約 4,940 件
https://w.atwiki.jp/hsddmatome/pages/249.html
「魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)」 元ドラゴンの転生悪魔。 聖書に記された龍。 「番外の悪魔」メフィスト・フェレスの「女王」であり、最上級悪魔の1人。 特徴を象徴する色は紫。 本編開始時点で現役を続けていた数少ない伝説のドラゴンの1体。 ドラゴンだったころは現在の五大龍王とともに六大龍王と称さる龍王の一角だったが、地上では絶滅してしまい、冥界にしか現存していない「ドラゴンアップル」という果実を主食とするドラゴンたちを救うため、悪魔に転生する。 最上級悪魔となった現在では、ドラゴンアップルの群生地を丸ごと領土にしており、加えてドラゴンアップルを人工的に栽培する技術の研究を進めている。 隕石の衝撃に匹敵する「火の息」を有し、力だけなら「魔王クラス」と称される。 本気を出すと周囲一帯が吹き飛んでしまうため普段は周りに配慮しながら戦っているが、手加減していても空一面が炎で染まってしまうほど。 グレモリー眷属の夏合宿の折、アザゼルからの依頼でイッセーの教育係を任されている。 イッセーからは「タンニーンのおっさん」と呼ばれ、目標とするべき「ドラゴンの王様」として尊敬されている。 いかにも怪獣といった外見とは裏腹に気さくかつ紳士的な性格で、配下のドラゴンたちからの人望も厚い。 イッセーの修行以外にも、ライザーのドラゴン克服修業や、三大勢力の運動会での障害物競走のラスボス役、「アザゼルクエスト」のリザードマン役などを快く引き受けている。 作中では数少ない常識家で、イッセーの乳による謎パワーアップが起きたときには毎度律儀に突っ込みを入れている。 自身が参加するレーティングゲームは見た目が派手になる傾向があるため、冥界の子供たちからも高い人気を誇っているという。 ロキ戦などにも協力したことでグレモリー眷属との関わりが深くなっており、オーフィスやリリスが兵藤邸で保護されていることなどの「魔王クラス」の機密事項をいくつか知らされている。 クロウ・クルワッハとは気が合うため、クリフォトを見限った彼を食客として自身の領地で面倒を見ている。 「邪龍戦役」終盤では自分の眷属を連れてヨーロッパ方面へ向かい、量産型邪龍と偽赤龍帝を撃ち落としていく。 その際、アジ・ダハーカとの戦いに向かうヴァーリへ、相手の魔術に気を付けるように忠告する。 最終章にて妻子持ちであることが明らかになる。
https://w.atwiki.jp/pam-iwate/pages/3177.html
仙台タクシー・帝産タクシー ☆タクシーde観光プラン 仙台・松島の観光スポットを手軽にエンジョイ!宿泊ホテルに申し込めるので、まさに「思い立ったが吉日」な旅行が可能です。1人で、2人で、団体で、アナタの旅行がグングン広がります。 〈仙台タクシー・帝産タクシー公式サイトより引用〉 仙台タクシー・帝産タクシー(株式会社帝産キャブ仙台) 〒 宮城県仙台市宮城野区扇町3−9−11 TEL:022−231−5151 FAX:022−239−2555 パンフレット ※画像をクリックするとパンフレットが開きます。 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ホームページ http //www.teisantaxi.jp/ 〈ブログ〉 帝産キャブ仙台facebook http //www.facebook.com/teisantaxi 仙台東照宮 * http //blogs.yahoo.co.jp/cafe_cafe1980/15616427.html 杜の都 http //blogs.yahoo.co.jp/sakaide_renjaku_oyaji/36785445.html みやーーーぎ! http //blogs.yahoo.co.jp/apple_totsuka/5271653.html JR仙台駅 http //blogs.yahoo.co.jp/seikichikun61/16059352.html みちのくの旅 最終日 http //blogs.yahoo.co.jp/umitoyamanoarumachi/5761440.html 仙台(市内観光) http //blogs.yahoo.co.jp/ynak1178/9182996.html 松島 五大堂。 http //blogs.yahoo.co.jp/atk73104/22888980.html 奥の細道と南三陸の旅(1) http //blogs.yahoo.co.jp/shimotori_943/30437415.html 12.05.26 DeNA-楽天@Kスタ宮城 http //blogs.yahoo.co.jp/sazanblue07/29677124.html 仙台 其の参 定義如来編 http //blogs.yahoo.co.jp/hisao456/30232778.html 【仙台青葉祭り】 http //blogs.yahoo.co.jp/tkhhw691/29065205.html 仙台観光 http //blogs.yahoo.co.jp/charlieandjesse/44585308.html 携帯サイト 最新のチラシ imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 《周辺情報》 〈ブログ2〉 #blogsearch /
https://w.atwiki.jp/pam-iwate/pages/2285.html
松島センチュリーホテル 日本三景松島に湧く天然「松島温泉」効能豊かな温泉と美しき風景を 「松島」が眼前に広がる、オーシャンビューの客室。 贅沢な眺めを満喫出来るのは、松島センチュリーホテルならではの魅力です。 〈松島センチュリーホテル公式サイトより引用〉 松島センチュリーホテル 〒981−0213 宮城県宮城郡松島町松島字仙随8 TEL:022−354−4111(代) FAX: パンフレット ※画像をクリックするとパンフレットが開きます。 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ホームページ http //www.matsushima-kanko.com/matsunew/century/ 〈ブログ〉 松島センチュリーホテル ブログ http //www.centuryhotel.co.jp/blog/ 夕食と朝食(松島センチュリーホテル) http //blogs.yahoo.co.jp/cy_riddle2005/51124158.html 福浦島を散策 http //blogs.yahoo.co.jp/cy_riddle2005/51114655.html 東北1泊2日の旅・・・・宮城県松島観光&温泉&グルメ http //blogs.yahoo.co.jp/sakura_candy_pyon/61727103.html 日本三景の松島へ! http //blogs.yahoo.co.jp/cy_riddle2005/51020461.html 松島センチュリーホテル http //blogs.yahoo.co.jp/mogmog_chocopan09/16312556.html 松島や・・・ 3 〜 五大堂 & 福浦島 http //blogs.yahoo.co.jp/macchi38/14797189.html 松島海岸♪・・3 http //blogs.yahoo.co.jp/ramen3458/23270716.html 青に囲まれた松島 http //blogs.yahoo.co.jp/lovebaseballeventball/20690782.html ペットと行く東北旅行⑤ 宮城松島編 http //blogs.yahoo.co.jp/take_kuu_2007/54745092.html ☆松島センチュリーホテル☆ http //blogs.yahoo.co.jp/maisenyy/30623827.html 円通院の紅葉と雪景色 http //blogs.yahoo.co.jp/c0720konno/9029938.html 携帯サイト 最新のチラシ imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 《周辺情報》 〈ブログ2〉 #blogsearch /
https://w.atwiki.jp/maidensnow_eve/pages/157.html
スケアクロウ Scarecrow 登場ダンジョン 吹きすさぶ木立 朽ちゆく廃軌道 泥濘の水脈 閉ざされた大路 眠れぬ墓所 さざめく納骨堂 境界の森 ◎ ステータス HP 10 正確さ 15 MP 18+ 回避 2 攻撃力 25 防御力 60 命中 95 敏捷性 5 体力 5 抵抗力 60 魔力 25 経験値 200 行動パターン 移動タイプ 地上 固定 移動速度 0 行動速度 1 属性相性 種族 器物:+?% 霊格 魔化( 無霊格:-?% 聖別:-?% ) 属性相性 弱点 耐性 無効 物理属性 一般属性 炎:+?% 生命:-?% 攻撃タイプ 精神:-?% ステート耐性 弱点 封印 耐性 無効 縛り 転倒 スキル 名前 初心 普通 魔境 射程 分類 属性 備考 何もしない ○ ○ ○ - - - 何もしない 金属音 ○ ○ ○ 自己中心15×15 魔法 精神? MP小ダメージ+スタン ? ? ? ドロップアイテム アイテム種別 アイテム名・備考 確率 エッセンス C:シャドウ U:レジスト R:ダーク S:イミューン 1/25 ワンド 呪いの木馬のワンド 1/7 記述装備 効果不明。 不明 不協和音で近寄るものを苛む魔法のカカシ。 案山子(かかし)。 田や畑などの中に設置して鳥などの害獣を追い払うための人形。 日本においては神の依り代として派生した説もあり、海外ではファンタジー童話『オズの魔法使い』に登場することで有名。 ホラー映画・小説の題材になることもある。 14/09/20版より新規追加されたモンスター。 同じく新規追加されたダンジョン境界の森にのみ出現する。 五大属性器物の一角。位置固定されて所定の位置を動くことはないが、広範囲でスキル:金属音によりMPを削ってくる。 モンスターハウスなどでチクチク攻撃されると地味に厄介。 境界の森の廃村や林道において、案山子がマップオブジェクトとして壁になってたり、入り口にワンポイントになってることも あるが、特に出現率とは関係ない模様。あのオブジェクトの一つが急に動き出したらびびるのになぁ。 HPは10と雑魚中の雑魚に思えるが、魔化属性を弱点とする割に、一般属性の付いた魔化武器の攻撃が通らない。 無属性魔化の他、聖別であれば一般属性武器、素手による格闘、(魔化一般属性武器でも)バックフリップが通る。 ワンドのステートによる固定・割合ダメージも通る。(調査中)。 陵辱攻撃は固定にてできず隣接してもしてこない。
https://w.atwiki.jp/civilization/pages/1734.html
