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「おれは、死ぬことなんてこれっぽっちも怖くないんだ」 からからとグラスに注がれたウォッカの氷を弄び、嘯く男の視界は暗闇一色だった。 彼が色のある世界の住人でないということは、腰掛けた安楽椅子の横に立てかけられた杖が物語っている。 目が視える暮らしを送ってきた者がある日突然視覚を奪われば、当分は些細な日常動作さえままならなくなる。 その点、彼の動きは細部に至るまで完璧だった。 完全に『光がない』ことに慣れている、先天性の全盲者特有の慣れがそこにはある。 「子供のころから死の恐怖なんかまったくない性格だったよ。 どんなヤツにだって勝てたし、犯罪や殺人も平気だった……警官だってまったく怖くなかったね」 生まれ持った力のおかげで。 呟いて男は、自分の掌を光へ翳すような動作をした。 当然、その行為が彼へもたらしてくれるものは何もない。 だが、心を満たしてくれる。 光のない孤独な世界を生き抜くにあたり、自分をいかなる時も助けてくれた力が、その存在を感じさせてくれる。 「そんなおれが――はじめてこの人にだけは殺されたくないと心から願う気持ちになった。 どんなゴロツキだろうが権力だろうが、路傍をうろつく黒アリみたいにちっぽけなものにしか見えなかったこのおれが……この人にしてみりゃ、おれの方こそ虫ケラ以下なんだって思い知ったのさ」 だからその出会いは、ンドゥール青年にとって劇的だった。 歩んできた人生と積み上げてきた価値観を一変させるほど、彼の前へ現れた男は……あまりにも魅力的だった。 全盲故に、どういった姿をしているのかはンドゥールには今も分からない。 しかしながら、視覚などに頼らずとも、この人には絶対に敵わないと直感した。いや、させられた。 「その人はあまりにも強く、深く、大きく、美しい……そして、このおれの価値をこの世で初めて認めてくれた。 あの人がいなかったら、おれはきっと井戸の外も知らないカエルのまま一生を終えてただろうな。 おれはずっと待っていたんだよ、あの人に会うのをさ……だからこう思う」 指を一本立てて、ンドゥールは続けた。 「『死ぬのは怖くない しかし あの人に見捨てられ殺されるのだけはいやだ』 ――わかるか? 悪には悪の救世主が必要なんだよ。あの人の存在は、おれにとっての救いだったのさ」 「生憎だが、理解しかねる」 にべもなくンドゥールの台詞を切り捨てたのは、褐色の肌をした隻眼の男だった。 白を貴重とした戦装束に身を包んだ姿は聖職者のようにも見えるが、しかしその本質は殉教者のたぐいだ。 彼とンドゥールの共通項は、お互い、とある自分よりも遥かに強大な存在へ心酔していること。 しかしンドゥールの信仰と彼の信仰では、ある一点が決定的に異なっている。 「真に救世主ならば、その存在へ感謝するならば、下される死は美徳とすべきだ」 「……へえ……おまえはそう考えるのか、アーチャー」 「そう驚くことでもないだろう。それに、僕と君の思想が相容れないのは必然、起こるべくして起こった相違だ」 サーヴァント・アーチャーは聖杯を求め、マスター・ンドゥールの召喚に応じてこの架空世界へ現界した。 だがしかし、サーヴァントとして召喚に応じたことがマスターとの共鳴を意味するかといえば、否だ。 時にはまるで相容れない、相性の悪い相手と結び付けられることもある。 例えば、卑劣非道の奇策謀術を生業とする魔術師と、誇りある戦いを望む騎士道精神の持ち主のように。 とはいえ、これはあまりに極端な例だ。 ンドゥールとアーチャーは性質では似通っており、互いに互いを糾弾し、弾劾する程の悪相性を約束された主従ではない。 「異なる神を崇める者同士が、真に胸襟を開いて分かり合うことなど決してないのだから」 「フフ……ああ、そうだ。おれもおまえも、互いに違うものを崇めている」 「だが――利害は一致する。僕も君も、聖杯を名も知らぬ盆暗へ渡すことだけは度し難いと思っている」 「その通り。聖杯は……」 「ああ。聖杯は……」 おれの、 僕の、 信ずるあの方にこそ相応しい。 その想いがある限り、この主従は絶対に破綻しないのだ。 神を愛するようにおのれの主を愛しているからこそ、つまらない癇癪で聖杯を捨てることは出来ない。 「では往こうか、アーチャーのサーヴァント、リジェ・バロ」 「言われるまでもない、マスター・ンドゥール。僕の仮の契約者」 「望むのは?」 「神の所有物を脅かす不信者の抹殺。そして」 アーチャーは、盲目のマスターへとその宝具たる銃(ユミ)の筒先を向けた。 「最後は君を殺そう。それが、神の使いたる僕の使命だ」 「フフフ――こちらの台詞だよ。DIO様以外の者に聖杯は過ぎた品物だ。それはおまえも例外じゃァない」 彼らの戦いはある種の代理戦争だ。 彼らは願いを持たない。 聖杯を使って願いを叶えるなどという野心を、端から持ち合わせていない。 彼らにとっての聖杯は捧げるものだった。 持ち帰り、然るべき持ち主に献上するものだった。 そして当然。神は二人といない。 それは、ンドゥールとアーチャーの共通認識で――だからこそ、どうなろうと彼らはどちらかが死ぬ定めにある。 だが今は、大いなる大義の為に轡を並べ、歩むのだった。 【クラス】 アーチャー 【真名】 リジェ・バロ@BLEACH 【パラメーター】 筋力C 耐久A+ 敏捷C 魔力A 幸運B 宝具A++ 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 対魔力:A A以下の魔術は全てキャンセル。 事実上、現代の魔術師では○○に傷をつけられない。 単独行動:E マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクEならば、マスターを失っても数時間は現界可能。 