約 164,116 件
https://w.atwiki.jp/kkjs/pages/155.html
いい加減、自分の無力さがイヤになる。 オディロ院長をむざむざ目の前で殺され、ギャリングもチェルスもメディばあさんも救えなかった。 そして今度は神鳥の卵だ。ゲモンの奴は倒せたっていうのに、ツメが甘かったせいで卵は砕かれてしまった。 最悪だ。 苦行のような山登りをさせられて疲れてはいるのに、いろいろ考えちまって目が冴えてしまった。それに比べて隣で寝ているエイトはというと、幸せそうな笑みを浮かべている。 錬金とダンジョンと寄り道をこよなく愛するコイツにとって、空を飛べるようになったってことは、その三点がもれなくオマケで付いてきたってことだ。 レオパルドを追うのをそっちのけで、あちこちの山やら高台やらを飛び回り、アイテム集めに夢中になってた。 まあ、エイトのそういう所はキライじゃねえけどな。おかげで、店では手に入らないような強力な武器や防具が揃えられるし、結果的にはより安全に戦えてるから、無駄なこととは言い切れない。 何より、何の楽しみも持たずに生きてる人間なんかと一緒にいたら、こっちの息が詰まっちまう。時々、いい加減にしろとは言いたくなるが、ある程度は付き合ってやるさ。 珍しくサザンビークになんて泊まってるのもエイトの希望だ。朝一でバザーを回って、錬金の材料を揃えたいらしい。もう好きにしてくれって感じだ。 そんなことを考えてたら、部屋の外を聞き慣れた足音が通り過ぎていった。その足音が階段を降りていく気配に、オレは部屋を飛び出した。 「ゼシカ!」 階段の踊り場で、赤いツインテールが驚いたように振り返った。 「どこに行くんだ?」 オレは階段を駆け降りて、ゼシカの腕をつかんだ。 ゼシカは大きな目を見開いて、オレを見上げている。 「ああ、ビックリした。どうしたの? そんなに慌てるなんて珍しい。ヤンガスのイビキがすごくて眠れないから、ちょっと外の空気を吸おうと思っただけよ」 ゼシカの様子に、普段と変わったところは無かった。言葉通りの理由と行動なんだろう。 「・・・驚かせてゴメン。だけど、こんな夜中にレディが一人で外に出るもんじゃないぜ。着替えてくるから、ちょっと待っててくれ。オレも付き合うよ」 気がつけば部屋着のままだった。レディの前にこんな姿で飛び出すなんて、ほんとにどうかしてるぜ。 バザーのおかげで、この町は夜中でも出歩いている人間が多い。 商人たちを相手に酒や食べ物を売る夜店のようなものが出ていた。そこでホットワインを買い、空いてるベンチでそれを啜る。酒を飲む気分じゃなかったけど、夜は冷えるんで身体を温めるためだ。 「あの杖をもってサザンビークを出てから、関所を通過するまでのことは、あまりよく覚えていないのよね」 ゼシカが唐突に切り出した。 「さっき宿屋のご主人に言われたのよ。『大きな声が聞こえたけど、またケンカでもしたんですか』って。それで思い出したわ。私って杖に支配された時、ここからいなくなったのよね。それでさっきあんなに慌ててたんでしょう? ごめんね、心配かけて」 ・・・実はそうなんだ。 「オレの方こそゴメン。いい加減あんなこと忘れたいだろうに、思い出させるような行動取っちまった。ま、この件は錬金マニアのエイトが全部悪いってことにしとこうぜ。アイツのわがままでサザンビークに泊まることになったんだしな」 「何よ、それ。都合の悪いことは全部エイトのせいにしようとするんだから」 こんなふうに笑ってるってことは、この町自体はゼシカにとって嫌なことを思い出させる場所ではないらしい。となると、気にしてるのはオレだけか。我ながら繊細だな。 「でも、そうやって心配してくれる割には、私にヤンガスとの同室を押し付けるのはヒドくない? このままじゃ寝不足になっちゃうわよ、何とかしてよ」 ・・・いや、その件は全く逆で、ヤンガスにゼシカを押し付けてるってのが正しいんだよな。 サザンビークの宿屋は基本的に二人部屋ばかりで、大部屋に四人一緒に泊まる分には平気なオレもエイトも、ゼシカと二人きりで同じ部屋で眠れる自信は全く無い。 誇っていいぜ、ゼシカ。基本的に不自由してないオレと、あの朴念仁のエイトに『襲わない自信が無い』なんて言わしめるのは、お前ぐらいだ。ヤンガスはおっさんで、ゼシカは年齢的に対象外らしいから、こういう部屋割にするしかねえんだよ。 ・・・とは、とても言えないんだけどな。 「まあいいわ。その分ベルガラックでは個室を取ってもらったりしてるんだものね。ククールたちも、たまにはイビキに悩まされずに寝たいんでしょう?」 オレが返事に困っている間に、自分なりに納得する答えを出してくれたらしい。 ゼシカは公平で、こういう時は助かる。 不意にゼシカが立ち上がり、オレの背後に回り込んだ。何するつもりなのかと思ってたら、意外すぎる言葉がゼシカの口から発せられた。 「ククールって、髪キレイよね」 オレの耳がおかしくなったんだろうか。 「・・・今、何て言った?」 「えっ、髪キレイねって。・・・そんなおかしなこと言った?」 「おかしくはないけど、そりゃあ驚くさ。ゼシカに外見褒められたの初めてだ」 いつも、見とれる要素は無いだの、色気なんて初めから無いだの、言いたい放題言われてるんだからな。 「うそ、そうだった? ククールの外見がいいのは認めてるのよ? ただいつも自分で自慢してるから、ちょっと釘をさしたくなるのよ。