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魔法少女リリカルBASARAStS ~その地に降り立つは戦国の鉄の城~ 第二話「忠勝と機動六課」 「しかし・・・驚きましたよ。いきなりこんなもの持ってこられて・・・」 「すまんなぁ、どうしても調べてほしかったんよー。」 ここは機動六課のデバイス整備室。ここに機動六課の部隊長、八神はやてとデバイスマイスター、シャリオ・フィニーノがいる。二人の目の前には機能を停止した本多忠勝。 機能停止した忠勝を皆で運んできた・・という経路でここに忠勝がいる。転送魔法使えよと後に誰かにつっこまれた。 シャリオが半ば呆れながらも忠勝を見て、はやてにわざと聞こえるようにぼやく。 「何でここに連れてきたんでしょうか?まず医務室に行かせるべきだと思いますが・・・。」 「いや、このでかさで医務室に入れるわけないやん。」 はやては苦笑して反論、次第に腹黒い笑みを浮かべる。 「でも、シャーリーもちょお興味あるんやないか?こんなすごいバリアジャケットとデバイス。きっと驚くこともイッパイあるで?」 シャリオはその腹黒さに反応するかのように怪しい笑みを浮かべた。 「そうですねぇ・・・。気を失ってるところ悪いですがいろいろと調べさせてもらいましょうか。」 シャリオは嬉々とした表情で忠勝の両脇に置いてある装置をいじり始める。はやてもどことなく嬉しそうだ。 忠勝の体を光が包む。 「全長2m超え・・・体重は約一トン・・・ありえない・・・。」 顔から輝きが消え、次第に驚きへと変わる。 出力、装甲、武装、すべてがミッドチルダにはないものだった。調査結果を何度も見通す。 「・・・!!」 そして一つの項目でシャリオの顔が青くなる。 はやてもさすがに不安になって項目の結果を覗く。 「生命反応はあるのに・・中身が全部機械やて・・!?こいつ・・・ガジェットの仲間・・!?」 はやてはとんでもないものを拾ってきてしまったとちょっと後悔した。 「でも・・今までのタイプにはない形ですね・・ミッドチルダにはない物質でできてますし・・第一助けてくれたんでしょう?」 「そうなんやけどなぁ。」 三人して調査結果を覗く。・・・・ちなみに三人目は機動を開始した本多忠勝、その人であった。 二人とも振り向き、硬直。一人はそんな二人の状態に首を傾げる。 「・・・・・きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」 数秒後、大きすぎる二人の悲鳴が聞こえた。 「・・・で、こいついったい何者だ?はやて。」 数分後、悲鳴を聞いたなのは達が乱入して忠勝は何もしていないのにバインドをかけられることで騒ぎは収まった。ただし人数が増えていた。 ヴィータになのは、シグナムにフェイトが増え、まさに隊長陣勢ぞろいである。ちなみにフォワード陣は廊下で待たされている。 忠勝はというと隊長陣の前で正座で座っている。正座で座っているはずなのに皆より大きいのだからまた驚き。 「それがわからないんよー・・・。敵じゃあないことを信じる限りなんだけど・・」 はやては顎に人差し指を添え、考え込む。フェイトが忠勝の顔を覗き込み、質問する。 「あなたのお名前、教えてくれませんか?」 「・・・・・・」 忠勝は答えない。前にも書いたように忠勝は「喋れない」のだ。 あたりを見回しメモ帳とペンを見つける。その二つを指差した。 「・・・?あれを貸してくれって?」 フェイトの問いに忠勝は頷く。フェイトは少し疑問に思ったものの、相手に不安を与えるわけにはいかないので素直にメモ帳とペンを手渡す。 そして第二の問題発生。忠勝は戦国時代出身。だから「ボールペン」なる物を握ったことがないのだ。もちろん見るのも初めて。 ボールペンを手に取り、ペン先を出さないまま書こうとしたためもちろんメモ帳は白紙のまま。 何回もペン先が出てないボールペンで文字を書こうとする。オロオロする忠勝。苦笑する隊長陣。しまいには吹き出す者もいた。 「え・・・えーと、こ・・これはね?こうやって・・・」 なんとか笑いを堪えながらボールペンのペン先を出すフェイト。もう一度文字を書くと今度はちゃんと書けている。 書いている最中の忠勝はちょっぴり恥ずかしそうだった。 「我、本多忠勝也。」 これがメモ帳に書いた答えだ。 この名前を見ると皆どこかで聞いたことがある名だと考え込む。必死に悩むなのは達を見て忠勝は結構有名である主の名前を出すことにした。 サラサラとメモ帳に文字を書いていく。もう使い慣れたのかというツッコミも聞き流す。書き終わるとその紙を皆に見せた。 「主の名前は、徳川家康。」 「うぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」 なのは、はやて、フェイトが叫ぶ。 徳川家康といえば徳川幕府を築いた人物で歴史の教科書で何回もその名前を見てきたし、先生の口から聞いてきた。 その徳川家康がこんなものを持っていたとは聞いたことがない。ましてや、全身機械など戦国時代ではありえない。 「忠勝さんて忠勝さんて・・・えぇぇぇぇ!?嘘っ!?えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 ただどうしようもなくオロオロするなのは。 「た・・ただ・・・ただ・・・だ・・・忠勝さん!?うそじゃないよね!?」 一番近くにいたフェイトがしどろもどろになりながら忠勝に迫る。 忠勝はその異様なオーラに押されながらも頷く。 「狂ってる・・・絶対その戦国時代狂ってる・・・。」 へたり込むはやて。ちなみにシグナムとヴィータは話についてこれていない。 そんな中ついていけてない中の一人であるシャリオが恐る恐る手を上げ 「その・・・忠勝さん・・でしたっけ?これからどうするんですか?」 シャリオの言葉を聞いて皆はっとした。地球の戦国時代の住人(仮)がミッドチルダにいる。それは一つの答えに結びついていた。 ここにいる本多忠勝は「次元遭難者」なのだと。はやてはうーんと唸り、やがて何か思いついたように忠勝を見つめる。 「忠勝さん、うちらのところに来る気あらへん?」 なのは達はまた叫びそうになるのを抑え、それでもなのはは慌てながらはやてに問う。 「忠勝さん魔法使えないんだよ!?・・素直に民間人として・・・」 「んなこと言っても受け入れてくれるところあると思う?」 「うっ・・・・」 「だから機動六課に入れたほうが手っ取り早いと思うん。物騒やし・・・このまま街中で生活させても不便なだけやし・・何より、恩返しってのもあるんよ。」 仮に入れたとしていろいろ問題がありすぎる。メンバーリストに名をいきなりのせるわけにもいかない。 メンバーを入れたら入れたでちゃんと上に報告しなければならないなど社会の厳しさという壁がある。 フェイトがその点について聞くと・・・。 「忠勝さん、来客がある日は訓練所にいてくれへんかな?訓練用のドローンとして。」 恩返しと言っておいていきなりひどい扱いである。だが忠勝はここにお世話になるならこのくらいしなきゃならないだろうと思っていた。 ドローンとは何かわからないが誰かが来客するときは置物になっていればいいのだろうと勝手に解釈。 そんなこんなでなのはやフェイトの反対を押し切り、いろいろ矛盾点を残しながらも忠勝は機動六課にお世話になることに。 そんなわけであくる日の朝。来客がある日には訓練所で目覚めるのだが今日は来客の予定はない。 忠勝は宿舎の設けられた一室で目を覚ます。部屋とはいっても物置を急遽改装して作られた部屋なのだが本人はあまり気にしてはいない。 部屋を出て、誰もいない廊下を歩き外に出る。まだ外は完全に日は昇っておらず、まだ薄暗い状態だ。 腕組をして風景を眺める。やがて日の光があたりを照らし始める。これが六課に住んでからの日課であり密かな楽しみ。 「あ、忠勝さん。おはようございます。」 「おはようございますー。」 「キュクルー」 忠勝が振り返ると少年と少女、そして一匹の竜がいた。忠勝は頭を軽く下げて挨拶をした。つられて二人もお辞儀をする。 さて、その少年はエリオ、少女はキャロ。そして竜はフリードリヒ。ちなみに忠勝はフリードリヒと対面したとき大層不思議そうに首を傾げていたそうだ。 この二人が出てきたということは今日はライトニングが訓練装置の準備係なのだろうか。こんな小さいのにしっかりしてるなと忠勝は心から感心した。 二人と一匹が訓練所に向かう。それからしばらくして蒼いショートカットの少女とオレンジのツインテールの少女が出てきた。 「ただかつさーん!おはようございますー!」 「おはようございます。」 忠勝は先ほどと同じように軽く頭を下げて挨拶。 蒼髪の少女はスバル。オレンジの髪の少女はティアナだ。この二人と自己紹介した時はスバルが目を輝かせながら忠勝を見ていた。 ティアナはやっとスバルから開放された忠勝をさりげなく励ましたりしていた。 そして二人の背中を見送る・・・はずだった。 「あ、そうそう。忠勝さんも訓練所に来てくださいって、なのはさんが言ってました。」 「・・・・?」 この後特に予定はないがなんで呼ばれたんだろうと疑問に思いつつもついていくことにした。 自分の武器を持って来いと言われたのが非常に気になったのだが。 (これは主が言っていた「理由を考えたら負けだ!」というやつなのだろうか?) 戻る 目次へ 次へ
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Gears of War Gears of War 2 Gears of War 3 コメント Gears of War カバーを駆使して戦うアクションシューティング。 惑星セラでは人類と地底人ローカストとの戦いが繰り広げられていた。 主人公マーカス・フェニックスを操りローカストを倒していく。 Xbox360で最も人気のあるTPSシリーズ。 独特なキャラクターに抵抗があるかもしれないがプレイすれば感想が変わるはず。 アクションゲームが好きな人にはかなりおすすめ。 日本版は日本語吹き替え。日本語吹き替えの評価は高い。 キャンペーンモードは2人でオンライン協力プレイが出来る。 映画ような迫力満点のキャンペーンは一見の価値あり。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2007/01/18 価格 2,800円Amazon.co.jpで購入 オフライン 1-2人 オンライン 2-8人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki FrontPage - Gears of War まとめWiki 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る 別ウインドウで動画を見る http //www.nicovideo.jp/watch/sm196017 Gears of War 2 1の続編。 人類は地底への総攻撃を開始する。 キャンペーンは1と同様にオンラインで2人。対戦モードは最大10人でBOTを利用出来る。 新たにオンライン最大5人で迫り来るローカストを倒し尽くすHordeモードが追加された。 武器やアクションも増えた正統派な続編。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2009/07/30 価格 2,940円Amazon.co.jpで購入 オフライン 1-2人 オンライン 2-10人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki Gears of War 2 @ ウィキ 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW2 GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る 別ウインドウで動画を見る http //www.nicovideo.jp/watch/sm7846395 Gears of War 3 2の続編。 シリーズ最終章。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2011/09/22 価格 円 オフライン 1-2人 オンライン 2-10人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ 攻略Wiki Gears of War 3 @ ウィキ 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW3 GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る コメント テスト -- 名無しさん (2011-04-15 15 33 44) 名前 コメント