【保有スキル】 追い込みの美学:B 相手をより確実に殺すためにあえて受けに回り、受け流して反撃に移る技能。 追撃:D 離脱行動を行う相手の動きを阻害する。 相手が離脱しきる前に、一度だけ攻撃判定を得られる。 滅却師:A 虚と闘うために集まった霊力を持つ人間の集団の一員。 大気中に偏在する霊子を自らの霊力で集め、操る技術を基盤とした戦闘技能を使用する。 更に星十字騎士団の一員である彼は、そこに加えて『血装(ブルート)』という戦闘術も会得している。 【宝具】 『The X-axis(ジ・イクサクシス)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~80 最大捕捉:1人 万物貫通の名を持つ、彼がユーハバッハより賜った聖文字「X」の能力。 武器である巨大なライフルの射程上にある全てのものを等しく貫通する。 破壊力抜群の超高濃度の霊子の塊を放つことが出来、この前ではどんな防御壁も意味を成さない。 更に閉じられた左眼を開眼することにより、自身の身体にもその能力を適用することが出来る。 即ちその身体は全てのものを「貫通」――あらゆる攻撃を透過するため、事実上の無敵状態となる。 彼が戦闘で危機に陥った時に瞬間的にしか発動できないが、三度目の開眼以降は後述の宝具が自動発動する。 『神の裁き(ジリエル)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 左眼が三度開眼することにより自動発動する宝具。 光を放ち、四対の翼を持つ異形の『完聖体』へと至る。 あらゆる攻撃を一切受け付けず、翼の穴から放たれる「万物貫通」の光で相手を貫く。 防御不能の攻撃と自動絶対防御を同時に行う隙のない形態だが、マスターであるンドゥールの魔力を物凄い勢いで食い潰す為長時間の使用は禁物である。 【weapon】 巨大なライフル 【人物背景】 星十字騎士団所属の滅却師。 左眼にXを丸で囲んだ傷痕を持つ色黒の青年。ノースリーブの軍服を着ている。 騎士団の中でも高い実力を持っており、第二次尸魂界侵攻の際はユーハバッハの親衛隊に抜擢されている。 その信仰心は一際強く、自らを彼の最高傑作であると自負している。 【マスター】 ンドゥール@ジョジョの奇妙な冒険 【マスターとしての願い】 DIO様へ聖杯を献上する 【weapon】 なし 【能力・技能】 スタンド能力『ゲブ神』。 スタンドを流体と一体化させて操る能力で、少量の水さえあればそれをそのまま操ることが出来る。 物質同化型のスタンドであるため、一般人にも視認することが可能。 本体の能力も併せて四キロ離れた場所にいる敵に対して攻撃が可能。 戦闘時には水を手の形に変化させて、爪による攻撃を多用していた。 人間の体内に入り込んで窒息させる、首をひっつかんでもぎ取るなどの応用も利く。 温度が高く、水の少ない広大な砂漠でも水を蒸発させることなく長時間戦闘を行える。水を蒸発させる炎とは相性が悪いが、砂の場合は染み込んだと見せかけて潜り込ませ、離れた場所にいるものに不意打ちを食らわせることも可能。 【人物背景】 エジプト九栄神のひとつ『ゲブ神』の暗示を持つスタンド使い。 盲目の青年で杖がなければまともに移動もできない。 しかし、四キロ先の足音を聞き分けられるほど異常な聴力と感覚を持つ。 幼少時にスタンドが発現し、全盲でありながら強力なスタンドを行使する生活を送っていた。そんな中でDIOと出会い、生まれて初めて「この人にだけは殺されたくない」と心から願った。 以降は彼に心酔するようになり、彼のことを「悪の救世主」と称し崇拝している。 【方針】 確実に、敵を殺す
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《アーチャー(025)》 キャラクターカード 使用コスト2/発生コスト1/赤/AP30/DP30 【サーヴァント】 [アプローチ/自分] [0]このカードは、アプローチに参加している場合、ターン終了時まで+10/+10を得る。 [アプローチ/相手] [↴]相手のキャラ1枚は、ターン終了時まで±0/-10を得る。 (勝手が過ぎるようだな英雄王――撃ち落とす!) カーニバル・ファンタズムで登場した赤色・【サーヴァント】を持つアーチャー。 アプローチ中にAP・DPが10上昇する使用型テキスト効果、相手キャラ1枚のDPを10減少させる使用型テキスト効果を持つ。 1つ目の効果は強化効果。 ノーコストで使えるので、アプローチ中は実質AP・DP40のキャラといえる。 コスト2としては驚異的なステータスであり、さらにデメリットもない。 ウィニーアタッカーとしては優秀といえる。 2つ目の効果は弱体化効果。 DPのみだが、相手キャラを弱体化できるため妨害しやすくなる。 ただしこのカードは休息状態になるので、妨害は別のキャラで行う必要がある。 APは減少しないので返り討ちには注意。 収録 カーニバル・ファンタズム 01-025 カーニバル・ファンタズムスターターデッキ 01-025 編集
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弓と矢で戦う職職 矢は消耗品 射程がそこそこ長い だからといって、近づかれる前に倒せるなんて事は少ない スキルが使えなくなる代わりに連射できるソウルストリングと パワーショット、ワイドショット等の攻撃スキルのどちらを取るかに別れる 前者はソウルストリングの強化版であるソウルブースターが使えるトレジャーハンター 後者はスキル連射が可能になるファントムスナイパーになっていく ●ライディング 必要SP :0 騎乗時使用:○ ●バックステップ 必要SP :3 騎乗時使用:× すばやく後ろに下がる 下がった直後の通常攻撃の威力UP ●パワーショット 必要SP :4 騎乗時使用:○ 強攻撃 ●ステルス 必要SP :3 騎乗時使用:× 姿を隠す。 隠してる間は他プレイヤーから見えず、MOBから襲われない。 攻撃をすると解除される。 ●エアーウェーブ 必要SP :3 騎乗時使用:○ 相手を移動できなくする。相手が攻撃されると解除される。 ●ソウルストリング 必要SP :5 騎乗時使用:× 通常攻撃の速度が速くなる。 ただし、他のスキルは使えず、移動速度は落ちる。 ●ワイドショット 必要SP :4 騎乗時使用:○ 広い範囲に矢を放つ。 と言っても範囲は微妙。 ●ウィンドショット 必要SP :LV1→0 LV2~→10 騎乗時使用:○ 3秒間溜めた後に数本の3矢を放つ。
