約 723,810 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1692.html
「仕切るの?春日部さん」よりモロヤマ1号 仕切るの?ルイズさん1話「召喚したの?ルイズさん」 仕切るの?ルイズさん2話「普段通りの1日なの?ルイズさん」 仕切るの?ルイズさん3話「燃えすの?キュルケさん」 仕切るの?ルイズさん4話「仕事なの?ルイズさん」
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/120.html
ここは一体? の段 ルイズはうつむいた。よりによって人間を呼び出してしまうなんて。自分が呼び出した三人を眺めてまたうつむく。 三人組は揃って同じ服装をしていた。頭巾のようなものをかぶっている。 メイジではない、おそらく農作業でもしている平民だろう。 きり丸「どこだここ?」 乱太郎「さっきまで校庭で遊んでたんだけど」 しんべえ「ねぇ乱太郎、きり丸ここどこなの。変な服着た人がいっぱいいるよ」 (何が変な服よあんた達の方がよっぽど変じゃない) 「キャー、ルイズあなた幸せ者よ。だって三回もキスできるんだから」後ろから冷やかしが聞こえる。ルイズは振り向いてきっと睨みつけた。普段から仲が悪いようだ。 ちょっと待って、今なんて言った?えっ、三人と?一人じゃないの? 助けを求めるようにコルベールを見たがコルベールは黙って頷いた。仕方ない。 ルイズはつかつかと歩み寄る。それまでキョロキョロしていた三人の視線が一斉にルイズに向けられる。 ルイズ「あ、あんた達、これは名誉な事なんだからね、感謝しなさいよ」 ルイズはボケ~とつっ立っている三人に言うと儀式を始めた。 乱太郎「むがっ」 きり丸「むごっ」 しんべえ「ふごっ」 三人の左手にルーンが刻まれた。 儀式は一瞬で終わった。ルイズはさっさとその場を離れたが三人は直立不動だった。 そこから三人を自室まで連れていくのは中々骨だった。三人があまりにもバラバラな行動をとるのでルイズは縄で縛ってひとまとめにしてやろうかと思ったほどだ。 乱太郎「ここどこですか?忍術学園じゃないですよね?」 きり丸「あっ、やべ午後からバイトだった。早く帰らないと」 しんべえ「僕お腹すいちゃった。ステーキ食べたい」 おまけにうるさい。 ルイズ「あんた達いい加減口閉じなさい。いつまで喋ってんの」 一人一人は大して話していないが三人ともなると賑やかだ。 (貴族に対する口のききかたといい、態度といい何なのこの平民) 乱太郎「ここはどこなんですか?どうして私たちはここに?」 ルイズ「ここはトリステイン魔法学院よ」 きり丸「そろそろバイトだし帰してくれませんか」 ルイズ「無理」 しんべえ「バリッバリッ」 ルイズ「勝手にあたしのお菓子食べないでよっ」 そんなこんなでルイズと三人の使い魔の新しい生活が始まった。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/407.html
朝だよ。と身体を揺すられる。ルイズは聞き慣れない声に目を覚ました。 目を開けば、そこには見知らぬ子供の身体。上半身が裸の様子にぎょっとする。 「こ、この子供、なに勝手に部屋に入って……!」 叫びだしかけるものの、すぐに我を取り戻す。昨日召喚したんだっけ、服がボロボロの少年を。 思いだしながら身を起こした。大きくあくびをする。いくらか頭が覚醒する。ため息をついた。 今日は嫌な朝だ。寝起きで一番に視界にはいったのが、平民の裸だなんて。 ルイズは使い魔に着替えを手伝わせる。 ダイは抵抗を示していたが、この世界ではこんなものだと言い聞かせると渋々ながら手伝うようになった。 「……ルイズって、自分で服を着れないの?」 「貴族は下僕がいる時は自分で服なんて着ないのよ」 「ふうん……、この世界はなんか、ヘンだよ」 「平民のあんたには理解できないでしょうね」 別にわからないままでいいと思う。だまって主人の言うことを聞いていれば。いちいち世界の違いを説明するのも疲れるし。 「その貴族とか平民とかっていうのがよくわからない。きみって人間が貴族じゃないと友達になれないの?」 「はぁ? なにいってんのよ?」 世間を知らない子供の質問が、煩わしかった。 着替えが済んだルイズは、服を取り出してダイに手渡す。自分が制服としてマントの下に着ているものと同じ、白いブラウスだ。 男ものの服など所持していないのだから、今日のところは無地のこれで妥協してもらうしかない。 義理で服をくれてやるのではなかった。ボロ切れを着けているだけの少年を連れまわすような、奴隷商人もどきの真似をするなど外聞が悪すぎる。ただ、それだけのことだった。 ダイも服を着て、部屋を出ようというところでルイズは尋ねる。 「そういえばあんた、なんでわたしのこと呼び捨てにしてるのよ、わたしはあんたのご主人よ?」 「だってルイズ、おれと同い年くらいだろ?」 誰と誰が、同い年だって? チビのくせに、ガキのくせに。 それともなにか、それはわたしのことが子供に見えると暗に言っているのか。 「……わたし、16よ?」 頬を引きつらせるルイズを恐れるでもなく、ダイはあっさりと答える。 「おれ12。なんだ、4つしか違わないじゃないか」 「4つも違うじゃないのよ!」 ダイとふたり、ルイズは部屋を出たところでキュルケと鉢合わせた。挨拶を交わあう。キュルケはにやりと、ルイズは嫌そうに。 キュルケは視線をダイへと移し、含むような笑みと共に彼をぶしつけに眺め回した。 「ふうん……」 「なによ、言いたいことがあるならはっきり言ったらどう?」 「ほんとに平民を呼んじゃったのね、ゼロのルイズ」 「うるさいわね」 「使い魔っていうのはこういうのを言うのよ? フレイム!」 のっそりとした仕草で、主人の呼びかけに応じて姿を現したのは巨大な火トカゲ、サラマンダー。 フン、と苦々しい表情でルイズはキュルケを睨みつける。火虫亀山脈がどうした。サラマンダーがなんだ。あんたの使い魔自慢なんか別にどうってことないんだから。 「あんた”火”属性だもんね。ぴったりだっていうのは認めてあげるわよ」 「ええ。微熱のキュルケですもの。ささやかに燃える情熱は微熱。でも、男の子はそれでイチコロなのですわ。あなたと違ってね?」 そう言ってキュルケは胸を張った。ルイズも胸を張り返す。胸のボリュームの差が際立ってしまっていることは見ないようにした。 なにが男はイチコロだ。別に誰もがあんたを相手にするとは限らない――と、いるじゃないか、女の身体など相手にしない男の子が。 ルイズが自分の使い魔に目を移せば、そこではダイがフレイムに笑いかけていた。 異形とも言える火トカゲの巨体や、大きく燃える尻尾に物怖じする様子もなく。またフレイムも「きゅるきゅる」と明るい鳴き声でダイと接している。 キュルケは笑みを漏らした。平民の子供でもやはり使い魔は使い魔、通じ合えるものがあるのだろうかと感心する。 「こ、このガキ、使い魔同士でじゃれあってんじゃないわよ!」 「あいさつするくらい普通じゃないか。なに怒ってるの?」 「挨拶が遅れたわね。はじめまして、ルイズの使い魔さん。あたしはキュルケ、フレイムの主よ。あなたのお名前は?」 怒鳴るルイズと、異を唱えるダイにキュルケは割って入る。 「おれはダイ。よろしく、キュルケ」 「ええ、よろしく。面白そうだわ、あなた」 そう言ったキュルケは「じゃあ、お先に」とその場を去っていく。 キュルケがいなくなると、ルイズはダイに苛立ちをぶつけはじめた。 「いい! あんなバカ女ともその使い魔とも仲良くなんかしないで! ああ、みっともない! なんであっちサラマンダーでこっちはこんななのよ!?」 