約 5,503,376 件
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3622.html
1:クラナガンの異変編 仮面ライダーディケイド本編が終了した後も門矢士の旅は続いていた…のだが…実はその途中で 旅の仲間とはぐれてしまい一人になってしまっていたのだった。 「海東の奴はともかく…夏みかんとユウスケは一体何処へ行ってしまったんだ? まあ良いか… 下手に探し回るよりもこのまま進もう…。いずれ合流出来るだろ。」 彼は旅の中で一人になった事が今まで無かったわけでも無い。故に探し回らず、いずれ合流出来る事を 考え、あえて自身の愛用バイクであるマシンディケイダーを走らせ前進させるのであった。 そうして旅を続ける中、士が世界と世界を繋ぐオーロラを通ってとある世界に辿り着く。 「ここは…リリカルなのはの世界か…。」 士を乗せたマシンディケイダーが到着した先は丁度ミッドチルダ時空管理局地上本部前の道路だった。 故にここが『リリカルなのはの世界』である事を確信していたのであったが…何か違和感を感じていた。 「にしては…少し物々しい雰囲気だな…。」 周囲を見渡してみると、戦闘服を着用しデバイスで武装した局員や釘バットや木刀を持った一般人が 彼方此方におり、まるでこれから戦争でもしようと言わんばかりの物々しい雰囲気を放っていた。 そして彼らの会話に耳を傾けて見ると… 「おい! そっちにはいたか?」 「いや、こっちもまだ発見出来ない。」 「畜生…俺達を裏切る様な真似しやがって…絶対ぶち殺してやる…。」 やっぱり物騒な会話が聞こえて来る。これは何かがおかしいと士も考えるのであったが、 間も無くその予感が確信に変わる発見をする事になるのである。 士が何気なく通りすがった先に立っていた一本の電柱。そこに一枚の張り紙が貼られていたのである。 それは良くある『この顔にピンと来たら110番』って言う指名手配書だったのだが、 その紙に印刷されていた写真と文字が問題であった。 「なん…だと…?」 士は絶句した。何と言う事であろう。高町なのはとユーノ=スクライア。 この二人が指名手配されていたのである! 「これは明らかに変だぞ…。探りを入れて見る必要があるかもしれないな…。」 なのはとユーノの二人が一体何をして指名手配される事になったのかは分からない。 しかし、それでもこの二人が指名手配されると言う事実は異常事態である。 故に士としても黙って見ている事は出来ず、これに関して探って見る事にしたのだった。 クラナガン郊外の廃業都市。既に寂れて無人となったその中の一つの建物の中に二人が座り込んでいた。 それはなのはとユーノの二人だった。 「はぁ…はぁ…。ここならしばらくは追っ手は来ないよ…。」 「ごめんよなのは…僕の為に…。」 「そんな事言わないで…。」 何故追われる身となったのかは依然として謎であるが、なのはは変身魔法で子供の姿に、 ユーノはフェレットの姿になる事で消耗を抑えねばならない程にまで疲弊していた。 そして廃業都市のボロボロの建物の陰に隠れ、追っ手の脅威に震えながら わずかなレーションを分け合って食べていたのだったが…ついにここにまで 非情な追っ手が迫って来ていたのだった。 「いたぞー!」 「見付けた見付けたぞー!」 「あ!!」 一度見付かってしまった途端、廃業都市に続々と追っ手が雪崩れ込んで来ていた。 デバイスを装備した武装局員のみならず、木刀やら釘バットやらで武装した一般人にしか見えない者達が 大勢で一斉に迫って来ていたのである。なのははフェレットの姿になっていたユーノを守るべく右手で抱き、 左手でレイジングハートを握り締めようとしていたのだが、その時だった。 「ちょっと待った!」 まるで追っ手を遮るかの様に一台のバイクが猛烈な速度で駆け寄せ、なのはとユーノの前に止まっていたのである。 それはマシンディケイダーに乗った士であった。 「貴様! 何故邪魔をする!?」 「そっちこそ大勢でよって集って何故この二人を狙うんだ?」 士の乱入によって追っ手の進撃が止まった。突然の乱入者になのはとユーノの二人も何が起こったのかと 困惑した表情で立ち尽くすばかりだった。 建物の中のみならず、その外にまで…。廃業都市を埋め尽くさんばかりの勢いで無数に雪崩れ込んで来ていた 武装集団に臆する事無く士は問う。 「一体この二人が何をしたと言うんだ? こんな大勢で追うなんてやりすぎだろう?」 「なのはは俺達を裏切ったんだ! 信じてたのに…。」 「裏切った? 一体どう裏切ったんだ?」 「なのははフェイトを捨てて淫獣と逃げたんだ! これは我々ファンに対する裏切り行為だ!」 「何…だと…?」 一体何故こんな事になったのか…その理由が明かされた時、思わず士は絶句していた。 「違う! 捨てたんじゃない! 私はもうファンに媚びたレズビアンの真似事に嫌気が差しただけだよ!」 「百合とレズは違う!」 「もう何を言っても無駄だ。フェイトを捨てて淫獣に股開いた時点で俺達のなのはは死んだんだ。 今目の前にいるのはただのビッチなんだ!」 「なるほど……お前らか…噂に聞く百合厨と呼ばれる人種は…。」 なのはとユーノの追われる理由が余りにも突拍子が無さ過ぎて暫し絶句していた士であったが、これで納得がいった。 世の中には『百合厨』と言う女性キャラ同士の百合をもっとも至高とする者達がいる。そしてリリカルなのはの 世界においてはこの百合厨が一番力が強く、そして百合厨の力を利用して発展して来た。 しかし、確かに少女時代においては友情の発展系としてなのはとフェイトの百合に疑問は無かったが、 やがて大人になるに従ってそれはエスカレートし、ついにはレズビアンまがいな行為を連発する様になった。 それはなのは個人にとってもはや我慢出来る物では無くなっていた。なのはとてフェイトの事は好きだが 百合厨が求める物とはまた違う形であり、百合厨に媚びたレズビアン行為に嫌気が差していたなのはは 本編で描かれていない所でこっそり幼馴染のユーノと付き合っていたのだったがそれさえも百合厨に察知されてしまい、 掌を返した百合厨に反逆され、この様に追われる身となっていたのだった。 「俺も旅の中で色々見て来た…。彼氏が出来たり、実は元彼がいた事が発覚した途端にお前達百合厨に よって追い立てられる女をな…。例えばかんなぎの世界とか凄かった。そして今この二人さえ狙おうと言うのか?」 百合厨は女性キャラ同士の百合を尊ぶと同時に女性キャラに彼氏が出来た途端に掌を返し、 ビッチだの何だのと叩きまくる。この光景を士も様々な世界で見て来ていたのだった。 「それの何がいけないんだ!? なのフェイの百合こそ世界の真理だ! なのフェイの百合があったからこそ リリカルなのはと言う作品はここまでの人気作となったのだぞ!」 「別に百合自体を否定してるわけじゃない。百合たい奴は勝手に百合ってれば良い。だが…アイツは違うだろ!? アイツは百合を嫌がっているじゃないか!! それなのに百合を無理やりに押し付けようと言うのなら… 俺はお前ら百合厨からあいつ等を守る!!」 武装集団=百合厨の大軍に向けて啖呵を切った士。これには百合厨も腹を立てていた。 「貴様! いきなり出て来た上に偉そうに………一体何者だ!!」 「俺は通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」 士はディケイドライバーを腰に巻き、さらにライドブッカーから取り出した一枚のカードをディケイドライバーへ差し込んだ。 「変身!」 『カメンライド! ディケーイド!』 その様な電子音と共にディケイドライバーから放たれたエネルギー状の何かが士の全身を纏い、その姿を 仮面ライダーディケイドへと変えていたのだった。 「ディケイドだー!! ディケイドが出たぞー!! さてはリリカルなのはの世界を破壊しに来たなー!?」 「うおー!! ぶっ殺せー!!」 「出来るもんならやってみろー!!」 こうして戦いが始まった。ディケイドは単身百合厨の大軍へ向けて突っかかり、ライドブッカー・ソードモードで 辺り一面に展開された百合厨を次々に斬って斬って斬り倒しまくるのであった。 百合の破壊者ディケイド。百合の世界を巡り、その瞳は何を見る。 そして…そんなディケイドの大暴れをなのはとユーノの二人が呆然と見つめていた。 「ディケイド…。」 「彼が…噂に聞く……破壊者…。」 一度は歴代ライダーを全滅させた事もあるディケイドの暴れぶりは目を見張る物があった。 リリカルなのはと言う世界観…そして作品の人気を支えているも同然の屈強なる百合厨の大軍を ばったばったと倒しまくり…廃業都市は忽ちの内に屍の山に……なってはいたのだが… しかし百合厨はその間も続々と数を増やし、次から次へと廃業都市へ雪崩れ込んでいたのだった。 「何だこいつ等…キリが無い。」 「それだけなのフェイの百合を大勢の人々が支持していると言う事だ! 貴様の存在はなのフェイのみならず リリカルなのはの世界そのものを消滅に導く! 今ここで百合厨の手にかかって死ぬのだ!」 「貴様…鳴滝…!?」 何と言う事だろう。百合厨の大軍の中に一人の薄茶色のコートに身を包んだメガネの中年男の姿……。 それこそ彼方此方の世界でディケイドを世界を破壊する悪魔と言いふらしまくっている反ディケイドの 特攻隊長とも言える男…鳴滝だった。 「鳴滝ー! 百合厨になってまでディケイドを倒したいか?」 「黙れ! 貴様は今度こそここで死ぬのだー!! 行けー!!」 「うおおおおお!!」 鳴滝がディケイドを指差すと共に大勢の百合厨が一斉にディケイド目掛け突撃する。 これは非常にまずいと感じたディケイドは一度マシンディケイダーの所へ駆け戻っていた。 そして座席に座りハンドルを握ると共になのはとユーノの方へ話しかけていた。 「おい、お前らも乗れ! とりあえずここは逃げるぞ!」 「え? で…でも…。」 「でもじゃない! 死にたいのか!?」 「いや…ほら…だってノーヘルは良くないって…。」 「だからそういう事言ってる場合じゃないだろ!! 良いから乗れ!!」 「はっハイ!」 ノーヘルでバイクに乗るのは如何な物か…とマシンディケイダーに乗る事に 躊躇していたなのはであったが、今はそんな事を気にしている場合では無かった。 百合厨の大軍はすぐそこまで迫っているのだから。故に大急ぎでなのはは ディケイドに抱き付く形でマシンディケイダーの後部座席に乗っていたのだった。 「しっかり掴まってろよ!」 ディケイドは猛烈な速度でマシンディケイダーを走らせた。マシンディケイダーは その辺のバイクとは馬力から何まで桁違いの性能であり、忽ちの内に時速数百キロにまで加速する。 なのはもやろうと思えばその位の速度で飛ぶ事が出来る事は出来るが、他人が運転するバイクに 乗った状態でその速度を出されるのはそれとは全く違った感覚であり、振り飛ばされない様に ディケイドに力一杯しがみついており、フェレットの姿になっているユーノもまた なのはの左肩に力一杯しがみついていた。 さしもの百合厨の大軍もマシンディケイダーの速度には追い付けなかった。そしてクラナガンから 離れた田舎道に入った所でディケイドはマシンディケイダーを一度止め、変身を解いて士に戻っていた。 「ここまで来ればしばらくは追って来ないだろう…。」 「あ…あの…ありがとうございます…。」 「礼はいらん。当然の事をしたまでだ。」 なのはとユーノは見ず知らずも同然の二人に対して何故士がここまでしてくれるのか不思議でならない。 だが、その後でユーノは申し訳なさそうになのはに対し謝っていたのだった。 「ごめんよなのは…僕なんかの為に…世界そのものを敵に回させてしまって…。」 「だからそんな事言わないで。ユーノ君一人が悪者にされて叩かれるなんて間違ってるし…私も嫌だよ。」 なのはとフェイトの百合と言う名のレズビアンまがいな行為が大勢の百合厨に支持される陰で ユーノはなのはに最も近くにいる男として百合厨の怒りを買い、淫獣と罵られ叩かれていた。 それがなのはにとっては嫌だった。なのはが世界を敵に回してでもユーノと共に逃げたのはそこも要因であった。 「私とフェイトちゃんがレズみたいな事をして…ユーノ君一人が憎まれ役になって迫害されなきゃ 『魔法少女リリカルなのは』って作品が維持出来ないのなら…いっそ破壊して欲しい……。 お願いです! 貴方が噂通りに破壊者だと言うのなら…いっその事一思いに破壊して下さい!」 「なん…だと…?」 これには士も戸惑った。確かに今まで旅の中で『破壊者』『悪魔』と罵られ攻撃された事は 多々あったが、この様にむしろ破壊を乞われる事は非常に珍しい事だったからである。 とは言え、士にもまだ分からない部分があった。 「しかし、まだ解せない部分もある。そもそも百合厨なんて所詮はヲタの集まりだろ? それが何故あそこまで組織的に動けるんだ?」 「そ…そう言われてみれば…。」 「これは裏で糸を引いてる奴がいると見たな…。」 確かに言われてみれば士の言う通りかもしれないと言えた。いくら百合厨の発言力が強いと言っても 言い換えれば発言力が強いだけに過ぎない。それがこの様に大勢で直接実力行使に出て来る事は異常事態であると言えた。 「じゃ…じゃあ…もしかしてあの…確か…鳴滝って人とか…?」 「いや、あれはただ単に百合厨の流れに乗って俺を倒そうとしてるだけに過ぎん。もっと別にいるな。」 「一体誰が………。」 百合厨が組織的に動ける様になった理由は何か…。三人はそれぞれ考えを膨らませ、暫し沈黙が起こるが それで特に何が起こるでも無し、士は再びマシンディケイダーのハンドルを握っていた。 「ま、こんな所で考え込んでいても仕方が無い。お前ら二人とも行く当てが無いんなら俺に付いて来い。俺が匿ってやる。」 「あ…ありがとうございます…。」 士はなのはとユーノを匿うと言う。それには逃げる当ての無かった二人も思わず礼を言い、 三人を乗せたマシンディケイダーは再び発進するのであった。 士が向かった先は、実質彼の家とも言える光写真館。そこでなのはとユーノの二人を匿おうとしていたのだったが… 不思議な事に光写真館は人っ子一人いない無人だった。 「ここにもいないか…皆何処に行ったんだ? 爺さんまでいないなんて…。まあいい…とにかく上がってくれ。」 「あ…はい…。」 なのはと、その左肩に乗ったフェレット形態のユーノは申し訳なさそうに玄関から光写真館の中に入り用意された椅子に座っていた。 「ここ…写真館なんですね?」 「まあな。」 とりあえず士はなのはとユーノに光写真館の中にあった飲み物・食い物を出しつつテレビのスイッチを入れるのであったが、 丁度何か特別報道番組が組まれ放送されている様だった。 「これは………。」 明らかに何かが起こっている事を悟った三人は思わずテレビ画面に注目した。 『大変です! つい先程、謎の武装集団によって時空管理局ミッド地上本部が占拠されました! あ! カメラさん! あちらに向けて下さい! 犯人側からの声明が行われる様子です!』 「謎の武装集団…。」 「いつの間にかに凄い事が起こってる…。」 なのはとユーノの二人が追われる身となっていた間にさりげなく管理局ミッド地上本部が 謎の武装集団によって占拠されると言う異常事態。彼らは一体何者なのか… そしてミッド地上本部の方では、時空管理局のマークが描かれた旗が降ろされ、代わりに 彼ら武装集団のシンボルと思しき旗が上げられていた。 『時空管理局ミッド地上本部は我々百合ショッカーが占拠した!』 「百合ショッカー!?」 占拠された時空管理局ミッド地上本部から続々と出て来た如何にも怪しい男達の中心に立つ 科学者風の老人がその様にテレビ局のカメラに向けて高々とそう宣言していたのだった。 だがそれのみならず、百合ショッカーと名乗る組織の幹部と思しき彼らが一人一人自己紹介をしていく。 『私は死神博士改め…百合神博士である!!』 「じ…爺さん…ま…またこのパターンか……。」 死神博士改め百合神博士。その姿を見た士は頭を抱えてしまった。実は彼の正体は光写真館の主人、光栄次郎である。 しかし、死神博士のメモリの入ったガイアメモリによって死神博士・スーパー死神博士ドーパントになっていた事があった。 そして今回も死神博士改め百合神博士となっていたのであった。 『私は百合ショッカー百合幹部、地獄大使改めガチ百合大使!』 『私はドクトルG(ゲー)改めドクトルY(ユリー)である!』 百合神博士を筆頭として様々な幹部が自己紹介をしていく。そして彼らを称える様に 彼ら側の兵隊と思しき全身タイツ姿の戦闘員達が手を上げ叫んでいたのであった。 『ユリー!!』 『ユリー!!』 『これより我々百合ショッカーは百合の理想郷建設の名の下に世界征服を宣言する!』 これには士・なのは・ユーノの三人は暫し沈黙していたのだったが、ここでユーノが なのはの左肩からテーブルの上に飛び降り、士に話しかけていた。 「あの…士さん…。ショッカーって…あのショッカー?」 「多分そのショッカーだ。少し変わっている様だがな。」 士の言う通りだった。百合ショッカーはその名の通りショッカーが百合の力で強化復活した組織。 例えばショッカーの戦闘員は「イー! イー!」と叫ぶ事は周知の事実であるが、 この百合ショッカーの戦闘員は「ユリー! ユリー!」と叫ぶ程にまで百合に染まっていた。 「まさか鳴滝のみならずショッカーまで百合厨になってるなんて…一体どうしてこうなった…。」 士は頭が痛くなりそうに頭を手で押さえていたのだったが、それだけに留まらなかった。 『諸君! 見よ! このお方が我々百合ショッカーの百合首領! フェイト=T=ハラオウンである!』 「ええ!?」 ここでまたも異常事態。何と言う事か、あのフェイトが百合ショッカーの百合首領となって 彼ら百合ショッカーの百合幹部達の中心に立っていたのである。これにはなのはとユーノもビックリ。 「そんな…フェイトちゃんがどうしてショッカーなんかに…?」 なのはとユーノの二人が愕然とする中、テレビの映像の向こう側では、百合ショッカー百合首領となった フェイトが百合厨と思しき人々から賞賛の声を浴びせられていた。 「おそらくこの為だな。フェイトはリリカルなのはキャラの中でも特に人気があるのだろう? それが百合ショッカーの首領となれば人々は百合ショッカーを賞賛する。これが奴らの狙いなんだ。 フェイトは洗脳でもされた上で首領に祭り上げられているだけに過ぎん。」 「そ…そうなんですか…?」 「俺も一度は大ショッカーの大首領をやってた事があったからな…。」 士もかつて百合ショッカーの前身たる大ショッカーの大首領をやっていた事があった。 しかしそれも単に祭り上げられていただけの事。それと同じ様にフェイトも祭り上げられているだけであると 士は悟っていたのであった。 