約 971,231 件
https://w.atwiki.jp/kyoutarouherlame/pages/53.html
こちらは、同じくアニキャラ個別内にある「京太郎×咲スレ」に投下されたSSなどを共有・保管させて頂いているページです→【咲-Saki-】京太郎×咲スレ7【ほっぺつんつん】 1-2スレ目 3スレ目 4-5スレ目 6スレ目 7スレ目 これ以降のSSは下のリンク参照 つ咲-Saki- 京太郎SSまとめ test -- (管理人) 2009-12-01 16 36 48 編集完了。リンク切れなどありましたら教えてください -- (管理人) 2009-12-02 17 36 31 いつもありがとうございます -- (名無し) 2009-12-02 19 26 42 「京×咲+良い嫁さんさなァのヤツ」 は誤字? -- (名無しさん) 2009-12-04 06 20 25 ごめんなさい。修正しときました -- (管理人) 2009-12-04 23 14 12 「大将戦」 みたいな本編再構成モノが見たいといってみるテスト -- (名無し) 2009-12-21 20 55 26 管理人いないの?もう3つぐらいSSたまってるけど -- (名無しさん) 2009-12-22 12 24 59 遅くなってすみません。最近多忙なため、ついつい後回しにしてしまいました。ちなみにこのページは誰でも編集できるので、私が更新遅れてる時はどなたか代わりに編集していただけると助かります -- (管理人) 2009-12-26 00 32 45 京咲さいこう -- (名無しさん) 2012-09-23 19 21 03 名前 コメント すべてのコメントを見る #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (京太郎×咲スレ共有SS)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3403.html
咲「うーん…3ピン」タンッ 優希「あ、それロンだじぇ!12000」 咲「あー、やっぱ東場じゃ優希には勝てないなー」 優希「フッフッフ…3マだろうが東場じゃ私の独壇場だじぇ」 京太郎「おい優希、ちったぁ手加減してくれよ…俺も参加くらいさせてくれっての!」 優希「犬は南場から頑張るんだな!」 咲「うーん、3年になってもなかなか東場じゃ優希には勝てないよー、はい」チャリ 優希「これでも結構必死だったりするんだじぇ、東場とはいえさすがに咲ちゃん相手に気を抜いたら勝てないじぇ、ほい3000バック」チャリ 俺達は3年生になった。 1年の時、俺達は全国優勝はできずにその年の冬に和は転校していった。 そして、春には部長が卒業した。 部員が4人になった。 俺達は2年になった。麻雀部には誰も入部しなかった。 次の年、染谷先輩は少し心残りじゃったが、ぬしらと麻雀ができて楽しかったと言って卒業して行った。 部員が3人になった。 今年、俺達が3年になった。今年も麻雀部には誰も入部しなかった。 部員は3人のままだ。 インターハイは個人戦では出るかもしれないが、3人ともそこまで乗り気ではない。 毎日、授業が終わったら部室でダベりながら3マをする毎日だった。 咲「あ、もうこんな時間か」 時計は17時を少し回っていた。 京太郎「じゃ、今日はこのへんでお開きにしますか」 優希「そうだな、あ、帰りにタコスでも食べていくじぇ!」 京太郎「太るぞ、そのぽんぽこのお腹がもっとぽんぽこりんになるぞ」 優希「うっ、そ、そうだな…」タジタジ 咲「ふふっ、さっ、帰ろっか二人共」 二人「おー」 外 京太郎「いやー、最近随分日が長くなったなー」 咲「だね、そろそろ夏が来るしね」 優希「だじぇ、また、あの熱い夏がっ!来るっ!!!」 京太郎「あー、そういえば二人共今年は個人戦どうすんの?」 咲「うーん、優希ちゃんはどうする?」 優希「私はみんなに合わせるつもりだじぇ」 京太郎「なんだよその人任せ」 優希「うーん、まぁ、もうそこまで魅力を感じていないからなインハイには…」 咲「うん…私もぶっちゃけ…」 京太郎「じゃ、今年は清澄高校はインハイ不参加ということでオーケー?」 二人「オーケー」 京太郎「どうしようもない麻雀部員達だなおい」 優希「そうか?まぁ、私は今のままで十分楽しいからそれでいいんだじぇ」 咲「私もそんな感じかな」 京太郎「そうだな、俺もそうだわ」 咲「だめだねー、私達」 京太郎「だな、ハハハッ」 こんなダラっとした日常が俺は結構好きだった。 毎日授業が終わったらグダグダ麻雀して。 笑っていられる。 咲と優希は特別な存在だった。 こうして毎日三人並んで帰る。 何も知らない俺は幸せだった。 数日後 部室 ガチャ 京太郎「おー、まだ優希だけか」 優希「おうっ、咲ちゃん先生に呼ばれて遅くなるだって」 京太郎「へー、そうなのか、よいしょ」カバン置く 優希「なんか飲むか?」パタパタ 京太郎「あー、麦茶ある?」 優希「麦茶?」ガチャ 優希「あー、ちょうど二人分くらいあるな」ヨイショ コポコポ 優希「ほい」差し出す 京太郎「あんがと」受け取る 優希「おう」イスに座る 京太郎「ゴクゴク、ぷはっ、あー、麦茶がうまい季節になってきたな」 優希「だな」ゴクゴク 京太郎「んー?そいやお前、少しふとっ」 優希「それ以上言ったらコロス」 京太郎「その発言だけで十分だ…お前、少しは気を使えよー、一応女の子だろ?」 優希「…。京太郎は…痩せてる子の方が好きか?そんでおっぱいが大きくて…」 京太郎「え?あー、まぁ、胸はある方が好きっちゃ好きだし、あんま太ってるのも痩せてるのも…」 京太郎「まぁ、丁度いいのが好きって、お前何を言わせる?」 優希「ほほう、じゃあ、私はその基準で言ったら恋愛対象外ってことか?」 京太郎「は?お前はー、まぁ、うーん…」 優希「悩みやがるのか」 京太郎「あー、って何でそんなこと聞く?」 優希「ん?あー、今後の参考までにな、他の男の好みもきっとそんなんだろーなーって思って」 京太郎「あー、まぁ、それは人によるからなんとも言えないと思うぞ?」 優希「そうか」 京太郎「そーゆーお前はどーゆー男が好みなんだ?」 優希「私か?そうだなー、優しくて料理が上手くて気が使えて身長が高くて一緒にいて楽しい奴が好きだな」 京太郎「ほー、そんな男なかなかいないと思うぞ。お前も結構理想高いな」 優希「そうか?案外いるもんだぞ?」 京太郎「そうなのか」 優希「そういえば京太郎、咲ちゃんとは幼なじみなんだよな?」 京太郎「ん、まぁ、そうだな、腐れ縁って感じだと思うが」 優希「京太郎は…咲ちゃんの事がその…好きだったりするか?女の子として…」 京太郎「は?突然何言い出すんだよ」 優希「どうなんだ?」ジトッ 京太郎「おいおい、何でそんな睨むようにこっち見るんだよ?」 京太郎「あいつとはただの幼なじみってだけだっつーの、それ以上でもそれ以下でもないよ」 優希「そうか…」 京太郎「そうだよ…」 優希「…」ジッ 京太郎「…。なんだよ…」 優希「なんでもなーい」スクッ 京太郎「変な奴だな…」 優希「はいはい、私は変な女だじぇ」ゴソゴソ 優希「あー、麦茶もうないじぇ、京太郎、後で買っておいてくれ」 京太郎「へいへい、いつまたっても俺が雑用ですかい」 優希「あー、じゃあ私が一緒に買いに行ってやるじぇ、ついでにタコスの材料を買って…」 京太郎「お前…痩せる気無いんだなマジで」 優希「っ…。分かったじぇ…ダイエットしてみるじぇ…」 京太郎「お?ホントにできるのか?」ニヤニヤ 優希「やってやるじぇ!そんで、京太郎を見返してやるじぇ!」 京太郎「ハハッ、頑張れよ!応援してるぞ」 優希「…。おう」 ガチャ 咲「やっほー、どうしたの二人共?随分楽しそうな声が外まで聞こえてきてたけど?」 京太郎「お、実は優希がダイエット始めるらしいぜ」 優希「ちょ!おまえっっ!!!」 咲「え?ホント優希ちゃん!?」 京太郎「これで後戻りできなくなったな?」 優希「うぅっ…今に見てろと…」 咲「あはは、優希ちゃん、無理しちゃだめだからね?」 1学期末 ガチャ 京太郎「あれ?優希一人か?」 優希「おう、咲ちゃん委員会の会議だって」 京太郎「そうか、あー、喉乾いた。」 優希「麦茶しか無いぞ?」 京太郎「むしろ麦茶がいい」 優希「だよな、やっぱ夏は麦茶だじぇ、ホレ」 京太郎「サンキュー」ゴクゴク 京太郎「ぷはっ、あー、生き返る」 優希「それにしても、暑いなー」うちわで京太郎扇いでやる 京太郎「あー、涼しいー」 優希「男って夏は大変だよなー、ズボンだし」 京太郎「やっぱスカートって涼しいのか?」 優希「そうだな、靴下も全部脱げばそれなりにな」スカートパタパタ 優希「うー、私は暑さに弱いんだじぇ…」上着パタパタ 京太郎「…。あれ?お前…痩せた?」 優希「お?そこに気づいたか犬よ」 京太郎「ああ、ぽんぽこのお腹が引っ込んでた」 優希「お?エッチだな京太郎、私の素肌を見て発情したか?」 京太郎「そういうのいいから」 優希「どうだ?私はやればできる女なんだぞ」エッヘン 京太郎「おみそれしました」ヘヘー 優希「どうだ?魅力倍増か?」ホレホレー 京太郎「ちょ、お前、やめろよ!」 優希「胸は…まぁ、あれだがかわいいだろー、どうだー?ほれほれ」 京太郎「おまっ、変なポーズやめろ」 優希「ふっ、犬は今日も私の魅力に釘付けか、私も罪な女だ」 京太郎「おい、いい加減にっ…見えるから…」あっち向き 咲「…。何やってるの?」 京太郎「うおっ!咲っ!?」 咲「何してんの二人共…」ジトー 優希「おっ、咲ちゃん。実はだな、私は見事に痩せたのだ!だから京太郎に見せびらかしてたのだ!」 咲「え?そうなの?」 優希「おう、ほれ」お腹見せる 京太郎「おまっ」横見る 咲「あっ、ホントだ引っ込んでる」 優希「私は血の滲むような努力をしたんだ…」遠い目 咲「すごいなー優希ちゃんはー有言実行しちゃうんだもん」 優希「だろー?」 京太郎「だから今見直してたところだ」 咲「そうなんだー」 京太郎「よし、じゃあ今日は優希のダイエット成功祝いとして東南戦10回な」 優希「おい、それは祝ってるのか?私を疲れさせたいのか?」 咲「身軽になった優希ちゃんに勝つのは難しそうだなー」棒 京太郎「ロン!9600」 優希「うへー」 咲「ロン!7700」 優希「あべしっ!」 京太郎「うーん、やっぱ10回戦くらいになると優希も弱っちくなるな…」 優希「うへー、8回戦くらいから東場も厳しくなってしまうじぇ…咲ちゃんはともかく、京太郎にも勝てないとは…」 咲「てゆうか京ちゃんも強くなったよねー」 京太郎「そうか?」 優希「たしかにそうだな、私だけじゃなく咲ちゃんからも何回か上がってるしな」 京太郎「まぁ、いつもこのメンバーでやってるからな、なんとなくわかるんだ癖とか」 咲「え、私、癖とかあるの?」 京太郎「あー、いや、決定的にあるってわけじゃなくてなんとなくわかるっていうか」 咲「へー」 優希「犬だから鼻が効くのか?」 京太郎「お前の場合は単純に打牌がヌルくなるだけだ」 京太郎「そしてそんな俺たちの熱血麻雀奮闘記は……」 京太郎「これからだ!!」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3448.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388042098/ ガチャ 京太郎「すいませんっ掃除当番で少し遅れました!………ってあれ……?」 尭深「………」ズズズ 京太郎「えっと…渋谷先輩だけですか…?」 尭深「…うん」ズズズ 京太郎「………今日部活休み…とかじゃないですよね……?」 尭深「…うん」 京太郎「で、ですよね!…みんな遅いですね……」 尭深「…うん」 京太郎「皆何か用事でもあるんですかね……」 尭深「………」 京太郎「…………」 京太郎(き、気まずい!………やっぱり渋谷先輩と話すのは少し苦手だなぁ…) 京太郎(顔はムチャクチャかわいいんだけどなぁ……それにおもちも……)チラッ 尭深「……須賀くん…」 京太郎「は、はい!!」ビクッ 京太郎(や、やべ……胸見てたのばれたか……?) 尭深「須賀くんもお茶………飲む……?」 京太郎「あ……お、お茶ですね!はい……っていいですよ!自分で入れますから!」 尭深「……須賀くんは私のお茶じゃ…いや……?」 京太郎「い、嫌なわけないじゃないですか!そうじゃなくて先輩に煎れてもらうなんて……って意味で…」 尭深「私が煎れたいだけ……だから……」 京太郎「で、でも………」 尭深「だめ……?」 京太郎「うっ…………」 京太郎「……………わかりました……じゃあお願いします…」 尭深「……うん」 尭深「はい………」コト 京太郎「あ、ありがとうございます!……凄いいい香りですね……もしかして茶葉変えました?」 尭深「うん……あたらしいの買ってみたの……」 京太郎「そうなんですか!じゃあ戴きますね」 尭深「どうぞ……」 京太郎「…………」ズズズ 尭深「……………どう…かな……?」 京太郎「………うん!凄く美味しいですよ!」 尭深「…!」パァァ 尭深「よかった………」ニコ 京太郎「っ!」 京太郎(か、かわいい……) 尭深「………?須賀くん?どうかしたの……?」 京太郎「…はっ!な、何でもないですよ!ハハハ…」 尭深「でもよかった……須賀くんに美味しいって言ってもらえて……」 京太郎「そ、そんな!俺こそこんな美味しいお茶が飲めて嬉しいですよ!!」 尭深「どうしても最初に須賀くんに飲んでもらいたかったんだ……」 京太郎「え………?」 尭深「……………あ…///」 京太郎「えっと………それh ガチャッ 淡「すいません!遅くなりました!決して追試験をうけてたわけじゃ………って、あれ?タカミとキョータローだけ?」 尭深「………」 京太郎「………」 淡「???……どうかしたの?二人とも黙りこんじゃって…?」 京太郎「な、なんでもねぇよ……あと先輩たちならまだ来てないぞ…」 淡「なんだぁ……慌ててきて損したよ……スミレったらホントに時間に厳しいんだもーん」 京太郎「…それより淡、お前また追試受けてたのか?」 淡「…ち、違うよ!私がそんなバカなはず無いじゃん!」 京太郎「はいはい、そうですねー あわいちゃんはお利口さんでちゅもんねー」 淡「むー!そうやってバカにしてー!大体キョータローだって馬鹿じゃん!」プンスコ 京太郎「おれはだれかさんと違って赤点とったりしないからな~」 淡「ムキーー!なんなのさっきから!麻雀弱いくせに!」 京太郎「ぐっ………お、俺はまだ始めたばっかりだから……」 淡「始めたばっかりっていってももう5ヶ月はたつじゃーん!私が始めてそのくらいの頃にはもっと打ててたもんねー!」 京太郎「う、うるせーペタンコ!お前の場合取った栄養が全部雀力に吸収されてるだけだろ!」 淡「…っ!そ、そやって胸ばっか見て!変態!!スケベ!!近寄らないで!!」 京太郎「心配せずともお前みたいなちっぱいには浴場しねーよ」 淡「なっ……!……う、うるさいうるさい!キョータローなんかこうしてやるー!」バッ ゴクゴク ブーーッ 京太郎「っうわぁぁあ!!きったね…!」 淡「あははは!ばーかばーか!」 京太郎「てめー!なにすんだこの……!」ダッ 淡「あははは!捕まえてみろー!」ダダダダ 京太郎「待てこのやろー!」ダダダダ 淡「またないよーだ!あはははh…あっ!」ガッ 京太郎「おわっ!」 ドスーン 淡「いたた………………っ!///」 京太郎「………………」ムニュ 淡「……………」 京太郎「わわわ!ご、ごめん!」バッ 淡「…………///」 京太郎「その……わ、わざとじゃないんだ……すまん …」 淡「べ、べつに…!私だって悪かったし……」 淡「それに……そんな悪いきはしなかったし……」ボソッ 京太郎「……え?」 淡「……!な、なんでもない!!私トイレいってくる!!」ダッ ガチャ 京太郎「お、おい!淡!」 京太郎「どうしたんだあいつ………って絶対俺のせいだよな……ハァ……」 尭深「………」ズズズ ガチャ 菫「すまない……クラスの用事で遅くなった……」 京太郎「あ、 弘世先輩……こんにちわ」ペコッ 菫「うむ……それよりさっき淡の奴が走ってでていったのは…」 京太郎「あ……じ、じつは………」 説明中--- 菫「ハァ………まったくお前らは何を考えてるんだ……」 京太郎「す、すみません……」 菫「別にイチャイチャするのは構わんが、そういうのは外でやってくれ…」 京太郎「え!?そんなイチャイチャだなんて!あいつとはそんなんじゃ無いですよ!」 京太郎「だいたいあいつが俺のことそんな風に見てるとは思えないし……」 菫「…………」 尭深「…………」 京太郎「……え?えっと……」 菫「ハァ……これは淡にも少し同情するな…」 尭深「………」コク 京太郎「え……?え?」 菫「あぁ、それと今日は照は休みだ……どうやら熱が出たらしい……」 京太郎「え!?大丈夫なんですか!」 菫「まぁそこまで大したことはないみたいなんだが……しかしどうやらあいつの家に今ちょうど親がいないらしくて1人らしいんだ」 京太郎「それは大変ですね…」 菫「そこでだ……須賀には照の家にいって様子を見てきてもらいたいんだ…」 京太郎「え!?おれがですか!?」 菫「あぁ…本当は私が行くべきなんだがもう大会も近いし我々レギュラーは抜けられなくてな……」 京太郎「で、でも!勝手にオンナノヒトの家に上がり込むのは……」 菫「大丈夫だ……照の了承はとってある……」 京太郎「で、ですが……」 菫「頼む須賀……お前にしかたのめないんだ……」 京太郎「う…………わ、分かりました……行きます…」 菫「ありがとう!じゃあこのプリントとノートのコピーも渡しといてくれ……あとこれがあいつの家の住所だ…」 須賀「わかりました、じゃあ行ってきますね!」 菫「頼んだ」 廊下---- 京太郎「えーっと…照さんの家は………うお、割りと遠いんだな……毎朝まよったりしてないのかな……」 淡「あ……キョータロー……」 京太郎「おお、淡か」 淡「どこいくの……?」 京太郎「ああ、照先輩のお見舞いに行くんだよ……」 淡「え……?なんで京太郎が…?」 京太郎「なんか大会前だからレギュラー陣は忙しいみたいでな……」 淡「…………」 京太郎「じゃ、俺はいくから……お前もはやく部室もどれよ」 淡「…………」ギュ 京太郎「え………?」 淡「わたしも……いく………」 京太郎「は?…でもお前…練習は……」 淡「私はスッゴク強いから大丈夫!なんたって高校百年生だし!」 京太郎「………でもなぁ………」 淡「お願い……キョータロー……」ギュ 京太郎「うっ………」 京太郎(ど、どうすればいいんだ……) 京太郎「よし淡!お前の家を教えてくれ!!てか連れてって!」 淡「えぇぇ!?な、なんで私の家……?」 京太郎「いいから!!」 淡「う、うん………」 淡「ここが私の家だよ」 京太郎「おぉ………これは………!」 京太郎(普通のマンションだ…) 淡「で……どうするの……?」 京太郎「そうだった!淡!今家に誰かいるか!?」 淡「え………今はだれもいないと思うけど……」 京太郎「よし入るぞ!」グイッ 淡「わわ…!引っ張らないでよ!」 ガチャ 京太郎「おぉ…ここが淡の家か……」 淡「うん………」 京太郎「淡の部屋はどこだ!?」 淡「え!?……………あそこの扉だけど……」 京太郎「お邪魔しまーす」ガチャ 淡「ちょっと!!ま、まって!!」 京太郎「おぉぉここが淡の部屋かぁ……割と片付いてるんだなぁ……」 淡「…………あんまり………見ないでよ…」 京太郎「じゃあ淡!ここ座って!!」ポンポン 淡「え………?ってそこ私のベッドじゃん!!」 京太郎「まぁまぁ」 淡「……………はいっ!これでいい?」スッ 京太郎「…………あわい……」グイッ 淡「きゃぁ!」ボスンッ 京太郎「……………」 淡「きょ、キョータロー……?」 京太郎「……………」スッ ペロッ 淡「ひゃぁ///きょ、キョータロー!なにやって……!」 京太郎「…………」ペロペロ 淡「ひにゃぁ///そ、首っ舐めちゃらめ………んっ!」 京太郎「はぁ…はぁ……あわいぃ……」モゾモゾ 淡「や、やめて……お願い……グスッ…」 京太郎「うぉおおおおぉぉ!!」ガバッ 淡「うっ……グスン……うぅ………恐いよぉキョータロー……やだよぉ……」ポロポロ 京太郎「……っ!」ピタッ 淡「ぐすっ……キョータローは…優しくないけど…優しくて…」 淡「頼りにならないけど…頼りになって……」 淡「かっこよくないけど………かっこよくて………ぐすん…」 淡「こんなキョータロー………やだよぉ……」ポロポロ 京太郎「…………あ、あわい………」 京太郎(しまった!泣かせてしまった……!お、俺はどうすれば……) 京太郎(そうだ!こんなときはお菓子を……!)ゴソゴソ 京太郎「淡……ごめんな………俺どうにかしてたよ……お菓子食うか?」スッ 淡「……グスン………うん……」ガサガサ 京太郎「これ一昨日出たばっかりの新作のチョコみたいだぞ!」 淡「……………」モグモグ 京太郎「どうだ……?」 淡「………美味しい……」モグモグ 京太郎「そ、そうか…!よかった!」 淡「……………」モグモグ 京太郎「……………」 淡「………ねぇキョータロー……」 京太郎「お、おう、なんだ……?」 淡「………どうして……こんなことしたの……?」 京太郎「そ、それは……だな………」 京太郎「愛し照」 淡「………え?」 京太郎「お前が好きなんだ……それでこんなことを……」 淡「……え?………なにいって…」 京太郎「愛してるぞ……淡……」 淡「……っ!///」 京太郎「でもホントごめんな怖い思いさせて………もうしないk 淡「わたしも!」 京太郎「……………?」 淡「わたしも……キョータローのこと好き……だもん……」 淡「さっきはちょっと怖かったから……でも京太郎に………その………されるの別に嫌じゃないよ……?」 京太郎「あ、あわい……」 淡「だから…………その………」モジモジ 淡「続き………してもいいよ……?///」 菫「たく……須賀のやつ遅すぎるだろ……淡もかえって来ないし………亦野は行方不明らしいし………」プルルル 菫「…あ、照か?須賀はまだそこにいるn……え?まだ来てない?」 菫「何を考えてるんだあいつら………!」ワナワナ 尭深「…………」ズズズ 淡「きょうたろー………」ギュ 須賀「淡………」ギュ 完
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3345.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1348835148/ http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1348918191/ 俺は須賀京太郎(29歳)。22歳の時に妻と離婚してから7年間女とは無縁の生活を送ってきた。 長野には居づらかったので上京したはいいけどいまいちぱっとしない20代の最後の年を送っていた。 そんな20代最後の夏に俺のモテキは突如としてやってきた。 とある日 PURUUUU 京太郎「ん?電話か?…。って、マジかよ…」 着信 宮永咲 京太郎「…。なんかでたくねー」 それもそのはず、女房と別れた原因の女であるからだ。 しかも別れさせておいて数ヶ月もしないうちに別れを告げられたもんだから俺が若干のを持っていたとしても不思議じゃないだろう? 京太郎「…。はぁ。」 ピッ 京太郎「はい、須賀です」 咲「あ?京ちゃん?ひさしぶりー!」 京太郎「…。」 咲「なによー?久しぶりだってのに元気ないわね」 京太郎「なんだよ、なんか用か?てか、お前よく俺に電話なんか出来るな…」 咲「なーにー?まだあの時のこと引きずってるわけ?小さいわねー京ちゃんはー」 京太郎「はぁ?お前人の家庭壊しておいて…その上直ぐに俺を捨てて行きやがって…」 京太郎「お前俺が今までどんな気持ちで生きてきたかわかってるのか!?」 咲「…。」 京太郎「お前のせいで…俺は…」 咲「ごめん、なさい」 京太郎「え?」 咲「ごめんなさい、本当にごめんなさい。私…どうかしてた…」 京太郎「どうかしてたって、どっちの意味でだよ…」 咲「…。多分京ちゃんが思っている意味の両方の意味…」 京太郎「…。はぁ…。わかったよ、俺の負けだ。くっそー、なんで俺はこう人が良いんだかなー」 咲「許してく…れるの?」 京太郎「過ぎたことなんだから仕方ないだろ…今更どうこうって話でもないし」 咲「京ちゃんは優しいね…」グス… 京太郎「…。で、要件はなんだ?まさか俺に謝りたくて電話したわけじゃないだろうし」 咲「実はね…今、東京にいるんだ…」 京太郎「あー、そうなんだ」 咲「でね…その…今夜会えないかなって…」 京太郎「あぁん?」 その日の夜 JR王子駅 京太郎「…。なんでこうなった…」 結局俺は咲の願いを断れなかった。 それにしても…。7年か…。 別れたと言え中学からの腐れ縁だ、アラサー手前の同級生がどうなっているかは多少興味がある。 ましてや何度も抱いた女だけにだ…。 咲「京ちゃん?」 京太郎「え?あ、え?咲、か?」 咲「京ちゃん久しぶりだねー」ニコ なんかすっごい美人が俺の後ろに立っていた。 京太郎「め、メガネかわいいじゃん、それに、髪も伸ばしたんだ…」 目の前の咲は俺の知ってる咲では無かった。 少し茶色がかった肩甲骨まである髪。 赤い太縁のメガネ。 スレンダーな体。 小奇麗なスカート。 化粧は薄めだが元がいいのか十分すぎるほど魅力的な女性になっていた。 京太郎「咲…しばらく見ない間に美人になったな…」 咲「ええ?それじゃ昔は美人じゃなかったみたいじゃないよ!」 京太郎「はは、それもそうだな…」 咲「京ちゃんは…うん、なんか変わってないなーって感じかな」 京太郎「それは、喜ぶところなのか?」 咲「んー?わかんない」ニコ うわっ、こいつ、なんだこの魔性のほほ笑みみたいなのは… 咲「京ちゃん、今日は私のわがままを聞いて下さり、ありがとう御座います」ペコリ 京太郎「え?ああ、いや、別にいいんだけどさ…」 やばいよ、やばいよこれ!咲のやつなんかむっちゃ可愛いじゃんかよおおおおお! 京太郎「で?今日はどんな要件だ?あってから話すって言ってたが」 咲「ん?まぁ、それはこのあと、とりあえず飲みに行きましょうよ!」 京太郎「ん、まぁ、いいけどさ…」 咲「どうする?お店入る?」 京太郎「んー。飲むって分かってれば赤羽集合にしたんだけどなー王子じゃ大した店ないし」 咲「そぉ?じゃあ、京ちゃんの家で飲もうか?」 京太郎「あー、そうすっかな、じゃあとりあえず行くか」 おいおい、なんかいいように咲のペースに巻き込まれてる気がするぞ。 どうすんだよ!こいつに関わったってろくなことにはならないぞ絶対。 そもそも何なんだよこいつは!いきなり会いたいとか言って強引に来やがって。 なんだ?欲求不満とかなのか?俺に何を求めようとしてるんだこの腐れビッチが! だいたいこいつは俺の家庭を奪った張本人じゃねーか! 何いけしゃーしゃーと会いに来てるんだよ!恥の心ってもんがねーのかこいつにはよー!!! 咲「京ちゃん、どうかした?なんか怖い顔してるけど…やっぱり迷惑だったカナ?」 京太郎「え?いや、違うよ、ちょっと仕事の事思い出してて…」 咲「へー、」 京太郎家 咲「おじゃましまーす、うわー、物がいっぱいある…」 京太郎「ああ、悪いな、汚いところで」 咲「ううん、いいのよ」 咲「よっと」ベットにドサー 咲「ふーん。。。京ちゃんの匂いだぁ」マクラクンカクンカ 京太郎「お、おい、何やってるんだよ…」 咲「ん、でもちょっと加齢臭的な匂いが…」 京太郎「うっさいわ!こちとら来年30なんだよ!」 咲「あはは、そうだねー確かに」 咲「じゃ、とりあえずカンパーイ」 京太郎「おう。」 咲「コクコク、ぷはー。はぁー30かぁー」遠い目 京太郎「なに遠い目してるんだよ」 咲「だって、30だよさんじゅー?ついこないだハタチになったって思ったのになー」 京太郎「まぁ、それはそうだな…。俺なんて、まだまだ子供だなって思うし」 咲「それは、私だってそうよ。」 咲「私って何時まで経っても子供だなーって最近すごく思うの。子供のまま30になって40になっちゃうんだろーなーって。」 咲「子供だからさ、私。子供なんだ…」 京太郎「…」 京太郎「なんか、意味有りげに連呼するな?子供って」 咲「うん、でもちょっと待って、もう少し飲んでから…もうちょっと気持ちよくなってから言うから」 京太郎「…。おう、」グビッ あーあー、めんどくせーなー女ってのは。 なんでこー自分を悲劇のヒロイン気取りにしたがるかなー。 世の中お前より不幸な他人はいくらでもいるっつーの! 絶対今の俺のほうが不幸だっつーの! 数時間後 京太郎「…」グビ 咲「…」コクコク なんか急に喋らなくなった。うーん、気まずい。 京太郎「テレビでも見るか」 咲「あ、うん。」 ピッ テレビ「さーて!今日も牌のおねーさんが今注目の雀士にゃんに突撃インタビューだよ☆」 京咲「あ、」 牌のおねーさん、和(のどっち)が現れた。 京太郎「はは、和、頑張ってるみたいだな…」 咲「…。」 京太郎「そういえば、咲俺と別れた後は和と暮らしてたんだよな…」 咲「…。うん…。」 おっとなんだ?このびみゅぉぉぉおおおうな反応は。 京太郎「今も、そうなのか?」 咲「…。いちおう…」 あー、これだなー。 そーかー、俺はそんなくっだらねー理由の相談を受けるためにここに降臨してるのかー。 うっわー、だりぃ。 どうせ勝手に喧嘩して盛り上がって最終的にモトサヤなんだろ?まじうっぜーわこいつ。 京太郎「で、なんかの悩みっては和との関係についての事なんだろ?」 咲「…。うん、まぁそうだね」 京太郎「おまえさー、どうせ喧嘩だろ?つまんねー痴話喧嘩してそれで俺に相談したいってことだろ?そうだろ?」 咲「うーん、似てるけど違うかな」 京太郎「じゃあ、どんな話なんだよ?」 咲「あのさ、京ちゃん、女の子同士が結婚するってどう思う?」 京太郎「え?」 咲「和ちゃんにね、言われたの、結婚しようって…」 京太郎「え?え?」 咲「ISP細胞があるから子供だってできるって言うの…」 京太郎「ああ、そう…。」 咲「おかしいよね?」 京太郎「う、うん、おかしいとは、まぁ、思うわな普通は…」 いや、知ってたよ!知ってたけどさー。ねぇー? 京太郎「お前はそれでいいのか?」 咲「う…んー。まぁ、それは別にいいんだけどさ…」 いいんだ!? 京太郎「じゃ、じゃあいいんじゃね?結婚すれば」 咲「だめよ!」 京太郎「ええっ?」 どっちだよっ!めんでくせーなー 京太郎「ん?結婚しても別にいいけどダメなの?日本語おかしくね?」 咲「だって私、男が好きなんだもん!!!!」若干オオゴエ 京太郎「…。お、おう。」 咲「だって!女の子同士でエッチなことしたって所詮は手マンだけよ!て!ま!ん!」 京太郎「て、てまん!?ですか?」 咲「そうよ!手マンよ!あ、まぁお互い擦りあわせたりするけどさ!」 京太郎「コスリアワセル!?」裏声 咲「だめじゃん!」 京太郎「だめなんだ」 咲「やっぱとろっとろの精子を注いでもらいたいのよ!」 京太郎「え?天膳?伊賀の者!?」 咲「あ、京ちゃんバジリスク読むんだ」 京太郎「全巻もってるよ。ってちげーよ!その話じゃねーよ!」 咲「だから、抱いて?」テヘッ うわーでーたー。でましたーその言葉。 京太郎「おまえな…ウムッ…」 ああああ、やばい唇奪われたよ。しかもベロチューだよ! 咲「んっ、むっっ、はぁっ」チュッチュ 咲「きょーちゃん、ここに溜まったもの私に一杯注いで…?」サワサワ えーっ、脱ぎだしちゃったよこの子、てかまだそのネタ引っ張るのかよ 咲「どう?あの頃と体つき変わってないでしょ?そりゃまぁちょっとは張りとかないかもしれないけど…」 咲「オトナの色気は出てると思うんだけどな…」下を見る …。ガーターっすか…。 咲「ね?キモチイイコトしよ?」 咲「きょーちゃん…」 テレビ「はい☆それでは今日のゲスト片岡優希プロです☆」 優希「いよっしゃー!のどちゃん久しぶりだじぇ!今日は宜しくだじぇ!」 京咲「あ、」 のどっち「はい、よろしくお願いしますね☆それはそうと片岡プロ、その喋り方はどうしたんですか?」 優希「え?あ、申し訳ありません。つい。昔を懐かしんでしまって」 のどっち「テレビの前のみんなの中にはご存じの方もいらっしゃるでしょうが、私と片岡プロは中学高校と同級生なんですよー☆」 優希「ええ、この語尾にだじぇってつけるのが私の口癖だったんですよ」 優希「やはり、年をとってから言うのは少し恥ずかしかったですね」苦笑い のどっち「それを言ったら私だって、未だに牌のおねーさんだからね☆」 京太郎「優希…」 咲「…。」 のどっち「さて、片岡プロ。今日の特集は片岡プロの半生についてお伺いしたいと思います☆」 のどっち「片岡プロ、これまで人生を振り返ってどうでしょうか?」 優希「そうですね、まぁ、月並みな言葉で恐縮ですが、生きるってことは大変なんだなーって思います。」 優希「皆さん、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、私はドラフト組ではありません。トライアウトからここまで来ました」 優希「高校を卒業して直ぐに結婚して、子供もできました。そして21で離婚して子供を育てる手段としてプロを目指しました」 優希「プロになる前もプロになってからもいっぱい泣きました」 優希「でも、今まで頑張ってこれたのは…子供がいたから…この子を立派に育てるんだ!」 優希「って思いで今まで頑張って来ましたし、今後も頑張って行きたいと思っています」 優希「でも、あっという間でした。私もプロ6年目で来年30歳ですよ。ホント、あっという間でしたよ」 優希「私の好きな言葉…というかHysteric Blueのカクテルって曲の歌詞なんですが」 優希「1日をこんなに長く感じるのに、1年がこんなに早く過ぎてしまう」 優希「1年をこんなに早く感じるのに、一生をどんなにうまく生きれるでしょう」 優希「という歌詞が曲の最後にあるんですけど、ホントそのとおりなんですよ」 ピッ! 咲「京ちゃん…」 京太郎「…。」声には出さないが涙が止めどもなく出てる。 咲「京ちゃん…ごめんなさい」 京太郎「ん、ああ、いや、いいんだ。」ゴシゴシ 京太郎「あいつも大変そうだけど、俺解いた時より生き生きしてる気もするし、な」 咲「京ちゃん…。」 京太郎「…。咲。」 咲「ん?なぁに?」 京太郎「忘れさせてくれ」 咲「うん、」 京太郎「ありがとう」 咲「うん。」 咲「んんっ!ああっ!」 あー。 咲「きょーちゃん!きょーちゃん!あああっ!」 俺って。 咲「出して!中でっ!んぁっ!んんっ!」 クズだなぁ。 咲「きょーちゃん!いやぁっ!」 こんなクズ死んでしまえばいいのに。 事後 咲「ねー、きょーちゃん」 京太郎「ん?」 咲「子供できたら、認知してくれる?」 京太郎「和はどうするんだ?」 咲「んー、どうでもいいかな」 京太郎「お前…最低だな」 咲「きょーちゃんだって結構最低だと思うよ」 京太郎「…。