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サブイベント セルフィア:広場 ナンパなヒロニー「お、そこのキミィ~!」 主人公「私(僕)……ですか?」 ナンパなヒロニー「ウン、そうそう、キ・ミ♪ ちょっと道教えてよ。」 主人公「はあ。」 ナンパなヒロニー「この辺にお茶飲めるとこない?」 主人公「そうですね……、 向こうに食堂がありますよ。」 ナンパなヒロニー「そっかーサンキュー。」 ナンパなヒロニー「ねえねえ、じゃあさ。 良かったら一緒にそこでお茶しない?」 はい・いいえ ▼はい ナンパなヒロニー「お、ほんとー?じゃー行こうぜー。」 主人公「あの……、肩の手がジャマなんですけど。」 ナンパなヒロニー「いいじゃん、いいじゃん。 ほら、行こうぜー!」 主人公「なっ……! ちょっと……!」 ▼いいえ ナンパなヒロニー「いいじゃん、いいじゃん。 ほら、行こうぜー!」 主人公「なっ……! ちょっと……!」 ディラス「なにやってんだ。」 ナンパなヒロニー「ああん?」 主人公「あ、ディラス」 ナンパなヒロニー「他人はひっこんでな。 痛い目見るぞぉ?」 ディラス「……おい、フレイ。 なにやってるって聞いてるんだ。」 ナンパなヒロニー「なっ……おい! 聞いてんのか!」 主人公「いやあ……なんか お茶が飲みたいって言われて……。」 ディラス「ほぉー……。」 ナンパなヒロニー「おい、てめぇ無視か! ウマみてえな毛ぇぶら下げやがッ――」 ディラス「ああ!?」 ナンパなヒロニー「!?」 ディラス「さっきからうるせぇ野郎だ……。」 ディラス「だれがウマだって? だれがウマ野郎だって!?」 ナンパなヒロニー「イヤそこまで言ってねえよ!?」 ディラス「さっさと消えろ。 でなけりゃ……。」 ディラス「ダグもろともぶっ飛ばす!!」 ナンパなヒロニー「ダグって誰!?」 ナンパなヒロニー「ええい、もういいわ! 今日はこの位でかんべんしてやる!」 ナンパなヒロニー「おぼえてろーっ!!」 主人公「えっと……。」 ありがとう・よけいな事を ▼ありがとう ディラス「……ふん、別に。 あいつが気にいらなかっただけだ。」 ▼よけいな事を ディラス「ふん……まったくだな。俺は何してんだか……。」 ディラス「だいたい、お前もお前だ。 どこもかしこもスキだらけだ。」 主人公「う……。」 ディラス「あんなヤツ、いくらでもいる。 少しは注意するんだな。」 ディラス「お前、かわいい顔してんだからよ。」 主人公「え?」 ディラス「……ハッ。」 ディラス「べ、別に俺が思ってるわけじゃねえぞ!」 ディラス「か、カンチガイすんなよな!」 主人公「……何だったの?」 主人公「ねえ、カンチガイって何を? 何の事?」 ディラス「ううう、うっせーーっ! 聞くなバカヤローッッ!!!」
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マーガレット フォルテ シャオパイ クローリカ ドルチェ コハク
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ハインツ 覚えてる? クリスタルショップのこと クリスタルショップ拡張・1 クリスタルショップ拡張・3 知人会話掘り出し物を 鉱石の功績 ミステリアス ちょっとリッチ 毎日楽しんでる? ヤバい温泉 友人会話店の改築 御飯 誕生日 おじさんの恋バナ たまにはマジメなことを お風呂のレア鉱石 ルーカスの見る目 人生の面白さ おじさんの店で働かない? 世界に一つだけのクリスタル 隕石 お笑いコンテスト パン屋 好きなもの 共通ルーカスについて もうすぐ夏 もうすぐ秋 覚えてる? 「あれー。また会ったね。アレス(アリス)。」 「おじさんのこと覚えてるかな?」 クリスタルショップの店長、ハインツさん・えっと……どちらさま? ▼クリスタルショップの店長、ハインツさん 「正解! おぼえててくれて、ありがとう。これからも、よろしくね~。」 ▼えっと……どちらさま? 「ちがうよ~。もう、モノ忘れがはげしいね~。」 「クリスタルショップの店長、ハインツだよ、よろしくね~。」 クリスタルショップのこと 「おやアレス(アリス) どうしたの~?」 主人公「あの、よかったらこのお店のことを教えてもらえませんか?」 「いや~。おじさんうれしいな~。」 「張り切って説明しちゃうよ~。」 主人公「はい! お願いします。」 「ウチは魔法や、ルーンアビリティを扱ってるお店なんだよ~。」 主人公「え? クリスタルは?」 「だよね~。クリスタルショップって聞いたら普通クリスタル売ってるって思うよね~。」 「おじさん自分でもそう思うもん。でも違うんだよ。」 「これってちょっとした奇跡だよね?」 主人公「……奇跡というより奇妙ですね。」 主人公「でも、どうしてそんなことに?」 「いや~魔法とか、ルーンアビリティとか扱ってるうちに、棚がどんどん足りなくなっちゃって……。」 「今から戻すのも大変だから、もういっそこのままでもいいかな~なんて。」 主人公「……。」 「あ、でもクリスタル販売、復活の準備は進めてるんだよ~。ホントだよ~。」 クリスタルショップ拡張・1 「いや~アレス(アリス)!ありがとう!」 「キミがお店を拡張してくれたおかげで、クリスタルショップ「閃光」名実ともに復活だよ~。」 主人公「喜んでいただけて何よりです。」 「ちなみにアレス(アリス)はクリスタルってどんなのか知ってる?」 はい・いえ、まったく ▼はい (未検証) ▼いえ、まったく 「それならちゃんと教えてあげようかな~、特別サービスだよ~。」 「クリスタルってのは、一見宝石っぽくもあるんだけど、実は不思議な力を秘めたモノ、らしいんだよね。」 「正直おじさんにも正体はわからないんだけど……」 「そこが魅力っていうか神秘的っていうか、ロマン感じちゃうんだよな~。」 主人公「ハインツさんはそのクリスタルを、どこで手に入れてるんですか?」 「ん~。フォレス森林地帯とか、外を散歩してると時々見つけるんだ~。」 「それを拾って、売ったり買ったりしてるわけ。」 主人公「ということは買ったり売ったりする人が居るんですね?」 「そうなんだよ~。正体もわからないのにホント物好きだよね~。」 主人公(自分で言ってる……) 「だからアレス(アリス)も見つけて持ってきてくれると大歓迎。」 「あと、クリスタルのかけらを組み合わせて大きいクリスタルにもできるから、その時は言ってちょうだいね。」 「そうそう、クリスタルついでに宝石も扱うようにしたんだ~。他の品揃えも増やしたから見ていってよ~。」 クリスタルショップ拡張・3 「やあアレス(アリス)! ようこそ、ようこそ!」 「大感激だよ〜。またウチを拡張してくれたんだって?」 「いや〜うれしいなあ〜。アレス(アリス)がおじさんと同じクリスタラーでさ〜。」 主人公「クリスタラーってなんでしょうか……。」 「クリスタルが好きな人のことだよ。アレス(アリス)はおじさんのことも好きだったよね。」 主人公「それはたぶん違いますね。」 「本気で否定するところが、逆に怪しいよね〜。まあ、あせらず、ゆっくり魅力にハマっていってくれればいいからさ。」 「ハマったらいつでも言ってね。」 主人公(どっちの話だろう……?) 「まま、それはとにかく。お店の品揃えが増えたんで、よかったら見ていってよ〜。」 知人会話 掘り出し物を 「やっぱり鉱石はイチかバチかの掘り出し物を探してこそだと思うんだよね~。」 主人公「運任せで仕事するのは危ないような……。」 「もしどうにもならなくなったときは、おじさんの面倒を全部みてくんない?」 鉱石の功績 「スゴい鉱石を見つけて、いつかその功績を称えられたら嬉しいんだよね~。」 主人公「ハインツさんならできますよ。」 「えぇ~……もしかして今のギャグ、気付かなかった? 鉱石と功績をかけていてね……って、聞いてよ~。」 ミステリアス 「町の人から謎めいた人ってよく言われるけど、アレス(アリス)はどう思う?」 主人公「えっと……、ミステリアスな人、かなぁ……。」 「おおっ、ミステリアスってかっこよくない!? これからはみんなにも両方混ぜた名前で呼んでもらいたいな~。」 「「ミステリアハインツ、ス」とかどうかな。」 主人公(真ん中に無理やり名前が入ってる……) ちょっとリッチ 「ドグから大量の注文が入ってね~。今のおじさん、ちょっとリッチなんだよ。」 主人公「なにか買うんですか?」 「結局、売る鉱石をもっといっぱい仕入れるだけなんだけどね。」 毎日楽しんでる? 「アレス(アリス)、毎日楽しんでる?」 主人公「はい、ここでの生活は楽しいです。」 「ふふっ、それはいいことだね~。自分が楽しめてるなら、誰かを楽しませる素質もあるってことだよ。」 ヤバい温泉 「むらくもの宿の温泉は入ったことある?あそこは、ヤバいよね~。」 主人公「え、そうなんですか?」 「気持ちよすぎて寝落ちしちゃってね~。おじさん、三回溺れちゃったよ~、あっはっは。」 友人会話 店の改築 「パルモさんがうちの店を改築してくれるって言うんだよね~。どうなるかは向こう任せなんだけど。」 大丈夫ですか?・プロがやってくれるなら安心ですね ▼大丈夫ですか? 「かなりド派手になるだろうけど、おじさん、パルモさんの腕は信用してるし、なんだか面白そうだからね。」 ▼プロがやってくれるなら安心ですね 「そうなんだよね~。まあ、忙しそうだから、いつやってくれるかはわかんないんだけどね。」 御飯 「アレス(アリス)……おじさんのために、毎日御飯を作ってくんない?」 ぷ、プロポーズですか!?・……御飯作るの、嫌なんですね? ▼ぷ、プロポーズですか!? 「違うよ~、料理するの面倒だから、作ってくれる人を探してるんだよ。」 主人公「あはは……お断りします!」 ▼……御飯作るの、嫌なんですね? 「そうなんだよね~。だからアレス(アリス)にお願いしたいなぁと思ってるんだよ~。」 「作りませんよ。」 誕生日 「ねえねえ、お得な情報をあげるよー。」 主人公「え、なんですか?」 「おじさんの誕生日はねえ、春の7日で~す。」 「誕生日に好物をプレゼントされたら、いつもよりもっと喜んじゃうよね~。」 主人公「期待に満ちた目で見ないでください。」 おじさんの恋バナ 「アリス(アレス)は恋とかしてないの?おじさん、恋バナ好きなんだよねー。」 主人公「ハインツさんはどうなんですか?」 「おじさんの話を聞きたい?聞くと戻れなくなるけど、いいのかな。」 たまにはマジメなことを 「町が平和なのは、君たちSeedのおかげ。それは自信を持っていいと思うよ。」 主人公「あ、あの、いつもと様子が違うような……。」 「おじさんだってたまにはマジメなことも言うよ。」 「まあ、ネタばらしした時点で説得力ってなくなっちゃったと思うけどね~。」 お風呂のレア鉱石 「むらくもの宿の温泉なんだけどねー、お風呂の石の一部に、ちょっとレアな鉱石があるんだよね。」 え!?教えてあげたんですか?・それでどうしたんですか? ▼え!?教えてあげたんですか? 「言ったけど、誰も興味ないだろうし、お風呂を削る訳にはいかないからね~。」 ▼それでどうしたんですか? 「あのお風呂にはおじさんもよく入りにいくからね~。入る度に、ちょっとずつ削ってるんだよね……ジョウダンだって。」 ルーカスの見る目 「ルーカスはさ、鉱石を見る目が完璧なんだよね~。なんであんなに精度が高いんだろうね。」 「なんか違う商売にも使えそうな気がするんだよね。そうだ、アレス(アリス)から聞いてみてくんない?」 主人公「呆れられちゃいそうだからお断りします。」 人生の面白さ 「はぁ~……、せっかくレアな鉱石を見つけたのに、掘るときに砕いちゃったんだよ……。」 主人公「残念でしたね。」 「人生はやり直しがきかないからね。……だけど、それが面白いんだよ。」 おじさんの店で働かない? 「アレス(アリス)と話すのって好きなんだよね~。そうだ、おじさんの店で働かない?」 主人公「Seedの仕事があるんで……。」 「あらら、やっぱり無理だったか。まあ成功してたらみんなに文句言われそうだけどね。」 世界に一つだけのクリスタル 「やっぱりさ、クリスタルってレアなのがいいと思うんだよね~。世界に一つだけしかないクリスタルとか、あこがれるよね。」 主人公「クリスタルって、いっぱいあるんですか?」 「ああ、種類ならピンからキリまであるよ。でもまだ誰も知らないクリスタルもあるかも知れないからね。」 「もしおじさんが見つけたら、その時は真っ先に見せてあげるよ。」 「はじめて見つけた人が名前は付けれるなら、クリスタルハインツとか名付けたいよねぇ~。」 隕石 「隕石、って知ってるかい?」 「空から落ちてくる、ナゾの石らしいんだけど、よくわかってないんだよね。」 「面白いからおじさんの家にも落ちてきて欲しいんだけど、まだ落ちてきてくれないんだよね~。」 「隕石は本当に石なのか、それとも未知の鉱石だったりするのか。本当のところはどうなんだろうね。」 「調べたら鉱石なだけに、功績がたたえられそうだよね~。」 お笑いコンテスト 「おじさん、とうとうお笑いコンテストに応募しちゃったよ。だから相方はよろしくねー。」 いや、やりませんよ!? ・え、出場決まってるんですか!? ▼いや、やりませんよ!? 「ええっ!? ハインツと愉快な常連さん、ってコンビ名まで付けたのに……。」 ▼え、出場決まってるんですか!? 「応募して、連絡待ちなんだよねー。もう半年も待ってるんだけど、まだかなー?」 パン屋 「パン屋のランドルフさんとユキさんって知ってる? あの二人、とってもいい人だよね〜。」 優しいご夫婦ですよね・パンも美味しいですよね ▼優しいご夫婦ですよね 「そうそう、おじさんのダジャレ聞いても笑ってくれるの、あの二人だけだから貴重な存在だよ。」 ▼パンも美味しいですよね 「そうそう、うちのお店の横に来て欲しいって頼んだこともあるくらいだからね。」 「まあ、笑って断られちゃったけどさ〜。」 好きなもの 「ねえねえ、ヒミツの情報、聞きたくない?」 主人公「えっとーー」 「フグはねえ、焼きフグにするともっとおいしいんだよ〜。」 主人公「ひょっとしなくても好物ですね?」 共通 ルーカスについて 「ルーカスはオレのダジャレを聞いてくれるんだけど、笑ってくれたことがないんだよね~。」 「でも、聞く度に感心してくれるんだよ。なんだかメモも取っているみたいでさ。」 「あれって、絶対ネタ帳だとおじさんは思ってるんだけど何を書いているか見せてくれないかな~。」 もうすぐ夏 「もうすぐ夏になるよ~。そうだ、おじさんと一緒に海行くとかどうかな。」 もうすぐ秋 「もうすぐ秋になるよ〜。はぁ〜。」 主人公「秋は嫌いですか?」 「秋には飽き飽きしてるんだ……なんちゃってね〜。秋は嫌いじゃないよ〜。」
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嫁候補 マーガレット クローリカ フォルテ シャオパイ コハク ドルチェ 婿候補 ビシュナル ディラス キール アーサー ダグ レオン
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掲示板 ルーシー『やあやあ。最近どう調子?』 ルーシー『あたしはねえ。バンバン釣ってるよ~。このままだと魚釣りを極めちゃいそう~なんて。』 ルーシー『でも、こんなに楽しいのに、釣りあんまりやる人がいないんだよね。』 ルーシー『というわけで、キミにこれをあげよう!』 ボロの釣竿を手に入れた。 ルーシー『川や海で魚影を見つけたら、釣竿を装備してBボタンでキャストする。』 ルーシー『魚がエサに食いついたら浮きが沈むから、その瞬間を狙ってBボタンで釣り上げる!』 ルーシー『いやー、この瞬間がたまらないんだよね~。というわけで、キミの釣果を期待しているゾ~!』 ルーシー『おお~!やるじゃんキミ~!』 ルーシー『ぜひこれからも精進して、あたしの良きライバルとなってくれたまえ。』 300Gを手に入れた。