百合ショッカーの存在はリリカルなのは世界に大勢いる百合厨達には熱烈な支持歓迎を受けていた。 『我々百合ショッカーが世界を征服した暁には、世界各地のゲーム屋から恋愛ゲーを撤去させ、 代わりに百合ショッカー製作の百合ゲー『ユリプラス』を発売させる。』 「おー!!」 「百合ショッカー万歳!!」 「ユリー! ユリー!」 百合ショッカーの志に賛同した百合厨達は続々と百合ショッカーに入り、百合ショッカーは 彼らを百合戦闘員・百合怪人に改造して兵力を続々と増強して行くのであった。 時空管理局とて百合ショッカーの暴挙を黙って見ているわけでは無かった。間も無く本局は 高ランク魔導師で構成された精鋭を百合ショッカーへ向け送り込むのだが…彼らが帰って来る事は無かった。 それどころか… 「ユリー!」 「ユリー!」 「うわー! 百合ショッカーの襲撃だー!!」 逆に百合ショッカーの百合怪人・百合戦闘員達が本局に雪崩れ込み、瞬く間に本局までも陥落させられていたのだった。 「そんな…本局まで……。」 「無限書庫の皆は無事だろうか…。」 百合ショッカーの手によって本局が陥落させられていく様子もテレビで放送されており、 その光景を目の当たりにしたなのはとユーノは愕然とするのみだった。 しかし百合ショッカーが本局を襲撃・陥落させる理由は別にあった。本局を陥落させて間も無く、 百合神博士が複数の百合怪人・百合戦闘員を引き連れて直々に管理世界における犯罪者が拘束されている 軌道拘置所へ向かっていたのだった。 そして軌道拘置所で一人の男が牢から出された。それはかつてJS事件を引き起こした天才科学者 ジェイル=スカリエッティであった! 「ジェイル=スカリエッティだな?」 「おお…貴方は怪人作りの名人と名高い死神博士!」 「如何にも。もっとも…今は百合神博士と名乗っているがな。」 生命操作・人体改造を主に研究していたスカリエッティにとって死神博士はその道の大先輩。 それ故に彼が直々に会いに来ると言う事態は相当な衝撃であった。 「私が現在進めている百合生命体の製作には君の力が必要だ。強力してくれるな?」 「他でも無い死神…いや百合神博士の頼み…。協力しましょう。」 こうして百合神博士とジェイル=スカリエッティ。二人の天才が手を組んだ。 そして二人が作ると言う『百合生命体』とは一体何なのであろうか…………? 一方光写真館では、なのは・ユーノ・士の三人が考え込んでいた。 「これは真剣に何とかしないと不味いぞ…。こんな時に皆何処へ行ってしまったんだ? せめてユウスケくらい帰ってくれば良いのに…。」 百合ショッカーに対し何か行動を起こそうにも、三人だけでは流石に頭数が足りなかった。 なのはとユーノは依然として疲弊した体力・魔力は回復しきっておらずそれぞれに子供・フェレットの 姿のままであったし、士と離れ離れになった旅の仲間も帰って来ない状況では中々辛い部分があった。 だがそんな時だった。突然呼び鈴が鳴ったのである。 「誰だこんな時に…。」 と、文句を言いながら士が玄関へ向かっていたのだが、そこに現れたのは意外な人物であった。 「南光太郎!」 彼は南光太郎。『仮面ライダーBLACKの世界』にて、暗黒結社ゴルゴムによって次期創世王候補、 世紀王ブラックサンとして改造されてしまったが脳改造を受ける前に脱出、以後仮面ライダーBLACKと 名乗りゴルゴムと戦い続ける男。士もかつてBLACKの世界に行き彼と共闘したり、ライダーバトルで 戦ったりと色々な事があった。 「大変な事になってしまったな。百合ショッカーは様々な世界の百合厨のみならず腐女子をも 味方に付けて日増しに兵力と勢力を伸ばし続けている。」 「腐女子までだと!?」 腐女子とは、早い話が百合厨の逆を行く人間。百合厨が女性キャラ同士の百合を至高とする様に 腐女子は男性キャラ同士の801を至高とする者達。それが何故百合ショッカーに味方をすると言うのか? 「考えても見ろ。百合厨が女性キャラに男性キャラが近付く事を嫌う様に、腐女子は男性キャラに女性キャラが 近付く事を嫌う。つまり、百合ショッカーによってあらゆる女性キャラが百合になる事は腐女子にとって見れば 自分達の好きな男性キャラに女性キャラが近付かなくなると言う大きなメリットがある。つまり利害が一致しているのだ。」 「な……なんと恐ろしい事を………。」 一見馬鹿らしい様に思えるが、当人達は真剣である。いずれにせよ百合ショッカーが腐女子までをも 味方に付けてしまったと言う事態は脅威である。その内腐女子で構成された801戦闘員とか801怪人とか出て来てしまいそうだ。 「しかも百合ショッカーにはゴルゴムから信彦までもが参加しているらしい。これはもはや黙って見ている事は出来ない。」 「あの…信彦って誰?」 「………………。」 凄い真面目な話をしている時に真顔で問われて光太郎も困った。 「つまりシャドームーンだよシャドームーン。」 「ああ…月影の事か…。」 ゴルゴムによって作られたもう一人の世紀王シャドームーン。その正体は南光太郎と兄弟の様に育った秋月信彦。 そして彼は『月影ノブヒコ』と名乗り士の家の執事を装っていた事もあったし、大ショッカー大首領の座から士を追い落として 代わりに大首領になって大暴れした事もあった。しかし…ここで一つの問題が… 「あの…私達はライダーの世界の事情には詳しくないから良く分からないんですけど…。」 「無限書庫に行けばそれ関係の資料も出て来ると思うけど、もう既に百合ショッカーに制圧されてしまってるはずだし…。」 「あ…ごめん……。」 久々に台詞の機会が回ってきたなのはとユーノの言葉に光太郎も士も思わず謝ってしまうのだった。 何しろこれは一応はリリカルなのはSSの体裁を取っているのだから、ライダー側だけで話を進めても仕方が無い。 とりあえず、百合ショッカーにはシャドームーンもまた参加している事で脅威が増えたと言えるが、 それと同時に仮面ライダーBLACKこと南光太郎が士達に協力してくれる事はささやかな救いと言えた。
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/133.html
【名前】ザフィーラ 【出典】魔法少女リリカルなのはStrikerS 【声優】一条和矢(「魔法少女リリカルなのは」の高町士郎) 【種族】守護騎士(ヴォルケンリッター) 【性別】男性 【年齢】25歳程度(外見年齢) 【外見】 褐色の肌に白髪、筋骨隆々の巨躯。 【性格】 寡黙で無骨な性格。一歩引いた愛想の無い面が目立つが、それは仲間や家族の為に、常に最前の行動を取るためにしている事。 【原作での設定】 ロストロギア・闇の書が搭載する防御プログラム、ヴォルケンリッターの一員で、盾の守護獣と呼ばれる。当代の主、八神はやての家族を死なせない為、仲間達と共に闇の書を完成させようとしていた。その過程でなのは達と出会い、戦いの果てに仲間となる。その後ははやてと共に時空管理局に所属、10年後の機動六課では無所属の自由な戦力として活動している。 明確な参加時期は、初登場作品の書き手に一任。 【面識のある参加者】 名前 呼び名 関係 高町なのは(A s) 高町 激戦を経た仲間 高町なのは(sts) 高町 10年来の仲間 フェイト・T・ハラオウン(A s) テスタロッサ 激戦を経た仲間 フェイト・T・ハラオウン(sts) テスタロッサ 10年来の仲間 八神はやて(A s) 主はやて 大事な家族 八神はやて(sts) 主はやて 大事な家族 ユーノ・スクライア スクライア 10年来の仲間 クロノ・ハラオウン ハラオウン 10年来の仲間 シグナム シグナム 長い年月を共にした同胞 ヴィータ ヴィータ 長い年月を共にした同胞 シャマル シャマル 長い年月を共にした同胞 スバル・ナカジマ スバル 同じ部署に所属する仲間 ティアナ・ランスター ティアナ 同じ部署に所属する仲間 エリオ・モンディアル エリオ 同じ部署に所属する仲間 キャロ・ル・ルシエ キャロ 同じ部署に所属する仲間 【技能・能力】 能力名 内容 魔法 自身の魔力を用いて起こす技能。特に古代ベルカ式の防御系に優れる。 獣化 蒼い体毛の大きな狼に変身する能力。また消耗の少ない小型犬に変身する、「こいぬフォーム」もある。
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1588.html
今日は、第97管理外世界の日本国に於いては、節分の日である二月三日。 ここ、ミッドチルダはクラナガンにある、時空管理局の官舎内にある高町家に於きましても、 あの光景が、子供『達』によって繰り広げられているわけであります――。 「「「おにわー、そとー」」」 「「「ふくわー、うちー」」」 元気よく、ヴィヴィオとニジュクとサンジュが、『鬼』さん『達』に、豆を投げています。 「いて、いてて。ちょ、お前ら、力一杯に投げつけるなっての」 「やーん、もう勘弁してー」 「えーん、降参ですぅー」 「何であたしまで、……とほほ」 高町家の中を、ヴィータにシャマル、リインにアギトと言った面々が、涙目になりながら鬼の面をかぶって逃げ回っていた。 「はい、鬼のみんな、がんばれがんばれ♪」 「なのはッ! てめぇ、人事だと思って」 「しゃーないやろ、ヴィータ。くじ引きでこうなったんやし♪」 「とは言っても、……痛い痛い、……もういい加減にしませんか、はやてちゃん」 「いやシャマル、まだ福を呼び込む必要がある。もう少し色々と頑張ってもらわないとな、ふふッ」 「シグナム、あんたの方が鬼に見えるよ……」 「アギトに、全面的に同意ですぅ。……いったぁい」 彼ら四人の「鬼」達の弱り様に、 「おぅいっ、そこの二匹と一人、鬼どもはかなり弱っているぞ、あと一息だぁッ!」 コウモリのセンが、腕を振り回して子供達に檄を飛ばす。 「おーっ」 「わかったのー」 「かかれー」 子供達は、ここぞとばかりに更に激しく豆を投げつけます。 「いってぇッ! おいッ、コウモリ、てめぇ後で覚えてろよッ! アイゼンで潰して、コウモリ煎餅にしてやるからなッッ!!」 「ちくしょー、それならあたしは、絶対焼きコウモリにしてやるぅ。……いてぇ、止めろぉッ!」 「ならなら、私、フォークで串刺し、ってこんなの私のキャラじゃ、……いたたぁ」 「コウモリの氷付け、絶対にしてやるですぅ。……それより、早く止めてぇッ!」 鬼は皆、口々に『後の楽しみ』を叫んでおります。いやいや、実に楽しそうですなぁ。 「「「「どこが楽しそうだ、この、バカ作者ッッッッ!!!!」」」」 ――作者は、韜晦して『人として軸がぶれている』を口ずさんでいた。 「皆さぁん、豆まきはそこまでにしませんかぁ。そろそろ、次の準備が出来ますよぉ」 パンパンと手を叩きながら、キッチンの方から、黒い旅人のクロが出てきた。 トレードマークとも言える黒い帽子とコートを脱いで、エプロンを着けた姿で。 「おッ、そう言う姿を晒すと、、やっぱり女だってのがよく解るなぁ、クロが」 不意に、クロの背後が微かに黒く揺らぐ……。 「セン、……コウモリの酒蒸しって、美味しいのかな……?」 「……すんません、謝ります。だから、そんなに凄まないで」 なかなか、コウモリの土下座というのは、見られないものではなかろうか。 「ははッ、全く、珍しい光景だねぇ」 そう言って居間に入ってきたのは、『不敗の魔術師』ヤン・ウェンリー。 「ああッ、提督、何でそんなトコにいるんだよッ」 ヴィータが思わず叫ぶ。何故なら。 「あんたも、鬼だったろーがッ!」 そう、鬼を決めるくじ引きの際、ヤンもまた鬼の一人に決定していたのだ。 その証拠に、あのおさまりの悪い髪に鬼の面が乗っている。 「いや、豆まきが始まってすぐに、生理現象が来てね。今までずっとトイレにね」 後頭部を掻きつつ、にっこりと笑った。 「ま、しゃーないですなぁ」 「そういう事情じゃあ、ねぇ」 「我慢は、するものではありませんしね」 はやて、なのは、シグナムはしみじみと、さも残念そうな顔で話す。 「そんな訳あるかぁッ!」 「理不尽にも程がありますッ!」 「ずるなんて、提督の風上にも置けない行為ですぅッ!」 「おい、ヴィヴィオ、ニジュク、サンジュッ!」 ヴィータが子供達に叫ぶ。 「ヴォルケンリッターの誇りある鉄槌の騎士の名において許すッ! あのペテン師に、お前等の豆で天誅を下してやれッ!」 「つまり、お仕置きしてやれッ、てことですぅッッ!!」 「「いいの、リインちゃ(ちゃん)?」」 「はいですッ」 「おじさんに、投げていいの?」 「かまわねぇから、やっちまえッッ」 「よおっし、魔術師のおじさん、かくごぉッ」 「「かくごぉっっ」」 ヤン提督はたちまち、子供達の豆まきの洗礼を受けました。 「「「おにわー、そとー。ふくわー、うちー」」」 「あいたたた、……いや、ははッ、済まない、あはは」 子供達に追い回され、ヤンは右へ左へと逃げ回る。 しかし、その顔はどことなく嬉しそうに見えるのは、気のせいだろうか……。 そして、その洗礼は、 「はいはい、もう『まるかぶり』の準備が出来ますからね。皆さん、席について下さい」 クロのこの一言によって終わりを見たのだった。 「えー、皆さん、落ち着いたところで……」 全員が席に着いたところを見計らって、はやてが言った。 「自分の恵方巻きを、ご確認下さい」 全員の目が、一斉にその目の前を見つめる。 その目に映るのは、海苔巻き寿司。 出来たてほやほや。 スーパーにあるようなしなびた様子なんてない、おろしたてのシャツのようなパリッとして艶々と黒光りする海苔。 これまた、一粒一粒が明らかに鍋の中で立っていたであろうと見て取れる、しゃきっとした存在感のある寿司飯。 そして、具は――。 「……流石に、そこまでは解らないだろう、作者クン?」 提督、ごもっともで御座います……。 とにかく、一見して作った人間のこだわりが見て取れる巻き寿司だった。 「わー……」 「おいしそうなの……」 「ねぇねぇ、まだダメ、なのはママ?」 「だぁめ。はやてちゃんの合図があるまではね」 「はぁい……」 「「クロちゃ(ちゃん)……?」」 「我慢だよ、二人とも」 双子は指をくわえてしょんぼりしています。 「でも、三人の気持ちも解らんでも無いわぁ」 「いや、ギガ美味そうだぜ……」 「ヴィータ、はしたないぞ」 「よだれたれてるわよ、ヴィータちゃん」 「えっ、おっとっと……(フキフキ)」 「リインにアギトも、たれてるで」 「あっ、ごめんなさいです(フキフキ)」 「(フキフキ)……それにしても、あの旦那にこんな特技があったとはなぁ」 しみじみと、アギトが呟く。 「全くだね」 ヤンが頷いた。 「と言うか、今日は殊の外こだわって作っているねぇ」 「へえー。あの人、そんなに料理が出来るんですかい、ヤンさん?」 センはヤンに尋ねた。 「趣味の範囲では結構やる方じゃないかな」 「ですね。でも、今日のは提督の仰るように、気合いが入りまくってる感じ」 「なのはちゃんに同意や」 「私も、手伝っている傍で手際とか見させてもらいましたけど、結構玄人裸足って感じでしたね」 「ああ、クロさん、本当に料理の方は任せっぱなしでごめんなさい」 「いいんですよ。その分、あの二人のことを見ていただいたんですから、おあいこですよ」 「でも、ごめんなさい」 「いやいや、そんなことは……」 「はいはい、そこまでや」 はやてが謝り合戦になりそうな、なのはとクロを制す。 「何だか、また賑やかになってきたかな?」 そう言って、キッチンから顔を出したのは、頬に一筋切傷痕のある男。 頭にはバンダナを巻き、体にはエプロンを身につけ、海苔巻き寿司の載った皿を手にしていた。 「ブーメランのおじさん、遅いよぉ」 「おそいのぉ」 「おなかぺこぺこなのぉ」 「ははっ、すまない」 笑いながら、ジェイムズ・ブッカーは子供達に謝る。 「ついつい、熱が入ってしまってね」 「ジャックさん、熱を入れるのも程々にしてくれよな……」 「ははっ、ヴィータも、他のみんなも、すまなかった」 軽く頭を下げる。 「しかし、これで最期だ」 そして、自分の席に最期の巻き寿司を置いた。 「お疲れさま、少佐」 「はッ。お待たせし、申し訳ありませんでした」 ブッカー、バンダナとエプロンを外し、ヤンにラフに敬礼。 「さて、みんな揃ったところで」 はやてが口を開く。 「今年の恵方は、南南東やから……」 方位磁石を取り出し、方角を確認する。 「こっちやね」 そして、南南東を指さして、 「えー、事前にレクチャーしたとおり、こっちに顔を向けて、この太巻きを食べます」 一拍おいて、 「ただし、食べとる間は何も喋らんこと」 コホンと咳払い。 「福が逃げたり、願いがかなわんようになってしまいますので」 そして、全員の顔を見渡して、 「解りましたね?」 全員、こっくりと頷いた。 「「あいっっ!!」」 白い双子を除いてですが。 「それでは……」 はやては、宣言した。 「まるかぶり、開始やッ!」 瞬間、その場は沈黙に包まれ、ただ黙々と海苔巻き寿司を食べる光景が展開された。 ヴィヴィオとニジュクとサンジュは、大人のものより一回り小さいものを、黙々と食べる。 リインとアギトは、更に小さいスペシャルサイズを黙々と食べていた。 ただ、ただ。 誰もが黙々と食べていた。 何を願っているのかは、解らない。 大体の察しはつくが、それを探ろうというのは野暮の極みであろう。 そっと、見守ればいいのである、彼らの幸せを祈りながら。 やがて、誰もが食べ終わった。 流石に、子供達は少し残してしまったのだが。 「うーん、おいしかったけど……」 「残っちゃった……」 「もう、おすしたべないの……」 「それでは、こんなのはどうだい?」 そう言ってブッカーが子供達に差し出したのは、オードブルの載った大皿。 様々な一口サイズの料理が、所狭しと大皿を着飾っていた。 「わあー」 「おいしそうなのっ」 「おじさん、すごいっ」 「クロさんのお陰でもあるんだよ」 クロをブッカーは見やった。 「彼女もなかなか手慣れててね。特に、彼女の郷土料理は興味深かったし、実際、なかなか美味かった。 お陰で、おれの料理のレパートリーも増えそうだ」 「へぇ。ほな、今度あたしも教えてもらおうかな、クロさんに」 「良いと思うよ、わたしも少し習ったし」 「私で良ければ、いくらでも」 「じゃあ、私も――」 「「お前は止めておけ、シャマル」」 「えー、二人して何でそう言うの、シグナムにヴィータちゃん」 「オードブルも、美味しそうですぅ……」 「うわぁ、もう我慢できねぇ」 アギト、フライングである。 「あー、まだだめだよぉ」 「ずるっこ、いけないの」 「はやてお姉ちゃんが良いって言わなきゃ、だめなのっ」 「ははッ、やれやれだね」 クロに向かって、ヤンは肩をすくめる。 「ふふッ、全くです」 苦笑して、クロは同意した。 そして、ささやかな宴が始まった。 その様子は、――皆さんのご想像にお任せしますね。 『棺担ぎのクロ。リリカル旅話』 小話其の一・了 セン「それにしても、もう少しキャラがいてもよくね?」 ヤン「いやあ、私以外に都合がつかなくてね……」 ブッカー「零の奴も連れてこようとしたら、「俺には関係ない」と言われてな……」 なのは「フェイトちゃんや他のみんなも、都合つかなくて……」 はやて「まあ、ぶっちゃけ、まだ本編やインターミッションに出てない人が多いからやけどな♪」 ヴィータ「はやて、それ言っちゃダメだって(汗)」 ザフィーラ「……ここでの私は、空気だったか」 ――ごめん、入れられなかったんじゃよ……。 目次へ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1583.html