「みっともないってことはないだろ?」 「……ガキのあんたに言ってもわからないだろうけどね、使い魔が主人に、平民が貴族に口答えするなんて、そんなことしたら本当はただじゃ済まないんだからね」 「なんだよ、それ……」 不満を口にするダイをつれて、ルイズも食堂へ歩きだした。 食堂の豪華絢爛さに呆けている様子のダイに、ルイズの溜飲が少し下がる。テーブルではダイに床に座るように命じた。 「ルイズ……、そりゃないよ」 「室内で食べさせてもらえるだけありがたいと思いなさい。本当なら使い魔は外なのよ」 「……」 「俸大なる始祖ブリミルと女王陛下よ。今朝もささやかな糧を我に与えたもうたことを感謝いたします」 貴族たちの、食前の祈りの声が唱和する。 ダイは溜め息をつき、床の皿に載っているささやかな二切れのパンをぽいぽいと口に放り込んだ。 当然、足りない。かえって空腹感が強調されてしまう。 「ルイズ、もう少し分けてよ。おれ、昨日からなにも食べてないんだ」 「まったく……」 ルイズはぶつくさ言いながら、鳥の皮をはぎ、ダイの皿に落とした。 ダイは溜め息をつき、皿に載っている鳥の皮をぽいと口に放り込んだ。 黙って空腹をやり過ごしていたダイは、床からルイズを見上げながらふと口を開いた。 「ルイズ」 「なによ、もう分けないわよ」 「この料理作ってるひととか、あそこで給仕をしてる女のひととかも貴族なの?」 「コックもメイドも平民よ、それがなに?」 「……いや、なんでもない」 それきり、ダイは黙って食堂の様子を見回すのだった。 四大系統。虚無。土。錬金。シュヴルーズの講義を聴きながら、ルイズは隣にいるダイの様子をちらりと見た。 いちいち質問を発するでもなく、いまはじっと興味深い様子で講義に集中している。 「わかるの? あんた」 「いや、全然。でも、なんとなくおもしろい」 「なんとなく、ね……」 これは退屈がるのも時間の問題かとルイズは思う。 「勉強は苦手だけど、こういう雰囲気はちょっと好きかな、おれ」 意外な一言だった。 「いろいろあって、こうやって他人の講義を聴くことはあまりできなかったし、ぜんぜん勉強してなかったことが足を引っ張っちゃって、ちょっともったいないときもあったから」 「ふうん……」 傍らの少年が、彼なりに学ぶことの重要さを認識しているらしいことが、ルイズには奇妙だった。それは、教育課程の内の課題のひとつとしてではなく、もっと重要な――― 「だから、こうしてきちんと勉強してるルイズのこと、かっこいいと思うよ」 「な!?」 唐突なダイの言葉に、ルイズは絶句する。 「怒りっぽいだけの子じゃなかったんだね、見直した」 「……い、言っとくけど、誉めたって食事を増やしたりなんかしないんだからね!」 授業中だと言うことを忘れて、大きな声を出してしまうのだった。 そんなふうなやりとりを、シュヴルーズが見とがめる。 「授業中の私語は慎みなさい」 「すいません……」 「おしゃべりをする暇があるのなら、あなたに”錬金”をやってもらいましょう。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」 しかしルイズは立ち上がらない。困ったようにもじもじするだけだった。 「どうしたの? ルイズ」 「別に、なんでもないわ……」 シュヴルーズのもとへ、キュルケの困ったような声が届く。ルイズにやらせるのはやめたほうがいい。危険だ。 「危険? どうしてですか?」 「ルイズを教えるのは初めてですよね?」 「ええ。でも、彼女が努力家ということは聞いています」 シュヴルーズの言葉に、ダイはひとりうなずいた。 「さぁ、ミス・ヴァリエール。気にしないでやってごらんなさい。失敗を恐れていては、何もできませんよ?」 「そうだよ、ルイズ、がんばって」 ダイの耳打ちをうけて、ルイズは立ち上がった。ダイの激励に背を押されたのではない。 平民の子供ごときにそこまで言われるのは、ある意味プライドに関わる問題だったから。 キュルケの制止を無視し、教壇に立つ。ルイズは短くルーンを唱え、杖を振り下ろした。 「凄かったよ、ルイズ」 「なにがよ!」 爆発によって大惨事になった教室。それの後始末の最中のことだった。 「あれだけの爆発なら実戦で十分使えるじゃないか」 そんなことを言うダイが、ルイズには許せない。魔法の失敗に、いちいち触れてくる子供が苛立たしい。 「ふざけないで、からかってるの!?」 「本気なんだけどなあ」 「魔法のことなんてなにも知らない平民は黙ってなさい」 「……俺もさ、魔法の練習したことあるんだ、あっちの世界の話だけど。じいちゃんがさ、俺を魔法使いに育てたがって、たくさん魔法の練習させられたよ」 「あんたみたいなガキに、魔法が出来るわけないでしょ」 「……うん、出来なかった。才能がないって諦めてた」 それ見たことか、とルイズはダイを細目に睨みつける。 「そのときにさ、友達からこんなアドバイスをもらったんだよ、出来ないものは出来ないんだから今あるものを磨けって」 ルイズは、硬直した。 「ルイズ、才能あるよ。でなきゃこんな威力の爆発は起こせない。だから―――」 「―――だから、なによ」 それは怒りだ。ルイズはダイの言葉に憤っている。 「え……」 「出来ないものは出来ない、ですって!? 子供が舐めたクチ聞いてんじゃないわよ!」 ルイズは、叫んだ。 「……まいったな」 腹がへった。とぼとぼとダイは歩く。主人を怒らせてしまった。 結局、後始末が済んだ後、ルイズはダイの顔など見たくないというようにどこかへいってしまった。 たぶん、食堂にいるのだとは思うが、あれでは昼食を食べさせてもらうことなど出来そうにない。……もちろん、食事目当てに主人の機嫌をとろうしたわけではないのだけれど。 魔法使いになりたくなかった自分と、魔法使いになりたいルイズとでは、似ているようでまるっきり違っていた。 傷つけてしまったかな、と気まずい。こう気づいた後ではルイズにかけてやる言葉がなかった。自分の無思慮なアドバイスでは何にもならない。 改めて”先生”は凄いひとなのだと思う。戦士だろうが魔法使いだろうが勇者だろうが、あのひとは確かに、みなを正しく教え導いていた。 「困ったな……」 壁に背中を預けて、座り込む。 もとの世界のひとたちを思うと、やはりあちらの世界への思いが強くなる。昨晩、二つの月が浮かぶ夜空を見上げながら感じたさびしさがよみがえった。 帰りたい、心からそう思う。空腹と、生活を頼れるひとから嫌われてしまったことが望郷の念を加速する。 「どうしたの?」 少女の声に、ダイは顔をあげる。心配そうに自分を見つめる顔に見覚えがあった。朝食の時、食堂でみかけた、給仕をしていた女性だった。 揉め事が起こったのは、自分から離れたテーブルの席だった。香水がどうの、二股がどうの。 ルイズは騒ぎの方向に目を向けて、舌打ちした。金髪がひとり、黒髪がふたり。 当事者はメイジのギーシュと、平民のメイド、そして、自分の使い魔の少年だった。 「よかろう。子供に礼儀を教えてやるのも、貴族の仕事だ」 ギーシュとその友人たちが去ったそこに、ルイズが足を運ぶ。 残されたメイドは怯え、逃げ去った。それは正しい反応だ。ことの重大さをよくわかっている。しかし、ダイにはそんな様子は一切見えない。これだから子供は。 「あんた、なにやってんのよ、見てたわよ」 「あ、ルイズ……」 ダイは困り顔をルイズに向けた。なんだ、と思う。ギーシュを怒らせたことを、ちゃんと気まずく思っているようだ。 「ったく……、謝ってきなさい。今なら許してくれるかもしれないわ」 「……嫌だよ。ルイズには謝るけど、あのひとには謝る理由がない」 「は? わたし?」 「うん、さっきは、ごめん。わかったふうなことを言って、ルイズを傷つけた」 「な……」 ルイズは顔を引きつらせる。それはさっきの困り顔に、ギーシュは一切関係ないということだ。 「そんなことはいいのよ! あんた本当わかってないのね!」 言いたいことは全部言ったとばかりに、ダイはルイズから視線を外す。 逃げないようにダイを見張っていたギーシュの友人のひとりに、尋ねた。 「ヴェストリの広場って、どこ?」 「ついてこい、平民」 堂々と、恐れを知らない足取りで歩いていく子供の後ろ姿を、ルイズは歯ぎしりする思いで睨みつけた。 「ああもう! ほんとに! 使い魔のくせに勝手なことばっかりするんだから!」 ルイズは、ダイの後を追いかけた。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2433.html