そうかもな」 京太郎のモテキ 第1章 二人のクズ 終わり。 明治神宮 京太郎「編集長も人使い荒いよなー、なーにが明治神宮に鹿児島から偉い巫女さんが来るからカメラに納めて来いだよ」 京太郎「あれ?あれは確か…」 チョエー(なんか演舞とかでよく聞くあの曲) 京太郎「ああ、思い出した。永水の人たちだ」 チョエー 京太郎「うわー、皆さん凄い美人になってるよ。元から美人揃いだけど」 京太郎「あ、先鋒の人、なんか神々しいなー」パシャパs 京太郎「うわー、なんかカッコいいなー」パシャパシャ 小蒔「そこのあなた」 京太郎「え?俺?」 小蒔「そう、あなた」 京太郎「な、なんでしょうか?」 小蒔「あなたから何やら邪気を感じます」 京太郎「じゃ、邪気ですか?」 小蒔「そう、邪気」 京太郎「えっと、えっと…」 小蒔「取り除かないと、アンタ死ぬわよ」 ええー?何そのどっかの占い師みたいな決め言葉 巴「あ、姫様!」 小蒔さんが舞台を降りこちらに向かってきた 小蒔「さぁ、こやつに巣食う邪気よ、姿を現せ」 ビュルルルルル 京太郎「え?なに?この風?」 ビュルルルルル 京太郎「え?え?なにこれ?なにこれ?」 ビュルルルルル うおっ!何も見えない! あ!誰かが手を掴んで。 小蒔「こちらに」 京太郎「え?うわぁー!」 ダッシュ 京太郎「え?ちょっと!小蒔さん!?」 小蒔「ごめんない!京太郎さん!あなたの中に邪気なんかいませんよ!」 京太郎「えっ?じゃあ、なんで今ダッシュしてるんですかっ!?それは邪気とは関係ないと思いますけど!」 小蒔「訳はあとで話します!今はとにかく走ってくだい!」 あー。これぜったい面倒なことに巻き込まれたぞ…。 原宿駅前 小蒔「はぁ、はぁ、ここまで来ればもう大丈夫です」 京太郎「はぁはぁ、小蒔さん、これは一体どうゆうことですか?」 小蒔「あら?私の事をご存知なんですか?京太郎さん」 京太郎「そりゃもう、俺が高1の時お世話になりましたから…って小蒔さんこそなんで俺の名前を?」 小蒔「企業秘密です」 京太郎「ああ、そうですか…」 小蒔「京太郎さん、ごめんなさい、あなたを利用させてもらいました」 京太郎「ええっ?面倒事はごめんですよ…」 小蒔「ごめんなさい、もう絶対面倒な事になってます。今頃、マネージャーが大騒ぎしてると思います」 京太郎「マネージャー?」 その頃明治神宮 マネージャー「小蒔ちゃん、逃げちゃったね」 初美「毎度のことですが探すこっちの身にもなってほしいですよー」 春(ポリポリ) 巴「霞マネージャー、どうしますか。さすがに都内で逃げられたら探すのは厳しいですよ」 霞「うーん、そーねぇ。」 巴「姫様は方向音痴ですからヘタしたら日本から出ていってしまうかもしれませんし…」 霞「それは多分大丈夫だと思うけどね…昔なじみの顔に会えて嬉しかっただけだと思うし」 初美「昔なじみですかー?」 霞「そ、小蒔ちゃんが連行した人って清澄の男の子ですもの、まぁ、保護者がいれば悪いようにはならないでしょ」 原宿駅前 京太郎「え?逃げたんですか?」 小蒔「はい…」 京太郎「なんで逃げる必要があるんですか!?」 小蒔「もう、嫌なんです」 京太郎「嫌って何がですか?」 小蒔「京太郎さんが知らない前提で話しますが、私は霧島神境の姫巫女なんです」 小蒔「小さなころから事あるごとに除霊だ降臨だって大人たちにこき使われてきたんですよ!」 京太郎「はぁ」 小蒔「嫌なんです、本当にもう嫌なんです!毎日毎日同じ事の繰り返し」 小蒔「今日だって折角東京に来たのに演舞の儀式が終わったら鹿児島にとんぼ返りなんですよ!」 小蒔「人をなんだと思ってるんですか!」プンプン 小蒔「だから逃げました」キッパリ 京太郎「はぁ、そうですか…。」 小蒔「京太郎さん、ご迷惑をお掛けして、大変申し訳ありません」ペコリ 京太郎「あ、いや、そんなかしこまらなくても…」 京太郎「…。そういえば、なんで俺を使って逃げたんですか?」 小蒔「えっ?」 京太郎「逃げるだけなら別に俺を使わなくても実際余裕なんじゃなかったんですか?なんか変なかぜおこししてましたし」 小蒔「そ、それは…あの、…ぇと」 京太郎「?」 小蒔「男の子とデートしてみたかったからです////」 京太郎「えっ?」 小蒔「わ、私、先程も言ったようにずっとずーっと姫巫女としての責務を果たしてきたので…その…男の子と遊んだことがないんです…」 京太郎「そうなんですか!?」 小蒔「はい///」 京太郎「なんで赤くなってるんですか?」 小蒔「ふぇっ////いえ、決して、そのようなことは////] いや、小蒔さん、あなた今むっちゃ赤いですよ…。 かわいいですけど。 京太郎「うーん、事情は…。つまり、俺と遊びたいと?」 小蒔「はい/////」 うーん、ますます赤くなった。この人全く男に耐性がないんだな。。。 京太郎「うーん、」 小蒔「あの、ご迷惑でしたら、私、その…」悲しそうな顔 小蒔「そうですよね…こんな、もう30にもなって全くの世間知らずの処女なんて…」 京太郎「しょっ!!!?いや!小蒔さん!そーゆー問題じゃなくて…」 小蒔(ウルウル) 京太郎「わかりました!今日は俺が小蒔さんをエスコートしますよ」 小蒔「本当ですか!?」パァァァ 京太郎「ええ、でも、俺に大したことなんて出来ませんよ?ふつうのコトしか」 小蒔「いいんです。私はフツウに憧れてるんです」 京太郎「わかりました。とりあえず、その巫女服はここでは絶対に普通じゃないんで服を買いに行きましょう」 小蒔「はい!」パァァァ 京太郎「小蒔さん、すっごいうれしそうな笑顔ですね」 小蒔「はい!凄い嬉しいんですもう!」 京太郎「服か…。原宿だし都合はいいんだけど…小蒔さん、見つかったらまずいんですよね?」 小蒔「あ、はい、見つかったら連れ戻されてしまいます」 京太郎「そうですよね…じゃあ、このまま原宿にいるのは危険か、よし!小蒔さん移動しましょう!」 小蒔「わかりました。どこに行くんですか?」 京太郎「マイホームタウンです!」 小蒔「?」 その頃。明治神宮 霞「うーん、大丈夫だとは思うけど一応探しましょうか?」 初美「探すといっても、どこを探すんですかー?」 霞「そーねー4手に分かれて探しましょうか?」 巴「そうですね、さすがにもうこの辺にいるとは考えにくいですし」 春(ポリポリ) 霞「そーねー、じゃあ私は千葉方面、初美ちゃんが八王子方面、巴ちゃんが埼玉方面」 霞「春ちゃんが神奈川方面を探すってことにしましょうか?」 初美「え?でもそれ範囲広すぎじゃないですかー?」 春「大丈夫、これがあれば」 初美「?」 春「ペケポカン!姫様はっけんきー!」ドラエもん声 春「これは姫様発見器と言って姫様が半径5キロ以内にいるとその方角を教えてくれる優れものなんだ」ドラエもん声 霞「ね?これならいけそうでしょ?」 巴「そうですね、これならすぐに見つかるでしょう」 初美「そ、そうかなー?そもそもこれどうゆう原理なのですかー?」 霞「さぁ?昨日秋葉原で作ってもらったばかりだからよく知らないわ」 初美(じゃあ、効果があるかも分からないじゃないですかー) 巴「まぁ、とにかく探しましょうか?」 一同「エイエイオー」 大宮 京太郎「ビバ!マイホームタウン!」 小蒔「うわー、ここも人がいっぱいです」キラキラ 京太郎「とりあえず、ここなら安心だろうし、服も買えますよ」 小蒔「はい!」キラキラ 服屋 店員「イラッシャイマセー」 小蒔「京太郎さん!この服どうですか?ちょっと着てみます!」着てみた 小蒔「どうですか?」 うおおおお!かわいい!(要脳内補完) 京太郎「小蒔さん!すっごいかわいいですよ!」 夕方 京太郎「さーて、小蒔さんどうします?まだ帰らなくても大丈夫ですか?」 小蒔「え?はい、大丈夫です。」 京太郎「じゃあ、お酒でも飲みに行きますか?」 小蒔「お酒ですか?」 京太郎「あれ?飲めませんか?」 小蒔「いえ、今まで2回くらいしか飲んだことないんですけど…是非行きたいです!」 京太郎「よし!じゃあ行きますか!」 赤羽 京太郎「小蒔さん立ち飲み屋って行ったことあ…るわけないですよね?」 小蒔「たちのみや?」 京太郎「ええ、椅子がないんですよ」 小蒔「そうなんですか?疲れたりしないんですか?」 京太郎「ん、いや、そうでも無いですよ」 京太郎「まぁ、客層はかなり平均年齢高いってのと椅子がないって以外はそのへんの居酒屋と変わらないですね」 小蒔「なんだか面白そうですね」 京太郎「うん、雰囲気が好きなんですよ」 ガラッ オヤジ「エラッシャイ!」 ガヤガヤ 小蒔「うわー、すごーい」キラキラ 京太郎「気に入って貰えました?」 小蒔「はい、とっても!」ニコニコキラキラ 京太郎「えーと、何飲みます?」 小蒔「私、焼酎がいいです」 京太郎「おお、なんかカッコイイ!」 小蒔「え?そうですか?」 京太郎「いきなり焼酎頼む女の子なんて見た事無いですよ」 小蒔「あ、そうなんですか…女の子らしくないですか?」 京太郎「いやぁ、小蒔さんみたいに綺麗な女性がいきなり焼酎っていうギャップも俺はいいと思いますよ。ギャップ萌えってやつですよ」 小蒔「そうですか…」 オヤジ「あい!焼酎とビールお待ちー!」 京太郎「じゃあ!乾杯!」 小蒔「かんぱーい」 ごくごく 京太郎「ップハァー!このために生きてるんだなぁ~!」 小蒔「すみませーん!焼酎おかわりくださーい!」 京太郎「えええっ!?」 小蒔「えっ?」 オヤジ「あい!焼酎お待ち!」 小蒔「ありがとうございます」グビッ 小蒔「すみませーん!焼酎おかわりクダサーイ!」 京太郎「…。すげぇ…」 オヤジ「お嬢ちゃんいい飲みっぷりだね!あいよ焼酎!」 小蒔「えへへ、そうですか?」グビッ 小蒔「おじさーん!もう一杯ちょうだーい!」 オヤジ「あいよー!」 京太郎「小蒔さん、凄いっすね…」 小蒔「え?そうれふか?」グビッ 京太郎「え?もう酔ってます?」 小蒔「よってないれすよ?京太郎君変なこといいますねー」プンプン うわー、俺地雷踏んじゃったよ絶対。 その頃 巴「おおっと!レーダーに反応が!近いですよ!」 車内アナウンス「次はーあかばねーあかばねー」 巴「あ、矢印が一気に180度回転した!ってことは、ここね!」 てくてく 巴「こっちか…」 巴「あれ?この辺って…」 巴「このお店か…」 ガラッ オヤジ「エラッシャイ!」 小蒔「きょーたろーくーん」ケタケタ 京太郎「は、はい、なんでしょうか?」 小蒔「わたしねー、きょうたろうくんのことすきになっちゃったみたいなんだー」 京太郎「えっ?」 小蒔「きょうはーすっごいたのしかったんだよー、こんなにたのしかったのなんてさいきんなかったんだよー」 腕に抱きつかれた 胸が!胸が!腕が幸せな感じに! 小蒔「すき?」 京太郎「あの、小蒔さん、やっぱり酔ってますよね?しかも相当…」 小蒔「えー?はい、わたし酔ってますよー」 小蒔「でも、この気持ちは嘘ではないですよ?」 あれ?いきなり雰囲気が 小蒔「あなたと一緒なら、私この先の人生も生きていけそうです」 ガラッ 巴「…。」 小蒔「あー。ともえちゃんだぁー」 京太郎「あ、どうも、お世話になってます」 巴「え、あ、こちらこそ、姫様がご迷惑をお掛けしているみたいで…」 小蒔「とーもーえーちゃーんもーいっしょにおさけのみましょーよー」ケラケラ 巴「あの、京太郎さん、この人どのくらい飲みました?」 京太郎「えっと、焼酎を13リットル程…」 巴「やっぱり…」ガックシ 京太郎「すみません、こんなに凄いものとは知らずに…」 巴「いや、いいんです。それに大丈夫ですよ、この人いくら飲んでも粗相はしないんで」 京太郎「そうなんですか…?」 巴「はぁ、すいません。私にも焼酎を」 オヤジ「あいよ!お待ち!」 京太郎「じゃあ、とりあえず乾杯」 小蒔「カンパーイ」 巴「乾杯」 グビグビ 巴「あのー焼酎おかわりいただけますか?」 オヤジ「あいよ!」 お前もかよおおおおおおおおおお!!!! 京太郎「あの、鹿児島って水の代わりに焼酎飲んでるんですか?」 巴「いえ、単純に私達の家系がお酒に強いだけです」 京太郎「あ、そうなんですか…」 小蒔「とーもーえーちゃーんわたしのきょうたろうをとらないでー」 巴「え?私の?」 京太郎「あの、実はさっき告白されまして…」 巴「ええっ!?」 小蒔「ともえちゃーん!わたしねー、きょうたろうとけっこんしたいんだー」 巴「えええええっ!?」 京太郎「だそうですが…」 巴「え?待って、本気なんですか?京太郎さん」 京太郎「いや、俺は特に何も言ってないです、小蒔さんが酔っ払って一方的に言われてるだけです」コゴエ 小蒔「きょうたろうー」ウルウル 巴「えっ!?姫様!?」 小蒔「ともえちゃぁぁん、きょうたろーをとらないでー」グビグビウルウル 巴「いや、取りませんから」グビッ 小蒔「やったぁ」ニコ 巴「はいはい、さぁ、姫様、それ飲んだら帰りますよ。」 小蒔「ええぇー、やらー」 巴「みんな心配してますから」 小蒔「ふえー」涙目 京太郎「あのー」 巴「?」 京太郎「もう電車動いてないですよ…」 巴「え?」 京太郎「もう、終電終わってる時間ですよ…」 巴「…。やっちまった…」ッガックシ 小蒔「やったー、おとまりしよー」 巴「お泊りですか…京太郎さん、このあたりHOTELはありますか?」 京太郎「まーあることはありますが…」 巴「そうですか、じゃあ仕方がないですね、姫様、今日はお泊りです」 小蒔「わーい」 京太郎「それじゃ、もう行きますか?」 小蒔「えー、やだー」 巴「…。姫様もこう言ってることですからもうしばらく飲みましょうか?」 京太郎「そうですね」 よっしゃ!巴ちゃんと飲める!姫様GJ! 1時間後 巴「そーなんですよ!姫様ったら事あるごとに逃げ出すんですから!」 京太郎「へー」 小蒔「にげてないれすよー、おさんぽですー」ケラケラ 巴「毎度毎度かぜおこしの術使って逃げてるじゃないですか」 あれって術なんだ… 巴「まったく、探す方の身にもなってくださいよ…」 京太郎「ははっ、皆さん大変なんですね」 巴「はい、全くですよ」クグビグビ 小蒔「はうー」 巴「すみません、おかわりです」 オヤジ「あいよー!」 さらに1時間 巴「あー、もう飲めないわー」 小蒔「ともえちゃん、おさけ弱くなったねー」 巴「歳ですよもう」 京太郎「じゃあ、そろそろ行きますか?」 小蒔ねーむーいー」 巴「そうですね、行きましょうか」 外 京太郎「この辺がHOTEL街なんで、それじゃあ、今日は楽しかったです、またいつか機会があったら…」 小蒔「えー?きょうたろー帰っちゃうのー?」 巴「姫様、京太郎さんを困らせてはいけませんよ」 小蒔「きょうたろう、おねがい、今日だけは一緒にいて」 巴(え?ここで寝るんですか) 京太郎「あー、でもやっぱりご迷惑じゃ…」 巴「…。大丈夫ですよ、京太郎さんがいたほうが姫様も安心するでしょうから」 京太郎「あー、それじゃー行きますかHOTELに…」 巴「はい、」 HOTEL 巴「…。何故にラブホをチョイスしたんですか?///」 京太郎「いや、安いから…」 小蒔「わーい、えっちなことしよー」 巴「姫様!はしたないですよ!」 小蒔「えー、もうー、巴ちゃんったら私達もさんじゅーだよー?そろそろこどもほしいじゃーん」 巴「え、まぁ、それはそうですけど…」 ん?これは…どんな流れだ… 小蒔「だから、三人で子作りしましょー」 京巴「えっ?」 京巴「子作り!?」 小蒔「よいしょ」服を脱ぐ 巴「姫様!はしたないです!」京太郎に覆いかぶさって隠す 京太郎「うおっ!」巴「きゃっ!」 勢いで巴さんにマウントポジションを取られた。 巴「あ、すみません!すみません!姫様!ダメです!」 小蒔「あー、ともえちゃんにとられちゃうよー」 京太郎「うおっ!」 横から唇を奪われた 小蒔「ハムッ」 京太郎「んんっ!」 小蒔「ともえちゃんも…」 巴「あ、ひめさ…んっ」 巴「ぷはっ!姫様!?」 小蒔「あー、ともえちゃんときすしちゃった、えへへ」 巴「あ、あ…」カァ 小蒔「ともえちゃんもいっしょにきもちいことしよーよー」 京太郎「あの…」 巴「京太郎さん申し訳ありません!姫様完全に酔っ払っているみたいで…」 小蒔「よっぱらってないれすーさーきょうたろーさんにんでこずくりしましょー」 京太郎「え!?あの、小蒔さん!?」 小蒔「はじめてだから…わたしもともえちゃんも…」 巴「ちょ!姫様!」 京太郎「そうなんですか?」 巴「え、ええ、男の人とそのような事になったことは…ない、です。」 あー、なんかたってきた…。 こんな美人二人と…。 3Pか…ゴクリ…。 巴「私に経験ないのは今は関係ないでしょう!姫様!」 小蒔「あーもーめんどくさいなー」ガシッ 巴「え?ひ、姫様!?」 小蒔「さー、きょうたろー、ともえちゃんにいのちのせいをそそぎましょうねー」 京太郎「…。」巴を見つめる 巴(あ、やばい、この人、目付きが…) 京太郎「いいんですか…?」 巴「いいわk!ウムッ!」 小蒔「最初は巴ちゃんに譲りますよー私は横で見てますから」ニコニコ 京太郎「…。小蒔さん…いいんですか?本当に…」 小蒔「ええ、いい加減私達にも子孫が必要ですから私は姫として分家を守る義務もありますから」 巴「んーんー!!!(寝やがった…しかもたちの悪いのが降りてきてる!)」 京太郎「…。巴さん。すみません。俺もう我慢できません」 巴「んー!んー!(嫌!イヤッ!いやああああ!)」 巴「ンー!ンー!(やばい!やばいよ!ああ、胸…触らないで!)」 巴「んんんん!(誰か!助けて!」涙目 京太郎「…。」胸を揉む。 京太郎「巴さん…小ぶりですけど形がいいですね…綺麗です」 巴「ンー!ンー!(あ、やばい。ちょっとキモチイイ) 小蒔「んー?これじゃいまいち盛り上がりに欠けますねー」 京太郎「あのタオルで縛りますか…」 小蒔「あ、それいいですね。私も楽しみたいので」 巴(え?し、縛る!?) 京太郎「よーし、両手をベットに括りつけたぞ、小蒔さんもう離していいですよ」 小蒔「はーい」ぱっ 巴「ぷはっ!ちょ!姫様!京太郎さん!止めてください!」 小蒔「巴ちゃん。お願い。これも一族のためなの…」 巴「えっ?」 小蒔「一族の長としてのお願い、このままだと、一族の血が途絶えてしまうから…」 巴「姫様…」 巴「…。わかりました…。京太郎さん…。好きにしてください…」 小蒔「だそうです」ニコッ 京太郎「…。ええ、好きにさせてもらいます。」ペロッ 巴「ヒウッ!」耳をなめられつつ胸を揉まれる 京太郎「どうですか?巴さん」 巴「あっ!んんっ!(息が…耳に…)」 京太郎「下は…」 巴「あああっ!」 京太郎「あー、凄い濡れてますね…」 巴「あの…その、私…そろそろ…」 京太郎「入れて欲しいんですか?」ニヤニヤ 巴「あの…優しくしてください…」 京太郎「はい」ズッ 巴「あああっ!痛い!痛イイ! 京太郎「少し我慢してください、じきなれると思うんで…」 巴「あっ!あっ!んっ!」 京太郎「はあっ!はあっ!」 小蒔「うわー、初めて見るけど凄い…」 巴「あっ!あっ!」 小蒔「中に…出しますよ…?」 巴「えっ!?んんっ!」 京太郎「いくっんっ!」 いのちのせいがでた 巴「ああああっ!」 京太郎「ふぅ…」 巴「…。」 小蒔「凄かったです///] 小蒔「それじゃあ次は私ですね」ニコ 京太郎「ええ」 ?「そこまでです!」 京小「えっ!?」 霞「見つけましたよ姫様」ゴゴゴゴ 小蒔「あ、か、霞ちゃん…」 巴「マネージャー」ボー 霞「姫様、今回は少しお痛が過ぎたようですね…」 小蒔「あれーかすみちゃんだー」パッ 霞「はぁ、一番悪いのが降りてたみたいですね…」 霞「さ、二人共、帰りますよ」 京太郎「あの…」 霞「ああ、あなた…もし、巴ちゃんが妊娠してたら責任はとってもらいますからね」 巴「はは、私、はは…」 京太郎「あ、はい、あの…」 霞「さ、帰りましょう。二人共」 第二章 処女を守った女と処女をドブに捨てた女 おわり。 怪人「グエッヘッヘー!どーしたー?のどっち?そんなものか?」 のどっち「くっ!仕方ありません!シーサンプトー!」 怪人「ぐはぁ!」 のどっち「地球の平和は私が守る!」 …。 監督「はいおっけー!」 のどっち「ふぅ…」 怪人「お疲れ様でーす」 のどっち「あ、お疲れ様です」 監督「いやーお疲れさん、これで最後ってのが惜しいよホント」 のどっち「監督さん、長い間ありがとうございました。」ペコ 監督「うん、原村プロもありがとう。ごめんね、俺の実力が足りなかったせいで番組終わることになっちゃって…」 のどっち「いえそんな…」 監督「本業も頑張ってな」 のどっち「はい…」 私は原村和(29歳) 肩書きはプロ雀士 牌のお姉さんのどっち そして宮永咲のフィアンセ だった。 和「はぁ…」 先日私のフィアンセ、咲が家を出ていった。 同棲を始めて7年立つ。 先日改めて告白をした。 一緒に咲のお姉さんがいる海外で暮らそうという話もした。 咲はそうだねといっただけだった。 そしてそれから2日経ったら咲は家に帰らなくなった。 電話をしても出なかった。 私は途方に暮れた。 何もする気が起きなかった。 でも、生きるためには働かなくてはならない。 だから今日も魔法雀士のどっちの撮影を終えた。 最終回の。 池田「おーい!はらむらー!」 和「あ、池田さん。お疲れ様です」 池田「おー、おつかれー、どうした?元気ないな?魔法雀士のどっちの最終回おもしろかたぞー」 和「ありがとうございます。実は最近少し私生活が…」 池田「そうなのか…お前もお前で大変なんだな。元気だせよ!今度メシおごっちゃるから!」ウインク☆ 和「あ、ありがとうございます、その時はお言葉に甘えますね」 池田「おおう!じゃ、私これから決勝だから!」 和「はい、頑張ってください」 プロ雀士になってもう10年。 初めの目的はタイトルを獲得して世間に認められて咲と一緒になることだった。 3年目にタイトル制覇をして咲と一緒になった。 それからのプロ人生ははっきりって惰性の人生だった。 私は30を目前にして一人になってしまった。 咲が本当は私と一緒になることなんて望んでいないことは一緒に暮らしていて気づいていた。 それでも私には意地があった。 だって、私の人生の半分近くを捧げたんですもの。 それが、全て無意味だったなんて。 そんなの。悲しすぎる。 PURUUUU 和「はい…はい、わかりました…ご迷惑おかけします…はい、それでは…」 プッ 私はプロ雀士を辞める。 悲しい人生を終わらせ。虚しい人生を始める為に。 和「あーあ。なんかもー疲れちゃった…」 和「はぁ、飲みにでも行きますか…」 赤羽 最近よく行く立ち飲み屋。 一人でも気軽に入れるし、なによりお客さんがおっさんおばさんばかりだから気が楽だからだ。 まぁ、もう私もおばさんだけどね。 ガラッ オヤジ「エラッシャイ!」 和「えーと、ビールお願いします」 オヤジ「あいよ!」 ?「あれ?ひょっとして和?」 和「え?」 京太郎「よう」 和「あら、須賀君じゃない?どうしたのこんなところで」 京太郎「いや、俺王子に住んでててさ、ここよく来るんだわ」 和「そうなの?私十条なのよ、こんな近くに居たなんてね、世間って狭いわね」 京太郎「だな、てか、お前こそ何一人で立ち飲みなんか着てるんだよ」 和「最近よく来るんだ。一人でさ」 京太郎「そうなのか…。ところで最近どうよ?仕事の方は?」 和「え…。うーん、それがね、辞めることにしたの」 京太郎「ほぇ?な、なんでだよ?お前結構いいところまで行ってるんだろ?」 和「うん、そうなんだけどさ、なんかもうどうでも良くなっちゃってさー」 京太郎「そう、なんか…まぁ、和の人生だから、好きにすればいいとは思うけどさ…。プロって大変だろうし…」 和「ふふ、まぁね、牌のおねーさんだって最近は痛いだけのおばさんだし」 京太郎「うーん、知り合いとしては、確かに少し痛いかな…」 和「あはは、そうだよね、うん、もうさ、どうでもいいんだー」セノビー 京太郎「…。まぁ、あれだ、折角の再開だし、今日は一緒に飲んでもいいかな?」 和「ええ、勿論」 京太郎「じゃあ、乾杯」 和「乾杯」 京太郎「ごくごく、プフゥ。…。なぁ、ところでちょっと聞きたいんだけどさ」 和「何?」 京太郎「こないださ、テレビで見たんだけど…」 和「あ、もしかして優希?」 京太郎「ああ…あいつ、実際のところどんな感じだった?」 和「うーん、あんま変わってはいなかったかな。元気な感じなのはいつも通りだし。まぁ、営業用の顔だったかもしれないけどね」 京太郎「そっか…」 和「あなたも…まぁ、どんな理由があったかは私は知りませんが、離婚なんて決してほめられることじゃないですよ?」 和「ましてや子供がいるってのに」 京太郎「ん、そこを突かれると…言い返せないかな。優希には申し訳ないとは思ってるよ今でも、」 和「詮索はしませんがね、私だって聖人君子みたいな生き方しているわけじゃありませんから」 京太郎「悪いね。そっかー、あいつも頑張ってるんだなー」遠い目 和「…。ねぇ須賀君」 京太郎「ん?」 和「私の悩みも聞いてくれる?」 京太郎「ああ、いいぞ。」 和「あの…女の子同士の恋愛ってどう思いますか?」 京太郎「ん、あー、咲とのことか?」 和「え?知ってるの?」 京太郎「まぁ、な、一応、話には聞いてる」 和「だ、誰から聞いたんですか!?」//// 京太郎「本人」 和「もう、あのひとったら…あの、何か変なこと言ってませんでしたか?」 京太郎「あー、言っていいかわからないけど…その、結構生々しい話は…聞いた」 和「えええええっ!/////」 和「ど、どんな話ですか!?」 京太郎「あー、それは…言えないかな…」 和「いいから!私が許可します!」 京太郎「あー、その…手マンがどうとか…擦りあわせてるとか…」コゴエ 和「//////」 京太郎「あー、だから言いたくなかったんだよ…」 和「それ聞いたのって最近ですか?」 京太郎「えっ!?んっと、えーと、結構前の…話かな?」 和「あ、そうですか…えっとその時はどんな状況で話を聞いたんですか…?」 京太郎「ん、ああ、まぁこれでも腐れ縁だからな、たまには電話したりしてたんだよ…」 和「そ、うですか…最近はどうです?」 京太郎「最近かー、ここ1年くらいは連絡とったりはしてないけど…」 和「そうですか…」 京太郎「…。和、まだ咲と付き合ってるのか?」 和「いえ…、最近はついに愛想をつかされたようで…」 京太郎「そうか…なんというか…悲しいな友達同士の縁が切れちまうなんてさ…」 和「ええ、でも、仕方がないのかもしれません、こうなるってことは最初から…わかっていたんですから…」 京太郎「…。そうか。」 和「ええ、いい夢を見させてもらいましたよ…やっぱり、女の子同士が結ばれるなんてありえないものなんですよ」 京太郎「そうか…」 和「須賀君、私ね、頑張ったんだよ、これでもさ」 和「今日は…愚痴聞いてもらっていいかな…?」悲しそうな顔 京太郎「…。ああ、いいぞ、辛いことは誰かに聞いてもらうだけで楽になるかもだからな、ちゃんと聞いて慰めてやるよ」 和「ありがと」ニコ 和の話を聞いた。 インターハイでの約束の話。 プロになった理由。 咲が和のもとに来た話。 それからの生活の話。 そして、再度告白して咲がいなくなってしまった話。 京太郎「うーん、結構、凄い話を聞いてしまったなー。」 和「ふふ、おかしい女でしょ私?10年以上もこだわってきたのにね、結局願いは叶わなかったわ」 京太郎「ひょっとして、咲のことが仕事辞める原因か?」 和「うーん、まぁそれもあるわね、あの人がいないのにやってる意味はないって思いはあるわ」 和「それに、いい加減嫌なのよね、牌のおねーさんも、痛いだけだし、もう、賞味期限切れの女だもん」 京太郎「和…」肩寄せ 和「あ、」 京太郎「お前は、頑張った。俺が認めるよ、」頭なでなで 和「…。ありがとう」 数時間後 和「今日は、話聞いてくれてありがとう」 京太郎「ああ、」 和「また、一緒に飲みたいね」 京太郎「そうだな、是非」 和「うん、じゃあ、またね」 そう言って和は去っていった。 京太郎「…。恋愛って、めんどくさいよな、ホント」 京太郎「はぁ、」 プルルル 京太郎「ん、あ、咲か、もしもし」 咲「あ、京ちゃん?今から会える?」 京太郎「ん、ああ、大丈夫だよ、今赤羽だけど、どうしたらいい?」 咲「あ、ホント?私今新都心なんだー。ねぇ、映画みたいから新都心まで来てもらっていいかな? 京太郎「お、わかったーいくわー」 咲「はーい、じゃあ、まってるねー」ガチャ 京太郎「…。和、ごめんな」 さいたま新都心 咲「あ、京ちゃーん!」 京太郎「よう」 咲「ごめんね、いきなり。あ、お酒臭い?まーた飲んでたの?」 京太郎「まぁな、調度良かったよ、暇だっだし」 咲「ぷぅー、私は暇つぶしですか、そうですか」 京太郎「いや、誘ったのは咲だろ?」 咲「えへへ、そうでした」ニコ 京太郎「映画だろ?何見るんだ?」 咲「んとね、恋愛映画!」 京太郎「おう、そうか、じゃ、行くか」 咲「うん!」 しばらくしてさいたま新都心 和「ふう、久しぶりだなここも、さて、何を見ようかしら…」 和「…!?え?あ、れわ…」 遠くに京太郎と咲がいた 和「え、ええ?なんで?どうして?」 和「なんで、あの二人が、ここに…」 和「!?手をつないでる…」 和「…。」 映画館 咲「これ見たかったのよねー」 京太郎「お、人あんまいないなこの時間だと」 咲「まぁ、平日だしねー」 京太郎「…。」 咲「ん?どうしたの京ちゃん?」 京太郎「いや、寒いかもだから掛けるもの借りようかなって」 咲「あ、そうだね」 京太郎「おう」 遠く 和「…。」 映画始まってしばらく 咲「…。」 京太郎『…。」スッ 咲「!?」 京太郎「…」フトモモさわさわ 咲「ちょっと、京ちゃん/////」コゴエ 京太郎「…」内側攻め 咲「んっ、ダメだってきょうちゃん、」コゴエ 京太郎「大丈夫、毛布で見えないからさ」さわさわ 咲「だめ、だよ、声、出ちゃうじゃ、ない、んっ」 京太郎「我慢」さわさわ 咲「ふぅっ、んんっ!」 30分 咲「はぁ、はぁ…」 京太郎「咲は、焦らされるの好きだもんな」フトモモさわさわ 咲「はぁ、はぁ、もう、我慢出来ないよぉ…ね、え、触って…」 京太郎「んー?触ってるじゃん?」ニヤニヤ 咲「ち、がう、もっと付け根の方…」 京太郎「付け根?いいの?映画館だよここ?」 咲「はぁ、もう我慢出来ないのぉ…」 京太郎「…。」穴に指を入れる 咲「んんんんっ、んんんんんっ!!!」ビクビク 京太郎「え?なに?イっちゃったの?」強めに 咲「はぁ!んぁぁぁぁっ!」ちょっとオオゴエ 京太郎「だめだよ、咲、気づかれちゃうよ?」ニヤニヤ 咲「もう、だめ…京ちゃん…」 二人の後ろの方 和「…。」 和「…。」ツー 和「…。殺してやる…。」 映画終わり 咲「もう!京ちゃんのせいで全然映画見てなかったよ!」プンプン 京太郎「そんな俺好みの格好で来る咲が悪いんだよ、あと、咲が可愛いのが悪い」 咲「もう」//// 京太郎「このあと、うち来る?てか、続きしたい」 咲「…。うん」 京太郎「よし、帰ろうか」 遠く 和「…。」 京太郎家 ガチャ 咲「ただいまー」 京太郎「おかえりー」ギュッ 咲「キャッ!」ベットにドサッ! 京太郎「咲、ハムッ」」 咲「んっ」チュッチュ 京太郎「咲、咲」 咲「んー、きょーちゃーん」 ピンポーン 咲「誰か来たよ?」 京太郎「なんだよ、こんな時に…」ドテドテ 京太郎「はーい、どちら様ー?」 ??「宅配便でーす」 京太郎「あ、はいはーい」ガチャ 和「こんばんわ」ニコ 京太郎「和!?」 咲「えっ!?」 和(ニコ)バチバチ! 京太郎「ぐあっ!」どさっ! 咲「京ちゃん!!!!」 和(ダッシュ) 咲{!?」 和「ごめんなさい、少し寝てもらいます」バチバチ 咲「んぁえっ!?」ドサ 和「…。うふふ…」 京太郎「んっ…」 和「あら?起きましたか?」 京太郎「!?和!あ、咲!?」 咲「」 京太郎「おい!咲!咲!」 咲「ん…きょうちゃん…!?」 和「…」冷たい目 咲「ひぃっ!!!」 和「おはよう、咲」 咲「和…ちゃん…」 和(ニコニコ) 和「さぁて、どっちが悪い子なのかな☆」 京咲「!?」 和「世界の平和を脅かす悪い子は許さないぞ☆」 和「ウフフフ、アハハハハハ!」 和「クククククゥ~!!!☆」 和「さーて、どっちから、ころして、あげましょうか☆」 咲「ヒィ!あ、和ちゃん。何行ってるの!?ころすって…」 京太郎「そうだよ…怖いこと言うなよ…」 和「こわいー?あー、こわいわねー、だって、これから二人共しんじゃうもんねー☆」 咲「いやよ!何行ってるのよ!和!」 京太郎「何でこんなこと…」 和「なんで?何ででしょうねー?ウフフ、あなたさっき飲み屋で私の話し聞いてた?」 和「私の思い知ってるわよね?」 和「さっき、映画館で、何してた?」 和「…。アハハ、私、バカだなー、こんな男に何話してるんだろう☆」 和「もういいやー、めんどくさいし、しんじゃえ☆」トテトテ 和「あー、この部屋、包丁もないのかー☆」 和「あ、ダンベルがある☆」 和「うーん、ちょっと、おもいかなー☆」 和「あ、そっか、そうだよねー、原型もわからないほど、殴れば、いいんだ☆」 和「そうだー、そうだよねー、アハハハ!」 和「これで、忘れられる、もんね☆」 和「ウフ、ウフフフフッ☆」トテトテ 和「さー、どっちが、いいかなー☆」 和「咲ちゃん?須賀君?選ばせてあげる☆」 咲「なに、言ってるのよ…和ちゃん…」 京太郎「…。ごめん、和…」 咲「!?」 京太郎「咲、すまん、お前に合う前に、俺、和と飲んでたんだ…」 咲「え?」 京太郎「和から、お前の話、聞いた」 咲「そう、なの…」 和「ウフフー、それを聞いた後に、あなた、よく、あんな所で、あんなこと出来るね☆」 和「きーめた!」 和「そんなにシたいんだったら、いくらでもさせてあげるよ☆」 咲「え?」 京太郎「なにを…」 和「エッチな事に決まってるじゃないですかー☆」 和「どうしたの?早くヤリなよ?☆」 和「あー、縛られてちゃ、無理だよね☆」ドゴォ! 咲「ぐぇっ!」腹に蹴りが入る 京太郎「咲!」 咲「ゴホッ!ゴホッ!和ちゃん…やめて…ゴホッ!」 和「んー?なにかなー?こんなのいつものことじゃない☆」 咲「だから…逃げたのよ…」ウルウル 京太郎「えっ!?」 咲「二人のときだって、あなた、いつも私に暴力ばかり…もう、嫌だったのよ…」泣き出す 京太郎「なんだって!?」 咲「いつもそうだったのよ…、きまってのどっち言葉で殴ったり、蹴ったり…もう、いやぁ…」 京太郎「本当なのか…和…」 和「んんー?聞き分けの無い子にはお仕置きが必要だもん☆」 和「そう、お仕置きだよ☆」 和「でもでもー、最後には、ちゃんとご褒美あげるの☆」 和「今回のご褒美はね☆」 和「気持よくなりながらー地獄逝き☆」 和「あ、須賀君もね」ブンッ! 京太郎「あがっ!!!」ドンッ! ダンベルで殴られた。 咲「京ちゃん!!!」 嘘だろ…。マジかよ!ホントに殺されちゃうよ…! 血が…。口切れた…。 ヤバイヤバイヤバイ。 和「さーて、お仕置き終わり☆」 和「ご褒美の時間ですよ☆」スルスル 和「さー、咲。あなたは自由に動けるわー☆」 和「この男とシたいんでしょ?早く始めて☆」 和「あ、余計なことしたら、わかってるよね?☆」 咲(ガクガク) 京太郎「あ、っのっ!和!」 和「なあに?☆」 京太郎「俺、お前とシたい!」 