人間、大事なのは中身なんだから」 ミーティア姫と美人度張り合ったり、胸のボリューム世界一を自負してる人間が、何言ってんだか・・・。 「闇の世界にいる間、色の着いてるものが恋しくなってたっていうのもあるわね。ちょっと触っていい?」 「ああ、もちろんいいけど・・・」 基本的にゼシカに触られて困る部分はどこにもない。むしろ大歓迎なんだけど、何か落ち着かない。突然すぎて妙な気分だ。 「うわあ、すっごいサラサラ。絹糸みたいな手触り」 いろいろイジられて、結構くすぐったい。やっぱり変だ、ゼシカらしくないぞ。 横目でゼシカが置いたワインのカップを見ると、いつのまにか全て干されていた。甘すぎて飲みにくいせいもあるけど、オレなんてまだ半分以上残してるっていうのに・・・。つまり、今のゼシカはただの酔っ払いってことか。おかしな話だが、かえって安心した。 「このところ砂漠とかレティシアの辺りとか、日差しが強い場所を歩いたから、私の髪は結構傷んじゃったのに、ククールは枝毛とか全然ないわよね。これって、不公平じゃない?」 ゼシカが何やらボヤいている。 「私なんて猫っ毛だから毎朝大変なのよ。どんなに念入りにブラッシングしてもハネるし、もつれるしで苦労してるっていうのに、何で男のくせに私より髪質いいのよ。ちょっと許せないわ」 段々、声に本気の怒りが混じってきている。 「ゼシカ、落ち着け。何か憎しみこもってるぞ。頼むからメラとかやめてくれよ。頭燃やされたら、オレ死ぬからな」 ゼシカの動きが止まる。もしかして今、危ないところだったんだろうか。結構冗談じゃ済まないところあるからな。 ゼシカはまた、オレの隣に戻ってきた。ちょっと乱暴な動きでベンチに腰をおろす。 「何ともないみたいで良かった」 そのゼシカの言葉には、安心したような響きがあった。 「昼間ゲモンが自爆した時、盾になってくれたでしょう? 髪とか焦げてないか気になってたの。遅くなっちゃったけど、ありがとう、かばってくれて」 ・・・痛いとこ突かれた。 その件は本日最大の判断ミスだってのに、礼なんか言われるのはキツい。 あの程度の爆風だったら、ゼシカの盾になんてなる必要は無かったんだ。 オレが取るべきだった行動は、自爆なんかされる前にゲモンにトドメを刺すか、卵の方をかばうかだ。 優先順位を間違えた。 おまけに、真っ先にゼシカに謝らせちまった。 ああいう時にキレてもおかしくない相手に声をかけるってことは、攻撃の対象にしてくれと言ってるのと同じだ。 守るつもりが、ゼシカを最悪の危険に晒した。 レティスが暴れださなかったからいいものの、力試しであれだけ苦労させられたんだ。本気出されたら守るも何もあったもんじゃない。言い訳する間もなく皆殺しにされてただろう。そう考えると、レティスの誇り高さに感謝するしかない。 肩に重みを感じ、視線を向けるとゼシカがもたれてきていた。どうやら夢の世界の住人になったようだ。この様子だと、ちょっとやそっとじゃ目を覚まさないだろう。 宿に戻ろうと抱き上げたゼシカの身体はやっぱり華奢で、あんな山登りの後で眠れずにいたのは可哀想だったと思う。 本人に自覚はなかったようだが、オレが感じてる苛立ちや焦りが伝染していたんだろう。そうでなかったら、ヤンガスのイビキぐらいで眠れなくなるようなヤワなお嬢様じゃないからな。 負のイメージっていうのは、周りの人間にも影響を与えやすい。 救えなかった命や、自分の中の不安材料に気をとられていたら、肝心な時に判断を誤る。 気をつけないとな。目先のことにとらわれずに、一歩引いたところから全体を見る。それが猪突猛進ばかりのメンバーの中でのオレの役割だ。 ゼシカがこんなふうに、無防備な姿を晒してくれるようになったんだ。意外な高評価の期待を裏切るわけにはいかない。ちゃんと守れるようにならないとな。 まあとりあえず今は、風邪をひかれる前にサッサと宿屋に戻るとするか。 <終> 不安-前編
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1336.html
660 名前:不安なマリア[sage] 投稿日:2009/08/30(日) 23 19 58 ID VBLu33dI 2レス消費です マリアは、自国の歴史や政治について彼女の同僚のような感傷をもたなかった。 しかし、奇妙なことだが、それでも彼女の軍務への使命感は失われなかった。 それはマリア・ソネンフィルドという人間のもっと深い部分で、「軍」が蠢いていたからかも知れない。 叩き上げの軍人で高級将校だった父親は、退役後、満たされぬ戦場への想いを娘のマリアに背負わせた。 反発する妻や娘との間に溝が広がり、飲酒量が極端に増え、家庭内暴力も起こすようになった。 そんななかで妻は家庭への興味を失い、家に帰ってこないまま、数ヵ月後モーテルで強盗に殺された。 10代のマリアにとって全てはあっという間だった。転落というには余りにも凄絶な仕打ち。 貧しく学校に通えない彼女に残された選択肢は皮肉にも、死んでも行かないと誓った軍だった。 父の人脈は何かと彼女を助けたが、彼女は自らの運命とわが身に鞭打つように、厳しい道を選び続けた。 それは、ぼろぼろになりながらも自らの過去を捨てきれずに戦う、マリアの悲しい姿だった。 