約 1,656,924 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6298.html
番外編 ダヴァンと食べ歩き ダヴァン「大阪は良い所デス!」 京太郎「そうですね。大阪の粉もんは美味しいですから」 ダヴァン「そうデス!たこ焼き、焼きそば、キャベツ焼き!歩いてるだけでお腹一杯にナリマス」ニコニコ 京太郎「あっ、ダヴァンさん、ちょっと待ってください」 ダヴァン「ハイ?」 スッ…ソースを拭いてやり 京太郎「とれました」 ダヴァン「あ、ありがとうごさいマス…」カァァ 京太郎「いえいえ。そろそろラーメンでもたべに行きますか?」 ダヴァン「Yes!ラーメンを食べに行きまショウ!」 ギュ…手を握り 京太郎「は、はい!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2142.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1362651685/ 和「だってあの咲さんですよ」 京太郎「どの咲さんだよ…」 和「皆が学食でワイワイキャッキャウフフしてる時に校内の片隅で一人で本読んでる咲さんですよ!」 京太郎「あー」 和「私やゆーきより昼寝を優先する咲さんですよ!?」 京太郎「おぉ、もう…」 和「どうやってあの咲さんと仲良くなったんですか!」 京太郎「いや、知らんし」 和「案外私が咲さんと結ばれるための手がかりはそのへんに隠されているのかもしれません」 京太郎「諦めろ和。今のあいつには、照さんしか見えてねえよ」 和「知り合いなんですか?」 京太郎「面識はあるけど知り合いってほどではないって感じで」 和「やはり咲さんの過去を知ることは大きなアドバンテージなのですね…!」 京太郎「多分そうでもないと思うぞ、あいつの過去的に考えて」 和「…まあ、あまりいい思い出はないようでしたしね…」 和「ともかく! 須賀君、咲さんとの馴れ初めを教えてください! 私の輝かしい未来のために!」 京太郎「馴れ初めってまた大げさな。えっとだな、家が近かったから昔から知り合いではあったんだ」 和「咲さんは、中学で同じクラスだったと言ってましたが」 京太郎「家は近かったけど校区が違ったもんでな。同じクラスだったのは確かに中学生の頃だよ」 和「ほう」 京太郎「んで、たまたま中一の時に同じクラスになってだな…」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「あ、京ちゃん。同じクラスになったんだね」 京太郎「んあ? あぁ、咲か」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「おかしいです!」 京太郎「何が!? 人の過去にケチつけられても困るんですけど!」 和「私なんて『は、原村さん(怯え)』って感じのスタートですよ!? なんでいきなり渾名呼びなんですか!」 京太郎「だから小さいころから面識はあったって言ったろ」 和「ぐぬぬ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「何か委員会に入らなきゃいけないんだって。どうしよう」 京太郎「俺は仲良くなった奴がいるからそいつと一緒に体育委員やるつもりだけど」 咲「もう仲のいい子が出来たの? 京ちゃん凄いね」 京太郎「人と仲良くなることだけなら自信があるぜ」 咲「私は…どうしよう…あわわわわ」 京太郎「落ち着け咲、お前の得意なこととか好きなこととかが出来る委員会やればいいだろ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「だからってこれは仲良すぎやしませんか!」 京太郎「知らんし」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「私…本読むのが好きなんだけど…」 京太郎「いいじゃねえか、隣の席の奴にでも本の話振ってみれば?」 咲「そ、そんなの無理だよう!」 京太郎「人見知りかいっ。ったく、しゃーねーなー…」 京太郎「はいはーいっ、俺図書委員やりまーすっ」 先生「ん、じゃあ図書委員は後二人な」 咲(京ちゃん…) 京太郎(これでいいだろ、ほらっ) 咲「う、うんっ。あ、あああのっ、私も図書委員やります…」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「イケメンですかっ!!」 京太郎「何その突っ込み。なんで俺は褒められながら突っ込まれてるの」 和「どうしてもちょっとエッチな雑用の須賀君と須賀君の回想の中の須賀君が結びつかないんですけど」 京太郎「酷い言われよう」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 友人「ったく、話が違うだろ須賀ー」 京太郎「悪い悪い、咲があんまり人見知りなもんだから」 咲「ごっ、ごめんなさいぃ…」 友人「あー、いいよ別に。どうせ何やっても面倒臭いんだから、何委員でも良かったし」 咲「でも、その…」 京太郎「まーまー、せっかく同じ委員になったんだし仲良くやろうぜっ」 友人「それな。よろしく宮永さん」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「めっちゃいい人じゃないですか友人さん!」 京太郎「ちなみに1話の彼とは別人だ」 和「1話の彼とは?」 京太郎「俺と咲を夫婦扱いしてからかってきた奴」 和「始末してきます」 京太郎「和さん落ち着いて」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「京ちゃん、本棚の上のほうに手が届かなくて…」 咲「京ちゃん、ちゃんと勉強してるのー?」 咲「京ちゃん、一緒に帰ろうっ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「依存か何かですかッ!!」 京太郎「落ち着いて和さん」 和「おかしいでしょう! さっきの流れなら人見知りを克服して他の友人がどんどん増えてく感じでしょう!」 京太郎「それは俺も思った」 和「咲さんを甘やかし過ぎたんじゃないですか?」 京太郎「それはあるかも…何かあったらすぐ頼ってきたし」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 京太郎「咲ー、メシ食おうぜメシ。クラスの奴誘ってあるから皆でさ」 京太郎「咲ー、文化祭俺とお前で小道具係やろうぜ。楽そうだし」 京太郎「咲ー、運動会どうするよ。お前運動苦手そうだけど、どれ出たい?」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「ほらやっぱり!」 京太郎「うん、我ながらこれは…」 和「保護者か何かですか!」 京太郎「逆に考えるんだ和、咲を攻略するにはそれくらいしなければならないんだと」 和「はっ!」 京太郎「いやまぁ適当だけどさ」 和「結局咲さんを攻略するにはどうすればいいのか…」 京太郎「いや、知らんし」 京太郎(むしろ和を攻略したいのに和から他の奴を攻略する話聞かされる俺の身にもなってほしいの) 和「こっ、これからも咲さんを攻略し隊の一員として私の情報を提供してもらいますからね!」 和(こっちの態度がこれなのも問題なのかもしれませんが…いい加減、察してくれてもいいと思います!) 京和『はぁ…』 京和(溜息つきたいのはこっちなんですけど!?) 咲「…相変わらず仲いいなぁ二人とも」 和「さあ! 今日も聞かせてもらいますよ須賀君! 中学時代の咲さんの話を!」 京太郎(目的が「咲と仲良くなれるコツを知る」から「咲の過去を知る」に変わっちゃってるけどいいのかな) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 京太郎「運動会だー」 咲「だー」 京太郎「とりあえずお前は足速くなくても運次第でどうにかなる借り物競争に登録しといたから」 咲「う、うん。頑張るね京ちゃん」 京太郎「おう、頑張れ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「もう嫌な予感しかしないんですけど!」 京太郎「お察しの通り、咲が俺を借り出したぞ」 和「もうやだ! ちなみにお題は?」 京太郎「輝いてるもの」 和「ああ、髪の毛的な意味ですか」 京太郎「そう思いたいな」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 友人「文化祭で劇とかだるいなぁ」 京太郎「もっと楽な出し物あるだろうになぁ」 友人「でも、咲ちゃんヒロインにすれば可愛いんじゃね?」 咲「むっ、無理だよぅ!」 京太郎「こいつが台詞覚えられると思うか?」 友人「あー」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「友人さんまで名前呼びになるくらい仲良くなってるじゃないですか!」 京太郎「俺頑張った。委員会一緒になった奴とは咲も俺抜きで話せるまでになったぞ」 和「普通でしょそれくらい!」 京太郎「普通じゃないんだよ咲の場合!!」 和「完全に保護者目線ですね」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 京太郎「大道具小道具は本番楽でいいね」 咲「京ちゃん、一緒に回ろうよ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「ベタなフラグゥゥゥ!!」 京太郎「落ち着いて和さん」 和「どうせこの後一緒にお化け屋敷入ったりするんでしょう!?」 京太郎「よくお分かりで」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「ひぅっ、怖い、怖いよ京ちゃん!?」 京太郎「中学の文化祭の出し物にしては本格的だな」 咲「ふええええっ!?」 京太郎(それでもこいつはビビり過ぎだと思うが) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「もうなんなんですか、須賀君なんて爆発すればいいんですよ」 京太郎「理不尽すぎる」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「あ、焼きそば。おいしそう」 京太郎「こういう時の露店の食い物ってやたらうまそうに見えるよな」 咲「あ、わたあめも…」 京太郎「両方食べたいけど本買うためのお小遣い足りなくなるとか思ってるだろ」 咲「はう!?」 京太郎「片方買ってやるよ、半分こしようぜ」 咲「あ、ありがとう京ちゃん!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「またイケメン行動! 須賀君のくせになんなんですかもう!」 京太郎「理不尽すぎる」 和「どうせ高いほうを須賀君が買ったんでしょう!」 京太郎「よくお分かりで」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「もうすぐ卒業だね、京ちゃん」 京太郎「長いようで短かったな」 咲「うん…ありがとうね、色々」 京太郎「お前の友達を増やそう計画は長いようで普通に長丁場だったな」 咲「うぅ…」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「3年間一緒のクラスでずっと仲良しとかなんですかそれ爆発しろ!!」 京太郎「落ち着いて和さん、口調崩れてる」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 咲「京ちゃん、高校どこ受けるの?」 京太郎「んー? まぁ清澄かなー。近いし」 咲「わ、私もそこにしようかなぁ」 京太郎「おいおい、ちゃんと考えなくていいのか?」 咲「図書室の蔵書が近場の他の高校よりは多いらしいし…」 京太郎「そういえばお前はそういう奴だったな」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 和「これもう絶対須賀君を追ってここに来た感じじゃないですか!!」 京太郎「いや、図書室の本っつってんだろ」 和「どう聞いてもそっちが口実だとしか思えないんですけど!!!」 京太郎「つーかさ、もうこれ聞く必要なくね?」 和「なっ、なんでですか! 私と咲さんが結ばれるための研究は…!」 京太郎「いやだってさ、聞いたところで再現できるもんでもないし」 和「うっ」 京太郎「そもそも時期も関係も性別すら違うから同じことしたところで同じ結果にはならんだろ」 和「ううっ」 京太郎(いい加減、想い人が他の奴を攻略するための話に付き合うの辛いのよね) 和「だ、だって…咲さんと須賀君がしたこと、私だってしてみたいんです…」 和(須賀君と) 京太郎(咲とか…) 京和『はぁ…』 京和(だから溜息つきたいのはこっちだってーの!!!) 咲「ほんと仲いいなぁ二人とも」 和「というわけで私と咲さんが結ばれるための研究の一環として出かけますよ!!」 京太郎「もうこの子末期なんじゃないかな」 和「咲さんが喜びそうなところというと、やはり本屋でしょうか」 京太郎「うーん。本読むだけなら図書館で済むし、よほど買いたい本がない限り本屋に咲が行くことはなかったような」 和「じゃあどうすればいいんですか!!」 京太郎「いやだから、何度も言ってるけど知らんし…」 和「須賀君が咲さんと仲良くなったときのことをそのまま教えてくれればいいんですよ!!」 和(あの仲の良さは絶対無自覚なデートとかまでやっちゃってるはずです! つまりそれを再現してもらえば…須賀君とデート…) 京太郎「いや、だから知らんってば…」 和「ええい、こうなったら咲さんの心を射止められそうなデートスポットを見つけるまで…つ、付き合ってもらいますからね須賀君!!」 京太郎(ま、和とデートごっこ出来ると思えば我慢できるかなー) 和(つ、付き合うってワードまで出したんだからそろそろ察してくださいよ!) 京和『…はぁ』 京和(だから溜息つきたいのはこっちなんだってばぁぁぁ!!!!) 和「と、というわけで須賀君! 今週末も出かけますよ!」 京太郎「えー…先週もその前も出かけたじゃねえか」 和「私と咲さんが結ばれるための研究が一向に進んでいないんだから仕方ありません!」 京太郎「あーもう分かりましたよ! でも優希がタコスタコスうるさいから途中でスーパー寄って食材買わせてもらうからな」 和「須賀君こそ、咲さんが気に入りそうなファッションを知るために服選びに付き合ってもらいますよ!」 京太郎「はいはい」 和(そこで作ったタコスを私に食べさせてくれたりしたら嬉しいのに…) 京太郎(そこで嘘でもいいから俺好みのファッションって言ってくれたら嬉しいんだけどなあ) 京和『はぁ…』 京和(だから溜息つきたいのはこっちだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!) 咲「ほんと京ちゃんと和ちゃんって仲いいよね」 京太郎「どこがだよ。俺はあんまりにもあんまりな級友の発言に心が折れそうだよ」 咲「暇さえあればいっつも二人で話し込んでるじゃない」 京太郎「咲はフラグを立てたい子が別の子にフラグ立てる手伝いさせられる俺の気持ちを考えるべき」 咲「ほんと京ちゃんって気が効くわりに察しが悪いよね」 京太郎「男にレズカップル成立の手伝いをさせようとする子の気持ちなんてそうそう察せるもんじゃないと思うの」 優希「のどちゃんがここまでヘタレだったとは知らなかったじぇ。正直見損なったじぇ」 和「し、仕方ないでしょう! 引っ込みがつかないんですよ!」 優希「まさかのどちゃんがノンケになるとは、この優希さまの目を以てしても見抜けなかったじょ」 和「茶化さないでください!」 優希「いやでも、毎日二人で話し込んでて週末には一緒に出かけるって客観的に見てこれカップルじゃないか?」 和「うぅ……実態が伴ってないのが問題なんです」 優希「だったら実態を伴わせればいいんだじぇ」 和「さっきも言ったけどもう引っ込みがつかないんですよぅ!」 和「と、というわけで、す、須賀君…ここ今週末、一緒に出かけ…ませんか?」 京太郎「今日は勢いがないな、和」 和「こ、今回は…その、咲さん研究ではなく…日頃のお礼、ということで…」 京太郎「なんですとっ!?」 和(本当にこれでいいんでしょうねゆーき…! 駄目ならあなたを恨みますよ…) 京太郎(え、和が咲目当て以外で俺に話しかけてきただと…SOA! これは俺が見ている都合のいい夢に違いない!) 和「ま、毎日咲さん研究に付き合ってもらっていますし…」 京太郎「でっ、デートとかんがえてよろしいんでひゅかっ!?」 京太郎(噛んだ、しにたい) 和「そ、そそそういうことですっ」 和(どもった、しにたい) 京太郎(そんなわけでものっそいオシャレ頑張って出かけてみたはいいものの) 和(か、会話が続かない…!?) 京太郎(おかしい、普段は気付いたら一時間くらい話し込んでたりするのに) 和(うぅ、普段から咲さんをダシにしていたツケが回ってきたということでしょうか…) 京太郎「あー…そうだ、飯でも食いに行くか」 和「そっ、そうですね…」 京太郎「あー、もうすぐ新人戦か…うぅ、こないだの個人戦みたいにトビ終了は嫌だな…」 和「そ、それなら私が特訓してあげます。