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(清澄の面々が奈良に遊びに行ったと思いねえ) 穏乃「新しい年だし、それ相応の場所でお迎えするもんだよね!」 ――――AM6:50 場所…………何かたっけえ山。 京太郎「お……お……」 穏乃「ん、どったの京太郎?」 京太郎「おかしぃだろぉーがよぉ……?」 穏乃「何が?」 京太郎「初日の出見に行こーよ、って寝てたとこを叩き起こされたとこまでは、まあいいとしてさ……」 穏乃(そこは許容範囲内なんだ……) 京太郎「なんで日も出てない内から、標高何メートルあるのかもわっかんねー登山にチャレンジしてんだよ?つか、お前の格好さっむいだろっ!何でジャージ!?」 穏乃「いやいやー、これ冬用のジャージだから、こー見えてあったかいのさー」 京太郎「俺にはジャージの上一枚しか着てないようにしか見えねえし!」 穏乃「ヤダなー、そんな痴女みたいなことしないよ、私」 京太郎「………………」 穏乃「憧とか玄さんたちも誘ったんだけど、みんな遠慮するってさ。薄情だよねー」 京太郎「英断だと思うぜ、うん」 穏乃「そんで、いくらなんでも一人で初日の出見るのは寂しいし。丁度、京太郎たちが松実館に年越ししに来てたから、これはもう誘うっきゃないって思ったんだ」 京太郎「その流れなら和誘えって……」 穏乃「うん!誘ったけどソッコーで拒否された!冬の山道をついていく自信ありません、って!」 京太郎「俺もそーやって断ればよかったよ……」 穏乃「アハハ……ゴメンね、ちょっと無理させた。なんていうかさ、どうしても誰かと一緒に初日の出、見たかったんだ」 京太郎「まあ、それで俺を選んでもらえたのは光栄っちゃ光栄だけど。サンキューな、穏乃」 穏乃「……う、うん」 京太郎「どしたー?」 穏乃「ぁ……な、なんでもないよ、なんでも!ほ、ほら、京太郎!あれっ、初日の出!!」 アマテラス「(´Д`)?」(大神リメイク、好評発売中!) 京太郎「おー…………こーして高いとこで見るとまた圧巻だ」 穏乃「エヘヘ、そうでしょそうでしょ!」 京太郎「んー……まあ、次見るならもうちょっと低い山で頼みたいな」 穏乃「――――ら、来年も一緒に初日の出見てくれるのっ?」 京太郎「おお。あ、でも来年辺りだと穏乃にもイイ人いるかもしれないか」 穏乃「だ、大丈夫、彼氏なんて作らないから心配しないで!!」 京太郎「そこは力強く断言しちゃダメだろ……」 穏乃「ぇ、あ、だって、彼氏作ったら京太郎ともう一回、初日の出見れないでしょ……?」 京太郎「んな大袈裟に考えなくてもいいだろ。――――とりあえず、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくな、穏乃」 穏乃「―――うん!よろしくね、京太郎!!」 穏乃「あ、そういえば前から言おうと思ってたんだけど、遠慮なんかしないで、私のことみんなみたいにシズって呼んでもいいよ?」 京太郎「べっつに遠慮してるわけじゃねーんだけど。まあ、穏乃がそれでいいってんなら、これからはシズって呼ぶけど」 穏乃「…………も、も一回呼んでみて」 京太郎「シズ?」 穏乃「―――――」 京太郎「シズ?おーいシズー、どーしたー?」 穏乃「ウ……ウェヒヒ♪うわ、うっわ、なんかこれ…………ヤバい!」 京太郎「?」 終われ。
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番外編 胡桃と京太郎 胡桃「京太郎?」 京太郎「お茶はここにありますよ」 胡桃「ありがとう。それで」 京太郎「蜜柑はむいときました」 胡桃「流石だね。えっと」 京太郎「昨日の譜面はここにありますよ」 胡桃「ありがとう…そ、それで…」 ギュ… 京太郎「充電ですよね…我儘なお姉さんですよ全く…」 胡桃「お、弟に甘えるのは姉の権限だからね!」 カン!
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~インターハイ9日目~ 店員「いらっしゃいませー、6名様でよろしかったでしょうか?」 菫「5……いや、えっと」チラ 京太郎「やべぇ……マジやべぇ……」ブツブツ 菫「……」 菫「(大丈夫か、この子……?)」 菫「は、はい。6人?でお願いします」 店員「それではこちらのお座敷へどうぞー」 菫「はい」 店員「それではご注文がお決まりになりましたら、こちらのボタンを押してお呼び下さい」 菫「あ、ハイ……ありがとうございます」ペコ 店員「では、ごゆっくりどうぞ」 京太郎「……」 照「……」 淡「……」 亦野「……」 尭深「……」 菫「(平常心……平常心……)」 菫「……」 菫「……えー、では」 菫「皆、まずはありがとう。ここまでよく頑張ってくれた」 菫「おかげで私達は無事、決勝まで辿り着く事が出来た」 菫「とても厳しい戦いだったと思う」 菫「だが決勝では更に……」 照「菫……」クイ 菫「ん、なんだ?」 照「関係無い人も居るのに大会の話をするのは……」チラッ 京太郎「……」ポカーン 菫「……」 菫「あ、あぁ……そうだな。すまなかった」 菫「……」 菫「(あれ?)」 菫「(なんで私が謝ってるんだ?)」 菫「(その関係ない子を連れて来たのはお前じゃないのか?)」 照「お腹空いた……」グー 菫「(大体この子……何者なんだ?)」 京太郎「……」オロオロ 淡「ちょっと、落ち着きなよキョータロー」 照「面白いから止めなくていい」 菫「(淡や照とも面識があるみたいだし……)」 京太郎「……」ガタガタ 菫「!」 菫「(思い出した、インハイ初日の!)」 … …… 菫「すみません……うちの部員がご迷惑を」ペコペコ 京太郎「いや全然気にしてねっすよwww寧ろいい経験になりましたwwwwはェww」 淡「申し訳ありませんでした……」ボロボロ 照「許してあげて……」 菫「お前も謝れバカ!」ゴチン 照「いたい…」ビリビリ …… … 菫「(照と淡が攫ってきた子か!)」 照「お腹空いた……」グー 淡「テルー、見て見て」クイ 照「ん」 淡「おしぼりでアヒル!」バーン 照「おぉ……」 菫「……」 菫「(わからん……つまり、お詫びに誘った。という訳か?)」 尭深「……」 亦野「……」 亦野「(なんだこの状況……)」 亦野「(というか誰なんだ、この男の子……?)」 京太郎「……」 亦野「……」 亦野「(宮永先輩が連れてきて、とりあえず近くのファミレスに入ったけど……)」チラ 照「出来た」グシャ 淡「……」 淡「テルー、不器用過ぎだよ……」 亦野「(ダメだこの人達)」 亦野「(弘世部長は……)」チラ 菫「うーん……」←頭を抱え込んでる 亦野「(良かった……悩んでるの、私だけじゃなかった……)」ホッ 亦野「(……)」 亦野「(尭深……)」 尭深「……」 尭深「(……誠子、誠子)」 亦野「(あ、あぁ……なんだ?)」 尭深「……」 尭深「(こ、の、場、を)」 尭深「(盛、り、上、げ、て)」 亦野「……」 亦野「(無理)」 尭深「……」 尭深「(じゃあ……)」 尭深「(自己、紹介、に、持っていって)」 亦野「(まぁ、それならなんとか……)」 亦野「……」 亦野「えーと」 亦野「折角集まったんだし、まずは皆の自己紹介から……」 菫「(合コンか!?)」 菫「(いや、亦野が精一杯がんばってくれてるんだ……まずは乗っかろう)」 亦野「それでは……えーと」 尭深「(各自、名前と……)」 亦野「各自名前と……」 菫「(よし、いいぞ亦野!そのまま……)」グッ 尭深「(二つ名)」コク 亦野「……あと、二つ名を」 菫「(二つ名!?なんだそれは!?)」 尭深「……」 尭深「それでは私から……」スタッ 菫「(尭深!)」 菫「(ここでお前なのか!?)」 尭深「……」 尭深「白糸台虎姫のお茶汲み担当、渋谷尭深です。以後お見知りおきを……」 菫「(なんだソレ……)」 京太郎「……」パチパチ 亦野「……」パチパチ 照「……」パチパチ 淡「わー!」パチパチ 菫「(えっ)」 菫「(驚いてるの私だけか!?)」パチパチ 菫「(それにしても……)」 亦野「……えーと次は」 尭深「(次、誠子)」 亦野「わ、私が……自己紹介を」 尭深「……」パチパチ 照「……」パチパチ 淡「亦野先輩だー!」パチパチ 京太郎「……」パチパチ 菫「(なんでコイツ達ノリノリなんだ?)」 菫「(尭深は……さっきのは例外として……)」 菫「(亦野に尭深……二人とも自分から場を仕切りたがるようなタイプではない思っていたんだが……)」 菫「(うーん……)」 亦野「え、えーと……」 亦野「(私の二つ名ってなんだ!?)」 尭深「……」サッサッ 亦野「(釣り?フィッシャー?)」 尭深「×」サッ 尭深「(コメディ、担当)」パクパク 亦野「……」 亦野「コメディ担当!亦野誠子です!」シャキーン 菫「な……」 菫「(よりにもよって亦野がコメディ担当!?)」 菫「(いや、まずコメディ担当ってなんだ?)」 尭深「……」パチパチ 照「おぉ……」パチパチ 淡「おおー」パチパチ 京太郎「……」パチパチ 菫「(さっきから亦野は一体何を言ってるんだ……)」パチパチ 照「じゃあ、次は私が……」ムクリ 菫「(照か。ある意味こいつが一番危険だ……この状況の元凶だしな)」 淡「テルーだ!」パチパチ 照「……宮永」 照「……」シーン 照「照です!」カッ 亦野「……」パチパチ 尭深「……」パチパチ 淡「わーわー!」パチパチパチパチ 京太郎「……」パチパチ 菫「……」パチパチ 菫「(あれ、二つ名は)」 京太郎「宮永先輩、二つ名忘れてますよ」 照「あぁ……」 照「まぁいいや」ポリポリ 淡「ご飯前にポッキーはやめなよー」 菫「(ダメだ……コイツに突っ込んだら負け(?)だ……)」 淡「じゃあ次、私!」スタッ 菫「(淡か、淡は別に問題無いだろ)」 淡「えと、えと…」 淡「こ、コスモ級1年生!大星淡です!」 菫「(ああ……)」 菫「(悩んでも、いつも通りの淡だ……)」パチパチ 尭深「(かわいい……)」パチパチ 亦野「(コスモ級ってなんだ?)」パチパチ 淡「せんきゅー!せんきゅー!」 照「次、菫どうぞ……」パチパチ 菫「わ、私か」 菫「(流れに乗るか、それとも……)」 京太郎「……」パチパチ 菫「(この男の子を先に持っていくべきか……)」 菫「(私はどうするべきなんだ……)」 菫「うーん……」 亦野「(ああ、部長……あんなに悩んでらっしゃる……)」 菫「(ダメだ……私一人じゃ判断が出来ない……)」 菫「(取り敢えず、まともそうな二人に指示を仰ごう)」チラ 菫「(亦野)」 亦野「……」 菫「(はダメだ……)」 菫「(こいつは何故かさっきから意味不明なボケを連発している……)」 菫「(と、なるとやはり渋谷か……)」チラ 尭深「……」グッ 菫「!」 菫「(GOサインか!?)」 尭深「……」コク 菫「(行けということか!?)」 照「菫、早く」 菫「くっ……分かった」 菫「……」スタッ 菫「白糸台麻雀部の部長、兼シャープシューター!弘世菫です!」 照「ぷっ……」パチパチ 淡「プププ……」パチパチ 尭深「素晴らしいです、部長」パチパチ 亦野「……」パチパチ 京太郎「……」パチパチ 菫「お、おぉ……皆、ありがとう……」 菫「(照と淡は後でシめよう)」 菫「それじゃあ次は……」 淡「あ、ねーねー!」ピョンピョン 菫「(もうお前は黙ってろ淡!)」 淡「そういえば菫のシャープシューターってさ、どういう意味なの?」 