和「?」 京太郎「どうせ死ぬならさ!初めての感触を感じて死にたいんだ!いいだろ!和!」 和「んー?何言ってるのかな?この男☆」 和「なんで、私が、あなたと、しなきゃ、いけないの☆」 京太郎「俺は、どうなっても、どんなふうにしてもいい、だから咲は…助けてやってくれ!」 京太郎「俺が悪いんだ!俺が無理やり咲を誘ったんだ!」 京太郎「お前らが付き合ってるのは知ってた!俺が勝手に咲を自分のものにしたかったんだ!だから…咲は悪くないんだ…」 和「本当…?」 京太郎「本当だ!俺が…その、無理やり、レイプしたんだ…」 和「レイプ?」 京太郎「ああ、そうだ…」 咲「京ちゃん…」 和「レイプした?お前が咲をレイプしたァッ!!!?」 京太郎「ああ…。そうだ…。」 和「アハ、アハハハ!そうか!そうだったんだー!じゃあ、お前はご褒美なしに殺してあげる」 和「さき、ごめんね、しらなかったの、まっててね、すぐに、おわるから、おわったら、またいっしょにくらしましょう…」 京太郎「…。」 これで、咲は、助かるかもしれない。 あれ?俺、死にたくは無かったのに。 自分犠牲にして咲を助けようとしてるのか。 はは、なんだかなー。下手だなー。 まぁ。いいか、こんなクズ。どうなっても。 和「じゃあ、さようなら」ダンベル振りかぶり 咲「だめっ!」ガシッ! 和「なぁに?じゃましないでよ?」 咲「だめ!だめっ!そんなの!だめっ!」 和「うるさい!」ブンッ! 咲「キャッ!」 和「こいつがしねば、もとどおり、なるから、だいじょうぶだから」 咲「だめなの…。聞いて、和ちゃん、私ね、妊娠したの…」 京和「え?」 咲「昨日ね、分かったの…だから…この子を親なしにしたくないの…」 和「?」 和「にんしん?おや?咲?おや?咲?親なし?こ、ども?」 和「あー、あー!あああああああああああああああっ!」 京咲「!?」 和「何言ってる!?何言ってるの!?ねぇ!何言ってるのよ!妊娠っ!え?なになに?あなた何言ってるの?ねぇ!」 咲「だから…。もう、止めてよ…うぇっ!ぁあぁあぁっぁっっ…」 和「あ、…。あぁ…」 京太郎「咲…。」 和「…。」トテトテ 咲「和ぁっ…もう、ゆるしてよぉ…」 和「許さない」ドゴ 咲「グゥッ!」腹に蹴り 和「許さない、許さない、許さない、許さない 和「絶対に許さない」腹に何度も蹴り 咲「うっ!グッぅ!ゲェっ!」 和「絶対!絶対!絶対!」蹴り 咲「やべでっ!ぐぅっ!やねでっ!」 京太郎「咲!咲ぃ!やめろ和!やめろおおおおお!やめてくれえええええええ!!!!」 咲「グッ!ぐぅっ!あぅえっ…!」 和「はぁ、はぁ、はぁ、しんじゃえ…」 咲「ごほっ!ぼほっ!」吐血 京太郎「咲!咲!おい!和!咲が血を吐いてるじゃないか!お前!咲のこと愛してるんじゃないのか!?何でそんな事するんだよ!」 和「うるさいですよ」 京太郎「うるせーじゃねーよ!このクソアマ!でめぇ何してんだよ!頭おかしいんじゃねーのかよおお!」 和「頭がおかしいのはお前だ」 和「私は今、咲を助けてるの、こんな、ろくでもない男のガキを産ませない為に」 京太郎「狂ってる…。」 和「狂ってなんかいないですよ?」 京太郎「子供には…罪はないだろう…しんじゃうだろ…あんなことしたら…」 和「だいじょうぶ、私が、かわりに、産むから…」 京太郎「えっ?」 和「1引く1足す1は1でしょ?これで大丈夫じゃない?」 京太郎「お前…何言ってるんだよ…わっかんねーよ!」 和「こういうことよ」スルスル 数が服を脱ぎだした。 和「私が、あなたの、子供を、代わりに、産むの」 京太郎「あ、ああ…」 和「さぁ、早く済ませましょう…早く、勃てて」 京太郎「勃つわけねーだろ…」 和「じゃあ、無理やり、立たせるハムッ!」 和が俺のペニスを舐め始めた。 勃った。 案外簡単に。 和「入れるから」ヌゥ 京太郎「んっ」 凄いすんなり入った。 和、相当濡れている。 和「さぁ、楽しんで。最後だから」上下運動 京太郎「おぅっんぁ!」ユサユサ 和「んっ!んっ!んぁ!」ユレユレ 京太郎「こ、こんなこと、なんで!」 和「んっ!んっ!はぁ!」 ガシッ! 京太郎「!?」 和が首を閉め始めた。 京太郎「んっ!んんっ!ぐぅっ!」 和「はぁはあ!どう?気持ちいでしょ?あなたはこのまま首を絞められて死ぬの」 京太郎「!?」 和「気持ちいわよー?首を絞められながら逝くのって…」 和「あ、でも普通は落とすだけだけどね、こうやって喉をつぶしながらだと気持ちいいいのかは知らないけどね」クスクス え?え? 和「ふふふ、さようなら、心配しなくても、あなたの子は育ててあげるからね」 あー、意識が…。なく、なる…。 …。 ……。 ………。 京太郎「…。ここは…。」 刑事「気が付かれましたか?ここは病院です」 京太郎「あの、どちら様、ですか?」 刑事「警視庁の刑事です」 京太郎「刑事…。!?あのっ!咲は!?和はっ!?」 刑事「…。実はですね…。」 その後、俺は刑事からいろいろな話を聞いた。 異常な物音で通報が入ったらしかった。 警察が来た時には咲も和も俺の部屋にはいなかったらしい。 俺はベットに縛られて下半身丸出しで気絶していたそうだ。 刑事にありのままを話した。 刑事は、わかりました。とだけ言って部屋を出ていった。 あの二人がどうなったかは、捜査するとのことだ。 あの精神状況の和に連れ去られた咲。 血を吐いていた。 咲は…無事だろうか…。 今の俺にはどうすることもできないが、願わくば、最善の結末が訪れる事を祈る…。 第三章 浮気は身を滅ぼす 終わり。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3395.html
京太郎「熱出てるし、学校いけねぇし、和のおっぱい見れないし」 京太郎「嗚呼、しんどい」 京太郎「カワイコちゃんが看病しに来てくれないかなー」 京太郎「……暇つぶしに考えてみるか」 京太郎「……いや、逆に俺がカワイコちゃんの看病をしに行くって言うのも……」 咲「京ちゃん、風邪引いたんだって?」 京太郎「咲か……?」 咲「京ちゃんは風邪なんて引かないものだと思ってたよ」 京太郎「どういう意味だよ……」 咲「まぁまぁ、今日は私がつきっきりで看病してあげるからさ」 京太郎「……悪いな」 咲「大丈夫だって!私におまかせあれ」 京太郎「どうしよう……不安だ……」 咲「なにかいった?」 京太郎「別に」 咲「ふーん……」 和「お粥ができましたよ、須賀君」 京太郎「和が食べさせてくれたら嬉しいな」キリッ 和「もう、須賀君ったら♪」 キャッキャウフフ 咲(見舞いに来たのはいいけど……) 京太郎「でへへ……」 咲(なんで寝ながらにやけてるんだろ) ピンポーン 京太郎「ん……まさか部員の誰かが来てくれたのか…?」 京太郎「はーい…」 竜華「きたでー!」 京太郎「誰だ!?」 竜華「うちは清水谷竜華や。はじめまして」 京太郎「は、はあ…」 竜華「たまたま近くを通りかかったら、なんや情けない声が聞こえて来たから来てみたんや」 京太郎(喋り方からして関西だよな……たまたまって) 霞「破ァ!!」 京太郎「治った…!」 小蒔「……!」 …… 小蒔「はぁー!」 京太郎「……」 小蒔「はぁーっ!」 京太郎「……」 小蒔「治せません……」ウルウル 京太郎(かわいい) はやり「風邪引いちゃったの?」 京太郎「はやねぇ来てたんだ……」 はやり「昔から季節の変わり目には風邪をひいてるよね?」 京太郎「はやねぇと違ってデリケートなんだよ」 はやり「そんなことをいう子は看病してあげないぞ☆」 京太郎「え?」 はやり「おじさんもおばさんもいないからわざわざ看病しに来てあげたのになぁ……」 京太郎「そ、そうなの……?」 はやり「だけど口の悪い子の看病はしてあげたくないなぁ……」 京太郎「ご、ごめんなさい……」 はやり「じゃあ許してあげる☆」 はやり「熱は……うん、ちょっと高いね☆」ピト 京太郎「は、はやねぇ……?」/// はやり「昔から熱を測るときはこうしてたよね?」 京太郎(か、顔が近い……)/// はやり「なんだかすごい汗だね」 はやり「自分で着替えられる?なんだったら昔みたいに着替えさせてあげるけど……」 京太郎「そ、そこまではいいよ」/// はやり「だったらいいけど……」 はやり「じゃあ……」 京太郎「な、なんでベッドに入ってくるの……?」 はやり「昔はおねぇちゃんに抱きついて一緒に寝てたでしょ?」 京太郎「そ、そんな昔のこと……」/// はやり「今でも京くんは私のかわいい弟だもん☆」 京太郎「……ありがとう」 はやり「やっと素直になったね☆」 はやり「やっぱり京くんは素直な方がかわいいよ☆」 京太郎「………」/// カンッ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5845.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430494916/ 桃子(どうも、東横桃子っす……突然の告白ってどう思うっすか?私は……) 桃子「ウチの高校は駅から遠くて嫌になるっすねー」 桃子(バスは混んでるからむぎゅ……押し潰されるし、こんなときも影の薄さが嫌に、むぐっ) 京太郎「あの、よかったら座りますか?」 桃子(?……ご老人も妊婦さんもいないみたいですけど) 桃子「……もももも、もしかして私に言ってるっすか!?」 京太郎「?ああ、女子でこの混雑は大変でしょ?」 桃子「あ、ありがとうっす!」 桃子(この人、清澄の人っすよね!?私が普通に見えるっすか!?) 桃子「……清澄の麻雀部員さんっすよね?」 京太郎「そうですよ、鶴賀の東横桃子さんでしすよね。須賀京太郎です」 桃子(普通に会話できる!?しかも覚えられてるなんて……) 桃子「た、タメ口でいいっすよ!どうしてこっちに?」 京太郎「実は買い出しで……」 桃子(普通に会話……それに男子となんて、もしかして久しぶりどころか初めてじゃないっすか?) 桃子「あはは、面白いっすね……あ、着いたみたいっす」 京太郎「いつの間にか、なんだか時間が経つのが早く感じるな」 桃子「なんっすかそれ、おじいちゃんの台詞っすよ。本当に京太郎は面白いっすね、それじゃあ」 桃子(本当……こんなに楽しい『普通』、時間が経つの早すぎるっすよ。あーあ、メアドとか聞ければよかったっすねー……もう会えないかも、とか、思っちゃ……) 京太郎「桃子!」 桃子「え、京太郎!?ど、どうしたっすかバス降りるのここじゃ」 桃子(も、もしかして同じようにまた、話したいから連絡先とか思ってくれたり) 京太郎「好きだ!一目惚れした!俺と」 京太郎「付き合ってくれ!」 桃子「え」 桃子「……ええええええええっ!?」 3 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/05/02(土) 01 02 10.11 ID HVcox0U2O [3/11] 桃子「……ッハ!?いつの間にか自分の部屋に」 桃子(そ、そうだ少し考えさせて欲しいっすって言って連絡先だけ、交換して……) 桃子「突然の告白なんてどうしたらいいか分からないっすよー!もー!」 桃子「こういう時、どうすればいいっすか?……そもそも京太郎とは会ったばかりで」 京太郎(美化30パーセント増)『あっはっはっは、おもちおもち』 桃子「そりゃかっこいいし、話してて楽しいし……あれ?断る理由ないっすね?」 桃子「……いやいやいや!そもそも一目惚れって、私のどこが……そうだ!こんな時は友達に相談っす!」 桃子「友達いなかったっす……いや!麻雀部のみんなが私にはいるっす!」 桃子「えーと、ケータイ取りだしポパピプペっと、『私のいいところってどこっすか?』」 桃子「三通しか返ってこなかったっす……」 桃子「妹尾先輩は多分メールに気づいてないっすね……」 睦月『悩みがあるなら相談してほしい』 桃子「違うっすよ津山先輩……そうじゃな、いや、でも悩みではあるっすね」 智美『モモは麻雀が強いなー』 桃子「智美先輩、そうじゃなくてこう外見とか特徴とか……」 加治木『モモは特徴がなくとも、それを逆手にとり武器にする……言うなれば特徴のないことこそが特徴に……』 桃子「それはその通りですけど!うう、どうすれば……余計こんがらがっただけっす、いや、これは悩むだけ無駄ってこと。そもそもそんなこと京太郎にしか分からない、なら私は当たって砕けていくだけっす!いや、砕けたくはないっすね」 桃子「兎に角京太郎にメール、そうだ!デートに誘ってそこで答えを出すっす!ポパピプペっと」 桃子『今度の土曜日、駅前で待ち合わせっす!』 桃子「……よし、送ったっす。あれ?妹尾先輩から返信が」 妹尾『桃子ちゃんはふくよかで可愛いよ』 桃子「……」ふにっ 桃子「ど、土曜日まで後三日!とりあえずダイエットっす!」 桃子「グロスを塗って……アヒル口ってどうやるんっすかね?い、いや別にキスを期待してるわけじゃないっすけどね……一応!一応!あ、いいものが 」 アヒルちゃんプロペラ「」 桃子「……むー?こ、こうひゅかね?」 智美「なんでモモはアヒルとにらめっこしてるんだー?」 桃子「わっひょい!?」 桃子「ね、ネイルって……今時の女子高生ってそんなことまでやるっすか?」 ゆみ「むしろ私は今までやってなかったことに驚きだよ」 佳織「駄目だよーちゃんとしないと」 桃子「うひっ、くすぐったいっすよ!」 睦月「カラコンとマスカラ、とりあえず色々揃えてみたけど……」 桃子「ありがとうございます!」 睦月「こういうのはやり過ぎても……って行っちゃった」 桃子「よし!装備は完璧っす!あとら明日に備えて寝るだけっす」 桃子「ぜ、全然眠れない」ドキドキ 桃子(だ、大丈夫っす目覚ましも三個セットしてあるし安心して寝れる……会うだけ、会うだけでそんな緊張する意味なんて) 桃子(……可愛いって言ってくれるっすかね、みんなと相談して、多分人生で一番のオシャレっす) 桃子(だ、か、ら!寝ないといけないっす!クマだらけの顔で京太郎に会うわけには……) 桃子(もしかしたら、明日から彼氏が……できるかもしれない、本当に今までだったら考えられないこと……) 桃子(あ、あはは……もう外が明るいっす……こうなったらこのまま起きてハイテンションのまま乗りきるしか……よく、考えればその方がいいっす、素面のままあったら恥ずかしくて顔みれな) 桃子「ぐう」 桃子「……んが」 桃子「……」 桃子「……」 桃子「……」 時計『待ち合わせ十分前やな』 桃子「ね」 桃子「寝坊したぁあああああああ!?」 桃子「あ、ど、どうしよう、と、とりえず顔洗って、着替え、着替え、あ、化粧……諦めるしかないっすね……と、にかく早くしなきゃ、京太郎が……」 桃子「はぁ、はぁ……急げばバスに間に合うっすね、ちょっとマナー悪いっすけど、バスの中で髪は整えるしか……」 桃子「痛っ……あ、ああ……ヒール折れたっす……これじゃあ間に合わない……こうなったらもう片方も折るっす!えい!」 桃子「ああ、もう時間が……とりあえずバスに乗って、って、なんでこんなに混んで、むぎゅ……押さないで欲しいっす、服が、今日のために用意した綺麗な服……」 14 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/05/02(土) 02 16 35.75 ID HVcox0U2O [8/11] 京太郎「……どうしたんだろ、桃子。電話も出ねーし、なんかあったのか?」 京太郎「振られた?……いやいや!探そう、行き違いになってるかもしれないし」 京太郎「……ああ、いたいた。どうしたんだ桃子?」 京太郎(街路樹の下で、隠れるようにうずくまる桃子がそこにいた) 桃子「……今日ほど、消えたいと願った日はないっす」 京太郎「どうしたんだ?具合でも悪いのか?」 桃子「なんで怒らないっすか?遅刻したっすよ、私……遅刻して、髪もぐしゃぐしゃで、化粧もしてないし、部活のみんなで選んだ服もぐちゃぐちゃになって、背伸びして履いたヒールも折れて……」 桃子「こんな、こんなんじゃ、京太郎に会わせる顔なんて、ないっす」 桃子「私が、目立とうとしたのが間違いだったんっす、恋人なんて、誰かに、好かれるなんて、夢みたのが……」 京太郎「えーと、さ、それってつまり、いつもの桃子ってことだろ?」 桃子「……そうっすよ、いつもの、地味で、影の薄い」 京太郎「そんなことねえよ」 桃子(頭、撫でて……) 京太郎「俺は、その、なんだ、いつもの、普段の、バスで隣通し喋った桃子がとっても魅力的で、ぴかぴかして惚れたんだ。地味でもないし、影なんて薄くない、めちゃくちゃかわいい女の子だよ」 桃子(涙を流す私の顔を見て、京太郎はそう言ってくれたっす……そのとき、私が京太郎を気になっていたのは顔でも性格でもなくて……その) 京太郎「あ、また告白しちまったな……これで恥ずかしさおあいこってことでさ」 桃子(その、まっすぐに私を見てくれる眼が……) 桃子「京太郎」 京太郎「元気でたか?それじゃむぐっ!!???」 桃子「……っぷは、あ、アヒル口忘れてたっす」 京太郎「も、桃子今の……」 桃子「モモって呼ぶっすよ、だって」 桃子「恋人っすから」 京太郎「……へーへー、じゃあ買い物にでもいくか、モモ」 桃子「ってうわぁ!?お姫様だっこって……恥ずかしいっすよ……」 京太郎「お返しだ」 桃子「買い物って、どこに……」 京太郎「そうだな、服屋に化粧品……とりあえずは」 京太郎「靴屋だな」 桃子(その日、私は彼氏に買ってもらった靴を履いて帰ったっす) 桃子「と、言うわけでこれが私の告白作戦っす!同じようにすればきっとその好きな人と恋人になれるっすよ!」 咲「あーうん、もういいや、っていうか目的がなくなったというか、試合になってなかったっていうか……うぅ」 桃子「どうしたっすか?加治木先輩から恋愛相談されたときはビックリしたっすけど、大丈夫っす!他にも色々話すことはあるっすよ!」 咲「うう、部長に相談したら恋愛経験ある人紹介してくれるって言ったけどこれじゃああんまりだよ……」 桃子「代わりにと言ってはあれっすけど、ちょっと京太郎のことで聞きたいことがあって……宮永さんは幼馴染みっすから色々……」 咲「うわぁあああああん!」 カンッ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3407.html
黒髪の女と金髪の男が歩いている。 夜空の下だ。月下に晒され、互いの姿が照らされている。 「じゃあ、東横さん、俺はここで」 「はい、さよならっす」 立ち止まったのは、バスの停留所の前だ。別れを告げ、ゆっくりと名残惜しげに女のほうが去っていく。 数度、振り返るたびに、寂しそうな笑みを男に向けて。 〇 炎天下だ。既に七月ともなれば太陽はその勢力を増し、勢いを強める。 汗が滴る。額の水滴を白のワイシャツの袖で拭い、男は一息をついた。金髪の男だ。 端整な顔立ちは軽い歪みを見せ、息は喘いでいる。 「ああ、くそ、何で俺はこんなところに来ているんだか」 男はぼやくかのごとく呟く。 理由はあった。男はとある部活動に所属していた。麻雀部という。 清澄高校麻雀部。今年県予選を突破し、インターハイに出場することになった。弱小――、否"元"弱小部だった。 男はそこに所属していたが、男性部員は男一人しかいないが故に、ある種雑用ともいえる立場に存在している。 男はそれをどうと思ったことはない。男自身、自身が弱いと理解しているし、女性に頼りにされるのは嫌いではない。 何より、女性に頼られるというのは男としてひとつのナルシチズムとでもいう何かをくすぐられるのは快感だ。 ――まあ、それが雑用という立場というわけだが。 努力をしていないわけではない、入部してすぐに役は覚えた。符計算もできる。戦術とその理論も理解した。 されど、結局のところ――、圧倒的に経験が足りない。 「まあ、俺は俺のペースでゆっくり行けばいいさ」 男は息を整え、歩みを続ける。 と、 「わ」 「きゃ」 衝撃がくる。鈍く感じたそれは人と接触したものだ。当たったそれは軽く此方に損傷はないが、 「あたた……」 男の目の前に、一人女が尻餅をついていた。 ああ、と男は呻いた。 ――少しボーっとしすぎたかな。 失敗したな、と思いつつ、男は手を差し伸べ、 「えっと、ごめん。立てる?」 声をかけた。 沈黙。 ――あれ、俺何か間違えたことしたか? 思考の波が来る。対応を間違えたとは思わない。少なくとも紳士的な行為に分類されるはず――、はずだ。 「あ、あの」 声。控えめに女の声が来る。 「貴方は、私が見えるっすか?」 女の問いを不可思議に思いつつ、 「ああ」 肯定の意を示した。 「そ、それ本当っすよね? 実はからかったりしてるとかそういうオチじゃないっすよね!!!??」 「??? あ、ああ」 弾丸を髣髴とさせる勢いで女がまくし立てる。男は意図がわからない。 まあ、とりあえず――、 「と、とりあえずどこか座れるところでゆっくりしよう」 男は提案した。 都会というにはこじんまりしている。精々、市とでも呼ぶ規模の一意の片隅に小さくまとまった喫茶があった。 モダン調で明治を髣髴とさせる。外装は赤いレンガと目立つのに、意識せねば目立たないような喫茶だった。 店内は薄暗く、天井にはゆっくりと回転する三本の羽で構築されたオブジェが釣り下がっていた。 「いいところだね」 「そう思ってくれるっすか? それなら案内した甲斐があったっす」 既に汗は引いていた。 店内は薄く冷房が効いていて、快適だ。 男は、手を上げ、従業員を呼んだ。 「アイスコーヒー、二つ」 従業員は慣れた手つきで注文を書き込み、再度確認をとり厨房に戻った。 「え、と」 軽業、早業ともいえるそれにあっさりとおいていかれた女性の顔を見て、 「ああ、ここは奢り。気にしなくていいよ」 男は言った。 「でも」 女が声を続けようとするが、男は制止を促し、 「男はさ、格好つけたい生き物なのさ。ここは俺に格好つけさせておいてくれよ」 笑う。 「案外気障っすね」 女は釣られて笑った。 「褒め言葉さ」 そういえば、と、 「名前、聞いてなかったな。俺は須賀。須賀・京太郎。清澄高校の一年」 へえ、と女――桃子は声をもらす。 「結構、大人びてるのに一年っすか。ああ、私は桃子。東横・桃子。鶴賀学園の一年っす」 その言葉に、男――、京太郎は少し目を見開き、 「君、和と戦った子か」 「? しってるんっすか?」 知っているも何も、 「まあ、控えのほうで見てたからね」 「もしかして、やるんすか? 麻雀」 ま、ね、と、 「俺は弱いから、ただ見てただけだけどね」 情けないな、と思う。先ほど男は格好をつけたがる生き物と吐いた割にはまったく格好がつかない。 しかし、それを気にしてないかのように桃子は笑って、 「けど、続けてるんっすよね? 麻雀」 「ああ」 即答してみせた。 「なら、いいと思うっすよ。継続は力なりって言うっすしね」 そうだな、と男は思う反面、不安がよぎる。端的に言えば、怖い。 麻雀は今、はやっているというよりは世界的に認められた娯楽の一つだった。 多くの男女が職業のひとつとしてプロ麻雀師を目指すこともある意味普通だ。 規模は男性のほうが大きいはずだった。 ――焦り、だよな。 自分は自分のペースで、そんな思いの反面が京太郎の心を蝕む。 怖い。女性においていかれるということが怖い。 中学の三年を友人として過ごした女性においていかれている現在の状況が、 麻雀部の一人だというのにおいていかれているという状況が、否――、 ――怖い、か。 恐れている。自分が必要とされなくなる状況が。怖い。 県予選を突破し、インターハイに出場するとなれば知名度が上がる。 そうなれば来年の入部者が増えるのは明確で、しかし、だからこそ、 ――雑用としての立場すら失われていく、か。 もしも来年、入部者が現れれば雑用等の仕事も結果としてその入部者、来年の一年生に繰り越されることとなる。 だが、それは今の京太郎の立ち居地すら危うく――、 ――って、何考えてんだ、俺は!! 頭を振った。あまりにも嫌な未来予想図を振り払うかのように。 そもそも、来年まで雑用をやっているなんて考えている自分がみみっちい。 雑用しすぎて、犬根性が染み付いたのかもしれない。嫌なものだ。 「どうかしたっすか?」 桃子が不安そうに問うてきた。 なんでもない、と京太郎は言いつつ、 「そう言えば、東横さんは何であんなところに?」 京太郎は問う。 ありていに言えば京太郎は雑用で遠出をしていた。 清澄と鶴賀はほぼ反対の方向に位置し、用事がないならばあまり向かうこともない。 用事はひとつ、タコスだった。 部員の一人にタコスをこよなく愛する少女がおり、鶴賀のほうに新しくできたタコスの買出しを命じられたわけである。 本来ならば断るところだが、京太郎に断る意思はなかった。心理的な要因が閉めるのは確実で、 ――こういうのがだめなのだろうけど。 部活内部での立ち居地をどこか必死に守ろうと、断ることができない。 桃子は笑って、 「あ――、なんて言えば良いんっすかね。まあ、単純に言えば散歩なんっすけど」 何かを含んだような、笑み。 「ちょっと自分が分からなくなって」 顔に翳りが表れてくる。 「県予選でうちが負けて、三年の先輩たちが引退して」 あ、と桃子が笑って、 「そう言えば、前提が分からないっすよね」 私は、と桃子は、 「私は影が薄いんっすよ。須賀さん、カメラ越しだからわからなかったでしょうけど。普通の人に私は見えないんっすよ」 手を差し出され、 「握ってみてください」 京太郎は息を呑み、軽く桃子の手を握った。 熱がある。肉の感触が自身の手を包んだ。柔らかく、肉感的なそれは確かに生の鼓動を京太郎に穿つ。 「どうっすか」 「どうって、その、柔らかい、かな」 なんつーか、セクハラみたいなせりふだな、反省。と、思考し、 しかし、彼女は笑い、 「ありがとう」 手が離れていく。若干の名残惜しさを感じた。 「私は、私は確かにここにいる。だけど誰からも見えないほどに影が薄い」 「小さいころからね、私はこうだったんっすよ。ほら、出会ったとき、何度も確認しったっすよね? これが原因なんっす」 少しだけ楽しそうに、 「いつもいつもつまらない。一言で言えば灰色みたいな毎日は、先輩のおかげで終わった。終わったように見えたんっすよね」 しかし、寂しそうに、 「けど、やっぱり長くは続かないみたいで、ね」 「私をよく見てくれていた先輩も、大学に進学するとかで、特別補修だとかで顔を現すことが少なくなって」 「麻雀部での私の居場所が分からなくなったんっすよ」 それは、と、 「私はある意味、その先輩のために麻雀部に在籍していたから」 「そこに居続ける意味の支柱が抜け落ちたみたいで、なんというか空っぽみたいな――」 似ているな、と京太郎は思った。 彼女は自分に似ている。立ち居地に悩む。自分と。 まるで、空気みたいな――、 と、 「あはは、いや、すいません。急にこんな話振られても困るっすよねー」 彼女は笑う。無理をしたような、笑み、 京太郎は堪らず、 「良いなぁ」 そんな言葉を漏らしていた。 桃子は少し語りすぎたかな、と多少失敗したような感覚を思うが、唐突に来た声がそれをさえぎった。 「俺は、さ」 京太郎は、 「そんな風になれなかったから」 何かを搾り出すように、 「誰かのためになるほどの力がないから、雑用で甘んじて、それを仕方ないと思って」 告げてくる。 「分かってるんだ。努力が足りないってさ。身にしみてる。努力はしてても足りないってさ」 それは告解のようで、 「天性の才も、環境もなかったのに、努力しなきゃ追いつけないなんてとーぜんの理屈。なのに、俺はどこかで言い訳している」 懺悔のよう。 「"弱いから"そうやって逃げている」 あぁ、と京太郎は呻き、 「だから、羨ましい。嫉妬すら覚える。誰かのために、それだけの思いをもてる東横さんが羨ましい」 自嘲がくる。 「――悪い。今のも結局逃げだったよ。何よりも自分を思ってくれる何かを思う、なんて逃げだよな」 「東横さんとは状況が違うみたいだし、さ」 桃子は息を呑む。 その姿はどこか疲弊している。 そして似ていた。 ――本当に似ているっす。自分と彼は。 言葉にできないようなどこかが、自分と似ていた。 「悪い、今のオフレコ。気にしないでくれ」 京太郎が目元を手のひらで覆う。 それはまるで、見られたくないかのような仕草。しかし、桃子は見つめ続ける。 放っておけない。このままだと、どこかに消えてしまいそうな雰囲気があり、それは儚いような、きっとそんな感じ。 「失礼します。アイスコーヒー二つです」 割って入るように従業員の声がする。 テーブルに置かれたアイスコーヒーは既に水滴にまみれていた。 〇 帰りがけ、既に買い物を終えて、京太郎はバスに乗り込んだ。 そこそこ時間がたってしまった。 右手を見る。携帯を握る手はアドレス帳を開いており、 そこには新たに名前が加わっている。 『東横・桃子』 喫茶店で連絡先を交換して別れた。 帰り際に見せた笑顔は、どこか儚げだったことを覚えている。 『必ず、連絡くださいいっす』 そう言って、彼女は笑った。 消えてしまいそうだと思った。だが、 「暖かかったな」 握った手を思い返す。それは生の実感を感じさせるには十分だった。 ――さて、どうしようかね。 京太郎はメール画面を開き、文脈を思った。 そもそも、いつから京太郎は自らが、他者のために動くことを是としているのだろうか、と思考する。 ――ああ、そうだ。 あれは確かまだ、中学生のころか。 今だ、咲との仲が深くなっていない時期。接点が図書委員というだけの中だった時期。 放課後、一人、山積みとなった本に埋もれて読書をしている咲の隣に座った時だ。 京太郎もつられるように、何となく一冊の本を手に取った。 とったのは単純な自己啓発の本。タイトルはありきたり、内容は凡庸、ハードカバーで内容以上の値段。そんな本。 たまたまとったそれを、斜め読み、最初は捲る手もゆっくりだった。 しかし、捲るにつれてだんだんと速度は飛躍的に加速していく。 それを見つけたのは、いまだ自己形成段階の中学という時期だったからか、京太郎はあまりにもそれに影響を受けた。 否、受けてしまった。 『あなたは本当に必要な人間なのか』 『必要とされる人間になりなさい』 端的に言えば、そんな内容。 しかし、その言葉が嫌に響く。 金槌でたたかれたような、そんな気分。 それからだろうか、京太郎が他者のために自らをすり減らすようになったのは。 ○ まあ、それは、今となっては記憶の片隅にしまわれたモノ。 未だに夏の暑さは引くことを知らない。汗で張り付いたシャツが不快感をあおる。 涼しい場所で一服したいと、思うが、 ――"彼女"が来る前に移動もできるはずがないか。 吐息。 頬をかけば、水滴が指先につく。鬱陶しげに振り払う。 と、 「あ、須賀さーん、待ったっすか?」 声が来る。数日前に出会い、知り合った女の声だ。 「いや、待っていないさ」 京太郎は笑みを見せる。 しかし、女は目ざとく、 「須賀さん。汗でシャツ張り付いてますし、色も滲んでるっすよ? それ、十分二十分じゃならないっすから」 ばれてたか、と思うが、 「時間指定のミスのせいで待つことになったのは待つって言わないさ」 どちらかといえば地方に属する長野の地は、やはりバスの本数が少ない。 そのせいで適当に時間を指定した罰が当たったらしい。京太郎は炎天下の下で待つことになったわけである。 「むー、まあ、いいっすけどね」 どこか拗ねたような彼女が面白い。 「それじゃあ、行こうか」 京太郎は告げて、歩き出し、 「そうっすね」 その隣に沿うよう、彼女――、桃子も動き出した。 〇 出会いは三日ほど前。京太郎がいつものように雑用をしていたときだ。 どのような采配か桃子と出会った。 その後軽い連絡を取り続け、休日に会うことになったのだ。 「さて、どこに行こうか?」 京太郎は問う。 「さあ? っていうか、どこに行くか決めてなかったんすか?」 攻めるような視線を逸らしつつも、しかし、 「悪い」 素直に謝る。確かに、甲斐性としてはここは男性が動くプランを立てておくべきだった。 困った様子を見られたらしく、ほんの少しだけ笑顔を見せた東横は悪戯っぽく、 「うそっすよ」 笑って見せた。 不覚にもその笑顔は可愛い。 〇 「いやいや、面白いことになってますなー」 女の姿が見える。二人の影だ。 一人はどこか猫を髣髴とさせるトリックスター然とした女。一人は理知的に見える清廉とした女。 二つの影が追うのは一つの目標だった。 情報は理知的に見える女――加治木・ゆみからもたらされた。 東横・桃子の所属する部活の副部長、加治木が二日ほど前に携帯の前で挙動不審な後輩を見たことが原因だ。 最初は容貌が見えなかったが、だんだんと崩されていく断片的な情報が拾い集められ、 ・東横・桃子が男とであった。 ・その男は清澄高校の男である。 ・休日にデートする。 こういったことである。 「――情報を渡したのは正解だったのだろうか?」 加治木は頭を抱える。 興味があったのは事実だ。入れ込んでいる後輩が幸福を感受している姿は悪くない。 特にその後輩の桃子は自分に依存している節があった。 哲学的に言うのならば、永遠は存在しない。時に季節があるように、人も時を刻んで換わっていく。 だから、 ――これで、モモも変わることができればいいんだが。 分かれはある。必ずだ。望むも望まぬもかかわらず。 だから、後輩が良く変わっていくのを見届けたいと思う気持ちはある。 しかし、罪悪感はあった。 「なあ、今からでも遅くはない。尾行などやめたほうが――」 ふう、とトリックスター然とした女――、竹井・久は分かっていないな、そんな笑みを浮かべて、 「あのねえ、ここまできたら引くことなんてできるのかしら?」 う、と加治木は唸る。興味がなければここには居ない。 「だが」 「あ、ほら、行っちゃうわよ? 行きましょう」 進むことを前提としているかのように動く竹井に加治木は頭を抱え、 ――妙なことにならなければ良いが……。 自身が原因であることを忘れ、そう思ってしまう。 桃子は踊ることが好きだ。踊っているときだけは誰もが自分を感知する。 今ではかつてほどではあるが、だからといって嫌いになったわけではない。 「ほ、よ」 鮮やかな足並み、ステップを、小刻みに、粋に、軽い足取りで、 「と」 回転を一つ、そして静止。 ダンスゲームの筐体から降り、点数を見る。高得点。 「凄いな」 桃子はそんな京太郎の呟きに心を良くし、自慢げに胸を張る。 「当然っす」 「いや、本当に凄いよ」 少なくとも俺には無理だ、と京太郎は言う。 ――無理、か。 桃子は、京太郎がその言葉を口に挟むとき、どこか暗いものを吐き出しているように感じる。 自分には無理だ。そういうことを言って、自己を正当化する感覚。 それは、味わったことのある感覚で、 ――そう、無理、っす。 かつてがいつかを侵食し、いまになる。 自分は今、かつてほど無理を思うことはなくなっていた。 ――助けたいっすよね。 傲慢かもしれないが、それはかつて敬愛する加治木から与えられたそれであり、 かつて背負い込んでいた無力感を感じている目の前の人を、 ――少しでも和らげたい、そう思うのは傲慢じゃないっすよね? 