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【なのは】【フェイト】【はやて】 Next ……起きないから奇跡って言うんですよ 試し書き 以下、リリカルなのはクロス作品ロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する 【ロワでの面識】 キャラ名 呼称 関係 初遭遇 以下、リリカルなのはクロス作品ロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する 【ロワでの面識】 キャラ名 呼称 関係 初遭遇 高町なのは(A s) 高町なのは(sts) フェイト・T・ハラオウン(A s) フェイト・T・ハラオウン(sts) 八神はやて(A s) 八神はやて(sts) ユーノ・スクライア クロノ・ハラオウン シグナム ヴィータ シャマル ザフィーラ スバル・ナカジマ ティアナ・ランスター エリオ・モンディアル キャロ・ル・ルシエ ヴィヴィオ ギンガ・ナカジマ ルーテシア・アルピーノ ゼスト・グランガイツ クアットロ チンク ディエチ [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] [[]] CROSS CHANNEL CROSS CHANNEL 【なのは】 【なのは】 【なのは】 【なのは】 http //www5.atwiki.jp/nanoharow/archive/20080830/d4d480f9f0f1f70d8bf176a3eebc2ed5 http //www5.atwiki.jp/nanoharow/archive/20080913/d4d480f9f0f1f70d8bf176a3eebc2ed5 コメント テスト -- 名無しさん (2008-09-02 19 13 16) 名前 コメント 参加者名簿のテンプレ 【名前】 【出典】 【声優】 【種族】 【性別】 【年齢】 【外見】 【性格】 【原作での設定】 【クロスにおける原作との相違点】 【面識のある参加者】 名前 呼び名 関係 [[]] 【技能・能力】 能力名 内容 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
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リリカル遊戯王GX 第九話 学園分裂!? 腹ぺこデュエル! 「レイちゃんは大丈夫?」 なのはの問いに十代は頷いて応え、なのははほっと胸をなでおろす。 昔入院していた時の記憶が頼りの、かなり危ない手つきでの治療だったがうまくいったようだ。 「そっちも、スバル達は平気なのか?」 「うん、言うなれば極端に疲労してるってだけだからね。このまま安静にしてれば問題ないよ……ただ」 なのはの表情が暗くなる。 「フェイトちゃんとエリオは、今のままじゃ戻せそうにない。定期的にバインドを掛け直して暴れないようにするしかないね」 「……そっか」 そんななのはになんと言葉をかけるべきかわからず、十代は小さく頷いた。 状況はあまりいいとは言えなかった。 突然一部の生徒がゾンビ化し、爆発的な勢いで増殖していった、万丈目や翔といった十代と縁深く、頼りになるメンバーまでもがだ。 更にその調査に出たフェイト・エリオの二人までもゾンビ化してしまった、今は拘束しているが、直す手段はない。 レイの救出には成功したものの保健室は倒壊、医療の知識がある鮎川もゾンビ化、アモンやジムもデスベルトによって疲労している、更にスターズの二人も疲労困憊・魔力切れで行動不能…… ……訂正しよう、状況は限りなく悪い。 最も――フェイトとエリオに関しては手段が無いわけではない。 罠カード「洗脳解除」、全てのモンスターのコントロールを元の持ち主に戻すカードである。 他のゾンビ生徒にならともかく、精霊として存在している二人ならばこの効果で元に戻る可能性が高い、 ただ、元々使いどころの難しいカードでもあることから、現在無事な人達の持っているカードにはなかったのだ。 「……そういえば」 「何だ?」 「万丈目君って、食糧庫の見張りをしてんだよね?」 「そうだけど……あ!?」 何を言いたいのかに気づき、十代は愕然とする。 万丈目がゾンビになった……それはつまり、食糧庫もゾンビの集団のど真ん中になってしまったということだ。 更に悪いことに、なのは達の食糧も食糧庫に入れてしまっている。 「まずいぜ……これじゃ一週間どころか、三日も持たない」 「でも、どうしよう……対策の立てようが……」 ただでさえ最低限の食事によってストレスはかなり溜まってしまっている、 それさえ得られないなどということがわかったら――想像したくもない。 「とにかく、みんなには隠しておかないと……って、どっちにしろ飯の時間になったらバレちまう!」 「トメさんが少し食材を運んでたはずだから、すぐにどうなるってことはないだろうけど……」 「少しって、どれくらいだ?」 十代の問いに記憶を掘り起こし―― 「多く見積もっても、一日分……」 重い口調で呟いた…… マルタンは図書室に作られた玉座で上機嫌で微笑んでいた。 手ゴマであるゾンビ生徒はかなりの数となり、残った生徒たちも心の闇を増幅させている。 「もうすぐ……もう少しだよ、十代……」 「……十代……?」 「レイ! 気がついたか!」 目を覚ましたレイに十代とヨハンは喜ぶが、レイは逆に顔を俯かせてしまう。 「私のせいで……マルっちと鮎川先生が……」 「何言ってんだよ! レイのせいじゃない!」 「そうだ、この訳の分からない世界のせいだ。あまり自分を責めるな」 「うん……っ? あは、あはははは! ちょっ、やめ――あはは!」 「れ、レイ?」 突然笑い出したレイに二人は困惑し――不自然に盛り上がっているシーツをめくり上げる。 いつの間に入り込んでいたのか、レイの腹部でじゃれ合っていたヨハンの精霊、ルビーとはねクリボーは気まずそうに十代達を見上げていた。 「ルビー……」 「はねクリボー、何やってんだよ」 「もう……!」 ああくそ、俺と代わりやがれ淫獣共がっ 「近藤君……鈴木さん……この子も、あの子もゾンビになっちゃったノーネ……」 残っている生徒たちの点呼を取りながら、クロノスとナポレオンは肩を落とす。 頼りないが、彼らとてこのアカデミアの教師なのだ、生徒たちを想う気持ちに嘘はない。 「それに、加納マルタン君は相変わらず行方不明……」 「っ!」 ぽつりと呟いたクロノスの言葉にナポレオンはわずかに反応する。 拳を強く握りしめ、マルタンの無事を強く祈り続けていた…… スバルとティアナは眠り続けている。 剣山や明日香、なのはがたまに見に来る以外は、キャロが付きっきりで看病にあたっている。 「……ごめんなさい」 思わず謝罪の言葉がこぼれてしまう。 二人が危険な状況に陥っていることはわかっていたはずだ、それでも自分は明日香達を優先した、 なのはもここに辿りついた時の二人もその判断は正しいと言ってくれたが、フリードだけでなく自分も向かっていればここまで傷つけることはなかったかもしれないのだ。 現に剣山が助けに行かなければゾンビ達に囲まれ、彼らの仲間入りをしていた可能性が高い。 自分を責めるキャロの頭をティアナが撫でる。 「ティアナさん……? いつの間に……」 「ついさっきよ。まったく、そんな顔しないの、キャロがフリードを送ってくれたおかげで助かったんだから」 「でも……」 「あのね、明日香さん達より私たちを優先してたら、それこそキャロの事を軽蔑してたわよ? キャロの判断は正しかった、あの状況では間違いなくベストな選択だったわ、それはなのはさんにも言われたでしょ?」 ティアナの言葉にも、キャロは俯いたまま顔をあげようとしない。 ――まったく、私の周りにいる人は、どうしてこうも優しすぎる人ばっかりなのかしらね。 「キャロ、いい?」 「え?」 「あんたが今考えなきゃいけないのは、私たちのことでも、アカデミアのことでもないわ」 「え……と、それって……」 「そんなのは他の人に任せなさい、あんたは今、一番心配していることを無理矢理隠してる」 その言葉にキャロはハッと顔を上げる。 「私は二人を……エリオ君とフェイトさんを、救いたい……!」 「そう……なら、今やらないことは何? 私たちの看病?」 「いえ……ごめんなさいティアナさん、スバルさん、私、みんなのところに行ってきます!」 キャロが去っていき、ティアナは一つ息を吐いて――すぐ側から視線を感じて体を竦ませる。 「ふふふ……ティア、やっさしー」 「す、スバル……! あんた、目を覚ましてたならそう言いなさいよ!?」 「いやー、だって丁度ティアがキャロの事を諭してたからさー、何だか入りづらくって。うーん、流石ティア、いいこと言うよね~」 「――っ! 動けるようになったら覚えておきなさいよ……!」 「みんな、食事の時間だよー!」 トメさんの声に、体育館にいた全員が反応する。 例え最小限だろうが、食事というものはそれだけで人の心を安らげてくれるものだ。 ……まあ、いくつもある次元世界の中には、一口食べただけで卒倒するような料理を作る義妹から逃れるため、日夜神経をすり減らしている家庭なんかもあるだろうが。 そんな不幸な特例はともかくとして、用意された料理を見て生徒たちは動きを止める。 「何だ、これ?」 「……羊羹?」 「ごめんね……材料がなくて、スープを薄めるしかないんだよ……少しでも食感をと思って、ゼリーにしてみたんだけどさ」 十代やなのはが止める間もなく、 トメさんは食糧の絶対的な不足を話してしまう。 二人はパニックになることを覚悟するが――何の騒ぎも起こらないことに気づく。 別に騒いでも仕方がないことに気づいた訳ではない、 ただ、絶望感がパニックになる気力さえをも上回ってしまったのだ。 「みんな……」 「これうまいぜ! トメさん!」 「ヨハン?」 暗い雰囲気に包まれた中、場違いなほどに明るい声で言いながらヨハンはスープゼリーを食べていた。 それを見て、一人二人とスープゼリーへと手を伸ばし、量はともかくとして、その味には満足そうな表情になる。 「流石トメさんだぜ、うまい!」 「ありがとうねぇ、そう言ってもらえると嬉しいよ」 「ごめんなさい、私たちまで……」 申し訳なさそうに言うなのはへ、トメは首を振る。 「とんでもない! あんたたちは十代君達を守ってくれたんだろう? その上仲間が倒れてるんだ、遠慮なんてするんじゃないよ」 「はい……ありがとうございます」 そう言いながらスープゼリーが三つ乗った皿を持ってなのはは立ち去る、スバル達のところへ持っていくのだろう。 その後姿を見ながら、エリオとフェイトの分を用意してやれなかったことに悔しさを感じる。 ゾンビ化している人間が食事を必要とするかどうかはわからない、だからといって、それを理由に食糧を節約するのは彼女のプライドが許せなかった。 体育館の片隅で、三人の男が話していた。 その三人が最後まで名残惜しそうになのはの持っていった食糧を見ていたことには、誰も気がつかなかった。 ――戦いたい。 フェイトとエリオの考えていることはこれだけだった。 二人は体育用具室でバインドを何重にもかけられ閉じ込められている。 バインドを掛け直す手間を考えたら別に閉じ込めなくてもいいのだが―― まあその、なんだ、ソニックフォームで縛られているフェイトを想像してみたら理由が分かってもらえるかもしれない。 半ば力づくでバインドを破ってはいくが、動けるようになる前にバインドを掛け直されてしまう、 ――このままでは戦えない、なのは達を仲間にしてあげられない。 埒があかないと判断し、どうやってここから抜け出せるか、二人は思考を巡らせていく―― 夜、三人の男が体育館から抜け出していった。 オブライエンが組んだ監視チームの目を?い潜り、ジムや三沢が作ったバリケードの一部を崩して外に出る。 彼らが目指しているのは食糧庫、道中には当然ゾンビが大量にいるのだが――空腹の限界を超えた彼らには、そんなことまで考えていられなかった。 ただひたすらに食糧庫への道を走り続け―― 「うわぁ!?」 当然のごとく、ゾンビ達が立ちふさがる。 三人は必死に逃げるが、まるで誘導するかのように現れるゾンビの群れに堪らず側にあった部屋へと飛び込んだ。 「こ、ここは……?」 「図書室、か?」 この三人はほとんど来たことなかったが、大量の本棚を見れば大抵の人間は図書室を思い浮かべるだろう。 更に耳を澄ませてみると、奥の方から何か音が聞こえてくる。 「おい、この音」 「ああ、誰かが何か食ってる!」 音の正体に気づくと、我先にとその音源へ走り出す、 その下へと辿り着き、優雅にステーキを食べているマルタンと目が合った。 「お、お前、加納……?」 「てめぇ、姿を見せないと思ったら、こんなところで一人で呑気にお食事かよ!」 一人が怒りに任せて肉へと手を伸ばすが、その手をマルタンの異形と化した手が掴む。 怯える生徒へ、マルタンは不適に笑い別のステーキが乗った皿を前に出す。 「欲しいかい?」 「あ、ああ……食いてぇ」 「ふふ、いいよ、食べても……だけど、どれだけ食べても君たちが満たされる事はないけどね」 「ど、どういう意味だ!?」 意味ありげに笑うマルタンへと怒鳴りつける……ステーキを食べながらでなければもう少し迫力があったかもしれない。 「君たちの心の闇は、もう僕の手にある……満たされたいなら、このカードの向こうへ行くといい」 「な、何だ……?」 「融合……?」 マルタンの側に一枚のカードが現れ、三人を導くように光だす。 わずかに戸惑いながら、三人はその光へと吸いこまれるように歩を進める。 そして、そのまま―― 『やあ、十代』 「この声、マルっち!?」 突然放送で名指しされ戸惑う十代の横で、レイが驚きの声を上げる。 「マルっち、どこにいるの!?」 『マルっち……? その呼び方はやめてもらいたいな、それに、今僕は十代と話しているんだ』 「……俺に何の用だ?」 何か危険な空気を感じ、警戒しながら十代は問いかける。 『別に大したことじゃない、少し取引きをしようと思ってね』 「取引き……?」 『君たちは今、僕が支配している生徒たちによって動きが取れない、特に食糧は残りわずかなんじゃないかな?』 「っ! お前が翔達をあんな風にしたのか!?」 『こちらには有り余る食糧がある、それを提供してもいいよ』 マルタンの言葉に生徒たちが活気づく。 