約 48,536 件
https://w.atwiki.jp/shineoflife/pages/156.html
翌朝 翔平「ふぁ~~~~・・・気持ちいい朝だな」 エレン「なぁ、朝食も釣るのか?」 クロ「仕方ないだろ、日本人村じゃ食料補給できなかったんだし」 竜「おぅ、おはよう」 エレン「おはよー」 翔平「レナ達起きて来ないな」 クロ「結局昨日あの後どうしたんだろうか」 エレン「さぁ、俺ら先に寝ちゃったもんな」 竜「飯はまだ先か?」 クロ「んまあそうだけど・・・」 竜「修業してるから出来たら呼んでくれ」 クロ「俺は母ちゃんか」 カチャ 夏希「・・・・・・あの・・・」 翔平「ん?その服・・・レナのか?」 夏希「はい・・・大きいけど・・・」 クロ「へぇ、似合ってんじゃん、かわいいよ」 夏希「え・・・いや・・・あの・・・」 エレン「顔真っ赤だぜ、かーわいい♪」 翔平「いいねぇ・・・トランプしよーぜ」 クロ「俺は飯作るからパス」 エレン「俺参加♪」 翔平「お前も入れよ・・・あ、名前は?」 夏希「上野・・・夏希です」 エレン「夏希ちゃんか、よろしく」 翔平「いいから配れよエレン‼‼」 エレン「お前が聞いたんだろうが‼‼」 レナ「うっさい‼‼‼‼‼‼‼‼‼」 翔平「おぉ・・・おはよう」 エレン「うぃーっす」 レナ「一応怪我人なんだからさぁ・・・」 翔平「ってか寝てなくていいのか?」 夏希「激しく動かなければ・・・」 エレン「お前はおしとやかにはなれないんだから寝とけ」 レナ「あんたは・・・」 翔平「お前が着てると何とも思わない服も、夏希が着るとかわいいな」 レナ「・・・へ?」 夏希「え・・・」 カチャ クロ「出来たぞー、ってか釣れよ」 エレン「あぁ、悪ぃ」 クロ「昨日のスープでいいかな、今日はパンだ・・・・・・おい筋肉剣士‼‼‼‼‼」 竜「誰が筋肉剣士だスカシメガネ‼‼‼‼‼」 クロ「んだと・・・テメェには飯やらねえぞ‼‼‼‼‼」 竜「上等だ‼‼‼‼‼」 レナ「はいはい、みんなで食べるよ」 クロ「聞いてたのか?」 レナ「小学生の喧嘩じゃないんだから・・・勘弁してよ」 竜「ったく・・・」 エレン「何か汗臭いなぁ」 竜「いーだろ別に・・・」 翔平「ん・・・船がこっち来るぞ」 エレン「おーホントだな・・・でっかいぞ」 レナ「・・・あんた、中にいなよ」 夏希「はい・・・」 カチャ 竜「何やらやる気らしいぞ・・・」 クロ「望むところだ」 ?「突然失礼、この船の代表のサリン・ローズベルトだ、よろしく」 レナ「この船に・・・何の用?」 サリン「船長はどいつだ、名乗れ」 翔平「俺だ、本郷翔平」 サリン「そうか・・・我らはブラック・フェザーという機関に所属しており、上野夏希という女の子を探している」 竜「それが?」 サリン「しらばっくれるな」 クロ「・・・仮にこの船にいたとして、何の用かくらい言って貰わないと出せないぞ」 サリン「そりゃそうだな・・・この後とある機関を潰す予定なんだ、そこで戦える医者が必要なんだよ」 レナ「女の子って戦闘出来るの?」 サリン「彼女は人間の弱点を突くのを特技としているらしい・・・とにかく・・・出せ」 翔平「・・・エレン、レナと一緒に船にいろ」 エレン「おう」 レナ「いいけど・・・」 サリン「何をする気だ・・・?」 クロ「まぁ聞くまでも無いが・・・俺と剣士は?」 竜「お前・・・人を役職で呼ぶな」 翔平「乗り込むぞ‼‼‼」 竜「ったく・・・仕方ねえなぁ」 クロ「分かったよ、行くか」 バッ サリン「なるほど・・・・やる気か」 翔平「俺はお前とだな」 シュート‼‼‼‼‼‼‼‼‼ サリン「なるほど」 ガッ 翔平「‼‼‼‼‼」 背負い投げ‼‼‼‼‼‼‼‼‼ 翔平「が・・・」 サリン「いきがるなよ・・・若造」 竜「・・・」 鬼鮫‼‼‼‼‼‼‼‼‼ 竜「お前だけだな・・・鬼鮫を避けたのは」 ?「若造が暴れていると聞いたもんでな、来てみた」 竜「俺は赤岡竜、名乗れよ」 ?「高野サイだ・・・一刀流の剣士でサリンの右腕」 竜「そうか・・・俺もそろそろもう一段階強くなりたいと思っていたところだ」 サイ「なるほど・・・ではお相手して差し上げよう・・・」 ?「俺は釜生健、貴様を倒しに来た」 クロ「釜生さんね、よろしく」 釜生「では参ろうか」 斬蹴‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼ クロ「んな‼‼‼‼‼」 釜生「貴様・・・それをどこで‼‼‼‼‼」 クロ「それはこっちのセリフだ・・・オックス島の出身か?」 釜生「貴様・・・オックス島の人間か?」 クロ「なるほど・・・どうやらうちの機密書類を盗み出したっていう北欧のどっかの国の人間か」 釜生「訳知りじゃねえか・・・どうやらここで・・・殺さなきゃならないらしい」 クロ「意見が一致したな、俺はあの島の生まれじゃないが、育ったんで愛着がある」 クロ「その島の宝を盗んだというなら、俺も手加減しないぞ」 釜生「当然だ」 ダッ 兵「へっへっへ・・・後ろにかわいいのがいるじゃんか」 エレン「あれ、夏希ちゃん出て来ちゃったのか?」 レナ「一応私もいるんだけど‼‼‼」 エレン「とにかく・・・俺の船に汚ぇ足で入って来るんじゃねえよ‼‼‼‼」 LOTS BOMB‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼ レナ「私も・・・」 エレン「ダメに決まってんだろ・・・俺に任せとけ」
https://w.atwiki.jp/roppongisadisticnyt/pages/136.html
【HN/サファイア】白鳥レナ 【HN/サファイア】白鳥レナ No. 0078 レア度 HN レベル 1 最大 Lv30 スキル 顔面蹴り 進化素材 コスト 8 HP 3168 11088 Lスキル アクセサリ枠 1個 POW 2160 7560 スキル Lv. 最大 Lv.1 属性 サファイア TEC 1788 6258 進化元 【N/サファイア】白鳥レナ タイプ 普通 SPD 1584 5544 進化先 プロフィール 年齢 19歳 誕生日 3/31 職業 占い師 身長 154cm 体重 41kg スリーサイズ B82. W54. H81 こちら、クマさまからのお告げの言葉です♪どうですびびびっと来たでしょう?納得いかないなんてそんな言葉は聞こえません♪ 入手方法 ガチャ ノーマルオファー 覚醒・育成情報 覚醒: 【N/サファイア】白鳥レナ 【HN/サファイア】白鳥レナ 同スキルメンバー 【R/サファイア】姫崎ミユキ 【R/エメラルド】京極ナナ リーダースキル・スキル Lスキル - - スキル 顔面蹴り 自分のクリティカル率 10%UP
https://w.atwiki.jp/aarokuyaruo/pages/72.html
前原 圭一 +竜宮 レナ 竜宮 レナ(基本) 竜宮 レナ(私服)
https://w.atwiki.jp/puyo15th/pages/8153.html
久しぶりに描きたくなって描きました。夏っぽさをイメージしてみました^^) -- じぃや (2009-06-14 02 10 40) うまいですね -- レナ (2009-06-14 08 05 43) ありがとうございます^^)レナ様のキュートな絵、よく拝見させてもらってます。アルルかわいいです☆ -- じぃや (2009-06-14 10 49 32) じぃやさんのほうがすごくうまいです。どうやったらこんなにうまくかけるのでしょう・・・? -- レナ (2009-06-14 14 16 20) 流れる雲と空が素敵ですねw爽やかな雰囲気が魅力的です(´∀`*) -- 希。 (2009-06-14 17 38 07) レナ様>えーとっ・・絵をかくことを楽しめる人はうまくなるんだろうなぁと、思ってます^^)ちなみにじぃやはまだ修行中なのでなんともいえません(笑)希様>素敵ありがとうございますw青空が綺麗な日はこういった絵が描きたくなるんです^^) -- じぃや (2009-06-14 21 18 59) ほえ~~~・・・ -- レナ (2009-06-17 11 15 31) 爽快感あって広大なイメージで気持ち良さそうです^^ シグも魂も楽しそうで・・v大きな雲に花、明るい日差しなど夏っぽさよく出てて素敵です!!遠近感も出てて動きのある感じも素敵です^^ -- グミ騎士団 (2009-06-17 14 03 52) グミ騎士団様>こんなにいっぱいコメントしてくだっさて、ありがとうございます。嬉しいです^^)レナ様>なんかこぅ格好つけて、すみませんでした。格好つけたい年頃なんです(笑) -- じぃや (2009-06-18 19 35 45) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/45kssos/pages/68.html
「…………こんなのって、ないよ」 呆然、といった風な様子で竜宮レナはうわごとのように呟いた。 彼女とその仲間たちは、つい先日一つの大団円を迎えたばかりだ。 大切な仲間・北条沙都子の叔父・北条鉄平が雛見沢村に帰還して、沙都子を監禁に近い状態で虐待を始めた。一度は仲間たちの間で不和に見舞われながらも、村のトップの『園崎家頭首』をも口先で抑え込み、自分たちに賛同させた。 児童相談所に村一丸となって直談判して、沙都子も助けを求めた。 短いけれど長い、一つの戦いが終わったばかりなのに。 北条沙都子は殺された。 ただの見せしめに、余りにも無惨な最期を遂げた。 雛見沢村という小さな寒村で、レナには多くの大切な仲間ができた。 たった一つの、学年も性別もごちゃ混ぜになった小さな分校。 そこでレナ達は一つの『部活』に所属し、日々熱い戦いに明け暮れる。 毎日違う『ゲーム』により勝負し、一位の座を競う―――――これだけなら簡単そうだが、敗者には『罰ゲーム』が科されるのだ。それは楽しみであり恐怖でもある。 メイド服や猫耳などの恥ずかしい格好をさせられることが多いか。 しかも『部活』には運も絡んでくるのだ。 高度な戦略を以てしても勝てるかは分からない、スリリングな勝負。 そんな余りにも『濃い』内容の部活に所属していながらも、そのメンバーから退部者が出たことは一度もない。メンバー達がよく厳選されたこれまた『濃い』面子ばかりだということもあるのだろうが、一番の理由は他にある。 少なくとも、竜宮レナは部活に入って人生が変わったと思っていた。 楽しいのだ。罰ゲームなど苦にならないほどに楽しい。 死んだ沙都子も、部活がつまらないとは思っていなかったとレナは断言できる。 レナが雛見沢にやってくる前に起こしたとある『事件』。 彼女は父親の離婚を皮切りに壊れてしまっていた。 やがてその『事件』をきっかけに、雛見沢村に越してくることになる。 もし部活の仲間達に出会えないでいたら、竜宮レナは破滅していたかもしれない。疑心暗鬼に走り、独りよがりすぎる独善で全てを引っかき回した挙げ句、一人で勝手に死んでいく。そんな絶望と不幸に満ちた生涯の終わりに、レナは一人自らの生涯を呪う。 ―――そんな世界があったかもしれない。 だが今の彼女は違う。 信頼できる何物にも代え難い仲間を得た彼女は、絶望などには屈しない。 「許さない」 瞳に確かな闘志を宿らせながら、彼女は言った。 