思う。 「須賀さん、無理、なんてそう簡単に言うもんじゃないっすよ」 だから、"私"は笑ってみせる。 〇 ――無理なんていうもんじゃない、か。 そうだよな、と分かっちゃいるんだけどね、と心に渦巻いた。 無理、そういった瞬間から、可能性は本当に無理に変化する。 ――分かっていても、実行できるかは別問題、か。 言うは易し行うは難し、詰まるところ単純にそう帰結する。努力"しよう"と"する"はまったくの別問題だ。 「ああ、そうだな」 だから、返したのは生返事だった。 ――こりゃ、相当やられてるみたいっすね……。 桃子は思う。 "かつて"の自分と同じだ。 否、症状としては京太郎のほうが酷いかもしれない。 自分は焦る必要がなかった。友人を望んだこともあったが、いつかそれすら止めた。 相手に合わせる必要を持たずとも良い状況だった。重責を必要とせず、ただ流されるままでも良かった。 しかし、京太郎の今は、違う。実力がないことへの苛み、危うい立場への焦燥感、 気持ちと肉体がすりあわない矛盾への怒り、それらが急激に合わさり濁流のように京太郎の今を飲み込んでいる。 桃子はそう理解する。息を吐き、 「じゃ、須賀さん、ほかのところもまわって見ましょ」 桃子は京太郎の手を取った。 〇 「ほうほう、なかなかに大胆な子ですな」 竹井はチェシャ猫を髣髴とさせる笑みを持って二人を見つめる。 「意外だな」 問う呟いたのは加治木だ。 「ふうん? 何が」 「モモがあそこまで彼に入れ込むことが」 そう? と、竹井の声に生返事で返す。 しかし竹井は、 「いやいや、ある意味当然なのかもね」 軽くそういってみせる。 「それは――」 「ま、ある意味私のせいでもあるんだけどね」 ばつが悪そうに竹井は後頭部を軽く掻いてみせる。 ああ、と、 ――きっと、こいつにはもう何もかもが――、 幾度か会う機会が設けられ、それなりの会話もしたが、話せば話すたびに、 ――あらゆるものを見定められているような……、 深い洞察力からくる、何もかもを見通すような魔眼に睨まれているような、そんな気分を思わせる。 「ま、良いわ、行きましょう」 だが、すぐに表情を切り替えて、 「あ、ちょっと待て……!!」 加治木は竹井を追いかける。 〇 楽しかった、と京太郎は素直に感じた。 振り回されるようだったが、幾分か気分は楽になった。 目の前でアイスコーヒーを飲む桃子を見て、そう思う。 手の中に納まるアイスコーヒーは冷たく、舌に落ちる液体は苦く、しかしそれが身を引き締めるようで逆に良い。 ねえ、と、声が突然来る。とっさに身構え、 「あはは、そんなに身構えなくても良いっすよ」 桃子の言葉にゆっくりと肉体を落ち着かせる。 ――ったく、俺はいったい何をやってるんだか。 「ねえ、須賀さん。今日は――楽しかったっすか?」 桃子の問いが来る。 「? ああ」 答えるが、 「本当に?」 再度の問いかけがくる。 「ああ」 告げる。 「……なら、よかったす」 意図が分からない。 「えっと、どうか、したのか?」 京太郎は問う。 「それは、っすね」 一瞬のいいよどみを経て、 「須賀さん。似てるんっすよ」 言った。 「かつての、私と」 これは切開だ。心をこじ開ける余計なお世話。かかわってほしくないところにかかわろうとするような――、 「今、須賀さんは思ってるはずっす。自分は無力、居場所はない、価値を見出せない」 うまい言葉が見つからない。ゆえに陳腐。しかし痛烈。オブラートはそこに存在せず、 「かつての私もそう。望んでほしい。望まれたい。だけど、それを思われない」 「必要とされず、気づけば孤独。ようやく見つけた陽だまりは、時が過ぎれば朧に消える」 「たとえまた会うことができるとしても、いつかは今と同じではない」 吐息、 「孤独だけではなく、不安まで押し寄せて一切合切を飲み込み、そしてなくしていくような感情がただもまれているような」 「不安定な感情を宙の間で吊り下げられているような不安とも言い切れない不定形な感情」 ねえ、と、 「須賀さん。貴方は望んでいるんっすよね? 望まれることを。確固とした立ち居地を。"自ら"にしか望まれない"何か"を」 何もかもを言い終えたように、口をつぐんだ。 京太郎を見る。 目に光はなかった。 それは何もかもを言い当てられたかのような顔。 「御見それしました、とでも言えばいいのかな、俺は」 絞り出された声は細く、 「まったくそのとおり、なんだよ」 頼りがない。 「雑用なんてさ、前にも言ったけど俺じゃなくてもできる。来期の一年生がどうにかする。少なくとも、今の麻雀部で、 咲は咲じゃないといけない。和は和じゃないといけない。優希は優希じゃないといけない。先輩は先輩じゃないといけない。 俺は――」 ああ、 「俺じゃなくても、良い」 涙がくる。押しとどめていた堤防を決裂させたように――、 「俺の価値は、俺がそこに立つ位置はどこにあるんだろう。部活に顔を出すたび思うんですよ」 流れていく。 「雑用を引き受けることで、部活動に専念してもらうことができる、そう思うことでやってきた。やってこれた」 「けど本当は思っていた。見ない振りをしていた。そもそも、俺は必要であるのだろうかって」 桃子にはそれが理解できた。同じだった。 自分の価値がどこにあるのかを理解できない。理解することを望めない。 ――ある意味、悲しいっすよね。 目の前に居る少年は本当に"普通"の少年なのだろう。 自身のように影が薄いわけでもない。しかし、 ――だからこそ、埋もれてしまう。 これは加治木との交流を経て気づいたことだ。 本当は、自分も、いわゆる"かつて"望んでいた"普通"となんら変わりないということに。 人は結局のところ普遍的に普通であり、テレビに出るような芸能人ですら拾われなければただの"人"と変わりがない。 自分はある種特殊な立場に存在しつつも、結局のところ何にも"普通"と変わりがなかったのだ。 ただそれが"他者"と違う視点から気づいただけの話で。 そしてそれゆえに、 ――やっぱり、同じなんすよね、私と彼は。 人はあやふやな存在故に、あやふやな状況であることに気付かない。 自らの立場がいかに砂上の楼閣のような物であろうとも、それが自分の立ち位置だと思い込む。 そこには他者が割り込むことができるというのに。 しかし、気づかない。気づけない。気づこうとしない。気づいてしまえば、 ――怖いっすもんね。 そこが立ち位置だと思っていた何もかもがただの夢幻のようであることを、理解することが。 しかし京太郎は気づいてしまったのだ。 もしも、周囲の人間が京太郎と同じような人間なのならば、きっと彼はそれに気づくことがなかった。 だが、周囲にいるのは全員がスペシャルというやつで、 ――そこに必要とされている人間っす。 その違いを対比し、自らの危うい立ち位置を認識し、 だからこそ飢えている。"望まれたい"その願望。 京太郎は今、その思いにとらわれている。 かつて加治木に出会う前、ひっそりと持っていたそれを目の前に居る彼も感じている。 「俺が俺である必要性を望んでほしい。俺じゃなければならない何かがほしい――なのに――」 言葉が終わる前に桃子は京太郎の手を取っていて、 「私が望んであげるっすよ」 そう告げていた。 「私が、貴方が貴方であることを――、"須賀・京太郎"が"須賀・京太郎"であることを望んであげるっすよ」 声が来る。 「私もかつてそうだったっす。私を望む誰かが居てくれることを望んで、そしてその望みはかなった」 「だから、かつての私の位置に居る須賀君を私はほっておけない」 ねえ、と、 「私は、私は望むっす。須賀君が須賀君であることを」 だから、と、 「だから須賀君にも一つお願いがあるっす」 それは、 「私が私であることを望んでください」 桃子は笑って、 「"東横・桃子"と言う存在を見つけることのできる貴方に"東横・桃子"と言う存在を望み、認めてほしい。そう望むっす」 〇 桃子は既に理解していた。 加治木との別れはいつか来る。必ず。必然を必然的に行うように。 このままではいけないということも、理解している。 ――だから、まずは一歩として、 「いかがっすか」 桃子は控えめに問う。 京太郎は告げた。 「喜んで」 まずはまた新しいいつかを構築する今を求めていこう。 それは依存ではなく、 それはただ傷をなめあうような関係ではなく、 それは平等という、 それは対等という、 そんな形で求めていこう。 桃子/京太郎はそう思えた。 〇 黒髪の女と金髪の男が歩いている。 夜空の下だ。月下に晒され、互いの姿が照らされている。 「じゃあ、東横さん、俺はここで」 「はい、さよならっす」 立ち止まったのは、バスの停留所の前だ。別れを告げ、ゆっくりと名残惜しげに女のほうが去っていく。 数度、振り返るたびに、寂しそうな笑みを男に向けて。 しかし、その寂しさにはどこか希望がある。 「二度と、会えないわけじゃないっすしね」 新たな関係を気づくことができた人と別れるのは名残惜しくも、 だが、それがまた楽しくもあった。 「さて、じゃ、来週はどんな内容で遊びに誘ってみるっすかね」 ―終― 既に幾度も逢瀬を重ねて、気づけば恋人という関係になるのに時間は必要としなかった。 ゆっくり、ゆっくりと時間をかけて互いの距離は縮められていき、 「桃子」 「京太郎さん」 既に互いの距離はゼロに等しい。 水音がする。淫靡さが溶け出したような水音だ。 それは口付けの音であった。 互いに求め貪り、そして必要であるということを確認しあうようにだ。 既に肌は上気している。目の前に居る桃子の肌はまさしく桃のようで、 ――綺麗、だな。 そう思った。 肉体を反転させる。ベッドの上に肉体を下ろす。自身が桃子を見下ろす形に持っていき、 「剥がす、ぞ?」 声の変わりに一度、頭部を立てに振るという挙動でその行為への許可がくる。 胸元のボタンからゆっくりとはがし、しかし、どこか獣のような挙動で手を動かす。 情けないことに男とは目の前に餌があればがっつかずにはいられない性分らしい。挙動はだんだんと早くなり、 「~~~~~!!」 上半身が裸体として晒される。 しかし手は止めず、自らのシャツをはずしていく。 京太郎が行ったのはまず互いの上半身を重ね合わせることからだった。 「――」 「――」 そしてそれ以上は動くことをせずただその行為だけを京太郎は求めた。 それは互いに"はじめて"であったこともあるだろうし、 かつて互いに"望む"互いであろうというその意思の表れでもあり、そして、体温を感じたいという京太郎の思いもあった。 東横・桃子は相変わらず影が薄かった。京太郎にはその姿を確認できるが、未だにその姿を見失う人間も多い。 否、そちらが大半で、京太郎がその唯一だった。 恐れているのだ。いつか自身の目の前からすら消えてしまうのではないかという心理が、 ただ抱くという行為に踏みとどまらせている。 それに気づいたのか、桃子も京太郎の肉体を握り返す。 互いの肉の隙間が埋まっていき、密着していく。服と服の境界はない。 「求めないんっすか?」 小さく声が来る。 ああ、と京太郎は答えた。 「もう、求めているからさ」 体温を感じるというのも、また一つの求めに他ならないと京太郎は感じる。 闇雲に繋がることは、 ――違うよ、な。 繋がることと互いを求め合うことは等号の関係とは当てはまらない。 繋がるのは原初、男女の概念が生まれたときにできたものだが、 ――求めあうのは、違うはずだ。 求め合う概念は、きっともっと後、互いにかけたことを理解することができるようになってからの話だ。 強く思い。その思いはさらに比例して力になる。 「京太郎さん。痛いっすよ」 その言葉に、あ、と、 「悪い」 「気にしなくて良いっすよ」 だって、と、 「それだけ強く私を望んでくれているのは嬉しいっすから」 頬を染めている彼女は愛しく、 「なあ」 だから、 「求めていいか?」 京太郎はそう問うていた。 ――プラトニックは、ここで終了ってことっすか。 それは覚悟していたことであり、 ――望んでいたことでもあるっす。 それは一線だ。 互いが互いである一線。 この行為は意思を融け合わせる行為であり、互いの意思の交わりであり、だからこそ。 ――意思と意思の一線ってことでもあるっす。 身をもみ合うように動かしつつ、 「はがして良いっすか?」 これ、本当は男の側の言葉っすよね? などと思いつつも、腰にある金属片に手を伸ばし、 ――あ、あれ? ぎこちない動きで手を動かすが京太郎が状態にあるゆえに影となって視界が狭まっているということもあり、 なかなか先に進むことができない。 「ああ、俺、自分ではずそうか?」 いやいや、それはいけない。一度やり始めたことを途中で投げ出すのは許容してよいことではない。 故に、 「わ、私がはずしてみせるっすよ」 必死に手を動かす。 ――な、何でとれないんすか? 単純に下手? 否、そんなことはないはず。 と、 「あ」 一息でベルトが外れた。 得意げに、 「ふ、ふふん、どうっすか? 私にかかればこれくらい簡単っす」 桃子の言葉に京太郎から笑みがこぼれ。 「ああ」 ただその一言がくる。充足感だ。何か満たされたような気持ちが現れ、だから、 「京太郎さん。今度はこっちをお願いするっす」 言葉に、無言で手を伸ばすことで京太郎が肯定を示してくる。金属と金属が小さくすりあわされ、スカートがはずされた。 小さくと息が漏れた。呼吸が激しくなる。心臓が激しく高鳴り、 「いくぞ?」 「――っ!!??」 自身の湿りに、京太郎の下の湿りが這わされ、悲鳴にも似た、しかし悲鳴のような悲惨さはまるでなく、 どちらかといえば快感を思わせるような声が湧き出てくる。 ――ほ、本当に私がこんな声を? 桃子の未だに冷静な部分が無意識にそんなことを思うが、すぐにそれは胡散する。 さらに熱がきた。時間差や、うねりの大小を加え、動くからだ。 「~~~~~~~っ!!」 声にならないような声を上げ、力が急激に腰の部分に来る。そりあがりさらに京太郎に肉を押し付けるようにして、 ――!! 力が抜けた。鉄の棒で支えられていたような状況から急激にその支えを抜きはずされたように思える。 荒い吐息を整えるようにして、しかしどこか名残惜しげに、 「ぷ、は」 京太郎の湿りはそこから失われた。 酒など飲んでいないのに、すでに酔いが回ったかのような気分が桃子の中を駆け抜けていく。 しかし、 「いいか……?」 酔いなどすぐに引きはがされた。 "熱い"ものが桃子の下腹部にあたっている。 ――俺も、まだまだ"男の子"なんだな。 自身が男である象徴を隆起させ、思う。 飢えがある。求めていることを理解させられる。 熱が脳内をかすみがからせ、しかし小さく残った理性がいまだ踏みとどまらせている。 ここがレッドゾーンだ、と。 今、この先を行けば、確実に変化が来る。"求め"と"望み"に。 しかし、 ――"望んで"るんだよな、それを。 それだけは確実だ、と己の意志の所在を己に問いかけ、 そして、答えは来る。 それは両者互いの意志の交わりを意味する。 小さく、小刻みの動作で、ゆっくりと、頭が、――縦に振られた。 それが確認だった。 まずは一度離れた体からすり合わせる。互いの胸の隙間を埋めていくよう、力強く。 そこから腹を合わせ、そして、両者の境界を失わせていき、 ――!! まずは粘性の液体に自身の"男性"が包まれた。液体は熱く、しかしそれは不快ではない温度。 滑り落ちそうなのを必死にこらえ、ゆっくりと落とす。 静止が来た。侵入を阻む壁だ。ゆくぞ、と自分と相手に問いかけるように告げてから、さらに力を籠める。 力を感じた。肉を引き裂くような感触がまず伝えられ、そこからさらに、 ――痛っ……!! 背に痛みを感じた。固いものが突き刺さるような感触に神経が強張り、筋肉が震える。爪だ。 桃子が手に力を入れたと同時に、桃子の爪が背に深々と食い込んでいる。 ――これくらい。 いい。これは男の名誉だ、そう京太郎は意識することで痛みをさらに思う。痛みから目をそむけない。 これは"望み""望まれた"一つの証であると。 だから、京太郎はさらに"求め"た。 比喩的に言うのなら、貫かれたというのが正しい。 異物が無理に自分の中へ入ってくるような感覚を思い、しかしそれを望んだのは自分であるということを捉え、 それゆえにその異物の侵入を許した。 それは一線を越えた証でもあり、 ――互いの"望み"が変化する境界線、っすよね。 いまだに熱が肉体から取れない。そもそも自分の動きがどこにあるかする今だ理解できておらず、 ――けど、 それを心地よいと感じる自分が確かにあることを理解した。 「痛いか」 声がかかる。 「痛いっすね」 だからそれに対し、素直に答えを返し、 「そうか」 「そうっす」 「少し、休むか?」 いえ、と、 「休めば、覚めるっすよ」 そうか、と、言葉を聞き、 「なら、いく」 動きが来た。 痛みがある。それを感じ、しかし多幸感があり、 ――意志の、所在っすよね。 科学が進歩し、そしてさらに発展していけば、男が女を、女が男を必要としない時代が来るかもしれない。 しかし、きっとそれは訪れることはないと思う。 科学と技術の入りいれぬ隙間に、人間の"意志"があり、そしてその所在を男女互いに思い続ける限りは、 その時代が来ることはないだろう。 故に、桃子は求めた。京太郎も求めてくる。 喘ぎ、 貪り、 組み合い、 混じり、 喘ぎ、 語り、 それを繰り返す。 ――そして、 「あ、あああああああああああああ!?」 果てが来る。際限がないなどあり得ないから、その思いの落としどころ、終着点に両者がたつ。 それは、 「っ――、く」 一つの終わりであり、始まりでもあった。 交わったまま、布団の中に両者は存在した。 肉にこもる熱はいま冷めず、互いの熱を自身の熱と勘違いしそうになりながら、自身の意思を思い出す。 「京太郎さん」 声がくる。 「ん? どうした?」 「明日、休みっすね」 「ああ。休みだな」 力が込められた。背筋に腕が回され、 「どこか、行きましょうか」 それに呼応するように、自身も腕を背に回す。 「そうだな。天気予報じゃ晴れだったし、少しくらい遠出しても、良いか」 そうっすね、とゆっくりとした声が来て、 「とりあえず、寝よう。明日が来るなら、また朝にでも」 「ん、そうっすね」 闇が来る。 心地の良い闇が。 来る。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3397.html
京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「憧ー!」 憧「いやぁぁぁぁぁぁあああ!」ゲシッ 京太郎「ぐほぁっ」 京太郎「いきなり腹蹴るなよ~」 憧「そっちがいきなり抱き着いて来るからでしょこのヘンタイ!」 京太郎「俺が変態……だと……?」 憧「そーよ!いっつも宥姉とクロの胸ばっか見て!ヘンタイ!スケベ!バカ!」 京太郎「いや、待ってくれよ憧」 憧「ヘンタイ!スケベ!バカ京太郎!」 京太郎「二回も言わなくてもよくねえか!?」 京太郎「ああそうだよ、確かに宥さんのおもちも玄さんのおもちもグレートさ」 玄「灼ちゃん、二人とも喧嘩してるよ」ヒソヒソ 穏乃「赤土先生がいないから灼さんが止めないと」ヒソヒソ 灼「わかった、善処する」ヒソヒソ 灼「憧、京太郎……」 京太郎「それでも俺は憧が好きだ!大好きだ!」 憧「な、な……」 京太郎「でも酷いじゃねえか!付き合ってから半年経つって言うのにキスすらしてくれないなんて」 灼「え」 憧「それは……恥ずかしいから……」 京太郎「だから今日は抱き着いて俺が恋人であることを認識させようと思ったんだよ!」 京太郎「なのに何だよ……昼飯のカレーうどん吐きそうだよ……」 憧「ウソ……私……」 灼(……そっか、京太郎とキスはまだしてないんだ) 灼(そっか……) 憧「面と向かってじゃ恥ずかしくて、この間京太郎が寝てるときにしちゃった……」 灼「」 京太郎「えぇぇ……」 灼「」 優希「さっさと私を抱きかかえるんだじぇ」 京太郎「でもよ……」 和「」ジトッ 京太郎「なあ和?俺は優希を持ち上げてロッカーの上を掃除させないといけないんだ」 京太郎「だから一回くらい見逃してくれてもいいだろ?なっ?」 和「嫌です」 和「たとえゆーきでも京太郎君に抱きしめられるのは私だけです!」クワッ 京太郎(付き合ってわかったけど……) 京太郎(まさか和がこんなに独占欲が強いとは思わなかったんだぜ!) 須賀「優希」 片岡「ん?」 須賀「はい」スッ 片岡「やんわりと両腕をひろげて……ハッ! さては貴様、とうとう私の愛を受け止める気になったな!?」 須賀「来いッ!!」 片岡「うぉー!」ドーン! 須賀「くぅ……そいっ!」ギュウゥ! 片岡「ふぁっ…!?」 片岡「なっ、なに本当に抱きついてるんだお前!」 片岡「ここは私の体当たりに蒸せて、私が『私の愛を受け止めるには修行が足りなかったようだな』って笑うところだじぇ!」 須賀「はあぁ~……優希のにおいがする」スンスン 片岡「ギャ──!! 京太郎が壊れたじぇ! ついに京太郎が変態にぃ──!!」 須賀「はあぁ…優希って小さいけどあったかくて気持ちいいんだな……このまま抱き枕にしてぇ…」 片岡「ちょっ、ちょっと京太郎…はなせ、いい加減はなせぇ…!!」 須賀「だれがはなすかっ! こんなかわいい生き物!!」 片岡「ふぇっ」 須賀「───」 片岡「…きょ、京たろ、待って、待つんだじぇ。そっちは…そっちはベッドがあるだけ……きゃわっ!」 須賀「決めた。もうこのまま寝る」 片岡「ふえぇぇ…!?」 京太郎「おーい、マホ。ちょっとこっちこい」 マホ「なんですか、京太郎先輩」タタタ ギュー マホ「わわわ//なんで抱きしめるんですか京太郎先輩」 京太郎「マホはあったかいなー」 ナデナデ マホ「うぅ~恥ずかしいですよ」 京太郎「やっぱりマホは最高だぜ!」 咲「いたた……もう京ちゃん抱きとめるならしっかり抱きとめてよ」 京太郎「いきなり階段から落っこちてきたくせに何言ってやがんだ」 京太郎「本読みながら歩くのは危ないからやめろって言っただろ?」 咲「でもこの本面白くて……」 京太郎「お前の本好きも大概だもんな、次からは注意しろよ」 咲「うん!」 ウワー ダイタンー ウワァ コーホー 京太郎「なんか周りから見られてるような……」 咲「京ちゃん……そろそろ離れてくれない……かな」 京太郎(こっ、これは俺が咲を下から抱きしめている状態!) 京太郎(こんなのを麻雀部の誰かに見られたら……!) 久まこ和優希「」ジーッ 京太郎(もう見られてたぁぁぁぁ!) 久「あっ、あの人って龍門淵の……」 京太郎「龍門淵?」 まこ「ああ、執事さんじゃの」 京太郎「えっ、ハギヨシさん!? ホントだ、おーいハギヨシさーん!」ダッ まこ「ちょ、京太郎!?」 ハギヨシ「おや、京太郎君?」 久「まあついでだし、挨拶して……」 京太郎「ハギヨシさん!」ギュッ ハギヨシ「えっ」 久「ちょっ!?」 まこ「何やっとるんじゃあいつは!」 咲「きゅふっ!?」 京太郎「久しぶりですね、ハギヨシさん!」 ハギヨシ「あ、あの、京太郎君……」タジッ 久「……子犬みたいね」 まこ「……おい、どうすればいいんじゃ」 咲「本人同士が良ければ、いいんじゃないでしょうか」カン 京太郎「いや、俺も手伝……」 玄「ほらほら、お姉ちゃんとおこたで待ってて」 京太郎「むう」 宥「えらいね、京太郎君」 京太郎「追い出されちゃいましたけどね」 宥「それでも凄いよ、私なんてこたつから出る気皆無だもん」 京太郎「言い切りますか」 宥「うん」 京太郎「……さいですか」 宥「……ねえ京太郎君」 京太郎「ん、どうしました?」 宥「背中、寒いな~、なんて……」エヘヘ 京太郎「……今行きますよ」 宥「ありがと、京太郎君」ニコ 京太郎(この笑顔に逆らえる訳がない……!) 京太郎「じゃあ、後ろ座りますよ」スッ 宥「うん」 京太郎「どうですか、温かいですか?」 宥「う~ん、もう少しくっついてみて?」 京太郎「もう少しって、言ってもですね……今もう限界でして」 宥「ぎゅってしてくれなきゃ、あったかくない……」 京太郎「ぎゅ、ぎゅっと、ですか?」 宥「うん。ぎゅうっと」 京太郎「では……失礼して」ギュッ 宥「んっ」 京太郎「ぎゅって、しましたよ、宥さん」ギューッ 宥「うん、あったかいよ、京太郎くん」 京太郎「あ、温かいですね」 宥「うん、あったか~い」 京太郎「それと、やわら……」 宥「柔?」 京太郎「いえ、何でもない、何でもないです!」 京太郎(落ち着け、落ち着け須賀京太郎……これしき、苦難ではない……松実家でのあれやこれやのToLoveるに比べれば!!) 宥「ん……ちょっと座り直すね」スリスリ 京太郎「ふおぉっ!?」 宥「あっ、ごめんなさい京太郎くん。どこか踏んじゃったかな?」 京太郎「イエイエ……ナンノモンダイデスカ?」 宥「ごめんね、私お尻大きくて」 京太郎「大きくないですよ! 大きくなってなんかないですってば!!」 宥「あ、ありがとね。京太郎くん」 京太郎(うう……やべえよやべえよ。これ絶対アウトだよ……) 宥(あったかい……あったかいけど、何だろう) 宥(京太郎くんとこうしてると、あったかいというより、むしろ熱く……) 京太郎「宥さん」 宥「きゅ!?」ビクッ 京太郎「だ、大丈夫ですか?」 宥「う、うん。ええと、それで何かな?」 京太郎「リモコンどこにあるか知らないかな、と。ほら、ニュース番組になったので」 京太郎(何とかして気を紛らわさねば……!) 宥「えと、どこかな……あれ、こたつの中?」ゴソゴソ 京太郎(ちょ、また刺激が……!)ビビクン 玄「あーっ! 二人ともー!」 京宥「!?」ビクッ 玄「なんか楽しそう! ズルいのです!」グツグツ 京太郎「よし、落ち着くんだ玄さん。まず落ち着いてその鍋を鍋敷きの上に置くんだ」 宥「楽しいかは分からないけど、あったかいよ」 京太郎「とりあえず食器の支度に移りましょうか」スクッ 宥「あっ……あったかくない」シュン 京太郎「宥さん……あ、後でまたしますから」 玄「ふ~む」 京太郎「玄さん、支度済みましたよ。……玄さん?」 玄「ねえ京太郎くん。そう座ってると……背中、寒くない?」 京太郎「あの、玄さん?」 玄「後ろから、抱きしめてあげよっか?」 京太郎「あの…照さん動けないです…」 照「んー?」ギュー 京太郎「いやだかr」 バーン(ドアを開ける音 淡「あー!!キョータローがテルーに抱きついてるー!!」 京太郎「淡!!いやこれは、照さんがいきなり…」 淡「ずるい!!」 京太郎「」 淡「私もキョータローに抱かれたい!!」 京太郎「待て!!その発言は、誤解を招く!!」 淡「ねぇ、テルーそこどいてよー」 京太郎(スルーかよ…) 照「だめ、京ちゃんは私のもの」 淡「むーじゃあ、私の全部は」 淡「キョータローの物だよ!!」 京太郎「」 カンッ 京太郎「ふふふ、俺も遂に会得しましたよ。“ステルス探知レーダー”を!」 智美「ワハハ、単に匂い嗅いでるだけだけどな」 京太郎「感じる……感じるぞモモ! 確かにお前の存在を感じる!」 モモ「……」 智美「ワハハ(まあ間違ってはないけどなー)」 京太郎「むう……こっちか? それともこっち……?」 モモ「……」スス... 智美(ん? モモの方から……) 京太郎「そこだ!!」ムギュウッ モモ「んんっ!」ビビクン 京太郎「って、モモ!? こんな近くに!!」ギューッ モモ「何するっすか京太郎? 最低っすよ」ジーッ 京太郎「ご、ごめん、まさかこんなに近くにいるとは……」ギュー 智美(どっちか離れるか突き放すかしないのか……) モモ「本当変態っすね、京太郎。これは責任取ってもらうしかないっすよ」 京太郎「取る! 取るから!」ギューッ モモ「本当っすか? 京太郎のことだから怪しいっすね」プイッ 京太郎「モモ! 俺はお前をっ! 愛してるんだ!」ギュムーッ モモ「京太郎……」ジュンッ 智美「勝手にしろよ(ワハハ)」 カン 仁美「……」チュー 京太郎「……」ソワソワ 仁美「京太郎、どげんしたと?」 京太郎「えっ、いや、何でもないでげす!」 仁美「何その語尾」 京太郎「いえいえ、お気になさらず」 仁美「んむ?」 仁美「……」チュー 京太郎「……」ジーッ 仁美「……京太郎、はっきりせんね!」 京太郎「ひっ!?」ビクッ 仁美「男らしくなかとよ」 京太郎「いえ……あの……お願いしたいことがありまして」 仁美「何ね?」 京太郎「ひつ……仁美先輩、もふもふさせて下さい! オナシャス!」 仁美「……よかよ」 京太郎「ですよね、すみませ……って、よかですか?」 仁美「よかよか。よく言われるばってん、触らせろて」メェー 京太郎「なるほど。それでは失礼して……」ギュッ 仁美「ちょっ、なして抱きつくと!?」ビクッ 京太郎「そりゃもふもふする為ですよ!」ギュムギュム 仁美「あ、頭だけでよかとやろ!?」 京太郎「仁美先輩! もふもふ、もふもふ!」カリカリモフモフ 仁美「ふわぁああああ!?」ビビクン ……… 哩「あれはまさか……」 姫子「あの二人もオカルトに!?」 美子「いや、そんな訳……」 煌「仲良きことはすばらですね」ウンウン 京太郎「おい淡」 淡「ん?どうしたのキョータロー」 京太郎「どうしたもこうしたも無い」 京太郎「何で俺の膝の上でお菓子食ってんだ!!」 京太郎「食べカスが落ちてるだろ!!これ掃除すんの俺なんだぞ」 淡「えーだってキョータローずっと本とにらめっこしてるだもん」 京太郎「にらめっこじゃなくて麻雀の勉強だよ」 淡「あーキョータロー麻雀弱いもんねー」 京太郎「うっせ、ほっとけ」 淡「でもキョータロー」 京太郎「ん?」 淡「キョータローは幾ら努力しても幾ら勉強しても幾ら打っても私たちに届かないよ?」 淡「それは、理解してるよね。キョータローは麻雀以外完璧なのに何でそんなに頑張るの?」 京太郎「ああ…それは嫌ってほど理解もしてるし納得もしてる」 淡「じゃあ何で…」 京太郎「それが諦める理由なんかにならないからだ。俺はずっと人の後ろを見てたからさ」ギュ 京太郎「こんな風に追いつきたいんだ」 淡「…るい…」 京太郎「え?」 淡「ずるい…」 淡「そんなこと言われたらもっと好きになっちゃうじゃん…」 京太郎「女の子を抱きしめたいな」 咲「京ちゃんいきなりどうしたの? 頭、大丈夫?」 京太郎「俺はいたって正気だよ」 京太郎「むしろ。怜悧な頭脳の理性と理論がなければこんなことは言えない」 咲「へぇ~」 咲「けど京ちゃん。抱きしめたいって言っても女の子は京ちゃんが思ってるよりとっても華奢で繊細なんだよ?」 咲「京ちゃんはお馬鹿さんだから知らないだろうけど」 咲「京ちゃんみたいな同年代でも比較的恵まれた体格のジャイアントバーバリアンみたいなのに力一杯抱きしめられたら」 咲「女の子は壊れちゃうよ? その匙加減は大丈夫なの?」 京太郎「なるほど」 京太郎「じゃあ俺はどうすればいいんだ?」 咲「そこで私に提案があります」 京太郎「ほう、その心は?」 咲「本番に備えて私で練習してみるっていうのはどうかな?」 京太郎「バカ野郎!」 咲「!?」ビクッ 京太郎「咲を練習台だなんて、そんなこと出来るわけないだろ!」 京太郎「咲は、俺にとって特別な……」 咲「良いんだよ?」 京太郎「ふぇ?」 咲「京ちゃんの為なら、私、良いんだよ? むしろ私にとっては本番といっても過言じゃないよ」 京太郎「なんて、なんて良い子なんだ……」ブワァ 京太郎「今時こんなええ子おるんかい!?」 京太郎「わかった。じゃあ俺は咲を抱きしめよう。それこそ限りなく本番に近い気持ちで」 咲「さっ、京ちゃん。抱きしめて」 京太郎「え? 今ここで?」 咲「思い立ったが吉日だよ」 京太郎「なるほど」 京太郎「では」 咲「改めて」 京太郎「うおおおおお咲いいいいいい!!」ギューッ 咲「京ちゃあああああああああああん!!」ギューッ カン シロ(ぐでーん) 京太郎「・・・シロさん、掃除の邪魔なんでどいて欲しいんですけど」 シロ「ダルいから嫌」グデーン 京太郎「・・・・・・」 シロ「どうしてもどいて欲しければ」グデーン シロ「実力で排除してみたまえ」グデーン 京太郎「・・・・・・じゃあ、遠慮なく」ヒョイッ シロ「まさかのお姫様抱っこ」ウデノナカデグデーン シロ「これはダルくない」ギュッ 京太郎「気はすみましたか?」 シロ「済んでない」 シロ「だから今日は一日このままで」ギューッ カン 京太郎「おーい、起きろー」 シロ「ん……」 京太郎「朝だぞー、諦めて布団を置いて投降、もとい登校しなさーい」 シロ「ダル……寒……あと五時間」 京太郎「確かに日が高く登って、少しは暖かくなるかもしれないけど……」 シロ「あと五ヶ月……」モゾッ 京太郎「確かに暖かくなるけども! シロ姉、いい加減諦めろ!」 シロ「ん……京太郎、ちょっとこっち来て」 京太郎「はいはい、何?」 シロ「隙ありっ」ガバッ 京太郎「へっ? ちょっ、シロ姉、いきなり何を!?」 シロ「……ん、抱きつけば暖がとれるかな、と」ギュッ 京太郎「何でこういう時だけ俊敏なんだよ! 」 シロ「んー……」スリスリ 京太郎「ちょっ、シロ姉……いい加減に」 シロ「……京太郎、反応しないの?」 京太郎「へっ?」 シロ「当ててるのに」 京太郎「故意だったのかよ!」 シロ「うん、まあ恋かな」 京太郎「……いいから、離れて下さい。学校行きますよ」 シロ「違う。学校行くためにくっついた」 京太郎「?」 シロ「動かない布団にくっついてたら学校行けないけど、京太郎にくっついてたら大丈夫」 京太郎「……それが、布団の中で長考して出した結論?」 シロ「うん」 京太郎「……よし、シロ姉。後悔しても知らないからなぁっ!!」ダッコー シロ「温かくて……フットーしそう」 カン 京太郎「シロさん、こたつで寝てると風邪引きますよ」 京太郎「そろそろ塞さんたちも来るんで雀卓座りましょ」 白望「暖かくないからイヤだ、あとだるい」 京太郎「暖房つけて二十分経ってるから暖かいですよ」 白望「じゃあ京太郎が運んで」 京太郎「自分で立ってくださいよ」 白望「だるい、背中から抱きしめて運んでくれた方がだるくない」 京太郎「俺の方がだるいんですが……」 白望「京、みかん食べさせて」ダルーン 京太郎(冬休みの間宮守で麻雀修行をしてこいと部長に追い出されてきたけどもううんざりだ) 京太郎(豊音さんは身長が近くて嬉しいのか、シロさんと胡桃さんの真似して俺で充電しようとしてくるし!) 京太郎(エイスリンさんは俺の全身描こうと服脱がせてくるし!) 京太郎(胡桃さんは……まあ置いておいて) 京太郎(塞さんは何もかもがエロい!)」 京太郎「(椅子に座る動作も、落ちた牌を取ろうとしゃがむ動作も、窓の外を雪を眺めようとするときでさえ抜群にエロい!) 京太郎(腰・尻にまつわるすべての動作がエロい!)」 京太郎「(あとこたつに入ったときにみかんの筋までしっかり剥いて俺に食べさせようとする)」 京太郎「(その途中でハッと顔を赤くして中断するのも可愛くてなんか惹かれるし!) 京太郎(そして最後はこの人だよ……) 白望「…………」 京太郎(まずは、鶴賀の東横さんに少し劣るくらいのおっぱい!)」 京太郎「(前におんぶしたときにめっちゃ柔らかかったから捨てたもんじゃあない!) 