菫「な……」 亦野「(うわ……)」 尭深「(がんばって下さい、部長)」 菫「……えーと」 菫「(私も世間からそう呼ばれてるだけで意味なんて知らないんだが) 」 菫「(よし、無難だ)」 菫「わた……」 照「普段割と使ってる物」 菫「……」 菫「(コイツ、また余計な事を……)」 38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/12(火) 02 38 55.84 ID Y+J3RNGc0 [23/31回(PC)] 淡「えー、なんだろ?」 照「勉強の時よく使う……」 誠子「あの……」 誠子「それ、もしかしてシャープナーのことですか?」 照「!」 照「……」ダラダラ 京太郎「宮永先輩……」 淡「私、テルーの将来が心配だよ……」 菫「(こいつに心配されたら本当に終わりだな……私も気を付けよう)」 39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/12(火) 02 39 24.58 ID 2WQrcw8S0 [2/2回(PC)] し 40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/12(火) 02 39 26.87 ID izhLVhwj0 [1/1回(PC)] 支援 41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/12(火) 02 41 08.24 ID Y+J3RNGc0 [24/31回(PC)] 菫「と、とにかく!」 菫「私たちの紹介も済んだ事だし、そろそろ彼の紹介を……」 京太郎「え、えーと……俺は」 照「……」 照「姉弟です」 菫「な……」 菫「(ここに来て姉弟!?)」 菫「(こいつ確か妹は居ないって……)」 菫「……」 京太郎「……」ポカーン 菫「(まさか妹じゃなくて弟なら居ます。みたいなそんなオチか!?)」ガーン 亦野「(部長……)」 42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/12(火) 02 41 17.57 ID vJKEY3Zf0 [2/3回(PC)] 支援 43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/12(火) 02 43 21.09 ID 1wOyOeap0 [1/1回(PC)] おい!あらたその悪口はやめろ! 44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/12(火) 02 44 46.66 ID Y+J3RNGc0 [25/31回(PC)] 照「正確には淡の兄です」 菫「……」 菫「(こいつ……もうふざけてるだけなんじゃないのか?)」 菫「……」 菫「そうなのか?淡」 淡「え、えーと……」オロオロ 菫「(焦っている……やはり嘘か……)」 尭深「弘世部長、私……」 尭深「淡に兄が居る、と本人から聞いたような記憶が……」 亦野「(そっちに助け舟!?)」 45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/12(火) 02 46 24.45 ID Y+J3RNGc0 [26/31回(PC)] 菫「そ、そうか……ありがとう」 菫「(くそ、渋谷の介入で一気に状況判断が難しくなった……)」 菫「(もしかして、こいつもグルか?)」 尭深「……」ズズー 菫「(お茶の湯気で眼鏡が曇って表情が伺えない……)」 菫「(もう本人に聞こう。最初からこうすれば良かった……)」 菫「あの、失礼ですがこちらの……大星淡のご兄弟の方でしょうか?」 京太郎「いや、俺は……」 淡「(面白そうだから乗っかって!)」 京太郎「(マジですか……)」 京太郎「は、はい。そうです」 京太郎「(確か大星だったよな……大星、大星……)」 京太郎「……」 京太郎「兄の大星須賀京太郎です」キリッ 尭深「……」 菫「……」 菫「(おおほしすがきょうたろう?)」 菫「(どういうことだ……大星が名字なら……下のすがきょうたろうが名前か?)」 菫「あの……すみませんが、どういった漢字を使うのか教えてもらっても」 照「書いた」スッ 菫「いや、お前には聞いてないんだが……」ペラ 菫「大星・S・京太郎……」 尭深「ぷっ……」 亦野「……」 菫「(兄妹と言われても一応分かるが……二人とも綺麗な金髪だしな)」 京太郎「……」 淡「……」 菫「(だがこのミドルネーム(?)は何なんだ……)」 菫「(淡にはついてないし……もしかして洗礼名か何かか?)」チラ 菫「照、ちょっと聞きた……」 照「……ぷくく」プルプル 菫「……」 菫「ふう……」 菫「おい、照」 照「何、菫……」 菫「ちょっと来い」 照「命を大事にしないやつなんてだいっきらいだ……」ズルズル 淡「ああ……テルーが……」 菫「お前もだ、淡」 淡「……」 淡「はーい……」スタスタ 菫「あと、尭深も来い」 尭深「……」スタスタ 京太郎「……」 誠子「……」 誠子「じゃ……そういうことで」スタスタスタ 京太郎「……」 京太郎「死のう」 カン