家庭は彼女の心に喪失と崩壊、変化への恐怖を植え付け、生涯の不安の源となっていた。 彼女が叩き上げで現場指揮官の地位を目指したのは、不安の克服を目指す意味もあったかも知れない。 父親をはるかに上回るペースでマリアは昇進していったが、その努力はもはや無意味なものだった。 見返そうとしていた父はすでにアルコールがたたり、脳に機能障害を起こしていたのだった。 目の前の状況を認識する能力が極端に衰え、戦場で患った耳はほぼ聞こえない状況に陥っていた。 それから、彼女にとって軍は父を見返す場ではなく、唯一の居場所となった。 皮肉にも一時的に認識が回復したのは、ザンジバルでボロボロになったマリアとテレビ電話で通信した時。 医者は、精神的にきわめて強いショックを受けたからだろうと説明した。 しかし、出てくる言葉が「死ね」とはな・・・。彼女は自分の人生を嘲り、呪った。 結局、自分は父の呪縛を乗り越えられないまま、自分の目標すら見失った馬鹿者だったのだ。 あの青年は生きろと言ってくれたが、もはや遅かったのだ。軍を唯一の場所と選んだ時点で・・・。 ここまで絶望してもマリアが自殺しなかったのは、やはりジョナサンの存在があったからだ。 ジョナサンの所属するNPOが国外退去となり、出国のため基地に来ることを彼女は知っていた。 そして、マリアの病室を訪れた彼は再び彼女を絶望と孤独から救いだした。 軍でも両親でもない存在が、はじめてマリアの心にあふれ、その隙間を埋めるようになった。
https://w.atwiki.jp/wanko-to-hutari/pages/29.html
● 分離不安症とは ×××××××× ● うちの場合の様子 寂しくなると、こんな感じです・・・ ● 方法1 ×××××××× ● 方法2 ×××××××× ● コメント 名前
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/193.html
「じゃ、またね〜」 「バイバイ大本さん〜!」 だから、それはあ〜ちゃんで、のっちはこっちだってば!結局なんだかんだで4時から7時まで3時間もカラオケしてた。すっかり辺りは暗い。 「かっしー、一人じゃ危ないけぇ送るよ」 「良ぇよ、すぐそこだし」 まぁそんな事でのっちは引かない。危ないったら危ないの。最近物騒なんだから。 ◆◇◆◇ かっしーを家まで送って、あ〜ちゃんと並んで歩いた。薄暗い通りには街灯の灯だけが輝いていて、二人分の影を延ばした。 「やっぱりあの歌、あ〜ちゃんの声だと微妙じゃね」 あ〜ちゃんが静かにぼやく。 「だから上手く歌えんかもって言うたじゃろ」 拗ねる様にそう言うと、そっとあ〜ちゃんが手を握ってきた。急にどうしたんよ、あ〜ちゃん。ドキドキするじゃんか。 「あ〜ちゃんの気持ち、少しは分かったじゃろ?」 「…うん」 「不安で、恐くて、嫌になるんよ」 「うん…ごめんね」 「お願いじゃけん早くあ〜ちゃんを楽にしてよ〜」 笑いながら冗談ぽく言うあ〜ちゃん。だけど、その手が小さく震えているのが分かった。 自分でも何をしているのか分からなくて、気が付いたら体が勝手に動いてて。 道路に延びた影が、重なった。そして大きく揺れた。 「っ……!」 「……。」 「のっち…」 ただ、抱き締めたかったんだ。 自分の体を抱き締めた所で、いつものあ〜ちゃんの体の感触とは違うから変な感じだけど。 言葉にならない感情が、のっちをそうさせたのは確かで。守りたくて触れられなかったこの手は、逆に君を傷付けていたんだね。 「のっち…苦しいよ…」 「あ、ご、ごめん」 知らないうちにかなり強く抱き締めていたらしい。慌てて体を離した。今更今更恥ずかしくなって、顔が熱い。 抱き締めた所で、何かが変わる訳じゃない。少しだけでも良い、君の不安を取り除きたくて…。 でも本当の理由は違うんだと思う。あ〜ちゃんではなく、自分を安心させたかったんだ。まだ手の届く所に、君が確かに居る事を確かめる為に。 のっちは黙ってあ〜ちゃんの手を取り、家へ向かう道のりを歩いた。 あ〜ちゃん、このままだと君を失いそうで恐いんよ。むしろこのままずっと体が入れ替わってれば、君の体だけは失わずにのっちの物。 こんなヘタレな自分を、許して神様。 ◆16 End◆
https://w.atwiki.jp/shousetsu/pages/137.html
──ねえ、私のこと本当に好きなの? メールでそう聞いたら ──好きだよ? 嫌いになるなんてありえない って返ってくるのに 直接会って ──付き合っていていいのかな 好きかわかんない って言ったら ──大丈夫大丈夫 としか返さない ずるい ずるい ずるい 直接好きって言われた事ないんだよ 告白も好きっていうのも全部メールだ 直接聞いたことないから 全部嘘なんじゃないかって不安になる 遊ぼうって言っても ──んー…… 他の奴等にバレたくないから…… ゴメン この一点張り ──電話していい? って聞いても ──いや…… 親にいろいろ聞かれるし…… ひどい ひどい ひどい ただバレたくないのか はやされるのが嫌なのか知らないけど ちょっとぐらいなにかしたかった デートなんで校内だけだった バレンタインだって2回あったのに1回は断られた 手すらつながなかった あなたのほうから甘えてくる事なんてなかった ねえ あなたは本当に 私のことが好きだったの?