諦めんじゃねぇ そんな事は言われたことなかったな。 苦しんでいるのに私は何も出来ない。 そんな風に思っていた時の言葉。 元気付けられた、励まされた。 だから、 だから だから今はお前に託すぞカービィ。 星のカービィリリカル次元を超えた出会い 始まります。 クリスタルの球体へと捕まってしまった、ノーヴェとウェンディ。二人を救う為にカービィはヘビーロブスターと対峙していた。 「これから、本当の戦いって訳か。」 ワドルディはそう言うと、デバイスを握り直した。 「皆、いくでぇ!」 「おう!」 そう言うとデデデ達は突撃した。しかし、ヘビーロブスターの甲殻は堅い。並の魔法や攻撃で貫くことは、不可能である。 (ラケーテンでも貫くことが出来るかどうかやな。こうなりゃ、リミッターを外すしかないようやな。) 「ワドルディ、リミッター解除、いくで。」 「了解!」 そう言うとデデデの周りに魔力が集まり魔法陣を描いた。それは、以前高すぎるる魔力を抑制するためにクロノが取り付けたものであった。 「リミッター解除、プププランド国王デデデ大王、衛兵隊副隊長ワドルディ!リミッター、リリース!」 すると、デデデの周りからはSランクオーバーの魔力、ワドルディの周りからはSSランクオーバーの魔力が溢れだすていた。 (あるフェレットの話では「すごい、なのは並の魔力があるなんて」らしい。) 「いくでぇ、ギガントフォルム。」 「いきます、スピアフォルム。」 二人がそう言うとデデデのハンマーは巨大化しワドルディのデバイスは槍になった。 「カービィ、ワドルディ、連携いくデ。」 「ハイッ!」 「ポヨッ!」 「援護頼みますよ。」 「分かったよ。このアギト様に任せとけ。」「リボンちゃんとヴィヴィオちゃんはチンクさんのこと頼みます。」 「任しといて。」 「うん、分かった。」 「さてと、いきましょう。」 「おうよ、任しとき!」 「ギャアァ!」 ヘビーロブスターは唸りをあげると右手を振り下ろした。 「クッ。」 「クソッ。」 そう言うと、デデデ達は避けた。この威力である防ぐなど持っての他である。 「ウオォォッ!ギガントシュラァーク!」 「ハアァッ!メッサーアングリフ。」 二人が叫ぶとデデデはギガントフォルムのハンマーに魔力を込め叩きつけ、ワドルディは魔力を込めたスピアで切り裂いた。 しかし、爆風が晴れたその場には、無傷のヘビーロブスターがいた。 カービィもエリアルキャノンを撃つが全く効かなかった。 「ギャアァ!」 すると、ヘビーロブスターがハサミにエネルギーを溜め始めた。そして、最大までチャージするとデデデ達へと放ったのだ。 その威力はあの高町なのはの砲撃に劣らない威力であった。 「チイッ。アクセルフィン。」 「クッあかん。覚えたてやが、頼むで。」 《allright。airsail。》 ワドルディの背中からは青い羽が生え、デデデは金色の魔力に包まれながら、飛行した。 「陛下、その魔法…。」 「最近覚えたんや。魔法を使い始めて百年近くのベテランやで。」 「そうでしたね。」 「さて、どうしたもんか。」 「生半可な魔法は効きませんからね。」 二人が悩んでいると、カービィもその場に集まった。その時、声が響く。 「私がやる!」 「無理よ。傷も癒えてないのに!」 そこには満身創痍の体を引きずり立っているチンクと止めようとしているリボンの姿があった。 「私のISを使えば、あるいは。」 「無茶や!その身体でISを使えば、どうなるか分かっとるんか。」「お見通しという訳か。その通り只じゃすまないだろうな。だがなそれでもやらなきゃならないんだ。」 「チンク…。」 皆が言う中、声が響いた。 「逃げろ、チンク姉。」 「そうッス。もう無理ッスよ。」 それは捕らえられているノーヴェとウェンディの声であった。 「ノーヴェ、ウェンディ!」 「私達は大丈夫ッス!何とかなるッス!」 誰が見てもそれは嘘である。今の状況を見る限り、二人だけで脱出は不可能なのだ。 誰もが黙るなか、デデデは口を開いた。 「お断りや。わいは、何もせんと、諦めるのが大嫌いや。だから、諦めるんじゃねぇ!そんなふうに考えるバカは、こん中には居らんのや!だから、ワイらが必ず助けたる!」 「もう少し、もう少しだけ待ってください。必ず助けてみせます!」 「ワイらを信じろ。」 その笑みを見た、ノーヴェ達はもう少し信じることにした。 「さて、問題はあの魔獣やな。」 「一点集中の攻撃しかないですが、動きを止めないと。」 その時、カービィの目の前に一本のナイフが突き刺さる。 「皆がお前を信じているように、私もお前を信じよう。頼む!」 それに答えるようにカービィは、ナイフを吸い込んだ。 すると、カービィは左目に眼帯を着け、ヘルムにはⅤの文字が刻まれた、《ナンバーカービィⅤ》となったのだ。 「おい、待て。お前の能力は重装甲の奴には効かないんじゃ。」 「まあみていろ。」 カービィは飛び上がり、ヘビーロブスターへとナイフを投げた。勿論その程度の攻撃は、このヘビーロブスターには効きはしない。 しかし、それは装甲の話、ナイフは次々と装甲の間接部へと命中していった。そして、カービィが指を鳴らすとその全てが大爆発を起こしたのだ。 もう一度言おう、当たったのは間接部、直接ダメージは相手に伝わるのである。つまり、動きが取れなくなったのである。 「今や、行くで、ワドルディ!」 「あぁ!」 デデデ達はそう言うと、ヘビーロブスターへと向かっていった。 「集中放火やぁ。ギガントシュラーク!」 「ディバィーンバスタァー!」 「ポヨォッ!」 ナイフにデデデとワドルディの魔法が重なり、ヘビーロブスターへと突き刺さる。 「もういっちょ。鋼の軛!」 すると地面から魔力の槍が飛び出しヘビーロブスターを貫いた。そこに次々とナイフが刺さり爆発していく。そして守るべき装甲は崩壊寸前となった。 「今や、ワドルディ!」 するとワドルディの周りに魔力が集まっていき、ワドルディのデバイスは砲撃用のカノンフォルムとなっていた。 「カートリッジ、オールロード。」 6発のカートリッジを全てロードし、ワドルディの目の前にはミッド式の魔法陣が展開され魔力が集まっていった。 そして、詠唱されるは管理局最強と呼ばれた白き魔王の最大の魔法。 「咎人達に、滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ。貫け!閃光!スターライト・ブレイカァー!」 詠唱と共に集められた膨大な魔力が集束され、放たれた。 「ギャアァァ!」 ヘビーロブスターを飲み込むとその存在を消し去ったのだった。 「ノーヴェ、ウェンディ!」 ヘビーロブスターが倒れたことでノーヴェ達が解放され、地面へとゆっくり降りていく、ノーヴェ達。 その姿を見て、チンクは二人へと駆けよった。 「ノーヴェ、ウェンディ。」 「チンク姉、ごめんなさい。戦ってたんだろ。」 「ノーヴェ覚えているのか。」 「何にもできなかった。自分を止めることも。ごめん、な、さい…。」 「ノーヴェ?ノーヴェ!」 「大丈夫、眠ってるだけです。」 「良かった。ウェンディは?」 「両方、眠ってるだけです。」 ワドルディにそう言われチンクはホッとしていた。 「しかし、まだこれで終わりじゃありません。」 「分かってる。本当の戦いはこれからだな。」 この先に待ち受ける、スバル達との戦い。決戦の時は刻一刻と迫っていた。カービィ達は勝つことは出来るのか誰も未来は解らない。 星のカービィリリカル次元を超えた出会い 第三話 「姉と妹」Bパート ~fin~ next 第四話 「スターズブレイク」Aパート 戻る 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/520.html
崩落 の ステージ(後編) ◆HlLdWe.oBM 今から思えばこの時誰もが油断していたのだろう。 思いもかけぬ再会に心が安らいで気が緩んでいたのだろう。 だから誰も気付く事ができなかった。 一途な願いを叶えるために殺人を犯す小さな魔導師の存在を。 小さな魔導師に仕える炎の魔人を。 主命により魔人がもたらす地獄の業火を。 ▼ ▼ ▼ 「ルル、ありがとう」 シャーリーはこれから死にゆくものとは思えないほど安らかな表情を浮かべていた。 これも咄嗟に掛けたギアスのおかげか。 本当なら再びシャーリーにギアスを掛けたくはなかった。 だがこうするしかなかった。 突然起こった地震並みの揺れとアニメイト全体の倒壊。 降り注ぐ瓦礫の雨と押し寄せる炎の波。 どれも防ぐ事など出来なかった。 魔眼を備えようともこの身は人の域を出ない。 金髪の男や赤いコートの男と同じように人の域を超えた怪物には為す術がなかった。 一瞬で瓦礫は隙間なく降り注ぎ、炎は身体を舐め尽し、こうして思考しているのが不思議なぐらいだ。 唯一出来た事はシャーリーをしっかりと抱きしめてやる事だけ。 『幸せな夢を見ろ』という最期のギアスを掛けたのはその時だ。 これから死ぬ運命を変えるのは不可能だった。 だがせめて死ぬ瞬間までは辛い思いはしてほしくなかった。 もうシャーリーは十分辛い目に遭ってきたのだから。 それにしても、本当に嬉しそうな顔だ。 たぶん俺に告白する夢でも見ているのだろうか。 ふとそんな気がした。 だがシャーリーすまないな。 夢の中の俺なら君の想いに答えてやれるだろう。 だが現実の俺はそれには答えられない。 なぜなら俺が愛する者は唯一人あいつしかありえないからだ。 こんな状況だからこそ改めて分かる事もある。 自分がどれだけあいつの笑顔や行動に救われてきたか。 もうあんな風に口喧嘩する事も笑い合う事もできないんだな。 ――好きだったんですね、その人のこと。 ああ、そうだ。 俺はスバル・ナカジマという女性を心から愛している。 だがその想いも死んでしまえばそこで終わりだ。 「最期にあいつの顔、見たかったな……」 ▼ ▼ ▼ ルーテシア・アルピーノはヴィヴィオを背負って聖王のゆりかごへ向かっていた。 なぜ北へ向かっていたはずのルーテシアがこのような状態になっているのか。 それにはいくつかの理由があった。 【放送前後のルーテシアの動向】 元々ルーテシアの目的地はC-9にあるスカリエッティのアジトであった。 目的は本来ならば生体ポッドの中にいるはずの母メガーヌ・アルピーノがいないという証言の確認。 誰にも会わないままアジトに辿り着き、さらに見慣れた場所ゆえに万事順調に進んで第二回放送前には目的は果たせた。 その結果、メガーヌの姿はどこにもない事が判明した。 これで転送前のプレシアの発言と天上院明日香の発言の裏付けが取れた。 しかしだからと言ってルーテシアの行動方針に変更があるわけではない。 あくまで全ての参加者は別々の世界から連れて来られたという事を再認識しただけだ。 それから行われた第二回放送に関してはプレシアからの提案以外は特に興味を引かれるものはなかった。 敢えて言うなら取引を交わした一人ブレンヒルトの死亡だが、それも最初から乗り気でなかったので特に思う事はなかった。 そして放送後ルーテシアは周辺の探索に勤しむ事にした。 ルーテシア自身の体力は全参加者から見れば下位であるが、それを補う足としてマッハキャリバーというデバイスがある。 このデバイスのおかげで行動距離はずいぶんと広くなっているのだ。 目下ルーテシアの探しているものは大きく二つに分けられる。 一つはキース・レッドに頼まれているキース・シルバーや『ベガルタ』『ガ・ボウ』の情報。 だがこれはそもそも乗り気ではないので正直どうでもいいとさえ思っている。 そしてもう一つこそ本命、つまりイフリート以上の戦力の確保。 確かにイフリートの力は並みの参加者にとっては脅威となるだろう。 だがあの剣士のように対抗できる参加者がまだいるかもしれない。 さらに召喚の際に要するタイムラグと疲労も無視できるものではない。 何よりイフリートを渡してくれたキース・レッドはもしもの時に備えて既に何か対策を講じている可能性は十分にある。 つまりイフリートの力を過信して安易に頼ってばかりはいられないという事だ。 アジト周辺に大して何もない事が分かると、ルーテシアはキース・レッドとの取り決め通り会場の北を中心に捜索しようとした。 だが森の中より市街地の方が見つかり易そうと考えてD-5の橋を渡って北西方面に向かう途中であるものを見つけた。 それはE-7の駅からA-8へと伸びる謎の線路。 地図を確認するとこの会場唯一の駅は橋へ向かう途上の近くにあったので探しものがてら少し寄ってみる事にした。 ちなみに廃墟も近くにあったが、何かあるとは思えないので寄らなかった。 そしてルーテシアは温泉に向かっていたシャーリーを発見した。 この時ルーテシアはある作戦を思いついた。 ――囮だ。 わざとシャーリーを生かして逃がす事で近くの参加者を引き寄せて、そこでイフリートを召喚して一掃するという算段だ。 上手くいけば殺した参加者から有能な道具が手に入る可能性もある。 ルーテシアはその作戦を思いつくと即座に実行に移した。 適度に攻撃射出魔法トーデス・ドルヒを放ちつつ付かず離れずの距離を保って追いかける。 もう既にマッハキャリバーの扱いにも慣れてきたのでシャーリーと違ってルーテシアの疲労は大した事なかった。 シャーリーは最初こそ銃撃や投擲で難を逃れようとしていたが、全て失敗に終わると後は逃げるだけに徹するようになった。 この際見た感じ役に立ちそうになかった弾切れの銃とバッグ以外は何かに使えると思って拾っておいた。 だがバッグを投げた時に零れ落ちた1枚のカードの存在にはシャーリーもルーテシアも気づく事はなかった。 しばらくそれを続けていたが、予想に反していつまで経っても誰も現れなかった。 実際は数人気づく可能性があったのだが、各々の事情で気付く事はなかった。 だからこの地獄のような鬼ごっこはかなりの間に渡って続いたが、最終的に途中で中断された。 その原因は早乙女レイにある。 【エボニーの試射】 ルーテシアがシャーリーを追いかける事を中断したのは瀕死のレイを発見したからだ。 当然ルーテシアの前を走っていたシャーリーも気づく可能性はあったが、逃げる事で精一杯だったので気づく事はなかった。 しかもレイが倒れていた場所は二人がいた道から少し離れた場所だった上にハイパーゼクターの出現もあって尚更だった。 この時ルーテシアはシャーリーが既に限界に近いと勘付いていた。 だから少しぐらい目を離してもすぐに見つかると高を括っていた。 そうして一応シャーリーが西へ向かった事だけ確認してからレイの方に向かったのだ。 ルーテシアがレイに興味を持ったのは荷物を回収する事に加えてエボニーの試し撃ちをしておこうと思ったからだ。 キース・レッドから貰い受けたもう一つの武器、黒鍵を思わせる拳銃エボニー。 質量兵器が殺傷能力に長けている事はルーテシアも知っていたが、実際の威力までは知らない。 だから本番で不覚を取らないように一度試し撃ちをして威力などを確認したいと考えていた。 そこで発見したのが瀕死の状態のレイ。 動かない的として適任な上に参加者殺害によるプレシアからの見返りも期待できる。 そして十分に近づいたところでエボニーを撃った。 レイは最期まで何をされるか分かっていないようだったが、ルーテシアには関係ない事だった。 結局片手で撃てば無理そうだが、両手で撃てば問題ないという結論に至った。 残念ながらデイパックはなかったのでここでの目的は終わった。 そしてシャーリーの行方を探るのだが、意外な事が契機で見つける事ができた。 その原因はスバル・ナカジマにあった。 【イフリートの召喚】 ルーテシアがシャーリーの居場所を見つける事ができたのはスバル・ナカジマの行動のおかげだった。 スバルが裏口で盛大にドアにぶつかった時、ちょうどルーテシアがアニメイトの前を通っていたのだ。 当初西へ向かって捜索していたルーテシアだったが、意外とすぐにシャーリーを見つける事ができなかった。 そんな時にスバルがドアに激突した奇妙な音を耳にしたのだ。 そして気になってアニメイトの中を注意深く覗き込んだ結果、店内にいるシャーリーとルルーシュを発見できた。 ちなみにこの少し前にスバルは正面の入口に来ている。 だが日の光の加減で中の様子が見えなかった事に加えて自動ドアが反応しない時点で裏口に回ってしまっている。 この時自動ドアを叩けば中にいるシャーリーとルルーシュが気づく可能性はあったが、所詮は後の祭りだ。 その時とは違ってルーテシアはドアに張り付き目を凝らす事で中の様子を把握できた。 この瞬間スバルとこなたは裏口で談笑していて死角にいて、ルルーシュとシャーリーは感動の再会の真っ只中。 それはまさにタッチの差としか言いようがないタイミングだった。 そして炎の魔人による蹂躙が始まった。 もう囮作戦も頃合いだと判断するとイフリートを召喚して外から一方的にアニメイトを破壊した。 天高く振り上げられた剛腕から繰り出される槌の如き一撃でアニメイトはほぼ倒壊。 さらに灼熱の業火を思わせる「地獄の火炎」による焼き払いで残骸は灰塵と化した。 まるで元から会場には地図の通りそんな建物は存在しなかったかのように。 そしてアニメイトを襲撃したルーテシアは北へ戻らず、さらに南下して聖王のゆりかごに向かう事にした。 その理由はヴィヴィオにある。 【聖王のゆりかごの利用】 ルーテシアが聖王のゆりかごを目指す契機となったのはヴィヴィオを発見したからだ。 あの後少々やりすぎた感を抱きながらルーテシアはアニメイト跡地で何か使えるものが残っていないか探した。 だがイフリートの力によってデイパックは中の道具諸共ほとんどが灰となり、死体も炭化していた。 辛うじて回収できたのはなぜか無傷だったトランプのカードと、少し離れた場所に落ちていて無事だったアサルトライフル。 実はトランプが燃えなかったのはアンデッドを封印する特殊なカードだからで、ライフルはこなたが落としたものなのだが、当然ルーテシアはそのような事情は知らない。 その二つは途中で拾ったデイパックと一緒に自分のデイパックに入れておいた。 そして予想外の収穫は唯一の生存者ヴィヴィオである。 