近未来戦争に参戦・暴走編 各章へのリンク 検討編 内政編 戦争準備編 混沌編 地獄編 暴走編(このページ) 近未来戦争に参戦・暴走編 [#v1e5db79] 注意! [#i7d6085a] 第二次東欧戦争(AD2150-2157) [#j142a783] パリは燃えているか [#va046894] アルマゲドン準備?(AD2157-2160) [#z36b8413] ユーラシア大戦争? [#da5424c1] 最後の決議 [#h156ec83] 反省編 [#i0d0cb07] グラフ [#jcda3ad9] 五大都市 [#n84a27e6] ユニット数 [#y333e39a] スコア [#n5f63037] 企業 [#ac755d13] 都市 [#h7006d5c] その他、反省会 [#ke58d8cd] 最後に [#k8598d2b] おまけ [#if2d560f] コメント [#sed5b4e9] 注意! このプレイレポに登場する人物、組織、建造物、地図等は全てフィクションであり、実際のものとは一切関係ありません。 画像の一部に変な部分があるかもしれませんが、本レポ作者が工業化時代のノートパソコンを使ってプレイ・編集したものですのでご了承ください。 第二次東欧戦争(AD2150-2157) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ヨーロッパ侵攻計画・修正.jpg) ヨーロッパ侵攻計画図。 今回のレポを読むときの参考になるかどうか分かりませんが、とりあえず貼っておきます。 パリは燃えているか ヨーロッパ浄化作戦開始。 陸上ユニットがあまりにも増えすぎたので四つに分けてヨーロッパに進出する。 今度は莫大なユニット費と企業の維持費で死にそうだ。 (総企業経費)=(企業がある都市数)×(資源)×(定数?) わが国は領土の拡大によって都市数が増加し、さらに資源数も増えたため 企業経費が爆発的に増加してしまったのだ。 そこで一部都市の兵器製造ラインを停止し、代わりに富を生産させる。 すると一気に財政が回復した。これでなんの憂いも無くヨーロッパを蹂躙できる。 AD2151 コリンス占拠。 AD2152 ロストフ占拠。アルハンゲリスク占拠。 AD2153 サンクトペテルブルグ占拠。アテネ占拠。ゼウス像を奪取。 気が付いたら、地中海の南側から南方軍のステルス爆撃機が支援してくれていた。 この支援に応えるために我々はありがたく領土を全て頂く。 ヨーロッパが官僚制に革命。かつての大帝国も、もはや末期である。 国連事務総長の選挙。対立候補はやはり南方のザ・レディー。 アメリカのミスター・ビッグは南方に攻撃されて関係が悪化しているので、 今度はアジアに投票するだろう。 ヨーロッパ? AD2154 ベルリン占拠。アンティウム占拠。 アジアの大君が国連事務総長に返り咲き。 あのとき国連事務総長をザ・レディーに取られなかったらもっと早く外交勝利できたかもしれない。 ちなみに、下はザ・レディーが国連事務総長だったときの典型的な議事録である。 ザ・レディー(南方) :これから会議を始めます。信教の自由に賛成する人は挙手! ミスター・ビッグ(アメリカ):ノ 閣下(ヨーロッパ) :ノ 大君(アジア) :ノ ザ・レディー(南方) :全会一致で可決。これにて解散! AD2155 ローマ占拠。システィナ礼拝堂を奪取。 AD2156 ノヴゴロド・トロンヘイム・パリ占拠。エッフェル塔・ヴェルサイユ・ノートルダム奪取。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (パリ占領直後・修正.jpg) 毎ターン機甲部隊を吐き出していたパリも、今やアジアの手に落ちた。 AD2157 ストックホルム・マドリッド占拠。 ヨーロッパ滅亡。閣下はヴェルサイユ宮殿で自宅警備員になった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ヨーロッパ滅亡・修正.jpg) ヨーロッパは焼け野原となった。 アルマゲドン準備?(AD2157-2160) ユーラシア大戦争? さて、まだ勝利したわけではない。もし外交勝利ができなければ南方を蹂躙し、 それでも勝利に届かなければアメリカとも殴りあうことになるであろう。 ちなみに、ミスター・ビッグとザ・レディーにそれぞれ宣戦要請をしたら 「今は、手一杯の状態だ」 icon resistance; ちなみにミスター・ビッグとザ・レディーはお互いにいらだっている。 いまだ世界に戦争は絶えない。 部隊を回復させたら速やかに対南方国境に集結させる。 最後の決議 AD2159 国連決議が出来るようになった。もちろん外交勝利案を選択。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (亜米同盟・修正.jpg) アメリカは我々に投票してくれるだろうか? そして・・・ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (NextWarシナリオ天帝勝利・修正.jpg) 第103ターン AD2160 大君は外交勝利を達成した! ここに再び世界は統一され、アジアの大君は世界の盟主として君臨したのである。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (AD2160・修正.jpg) AD2160の世界地図 各地方の指導者から喜びのメッセージ 閣下(ヨーロッパ地方の自宅警備員):こんな歴史捏造主義者が世界の指導者など、片腹痛いわ。 ザ・レディー(南方地方) :わが国固有の領土であるインドを不当に占拠していることに断固抗議します! ミスター・ビッグ(アメリカ地方) :この人、実は私に賄賂を贈っていました。証拠だってあるんですよ! あるエロイ人は言いました。「勝てば官軍」 反省編 グラフ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後スコア・修正.jpg) スコア。前半はヨーロッパの一人負けで、 後半はアジアが南方のインド地方を削り、ヨーロッパを呑み込んだことでトップになった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後食料・修正.jpg) 食料。すし社のおかげで食糧生産はどんどん増加していき、トップになった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後生産・修正.jpg) 生産力。序盤は絶望的だったが、 マイニング社と寿司の余剰食糧で工房を作りまくったことでトップになった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後軍事力・修正.jpg) 軍事力。外国同士で潰しあってくれたことと、 漁夫の利作戦でトップになった。この先も戦いが続いていたら どうなっていたか分からない。 五大都市 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後五大都市・修正.jpg) 五大都市。人口と文化のおかげからか、 全部アジアが独占した。 ユニット数 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後現存数・修正.jpg) 現存数。700ユニットくらいある。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後撃破損失数・修正.jpg) 戦果。500勝120敗くらい。 スコア 271268点。本編と比べる意味は全く無いが、 NextWarシナリオをやる人には参考になるかもしれない。 企業 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後企業・修正.jpg) 企業。大量の食料とハンマーが供給されている。その代わり維持費も半端ではない。 都市 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後北京・修正.jpg) 北京。ハンマーがあふれまくっている。 もしICBMを作ることが出来れば、毎ターン作ることが出来ただろう。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後香港・修正.jpg) 香港。金銭収入が4桁になった。金銭税率を増やせばさらに増えるだろう。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (勝利後東京・修正.jpg) 東京。交易収入がとんでもないことになった。 本業の兵器生産もハンマーがあふれている。 その他、反省会 戦争 全ての戦争において漁夫の利を得ることができた。 第一次ユーロ戦 vs南方 南方戦 vsアメリカ 第二次ユーロ戦 vs南方 正面からぶつかったらアジアは滅亡していただろう。 外交 途中で事務総長を取られたのは痛かった。 外交画面はこまめにチェックするべきだと思った。 偉人 偉人の企業創始、黄金時代以外の使い道を考えておらず、 気が付いたら多数の偉人を全裸待機させたままだった。 どうせなら定住させてしまったほうが良かったのだろうか? 商業 未来技術確立後は貯金しすぎて結局使わなかった。 文化?科学?諜報?適当に振っておけば良かったか? お金はそれ自体に価値は無いのだから。 新ユニット アサルトメカやド級戦車が特別役立ったような記憶が無い。 クローン労働者は移動力3あるので、丘陵の鉄道敷設などで役立ったかもしれない。 最後に このプレイレポを作成するに当たって 多くのサイトにお世話になりました。 ここに感謝申し上げます。 おまけ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (そんなバナナ・修正.jpg) 翻訳者自重しろ←お前が言うな 続編 コメント 質問・感想・要望等を受け付けております。今後の参考にさせていただきます。 そんなバナナって… -- やっぱり天帝は(見てる分なら)大変面白かったです。 -- 沢山のコメントありがとうございます。現在新しいレポを作成中です。 -- 作者 Burn civ5が出たらオリジナル(English)版買おうかなあ? -- 作者 天帝 このシナリオはプロ皇子の私でも出来たので本編の難易度と関連は無いようです。 -- 作者 俺がアメリカでプレイした時も「そんなバナナ!」イベントが起きたw おかげでデスクトップが紅茶まみれに…… -- オチが[そんなバナナwwwww -- オチがひどいwwwwwww -- 驚いてるくせにその後、冷静すぎて吹いた -- アサルトメカは沿岸都市に強襲上陸かける時に浮き砲台として使うと便利ですヨ~、機械化歩兵やら戦闘機やらで戦術爆撃しづらいので -- 名前
https://w.atwiki.jp/5ark/pages/63.html
万物守護神一一八 生き物の守護者。或いは監督者。 万物守護神一一八の内の、 生き物の守護者である43柱の姉妹と、 1柱の両性の神さまであるウンウンオクトを合わせてこう呼ぶ。 五大祖神の娘で、竜の母である。 長姉がハイドラで末子がウンウンオクトである。 各々が、生き物の魂を構成する要素を司り、総じて生き物の魂の構造を司る。 彼女達が、各々の司る要素を出し合って生み出したのが、最初の生き物である竜なのだ。 44姉妹生命の監督者9人姉妹 44姉妹 ハイドラ:動物を作り出す事を思い付き実行した リト:兄妹きっての身体能力を持つ武神 ベリエル ボローネ 嘉穂 ナハトローグ オキシ ハロライン 奈津 ミグネム アルミナ ジリオーネ フォスフェルス スルフェル チロライン カリ キャリィ ヴェニー・ジン クロン:『時間の感覚』を司る ミングム:『記憶』を司る フェム:性欲を司る コバルト ニクス コッペル ズン ジャミィ アルセニック セレン:区別・差別を司る バロマイン ルビィ シュトローネ 守部:『警戒心』を司る アルゲンフェス カドミス スス スチベス イオダイン:『他者への損害や負担の意識』を司る セシス 張 ヴォルファルテン オーラム ハイドラルギューメス プラム=バム ウンウンオクト:両性のみが通る事を許される異界への門を持つ 生命の監督者 44姉妹の内、18柱が生き物の監督者の任に就いている。 其れは以下の神々である。 4女ボローネ 8女ハロライン 12女ジリオーネ 18女ヴェニー・ジン 19女クロン:『時間の感覚』を司る 20女ミングム:『記憶』を司る 21女フェム:性欲を司る 22女コバルト 23女ニクス 24女コッペル 25女ズン 27女アルセニック 28女セレン 31女シュトローネ 32女守部:『警戒心』を司る 35女スス 37女イオダイン:『他者への損害や負担の意識』を司る 43女プラム=バム リーダーは8女のハロラインである。 9人姉妹 生命の監督者たる18柱の神々の内、以下の9柱の神々が、 特に人を守護し、監督する神々として信仰されている。 19女クロン:『時間の感覚』を司る 20女ミングム:『記憶』を司る 21女フェム:性欲を司る 22女コバルト 24女コッペル 25女ズン 28女セレン:区別・差別を司る 32女守部:『警戒心』を司る 37女イオダイン:『他者への損害や負担の意識』を司る 此の中では、21女のフェムが最も信仰を集めている。