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「居んだろ、おとぎ話に。ふわふわで、きらきらで、世界が皆味方してくれるような、そんなお姫様」 居酒屋の一角。 テーブルを挟んで女性が二人。 ショートボブのババアが、グラスを傾けながら見目麗しい女性に語りかける。 「私もアレだったんだよ。小さい頃はさ、王子様が居て、幸せな未来があって」 「でも、女ってイヤなもんでさ。歳食ってババアになる内に、変わるんだ。お姫様から、その昔大嫌いだった、しわくちゃしゃがれのヨボヨボ魔女に」 麗しい方の女性は、ただ粛々と枡に注がれた酒を呷る。 相槌を打たず、目も伏せているが聞き流しているわけではない。 ただ、耳を傾け、心を聴いている。 女性の弓がババアのために引かれるのを良しとするか否かを見極めるために。 即ち、ババアが美女のマスター足りえるかどうかを見定めるために。 「子どもの頃、魔女見る度に思ってた。『こいつらはなんでこんなひどいことするんだろう』って。 でも、二十歳超えて、三十路越えて、四十に差し掛かろうってなれば……ぼんやりわかってくる」 ババアは続ける。 「魔女は輝かしい未来がないんだ。老い先短いし、あとは劣化してくだけだから。 だから、『現在(いま)』に縋って、醜くても足掻き続ける。幸せな『現在』をぶち壊されないために」 「『現在』を守るためなら、なんだってする。お姫様に毒盛ったり、子どもを焼いて食ったり、なんでもだ」 一息置いて、また続ける。 「そうなった、私も」 いや、私の場合は過去かと付け加え、一気にグラスを呷る。 今日三杯目のブランデーのロックが飲み干された。 ババアはグラスを置き、深くため息をつく。 その息には女性らしさや艶っぽさは欠片もなく、ただ、時間が彼女に残した澱だけが積み重なったような。そんな溜息だった。 傍にあったデキャンタからグラスに氷をひとつ補充するとブランデーの瓶を傾る。 グラスの八割が琥珀色に染まる。 溶け始めた氷とブランデーの間に出来たセピア色に、過去の自分を眺めながらババアは言葉を続けた。 「私の人生、どん底のどん底だった」 「好きな男にフラれ、そっから急転直下、真っ逆さま」 「アイツの残した将棋を指しながら、どん底で生きて、どん底で死んで、その上更にこんなところに呼び出されて」 どん底。 この表現に誰も文句は言わないだろう。 一人の男のせいで彼女の人生はどん底のどん底だった。 その男と出会わなければ、ババアだってそれなりの恋をして、それなりの失恋をして、それなりの相手を見つけて、それなりの結婚をして、それなりに長生きして死んだだろう。 だが、出会ってしまった。 世界を変えるほどの恋をしてしまった。 分不相応な愛でその身を焼きつくし、鬼天使は空を飛べなくなってしまった。 輝かしい幼少期に人生の絶頂を迎え、あとは四十まで急転直下の真っ逆さまにどん底の底まで落ち続けた。 一人の男のせいで人生は狂いに狂い、これっぽっちの幸せも掴めずに生涯の幕を閉じた。 「でも、それでも」 「やり直しは願わない。何百回、何千回、何万回やり直したって私は谷生(アイツ)に惚れるだろうし、谷生は振り向かないだろうからね」 その目には、確固たる意志が宿っている。 あの男を愛した自分に間違いはない。 あの男が愛さなかった自分に間違いはない。 そう心の底から信じているような瞳だ。 あの男を愛さなかったようにしてほしい、なんて願いは届けない。 だって、幼い彼女の身を焼きつくした恋心は、たしかに彼女の世界の中心だったから。 あの男に愛された自分にしてほしい、なんて願いは届けない。 だって、将棋以外を愛するアイツなんて、そんなもの、ガワだけが同じ偽物だから。 ふ、と自身のあまりに乙女チックな『決心』を鼻で笑い、グラスを持ち上げながら口を開く。 「アンタさ、こんな話聞いたことある? 風が吹けば、桶屋が儲かるって話。なんか色々あって儲かるってやつ」 「いえ、存じませんわね」 「つまり、世界ってのはつながってるってことなんだよ。 今アンタが死ねば私が死ぬように、世界ってのはどんだけ離れてても繋がってるのさ」 詳しく説明するのは骨が折れるので、触りだけ説明して本題に入る。 「例えば、風が吹いただけで、桶屋が儲かるとして」 「例えば、中国の蝶々の羽ばたきが、カリブでハリケーンを起こすとして」 「誰かの人生がやり直されたら、どれだけの影響が出る」 世界は綿密に絡み合っている。 今日の石ころが、明日の株価を大暴落させる。 昨日のふとした無駄遣いが、未来の自分の無限の資産を築く。 何かのきっかけで何かが崩れ、新しい何かが生まれる。 世界はそんないくつものつながりでできている。 だとすれば。 「誰かの人生が、終わったはずの私の人生を、どれだけぶち壊す」 変わる。変わる。変わってしまう。当然、変わってしまう。変えられてしまう。 ババアが折角吐き出した『やり直さない』という意志が、誰かのせいで捩じ曲げられてしまう。 「ふざけんな」 一言。 「もっかい言うぞ、『ふざけんな、この野郎』だ」 更に一言。 「振り向かれずに捨てられて、アイツのせいで惨めに死んだとしても」 「谷生との数年間が私の全てだ。