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京太郎「はー、温泉はやっぱいいなー」カポーン 京太郎(急に戒能さんから誘われたときは迷ったけど、来て良かったー) 京太郎「しかも貸切状態といっても差し支えないほどに空いてる!」 京太郎「極楽極楽ー」 ガララッ 京太郎「他のお客さん入ってきちゃったか……」 良子「……」ペタペタ 京太郎「えっ、良子さん……?」 京太郎(しかも何故かスク水姿……) 京太郎(立派なおもちで胸の「かいのう」と書いてある字が歪んでいる……) 京太郎「あの、その格好は一体……」 京太郎「ってそもそもなんでここにいるんですか!?」 良子「ノーウェイノーウェイ。渡したチケットにはちゃんと混浴と書いてあったはずだが」 良子「だからこそこうして水着を着てきたというのに」 京太郎「水着のチョイス間違ってません!?」ザバァ 良子「なななななぜ!?君はタオルしか身に着けていないの!?」 京太郎「あっすみません!」バシャ 良子「……///」 京太郎「いや、勘違いしてたっていうか……。俺もう出たほうがいいですよね」 良子「いや、ノープロブレム」 良子「私としても京太郎とここに来るのを楽しみにしていたわけだし、少しくらいなら我慢するから」 京太郎「えっ」 良子「何を驚いてるの……?そうだ、せっかくだし背中でも流してあげよっか」 京太郎「いやいや、大丈夫ですって!」 良子「よいではないかよいではないか」グイグイ 京太郎「良くないです!ってなんだこの力!?」 ―――― ―― ― 良子「痒いところとか無いかな?」ゴシゴシ 京太郎「……無いです」 良子「そうか、ならシャワーを、っと」 京太郎(シャワーのノズルをつかもうとして前に出てきてるからオモチが背中にっ!?) 良子「?京太郎、どうかした?」 京太郎「い、いえっ!なんでもないです」 良子(なるほど)ニヤ 良子「あー石鹸がすべったー(棒)」 良子「そーりー、京太郎」フニョン 京太郎(ま、またおもちの感触がぁぁぁぁ!?) 良子(これ、おもしろいなぁ) その後、戒能さんにさんざん弄ばれて温泉を楽しめない京ちゃんでした。
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番外編 成香と京太郎 チンピラQ「だからさ、俺達とちょっとお茶しないって誘ってるだけなんだよ」 チンピラW「相変わらずQはロリコンだな…まあ、上物だから俺も味見はするけどな…ガハハハ」 成香「えっ、いや、私はこれから…」 チンピラQ「えっ、なに?俺の誘い断っちゃう訳?うわー、傷付いた…俺の心傷付いたよ!」 チンピラW「Q!そんなに悲しむな、きっとこの上物は俺達と遊んでくれる…なあお嬢ちゃん?」ゴゴゴ… 成香(うっ、うう…誰か助けてください) バタン←恐怖のあまり気絶 チリンチリン… ??「あっ、やばい目の前のゴミを引きそうだ(棒読み)」 ゴン! チンピラQ「なっ…痛ぅぅう!」 バタバタ←自転車が衝突してのたうちまわる。 チンピラW「お前、なにしてくれとるんじゃ!!」 京太郎「嫌だな…偶々、汚物を引いただけでしょ。怒らないでくださいよ」 チンピラW「このガキが、なめ腐りやがって!」 バン…←京太郎の顔を殴るが京太郎は一切動かない 京太郎「よし、これで正当防衛だ…覚悟しろよ、チンピラ…お前は手を出しちゃいけない人に手を出した!」 バキ…ドキ…ガタ…ボキ… ーーーーーーーー 成香「あ、あれ…ここどこ?」 京太郎「あっ、気が付きました?」 成香「す、須賀君!」 京太郎「どうかしました?」 成香「うんうん…なんでもないよ」 京太郎「そうですか」 成香「あの須賀君、私お茶が飲みたい…」 京太郎「あっ、待っててください、今すぐに煎れますから」 成香(須賀君の顔があざだらけだった。ごめんね、須賀君) 京太郎「はい、お茶です」 成香「あ、ありがとう」 ズズッ。 成香「す、須賀君も良かったらどうですか?」 京太郎「いや、おれはいいっすよ」 京太郎(口を切って飲めないなんて言えない) 成香「……こっちにきてもらえすか?」 京太郎「えっ、はい」 トボトボ… 成香「…」 ピタ←京太郎のあざにさわる 京太郎「…っ!」 成香「ありがとうございます、須賀君」 京太郎「な、なんの事か…」 成香「…これはお礼です」 チュ…←ほほにする 成香「いつも感謝してるんですよ?」 カン!
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. 怜「悲しいときー」 竜華「悲しいときー」 竜華「京くんがデートに遅れて来たときー」 怜「悲しいときー」 竜華「悲しいときー」 京太郎「恥ずかしいからやめてくださいよ!」 怜「京くんが竜華のおもちばかり見てるときー」 竜華「えっ、そうなん?」 京太郎「ええまあ、って何言わせんですか!」 竜華「京くんさえ良ければ……生でもええんやで?」 京太郎「本当ですか!?」 怜「…………」 竜華「ふふっ、冗談やで」 京太郎「なんだ……はぁ……」 怜「へへっ、ウチは竜華と比べて小さいから、どうせ先に捨てられるんやろな……」 京太郎「そんなことないです!怜さんのも十分立派じゃないですか!」 怜「ほんまか?」キラキラ 竜華「やっぱり京くんて、ウチらのことそんな目で見てたんやな……」 京太郎「見てませんよ!おもちとかそんなんじゃなくて……いやそういうのもあ……ないない」 京太郎「とにかく!俺はお二人のことが好きなんです!絶対に二人とも幸せにするんです!」 怜竜「「京くん……!」」ジーン ワイワイガヤガヤ 怜「人が見てるっちゅうんに……」 竜華「嬉しいなぁ……」 京太郎「あ……う……」カァァ 京太郎「は、早く行きましょう!」 怜「嬉しいときー」 竜華「嬉しいときー」 京太郎「まだ続けるんですかそれ」 京太郎(今日は二人が大学に入ってから初めてのデート!) 京太郎(この日のために泉と色々下見に行ったりしたんだ) 京太郎(張り切っていくぞ!) 京太郎(……そういえばあのときの泉の目がやたら赤かった気がするけど、何があったんだろう) 怜「京くんどこ行くんー?」 京太郎「まずはカラオケです!」 竜華「カラオケ?」 京太郎「はい!もうすぐ着きますよ」 京太郎(三時間の特訓の成果を見せてやるぜ!) 