京太郎(次にシロさんの省エネ主義が生み出したわがままな太もも!)」 京太郎「(宮守と永水の人たちの海水浴の写真を見たときは水着姿と相まってじつにすばらしいものだった!) 京太郎(なんだろうなぁここまでエロい身体してるのに本人がこれだから全然色気が無いんだよなぁ) 京太郎(……ともかく!今日こそはもう我慢ならん!) 京太郎(俺が男だということを女子高という花園で育ったゆとりの女王様に教えてくれよう!) 京太郎(最初は抱きしめながら胸をわしづかみにしてやる!)フニッ 京太郎(おぅふ、なんだこの柔らかさ……しかもブラジャーしてないだろこれ)フニフニ 京太郎(これなら流石のシロさんも動じるは……) 白望「……早く動かして」 京太郎(ずだったのにぃぃぃ!)フニフニ 京太郎(動じない!?おっぱいシャツ越しにわしづかみにされてるのに!?)フニフニ 白望「京、痛いからはやく運んで」 京太郎「うっす」フニフニ 京太郎(どうすれば……どうすればシロさんを……)フニフニ バタム 塞「おっはよー!」 塞「よーっす京太郎くん、調子はど……う……」 京太郎「」フニフニ 白望「」ダルーン 塞「」ピッピッピッ 塞「あ、すみません目の前に変態がいるんです……はい、はい……宮守女子高校麻雀部です、お願いしまーす」ピッ 塞「……あと十分くらいかかるらしいから、それまで堪能するといいよ」 京太郎「ごめんなさい許してください我慢できなかったんですなんでもするんでホンットお願いします」 塞「まあ冗談なんだけどね」テヘペロ 一瞬、塞さんが天使に見えた よくよく考えれば事の発端が塞さんたちであったのを思い出し、その幻想を振り払い 俺は狂気のあまり塞さんに襲いかかった 抱きしめて塞さんの匂いを嗅いで押し倒そうとしたそのとき、背後にいたシロさんに当身を喰らわされた 俺の目の前は真っ暗になった 涙目の塞さんが天使に見えた 白望「京、みかん」 京太郎「なんだ夢か」 カン 京太郎「誰かを抱きしめたい」 京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」 京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」 京太郎「…いや、でもやっぱり抱きしめたい」 京太郎「ということで抱きしめてもよろしいでしょうか?」 和「喧嘩売ってるんですか?」 京太郎「…だめ?」 和「駄目に決まっているでしょう。むしろどうしていけると思ったんですか?常識的に考えてください」 京太郎「あー…駄目かー…今年最後の希望だったのになー」ゴロゴロ 和「今年最後…ですか?」 京太郎「んー。実は咲とかタコスにも言ってみたんだよ。そしたら…」 ~~~~ 咲「抱きしめっ…!?そういうのは将来を誓い合った恋人同士がすることでしょ!?」 咲「そりゃ私達は幼なじみだからそれぐらいの距離ではあるかもしれないけど恋人同士じゃないんだからね!」 京太郎「そっかぁ…変なこといってごめんな咲…咲?」 咲「…でもそうなるのはやぶさかではないというか京ちゃんがどうしてもって言うなら別に…」ボソボソ 京太郎「咲ー。おーい咲ー。聞いてないのかー?」 ~~~~ 京太郎「ってなった」 和「それもうゴール目の前だったんじゃ」 京太郎「え?なんだって?」 和「調子に乗るとぶっ飛ばしますよ」 京太郎「ごめんなさいでした」ペッコリン 和「まったく…それでゆーきの方はどうだったんですか?」 京太郎「あー…あいつは…」 ~~~~ 京太郎「なぁタコスー。抱きしめても良いかー?」 優希「じぇっ!?」 京太郎「もしくはお前が俺に抱きつくのも可だ」 優希「ふむ…つまりお前は私のこのないすばでーにメロメロになってしまったということだな!」 京太郎「いやそのりくつはおかしい」 優希「そうかそうか…それは素晴らしいことだ!よし!記念にタコスを十人前買ってこい!」 京太郎「何の関係があるんだ…?」 優希「いーからとっとと買ってこんかーい!」ウガー 京太郎「たくっ…しゃーねーなー」タッタッタ 優希「…」 シーン 優希「京太郎が…私に…メロメロ…」 優希「…」 優希「夢…じゃないよな…」ツネー 優希「痛いじぇ…つまりこれは現、実…」 優希「…」 優希「じぇ~…」ヘナヘナ ペタン ~~~~ 京太郎「買って戻ったら気絶してたから保健室に運んでそのままうやむやになってた」 和「…ちょっと頭痛がしてきました」 京太郎「…抱きつくか?」 和「何でそうなるんです…」 京太郎「噂では半分でも優しさがあればどんな痛みも和らぐらしいからな」 和「この頭痛は比喩ですしそもそも効くのはもう半分の構成成分ですから。優しさが痛みに効くなんてそんなオカルトあり得ませんから」 京太郎「ちぇっ、つれないやつめ」 和「これが私ですから」 和「コホン…それで、染谷先輩や部長には聞いてみたんですか?」 京太郎「染谷先輩には聞いてはみたんだけどな…笑顔で肩をポンと叩いてきて『…今日は早く帰って温かくして寝んさい』って言われた」 和「染谷先輩は優しいですね」 京太郎「ああ、聖人君子だよな」 和「…それで?」 京太郎「それでって…」 和「部長にも聞いたんでしょう?どうだったんですか?」 京太郎「…お前それ聞いちゃう?」 和「まあ…ここまで聞きましたし」 京太郎「お前…部長だぞ?俺にいっさいの連絡なく合宿に向かった部長だぞ?」 京太郎「そんなこと聞いたら間違いなくぎりぎり出来るか出来ないかの条件をふっかけてきたり延々とパシらされたりした挙句」 京太郎「いざその時になったら『あ、ごめんね~?考えるとは言ったけどするとは言ってないのよね~☆』」 京太郎「とかさらっと言ってくるぞ多分いや絶対」 和(…ないとは言えません) 京太郎「ていうか聞いただけでなんか脅迫されそうだし聞くに聞けな」ピリリリリ 和「?」 京太郎「あ、すまん。俺の携た」ピタッ 和「どうしました?」 京太郎「…部長からだ」 和「」 京太郎「…すまんちょっと外で電話してくる」ガラララ 京太郎『あ、もしもし須賀です。どうも部長……え?年明けで買ってきてほしいものって……』 京太郎『その日休みですよね?その時しかないからってそれ部活には関係しな……』 京太郎『待ってそれなんで知って……やめて!わかりましたから!買いに行きますからそれだけは!』 ガラララ 京太郎「…」ルールー 和「…ご愁傷様です」 京太郎「あ、うん…」 和「はぁ…わかりました」 京太郎「え?」 和「須賀君の年始早々不幸せなようですし…せめて年末は幸せになれるように、その…抱きしめてさしあげようかと…思いまして」 京太郎「…マジ?リアリ?ドッキリじゃないよね?そこからカメラ出てきたりとか訴えられたりとかしないよね俺?」 和「…イヤならしませ」 京太郎「いやいやいやいやイヤじゃないですどうかお願いします!」 和「なら最初から素直にそう言ってください」 京太郎「あー、うん…お願い…します…」 和「じゃあいきますよ?」 京太郎「ど、どんとこい!」ドキドキ 和「えい」ギュッ 京太郎「!?」ビクッ 和「ひゃっ!?…どうかしましたか?」 京太郎「あ、いや、ごめん…ちょっと、いきなりだったから…びっくりして…」 和「そうですか…あまり動かないでくださいね?こういうことをするのは初めてなのでよくわからなくて…」 京太郎「そ、そうか…すまん…」 和「いえ…」 ……… 京太郎(だんだん慣れてきたのか少しずつ落ち着いてきた…) 京太郎(座ってる後ろから抱きついてきてるから…なんて言うか母さんの腕の中みたいに温かいんだよな…) 和「須賀君、これぐらいでいいんでしょうか?」 京太郎「…」 和「…須賀君?」 京太郎「…あ、ああ、すまん…ちょっと心地よくてぼーっとしてた…」 和「そうですか…もうそろそろいいですか?」 京太郎「あぁ…すまん、やっぱりもう少しだけ頼む…」 和「わかりました、少しだけですよ」ギュッ… 京太郎「さんきゅーな…」 ……… 京太郎「…っ…っ」ウツラウツラ 和(須賀君…さっきから寝そうになってますけど…もしかして寝不足なんでしょうか?) 京太郎「…すぅ」 和「あ…」 和(寝てしまった…みたいですね…) 京太郎「すぅ…すぅ…」 和(…須賀君の髪の毛って普段は堅そうなのに…あらためて見ると柔らかそう…) 和「…少しくらいなら…大丈夫ですよね…」サワッ 京太郎「んっ…」モゾッ 和「!」ピタッ 京太郎「ん…んん…すぅ…」 和「ほっ…」 和「…」サワ…サワサワ 和(やっぱり柔らかい…それにすごくサラサラしてて…)ナデナデ 和「 男のくせに羨ましいぐらいの髪質ですね…このっ」ツネッ 京太郎「ん…」 和「ふふっ…えいえい」 京太郎「んー…」ブンブン 和「あ…やりすぎてしまいました…ごめんなさいね」ナデナデ 京太郎「…ん」モゾモゾ 和「~♪」 ……… 和「…はっ!?」 和(そういえばすぐに止めるはずだったのに結構な時間が…) 和「須賀君、起きてください」ユサユサ 京太郎「ん…あれ…?和…?」 和「ええ、そろそろ起きてください」 京太郎「…あぁ…寝ちゃってたんだな俺…せっかく俺のわがまま聞いてくれたのにごめんな…」 和「いえ…それに私も楽しんでましたし…」ボソッ 京太郎「え?」 和「いえ、何でもありません」 京太郎「そっか。わがまま聞いてくれたお礼に今度なんか美味いもん作ってやるよ。何かリクエストはあるか?」 和「え?うーん…急に言われても…特に何かあるわけでもないですし…」 京太郎「そうか?じゃあ別に食いもんじゃなくてもして欲しいこととかあったら言ってくれな。出来る範囲でなら何でもするよ」 和「…それなら、今度は須賀君から抱きしめてもらっても良いですか?」 京太郎「えっ?…それぐらいならおやすいご用って言うかむしろ本望ですらあるんだが…それで良いのか?」 和「ええ。抱きしめられるのがどんなものなのか少し気になりますし…それに」 京太郎「?」 和「いえ…何でもありません」 京太郎「それならいいんだが…」 和(須賀君のことが少し気になっているということはまだ言わないでおきましょうか) 和「ふふっ」 カンッ 戒能「きょーおーたーろー!」アスナロダキッ 京「ぎゃあ!?」 戒能「その反応はあんまりです」メソメソ 京「戒能プロ、嘘泣きですよね」 戒能「イエス」スッキリ 戒能「ところで京太郎」アスナロダキ 京「はい?」 戒能「戒能ではなく良子って呼んでって言いましたよね」 京「う」 戒能「ぷりーずこーるみー」ニコニコ 京「…良子、さん」 戒能「京太郎」ニコニコ 京「はい」 戒能「もっと愛をこめて」 京「もうやだこのプロ」 カン 照「京ちゃん、おもち」 京太郎「はいはい、今焼けますから待ってください」 淡「きょーたろー、みかん切れたー」 京太郎「はいはい、今持ってくから」 キョータロー ハイー バタバタバタバタ 菫「……」 菫「須賀!」 京太郎「は、はい!何でしょうか」 菫「ここに座れ」 京太郎「え?いや、あの…」 菫「早くしろ」 京太郎「は、はい…」 京太郎「な、何でしょうか…」 菫「……」ポスッ 京太郎「ちょ、す、菫さん!?」 京太郎「他の部屋にみんないるんですからバレちゃうんじゃ…」 菫「うるさい、お前は私のモノなんだから私の所にいればいいんだ」 京太郎「…知りませんからね?」ギュウ 淡「もうとっくにバレてるよねー」ニヤニヤ 誠子「あんなニヤけた先輩滅多に見れませんね」 尭深「弘瀬先輩の意外な一面」 照「菫はあれで案外独占欲が強いから」 ワイワイガヤガヤ 京太郎(やっぱこうなるよなー…気付いてないのかなー…気付いてんだろうなー) 菫「///」プルプル 京太郎(これはこれで可愛いからいいか) カン 京太郎「つまみ出来ましたよ」 えり「ああ、ありがと」 良子「サンキュー、少年」ジャラジャラ 京太郎「はは、また麻雀ですか。やっぱ皆さん好きなんですね」 はやり「うーん、今回は賭けが賭けだからね☆」ジャラジャラ 京太郎「へ? 賭けってそれまずいんじゃ……」 健夜「大丈夫だよ、お金じゃないから」ジャラジャラ 京太郎「何賭けたんです? みかんとか?」 咏「君だよ、君」ジャラジャラ 京太郎「……へ?」 良子「ソーリー、しかし私も負ける訳には……」 えり「ごめんなさい、京太郎。私にはこの猛獣達を止めることは……」 京太郎「……へ?」 良子「グッド、グッド……!!」 京太郎「おお、戒能さんが勝った……」 良子「……まあ当然ではありますが」 恒子「うあー、すこやんごめんー」 えり「私に代打ち任せるのが悪いですね」 みさき「うーん、上手くいきませんね」 京太郎「野依さん、三人は大丈夫ですか?」 理沙「死亡確認!」プンスコ 京太郎「あっ、そうですか」 良子「ということで、では京太郎君……」 京太郎「ちょっ、ちょっと待って下さいって! 俺は……」 良子「……京太郎君、ギブアップしましょう。そして全てを委ねましょう」 えり「ちょっと待って下さい、賭けたのは“ハグ権”でしたよね?」 良子「……」 京太郎「えっ、そうなんですか?」ホッ 良子「まあイナザーワーズではそうとも言えますね」 えり(この人常識人かと思ってたのに……) みさき(勝手にこんな設定されても怒らないなんて……いい) 良子「それでは、ハグを」 京太郎「あっ、はい(ハグって……そう言えば戒能さんって結構)」 恒子「ムチムチでスタイル良いよね~」ボソッ 京太郎「!? 福与さん!」ビクッ 恒子「あのわがままボディに抱きついて、しこたま揉んでみたい……みたくない?」ボソボソ 京太郎「そ、そんなこと……」 良子(ウィスパーがだだ漏れなんですが……ムチムチとか、わがままボディとか) えり(このアナは……)ピキッ 京太郎「俺は……俺は……」 良子「ソー、ハグ……しますね」ギュッ 京太郎「うはあっ!?」ビクンッ 京太郎(福与さんにあんなこと言われたから、戒能さんの身体が、肉が、俺の本能を刺激してぇ!!) 良子(すごいリアクション……何だかリトル、楽しくなってきちゃいますね) 良子「ねえ、どうですか? 私のボディは」ギュッギュッ 京太郎「ど、どうと言われてもですね……(太ももが、吐息が、おもちがぁ!!)」ピクピク 良子(ボディ、結構たくましいですね……なかなかの高身長ですし、このまま身を委ねても……) 良子「ねえ、京太郎君」 京太郎「は、はい?」ビクンビクン 良子「このまま私と一緒に最後まで……」 えり「ストップ!! ストーップ!! 戒能プロ、ハグまでですから!」 良子「ダミッ!」 京太郎「た、助かっ……うっ」ササッ 恒子「ん? どうしてしゃがんだのかな?」 京太郎「何でもない、何でもないです!」 良子「京太郎君、コンティニューがしたいならいつでも……」 京太郎「あ、あはは……こ、今度は他のゲームしましょうよ、ね? あっ、野依さん、どうしました?」 理沙「邪神降臨!」プンスコ 健夜「次は、初夜権だったかな?」ゴゴゴゴ はやり「身請け権だよ☆」ハヤッ 咏「気分も晴れたし、景気良くいこうかねぃ」ゴゴゴゴ 京太郎「えっ」 カンッ 照「京ちゃん」カモン 京太郎「えーっと、なんすかその広げられた両手は」 照「お姉ちゃんが抱きしめてあげる」 京太郎「そうですか」 照「そうです」 京太郎「ノーサンキューです」 照「……何故?」 京太郎「何故って聞かれても、そもそも抱きしめてもらう理由が無いとしか」 照「京ちゃん。弟にはお姉ちゃんに抱きしめてもらう権利がある」 京太郎「そもそも弟でも無いんだけど」 照「それに、私の胸部は無駄な障害物が無く抱擁に適している」 京太郎「自分からそれを認めるのか……」 照「さあ」 京太郎「謹んで遠慮させていただきます」 以下ループ 京太郎「誰か抱きしめたいな……」 優希「呼んだか?」 京太郎「さて帰るか、お疲れー」 優希「待てい!」 京太郎「なんだよ」 優希「今優希ちゃんを抱きしめたいなって言っていただろう!」 京太郎「言ってねえ!誰か抱きしめたいなとは確かに言ったけどな!」 優希「誰かなら私でいいだろ!」 京太郎「お前抱きしめたって何も得るものないだろ……」 優希「むかっ……じゃあ試してみるか?」 京太郎「タコス買わされそうだから断る」 優希「……」 京太郎「というわけでじゃあな」 優希「……てりゃあ!」ギュウッ 京太郎「ぐえっ!?ば、ばか、首に抱きつくな!」 優希「当ててるんだじぇ!」 京太郎「何をだ」 優希「……」 京太郎「……」 優希「……」ギュウウウッ 京太郎「ぐええっ!?」 優希「もう許さん、抱きしめないならこのまま落としてやるじぇ……!」 京太郎「わ、わかった、抱きしめる!是非抱きしめさせてください!」 優希「わかればよろしい!さあかかってこい、京太郎!」 京太郎「ったく……じゃあいくぞー」 優希「おう!」 京太郎「ほれ」ギュッ 優希「ぁ……」 京太郎「おっ、意外にいい感じ」 優希「……むぎゅ」 京太郎「それにしてもお前暖かいんだな。冬は寒いからこれはなかなか……」サワサワ 優希「ひうっ!」 優希(きょ、京太郎の手が背中這ってるじぇ……くすぐったいけどまだもうちょっと……) 京太郎「あー、確かにこれはいいかも……甘く見てたな俺」サワサワ 優希「んきゅ……!」ビクッ! 優希(ちょっ、京太郎、そこ、ダメだじぇ!そこは弱……!) 京太郎「おっ、また暖かくなった。やべえ、離れがたくなってきた」サワサワサワサワ 優希「っ、ふっ、きょうた……!」ビクッ、ビクッ! 優希(な、なんで京太郎、こんな的確に私の弱いとこぉ……あっ、ダメ、私もう……!) 京太郎「ふうっ、なかなかいい抱き心地だったぜ優希」パッ 優希「……あ」 京太郎「いやあ、悪かったなバカにしちまって。お詫びに今度タコスでも奢って……」 優希「……」プルプル 京太郎「優希?」 優希「京太郎の、バカ……!」 京太郎「えっ、えっ?」 優希「うわああああんっ!!」 京太郎「……」 京太郎「あー……やっぱりやりすぎたか」 京太郎「明日は最低でもタコス作ってやんないとダメっぽいな……はあ」 カン! まこ「~♪」 京太郎「……」ギュッ まこ「……わりゃ、何しとるんじゃ?」 京太郎「先輩……その雑誌、今週のですか?」 まこ「そうじゃけど」 京太郎「俺まだ読んでないんですよ」 まこ「そんなら貸そうか?」 京太郎「いえ、このままで大丈夫です」ギュー まこ(……大丈夫って言われてものう) まこ「もうめくろうか?」 京太郎「先輩のペースでいいですよ」 まこ「ほうかの」ペラッ 京太郎「~♪」 まこ(……まあ、ええか) カンッ 健夜「国内無敗舐めんま!! グランドマスターにひれ伏せい!!」ロォオオォン 良子「配牌……トゥーバッド……」 はやり「捨てる牌捨てる牌……全てツモり返ってくる……」 咏「視覚が……封じられた……」 京太郎「うわあ」 恒子「あちゃー」 えり「麻雀ってこんなでしたっけ」 理沙「地獄絵図!」プンスコ 健夜「勝った、私勝ったよ! 見てたよね、こーこちゃん、京太郎君!」 京太郎「あっはい」 恒子「すこやん……ちょっとやりすぎ」 健夜「勝てばよかろうなのだァアアッ! さあ京太郎君、ご褒美を!」 みさき「この人こんなキャラでしたっけ」 理沙「本性!」プンスコ 京太郎「じゃあ、(俺がした訳じゃないけど)約束は約束なので」 健夜「うん……えっ?」 京太郎「? どうしました?」 健夜「いや……京太郎君って、結構背高いよね」 京太郎「まあ平均よりは。182ですから」 健夜「結構、体つきも……ガッシリしてるよね。何かスポーツとかやってるの?」 京太郎「特にはやってないですけど、雑用で肉体労働とかは」 健夜「へ、へえ~」 恒子「あっ、畜生麻雀モンスターから独身アラフォーに戻った」 えり「打って変わって、ドキマギした様子ですね」 理沙「彼氏いない歴=年齢!」プンスコ みさき「自己紹介ですか?」 理沙「!?」ガビーン 京太郎「それじゃ、ハグしますね……」スッ 健夜「ちょっ、ちょっと待った!」 京太郎「は、はい」 健夜「こ、心の準備があるから」スーハー 京太郎「そ、そうですよね。いきなりはマズいですよね」 健夜「…………よし!」 京太郎「では」スッ 健夜「やっぱちょっと待ってえ!!」 京太郎「また!?」 恒子「すこやん……」 えり「これもう無理ですかね」 みさき「何だこのおばさん」 理沙「……」 健夜「……あの、ちょっと思ったんだけど」 京太郎「は、はい。何でしょうか」 健夜「私と京太郎君って何なの?」 京太郎「何、と聞かれても……」 健夜「だって……ぎゅっとするってことはさ、もう普通の知り合い超えてるんじゃないかな」 京太郎「はい?」 恒子「あのー、これゲーム。すこやーん、これ単なるゲームの景品ですよー」 えり「聞こえてませんね」 健夜「だから、ね? 京太郎君、もし私のことぎゅっとするんなら、責任、取ってもらわないと……」 京太郎「せ、責任?」 理沙「重!」 みさき「深夜の豚骨ラーメン並に重いですね」 健夜「ね、ねえ、京太郎君は……」 京太郎「小鍛治さん」ギュッ 健夜「きょ、京太郎君!?」 恒子えり理沙みさき「!!??」ガタッ 京太郎「ハグって、こんな感じでいいですか?」 健夜「ふ、ふわぁ……(男の人に、抱き締められてる……。ぎゅっとされてる……)」キュンッ 京太郎「小鍛治さん、そんな心配しなくても大丈夫ですよ」ボソッ 健夜「あふぅうう……(耳元で、囁かれてるぅ……)」ジュンッ 京太郎「俺と小鍛治さんは、単なる知り合いじゃなくて、友人ですから!」 健夜「らめぇえええ……いっちゃうのぉ……」ビクンビクン 恒子えり理沙みさき「えっ」 京太郎「だから、遊び相手が福与さん以外いないなんて言わないで、俺とも遊んだりしましょう、ね?」 健夜「……」ビクッビクッ 恒子「……まあ、高校生だし」 えり「……当然、ではありますね」 理沙「無慈悲!」プンスコ みさき「この年で墓場に入れという方が酷ですしね」 京太郎「友人でもハグは照れますけどね、気安い昔馴染みやちびっ子ならともかく……って、小鍛治さん?」 健夜「……京太郎、君」ガシッ ズッキュゥウウウン 恒子「!? やっ、やった!?」 京太郎「ちょっ、ちょっと、こか、小鍛治さん!? いきなり何を……!」 健夜「いいよね? いっちゃってもいいよね、最後まで? いこうよ、いこうよねえ、京太郎くうん!!」ハァーッハァーッ 京太郎「イヤーッ!!」 えり「……守れなかった」 カンッ 京太郎「晴絵さん」ギュ 晴絵「きょ、京太郎いきなり何してんの!?」アタフタ 京太郎「なにって、一緒に炬燵でごろごろしていた晴絵さんを後ろから抱きしめてるんですけど」 晴絵「いや、見ればわかるけどなんでいきなり」 京太郎「えっと………正面に座りながら晴絵さん顔を見てたらなんだかムラムラしちゃって」 晴絵「ちょ!?直球すぎ!?まだお昼だし早いって!で、でも…その吝かでは」 京太郎「まあ冗談なんですけどね」 晴絵「えー…」 京太郎「ただ普段から奈良と長野だから滅多に会えないのもあって、つい抱きしめたくなっちゃったんです」 晴絵「京太郎………ちょっと離して」 京太郎「あ…ご、ごめんなさい!生意気でし『ギュッ』…晴絵さん?」 晴絵「後ろからもいいけどやっぱり正面からの方が嬉しいな」 京太郎「晴絵さん…」 晴絵「もう、こんな時ぐらい普通に呼び捨てにしてよ」 京太郎「うん…ゴメンな晴絵」ギュッ 晴絵「京太郎…暖かいね…」ギュッ カン 憧「ねぇ、次はいつ会える?」 京太郎「今月は無理だから、来月の連休だな」 京太郎「ま、こないだ会ったばっかりだしさ、ちょっと我慢ってことで」 憧「うん・・・」 京太郎「高校生にとってはお金もバカにならないわけで」 憧「・・・・はぁ」 京太郎「憧?」 憧「なんか・・・寂しいのあたしだけみたい」 京太郎「はぁ?」 憧「京太郎はわ、私に会えなくっても平気なのかなって・・・」 京太郎「あのなぁ・・・」 京太郎「俺だって寂しいに決まってるだろ、会いたいに決まってるだろ」 京太郎「直接顔も見たいし、触りたいし・・・」 京太郎「だ、抱きしめたいって思ってるよ」 憧「きょうたろ・・・」 京太郎「だからそんな悲しいこと言うなよ」 憧「うん、ごめん・・・」 京太郎「わかればよろしい」 憧「本当にごめんね、変なコト言っちゃって」 憧「うぅ・・・わたしこんなめんどくさい女じゃないと思ってたんだけどなぁ・・・」 京太郎「そういうところも全部愛してるぜ」 憧「ば、ばか何言ってんのよっ!」 京太郎「照れてる憧もちょーかわいい」 憧「あーもう、うるさいうるさい!!」 京太郎「はは、元気でたみたいだな」 憧「もう・・・・・・ねぇ」 京太郎「ん?」 憧「あの・・・あのね!」 京太郎「おぉ?」 憧「今度会えたときに、その・・・」 京太郎「うん」 憧「さっき言ってたのの続き、していいよ」 京太郎「さっきの続き?」 憧「だからその・・・だ、抱きしめたいの続きッ!」 京太郎「へ?」 憧「あたしも、その、京太郎としたいって思ってる、から・・・」 京太郎「・・・いいのか?」 憧「お、女がいいって言ってるんだから、いいのよ!」 京太郎「・・・わかった」 憧「約束だよ?」 京太郎「あぁ、約束だ」 憧「うん!えへへ・・・」 京太郎「覚悟しとけよ!」 憧「覚悟してるから言ったんですーふふ」 京太郎(ゴム買っとかなきゃ) 憧(京太郎とキスキスきす鱚・・・・ふきゅぅ) カン やえ「抱きしめ、たい……?」 京太郎「はい」 やえ「私を?」 京太郎「はい」 やえ「……一昨日出直してきなさんな」 京太郎「やえさん、俺はマジですよ」キリッ やえ「何でこういう時だけ真面目な顔するのかな」ハァ 京太郎「そりゃもう、大切だからに決まってるじゃないですか」 やえ「私を抱きしめることが?」 京太郎「やえさんのことが、ですよ」 やえ「……こんな状況じゃなけりゃ格好いいんだがね。ともかく、相手をしている暇は無いから、早く勉強に取りかかりなさい」 京太郎「仕方ない……」フゥ やえ「ほら、勉強せんと試験が……」 京太郎「実力行使しか無いようだ」 やえ「は? 須賀君、何を……」 京太郎「うおおーっ! やえさぁーん!!」ガバァッ やえ「きゃあああ!?」 京太郎「やえさん、やえさんスリスリ!!」 やえ「ちょっ、やめ、止めなさいってば!」バシンバシン 京太郎「やえさんのドリル、やえさんのもち肌、やえさんの―――ぶべらっ!」ズバァッシュ やえ「あ、あんたねえ! いきなり何てことすんのよ!!」ガーッ 京太郎「ふみまへん」プシュー やえ「そういうことをするにはねえ、色々手順を踏まないと……」クドクド 京太郎「つまり手順を踏めば、あれやこれやをしていいと……ひいっ、ごめんなさ」 やえ「……ちゃんと、しなさいよね。バカ」 京太郎「へっ?」 カンッ 京太郎「…」ギュ 春「離して、黒糖食べれない」 京太郎「じゃあ、後ろから」ギュ 春「うん、よし」ポリポリ 京太郎「あ、これだと俺が食べれない」 春「じゃあ…」チュッ 初「口移しだ…と…?!」 霞「チェストー!チェストー!!」 巴「ああ、霞さんの立木打ちが一段と激しく…」 小蒔「あの、そろそろ目を開けてもいいでしょうか?」 初巴「まだ駄目です」 カン えり「はぁー……」 京太郎「年末だってのにどうしたんだよ姉さん」 えり「今年も結局恋人ができなかったなぁ……と」 えり「クリスマスは仕事三昧、休む暇もないし、あればこうして弟のいる長野に来てしまう」 えり「出会いも何もないですよぅ……」ウジウジ 京太郎「そんなに俺のこと心配しなくてもいいんだぜ?」 えり「たった一人の弟の世話も焼けなくて何が姉ですか!」クワッ えり「料理を作って来るので京太郎はそこに座っていてください」 京太郎「え……でも」 えり「手伝わなくていいですからね」 京太郎「もうビーフシチュー作っちゃったんだけど……」 えり「一体なんなんですか!洗濯物はしっかりたたみ終わってる!」 えり「お風呂も沸かしてある!料理も作ってる!大掃除する余地もない家の清潔さ!カピの世話もしっかり焼いてる!」 えり「私の存在理由って何なんですか……」 京太郎「そこまで思い詰めることなの!?」 えり「私は出会いすらないというのに、完全に先越されるじゃないですか……」 京太郎「……はぁ、そんなことないよ」アスナロダキッ 京太郎「昔の約束覚えてる?姉さんをもらう人がいなかったら――」 えり「俺が貰ってあげる、ですか?」クスッ 京太郎「そうそうそれそれ」 京太郎「だからさ、こう言うべきなのかどうかはわからないんだけど……焦らなくても、いいんだぜ」 えり「姉弟での結婚はできませんよ?」 京太郎「わ、わかってるよ!」 京太郎「そもそも、姉さんが売れ残れるなんてあり得ないだろ」 えり「……そうですかね」 えり「京太郎に抱きしめられるのはいつぶりでしたっけ、なんだか安心します」 京太郎「俺もだよ」 京太郎「もう少し、こうしててもいいかな」 えり「はい、是非」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3373.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1371129227/ はやり「たっだいまー!!」 京太郎「義姉さんおかえ、って酒臭っっ!!」 はやり「女の子に臭いなんて言っちゃ駄目だぞ♪」 京太郎「ハイハイ」 はやり「う゛っ……吐きそう……」ガシッ 京太郎「え、いや、ちょっと、なんで俺にしがみつく!?」 はやり「あ、無理……。もう無理……」 京太郎「……ひどい目に遭った」 はやり「許してニャン♪」 京太郎「流石に(28)でそれはない」 はやり「ひっど~い!!お義姉ちゃんにそんなこと言うなんて京太郎君もとうとう反抗期かな?」 京太郎「(この義姉キツい)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「なぁ、きょーたろー。冷蔵庫のジュース取ってきてくれへんか?」 京太郎「姉ちゃん、それくらい自分で取ってこいよ」 怜「せやかて私病弱やからな、動くのしんどいねん」 京太郎「またそんなこと言って、病弱はアピールやめろって竜華姉さんに怒られるぞ」 怜「あーあ、きょーたろーはお姉ちゃんの言うことは聞かへんのに竜華の言うことは聞くんやなー、やっぱりおもちが大きいからなー」 京太郎「べ、別にそんなんじゃねえよ!?」 怜「弟分のきょーたろーが自分のことそんな目ぇで見とるって知ったら竜華もショックやろうなー、かわいそうになー」 京太郎「いやいやいや、何言ってるんだよ姉ちゃん!」 怜「はぁ、喉乾いたなぁ。冷たいジュースでも飲んだらこの事は私の胸の内に閉まっておくんやけどなぁ」 京太郎「ぐっ・・・、何なりとお申し付けください。お姉さま」 怜「ふふっ、きょーたろーのそういうとこ可愛くて私は好きやで」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 福路美穂子の場合 京太郎「ねえさん、洗濯は終わらせたよ」 美穂子「ありがとう京太郎くん、こっちもお掃除が終わりますよ」 京太郎「まったく、そんなこと俺がやっとくのに」 美穂子「ふふっ、ありがとう、でも、お掃除は好きだから、それよりも京太郎くん、こっちに来てくれる?」 京太郎「なんだよねえさん」 美穂子「ふふっ、お手伝いしてくれてありがとう」ナデナデ 京太郎「なっ!やめてくれよねえさん!」 美穂子「もう……照れることないのに……」 京太郎「そ、それじゃ夕飯の買い物行ってくるから!」 美穂子「おねがいします、気をつけていってらっしゃい」 京太郎「おうねえさん!行ってくる!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 天江衣の場合 衣「きょーたろーきょーたろー遊ぶぞー」 京太郎「ん?なんだ?衣お姉ちゃん」 衣「……!今なんと言った……!」 京太郎「へ?衣お姉ちゃんって……」 衣「……もう一回」 京太郎「へ?」 衣「もう一回だ!」 京太郎「こ、衣お姉ちゃん!」 衣「もう一回!」 京太郎「衣お姉ちゃん!」 衣「ふ、ふふふ、そうだ!衣はお姉ちゃんだからな!特別にっ!特別に京太郎のワガママを聞いてあげよう!何かあるか?」 京太郎「いや、特にないけど……」 衣「………………ふんだ」 京太郎(めんどくせぇ) 衣「キョータロー!!」 京太郎「なんすか」 衣「また衣に確認せずに朝食を用意してー!」 京太郎「あれ? 姉ちゃんって朝はご飯派じゃ無かったっけ」 衣「とっても美味だったぞ!」 京太郎「そりゃどうも」 衣「……って、そうじゃなくて!」 衣「衣はお前の姉なのだから、家事のことは衣に任せなさい!」 衣「姉の尊厳を見せられないではないか!」 京太郎「はぁ」 衣「それと、キョータロー!」 京太郎「なんすか」 衣「朝の抱っこ!」スッ 京太郎「姉の尊厳何処まるでないっすよ、姉ちゃん」ギュッ 衣「うるさい!」ギュー ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 朝 京太郎「姉さん早く起きて!今日は大事な試合があるんだろ!」 健夜「んー、京くんおはよー・・・ってもうこんな時間!? 何でもっと早く起こしてくれなかったの!?」 京太郎「何回も起こしたけど姉さんが起きなかったんだろ!」 昼 健夜「うー疲れたー、対局は全然気にならないけどスーツで人前に出るって疲れるよー」 京太郎「ちょっ、姉さん着替えたらスーツは掛けておいてくれよ。シワになっちゃうだろ」 健夜「京くん掛けといてー」 京太郎「家に帰ってきたらすぐにジャージに着替えてゴロゴロし始めるなんて我が姉ながら…」 夜 健夜「京くん晩御飯まだ?」 京太郎「今作ってるからちょっとまっててー」 健夜「私、京くんのお嫁さんになる。京くんがいないと生きていけない」 恒子「!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 照「京ちゃんが姉が欲しいと聞いて」 菫「確かにお前は姉キャラだが……」 京太郎「おもちをお持ちの姉が欲しいなぁっていう話なんですけどね」 照「!?」 京太郎「弘世先輩みたいなお姉さんなら大歓迎ですよ」 照・菫「「!?」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん早く起きないと遅刻すっぞー」 布団「…………」 京太郎「また頭から毛布被って……おい姉さん!」 バサッ 布団(丸めた毛布) 京太郎「いない!?」 戒能「フリーズ、京太郎」ムギュ 京太郎「……姉さん、当たってます」 戒能「お馴染みのアレは言いませんよ。言うまでもなくわざとですし」 京太郎「スキンシップも良いけど、早く準備しないと時間が……」 戒能「ドントスピーク、ドントムーヴ」 京太郎「……」 戒能「この程度のトラップに引っ掛かるとはまだまだですね。ここが戦場なら三回は死んでますよ」 京太郎(なにいってだこの姉) 戒能「む……にしても、また背中が広くなりましたね。それに以前より筋肉質になった気もするし汗の匂いも」スーハー 京太郎「嗅ぐな擦るな頭でグリグリすんな!毎朝やってんだから昨日今日でそんなに変わる訳ないだろ!」 戒能「あ」 京太郎「え?」