約 4,073,182 件
https://w.atwiki.jp/ocu-softtennis/pages/181.html
◇秋季烏丘倶楽部・陵庭会合同総会のお知らせに誤った曜日・日時が記されておりましたので訂正させていただきます。申し訳ございませんでした。 〈誤〉日時:10月22日(土)午前1時 〈正〉日時:10月22日(土)午後1時 〈誤〉10月15日(月)までに葉書を返信してくださいますよう 〈正〉10月15日(土)までに葉書を返信してくださいますよう この度は、誤った表記でOB・OGの皆様に混乱を招いてしまい申し訳ございませんでした。また、お知らせの送付が遅くなってしまったこと、重ねてお詫び申し上げます。 今回は、中百舌鳥キャンパスで行うということで、通常とは流れが異なりますので、連絡させていただきます。 10月22日(土)中百舌鳥キャンパス 午前9時~午前12時(現役生のみ:テント等の準備、練習) 午前12時~午後1時(OB・OGさんと乱打) 午後1時~午後5時(OBさん対現役でランダムにペアを組みトーナメント試合) 午後7時~(懇親会) 会費は一人3000円お願いいたします。 昼食は基本的に各自でとっていただき、飲み物と軽食(前回のドーナツ等)は用意させていただきます。 懇親会については人数の関係で年齢等により二つに分ける可能性がございます。 OB・OGの皆様は午前12時~午後1時頃にお越しになっていただければと考えていますが、午前中から現役生と練習していただいても構いません。 追記 懇親会ですが場所はかいゆう亭というところで、中百舌鳥キャンパスから5分ほどのところです。 ↓お店のリンクです。 https //g.co/kgs/8WTCo8
https://w.atwiki.jp/inotiwoyaruo/pages/169.html
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 【“セイバー”】 チーム: 黄 【集中】05 【運動】04 【反応】04 【情報】01━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○スキル 『後方支援』 はじめから 2 つセーフハウスが利用できる。セーフティタイムを2時間延長できる。 『自己暗示』 不眠状態のペナルティを受けない。戦闘中、自分から逃走することができない。╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋. 3日目にブルーコスモスに所属するジャンヌを名乗り拠点に電話をしてきた。 夕方までを指定した呼び出しなど不審な点が数多ある上、 先輩3人が会談した結果保護する準備がある、拠点に盗聴の可能性があることを指摘、小規模なセーフハウスを複数用意する(全員は入れない)などどこかで聞いたような話をしてきた「参加者」である。 怪しさだけで数え役満を起こしてそうな人物であるが、真相は未だ不明。 同日深夜、質問権にてMI6からの生贄エージェントであることが発覚。 数々の疑わしい言動、行為も正義感の走りだという。情報は01。 4日目、学生組と同盟を組み、個人同盟をくんでいた一方通行を殺害。移籍権を入手にする 学生達を守ろうと、彼らを戦闘から遠ざけたがる言動をすることが多い パンツの色は白。しかし急いで来たため上下の下着が一致していなく 上は黒のスポーツブラということが判明した。 カレーを肴にビールを飲みつつクリケットを見るのが好き 父親から強引に生かされたお見合いで、脇の無駄下処理をする暇がないのにドレスを着せられて大恥を掻いた事があるらしい ゲーム後も世界のどこかで、困っている人たちを助けるためだけに、奮闘している ……或いは、両親のお見合い攻勢に困らされているか セイバーはコードネームで本名は勿論別にある
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/520.html
――私は超能力に憧れていた そんな単純な理由で小学校を卒業と同時に超能力研究を行っているっていう学園都市に入学した しかし初めて受けた身体検査ってやつで「才能が無い」って判断されちゃったんだよね~・・・ そう、所謂私はレベル0の無能力者ってやつである そりゃ単なる憧れで入学していきなり能力に目覚めることが出来るかって言われたらそんなことは無いだろうけどさ 「才能」って言われちゃったらもうどうにもならなくない? 「努力」したってどうにもならないってことでしょ? そう、思っていた 今と言う時までは・・・ 佐天「・・・ん?」 不良「オラっ!立てよコラァ!!!」ドコッ!! 男「ひ、っ・・・!!も、もうやめ・・・」ガクガク・・・ 佐天「(うわっ・・・最低なモン見ちゃったなぁ・・・)」 佐天「(学園都市って結構治安悪いよね~・・・)」 佐天「・・・・・・」 佐天「(・・・見ちゃったからにはしょうがないよね)」 佐天「ちょ、ちょっと!その人、ケガしてるじゃん!もうやめてあげなよ!!」 不良「・・・あぁ?」 無能力者の中学1年生の女の子がなにやってんだかね・・・ それでも見て見ぬフリって、やっぱ出来ないじゃん? 不良「んだぁ!?なんか文句あんのかガキがっ!?」 佐天「・・・!!」ビクッ あっ、やっぱ怖い ちょっと、いやだいぶ後悔・・・ 佐天「や、やめなよって言ってんの!み、みっともないと思わないの!?」 挑発してどーする私・・・ 不良「おーおー。随分威勢のいいガキだなぁ!なにか?コイツの代わりに相手してくれるってのかぁ!?」バキッ!! 男「あ・・・ぐっ・・・!!!」ゴフッ・・・ ちょ、ちょっと・・・血吐いてるじゃん・・・ なんでここまで出来るの・・・ 不良「ほら?どうしたぁ?かかってこいよガキが!!」 佐天「・・・!!」ガクガク 情けない話、怖くてその場から動くことが出来なかったんだ だって本当に怖かったんだもん 血を吐くとこなんて見せられて怖くならない女子中学生なんてなかなかいないよ? それに勇気を出して暴力を止めに入ろうとしたところで所詮私は無能力者 自分より体格の良い男の人に凄まれたら、もう何も出来ないっていうか・・・ 不良「んだぁ?こねぇのかぁ?・・・そっちがこねぇなら、こっちから行くぞぉ!!」ダッ・・・ 不良がこっちに向かってきた・・・ ああ・・・ 私はなんて無力なんだろう こんな時でもやっぱり動けないし声も出ない ・・・誰か、助けてっ・・・! 佐天「・・・・・・」ガクガク 私はただ目を閉じて、怯えることしか出来なかった 不良がこっちへと駆けてくる音が近づいてくる もう、駄目だ 佐天「・・・・・・」ガクガク 佐天「・・・・・・」 ・・・あれ? 音が近づいてこない・・・? っていうか音が消えた? ・・・もしかして、自分で気付かないうちに私って死んじゃった? 「死因:怯え死」みたいな感じで・・・ って、いくらなんでもそこまで心臓弱く無いって おそるおそる閉じていた目を開けてみる 佐天「・・・えっ?」 不良「あ・・・ぐうっ・・・」ピクピク ・・・さっきの不良が倒れてる? えっ? 普通逆じゃない? なんで私は普通に立ってるの? もしかして土壇場で無意識に能力に目覚めて返り討ちにしたとか!? なーんてことを考えていると・・・ 「よォ、呆けた顔しってけど生きてるかァ?」 佐天「えっ?」 一方「おォ、反応あった。一応は生きてるみてェだな」 佐天「・・・・・・」 白髪の赤い眼をした男の人に声をかけられました ・・・あぁ、もしかしてこの人が助けてくれたのかな? ちょっとおっかなそうな人だけど 今、思えばこれは一目惚れだったのかもしれない ――数分前 エルシィ「うっ・・・ううっ・・・」グスグスッ・・・ 一方「オイオイ、いつまで泣いてンですかァお前は?」 エルシィ「だ、だって神様のために一所懸命朝ごはんを作ったのに・・・」 一方『いらねェ』 エルシィ『!?』ガーン エルシィ「たった一言で一蹴するなんでひどいですぅ・・・」メソメソ 一方「だって明らかに人間の食べもンじゃねェだろアレ?」 エルシィ「失礼なっ!ちゃんと新鮮な冥界のサンマを使ったのに!」 一方「人間の食うサンマは体中に目ン玉がねェンだ。覚えておけ」 エルシィ「ううっ・・・ホントに美味しいのに・・・なら次は三途の川で釣った・・・」 一方「・・・・・・」 一方「(互いの安全の為にコイツを家に招き入れたのは良いが油断したらコイツに殺されちまうまであるな・・・)」 一方「(ったく難儀なもンだぜ・・・駆け魂もまた一から捜し始めなきゃなンねェわけだし・・・)」 エルシィ「か、神様っ!」 一方「あン?ンだよ。マグマ仕立てのコーヒーも飲まねェぞ」 エルシィ「ひ、ひどいですっ!・・・じゃなくてアレ!!」ビシッ! 一方「あァ?」 不良「オラァ!!!」ドコッ!!! 男「ひいっ!!!」 ポンコツ悪魔の指差した先に視線を向けるといかにもな三下がこれまたいかにもな三下に暴力を振るっていた ・・・くっだらねェことしてやがる エルシィ「か、神様!ど、どうしましょう~!?た、助けてあげないと!?」アワワ・・・ 一方「悪魔のクセに虐めの現場を目撃して動揺してンじゃねェよ」 まァ、助ける助けないはともかくだ 最近色々なことがあり過ぎてちょうどストレスが溜まっていたところだしな・・・ ちょっとばっか発散させてもらうかァ・・・! 一方「・・・ン?」 佐天「ちょ、ちょっと!その人、ケガしてるじゃん!もうやめてあげなよ!!」 一方「なンだァ?なンか増えたぞ?」 ドロドロドロドロドロ・・・ 一方「・・・・・・」 一方「・・・あン?」 エルシィ「あわわっ・・・ど、どうしましょう~!?」ドロドロドロドロドロ・・・ 一方「・・・・・・」 駆け魂センサーに反応アリ・・・ つーことは・・・ 佐天「や、やめなよって言ってんの!み、みっともないと思わないの!?」 ・・・あのガキが次の攻略相手か? 