『青い炎』と呼ばれた少女の怒りは、主催者達に向けられていた。 それは殺意を超越した、もはや怒りですらない『何か』かもしれない。 しかしレナは止まらない。必ずこの悪辣なゲームを止める。 仲間の、沙都子の仇を必ず取ってやる――――――!! レナはその有り余るだけの感情を抑え、参加者名簿に目をやった。 前原圭一、園崎魅音、園崎詩音、古手梨花。 誰もが北条沙都子の無念を晴らすために行動できる熱い仲間達だ。 弔い合戦、なんて言葉を使う日は来てほしくなかったけれど。 「見ててね沙都子ちゃん。必ず、私達勝つからね」 今の竜宮レナは、希望に満ちていた。 【G-6 街/未明】 【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】 【装備:なし】 【支給品:支給品一式、ランダム支給品×3】 【状態:健康、強い決意】 【思考・行動】 1:沙都子ちゃんの仇を討つためにこのゲームを潰す。 2:圭一くんたちを探す。 【備考】 ※『皆殺し編』、綿流し祭開始直後からの参加です ※雛見沢症候群に関しては後の書き手さんにお任せします □ しかし、竜宮レナは知らない。 現在、赤い外套の男が彼女を狙って弓を引いていることを。 しかもその弓も担い手も生易しい代物にあらず。 この世の理から外れた存在、サーヴァント。かつてどこまでも正しくどこまでも愚かな理想を掲げ、その過程で絶望した男、『守護者』。 彼の執る道は救済。 いつもの通りに、多くを救うために少数を斬る茨の道。 シャルル・ジ・ブリタニアは殺す。しかし参加者たちも殺す。 どれだけの罵りを受けようが、この世界を正しく導くために。 ―――悲痛な面持ちで、弓兵(アーチャー)は弓を引き絞る。 【アーチャー@Fate/stay night】 【装備:赤原猟犬@Fate/stay night】 【支給品:支給品一式、ランダム支給品×3】 【状態:健康、次の投影可能まで後30分】 【思考・行動】 1:『守護者』として行動する。 2:参加者を殺し、最後には主催者たちも殺す。 3:衛宮士郎は必ず殺す。セイバーには……? 【備考】 ※凛ルート、召喚直後からの参加です ※投影は一度の使用につき30分のインターバルが発生します。また、弓の射程距離が短くなっています ※固有結界は発動できますが、膨大な魔力を消費します 【赤原猟犬@Fate/stay night】 アーチャーにより投影。 ベオウルフが振るった魔剣で、アーチャーは矢として用いる。 005 強い意志 時系列 008 Melodia〜僕に捧げるIの歌〜 011 バカと筋肉と未確認生物 投下順 013 汚染残留 START 竜宮レナ 029 Island Days START アーチャー 070 アーチャー時を越えた遭遇
https://w.atwiki.jp/allrowa/pages/379.html
明日に向かって撃て! ◆h3Q.DfHKtQ 「と、言う訳で武器屋にやって来ました」 「猫さん…誰に話しかけてるのかな、かな?」 「C-3」に存在する「武器屋」の前に、 レナ、カンパネルラ、kskロワ住人の三人(?)は、いた。 先ほどの高嶺響との戦闘で、装備の殆どを失ってしまった彼らは、 取り敢えず響と万が一再会しても正面から戦えるだけの装備を入手すべく、 一路南へ、武器屋を目指して爆走して来たのだ。 武器屋のある「C-3」は、後数時間もすれば禁止エリアになってしまうため、 出来るだけ早く行った方がいいと、 響から逃げる為もあってかなりのスピードで走り続けてきたレナ達だったが、 その御蔭か思いの他早く武器屋に到達する事が出来た。 「とにかく…入ってみるんだよ、だよ」 「そうですね。時間も無いし…さっさと入りましょう」 「モフモフが言うなら仕方ないな。入ろう」 かくして三人は武器屋に入った訳なのだが… 「うわー!かぁいいものが一杯だよ!」 「・・・ここ本当に『武器屋』なんですかね?」 「うぉぉぉぉぉっ!モフモフグッツが一杯だぜぇぇぇぇっ!」 当の『武器屋』の品揃えなのだが、これが又支離滅裂、雑多極まりなく、 商品の陳列の仕方も出鱈目で、怪しい雑貨屋、でなければ池袋のドン○ホーテといった有様である。 武器の事など忘れて、完全に自分の趣味に走り出したレナとkskロワ住人を余所に、 武器屋内部を入念に物色するカンパネルラだったが… 「うーむ…中々いいものが無いなぁ…」 ハリセン、ピコハン、笑い袋、任○堂DS、マネキン、羽布団、竿竹… まるで一貫性の無い、そもそも武器ですら無い意味不明の品々ばかりが並び、 肝心の武器がまるで見つからない。 「そもそも、本当にここ武器屋なんですかね?」 改めて地図に『武器屋』を再確認してうーむと唸るカンパネルラ。 「猫さ~ん、見て見て!」 そんなカンパネルラの肩を、レナが軽く叩いた。 「何ですかレナさん?」 「ほら、かぁいい鉄砲なんだよ~っ!はぅぅっ、おっもちか~えり~~☆」 「へっ!?」 “てっぽう”? レナの発したその言葉に、カンパネルラは振り返ってレナの手にしたものに眼をやる。 「お手柄です、レナさん」 「はぅ?」 カンパネルラの笑顔に、レナは小首を傾げた。 ◆ 数分後、三人はその『コーナー』で装備品を物色していた。 ここの店長の趣味なのだろうか、雑多な店の中で、 このコーナーだけが『ある種類』の品物だけで固められていた。 それは… 「いやー、西部劇なら僕の得意な分野ですから…よかったですよ」 カンパネルラが、ガンベルトを腰に絞めながら呟く。 そう、このコーナーは、西部劇関連の物品で統一されたエリアだったのだ。 カウボーイハット、ガンベルト、ジーンズ、拍車、ブーツ、蹄鉄、そして銃と、 西部劇関連のあらゆる道具、武器がそろっている。 そして3人は、カンパネルラの指導のもと、共同で装備を物色していた。 えっ!?何でカンパネルラが西部劇に詳しいかだって? 「そりゃ、僕の原作者の一人である、ますむらひろし先生が西部劇マニアで…」 「猫さん、そういうメタなセリフは自重なんだよ、だよ」 ◆h3Q.DfHKtQは、ますむらひろし先生のファンなのでよく知っているのだが、 この人は西部劇と、猫と、ビートルズと、白土三平を何よりも愛しており、 初期の短編集を読めば、二足歩行の猫がリボルバーで犬と早撃ち勝負をするという、 かなりシュールな話を読む事ができたりする。 「そして何より◆h3Q.DfHKtQ自身がマカロニ…」 「 ネ コ さ ん 」 オヤシロモードのレナがむんずとカンパネルラの口を塞ぐ。 「喋りすぎは命に関わるんだよ、だよ…」 「・・・・」 流石に命の危険を感じたのか、カンパネルラは少し黙る事にする。 「よりどりみどりなんだよ、だよ!」 気を取り直して再び装備の物色に戻るレナ。 その腰にはガンベルトが巻かれ、特製品のホルスターには、 かなり特徴的な外見をした拳銃―レナが最初に見つけて来た拳銃―が収まっている。 コルトSAA(シングル・アクション・アーミー)“バントラインスペシャル” 正式名コルトM1873、“ピースメーカー”の名で有名な西部を代表するリボルバーの中で、 五挺のみ特注された言う伝説のリボルバーである。 (レナがホルスターに差しているのはその模造品だが) 西部劇の小説家ネッド=バントラインが、 西部開拓に貢献した五人のガンマンに送ったと言われる特注製のコルトSAAで、 SAAシリーズで一番長い銃身を持つ騎兵用の物の、 7.5インチよりも長い、12インチの長大な銃身を持つケレン味溢れるリボルバーである。 特にレナが装備している代物は、西部の伝説的ガンマン、ワイアット=アープに贈られたと言う、 何と12インチよりもさらに長い16インチ(約40センチ)の長さを持つ変態的な銃であった。 普通、こんな拳銃を片手で振るえる物ではないが、 流石片手で斧や鉈を振り回す少女、難なく使いこなしているようだ。 「はう~っ、これもかぁいいよ~」 「おや、レナさん。中々お目が高い」 レナが新たに手に取ったのは、 「西部を制服した銃」の異名をとる傑作ライフル、ウィンチェスターM1873であった。 コルトSAAと弾丸の互換性を持つ、この特徴的なレバーアクションのライフルは、 外見的美しさもあって、今尚人気が高く、同系列の発展型の銃は、猟銃として世界中で現役である。 「“ピースメーカー”と弾の互換性がありますから、弾も何箱か持っていった方がいいと思いますよ」 「はぅ~、全部お持ち帰り~」 カンパネルラの助言に従い、弾丸の詰まった箱を、何箱かデイパックに入れて行くレナの傍らで、 カンパネルラは予備の“弾倉”の準備をする。 カンパネルラは三挺の銃を装備している。 拳銃を二挺、左右のホルスターに、腰に小銃を一挺の計三挺である。 カンパネルラが用意している“弾倉”は、この二挺の拳銃用の物であった。 “レミントン・アーミーモデル”、正式にはレミントンM1858、 それがカンパネルラの腰に納まっている拳銃の名である。 SAAに比べると旧式の、アメリカ南北戦争で活躍したパーカッションリボルバーである。 ただ、カンパネルラの持っている物は、実包を使用できるように改造された物だった。 この手の旧式リボルバーは再装填の際に、 あの蓮根型の弾倉を丸ごと外してしまわなくてはならないのだが、 この原始的機構を逆手に取って、オートマチック拳銃のマガジンの様に、 弾丸を装填した状態の予備の弾倉を用意しておく事で、 弾丸が尽きれば新しい弾倉に取り換える、というふうにする事で、 再装填が遅いというリボルバーの欠点を克服する事ができるのである。 自分用の二挺以外のレミントンをバラし、弾倉だけを取り出し、弾丸を込める。 この作業を6回ほど繰り返し、都合6つのマガジンが出来上がる。 これを、右肩にかけた雑嚢に入れれば完成だ。 次いで、カンパネルラは腰の小銃用の弾丸をデイパックに入れ始めた。 小銃用と言っても、実は拳銃弾と同規格だったりするだが。 何せ、レナが持ってる銃と同じ、ウィンチェスターライフルなのである。 ただ、カンパネルラが持っているのは“M1892”バージョンで、レナの持つ“M1873”の後継機だ。 その上、銃身と銃床を切り詰め、レバー部分を大きく広げた事を特徴とする、 通称“ランダルカスタム”と呼ばれる改造銃なので、外見的にはかなり異なる。 これはテレビドラマ西部劇、「拳銃無宿」の主人公、ジョッシュ=ランドールが使っていた改造銃で、 装弾数が少ない反面、片手での素早い射撃、再装填が出来、外見的にもカッコいいので、 非常に人気の高い代物であった。 「モフモフ…俺の使えそうなの何かないかな?」 ある程度弾丸をデイパックに詰め込んだ所で、カンパネルラの背後からkskロワ住人の声が掛った。 「貴方はあんまり銃を使えないみたいですし…これなんかどうです?」 そう言ってカンパネルラが棚から取ったのは、水平に銃身が二つ並んだ小銃だ。 鳥撃ちなどに使用される散弾銃で、それぞれの銃身に一発ずつ装填するタイプであり、 撃鉄がそれぞれの銃身に個別に付いていて、引き金も二つ付いている。 上でも書いたとおり猟銃だが、機構が単純で扱いやすく、入手も容易で、 何より至近距離での威力は拳銃などを遥かに凌ぐため、武器としても良く使用された物だ。 