「あれは平民、にしてはむやみとデカイな」 「傭兵にもどこかの蛮族にも見えるが…大きすぎるぞ」 「巨人か?あれは」 ゼロのルイズと呼ばれ続けた少女、 「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」が召喚の儀式の日に 幾度と無く巻き起こした爆発と立ち上る煙の中から現れたもの、 それはスキンヘッドで肥満体でどう考えても美しいとか 神聖とかいう言葉からはかなりかけ離れた、しかもサモン・サーヴァントなど せずとも休日の夜のバーにいけば高確率で発見できるようなオヤジである。 半裸なのとただひたすらにデカイという点を除いては。 「あんた、誰…っていうか人なの?」 「ん?私は死んだはずでは…」 男は周囲を見回しては自分の体をぺちぺちと叩き、実に不思議そうにした後、 傍で男の巨体と見苦しさにポカンとしているルイズに状況を尋ねる。 ルイズ、そして立ち会っている教師のコルベールの説明により ハートと名乗った男は自分が置かれた状況を理解し、一瞬渋い顔になるが 「なるほど、多少不本意ではあるが私は一度死んだ身。 そして君はいうなればある意味、私の恩人みたいなものだ。 こうなれば出来うる限りの事はさせてもらうつもりだよ」と 使い魔になる事をあっさり快諾してくれたのだった。 使い魔になったこのハートという男。 なりは大きく、力も凄いが性格はかなりアバウトでのんびり屋であったので ルイズは使い魔というよりも近所の気のいいおっちゃん的な 感じがしてかなりの安堵と少々のがっかり感を同時に味わったりもした。 「ハート、洗濯は」 「ああ、洗濯かい?もう終わってるよ。他にも用があればなんでも言うといい」 「…やけに手際良いわね、あんた」 「こう見えてもそれなりの地位に居たから 人を使うことにも使われる事にも慣れているからね。 ルイズ君も将来にそなえて精神的な余裕をつけないとねぇ」 「大きなお世話よ」 だがある日、食堂にてトラブルが発生し、さらにそれが ハートとギーシュの決闘という予想外の展開となり、 その予想外がさらなる予想外を生み出すという結果になる… 「君のお陰で二人もレディが傷つく事になった。どうしてくれるんだい?」 と自分の事を完全に棚に上げてメイドのシエスタを責めるギーシュを 「やめなさい!元はと言えば君が二股などという不誠実な 行動をしたのが事の発端ではないか。それを意図せずに たまたま原因になってしまっただけでメイドさんを責めるとは何事かね?」 と至極まっとうなたしなめ方をしたらギーシュはその事と 周囲から笑いものにされた事でますます腹を立ててハートに決闘を申し込んだのだ。 その後、正直言ってギーシュは半分途方に暮れていた。 何故ならこのハートという男にワルキューレの攻撃が少しも効いていないのだ。 「どこからでもどうぞ」 と言われ、遠慮無くワルキューレの拳をハートの腹に直撃させた にも関わらずハートは少しも苦痛を表情に表さずにニコニコと笑いながら言う。 「私は特異体質でね、多少の打撃や刺突、斬撃とかは ゆる~く受け流してしまえるんだ」 さらにギーシュはワルキューレを全部出して総攻撃させるが それでもなおハートの余裕の態度と笑顔は変わらない。 そんなこんなで小一時間… 「君、もうこれくらいで気が済んだかね? 私もいい加減そろそろ疲れて…!」 突如として蹲るハート。 何事かと思えばなんとワルキューレの一体がハートの頭を勢い良く強打していたのだ。 「よく考えればなにもムキになって体だけを攻撃する必要はなかったんだ。 流石の君も頭のてっぺんにまで脂肪も筋肉もつかなかったようだね」 してやったりとニヤリと笑うギーシュ。 「考えた物です。だがまだ……ん…これは…!?」 さらにそれすらも面白いと言わんばかりに不敵な笑みを返したハートだったが 頭にやった手を見てハートは顔面蒼白となる。そして… 「ち…血~~~!」 突如として錯乱状態になるハート。 コントラクト・サーヴァントの苦痛にも ワルキューレの袋叩きにも笑って耐えた巨漢が ごく僅かな傷で半狂乱になっている様はかなり異様であった。 にもかかわらずギーシュはそれを滑稽だとも溜飲を下げたとも思わなかった。 なぜなら次の瞬間… 「いてえ!いてえよ~~!!」 自分を取り囲むワルキューレをその豪腕で 次々と陶器か木製の人形のように容易く破壊していったからだ。 これに当たれば十中八九、いや、十中十命は無い。 もはや今の彼は近所の気の良いおっちゃんなどではなく、狂乱の死刑執行人であり、 やがてワルキューレを破壊し終わったハートはギーシュを猛禽のような目で見据える。 次の瞬間にやばいと感じたギーシュは脱兎の如く駆け出した。 さっきまでとは打って変わってもはや十代そこそこの若者が 貴族の誇りだのなんだの言わせてもらえる雰囲気では無い。 兎どころか馬にも追いつけるのではと思う程の速度で走り出すギーシュ。 蜘蛛の子を散らすように避難を始めるギャラリー。 そして太っているにも関わらずギーシュの俊足に負けずに彼を猛追するハート。 「待たんかい!このクソガキャー!」 「今まで本当に僕が悪かった…謝るよ!」 「世の中謝るだけで済むんだったら役人も軍隊もいらねぇんだよ!」 「無茶苦茶だー!」 二人はあっという間に広場に集まっていたギャラリー達の視界から姿を消し、 土煙とわめき声とたまに人を派手に巻き上げながら遥か彼方へと消えていく… それを呆然と眺めるルイズ、いや、僅かに残ったその場の者全ては思った。 「これは使い魔として当たりなの?はずれなの?っていうかギーシュ大丈夫?」 なお、ギーシュとハートは一週間程して帰ってきたが ただしギーシュは憔悴しきった姿で ハートはなんだか血だらけの姿(ただし血は彼自身のではない)という 双方とも途中で何があったかは本人のみならず周りの人間もあまり考えたくないような姿での帰還である。 「いやあ、私は自分の血を見ると恐怖のあまりに他人の血を 見ないと収まらない殺人マシーンになってしまう悪癖があるんだ」 と少々困ったような笑顔で語るので余計に怖い事この上ない。 こうして騒動は終わり、学院は再び元の平和を取り戻したかのように見えたが あの光景を見てしまっては誰もそうそうに前みたいな接し方など出来ようはずもなく かつて居た場所で「拳法家殺し」と呼ばれた男はハルケギニアにおいて 「メイジ殺し」「脅威の二重人格」という新たなる称号も得る事となり、 さらにはマリコルヌを始めとした物好きから「ハート様」と崇められたりもして 畏怖と恐怖を学院、そしてハルケギニア全土に轟かせ、 良くも悪くも一躍有名人となる。そしてルイズは後に使い魔についてこう語る。 「あの例の悪癖さえなければ結構良い奴なのよね……」 終 「北斗の拳」からハート様