だが、十代達は厳しい顔つきでここにはいないマルタンを睨みつける。 「それで、代わりに何を要求する気なの?」 『変電施設、あそこをこちらに譲ってほしい』 「……? あそこは砂で埋もれて使い物にならないぞ?」 「兄貴、いい条件ザウルス」 意図の読めない取引きに十代やなのは達は警戒を更に強めるが、 他の生徒はとにかく食糧を手に入れるチャンスだと深く考えずに乗り気になってしまっている。 「兄貴、交換しちゃうザウルス」 「……いや、捨てるには惜しい場所だ、まだ復旧させられる可能性もある」 「それに、相手が欲しがってるってことは、そこを使って何かを企んでいるってことでもあるからね」 みんなの意見を聞きながら十代は悩み――口を開く。 「取引きには――応じない!」 「なっ!? ふざけるな十代!」 「食糧が手に入るんだぞ!」 周囲の生徒たちが次々と罵声を浴びせるが、十代は不適な笑みを浮かべて叫ぶ。 「だが、その二つを賭けてデュエルで勝負だ!」 『ふふ、そう言うと思ったよ、十代……表に出るんだ、相手はすでに用意してある』 マルタンに言われ、動けないメンバー以外は全員が外に出る。 ……最も、生徒の大半は早く食糧が欲しいからという理由のようだったが。 正門のところにやってくると、見慣れぬ仮面をつけた三体のモンスターがやってくる。 「何だ? あんなモンスター見たことないぜ」 「お、おい、あれ……人間の顔じゃないか!?」 誰かの言葉に全員がモンスターを注目し直し――絶句する。 怒り・笑い・無表情とそれぞれ違う仮面を付けたモンスターだったが、その仮面とは別の位置に、見覚えのある顔が浮かび上がっていた。 「あ、あれは原田君と斎藤君と前田君なノーネ!」 「あの三人、いつの間に……!?」 『ふふふ、彼ら三人とデュエルして、勝ったら食糧をあげるよ』 マルタンの声に十代が前に出ようとするが、ヨハンに止められる。 「お前はまだ鮎川先生とのダメージが抜けてないだろう、俺が行く!」 「あの三人が抜けだしたのは俺の監視体制が甘かったせいだ、俺もやろう」 「バリケードが不十分だったのは俺の責任でもあるからな……OK! 勝負だぜ!」 ヨハン、オブライエン、ジムの三人がそれぞれモンスターの前に立つのを見て、なのはは思考を巡らせる。 はっきり言って、今のなのはに三人を援護する力は無い、 スバルやティアナほどではないにしろエクシードモード、更には非常識な量の魔力球の同時生成など無茶をしすぎた。 更に、デュエル場所をわざわざ指定してきたことも何かが引っ掛かってならなかった、 そんななのはに、キャロが話しかける。 「なのはさん、体育館へ行ってください」 「キャロ?」 「この隙にフェイトさん達の拘束を解かれたら、スバルさん達が危険です」 「っ! だけど、ヨハン君達が……」 「三人なら、大丈夫です……ケリュケイオン、セットアップ!」 強い眼差しで、キャロはフリードと共に三人に近づく。 「三人は、私が援護します!」 「キュルルー!」 続く 十代「こいつら、強い!? ヨハン、耐えてくれ!」 なのは「何なの? とても強い力が動いている気がする……ってナポレオン教頭!? いったいどこへ!?」 次回 リリカル遊戯王GX 第十話 キャロの決意! 突き抜けろスターズ! キャロ「これ以上、犠牲者は出させない!」 なのは「どうしても止まってくれないのなら、力づくででも止めてみせる!」 十代「今回の最強カードはこいつだ!」 ―ライトニング4 キャロル=ルシエ― 光属性 魔法使い族 星3 攻撃力600 守備力1200 このカードは自分の場に「エリオ」「フェイト」「フリード」と名のついたモンスターがいる場合、その枚数×200ポイント攻撃力がアップする。 このカードの攻撃力を半分にすることで、ターン終了時まで別のモンスター一体の攻撃力を300ポイントアップできる。この効果は1ターンに一度のみ発動可能。 十代「ヨハン達のことを頼むぜ、キャロ!」 なのは「次回もよろしくね♪」 前へ 目次へ 次へ
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Uを目指して/世界が終わる前に ◆gFOqjEuBs6 カブトの破壊剣と、クワガタの双剣が激突した。 お互いの腕と、踏ん張る脚に振動が響き渡って、溜まらず数歩後退。 突き刺す様な視線を交差させて、黄金の仮面の下でキングが嘯いた。 「ねえギラファ、もう止めようよ。僕達が戦う事に何の意味があるのさ」 何を抜け抜けと、と金居は思う。 自分達はアンデッドだ。戦わないアンデッドに存在意義などない。 最後の勝者になって初めて、アンデッドとしての存在意義を証明出来るのだ。 にも関わらず、このスペードのキングには戦う意思がないと言う。 金居にはそれが理解出来なかったし、理解するつもりも無かった。 故に、無言のうちに双剣を振りかざし、再びキングに肉薄する。 「シェアッ!」 だが、コーカサスは微動だにしない。 ギラファが振り下ろしたヘルターは、コーカサスに触れる前に盾に阻まれた。 ならばとばかりに、矢継ぎ早にスケルターを振り上げるが、それも通りはしない。 繰り出した攻撃は尽くコーカサスの盾に阻まれ、無駄に火花を散らすだけだった。 「はぁ……僕達に戦う意味がないって言ったのは、ギラファじゃないか」 「ああそうだ……確かにあの時点では俺たちに戦う意味など無かった……!」 「今だって無いよ。だって、そもそも僕に君と戦う意思がないんだもん」 ギラファの剣を盾で弾き返して、コーカサスが告げた。 「戦う気が無いならそれまでだ。この場で俺が封印してやる」 そう、あの時は確かに自分に他のアンデッドを封印する術は無かった。 故にライダーシステムに頼るしか無かったし、アンデッド同士は結託するのが得策かと思えた。 だけど、今は違う。今は、この会場の中に居る限り、この男を封印する術が、自分にはある。 この場で力でねじ伏せれば、それだけでキングを封印する事が出来るのだ。 だからこそ、金居はこの場で何としてもキングを封印する。 その為に剣を振り続けるのだが―― 「別にいいよ。ギラファが僕を封印したいなら」 「何……?」 予想外の言葉に、振り下ろす双剣が止まる。 封印された時点で、アンデッドとしては死んだも同然。 確かに封印された後も何らかの形で現実世界に干渉する事は可能だ。 だが、それでも封印前と比べれば殆どの行動が制限されるし、封印されるメリットなど無い。 故にキングの言葉を戯れ言と切り捨てようとした、その瞬間だった。 おもむろにデイバッグに手を突っ込んで―― 「ほら、これあげるよ」 「これは――!!」 三枚のカードを、ギラファに向かって乱暴に投げつけた。 それらは全てギラファの黄金の胸板に当たって、はらはらと舞い落ちる。 落ちたカードを手にとり、その絵柄を確認した所で、ギラファは驚愕した。 それはギラファも良く知る、自分達を封印する為のラウズカード。 鎖だけが描かれた、何も封印されていない状態のそれの名は。 「これは……プロパーブランクのカード……! 何故貴様がこれを!?」 「ボーナス支給品って奴だろうね。別にいらないから、ギラファにあげるよ」 仮面ライダー達はこのカードを使い、アンデッドを封印し続けて来た。 それが何を意味するのか――つまりは、このカードさえ持って居れば、金居もライダーと同じ様に戦えるという事。 といっても、今手元にあるプロパーブランクに対応しているのは、三体のアンデッドだけのみ。 それぞれのカードに記された記号は、スペードのK、ダイアのK、コモンブランクで計三枚。 そう、この会場で殺し合いに参加させられていた三体のアンデッドに対応しているのだ。 故に、この瞬間から金居は、元の世界に戻ってからでも、キングを封印出来るのだ。 「これで俺はいつでもお前を封印出来る。お前は何が望みなんだ?」 「別に何も。僕は楽しければそれでいいからさ」 嘲笑う様に告げて、キングの装甲が音を立てて消失した。 そこに居るのは、最強のアンデッドなどでは無く、只の一人の少年。 煩わしそうに黒の仮面とマントをその場に脱ぎ捨てて、髪の毛をかき上げる。 微かに日が昇り始めた雑木林の中で、風に靡く赤いジャケットは酷く浮いて見えた。 ともあれ、変身制限が掛けられたこの会場で、自ら変身を解除するのは、自殺行為。 この場でキングを殺せば、ブランクを持った金居に敗北はあり得ない。 「僕はバトルファイトなんてどうだっていい。だから別に封印されたって構わない」 「解せないな。なら、お前は何のために今まで戦い続けて来た」 「だ、か、ら、言っただろ? 楽しければそれでいいってさ」 呆れた様に笑いながら、キングがのたまった。 プロパーブランクのカードを矯めつ眇めつして、考える。 こいつは本気で自分と戦う気など皆無なのではないか、と。 もっと別な何かを考えて、その上で金居に協力を持ちかけているのではないか。 少しでも情報を得たい現状、キングを信じて、話を聞くくらいはしてやってもいいのではないか。 「いいだろう。お前の考えを聞いてやる」 そこまで考えて、ギラファアンデッドは黄金の装甲を解除した。 それから一時間足らず。 二人は現状の情報交換を行った。 といっても、この会場で起こった出来事にそれ程興味は無い。 二人が今何よりも優先して行わなければならない情報は、主催についてだった。 金居がこれまで主催側とコンタクトを取っていたという事実を知って、キングは神妙に頷いた。 「なるほどね。実は僕もプレシアから情報を与えられてたんだ」 「情報、だと……?」 「ま、簡単に言うと参加者全員の詳細情報って所かな」 だから金居がワームのボスの時間停止に負けた事も知っている、と続けた。 それを知っているという事は、キングの時間停止を利用しようとしていた事も知られているのだろう。 となれば、キングに対してこの会場に来る前の出来事を隠し通す事はほぼ不可能と考えていいだろう。 だが、何故カテゴリーキングの二人にだけ主催側とのパイプが用意されていたのか。 今度はそんな疑問が残る。 「もしかしたら、プレシアは僕達をジョーカーとして利用しようとしてたのかも知れないね」 「やめてくれないか。仮にそうだとしても他の言葉を使って貰いたいな」 「あっはっは、そっか! ギラファはジョーカーと因縁があるんだっけ!」 キングの言うジョーカーとは、奴――相川始――の事では無い。 そうと分かってはいるのに、金居の中で言い様の無い嫌悪感が湧き起こる。 全ての生命を滅ぼす奴を、自分達の存在意義を無にする奴を、金居は認めたくはなかった。 冗談であったとしても、全ての生命の宿敵と同じ名前として利用されるなど考えたくもない。 「とにかく、そこまで殺し合いを促進させておいて、この終盤でこうも簡単に首輪を解除させるのが解せない」 「それなんだけどさ、多分プレシア死んじゃったんじゃないかなって僕は思うんだけど」 「お前もそう思うか」 それに関しては、どうやらキングも同じ見解らしかった。 プレシア死亡に至るまでの考察は、今まで何度も考えた通りだ。 定時放送が不自然に10分送れた事。首輪が突然解除された事。 それらから考えるに、少なくともプレシアの身に何も起こっていないとは考え難い。 「プレシア自身も、多分48時間くらいがタイムリミットだと思ってたんじゃないかな。 でもそのタイムリミットが来る前に、この殺し合いは誰かに乗っ取られちゃった。 なら、この殺し合いはどうなるのかな? 次の放送はあるのか、それとも……」 「下手をすれば俺達はこのまま、この世界ごと捨てられる可能性もある」 「ははっ、相変わらず察しがいいね、ギラファ」 首輪が無い意味、もう何を話そうが盗聴される恐れは無い。 二人は堂々と各々の見解を語り合い、一つの答えへと結び付けて行く。 カテゴリーキングの二人の考察はだいたい同じで、自分達が危機的状況にある事に繋がってゆく。 「だとすれば……拙いな。この世界と心中だけは避けたいが……」 「ギラファ、一つ聞かせて欲しいんだけど、君はこの戦いで何を求めていたのさ? まさか何も考えずに殺し合いに乗ったら元の世界に帰れるなんて馬鹿な事考えてた訳でもないだろ?」 当然だ。 ギラファの目的は、二度とこんな殺し合いに巻き込まれない様にする事。 その為に主催であるプレシアに従ったフリをしながら、最終的にはプレシアを殺す。 主催側を完全に叩き潰して、完全にこんな殺し合いからはおさらばする。 それが目的だったのに、当面の敵が見えなくなってしまった。 それを告げると、キングは愉快そうに笑って、嘯いた。 「やっぱり僕の思った通りだ! ギラファならそういう事考えてると思ってたよ!」 「だが、今となってはもう、それを考えた所でどうしようもない」 「どうかな? まだ出来る事はあるかも知れないよ」 「何……?」 不敵に笑うキング。 それからキングの主導で、もう一度二人の行動を洗い直した。 二人の行動に共通していたのは、この会場の中央部へ赴いた事。 場所は違えども、二人は共通した魔法陣を目撃し、それで移動を行った。 キングが知っている魔法陣は、確かに地上本部の頂上にあった筈だ。 なのに、地上本部倒壊後には地下へと転移していた。 「プレシア達は、どうしても魔法陣が必要だったのかな?」 「そうだとして、それが何になる? この世界が放棄されれば魔法陣など関係ないだろう」 「うーん、それはそうなんだけど、どうしても気になるんだよね」 わざとらしく顎に手を添えて、考える素振りを見せるキング。 魔法陣がどうなろうと、今更そんな事は大した問題では無い。 今はどうやってここから脱出するか、が重要なのだ。 「もしかしたらさ、その魔法陣、逆転の切り札になるかも知れないよ」 「何……どれはどういう事だ?」 「だって、どうしてもその魔法陣が必要だったとするなら、何の為に必要だったと思う?」 「知るか。