いつも相談に乗ってもらっているお礼、ってことで」 京太郎「ははっ、そのお礼が今日のデートじゃないのかよ。でもありがとな」 和「はぅ、い、いきなり頭を撫でないで…」 京太郎「あ、ごめんつい。癖だ、癖」 和(…いつも咲さんを撫でてたってことでしょうかね) 京太郎「んじゃ、せっかくだし映画でも見に行くかー」 和「そ、そうですね…とはいっても、どんなのがやってるか分からないんですけど」 京太郎「俺も。適当に面白そうなの選んでくれよ、和」 和「は、はい。じゃあ……」 イッショニタノシモウヨ!! ゼンブゴッタオス!! 和(百合ものだったしにたい) 京太郎(やはりレズピンクか…) 京太郎「お、面白かったなぁ。終盤の逆転劇は燃えた」 和「あ、あの、勘違いしないでください須賀君。別にあれを狙って選んだわけではなくてですね」 京太郎「今更勘違いも何もないだろ。別に軽蔑したりしないって」 和「いや、あのっ、そうじゃなくて…」 京太郎「よーし、じゃあ今日のお礼に中学の時のアルバムでも見せてやろうか? 何か思い出すかも――」 和「違うんですっ!!」 京太郎「…和?」 和「…違うんです。もう本当は、咲さんの研究が目的じゃなくなってたんです」 京太郎「何、を…」 和「最初は、ただ咲さんに近づく口実のためだった」 和「けど、聞くたび会うたび話すたび、あなたのことを知って…あなたに惹かれていく自分がいた」 京太郎「何を、言って…」 和「…好きになってしまったんです、あなたのことが」 京太郎「――え?」 和「今更虫のいいことを言っているとは思います。けど、それでも…」 和「原村和は、須賀京太郎君のことを――わぷっ」 京太郎「…今更冗談とか言っても、遅いからな」 和「なっ、何をっ」 京太郎「一度しか言わないぞよーく聞け! 俺はずっとずっとずーっと、和のことが好きだった!!」 和「」 京太郎「だから、おお俺と付き合って下さいっ!!」 京太郎(どもった…しにたい…) 和「…わたしもでひゅっ」 和(噛んだ…しにたい…) 咲「で、付き合うことになったと」 京太郎「我ながら急展開だったと思う」 咲「見てたこっちとしては牛歩もいいところだよ!」 京太郎「マジか」 咲「大マジだよ」 京太郎「マジか…ま、いっか。あ、和に呼ばれてるからもう行くわ」 咲「いってらっしゃい」 京太郎「おう。今日はこの卒業アルバムを見せないと…」 咲「昔話という名の黒歴史暴露は続けてるの!? やめてよ!!」 優希「はっはっは、私の策は見事的中だったようだなのどちゃん!」 和「ドヤ顔が腹立たしいですが反論できないのが悔しいです」 優希「京太郎がのどちゃんにベタ惚れなのは見てて丸分かりだったしなぁ」 和「分かりませんよ普通は!」 優希「いや、分からないのどちゃんが異常なんだじぇ。前々から鈍感だとは思ってたけどここまでとは」 和「ぐぅ」 優希「自分のことが好きな奴を別の奴との恋愛相談に付き合わせるなんて、のどちゃんは中々の鬼畜だじぇ」 和「ぐぬぬ…ええい、事が済んでしまえばこっちのものです。京太郎君と待ち合わせがあるので失礼します」 優希「いてらー」 和「きょ、今日も咲さんの情報と引き換えに一緒に学食に行きますよ…きょ、京太郎君!」 京太郎「はいはい分かりました分かりました! ただし日替わりのレディースランチは頼んでもらうからな!」 和「分かってます! 急ぎますよ京太郎君、昼時は席が取れないんですから」 京太郎「おうよ! そういえば弁当忘れるなんて珍しいな和」 和「きょ、京太郎君と一緒に食べたかったんでひゅっ!」 和(噛んだ! しにたい!) 京太郎「そっ、そそそりゃうう嬉しいな!」 京太郎(どもった! しにたい!) 咲「…仲いいなぁホントに」 優希「全く、手のかかるカップルだじぇ」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3305.html
京太郎「なんだマホか、久しぶりだな」 マホ「久しぶりです、須賀先輩!」 京太郎「何しに清澄まで来たんだ? まだ部長が何か企んでるのか?」 マホ「なのです!」 京太郎「なのです?」 マホ「あうあう」 京太郎「あうう?」 マホ「あううあうあう」 京太郎「あううあ?」 マホ「あうあう!」 京太郎「なるほど、分からん」 マホ「つまりなn」 京太郎「無限ループ止めろ! つまりマホはクリスマス会の手伝いに来たんだな?」 マホ「えっ、違いま」 京太郎「いやあ助かったよ。部長から言いつけられたものの、一人じゃキツいと思ってたんだ」 マホ「そんな話聞いてま」 京太郎「ほら、折り紙。一緒に部屋の飾り作ろう、な?」 マホ「あうう……」 マホ「~♪」チョキチョキ 京太郎「……割に楽しそうだな、マホ」 マホ「はい! 工作は得意なんです!」 京太郎「器用なのか? チョンボはするのに」 マホ「うう……」 京太郎「いや、ごめんごめん」 マホ「大丈夫です、事実ですから……」 京太郎(うーん、思ったより作業が早く済みそうだな) 京太郎「よし、先輩がご褒美をあげよう」 マホ「ご褒美ですか?」 京太郎「ああ、おちn」 久「せいっ!」ドスッ 京太郎「ぬぐぅ!?」 マホ「わっ、須賀先輩!?」 久「危ないところだったわね、マホちゃん。まさか須賀君がFKウィルスに感染してたなんて……」 京太郎「なんすかそれ……」 久「ちなみにFKはFujitayasuKoの略よ。かかると性的対象年齢が著しく下がり……」 京太郎「FukuKaichoじゃないんですね」 マホ「須賀先輩、大丈夫ですか!?」 京太郎「ああ、大丈夫だ」 京太郎(部長も本気でやった訳じゃないし) マホ「竹井先輩、どうしてこんなことするんですか!」 マホ「須賀先輩は、部活のために一生懸命……」グスッ 久「えっ? ちょ、ちょっと須賀君……」 京太郎「えっ、あっ、はい」 京太郎「はっ! 部長のおかげで邪悪な心が祓われたぞ!」 京太郎「もうはっちゃんを見ても日焼け跡ペロペロと思わないし、胡桃を見ても俺の充電器をプラグインとは思わない!」 京太郎「ありがとう、部長! 愛してます、部長!」 マホ「わー、竹井先輩すごいんですね!」パァア 久「そ、そうかしら」 久「あら、もう終わらせたのね」 京太郎「はい。紙飾りの分は」 久「んー、企画は私達、料理準備は咲達がやるとして、後はツリーね」 京太郎「oh...そりゃなかなかヘビーですね」 久「ツリーと言ってもそこまでの大きさじゃないけれど。それでも結構な重労働になりそうね」 久「お願いできるかしら?」 京太郎「お任せあれ!」 マホ「何処か行くんですか?」 京太郎「ああ、ちょっと街までな」 マホ「マホもついて行きます!」 京太郎「そうか? じゃ、行こうか」 マホ「はい!」 マホ「うわー、街はイルミネーションで綺麗ですね!」 京太郎「ああ、そうだな」 京太郎(長野にそんな街があるかどうか知らんが) 京太郎「んー、ついでだし何処か店でも寄ってこうか」 マホ「本当ですか!?」 京太郎「ああ、何処がいい?」 マホ「ジャスコがいいです!」 京太郎「ジャスコ? ノンノンノン、今はイオンって言うんだぜ?」 京太郎「それにしてもジャスコか、ベリーナイスな選択肢だな」 京太郎「オシャレなブティックも、みんな満足なフードコートも」 京太郎「暇つぶしに最適な本屋も、映画館にボーリング場まである!」 京太郎「ジャスコ最高だなぁおい!」 マホ「はい!」 京太郎「どうだ、美味いか? そのクレープ」 マホ「はい、美味しいです!」 京太郎「ふぅむ、皮がふっくら……俺としてはもう少しパリパリな……」 マホ「人がいっぱいですね!」 京太郎「えっ、ああ、クリスマスだからな」 マホ「クリスマスって何だか楽しくなってきちゃいますね」 京太郎「そうだな」 京太郎(サンタを信じてる訳でも一緒に過ごす彼女がいる訳でもないが)」 京太郎「(クリスマスのBGMやイルミネーションは、何故か心をくすぐるんだよな) マホ「……」 京太郎「どうした、マホ? もう食べないのか?」 マホ「手をつないでる人が多いですね」 京太郎「あー、まあ、クリスマスだからな」 京太郎(確かにクリスマスは家族連れとカップルがやたら目立つ) マホ「皆さん仲良しなんですね!」 京太郎「えっ」 マホ「クリスマスは楽しい日だから、仲良くしないとですね!」 京太郎「おっ、おう」 京太郎(何だこの謎理論) マホ「はい」スッ 京太郎「?」 マホ「マホ達も手をつなぎましょう。ねっ、須賀先輩?」 京太郎「……あー、うん」 マホ「決まりですね!」ギュッ 京太郎(……これ、良いんだろうか。いや、単に仲が良い先輩後輩だから! うん、大丈夫!) マホ「それじゃ、行きましょう!」グイッ 京太郎「おっ、おい、急に引っ張るなって」 マホ「マホ、ゲームしたいです、ゲーム!」 京太郎「ったく、しょうがないな」 京太郎「……ゲームセンターに熱中し過ぎて、用事のことすっかり忘れてた」 マホ「クリスマスツリーって、どこに売ってるんですか? 植物屋さん?」 京太郎「いや、ジャスコ内のおもちゃ屋だよ」 マホ「クリスマスツリーって、おもちゃなんですか?」 京太郎「うーん、本物の木じゃないんじゃないか? サイズは小さいって言ってたし」 マホ「なるほどー」 京太郎「しかし小さくても、今から運ぶって結構大変だよな……」 京太郎「あれ、あの後ろ姿……おーい、ハギヨシさーん!」 ハギヨシ「おや、京太郎君ではないですか」 京太郎「どうしたんですか、こんなところで?」 ハギヨシ「クリスマスの準備ですよ。恐らく、京太郎君と同じく」 衣「……ハギヨシ? 誰だ、この馬の骨は」 京太郎「う、馬の骨……」 ハギヨシ「友人です」 衣「友人! ハギヨシの友人なのか! それは不躾なことをした、陳謝する」 京太郎「いや、それは構わないけど……」 マホ「はわぁ……」 衣「むっ、こやつ……」ゴゴゴゴゴ ハギヨシ「衣様! この飾りとこの飾りはどちらがよろしいでしょうか!」 衣「えっ? うーん、この飾りも華美ではあるがこちらも……」ウーン ハギヨシ「ふう、危ない危ない」 ハギヨシ「ところで何を買うつもりで?」 京太郎「クリスマスツリーです」 ハギヨシ「ふむ……歩いて運ぶつもりですか?」 京太郎「そのつもですけど」 ハギヨシ「良ければ、車で一緒に運んで行きましょうか?」 京太郎「えっ、いいんですか?」 ハギヨシ「歩いて運ぶのは大変でしょうし、友人のためなら」ニッコリ 京太郎「ありがとうございます! おーい、マホ、この人が……ってあれ?」 マホ「わー、すごい大きいです!」 衣「これはエトペンと言う。エトピリカになりたかったペンギンというのが其の正式な……」ウンヌン マホ「そうなんですか。物知りなんですね!」 京太郎「……あら、仲良くなってる」 京太郎「よいしょ、と」 ハギヨシ「では、参りましょうか、清澄まで」 ブロロー 衣「ほう、清澄なのか! サキとノノカの!」 マホ「マホはまだ中学生です」 京太郎「高校に上がるのは二年後ですから、当たりませんね」 衣「そうか、残念至極だ。麻雀は打てるんだな?」 マホ「いえ、私はまだまだで……」 京太郎「当然。咲も認めてましたからね」 マホ「いやっ、そんな」 衣「この衣の目はごまかせん。マホには怪力乱神を感じる。サキや、全国の魑魅魍魎と同じく……」 マホ「ひいっ」 ハギヨシ「衣様、あまり脅かさないように」 衣「う、うむ、失敬した」 衣「おー、清澄だ!」 マホ「うわわわわ」 京太郎「ちょっ、どうしたんだ、マホ?」 マホ「夜の校舎って何だか怖いです……」カタカタ 京太郎「確かに、夜の校舎って不気味だな」 衣「ふふふ、それくらいで怯えるとは臆病千万! ころもは決してそn」 ガタンッ 衣「ひぃいー!!?」ブルブル ハギヨシ「失礼、ぶつけてしまいました」 京太郎(嘘だ、ハギヨシさんがそんなミスをするはずがない。これは……) マホ「せ、先輩……」 京太郎「大丈夫だってマホ、俺達がいるんだから」 マホ「手、つないでくださいぃ……」 京太郎「……ああ」ギュッ 京太郎(何故だろう。守ってやりたい、守ってやらなきゃという衝動が湧き上がる。これが父性……?) 京太郎「部室も、夜に来ると新鮮だな」 衣「……ノノカは?」 京太郎「……いる訳ないでしょう」 衣「そ、そうだな」 マホ「えへへ、クリスマスツリーがあると、一気にクリスマスらしさが増しますね!」 衣「うむ」 京太郎「うん、小さいけど、やっぱりいいな」 ハギヨシ「それではクリスマスツリーも運んだことだし、お帰りになりますか?」 京太郎「うーん」 京太郎「そうですね、用事は済んだんで」 ハギヨシ「では、行きましょうか」 衣「麻雀卓もあるし、折角だから4人で!」 ハギヨシ「衣様、もうおねむの時間でしょう」 衣「衣はそんな子供じゃない!」 ―車内― 衣「むにゃ……」 京太郎「じゃあまずマホの家にお願いします」 マホ「あの、先輩……」 京太郎「ん? どうした、マホ」 マホ「実は今日お父さんとお母さんの帰りが遅いんです。それで……あの……」 マホ「先輩の家にお邪魔してもいいですか?」 京太郎「俺の家にって……いや、それはマズいだろ……ねえハギヨシさん?」 ハギヨシ「大丈夫でしょう、須賀君なら」 京太郎「か、軽くないですか」 マホ「お願いします……」ウルウル ハギヨシ「可愛い女の子の助けを無下にするのですか」 京太郎「ぬ、ぐぬぅ……」 京太郎「分かった、分かりましたよ! 警察でも何でも来いってんだ!」 マホ「ありがとうございます、先輩!」ギュッ 京太郎「う、うん、分かったからとりあえず離れてくれないか」 ハギヨシ「それでは、須賀君宅へ」 衣「むにゃむにゃ」 ハギヨシ「それでは、メリークリスマス」 京太郎「メ、メリークリスマス」 ブロローン マホ「わー、大きいですね!」 京太郎「そうかな。こっちも両親いないけど、ゆっくりしてってくれ」 マホ「えっ、そうなんですか!」 京太郎「ああ、とりあえずご飯にするか」 マホ「あっ、でもご飯が……」 京太郎「何がいい? 作れる範囲で作るけど」 マホ「えっ、先輩料理出来るんですか?」 京太郎「まあな。さっきの人に一通り仕込まれたから」 マホ「はあー、コックさんなんですね」 京太郎「いや、コックさん違います」 京太郎「何がいい?」 マホ「タコスです!」 京太郎「タ、タコス?」 マホ「はい、須賀先輩が得意だと聞きましたので」 京太郎「確かに図らずも得意料理だが……よし、究極のタコスをご覧に入れてみせよう」 マホ「何か凄みを感じます!」 ―クッキングタイム― 京太郎「よし、完成!」 マホ「美味しそうな匂いです! 食べてもいいですか?」 京太郎「どうぞどうぞ、召し上がれ」 マホ「いただきます! ……これは!」モグモグ 京太郎「タコスと言えばスパイシーな味付けだが、今回は違う」 京太郎「ミートソースにチーズをトッピングして、お子様でも安心して召し上がれる味付けになっている!」 マホ「もごむぐもが」モグモグ 京太郎「うん、無理に喋らなくていいからな」 マホ「ごくん! 美味しいです、これ!」 京太郎「だろー? 流石だろー?」 京太郎「他にもあるぜ、醤油ダレと餅を使った和風タコス! クリームとフルーツを挟んだデザートタコス!」 マホ「すごいです、天才です!」 京太郎「まあ優希には邪道って言われたんだけど」 マホ「~♪」モグモグ 京太郎「そんなにうまそうに食べられると、俺も食べたくなってくるな」 マホ「! はい、先輩どうぞ!」 京太郎「えっ?」 京太郎(それ、マホの食べかけの……。これはいわゆる「はい、あーん」) マホ「……? 大丈夫ですよ、ちゃんと美味しいです」 京太郎(いや、こんな純真な子に何考えてんだ。そんな邪なこと、マホには思いもよらないに違いない。大丈夫大丈夫、平気平気) 京太郎「サンキュ、あむあむ」モグモグ マホ「どうですか、先輩?」 京太郎「うん、美味しい! やっぱ俺のタコスは最高だな」 マホ「えへへ、そうですね!」 京太郎「ありがとな」 マホ「まるで間接キスみたいになって―――えっ、あっ」アタフタ 京太郎「ああ、そうだな。ん?」 マホ「ど、どうしよう! 間接キスしちゃいました!」 京太郎「い、今更!?」 マホ「ああうう、先輩と……間接キスしちゃった……」カァア 京太郎「お、落ち着けってマホ」 京太郎(正直部活ではよくあることだし……主に2名で、和とは決してないけど) マホ「ど、どうしましょう先輩?」 京太郎「どうしましょうって言われても……」 マホ「あうあうあう」 京太郎「……」スッ 京太郎「マホ」ギュッ マホ「せ、先輩?」 京太郎「……大丈夫だから、落ち着けって」 マホ「先輩……」 京太郎「俺とマホの仲だろ? 仲良し先輩後輩、いや親友、いや家族みたいなもんだ。これくらいでどうにかなる関係じゃないって」 京太郎「どうだ、落ち着いたか?」 マホ「先輩……あったかい」 京太郎「あったかい?」 マホ「まるでお父さんお母さんみたいです」 京太郎「家族だからな、兄と慕ってくれてもいい」 マホ「……お兄ちゃん?」 京太郎「……いや、やっぱ先輩にしとこうか」 京太郎(いや別に問題はない、問題はないんだが……) マホ「?」 マホ「マホの家、いつも忙しくて、あまりお父さんお母さんがいなくて……。クリスマスも一緒にいれるか分かんなくて」 マホ「今日も、先輩が料理作ってる時に、帰れないってメールが来たんです」 京太郎「そうなのか」 マホ「だから、先輩がお兄ちゃんになってくれるって、すごい嬉しいです!」 京太郎「……よし、今日は、いやクリスマスまで俺は京太郎お兄ちゃんだ!」 マホ「本当!?」 京太郎「ああ、一緒にいような」 マホ「はい!」 京太郎(俺の内に眠る父性、いや兄性が雄叫びをあげている……!) マホ「……ふわぁ」 京太郎「眠たいのか?」 マホ「あっ、ええとその…」 京太郎「眠いんだな。そうだな、もう夜も遅いし、寝るか」 マホ「あっ、でもマホはまだ……」 京太郎「大丈夫だよ、遊びたいなら明日また遊ぼう。明日も俺は京太郎お兄ちゃんだ」 マホ「……はい!」 京太郎「うーん、それじゃ寝床どうしようか。マホ、俺のベッドと母さんのベッドどっちがいい?」 マホ「えっ? そ、それって……」 京太郎「ああいや、もちろん別々だぞ。マホが俺のベッドなら、俺は親父の部屋にでも」 マホ「……ぃです」 京太郎「ん?」 マホ「お兄ちゃんと一緒がいいです……」 京太郎(……大丈夫なのか、俺?) 京太郎(もちろん、大丈夫だ。何たって俺は―――) 京太郎「いいぞ。俺はマホのお兄ちゃんだからな」 マホ「! 嬉しい!」ギュッ 京太郎「じゃあ行こうか」 マホ「はい!」 京太郎「大丈夫か、寒くないか?」 マホ「ん、ちょっと……あっ」ギュッ 京太郎「ど、どうしたくっついて?」 マホ「お兄ちゃんの近くだとあったかいです……」 京太郎「マホも、温かいな」 マホ「そうですか?」 京太郎「……なあ、マホは清澄のクリスマスパーティーに来るのか?」 マホ「えっ、まだ考えてません……」 京太郎「是非来い、みんなといるときっと楽しいぞ。咲もみんなも、絶対歓迎してくれるから」 京太郎「クリスマスって、みんなとはしゃいで、笑って。そういうもんだろ?」 京太郎「俺が、楽しいクリスマスにするから、な?」 マホ「はい! お兄ちゃんと一緒なら、私楽しいです!」 京太郎「嬉しいこと言ってくれるな。それじゃ、明日のために早く寝ようか」ナデナデ マホ「えへへ。はい、お兄ちゃん」 京太郎「お休み、マホ」 マホ「お休みなさい、お兄ちゃん」 ―翌日― マホ「お兄ちゃん!」 咲「えっ、何その呼ばせ方は(ドン引き)」 和「これはシスコンですね……間違いない」 久「どうりでねえ!」 京太郎「やべえよ、やべえよ……」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4395.html