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2189.html
ハルケギニアの歴史は《始祖ブリミル》から始まり、その三人の御子と一人の弟子が王国を築いて、 現代に至ったと伝えられている。始祖ブリミルはまだ神話の霧に覆われているが、四王国の存在は確かである。 それらは六千年以上前、大陸の西方に起こり、現在も戦乱はあるが続いている。 豊富な記録……精巧な魔法技術の数々……そして何よりも、王国を支える貴族、メイジの存在が…… その強大な王国の権力を表している。 《第一章 ゼロのルイズは如何にして魔法学院で竜を召喚したか》 「始祖ブリミルよ、生ける神よ、貴方と同じく臣にかこまれ、奴婢をおき、杖を振って魔法を使わしめたまえ。 我ら子孫に幸いを与え、祟りなすことなく、王国の繁栄を給わりたまえ。 トリステイン魔法学院の生徒、ルイズが祈りまする。我に『使い魔』を授けたまえ………」 『使い魔』とは、メイジによって召喚される禽獣で、しばしば魔法によって捕らえられ、奴隷やペットにされていた。 この王立魔法学院では、二年生進級の神聖な儀式として、召喚を行うのだが…。 「まて! ちょっとまちなさい! ミス・ヴァリエール!」 桃色の髪の女子生徒、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの魔法失敗は、 ただ魔法が完成しないだけでなく、結構な破壊力の《爆発》を引き起こすのだ。 見かねた教師のコルベールが、彼女を止めた。 「……九十九、百、百一……やっぱり無理だよダメルイズ! もう百一回目のプロポーズだぜ!」 「数えてたのか、暇な奴だなあ」 「呼び出せないと、学院の規定通り、彼女は留年せねばなりません!」 「も、申しわけありません。もう一度だけ……」 「コモンマジックも満足に使えんのか! やっぱり《ゼロ》だ! ワハハハハハ」 もはやルイズは、息も絶え絶えだ。顔は煤と涙と汗でドロドロになった。 周囲の嘲笑が悔しすぎる。唇を血が出るほど噛み締める。 「仕方ないですな……座学は優秀ですし。特例で明日から三日間、補習として猶予を与えます。 それまでに使い魔が出なければ、ヴァリエール公爵家に連れ帰ってもらいなさい!」 絶え間ない上、狙いの定まらない爆発にビクビクしていた一同は、ホッと一息つく。 「ほらルイズ、帰ってゆっくり休んで。いいから、帰りましょう」 友人のキュルケの情けが、なけなしのプライドを引き裂く。もう言葉も出なかった。 夢の中、闇の中。ルイズは、青銅色の恐ろしい顔を持つ悪魔たちに追い回されていた。 人間の心を貪るような異常な造型と、魂をひねり潰すような嘲笑。口からは牙をむき出し、意地悪い視線で蔑む。 (食い殺される! 私が召喚してしまったの? それとも私の絶望と恐怖の産物?) キュルケに、モンモランシーに、ギーシュに、コルベールに似たような、おぞましい顔、顔、顔、顔。 足を滑らせて倒れたルイズに、仮面をつけた半裸の男が顔のついた大斧を振りかぶって、差し出された頚をズンと刎ねる。 「いやっ……いや――――――――――っ!!」 「おはよう、ルイズ。だいぶ、魘されてたわね?」 いきなりキュルケの巨乳が目に入った。もう朝か。 勝手に《開錠》の魔法を使うのは校則違反だが、余程呻いていたのか。 「あ…はあ……夢を……悪魔たちが、私を食べようとして……」 「まあ、可哀想なルイズ! 夢の中でも気が休まらないなんて。でも大丈夫よ、私が応援してあげるから。 けど、運がいいわね。本当は留年だったのに、コルベール先生も人がいいんだから……」 「ツェルプストーに応援されても、あんまり嬉しくないの」 一方、学院長室。学院長オールド・オスマンが、コルベールに成績証明書を見せてもらっている。 「今学年の生徒の出来も、まあまあじゃな。外国人留学生に二人、優秀なのがいるようじゃが……」 「はい、二年生進級も無事終わりそうですが……約一名」 「ヴァリエールのゼロ娘か……ま、これでダメなら諦めもつくじゃろ」 二人は揃ってため息をつく。国一番の大貴族で優秀なメイジの娘が、なぜこうなのか。 「ともあれ、有為な若者を育てる事は、国家のためでもあります。 それは魔法に限りません。学芸、武勇、礼節、倫理、柔軟な発想なども、健全に育成せねば」 「そうじゃのう、近隣諸国との関係もこじれておるし……姫殿下があとを継がれても、これからが大変な時じゃ…… わがトリステインにも、アンリエッタ王女を補佐するすぐれた人物がいればのう…… いやいや、マザリーニ枢機卿はよくやっとるが、政治・軍事をはじめ、より天下のことに通じた知恵者が…… さすればわが国も……」 ドカアアアアンという爆発音が、せっかくシリアスになっていたオスマンのセリフを遮った。ルイズだ。 「ええい、またかね。期限はもう明後日じゃろ? いい加減にしてくれんかのう」 だが、丸二日経ってもルイズは使い魔を召喚できなかった。黄色い朝日が昇る。 「(フラ…)使い魔を……今日中に使い魔を呼び出せないと……人生終了ね……」 ルイズは《ヴェストリの広場》に向かっていった。すぐ爆発音が響き始める。 そこへ、朝食に向かう前のギーシュたちが、音を聞きつけて通りかかる。 「見たまえ皆、あそこにルイズがいるよ。自分の爆発で倒れている。ああ、杖も手落として……」 「そういや、今日中に召喚できないと留年ね。退学かも」 「はああ、可哀想。玩具にするには最適の可愛い娘なのに」 「あんた、そっちだったのキュルケ……」 モンモランシーがスザッと引く。大体フェロモン過多なのだ、この成金ゲルマニア女は。 「まてまて、僕に面白い考えがある」 ギーシュが意地悪く笑うと、モグラの使い魔ヴェルダンデに命じて土を掘らせ、 ルイズの傍まで行かせてから戻って来させる。咥えているのは、ルイズの杖。 「ちょっとギーシュ、今何したの?」 「《錬金》で作った青銅製の偽物の杖と、密かに取り替えておいてやったのさ。 どうせ魔法なんか使えないんだ、杖が偽物なら爆発も起きないし、かえって安全だろう?」 イジメ、かっこ悪い。二人はしらけ切ってそっぽを向く。 「貴族の誇りに何するのよ、馬鹿。付き合ってらんない、行きましょモンモランシー!」 「そうね、頑張ってる女の子に意地悪なんて、人として軸がぶれているわ。ちゃんと返してあげなさいよ」 「ま、待ちたまえ君たち! ああ、ルイズがビックリする顔が見物なのに」 ギーシュは引っ込みがつかず、広場の入り口でうろうろしている。 やがてヨロヨロとルイズが立ち上がり、朦朧とした頭で意識を保つ。体が生命の危機を知らせている。 「もう三日三晩寝てないし、何も食べてない……。 使い魔が来てくれればいいけれど、もし来なければ……このまま……」 悲壮な覚悟で、青銅の偽杖を振り上げる。だがもう、精神力も底を尽いた。しゃがみこんでしまい、動けない。 「ご先祖さま……始祖ブリミルさま……どうかルイズに、使い魔を一体、お与えください…… ああ、気が遠くなってきたなあ……もし神さまがいるのなら……使い魔を………」 「ゼロのルイズ、どうですか?」 ハッ、とルイズが振り向く。声は聞いたことがあるような、ないような。 傍に立っていたのは、六十歳過ぎぐらいの小柄な老貴婦人。杖を持ちマントを羽織って、ルイズを見下ろしている。 学院の先生か、非常勤講師だろうか。そう考えるのが一番自然だった。 「あ……貴女は? なぜ私の名を…?」 「ほら、何かいるわよ」 地面に銀色の鏡が現れ、それが水面のように波立って、ザバッと猿のような獣が現れる。