮ってればきっと撮れるだろー」 京太郎「1分間に1枚どころじゃないんですが」 智美「まあなんとかなるさ」ワハハ ゆみ「いい時間だし、そろそろ私と蒲原は昼ご飯を食べに行こうと思うがお前たちはどうする?」 桃子「行くに決まってるじゃないっすか!」 佳織「もちろん行きますよ」 睦月「なかなか言われないのでこっちから切り出そうかなと思ってました」 ゆみ「そうか。それじゃあちょっと先に行っていてくれ。ちょっと京太郎と蒲原に用があるんだ」 京太郎「?」 睦月「時間かかります?」 ゆみ「いや、すぐに終わるよ。少しだけ待っててくれ」 桃子「了解っす」 佳織「わかりました」 京太郎「用ってなんですか?」 蒲原「私も残ってていいのか?」 ゆみ「あー、いやその、だな」チラッ 蒲原「……あー。京太郎とツーショット撮りたいんだな」ワハハ 京太郎「えっ?」 ゆみ「……」コクッ 智美「そんな顔真っ赤にするくらいなら、わざわざかしこまらなくてもこの後流れで撮ればいいじゃないか」 ゆみ「……部室にはもう来ないだろうから、京太郎と思い出を残して置きたいんだ」カアァァ 京太郎「ゆみさん……」ジーン 智美(聞いた私が馬鹿だったなー)ワハハ… 智美「待たせると悪いから速く撮るぞー」 ゆみ「あ、ああ」 京太郎「は、はい」 ゆみ「……」ドキドキ 京太郎「……」ドキドキ 智美「ほらほら、さっさとくっつけー」イラッ 京太郎「は、はい!」グイッ ゆみ「きゃっ」 智美「」パシャ 京太郎「どうですか?」 智美「こんな感じだなー」 京太郎「いいんじゃないですか?」 智美「それじゃ行こうかー……ゆみちん?」 ゆみ「……その、もう一枚だけ」 智美「え?」 …… … ――10分経過―― 智美「も、もうそろそろいいだろー?」グッタリ 京太郎「睦月部長たちをこれ以上待たせちゃ悪いですし……」 ゆみ「そ、そうだな。じゃあこれが本当に最後で」アハハ 智美「本当に最後だぞー」 ゆみ「もちろんだ」 智美「それじゃ撮るぞ」 ゆみ「ああ」クイッ 京太郎「ゆみさん?」オットト ゆみ「」チュッ 智美「」パシャ 京太郎「――な、ゆ、ゆみさん!?」カアァァ ゆみ「最後だし、ほっぺくらいいいだろう」カアァァ 智美「どんどん大胆になってたけど、こっちの身にもなって欲しいなー」ワハハ… 京太郎「なんというか慣れてきてましたね」アハハ… ゆみ「そ、そんなことはない。ほら行こう――」ガラッ 桃子・睦月・佳織「あ」 ゆみ「え?」 一同「……」 ゆみ「お、お前たち見てたのか!?」 桃子「いやー遅かったから気になったんすよ」アハハ… 睦月「見たら写真撮っててマズイかなーと思ったんですけど」アハハ… 佳織「好奇心に負けてズルズルと」アハハ… ゆみ「……こ、後輩にあんなところを見られるなんて」ガクッ 智美「気にするなゆみちん。正直今さらだから」ワハハ ゆみ「そ、そんなはずは……」チラッ 桃子「いやー」フイッ 睦月「その」フイッ 佳織「あ、あはは」フイッ ゆみ「くっ……」ガクッ 京太郎「ゆみさん。大丈夫です、俺がいますから」 ゆみ「京太郎ぉ」ギュッ 一同(こんなことしてるのになんでそんなはずはなんて言えたんだろう……) ………… ……… …… … ――加治木宅前―― ゆみ「まさかあんな風に思われていたとは……」 京太郎「意外でしたね」 ゆみ「知られていたのならあまり隠さなくてもよかったのかな」 京太郎「そうかもしれませんね。まあどっちにしろこれからは隠さなくてもいいじゃないですか」 ゆみ「そうだな。……家についてしまったか」 京太郎「はい。家でよかったんですか?」 ゆみ「ああ、どちらにしろ一度着替えなきゃいけないからな」 京太郎「あ、そうですね」 ゆみ「……こうやって君に送られるのも最後か」 京太郎「……はい」 ゆみ「今まではなんとなくしていたのに、出来なくなると思うと寂しいな」 京太郎「会えなくなるわけじゃないですし、すぐ慣れますよ。まあそれも寂しいですけど」 ゆみ「……そうだ。京太郎、第2ボタンをくれないか?」 京太郎「俺は卒業生じゃないですけど……」 ゆみ「いいじゃないか。私は卒業してしまうんだし」 京太郎「それもそうですね。よっと……」 ゆみ「ああ、いいよ。私が取る」モゾモゾ ゆみ「……ん、取れた」 京太郎「な、なんか恥ずかしいですね」 ゆみ「そうだな」フフッ ゆみ「京太郎、私の第2ボタンも貰ってくれ」 京太郎「え? でも女子のは縫い付けてあるじゃないですか」 ゆみ「ハサミくらいあるよ。ほらこれで」スッ 京太郎「そ、それじゃあ失礼します」 ゆみ「ああ」 京太郎「っと……」チョキン ゆみ「大切にしてくれよ」 京太郎「当然です。ゆみさんこそ俺のボタン大切にしてくださいね」 ゆみ「もちろんだ」 京太郎「でも珍しいですね。ゆみさんは写真もボタンも好きそうですけど、自分からはあんまり言い出さないのに」 ゆみ「……卒業が近くなるともっとああしておけばよかった、こうしておけばよかったと思うんだ」 ゆみ「今から戻ることは出来ないから、せめて写真とかボタンとか、形になるものを思い出として残しておきたいと思って」 ゆみ「……自分から言うのは少し恥ずかしかったけどな」カアァァ 京太郎「ゆみさん……」 ゆみ「悔いはあるけれど、京太郎と写真も撮れたし、ボタンも貰えた。これで大学生活も頑張れそうだ」フフッ 京太郎「……俺、毎日電話しますよ!」 ゆみ「ああ、ありがとう。君も高校生活を頑張れよ。2年間は長いようで短いから」 京太郎「はい。……ゆみさん、1年間ありがとうございました」 ゆみ「私のほうこそありがとう。まあ、ここから離れるわけじゃないんだがな」フフッ 京太郎「一応高校生活のけじめです」 ゆみ「そうか。……そろそろ準備しないと。またな、京太郎」 京太郎「はい。また」 ――大会会場―― 桃子「あ、ゆみ先輩! 今週も来てくれたんすか!?」 ゆみ「ああ、当たり前だろう? まあ少し遅れてしまったが」 桃子「京太郎の個人戦開始には間に合わなかったっすねー」ニヤニヤ ゆみ「べ、別にそういうわけでは」 桃子「そんな無理しなくていいっすよ」ニヤニヤ ゆみ「まあなんだ。電話はしたしな。間に合わなくて残念じゃないといえば嘘になるが……」 桃子「そ、そうっすか」エー 智美「ゆみちんの惚気けっぷりをなめちゃダメだぞ―」ワハハ 佳織「智美ちゃんも来てくれたんだ」 智美「もちろんだ」ワハハ 睦月「お二人ともありがとうございます」 ゆみ「気にするな。後輩の晴れ舞台を見るために来たんだから」 智美「団体戦の雪辱を果たすんだー!」ワハハ ゆみ「雪辱といっても4位だし十分立派じゃないか」 智美「ダメだぞゆみちんそんなこと言っちゃ。自分がそう言われて納得できたかー?」 ゆみ「む」 桃子「そうっす! 私は来年も4位に甘んじるつもりなんか微塵もないっすよ!」 佳織「私がもうちょっと振り込まなければなあ……」 桃子「や、天江宮永を相手に役満2回も和了ったかおりん先輩を責める人なんていないっすからね?」 佳織「でも……」 睦月「あの2人で対抗しあってたとはいっても、十分凄いことだよ? ほんとに」 ゆみ「妹尾は相変わらずのようだな」 智美「これでこそ佳織ってかんじだなー。でも個人戦まで引きずっちゃダメだぞ」ワハハ 佳織「それは大丈夫。みんなに余計な心配かけたくないから」 睦月「うん。その意気」 ゆみ「それでその……」 桃子「なんすか?」ニヤニヤ ゆみ「きょ、京太郎の様子はどうだろうか」 桃子「ようやく本題に入ったっすね!」 ゆみ「ほ、本題とはなんだ。私は別にただ後輩の応援に来ただけで」 智美「来るときに途中経過出てたと思うけど見なかったのかー?」ワハハ ゆみ「……怖いじゃないか」ボソッ 智美「ゆみちんは可愛いなー」ワハハ 睦月「京太郎くんは……あ、ちょうど映るみたいですね。見てください」フフッ ゆみ「あ、ああ」ビクビク アナ『ついにオーラスを迎えたこの卓。現在総合1位の下家選手と総合3位の須賀選手がトップを争っています』 藤田『下家の総合1位はほぼ確定だが、須賀は4位との差が小さい。須賀はなんとしても勝ちたいだろうな』 アナ『その須賀選手はなかなかの好配牌。他家と比べても手が速そうです』 藤田『打点も悪くない。1位も十分狙えそうだな』 ゆみ「全国圏内じゃないか!」 睦月「はい。京太郎くん頑張ってますよ」 佳織「凄いですよね。後はここで勝つだけです」 桃子「私たちも負けていられないっすね!」 智美「ちょっと気が早いぞ。まずは応援だ」 ゆみ「頑張れ、京太郎くん……!」ギュッ ………… ……… …… … --------------------------------------- 京太郎「ツモ! 3000・6000!」 アナ『試合終了ーーー! オーラスで須賀選手が下家選手を逆転! トップで終了です!』 京太郎「~っしゃあ!!」 下家「あー負けちまったか。須賀、おめでとう」 京太郎「ついにリベンジが果たせました」アハハ 下家「総合順位じゃまだ俺が勝ってんだからな。借りは全国で返す」 京太郎「俺も今度は総合順位でも勝ってみせます!」 下家「言うようになったじゃねえか。それじゃ全国でな」 京太郎「はい!」 スタスタスタ… 京太郎(……試合前は来てなかったけど、ゆみさん来てくれてるかな) 京太郎(多分全国も決まっただろうし、ちゃんと言わないとな) --------------------------------------- 桃子「全国行きほぼ決まりっすね!」 佳織「京太郎くん凄い!」 睦月「誰よりも頑張ってたもんね。報われてよかった」 智美「卒業してからも頑張ったんだなー」 ゆみ「京太郎くん……!」ウルッ 智美「ん? ……ゆみちん、京太郎のところへ行って来たらどうだー?」ワハハ ゆみ「い、いやしかし卒業した私が今の部員より先に行くわけには……」ウルッ 睦月「気にしないでください。ほら、私たちは私たちの決勝の準備とかありますし」 佳織「それに私たちはおめでとうっていう機会はいくらでもありますから」 ゆみ「でも……」グスッ 桃子「というかあれっすよ。決勝を控えてる私たちの前で惚気けられるのもちょっと」 ゆみ「だ、誰がそんなこと」グスッ 智美「まあ既に泣いてる時点で説得力はないなー」ワハハ ゆみ「うっ」 桃子「ほら、行ってくるっす。京太郎も待ってるっすよ」 ゆみ「……わかった。ありがとうみんな」タッタッタッ 智美「まったく、付き合ってるんだからあんなに躊躇しなくていいのになー」ワハハ 佳織「大学生になってもやきもきさせられるところは変わらないね」フフッ 桃子「ゆみ先輩らしいっすよ」 睦月「真面目だよね。私たちのことなんて気にしなくていいのに」 智美「まあ本当に気にしないで目の前でやられてもそれはそれで困るけどなー」 睦月「それはそうですね」クスッ 睦月「……さあみんな、ここからは切り替えて、京太郎くんに負けないように私たちも決勝がんばろう!」 一同「おー!」 京太郎「よし! 全国決まってた! 結果見ると安心するなー」ホッ 京太郎「次は控室で応援を――」 ゆみ「京太郎!」タッタッタッ 京太郎「ゆみさん!? 来てくれてたんですか」 ゆみ「もちろんだ……まあ、少し遅れてしまったが」 京太郎「それでもすげー嬉しいです!」 ゆみ「ん、そうか。京太郎、全国出場おめでとう」 京太郎「ありがとうございます! ……その、ゆみさん、先に謝っときます。ごめんなさい」 ゆみ「うん? どうした?」 京太郎「……ゆみ」 ゆみ「!? な、なんだどうしたいきなり!?」ドキッ 京太郎「俺、全国に出られたら言おうと決めてたことがあるんだ」 ゆみ「う、は、はい」ドキドキ 京太郎「俺もプロを目指すよ。ゆみの隣にずっといられるように。ゆみと同じ大学に行って」 ゆみ「!」 京太郎「今まではその、自分に自信がなくてそんなこと言えなかったけど、やっとゆみと同じだけの結果を残せたから」 京太郎「ずっとゆみと同じ道を歩いて行きたいんだ。……今の俺はまだ後ろにいるけど、いつか追いつきたいし、追い越したい」 京太郎「だから、これからもずっと一緒に頑張りたい! ダメだって言っても追いかけるけど、出来れば認めてほしい」 ゆみ「……敬語を使わなくなったのも、これでようやく私と同じところに立てたとか思ったからか?」フフッ 京太郎「うっ。は、はい。その、嫌でしたらもちろんやめますので……」 ゆみ「もっと自信を持って欲しいな。呼び捨てでいいなんて前にも言ったろう?」 京太郎「そ、そうで……だったっけか」 ゆみ「まあその、驚いたし多分顔も真っ赤になっていると思うが、直に慣れるから気にしないでくれ」カアァァ 京太郎「わかった」 ゆみ「それでプロを目指すんだな。そんなこと、私が認めるも認めないもないだろう」 京太郎「いやでも……」 ゆみ「うん、まあ言いたいことはわかるよ。……実を言うと、私も想像していたんだ」 京太郎「え?」 ゆみ「京太郎もプロを目指してくれたらいいなって私も思っていたんだ」 ゆみ「学生の間だけじゃなくて、大人になってからもずっと同じ道を歩いていけたらって」 京太郎「ほ、本当に!?」 ゆみ「ああ、だから君がそう言ってくれて、おんなじことを考えていたんだなって思うと嬉しかったよ」フフッ 京太郎「……ゆみ!」ガバッ ゆみ「ひゃぅ!? な、何を!?」ワタワタ 京太郎「俺頑張るから! とりあえず全国で入賞できるように応援しててくれ!」ギューッ ゆみ「……うん、応援も出来るだけ行くようにするよ」ギュッ 京太郎「いや、それはお金がかかるでしょうから無理しなくても」 ゆみ「なんでそこだけ現実的になるんだ」ハァ 京太郎「抱きしめたらちょっと冷静になって来たんですけど、そしたら恥ずかしくなってきたので少し現実逃避を」 ゆみ「今さら遅い。だからもう少しこのままでいてくれ」 京太郎「……いや、でもいつものパターンだとこの辺りで」 ゆみ「蒲原たちか? 決勝を控えてるんだからいくらなんでも――」チラッ 智美・桃子・睦月・佳織「あ」 京太郎・ゆみ「え」 一同「…………」 ゆみ「お、お前たちもうすぐ決勝だろう!? なんでここにいるんだ!」 桃子「いやーこんなの放置して行ったら麻雀に身が入らないっすよ」 睦月「むしろ見たほうが落ち着くかなと……」 佳織「まあその、そういうわけで……」 智美「面白そうだったからなー」ワハハ ゆみ「くっ、何故私はもっと我慢できなかったんだ!」 京太郎「お互いもっと忍耐力付けないとダメだな」アハハ… 桃子「いやいいんすよ。そろそろ見るのが楽しくなってきたっす」 ゆみ「うるさい!」 睦月「藪蛇みたいだし、そろそろ会場に行こうか」アハハ 佳織「そうだね。遅れたら大変」 桃子「京太郎、先輩たち、応援頼んだっすよー!」 京太郎「知るかー!」 智美「ダメだぞーちゃんと応援しないと」ワハハ ゆみ「おまえが言うな!」 智美「それじゃ控室に戻ろうか。先に行ってるぞー」ワハハ ゆみ「はぁ、まったく何度目だこのパターンは」 京太郎「ごめんな。ゆみを見ると我慢が出来なくて」 ゆみ「それは私も一緒だ。もっと耐えられればいいんだが」 京太郎「それじゃ2人とも反省しないと」アハハ ゆみ「ああ、そうだな」フフッ 京太郎「そうだ。麻雀部のほうはどう?」 ゆみ「夏大のレギュラーになりたかったんだが、さすがに甘くはなかったよ。美穂子に先を越されてしまった」 京太郎「福路さん1年でレギュラーになったのか……」 ゆみ「ああ、風越のキャプテンは伊達じゃないな。まあ個人戦でいい成績が残せるように頑張るよ」 京太郎「大学はやっぱり厳しいのか?」 ゆみ「そうだな。挫けそうなこともあるよ。でも……」 京太郎「でも?」 ゆみ「京太郎もプロを目指すと言ってくれたから、もうそんなことは言ってられないな。情けない姿は見せられない」 京太郎「そんな気にしなくていいのに。そういうときは俺が支えるよ」 ゆみ「ありがとう。でもこれは私の意地の問題だから」 京太郎「そっか、なら頑張れ。俺もすぐ追いつけるように頑張るし、つらかったらいつでも頼ってくれ」 ゆみ「ああ、ありがとう。……じゃあ頑張れるおまじないでもしてもらおうかな」 京太郎「え?」 ゆみ「ん」メヲツブル 京太郎「……もう」チュッ ゆみ「うん、これで次に君に会うまで頑張れそうだ」フフッ 京太郎「そんな何ヶ月も会わないわけじゃないのに」 ゆみ「会うごとにしてもらったほうがおまじないも強力になるだろう」 京太郎「そんなもんなのか」 ゆみ「そういうものだよ。プロになれるように頑張るんだからいくらあっても足りないさ」 京太郎「そっか。俺も頑張らないとな」 ゆみ「ああ、一緒に頑張ろう」ニコッ ─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─◆─ えり『グランドマスター杯いよいよ開幕です!』 咏『小鍛治プロはいつこのタイトル失冠するんだろうねー。知らんけど』 えり『それは本当にわかりませんねー』 えり『小鍛治プロを記念して作られたタイトルですから別の人がならないとってのもあると思うんですけど』 咏『小鍛治プロが無理矢理出場させられて当然のように初代王者になったけど、正直何考えてんだろうって思ったよ』 えり『3年ほど前からどちらか一方が小鍛治プロの点を上回れば勝利という変則的なタッグ戦になりましたけど』 えり『小鍛治プロは依然として圧勝してますね』 咏『タッグがアナウンサーだからって、小鍛治プロにとっちゃその程度ハンデにもならないさ』 えり『タッグ戦だと勝手も違いますしねー』 えり『しかぁし! 今回の相手は麻雀界きってのおしどり夫婦! タッグ戦はお手の物!』 えり『小鍛治プロはこの2人も今まで同様退けるのか!?』 咏『……麻雀はともかく、盤外戦術的には敗北するかもねぃ。知らんけど』 京太郎「」タン ゆみ「」タン 恒子「」タン 健夜「」タン 京太郎「」チラッ ゆみ「」チラッ 京太郎「」タン ゆみ「ロン。3900」 健夜「ちょっと審判! またあの2人目を合わせてたよ!? イカサマじゃないの!?」ガタッ 審判「そ、そう言われましても本当に目を合わせただけですので……」 恒子「諦めなすこやん。そういう夫婦ってのはいるもんだよ」 健夜「卓上の麻雀牌がわかるならともかく、目を合わせると相手の欲しい牌だけがわかるなんてありえないよ!」 恒子(すこやん、そっちのほうがありえないからね) 京太郎「すみません、小鍛治プロ。でも本当に合図出したりとかはしてないんです」 ゆみ「そうなんです。目を合わせたるとなんとなくわかるってだけで確信を持ってるわけでは……」 健夜「合図なんて出してないのはわかってるけど認めたくないの!」 京太郎・ゆみ「?」 恒子(あー若さって怖いなー) 健夜「……再開しようか。中断させちゃってごめんね。でも絶対負けないから!」 京太郎・ゆみ「はい、私たちも負けません!」 ……… …… … 京太郎「あーやっぱ強いな小鍛治プロ」 ゆみ「そうだな。2人がかりでも全然届かなかった」 京太郎「うん、でも何も出来ないわけじゃなかった」 ゆみ「私たちも少しは成長してるのかな」 京太郎「きっとそうだよ。もっと強くなって2人で一番を目指そう」 ゆみ「ああ、これからも一緒にな」 イチャイチャ 健夜「……なんだろう。勝ったのに全然喜べない」 恒子「すこやん! 勝者は勝者らしくしてないとダメだよ!」 健夜「わかってるんだけど……」 イチャイチャ 健夜「……つらい」ウゥ… 恒子(開始前にやってたらすこやん負けてたかも……)アハハ 健夜「宮永さん、ちょっと聞いてよ!」シクシク 咲「どうしたんですか急に」 健夜「それがさあ……あ、生一つ」 咲「私はウーロンハイで。それでなんですか?」 健夜「今日グランドマスター杯ってあったの知ってる?」 咲「はい、もちろん。相変わらず圧勝でしたね」 健夜「まあ結果的にはそうなんだけど……」 咲「あ、もしかして途中でサマとか言ってたやつですか? あれは違いますよ」 健夜「うん、それはわかってるの。わかってるんだけど認めるのが辛くて……」 咲「確かに牌が見えてるならともかく、目を合わせたらお互いの欲しい牌がわかるなんて信じられないですよね」 健夜「そう、そうなんだよ! 独り身にはそんな通じあってるところ見せられるのはキツイんだよ!」ゴクゴク 咲「……そうですね」ピキッ 健夜「それで対局の後、あの2人何してたと思う?」 咲「どうかしたんですか?」 健夜「負けたのにすっごく爽やかなんだよ! 少しは成長したかなとかもっと頑張って2人で1番目指そうとか!」 健夜「ちょっと私には厳しいものがあって」 咲「……へぇ」ピキッ 健夜「麻雀界きってのおしどり夫婦とは聞いてたけどあんなに仲良かったんだね……見てたら眩しくてもう……」 咲「……」ブチッ 健夜「?」 咲「」ゴッゴッゴッゴッ 咲「」ダンッ 健夜「み、宮永さん……? い、一気飲みはよくないよ……?」 咲「小鍛治プロ」 健夜「は、はい」ビクッ 咲「私が京ちゃ……須賀プロと幼なじみだったのって知ってます?」 健夜「う、うん。だからこそ今日呼んで……」 咲「私は京ちゃんのこと好きだったんですよ。いや正確に言うと今も好きなんです」 健夜「えっ」タラー 咲「それに気づいたのは京ちゃんと加治木さんが付き合い始めたときからだったので、もう手遅れだったんですけど」 健夜「そ、そうなんだ」ダラダラ 咲「それで京ちゃんとは幼なじみの関係のままで、まあ仲はいいので良くメールしてるんです」 咲「昔みたいに毎日とは行きませんけど、2日に1回くらい」 健夜「な、仲いいんだね」ダラダラ 咲「メールの中身は大抵なんてことない日常のやりとりなんです」 咲「でもだからこそ、加治木さんとの惚気話が送られてくるんですよ。何度も何度も何度も何度も」 健夜「へ、へぇ……」ダラダラ 咲「小鍛治プロ」 健夜「は、はい!」ビクッ 咲「私が何年間この生活をしていると思います?」 健夜「い、いえそこまでは……」ダラダラ 咲「わからないですよね?」 咲「その私に向かってたった1日、それも対局と前後含めた数時間一緒にいただけで……小鍛治プロはなんて言いましたっけ?」 健夜「い、いえその……す、少し辛かったかなあと」ア、アハハ… 咲「……はい、別にそれでいいんですよ。気持ちはわかりますから。もっと素直な気持ちを言ってください」 健夜「み、宮永さん……! ありが――」 咲「代わりに、私の話も聞いてくださいね」ニコッ 健夜「」 ………… ……… …… … ――翌日―― 恒子「すこやん、昨日はあの後宮永プロ呼び出したんだって? ダメだよ愚痴言いたいからって若い子連れ回しちゃ……すこやん?」 健夜「ゴメンナサイ。 アノクライデ クルシイ ナンテイッテ ゴメンナサイ。ジブンガ ワルイノニ モテキガコナイ ナンテイッテ ゴメンナサイ」ブツブツ 恒子「す、すこやん? どうしたの?」 健夜「あ、こーこちゃん。もう私結婚できなくて辛いなんていわないよ」 恒子「ど、どうしたの!? 昨日何があったの!?」 健夜「私なんてまだまだだったんだね。私ごときが幸せなカップルを見て辛くなるなんて甘かったよ……」 恒子「よくわからないけどすこやんが結婚諦める理由にはなってないと思うよ!? すこやん正気に戻って!!」 健夜「あははははー……」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3890.html