一方「って、また中学生かよ」 不良「ほら?どうしたぁ?かかってこいよガキが!!」 佐天「・・・!!」ガクガク 一方「・・・チッ」 とりあえずあの三下がうざってェな つーか、女のガキ相手に凄むってなーンなンですかァ? 三下って呼ぶ価値もねェクズだな 不良「んだぁ?こねぇのかぁ?・・・そっちがこねぇなら、こっちから行くぞぉ!!」ダッ・・・ エルシィ「ああっ!?あの男の人が女の子に向かって・・・!?」アワワ・・・ エルシィ「か、神様ぁ~!?」 エルシィ「・・・あ、あれ?」 エルシィ「・・・神様?どこへ・・・?」 エルシィ「・・・えっ!?」 不良「ぐはっ・・・!?」バキッ!! 一方「おー勢いついてた分、派手に吹っ飛ぶなァ」 不良「あ・・・ぐうっ・・・」バタッ・・・ピクピク・・・ エルシィ「・・・・・・」ポカーン エルシィ「えっ?えっ!?」 エルシィ「(か、神様がいつの間にか男の人のところまで移動してる!?)」 エルシィ「(そして男の人が・・・倒れています!?)」 エルシィ「(な、何が起きたの・・・?)」 能力の応用で身体運動を増幅させて三下の軌道上に瞬間移動 そンで普段の設定の反射によって俺に突っ込ンできた三下は吹っ飛ばされますってこった 一方「悪ィな。無茶苦茶地味な倒し方しちまって。まァ死ぬよかマシだろ?」 一方「さてと・・・」 佐天「・・・・・・」ガクガク 佐天「・・・?」 佐天「・・・えっ?」 一方「(状況が理解出来てませンってか。まァ目閉じてたンなら当たり前か)」 一方「よォ、呆けた顔しってけど生きてるかァ?」 佐天「えっ?」 一方「おォ、反応あった。一応は生きてるみてェだな」 佐天「・・・・・・」 一方「(今、この瞬間に俺の存在ってヤツを認識しました。って顔してやがンなコイツ・・・ン?)」 男「ひ、ひえっ・・・!?」ビクビク 一方「(あァ、もう一人三下がいたっけなァ。まァこっちはどうでもいいや)」 一方「さっさとどっか行け。目障りなンだよっ・・・!」 男「う、うわわぁ・・・!?」ダッ・・・! 一方「チッ・・・なっさけねェ野郎だなァ」 佐天「・・・・・・」 佐天「(こ、この人が助けてくれたのかな・・・?)」 佐天「あっ・・・あのぉ・・・?」 一方「あン?あァ、ちったァ状況出来たかァ?」 佐天「え、えーと・・・」 佐天「(助けてくれたんだよね・・・?多分?)」 佐天「(なんか見た目おっかないけどさ・・・)」 佐天「(ああ、でも結構綺麗な顔立ちしてるなぁ・・・色も白くて細身で・・・かっこいいかも)」 佐天「・・・・・・」ポケー 佐天「(って、なに惚けてんの私!?早くお礼を言わないと!?)」 佐天「た、助けてくれてありがとうございましたっ!!」 一方「あァ、たまたま通りかかっただけだ。別に助けた覚えはねェよ」 佐天「そ、そんな・・・本当に助かりました!」 佐天「・・・凄くお強いんですね」 一方「(・・・こういう特徴もねェ普通の中学生のガキってヤツは年上のヤツに憧れる傾向があるらしい)」 一方「(それならまずは年上の余裕ってヤツをアピールして憧れの的にする)」 一方「(ついでに学園都市に住ンでるヤツなら自分よりも強ェヤツには勝手に憧れたりもすンだろ)」 一方「(まず二人の出会い・・・プロローグは完璧ってとこかァ?)」 佐天「・・・私、無能力者のくせにしゃしゃっちゃって・・・」 佐天「それで結局なにも出来なくて・・・たはは・・・笑っちゃいますよね・・・」 一方「(無能力者・・・今回の心のスキマに大きく関係してるかもしンねェな・・・)」 佐天「貴方みたいに強い人が羨ましいです・・・」 一方「・・・・・・」 一方「・・・強すぎるってのもそれはそれで面倒なもンだけどな」 佐天「・・・えっ?」 一方「・・・いや、なンでもねェ」 一方「(なにを口走ってンだ俺は。今はそンなことは関係ねェだろ)」 佐天「・・・?」 一方「つーか、あンま自分を卑下することもねェぞ?俺はお前も十分強ェって思うしな」 佐天「えっ?わ、私が・・・でも・・・」 一方「無能力者とか関係無しによ。いや無能力者だからこそか」 一方「あァいう場面に遭遇して見て見ぬフリをしないってのはなかなか出来るもンじゃねェぜ?」 一方「その正義感と勇気は大したもンだわ」 佐天「そ、そんな・・・で、でもそう言ってもらえて嬉しいかも・・・」カァァッ・・・ 一方「・・・・・・」 一方「(反応良し。ってかオリジナルの後のせいか余計にそう感じちまうなァ)」 一方「(・・・なンとなくルートは見えてきたな。頼りになる先輩を演じて自信を付けさせてやるってとこか)」 一方「(ハッ・・・楽勝だってンだよ!)」 エルシィ「か、神様ぁ!!!」 一方「・・・あン?」 エルシィ「おおおお怪我はありませんか!?ていうか、神様ってとっても強いっ!?」 一方「・・・・・・」 ・・・コイツのこと忘れてた つーか、このタイミングで登場してくるって間の悪ィぞオイ・・・ 佐天「え、えーと・・・?」 佐天「(か、彼女さんなのかな・・・?)」ジーッ・・・ ・・・ホラ、見ろ 憧れの眼差しが一気に冷めた視線になっちまった ここは一旦退却した方が良いな あァ、ついでにフォローも入れておかないとな・・・ 一方「うるっせェな。このポンコツの妹はァ。兄貴が喧嘩したぐれェで一々騒ぐンじゃねェよ」 エルシィ「だだだだってぇ・・・!!・・・えっ?」 エルシィ「(・・・妹?)」ポカーン 一方「・・・・・・」 一方「(・・・ちょっと苦しいフォローだったか?)」チラッ・・・ 佐天「・・・・・・」 佐天「(・・・妹さんかぁ)」ホッ・・・ 一方「(・・・なンか大丈夫そうだなコレ。ガキで良かった・・・)」 エルシィ「・・・あのー?神様、妹って・・・」 一方「あァ~!そろそろ家に帰る時間だなァ妹ォ!!さっさと帰ろうぜェ!!」 エルシィ「へっ?あの駆けた・・・」 一方「あァ、そうだ。オイ、そこの女子中学生」 佐天「えっ?は、はいっ。なんでしょう・・・?」 一方「・・・またな」ニコッ 佐天「・・・!!」ドキッ エルシィ「わっ・・・!?神様が爽やかな笑顔を・・・!?不気味・・・」 一方「そンじゃあ帰るぞォ!!」ゴンッ!! エルシィ「いったぁい!?・・・って、待ってくださぁい!!」ダッ・・・ 佐天「・・・・・・」ドキドキ 佐天「(・・・ヤバイ)」 佐天「(私、今ので恋に落ちたかもしんない・・・)」 佐天「(あっ・・・!そういえば名前・・・)」 佐天「・・・・・・」 ・・・でも、また会えるんだよね? 「またな」って言ってくれたから・・・ 次に会えた時はちゃんと自己紹介出来たら良いな・・・
https://w.atwiki.jp/etcranking/pages/3329.html
大阪市営地下鉄 営業kmランキング 路線名 路線番号 路線名 営業区間 1号線 御堂筋線 江坂駅 (M11) - 中百舌鳥駅 (M30) 2号線 谷町線 大日駅 (T11) - 八尾南駅 (T36) 3号線 四つ橋線 西梅田駅 (Y11) - 住之江公園駅 (Y21) 4号線 中央線 コスモスクエア駅 (C10) - 長田駅 (C23) 5号線 千日前線 野田阪神駅 (S11) - 南巽駅 (S24) 6号線 堺筋線 天神橋筋六丁目駅 (K11) - 天下茶屋駅 (K20) 7号線 長堀鶴見緑地線 大正駅 (N11) - 門真南駅 (N27) 8号線 今里筋線 井高野駅 (I11) - 今里駅 (I21) ランキング 順位 路線番号 路線名 営業km 1 2号線 谷町線 28.3 2 1号線 御堂筋線 24.5 3 4号線 中央線 17.9 4 7号線 長堀鶴見緑地線 15.0 5 5号線 千日前線 13.1 6 8号線 今里筋線 11.9 7 3号線 四つ橋線 11.8 8 6号線 堺筋線 8.1 ねーむ コメント すべてのコメントを見る トップページ
https://w.atwiki.jp/netanetatalk/pages/35.html
熊本攻撃兵器。
https://w.atwiki.jp/divingshop/pages/667.html
ダックダイバーズ四天王寺店 〒543-0075 大阪府大阪市天王寺区夕陽丘町4-2-201 http //www.dacdivers.com/
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/929.html
その頃、一打、浜面がいる荷物置き場にだんだんと近づいてきた。 まず、『空間移動』で美琴、黒子が到着した。 「お姉様、到着しましたよ。」 「そう。ってアクセラ達、その荷物は何?」 「確かにこれは買いすぎじゃないですか?」 美琴と黒子はキャーリサが買った荷物の量に少し驚いていた。 「俺もこの荷物が誰のか分かねンだよォ。」 「でも打ち止めが『これに触って少しでも傷が付いたら不敬罪だよ』って言われたから王女様の物らしいけど…」 「えっ!そうなの打ち止め?」 「そうだよってミサカはミサカは肯定してみたり。」 美琴も黒子もキャーリサに会っていなかったので驚いていた。(現に美琴は今でもミサワを倒したのは当麻と思っている。) 「ひょっとしていつもn「第三王女じゃ無いよってミサカはミサカは言ってみたり。」 美琴はヴィリアンだと思っていたと思ってそう言おうとしたが、打ち止めに途中で否定した。 そんな話をしていたら、当麻が上空から降ってきた。 ドーン!!ゴロゴロドッシャーン!! この音は上条が空から落ちて、転がり、キャーリサの荷物にぶつかった音である。 こんな音をしながらも、骨折をしていないのは上条の耐久性のものだ。 ………………………あれ?今何だかすごいことをスルーした気がする。 読者様の指摘は間違っていない、そう、上条は今キャーリサの荷物につっこんだのだ。 この時、キャーリサの荷物と知ってる物達のリアクションは…… (まあアイツの事だから大丈夫だろ) と、そっけない物だった。 