この殺し合いの裏方の都合など……」 「なら、なんで必要な魔法陣を作りなおした直後に、あそこを禁止エリアになんてしたんだと思う?」 金居の中で、確かな疑問が芽吹いてゆく。 キングの言う通りだ。どうしても必要で魔法陣を作ったのだとしたら、そこを禁止エリアにする理由は何だ? どうせ禁止エリアにするつもりなのなら、魔法陣など作らずともそのまま捨て置けばいいのではないか? ならば、何故だ。何故奴らはもう一度魔法陣を作り直したのだ。 殺し合いを続ける上で、どうしても必要だったから? 「どうせ首輪ももう無いんだ、ここでじっとしてるくらいなら、ちょっと行ってみない? 気になるんだよね、どうしても」 「構わないが……お前はそこへ行ってから、どうするんだ」 それだけが気掛かりだった。 キングは殺し合いには興味がないから、封印されても構わないとのたまう。 だけれど、地上本部に向かった後どうするのか、明確なビジョンは未だ見えない。 だから不安要素を今のうちに消しておくためにも、金居はキングに質問した。 「そうだなぁ……仮に魔法陣が必要だったとして、ギラファは何の為に必要だったと思う?」 「具体的にはわからないが、会場と主催側を繋ぐ何らかのパイプとして必要だった……とか、そんな所じゃないか」 「ま、そうなるだろうね。もしもそれで主催側の本拠地に乗り込めたなら、さ」 口角を吊り上げて、心底楽しそうに続ける。 「僕は、プレシアの力が、欲しい」 「何だと……?」 それは、キングが初めて告げた、「楽しむ」以外の欲望。 否。それも元を辿れば、楽しむ為の過程に過ぎないのかも知れない。 金居の神妙な視線と、キングの愉快気な視線が交差して、キングは語り出した。 「だって凄いじゃないか。プレシアはこんなにも沢山の世界に干渉する力を持ってる 考えてもみなよ。その力と比べれば、僕達の世界のバトルファイトなんて取るに足らない。 無数に存在する世界を全部、自分の自由に出来るとしたら、こんなに素敵な事は無いよ!」 「お前は、バトルファイトで優勝する事よりも、その力を望むのか……?」 「当然さ。だって馬鹿馬鹿しいんだよね。あんなちっぽけな世界で争い続けたって、僕は満足しない。 ワームや人間達に邪魔されながらも頑張って戦い抜いて、世界を作り変えて、自分だけの楽園を創る? ……馬鹿馬鹿しいよ。そんな事をするくらいなら、まだ何が起こるか分からない理想郷に、僕は賭けたいんだ」 それがキングの考えだった。 思えば、この男は初めて出会った時にもそんな事を言って居た気がする。 この男は、際限なく戦い続け、勝者を決めるだけのこの戦いに嫌気が刺していたのだろう。 だから、「楽しむ」為に他者を利用し、全てをブチ壊して、何もかもを破滅させようとしていた。 そんなキングに舞い込んだチャンス。全ての世界を自由に出来るという、途方も無い程の力。 仮にそれが得られなくとも、それに賭けて動いてみるのは、十分楽しいゲームなのだろう。 だからキングは、この新しいゲームを攻略する為に、金居に話を持ちかけた。 そこまで分かって、金居はキングに向き直った。 「いいだろう……確かに、世界が無数にあるなら、どちらかの勝者を決める必要などない」 「そうそう。きっと僕達二人でだって持て余すくらい、世界は沢山あるんだ。 なら元の世界のバトルファイトにこだわる必要なんてない。君があの世界にこだわるなら、君の好きにすればいい。 仮にもしも僕の憶測が外れて、他の世界を手に入れられなかったとしても、それは単に僕がゲームオーバーってだけ。 その時は、君が僕を封印して、元の世界に帰ってくれればいい。君にとって、デメリットはないだろ?」 確かに、キングの言う通りだった。 基本的にキングは、自分の封印に関しては元々こだわっていない様子だった。 となれば、ブランクのカードを持っている今、この男を封印する事はそれ程難しい事では無い。 それよりも寧ろ、キングの話に乗って、何らかの時間停止に対抗する手段を得た方が得策だと思える。 ワームのボスにリベンジを果たした上で、金居は自分のバトルファイトで優勝する。 それさえ出来ればいいのだから、二人の利害は一致している。 「分かった……次の放送まで時間もそれ程残されてはいない。とっとと地上本部跡地へ向かおうか」 「あっ……ちょっと待って」 不意に、キングが神妙な面持ちで金居を遮った。 次の放送があるかどうかも分からない今、ここでじっとしていたくは無い。 少しでも可能性があるなら、一刻も早く行動に出たかったのだが――。 「あれ、見てよ」 キングが指差したのは、彼方の空。 普通の人間よりも圧倒的に強力な視力を持った金居には、それが見えた。 日が昇り始めた空を駆け抜ける、一台の巨大マシンと、一匹の巨大な竜。 それから魔法で空を飛ぶ女が一人と、竜の背には点々と人間の影も見えた。 そして、奴らが向かっている方向は、恐らくは会場の中央方面。 「ほう……どうやら奴らも考える事は同じだったようだな」 「はは、ギラファ、これで尚更行く用事が出来たね」 生き残った参加者達が、こぞって地上本部に向かっている。 このまま先を越されて、奴らだけ脱出などされては、堪ったものではない。 また、一緒に脱出したとしても、元の世界に帰れば、高確率で仮面ライダーは敵になる。 ならばこの会場が朽ち果てる前に、奴らをこの手で倒しておくのも悪くは無い。 「これが、この場での最後の戦いになるか……?」 「さあ、どうだろうね。ここまで来たら流石の僕にもわかんないや」 恐らく、嘘は言って居ないのだろう。 地上本部に何があるのかは分からないが故に、キングにも今後の想像は出来ない。 当然の事だ。だけれど、キングの性格を考えれば、奴らと一緒に脱出など考えている訳も無い。 こいつの事だ。どうせ最後のお楽しみとか何とか言って、あの参加者共で遊ぶつもりなのだろう。 それを止めるつもりも、邪魔するつもりもない。奴らがどうなろうが知った事は無いからだ。 「だが、どうやって向かう? 徒歩じゃ追い付けないぜ」 「大丈夫だよ。移動手段なら、ある」 いいながら、デイバッグを逆さにした。 ぐぐっと、口を前回まで広げて、そこから何かを取り出そうとする。 このデイバッグには、質量などという物は関係ない。何だって収納できる、魔法の鞄だった。 どんな原理か想像も出来ない鞄の中から、金色の何かが音を立てて落下を始める。 「これは……」 それから間も無くして、それは完全に姿を現した。 金色と黒のボディを輝かせて、どすんっ! と音を立てて現れたのは、一台のバイク。 SMART BRAINのロゴを輝かせて、特徴的なフォルムを見せつけるそれは、仮面ライダーの乗り物だ。 金居は見た事がなかったが、左側にサイドカーを装着したそのバイクの名は、サイドバッシャー。 それをどうしてキングが持っているのか。そんな疑問を口にする前に、荷物の整理をしていたキングが口を開いた。 「ボーナス支給品、って奴だろうね。多分クアットロを殺した時の奴。 ずっと気付いてたんだけど、使い道がないからそのままスルーしてたんだよ」 「まさかこんな所で役に立つとは……とんだご都合主義だな」 呆れたように笑って見せるが、これ程の僥倖は無い。 仮面ライダーのマシンを使えば、圧倒的なまでの加速が可能だ。 これを使えば恐らくは、奴らに追い付く事だって可能。 「さあ、準備完了。運転は僕に任せてよ」 邪魔な荷物を全てその場に置き去りにして、キングが運転席に跨る。 ならば自分もとばかりに、自分の持つ余計な荷物を全てその場に捨て置いた。 思えば自分も余計な荷物を持ち過ぎて、やたらとデイバッグの中がごちゃごちゃしていた様に思う。 「俺の方も準備は出来たぜ」 それからややあって、金居もサイドカーに乗り込んだ。 それを確認したキングは、サイドバッシャーにエンジンをかける。 ドルルルル! と轟音を響かせて、サイドバッシャーのライトに眩い明かりが灯った。 ライトの光に照らされた一本の道。それは、これから二人が歩むたった一つの道のりだ。 この先に、果たして何が待って居るのか。 最後の戦いか。はたまたそれ以外の結末か。 全ての世界を手にするか、何も得られずに終わるか。 終わる世界を前に、二人の道化は最後の戦場へと赴く。 まだ見ぬ理想郷を目指して――。 【2日目 早朝】 【現在地 D-9 雑木林】 【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状態】健康 【装備】サイドバッシャー@魔法少女リリカルなのは マスカレード、キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【道具】支給品一式、ハンドグレネード×4@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ラウズカード(ハートのA、3~10)、 RPG-7+各種弾頭(照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、爆砕牙@魔法妖怪リリカル殺生丸 【思考】 基本:この戦いを全て無茶苦茶にし、主催を乗っ取る。 1.地上本部へ向かい、魔法陣を調べる。 2.地上本部に集まった参加者達で何か遊んでみる……? 3.楽しむ事が出来たなら、最終的に金居に封印されても構わない。 【備考】 ※キングの携帯電話には『相川始がカリスに変身する瞬間の動画』『八神はやて(StS)がギルモンを刺殺する瞬間の画像』『高町なのはと天道総司の偽装死体の画像』『C.C.とシェルビー・M・ペンウッドが死ぬ瞬間の画像』が記録されています。 ※全参加者の性格と大まかな戦闘スタイルを把握しています。特に天道総司を念入りに調べています。 ※十分だけ放送の時間が遅れた事に気付き、疑問を抱いています。 ※首輪が外れたので、制限からある程度解放されました。 ※キングが邪魔だと判断した支給品は全て捨てました。 【金居@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状況】健康 【装備】バベルのハンマー@仮面ライダークウガA’s ~おかえり~ 【道具】支給品一式、砂糖1kg×5、イカリクラッシャー@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、デザートイーグル(4/7)@オリジナル ラウズカード(ハートのJ、Q、K、クラブのK、ダイアKのブランク、スペードKのブランク、コモンブランク)@魔法少女リリカルなのは マスカレード ランダム支給品(ザフィーラ:1~3)、マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS ジェネシスの剣@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、クレイモア地雷×3@リリカル・パニック 【思考】 基本:ゲームからの脱出、もしくは主催の乗っ取り。 1.地上本部へ向かい、魔法陣を調べる。 2.地上本部に集まった参加者に利用価値がないなら容赦なく殺す。 3.最終的にキングが自分にとって邪魔になるなら、自分の手で封印する。 【備考】 ※放送の遅れから主催側で内乱、最悪プレシアが退場した可能性を考えています。 ※首輪が爆発しなかったことから、主催側が自分達を切り捨てようとしている可能性を考えています。 ※最早プレシアのいいなりに戦う事は無意味だと判断しました。 ※首輪を外したので、制限からある程度解放されました。 ※金居が邪魔だと判断した支給品は全て捨てました。 【全体の備考】 ※以下の支給品をD-9 雑木林に放置しました。 ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル、ゼロの衣装(予備)@【ナイトメア・オブ・リリカル】白き魔女と黒き魔法と魔法少女たち おにぎり×10、菓子セット@L change the world after story、『SEAL―封印―』『CONTRACT―契約―』@仮面ライダーリリカル龍騎 いにしえの秘薬(空)@魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER、顔写真一覧表@オリジナル、ガムテープ@オリジナル トランシーバー×2@オリジナル、トランプ@なの魂、正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪探知機(電源が切れたため使用不能)@オリジナル 首輪の考察に関するメモ、レリック(刻印ナンバーⅥ、幻術魔法で花に偽装中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、首輪(アグモン、アーカード、シグナム) かいふくのマテリア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、デイバッグ×8 Back Revolution 時系列順で読む Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Revolution 投下順で読む Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Masquerade キング Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編) Back Masquerade 金居 Next Round ZERO~AMBITION SECRET(前編)