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/4079.html
《沈黙の重装槍兵ルドルフ()/Heavy Luncer Rudolf of Silence》 アイコン 弓兵 性別 無 種族 魔物 身長 509cm 体重 1t以上 年齢 ? 武器 ランス 好きなもの 戦闘 嫌いなもの 不自然 動き出した大魔王に登場する敵キャラクター。アルバート軍最高幹部「五大騎士」の一人。兵科は槍兵。 「大搶兵ルドルフ」とも呼ばれる。 + 概要 五行における「木」を司る存在。五臓においては「肝臓」。 漆黒の鎧に身を包んだ、見上げるような巨人の戦士。 一本の針葉樹の如き巨大な騎乗用のランスを片手で扱い、振るう力が衝撃波を引き起こし一面を吹き飛ばし塵に変える。 その見た目に似合わず俊敏で、敵を懐に入れる前に蛇の如く蹴散らしていく。 五行における「木」を司る存在として、ありとあらゆる植物の力を操る。 強かな樹木の具現であり、沈黙の臓器「肝臓」の力を持つ彼は、MPF以上の規格外の治癒能力と痛覚遮断能力を持つ、まさに不死身の男。 あらゆるエネルギーを魔力に変える『変換』の力を持ち、ダメージが蓄積するほど魔力が増えるので治癒性能が向上する。 + 瞬間移動 振り被り、最大限に力を溜めた状態から、渾身の一撃が当たるまさに寸前に、敵の背後に『瞬間移動』して粉砕する。 狙われればまず回避不可能な必殺技(必ず殺す技)で、対処するならばその隕石の如き一撃に耐えるか 構えを取られたら全力で視界から外れ標的にされないことである。 + 性格 寡黙で自然と調和することを愛し、戦闘を好む森の戦士。 とても強かで、己に対し極めて厳しく、他の者に対し穏やかで温和。 目的の達成の為に人を殺めることに負い目は無く、寧ろ、負い目を感じる様な信念で殺したならば、それは死者に対する無礼として己が野望に突き進む。 兵士(臣下)としても、一人の漢としても戦争に参加しているが、一人の戦士でもある。 武芸に秀でるもの、武の精神を良く示す者には感服し、敬意を称する。 彼は人類の中から優れた戦士と出会えることを期待している。 BGCOLOR(silver) 関連ページ 劇場版カオスドラマ 動き出した大魔王 ~俺もそろそろ本気で行くぜ!~ 大魔王アルバート・ファウスト 永久の騎士ハーゲン 哀しみの暗殺者カスパール 黄金騎兵ラファエル 殲滅の弓者ジークフリート MPF 関連画像 キャラクター紹介へ戻る|キャラクター紹介 【ゲスト】へ戻る コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/shuinn/pages/1265.html
福智院 奈良県奈良市、ならまちにある福智院の御朱印「地蔵大佛」です。 大和北部八十八ヶ所霊場第7番札所です。かつては肩印はなく、墨書してくださいましたが、現在は通常通りいただくことができます。 大和地蔵十福霊場の御朱印です。 「勝軍地蔵」の御朱印です。 「玄昉僧正」の御朱印です。 「甘露王」の御朱印です。 「弘法大師」の御朱印です。 ぼさつの寺巡りの御朱印「勝軍地蔵」です。 毎月27日限定でいただける貼り絵の地蔵菩薩の御朱印です。 毎月15日限定でいただける阿弥陀如来の御朱印「甘露王」です。 毎月1日限定でいただける「閻魔天」の御朱印です。 庚申の日限定でいただける「青面金剛」の御朱印です。 十一面観音の御朱印「宝冠観世音」です。公開時のみいただくことができます。 平成28年の秋に授与された御朱印です。 平成28年春の公開時には、印が追加されていました。また、絵入りの御朱印もいただけました。 平成28年秋の公開時にいただいた絵入りの御朱印です。 平成29年夏にいただけた「抜苦与楽」の御朱印です。 平成29年秋にいただけた「慈愛」の御朱印です。平成30年9月にも復刻授与されました。 平成29年秋の公開時にいただけた御朱印です。書置きは白山開山1300年記念として「福寿海」をいただくことができました。 平成29年にいただけたコーヒーの日記念の御朱印「一味和合」です。 平成29年冬にいただけた「童心佛手」の御朱印です。 朝倉市復興協力として授与された御朱印「結縁」です。 平成30年新春にいただけた御朱印です。 平成30年1月後半からいただけた御朱印「恵風」です。 平成30年3月にいだたけた「光明」の御朱印です。 平成30年3月にいただけた「香華」の御朱印です。 平成30年夏に行われた「ちょこっと関西歴史たび」の期間には、御朱印に印を捺していただけました。 平成30年夏に行われた「ちょこっと関西歴史たび」の御朱印「遊化」です。 同じく「五大」です。 同じく「卒塔婆」です。 平成30年9月の御朱印「瑞風」です。 オリジナル御朱印帳の最初の頁に揮毫されている御朱印です。 ★この寺院にはオリジナル御朱印帳があります。 福智院の御朱印帳です。18cm×12cmです。 ★住所 奈良県奈良市福智院町46 -
https://w.atwiki.jp/harukaze_lab/pages/55.html
四日のあやめ 山本周五郎 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)噂《うわさ》 |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)政|逼迫《ひっぱく》 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (例)[#6字下げ] ------------------------------------------------------- [#6字下げ]一[#「一」は中見出し] 二月下旬の寒い朝であった。 六七日まえからすっかり春めいて、どこそこでは桜が咲きはじめた、などという噂《うわさ》も聞いたのに、その朝は狂ったように気温がさがり、家の中でも息が白く凍るほどであった。――早朝五時ちょっと過ぎたじぶん、千世《ちせ》が居間で鏡に向っていると、家士の岩間勇作が来て「来客です」と告げた。もちろん戸外は明るくなっているが、まだ客の来る時刻ではなかった。 「深松さまです、裏殿町の深松伴六さまです」と勇作は云った、「たいそうおいそぎのようすで、大事が起こったからすぐおめにかかりたい、玄関で、と申しておられます」 大事という言葉が千世の耳に刺さった。良人《おっと》の五大主税介《ごだいちからのすけ》はまだ寝ていた。 「わたくしがまいります」 千世はこう答え、紙で手早く指を拭きながら立ちかけたが、ふと吃驚《びっくり》したように鏡の面を覗《のぞ》いた。いまそこに人の顔が映ったのである。自分のではない、蒼白《あおじろ》く痩《や》せた老婆の顔のようであった。 ――いつかもこんなことがあった。 覗いた鏡にはむろん自分の顔しか映っていない、千世は胸騒ぎを感じながら立ちあがった。 深松伴六は玄関に立ってふるえていた。彼は七十五石の近習番で、年は二十五歳、良人より三つ若いが、二人は兄弟のように仲がよかった。――伴六はひどく昂奮《こうふん》していた。外が明るいので顔はよくわからないが、握っている両の拳がふるえているし、その声も平生とはまるで違うように聞えた。 「今日は非番なものですから、まだやすんでおりますけれど」 「ではこうお伝え下さい」と伴六は云った、「とうとう徒士《かち》組と衝突しました。場所は籠崎の大洲、時刻は六時です」 千世はくっと喉《のど》が詰った。伴六はなお、自分はこれから土田と唐沢へまわるが、刻限が迫っているからすぐ起こしてくれるようにと云い、門の外へ出ていったと思うと、(そこに繋《つな》いでおいたのだろう)馬に乗って駆け去るのが聞えた。戞々《かつかつ》というその蹄《ひづめ》の音が聞えなくなるまで、千世は動くことができなかった。 ――大変なことだ、大変なことになった。 彼女はふらふらと立ちあがった。 「あの方たちは良人を頼みにしている」と彼女は呟《つぶや》いた、「良人もあの方たちが自分を頼みにしていることをよく知っている、早く起こして知らせなければならない」 彼女は廊下を寝間の前までいったが、そこで急に立停った。何十人という多勢の人たちの、激しく斬りむすんでいる姿がふと眼にうかんだのである。ぎらぎらと閃光《せんこう》をとばす刃や、つんざくような叫喚や、そして、血に染まって倒れる姿までが、……その群の中に良人がいる、五大主税介の蒼白くひきつった顔がこちらへ振返る。いやそれは良人ではない、痩せた皺《しわ》だらけの老婆の顔、いましがた鏡の面に映った(ように思った)あの老婆の顔である。千世は恐怖のあまり吐きけにおそわれ、その吐きけから逃げようとでもするように、寝間へはゆかないで自分の居間へ戻った。 ――あの老婆の顔はなにかの知らせだ、慥《たし》かに、まえにもあんなことがあった。 千世は坐って鏡を見た。白く乾いたような自分の、怯《おび》えて歪《ゆが》んだ顔が映った。血のけのひいた唇が見えるほどふるえている。彼女はその唇を噛《か》んで、それから舌で濡らした。 「いいえ、そうではない」と千世は首を振りながら鏡の中の自分に云った、「決してそうではない、自分も武士の妻だ、良人の危険が怖ろしいのではない、あたしだってそれほどみれんな女ではない、ただ、いますぐに起こしては悪いような気がする、なにか考えなければならない大事なことがあるようだ」 深松伴六の知らせて来たのは重大な事であった。 彼は「とうとう徒士組と衝突した」と云った。それは馬廻りの者と徒士組の者とが決闘するという意味であった。徒士組と馬廻りとのあいだに、数年まえから根強い確執があり、いちどは衝突が避けられないだろうといわれていた。千世はこの五大家へ嫁して来て一年あまりになるが、まだ。実家の江木にいるじぶんからその噂を聞いていた。一方には「そんな事は起こらないだろう」という評もあった。現に実家の兄の江木重三郎もその一人であった。 ――噂がこんなに弘まってしまうと、その噂が中和剤になって、そのこと自体は却《かえ》って起こりにくくなるものだ。 兄はそう云っていた。だが、ついにそれが事実になったのである。良人の五大主税介は隈江流という刀法の達者で、藩の道場「精明館」の師範をしていた。徒士組との決闘になれば、彼は馬廻りの中心となり先鋒《せんぽう》となることは必至である。とすれば、双方で何十人という多勢が斬りむすび、その一方の中心となり先鋒になるとすれば、……千世は身ぶるいをした。 「いいえ、それが怖ろしいのではない」と彼女はふるえながら呟いた、「良人が傷ついたり、もしかすると斬り死にをするかもしれないということは怖ろしい、けれどもそれだけではない、もっと大事なこと、もっと恐れなければならないことがほかにある、慥かにあるような気がする、たとえば、……たとえば、――たとえばその衝突が、私闘だということなど」 千世は吃驚したように鏡の蓋《ふた》をした。 「私闘、――そうだ、そのことだった」 彼女の眼は強い光りを帯びた。顔色はまだ恢復《かいふく》しないが、もう硬ばってもいないし恐怖も去ったようである。 「良人をゆかせてはいけない」と千世は呟いた、「私闘は武士の道に外れたことだ、そういうところへ良人をゆかせるのは、武士の妻のたしなみではない、あたしには良人に道に外れたことをさせることはできない」 千世は立って玄関のほうへいった。そして岩間勇作に、「深松伴六の来たことは黙っているように」と云った。そう云いながら、千世は初めて自分がこの家の主婦になったような、気強さとおちつきを感じた。 ――あたしは法度を犯すことから主人を護った。 そういう自覚が、彼女に力と自信を与えるようであった。千世の顔は明るくなった。 時計が六時を打つとまもなく、主税介が起きた。千世が洗面の支度《したく》をして待っていると、寝衣《ねまき》のまま出て来た良人の躯《からだ》から、濃厚な躰臭の匂うのが感じられた。 「化粧が濃すぎる」と主税介が云った、「もう少し薄く直すほうがいい」 千世は「はい」といって、房楊枝と塩の皿とを良人に渡した。そのときまた良人の躯がつよく匂い、千世は赤くなった。そのむっとするような濃厚な躰臭が彼女のからだにまだなまなまと残っているあけがたの記憶をよびさましたのである。