「……で、ではわたくしはジャッジメントとしてアンチスキルと合流しますわ。後のことは黒子が出来うるかぎりやっておきますので」 黒子が理由をつけてこの場を離れたことに当麻と打ち止め以外、すなわちキャーリサの荷物と知らない者達はズルイと思った。 そこに荷物の大部分の持ち主でもあるキャーリサがご機嫌でやって来た。 「おー、これはまたずいぶんと派手にやってくれたなー上条当麻」 「一応言っておくけどこれ、不可抗力だからな。……でも、荷物をこんなにしたことは悪かった。ごめんなさい」 「よし、許してやろー。形あるものはいつか滅びるわけだし、これくらいで怒っていては王女は務まらんからなー」 当麻の謝罪一つで簡単に許したキャーリサに美琴、一方通行、浜面は第二王女の心の広さに安心と感動を覚えた。 しかし、それでも不安は完全には消えないので美琴はおそるおそるキャーリサに尋ねる。 「あ、あの~、キャーリサさん。本当にお咎めは無いんですよね? 不敬罪にはならないですよね?」 「不敬罪? あー、打ち止めに言ったっけなー、そんなこと。心配するな、冗談だから。それに不慮の事故でこーなったんだ、不敬罪にはなるわけないだろー♪」 「よ、よかった~~~~~~」 「ただなぁ、その荷物、全部が全部私のじゃないんだ。私はともかく、後の二人がどー反応するのかは知らんからな」 キャーリサの口から出た事実に美琴、一方通行、浜面だけでなく当麻も目を点にさせる。 そんな中、浜面はここに運ばれる前の絹旗の言葉を思い返すと顔色を青くする。 「お、おい浜面? どうしたんだよ? もしかして二人が誰なのか心当たりあるのか?」 「あ、ああ……。言ってたんだよ、確かに絹旗が『私達の荷物番』って。つまりさ、一人は絹旗で間違いないんだけど後一人は分からん」 「お、どーやら後一人が来たよーだ。おいレッサー、だらしが無いぞ。たかだか子供一人運ぶだけだろーが。もースタミナ切れか? 情けないなー」 キャーリサの言った一人目は浜面によって絹旗だと判明したが、もう一人はまだキャーリサと打ち止め以外は分かっていなかった。 ちょうどその時、息も絶え絶えながら気を失っているミサワを抱えてやって来たレッサーを指してキャーリサが二人目だと宣言する。 「む、無茶、い、言わないで、ゼェ、下さい、よ、ハァハァ……。戦闘の後に回復魔術、おまけに……あーーーーーっ! 私と絹旗さんのチョコが置いてあった場所がーーーーーっ!」 レッサーは荷物があった場所の散々な有様に疲れも吹っ飛び、ミサワを器用に抱えたままで荷物があった場所まで駆け寄る。 荷物を一生懸命漁るレッサーに上琴はさっき彼女が言った聞き捨てては決していけないフレーズについて尋ねる。 「あの~レッサーさん、いまなんとおっしゃいましたでせうか?」 「あの中には私と絹旗のチョコが入っていたんですよ!!」 「「「「な、なんだってーーーーーーーー!!」」」」 上琴、一方通行、浜面は当麻がぶつかった所に絹旗とレッサーのチョコが入っているとは思わなかった。 そんな事をしていたら、絹旗が麦野を連れて来た。 「一体超何の騒ぎですか……ってあーーーーーっ!!私が飾利と涙子には超秘密でお兄ちゃんにあげようとしたチョコの超置いてあった場所が!!」 絹旗は初春、佐天には秘密で当麻にチョコを作っていたのだ。 話は変わるが、初春も佐天、絹旗には秘密で建宮にチョコを作っていたりする。 「麦野、自分で超立てますか!?」 「立てるけど、いきなりどうしたの?っていきなり抱えてた私を離すんじゃないわよ!!」 絹旗は麦野が自分で立てると聞いたとたん、いきなり麦野を離しレッサー同様自分のチョコが大丈夫か確認しに行った。 また上琴、一方通行、浜面はチョコが無事な事を祈った。 そして数分後、絹旗とレッサーは自分のチョコを見つけた。 「良かった~チョコが超無事で。」 「私もチョコが無事でよかった~」 絹旗、レッサーは自分が作ったチョコが無事でホッとしていた。 「超誰ですか!!ここにぶつかったのは!!」 「一体誰がこんな事をしたのですか!!」 絹旗とレッサーは自分のチョコは無事だったが、それでも誰がやっとのか気になった。 「最愛とレッサー、それぶつかったのは俺なんだが…」 「上条さん、なぜぶつかったのでs「レッサー、超待ってください。」 絹旗は当麻がぶつかった理由が下手すると自分のせいかもしれないと思ったのでレッサーを止めた。 「絹旗、一体どうしたのですか?」 「お兄ちゃん、ひょっとしてぶつかった原因って私がここまで超飛ばしたからではありませんか。」 「確かにそうなんだよな。ここに着地ときにそこにぶつかっただよな。」 「レッサー、そこにぶつかった原因は超私です。私がお兄ちゃんを飛ばしたせいで…」 「別に不可抗力だったのなら仕方が無いです。それにチョコは無事だっただから。」 「「レッサー、(超)ありがとう!!」」 当麻と絹旗はレッサーの心の広さに感謝した。 二人がレッサーにお礼している時に浜面、絹旗にとって来て欲しくない人物が来てしまった。 「はまづら……? どうしてむぎのが一緒にいるの?」 「た、滝壺っ! ど、どうしてここに? いや、麦野とは別になーんにも無いぞ、心配するな」 滝壺がここに来た理由は非常に大きなAIM拡散力場を感じ取ったからで浜面が居たからでは決して無かったりする。 浜面は何も悪いことをしていないはずなのにもの凄い罪悪感に苛まれている所に、ヤンデレ麦野の攻勢が始まる。 「久しぶりね滝壺。今まで私の浜面の面倒を見てくれてありがとう♪ もうアンタは用済みだからさ、さっさと家に帰ったらどう?」 (ちょっと麦野さーーーーんっ! あんた何言っちゃってくれてんですかーーーーっ!) 「大丈夫、むぎのの言ってることが寝言だってことくらい分かってるから。もう一度言うよむぎの、はまづらから離れてっ!」 滝壺はそう言った後で浜面に贈るバレンタインのチョコが入った袋をこともあろうか麦野の顔面に投げつけた。 これにあっさり怒りのボルテージを上げる麦野だが超電磁砲EX(蹴りで放つ超電磁砲のこと)のダメージのせいで、能力は使えない。 「てめぇ滝壺ぉ! しばらく会わないうちに生意気になったわねぇ! 浜面は私のモンなんだよ! あんたの貧相な体にコイツが満足するわけないでしょうが!」 「そんなことはない。はまづらは毎日私で気持ちいいって言ってくれるし、私だってはまづらに気持ちよくしてもらってるから」 「なんだとぉ! 浜面ぁ! 滝壺なんかで満足してんじゃないわよ! 私のテクとナイスバディの方がずっと気持ちいいんだから試しなさいよ、今すぐ!」 (やーーーめーーーーてーーーーっ! こんな所でそんな恥ずかしい会話するのマジでやめてーーーーーっ!!) 公衆の面前で恥ずかしげも無く恥ずかしいことを言い合う滝壺と麦野に、浜面は恥ずかしさと止められない不甲斐無さに泣きたくなった。 浜面を巡って言い争う滝壺と麦野、三人の修羅場が幕を開けた。 浜滝+麦野の修羅場の会話を聞こえないように打ち止めの耳を塞ぐ一方通行だが、彼の視線は未だレッサーの背中に乗っているミサワに注がれていた。 ミサワに視線を送る一方通行に気付いたキャーリサは彼に近寄った。 その際、一方通行は打ち止めに聞かせられない話に来たと思い、美琴を呼んで打ち止めを引き取ってもらっている。 「どーやらお前があの子の言っていた第一位のよーだな、白い花婿。安心しろ、気絶してるだけだ」 「だったらアイツの脇腹の血痕はどうゆう意味だァ! てめェアイツに何しやがっ……っ!」 ミサワの服に付いていた血痕を見た一方通行は激昂してキャーリサに掴みかかるが、彼女の鋭い威圧的な視線に怯み、手を放した。 キャーリサは胸倉を掴まれたことなど気にも留めず、一方通行に向かって話し始める。 「どーしてお前が自分を殺しにくるよーな子を気にかけるのか、聞きはしない。それはお前の事情だからな。心配するな、確かに血は出したが傷は塞いだ。死にはしないさ」 「……そうか、悪ィな。で、どうしてアイツをココに連れて来た? そのまま置いてきてアンチスキルに拾わせてもいいンじゃねェか?」 「なーに、ちょっとこの子の歪んだ愛ってーやつが気に喰わなくてな。説教してやるのさ♪ 結果次第じゃー連れて行って教育する。ついでだ、お前もあの子と話をしろ」 自分達の事情に立ち入らないキャーリサに一方通行は感謝したが、ミサワと話し合えという命令だけは困っていた。 しかし断ることなど出来なかったのでキャーリサに付いて行き、ミサワを担いでいるレッサーの所へ向かい、到着すると、 「…………んっ」 タイミング良くミサワが目を覚ますのだった。 「あれ、何でミサカは寝ているんだっけ?」 ミサワは起きたばっかりだったので寝ぼけていた。 「あ、起きたようですね。じゃあ降ろしますよ。」 レッサーはミサワが起きるとすぐにミサワを降ろした。 その数秒後、ミサワはさっきまでの事を思い出した。 「あ、そうだったこんな事をしているんじゃなかった。早く第一位を見つけなければ、」 「俺ならここにいンぞ。」 「あれ、何でこんな近くに居るんですか?まあ、ミサカにとってどうでも良いで早く私のものになってください。」 ミサワはなぜ一方通行がこんな近くに居るのか気になったが、今は自分が一方通行を手に入れることを優先した。 「だから、なンで俺がお前のものにならなくちゃいけねぇンだよ!!」 「何故あなたが打ち止めを選んだ理由が分かりません。まだこんなに小さいのに。」 「小さいってどういうことってミサカはミサカは憤慨していたり。あなたなんか目つき悪いくせにってミサカはミサカはさっきの仕返しをしてみたり。」 「なんですて!!胸が小さいくせに生意気なことを言うんじゃないわよ!!」 「この後だんだんと大きくなるから良いんだよってミサカはミサカは言ってみたり。」 「だから、こういうことはこんなところでやるンじゃね!!」 こっちも浜滝+麦野同様、修羅場の幕を開けた。 だが、こっちはすぐに修羅場が止まった。 