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一日目 二日目 三日目 四日目 イベント関係者(ビシュナル、クローリカ、ヴォルカノン) 一日目 「姫! すっごくいいことがあったんですよ!」 フレイ「いいこと? なにがあったの?」 「それはですね――」 「あ、でもなあ……。」 フレイ「?」 「……うん、そうですね!」 フレイ「??」 「姫、 明日空いてますか?」 フレイ「あれ? いいことがあったっていうのは?」 「いえいえ、違いますよ!」 「デートしながらお伝えしようと 思いついたんです!!」 「デートもできるし、 話もできるし一石二鳥です!」 「だから、明日どうですか?」 大丈夫だよ・明日はちょっと…… ▼明日はちょっと…… 「ああ、そうですか……。」 「では、デートができるようになったら 僕に声をかけてください。」 「待ってますから!」 話しかける 「あ、姫。」 「明日、大丈夫そうですか?」 《選択肢に戻る》 ▼大丈夫だよ 「ほんとですか! ありがとうございます!」 「では、明日、姫の 部屋の前で待ち合わせしましょう。」 フレイ「うん。」 「明日楽しみにしてますね♪」 「明日、姫の 部屋の前で待ち合わせですよ。」 「明日楽しみにしてますね♪」 二日目 「デート忘れてませんよね?」 「姫の 部屋の前で待ち合わせですからね。」 「姫、 お待ちしていました。」 「今日もかわいいですね。」 なっ!?・そうかな……?・ビシュナルくんはかっこいいよ ▼なっ!? 「あっ、すみません……。」 「姫が かわいかったので、」 「つい口走ってしまいました……。」 フレイ「謝らなくても……。」 ▼そうかな……? 「ええ、姫は かわいいですよ!」 ▼ビシュナルくんはかっこいいよ 「えっ!?」 「……ありがとうございます。」 「さあ、行きましょうか。」 「目指すは西地区です!」 西住宅街ベンチ 「ふんふん~♪」 機嫌がいいね・なにがあったの?・どうしたの? ▼機嫌がいいね・なにがあったの?・どうしたの? 「実はですね……。」 「今度、執事の審査官が町に 来ることになったんですよ!」 フレイ「審査官?」 「はい!」 「僕たち執事の力量を審査して、 能力に応じて称号を与えてくれる人です。」 「その人に認められれば認められるほど 一人前へと近づけるわけです!!」 フレイ「それで昨日から機嫌がよかったの?」 「はい!」 「もしかしたらと思うと、 ウキウキするんです!!」 「まあ、称号をもらえるかどうか わかりませんけど……。」 「でも、日々、特訓してますからね! かなりいい線いくと思います!」 フレイ「そっか。 楽しみだね。」 「はい!!」 「一流の執事は僕の夢ですから!!」 フレイ「ところで――」 どうして執事になろうと思ったの?・どんな称号をもらえるの? ▼どんな称号をもらえるの? 「そうですね……、 最初だから1つ星の称号だと思います。」 「ちなみにヴォルカノンさんは3つ星の 称号を持ってます。」 「これってとってもすごい事なんですよ!」 フレイ「そうなんだ。」 「他に聞きたい事があれば 何でも聞いてください!」 《選択肢に戻る》 ▼どうして執事になろうと思ったの? 「え? 執事になろうと思った理由ですか?」 フレイ「うん。」 「えーっと、それはですね……。」 「……きっかけは父です。」 「『人のために何かをできる男になれ』 昔っからの口ぐせです。」 「誰かのために何かをするのが 好きな人なんです。」 「大勢の人のためになるからって 医者になったような人ですから。」 「そんな父を見て育っているので、 僕も父のようになりたいと思いました。」 フレイ「医者になりたかったの?」 「それは僕も考えましたけど……。 僕の頭だと無理でした!」 そんなことないよ・そうだよね ▼そんなことないよ 「そ、そうですか? ありがとうございます。」 「でも、実際は少しきびしかったんですよ。」 ▼そうだよね 「そんなはっきり言わなくても いいじゃないですか!」 「はあ……でも、無理だったのは確かです。」 「だから色々探しました。」 「けど、なかなか見つからなく どうしようと悩んでいて……。」 「そんなある日……。」 「僕の人生を決めるあの執事に……。 セバスチャンに出会ったんです。」 フレイ「どんな人だったの?」 「すごく……輝いている人でした。」 「でも、その輝きは自分を 輝かせるものではなかったんです。」 「セバスチャンが主の側に立つと 主がいっそう輝いて見えたんです!」 「衝撃でした……。」 「その輝きは自分でない誰かを 輝かせるものだったんです。」 「僕なりに人のためになることを 一通り探したつもりでしたけど、」 「こんなカタチがあるだなんて 思いもしませんでした……。」 「……僕は執事に憧れました……。」 「執事になりたい!」 「そう思いました。」 「………………。」 「けれど、幼かった僕には不安もありました。」 「執事って主のために仕える仕事ですよね? だから「人のため」になってはいます。」 「けど……なんて言うんでしょう……。」 「父が言ってた「人のため」と この場合の「人のため」は同じなのか?」 「もし違っていたら反対されるんじゃないかって。 ……それがすごく不安でした。」 どうしたの?・…………・あきらめたの? ▼どうしたの? 「悩んでるだけでは解決しません。」 「なら、いっそのことぶつかってみようと 思いまして父に相談することに決めました。」 ▼………… 「でも、将来のことはいずれ 話さなければいけないことですしね。」 「迷ってても先に進めませんから、 父に相談することにしました。」 ▼あきらめたの? 「いやいやいや! あきらめませんよ!」 「あきらめてたら僕はここにいませんし!」 フレイ「どうだった……?」 「笑われました。 そんなことは気にするなって。」 「『おまえが「人のため」になると思ったなら 自信を持ってやればいい』」 フレイ「…………。」 「……まあ、そんな感じで父も 応援してくれることになったんです。」 「それからは僕が大きくなるまで 父相手に執事のマネごとをしました。」 「時期をみて父の友人に紹介してもらって、 今、ここで修行をさせてもらっているんです。」 フレイ「そうだったんだ……。」 「ええ……。」 フレイ「でも執事になってるっていう 夢は叶ったんだよね?」 「まあ、そうですけど。」 「夢っていうのは叶えたそばから また新しい夢ができるものなのです。」 「立派な、一人前の執事になる事……。」 「それに加えて、さらにまた 新しい夢も出来ましたし。」 フレイ「新しい夢?」 「あっとー……。 これは秘密でした。」 フレイ「え?」 「ごめんなさい。 今のは聞かなかったことにして下さい。」 フレイ「どういうこと?」 「あーしまったー。 特訓の時間だったー。」 「急がなくっちゃ! 急がなくっちゃ!」 フレイ「あ、ちょっと!」 「姫、 ごめんなさい!」 「また今度ゆっくり話しましょうね!」 フレイ「行っちゃった……。」 フレイ「…………。」 フレイ(審査か……。) フレイ(……ビシュナルくん、 がんばってね。) 「また今度デート行きましょうね。」 三日目 執務室 ヴォルカノン「こちらは審査官のバイエル殿ですぞ。」 バイエル「はじめまして。」 バイエル「ただいまご紹介に与りました バイエルと申します。」 バイエル「数日の間ではありますが、 よろしくお願いいたします。」 「よろしくお願いします!」 クローリカ「よろしくお願いします。」 バイエル「では、さっそくで申し訳ありませんが、 仕事の話をよろしいですか?」 「もちろんです!!」 バイエル「私は各地に点在する執事の 審査を行っております。」 バイエル「私が授与する称号は1つ星。」 バイエル「1つ星とは、ある1つの物事に 特化した執事に与えられる称号です。」 ヴォルカノン「大変名誉ある称号ですぞ。」 バイエル「ここ数日、ビシュナルさんに クローリカさん――」 バイエル「お二方の仕事振りを 拝見させていただきました。」 ヴォルカノン「おお、もうご覧になられたのですか。」 ヴォルカノン「まだまだ至らぬところもありますが、 我輩の自慢の弟子でこざいますぞ。」 バイエル「ええ、さすがは3つ星の称号を持つ ヴォルカノン殿のお弟子さんです。」 バイエル「わずかな視察でも 能力の高さが伺えました。」 バイエル「まだ審査段階ですので、 はっきりとはお伝えできませんが、」 バイエル「お二方とも――」 バイエル「称号を得られるだけの能力は 充分に備わっているものと見受けられます。」 「ほ、ほんとですか!?」 クローリカ「うわあ~。」 バイエル「ええ。」 バイエル「ですが、1つだけ。 ゆゆしき問題がございます。」 ヴォルカノン「ゆゆしき問題? バイエル殿、それはいったい?」 バイエル「ビシュナルさん。」 「え……。」 バイエル「恋人がいるそうですが本当ですか?」 「あ、はい……。 恋人は……います。」 ヴォルカノン「バイエル殿、 恋人がいることに問題は――」 バイエル「わかっております。 恋人がいることに問題はありません。」 バイエル「ですが……。」 バイエル「恋人が誰であるかというのが 問題なのです。」 「…………。」 バイエル「その方はビシュナルさんが 仕えているお方で間違いありませんね?」 「………………。」 バイエル「主と執事に関係があっては、」 バイエル「執事の評判だけでなく尊厳までもが 傷つけられてしまう可能性があります。」 バイエル「ビシュナルさん、 今一度お聞きします。」 バイエル「あなたがお付き合いされているお方は、 仕えているお方で間違いありませんね?」 「……………はい……。」 バイエル「わかりました。」 バイエル「ビシュナルさん。」 バイエル「主と恋人関係であるままですと、 称号を与えることはできません。」 バイエル「執事を続けていくというのであれば……。 恋人とよく話し合って下さい。」 「………………。」 バイエル「では、みなさん。 私は1度失礼いたします。」 バイエル「審査結果はまた後日、 お話しさせて頂きます。」 バイエル「では、失礼。」 ヴォルカノン「ビシュナル……。」 クローリカ「大丈夫ですか?」 「………………。」 ヴォルカノン「我輩からもバイエル殿には 話をしてみます。」 「…………はい。」 ヴォルカノン「さあ、仕事を再開しますぞ。」 クローリカ「はぁい……。」 「………………。」 ヴォルカノン「これはフレイ殿。 今の見ておいででしたか?」 フレイ「はい……。」 ヴォルカノン「そうですか……。」 ヴォルカノン「我輩もなんとかしたいですが……、 いかんせん、どうしたものかと……。」 ヴォルカノン「お役に立てず……我輩……我輩……。」 ヴォルカノン「ウオォォーン!!」 フレイ「ヴォルカノンさん……。」 ヴォルカノン「しかし我輩、できる限りのことは させていただきますぞ。」 ヴォルカノン「こんな所で若い希望を 失わせるわけにはいきません。」 ヴォルカノン「フレイ殿は ビシュナルの様子を見てあげて下さい。」 ヴォルカノン「よろしくお願いします……。」 ヴォルカノン「ビシュナルの様子を見てあげて下さい。 よろしくお願いします……。」 クローリカ「はぁ…………。 なんか納得いきませんね……。」 フレイ「ビシュナルくん。」 「姫……。」 フレイ「…………。」 「……ごめんなさい。 今は1人にしてもらえますか……。」 フレイ「…………。」 「……お願いします。」 フレイ(ビシュナルくんは ああ言ってるけど……。) フレイ(今ほんとにビシュナルくんを 1人にしていいのかな……。) フレイ(…………。) …………・ううん、よくない! ▼………… フレイ(でも……。) フレイ(こんなときだからこそ、 私が力にならないと!) ▼ううん、よくない! フレイ「ビシュナルくん!!」 「は、はい。」 フレイ「…………。」 「…………。」 「……ど、どうしたんですか? 急に大きな声を出して……。」 フレイ「ええっと……。」 何も考えてなかった……・い、今からでかけよう!! ▼何も考えてなかった…… 「姫?」 フレイ「そうだ! い、今からでかけよう!!」 ▼い、今から出かけよう!! 「え、でも――」 フレイ「行くよ!」 「ちょ、ちょっとー!!」 展望台 「姫……。」 「もしかして、審査官の 話……聞いてましたか?」 フレイ「うん。」 「……はあ。 僕はどうしたらいいんでしょう……。」 フレイ「……迷ってるの?」 「……………………………。」 「僕は誰かのために執事であり続けたい。」 「だから執事をやめるのは 絶対にイヤです……。」 フレイ「…………。」 「でも、姫と別れるのも 絶対にイヤです……!」 「…………。」 「けど、僕のせいで執事の存在そのものに 傷がつくのもイヤです……。」 フレイ(今、私がビシュナルくんのために できることって…………。) 「さっきからイヤばっかり言ってますね。」 「僕は……わがままです。」 フレイ「…………。」 「でも……決めないといけませんね……..。 いつまでも……考えていられませんし……。」 「だけど……。」 「どうしたら……。」 どうするの?・執事をやめる?・審査官を説得できない? ▼どうするの? 「どうしたらいいんでしょう……。」 「弱気になってしまってごめんなさい。」 「でも……。 でも…………!」 《選択肢が減って戻る》 ▼執事をやめる? フレイ(……………………。) フレイ(私の口から執事を やめるかなんて聞けない……。) フレイ(ビシュナルくんの夢を 諦めさせることはできないよね……。) 《選択肢が減って戻る》 ▼審査官を説得できない? 「……くやしいですけど審査官の 言い分もわかるんです……。」 「もし僕が姫に 秘密をぺらぺら話してしまったら……。」 「そんなこと絶っ対しませんけど、 それを証明できないんです……。」 《選択肢が減って戻る》 《全ての選択肢を見ると次へ》 執事を続けて ▼執事を続けて 「えっ!?」 「姫! な、なにを言ってるんですか!!」 フレイ「執事になることが ビシュナルくんの夢だよね?」 「そ……それは……。」 「ですけど、執事を選んだら 姫とは――」 フレイ「私は……。」 フレイ「ビシュナルくんの夢を ジャマしたくないよ。」 「………………。」 「でも、やっぱり……!」 フレイ「審査官の人も言ってたよ? 『称号を得られるだけ能力はある』って。」 「…………。」 フレイ「それって執事として 認められてるってことだよね?」 「……執事として…………。」 フレイ「半人前じゃなくて一人前として 認められるってことじゃないかな?」 フレイ「だから………………。」 フレイ「私のことだけだよね。 問題だったのは。」 「……っ!」 フレイ「ビシュナルくんの夢は?」 「僕の夢は……。」 「……執事に……なることで。」 フレイ「うん。」 フレイ「どれだけ憧れてるか 私に教えてくれたよね。」 「……僕は………………。」 夢を叶えておいで ▼夢を叶えておいで 「……………………………………… ………………………………………。」 「…………ありがとうございます、 姫。」 「ごめんなさい……、 姫!」 フレイ「………………。」 「僕……。」 「僕は……。」 「執事が夢なんです!!」 フレイ「うん。」 「姫が背中を 押してくれなければ執事をあきらめていました。」 フレイ「…………。」 「僕……姫のためにも 立派な執事になります!!!」 フレイ「うん……。」 フレイ「じゃあ、もう行かないと。」 フレイ「称号がもらえるかもしれないのに ここで休んでたらダメになっちゃうよ。」 「はい……。」 「ほんとうにありがとうございました……。」 フレイ「ビシュナルくん…………。 立派な執事になってね……。」 ヴォルカノン「申し訳ありません、 フレイ殿。」 ヴォルカノン「バイエル殿にかけあってみましたが……。」 フレイ「大丈夫です。」 フレイ「私もビシュナルくんには 夢を叶えて欲しいですから!」 ヴォルカノン「フレイ殿……。」 ヴォルカノン「我輩がいながら……。ウオォーン!!」 クローリカ「ビシュナルくんと何かあったんですか?」 クローリカ「ビシュナルくん…… ……泣いてましたよ?」 フレイ「…………。」 クローリカ「それにフレイちゃんだって……。」 大丈夫・………… ▼大丈夫 クローリカ「でも……。」 フレイ「ほんと大丈夫だから。 ありがとう。」 クローリカ「…………。」 ▼………… クローリカ「フレイちゃん……。」 「…………。」 四日目 執務室 クローリカ「フレイちゃん……。」 フレイ「みんな集まってるの?」 クローリカ「ええ……。」 クローリカ「これから審査官のバイエルさんが いらっしゃるんです。」 フレイ「そう……。」 クローリカ「あの――」 クローリカ「いらっしゃいませ。 どうぞ、こちらへ。」 バイエル「…………。」 バイエル「あなたのお気持ち、お察しします。」 バイエル「ですが、許して下さい。」 バイエル「執事になるということは こういうことなのです。」 ヴォルカノン「バイエル殿、どうぞ。」 バイエル「はい。」 バイエル「では、さっそく……。」 バイエル「クローリカさん。」 クローリカ「はい。」 バイエル「あなたの作るお料理は 大変すばらしかった。」 バイエル「その味は食べるものへ至福を 与えること間違いないでしょう。」 クローリカ「ありがと~ございます。」 バイエル「ビシュナルさん。」 「はい。」 バイエル「あなたの掃除の腕は一級品です。」 バイエル「あなたの手にかかればどんな色あせたものでも 美しい輝きを取り戻すでしょう。」 「ありがとうございます。」 バイエル「お二方の実力――」 バイエル「1つ星の称号を 得るに申し分ありません。」 ヴォルカノン「おお、それでは。」 バイエル「ええ。」 バイエル「お二方に1つ星の 称号を授与いたします。」 ヴォルカノン「ビシュナルにもですか?」 バイエル「ええ。」 「…………。」 バイエル「ただし、ビシュナルさん……。」 「……わかっています。」 クローリカ「ビ、ビシュナルくん……。」 「大丈夫です。」 クローリカ「え?」 