なぜかバリアジャケットのような意匠の服を着ていたのでそのおかげかとも思ったが、どうも違うらしい。 なぜヴィヴィオは無事なのか。 それはヴィヴィオ自身と装備していたクラールヴィントのおかげだ。 あの時ヴィヴィオは迫り来る危機に対して無意識で「聖王の鎧」を発動させていた。 ひとたび危険が迫れば本人の意思とは関係なくその身を守るという古代ベルカ王族が遺伝子レベルで所有している自動防衛能力。 それに加えてクラールヴィントが自主的に発動させた防御魔法。 この2つの防護のおかげでヴィヴィオは無事だったのだ。 そして襲撃時にアニメイトの一番奥に位置する事務室にいたのも幸いだった。 そのおかげで地獄の火炎はヴィヴィオに至るまで瓦礫に阻まれて威力は半減していたからだ。 だが今は直前にルルーシュへの治癒魔法も行使していた事もあって多大な魔力を消費したために意識を失っている。 しかしルーテシアにとってはそのような事情はどうでもよかった。 重要なのはヴィヴィオを保護できたという事。 聖王の器であるヴィヴィオは聖王のゆりかごを起動するための鍵である事はルーテシアもチンクから聞かされて知っていた。 そのヴィヴィオは今自分の手元にある。 つまりこのまま聖王のゆりかごに行けば、その強大な戦艦の力を手に入れる事ができる。 それはイフリートよりもさらに強力な力であり、おそらく実現すれば生存している全参加者で太刀打ちできる者はいない。 だからルーテシアはヴィヴィオを背負って聖王のゆりかごに向けて移動しているのだ。 その先にある希望を信じて。 【1日目 午後】 【現在地 G-7 大通り上(南下中)】 【ルーテシア・アルピーノ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】健康、魔力消費(中)、疲労(中)、キャロへの嫉妬、ヴィヴィオを背負っている 【装備】マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ウィルナイフ@フェレットゾンダー出現! 【道具①】支給品一式、召喚マテリア(イフリート)@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、エボニー(9/10)@Devil never strikers、エボニー&アイズリー用の予備マガジン×1、レギオンのアサルトライフル(100/100)@アンリミテッド・エンドライン、ラウズカード(クラブのK)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、レイとフェイト(A’s)のデイパック(道具②と③) 【道具②】支給品一式(名簿の裏に記述あり、内容は情報交換のメモと同じ)、SIG P220(8/9)@リリカル・パニック、情報交換のまとめメモ(内容は守りたいもの参照) 【道具③】支給品一式、フリーズベント@仮面ライダーリリカル龍騎、光の護封剣@リリカル遊戯王GX 【思考】 基本:最後の一人になって元の世界へ帰る(プレシアに母を復活させてもらう)。 1.どんな手を使っても最後の一人になる(自分では殺せない相手なら手は出さずに他の人に任せる)。 2.南に向かい聖王のゆりかごを起動させる。 3.18時に地上本部へ行き、キース・レッド他集まった参加者をイフリートor聖王のゆりかごで一網打尽にする。 4.3がキース・レッドに察知された時の保険として一応キース・シルバーと『ベガルタ』『ガ・ボウ』を探す(割とどうでもいい)。 5.もしもレリック(刻印ナンバーⅪ)を見つけたら確保する。 【備考】 ※ここにいる参加者は全員自分とは違う世界から来ていると思っています。 ※プレシアの死者蘇生の力は本物だと確信しています。 ※ユーノが人間であると知りました。 ※マッハキャリバーは参加者の時間軸の差異に気付いています。 【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】健康、疲労小、魔力消費極大、シャーリーへの心配、知り合いが死んだ事への悲しみ、強い決意、浅倉に対する複雑な感情、ルーテシアに背負われている、気絶中 【装備】クラールヴィント@魔法少女リリカルなのはStrikerS、フェルの衣装、レークイヴェムゼンゼ@なのは×終わクロ 【道具】支給品一式、ヴィヴィオのぬいぐるみ@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【思考】 基本:六課の皆と一緒に脱出する。 1.シャーリーお姉さんを助けたい、ルルお兄さんも助けたい。 2.ママ達がいなくなってもヴィヴィオがんばる! 3.天道お兄さんを助けたい、浅倉お兄さんともお話したい。 【備考】 ※浅倉は襲い掛かって来た矢車(名前は知らない)から自分を救ってくれたヒーローだと思っています。 ※浅倉をまだ信頼しており、殴りかかったのは何か理由があるのだと思っています。 ※矢車とエネル(名前は知らない)を危険視しています。キングは天道を助けてくれるいい人だと思っています。 ※この場にもう1人なのはやフェイトがいる事に気付いていません。 ※クラールヴィントは浅倉を警戒しています。 ▼ ▼ ▼ 泉こなたが目覚めた瞬間に目にしたものはこちらの顔を心配そうに覗き込むスバルの顔だった。 「こなた、気が付いて良かった……」 「え、私、なんで……」 こなたは意識を失う前の出来事を懸命に思い出そうとした。 ルルーシュとシャーリーの再会に水を差してはいけないと思ってリインを連れて外に見張りに行こうとした。 一応なぜかシャーリーが持っていた自分のデイパックと護身用にアサルトライフルは持ち出した。 そして静かに事務室に移動。 それから二人の邪魔にならないように配電盤を操作して自動ドアが開かないようにセット。 次いでソファーの上でまだ眠っているヴィヴィオを確認してから裏口に向かった。 そこで鍵が掛かったドアを無理やり開けようとする何者かの存在に気付いた。 恐る恐る覗き穴から確認するとそこにはドアを拳で破壊しようとしているスバルがいたので急いでドアを開けて再会した。 そこで記憶は途切れていた。 「スバル、ここはどこ?」 「アニメイトから少し離れたところにある建物。たぶん見つかってはいないと思うよ」 その言葉は暗に自分達が追われているという事を意味していた。 護身用に持っていたはずのアサルトライフルが無くなっている事からも何か非常事態が起きた事は想像できた。 そしてスバルの左腕には骨折を処置したと思われる包帯が巻かれていた。 おそらく必死に守ってくれた証なのだろう。 「え、もしかして私達襲われたの?」 「うん、誰が襲ったのかは分からなかったけど……ただ炎の巨人を操っている事だけ分かったよ」 よくゲームで見る召喚士みたいな人をこなたは一瞬思い浮かべた。 だがそれよりも気になる事があった。 それはアニメイトにいたルルーシュやシャーリーやヴィヴィオの安否だ。 「スバル! ほ、他の皆は無事!?」 「お、落ち着いてこなた。私はこなたを守って逃げるだけで精一杯だったけど、リイン曹長なら無事だよ。 最初の攻撃を無理して防いでくれたせいで今はまだ気絶しているけどね」 「え、リイン以外は……?」 その言葉を聞いた瞬間、スバルの顔が一気に青ざめるのがよく分かった。 今までこなたとリインが無事で安心していた顔にはもう未知の怖れしか見えなかった。 「う、うそ……もしかして、アニメイトにまだ誰かいたの!?」 その時こなたは悟った。 これから自分の言う事はスバルを深い悲しみに追いやるだろうと。 だがいつかは分かってしまう事だ。 それならば早いうちに知らせた方がいい。 だからこなたは重い口を開いた 「アニメイトには……ルルーシュとシャーリーとヴィヴィオが残っていたんだ……」 「え――?」 その言葉はスバルがまたしても仲間を守れなかった事を意味していた。 【早乙女レイ@リリカル遊戯王GX 死亡確認】 【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反目のスバル 死亡確認】 【シャーリー・フェネット@コードギアス 反目のスバル 死亡確認】 【1日目 午後】 【現在地 G-6 市街地 アニメイトから少し離れた建物】 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】疲労小、全身ダメージ小、左腕骨折(処置済み)、ワイシャツ姿、質量兵器に対する不安、若干の不安と決意、仲間の死によるショック 【装備】添え木に使えそうな棒(左腕に包帯で固定) 【道具】支給品一式(一食分消費)、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、救急道具、炭化したチンクの左腕、ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、チンクの名簿(内容はせめて哀しみとともに参照) 【思考】 基本:殺し合いを止める。できる限り相手を殺さない。 1.う、うそでしょ……。 2.かがみを止めにいく。 3.こなたを守る(こなたには絶対に戦闘をさせない)。が、かがみの事はどう説明するべきか……。 4.アカデミアに戻って首輪を回収したい。 5.六課のメンバーとの合流とつかさの保護。しかし自分やこなたの知る彼女達かどうかについては若干の疑問。 6.もしも仲間が殺し合いに乗っていたとしたら……。 【備考】 ※参加者達が異なる時間軸から呼び出されている可能性に気付きました。 ※仲間(特にキャロやフェイト)がご褒美に乗って殺し合いに乗るかもしれないと思っています。 ※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。 ※アーカード(名前は知らない)を警戒しています。レイにも注意を払うようにしています。 ※万丈目とヴァッシュが殺し合いに乗っていると思っています。 ※アンジールが味方かどうか判断しかねています。 ※千年リングの中に、バクラの人格が存在している事に気付きました。また、かがみが殺し合いに乗ったのはバクラに唆されたためだと思っています。但し、殺し合いの過酷な環境及び並行世界の話も要因としてあると考えています。 【泉こなた@なの☆すた】 【状態】疲労小、仲間の死によるショック 【装備】涼宮ハル○の制服(カチューシャ+腕章付き)、リインフォースⅡ(疲労大、気絶中)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS 【道具】支給品一式、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX、ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、救急箱 【思考】 基本:かがみん達と共に家族の元に帰る為、自分の出来る事をする。 1.うそ、みんな……死んじゃったの……? 2.落ち着いたらこれまでの事をスバルと話し合う。 3.リインが心配。それと時間が経ってから後でフェイトとプレシアの関係を確認してみる。 4.かがみん達……大丈夫だよね? 5.おばさん(プレシア)……現実とゲームを一緒にしないで。 【備考】 ※参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。 ※いくつかオタク知識が消されているという事実に気が付きました(スバル達に話すつもりはありません)。 ※かがみ達が自分を知らない可能性に気が付きましたが、彼女達も変わらない友達だと考える事にしました。 ※ルルーシュの世界に関する情報を知りました。 ※この場所には様々なアニメやマンガ等に出てくる様な世界の人物や物が集まっていると考えています。 ※地図に載っていない施設が存在する事を確信しました。 ※PT事件の概要(フェイトとプレシアの関係は除く)をリインから聞きました。 ※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。 ※アーカードとエネル(共に名前は知らない)、浅倉、キング、レイを警戒しています(特にレイとアーカードには二度と会いたくないと思っています)。 ※ヴィヴィオ及びクラールヴィントからこれまでの経緯を聞きました。矢車(名前は知らない)と天道についての評価は保留にしています。 【リインフォースⅡ:思考】 基本:スバル達と協力し、この殺し合いから脱出する。 1.落ち着いたらこれまでの事を話し合う。 2.はやて(StS)や他の世界の守護騎士達と合流したい。殺し合いに乗っているならそれを止める。 【備考】 ※自分の力が制限されている事に気付きました。 ※ヴィヴィオ及びクラールヴィントからこれまでの経緯を聞きました。 【チーム:黒の騎士団】 【共通思考】 基本:このゲームから脱出する。 1.これまでの情報を纏める。 2.首輪解除の手段とハイパーゼクターを使用するためのベルトを探す。 3.首輪を見つけた時には機動六課か地上本部で解析する。 4.それぞれの仲間と合流する。 【備考】 ※それぞれが違う世界の出身であると気付きました。 ※デュエルモンスターズのカードが武器として扱える事に気付きました。 ※デュエルアカデミアにて情報交換を行いました。内容は守りたいもの本文参照。 ※「月村すずかの友人」からのメールを読みました。送り主はフェイトかはやてのどちらかだと思っています。 ※チーム内で、以下の共通見解が生まれました。 要救助者:万丈目(注意の必要あり)、明日香、かがみ、つかさ、ルーテシア 合流すべき戦力:なのは、フェイト、はやて、キャロ、ヴィータ、シャマル、ユーノ、チンク、クアットロ、C.C./(フェイト及びクアットロには注意の必要あり) 危険人物:赤いコートとサングラスの男(=アーカード)、金髪で右腕が腐った男(=ナイブズ)、炎の巨人を操る参加者 以上の見解がそれぞれの名簿(スバル、こなた)に各々が分かるような形で書き込まれています。 【全体備考】 ※アニメイトは全壊・全焼して灰塵と化しました(跡地にルルーシュとシャーリーの焼死体があります) ※以下のものが焼失しました。 ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル、シャーリーのデイパック(支給品一式、デュエルアカデミア売店の鍵@リリカル遊戯王GX)、ルルーシュのデイパック(支給品一式、洞爺湖@なの魂、小タル爆弾×2@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、インテグラのライター@NANOSING、医薬品一式、メス×3、医療用鋏、ガムテープ、紐、おにぎり×3、ペットボトルの水、火炎瓶×4、シーツ数枚) ※【E-7駅】と【G-6アニメイト跡地】の間のどこかにレッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's ―LYRICAL KING―が落ちています。 ※リインフォースⅡのお出かけバッグとゼロの銃(0/10)は破壊されました。 【涼宮ハル○の制服(カチューシャ+腕章付き)】 某有名アニメ涼宮ハル○の憂鬱に出てくる主要人物が通っている県立北高校の女子用の制服を再現したもの。 水色と白のセーラー服とスカートで、胸元の臙脂色のリボンが特徴的。 ただし涼宮ハル○(CV:平野綾)仕様という事でオプションとして黄色のカチューシャと『団長』と書かれた腕章が付いている。 こなたはアルバイトのコスプレ喫茶でこの衣装を着用している。 【フェルの衣装】 某18禁ゲームプリズム・アー○に出てくる自称「自称天才魔法操者」フェル(CV:水橋かおり)の衣装を再現したもの。 先が二つに分かれた大きな薄紫色の帽子と背中の大きな薄橙色のリボンが特徴的。 Back 崩落 の ステージ(前編) 時系列順で読む Next 共振~バイブレーション~ 投下順で読む Next 機動六課部隊長斬り捨て事件~バトルロワイアル放浪ツアー、街角に待ち受ける幻惑の罠、鉄槌の騎士と烈火の剣精は聞いていた~ ルーテシア・アルピーノ Next ロリッ!幼女だらけのクリスマスパーティー ~ボインもあるよ!~(前編) ヴィヴィオ Next ロリッ!幼女だらけのクリスマスパーティー ~ボインもあるよ!~(前編) スバル・ナカジマ Next Blue Swear―――蒼い誓い 泉こなた Next Blue Swear―――蒼い誓い 早乙女レイ GAME OVER ルルーシュ・ランペルージ GAME OVER シャーリー・フェネット GAME OVER
https://w.atwiki.jp/xbox360score/pages/314.html