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登録日:2011/09/06 Tue 17 51 34 更新日:2022/04/15 Fri 17 58 31NEW! 所要時間:約 16 分で読めます ▽タグ一覧 クラークの第三法則 デバイス パッと見暴力 リリカルなのは 決めワザはビーム(痛々しくないから) 疑似科学 科学 降伏勧告 魔法 魔法って言い張ればもはやなんでもアリですかあの連中 魔法少女リリカルなのは 魔法? 悠久なる凍土、凍てつく棺のうちにて、永遠の眠りを与えよ。凍てつけ! 妙たえなる響き、光となれ。癒しの円のその内に、鋼の守りを与えたまえ。 アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル。フォトンランサー・ファランクスシフト。撃ち砕け、ファイアー! リリカルマジカル。福音たる輝き、この手に来たれ。導きのもと、鳴り響け。ディバインシューター、シュート! 咎人達に、滅びの光を。星よ集え。全てを撃ち抜く光となれ。貫け! 閃光! スターライト・ブレイカー! 魔法少女リリカルなのはシリーズに登場する魔法体系は、自然摂理や物理法則をプログラム化し、それを任意に書き換え、書き加えたり消去したりすることで、作用に変える技法である。 その実態は「なんかよく分からない不思議な力」などではなく、「空気中に漂う魔力素というエネルギーを魔導師が体内に持つ器官『リンカーコア』に取り込み、取り込んだ魔力で「変化」「移動」「幻惑」いずれかの作用を起こす」疑似科学に近い現象を望む効果が得られるように調節または組み合わせたものをプログラムとして用意し、詠唱・集中などのトリガーにより起動する。 【魔力素】 空気中に漂うエネルギー。通常濃度の±15%が適性値であり、それ以外だと回復を阻害したり暴走の危険がある。 よほど密閉した部屋に複数人でいない限り酸欠にならないように、魔力素も同じ部屋に魔導師が複数人いたぐらいでは無くならない。逆に言えば取り込める量に限度はあるので、どれだけ魔力素濃度が高くても意味がない。 【リンカ―コア】 世界によって名称が異なる事もあるが、魔導師が体内に魔力を溜めておく器官。 基本的に先天的に有している器官だが、稀に後天的に出来たり、遺伝子に刻まれていない種に生じることもある。こういった突然変異種は膨大な魔力や特殊な資質を持っていることが多い。 大気中の魔力素を取り込み、蓄積できる総量を『総魔力量』と呼ぶ。 魔力素やリンカーコアは地球のように魔法が認知されていない世界でも存在し、才能や修練などで扱える魔力量にも個人差がある。 例えば同じAAAの魔力を持つなのはとクロノを比較すると、なのはは早い段階で魔力を自在に扱ったが、クロノは時間がかかったらしい。 【魔力変換技術】 魔力を放出する際、炎や電気といった別エネルギーへ変換・付与する技術。変換技術自体が非常に難しく、氷結系は飛び抜けて難しいらしい。 その分、氷結魔法は温度変化魔法に分類され、フィールド魔法でしか防げず、防御が難しいため利点は他より大きい。 ■自力習得者。 電気変換:なのは※INNOCENTのユニゾンで習得。 炎熱変換:クロノ、すずか※INNOCENTのユニゾンで習得。 氷結変換:クロノ、リインⅡ、はやて、アリサ※INNOCENTのユニゾンで習得。 ■変換資質持ち 通常より低燃費で効率よく変換できる貴重な資質であるが、逆に純粋魔力を放出するのが苦手という特徴を持っている。 遺伝による継承が大半で基本的に一人一種。リオ・ウェズリーのように二つの資質を同時に持っているケースも存在する。 電気変換資質:フェイト、エリオ、リオ、プレシア。 炎熱変換資質:シグナム、アギト、リオ、アリサ※INNOCENTにて 氷結変換資質:すずか※INNOCENTにて 【魔力光】 魔導師は、一人一人魔力の色が異なる。 金色はレアカラーらしい。そして虹色はほとんどの確率で聖王家関係者確定のレアカラー。 また、一時期魔力光占いが流行っていたが、血液型占い程度の信憑性とのことで特に根拠はない。 青:クロノ、フーカ (真面目で素直) 空色:スバル、アリシア(※1stのコメンタリーで判明)、レヴィ(自称は水色) (前向きで楽天家) 藍色:ギンガ (青と紫の中間) 紫:プレシア、ルーテシア、ディアーチェ、すずか※INNOCENTにて判明。 (責任感と深い愛情の持ち主) 赤紫:シグナム (赤と紫の中間) 赤色:ヴィータ、シュテル、リンネ、アリサ※INNOCENTにて判明。(情熱的でまっすぐ) 桃色:なのは、キャロ、ミウラ (純真一途) 黄色:エリオ、リニス (優しく、礼儀正しい) 金色:フェイト(*1) (※2ndA sコメンタリーにて判明 血筋や経験に誇りを持つ。黄の要素も含む) 茜色:ティアナ、シャッハ、アルフ、ゼスト (人情家で感情の起伏が激しい) 白:はやて、ザフィーラ(*2) (天才肌で、リーダー気質。時々天然が入る) 黒:リインフォース・アインス(*3) (思慮深く、理知的) 緑:ユーノ、リンディ、シャマル、ヴェロッサ、ヴァイス、アインハルト (控えめで想いやり深い) 虹色:ヴィヴィオ (元気で明るい女の子――1stにてスバルが即興で作った。(※2ndA sにて判明 複合色で明るい色彩の為、活発で活動的)) 【魔法の体系】 魔法も幾つかの系統が存在し、管理局法に触れるような危険な魔法が無いのであれば、その体系は歴史保存の意味もあって継承していくことを推奨されている。 ミッドチルダ式 現在最も普及しているミッドチルダで発展した術式。 魔法陣は内部に二重の正方形を持つ真円形。 魔力そのものを体外へ切り離して扱うことが多く、基本となる射撃や砲撃、追尾・制御が可能な誘導弾、発射体の形成に効果付与や補助魔法も合わせれば発想と技術しだいで無限ともいえるバリエーションを持つ。全体的にミドルレンジ~ロングレンジが得意。 物理に特化したベルカ式の騎士と殴り合うのは無謀とはいえ、魔力付与による肉体や武器の強化も一応可能で、他にも圧縮魔力を肉体や武器の末端に形成することで殴打や斬撃を繰り出すこともできる。 その汎用性や技術応用への幅広さ、習得のしやすさ、何より現状での使用者の圧倒的多さから、ミッド式主流の流れは今後も揺らぐことはないという。 古代ベルカ式 すでに滅亡した世界ベルカで確立された術式。古代の王たちが使うベルカ式は特に真正ベルカ式(エンシェントベルカ)と呼ばれる。 魔法陣は三角形の各頂点に円。 先天的な資質に左右される点が多く、使用者は限られるが「武器攻撃に自らの魔力を乗せ、威力を高めた攻撃を放つ」魔力付与と強化に特化する。クロスレンジはミッドのそれを上回る十八番だが、距離が離れるごとに決定打が与えづらくなる。 ・近代ベルカ式 使用者が限られるベルカ式をミッド式をベースに再現した新しいベルカ式。『StrikerS』から登場。 再現したとはいっても、古代ベルカ式の騎士から見れば「勝手が違う」らしいので、やはり別物であるらしく、ミッド式とも一部互換性があるが、使用者はミッド式に比べて少ない。 召喚魔法 高位の存在を召喚し使役する。強力だが使い手の精神状態などによっては暴走する危険性を秘めた諸刃の剣。 使用者の系統は上二つのどちらかだが、魔法陣が四角形の頂点に円。(ミッド式かベルカ式で円の内部の魔法陣が変わる) 「ゴーレム創造」などその場で組み立てるタイプも分類はこれ。 他 IS(インヒューレント・スキル) 戦闘機人と聖王ヴィヴィオが持つ先天性固有技能。天性の資質を改造により強化したもので、専用の武装と組み合わせてさらに効率的に使うことができる。厳密には魔法ではない。 ヴィヴィオの聖王の鎧は王族継承のもの、戦闘機人は発動時にデジタルな円形テンプレートが浮かび上がる。 CE兵器使用時のなのはも浮かんでいたのでこのテンプレート自体はIS限定ではないらしい。 ダールグリュン Vividで登場した魔法。 雷帝の血を引くダールグリュン一家の固有魔法であり現状ヴィクトーリア・ダールグリュンのみ。陣の形等は不明。 エレミアン・クラッツ こちらもVividより登場。恐らくエレミア家の固有魔法であり現在使えるのはジークリンデ・エレミアのみ。 【法術】 原作版で登場した魔法の総称。 クロノが使用した法術はアニメ版に近いが、なのはの魔法は純粋な魔法少女に近い。 原作のテーマが思い出だったため、記憶操作系の法術は出番が多い。 祈願実現型魔法 想いと魔力で願いを叶える魔法。 極めると死者蘇生もできるが、使用に膨大な魔力が必要なうえ、 対価として術者も死んでしまう。すると魔力の供給が消えて蘇えった者も死んでしまう。 そのためミッドチルダでは成功例は確認されていない。 転移融合 記憶に潜入する魔法。高度魔法らしく、かなりの危険性がある。 【主な魔法分類】 ■攻撃魔法 ・ミッドチルダ式 射撃。 砲撃。 打撃/斬撃。 魔力斬撃。 遠隔発生。 広域攻撃。 ・ベルカ式 魔力付与攻撃。 打撃/斬撃。 射撃。 ■防御魔法 バリアタイプ。 シールドタイプ。 フィールドタイプ。 ■捕獲系魔法 バインドタイプ。 ケージタイプ。 ■結界魔法 サークルタイプ。 エリアタイプ。 ■補助魔法 インクリースタイプ。 デクラインタイプ。 他にも、稀少技能扱いとして召喚魔法や蒐集行使等がある。 ちなみに召喚系魔法のうち、攻撃のために大質量の物質を召喚するものなどは時空管理局によって質量兵器ともども原則使用禁止とされている。 でも射出系は容量用法を守って正しく使っていれば問題ないらしい→スターダストフォール 封印魔法も存在しているが、この世界の封印は魔法プログラムに外部から割り込んで停止させる魔法の事。 一つの封印魔法として存在するのではなく、砲撃やバインド等に追加させて運用している。 また、エターナルコフィンのように生命体を殺さずに半永久的に凍結させる事で封印する魔法も存在している。 【稀少技能】 普通の人がなかなか持っていない技能。 また古代ベルカ式自体が稀少技能扱いされており、使い手が少なければ術式自体が認定されるようだ。 蒐集行使 古代ベルカ式 召喚魔法 預言者の著書 無限の猟犬 思考捜査 【魔法のランク】 魔法にはそれぞれランク付けされており、 魔法自体の他に威力・射程・誘導性などに付けられている。 ランク付けの基準は不明。 Sオーバー エターナルコフィン S+ サンダーレイジO.D.J S スターライトブレイカー、ブラストカラミティ、ディストーションシールド、ラグナロク S- デアボリック・エミッション AAA+ ディバインバスター・エクステンション、ミストルティン AAA プラズマスマッシャー、スティンガーブレイドES、フォトンランサーPS、ライトニングバインド AA+ ラケーテンハンマー、シュランゲバイセン・アングリフ AA アクセルシューター、プラズマランサー、クリスタルケージ A+ ブレイズカノン、ラウンドガーダー・エクステンド A ストラグルバインド、紫電一閃 B+ トランスポーター D ディフェンサー、フライアーフィン E プロテクション 【デバイス】 魔導師が魔法を使う上でサポートを行う道具。動力こそ魔力だがその構造は完全に機械かそれに準ずるもの。 このシリーズがSFとして扱われることもある所以。原作の頃は「高速計算法術杖」と呼ばれていた。 古代ではもちろん機械製品ではなく、魔力を持つ木や石を使ったRPG定番のスタイルで、魔法陣も直接地面とかに書いていたという。 詳しくは個別へ。 【使い魔/守護獣】 魔導師が既存の生物に新たな命を与えて生み出す。 基になった姿と若干の特徴を残した人間の姿になれる。 術者の魔力を用いて運用するので本来は目的に合わせて短期的に創造するのが基本だが、 アルフ、リニス、リーゼ姉妹など登場した彼ら彼女らはみな長期間存在している、あるいはしていた。 なおザフィーラは守護獣という位置づけであり使い魔とは若干性質が異なる。 劇場版で新しくされた設定によると、新暦40年前後は上記の短期間での契約が一般的だったが、 使い魔を保護する条例ができ、60年前後には短期契約は違法になった。 そのためリニスはほぼ黒に近いグレーである。 術者と精神的繋がりがあり、なんとなく考えてることがわかったりする。 【物理破壊設定/非殺傷設定】 主に魔力弾に用いられる設定。 物理破壊を伴う物理破壊設定と生体にショックのみを与えて傷をつけない非殺傷・スタン設定がある。 基本は非殺傷設定で、物理破壊設定に切り替える際は「ファイアリングロック」を解除する必要がある。 しかし非殺傷設定であっても、その生成技能が低かったり、命中箇所が脆かったりすると大怪我をすることがある。 ヴァイスの妹ラグナの目の怪我はこのため(この場合は後者)。 また、スターライトブレイカーの直撃を受けたフェイトはノックダウンまでしたので、 非殺傷設定でもバリアジャケットや防具をしていない一般人相手に放つのはかなり危ないことになる。 StS本編第一話や、聖王のゆりかごでなのはが砲撃で通路を突き破ったのが物理破壊設定。 ヴィヴィオをスターライトブレイカーでノックアウトしたのが非殺傷設定。 ゆりかご内の床が粉砕されているのはレリックのせいであって、スターライトブレイカーは一切関与していない。 【魔導師ランク】 魔導師に与えられるランク。 初期は魔力量などによるものと思われたが、現在では管理局員としてそれぞれの部署でどれほどの任務をこなせるかを示す、 次元世界で通用する資格のようなものであり、戦闘における強さとは直接の関わりはない。 また、陸戦、空戦、総合の3種類に分類できる。 現状最上位のSSSランク所持者は登場していない。 一般的な武装局員はD~Cランクが最多で、Bランク試験が最初の壁として知られている。 SS はやて(総合、A s時はS)、プレシア(条件付き) S+ なのは、フェイト(空戦。