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/11826.html
IMC/W41-020 カード名:不安な気持ち きらり カテゴリ:キャラ 色:黄 レベル:1 コスト:1 トリガー:0 パワー:6000 ソウル:1 特徴:《音楽》?・《ハピハピ》? 【永】 あなたのターン中、このカードのパワーを+1000。 【自】 アンコール[あなたの山札の上から1枚をクロック置場に置く](このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードがいた枠にレストして置く。) 両方上手くできるかどうか、 不安な子もいるんだなって思うと… レアリティ:U クロックアンコール持ちで自ターン中のパワー7000と非常に癖の無いベーシックな殴り要員。 不安どころかむしろ前のめりな性能で、アンコールに手札を使わないので多少の無茶もできるポジティブなカードである。 ただし色は違えど輿水 幸子という用途自体は一緒の強力なライバルがいる点には注意。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1353.html
303 名前:不安なマリア6[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 22 46 06 ID TK20YbMz 花屋の店員、クレアは心中で深くため息をついていた。 といっても特に深い理由があるわけではない。外回りが嫌なのだ。 ただ、彼女は外回りを面倒と思ってこそいたが、嫌ってはいなかった。 嫌いになったのはつい最近である。それも確たる理由があってのことだった。 真相は単純、同乗者の問題だ。しかし、セクハラだとかそういう問題ではない。 同乗者ジョナサンの性格というか雰囲気というか、行動にも時々見え隠れする感情。 それが、最近になってどうにも違和感のあるものなのだ。 なんと言えばよいか分からないが、どうも気が滅入るような暗さを感じてしまう。 ちょっと前までのジョナサンはそんな雰囲気ではなかった。 クレアの彼に対する第一印象は、快活で優しく真面目そうな青年、というように高評価だった。 少し伸ばしたブラウンの髪と、とび色の瞳で物腰の柔らかい雰囲気も好印象である。 痩せてはいるが鍛えたらしき体と整った顔立ち、優しげな雰囲気が気に入り、狙った時期もあったが 結婚していると聞いてあきらめた。しかし、好意が燻り続けていたのも事実である。 だから、彼女はジョナサンとの外回りが好きだった。 ジョナサンは融通の利く男でもあった。少し帰りが遅くなっても気にしないし、適度に息を抜く余裕 があったのだ。クレアは彼とよく昼食を共にすることが楽しみであった。 しかし、最近彼は変わった。実際の行動や言動が変わったのは勿論、その裏の感情が読めない。 できるだけ早く仕事を終わらせたいのか、ただ黙々と作業をこなすだけ。外回り中も寄り道しない。 しかも、心なしか彼女と話したりすることを特に避けているような気がする。 昼食に誘ってもあまり良い返事は返ってこなくなった。 ――もしかして、あたし避けられてる? そんな疑問がもたげてしまう。何か悪いことでも言って怒らせたのだろうか。 そんな風に考えていると、一つだけ思い当たることがあった。 ――香水・・・。 少し前のことだ。二人で外回りに出ることになり、車に乗りこんだ時。 クレアが先に車に入って待っていると、ジョナサンが運転席に座った。 彼は、入ってくるなり何か顔をしかめたので、どうかしたのか尋ねたのだ。 すると彼は「いや、うん。ちょっとね」とはっきりしない。 「どうしたの?なんか気になるから言ってくれません?」 そう突っつくと彼はこう答えた。「いや、けっこう今日は香水強めかな、って」 その後はえぇ~?!などと茶化した反応をして誤魔化したものの、ショックだった。 あれが原因だとすると、自分はずっと臭いと思われていたのだろうか。 というよりも、実は彼、香水の匂いが嫌いで、それをずっと我慢していたというわけか。 そんなことで自分を嫌うとは思えなかったが、それを疑ってしまうほど彼は変わってしまったのだ。 ――う~ん。このままは嫌だし、もう一度仲良くなりたいなー。話できないかな? それに何か重大な悩みがあるのかもしれない。好意の証としても、彼の相談に乗りたかった。 ――でももし、奥さんの問題とかだったらどうしよ。・・・でもま、それはそれ、か。 こうして、真性楽天家のクレアは、マリアの夫を強引に昼食に誘うことにしたのだった。 最近、自分でも驚くほど他人との接触が少なくなっていることに一抹の心配がある。 ジョナサンは、何度かそういう話を妻のマリアに向けてみていた。 しかし、マリアの反応はいつも嬉しそう笑い、彼にキスと「セックス」をせがむだけだ。 他人と触れ合う機会はおろか、その欲求さえも明らかな減退を見せている今、彼は焦っていた。 しかし、この町で彼と知り合いの「他人」など町の狭いコミュニティのなかの人々ぐらいである。 彼らは、私達のような境遇や体験もなく、そもそも話が合うわけなどないのだ、とはマリアの弁。 必ずしもそんなわけではない、現に・・・と反論しようとすると、あの虚ろな視線。 「じゃあ、あなたは私との時間より連中との下らないおしゃべりが大事なのか?」 「私には孤独かあなたとの時間しかないんだ。休日だけでも一緒にいたいのはおかしいか?」 「私とあなたは二人で一つ。他に代わりはない。あなたは私から目を離さないで。」 こうして静々と問い詰められると、彼もそれ以上反論する気をなくしてしまうのだ。 ――彼女さえいればいい。勘当された時、そう思ったじゃないか。これ以上何を望む? ――それにもう、マリアだけ見ていなくてはならないんだ。 304 名前:不安なマリア6[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 22 49 00 ID TK20YbMz それに、町にはマリアを決して良い目で見ない者もいる。 一ヶ月に何度か、休日に車椅子をひいて公園や町のメインストリートに出かけることがあった。 しかしデートを楽しむ二人の姿はやはり小さい町の中、どうしても目立ってしまう。 傷痍軍人を抱えた流れ者に優しい場所など決して多いものではない。 