クローリカ「じゃあ、フレイちゃんは どうなるんですか?」 クローリカ「ねえ、ビシュナルくん!」 「…………。」 「もう決めたんです。」 クローリカ「決めたって……。」 バイエル「ご決断ありがとうございます。」 バイエル「さぞ辛かったことでしょう。」 バイエル「では、勇気ある決断を行った ビシュナルさんから称号を授与いたします。」 バイエル「執事ビシュナル――」 バイエル「あなたは執事における 極めて優秀な技術を示されました。」 バイエル「その栄誉ある技術を称え、 ここに1つ星の称号を与えます。」 「………………。」 バイエル「ビシュナルさん?」 「………………。」 「……お断りします!!」 バイエル「どうされましたか?」 「主と恋人で何がいけないんですか?」 バイエル「え?」 「主をこんなにも側で 守れることの何がいけないんですか!」 バイエル「……それでは執事の名が……。」 「評判がなんですか?」 「主を守ることより 評判のほうが大事なんですか!?」 「それって主を守れなくても 評判は守れってことですよね?」 「僕たち執事にとって大事なのは 評判だけじゃないはずです!」 バイエル「それは……。」 「大切は人を1番近くで守れる。」 「僕たちの関係の何がいけないんですか!」 「バイエルさんが僕を評価してくれたことは とってもうれしかったです。」 「でも……。」 「姫との 大切な関係を否定されてしまうのなら……。」 「僕はそんな称号なんていらないし、 そんなものは執事だと思わない!」 「姫が 僕の背中を押してくれました。」 「夢を追いかけてと応援してくれました。」 「僕と別れなきゃいけないのに……。」 「とってもうれしかった……。」 バイエル「…………。」 「僕は執事です。」 「そして執事とは主のために生きるものです! どんなときでも主の側を離れません!」 「だから僕は姫の側を 絶対に離れません!」 「それが……僕の目指した執事ですから!」 バイエル「…………。」 バイエル「ですが、執事と主が 特別な関係になるべきではない。」 バイエル「守るべき存在にとって、 守られる存在になってしまうからです。」 「それなら、今の僕に 執事の名は必要ありません!」 「もう1つの夢――」 「姫を 誰よりも幸せにする夢をつかみます!」 フレイ「ビシュナルくん……。」 「ヴォルカノンさん、 いままでありがとうございました!」 ヴォルカノン「ビシュナル……。」 「クローリカさん、 執事でなくなってもまた料理を教えて下さいね。」 クローリカ「ビシュナルくん……。」 「お待たせしました、 姫。」 「さあ、行きましょう。」 うん!・でも…… ▼でも…… 「遠慮は不要です! さあ、行きましょう!!」 《選択肢に戻る》 ▼うん! 「もう離しませんから……。」 バイエル「待ちなさい!!」 「待ちません。」 「姫への愛は――」 「誰にも止められないんです!!」 ヴォルカノン「やれやれ……。」 クローリカ「ビシュナルくん……。」 メロディストリート 「はぁはぁ……。」 「あー、やっちゃいましたね。」 フレイ「やっちゃいましたって……。」 「あはは。」 フレイ「笑い事じゃないよ……。」 「いいんです。」 ほんとうによかったの……?・よくない! ▼よくない! 「いいんです。」 《選択肢に戻る》 ▼ほんとうによかったの……? 「はい。」 「これからの僕の全てをかけて、 守っていこうって決めたんです!」 「執事をやめてしまったら……。」 「姫への愛以外、 僕には何も残りませんけど……。」 「でも!!!」 「それでも!!!」 「僕はあなたを守ります!」 「姫に この命を捧げます!!」 フレイ「…………。」 「執事でなくなっても、 執事の心は忘れません。」 「あなたの将来を僕がお供し、 お守りしてもよろしいですか?」 ……お願いします・ごめんなさい ▼……お願いします 「かしこまりました!!」 「これからもずっと姫の お世話をさせていただきます!」 ▼ごめんなさい 「がーんっ!!」 「そっ、それでもずっと姫の お世話をさせていただきます!」 「あっ、しまった……!」 フレイ「?」 「いや……これ……。」 フレイ「指輪……?」 「えっと……今のタイミングで 指輪を渡すつもりだったんだけど……。」 「つい話に夢中になって忘れてました。」 「あーもう僕のバカバカ!!」 フレイ「それって……。」 「ええ……。」 「姫に プロポーズしようと思いまして。」 フレイ「!!!」 「あらためてって感じに なっちゃいましたけど……。」 「姫。」 「あなたじゃないとダメなんです!」 「今回のことだって……、」 「あなたがいなければ逃げ出していました。」 「僕はまだまだ半人前です。」 「でも、あなたに対する気持ちは一人前――」 「いいえ、僕の気持ち5人分でも 足りないくらい愛しています!」 「もう1度言わせてください。」 「僕と結婚してください!」 「夫として頼りないところはあるかもしれませんけど、」 「あなたを愛する男として!!!」 「あなたを絶対に幸せにします!!!」 フレイ「えっと……。」 ヴォルカノン「ビシュナルーーー!!」 「ヴォルカノンさん!?」 (な、なんてタイミングで!!) 「どうしたんですか?」 ヴォルカノン「戻りなさい、ビシュナル。」 「僕は戻りませんよ!」 ヴォルカノン「いいから1度戻りなさい。 バイエル殿が話があるそうですぞ。」 「でも……。」 フレイ「1度戻ったら?」 フレイ「その間にさっきの返事……、 考えておくから……。」 「………………。」 ヴォルカノン「行きますぞ。」 「いったいなんでしょうか……。」 フレイ「ほら、行ってきなよ。」 「……わかりました。」 「今度会ったとき、 さっきの返事を聞かせて下さいね!」 フレイ「うん。」 「じゃあ――」 ムービー ヴォルカノン「ビシュナルも成長しましたな。」 ヴォルカノン「我輩とてもうれしいですぞおおお!!」 クローリカ「ビシュナルくん、 カッコよかったですね~。」 クローリカ「ちょっと胸キュンですよ。」 「あ、姫!! 聞いて下さいよ!!!!」 フレイ「どうしたの?」 「バイエルさんがですね――」 「なんでしょう……。 僕もう執事をやめてるんですけど……。」 バイエル「いいえ、その必要はありません。」 「え?」 バイエル「私……あなたの言葉に目が覚めました。」 バイエル「私たち執事は本来施しの精神に 満ちあふれてなければなりません。」 バイエル「しかし……周囲の目を気にするばかりに……。」 バイエル「愛が足りてないのです!!」 バイエル「かくいうこの私にも 愛が足りていませんでした……。」 バイエル「ビシュナルさん、ありがとう……。」 バイエル「私に愛の偉大さを思い出させてくれて! ありがとう!!!」 「はあ……。」 バイエル「あなたの主に対する愛、 私はしかと受け止めました。」 バイエル「ビシュナルさん。」 バイエル「主を心から愛せるあなたに 1つ星の称号を贈らせてください!!」 「えぇ!? ほんとうですか!?」 バイエル「はい。」 バイエル「そしてその溢れんばかりの愛で 私たちを導いて下さい!」 「というわけで!!」 「執事として姫の 側にいてもいいそうです!」 フレイ「ほんとに?」 「はい!!!」 「……色々お騒がせして 申し訳ないです。」 フレイ「ううん。」 フレイ「ビシュナルくんが 執事に戻れてよかったよ。」 「はい!」 「あっ、心配しないで下さいね!」 「姫を 幸せにするって夢も叶えますから。」 フレイ「そうだ……。 ビシュナルくんに返事をしないとね。」 フレイ「私は――」 ビシュナルくんと結婚したい!・やっぱり結婚はまだ…… ▼やっぱり結婚はまだ…… 「…………。」 フレイ「もうちょっとだけ待ってくれる?」 フレイ「私もまだ気持ちの 整理がついてないから……。」 「………………。」 「わかりました。 少し残念ですが、しょうがありません。」 「姫が 結婚してくれるその日まで――」 「僕、ずっと待ってますから!」 「一つ星の称号はいただきましたけど、 まだまだ半人前です!」 「一人前に執事を目指してがんばります!」 がんばってね・一人前じゃないの? ▼がんばってね 「はい!」 ▼一人前じゃないの? 「ええ、まだですよ!」 「だって一人前のヴォルカノンさんは 3つ星の称号をもってるんですよ?」 「僕の称号は1つ星。」 「つまりヴォルカノンさんの半分以下なので、 まだまだ半人前ってことですよ!」 フレイ「そうなんだ……。」 クローリカ「ビシュナルくんと別れることにならなくて よかったですね。」 ヴォルカノン「今回ばかりは我輩もひやひやしましたぞ。」 ヴォルカノン「ビシュナルの決意が伝わって 本当によかったですなあああ!!」 ▼ビシュナルくんと結婚したい! 「!?」 「………………。」 「い…………………………………… …………………………。」 「やっあああああああああああ たあああああああああああああ!!」 「僕も姫と 結婚したいです!!!」 「大好きです、姫!」 「いえ、愛してます。」 フレイ「私も愛してる ビシュナルくん。」 結婚式
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登録日:2011/02/24(木) 23 52 03 更新日:2024/06/15 Sat 03 25 40NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 2011年 PS3 RF Wii オーシャンズ ゲーム スタイリッシュ弾幕農夫アクション ネバーランドカンパニー マーベラス ルーンファクトリー 十股 声優 新牧場物語 牧場物語 私、精霊魔法って好きだよ 大海原と自然に満ちた牧場生活―― 2011年2月24日にマーベラスエンターテイメントにより発売された、ルーンファクトリーシリーズの5作目。 PS3とWiiのマルチだが、内容にほとんど差はない。(Wiiに合わせてあるので、PS3版の方がグラフィックが綺麗とかそういうのはない)。 Wiiではフロンティアに次いで2作目、PS3では唯一のRFシリーズである。 また、4SPがPS4に移植されるまで、唯一のソニーハード製RFでもあった。 フロンティアのようなグラフィックで、3のようなアクションをする。 ノーラッド王国やゼークス帝国を離れた大海原が舞台となっており、農業要素も簡略化されているなど、シリーズ全体としては外伝的な色が強い。 また、シリーズ初の女性主人公を採用しているが、選択可能になるのはメインストーリー終了後であったり、ヒーロー候補が3人しかいない(ヒロイン候補は10人)など、まだ試験的な段階。 最初から女性主人公を選べ、扱いの男女差がないのは4になってからである。 ★あらすじ フィーニス島に住むアースマイトの少年アゼルと、その幼馴染の少女ソニア。 ある日二人は光に巻き込まれ、見知らぬ場所へと転移してしまう。その際、ソニアは身体を失い精神がアゼルの身体に同居してしまう。 しかもそこは、フィーニス島であったが自分達の知るそれとは違う異世界であった。 ★大きく変わったシステム 立ち絵 └2Dのキャライラスト(バストアップグラフィック)ではなく、3Dのモデルが直接動く。ファンからは賛否両論である。 ジャンプ └読んで字の通り、ジャンプが可能になった。二段ジャンプも可能。そのためダンジョンではジャンプを使わないと越えられない部分もある。 カメラ視点切替 └従来のは固定であったが、今回は切り替えられる。左下のレーダーも合間って、手前からの敵にも気付けるようになった。 農業 └今作では自分で作物を育てる農業はなく、サルベージした島に精霊魔法を使って作物が芽吹くようにする(管理はモンスターに任せられる)…と簡略化された形になっている。 他の作品が農家ならさしずめ地主といったところか。 巨人ユミル └巨人に乗って海上を冒険できる。島を海中からサルベージし、海図を広げていくのが今作のメインとなる。 また、巨人に乗っている間に巨大なモンスターと戦闘になる場合も。 武器 └3より双剣が引き続き登場。冒頭のイベントでアゼルが装備していることもあり、今作では初期装備のイメージが強い。 3では盾が使えなくなるのが欠点であったが、今回は元々盾なんてないので結構強い。 また、片手剣に代わり『居合刀』が登場。素早くて癖もなく、非常に使いやすい日本風味の武器である。 ★登場人物(青は男、赤は女) 主人公 ●アゼル(CV.沢城みゆき) 記憶喪失ではない初の主人公。歴代の主人公が優男ばかりだったのに対し、やけに男らしい。 口調は荒いが、年上や目上の人に丁寧語が使える程度の分別はある。 「諦めてたまるかぁッ!」 ●ソニア(CV.清水愛) シリーズ初の女主人公。ではあるが先述の通り選べるようになるのは相当後。それまではアゼルの身体に同居しており色々と呟いてくれる。 ちょっと感性にズレが…… 「そろそろお昼だねー」「3時だよー」「私、精霊魔法って好きだよ」 ヒロイン ●リリ(CV.井上喜久子) 宿屋兼酒場『シスターズ』の長女。おっぱいが大きいほんわかおねいさん。永遠の17歳(中の人的な意味で)。どっかで聴いた事のある曲を演奏してくれる。 よく何もないところで転ぶドジッ娘で料理の腕が壊滅的。 ●オデット(CV.浅野真澄) 『シスターズ』次女。一番初めに会う人物で、珍しき常識人。アゼルとソニアに家を提供してくれる。姉とは違い料理はプロフェッショナル。 顔と腕に大きな傷があるが…? ●アイリス(CV.花澤香菜) 『シスターズ』三女。内気で照れ屋なナースで教会に務めている。出会った直後からアゼルに一目ぼれしているチョロイン。 ●エレクトラ・ハッタイン・ヴィヴィアージュ(CV.丹下桜) おなじみヴィヴィアージュ家のお嬢様。なのだが家が没落しておりアルバイトで家計を支えている。 元々掃除好きでもあり、見た目もあって傍目にはメイドさんにしか見えない。 ●メルプリン(CV.広橋涼) ハッタインに仕えるメイド。シリーズ初登場のダークエルフでもある。冷たい口調だが根は優しい典型的ツンデレ。 エレクトラがメイドの仕事を取ってしまうせいでやることが無くなるのが悩みの種。 ●セーラ(CV.水沢史絵) 雑貨屋の女の子。ボーイッシュでサバサバ系。よく店番をビスマルクに任せて自分は遊んでいる。 「にゃはは♪」 ●エレナ(CV.伊藤かな恵) 鍛治屋のゴーレム職人。こちらもサバサバ系。ロリ体型で身長が小さいことを気にしている。 ゴーレム職人としての腕は相当だが、ユミルに対しては異様に執着しており、何かと分解したがっている。 シスコンな兄にうんざりしているようだが、兄の方のイベントではなんだかんだこっちもブラコン気味な面を見せる。 ●パンドラ(CV.田村ゆかり) 世界征服を目論む魔王…だったが石化魔法に失敗して海中に沈んでいたところをアゼル(とソニア)にサルベージされ復活した。 未だに世界征服を考えてはいるものの、可愛い物やおもちゃが好きなロリババア。精神的にはキルトやニットと同レベル。 ●命(みこと)(CV.小林ゆう) 島の平和を守る侍であり、侍とは何かを常に模索している。剣の腕も一級品。 島の住人からは男性だと思われているが…というより本気で男性だと思っていたプレイヤーがいるのだろうか? ヒーロー ●ジョー(CV.小西克幸) トレジャーハンターを目指すアフロ野郎。心身共に中々のナイスガイではある…のだが楽しいことが大好きでガキっぽい面も見られる。 ●ジェームス(CV.吉野浩行) 貿易商でエレナの兄。普段はいい奴だが妹の事になると暴走しがち。 ●ビスマルク(CV.速水秀之) 内気メガネの少年。姉のセーラが店番をサボるので困っている。 その他の登場人物 ●バッカス(CV.宮崎寛務) ジョーの祖父で元冒険者。大の酒好き。 ●ボナパルト・ハッタイン・ヴィヴィアージュ(CV.藤本たかひろ) ヴィヴィアージュ家の党首で島の代表。財宝を求めて裏庭を掘り続けている。 ●グレー(CV.山中真尋) 教会の神父さん。身体は男性だが心は乙女。要するにオカマである。 ●キルト(CV.藤田咲) 教会に住む孤児の一人。元気っ娘でニットに対しては姉ぶっている。 ●ニット(CV.水沢史絵) 教会に住む孤児の一人。大人しい男の子。 ●ジャスリン(CV.斎藤楓子) 考古学者の女性。木曜日と祝日の2回だけ島を訪れる。 残念ながら人妻(かつ2児の母)なので攻略しようがない…。 ●ゴブリン隊長(CV.かぬか光明) 自称「新鋭気鋭の海賊団」ゴブリン海賊団の隊長。小悪党だが、子分からの信頼は厚い。 ●仮面の男(CV.斎藤楓子) アゼル(とソニア)の前に現れる謎の男。その正体は…? ゲストキャラクター いずれもフロンティアからの出演となっている。 ●アネット(CV.阿澄佳奈) 毎月4日にやってきて郵便を配達してくれる。 ●タバサ(CV.佐藤朱) ヴィヴィアージュ家絡みのイベントで登場。 ●キャンディ(CV.今野宏美) スピリットの研究のために現れる。 追記・修正は「諦めてたまるかぁッ!」と叫びながらお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- コメント欄 なんて愛のない項目だ -- 名無しさん (2014-06-04 20 52 47) 内容が薄いというか、勢いで書きなぐったって感じだな なんとか編集したいところだけど自分も内容はもうあんまり覚えてないんだよな…… -- 名無しさん (2016-10-09 15 57 29) 5前の予習で過去作やってるからとりあえずレベルで書き直したよ。 -- 名無しさん (2021-05-02 11 09 02) 名前 コメント