全てなんだよ」 彼女にとって谷生との数年間は、『全て』だ。 彼女がコップだとするなら、その九割は血よりも濃い『谷生』で埋まっている。 それが、消える。誰かの勝手で消える。空っぽになってしまう。 折角やり直さないと誓ってまで守ろうとしたものが消される。そんなの許せるわけがない。 「あの数年間を消されるくらいなら、死んだほうがマシだ」 だからババアは。 ふわふわな『お姫様』として未来に夢を見るのではなく、醜い『魔女』になって『お姫様』たちを虐げることを誓った。 ま、もう死んでんだけどさ、と付け加えて一口酒を飲み、更に続ける。 「私の願いは一つ」 「『アンタら全員の願いなんか知ったこっちゃない』 『ただ、アンタらのやり直しのせいで、私の人生が狂うってんなら』」 グラスをテーブルに叩きつけ、宣戦布告をする。 相手は、聖杯でも参加者の誰かでもなく『やり直しの聖杯戦争』それ自体。 「やらせるかよ」 「私の人生壊させるかよ」 あの数年を、誰かの勝手で消させたりしない。 幸せな思い出を、誰かの幸せのために消されてなるものか。 「いいか、覚えとけ。私の願いは一つだ」 「『やり直しの聖杯戦争なんて望んだヤツら全員のやり直しの願いを全部押しのけて、くだらない願いを願ってやる』」 『やり直させない願い』。 それは明確な、『やり直しの聖杯戦争』とそこに望みを抱いて来た参加者へのアンチテーゼ。 しかし、誰も彼女を咎めることは出来ない。 それこそが、彼女のやり直し『への』願いなのだから。 全てを聴き終わった美女は、す、と深く息を吸うと、ずっと見え隠れしていた『それ』にまつわる彼女の感情の発露をこう評した。 「恋する乙女のパワーは無敵ですわね」 ババアと美女。 生まれた年代も、生きてきた世界も違う。 共通するのは性別だけ。でも、性別が同じならば、通じるものがあるのだ。 「そんな可愛いもんじゃないさ」 ババアはにやりと口の端を持ち上げて、顔に皺を一層深く刻む。 「私のはしわくちゃで、おいぼれで、よぼよぼで」 「それでも醜く、前を向いて未来を夢見る若者に一撃食らわせようとする、『ババアの意地』さ」 美女が口を抑えて笑う。 ころころと、まるで鈴を転がすような声で笑う。 ババアとはあまりに違いすぎるその見た目に、もう一度軽く笑って。 今度は目の前の美女に、その心を問うた。 「アンタの方は、あるの? 願い」 「……そうですわね。実は私(わたくし)も願いなんてありませんの。やりたいことはあらかたやって来ましたし」 美女はその昔、天下を統一し泰平した。 可愛い妹分と共に全国を行脚し、何不自由なく生きた。 満たされ、惜しまれ、死んだ。ババアとは真逆の最期を迎えた。 「ただ、今の貴女の言葉で、決めましたわ」 ただ、それでも。ババアの感情の大きさが理解できる。ババアの本気が納得できる。 美女がグラスに添えていたババアの右手に自身の左手を重ねた。 「力を貸させてください。綺麗な過去を守りましょう。 やり直しがどうとかより、そっちの方が面白そうですし!」 握られた手を眺めながら、いよいよ酔いが回ってきたババアが冗談を飛ばす。 「……言っとくけど、そっちのケはないからね」 「あらあら残念。ですが、貴女も私の守備範囲からは遠すぎますわ。もう三十歳ほど若くなれません?」 ババアが初めて愉快げに、声を上げて笑う。 つられて美女がころころ笑う。 二人で少々笑ったあと、今度は美女の方から切り出した。 「それで、もし優勝したら何を願うんです? 下手な願いじゃ意味が無いんでしょう? 過去も未来も変わらないような願い、あります?」 「じゃあ、そうだね……この平和な日々が続くことでも祈っとくか。無難にさ」 ババアは飲みかけの酒の入ったグラスを突き出す。 それは、無骨ながらもババアが生まれるはるか昔……美女の最盛期たる時代から続いていた風習の一つ。 「ふふ、その願い、いい感じですわ!」 彼女のサーヴァントも枡を手に取り、差し出す。 齢40を数えるババア、千鳥チコ。 天下泰平を成し遂げたアーチャー、今川ヨシモト。 共に願いは、『世界平和』。 一人のババアの我儘。 他者の願いを踏みにじり、それでも過去に縋り付き。 魔女のごとき分厚い上っ面を隠すための偽の願い。 ただ、今はその願いに――― 「願わくば、天下に永く平和のあらんことを」 「そして、私の人生が、どん底のままであるように」 ―――乾杯。 【クラス】 アーチャー 【真名】 今川ヨシモト@戦国乙女 【パラメーター】 筋力D(A) 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運A 宝具C 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 対魔力:E そもそもが戦国武将であるため、魔術的な防御に関する逸話が少ない。 そのため対魔力は最低ランクである。 単独行動:B 戦国武将として、単騎で敵陣に乗り込みつづけて遂には天下泰平を成し遂げた武将。 マスターからの魔力供給を断っても48時間の現界が可能である。 【保有スキル】 海道一の弓取り:A 日本でも指折りの弓の名手としての逸話から来たスキル。 視力補正の『千里眼』と命中補正の『正射必中』、射程距離補正の『弓神の加護』の効果がそれぞれ同ランクで得られる。 更に彼女に使いこなせない弓はなく、他人の宝具であろうと弓ならばその真価を引き出して扱うことが可能。 そして弓を武器として扱う場合、筋力にプラス補正が付く。 陣地制圧:A 天下統一を成し遂げた武将に与えられるスキル。 他者の陣地に踏み込んでその場にいる人物を打倒した場合、その陣地をそっくりそのまま自身のものにすることが出来る。 キャスターならばまさに陣地を、霊脈上に陣地を張っている人物からはその霊脈の主導権を奪える。 可愛いもの好き:A 可愛いものに目がない。 可愛いものを攻撃する時筋力にマイナス補正が付く。 