京太郎「こんちはー、って誰もいない?」 バサッ 京太郎「ん?また部長が寝てんのか?」 咲「すー……すー……」 京太郎「なんだ咲か。寝相悪いな、布団落ちてんぞ」 咲「ん……むぅ……」 京太郎「ん?Kちゃんぬいぐるみ抱いて寝てるのか。つーか学校まで持ってきたのかコイツ」 咲「んん……京ちゃん……」 京太郎「……なんだよ」 咲「……カン……りんしゃんかいほー……飛んだ」 京太郎「夢の中でもやってんのかよ。このポンコツめ」プニプニ 咲「あぅ……すー……すー」 京太郎「ほっぺ突っついてるのに起きねーな……結構やわらかいな」 咲「……京、ちゃぁん……」 咲「行か……ないで」 京太郎「うん?」 咲「置いて……かないでよぉ……一人……やだよぉ……」 京太郎「……安心しろよ」手握る 京太郎「お前は一人じゃないし、俺もお前を置いてくようなことはしねーよ」 咲「すー……すー……」 京太郎「ったく眠り姫ってか……ゆっくり寝てろよ咲。一人にはしないからな」 咲「……えへへ……京ちゃん……大好き……」 京太郎「そりゃどーも……俺もだよ」 その後、二人が同じベッドで寝ていたことによりひと波乱があったとか カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3317.html
玄「さすがですね京太郎君。それでそのいいおもちの持ち主は?」 京「それはあなたです」 玄「え?」 京「それではおもちを堪能させてもらいますね」 京「めっちゃやわらけぇ」モミモミ 玄「ぁん///やめるのです京太郎君」 京「大きさは和や神代さんに比べたらやや劣りますがこれも立派なおもちですよ」モミモミ 玄「ダメです京太郎君。それ以上は」 京「はりも弾力もありますし感度もこの通り良好ですよ」 京「それでは味のほうもたしかめてみますね」レロレロ 玄「ひゃん」 京「おいひいれふよ」チュー 玄「らめぇ」 京「でも乳首のほうはびんびんですよ」 玄「でもこれ以上は///」 京「玄さんだって今までいろんな人にやってきたことでしょう?」 玄「そ、それは」 京「良質なおもちの研究のためですからがんばってください」 京「玄さん感度がいいから攻めてて楽しいです」 玄「ぁ、いやぁ」 京「じゃあそろそろスパートかけますね」 玄「ら、らめええええええええええええ」ビクンビクン 京「どうでしたか玄さん?」 玄「はぁはぁ」 京(ちょっとやりすぎたかな?俺ももう我慢できそうにないし抜いてくるか) 京「それじゃあ今日のおもちのレポートは明日提出しますね」 玄(おもちを攻められたらこうなるなんて…) 玄「ぁん」モミ 玄(気持ちいい) 玄「ん///」モミモミ 玄(止まらない。でも自分でやるよりも・・・) 玄(なんか下のほうも熱くなってる)クチュ 玄(すごい濡れてる///) 玄「あん、はぁん、ひゃあ」クチュクチュ 翌日 京「こんにちわ玄さん。レポート書いときましたよ」 玄「…」 京(やっぱり昨日強引にやったから怒ってるのかな?) 京「玄さん昨日はやりすぎちゃってすいません」 玄「…」 玄「須賀君」 京「は、はい」 玄「昨日から体がうずいて仕方がないのです」 京「え?」 玄「責任を取って満足させるのです」 2人は幸せなセクロスをして終了 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/564.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1340795679/ 清澄高校 下校時刻 優希「ふぃー。」 京太郎「お、どした優希?お疲れだな。」 優希「ん。なんだバカ犬かぁ」 京太郎「バカとはなんだバカとは」 京太郎「コレでも心配してやってんだぞ?もっとこう...何かあるだろ」 優希「うむ。くるしゅうないぞ!」 優希「褒めてつかわすんだじぇ!」 京太郎「大体オレは人間だっつーの。ひどい奴だな」 優希「うむ。そのご主人様に対する心がけは良し」 優希「少し部活で疲れてお腹空いただけだじぇ」 京太郎「なるほどな。まぁわからんでもないが」 京太郎「下校時刻だからなぁ。ここんとこ練習もハードだし」 優希「そうだ!この後どーせ暇なんだろ」 優希「寂しい寂しい京太郎のために私が一緒に帰ってやるんだじぇ!」 京太郎「何で決めつけんだよ!一緒に帰る女子がいるかもしれないだろうが」 京太郎「オレだって健全な男子高校生なんだぞ」 優希「自分で言って虚しくならないのかー?」 京太郎「うるせぇよ!察してくれよ!」 優希「ふっふっふ。こんな美少女と帰れるなんて神に感謝するんだじぇ!」 優希「寂しい京太郎に舞い降りた天使だじょ」 京太郎「へいへい。んじゃ少し準備してくるから天使様は下駄箱で待ってろ」 優希「待たせるとは生意気な!40秒で支度してこい!」 京太郎「天空の城でも探すのかよお前は…。」 京太郎「とりあえずまた後でな」テクテク …… 優希「遅いんだじぇ」 優希「全く犬のくせにご主人様を待たせるとは」 優希「躾がなっとらんじょ!」 優希「まぁ可哀想なやつだし?ご主人様としては犬の面倒見るのは当たり前なんだじぇ」 優希「そう。これは義務!決して下心なんかないんだじょ!」 優希「…ふふっ///」ニマニマ …… 京太郎「んーと。これで忘れもんないな」 京太郎「うわっ!やべぇ結構時間立ったなぁ。」 京太郎「優希が拗ね始める前に早く行かないとだな」 京太郎「しかしこうやってみると犬だよなぁほんと…」 京太郎「自分でも思うあたりオレってダメな奴だわ」 京太郎「まぁ別に嫌な気はしねーんだけどさ」タッタッタッ 下駄箱 京太郎「ふぅ。待たせたな」 優希「おう!待たされたじぇ!」 京太郎「どういう返しだよお前。」 優希「さぁ、か弱いレディーを家まで送るんだじょ」 京太郎「どこにいんだよ、そのか弱いレディーってのわ」キョロキョ 優希「目の前だじぇ!」 京太郎「」 優希「目の前だじぇ!」 京太郎「なんで2回言ったんだよ。聞こえてるっつの」 優希「こんなに可愛い優希ちゃんがこんな時間に一人で帰ったら」 優希「攫われてしまうんだじょ!」 京太郎「はぁ…。そうなんスか」テクテク 優希「京太郎には犬としてご主人様を送り届ける義務があるんだじぇ!」 優希「ってあれ?京太郎ー?」キョロキョロ 京太郎「おーい。バカやってないでさっさと帰るぞー」スタスタ 優希「おい!置いてくな京太郎ー!」タッタッタッ 帰り道 京太郎「しかし練習も大変だなぁ」 京太郎「しかも咲筆頭にみんなレベル高いし」 京太郎「オレなんかレベル違いすぎて蚊帳の外だぜ。ただでさえ肩身が狭いってのに」 優希「んー。まぁ京太郎が弱いのはともかくとして」 優希「確かにハードなのは認めるんだじぇ…」 優希「私のタコパワーも切れかける寸前だじょー」 京太郎「おい、失礼だろ!と言いたいトコだが反論できないよなぁ」 優希「まぁお前には私のタコスを作るという立派な使命があるからな」 優希「誇りに思うがいいじょ」 優希「正直学食のタコスより京太郎のが美味しいんだじぇ」 京太郎「とある執事様に教え込まれてるからなぁ」 優希「さらにこれからタコス作りのレベルを上げるんだじぇ!」 京太郎「オレは調理部じゃねぇっての…」 優希「でも京太郎がいてくれるから頑張れる人もいるんだじぇ」 優希(例えば…私とか…) 京太郎「そーだな。それでこんなオレでも役に立ててるからな」 京太郎「誰かに必要とされる。そんな素晴らしいことはないさ」 優希「京太郎……」 京太郎「あー。何かタコスとか聞いてたら腹へってきたな」 優希「コンビニでも寄って行く?」 京太郎「ん。そうだな、そうするか」 ウィーン <イラッシャイマセー 京太郎「さて、アイスアイスっと…」 優希「タコスは?」 京太郎「そんなもんコンビニに有るわけ無いだろ…」 優希「ぶー。いつになったら日本は時代に追いつくんだじぇ」 優希「うぅ…私の体はタコスをこんなに求めているのに…」 京太郎「ジャンキーかよ。変な目で見られるからやめときなさい」 優希「さっすが京太郎!結婚してくれ!」 京太郎「はいはい。明日にでも市役所行きましょうねー」 京太郎「いいからさっさと選べよー」 優希「んーむ。新発売が2種類…」 「三尋木プロ考案 全てがわかんねーフレーバー」 「藤田プロ考案 カツ丼フレーバー」 優希「よっし!。このカツ丼フレ」ガシッ 京太郎「隣のしろくまアイスにしときなさい。いいこだから。」 ウィーン <アリガトウゴザイマシター 優希「うわ、暑いじょ…」 京太郎「言うな言うな、夏だからな。ほい、アイス」 優希「おぁ。ありがとうだじぇ!」 京太郎「何だちゃんとお礼言えるんだなお前」 優希「失礼な!淑女に向かってなんてことを!」 京太郎「よしよし。いいこいいこー」ワッシャワッシャ 優希「ふぁっ」/// 京太郎「ん?どした?顔赤けーぞ」 優希「な、何でもないじぇ!」/// 京太郎「そか?まぁなら気にしないけど」 京太郎「大方、腹でも出して寝て風邪でも引いたんだろー?」 優希「生意気な犬だじぇ!そこになおれ成敗してくれる!」 京太郎「怒るってことは図星なんだろー?」ニヤニヤ 優希「うるさいうるさい!」 優希「………ばか。」 京太郎「ん?」 優希「全く鈍感な犬を飼うと苦労するじぇ…」ヤレヤレ 京太郎「あれ?もしかしてバカにされてる?」 優希「それよりも!アイスが溶けちゃうじょ?」 京太郎「お、そうだったそうだった。俺のガツンとみかんが…」ガサガサ 優希、京太郎「うめぇ!」 優希「やっぱ夏はこれだじぇー」 京太郎「確かに。コレは夏じゃないと味わえないよなぁ」 京太郎「しっかし夏だよなぁもう」 優希「だじぇ。日差しもきついんだじょ」 優希「お肌のお手入れが大変なんだじぇ…」 京太郎「あー確かに女子はそれがあるもんなぁ」 京太郎「まぁ麻雀部は日焼けの心配は無いだろ」 優希「でも暑いのには変わりないじぇ」 京太郎「まぁ、2,3ヶ月の辛抱だ頑張って耐えるしかないさ」 京太郎「夏なぁ…」 京太郎「優希は夏といえば何だ?」 優希「夏…んー」 優希「そりゃ、やっぱり海だじぇ!」 京太郎「ほぅ。スイカ割りとか砂のお山か?」 優希「はぁー。全く京太郎はそれだから京太郎なんだじょ」 優希「私の水着姿でビーチの男どもを悩殺してやるに決まってるんだじぇ!」 京太郎「いやいや、どう考えても反応するのは大きなお友だちだろ…」 優希「なら、京太郎は?」 京太郎「オレか?んー」 京太郎「そうだなぁ。祭りとか海とかもあるけど、ホラーとか夏ぽくないか?」 優希「うっ。ホ、ホラー…?」 京太郎「やっぱ夏になると見たくなるよなホラーもの」 京太郎「こうクーラーみたいに外部からじゃなくて内面から冷やす!みたいな」 京太郎「まぁ、お前みたいなおこちゃまには無理だろうけどなー」 優希「なっ!馬鹿にするんじゃないじぇ!」 京太郎「お、平気なのか?意外だな」 優希「あ、当たり前だじぇ!タコスかけてもいいじょ!」 京太郎「ほぉ…強気だな」 優希「おばけ何て全然怖くないじぇ!」 京太郎「!」 京太郎「そうだ、優希は今週末暇か?」 優希「日曜?たぶん何もないんだじぇ」 京太郎「そうかそうか。ならウチ来るか?」 優希「へっ?」/// 京太郎「すげぇ怖いと評判の映画を友達から借りててさ。そこまでお前が平気って言うなら」 京太郎「一緒に見ないか?」 優希「あ、あーそういうことか焦ったじぇ」 京太郎「?」 優希「な、何でもないじょ!」/// 京太郎「んで、どうする?来るのか?」 優希(ホラーかぁ…気が進まないじぇ、でも!) 優希「仕方ない。寂しい京太郎のためにこの優希ちゃんが相手してやるじぇ!」 京太郎「んじゃ、約束な。お、良い感じに優希の家の前じゃん」 優希「お、もうついたか。エスコートご苦労であったな」 京太郎「はははっ。有り難き幸せに御座います」 優希「京太郎には似合わないじょ…」 京太郎「なんでだよ!せっかくノってやったのに!」 優希「ワハハ。修行が足りんないんだじぇ!」 京太郎「全く失礼な奴だわ。よし、それじゃーな」テクテク 優希「あっ…」 優希「き、京太郎!」 京太郎「んー?なんだ?」 優希「あ、あの…えっと」 優希「送ってくれて…その…ありがとうだじょ」/// 京太郎「ん。そうやって素直にしときゃ可愛いのにな」 優希「!」 優希「な、何言ってるんだじぇ!」/// 京太郎「わはは。あ、約束忘れんなよ!じゃーなー」テクテク 優希「そっちこそ覚悟しとくんだじぇー!」 優希「…」 優希「えへへ…」/// その夜 片岡宅 優希「んー」ゴロゴロ 優希「んー」ゴロゴロ 優希「えへへ…」/// 優希(家かぁ…思えば初めてだじょ) 優希(ホラー苦手だけど、チャンスだししかたないじぇ) 優希(それにしても京太郎色々言いながらも家まで送ってくれたし) 優希(やっぱり優しいんだじぇ…)/// 優希(普段は幼馴染の咲ちゃんやおっぱいののどちゃんに遅れを取ってる分) 優希(ここは負けられないじょ!) 優希(服何着ていこうかなぁー) <ウンメイガーマワリダスー♪ 優希「お、メールだじょ」 「京太郎1件」 優希「京太郎だっ」バッ 京太郎:遅くに悪い。 :日曜昼からでいいか? 優希「なるほど、予定確認か」 優希「ふむふむ、それでいいんだじょっと送信!」 京太郎宅 <コイノリンシャンカイホー♪ 京太郎「お、返信早いなアイツ」 京太郎「なになにー。おし、大丈夫だな」 京太郎「わかった。腹出して寝るなよ?おやすみっと送信」 京太郎「さてと、俺も寝るかな-」 片岡宅 <ジブンノチョッカンヲシンジテー♪ 優希「お、京太郎だ」 優希「な、腹なんか出してないじぇ!あの犬め憶えておけよぉ…」 優希「全く…」 優希(もう、寝るのかな…少しメールしたいなぁ) 優希「いや、迷惑かもしれないしここは気配りできる女アピールを…」 優希「おやすみだじぇ!っと」 優希「ふふふ///おやすみ京太郎ー」 京太郎宅 <コイノリンシャンカイホー♪ 京太郎「zzz」 当日 <ピンポーン 優希「頼もう!」ガララッ 京太郎「お前は道場でも破るのかよ…」 優希「おっす京太郎!おはようだじぇ」 京太郎「おう、おはよう優希」 優希「ふふん」キリッ 京太郎「なんだよそのドヤ顔」 優希「私服の私を見られて幸せだろう?」 京太郎「あぁ、そういやそーだな」 京太郎(ショーパンにワンピか一見子供じみた服装ながら) 京太郎(上に羽織ったボレロ…) 京太郎(中々可愛いじゃん) 優希「何か言うことはないのかー?」 京太郎「ん。よく似合ってるよ。ワンピもボレロも可愛いぞ」 優希「!」 優希「わ、わかればいいんだじぇ」/// 京太郎「なんだそりゃ。まぁいいや」 京太郎「あ、優希。悪いんだけどさ」 京太郎「飲み物とか準備してくるから先に部屋行っててくれるか?」 京太郎「階段上がって突き当りだから」 優希「了解したじぇ!丁重にもてなせよー?」 京太郎「はははっ了解。んじゃ後でな」 優希「えっと、突き当り…」トテトテ 優希「ここか!」バーン 優希「おぉ、男の部屋だじぇ…物が少ないじょー」 優希「殺風景だじぇ…これが京太郎の部屋…」 優希(うーっ。落ち着かないじょ) 優希「あ、ベッド…」ギシッ 優希(ここで京太郎が寝てるのか…) 優希「…」 優希「……」チョコン 優希(ちょっとだけ…少し横になるだけ…)モゾモゾ 優希(京太郎の匂いがするじょ…) 優希「まくらまくら…」モゾモゾ 優希「はふぅ」 優希「えへへ」///ゴロゴロ 京太郎「よし、こんなもんか。さっさと行かないと優希が拗ねるな」 京太郎「…」テクテク 京太郎「悪い待たせたー」ガチャッ 優希「!」ババッ 優希「は、入るならノックくらいするんだじぇ!」/// 京太郎「いやここオレの部屋だろ…」 京太郎「ん?お前また顔赤くね?」 優希「べ、別に赤くなんかないじぇ!」 京太郎「そか?熱とかないよなーどれどれ」ピトッ 優希「えぅ…」/// 京太郎「良かった熱はないみたいだな」 優希「…だからそう言ってるんだじぇ」 京太郎「はいはい。んじゃ映画見ますかねー」 優希「ところで怖いDVDってなんなんだじぇ?」 優希「リ◯グとか◯怨とかか?」 京太郎「いや、出してる会社はすごいマイナーなんだけどな」 京太郎「割りとそのスジでは有名なやつらしい」 優希「ゆ、有名な…?」ゴクリ 京太郎「なんでもアラフォーアラフォーと誂われたアラサーの生霊に」 京太郎「様々な女性が復讐される内容だそうだ」 優希「なんかそれはホラーとは違うベクトルの怖さの気がするじぇ…」 京太郎「それがまたマイナーな会社ながら演出が凝ってて怖いと評判なんだとさ」 京太郎「ふふふ…怖いのか?」 優希「こ、怖くなんかないじぇ!笑いながら見てやるわ!」 京太郎「どこまで耐えられるかなー」 京太郎「よし、再生っと」pi … これは本当にあった話 月の明るい夜、そいつはやってくる 復讐のために… … 京太郎「おぉ。中々雰囲気あるじゃん!」 優希「う、うん…」 <ナ、ナニガオキテイルノッ! <ワカンネー、スベテガワカンネー <レジェンドノコノワタシガコンナトコロデ… 京太郎「やっぱ美女がやられるってのは王道だよなぁ」 優希「…」ブルブル 京太郎「だ、大丈夫か優希?」 優希「へ、平気だじょ…」ソッ 京太郎(思いっきり人の服の裾掴んでるじゃねぇか…) <ナ、ナンナンダシ!カナチャンハナニモシテナイシ! <ワハハーニゲロー <ウムッ 京太郎「おー次々やられてるな」 京太郎「そろそろ犯人来そうだなこれは…」 優希「うぅ…」 <イ、イキドマリ・・・ニゲラレナイ! <アラサァァァァダヨォォォォ <ウ、ウワアアアアア! 優希「いやぁっ!」ギュッ 京太郎「おわっ!」 京太郎「急に抱きついてどうしたんだよ優希!」 京太郎「ってお前…」 優希「グスッ・・ヒックッ…」ギューッ 京太郎「あらら…」 京太郎「…はぁ。」 京太郎「なんだよ。やっぱ怖いんじゃねーか」ナデナデ 優希「こ、こわく…ヒック……ないもん…グシュ」 京太郎「ぼろぼろじゃねぇかよ」 優希「こ、これは汗だもん…グスッ・・」 京太郎「全く…よしよし」ナデナデ 優希「グスッ…」 京太郎「やれやれ」ナデナデ 優希「グシュ…」/// … 京太郎「落ち着いたか?」 優希「ばっちりだじぇ!大復活!」 京太郎「回復早いなほんと…」 京太郎「さて、どうするよ」 京太郎「ゲームでもするか?DVDはもう見れないし…」 優希「見れるじぇ!」 京太郎「さっきダメだったじゃねぇーか!」 優希「うぐっ。さ、さっきのはびっくりしただけだじぇ」 京太郎「そうか?とてもそうは見えないしキツいんなら無理しないほうが」 優希「!」 優希「そうだじぇ!」トテトテ 京太郎「お、どうした。何か思いついたか?」 優希「これで万事解決だじょ!」チョコン 京太郎「おい」 優希「ん、どうしたんだじぇ?」 京太郎「いや、何で人の膝の上に座ってるんだ?」 優希「これで怖くないからだじぇ!」 京太郎「いや、優希これは…」 優希「京太郎はっ」 優希「京太郎は…嫌…?」 京太郎「い、いや別にっ」 優希「ならOKなんだじぇ!さぁ早く再生するんだじょ!」 京太郎「いや…まぁいいか。再生っと」pi <キャアアアアアアアア <コンナオカルトアリエマセン! 優希「おおっー」 京太郎「何かお前さっきと反応違わないか?」 京太郎(しかし、こいつちっこいな…) 京太郎(膝にすっぽりはまるというかなんというか) 優希「ぜ、全然違わないじょ!」/// 京太郎「ほんとかよ…」 京太郎(可愛いというか…いい匂いがするというか…少し意識するというか…) 京太郎(いや、ここで反応してしまえば優希の信頼を裏切る形になってしまう) 京太郎(耐えろオレ…) <アラフォオオオオデスヨネェェェ? <アラサァァァァダヨォォォォ! 優希(まさか膝上に座れるとは…ラッキーだじぇ!) 優希(しかし慰めてくれたり拒否しない当たり京太郎だな。優しいんだじょ) 優希(ちょっとドキドキするけど) 優希(なんかあったかくて落ち着くじぇ…) 優希(…えへへっ///) <マージャンテタノシイヨネ! fin 優希「はぁー。」 優希「まさかのハッピーエンドだったじょ」 京太郎「そうだな。まさかのだな。」 京太郎(耐えた…よく耐えたぞ京太郎…!) 京太郎「ってかそろそろ膝から降りてくれないか?足痺れてきたわ」 優希「わわっごめん…」バッ 優希「重かった…?」 京太郎「別に。お前ちっこいし。」 京太郎「女に重いとか言うほど無粋じゃねーよ」 京太郎「それに別に嫌なわけじゃないからな」 優希「そ、そっか」/// 京太郎「おう。しかしもう外も暗くなるな」 京太郎「そろそろ帰るか?」 優希「もう5時か。ん、そろそろ帰るじぇ!」 京太郎「だな。夜道は危ないし。途中まで送るわ」 優希「犬にしては気が利くじぇ!」 京太郎「うだうだ言ってないでさっさといくぞー」 優希宅近く 優希「よし!それじゃ京太郎お邪魔したんだじぇ」 京太郎「おう。まさか優希の泣き顔が見れるとは思わなかったわ」 京太郎「良い物を見たな今日は」 優希「う、うるさいんだじぇ!」 京太郎「んー?怖くてしがみついてきたのはどこのどいつだ?」 優希「それは…」/// 京太郎「ま、さっきも言ったが別に悪い気はしなかったしな」 優希「ほんとに…?」 京太郎「また遊びに来いよ。」 優希「えっ。また行ってもいいの?」 京太郎「男に二言はねーさ」 京太郎「次は何か違うジャンルの映画用意しとくぜ」 京太郎「何がいい?アクションとかか?」 優希「いや、ホラーでいいじぇ!」 京太郎「ん?お前今日だってオレの膝上じゃないと見れなかったんじゃ…」 優希「だ、だから!」 優希「そうだから…ホラーがいいんだじぇ…」/// 京太郎「…優希」 優希「うぅ…」/// 京太郎「よっし!わかった。次は気絶するくらい怖いやつ準備しといてやるよ」 京太郎「オレも楽しかったしな」 優希「!」 優希「おう、望むところだじぇ!」 京太郎「あと、なんだ膝上座るなら次はクッションとか敷いてくれ頼むから」 優希「何でだじょ?」 京太郎「いやもうほんと頼むからさ」 … 優希「ん。もう家も近いしここらへんで大丈夫だじょ」 京太郎「お、そうか?んじゃまた学校でな」 優希「今日は色々ありがとうだじぇ!またな京太郎!」 京太郎「おう、またな優希。腹出して寝るなよー」 優希「う、うるさいっ!」 京太郎「はははっ。じゃーなー」 優希「おう!」 優希(「俺も楽しかったしな」…かぁ。) 優希(…えへへっ)/// その夜 優希「んー」ゴロゴロ 優希「今日は楽しかったじぇ」/// 優希(膝上とか思い出しただけでも顔がニヤけが止まんないじょ)/// 優希「!」ハッ 優希「そうだ!京太郎にお礼も兼ねてメールしておくじょ」 優希「えっと、今日は楽しかったじぇ。次も楽しみにしてるじょっと送信!」 <ウンメイガーマワリダスー♪ 優希「お、京太郎だじぇ何々…」 京太郎:いや、オレも楽しかったぞ :次も良いのホラー借りとくよ 優希「そうかそうかー可愛い奴だじょ」/// 京太郎:それとさお化け怖がってるトコとか新鮮だった :あれだな、優希ってなんというか… 優希「ん?なんなんだじぇ…?」 京太郎:意外に可愛いとこあるのな 優希「い、犬のくせに!」/// おわり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3376.html