その顔は人間の老人にそっくりだ。 「きゃあ!!」 バシャンとしぶきを上げ、怪物は鏡面に沈む。尻尾がちらりと見えた。 「ふっふっふ、せっかくの獲物を逃してしまったわねえ」 「い…今のは…?」 「気にすることはないの。だいいち、その杖では使い魔は呼べないわ。貴女自身の杖でなければ……」 よくよく手元の杖を見れば、私の杖ではない。誰が取り替えたのだろうか、イジメかっこ悪い。 「心配しないで。私がもっといい場所を教えてあげる。その杖を持ってついておいで」 「あ…あの……? 貴女はこの学院の先生、ですか?」 「いいえ、もっと凄いものよ」 スタスタと先を歩く、余裕綽々たる老貴婦人に、ルイズはピンと閃く。 「貴女はもしや……私の呼び出した使い魔では……?」 「ばかをいわないで、私を使い魔などといっしょにするなんて。 さっき貴女が呼び出しそこなったのは、水中に棲む猿に似た精怪。大したものではないわ」 ズンズン進む彼女に、ルイズは遅れないように着いていく。足も立たないはずだったが。 いつしか二人は学院を離れ、深い山奥へと迷い込む。 「近くにこんな所あったかしら……? いつ霧が……? それに、さっきまでは動くのもおっくうだったのに、今はやけに体が軽い……」 急にガラッと足元の地面が崩れる。あわてて下を見ると、なんと切り立った崖の上だ。 しかも眼前には、洋々たる大海が広がっている。 「こ…これは…? いつの間にこんな所に………」 「ここは《東方》の海の果て」 いつの間にか、老貴婦人は再びルイズの背後にいる。その髪は赤金色に輝き、顔はまるで磨いた銅のようだ。 「と…《東方》…!? しかし、そんな……も…もしや貴女さまは、始祖ブリミルさまですか!?」 「おっと、それは違うわ。まあいいから、そこから使い魔を呼んでみて。貴女は使い魔が欲しいのでしょう」 「で、でもこの杖は……」 「いいからとにかく、私のいう通りやってごらんなさい」 千載一遇のチャンスだ。高貴で強力なメイジが、私の手助けをして下さるとは。 藁をも掴む思いで、ルイズは前向きに気持ちを切り替え、杖を構えた。 「気を抜いてはダメよ。たとえ偽物の杖でも、全身全霊をこめて集中すれば、竜でも召喚することができるのよ!」 「りゅ…竜でも!?」 「そうよ、杖の先、舌の先に全身の魔力を集めるの。 技術も力もいりはしない、ただ召喚をするという、ただそれだけのことを…… 純粋に……強く……念をこらすの」 言われるまま、ルイズは残った魔力を集中する。老貴婦人の鳶色の瞳は、なぜか四角い。 「貴女は、私が始祖ブリミルではないか、と言ったわね? そうじゃない、でも私は、時によってはそれ以上のもの。 私は、貴女の純粋に《生きたい》という気持ち、使い魔を求める心に応じて現れた。 一点の濁りのない、純粋な心で私を求めるなら、私は時には天をも動かす。 けれど、少しでも心に濁りがあるなら、どれほど高位高官の者であろうとも、 始祖ブリミルであろうとも、私にまみえることすらできない」 大海がドオオオオオと大波を立て、崖が震える。しかしルイズの精神は、小揺るぎもしない。 「純粋に……心を純粋にするのよ。一切の邪心も恐れも疑いもすべて捨てて、この大自然の中に身を投ずるの。 どう、海の中が見えてきたでしょう? 杖の先に宇宙を感じるでしょう! さあ、呼んでみて、竜を!」 きた。 逆巻く海面が銀色に光り輝き、その中から巨大な、ワニのような頭部が姿を顕す。 頭には枝分かれした二本の角が、頚には鬣が、牙の並ぶ大きな口の周りには髯が生え、 鼻先に二本の長い鬚がある。眉毛の濃い突き出た眉間の下には爛々と輝く眼があり、 体は蛇のように長く、大きな青金色の鱗に覆われていて、力強い四肢には五本の爪があった。 全長は、何百メイルにも及ぶだろう。まさに竜(ドラゴン)。その神々しい姿に、ルイズは見惚れる。 「そうよ! よく竜を呼んだわ! もし貴女がこの気持ちを忘れず、もう一度私と会うことができるなら、 いずれもっと大きな竜を呼ぶことができるでしょう!」 老貴婦人が嬉しそうに叫び、ルイズの周囲が光に包まれた。 その日の夕方、《ヴェストリの広場》の入り口に、今朝の三人が集まっている。 「なんですって、あのルイズ、まだやってるの?」 「ああ、もう夕方になるっていうのに、あの時のままずーっと杖をかまえて、使い魔を待っているんだ」 「あれから何時間経つと思っているの? 貴方が授業にもこないから、ルイズと浮気しているんじゃないかと思って、 わざわざ様子を見にきたのよ。感謝しなさい!」 モンモランシーが頬を染めてツンデレする。しかし、その間の皆のスルーっぷりが悲しすぎるではないか。 キュルケも肩をすくめ、ため息をついた。 「流石に、杖が偽物なのに気づいたんじゃない?」 「気づいてないよ。呪文をブツブツ唱えながら、気絶したみたいに硬直しているんだもの。 僕はずっと見ていたから知っている。可哀想な娘だね」 「「可哀想なのはあんたよ」」 ハモッてジト眼で二人が睨む。なんという馬鹿だ。 「あ…杖を振るわよ!?」 モンモランシーが動きに気づき、二人もルイズを注目する。 ぼんやりと地面が銀色に光り、鏡となった。三人は予想外の展開に、身を乗り出す。 「何か出てくる!?」「まさか!」「ああっ!!」 鏡面が水のように波立ち、杖を振り上げたルイズの手元に、一抱えもある大きな《鯉》が召喚された。 三人はあっと驚く。とうとうあのルイズが、《使い魔》を召喚したのだ。しかも、自分の杖ではない偽物の杖で。 使い魔が魚ということは、彼女の系統は《水》なのだろうか? 倒れこむルイズをキュルケが駆け寄って支え、ギーシュが大きな金ダライを作り、モンモランシーが水を張る。 《鯉》は青金色の鱗を煌かせ、悠々とタライの中を泳ぎ出した。 このルイズ、魔法成功率の低さから、皆に《ゼロのルイズ》と呼ばれた少女こそ、後の《虚無のルイズ》である。 ルイズは四十五年後、このトリステイン魔法学院で、再び竜を召喚するのである。 (つづく)
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1579.html
強烈な閃光。それが私が見た最後の光景だった。 この日、ハルケギニアの地図上からトリステイン魔法学院は文字どうり消滅した。 ゼロの大統領ー完 「ってそんなのあるかー!」 と、ベッドから飛び起きそのまま転がり落ちるルイズ。 「きゃんッッいたた・・・あれ?」 辺りをキョロキョロ見回すルイズ。 「やっぱり夢?そうよね!夢よね!夢かーって何の夢だっけ?まあいいわ それより明日は大事な使い魔召喚の日だから早く寝なくっちゃ!」 そう言って再びベッドに潜り込みすやすやと寝息を立て始めるルイズ。 だが彼女は、夢は夢でも正夢だったと分かるのはそれから数時間後の事だった。 「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 何度も失敗し周囲の黒煙が風に流された後、そこに居たのは一体のゴーレムだった。 「ゼロのルイズがゴーレムを召喚しただと!」 「あのルイズが?」 周りの驚く声など聞こえず、ルイズは自分が召喚したゴーレムをじっと見る。 「あれ?これって・・・・・」 彼女の脳裏に忘れたはずの夢の記憶が映し出される。 『オゥケェェイ、レッッツパァリィィィー!!!』 「ヒッ!」 夢の記憶を思い出したルイズは小さく悲鳴を上げるが、彼女の夢とは違いゴーレムは指一本動かさなかった。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ」 その後、コルベールの指示に従い嫌々ながら契約を済ませるルイズだが 「いったーって何で私にルーンが浮かび上がるのよ!」 