千世は赤くなりながら、さりげないふうに良人を見あげた。 [#6字下げ]二[#「二」は中見出し] 主税介は背丈が五尺九寸、筋肉質の、ひき緊ったみごとな躯である。手足にも胸にも逞《たくま》しく毛が生えているし、髭《ひげ》もずいぶん濃い。一日でも剃刀《かみそり》を当てないと、両頬の上のほうまで黒くなるのであった。 千世は良人から眼をはなすことができなかった。洗面をし、剃刀を使うあいだ、側に付ききりで良人を見ていた。 ――これがあたしの良人だ。 千世は心の中でそう繰り返した。あたしはこの人の妻だ、この人はあたしの良人だ、あたし一人の良人だ、あたしだけの、……彼女はむきになってそう繰り返した。もちろんそれが全部ではない、籠崎大洲のことが絶えず頭にあった。また迎えが来はしないかと恐れ、物音のするたびにぎくりとした。決闘がどうなっているかはもっと気懸りで、また、良人をそこへやらなかったことに安堵《あんど》しながら、同時にそれが悪いことでもしたような心の咎《とが》めを感じた。これらの不安定な苛立《いらだ》たしい思いのなかで、彼女は激しく主税介にひきつけられ、いきなりふるいつきたいという、官能的な衝動を抑えるのに苦しんでいた。 主税介は黙って剃刀を使った。それからまた顔を洗い、着替えをして食膳《しょくぜん》に向った。 彼は口数の少ない男であった。千世と結婚してから幾らか変ったが、それでも口数は少ないほうであった。千世はそういう彼が好きであった。彼は自分に対して厳しく、精神的にも肉躰的にも、常に洗いあげたように清直で凛《りん》としていた。千世は彼の凛としているのが好きであった。彼が背骨をまっすぐにして、折目正しく動作をし、必要なこと以外には口を出さず、感情にむら[#「むら」に傍点]もなく、いつも彼らしい彼でいるのが好きであった。 千世は彼に恋をして結婚した。 五大家は馬廻りの二百二十石。実家の江木は百九十石で、兄の重三郎は納戸役を勤めていた。重三郎は彼より四歳年長であるが、学問所で知りあってから親しくなり、ひところは互いに招いたり招かれたりしたものであった。 ――五大は人物だ、あの若さで立派に風格をそなえている、ああいうのを古武士の風格というのだ。 重三郎がそう云うのを、千世は幾たびとなく聞いた。そしてそのたびに自分が褒められているような嬉しさと、彼への思慕が深く強くなるのを感じた。その想いが恋であることに気づいたのは十五の年で、千世はそれを勇敢に兄へ告白した。――そのとき主税介は城下にいなかった。彼は刀法を修業するために、日向の国の高鍋という処へいっていた。そこに隈江流という珍しい流儀があり、古法だというのを聞いてでかけたのであった。 千世の告白を聞いた重三郎は、笑いながら「そんなことはお母さまか志津に話すものだ」と云った。兄には志津という妻がい、もう二歳になる幾三郎という子もあった。だが千世は母にも嫂《あによめ》にも話す気にはなれなかった。兄ならわかってくれるし、味方になってくれると思った。 ――だがそれは考えものだな。 千世が本気だとわかると、重三郎もまじめになって云った。 ――おまえの性分は五大とは合わない、結婚しても幸福にはなれないと思う。 ――わたくしの望みは幸福ではなく、あの方の妻になることですわ。 千世はこう答えた。 よくも云えたものだ、と、いま彼女は思う。若さと負け嫌いと、そうして相手が兄だったから云えたのだろう、あのとき自分は勝ったのだ。いま彼女は心の中でそう呟きながら、良人の横顔をうっとりと見まもるのであった。 主税介は茶を喫して立つと、居間へいって茣蓙《ござ》をひろげた。それを慥かめてから、千世も朝食の膳に坐った。しかし、召使のお琴の給仕で箸《はし》をとると、胸が重苦しくなり、吐きけがこみあげてくるようで、どうにも喰《た》べ物が喉をとおらなかった。 ――もう時刻は過ぎている、二度めの迎えが来るならとっくに来ている筈だ、もう大丈夫だ。 こう自分に云い聞かせたりしたが、ついに諦《あきら》めて膳を片づけさせた。 主税介は横笛を作っていた。それが彼の唯一つの道楽であった。自分で竹を捜すことから始め、仕上げまですべて自分でやる。竹を捜して歩くのも楽しいらしい、枝付きのものや、桜皮で巻いたものや、生地のままのや、塗ったものなど、すでに十二管ほど作ったという。そのうち五管は人に懇望されて遣り、家にはいま七管だけ残っていた。 彼はいま歌口を刳《えぐ》りながら、頭の中ではべつのことを考えていた。十日のちに猪狩りが行われるが、これは七年ぶりのことで、全藩を挙げての大掛りな計画であった。というのが、藩の財政|逼迫《ひっぱく》で、長いあいだ藩士の禄米《ろくまい》が借上げになっていた。そのため狩りの行事なども延期されて来たのであるが、去年(寛保三年)十一月、藩主の監物忠辰《けんもつただとき》が帰国したとき、この借上げを解除し、全藩士の禄米を旧に復したうえ、倹約と尚武の訓令を出した。――こんどの猪狩りはその「倹約」と「尚武」の主旨で行われるもので、実戦そのままの規模と内容をもっていた。 主税介にはその当日が気懸りであった。 彼は馬廻りで抜刀隊の指揮を命ぜられ、すでに下演習を終っていたが、下演習の期間ちゅう、馬廻りの内部に険悪な空気があり、それが猪狩りの日に暴発する恐れのあるのを感じた。――問題は徒士組との長い確執で、これまでにもしばしば小さい衝突があった。事の起こりは古く、その原因も(いろいろ説はあるが)いまでは正確にはわかっていない。いってみれば漠然とした、だが根深く強い反感である。原因がはっきりしていれば解決の法もあるが、まるで性格の違いからどうしても融和しない個人関係というに似たとの確執は始末に困るものであった。 ――こんなに長いあいだ一般の評判になっているのだから、却って大きな衝突は起こらないだろう。 そう云う人たちもあったが、現に七年ぶりで「猪狩り」が行われると発表され、その下演習が始まるとともに、狩場で、狩場で、――という囁《ささや》きがしきりと耳に入った。それには一つの動機があった。去年の十月はじめ、馬廻りの羽形与茂八と、徒士組の荒木織馬とが喧嘩《けんか》をして、与茂八がしたたかにやられた。当時、岡崎には藩の道場のほかに、通次多仲《みちつぐたちゅう》という者が一刀流を教えていて、徒士組の者は多くその門に学んでいたが、荒木は同門でも指折りの達者であった。馬廻りには「精明館」の門人が多いので、しぜん両者が対立するようなかたちになり、そのときもひと騒動起こりそうになった。 ――狩場で、狩場で。 こういう囁きは、与茂八の件を動機として、長いあいだくすぶっていたものが、堰《せき》を切るところまで来たといえるのである。主税介は下演習の終った日に、最も尖鋭《せんえい》な者たちを集めて戒告した。 ――御狩場は戦場と同様である、殿の御馬前で私怨《しえん》の争いなど起こせば軍律干犯になる、どんなに堪忍ならぬことがあっても、御狩場では断じて事を起こしてはならない。 かれらは了承した。主税介は誓いを求め、かれらはそれを誓った。 [#6字下げ]三[#「三」は中見出し] 狩場で事を起こさないことをかれらが誓ったのは、主税介の戒告に服したのではなく、いざとなれば主税介が共に立って徒士組と対決する人間だということを信じていたからであった。 「持場を変えてもらおう」主税介は手を休めながら呟いた、「徒士組から仕掛けてくるおそれがあるし、気が立っているから万一ということもある、――そうだ、持場を変えてもらうほうが安全だ」 十時ちょっとまわった頃に、矢部六左衛門が訪ねて来た。矢部は二百五十石の山方奉行で、六左衛門は主税介の叔父に当っている。廊下を踏み鳴らすように入って来た六左衛門は、息をきらし、汗をかいていた。 「よかったよかった、よくいてくれた」 五十歳になるこの叔父は、昂奮して咳《せ》きこみながら、殆んど主税介の手を握らんばかりにして、「おれはもうでかけたものだと思って九分どおり諦めて来たんだ、よかったよかった」と繰り返し、客間へ入るなり云った。 「水を一杯もらおう、いそいでくれ」 水を取りにゆきながら、千世も心の中で「よかったよかった」と呟いた。たぶん籠崎大洲の事がわかったのに違いない、もう良人が誘い出されるようなことはないだろう、と思った。 「どうなすったのです、なにごとですか」 「なにごとですって」六左衛門は水を飲み終って云った、「ではなにも知らないんだな、うんそうだろう、知っていればでかけた筈だからな、もう一杯くれ」空になった天目《てんもく》を千世に渡して続けた。「おれは話を聞いてすぐに此処《ここ》へ駆けつけたから、大洲のもようは知らないが、馬廻りと徒士組とが、ついに衝突してえらい騒ぎが起こったのだ」 主税介はあっと口をあけた。 彼はいまのいままでその事を心配していた。狩りの当日には、徒士組から遠い持場に変えてもらい、衝突の危険を避けようと考えていた。それがすでに起こってしまったという、叔父の口ぶりでは小人数ではないらしい、どうするか。主税介は自分を抑え、おちついた眼で叔父を見た。千世が戻って来た。 「それはいつのことですか」 「早朝のことらしい、有難う」六左衛門は千世から天目を受取りながら云った、「詳しくは知らない、大目付に知らせる者があって、それは一刻ほどまえのことだというが」 「まだやっているのですか」 「いや」と六左衛門は水を飲んだ、さも美味《うま》そうに喉を鳴らして飲んで、それから云った、「籠崎大洲でしかじかと注進する者があって、大目付が人数を繰り出し、二の丸から高楷殿も出張されて、どうやらとり鎮めたということだ」 主税介は立とうとした。その中には自分が教えている門人や、親しくしている者が少なくない。とにかくいってみなければならぬ、と思ったのであるが、そのとき城中から、使番が馬で触書《ふれがき》を示しに来た。 「城下に争闘をする者があったがすでにおさまった。非番の者、またお召しのない者は、その居宅で静かにしているように」 こういう通達で、城代水野治部右衛門はじめ老臣連署のものであった。 使番が去るとすぐに、千世の兄の江木重三郎と、田口藤右衛門が来、ついで浦原彦馬が来た。田口は精明館の司事であり、浦原は(中老五百二十石)千世と主税介との仲人であった。かれらはみな、主税介が決闘に加わらなかったことをよろこび、祝いを述べた。江木重三郎は大洲へ駆けつけたという、騒ぎを聞いたとき「これは五大もいっしょだな」と直感した。てっきり主税介もいると思い、ばあいによっては自分も助勢するつもりで、その支度をしていったところ、もう大目付の人数が出ていて洲の口を止め、中へ入ることができなかったそうである。 「縁者がいる筈だからと云って、私はすっかり終るまで洲の口で見ていた」と重三郎は云った、「決闘は六時ごろに始まったらしい、徒士組が三十余人、馬廻りは二十六七人で、大目付の人数が出張したのは八時ごろだが、死傷者は双方で四十人ちかくあるということだった」 「そこから城中へ伴《つ》れてゆかれたのか」と矢部六左衛門が訊《き》いた。 「そうではない」重三郎は首を振った、「死者はその家へ送られたが、負傷者は菅生郭の中の作事小屋へ、そのほかは鈴木殿、高楷殿、大林寺、水野主膳殿の四家に分けて預けられた」 主税介は黙って聞いていた。 ――馬廻りでは誰と誰がいたか。 重三郎にそう訊きたかった。重三郎は始末の終るまで見ていたというから、そこにいた者の名をあげることができるだろう。「深松はいたか、唐沢は、井上十蔵は、池上は、羽形は、――」なんどもそう訊きかけたが、やがてわかることだと思って辛抱した。 「猪狩りを控えての騒動だから、重科はまぬかれまいな」浦原彦馬が云った、「せめてお狩りのあとにすればよかったのに、こらえ性のない連中にも困ったものだ」 「男と男の喧嘩はそういうものですよ」重三郎が云った、「長いあいだくすぶっていたことだし、ぶっつかる時が来れば利も不利もない、義理も恩愛もなげうって対決したんですから、いかにも三河武士らしくていいと思いますね」 語気が激しかったので彦馬は、渋い顔をした。主税介にもその調子が異様に感じられた。自分が決闘に出なかったことを責めているのではないか、とさえ思った。――老職連署の触書が廻ったことを話したので、三人はまもなく帰った。千世は兄に残ってもらいたかった、自分の今朝したことを話して、兄の意見を聞きたいと思ったのであるが、重三郎は妹に話しかける隙を与えず、他の二人といっしょに帰っていった。 