一「――――というわけで、この間の買い物の目的はココで使用するための一式でしたー」 一「真夏の砂浜に、押しては返す波まで完全再現した巨大プール施設のチケットを格安で手に入れちゃってね。これはもう来るしかないと思ったのさ」 智紀「わー、パチパチ」 純「おーい、大丈夫か京太郎~?」 京太郎「ゼーハー……だ、大丈夫、です……」(両肩にクーラーボックス+背中にデカリュック ハギヨシ「申し訳ありません、須賀様……」(デカランチボックス提げ+ビーチパラソル背負い等々 京太郎「いえ、ハギヨシさんに比べたら全然楽……ですから」 京太郎「っていうかココに着ても執事服のまんまなんですね、暑くないんですか!?ここ、真夏のビーチを再現してるって話ですけど……」 ハギヨシ「ハハハ、問題ございません」 ハギヨシ「私はあくまで執事ですから」(キリッ 京太郎(カ、カッケ~……) 衣「おおお~、凄いぞ、実に雄渾壮大な施設だ!」 一「衣はこーいうとこ初めてだったっけ?今日は思いっきり楽しんじゃってよ」 衣「無論!!透華、早く着替えに行こう!」 透華「え、ええっ、わか、分かりましたわ……!」 京太郎「龍門渕さん、朝から調子悪そうだけど大丈夫なんですか?」 透華「も、問題なんて何一つありませんわ!ええ、あるものですか!!」(真っ赤 透華「さ、さあ着替えに行きますわよ衣!」(ズッタカズッタカ 衣「おー!」 一「それじゃあ、ボクらはあっちで着替えてくるよ」 純「陣地取りは任せたぜー」 智紀「行ってきます」 京太郎「さってと、コレはここでコイツはあの辺でいいか」 ハギヨシ「須賀様――ここの準備は私がやっておきますので、水着に着替えてきてくださいませ」 京太郎「え、でも……」 ハギヨシ「どうかお気遣いなく。むしろこの場では須賀様も皆さまと一緒に楽しんでいただけることが、私にとって一番の気遣いになりますので」(ニッコリ 京太郎「そ、そうですかね?じゃあ……お言葉に甘えて俺も!」 ハギヨシ「ハイ」 ハギヨシ「透華お嬢様、出過ぎた真似をして申し訳ありません……」 衣「京たろー、待たせたな!!」 京太郎「いや、全然待ってないですよー。俺も着替えて今戻ってきたところだし」 衣「おー、京たろーも準備万端か!よし、だったら衣が一緒に遊ぼうじゃないか!」 一「あ、ちょっと衣――」 京太郎「それは心強いですね。よーし、分かりました!衣さん、一緒にここを遊びつくしましょう!!」 衣「ここは物情騒然、衣とはぐれないよう注意するんだぞ京たろー!」 衣「まずはあそこだ、あそこにあるおっきな滑り台で遊びたい!!」(手を引っ張ってグイグイ 京太郎「了解しました!と、というわけで俺、衣さんとその辺ブラついてきますから、みなさんも楽しんできてくださいね」 衣「京たろー、何してる、早く早く!!」 一「あーぁ、行っちゃった……」 ハギヨシ「国広さん、透華お嬢様はどちらに?」 一「んっとねー、着替えたまではよかったんだけど、土壇場になって水着姿を見られるのが恥ずかしいって逃げ出そうとして――――」 ハギヨシ「さ、左様でございましたか」 一「そろそろ、純くんとともきーのコンビに捕まって引っ張ってこられるんじゃないかなー」 透華「い、いい加減、手を離しなさい純!こんなことしなくても……しなくても一人で……ぜ、絶対に大丈夫ですから、たぶん」 純「んな弱々しく誓われても信用できねーって。つーか、そんなこと言うなら智紀にプロファイリングされなきゃ見つけらんねー場所まで逃げんなってーの!」 智紀「かなり、手こずった」 一「おかえりー、透華」 透華「ぁ、うぅ……」(モジモジコソコソ 透華「フ、フフンッ、お待たせしましたわ!」 透華「折角こういった場所に来たのです、ひ、暇潰しに付き合いなさい京太郎――――あら?一、京太郎はまだ着替えから戻っていないませんの?」 一「ごめーん、透華。須賀くん、もう衣に持ってかれちゃった」 透華「――――――――」(ヘニョリ 一「あ、頭頂の触角がしおれた……」 純「ウダウダやってるから、痺れ切らして行っちまったんだな。まあ腹減ったら戻ってくるだろうし、俺達も好きに泳いどこーぜ」 智紀「たぶん透華は、それが目的じゃなかった」 透華「いいですわ、純……一も智紀も、好きに遊んできなさい。私はここで休んどきますわ」(トボトボ 一「あ、ちょっと透華!?」 純「なんだ、アイツ?朝から落ち着きなかったし、やっぱ体調悪かったのか」 智紀「フラグが……折れたから」 純「ふーん?」 衣「京たろー、次はアレだ、アレに挑戦するぞ!!」 京太郎「ア、アレですか」 衣さんの指差した先にあったのは、グルグルウネウネと捻じりくねった巨大なウォータースライダー。 京太郎「あの、本当にアレに挑戦するんですか?」 衣「無論!どうした京たろー、臆したのか?」(フフン 京太郎「え、ええ、まあ……」 チラリと見た看板に書かれている「心臓の弱い方・ご老人のお客様の利用はご遠慮ください」の文字を確認してから頷く。 楽しそうにしている衣さんには悪いけど、ここは駄目な気がする。 京太郎「あ、さっき滑る系のアトラクションは楽しんだし、次は……そうだ、流れるプールとかどうです?」 衣「むう、衣はアレがいいんだ!」 京太郎「ええ~……まあ、衣さんがいいんでしたら構わないんですけど」 こんなに楽しそうにしてるんだし、もう衣さんの好きにしてもらっていいんじゃないかな――――そう考えてた時が俺にもありました、なんて嘆くことになったのはそのすぐ後のことだった。 衣「よ、よし、衣の心の準備はできたぞ……!」(ガクブル 京太郎「あ、あの、ホントにやるんですか?ものすっごく震えてるのに……」 衣「フ、フフ、震えてなんかない!これは武者震いだ!!」 京太郎「日本語って便利だなあー」 ウォータースライダーの順番待ちの列に並んだ時に出された係員さんの指示。 それは、衣さんの体格だと途中でコースから飛び出してしまう危険がなきにしもあらずだから、しっかり抱きしめて一緒に滑ってあげてください、ということだった。 そんな危険な施設を年齢制限も身長制限もなしに開放してるのはどうなのかと思ったけど、そこはまあ諸般の事情という奴があるのだろう。 かくして今の俺は、足の間に座る衣さんの腰を抱いてウォータースライダーの入口で待機していた。 衣「は、はは、なかなか楽しめそうじゃあないか。い、いいか京たろー、離すなよ?絶対に衣のことを離すんじゃないぞ!?」 京太郎「ハイハイ、分かってますって……」 いざ入口に来て、眼下に見える人が大き目の豆粒程度な高さであることに驚いたのだろう。 腕の中で震えている衣さんを安心させるために、ほんの少し腕に力を込めて抱き寄せる。 衣「ぁぅ……」 京太郎「大丈夫ですよ、ちゃんとこうして衣さんのこと抱きしめておきますから」 ちょびっとばかし臭いなとは思ったけど、まあ相手は衣さんだし問題ないだろう、たぶん。 内心、今腕の中にいるのが和だったり智紀さんだったりすれば、あの魅惑的なお餅が腕に触れて得も言われぬ快感を味わえたりしたんだろうな、と考えたり。 俺だって健全な男子高校生なわけでして、そうした幻想を抱いてしまうのは仕方のないこととして諦めてほしい。 京太郎(にしても、高っけ~……これその辺のビルよか高いだろ~) 係員「それじゃあ、押しますよー」 京太郎「はーい」 衣「あ、あわわわ……!」 ウォータースライダーの中に押し込むための合図。 腕の中で衣さんが目を瞑って、体を強張らせる。 背中に衝撃。 京太郎「おおわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 衣「ヒヤアァァァァァァァアァァァァッ!?」 そして俺と衣さんは――――――その日、流れ星の気持ちを少しだけ理解した。 衣「うぅ、グスッ……」 一「あ、帰ってきたみたいだよー……ってどうしたの、衣!?」 京太郎「い、いや、ちょっと……ウォータースライダーで――」 一「えっと……何があったの?」 衣「京たろーが嘘ついたんだー、衣のこと抱きしめてるって約束したのにー」(メソメソ 一「は?」 京太郎「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないでくださいよ!!」 透華「えっと……どういう、ことですの?」(ガタブル 透華「あ、遊びに来て早々、衣とばっかり遊んでたと思ったら……抱きしめてるって、え?何なんですのそれ?」(ワナワナ 京太郎「りゅ、龍門渕さん?」 透華「きょ、京太郎――――ロリコンでしたのねーーーーーー!?」(脱兎 京太郎「なんて誤解をまねくことを!?っていうか龍門渕さん、龍門渕さーーーーん!?」 衣「ロリコン……?」 智紀「自分より年下の女の子にしか魅力を感じない人のこと。だから、ここでの使い方は間違ってる」 純「一応、衣って京太郎よか年上だしな……信じらんねーけど」 衣「衣は子供じゃないぞ!!」(プンスコ 〈ケース4・衣〉子供じゃない、ころもだ!END
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4393.html
京太郎「そしたらですね、部屋の中にとんでもない格好した一さんがいて驚いたわけです」 智紀「一の私服は大胆だから」 京太郎「いやいや、アレは大胆なんてものじゃなくて、犯罪?ですって」 智紀「あれぐらい、イベントに行けばよく見かける」 京太郎「イベントって……ああ、なんとかケットとかいう?」 智紀「そこでよく、コスプレした人がいる。こんなのとか」(検索結果見せ 京太郎「どれどれ――――ぶふっ!?」 智紀「?」 京太郎「ちょ、ちょっと待ってください、智紀さんこれホントにみんなやってるんですか!?は、肌色じゃないとこの方が少ないんですけど!!」 智紀「顔、真っ赤」(クスッ 京太郎「あ、赤くもなりますよ!!」 智紀「私もちょっとだけしたこと、ある」 京太郎「なん……だと……」(食い付き 智紀「見たい?」(笑み 京太郎(智紀さんのコスプレ姿?ここの画像みたいな、ハダイロメインの?和に匹敵しそうな大きなオッパイを持った智紀さんの、ちょっとイケナイ写真を見たいか見たくないか?考えるまでもなく見たい!ここで見たくないなんて言うような男に、俺はなりたくない!!)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(しかし待つんだ須賀京太郎。智紀さんはまだ、どんなコスプレを、とは言っていない。つまり、メイド……は普通にやってるか、じゃあ巫女さんとかナースとか、そーいうものの可能性だってある……)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(しかしさらに待て、それはそれでアリ……じゃあないのか?清楚な巫女コスにしろ、ちょっとエッチな印象のナース服にしろ、智紀さんにはよく似合うこと間違いなしだ)(ざわ・・・ざわ・・・ 京太郎(そう、ただ肌色が多いからといってエロに結び付くわけじゃない!見えないからこそエロいものもある、そこは忘れちゃいけない!だからまず俺がすべきは――――見たいという意思表示!!)(ざわ・・・ざわわ・・・!! 京太郎(とりあえず平静を装って……がっついた感じにならないように……) 京太郎「ゴホンッ……い、一応聞いておきますけど、そのコスプレの格好っていうのは――」 智紀「……ビキニアーマー、とか」 京太郎「是非とも拝見させていただけませんでしょうか!?」(直角90度 透華「なにが是非ともですの?」(キョトン 京太郎「え?」 透華「もう……部室に来て早々、訳のわからない叫びを聞かせるのは止めていただけません?」 京太郎「りゅ、龍門渕さん、いついらしてたん、ですか……」 透華「だから、ついさっき来たばかりだと」 透華「とこらで、ずいぶんと興奮していたようですが、一体なんの話をしてましたの?面白そうですし、私も聞かせてほしいですわ」(興味津々 京太郎「え、いや、それは、その…………と、智紀さん!」 智紀「うん」(コクリ 京太郎(よし、うまいこと誤魔化してくださいよ――!) 智紀「京太郎の……えっち」(モジ…… 京太郎「す、すばらっ!……じゃなくて!」 智紀「違った?」 京太郎「限りなく違います!」 智紀「じゃあ――――続きは二人きりの時に、ね?」(耳元で囁き 京太郎「ふおぅ、み、耳が幸せ!?こッ、これはイロイロ期待してしまう……って、それも違いますからね!?」 透華「……京太郎?智紀とナニをしてたのか、詳しく教えていただけますわよね?」(キコーン 京太郎(あ、龍門渕さんの頭頂部に角が……) ハギヨシ「透華お嬢様、お茶の用意が――――おや」 京太郎「…………」(正座中 ハギヨシ「このような場所に正座で……どうされたのですか、須賀様?」 京太郎「俺は……なにも間違ったことは言ってないはずなんです」(真摯な瞳 ハギヨシ「間違ったこと?一体なにを仰られたのですか」 京太郎「やっぱり観賞するなら、小さいお餅よりも、より大きなお餅の方がいい!です」(キリッ ハギヨシ「お餅……?」(チラリ 透華「フン、レディをオッパ……バストのサイズだけで比較するなんて、ひたすら不愉快ですわ!」(プンスコ 智紀「やりすぎた、反省」 ハギヨシ「…………ああ、なるほど」 京太郎「うう、足が痛くなってきた……」 一「ゴメーン、遅くなっちゃったー……って、なにこの状況?」 純「んだー?また何か腹立ててんのか、透華。最近、多くねえ?」 透華「…………私は悪くありませんわ!!」 京太郎「お、俺だって間違ったことは言ってないですよ!」(クワッ 透華「ま、麻雀している時よりも真剣な顔で……」(愕然 透華「貧……慎ましいことがステータス、希少価値だという言葉だってありますわよ!?」 一「透華、そーいうこと主張すればするほど虚しくなるからやめよーよ……」 智紀「あんまり大きくても……運動する時、邪魔になったりする」(大三元 透華「…………」(門前20符1飜 透華「――――――――」(´;ω;`)ウッ… 京太郎「ちょ、ちょっと、なにも涙浮かべることないじゃないですか!?」 一「いやあ、女の子からすると胸の大きい小さいは死活問題だからねー」 純「そーかー?」 一「純くんはそーいうの気にならないだろうけどさ」 透華「私だって、もうちょっとぐらい大きければって考えたことぐらい……!!」(グスグスッ 京太郎(――――あ……なんかキュンときた……?そ、そんな馬鹿な、俺は大きなお餅派のはず……!!) 〈ケース2・智紀〉貧乳はステータスだ、希少価値……なのか?END
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/931.html