優希「むむむ……来た、これこそデスティニー入り目だじぇ! リィィィーーーチ!!」 和「通りません、高目です。タンピン三色ドラ、8000は8900」 優希「あわわわわ」 久「あらら、やっちゃったわねー」 咲「すごい……東場の優希ちゃんをそんなあっさりと……」 京太郎「……」 ガチャッ まこ「おぃーっす」 久「遅かったじゃない。もう始めちゃってたわよ」 まこ「ああ、ちょっと担任に呼びとめられてな……あん?」 咲「あれ、どうかしましたか?」 まこ「……あー、どうもよくわからん状況が目の前で展開されてて、ちょっと面喰ったというか」 和「よく分からない、ですか? 別にいつも通り、麻雀を打っているだけだと思いますけど」 まこ「……いや、これは明らかにおかしいじゃろ」 まこ「優希、お前いつから京太郎の膝に座って麻雀打つような関係になったんじゃ?」 優希「へ?」 久「……自然すぎて流してたわ」 和「……道理で今日は、少し目線が高いなあと」 咲「えっ、みんな気付いてて流してたんじゃ……」 まこ「んで、なにがあったんじゃ?」 京太郎「呪いです」 優希「実は、この犬今日の貢物を忘れてきたらしくて~」 京太郎「呪いです」 優希「それで罰として座布団がわりに使ってやってたんだじぇ!!」 まこ「なんじゃそりゃ」 咲「えっと……優希ちゃん。その、あんまりそういうのはいい気がしないかなぁ……」 優希「いいのいいのー! これは躾だじぇ!」 まこ「いいんかい? 生徒代表の目の前でこんな悪行が行われてるっつーのに」 久「イジメに発展したら止めるわ。両者の合意の上で他人に迷惑をかけないようならいいんじゃない?」 京太郎(……やっぱり呪いのことは伝えられないのか……) 優希「へへん、仕方ない。このへんで許してやるか!」 ――― 部活終了後 優希「京太郎ー! 一緒にタコス買いに行こうじぇー!」 京太郎(くっ……来たか……だが!!) 京太郎「なーんで一緒に行かなきゃなんないんだよ!!」 優希「買い忘れたお前が悪い! ほら、つべこべ言わずにしゅっぱーつ!!」 京太郎「それなら皆で一緒に帰った方が楽しいだろ! そうしようぜ、な!?」 優希「んー? そうかも……」 京太郎(アプローチ! 『一緒に帰る』程度ならさすがに成功するはず……) 咲「あ、京ちゃん、私今日はちょっと用事があって……」 MISS 和「私もちょっと外せない用事が」 MISS 久「そうだ、まこ。この後暇? 手伝ってほしい作業があるんだけど」 MISS まこ「はぁ!? またかい……仕方ないのう……」 MISS 優希「おやおや、これはこれは」 優希「今日は二人っきりみたいね、ア・ナ・タ♪」 京太郎(モロ裏目ったぁぁぁーー!!!) 優希「にゃっはっはー♪ 特選タコスみっつー♪」 京太郎「……」 優希「……京太郎、暗い!!」 京太郎「……なんだよいきなり」 優希「今朝から思ってたけど今日の京太郎は暗すぎ!! スイッチ入ってるのかー!!」 京太郎「スイッチってなんだよ」 優希「むむむ、さてはお前、私によからぬ感情を……」 京太郎「ないない」 優希「なっ、即答だとー! 犬のくせに生意気な奴だな!!」 京太郎「誰が犬か!!」 優希「んーじゃあ京太郎、ほい!」 京太郎「今度はなんだ?」 優希「理由はわかんないけど元気がない時は食べて忘れるのがイチバンだじぇ!! ほら、タコス分けてやるからありがたくおもえ!」 京太郎「もともとは俺の金だろうが……って、た、食べかけかよ!?」 優希「……新しいのは二つとも私の! 犬には食べかけで十分だ! ほら、京太郎、口開けろー!」 京太郎(間接キスイベント……駄目だ、確実にあがってきてる……) 京太郎(無意識だからまだ大丈夫……なのか?) 優希「んー? もしかして、京太郎的には『あ~ん♪』の方がよかったか?」 京太郎「アホか。自分で食えるっつーの」 優希「はぁー、せっかく美少女が『あ~ん♪』してやるっていってるのに……京太郎はモエーってものが分かってないから困るじぇ」 京太郎「シチュエーション自体は非情にそそるものがあるが、相手がなあ」 優希「やれやれ、手のかかる犬だじぇー」 京太郎「犬で結構。ほら、くれ」 優希「ん!」 カサッ ぴとっ 京太郎(……今、手が触ったけど、わざとか?) 優希「……ん? どうした? 食べないのか? 竜田揚げ嫌いか?」 京太郎「……いや、冷めてるなぁって……」 優希「その代わり、美少女エキス満天!! 食べるとキュンキュン~♪」 京太郎(考えすぎ、だよな……さすがに……) 優希「さーて、お互い腹ごしらえもすんだし~」 京太郎(そろそろ離れないと色々とヤバい……主に俺の未来がヤバい……」 京太郎「特に優希へのアプローチは成功しても失敗しても好感度があがるから、なんとかして避けたいのに) 優希「買い物だな!」 京太郎「……は!?」 優希「実はこの前、面白い参考書を見つけてな。京太郎もアレを読めば一発で強くなれるじょ!」 優希「いつまでもカースト最下位じゃあさすがに可哀想だもんなー。私優しいー」 京太郎「……そうか。じゃあ買ってきて明日見せてくれ」 優希「明日といわず今から見に行けばいいじゃん! ほら、行くじぇー京太郎!!」 京太郎「ひとりで行け! 俺は変える!」 優希「えー!! 買い物ー!! かーいーもーのー!!」 京太郎「ワガママ言うな! 俺も用事があるんだよ!」 優希「嘘つけ! 京太郎に限って用事があるなんてない!!」 京太郎「どこからくるんだよその自信は!!」 優希「知らん!!」 京太郎「威張るな!!」 ――― 本屋 優希「ふんふんふーん♪」 京太郎(こうなりゃ徹底的に無関心で行く……それでシラけさせて今日はお開きだ!) 優希「見ろ京太郎!」 京太郎「あったかー?」 優希「セクシーグラビア!!」 京太郎「ぶっ!!」 優希「あははははー!!」 京太郎「待ぁてこのタコスチビ!! いきなりなんてもんを持ってきてんだ!」 優希「……京太郎」 京太郎「ああ!?」 優希「私が何の考えもなくこのグラビア雑誌を持って来たと思うか?」 京太郎「……どういう意味だ」 優希「私の目に狂いがなければ……このひと、のどちゃんとだいたい同じくらいのプロポーションだじぇ!!」 京太郎「マジか!? ちょっと貸せ!! ……これが、和の……身体……」 ピロリロリン♪ メールシタヨー 京太郎「……何した」 優希「……記念撮影?」 京太郎「……誰に送った」 優希「……のどちゃんとー、咲ちゃん?」 京太郎「……」 優希「……えへ♪」 京太郎「お前はあああああああああ!!!」 優希「わわわ、な、い、いきなり怒るなんてカルシウム不足か!?」 京太郎「これが怒らずにいられるか!! なんでお前はそう、面倒な方にばっかり!!」 優希「うっ……うるさーい!! 犬のくせに主人に逆らう気か!」 京太郎「誰が主人だ!! そうやってお前はいっつも勝手なことを!!」 優希「うるさいうるさいうるさーい!! 私がなにしようと私の勝手だー!」 優希「まったく、京太郎のくせに今日はいつにもまして生意気だじぇ!」 京太郎「……もういい、もう知らん!! 俺は帰る!!」 優希「へっ? えっ……」 京太郎「じゃあな!」 優希「……帰っちゃった」 優希「……まったく、レディを一人残して帰るなんて、男としてなってないやつだじぇ!!」 優希「普通はエスコートするもんだって明日キチンと教えなきゃなー」 優希「……」 優希「……いっそのこと、本当に送っちゃおっかな……コレ」 優希「……」 優希「やーめた!! 折角手に入れた弱みをばら撒くなんてしたら弱みの効果が薄れちゃうもんね」 優希「これはしっかり保存して、いつかギャフンと言わせてやろう!」 ――― 京太郎(ヤバい、ヤバい、マジヤバい……) 京太郎(あれはかなりのミスだ……あれがプラスに変わるなんて、考えたくもない……) 京太郎(あれでどこまで行く……? どこまで高くなる……?) 京太郎「……とりあえずは、メールを送ったっていう誤解をとかないとな……」 京太郎「メールで謝るか、会って謝るか……」 京太郎「付き合ってるわけでもないのに会って謝るのは重い、か……?」 京太郎「今の距離感なら、アプローチとしては、メールで謝るのが正解……?」 京太郎「いや、メールだと後残る……明日さらっと謝った方が……」 ――― 翌日 優希「おーっす京太郎ー!! 元気出たかー!!」 京太郎「……」 優希「ありゃ、死んだ犬の目……おーい、起きてるかー?」 ――― 和「メール、ですか?」 咲「優希ちゃんから?」 京太郎「そう! あれさ、信じてもらえないかもしれないけど実は誤解で」 和「私、昨日は優希からメールを貰ってませんけど」 咲「私も。昨日は何にもなかったなー」 京太郎「……へ?」 和「……メールが、どうかしたんですか?」 MISS 京太郎「い、いや、受け取ってないんならいいんだ! うん!」 咲「……?」 MISS ――― 優希「……」 京太郎「……はぁー……」 優希「……もしかして、昨日のことまだ気にしてる?」 京太郎「あー、そうだなー」 京太郎(自爆は痛い……この呪いだと、いかに現状維持するかも重要になってくるんだ……) 京太郎(そういえば、昨日からなんだかんだで働きかけると失敗してきた……) 優希「その……うー……そ、そんなにヘコむなんて京太郎らしくないじぇ!!」 優希「ほら、いつもみたいに『お前のせいだろうが馬鹿優希ー!』って!」 京太郎「あー、そうだなー」 京太郎(いっそ交友関係を全部断ってみるか? でもそれじゃ今までの失敗分のフォローが出来ない……) 優希「……べ、別にいつものことなのにそこまで落ち込まなくてもいいじゃん……変だじょ、京太郎……」 京太郎「ほんとになー」 優希「……その、ごめん……な?」 京太郎「あーはいはいすごいなー」 京太郎(クソッ、呪いを解く方法さえ分かれば……) 優希「……」 優希「……京太郎」 京太郎「……ん?」 優希「話、聞いてるか?」 京太郎「……」 京太郎(……テキトーに相槌打ってて話聞いてなかった。まぁ、コイツの話なんてどうせタコスか麻雀の話だろ) 京太郎「アレだろ? 確かにすごかったよな」 優希「……」 京太郎「あ、あれ? あれ、だよな、えーっと……」 優希「……京太郎の、馬鹿」 MISS てててっ 京太郎「……あ、あれっ……違った……?」 京太郎「おかしい、いつもならあれで乗り切れたはずなのに……」 京太郎「……まさか、好感度上昇で会話の内容が変わってきてる……?」 京太郎「もうそんなにあがっちまったってのかよ!? クソッ、はやくなんとかしないと……」 ――― 部活 京太郎「……」 優希「……」 和「……」 咲「あ、それカン」 京太郎(き、気まずい……朝のことがある分余計動き辛い……) 咲「来ました、ツモです。リンシャン白ドラ赤、4000オール、ラス親トップでアガリヤメです」 優希「……」 和「優希、体調でも悪いの?」 優希「……ちょっとタコスぢからが足りなかっただけだじぇ」 和「……そうですか」 京太郎(和からの視線が痛い……いつもなら『和がこっち見てる、ラッキー!』って思うべき場面なのに……) 咲「あ、京ちゃんハコ?」 京太郎「親に不可思議な手あがられたせいでもう一本も残ってねえよ」 優希「……」 京太郎(おかしい、今のは『まったく、成長しない犬だじぇ!』とか言う場面だろ!!) 京太郎(なんで黙ってる!? なんでちょっと俯いたままなんだよ!?) 和「……」 MISS 京太郎(そしてなんでそこで下がる!?) 咲「そっか、ハコかぁ……じゃあ京ちゃん、買い出しお願いできる?」 京太郎「はぁ!?」 咲「負けたから買い出し! ってことじゃ駄目?」 京太郎「なんだよそんなルール、聞いてないぞ!」 咲「あ、ごめん……そうだよね、これじゃちょっといきなりすぎるか。だったら」 京太郎(……あ、駄目だ。これは断ったら下がる展開だ……穏便に、穏便に……) 京太郎「……いや、でもそういうのも面白いかもな」 咲「もう一局打って……ホント!?」 GOOD 京太郎(初の好感触! これなら、すぐに失った分も取り戻せ……) ――― 京太郎「で、お前と買い出しか」 優希「……ん」 京太郎「……」 優希「……」 京太郎(結局、二人になっても気まずいのは変わらない、か……どうしたもんかな) 京太郎「タコスは買わなくていいのか?」 優希「……いい」 京太郎「……」 優希「……」 京太郎「あーもう!!」 優希「ッ!?」 京太郎「お前ここで待ってろ!! 俺ちょっと買い物行ってくる」 優希「い、いきなりなにを! っていうか、一人でどこに行くつもりだー!」 京太郎「買い忘れたもんがあるんだよ! すぐ戻るからそこで大人しくしてろ!」 京太郎(とりあえず、このまま優希を連れて帰ったら和の好感度が下がり続ける、それだけは何とか避けたい) 京太郎(ここは一旦こいつを元気にするのが最優先だ) 京太郎(そうと決まれば、やることは一つ!) ダダダダダッ ――― 京太郎「よう、待たせたな」 優希「……なに買い忘れたんだ?」 京太郎「コレだよ。ほら、食え」 優希「……あ、特選タコス……」 京太郎「元気がない時は食べて忘れるのが一番なんだろ?」 京太郎「これで昨日の件と、今朝の件はお互いに忘れる。それでもうこの話は終わりだ!」 京太郎(力技な気もするけど……優希相手ならこれくらいでも大丈夫なはず……) 優希「……」 京太郎「駄目か?」 優希「……んー、京太郎がそこまで言うなら……」 京太郎「じゃあこの話はここで終了! タコス食ってさっさと帰るぞ!!」 優希「うん!」 京太郎(よし成功! これで和や咲の評価も下がらなくなる!!) 優希「……ふっふっふ、それにしても、お前もようやく主人に奉仕する心が芽生えてきたみたいだな!」 京太郎「はあ?」 優希「いやぁー、まさか黙っててもタコスを持ってくるようになるとは」 優希「麻雀はへたっぴーなままなのに躾の成果はグングン出てるじぇー!」 京太郎「……お前はぁ! いっつも一言余計なんだよ!!」 優希「名犬京太郎の働きに免じて今朝のことはトクベツに忘れてやるじぇ!! ありがたく思え、犬!」 京太郎「……はぁー。はいはい、どうもありがとうございます」 優希「よぉーし!! のどちゃんたちもきっと待ちくたびれてるじぇ!! 帰るぞ京太郎!!」 PERFECT!!! 京太郎「……!? い、今なんか、好感度が爆上がりした気が……」 優希「どうした京太郎! おいてっちゃうぞー!!」 京太郎(優希の好感度が青天井で進んでってる……このままじゃホントに……) 優希「ったく、手のかかる犬だなー! ほら!!」 ギュッ! GOOD! 京太郎「へっ……なっ!? お、お前、手っ……! っつーか好感度!?」 優希「ほら、行くぞー! ったく、今度から首輪と紐も用意しとかなきゃ!」 京太郎「わわわ、引っ張るな、引っ張るな!! 自分で歩けるから!!」 優希「いーや! どうせ京太郎のことだからへーんなこと考えて途中で立ち止まっちゃうに決まってる!」 優希「こうやって飼い主が引っ張っていって面倒みてやらないとなー!!」 GREAT!! 京太郎(逃げ場がない強制イベントで、会話の度に好感度上がってくとか、んなもんありかよぉぉぉ!!!!) ――― 部室 優希「たっだいまー!! 買い出し、行ってきたじぇー!!」 まこ「おう、お帰りぃ。部長も来んで卓が割れとるから、物はその辺においてすぐ入ってくれー」 優希「はいはーい! ほら、行くぞ京太郎!!」 京太郎「ん? 俺が行ったら面子が余るだろ」 優希「お前は私の座布団! ほら、こい!!」 京太郎「ちょっ、だから引っ張るなって!」 咲「……よし!」 GOOD ――― 優希「行くじぇ、ダブルリーチ!!」 和「……元気、出たみたいですね」 GOOD 京太郎(お……) 優希「タコスのおかげで元気も百倍!! よし来たぁ!! ダブリータンピン一発オモウラ赤、4000・8000!!」 まこ「ふむふむ、不調だと聞いとったんじゃが……結構調子もよさそうじゃないか」 GOOD 京太郎(優希の機嫌が直ったことで、見直されてる……のか?) 京太郎(……しかし、今さら少しくらい好感度があがったところで……) 優希「へっへーん! どうだ、見てたか京太郎!」 GOOD 京太郎(こいつの独走状態を止めないことにはいくらあがっても結局焼け石に水だ……) 京太郎(なんとかして優希の好感度の変動なしに他のメンバーの……出来れば和の好感度をあげたい……!!) ――― まこ「はっはっは、南入する前にハコ被るとは思わんかったわ。実戦でもそれが出れば負けなしなんじゃがなぁ」 優希「今日はたまたま、調子が良かっただけだじぇー」 まこ「んー、しっかし部長は遅いのう……この様子じゃ今日はもう来んかな?」 咲「会長職の方が忙しいんですかね?」 まこ「さぁなー。ま、今日ももう遅いし、勝手に切り上げても怒られんじゃろ」 優希「終わりかー。いやー、勝った勝ったー!!」 和「本当に、今日は……特に買い出しから戻ってきてからは、まるで手がつけられなかったです」 優希「タコスパワー爆発の一日だったじぇ。さ、じゃあ帰ろう、京太郎」 京太郎「ってちょっと待てぃ! なんでお前と一緒に帰ることになってんだ!!」 優希「へ? 帰んないのか?」 京太郎「今日はちょっと用事がある。だから部室で適当に時間潰すんだよ」 優希「またまたー、嘘ばっかりー!」 京太郎「残念、今日は本当だ。ほら、さっさと帰った帰った」 優希「ぶー……つまんないじぇ!」 咲「そっかぁ……でも、残念だなぁ。せっかく皆で一緒に帰ろうって話になってたのに」 京太郎「えっ」 ――― 咲「じゃあ京ちゃん、戸締りお願いね」 まこ「あと頼んだぞー」 和「お疲れ様でした」 京太郎(……どうしてこうなった……) 京太郎(いや、待てよ……逆に考えれば、これはチャンスじゃないか?) 京太郎(優希が居ない状況に加えて、もしかしたらまだ部活を続けてると思ってる部長が来るかもしれない! 京太郎(好印象を与えるには……備品の整備でもしてればバッチリかな) 京太郎「そうと決まれば、よし、全力だ!!」 ――― 一時間後 京太郎「……おかしい、一向に部長が来る気配がない」 京太郎「まさか、直帰した?」 京太郎「……あり得るな。染谷先輩あたりがメールで部活が終わったって連絡したとかで。 ううむ、いい作戦だと思ったんだけどなー。時間の無駄だったか……」 京太郎「整備も一応一通り終わったし、これ以上待つのも面倒だな。今日は帰るか」 キィッ…… 優希「お、京太郎!」 バタン ガチャッ! 京太郎「……やばい、呪いのせいでかなり疲れてるみたいだ……」 京太郎「だいたい一時間くらい前に帰ったはずの奴がいるなんて、そんなはずは……」 どんどんどん! 「こらー! 人の顔を見るなりドアを閉めるとはどーゆー了見だー!!」 「わっ、鍵まで締めるなんて酷いじぇー!! おらー、あけろー、犬ー!!」 京太郎(なんなんだよぉ……なんでいるんだよぉ……) 京太郎(もうやだ、誰か助けて!) 京太郎「で、何しに来たんだ?」 優希「私、どうしてもアナタと帰りたくて……」 京太郎「理由重いわ!」 優希「なーんてな! ウソウソ! 実は忘れ物しちゃって、急いで取りに来たんだじぇ!」 優希「いやー、まさか部屋が空いてるとは思わなかったからさすがの私も思わずビビっちまったい!」 京太郎「忘れ物?」 優希「んーと……あったー! 携帯ー!!」 京太郎「……なんで携帯なんか忘れて帰るんだよ」 優希「まったくー! 制服はポケットが不便で困っちゃうよなー! 気が付いたら落ちちゃってて!」 優希「……あれ、そう言えば京太郎もそろそろ帰るのか?」 京太郎「ああ、そのつもりだけど……」 優希「だったら……折角だし、一人おいてかれて可哀想な京太郎のためにこの優希ちゃんが一緒に帰ってあげようではないか!」 京太郎(しまった、アプローチミスだ……! 今のは『もう少し居る』って言って先に帰すべきだったな……) 優希「よし、じゃあ帰ろー! ごーごー!!」 京太郎(……備品の整備をしてたから分かる。あんな場所に携帯は落ちてなかった……) 京太郎(まさかこいつ、わざわざ引き返して会いに来たのか……?) 京太郎(だとしたら……上がり過ぎてないか……コレ) 優希「二人きりなんていつ以来かしらねぇ? アナター♪」 京太郎「まだ一日もたってないだろ。だいたい三時間くらいか」 優希「むむ、空気の読めない奴め!」 京太郎「どう空気を読む流れだったんだよ、今の」 優希「それは京太郎が考えるべきことであって、私が考えることじゃあないな!」 優希……そういえば、今日の京太郎の用事ってなんなんだ?」 京太郎「呪いの説明書がコンビニに届く」 優希「……ううむ、聞かれて黙ってるところを見ると……まさか、浮気!?」 優希「これは大変な事になってきたじぇ……とりあえず、名探偵を探して!!」 京太郎「なんで浮気になるんだよ。コンビニで荷物を受け取って帰ることになってたんだっての」 優希「ふーん。荷物か……家に届けてもらうんじゃダメだったのか?」 京太郎「コンビニで代金引換で受け取るタイプの商品だからしょうがないんだよ」 京太郎「じゃあ俺はあっちのコンビニ行くから。気をつけて帰れよー」 優希「おーう! また明日なー!」 ・ ・ ・ 京太郎「……今までに比べれば、やけにすんなり引き下がったな……」 京太郎「呪いのことが知られないようにするための効果が働いてるのか?」 ――― 翌朝 京太郎「ヤバい、マジヤバいぞコレは……どうしたもんか……」 だだだだだっ 優希「おーっす京太郎ー!!」 べしーん! 京太郎「痛っ!? なっ、優希!? なんでここに……」 優希「なーんか叩きたくなる背中があったからつい叩いちゃったけど、なんだ、京太郎だったのかー」 優希「いやー、まーったく気付かなかったじぇー」 京太郎「いや、お前知っててやっただろ!! しっかり名前呼んでただろうが!!」 優希「やれやれ、細かいことに縛られてちゃ大きくなれないじぇ?」 京太郎(いつもは会うはずなかった朝の通学路でまでエンカウント……確実にイベントが進んでる、ってことか?) 京太郎(ヤバいことになった……あの説明書の内容が本当なら……) 【ヤバいこと要約】 ・呪いの対象を邪険に扱った場合、心象が下がりつつ好感度はあがます つまり呪いの対象が『大好きだけど理解してくれない』『自分の愛が通じていない』状況になってしまいます あまり邪険にし続けると、心象に比べて好感度が高くなりすぎて愛が重くなり、最悪刺されます 京太郎(昨日の夜といい、今朝といい、だんだん愛が重くなってきてるってのは分かる……) 京太郎(つまり、優希から意図的に離れようとしてるのがばれてるってことか?) 