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1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 イベント関係者(フォルテ、キール、バド、ナンシー、ジョーンズ、ビシュナル、クローリカ) 1日目 レスト「フォルテさん?」 フォルテ「このままではいけませんよね……。」 フォルテ「でも、つい色々と考えてしまって……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「っは!!!いやいやいやこれはまだ早い!!!」 レスト「あの……?」 フォルテ「しかし……。……いや、でも……。」 レスト(一人で何かいそがしそうだ……。) フォルテ「……やはり、このままではいけませんよね……。」 フォルテ「この前はビシュナルさんにも心配されてしまいましたし……。」 ビシュナル「最近、フォルテさんの様子がちょっとおかしいんですよね。」 ビシュナル「どこか上の空というか……。」 ビシュナル「クローリカさんも心配してましたし、大丈夫かな……。」 クローリカ「あ、そうでした~。レストくん。」 クローリカ「最近、フォルテさんと何かありましたか?」 レスト「え?どうしてですか?」 クローリカ「お仕事中に、ぼうっとしてることが多いので、」 クローリカ「なにか悩み事でもあるんじゃないかな~って。」 クローリカ「……あれ?もしかして、それも夢だったのかも?」 クローリカ「フォルテさん、この頃、なにをしていても上の空なんです。」 クローリカ「……という夢を見てたんでしたっけ?」 フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん。」 フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん!」 フォルテ「レストさん!?」 フォルテ「す、すみません!その、ちょっと考え事をしてまして。」 レスト「考えごと?」 フォルテ「は、はい。その、なんと申しますか……。」 フォルテ「未来予想図というか、将来の展望といっても……いやいや。」 フォルテ「とにかく、料理くらいはできるようになっていたいなと……。」 フォルテ「いや!特に深い意味はなくて!?」 レスト「……?」 フォルテ「と、とにかく!そんなに大変なことではないので!」 フォルテ「とにかく、料理くらいはできるようになっていたい……、」 フォルテ「いや!だから!特に深い意味はないですから!?」 2日目 フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん?」 フォルテ「す、すみません!少し考えごとをしていました……。」 レスト「その……大丈夫ですか?」 レスト「最近ずっとなにか悩んでるって、クローリカも心配してましたよ?」 フォルテ「……たしかに、職務中にまでこんなことではダメだ。」 レスト「え?」 フォルテ「分かりました。」 レスト「あの……。な、なにがですか?」 フォルテ「しばらく町から離れて、修行することにします。」 レスト「ええ!?」 フォルテ「それでは!」 レスト「あの、フォルテさん?」 フォルテ「そうと決まれば色々と準備が……ブツブツ。」 レスト(聞こえてないみたいだ……。) 自室 フォルテ「し、失礼します。」 レスト「フォルテさん!?」 フォルテ「…………。」 レスト「ど、どうしたんですか?」 フォルテ「いえ、そ、その、実は……。」 フォルテ「今からしばらく、町を離れて修行することにしました。」 レスト「え!?……って、今からですか!?」 フォルテ「はい。雑念が消えるまで。」 レスト「雑念?」 フォルテ「と、とにかく!もう決めたことです!」 レスト「でも……。町の外に一人だなんて、危ないですよ。」 レスト「せめて僕も一緒に……。」 フォルテ「え……?」 フォルテ「そ、それは、夜の修行場で二人きりという……。」 フォルテ「って、なんだそれは!?」 フォルテ「何を考えてるんだ私のバカー!?」 レスト「ちょ、ちょっとフォルテさん!?」 フォルテ「と、とにかく!私は修行場に行ってきますので!」 レスト「だから、その修行場ってどこ――」 レスト「行っちゃった……。」 レスト(結局、修行場ってどこなんだろう……。) レスト(とりあえず、町の人に聞いてみようか……。) ヴォルカノン「フォルテが修行のために町を離れたいと言ってきましたぞ。」 ヴォルカノン「許可は出しましたが、騎士としての腕に申し分はないはず。」 ヴォルカノン「本人はただ、心の問題と申しておりましたが……。」 ヴォルカノン「ふむ……。」 ヴォルカノン「後でクローリカやビシュナルに事情を聞いてみるとしますかな。」 クローリカ「あ、レストくん。」 クローリカ「フォルテさん、修行先でちゃんと眠れてますかね~。」 クローリカ「キールくんに場所を聞いて、陣中見舞いに行ってみましょうかね~。」 ビシュナル「フォルテさんの行動力は、本当にすごいですね!」 ビシュナル「僕もあれくらい全力で、色々なことにいどめるようになりたいです!」 ビシュナル「あ、フォルテさんの行き先なら、キールくんに聞くといいですよ。」 キール「レストくん。お姉ちゃんを探してるの?」 キール「それなら……ええとね、黒曜館の近くに小屋があるでしょ?」 キール「きっと、その小屋の周辺にいると思うよ。」 キール「小さい頃、あそこでよくお父さんと修行してたから。」 修行場 レスト「フォルテさん。」 フォルテ「な!?レストさん!?」 フォルテ「どど、どうしてここに!?」 ここにいるって聞いたんだ ・ がんばって探したんだ ▼ここにいるって聞いたんだ ▼がんばって探したんだ フォルテ「え……?」 フォルテ「し、しかし、私はただいま修行中で……。」 レスト「うん。分かってる。」 レスト「でも、ちょっと顔を見に来るくらいならいいよね?」 フォルテ「それは、その……。」 フォルテ「――……困ります……。」 レスト「え……?」 フォルテ「いや、会いに来てもらえるのはうれしいんだけど!」 フォルテ「これはそもそも、そういう気持ちをどうにか制御するためというか!」 レスト「?」 フォルテ「つまり、うれしいけど困りますけどうれしいなあという二律背反が……!」 レスト「???」 フォルテ「う……。」 フォルテ「も、もういいです……。ちょっとだけですよ!」 レスト「うん。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「あ、あの……えーと。」 レスト「?」 フォルテ「あ、危ないので……、す、少し離れていてください。」 レスト「あ、はい。」 レスト(それにしても、本当になんにもない場所だなあ……。) レスト「あの、フォルテさん。」 フォルテ「ひゃ、ひゃい!」 レスト「え?」 フォルテ「す、すみません。ちょっと緊張してしまって……。」 レスト「緊張?何にですか?」 フォルテ「い、いえ!」 フォルテ「と、ところで、どうかしましたか?」 レスト「あ、うん。」 レスト「フォルテさんは、どうしてここを修行場所に選んだのかなって。」 レスト「静かな場所だったら、もう少し町に近くてもいいと思うんだけど……。」 フォルテ「それは……。」 フォルテ「……なんとなく、母の言葉を思い出してしまって。」 レスト「え?」 フォルテ「レストさん。」 フォルテ「その……少しだけ、昔話をしてもいいですか?」 はい ・ いいですよ ▼はい ▼いいですよ フォルテ「母がまだ生きていた頃。」 フォルテ「なにかあるたびに、自分の日記を読みかえしてたんです。」 フォルテ「気になった私は、今と同じようにたずねてみました。」 フォルテ「母は、いつものように私の頭をなでて、教えてくれました。」 フォルテ「『ここに、私の1番があるからだよ』って。」 レスト「1番……?」 フォルテ「はい。」 フォルテ「それから母は、私に教えてくれたんです。」 フォルテ「『何をするべきか迷ったら、まず振りだしに戻りなさい』」 フォルテ「『何かをはじめたきっかけは、いつも、一番最初にあるんだから』」 フォルテ「『人はその位置からしか、生きていかれないんだから』って。」 フォルテ「ここは私が、騎士を目指すと決めた場所です。」 フォルテ「だから、ここが私の「1」なんです。」 レスト「…………。」 「ガサ!」 フォルテ「なにやつ!」 レスト「モンスター!?」 フォルテ「……囲まれたか。」 フォルテ「レストさん!私から離れないでください!」 フォルテ「レストさん!私から離れないでください!」 他エリアで フォルテ「あの場所へ戻りましょう!」 はい ・ どこですか? ▼はい フォルテ「モンスターの群れを放っておくわけにはいきません!」 ▼どこですか? フォルテ「私の修行場です!」 フォルテ「黒曜館の近くの小屋の前です!」 フォルテ「……ふう。」 フォルテ「どうやら、撃退したようですね。」 フォルテ「大丈夫でしたか?」 レスト「フォルテさんこそ大丈夫?」 フォルテ「問題ありません。」 レスト「でも、こんなところに一人でいるのはやっぱり危ないよ。」 フォルテ「いえ、私なら大丈夫ですから。」 レスト「でも――」 フォルテ「やはり、帰ることはできません。」 レスト「どうして……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「私は、弱くなってしまいました。」 フォルテ「精神の集中が、うまくいかないのです。」 フォルテ「ある一つの事柄に、その……心を奪われて……。」 レスト「え?」 フォルテ「と、とにかく!このままではマズイのです!」 フォルテ「私は、もっともっと強くならなければいけないのに……!」 レスト「……どうしてそこまで強さにこだわるんですか?」 フォルテ「それは……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「『お前は何も守れない』と。」 レスト「え……?」 フォルテ「私が騎士として認められた日、父に言われた言葉です。」 フォルテ「それが間違いだと証明する前に、父は亡くなりました。」 フォルテ「だから……、私は強くならなければいけない。」 フォルテ「その言葉が間違いだったと、そう胸を張れるそのときまで。」 フォルテ「立ち止まるわけには、いかないのです。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「……それに、母との約束もありますから。」 レスト「え?」 フォルテ「いえ、こちらの話です。」 フォルテ「とにかく心配はいりませんよ。レストさん。」 フォルテ「私はすべてを守ってみせますから。」 レスト「…………。」 フォルテ「私はまだ、町に帰ることはできません。」 フォルテ「ささいなことで、心乱さぬ修行が必要ですから。」 城門前 バド「おお、レスト。」 レスト「バドさん。どうしてこんな所に?」 バド「いや、ちょっとフォルテを探しててナ。」 バド「そういえば、どうダ?アイツとは仲良くやってるのカ?」 はい ・ それなりに ▼はい ▼それなりに バド「そっかそっカ。」 バド「じゃあ、これからもよろしくたのむゾ。」 バド「ああ、ところで、フォルテがどこに行ったか知らないカ?」 レスト「今は町の外で修行中です。」 バド「ああ、いつもの修行場所カ。」 バド「じゃあ知らせに行かないとナ。」 レスト「なにかあったんですか?」 バド「キールが寝込んでるんダ。」 バド「まあ、ちょっと風邪をこじらせただけなんだけどナ。」 バド「今は病院で休んでるから、とりあえず知らせておこうと思っテ。」 レスト「そうですか。良かった……。」 バド「…………。」 レスト「バドさん?」 バド「なあ、レスト。」 バド「今の話、代わりにフォルテに伝えてきてくれないカ?」 レスト「え?あ、はい。それはかまいませんけど……。」 バド「じゃ、よろしくたのむゾ。」 バド「キールのこと、フォルテに伝えてくれたカ?」 バド「まだだったら、よろしく頼むヨ。」 ジョーンズ「キール君、よほど疲れていたんでしょうね。」 ジョーンズ「まったく……。この姉弟は無理をしすぎです。」 ナンシー「キールくんったら、倒れるまでムリしちゃなんて……。」 ナンシー「ツライときはツライって、口にしないとダメなんだから!」 キール「…………。」 レスト(ぐっすり眠ってるみたいだ……。) レスト「フォルテさん!」 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「い、言ったはずです。町にはまだ帰らないと――」 レスト「キールが倒れたんだ。」 フォルテ「え!?」 レスト「ちょっと風邪をこじらせただけらしいんだけど――」 レスト「あ、フォルテさん!?」 病院 レスト「…………。」 ナンシー「さっきからずっとああなのよ。」 ナンシー「でも、ちょっとなつかしいかもね。」 レスト「え?」 ナンシー「キール君がケガをしたり、病気をしたりすると、」 ナンシー「その隣にはフォルテちゃんがいたわ。」 ナンシー「私が看護師になる前から……、子供の頃から、ずっとらしいけど。」 ナンシー「立派なお姉ちゃんよね。」 レスト「…………。」 キール「う……ん。」 フォルテ「気がついたのか!?キール!!」 キール「おねえ……ちゃん?」 フォルテ「ああ、よかった……。」 キール「ただのカゼだよ。大げさだなあ……。」 フォルテ「大げさなものか!」 フォルテ「お前にもしものことがあったら……。」 キール「お姉ちゃん……。」 キール「ホントに、大したことないから……。」 フォルテ「でも――」 キール「それより、こんなところにいていいの?」 キール「町を守るのが、お姉ちゃんの仕事なんでしょ?」 フォルテ「……うん。」 キール「じゃあ、いつまでもこんなところにいたらダメだよ。」 キール「騎士になるのが、お姉ちゃんの夢だったんだから。」 フォルテ「…………。」 キール「ほら、はやく行かないと……。」 フォルテ「キール……。」 フォルテ「……分かりました。」 フォルテ「でも、あまり無理はしないように。」 キール「うん……。分かってる。」 フォルテ「すみません。お騒がせしました。」 ナンシー「いいのよ。気にしなくても。」 フォルテ「レストさんも、ご迷惑をおかけしました。」 レスト「いや、そんな……。」 フォルテ「それでは、私はお先に失礼します。」 フォルテ「弟のこと、よろしくお願いしますね。」 ナンシー「うん。任せておいて。」 ナンシー「フォルテちゃん、大丈夫かしらね……。」 レストレスト「え?」 ナンシー「昔から、キール君のことになるといつも以上に考えすぎちゃうから。」 ナンシー「あんまり背負い込みすぎないといいんだけど……。」 レスト「…………。」 ナンシー「キールくんのこと、ちょっと心配だわ。」 ナンシー「ほら、ツライこととかそういうこと、ぜんぜん口にしない子だから……。」 ナンシー「あの年の子だったら、もっと簡単に弱音を口にして当たり前なのにね。」 キール「あ、レストくん……。」 キール「ごめんね。色々めいわくかけちゃったみたいで……。」 レスト「ううん、気にしないで。それより大丈夫?」 キール「うん。大丈夫……。」 キール「……ありがとうね。」 レスト「…………。」 ジョーンズ「キールくんのこと、ナンシーが心配してましたよ。」 ジョーンズ「私も、実は少し気になっているんです。」 ジョーンズ「最近のキール君は、どこか無理をしているように見えるので。」 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「キールのこと、知らせてくれてありがとうございました。」 フォルテ「ああ、バドさんにもお礼を言っておかないと……。」 バド「おお、レスト。」 バド「キールとフォルテのこと、ありがとうナ。」 バド「それで、どうだっタ?」 レスト「なにがですか?」 バド「フォルテのヤツ、キールのこと以外、なんにも見えなくなってただろウ?」 レスト「まあ、弟のことですからね……。」 バド「それだけじゃないヨ。」 レスト「え?」 バド「あの二人はサ、普通の姉弟じゃないんダ。」 バド「しばらく世話をしてみて、そう思ったヨ。」 レスト「どういうことですか……?」 バド「フォルテの母親はな、あの子が10歳の頃に亡くなっタ。」 バド「それから4年後に父親もナ。」 バド「オレはあの子らの父親と知り合いでサ。」 バド「二人の面倒を、しばらく見ることになったわけダ。」 バド「でも、いざ一緒に暮らしてみたら、驚いたヨ。」 