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魔道戦屍リリカル・グレイヴ Brother Of Numbers 第六話「地上本部襲撃(中篇)」 ここは時空管理局地上本部。そこの一角において今まさに熾烈な戦いを繰り広げる二人の少女の姿があった。 投擲専用のダガーナイフが宙を飛び交い付加された特殊能力の効果により爆裂して炎を上げる。 その爆ぜる刃の雨の照準となっているのは左手に鋼の拳を纏い足にローラーブーツを装着した、青き長髪をなびかせる少女ギンガ・ナカジマ。 そしてダガーナイフと固有技能ランブルデトネイターで以ってギンガと交戦するのは戦闘機人ナンバーズ5番チンクである。 「くっ! このままじゃラチが明かないっ!!」 ギンガは苦味の浮かんだ顔でそう漏らしながらチンクの放つダガーナイフを回避する。 本来は自分の得意な接近戦に持ち込み、即座に倒したいところなのだがそれが相対したチンクはそれを容易にさせてくれる相手ではなかった。 寄らば引き、引かば寄る、絶妙に自身の得意とする間合いを保つその戦手筋は正に歴戦と呼ぶにふさわしいものである。 だからと言って簡単に負けるギンガではない、迫るダガーナイフの投擲を紙一重で回避しながら距離を詰めようとローラーブーツ型デバイス、ブリッツキャリバーを駆ける。 そして熱い勝負を繰り広げるチンクとギンガの下に高出力なAMFの波動と共に予期せぬ乱入者が割って入った。 「くうっ!!」 「きゃああっ!!」 突如としてチンクとギンガに目掛けて無数の金属製スパイクが飛来してき、そのあまりに唐突な不意打ちに回避も防御も間に合わず二人はその柔い身体を貫かれた。 チンクは右肩の関節にスパイクを受けるも着ていた高い防御能力を持ったコートのお陰で関節を完全に潰されるという自体は免れる。 だがギンガはそうはいかなかった、高濃度AMF下の影響と先の戦いの影響で脆弱となった彼女のバリアジャケットは受けたスパイクの攻撃を受けて呆気なく貫通を許していた。 「ぐうっ… げほっ! げほっ!」 左膝関節部と右胸部に1本ずつ、そして腹部に3本のスパイクが貫通してギンガは口から夥しい血を吐き、床を赤く染め上げた。 いくら戦闘機人であるギンガといえど生命維持に致命的なまでの損傷を与える過剰殺傷攻撃である。 そしてその攻撃を与えた主が通路の向こうからゆっくりと近づいてきた。 その男の姿がまず第一に与える印象は奇妙以外の何物でもないだろう。 両肩部分に巨大な半球上の装甲を括りつけ、その表面には無数の金属製スパイクが突き出しておりこれこそが先ほどの攻撃の元凶であると容易に想像させる。 あえて言うならばハリネズミとでも言うべき外観、そして逆立てた髪に顔には口部分を覆うマスクをつけていた。 男はまるで道に落ちているゴミでも見るような目で床を這う血まみれのギンガを見下ろし、マスクで覆われた口から言葉を漏らした。 「これが戦闘機人ねぇ~、こんな雑魚じゃあ楽しむ暇もねえぜ」 「貴様……何物だっ!?」 不意打ちで先手を取られたチンクは心中で狼狽しながらも気丈に吼えた。 そして脳裏に様々な憶測を巡らせる。 非殺傷もクソもない攻撃で不意打ちを仕掛けてきたという事はどう考えても管理局の人間ではない。 この地上本部襲撃で局の人間を攻撃するという事、そして自分達を戦闘機人と呼ぶ事から事件の裏を知る勢力でありスカリエッティとは関係ない第三勢力であると推測される。 そして男は余裕を持った悠然とした口調でチンクの質問に答えた。 「めんど臭えが教えてやるぜ、俺の名はマイン・ザ・E・G・マイン。GUN-HO-GUNS最強の男だ!!」 一方その頃、地上本部上層階の一室。そこに管理局局員にして壮大な反逆を企む男、レジアス・ゲイズはいた。 そこは一面が流血の赤に彩られ、朱に染まっていない所を探すのが難しい程に汚れ尽くしている。 そんな場所に立つのは二人の男レジアス・ゲイズと彼に仕える忠実なる死人ティーダ・ランスターである。 レジアスはおもむろに宙にモニターを展開して通信回線を開き副官の顔を映し出した。 「オーリス、そちらの準備はどうだ?」 『既に完了しています、死人魔道師もオーグマンもいつでも出動できます』 「そうか、ではこれから作戦行動の移るぞ。ファンゴラムも一緒に前線へ投入しろ」 『了解しました。ところで……その…ゼストさんはどうなさいましたか?』 「倒したよ、ティーダとワシがな」 『そうですか…』 「まあ、そんな事はどうでも良い。では始めようか……今の歪んだ管理世界を崩壊させる為の戦いを」 『“彼”はどうしますか? 現在待機中ですが』 「チャペルか…あいつにはこの先やってもらう事があるからな、しばらく待機させておけ。それとE・G・マインには引き続き地上本部内の掃討を指示しろ」 『了解です』 そうした会話を終えたレジアスは通信モニターを切り、死人魔道師ティーダを引き連れて部屋を後にした。 そして部屋には屍の如く倒れ付した一人の男だけが残された。 その血に濡れ尽くした男の名はゼスト・グランガイツ、かつての友を止めるべく戦いそして敗れた彼は確実に死に近づきつつあった。 「旦那ぁっ!! 大丈夫か、旦那っ!!!」 レジアスとティーダの去った室内に残されたゼストの懐から、悲痛な叫びと共に融合機アギトが飛び出した。 自身が敗れる事を悟ったゼストによりアギトは敵に見つからぬように彼の懐にか隠されていたのだ。 「なんとか…まだ……息はある…」 「旦那のバカッ! どうして融合しなかったんだよっ!? 融合さえしてたらあんな奴らなんかに…」 「…今…の俺では…融合しても…お前に負担をかける…だけだ。それに…あいつら相手ではお前が危険だった…」 「あたしの事なんて気にしなくたって良いんだっ! 旦那が死んじまったらルールーになんて言えばいいんだよっ!!!」 アギトはその小さな瞳にいっぱいの涙を浮かべながら徐々に死に近づいていくゼストに必死になって治癒魔法をかける。 それが無力で無駄な足掻きと知りながら。 「一体外の状況はどうなっとるん?」 ここは地上本部の一角、警備の為に来ていた機動六課部隊長である八神はやては混乱する状況に苦言を漏らす。 この場に来ていた自分と六課主戦力の一人であるシグナムはデバイスを持たない状況で外との通信が遮断されている為に状況が把握できず戦う術もないまま指を咥えているしかできなかった。 そしてはやては聖王教会の騎士であるカリムとシスターシャッハと共に地上本部内で待機していたのだが、そこに一人の男が現われた。 魔道師らしきバリアジャケットを着た青年を引き連れた中年の管理局高官、レジアス・ゲイズその人である。 突如として武装した魔道師を連れて現われたレジアスにその場に集まった者達はざわめきたつ。 そしてそんな状況でレジアスは唐突に声を張り上げた。 「皆の者、静まれいっ!!」 レジアスの発した怒号に場は静まり返る、彼の発した迫力は有無を言わさぬ威圧感を持っているが故に誰もそれ以上の言葉を発する事はできない。 そしてレジアスの繋げた言葉に空気はさらに冷たく凍りつく事となる。 「これより地上本部はこのワシ、レジアス・ゲイズの管理下に置かれる。そしてこの場に集まった各管理世界の方々は人質となっていただく!」 地上本部の内部警備にデバイスの持込が禁止になっていた理由、はやてはそれを今悟り表情を怒りと後悔に曇らせた。 「では始めよう。今ある秩序を破壊し、このワシが地上に完全なる平和と秩序をもたらす為の崩壊の宴を」 レジアスの狂気に染まり濁った瞳が邪悪な気配をかもし出し、自体は混迷を深める事となる。 レジアスが反逆を叫んでいた頃、時空管理局地上本部の周辺の一角では最強の死人兵士と二人の管理局魔道師が激闘を繰り広げていた。 「アクセルシューター!!」 言葉と共に放たれた大量の誘導弾が桃色の魔力光により宙に残像を残しながら美しい軌跡を描いて飛び交う。 そしてその魔力弾の数々は眼前の死人兵士に向かって正確な誘導操作に従い殺到する。だがその魔力弾の全ては死人の手にした巨大な二丁銃により撃ち落された。 しかし攻撃はこれだけで終わらない。 「ラケーテンハンマー!!」 遠距離攻撃が無駄に終わったと思われた瞬間、少女の声と共にベルカ式槌型アームドデバイスが強烈な近接攻撃を放つ。 