京太郎(もしこのまま昨日までみたいに邪険にしてたらいつか……) ――― 京太郎『わっ、馬鹿、やめろ優希!』 優希『もう……もう、こうするしかないんだじぇ……』 ザクゥゥッ!! 優希『……ふふふ、これでもう、ずーっと一緒だな。ずーっと、ずっと、私が面倒みてやるからな』 ――― 京太郎「……」 京太郎(優希の好感度を上げればこのまま一生優希の犬……だけど優希の好感度をあげなきゃ刺される……) 京太郎(あれ……もしかしてこれ詰んでる? 逃げ場がなくね!?) 京太郎(いや、まだ、まだなにか残ってるはずだ……輝かしい未来への道が……) 優希「ん? どうした、顔が青いぞ。元気足りないのかー?」 京太郎「い、いや……まぁな」 優希「……うーん……だったら、元気注入が必要だな」 京太郎「ちょっ、なにする気だ!」 優希「ふっふっふ、痛いのは最初だけだ。ほら、優しくするから……」 じりじり…… 優希「見えた、ここだ!! 京太郎覚悟ー!」 京太郎(まさか、刺される!?) がばっ! 京太郎「……へ?」 優希「んーしょっと、動くなよー」 もぞもぞ 京太郎「……えっと、なにしてんだ?」 優希「タコスに続く私の元気の源、セアミィアクセサリーだ!今日は特別にこれを貸してやる! ありがたく思えー!」 京太郎(思ったより……普通?) 優希「……うー、京太郎のお腹、太いから巻けないじょ……いつのまにこんなデブ犬になっちゃったんだ……」 京太郎「……男の腰と女の腰を比べるなよ。お前の腰が細すぎるんだろ」 優希「ふふん、そうかもな! なんてったって私、ナイスバディだからな!!」 京太郎「……」 優希「ナイスバディだからなっ♪」 京太郎「……そうか、よかったな」 優希「むっ、今、なーんかよからぬことを考えたな! いやーん、京太郎のえっち♪」 京太郎「お前の体のどこでよからぬことを考えろっていうんだよ。っていうか、お前、いつまで、その……」 優希「ぶー……腰は無理!! 京太郎、首!」 京太郎「首……って、それ首につけて過ごせってのか!?」 優希「他に付けられそうな場所がないだろ。首なら細いし、服の上だし、飼い犬の証明にもなるしな1」 京太郎「……腕とか肩とかでもいいだろ別に」 優希「京太郎の脇汗で汚されちゃったらたまったもんじゃないじぇ。ほらー、くーびー! くーびーかーせー!!」 じたばたじたばた!! 京太郎「分かった、首でいい! 首でいいから暴れるな!! その位置で暴れるのはヤバい!!」 優希「へ? なにが?」 京太郎「いいから貸せ! 自分でつける! そして離れろ! いい加減暑苦しいわ!」 京太郎(……当たり前のように腰に抱き付いてきたかと思えば、この反応……) 京太郎(これはどっちなんだ……計算尽くか? それとも、本当に無意識で……) ――― 昼休み 咲「それで、京ちゃんがセアミィをつけてたんだ」 京太郎「ホント、困ったもんだって。外してるの見つけると怒鳴ってくるし」 咲「優希ちゃんも京ちゃんのこと心配してるんだよ、たぶん」 京太郎「だからってこれはないだろ。流石に」 咲「えー、似合ってると思うけどなぁ」 GOOD 京太郎「首動かしにくいし、暑いし、人には変な目で見られるし、その上汚すなって釘刺されて踏んだり蹴ったりな気分だよ」 咲「でも、元気は出たんでしょ?」 京太郎「……だったら咲もコレ付けて一日過ごしてみるか?」 咲「……それは、遠慮しておこっかな」 京太郎「成程、咲はこの蛇猫を付けて過ごすのが恥ずかしいって言いたいわけか。あとで優希の奴にチクっとくかなぁ~」 咲「へっ!? いや、そんな意味じゃなくて!!」 京太郎「なんてな。でも、咲ならこういう可愛いのも結構似合うんじゃないか? 俺と違ってさぁ」 咲「えっ……も、もう! からかわないでよ!」 GREAT! 京太郎(すごい、すごいぞこのアクセサリー……アプローチがどんどん成功する……) <京ちゃんのこと心配してるんだよ 和「……」 MISS <似合ってると思うけどなぁ 和「……」 BAD! <からかわないでよぉ~! 和「……」 WORST!! 優希「んー? のどちゃんどしたー? 顔怖いじぇー」 和「いえ、さっきから視界の端に少し不愉快な物が」 優希「んー、どれどれー……おっ、咲ちゃんと京太郎だ!おーい! 咲ちゃーん!!」 和「あ、ゆーき……」 ――― 咲「あっ、優希ちゃん!」 優希「二人も学食で食べてたのかー、いやー、気付かなかったじぇ!!」 京太郎「そういうお前は一人で学食か?」 優希「んーん、のどちゃんと一緒! おーい、のどちゃーん!!」 和「どうも咲さん。それに須賀君も」 京太郎(……あれ、和、なんか怒ってる……?) 優希「うむ、ちゃんと付けてるな! 感心感心♪」 GOOD 京太郎(あ、そういえば、キチンと付けてると好感度あがるんだよな……) 京太郎(外しててもアプローチ失敗で優希の好感度上がるし、一長一短か……どうするかな……) 優希「あれ? 京太郎、そんなに小食だったか?」 京太郎「首が圧迫されて喉を通らないんだよ。しかも汚すなって言われてるから余計気を遣うし」 咲「あー、だから今日はいつもみたいにランチ系じゃないんだ」 京太郎「そうそう、俺だって汚さないように結構考えてんだぞ。感謝しろ」 優希「借りた物を綺麗に使うのは人として当然のこと、出来て当然だ!」 京太郎「……お前は本当に、俺の気づかいを踏みにじるのが好きみたいだなぁ……」 和「……『いつもみたいに』?」 WORST!! 京太郎「ッ!?」 咲「……? どうかした、京ちゃん?」 京太郎(……今、見たこともないような好感度の下がり方が見えたような気が……) 京太郎(優希を邪険にすれば周りの女子の好感度が下がる。そして呪いが発動して、優希の好感度が上がる……) 京太郎(咲の好感度を上げてる場面を見られるとなぜか和の好感度が下がる。そして呪いが発動して、優希の好感度が上がる……) 京太郎(おそらく和の好感度を上げても、部長や染谷先輩の好感度を上げても……結局優希の好感度が上がる気がする……) 京太郎(助けてくれ……この無間地獄から……!) 優希「はい、アナタ、あーん♪」 京太郎「……なんだよいきなり」 優希「ごはん抜いたら後がきついだろーなーって思って」 優希「汚れるのが気になって食べられな言うから、仕方なく汚れないように食べさせてあげてるんだ」 京太郎「……だったら、コレ外させてくれよ」 優希「それは駄目~。外したら×2だじぇ!」 京太郎「……はぁ……」 ・ ・ ・ 咲「あの二人、仲いいねぇ。少し羨ましいなぁ」 和(……この雰囲気に咲さんの今の台詞……私も咲さんにあーんをするべき……?) ――― 部室 京太郎「……」 優希「~~~♪ ~~~~~~♪」 京太郎「……和と咲は?」 優希「買い出し。京太郎が来る前に出てっちゃったじぇ」 京太郎(よりにもよって、このタイミングでかよぉ……) 京太郎(優希の犬で終わるわけにはいかない……なんとか、ここはアプローチを起こさずに……) 優希「……そうだ、京太郎!!」 京太郎「ってそっちから来んのかよ!!」 優希「へ?」 京太郎「い、いや、なんでもない……それで、なんだ?」 優希「セアミィ、そろそろ返せ!」 京太郎「……人にいきなり押し付けてきて、んで今度はいきなり返せかよ。まぁ、こっちとしても首が楽になるからいいけど」 しゅるしゅる 京太郎「ほら、ありがとな」 優希「うむ、確かに! ……ん?」 京太郎「どうした?」 優希「セアミィ……ちょっと湿ってる……京太郎汁が沁み込んじゃってる……」 京太郎「汁言うな! 汗だろ、汗!それに首に巻いたら汗が付くに決まってんだろ! 普通に考えて分かるだろ!」 優希「うぅ……汚されちゃったじぇ……ごめんね、セアミィ……ちゃんと京太郎に責任とってもらおうな……」 京太郎「さらっと恐ろしいことを口走るな」 優希「責任とってタコス買ってこーい!!」 京太郎「結局それかよ! ……ん? 待てよ……」 京太郎(タコスを買いに行く→部室から離れる→優希から離れてアプローチを行うチャンス!) 京太郎「ったく、まぁ、汚した俺も悪いしな。学食のでいいのか?」 優希「……今日はやけに聞きわけがいいな……もしや、何か企んでるのか!?」 京太郎「へーへー、お前からすれば俺の好意は全部悪巧みなんだな。で、何個買ってくりゃいいんだ? 特別に奢ってやるよ」 優希「ん? 別に買いに行かなくて大丈夫だじぇ? 断られると思って今日は自分で買ってきたからなー」 京太郎「……なんだと……」 優希「にゃははー♪ タコスウマー!」 京太郎(いや、いい方に考えよう……買いに行けばたぶん優希の好感度があがってた……) 京太郎(他の女子の好感度はあがってないが、優希の好感度もあがってない、±0なんだ……) 優希「京太郎もタコス食べるか?」 京太郎「……くれるのか?」 優希「あげない!」 京太郎「……じゃあ最初から聞くなよ」 優希「ふっふっふ、優越感に浸りながら食べるタコスもまた美味……今宵のタコスは一味違うじぇ……」 京太郎「あーはいはい、よかったなー」 京太郎(出来れば、このまま和と咲が帰って来てくれればいいんだが……どこまで買い出しに行ってるんだ? あの二人……) 優希「……」 優希「……なぁ、京太郎」 京太郎「ん?」 優希「……その……京太郎の膝、座ってもいいか?」 京太郎「 」 京太郎「 」 優希「聞いてるか? 京太郎」 京太郎「 」 優希「おーい、京太郎ー! 起きろー!!」 京太郎「……ああ、悪い。お前が誰かに対して許可を求めるなんてちょっと予想外すぎて」 優希「予想外とは失礼な奴だな! 私だって京太郎以外にはきちんと許可を求めてるじぇ!!」 京太郎「あーもう、分かった分かった!! ……それより、なんでいつもみたいに勝手に座らないんだ?」 京太郎(……ないきなりしおらしくなるなんて逆に怖い展開だな……予想外すぎて、どう動くべきか……) 優希「へ? 別に意味なんてないじぇ? 今日は聞いてから座りたい気分だったんだ!」 京太郎「って言われても……改めて聞かれるとなぁ……調子狂うっていうか」 優希「お前の調子なんか知ったものかー! うりうり、答えろー!座らせたいか?座ってほしいだろ? 座ってくださいって言えー!!」 京太郎「って駄目に決まってんだろ! お前はもう少しつつしみってもんを持て!!」 優希「……駄目?」 京太郎「ったく、いつもいつも座布団扱いしやがって。俺が好きでやられてるとでも思ってたのかよ」 優希「……そっか。ちぇー、京太郎はケチだじぇ」 MISS 優希「はぁー、座布団としても使えないなんて、こんな駄犬拾うんじゃなかったじぇー」 京太郎「普通は断るに決まってるだろ。つーか最近のお前は意味もなくベタベタくっつき過ぎだ」 優希「……くっつくの駄目か? 一緒の方が楽しいじぇ?」 京太郎「お前にとってはそうかもしれないけどな、それでももう少し距離を取れ。そうしないと、色々とヤバいから」 優希「そんなもんか?」 京太郎「そんなもんだ」 優希「そっかー。ところで京太郎」 優希「……京太郎の膝、座ってもいいか?」 京太郎「……」 京太郎「えっ」 優希「……駄目?」 京太郎(嘘だろ、パターン入った!?) ――― 優希「えへへ~♪ 京太郎椅子~♪」 PERFECT!!! 京太郎(卑怯だろ……それは卑怯だろ……) 優希「~~~♪ ~~~♪」 京太郎(強制イベントまで発生するようになっちまったのか……こりゃとうとう……) 優希「……」 京太郎(……もういっそ、このまま優希ルートに入るか……? そうすりゃもう何も考えなくて済むし……) 京太郎(いや、でも、これも可愛くないわけじゃないけど、半分以上呪いでこうなってるんだしなぁ……なにより質量が物足りない) 優希「……なぁ、京太郎」 京太郎「……どうした」 優希「こうやって、くっついてるとさ、色々とわかっちゃうな」 京太郎「……色々ってなんだよ」 くるっ 優希「ふっふっふ、知りたいか?」 京太郎「お、おい、こっち向くな! この格好はホントにまずい!!」 優希「いーじゃんいーじゃん、別に減るもんじゃなし!」 優希「よいしょっ!」 ぺたっ 京太郎「その向きで座るな!! ヤバいから!! 本当に! 他のメンバーの好感度的にヤバいから!!」 京太郎「……」 優希「それでだな、分かったことっていうのは他でもない……」 京太郎「……」 優希「……京太郎!!」 京太郎「……な、なんだ」 優希「人が話をしてる時は人の顔を見ろ! ったく、だから礼儀のなってない駄目犬って言われちゃうんだぞー。ほら、顔こーっち!!」 ぐいっ ぐいっ 京太郎「わっ!? 馬鹿、やめろ! 顔が、顔が近い!!」 優希「べつに今さら顔の距離なんて気にするほどのことじゃないじぇ!」 優希「それよりもな……こうやってぴたっとくっついて座ってると、普通じゃ分からないこともわかるってことに気付いたんだ」 京太郎「……た、例えば……なんだよ……」 優希「……例えばな……」 京太郎「……」 優希「……京太郎が湿ってるのは首元だけじゃなくて、全体的に湿ってるってこととか」 京太郎「……は?」 優希「お前、全体的にじっとりしてるじぇ! なんていうか、こう……」 京太郎「うるせぇ!! この暑い中ベタベタくっついてきてるお前が悪いんだろうが!」 優希「むっ、事実を指摘されて怒るなんて勝手な奴だ!」 京太郎「事実だとしても伝えていいことと悪いことがあるだろ!!」 優希「伝えなきゃいけないことならまだまだあるけどなー、他にはー」 京太郎「まだあんのか……っつってもどーせ、臭いとか、座り心地が悪いとかそんなんだろ?」 優希「それは聞いてのお楽しみって奴だ。京太郎、目ぇ瞑れ!」 京太郎「目? 目って……」 京太郎(……待て、これ、なんかフラグ臭くないか……? 言いだすのも唐突だし、普通に考えれば目を瞑る必要なんてない……) 京太郎(ここで目を瞑るのはなんかヤバい気がする、ここは好感度下がるのも覚悟の上で、逆を行くしかない!) 京太郎「バーカ、そんな手に騙されるかよ。どうせ目を瞑ったら最後、顔にラクガキでもしてくるんだろ?」 優希「そ、そんなことしないじょ! いいから目を!!」 京太郎「やだね! この前でさんざんこりたんだ。もうお前の好きにはさせるか!」 優希「……もういい!! 頭貸せ!!」 京太郎「あっ、痛っ、掴むな! お前、何を……」 ガバッ!! ぎゅぅぅ…… 優希「……ほ、ほら……わかるか!?」 京太郎「な、なにが……?」 優希「……すっごいドキドキいってるだろ……私の胸……」 京太郎(ヤバい、この展開は、ルートが確定しようとしてる……逃げ切れるか!?) 京太郎(仕方ない……一時的に雰囲気をブチ壊すために、ここはあえて……) 京太郎「あ、ああ、そっちか! なんだ、俺はてっきり起伏がわかるかって聞かれたのかと……」 優希「最近な、なんかおかしいんだ……こう、もやもやするっていうか」 京太郎(聞いてねぇーーー!!!) 優希「それもこれも、全部お前のせいだじぇ!!」 京太郎「えっ、俺!?」 優希「……京太郎の、せいだからな……一緒に居ると苦しいのも、楽しいのも、全部」 京太郎「んなこと言われたって……」 優希「うっさい! お前のせいだったらお前のせいなんだ!! 責任取れ!」 京太郎(いきなり責任って、愛重すぎるだろ!! どうする、どうやって……) ガチャッ 咲「優希ちゃんお待たせー!」 咲「……」 優希「……」 ← 涙目で丁度胸の位置で京太郎の頭に抱き付いている 京太郎「……」 ← 抱きつかれてる 咲「そ、その……」 京太郎(なんでこのタイミングで帰ってくるんだよぉぉおおお!!) 京太郎(い、いや、逆にこのタイミングは神がかってる……これなら、さっきの告白もうやむやにできる!!) 咲「お、お邪魔s」 京太郎「やめろ優希、それ以上肋骨に押し付けるな! 硬いし痛いしむなしくなる!!」 優希「な、なんだと!? 肋骨言うな! 胸と言え、胸とー!!」 京太郎「お前の薄っぺらい肉が胸なら、世界は希望で溢れかえってるわ!! それよりさっさと!」 優希「犬のくせに生意気な奴め、たーっぷりお仕置きしてやるじぇ!! とうっ!」 ガバァッ! 咲「……あれ、意外といつも通り……?」 和「咲さん? どうかしましたか?」 咲「う、ううん……なんでもない、かな」 咲(な、なんかすごく踏み込んじゃいけない空気だった気がするけど……気のせい?) ――― 帰り道 京太郎(なんとか一時的にルート確定は免れたけど……どうしたもんかな……) 京太郎(このまま優希の告白から逃げ続ければ間違いなく好感度上がり過ぎて包丁エンドだし……もういっそのこと優希と……?) 京太郎(いや、それはさすがに早計過ぎるか) 京太郎「はぁ~……せめて、呪いが解ければなぁ」 優希「なにか言ったか? 京太郎」 京太郎「呪いの解き方が分かんないかなって言ったんだよ」 優希「黙ってちゃ分かんないじぇ。もしかして、なにか悩みごとか?」 京太郎「……」 優希「ん? どしたー?」 京太郎「……いや、なんで当たり前のように隣に居るんだ?」 優希「なんでって言われても、京太郎が魂抜けたみたいな顔で歩いてるから事故らないか見守ってただけだじぇ」 京太郎(おかしい……今日はちゃんと見つかってないと居ないことを確認してから部室を出たのに……) 優希「あんまりぼーっとしてるようなら、また背中叩いちゃおっかなー、なんてな!」 京太郎(ストーカー性能が上がってる……もしかして、さっきの告白先延ばしが駄目だったのか……?) 優希「……それよりもな、京太郎。部室の話の続きなんだけど……」 京太郎「……」 京太郎(断れば明らかなアプローチミス、たぶんかつてないほどに好感度が下がる……いや、上がる、か?) 京太郎(下手に刺激して、刺される可能性を高めるくらいならもういっそのこと……) 京太郎(もういっそ、逃げるのはやめて、優希の好感度はあげっぱなしにする。そうすれば、呪いを解くことに専念できる……) 京太郎(アプローチを成功させ続ければ、刺される心配もないしな。よし、これで行こう) 京太郎「優希」 優希「な、なんだ!? どうした?」 京太郎「今日は手、繋がないのか?」 優希「……し、仕方ないな!! お前がどーしてもっていうんなら繋いでやらない事もないじぇ!!」 GOOD 京太郎「はいはい、お願いします」 優希「えへへ、ちゃんと自分からご主人様にお手ができるようになるなんて成長したな、京太郎!」 京太郎「犬扱いはやめろよ」 優希「ゼータク言うな! まったく、一回甘やかしたらすぐ調子に乗る!やっぱり私が、きちんとしつけてやらなきゃな~」 京太郎(……しおらしい方が可愛かったかも……)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5704.html
2 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/06(日) 01 47 58.31 ID fUJoakLUo [2/6] /_ ̄` ヽ_ ゚ マ /////ヌ ム / ̄ ´ ̄ヽ ゚ヽ`ヽ マ ム ム / ア \ ゚ \ 、 マ //r v≦オ{ ファンにならないというのなら…… // ヽ ハ . _ゝュ/八_j≠‐' ア i ハ ....i l i ィf 」ム__jムハ / ! ! '; ゚ i! | i . Y 三三. ム 射止めるだけだ!! ' ...i iハ ヽ ゚ィz i i i ⌒ヾ 「 マ ム i.. l };> ´ 7マ tji | ! {_リ ハ ム L 」 ; ィハテj ゞ'´! ; j j | マ Vハ ム _ ―rォ | ハ ゞ' j L;!/ / ! ! マ Vハ_ム __ ―=  ̄ ̄ | ハ ` ィ{ l | r≠キ /////ハ―=  ̄ ̄ | ム ゚ ` イ { i |__ ―=  ̄ ヾ=<///`ー― j> ´ ̄ ̄ `ヽ,_, _ ―=7  ̄ ̄_\_ >-、 マ///[ ヽ -ー  ̄ ̄ ヾ{` 〉≦ ̄ ̄ / /ィ ̄ ア7⌒7 ̄ 7{ ヽ マ// イ / _z、__ ヽ_)/ / / / イ/ / 仁ニニ{! ; > __)イ / ヽ { ,ィ T ハ` ´ /=≠ / /| リ / 「≦'==ヘ! |八_ ィ { `ヾ _ イ | ! { | / / ィ/ ム| { ! !r―ニ二{. i/(_ イ ノ ` ヽj j! ! i八 ! /゚ /{ /ニi| ム 、 マニニニ人 |!_( _ ィ {  ̄ ̄ 、 个ミ丶{ / /゚j/ニニム ム≧ュ_ゝ=キ ´ ̄ L≧ュ__ イ / `ヽ j }`ヾj/ ムニ゚ニニ八 了/ i j了 ///| / 7 ゝア ムニニ.゚ニニヽ ! | h! /////{ / / /イ⌒ ムニニニニ゚ニニュ、 人 i 人丶///ハ 【須賀京太郎】 <アイドルランク>(ファン人数) Fランクアイドル(0~1000) <容姿> B(56) <雀力> E(29) <歌唱力> E(23) <演技力> C(42) <特技> タコス作り <担当> 清水谷竜華(プロデューサー) 花田煌(マネージャー) 弘世菫(麻雀コーチ) 瑞原はやり(トレーナー) 竹井久(事務員見習い) 龍門渕透華(スポンサー?) <アイドル経歴> 雑誌特集 パンフレット サイン会 ドラマ主演 |. G | F | E | . D |. C | . B |. A | . S | SS |SSS―――┼―――――――――――――――――――――――――容姿 |lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll雀力 |lllllllllllllllllllllllllllll歌唱力|lllllllllllllllllllllll演技力|llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll <須賀京太郎のファン> 宮永照 宮永咲 蒲原智美 愛宕洋榎 愛宕絹恵 江口セーラ 鹿倉胡桃 染谷まこ 片岡優希 原村和 92 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 21 55 49.14 ID /p+ah+pVo [1/12] 【アクセル1】 京太郎「……」 社長「……」 透華「……」 竜華「……」 煌「……」ニマニマ 久「……」ニマニマ 京太郎「えっと、つまり……?」ワナワナ 竜華「事務所が潰れるっちゅうのは……?」 透華「ええ、全部嘘でしたの」キリッ 社長「君に試練を与えるつもりでね」キリッ 京太郎「……」 竜華「……」 / ̄ ̄ ̄ \ ウッウッ / \ /\ ※透華 / 。 一 ー 。 | . 。゚~(__人__)~゚j \、 ゜ ` ⌒´,;/゜ / ⌒ヽ゚ '"'"´(;゚ 。 / ,_ \ \/\ \ と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;._ 透華「すみませんでしたわぁぁぁぁ!!!」