StS時。A s時は両者魔力量がAAA)、ゼスト(生前) S ルーテシア(魔力量による推定) S- シグナム(空戦) AAA+ ヴィータ(空戦)、クロノ(A s) AAA シャッハ(陸戦) AA+ シャマル(総合)、リンディ(総合) AA ザフィーラ(非所有)、クイント、メガーヌ、ファーン A+ リインⅡ(総合) A ユーノ(総合)、ギンガ B+:ヴァイス B スバル、ティアナ、エリオ(StS終了後三人揃ってAAに) C+ キャロ(StS終了後総合A+に) C D E アリシア(魔力量) F 【余談】 世の人々が思う魔法の ある意味代名詞ともいえる飛行魔法に関してだが、 無印ではユーノ曰く、初級の最後くらいの魔法と言われており、A sでもほとんど魔導師が使用していたポピュラーな魔法であった。 だが三作目StrikerSではフォワード四名は飛行魔法を一切使用しておらず、 また使用できないという設定が新たに追加されていた。(少なくともティアナは使えるが) これは厳密には設定変更ではなく、設定の厳密化でありStrikerSでの飛行魔法とは『高々度高速飛行魔法』のことを指す。 要は超高いところを高速で飛ぶ魔法。 それでもわかり難ければニュアンスは少し違うが『空戦』できないと置き換えても問題ない。 これには空間把握能力、各種安全装置、必要な魔力の安定維持など、様々な能力が必要となる。 このため、他の魔法を鍛えるためにあえて高々度飛行魔法を取得しない者も多い。 また、単純な飛行の魔法については、比較的初歩の魔法らしい。(スバルは使えないみたいだが、ウイングロードがあるのでどうにでもなる) そして続く四期、Vivid、Forceではバンバン飛ぶ。 厳密に言えばVividメンバーのほとんどが飛行魔法所得済み。Forceメンバーは純粋に空戦も可能。 ……どことなくStrikerSメンバーがかわいそうに見えて仕方がない気がするが、多分気のせい。 二次創作や同人誌でもVividのエルス・タスミンのセリフを皮切りに良くネタにされてるけど。多分気のせい。 追記・修正よろしく。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 高価らしいインテリジェントを仕事の合間に作れるらしいクロノはどこで勉強したんだ? -- 名無しさん (2013-09-08 11 29 39) リーゼ達じゃないか? 秘密裏にデュランダルを造れる位だから -- 名無しさん (2013-09-08 11 32 40) インテリジェントは一流でないと使いこなせないが、超一流になるとAIの勝手な判断が邪魔になるらしい、要は自分の好みだな。 -- 名無しさん (2013-09-09 07 35 25) 属性魔法を使う人は資質持ち、氷結系は自力習得者……偏ってるな。 -- 名無しさん (2013-09-13 11 53 17) ってか自力習得者、実質クロノしかいないじゃないか、リインはデバイスだし、はやてはリインの協力だし。 -- 名無しさん (2013-09-13 12 53 20) SSSってもしかしたら設定上すら該当者は存在しないんじゃないか…? -- 名無しさん (2013-09-13 13 05 57) まぁ、魔導師ランクSSSの事務員とか清掃員とか、どんだけ書類整理や掃除が上手いんだよ!! になるしな。 -- 名無しさん (2013-09-13 13 08 00) SSSゲットって魔力量も高くて戦術も高くて・・・無理じゃね? -- 名無しさん (2013-09-13 13 10 02) 部署によってランクの意味合いが変わるのだから、武装隊でのSSSはとてつもない強さだろうし、捜査官とか執務官のSSSなら聞き込み上手だとか弁護が上手いという事なんだろうけど、清掃員とか救助隊とかのSSSとはなんだろう? 色んな環境にでも適応するんだろうか。 -- 名無しさん (2013-09-13 17 15 24) 悪環境への対応力とか? -- 名無しさん (2013-09-13 17 26 29) 人手不足の管理局なんだから、魔導師なら清掃員ではなく、せめて捜査官になって欲しいだろうから、事務員とかに魔導師はいないんじゃないか? -- 名無しさん (2013-09-13 17 34 18) あの世界では魔導師っていうのは、戦闘要員の事だから、事務員でも魔法を使う奴はいるけど、その場合は魔導師とは言わない。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 01 36) ↑でも、ユーノやプレシアさんは一応非戦闘員だよ。……強すぎるけどさ。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 09 30) ↑ うん、だからユーノは無限書庫に入ってからは「魔導師としての活動はしていない」って事になってる。 -- 名無しさん (2013-09-13 18 11 16) そうだったんだ、プレシアさんは科学者だったのにランクを習得しているし、ユーノも学校卒業後すぐに遺跡発掘してても魔導師と呼ばれているから、魔法を一定以上使える人の総称なんだと思ってた。 -- 名無しさん (2013-09-13 17 38 29) パンフによると優れた魔法行使者を魔導師と呼ぶらしい。 -- 名無しさん (2013-09-13 19 26 46) 広義か狭義かの違いなんだろうな -- 名無しさん (2013-09-13 20 37 59) つまり、管理世界では魔法が使える人が魔導師とよばれ、管理局では魔導師と言えば戦闘魔導師という事か? -- 名無しさん (2013-09-13 20 42 16) ぶっちゃけると、其処辺は公式もあんまりきっちり定義してないから、この先の作品でまた変わる可能性大。そも、魔導師ランクも概要に在るとおり最初は単なる保持魔力の大きさでしかなかったし。 -- 名無しさん (2013-09-13 19 38 33) 電気変換の自力習得者っていないのか? 意外だったな。というかクロノ炎熱変換してたっけ? -- 名無しさん (2013-09-13 19 59 23) ブレイズカノンが熱量を持った魔法らしいから、多分炎熱変換してるんじゃないかな? -- 名無しさん (2013-09-22 00 28 19) 非殺傷とかいってるが、やりようを考えないと殺せる魔法がゴロゴロあるのですが? -- 名無しさん (2013-09-22 13 14 35) 管理局の魔法縛りは「個人での大量破壊」を防ぐ理由が第一だしな。ついでに非殺傷にもできる、ぐらいの感覚だろ組織としては。 -- 名無しさん (2013-09-22 14 50 21) クロノがティアナをバインドで縛りまくったらしいけど、男性対女性の模擬戦だと、やっぱり使用バインド魔法に制限とかあるのかな? リーゼ姉妹にやったような事をするとさすがにまずいと思うし。 -- 名無しさん (2013-11-01 10 07 30) 無いんじゃないかと。一応でも模擬『戦』だし実力が女 男の場合バインドの意味がなくなるし -- 名無しさん (2013-11-07 21 51 49) そういや何でストレージのデュランダルに浮遊ユニットを搭載したんだろうな。インテリジェントに変更させればいいのに。 -- 名無しさん (2013-11-16 00 40 20) リリ箱のなのは&クロノ、リンディが使ってた法術もリリなの的には魔法に分類されるのかな? -- 名無しさん (2013-11-23 13 45 16) ↑スペックでいえばアニメ版がかすむレベルも多いけどな -- 名無しさん (2013-11-23 16 28 09) 原作の魔法は、なのはの祈願実現魔法に、クロノの催眠、障壁、転移、飛行、記憶操作、記憶へ潜入、あとは可能で不可能な蘇生魔法か……。クロノは戦う気がないな。 -- 名無しさん (2013-11-24 14 27 28) 初代レイジングハートの祈願実現魔法が一番出鱈目でぶっ飛んでるよな。なんだよあれ……使いようによっては一番凶悪だぞ -- 名無しさん (2013-11-25 18 32 35) ↑それって初代じゃなくて二代目という微妙なマジレス。まぁ、魔力だけじゃなく妖力すら高めることができるっていうチートスペックだからなぁ -- 名無しさん (2013-11-25 18 59 33) イノセントで超光速と判明したスティンガーレイ。それを軽く回避するGODとかのなのは達……。射撃魔法は無印の頃から極まってたんだな。 -- 名無しさん (2013-11-29 12 16 15) ユーノは無限書庫でダンジョン踏破やってたり蔵書殆どバックアップ取ったりしてるのにAランクなのは完全に昇格試験サボってるよね。 -- 名無しさん (2013-11-29 13 36 41) ↑まぁ、上のランク取ったところであんまり変わらないだろうからねぇ。Aからだと評価が変わるのってSランクだし -- 名無しさん (2013-11-29 18 17 23) 超光速の魔法にAMFは効くんだろうか? 統合が解除される前に直撃しそうだが……。 -- 名無しさん (2013-11-30 12 37 45) 超光速ってのが字面通りなのか単なる比喩表現なのかは分からんが、あの科学力なら対処可能なんじゃないだろうか。そもそもあの世界の科学は魔法と密接に絡んでいるし -- 名無しさん (2013-11-30 13 02 39) というかAMF自体はフィールド系の魔法だからな。主要メンバーのうちの誰かも使おうと思えば使える(AAAランクの魔法だけど) -- 名無しさん (2013-11-30 13 05 41) てかクロノの魔法が種類豊富な上に性能が鬼畜すぎる。なのは並みの魔力と高性能なデバイス、二つの魔法属性も相まって死角がねぇな. -- 名無しさん (2013-11-30 13 07 55) 加えてクロノは頭が回るからそれを効果的に繰り出して来る。力技でもないと勝つのは難しい -- 名無しさん (2013-11-30 13 11 28) エターナルコフィンはフィールド魔法でしか防げないけど、現在分かっているのはバリアジャケットとAMFだけ。どう防げというのだろう。 -- 名無しさん (2013-11-30 13 16 18) ↑他にはパンツァーガイストくらいか -- 名無しさん (2013-11-30 13 26 49) スティンガーが本編でもINNOCENTの設定どおり光速なら、これからは防御特化のザフィーラやユーノの時代がくるかもしれない……。 -- 名無しさん (2013-11-30 14 55 07) 捜査官にとってはバインドってすごく便利だよな。不可視で追尾までするハウンドスフィアは便利すぎだけど。 -- 名無しさん (2013-11-30 19 22 15) S2Uのメロディを美由希は聞こえてないが那美が聞こえてたから、原作時空では魔力と霊力は似た様なものかもしれない。 -- 名無しさん (2013-12-10 15 00 24) 思ったんだが、模擬戦でクロノがフェイトやはやてを凍結封印すると、やはり魔力供給で生きているアルフ達は消滅するんだろうか?アルフ次元超えて存在してるけど… -- 名無しさん (2014-01-12 06 24 42) ↑魔力供給って契約みたいなもんだし、永久じゃない限り問題ないと思うぞ -- 名無しさん (2014-01-12 15 33 13) ↑2 あくまで推察・妄想の域を出ないけど「その瞬間で消費する魔力」じゃなくて「ある程度は貯められる魔力」が供給されてるんじゃないだろうか。しばらくは余剰分で活動できるみたいな -- 名無しさん (2016-12-10 22 23 56) 最後の飛行のところ、StrikerSメンバーとvividやForceメンバーは最大の違いとして「正規の管理局員か、そうで無いか」っていうところがあるから、あくまで推測でしか無いけど「vivid勢Force勢程度の空戦能力では管理局所属だと適正として認められない」って可能性もあるんじゃないかな?Sts勢もやろうとすれば同じくらいは飛べる可能性(スバル、ティアナは本格的に空戦適正が無いみたいだけどエリキャロは不明でしょう?) -- 名無しさん (2017-05-19 11 35 59) 一応、他のファンタジー系の魔法と違って、こっちは物理学や心理学に則った科学的な能力・・・なんだよな? -- 名無しさん (2017-05-21 02 05 15) リンネの魔力光は・・・赤紫でいいのかな? -- 名無しさん (2017-05-21 02 10 21) ↑2 まあ、エネルギー源が魔力っていう疑似科学の分類だねこれは。 -- 名無しさん (2017-05-21 02 13 43) 型月から見ればガチで奇跡の具現化だから型月地球では抑止力から排斥対象待ったなし。特に並行時空に渡り時空管理局が根を広めてる分、時空管理局は第二魔法級の危険度扱いで地球には来訪を阻止されると思われる。後魔術師達からすれば外道やっていない分時空管理局の人道の為に動く価値観は理解できないというのもあるな -- 名無しさん (2021-05-06 22 04 00) 管理局も魔法技術悪いことに使ったり少年兵起用してるから結構外道では? -- 名無しさん (2021-05-25 00 41 07) 地球とは考え方や倫理観の見方に異なる部分あるし文化の違いもあるので常識で割り切るのは不可能。少年兵つっても現実のとは都合が違う。特にエリオの場合人造人間なのもあるしややこしい。一番は本人が誰かを守りたいからってのもあるんだろう。そうじゃなけりゃとてもじゃないが戦うことなんか出来ない。フェイト個人の事情以上に当人の意思次第。六課は過去重いのばっかだしな -- 名無しさん (2021-06-24 21 35 42) 事情云々よりもあの世界は年齢や経験よりも資格やスキルが重視されてる感はある。複数の世界をまたに掛けてるから例えば少年もいつからいつを指すのかすら一定じゃないんだろうね。 -- 名無しさん (2021-06-24 21 49 30) ファンの考察なのか公式設定なのかは失念したけど、確か文明レベルで慢性的な人で不足とかって設定無かったっけ?それで実力と本人の意思があれば物心ついた時点で所謂成人扱いされてるとかどっかで見た記憶が -- 名無しさん (2021-07-01 14 53 35) どう考えてもゲッター線にしか見えない恐怖。ミッドチルダ人はゲッターに選ばれた戦闘民族なのかもしれない… -- 名無しさん (2021-07-19 23 07 03) 絶対に「クリーン」なエネルギー兵器でない 個人の資質に大きく左右される魔法より管理できて均一化しやすい質量兵器が安定性も安全性もぴか一 -- 名無しさん (2021-08-17 00 26 44) 名前 コメント