それはある意味自分に言われている事になってしまう美琴が原因だった。 「ねぇあなた達、それは私に文句を言っているのと同じだよね♪」 「ひぃ!!」 「美琴さん?電池切れのはずなのになんで髪からビリビリなっているんでせうか?」 美琴はミサワと打ち止めにものすっごい殺気が立っていた。 現にミサワと打ち止めは美琴に怯えていた。(打ち止めは口癖を忘れるほど。) ちなみに美琴が電池切れのはずなのに電撃が出ているのかは不明である。 「あんた達は黒こげになりたいようね♪」 「「すみませんでした!!」」 一秒もかからずにミサワと打ち止めは美琴に土下座して謝った。 「分かったなら良いわよ。でも、また私がいる所でこんな事をしたらどうなるか分かっているよね♪」 「「肝に銘じておきます!!」」 そういうと二人は修羅場なんか忘れ、何事も無かったような感じになった。 また、一方通行は美琴二人の修羅場を止めてくれて感謝していた。 その頃もう一つの修羅場はというと… 「だから、私は滝壺より気持ちよく出来るって言っているだろ!!」 「絶対に私の方が麦野よりはまづらを気持ちよいはずだもん!!」 終わる気配がまったく無かった。 ちなみに浜面が麦野と滝壺を止めていないかと言うと、自分が恥ずかしすぎて鼻血を出して気絶してしまったからだ。 もちろん二人は浜面が気絶している事に気づいていない。 「おお、ここにも同士がいたんですか!!」 「……超やばい、このままじゃ二人の人権が超やばいです……」 そうレッサーと絹旗が感想を残してもギャーギャーアダルトな話をしている二人は止まらない。 とうとうイラダチが頂点に達したのか学園都市最強が動く。 「オイオイオイオイオイ……テメァラ、ガキが聞いてンだろォがァァァああああああああああああああああああああああああああああ!!」 必殺、ロリコンの制裁が発動した。 一方通行は麦野の服を掴むと思いっきり投げ飛ばす。これでアダルトな話は終 「んなわけあるかァァァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 すぐさま上条が突っ込む。 「オイオイ、これで万事解決だろォが」 「アイツ誰だか知らねえけどあんだけ投げて無事でいるか!!ありゃ普通死ぬぞ!!」 「ンな事言ったらオマエはどォなるンだよ、それにバチバチ腕から出てたから大丈夫だろォ」 「そういうもんか?」 「そォいうモンだァ」 「アクセラレーター!!いきなり何しやがるんだ!!」 吹っ飛ばされた麦野は吹っ飛ばされた後、すぐに立ち上がり一方通行に怒った。 「あのな、そういうことは別に話しても良いンだが、ガキが居るンだからせめて場所を考えろ!!」 「「あっ、」」 麦野と滝壺は一方通行が場所を考えろと言われた事でやっと自重と言う言葉が出てきた。 「今さっきまで私が言ってた事がすごく恥ずかしくなってきた。」 「私も。」 今まで自分が言ってた事がみんなに聞かれていたので恥ずかしくなった。 「とりあえずこの話は後にしましょ。」 「そうね。そういえばはまづらは?」 「確かこの辺りにいたはずだけど…って浜面!?一体どうしたの?」 麦野が浜面が気絶していることに気づき、麦野と滝壺が浜面に近づいた。 「はまづら、聞こえてる?」 滝壺がそう言っても浜面は反応がなかった。 「はまづら、気絶している。」 「どうしよっか?」 麦野と滝壺は浜面の事では揉めるのに浜面が気絶している時は一緒に考えるのだった。 「なぁ上条、あの女だけどよ、あれが第四位だぞ。能力の破壊力に関しちゃ御坂より上って評判のな」 「マジですか! どおりで強かったわけだ……。でもそれでどうして第四位なんだ? なぁアクセラって居ねぇし!」 麦野のことを丸っきり分かっていなかった当麻に彼女のことを説明した一方通行はミサワの所へと向かった、当麻のことを無視して。 一方通行が気になったこと、それは今後のミサワの身の振り方だった。 「なァミサワ、てめェこれからどうすンだ?」 「どうするも何もミサカのやりたいことはあなたを殺してモノにすること。それは組織から自由になった今でも変わらないよ。そうすることしかミサカは知らないもの」 ミサワは本来、一方通行を殺す、または精神破壊を目的として生み出され、その為に非人道的な機会を取り付けられていた。 しかしロシアでの度重なる襲撃の最中、一方通行は彼女を殺す要因を全て破壊、本当の意味で彼女を解放したのだ。 だがたった一つの生き方しか知らないミサワ、一方通行に助けてもらった気持ちすらも殺すことに繋げるほどに短絡的、いわば子供にも等しい少女なのだ。 「そーか、じゃー私と一緒に来い♪ お前の知らない生き方ってーのを教えてやる。誰かを殺して満足するよーな生き方はつまらんからな。私の元で色々学ばせてやるぞ♪」 ミサワを引き取るも同然の言葉を発したのはキャーリサで、これにはミサワも一方通行も唖然とする他なかった。 「……呆れた。自分を殺そうとした人間を勧誘するなんて。しかも『一緒に来ないか?』じゃなくて『一緒に来い♪』だよ。ホント、あなたって変な人」 「何とでも言え。私はお前が気に入った、だからその生き方を正してやりたいってー思った、それだけだ。少なくともお前の愛、あれは私は愛とは認めん」 「そんなのミサカの勝手じゃない! ミサカにはこんな愛し方しか知らな痛っ!」 キャーリサの誘いに変人と思いながらも好意的に受け取っていたミサワだったが、自分の愛し方を否定されるとすぐさま激昂する。 しかしそんなミサワをすかさず叩くと、彼女が痛がってることは無視して、ヴィリアンについて話し始めるキャーリサだった。 「まー聞け。私の妹はな、歳の離れたオッサンを恋人にしてんだ。それでな、会う度にそいつとの惚気話を嫌ってくらいに聞かされるんだ、これが」 「だから何? それが一体何の関係があるの?」 「そん時の妹だがな、すっげーいい笑顔で話しやがんだ。すっげー幸せそうな、女の私が見ても綺麗だって思えるくらいのな。誰かを愛するってーのはそんな笑顔が自然に出るもんだ」 そうキャーリサが言うと、ミサワはハッとして彼女の言いたいことを理解してしまった。 「理解したよーだな。お前の笑顔は歪んだ笑顔ってやつになってる。恋するのなら、愛するのならもっといー笑顔になれ! そーすりゃ人生も楽しくなるってーもんだ♪」 「……そのイイ笑顔ってさ、あなたと一緒にいれば作れるようになるのかな?」 「まー断言は出来んが、少なくとも人生がもっと楽しくなることは間違いねーぞ。どうだ、一緒に英国に来い」 「最後まで疑問形じゃなくて命令形だったね、ホント呆れるよ。……分かった、ミサカはあなたに付いて行く。そして今の人生観を変えてから第一位にアタックする!」 こうしてミサワはキャーリサと一緒に英国に渡ることを決意、と同時にキャーリサの元で働くことも決定なわけだが。 そのドサクサで一方通行を全く諦めていない発言にツッコミを入れたのは一打だった。 「ちょっと待てやコラァあああああああああっ! そこは俺のことは諦めて新しい恋を見つけるって言う所だろォ、流れ的によォ!」 「そうだそうだってミサカはミサカは番外固体の諦めの悪さに怒ってみたり!」 「そー喚くな二人とも。この子の意思はこの子のモンだ。想うのも自由、想われるのも自由ってな♪」 一打はてっきりミサワ自身が反論するかと思ったが、キャーリサがミサワを肯定してきたのを受けてこの第二王女は変人だと結論付けた。 そんな一打を無視してキャーリサが考えたこと、それはミサワの服装で脇腹辺りは血で染まり、服装自体も一方通行をロシアで襲ってきたもので女の子らしく無いのが不満なのだ。 「さて、お前の服だがどーも可愛くないな。よし! 今から服を買いに行くぞ! なーに心配いらんぞ。面倒見るからにはこれくらいは当然だからな♪」 「あ、あ、ありがとう……」 「礼には及ばん。引き取り、面倒見ると言ったからには私のことは家族と思って構わんぞ♪ 何なら」 「じゃ、じゃあ、あなたのこと、お、お母さんって呼んで……いい?」 「うーん、お母さんか。まあ良いだーろ。それじゃあ行こーぞ。じゃあレッサー、絹旗一緒に行くぞ。」 「「(超)待ってください!!」」 「なーんだ、まだ何かすることあーんのか?」 「あります!!私は上条さんに渡すものがあるのですから!!」 「私もレッサーさんと超同じです。お兄ちゃんに渡すものが超あるんです!!」 「そうは言っても、上条当麻なら彼女と一緒にもうどっか行ってしまったーぞ。」 「「えっ!?」」 レッサーと絹旗が見渡すと上琴はいつの間にかいなくなっていた。 「「(超)いつの間にーー!!」」 「ほら言ったとーりだろ。ということで買い物に付き合え。」 レッサーと絹旗は仕方なくミサワの買い物に付き合うことになり、キャーリサ達と一緒に動くことになった。 「じゃあ打ち止め、俺達も行きますかァ。」 「うんってミサカはミサカは言ってみたり。」 一打もここにいる必要が無いので二人も動くことにした。 「滝壺、とりあえずここに居てもしょうがないからお前の家に行って良いか?」 「………良いよ。」 滝壺は一瞬考えたが、自分の家なら良いだろうと思ったので麦野を滝壺の家に連れて行くことにした。 「でも、どうやってはまづらを運ぶ?」 「じゃあ私が浜面を運ぼう。滝壺は病み上がりなんだろ?」 「………分かった。」 滝壺はまたも考えたが、滝壺自身が病み上がりなので仕方ないと思った。 そして麦野が浜面を運び、滝壺の家に向かうのだった。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1005.html