京太郎「えっと…目のやり場に困ると言うか…」 一「なんで?女が乳首出すとか、別に普通じゃないか」 京太郎「そうでしたっけ?」 一「男の子が、乳首出してたら、いやいや隠せよ!ってなるけどねー。女はいいんじゃない?」 京太郎「そう…なのか?」 一「変な事、聞くねー。そういえば、最近ジャンプとかで男の子の乳首って見ないよね」 京太郎「規制されたんじゃないですかね」 一「そっか。残念だなー。ところで、夏なのにそんな厚着して暑くない?」 京太郎「って言ってもシャツとズボンですよ」ヒラヒラ 一「黒のシャツって暑そうだね。熱を吸収するからさ」 京太郎「白だと、乳首が浮いちゃったりするんですよ…」 一「清澄って、女だらけの中に男一人だから、色々気ぃ使うでしょ?」 京太郎「えぇ…、まぁ…、それは…。男子更衣室もないですし」 一「えっ!?男子更衣室ないの!?それは、変わった学校だなぁ。女子みたいに廊下で着替えるわけにはいかないだろー」 京太郎「そうですね。俺も一応、男の子なので…」 一「ふーん、大変そうだな。あっ、そろそろ僕は帰るね」 京太郎「はい、俺も買い出し済ませて、部活に戻らないといけませんから」 京太郎「男子更衣室か…。一度、部長に頼んでみようかな…」 ガラッ 京太郎「ただいま、戻りました」 久「お疲れー、今日は暑いわねー」パタパタ 咲「ホントですよね。全部脱いでもいいですか?」 優希「咲ちゃんは、全部脱ぐと強くなりすぎるからダメだじぇー」 優希「私は暑いから、脱ぐじぇ」ポイポイ 優希「ふぅ、人は生まれて来た時は全裸。この姿こそ、あるべき姿なんだじぇ」 京太郎「どうでもいいけど、服くらいハンガーかけろよ…。後、乳首丸見えだぞ」 和「私は制服の下に、タンクトップ着てるので制服だけ脱ぎますね。暑いですし」ヌギヌギ 和「ふぅー、ちょっとはマシになりました」ボイーン 京太郎(おおっ…、相変わらずすごいおもちだ!) 京太郎「ジーー」 久「あれぇ?須賀君、赤面してない?女の子の胸なんか見て楽しいの?」 京太郎「ばばばば、バカ言わないで下さい!そんな変態じゃないっすよ!俺」 咲「おもちくらい、オリンピックの水泳でも見ればいいよ」 優希「そうそう、女子はおもちが小さい方が水の抵抗が少ないから、水泳選手はおもちが小さい人ばっかりなんだじぇ」 京太郎「と、とにかく。俺は汗かいたので、着替えて来ます。覗かないで下さいよ!」 バタン! 久「優希、行かないの?」 優希「犬に部活辞められたら困るじぇ。興味がないって言うのは嘘になるが…」 咲「わ、私も男の人の胸とかどうなってるか気になる年頃です///」ドキドキ 和「咲さん…、私の胸でよければ、触ってもいいんですよ?」 久「まぁ、男子の着替えを覗くって、シャレにならないセクハラだわね。あれ?まこは?」 京太郎「きゃああああああああああ!」 久「悲鳴!?」 優希「犬の声だじぇ!」 ドタドタドタ 使ってない教室 まこ「いやー!ホントすまんかった!悪気は無かったんじゃ!」ペコペコ 京太郎「うっ…うっ…うぐうぐ」ポロポロ 久「ちょっと、どうしたのー。二人とも」 咲「き、京ちゃん!早く、服着てよ///」 まこ「じ、実はのぉ…」 久「なるほど、まこが昼寝してたら、須賀君が入って来たっと」 まこ「おおぅ。わしは気づかず、寝ておった。そして起きたら…。京太郎が着替えておって…」 咲「見たんですか!?」 まこ「見たちゅーか、見えたちゅうか…。ちょっとな///」 京太郎「はぁ…、女の子に生まれて初めて乳首見られた…。だから、空き教室で着替えとか嫌だったんだ」 優希「まこ先輩のラッキースケベ!」ダンダン まこ「ははは、すまんかった。京太郎、わざとじゃないんじゃ。許してくれんか?」 京太郎「…事故ですよね?俺も忘れる事にします」 まこ「すまんのぉ。代わりにわしの乳首見せてやるから」ポロン 久「まこアウトー。それはセクハラよ」 京太郎「いいっすよ。そんなの見ても楽しくありませんし。俺、トイレで着替えて来ます」トボトボ 咲「まこ先輩、まこ先輩、京ちゃんの乳首どうでした!?」ヒソヒソ まこ「おおぅ。ちょっと黒かったが、胸はかなり鍛えてるように見えた。胸筋ってヤツかのぉ?」ヒソヒソ 優希「犬って、結構胸筋厚いのかじぇ?興奮するじぇ」ニヤニヤ 久「あんた達、結構スケベなのね。男の胸見たいなら、私がイケメン俳優の写真集とか貸そうか?」 咲「それって18歳未満は買えないんじゃ…」 久「私、もう18歳だから」ニコッ 和「おかえりなさい」 咲「ルンルン♪」 和「どうしたんですか?機嫌良さそうですね」 咲「部長がエッチな写真集、見せてくれるんだって!」ムフー 和「はぁ…、男性のですか?」 咲「もちろん!大河ドラマでも活躍中のあのイケメン俳優だよ」 優希「和ちゃんは興味ないかじぇ?」 和「私は別に…。女子サッカーで、揺れてるおもちとか見てる方が好きですから」 ガチャ 京太郎「部長、やっぱり男子更衣室、作って下さいよー」 久「ごめんね…。うちの部、予算あんまりないから…。他の学校は女子校とかで、男子更衣室が必要ないみたいね」 和「阿知賀に居た頃は、夏は穏乃とか憧がよく上半身裸で授業受けてましたよ」 京太郎「女子校か…。すごそうだなぁ…。恥とかそうゆう概念が一切無さそう」 咲「ビラポジとか、人前で平気で直しそうだよね」 京太郎「ビラポジ?」 咲「あっうんん!何でもない!」 部活終わり 久「じゃあ、一年生は先に帰ってて」 咲「はーい」 優希「なぁなぁー、犬」ペタペタ 京太郎「おいおい、優希。あんまり男の体にペタペタ触るな。俺だから許してるけど、他の男だと痴漢扱いされるぞ」 優希「私は犬しか触らないから大丈夫!」 京太郎「いつかセクハラで訴えるぞ!」 咲(いいなぁ…。私も京ちゃんのお尻とか触ってみたい…) 和「はぁ…、外は夜でも暑いですね」プルンプルン 京太郎「結局、和はタンクトップのまま帰るんだな」 和「えぇ。もう制服着るのめんどくさいですし。このまま家まで帰ろうかと」 京太郎「まぁ、女がそのカッコでも襲われる心配ないし、別にいっか」 優希「犬がタンクトップで歩いてたら、露出狂だじぇ」 咲「だね。そんな変な趣味無いよね?」 京太郎「家ではタンクトップ一枚と、パンツ一枚とかだぞ」 咲「ぶふっっっっっっっ」ポタポタ 和「咲さん、鼻血が…」 京太郎「なんだ?俺の裸でも想像したのか?このムッツリーニ」デコピン 咲「あぅ!」 和「ちょっと暴力は辞めて下さいよ。私は男だからって容赦しませんよ?」ギロッ 京太郎「おおー、こえー」 ブルッ 優希「あっ…、オシッコしたいじぇ」 優希「やばいじぇー、やばいじぇー」ブルブル 京太郎「ちょ!?この辺、コンビニとかねーぞ!」 咲「トイレ…。人の家借りるしかないよね?」 和「須賀君さえ、気にしないのなら座りションでいいのでは?」 京太郎「あー、座りションな。近所のガキ達がよくやってるな。高校生では、あんま見ないけど…」 優希「も…もう限界なんだじぇ…」プルプル 咲「漏らすよりは、マシだよ!優希ちゃん、私も一緒にしてあげるから」 和「あそこの林に行きましょう」 咲「うん」 京太郎(って俺、視力2.0だから、見えるんだよなー) 咲「はぁ~」ジョワー 優希「ほぇ~」ジョロー 京太郎(女のマ○マンって、あんな形してるんだ。へぇー) 京太郎(俺達のおチ○チンと一緒で個性があるのな…) 京太郎のリーチ棒「押忍」ムクムク 京太郎(やべぇ、ちょっと勃ってきやがった!?普段、見慣れてないからか!) 和「ジーーーー」 和「うわっ、キモッッ」 京太郎(み、見られてしまったーーーーー!?) 優希「はー、スッキリスッキリだじぇ」 咲「ははは、高校生になって座りションはちょっと恥ずかしいね」 和(咲さんの、オマ○コ。しかと、脳に焼き付けました) 京太郎「あっ、俺、用事思い出したから、すぐ帰る」ドヒュー 京太郎(和に勃起してるのバレたからな、恥ずかしい!) 咲「こんな夜道に、男の一人じゃ危ないよ!」 優希「だじぇー」 和「仕方ないですね…。私が追いかけます。お二人は先に帰って下さい」 ?「あっ、男の子が一人で走って来ましたよー」 ?「ねぇ…、ホントにやるの?こんな事、バレたら本家に多大な迷惑かけるわよ…」 ?「バレなきゃ、いいんですよー。バレなきゃー」 初美「ちょっと、そこの若いお兄さん。ぐへへ」 京太郎「お、俺っすか!?」 初美「そうですー。ちょっとイイ物お見せしましょうか?」 京太郎「いやー、いいっす。興味ないっす。俺、急いでるんで…」サッサ 初美「まぁまぁ、そう遠慮せずにー」サッサ 京太郎(ま、回り込まれた!?) 初美「別に無理やりとか、考えてませんよー。痛くないですよー」 京太郎(うわぁ…、美少女だけど、半裸で巫女服とか、ヤバそうな匂いがプンプンだよ)カタカタ 初美「はぁはぁ…、ちょっとお姉さんが気持ちよくなるのに協力して貰えればいいですから」 初美「はーい、御開帳」パカー 巫女服の袴を上げて、性器を見せつける 京太郎「いやあああああああああああああ!?」 和「須賀君の悲鳴!?まさか!あんな男、どうでもいいですが、咲さんが悲しむ顔は見たくありません!」 和「急ぎましょう」 タッタッタ、ポヨン! 霞「ごめんねー。ここは通さないわよー」 和「なにか柔らかい壁にぶつかったと思ったら、おもちでしたか」 霞「五分で済むから、もう少しだけ待っててくれるかしら」 初美「ほれほれー、よく見て下さいー。ほれほれー、ぐふふ」ポタポタ→愛液が垂れてる 京太郎「いやあああああん」 京太郎「ばかあああああん」 初美「お姉さんの、アワビどうですかー?ぐふふ」 京太郎「…小さい」ボソッ 初美「へっ?何か言ったかなー。ぬふふ」ポタポタ 京太郎「クッソ小さいって言ったんだよ!この変態がぁぁぁぁぁぁ!」 初美「ひっ!?ち、小さい?私のがですか!?」 京太郎「あぁ、小いせー。高1のアワビしか見た事ないけど、それより小さい」 初美「うぐっ!?初美は高校三年生ですよ!」 京太郎「プッ…、そのサイズで、高3っすかー。クラスで一番小さいじゃないんですかー。ぷぷぷー」カタカタ 初美「うっ…うっ…、サイズはちょっと気にしてるんですよ!でも色が!」 京太郎「肌は黒いっすよね。見てないけど、真っ黒なんじゃねーの?」プルプル 初美「う…、うわぁぁぁぁぁぁぁん!覚えてやがれーコンチクショーですー!」 タッタッタ。 京太郎「た、助かったのか…」ペタン 京太郎「はぁはぁ…、虚勢張って良かった…。まだ心臓がバクバクいってやがる…」カタカタ 和「須賀君、大丈夫ですか!?」 京太郎「和か…。怖かった…。怖かったよぉぉぉぉぉぉぉ」ダキッ ポヨン 和「もう…。ここは本来は咲さんの専用席なんですが…。今日くらいは許してあげます」ナデナデ 京太郎「ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!」 京太郎(和のおもち、柔らけー)フニフニ 和「元気そうですね。闘魂注入したら帰りますよ」 和「元気ですかー!1、2、3、パンーチ!」 バキィ! 京太郎「へぶらぁ!?」 一方、その頃。神社にて。 咲「ゆ、優希ちゃん!?これって…」ツンツン 優希「間違いないじぇ。これは…、エロい本と見たじぇ」ドン!! 咲「しかも、男の人同士で絡んでるよ!」ムフー 優希「この前、OKBのベロチューCMあったじぇ。あれに興奮してた私が恥ずかしい」 咲「ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!毛深い!この男の人、毛深いよぉぉぉぉぉぉぉ!」ハァハァ 優希「咲ちゃんは、オッサンとか毛深いのが好きなのかじぇ?」 咲「大好きだよぉぉぉぉぉぉ!きゃああああああ!乳首から、毛が生えてるよおおおおおおお」 咲「ふおおおおおおおお!カン!カン!カン!もう一個カンだよ!」 優希「意味わかんないけど、咲ちゃんが興奮してるのはわかったじぇ。私はヤンジャンの美少年のグラビアくらいが一番興奮するじぇ」 咲「宝の山だよぉ…。全部、持って帰ろう…」 優希「いやいや、お宝は山分けだじぇ。私にも少しくれ」 初美「はぁ…まさか心に傷を負うとは思いませんでしたー」トボトボ 霞「今時、草食系の男の子ばっかりなのに、反撃されるなんて初めてね。もうこれに懲りて、こんな犯罪辞めましょうよ」 初美「せっかく足がつかないように長野なんてド田舎まで来たんですよー。一回くらいはイきたいですよー」 霞「小蒔ちゃんが知ったら、大泣きするわね…」 初美「とりあえず、長野は次で最後にします。次で最後です」 霞「そうしてね…」 ハギヨシ「どこからー説明しましょーうかー、不可思議な現象は続くー♪」 初美「おやおや、こんな夜道に男性一人とは…。くくく、長野はゆるゆるですー」 初美「そこの執事服さん、これを見るですよー」パカー ハギヨシ「おやおや、貴方達は?」 初美(けけけ、ビビッて何も出来やしないはずですー) 初美(霞さん、後ろから抑えて下さい) 霞(はー、やれやれだわ) ポヨン! ハギヨシ「やれやれ、このおもちの10%でも、衣様に分けて貰えれば」 霞「ぎゅうーぎゅうー」ムギュムギュ 初美「今ですー。花びら、ビラビラー」パカー ハギヨシ「ふもっふ」 霞「きゃあ!?」→背負い投げ 初美「霞さん!?」 ハギヨシ「ここで巫女服をひっくり返すぜ!」グルン 初美「ぎゃあー!」 ハギヨシ「あまり男性を舐めない事ですね。痴女くらい毎日見てますから」 一「ふぇ…ふぇ…、へくち!」 透華「風邪ですの?夏だからと言って、半裸みたいなカッコしてるからですよ」 衣「そうだー、痴女だー痴女だー」 一「一応、服は着てるからセーフだよ」 ハギヨシ「ふむ。あの有名な、永水の代表選手ですか…」 初美「すいません、警察だけは何とぞご勘弁を…」ドケザ 霞「何でもしますから…」ドケザ ハギヨシ「何でもねぇ…」 霞「え、エッチな事もしますよ///巫女ですから、処女ですが///」 初美「同じく///」 ハギヨシ「はぁ…、女の処女なんか価値ありませんよ。童貞は大好物ですけどね」ニコッ 霞「ですよねぇ…」 初美「童貞がヤフオクとかで、100万で売れるみたいですねー」 ハギヨシ「困ったなぁ。神代小蒔さんは、衣様と互角以上に戦えるかもしれない好敵手」 霞「うちの小蒔ちゃん、牌に愛されてますよー」 初美「私達が不祥事で捕まれば、永水が全国に出て来ませんよー」 ハギヨシ「うーむ。じゃあ、こうしましょう!」ポン 衣「ふぁーあ。今宵は満月だし、つまらん」 純「すまねぇな。俺達じゃ退屈だよな」 智紀「すぐ飛ばされる」 一「もう麻雀したくないんだけど…」 ハギヨシ「衣様、極上の生贄をご用意しました」 霞「あらあら…」 初美「まぁまぁ…」 衣「ほぅ…うぬらは、鹿児島の不思議巫女の仲間達ではないか…」 ハギヨシ「壊れるまで、衣様と麻雀希望との事です」ニコッ 霞「勝ったら、ちゃんと帰してね」 初美「ですよー。もう二度としませんよー」 透華「なんですのー。この騒ぎ…」 ドクン! 透華「…」ヒュウウウウウウ 衣「ほぅ。透華が冷えたか…。面白い!久々に、楽しい余興となりそうだ!」 初美「北と東、捨てて下さい」ヒソヒソ 霞「わかってるわよ」ヒソヒソ 透華「…」ヒュウウウウウウ 衣「くくく!楽しいパーティーの始まりだ!」 終わり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4447.html
宥(あったかいの……来て……!) 京太郎(ぐ……ここに来て萬子を引かされた……) 1112345678999索 ツモ:1萬 宥「…………」 京太郎(通る、のか……宥さんに、この萬子が……!) 京太郎「――――俺は……踏まない、ブレーキなんか!これが……これが、俺の麻雀だーーー!」 打:1萬 和「……!」 玄「――――!」 宥「…………ロン」 1112345678999萬1萬 和「じゅ……純正九蓮宝燈」 宥「48000……!」 京太郎「――はい」 玄「こ、この勝負……京太郎の跳びでおねーちゃんがトップに……!」 京太郎「アッハッハッ!いやー、参りました。無茶するもんじゃないですね」 玄「京太郎君はなにを手作りしてたの?」 京太郎「フフッ……内緒です」(パタ… 宥「…………」 京太郎「とにかく……負けました。さあ、煮るなり焼くなりどこかの店に沈めるなり、お好きにどうぞ」 和「どうして話をアンダーグラウンドな方向に進めようとするんですか……」 京太郎「え、そういう話だったんじゃないんですか?」 宥「そ、そんなことしないよぉ……」 玄「どうして私たちがそんなことすると思うんですかー」 京太郎「…………で、ですよねー!アハハ、わかってましたよー、モチロンー」 玄「と、とにかくっ!この勝負、トータルポイントでおねーちゃんがオーラス親番で大逆転!というわけで、京太郎君にはおねーちゃんの言うことを一つ聞いてもらいます!!」 京太郎「あ、そーいう罰ゲームだったんですね。俺はてっきり……」 玄「さあおねーちゃん!京太郎君にしてもらいたいこと、なんでも言っちゃっていー!」 宥「な、なんでも……」(ゴクリ 和「あ、あの、一応言っておきますけど公序良俗に抵触しない程度でお願いしますね……!?」 宥「じゃ、じゃあ――――」 穏乃「―――そ、それで、京太郎は今どーしてんの?」 和「…………」 憧「しず、そっとしといてあげなよ……」 穏乃「え?」 憧「あれ見てみなって……」 宥「ゴメンね、お散歩に付き合ってもらって……」 京太郎「別にいいですよ。負けた時、ここにしばらく滞在するように言われたんですし」 宥「そ、そう……」 京太郎「今日はそれなりにあったかいですけど、宥さんは寒かったりしないですか?」 宥「だ、大丈夫――――ぁ……」 京太郎「?」 宥「や、やっぱり……ちょっと、寒いから……て、手、握ってほしい、なぁ」 京太郎「――――はい」 宥「…………あったかいね、京太郎君」 京太郎「……そうですね」 穏乃「…………あっついねー」 憧「でしょー……」 和「というか、私の扱いが酷すぎませんか……?リテイク、リテイクを要求します!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4344.html