バド「あいつらは、二人できちんと暮らしてたんダ。」 バド「二人きりだけど、ちゃんと家族としテ。」 バド「それぞれの役割をこなしてサ。」 レスト「…………。」 バド「親代わりなんていうのも、肩書きだけだヨ。」 バド「むしろオレなんて、フォルテに怒られてばっかだったしナ。」 レスト「バドさん…………。」 バド「それで、どうするんダ?」 レスト「え……?」 バド「キミにも分かっただろウ?」 バド「フォルテは、キールのことを一番に考えてル。」 バド「それでもレストは、フォルテを好きでいられるのカ?」 ………… ・ 当然です ▼………… ▼当然です バド「ああ、答えなくてもいいヨ。」 レスト「え……?」 バド「その答えは、オレじゃなくて、フォルテにちゃんと伝えてくレ。」 バド「オレはもうけ話を考えるのでいそがしいからサ。」 バド「それにしてもサ。」 バド「あの姉弟はどうしたもんかネ。」 バド「いつまでも今のままってわけにはいかないしナ……。」 レスト「…………。」 3日目 フォルテ「ああ、レストさん」 フォルテ「おかげさまでキールももうすっかり良くなりました。」 フォルテ「ありがとうございます。」 キール「あ、レストくん!」 キール「この前は色々とありがとうね!」 キール「おかげさまでもうこの通り元気いっぱいだよ♪」 4日目 フォルテ「あ、レストさん……。」 フォルテ「…………。」 レスト「……なんだか疲れてるみたいですね。」 フォルテ「い、いえ!そんなことは……。」 フォルテ「……というのは、少しウソですね……。」 レスト「やっぱり、なにがあったんですか?」 フォルテ「実は、キールが……。」 フォルテ「……その、私に何か、隠しごとをしているみたいなんです。」 レスト「え?」 フォルテ「でも、何を聞いても答えてくれなくて。」 フォルテ「それがどうにも気になってしまいまして……。」 レスト「なるほど……。」 フォルテ「ビシュナルさんも一枚かんでるようなんですが……。」 フォルテ「二人でいったい、何を隠しているのか……。」 フォルテ「キールが何か、隠しごとをしてるようなのです。」 フォルテ「ビシュナルさんも一枚かんでいるようなのですが……。」 キール「え?かくしごと?」 キール「うーん、ないっていったらウソになるけど……。」 キール「でも、大丈夫だよ!大したことじゃないから♪」 キール「かくしごとなら、もちろんあるよ!」 キール「でも、大丈夫。大したことじゃないからね♪」 ビシュナル「あ、王子。どうかしたんですか?」 ビシュナル「え?」 ビシュナル「隠しごと……ですか?キール君のことで?」 ビシュナル「と、とんでもない!何もかくしてませんよ!」 ビシュナル「ほ、本当ですよ!やだなあ、もう!」 ビシュナル「あ、王子。ど、どうかしましたか?」 ビシュナル「僕は隠しごとなんてしてませんよ。ええ、もちろん!」 5日目 フォルテ「だから、何をしてるんだと聞いてるんだ!」 キール「だから『言えない』って、言ってるでしょ!?」 フォルテ「ビシュナルさんと一緒に、なにかを隠してるんじゃないか!?」 キール「そうだよ!それがどうしたの!?」 フォルテ「この……っ!」 フォルテ「…………。」 フォルテ「……いいですか、キール。」 フォルテ「ウソをつくということは、相手をだますということでしょう。」 キール「だからって……仕方のないウソもあるじゃないか!」 フォルテ「だとしても、それを誰かにも強いるというのは、」 フォルテ「その重荷を誰かにも背負わせるということです。」 フォルテ「それを申し訳ないとは思わないのですか?」 キール「それは……。」 キール「……でも、ウソはついてないよ。まだ言えないっていってるだけで……。」 フォルテ「そんなのはヘリクツです!」 キール「ヘリクツでも何でも、お姉ちゃんには関係ないよ!」 フォルテ「な……!」 キール「ボクだってもう子供じゃないんだ!」 キール「秘密の一つや二つ、あるに決まってるじゃないか!」 フォルテ「子供じゃないなんて口にする内は、まだまだ子供だ!!」 フォルテ「それに私には、騎士としてお前を守る責任が――」 キール「そんなの、お姉ちゃんの都合じゃないか!」 フォルテ「……っ!」 キール「もうたくさんだよ!」 キール「お姉ちゃんだって、お母さんとの約束があるから――」 フォルテ「キール……。」 キール「あ……。」 キール「とにかくもう、ボクのことはほっといてよ!」 フォルテ「キール!」 キール「あ、レストくん……。」 キール「…………。」 キール「あ、レストくん……。」 キール「……ごめんね。今はちょっと一人になりたいんだ……。」 レスト「あの……。」 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「情けないところをお見せしてしまいましたね……。」 フォルテ「あの子とこんな風にケンカするなんて、何年ぶりだろう……。」 レスト「フォルテさん……。」 僕に手伝えることはありませんか? ・ がんばってください ▼がんばってください フォルテ「そうですね……。」 フォルテ「こんなことで落ち込んでいては、騎士失格ですから……。」 無限ループ ▼僕に手伝えることはありませんか? フォルテ「え?」 レスト「フォルテさんの力になりたいんです。」 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「いや、でも、こんなこと相談するわけには……。」 レスト「そんなことないです。」 レスト「恋人が困ってるなら、何かしたいと思うのは当然じゃないですか?」 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「では……。」 フォルテ「そうですね。少し気分転換に付き合ってもらえますか?」 レスト「ええ、喜んで。」 フォルテ「それじゃあ、私が修行していた場所に行きませんか?」 レスト「え……?」 フォルテ「……ダメですか?」 レスト「いえ、そんなことは。」 フォルテ「そうですか。……良かった。」 フォルテ「なんというか、今ならちょっとだけ分かる気はするんです。」 レスト「え?」 フォルテ「昔の日記を読みかえしてたときの、母の気持ちが。」 フォルテ「母はきっと、そうやって気持ちを整理してたんだなって。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「付き合っていただけますか?レストさん。」 レスト「はい。もちろんです。」 城門前 バド「あレ?」 バド「おお、なんダ?今から二人でお出かけカ?」 フォルテ「ええ。ちょっと修行場まで。」 バド「ふーン……。」 レスト「バドさんは?」 バド「オレは見ての通り、町にもどるところダ。」 バド「とりあえず、手頃な材料は見つかったしナ。」 フォルテ「めずらしく働いていたんですね。」 バド「ははハ。本当にたまにだけどナ。」 フォルテ「胸を張らないでください!」 バド「それにしても、なるほどなア。うんうん、青春ダ。」 フォルテ「なんですか?その含みありげな笑顔は……。」 バド「そんなつもりはないけどなナ?」 フォルテ「ウソです。ふらちなモウソウは止めてください。」 バド「例えばどんなダ?」 フォルテ「そ、それは……。」 フォルテ「……って、何を言わせるつもりですか……!」 バド「ははハ。」 バド「まあ、ちょっとは元気が出てきたみたいで安心したヨ。」 フォルテ「え?」 バド「とにかくダ。」 バド「2人とも、羽目を外しすぎないようにナ!」 フォルテ「だから何の話ですか!」 バド「おおっと、こわいこわイ。それじゃあまたナ!」 フォルテ「まったく。逃げ足だけは速いんだから……。」 フォルテ「では、行きましょうか。」 レスト「はい。」 フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん?」 フォルテ「ああ、いえ。なんでもありません。」 フォルテ「……バドさんが変なことを言うから。」 レスト「え?」 フォルテ「い、いえ……。なんでも……。」 レスト「……?」 フォルテ「では、行きましょうか。」 フォルテ「目的地は黒曜館の近く。以前、私が修行をしていた場所です。」 キール「ボクはね、みんなが幸せになるなら、それが一番なんだ……。」 キール「だから……。」 キール「……大丈夫だよ。レストくん。」 レスト「着きましたよ。フォルテさん。」 フォルテ「はい。」 レスト「さてと。どうしましょうか?」 フォルテ「そうですね。」 フォルテ「とりあえず、叫んでもいいですか?」 レスト「え?」 フォルテ「キールのバカーーーーーーーっ!」 レスト「……!」 フォルテ「……よし。」 フォルテ「ちょっとスッキリしました。」 レスト「…………。」 フォルテ「レストさん?どうしました?」 レスト「えっと……。」 びっくりしました ・ ……その、大丈夫ですか? ▼びっくりしました フォルテ「すみません。つい……。」 レスト「そ、そうですか……。」 ▼……その、大丈夫ですか? フォルテ「え……!?」 フォルテ「だ、大丈夫です!おかしくなったわけじゃありませんから!」 レスト「でも、いきなり叫んだりして……。」 フォルテ「そ、そういう気分だったんです!」 レスト「はあ……。」 フォルテ「あ!まだ疑ってますね!?」 フォルテ「なんというか、これは子供の頃からのくせで……!」 フォルテ「こ、こう見えて、昔はちょっとやんちゃだったんですよ?」 レスト「フォルテさんが?」 フォルテ「はい。」 フォルテ「小さい頃は、キールの手を引っ張って色んなところを駆け回ったものです。」 フォルテ「今でも、無性に走り出したくなることがあるくらいで……。」 レスト「あ。」 フォルテ「え?」 レスト「もしかして、町を走り回ってるのも、見回りってわけじゃなくて……。」 フォルテ「…………。……そういう側面もなくはないです。」 レスト「じゃあ、今までは猫をかぶってたんですね?」 フォルテ「ね、猫って……。」 フォルテ「……まあ、そうですね。そうかもしれませんね。」 フォルテ「私だって普通の人間ですから?羽目をはずしたくなるときだってあります。」 レスト「なるほど……。」 フォルテ「さ、さすがに今みたいなことはしないですけど……。」 フォルテ「なんだかここに来たら、つい昔のことを思い出して。」 レスト「…………。」 フォルテ「小さいころは、ここでよく父とケイコをしたんです。」 フォルテ「ここに私が立って、向かいに父が剣を構えて、」 フォルテ「父にほめられたい一心で、がんばって練習を続けました。」 レスト「小さい頃のフォルテさんですか。」 レスト「……ふふ。」 フォルテ「なにがおかしいんですか?」 レスト「いや。想像したら、つい……。」 レスト「きっと、今と同じで、ガンコで聞き分けが悪かったんだろうなって。」 フォルテ「し、失礼なっ!」 レスト「でも、とても優しかったんでしょうね。」 フォルテ「うぐ……!」 フォルテ「ほ、ほめるかけなすか、どちらかにしてください……。」 レスト「あはは。」 フォルテ「もう……。」 フォルテ「でも、ガンコではありましたよ。父と同じくらいには。」 レスト「お父さんも?」 フォルテ「ええ。」 フォルテ「父は本当にガンコで厳しくて、おまけに無口な人でした。」 フォルテ「でも、必死でがんばって、ようやく目標を達成したとき、」 フォルテ「いつも、そっと頭をなでてくれたんです。」 フォルテ「ちょっと不器用に、岩のようにゴツゴツとした大きな手で。」 フォルテ「私はそれがうれしくて、もっともっと頑張ろうとはりきってました。」 レスト「…………。」 フォルテ「でも、それはキールが生まれるまでの話。」 レスト「え……。」 フォルテ「キールは長男ですからね。」 フォルテ「父はあの子を自分の跡取りにしたかったのだと思います。」 フォルテ「当然です。」 フォルテ「女性が神竜の騎士になるなんて前代未聞ですから。」 フォルテ「でも……。」 フォルテ「どうしても、納得はできなかった……。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「私はそのときに一度、剣を捨てようと思ったんです。」 フォルテ「でも――」 バド「フォルテ!」 レスト「バドさん?どうしたんですか?」 バド「キールがまた倒れタ!」 フォルテ「え……!?」 バド「早く町に帰ってやレ!」 フォルテ「は、はい!」 フォルテ「モンスター!?」 バド「ここはオレたちに任せロ!オマエは早く行ってやレ!」 フォルテ「でも――」 レスト「いいから行ってあげて!フォルテさん!」 フォルテ「……!」 フォルテ「……すみません!よろしくお願いします!」 バド「気を抜くなヨ、レスト!」 エリア移動後 バド「うまく引きつけてから逃げ出せたナ。」 バド「キールも心配だが、まずはフォルテに顔を見せよウ。」 バド「オレたちの無事を知らせてやらないとナ。」 戦闘後 バド「ふウ。片付いたナ。」 レスト「はい。ありがとうございました。」 バド「オレたちも町に戻ろうカ。」 レスト「はい。」 バド「キールも心配だが、まずはフォルテに顔を見せよウ。」 バド「オレたちの無事を知らせてやらないとナ。」 病院のベッド レスト「……眠っている。」 フォルテ「レストさん!」 フォルテ「よかった。無事でしたか……。」 レスト「はい。バドさんも手伝ってくれましたから。」 レスト「それで、キールの方は?」 フォルテ「こちらもたいしたことはありませんでした。」 フォルテ「疲労から熱が出たらしく、しばらく寝ていれば治るそうです。」 レスト「そうですか。よかった……。」 フォルテ「ご心配おかけしました。」 バド「ならオレはそろそろ帰るヨ。」 バド「キールが起きたら、よろしく伝えておいてくレ。」 フォルテ「はい。ありがとうございました。」 フォルテ「……。」 レスト「……フォルテさん?」 フォルテ「レストさん。」 フォルテ「私は、このままでいいのでしょうか?」 レスト「え?」 フォルテ「キールを守ると決めたのに、あの子の変化に気付いてやれず、」 フォルテ「あなたを守るといいながら、あなたを置いてキールの元へ……。」 フォルテ「結局のところ、私は何も守れていない……。」 レスト「そんなこと――」 フォルテ「…………。」 フォルテ「……すみません。つまらないグチでしたね。」 フォルテ「では、私は仕事が残っているので、お先に失礼します。」 レスト「あ――」 レスト「フォルテさん……。」 バド「いやいヤ。キミがいてくれて助かったゾ。」 バド「あの場でアイツを説得できるのは、キミくらいのものだからナ。」 レスト「え?」 バド「アイツは騎士だなんだと、肩書きにこだわりすぎるんダ。」 バド「なんでそこまで、あんなものにこだわるのカ……。」 バド「そんなめんどくさそうなモノ、オレなら頼まれたって嫌だけどナ。」 バド「やっぱり、父親のことを意識してるのかネ。」 レスト「…………。」 バド「こういう時、オレは親じゃないんだって実感するナ。」 レスト「え?」 バド「ほら、子供のころって、自分の周りが世界のすべてだっただろウ?」 バド「だから、その親にほめてもらいたくて、子どもは頑張るわけダ。」 バド「でも、オレがもう充分だって言っても、今のアイツらには届かなイ。」 レスト「バドさん……。」 バド「まあ、難しい話はこのくらいにしておこうカ。」 バド「とにかく、今日は助かったヨ。あちがとうナ。」 フォルテ「キールもしばらくしたら目を覚ますと思います。」 フォルテ「よかったら、顔を見にいってやってください。」 ジョーンズ「心配ですね……。」 ジョーンズ「キールくんはもちろんですが、フォルテさんも。」 ジョーンズ「キールくんは、無理に元気にふるまおうとしていますし、」 ジョーンズ「フォルテさんは、そんなキールくんを過保護なほどに心配している。」 ジョーンズ「二人のかみ合わない姿を見ていると、まるで呪いでもかけられているようだ。」 ジョーンズ「私は、二人の体より、心の方が心配ですよ……。」 ナンシー「キールくんとフォルテちゃん、心配よね……。」 ナンシー「大丈夫かしら……。」 病院 レスト「ビシュナルくん。」 レスト「キールのお見舞い?」 ビシュナル「王子……。」 ビシュナル「…………。」 レスト「ビシュナルくん?」 ビシュナル「あの……!」 ビシュナル「……………………ごめんなさい。」 レスト「え?」 ビシュナル「……っ!」 レスト「……?」 キール「ん……。」 ビシュナル「秘密を守ることは執事として重要なことです。」 ビシュナル「ですから、今日1日は喋らない特訓です!」 ビシュナル「……………………。(今日1日は喋らない特訓です!)」 ビシュナル「……………………。(絶対しゃべりません!)」 レスト「キール。」 キール「レストくん……。」 キール「そっか、ボク……。」 レスト「大丈夫?」 キール「……うん。もう大丈夫。」 レスト「良かった。じゃあ、フォルテさんに――」 キール「あのね、レストくん……。」 キール「ありがとう……。お姉ちゃんのこと。」 レスト「キール……?」 