「いい話でしたね……」 「あァ、いい話……だったな」 試写会の上映が終わり、会場からワラワラと人の列が出てくる。その列に混じり、一方通行 と佐天も会場を後にしているのだが、その表情は二人の会話の内容とは裏腹に微妙だ。と言っ てもそれが異質と言う訳でもないらしい。周りの人間の顔を見ると、二人と同じ顔をしている。 全体がそんな雰囲気だからだろうか、200~300人は居そうなのに会場は酷く静かだ。 「にゃンこがわンこをかばってジェット機に轢かれるトコとかな」 「ずっとツンツンしてたのにやっぱり友達だと思ってたんだぁって感じでウルッときましたね」 「玉ねぎの大群からにゃンこを逃がしてやるトコとかな」 「自分も食べたらダメなのに猫を守るためにガブガブ食べてましたね。涙目で」 「ラストとかもゥやばかったろ。柄にもなく泣きそうになった」 「犬に新しい飼い主が見つかって良かったのか、それとも今まで通り野良でいた方が幸せだっ たのか……最後の最後で私たちに疑問を残して終わるなんて考えもしませんでしたよ」 「ただ、な……」 「……」 「全編にゃンことわンこの鳴き声だけってありえねェだろ。促販CMの人間ほぼ無関係だった じゃねェか。よく知らねェけど普通こういうのは声優とかが声あてンじゃねェのかよ」 「やっぱりでそうですよね! 言ったらダメかなーって思ってたんですけどやっぱりそうです よね!?」 二人の会話を聞いていたのか、そこで周りが僕も、私も、吾輩もである、とざわめく。下 手にいい内容の映画だった為か、皆言うに言えなかったのだろう。 「それでもなんとなく内容が理解できるのは凄いんですけどね」 「それがまたなンか腹立つな」 「そう言わずに。ほら、あのベンチの人みたいに感動のあまり泣いちゃってる人もいるんです から」 佐天の指先に目をやると、確かに全身ジャージの男がベンチの上で体育座りで丸まり、シク シクと泣いていた。横には彼女だろうか、小柄なミニスカートの少女がジャージの男に話しか けている。 「浜面、超泣きすぎです。あの程度で泣くなんて流石は超浜面ですね。私ぐらいになるとあの 程度の感動ものじゃ涙腺はピクリとも動かないですよ」 「……グスッ、いいじゃねぇか、俺は凄い感動したんだからよ。あとそんな事言う前に鏡見て こい。目ぇ真っ赤だバカ」 「……っ! こ、これは超花粉です! 今日は一年で一番花粉が飛ぶ日だからっ! 建物の中に も花粉が超入ってくるんで花粉症な私は超目を擦らないといけないんです!」 「はいはい花粉症ね。……グジュ……なら仕方ないな」 「絶対信じてませんねっ! 今日の浜面は浜面のくせに超浜面ですっ!」 「あっ! テメッ!!」 少女がジャージの男の頭を足蹴にする。唯でさえ短いミニスカートはさらに上へと捲れ、少 女の肌をかなり際どい位置まで露出させた。ソレを見ていた一方通行の目線が意識せずに少女 の際どい場所に集まる。ただ計算しつくされているのか、どんなに頑張っても見えるのは健康 的な太ももまでで下着的なものは見えない。 「なに見てるんですかっ」 「ゴハッ」 佐天の細い指が肋骨と肋骨の間を縫って一方通行に突き刺さる。 「し、死ぬ……」 「気持ちは分からなくもないですが見ちゃダメですっ!」 「お、男ってのァああいうのは自然と目がいっちまうンだよ……」 「がまんっ!」 「ゴエッ」 佐天の鋭いボディーブローが一方通行の脇腹にめり込む。的確に肝臓を打ち抜かれた一方通 行は膝から崩れ落ちた。 「おま……マジで……」 「男の子のそういう目線は意外と気付いてるもんなんですよ! ほらっ、もう行きますよ!」 佐天が膝立ちで脇腹を押さえている一方通行の手を取って引き上げる。そしてその勢いのま ま一方通行の手をがっちりと掴んで階段へと早足で歩き出した。一方通行は歩調を乱しながら、 佐天に引っ張られる形で後を追う。かなり力が入っているのか佐天に握られている手がやけに 痛い。 「待てっの! 自分で歩けるから引っ張ンじゃねェ!」 「……」 一方通行の言葉は無視して階段を降りる。下から吹き抜ける風はいやに生温かい。 「なァンなンだよ、急に!」 「……」 ようやく佐天の手が一方通行の手から離れたのは、一階と二階を繋ぐ階段の踊り場まで来て からだった。早足と言うよりほとんど走るようなスピードで下りてきたため二人とも軽く息が 切れている。 「ハァッ……どォしたよ、何怒ってンだよ。俺なンかしたか?」 普段の運動不足がたたってか、額にじんわりと汗がにじむ。一方通行はそれを右手で乱暴に 拭った。 「いえ……なんでもないです。それに怒ってなんかないですよ?」 一方通行に背中を向けたまま佐天が答える。 「……ンな事ねェだろ」 「なんでもないですよ」 佐天が振り返る。 「急にすみません」 その顔は少しの憂いを帯びたような笑顔だった。 「気になンじゃねェか」 「ははっ、やだなぁ。ホントに何にもないですよ? それより外に出ませんか? 多分早くし ないと出口が人でごった返しますよ」 「佐天!」 一方通行が再び階段を降りようとした佐天の手首を掴んで制止させる。このまま有耶無耶に していい訳がない。本来ならダブルデートの日のそれっきりの関係であっても、現に今、目の 前に佐天は居るのだ。だから目を瞑る事は出来ない。 「言えって」 「……」 一方通行と目が合い、佐天はソレから逃げるように目線を左下へと泳がせた。 「だって……」 「おゥ」 苦しそうに佐天が言葉を紡ぐ。一方通行の手の中から佐天の手がスルリと抜け落ちた。 「デートの途中だったから……」 「一方通行さんはそんな事思って無かったと思いますけど、私にとっては今日は二人っきりで のデートだったから……」 「……」 そこで一方通行は初めて気付く。ああ、そうか。佐天も自分と同じだったんだと。 「だからかは分からないんですけど、一方通行さんがあの子を見てると何故か気持ちがざわつ いちゃって……」 それならたとえガキの恋人ごっこでも―― 「私たち恋人でも何でもないんですけどね。ちょっと不思議です」 佐天への気持ちが自分でさえ分かってなくても―― 「そりゃァ、悪かったな」 今日を楽しまなければ、笑っていなければいけない―― 「い、いえ! 一方通行さんのせいじゃないですよっ! 私の勝手な妄想ですしっ!!」 だから今、自分に出来る事は―― 「ならよォ……」 自分の中の勝手に作った壁とかを全部ぶっ壊して―― 「俺ァ、今からお前の彼氏だ」 ただ、素直になる事。 「え?」 佐天がポカンとした表情で一方通行を見る。突然の申し出に付いていけていないらしい。 「いや、なンつーかよォ。恥ずかしながら俺もお前と同じ様な感じでココに来てたンだよ。だ からお前も同じ様に考えてンなら……アレだ、今日はデートってことで一日彼氏彼女でいねェ か?」 こんな時どんな顔をすればいいのか分からないの。といった具合に一方通行が眉を顰めなが ら後頭部を掻く。恥ずかしくて、にやけたくて、いっその事顔を赤くしたいがそんな事は理性 が許さず、結局いつもの仏頂面のまま口を開いた。 「いやっ……あの、えと」 「ア゛ァ!?」 恥ずかしさと上から物を言っといて断られたらどうしようと言う不安からつい声を荒げてし まう。その声に佐天はビクリと肩を縮めて俯いてしまった。 「うぅーー」 喉からやっとの事で絞り出したような悩ましげな声が佐天から漏れる。脅かそうとしたつも りはないが、さっきので佐天は俯いてしまっているため一方通行からは表情がうかがえない。 「い、嫌なら断われよ。別に強制って訳でもねェンだしこれからどうなるって訳でもねェンだ からよォ」 少し焦りながら一方通行が言葉を付けたす。これ以上沈黙が続くと誰が見ても分かるぐらい テンパりそうだ。と言うか実は現在進行形で仏頂面のまま静かにテンパっており、頭の中では 『やっちまったのか!?』 『俺だけ勝手に突っ走っちまったのかァ!?』 『いや、でもさっきデートがどうのこうのとか言ってたじゃねェか!』 『あれ? もしかして俺嵌められた系ですかァ!?』 『やべェ! もしそれなら俺今超ハズいじゃねェか! いや、でも佐天がそんな事するってのは 想像できねェし!!』 『ま、まさかそれも込みで今まで全部演技とかかァ!?』 『もしかして今下向いてンのも笑い堪えてンのか!?』 『俺ァ、今からお前の彼氏だ(笑)ってかァ!?』 『女こえェ!! 何それ女超こえェェェ!!!!』 『いや! コレ俺の勝手な妄想だし! 事実じゃねェし! アレ!? 事実じゃねェよな!?』 願望と被害妄想が蔓延っていた。 「あのっ」 「フォウ!」 返事もろくに出来ない程度に勝手にテンパっていた一方通行が佐天の一言で一気に現実世 界へと引き戻される。 「わ、私っ」 佐天の顔が一方通行に近づく。佐天は人との距離が近いと改めて思う。急に声を掛けられた 驚きやら、自分の彼氏になってやる宣言やら、佐天の顔が近いのやら、色々な要因で一方通行 の拍動が早まる。 「よろっよろしくお願いしますっ!」 「……お、おォ! こちらこそ夜露死苦ゥ!」 DQNっぽくなりながら親指を立ててグーのサイン。一方通行自身、何故こんなバカみたいなポ ーズを取ったのか分からない。あえて言うならテンパってたからの一言だが、とにかく告白? は成功した様だった。 「じ、じゃあ折角なんで……」 佐天が一方通行に向けて右手を差し伸べる。反射的に一方通行は握手をする形でその手を握 った。 「いえ、そうじゃなくてですね……」 佐天が一度手を離し、今度は左手で一方通行が差し出したままにしてある手を取り一方通行 の右側に並んだ。そしてその細い指を絡ますように、一方通行の指と指の間に自分の指をスラ イドさせる。 「ぬァっ!」 恋人つなぎ。以前のダブルデートでもやったが、今回は何か違う。何が違うかは分からない が以前とは絶対全く全然違う。取り敢えず前より手が熱い。それが一方通行の熱なのか佐天の 熱なのか、それとも両方の熱なのかは分からないがとにかく熱い。 「えへへ」 佐天が一方通行の顔を見ながらはにかむ。その頬は仄かに赤く、繋いだ手からその熱を伝え たかの様に一方通行の頬も仄かに赤く染めた。 「お、おおォォおォ……そうだな。握手はねェな! 今俺ら付き合ってンだからな!」 「そ、そうですよっ! まさか握手されるとは思わなかったですよ!」 