客を送ったあと、居間へ戻るなり主税介は独り言を云った、低いけれども憤懣《ふんまん》のこもった調子で、延べてある茣蓙の端を踏みつけながら云った。 「なんということだ、なぜおれに知らせて来なかった、深松はどうしたのだ」 千世はその呟きを聞いた。その声には怒りと疑惑がこもっていた。自分だけが除外された怒りと、なぜ除外されたかという疑惑とが、千世の耳にもはっきり聞きとれるようであった。 そのとき千世は、三たび吐きけにおそわれた。 明くる日、主税介は登城して、城中で詳しいことを聞いた。羽形与茂八と荒木織馬がまた出会ったのである。与茂八は井上十蔵といっしょだったし、織馬には三人の伴れがあり、しかも双方が酔っていた。喧嘩は初めその六人でする筈だったところ、いちど帰宅した井上十蔵が、家の近い深松伊織に話し、「相手は四人だから手を貸せ」と云った。伊織は十蔵と共に与茂八の家へゆき、そこで酒になった。 [#6字下げ]四[#「四」は中見出し] 荒木織馬のほうでも、同じようになかまが集まり、やはり酒を飲んで気勢をあげたらしい。羽形の家では池上安左衛門を呼び、末広忠之進を呼んだ。それが夜の十一時過ぎで、まもなく荒木織馬から使いが来た。 ――明朝六時、籠崎大洲で待つ。 そういう口上であった。それでもまだこっちは五人、相手は四人でやるつもりだった。ところが午前四時をまわってから、徒士組では三十余人集まったということがわかり、こちらでもすぐに手分けをして人を集めた。それは(人を集めたことは)深松伊織が本家の深松伴六に知らせ、伴六の主張で定ったのだという。馬廻りは二十七人、徒士組は三十一人、その中に一刀流師範の通次多仲がいた。 死者は馬廻りのほうに多く出た。 唐沢辰之助 即死 土田久太夫 即死 村野大作 重傷後死去 坂島伊兵衛 重傷後死去 他に深松伊織ほか三人の重傷者と、羽形与茂八ほか十四人の軽傷者があった。 徒士組には即死者はなく、重傷後の死者が二人、重傷者が五人、軽傷者が十七人ということである。この差は徒士組に通次多仲がいたためで、唐沢以下四人の死者は、みな多仲の手にかかったもののようであった。 双方とも死者はその家族に引取らせた。あとは馬廻りの者を鈴木弥市右衛門、拝郷源左衛門の二家へ。また徒士組の者は大林寺と、高楷又十郎、水野主膳の三家へと、それぞれ預けられた。もちろん面接は絶対禁止で、その家族は居宅謹慎。家中ぜんたいにも言行を慎むようにと布令が出た。特に「大洲の出来事については公私ともに話談すべからず」という厳重な箇条つきで、これは町奉行から城下の市民たちにも通達された。 ――深松はどうしておれに知らせなかったのか、なにか理由があるのか。 主税介はどうにも疑念が晴れなかった。周囲の人たちにも彼の加わらなかったことが意外だったらしい、二三日のあいだ、しばしば同じような質問を受けた。 「貴方は御無事だったんですね」とかれらはみな意外そうな顔をした、「それはよかった、私は貴方もいっしょだとばかり思っていました、それはよかったですね」 精明館の門人たちも同様であった。ここでもまた彼の不参加が驚かれ、無事であることを祝われた。そうして、まもなく通次多仲が追放(罰せられなかった理由はのちにわかったが)されてから、主税介に対する評はいっそうよくなり、責任者が老職に喚問されたときにも、彼の不参加は「神妙である」というふうに云われた。 だが主税介は沈鬱な無感動な表情で、人々の云うことを黙って聞きながした。 猪狩りは予定どおり行われた。幕府に届けの出ていたためもあろうが、ほかにもう一つ、大きな理由のあることが、終ったあとでわかった。それは、猪狩りの五日のち、籠崎大洲の決闘が狩場の出来事として扱われ、御馬前に獲物を競ううち、不慮のことが起こって死傷者を出した、ということになった。 ――かかる失態が起こったのは、日頃の不鍛錬によるもので、当人どもは追って沙汰のあるまで五家に預け、またその支配は十日、組頭は十五日の謹慎に処す。 こういう処置が公式に発表された。 これは藩主監物忠辰の意志によるものだそうで、罪を軽減するため、特に配慮されたものだと伝えられた。それで通次多仲が罰せられずに、追放処分になった理由もわかったし、「大洲のことを話してはならない」という禁令の意味もわかったのであるが、この発表があった翌日、主税介は城中で思いがけないことを聞いた。――彼は精明館の師範ではあるが、身分は馬廻りに属するので、非番でない限り一日に一度は登城して、支配の役部屋へ顔を出さなければならない。そのときの支配は中老の鈴木大学であって、これが謹慎を命ぜられたため、同じ中老の拝郷源左衛門が代役を勤めていた。 その日、役部屋へ出頭した主税介は、拝郷家に深松ら十一人が預けられていると聞いたので、挨拶を述べたのち、かれらのようすをたずね、いちど会わせてもらえまいかと頼んだ。 「ぜひ聞きたいことがございますので」と主税介は云った、「格別のお計らいをお願い申したいのですが」 「面接は固く禁じられている、それは許すわけにはまいらない」と源左衛門は云った、「もしどうしても必要なら、……その事柄にもよるが、私が代って聞いてもよい」 主税介は迷った。それは人を介して聞くべきことではない、じかに会って慥かめなければならないことであった。しかし彼は、それ以上もう疑念に苦しめられることに耐えられなくなっていた。それで、彼は決心して「では深松伴六にこう訊いてもらいたい」と頼んだ。 源左衛門は解せないという顔をした。 「あの朝なぜ知らせなかったか、――と訊くのか」 「どうぞお願い致します」 「私にはよくのみこめないが」と源左衛門は云った、「私の聞いたところでは、知らせにいったということだが」 「いや、まいらなかったのです」 「深松伴六がいったと申しているぞ」 「いや、まいりませんでした」と主税介は云った、「わたくしは矢部六左衛門殿から聞くまでなにも知らずにいたのです」 「しかし深松は知らせたと申しているが」 主税介の頭にふと妻の顔がうかんだ。 ――まさかそんなことが。 うち消そうとしたが、源左衛門の口ぶりはあまりに明確だし、深松がそんなことで嘘を云うとは思えなかった。主税介は狼狽《ろうばい》し、珍しく吃《ども》りながら低頭した。 「申し訳ありません。これはなにかのゆき違でございましょう」彼は云った、「唯今のお願いはお忘れ下さるよう、またできることなら御内聞にお頼み申します」 源左衛門はよろしいと頷いた。 その夜、主税介は寝所へ入るまえに、妻を呼んでそのことを訊いた。家士たちのことは頭にうかばず、ふしぎに「妻だ」という感じがした。はたして、千世はそうだと答えた。 「すると深松は知らせに来たのだな」 「はい、おみえになりました」 千世は悪びれなかった。むしろこういう時の来るのを期していたかのように、良人の眼をまともに見あげた。 「どうしてそれを取次がなかった」主税介はけんめいに感情を抑えていた、「云ってごらん、なぜ私に黙っていたのだ」 「申上げてはならないと存じました」 [#6字下げ]五[#「五」は中見出し] 主税介は妻の眼をにらんだ。千世は眩《まぶ》しくなって眼を伏せた。 「なぜだ」と主税介が云った。 千世は口ごもった。しかしひるんだのではない、良心に疚《やま》しいところはなかった。 「わたくし以前から、徒士組と不和の話は聞いておりました」と千世は云った、「それで、深松様からお知らせをうかがったとき、これは旦那さまには申上げてはならない、申上げればきっと大洲へいらっしゃる、それでは私闘になるし、私闘は御法度だから、あとでどんなお叱りをうけてもここは黙っていよう、そう思ったのでございます」 主税介は片膝を立てた。千世は打たれるかと思って肩をちぢめた。片方の膝を立てた動作には、いきなり殴りつけそうな勢いがこもっていたのである。――主税介は茶道具ののせてある盆を押しやった。その手はふるえていた。 「わかった」と彼は云った、「もういい」 千世はおずおずと眼をあげた。 「寝ていいよ」と主税介は云った。 「わたくし、悪うございましたでしょうか」と千世は云った、「武士の妻として、そうしなければならないと存じたのですけれど、どうぞ、間違っていましたらどうぞお叱り下さいまし」 「もういい、寝ろ」 主税介はそう云って立ちあがった。 千世が茶道具を持ってさがると、彼は庭へおりていった。彼の全身は怒りの固まりのようであった、妻のしたり顔が彼を毒し、辱しめ、汚涜《おとく》するように思える。「女め」と主税介は呟いて、唾を吐いた。彼は妻を殴らなかったことを後悔し、まだむずむずする右手の拳を左の掌へ力まかせに叩きつけた。「女め」と彼は呟いた。暗い庭のついそとに、若木の桃の咲いているのがぼんやりと見えた。それは千世の愛している木である。そばにこごめ[#「こごめ」に傍点]桜や、ゆすら梅や、やはり若木の八重桜がある。それらも千世が実家から移したり、よそから貰ったりして植えたものであった。――主税介は腰脇差を抜いて、桃の木のほうへ近よっていった。 明くる朝、――千世は庭を見て声をあげた。庭にはまだ靄《もや》が薄く残っている時刻だったが、自分の愛している桃やゆすら梅や八重桜などが、さんざんに枝を払われ、根から切り倒されていた。湿った黒い土の上に散乱した花枝や、こぼれた桃の葩《はな》を見ると、千世ははだしでそこへとびだしてゆき、「誰がこんなことを」と云いながら、僅かに花の残っている桃の枝を拾おうとした。しかし彼女は伸ばした手を途中で止めて、はっとしたように立ちあがり、それからまた跼《かが》んで、その枝を拾いあげた。 「あの方だわ、あの方だわ」千世は云った。眼からぽろぽろ涙がこぼれた、「ひどい、あんまりだわ」 千世は衝動的に立ちあがり、良人の居間の縁先から(足の汚れたまま)あがって、その部屋の障子をあけた。そこには良人はいなかった。彼女は躊《ためら》いもせずに寝間の襖をあけた。良人はそこにもいなかった。それで千世はさらにのぼせあがり、すぐに居間へ引返した。すると廊下から入って来る良人と顔を見合せた。主税介は手洗いにいって来たらしい、寝衣のままで、ふきげんに妻の顔を見た。千世は持っていた桃の花枝を彼に示した。 「これはあなたがなさいましたの」 千世の声はひきつっていた。 「そうだ」と主税介が云った。 「なぜです。なぜですの」と千世が云った。 「ゆうべ申上げたことがお気にいらなかったのですか、そうでございますか」 主税介は黙っていた。 「そうですのね」と千世は云った、「それならどうしてわたくしを叱って下さいませんの、わたくしのしたことが間違っていたのなら、わたくしを叱って下さればいい、お気の済むように打つなり蹴《け》るなりして下さればいい、花をこんなになさるなんてひどうございますわ、花がなにを致しましたの」彼女の眼からまた激しく涙がこぼれた、「花に罪はございません、あんまりひどうございますわ」 そして崩れるようにそこへ坐ると、花枝を抱えたまま、袂《たもと》で顔を掩《おお》って、声をあげて泣きだした。――主税介は突然おどかされた人のように、眼をみはって妻を眺めた。まるで子供みたようなやつだ。と彼は思った。 ――四日のあやめ[#「あやめ」に傍点]か。 と心の中で彼は呟いた。主税介が千世との縁談を承諾したとき、江木重三郎がそう云った、「妹の気性のなかには、ひとところいつまでも育ちきらないところがある。私は四日のあやめ[#「あやめ」に傍点]と名付けているが、それは欠点でもあるし良いところでもあるように思う」兄の眼だから不正確かもしれないが、そこを認めてやってもらいたいと重三郎は云った。六日の菖蒲ということはあるが、四日の菖蒲とは初めて聞くので、主税介はいまでも覚えていた。 「私が悪かった」と主税介は云った、「あやまる、勘弁してくれ」 千世の泣き声がちょっと低くなった。 「だが、――これはもう云ってもしようのないことだが、云っておく」と主税介は続けた、「おまえはおれに法度をやぶらせないために黙っていたと云った、慥かに、私闘は固く禁じられている、それは主持ちの侍の守るべき道だ、しかし、男としてはべつに男の道というものがある、或るばあいにはそれは侍の道より大切なものだ」 千世は泣きやんだ。泣きやんで、泣きじゃくりをしながら、良人の言葉を熱心に聞いていた。 「あの朝、大洲へいった者たちは、私が来るものと信じていた」と主税介は云った、「私が来ないかもしれないなどとは、一人も疑ってはいなかったろう、――向うには通次多仲がいて、存分に斬りまくった、段の違う多仲に斬りまくられ、味方がばたばた倒れるのを見ながら、みんな、いまに五大が来る、五大さえ来れば、……と思っていたんだ」 千世はふるえだした。