キール「お姉ちゃん、最近よく笑うようになったんだ……。」 キール「決まってレストくんの話をしてるときにさ……。」 レスト「僕の前では、キールの話ばっかりしてるよ。」 キール「そうなの……?」 レスト「うん。」 キール「……そっか。」 キール「ボクのことは……、心配ないって言ってるのに……。」 キール「……くやしいな。」 レスト「キール……?」 キール「……やっぱりうれしいんだ。」 キール「もう一人で平気だって……。大丈夫だって言ったのに。」 キール「ボクはやっぱり、お姉ちゃんの弟なんだ……。」 キール「……いつまでも、ボクのお姉ちゃんなんだ。」 レスト「キール……。」 キール「…………。」 レスト「……ごめんね。」 キール「え……?」 レスト「ごめん。」 キール「……変なの。」 キール「なんでレストくんが謝るのさ……。」 レスト「キミのお姉ちゃんを、僕が取っちゃったから。」 キール「…………。」 キール「……じゃあ、ボクに返してくれるの……?」 返せない ・ 返すよ ▼返せない レスト「……ううん。それもできない。」 レスト「ボクも、お姉ちゃんのことが大好きだから。」 レスト「だから、ごめん。」 ▼返すよ キール「……ダメだよ、レストくん……。」 キール「いまさらなかったことになんてできないでしょ?」 キール「もう、お姉ちゃんの中には、レストくんがいるんだから。」 キール「レストくんの中にも、お姉ちゃんがいるんじゃないの?」 レスト「…………。」 キール「あーあ!もう、やけちゃうなあ!」 レスト「…………。」 キール「やっぱり病院は苦手だよ。弱気になっちゃうからさ……。」 キール「……昔のことを思い出しちゃうんだ。」 キール「ボク、あんまり体が丈夫じゃなくって……。」 キール「小さいころも、よくこうやって病院に運ばれたんだよね。」 キール「そのたびに、家族みんなにメイワクかけちゃって……。」 キール「あのころから、ボクはお姉ちゃんに守られてばかりでさ……。」 キール「泣いてるボクを、いつもお姉ちゃんがなぐさめてくれたんだ……。」 キール「いつも、いつも……。」 キール「お母さんが亡くなった、あのときだって……。」 レスト「キール……。」 キール「本当は、お姉ちゃんだって泣きたかったはずなのにね……。」 キール「お母さんがいなくなるって知って悲しかったのは、」 キール「ボクだけじゃなかったはずなのにね……。」 レスト「…………。」 キール「あのね……レストくん……。」 キール「お姉ちゃんが騎士になったのは、ボクのためなんだよ……。」 レスト「え……?」 キール「ボク、見ちゃったんだ……。」 キール「ここでお母さんとお姉ちゃんが約束するのをさ……。」 キール「お姉ちゃんが、騎士になるのをやめようとしたとき……。」 キール「お母さんが、お姉ちゃんの手をにぎって、たのんだんだよ……。」 キール「『キールの騎士になってほしい』って。」 キール「ボクを守るために、お姉ちゃんに騎士になってくれって……。」 レスト「…………。」 キール「ボクもね、二人が喜ぶなら、そうしようって決めたんだ……。」 キール「誰かが悲しむのは、もうたくさんだから。」 キール「だから、いつも……どんなときでも笑ってようって。」 キール「そう、決めたんだ。」 キール「だから――」 キール「大丈夫だよ。レストくん。」 キール「ボクはね、みんなが幸せになるなら、それが一番なんだ……。」 キール「ずーっと……そのためにがんばってきたんだから……。」 キール「大丈夫……。」 レスト「キール……。」 キール「ボクはね、みんなが幸せになるなら、それが一番なんだ……。」 キール「だから……。」 キール「……大丈夫だよ。レストくん。」 フォルテの家 フォルテ「レストさん……。」 フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん……?」 フォルテ「私は……キールを守らないといけないんです。」 フォルテ「母とそう約束して、あの場所で、父にそう約束したんです。」 レスト「……うん。」 フォルテ「だから私は、あの子を守らなければなりません。」 フォルテ「たとえ、他の何をギセイにしても……。」 フォルテ「……それであなたを、失ったとしても。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「……失礼します。」 レスト「ビシュナルくん?」 フォルテ「どうされました?もしや……何か事件でも?」 ビシュナル「いえ、その……。」 ビシュナル「――すみませんでした!」 レスト「え?」 フォルテ「なにを……。」 ビシュナル「僕が……僕が悪かったんです!」 ビシュナル「僕が、キールくんのことをお二人にだまっていたから……!」 レスト「それって……。」 ビシュナル「……。」 フォルテ「ビシュナルさん。くわしく聞かせていただけますか?」 ビシュナル「……はい。」 ビシュナル「はじまりは、王都からの手紙でした。」 ビシュナル「その内容は、神竜の騎士の働きを問うもの……。」 ビシュナル「つまり、フォルテさんの騎士としての素質を問うものでした。」 レスト「それって……。」 フォルテ「……続けてください。」 ビシュナル「僕たちは、きちんと理由をそえて、問題はないと返信しました。」 ビシュナル「しかし、そこでキール君の話が持ち上がったのです。」 レスト「キールの?どういうことですか?」 フォルテ「キールは、もう騎士の地位を継承するのにふさわしい年齢ではないのか。」 フォルテ「そう問われたのですね?」 ビシュナル「……はい。」 レスト「ちょっと待ってください!」 レスト「それじゃあフォルテさんが、キールの代わりみたいな……。」 フォルテ「その通りです。」 レスト「え……?」 フォルテ「私が騎士の役目を果たせるのは、キールが一人前になるまでの間。」 フォルテ「そういう約束で、私は神竜の騎士になることを許されたのです。」 レスト「どうしてそんな……。」 フォルテ「私が女性だったからです。」 レスト「え?」 フォルテ「女性である私は、事実、男性よりも騎士には向いていない。」 フォルテ「だから、同じ条件や待遇では騎士になれないのは仕方がありません。」 レスト「そんな……。」 フォルテ「父が亡くなったとき、この地には別の騎士が遣わされる予定でした。」 フォルテ「しかし、私がそれに待ったをかけた。」 フォルテ「それを、セルザウィード様と、お城の方々が支援してくれたのです。」 フォルテ「家の格式と、キールの存在を盾にして。」 フォルテ「ですから、相手の言い分は間違っていません。」 フォルテ「私が父の位を継ぐことができたのは、キールがいたおかげですから。」 レスト「…………。」 ビシュナル「それでも、今までは黙認されてきました。」 ビシュナル「ただ、最近のフォルテさんのことで、よくないウワサが流れてるんです。」 ビシュナル「町の中でゾウを暴れさせたとか、職務に集中できていないだとか……。」 ビシュナル「神竜の騎士は名誉ある仕事ですから、そこに目を付ける人間も多い。」 ビシュナル「だから、これを機に、未熟なキール君をまつりあげて……。」 レスト「その地位を奪おうとしている?」 ビシュナル「……かもしれません。」 フォルテ「……なんにせよ、スキを見せた私の責任です。」 フォルテ「それで、ビシュナルさん。」 ビシュナル「はい。」 フォルテ「その手紙にはどう答えたのですか?」 ビシュナル「それが……。」 ビシュナル「キール君に話したら、なんとかすると言って、」 ビシュナル「それからフォルテさんには内緒にするようにたのまれていました。」 ビシュナル「そんなことを知ったら、フォルテさんが悲しむからって……。」 レスト「じゃあ、キールがかくしてたことって……。」 ビシュナル「そのことなんです……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「……どうして、相談してくれなかったんだ。」 フォルテ「どうして……!」 レスト「フォルテさん……。」 ビシュナル「キール君は……。」 ビシュナル「……キール君は、一人でずっと戦っていたんです……!」 フォルテ「え……?」 ビシュナル「とにかく色々な文献を集めて、寝る間も惜しんでまとめあげて、」 ビシュナル「相手が納得するだけの資料を作ろうと、1人で必死に頑張っていたんです!」 ビシュナル「今回のことは、自分がふがいないせいでもあるから……。」 ビシュナル「だからどうしても、自分1人でやらせてほしいんだって……!」 フォルテ「キールが……そんなことを……?」 ビシュナル「……はい。」 ビシュナル「ネイティブドラゴンとは何か。それを守る騎士の役目とはどういうものか。」 ビシュナル「いかに自分の姉が、騎士として資質を備えているか。」 ビシュナル「そして、それを自分が、どのように支えていけるのか。」 ビシュナル「僕らもできあがった資料を見て、これなら問題ないと思いました。」 ビシュナル「でも、王都から返信が届いて……。」 フォルテ「……なんて書いてあったのですか?」 ビシュナル「『主張は理解した。』」 ビシュナル「『ならば、それを御前試合にて証明してみせよ』と。」 レスト「……ゴゼンジアイ?」 フォルテ「裁定者の見守る前で、戦って証明しろということです。」 レスト「戦うって、誰と誰が……?」 フォルテ「……私とキールが、ですね?」 ビシュナル「……はい。」 レスト「そんな……!」 フォルテ「キールはこのことを?」 ビシュナル「ええ。」 ビシュナル「それを知ったとたんに、気を失ってしまったんです。」 ビシュナル「きっと、今までの疲れが、一気に出てしまったんだと思います。」 フォルテ「そうだったんですか。」 ビシュナル「……すみません。」 ビシュナル「僕が、もっと早くこのことを伝えていたら……!」 フォルテ「いえ、ビシュナルさんが謝ることではありません。」 ビシュナル「でも……!」 フォルテ「……もういいんです!!」 フォルテ「あ……。」 フォルテ「……申し訳ありません。どうやら私も疲れているみたいですね……。」 フォルテ「少し、風に当たってきます。」 ビシュナル「…………。」 レスト「ビシュナルくん……。」 レスト「フォルテさんは、自分を責めてるんだと思う。」 ビシュナル「……はい。」 ビシュナル「……でも…………。」 レスト「……僕たちも、ひとまず帰ろうか。」 ビシュナル「そう、ですね……。」 ビシュナル「では、試合の日程は、また追ってお知らせします。」 ビシュナル「フォルテさんにも、そうお伝えいただけますか?」 ビシュナル「僕が伝えるより、きっとその方がいいと思いますから……。」 レスト「……分かった。」 ビシュナル「すみませんが、よろしくお願いします。」 ビシュナル「フォルテさんに、言づけをお願いします。」 ビシュナル「試合の日程は、また追ってお知らせしますと。」 ビシュナル「……すみません。」 クローリカ「フォルテさん……。キールくん……。」 クローリカ「さすがに心配で、眠れませんね~……。」 ヴォルカノン「御前試合ですか……。」 ヴォルカノン「……力及ばず、申し訳ありませぬ。」 竜の湖 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「修行場に行きたいのですが、少し付き合ってもらえますか?」 レスト「え?」 フォルテ「お話ならそこで。」 フォルテ「……お願いします。」 レスト「……分かりました。」 修行場 レスト「フォルテさん。」 フォルテ「…………。」 レスト「ビシュナルくんからことづけです。」 レスト「試合の日程は、また追って知らせるって。」 フォルテ「……試合、ですか。」 フォルテ「いくら試合とはいえ、弟に剣を向けることに変わりないですよね。」 レスト「…………。」 レスト「キールから聞きましたよ。」 レスト「キールの騎士になってくれって、お母さんに言われたんですよね。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「やはり、あの子は知っていましたか……。」 フォルテ「以前もお話しましたよね。」 フォルテ「父がキールを跡継ぎにするつもりだと気付いたとき、」 フォルテ「私は一度、剣を捨てたんです。」 フォルテ「でも、母はそんな私の手をとり、言いました。」 フォルテ「『キールを守って欲しい』と。」 フォルテ「何かを守ることが、騎士の仕事なんだから――」 フォルテ「どうか、あなたの弟を守って欲しいと。」 フォルテ「骨張った手が、びっくりするほど強く私の手を包み込んで。」 フォルテ「……そして、それが母との最後の約束になりました。」 レスト「…………。」 フォルテ「私はその約束を守るために、ここで父と約束をしました。」 フォルテ「弟の騎士になることを。」 フォルテ「それが、私の一番だったんです……。」 フォルテ「一番、大切なものだったのに……!」 フォルテ「……おかしいですよね。」 フォルテ「私は、キールを守るために騎士になったはずなのに。」 フォルテ「その立場を守るために、キールはあんなになるまで頑張って……。」 フォルテ「弟を守るために騎士になったのに、」 フォルテ「それが弟を傷つけていただなんて。」 フォルテ「そのうえ……、」 フォルテ「騎士であり続けるためには、キールと戦えだって?」 フォルテ「大切なものを守るために!」 フォルテ「その大切なものを、私に切り伏せろというのか……!」 フォルテ「そんなの、バカげてるじゃないか!」 フォルテ「理不尽すぎるじゃないか……!」 フォルテ「そんなことのために、私は騎士になったわけじゃない……。」 フォルテ「私はキールを守りたくて!」 フォルテ「町のみんなを!」 フォルテ「あなたを守りたくて!」 フォルテ「私の大切なものを守りたくて、この剣を取ったのに!」 フォルテ「私は……!」 フォルテ「私は……。」 フォルテ「…………もう、どうしたらいいのよ……。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「……結局、父の言った通りだ。」 レスト「え……?」 フォルテ「本当に、私は何も守れない……。」 フォルテ「……っ。」 フォルテ「…………。」 レスト「あの、バドさん……。」 バド「あア。」 レスト「その……。…………。」 バド「どうしタ?何か話があるんじゃないのカ?」 世間話をする ・ フォルテとキールのこと ▼世間話をする 通常会話 無限ループ ▼フォルテとキールのこと バド「まあ、そうだろうナ。」 バド「こうなることは、最初から分かってたしナ。」 レスト「え……?」 バド「前にも言ったロ?あの2人はただの姉弟じゃないっテ。」 レスト「…………。」 バド「二人の両親の話は聞いたカ?」 レスト「……はい。」 バド「オレは二人の父親と、ちょっとした縁があってナ。」 バド「二人の子供の話も、アイツからよく聞いてたんダ。」 バド「とことん気マジメで、本当につまらないヤツだったけド、」 バド「子供のことを話してるときだけは、にあわない顔をしてたなア。」 レスト「……いいお父さんだったんですね。」 バド「あア。いい父親だっタ。」 バド「しばらくして、アイツの嫁さんが亡くなってサ。」 バド「……今でもよく覚えてるヨ。」 バド「真っ白な顔をしたアイツが、そこのドアをくぐってきて、」 バド「それから、くたっとここに腰かけて言ったんダ。」 バド「『一日だけ、ここを貸してくれ』ってナ。」 バド「朝まで、二人で酒を飲んダ。」 バド「アイツが酔っ払うところを見たのは、後にも先にもその時だけダ。」 レスト「…………。」 バド「その時に、アイツからたのまれたものがあル。」 色あせた手紙を受け取った。 レスト「僕に……?」 バド「いつか、フォルテとキールの関係が、お互いを苦しめる時がくるかラ、」 バド「そのとき、二人のそばにいる人に、どうかこれを渡してくれってサ。」 バド「親友のたのみダ。受け取ってくレ。」 レスト「……はい。」 バド「……で、なんて書いてあるんダ?」 レスト「え!?読むんですか!?」 バド「読んでほしくなけりゃ、アイツはそう言って渡すだろウ。」 レスト「……じゃあ、あけますよ。」 バド「あア。」 「この手紙を君が読むとき、娘と息子は苦悩していることだろう。」 「それは、私の妻が、私の子供にかけた呪いのせいだ。」 「そして、それを解くことをためらったおろかなこと父親のせいでもある。」 レスト「呪いって……。」 バド「……とりあえず、続きを読んでみないカ?」 レスト「……はい。」 「この手紙を読む君へ。」 「どうか、二人を助けてやってほしい。」 「今の君たちなら、全てを受け入れられると信じている。」 バド「それと、このカギも一緒に預かっタ。」 レスト「これは……。」 バド「なんのカギかは聞いてなイ。けど、家のカギにしては小さすぎるナ。」 レスト「なにかもっとちいさいもののカギなのかな……。」 バド「まあ、持ち主はあの家の人間だったんダ。」 バド「とりあえず、あの二人に聞いてみたらいいんじゃないカ?」 バド「呪いネ……。」 