二つの引き金を針金で結び二発同時に撃てるようにしたり、 銃身、銃床を切り詰め、バイオリンケースに入れて持ち歩いたりと、 ギャングや、禁酒法時代のマフィアなどに好んで使われた代物である。 「標準が甘くても取りあえず当たりますし、難しい整備もいりませんしね」 「モフモフが勧めるならそうしよう」 「猫さ~ん!あっちに射撃場があったから軽く練習してくるね~」 「はーい、僕もすぐに行きます。住人さん…貴方も腰の拳銃の練習しとかないと…」 「モフモフが勧めるならしょうがない」 クロケット帽を被り、腰のガンベルトにレナから譲ってもらった拳銃を下げたkskロワ住人と、 散弾銃用の弾丸を物色した後、二人もレナの後を追った。 ◆ かれこれ三十分ほど後、『武器屋』の正面玄関に、3つの人影が現れた。 まるで西部劇の登場人物の様に、ハットを被り銃を構え、 三人共に仁王立ちしている様子はまるで映画のワンシーンだ。 「取り敢えず…他の人に話を聞くんだよ、だよ」 「まずはそんな所ですかね…まあ、暇ですし、手伝いますよ貴方の人探し」 「俺もモフモフに従う事にするぜ」 射撃場で一通り射撃の練習をした後、 彼らは今後の方針について話し合った。 驚くべき事だが、実は彼らの誰一人として、 この殺し合いの場で具体的に何を指針に動くかと言う事を、決めていた人間は一人もいなかったのだ。 レナとカンパネルラは地下迷宮を探索していただけで、 kskロワ住人はロリッ子をプニプニしていただけと、 まるでロワに放り込まれた人間のやる事とは思われない事ばかりしていた彼らだが、 放送を聞いた事と、アリオトが七色光線で溶かされるのを目撃した事もあって、 そろそろ真剣に考えにゃアカンとなった訳で、この殺し合いの場でどう動くべきかを話し合う事にした。 兎に角殺し合いに乗らない事では共通した彼らだったが、 カンパネルラとkskロワ住人には、具体的に何かしたいと言う欲求が希薄であった。 唯一、明確に「したい事」があったのはレナだけで、 それは「“部活”の仲間を探したい」と言う物だった。 前原圭一、古手梨花、北条沙都子の三人は、竜宮レナにとっては何人にも代えがたい大切な仲間だ。 今までは失念していたが、放送とアリオトの死で、今更ながら彼らの事が心配になっていたのである。 最初の放送でこそ呼ばれなかったが、もし彼らの名前が呼ばれていたと思うと… レナは少し寒気の様な物を感じた。 幸い、同行者二人は特にする事が無いので、暇つぶしに手伝ってくれると言ってくれた。 一人ではできない事も、皆でやれば絶対出来る。 それは、レナが非常によく知っていることなのだ。 「じゃあ、チーム“ワイルドバンチ”ごぉ~!」 「「おー」」 三人一緒に行動するのだから、何かチームの名前が欲しいと言ったレナに対し、 カンパネルラが提案した名前が「ワイルドバンチ」だった。 (「さしずめ僕はサンダンス・キッド」とかカンパネルラは同時に呟いていたが、 レナとkskロワ住人には何の事かよく解らなかった) 残りの二人も気に入った、この名前を旗印に、三人は殺し合いの荒野へと繰り出す。 さあ、勇敢なるガンファイター達よ、 明日に向かって撃て! 【1日目 午前/C-3】 【チーム“ワイルドバンチ”】 【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】 【服装】:白のワンピース、カウボーイハット、ガンベルト、頑丈な革ブーツ 【状態】:Lv65、健康 【装備】コルトSAA“バントラインスペシャル”16インチver(6/6)@現実 ウィンチェスターM1873(14/14)@現実 大型トマホーク@現実 【持ち物】:基本支給品一式、予備弾薬(60/60)@現実 【思考】 1:部活メンバーを探し、皆で脱出する。 2:高嶺響が気になる 【カムパネルラ@銀河鉄道の夜】 【服装】テンガロンハット、上だけタキシード、黒いスカーフ、ガンベルト 【状態】Lv85、健康 【装備】レミントンM1858(6/6)@現実×2 ウィンチェスターM1892“ランダルカスタム”(7/7)@現実 【持ち物】基本支給品一式 、雑嚢、予備弾倉×6@現実、予備弾薬(21/21)@現実 【思考】 1:レナの人探しに付き合う。 2:僕はサンダンス・キッド 【kskロワ住人@kskアニメキャラバトルロワイアル】 【服装】クロケット帽、Tシャツ、ジーンズ、ガンベルト 【状態】健康 【装備】ブルーノCz・M75カスタムスピアハルバード(∞/15)@オリロワ 水平二連式10ゲージ散弾銃(2/2 予備弾数14)@現実 【持ち物】なし 【思考】 1:モフモフに従う 2:ケモノともふもふしたいよー 3:ロリっこかわいいよー 【備考】 ※スピアハルバードが弾数無限だからって調子に乗って使うと熱が籠ってきてとんでもない事になるかもね。 時系列順で読む Back 帝様が見てる Next ひれ伏せ、愚民ども 投下順で読む Back オムニバス Next ひれ伏せ、愚民ども 『戦いの詩』 竜宮レナ 行くと死来る~徒死~ 『戦いの詩』 カムパネルラ 行くと死来る~徒死~ 『戦いの詩』 kskロワ住人 行くと死来る~徒死~
https://w.atwiki.jp/satoschi/pages/1407.html
ウナミ語 |North American Indian languages|Algic languages| 言語類型 消滅言語 使用文字 --- type extinct language writing system --- ISO 639-3 【unm】 言語名別称 alternate names Delaware【del】 デラウェア語(macrolanguageでもある) Lenape レナペ語、レナペイ語 Lenni-Lenape レニ=レナペ語、レニ=レナペイ語 Tla Wilano 方言名 dialect names 参考文献 references WEB ISO 639-3 Registration Authority - SIL International the LINGUIST List Ethnologue Wikipedia
https://w.atwiki.jp/meteor089/pages/181.html
岸辺露伴は動かない-雛見沢- その⑪ 前へ 戻る 次へ 242 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 02 33 41.82 ID YF7VRS8H0 1983年(昭和58年) 6月18日(土) 通学路---- 圭一は朝から違和感を感じていた。 レナも魅音も昨日からどことなく元気がなかった。 魅音は祭りの準備で疲れているのだろう。 レナも話しかければ元気に振舞うので何か疲れているだけかもしれない。 鈍感な圭一はそう考え、気にしないことにする。 登校中、圭一は彼女らを元気にさせるため、一人ではしゃぎながら明日の祭りについて語っていた。 学校に着くと教室の雰囲気もいつもとは違っていた。この日は土曜日。授業は午前中だけだ。 次の日に綿流しのお祭りがあるということもあり、今日の子供達はいつになく元気だった。 友達と明日の約束をしたり、このあと何をして遊ぼうか話したり、そんな明るい雰囲気で教室はいっぱいだった。 243 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 02 34 46.03 ID YF7VRS8H0 しかし、その中に一人、元気のない少女を見つける。 自分の机にひじを突いて突っ伏している。 目開いているから寝ているわけではなさそうだが、 机の上の何もないところをじっと見つめていた。 圭一は気になり話しかけた。 圭一「おい、沙都子、目ぇ開けたまま寝てんのか?」 沙都子「・・・。」 圭一「おーい、無視することはないだろ?」 沙都子「余計なお世話ですわ・・・。放って置いてくださいまし。」 圭一はムっとする。いつもならイタズラを仕掛けてやるところだ。 しかし、今日の圭一はいつになく冷静だった。 沙都子は最近ものすごく機嫌がよかった。 露伴が雛見沢に来てから、沙都子が機嫌が悪い日など一度もなかったのだ。 その沙都子が急に元気がなくなった。なにかあったのだろうか。 245 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 02 35 41.84 ID YF7VRS8H0 圭一「沙都子、本当に大丈夫かよ? 何かあったのか?」 沙都子「・・・。」 圭一「沙都子・・・ここで話づらいなら外へ行こうぜ。 俺でよければなんでも相談に乗るからよ。」 沙都子「・・・。」 沙都子は圭一の目を一度見たあと、なにも言わずに教室を出て行った。 圭一もそれに続いて出て行く。さらにそれに気づいたレナも教室を出て行くのだった。 レナ「圭一くんッ!沙都子ちゃんッ!」 圭一「お、レナ・・・。」 レナ「私も聞きに行ってもいいかな?かな?」 沙都子「・・・。」 沙都子は何も言わずに校舎の裏手まで行く。 圭一とレナも何も言わずに付いて来た。 圭一「おい、沙都子、何があったんだよ?」 レナ「沙都子ちゃん、私と圭一くんに話してみて? 絶対に力になるよ?」 沙都子「・・・ぅ・・・うぅ・・・ふわああぁぁぁーん。」 246 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 02 36 42.96 ID YF7VRS8H0 沙都子がいきなり泣き出し、レナに飛びつく。 レナは沙都子を抱きしめ、なんとかなだめる。 沙都子「露伴さんが・・・露伴さんがぁぁぁあああ・・・。」 圭一「露伴さんに何かあったのかッ!」 レナ「・・・。」 二人は沙都子が泣き止むのを待ち、沙都子から話を聞いた。 沙都子が言うには、露伴は木曜日の夜に園崎家へ向かった。 酒の席に招待されたと言っていたらしい。 たしかに園崎家ではたまに宴会があると魅音が言っていることがあった。 露伴さんは酔って泊まってくるかもしれないと伝言を残していたので、 翌朝に帰ってきていなくとも沙都子達は気にしなかった。 しかし、その日の夜になっても露伴さんが帰ってくることはなかった。 園崎家に電話したところ魅音の母に、朝まで家にいたが今はいないと言われたらしい。 圭一「露伴さんが・・・いなくなったってことか・・・。」 レナ「・・・。」 そのとき、校長の鳴らす鐘の音が聞こえる。 3人は急いで教室へと戻るのだった。 268 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 32 04.01 ID YF7VRS8H0 1時間目の授業が終わり、休み時間になる。 圭一は誰とも話をする気にならなかった。 露伴さんはどうしたのだろうか。 露伴さんが沙都子に何も言わずに村からいなくなるわけがない。 それに、綿流しの出し物だって、俺と一緒にやるはずなんだ。 露伴さんが村からいなくなるなんてことは考えられない・・・。 いろいろと考えをめぐらせていると、レナが机の前にいた。 レナ「考え事かな?圭一くん。」 レナの能天気な問いに、圭一は文句を言いたくなった。 しかし、レナの手元を見てその文句を飲み込む。 