Gears of War (Windows) 項目数 50 総ポイント 1000 難易度 ※Windows Vista以降のOSにインストールするときにゲーム起動前にタイトルアップデート3をしていないと、以後起動できない問題がある模様。 デジタル証明の期限切れに関するエラーでアップデートをせずに起動すると起動不可となりそのPCで再度起動するためには再インストール前にレジストリの削除などを行う必要がある。 インストーラーの初期設定が罠で、知らずにインストールすると必ずハマってしまう危険性がある。 ※解説サイト、MS公式のタイトルアップデート3パッチ(TU3)のリンクもあり http //seiryu.or.tv/3dtps/Gears_of_War/gow-top.html Prison Breakout Complete tutorial level on any skill level 10 Completed Act 1 on Casual Complete Act 1 on Casual Difficulty 10 Completed Act 2 on Casual Complete Act 2 on Casual Difficulty 10 Completed Act 3 on Casual Complete Act 3 on Casual Difficulty 10 Completed Act 4 on Casual Complete Act 4 on Casual Difficulty 10 Completed Act 5 on Casual Complete Act 5 on Casual Difficulty 10 Mercenary Complete all acts on Casual Difficulty 10 Completed Act 1 on Hardcore Complete Act 1 on Hardcore Difficulty 20 Completed Act 2 on Hardcore Complete Act 2 on Hardcore Difficulty 20 Completed Act 3 on Hardcore Complete Act 3 on Hardcore Difficulty 20 Completed Act 4 on Hardcore Complete Act 4 on Hardcore Difficulty 20 Completed Act 5 on Hardcore Complete Act 5 on Hardcore Difficulty 20 Soldier Complete all acts on Hardcore Difficulty 20 Completed Act 1 on Insane Complete Act 1 on Insane Difficulty 30 Completed Act 2 on Insane Complete Act 2 on Insane Difficulty 30 Completed Act 3 on Insane Complete Act 3 on Insane Difficulty 30 Completed Act 4 on Insane Complete Act 4 on Insane Difficulty 30 Completed Act 5 on Insane Complete Act 5 on Insane Difficulty 30 Commando Complete all acts on Insane Difficulty 30 Time to Remember Recover one-third of the COG tags (on any difficulty) 10 Honor-Bound Recover two-thirds of the COG tags (on any difficulty) 20 For the Fallen Recover all of the COG tags (on any difficulty) 30 My Love for You Is Like a Truck Defeat a Berserker on Hardcore Difficulty 30 Broken Fingers Defeat a Corpser on Hardcore Difficulty 30 A Dish Best Served Cold Defeat General RAAM on Hardcore Difficulty 30 Zen and the Art of Reloading Perform 25 perfect active reloads (on any difficulty) 10 Zen and the Art Part 2 Perform 5 perfect active reloads in a row (on any difficulty) 20 Clusterluck Kill 3 enemies at once 10 different times (on any difficulty) 20 Not So Serious ... Kill 10,000 people in versus player match total 20 Dom-curious Complete 1 co-op chapter as Dominic Santiago on any difficulty 10 Domination Complete 10 different co-op chapters as Dominic Santiago on any difficulty 20 I Can't Quit You Dom Complete all acts in co-op as Dominic Santiago on any difficulty 30 Don't You Die On Me Revive a teammate in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 10 Fall Down Go Boom Kill an enemy with the Boomshot in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 Pistolero Kill an enemy with a pistol in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 The Nuge Kill an enemy with the Torque Bow in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 I Spy with My Little Eye Kill an enemy with the Longshot in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 Don't Hurt 'Em Kill an enemy with the Hammer of Dawn in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 It's a Massacre Kill an enemy with the Chainsaw in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 10 Curb Appeal Kill an enemy with a curb stomp in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 Capital Punishment Kill an enemy with an execution in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 Is It a Spider? Kill an enemy with a grenade tag in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 The Money Shot Kill an enemy with a headshot in 100 multiplayer (Player or Ranked) matches of 3+ rounds 20 Always Remember Your First Finish playing a versus ranked match 10 Don't Hate the Player Finish with the highest points in a ranked match 10 Mix It Up Win a ranked match in every versus game type 20 Around the World Win a ranked match on every versus map 20 Can't Touch Me Win 10 ranked matches without losing a round 20 Seriously ... Kill 10,000 people in versus ranked match total 40 秘密の実績 Shock Therapy Defeat a Brumak on Hardcore Difficulty. 30 ※オンラインは過疎っており談合推奨
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/515.html
何処かで誰かが悲鳴を上げている。 ― 魔法士【sorcerist】 ― それは、悲劇で ― モールド【mold】 ― あるいは、不幸で ― 魔族【The malevolent】 ― 世界は、きっと優しくなんかなくて 「クソッタレッ今日だけで4件だぞッ! 一体何が起こってるッ?!」 人は、きっとそんな世界に翻弄されるしかなくて 「シャロン……あなたも感じるの?」 「にゃぉ」 「……不思議な気配。魔族…違う。もっと、温かい……」 ……それでも 「おぉぉおおおおぉぉぉッ!顕(イグジスト)ォォッ!」 それでも、この世界には 「……流石に……こいつはもうだめかもしれないな……」 悲劇を、不幸を、優しくない世界を、変えようとする者がいて 「いくよッレイジングハート!」 <All right.> 「バルディッシュ、一瞬で決める!」 <Yes,Ser> あるいは、それもまた世界が望んだ物語で 「冗談だろ……オイ。ありゃなんなんだ、俺は夢でも見てるのかね」 「い、いえ……多分、私も見てるから夢じゃないと思います……」 だからそう、きっとこの出会いも、定められた必然で 「皆さん、大丈夫でした?」 「…怪我…してません…か?」 その日、戦術魔法士(おとこ)は魔法少女(てんし)達と出会った。 魔法少女リリカルなのは x ストレイトジャケット 「ショウジョタチのツバサ ~The Angels~」 単発総合目次へ その他系目次へ TOPページへ
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/496.html
いきなりは変われない(後編) ◆HlLdWe.oBM 「だ、大丈夫ですか、こなた」 「うん、なんとか無事だよ。でもいったい何があったの?」 「リインにもよく分からないです。咄嗟に防御魔法を展開するだけで精一杯でしたから」 こなたとリインはお互いの無事を確認すると、周囲の様子を恐る恐る窺った。 まだ周囲には埃が立ち込めて様子は分からなかったが、辛うじて見えた近くの壁には縦横に亀裂が走っていた。 どうやらデュエルアカデミアの何処かで爆発か大きな衝撃があって建物に亀裂が入ったようだ。 つまり長居をすれば施設の倒壊に巻き込まれる可能性が高いという事になる。 「そうだ、ルルーシュとレイは!?」 「すいません。レイは離れていたので防御魔法の範囲外でした」 リインは己の未熟さを恥じるかのように弱々しい声で事実を述べた。 その答えを聞いた時、こなたの脳裏に最悪の状況が浮かんだ。 建物に亀裂が走って天井や壁が脆くなった挙句に瓦礫として降り注ぐ様が。 そしてその下にいたレイは為す術もなく潰れて、血だまりの中に肉片が――。 「そ、そんな……じゃあレイは……」 「……でも、どうやらあまり瓦礫は落ちていないみたいです。だから無事だと思いますよ」 「あ、そう言われてみれば……」 確かにリインの言う通りだった。 先程より少し埃が薄らいだために周囲の様子が分かるようになっていた。 一見すると縦横に亀裂が走って今にも崩れそうだが、意外だが今の時点で壊れている壁や天井は微々たるものだ。 周囲の様子を確認すると、こなたはほっと胸を撫で下ろした。 少なくともレイが死ぬという最悪の結果は見なくて済みそうだ。 そうなるともう一人の行方が気になってくる。 「ところでルルーシュは……」 「ルルーシュならこなたの足元で寝ているですよ」 周囲をキョロキョロと見渡していたこなたにリインが声をかけた。 どうやら周囲ばかり見ていたせいで足元を見落としていたみたいだ。 まさしく灯台もと暗し。 「あ、いたいた。ルルーシュ、もう大丈夫だ――」 ――ぴちゃ。 「へ?」 こなたは不思議に思った。 ルルーシュに目を向けるために少し足を動かした瞬間、水溜まりを踏むような音が聞こえたのだ。 だが周囲を見ても水道管が破裂している気配などない。 それならこの水溜まりはいったい――。 「こなた! それ血だまりです!!」 「え、ええ!? そんな、ルルーシュ! ルルーシュ! ねえ、起きてよ!!」 リインに遅れること数秒、ようやくこなたにも状況が分かってきた。 ルルーシュは真っ赤な血だまりの中に倒れていたのだ。 原因は右腕の傷口。 そこがさっきの衝撃で開いてしまったのだ。 その場しのぎの止血と応急処置だけで放置していた事が裏目に出た。 ずっと傷口を防ぐのに使っていたスバルの鉢巻きは長時間の使用で緩んでいたのだ。 「こなた、ルルーシュの右腕は化膿もしていたです! このままの状態が続けば命が危ないです!」 「それって結構ヤバいんじゃ。早く何とかしないと!」 「早く正規の治療を施さないと……ヒーリングだけではもう焼け石に水です!!」 リインの悲痛な叫びを聞いている内にこなたは今の状況に至る発端を思い出していた。 そもそもの始まりはこなたとレイが合流してルルーシュの元に戻っている最中に遡る。 途中いくつか今後について話しながら移動していると、廊下で倒れているルルーシュを発見したのだ。 エントランスで待っているはずのルルーシュがなぜ廊下で倒れていたのか不思議だったが、それ以上に大きな問題が判明した。 ルルーシュの右腕の傷口が化膿して発熱していたのだ。 おそらく応急処置だけでは細菌の侵入を食い止める事ができなかったのだろう。 しかも失血によって体力も相当弱っていたはずだ。 さらに右腕の傷口に巻かれたスバルの鉢巻きは未だに替えないまま今に至っている。 それでは細菌の良い温床になるばかり。 今までルルーシュはいくつもの緊張の中に身を置いていたので発熱の前兆を疲労だと判断して無視してきた。 それはただスバルを守りたいがため。 そのために多少の不調には敢えて目を瞑ってきたのだ。 だがそれが反ってルルーシュ自身の状態を悪化させる事となっていた。 実際は表面上の変化はないように見えたが、その実ルルーシュの身体は限界に達していたのだ。 ルルーシュの容態に気付いたリインが急いでヒーリングを施したが、リインの力もここでは制限されていて状態は芳しくなかった。 だが必死の治療が功を奏したのか、しばらくするとルルーシュは目を覚ましてくれた。 まだ焦点が定まらないのか目が虚ろだったが、意識を取り戻した時はほっとした。 しかしその後に事件は起こった。 なぜか目覚めたルルーシュはいきなり左目に紅い不死鳥の紋を浮かび上がらせたのだ。 それは絶対遵守の力であるギアスが発動する前兆だ。 なぜこのタイミングで、誰に、どんな目的で。 こなたとリインはその一瞬にいくつもの疑問が湧いた。 だからどうしていいか分からず結局ギアスの発動を止めさせる事ができなかった。 まさか化膿による発熱の影響で冷静な判断を逸しているなど思いもつかない事態であった。 だが結果的に『俺に従え』というレイへのギアスは不発に終わった。 あの瞬間に起こった爆発の影響で落ちてきた瓦礫によって。 それは今になってそれほど大きくなかったと判明したが、ギアスを遮るのには十分なものであった。 そして結果的にレイにギアスは掛けられなかったが、ギアスの発動自体は成立していた。 だから当然ギアスに掛けられた制限でルルーシュには多大な疲労が残る事になった。 それは辛うじて意識を取り戻していたルルーシュを再び昏倒させるのに十分だった。 しかも意識を失う際に無意識のうちに倒れる身体を支えようと腕を出したのが決定的だった。 身体の支えとして出した右腕は既になく、傷口をもろに床に直撃させる結果となった。 その衝撃で止血用の鉢巻きが取れて傷口が開くなど、まさに泣きっ面に蜂の状態だ。 これらの原因の一端がルルーシュにもあるとはいえ自業自得にはあまりにも不幸な出来事であった。 だがそもそもこなたとリインはルルーシュの行動の理由など知る由もない。 二人にとってはいきなり重症のルルーシュがレイにギアスを掛けようとした事ぐらいしか分かっていなかった。 だから二人は知らなかった。 「ルルーシュ……あなたのせいで十代様はアアァァァァ!!!」 ルルーシュが目撃した光景を。 レイが拳銃の銃口をルルーシュに向けている様子を。 ▼ ▼ ▼ もう迷わない。 ▼ ▼ ▼ きっかけは些細な会話だった。 リインが話していた時空管理局の救援に関する会話。 その中に出てきた一つの事実が他の内容を吹き飛ばすほどレイには衝撃的だった。 それは『パラレルワールドから参加者を連れてくるごとに時空管理局に発見される可能性が高い』という内容だ。 つまりプレシアにとってはパラレルワールドから参加者を連れてくる事は何らかのリスクを負う事になる。 しかも本来なら一度で済む作業を二度三度に分けるので手間もかかる。 ではなぜプレシアはリスクを負って手間をかけてまでそのような事をするのか。 それはもちろん参加者の間で誤解を生じさせて殺し合いを誘発してデスゲームを円滑に進めさせるためだろう。 だが参加者全員にそれが当てはまるだろうか。 確かに別世界の影響で知り合いだと思っていた者が自分の事を知らない、あるいは時間が違うせいで味方だと思っていた者が敵になる。 まさに誤解による殺し合いの促進だ。 だがこれによって殺し合いに影響を及ぼす者は何らかの力のある者に限られる。 例えばもし自分と十代の間に誤解が生じたところで大して力のない二人など他の参加者から見ればどうでもいい存在でしかない。 一応カードの扱いに一日の長があるが、そのような力はカードがなければ何の役にも立たない。 つまり自分達のような何の力もない一般人は誤解を生じさせてもあまり意味がない。 パラレルワールドから手間をかけてリスクを冒して連れてくるだけのメリットが無いのだ。 この結論に至った時、レイは絶望した。 先程の放送で呼ばれた遊城十代がレイの世界の十代で間違いないという事になるからだ。 本当はこのような結論など否定したかった。 だがどう考えても否定できる理由など見つからなかった。 だからレイは一人静かに恨んだ。 十代を殺した者を。 そして――。 ――レイの行動を阻んだルルーシュを。 ここに来てからレイは実に半分以上の時間をこのデュエルアカデミアで過ごしている。 その原因はルルーシュだ。 ルルーシュの疑いの目を警戒するあまり行動は慎重にせざるを得なくなり、結局のうのうと時間を浪費するだけだった。 確かにいくつか収入はあったが、それよりももっと会場を巡って十代のために何かできたはずだ。 ルルーシュさえいなければスバルやこなたを上手く言いくるめて別行動できたかもしれない。 だからこそルルーシュの存在が許せなかった。 だがいくら憎んでもレイの手持ちには人を殺せるような道具はない。 『レッド・デーモンズ・ドラゴン』は使用に関して不確定要素がありすぎる。 唯一確実な武器である拳銃はルルーシュに取られたままだ。 だからレイは一度生まれた負の感情を持て余していた。 