彼女の左手には使い魔のルーンが浮かび上がっていた。 それを見ていた周りは一部を除いて大爆笑。ルイズとゴーレムを残し皆学院へ帰っていったあと、ルイズは泣いた。 始めはゴーレムに八つ当たりし、喚き散らし、最後にはシクシクと泣いた。 どの位そうしていたか、ルイズはヨロヨロと立ち上がりゴーレムに手を着いた時、彼女は理解した。 今までの彼女なら決して理解できなかった、しなかったであろうことも。 ガンダールヴのルーンの力でこのゴーレム“メタルウルフ”の持ち主の熱き“大統領魂”を。 平和だったハルケギニアの地に戦乱の嵐が吹き荒れる。だが、我々には最後の希望が残されている。 熱き大統領魂を受け継ぐ“メタルウルフ”の使い手。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだ。 これから派手なパーティーが始まるんですね。私もこんな派手なパーティーは初めてです・・・・・ミス・ヴァリエール? 平民の名誉を守るため決闘を受けるルイズ。 「平民を守るのは大統ryげふんげふん・・・貴族の勤めよ」 ヴェストリの広場にギーシュと“メタルウルフ”を着けたルイズが対峙する。 「いけ!ワルキューレ」 『淑女なのは17時までよ!』 ギーシュはワルキューレを一体造りルイズに向かわせるのに対し、ルイズは黒い筒をワルキューレに構える。 『オーケー!レッツパーティー!』 ドカン! 『ビンゴー!』 一撃で破壊されるワルキューレ。その威力に驚くギーシュだが 「それは銃か?威力は凄いがそれで終わりだろう!」 そう言って六体のワルキューレを造りルイズを攻撃するギーシュ。だが、それに対してルイズは 『大歓迎ね、お返しに穴あきチーズにしてやるわ!」 ドガガガガガガガ!!! 武器を持ち替えたルイズが発砲。ワルキューレは粉々になり、穴あきチーズになったのは学院の一部と宝物庫だった。 その様子を遠くから見ていたメイドは、ぽつりと呟いた。 「前々からこんなに壮観なトリステイン魔法学院を壊したら、どんなに綺麗かと気になっていたんですよね」 宝物庫損壊の隙をつき、破壊の杖を盗み出す土くれのフーケ。 それを追うルイズたち、破壊の杖を取り戻すもその直後襲い掛かる巨大ゴーレム。 巨大ゴーレムの攻撃に対し、それを正面から受け止めるルイズ。 『見なさい!これがヴァリエール魂よ!』 そう言って巨大ゴーレムをぶんぶん振り回しぶん投げるルイズ。 ありえない光景にあんぐりと口を開けるキュルケとタバサとシルフィードとフーケ。 「私を捕まえないのかい?」 『私たちが受けたのは破壊の杖を取り戻すことよ。それにあんたは根っから の悪人には見えないし』 破壊の杖を取り戻して数日後、アンリエッタ姫殿下の密命を受け婚約者のワルド子爵、途中からキュルケ、タバサ、そして なぜかいるギーシュたちと共にアルビオンへ向かうルイズ。 だが、そこで待っていたのは婚約者の裏切りだった。 「んふはははははは。ルイーズ!」 「ワールドー!」 密命の為“メタルウルフ”の無いルイズは、ウェールズの命を懸けた行動により逃がされ、キュルケたちと合流し アルビオンを去ることしか出来なかった。 アレから数日後、不可侵条約を破り侵攻するアルビオンの艦隊。 『親愛なるトリステインの皆さん、私はレコン・キスタの一市民としてこのような状況は非常に残念です トリステインの女王にそそのかされた人々よ、思い出して欲しい“正義の心”を、ハルケギニアを思う心を 今投降すればまだ罪は軽いはずだ。貴方たちに“正義の心”が残っているならばその女を捨てて 17:00までに投降しなさい。これは最後通告です。合言葉は“ウィー・ラブ・クロムウェル”』 そのような言葉になど従わず攻撃を開始するが、圧倒的な火力の差によりほぼ壊滅状態のトリステイン艦隊。 「いくらあなたでもムチャよルイズ!」 『ムチャではないわ!なぜなら私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだからよ!』 「ちょっと、まちなさいルイズ!」 『キュルケ、ちょっとタルブまで行って来る』 戦火の火が迫るタルブの村では、シエスタがある決意をしていた。 「招待したわけでもないのにずうずうしいですね・・・・・お爺ちゃん、これ使わせてもらいます」 そう言って伝説の竜の骸、灰色の“メタルウルフ”に乗り込むシエスタ。 『ンフハハハハ!レッツパーリィー!』 アルビオンの艦隊旗艦レキシントン号に突撃するルイズ。 『ナイスランディング』 次々に現れ取り囲む敵兵に対して、ルイズは不敵につぶやく。 『ようこそ、トリステインへ。ハローボーイズ、そしてそのままおやすみボーイズよ』 ドガガガガガガガ!!! 待ち構えていたワルドと最後の戦いを繰り広げるルイズ。 アルビオンの艦隊はシエスタの“メタルウルフ”に落とされ、旗艦レキシントン号はルイズとワルドの戦闘により 落ちていくが、その際暴走した風石によりはるか高くへ飛ばされてしまう。 『これがハルケギニア・・・綺麗・・・』 「美しい・・・だがその下では醜い争いが起こっている、いまの我々のようにね さあ、これが最後の戦いだ!」 決着はルイズの勝利に終わる。風の魔法を使って息をするのがやっとの状態では、大気圏突入の摩擦熱までは防げなかった。 ワルドがこのまま燃え尽きるのかと覚悟した時、ルイズが救いの手を差し伸べる。 「ルイズ・・・・・なぜ」 『貴方がハルケギニアを思う気持ちは本物だった。けど、貴方は方法を間違ったのよ』 だが、ワルドはルイズの手を突き飛ばし、最後の力を振り絞り風をルイズの周りに張り巡らせる。 「さよならだ・・・・・僕の小さなルイズ」 『ワルドー!』 そのままルイズはハルケギニアの地に落ちてゆく。 『ルイズさん、ルイズさん、答えてくださいルイズさん!』 シエスタの応答にルイズが答えることは無かった。だが、ルイズを知る者は誰も彼女が死んだとは思わなかった。 あのルイズがこんなことで死ぬはずがないと。 「人間が!この包囲から抜けられると思うなよ!」 『ノープロブレム。熱々のローストチキンにしてやるわ!』 ゼロの大統領ルイズ変 メタルウルフルイズー完
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/7115.html
召喚キャラは「ナイトウィザード」から柊蓮司と志宝エリス 基本TRPG「ナイトウィザード」の各種設定をふまえて ただし宝玉の少女の件に関してはアニメ版準拠 シェローティアの空砦は起こらない エル=ネイシアについては起こるかもしれない 下二つについて、一応分類として「セブン=フォートレス」のものなので除外 ルイズと夜闇の魔法使い-01 ルイズと夜闇の魔法使い-02 ルイズと夜闇の魔法使い-03 ルイズと夜闇の魔法使い-04 ルイズと夜闇の魔法使い-05 ルイズと夜闇の魔法使い-06 ルイズと夜闇の魔法使い-07 ルイズと夜闇の魔法使い-08 ルイズと夜闇の魔法使い-09 ルイズと夜闇の魔法使い-10a ルイズと夜闇の魔法使い-10b ルイズと夜闇の魔法使い-11 ルイズと夜闇の魔法使い-12 ルイズと夜闇の魔法使い-13 ルイズと夜闇の魔法使い-14 ルイズと夜闇の魔法使い-15 ルイズと夜闇の魔法使い-16 ルイズと夜闇の魔法使い-17 ルイズと夜闇の魔法使い-18 ルイズと夜闇の魔法使い-19 ルイズと夜闇の魔法使い-20 ルイズと夜闇の魔法使い-21a ルイズと夜闇の魔法使い-21b ルイズと夜闇の魔法使い-22 ルイズと夜闇の魔法使い-23a ルイズと夜闇の魔法使い-23b ルイズと夜闇の魔法使い-24 ルイズと夜闇の魔法使い-24b ルイズと夜闇の魔法使い-25 ルイズと夜闇の魔法使い-26 ルイズと夜闇の魔法使い-27 ルイズと夜闇の魔法使い-28