269 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 33 20.99 ID YF7VRS8H0 レナはなにやら折りたたんだ紙を机の上に置き、圭一のほうへと差し出してきた。 まるで、授業中に先生に見つからないように会話をするための手紙みたいだ。 圭一はレナの意図を理解し、手紙を受け取る。そして何もないように答えた。 圭一「いやー、明日祭りだろー? 小遣いが残り少ないからさ、何を食べようかなーなんてよ。」 レナ「あはは、縁日の屋台は何でも高いからね。 でも、どうしても買っちゃうんだよねー。」 そのままレナと他愛ない話をし、休み時間を終える。 圭一は、2時間目の授業が始まってからレナの手紙をそっと開いた。 『露伴さんのことで話したいことがある。 放課後に残って。魅ぃちゃんには内緒にね。』 圭一は手紙を読むと、クシャクシャに丸めてポケットへと放り込んだ。 270 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 34 18.71 ID YF7VRS8H0 授業が終わり、子供達はぞくぞくと帰っていく。 お昼も家で食べなくてはいけないし、土曜の午後は遊びたいのだろう。 レナと圭一は魅音に帰りを誘われたが、少し学校で遊んでいくと答えた。 魅音は綿流しの祭りの準備があるため、先に帰ると言い帰っていく。 教室にはレナと圭一のふたりだけが残った。 圭一「レナ・・・もう誰もいないし話してくれよ。」 レナ「うん・・・。 あのね、露伴さんが木曜日に魅ぃちゃんの家に行ったのはお酒のためじゃないの。」 圭一「どういうことだ?露伴さんが嘘をついてるってことか?」 レナ「多分・・・沙都子ちゃんに心配させたくなかったんだと思う。 露伴さんが魅ぃちゃんの家に行ったのは、魅ぃちゃんのおばあちゃんに呼ばれたからなの。」 圭一「魅音のばーさん・・・?」 レナ「魅ぃちゃんの家が雛見沢で一番大きな家なのは知ってるでしょう?」 圭一「あぁ。」 271 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 36 06.33 ID YF7VRS8H0 レナ「露伴さんはね、オヤシロ様の祟りについて何か知っていることがあるみたいなの。」 圭一「お、俺も聞いたことあるぞ。ダム工事現場の監督が殺されたって。 他にもあるみたいなことも言ってたけど・・・。」 レナ「オヤシロ様の祟りっていうのはね、毎年綿流しの夜に誰かが死に、誰かが鬼隠しにあうんだよ。 その事件は最初のオヤシロ様の祟り。そのあと毎年起きつづけて、今年で5年目になるの。」 圭一「鬼隠し?神隠しみたいなもんか?」 レナ「うん、そんなところだよ。 園崎家は村のマイナスイメージだった祟りをなんとかなくしたいと思ってる。 それで、露伴さんが何かを知っているとわかって、露伴さんを呼び出したの。」 圭一「なるほどな。でも、なんでレナはそんなこと知ってるんだ?」 レナ「・・・あのね・・・、露伴さんのことを園崎家が知ったのは私のせいなの・・・。」 レナは圭一に自分の知ることを話す。 魅音のことも詩音のことも、あの夜露伴と会っていたこともすべて話した。 272 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 37 12.88 ID YF7VRS8H0 圭一「なるほどな。それで、レナは露伴さんはどこにいると思うんだよ。」 レナ「私は、まだ露伴さんは園崎本家にいると思う・・・。」 圭一「魅音のお母さんは嘘をついてる?」 レナ「うん・・・魅ぃちゃんのお母さんは普段は興宮に住んでるの。 魅ぃちゃんの家には、おばあちゃんとお手伝いさん、それに魅ぃちゃんしか普段はいないんだよ。 私が露伴さんと会った日も、昼間はおばあちゃんしかいなかった。 露伴さんから話を聞くために親族を集めることになって、 それで、魅ぃちゃんのお母さんはわざわざ興宮から後で来たんだよ。」 圭一「なるほど・・・、つまり普段いないはずの魅音の母さんがまだ本家にいたってことは、 露伴さんも本家にいるってことか・・・。」 レナ「うん・・・。少なくとも、何か知っていると思う。」 圭一「魅音に話を聞こう・・・。」 レナ「魅ぃちゃんは、園崎家の人間だよ。 露伴さんを呼び出した時も、頭首代行として話を聞いてるはず・・・。 私達の味方になってくれるかはわからないよ・・・。」 278 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 39 45.34 ID YF7VRS8H0 レナがそう言い、俯くと圭一はレナの頭をぐしゃぐしゃと撫でてやる。 レナ「はぅぅ・・・。」 圭一「馬鹿野郎。魅音は俺達の仲間だろ。 きっと味方になってくれるよ。」 レナ「う・・・うん・・・。 あと、詩ぃちゃんも何か助けてくれるかもしれない。 露伴さんのことは私と詩ぃちゃんのせいだから・・・。」 圭一「よし、まずは詩音が先だな。 魅音は立場上俺達の味方になっても、できることが限られるだろう。 まずは詩音から話を聞いて作戦を考えるんだ。」 レナと圭一は互いに見つめあい、頷きあう。 二人が決意を固めたそのとき、教室の扉が開かれた。 283 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 03 42 26.97 ID YF7VRS8H0 沙都子「おーっほっほっほッ!! 私を忘れてもらっては困りますわねぇ。」 圭一「さ、沙都子ッ!?」 レナ「沙都子ちゃん、聞いてたのかな?かな?」 沙都子「最初から最後まで聞かせてもらいましたわ。 私もお供しますわよー。」 レナ「沙都子ちゃん、危ないよ。ただでさえ沙都子ちゃんは園崎家には・・・」 圭一「レナッ!」 圭一がレナの言葉を制す。そして沙都子に近づき話しかけた。 圭一「沙都子も露伴さんを助けたいか?」 沙都子「えぇ、露伴さんは私の命の恩人ですわ。」 圭一「何があっても、後悔しないな?ただじゃすまないかもしれないぜ?」 沙都子「望むところですわ!露伴さんは私の大切な友人ですもの。 露伴さんは私の為に戦ってくださいました。私も露伴さんの為に戦いますわ!!」 圭一「ぃよーし!気に入ったぜ沙都子!!おまえも付いて来い!!」 こうして圭一たちは露伴を救出する為に動き出す。 幸い、詩音の電話番号はレナが聞いていたため、すぐに連絡が取れる。 詩音と連絡をとるため、まずは前原家へと3人は学校から飛び出していくのだった。 375 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 31 58.25 ID YF7VRS8H0 3人は前原家へと着くとすぐに詩音に電話をかけた。 レナが電話で話したところ、露伴絡みだと知りすぐに来てくれる事になる。 集合場所は前原屋敷。つまり、詩音はここに直接合流してくれることになった。 時間に余裕のできた3人は圭一の母の料理をご馳走になる。 圭一の母は娘ができたようで嬉しいと騒いでいた。 3人は昼を食べ終えると、圭一の部屋へと移動した。 圭一「おふくろがうるさくてごめんな。」 沙都子「あら、元気そうでいいお母様でしたわよ。」 レナ「そうだね、圭一くんのお母さんはいい人だよ。」 圭一「あー、ところで沙都子。梨花ちゃんはどうした?」 沙都子「梨花は先に家に帰りましたわ。今日もお祭りの打ち合わせがあるそうですから。」 ピンポーンッ 376 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 32 47.55 ID YF7VRS8H0 圭一「おっと、詩音か?ちょっと出てくる。」 そう言って圭一は階段を降りて行った。 玄関に行くと、母が詩音に応対していた。 圭一「よぉ、詩音、とりあえず俺の部屋に来てくれ。」 詩音「お邪魔しますね、おば様。」 息子が急に女の子を3人も連れてきたものだから、母は興味津々のようだった。 そんな母を無視して圭一と詩音は2階の圭一の部屋へと上がって行った。 詩音「はーろろん。」 レナ「あ、詩ぃちゃん。はやかったねー。はーろろん。」 沙都子「はろろん?でございますわぁ。」 詩音「あ、沙都子に(詩音として)会うのは初めてですね。 魅音の双子の妹の詩音です。よろしくね。」 377 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 33 40.14 ID YF7VRS8H0 沙都子「よろしくお願いしますわ。 兄から詩音さんのことは聞いていましてよ。」 詩音「悟史くんから・・・?」 沙都子「えぇ、兄がとてもいい方だと言ってましたわ。」 詩音「そっか・・・。あはは。」 詩音は嬉しそうに笑うと沙都子をぎゅっと抱きしめた。 沙都子は一瞬抵抗しようかと思ったが、彼女の微笑は優しかった。 悟史の微笑みのように優しかった。だから抵抗することをやめた。 詩音「(沙都子・・・ごめんね・・・今までごめんね・・・。 悟史くんに任されたんだ・・・沙都子のこと・・・。)」 圭一「おいおい、じゃれあってる暇はないぜ。 露伴さんをさっさと助けださねーとな。」 そう圭一に言われ、詩音も頷く。 もう全員の決意は固まっているようだ。 378 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 35 11.33 ID YF7VRS8H0 詩音「いまの状況をお願いします。 私もレナさんと一緒に露伴さんに会った日から、本家には出入りしてません。」 沙都子が露伴が行方不明であることを、そしてレナが自分の推理を聞かせる。 詩音「そうですね。私もレナさんの意見に同意です。 お母さんが本家にいるのもおかしいですし、私の忠臣の葛西も本家に行きっぱなしなんですよね。 夜は部屋に戻ってくるんですが、なにも喋ってくれません。露伴さんは本家にいると思っていいです。」 圭一「よし、ならそれをどうやって助けるかだな。」 詩音「ただ、ひとつ気になることがあります。」 圭一「うん?なんだよ。」 詩音「お母さんは、多分嘘をついてないと思います。 嘘は嫌いですから、子供に嘘をつくなんて思えません・・・。」 圭一「おいおい、それじゃあ矛盾するぜ。 露伴さんは本家にいるのかいないのかどっちなんだよ。」 レナ「沙都子ちゃん、茜さんは本家じゃなくて"うち"にいないって言ったんだよね?」 沙都子「えぇ、そうですわ。はっきりと"うち"にはいないねぇって言いましたわよ。」 レナ「本家の敷地内の屋外にでもいるってことかな・・・?詩ぃちゃん。」 詩音「レナさん、鋭すぎます。とんだ名探偵ってやつです。 だけど、ちょっと違います・・・。おそらく、地下祭具殿・・・。」 379 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 36 40.28 ID YF7VRS8H0 圭一「地下祭具殿ッ!?なんだそりゃぁ?」 詩音「園崎本家には、庭園の山奥の中に地下室があるんです。 園崎家に刃向かったり、失態を犯したものにケジメをつけさせる拷問室・・・。」 沙都子「ご、拷問ですってッ!?露伴さんがッ!!」 レナ「そ、そんなッ!本当にそんな部屋あるのッ!?」 沙都子とレナが取り乱す。 