がたがたと全身がふるえるので、泣きじゃくりの声が、(喉で)なにかがころげるように聞えた。 「そのときのみんなの気持がどんなだったか、それをよく考えてみろ」と主税介は云った、「斬り死にをしたり傷ついた者の、親きょうだいや妻の身になって、おまえ自身が良人を斬られた立場になって、よく考えてみるがいい、――おまえの大切な花を切ったことは悪かった。勘弁してくれ」 そして主税介は寝間へ入っていった。 ――着替えの世話をしてあげなければ。 こう思いながら、千世は立つことができず、やはり顔を掩ったまま坐ってふるえていた。抱えている桃の花枝から、曲が膝の上へこぼれ落ちた。 [#6字下げ]六[#「六」は中見出し] ま夜なかであった。雨が降っていた。 千世はそっと襖をあけて、良人の寝間へ入った。暗くしてある有明行燈の仄《ほの》かな光りの中で、良人の仰向けに寝ている顔が見えた。正しく上を向いて、静かな寝息をたてていたが、千世が襖を閉めると寝息が止り、膝ですり寄ってゆくと(上を向いたまま)眼をあいた。千世は夜具へ手の届くところまで近より、良人の眼がこっちへ向くのを待った。 庇《ひさし》を打つ雨の音が、彼女の神経をかきたてるように響いた。寝間の中の空気は温かく、健康な良人の躯の匂いに染まっていた。十日以上も遠のいていた良人の匂いと、他のあらゆる物音を消して降りしきる雨の音とが、千世の神経をかきたて、胸ぐるしいほど激しく官能的な情緒に包みこんだ。 「あなた」と千世は云った。 主税介は黙っていた。 「わたくしお詫《わ》びを申上げたいんです」 「わかっている」 「お詫びを申上げて、堪忍して頂きたいんですの」 「もうそれは済んだことだ」と主税介は云った。 「でも怒っていらっしゃいますわ」 主税介は答えなかった。 「ねえ、怒っていらっしゃるのでしょう」 「その話はよそう」 「堪忍すると仰しゃって、ねえ、堪忍してやるって」 「堪忍しているよ」 感情のない、冷たい声であった。千世はのぼせあがったようになり、掛け夜具をはねると、いきなり寝床の中へ入って、良人の躯に抱きついた。主税介は身動きもしなかった。千世は大きく喘《あえ》ぎながら、狂ったような動作で良人の肌と自分の肌を合わせ、手と足とで絡みつき、それから手を伸ばした。主税介はぐいと躯を引いた。そして千世に絡みつかせたまま夜具の上に立ちあがり、寝衣の前をかき合せた。千世は両手で良人の躯にしがみついて、半分ひき起こされた不自然な恰好で泣きだした。 「いって寝なさい」主税介が云った。 「あなたは」泣きながら千世が云った、「どうしても千世を堪忍して下さませんの」 「それはもう済んだことだ」 「どうしましょう」千世は泣き崩れた。夜具の上へ泣き崩れて、呻《うめ》くように云った、「どうしたらいいでしょう、仰しゃって下さい、わたくしどうしたらいいんですの」 「いって寝なさい」と主税介が云った、「そんな恰好でいると風邪をひくよ」 千世はやがて起きあがり、呻くように泣きながら、自分の寝間へ戻っていった。 五月になって、大洲の事に関係した者の家族は、ぜんぶ謹慎を解かれた。当人たちは五家に預けられたまま、面接禁止でまだなんの沙汰もなかったが、家族の謹慎が解かれたので、主税介は一軒ずつみまいに廻った。だが、その一軒一軒で、彼はあからさまな敵意と、露骨な軽侮を投げ返された。 初めに死んだ者の遺族を訪ねた。唐沢辰之助の家では弟の菊二郎が出て、玄関に立ったまま上から見おろした。 「御丁寧なことですね」と菊二郎は云った。 「決闘には出ないがみまいには来るんですか」主税介は頭を垂れて辞去した。 村野大作の家でも、土田でも、坂島伊兵衛の家でも同様であった。言葉は違っても、表現する意味に変りはなかった。それでも主税介は二十七軒をぜんぶ廻ったが、最も近しい深松伴六の家では、父親の忠左衛門が出て「みまいは受けたくない」と云った。老人は骨ばった拳をわなわなさせ、もっとなにか云いかけたが、苦しそうに咳きこんだまま奥へ去った。 「みんなもう知っているのだ」主税介は自分に云った、「知らせたのに大洲へ来なかったということを、――怒るのが当然だ」 家中の人たちのようすがしだいに変りだした。はじめはそんなことはなかった。田口藤右衛門や浦原彦馬の来たとき、主税介がなにも知らなかったということをかれらは認めたし、知っていたらゆかない筈がない、ということは大抵の者が認めていた。しかし、「知らせた」ということは、拝郷源左衛門がすでに深松から聞いて知っていたし、それが家族の人たちにわかり、ついで家中ぜんたいに弘まってゆくことは、ごくしぜんななりゆきであろう。――主税介はそれをはっきりと感じはじめた。それは遠くから眼に見えない速度で、だんだんに縮まり、彼の周囲をせばめ、彼を孤立させるようであった。 千世は知らなかったろうか。彼女もむろん知っていた、良人のようすを見るだけでもわかるし、じかに自分で聞くこともあった。 ――人はみかけによらないものだ、いざとなってみなければ、人間の本性はわからないものだ。 千世の耳に届くところでしばしばそういう評がとり交わされた。故意にか、偶然にか、彼女はしばしばそういう言葉を聞いた。――彼女の苦しさは二重であった。当然それが良人の耳にもはいっているだろうことと、その責任が良人にではなく自分にあるのだということとで、……もともと夏痩せをするたちではあったが、秋風の立つ頃には、千世は見ちがえるほど痩せてしまった。 十月初旬、監物忠辰は参覲《さんきん》のため出府した。その出府の直前に、籠崎大洲の件(表向きは狩場の出来事として)の裁決があった。それまでの経過で、ひどい重科に問われるだろう、という予想はなくなっていた。場所が狩場に変えられたのと、私闘という点が黙殺されたのとで、相当にゆるやかな処置がとられるだろうと考えられていた。だが実際には考えられた以上に寛大で、全員みな御預けを解かれ、改めて百五十日の居宅謹慎を命ぜられた。これは双方いっしょに城中へ呼ばれ、(傷の全治しない深松伊織と、徒士組の二人は出られなかった)城代の水野治部右衛門から申渡された。 城代家老がこのような申渡しをするのも異例であったし、「特に殿のおぼしめし」とあって、両者に盃を賜わり、 「私闘の事は不届きであるが、長年にわたる双方の意地、やむを得ず、恩愛義理をも思い切ったる心底の男らしさはよい、そのためこのたびばかりは許すが、今後は固く慎み、双方和親協力して奉公するように」 というお沙汰がさがった。 これで家中の評はまったく逆転した。私闘は咎めるが、「意地をたてた男らしさ」は褒められたのである。当人たちはもちろん、その家族まで肩身がひろくなった。これが主税介に影響しない筈がない、五大主税介は全藩の人たちから白い眼で見られ、非難と嘲笑《ちょうしょう》の声を聞かなければならなかった。 最も耐え難いと思えたのは、精明館の稽古で、門人たちが彼の指南を拒絶することであった。主税介が手を直してやろうとすると、かれらは稽古をやめてしまうか、または作った慇懃《いんぎん》さで首を振った。 「いいえそれには及びません」とかれらはいちように云うのであった、「私は師範代にお願いしてありますから」 [#6字下げ]七[#「七」は中見出し] だが主税介はめげなかった。彼は以前にも増して凛《りん》としてみえたし、どんな非難の眼にも嘲笑の声にも挫《くじ》けるようすはなかった。 こうして年が明け、三月中旬になった或る日、――居宅謹慎が解けたのを祝って、双方五十二人が大林寺に集まって酒宴を催した。これには各支配や組頭も出席したし、諸方から祝いの品が届けられて、たいそうな盛会になった。 同じ日、主税介は非番で家にいた。 彼は朝食のあと居間に茣蓙をひろげ、久しくやめていた笛作りを始めた。一年まえのあの日以来、そんなことは初めてで、午後になってもずっと続け、きげんのいい顔で丸鑿《まるのみ》や小刀《さすが》を使っていた。 夕食を済ませてから一刻ばかり経つと、江木重三郎が訪ねて来た。 「今日、田口さんに会ったか」 重三郎は坐るとすぐに、尖《とが》った眼で主税介を見た。主税介は「会った」と答えた。 「それで」と重三郎は云った、「どうする」 「どうするとは」 「精明館を辞任するようにと云われたんじゃないのか」 「いや」と主税介は云った、「辞任したほうがよくはないかと云われたのだ」 「同じことだ、――どうする」 「もちろん断わった」 「やめないというのか」 千世が茶を持って、入って来ようとした。 「茶は要らない」と重三郎が云った、「そこを閉めて向うへいっていてくれ」 千世は良人を見て、それから襖を閉めて去った。 「やめないというのか」と重三郎は主税介を見た、「こんなに世評が喧しくなり、精明館では誰も稽古を受けないというのに、それでも師範の席にかじりついているというのか」 「精明館師範の役は殿から仰せつけられたものだ」と主税介は答えた、「殿から解任されるか、正当な理由のない限り、この役を勤めるのは私の義務だと思う」 「わかった」と重三郎は云った、「これでもう聞くことはない、千世を伴れて帰るから離別してくれ」 主税介は不審そうな眼をし、それから「そうか」というふうに唇で微笑した。 「ばかなことを云うな」 「こっちはばかどころじゃないんだ」と重三郎は云った、「おれは五大を信じていた、世間がなんといおうと、五大主税介は卑怯《ひきょう》なまねをする男ではないと信じていた、だがおれは事実を聞いた、深松伴六からじかに聞いたんだ、あの朝早く、深松自身が此処へ知らせに来たという、刻限は六時、場所は籠崎大洲とはっきり云ったというぞ」 「そのとおりだ」と主税介が頷いた。 「しかも五大はゆかなかった、みんなが命を賭《と》して斬りむすんでいるとき、五大主税介ひとりは家にいた、みんなが傷ついたり斬り死にをしているとき、五大主税介ひとりは安閑と家にいたのだ」と重三郎は云った、「おれには面目というものがある、おれは世間に対しても、そういう人間に妹を遣っておくわけにはいかない、今日限り千世を離別してもらうぞ」 襖をあけて、「待って下さい」と云いながら、千世がこちらへ辷《すべ》り込んで来た。 「来てはいけない」と主税介が云った。 「出るな」と重三郎がどなった、「おまえの知ったことではない、さがっておれ」 千世は兄の前へ来て坐った。顔は蒼白く硬ばって、眼だけが燃えるように光っていた。彼女はその眼で兄をみつめ、みじめにおののく声で云った。 「お兄さまあやまって下さい、お兄さまは御存じないのです、どうか主人にすぐあやまって下さい」 「なにをあやまれというんだ」 「云うな千世」と主税介が云った、「それを云うと勘弁しないぞ」 「はい、もう堪忍して頂こうとは存じません、兄の申すとおり実家へ戻ります」と千世は云った、「戻りますけれど、そのまえに本当のことを云わせて頂きます、お兄さま、――あの朝、深松さまの知らせを聞いたのはわたくしです、主人はなにも知りません、わたくしが聞いて、そのまま取次がずにいたんです」 「おまえが聞いた」重三郎は殆んど叫び声をあげた、「そして取次がなかったというのか」 「取次がなかったばかりでなく、深松さまのいらしったことさえ黙っているようにと、玄関の者に申しつけました」 重三郎は「はっ」と息を吐き、主税介を見て、すぐ千世のほうへ向き直った。 「なぜだ、わけを云え」と彼は叫んだ、「しだいによってはそのままには置かんぞ」 「申します、なにもかも申します」千世は主税介のほうを見た、「旦那さま、わたくし正直に申します、あのときは私闘が法度だからと申上げました、武士の妻として、良人に法度をやぶらせたくないから、黙っていたと申しました」 「千世はそう云った」と主税介が云った、「江木さん、それが、千世の黙っていた理由なんだ」 「いいえお待ち下さい、そうではなかったのです」と千世が云った、「あのときはそう申しましたけれど、本当はみれんな気持からでした、あなたにもしものことがあってはいけない、危ない場所へはやりたくない、ただそう思う気持がいっぱいでした」千世の喉を鳴咽《おえつ》が塞《ふさ》いだ、しかし彼女は続けた、「わたくしにはあなたが大事でした、いつもお側にいたい、いつまでも、……どんなものにも代えることはできない、あなたが御無事でいて下さりさえすれば、ほかのことはどうなってもいい、夢中でそう思って、それがみれんだとは気がつかずに黙っていたのです」 「それでいいんだ千世、それでよかったんだよ」 「いいえ悪うございました、どんなに悪かったかということは、わたくしにもだんだんわかってきたのです」千世は声をあげて泣いた、「世間の悪い評判を聞き、あなたがじっとこらえていらっしゃるのを見て、自分のしたことがどんなに悪かったか、どんなに取返しのつかないことだったかということがわかりました。