不安や孤独感から徐々にヒステリックになっていく妻の心を解放するにはどうすれば。 悩みながらもジョナサンは誰も恨まず、働き、妻との生活を維持した。 だが何事も限界がある。町の中で孤立が身にしみた。そんな時、マリアが一人で努力を始めた。 料理や掃除といった簡単な家事だが、ジョナサンは彼女につきっきりで教えている。 ――彼女は立ち上がろうとしている。ただ孤立するだけじゃなくて・・・。 ――いまは彼女に専念するときなのだ。それで僕も救われる。 そう自分に言い聞かせながら、妻をベッドに寝かせる。それでも、不安感やストレスが溜まった。 マリアはそれを全て自分にぶつけていいと言い、そうしていつも「セックス」に雪崩れこむ。 しかし、一体感と凄まじい快楽はその時だけで、終わればすべてばらばらになってしまう。 ――息苦しくなるのはなぜだ。不安になればもっと気持ちよくなれるはずなのに・・・。 ――マリアだけ、マリアだけ、マリアだけ・・・。どうすれば僕たちは、幸せに・・・? 果たしてマリアが言うように二人だけで生きられるのか、不安になってくるのだ。 同僚のクレアから食事の誘いがあったのはそんな頃だった。 その日、仕事が忙しく昼は食べられないとジョナサンが告げると、妻はただ「そうか」と答えた。 最近、彼は妻のランチボックスをもって職場に向かう。彼女の料理の腕が上がったのだ。 だから、外で料理を食べる時は彼女に断り、ランチボックスをもたないで家を出る。 今回は昼食の相手が同僚の女性だったので、あえて妻に黙っておくことにした。 マリアのほかの女性に対する敵愾心は依然として強烈で、特にジョナサンへの接近を許さない。 何度も浮気調査と称して携帯から鞄の中身に至るまでひっくりかえしている。 あるいは、キスマークを発見しようと、時には全身をくまなくチェックする。 執念と猜疑心がそうさせているのだろうが、常に爆発しかねない危険さを秘めていた。 だからこそ、やましいわけでもないのに彼はクレアとの昼食を隠すことにしたのだった。 ではなぜ、そんな危険を冒してまでクレアと食事をするのか。無論、ただの気まぐれではない。 マリアとの生活に息苦しさを感じたとかいう、夫婦の悩みというのも違う。 自分自身への焦りとも言える気分がそうさせたのだ。 彼は、社会との接点、接触を拒むような自分の気持ちに何とか歯止めをかけたかった。 気がつけば、最近は同僚との食事どころか会話さえも成立しなくなっているのである。 そんなことがこれからもっと進行すれば、いつか自分達は完全に孤立してしまう。 それだけはなんとかして防がねば、と彼は考えていたのだった。 もちろん、それが妻の独占欲の影響を受けたものであることは分かっている。 だから根本的には夫婦の問題に直結しているのだが、彼はどうしてもそれを考えたくなかった。 妻の望んだ通りではないような気がしたからだ。 自分の望み、妻の望み、絵に描いたようなジレンマのなかでジョナサンは悩んでいた。 彼は仕事と言った。仕事仕事仕事仕事仕事仕事仕事仕事・・・・・・、 だから、そう。不自然じゃない。私のランチボックス。私が彼のためにつくったランチボックス。 そう。不自然じゃない。彼は忙しいのだ、私の料理を食べられないくらい。 食べられない。そう、食べられないだけだ。「食べない」のではない。断じて違う。 忙しいのだ。何より彼がそう言っていた。外回りが大変なのだろう。何軒も何軒も何軒も回って。 ・・・・・・おかしい。なぜか涙がこぼれてきた。体の震えがとまらない。 あはは、はは、どうしてかわからない。今日の私はすこし変だ。さっきから体が震える。 ――女なのかもしれない。もしかして、彼は女と食事をしたくて今日は・・・。 そんな妄想が頭をよぎる。すぐ怒り泣く醜い私に代わって健康的な若い娘と外にいる彼の姿。 「駄目な妻だな、私は。また夫を疑ってしまった。」 一人笑って誤魔化そうとする。しかし、笑いは咽にひっかかり、乾いた音しか出なかった。 「そうだ。電話しよう。電話だ。電話電話電話電話電話・・・。」 電話電話と呟き続け、意識を集中させて嫌な妄想をはねのける。 305 名前:不安なマリア6[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 22 54 13 ID TK20YbMz しかし、一度疑いだすと止まらない。怒りと不安で電話を持つ手が震える。 「うぐ、ぐす・・・ふぅっ、ぐ・・・うあ・・・」 電話機に涙が零れ落ちる。何度目かでようやく、正しい番号をダイヤルできた。 何回かのコール音の後、ジョナサンが出た。 「もしもし。マリア?」 少し周りが騒がしい。今日は町を歩いて回っているのだろうか?昼時で休憩しているのか? 「ああ。私だ。どうしてる?お腹は減っているか?」 それとなく探りを入れる。それにしてもさっきからカチャカチャという音が煩い。それに周りで 幾人かが喋っているような感じだ。 ――ジョナサン、いまどこにいるんだ? 『ああ、うん。アレ、やっぱりもっていくべきだったかな?』 ははは、と笑い声が聞こえる。しかしどこか違和感のある、乾いた声だ。 ――どこだどこだどこだどこだ 「ふふ、私の料理だって捨てたものじゃないだろう。随分、練習したんだ。」 どう攻めてやろうか。ジョナサンの反応に備えた瞬間だった。大きな声が入ってきた。 『前菜をお持ちしました。蛸のカルパッチョでよろしいですね?』 『あ、きましたよ。ジョン、』 『マリア、いま客を待たせてるからちょっと待っててくれ。すぐかけ直す。』 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 『・・・マリア?』 心臓が止まったような気がしていた。 以前、一度だけあったことがある女の声。受話器の向こうで夫を親しげに呼ぶその声。 どうやら女と二人で食事を取っているらしいこと。 そして何より、夫がそんなことをしながら自分に嘘をついたこと。 なにもかもがショックで、悲しすぎた。重い何かが奥底から全身に広がっていく。 ――窒息する。苦しい苦しい苦しい。息が詰まる。息が息が息が息が・・・・。 「か、はっ」 空気が、声にならない叫びが咽から漏れる。 『マリア?どうしたんだ?大丈夫か?』 夫の心配そうな声。いつもはそれで安心できるのに今日はそれさえ偽物にしか聞こえない。 『どうしたの?』 また聞こえるあの声。吐き気を催すような、呪われた声音。 