ドゲザッ 社長「すまなぃぃぃぃぃ!!」ドゲザッ 京太郎「ほわぁぁぁぁっ!!!」 竜華「」バタリッ 久「やっとネタばらし出来たわねー」 煌「今更な気もしますけど」クスクス 83(リボン)「ドラマですよ!ドラマ!!」ワッホイ 74(亜)「やるじゃん! 兄ちゃん!」アミキーック 74(真)「ちょっと見直したっしょ→」マミパーンチ 72「まぁ、なんでもいいですけど」パチパチ 85「ドラマくらいで浮かれすぎなの」アフゥ 77「ちょっと! ひのちゃまオレンジジュース!!」バンバン 75「へへっ、やりましたね!!」ヤーリィ 74(もやし)「うっうー! おめでとうございまーす!!」ガルーン 81「お、おめでとうございますぅ」ビクビク 91「あらあら~、凄いわね~」ドタプ~ン 90「まこと、素晴らしきことです」クスッ 83(86)「自分、応援してるぞ!!」ナンクルナイサー 85(メガネ)「はいはい! 自分達の活動に戻った戻った!」パンパン 京太郎「うへへっ」デレデレ 竜華「……」ユラァ 97 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 22 11 02.97 ID /p+ah+pVo [2/12] 94 竜華「おじさぁぁぁん?」ゴゴゴゴッ 社長「うぉっほん。とにかく、我が事務所のアイドル活動もこれで磐石だな」 京太郎「いやぁ、アイドルいっぱい嬉しいですねー」デレデレ 竜華「……」 社長「だ、大丈夫だよ竜華ちゃん。あくまで彼女達は7○5所属だから!」アセアセ 京太郎「そういえば、なんで7○5のアイドルがうちに?」 社長「それは君ィ! 大人の事情というものだよ!」 京太郎「大人の事情?」 竜華「おじさんがだんだん黒くなっていっとる……」ガビーン 社長「君がこれからドラマや映画に出演する度に、共演者を出す必要があるだろう?」ホラホラ 京太郎「いや、そんなメタ的なこと言われても」 社長「別に実在するアイドルを使ってもいいんだけどね」 京太郎「それじゃあ、ごうり……ムグググ」ジタバタ 社長「それ以上いけない」ガシッ 竜華「そ、それよりも!! 騙すなんて酷いでおじさん!!」アセアセ 社長「いや、それはだね」チラッ 透華(ドゲザ)「……」 京太郎「りゅ、龍門渕さん! 頭を上げてくださいよ!」 透華「いえ、これは自分への戒めですわ」ズーン 京太郎「ちょ、ほんとに……やめてくださいよ!!」グイグイ 透華「は、離し――」グラッ ドシャッ 煌「あっ!! 無理やり立たせようとした京太郎君と龍門渕さんがくんずほぐれつして転倒した!?」 久「しかもあの角度は!?」 竜華「!?」 京太郎「うーん……」 透華「……」 安価↓3 00~29 透華「すぐにどきますわ!」パッ 30~89 透華「きゃっ!?」バッ 90~99 京太郎「エロ不注意だ!!」プニッ ゾロ目 今すぐKISS ME~♪ 104 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 22 24 16.41 ID /p+ah+pVo [3/12] 京太郎「あれ、どうしてこんなに暗いんだ……」 しかもなんだかいい匂いが…… 京太郎「……?」 透華「きゃっ!?」バッ 京太郎「うぉっ!? まぶしっ!」 な、なんだ!? 急に暗くなったと思ったら、今度はいきなり明るく―― 京太郎「一体何が……?」キョロキョロ 竜華「……」ゴゴゴゴゴッ 煌「……」ニコニコニコ 久「……はぁ」ヤレヤレ 透華「っ……//」カァァッ 京太郎「え? なにこの空気……」 ポルポル「……」チョンチョン 京太郎「ん? なんだよポル」 ポルポル「……」パンッ ブイッ マルッ ジィィイ 京太郎「パン、ツー、まる、見え?」 ポルポル「YEAAAH!!」パシッ 京太郎「あっ、なるほど! さっきは龍門渕さんのスカートの中に!」アハハハ なんだそんなことだったのか 龍門渕さんのスカートの中に…… / ∧ /1 ` /ヾヽ | |ヾ、 //| |ヽ ソ /| |./゛゛Y""|.! | i |.| |.| / |ハ i | / ―-A!-/ ー|-‐ヒー ゙、 |. / _/___! i |__ヽ__ , ヾ / `メ 2 . i`゙、 !´_2 . )'´ \ /ィ ,イ ;ヽ i 、\ // / | i `i r| i 、ヽ i.| ! !ハ /\ rー‐っ ,.イノ .ト、 |,! /\ ヽヽ /` ‐、_ ,..イ´|,/ / 、乂_ ,、___/ ハ `iY //! |ヽ/ / ! `ラ"  ̄`/´ /__) ノノ'´. `ーv‐ ´ i /ー----、 / / // / ./´ ! /米゙、 ! / ヽ( i !i ./ / ヽ / /.|バ、 、 ゙、 / | ヽ、_,ノ ノ r! 〈 // / /| | V \ \ / ノ 、 r、ヽ. 京太郎「……」ダラダラダラダラダラ 竜華「覚悟……できとる?」ドドドドドドッ 京太郎「オーマイゴッド!!」 107 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 22 32 16.24 ID /p+ah+pVo [4/12] 京太郎「こ、これは事故ですってば! ね? そうでしょ?」アセアセ 竜華「言いたいことはそれだけ?」ニコニコ 透華「わ、私はその……//」モジモジ 久「ギルティ」 煌「可哀想だけど、仕方ないかな?」 京太郎「い、一体俺に何を……?」 竜華「……おじさん」パンパン 社長「まさか……これを使う日が来るとは」フフフ 京太郎「そ、それは!?」 本当にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら… どこであれ土下座ができる!たとえそれが… __ /ヽノ\ /(● ●)\ | (_人_) | \__二__/ / V V∧ || ヽ/ || /\\ / / L=ヒニ)==ヒニ)= |∥| | ∥ |∥二二二∥ | \ / / |∬∥ニ∥ ∫ |\三三三∬三\ |\\∬三三三三\∫ \\\三三三∬三\ O \\L炎炎炎炎炎| .\L工工工工工| O」 O」 肉焦がし骨焼く鉄板の上でもっ! 竜華「焼き土下座や」 京太郎「」ガクガクガクガクガク 竜華「もう二度とこんな真似をせぇへん?」 京太郎「」コクコクコクコク 竜華「もう他の女にも変なことせんと誓える?」 京太郎「」コクコクコクコク 竜華「ほな、これはしまっておくで」ニッコリ 社長「はーい」ガラガラガラ 久「流石に冗談よね?」ヒソヒソ 煌「さぁ?」ヒソヒソ 竜華「うちかて我慢してるんや……京太郎君にも絶対に……」ブツブツブツ 社長「最近竜華ちゃんの様子がおかしいんだが」ウーン 109 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 22 44 56.91 ID /p+ah+pVo [5/12] 【そんなこんなで】 竜華「テレビでキャスティング発表もされたし……今度は制作記者会見や!」 京太郎「記者会見!?」ガビーン 久「恐らくこれが最初の課題ねー」 京太郎「へっ? 記者会見がですか?」 社長「そりゃあ、国民的漫画の実写化の主演が全く無名の新人だからね」 煌「恐らく、かなり注目されている筈ですね」 竜華「しかもこのドラマ、ジャ○ーズの俳優を落としとるから、記者側に圧力かかっとるかも」ウーン 透華「一応こちらからも圧をかけてみますわ」 竜華「でこちゃんとこも手伝ってくれるみたいやしな」 デコチャンイウナー!! 煌「万全じゃないかな?」 社長「うむ。水瀬と龍門渕のタッグだからね」 京太郎「でも、不安ですね」ウーン 久「確かに、演技とはまた違ったものを求められる筈よ」 京太郎「……」 くそっ、こんな時はどうすればいいんだ? 折角ドラマの主演を取れたってのに…… 竜華「心配せんでもええよ、京太郎君」ポンッ 京太郎「え?」 竜華「こんなこともあろうかと、記者会見のプロを呼んでおいたんや」フフフ 京太郎「記者会見のプロ!?」 久「それは一体……?」 竜華「ほな、入ってきて!」パンパンッ ガチャッ ?「……」テクテク 京太郎「あ、あなたは!?」 . . .-‐…‐-. . . ... ´. . . . . . . . . . . . . \ /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . /. . ./. i . . . . ハ /. ./. . ./ i i i i ', i , ′ー―ァ / 从 ト--ミ i | ' ′ //⌒/ } リ } ハ |ト i ,. / |l |l ∨__|{ } / レ' }| } i i やっほー京ちゃん! / 从 八《´んハ. j/ r==ミ / /| . . .| // _ }ト ハ 弋 ソ 厶イ | . . | /^ / }|l ≧ゝ} ′__ /-' i | . . |. ' .i / / } 人 f ノ ./ i | i |. i し' ./ .i} i i >o。.. < i / / / | ノir―-ミ | ∧ 八 r'ス´ / ゝ-、 /} / }/ f入 `ー 〉 /' V_ゝ/.〈 Ⅹ / i`/イ、_ 辷ーく / / / rヘ/__rヘ_/ | ヽ { ̄` 入 i / | / | / . / ハ. Y i 圦 |. `> 1 / |l ∧ _彡 / ハ. // ‘, 」 / / |/ |l/ \ / |. /八_// ‘ { ;′〈 . |ト、/ 〉__ i \/ 《`ーイ V { ‘, |i i/ / | | 〉 ヽ .. L i ..........ゝ. У_彡 .........| | ./ マ . 八 \く L | ′ { `マ . ∧ ヽ} / .j 京太郎「アイエエエ!? テルサン!? テルサンナンデ!?」ガビーン 115 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 22 54 41.99 ID /p+ah+pVo [6/12] 照「なんか失礼な反応」ムッ 竜華「普段はアレやけど、外面だけならプロ顔負けやし」ドヤァァァ 京太郎「いや、ドヤ顔されても」エェェ? 久「素直に瑞原プロでよかったんじゃ?」 竜華「……想像してみる?」 煌「瑞原プロ仕込みの記者会見……」 一同「……」モワンモワン ~~~もしもはやりんの指導を受けていたら~~~ 記者A「今回、初めてのドラマ出演で主演とのことですが?」 京太郎「はい、でも京太郎頑張りまぁーっす☆」キャピッ 記者B「キャスティングに不正があったとの情報もありますが?」 京太郎「酷いですね~、僕は正々堂々勝負しましたよっ♪」ウフフ 記者C「あ、こっちに目線ください!」 京太郎「ウフフ、オッケ~☆」ウィンク ~~~~~~~~~~~~~~~ 京太郎「○ーラじゃん!!」 竜華「うん」 久「(いや、瑞原プロにどんなイメージ持ってるのよ)」ガビーン 煌「(でもそんな京太郎君も見てみたい)」ドキドキ 照「……」ニコニコ ~~某所~~ はやり「へっくち!」 良子「風邪ですか?」 はやり「うーん? この感じは……噂話かも☆」エヘヘ 良子「……」フーン 理沙「?」 健夜「……オムライスにしよう」ウン 118 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 03 50.32 ID /p+ah+pVo [7/12] 京太郎「是に腹は代えられないか……」 照「ねぇ京ちゃん? なんでそんなにイヤそうなの?」ガビーン 京太郎「嫌なわけじゃないんですけど、ただ……ね?」 久「いいじゃない。とりあえずやるだけやってみれば」ナデナデ 京太郎「それもそうですね」デレェデレェ 照「……」ムッ 竜華「ほな、特訓開始や」 京太郎「それじゃあ照さんお願いしますね」 照「うん」 煌「どんな感じなんでしょう?」 照「(ここで京ちゃんにカッコいいところを見せたい)」 それに…… 照「(私だって、京ちゃんの役に立てるってこと証明しなきゃ!)」ギュッ コンマ判定↓3 00~39 所詮ポンコツはポンコツよぉぉぉ!! 失敗 記者会見でBAD判定 40~69 ま、多少はね? 普通 何も無し 70~89 やれるじゃないですか照さん! 成功 記者会見GOOD判定 90~99 京太郎「こ、これは!?」 大成功 スキル獲得 記者会見GOOD判定 ゾロ目で覚醒京ちゃん 132 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 15 40.36 ID /p+ah+pVo [8/12] 照「それじゃあ、まずはお手本を見せるね」 京太郎「はい」 照「……」スッ 京太郎「(確かに記者会見の照さんが凄いのは知ってるけど)」ウーン 普段の姿を知ってる俺か見れば、照さんがしっかりしてるようには思えないんだよなぁ 京太郎「(一応何かつかめるかもしれないし――)」 照「……」ニッコリ ___ ... . . . . . . . . . . /. . . \ / ./ . / ヽ . ′ / / ∧ .. | .. | | . / | . | /| | | |V ∧ | | i / ー|―|斗f‐┼ | | |─-l、| _l,ノ|. // i | |八ハ { | .. ./リ |/ }人 l ヽ! 厶イ |. . ∨ |灯j芯ヽ1ソ ィjア苅Υ / | │ .. {い.乂(ソ ′ 乂(ソ/ }ィ | │ .. | ' ' ' , ' ' ' | | 今日は皆さんお集まりくださいましてありがとうございます │ .. |‐ヘ r‐| | │ .. | . 八 ∨ ̄ノ ノ . i | ドラマSOUL CATCHER(Saki)の主人公、神峰役の宮永照です │ .. | . . . . .> .. ___ .. < . . . .| ′ │!│| . . . . . . . .| __ | . . . . . . .| . ./リ 乂人|八 . ィTノ {爻} {ア> .ノイ / < |___ Ⅵ/__/ >. r<丶 ∧__ }へ‐ァ >‐┐ / \ 、 ∧/ニニ}′ // `ヽ | 丶\ | ー‐} // | | \ ー===| r=ァ′=‐'ィ .// | | { ヾ≧=/ .}={=≦ . ./ .′ | ′ 〉 ゞ=/ /}{ .、 . イ==ノ / __,,/斗-〈 / / }{ . . \ { 、 ノ } ゝ /.-====ハ . ′ /. . .}{ . . . . .ヽ Υ¨¨¨¨¨ ヽ / \{/ 斗―∨ . . . ./}{\ . . . .| }=======/ ∨ハ / / . ./.〃 } . . .| ‘ァ…‐‐;、/ 京太郎「!?」ゾク 照「~~~~」ぺらぺらぺらぺら 京太郎「な、なんだこれ……?」 さっきまでとは、まるで別人!? ただ話してるだけなのに……聞き入ってしまう! 照「それにしても、初めてのドラマ出演で主演だなんて運がいいんだか悪いんだか分かりませんよね」アハハ 竜華「……」フフッ 照「失敗したらもう二度と仕事来なくなっちゃいますよ、これ!」ウーン 久「これは……」 照「絶対に成功させろって、監督や事務所の社長にもこってり言われてるし……始まる前から不安の連続です」シクシク 煌「……」パクパク 照「でも、これを成功させたらきっと……今よりも確実に前を進めるんです」キッ 京太郎「……ははっ、謝らないとな」ボソッ 照「だから、必ずこのドラマを成功させて――」 やっぱり照さんは…… 照「私、運がいいってこと、証明してみせますよ?」ニッコリ 凄い人だ 140 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 27 07.37 ID /p+ah+pVo [9/12] 照「……」フゥッ 一同「……」シーン 照「あっ、え、えと?」オロオロ 京太郎「照さん」 照「あぅっ、もしかしてダメ……だった?」ウルウル 京太郎「いいえ、そんなことないですよ」ギュッ 照「あっ」ドキッ 京太郎「ごめんなさい、俺……変な態度ばっかり」ウツムキ 照「そ、そんなのいいよ!」アセアセ 京太郎「でも!」 照「いいの。私だって普段、京ちゃんに迷惑かけてるから(照だけに)」アハハ 京太郎「それはまぁ、確かに」 照「え?」 京太郎「え?」 竜華「シリアスになりきれんなぁ」コソコソ 煌「それが二人らしくていいんですよ」クスクス 久「というかなんで私達、急にロッカーに隠れてるの?」 菫「照……立派になったな」ウルウル 久「(しかもなんか先客がいたし)」ガビーン 京太郎「……俺に記者会見のコツ、教えてくれますか?」 照「……うん」コクリ 京太郎「照さんがいてくれて、本当に助かりました」 照「うん……」ジワァァ 京太郎「俺の傍にいてくれて、ありがとうございます」ペコリ 照「……うん!!」ポロポロポロッ 京太郎「これからも、傍にいてくださいね」ニッコリ :_,. -─……─- : . ´........................................................\: :/.......................|........ト、..............................ヽ: : /....................| |...i|........| \...........|....|............:/.........../ .....|.._|_八......| \__....|............i : ̄ ̄ ̄|...|....| [ \| \|....|............|: :|...|....|┬─┬ ┬─┬ |............| |...ト..| 乂 ノ 乂 ノっ|............|: :i|...|....| |............|: ||...|..人 , _ 人.......l..| 八Λ.....> _ . <......../|/ \|\_,ノ⌒ 〈___/ ⌒ ‐-ミ ;/ ̄ | \ ∧ / / / \; / | \ ∨_/ / ハ :/ \ Χフ / /  ̄/ Τ  ̄ ',; ;\ | 〈 ∧ 〉 | / 照「うわぁぁぁん!! 京ちゃあああん!!」ビエェェェン 京太郎は記者会見を克服した!! 146 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 35 55.14 ID /p+ah+pVo [10/12] 【一方その頃 長野】 -=ニ二ニ ニ二二二二二二二 二二二二 二二 二二ニ ニ二二二 ニ二二二 ニ二 ニ二二ニ ニ二二  ̄ ____  ̄ニ二二ニ ニニ 二二 ニ二ニ ニ二二二二二ニ 二二ニ ニニ 二二 ニ二 ┐  ̄ニ二二二二ニ= ニ二 二ニ 二二 / /  ̄ニ二二二ニ ニ ニ ニ二二 / / /...-―≠ニア{  ̄ニ二ニ ニ二ニ ニ二 /{ / -=<.. 二ニ 二ニ ニニニ ニ ニ二 二{ ∨ -=く \二ニ ニ二 二二二二 二ニニ 二二〉 / \⌒ ニ ニ二二ニ 二ニニ= 二/ / \ \二ニ ニ 二二ニ ニニ= / / / .⌒丶ニ __二二二二ニ ニ= ⌒i | | | | | | | | |乂__ / . |二二ニニ =ニ ニ二| | | l | | l l | | l | l | l l | ̄/ |二二ニニ ニ二. 二| | | l | l l l | l\从 l | l l l/ /二二ニ 二二二ニニ 二|从 | 从八从乂{´廴}乂 从劜 ./二二二二二ニ 二ニ=- ニニ. 二二)イ 圦 , ∧/---- __ _/二二二二二ニ 二二ニ= 二ニ= =ニ二 ニ= 二}//> . - . イ /´ ̄∨ ̄ ̄\二ニニ 二二ニニ=ニ二二ニ 二二二 ___∠{ | ̄ _」 ./ l| | |__ 二二二ニ ニニニ ニニニ // ∧ .ー―. /} ___ } リ リ =ニ二二二ニニ 二ニ= =ニニニ ノノ \{ {\ . . /ニ/ l/ ̄\__彡'-- 、 \ニニニ==ニ二二ニ 二二 { {  ̄ハニ、 _ _, .//ニニ/ |ニニニニニニニニニニニ二\ \ニニニ二ニ ニ二 二=/\ ___/二|`ー ‐┼┼≦___} -=ニ三三三三ニ=- \ \二ニニ 二二ニ/ / ̄ ̄ 二八 ,{三三三三三三三≫  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` \ニニ 二 ´ /二ニ =ニ二二} \三ニ=- ̄{ ̄ ̄ =ニ二二ニ== \ニニ / / 二ニ ニニニニ| \三三三ニ=- __ -=ニ二二二ニ二/ /二ニ= =二 二二ニ _| /≧=====┬=ニ三三三ニ=- ニニニニニニニ. / =ニニ二二 二二二ニニ/ {廴___/´ / ̄ ‘, ___ .... . -――-/ /ニニニ二二二二____. . | \ ___/ --- ‘, / ./ } _ _ _/ ,/ニニニ / ̄ ̄/ / 人  ̄ ̄ / | \  ̄ / / / 咲「お姉ちゃん……また抜けがけして」ゴゴゴゴゴッ 須賀ママ「あれ、咲ちゃん? どうかしたの?」ヒョイッ 咲「っ!!」ビクッ ,..-‐ .' .´ ̄ .` .ー.、 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ / . . . . . . . . . 、..... .、 、 . .、 .. .\ / . . ... ; . . i i i ......i ...i......i... \ i . . i i.. ;i_; !-、ハ i }-トi、 i i ... ヽ な、なんでもないです! | ... i |/ハ |!|;ノ | | |、ハ|`i i .. . ゙、 |. | |/;xf'‐-、 |;ノiノf==、イi ハ i . .゙、 | i | i(! b. .. i ............0 . })| i ヾiヽiー-ヽ. | ! fヽ i ゙、 `ー' 、`ー' ,!ノ | ヾ!、 ヽ ヽ!ヾ "" "" i ,、 | ヽ、 ` ー 、 ! ̄ヽフ /,ノ \i ,、 ヽiヽi、` , 、 ` ̄´ / /./ /フ r、 ヽ| ` ーイー-――ァー,-、 _ /./// ,.-,. ヾヽ. | i _,....-‐ . '〔' _/ . . . . . // ヾi |i ノ ´ ∠- '/ ,...__ヽ丶 | .! ,イ、、 . . . . . . .ト._´/ . . . . // r-、| | ´ 、 ∠.._ `ー-、`ヽ` Vヽ.,、 、\ . . . . i / . . ,;. ."