死人は即座に背の棺を凄まじい勢いで振り回し、絶大な威力を込めた一撃でアームドデバイスの攻撃に応えた。 轟音が響き、火花が宙に散る、両者の得物が耳障りな金属音を奏で軋みを上げる。 そしてベルカ式アームドデバイスがカートリッジをロードして破壊力を増大させようとした刹那、死人の持つ棺が変形し複数の砲門を少女に向けた。 「うわああっ!!」 瞬間、爆音が響き渡り悲鳴と共に少女の小さな身体が吹き飛ばされる。 それは死人の持つ棺デス・ホーラーの技の一つDooms Rainである。それは複数のマイクロミサイルを発射する遠距離用の攻撃なのだが、死人はその武装を極近接距離に応用したのだ。 「ヴィータちゃん!」 先の誘導弾を放った少女が吹き飛ばされた仲間に声を上げる、死人はその少女の隙を逃すまいと両手に持った巨銃ケルベロスの狙いを定めて無数に銃弾を叩き込んだ。 「くうっ!」 少女は乾いた銃声と共に襲い掛かる銃弾を防御障壁で防ぎ、顔に苦渋に満ちた表情を浮かべる。 彼女は最高クラスの優秀な魔道師であった。 だがリミッターという枷と、場に満ちた高濃度AMFの影響により著しく魔法行使能力を削がれていたが故にその戦闘能力を格段に落としていたのだ。 最強の死人兵士ビヨンド・ザ・グレイヴと機動六課スターズ分隊隊長である高町なのはそしてスターズ副長ヴィータの戦いは熾烈なる様を呈していた。 なのはの放つ誘導弾は悪魔染みた正確な二丁銃の射撃に撃ち落され、砲撃を撃つタイミングも先手を打たれて潰され。 ヴィータの近接戦闘もまた背負った棺桶デス・ホーラーでの格闘戦闘により防がれる。 そしてグレイヴもまた強固ななのは達の防護障壁を上手く貫通させられず、なのはとヴィータの慣れた連携にデス・ホーラーの大技を中々使えずにいたのだった。 戦いは拮抗し、持久戦を彼らに覚悟させたのだがグレイヴがヴィータのラケーテンハンマーに対して行ったカウンターの攻撃により戦況は大きく動いた。 至近距離でデス・ホーラーのDooms Rainによりマイクロミサイルの掃射を放たれたヴィータはその爆炎に防御障壁ごと吹き飛ばされ、気を失って倒れ付したのだ。 内部の炸薬をスカリエッティにより魔力ダメージ設定のエネルギーソースへと変えられていたデス・ホーラーのミサイル弾頭はヴィータを殺すには至ってはいなかった。 その事実だけを確認したなのはは即座にヴィータの救護を諦め、眼前のグレイヴに視線とデバイスを向ける。 一瞬でも隙を見せたら倒されるという認識がなのはに氷のような冷静さを持たせた。 そしてグレイヴもまた1対1という状況に持ち込んだにも関わらず一切の油断も容赦も見せない。 永く闘争と殺しに生きた彼には理解できるのだ、この少女は簡単に屈するほどに弱くないと。 そしてグレイヴとなのはが睨み合うその只中に突如として3体の青白き影が踊りかかった。 「きしゃあああっ!!!」 それは筋肉質な身体に一糸纏わぬ姿をして、鎌のように変形した腕を持つ人間だった。 否、正確には人間のようなモノだった。 その異形の怪物達は一斉にグレイヴとなのは目掛けて襲い掛かってくる。 なのははその異形の敵に迷わず誘導弾を撃ち込み、グレイヴは背のデス・ホーラーを振り回して強烈な打撃を見舞った。 瞬時に繰り出された猛攻に異形は一瞬で倒されて白い結晶へとなり塵と消えた。 「これは……一体…何者なの?」 「……」 結晶となって滅びた未知の敵になのはが思わず声を漏らし、グレイヴは無言のまま塵となった敵の残骸を見つめた。 敵の名は“オーグマン”かつてグレイヴがいた世界で人間を改造した悪魔のような異形の怪物である。 混迷を深める事態はさらなる混沌に彩られる。 そして死人は思う、もうじきこの狂った舞台には容赦ない血の雨と屍の山が加わるだろう事を。 続く。 解説。 「マイン・ザ・E・G・マイン」 ここでは説明する必要ないくらい有名かもだけど一応説明します。 トライガンに登場するGUN-HO-GUNSの一員でミスターハリネズミな外観の男。 全方向に発射可能なスパイクを飛ばします、そして三下臭プンプンですがな。 「オーグマン」 ぶっちゃけて言うとマッパのマッチョ、以上。 青白い身体で腕やらなんやらを鎌だのマシンガンだのロケットランチャーだのに変形させて攻撃してくる。 そして倒されるとガラスのように砕け散って塵と消える、後には何も残らない。 そしてマッパ、そしてマッチョ、なんと言おうとここ重要。 前へ 目次へ 次へ
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【検索用 Destiny 登録タグ 2011年 D VOCALOID ぴの 初音ミク 曲 曲英】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ぴの 作曲:ぴの 編曲:ぴの 唄:初音ミク 曲紹介 「いつか君がくれたコトバ」 曲名:『Destiny』(でぃすてぃにー) 歌詞 途切れた言葉は孤独に変わり 薄れる視界には届かず 願った世界はカタチを無くし それでもただ僕を見つめる君の視線を 感じてる 小さくても 互い確かめるほどに強く 僕らそうやってさ 生きる事を決めた 離れていても繋がっている いつか君がくれたコトバ この胸の中刻み付けて ココロに感じる翼 羽撃(はばた)かせ 繋いだ時の記憶 忘れかけていたこの唄さえ 響かせて空に舞うよ 届いて 今 Destiny 愛した人さえ守り抜けずに 一人で佇んでいる僕は二人のキスを 数えてる 切ないほど ココロ壊れそうになっていても 僕らそうやってさ 歩む事を決めた 怖がらないで手を伸ばして いつか君が告げたコトバ 思い出すほど苦しくなる 悲しみに染まる君のその顔も 集めた時のカケラ 抱きしめるにはほど遠くて 消えそうな声で呼ぶよ 気づいて この Destiny 描いた未来と置き去りの過去 背中合わせ君と僕に何をくれたの? いつか君と出逢えたコト 「運命だよ」と感じながら 拙い歌を捧ぐよ My Destiny 伝わる時の鼓動 重なり合えば愛しすぎて 二人の時間と空を いつか君がくれたコトバ この胸の中刻み付けて ココロに感じる翼 羽撃(はばた)かせ 繋いだ二人の手を 「離さないよ」と約束して あの頃の空を舞うよ もう一度 今 Destiny コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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ギアーズオブウォー3関連商品まとめ 2011年9月22日に発売される商品です。期間限定なのでご予約はお早めに! 公式サイト ギアーズオブウォー3関連商品まとめXbox360 320GB Gears of War 3 リミテッドエディション Gears of War 3 Xbox 360 ワイヤレスコントローラーSE Gears of War 3 リミテッドエディション Xbox LIVE12ヶ月 + 2ヶ月ゴールド メンバーシップ(Gears of War3 エディション) Xbox360 320GB Gears of War 3 リミテッドエディション 2011年9月22日発売 39,800円 ゲーム機 Xbox360 S(オリジナルデザイン) 記憶装置 ハードディスク320GB コントローラー ワイヤレスコントローラーSE(オリジナルデザイン)×2 ケーブル コンポジットAVケーブル その他 取扱説明書ACアダプターヘッドセット(リキッドブラック)単三乾電池×4 ゲームソフト Gears of War 3(通常版) マルチプレイヤーモード用キャラクター「アダム・フェニックス」のダウンロードコードが同梱。 マルチプレイヤーモード用5つの武器のスキンパック「インフェクテッドオーメン ウェポンパック」のダウンロードコードが同梱。 とてつもなく豪華なセット。 ハードディスクが250GBから320GBに。ハードディスク320GBが手に入るのはこのセットのみ。 ギアーズオブウォー仕様の本体にギアーズオブウォー仕様のワイヤレスコントローラーSEが二つ同梱。 Gears of War 3(通常版)もセットになっています。 現在発売されている本体の中で最もお買い得なセットです。 