ヤクザが拷問部屋を持っていて、そこに露伴を連れて行った。 その意味するところは彼女達には残酷すぎたのだろう。 だが、圭一は冷静だった。 圭一「落ち着けッ!もしそうなら、それこそ一秒でもはやく露伴さんを助け出す必要がある。 落ち着いて作戦を考えるんだ。」 沙都子「圭一さん・・・。」 レナ「そ、そうだね。はやくしなきゃ・・・ね・・・。」 圭一「詩音・・・地下祭具殿の場所と、あと本家の大体の地図を教えてくれ。」 詩音「わかりました。紙とペンを借りれますか?」 380 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 38 08.04 ID YF7VRS8H0 詩音が本家の地図を描く。その中に参考までに、と雛見沢分校のグランドも描いてくれた。 こうして見ると、園崎家の大きさは半端じゃあない。 圭一「この祭具殿の入り口はこれだけか・・・?」 詩音「えぇ、扉も厳重です。鍵がない限り入るのは難しいです。」 圭一「魅音の協力がなければ、無理か・・・。 あるいは正面突破か・・・。」 詩音「正面突破ですか・・・。とても作戦とは言えないと思いますけど。」 圭一「魅音が協力してくれればそれが一番いい。 だけど、あいつにも立場ってもんがある。だからどこまで協力してくれるかわからない。 俺達は友人に会いに行くだけなんだぜ?正面から堂々と行けばいい。」 沙都子「そうですわ!私達は露伴さんに会いに行くんですのよ! 何もコソコソする必要はありませんわ。」 レナ「そうだね、露伴さんに会えれば、助ける方法もきっと見つかるよ。」 詩音「・・・圭ちゃんのそういうところは、結構好きですよ。」 381 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 14 39 02.74 ID YF7VRS8H0 圭一「な、なんだよ、いきなり。」 詩音「そういう馬鹿っぽいけど、ついて行きたくなるところです。 ・・・私も覚悟を決めましたよ。園崎本家がなんだってんです。 私は露伴さんに借りがありますからね。この園崎詩音、命を張っても露伴さんに会いに行きますよ!! それに、沙都子にだけ危険なことはさせられませんからねッ!!」 圭一「よしッ!!そうと決まればあとは魅音だ!! いますぐ神社にいくぜッ!!」 一同「おおぉぉーーーーッ!!」 子供達が大騒ぎして出て行くので、圭一の母は何があったかと驚いた。 しかし、伊知郎に祭りではしゃいでるんだろうと諭されると、納得する。 明日は綿流しの祭り、圭一も友人の漫画家と出し物をやるらしい。 息子の晴れ舞台を見に行こうかと両親は話し合うのだった。 410 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 16 57 59.29 ID YF7VRS8H0 4人は古手神社へと向かい、魅音を探す。 境内は祭りの準備の人たちで賑わっていた。 そんな中に魅音を見つけ、駆け寄る。 魅音も彼らに気づいたようだ。 魅音「あれー。圭ちゃんたちどうしたの? もしかして準備の手伝いにでも来てくれたわけー?」 圭一達の様子が普通でないことは魅音もわかっていた。 だからこの言葉が何の意味も持っていないことをわかっていた。 圭一「魅音、話があるんだけど、ちょっといいか?」 魅音「うーん、おじさんは祭りの準備で忙しいんだけどなぁ。 あんまり長い話なら後にして欲しいんだけど。」 圭一「魅音ッ・・・大切な話なんだ・・・。」 411 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 16 59 14.27 ID YF7VRS8H0 圭一達の様子に魅音も何の話かはっきりとわかった。 彼らの決意の固さも感じ取る。 魅音「わかったよ。祭りの準備の指示を出してくるから、 少しだけ待ってて。」 圭一が頷くと、魅音はなにやら話し合いをしている老人達の輪へと入っていった。 しばらくして魅音が戻ってくる。魅音を加えた圭一達は人気のない場所へと移動した。 魅音「それで、何の話?」 圭一「わかっていると思うが、露伴さんの話だ。」 魅音「露伴さんが、どうかしたの?」 圭一「魅音、もう俺達はわかってる。レナと詩音にも話を聞いた。 知らないふりをしなくていい。」 412 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 17 00 50.36 ID YF7VRS8H0 魅音はレナと詩音の顔色を伺ったあと、全てがバレていることを悟った。 園崎家の人間としては話していい内容ではないのだが、バレているならしょうがない。 魅音「露伴さんは、みんなが思ってる通り多分うちにいるよ。 でも、私はよく知らない。木曜の夜から一回も会ってないよ。」 圭一「魅音、お前の知ってることを全部話してくれ。 知らないことは知らないでいいからさ。」 魅音「うん・・・。」 魅音は話す。 木曜の夜からの彼女の行動を。 魅音は木曜の夜に露伴を客間に案内し、自室で休んだ。 朝は母に促され、露伴の顔を見ずに登校した。 そして、そのまま今日まで露伴の顔は見ていないという。 ただ、お魎と露伴が地下祭具殿にいるという話を聞いただけだ。 そして、地下祭具殿へと食事の用意が運ばれていることだけを知っていた。 413 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 17 02 00.38 ID YF7VRS8H0 圭一「詳しいことは魅音も何も知らないんだな・・・。 露伴さんが地下にいるってことだけが確実な情報か・・・。」 魅音「うん。婆っちゃも地下にいて、ほとんど出てこないんだよ。 だから、私も何が起きてるのかわからない・・・。 お母さんは婆っちゃに何か言いつけられてるみたいだけど・・・。」 圭一「わかった。魅音、俺達は露伴さんに会いに行こうと思う。」 魅音「む、無理だよ・・・。祭具殿に親族以外を入れることなんてできないよ・・・。」 圭一「・・・そうだな。魅音にも立場があるのはわかってる。 だから、無理は言わないって皆で話してきたんだ。 魅音の家に入れてくれるだけでいい。」 詩音「おねぇ、あとは私達がお母さんに話をつけますから。 家に入るだけ取り次いでください。」 レナ「魅ぃちゃん、お願い。露伴さんに会いたいの・・・。」 沙都子「魅音さん、私達は露伴さんの友人として会いにいくだけですわ。 ご迷惑はおかけしませんわよ。」 414 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 17 03 26.01 ID YF7VRS8H0 沙都子の友人という言葉が魅音の心に触れた。 魅音は少し、考えた後口を開く。 魅音「わかった・・・。 そのくらいしかできなくて・・・ごめん・・・。」 圭一「気にするなよ、魅音。露伴さんは俺達が助け出すぜ。」 魅音「うん・・・1時間だけ、待ってもらってもいい? 祭りの準備を少しだけしないと・・・。」 圭一「あぁ、わかった。1時間後に魅音の家の前に集合でいいな?」 魅音「うん、いつもの風車小屋のところで待ってる。」 圭一たちは神社を後にする。 沙都子とレナは着替えるために自宅へ向かった。 詩音は時間まで沙都子と一緒にいるといっていた。 圭一は一人、学校へと向かい、悟史のバットを手にした。 474 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 19 21 42.41 ID YF7VRS8H0 風車小屋に圭一がついたとき、魅音以外の3人はすでに待っていた。 3人とも緊張しているようで、誰も口を開かない。 圭一はみんなの気を紛らわせようと口を開ける。 圭一「おいおい、俺らは友人に会いにいくだけだぜ? 家だって魅音の家だ。そんなに緊張することないだろ。」 詩音「圭ちゃんは、お母さんと鬼婆のことを知らないからそんなことが言えるんです。 いくら大見得を切ったって、私ゃ怖いですよ、あの二人は。」 レナ「あはは、確かに詩ぃちゃん達のお母さんは怖いねぇ。」 詩音「私は鬼婆のほうが怖いですけどねぇ。 レナさんは鬼婆が怖くないみたいですから、うらやましいです。」 沙都子「電話したときはお母様は優しい方でしたわよ?」 詩音もレナもいつになく弱気なことを言う。 圭一もなんだか少し不安になってきた。 だが、唯一の男である自分がしっかりしないといけない。 そう圭一は自分に言い聞かせた。 476 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 19 23 06.67 ID YF7VRS8H0 ふと圭一は気づいたことがある。 沙都子が何かおかしい。なんだかいつもより可愛らしい気がする。 圭一「おい沙都子、おまえなんかしたか?」 沙都子「何のことでございますの?今日はトラップは仕掛けてませんですわよ。」 圭一「いや、そういうわけじゃなくてさ。なんか雰囲気が違うなーと思ってよ。」 沙都子「・・・さっき詩音さんに髪を切られたんですわ・・・。」 詩音「圭ちゃん、見る目がありますねー。よくぞ気づきましたっ。 沙都子の髪の毛がちょーっと可愛くなかったんでこう、チョキチョキっと。」 そう言って詩音ははさみをチョキチョキするジェスチャーをした。 沙都子「わ、私は断ったんですけど、詩音さんが無理に切るんですもの・・・。」 詩音「沙都子、女の子なんだから可愛くしなくっちゃあだめですよ。」 レナ「そうだね、今の沙都子ちゃんはすごくかぁいいよ。」 圭一「おい詩音、沙都子はおまえの人形じゃねぇんだから、あんまりいじくるなよ?」 沙都子「お人形だなんて失礼ですわね・・・。」 レナ「はぅー、お人形の沙都子ちゃんおー持ち帰りー☆」 477 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 19 24 04.58 ID YF7VRS8H0 それからしばらく、3人で沙都子をからかってじゃれ合っていた。 そんなに長いこと待たないうちに魅音が神社から帰ってきたようだ。 魅音が来ると再び4人は緊張する。 魅音「みんな、揃ってるね。それじゃあ、家に行こうか。」 魅音の言葉に4人は頷き、園崎家へと歩いていく。 園崎家までの道のりは皆無言だった。 やがて、立派な正門が現れ圭一だけがびっくりする。 沙都子も含め残りの3人は見たことがあるようだ。 魅音が門の横のブザーを押してから口を開いた。 魅音「私一人なら勝手に横から入ればいいんだけどさ。 今日はお手伝いさんはいないから、母さんが出てくると思う。 中に入るまではなんとかするよ。」 圭一「あぁ、頼む。」 478 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 19 25 39.95 ID YF7VRS8H0 圭一「はじめまして、前原圭一です。 魅音さんとも詩音さんとも仲良くさせてもらってます。」 茜「おやおや、うちの娘二人を二股にかけようってのかい? 圭一くんも女泣かせだねぇ。」 圭一「あ、あ、そ、そういうわけじゃなくてですね・・・。」 茜「赤くなっちゃって可愛いねぇ。冗談だよ?冗談。」 