竜華「打っち~だおれ、打っち~だおれ―――」 京太郎(サビで店員が入ってくるなんてそんなん考慮しとらんよ…………) 怜「竜華は歌上手いなぁ~」 竜華「怜の方が上手いって~」 竜華「ほら、次怜の歌やで」 怜「せやった……深呼吸して―――」 京太郎(次こそは……!) ――――とあるショッピングモール ワイワイガヤガヤ 京太郎「…………」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「…………」 京太郎(迷ったあああああああ!) 京太郎(というかあの二人から逸れた) 京太郎(はぐれないように手をつないでって言われてたのに……) 京太郎「はぁ…………」 京太郎「携帯も今日に限って忘れるし、本当ツいてないよな」 竜華「でもあの二人がいるから」 京太郎「俺は頑張れる」 怜「今日こそ二人に」 京太郎「プロポーズするんだ!」 京太郎「と言ってもまだ結婚出来ないから婚約みたいな感じになるけど……」 竜華「指輪は?」 京太郎「一応バイト代三ヶ月分で」 怜「疲れたなぁ……」 京太郎「でも諦めない!……って」 京太郎「えっ」 竜華「あっ」 怜「あっ」 ――――公園 京太郎「どんだけ馬鹿なんだよ俺……」ズーン 竜華「たしかに京くんはアホやけど」 京太郎「うっ」 怜「そんなところも好きやで」 怜「そろそろ帰ろか」 竜華「せやな、今日はお赤飯や!」 京太郎「え……?」 怜「ウチらの婚約祝いやな」 京太郎「えっ、えっ?」 竜華「ほなはよ帰るで」 怜「今度はちゃんと手握ってな」 竜華「また迷子になられたら困るわ」 竜怜「「あはははははは」」
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久「なんかゴメンねー、急にお邪魔しちゃって」 京太郎「いやー、気にしないでください。わざわざ休みの日に買い出しし忘れてたものを教えにきてくれたんですから」 久「たまたま図書館に行った帰りにねー」 久「須賀君の家が近いの思い出して、メールで済ますのもなんだかなーって」 京太郎「ハハッ……あ、じゃあ俺、お茶とか用意するんで、部長は――」 久「さてさーて、須賀君のお部屋訪問といきますかー♪」 京太郎「ア、ハイ、ソデスネ。俺の部屋で寛いでてください……」 久「りょうかーい♪」 京太郎「…………嫌な予感しかしねえ」 京太郎「頼むっ……カーたん!部長をっ、お前の愛らしさで足止めしてくれっ……!」 京太郎、祈るっ……! が、ダメっ……!! カーたん「キュー♪」(パコッ、パコッ 久「フッ……他愛なし!」(ナデクリナデクリ 陥落っ……! 京太郎の自室の物色を阻むガーディアン、容易く攻略っ……! 久「さてさて、どの辺りに隠してるかなー、っと」(手ワキワキ 久「定番は本の中、ベッドの下、机の後ろなんだろーけど……」 久「あいにくと、悪待ちの私にそんな定石は通らないなぁ」(ニヤリ 久「…………そこか!」(枕の中 カーたん「カ……カピッ!?」(ざわっ……! エロ本「何故バレたし……!?」 久「ふーん、思った通り巨乳ものかー……あ、でもタイトル――」 エロ本「いけない巨乳生徒会長……この言葉の響きに、君はある種の憧れと禁忌、そしてロマンを感じずにはいられないはずだ」(キリッ 久「いや、まあ私は生徒議会長だからノーカンっ……ノーカンよっ……!」(ざわ……ざわ…… 京太郎「どーもー、部長お待たせしました、お茶アァァァァァァァァァッ!?」 久「ヒヤホゥッ!?」(ビョクッ 京太郎「ぇ、ちょっと待って、なんで部長がソレを……!ま、まさか枕の中に隠していたのに気付いて……!?」 久「ア、アハハ……ゴメン、私悪待ちの方が勝てちゃうから……」 京太郎「意味がわかんねえ!」 久「え、えと……そんなことより須賀君ー?この本のタイトルはなんなのかなー」(ニヤニヤ 京太郎「うぐ」 久「なーに、もしかして生徒議会長の私のことも、こーいう目で見ちゃってたとか?」 久「こういうのに興味津々なのは分かるけど、さすがにちょっとねー」 京太郎「あ、あんまからかわないでくださいよ……」 久「クスクス……イヤって言ったら?」(ベッドに腰掛け 手玉に取るっ……悪女っ! その様、まさしく傾国の美女っ……! 京太郎「ぐくっ、ぐぐぐ……………………ぁ?」 ここで京太郎、一つの策を思い立つ……! 逆転の一手……窮鼠猫を噛むとはこのことっ……! 京太郎「――――だ、だったら……どうするんですか?」 開き直るっ……いっそ、その通りだとっ……肯定するっ……!! 久「……へ?」 京太郎「実は俺……巨乳だけじゃなくて、生徒会長――いいえ、生徒議会長萌えなんですっ……!」(キリッ 久「ぇ……えっ?」(ドキッ 京太郎「…………ダメ、ですか?」 一つ「あ、あれ、ちょっと、すす、須賀君?な、なーに、ヤダ……そんなマジメナ顔しちゃって……♪」(ひきつり笑顔 京太郎「…………」 久「な、なにか言ってくれないと困っちゃう……じゃない。ね、ねえ、須賀く――」(オドオド 京太郎「……名前で、呼んでくれませんか」(真摯な瞳 久「ぅ…………きょ、きょ……京太郎――君?」 京太郎(想像以上にダメージを与えてるな、コレ……)(ニヤニヤ やり返すっ……いっそいけるところまでっ……! 少年ゆえに悪のりするっ……! 京太郎「いつもの髪型もいいですけど、おさげもちょっとした子供っぽさがあって可愛いですよね……」(髪触る 久「ひゃっ……!?」(コテン 京太郎「……もしかして、緊張してます?」 久「にゃ、そ、そんなわけ……!」(目そらし 京太郎「部長のこと……名前で呼んで、いいですか?」 久「う……うん……」(目きつく瞑り 京太郎「えーっと、ひ、久?」 久「――――っ!!」(体強張り 京太郎「………………」 久「――――」(プルプルプルプル 京太郎(ヤベェ……こっからどーすりゃ冗談でしたー、で終わらせられんのかな?)