Gears of War 3 リミテッドエディションやGears of War 3 エピックエディションの特典が付かないのが唯一の欠点です。 期間限定品なので予約必須です! 欲しい人は急いで予約しましょう! http //www.xbox.com/ja-JP/Marketplace/Product/GearsofWar3/lineup/bundle 関連ページ:限定版 Gears of War 3 2の続編。マーカス・フェニックスシリーズ最終章。 キャンペーンモードはオンライン最大4人で遊べます。 協力プレイは最大5人で迫り来るローカストHordeモードと最大5人でローカストになって人類と戦うBeastモードの二種類。 最大10人のオンライン対戦も搭載。 全てのモードが分割画面に対応しています。 ジャンル アクションアドベンチャー 発売日 2011/09/22 価格 7,140円 オフライン 1-2人 オンライン 2-10人 対象年齢 Z(18才以上対象) 公式サイト http //gearsofwar.xbox.com/ゲームマーケットプレイス 攻略Wiki Gears of War 3 @ ウィキ 動画 YouTubeで検索する ニコニコ動画タグ:GoW3 GameTrailers.com +参考動画を見る 別ウインドウで動画を見る 別ウインドウで動画を見る +各エディションの違い 各エディションの違い Gears of War 3 リミテッド エディション Gears of War 3 エピック エディション 通常版 リミテッドエディション エピックエディション 値段 7,140円 8,190円 15,540円 ゲームソフト ◯ ◯ ◯ オクタスアワードボックスを再現した特製ケース ☓ ◯ ◯ オクタス褒章メダル ☓ ◯ ◯ COG 布製フラッグ ☓ ◯ ◯ アダム フェニックスの所持品 ☓ ◯ ◯ マルチプレイヤーモード用キャラクター「アダム・フェニックス」 ☓ ◯ ◯ マーカス フェニックス限定フィギュア ☓ ☓ ◯ アート デザインブック ☓ ☓ ◯ マルチプレイヤーモード用5つの武器のスキンパック「インフェクテッドオーメン ウェポンパック」 ☓ ☓ ◯ 関連ページ:おすすめソフト TPS Xbox 360 ワイヤレスコントローラーSE Gears of War 3 リミテッドエディション ¥5,775 無線 単三乾電池2本又はバッテリーパック使用 バッテリーケース (単 3 形乾電池 2 本使用)が同梱 マルチプレイヤーモード用 5つの武器のスキンパック「インフェクテッドオーメンウェポンパック」ダウンロードコード 十字キー改良型のワイヤレスコントローラーSE。 十字キーを回転させると十字キーがせり上がり4方向入力に最適な状態に出来ます。 国内ではプレイ チャージキットが同梱されたシルバーしか販売されていないのでコントローラー単品で欲しい人向け。期間限定なのでご予約はお早めに。 関連ページ:ワイヤレスコントローラー/いっしょに買うと便利なもの Xbox LIVE12ヶ月 + 2ヶ月ゴールド メンバーシップ(Gears of War3 エディション) ¥5,229 14ヶ月ゴールドメンバーシップ マルチプレイヤーモード用武器スキンパック ダウンロード用 ご利用コード Amazon.co.jpでは4,272円で購入できる。 一ヶ月あたり約305円で他の商品に比べお買い得。 関連ページ:Xbox Live
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「異世界から、か。確かに珍しいことだな」 食後のコーヒーを啜ってからシグナムは納得顔をする。 「ええ、私も最初はびっくりしました。しかもあんな子までいるなんて」 彼女に相対して話をしているのはフェイト。そう言うと彼女はチラと視線を移す。 「このっこのっ!」 「へっへー、まだまだ甘いんだよ!そらぁ!!」 カチャカチャと必死にコントローラーを操る者が二人。 ソファー越しのフェイトの視界には赤毛の三つ編みと一本のツノが見える。 『YOU WIN!!』 「やっりぃ~!」 テレビ画面の中で格闘家風の男が勝利のポーズを決めた。 それと同時にヴィータは拳を振り上げて喜ぶ。 その横には、 「だぁーくそ!!もう一回だもう一回っ!」 ジタバタと手足をバタつかせるメタビーがいた。 つもる話。二人は格闘ゲーム、略して格ゲーをしていたのだ。 「いいぜー、何度でもボッコボコにしてやんよ」 「なめんなっ!オレは同じ相手に負けで終わったことはねぇんだよ!」 面を付き合わせて火花を散らせる両者。 既に5対戦ほどしているのだが、今のところヴィータの5連勝中である。 そして、いざ第6試合目が始まろうとしたとき―― 「こ ら ー ! ! いつまでやっとるんや二人とも!!」 ガチッ! ゴツッ! 「「痛ってぇ~っ!?」」 いつの間にか後ろにいたはやてからゲンコツの雷が落ちた。 第五話 「ダベリ DE 八神家」 しばらく時間を戻すと―― なのは、フェイトに連れられ八神家を訪れたイッキとメタビー。 クロノとリンディは「少し仕事があるから」とアースラへ出かけていった。 昨日のように光に包まれて、いわゆる『転送』されていったのである。 家主であるはやての出迎えを受け、玄関をまたぐ。 「まずはみんなに紹介するさかい、リビングに行こか」 「みんなって?」 わりと大きな家だ。いったい誰と住んでいるのか気になったイッキが聞くと 「そら、もちろん・・・」 家族に決まっとるやん、と笑ってこちらを見るはやて。 そう言ってあるドアを開くと中へ入っていった。 彼女に続いてなのは、フェイトもドアをくぐる。イッキたちが部屋に入ったところで、 「みんな、お客さんやで~」 「ん?誰だよはやて、うちに客なんて」 テーブルではヴィータが朝のホットミルクを飲んでいた。 床に足が届いていないため、足をぶらぶらさせている。彼女はドアの方向を見ると、 「・・・な~んだ」 なのはとフェイトじゃねーか、と再びマグカップに口をつけた。 件の闇の書事件以来、八神家の面々――特に守護騎士たちは管理局への協力も しながら、一方では至って人間らしい生活を過ごしている。 騎士の一員であるヴィータも、なのはたちと対立していた時から比べれば幾分は 大人しくなったのだが、口の悪さはそうそう治らないようだ。 「こらヴィータっ、失礼な言い方するんやない!」 「だってよぉ~」 腰に手をあてて注意するはやてだが、ヴィータはお客の二人を見て気だるそうに言う。 「なのはとフェイトがうちに来るなんて珍しくねぇじゃんか」 「ははは・・・まぁそうなんだけど」 彼女の物言いに苦笑いを浮かべるなのは。この子の扱いは難しいなと内心で思ったりする。 「今日はちょっと用事があって来たんだよ。ね、はやて」 話を進めようと目配せするフェイトに、はやてはそうそうと頷くと、 「実は二人以外にもお客さんがおるねん。それとヴィータ、口の利き方は気ぃつけや」 「はぁ~い」 「ところで主、その客人の姿が見えないのですが?」 気の抜けた返事を返すヴィータにはやては再び睨みを利かすが、シグナムが疑問を 口にしたために、え?と後ろを振り返る。 「あれ?ちょっとイッキくん、どこにおるん?」 「ここにいるけど」 「おい、もう慣れたけどオレのことも忘れんなよ!」 なのはとフェイトの後ろから件の二人の声がする。 残念なことにイッキは彼女らよりも身長が低かったようだ。 まして約1メートルのメタビーは言うまでもなく完全に死角に隠れていた。 その二人を、ほらと前に押し出してあげるフェイト。 あれ、デジャヴか?さっきもこんなことがあったような・・・ 「ん?おぉーーーー!!!!」 いきなり大声を出したのはさっきまで気だるげだったヴィータだった。 「な、なんやヴィータ。驚くやんか・・・」 急にテンションの上がった彼女にはやては言うが、当の本人はその横を通り抜け、 「す っ げ ぇ ー ー ! ! 本物だ動いてる~!!」 電光石火のごとくメタビーの至近距離まで近寄り、キラキラと目を輝かせた。 頭の発射口から爪先のさらに先まで舐めるように見回す。心底楽しそうだ。 しかし見られている方は気味の悪いことこの上なく、 「お、おい・・・何なんだよお前・・・」 当然の反応だ。メタビーは思わず後ずさる。が、 「おーーー!!?