これは性格から来るスキルであるため外すことは不可能である。 ファッションショー:A+++ ファッションショーをいたしますわ! 他の女の子や自分の服装を自由自在に変更することが出来る。 選べる服装は制服・スッチー・ナース・水着・女教師などなど様々。 ただし行動に制限の付く装飾品(手錠・足枷など)を付けることは出来ない。あくまでコスプレ鑑賞用。 つまりこのスキルは可愛い女の子にコスプレさせてカワイイヤッターする以外特に効果はない。 【宝具】 『烈風真空破』 ランク:E 種別:対人 レンジ:10-99 最大捕捉:5 物凄く気合を込めた矢を放つ。 その破壊力は甚大。一時的にアーチャーの筋力をAランクまで向上させる。 魔力消費がかなり低く、マスター不在の状態でも最大三発まで撃てる。 『烈風翠嵐葵時雨』 ランク:C 種別:対城 レンジ:1~99 最大捕捉:999 空に魔法陣を描き、その魔法陣に魔力のこもった弓矢を放つことで魔法陣中の魔力を解放。 魔力が無数の弓矢となり天上から降り注いでくる。 その範囲は広大、その威力は強大、敵本拠地の砦を一撃で壊滅させるほど。『烈風真空破』と同じく一撃がAランク相当の破壊力となる ただし、本来は発動に魔術師(徳川イエヤス)の補助が必要であるため、この聖杯戦争でも制限なしでの単独発動は不可能である。 単独で発動する場合は令呪一画による魔力ブーストが必要。 キャスター・魔術師もしくはそれに類する人物が協力した場合、相応の魔力消費が必要。 『榛名』 ランク:B 種別:― レンジ:― 最大捕捉:― 卑弥呼が時読の眼の力を込めた、それを手にすれば天下の覇権を得られると言われている勾玉。 勝負の節目にその真価を発揮する。その効果は『未来予測』。 魔力を消費して数十秒先までの未来を正確に察知し、その察知した未来に関して過去の段階から干渉できる。 【weapon】 弓矢。つよい。 短刀。よわい。 【人物背景】 パチンコ戦国乙女シリーズのキャラクター。お気楽極楽破天荒お嬢様。 特にこれといった設定はない。絵とセリフを聞けばだいたい分かる。詳しくはwikiのセリフ欄で。 担当曲『トキメキ一途』が流れ出すと打っている人間が直視できなくなる。 出典はパチンコ戦国乙女2の天下泰平後。 ちなみに誤解されがちだが戦国乙女・戦国乙女2・戦国乙女3・パチスロ戦国乙女と戦国乙女~桃色パラドックス~は別世界である。 把握のために戦国乙女~桃色パラドックス~を見たりはしないように気をつけよう。 【マスター】 千鳥チコ@ハチワンダイバー 【マスターとしての願い】 私の人生の全てを消させない。 【能力・技能】 鬼モードと呼ばれる超集中能力。 人が死に瀕した時、通常の数十倍・数百倍の集中力を発揮して逃げ道を探る。 それを意図的に引き起こすことによって局面を読み、まるで未来予知のような読みの深さで敵の戦術を読み解く。 ただし、これを使うには魔力が必要。しかもアーチャー現界よりも高い魔力が必要となる。 発動する時間に応じてゴリゴリ魔力を消費していき、終いには魔力枯渇で死んでしまう。 【人物背景】 世界中の将棋指しから愛されたが、世界一愛した人の愛は得られなかったババア。 【方針】 やり直しなんか願うつもりはさらさらない。 でも、誰かが何かをやり直して、その結果谷生との時間がなくなるというのならば話は別。 優勝して、その後聖杯に『世界平和』かなんか、そのへんのテキトーな願いを込める。 アーチャーの燃費の良さを利用して宝具によるヒットアンドアウェイ戦法を用いる。 アーチャーは中~遠距離での戦いで一番実力を発揮できる。近づかれたら即逃走くらいの勢いでいいだろう。 マスターであるチッチは戦闘に覚えがないので近づかれたら何が何でも逃げる。ただしババアの体力で長時間の逃走は不可能。 数人が集まって乱戦してるようなら令呪一画使用して烈風翠嵐葵時雨ぶっ放す。 躊躇はない。ババアは未来を夢見ない。 BACK NEXT -019 スタン&アーチャー 投下順 -017 霧嶋董薫&アーチャー 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 参戦 千鳥チコ 000 黄金のホーリーグレイル-what a beautiful phantasm- アーチャー(今川ヨシモト)
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クラスチェンジ条件 アラインメント…N・C、HP…10000以上、AGI…C以上 補正…攻+1 防+3 命+4 不死 得意武器…[弓] 戦場で果てた戦士がネクロマンシーによってよみがえったもの。いわゆる生ける屍。生前の技能を受け継いでいるものの、その力は弱まっているらしい。 5/24確認 アーチャーから直接なれたので別枠にしてみました。 ALI C・熟SSSでロトンソルジャーとロトンウィザードが見えます。 ゾンビは見えません。
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アーチャー 概要 TOPなりきりダンジョンに登場したコスチューム。 登場作品 + 目次 TOPなりきりダンジョン ネタ 関連リンク関連項目 被リンクページ TOPなりきりダンジョン 弓使い系コスチューム。 ▲ ネタ ▲ 関連リンク 関連項目 被リンクページ + 被リンクページ システム:TOPなりきりダンジョン システム:TOWなりきりダンジョン2 システム:TOWなりきりダンジョン3 システム:ハンター ▲