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「いや、そんな理不尽な」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「……はい」 戒能「ペナルティ、ですね」ニッコリ 数十分後、やたら紅潮した顔の二人の男女が駅まで走っていったとさ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「さぁキョータロー!お姉ちゃんって呼んで!」 京太郎「いや、お前はどう考えても妹だろ」 淡「えー、呼ぶくらいいいじゃん、お姉ちゃんって呼んでよー」 京太郎「はいはい、淡お姉ちゃん」 淡「ムフー、お姉ちゃん…お姉ちゃん…いい響きだなぁ~ よしキョータロージュース買ってこい!お姉ちゃんの命令は絶対フクジュー!」 京太郎「弟はパシリじゃねえよ!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「……」 豊音「……」 京太郎「……」 豊音「……」ウズウズ 京太郎「……と」 豊音「!」 京太郎「とよ……」 豊音「……」ワクワク 京太郎「……」 京太郎「トヨ姉……」ボソッ 豊音「!!!」 ギュゥゥゥゥゥ 豊音「かーわーいーいーよー!!」 京太郎「めっちゃ恥ずい……」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「………」ボーッ 布団「………」モゾモゾ 京太郎「あの、宥姉だよな?」 布団「………」モゾモゾ 京太郎「いや黙ってないで答えてくれよ」 布団「ち、違うよー」アセアセ 京太郎「じゃあ布団引っぺがすから」 布団「だだだ駄目ぇぇっ!」ギューッ 京太郎「ええいやかましい!毎朝の微睡みタイムを妨害されてこっちはご立腹なんだ。手加減してられっか!」バサッ 宥「……ぁぁうぅぃ」カタカタカタ 京太郎「あのさ宥姉。わざわざ俺の部屋に来なくてもすぐ隣に玄姉の部屋があるだろ?」 宥「でも玄ちゃんは寝ボケて色々まさぐってくるんだもん」ショボン 京太郎「あー。なんか想像つくわ」 宥「でも京太くんは寝相が良いから安心あったかなんだよ♪」 京太郎「ったく、人を羽毛布団みたいに扱ってこの長姉は…」 宥「それに知ってる?」 宥「体の熱は筋肉から生まれてくるんだよ」 京太郎「つまりどういうこと?」 宥「だから………えいっ」ダキッ 京太郎「何してんのかな宥姉さんや」 宥「筋肉の多い京太くんは玄ちゃんよりもあったかーいってことなんだよ」スリスリ 京太郎「……はぁ」ヤレヤレ 宥「ため息つくと幸福が逃げてあったかくなくなるよ」 京太郎「じゃあ俺はつめたーくなって宥姉が弟離れ出来るように協力するわ」 宥「それは絶対に駄目っ!」 京太郎「えぇ~」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 洋榎「おーとーうーとー!」ダダダダ 京太郎「うるせぇぞ姉ちゃん!黙ってろって」 洋榎「んなぁ!折角の姉弟のスキンシップをやろかって時に空気読まれん奴やで」 京太郎「今油使ってんだから変に煽る方が悪いに決まってんだろ…」 洋榎「麗しのお姉様に向かってなんちゅう口聞いとるんやこの阿呆は…」オヨヨ 京太郎「阿呆はどっちだっつーの。この前末原先輩に半泣きで勉強教えて貰ってたこと母さんにバラすぞ?」 洋榎「はあっ!?なんで京太郎がんなこと知っとるんよ!」 京太郎「へっ。姉ちゃん達の情報は良い意味でも悪い意味でもすぐに広まるんだよ」 京太郎「たまには何の非もないのに笑われる俺の身になってみやがれ!」 洋榎「京太郎、あんた………」 洋榎「めっちゃおいしいやんそのキャラ!」b グッ 京太郎「いい加減張り倒すぞ」 洋榎「アレやで?自分分かってんの?」 洋榎「身体張らずに笑いとれるとか最高過ぎるやん」 京太郎「……その芸人体質が一番俺を困らせてんだよ」 洋榎「なら京太郎もこっち側来るか?」 京太郎「断固拒否する!洋榎姉ちゃんの側って事故ってるとこしか見たことねぇよ」 洋榎「まあまあ。人間誰しも失敗はするやろ?」 京太郎「姉ちゃんの場合は失敗し過ぎてるけどな」 洋榎「その失敗を笑いに変える!そしたら失敗が無かったことになるんやで?最高やんか!」 京太郎「姉ちゃんの中限定でな」 洋榎「ちょっ…合間合間にツッコミ入れるとか欲しがりやな京太郎は」ニヤニヤ 京太郎「供給過多なんだよ!ちょっとくらい需要に合わせてくれ!」 洋榎「嫌や。他人にボケのペース握られるとかしょーもないやん」 京太郎「絹恵姉ちゃん早く帰って来てくれー!!」 洋榎「そんでさ、さっきから気になっとってんけどさ」 京太郎「んぁ?何?」 洋榎「うわっ、あからさま…。ってそうやなくて」 洋榎「なんか焦げ臭ない?」 京太郎「…………そう言われてみれば」クンクン 京太郎「あ、から揚げ火にかけっぱだった!」 洋榎「なんやてぇ!!すぐ作りなおせはよぉ!!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「ひーまー」ゴロゴロ 京太郎「麻雀やろうぜ! 麻雀!」 衣「ふむ、いいだろう。」 DIEジェスト 衣「ロン、海底役役混一で18000。」 淡「ローン! ダブル立直表表裏裏の12000!」 衣「ロン、門断平ドラドラ、8000。」 京太郎「かーてーなーいー!」 衣「愚弟は弱いな。」 淡「うん、ぐてーは弱い!」 京太郎「強くなりたいです、御姉様方……」 淡「……! キョータローいい方法があるよ!」 京太郎「なに何!?」 淡「まず淡ちゃんがキョータローの上に座ります。」ドスン 京太郎「うぇ?」 淡「次におねえちゃんを私の上に座らせます。」 衣「ふむ。」ストン 淡「これで最強の組み合わせだよ!」 京太郎「どうやって打つの?」 淡「私が自摸ってー。」 衣「衣が切ればいいのだろう?」 京太郎「俺何もしてないじゃん!」 淡「細かいこと気にしたらハゲるよー。」 京太郎「あとさ、気になったんだけど……」 衣「何だ?」 京太郎「俺達誰と打つの?」 衣・淡「「あ」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 健夜「京太郎く~んお酒切れた~♪」プラプラ 咏「きょーたろー、おつまみなくなったんじゃねぇの? 知らんけどー。」フリフリ 良子「きょうたろう、こっちもビールプリーズ。」カンカン 京太郎「あ~! もう! 少しは自分で動け! このぐうたら姉ども!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 成香「…………ひぅ!」ビクッ 京太郎「……あのー……姉さん?」 成香「な、何ですか?」 京太郎「……なんでホラー映画なんて見てんの?前からそういうの苦手だったよね?」 成香「麻雀部のお友達から『絶対に面白いから見た方が良いよ!』と言われて貸してもらったので……」 京太郎「なにも苦手な物を無理して見なくても……」 成香「京くん……相手の子も好意から貸してくれたんですから」 京太郎(涙目の姉さんが見たいだけだと思う) 成香「それに……こんなの作り物なんですよ?いつまでも子供みたいに怖がらなくとも……」 テレビ<モルスァ! 成香「ひぃ!」ビビクン 京太郎「……」ナデナデ 成香「ふわぁ……!ちょっと京くん!姉の頭を子供にするみたいに撫でるなんて」 テレビ<ブルスコファ! 成香「あぅ!」 京太郎(……見終わるまで一緒にいてあげよう) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「小蒔姉さんちゃんと布団で寝なきゃ風邪ひくぞ」 小蒔「ムニャムニャ・・・京君はやさしいです・・・・」 京太郎「巴姉さん掃除手伝います。」 巴「いつも助かります。初っちゃんにも見習ってほしいですね」 京太郎「春姉ぇあんまり食ってると太るぞ」 春「いくら食べても太らない・・・・。それが自慢・・・」ニコッ 京太郎「初っちゃん、もう子供じゃねーんだから服ぐらいちゃんと着ろよ。」 初美「なんで私だけ姉さんって呼んでくれないんですかー!」 京太郎「霞母さ・・・・姉さん!」 霞「あらあら・・・・」ニコニコ(神を降ろしながら) 京太郎「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 村吉「あ、須賀君」 京太郎「どうも、村吉さん。毎度御迷惑かけて申し訳ないです」 村吉「いえいえ……こちらこそ未成年をこんな時間に呼びつけてるからお互い様ね」 京太郎「……あはは。それで、姉は……?」 村吉「ええ……いつもと同じよ」 野依「遅い!」=З=З=З 京太郎「遅いじゃないよもう……どんだけ飲んだんだ?」 野依「ちゃんぽん!」=З=З=З 京太郎「数を聞いてるんだよ……ほら、帰るぞ」 野依「まだ飲み足りない!」=З=З=З 京太郎「二日酔いで地獄見るのは自分なんだからな」 野依「大丈夫!」ムフー 京太郎「あー、もう……」 グイ 野依「!?」 京太郎「帰ろうよ、姉さん」(そっと耳うち) 野依「…………ん」 京太郎「ほれ、おぶさって。んじゃ、連れて帰りますんで……御迷惑おかけしました」 野依「ました!」=З=З=З 京太郎「あんたが言うな」 村吉「末恐ろしいわね……」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ コンコン 京太郎「シロ姉ー、朝だぞー」 京太郎「今日は日直なんだろ?」 京太郎「もうメシ出来てるから、早く降りてきなよ」 シロ「ん……」 ダルー シロ「……」 シロ「……ぐぅ」 京太郎「二度寝するな!」 バターン シロ「おはよ……京太郎……」 京太郎「ん、おはよ、シロ姉」 シロ「着替えさせて……」 京太郎「羞恥心とか無いの!?」 シロ「……」 ジー 京太郎「……し、下までは運ぶからさ」 シロ(甘いなぁ……) シロ「いただきます……」 京太郎「はい、いただきます」 シロ「……うん」 シロ「今日も美味しい……」 京太郎「お、ホントに?サンキュー、シロ姉」 京太郎「でも、俺なんてまだまだだって」 京太郎「この間食べさせてもらった塞さんのお弁当、美味しかったなぁ……」 シロ「……」 京太郎「どうやったらあの煮物の味が――」 シロ「京太郎」 シロ「私には、京太郎の作るご飯が一番だから……」 京太郎「……そっか」 シロ「ん……」 京太郎「忘れ物ない?」 シロ「……うん」 京太郎「んじゃ行きますかー」 シロ「おんぶ……」 京太郎「はいはい、途中までだからなー」 ヨイショ シロ「……」 シロ「京太郎」 京太郎「んー?」 シロ「ずっとこうしてられたらいいね……」 京太郎「ははっ、そうだなー」 京太郎「まぁ、そんなこと言っても途中で下ろすのは変わりないんだけど」 シロ「……だる」 京太郎「まったく、お見通しだっての」 ハハ シロ(別に、嘘じゃないけどね……) ギュ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「あのさ、俺の学ラン着るのもう止めてくれない?」 セーラ「なんで?これごっつい着心地ええねんで」 京太郎「いやいや。でも実弟が着てたのを着るのは抵抗あるだろ普通」 セーラ「全っ然!これっぽっちも無いわ」キッパリ 京太郎「なんでそこまで断言出来るかな……」 セーラ「ええやん別に。てかそんなん一々気にしとったら禿げるで?」 京太郎「姉ちゃんが気にしなさ過ぎなんだってば」 セーラ「気にするゆーても千里山は女子高やん。バレへんバレへん」 京太郎「俺にだって女子の友達くらい居るんだけど。で、千里山に進学した奴も居るんだぜ?」 セーラ「そうなん?」 京太郎「だからさ、わかるよな?」 セーラ「ごめん分からんわ」シレッ 京太郎「姉ちゃぁぁんんん??!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 和「ところで京太郎、最近咲さんとはどうなんですか?」 京太郎「……なんのことだよ」 和「ですから、『咲さんと愚弟を結婚させて咲さんにお義姉ちゃんと呼んでもらう計画』の進捗具合を聞いているんです」 京太郎「その計画名キてるから変えたほうがいいぞ、姉貴」 京太郎「どうって言われてもなぁ、普通だよ、普通」 和「……まったく、相変わらず見た目はチャラいのに奥手ですね、京太郎は」 ハァ 京太郎「気にしてるんだからやめろよ!地毛だよ!知ってるだろ!」 和「……仕方ありません、明日、女の子のエスコートの仕方を教えてあげます」 京太郎「は?」 和「駅前に……そうですね、10時に待ち合わせしましょう」 京太郎「え、ちょ……一緒に出れば良いじゃん……」 和「遅れたら来月のお小遣いは無しですからね」 京太郎「誠心誠意エスコートさせていただきます!」 和「はい、よろしい」 ニッコリ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ……て…………きて 塞「早く起きる!」ゴスン 京太郎「……うっ!」 塞「シロじゃないんだから、休日だからって昼まで寝てないの」 京太郎「ひどい……あんまりだぁ……」 塞「はいはい、うだうだ言ってないで、さっさと顔洗ってくる」 京太郎「へーい……」 塞「顔洗ってきた?よし、それじゃ」 「「いただきます」」 京太郎「あ、この煮物うまい。柔軟剤使った?」 塞「それは洗濯物だよ!でも、わかった?お母さんに教えてもらったんだ」 京太郎「ほー」 塞「ほーって……あんた見た目といい反応といい、本当にシロに似てきてない?」 京太郎「姉ちゃん、言って良い事と悪い事があると思うんだ」 塞「……うん、なんかごめん」 京太郎「ははは……食い終わったら掃除でもしようか」 塞「うん、休日なんだから隅々までやろうか」 塞「……よし、掃除終わりっ」 京太郎「姉ちゃーん、こっちも風呂掃除終わった」 塞「ありがと。じゃあ、お茶でも淹れよっか」 京太郎「午前中で家事もほとんど終わったし、午後はどうする?」 塞「んー……ちょうどセールがあるんだよねぇ……」 京太郎「うげ……荷物持ちですか……」 塞「そう言わないの、あんたの服も選んであげるから。――っと、その前に」 ポフン 塞「充電♪充電♪」 京太郎「最近よくやるよな、胡桃先輩のそれ」 塞「やってみると意外と良いのよこれ。胡桃がハマるのも納得だわ」 京太郎「俺は吸いとられてるんですけどねー……ところで、姉ちゃん」 塞「んー?何?」 京太郎「姉ちゃんの尻柔らかいけど、柔軟剤使った?」 塞「使ってないよ!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「咏義姉さん、おかえりんこ」 咏「ただいまん……あ///」 咏「ま、まったく///お義姉ちゃんに何を言わせる気なんだか///」 京太郎「ゴメンゴメン」 ガチャ えり「二人とも玄関で何をしているのですか?」 京太郎「あ、えり義姉さん。おかえりんこ」 えり「はいはい。ただいまんこただいまんこ」 京太郎「お、おう」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 一「じゃあ、行ってくるねー京くん」 ヒラヒラ 京太郎「待て」 ガシッ 一「うわっ!なに今から外に行くんだけど。あっもしかして京くん、ボクに甘えたい?」 京太郎「違うわ!姉ちゃん外に出るなら服を着ろ服を!」 一「服?それならちゃんと着てるじゃないか」 京太郎「着てるけど、全然着てないからね。見え見えだから」 一「そうかなーボクにはこれが普通なんだけど」 京太郎「よく痴女扱いされないな姉ちゃん。もう隣に歩けねーよ」 一(……うん?それじゃちゃんとした物を着れば京くんが隣に歩いてくれるのか) 一「よし」 ガシャ 京太郎「うわっ!姉ちゃんなんで俺に手錠をかけるんだよ」 一「そこまでいうなら、京くんはボクの服を選ぶことお姉ちゃん命令だからネ!」 京太郎「ヤバいから俺の社会的地位がヤバいから」 一「ほら行くよ!京くん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「第一○六回松実家おもちドラフトを開始いたします」 京太郎「ではまず俺から」 ──京太郎第一指名『岩戸霞』── 玄「やはりそう来ましたか……」 京太郎「……それで義姉さんの第一指名は?」 ──玄第一指名『岩戸霞』── 京太郎「確実に取りに来たか」 玄「当然です。岩戸さんの長打力は無視できないのです」 宥「(……何が楽しいんだろう)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 咲「京ちゃん、一緒に服買いに行こー」 京太郎「……なあ姉さん、たまには他の誰かと服買いに行ったらどうだ?」 咲「えっ?もしかして、私と買い物行くの嫌になっちゃったの……」 京太郎「いや、俺と姉さんが服買いに行くと、姉さんの服まで男物っぽくなるから……」 咲「そんなの、私と京ちゃんで着回しすること考えると当たり前じゃない?」 京太郎「今じゃ背丈違うからあんまり着回ししてないだろ」 京太郎「やっぱり女の子がパーカーやジーンズばっかり着てるのはどうかと思う訳よ。身内としては」 咲「えー、動きやすいし、あったかいし、私は気にしてないよ?」 京太郎「少しは気にしろよ!それに和達と一緒の方がもっとおしゃれなの買えるんじゃないか?」 咲「うーん前に一回、3人で服買いに行ったんだけどね……」 咲「原村さんは高そうなフリフリのモコモコ、優希ちゃんは変わった柄のプリントTシャツ買ってて……」 京太郎(うわー……) 咲「なんか私には遠い世界のことだなーって感じだったの」 京太郎「で、でもやっぱり男と一緒じゃ買いにくいものあるだろっ?水着とかほら…下…着…とかさ」 咲「(…下着?)水着なら去年も一緒に買いに行ったじゃない。それに一番最初に姉の水着姿見られるんだから役得でしょ?」 京太郎「で、でも……」 咲「それに私一人で行ったら迷子になるし、荷物持ちも欲しいし、あと京ちゃんの服選びも楽しいし!」 京太郎「……」 咲「ねっ、だから一緒に買い物行こっ!」 京太郎「……んだよ」 咲「えっ?何?」 京太郎「姉さんと一緒だと俺がパンツ買いにくいんだよ!!!」 咲「!!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「竜華ー。膝枕してーな」 京太郎「姉さん。ちょっといい?」 竜華「ん、なんや京太郎。ごめんな、怜。膝枕はまた後でな」 怜「……これで何度目や、後回しにされるの」 怜「京太郎。竜華の膝枕をかけて勝負や」 京太郎「なんですか。いきなり」 怜「京太郎が入部してから、竜華が膝枕してくれる回数が減ったんや」 怜「私が勝ったら、回数を元に戻す。京太郎が勝ったら、竜華の膝枕を1回させてやるわ。」 京太郎「俺にそんな権限ないですし、それにもし勝てても、家でやってくれるんで…」 怜「ほう、それは聞き捨てならんな。詳しく聞かせてもらわんと」 京太郎「す、すいません。用事思い出したんでもう帰ります。お先に失礼します」 怜「ちょっと、お姉さんとお話しようか。なに、お話だけやで」ガシッ 京太郎「え、何この力。誰かー、助けてー」ズルズル 竜華「京太郎と怜は仲ええなー。」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー」 智美「おかえりー。きょーたろー」 京太郎「ただいま、姉ちゃん。あれ、何それ?」 智美「これか? 免許取ろうと思ってな。パンフレットもらってきたんだ」 京太郎「へぇー。頑張ってね」 智美「おう。免許取ったら一番に乗せてやるからな。楽しみにしとけよー。」 京太郎「ああ、楽しみにしてるよ。その時は佳織姉さんも誘おうか。」 智美「残念だけど、佳織はその次かな」 京太郎「え、なんで? 乗れないわけじゃないし、多い方が楽しいと思うけど」 智美「やっぱり幼なじみとはいえ、初めての運転で他人を乗せるわけにいかないだろー」 京太郎「姉ちゃんなら、そんなこと気にせず誘うと思ったけど」 智美「失礼な。私だって、それくらいの気は使うぞ」ワハハー 智美(…本当は、京太郎と二人きりがいいからだけどな) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ある日突然、あなたに12人もの姉ができたらどうしますか? それも……とびっきりかわいくて とびっきり素直で、とびっきり愛らしくて、とびっきりの淋しがりや。 しかも、そのうえ……彼女達はみんなみんな、とびっきり! 弟のコトが大好きなんです…… 洋榎「京太郎、起きろやー!!」ドムッッ 小蒔「zzz・・・京太郎くん・・・」 美穂子「京太郎くん、朝ご飯できてるから、しっかり食べてね」 京太郎「アネキ・・・鳩尾、鳩尾はやめて・・・」 京太郎「ねーや・・・また俺の布団に入ってきて・・・」 京太郎「お姉様、いつも美味しいご飯ありがとう」 でも、残念なことに弟と姉は現在離れ離れに暮らしていて…… 実際に会うことができるのは、 2ヵ月に1回と決められた“弟の日”だけ。 大好きな弟と自由に会えない姉は…… さみしくて、いつも弟のことばかり想ってしまいます。 「神様……どうか、早く弟に会えますように私の大事な大事な弟……」 「会えないでいると……淋しい気持ちでいっぱいになっちゃうよ……」 衣「京太郎は衣に逢えなくてさみしかったろう? 存分に甘えるがいいぞ、衣はお姉ちゃんだからな!」 豊音「京太郎、ちょー逢いたかったよー」 宥「京ちゃんだぁ、背中おっきくってあったかーい」 京太郎「おねえたまは、さみしかったんですね、いっぱい甘えてくださいね」 京太郎「姉ちゃま、ちょっ、近すぎるって!!」 京太郎「ねえさままで・・・、でも二人ともポカポカしてあったかいよ」 だから、ようやく2ヵ月に1度の「弟の日」がめぐってきて…… 2人が会えたときには、 姉は世界中の幸せを独り占めしたみたいに、 とってもとっても……幸せ もちろん姉弟なんだけど、気分はまるで楽しいデート! セーラ「バスガデルデー」 ワハハ「京太郎でかけるぞー」 すばら「今日は、なんてすばらな一日でしょう!」 京太郎「姐さん、今行くよー」 京太郎「お姉ちゃん、安全運転で頼んます」 京太郎「おねぇ、よかったね」 そして姉は、弟のそばにぴったりくっついて…… 心配そうに弟の顔をのぞき込み、 こう……言うのです。 「弟は……私のコト、好き?」 姉達はちっちゃい頃からずっとずっと ただ純粋に弟のコトが大好きでした。 やさしくってステキで世界にただ1人、 自分だけの大切な弟……。 照「・・・京太郎」ゴゴゴゴ 智葉「・・・・京太郎」ゴゴゴゴ やえ「・・・お見せし(ry」ゴゴゴゴ 京太郎「・・・姉君さま、姉上さま、姉チャマ、プレッシャーで胃に穴が開きそうです」 だから、いつもいつも弟と一緒にいたくて、 いつもいつも弟にかまってほしくて……。 ここに登場するのはそんな素直な女の子達……。 外見も性格もちがう12人の姉達ですが、 想いだけはみんな同じ……そう 「……京太郎、大好き!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ エイス「キョウタロ!キョウタロー!」 京太郎「んあ、どうした姉ちゃん」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を作っている京太郎の絵】 京太郎「お?おぅ……」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を食べているエイスリンの絵】 エイス「………」キラキラ 京太郎「えぇと………」 京太郎「作れって…ことだよな?」 エイス「!!」コクコク 京太郎「しょうがないなぁ、何作ればいいんだ?」 エイス「ク…クッキー?」 京太郎「なんで疑問系なんだよ…まぁ作るけどさ」 ..................1時間後 京太郎「姉ちゃーん、できたぞー?」 エイス「………」モグモグ 京太郎「ってもう食ってるし…腹減ってたのか?」 エイス「………」コクコク エイス「キョウタロ」パンパン 京太郎「ん?座れって?はいはい」ストッ エイス「えへへー」ナデナデ 京太郎「なんだよ、急に頭なんか撫でて」 エイス「アリガト……ね?」ナデナデ 京太郎「………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「……はぁ」 ゆみ「どうした、京太郎」 京太郎「どうしたもこうしたもないよ、また同学年の女子からラブレター渡されたんだぜ?」 ゆみ「それの何が問題だというんだ?」 京太郎「『ゆみ先輩に渡してください』って来るんだよ」 ゆみ「なんだ、それは……」 京太郎「こっちのセリフだよ全く。なんだって女の子のラブレターを女の子に渡さなきゃなんないのさ」 ゆみ「……女の子?」 ピクッ 京太郎「ん?あ、ごめんごめん。姉さんは女の子って柄じゃないか」 ゆみ「いや……まあ、そうだが」 京太郎「そこで納得するのも姉さんらしいけど。俺だってまっとうにモテてみたいよ」 ゆみ「……まるで私がまっとうにモテてるみたいな言い草じゃないかそれでは」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「ね…姉ちゃーん?入るぞー」ガチャ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「姉ちゃん、飯持ってきたんだけど…」 智紀「…………」カタカタカタカタ...ッターン!! 京太郎「!?」ビクッ 智紀「そこ……置いといて………」 京太郎「う…うん。あ、あと風呂沸いてるから」 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎(もうゲームに戻ってらっしゃる…) ----10分後・リビング 京太郎(姉ちゃん最近また引きこもってるけど大丈夫なのか?) 京太郎(龍門渕で仲良く麻雀してると思ってたんだけどな…) 智紀「大丈夫、問題はない」 京太郎「うわッ!!?姉ちゃん!いきなり背後から思考を読むな!!」 智紀「透華からちょっとだけお休みを貰ってただけだから。あとね…」 智紀「ご飯、おいしかったよ?」チュッ 京太郎「ねっ姉ちゃん…」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 「じゃあね。」 京太郎「おう、また明日な。」 桃子「……お兄ちゃん、今の誰っすか……?」 京太郎「うお!? いきなり現れんなよ!?」 桃子「私を見れるのはお兄ちゃんだけ……だからお兄ちゃんはは私のことだけ見ていればいいっす……」 京太郎「はぁ~」 桃子「どうしたっすか?お兄ちゃん」 京太郎「桃子か。いや、何か最近女子に避けられてるみたいでさ」 京太郎「何か噂では、俺と仲良くなると不幸が起こるらしいんだが…」 桃子「噂は噂っすよ。現に私は何にも起きてないっす。」 桃子「それに麻雀部の先輩たちだって、何も起きてないじゃないっすか」 京太郎「そうなんだけどな~。委員長も俺を避け始めてるみたいでな」 桃子「あ~、あの女っすか。あいつはなかなか諦めなかったっすね」ボソッ 京太郎「ん、何か言ったか?桃子」 桃子「なんでもないっすよ。そんなことよりどこか遊びに行こうっす。」 京太郎「…そうだな。いつまでも暗い気分でいてもしょうがないしパーッと遊ぶか」 桃子(麻雀部の人たちは学年も違うし、部活だけだから監視もしやすいっすけど) 桃子(ほかの人は、ずっとは監視できないし、向こうから離れてもらうのが一番っすね) 京太郎「ほら、桃子遊びに行くんだろ。早く行こうぜ」 桃子「はいっす。お兄ちゃん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 恭子「……ただいま」 京太郎「姉ちゃんお帰り。なんか随分疲れてるみたいだな……」 恭子「まあね。漫ちゃんの特訓に付き合ってたら主将と代行が乱入してきてその相手もしとったんよ」 京太郎「お、おおぅ。そりゃ疲れるわ」 恭子「それで悪いんやけど、鞄部屋に置いといてくれん?」 京太郎「はいよ。それくらいなら任せてくれよ」 恭子「おおきに。じゃあお風呂で汗流してくるわ」 京太郎「へーい。ごゆっくりどーぞ」 恭子「あと相談なんやけどな。いつもの『アレ』も頼まれてくれる?」 京太郎「『アレ』って『アレ』のこと?」 恭子「そーそー。楽しみにしとくから念入りにお願いな」 …。 ……。 …………。 ……………………。 恭子「くぅぅぅ~~っっ!そこそこっ!もうちょい強めで」 京太郎「へいへい。―ふっ、ふっ」グッグッ 恭子「効くぅ~♪相変わらずマッサージ上手いな」ホッコリ 京太郎「そりゃねぇ。伊達にやらされてないさ」 恭子「そういや私が高校入ってからはほぼ毎日頼んでるんやっけ」 恭子「時間が過ぎるんて早いなぁ……」シミジミ 京太郎「なに、年寄り、臭いこっ、言って、んの!」グッグッグッグッグッ 恭子「まあ実際京太郎よりも年食ってるけどな」 京太郎「たかだか二年だろ……」 恭子「それでも年上なんは事実やろ?」 京太郎「花の女子高生が何言ってんだか」 恭子「口動かすよりも手ぇ動かして。あ、もうちょい下ね」 京太郎「はいよ。こんなもんですかお客さん?」 恭子「あっ♪それ最高やん」 京太郎「そりゃ良かった。でさ姉ちゃん。話変えるけど髪退けてくんないかな?」 京太郎「さっきから巻き込みそうで怖いんだよ」 恭子「そうなん?じゃあショートにした方がええのんかな……」 京太郎「いやいや。結ぶだけで良いから。ポニテとかサイドとかさ」 恭子「……京太郎。いくら私がお姉ちゃんでもいきなり性癖暴露されたら困るんやで」 京太郎「ばっ!物の例えだよ!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「買い出しから戻りました~」ドサドサ 誠子「うわ、凄い量だな。これ全部一人で買ってきたのか」 照「京ちゃんご苦労様」 菫「ご苦労。ついでに買ってきたなまものは全部冷蔵庫に入れておいてくれ」 京太郎「菫ねぇは俺をこき使いすぎ!部員俺だけだけど一応俺は男子麻雀部の部長なんだぞ」 菫「そう言うな。ほら、ご褒美だ」ナデナデ 京太郎「あのさ菫ねぇ。俺も15歳なんだから頭撫でられるのははずいんだけど」 菫「なら止めるか?」ナデナデ 京太郎「……このままでいい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー......ん?」ガチャッ 奥の部屋 姫子「...んあぁ!ぶちょーダメです...京太郎が...ん、もうすぐ...帰ってき...ひうっ!」ビクビク 哩「そうか、弟さんもこげんだらしなくよがっとる姉の姿見せられよったら、どげん反応しよるんやろな?」クチュクチュ 姫子「やめっ......んっ、やめて.....!」ビクビク 哩「口ではそう言いよってもココは症状たい!」 京太郎「......」 京太郎「なんもかんも政治が悪い」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 佳織「京くん、京くん」 京太郎「はいはい姉ちゃん」 佳織「今日は…何の日かわかるかなぁ?」 京太郎(今日は…姉ちゃんの誕生日だ。もちろん覚えてる) 京太郎(でもここはちょっと…) 京太郎「ん~?なにかあったっけ?特に予定はないはずだけど」 佳織「!!」アワアワ 佳織「京くん…ほんとに覚えてないの…?」ウルウル 京太郎「なんだよ姉ちゃん、なんか約束してたっけ?」 佳織「~~ッ!!」ションボリ 京太郎(ションボリしてる姉ちゃん可愛い) 京太郎(小刻みに震えてるところがなんとも…) 佳織「京くん……」ウルウル 京太郎(あーっもう!上目遣いは反則だって!) 京太郎「………嘘だよ、嘘。姉ちゃん今日誕生日だろ?」 佳織「!!」パァァァ 佳織「でも京くん……お姉ちゃんに嘘ついたんだね」 京太郎「ご…ごめん。つい可愛いくてさ」 佳織「お姉ちゃんをからかうんじゃありません!」ポカポカ 京太郎「いたた…ごめんって。はいこれプレゼント」 佳織「もう!京くんの意地悪!」 佳織「でも…ありがとう、京くん。大好きだよ」ナデナデ 京太郎「…………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 透華「あ、京太r――」 京太郎「ハギヨシさん、ここのレシピってどうやるんですか?」 ハギヨシ「ああ、ここはですね。少しスパイスを強めにして――」 透華「……」 透華「あ、京t」 京太郎「ハギヨシさん組手の稽古お願いできますか!」 ハギヨシ「かしこまりました。それでは武道場でお待ちしております」 京太郎「はい!」 透華「…………」 透華「なんなんですのあれは!ハギヨシとばかりべったりして!」 イライラ 衣(素直に寂しいと謂えばよかろうに……) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 貴子「ただいま。」 京太郎「おかえり、姉さん。ご飯出来てるよ」 貴子「いつも、悪いな。お前だって疲れてるだろうに」 京太郎「姉さんの方が大変じゃないか。これくらいは当然だよ」 貴子「…本当に池田はなんであんな状況でチーピンを…」 京太郎「ははは、姉さんは本当に池田さんのこと大切にしてるんだね」 貴子「べ、別に今の3年が引退したらあいつが中心になるからな。それだけだ」 京太郎「まぁ、そういうことにしておくよ」 貴子「そんなことよりお前はどうなんだ。彼女とかできたのか」 京太郎「姉さんの方が大切だし、姉さんと比べると皆同じように見えるんだよ」 京太郎「姉さんみたいな人が彼女ならいいんだけど」 貴子「な…」カァァ/// 京太郎「そうしたの、姉さん? 顔赤いけど」 貴子「な、なんでもない。ほらさっさと食べるぞ」 貴子「池田ァァッ! てめェ何度言ったらわかるんだ」 華菜「ごめんなさいだしコーチ。」 未春「華菜ちゃん大丈夫かな」 美穂子「大丈夫よ、華菜は強い子だし。」 美穂子「それより、コーチ何かいいことでもあったのかしら?随分嬉しそうだけど」 未春「そうですか?いつもと変わらないように見えますけど」 美穂子(ふふ、多分京太郎くん関連ね。あれは) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 胡桃「んーっ!んーっ!」ピョンピョン 京太郎「この段ボールか?」ヒョイ 胡桃「もうっ。なんで取るかなぁ?!」 京太郎「え?駄目だった?」 胡桃「あと“ちょっと”で取れたのに台なしだよまったく……」 京太郎「姉さんの“ちょっと”は俺の知ってる“ちょっと”とズレてるのは分かった」 京太郎「つーか感謝こそされても、なんで怒られてんだよ!」 胡桃「それは……はぁ。仕方ない。“姉の”私が折れてあげるよ」 京太郎「仕方なくねぇよ。自然の成り行きで常識だって」 胡桃「んーっ。んーっっ!!」ピョンピョン 京太郎「なにしてんの……?」 胡桃「空気読んでしゃがむっ!」ピシッ 京太郎「あ、はい」 胡桃「ふっふっふっ。