レスト「どうして自分の子供に、そんなものを……?」 バド「……答えを知るには、カギの使い道を調べないとナ。」 バド「とりあえず、フォルテとキールに聞いてみるしかないんじゃないカ?」 キール「あ、レストくん……。」 カギのことを聞く ・ なんでもない ▼なんでもない キール「そう……。」 キール「ゴメン。今はあんまり、話をする気分じゃないから……。」 無限ループ ▼カギのことを聞く キール「このカギ、お母さんのオルゴールの……!」 キール「こ、これ、どこにあったの!?」 レスト「えっと、バドさんが持ってたんだ。」 レスト「キールのお父さんから預かったものだって……。」 キール「……そっか。」 キール「このカギはね、オルゴールのカギだったんだ。」 キール「お母さんは、そこにいつも日記を入れてて、」 キール「そのカギをお父さんに預けてた。」 キール「大人になったら、ボクがそのカギをもらえる約束だったんだけど……。」 キール「……結局、もらいそびれちゃったんだ。」 レスト「そう……。」 キール「オルゴールもね、気がついたら家から消えちゃってたよ。」 キール「でも、そのカギをお父さんが持ってたのなら、」 キール「オルゴールも、お父さんが持ってたのかもしれない。」 レスト「じゃあ、このカギ……。」 キール「いいよ、今さらだもん。もらっちゃって。」 キール「……ボクが持ってても、つらくなるだけだからさ……。」 レスト「キール……。」 キール「そのカギは、お母さんが持ってたオルゴールのカギだよ。」 キール「でも、オルゴールは、もうウチにはないんだ。」 キール「もしかしたら、カギと一緒にお父さんが持ち出したのかもね。」 二人に話を聞いた後 レスト(……とりあえず、バドさんに話してみようかな。) フォルテ「…………。」 レスト「フォルテさん?」 フォルテ「あ……。」 フォルテ「すみません。ぼんやりしてしまって。」 フォルテ「どうかしましたか?」 カギのことを聞く ・ なんでもない ▼なんでもない フォルテ「そうですか。」 フォルテ「では……私は少し考えたいことがありますので……。」 無限ループ ▼カギのことを聞く フォルテ「え?このカギですか?」 フォルテ「あ、これ……秘密基地のカギじゃないですか。どこでこれを?」 レスト「え……?」 フォルテ「あれ?違いましたか?」 レスト「いえ……えっと、知ってるんですか?」 フォルテ「はい。いつも父が持っていたカギです。」 フォルテ「それは父が持っていた、秘密基地のカギですね。」 フォルテ「そういえば、どこでこの話を聞いたんでしょう……。」 フォルテ「それに、なにか忘れているような……。」 二人に話を聞いた後 レスト(……とりあえず、バドさんに話してみようかな。) レスト(秘密基地のカギ。オルゴールのカギ……。) レスト(普通のカギにしては小さすぎるけど……。) レスト(……とりあえず、バドさんに話してみようかな。) バド「秘密基地?」 バド「あア。それなら心当たりがあるゾ。」 レスト「本当ですか!?」 バド「ほら、黒曜館近くに小屋があるだろウ?」 バド「あの辺りに、アイツがよく使ってた修行場があるんダ。」 バド「そこら一体が秘密基地だったって聞いたことがあるゾ。」 レスト「修行場……。」 バド「ああ、間違いないヨ。」 バド「その秘密基地に宝物を埋めて、宝の地図を作ったりしたとか話してタ。」 バド「キールの言ってるオルゴールも、もしかしてそこに埋まってるんじゃないカ?」 レスト「…………。」 バド「黒曜館近くに小屋があるだろウ?」 バド「あの辺りに、アイツがよく使ってた修行場があるんダ。」 バド「秘密基地っていうのは、そこら一体のことだろウ。」 バド「その秘密基地に宝物を埋めて、宝の地図を作ったとか話してたし、」 バド「キールの言ってるオルゴールも、もしかしてそこに埋まってるんじゃないカ?」 修行場 レスト「ん?」 レスト「なにか埋まってる……。」 レスト「これは……オルゴール?」 レスト(もしかして、これってキールの言ってた……。) レスト「このオルゴール、小さな引き出しとカギ穴がついてる。」 カギを入れる ・ そっとしておく ▼そっとしておく 無限ループ ▼カギを入れる 「――カチャ。」 レスト「開いた……。」 レスト「これは……。」 春の月 26日 病院にて、私の命があとわずかだと知らされる。 しばらく言葉を失ってると、岩のような手がそっと頭をなでた。 涙は、出なかった。 春の月 27日 今日は雨だった。 お見舞いにきた子供たちが、部屋の中を走り回っている。 夫が、そんな子供たちを、厳しい顔でしかりつける。 昨日までと、何一つ変わらない風景だった。 こんな毎日が、ずっと続けばいいのにと思った。 フォルテの家 フォルテ「これは、母の日記……?」 レスト「このオルゴールの中にあったんです。」 レスト「修行場の地面に埋まってました。」 フォルテ「え……?」 レスト「見つけるキッカケをくれたのは、お父さんからのお手紙です。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「先を読ませてもらってもいいですか?」 レスト「……はい。」 夏の月 1日 夫が子供たちを連れてきた。 これから水浴びに行くんだって。 うらやましいというと、子供たちは顔を見合わせて笑った。 早く元気になって、それから一緒に行こうって。 ほほ笑んでうなずいてから、ふと考えてしまった。 私の「それから」は、あとどれくらい残されてるんだろう。 春の月 30日 その日は、夕暮れの空が綺麗だった。 時間を見つけて、夫が会いに来てくれた。 私たちはしばらく無言で、窓の外の夕暮れをながめていた。 日が落ちきる前に、私はポツリとつぶやいた。 あの子たちにも伝えなきゃね、と。 不器用なあの人は何も言わず、ただ無言で肩を抱いてくれた。 その温もりが、なんだか無性に悲しくて。 私は彼の胸にすがりついて、しばらく泣いた。 すまない、と。 一言だけ、かすれた声が聞こえた。 夏の月 1日 子供たちにも、私の病気のことを話す。 その後のことは、あまりよく覚えていない。 ただ、想像していたよりもずっと静かな反応で、 私は……知らない間に、忘れてたみたいだ。 悲しみというのは、こんなにも静かで深いものだったなんて。 忘れてしまうほど、私は幸せだった。 フォルテ「…………。」 フォルテ「……母も怖かったんでしょうか。」 レスト「え……?」 フォルテ「思い出したんです。」 フォルテ「小さい頃、父によく、あの洋館に連れて行かれました。」 フォルテ「父が子供のころ、秘密基地にして遊んでいたからと。」 フォルテ「そこで怖い話をたくさん聞かされて、変な目にもあって……。」 フォルテ「それから私は、そういうものが苦手になったんですよ。」 フォルテ「……そんな臆病な自分が、今日までずっとキライだったのに……。」 フォルテ「……でも、そっか。」 フォルテ「母も怖かったんだ。」 フォルテ「そんな素振り、1つも見せなかったのに……。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「……続きを読みます。」 夏の月 13日 今日、フォルテが、暗い顔で病院に来た。 話を聞くと、騎士になるのをあきらめるという。 理由は、なんとなく、見当がついていた。 夏の月 14日 夫にフォルテの話をする。 騎士をつがせるのは、キールじゃなければいけないのか。 たずねると、彼はひどく苦しそうな顔をした。 悩んでいるのはフォルテだけじゃない。 それを知っても、私には何もできそうにない。 私には、残された時間があまりになかった。 夏の月 15日 また夕暮れに目覚める。 お見舞いに来てくれたフォルテに、私は1つお願いをした。 ――キールの騎士になってほしい、と。 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「この手記を隠したのが父なら、 母との約束は知られていたのですね。」 フォルテ「その上で、騎士になると言い出した私を止めなかったのは……。」 フォルテ「私が……その約束の中に、母の姿を見ていたことを……、」 フォルテ「母との約束を守ることで……本当は母に守られていたことを……、」 フォルテ「その悲しみを……忘れようとしていたことを……。」 フォルテ「父は……分かっていたから……っ。」 レスト「…………。」 フォルテ「……情けないな。」 フォルテ「私はずっと、守られていたのか……。」 フォルテ「それに、思っていよりもずっと……っ。」 フォルテ「ずっと……愛されていたんだ……!」 フォルテ「愛されて……っ。」 フォルテ「…………っ!」 フォルテ「ありがとうございました。レストさん。」 フォルテ「父の言葉の意味が、今になってようやく分かりました。」 フォルテ「私は、約束を守ろうとするばかりで、守られていることに気付かなかった。」 フォルテ「そんなことにも気付けない人間に、誰かを守れるはずがない……。」 フォルテ「それを知っていながら、」 フォルテ「父は私に、それを伝えることができなかった。」 フォルテ「あのときの私がそれを知ったら、生きがいをなくしてしまったから。」 レスト「…………。」 フォルテ「でも、もう大丈夫です。」 フォルテ「私にはこの町の人がいる。」 フォルテ「キールがいる。」 フォルテ「そして、レストさんがいる。」 フォルテ「私はもう、守るべきものを間違えません。」 ビシュナル「失礼します。」 ビシュナル「御前試合の日程ですが、明日に決まりました。」 レスト「明日って……。」 ビシュナル「今まで結論を先送りにしたせいで、向こうも警戒しているようです。」 ビシュナル「交渉次第でいくらか遅らせることはできるでしょうが――」 フォルテ「いえ。明日で大丈夫です。」 レスト「フォルテさん……。」 フォルテ「大丈夫です。」 フォルテ「私の守るべきものは、もう決まってますから。」 フォルテ「明日の御前試合、ぜひ見に来てください。」 フォルテ「大丈夫ですよ。もう、守るべきものは見間違えません。」 ビシュナル「……すみません。結局、こんな形になってしまって……。」 ビシュナル「……キールくん、大丈夫かな」 キール「明日かあ……。」 キール「……大丈夫だよ、レストくん。」 キール「どうせボクには、勝てっこないんだから……。」 ヴォルカノン「いよいよ明日ですな……。」 ヴォルカノン「……今日はきちんと休んむよう、フォルテとキールに伝えて頂けますかな?」 クローリカ「ビシュナルくんも、ヴォルカノンさんも、とってもつらそうです……。」 クローリカ「どうにかならないものなんでしょうか……。」 6日目 フォルテ「御前試合は竜の間で行われます。」 フォルテ「私は少し準備がありますので、先に向かっていてもらえますか?」 フォルテ「……大丈夫です。信じて待っていて下さい。」 キール「今日、ボクが負ければ、全て解決だよね?」 キール「……それでいいんだよね?」 ヴォルカノン「…………。」 ヴォルカノン「判断は公平に行わせていただきますぞ。」 ヴォルカノン「……でなければ、誰に対しても失礼ですからな。」 ビシュナル「いよいよですね……。」 ビシュナル「……なにも出来ない自分が、……もどかしいです……。」 クローリカ「どうなってしまうんでしょうね~……。」 竜の間 夏の月 16日 深夜に目が覚める。 不思議と、体が軽い気がした。 きっと、これが最後の日記になると思う。 夢の中で、大人になった子供たちを思い描いた。 ヴォルカノン「はじめ!」 二人はこれから、あんな風に大きくなっていくのだろう。 でも、忘れないでほしい。 何をするべきか迷ったら、まず、振りだしに戻ること。 何かをはじめたきっかけは、いつも一番最初にあるんだから。 それにね。 一番最初に願ったことは、心の真ん中につながってるの。 そこがあなたの心の位置。 人はその位置からしか、生きていかれないんだから。 だから、 それが全部正しいとは限らないけれど、 私たちはいつも、そこから生きてくしかないのよ。 だから―― キール「う……。」 ヴォルカノン「……しょ、勝負あり!」 フォルテ「キール。」 キール「お姉ちゃん……。」 フォルテ「受け取ってくれ。」 キール「え……?」 フォルテ「父さんと母さんの手紙だ。」 キール「手紙……?」 キール「え?どういう……こと……?」 フォルテ「すまない。今まで隠してて。」 フォルテ「これを読んだら、きっとお前は、私と戦ってくれないと思った。」 フォルテ「でも、私はお前と、きちんと決着を付けたかったから。」 キール「お姉ちゃん……。」 フォルテ「……ごめんね。」 キール「…………。」 キール「……読んでも、いいかな?」 フォルテ「……うん。」 ――キールの騎士になってほしい。 もしも、この約束が、二人を苦しめる呪いとなったとき。 二人がまだ、自分たちの気持ちを見失っているときは、 どうか、私のこの言葉を、二人に届けてください。 フォルテ、キール。 生まれてきてくれて、ありがとう。 あなたたちのおかげで、お母さんは幸せでした。 ……ありがとうね。 私の一番の子供たちへ 母より キール「…………。」 キール「……お父さん、お母さん。」 フォルテ「…………。」 キール「ボク、ずっと怖かったんだ。」 キール「お父さんも、お母さんも、お姉ちゃんばかり見ている気がして。」 キール「ボクは、本当は誰からも愛されてないんじゃないかって、」 キール「そんな風に、勝手に、思い込んでてさ……。」 キール「もう、誰にも嫌われたくないから、笑ってようって……。」 フォルテ「…………。」 フォルテ「キール。」 フォルテ「もう一度、1から始めよう。」 キール「え……?」 フォルテ「父さんのためでも、母さんのためでもなく、」 フォルテ「私たちがいま、一番に守りたいと思うもののために。」 フォルテ「心から、守りたいと思うもののために。」 フォルテ「1から――」 フォルテ「この位置から、もう一度。」 キール「…………。」 キール「……うん。」 バド「呪いはすっかり解けたみたいだナ。」 バド「あの二人には、もう必要ないってことカ。」 キール「レストくん。」 キール「……お姉ちゃんのこと、よろしくね!」 ヴォルカノン「よもや、このような美しい姉弟愛がこの世に存在していたとは……。」 ヴォルカノン「…う………。」 ヴォルカノン「うおおぉぉーーーーんっ!!」 ビシュナル「お二人の決意に……ひぐ……、僕、感動しました……っ!」 ビシュナル「僕も1から出直す気持ちで、頑張ろうと思います!!」 クローリカ「本当によかったです~。」 クローリカ「安心したら、ちょっと眠たくなってきちゃいました……。」 フォルテ「レストさん。ありがとうございました。」 フォルテ「今回の事件で、私は色々なことに気づかされました。」 フォルテ「でも、それを乗り越えられたのは、」 フォルテ「あなたが、私の隣にいてくれたおかげです。」 フォルテ「……ありがとう。」 レスト「どういたしまして。」 フォルテ「最後に1つだけ、訂正させてもらえますか?」 レスト「え?」 フォルテ「たとえ、あなたを失ったとしても、私はキールを守る。」 フォルテ「以前、私はそう言いましたよね?」 レスト「……はい。」 フォルテ「ですが……。」 レスト「あの、フォルテさん?」 フォルテ「あれは真っ赤なウソです。単なる強がりでした。」 レスト「え……?」 フォルテ「で、ですから、ここで訂正します。」 フォルテ「私は……あなたを失ってまで、何かを守ろうと思えないかも知れません。」 フォルテ「だから……。」 フォルテ「もう、何があっても、私からあなたを手放そうとは思いません。」 フォルテ「……い、以上です。」 レスト「…………。」 レスト「あの、今のって……。」 フォルテ「に、二度は言いません……。」 レスト「え?いや、あの……。」 フォルテ「そ、それでは!」 レスト「あ……。」 レスト「あの、フォルテさん――」 フォルテ「に、二度は言いませんから!」 レスト「あ……。」 結婚式