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《アーチャー(079)》 キャラクターカード 使用コスト4/発生コスト2/緑/AP40/DP30 【サーヴァント】 このカードが登場した場合、相手の手札を全て表にする。 [アプローチ/両方] [0]このカードがアプローチまたは妨害に参加している場合、相手のキャラ1枚は、ターン終了時まで-10/-10を得る。 (いつも通りにしろということだな。) カーニバル・ファンタズムで登場した緑色・【サーヴァント】を持つアーチャー。 登場した時に相手の手札を全て表にする効果、アプローチ・妨害した時に相手キャラ1枚のAP・DPを10減少させる使用型テキスト効果を持つ。 1つ目の効果はピーピング効果。 登場させるだけで大量の情報アドバンテージを得られる。 相手にとってはこの効果を止めることは困難であり、非常に厄介。 2つ目の効果は弱体化効果。 アプローチ・妨害すれば相手キャラを弱体化できる。 ノーコストで使えて効果対象も選べるので使いやすく、アプローチや妨害を有利に進めることができる。 カードイラストは描き下ろし。 FAQ Q.このカードの効果で表になった手札はゲーム終了時まで表のままですか? A.いいえ、効果の解決時に公開するだけです。解決後は通常のゲーム中と同じく公開しません。 収録 カーニバル・ファンタズム 01-079 パラレル 編集
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姉妹を皆喪った。 船員(かぞく)を皆喪った。 そして私は…… 「駆逐艦『響』、出るよ」 行き先は北。シベリアの寒い──── * * * 「う………ん………?」 芝原海は微睡みの中から目覚めた。目覚まし時計はまだ鳴っていない。ふぁあと伸びをしてアラームの設定をオフにする。 ベッドから出て服を着替える。部屋の扉を開けて居間に向かうと、ルームシェアしている友人の部屋から物音がした。どうやら起こしてしまったらしい。 若干の寒さが残るリビングに入ると陸ガメのメイに餌をやっている先客がいた。しかし、そいつとは馬が合わないため無視して台所へ向かおうとするもソイツに話しかけられる。 「おはよう芝原さん」 心の中で舌打ちをしながらも挨拶を返さないわけにいかず、いかにも不機嫌な態度でおはようと返す。 台所の冷蔵庫からパンと牛乳とバナナを取り出してテーブルに並べる。ついでにテーブルにあったリモコンでTVをつける。 あたしは別にニュースが好きなわけではないが、刺激的な冒険を欲している。ニュースはそのネタ探しだ。 例えば都内で熊の出現や格闘家が来日しているなどの情報があればどこにいけば会えるかわかるため常にアンテナは張っておくのだ。 そして、その習慣のおかげで朝から『大量殺人事件! 犯人は未だ捕まらず!!』という面白そうなニュースを見つける。 朝の眠気もぶっ飛び、ニュースに釘つけになっていると後ろから友人の声がした。 「まさか海ちゃん、ソレに行くつもり?」 「まぁね」 「流石に危ないよ」 「何を他人事のように言っているのよ。あんたも行くんだからね」 みるみる顔を青くしてあーだこーだ言う友人を無視して朝食を済ませて先にリビングを出ると、同じくルームシェアをしている後輩女子二人にすれ違った。 軽く挨拶を交わして部屋に戻ると校則違反の明るい髪を纏め、学校に行く準備をして家を出る。 「ちゃんと後で来なさいよー」 リビングでまだ食事を取っているであろう友人からの反応は無かったが、まぁ何だかんだいって付き合いのいい奴だ。ちゃんと来るだろう。 電車を乗り継ぎ、通学路とは違う駅に降りた。 駅から出るとあちこちに立入禁止(キープアウト)の黄色いテープや警官、マスコミを見つける。 現場の空気にワクワクしながら近寄ろうとすると後ろから声をかけられた。 「君、ここは立ち入り禁止だ」 心底うんざりしながら振り向くと若い男の警官がチョッキを来て海の方へ向かってくる。 警官は教師、親に続く面倒くさい相手トップ3の一つである。奴らは何の権利あってか海の冒険を妨害してくるのだ。 「どこの学校の生徒だ? 名前は?」 夜勤明けなのか、それとも殺人事件の現場にいて気が立っているのか警官の物言いは非常に高圧的で、海はカチンときた。 今すぐボコボコにしてやりたい欲求に捕らわれたが、ここには今大勢の警官やマスコミがいる。 暴れたら色々面倒なことになりそうだと自制心を総動員して抑える。 とはいえ、現場は見たい。 (暗がりに連れ込んで気絶させるか) 決断してからの海の行動は迅速だった。路地裏に指を指して小さな声で警官に言う。 「お巡りさん、実はあそこにお金がたくさん落ちてるの」 「何?」 訝しげながら警官は路地裏に近付いていく。 心の中でよしとガッツポーズしつつ、後ろからこっそりついていく。そして路地裏に入っていく警官にタックルをかました。 うわと間抜けな声を出して路地裏奥へと押し出される警官に飛びかかってスリーパーホールドで極めようとした瞬間、技に失敗して背中から地面に落っこちる。 「痛て……」 何が起きた? 何で失敗した? 躱された? そして警官へと眼を向けると原因は一目瞭然だった。 躱されたのでも失敗したのでもなく────警官の首から上が消滅していたのだ。首の無い相手にスリーパーホールドをかけることなど出来はしない。 「っ────」 海の全身を悪寒が走る。肉食獣に狙われている、間違いなく。 ここで取るべきは路地裏からの脱出だろう。普通の中学生ならばそうするに違いない。 だが、山で動物を狩った経験を持つ芝原海という少女は〝仕留める側〟のロジックを理解していた。 分かりやすい出口を用意してそこに罠を張る。逃げる奴はまんまと頭から引っかかり、後は狩る方の自由だ。 ならば、ここですべきはこうだ。 「逃げたりしないからかかって来なさい!」 大声。路地裏の向こうまで届きそうなほどの。 殺人事件が起きた昨日の今日だ。怪しんだ警官や声を聞いた誰か来るかもしれない。 「チッ、クソガキが。余計なことを」 悪態が聞こえた。どうやって隠れていたのか、いつの間にか男がいた。 背は高くひょろりとしている。