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番外編 働け京太郎 京太郎「鶴の間の料理できました!」バタバタ… 玄「桔梗の間のお酒が足りてないよ!」 京太郎「今日仕入れた所に薩摩焼酎があります!」 宥「あ、あったかくないよ…」ブルブル 京太郎「俺にでも張り付いといてください!」 宥「やった…」 ぎゅ…←おんぶされる 玄「お、お姉ちゃんばっかりずるいよ!」 京太郎「玄は後で死ぬほど可愛がってやるからさっさと桔梗の間にいってきて」 玄「うー」 宥「あったかい…」 京太郎「あーもう、仕方ないな」 ざっ、ぎゅ←玄を抱き寄せて 京太郎「いつもごめんな、玄…愛してるよ」 玄「はわはわ…い、いってきます!」カアアア 宥「優しいね京君は」 京太郎「事実ですから」 宥「私も京君の事好きだよ」ボソ 京太郎「なっ…」カアア 宥「あったかい…」 カン!
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番外編 シズと無意識のいちゃいちゃ 穏乃「京太郎、お腹空いたよー」 京太郎「さっき朝ご飯食べただろ…全く、ほら俺の食いかけだけどパンがあるぞ」 穏乃「もらう!」 憧「あんたら本当に付き合ってないの?」 穏乃「私と京太郎が?ないない。ただのお隣さんだよねー」 京太郎「そうだぞ、憧。俺と穏乃は…あっ、穏乃、ほっぺについてるぞ」 ヒョイ、パク 穏乃「ああもう、食べたら駄目だよ京太郎」 京太郎「何言ってんだ今更。ほらジュース」 穏乃「ありがとうー」 憧「…おかしい、絶対におかしい」 カン!
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1383749146/ 京太郎「よ、よぉ、優希……タコス作ってきたけど、く、食うか?」 優希「どうしてこうなったんだじぇ……」 ――数日前 優希「今日はまだ誰も来てないし……夫婦水入らずね、あなた」 京太郎「あなたじゃねえっつうの。いいから離れろ」 優希「もう、相変わらずつれないじぇ」 京太郎「あのなあ……つれないも何も俺とお前はそういう関係じゃないからな?」 優希「じゃあどういう関係だ!」 京太郎「どういうって……まあ、友達?男女で性別の違いがあるにしては仲がいいとは思うしな」 優希「……ふぅ、これだから京太郎はダメダメなんだじぇ」 京太郎「な、なんだよその言い草は!」 優希「いいか、京太郎。男女に友情は成立しないんだ!なんだかんだ言って所詮は男と女…… 仲良くしている内にそんな雰囲気になってそのままっていうのはよくある話なんだじぇ!」 京太郎「へぇ……ちなみにそれ、どこで聞いた話だ?」 優希「ラジオですこやんとはやりんが言ってたじぇ」 京太郎「……なんかコメントしづらいぞ、その面子」 優希「まあ、確かに……ってそんな事はどうでもいい!とにかくそういう事だから私達は――」 京太郎「そうなると中学時代からつるんでた俺と咲は意識し合ってるわけか。そりゃ大変だ」 優希「……へっ?」 京太郎「まあ、確かに咲は胸はないけど家庭的な部分は俺の好みではあるし…… あれ、そう言われてみると咲って結構良くね?おぉ、確かに男女に友情は成立しないのかも……」 優希「ま、待て、待って!」 京太郎「なんだよ」 優希「な、何事も例外はあると思うんだじょ。だから京太郎と咲ちゃんは普通に友達だじぇ! 普段の咲ちゃんを見ても京太郎を意識してるとは到底思えないしな!」 京太郎「冗談だったのにそこまで強く言われるとさすがに傷つくぞ……」 優希「と、とにかく!京太郎と咲ちゃんの間には友情が成立する!それでこの話は終わりだ、終わり!」 京太郎「じゃあお前と俺にも友情が成立するって事で」 優希「うん、そうだな!」 京太郎「じゃあこの話はここまでって事で。俺、皆が来た時のためにお茶を用意してくるわ」 優希「いってらっしゃーい。あっ、私はタコスジュースな!」 京太郎「そんなのねえから!」 優希「ちぇー……あれ?」 京太郎「今日は高めのお茶葉でも使うか……」 優希「おい、こら京太郎!」 京太郎「なんだ、タコスジュースはないって言っただろ」 優希「そうじゃない!男女の友情云々に関して誤魔化してないではっきり答えろ!」 京太郎「だから俺とお前も咲と同じように例外って事でいいだろう」 優希「そんなに例外がコロコロ転がっててたまるか!」 京太郎「だったら友達ですらないのか?」 優希「なんでマイナス方向にいくんだじぇ!」 京太郎「じゃあどう答えたらいいんだよ……」 優希「うぐぐ……」 京太郎「もう無理すんなって。俺達が友達って事になんか問題があるわけでもないだろ」 優希「ぐぎぎ……」 優希(人の気も知らないでこのヘタレは……!) 京太郎「まあ、そんなにこだわる事でもないしな。それよりお前は何を飲むんだ?」 優希「……」 京太郎「優希?」 優希「京太郎、ちょっと耳を貸せ」 京太郎「は?なん……」 京太郎(待てよ?ここで一々口を出したらまたギャーギャー騒がれるような…… だったら少なくともここは従っといた方がいいか……) 京太郎「はいはい、なんですかお姫様」スッ 優希「……」ガシッ 京太郎「はっ?」 優希「おりゃあああ!!」グイッ! 京太郎「痛っ!?おい優希!お前人の腕を掴んだと思ったら引き倒すとかどういうつもりだよ!?」 優希「なあ京太郎」 京太郎「なんだよ!」 優希「お前は私達の関係を友達だと言ったな?」ズイッ 京太郎「それがどうしたんだよ……つうか乗るなよ!」 優希「だったらこんな事してもおふざけで流せるよな?」ガシッ 京太郎「えっ、お前、何をする気……」 優希「京太郎……」 京太郎「待て、待つんだ優希。