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日曜日ということもあり、デパート内は人の波でごった返している。 家族連れ、カップル、友人同士・・・ その中を、上のどの種類にも微妙に属さない集団が歩いていた。 第六話 「OH! お買い物」 「毎度のことだけど、やっぱり人が多いねー」 「せやな~。まぁお休みの日といえば、お買い物って定番やし」 周囲を見回すなのはにはやてが返す。 シグナム達に見送られ八神家を出た一行は、バスを利用し目的地へ向かったのだった。 彼女らがここへ来た目的は二つ。 一つはイッキの服飾品の購入、そしてもう一つは―― 「アリサちゃんはこの辺で待ってるって言ってたんだけど」 待ち合わせ場所として相談しておいたデパート入り口で周囲を見回していると・・・ 「なのは~!!/なのはちゃーん!」 「あ、アリサちゃん。すずかちゃんも」 やや遠くから自分を呼ぶ友を確認し、なのはは手を振った。 小走りで走ってきたアリサとすずかは息を整える。と、 「あれ? はやてちゃんにシャマルさんも来てたの?」 昨日のメールで話していた以外の面子に、すずかは少し驚く。 なのは、フェイト、それから例の「アノ子」で来ると言っていたのだが。 「まぁ成り行きでなぁ。ちょうどうちも買出ししたかったさかい、ついて来たんや」 「それで、はやてちゃん達だけで行かせるのは心配だから私も」 「なるほど」 そうだったんですか、と頷くすずか。「ところで」とアリサが続き、 「昨日あんたが言ってた『飛んできた子』ってのは、その子なわけ?」 なのはに訊きながらイッキを指差した。 一人だけ見慣れない顔を見つけたのだ。 「そうだよ、ほらイッキくん自己紹介!」 ポンと背中を押され、アリサ、すずかと相対するイッキ。 なんだか話が進むたびにこんな状況に出くわしているような気がする。 「えーと、俺はイッキ。天領イッキだ。よろしくな」 「ふ~ん、変わった髪形ね・・・アリサ・バニングスよ。よろしく」 少し気の強い性格だな、とイッキは推測した。アリカみたいだなと記憶が述べる。 初対面でそういうとこに着目するんだ、とすずかは苦笑しながら 「確かにチョンマゲは珍しいね。月村すずかです、よろしくねイッキくん」 「おぅ・・・そんなに目立つのかな~、俺のチョンマゲ」 自分の頭に手を乗せ、チョンマゲをポンポンと触る。 「まぁ少なくとも、こっちの世界の男子にそんな髪型のやつはそういないわね」 腰に手を当ててアリサは言った。 さらに言うとイワノイのような極端なやつはもっといないだろう。 『○ーモン閣下ヘアーなんて小学4年生のすることじゃないっす!!』 「ん?」 「どうしたの?イッキくん」 「え、あー、いや・・・空耳かな」 ふいに明後日の方向を見上げたところを不思議に思ったのか、すずかが訊いた。 その問いになんでもないと応え、視線を戻しながらも、 「それにしても何故にカガミヤマの声が?」とイッキは頭を捻る。 「さてと、挨拶も済んだことやし買い物スタートや! まずはイッキくんの服やね」 ほな行くで~、と先頭をきって歩き出すはやてを見てアリサは「?」を浮かべる。 「あ、昨日は言ってなかったけど今日はイッキくんの服を買うのも目的なんだ」 そんなアリサの表情を見て、なのはは歩きながら説明した。 「服?」 と言ってからしばらくしてポンッと手を打ち、ジッとイッキの赤いシャツを見るアリサ。 砂汚れは相変わらず残っている状態だ。 洗濯してもよかったのだがクロノの服を借りるのはイッキ自身が受け付けなかった。 「確か砂漠で見つかったって言ってたっけ?・・・あらホント、汚いわね~」 「悪かったな! 好きで砂漠に落ちたわけじゃないからな」 遠慮のない言われ様に、イッキは露骨にイヤな顔をした。 ほどなくして服飾関係の店が並ぶフロアに到着した一行。 はやてがメンズショップを見つけ、みんなでアレコレと物色を開始した。 「イッキく~ん、これはどう?」 「んー、ちょっとカワイ過ぎないか?」 「じゃあイッキ、これは?」 「センスはいいと思うけど・・・ごめん、俺のイメージとは少し違うんだよな」 「イッキくん、これ着てみてくれへん?」 「はやて・・・絶対おもしろがってるだろ」 「それじゃコレなんかどうですか?」 「うっ、これは・・・! シャマルさん一体どこからこんなものを!?」 総出で物色しているにも関わらず服の好みはなかなか合致しない。と、 「さっきからあーだこーだ言ってるけど、あんたはどうなのよ」 半袖シャツを見ていたアリサが口を挟む。 「俺?」 「そうよ、ほら。あんたシャツ好きみたいだし、自分でも選んでみたら?」 「いや、特に好きってわけじゃ・・・」 「あーもうグダグダ言わない! さっさと選ぶ!」 苛立った口調の彼女に気押され、イッキは「分かったよ」と渋々シャツを見始め・・・ しばらくしてハンガーにかかった一枚の服を引っ張り出した。 襟元が少し特徴的な赤いシャツ。ポロシャツに分類されるだろうか。 「・・・これ、かな」 「普通ね、っていうか今着てるのとあんまり変わんないじゃない」 「ぐっ、うるせぇな。俺の好みなんだから仕方ないだろ」 「まぁまぁアリサちゃん、元々はイッキくんの服を買いに来たんだし」 すずかが仲裁に入り、「それに似たのを探せばいいんじゃない?」と提案した。 その提案を取り、イッキが自分の好みで選んだものを参考に、服選びは再開。 Tシャツ、パーカー、半ズボンなどを数種類の他に最小限の下着や靴下も購入した。 (シャマルの選んだものには彼女の個人的意図が感じられたため却下された) ふとメダロッチに目をやると時刻は午後1時過ぎ。同時にお腹の虫が鳴いた。 思わずイッキは顔が赤くなってしまった。それを見たはやてはカラカラと笑う。 「あはは、そういえばお昼ご飯まだやったな~」 「朝ご飯トーストだったしね。私もお腹すいた、かな」 フェイトもお腹をさする。彼女の今日の朝食はトースト2枚と目玉焼きだったが、 食パンはハラ持ちが悪いのだ。(というのは作者の勝手な意見である) ちょうどお食事処フロアが近くにあるということで、昼食はそこで取ることにした。 ―――ー 「美味しかったね~」 「そうね、デパートもなかなか捨てたもんじゃないわね」 散々迷った挙句にチェーン店の定食屋に入り、食事を済ませて出てきた一同。 それぞれ食べたメニューの話題で盛り上がりながら意気揚々と暖簾をくぐった。 ある一人を除いては。 「・・・”こっち”にはカツカレーうどん定食がないなんて・・・」 イッキは大いに落ち込んでいた。 うどんの出汁でカツが絶妙に湿ったあの食感を味わえないことを酷く嘆いた。 「いつまで落ち込んでんのよ、たかが昼食でしょ?」 情けないわねー、と頭を垂れてトボトボ歩くイッキに呆れ顔をするアリサ。 (第一そんな語呂合わせみたいな大盛りメニューがあるわけないじゃない) 心のうちで突っ込んだがこれ以上言うのもバカみたいだと思い、口に出すのはやめた。 その後、はやての希望で買出しのために生鮮食品コーナーへ向かったイッキたち。 「そういえば、なのは。昨日あんた言ってたわよね?メダ・・・何とかがどうとか」 はやてとシャマルが献立のことで話し合いながら野菜をカゴに入れている隣で、 アリサは口を開いた。 イッキと一緒に時空を越えたメタビーのことはアリサたちにも伝えてあった。 最初のうちは二人とも「本当だろうか」と疑っていたが、徐々に興味が湧いたようだ。 なのはが嘘をつくような人間でないことはよく知っているし、何より彼女の仕事の話を 聞くうちに大抵のことでは驚かなくなっていた。 「メダロット、だよ。メタビーくんっていうんだけど、会ったら驚くよ~」 「へぇー、そんなによく出来てるもんなの?フェイトも会ってるんでしょ?」 「うん、まるで人間みたいみたいなんだ」 フェイトは頷いた。一日過ごしただけでもメタビーは色々と印象に残っていた。 「あいつの場合は『人間臭い』って言う方が合ってると思うけどな」 白のパーカーのポケットに手を突っ込んで歩いていたイッキが口を挟む。 ちなみに、服を買った後そのままの格好でいるのは汚いとアリサ他多数に 指摘されたためイッキは試着室に強制連行され、 現在の白いパーカーと青いズボンに着替えさせられたのだった。 と、 「それで、いつ会うのよ?そのメタビーってのには。ここにはいないみたいだし」 ごく当然の疑問が出た。目の前にいない者と『会う』ことは不可能だ。 「イッキくん、転送ってどこでもできるの?」 今朝聞いた『メダロット転送機能』が気になっていたなのはは、その所持者に尋ねた。 その問いにイッキは「どうかな・・・」と少し考え、 「俺のいた世界では、よっぽど電波が弱いとこじゃなければどこでもできたけどな」 ま、たぶん大丈夫、と曖昧に答えた。 と、集団の後ろのほうを歩いていたすずかが急に何かを思いついたかのように ポンッと両手を合わせ、 「それじゃあ、はやてちゃんのお買い物が終わったあとに私の家に行こうよ。 うちのお姉ちゃんメカとか好きだし、そんなにすごいロボット見たら喜ぶと思うの」 「忍さんに?」 「うん、ダメかな、なのはちゃん?」 両手を合わせお願いのポーズを取る彼女を見て、ひとまず思考するなのは。 はやての買出しはもう間もなく終わりそうだ。自分もこのあと特に用事はない。 とりあえず周囲に意見を求めることにし、 「フェイトちゃんはどう思う?」 訊いてみるとフェイトからは「いいと思うよ」との返答が来た。 次にアリサに視線を向けると、 「ま、珍しくすずかがこう言ってることだし、いいんじゃない」 と首を縦に振った。そっか、と頷き今度はイッキに意見を求める。 訊かれたイッキは腕を組んで黙考し、応えた。 「ん~・・・しばらくはこっちにいるんだし、俺もすずかの家は見てみたいな」 ここじゃメタビーを転送するのもアレだしな、と付け加える。 3人の意見を聞いたところで、はやての方向に目を向ける。と、 「話は聞いてたで。うちは夕ご飯の用意があるさかい、先に帰らせてもらうわ」 今日の献立はちょっと時間がかかるねん、と言いはやては時計を見る。 女性の買い物は長い・・・というわけではないが、すでに午後4時を回っていることは 事実だった。 「そっかぁ、毎日大変だよね」 「あはは、まぁ長いことやってるし今は楽しんどるんよ。 特にヴィータはよく食べてくれるからなぁ」 「そうそう、はやてのメシはギガウマなんだーー!! ってよく言ってるよ?」 管理局の仕事で同行することの多いヴィータが事あるごとに言っていたのを なのはは思い出した。 はやては嬉しそうに「ホンマに?じゃあ今日は腕によりをかけなアカンな~」と言って 自分の右腕をポンポンと叩いてみせた。 ほなまたな~、と手を振ってレジへと向かったはやて、シャマルと別れ 仲良し4人組+イッキはすずかの家へ向かうべく路線バスに揺られていた。 「さっきも言ってたけど、すずかの姉さんってそんなにメカ好きなのか?」 背もたれの後ろから聞こえたイッキの質問に、すずかは 「うん。私はよく分からないんだけど、機械相手に色々やってるとこをよく見るんだ」 席から少し身を乗り出して応えた。 ふーんと相槌をつくイッキ。 よくよく考えればメダロットはもの凄い技術の結晶なので、メカ好きの忍が見れば 大いに驚きと興味を示すだろう。 「あたしも最近忍さんには会ってないのよね、あと猫たちにも」 窓際の席で外を眺めていたアリサが独り言のように言った。 月村邸では、その広大な敷地を利用して大量の猫を飼っている。 ノラ猫がこっそり入っていてもバレないのではないかと思えるほど庭が広いので 何匹いるかは家主さえも把握できていないだろう。 「猫の数には私も最初は驚いたなぁ。イッキもたぶんビックリすると思うよ?」 「へぇ、そんなに沢山いるんだ」 フェイトの話に耳を傾けると同時に頭の隅で記憶を探るイッキ。 (俺の世界でそういう家を持ってるのはコウジとかカリンちゃんだな) みんなどうしてんのかな、と向こうでの友人たちのことを思い出した。 間もなくバスは最寄の停留所に到着し、5人はステップを降り歩き始めた。 すずかの家までは2、3分といったところだ。 他愛もない話をしながら歩道を歩くイッキたち。 やがて、周囲の民家とは大きくかけ離れた立派な建物が見えてきた。 「ほら、見えてきたよ。あれが私の家」 「うっわ~! デカいな、まるで家じゃないみたいだ」 イッキの正直な感想になのはは思わず微笑した。 自分が初めて月村邸に抱いた感想とまったく同じだったからだ。 「あれが見えてきたってことは、もう少しだね。忍さん元気かなぁ」 1分後、日本の民家にはほぼ存在しないであろう巨大な門をくぐり、 イッキは広大な庭へ足を踏み入れていった。 しかし、この「月村邸に行き、メタビーとみんながご対面」という 流れそのものが、後々に大きな誤算をはらんでいることに誰一人として気付くことは なかった。 ―――ー メ「なーんかオレの出番がまったくなかった上に、次回は嫌な予感がすんだけど」 な「気のせいじゃない?」 フェ「確かに今回はイッキのストーリーがほとんどだったね」 メ「やれやれ。おいイッキ、次回はどうなんだ?」 イ「ああ、次回は『激走!メタビー大逃走』の巻、だってさ」 メ「なんだそりゃ? やっぱりいい予感がしねぇ・・・」 戻る 目次へ 次へ