無駄に緊張しながらもなんとかいつもの笑顔な佐天とは対照的に、一方通行はなにも知らな い人が見たらダッシュで逃げだす様な超不器用で邪悪な顔で笑う。と言うか顔を歪ます。この 状況が嫌な訳ではない。ただただ緊張しているのだ。 「……ここにいるのもなンだからどっか行くか」 「……そうですね」 あり得ないぐらいギクシャクな会話で場を持たす。当麻か美琴がいれば絶対突っ込まれてい るだろう。一日限定のカップルとして関係は近づいたようで逆に遠くなった気さえする。 「どっか……行きてェとことかあるか?」 「前は私と御坂さんで決めちゃったんで、今度は一方通行さんに決めて欲しい……なぁ~」 「そ、そォか」 「無理にとは言わないですけどっ」 「いや、問題ねェ! 行き先ぐらい決めてやるってンだ!」 「じゃあ、お言葉に甘えますね」 「そォだな……」 一方通行が脳内に学園都市の地図を広げ、この場所から近くて、そして佐天が退屈しない 様な場所を探す。会話が続くか不安なのでカフェ系は候補から外し、再度地図を展開。二~ 三十秒程考え、そして一つの答えを出した。 「うし、決めた。行くぞ」 「どこ行くんですか?」 「そりゃァ……秘密だ」 一方通行が赤く鋭い眼光はそのままに、口角だけを引き上げて笑った。 * * * 「あーっ! 一方通行さん見てください! このぬいぐるみすっごいカワイイ!!」 「そォかァ? なンかデロンデロンじゃねェかよ」 「わかってませんね~。それがカワイイんじゃないですか」 一方通行が選んだのは、試写会のあったビルから徒歩五分程のところにある雑貨屋が集合し た通りだった。軒を連ねる店は便宜的にすべて雑貨屋として扱われているがその実、売ってい る品物の種類はなかなか多い。今二人がいる様なぬいぐるみ専門店もあればアロマグッズを扱 っている店もあるし、所謂『雑貨屋』といった色々な品物を一色単にして売っている店もある。 この通りなら話も途切れないだろうと踏み、実際その通りに事は進んだのだがそれがまた一 方通行を悩ませる種となっていた。 (ちょっと待てェ……) (これ、この前と一緒じゃねェか!!) そう、佐天が物色してその後を一方通行がチョロチョロ付いて回る。この構図は違いは当麻 と美琴がいないだけで、一週間前のダブルデートとほとんど同じなのだ。佐天は楽しんでいる 様だし、会話もさっきのギクシャクしたものからいつもの感じには戻っているのでマイナスファ クタ―ではないだろうが、一週間前の行動をなぞるだけと言うのは如何なものか。仏頂面のポ ーカーフェイスのまま一方通行は頭を悩ませる。前とは違った場所に行った方がいいのか古い ドラマである様なビッグサプライズを用意した方がいいのか…… 「なァ佐天」 「なんですか?」 「こンなンで大丈夫だったか? なンかこう……ビル貸し切って夜景が綺麗だぜ! みたいな事 した方が良かったか?」 迷った挙句本人に聞いたのだった。 「いえ、私はこういう普通なのがいいです。っていうかそんなのされたら困るし引きます」 「急に真顔になって冷めンな」 今の質問はアウトだったが場所の選択は佐天的に正しかった様だ。そのことに一方通行は胸 を撫で下ろす。 「え? なんですか? もしかしてそんなサブい事しようとか思ってたんですか」 「ン、ンなわけねェだろォが! ほらっあっち見ようぜ! アクセとかあンぞ!」 佐天の手を引いて通りの向かい側にある所謂雑貨屋な店へと歩を進める。急にアクティブに なった一方通行に多少戸惑いながらも言われるがままに佐天は引っ張られる。一方通行は佐天 に好感触なら割と本気で『夜景が綺麗だぜ』をやろうとしてた事は、胸の奥深くに百重ぐらい 鍵を掛けて忘れ去ることにした。 「見ろ佐天! こンなに綺麗な……ンだこりゃァ!? 唯の棒っきれじゃねェか!」 話題の流れを完全にアクセサリーに持って行くべく適当に選んだものは、何の変哲もない銀 で出来た棒がついただけのネックレスだった。 「ちょっと前にこういうシンプルなのが流行ったんですよ。知らないですか?」 言いながら佐天が前屈みになり黒いベニヤ板に掛けられたシルバーアクセサリーを物色する。 全て店のオリジナルらしく、大衆受けしそうなものから突飛なデザインのものまでバラエティ に飛んだネックレスが規則正しく並んでいた。 「アクセはあンま見ねェからな……ァ」 一方通行がなんとなしに佐天の方へ首を向け、そして言葉を詰まらせる。これは幸福と呼ぶ べきなのか不幸と呼ぶべきなのか、佐天が前屈みになっているせいでまたしても胸元が露わに なっていたのだ。 自分で言っといてなんだが、『男は自然と目が行く』というのは真理だと一方通行は思う。 今はただ佐天の顔を見るために振り向いただけなのに顔はスルーで自然と目線は胸元へ向かっ てしまったのだ。 (ばァかか俺は! さっきそれで佐天を怒らしたンだろォがァ!!) (学習しろよォ!!) (ハッ! そういやさっき女の子は気付いてるとか言ってたな。つーことはもしかして……) 「あっ」 「はィィィ!?」 恐る恐る佐天の顔を窺おうとした瞬間、佐天の声が一方通行の鼓膜を揺らした。測ったかの ようなジャストタイミングに一方通行の声が裏返る。 「?」 「い、いや。なンだよ? なンかあったのか?」 頭上にクエスチョンマークを浮かべながら佐天が首をかしげる。どうやら一方通行の目線に は気付いていなかったらしいが、そんな事を感じ取るほどの余裕は無く、一方通行は白々しく 佐天が持っているト音記号を模ったアクセサリーを覗き込んだ。 「いえ、ただコレかわいいなーって言おうとしただけですよ?」 「そそそそうか! ならいいンだけどよォ!」 そこでやっと一方通行は自分の目線が気付かれていない事を知るのだった。そんな事には全 く気付いていない佐天は、すっかり気に入ったのか手のひらでネックレスを転がす。 「……気に入ったのか?」 「結構。でも先週買い物しちゃったんで今日はお預けですね」 「俺が買ってやンよ」 「そんなの悪いですよ。この前もお昼ご飯奢ってもらったんですから」 「俺、お前の彼氏なンだしプレゼントって事でよォ」 その言葉に佐天の顔が薄くピンクに染まる。試写会のあったビルを出てからはいつも通りに 一方通行と接していたため、忘れかけていたがそう言えば今自分たちはカップルなのだ。ソレ を自覚すればするほどに顔は紅潮していく。今なら美琴にも負けないだろう。 一方通行も自然と出た自分の言葉と今の佐天の顔を見て一気に恥ずかしさが込み上げる。あ くまでも顔には出さないが今すぐココから逃げ出したいくらいには恥ずかしい。 「え、えと……それならお願いしちゃおっかなぁー」 「……おゥ、任せろ。これでいいンだな?」 佐天の手からネックレスを受け取ろうとして、一方通行の手が空をかすめる。 「なンだ? 違うのにすンのか?」 「ダメ、ですか?」 「別にいいぞ。他になンか欲しいのあンのか?」 コクンと喉を鳴らし、佐天がソロリと手をあげる。 「私、一方通行さんが選んだのが欲しいです」 「はァ!?」 一方通行が思わず大声を出す。まさかそんな選択肢があるなんて夢にも思っていなかったの だ。 「いい、嫌ならいいんですけどっ、折角なら選んでほしいなーって思っただけなんでっ」 さっきの声にビビってしまったのか、かなりの早口だ。両手は前に伸ばし指を目いっぱい広 げてブンブンと振っている。 「も、もちろンこの音符のはなしなンだわなァ?」 「えっと、そうですね……出来れば一方通行さんが私に似合いそうなの選んでくれたら嬉しい です」 これは大変な役目を負ってしまったと一方通行は少し後悔する。佐天のためにネックレスを 買うのはなんの問題もないし、金銭面もカードを使えばどうとでもなる。しかしネックレスの デザインまで決めるとなると少し気が引ける。自分が選ぶ、と言う事は相手に自分のセンスを 見せるのと同義だ。つまらないものを選んでしまって佐天に気を遣わせるのもセンスなし人間 と認定されるのも御免被りたい。とにかく一方通行は数多かけられているネックレス達を覗き 込む。 (取り敢えずこの棒っきれはねェだろ……佐天も『ちょっと前』に流行ったって言ってたから な) (これは雪の結晶か? 今春だってェの。却下だな、却下) (後は……ンだこりゃァ? ビーチサンダルゥ? もうすぐ夏だぜヒャッホォォイってかァ? これ作った奴バカじゃねェのか) (これはどォ考えてもジャラジャラしすぎだろ。こンなバカでかいの付けてたら肩こンぞ) (クソ、碌なもンがねェじゃねェか) 掛けられているネックレスを端から順に見ていくがどうもシックリくる物が見当たらない。 もう佐天の選んだト音記号を選ぶしかないかと諦めかけた時、ふと一つのネックレスが一方通 行の目に止まる。 (あァー。これは中々……っつーかこれ以外がクソ過ぎっからなァ) (……これにすっか。多分大丈夫だろ) 一方通行がネックレスを取る。それは薄いピンク色のチェーンに小ぶりで少し太めのリング が通してあるものだった。 「これとかどォよ? 真ン中の空色の帯とかお前の色っぽくねェか?」 一方通行の手の中のネックレスを見て何故か佐天が恥ずかしそうに下を向く。まさかの失敗 かと少し不安になりながらも一方通行は取り敢えずこのネックレスを押す事にした。 「ほら、手にとってみろよ……あァ?なンだ?二つ取っちまったのか?」 佐天にネックレスを渡そうとして気付く。一方通行は一本だけを取ったつもりでいたが、ど うやら二本のネックレスを取ってしまっていたようだ。薄いピンクの方だけを渡そうと一緒に 取ってしまったらしい銀色のチェーンを指でつまんで離そうとするが、何故だか二つのチェー ンは離れない。 「……? どォなってンだ?」 「一方通行さん」 「あァ、タグで束ねられてンのか。こりゃ店側のミスだな」 「一方通行さんっ」 「なンだよ?」 「それ、ペアネックレスです……」 「……」 「……」 二人の間に沈黙が流れる。