すげぇ喋ったーー!!」 声を出したことが逆に引き金になったらしく、更にマジマジと見られることになった。 もともとロボットが好きなヴィータのことだ、実際に動いて喋るロボットが 目の前に現れれば、はしゃぐのも無理はないのだろう。 「はいはい、ヴィータ、お客さんが困っとるやろ?」 「あ!何すんだよはやて~」 ネコのように首根っこを?まれて引き離されたヴィータはジタバタと暴れる。 一方でメタビーはホッと息をついた。 「あら。はやてちゃん、騒がしいけど何してるんですか?」 キッチンで洗い物を済ませたらしく、エプロンを外しながらシャマルが出てきた。 「あ、シャマルもちょうどいいとこに来たわ。イッキくん自己紹介してくれへん?」 「え、ああ。えーっと俺は――」 かくして八神家の面々に対しての自己紹介を済ませ、イッキはテーブルに座り、 はやてを中心に色々と話をしていた。 メタビーはというと、案の定と言うべきかヴィータのおもちゃ状態にされ、 あっちこっちのパーツを触られたり背中のメダルハッチを開けられそうになったり・・・ 「ぉーいイッキ~、こいつをなんとかしてくれぇ~」 まさに『揉みくちゃ』にされているメタビーが悲痛に助けを求める。が、 「そっちでなんとかしろ~、俺はこっちの話で忙しいの」 にべもなく突き放されてしまった。実に不運だ。 と、見かねたシグナムが 「ヴィータ。一応は客人だ、あまり主に恥をかかせるな」 「ちぇ」 はやての名前を出されたこともあり、ヴィータは渋々ながらメタビーを開放した。 「はぁ~、助かったぜ・・・」 再びホッと息をつくメタビー。 それからテーブルへと向かい、ヴィータははやての、メタビーはイッキの横に座る。 「それにしても、本当によくできたロボットやなぁ」 まるで人間みたいや、とはやてが純粋に興味を示す。 彼女にとってロボットといえば、ヴィータがよく見ている巨大ロボや合体マシンなど、 いわゆる人間が操るタイプがほとんどだ。 しかし、目の前にいるのは人間のように自分で行動したり会話したりしている。 「そうそう!あたしも最初に会ったときはすごくビックリしたんだよ!」 なのはも砂漠で初めて会話したときのことを思い出した。 レイジングハートやバルディッシュのようなインテリジェントデバイスも 高度なコミュニケーション能力を持っているが、やはりどこか機械的な部分がある。 自分の相棒と比べても、メタビーの存在は驚きに値するものだった。 「それに、新聞も読んでたよね」 「え?それホントなのフェイトちゃん」 うん、と昨日のことを思い返しながら返事を返すフェイト。 確か昨日は4コマ漫画に没頭していたっけ、と思い出し笑う。 それらの感想に対してメタビーは首を捻る。 「別にオレだけじゃねーさ。他のメダロットもみんなそうだったぜ?」 「え?メダロットってメタビーだけちゃうん!?」 元いた世界ではあっちこっちにメダロットがいたためメタビーは意識せずに言ったが、 そんなことを知らないはやては柄にもなく驚いた。 そして、それはなのはとフェイトも同じらしく、目を丸くしていた。 「じゃあ、他にもそういうロボ・・メダロットが沢山いるの?」 「ああ。ほとんどの子どもには俺みたいにメダロットがいるんだぜ」 フェイトの質問に対して、イッキはごく当たり前のように答えた。 こいつは特に人間臭いんだけどな、と付け加える。 それを聞いたなのは・フェイト・はやての頭の中では、町の至るところを 沢山のメダロット(ただし架空の)が闊歩し始めた。 「なんだか、想像したらちょっと怖いね・・・」 眉を八の字にするなのはと、 「そうかな?私は面白いと思うけど」 その表情を見て意外そうな顔をするフェイト。 「うん、うちもそんな世界に行ってみたいわ!」 そして3人の中で一番楽しそうに笑うはやて。 ちなみに各々の反応の違いは、それぞれが想像したメダロットの違いだと思われる。 「それで、みんながメダロット持ってるってのは分かったんやけど、 何のために持ってるん?」 ここまで聞いてはやての頭に浮かんだ、『メダロットを持つ意味』への質問。 「え?何でかって言われると・・・」 それに対してイッキは腕組みをして考え込む。 なんでメタビーと一緒にいるんだろ? 彼にとってメダロットが欲しかった当初の理由は、「みんなが持っていたから」だった。 親にせがんでも「自分で買いなさい」と言われ、必死でお小遣いを貯めたのだ。 たまたまアリカを助けるために中古のボディを買って・・・ それ以来、自分の横にはいつも生意気な、でも大切な相棒がいる。 おそらく、俺がメダロットのメタビーと一緒にいるのは―― 「「友達だから」」 イッキとメタビーは同時に、そう言った。 「え?」 「ん??」 思わず顔を見合わせる。 どうやら互いに同じことを考えていたらしい。が、そのことに気恥ずかしくなり、 「おい、マネすんなよメタビー!」 「バカ言ってんじゃねーよ!イッキこそマネすんなっ!」 なぜかケンカになる二人。「ふんっ」と同時にそっぽを向く。 この急展開になのはとフェイトは一瞬ポカーンとするが、すぐにクスッと笑い、 「つまり、メタビーとイッキはすごく仲がいい友達同士なんだよね」 「うんうん!ケンカするほど仲が・・・」 「「よ く な い ! !」」 なのはの言葉を遮り、背中を向け合っていた二人は力の限り叫んだ。 「そんでさ!そんでさ!メタビーはゲームとかできんのか!?」 互いにふんぞり返るイッキとメタビーを見てクスクスと笑うはやての横から ヴィータが身を乗り出した。 「あ?ゲーム?」 突然聞かれたメタビーは聞き返した。 「ゲームっていうと、あれか?テレビに繋いでするやつ」 「そうそう!一緒にやろうぜ!」 「おっ、あるのか!? へへっ、やるやる~♪」 さっきのご機嫌斜めはどこへやら、メタビーは椅子から勢いよく飛び降り ヴィータと共にソファーへ走っていってしまった。 「ヴィータ~、ゲームは一日1時間やで~!」 「はーい」 どこの家庭でもよく聞かれるような台詞だが、ここ八神家でも漏れなく使われて いるようだ。 生返事をしたヴィータはイソイソとケーブルをテレビに繋げている。 「なんか、はやてってお母さんみたいだな」 自分も母・チドリから散々言われた経験からか、イッキは率直にそう思った。 メタビーと張り合ってゲームに熱中しては、怒られていた記憶が甦る。 (といっても、チドリの場合はとびっきりの笑顔で怒るので余計に怖い) 「え、うちってそう見えるんか?」 言われたはやては微妙な顔をする。 普通は小学4年生が言われるような台詞ではないので、当然っちゃ当然だが。 「確かにはやてちゃんは、八神家の母親役ですものね~」 「私も同感です。特にヴィータの相手をしているときなどは・・・」 シャマルがふふっと笑い、シグナムは同意を示すように頷く。 (外見は)妙齢のお二方がそんなことを言うのも問題ありな気がするが、まぁいいか。 「なんや、二人までそないなこと言うて~。あ、ザフィーラはどう思うん?」 会話に参加せず床に寝そべっていた青い毛並の守護獣は、ふと顔を上げると 「・・・・(コクリ)」 無言で頷いた。肯定か否定かはっきりしないが、流れからしておそらく前者だろう。 「満場一致みたいですね」 「はぁ~、知らんかったわ・・・」 シャマルが口元に手を当てて笑うと、はやては首をカクッと落とす。 その様子にテーブルの上はひとしきり笑いで満たされた。 それからしばらく、イッキたちは元いた世界のことなどについて色々と談笑し、 メタビーとヴィータは白熱した格闘戦を繰り広げていた。 まぁそれも、見かねたはやてのゲンコツによって強制中止になったわけだが。 12時が近くなると、あっと思い出したようになのはが立ち上がり、 「イッキくん、お昼からはアリサちゃんとすずかちゃんに会いに行くんだよ」 「んぁ?誰だよそれ?」 またもや知らない名前を出され、聞き返すしかないイッキ。 「なのはのお友達だよ。二人ともいい子だから、きっと友達になれるよ」 帰り支度をするフェイトが説明してくれた。 と言っても、会ってみなければどんな人なのかは分からないわけで。 「二人とは町のデパートで会うつもりだから、ついでにお買い物もしよっか」 財布の中身を確認するフェイト。 おかしなことに、小学生にしては大そうな金額が入っている。 「ええっ!?なんやそのお金・・・まさかフェイトちゃんのお小遣いか?」 