――わたくし、いつ離別して頂こうかと、ずっと、そればかり考えていたんです」 千世は両手をつき頭を垂れた。すると重三郎が立ちあがって、乱暴に妹の腕をつかみ、ふるえる声で云った。 「立て、千世、――五大へは改めて詫びに来る、立って支度をしろ」 「その手を放せ、江木」と主税介が云った、「それはおれの妻だ」 よく徹る屹とした声であった。重三郎は妹の腕を掴んだまま静止した、千世の眼から涙が、(音を立てるほどに)ぽろぽろと畳へこぼれ落ちた。 「千世が黙っていたのは正しかった」と主税介は云った、「江木にもわからない、おれ自身もわからなかった、しかし今日わかった、あのときのなかまが和解して、大林寺で酒宴を催すと聞いて、おれは初めて、千世の黙っていたことが正しかったと気がついた、考えてみろ、江木、――あのとき千世が取次いだらどうなったと思う」主税介の声は低くなった、「おれはもちろん大洲へ駆けつけただろう、いばるようだがおれの隈江流は多仲より下ではない、おれがいて多仲がいて、みんな決死でやったとすれば、死傷者の数はあんな程度では済まなかった、とうていあんな程度では済まなかったということが想像できないか、江木」 重三郎の手が妹の腕から放れ、痺《しび》れでもしたように、腿《もも》に添って下へ垂れた。 「あの程度で済んだからこそ、寛大な御処置にもなり、今日の祝宴も開けたのだ、それは千世が黙っていてくれたからだ」 「しかし」と重三郎が向うを見たままで云った、「しかし五大の汚名は消えないぞ」 「結構だ」と主税介が云った、「大いに結構だよ、おれは悪評されだしてからだいぶ成長した。これまで褒められてばかりいたし、江木にも古武士の風格があるなどと云われて、自分では気づかずにいいつもりでいた。だが、悪く云われだしてから初めて、その『いいつもりでいた』自分に気がついた。それだけでも成長だし、これからも成長するだろう、悪評の続く限りおれは成長してみせるよ」 重三郎は手をあげて眼を拭いた。向うを見やったままで、主税介の方へは向かなかった。 「帰っていいだろうか」と重三郎が云った。 「いいだろう」と主税介が云った、「但し離別うんぬんは取消していってくれ」 「明日、挨拶に来る」 重三郎はついにこちらを見ずに出ていった。 その夜半、――千世の寝間へ主税介が入っていった。千世は眠っていた。長いあいだの精神的な苦しみから解放されて、いかにも安心しきったような寝顔であった。主税介は夜具の衿《えり》に手をかけた。すると千世が眼をさました。熟睡からさめて、良人がそこにいることを認めると、彼女はすぐに起きあがった。 「そのままでいいんだ」 「いいえあちらで」千世は両手で抱きついた。寝衣の袖がずれて、腕がすっかり裸になった。彼女はその裸の腕で良人に絡まりながら、うっとりとした声で囁《ささや》いた、「わたしあちらのほうが好き、あなたの匂いのするお寝間のほうが、ねええ」 「こうか」と主税介が云った。 「ああ」と千世が云った、「あなた」 主税介は妻を抱えて自分の寝間へ戻り、あいだの襖を閉めた。 底本:「山本周五郎全集第二十五巻 三十ふり袖・みずぐるま」新潮社 1983(昭和58)年1月25日 発行 底本の親本:「オール読物」 1954(昭和29)年7月号 初出:「オール読物」 1954(昭和29)年7月号 入力:特定非営利活動法人はるかぜ
https://w.atwiki.jp/gakutoshitest/pages/24.html
館浜市 館浜市(たてはまし)は関東地方南部、神奈川県の太平洋沿いに位置する都市で通称学園都市と呼ばれている。 250万人前後の人口の約7割が学生で構成されており、日本で最も学生と学校の多い街だ。 知を集め、研究を行うことで外部に比べて大きく発展しているが、危険な技術も多く、保護のために都市全体を壁と結界が覆っている。 目次 1. 概要【学園都市について】 2. 地理2.1 地形【丘陵地が多いが、高低差は少ない】 2.2 気候【四季が明瞭、積雪は極少ない】 3 歴史3.1 学園都市成立【魔族の流入及びエイセル魔法学園と梧桐総合教育学園】 3.2 技術発展と悪用、都市結界計画【技術漏洩を防ぐ結界が張られる】 3.3 魔法電子ネットワーク成立【五大学園全ての共同制作】 3.4 平行世界戦争【富士山戦争への物資及び技術支援】 4 人口【現在は約250万人前後】 5 市政5.1 創設者【霧ヶ峰甚介について】 5.2 基本三理念【教育・共有・競争】 6 地域6.1 自然区【幻想境界と昔ながらの生活】 6.2 魔族街【異世界の様式を取り入れた古い街】 6.3 異界【異界地域と突発的な異界発生】 7 観光7.1 【魔族街の歴史】 7.2 【図書館島の叡智】 7.3 【第14学区のアミューズメント施設】 7.4 【第3学区の国際展示場】 8 経済【学園都市製品と外部】 9 教育9.1 学園序列【学園毎の競争と学園への支援について】 9.2 五大学園【学園序列上位五高】 9.3 マイナー学園【専門性や劣等】 9.4 奨学金【都市内の全生徒を対象とした奨学金制度】 10 種族交流10.1 魔族【観光地としての魔族街と貴族街としての魔族街】 10.2 幻想種【自然区で暮らす幻想種と街で暮らす幻想種】 10.3 平行世界人【技術交流と戦争の残り火】 11 宗教【魔法の存在と宗教的寛容】 12 文化12.1 食文化【地元料理と名物料理】 12.2 流行語【マイナー学園を表すスラング等】 12.3 住居【建築技術と土地事情】 13 交通【公共交通機関と個人の交通手段】 1. 概要【学園都市について】 館浜市(たてはまし)はあらゆる教育機関・研究組織の集合体であり、 学生が人口の7割を占める学生の街にして、外部より数十年進んだ最先端技術が研究・運用されている街。 また、その性質上住民のほとんどが魔法使いとなっており、世界一魔法使いの多い街とも言われている。 2. 地理 関東地方南部に位置する土地で海岸部のほとんどは埋立地となっている。 都市全体の面積は約400キロ平方メートルであり、神奈川県の中では最も広い都市となっている。 2.1 地形【丘陵地が多いが、高低差は少ない】 都市の西側は丘陵地帯が多くなっており、自然も多く残されている。 都市の東側、海沿いの地域はその半分ほどが埋立地であり、開発によって広げられた土地だ。 そのため第14学区の人工砂浜と離島を除けば、海水浴に使える場所も存在していない。 都市内の標高は最大でも約100mほどであり、高低差の少ない土地柄となっている。 ただし第17学区、異界地域に存在している幻境山は例外であり、この山の正確な標高は現在に至るまで測ることは出来ていない。 2.2 気候【四季が明瞭、積雪は極少ない】 本州のほぼ中央、太平洋岸に位置し、ケッペンの気候区分では温帯の温暖湿潤気候に属する。 気温の年較差は大きく、四季は明瞭。1日の寒暖の差は小さく、1年を通じて穏やかな気候である。 館浜では、梅雨時と秋雨・台風の時期に降水量が多い。 夏は名古屋以西の都市と比べると暑さが穏やかで、冬は晴れる日が多く、 積雪は南岸低気圧によるもので年1回程度だが、積もるときには比較的まとまる(10cm以上)ことが多い。 3 歴史 館浜市は元々1900年頃から始まっていた異世界の流入がしやすい土地であった。 1923年の関東大震災によって倒壊した梧桐総合教育学園は建て直しの際に魔術の研究及び対策本部として館浜市へと移転され、これが後の学園都市の前身となる。 1946年の魔族と幻想種が異世界より帰還、その一部は異界多発地域及び研究機関の存在する館浜市へと受け入れられた。 それから数年後、魔族と政府、学園の協力のもと、魔法の研究及び理解が進められた。同時に多くの魔族がその土地に根付き、魔法使いの多い土地へと変化。 この頃から智の収集及び次世代の教育のため、創設者である霧ヶ峰甚介と当時のエイセル魔法学園の魔王により教育機関への援助等が行われ始める。 その後日本政府も館浜市が魔法の研究に適した土地であると認め、この都市は学園都市となった。 3.1 学園都市成立【魔族の流入及びエイセル魔法学園と梧桐総合教育学園】 1946年の魔族と幻想種の帰還、この時に館浜市へと受け入れられた魔族の中心はエイセル魔法学園の一族だった。 その時当時の魔王と梧桐総合教育学園の理事長であった霧ヶ峰甚介が協力し、学園都市が成立。 その後、エイセル魔法学園は学園都市外部に学園を構えると同時に学園都市全体の運営へと関わるようになり、 梧桐総合教育学園は学園都市へと根ざし、学園都市内最大規模の学校となった。 3.2 技術発展と悪用、都市結界計画【技術漏洩を防ぐ結界が張られる】 叡智を集め研究を行うことで医療技術や建築技術等、人々の役に立つ技術を開発していった学園都市だが、 1960年にとある学園の教頭が国外勢力へと技術及び実験兵器を提供していたことが発覚、 技術の強奪を目論んだ国外勢力の学園都市への侵攻、後に図書館戦争と呼ばれる争いが起きた。 この戦いに勝利した後、技術の運用及び技術を守ることについて重く考え、都市全てを覆う結界と防壁を張ることとなった。 これにより技術に関連した人間の出入りを管理し、技術が漏洩した際に素早く対処、及び防衛が行えるようになる。 3.3 魔法電子ネットワーク成立【五大学園全ての共同制作】 2008年にWIMAの教授であったxxxxが魔法陣と結界を利用した魔法ネットワーク技術を確立させる。 この技術を元に五大学園全ての協力によって魔法電子ネットワーク、通称MagENet(メイジネット)が作り出される。 それと同時に魔法電子生徒手帳が学園の全ての生徒へと渡り、学園内での金銭のやり取りは現金から電子マネー『Magica』へと緩やかに変わっていった。 3.4 平行世界戦争【富士山戦争への物資及び技術支援】 2016年に起きた平行世界との戦争、学園都市は直接的な戦闘には大きく関わることはなかったが、 平行世界の技術の保護、及び人命救助のため平行世界人を積極的に受け入れる。 それと同時に都市から近い地域で行われたガイアとエデンの戦争である富士山戦争には、物資の支援と、 ココ・パンドラ=ピュラーを代表とした医療部隊を派遣し、戦争による犠牲者を減らすことに尽力した。 4 人口【現在は約250万人前後】 館浜市の人口は250万人前後と言われているが正確な数はわかっていない。 というのも調査の難しい自然区と異界地域や、海底に住んでいる魔族も都市内に存在しているためだ。 また、学園の入口の前に捨て子が置き去りにされていることが多々あり、社会問題にもなっている。 5 市政 政府側の代表者として現在は館浜市長の星野ハム蔵がいるが、都市全体の方針決定等は円卓という組織にて決定される。 市長は円卓の代表者の一人となり、日本政府側の立場で会議に参加することとなる。 5.1 創設者【霧ヶ峰甚介について】 梧桐総合教育学園の理事長であった霧ヶ峰甚介、 教育共有競争の理念を説き、私財を使って学園都市の成立へと貢献した。 学園都市の大枠を作り上げ、1984年に病によってこの世を去った。 5.2 基本三理念【教育・共有・競争】 通称三協とも呼ばれる基本の三理念、教育、共有、競争。 教育は学校と学生を集め、より多くの優秀な人材を育成すること、 共有は集められた学校同士の知識や技術の交流により、より良い世界を作ること、 競争は学園序列等の制度により学校毎の奮闘を促し、個性や専門的技術の発展を促すこと、 この3つを全員で協力し作り上げていく、それをもって基本三理念である三協となった。 これらは代表的な例であり、その他にもその三理念を元とした制度がいくつも存在している。 6 地域 館浜市は現在21区の地域に分かれている。 それぞれの区の詳細については世界観の【都市MAP】を参照すること、 また、特殊な立場にある3つの地域については本項にて説明を行う。 6.1 自然区【幻想境界と昔ながらの生活】 第16学区である自然区は幻想の保護を目的とした自然保護区で、 いくつかの神と神主の協力により幻想境界と呼ばれる結界に守られている。 