この店で唯一良いんじゃないかと思い、手に取ったものがまさか のペアネックレス。これが本当の恋人同士なら特に何の問題もなくレジへと進めるのだろうが この二人は違う。今は一応カップルと言う事にはなっているが、それが決まったのはついさっ き、それも今日だけ、超短期の擬似的カップルなのだ。 一方通行は「あァ……おォ……そうか」と小声で呟き、佐天は「どうしましょうか?」とい った具合に眉を下げて困った感じの笑顔だ。もう一つぐらい候補があればすぐさまそちらに替 える事も出来るのだろうが如何せん一方通行のセンスセンサーに引っかかったのはこれだけ。 最終手段として佐天が最初に選んでいたト音記号のネックレスにする事も出来るが、ここで一 方通行自ら「やっぱ佐天の選ンでたのにしようぜ」などと言うと佐天とのペアネックレスは嫌 です。と言ってしまうようなもので、それは佐天に申し訳ない。しかし、それは佐天も同じな 訳で、かくして二人はお互いに何も言えず、ただつっ立っているだけの状態になってしまって いるのだ。 「……どォするよ」 手のひらにネックレスを乗せたまま一方通行が口を開く。 「一方通行さんはコレ……嫌ですか?」 「ンな訳ねェだろ。俺が選んだンだからよ」 嫌ではない。ただ、今日が終わればカップルでも何でもない唯の友達同士なのにペアネック レスを持っているのも何か違う気がするが…… 「なら、これでお願いします」 「おゥ」 佐天が良いと言うならこれで良いんだろう。一方通行は佐天の手を優しく掴み、レジへと向 かった。 先のアクセサリーショップからほど近い場所にあるカフェテリア。一方通行と佐天はそこで 向かい合って座っていた。綺麗な木目調のテーブルの上には二人が頼んだブレンドコーヒーと キャラメルマキアートが置かれていて、カップから湯気を昇らせている。 一方通行はアクセサリーショップのロゴがプリントされた紙袋から、朱色の紙でラッピング された長方形の箱を一つ取り出すと、ソレを佐天へ差し出した。 「ほらよ」 「あっ、ありがとうございます」 言わずもがな箱の中身は先ほど購入したペアネックレスの片割れだ。もう片方は今佐天が持 っている物と同じように包装され、紙袋の中で眠っている。 「付けてみてもいいですか?」 佐天が包装紙の糊づけされた部分に指を掛けながらワクワクと言ったところか……プレゼン トをもらった小さな子供のように気持ちを弾ませている。それが少し可笑しくて一方通行の口 元が僅かに弛んだ。 「お前のなンだし、好きにすりゃァいいだろ」 待ってましたと言わんばかりに、それでも所作は丁寧に、佐天はほんの数分前に閉じられた ばかりの包装紙を破らない様に綺麗に剥いでいく。 包装紙を取り去り、箱に付いたシールをはがし蓋をあけると、中から薄いピンク色のリング ネックレスが顔をのぞかせた。ご機嫌な顔で佐天はそれを取り出すと、慣れた手つきで金具を 止めた。オレンジ色の西日が反射してネックレスが佐天の胸元でキラリと光る。 「どうですか?」 「まァ……似合ってンじゃねェの」 「へへ~」 その言葉に佐天の顔がほころぶ。ここまでに喜ばれるとプレゼントしがいがあるというもの だ。つられて笑顔になりそうになるのをグッとこらえて、一方通行はブレンドコーヒーを啜った。 「一方通行さんは付けないんですか?」 佐天が紙袋の中からもう一つの箱を取り出し、自分の顔の前で両手で左右に箱を振った。 「俺は似合わねェからいいンだよ」 「そんな事ないですよー」 「つーか、俺ネックレスすると首爆発すっから」 「ウソのレベルが低すぎですよ」 「うっせェ」 「私とおそろい嫌ですか?」 「……」 嫌な訳ではない。ただやっぱり実際にとなるとどこか気恥しい。一方通行の言葉が詰まる。 どうすればこの状況を回避できるかと必死で頭を回転させた。 「嫌……なんですね」 その沈黙を悪く取ってしまったのだろう。佐天はシュンと肩を縮めた。 「嫌じゃねェよ。けどそれとこれとは……」 そこまで言って一方通行は気付く。佐天の目に光るものがある事に。 (はァ!? なンですかァ!? 泣いてンの!?) 今はもう完全に佐天が俯いてしまって見えないが、鼻も啜っているしさっきのが見間違いと 言う事は無いだろう。その証拠に佐天が目を拭った指が濡れている。 「ちょ……佐天?」 「……」 声を掛けてみるも返ってくるのは鼻を啜る音だけだ。これはやってしまった、佐天を泣かせ てしまったと一方通行は焦る。 「な、泣いてンのか?」 「……泣いてなんかないです」 そして決定。これは完全に泣かせてしまっている。試写会のビルでの時とトーンが同じだ。 さっきはどうすればネックレスを付けずに済むかに回転させていた頭を、今度はどうやって佐 天を泣き止ますかに切り替える。ただ、考えるまでもなく答えは最初から出ているのだ。自分 がネックレスを付ければいい。それだけの事なのだ。 「わ、分かった」 「ネックレスつけっからよォ」 「……ホントですか?」 「あァ、だからもゥ泣くな」 ポンと、子供を慰めるように佐天の頭の上に手を乗せる。その手を包むように佐天が両手で 一方通行の手を握り、顔をあげた。 「じゃっ! つけましょっか!」 「……へ?」 そこには泣き顔なんてものは無く、いつも通りのヒマワリのような笑顔があった。急な佐天 のトーンの変化に付いて行けず、一方通行はただ呆然とする。 「ウソつくならこれくらいしなきゃダメですよ♪」 「……!!」 その言葉でやっと一方通行は状況を理解する。詰まる所、佐天は泣いてなんかおらず一方通 行にネックレスを付けさせるべく一芝居うち、一方通行はものの見事にソレに嵌ったのだ。 「なンだよォォォォォォ!! 嘘かよォォォォォォォォォ!!」 「ウソですよー。あっ立たないでくださいよ。ネックレス付けにくいじゃないですか」 椅子から立ちあがろうとする一方通行の頭を片手で押えながら、佐天は手際よく未開封の箱 からネックレスを取り出し、早足で一方通行の背後に付いた。 「やられた! 完っ全にやられた!!」 「今度何か奢らせて下さい♪」 佐天が歌う様に言いながら手を回し、一方通行の首にネックレスを付ける。嵌められたのが よっぽど悔しいのか、手を首に回した時に佐天の胸が後頭部に当たったの事にも一方通行は気 付かない。 「はいっ! 出来ましたよっ」 「てめェ、絶対今度なンか奢らせるからな」 「喜んでっ。でもこれでホラっ、ちゃんとおそろいですね」 佐天が胸元のリング手にのせて、いつもの様にヒマワリを咲かせて笑う。ただそれだけなの に、一方通行は自分の胸元にあるリングをやけに冷たく感じるのだった。 * * * バタリと倒れ込むように佐天が自室のベッドの上に突っ伏す。あの後カフェで一方通行と小 一時間程話こんだ後解散となり、たった今戻ってきた所なのだ。 「イタっ……?」 体勢を変えようと身体を動かすと胸部に痛みが走った。どうやらネックレスのリングの部分 が肌に食い込んだらしい。ネックレスを外そうと首に手を持って行くが、そこでふと手を止め る。同性同士、例えば初春や黒子、美琴となら誕生日やクリスマスなどに何度かプレゼントし たりされたりしたが、そう言えば異性からプレゼントをもらったのはこれが初めてだ。止めて いた手を再び動かしネックレスを外す。どこに置こうかと少し迷ってから、結局自分で買った アクセサリーを置いている小物入れの中に他のものとゴッチャにならない様に丁寧に置いた。 「私、一方通行さんに色々してもらいすぎだなー」 リングをいじりながらポツリと呟く。先週は強制デート要員をして貰った上、昼ごはんまで 奢ってもらったし、今日はこのネックレスだ。そのくせ自分は一方通行に何もしてないし、い くらその場面場面で自分が彼女設定だからといっても甘え過ぎているかもしれない。というか たとえ自分がホントに一方通行の彼女だったとしても甘えすぎだろうか…… 「今度はちゃんと私が一方通行さんに何かしてあげなくっちゃ……」 脳裏に一方通行の顔が浮かぶ。おそらく一日の八割はそうしているんであろう仏頂面、本人 はごまかせていると思っているのだろうが、一瞬だけ見せる照れた顔、佐天の冗談に慌てる顔。 「それにしても」 俺ァ、今からお前の彼氏だ 「私って結構単純なのかも……」 ハァと溜め息をつき頬をネックレスと同じ薄いピンク色に染めながら、佐天はがっくり項垂 れた。 一方そのころ、一方通行は先週の悲劇をなぞり、今は一人公園のベンチで項垂れているのだった。
https://w.atwiki.jp/inmasaitan/pages/276.html
概要 カード名 コスト/ATK/Life 暴走する本能 10/10/15 タイプ/属性 汎用能力 守護者/自然/獣 迅速/再攻撃1 能力1 カードID 場に出たとき、相手ターン終了時まで自陣の守護者全てのATKとLIFE+3 GD068 能力2 この守護者の攻撃時に発動する。場の対象の設置型1つを捨札に送ってもよい。 能力3 E場の対象の設置型1つを捨札に送る。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1069.html