茜はクスクスと笑う。 圭一も第一印象は悪くないと思い、心の中でニヤリと笑った。 しかし、茜はその圭一の安堵を一言で吹き飛ばした。 茜「今日はうちは忙しいんだよ。 悪いけど、帰ってもらえるかい。」 魅音「お、お母さん・・・。」 茜「ほら、魅音、お友達にお帰り願いな。 詩音も用がないならさっさと帰るんだよ。」 沙都子「よ、用はありましてよ。」 茜「あら、アンタ沙都子ちゃんだねぇ。 "北条"のアンタがうちに何の用があるってんだい?」 茜が北条家なら容赦はしないという顔を見せる。 "鷹の目"で見入られた沙都子は言葉を発することができない。 レナも詩音も茜を相手に気押されているようだった。 479 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 19 27 50.59 ID YF7VRS8H0 魅音があきらめ、皆を帰らせようとしたそのとき、圭一が口を開く。 圭一「ちょっと待ってくれよ。」 全員の視線が圭一に集まる。 もちろん、茜の"鷹の目"も圭一を射抜いた。 しかし、圭一は臆せずに続ける。 圭一「沙都子が北条だからとか、そんなこと関係ない。 俺達は、友人に会いに来たんだ。」 茜「友人?魅音のことかい?」 圭一「露伴さんのことだッ!!」 茜「・・・。露伴さんはうちにはいないって、昨日電話したと思うんだけどねぇ。」 圭一「その"うち"って言うのはどこのことなんですかね? 園崎家の敷地内に露伴さんがいないって、はっきりそう言ってくださいよ。」 茜「くッ・・・、魅音・・・あんた・・・。」 詩音「おねぇは関係ないです。 私達が推理しただけですよ、さぁ、お母さん。 敷地内に露伴さんがいないなら、はっきり言ってください。」 茜「・・・入りな。」 茜はそう言うと、扉を開けたまま奥に引き下がる。 圭一達は茜に見えないようにガッツポーズをした後、門をくぐるのだった。 523 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 27 35.62 ID YF7VRS8H0 圭一達が無言で門をくぐり終えると、茜が魅音に目配せをする。 魅音は意図を読み取り、扉を閉め、閂を通す。 退路が絶たれたと思うと、圭一は武者震いがした。 茜は無言のまま歩いていく。魅音はすぐ横に付き添っている。 茜達の後ろに圭一、レナ、詩音、沙都子の順に続く。 沙都子は怖いのか、詩音に手を握られながら最後尾を歩いていた。 茜達はそのまま母屋までたどり着く。 扉を開け、圭一達を中に入れようとした。 圭一「えっと・・・魅音のお母さん。 俺達はここには用はありません。」 525 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 28 39.16 ID YF7VRS8H0 茜「・・・茜だよ。覚えときな。」 圭一「それじゃあ、茜さん。俺達は露伴さんに用があります。 露伴さんは、"地下祭具殿"にいるんですよね?」 茜「へぇ・・・そこまで知ってるのかい。 でも、ひとつ聞いていいかい?」 圭一「なんですか?」 茜「私ゃ、さっき露伴さんに会わせるって言ったかねぇ?」 圭一「・・・。」 圭一達と茜の間に不穏な空気が流れる。 魅音はどっちについたらいいものかとキョロキョロしていた。 圭一「じゃあ、俺達を何で入れたんですか?」 茜「うちら園崎家っていうのはさ、警察とあんまり仲がよくなくてねぇ。 あんたたちに、露伴さんが監禁されてる、なんて通報されたらたまったもんじゃないのさ。」 圭一「つまり、俺達を帰す気はないってことですか?」 その圭一の言葉を聞き、レナや詩音は体を強張らせる。 沙都子は詩音に抱きついていた。 526 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 29 39.77 ID YF7VRS8H0 茜「おやおや、人聞きが悪いったらありゃしないね。 露伴さんがお帰りになるまで、君達も泊まっていってもらおうかってだけさね。」 圭一「魅音の友達として招待してもらえるってわけじゃあなさそうですね。」 茜「乱暴なことはしないよ。明日の綿流しのお祭りが終わるまで、 うちで遊んでってくれりゃあいいのさ。」 圭一が茜に睨み返していると、レナが口を開いた。 レナ「綿流しの祭りが終われば、露伴さんは解放されるんですか?」 茜「私ゃ詳しいことは知らないけどね。鬼婆さまがそうおっしゃってるよ。」 レナ「圭一くん・・・どうしよう・・・。」 圭一「どうもこうもねぇ・・・俺は最初に言ったはずだぜ。 俺達は露伴さんに会いに来たってな。」 魅音「圭ちゃん・・・。」 圭一「その返答が、家で遊んでろだぁ? そりゃぁ明確なNoって答えだよなぁ、レナ。」 レナ「・・・うん・・・そうだね。」 528 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 31 13.97 ID YF7VRS8H0 レナと圭一の目つきが変わる。 詩音も二人の覚悟を感じ取ったらしく続いた。 詩音「お母さん、私達は露伴さんに会いに来たんです。 それを止めるっていうなら・・・。」 沙都子「容赦しませんわよッ!!」 沙都子が詩音から離れ、一歩踏み出して言い放った。 詩音「沙都子・・・。」 沙都子「露伴さんは私の友人ですわ。 その友人を閉じ込めて会わせないって言うなら、私は容赦しませんわッ!!」 圭一「よく言ったぜ沙都子ぉ。茜さん、そういうわけだ。 祭具殿の鍵を出してもらぜッ!!!」 圭一はそう言うと、ケースに入っていたバットを取り出し茜へ突き立てて構える。 すると、家の中から葛西を含む数人の男達が飛び出してきた。 沙都子や圭一が声を張り上げたので気づいてきたらしい。 男達は茜を中心に圭一達を取り囲むように広がった。 魅音は一人邪魔者のように男達の後ろへと追いやられた。 531 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 33 01.80 ID YF7VRS8H0 茜「圭一くん・・・。アンタが娘の友達だから1回だけ忠告してやるよ。 アンタ、ここで獲物を私に向けるってぇーのがどういうことかわかってやってるのかい?」 圭一「さぁな、ぜんっぜんわかんねぇよ。」 茜「ふふふ、お馬鹿さんだねぇ。おばさんが教えてあげようか?」 圭一「あぁ、馬鹿にわかるように説明してくれよ。」 茜「威勢だけはいっちょまえだねぇ。ふふふ。 ・・・ここは園崎本家。そこらの家と違って山奥みたいなもんさ。 アンタ達が泣こうが叫ぼうが誰にも助けは届かない。 もし、アンタ達の身に何があっても誰も助けてくれないよ?」 圭一「だからなんだってんだ。」 茜「まぁーだわかんないってのかい・・・。 この"鹿骨の鬼姫"と呼ばれた園崎蒐に獲物向けといて、 タダで済むと思ってんのかって聞いてんだよッこの糞餓鬼がぁぁぁあああッ!!」 茜が今までに見せたこともない顔で凄む。 圭一達だけでなく、葛西以外の若い衆までその勢いに気圧される。 533 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 34 59.86 ID YF7VRS8H0 レナはこれは相手が悪いと諦めかけた。 詩音もかつて見たこともない母の顔に恐怖を覚えた。 沙都子も今すぐに逃げ出したいのを堪えるので必死だった。 そんな中、圭一だけが茜を睨み続ける。 そして長い沈黙の後、口を開いた。 圭一「駄目だな・・・。ぜんっぜん駄目だぜ・・・。」 茜「・・・降参かい・・・?」 茜は圭一の目が死んでいないことに気づいていた。 しかし、圭一の不敵さはそう聞き返さずにはいられないものだった。 圭一「違う・・・。駄目なのはアンタだぜ、茜さん・・・。 アンタこそ何もわかっちゃいねぇ・・・。」 誰もが圭一の言っている意味がわからなかった。 全員の注目が圭一に集まる。 圭一「アンタこそよ、全然わかってねぇんだよ・・・。 この前原圭一が仲間に会わせろってバットを構えてる意味がまったくわかってねぇッ!!! アンタこそ覚悟しろッ!!俺達の仲間を捕まえてッ会わせもしねぇでッ!タダで済むと思うなァァアッ!!!」 535 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 36 30.80 ID YF7VRS8H0 圭一が叫び終わるとレナも詩音も沙都子も、もう怯えてなんかいなかった。 レナはカバンから鉈を出す。カバンを横に放り投げ鉈を構えた。 沙都子はポケットに手を入れ何かを掴んで構えている。 詩音もスタンガンを構えた。 レナ「茜さん、私・・・友達のためなら容赦しないですからね・・・。」 沙都子「本当は裏山で迎え撃ちたいところですが、しょうがありませんわねぇ。」 詩音「まさか、葛西にこれを使う日が来るとは思いませんでしたよ。 ねぇ、葛西・・・?」 葛西「・・・。」 4人が構え、互いに背中を任せあうように陣取る。 茜はまさかこうなるとは思わなかったらしく口を開けて驚いていた。 魅音「やめてッ!圭ちゃんもレナも詩音も沙都子もッ!! みんなやめてッ!!」 魅音が男達の後ろから割り込んでこようとする。 しかし、茜に一喝された。 茜「黙ってなッ!!」 537 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 21 37 25.79 ID YF7VRS8H0 茜の一言に魅音の体は凍りつく。 割り込もうとした男達に押し戻されてしまった。 茜「そこまで上等キメられちゃあ、こっちも黙ってらんないね。 さぁ、かかっておいでよ、坊や達。」 茜はそう言うと懐から短刀を出し、構えた。 葛西を含む男達もみな構える。 もう誰も言葉を発しない。 誰かが言葉を発すれば、それが戦いのスタートになるからだ。 そんな中、圭一が口を開く。 圭一「いっくぞぉぉおおーーーーッ!!!」 圭一が茜に飛び掛った。 641 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 50 23.54 ID YF7VRS8H0 圭一「ウッディッ!!!」 圭一が茜に向けてバットを振り下ろすが、バットは空を切り地に叩きつけられる。 茜がヒラリとかわしたのだ。剣道有段者の茜にとって、 圭一のバットの一振りなど下手投げのボールをよける程度のものだった。 バットを振り切った圭一に男達が飛び掛る。 3人の男が圭一に飛びつき、押さえ込もうとした。 圭一はなんとか抵抗するが、組み伏せられるのは時間の問題だろう。 残る3人はこの隙を逃さない。 圭一のおかげで今手が空いているのは葛西と男3人に茜。 少しでも相手が少ないうちに仕掛ける必要がある。 642 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 50 49.40 ID YF7VRS8H0 まずは詩音が飛び出した。 詩音は葛西の相手が務まるのが自分しかいないと思った。 葛西にスタンガンを向け、飛び掛かる。 詩音と葛西も組み合う形になる。 残った男達に沙都子は飛び掛った。 ポケットから取り出した香辛料の混合物を男達の顔に向けて投げつける。 