女になにか合図でもしているのか、ジョナサンの気配が一瞬、受話器の向こうから消える。 その姿が脳裏に浮かんで、マリアは朝食と昼食を一気に吐き出した。 「うぐ、う、げぇっ・・・・・・かっ、は・・・・」 カオスのなか、たった一つのことだけが彼女の脳裏にはっきりと現れていた。 ――復讐しなければ。あの女。復讐復讐復讐復讐復讐 ――取り戻す。私のものを。ジョナサン、まっててくれ。すぐ思い出させてやる。 ――わたしのものわたしのものわたしのものわたしのもの 感情はすぐ断片として消えてゆき、復讐という目的だけが残った。 彼女は落ち着いてジョナサンに呼びかける。 「大丈夫だ。なんでもない。私も鍋がそのままだから見に行くよ。一段落したら必ず電話だぞ。」 そうか、じゃあまた後で、と電話は切れた。 また一人になったリビングで、彼女はゆっくりと考えていた。 あの豚の名前は何と言ったか。・・・そうだ、クレアだ。奴の匂いがする。でもなぜ? 決まりきっている。あの豚に夫が誘われたのだ。昼食でもとろうとかなんとか言って。 それで、彼は私の料理を食べないつもりなんだ。私の私の私の私の私の私の・・・ 卑しい豚のことだ。それだけではすむまい。きっと、もっと汚らわしいことを考えているのだ。 それにしても、彼は私の料理に飽きたのだろうか。いや、そんなことはない。ありえない。 なぜなら、あれに飽きたということは私の体に飽きたということだからだ。 私が彼のために作る料理には全て、私の体液が入っている。だから、彼が飽きるのはありえない。 あの豚は私の痕跡を彼の体から流そうとしているのかも知れない。別のものを食べさせて・・・。 そう思った途端、私の中で熱い物が弾けて噴出した。火山みたいだ。壁に皿を叩きつける。 「そちらがそういうつもりなら、私にも手があるぞ。」 あは、ははは、あはははははは。豚の処遇は決まった。もう終わりにしてやる。 そうだ。彼にも「罰」が必要だ。もう一度、完全に「教えて」あげないと・・・。
https://w.atwiki.jp/ficjpn/pages/119.html
なぜ不安なのか? 人を不安に駆り立たせる様々な要因は、周辺環境によって受ける外圧的要因と、自らに由来する内在的要因に大別できる。 Ⅰ.外圧的要因 ◆社会状況 一流大学を卒業して一流企業に就職すれば安定した生活・・・・・というのは過去の話で、むしろ大きな組織にいるからこそ不安に感じる人は多い。 また、インターネットの普及によって情報があまりに多く氾濫し、何を信じたらいいのかわからないという不安も語られるようになった。 不安そのものが多様化しているとも考えられる。 さらに、年金や就職等の世代間格差が議論されるが、世代によって生活する前提条件が変わってしまうことも、不安要素の一つといえる。 ◆人間関係 自分が周囲からどう思われているのか、守られていないのではないかという不安は、日本社会においては決して小さくないようである。 自分の考えがみんなと異なり、批判される(共感してもらえない)ことに対し、それを回避したいという思いが強いのは、国民性なのだろうか? Ⅱ.内在的要因 ◆受け身思考 未経験の事象に対する恐怖感が強い、失敗を恐れ過ぎる、リスクをとろうとしない、主体性に欠ける、他責思考が強い・・・・ こうしたことも日本人の国民性と評する声が小さくないが、より不安を大きくする要因となっているのは否めない。 ◆自ら作る不安 守るものがあれば、それを失う不安は自ずと生じるし、知らぬが仏というように、知れば知るほど不安の要素も増えていく。 仕事等が自分のやりたいことと違い、自分の進む道が見えないという不安も、自分で招いた不安といえる。 前のページ 次のページ ■
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/1730.html
日本が抱える不安要素 26 名前:水先案名無い人 :2005/12/01(木) 11 33 22 ID NFXTT53O0 日本が抱える全不安要素入場!! 労働者殺しは生きていた!! 更なるコスト削減を目指し全体主義思想が甦った!!! 帰るの深夜!! 労働環境の悪化だァ――――!!! 国民的ギャンブルはすでに我々が完成している!! 娯楽にうえる貧乏人の金銭収奪装置 パチンコ店の繁栄だァ――――!!! 経営が悪くなりしだいクビきりまくってやる!! 現代の女工哀史 派遣社員の急増だァッ!!! ものつくりの手法なら我々の歴史がものを言う!! でもそろそろ退職 さらば団塊の世代 超高齢化社会の到来!!! 真の保身を知らしめたい!! 社長やめて会長 責任をとらない経営者たちだァ!!! フランスではカルト認定だが日本なら三権全てオレの支配下だ!! 創価学会 池田大作の権勢増大だ!!! マスコミ対策は完璧だ!! 貧乏人増加に拍車 サラ金業界の隆盛!!!! 戦後のワースト・フィロソフィーは私の中にある!! 未来社会の担い手はスポイルされたッ ゆとり教育に伴う教育崩壊!!! タイマンなら絶対に敗けん!! 暴走族のケンカ見せたる 三十過ぎても特攻隊長 大人になれないDQNの増加だ!!! 放漫経営(なんでもあり)ならこいつが怖い!! 社会保険庁のでたらめ運営 福祉財源の崩壊だ!!! 韓国製造工場からおいしいキムチが上陸だ!! 寄生虫入り 高まる輸入食物への不安!!! 働いたら負けかなっておもっているからニート(無職)になったのだ!! パラサイトの生き様を見せてやる!!働かない若者の増加!!! 沈黙の見返りに広告費とはよく言ったもの!! 資本主義の精神が今 言論の聖地でバクハツする!! 腐敗の代名詞 マスコミ各社だ―――!!! お客様という立場こそが日本最強の代名詞だ!! まさかこの程度のことで文句がくるとはッッ クレーマーの横行!!! 捕まらないからここまでやったッ 犯人の行方一切不明!!!! 全国各地のDQN(犯罪者)急増 検挙率の低下だ!!! オレたちは差別主義者ではない誇りをもった日本人なのだ!! 御存知嫌韓厨 人種差別主義者の増加!!! 日本の生命線は今や台湾周辺海域にある!! 他にいい海上交易路はないのか!! 台湾問題だ!!! デカァァァァァいッ説明不要!! 750兆!!! 収支は今なお赤字!!! ますます増える財政赤字だ!!! 労働者は安い給料で使えてナンボのモン!!! 超実戦経営!! 発展途上国から不法就労者の増加だ!!! 