はやり「健夜ちゃんを酔わせて京太郎くんについて聞いてみた」 【好感度15/50】 健夜「えー、京太郎くん?」 健夜「そうだね、付き人としては申し分ないと思うよー」 健夜「流石に一回り歳離れてるし恋愛感情とかはない、かなぁ」 健夜「はー、後5歳若かったらなぁ……くすん」 【好感度30/50】 健夜「京太郎くん、ねー」 健夜「まぁ頼りになるし、顔も格好いいほうだとは思うし……」 健夜「で、でもちょっと気になるだけで別にその……異性として意識とかは……」 健夜「し、してないこともなくもないっていうか……」ゴニョゴニョ 【40/50】 健夜「歳の差カップルとか別に普通だよねっ?」 健夜「それに京太郎くんが主夫になって私を支えてくれるとかいいと思うんだ!」 健夜「毎朝早起きして朝ごはんを作ってくれる京太郎くんとか……ウヘヘ」 【45/50(恋愛)】 健夜「京太郎くん?大好きだよ?」 健夜「式とかいつにしようかな、とかドレスのこととか今から楽しみでしょうが無いかなぁ///」 健夜「今更2年とか普通に待てるし、それまでもずっと一緒だし……」 健夜「京太郎くんが私を選んでくれてよかった///」 【45/50(従順)】 健夜「ごsy……京太郎くんのこと?」 健夜「え?『今変なこと口走ったよね☆』?ななな、なーんのことかな」 健夜「……黙秘権を行使します」 健夜(今日は何されちゃうのかなぁ……♪) 【45/50(病み)】 健夜「京太郎くんのこと?どうしてそんなこと聞くの?」 健夜「駄目だよ。京太郎くんは私のモノなんだから取ろうとしたら」 健夜「折っちゃうよ?」クス 健夜「え、私と京太郎くんがどれだけ深い中なのか聞きたかった?」 健夜「ふふ、そうだね。京太郎くんと私は。二度と離れない鎖で繋がってるんだよ」 健夜「もう絶対離したりしないんだから……うふふ」 はやり「健夜ちゃん、いろんな可能性を秘めてるんだね☆(震え声)」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/560.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1341114511/ 京太郎「語尾がニャーとかだったらもっと可愛いんだろうなぁ」 京太郎「あれ、風越にそんな子が居たような…」 京太郎「誰だっけ…?」 ドン 池田「にゃー!前見ろし!」 京太郎「っと、すみません、考え事をしていて…ってあー!」 池田「な、なに?」 京太郎「そうだ、風越の池田先輩だ!」 池田「なに?誰?なんで私を知ってんの?」 京太郎「清澄高校麻雀部の須賀京太郎といいます」 池田「清澄?麻雀部に男子なんていたの?」 京太郎「あはは…ですよね」 ナニシテンダイケダァ! 池田「にゃ!やば!じゃーね、清澄の!」 京太郎「あ、はい!…かわいいなぁ」 --麻雀部 京太郎「はぁ…」 まこ「どうしたんじゃ、あれ」 久「今日来てからずっとこうなのよ」 咲「何かあったのかな…」 京太郎「風越か…」 久「風越?どうして風越の名前が出てくるのかしら」 まこ「さぁ、よーわからん」 咲「風越ってあれから接点あんまり無いですよね?」 久「ええ、部長さんとはやりとりはしているけれど」 京太郎「池田先輩か…」 3人「!」 久「え、池田ってあの池田さん?」 咲「たぶん、私と打ったあの人だと思いますけど」 まこ「ははぁ、アレは気があるっちゅーこっちゃね」 久「あはは、まっさかー」 京太郎「尻尾があればもっと…」 まこ「…スマン、勘違いじゃったかもしれんの」 久「彼、どこに行こうとしているのかしら」 咲「京ちゃん…」 コンコン 久「はい、どうぞー」 美穂子「こんにちわ」 久「あら、こんにちわ。今日はどうしたの?」 美穂子「いえ、特にどうというわけではないのですが…」 久「?」 美穂子「上埜さんに会いに来ました」 久「あら、嬉しいわね」 池田「キャプテンまたいい笑顔だし…」 京太郎「あ!池田先輩!」 池田「にゃ?」 池田「あ、ぶつかった人!」 京太郎「須賀京太郎です!」 池田「そうだっけ?」 京太郎「俺ってそんなに存在感ないのかな…」 池田「まぁまぁ、元気だすし」 京太郎「どうして今日はここに?」 池田「キャプテンが清澄の部長に会いたいって言うから付き添いなんだよ」 京太郎「ああ、そうなんですか」 池田「キャプテン嬉しそうだし、華菜ちゃんも来たかいがあったし!」ピコピコ 京太郎(アナタの猫耳のほうが素敵です) 京太郎「池田先輩!」 池田「にゃ?」 京太郎「コレ、つけてもらえませんか?」 池田「にゃ?猫の尻尾?」 京太郎「はい!これで完璧なんです!」 池田「…なんかキモイし」 京太郎「!」orz まこ「あからさまに落ちこんどるのう」 美穂子「あら、猫の尻尾なんて可愛いじゃない」 池田「キャプテンが言うならつけてみようかな…」 池田「つけましたよキャプテン!」 美穂子「あら、やっぱり可愛いわね」 久「似合うじゃない」 まこ「ほほう、これはいいものをみたの」 京太郎「マジ可愛い!天使だ!」 池田「て、照れるし…」 美穂子「京太郎さんが尻尾を持っててよかったわ」 池田「キャプテン…」 京太郎「先輩!にゃーっていってもらっていいですか!?」 池田「に、にゃー…」 全員「!」 京太郎(こ、これは!) 久(予想外だわ、これほどの破壊力を秘めているなんて) まこ(おお、射抜かれるところじゃった) 美穂子「まぁ!やっぱり可愛いわね」 池田「か、かわいくなんて…」 京太郎「いや、マジ可愛かったですよ!」 池田「や、そんな…」 美穂子「ね、これからその格好で学校に来ない?」 池田「コレはさすがにはずかしーし!」 美穂子「いいじゃない、部の皆も可愛いって言ってくれるわ」 池田「勘弁してくださいよキャプテン…」ウルウル 京太郎「涙目な池田先輩可愛い!」 美穂子「うふふ、決定ね?」 池田「そんなぁ…」 まこ「ありゃ部長よりもドSじゃ」 久「あら、私はSなんかじゃないわよ?」 池田「お前のせいだし!」 京太郎「俺ですか!?」 池田「尻尾なんて持ってくるからいけないんだし!」 京太郎「やだなぁ、俺は似合うだろうと思って」 池田「うっさい!」 京太郎「ああ、嫌われた…」 まこ「自業自得じゃの」 久「可愛いしいいじゃない」 池田「よくないし!」 美穂子「華菜、取ったらご飯抜きね?」 池田「キャプテンが鬼だし…」 美穂子「あら、もうこんな時間。お暇させていただきますね」 久「ええ、またいらっしゃい」 美穂子「ええ、華菜もまたつれてきますね、京太郎さん」 京太郎「は、はい!」 池田「もう来ないし!」 美穂子「華菜、わがままはダメよ?」 池田「うう…」 美穂子「では、また」 久「じゃあね」 まこ「ありゃあ逃げられんの」 咲「にゃーん」 京太郎「猫の真似なんかしてどうしたんだ?」 咲「…なんでもない」 美穂子「うふふ、次はいつ行こうかしらね」 池田「もう行かないし…」 美穂子「あら、でもそれだと京太郎さんが寂しがるわ」 池田「どういうことです?」 美穂子「秘密。華菜は可愛いから嫉妬しちゃうかも」 池田「キャプテーン、教えてくださいよー」 美穂子「そのうち分かるわよ、きっとね」 --風越麻雀部室 池田「あれからずっとつけてるから先生にも怒られるし…」 美穂子「可愛いから問題ないじゃない」 池田「そんなもんだいじゃ…」 文堂「可愛いですよ、先輩!」 深堀「うん」 池田「みんなして可愛い言うなし…」テレ バン! 久保「池田は居るか」 美穂子「コーチ!」 池田「は、はい」 久保「……」 池田「……」ビクビク 久保「その尻尾は何だ」 池田「その、あの…かわいいから付けろって…いわれて…」 久保「池田ァ!」 池田「ひゃい!」ビクビク 久保「可愛いじゃないか」 池田「…へ?」 久保「いや、邪魔したな。練習してろ」 バタム 美穂子「なんだったんでしょう…?」 文堂「さぁ…」 池田「私ってそんなに可愛い?」 美穂子「ええ、それはとっても」 池田「…華菜ちゃんの時代が始まったかも知れないし!」 美穂子「あらあら、すっかり元気になっちゃって」 文堂「コーチに可愛いって言われましたからね」 深堀「うん」 美穂子「華菜、お礼言いに行かなきゃね」 池田「お礼?」 未春「にゃー」 深堀「…」 未春「…ごめんなさい」 --清澄麻雀部室 池田「というわけでお礼しに来たし!」 京太郎「わざわざありがとうございます!」 池田「お前のおかげだし、感謝してる」ピコピコ 京太郎「ああ、猫耳と尻尾…俺生きててよかった…」 久「なにかしたの?ずいぶんと変わったようだけど」 美穂子「うちのコーチが可愛いって言ってくれたんです」 久「ああ、それであんなに調子に乗ってるのね」 美穂子「そんな華菜も可愛いですし」 久「あら、アナタも可愛いわよ?」 美穂子「上埜さん…」カァ まこ「居づらいのぉ」 咲「京ちゃん…」 池田「仕方ないから連絡先教えてやるし」 京太郎「マジっすか!?やったー!」 池田「勘違いするなし!教えてやるだけなんだからな!」 京太郎「なんでもいいっす!」 久「あの子、池田さんに惚れてるのかしら」 美穂子「どうなんでしょうね」 久「優希が怒りそうね」 美穂子「うふふ、修羅場もいいものですよ」 久「ふふ、そうね」 まこ「あんたら鬼か」 池田「じゃあ、コレで帰るし」 美穂子「お邪魔しました」 久「気をつけて帰るのよー」 京太郎「メールしますね!」 咲「ねぇ京ちゃん」 京太郎「ん?なんだ咲」 咲「池田さんのこと好きなの?」 京太郎「んー、猫耳と尻尾が可愛い上級生ってとこかもな」 咲「そ、そっか…へー」 京太郎「なんかあったのか?」 咲「う、ううんなんでもない」 咲(麻雀で立ち直れないくらいにしてやろっかな…)ゴォ --数日後 京太郎「ひゃっほい!」 まこ「うっとぉしい」 久「最近ずっとああなのよね」 まこ「どれ、ワシがちょっとばかし探ってみるかの」 まこ「ちょっといいか?」 京太郎「はい、なんですか?」 まこ「あ!あそこに風越の猫耳が!」 京太郎「え!?どこですか!?」 まこ「…わりゃぁ疑うことを知らんのか」ヒョイ 京太郎「ああ、俺の携帯が!」 久「咲、押さえといて」 咲「分かりました」ガシッ 京太郎「はーなーせー!」 まこ「どれどれ?」 久「うわー、さすがにコレは引くわね…」 まこ「猫耳娘の画像、しかも池田ばっかりじゃ」 京太郎「やめろぉー!」 久「メールも毎日してるのね」 まこ「でも、内容はふつうじゃ」 久「須賀君が画像くれって言ってるみたいね」 まこ「送ってくる辺りがなんというかの…」 久「付き合ってるの?」 京太郎「付き合ってませんよ!」 咲「京ちゃん、コレはどういうことなの?」 京太郎「咲、顔が怖い…」 久「でもこの画像の量だとちょっと疑っちゃうわね」 まこ「100は超えとるからの」 咲「京ちゃん?」 京太郎「誤解ですって!ただのメル友ですよ!」 久「…へぇ」 まこ「ただのメル友のう」 咲「でもこのメールの内容おかしいよね?ちょっとえっちぃ画像ついてるし」 京太郎「いや、だからそれは…」 咲「ねぇ、どういうことなの?」 京太郎「え、ええと…」 咲「答えてくれないと分からないよ?」 京太郎「えっと…」 久「観念したほうがいいと思うわよ?」 まこ「このままだと咲が大変なことになりそうだしの」 京太郎「と、友達以上恋人未満な感じで…」 まこ「また曖昧じゃのお」 京太郎「や、ホントなんですって!」 久「で、付き合う気はあるの?」 京太郎「どうなんでしょう…猫耳と猫の尻尾、それににゃーって言ってくれるってだけで相当ポイントは高いんですけど」 咲「それって好きってことなの?」 京太郎「…まぁ、たぶんそうなるんじゃないかな」 咲「……」ゴォォ 久「さ、咲?」 咲「よかったー、ちゃんと好きなんだね」 京太郎「は?」 まこ「おりょ」 咲「曖昧じゃなくてよかったよー」エヘヘ 京太郎「お、怒ってないのか?」 咲「え、私が怒るとかそんなオカルトありえないよ」 久「よく言うわね…」 まこ「まぁ、最悪の展開は免れたようじゃし、いいんじゃないかの」 咲「じゃあ、ここに池田さん呼ぼっか」 ---- --- -- 池田「呼ばれたし」 美穂子「何かあったんですか?」 咲「いえ、たいしたことは無いんですが…」 咲「池田さんに大事な用があるんです」ゴォォ 池田「にゃっ…オーラが怖い…」 美穂子「華菜…」 久「さ、私達は隅で傍観しておきましょう」 まこ「出て行くんじゃないのか」 京太郎「ああ…」ハラハラ 咲「池田さん、京ちゃんのことどう思ってるんですか?」 池田「どうって…き、気になる相手ではあるし」 咲「…そうですか」 池田「用事ってそれだけ…?」 咲「いえ、まだありますよ?」 池田「にゃっ…」 咲「あのちょっとえっちぃ写真、どうして送ったんですか?」 池田「そ、それは…おだてられてちょっといい気分だったしつい…」 咲「…」 咲「池田さん、麻雀しませんか?」 池田「へ?」 咲「池田さんが勝てば京ちゃんは譲ります。私が勝てば京ちゃんは私のものです。いいですか?」 池田「…受けてたつし!」 京太郎「ちょ、咲!」 咲「京ちゃんは黙っててね?」ゴォォ 京太郎「…はい」 咲「面子は私、池田さん、染谷先輩、部長でいいよね?」 池田「ぜんぜんかまわないし!余裕で勝ってやるし!」 久「咲、貴女…」 まこ「ありゃ、こうなってしまうのかの」 池田「私が勝って見せるし!」 咲「さぁ、どうかな?」 久「…」 まこ「気は進まんがのう」 京太郎「あああ、どうしてこうなった…」 美穂子「華菜…」 東風戦 東1局 東:咲 南:まこ 西:久 北:池田 咲「私からだね」 池田「親番最後だし…」 咲「…」タン まこ「やりづらいのぉ」タン 久「まぁ仕方ないわね」タン 咲「…」 11順目 池田「リーチだし!」 咲「はい」タン まこ「ありゃ、リーチか…」タン 久(咲が考えるとすれば…」 池田「ツモ!4000オールだし!」 咲「はい」 久(この子…) --そして局は進み-- オーラス 5順目 咲:22000 池田:39000 まこ:12000 久:27000 美穂子「華菜が勝ってる…?」 京太郎「いや、でもこの点数だと逆転されるかも知れません」 美穂子「華菜…」 池田(張った!安いけど、ダマでさっさと和了して1位だし!」タン 咲「さて」 咲「カン」 池田「え…?」 美穂子「華菜…!」 京太郎「…!」 咲「ツモ。2000・4000です」 池田「あれ…?これって…」 咲:30000 池田:35000 まこ:10000 久:25000 咲「負けちゃったね」 池田「か、勝ったし!よくわかんないけど勝ったし!」 久「咲、わざとでしょう?」 咲「いえ、私は真剣にやりましたよ?」 まこ「うそつけ」 池田「京太郎!勝ったし!」 京太郎「よかったですね!」 久「ま、気づいてないしいいんじゃない?」 まこ「じゃね」 美穂子「よかった…」ウル 池田「やっぱり清澄より私のほうが強いし!」 美穂子「華菜、あんまりはしゃがないで…」 池田「あのときのリベンジも果たしたし、華菜ちゃん最強だし!」 京太郎「さすがだぜ!」 咲「…やっぱり飛ばしておけばよかったかな」イラッ 久「飛ばしてたら須賀君と付き合わなきゃいけないわよ?」 咲「私はそれでいいんですけど、京ちゃんはやっぱりあっちのほうがいいのかなって」 まこ「素直じゃないのう」 咲「いいんです」 池田「えっと、ちょっとしゃがむし!」 京太郎「?こうですか?」 池田「そうそう、それで目を閉じて」 京太郎「へ?」 池田「早くするし!」 京太郎「え、は、はい!」 池田「…っ」チュッ 京太郎「は!今何か当たったような」 池田「き、気のせいだし!」 咲「吹っ飛ばしていいですかね?」 久「奇遇ね。私もそう思ってたのよ」 美穂子「華菜…!」 まこ「やめんかおまえら」 池田「京太郎、華菜ちゃんとその…付き合ってほしいし!」 京太郎「はい!喜んで!」 池田「にゃ…」テレ 咲「もう爆発すればいいんじゃないかな」 久「私達もしてみる?」 美穂子「はい…」 まこ「あんたらもか…」 京太郎「この後どうしましょうか」 池田「華菜ちゃんが尻尾つけてご奉仕してあげてもいいけど…」 京太郎「マジで!?ひゃっほう!」 池田「こ、こんなこと京太郎以外にはしないんだからな!」 京太郎「マジありがてぇ…」 久「さ、私達も」 美穂子「上埜さん…」 咲「蚊帳の外ってこういうことを言うんですかね」 まこ「たぶんの」 咲「私には和ちゃんがいますし」 まこ「あれ、ワシだけ仲間はずれになって」 咲「冗談ですよ。私は染谷先輩好きですよ?」 まこ「ま、ありがたくうけとっておくかの」 池田「京太郎、もう一回」 京太郎「え、何をです?」 池田「にゃー!」 京太郎「冗談ですよ」チュッ 池田「にゃ…不意打ちはずるいし…」 京太郎「ははは、可愛いからですよ」 池田「にゃー!」 京太郎「まったく猫耳、もとい華菜ちゃんは最高だぜ!」 お わ り