男達は目をやられ、視覚を失いながら沙都子を追いかけることになる。 パンッパンッ 視覚を失った男達の足元で沙都子の癇癪球が破裂する。 男達もそれには動揺を隠せず、場は混乱しはじめた。 沙都子とそれを追う男達が茜の視界を遮ったそのとき。 一瞬にしてレナが茜との間合いを詰め、鉈で殴りかかった。 茜がレナの攻撃に気づいたとき、すでに避けられないほどレナは接近していた。 ガキィッ、ビィリィィィイイッ!! 645 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 52 29.14 ID YF7VRS8H0 茜はなんとか短刀でレナの鉈の軌道を逸らした。 そのとき、レナの鉈に着物の袖を持っていかれる。 茜「やってくれるねぇ・・・レナちゃん。 この服は気に入ってたんだよッ!!」 茜がレナとの間合いを一気に詰める。 レナは抵抗しようとし、鉈を振るが茜のほうが手が早かった。 合気道かなにかだろうか、あっという間にレナを組み伏せ地面にたたきつける。 そしてレナの首に短刀を当てて言った。 茜「レナちゃん、いい子だから動かないでおくれよ。 おばさんも娘の友達は殺したくないからねぇ。」 圭一「レナを離せぇぇぇえええッ!!」 バットを捨てることでなんとか3人の男から逃れた圭一が茜に殴りかかってきた。 茜はレナを離すと圭一の攻撃を避けて間合いを取る。 650 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 53 46.16 ID YF7VRS8H0 茜と二人は間合いを開けたまま睨みあった。 沙都子は既に捕まったようだ。 詩音も葛西にスタンガンを取り上げられ、後ろ手に掴まれている。 詩音「葛西ッ!!放しなさいよッ!このっ、このッ!!」 葛西「詩音さん、こんなことの為にスタンガンを差し上げたのではないんですがね。」 詩音「うっっさーい。何に使おうと私の勝手でしょーッ!」 沙都子も詩音もなんとか反撃しようと抵抗しているようだが、 明らかに形勢は圭一達に不利だった。 レナも圭一も諦めてはいなかった。 だが、何か他の手を打つしかないと、自分達の負けを悟っていた。 5人の男がレナと圭一を組み伏せようと近づいていく。 まさにその男達が飛びかかろうとしたとき、 「やめなさいッ!!」 651 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 55 06.44 ID YF7VRS8H0 その声に一同は声の主を伺う。 その声の主は、魅音だった。 魅音「やめなさい。詩音と沙都子も放しなさい。」 魅音の鋭い目つきに男達は茜と魅音を見比べた。 どちらに従えばいいのか困惑しているようだ。 茜「それは、園崎家頭首代行としての言葉かい?」 魅音「えぇ、そうです。」 茜「ふふん。私にはアンタが友達をかばって言ってるようにしか聞こえないねぇ。 頭首代行として、この場を収める理由を聞かせておくれよ。」 茜が睨みつけるが、魅音はそれを睨み返し、堂々と応える。 魅音「今日は綿流しの前日です。 夜には村長や役員が本家を訪れるでしょう。 このまま続ければ園崎本家の玄関先が血まみれになる。 それだけでは不満ですか?」 茜「・・・放しておやり。」 652 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 56 48.94 ID YF7VRS8H0 男達は茜に命じられると、沙都子と詩音を開放した。 詩音が沙都子を抱きしめながら、圭一とレナの元へ戻る。 茜「場を収めたのはいいけど、この子らはどうするんだい?」 魅音「彼らに非はありません。 彼らは友人に会いに来ただけです。 地下祭具殿の鍵を持ってきてください。」 茜「それも頭首代行のお言葉で?」 魅音「・・・。 これは、頭首"代行"の言葉ではありません。 園崎家次期頭首園崎魅音の判断です。」 茜「婆様がお怒りになったら、ケジメはあんたが取るっていうんだね。」 魅音「そういうことになりますね。」 圭一「違う・・・、もし魅音がケジメをつけるなら、それは魅音だけじゃない。 俺達もつける。俺達は魅音の仲間だからな。」 茜はその圭一の言葉を聞くと、誰にも見えないようにクスクスと笑った。 茜「祭具殿の鍵を持って来るから待ってな。 次期頭首様の言葉には逆らえないからねぇ。」 そう茜は言い残して母屋の中に消えていった。 葛西も男達を引き連れ、母屋に戻っていった。 654 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/01/13(日) 23 57 58.04 ID YF7VRS8H0 残された圭一達はやっと緊張が解けたようだ。 沙都子と詩音はその場にぺたんと座り込んでしまう。 詩音「流石に、今回は死ぬかと思いましたねぇ。」 沙都子「私も、もうヘトヘトですわぁ。」 圭一が魅音に近づき、声をかける。 圭一「魅音・・・すまない。」 魅音「もう、圭ちゃんたちってば勝てない喧嘩ふっかけるんだから。 おじさんも流石にあれは無謀だとおもうんだけどぁー。」 圭一「・・・大丈夫なのか?俺達をかばって。」 魅音「・・・かばったんじゃないよ。 私も圭ちゃん達が正しいと思っただけだよ。」 圭一「そうか。」 詩音「おねぇが最初から助けてくれればこんなことにはならなかったってんです。」 詩音の嫌味を無視して圭一は魅音の頭をぐしゃぐしゃと撫でてやった。 前へ 戻る 次へ
https://w.atwiki.jp/onlinesilkroad/pages/94.html
東欧シナリオ#5-女性キャラクター(中篇の前編) 13人中5人目~6人目。 ゼノンの話で出てきた神託少女とそれを追うハンターの話。 バリキーの師のアドリアはコンスタンティノープルのハンター組合のえらいさんで、実際にゲーム内で会えます。 レナ 職業:預言者 年齢:20 「空の月が消え、二つの大きな星が落ちるとき、私の意志が純粋な魂を通じて世の中に伝わるであろう 」 上記の文はビザンチウム教会の書斎の奥深くで見つけた紙の啓示が書かれている本の内容である。 この本を探し出したビザンチウム教会は啓示の時に備え、純粋な魂を持つ存在を探すため捜索を開始し 、捜索隊で一人であったゼノンという若い正直者のゼノンが長年の捜索の結果、アルプス山脈で寂しく 暮らしていたレナを探し出した。 幼いころに両親を事故で失ってから一人で山奥で暮らしていたレナは本に書かれていた純粋な魂を持つ 条件を全て持っており、ゼノンは彼女を説得してコンスタンティノープルまでつれてくることができた 。 しかし、幼いときから人と交わらずに一人で暮らしてきたレナは言葉が不自由であり、人々とかかわり 合うのがぎこちなく、他人との接触を避けて教会の隅で一人でいる時間が好きであった。 こんな彼女を哀れに思ったゼノンは彼女に言葉を教え、他の聖職者達と話をする場を用意して、彼女を 他の少女と同じようにしてみたが、レナは簡単には変わらなかった。 そのように静かに教会の隅で生きてきたレナが20になった年だった。真夏のある日、本当に空から月が 消え、二つの大きな星が落ちる事件が起こった。 皆が落ちる星を見て不思議に思っている間、レナの部屋では神と人との出会いが成り立っていた。神は レナに世界の終末に関する話をいくつかし、レナは神の話を全身で受け入れた後気を失ってしまう。 神の啓示が成り立ったと思ったゼノンはレナを心配して彼女の部屋に駆けつけたが、彼が見たものは倒 れている彼女の姿だけであった。 翌日目が覚めたレナは、我に返るやいなや教会の高位聖職者に呼び出される。そこでレナは神が言った 終末の啓示に対する全てのことを言ったが、貴族と結託して反逆を謀っていたその高位聖職者はこの啓 示が王に知られると自分達の陰謀がばれるかもしれないと思い、レナが嘘の言葉で人々を惑わせて世の 中を混沌に落とそうとしていると言って彼女を監獄に閉じ込め、処刑することにした。 この処罰にかかわらずレナはこの全てのことを神の思し召しだと思い淡々と受け入れた。 監獄に閉じ込められ処刑される日を待っていたレナはある夜、普段から面識があったガブリエルという 聖職者が最後の祈祷のために訪ねてきた。祈りをささげる準備をしたレナにガブリエルは自分の服をレ ナに与え、その服を着て脱出しなさいと言った。あらかじめ準備した縄で自らを捕縛し、まるで自分が レナであったかのような格好になったガブリエルは、レナにゼノンのために必ず脱出に成功するように 頼む。 ガブリエルの助けで監獄を無事に脱出したレナは監獄の前で自分を待っているゼノンに会った。 暖かさと物悲しさが交錯しているレナは初めて感謝の意をあらわし、彼の額に自分の唇を合わせ、ゼノ ンを後にしたまま準備していた馬に乗って道を発つ。 レナは彼女にだけ聞こえる神の声についていき、世界の終末を阻むために旅をはじめようと思っていた 。 ヴァリキー 職業:十字軍 年齢:28 バリキーは貴族の家で生まれた少女である。 普通の貴族少女と違い、幼いころから剣を扱って武術を学ぶことを楽しみ、かなりの男の子達が彼女の 拳に泣かされていた。 彼女の親は女の子らしく育てるために多くの努力をしたが、剣の訓練をするために家出までする彼女の 姿に結局は諦め、時がたてば物心が付くだろうという考えを持って彼女がしたいとおりにすることにし た。 親の干渉が消えるとバリキーはますます剣の修練に没頭し、その実力は上がっていった。 そんなある日、バリキーがいつものように修練しているときであった。一人の女の人がバリキーに近づ き、彼女の修練を見ていた。 女の人の目つきが目障りだと思ったバリキーは喧嘩を売ったが、その女の人はただ笑いを返すだけであ った。 女の人の笑いが嘲笑だと思ったバリキーは剣を取って女の人を攻撃しようとしたが、バリキーが攻撃す る前に女の人の蹴りによって倒れてしまった。 今まで経験したことがないような速さに驚いたバリキーは、初めて経験した敗北を受け入れられず、剣 でまた女の人を攻撃したが、結果はまた一度の蹴りによって倒されるのであった。 バリキーは女の人に跪き、自分の師になってくれと懇願したが、女の人は1年後に自分の攻撃を三度以 上受け止めることが出来たら考えると言い、消えてしまう。 そのときからバリキーは食事の時間を惜しむほど修練に没頭した。彼女の早い攻撃から対抗するように 身を鍛え、その速度をかいくぐって攻撃するために剣を振るう方法を考えた。 そして1年が過ぎた。 1年後もまた女は海岸にいた。バリキーは少女を脱した姿になり、女はもっと成熟した姿になっていた 。 再会の挨拶も無しにバリキーへの攻撃が始まった。このときのために1年間骨折る修練をしてきたので 今回は自信を持っていた。 初めの攻撃は受け止めた。次に入ってくる2回目の攻撃も受け止めた。しかしその後の記憶は無かった 。我に返ったとき、彼女は海岸で大の字に伸びていた。 女はバリキーが気が付くと彼女を起こしてくれ、自己紹介をした。 自分は聖騎士団にいるアドリアという軍人で、自分の攻撃を2回も止めた人はあまりいないと言ってバ リキーの実力をほめた。そして、軍人になりたければ聖騎士団を訪ねてきなさいと言った。 バリキーは翌日すぐに聖騎士団を尋ね、入隊申し込みをした。 