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リスト サブイベント イベント関係者(クローリカ、コハク、ダグ、フォルテ、アーサー、マーガレット) ドルチェ解放後(ドルチェ、ビシュナル) セルフィア:広場 2日目 3日目 4日目 5日目 翌日 セルフィア:広場 主人公「クローリカ!?」 主人公「だ、大丈夫!?」 主人公「寝てる……だけ……。」 主人公「はぁ……。」 主人公「クローリカ!起きて!」 クローリカ「ふぁっぁ!」 クローリカ「ビックリした……。」 主人公「ビックリしたのはこっちだよ!こんなところで寝ないでよ!」 主人公「倒れてるのかと思ったじゃない!」 クローリカ「広間の掃除が早く終わったからつい……。」 主人公「もう……しっかりしてよ……。」 クローリカ「むっ~……。」 クローリカ「……私だってしっかりしたいもん……。」 主人公「ん、どうしたの?」 クローリカ「なんでもありませ~ん。」 クローリカ「あっ……。」 クローリカ「そうだ……。」 主人公「どうしたの?」 クローリカ「いーだ。」 クローリカ「しっかりしてるレストくん(フレイちゃん)には内緒ですよ~~。」 クローリカ「私、しっかり……っとっと……。」 クローリカ「あぶない、あぶない。」 クローリカ「レストくん(フレイちゃん)には何も教えませ~んよ♪」 2日目 セルフィア:広場 到着前 ダグ「おう、レスト(フレイ)カ。悪ぃな、今日は用事があるんダ。」 クローリカ「ん~んふんふん~♪」 主人公「ずいぶん機嫌がいいなあ。」 コハク「今日はレストくん(フレイちゃん)も一緒なの~?」 主人公「??」 コハク「早く行こ~よ~。」 主人公「ど、どこに……?」 到着後 ダグ「さっ、はやく行こうぜ!」 コハク「はやく行こ~よ~~。」 主人公「みんなで集まって何してるの?」 クローリカ「『しっかり講習』に行くんです!」 主人公「『しっかり講習』??」 クローリカ「はい!」 クローリカ「私たち日頃ダメダメな生活を送っているので、」 クローリカ「どうやったらしっかりできるのかを聞きに行くんですよ~。」 主人公「3人で?」 クローリカ「ええ、私たち3人です。」 クローリカ「名付けて『しっかりトリオ』です!」 コハク「あたしは~クローリカちゃんと遊べるからだよ~。」 主人公「ダグは?」 ダグ「レディがオレを頼ってるのに断るわけにはいかねえじゃン。」 主人公「…………。」 クローリカ「まずはフォルテのところに向かいます!」 ダグ「フォルテのところだナ!よぉし! 行くゼ!!」 クローリカ「さ~、みなさん!フォルテのところへ行きましょ~♪」 コハク「わぁーーい♪フォルテちゃんのところに行くー♪」 フォルテの家の前 フォルテ「クローリカさんから家の前で待っててくれと言われたのですが……。」 フォルテ「何かあったのでしょうか?」 フォルテ「しっかりしたい……。」 フォルテ「なるほど。」 フォルテ「それでしたら運動がいいでしょう。」 フォルテ「体を鍛えれば自ずとしっかりしていきます。」 フォルテ「では、今からランニングに行きましょう!」 フォルテ「みなさん、私についてきてください!」 主人公(あれが『しっかり講習』?) フォルテ「私に出来る事なら何でも協力したいと思います。」 ダグ「ははは、結構楽しいゾ。この『しっかり講習』。」 クローリカ「はぁっ……はぁっ……。疲れました~。」 コハク「みんなでしっかりするの、楽しいね~♪」 セルフィア:広場 フォルテ「まだまだぁ!」 フォルテ「一振り一振りに魂をこめて!」 フォルテ「そこっ!わきが甘い!」 フォルテ「てやぁ!! とぉっ!」 ダグ「よっ! ほっ!」 ダグ「どうだ、オレの腕前なかなかだロ!」 クローリカ「えいっ! えいっ!」 コハク「えいっ♪とぉりゃー! あははー。」 3日目 セルフィア:広場 ダグ「おまえも案外抜けてるし、一緒に『しっかり講習』やったほうがいいゾ。」 クローリカ「あ、レストくん(フレイちゃん)。」 クローリカ「今日も『しっかり講習』やりますよ~。」 コハク「またみんなで遊ぶの~。」 クローリカ「今日も気合を入れていきましょ~。」 コハク「『しっかり講習』~。」 ダグ「どこ行くんダ?」 クローリカ「今日はアーサーさんのところに行きましょう。」 ダグ「おーヨ。」 コハク「いこー、いこー。」 ダグ「次はアーサーのとこカ。何すんのかネ?」 クローリカ「今日はアーサーさんのとこへ行きましょ~♪」 コハク「今日はアーサーさんのところ?何するのかな~。」 フォルテ「先日のクローリカさんたちには気迫がこもってましたね。」 フォルテ「あの様子ならすぐにしっかりするでしょう。」 フォルテ「あっ、別に、今しっかりしてないとかそういうことを言ってる訳じゃないですので。」 アーサーの執務室 アーサー「クローリカさんからお願いしたいことがあると言われたのですが、」 アーサー「私にできることだといいですね。」 アーサー「話はわかりました。」 アーサー「私の仕事を手伝ってみますか?」 アーサー「しっかりしてないとできない仕事だと思いますよ。」 ダグ「仕事すんノ!?」 クローリカ「手伝います。」 ダグ「まじデ!?」 クローリカ「まじです。」 コハク「おっしごと、おっしごと~♪」 アーサー「では書類をお持ちしますので少しお待ちください。」 アーサー「今配った資料にハンコを押してください。」 アーサー「簡単なお仕事ですが、大事なことです。」 アーサー「よろしくお願いしますね。」 主人公「みんな何してるんですか?」 アーサー「私の仕事を手伝ってもらっているんですよ。」 主人公「…………。」 コハク「あはは~♪」 主人公「…………。」 主人公「ダグは?」 アーサー「さっき外に出て行きましたよ。」 主人公「…………。」 主人公「本当に手伝ってるんですか……?」 アーサー「みなさんなりにがんばってるじゃないですか。」 アーサー「いいことです。」 クローリカ「今日はありがとうございました~。」 アーサー「こちらこそ仕事を手伝っていただき、ありがとうございます!」 クローリカ「一度、外にでましょうか。」 クローリカ「ダグ君、コハクちゃん、外に集合ですよ~。」 コハク「はーい。お外、お外~~♪」 ダグ「外で話すノ?ここでもいいんじゃねーノ?」 アーサー「クローリカさんたちのお役に立てたようでなによりです。」 アーサー「それに手伝っていただけて、私も助かりましたよ。」 クローリカ「うん、私たちしっかりやれてますね~。」 コハク「やれてる、やれてる!」 クローリカ「また次もよろしくお願いします。」 ダグ「なぁ~、もっと楽しいことしようゼー。」 クローリカ「私は楽しいですけど??」 ダグ「そうですカ……。」 主人公「最近がんばってるね。」 クローリカ「そんなことありません。」 クローリカ「……私はもっとがんばらないと。そのためにこの町に来たんです。」 主人公「何かあったの?」 クローリカ「……なんにもありませんよ。」 主人公「でも、どこか思い詰めた顔してるよ。」 クローリカ「そんなことないですよ。」 クローリカ「この性格を直さないといけないって話ですし。」 クローリカ「だってそうじゃないと……。」 クローリカ「…………。」 クローリカ「……だらしないじゃないですか。」 クローリカ「もっとしっかりしないと。」 クローリカ「…………。」 クローリカ「うん、しっかりしますよ~。」 コハク「毎日クローリカちゃんとダグくんと遊べて楽しいな~。」 コハク「レストくん(フレイちゃん)も一緒に遊べばいいのに。」 ダグ「いよいよ大詰めって感じだナ。どうだ、オレも変わったロ?」 変わった!・全然・次は何するの? ▼変わった ダグ「だっロー!よくわかってんじゃねーカ!」 ▼全然 ダグ「……全然……だト……。」 ダグ「お、おまえ、いったい、どこに目つけてんダ……。」 ▼次は何するの? ダグ「おい、人の話を聞けヨ。」 4日目 セルフィア:広場 アーサー「クローリカさんたち、今日もがんばってるみたいですね。」 アーサー「私もたまには仕事が早く終わるようにがんばらないといけませんね。」 ダグ「これで3回目、カ?早いもんだナ。」 クローリカ「『しっかり講習』も板についてきましたね~。」 コハク「今日もみんなで遊ぶんだよ~。毎日楽しいな~。」 コハク「今日はどこ行くの?」 クローリカ「メグのところに行きますよ~。」 ダグ「あいヨ。」 コハク「いこー、いこー。」 ダグ「マーガレットの家で何すんダ?まさか……勉強じゃないよナ……。」 クローリカ「メグのレッスンでしっかりものになりますよ~。」 コハク「メグちゃん家に遊びに行くんだ~。」 マーガレット「クローリカたちのウワサ聞いた?なんでもしっかりしたいんだって。」 マーガレット「何を教えたらいいかな。」 マーガレットの家 主人公(クローリカたちはここにいるって言ってたかな。) マーガレット「ウワサは聞いてるよ。」 マーガレット「色んなとこで勉強してるみたいだね。」 コハク「は~い!」 クローリカ「私たち、しっかりしたいんです!」 マーガレット「うん、私に任せて!」 マーガレット「じゃあさっそく、リズム感覚を養うレッスンをするよ。」 コハク「リズム?」 マーガレット「うん。」 マーガレット「リズムはね、音楽にも必要だけど生活においても重要なんだ。」 マーガレット「規則正しく寝るとか、朝昼晩きちんとご飯食べるとか。」 マーガレット「そういった正しいリズムを見につければしっかりできるんだよ。」 コハク「よくわかんないけど、メグちゃんすご~い!」 マーガレット「よし、それじゃあさっそくレッスン開始!」 マーガレット「ミュージック、スタート!!」 マーガレット「私のあとについてきてね♪」 マーガレット「はい!」 マーガレット「ん~いいよ~。」 マーガレット「次は難しいから、ちゃんとついて来てね。」 マーガレット「はい!」 マーガレット「ブーラボォーーーー!!」 マーガレット「まだまだいくよーー!」 主人公(これが……しっかりするための講習なの……?) マーガレット「うんうん!」 マーガレット「みんなすごくよくなったよ。」 コハク「楽しかった~♪」 ダグ「つっかれター。」 マーガレット「明日からはリズムよく生活してね。」 クローリカ「は~い。」 クローリカ「ありがと~ございました~。」 マーガレット「私の教えたことがクローリカたちの役に立つといいな。」 ダグ「目が……回ル……。」 クローリカ「リズムにのって、ワン、ツー。ワン、ツー……。」 コハク「あはは~♪クルクル~~~♪」 雑貨屋前 ダグ「まだ続けるのカ?」 ドルチェ解放前 《講習終了へ飛ぶ》 ドルチェ解放後 クローリカ「はい。」 クローリカ「次で最後です。」 ダグ「次が最後、カ。」 ダグ「よくわからん講習だったけど、次で最後となると結構さみしいナ。」 クローリカ「そうですね。」 クローリカ「私たちしっかりしてきてますよね?」 ダグ「おオ! そりゃもちろン。」 コハク「そうだよ~。」 コハク「クローリカちゃんしっかりしてるよー♪」 クローリカ「……ありがと~ございます。」 クローリカ「いよいよ最後です……。」 クローリカ「フレイちゃん。しっかりした私を見てくださいね。」 コハク「さいごかあ~。ちょっとさびしいな~。」 ダグ「次で最後かア。長いようで短かったナ。」 ダグ「たぶん、今のオレはおまえよりしっかりしてるゼ。」 5日目 ドルチェ「クローリカたちのこと話には聞いてるけど、私が教えるのは……。」 ドルチェ「今からでも断ろうかな。」 ダグ「最後だからいつも以上に気合いをいれてくゼ!!」 ダグ「おっしゃああアアア!!!」 クローリカ「今回で最後です。」 クローリカ「なごりおしいですが、精一杯がんばりますよ~。」 コハク「今回でお終いなの……。」 コハク「でもでも!」 コハク「みんなと遊べてすーっごく楽しかったの!」 コハク「最後はどこ行くの~?」 クローリカ「ドルチェのところに行きます。」 ダグ「ほいほイ。」 クローリカ「みなさん……これで最後です。気を引き締めて臨んでください~!」 ダグ「おウ!」 コハク「はーい!」 クローリカ「では、出発!」 コハク「しんこー♪」 ダグ「うおおおおおおおおオオオ!!」 コハク「ルーちゃんのところへ行くのー。」 クローリカ「最後だからこそ――」 クローリカ「私、がんばります~!」 住宅街 クローリカ「ドルチェ、教えてください!!」 ドルチェ「でも……私に教えられることはないよ。」 クローリカ「そんなことありません!」 クローリカ「お願いします!ドルチェ……いえ――」 クローリカ「ドルチェ先生!」 ドルチェ「先……生……?」 コハク「先生ー!」 ダグ「お願いしまス!」 クローリカ「どうしたらしっかりできるか、教えてください!」 ドルチェ「…………。」 ドルチェ「先生……。」 ドルチェ「ふうん……。」 ドルチェ「わかったわ……。」 ドルチェ「先生が教えてあげる。」 ダグ「おオ。」 コハク「わーい。」 クローリカ「ありがと~ございます!」 ドルチェ「しっかりするには何事にも冷静に対処できなきゃダメ。」 ドルチェ「例えば――」 ピコ『ルーちゃーーーん!!』 ピコ『ここにいたのね!!』 ピコ『探しました…………―― ピコ――わぁぁーーーー!!!!』 ドルチェ「こんな風に。」 ドルチェ「さ、やってみて。」 ダグ「やってみてって、誰にすりゃいいんダ?」 クローリカ「ビシュナルくん!」 クローリカ「ちょっと来てくれませんか?」 ビシュナル「?」 ビシュナル「はぁーい。」 ビシュナル「なんでしょう?」 ドルチェ「みんなの練習相手になって。」 ビシュナル「練習相手って?」 ドルチェ「やられて。」 ビシュナル「やらっ!?」 クローリカ「よろしくお願いします~。」 ビシュナル「ええっ!!!」 ドルチェ「みんなしっかりしてきたわ。」 クローリカ「ありがとうございます。ドルチェ先生のおかげです。」 コハク「先生、ありがとね~。」 ドルチェ「お礼はいいわ。」 ドルチェ「……わたしも楽しかったから。」 ビシュナル「僕は大変でした……。」 ドルチェ「ご苦労様。病院に行きましょう。」 ビシュナル「トホホ……。」 講習終了 クローリカ「これで……『しっかり講習』はお終いです。」 ダグ「……ついにやり終えたのカ。」 クローリカ「ええ……。」 ダグ「ひゃっホー!」 コハク「あたしたちがんばったね!」 クローリカ「はい……。」 ダグ「なんか普通だナ?」 ダグ「ここまでやったんダ!もっと喜ぼうゼ!!」 クローリカ「……私、ほんとにしっかりしたのでしょうか。」 ダグ「オイオイ、なに言ってんダ。」 ダグ「胸を張れよ、クローリカ!」 ダグ「おまえはオレたちのリーダーだロ!」 コハク「大丈夫だよ!」 コハク「クローリカちゃんはしっかりものだよ!」 コハク「前とオーラが違うもん!」 クローリカ「私……成長できたんですね。」 ダグ「あア。」 クローリカ「ふふ……よかった~。」 コハク「うん! うん!」 ダグ「当然、オレたちも成長したゼ。」 クローリカ「2人とも付き合ってくれて、ありがとうございます~。」 クローリカ「3人だからここまで来ることが出来ました!」 ダグ「テレるナー。」 コハク「クローリカちゃんにホメられた~。」 クローリカ「しっかりトリオは解散してしまいますが……。」 クローリカ「私たちは永遠に不滅です!!」 ダグ「オー!」 コハク「フメツー!」 クローリカ「お互い、これからももっとがんばりましょう。」 ダグ「ああ、楽しかったゼ。」 コハク「まった、遊ぼうね~♪」 ドルチェ解放後 クローリカ「ドルチェ先生のところで勉強してきましたよ~。」 クローリカ「なんだか自分をまとうオーラが違うような感じがします~。」 クローリカ「レストくん(フレイちゃん)にもわかりますか?」 わかる・わからない・オーラ……? ▼わかる クローリカ「レストくん(フレイちゃん)にもわかりますか……。」 ▼わからない クローリカ「レストくん(フレイちゃん)にはちょっと早かったですかね~。」 クローリカ「一緒に講習を受けた方がよかったんじゃないですか?」 ▼オーラ……? クローリカ「ええ、オーラです。」 クローリカ「見えませんか~?この輝きが。」 主人公「おおぉ……。」 主人公「……いや、見えません。」 クローリカ「あら~?」 ドルチェ解放後 ビシュナル「なんで殴られたんでしょう……。」 主人公「災難だったね。」 ビシュナル「はっ!?」 ビシュナル「実はこれって執事にとって重要なことなんじゃないですか?」 ビシュナル「どんなことがあっても堪え忍ぶ……。」 ビシュナル「執事にとって重要なことですよ!」 ビシュナル「クローリカさん!ありがとうございます!!」 主人公「え、ええ……。」 ドルチェ「私が指導したからクローリカ、しっかりしたはず。」 共通 コハク「どうどう?しっかりしたでしょ~♪」 してるね・してないよ・私のほうが…… ▼してるね コハク「えへへ~。みんなで講習したからだよ~。」 ▼してないよ コハク「えー!しっかりしたもん!」 ▼僕のほうが…… コハク「レストくん(フレイちゃん)もしっかりしてるの?」 主人公「うん!」 コハク「すごーい! すごーい!フレイちゃん、すごーい!」 ダグ「昨日とは違う世界が見えル……。これは『しっかり講習』の成果なのカ……?」 主人公「ダグ、しっかりして。」 翌日 クローリカ「ふぁあああ……。」 クローリカ「はっ!?」 クローリカ「あ、あああ、あくびなんてしませんよ!?」 クローリカ「私、しっかりしたんですから、あくびなんてしませんよ~。」 セルフィア:広場 主人公「クローリカ!?」 主人公「寝てる……だけ……。」 主人公「はぁ……。」 主人公「講習したけど、結局変わってないのね。」 クローリカ「ふふ……zzz……。」 クローリカ「私~……しっかりしましたよ~……。」 クローリカ「zzz……。」 主人公「まっ、クローリカらしくていいよね。」 クローリカ「ふふん、どう~ですか?」 クローリカ「私、しっかりしたでしょう。」 クローリカ「もうしっかりしてないなんて言わせませんから~。」 コハク「3人で遊ぶの楽しかったな~。」 コハク「今度はフレイちゃんも一緒に遊ぼうよ。」 ダグ「しっかりして、オレのすばらしさにみがきがかかったワ。」