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1826.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1341225918/ 咲「ツモ。4000オールです」 久「ふぅ、須賀君のトビで終わりね」 優希「うがー、この馬鹿犬!お前のせいで優希ちゃんの華麗な逆転劇が始まる前に半荘終っちゃったじょ」 京太郎「うっせえ、俺だって好きでとんだ訳じゃないつーの!」 優希「犬の分際で口答えとはなまいきだじぇ」 咲「まあまあ優希ちゃん、抑えて、抑えて」 和「そうですよ優希、今回は須賀君の打ち方が悪かったという訳ではなく単純に宮永さんの調子が良かっただけです。現に部長と優希の点数も残りわずかだったでしょう」 優希「うぐぅ、それを言われると言い返せないじぇ……」 京太郎「和マジ天使」 優希「ぐぬぬ」 久「いやー、それにしても今日の咲にはまいったわー。この調子なら全国も余裕ね」 まこ「まさに鬼神のごとき鬼ヅモだったからのお。咲の後ろに世紀末覇者が見えたわ」 咲「もう二人ともからかうのはやめてくださいよ。今日はたまたまですよー」 京太郎「ちくしょー!久しぶりに卓に座れたっていうのにこんなのあんまりだー!!」 咲「ふふふ、でもわたしは久しぶりに京ちゃんと麻雀できて楽しかったよ!」 京太郎「咲…お前……」ホロリ 咲「だって、京ちゃんが卓に入ったらビリになることはないもん」 京太郎「そんなことだろうと思ったよ!ちくしょう!」 咲「あはは」 久「あら?もういい時間ね、みんなそろそろ帰るわよー」 まこ「暗くなる前に帰らんと」 優希「かわいいのどちゃんはお家に帰る時間だじぇ」 和「どういう意味ですか?」 久「あんまり帰りがおそい時間になると、和みたいなかわいい娘は変質者に襲われちゃうかもしれないから早く家に帰りなさい。てことよ」 和「ななななにを言っているんですか!そんなことあるわけないですよ!!」 久「いやー、そんなことないと思うわよ。あなたも暗い夜道の中、和が一人で歩いてたらついつい襲っちゃうでしょ?須賀君」 京太郎「話題の振り方も内容も最悪ですよ部長!!」 咲「……」 京太郎「咲さん、無言で足を踏むのをやめてください」 和「須賀君……」 京太郎「和、これは誤解だ!だからそんな悲しい目で俺を見ないでくれ!!」 まこ「ここだけ切り取ってみると、本妻に浮気がばれた駄目男みたいでおもしろいのー」ニヤリ 優希「わたしは会社の上司役を希望するじぇ!」 京太郎「お願い!悪乗りしないでこれ以上は収拾つかなくなるから」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「部長!さっきの言いがかりを早く訂正してくださいよ!」 久「あはは、ごめんごめん。みんなが面白い反応してくれると思ったからついね」 京太郎「完全に部長は遠巻きに楽しんでましたけどね」 久「うん、意外に思うかもしれないけど私Sなの。だから自分に被害が及ばないところで人が酷い目に合ってるのを見るのが大好きなの!」ニコッ 京太郎「部長、あなたがドSなのは意外でも何でもない周知の事実ですし、なにより後半部分に関してはただの性格の悪い女性みたいになってますよ!」 久「私が性格が悪い女ですって?映画13日の金曜日でジェイソンに感情移入できるこの私が!?」 京太郎「部長!そのフォローは全く意味がないです!逆に先ほどの自分は手を汚さず高みの見物をしている知的な悪党っぽいイメージに猟奇的な殺人鬼までプラスされて、なんかもう知性と力を併せ持つ稀代の殺人鬼みたいなイメージになっちゃってます」 久「そういえば、須賀君て結構かっこいい顔してるわよね。うふふ、食 べ ち ゃ い た い ぐらい」二コリ 京太郎「なんで今のタイミングでそんなこと言うんですか!普通に怖いですから、いつもは素敵な笑顔が逆に怖いですからー!」 久「冗談よ、須賀君があまりにもいいリアクションするからついつい遊びすぎちゃうのよ」 京太郎「さいですか……」ゲッソリ 久「それはそうと、皆の誤解もそろそろ解かないとね」 京太郎「お願いします」 久「オーイ!皆、さっき言ったことは私の冗談だから須賀君のこと誤解しないであげてね!須賀君は夜道で一人歩いてる女の子をどうこうする男の子じゃないわよー」 咲「そ、そうだよね!京ちゃんに限ってそんなことするわけないよねー。わたしも部長の冗談に乗ってみただけだから、京ちゃんがそんなことしないって知ってたよー」 京太郎「おい、咲……俺の眼を見て話せ」 咲「ヒュー、フシュー」 京太郎「お前が口笛のつもりでやっているそれ全然音でてないから、ただ口から息をはいてるだけだからな」 和「須賀君ごめんなさい……、同じ部員である仲間を疑ってしまうなんて私最低です……」ホロリ 京太郎「和……、わかってくれたならいいよ!俺も気にしてないしさ」 和「でも……」 京太郎「いいって誰にだって間違うこと位あるし、今後こうゆうことがないように気をつけていけばいいだけの話じゃないか」 和「須賀君……、そうですね!ありがとうございます須賀君」ニコッ 京太郎「おう!(和ちゃんマジ大天使ミカエル)」 和(チョロイですね)ニヤリ まこ(あまいのー) 優希(チョロアマだじぇ) 京太郎「まあ、なんにせよ皆の誤解が解けてよかったよ」 久「そうね、誤解が解けてよかったわね須賀君」 京太郎「はい、ありがとうございました!(誤解の原因の8割くらいは部長にあると思うが、口に出したら怒られそうだから言わない)」 久「大体普通に考えたらわかるはずじゃない。須賀君が夜道で襲うなんてことするはずないのにねー」 京太郎「全くもってその通りですよ!俺がそんなことする男に見えるのかって話ですよ!」 久「そうよねー、須賀君が女の子を襲っちゃうのはロッカーの中だけだよねー」 京太郎「そうそう、俺が女の子を襲っちゃうのはロッカーのって……あれ?」 久「部室内の狭いロッカーの中で女の子と二人きりで出るに出られない状況になった須賀君は女の子の髪や首筋から香る、女の子のにおいに自分が抑えきれなくなってほとばしる若いパトス(情欲のみ)をそのまま、わた『それ以上いけない!!!』」 京太郎「なんてこと口走ってくれてんだ!!あんたわ!!」 久「あら、事実じゃない?」 京太郎「事実だけれども!!」 咲「京ちゃん……」 京太郎「ひっ」 優希「犬……、今部長が言っていたいやに真実味を帯びた生々しい話しはどうゆうことだじぇ」 京太郎「落ちけつ優希」 まこ「まずはお前が落ち着け」 和「いま、須賀君事実って……」 京太郎「違うんだ和!これは別の世界線の話で」 咲「京ちゃん」クルクル 京太郎「咲、待ってくれ!これは誤解なんだ!」 咲「京ちゃんはエッチだなあ」グルグル 京太郎「咲……、お前の右腕なんか回転してね?」 咲「エッチな京ちゃんはロッカーの中で何しちゃったんだろうね?」ギュルギュル 京太郎「いやいやいや、絶対回転してきてるって!心なしか音も激しくなってきてるし!!」 咲「わたしに教えてよー京ちゃん」ニコッ ギュオーンギュオーン 京太郎「(このままじゃヤバイっ)咲……よく聞いてくれ。部長が言ってたあれは嘘なんだ、作り話なんだ、だから俺が女の子と一緒にロッカーに入った事実なんてない。つまり、ロッカーの件はさっきのと同じく部長の冗談なんだ」 咲「ほんとう?」くるくる 京太郎「あぁ!そうだ!(回転が遅くなっていく)」 咲「ひどいですよー、部長冗談だったんですか?」 京太郎(今だけでいい、部長……空気を読んでください) 久「えっ?事実だけど(そういう物があるのは)」 京太郎「あんたって人はーーーーーーーーーーー!!!!!」 久「言ったでしょ須賀君……」 久「私Sなのよ!」ドヤッ 京太郎「くっ(殴りたいこのドヤ顔……)」 咲「京ちゃん……、なんで嘘ついたの?」ギュオーンギュオーン 京太郎「咲!」 咲「嫌っ!もう聞きたくない!!」ギャレオンギャレオン 京太郎(あっ!これもう助からないわ) 咲「京ちゃんの」バリバリバリ 京太郎「なんか帯電し始めてるぞ!お前の右腕!!」 咲「ばかぁーーーーーーー!!」ドゴォーーーーン 京太郎「8100オール!!!!!!」バタンキュー 優希「親倍だじぇ」 まこ「なぜか一本場ついとるのお」 和「どんな手だったんでしょうか?」 久「あらら、さすがにやりすぎちゃったかしらね」 まこ「からかうのも、ほどほどにしておかないと京太郎の身がもたんぞ」 久「わかっちゃいるんだけどねぇ……。咲の誤解も解かないとね」 説明中 咲「そうだったんですか……」 久「ごめんね、咲のリアクションが面白くてつい羽目を外しすぎちゃったわ」 咲「いえ、それで京ちゃんは大丈夫なんですか!?わたし京ちゃんに酷いことしちゃって」 久「それなら大丈夫よ。気を失ってはいるけど幸い怪我とかはしてないわ」 咲「よかった…。でも、京ちゃんに酷いことしたのは事実だし京ちゃん許してくれるかなあ……」 優希「京太郎ならきっと許してくれるじぇ!」 和「そうですよ宮永さん、須賀君は優しい人ですからきっと許してくれますよ」 まこ「それに責任の大半は部長にあるしのー」 久「うぐっ、反省してるわよ……」 久「それより、あなた達は早く帰りなさい。もう外も真っ暗になってるわよ」 まこ「あなた達はって、部長はどうするつもりなんじゃ?」 久「須賀君が目を覚ますまでここで待ってるわ。もともと私のせいでこんなことになったんだもの、これ位のことはさせてもらうわ」 咲「それならわたしも!」 久「だめよ」 咲「どうしてですか!?」 久「理由は二つあるわ。一つはこれ以上遅くなってしまうと心配してる親御さんに申し訳が立たないとうこと、もう一つはもし教員が見回りに来ても学生議会長である私は色々と言い訳できるけど、咲はそういう訳にもいかないからよ」 久「だから今日は諦めて明日謝りなさい」 和「宮永さん、須賀君が心配なのはわかりますが幸い怪我もないわけですしすぐに目を覚ましますよ。ここは部長の言うとおりにして、明日謝るのが一番いいと思いますよ」 咲「……そうだね原村さん。わかりました、明日謝ることにします。でも部長、京ちゃんが目を覚ましたらわたしにメールください。やっぱり心配なんで……、お願いします!」 久「ええ、お安いご用よ」 優希「それじゃあ、のどちゃんが襲われないように帰るとするかだじぇ」 咲「それでは部長、京ちゃんのことよろしくお願いします。失礼します」 和「失礼します」 まこ「またのー部長」 バタン 久「ふぅ……」 久「ついついやりすぎちゃう。悪い癖ね……」 久「ごめんなさいね、須賀君」 久「うーん、それにしても須賀君が起きるまで何してようかしら」 久「読書でもしようかしら」 久「!」 コソコソ 久(こんな機会じゃないと須賀君の顔をじっと見る機会なんてないし) 久(須賀君が起きるまできれいなお顔を観察してましょうかね)ニヤリ 久(それでは失礼して) 久(ふぅ、やっぱり須賀君ってイケメンよね。ちょっとチャライけど顔立ちはきれいだし) 久(睫毛長いし) 久(肌もきれいだし、お手入れとかしているのかしら?) 久(……実に妬ましいわね) 久(ふふふ、唇の皮がめくれちゃってるわよ) 久(本当、黙ってればかっこいいのに) 久(その気になってちょっと頑張れば、彼女なんてすぐに出来ると思うわ。がんばれ!須賀君)クスクス 久(彼女ねぇ) 久(……) 久(須賀君の彼女ねぇ……、誰がお似合いかしら) 久(やっぱり幼馴染の咲が一番お似合いかしら?) 久(あんまり派手なデートとかはしないでお互いの家を行き来するような家族ぐるみの付き合いが似合いそうね) 久(だけどしっかり咲の尻に敷かれてる。そんな感じがするわ)クスクス 久(和はどうかしら?) 久(……………………) 久(全く思い浮かばないわ) 久(須賀君には悪いけど和と付き合うことになってもあんまり上手くいきそうにないわね) 久(優希は言わずもがなね。きっと毎日が楽しく過ごせると思うわ!(主に優希が)) 久(須賀君がなけなしのお小遣いをはたいて栄養ドリンクを買う姿が目に浮かぶわ……) 久(まこはどうかしら?) 久(うん) 久(いいと思うわよ!以上) 久(結論としては、やっぱり幼馴染の咲が一番相性よさそうね。次点で優希かしら?) 久(…………) 久(ふぅ……) 久(私が頭の悪い女の子だったらよかったのに) 久(どうして気づいちゃうかなあ……) 久(こうやって、自分を除いて考えようとしてたのが何よりの証拠よね……) 久(意識してるのバレバレじゃない) 久(はぁ) 久(恨むわよ須賀君) 久「イケメンになびくような女じゃないつもりだったのになー」 久「咲や優希も絶対須賀君に好意を持ってるわよね……」 わざわざ声に出して言うことじゃない。そんなことはわかっていた 久「だいたいなんでよりによって須賀君なのよ!顔がいい男なんて他にもいくらでもいるじゃない!」 顔だけじゃない。そんなことはわかっていた 久「須賀君なんてただのチャラ男よ。なんでそんな男好きになったの!?」 須賀君がもし起きてたら聞かれてしまう。そんなことわかっていた 久「だいたい私は本当に須賀君のこと好きなの?勘違いっていう場合もあるはずでしょ」 虚勢を張って自我を保とうと必死になっている。そんなことわかっていた 久「嫌いよ……、須賀君なんて」 口に出してしまった言葉が怖かった。本当に須賀君のことが嫌いになってしまいそうで怖かった。 久「今のは嘘よ」 だから 久「私は」 私は 久「須賀君のことが好き」 須賀君のことが好きだ。そう自覚できた。そんなことはとっくにわかっていたけど 久(結局認めたくなかっただけなのよね) 久(普段大人ぶってるけど、私もまだまだ子供ね) 久(好意を自覚してるであろう咲たちの方がよっぽど大人だわ) 久(はぁ、自己嫌悪だわ) 久(須賀君まだ寝てるかしら) 久(今の聞かれたなら聞かれたで別にいいけど(どうせ面と向かって告白なんてできないし)) 久(なんだ、まだ寝てるのね) 久(乙女の情けない告白を聞かれなくてよかったと思うべきか、タイミングを逃して残念と思うべきか) 久(……よかったと思っときましょう。そうでなきゃやってられないわ) 久(そういえば須賀君、ただ寝てるだけみたいだし起こしても大丈夫みたいね) 久(………………) 久(こんな時間まで付きっきりで看病してあげたんだから、報酬はあってしかるべきよね) 久(そうよ!いくら私のせいでこんな状況になってしまったことを差し引いても報酬はあってしかるべきのはずよ!間違いないわ!!) 久(………………) 久(それじゃあ、報酬として何を頂こうかしら) 久(お金とかはさすがにゲスイからなしとして) 久(うーんどうせなら、この状況でしかできないことがいいわね) 久(閃いたわ!この状況のお約束として、寝ている異性にチューしようとし、いざチューしようとしたら抜群のタイミングで寝ていた人が目を覚ますっていうあれをやってみましょう!) 久(須賀君が目を開けてくれたら成功で須賀君が目を瞑ったままなら罰ゲーム!いいわね面白そう) 久「それでは」コホン 久「須賀君起きてー」ゆさゆさ 久(起きるなよー) 久「もう!早く起きてよ」ゆさゆさ 久(起きるな!絶対起きるな!) 久「むぅ、起きないとチューしちゃうぞー」 久(相変わらずかっこいいわね、この男は) 久「須賀君、まだ寝てるの?」ゆさゆさ 久(ごめん咲、優希、私……もぅ) 久「……本当にチューしちゃうわよ?」ゆさゆさ 久(須賀君は私のものよ)キリッ 久「……須賀君が悪いんだからね」ハァハァ 久(近くだと須賀君の匂いがするな……いい匂い)クンカクンカ 久「それじゃあ、失礼して」ハァハァ 久(首筋にキスマーク付けちゃおうかしら)スーハー 京太郎「……部長何やってるんです?」 久「……」 久(オワタ) 京太郎「あのぉ、なんで俺の身体の上に部長が馬乗りになってるんですか?状況が全然分かんないんd「chu」…………えっ?」 久「こういうことよ」 京太郎「」 久「私は須賀君のことが好き。だからキスしたくて寝込みを襲ったのよ」 京太郎「いや、え?部長が俺のことが好き?それに後半は、そんなあけっぴろげに言う内容じゃないでしょ!?」 久「むらむらしてやった反省はしている」 京太郎「あれ、なんでだろう反省しているはずなのに印象は最悪になった」 久「そうよ。こんな女でドン引きしたでしょう。ごめんなさい」 京太郎「はい。ドン引きしました」 久「ドン引きしたんだ……」 京太郎「あっ!でもほら、いい意味でのドン引きですから!!」 久「須賀君て、おそろしくフォロー下手ね」 京太郎「はい、すいません……」 久「謝らなくていいのよ須賀君。私はそんなあなたを好きになったんだから」 京太郎「部長……」 久「ふふふ」 京太郎「いい感じの雰囲気を作って、俺の寝込みを襲った話を逸らそうとしていませんか」 久「そそそそんなことないわよよよぉ」 京太郎「物凄く動揺した!?」 久「ふぅ、冗談はこれくらいにして改めて謝罪するわ須賀君ごめんなさい」 京太郎「正直に話してくれましたし許しますけど……」 久「許してくれるの?やっぱり優しいのね、須賀君」 京太郎「まあ、さっきされたキスだって嫌な気はしませんでしたし」 久「あら?これって、私脈ありと思っていいのかしら」 京太郎「部長は綺麗ですし、キスされたら俺を含めて大抵の男は喜ぶと思います」 久「ありがとう。須賀君、私とってもうれしいわ!」ニコッ 京太郎「かわいいいいいいいいいいいい」 久「そうだ!須賀君、告白の返事のことなんだけど」 京太郎「はい」 久「明日の放課後まで待ってもらえないかしら」 京太郎「それは別にいいですけど……なんでですか?」 久「抜け駆けはいけないでしょ」 京太郎「はぁ?そうですね」 久「という訳で、今日はもう帰りましょうか」 京太郎「そうだ!今何時って……、もうこんな時間!?あれ?そういえば俺なんで寝てたんだっけ……」 久(咲にメールしとかないと)ピロリン 久「須賀君もう部室閉めるわよ」 京太郎「あっ、はい(まあいいか、いいことあったし結果オーライだ)それじゃあ、部長帰りましょうか」 久「こんな時間まで待っていてあげたんだから、私の家までエスコートしてくれるんでしょ須賀君?」 京太郎「そりゃあこんな真っ暗の中、女性を一人で帰らせるなんてことできませんよ。お供します」 久「京ちゃんマジ紳士」 京太郎「茶化すなら、帰りますよ」 久「ごめんごめん須賀君といるとついつい、いじりたくなっちゃうのよ」 京太郎「どうせ俺はいじられ気質ですよ……」 久「違うわよ、そんな理由じゃないわ」 京太郎「ではなんでですか?」 