その内部では力を失った怪異であっても安全に生活することが出来、自然区内の人里に住む人間と知恵比べや勝負等をして穏やかに生活している。 その人里では寺小屋と呼ばれる小さな学校があり、都会の喧騒から離れて昔ながらの生活を送る人間や学生が生活をしている。 6.2 魔族街【異世界の様式を取り入れた古い街】 第5学区である魔族街には異世界から帰還した魔族が多く暮らしている。 その建物の様式は異世界の一部地域のものを使用しており、中世ヨーロッパの様式にも近似している。 また、魔族街の中にも貴族街と呼ばれる地域が存在しており、そこは一般人は立ち入ることが出来ず、どの時間帯であっても警備ゴーレムが巡回している。 6.3 異界【異界地域と突発的な異界発生】 館浜市は異世界が流入しやすい土地柄であり、異界が発生しやすくなっている。 廃棄された地域での突発的な異界発生が社会問題となっており、そのほとんどは定着せずに霧散するのだが、 異界地域と呼ばれる第17学区では幻想境界成立後に完全に定着し、幻境山を中心として魔獣や不可思議な現象が起きる危険地帯となった。 定期的に攻略隊が組まれるのだが、異界の中心点にはたどり着いたいまだに人間はおらず、非常に危険な地域として許可のない人間の立ち入りが禁止されている。 7 観光 館浜市は結界と壁に覆われた街であり、街の中には外部には未公開の技術が多い、 そのため館浜市の繁華街に訪れて歩くだけでも丸一日楽しむことが出来るとも言われている。 しかしながら、観光のために訪れる人間は歴史的に重要な物や、 第21学区の図書館島と呼ばれる叡智の殿堂、第14学区のアミューズメント施設を目的とすることが多いだろう。 7.1 【魔族街の歴史】 第5学区の中世ヨーロッパを思わせる魔族逹の街、 これらの建物の一部は異世界にあったものがそのまま落ちてきたという物も混ざっており、 歴史研究家や古い街、神秘的なものが好きな人間はこれを見に来る。 また、地元の魔族も一部を除きそれを歓迎し、魔族グッズや魔族まんじゅうと言った、 魔族街限定のものを売る等して利益を得ている。 7.2 【図書館島の叡智】 第21学区の図書館島は学園都市で発行されたあらゆる文書を集めている。 これの管理にはフェクス大蔵院が深く関わっており、 変質した結界によって異界化した地下禁書庫には目で見ることすら死の危険を持つ本が収められている。 一般公開エリアでは世界中の本があるのはもちろんのこと、学園都市内で発行された本のほとんどを見ることが出来る。 ただし、危険性な技術関係の本は一般公開されていないので、そういった技術を求めた人間のニーズには答えていない。 7.3 【第14学区のアミューズメント施設】 第14学区は安全性の確認が取れた技術を経費度外視で使用したアミューズメント施設だ。 その運営にはブラント財閥が大きく関わっており、あらゆる種族が楽しめる施設を実験的に投入している。 学園都市の建築技術を使うことで人気の無いアトラクション等は簡単に取り壊し、新しいアトラクションが導入されることになる。 アミューズメント施設は水族館、遊園地、ゲームセンター、ボーリング、冬でも寒くない海水浴等多岐に渡り、 休日は学園都市の学生から学園街の家族まで大勢が遊びに来て賑わいを見せている。 7.4 【第3学区の国際展示場】 第3学区には国際ホールや国際展示場があり、 そこでは学園都市の技術の紹介や人気アーティストのライブ等、様々なイベントを開催している。 全22学区中最も観光客が多いのはこのエリアであり、駅前区からのモノレールも通っている。 8 経済【学園都市製品と外部】 安全基準をクリアした学園都市製品の販売を主な産業としている。 館浜市では都市内で効率的な野菜や家畜などの生産ももちろん研究されているが、 人口の全てを養うには全く足りておらず、食料は学園都市外からの購入に頼っている。 9 教育 都市内での学校の設立や運営に対して支援金が払われる。 また、高い建築技術により学校の設立を非常に安価に行うことが出来るため、様々な分野の学校が設立されている。 この都市にいる生徒逹の大半は外部からの入学生であり、高校進学に合わせてこの街に来るという人間が多い。 学園序列上位の学校に入れなかったとしても、外よりも進んだ技術を有しているこの学園都市の生活は夢ある若者にとって魅力的なのだ。 9.1 学園序列【学園毎の競争と学園への支援について】 学園都市の三協の一つである競争の代表と言えるのが学園序列の制度。 年に2回の発表会や発表された論文、体育祭等多くの要素を元に学園に順位付けが行われ、 その序列が上位の学園ほど多くの支援を受けられるようになっている。 それは資金援助やカルム財団等からの派遣教師、学園都市政府開発施設の優先使用権等多岐に渡る。 都市内の学園はそれぞれの特色を高めることでより上位の序列に食い込むため日々努力をしている。 9.2 五大学園【学園序列上位五高】 学園序列において群を抜いているのは、 梧桐総合教育学園、WIMA、松門戦技高校、聖桜ヶ丘学院、星芒異能学園の5つだ。 これらが現在の学園都市を代表する学園と言っていいだろう。 1位から5位までの順位はまず間違いなくこの5つの学園から選ばれる。 ただし、どの学園がどの順位になるかは年毎に変わる。大体はその年に大きな成果を上げた学園が1位になるが その次の年にはまた別の学園が1位になる……といったように常に変動しているのだ。 これらの学園序列の1位になることに特に精力的なのは梧桐総合教育学園で、 他4つの学園から頭一つ抜ける機会を虎視眈々と狙っている。 9.3 マイナー学園【専門性や劣等】 学園都市内にあふれんばかりにある学園逹、それらはマイナー学園とも呼ばれている。 学園の規模や設備、教師の質や学べる内容の広さにおいて五大学園にはどうしても劣ってしまう。 それは学園序列の制度の弊害とも言えるもので、上位の得ているリードを覆すことが出来ないのだ。 しかしながら、マイナー学園の中には五大学園よりもより専門的な研究を行うことで、 その分野においては五大学園に勝るという学園も存在している。 専門的ではない、劣等とも言えるマイナー学園も存在しており、様々な生徒の受け皿ともなっている。 9.4 奨学金【都市内の全生徒を対象とした奨学金制度】 学園都市は外部から入学者を募っており、保護者が学費を払い、入学した学生は親元を離れて暮らす事になる。 そう言った生徒は寮やアパートで暮らすこととなり、親からの仕送りや奨学金、アルバイト等によってやりくりをしながら暮らすこととなる。 この都市では生徒は全員奨学金を受け取ることが出来る、その金額は成績や成果を元に決められるのだが、 多くの生徒は生活が出来る程度の金額しか受け取ることが出来ないため、遊ぶための資金としてアルバイトをする学生も少なくない。 10 種族交流 魔法使いや研究者を中心とした都市であるためか、 外部に比べても他種族を受け入れやすい環境にある。 その最たる例は魔族であり、彼らは異世界から帰還してからこの都市へと深く馴染んでいる。 種族間での摩擦は、多くの場合、魔族街に住んでいるカルム財団の高官が仲裁を行うようだ。 10.1 魔族【観光地としての魔族街と貴族街としての魔族街】 館浜市は魔族の帰還以来魔族との交流を続けてきた。 魔族街には異世界の魔族の家がそのまま使われているものもあり、歴史的に見ても貴重だ。 それらを見るために観光に来る人間に向けて魔族街の一部は外部の人間向けにカフェ等を開いて歓待している。 人間と魔族、それ以外の種族との交流はこれらの地域では上手くいっており、かなり仲良くやれていると言えるだろう。 しかしながら、そういった態度を快く思っていない魔族もいる。 貴族街と呼ばれる区画では一般人の立ち入りは基本的に禁じられており、一日中ゴーレム逹が警備を行っている。 証を持たずに立ち入った人間は殺される、まではいかなくても警備ゴーレムによって追い出されてしまうだろう。 10.2 幻想種【自然区で暮らす幻想種と街で暮らす幻想種】 人間の姿を上手く取れない者や、力の弱った幻想種は自然区で暮らしている事が多い。 ここは幻想境界によって、力を失いにくい地域になっている上、動物や本性の姿で過ごしていても咎める者はほとんどいない。 それは彼らにとって一つの楽園であるとも言えるだろう。 しかし、人間と交流することを求める者は自然区ではなく街で暮らすことを選ぶこともある。 彼らは大体においては人間の姿を取ることが出来、人間社会に溶け込みながら暮らしている。 学園都市の学者逹も幻想種の起こす現象や魔法に大きな関心を抱いており、少々問題のある存在であっても歓迎されることが多い。 10.3 平行世界人【技術交流と戦争の残り火】 2017年に平行世界のアストラル、マキナ、エデン、レプタイル、プレイライトが滅び、 平行世界人はこの世界であるガイアへと移住してきた。 その内レプタイルとエデンはほとんど滅んでいたため、学者たちは残念がったが、彼らを受け入れることは出来なかった。 学園都市は比較的平和に終わった常磐緑戦争や北の大地紛争、新世界戦争等から、 平行世界人逹を大勢受け入れ、新たな技術や知識を獲得することとなる。 この都市自体は戦争に巻き込まれていなかったこともあり、住民と平行世界人の関係性はそれほど悪くはないが、 異なる文化を持つ彼らとの文化摩擦は懸念されており、それに関する事故や事件も起きている。 11 宗教【魔法の存在と宗教的寛容】 学園都市において宗教は学問の一つとして受け入れられている。 この都市内には多くの宗教が存在しているが、住民たちは宗教的多様性の中で他の宗教を侵害しない。 それどころか、聖桜ヶ丘学院においては唯一神教である四文字の主神の教えを中心とした学校でありながら、 他宗教を積極的に受け入れ、それらの宗教を研究してすらいるのだ。 こういった寛容さ、貪欲さも学園都市ならではのものと言えるだろう。 神の奇跡の全てを魔法と理論によって解き明かそうとする動きもあるようだが、上手くいっていないようだ。 12 文化 学園都市にはあらゆる人種が集るため、文化は常に流動的である。 特に顕著なのが食文化や流行語で、常に流行り廃りが繰り返されている。 12.1 食文化【地元料理と名物料理】 全国から人を集めていることもあり、あらゆる料理を食べる事ができる。 そのため、この地域ならではの料理と言われても住民たちは首を傾げることになる。 そんな中だが地元らしい料理店としてはラーメンやサンマー麺等の麺類があげられることもある。 名物料理は魔族街にある魔族料理だろう、特に食べ歩きも出来る『肉魔ン』や『学園都市魔んじゅう』は 常に観光客から人気の料理だ。何の肉を使ってるかはわからないが非常に美味しい。 なお、最近の若者の間では学園都市内に9つの店舗を持つ『21Crepe』 通称トゥエンティーワンのクレープが人気となっている。 12.2 流行語【マイナー学園を表すスラング等】 学園序列において下位の学校は下位をもじって「貝」と呼ばれ、 「イモ貝(田舎者ばかりの学校)」や「ホラ貝(口先だけの奴ら)」等の派生語が生まれた。 そのためマイナー高校が多い地域である第9学区は「干潟」とも呼ばれている。 12.3 住居【建築技術と土地事情】 都市の建物は西洋から伝統的日本家屋にいたるまであらゆるものが建っている。 これは学園都市の高い建築技術により、建物を安価に建てることが出来るため お金さえあれば住民は好きな様式の家をすぐに手に入れられることが影響している。 しかし高い技術力があるとはいえ、土地は有限であるため、金を持っていない人間は、 安いアパートを借りる等で生活していることが多い。 どちらにしても、都市外に比べれば安く済むだろう。 13 交通【公共交通機関と個人の交通手段】 近未来的な交通機関が多く開発されていて、学園都市ではそれらがよく利用されている。 物理的なレールの無いモノレールや、フライトヴィークル、 利用料金は高価だが短距離転移装置なんてものもある。 しかしながらそれらは利用できる場所が限られていたり、利用料金が高かったり等で 多くの人間は16、17、22を除く19学区全てに通っている電車や、そこからのバスを利用している。 また、個人の交通手段としては魔法使いには魔法の箒が普及し始めているが、 魔法の箒自体が高価なこともあり、学生逹の多くは自電車や原チャリを利用している。