イ | / ゙、 ヽ ヽ ,ィ―ー‐' ⊂二 ー' ,イ ー`ー-ヽ./-‐"-‐'ノ== レ' ヽ√i ,ノ ヽ / / .V `ー-┬'`i'ー―'´ ヽヘ ;ヘ,メ、 /〉 須賀ママ「あらそう? 京太郎がいなくなったから、咲ちゃんが毎日遊びに来てくれて嬉しいわ~」フフ 咲「冗談でも嬉しいです」ニッコリ 須賀ママ「本当よ? あー、咲ちゃんが京太郎のお嫁に来てくれればいいのにね~? ね、カピー」ヨシヨシ カピ「きゅい!」モフモフ 咲「そ、そそそっそんなここ、ここここっこ↑こ↓ことは!!」アセアセ 須賀ママ「うふふふ」ニコニコ カピ「きゅぃぃい」スリスリ 咲「くすぐったいよぉ」アハハハ 姉に文句を言いつつも、外堀から攻める咲ちゃんなのでした 150 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 42 12.27 ID /p+ah+pVo [11/12] 【一方その頃 のどっち】 和「え? 初仕事ですか?」キョトン 社長「うむ。君の声のデモテープを送ったら、先方が是非にと」 和「それは嬉しいですけど、一体なんの仕事ですか?」 社長「声の仕事だよ。朝の子供向けアニメだ」 和「それはソフトでいいですね。何てタイトルですか?」 社長「……昨日のナンジャだ」 和「へー。それで私は何役なんでしょうか?」 社長「ナンジャだ」 ヽ./ , ヽ ヽ冫 | / / /」 /} }゙`「丁ヽハ ! ! ! }-ィ |_,'_,,|-‐''/ / / .} /.| | | /. } | | . リ !.|. ト.、 ,. ──‐、 ト、 ィ゙ | |\/ //. / / ! !/!/ !从 /| .| !∧冫 //´ ̄ ̄ヽ', |人小|ヽ !.ィ爪沁ヽ. /./ /,.イ爪心ヽ.! イ/.//′ U } } l ヾ |/{ ⊂. ′ ´ ! ィ./ ト,ムノ ! , ,' ' γ⌒ⅵヽ弋二;;ノ ゝ-.″ | } | //', { ` 、 レ′ !. { !..',\ ノ ! U | `ー´\ ,. , / ! ! ! ! |. ` 、 ./| . ! ! ! ! ◯ | }` .. __ , イ | | | | | | } ィ‐┤. ├ .、| | | | | { 和「え? ナンジャはタイトルですよね?」 社長「ナンジャは人名なんだよ」 和「あ、そういうことですか」ナルホド 社長「……」 和「……」 社長「主人公の……ナンジャだ」キリッ ,∠、 / ヽ / | / \へ / ̄¨ヽイ | / / / /|| ! ! | ! .| ! 〈〈 / { ' ,' ' | | l l l l ,ィ ! l ,! ∨ ノ¨ト==イ ! l斗十ナナノ. | / l. /十ト、l i〉 ¨フ´/ ! ! 、トト、!ィチ^ 丁 }/ }' !ノ ! l リ. / 〃 | |ミソ 〈 l{ | rf示、 ノ ノ/ / レイ ト、_| l ヽ 弋 zソ ! }l }イノイヽ |. | . | , 辷リ ! . . . ト、 \ |. | . ト、 | | ⌒ / | . . lミ、Y ‐ - ノ . .|. /, | . . l ! ヽ イ| ! .| // | ハ | ` . _ x< | ! | . !. // . /! ∧. ! | | .| ! . .、| // . /∧ . ∧`ヽ. l ヽl、 | l ト. // . /厶 ヘ. ∧ \ `ヽ. ヽl l | ヽ// , < \ \ \ ∨ `| . . .| \ 和「」 161 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/09(水) 23 56 24.08 ID /p+ah+pVo [12/12] <そして記者会見当日> 京太郎「……緊張するな」ドキドキ メイクさん「はい、出来上がりましたよー」 京太郎「あ、ありがとうございます」 メイクさん「まだ新人なんだよね? いきなり主人公なんて大変だねー」 京太郎「は、はい!」 メイクさん「でも君、素材がいいからきっと伸びるよ。頑張ってね」ニコニコ 京太郎「頑張ります!」 竜華「京太郎君に専属メイクさんつけて上げたいけど……」 煌「誰かスカウトするのも手ですよプロデューサー」フフ 竜華「誰かメイクが得意そうな人……」ウーン 透華「そろそろ時間ですわよ」 京太郎「あ、はいっ!」 スタスタ 咏「おー、緊張してるねぃ」 京太郎「三尋木プロ!!」 咏「ま、気楽に行きなって」ポンポン 京太郎「ありがとうございます」 あれ? そういえば三尋木プロって何役なんだろう? 自分のことばっかりで全然考えてなかった 京太郎「あの、三尋木プロ?」 咏「ん~?」 京太郎「三尋木プロって何役なんですか?」 咏「……」 京太郎「三尋木プロ?」 咏「……モココ」ボソッ 京太郎「え?」 咏「モココだっての」カァッ 京太郎「え? モココって、あの時坂の幼馴染の?」 咏「うん」 京太郎「でもたしかモココって中三じゃ……」 咏「っ!!」ゲシゲシッ 京太郎「あだっ!? あだだだっ!?」 咏「調子に乗るなっ!」ゲシゲシ 京太郎「こ、これでも俺主人公なんすよ!? 神音なんすから!?」 咏「ふんっ」プイッ 京太郎「……」トホホ 186 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 00 51 14.84 ID 1QJVR6T8o [3/10] 【記者会見会場】 司会者「お待たせしました。それではSOULCATCHER(Saki)の制作記者会見を始めます」 記者陣「……」ズラァァァ 京太郎「凄い数だ……」ゴクリ 監督「ほら、行くよ」 テクテクテク 京太郎「」ドキドキドキドキ 咏「ほら、早く座れっての」ペチッ 京太郎「はい」スッ 監督「緊張しすぎないようにね」ボソッ 司会者「それでは左から順に紹介していきたいと思います」 京太郎「(俺は真ん中くらいか……)」ドキドキ 監督「今回監督を務めさせていただきますたど――」ウンタラカンタラ 次か…… 司会「そして、次が今回のドラマの主役! 神音翔太役の! 須賀京太郎君です!」 京太郎「!!」ガタッ 記者陣「……」バシャバシャバシャバシャバシャバシャ !? なんて量のフラッシュ……!? これが……記者会見の凄み!! 京太郎「……」グッ でも、負けられねぇ! 手伝ってくれた照さんの為にも……! なにより、俺自身の為に!! 京太郎「俺は!!」バンッ 記者陣「……」ピタッ 選択安価↓3 1 京太郎「いずれ、トップアイドルになる男です!」 2 京太郎「アクセル1所属、須賀京太郎です!!」 3 京太郎「神音翔太役、須賀京太郎です」 201 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 01 02 19.61 ID 1QJVR6T8o [4/10] 京太郎「俺は……まだ、無名で……実績の無い男です」 あれ、俺何言ってんだ? 記者陣「……?」ザワザワ 監督「須賀君?」 先生「……」 咏「(バカ……)」ハァ 京太郎「正直、こんなに凄いドラマに出られるだけでも幸運なのに……なんの因果か、主役に抜擢してもらって」 あれだけ練習したのに―― あんなに頑張ったのに―― 記者陣「……」 京太郎「オーディションにだって、きっと俺なんかより上手く演じられる人……たくさんいました」 自分でも、何言ってるか分からなくなってきた あまとう(暴君)「……」イライラ でも、だったら―― 竜華「京太郎君……」 透華「……」 煌「いいんですよ、あれで」フフッ 竜華「え?」 煌「自分を信じて、前に進みなさい」グッ 京太郎「でも、俺が選ばれたんです」 せめて、俺の想いのありったけを―― 記者陣「!?」 あまとう「……」 京太郎「俺が選ばれてしまったんです」キッ 咏「……」 京太郎「だから、俺が神音なんです。俺が主役……」 記者陣「……」ザワザワッ ガヤガヤッ 202 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 01 06 35.64 ID 1QJVR6T8o [5/10] 記者陣「……」ザワザワッ ガヤガヤッ 京太郎「きっと集まってくださった記者の皆さん、原作ファンの方の大半が役者不足だと思っている筈です」 記者陣「……」 京太郎「でも、絶対に後悔はさせません!!」バンッ 監督「……ん」 共演者「!?」 京太郎「アクセル1所属、須賀京太郎!」 / , / / / / | | . . . / / / ' | | | | i| | . イ ' /| /| l | | | | l| | |// / | | { ' . | | } | l| | { ' 〃 | | | | ト, /| /| /| ' ∧|/ / .' , ' Ⅵ |_'. | | | | l | ' }/ }/ / .イ `\{/ / / / / { | Ⅵ≧!、,| | 、 | _/ム斗七 / . / }' ' ,イ / | { 从 | イ { しメ∧ l Ⅵ イ { し刈 `ヽ' ' }/' / /イ Ⅵ . Ⅵ Vzり \ 、 } / Vzり }/ // | 从 | \ ∨/ , / _∨∧ . ` \ , _ノ> 、_ , <//////{/{{`∧ 、 / }}//////> 、´//////////// l| ,∧ _ ∧ ||///////////>/////////////从 { 、 _ ィ -vノ ' } /'//////////////////////////{/∧ l\ ー=≦__ , ´ /' / イ∧//////////////////////////|//∧ . \ / / /'////}///////////// 京太郎「いずれ、トップアイドルになる男です!」バーン バシャバシャバシャバシャバシャッ 記者陣「……」バシャバシャバシャバシャバシャ 京太郎「……」 咏「……気持ちは伝わったけど、もう少し頭冷やさないとねぃ」ペチコン 京太郎「あっ」 咏「でも」ポリポリ ナデナデ 咏「そういうのは嫌いじゃないねー、しらんけど」 記者陣「!!」バシャバシャバシャ 竜華「上手いフォローや……!」 透華「た、助かりましたわ……」ホッ 煌「……」ヘナヘナ 210 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 01 16 31.01 ID 1QJVR6T8o [6/10] ~~なんやかんやで~~ 司会者「えー、それでは関係者の自己紹介も終了しましたので、監督からドラマの説明をお願いします」 監督「まずうちさぁ……」ペラペラ 京太郎「……」ドキドキ あまとう「……」ジィーッ 咏「(自己紹介は躱せたけど、次の質疑応答が勝負だねぃ)」ウーン 監督「いいよ! こいよ!! 胸にかけて胸に!!」アァッー! バシャバシャバシャバシャバシャ 監督「クゥーン」 記者陣「……」ドッ アハハハハッ ハッハッハッハッハッハ 竜華「会場は大分盛り上がっとる」 透華「ここからが正念場ですわね」 司会者「それでは次に取材陣からの質疑応答といたしますが、ご質問のある方はいらっしゃいますか?」 記者A「では」スッ 司会者「どうぞ」 記者A「えー、神音役のトップアイドル須賀京太郎さん、でしたっけ?」 ドッ ワハハハハッ 京太郎「はい!」ニッ 記者A「さすがトップアイドルは返事が違いますねぇ」ニヤニヤ ワイワイ ガヤガヤ ハハハハハハ 竜華「……」ギリギリギリギリ 透華「……我慢ですわ、我慢」グギギギギ 煌「ええ、ゴルゴさん。お久しぶりです」 記者A「では、質問なんですがねー」 京太郎「……」 質問自由安価↓3 ただし内容とかけ離れていると判断した場合は安価↓ 222 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 01 29 53.48 ID 1QJVR6T8o [7/10] 215 キャラ名は全員わざと変えてるよ モコ→モココ 刻坂→時坂 神峰→神音 216 これを出してくれる人を期待してた、ありがとう!! 記者A「では、質問なんですがねー」 京太郎「……」 記者A「この漫画は国民的に人気ですよね?」 京太郎「はい。俺自身、毎週楽しみにしてますから」 記者A「つまり、このドラマは国民の大変が関心を寄せていますね?」 京太郎「そうなると思います」 記者A「しかし、ねぇ」ニヤニヤ 京太郎「……」 記者A「さっきご自身でもおっしゃられていたと思いますが、オーディションにはたくさんの有望株がいたはずです」 京太郎「はい、いました」 記者A「それを踏まえて、貴方は自分が主役に合っていると本当に思っているんですか?」 京太郎「!」 記者A「噂によれば三尋木プロのご指名だとか? まさか……ねぇ?」ニヤニヤ あまとう「……」 ザワザワ ガヤガヤ 監督「!!」 咏「おい、アンタふざけたこと言ってんじゃ……!」ワナワナ 先生「やめろ咏っちゃん」 咏「先生?」 先生「……いいから」 記者A「どうなんですか須賀さん?」 京太郎「俺は……」 選択安価 ↓3 1 京太郎「正直、自信はありません」ウツムキ 2 京太郎「わっかんねー」アッケラカン 3 京太郎「勿論! 適役だと思ってます!」ニッコリ 232 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 01 37 26.54 ID 1QJVR6T8o [8/10] 京太郎「……」 記者A「おやおや、まさかだんまりですか? 早く答え――」 京太郎「わっかんねー」アッケラカン 咏「え?」 一同「!!??」 記者A「なっ?」 京太郎「俺がどう思っていても関係ないんじゃね? しらんけど」 記者陣「……」 京太郎「俺が神音に相応しいかどうかを決めるのは、俺じゃない」 京太郎「いずれドラマを見てくれた人達、その一人一人じゃないんですか?」 記者A「っ!?」 京太郎「勿論、貴方もそのひとりですよ?」クスッ 記者A「!?」 京太郎「ちゃんと放送見てくださいね?」 記者陣「……ぶふっ」プークスクス ダッセー バッカジャネーノ ナカナカヤルジャンアノコ オオモノダワー 記者A「くっ……」カァァァァ 司会者「それでは、次の質問に行きますね」 京太郎「ふぅ」ヤレヤレ 咏「真似してんじゃねーっての!」バチコーン 京太郎「ほんげぇっ!?」 ドッ! ワハハハハ! マンザイヤメロー! モットヤレー! 竜華「」ブクブクブク 透華「一時はどうなるかと」ホッ 煌「一喜一憂しすぎですね」ホッ 会場の風向きがよくなったぞ!! 268 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 23 31 13.61 ID Lx8m370do [1/3] ~~【前回までのあらすじ】~~ ドラマ主演も決まり、アイドル活動に光明が差したかのように思われた京太郎 だが、そんな彼の前に新たな課題……記者会見が待ち構えていた まさかのてるてるの活躍もあり、入念な準備を持って記者会見に望むことができたように思えたが…… 京太郎「いずれ、トップアイドルになる男です!」バーン バシャバシャバシャバシャバシャッ 記者陣「……」バシャバシャバシャバシャバシャ 感情をコントロールできず、大見得をきってしまった京太郎! 会場の空気は冷え込み、このまま記者会見が失敗してしまうと誰もが思ったその時―― 咏「……気持ちは伝わったけど、もう少し頭冷やさないとねぃ」ペチコン 京太郎を救ったのは三尋木咏こと、咏ちゃん大天使ぺろぺろだった! 京太郎「わっかんねー」 咏の援護もあって、調子を取り戻してきた京太郎 このまま無事に記者会見を乗り切ることは出来るのか!? . / | . i .| . . . i| | . . . . . .|! . |i . | 、 . .゙、 、 ゙、゙、 ; イ/ i ./ | i .| . . . i .| . . .i| | . . . . . . .|! .| i . i 、 . . 、 .、 . . .! . iヽ/ . . .|/ i i | | . | .| . . . i| | . . .| ! | .. |i. | .i i ゙、 . .i.;A-‐ハ .! . . . . . . ..! ___| ! .i | . | . . .i .! . . .|!.i! l | . ! . . . . ..i . .i ゙、! _/ハ ハ/ |ィ;. .,.-‐-、! /. . . . .V/ ナンジャって、なんじゃ!?i |.| . . i i i_ |、!、 . .! i !、i . . . . . .i . .i _;彡';tr=、 ヾ、"' /ヽ |' . . . . . .i . | . . . . ! i i! | .. i i . . i`iー ト-!、丶 . . . . i 、^V i_; ヽ / i . | . | . . . 、 ! i、 . .i . . . .| .i 、 .7メ'f ヾー\ . . . 、`ヾ ;;; ン ′ ノ . . ! .| . . . ヾi 、 .\ . \ .]〈 っ ; i  ̄` _,∠| | . | .|―- ヽ! .i、`゙ー-r≧ ≠ , " " / | ! . | .!//// | .| . . . . . . \! ,, ,, / i! i .i//// | .| . . .i i r== "ヽ / i . i .|//// | | . i . |\ ∨__ノ) / / . i. |//// | | . .| イ | |l`ー-..、  ̄ ̄ / / . |///// |.| . | ∧ i . !i `i ー-‐ ' ,..-‐ / . .i!///// 日朝のアニメ、昨日のナンジャ主演に決まったのどっちの運命もいかに!? 273 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 23 43 26.99 ID Lx8m370do [2/3] 司会者「それでは、次の質問に行きますね」 京太郎「ふぅ」ヤレヤレ 咏「真似してんじゃねーっての!」バチコーン 京太郎「ほんげぇっ!?」 ドッ! ワハハハハ! マンザイヤメロー! モットヤレー! 竜華「」ブクブクブク 透華「一時はどうなるかと」ホッ 煌「一喜一憂しすぎですね」ホッ 司会者「それでは他にご質問のある方はいらっしゃいますか?」 記者B「では、よろしいですかねぇ」スッ 司会者「どうぞ」 記者B「須賀京太郎君、でしたね?」 京太郎「はい!」ニコッ 記者B「お聞きしたいことがあるんですが……」 京太郎「なんでもどうぞ」 監督「ん?」 司会者「今」 記者B「なんでもって言いましたよね」 京太郎「え、それは……」 記者「それでは」 質問自由安価↓3 ただし内容とかけ離れていると判断した場合は安価↓ 281 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/10(木) 23 56 49.80 ID Lx8m370do [3/3] 記者B「今回、ドラマ初出演とのことですが……」 京太郎「はい」 記者B「一つのドラマに何人が関わってるか知ってます?」 京太郎「はい?」 記者B「君は先ほどトップアイドルになる、それでドラマを成功させるみたいなことを言っていたけど」 京太郎「は、はい」 記者B「ドラマにはね君以外にも何十、何百人もの人間が関わっているんですよ?」 京太郎「……」 記者B「君がいかに凄くても、周りがダメならドラマは失敗するし、逆もまた然りですね」 京太郎「そう、ですね……」 記者B「それについて、君の考えを聞かせて貰っても?」 京太郎「……」 ザワザワ 咏「……」 先生「大丈夫だ。彼なら」フフ 監督「アーイキソ」 竜華「……」ドキドキ 煌「京太郎君……」 安価↓3 1 京太郎「わっかんねー」 2 京太郎「……ありがとうございます」ペコリ 3 京太郎「悔しい、ですね」ウツムキ 291 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/11(金) 00 18 02.58 ID zkhITzG/o [1/6] 京太郎「……ありがとうございます」ペコリ 記者B「は?」 京太郎「俺、ここまでトントン拍子で来てたから……そういうとこ、ないがしろにしてました」 記者B「そうでしょうねぇ」ニヤニヤ 京太郎「でもやっぱ、そういうの考えないようにします」アッケラカン 記者B「は?」 監督「!?」 ザワザワガヤガヤ 京太郎「実は、このドラマのオーディションを受ける前に、ある人に言われたんです」 先生「……」 京太郎「本人が楽しんでること、そして……応援してくれている人が楽しんでくれることを大事にしてほしい、って」 記者B「!!」 ザワザワガヤガヤ 京太郎「確かに責任を背負うことも大事だと思います。でも、その前に俺はやっぱり……楽しみたい」 楽しんで、自分のやりたいことをやって そしていつか……トップアイドルになる そのために俺は、歩いてきたんだ 監督「須賀君……」 記者B「しかしそんな考えで主演だなん――」 京太郎「俺、こう見えて……細けェ事考えんの、苦手なんすよ」ニカッ 一同「!?!!??」ゾワッ 京太郎「多分、好きな事やって生き生きしている時が本当の俺なんです」 咏「……」 京太郎「まだ右も左もわからなくて、責任なんて取れないような男だけど……」 きっと、苦手な事に心を砕いて、配り、尽くし、いっぱいいっぱいになりすぎて、逆に周りが見えなくなるだけなんだ だから―― 京太郎「俺は俺のやり方で、トップを目指します。ドラマの成功も……アイドルとしても」 ザワザワ 記者B「そ、そんなふざけたこと――!!」 監督「ふざけてなんか、いませんよ」ズイッ 記者B「!?」 監督「記者の皆さん……貴方達には見えませんでしたか? 僕はハッキリと見ましたよ」 ザワザワ 監督「世界で戦う、彼と未来だ!! 私は、それに少しでも貢献したい!!」 ガヤガヤガヤガヤガヤッ 京太郎「か、監督!?」 299 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/11(金) 00 46 32.75 ID zkhITzG/o [2/6] 先生「僕からもいいですか?」 京太郎「先生!」 あまとう「……」 先生「確かに、主演の役者に対する責任というものは大きいものでしょう」 記者陣「……」バシャバシャバシャッ 先生「ドラマが失敗すれば、主演の非を攻めることもある」 ザワザワッ 先生「ですが、我々はプロだ」 一同「!!」 先生「今回デビューを迎える彼に責任を押し付けるなんて、僕たちのプライドが許しません」 共演者「!!」 記者B「そ、そんな事……!!」 先生「僕たちに出来ることはただ一つ」 監督「それぞれがベスト尽くす。