久「好きな子を見るといじめたくなっちゃう。そういうことよ」 翌日の放課後 京太郎「昨日、あんなことがあったから部長と顔を合わせづらい」 京太郎「あっけらかんとした部長のことだ、きっとすでにみんなに公表しているよな……」 京太郎「はぁ、今から盛大にいじられるとなると気が重いな」 京太郎「今日は部活休もうかな……」 京太郎「いやいやいや、それはいかん!こういうことはちゃんとしなきゃ駄目だ」 京太郎「覚悟を決めろ!須賀京太郎、進む道は修羅道なれどここで背を見せれば男が廃る!」 京太郎「いざゆかん」 バタン 京太郎「たのもー!」 優希「遅いじょー犬ー」 和「もうとっくに部活始まってますよ」 まこ「堂々と遅刻するとはいい御身分じゃのー京太郎」 咲「京ちゃん!」 京太郎「すいません、掃除当番で遅れちゃいました」 まこ「なんじゃ、そういう事情があるなら仕方ないの」 優希「犬のことだから、遅刻の言い訳のための嘘かも知れないじょ」 京太郎「そんな嘘つかないっつーの!クラスの中でせっせと机運んでたわ」 咲「そういえば京ちゃん掃除当番だったね、ごめんね、忘れちゃってたよ」 京太郎「いや、こればっかりはしょうがねぇよ。普通他人の掃除当番の日程なんて覚えてるわけないもんな。咲に伝え忘れた俺の落ち度だ」 和「今度から気をつければ問題ないですよ。そうですよね部長!」 久「そうねぇ、事前に連絡がない状況で掃除が長引いてしまったら無断欠席と捉えられてもおかしくないのよ。そういう事態を防ぐために連絡はしっかりしましょうね須賀君」 京太郎「はい!以後気をつけます」 久「うん、いい返事」 咲(自称京ちゃん検定、段位持ちのわたしにとって掃除当番なんて知ってて当然のことなのに……もっと精進しなきゃ) 久「それじゃあ、さっきの続きから再開しましょう。咲、和、まこは卓に戻って」 久「須賀君と優希はひとまず見学、もしくはネット麻雀をやっててもいいけど、どうする?」 京太郎「俺は皆のを見学してます。人が打ってるのを見るのも勉強になりますし」 優希「じゃあ、優希ちゃんは犬をじーっくりみてるじぇ!」 京太郎「……それなんの意味もないだろ」 優希「犬の一挙手一投足を事細かに実況し解説を交えて紹介していく番組だじぇ」 京太郎「そんな番組があってたまるか!!そういうのいいからお前も一緒に見学するぞ」 優希「しょうがないじぇ、飼い犬がキャンキャンうるさいから飼い主様が一緒にいてやるじぇ。感謝するんだじぇーいぬー」 京太郎「はいはい、ありがとうございます」 優希「そうだじぇ!見学する前にタコスを買いに行くじょ!付き合え犬」 京太郎「へいへい、わかりましたー。お供しますよー」 優希「というわけで、行ってくるじょ部長」 久「わかったわ、行ってらっしゃい」 京太郎「はい、行ってきまーす(感じからすると、どうやら部長は昨日のことを皆に言ってないみたいだな……)」 バタン 和「須賀君、優希の扱い方上手になりましたねー」 まこ「優希の言うことに従っても、たずなはしっかり握ってコントロールしているそんな感じかの」 久「あら、そうかしら。もしかしたら、犬根性が身に着いてしまって優希をご主人さまと認識してるのかもしれないわよ」ニヤニヤ 咲「そんなことないですよ部長!京ちゃんは意外と要領いいから、日々の経験の中で優希ちゃんの気持ちを酌みつつ自分の要求も通す。そいうことができるようになっただけですよ」 久「あはは、冗談よ。咲の言う通りだってことは、あの二人を見てたらわかるから心配しないで」 まこ「部長の言うことは無駄に説得力があるから怖い」 和「そうですね……少し考えればそんなことはありえないということがわかるんですけど、それをさせない力がありますね」 まこ「詐欺師のそれと同じじゃな」 和「そうですね」 久「ちょっと二人とも失礼なことを言わないでちょうだい。詐欺師みたいって……、もっと別の言い方があるでしょう」 まこ「部長は嘘つくのが上手い」 久「……なんか余計酷くなった気がする」 和「気のせいではないです。シンプルになったせいで余計酷くなりました部長」 久「はぁ、もうそれでいいわ。いちいち突っ込むのもめんどくさいし」 まこ「えぇー、もっとノってきてくれてもええじゃろー部長」 和「いけずですー部長」 久「あんた達キャラのブレが酷いわよ。特に和」 まこ「京太郎だったらもっとノってきてくれるのにのー」 久「わたしに須賀君ばりの返しを求められても困るわよ」 和「それはそうと、最近の須賀君は優希を甘やかしすぎだと思いませんか?」 まこ「確かにのぉ。もしかして犬根性としてじゃなく、龍門渕の執事みたいに半ば忠義として優希に仕えてるのかもしれないのー」ニヤニヤ 咲「そんなことありえないですって!」ムゥ 久「須賀君が義理立てしようと思うような高尚な行為を優希がするわけないでしょ……」 咲「ですよねー!部長、京ちゃんに限ってそんなことありえませんよね」 久「」ニヤリ 久「そうね、須賀君が優希をご主人様として思っているのかもしれない、そんなことはあり得ないわよ」 久「でもね咲、もしかしたら優希と須賀君が特別な関係になるかもしれない、そういう可能性があることも事実なのよ」 咲「どういうことですか!?」 久「えっとね、優希が須賀君にちょっかいをかけては我儘を言って言うことを聞かせているのは知ってるわよね?」 咲「二人が毎日の様にやってるやり取りですから、もちろん知っていますけど……」 久「実はそれが問題の焦点でね。男女共通の異性に惚れる条件の一つとして、「こいつには自分が付いてないとだめだ」と思うというものがあるのを、咲は知っているかしら?」 咲「はい、雑誌とかにもよく載っている内容のものですし、もちろん知っていますけど、それが関係あるんですか?」 久「そうよ。先に結論を言ってしまうとね、二人がこのような関係を今後も続けていくようなら、須賀君が優希に惚れてしまう可能性があるのよ」 咲「ばかばかばかしいです。SOA!SOA!」 和「……」 まこ「動揺して口からでてしまった言葉じゃ、気にせんでいいじゃろ」 久「咲、落ち着いて今の優希と須賀君の状況をもう一度よく考えてみなさい。日頃から男の子に対してお願いばっかりしているの女の子と、愛想を尽かせず女の子のお願いをきいてあげてる男の子。こういう言い方にしたらわかるんじゃないかしら?」 咲「……!!」 久「気づいたようね」ニヤニヤ 咲「でもでも、京ちゃんに限ってそんなこと……」 久「あの人だけは大丈夫だなんてーうっかり信じたらだめ!」 まこ「だめ!」 和「だめ!」 久・まこ・和「だーめだめよ!」 咲「S O S」 まこ・和「パンパン!」ヒューヒュー 久「みんなノリいいなって……、いったい歳いくつなのよあんた達」 まこ「わしは、カメレオン・アーミーが一番好きだったのお」 和「ジパング以外ありえません!」 咲「ペッパー警部が可愛くて好きです」 久「だからなんで知ってるのよあんた達は!今時のJKがピンクレディの曲で盛り上がるってるこの状況おかしいと思わないの!?」 まこ「別に、知ってたって問題ないじゃろ。誰かに迷惑かけてる訳でもあるまいし、それでそういう部長は何が好きなんじゃ?」 久「……世界英雄史よ」 まこ・和・咲「「「渋ッ!!!」」」 久「ふぅ、落ちもついたし話を戻すわよー」 まこ「まてまてまてー。世界英雄史のインパクトが強すぎてそんな簡単に頭切り替わらんわ」 和「冗談ですよね部長!?仮に本当なら多分、部長しかいませんよ!世界英雄史好きの女子高生なんて」 咲「いい曲なんですけどね……でも、それこそ今時の女子高生の会話には絶対出てこないですよ」 久「もういつまでその話題続けるのよ。それはもう終わった話題だからいいでしょ!咲ー、話を戻すわよ」 咲「は、はい!わかりました」 まこ「うぐぅ、なんじゃこの得も言われぬ感情わーー!!」 和「なんか……、すごくモヤモヤします」 まこ「マネマンされた時のどうしようもないあの感じに似てるわ」 和「やるせないです……」 久「二人ともうるさいわよ!!」 まこ・和「ぐぬぬ」 久「咲もさっき気付いたと思うけど、多分その解釈であってるわ。だけど念のために一応解説しておくと」 久「私は、須賀君が日頃から優希ちゃんの言うことをきき続けてる間に、こいつは俺がいないと駄目だ。と思う様になってしまう可能性があると言っているのよ」 まこ・和「あるある」 咲「いやねぇよ」 久「そんなきっぱりと言い切れるかしら?」 咲「お言葉ですが、あえて先ほど部長がおっしゃっていた意見を真っ向から否定させて頂きます。全地球上の男性の99%が当てはまろうと京ちゃんだけは絶対に当てはまることはありえません」 久「へー、その心は?」 咲「だって京ちゃん鈍感ですし」 まこ・和「そうだった!」 咲「おそらく自分の恋心すら自覚できないと思います」 久「学生議会長の私を論破するなんてやるじゃない(咲や優希からあれだけあからさまな好意を向けられてるのに、全く動じてないてことが何よりの証拠よねー)」 咲「京ちゃんの鈍感さは折り紙つきです。とある少女はその鈍感さの被害にあってしまい東京に引っ越してしまったなんて事実があるくらいですから……」 まこ「京太郎本人に悪気がないと分かっているんじゃがこれはあまりに酷いの……。実害が出ている以上対策の一つでも立てて京太郎に気をつけるよう言ってやらんと」 久「余計なことはしなくていいわ」 咲「そうです!京ちゃんには日頃からわたしが言って聞かせてるので安心してください」 和「須賀君に日頃から言って聞かせてる割には全然治っていませんよね」 咲「うっ、それは……」 まこ「咲、今度はわしが先輩としてガツンと言って京太郎の鈍感をなおしてみせるから安心せぇ」 久「それは駄目よ、まこ」 まこ「なんでじゃ部長?さすがに京太郎も先輩から注意したら自分の鈍感さを見直すじゃろ?」 久「説明が必要みたいだから言っておくけど、鈍感さの改善には他人からの働きかけはあまり効果を持たないの」 久「人がせっかく注意をしても須賀君自身身に覚えがないのだから、その注意はのれんに腕押し状態になってしまう可能性が高いの。だから鈍感さを改善するためには須賀君自身がで色んなことを経験して、自分自身で問題に気づき解決していくのが一番良い方法なのよ」 和「へー、そうなんですか。さすが部長物知りですね」 まこ「そうなんかー、鈍感っていう曖昧な基準にも、きちんとした対処法があるんじゃの。勉強になったわ部長」 久「……まぁね」 咲(GJです部長) ガラガラガラ 優希「今戻ったじょー」 京太郎「ただいま戻りました」 久「おかえりなさい。二人とも」 優希「なんだ、みんなまだ打ってなかったのかだじぇ?」 京太郎「あれ、ほんとだ。もしかして俺と優希のこと待っててくれてたんですか?だとしたら申し訳ありません。結構な時間お待たせしてしまって」 久「イケメンで」 まこ「気遣いできて」 和「腰が低い」 咲「今宵そなたが鳴かすわ誰ぞ」 京太郎「短歌!?どうしたんですかいきなり!!」 久「いいの須賀君あなたは今のままでいてくれたら……」 咲「京ちゃん気にしないで……わたし頑張るから!!」 京太郎「いやいやいや、なんなのこの空気。俺と優希が完璧置いてけぼりなんだけど」 まこ「京太郎、わしからお前に言ってやれることは何一つのない……。しかしな、わしらはみんなお前の味方じゃ!これだけは覚えといてくれ……、頼りない先輩でスマン京太郎」 京太郎「えっ、なんですかこれ!?俺これから戦争にでも行くんです?なんでみんな俺のことをそんな悲しそうな目で俺のこと見てるんですか!?」 和「須賀君気をつけてくださいね(自分の鈍感さに)……。そのせいで不幸になった人がたくさんいるんですから……」 京太郎「マジで!?俺マジで戦争行く感じなの!?」 和「茶化さないで真面目に聴いてください!」 京太郎「えっ、あ、はい」 咲「原村さん落ちついて…」 和「でも、被害にあった人たちのことを考えるとわたし……」グス 京太郎(マジかよ……。やばいこれ……本当に戦争が起こるみたいだ……) 和「須賀君詳しいことは言えませんが、どうか気をつけてください」グス 京太郎「……わかった」コクリ 久「それじゃあ、みんな揃ったし東一局始めるわよー」 まこ「最初の親だけはさっき決めていたから咲が親で始めじゃ」 京太郎「……て!ちょっと待てーい!!おかしいでしょー!そんなのんきに麻雀打ってる場合じゃないでしょ!?今日のところは早く家に帰った方がいいでっすって!」 久「須賀君どうしたのよいきなり大声出してビックリするじゃない」 京太郎「これから戦争が始まるっていうのに、悠長に麻雀やろうとしたら、そら大声も出しますよ!」 まこ「戦争って……、えらい物騒じゃのぉ……」 久「須賀君、冗談にしては面白くないわね」 京太郎「こんな性質の悪い冗談言う訳ないでしょう!!さっきの俺と和の会話聞いてなかったんですか?」 まこ「そりゃあ、バッチリ聞いていたけどのお」 久「それが戦争とどう絡んでくるのかしら、須賀君?」 ワーワーギャーギャー 優希「ねぇねぇ、咲ちゃんさっき馬鹿犬とのどちゃんが話していた内容ってなんだっけ?」 咲「京ちゃんの鈍感さが原因で被害を被る女の子がたくさんいるって話だけど、部長が鈍感な人に自身が鈍感だと伝えるのはよくないって教わったから、京ちゃんにそのことが伝わらないようにし話してたんじゃないかな?」 優希「ふ~ん、なるほどなーだじぇ!」ピコーン 優希「わたしも京太郎と一緒にしばらく部室出てたから、京太郎ほどじゃないにしても、皆が何を言っているのか意味不明だったじぇー」 優希「それにしてもこいつは傑作でじぇ」ゲラゲラゲラ 咲「何か分かったのなら、これ以上変な空気になる前に教えてよ優希ちゃん」 優希「そうするじぇー!みんな話を聞いてほしいじょー!!馬鹿犬は一回廊下で待っててくれだじょ」 京太郎「なんでだよ?」 優希「ちょっと乙女が聞かれたら恥ずかしい話になるじぇ」 京太郎「……なんか腑に落ちないけど分かったよ。しばらく外にいる、話が終わったら呼んでくれ」 ガチャリ 優希「むぅ、最近の犬はやけに聞き分けがいいじょ」 和「クスッ、張り合いがなくてつまらないですか優希?」 優希「そ、そんなことないじょ!あいつもやっと犬としての自覚が出てきて飼い主としては嬉しい限りだじぇ!」 久「面白そうな話だけど、今のところはその話は置いておいて本題に入りましょう。優希どういうことかしら?」 優希「了解だじぇ!」 優希「カクカクシカジカ」 久「須賀君ー!戻ってきてもいいわよー」 ガチャリ 京太郎「失礼しまーす」 和「ごめんなさい須賀君…、私の言い方が悪かったみたいで誤解させちゃいました……」 京太郎「誤解?」 和「はい、安心してください須賀君は戦争に行ったりなんてしませんから」 京太郎「へっ?じゃあ、さっきの話はなんだったんだ?」 和「言えません」 京太郎「なんで!?」 咲「それについては、原村さんの口から答えを聞いても意味ないの。京ちゃん自身が考えて気付かないと意味がないんだよ」 京太郎「和の口から聞いたら意味がない……。俺自身が気付かないと意味がない……」 まこ「少しヒントをやると、京太郎はもう少し自信を持っていいと思うぞ」 京太郎「……自信ですか?」 和「そうですよ、そしていつか気付いてくださいね」 京太郎「…………」 京太郎「!」 京太郎(まさか) 京太郎(でも、そんなことありえるのか?) 京太郎(いや、しかし……他に考えられん) 京太郎(まさか、和が俺のことを好きだったなんて) 京太郎(和の口から聞いても意味はない、俺自身が気付かないとだめ……、これはおそらく、乙女な和のことだから自分から告白するより相手からロマンチックに告白されることを望んでいるはず……、だから俺が和の気持ちを酌んだ上で告白を行えということに間違いないだろう……) 京太郎(ただしこれだけでは単なるこじつけであることも事実だ。そこで生きてくるのが、染谷先輩のヒントだ) 京太郎(俺にもう少し自信を持てとのこと。これは、アニメ・漫画などで用いられる鈍感なキャラへ必死にアピールしているキャラへの粋な手助けとして、主に一線引いた位置にいる双方の友人キャラが使うことが多い、いわばテンプレの台詞である) 京太郎(それをこの場で用いたということは、つまりそういうことででしょう染谷先輩。ただ染谷先輩が誤算だったのは、俺自身が鈍感キャラでは無く、鋭い切れ者だったことだ……。おかげでこんな大変な事実を知ってしまいましたよ)フッ 京太郎(そして極めつけは愁いを帯びた表情で俯く和とその台詞、いじらしい乙女心に違いない!)ムフフ 京太郎(ここまで材料があったら確定してもいいだろう) 京太郎(だとしたら、内心不安がっているであろう和に俺は何をしてあげられるのだろうか?) 京太郎(皆がいる手前、露骨に態度に出すのはまずい) 京太郎(それに部長とのこともあるしな) 京太郎(だからここはアイコンタクトで分かっているから心配しなくていいと言うことだけを伝えよう) 京太郎「和!」ニコッ 和「なんですか!にやけ面でこちらを見ないでください、不快です。死にます」 京太郎「えー……」 部活開始 久「もうすぐ期末ねぇ」ぱち 咲「そうですねー」ぱち まこ「もうそんな時期かー。