頭から膝まで届く赤い外套を来ている。顔も隠れているため年齢は分からないが、声から察するに若い男だ。 (よしっ!) しめた。相手の方から出てきてくれた。 拳を握り、しっかりと地を踏む足に力を入れて踏み込む。 相手が見えているなら負ける気がしなかった。複数人相手でも負けたことが無かったし、野生の獣相手でも一対一なら勝てる自信があった。 ましてやひょろひょろの男になど負けるはずがないと────それが甘かったとすぐに思い知らされる。 背筋に悪寒が走って前に出た体を無理矢理後方へとのけ反らす。秒も経たない内に、そのまま進んでいれば海の頭があったであろう位置を黒いものが通過した。 幸い前髪一センチ程度食いちぎられただけで済んだ。髪型が少々崩れてしまったわけだが、上にあったものをみればそんなことは吹き飛んだ。 あったのは黄金の棺桶だった。蓋が少しだけ開いていて、そこから黒い触手が這い出ていた。 触手の先には眼とも口ともいえない器官があり、あれが海を攻撃したものだと理解する。 触手は転がっていた警官の死体を持ち上げ、そして蛇のように丸呑みした。 その様子を見て眉を顰める海に対し、次はお前がこうなる番だというように触手の先をこちらへ向ける。 「何をやっているアサシン! とっとと仕留めろ!」 アサシン。それが棺桶の名前であるらしい。 命令に応えて1本の黒い触手が4本に分裂する。 まずい。あれはまずい。とてもまずい。 海の腹の奥に味わったことのない感覚がにじみ出る。 ────味わったことがない? いいや、ある。昔すぎて忘れているだけだ。 これは昔々、3歳の頃、山奥で野犬に出会った時味わった────恐怖という感覚だ。 ────山奥? 違和感を覚える。この都会の都心部で山奥? それはどこの山だ? それは本当にここか? 戦いの最中、それも超弩級の相手と対峙して考え事など愚行だろう。 だが、それでも、何故かそれを優先しないといけないような気がして──── 「痛っ!」 右の手の甲に痛みが走る。 見てみると、赤い月、いや、赤い船の模様が浮かび上がっていた。 そして同時に想起される無数の記憶。そうだあたしは──── 「マスターだったのか。まあいい、サーヴァントが召喚されていない今がチャンスだ! 殺せ!!」 ────あたしは魔法少女だ! 四本の触手が迫る。獰猛に迫る触手の先にあるソレは人間を捕食するためのもの。人間では避けられない速さで迫る。 しかし少女は避けていた。人間を超える速度で、人間を超える力で。 * * * 「────!」 アサシンから驚愕の声が漏れる。 少女の姿は変わっていた。その顔は人間から一線を越えた美しい容姿。服は海賊風の青い服。左手はフックに変わり、右手には片手剣(カトラス)。 変身するところを見ていなければ魔術で位置を入れ替えたといっても信じてしまったであろう変容だった。 だが何よりも驚いたのは、その華奢な手足に秘められた力の密度だろう。アサシンの攻撃を避けられる速度で動ける時点で物理限界を超えている。 「何だお前は?」 アサシンのマスターが呆けた表情のまま、少女に問う。 * * * 「何だお前は?」 「そうねぇ、あたしは」 先ほどまで芝原海だった者は問われる。 さあ、何と答えるべきか重要なところだあたし、答えろ。自分は何だ? 「あたしは魔法少女『キャプテン・グレース』! 偉大なる冒険家よ!!」 これ以上ない答えを出した。 踏み込み、男へと突貫する。 男が慌てて何かの命令を出した。 行かせんと頭上から襲いかかる触手、触手、触手、触手! 先ほどは遊び程度の攻撃だったのだろう。今回は速度が段違いに迅い。 右に左に下へと掻い潜る。が、最後の一本は避けれない。 コンマ1秒よりも短い時間で、グレースは頭部を失うことを悟った。 その刹那、グレースの耳に透き通った声が届く。 「ハラショー。素晴らしい勇気だ。 だが、勇敢と無謀をはき違えてはいけないな」 海を喰い殺すはずだった最後の一本が爆散する。 何が起きたか確認するより先に、狼狽した男を袈裟切りにした。 信じられないという表情で血を吐いて男が倒れる。ほぼ同時に上と後方で爆音がして頭上に目を向けると棺桶が粉砕された。 「詰めが甘い」 後ろにいたのは上から下まで真っ白な少女だった。肩口から大砲らしきものを背負っている。 さっきの声の主はこの少女らしい。見た目は自分と同年代だが、触手と棺桶を破壊したのがこの子となると見た目通りの少女ではないのかもしれない。 だいたいが自分だって変身すると見た目が全く別の少女になるのだから見た目などあてになるまい。 「それであなたが私のマスターか?」 「マスターって何?」 「この聖杯戦争に参加するのではないのか?」 「ん? セイハイ戦争って何?」 「なるほど巻き込まれた一般人か」 巻き込まれた一般人。どこかで聞いたようなフレーズだ。 「取りあえずコイツを……」 切った相手を病院に連れて行こうと振り向くと男がいなくなっていた。 いや男どころか滴り落ちたであろう血液も無くなっていた。 「サーヴァントを失ったマスターは消滅したようだね」 「サーヴァント?」 「さっきの棺桶だ」 「ああ、アレね」 「棺桶と君が切った男は魔力のパスが繋がっていた。私と君のようにね」 「つまりコンビってこと?」 「ハラショー。理解が早くて助かる」 「ふーん、まあいいわ。じゃあよろしく」 「ああ、私の事はアーチャーと呼んでくれ」 握手する。これよりアーチャーから聖杯戦争について知るだろう。そして、新たなる冒険に胸を踊らせるだろう。 だがこの時、グレースはまだ理解してなかった。 この世界の恐ろしさを、この聖杯戦争の悍ましさを。 【サーヴァント】 【クラス】 アーチャー 【真名】 ヴェールヌイ 【出典】 艦隊これくしょん(プラウザ版) 【属性】 秩序・悪 【パラメーター】 筋力:D 耐久:C 敏捷:B+ 魔力:E 幸運:C 宝具:B 【クラススキル】 対魔力:E- 魔術に対する抵抗力だよ。 