人民の命運はオレのもの 対震度の低い建物は思いきり揺らし思いきり崩壊させるだけ!! 自然災害統一王者 いずれは必ず来る大地震 国益を求めて日本へきたッ!! 各国の工作員跳梁跋扈 いまだ設立されない情報機関!!! 弁論術に更なる磨きをかけ ”人権派”弁護士がたかりにきたァ!!! 今の自分に子供はないッッ!! 晩婚化・養育費高騰・収入低下などによる少子化!!! 中国四千年の肥大したエゴが今ベールを脱ぐ!! 中国各地から 日本各地に標準 核ミサイルだ!!! ファンの前でならオレはいつでもバカ丸出しだ!! 大衆愚民化の旗手 吉本興業 全国ネットで登場だ!!! 医者の仕事はどーしたッ 僻地の医療 未だ整わずッ!! 産科も小児科も火の車!! 医療崩壊だ!!! 特に理由はないッ 返済を求めるのが悪いのは当たりまえ!! 英国等は貸与すらしていないのはないしょだ!!! 援助したのに悪者扱い! ODA外交の失敗がきてくれた―――!!! 偽造品で磨いた工業技術!! アジア各国製品のディスカウント・プライス 日本製品の販売力低下だ!!! 疫病だったらこいつを外せない!! 後天性免疫不全症候群 AIDSの蔓延だ!!! 超一流国家の超一流の政治だ!! 大統領選挙の結果に怯えやがれッ いつまでも日本重視とは限らない!! アメリカ外交政策の将来!!! 日本統一はこの男たちが完成させる!! 裏社会の切り札!! 広域暴力団山口組だ!!! 若いもんが何をやっとるッ これからどうするつもりだッ ネット弁慶ッッ 俺達こそが不安要素ッッッ2ちゃんねらーの登場だ―――⊂( ^ω^)⊃―――ッ 加えて万が一の事態に備えさらなる不安要素を御用意致しましたニダ! 最強の圧力団体 朝鮮総連!! 反日新聞社 朝日新聞!! 反日の先鋒!各種市民団体! ホッホッホッホ どーやら日本の滅亡も間近の様アルな ∧∧ホッホッホッホ /中 \ /⌒ \ (`ハ´ ) ∧_∧ ウェーハッハッハ ⊂二(^ω^ )二二二⊃ ( ((( ) `∀´丶 ヽ | | | | ( ⊃⊂ ) ゝ/ ) (_(__)(_(_) ヽ `、 ヾlヽ| そしてときは流れ・・・ i r' 中_,,..r--ヽ. ミ 彡 r.--ヽ. _..-'''' ̄ヽ=r.._ ¥ i .r'' ̄`ヽ=. <( )>ノ ~"'-._y i i ( )丿/ヽ.____,,..r'" i i~ヽ.-...i ヽ__.r'( '';; i r'"(~''ヽ ば、ばかな・・・ 「 ヽ-⌒-' \i ) / あいつらは日本の不安要素だったはずだ i _...||.-.._ .r-'"/ まさか・・・ i ./_.= ==-ヽ y-.''~ミ 我々の不安要素でもあるのか・・・ i ヽ_,,,.. r"~ i i ミ~ i ..... / i~ ヽ ........... ' i 2ちゃんねらーが!!! ヽ- ' I 30 名前:水先案名無い人 :2005/12/01(木) 11 42 46 ID NFXTT53O0 "'-,, `-,,,,-'--''  ̄ ''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"  ̄"'' ___ ヽヽ ----;;;;;;;; ` "'' ---,,_ __,,-''" ._,,-' / \ / ''-;; ''-`-,, ,,-'' 二-''" / ───────── / "- ;; `、 ._,-" / /rっ _/ ヽ i .( { (i(____ || i| .|i _,,-' / ) `''-,_ヽ ''- ,,__,,,, |/⌒ヽ .|i--__,,----..--'''" ノ,,-' "--;;;;;;;;;;;;;;;;;" (^ω^ ) .|i二;;;;; ---;;;;;;; --''"~ /⌒ \ | _二二二つ (.\ .|i /⌒ヽ ⊂二(^ω^ )二._ノ / \\_ /⌒ヽ 二( ^ω^)二⊃ ,,,,, .; ヽ | (´ ._ノ /⌒ヽ \( ^ω^) | / ".;" ;;; ,,,...;" ."; " ソ ) \\⊂二二二( ^ω^ )二二二⊃ ⊂_)( ヽノ .;.;".;" .";".";" ..;( \ レ’\\ ヽ / i ) ノ ノ ノ ⌒".; .;.;"..;.;".. \|\| レ’ (⌒) | /ノ ̄ レレ ;.;.;"..;.;". ⌒| / '´ 未 来 は 僕 ら の 手 の 中 ! (⌒)  ̄ O 。 /⌒ヽ ⊂二二二( ^ω^)二⊃ │ / ( ヽノ ノ ノ ≡ レレ 関連レス 32 名前:水先案名無い人 :2005/12/01(木) 13 48 48 ID AELylJLo0 えらい気合の入った不安要素オモロイ でも実際ネタには事欠かないね 34 名前:水先案名無い人 :2005/12/01(木) 14 17 25 ID NWjcxoch0 26-30 ネタもさることながらIDがかっこいいです。 37 名前:水先案名無い人 :2005/12/01(木) 20 12 31 ID tvtVQlZ30 不安だらけ コメント 的外ればっかだな - 名無しさん 2012-07-31 14 44 38 名前
https://w.atwiki.jp/touhourowa/pages/64.html
小さな鬼の不安 ◆Ok1sMSayUQ 風が吹きさらし、無限に連なる星と夜天が見下ろす草原に、ひとつの影が立っていた。 背の丈は子供ほど。しかしその半分はあろうかという角が彼女がただの童ではないということを表している。 伊吹萃香。それが彼女の名前であり、幻想郷最強の種族とも言われる『鬼』という存在でもあった。 だが、しかし。本来なら常に陽気で騒がしいはずの萃香もじっと押し黙ったままで、頭をうな垂れている。 いつも酔っ払っているはずの顔はどことなく青褪め、瞳の色は途方に暮れていた。 こんなことになってしまったのが未だに信じられず、 けれどもそれを証明するかのような自身の変調とがない交ぜになって生み出されたものだった。 殺し合いをしてもらう。 心中で反芻するたびに言葉が重く圧し掛かり、絞殺するかのように絞めつける。 お祭り騒ぎや催しは好きだけど……こんなのってないよ。 確かに自分は鬼で、妖怪の一種だ。人間を襲い、攫い、畏れられていることもあった。 だが意味も無く命を奪ったりすることもなければ、増して友や同胞を殺したりすることなんて出来ない。 