はやいもんじゃな」 和「そうですね、でも、だからと言っていつもとやることが変わると言ったわけではないんですが、気持ちの持ち様はやはりいつもと変わってきますよね」ぱち 久「まー今回もなんとかなるでしょうね、私のことだし」ぱち 咲「部長は毎回テストの結果上位じゃないですかー」ぱち まこ「そういう咲だって現国で満点を取るような猛者じゃからのー」ぱち 和「染谷先輩だって暗記系科目は満点ですよね」ぱち 久「和は和で数学満点でしょうに、本当、うちの部は学業優秀で素晴らしいわね」ぱち 和「それポンです」ぱち 優希「……犬」 京太郎「なにも言うな……」 久「お腹が空いたわ……」ぱち 咲「そうですね」ぱち まこ「帰り何か食べて帰るかの」ぱち 優希「タコス安定だじぇ!」 和「優希たまには違う物を食べたらどうですか。あんまり同じものばっかり食べてたら体壊しちゃいますよ」ぱち 久「とりあえず優希の意見はスルーして、なんか意見はないかしら?」ぱち 優希「ちょ!?」 咲「駅前に新しくできたケーキバイキングのお店はどうですか?」ぱち まこ「おー、よさそうじゃのー。わしは賛成じゃ」ぱち 和「私も特に問題ありません」ぱち 久「須賀君も、もちろん来るのよ」 京太郎「男子学生がケーキバイキング……、敷居高いな……」 久「確かそこのバイキングに物凄く可愛いバイトの子がいるみたいな話しが」京太郎「お供します」 久「じゃあ、そこで決定でいいかしら?」ぱち 咲「はい」ぱち まこ「はいよー」ぱち 和「分かりました」ぱち 優希「了解だじぇ」 久「そういえば昨日皆が帰った後に、私須賀君に告白しちゃったんだよねー」パチ 咲「へー、そうなんですかー」ぱち まこ「部長も大胆じゃなー」ぱち 和「あ、それチーです。部長を落とすなんて須賀君もやりますねー」ぱち 久「自分が面食いだなんて自覚はなかったのにねえ」ぱち 咲「ははは、でも京ちゃんは性格もいいですから」ぱち まこ「まあ、優良物件じゃろうな」ぱち 和「天然タラシですけどね」ぱち 久「……」ぱち 咲「……」ぱち まこ「……」ぱち 和「……」ぱち 京太郎「あ、俺トイレ行ってきますね」 優希「……」ガシッ 京太郎「離せ!タコス!!後で何でも言うこと聞いてやる!だかr」咲「京ちゃん、どういうことなの?」 京太郎「ひっ」 咲「私の耳がおかしかったのかなー。さっき部長が京ちゃんに告白したって言ってたような気がするんだけど、そんなことありえないよねー、京ちゃん?」メキッ 京太郎「咲さんどうか落ち着いてください。肩が痛いです。離してください!お願いします!!」 咲「ごめんねー京ちゃん、事情を話してくれるまで手は離せないかな」 まこ「……部長さっきのはお得意の冗談じゃないんか?」 和「説明せずにあのままほっとくと、また須賀君が気絶してしまいますよ……」 久「その件の説明はちゃんとするわよ。それにしてもあなた達いやに冷静ね」 まこ「あの状態の咲を見ていたら冷静にもなるじゃろ」 和「誰かが、物凄く動揺しているのを間近で見ると逆に冷静になりますよねー」 久「咲ー、私がさっきのこと説明してあげるから須賀君を離してあげてー」 咲「部長……」 京太郎「」 優希「……虫の息だじぇ」 咲「京ちゃんに告白したのって本当なんですか……部長?」 久「えぇ。本当よ」 まこ「冗談じゃない……だと……」 和「師匠乙」 優希「なんでだじぇ……、今までそんなそぶり全然なかったのに……」 久「そうね、そうだと思うわ。だって、私が須賀君が好きって気持ちを自覚したのは昨日のことだもの。気づかなくて当然よ」 まこ「昨日自覚した想いをすぐさま京太郎に伝えたって訳か」 和「漢らしいです」 久「そんな格好良いものじゃ無かったけどね……」 咲「……部長は京ちゃんのことが本当に好きなんですか?」 久「当たり前でしょ、好きでもない男に告白するほど私も落ちぶれちゃいないわよ」 咲「なんで」 咲「なんで今さら」 久「咲……」 咲「わたしは!ずっと、ずーーっと京ちゃんが好きだった!!なのに!!」 和「宮永さん落ち着いてください!!」 咲「……部長は知っていますか?京ちゃんの好きな食べ物を」 久「知らないわ」 咲「京ちゃんの得意な教科は」 久「知らないわ」 咲「京ちゃんの好きな有名人は」 久「知らないわ」 咲「部長は京ちゃんのこと何にも知らないんですね」 久「そうかもしれないわね」 咲「そうですよ。部長は京ちゃんのこと何にも知らないんです」 まこ「お、おい咲」 久「いいのよ、まこ」 咲「わたしは京ちゃんのこと、たくさん知っています」にこっ 久「そう…」 咲「はい!だから京ちゃんのことを全然知らない部長は勘違いしているんですよ」 久「……どういうことかしら?」 咲「部長は京ちゃんのこと本当は好きじゃないって言っているんですよ」 久「……どうしてそう思うのかしら。理由を聞かせてくれる咲?」 咲「昨日わたし達が帰った後、部長は京ちゃんに告白したんですよね?」 久「えぇ、その通りよ」 咲「昨日、わたしは部長に京ちゃんが目を覚ましたらメールを下さいとお願いしました」 咲「部長から京ちゃんが目を覚ましたというメールが届いたのはわたし達が、部室を離れてから1時間半後でした」 咲「多少前後するかもしませんが、京ちゃんが起きるまでの時間、部長は気絶している京ちゃんと二人きりでした」 咲「寝ている京ちゃんと二人きりというシュチュエーション、好奇心の強い部長のことです、いい機会ですし京ちゃんの顔をじっくり見てやろうと思っても不思議じゃありません」 咲「知っての通り京ちゃんは黙っていればそこらのアイドルに引けを取らないくらいイケメンです。そんな京ちゃんの顔をじっくり見ていればドキドキもするでしょう」 咲「わたしがそのシュチュエーションに遭遇したら、おそらく自制が利かず京ちゃんを襲ってしまうかもしれません」 和「お、襲うって……」 まこ「……恥ずかしいやっちゃのー」 咲「あははは、冗談ですよ京ちゃんのことは大好きですけど、そんな痴女みたいな真似はできませんよ」 久「」 久「そ、それで咲は何を言いたいのかしら、はっきり言ってちょうだい」 咲「部長は京ちゃんと二人っきりというシュチュエーションが作用した結果、その場で恋愛感情に似た感情、具体的にいえばアイドルグループに盲目的に入れ込んでいる人達と同様な感情を持ってしまったため勘違いしてしまったんですよ!」 久「乱暴だけど理論としての筋はちゃんと通っているわね」 咲「早く勘違いに気付いてよかったですね、部長!!ですから京ちゃんへの告白を取り下げましょうよ。今なら京ちゃんも許してくれますから」にこにこ 優希「……」 久「須賀君なら許してれるかもしれないわね」 咲「はい!京ちゃんは優しいですから笑って許してくれますよ!なんなら、わたしも一緒に謝りますから」にこにこ 久「そうね須賀君はきっと許してくれるわ」 咲「なら」 久「でも、私が許せない」 咲「え」 久「須賀君のことが好きだって言うこの気持ちが嘘だなんて、私は思わない!思う訳がない!!」 咲「……」 久「咲、あなたはさっき私にこう言ったわよね?須賀君のこと何にも知らないって」 咲「……事実です」 久「そうね、事実だわ」 久「でも私は今の所はそれでも良いと思っているの」 咲「……どういうことですか」 久「さっき咲が須賀君のことなら、たくさん知っていると言っていたわよね、正直、この話をしている時の咲はすっごく憎たらしかったわ……」 咲「……」 久「でもそれ以上に咲が羨ましかったの」 久「知ってる咲?あなたが須賀君のことをたくさん知っていると言ってた時の表情、すごくいい笑顔だったのよ」 久「今まで怖いぐらい無表情で話していて、内心色んな負の感情でいっぱいだったはず、そんなあなたが一瞬だけいつもの可愛らしい宮永咲に戻ったのよ。これって凄いことだと思わない?」 久「大好きな須賀君のことを考えるだけで、今までの嫌な感情をすべて吹っ飛ばして笑顔にしてくれる。咲にとって須賀君はそういう人なんだって」 久「それを見て私は咲が羨ましくなった。それと同時に須賀君をもっと好きになろうと思ったの」 咲「……」 久「今の私は須賀君のことを何も知らない、だけど須賀君と一緒にいて、須賀君を知ることはきっと良いものだって、咲あなたを見て確信できた」 久「これから時を重ねて、あの時の咲の様に笑えたら……、それはきっと素敵なことだと思うの」 咲「部長……」 久「咲が言った通り、私は本当は須賀君のこと好きじゃないのかもしれない。これは単なる憧れで私がただの面食い女だって可能性もあるわ」 久「だけど、自分の気持ちすら分からないハッキリしない私だからこそ、人を好きになるっていう気持ちを人任にしたくないの」 久「私はこれから全力で須賀君のことを好きになる努力をするつもりよ」 久「私が須賀君を本当に好きじゃなかったら須賀君を好きになる、私が須賀君を好きだったらもっと大好きになる。良いこと尽くめでしょ?」 まこ「そんな強引な……」 和「でしょ?って言われましても……」 咲「そんなのずるいです!!ちゃんと自分の気持ちと向き合って、結論を出してから告白するのが普通ですよ!?」 久「いやよ。そんなのめんどくさい」 咲「えー」 久「それに普通ってのに意味があるのかしら?私が悩んでいる間に他の子に取られてしまう可能性がある以上、即断即決、先手必勝が一番でしょ」 咲「でも、でも!」 優希「いい加減にするじぇ……、咲ちゃん」 咲「……ゆうきちゃん?」 優希「今さら、何を言っても部長の気持ちは変わらないじぇ」 咲「でもわたし……嫌だよ……」ぐすん 和「宮永さん……」 まこ「咲……」 久「……」 優希「甘えんな!」 咲「!」びくっ 和「優希!」 優希「泣くほど悔しいんだろ?なら、なんで行動しなかったんだじぇ」 咲「だって、もし、グスッ、京ちゃんに、振られたら、グス、一緒に入れなくなるかも、ヒグッ、しれないし」えぐっ 咲「そんなの絶対いやだもん!」ぐすっ 優希「咲ちゃんは傷付きたくなかっただけだじょ!だから、居心地の良い今のままの関係で妥協してたんだじょ!」 優希「自分以外の他の誰かが、京太郎と恋仲になる可能性だって理解していたはずだじぇ」 咲「グスッ、エグッ、グスッ、嫌ー、いやっ!!」 優希「雛鳥が口を開けていれば親鳥が餌を運んで来てくれる。そんな関係はありえないんだじぇ!」 優希「ずっと一緒にいれば、いつか自分の気持ちに気づいて京太郎の方から告白してきてくれる。そんなことは、ありえないんだじぇ」ギリッ 優希「自分から行動しなくちゃいけなかった」 優希「でもできなかった」 優希「今の関係を壊す勇気がなかったから」 優希「でも部長は、それができたんだじぇ」 優希「今の関係を失うかもしれないことを理解してなお、一歩進んだんだじぇ」 優希「壊れそうになるくらい京太郎が好きだったのに、行動してこなかった、行動できなかった咲ちゃんが悪いんだじょ……」 和「ゆうき!言いすぎですよ」 咲「……いいの、グスッ、原村さん。きっと、グスッ、優希ちゃんも、辛いはずだから」ひぐっ 優希「咲ちゃんは馬鹿だじぇ!」 優希「でも」 優希「もっと馬鹿なのは私だじぇ」 優希「長い時間、京太郎と一緒にいた咲ちゃんに負けたくなくて、いっぱいアピールしたじぇ」 優希「皆の前でじゃれついたり、京太郎に構って欲しくて意地悪なことを言ったりしたじょ」 優希「咲ちゃんを除いて京太郎と一番仲のいい異性は自分だ、なんて思ってた」 優希「今の関係で満足してた、居心地の良さに甘えてたんだじょ」 優希「さっき咲ちゃんに向けての言葉は全部、自分に跳ね返ってくるんだじょ……」 優希「分かってたのに、ぐすっ、わかってたのにな、ぐすっ」 まこ「優希……」 優希「だから咲ちゃん、私たちは、ぐすっ、ぎょうだろうを、ひっぐ、あきらめなきゃ、だじょ」 咲「グスッ、分かってる!分かってるよ、ヒグッ、でも、ズビッ、頭では理解しているけど、どうしてもダメなの!!」 和「宮永さん……」 優希「私だって諦めたくないじょ、でも!」 久「そんなに須賀君が好きなら今から告白すればいいじゃない」 咲「」ぽかーん 優希「」ぽかーん 咲「へ?」 優希「は?」 久「だから、ここでのびてる須賀君を起こして二人とも告白しなさいて言っているのよ」 まこ「お前さん、自分が何を言っているのか理解しているのか!?」 久「当然でしょ」 和「では、なんで?自分の彼氏に今から告白しろって、そんなオカry」 久「あのねぇ、私は須賀君に告白したとは言ったけど付き合っているなんて一言も言っていないわよ」 優希「まさか、告白したはいいが京太郎に振られたんだじぇ!?」 久「違うわよ……不吉なこと言わないでちょうだい!須賀君に告白の返事を保留にしてもらっているだけよ」 咲「どうして、そのような事を?」 久「フェアじゃないでしょ。ずーと前から須賀君のことが好きな娘が二人もいるのに、その娘達の想いを無視したまま、須賀君と付き合うのは後ろめたさがあるじゃない」ニコッ 咲「部長」うるうる 優希「ありがとうだじぇー」うるうる 久「勘違いしないでよ二人とも。私が敵に手を貸すのはここまでよ。さっきも言ったけど、こっからは全力で須賀君を落としにかかるから」 咲「私も絶対負けません!」 優希「京太郎と一番近い距離感で接している私だじぇ!ゆえに敗北することなどあり得ないじぇ!」 久「それじゃあ須賀君を起こすわよー、心の準備は良い?」 咲「あわわわ、本当に今から告白するんですか……明日じゃダメですか部長?」 優希「そそそそうだじぇ、今日は日が悪いし、明日にしてくれだじぇ部長!」 まこ「怒ったり、泣いたり、焦ったり忙しい奴らじゃのー」 和「この期に及んで、まだへたれますかこの二人は……」 久「別にいいわよー」 咲「ありがとうございます!部長!」 優希「さすが部長、話がわかるじぇ!」 久「いいけど、私、須賀君に告白の返事きいちゃうわよ」 咲「何を言っているんですか、はやく、京ちゃんを起こしましょう。もうこの気持ちは1分1秒止められません」 優希「そうだじぇ、このままじゃ京太郎への熱い思いが暴走して寝ている京太郎をむちゃくちゃにしかねないじょ」 まこ「本当に何なんだこいつら……」 和「優希にいたっては完全にアウトです」 久「そう、じゃあ起こすわねー」 まこ(京太郎の耳元に顔を近づけていったい何をするつもりじゃ) 和「実にラブリーですね」 久「かぷっ」 京太郎「甘がみっ!!!」がばっ まこ「実にテンプレじゃの」 和「フラグ立てましたからね!二重の意味で」ドヤー 久「おはよう、須賀君ご機嫌いかがかしら?」 京太郎「最高ですって……顔近いすっよ!?なんですかいきなり!!」 久「なんか、咲と優希が君に話があるそうよ」 京太郎「話し?なんだ二人して」 咲「京ちゃん」 優希「京太郎」 「「好きです(だじぇ)」」 京太郎「へっ?」 咲「中学の頃、友達がいなかった私に声を掛けてくれた時から、ずっと好き」 優希「私の我儘をなんだかんだ言いながらも聴いてくれる京太郎が好き」 咲「好きじゃない所なんてないくらい好きなの」 優希「京太郎の声を聞くだけで元気になるんだじぇ」 咲「だから、私とずっと一緒にいて京ちゃん」 優希「京太郎とずっと一緒にいたいじょ」 京太郎「咲、優希……」 久「須賀君、わたしの事も忘れないでちょうだいね」 京太郎「部長……」 久「当然、私も大好きよ須賀君」 京太郎「俺は……」 まこ「3人とも真剣に告白してるんじゃ、お前さんはそれに応えなければいけない、そうじゃろ?」 京太郎「はい」 和「須賀君、皆さんは相当の覚悟の下あなたに告白しました。なら、あなたも相応の覚悟を持って応えてあげてください」 京太郎「あぁ、分かっている……、中途半端な返事なんてしないさ」 京太郎「俺は」 全員「」 京太郎「俺は!」 全員「」ごくり 京太郎「俺は 久「いっけなーーーい、もうこんなじかーん」」 京太郎「へ?」 久「やばいわー!こんな時間まで部活やってたら目つけられちゃうわー」 咲「そ、そうですね!もう、部活の時間だいぶ過ぎちゃってますし!」 優希「ほ、ほんとだじぇ!今日の所は残念だけどお開きにしとくかだじぇ!」 久「そうね、ひじょーに残念だけど今日の所は時間もないし、しょうがないわねー」 まこ「……おい」イラッ 久「何かしら、急いで帰らないと帰りがおそくなっちゃうわよ!まこ」 まこ「いやいやいやありえんじゃろ!?この空気で京太郎の返事を聞かずに帰るとか、それにまだいつもの終了時間を5分過ぎただけじゃ!!」 久「それは、ほら、あれよ!えぇーっと、そうよ!昨日も遅くなっちゃたし、毎日遅いとお家の人が心配するでしょ!」あせあせ 咲「そうです!昨日わたしの家の人めっちゃ心配してました!」あせあせ 和「宮永さん気が動転して、あなたが普段絶対使わないであろう表現を使ってますよ」 咲「そんなことないでやんす」あせあせ 和「無理がありすぎる!?」 優希「それに、京太郎にも考える時間は必要だじぇ」あせあせ 久「そうよ!須賀君だって色々あって混乱してるだろうし、返事は明日に回した方がいいわよ!」 まこ・和「このへたれ達は本当に……」 久「べ、別にへたれたとか、そういうんじゃなくて、須賀君も今より明日の方がいいでしょ?」 京太郎「俺は今からでもぜんぜんいい 久「そうでしょ!明日の方がいいわよね!!」……はい」 まこ(京太郎も苦労するの……) 和(3人には悪いですが、須賀君は3人とも振るっていう選択肢が一番良いんじゃないかという気がしてきました……) 久「それじゃあ、みんな帰るよー!」 咲「はーい」 優希「はーい」 まこ「京太郎頑張れ、超頑張れ」 京太郎「ははは……」 和「明日はきっといいことありますよ!」 京太郎「皮肉を言われた!!」 京太郎(でも、まあ) 久「須賀君また明日ー」にこ 京太郎(なんていうか) 優希「またなーダーリン」にこ 京太郎(あの残念な三人に振り回されるのも) 咲「京ちゃんバイバイ」にこ 京太郎(悪くない) 京太郎「あぁ!また明日!」にこ 京太郎(そう思います)