そして、新人である彼を全力でサポートする」 ガヤガヤガヤッ 咏「いい大人が子供虐めて楽しんでちゃ、いけないんじゃね? しらんけど」 ザワザワッ 記者B「だが!!」 あまとう「……さっきから黙って聞いてりゃ、主演だけに責任? 失敗したら?」ガタッ 記者陣「!!」ビクッ あまとう「さっきアンタが言ったとおりだよ。ドラマってのは数多くの人間が関わってる」 共演者一同「……」ガタッ 記者一同「!!」 あまとう「オレ達だって、全員がコイツを認めてるわけじゃねぇ」 京太郎「羅刹さん……」 あまとう「(とーまだっての)だけど、オレ達はプロだ」イライラ 共演者一同「……」コクリ あまとう「新人一人に重荷を背負わすような、三流とは違う」 / / ( / --─‐- \ { /´ ` . /⌒ ヽ \ / / \ \ .. / l l ∧ ト ヽ \ . / | | | l ! \ | ヽ ゝ . このドラマは…… . / | | | l ! / ヽ| \ \ . ' { { { l j≠示ァ | l ト l ヽ オレ達で必ず成功させる!! ,. | | 八 八 |'' イ ヒ)ン } 八 ', ) \} __ゝ . | 、 {‐弌 ヽ! | | / \ V \ | ハ ヽ|.ィ灼 ノイ / -イヾ l ヽ ̄ { | | 小 ノ' ハ |\ \ ノイ /| . t-─ 、 / } | { 八  ̄ ̄` ノ' 八 ヘ V⌒ノ / ハ l |弌 ヽ |\ ´ / ノ' /∨\ { | V | ヽ ..イ / ヽ__ ノ'  ̄ } ハ / ...-‐ . . . . . . .\ レ y /. . . . . . . . . . . . . . . . . //⌒\. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ., 306 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/11(金) 01 05 33.07 ID zkhITzG/o [3/6] あまとう「俺らがいれば、失敗なんてありえねぇんだ」 共演者「……」コクリ あまとう「だから、お前はせいぜい足引っ張らねぇようにしてろ」プイッ 京太郎「……」ポロポロッ 咏「泣くのはクランクアップしてからじゃね?」ポンポン 京太郎「ふぁい」グスッ あまとう「ふん……」 バシャバシャバシャバシャバシャッ!! 961人「ぐぬぬっ、余計な事を……」コソコソ 社長「これが絆か……」 ピヨちゃん「あま×すが……クゥ~ン」バタリ 京太郎「……」ゴシゴシ 記者B「(こんなの、聞いてないぞ……)」グヌヌヌヌ 京太郎「一つだけ、訂正していいですか?」キッ 一同「!?」 京太郎「俺のやり方ってのに……追加します」 竜華「京太郎、君……?」 京太郎「本人が楽しんでること、そして応援してくれている人が楽しんでくれること……それに」 記者陣「あっ」ピタッ それからそう遠く無い未来 この場にいた関係者達は、皆が口を揃えてこう言うだろう あの時、あの場所で自分達は…… ,. ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、 /_,..- ヽ ` 、 / /´ / ∨ \ , ´ / ,' 、 ヽ / , , / /| | . | | | ∨ _/ / / |_|__'_| | _}_|_|_| | |  ̄ ̄´/ イ ' { ´| |/__{ | , ´/}/_}∧ | | | / / , rⅥィ笊 从 {∨ /ィ笊_ヽ}/、 | | / イ ∧{ 从 Vり \∨' Vり /' / ∧{ ´/イ }从lム \ ,ノ / \ 大切な仲間と一緒に―― | ∧ i| ∧,イ Ⅵム. ,__`_'_, .イ // 楽しんでいきたいです ヽl \ ー‐ .//イ .イl| \ / lハヽ _/ ノ ヽ 、 ̄ V ヽ \_ _ .ィ´ ′ ヽ . / i \ ‐ 、_ _.. -‐ ‘ / ! ム ム { ヽ 、 `゙"''‐-..,,__ ,. -‐'"`゙´ 〈 l / l__ __」 ∧ |_ 〉 \ ``丶 / ___> | ハ \ / ハ | `<__、 | ¦ . ' | | |/\\ V // \ ! |ヽ ! | l | l 「 、\\j// ヽ{ | | ! | | | ¦ \ l ̄ ̄! 'l | ! | ゙i . l l | ヽ . . / | l ! ヽ l .l i | j丁{ | | _, -‐v ' ) 伝説の始まりに、立ち会ったのではないかと 310 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/11(金) 01 18 34.58 ID zkhITzG/o [4/6] --……-- r―‐⌒ヾ \ |∨ \ \ |/゚ 。 \. . . . . . . . . . . . . . . / \ . . . . \ . . . . . . . . . . . . . . 。 // / \ . . . . . . . . . ` .o。 . . . . . . . . . . . i ゚. /イ / . . .イ . . ー┬--- . . . __ .` . .o。 . . . . .|. ..。 呼んだ? i{ | ′ . .'{_|_ . . . | リV . . . . . . } .>匕、 \j--i || |/ . . ∧}リ≫┘o。v――'’xr示=ミト、 . .\}、 リ { . . . .|! ‘, ィ芹≧ュ ’|イi//| 》、 。 . . .ぃ、 | . . . . .「`ヽ《乂_゚ツ ゞ= '゚ リ/リ゚。 . .ト、i | . . . .小 , , ' , , / . . .∧ .} リ l. . . . . | }ゝ-! jハ . . . j/} .| 。. . . { { j 八 -==ァ イ }/ j ノ ゚ 。.リ \{≧ュ。. ィ jソ ″ / ゞ イニ} ` ´ {ニヽ ィニ// ゝ|ニ\_ ┬==≦ニ/ニ7____ __,.|ニニムニニニニニlヽ /ニ|ニニニ/ニニニ|`-―――‐一´|ニニニムニニニニ|ニム. /ニニ |ニ7ニニニニニ| |ニニニニ}ニニニ=|ニム 穏乃「え?」 宥「」カチコチ 玄「おもちィ……おもちィ……」カサカサ 灼「ハルちゃん……」 憧「え? 出番これだけ?」 ※ しばらく阿知賀組の出番はありません 313 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/11(金) 01 37 43.80 ID zkhITzG/o [5/6] こうして、波乱を呼んだ記者会見は幕を閉じた 二人の記者による悪意ある質問以外は至って平穏な質問で終わり、結果としては成功したと言える しかし、京太郎の言動が呼んだ波紋もまた大きかった 【新人アイドル須賀京太郎! 記者会見で漫才披露!!】 【須賀京太郎VS記者陣! ドラマは波乱の幕開けか!?】 【奈良にて謎の生物おもちィが目撃される!?】 【人気漫画家 KBTIT先生、五週間ぶりに保釈される!!】 【新人アイドル須賀京太郎とは!? 高校教師Aの語る驚愕の真実ゥ!!】 あの記者会見は様々なメディアに流れを呼び、どの新聞社、雑誌もこぞって京太郎を記事にした 中には恐ろしく京太郎を中傷するものもあれば、逆に京太郎を応援するような内容もまたあった そして…… 【2ch】 おいwwwwwソルキチ実写化だぞwwwww バロスwwwwww 実写化とか地雷だろ! いい加減にしろ!! カスミンのふとももペロペロ 私男だけど、主演の子食べたい あぁ~^^ いいっすねぇ そして……その波乱は、ここにもまた…… 【初ドラマ】須賀京太郎を応援するスレッドpart9【主演】 様々な思惑が交錯しようとしていたのだ 続く 345 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 21 52 38.85 ID k3eHAEnOo [2/11] 記者会見の翌日 某スレッドにて 【初ドラマ】須賀京太郎を応援するスレッドpart9【主演】 321 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID OHimeSAKi あう、ドラマ録画したいのにHDレコーダーの使い方分からないよぉ 322 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID koSI+MIZU BDを買えばいいんですよ 323 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID SuGALoVE+ 凄いじょ! 凄いじょぉぉぉ!! 京太郎が大スターになったじぇ!! 324 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TAMAnnee0 ま、当然の結果ね 325 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Roof/top0 いきなりの大役は不安要素じゃが、あやつならきっと大丈夫じゃな 326 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Maho/LoVE 失敗すればいいのに 327 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID sHadeMooN これで、本物かどうか分かる 328 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID anTenAcuP 彼は世界を獲る男ですわ!! 329 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID JyunNIKI0 しかし、このスレ以外じゃほとんど叩かれてるな 330 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID kIndaIchi ま、当然じゃない? あんな大見得きったんだしさ 331 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID SawAmuRaa 鬼ヶ島が言ってたけど、共演者に反対派も多いみたい 332 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID ONdIsKdes 心配ですね…… 333 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID DojiMAID0 あま×すが これは滾りますねぇ……(ネットリ) 334 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Waka/LoVe きょうたろうくんのかつやくをたのしみにしてます 335 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID iKeDaAcaT 顔だけだし!! あんな奴は顔だけなんだし!!! 336 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID MIharunn0 うちの部の部長がファンなんだよね 頑張ってほしい 337 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID StarCardo 記者会見酷かったですね 338 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID JSAsumiYo 悪意ある取材陣相手に頑張ってたと思う 339 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID KiLLiKedA 須賀京太郎か…… よく見れば可愛い顔してるじゃねぇかぁぁぁ池田ァァァァ!!! 340 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID iKeDaAcaT ファッ!? 348 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 22 08 53.36 ID k3eHAEnOo [3/11] 341 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Yokoyari1 頑張って欲しい反面、ちょっとショックでもあるな 好きな漫画の実写化なだけに 342 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID CraZyCaR ワハハ、ジャニオタの頃から実写化には慣れてるぞー 343 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID SteaLthMO ハイド シーク 344 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID OpPekEten 暴君役の羅刹が凄く気になる 345 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID 3tUzuTu0 ひとつずつ……頑張っていってもらいたいな 346 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID yuuki+Aoi 早く演技が見たい! 347 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID 2AkocHan2 三尋木プロとの関係も気になる…… 348 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID OmaKAseA0 おwwwもwwwちwwwの無いwwwアイドルwwww 349 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID HotpLeAse カチコチ 350 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Bow+Lingo ちくわ大明神 351 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID YAnTeruru 私との特訓が何の意味も…… だがそれがいい 352 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TeMpTress 随分とハードルを上げてしまったな しかし、それでこそ射抜き甲斐があるというものだ(ドヤァァァ) 353 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID SGAsister コイツ女たらしの最低ヤローだよ ファン辞めた方がいいよ、本当だよ 妹にゾッコンの変態だよ 嫌になるくらいずっとイチャついてるよ、嘘じゃないよ 354 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TKM/slot0 お茶のCMに出て、サンプルたくさん貰ってきてほしい 355 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID FIscherpo ああ見えて努力だし、報われて欲しいね 356 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID OjyouDes0 須賀京太郎…… 357 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID ramenUma0 見ていられず、記者会見をトバしまシタ 358 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID UmbRellap 思い出しました…… もしかして、あの日の……? 359 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Sakartvelo 顔はいいよ? でも頭に栄養いってなさそう 360 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID U15Silver この監督は実力者しか取らないのかと思ってました 356 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 22 24 03.80 ID k3eHAEnOo [4/11] 361 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID NekiYadEE ビッグマウス上等や! 須賀京太郎伝説が始まるで!! 362 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Megeruwa0 正直地雷臭しかしないんやけど…… 363 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID UeSIge789 まさかホンマに主役になるとは…… 364 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID ATGsisteR 胸がドキドキする……アカン、切ない…… 365 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID mAsenoyoo いきなり主役だなんて凄いのよー! 366 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID DaIkoyaDe 可愛い子やね~ けど、うちやったらもっとよく出来ると思うんやけどなぁ~ 367 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TokiTokii 死兆星が……消えた!? 368 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID hizamakur このドラマは歴史を塗り替えるで(確信) 369 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID kIkaNjYuU よっしゃ! こっちも負けてられへんな!! 370 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID NIjyou123 爆死しますように 371 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID FunaQyade これは研究しがいありますわー 372 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID MaSaEATG この子が出るドラマの裏番、毎週楽しみにしとるんよ うちテレビ一台やし、残念やけどこのドラマは見られへんなぁ 373 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID HimeSAmar うぅっ、以前拝見した時より穢れているように見えます…… 374 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID BIGoMochI フフフッ、穢を祓う必要があるわねぇ 375 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Hattyann0 爆死フラグビンビンですよー! 376 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TomoeCawa ソルキチ楽しみだなぁ 378 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID KokutoUma 全裸待機 365 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 22 40 46.57 ID k3eHAEnOo [5/11] 379 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Mayoiga46 やっぱり誰かに似てる 毎日朝、顔を洗う時に見てる気がする…… 380 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID NO/Wakame エイガ! シュエン!! ヤッター!! 381 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID CharginG0 バチバチバチバチバチバチバチッ LEVEL5 エレクトロマスター 382 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID MonoclEpo ついに出ちゃうかー、主演でー 383 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID haSSyaku0 ぽぽぽぽぽぽぽぽ ぽぽぽぽぽぽぽぽ 384 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Tosisanpo 若いってのはいいねぇ 385 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID RedLeGend レジェンド……ふふふっ いい響きじゃないか? 