わかった、タコスならいくらでも奢るから冷静に……」 優希「んっ……」チュッ 京太郎「!?!!?!?」 優希「んうっ……」 京太郎「!!!?!?!?」ジタバタジタバタ!! 優希「ぷはっ……むうっ、レモンの味なんかしないじゃないじぇ。はやりんめ、嘘をついたのか?」 京太郎「おま、おまままま……」 優希「もっとすればレモンの味がするようになるか?」グイッ 京太郎「は!?おい、待て、まさかまだする気……」 優希「んんっ……」チュッ 京太郎「!!!」 ――数分後 優希「はあっ、はあっ……つい熱中してしまったじぇ」 京太郎「」チーン 優希「だけどやっぱりレモン味なんてしなかったじょ……何か間違ってるのか?」 京太郎「」ピクッ 優希「おぉ、そういえば……まだフレンチキスとやらを試してなかったな!」 京太郎「!?」ビクッ! 優希「ふふっ、待ってろよ京太郎……今からもっといいことを……」 ガチャッ 咲「こんにちはー」 和「こんにちは」 優希「あっ」 京太郎「……!」 咲「あれ、優希ちゃんと京ちゃん。そんなところで何してるの?」 優希「ええっと……ちょっとキ――」 京太郎「ちょっとプロレスやってただけだよ! 全く優希の奴ったらこれでマウントポジションは取ったとかはしゃいじまってまいったまいった!」 優希「えっ?」 咲「もう、ポットの近くで遊んでたら危ないよ?」 和「そもそも部室で何をしてるんですか……」 京太郎「あはははは!悪い悪い!じゃあ4人揃ったし麻雀しようぜ麻雀!」 優希「……」 ――翌日 優希「むうっ、昨日はあれから京太郎と話せなかったじぇ」 優希(冷静になって考えてみると私とんでもない事をしていたような気もする…… いや、だけどあれくらいしないと京太郎みたいなヘタレには私の言いたい事は……) 京太郎「……」トボトボ 優希「あっ」 優希(噂をすればなんとやら……よし、とりあえず最初はいつも通りに……) 優希「京太郎ー!」 京太郎「っ!?」 優希「おはようだじぇ!」 京太郎「お、おう……」 優希「いやー、今日もいい天気だな!こんな日にはどこか遊びに行きたくなるじぇ!」 京太郎「そう、だな……」 優希(うー、見た感じいつも通りだじぇ。もう少し踏み込んでみれば京太郎が昨日の事をどう思ってるかわかるのか?) 京太郎「……」チラッ 優希「うーん……」 京太郎「……でだよ」ボソッ 優希「んっ?京太郎、今なんか言ったか?」 京太郎「……なんでもない」 優希「んー?」 優希(確かになんか言ってた気がしたんだけど……まあ、いい。とりあえずいってみるか!) 優希「いい天気だし、デートとかしてみたいじぇ」 京太郎「は……?」 優希「ふふん、一緒にどう?あ、な、た♪」ニコッ 京太郎「……」 優希「京太郎?」 京太郎「うっ、あっ……」カアア 優希「えっ」 優希(な、なんだなんだ!?京太郎、顔がすごく真っ赤になってるじぇ!) 優希「きょ、京太郎?」 京太郎「な、なんだ優希?」 優希「いや、その……顔赤いけど熱でもあるのか?」 京太郎「そ、そんな事はないぞ?」 優希「そうか……」 京太郎「し、心配してくれたのか?」 優希「ま、まあな」 京太郎「あ、ありがとうな……」 優希「う、うん」 京太郎「……」 優希「……」 優希(お、おかしいじょ。私達普段どんな事話してたっけ?意識してた事ないから、わ、わからない……) 京太郎「………ぐらい、いい…な?昨日は……」ブツブツ 優希(うああああ、どうすればいいんだじぇ!?) ――清澄高校 優希「うー……」 優希(結局ギクシャクしたままだったじぇ……) 「片岡さーん」 優希「じょ?」 「お客さんだよー」 優希「客って……あっ」 京太郎「よ、よぉ」 優希「京太郎、どうしたんだ?」 京太郎「こ、これ渡そうと思ってさ」スッ 優希「タコス……作ってきてくれたのか?」 京太郎「く、口に合うかわからないけどな。良かったら受け取ってくれよ」 優希「うむ、ありがたくもらっとくじぇ」 京太郎「じゃ、じゃあまた部活でな!」タタタッ 優希「あっ、京太郎!」 優希「はあ……」 優希(なんなんだ、京太郎の奴……いつもならわざわざ教室にまでなんか来ないのに) 「わざわざ手作りのタコス持ってきてくれるなんて片岡さん愛されてるねー」 優希「なっ!?きょ、京太郎はそんなんじゃ……」 「あんなに顔真っ赤だったし意識してるのバレバレだったけどなー」 優希「……」 優希(確かに様子は変だじぇ……だけど、まさか、昨日の事だけで京太郎がそんな……) 優希「だとしたら……」 「片岡さん?」 優希「ううっ……」カアア 「……はいはい、ごちそうさま」 ―― 優希(それから数日経っても、京太郎の様子は全く変わらなかった) 京太郎「な、なあ優希、なんかしてほしい事とか困った事ないか?」 優希「えっ、いや、特に……」 京太郎「そ、そうか……」 優希「あ、ああ!そういえばちょっと喉が渇いたかも……」 京太郎「本当か!?待ってろ、今飲み物入れるから!」 優希「う、うん……」 久「ねぇ、あれどうしたの?須賀君がまるで甲斐甲斐しく部活の想い人の世話を焼くマネージャーみたいになってるんだけど」 咲「私にもよく……」 和「ゆーきもすごく戸惑ってますね……」 まこ「京太郎相手に戸惑う優希とか珍しいもん見たわ」 優希(ある時は……) 京太郎「優希」 優希「あっ、京太郎……」 京太郎「これ……」 優希「えっ、これお弁当か?」 京太郎「いつもいつもタコスばっかりってのもあれだしな……ちょっと頑張ってみた」 優希「ちょっとって……」 優希(手、絆創膏だらけなのに何言ってるんだじぇ……) 京太郎「ま、まずかったら残してくれていいからな!じゃあまた後でな!」 優希「……」パカッ 優希(このお弁当、私の好きな物とかタコのつく物ばっかりだじぇ……) 優希「京太郎……」 京太郎「じゃあまた部活で……」タタタッ 優希「はあ……」 和「あの、大丈夫ですかゆーき?」 