ちらっと中身を拝見したはやてがその金額に驚きの声を上げるが、 「ち、違うよ!リンディさんから貰ったんだよ、その・・・『服代だ』って」 慌てて否定するフェイトの様子と『服代』の単語にピンときたのだろうか。 はやては、ちらとイッキの服装を見る。ところどころに土汚れがついていた。 「そっか、イッキくん一張羅なんやろ?それ」 「え、あ~そうだな。コレのまま飛んできちゃったみたいだから」 自分の赤いシャツをつまむ。お気に入りだったからまぁいいけど。 そういうことなら、とはやては何かを思いついたようだ。 「よし!うちも一緒に行くわ。そんで、新しい服を選んだる!」 「はやてちゃん?」 「ええやろシャマル?そろそろ買出しもせなあかんかったし、一石二鳥や」 「う~ん、そうですねぇ・・・」 いきなりの提案にシャマルはひとまず考える。と、その横から 「いいのではないか? 子どもたちだけで行かせるのが心配なら、大人のお前がついて やれば無難だろう」 シグナムが口を挟む。 「な?シグナムもああ言うてることやし、行こ!」 「ん~・・・じゃあシグナム、留守番お願いね」 「ああ、任せろ」 リーダーの承諾を受け、はやてとシャマルは出かける準備を始めた。 買い物組の準備が整ったところで、一つの疑問がなのはの頭に浮かぶ。 「そういえば、メタビーくんはどうするの?」 こちらの世界ではメダロットは存在しない。 というか、そんな高性能なロボットが街中をうろつく習慣がない。 そんな中を普通にメタビーが歩いていれば、当然なんらかの騒ぎが起きるだろう。 でもアリサちゃんとすずかちゃんにも会わせるって言っちゃったしなぁ、と悩むなのはに、イッキはさも当然のように言ってのけた。 「ん?そのアリサってやつらと会うときだけ転送すれば大丈夫だろ」 「え、転送?」 「ああ、メダロッチですぐ呼び出せるし、こっちに送り返すこともできるぜ」 白いメダロッチが見えるように左腕を上げる。 「・・・そんな便利な機能がついてたんだ、それ」 一見すると腕時計にしか見えない代物を眺めるなのは。 あのメタビーといい、メダロッチといい。いったいどこまで文明が進んでいるのか・・・・ 「じゃあみんな、行ってくるわ~」 「はい、お気をつけて」 「行ってらっしゃい、はやて!」 靴を履き立ち上がった家主を、シグナムとヴィータは見送る。 「メタビー、俺が呼び出すまで大人しくしてろよ?」 玄関をまたごうというときにイッキが相棒に振り返ると 「へんっ、言われるまでもねぇさ」 手を頭の後ろに乗せてメタビーは素っ気なく応えた。 「お邪魔しましたー、じゃあねヴィータちゃん!」 「おう、また来いよな」 ヴィータの返答になのはは思わず笑ってしまう。朝に会ったときは気だるげだったのに、 今は「また来い」だなんて・・・やっぱりこの子は面白いな、と内心で呟く。 「シグナムも、またね」 「ああ・・・」 打って変わって、こちらはごく静かに別れた。 その後。玄関を閉め、なのは・フェイト・はやて・シャマル、そしてイッキの5人は 最寄のデパートへ歩き出す。 「よし、はやても出かけたことだし・・・続きやるかメタビー!」 「おう!今度こそ俺が勝つからな~!」 意気揚々とリビングへ戻った二人の目に、キレイさっぱり片付けられたゲーム機が映った。 その横にはザフィーラが寝転んでおり、一言。 「ヴィータ、主の代わりに俺がもう一度言ってやろう――」 『 ゲ ー ム は 一 日 1 時 間 ま で だ 』 戻る 目次へ 次へ
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第2話 魔法のある世界 剣崎達はティアナ達に連れられて、この世界のことを知る人物がいるという場所に向かっていく途中である。 「すみません。剣崎さん、飲み物持ってもらっちゃって。」 「いいっていいって。」 「ところで、この場所知っている人ってどんな人?」 橘がそう聞くとスバルが答えた。 「え~と、元々はこの世界に住んでたって聞いてます。今は任務があるからって私たちも来たんです。」 スバル達が会話しながら歩いていると、その人物がいるところに着いた。 「ここなのか?」 「はい」 剣崎達が着いた瞬間この世界の住人なのはとフェイトとはやてが剣崎達のところに来て 「あなた達がティアナが話してた人たち?」とフェイトが問いかけた。 「はい。そうですけど・・・。」「じゃあ、名前教えてくれるかな?」 「俺は剣崎一真だ。」「橘だ。」「・・・相川始だ。」「俺は上城睦月です。」 と剣崎達は自己紹介を終え、はやて達も紹介を終えこの世界のことを説明を始めた 「では説明します。ここはあなた達がいた世界とは違います。」とはやてが言う 「え?そんな・・・」「バカな・・」剣崎達はショックを隠せない。 「でも、ここは日本ですよね?」「はい。ここは日本の海鳴市。ティアナから報告があったんやけど、 あなた達が戦ってたのは一体なんです?もしかしたら私たちも協力しますんで。」 剣崎達は先ほど戦ったアンデット達のことそして、バトルファイトのことをはやて達に話した。 「もしかしたら、スカリエッティが関係してるかも・・・」 「スカルエッティ?誰だそいつ?」フェイトはスカルエティや今まで起きたことを剣崎達に話、そして 「よし、じゃあ俺たちの世界が危ないけどこっちも危ないから、俺は協力するよ。」と剣崎が言った。 「け、剣崎?」「剣崎さん?本気なんですか?」橘と睦月は協力には否定して、始は「俺は剣崎に 賛成してる。今の状況を考えてみろ。」それは始が珍しく橘と睦月に言って 「もしかしたら、 あなた達が追っている天王路って人もスカリエッティに協力している可能性があると思うんだけど」 フェイトがそういって「たしかに・・・今はここで争っている場合じゃない。」 橘がはやてに向かってこういった 「俺たちしばらくの間協力する。それでいいか?」橘が言って「本当ですか~?ありがとうございます。」 「だけど、そのまえに、任務があるんだけど協力してくれるかな?」となのはがいい。 「あなた達の力もみたいしね」フェイトもこういい。 「じゃあ、剣崎さんと始さんはスバルとティアナのところで、橘さんと睦月さんはエリオとキャロのところでいいですか?」 「「「「ああ」」」」 始と睦月は何かに気づいた 「なあ、いつから俺は相川さんから始さんになったんだ?」「俺もそう思った。」 「え?ああ、それはやね、え~と・・・」とはやては顔真っ赤になっていた。 「始さんてお兄さんって感じがするんよ~。うち兄弟いなかったから」 「そうか・・・悪いことをした」始は謝った瞬間 「はやてちゃん。クラールヴィントが対象をキャッチ」 「みんな。頼むよ」 「「「「はい」」」」と新人フォワード達がいい 「俺たちもやるぞ。」 「「ああ」」「はい」 剣崎達も戦闘の準備を始めた。 そして、任務が開始された。 「マッハキャリバー」 「クロスミラージュ」 「ストラーダ」 「ケリュケイオン」 「「「「SET UP」」」」 彼女たちが自分たちの相棒をの名前を呼んで。先ほどの服が代わった。 そして剣崎達は自分たちのバックルを出し 「「「「変身」」」」 剣崎、橘、睦月の前にカテゴリーAが描かれた光が現れ剣崎はブレイドに、 橘はギャレン、睦月はレンゲルに変身し、始はマンティスアンデットの力を借りカリスに変身した。 「これが、剣崎さんたちの力なんや・・・」そうはやてがいい。 ブレイドとギャレンはラウズアブゾ-バーにQとJを入れ。 「「アブソーブクイーン」」「「フュージョンジャック」」 ブレイドとギャレンはジャックフォームとなった。 そして、その相手が剣崎達にとっての初出撃となった。 「よし。今だ。」 「サンダー、スラッシュ」 「ドロップ、ファイアー」 「トルネード、ドリル」 「スクリュー、ブリザード」 「ライトニングスラッシュ」 「バーニングスマッシュ」 「スピニングアタック」 「ブリザードゲイル」 「ディバインバスタァァァァー」 「クロスファイアー・・・・シューーート」 「一閃必中・・・・はあああああああ」 「フリード、ブラストフレア、ファイア」 「対象からレリックを確認リィンお願いできる?」 「はいですぅ。」 剣崎達のお陰で任務が終わり剣崎達はなのは達が今住んでいる、ミッドチルダに移動した。 戻る 目次へ 次へ