全てを虚構にする事ができる。 それが球磨川禊の欠点(マイナス)であり過負荷(マイナス)であり不能力(マイナス)の正体。 悪意も善意も渾然一体とし、全てを無に返す。 傷をなかったことに。汚れをなかったことに。距離をなかったことに。視力をなかったことに。筋力をなかったことに。 磁力を、ベクトルを、努力を、理性を、知性を、結果を、過程を、記憶を、生を、死を、世界を。 森羅万象を虚構にする能力。 『それが大嘘憑き(オールフィクション)』 その言葉に学園都市が誇る二人の超能力者は言葉を失い、驚愕していた。 「勝てるわけ……ないじゃないの……」 思わず御坂の口から漏れる諦めの声。一方通行も口にこそ出さないが、似たような意見を持っていた。 自身の持つ長所が、能力が、存在証明が通用しない相手にどう立ち振る舞えばいいのだろうか。 『とは言っても、まだまだ無くしたての欠点だからね。把握してない部分も沢山あるんだよ』 だからまだ諦めないで、とあろう事か二人を励ますように、しかしどこか愉快そうに話すのは絶望の象徴である球磨川。 『黙ってないでお喋りしようよー。それとも僕みたいなのとは喋りたくないのかな?』 『やれやれ、いくら僕がモブキャラみたいな顔立ちだからって差別するのはよくないと思うな』 『僕だって君たちと同じ人間なんだからさ。仲良くしようよ』 ピースサインを向けて屈託のない笑顔を浮かべる球磨川に対し、いまだ口を利けないでいる二人。 「よォ…御坂美琴(オリジナル)」 「なによ」 一方通行が御坂へ囁く。 「こりゃァ勝ち目がねェかもしンねェなァ。いっそ二人そろって逃げるかァ?」 「冗談。佐天さん達を置いて逃げるわけないじゃない」 「さっき敗北宣言したのはどなたでしたっけェ?」 「勝てなくても、止めるのよ」 「ふゥン……」 コソコソと話す二人が囁き会っている姿をじっと眺めている球磨川。 「それなら、一つギャンブルに出てみようじゃねェか」 「え?」 「よく聞けェ」 そして、一方通行から持ちかけられたのは一つの作戦。 だがそれは作戦とは到底いえる物ではなく、仮説を前提に置いたいわば希望だった。 伝達が終了し、いくらか驚いた表情を浮かべる御坂だったがしっかりと頷き了解をする。 『作戦タイム終了かい?それじゃどっからでもどーぞ』 「ハハ!」 余裕を崩さずノーガードで迎える球磨川に、一方通行は短く笑う。 「後悔しないでよね!」 御坂がそう叫ぶと共に二人の作戦が実行された。 『わぁお!ミナデインみたいだね!!』 御坂から放たれた無数の雷をまるで河川敷から花火を眺めているかのように暢気に待ち受ける球磨川。 それをあえて避けず全身で受け止め、自らの体を傷つける。 『あれぇ?なんだか体が動かないぞ』 雷の熱で服が焼け、露出した皮膚の所々が焼け爛れても笑顔を崩さない。 「そのまま死んどけェ!糞野郎ォォォォ!!」 一方通行は絶叫しながら先ほどの攻撃と同じよう無数の崩れたコンクリート片を飛ばす。 これすらも受け入れ体中の至る所に穴が開き、右腕にいたっては引きちぎれて肩から伸びる数本の筋繊維で繋がったままぶら下がっていた。 「く……」 その光景に思わず目をそらそうとするのは御坂だった。 いくら攻撃が無効化され傷が治るとはいえ人間が壊れていく様は直視するには耐えがたいものである。 「攻撃をやめんじゃねェ!!」 「くっそおおおおおおおおおおおおお!!」 一方通行の叱咤により、球磨川を“殺す”決意を固めた御坂は磁力で床から一本の鉄骨を取り出し、球磨川の心臓めがけて飛ばす。 『それは避けなきゃ不味いかなぁ』 的確に球磨川の左胸、つまり心臓めがけて飛来する一本の鉄骨。 残った左手で頬を掻く球磨川は苦笑いを浮かべ、傷もそのまま横にそれて回避をしようとするが、 頭上に浮かぶ自らを覆い隠すほどの鉄板に気がつく。 「悪ィがこの攻撃は一方通行だァ。進入も回避も禁止ってなァ……」 一方通行は口元を歪めながら自らの右手の親指だけを立てて首元を切る素振りを見せ、そのまま手首を返し親指を下に向ける。 その先にある球磨川の運命と、この悪魔のような物語を締めくくるように言葉を添えて 「ジエンドだ」 遥か上空から勢いよく球磨川へ落下を始める鉄板。 鉄骨は回避できるかもしれないが、その傷ついた体では大きい動作ができないのか、球磨川は鉄板を見上げる。 『う、おおお!死ぬ!これは死ぬ!くそおおおおおおおおおおお!!』 そうして巨大な鉄板は、叫びをあげる球磨川へと落ちていった。 一方通行の作戦とは、天井戦と同じく物量で攻めきるという単純なものだった。 大嘘憑きの効果範囲、発動条件などはわからなかったが、 磁力とベクトルを別々になかったことにしたことから、複数の事柄を同時に虚構にすることはできないと一方通行は考えた。 それならば、回復をする暇を与えず全力で攻撃を続ければいい。回避をする間を与えず全霊で殺せばいい。 それが、もはや希望ともいえる一方通行の考えた作戦の全貌だった。 この作戦において、一方通行や御坂は最初の一撃を与えることを課題としていた。 多面攻撃を仕掛けたところで、最初の攻撃と同じようになかったことにされるのが落ち。 だから一撃さえ与えれば動きを止めれ、なおかつ回復と回避の二つの処理を与えれる。 その後は、弾幕のように攻撃を繰り出せば勝機はあると思っていたため、球磨川の油断した状態は正直二人にとっては僥倖といえたのだった。 勝てる。 二人は落ち行く鉄板を眺めつつ少し安堵していた。 事実、処理に追われた球磨川はこうして鉄板の下敷きになろうとしているのだから。 この作戦は成功といえよう。 だが。 『なんちゃって』 だが。それは仮説が正しかった場合の話である。 球磨川はそう言って、鉄板と鉄骨、それに体の傷を同時に虚構にし何食わぬ顔で立ったままだった。 「なっ!!」 目の前の光景に信じられないといった声を上げるのは御坂。 一方通行は自らの希望を打ち砕かれ苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべている。 『同時に消せないと思った?』 球磨川は相変わらず笑顔を浮かべているが、二人にはそれがただただ不気味に見える。 両手には何も持たず、背筋を伸ばした良い姿勢のままスタスタと早足で二人へと歩み寄りながら言葉を続ける。 『二人のレベル5なら何とかなると思った?』 その言葉はまるで呪詛のようで、何かの呪いのようで。 『僕が攻撃を受けたから、切実な表情を見せたから殺せると思った?』 二人の足を地面へ縫い付ける。 『どれだけ自分達が重要な役回りだと勘違いしてたのかな?恥ずかしげもなく』 これが恐怖、これが絶望、これが過負荷。 『この物語に主人公は一人だけ。悪役も僕一人だけ。それ以外は舞台袖へ下がって頂戴』 二人は逃げるという選択をしなかったことを後悔していた。 『一方ちゃん。どうだい?これが殺される恐怖だよ』 一方通行は何も言えない。最強と呼ばれ無敵を目指した少年ですら目の前の最悪の前ではただの人間だった。 『美琴ちゃん。今から僕がミサカちゃん達の敵討ちをしてあげるね』 御坂は立ち竦む。その胸にはただ恐怖と後悔の渦が巻いているだけで他には何も考えることができない。 『心配しないで。ミサカちゃん達を殺した犯人と仲良く戦っていた君も、仲良く殺してあげるから』 そして笑みを浮かべたまま螺子を取り出した球磨川。 その螺子はプラスを螺子伏せる象徴。 その螺子は巨悪なマイナスの権化。 その螺子は二人の終わりを告げる物。 『それじゃ、天国で会おう』 球磨川は螺子を振り上げる。 二人は思わず目を瞑り、その時を待つだけだった。 振り下ろされる螺子が刺さる音だろうか?ドゴッという鈍い音が御坂の耳に飛び込んできた。 おそらく一方通行が刺されたのだろうと、恐る恐る瞼を開き状況を確認する。 「え……?」 螺子伏せられた一方通行の姿を想像していた御坂は目に映った光景を疑った。 無理もない。倒れているのは一方通行ではなく、球磨川禊だったからだ。 そこにはさっきまではこの場に居なかった人物が息を切らしたまま、振り切った拳を伸ばしている少年が一人。 一方通行も目の前の人物に驚き、どこか不機嫌そうな表情を浮かべている。 当然だろう。その少年はかつて一方通行を撃破した少年なのだから。 そして恐らく少年に殴られ吹き飛んだであろう球磨川は対照的に嬉しそうな表情を浮かべていた。 「ふざけんじゃねぇぞ……」 ゆらりと腕を下ろし、球磨川に向けつぶやく少年。 「何が過負荷だよ。何が負能力だよ……」 その姿からは抑えきれない怒りが漏れているのがわかる。 「関係ない人まで不幸にして、不幸から抜け出そうとした人まで巻き込んでんじゃねえよ!!」 とうとう少年は叫びだしてしまった。 「テメエ知ってるんだろ!?御坂の友達が自分の感情抑えてまで友達でいようと努力してたことを」 「必死になって能力者になろうと頑張ってたことを!」 「それだけじゃねえ!妹達がどんな気持ちで死んでいったのか、生き残った奴等がどんな決意で今を生きてるのか!」 「必死に今を生きてるんだよ!死んでいった妹達のことなんざ一瞬たりとも忘れてねぇ!」 「御坂だって同じだ!苦しんで、悩んで、涙を流して、葛藤して、それでも前向いて生きてるんだ!」 「どれだけ不幸だろうと、どれだけ欠点だらけでも皆幸せになろうって必死にもがいてんだよ!!」 「一方通行があの日から何をして過ごしたのかも知ってんだろうが!」 「許されるつもりはねえって十字架背負って、命を懸けて打ち止めを、妹達を救ったんだ!」 「死んで許されるならコイツはとっくに死んでるはずだろうが!?でもこうやってコイツ生きてる」 「そうやってどうしようもない現実に抗って、もがいて生きてる奴等をテメエは何で不幸にしようとしやがる!」 「どうしようもない運命(マイナス)を持っちまったアイツだって頑張ってんだろうが!」 「後悔して、懺悔して、それでもアイツは笑ってるんだ!!」 「どうしてそれが分からない!?なんで分かろうとしねぇんだよ!!」 「なんでテメエはそれを邪魔することができるんだ!!」 少年は叫ぶ。 それは、球磨川に弄ばれた者達の気持ち。 平等を望んだ佐天涙子の願い。 一万回死んだ妹達の痛み。 それを受け止め生きる妹達の重み。 過酷な運命を背負う御坂の悲しみ。 許されることのない一方通行の苦しみ。 存在証明を無くした姫神の悩み。 巨大な負を抱えながらも懸命に生きる青髪の想い。 それを全て、目の前に居る大嘘憑きに向けぶつける。 それは少年の―― 上条当麻の心からの言葉だった。 「立てよ最悪(本物)。俺の最良(偽者)で正してやるよ!」 見下ろす球磨川に向け上条は右拳を突き出す。 「テメエが何でもなかった事にできるって言うんなら……全てを不幸にすると言うんなら――」 「その幻想をぶち殺す!!」