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/330.html
―――ずっと受け継がれてきた、おれの使命なんだよ。こうして大好きなものをかばって、いのちをかけることが。 黒の結晶(コア)――なんの比喩でもなく、文字通りに地上を滅ぼす爆弾。それを内蔵した人形を抱えて、少年は天空を翔ける。 もっと高く、もっと遠くへ。爆発から、世界を守るために。 それは勇者としての使命感でもなくて、みんなのための自己犠牲でもなくて。だから、隣でいっしょに飛んでくれていた親友を蹴り落とした。 なぜなんだと彼は叫んだ。きみといっしょにいくことはできない。きみを地上に置いていく。大切なものすべてを、この地上に置いていく。 醜い一面もひっくるめて、人間たちのことが大好きだから。自分を育ててくれた、地上の生物すべてが大好きだから。 だからおれは、他でもない自分自身のためにみんなをかばうんだ。 大魔王がいない世界で、もう、勇者を不要とする世界の中で、 自分が、ただの冒険好きな子供に戻って、再び、ときめく気持ちで大好きな世界を駆けめぐれるその日のために――― そして上空高く、爆発。閃光が、空を埋め尽くし――― 手応えはあったと言っていい。ルイズは、そう思う。 サモン・サーヴァントを行使した。「ゼロのルイズ」が、魔法を行使した。そして、爆発は起こらなかった。つまり、成功したということだ。 魔法を成功させた経験などないけれど、名門出の令嬢として、メイジとしてのプライドがあった。 詠唱を唱えてもなんらの現象も起きなかっただけ、などとは思わない。思ってはならない。 裡にある不安から目を背けるように杖を振り下ろした前方を睨みつければ、しかしそこには、想い描いていたどんな獣も存在せず。 「は……?」 疑問の声を漏らしたその先には、眠っているのか気絶しているのか、見知らぬ子供が仰向けに倒れていた。 平民を喚びだしてどうする。周りの人垣の嘲笑の声。 そう、まるっきり、平民のガキだ。クセっ毛の黒髪。上半身は裸、ズボンもボロボロ。服がボロボロになった結果、上半身部分が完全に破れ去ったよう。 顔を覗きこめば、あどけない寝顔の頬に小さな傷をみとめることができた。 どこをどうひいきして見ても、使い魔には見えない。どこからきた平民――いや、貧民かもしれない。 儀式が成功したことへの期待は一瞬で裏切られたことも加えて、ルイズは沸騰する。 「ちょっと間違っただけよ!」 人垣を怒鳴りつければ、返ってくるのは「ゼロのルイズ」への揶揄と、それを受けた爆笑。 生徒に弁解しても話にならない、教師のコルベールに召喚のやり直しを要求するも、却下された。 春の使い魔召喚は伝統ある儀式であり、学院の重要な教育課程である。ルイズひとりにだけやり直しを認めることなどできはしない。 ルイズが願った形でないだけで、魔法の発動は成功し、儀式の手順を踏んでしまっているのだ。 肩を落とすルイズに、コルベールが儀式の続きを促す。 「さあ、早く契約を続けなさい。次はコントラクト・サーヴァントだ」 口吻による契約である。わたしのファーストキスの相手はこんなのか――と倒れた子供の顔を睨みつけたそのとき、そいつと目があった。 タイミングが悪い。とルイズは少年へ心の中で毒づく。眠ったままならばまだ少しは楽にキスを済ませられたのに。 「起きたのね。で、あんた、誰?」 「おれは……ダイ。きみは……? あ、いや、ここは!?」 覚醒した途端に、ルイズの苛ついた声の問いを投げつけられ、目をぱちくりさせながらダイと名乗った少年は答え、問いを投げ返す。 自分のいる場所に戸惑った様子で周囲を見わたしている。 「どこの平民?」 「へ、平民!? どこのって……」 やっぱり子供ね、問いを重ねたルイズは思う。飲み込みが悪い、とさらに苛立った。平民という言葉すら聞き慣れていない様子だ。 早く儀式を済ませろという、コルベールや周囲の視線がただでさえうるさいのに、ここで時間をとられるのはごめんだった。 「ああ! もういいわ、後で説明するからいまは黙ってじっとしてなさい!」 「ぶっ!?」 突然唇をふさがれた驚きで、子供が間抜けな声をあげた。 状況についていけず、されるがままの少年からルイズは唇を離す。 「終わりました」 自分の頬が赤くなっているのがわかる。こんなガキに異性などこれっぽっちも意識していないが、それでも公衆の面前で男とのキスを披露してしまったことにはかわりはない。 しかし子供の方にはそんな意識はないらしい。あろうことか、ただ唇に物を押しつけられた感触が不快だとばかりに、手の甲で唇を拭ったあと、舌で自分の唇をぺろりと舐めやがった。 子供のやることだと思いつつも、ファーストキスをぞんざいに扱われ、さらにルイズの機嫌は悪くなる。 「うん、これで契約は完了だ、スムーズにできたね」 嬉しそうなコルベールの誉め言葉も、慰めにはならない。子供との契約など出来て当然だと、またルイズを馬鹿にする声が飛ぶ。 ルイズがそれに応戦しようとしたそのとき、 「つぅっ!?」 小さく、痛がる声。少年の身体中に熱が走る。 「使い魔のルーンが刻まれてるだけよ、すぐ終わるからわめかないでよ」 しかしルイズは首をかしげた。わめくなとは言ったものの、それ以上にこの子供が声をあげる様子はない。けっこう根性のある子なのかしら。 「な、なんだいまの熱は!?」 熱よりも、戸惑いと驚きのほうが少年を多く占めているらしい。身体のあちこちを不思議そうに確かめる。 コルベールは彼に近づいて、左手の甲をとった。「珍しいルーンだな」とつぶやいた。 「あ、あの! なんなんですかこれは!? あなたたちはいったい!?」 少し声を張り上げて子供が問うも、誰も相手にしない。コルベールに促され、生徒たちはみな学園に飛びたっていく。 「みんな、飛んでる……。全員が魔法使いなのか?」 そうして広場には、ずっと疑問を解消されないまま放っておかれたダイという子供と、ルイズのふたりだけになった。 なんの教育も受けてなさそうな平民の子供にしては目上に対する口の利き方を知ってるわね、とルイズは珍しがる。 どう見ても育ちがよいようには見えないが。どこかの家に奉公でもしていたのだろうかと思いながら、彼女は問うた。 「で、あんた、どこの子供よ?」 ―――ぜんっぜん要領を得ない。なんなのよコイツ。 学院までの道のり、歩きながら、互いのことを尋ねあいながら、ルイズの苛立ちはさらに増していく。 このダイという子供はしきりに状況確認にしつこく、その割には言っていることがわけがわからなかった。 デルムリン? 知らない、どこの島? トリステインの領土? なに? トリステインも知らないの? 魔法学院っていうのも聞いたことないですって? それにしては魔法のことそのものは知っているみたいだけど。 パプニカ? 聞いたこともない。勇者アバン? 勇者だなんておとぎ話のことなんてどうでもいいわよ はぁ!? 魔王? それこそなによそれ、よ、あのね、わたしは真面目に聞いてるのよ? そうしてルイズの自室、結局、ルイズはこのダイという子供はおとぎ話にのめり込んでいるのではなく、彼自身、真剣にルイズと会話をしていることを認めざるを得なかった。 別世界。別の大陸の住人ではなく、別世界の住人。勇者を先頭に、人類が一致団結して巨悪と戦い続けてきた世界。それこそ、おとぎ話のよう。 