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~フロシャイムミッドチルダ支部アジト(仮)~ 「フロシャイムの怪人たちよ良くぞ集まってくれた…」 普段とは打って変わり薄暗い居間にて、ヴァンプは壁にかけたフロシャイムのロゴを背に立っている。そしてそれを囲むように怪人たちが集まっていた。 「明日行う作戦について話そう…まず当日は3つのグループに別れてもらう。1号、2号、タイザ!アジトに残り守りに徹するのだっ!!」 「「「キーッ!!(ハイ!!)」」」 「次にデビルねこ、Pちゃん改…お前達は緊急時に備えアジトにて待機。そして残るメダリオ、カーメンマン、ウサコッツは私と共にリニアレールで聖王医療院へと向かうのだ!!何か質問はあるか?」 「ハッ!ヴァンプ様、何故病院へ向かわれるのですか?」 一通り説明が終わった所で1号から質問が出る。それに対しヴァンプは作戦時独特の口調で答えた。 「1号よ、これは我々にとって重要事項なのだ。それは… 聖王医療院に入院されておられる元参謀、ミレガス樣のお見舞いだ!!」 『天体戦士リリカルサンレッド』この物語はミッドチルダにて繰り広げられる善と悪の壮絶なる闘いの物語である――― FIGHT.03『遭遇、命無き兵団!!』 「んしょ、え~っと聖王医療院前は…あったこれだ!!」 駅に着いたヴァンプ達一行は切符を買うために券売機に向かおうとし、そこでウサコッツが「あ、僕やる~っ!!」と元気よく言い、ヴァンプは彼に頼むことにしたのだが… 「あ、小銭が足りない!?え~っとないからお札を…『投入金が不足しています』あ~もぅ五月蝿いなぁ~っ!!」 小銭が足りずにモタついてる所を音声案内に催促され、それにうんざりしながらも切符を購入出来た。 「はぁ~やっと買えたよ…いつも思うけど券売機とかって少しでもモタつくとすぐに催促するよね、10秒弱で。 友愛も子ども手当てもいいけどさ…『待ってあげる優しさ』って言うのも大切だと思うよ。最近はそう言うのが蔑ろにされ過ぎだよね全く…あ、ヴァンプ様~切符買えたよ!!」 「ありがとうウサコッツ。さ、皆ホームへ行くよ」 ウサコッツから切符を受け取った一行はリニアレールへと乗り込んだのだった… 「うわぁ~速い速い!!」 「相変わらずお子ちゃまだなぁ~ウサは(笑)」 「ほらほら二人とも、周りの人に迷惑になっちゃうから静かにね。ん?どうしたのカーメンマン?」 初めて乗るリニアに興奮しているウサコッツとそれを茶化しているメダリオに注意をしていたヴァンプは顔を下に向けて憂鬱そうにしているカーメンマンに気付き声をかけた。 「いや、これ(リニア)だと聖王医療院まで遠回りじゃないですか。笹塚~下北沢を徒歩じゃなく新宿経由で向かう感じで。車だともっと早く行けたからなぁって思って…あぁ無理してでも持ち込んどけば良かったよなぁ~」 ミッドチルダの交通事情は溝の口や日本の都市部と比べ、お世辞にも良いとは言えない。 リニアレールは設置こそされているがそれはミッドチルダ全域を山手線の様に円上に走っているのみであり地上本部のある中心部、首都クラナガンへ向かうにはバス等が主流となっている。 この背景には太陽光発電や水素と酸素を化合させ、発電する燃料電池など環境に配慮した所謂エコカーが低価格で普及しており、 地球と比べ軽自動車クラスなら一般家庭でも容易に手が届くことで、車社会に拍車をかけている要因として挙げられる。 特に最寄りの駅まで徒歩40分以上かかるなど公共の交通機関があまり充実していない六課の周辺地域はそれが顕著だ。 そしてカーメンマンが浮かない顔をしているのは今回のリニア利用の件だけでなく、アジトからかなり離れた場所にあるスーパーへ買い物に行くヴァンプ将軍を思ってのことだ。 自分達も荷物運びを手伝っているとは言え、決して若いとは言えないヴァンプが週に何回も店とアジトを往復している姿を見ると「手続きが面倒だから」「動力部の規格を変更すると高いから」と言って持ち込まなかった事を申し訳なく思う。 他にも理由はあるがそれが一番大きな理由だ。 「カーメンマン、ありがとうね。皆の為に色々と考えてくれているだけで、私は充分に嬉しいよ」 「ヴァンプ様…」 いつもの温厚さに加え、ヴァンプの表情はどこか嬉しそうな感じだった。実の所ヴァンプはカーメンマンが悩んでいた事も、それが車に関する事であったのも知っていたのだ。 なぜならちゃぶ台のカーメンマンがよく座る周辺には「管理世界への規格外車持ち込み手続きのパンフ」や「動力部変更の見積りサービスのチラシ」等が置いてあったからだ。 だがそれがなくとも長い付き合いである彼らには何となく察しが着いていたようである。 「こういうの(リニア)に乗れるのって滅多に無いからね。それに歩くのだって立派なトレーニングだよ? 買い物と一緒にやれば一石二鳥だと思うの、私。だからカーメンマンが悩むことはないと思うよ」 「そーそー、車だってアントキラーに預けてあるんだろ?だったら別に良いじゃんかよ」 「それが余計に心配だっつーの!!あぁ絶対キズ付けるってアイツ。コ○ルカモ補償入ってないのに~」 「も~考えすぎだよカーメンマン。アントキラーはとても君の事を大切にしているんだよ。兄弟なんだし信じてあげる事も大切だと思うの、私」 槍と盾を網棚に乗せ、ヴァンプはいつの間にか寝てしまったウサコッツを抱えながら、カーメンマンをやんわりとたしなめる。カーメンマンは(アントキラーに関して)納得のいかない様子で、サングラス越しに景色を眺めながら「ウ~ン」と唸っている。 だが実際の所、アントキラーは兄の車をマンションの地下駐車場にシートをかけて丁寧に保管しており、自身の負担で車検やメンテナンスにも出している。そして遠出をする際には専ら、中古で購入したヒーロー風の赤いバイクを乗り回しているのだった。 そしてメダリオの「所で何でまたこのメンバーで行くんですか?」と言う問いにヴァンプは「やっぱり知ってる顔ぶれでいった方が向こうも安心するでしょ」と答えた所でちょうど聖王医療院前へと着いた。 ヴァンプ達は院内へと向かうのだが、普段常に持っている筈の『何か』を忘れていたのだった… ~聖王医療院、内科特別病棟・個室203号室~ 「おぉ~よく来たなヴァンプ!!」 くたびれた頭巾を被った老人、ミレガスはベッドから身を起こし点滴と腕を繋がれながらも元気そうに迎える。 「ミレガス樣、お久しぶりです」 思ったよりも元気そうな姿に安堵しながらヴァンプはセンヌキヤのフルーツバスケットを手に深々とお辞儀をし、他の怪人達もそれにならい挨拶をする。だがそれも「あ~そう畏まんな」と一蹴されてしまう。 「いえ、でも思ってたよりもお元気そうで良かったです。肺に影って聞いた時は心配しましたから…」 「まぁ良性だったからなぁ~それにこんなナリ(改造人間)だがこっちにもその手の技術があってな、医療技術も保険もミッドのが良いからこっちに来たのさ。 おかげでこの通りピンピンだ。いやぁ~しかし悪いな、折角来てくれたのにこんな状態で」 「そんな無理をなさらずに、ミレガス樣にはミッドチルダ渡航の手配をして下さいましたし…また日を改めてお礼に伺います」 「ま、こっちにもそれなりのパイプがあるって訳だ。だから礼なんぞ気にすんな 。ちゃんと次元征服に向けてのノウハウを学んでくれりゃあ問題ないからな」 「あ…はい、私たち頑張ります!!」 ミレガスの元フロシャイム参謀とは思えない言葉にヴァンプ達は表情を引き締めて答える。その後はミッドチルダでの暮らしや最近仲良くなったはやて達六課の人々の話などに華を咲かせ、平和な時間が過ぎていった… ~ミッドチルダ山岳地区リニアレール付近~ 「皆よく頑張ったね。それに初陣とは思えない位よく動けてる。これはメニューを組み直さないといけないかな…」 空中のガジェットを迎撃していたなのははキャロがフリードの制御に成功しエリオと共にガジェットを殲滅、ティアナとスバルもエリックを確保出来たと言う連絡が届き皆が無事だったことに安心していた。 だがそれ以上に嬉しかったことがある。それはフォワード陣の活躍だ。正直に言うともう少し手こずるかと思っていたが、皆が冷静に対応し予想以上の動きを見せてくれた。教え子達の思いがけない成長を思うとデバイスを握る手にも俄然、力がこもる。 