386 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID KuchiBetA 初めての主演の重圧は無いようで安心かな? でも、やっぱり色々と思うところはあるみたい 記者会見でも言ってたけど、楽しむことを忘れないでほしい 須賀君が楽しめれば、私達もそれで十分だよ 387 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID uTaChamBer コイツだけは絶対に守ってやらないとねぃ 388 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Lu/OosIba ノーウェイ!! 私の神音君を怪我してタダで済むと思わないでください! 389 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID osero/ka2 面白そうなドラマじゃないか 一応見てみるよ 390 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID aRoUnD/40 なんとか出れないかな……出たいな 出ればゴールイン出来る気がするんだけど、いや、確実に 391 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID HayariN28 この調子でハリウッドだね☆ 392 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Hukuyo5kO おー! これは現代のシンデレラストーリーとなるか!? 393 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID NeeDLEeri 今までが順調なだけに、あっけなく転びそうですね 370 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 22 53 48.71 ID k3eHAEnOo [6/11] 394 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID AiteNAran ニワカは相手にならんよ 395 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID CopY/maHO えへへ、楽しみだなぁ 396 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID MuroMuroo 尊敬すべき先輩です 397 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID FraGariA0 出られる……!! 出られるんじゃ!! 398 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID uSIsAnMoo 楽しみすぎて辛いよ、もー!! 399 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID KitaROu0 これは期待してもいいんでしょうか? 400 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID siriAgarI ……京君? 401 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Hakui+104 収録でうちの病院使ってもええんですよ? 402 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Kapibaraa ご主人様……会いたい 403 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID OHimeSAKi 京ちゃん大丈夫かなぁ? 404 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID koSI+MIZU きっと大丈夫ですよ 405 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID SuGALoVE+ 当然だじょ 406 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID TAMAnnee0 だってあの子は…… 407 名前:VIPにかわりまして雀士がお送りします[sage] 投稿日 ??? ? ? ?.? ID Roof/top0 わしらの、ヒーローじゃからな カタカタカタカタ 竜華「……」 コンコンッ ガチャッ ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ 竜華さん l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' / イ从 l ム Vり ム' ノ/}' ´ \∧ ' ,r ' / 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 , </∧ / {///////////////> 、 , </////// ∨__∨//////////////////>、 竜華「……もう、時間やね」 京太郎「はい」 竜華「……」ガタッ 京太郎「?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/591.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343646963/ 京太郎「はい。オレ、みんなのために執事になりたいんです。ハギヨシさんみたいな」 ハギヨシ「執事になるのは難しいですよ。須賀様」 京太郎「大丈夫です。どんな修行にも耐えてみせます」 ハギヨシ「そうですか……わかりました。まずは濃厚至極なホモプレイからはじめましょう」 京太郎「ホモプレイですか?」 ハギヨシ「はい。執事になるためには老若男女問わず、すべての方におもてなしする必要があります」 ハギヨシ「そのためには、ホモプレイも必要なのです」 京太郎「わ、分かりました。男に二言はありません。始めましょう」 ハギヨシ「それでは攻めと受けを決めましょう」 京太郎「ハギヨシさんが攻めで」 ハギヨシ「かしこまりました。それでは須賀様こちらにお尻を向けてください」 京太郎「はい」 ハギヨシ「それでは、拝見させていただきます」ズル 京太郎「ハギヨシさん?」 ハギヨシ「……これは素敵な蕾をお持ちでいらっしゃいますね。つい、見とれてしまいました」 京太郎「ありがとうございます」 ハギヨシ「さて、味のほうはどうでしょうか」ペロッ 京太郎「うっ、ハギヨシさん。何をしているんですか?」 ハギヨシ「ほぐしているのです。須賀様は初めてでいらっしゃる。なので、最初に良くほぐす必要があるのです」 京太郎「そうですか」 ハギヨシ「はい。そして味見も兼ねています」ペロッ 京太郎「味なんてあるんですか」 ハギヨシ「もちろんです。須賀様の蕾は大変すばらしい」 ハギヨシ「こんなにも芳醇な香りと濃厚なコクを持つ蕾には出会ったことがありません」キッパリ 京太郎「それより、始めませんか」 ハギヨシ「これは失礼しました。つい、我を忘れていました。まずは、指でならしましょうか?」ニコリ 京太郎「は、はい」 ハギヨシ「そんなに緊張なさると入るものもはいりませんよ」ズプリ 京太郎「うっ!」 ハギヨシ「大丈夫ですか、須賀様?一度、抜きますね」ズポッ 京太郎「ひっ!」 ハギヨシ「やはり、この修行は須賀様には早かったようですね」 京太郎「だ、大丈夫です。ちょっと驚いただけで、続けてください」 ハギヨシ「分かりました。須賀様がそうおっしゃられるのでしたら、私も鬼になりましょう」 京太郎「お願いします」 ハギヨシ「いきなりになりますが、私の愚息を須賀様の中に入れます」 ハギヨシ「細心の注意を払い特性のローションを使いますが、よろしいですね」 京太郎「さぁ、来い」 ハギヨシ「いきます」ズプリ 京太郎「うあっ!(これが愚息だって……すごく大きい)」フルフル ハギヨシ「須賀様、力を抜いてください」 京太郎「む、無理です」 ハギヨシ「それでは、深呼吸を」 京太郎「スーハースーハー」 ハギヨシ「そうです。それではしばらくこうして慣らしましょう」 京太郎「大丈夫です。咲たちは今も一生懸命、特訓しているんです。それなのにオレだけ甘えてなんていられませんよ」 ハギヨシ「須賀様……。どうやら私は鬼になりきれていなかったようですね」 ハギヨシ「須賀様の覚悟、たしかに受け取りました。須賀様の覚悟に執事として精一杯答えたいと思います」フンッフン 京太郎「うっ、うっ」 ハギヨシ「須賀様、分かりますか?私の愚息が須賀様の中で動いているのを」 京太郎「はっ、はい。分かりますっ。ハギヨシさんのオレの中を進んだりしているのが」 ハギヨシ「それでは、次の段階に移ります。そのまま締め付けてください」 京太郎「締め付けるってこうですか?」キュッ ハギヨシ「そうです。須賀様はすばらしい才能をお持ちでいらっしゃる。私もつい出してしまいそうになりました」 京太郎「そうですか。ありがとうございます」キュー ハギヨシ「す、すばらしい締め付けです。ですが、ただ締め付ければ言い訳ではありません」 ハギヨシ「緩急をつけ、さらには包み込むことも大切です」 京太郎「緩急。そして、包み込む……。こうですか」 ハギヨシ「うっ!」ドピュッ ビュルルル 京太郎「(ハ、ハギヨシさんのがオレの中にっ!)オ、オレも」ドピュッ ビュルルル ハギヨシ「こ、これは失礼いたしました。須賀様のアヌスがすばらしくて、不覚にも須賀様の中に出してしまいました」 ハギヨシ「執事として、奉仕するものとして、先に出してしまうなんて……一生の不覚です」 京太郎「気にしないでください。ハギヨシさんがそんなに気持ちよくなれたなんて、オレ、うれしいです」 ハギヨシ「須賀様……。いえ、これからは最大限の敬意をこめて京太郎様と呼ばせていただいてもよろしいでしょうか?」 京太郎「そんなにかしこまらなくてもいいですよ。それよりもハギヨシさんのことを師匠って呼んでもいいですか」 ハギヨシ「京太郎様、こんな私を師匠と呼んでくださるなんて……。京太郎様は透華様に並ぶほどのお方です」 京太郎「そんな、オレなんてたいした人間じゃないですよ。それより、次の修行はなんですか師匠」 ハギヨシ「次は”口”です」 京太郎「口って具体的にどんな修行を?」 ハギヨシ「それは、野獣と化して昏睡レイプです」 京太郎「野獣と化して昏睡レイプ?」 ハギヨシ「はい、執事たるもの口で相手を昏睡させ、野獣と化しレイプできなければいけません」 京太郎「そうなんですか?」 ハギヨシ「はい、優しい京太郎様には酷かもしれませんが、これも修行です」 京太郎「師匠がそういうんでしたら、オレやります」 ハギヨシ「まずは白糸台先鋒の宮永照さんからやりましょう」 京太郎「宮永照って、たしか咲のお姉さんで白糸台のエースですよね」 ハギヨシ「よく、ご存知で」 京太郎「む、無理ですよ。そんな有名人にいきなりなんて」 ハギヨシ「いきなりでなければよろしいんですね?」 京太郎「えっ?」 ハギヨシ「いきなりでなく、段階を踏めばよろしいんですね?」 京太郎「どういうことです、師匠?」 ハギヨシ「私を練習に使ってください」 京太郎「師匠で練習?」 ハギヨシ「はい、京太郎様に自信がないのでしたら私で練習をしてから本番に臨むというのはいかがでしょうか?」 京太郎「師匠に対して野獣になんてなれませんよ!それにレイプだなんてそんな真似……」 ハギヨシ「いいえ、これは和姦です。私も望んでいるのですから、これは和姦です。京太郎様が心を痛める必要はないのです」 京太郎「(どうする)」 京太郎「分かりました、師匠お願いします」 ハギヨシ「それでは、やり方を説明します。まず、キスをします」 ハギヨシ「そして、相手ののどの奥に舌を入れると同時に相手の肺から酸素すべて奪うような感じで息を吸います」 ハギヨシ「これで相手を昏睡状態にします」 京太郎「そんなことが出来るんですか?」 ハギヨシ「京太郎様なら出来ます、それだけの才能を持っていらっしゃるはずです」 京太郎「それで野獣と化すにはどうすれば?」 ハギヨシ「それは、京太郎様の思うままに行動すれば、よろしいのです。それでは、練習しましょうか」 京太郎「はい。それじゃあ、師匠お願いします」 ハギヨシ「かしこまりました」 京太郎「師匠!」ガバッ ブチュ ジュルルルル ハギヨシ「ん!(見事です!京太郎様)」フッ 京太郎「師匠、師匠師匠」フンッフン ハギヨシ「……」ユラユラ 京太郎「アッーーーーーーーーー」ビュルルル ハギヨシ「……」ビクンビクン 京太郎「はぁ、はぁ、こうですか師匠?」 ハギヨシ「見事です。京太郎様」 京太郎「ありがとうございます、師匠。師匠は大丈夫ですか?」 ハギヨシ「お気遣いありがとうございます。私は問題ありません。さて、このまま、照様のもとへ向かわれますか?」 京太郎「そうですね……」 京太郎「師匠はどう思いますか?」 ハギヨシ「そうですね……私を初めて昏睡したとすれば、もうこの修行は終わりにしても良いでしょう」 ハギヨシ「それでは次の修行……デートにおける女性のエスコートの術を教授します」 京太郎「デート!」 ハギヨシ「はい、執事には女性をエスコートする能力も必要ですから」 京太郎「それで、誰とデートすればいいんですか?」 ハギヨシ「私です。京太郎様」 京太郎「師匠とですか?」 ハギヨシ「はい、私とデートをしていただいて、採点いたします。よろしければ、お好きな方に変身しましょうか?」 京太郎「えっ!そんなこと出来るんですか?」 ハギヨシ「もちろんです。執事ですから。いかがいたしましょうか?」 京太郎「それじゃあ……鶴賀の東横桃子さんで!」 モモヨシ「どうすっか~京太郎君」 京太郎「本当に変わった!!」 ハギヨシ「いかがでしょうか」 京太郎「戻った!!でもすごいですね師匠。そんなことが出来るなんて」 ハギヨシ「そんなことございませんよ。それより京太郎様。どこに向かわれますか」 京太郎「それじゃあ・・・」 京太郎(……おかしいだろ、この状況。なんで、見た目美少女の師匠が男湯のサウナで足に鍵をつけているんだぞ) 京太郎(しかも裸で。たしか、ここは公共の場だよな?他の人は気づいてないのか?) モモヨシ「どうかしたんすか?京太郎君、なんで黙ってるんすか?」 京太郎「師匠、なんで誰も気づいてないんですか?」ヒソヒソ モモヨシ「それはですね~。私が変身している東横様はとても影が薄いそうで、ステルスモモと呼ばれてるらしいっす」 モモヨシ「ですから、私が変身することで東横様の能力を強化再現してるんっす」 京太郎「そうですか。しゃべり方とかもまねてるんですね」ヒソヒソ モモヨシ「もちろんっすよ。変身する以上は完璧に変身しないと気がすまないんっすよ」 モモヨシ「それで、京太郎君はこの後、どうすんっすか?」 京太郎「オスプレイですかね」 モモヨシ「オスプレイっすか。いいっすよ。どこでやります?」 京太郎「そうだな……」 京太郎「ここでやりましょう。師匠」 ハギヨシ「ここは、竹井様のご自宅のお隣ではないですか」 京太郎「そうです。ここは部長が住む部屋の隣の部屋。がんばってる成果を部長に少しでも知らせたいんです」 京太郎「だから、ここを選びました」 ハギヨシ「そうですか、京太郎様。私、感動しました。なので、私も全力を持ってオスプレイしましょう」アッー 京太郎「師匠!」 ????「京太郎様、私のことはただ、ホモヨシとお呼びください」 京太郎「ホモヨシ?」 ホモヨシ「はい、私はただ京太郎様を愛する、京太郎様のための存在、ホモヨシでございます」 京太郎「でも、オレはおっぱいが好きなただの男子高校生ですよ。それでもいいんですか師匠?」 ホモヨシ「かまいません。京太郎様がどなたを愛されようとも、私の想いは変わりません」 ホモヨシ「ですから、師匠などと呼ばずにホモヨシとお呼びください」 京太郎「でも、それじゃあ、師匠……いや、ホモヨシさんの気持ちはどうなるんですか?」 京太郎「ホモヨシさんはそれでいいんですか?報われないんですよ!それに、あなたが仕えてる龍門渕家は?」 ホモヨシ「京太郎様!たしかに、龍門渕家にはご恩があります」 ホモヨシ「それでも、今このときだけはあなたとオスプレイできればそれでいいのです。 ホモヨシ「ですから、京太郎様、私とオスプレイしてくれませんか?」 京太郎「ホモヨシさん……」 京太郎「ホモヨシさんはそんなにもオレのことを想ってくれているのに、オレは……オレは……なんて最低な奴なんだ……」 京太郎「分かりました、ホモヨシさん。あなたとオスプレイします」 ホモヨシ「ありがとうございます……。京太郎様それではお願いします」 京太郎「京太郎で……いいぞ。ホモヨシ」 ホモヨシ「分かりました、京太郎」 ――――――隣の部屋―――――― アッー 久「あら、この声はたしか……」 おしまい
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4429.html
久「というわけで、須賀君が小さなオッパイ……オモチが大好きな子だったら、どうなってたのかしら?」 まこ「なにが『というわけ』なんじゃ?」 和「脈絡がなさすぎて反応に困ります」 久「アハハ、そー言わずにさ、ちょっと考えてみましょうよ」 咲「小さなオモチが好きなんて言う京ちゃん、私の想像力じゃちょっと……」(ジー まこ「ほうじゃのう……」(ジー 和「ちょ、ちょっと、どうして宮永さんも染谷先輩もこっち……っていうか、私の胸を見るんですか!?」 久「まー、和のを見てたら須賀君が虜になる気持ちも分からなくはないけどねー」 和「と、虜って……」 咲「――――――――いいな」(ペタペタ まこ「咲、自分のと和の胸を比較するんはやめとけ、虚しくなるだけじゃ」 咲「ハイ……」 久「なに食べたらそんなに大きくなるのかしらね~」 まこ「一応、わしらも女じゃからのー、気になるっちゃなる」 咲「は、原村さん……ぜひご教授を!」 和「宮永さん、必死すぎて怖いですよ……」 咲「だ、だって……なにかっていうと京ちゃん、『やっぱり大きなオモチが一番だぜ』とか、『和にオモチが備わり最強に見える』ってよく言ってるから」 まこ「ホンマにあいつは何を言っとるんじゃ」 久「案外、変な契約でも結んでるんじゃない?胸のない子とフラグが立つけど、大きなオモチ好きでい続けないとおけない……とか」 咲「ち、小さいけどなくはないですよ!?ちょっと、ちょっとはありますから!!」 久「あれ~?別に私、咲のこと胸がないとは言ってないけど?」(ニヤニヤ まこ「わかりやすい反応じゃのう……」 咲「え……いや、な、なんのことですか?アハハー……!」 和「宮永さん、いくらなんでもそれは無理がありますよ」 咲「――――あうぅ……」 和「あまり胸のことばかり言われるのは、あまりいい気はしないですけど……」 まこ「けど、なんじゃ?」 和「須賀君が小さなオモチ好きだと、それはそれで問題なような」 まこ「どういう意味じゃ?」 和「いえ……須賀君と親しくなる子って、基本的に――――」 優希「主役は遅れて到着だじぇー!タコスパワーフルチャージの私を止められるかな、みんな!?」 京太郎「もうちょっと静かに入れよな……。あ、もう打ち始めちゃってんの?それじゃ、俺はいつも通りネット麻雀でもしようかなー」 優希「お、京太郎はネト麻するのか?よし、なら優希ちゃんがお前に一手指南してやるじぇー!」(体ヒッツケ 京太郎「いやいや、やめとけって。お前みたいな奴がこの世界知っちまったら、二度と牌に触れなくなるから」 優希「なんだと!?ネット麻雀界はそんなにも修羅の国なのか!」(ベタベタ 京太郎「ちゅーか、暑苦しいからあんまひっつくんじゃねー」 和「…………あんな感じですし」 久「あー……」 まこ「アレに欲情するタイプなら、いろいろと大変なことになっとるのう、確実に」 久「需要と供給が釣り合わないのは世の常ってことねー」 咲「…………うぅ、どうして私の胸ってこんなに中途半端なのかなぁ」 終われ
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/24.html
. 京太郎「やっぱり初詣って混むんでしょうかね?」 郁乃「ん~着かへんことにはわからんわ~」 京太郎「ですよねー」 郁乃「それで、この振袖どや~?」 京太郎「似合ってると思いますよ、可愛いです」 郁乃「それじゃあいつも可愛くないみたいやん」プクーッ 京太郎「可愛いですよ、いつもの可愛さが100だとしたら今の郁乃さんの可愛さは150です」 京太郎「あとその膨らませたほっぺも可愛いので200ですね」 郁乃「そ、そんなに褒めても何も出ないで~」 京太郎「郁乃さんと初詣デートができるだけで十分ですよ」 郁乃「うぅ~……」ドン 郁乃「え?」 男「おいこらそこの嬢ちゃん、なにぶつかっとんねん」 男「嬢ちゃんがぶつかったおかげで右肩の骨外れてもうたわ」 男2「あ~こりゃ金払ってもらわんとな~」 男「せやな、とりあえず頭金として10万くらい貰おか」 郁乃「そ、そないに持っとらん……」 男「現ナマで払えない言うんやったら、体で払ってもらおか?」 郁乃「い、いやや」カタカタ 京太郎(この場面……見覚えが……) 男「ほな早くいこか」ガシッ 郁乃「嫌!嫌や!放して!」 京太郎「そこのおじさん、ちょっと待てよ」 男「あん?なんやこのガキ?」 男2「ひょっとしてこの嬢ちゃんの彼氏とちゃいます?」 京太郎「ああ、その通りだよ」 京太郎「ところでさ、おじさん、どうしてアンタ、郁乃さんを掴めるんだ?」 男「腕はものを掴むためにあるんやで?そないなこともわからんのか?」 京太郎「分かんねえな、だっておじさんさっき右肩の骨外れたって言ってたじゃん」 京太郎「どうしてその右腕で郁乃さんを掴めるんだ?」 男「なっ!」 京太郎「これで郁乃さんを掴む必要はないな、とっとと放してくれないか?」 男2「このガキ、さっきから何を!」 京太郎「俺にちょっかいは出せねえよ」 男「はっ、何を言うて」 ウーウーウー 男「る…ん……や?」 京太郎「薬物取引もしてるヤクザの幹部が、2人で何をしているんだ?」 男2「に、逃げましょう!」 男「憶えとれよ、このガキが!」 京太郎「行った……みたいっすね」 郁乃「こ、恐かった~」ヘナヘナ 京太郎「あのときと同じでしたからね」 郁乃「京太郎くんと初めて逢ったときのこと~?」 京太郎「また郁乃さんを助けられてよかったです」 郁乃「疲れたわ~もう帰らへん?」ブチッ 郁乃「あ、鼻緒が切れてもうた~」 京太郎「帰りましょうか、はい」シャガミ 郁乃「何してるん?」 京太郎「歩きづらいでしょうからおぶろうかと」 郁乃「そういうこと~ほな、お言葉に甘えて~」 京太郎「よ……っと、じゃあ帰りましょうか」 郁乃「ご~!」