だが好機は意外にもすぐ訪れた。 エントランスに向かう廊下の途中でルルーシュが倒れていたのだ。 しかも右腕の傷が化膿して発熱を引き起こすという重症になっていた。 すぐさまこなたとリインはルルーシュの応急処置に取り掛かり、レイはルルーシュやこなたの荷物を預かる事になった。 レイが治療に参加しないのはレイより年上のこなたの方が治療の助けには向いているからだ。 だから治療の邪魔になるようなデイパックや銃器を預かる役はレイになったのだ。 つまり図らずともレイの手に人殺しの道具が舞い込んできたのだ。 レイの目の前ではこなたとリインが床に救急箱やシーツなどを広げて必死の治療に当たっている。 もちろん二人が意識を向けているのは重症のルルーシュであって、仲間だと思っているレイは意識の外になる。 だからルルーシュから取り戻した銃を構えても何の反応もなかった。 もう照準は合わせたので後は引き金を引くだけだった。 だがいざ引き金を引こうとすると指が動いてくれなかった。 本当にこれでいいのか。 もしかして自分は間違っているんじゃないか。 こんな事をして結果的に何になるのか。 そんな疑問がレイの胸中に渦巻いた。 そもそもレイは十代を守るために危険人物を殺そうと決意したが、今に至るまで誰も殺していない。 しかも手違いで無害なフェイトを殺してしまったと思った時は一瞬たじろぎさえしていた。 誰かを殺す決意はしたが、まだ誰かを殺す覚悟は固まってはいなかったのだ。 だから銃口をルルーシュに向けたまでは良かったが、そのままの状態から一歩進む事ができなかった。 だが皮肉にもその最後の一歩を踏み出す一押しになったのはルルーシュであった。 確かにレイはルルーシュを撃とうとしたが、まだ覚悟は定まっていなかった。 だからルルーシュと目が合った時、自分の行動がばれたと思って身体が震えたのだ。 その時レイはもう全て打ち明けてしまおうかと思うぐらい実際には精神的に追い詰められていた。 しかしそんなレイにルルーシュは躊躇う事なくギアスを掛けようとした。 確かに銃を撃とうとしたレイに非がある。 だがただ銃口を向けただけでギアスを掛けるとは如何なものか。 こちらはまだ撃つ覚悟さえ固まっていなかったというのに。 しかもギアスの内容は『俺に従え』――レイを完全に従順させるものだ。 これがまだ『銃を捨てろ』や『撃つな』ならまだ納得がいく。 だが『俺に従え』などまるでレイがルルーシュの道具であるかのような言い草だ。 そしてレイは悟ったのだ――ルルーシュにとって自分は使い捨ての効く道具のような存在だと。 それに気付いた時、頭のどこかで何かが吹っ切れた気がした。 そして激しい怒りと憎しみが湧きあがってきた。 自分はこんな奴のために十代様を守る時間を浪費してしまったのかと。 だから二度目に銃を構えた時、もうそこに躊躇はなかった。 だがこの時は激情に突き動かされて声を上げたせいでこなたとリインに気付かれて失敗してしまった。 そして銃の反動に驚いている隙を突かれて、あまつさえ3人の逃亡を許してしまった。 一応逃げていった方角は北の裏口の方なのでどの方向へ行ったのかはだいたい分かる。 ここも自分が調べた範囲では目ぼしい物はなかったから長居する必要はない。 「ルルーシュ、あなたを殺して、次に十代様を殺した奴も殺す。そして――」 その時にはもう全てが終わるだろう。 「――私も死ぬ。ごめんなさい、十代様」 どうせ元の世界に十代はいない。 死者蘇生の可能性など先程考えた通り、期待するだけ無駄だ。 それなら生きているより死んだ方がいい。 もしかしたら天国という場所があって十代と再会できるかもしれない。 「……私――いやボクはもう恋する乙女なんかじゃない」 そこには恋する乙女の姿はなかった。 そこにあるのは悲しい復讐者の姿だけ。 【1日目 日中】 【現在地 G-7 デュエルアカデミア裏口付近】 【早乙女レイ@リリカル遊戯王GX】 【状態】健康、銃の反動で腕が少し痺れている、自暴自棄 【装備】SIG P220(8/9)@リリカル・パニック、 【道具】支給品一式×4、リインフォースⅡのお出かけバッグ@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS、フリーズベント@仮面ライダーリリカル龍騎、光の護封剣@リリカル遊戯王GX、情報交換のまとめメモ、レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's ―LYRICAL KING―、投げナイフ(9/10)@リリカル・パニック、バスターブレイダー@リリカル遊戯王GX、レギオンのアサルトライフル(100/100)@アンリミテッド・エンドライン、洞爺湖@なの魂、小タル爆弾×2@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、インテグラのライター@NANOSING、医薬品一式、メス×3、医療用鋏、ガムテープ、紐、おにぎり×3、ペットボトルの水、火炎瓶×4、ラウズカード(クラブのK)@魔法少女リリカルなのは マスカレード、ハイパーゼクター@魔法少女リリカルなのは マスカレード、シーツ数枚 【思考】 基本:目的(ルルーシュと十代を殺した者を殺す)を果たしてから死ぬ。 1.ルルーシュを追いかけて殺す。 2.十代を殺した者を殺す。 3.レッド・デーモンズ・ドラゴン……使えるかな? 4.フェイト(StS)、万丈目を強く警戒。 【備考】 ※フェイト(A's)が過去から来たフェイトだと思っています ※フェイト(StS)、万丈目がデュエルゾンビになっていると思っています(スバル達には「自分の世界のフェイトは敵に洗脳されているかもしれない」と説明しました)。 ※デュエルデュスクを使えばカードの効果をより引き出せると思っています。 ※カードとデュエルディスクは支給品以外にも各施設に置かれていて、それを巡って殺し合いが起こると考えています。 ※レッド・デーモンズ・ドラゴンが未来の世界のカードだと考えています(シンクロ召喚の方法がわかっていません、チューナーとチューナー以外のモンスターが必要という事は把握済みですがレベルの事はわかっていません)。 ※正しい召喚手順を踏まなければレッド・デーモンズ・ドラゴンを召喚出来ないかどうかは不明です。 ※レイの調べた範囲でデュエルアカデミアに目ぼしいものはありませんでした。 ※死んだ十代は自分と同じ世界の十代で間違いないと思っています。 ※かなり破滅的になっているので周りの話をあまり聞かない可能性が高いです。 ▼ ▼ ▼ 生き延びたいなら躊躇ってはいけない。 ▼ ▼ ▼ 「ダメですこなた! やっぱりさっきの衝撃で傷口が開いてヒーリングだけじゃ手に負えないです!!」 背中からリインの必死の訴えに危機感を募らせながらこなたは決死の逃避行に挑んでいた。 なんとか裏口からデュエルアカデミアを抜けて現在は先程確認した煙の方に向かっている。 大した理由はない、ただ咄嗟にその方角が思いついただけだ。 本当はスバルと合流したかったが、あの時デュエルアカデミアを襲った衝撃はエントランスの方からだった。 だからそこも安全とは言えない。 しかも今迂闊に戻ればレイと鉢合わせになる可能性もあるのだ。 今の状況は最悪だ。 まず近くに頼れる存在がリインしかいない上に、そのリインも治療で手が離せない状態。 ルルーシュは意識を失っていて右腕の怪我が悪化して急を要する事態。 そしてこなたはその重症のルルーシュを背負って懸命に走っている最中。 時々背丈が違い過ぎるから背負うのは大変だと泣き言を言いたくなるが、そんな暇などありはしない。 今は一瞬たりとも気を抜けない。 なぜなら気を抜けばたちまち背後から追いかけてくるレイに殺されるかもしれないからだ。 あの時なぜレイがいきなり発砲してきたのかは分からない。 だがレイの顔は相当追い詰められたものだった。 きっと何か深い事情があった事だけはなんとなく分かった。 おそらく今のレイに何を言っても聞く耳を持たないに違いない。 だから逃亡という選択をしたのだ。 最初の銃弾とその後の逃亡はリインのおかげで何とか上手くいった。 だがそうそう何度も上手い事いくわけがない。 今のこなたはデイパックさえ無い状態なのだ。 まさに頼れるのは己の身一つのみ。 【1日目 日中】 【現在地 G-7 北西部】 【泉こなた@なの☆すた】 【状態】健康、ルルーシュを背負っている 【装備】なし 【道具】なし 【思考】 基本:かがみん達と共に家族の元に帰るため、自分の出来る事をする。 1.とにかく逃げる(一応煙の方を目指して)。 2.落ち着いてからルルーシュに外の煙や調査結果について報告。 3.リイン、レイ、スバルが心配。 4.アーカード(名前は知らない)を警戒。 5.後でフェイトとプレシアの関係を確認してみる。 6.かがみん達……大丈夫だよね? 7.おばさん(プレシア)……現実とゲームを一緒にしないで。 【備考】 ※参加者に関するこなたのオタク知識が消されています。ただし何らかのきっかけで思い出すかもしれません。 ※いくつかオタク知識が消されているという事実に気が付きました(スバル達に話すつもりはありません)。 ※かがみ達が自分を知らない可能性に気が付きましたが、彼女達も変わらない友達だと考える事にしました。 ※ルルーシュの世界に関する情報を知りました。 ※この場所には様々なアニメやマンガなどに出てくるような世界の人物や物が集まっていると考えています。 ※地図に載っていない施設が存在する可能性があると考えています。 ※PT事件の概要(フェイトとプレシアの関係は除く)をリインから聞きました。 ※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。 【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反目のスバル】 【状態】左腕裂傷、右腕欠損(傷口化膿・再出血)、疲労極大、発熱による若干の錯綜、強い決意、深い悲しみ、気絶中 【装備】ブリタニア軍特派のインカム@コードギアス 反目のスバル、リインフォースⅡ@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS 【道具】なし 【思考】 基本:守りたい者、守るべき者を全力で守り抜く。 1.レイは危険だ。 2.チンクが目覚めたら彼女と話をする。 3.スバルを守るために、たとえ汚れ役を買って出てもスバルにとって最善と判断した行動を取る(もしもの時は殺害も辞さない)。 4.ディエチやカレンの犠牲は絶対に無駄してはならない。 5.ギアスの制限を確かめたい。 6.戦力の確保及びプレシアの関係者の捜索、首輪の解析を行う。 7.C.C.、クアットロと合流したい。 8.ゲーム終了時にはプレシアに報復する。またその後でシャーリーに自らの命の決断を仰ぎ、それに従う。 9.左腕が刃の男(=ナイブズ)、赤いコートの男(=アーカード)、殺し合いに乗った頭の切れる参加者を警戒。 【備考】 ※プラント自立種にはギアスが効かない事が確認されました。 ※ギアスを使った際の疲労は命令の強さに比例すると考えています。同時にギアスが効かない参加者が他にもいると考えています。 ※こなたの世界に関する情報を知りました。もっとも、この殺し合いにおいて有益と思われる情報はありません。 ※「左腕が刃の男」が既に死亡したナイブズである事に気付いていません。 ※ここにいるスバルを“本物のスバル・ナカジマ”であると認めました。 ※レッド・デーモンズ・ドラゴンは現状では使えない可能性が高いと考えています。 ※「月村すずかの友人」からのメールを読みました。ご褒美の話をどう捉えているかは後続の書き手さんにお任せします。 ※シャーリーが父の死を聞いた直後から来ている事に気付きました。また一緒にはいられないと思っています。 【リインフォースⅡ:思考】 基本:スバル達と協力し、この殺し合いから脱出する。 1.はやて(StS)や他の世界の守護騎士達と合流したい。殺し合いに乗っているならそれを止める。 2.ルルーシュの治療に専念する。 3.落ち着いてからルルーシュに外の煙や調査結果、こなたと話した他の施設や隠し施設の事について報告。 【備考】 ※リインフォースⅡの参戦時期は第四話ではやてと会話する前(つまり眠っている間)です。 ※自分の力が制限されている事に気付きました。 【チーム:黒の騎士団】 【共通思考】 基本:このゲームから脱出する。 1.デュエルアカデミア内部を調べる。 2.首輪解除の手段とハイパーゼクターを使用するためのベルトを探す。 3.首輪を見つけた時には機動六課か地上本部で解析する。 4.それぞれの仲間と合流する。 【備考】 ※それぞれが違う世界の出身であると気付きました。 ※デュエルモンスターズのカードが武器として扱える事に気付きました。 ※デュエルアカデミアにて情報交換を行いました。内容は守りたいもの本文参照。 ※「月村すずかの友人」からのメールを読みました。送り主はフェイトかはやてのどちらかだと思っています。 ※チーム内で以下の共通見解が生まれました。 要救助者:シャーリー、ヴィヴィオ、万丈目(注意の必要あり)、明日香、かがみ、つかさ、ルーテシア 合流すべき戦力:なのは、フェイト、はやて、キャロ、ヴィータ、シャマル、ユーノ、クアットロ、チンク、C.C.、(フェイト及びクアットロには注意の必要あり) 危険人物:赤いコートとサングラスの男(=アーカード)、金髪で右腕が腐った男(=ナイブズ) 以上の見解がそれぞれの名簿に、各々が分かるような形で書き込まれています。 ▼ ▼ ▼ どんな事をしても私は生き残ってみせる。 ▼ ▼ ▼ そこには少し前までは立派なエントランスがあったはずだ。 だが今ではその面影は見る影もなく廃墟と呼ぶのが相応しい状態になっていた。 まだ爆煙が晴れていないので一部しか見えていないが、全貌も推して知るべしというところだろう。 そんな光景を見てもかがみは何も思わなかった。 ただ自分が行った成果を他人のような目で見るだけだ。 最初かがみはスバルが言っている事が信じられなかった。 だがバクラに確認を取ったところ、それが真実であると知った。 つまり自分とこなたは別々の世界から連れて来られたという事実を認めるという事だ。 またバクラになぜこの事を黙っていたかと聞くと、宿主つまりかがみにこれ以上心労を掛けたくなかったと答えた。 その心意気は嬉しかったが、本音を言うともっと早く言ってほしかった。 実はバクラの本心は別にある。 本当はキャロと出会った時のかがみの反応が心配だったために言わなかったのだが、この際仕方なかった。 とりあえずいざという時は時間を稼いで精神を乗っ取って解決しようと思っている。 そしてかがみはなのはがあのような反応を取ってもおかしくないという事に行き着いた――だが、それだけだ。 世界が違おうと、時間が違おうと、かがみの身に降りかかった出来事に変化はない。 エリオが死んだのも。 クワガタの怪人に襲われたのも。 ピンクの髪の女侍を殺したのも。 片翼の剣士に死にそうな目に遭わされたのも。 Lに監禁されたのも。 モンスターに追いかけられたのも。 万丈目にカードデッキを押しつけられたのも。 カードデッキを破壊されてモンスターに襲われたのも。 全て世界や時間の違いなどと関係のないことばかりだ。 結局のところ自分の不幸の原因に変化はない。 この事実を知ったからと言ってかがみの方針が変わる事などないのだ。 むしろ逆に踏ん切りが付いた。 なぜならここにいるこなたは自分の世界のこなたではない。 つまり優勝して元の世界に戻ればこなたは変わらずそこにいるのだ。 そうなるとこなたが別世界ならつかさも別世界だろう。 かがみは根拠もなくそう思っていた。 もうこなたとつかさを気に掛ける必要はないのだ。 だが可能なら自分の手で殺すのは避けたいというのが本心ではある。 つまりもう迷う事などないのだ。 だからこその選択、だからこその行動だった。 現状かがみの手持ちの武器で一番使えそうなのは王蛇のカードデッキだ。 だがそれにはいくつか制約があり、とりわけモンスターの暴走を止める餌の確保は急務だった。 だからかがみは餌としてスバルを選んだのだ。 こちらを警戒していないその隙に行動を起こせばいけると思ったのだ。 結果的にそれは失敗したが、代わりの餌は補充できたので結果オーライだった。 だがバクラの進言もあってこの際に殺しまおうと考え直して、外からEx-stでの砲撃を敢行した。 バクラがこのような誘導をかけたのはかがみに殺人を重ねさせて下手に説得されない事を狙ったからだ。 それに先程喰われた眼帯女が万丈目を襲った奴だと気付いた事も一因であった。 万が一でも眼帯女からの情報で自分の存在に辿り着けば厄介だからだ。 「このEx-stって使いどころ微妙ね……あ、これ弾の補充ってどうするの?」 『さすがに俺もそれは知らねえぜ。またあとで考えるか』 「そうね」 『ああ、それよりも……』 「ん?」 『気を付けろ、あの青髪まだ死んでないぞ』 「まだ、生きているんだ」 バクラの言う通りスバルは生きていた。 爆煙が晴れてエントランスの全貌が明らかになって初めてスバルが少し離れた場所に倒れている事に気付いた。 内心でこの隙にベノスネーカーを襲いに行かせれば良かったと思ったが、ベノスネーカーはあの一瞬で傷を負わされたらしい。 そのせいかスバルの服装が白の戦闘服っぽいものから茶色の制服に変わっていた。 『バリアジャケットが解けたのか? 何にせよ、チャンスだぜ』 「何か考えがあるの?」 『ああ、あの剣みたいなデバイスを今のうちに取り上げれば、後が楽になるぜ』 バクラはキャロと行動するうちに基本的な魔法の知識は身に付いていた。 だからスバルの姿の変貌を見た時にすぐにバリアジャケットが解けた事に気付いたのだ。 そしてまた魔導師にとってデバイスが必要な物である事も知っていたので今の内に奪取する事を提案した。 ざっと観察したところスバルのデバイスが剣だと盗賊王バクラの鋭い目は見抜いていた。 だがかがみはその意見に懐疑的だった。 「そんな上手い具合にいくわけ――」 『盗みのカードがあっただろ』 王蛇のカードデッキの中にあった「STEAL VENT」のカード。 確かにその盗みのカードなら首尾よくいきそうだ。 「じゃあ、さっさと済ませましょうか」 『ああ、俺と宿主でダブルライダーだな』 「それ、なんか意味違う気がするわよ」 かがみはバクラの軽口を適当に流しながらEx-stをデイパックに戻して、代わりに王蛇のデッキを制服のポケットから取り出した。 そして首に下げている千年リングにデッキを映した次の瞬間、かがみの腰にはライダーの象徴たるベルトが顕現していた。 「『変身!!』」 