優しいお姉さんからのご褒美だよ」ナデナデ 京太郎「…わざわざしゃがませてしなくても……」ボソッ 胡桃「何か言った?」ギロッ 京太郎「イエ、何モ言ッテマセンヨオ姉サマ」 胡桃「ならよろしい」ムッフー 京太郎(そもそも姉弟で身長差が顕著に表れ過ぎだろ母さん……) 京太郎(これじゃ、ませてる妹って言われても仕方n――) 胡桃「―フンッ!!」ゲシッ 京太郎「いてぇ!!?なんで踏むんだよ姉さん!」 胡桃「京が失礼なこと考えたからでしょ?」シレッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいま」 巴「お帰りなさい~」ヌギヌギ 京太郎「って義姉さん!!何で服脱いでんだよ!」 巴「さっき霞さんのお祓いをして汗をかいたので拭いてるんですよ」 京太郎「だ、だからって自分の部屋とか風呂場でしろよ!!居間ですんな!!」 巴「あら?もしかして京くんお義姉ちゃんの裸見て照れてるの?」 京太郎「な///べ、別にそうじゃなくてだな……その……つつしみとかそういうのだよ///」 巴「はいはい。そういうことにしておいてあげます」クスクス ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 女子「いきなり呼び出したりしてごめんなさい」 京太郎「それで用事って?」 女子「あ、あのこれ!」サッ 京太郎「これって……もしかしてラブレター?」 女子「はい!」 女子「お姉さんに渡してください!」 京太郎「(うん。分かってたよ。こんなオチだって)」 京太郎「純ねぇ。またラブレター預かってきた」 純「お、サンキュー。もてる女はツラいねぇ~」 京太郎「はぁ……毎回毎回純ねぇの代わりに呼び出される俺の身にもなってくれよ」 純「お、なんだ?大好きなお姉ちゃんが取られちゃうか心配なのかな?」ダキッ 京太郎「ちょっ!抱き付くなよ暑苦しい!」 京太郎「(ささやかながらも柔らかいおもちが当たってる……!!)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「あれは鹿児島の神代さん!こっちは千里山の清水谷さん!去年テレビで目をつけてた極上おもちが、今!私の目の前に!」 京太郎「クロ姉落ち着いて、声でかいから、めちゃ白い目で見られてるから」 玄「しかも岩手代表の小瀬川さんとか、姫松の愛宕さんの妹さんとか」 玄「初出場の人のなかにも特Aレベルのおもちさんがいっぱいいるし!凄いよ京くん、全国大会はまさにおもちの宝庫だよ!」 京太郎「わかった、わかったからちょっとこっち来て!」グイグイ 玄「ま、まって京くん!せめて写真だけでも!」 京太郎「まったくクロ姉は…。いつも言ってるだろ、素晴らしいおもちを見て感動する気持ちはわかる、それこそ俺は誰よりもわかる」 京太郎「でもだからってその感動を表に出しちゃだめなんだよ、俺達の趣味は秘してこそ」 京太郎「人目があるとこで全開おもちトークとかしたら変態さん扱いは免れんのです」 玄「申し訳のうござる、興奮を抑えきれずつい…」 京太郎「確実に顔覚えられただろうな、クロ姉みたいな美人さんがいきなりおっぱいおっぱい騒ぎ出すなんてインパクトありすぎるし」 玄「うう、あれだけのおもちさん達と仲良くなれるせっかくのチャンスなのに、次あった時警戒されちゃうかなぁ」 京太郎「まあそこは俺が一緒にいる時ならフォローするよ。その時はクロ姉もちゃんと自重するように」 京太郎「言っとくけど初対面の人に挨拶からワンツーのテンポで品質調査(乳揉み)!」 京太郎「とかやられたら今度はさすがにフォローしきれないからな」 玄「その節は大変ご迷惑を…」 京太郎「大体我慢が足りないんだよクロ姉は。俺なんかいつもめちゃ我慢してるってのに」 京太郎「男の俺と違って女の子のクロ姉は多少のことなら許されるんだからほどほどで満足しなきゃ」 京太郎「さっきのだってクロ姉がするぶんにはなにあの変人て思われるだけですむけど俺がやったら普通に通報されてるだろうし」 玄「失礼な話だよね、私達のおもちに対する気持ちにいやらしいものなんか全然ない」 玄「いわば芸術を見る気持ちでおもちに向き合ってるっていうのに」 玄「おもち丸出しのミロのヴィーナスの造形について品評するのは芸術鑑賞」 玄「なら私達のしてることも同じ扱いになっていいはずなのです!」フンス 京太郎「クロ姉は知らないかもしれないけど世の中には常識ってもんがあってだな…」 京太郎「あと内緒だけど俺の場合仮にも男なんでいやらしい気持ちが全くないとは言いづらいっす」 玄「でも京くんは女の子の嫌がることはしない紳士さんだし大丈夫大丈夫へーきへーき。それになんたって京くんは私一筋だもんね!」 京太郎「うっ…」 玄「おもちはおもちで別腹、京くんが女の子で一番好きなのは私だっておねーちゃんちゃんとわかってるから!」フフン 京太郎「べ、別にいつまでもそうとは限らないんだからな!」 京太郎「俺だってもう高一だし、そろそろクロ姉以外の好きな人ができてもおかしくない、はず」 玄「そんな無理して他の女の子好きになろうとしないでいいよー」 玄「私は今までもこれからもずーっと京くん一筋だし、ほーらくっついちゃうぞー!」 京太郎「ば、ばか、人に見られたらどうすんだって」 玄「とか言いつつ振り払おうとはしない京くんなのでしたー」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 衣「♪」テクテク 衣「?」 京太郎「Zzz……」 衣「……!」タタタッ 衣「!」タタッ 衣「♪」バサァ 京太郎「Zzz……」 衣「♪」トントン 衣(まったく仕方ない弟だな、衣がタオルケットを掛けなかったら風邪を引いてしまうぞ。) 衣「……Zzz。」 衣「Zzz……」 透華(あら……姉弟で仲良くお昼寝ですわね。) 透華(なんとも微笑ましい限りですわ。) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さ~ん、飯できたぜ」 霞「あっ…あら京君」 京太郎「またネット掲示板やってるのかよ……」 霞「もうっなによ……いいじゃないちょっとくらい」 京太郎「別に普通にするのは構わないけど、俺と姉さんのSSを書くのは止めろって言っただろ」 霞「そうは言ってもね?これが好評なんだからしょうがないじゃない?私も書いてて楽しいもの」 京太郎「俺のどこがいいんだかねぇ……」 霞「ふんふむ……ちょっと来なさい京君」 京太郎「なんだよ?一体」 霞「京君は私の知ってる中の男性で一番魅力的なんだからね」 ギュッ 京太郎「ありがと、姉さん」 ボソッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん、羊羹出来たけど食べる?」 尭深「うん。それじゃあ私お茶入れてくるね」 京太郎「ありがと。じゃあ用意して待ってるよ」 尭深「…おいしい。」 京太郎「良かった。作った甲斐があったぜ」 尭深「…でも、京君はいつもお菓子作ってくれるのに私は お茶入れるだけで申し訳ない。」 京太郎「何言ってんだよ、姉さん。俺は姉さんが入れてくれる お茶が好きだし、姉さんの喜ぶ顔が見たいからこうやって作ってるんだぜ」 尭深「ありがとう。私も京君が作ってくれるお菓子好き。」 京太郎「好きなのは、俺のお菓子だけ?」 尭深「そんなわけない。京君のことは全部好き」 京太郎「俺も姉さんのこと全部好きだよ」 尭深「……うん。ありがと京君」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 久「京太郎~?いないの~?」ガチャ 久「愛しのお姉様よ~?」ポフン 久「お茶くらい出しなさいよ~」ペラペラ 京太郎「…………おいヒサ姉」 久「あ、そこにいたの?全然気付かなかったわ」ポリポリ 京太郎「いきなり人の部屋に入っといてその態度は何だよ」 久「いやぁよく言うじゃない。『弟のものは姉のもの』って♪」 京太郎「そうだなよく聞くな」 久「でしょ?」 京太郎「―ヒサ姉の口から」 久「うそやだー。どこ情報?どこ情報よそれー」ペラペラ 京太郎「しまいにゃ放り出すぞ」 久「なになに?DV?」 京太郎「姉弟でDVもあるかって。喧嘩にしか見られねーよ」 久「それもそうよねー。あ、この前の巻ってどこ?」 京太郎「それなら確か……っとあった。ほらよ」 久「ありがと。立ったついでにジュース取ってきて」 京太郎「どこがついでだっつーの」 久「いいじゃない別にぃ。減るもんでもなし」 京太郎「減らなきゃいいって話じゃねぇよ!むしろ手間が増えてんの!」 久「大丈夫よ。私は増減してないもの!」キリッ 京太郎「………」 久「な、なによ……」 京太郎「べっつにぃ~?」 京太郎「昨日のリビングでダイエット特集に集中してたのは誰だったのかと思い出してただけですしぃ~?」 久「ダイエットは女子にとっちゃ話のネタになるんだから知識だけでも仕入れないとねぇ」 京太郎「へぇ……ふぅ~ん」 久「あ、全っ然信じてないでしょ!?」 京太郎「だってなぁ。ヒサ姉だしなぁ」 久「減らず口を叩くのはこの口?ならこうしてやるっ!」 京太郎「ばっ!やめろよ!ポテチ摘んだ手を近付けるな!」 久「大丈夫。漫画読む時に手は拭いてるから」 京太郎「そう言う問題じゃねぇ!良いから手洗ってこい!」 久「気が向いたら善処する方向に検討するわ」 京太郎「明らかに拒否ってるじゃん!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2105.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1340792711/ 和「…?」 咲「京ちゃん今何か言った?」 京太郎「ハッ!…いや、何も言ってないぞ!」 咲「…変な京ちゃん。原村さん、それでね…」 京太郎(危ねー、思わず口に出てた…) 京太郎(最近咲と和の仲がいいせいで登下校に和がついてくる…。正直あのおっぱいは目に毒だ) 咲「…ちゃん!、京ちゃん!聞いてる?」 京太郎「お、おう!どうかしたのか!?」 咲「もう。さっきからどうかしたの?調子悪い?」 京太郎「お前に心配されるほどのことじゃねーよ」 咲「でも…」 和「フフッ…、宮永さんと須賀くんはほんとうに仲がいいんですね」 咲「は、原村さん!そんなんじゃないよ!」 咲「京ちゃんとは中学校から腐れ縁なだけだし、それに京ちゃんは私みたいなチンチクリンには…」アセアセ 和「フフッ、宮永さん。少し落ち着いてください」 咲「あぅ…」 京太郎(あぁ…、おっぱい揉みたいな) 京太郎(あの破壊的なまでののどっぱいを心ゆくまで…)ゴクリッ 咲「…」ジー 授業中 京太郎(おっぱい…) 教師「須賀ー、ボーッとするなよー」 昼休み 京太郎(おっぱい…) 咲「京ちゃん、ご飯こぼしてるよ」 放課後 京太郎(おっぱい…) 優希「ローンッ!12000だじぇ!」 久「あらあら。また須賀くんのトビ終了ね」 まこ「いつにもまして集中できとらんのぉ」 和「須賀くん、どうかしたんでしょうか?」 咲(京ちゃん…) 京太郎(おっぱい…) 帰宅 和「それでは私はこちらなので。さようなら宮永さん、須賀くん」 咲「うん、また明日ね!原村さん!」 京太郎「じゃあな和」(おっ…ぱい…) 和「はい、また明日」スタスタ 咲「いこっか京太郎ちゃん」 京太郎「おう」 京太郎「…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎「…」スタスタ 咲「…」 京太郎「どうかしたのか?」 咲「…それはこっちのセリフだよ」 京太郎「え?」 咲「京ちゃん、今日ずっとボーッとしてるよ。どうしちゃったの?」 京太郎「お前にだけはボーッとしてるとか言われたくないんだけど…」 咲「もう、ごまかさないで!今日の京ちゃんおかしいよ!」 京太郎「咲…」 咲「京ちゃん…」グスッ 京太郎「ごめん、咲。俺が間違ってたよ…」 咲「…それじゃあ、話してくれる?」 京太郎「全部話すよ、俺が今日考えてた全部。聞いてくれるか?」 咲「うん!」 京太郎「…おっぱい」 咲「ん?」 京太郎「おっぱい…おっぱい…おっぱいおっぱいおっぱい」 咲「え、ちょ、ちょっと京ちゃん?」 京太郎「和の、和ののどっぱい!のどっぱいを!俺は!俺はッ!」 咲「」 京太郎「揉みしだきたいんだぁぁあああああああああああッ!」カッ! 咲「」 京太郎「あのメロンを!あのマシュマロを!俺の両手で!形が変わるまで!」 咲「きょ」 京太郎「ハァハァ和ののどぱい…。ハァハァのどぱいのどぱい…」 咲「京ちゃんの…」ゴゴゴ 咲「京ちゃんの、バカァアアアアアアアアアア!!」バチーン! 京太郎「のどぱっ!」 咲「ハァハァ…」 京太郎「ハァハァ…」 咲「京ちゃん、少しは落ち着いた?」 京太郎「…あぁ、目が覚めた」 咲「どうして?どうして急にあんなことに…」 京太郎「今朝からだ」 咲「え?」 京太郎「どうも朝からなんかおかしくてな。いや、おかしいのはここ数日か…」 咲「ここ数日?」 京太郎「そうなんだよ。ここ数日間ふと気がついたら和のおっぱいのことばっかり考えてるんだ…」 咲「原村さんの…」 京太郎「細かく言えば部長のおっぱいとかにも反応はするんだがやっぱり一番は和だな」 咲「ど、どうしてそんなことになったの?」 京太郎「わからん。まるでお腹が減るみたいに自然におっぱいを揉みしだきたくなってくるんだ…」 京太郎「今もそうだ…。頭の片隅に和のおっぱいを揉みしだきたいと思う俺がいる」 咲「京ちゃん…」 京太郎「俺はもう麻雀部にいかない方がいいのかもな…」 咲「ど、どうして?」 京太郎「これ以上自分を抑えられる自信がないんだ。たぶん次に和にあったら俺は…」 京太郎「ごめんな。でもそういうことだから部長にはしばらく部活は休むって…」 咲「それならッ!」 咲「それなら私の胸を揉んでよ!」 京太郎「へ?」 咲「だ、だ、だから!今の京ちゃんはお、おっぱいを揉みたくてしかたないんでしょ!?」/// 京太郎「お、おう」 咲「だ、だったら原村さんを襲っちゃう前に私の胸を揉んでストレスを発散したらいいんじゃないかな!?」/// 京太郎「いや、でも揉むって言ってもな…」ジーッ 咲「」ペターン 咲「京ちゃんのバカ!」ドゴォ! 京太郎「ひでぶっ!?」 京太郎「ハァハァ…。そ、それに咲だって俺なんかに触られるの嫌だろ?」 咲「…ジャナイヨ///」 京太郎「へ?」(おっぱ…?) 咲「べ、別にこれぐらい原村さんのためだから!それに京ちゃんに麻雀部をやめて欲しくないから…」 京太郎「咲…」(おっぱい…) 咲「いいよ…、京ちゃん。来て…?」 京太郎「咲、咲ぃぃいいいいいい!」(おっぱいおっぱいおっぱい!) 咲「京ちゃん///ダメだよ、優しくして///」 京太郎(こ、これは!たしかに質量では圧倒的に和にとどかない! だがしかし、たしかにある!たしかに今!俺の手の下に咲のおっぱいが存在している!)サワサワ 咲「ふ、ふわぁ!?///」ピリピリ 咲(な、なにこれ!?なんだかピリピリするよ!) 京太郎(しかもこれは…。和の胸にはない慎ましさだと!? 暴力的なまでの破壊力のせいで和のおっぱいには存在しなかった慎ましさがこのおっぱいにはある!)フニョフニョ 咲「…ふっ、ん…///」ビリッビリッ 咲(声でちゃうよぅ…。ピリピリが強くなってきたような気がする…) 京太郎「おっぱ…」 咲「だ、ダメ…///」ビリビリ 京太郎「おっぱぁぁあああああああああああああいッ!」 咲「ふわぁぁ///」ビリビリビリビリ! 咲「も、ダメぇ…///」フラッ 京太郎「咲!」 咲「あ、ありがとう京ちゃん…///」 京太郎「礼を言うのは俺の方だよ!さっきまでのが嘘みたいだ!」 咲「ほんとう?!じゃあ…!」 京太郎「ああ、これならもう大丈夫そうだぜ!ありがとな、咲!」ダキッ 咲「///」 咲「さっ、さっきのことは秘密だから!絶対誰にも言わないでよね!」 咲「じゃ、じゃあね京ちゃん私こっちだから!」ダッ! 京太郎「お、おう!じゃあな咲!ってもう行っちゃったか…」 翌日 京太郎「~♪」スタスタ 和「おはようございます」 京太郎「うわっ!…って和かおはよう」 和「ビックリしすぎです。それより今日は宮永さんは一緒じゃないんですか?」 京太郎「あー…、うん、ちょっとな」 和「?そうですか。須賀くんは今日は大丈夫そうですね」 京太郎「和にもばれてたのか…。心配かけてすまん、でももう大丈夫だから」 和「同じ麻雀部の1年生なんですから何かあったら相談して下さいね」ニコッ 京太郎(のどっちマジ天使) 和「あら?あれは…」 咲「…」コソコソ 和「宮永さん?みょうに周りを気にして、どうかしたんでしょうか?」 京太郎(なにやってんだあいつは…) 和「宮永さーん!」 咲「ビクッ!…な、なんだ原村さんかって…」 京太郎「よ、よう咲」 咲「うわわわわ!?きょ、きょ、京ちゃん!?///」 咲(どどどどうして京ちゃんがいるの!?通学時間いつもとズラしたのに!) 京太郎(なんでこいつがここにいるんだよ…、昨日のこと気つかって通学時間ズラしたのに!) 和「おはようございます、宮永さん。須賀くんもですけど今日はずいぶん早いんですね。 まあ、私も今日は早く目が覚めてしまったんですけど」フフッ 咲「お、おはよう原村さん!悪いけど私今日は急ぐから!また後でね」ドヒューン! 和「あ、宮永さん!」 京太郎「咲!」 和「行っちゃいましたね…」 和「はぁ…、昨日は須賀くんで今日は宮永さんですか」 京太郎「なんかごめんな…」 和「別にせめてません。とりあえず私たちも学校に行きましょう」 京太郎「ああ、そうだな」 昼休み 京太郎「咲ー、飯食いに行こうぜー」 咲「!?///」ドヒュ… 京太郎「逃がすか!」ガシッ 咲「わひゃあ!?///」 京太郎「ほら、行くぞ!俺は今日レディースランチが食べたい気分なんだ!」 咲「ちょっ!ちょっと、離してよ京ちゃん!」 京太郎「問答無用!」ズルズル 咲「…」ジーッ 京太郎「よしよし、今日のレディースランチもうまそうだな」 咲「…」ジーッ 京太郎「いいかげんだんまりはやめてくれよ…」 咲「バカ京ちゃん…」 京太郎「バカでもいいし昨日のことも謝るからさ、いいかげん機嫌直してくれよ」 咲「はぁ…、貸し一つだからね」 京太郎「おお、さすが姫!寛大なお心をお持ちだ!」 咲「調子いいんだから…。ワタシニハアンナコトシタクセニ…」 京太郎「でも咲のおかげでほんとに助かったぜ!今朝も普通に和と話せたしな!」 咲「うん、そのことなんだけどね京ちゃん。昨日からどこか変わったこととかない?」 京太郎「変わったこと?まあ、頭のモヤが晴れたような気分ではあるけどどうかしたのか?」 咲「うん…。昨日のその、京ちゃんにゴニョゴニョされたあとからちょっと違和感があって…///」 京太郎「違和感って?」 咲「うーん…。なにって言われるとなんだか説明できないんだけど…」 京太郎「なんだそりゃ。別に特に変わったことはないし、強いて言えばいつもより調子がいいくらいだぜ!」 咲「それならいいんだけど…」 京太郎「っと、そろそろ昼休みも終わるな…。教室に戻ろう」 咲「うん、そうだね」 放課後 京太郎「こんにちわーっす!」 久「あら?昨日と違って今日はずいぶんと元気がいいのね、須賀くん」 京太郎「いやーっ!昨日は情けないところ見せてすいません!昨日の負けは今日取り返しますから!」 優希「なんだか犬が調子に乗ってるじぇ! これは調教が必要だな!」 まこ「まあ、元気なんはええことじゃ。あと一席余ってる…じゃが入るか?」 京太郎「あれ、和はどうかしたんですか?」 久「掃除で遅れるらしいわ。須賀くんこそ咲はどうしたの?」 京太郎「あー、あいつは図書室に本返すから先に行ってくれと」 優希「犬ー!そんなことはいいからとっととと卓につけ!貴様の飼い主が誰かわからしてやるじぇ!」 京太郎「だれが犬だこのタコスめ…」 久「それじゃあ面子も揃ったしはじめましょうか」 中断します この先闘牌シーンが入る予定 萬子 一 赤五 索子 1 赤5 筒子 ① 赤⑤ みたいな感じで書くつもりです かなり適当なのでミスがあった場合は指摘と脳内補完をよろしくお願いします 東一局 親 優希 ドラ⑧ ジャラジャラジャラジャラ 優希(今日こそは京太郎を東一局で飛ばしてやるじぇ!) 一 一 三 八 3 赤5 6 8 8 ② ③ 東 東 白 久(優希の起家…、安く流してしまいたいところね) 三 五 六 九 1 4 5 ⑤ ⑧ ⑨ 南 西 白 まこ(東場の優希は要注意じゃけぇ当たらんように立ち回らんとのう…) 二 六 七 八 九 2 3 7 ③ ⑥ 東 北 中 京太郎(…) ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 咲「遅れましたー」 和「遅れてすいません」 久「あら、二人ともいらっしゃい。悪いけど先に始めてるわよ」トン 優希「のどちゃん、咲ちゃん!私が京太郎を東一で完封するところ見てるといいぞ!」 まこ「ええからはよ打ちんさい…」 京太郎「おっーす…」 8巡目 一 一 八 八 5 赤5 8 8 ⑧ ⑨ 東 東 白 ⑧ 優希(よし、張ったじぇ!ツモ、一発乗れば倍満!) 優希「先制リーチ!」 打⑨ 久(あちゃー、先制リーチかかっちゃったわね。二向聴だしここは降りかな) まこ(聴牌しとるが場に2枚見えとる6のカンチャン…。ここはとりあえず現物で回すかのう) 京太郎(…) 和(優希の待ちは出アガり狙いですか。部長と染谷先輩にはないし二人とも降り気配、これは須賀に当たりそうですね…) 咲(京ちゃんに当たりそうかな…) 優希「一発ならずたじぇ!」パチン 久「…」トン マコ「こりゃーいかんのう」トン 京太郎「…」 京太郎「…槓!」 ?①①? 優希(京太郎が自分で墓穴を掘った!これは私の勝ちだじょ!) 久(いつもの須賀くんらしくない打ち方ね…) まこ(勘弁して欲しいのう…) 和(親リーに暗槓。非効率的ですね) 咲(嘘…。この感覚、もしかして)ピリッ… 京太郎「…」スッ… 咲(京ちゃん) 京太郎「ツモッ!面前リンシャン三暗刻! 4000・2000!」 四 四 四 2 2 ④ ⑤ ⑥ ⑨ ⑨ ?①①? 2 優希久まこ和「「!?」」 咲(やっぱり…) 優希「わ、私の先制リーチが犬ごときに流されるなんてありえないじぇ!」ガタッ! 京太郎「これが俺の実力なんだよ、タコス!」 優希「~!きょ、京太郎のくせに今日は一段と生意気だじょ!」 久「はいはい、二人ともそこまでね。優希は悔しかったらしっかり麻雀で返しなさい。 須賀くんも一回アガれたからって調子のらないこと」 まこ「久の言うとおりじゃ。はよう卓につきんさい」 優希「む~…、ぶっ飛ばしてやるじぇ!」 京太郎「やれるもんならやってみやがれ!」 和「二人ともほんとに元気ですね…」 南四局 優希 22100 久 30200 まこ 20100 京太郎 27600 久(オーラスまできて須賀くんが2位。いつもと違うアガりに打ち回し少し奇妙ね…) まこ(京太郎自身が気づいとるかは知らんがここまで捨て牌、まるで咲を見とるようじゃのう…) 優希(オーラスまできて京太郎がいるのに私が4位。こんなのありえないじぇ!) 京太郎「ふっふっふっ…。最初の威勢はどうしたんだ?」 優希「う、うるさいじぇ!このオーラスで役満ぶちかましてやるから覚悟しとくんだな!」 和(ここまで須賀くんは槓が4回。平均から見ると多いですね…) 咲(…) ドラ 四 京太郎「さぁて、俺の親番だぜ!」 三 七 九 1 2 4 7 8 ② 赤⑤ 東 北 白 中 優希(ぶっ飛ばすじぇ!) 一 四 八 九 4 9 ① ⑤ ⑥ 東 南 南 發 久(逃げ切りね) 二 三 六 六 16 7 9 ② ③ ④ 發 發 まこ(無理はしとぉないが十分まくりも可能な点差じゃけぇのう) 一 四 赤五 3 5 ③ ④ ⑥ ⑧ 東 西 白 中 京太郎(…)トン 打 北 優希(こい!) ツモ 北 10巡目 一 八 九 9 ⑧ ⑨ 東 西 南 南 北 發 中 1 優希(よし!国士一向聴だじぇ!) 打 ⑧ 久(優希の手は国士ね。捨て牌でバレバレなんだけどそろそろ張りそうね) 二 三 六 六 七 5 6 7 ② ③ ④ 發 發 ⑤ 久(うーん…、發もでないし手も遅い。とりあえずいつも通りいきましょうか) 打 ② まこ(あかんのう…。降りじゃね) 京太郎(…感じる。いつもならわからないのに今は牌が 見える 。ならここは…) 打 ① 優希(む、これは…) ツモ ① 優希(よし、これで聴牌だじぇ!あとは京太郎にぶちかますだけ!) 打 ⑧ 京太郎「槓」パタッ 優希「!?」 京太郎「…」スッ 京太郎「ツモ、リンシャンカイホウ、700オール」 優希「」 久「ふぅ…」 まこ「…」 和「須賀くんが200点部長より+…。終了ですね」 ミスです ⑧は槓できませんね… 優希捨て牌を⑧→八の順で八を槓に補完しておいて下さい 五 六 七 1 2 3 7 7 ② ③ ?八 八 ? ④ 久「直前の①でツモアガりだと500オールで私にはとどかない…。明槓の符をのせて700オール、見事ね」 優希「わ、私が京太郎に負けた…」グスッ まこ「麻雀は運もあるけぇしかたなーよ…」 優希「…こんなオカルト!ありえないんだじぇ!」ガタッ、ドヒューン 和「あ、優希!待ちなさい!」 咲「優希ちゃん!」 久「あらあら、よっぽどショックだったのね…。和、追っかけてあげてくれるかしら?」 和「しょうがありませんね…。すぐに連れ戻します」ガチャ まこ「やれやれ、優希にも困ったもんじゃのー」 京太郎「優希…」 久「さて、和もいなくなったし丁度いいわね。須賀くん、今日の種明かしをお願いできるかしら?」 京太郎「種明かしって…、別に何もないですけど」 まこ「それにしては咲の打ち筋によーにとった気がするけーのう」 久「そうね。京太郎くんにはなくても咲にはなにか心当たりがあるんじゃないかしら」 咲「え、わ、私には別に心当たりなんて…」/// まこ「わっかりやすいのう」 京太郎「え、でもほんと今日は調子良かっただけですよ?」 久「フフッ、それでも咲にはなにか心当たりがありそうだけど?」 咲「ちょっ、ちょっと京ちゃんこっち来て!」 京太郎「?」 京太郎「どうしたんだよ咲?」 咲「あのね、京ちゃん。今日の麻雀どんな感じだった?」コソコソ 京太郎「どんなって、なんて言うかやたらとツモがよかったり、説明できないけど次になにが来そうとか…。そんな感じだけど?」 咲「…やっぱり」 久「どうかしら。なにかわかった?」 咲「部長…」 久「わかってることだけで良いから説明して欲しいわね」ニコッ 久「昨日須賀くんの調子が悪かったから下校の途中で少し話しをした」 まこ「そこで色々あってそんときに変な感覚がした、か…」 咲「はい…」 久「その変な感覚っていうのが気になるわね…。具体的にはどんなかんじだったの?」 咲「私の中の感覚が京ちゃんの方に引っ張られるっていうか、なんだか不思議な感覚でした」 久「ふーむ。それで、須賀くんは特になにも感じてないのね?」 京太郎「いやー…、なんていうかその、咲が言ってる瞬間の感覚があまりないんで良くわからないですね…」 まこ「ほんにお前はダメじゃのお…」 京太郎「うっ、すんません…」 久「まとめると。咲がいつも麻雀を打ってるときに感じる勘みたいなものが、 昨日咲と須賀くんにあったいろいろで須賀くんにも身についたかもってことね」 咲「はい」 京太郎「???」 まこ「うーむ、にわかには信じられんのお」 久「それはそうね、勘なんて和ならオカルトの一言で切り捨てる感覚だし その不確かなものが須賀くんにもうつった、なんて信じられるわけないし」 まこ「じゃけど、それにしては京太郎の豹変ぶりはあまりにも異常ってことじゃね?」 久「そうね。たった一半荘だけど、それでも昨日一昨日の須賀くんとはまったくの別人だったもの」 京太郎「いや、でもほんとに調子が良かっただけなんじゃ…」 久「もちろんその可能性もあるわ。でも私はまだ二つ重要なことをきいていないわ」 京太郎「?」 咲「…」 久「昨日の須賀くんの調子が悪かった原因とそのあと二人の間であった いろいろ の部分よ」 京太郎「…」ギクゥ 咲「…」/// 久「さぁて…、二人には洗いざらい吐いてもらおうかしら…?」ニコォ まこ「和のおっぱいに視線が釘付け…」 久「道端で叫びながら女子高生の胸を触る…」 京太郎「」 咲「///」 京太郎「ち、ちがうんです!昨日の俺はおかしくて…」 久「そのことはわかってるわ。でも、流石にそれは…」 咲「あ、そう言えば原村さん以外だとぶ」 京太郎「もうやめてぇぇええええええええ!!」 久「まあ、須賀くんの処分はひとまずおいておくとして…。これでハッキリしたわね」 久「咲は胸を触られたときに力が抜けていく感覚がしたのよね?」 咲「は、はい…///」 久「ふむ、でも咲の中の感覚はなくなったわじゃなくてそのまま…、さらに須賀くんの中にその感覚みたいなのがうつった」 京太郎「いや、でもそんなことやっぱりありえませんよ!それにそうだとしても証明できないじゃないですか」 まこ「ほーじゃのう。ここまでやっといてなんじゃがどうするんじゃ?」 久「簡単に試す方法が一つあるわ」 咲「方法?」 久「ええ、私の胸を揉みなさい、須賀くん♪」ニコッ まこ「ちょっ、ちょっとまちんさい!」 咲「そそそ、そうですよ部長!何言ってるんですか!?」 京太郎「」 久「あら、なにかおかしいかしら?」 咲「お、おかしいですよ!な、なんで…」 久「簡単な話よ。咲は1回触られてるから効果があるかどうか判断できない。それなら私のを触らせれば実験できるでしょ?」 京太郎「いや、部長、でも」 久「須賀くんは不満?私の胸を合法的に触るチャンスよ?」 京太郎「嬉しいです!すごく嬉しいです!」 (そんなのダメに決まってますよ!) 咲「京ちゃん…、本音と建前が入れ替わってるよ」ジトーッ 京太郎「ハッ!…いや、でもやっぱりダメですよ!」 久「フフッ、べつに遠慮しなくていいのよ?須賀くんはいつも 私たちのために頑張ってくれてるしほんのご褒美みたいなものだから」 京太郎「ご、ご褒美…」ゴクリッ まこ「だらしないのぉー…」 咲「きょ、京ちゃん…」 久「須賀くんもやる気十分みたいね。さすがに二人に見られてるところで触られるのは恥ずかしいからあっちでやりましょうか」 京太郎「あ、あっちって…」 まこ「まさか…」 咲「ベッド…」 久「あそこならカーテンで仕切れるし問題ないでしょ。須賀くんが襲いかかってきてもすぐに逃げられるし」 咲「お、襲うって…///」 京太郎「そ、そんなことしませんよ!」 久「ふふっ、どうかしら?」 久「それじゃあ、万が一のときは頼むわね」 まこ「はいはい、りょーかいりょーかい」 咲「京ちゃん…、わかってるよね?」ニコォ 京太郎「さ、咲さん…?なんかすごく怖いですよ…?」 咲「もしなにかあったらその時は…、ね?」 京太郎「ひぃ!?」ガタガタガタガタ 久「二人とも、あまり聞き耳を立てないでね?それじゃ、カーテン閉めてくれるかしら」 京太郎「は、はい!」シャー! 久「これで二人からは見えなくなったわね。さて、須賀くん?」 京太郎「な、なんでしょうか!」 久「はぁ…、緊張しすぎよ。できるだけ声を落としなさい」 京太郎「すいません…」 久「わかればよろしい。本題にはいるけど昨日みたいな感じはする?」 京太郎「いやー…、よくわからないです」 久(んー、わかってはいたけどやっぱり不安ね…。まあ、私が誘ったんだからリードはしてあげないと…) 京太郎「部長?」 久「うん、そうね。とりあえずやってみましょうか」 京太郎「や、やってみるって…!///」 久「もう、なに恥ずかしがってるの。怒らないからドーンときなさい」 京太郎「…そ、それでは、し、し、失礼します」 久「ん…」フニョン 京太郎(さ、触ったぁぁああああああああ!あの!清澄高校学生議会長!竹井久麻雀部部長の胸に!俺の!俺の手が!)サワサワ 久「なんだかくすぐったいわね」…リ 京太郎(これが…、これがのどっぱいの次に夢見た…)サワサワ 京太郎(のどっぱいには一段見劣りする!だが麻雀部で誰が 一番ベストサイズおっぱいかと聞かれれば間違いなく部長!)サワサワ 久(あら…?)ピリッ… 京太郎(和のように制服を押し上げることはないが手のひらには ジャストにフィットするベストサイズ!俺の想像通りだ!)フニョフニョ 久(これが咲の言ってた…)ピリ…ピリ… 咲「部長、大丈夫かな…」 まこ「さすがの京太郎もここで襲うなんてことはないじゃろう」 咲「いえ、襲うとかじゃないんです…」 まこ「?」 久(ふっ…これで何分くらいかしら…?なんだか身体の奥がフワフワして…んっ)ピリビリ 京太郎「ハァハァ」フニョンフニョン 久(変な感じ…、咲の言ってた通りね)ピリピリ 京太郎「ハァハァ…っぱい…ハァハァ」モミモミ 久(んっ…!また強くなった…?ダメ、力入らない)フラッ ドサッ 咲「今なにか音がしませんでしたか?」 まこ「んー?気のせいじゃろ」 ガチャ 和「遅れてすいません、優希捕まえてきました」 優希「心配かけてごめんだじょ…」 まこ「まずいタイミングで帰ってきたのう…」 和「部長と須賀くんはどうしたんですか?」 咲「え、えーと二人はあの!その…」チラッ 和「部長はベッドですか? 咲「え、え、え」ビクゥ まこ「そ、そーじゃ!疲れて寝とるようじゃからそっとしておいてやってくれんかのう!?」 和「そうですか。須賀くんは?」 まこ「きょ、京太郎ならさっきトイレにでていったとこじゃ!」 和「須賀くんはトイレですか」 優希「うー、京太郎のやつは肝心な時にいないんだじぇ」 咲「ど、どーするんです!これで京ちゃんが部長と一緒に出てきたら!」コソコソ まこ「ど、どーしようもないじゃろ!そうならんことを願うだけじゃ!」コソコソ 和「そう言えばさっきから衣擦れの音がしますね」 咲「きっ、きっと寝苦しいんだよ!」 和「そこはかとなく荒い息遣いも…」 まこ「わ、悪い夢でもみとるんかもしれんのう!」 和「?」 久(ま、ずいわね…んっ、ふぅ…。この声…和と、ふっ…、優希ね)ビリビリビリ 久(ここで、バレるのは…、すごくマズいわ…)ビリビリビリ 京太郎「おっぱい…、おっぱい…」モミモミモミモミ 久(つ、まり…ふっ…、ここで声を出すのは許されない…!)ビリッビリッ 久(でも、正直もうかなり、はぁ…、辛いわね…)ビリビリビリ 京太郎(素晴らしい…エクセレント…これなら一生揉んでても飽きない!柔らかいこの感触!最高だ!)モミモミ 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい)モミモミモミモミ 久(も、だめ…。我慢の、んっ…限界…よ) 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい!!)モミモミモミモミ! 久「ひゃっ!~~~~~~ッ!?」ビリビリビリビリッ‼ 和「今ベッドの方から部長の声が…」 咲「そ、そうだ!私すごく喉乾いてるんだったよ!原村さん、一緒に飲み物買いに行こう!」ギュッ 和「え、ちょっと宮永さん?