優希「あっ、のどちゃん……私はどうすればいいんだじぇ」 和「そもそも須賀君がどうしてああなったのかわからないので何を言ったらいいのか……何かあったんですか?」 優希「実は……」 ――少女事情説明中 優希「……というわけなんだじょ」 和「」 優希「のどちゃん?」 和「まさかゆーきがここまでお馬鹿さんだったなんて……」 優希「そ、それはあんまりだじぇ!」 和「あんまりどころか生ぬるいくらいです!ゆーき、あなたのした事は下手をすれば犯罪ですよ!?」 優希「ううっ……」 和「とは言ったものの、須賀君が問題にしていないどころかああして ゆーきに尽くしだした事を考えると、意識させるのは上手くいったといえるんじゃないでしょうか?」 優希「ううー、だけど私は京太郎に尽くしてほしいわけじゃないじぇ」 優希(私はただ……) 和「確かに尽くすと言っても最近の須賀君は少々やり過ぎな気もしますね……わかりました」 優希「のどちゃん、何かいいアイデアを思いついたのか?」 和「まずは須賀君の気持ちを確かめたいですね……咲さんに協力を要請しましょう」 ――部室 咲「京ちゃん」 京太郎「んっ、なんだ咲か」ジュー 咲「なんだは酷いよ……というか何してるの?」 京太郎「タコス作ってるんだよ」 咲「わざわざ調理器具持ち込んできたの?」 京太郎「家で作るとどうしても出来たては食べさせられないからな……やっぱり食べてもらうからには出来たてがいいだろ?」 咲「……ねぇ、京ちゃん、どうしちゃったの?」 京太郎「どうしたって?」 咲「最近の京ちゃん、まるで優希ちゃん専属のマネージャーみたいになってるよね? あんなにぶつくさ言ってたのに今じゃ自分から優希ちゃんの世話焼こうとするし」 京太郎「まあ、な」 咲「優希ちゃんと、何かあったの?」 京太郎「……なあ、咲」 咲「なに?」 京太郎「男女の友情って成立すると思うか?」 咲「それは、成立するんじゃないかな?だって私達が実際そうだし」 京太郎「そうだよな……俺もこの前までそう思ってた」 咲「今は違うの?」 京太郎「いや、咲とは成立すると思ってるぜ?お前はいい友達だってな」 咲「うん」 京太郎「だけど、あいつに関しては正直わからなくなった」 咲「優希ちゃんの事?」 京太郎「……あいつさ、泣いてたんだ」 咲「えっ?」 京太郎「人を引き倒して、無理やりキスなんかしやがって、口じゃ余裕ぶってたくせに…… いざやったら泣いちゃっててさ。キスされて混乱してたはずなのにそれだけは妙に印象に残った」 咲「……」 京太郎「驚かないんだな」 咲「えっ、あっ……!」 京太郎「わかってる。大方俺の様子を探るように頼まれたんだろ?」 咲「……ごめん」 京太郎「謝るなよ。俺もちょっと空回りしてた気がするから誰かに吐き出したかったしな」 咲「……」 京太郎「話の続きだけどさ、そんなあいつは当然普段俺をからかってくるあいつとは全然違って見えて…… 月並みな表現で言えば」スタスタ 咲「あっ、京ちゃん、そのロッカーには……」 バンッ 京太郎「――お前の事ばっかり考えるようになっちまったよ、優希」 優希「あ」 京太郎「なあ、どうしてくれんだよ優希。最近じゃ寝ても覚めてもお前の事ばっかなんだぜ?」 優希「ご、ごめ……」 京太郎「俺は謝ってほしいわけじゃない」 優希「うっ……」 京太郎「お前ときたらあんな事したわりにはあんまり変わった様子見せてくれないしよ…… 正直お前の気持ちが全くわからなかった」 優希「……」 京太郎「下手を打って嫌われたくないから普段以上に世話焼いたけど、それが正しいのかなんてわかるわけないし」 京太郎「だけど俺もう嫌なんだわ。こんな気まずい空気でいるのは」グイッ 優希「京太郎……」 京太郎「嫌なら、ひっぱたいてでも何でもいいから止めてくれよ?」 優希「……やっぱり京太郎はダメダメだじぇ」 京太郎「な、なんでだよ!?」 優希「嫌なら、そもそもあんな事してないじぇ」 京太郎「……」 優希「だろ?」 京太郎「そりゃあ、そうだ」 チュッ 優希「んっ……あれ?」 京太郎「どうした?」 優希「レモンの味がするじぇ……」 京太郎「ああ、さっきまでレモン味の飴なめてたからだな」 優希「……いや、違うじぇ」 京太郎「違う?」 優希「きっとこれが、私達のファーストキスなんだじょ。この前みたいな1人でやってるようなのとは違う本当の……」 京太郎「……似合わないな」 優希「どうせ私はそういうの似合わないじぇ……」 京太郎「だけど、嫌いじゃないぜそういうお前も」チュッ 優希「あうっ……」 京太郎「優希、この前の話だけどさ」 優希「話?」 京太郎「男女の友情云々の話」 優希「ああ……」 京太郎「少なくとも、お前とは友情で済ませそうにないわ……こんな事してて今更だけど、俺とつき合ってくれるか?」チュッ 優希「はうっ!よ、よろしくな京太郎……」チュッ 咲「……私、どうしたらいいんだろう」 和(いざという時のために隣のロッカーに控えてましたけど……私、ゆーきに忘れられていませんか?) ――ラジオ局 恒子「――というわけで、すこやん、はやりんの持論のおかげで 好きな子と付き合えるようになりました!ありがとうございました!」 健夜「……」 はやり「……」 恒子「はい、ラジオネームタコス大好きっ子さんと彼女大好きっ子さんのお二人からいただいたお便りでしたー! いやー、さすがすこやんに瑞原プロ。悩める若人の恋の悩みを解決するなんて!」 健夜「……」 はやり「……」 恒子「あっ、ちなみにすこやんは今日お誕生日だったね。おめでとうすこやん!」 健夜「私、何か悪い事したっけ……?」 はやり「長野県の……よし、覚えたよその名前☆」 カン!