「後はスバルとティアナが貨物車から客車を通ってリィンと合流、そして私たちが残りの空域にいるガジェットを殲滅すればミッションコンプリートだね。頑張ろう、フェイトちゃん」 「うん。エリオとキャロも頑張ったんだし、私たちもウカウカしてられないよ」 だがなのはとフェイトの二人が残りのガジェットに向かおうとした時、ロングアーチから緊急連絡が入った。 『こちらロングアーチ、衛星カメラにて現場に高速で接近する未確認物体を確認!!距離…これは!?』 「どうしたのシャーリー?」 『こちらでも確認できたです!!現在は減速してるですが最高瞬間速度は78km/s、とっても速いですぅ!』 リィンのから報告を聞き、なのはとフェイトは二人の驚きに納得しつつも警戒レベルを上げる。瞬間的とは言え秒速78kmを叩き出すような相手だ。 このタイミングで現れると言うことはガジェット側の援軍である可能性が高い。そう思い身構えていると予想外の事が起こった。 私たちを囲んでいたガジェットの群れが、やっと視認出来る距離にまで接近しているアンノウンに向かっていき、攻撃を仕掛けたのだ。 まるで私達よりもアンノウンの方が脅威であると判断したかのように…そして内包しているミサイルやレーザーを一斉掃射する。 対するアンノウンは光る微粒子を撒き散らし、赤い光を放ちながら輝いていた。 赤く発光している為に詳細な姿はまだわからないが、ソレは雨霰の如く降り注ぐミサイルやレーザーをまるでその隙間を縫うように舞い踊る様に、残像を残しながらアクロバティックな動きで回避する。 さらにそのすれ違い様に、発光しているソレは迫り来るガジェットの群れを体当たりで貫いていった。 そして半数以上のガジェットが撃墜された所でソレから赤い輝きが消え、姿を表した。 光が消えた先に有ったのは小さな体。 サッカーボール位の鮮やかな黄緑色をした小鳥の様なぬいぐるみとその下に抱えられている角が生えたオレンジ色の猫型ぬいぐるみ。 そのクチバシや角にはガジェットの物と思われる塗料や鉄屑がこびりついている。 そこでなのはとフェイトは思い出す。忙しかった為にまだ顔合わせ程度の挨拶と自己紹介しか済ませていないが、フロシャイムに所属している子達、確かデビルねこ君とPちゃん改だった筈だと… ならば援護に来てくれたのか?否、ここで楽観視する訳にはいかない。 相手はまがりなりにも悪の組織だ。レリックを目当てに現れた第三勢力の可能性だってある。 私達が会ったときの印象、はやてやリィン達ヴォルケンリッターからの話を聞いた限りでは信じたいが公私を分けて行っているのかもしれない。 そんな緊張感が漂う中、二人?は私達には特に何もせずにリニアへと向かう。やはりスターズの二人が持つエリックが狙いなのか? すぐさま追いかけたいが周りにはまだガジェットが残っている為、そのまま行けばガジェットもセットとなりフォワードが新たな危険に陥る可能性がある。 だがその愛らしい襲撃者達はまだスターズの二人がいる筈の貨物車を通り越し、客車の屋根を突き破って車両内へと入っていった。 なぜ遠回りをするのか、待ち伏せか、あるいは客車にもレリックがあったのか?様々な可能性が頭をよぎる。 そんな時、ロングアーチのはやてから直接通信が届いた。 『なのはちゃん、フェイトちゃん心配あらへん。あの子らは敵やない…残りのガジェットの掃討を頼むわ』 「………はやて、信じても大丈夫なんだよね?」 無論フロシャイムをという意味だが、フェイトはディスプレイに映るはやての表情を確かめながら問う。 『あぁ、大丈夫や。せやからそのデカイ胸をドンと張って行ってきぃ』 はやての表情や様子からは焦りなどは見られない。寧ろジョークを言える位の余裕はあるみたいだ。 つまり私達がまだ知らない何か判断材料があったのだろう。そう考えるとなのはは自然に頬が緩んでいた。 「わかったよはやてちゃん、後でお話聞かせてね。行こうフェイトちゃん」 なのはは先程のはやてのセクハラに狼狽え、赤面しながらあぅあぅ言っているフェイトを連れて残りのガジェットの掃討へ向かう。 最後に笑顔で「それとさっきのセクハラ、次はないからね?」と言い残して… ~六課、ロングアーチ指令所~ 「はぁ~さっきのなのはちゃん恐かったわぁ~」 二人との通信を切ったはやては息を吐いて緊張気味になった体を落ち着かせる。そして表情を改めて引き締め、 部隊長の顔へと戻した。レリックも確保した。フォワードも無事、残りのガジェットも両隊長が当たるので問題はない。 後は事後処理や各所への通達、報告書の提出などを指示するだけだ。 「しっかし色んな意味で予想外やったなぁ…」 ふと口から漏れたのはフロシャイムの事だ。正直、あそこまで圧倒的な戦闘力だとは思ってなかった。 しかもそれがたった二人の怪人(大半はPちゃんの活躍かもしれないが)とあれば尚更だ。 そして現場に現れた目的、それも意外なものだった。はやても当初二人の姿を見た時はなのはと同様に、様々な可能性を考えた。 そこでアジトに確認の為の電話をかけ、応対した1号から話を聞いた時は安心して肩透かしを食らったくらいだ。 電話に出た1号の声は焦っていた様で、寧ろ向こうからかける所だったらしい。事の真相はこうだ。 フロシャイム本部からガジェットの資料がFAXで届き、その注意欄に「最新では山岳地帯リニア付近での目撃情報あり」と記されてあり、今日リニアを利用しているヴァンプ達を心配した2号がまず携帯に連絡したのだ。 だが電源が入っていなかった為に連絡がつかず、目的地である病院に着いたから電源を切ってあるのかと考えたが…フロシャム製GPSでの反応は山岳地帯を通過中のリニア内部を示していた。 そこで待機中だったデビルねことPちゃんで現場に急行し、1号が六課に問い合わせようとしていたという訳だ。 だが乗客の避難が完了済みの車両で何故反応があったのか?そんな疑問が頭に浮かぶが自分である仮説を立てて、納得してしまった。 「ヴァンプさん携帯とかはいつもアレ(盾)に入れとるからなぁ~まぁ多分、網棚か何かに忘れてったんやろ」 このタイミングでは出来すぎた話にも思えるが、相手がヴァンプだとありあえるかもしれない。 そう結論つけ、ため息を吐くとはやては次の指示をロングアーチに出していった。 ~山岳地帯リニアレール内部~ 「で、アンタ達はそのヴァンプって人が心配でここまで来たって訳ね?」 「うん。でも良かった~荷物を忘れてただけで」 オレンジ髪でツインテールの少女、ティアナは「荷物ねぇ…」と不機嫌そうに呟き、デビルねこから先程はやてが聞いたのと同じ様な説明を聞いていた。 少し前に聞こえた何かを突き破る轟音に気づいたティアナ達はすぐさま音のした客車へと急行したが、 彼女らが目にしたのは大きな盾と槍を引きずる猫とまるで置物の様に動かない鳥だ。 一応話を聞き、ここに現れた目的と部隊長と交流がある事はわかった。 ちなみに彼女が不機嫌なのは決してデビルねこに対してではない。自分の相方の行動に青筋を立てているのだ。 「ティ、ティア~この子すごい、すごいフカフカだよ!?低反発だよ~」 そしてその件の相方、青髪でショートカットの少女スバルは動かないPちゃん(充電中)を抱え、その抱き心地に感動していた。 遭遇してからティアナが話を聞き終えるまでずっとこの調子である。 「うっさい馬鹿スバルっ!!今はまだ作戦中なんだからいい加減にしなさい」 流石に許容出来なくなったのかティアナはスバルをしかり付け、いくらかおとなしくなったが(Pちゃんを離さないまま)「ティアも抱っこしたい癖に~」とぼやいていた。相変わらず鋭いと思うが今は任務が優先だ。 「とにかくこれからリィン曹長、私たちの上司と合流するからアンタ達も一緒に来て。流石にここに置いて行くわけにはいかないから」 「あ、リィンちゃんもいるんだね。わかった!!」 リィン曹長とも知り合いだったのかと意外に思ったが、自分の上司と彼らが戯れている姿を容易にイメージが出来、つい気持ちが和んでしまった。 自分もスバルの事を言えないなと苦笑してしまう。 そして自身よりも遥かに大きい盾と槍を抱え、ズルズル引きずりながらついていこうとするデビルねこを見ていると、 何か胸にくるモノがありどこか放っておけない。 「ほら、持ってあげるから貸しなさい」 「え!?そんな何かわるいよ。あんまり重くないから大丈夫だし…」 やはり断られた。でもさっきの様な姿を見ているとお節介だと感じつつも、つい世話をやきたくなってしまう。 