戯れで重ねてみた二人の声を同時にベルトにデッキが差し込まれる。 もうそこにいるのは柊かがみではない。 そこにいるのは戦う事を宿命づけられた戦士、仮面ライダー王蛇の姿であった。 そしてすぐさま左手に牙召杖ベノバイザーを、右手に「STEAL VENT」のカードを用意した。 (私は生き延びたい。誰だってそう思うわよ。だから私は間違っていない――) かがみはそう思いながら「STEAL VENT」を発動させた。 いや、そう思わずにはいられなかったのかもしれない。 異常な状況とはいえ少し前まで平和に日々を過ごしていた女子高校生が喜々として殺し合いに参加するなど普通なら考えにくい。 だが普通でなければ。 もしかしたらかがみは別々の世界や時間という免罪符の下で自分の行為を正当化しているのかもしれない。 本当のところは誰にも分からないが。 たとえ孤独でも命ある限り戦う、それがバトルロワイアルだろう。 「いったい、どうしてこんな事に……」 スバルは未だ状況が把握できていなかった。 紫の蛇が襲ってきた事も。 背後から放たれた直射系の砲撃魔法のようなものの事も。 かがみが紫のバリアジャケットのようなものを身に纏った事も。 頼みの綱のレヴァンティンがいきなり消えてかがみの手に現れた事も。 どれもスバルには分からない事ばかりであった。 だがこのままかがみを放っておけない事だけは分かった。 しかしスバルの状態は厳しいものであった。 チンクのデイパックは爆発のせいでバラバラになって中身があちこち散らばっている。 バリアジャケットの外装は爆発によるダメージを軽減するためにリアクティブパージして、アンダーも軽減できなかった衝撃で破損してしまった。 つまり今のスバルはバリアジャケット無しの上に、手元にあるのは爆発の最中掴んできた自分のデイパックだけ。 まさに頼れるのは己の身のみ。 それでもスバルは諦めようとはしなかった。 たとえどんな厳しい状況でも突破する、それがストライカーだろう。 ――そして静かに戦いの幕は上がろうとしていた。 【1日目 日中】 【現在地 G-7 デュエルアカデミア エントランス跡前】 【柊かがみ@なの☆すた】 【状態】健康、肋骨数本骨折、3時間憑依不可(バクラ) 【装備】ホテルの従業員の制服、ストラーダ(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、千年リング@キャロが千年リングを見つけたそうです、カードデッキ(王蛇)@仮面ライダーリリカル龍騎、サバイブ“烈火”(王蛇のデッキに収納)@仮面ライダーリリカル龍騎 【道具】支給品一式×2、Ex-st@なのは×終わクロ、ライディングボード@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ランダム支給品(エリオ0~2)、レヴァンティン(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、カードデッキ(ベルデ・ブランク体)@仮面ライダーリリカル龍騎、柊かがみの制服(ボロボロ)、スーパーの制服、ナンバーズスーツ(クアットロ) 【思考】 基本:死にたくない。なにがなんでも生き残りたい。 1.バクラ以外の何者も信じない(こなたやつかさも)。 2.スバルを殺した後で映画館に向かう。 3.万丈目に対する強い憎悪。万丈目を見つけたら絶対に殺す。 4.同じミスは犯さないためにも12時間という猶予時間の間に積極的に参加者を餌にして行く。 5.メビウス(ヒビノ・ミライ)を警戒。 【備考】 ※デルタギアを装着した事により電気を放つ能力を得ました。 ※一部の参加者やそれに関する知識が消されています。ただし何かのきっかけで思い出すかもしれません。 ※「自分は間違っていない」という強い自己暗示のよって怪我の痛みや身体の疲労をある程度感じていません。 ※周りのせいで自分が辛い目に遭っていると思っています。 ※Lは自分の命が第一で相手を縛りあげて監禁する危険な人物だと認識しています。 ※万丈目の知り合いについて聞いたが、どれぐらい頭に入っているかは不明です。 ※王蛇のカードデッキには未契約カードがあと一枚入っています。 ※ベルデのカードデッキには未契約のカードと封印のカードが1枚ずつ入っています。 ※「封印」のカードを持っている限り、ミラーモンスターはこの所有者を襲う事は出来ません。 ※変身時間の制限にある程度気付きました(1時間~1時間30分程時間を空ける必要がある事まで把握)。 ※エリアの端と端が繋がっている事に気が付きました。 ※こなたとつかさの事は信用しないつもりですが、この手で殺す自信はありません(でもいざという時は……)。 ※千年リングを装備した事でバクラの人格が目覚めました。以下【バクラ@キャロが千年リングを見つけたそうです】の簡易状態表。 【思考】 基本:このデスゲームを思いっきり楽しんだ上で相棒の世界へ帰還する。 1.かがみをサポート及び誘導して優勝に導く。 2.万丈目に対して……?(恨んではいない) 3.こなたに興味。 4.可能ならばキャロを探したいが、自分の知るキャロと同一人物かどうかは若干の疑問。 5.メビウス(ヒビノ・ミライ)は万丈目と同じくこのデスゲームにおいては邪魔な存在。 6.パラサイトマインドは使用できるのか? もしも出来るのならば……。 7.かがみが自分の知るキャロと出会った時殺しそうになったら時間を稼いで憑依してどうにかする。 【備考】 ※千年リングの制限について大まかに気付きましたが、再憑依に必要な正確な時間は分かっていません(少なくとも2時間以上必要である事は把握)。 ※キャロが自分の知るキャロと別人である可能性に気が付きました(もしも自分の知らないキャロなら殺す事に躊躇いはありません)。 ※千年リングは『キャロとバクラが勝ち逃げを考えているようです』以降からの参戦です。 ※かがみのいる世界が参加者に関係するものが大量に存在する世界だと考えています。 ※かがみの悪い事を全て周りのせいにする考え方を気に入っていません(別に訂正する気はないようです)。 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】健康、全身にダメージ小、若干の不安、軽い混乱 【装備】なし 【道具】支給品一式(一食分消費)、スバルの指環@コードギアス 反目のスバル、炭化したチンクの左腕、チンクの名簿(内容はせめて哀しみとともに参照) 【思考】 基本:殺し合いを止める。できる限り相手を殺さない。ルルーシュを守る。 1.かがみを止める。 2.ルルーシュに無茶はさせない、その為ならば……。 3.こなたを守る(こなたには絶対に戦闘をさせない)。 4.アーカード(名前は知らない)を警戒。レイにも注意を払う。 5.六課のメンバーとの合流とつかさの保護。しかし自分やこなたの知る彼女達かどうかについては若干の疑問。 6.もしも仲間が殺し合いに乗っていたとしたら……。 【備考】 ※質量兵器を使う事に不安を抱いています。 ※参加者達が異なる時間軸から呼び出されている可能性に気付きました。 ※仲間(特にキャロやフェイト)がご褒美に乗って殺し合いに乗るかもしれないと思っています。 ※自分の存在がルルーシュの心を傷付けているのではないかと思っています。 ※ルルーシュが自分を守る為に人殺しも辞さない及び命を捨てるつもりである事に気付いています。 でもそれを止める事は出来ないと考えています。また、自分が死ねばルルーシュは殺し合いに乗ると思っています。 ※ルルーシュの様子からデュエルアカデミアから出て行ったのはシャーリーだと判断しています。 ※自分に割り振られた調査エリアを調べ終えました。何かを見つけたか否かは後続の書き手さんにお任せします。 ※万丈目とヴァッシュが殺し合いに乗っていると思っています。 ※アンジールが味方かどうか判断しかねています。 ▼ ▼ ▼ 時として人は個人の思惑が錯綜する事で思わぬ結果を生む事がある。 またその影響で誤った道を進む者が現れたとしても責める事は出来ない。 なぜならそれを選び取ったのは他ならぬその者自身なのだから。 そして往々として人はそれが正しいものであると信じこもうとする。 だからありきたりな説得程度では戻る事など不可能だ。 坂を転がり始めた球が止まれないように。 いきなりは変われない。 【チンク@魔法少女リリカルなのはStrikerS 死亡確認】 【全体備考】 ※デュエルアカデミアはもう一度強い衝撃を与えれば倒壊する可能性が高いです。 ※チンクが持っていたデイパックと支給品一式(共に高確率で使用不能)は砲撃の影響でバラバラになりました。 ※翠屋のシュークリーム@魔法少女リリカルなのはA'sは完食しました。 ※チンクの死体はバニースーツとシェルコートと一緒にベノスネーカーに喰われました。 ※スバルのはちまきと救急箱は一連の騒ぎの中で紛失・使用不能となりました。 ※ギアスの持続時間は2時間でした。 ※以下のものが【G-7 デュエルアカデミア エントランス跡付近】に散らばっています。 料理セット@オリジナル、被験者服@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪×2(フェイト(StS)、ナイブズ)、大剣・大百足(柄だけ)@魔法少女リリカルなのはsts//音が聞こえる、ルルーシュの右腕 Back いきなりは変われない(前編) 時系列順で読む Next Nightmare of Shirley(前編) 投下順で読む Next Nightmare of Shirley(前編) ルルーシュ・ランペルージ Next Nightmare of Shirley(前編) スバル・ナカジマ Next 想いだけでも/力だけでも チンク GAME OVER 泉こなた Next Nightmare of Shirley(前編) 早乙女レイ Next Nightmare of Shirley(前編) 柊かがみ Next 想いだけでも/力だけでも
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1295.html
魔法少女リリカルBASARAStS ~その地に降り立つは戦国の鉄の城~ 第十三話「第六天魔王VS究極戦国最強」 「ヴィヴィオ…ヴィヴィオ…!」 「こないで…!」 「!」 忠勝がチンクと戦っている間、こちらの戦いも決着がついていた。 スターライトブレイカーを撃ったことにより部屋の中には大きなクレーターができていた。真ん中に倒れているのは少女の姿へと戻ったヴィヴィオ。 「う…く…一人で…立てるよ…強くなるって……約束したから…。」 よろめきながら、それでも確かに立ち、なのはの元へと歩むヴィヴィオ。なのはの頭にはヴィヴィオとの思い出が廻る。 その光景になのはの目には涙が溜り、溢れる。なのははヴィヴィオに駆け寄り、もう離すまいと必死の想いで抱きしめた。 突然サイレンが鳴り出すと同時に駆けつけたはやて。ゆりかご内に響くアナウンス。 『聖王陛下、反応ロスト システムダウン。全ての魔力リンクをキャンセルします。』 「うっ!?」 部屋全体が桃色に染まり、なのはの足元に浮いていた羽をはじめ、魔力はすべて消された。 「どうするなのはちゃん!?徒歩で脱出するのは…!」 「くっ…どうしよう…。」 その瞬間、壁が爆発して中から白銀の巨人、本多忠勝が現れた。肩には結局ほおっておけず、連れてきた傷だらけのチンクが乗っている。 他の戦闘機人は他の管理局員が捕まえたらしい。手を伸ばしてこちらに来るように指示をする忠勝。 近づくと身をかがめ背中を指差す。乗れ、ということらしい。 「そうか!忠勝さんなら…いける!!」 そういえば忠勝は全身質量兵器。だとしたら魔力を使わないで一気に脱出できる。 なのはとはやては忠勝の肩に捕まる。全員乗せたと確認すると忠勝は機動形態を発動。 槍を前に突き出して鉄の鎧を纏っていたときとは比べ物にならない速度でゆりかごの中を駆け抜ける。 「!!」 肩に捕まっている全員に風圧がかかる。生身で受けているからそれはものすごいものであった。 しかしこの速度でやらなければ自分達もゆりかごの墜落に巻き込まれてしまう。壁が見えるが忠勝は速度を緩めない。 チンクがナイフを投げてランブルデトネイターを発動。爆発が起こる。 「伏せろ!!」 チンクがそう叫ぶと皆頭を伏せ、なるべく瓦礫に当たらないように身を掲げる。 ついに壁に激突。それでも忠勝は止まることはなく、ロケットを最大出力で点火。ランブルデトネイターの爆発でもろくなっていた壁を突き抜けていく。 刹那、視界に光が差した。目を開けると果てしない青空。雲ひとつない晴天。脱出は成功したのだ。ある程度離れてからゆっくりと地面に降りていく忠勝。 着地すると皆を降ろした。目の前にはスバル達フォワード陣や蒼い騎士甲冑に炎の翼という容姿になっているシグナム。瓦礫に腰掛けている元親と秀吉。 大怪我を途中で負いながらもなんとか意識を取り戻しているヴィータ。スバルとの戦いでベットに担架の上で寝ているギンガ。何より驚いたのは幸村や政宗の存在。 忠勝はどことなく安心したようで歩み出した。 直後に響く銃声。 気付くと自分の左肩の装甲が完全に壊れている。後ろを向くと辺りを己の邪気で染めながら歩み寄る魔王、織田信長。 「うつけが……貴様等の罪、万死に値する。」 皆が構えるが信長は両手を広げ、邪気を飛ばす。その邪気に纏われた瞬間次々と倒れていく。 これは確か、信長だからこそできる業。 死ニ至ル病。 この技を発動させている最中に信長の邪気を吸うと体にかなりの重力が襲い、胸がひどく締め付けられるような苦痛が襲う。 あたかも相手を病に罹っている状態にさせることから先ほどのような名がついた。 技を防ぐ方法は以外にも簡単。邪気を吸わなければいいのだ。だが皆吸ってしまっている。 つまり動けるのは機械だから呼吸を必要としない本多忠勝、ただ一人。 槍を振り下ろすが刀で軽くあしらわれ、顔面にショットガンの弾丸を受ける。左目の光が消える。見えなくなったという証拠だ。 ボコボコになった顔面の左半分。だがまだ右目がある。見えないわけじゃない。再び向くとショットガンをリロードもなしに五発連続で胴体に放つ。 胴体から流れ出るオイル。これは人間にとっての血液。 「戦国最強…片腹痛し。滅せよ。」 マントを翻し、忠勝に当てる。マントのはずなのに鋼鉄で殴られたような衝撃が襲う。 忠勝はまた立ち上がる。 (何百回…いや、何万回倒されても…負けない!!) 目は赤く光り、まだ自分に戦意はあるということを示している。 信長はその戦意をあざ笑うかの如く、マントを翻してそこから何本もの針を生み出して忠勝に容赦なく突き刺していく。 そして忠勝は槍を地面に刺す。いきなりの衝撃に浮く信長の体。紋章から飛び出す漢字の描かれた円陣。 少し浮き、大の字に。円陣に描かれた漢字が一文字ずつ光り出す。 本多忠勝、バサラ技発動。 天空から降り注ぐ何本もの蒼白い光の柱は信長を襲い、鎧を砕いていく。 数秒、その光景が続き、終わった。動きを止めた忠勝。 しかし信長はまだ、立ち上がる。目は黒みを帯びた赤に染まり邪気は増す。 「うつけがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 刀を逆手に持ってマントと刀の連続攻撃を繰出していく。攻撃がひどく重く、速い。信長もバサラ技を発動したようだ。 吹き飛んでもまだ接近してマントを何度も翻し、装甲を砕いていく。 最後に邪気をショットガンにこめて放つと忠勝の胸を貫通。忠勝は膝を突いて首をガクン、と下ろす。皆が自分の名前を呼ぶ。だが暗くなっていく視界。 まだ、相手を倒していない。もしここで倒れたら後ろにいる皆はどうなるのだ。倒れるべきではないのに、薄れていく意識。 「立ってぇぇぇ!!!」 頭と耳に響く幼い少女、ヴィヴィオの声。ふと見ると体には虹色のオーラが浮かんでいる。 「今戦えるのは…忠勝さん!貴方だけなんや!」 「戦って…そして…勝って!!」 「私達の魔力を貴方に…!!」 「貴方は、わたし達の居場所を!」 「大切な人たちを!!」 「命をかけて守ってくれた!!」 「だから今度は私達が貴方のために命をかける番です!!」 続いて流れてくるのは自分を想う皆の声と、力と。自分は機械のはずなのに、胸が熱くなる。ボロボロになったはずなのに、まだ立てる。 そうだ、自分はまだ立てる。戦える。皆がいるから。 ブーストを最大出力。信長はショットガンを撃ち、忠勝の装甲を撃ち抜き、傷つけているが止まらない。むしろ速度は速まっていく。 「ぐぬぉっ!?」 「!!!」 信長の首を掴んで上空へと舞い上がる。まだ飛んでいるゆりかごへと突っ込んでいく。 何個もの床や天井をぶち抜いていく忠勝。まだ残っていた動力炉だったクリスタルの残骸に信長を叩きつける。 忠勝はまだ使ってなかった赤色の宝石を取り出して具現化を始める。現れたのは予想通りなのはのレイジングハートに似た杖。 だとしたら使い方は同じなはず。先端に神経を集中。溜まったのはプラズマではなく自分の周りに浮かぶ虹色の魔力。それでもいい。忠勝は溜まった特大の魔力を放つ。 体を揺るがすほどの衝撃。反動で今までぶち抜いてきた床を通り過ぎて外に投げ出される。自分の放った魔力はゆりかごを見事貫通していた。 しかし、信長は生きている。鎧は打ち砕けて直撃したはずなのになんという生命力だ。 「ぶるぅおあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」 向けた銃口からはおびただしい量の赤い邪気。邪気は自分の身を包み、地面に衝突。 ぽっかりと空いたクレーター。だか忠勝は立ち上がる。間接はガタガタ、でもまだ、戦える。槍を再び構えて、祈る。 (力だ…。この魔王を打ち破る程の力だ!!) 槍に自分の纏っていた虹色の魔力を全て流し込む。槍のドリルの部分が魔力で巨大化。まだだ、これだけじゃ足りない。 その時だった。桃色、金色、白色、それだけじゃない。さまざまな色の魔力や気が忠勝の槍に集まっていく。 (ありがとう…。) 槍はいつの間にか自分の身の丈を超えるほど巨大になっていた。信長が落下してくる方向に巨大な槍を向ける。魔力で巨大になった先端が回転。魔力が螺旋状に形を変えた。 ブーストを再び点火。それだけじゃない。背中に鳳凰の如く美しく、雄雄しき翼が舞う。 名付けて、戦国最強本多忠勝、究極形態。 放ってくる邪気を切り裂いて忠勝は飛ぶ。魔王を貫き、戦いを終わらせるために。 「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 皆の雄叫びが響く。その声を背に受け、目が赤く光り輝いた。 溢れんばかりの邪気で突撃が遮られる。だが、今の自分達の想いに貫けないものはない。 空かないはずの忠勝の口が開き、咆哮にもよく似た鋼を唸らせる音が響く。次第に邪気に穴が開く。 「ウゴアァァァァァァァァァァァァァ…!!」 「ぶるあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ…!!」 響く究極戦国最強の咆哮、響く第六天魔王の絶叫。音を立てて邪気は割れる。眩い光が魔王を滅するべく身を包む。 皆の想いを乗せた巨大な槍は信長どころか、聖王のゆりかごまでをも巻き込み、爆発。 爆発は広がることはなく一点に集中。一本の光の柱となって天を突く。空に落下してくる魔王の姿は、ない。 静寂。勝利したのにその場の支配していたのは静寂だった。忠勝は心配そうに見つめる皆のほうへ向き、拳を天に掲げる。 直後、割れんばかりの歓声が響き渡る。体が思うように動かないが自分はちゃんと、生き残った。 戻る 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1732.html