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【名前】チンク 【出典】魔法少女リリカルなのはStrikerS 【声優】井上麻里奈(「魔法少女リリカルなのはStrikerS」のエリオ・モンディアル、ウェンディ) 【種族】戦闘機人 【性別】女性 【年齢】外見年齢11歳(稼働歴はクワットロ[10年]より若干長い) 【外見】 銀髪で小柄な体格。右目に眼帯。 【性格】 冷徹な姿勢を見せるも、落ち着いた性格で姉妹達の面倒見も良い。 【原作での設定】 スカリエッティによって作られた、5番目の戦闘機人。 【面識のある参加者】 名前 呼び名 関係 高町なのは(sts) - スカリエッティの敵 フェイト・T・ハラオウン(sts) - スカリエッティの敵 八神はやて(sts) - スカリエッティの敵 ユーノ・スクライア - スカリエッティの敵 クロノ・ハラオウン - スカリエッティの敵 シグナム - スカリエッティの敵 ヴィータ - スカリエッティの敵 シャマル - スカリエッティの敵 ザフィーラ - スカリエッティの敵 スバル・ナカジマ ゼロセカンド 捕獲対象 ティアナ・ランスター - スカリエッティの敵 エリオ・モンディアル - スカリエッティの敵 キャロ・ル・ルシエ - スカリエッティの敵 ギンガ・ナカジマ ゼロファースト、ファースト 捕獲対象 ルーテシア・アルピーノ (このロアでは)ルーテシアお嬢様、お嬢様 仲間 ヴィヴィオ - 聖王のゆりかごの起動キー ゼスト・グランガイツ - 仲間 クアットロ クアットロ 仲間 ディエチ ディエチ 仲間 【技能・能力】 能力名 内容 ランブルデトネイター チンクの持つ先天固有技能。一定時間手で触れた金属にエネルギーを付与し、爆発物に変化させる能力。
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ウイングロードで突っ走った先にあるのは、狙撃型オートスフィア。 遠くからさんざ撃たれまくったけれど、 ティアの幻術が道を拓いて、やっとあたしの射程内。 半年に一度のBランク昇格試験、ここで落とせば、また半年後。 あたしだけじゃない、ティアの夢が、こんなところでつまづくのなら。 足をくじいたティアを放って、あたしだけがゴールするくらいなら。 そんな未来は、握った拳でぶち砕く。 あの日、あの時、あの人が、あたしにそうしてくれたように。 そして、もう二度と、守れないことのないように。 神 聖 破 撃 ディバイン・バスター 魔力球、形成! 振り抜く右のリボルバーナックルで殴打、衝撃波、発生! 敵の攻撃全部はね飛ばし、無理矢理に隙をこじ開ける。 分厚い天井をぶち抜いて生きる道を創ってくれた、あの人の魔法。 間髪入れずにウイングロード、展開! ローラーブーツ、最大加速! 作った道は、あたし自身で駆け上って、極めるんだ! 右の振り抜きざま、左の素拳に込められた力は、 踏み出した足と同時に、真正面の『未来』にめり込む。 「 因 果 (いんが)!」 あの日の空に 見つけた憧れ あたしは あたしの なりたいあたしに なる ! 魔法少女リリカルなのはStrikerS 因果 第九話『二人(前編)』 「因果だってよ、覚悟くん」 「否、あれはディバインバスターなり」 照れなくてもいいのに。 少し嬉しそうで、少し哀しそうな顔をしている覚悟くん。 やっぱり、一度は生命を助けた子だから、 わざわざ戦いの場に戻ってくるのを止めたい本音もやっぱりあって。 でも、あのとき、あの子を助けた魔法の名前を受け継いで、 誰かを助ける仕事を望んでくれた…伝わる思いも、うれしくて。 また映像に目を移したら、ティアナちゃんを背負ったスバルちゃんが、 制限時間ぎりぎり、全速力でゴールに突っ込んでくるところ。 合格は間違いなしだった。 満点はあげられないけど、見せてくれた奮戦と結果は、納得するには充分すぎる。 そんな、感激の目で見ていたから、あやうく気づかないところだったけど。 「危険だ」 「…まずいね」 ヘリから一緒に飛び降りた。 このままじゃ二人とも、ゴールの先にある瓦礫に正面衝突だから。 最後の最後でこんなミス…危険行為の減点は大きいけれど、 今はそんなこと、気にしている場合じゃない。 覚悟くんは覚悟くんらしく、正面から二人を受け止めきるつもりみたい。 だったらわたしはその後ろからアクティブガードで、さらにやさしく受け止める。 誰も痛くないように…そう、思っていたんだけど。 スバルちゃんのとった行動は、覚悟くんの予想も、わたしの予想も超えていたんだ。 わたし達が受け止める体勢をとるよりも前に、スバルちゃんは、ティアナちゃんをお姫様抱っこして。 …自分で、仰向けに転んだんだ。 「んんうううぅぅぅぅぅぅッ!」 歯をくいしばりながら、背中でアスファルトを滑ってゴールを通過。 ティアナを上に載せたまま、平手を地面についてブレーキ。 わたしと覚悟くんよりはるかに前の地点で、速度を完璧に殺して止まった。 正直、言葉もなかったよ。 だって… 「…ゴール、だよ、ティア」 「っの馬鹿ぁ!」 バリアジャケットの上着は摩耗しきって消滅して、 肩とか背中とか、こすった後が一直線に赤く残ってる…地面に。 痛い、痛いよ。 これは痛い、見てるだけで。 「なんてこと、なんてことしてんのよ! あんた…あんた、正気ぃ?」 泣きそうな顔で胸ぐらを掴み上げてるティアナちゃんに、 スバルちゃんは少し笑って答えてた。 血みどろの背中に、全然気づいてないみたいに。 「その…ティアが、足、怪我してるから。 これで、公平かなって…」 「馬鹿言ってんじゃないわよ、なにが公平よぉ」 「それより、間に合ったよ、制限時間内に、ゴールできたみたい」 「んなの、どうでもいいわよっ、いくら、あんたが…」 覚悟くんが近づく。 わたしも近づく。 二人とも、それに気がついて、こっちを見た。 試験の結果は、今は二の次。 言ってあげなくちゃいけないことができたけど、 それは覚悟くんがやってくれそうだったんで、わたしは止まって待っている。 少しぼんやりした顔のスバルちゃんの正面に立つと、覚悟くんは。 「馬鹿者! 己が身を大事にせよ!」 開口一番で怒鳴りつけてくれた。 思わずきつく目を閉じるスバルちゃんに、かまわず続けていく。 「父と母より受け継ぎし玉身(からだ)。 昇格試験ごときで、粗末に扱ってはならぬ」 「…ごとき、じゃ、ないです」 だけど、ここでまた。 「ティアの夢が、かかっているんです。 ここでダメにしちゃったら、また半年先になるから。 半年も遅れちゃうから、だから…」 スバルちゃんは、明確に反論してきたんだ。 この試験には、これだけのケガをわざわざしてまで受かる意味があるって。 それは友達の夢を守ることなんだ、って。 そう聞かされた覚悟くんは、少し、むずかしい顔をしてから。 「その意気やよし」 「…わっ?」 「よくぞ、これほどになってまで守り抜いた」 脱いだ機動六課のジャケットを、スバルちゃんの背に放り投げるようにかけた。 当然だけど、覆い隠された傷口の部分から、すぐに血で汚れていく。 「だが、できるだけ自ら傷を負うことは避けよ。 おまえの友も喜ばぬ」 目配せされたティアナちゃんも、一瞬遅れて弱々しくうなずいた。 覚悟くんは満足するようにここから立ち去ろうとして、 その背中をまた呼び止められる。 「あ、あのっ、これ、上着」 「医務室で処置を受けて後、返しに来るがいい」 「でも、血で…」 「おれもあの時、きみの服をおれの血で汚したはず。 これにて公平!」 「…………」 あとは覚悟くん、振り返りもしなかった。 これからは、守るべき誰かじゃない。 一緒に戦っていく後輩になる。 覚悟くんに言わせてみれば、スバルちゃんは生命の恩人で。 スバルちゃんがいなければ、火事の中、一人で力尽きていて。 そんな子を戦わせるのはやっぱり嫌って本音は、きっと、どうにもならない。 でも、そんな覚悟くんだから、わたしはすっごく期待してる。 絶対に死なせたくなくて、その上、スバルちゃんの戦う意志が揺るがないなら。 覚悟くんは、スバルちゃんにティアナちゃん、それとまだ来ていない二人にも、 育てるために全身全霊を尽くしてくれる。 これは確信かな。 その後、試験が終わった二人に、すぐ機動六課の話を持ちかけた。 二人が出会った、あの怪人の背後関係を今は追っているって説明した。 だから多分、他よりも、ずっと危険で血なまぐさい仕事を請け負うことになるよ、って。 断りたければ、断ってもいい。 二人にはその権利があるから、って。 …答えはね、ふたつ返事だったよ。 これからよろしくね。 スバル、ティア。 わたしも、二人を絶対、死なせたりしないから。 スバル・ナカジマ、およびティアナ・ランスター。 この二名は良し。 だが、もう二名はどうか? エリオ・モンディアル、およびキャロ・ル・ルシエ。 魔導の素質すぐれたるフェイトの養子二人。 スバルとティアナが今回の試験にて勝ち取った陸士Bランクを、 エリオなる少年、すでに保有しているも、それだけでは信用できぬ。 精神(こころ)伴わぬ戦闘力は危うき候。 たとえるならば、嵐に揺らるるいかだの上、樽に詰まったニトログリセリンに同じ。 保有する大破壊力、正しく扱えねば自らを滅ぼす。 これ父、朧(おぼろ)の教えなり。 ゆえにおれは問わねばならぬ。 両名の、戦士としての了見を。 別にフェイトを信じぬわけではないが、こればかりは拳を突き合わせねばわかるまい。 両名を機動六課官舎に呼びつけて早々、おれは模擬戦を申し込んだ。 むろん、フェイトが立ち会う。 養子二人がこれより志望するは、殺意うずまく戦場なれば、 むざむざ死にに行かせるを承知するわけもなし。 ただ、これだけを言って、この模擬戦を許したのだ。 「私は信じてるよ。 二人の持ってる、ゆずれないもの」 「その言葉、覚えたぞ」 模擬戦場には、基礎的に廃墟を設定。 高速道路跡上にて、おれと両名は向かい合っている。 紅の少年と、桃色の少女。 まだ年端もいかぬ子供… とはいえ、おれとて十歳にして零式鉄球をこの身に埋め込んでいるのだ。 そして、さらには。 あの高町なのはも、フェイト・テスタロッサ・ハラウオンも… はやてまで、十歳に届かずして実戦に身を投じているという。 すなわち、身体未成熟であろうが、面影に幼さ残っていようが、あそこにあるは未知の敵。 いささかなりとも、あなどる気は無し! 「正調零式防衛術(せいちょう ぜろしきぼうえいじゅつ)、葉隠覚悟…参る!」 「…エリオ・モンディアルと、ストラーダ!」 「う、あ、あの…」 紅の少年、エリオは槍を掲げて返礼したが、 少女は気後れしきって何も言わぬ。 早くも底が知れたか? そのようなわけはあるまい。 「名乗れ! 戦う前から気迫に呑まれてどうする!」 一喝。 これでひるんでしまうならば、戦場に立つ資格なし。 だがそこで、傍らにいたエリオ、少女の背を軽く叩き、 振り向く少女に目を合わせ…うなずく。 そして再び、槍をこちらに構え、突き出す。 宣戦布告、確かに見たり。 少女もまた、気合いを入れ直し、今度こそ名乗った。 「召喚師、キャロ・ル・ルシエ! フリードリヒと、ケリュケイオン!」 エリオから多少の力をもらったか。 それも良し。 少女、キャロの背に隠れていた竜、フリードリヒも姿を現わし、開幕準備完了。 「…来い!」 戦士の礼にて、相手つかまつる! 前へ 目次へ 次へ
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それにしても……。 「提督、いくら連れの『あの人』がいたからって、あんな無防備なことで良いのかな」 「なのはさん?」 「いえ、ヤン提督って、結構有名な人ですから、色々狙う人たちがいて……」 「へえ、何となく察してはいましたが、……成る程」 相づちをうつクロ。 「だから、本当は護衛の人がついてなきゃいけないんだけど……」 訝しむなのは。 《マスター》 「何、レイジングハート」 《上空から通信です》 「えッ、上から? 誰だろう……」 《マスターもよく知っている存在です。IFFの確認も完了しています》 「……解った、読んでみて」 RHは、その謎の通信文を読み上げた。 〈This is B‐1 Wonder is not verified within radius 200 meters Mission CMPL RTB〉 「……成る程、ね」 「なのはさん?」 「どうやら、頼もしい護衛が、遙か上空にもいたみたいですね」 そうして、なのはは空を見上げ、肩をすくめた。 「ちょっと気まぐれな天かける妖精の女王、『メイヴ』がね」 「へえ、妖精の女王様の加護、ですか。少々気まぐれでも、それは結構頼もしい護衛かも知れませんね……」 そう言って、帽子の鍔をめくりつつ、クロも見上げる。 あの一筋の飛行機雲は、その形を徐々に崩し始めていた――。 「お疲れ様です、深井大尉」 『棺担ぎのクロ。リリカル旅話』 インターミッション1・CMPL 戻る 目次へ 次へ