そんなに手をひっぱらないでください///」ズルズル まこ「そ、それにしも京太郎は遅いのぉ!優希、一緒に飲み物でも買いに行かんか!?」 優希「私は京太郎を…」 まの「よしよしわかったわかった!そいじゃはよう行こう!」ギュッ 優希「ちょ、ちょっと待つじぇ!」ズルズル バタン、シーン シャー! 久「ハァハァ…、す、すごかったわ…」 京太郎「ぶ、部長…///」 久「と、とりあえず須賀くんはベッドを直しておいて!わ、私は少しトイレでいろいろと直してくるから…」 京太郎「は、はい!」 久「いい!間に和たちが戻ってきたら適当にごまかすこと!」スタスタ!ガチャ 京太郎「わかりました!」 京太郎「…」 京太郎「すごかったな…///」 ガチャ 優希「ただいまだじぇー」 京太郎「…」ボーッ 優希「あぁ!京太郎、貴様いつの間に戻ったじぇ!」 京太郎「…あ、タコス。それに染谷先輩も」 まこ「久のやつはどーしたんじゃ?」コソコソ 京太郎「髪とかが乱れたから直してくるって言ってトイレに行きました」コソコソ 優希「二人ともなんの話してるんだじぇ?」 まこ「こっちの話しじゃ。それよりもおんしは京太郎に言わんといけんことがあったじゃろ?」 京太郎「?」 優希「うぐ…」 京太郎「どうしたんだ、優希?」 優希「い、犬!…じゃなくてきょ、京太郎!」 京太郎「なんだよ」 優希「さっ、さっきは急に怒ったりして、その…」モジモジ 京太郎「?」 優希「だから、えーと…。ごめんなさいだじぇ…」 京太郎「さっきのって俺が勝ってお前が出て行ったことか?」 優希「そうだ!いつも京太郎なんかに負けないから悔しくて…」 京太郎「なんだ、そんなことかよ…」ハァー 優希「そ、そんなことって」 京太郎「別に気にしてねーよ。お前がわがままなことなんていつものことだろ?らしくないぞタコス」ナデナデ 優希「な、京太郎のくせに生意気だじぇ!」 京太郎「あーはいはい、急に元気になりやがって…」 まこ「おーおー、京太郎はたらしじゃのぉー」ニヤニヤ 京太郎「な!?そんなんじゃないですよ!」 まこ「そうかのぉー?」ニヤニヤ 咲「ただいまー」ガチャ 和「戻りました。須賀くんも戻ってきてたんですね」 京太郎「お、おう。染谷先輩たちより一歩はやくな」 和「優希、ちゃんと謝りましたか?」 優希「もっちろんだじぇ!」 和「そうですか。良かったですね、優希」ニコッ 和「部室に戻る途中で泣きそうな顔で須賀くんに嫌われたら」 優希「の、のの、のどちゃん!そこまでだじぇ!」ガバッ! 和「きゃ!ちょっと、優希!」 ワーキャー! 咲「京ちゃん終わったの?」コソコソ 京太郎「ああ、打ち方っていうのか?あれが移ったかはわからないけどな」コソコソ 咲「そうなんだ…。やっぱり揉んだんだね京ちゃん…」 ガチャ 久「みんな揃ってるみたいね」 まこ「久、遅かったのう」 和「ハァハァ…、そ、そう言えば部長はそこのベッドで寝てたんじゃ…?」 久「あなたたちが出て行った後くらいに起きてね。少し外を歩いてたのよ」 和「そうなんですか。体調のほうは?」 久「まあ、ぼちぼちってところね」 久「せっかくみんなが集まってるけど.もうあまり時間がないから今日は解散にするわ」 まこ「お、そう言えばもうけっこうな時間じゃのう」 和「仕方ありませんね。宮永さん、優希、途中まで一緒に帰りましょう」 咲「あ、うん!京ちゃんも一緒でいいよね?」 和「もちろんです」 久「咲、悪いけど少し須賀くんを借してくれるかしら?」 咲「さっきのことですか?」コソコソ 久「ええ、今日は時間がないから確かめられないけど少し話しをしておきたくて」コソコソ 咲「わかりました。京ちゃん、早く追っかけてきてね!」ガチャ 和「それでは」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「久、校門のところでまっとるけぇーのう」バタン 京太郎「俺の人権は無視ですか…」 久「フフッ…。須賀くん、さっきのことだけど…」 京太郎「えっと、さっきのことって言うのは…」 久「トボけなくてもいいじゃない…。私の胸、揉んだでしょ?」ズイッ 京太郎「ぶ、ぶぶ部長!近い!近いです!」 久「さっきはあんなに鼻息を荒げて私を求めてくれたのに…」 京太郎「な!?」 久「ねぇ、須賀くん、違うわね…京太郎くん?」 京太郎(し、下の名前で!?) 久「ふふっ、意外としっくりくるわね」ギュ 京太郎(あばばばば…) 久「京太郎くん…、私、さっきからなんだかおかしいの…」 京太郎「」 久「なんだか身体の奥が熱くて、それに…」 京太郎「」 久「京太郎くん…?」 京太郎「」 久「あなたはどうなの?」 京太郎「」 久「私は、もう我慢できないわ…」 京太郎「」フラッ… 久「もう、急に倒れるとは思わなかったわ」 京太郎「部長があんな演技するからでしょ!」 久「あれくらいすぐに演技って見抜いて欲しいところね」 京太郎「うぐっ…」 久「時間とっちゃったわ。用件だけ手短に言うわね」 京太郎「用件?」 久「あなたを残した用事よ…。須賀くん、明日まで誰の胸も揉まないでね」 京太郎「えーと、どういうことですか?」 久「私の推測でしかないのだけど…。あなたの力が本物なら他人の胸を揉むことで前の人のが上書きされる可能性もあるわ」 京太郎「上書き…」 久「ええ。とりあえず今日の結果は明日確かめるから、その間に誰かの胸を揉まれると困るのよ」 京太郎「いや、さすがにないですよ…」 久「わからないわよー。昨日は咲、今日は私ときてるんだから明日の部活までに優希の胸を揉むことがあるかもしれないわ」 京太郎「いや、優希のおっぱいとかなおさらあり得ませんよ」 久「フフッ、まあないならないでそれでいいわ」 久「さて、これ以上まこを待たせるのも悪いから帰りましょうか」 京太郎「そうですね。俺も早く行かないとですし」 校門 まこ「おお、来おったか」 優希「京太郎、遅いじょ!」 京太郎「あれ、優希?咲たちと帰ったんじゃなかったのか?」 優希「ふっ、飼い犬を待ってやるのもご主人様の勤めだじぇ…」 京太郎「はいはい」 久「まこ、ごめんなさい」 まこ「別にかまわんよ。それよりなにしとったんじゃ?」 久「そんなにたいしたことじゃないわ」 まこ「気になるのう…」ニヤニヤ 久「もう、ほんとにたいしたことじゃないわ」 久「須賀くん、それじゃあね」 京太郎「お疲れ様です、部長、染谷先輩」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「それじゃあの」 優希「よし!帰るぞ犬!」 京太郎「わかったから引っ張るなよ…」 帰り道 京太郎「咲と和追いかけなくていいのか?」 優希「二人ともたぶんもう相当遠くに行ってるじょ」 京太郎「んー、そうかぁ?」 優希「そうだじょ。それよりせっかくこの私と二人なのに他の女の話とはどういうことだ!」 京太郎「別にどうとも思わねえけど?」 優希「なんだとー!!」 京太郎「それよりなんで俺のこと待っててくれたんだ?」 優希「!…べ、別に。京太郎が一人だと寂しいと思っただけだじょ」 京太郎「へー、そうなんだ」 優希「…」 京太郎「…」 優希「…ってそれだけか、犬ゥ!」グワッ! 京太郎「どわぁ!?それだけってなんだよ!どうしろっていうんだよ!?」 優希「普通はもっと他になにかあるじょ!せめてありがとうくらい言えのが礼儀ってもんだじぇ!」 京太郎「そんなの知るかよ!つーかなにきれてんだ!?」 優希「グルルルルル…」 京太郎「な、なんだよ…」 優希「…女心のわからんやつだじぇ…」 京太郎「はぁ?」 優希「ここまでだじぇ」 京太郎「ん、そうだったな。じゃあな優希」 優希「ちょっと待つじぇ!」 京太郎「…なんだよ?」 優希「今日はほんとにごめんだじぇ…」 京太郎「なんだ、まだ気にしてんのかよ。さっきも言ったけど俺は全然気にしてないから安心しろ」 優希「ほんとか…?」 京太郎(あれ、なんか優希のやつ可愛くないか?) 京太郎(いつもは強気なのに今日はすごくしおらしくて…) 優希「京太郎…?」 京太郎(ヤバい、すっげー優希が可愛く見える…。いつもタコスばっか食ってるタコス女のはずなのに…) 優希「どうかしたのか…?」 京太郎(おっぱい…) 優希「京太郎、しっかりするじぇ!」 京太郎「ハッ!」 優希「大丈夫か…?」 京太郎「あ、あぁ、大丈夫だ。心配かけてすまん」 優希「どうしたんだじぇ?急に黙ったりして」 京太郎「いや、ほんとになんでもないから気にすんな!ほら、俺こっちだからそろそろ行くわ!じゃあな!」 優希「あ、京太郎!」 京太郎「…」ドヒューン! 優希「いっちゃったじぇ…」 京太郎「さっきはマジで危なかったぜ…」 京太郎(急に優希の野郎が可愛くて見えて俺は…、俺はあいつを…) 京太郎「ほんとギリギリだったな…」 京太郎(うぅ…、でもどうする。優希のせいでこの前のモヤモヤが…) ?「あっ、京ちゃん!」 京太郎(なんで咲がここにいるんだよ…) 咲「先に帰ってごめんね。でもどうしても京ちゃんと話しておきたくて…」 京太郎(咲…) 咲「えーと、その、さっき部室で部長と話してたことなんだけど…」 京太郎(咲のおっぱい…)ハァハァ 咲「二人だけでなんの話してたのかなーって…、京ちゃん?」 京太郎(これもう揉んじゃってもよくね?) 咲「京ちゃん…、もしかしてまたなの?」 京太郎「…すまん、咲」ギュッ 咲「きゃっ!?ちょっと、京ちゃん…いきなり抱きつかないでよ///」 京太郎「ダメだ。我慢できそうにない」サワサワ 咲「んっ…。京ちゃん、いったいどうしたの…?」 京太郎「優希を襲いそうになった…」フニョンフニョン 咲「ふわぁ、それで、逃げて来たの?」 京太郎「…」モミモミ 咲ふっ、優希ちゃんは襲わないのにんっ…、私のことは迷わずに襲うんだね…」 京太郎「咲…咲…」モミモミ 咲「フフッ、良いよ。京ちゃん…」ビリビリビリビリ 京太郎「ハァハァ、咲ィ!」 咲「京ちゃん!ん~~~ッ!!」ビリビリビリビリ‼ 咲「ハァハァ…。落ち着いた?」 京太郎「咲…。ほんとにごめん…」 咲「ほんとに京ちゃんはバカだよね。急に女の子を抱きしめて胸揉んだら捕まるよ、普通」 京太郎「はい、ほんとにすいません。反省してます」 咲「私だったからいいけど…」ボソッ 京太郎「?」 咲「とりあえず!京ちゃん、絶対に他の人を襲ったりしちゃダメだからね!」 京太郎「わかってはいるんだけどな…」 咲「2日で2回はさすがにヒドいよ」 京太郎「ごめんなさい…」ズーン 咲「やっぱりなんの前触れもなくその、モヤモヤしたりするの?」 京太郎「んー、前触れもなくっていうか今回は優希を見てたらなんだか無性におっぱいが揉みたくなって」 咲「京ちゃん、次からそんなことになった時はすぐにそこから離れること!わかった?」 京太郎「はい…」 咲「ど、どうしてもって言う時はわ、私が…///」 京太郎「私が?」 咲「///…、その、京太郎を止めてあげるから!」 京太郎「お、おう。よろしく頼むぜ」 咲「うん///」 咲「と、とにかくこの話はおしまい!京ちゃん、部長とあの後なにしてたの?」 京太郎「ずいぶんと強引に話変えるなぁ。部長と話したことって言われてもそんな多くないぞ?せいぜい明日の部活までに…」 咲「明日の部活までに?」 京太郎「あ」ピシッ 咲「どうかしたの?」 京太郎「俺、明日の部活までおっぱいもんだらダメなんだった」 咲「…」 京太郎「…」 咲「京ちゃん?」ニコッ 京太郎「はい、なんでしょうか姫」 咲「どうする気なの?」 京太郎「…どうしょっか?」 咲「はぁー…。ほんとにどうするの、京ちゃん」 京太郎「ま、まあ、明日になったらなにかおもいつくだろ!」 咲「典型的なダメなパターンだよ」 京太郎「とりあえず今日は帰るわ…」 咲「…そうだね。それじゃあまた明日ね、京ちゃん」 京太郎「あぁ、また明日学校でな」 ガサガサ! 優希「きょ、京太郎を追いかけてきたらす、すごいの見ちゃったじぇ…」 優希「京太郎が、さ、咲ちゃんを…///」 翌日 京太郎「どうしよう…」 京太郎「いや、やっぱまずいよな」 京太郎「なんとかして部長をごまかす方法」ウーム… 咲「おはよう、京ちゃん!」 京太郎「ああ、おはよう」 咲「けっきょくどうするか思いついてないの?」 京太郎「いやー、俺が部長に似せて打った程度じゃ絶対納得しないだろうし、かと言って黙っとくと後が恐いだろ…?」 咲「そうだねー」 京太郎「なんでそんなに軽いんだよ」 咲「大丈夫だよ、京ちゃん。きっとなんとかなるから」 京太郎「なんで、断言できるか教えて欲しいもんだな」 咲「んーとね、女の勘ってやつかな?」 京太郎「お前みたいなちんちくりんに女の勘ねぇ…」 咲「なっ…」 和「おはようございます」 京太郎「おっと。おはよう、和」 咲「むー…。おはよう、原村さん!」 京太郎「優希は一緒じゃないのか?」 和「ええ。呼びに行ったんですけど先に行ったみたいで…」 京太郎「あいつが早起きして、学校に行く…?」 和「私も少しおかしいと思ってます。昨日別れるまではいつも通りだったんですけど…」 和「そう言えば、優希は須賀くんを待っていたんでしたね…。須賀くん、優希と何かあったんですか?」ジトーッ 咲「…」ジーッ 京太郎「い、いや、とくに何もなかったけどなー」 和「…」 和「そうですか。学校には行ってるみたいなので話はあの子から直接聞きましょう」 咲「そうだね、それがいいよ!」 京太郎「うぐっ…」 昇降口 和「それではお昼休みに」 咲「うん!優希ちゃんをよろしくね」 和「わかりました」 咲「…ねえ、京ちゃん。ほんとに優希ちゃんには何もしてないんだよね?」 京太郎「さすがにあいつにまで手はださねぇよ…」 咲「うん、それならそれでいいんだけど」 京太郎「?」 咲「あ…、ご、ごめん京ちゃん!ちょっとトイレ行ってくる!///」 京太郎「咲のやつ…。ん、下駄箱になんか入ってる?」ガチャ 京太郎「手紙?」 京太郎(お、落ち着け俺!下駄箱に手紙=ラブレターなんて安直な発想だ! そうだ、とりあえず差出人を!差出人を確認するんだ!) 京太郎「表にも裏にも書いてない…。しかも文面」 『昼休みに体育館裏で待つ』 京太郎「簡潔すぎるわ!」 京太郎(いや、待てよ。簡潔だからこそラブレターという可能性が残るのでは?てか、今のところラブレターの可能性が最大?) キーンコーンカーンコーン 京太郎「とりあえず昼休みに体育館裏に行けば誰が出したかわかるか…」 ?「…」ジーッ 昼休み 咲「京ちゃん、お昼ご飯行こう」 京太郎「あー…、悪いんだけど先生に呼ばれてるから先に行っててくれるか?」 咲「またなんかやったの…?」 京太郎「アホか。ふつーに呼ばれただけだ」 咲「そっか。じゃあ先に食べてるからね!」 京太郎「おう、間に合うかわからんから俺のことはあんまり気にしないでくれ」 咲「はーい!」 京太郎「…行ったか」 京太郎「そろそろ俺も行こうか」 体育館裏 京太郎「…さて、俺を呼び出したやつは」 ?「遅い!」 京太郎「お、お前は!」 優希「京太郎、3分遅刻だじぇ」 京太郎「…お前かよ。ドキドキして損したぜ」 優希「むっ…」 京太郎「どうしたんだよ。和が昼飯に誘ったんじゃなかったのか?」 優希「京太郎、私はお前に話があるんだじぇ」 京太郎「?なんだよ」 優希「昨日…」 京太郎「昨日?ああ、先に走って帰ったことか?あれは悪かった…」 優希「違うじぇ!」 京太郎「!…じゃあなんなんだよ」 優希「あの後のことだ。私はお前の後について行ったんだじぇ」 京太郎「な!?」 京太郎「…見てたのか?」 優希「見てた」 京太郎「どっからだ」 優希「最初っから最後まで全部!」 京太郎(やべー…。ってことは優希のやつに俺が咲のおっぱいを触りまくってたとこ見られてたってことだよな…) 優希「京太郎…」 京太郎「は、はい!」 優希「京太郎は、咲ちゃんと付き合ってるのか?」 京太郎「え!?」 京太郎(てっきり問答無用でぶん殴られるんだと思った…。それよりこの質問どう答えたらいいんだ?) 優希「…」 京太郎(YESって答えるとあとあとまずい。かと言ってNOって答えると彼女でもない女の子のおっぱいを触りまくった変態…) 京太郎(あれ、俺今の時点でも変態じゃね?) 優希「京太郎!」 京太郎「うっ、その、あれはだな…」 優希「やっぱり、京太郎と咲ちゃんは…」グスッ 京太郎「な、なんで泣いてるんだよ!?」 優希「だって…、京太郎と咲ちゃんは付き合ってるんだろ…?」 京太郎(ああ!もう、どうにでもなれ!) 京太郎「違うんだ、優希。あれには理由があって…」 優希「理由って…?」グスッ 京太郎「話せば長くなるけど…」 説明中 優希「…それで、発作的におっぱいが揉みたくなったから私から逃げたってことか?」 京太郎「ああ、その途中で咲に会ってさ。一回やってるからなんか抵抗とかなくそのままってわけなんだけど…」 優希「信じられないじょ!」 京太郎「ですよねー…」 優希「…だが、京太郎が昨日部活で強かったのは事実。咲ちゃんの打ち方をコピーしてたなら、 私が犬如きに負けたのも納得できるじぇ」 京太郎「はいはい」 優希「…むー」 優希「よし、犬!」 京太郎「なんだよ?」 優希「きょ、今日は特別に私の胸をさ、触らしてやるじょ!///」 京太郎「へ!?」 優希「京太郎はほっておくとすぐに女の胸を触るど変態の駄犬! だから、ここは京太郎の飼い主として私が餌を与えるのがスジってもんだじぇ!」 京太郎「いや、でもな…」 優希「遠慮するな!貴様のその欲望、私が全て受け止めてやるじぇ!」 京太郎(いや、昨日咲の触ったし咲よりぺったんこなお前じゃ興奮しない… 京太郎(待てよ。俺がおっぱい触ると力が抜けるって咲が言ってたな…) 京太郎(昨日のしおらしいこいつは可愛かったしな…。試してみるか) 優希「さあ、犬!はやくくるじぇ!」 京太郎「そうかぁー、じゃあ遠慮なくいかせてもらおうかなー」ニヤニヤ 優希「いつでもいいぞ!」 京太郎「じゃあ、いくぞ」スッ 優希「んっ…」 京太郎(やっぱりほとんど感触がないなー。いや、でも先端の感触はあるか)サワサワ 優希「ふ、ふわぁ…、きょうたろぉ」 京太郎(わかってたけどブラつけてねーのな)スッ 優希「だ、だめぇ、ハァハァ…///」 京太郎(咲と部長より感度良いのかすっごい顔とろけてる…。これは、エロいな)スリスリ 優希「きょ、きょーたろぉ、す、とっぷだじぇ…///」 京太郎「何いってんだよ優希。ここからだろ?」サワサワ 優希「ひゃぁん!?い、今は、これ以上…!」 京太郎(なんかすごい冷静だな。これが慣れってやつか…。優希も辛そうだし昼休みも終わりだしそろそろ終わりかー)サワサワ 優希「ふっ、ふわぁああっ、あっ、あっ…///」ビクッビクッ 京太郎「ん、大丈夫か、優希?」 優希「きょーたろー…?」ボーッ 京太郎「立てるか?」 優希「ダメって言ったのに…」 京太郎「へ?」 優希「京太郎の、バカぁぁあああああああああッ!!」 京太郎「へぶっ!?」ズガンッ! 京太郎「な、なんで…?」ガクッ 教室 京太郎「…」 咲「あ、京ちゃん。どこいってたの?」 京太郎「いや、いろいろあってな…」 咲「ずいぶんやつれてるね」 京太郎「まあな、はぁー…」 咲「そうだ、昼休み優希ちゃんいなかったんだよ。原村さんも気がついたらいなくなってたって…」 京太郎「あー、あいつなら大丈夫だとおもうぞ」 咲「どうして?」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「っと、授業始まるな。また後でな」 放課後 咲「京ちゃん、部活行こ?」 京太郎「うー…、憂鬱だ」 咲「きっと大丈夫だよ」 京太郎(ヤバいな、このままじゃ優希のおっぱい揉んだのがバレる…) 京太郎「そう言えば咲の言ってた感覚っていうのはまだ俺の中にあんの?」 咲「んー、私もよくわかんないけどあると思うよ?」 京太郎「いいかげんだなー」 咲「うまく説明できないんだよね…」 京太郎「話して間についたな…」 咲「入らないの?」 京太郎(もうどうにでもなれ…) 京太郎「こんにちはーっす」ガチャ 咲「こんにちはー」 久「いらっしゃい二人とも」 まこ「遅かったのう」 咲「原村さん、優希ちゃんは?」 和「それが…、今日はタコスの新メニューを探すと言って帰ってしまって…」 咲「そっか…」 久「あの娘が部活をさぼるねぇ…」チラッ 京太郎「…」 久「まあいいわ、今日も部活始めまししょうか。まずは和、まこ、咲、須賀くんが入って」 和「はい」 京太郎(やべー、やべーよ…) 東一局 親 京太郎 ドラ4 京太郎(優希っぽい打ち方になるなら東場はやっぱかなり強いのか?) 一 一 赤五 六 七 4 6 7 ② ⑥ ⑨ 東 西 ⑦ 京太郎(これって良配牌なのか?ま、とりあえず)打 西 咲(うーん…、京ちゃんが私と同じだとやっぱり嶺上牌取られちゃうのかな…) 二 七 八 2 3 3 7 ④ ⑨ ⑨ 南 北 中 六 打 北 まこ(さてさて、久の打ち方ならわしもよーみとるからのう…。京太郎に注目じゃな) 三 八 1 6 9 ① ③ ④ 赤⑤ ⑦ ⑨ 東 白 九 打 1 和(予選まであと少し、一局一局を大切にしていきましょう) 五 六 八 九 6 9 ⑦ ⑧ 南 西 西 發 發 中 打 南 四巡目 京太郎(止まることなく手が進んで一気に平和、三色、ドラ2聴牌…) 一 一 赤五 六 七 4 5 6 7 9 ⑤ ⑥ ⑦ 3 京太郎「リーチ!」打 9 咲(速い…。しかも私じゃなくてなんとなく優希ちゃん?みたいな気がするよ…)打⑨ まこ(うーむ、ここは様子見じゃのぉ)打⑨ 和(一向聴ですがとりあえず様子見)打9 京太郎(もしこれが優希の力ならこのツモはたぶん…)スッ 京太郎「…ツモ。リーチ一発メンピンドラ2。6000オール」 一 一 赤五 六 七 3 4 5 6 7 ⑤ ⑥ ⑦ 8 咲まこ和久「「!?」」 京太郎(三色乗ってたら倍満…。これは間違いないな) 咲(やっぱりだよ…、今のアガり方) まこ(これは久というよりは) 久(優希ってかんじね…。須賀くんにも困ったもんだわ)ハァ 和(なかなかの偶然ですね) 東一局一本場8巡目 ドラ一 一 一 一 二 七 八 2 3 4 8 8 ② ③ ① 京太郎(聴牌、役なしだけどドラ3か…。ここはいくところだろ!) 京太郎「リーチ!」打 二 咲(優希ちゃんの胸揉んだのいつなんだろ…?昨日最後に会ったのは私だよね…。 それじゃあ学校?お昼休みに優希ちゃんと京ちゃんがいなかったのってそういうこと?)モンモン 打 六 京太郎「ロン!12300だ」 咲「…え?」 久(あらあら…) 和「宮永さん、ぼーっとしてましたけど大丈夫ですか?」 咲「え、あ、うん!大丈夫大丈夫、12300だよね。はい、京ちゃん」 咲(全然きがつかなかったよ…) 咲(そうだよね。とりあえずこの半荘を終わらせて、京ちゃんに直接聞けばいいんだよ。そのためには…)ゴッ 東一局二本場13巡目 ドラ東 一 一 二 三 四 七 七 八 八 東 東 東 北 六 京太郎(なんつーバカヅキだよ。ー盃口までつけば十分に三倍満まで見える手牌か。 捨て牌はもろ染め手だし出アガりは期待できない) 京太郎(他に聴牌ってそうなのは咲くらいか?和もかもしれんがドラは抑えてるしそう高くはないはず!) 京太郎「リーチ!」打 北 咲「槓」 京太郎「へ?」 咲「もういっこ槓」スッ 咲「ツモ。嶺上開花、タンヤオ、トイトイ、三暗刻、赤。責任払いで16600です」ゴッ! まこ「でたのう…」 咲(あいかわらずの偶然です) 京太郎「」 咲「ふふっ、すぐに終わらせて話を聞かせてもらうからね、京ちゃん」 京太郎「」 久(これはいい方向に進んでるのかしら?) 咲「槓、嶺上開花」 咲「槓、もいっこ槓」 咲「麻雀って、楽しいよね!」 京太郎「」 まこ「」 和「染谷先輩のトビで終了ですね。お疲れ様でした」 久「あらー…、咲が絶好調ね」 咲「そんなことないですよ。ね、京ちゃん?」ニコッ 久「そうねー、今日の須賀くんの東場での活躍はなかなか見所があったわ」ニコッ 京太郎「」 和「次の半荘はどうしますか?」 久「うーん、私は須賀くんにちょーと話があるんだけど…」 和「二人が抜けるとメンツがたりませんね」 久「まこ、代わってくれるかしら?」 まこ「別に構わんが?」 久「ありがと。さぁて、須賀くん?続けましょうか」 京太郎「」 和「時間もありませんから、早く次にいきましょう」 咲「京ちゃん、麻雀って楽しいよね?」 京太郎「」チーン 咲「あー、楽しかった」 久「そうね、久しぶりに全力で打ったわ」 和「ええ、なかなか濃い部活でした」 まこ「たしかに今日はのびのび打てたのお」ニヤニヤ 京太郎(搾り取られた…)プルプル 久「須賀くんお疲れ様!」 咲「京ちゃん頑張ったね!」 久「悪いんだけどちょーとこのあと時間もらえるかしら?」 咲「大丈夫だよ。なにもしないから」ニコッ 京太郎「はい…」 和「宮永さん」 咲「原村さん、悪いんだけど今日は先に帰ってもらってもいいかな?」 和「何か事情があるんですね。わかりました、それではまた明日」 咲「うん、また明日ね!」 まこ「わしは下で待っとるからのお」ガチャ 久「わかったわ。できるだけすぐに行くわ」 久「須賀くん、話しをしましょうか」 咲「なにがあったの、京ちゃん?」 京太郎「いや、ほんとすんませんでした…」 久咲「説明」 京太郎「はい…」 咲「昼休みにそんなことがあったんだ…」 久「須賀くん、あなたねぇ…」 京太郎(なんとか昨日の時点で咲のおっぱいを揉んでたのは誤魔化せた…) 京太郎「でも待ってくださいよ!優希のおっぱい揉んだのは一概に俺のせいとは言えませんよ!」 久「まあ、たしかに今回は優希にも注意される点もあるわね」 京太郎「そ、そうですよ!つーか今回は、っていうかこの前の部長の時も」 咲「京ちゃんは黙っててね?」 京太郎「」 咲「京ちゃんは優希ちゃんから逃げようと思えば逃げられたよね?」 咲「ねえ、どうなの京ちゃん?」 京太郎「いや、たしかに逃げられたけど…」 咲「ふーん…。じゃあやっぱり京ちゃんは優希ちゃんの胸が触りたかったんだね」 京太郎「逃げられたけどその場の雰囲気というかあのまま逃げてもあとが怖いし…」 咲「言い訳は聞きたくないよ、京ちゃん」 京太郎「す、すいません」 久「まあまあ、咲も落ち着いて。須賀くんも反省してるしそこまでにしといてあげなさい」 咲「…」ツーン 久「須賀くんも須賀くんだけど今回は優希も悪いわ。 それに、私の打ち方がコピーできてたのかはわからないけど優希のほうでデータも取れたわ」 京太郎「データ、ですか…」 久「ええ。須賀くんの力はまだよくわからない点が多いわ、 けど少なくとも胸を触れば触った相手の打ち方をコピーできるっていうのはわかった」 京太郎「力ってそんな大層な」 久「いいえ、これは力よ。咲の嶺上開花や優希の東場の火力のようなもの。 まあ、和に言えばオカルトの一言で切り捨てるでしょうけど」 咲「でも、京ちゃんのそんな力を調べてどうするんですか?」 久「ふふっ、いい質問ね。私はね、須賀くんの力に気がついた昨日のあの後にすごいこと思いついちゃったの」 京太郎「思いつき、ですか?」 久「須賀くん、あなたの力はものすごいポテンシャルを秘めているわ」 京太郎「…」 久「相手の胸を揉めばそれだけで相手がどんな打ち方がコピーできる、これがどういうことかわかる?」 京太郎「えーっと、強くなれるってことですか?」 久「それもあるけど、私が言いたいのはあなたの偵察能力よ」 咲「偵察?」 京太郎「部長、まさか…」 久「私が言いたいことわかった?」 京太郎「…俺が、他校の麻雀部員のおっぱいを揉む…?」 久「正解よ」ニコッ 咲「」 京太郎「ちょっ、ちょっと待ってください!」 久「あら、なにか問題があるかしら?」 京太郎「問題大有りですよ!?」 久「須賀くん、もうすぐ大会なのはわかってるわね?」 京太郎「わかってますよ!」 久「大会まで時間がないなかで相手チームの詳細な打ち方かを偵察するのは、普通ならかなり難しいわ」 久「けれど、あなたの力を使えば少なくとも相手のエースの詳しい打ち筋を知ることができるの」 京太郎「いや、理屈はわかりますけどそれって俺が見ず知らずの女の子のおっぱいを揉むってことですよね!?」 久「そうなるわね」 京太郎「無理ですよ!」 久「やらない前から決めつけるのは須賀くんのよくないところよ?」 京太郎「今それ関係ないですから」 久「ふぅ、いったいなにが不満なの?他校の女の子の胸を揉んでもいいって言ってあげてるのよ?」ヤレヤレ 京太郎「揉んだら捕まりますから!」 久「須賀くん」 京太郎「なんですか…」 久「私はね、今年が最後のIHなのよ…」 京太郎「…」 久「最初の一年は一人で、二年目にまこが来て、そして今年になって和、優希、須賀くん、 そしてあなたが咲を連れて来てくれた。ようやく…ようやくIHにでられるようになったの」 久「でも長野には名門の風越があるわ。それに、その風越を去年倒した龍門渕も…」 久「私はもっとみんなと麻雀を打ちたい。とっても今が楽しいのいつまでもこのメンバーで打ち続けたいくらいに」 京太郎「部長…」 久「そのためには相手の情報がいるわ。協力してくれるわね、須賀くん?」ニコッ 京太郎「それとこれとは話が別ですよ」 久「チッ…」 京太郎「はぁー、諦めてくださいよ部長…。そんなことしなくても咲や和や優希、染谷先輩、それに部長なら勝てますよ」 久「強情ね…」 京太郎「そりゃそうですよ、やったら捕まりますから!」 久「須賀くんならなんだかんだでなんとかなりそうだけど」 京太郎「買いかぶりすぎですから!」 久「しょうがないわねぇ…。私もこのカードは切りたくなかったんだけど…」 京太郎「はい?」 久「咲は…」 咲「」 久「大丈夫ね。まだしばらく戻ってきそうにないわ」 京太郎「なにを企んでるんですか…」ジトーッ 久「須賀くんには頑張ってもらわないと困るのよ。だから頑張ったらご褒美をあげようと思って」 京太郎「ご褒美…」ゴクリッ 京太郎「ってなると思ったんですか?あいにくですけどなにがあっても俺は行きませんからね!」 久「…のおっぱ…」 京太郎「!?ぶ、部長、今なんか言いましたか!?」 久「あら、思わずご褒美の内容が口から零れたみたい。でも須賀くんはなにがあってもいってくれないのよね、残念だわ…」 京太郎「部長、もう一回ご褒美の内容を」 久「行かないんでしょう?」 京太郎「少し気が変わりました。もしご褒美の内容が俺の聞き間違いでないなら…」 久「ふふっ、しょうがないわねぇ…。一回しか言わないからよく聞きなさい」 京太郎「…」ゴクリ 久「…おっぱい」 京太郎「…」 久「和のおっぱいを触らせてあげる、これがご褒美よ」 京太郎「!?」 久(堕ちたわね) 京太郎「そんな、そんなことが許されるんですか…!?」 久「もちろん、須賀くんが自分の仕事を完全にまっとうできたときだけよ?」 京太郎「もし風越と龍門渕のエースが偵察できれば和のおっぱいを!?」 久「ええ、私があらゆる手段でそれを可能にするわ」 京太郎「」 久「今決めろとは言わないわ。そうね、明日の放課後に返事を聞かせてちょうだい」 京太郎「は、はぁ…」 久「それじゃ私は帰るわね。良い返事を期待してるわ、京太郎くん♪」ガチャ 京太郎「…」チラッ 咲「」 京太郎「とりあえず咲を起こして帰るか…」ハァー 下校 京太郎(偵察にいけば和のおっぱいを揉みしだくチャンスがある…!) 京太郎(けど、偵察にいくってことはつまり俺が見ず知らずの 女の子のおっぱいを揉むってことで、そんなことしたらもちろん俺は…) 京太郎「どうすりゃいいんだ…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎(捕まるリスク…、果たして和のおっぱいにそれほどの価値があるのか?) 京太郎(俺はここ数日間で3人もおっぱいを揉んだ…、そろそろ潮時じゃないのか?) 京太郎(そうだよ。麻雀でも大量に稼いだらあとは手堅く守るもんだ。やっぱりここは…) 咲「…ねえ、京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「…やっぱり、なんでもない」 京太郎「変なやつだな」 咲「…」 京太郎「あのさ、逆に聞きたいんだけど咲なら、安全なまわり道と危険な近道ならどっち選ぶ?」 咲「…京ちゃんがどっちに行きたいかによる、かな?」 京太郎「俺がどっちに行きたいか?」 咲「うん。京ちゃんがどっちの道にほんとに行きたいのかが一番大事だとおもう」 京太郎「俺の行きたい方か…」 咲「私はね、今は自分かほんとに打ちたいから麻雀をやってるの。 子供の頃とも、京ちゃんに連れて来られた最初の頃とも違う」 咲「私は麻雀を打つのが楽しいからこうやって今も清澄高校麻雀部のいるんだよ!」 京太郎「…」 咲「だから、京ちゃんが好きな方を選べばいいよ。京ちゃんが偵察に行ってくれたら そのぶんグッと優勝に近づくし、行かなくても私が全部倒すから」ニコッ 京太郎「咲…」 京太郎(俺の、本当にやりたいこと) 京太郎(おっぱい…) 京太郎「咲のおかげで目が覚めたぜ」 咲「うん」 京太郎「悪いけど先帰るわ。いろいろ準備もしないとだめだからな」 京太郎「じゃあな、咲!」ダッ 咲「また明日ね、京ちゃん」 咲「行っちゃった…」 咲「うぅ、失敗したよぉ…」 咲「京ちゃんに行かないでって言うつもりでしゃべりかけたのに、京ちゃんの顔みてたら応援したくなって、それで、それで…」 咲「ハァー…、あんまり無茶しちゃダメだよ、京ちゃん…」 翌朝 コンコン 「いるわ、入ってきなさい」 京太郎「失礼します」ガチャ 久「おはよう、須賀くん」 京太郎「おはようございます、部長」 久「ずいぶん今朝は早いのね。私がいなかったらどうするつもりだったのかしら?」クスッ 須賀「部長ならいてくれると思ってましたよ」 久「ふふっ、それで、どうするかは決まったのね?」 京太郎「俺は、他校の偵察に行きます!」 久「そう。やることはわかってるの?」 京太郎「なんとかして相手のエース、レギュラーのおっぱいを揉む!」 久「そのとおりよ。須賀くん、いい顔になったわね」 京太郎「咲に励まされましたから…。俺は自分のやりたいことを全力でやります!」 久「わかったわ。もうずく学校が始まるから詳しい話は放課後にするわね」 京太郎「はい!」 放課後 久「今日は全員揃ってるわね。みんなに話があるわ」 和「なにについてですか?」 久「県予選に向けての話し合いよ」 まこ「県予選にむけてなにをするんじゃ?」 久「ええ、私たちは今度の休みを使って強化合宿をしようと思うの」 優希「合宿?」 久「旅館をとってあるからそこでみんなの弱点克服をするわ」 優希「おお、それはすごいじぇ!喜べ犬、美少女の私と旅館に行けるぞ!」 京太郎(タコスのやつ、一日たったら元どおりかよ…)ハァー 久「優希、須賀くんは別行動よ」 和「別行動、ですか?」 久「須賀くんには他校、特に風越と龍門渕の偵察にいってもらうの」 咲「…」 まこ「偵察のぉ。結果はみこめるんじゃな?」 久「もちろんよ。須賀くんにはもっといろんな人の打ち方をみてもらいたいから、丁度いいと思ってね」 久「みんな、絶対に県予選勝つわよ!」 京咲ま優和「「とうぜん(です)(じぇ)(じゃ)!」」