魔道戦屍 リリカル・グレイヴ Brother Of Numbers 第七話「地上本部襲撃(後編の1)」 時空管理局地上本部内部を少女は一人駆ける、愛する姉を救う為に。 少女スバル・ナカジマは脚部のローラーブーツ型デバイス、マッハキャリバーを全速力で走らせて姉ギンガ・ナカジマの下へと向かう。 ギンガは一人で戦闘機人と戦っているのだ、早く自分が助けにいかねば、という強い思いがスバルの足を速めた。 そしてスバルはギンガの下にたどり着いた。 「え……ギン…姉?…」 その凄惨なる血の海へと。 そこには左手を引き千切られ、全身を鋼鉄製のスパイクに貫通されたギンガが壁に串刺され、磔となっていた。 △ 「これは一体…」 なのははそう言いながら塵となって消えた謎の敵の襲撃に思わず小さな声を漏らす。 いくらグレイヴ用に物理破壊設定にされていた誘導弾の攻撃とはいえど、死なないように撃ち込む箇所も威力も選んだのだ。 だというのに敵は結晶となって砕けて消えた。 先の敵は確実に人ではないという事実がなのはの背に冷たい汗を流させる。 そして今までなのはと敵対し戦っていたグレイヴは唐突に手の二丁銃ケルベロスのマガジンを外して懐から出した新しいマガジンを装填する。 これから相手にする異形の怪物共に非殺傷設定の魔力ダメージ弾頭では効果は無い、故に通常の金属製弾頭へと換装したのだ。 本来ならデス・ホーラーの武装も通常の火器に交換するべきなのだが、今はそんな暇も設備も無い。 そして予想外の事態が起きた以上は作戦よりもファミリーの安全こそが優先事項である、もう局の人間と戦う必要は無かった。 故にグレイヴは踵を返してその場を立ち去ろうとする。 そんな彼の様子に気付いたなのはは思わず声をかけた。 「あ、あのっ! グレイヴさん…」 次の瞬間にはなのはは口を閉ざす、反射的に声をかけてしまったが今まで敵対していた相手に何を言えば良いのかなんて考えていなかったのだから無理もない。 むしろ戦闘を再開してこの男を無力化しなければならない状況なのだ。 なのはの言葉にグレイヴは少しだけ顔を振り向かせる、そして口を開き静かな言葉を漏らした。 「こいつらはオーグマン……非殺傷設定は通用しない…注意しろ」 「えっ? オーグマン? この敵を知ってるんですかグレイヴさん?」 グレイヴはなのはの質問に答える事なく、次の瞬間には手の二丁銃ケルベロスの銃口から無数の鉛弾を吐き出した。 「ぐるうああああっ!!!」 グレイヴがケルベロスを乱射した後にはオーグマンの放ったおぞましい断末魔の声が響き渡る。 なのはが振り返りグレイヴに向けていた視線を周囲に回せば、そこにはいつの間にか現われた無数のオーグマンが二人を囲んでいた。 オーグマンの群れはその腕を鎌やランチャーに変形させて攻撃の準備をし、グレイヴとなのはに攻撃の照準を合わせる。 だがその攻撃がグレイヴとなのはを襲う事はなかった。 「アクセルシューター!!」 敵を視認した次の瞬間に、なのはの誘導弾アクセルシューターが唸りを上げて飛び交いオーグマンを次々と破壊していく。 それはオーグマンに反撃の隙を与えない程に素早い正確無比な誘導弾の雨。 グレイヴのケルベロスも火を吹き、二人の火力を合わせた猛攻は瞬く間にオーグマンの群れを掃討し尽くす。 破壊されたオーグマンの身体が甲高い音を立ててガラスのように砕け散って、後には塵だけが残された。 「グレイヴさん、オーグマンって一体…」 敵を倒し尽くしたなのはは振り返ってグレイヴに視線を戻す、だがそこにはもう死人兵士の姿は影も形もなかった。 死人兵士は地上本部内部へと向かう、そこが魔窟となっているとも知らず。 ただ妹たちを、ファミリー(家族)を救うために。 △ 地上本部内の通信管制室、そこに佇むのはレジアス・ゲイズと彼の秘書であるオーリス。 クーデターの司令室と化したその場所でレジアスは各々の戦況を確認する。 「オーリス、地上本部内部施設以外に出現した機人の現在位置は特定できたか?」 「はい、狙撃タイプと幻術及びクラッキングを行っている機人が都市部区画に2体。空中で局員と戦闘しているのが2体。そして機動六課隊舎に襲撃を行っている2体、これには例の召還師も加わっています」 オーリスは説明をしながら幾つものモニターを展開して現状戦力を示す。 レジアスはこの状況を確認し、既に捕獲済みの“戦闘機人”から引き出した情報から最良の戦術を導き出す。 「なるほど、召還師の存在を考えれば“聖王の器”とやらは機動六課にあるようだな……ではチャペルを機動六課に向かわせろ。最優先事項は“聖王の器”の確保、出来れば戦闘機人と召還師も捕獲するように伝えておけ」 「了解しました。ところで一つ質問してもよろしいですか?」 「なんだ?」 「チャペルやE・Gマイン、あのGUNG-HO-GUNSと名乗る者達は一体何者なんですか?」 「ああ、あいつらか……奴らはワシが最高評議会の命で管理外世界へ極秘の任務に行った際に出会った殺人集団の残党よ、雇い主はもういないらしいのでワシの私兵に雇いたてたのだ」 「そうだったのですか」 「E・G・マインはともかく、チャペルは有能だ。確実に任務を遂行するだろう」 レジアスは不気味な笑みを浮かべてチャペルの名を持つ超異常殺人集団の精鋭を思い出す。 あの無慈悲で冷酷な怪物の事を。 △ 「ギン姉えええ!!」 スバルが叫びながら磔となったギンガに駆け寄る、だがそんなスバルの眼前に闇から飛来したスパイク攻撃が突き刺さり彼女の道が遮られた。 攻撃の主は下卑た嘲笑を上げながらゆっくりと闇から現われる。 「げひゃひゃひゃ! 早速獲物が掛かったぜ~」 闇から現われたのは無数のスパイクを付けた球状の外殻に身を包んだ異形の男、GUNG-HO-GUNSが一人マイン・ザ・E・G・マイン。 その武器の形状とギンガの惨状に、スバルの思考はこの男がギンガを傷つけたと悟る。 一瞬で怒りの沸点が最高潮に達し、スバルの身体から魔力が溢れて瞳が金色に輝く。 「あんたが…ギン姉を……許さない!!!」 スバルはウイングロードを展開して自身の固有技能“振動破砕”により超振動を宿した拳を振りかぶってE・G・マインへと最高速度で直進する。 スバルの拳の孕んだ破壊力は凄まじく、喰らえばタダでは済まないだろう。 だが彼女の攻撃がE・G・マインに届くことはない。 「バカめ、死にな!!」 スバルがマッハキャリバーを駆け出してほんの数瞬、E・G・マインの放ったスパイクがスバルに襲い掛かる。 感情の昂ぶりによって愚直なまでに単純な軌道で走ったスバルには回避する術は無く。 高濃度のAMF下ではスバルの強固な防御障壁も紙屑の如く脆く成り下がり、貫通を許して鮮血を散らす。 「きゃあああっ!!」 決定的な致命傷こそ無かったものの、スバルの身体は射出された無数のスパイクに裂かれ抉られて一瞬で満身創痍の様を呈する。 スバルは血の吹き出す傷口を押さえて転がり、溢れる生命の朱で床を染めた。 「くうっ…うあああぁ……」 「げひゃひゃひゃ!! 真正面から突っ込む奴がいるかよ! このバ~カ」 E・G・マインは床に転がるスバルの痛々しい姿を見て心の底から楽しそうな侮蔑の笑い声を上げる。 弱った相手を蔑み見下す、正に外道である。 だが次の瞬間、E・G・マインの頬をオレンジ色の魔力弾が掠めた。 「動かないで!」 声を上げて現われたのはスバルの相棒ティアナ・ランスター。ティアナは愛銃に最高出力の射撃魔法をチャージし、無数の誘導弾を自身の周囲に展開してE・G・マインに狙いをつけている。 だがE・G・マインは余裕の態度を崩さず不遜にマスク越しに口を開いた。 「けっ、また糞ったれが来やがったかよ」 「今すぐ武装を解除しなさい!」 「吼えるなよガキが。ちなみにお前…すでにもう俺の“間合い”の中だぜ、チラッと指先をヒネりゃキレイなミンチができあがる」 E・G・マインの戦法、それは360度に渡って死角の無いスパイクの射出と球状外殻の防御力である。 間合いに入れば即座に串刺されてあの世逝きとなるのだ、故に余裕でティアナを見下す。 だが彼は気付いていない、ティアナはこの余裕にこそ食いついていると。 「それはさすがに分が悪いわね、それじゃあ頼んだら見逃してくれる?」 「けけけっ! 物分りの良い嬢ちゃんだね~、それじゃあストリップでもすりゃお前の命だけは助けてやるぜ?」 「あら、面白い趣味してるのね」 「げひゃひゃひゃ!!」 この無意味に思える会話の最中にもティアナは策を完遂している。 E・G・マインは自分の優位を疑わず下卑た笑みを見せ、自身に訪れる運命をまったく理解できていない。 そして次の瞬間、E・G・マインの後頭部に硬い感触が触れた。 「なら一人で脱いでなさい」 その言葉と共にE・G・マインの頭部を魔力弾が貫く、E・G・マインの身体は衝撃に吹き飛ばされて無様に転がっていった。 ティアナは先の会話の最中に幻術でダミーを作り出し、自身も幻術魔法オプティックハイドで姿を消して敵の目の届かぬ背後を取っていたのだ。 いかにAMF下での厳しい状況といえど簡単に崩れるほどにティアナの幻術の精度は低くない。 なによりも勝因は敵の油断、E・G・マインは少しばかりティアナを舐めすぎた。 「スバル! 大丈夫!?」 「うん……私は平気だよ…それよりギン姉を…」 「そうね」 スバルとティアナは壁に串刺しとなっているギンガの下へと駆け寄る。 慎重にギンガの身体に刺さったスパイクを抜き去り、止血処置をするが既にかなりの量の血を流しているギンガはかなり危険な状態だった。 なにより千切られた左腕があまりにも痛々しく、スバルを半狂乱にさせる。 「ギン姉! 大丈夫!? ギン姉ええ!!」 「スバル、落ち着きなさい! 安静にしないと危ないわ……ともかく早く救護班を呼ばないと」 ティアナは通信回線を繋ごうとするが敵によるジャミングのせいか上手くいかない、もはやギンガを早急に救うには自分達の手で直接運ぶしかない。 そんな思考がよぎる刹那、彼女達の周囲に壁をぶち抜いて無数の青白きモノ共が現われた。 それはオーグマン、人の理を超えた悪夢の超人である。 「キシャアアアア!!!」 オーグマンは人外の声質の雄叫びを上げながらその手を変形させる。指先が変形するとそれはまるで大砲のように太い砲門へと変わった。 「なにこいつら!?」 ティアナは即座に魔力弾を撃ち出して応戦するがそれはまったく無意味だった。 彼女の放つ非殺傷設定弾は一切の効果がなく、ダメージを与えられない。 「くっ! こいつら非殺傷設定が効かない、クロスミラージュ! 設定を…」 デバイスに設定変更を伝えようとするティアナだがそれは叶わなかった。 彼女が言葉を言い切る前にオーグマンが指先の砲門から放ったランチャーがティアナ達へと迫る。 ティアナとスバルは反射的に防御障壁を展開するが、敵の攻撃はその最低限の防御を容易く貫いてティアナ達を吹き飛ばした。 「きゃあああ!!」 爆音と共に悲鳴を上げて転がる3人の少女の身体。 なんとか命を落とす事態は避けれたが、少女達は無力に地に落ちる。 そして一切の容赦も憐憫も無く、オーグマンの群れはティアナ達にトドメを誘うと迫ってくる。 「くっ……こんな所で終わるなんて…」 ティアナが悔しそうに自身のデバイスを手に取ろうと足掻くが、身体に走る痛みと衝撃の反動に上手く動かない。 「ギン…姉ぇ…」 スバルは倒れながらも傷つき、意識を闇に落とした姉に手を伸ばすが彼女の手は虚しく空を切りそれすらも叶わない。 もはやスバルとティアナの二人に抵抗する術は無く、このまま敵の手にかかり冥府へと堕ちるまで時間はそう必要ないだろう。 だが運命の神はひどくこの二人が気に入っているようだ。 なにせ最強の助っ人を呼び寄せたのだから。 「ったく……やたらシード臭えと思ったら、やっぱりここにもいやがったぜ糞オーグマン共がよぉ。これなら養豚場の方が万倍マシだぜRB」 「相変わらず口が悪いぜジュージ? レディの前なんだ、謹みな」 まるで緊張感の欠片も無い会話、現われたのは二人の男。 一人はツギハギだらけの古びたコートを着て右の肩から炎が上がり、これもまたツギハギの入った顔は不満そうに歪み、白髪となった毛髪を揺らしている。 そして盲目なのか眼帯をして両の眼を塞いでいる。だがその足取りには微塵の淀みも無く力強い。 そしてもう一人は真っ赤なレザー製の服を上下に着込み、不敵で愉快そうな笑みを口元に宿した金髪の男。 何故か傍にはエレキギターが浮かび、彼の足は少しばかり透けて見えていた。 「キシャアアア!!!」 オーグマンはその二人に殺到すると、ある者は手のランチャーを発射し、またある者は鎌へと変形させた腕で首を掻っ切らんと迫る。 だが二人の男はまるで気にした風も無く無造作に各々の得物を振りかざし、流れるような反撃へと移った。 「逝きさらせ!!!」 ツギハギのコートを着た男は服の下から取り出した赤き刃を閃かせる。 それは拳銃と刀を組み合わせた奇妙な得物“ガンブレード”と呼ばれるものだった。 男は両手に持ったガンブレードに炎を宿し、これを凄まじい速さで振り抜いて周囲のオーグマンの身体を微塵に刻んで輪切りに変えていく。 「ノッテルなあ、ジュージ。それじゃあ俺もイクゼ!!!」 もう一人の赤い服の男は嬉しそうに叫ぶと、手にしたエレキギターをかき鳴らしてギターの音色と共に電撃を周囲に放つ。 その雷撃の嵐を受けて、ガンブレードの届かぬ距離にいたオーグマンの群れが焼かれ滅びていった。 それは一瞬の出来事。 後には奇妙ないでたちの二人の男とオーグマンの身体が砕けて出来た青白い結晶の塵だけが残る。 あまりの早業に見る者は誰しも息を飲むしかないだろう、それ程に二人の攻撃の手は速くそして美しかった。 唖然とするティアナ達の前に二人の男がゆっくりと歩み寄ってくる。 普通なら怯えるところなのだがティアナとスバルは怯えるどころかひどく安心した。 何故なら彼らの纏う空気が戦っている時とはまるで別人のように穏やかになっていたのだから。 「可愛いレディ達、大丈夫かい?」 「えっと……私達は大丈夫です…それよりギンガさん…あの人を…」 ティアナは傷ついた身体をなんとか起こして倒れたギンガを指差す。 そこにはギンガの身体から流れた血潮が床を染めて鮮血を彩り、確実な死を予感させていた。 ツギハギのコートを着た男は無造作にギンガに近づくと即座に止血処置をし直す。 その手際は随分と手馴れており、医者というより喧嘩の傷を手当する不良を思わせて男が荒事の中に生きていた事を感じさせた。 その処置をスバルが眺め、ギンガの身を案じて今にも泣きそうな表情を見せている。 「大丈夫だ、出血は多いが臓器には大していってねえ」 「本当ですか!? ギン姉大丈夫なんですか!?」 「ああ。ところで、こいつお前の姉ちゃんか?」 「えっと……はい」 「そうか。おいRB! こいつら運ぶぞ、てめえも手伝え」 「おいおいジュージ、俺は身体が無いから持てないんだぜ?」 「そのオンボロギターにでも乗せやがれ」 「はいはい、まったく人使いが荒いんだから…」 「人じゃなくて“幽霊”だろうが」 二人の男の奇妙な会話をしばし唖然と見ていたティアナだが、やっと意識を正常に覚醒させてなんとか質問を考えついた。 「あの……あなた達はいったい誰なんですか?」 ティアナの質問に赤い服の男はひどくおどけた感じで答えた。 「ん? 俺達? 俺はロケットビリー・レッドキャデラック、ビリーって呼んでくれ。ちなみにこれでも幽霊なんだぜ?」 「はい!?」 「そしてこいつは屍十二、訳あって死人やってる」 「いいからさっさと行くぞRB、早くしねえとこいつの身内が死んじまう」 屍十二と呼ばれたツギハギコートの盲目の男はギンガを抱き抱えるとビリーと呼ばれた男に声をかける。 ビリーは“はいはい”と答え、自身のギターを宙に浮かせてスバルにその上に乗るように促して乗せると、ティアナにもひどく陽気な口調で声をかける。 「君も乗りな、乗り心地はあまり保障しないが安全な所までお送りするぜ?」 こうしてかつてビヨンド・ザ・グレイヴと共に戦った最強の死者は若きストライカー達と出合った。 続く。 キャラ紹介。 「屍十二(かばね じゅうじ)」 この名前を有り得ない読み方とか思うのは俺だけじゃないだろう。 かつてビヨンド・ザ・グレイヴと共に戦った盲目の死人兵士、ツギハギだらけのボロコートを着ており右肩からは鬼のように見える炎が燃えている。 そして顔とか身体もツギハギだらけ、どことなくフランケン臭がする。 口が悪い、よく“クソ”とか使う。 そして忍者、朽葉(くたば)流忍術の使い手で身体に宿った炎とかを使った大技や素早い動きが売り。 得物は拳銃と刀の合体したガンブレード、これの外観については説明しづらいんだけどグリップの延長線上に刃がついてる感じです。 右手のガンブレードの名前は旋風(つむじ)、スライド上部に刃が付いている。 左手のガンブレードの名前は疾風(はやて)、グリップエンドから刃が付いている。 「ロケットビリー・レッドキャデラック」 これまた有り得ない名前だろ、なんだレッドキャデラックって? まあビリーかRBでお願いします。 エレキギターを持って真っ赤な服を着たいかした金髪男、十二が硬派なチンピラならこいつはナンパなアメリカン。 幽霊というガングレイヴ史上一番とんでもない設定の男、身体は足が少し透けてる攻撃も透き通る、本体はエレキギターでこいつへの攻撃でないとダメージは無い。 得物は本体のエレキギター、これからスゲエ電撃だして敵倒す。 名前はBL20000V(ブルーライトニングトゥエンティサウザンドボルト)名前長っ!! っていうかどいう構造になっているのか不明、何故か電撃が出たり超変形するオシャレウェポン。 ビリーはこれを演奏しながら電撃撒き散らして“ヘイバディー!!”とか“オーイエー!!”とか叫んで大はしゃぎ大暴れです。 前へ 目次へ 次へ