私は戦後の英霊だから本当に申し訳程度だね。 単独行動:A マスターからの魔力供給を断っても現界できるスキルさ。 EXランクはマスター不在でも行動できる。でも宝具の発動にはさすがにマスターが必要だ。 大丈夫だよ。私は一人でも。 【保有スキル】 自己改造 :B 自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる。私の場合は艤装だね。 高ランクなのはソ連に引き渡された後に色々いじられたからね。 不沈艦:A→D これはХорошо(ハラショー:素晴らしいの意)。 どんな損傷を負おうとも沈まないスキルさ。 ソ連に言ってから戦わなかったからこれはきっと不死鳥と呼ばれていた頃の名残だね。 このランクだと 練習艦:A 航海術や砲術などを熟練度の低い者に教えるスキルだよ。 響(わたし)は転戦しながら戦っていたらしいけど、 私はこの仕事ばかりしていたね。 【宝具】 『信頼、其は海を守る者』(Верный/ヴェールヌイ) ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:一人 最大捕捉:自分 彼女の装備や実在したデータが少なく、矛盾や曖昧な表記が多いことから生まれた宝具。 搭載されていたと思われる艤装へ任意に変更できる。 装備していない艤装を空中展開し、一斉掃射も可能。 『大日本帝国万歳』(Ура Японская империя/ウラー・イーポンスキィ・インペーリヤ) ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:??? 最大捕捉:??? 固有結界。鉄風雷火、剣林弾雨の大艦隊戦が行われている大海原が展開される。 結界内に放り込まれた者は水面上で戦う。 夥しい量の魚雷、砲弾、更には神風特別攻撃隊が飛び交い、流れ弾のダメージを負うごとに海へと沈んでいって動きにくくなり、最後は轟沈する。 【weapon】 『信頼、其は海を守る者』で展開しうる下記装備。 130mm連装砲 85mm連装砲 553mm5連装魚雷2基 610mm5連装魚雷2基 37mm連装対空機関砲 12.7mm機銃対空機銃 25mm三連装対空機銃 432mm対潜迫撃砲 機雷投射機(機雷搭載数36個) 132mmカチューシャロケット 【人物背景】 戦後日本からソビエト連邦へ賠償艦として渡された駆逐艦『響』が得た新たなる像。 いわゆる成長後サーヴァントというものであり、響とは別の個体である。 彼女は引き渡された後にソビエト連邦にて艦隊に組まれたが、1年後には兵装を外され5年ほど練習艦を務め、最後は標的艦として沈められた。 【サーヴァントとしての願い】 『兵器として』任務を全うする。それだけが望みさ 【マスター】 芝原 海 【出典】 魔法少女育成計画limited 【マスターとしての願い】 冒険に行く。 【weapon】 魔法の片手剣(カトラス) 【能力・技能】 一瞬で虚空から展開できる魔法の海賊船。 水上では亜音速航行を行い、地上で展開すればその質量で相手を圧し潰す質量兵器と化す。 また大砲やテーブルなどの備品を持ち出すことも可能。 【人物背景】 魔法少女育成計画limitedより。 B市内で魔法少女の才能があった中学生の一人。変身後の名前はキャプテン・グレース。 幼いころより山籠りや喧嘩をしていたため変身していなくても馬鹿みたいな戦闘力を誇る。 具体例を出すと空手道場を1日で潰したり、暴走族を一人で潰滅させる。 人間で彼女に勝てるキャラクターは今のところいない。 家は地主があったため金に困ることは無い。 魔法少女としては新人であったが、並の魔法少女が束になっても敵わない魔王の眷属を破壊しており、その実力は非常に高い。 【方針】 聖杯戦争に勝って、更に冒険に出る。 候補作投下順 Back マリア・ヴィスコンティ&ライダー Next イース&アーチャー
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星川弘らドッチャー一家の親戚として紅牙が勝手に作った3姉妹の一人で一番上。 アーチェリーに生き甲斐を見出し,同じ弓術の類である弓道でハイスコアを狙う弓道来夏のライバル。 ちなみにアーチャーは23歳と彼女より年下。 [台詞] そのターゲット・・・射抜いてみせる! 中心から外れたか・・・ %teki,貴方もかなりのハイスコアを出すようね・・・ この一矢で・・・決める! ストライク・アロー!! やっぱり太陽の下で的を射抜くのは気持ちがいいわねw 私に勝ったのは貴方が初めてよ,%teki・・・ こんな強風じゃ試合が続かないわ,一旦お預けよ
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東京に巣食い人界の秩序を乱す『妖壊』を漂白するために結成された妖怪チーム。 妖狐の長・白面金毛九尾玉藻前の『2020年のオリンピックで海外から東京へやってくる連中をおもてなししよう!』という 一声によって編成された。 那須野橘音をリーダーに、数人の正規メンバーと多数の非正規メンバーによって構成されている。 その正体は皇居直下の龍脈を狙う海外からの脅威に対抗するための戦闘集団。 日本の妖怪五大種族と人間の退魔師組織・日本明王連合のバックアップを受け、帝都鎮護を第一の任務とする。 しかし、正体を知る者はリーダーの那須野橘音以下一握りしかいない。 ……のはずなのだが、物語の後半ではリーダーのはずの橘音は善と悪に分裂したりやっと一人に戻ったと思ったら死んだりする。 そしていつの間にやら正規メンバー(主に祈とノエル)の第一目標は 死にたがりの橘音と尾弐をいかにしてゴールインさせるかという難易度激高の仲人ミッションにシフト。 どうしてこうなった。 下部組織 スノウフェアリーズ ばけものフレンズ