「魔法」という互いの世界で共通している言葉があることが、かえってややこしい。 「……アンタも、その、魔王軍とやらの戦争に参加してたの?」 「いや……、その、おれは、ずっと島で暮らしてたから」 逡巡し、うつむいて、ダイは答える 「あっそ」 ルイズは軽く落胆した。なんだ、少年兵とかだったら、ひょっとしたら見た目よりも強いのかと期待したのに。 「なんだよ?」 その態度にムッとする――というよりいぶかしんだ様子でダイは尋ねた。 別に。とルイズは答えた。 「アンタはわたしの使い魔だから。ひょっとしたら役に立つかも、って期待しただけよ―――」 ―――夜も更けて。 使い魔のルーンのこと、ダイを帰す方法はないこと。これからダイがどうするにせよ、この世界ではしばらくはルイズに頼るほかないこと。 そこまで話をまとめて、ルイズは会話を打ち切った。 「―――しゃべったら眠くなっちゃった。もう寝るわ。じゃあ、アンタ明日から掃除洗濯雑用ちゃんとやってね」 「おれ、どこで寝たらいいのかな?」 「床。……まあ、あんた服ないし、毛布くらいはやるわ」 下着を放り投げ、寝床に着こうとするルイズに、ダイは問いかけた。 「……最後に、ひとついいかな」 「なによ?」 「この、るーん、っていうやつ、できれば、左手以外の場所に移せないかな? 右手でも、額でも。……左手は、特別なんだ」 「―――無理よ、どんなこだわりがあるんだか知らないけど。紋章を同じ人間の別な場所に移すだなんて聞いたこともないわ」 「……そっか、わかった」 にべもないルイズの返事。ダイは静かに受け入れた。 そうしてルイズが指が鳴り、ランプの明かりが消える。ふたりの一日が、ようやく終わるのだった。
https://w.atwiki.jp/2jiwiki/pages/336.html
ルイズ 誕生日: 2006/07/02(アニメ「ゼロの使い魔」放送開始日) 主な活動場所: img 概要: 別名:レモンちゃん。 「」にセクハラされたり使い魔を召喚する際に変なものを呼び出したり巨女にされたりといろいろな目にあっている。 全てが同一キャラ扱いではなく、4種類以上のスレに個別の彼女が存在している。 解説: 【元ネタ】 アニメ&漫画版「ゼロの使い魔」のルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 【二次裏での動向】 とある同人誌の使い魔を召喚して契約するシーンで他の作品をはじめ様々なキャラを召喚してしまうコラが作られた。 ベル様のスレでは彼女を召喚してしまい、つい彼女のジャージ姿をけなしたために故郷のハルケギニアを滅ぼされてしまい、元通りに直したときにもう一人の自分が作られたため居場所を失って虹裏町の「」ィザード(未)のアパートに居候するはめになった。ベル様を恐れてしばらく押入れに引きこもる日々が続いた後、ゆりえ様(未)の神通力によって日本語を憶えたが同時に故郷を一度滅ぼした原因が自分に有った事を理解してしまい、ますます引きこもることになった。 「こ…こんなのが神聖で美しくそして強力な…私の使い魔…?」 カテゴリ: アニメネタ 漫画ネタ 関連項目: ベル様 関連リンク: なし 上に戻る memo: 訂正、追加情報等。 名前 コメント 最終更新日:2012年05月14日 (月) 04時34分28秒
https://w.atwiki.jp/touhoupuppetshow2/pages/54.html
ルイズ No.174 タイプ:こころ 特性:マイペース(こんらん状態にならない) れいきのかべ(ほのおタイプ・こおりタイプの技によるダメージを受ける時、相手のとくこうが半減する) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 90 60 100 100 70 90 ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) ゆめ/しんとう いまひとつ(1/2) おばけ/あんこく/ことわり/こころ いまひとつ(1/4) --- こうかなし --- ※特性「れいきのかべ」の場合、ほのお,こおり半減(特殊技のみ) コスト:25(コスト技の威力:40) ルイズ 解説 覚える技レベルアップ タマゴ技 技マシン 解説 広い耐性範囲を持つ、魔界の旅人 完全に耐え切るタイプのかぐややDもこう、Hえいりん等とは異なり、硬さに物を言わせて味方をサポートすることに長ける 特性冷気の壁の関係上、特殊技のみではあるものの耐性タイプが+2されているのが意外と大きい ゆゆこ系やゆめみのれいとうビーム・ふぶき、Sルーミアの大文字など、炎・氷はメインで通しやすく、サブウェポンで採用している場合もそこそこ多いため、見かけ以上に特殊にも硬い 卵技催眠術、他にも癒しのすず、願い事、どくどく、身代り+金縛りなど、補助技周りもかなり優秀で、スペック以上の鬱陶しさをもっている ステータスの平坦さから、注目されにくいもののいわゆる使われて初めて鬱陶しさが分かるカケラ 覚える技 レベルアップ ちびルイズ ルイズ 技 威力 命中 タイプ 分類 1 - はたく 40 100 幻 物理 5 - かなしばり - 100 化 変化 8 - しめつける 60 90 心 物理 12 - うたう - 60 飛 変化 15 - ミラーショット 65 90 心 特殊 19 - ねむる - - 幻 変化 22 - ねごと - - 幻 変化 26 - エナジーライト 80 100 然 特殊 - 1 こごえるかぜ 55 90 氷 特殊 - 1 ナイトメア 70 100 化 特殊 - 1 しんぴのしずく - 100 水 変化 - 1 エナジーライト 80 100 然 特殊 - 1 スマイル - 100 心 変化 - 1 ねがいごと - 100 神 変化 - 1 みがわり - - 幻 変化 - 1 あやしいかぜ 70 100 化 特殊 - 1 まもる - - 幻 変化 - 31 トライアタック 80 100 心 特殊 - 34 てんしのキッス - 90 心 変化 - 37 スマイル - 100 心 変化 - 40 マナバースト 90 100 理 特殊 - 44 いやしのすず - - 心 変化 - 48 ミストボール 120 80 心 特殊 - 52 あやしいかぜ 70 100 化 特殊 - 56 まもる - - 幻 変化 タマゴ技 技 威力 命中 タイプ 分類 PP おきみやげ - 100 化 変化 10 さいみんじゅつ - 60 理 変化 20 ふういん - 100 神 変化 10 のろい - - ? 変化 10 どくどく - 85 瘴 変化 10 技マシン 技マシン 威力 命中 タイプ 分類 PP 03 みずのはどう 60 100 水 特殊 20 06 どくどく - 85 瘴 変化 10 13 れいとうビーム 90 100 氷 特殊 10 14 ふぶき 120 75 氷 特殊 5 16 ひかりのかべ - - 神 変化 30 17 みきり - - 夢 変化 10 18 あまごい - - 水 変化 5 20 しんぴのまもり - - 神 変化 25 21 シグナルビーム 90 100 心 特殊 15 27 おんがえし 102 100 幻 物理 20 29 マナバースト 90 100 理 特殊 10 32 かげぶんしん - - 幻 変化 15 43 ひみつのちから 70 100 幻 特殊 20 44 ねむる - - 幻 変化 10 45 メロメロ - 100 心 変化 15 50 マインドボム Cost 100 心 物理 20