そもそも鬼という種族自体が他者との関わり合いなくしては生きられないようなものだ。 古くから自分達鬼は人間の生活を脅かす一方、力を持った人間に懲らしめられて大人しくなり、 時が経てば性懲りも無くまた荒らしては退治される、そうして信頼関係を築いてきたのであり、 間違っても憎しみや怨みで戦いあってはこなかった。 これは違う。何の意味もなく、理由もなく殺しあうのは獣と何ら変わりない。 スペルカードルールという公正な戦いでもなければ、何かを得るための戦いでもない。 誠実にして実直、それに優しい萃香にしてみればこんなものは言語道断。受け入れられるはずがない。 だが現実問題として自分の力はほぼ完膚なきまでに封じられている。 密と疎を操る力。物理的なものから意識、無意識に至るまで操作を可能にするはずの力が全く引き出せない。 息をするように扱えるはずだった自分の疎密化ですら行えないのだ。 妖力の行使はどうにか行えるようだが、用途がかなり限定されてしまっている。 すなわち、他者に対する攻撃という形でしか力を扱えなくなっているのだ。 なるほど確かに自らが霧状になれたりすれば首輪は意味を持たないし、萃めて巨大になっても話は同じだ。 殺し合いを抜け出せるようなことは出来ないのだと自覚させられるだけだった。 いったいどんな術を使えばこんなことが出来るのだろうか。 思いのままに力を封じ込め、殺し合わせるという形に整えられていることにゾッとする。 それは萃香という鬼が抱いた、初めての恐怖という感情だった。 今はまだここに来る直前まで飲んでいた酒の酔いが残っていて、 まだどうにか平静を保ててはいるが、裏を返せば酔いが醒めてしまえば今以上の恐怖に蝕まれるということ。 そうなると冷静でいられるのかという焦りと不安が過ぎる。 これも感じたことのないものだ。常に強者であり、余裕を保てていた者が立場をひっくり返された状況に既に参りかけている。 こんなに脆かったのかと自嘲したくなるほど萃香は心細く感じていた。 無論こんな状況に陥っているのは自分だけではない。 友人の八雲紫だって境界を操る力は封じられているだろうし、鬼仲間の星熊勇儀だってあの怪力は大幅に力を削がれているはず。 勇儀はともかく紫ですら簡単にどうにかできるようなものではない。 だとするなら、結局殺し合いからは逃れられない。そういうことなのか? 先程頭に浮かべた勇儀や紫、さらには霊夢や見知った面々が殺しあっている様を思い描いてしまう。 一度想像してしまうとそれは留まるところを知らず加速を続ける。 ひょっとすると、一部の妖怪連中は既にやりあっているのではないだろうか。 強者に対して復讐できる状況だと思い至った人間が虎視眈々と殺す機会を狙っているのではないか。 いや、殺して優勝さえすれば生きて帰れるのが保障されるのなら寧ろ乗り気な連中の方が多いのではないだろうか。 自分も元々はかなり強い力の持ち主だとはいえここまで弱体化していては、 本気でやったことはないが例えば紫、勇儀のような同族、または大妖怪連中ともし戦う羽目になれば無事では済まない。 最悪なことに己の能力はほぼ使えなくなっているのだから。 もしかすると、殺し合いなんて意味がない、やりあう必要がないなんて思っているのは自分だけで、他は全員既に…… 「……っ!」 友を裏切るような想像をしてしまった自分を強く恥じるように萃香は激しく首を振り、その想像をかき消す。 どうやら酒の酔いも急速に薄れているようだと思い、いつも携帯している瓢箪筆の酒を呷りたくなったが、 それも没収されてしまっていることに気付く。今の自分は酔っぱらう権利さえ奪われたらしいと知覚し、 萃香は乾いた笑いを吐き出す以外になかった。 こんなの鬼じゃない、自分じゃないと思いながらも弱気に駆られる己を止められる術はなかった。 殺せないわけじゃない。ただこんな意味もない殺しなんてしたくはないだけなのに。 何もかもが嫌になってくる。 酔わなければ平静を保てない己の脆弱さも、この状況に無策でしかいられない自分の力も。 「どこかに酒でもあればいいんだろうけどね」 言ったところで、ふと萃香は足元にあるスキマ袋のことを思い出した。 話半分ほどにしか聞いていなかったが、確かアイテムが各々に配られているというのは覚えている。 基本的に武器が入っているらしいが、萃香は使う気など元よりなかったし、 使わなくとも持ち前の怪力でそれなりの妖怪くらいならどうにでもなる。 あくまでもそれなりの妖怪くらいなら、だが。 萃香が確認したかったのは配られたものの中に自分の瓢箪筆が入っているかどうかだった。 無限に酒が湧き出してくる萃香の愛用品。これがあれば少しは元気を取り戻せるだろう。 たとえそれがただの逃避的な行動だったとしても、呑まずにはいられない。 初めて感じた恐怖をこれ以上知りたくないという気持ちがあった。 ほんの僅かな期待を込めてスキマ袋に手を入れてみたが、出てきたのは微妙に期待はずれのものだった。 「……いやがらせかなぁ」 盃。それなりに大きなサイズの盃が出てきたのだった。 が、肝心の酒はなく、何かないかと探っても出てきたのはいかにも美味しくなさそうなパンと水、 他には地図やら方針儀、電気提灯といったものばかりだった。 酔い覚ましにしかならないと思った萃香は失笑を通り越して落胆するしかなかった。 「とりあえず、お酒でも探そう……」 それと出来るなら、紫や霊夢のような知り合いにも会っておきたい。 自分ひとりではどうにも出来ない。だが彼女たちなら……そんな思いも含みながら。 大丈夫。きっと大丈夫。 すぐにこんな事件は終わって、また元ののんびりとした暮らしが始まる。 そうしたら、今度は自分の好きな宴会だってやれる。 「やだね、本当に、もう……しっかりしないと……」 それでも拭い去ることの出来ない不安を胸の内に抱えたまま、萃香は歩き出した。 小さな百鬼夜行の過酷な宴会が、始まろうとしていた―― 【E-5 平原・一日目 深夜】 【伊吹萃香】 [状態]健康 [装備]なし [道具]支給品一式 盃 [思考・状況]基本方針:意味のない殺し合いはしない 1.お酒を探しに行く 2.紫や霊夢などの異変を解決してくれそうな知り合いに助力を頼む 3.能力を封じ込めた連中に対して若干恐怖、弱気 ※酔いが醒めかけているようです 10 玩具箱の銃 時系列順 12 矛盾~ほこたて 10 玩具箱の銃 投下順 12 矛盾~ほこたて 伊吹萃香 28 長い夜の終わり