王宮で幼いころから才能がある子供たちを集め、特別な訓練をさせて育てている特殊騎士集団である聖 騎士団なのでそのテストは厳格であった。しかしバリキーにとってはあまり難しいテストではなく、す ぐに入隊できるようになった。 しかし、聖騎士団は初期の理念とは違って腐敗しており、彼女のように実力で入ってくる友達は少なか った。そして平民出身と女を無視していたのだ。 このように腐敗していた聖騎士団であったが、その教育方法と実力は確かだったので、バリキーはいつ かはアドリアに勝つと言うという信念で他の子供たちの無視と厳しい教育に耐えた。 しかし、毎年バリキーはアドリアに挑戦し、そのたびに敗れた。 10年後事件はおきた。 その日はアドリアにもバリキーにもめでたい日であった。 アドリアは騎士団初の聖騎士団の副団長になる日であり、バリキーは25歳の誕生日であった。 普段アドリアを可愛がっていた皇帝は特別の彼女のために王宮で盛大な宴を開いた。いつもは貴族たち に引っ張られている皇帝であるが、今回だけは貴族の大きな反発にもかかわらず自分の意を貫徹した。 バリキーの誕生日でもあったその日は、親が盛大にパーティを開こうとした日であった。ところがアド リアの祝福パーティのためにバリキーへの誕生日パーティが無視されてしまうと、彼女の親は頭にきて いた。 そして、自分の誕生日も忘れたまま平民出身の聖騎士であるアドリアの昇進を自分のことのように喜ぶ 娘の姿に、バリキーの親のアドリアに対する反感は高まった。 そしてその反感はパーティの場で爆発してしまう。バリキーの父はアドリアの顔に杯の酒を撒き散らし ながら、侮辱的な言葉をでたらめに言い、数十年間聖騎士団で耐えてきたアドリアも到底耐えることが できずに剣を抜いてバリキーの父を怪我させてしまう。 騎士が貴族の体に傷をつけたことは重罪であり、このことが貴族たちの目の上のたんこぶのようにおも っていたアドリアがやらかした事件であったので、貴族たちは火の様に怒り、アドリアを処罰しなけれ ばならないと皇帝に進言した。 皇帝もこの事件はどうしても見逃すことができず、アドリアを監獄に閉じ込めることはしたくなかった ので聖騎士団を罷免することにした。 こうしてバリキーとアドリアの縁は終わる。お互いに会えば形式的な挨拶を交わしたが、これ以上は個 人的な教えも1年ごとにやった対戦も過去の話になってしまう。 この後、バリキーは廃人のようになってしまう。自分の親を許せず、アドリアにはとてもすまなく思い 、何もできない自分の姿に頭にきて、酒無しでは耐えることができなかったのだ。 3年後、訓練もせずに毎日酒びたりになっていたバリキーの姿はまるで浮浪者であったが、貴族出身の バリキーは騎士団を除名されていなかった。 彼女が居酒屋で酒を飲んでいたある日のことである。一人の若い青年が彼女に近づいた。よくあった軟 派な男だと思ったバリキーは青年が声をかける前に剣を手にとって首を狙った。しかし剣を見ればすぐ に逃げ出すほかの男達とは違い、その青年は彼女の横に座って声をかけた。 自分が皇帝の密偵で、皇帝が彼女に秘密裏に会いたがっているということと、会う場所と方法を知らせ てから男は立ち去った。 バリキーは皇帝がどうして自分に会いたがるのかがわからなかったが、皇帝の命令には絶対な聖騎士団 員であったので皇帝の呼び出しを拒否できなかった。 3年ぶりに人間らしく着飾ったバリキーは密偵に聞いた方法で宮殿に入っていった。宮殿でバリキーを 待っていた皇帝はうれしそうに彼女を迎えてくれた。 皇帝はこの間にあったレナと言う少女の神託事件を話してくれ、教会では彼女の言葉が偽りであり、彼 女を監獄に閉じ込めて世間の混乱を収めたと言っていたが、皇帝は彼らの言葉が信じがたいと言った。 貴族たちでさえ教会の肩を持っていて皇帝は公式的には彼らの言葉についていくように行動していたが 、実際は彼らの言葉を信じていなかったのである。 皇帝はハンター組合を運営しているアドリアにそのことの調査を頼み、アドリアは自分が処理するより は適任者を紹介すると言って、それがバリキーだったのだ。たとえお互いに悪い事件があったとはいえ 、アドリアは自分の唯一の高弟であったバリキーが自分のために壊れていくことを見てはいられなかっ たのだ。 高弟はバリキーに監獄から逃げ出したレナを探し出して彼女を保護し、事件の真相を調査してほしいと 言う願いをし、バリキーはその命令を受け入れた。もし教会の言っていることが真実でレナが偽りの噂 を言いふらしているのであれば彼女を殺すことも承諾すると言った。 翌日バリキーは誰にも言わずに旅に出る。レナを探してシルクロードへ。
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/322.html
ひ ぐ ら し のなく 頃 に ~色罰 し 編 ~ 「ぴちゃ、ちゅぴ……ん、おいしいんだよ?だよ?」 (落ち着け……冷静に……クールになれ圭一……!) 「ぁ……はぅ……♪オットセイ☆さん……垂れちゃう……」 (ぐううっ?!俺はcoolなんだっ!Koolなんだっ!!) どうみてもいかがわしい。俺の股間の辺りにレナがいる時点で。 「みぃ……うらやましいのです」 「にーにー!なんで見せてくれないんですのー!」 「むぅ……沙都子にはまだ早い……」 悟史が沙都子の目を覆っている。兄貴の鏡だよ、お前って奴は。じたばたしている沙都子の横では梨花ちゃんがじっとりこっちを見ている……嗚呼、どうせなら『圭一、やらしいのです。にぱー☆』くらいやってもらえる方がありがたいんだが…… レナは一連の動作を止めない。舐めて、啜って、頬張って……レナの下顎には白いモノが垂れている。 「くっくっく!いやいや圭ちゃんギリギリだねぇ!でもおじさんここまでやるとは思って無かったよ!」 「お姉も鬼畜ですよねー☆だから誰も振り向かないんですよ、あっはっは!」 「あぅ。魅音は変態さんなのです。でも圭一はもっと変態かもなのです。あぅあぅ!」 「ちょ、ひっどいなぁ!?……お?あと1分だよ、レナ?」 「はぅ?!急ぐんだよ?だよ!?」 じゅぴちゅぱくちゅ (ぐぎゃああああああっ!!こっ、殺せっ!殺してくれええええっ!) 部活は最高だ。みんな大切な仲間だ。でも……こういう時は怨めしい。畜生め、後で必ず借りを返してやるっ…… 「……ぁ」 (ん?) 「制服に垂れちゃったんだよ、はぅ……」 「ぐ……」 くううっ!!ある意味真骨頂な萌コメント!! 「あぅあぅ☆圭一喋ったのですよ」 「う!……しまったああああああっ!!」 「むぅ……圭一、どんまい」 「あっはっは!結局ダメだったかぁ……まぁ相当頑張ってたけど……」 「圭一、観念するのです。みぃ☆」 「だらしないですわー!こんなの普通に耐えれないなんて理解に苦しみましてよー!!」 「あぅあぅ。沙都子、これは圭一や悟史には辛いのですよ。あぅ」 「さぁ圭ちゃん、追加罰ゲームですよ!……ぐげげげげ!」 「うああっぁっあああっあああっああああああぁぁっ?!……」 今日の罰ゲームは『誰と・何を・どんな状態で・どうする』というのをみんなで紙に沢山書いて、そこからくじ引き形式で内容を決めていくことになった。 ちなみに部長発案で『どんな状態で』という要素は『何を』『どうする』が決まるまで無制限に引くことになった。スリル倍増すごいよ魅音さん。 最初から嫌な予感はあった。案の定最下位は俺。そして結局受けることになったのは 『レナと・舐められる・縛られて・無言で・・10分間・股間で・アイスを』 「……はぅ?!ええええっ、えっちなんだよ、だよ?!」 「?えっちなんですの??」 「沙都子は知らなくても良いですよ、みぃ☆」 おいしい!目茶苦茶おいしいぞ前原圭一!罰ゲームでもなんでも無いじゃないか!! 「……この『無言で・10分間』を守れなかったら追加罰ゲームにしようか」 「え」 「これだけだと圭ちゃん得しちゃうから当然です☆」 追加罰ゲーム『縛られて・練り歩く・エンジェルモート制服で・雛見沢を』 「うぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」 一気に笑ってる場合じゃなくなってしまった! 「あっはっは!まーこれくらいは覚悟しなよ圭ちゃんw」 「はぅ!見たいな見たいな!圭一君の制服姿☆」 レナも乗るんじゃありません!……って周りの目が妙に生暖かくなってんじゃねえかああああああああああ?! アイスは『オットセイ☆アイス 特濃ミルクのまろやか仕上げ』。どこで売ってんだこんな無駄に高そうなアイス。そしてこの形。卑猥だろ……常識的に考えて…… なお悪いことにレナはアイスでかぁいいモード覚醒、罰ゲーム開始から一心不乱に舐め始める……って、ぅお……予想以上ですレナさん。上目遣いとか、夢中な様子がこの上無くエっロい。これに10分間耐えろというのかッ……!? 「はむ☆制服姿の圭一君っ、ぴちゅ、んっ、おっ持ち帰りなんだよ、だよ!あむ☆」 あぁ……確実死んだな俺……でも不思議と悔いはないさ……俺の股で白いアイスを貪る少女……これも親父の遺伝、いや男の性ってやつか…… 顔を真っ赤にしながらも予想外に耐え続ける俺。自分でもびっくりするくらい耐えたと思う。まぁ、魅音・詩音にはその姿がいたくツボだったらしく、終始笑いころげてやがったが。覚えてやがれ畜生…… あの後身ぐるみ剥がされた俺はエンジェルモート制服を強制着用。荒縄で中途半端に亀甲縛りにされた後、そのまま雛見沢行脚開始……っふ、また俺の武勇伝が増えちまうな…… 「あー、またあのお兄ちゃんだー」 「石ぶつけようぜwwwww」 「ふわああああん!また来たよー!怖いよー!」 「圭一さんの印象最ッ悪ですわね……」 「圭一だから仕方ないのです☆にぱー」 俺は泣いた TIPS「圭鈍し編」 雛見沢での前原家の評判を鬼ヶ淵よりも深く落とした後の帰り道。「腹筋がおかしくなった」とか何とか言いながらひーひーやってた魅音と別れて、レナと二人……どうすんだ俺。気まずい。 「あのさ……その……ごめんな、レナ」 一応謝っておこうか。さすがにあんな行為には抵抗あったんじゃなかろうか……まぁ俺自身得してたんだから、図々しいけど。 「なんでかな?私は圭一君のかぁいい姿が見れて良かったんだよ、はぅ☆」 「たはは……」 ……ありがたいんだが、釈然としない……あんまり男扱いされてないのかもな、俺。 「……ただ」 「……ただ?」 少しレナの反応がいつもと違った気がした 「……ふふ、なんでもないんだよ、だよ!」 ……なんだそりゃ。 「?なんだよレナ、教えてくれよ?」 「な・い・しょ☆」 スパパーン!! 「ぐげぇっ?!」 気付いたら2……いや4発食らってぶっ倒れてた圭一には知る由もない。スキップで去って行くレナの耳は真っ赤だったことも、明らかにレナが挙動不審だったことも。 (……今度は圭一君のオットセイ☆が欲しいな、なんて……言えないよね、よね?はぅ……) レナは意外にも錯乱しているようです 「おっと、レナちゃ……」 「はう~っ☆!!」 スパパーン!! 「時報はもう嫌だあああっ!!」 トミーの断末魔も、ひぐらしの鳴き声も、いつも通りに響いている。ただ、明日からはちょっぴり、レナも圭一も変わるのかもしれない。 『今日も雛見沢は平和なのですよ、あぅあぅあぅ☆』