「だったら証拠物件として預かるわよ。一応現場にあった物だし、それに大切な人の物なんでしょ?だったら丁寧に扱わないと傷むじゃない」 そう言うとデビルねこはう~んと考え込んで「うん、じゃあお願いします」となり、スバルはその隣で「素直じゃないねぇ~ティアは」と言ってニヤニヤとティアナを見ている。 この際スバル(馬鹿)は無視しようとティアナは思った。そして盾と槍を預かった彼女はそのままデビルねこもヒョイと脇に抱え、デビルねこは「え?」と声を出す。 「こっちの方が早いでしょ?それにもうリニア内でガジェットの反応も無いから別に問題無いわよ」 「あぁ~ティアずるい!!私もねこ君抱きたかったのにぃ~」 「うっさい!!アンタはその子(Pちゃん)がいるでしょうが。ほら、早く行くわよ」 自分を羨ましがるスバルを連れてリィンと合流する為に先頭車両へと向かう中で、ティアナはデビルねこの何だか体に馴染む抱き心地に不覚にもクセになりそうと思ってしまう。 そしてこの時、彼女はわからなかった。これから時間がある時はフロシャイムのアジトへちょくちょく足を運ぶようになるとは… 「ねぇところでさ、Pちゃんの嘴やねこくんの頭にかけらとか汚れとかついてるけど…大丈夫なの?」 「ん?あぁさっきガジェットにいっぱいぶつかっちゃったから…でも大丈夫、案外脆かったから全然たいしたことないよ」 さらりと何かとんでも無い答えが聞こえた気がするが、ティアナはデビルねこの抱き心地に意識を向けることで、あえてスルーをした。 『天体戦士リリカルサンレッド』この物語はミッドチルダにて繰り広げられる善と悪の壮絶なる闘いの物語である――― 続く おまけ ~フロシャイム西東京支部~ 「おぉ、ヴァンプか!!先程お前から送られてきた報告書が届いてな、今見ているところだ」 受話器を片手に資料を読んでいるヘンゲルは現在それを送ったヴァンプに確認の電話をしていた。 「うむ、ミッドチルダの社会体制、内情、司法組織の内容が実によく纏められておる。 たった2ヶ月足らずでこれ程とは流石ヴァンプ将軍、侮れぬ男よ…」 ヘンゲルはよく纏められているヴァンプの報告書の出来に嘘偽り無い称賛の言葉を送る。 だがディスプレイに表示されている六課、主に隊長陣の戦闘映像(撮影 Pちゃん)については多少不満があったようだ。 「しかし資料にある戦闘映像…なぜ横からの視点しかないのだ?飛行タイプの怪人であればこれで事足りるだろうが、フロシャイムには飛べない怪人も多い。 次に資料を送る時には様々な、そして怪人たちの視点、即ち真下と斜め下からの映像も追加し、三次元の立体的な動きを把握する必要があるだろう。あぁ、では次回も期待しているぞ」 「あの、ヘンゲル将軍」 「何だサミエル?」 報告書の改善点を伝え、通信を切ったヘンゲルに対して傍らに控えていたサミエルは声をかけた。 「将軍の意図は理解しています。勿論もうひとつの意味も…しかしなぜ斜め下も必要なのですか?真横と真下で充分だと思うのですが…」 サミエルの問いにヘンゲルは深い溜め息を吐いてから口を開く。 「サミエルよ、わかっておらんな…大事のはチラリズムだ」 「………………」 ---智将ヘンゲル、彼のIQは150を超えると言う------ [[前へ リリカルサンレッド4話]] [[目次へ リリレッド氏]] [[次へ リリカルサンレッド6話]]
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魔法少女リリカルBASARAStS ~その地に降り立つは戦国の鉄の城~ 第三話「忠勝、訓練をする。」 (・・・・眼福。) それが訓練所に来た忠勝の感想であった。 忠勝の目の前にはスバル達となのはが戦闘の訓練をしている。スバルのウィングロードがあたりに広がり、ティアナの弾丸が宙を舞う。 そしてエリオのストラーダから吹き出す黄色い魔力、キャロが放つ桃色の魔力とフリードリヒの炎が交わる。 スバルの攻撃を避け、ティアナとエリオの一撃を防御。キャロとフリードリヒの攻撃を空中に形成しておいた魔力で相殺。 忠勝は魔法なんてものを見たことはないので不覚にも幻想的なその魔力と戦闘に見惚れていた。 「・・・どうですか?」 横から声が聞こえる。声がした方を向くと紫の髪の少女、ギンガがいた。ギンガともお互いに自己紹介を済ませている。何故か知らないがギンガは身構えていたのを覚えている。 大して気にしてはいないのだが。そのギンガの問いに何度も首を上下に振る。 忠勝の様子を見てギンガは微笑して隣に立つ。 ふと忠勝は考える。 (自分は・・もしかしてお荷物ではないのか?) よくよく考えてみると自分は魔法なるものを使えない。腕っ節や槍の腕の自信はある。 しかしここに来て薄々わかったことがある。「ここでは魔法を使えないと意味はない」のだと。 戦闘にも魔法を使うし、どうやら日常生活にも「念話」という魔法を使うようだ。 自分は魔力なんてこれっぽっちもないから戦闘用魔法はもちろん、念話さえできない。そんな自分がここにいていいのか?と忠勝は悩む。 戦闘に見惚れて浮いていた自分の感情が一気に沈む。はっきり言って憂鬱だ。 「はい!訓練はここまで!」 「「「「あいがとうございました!!」」」」 そんなことを考えている内に訓練は終わったようだ。なのはが皆の今回の訓練でよかったところ、逆に悪かったところなどを述べている。 結局自分はついてくる必要はなかったじゃないか。槍も持ってきた意味はないな。 忠勝は背を向け歩き出す・・前になのはから声をかけられた。 「忠勝さん、あなたも六課にいる身だから・・訓練やっていかない?」 「・・・・・」 考え込む忠勝。その証拠なのか機械音が唸る。 確かにこの世界に来てから戦闘訓練や体を動かすことは最近やっていない。でも魔力を持ってない自分がこの世界の戦闘技術に通用するのだろうか。 ええぃ、もうどうにでもなれ。 槍を構え、大きく頷く忠勝。その後訓練所の一角にある広い廃墟に連れていかれた。 見上げるとフォワード陣と隊長陣。ちょっと待て、なんでヴィータとシグナムとフェイトまでいるんだとつっこみたくなった。 「準備はいいですか?」 シャリオが空中にキーボードを浮かばせて忠勝に向けて叫ぶ。 無論、準備は完了している。槍を天へと掲げてみせる。 「じゃあ設定は5体で・・・開始!!」 身を構える忠勝。地面に形成される魔法陣。そしてキーボードを覗くシグナム。 「・・・桁・・間違えてるぞ。」 「・・・え?」 地面からは設定数より二桁多い訓練用ガジェットドローンが出現した。 「ちょ!?シャーリー!?」 「何間違えてるの!?」 「ご・・・ごめんなさーい!」 通路を埋め尽くすほどのガジェットドローン。その数ざっと500。 何で間違えたのかは知らないがガジェットドローンは容赦なく忠勝へと向かっていく。 「は・・早く止め「待て!!」・・・?」 フェイトの言葉を遮ったのはヴィータの言葉。そしてヴィータは「マジかよ・・」といった顔で下を見ている。 「あいつ・・・やる気だ・・・」 その数秒後、全員の叫びがビルの屋上から響く。 そのビルの下、忠勝は槍を振るう。 横振りの一撃で数体、もう一回横振りで数体。下からの切り上げでまた数体。それから切り下げ。 そして足の裏をキャタピラを使い自身を回転させて突撃。腰から「ガキンッ!!」という機械音とともに周りにいるガジェットドローンが吹き飛ぶ。 槍の先端を回転させて一突き。そのまま刺さったガジェットドローンを鷲掴みし、放り投げる。遠くで起こる爆発。 (訓練用だからかもしれないが・・・攻撃動作が鈍いな。) それが忠勝の第一感想。今まで忠勝が駆けてきた戦場はこのぐらい兵がいて当たり前だったし下手をすれば数千の兵と相手をしていた。 だから一対多に長けており、怯まずに攻撃を繰り出せている。 そのうち一体を潰すと一瞬目が黄色く光る。これで100体目だ。 (いける・・・これで自分はお荷物じゃないと証明できる!!) 攻撃を繰り出す忠勝はやけに楽しげだった。が、見学している者達としてはそれどころじゃなかった。 「ありえない・・・」 皆一斉にそう呟いた。 なのはやフェイト、ヴィータやシグナムは下手すると100体近くの敵と戦うときはあるが大体は魔力で一掃。それでも疲労感はある。 スバル達に関しては数十体ぐらいが限界だ。 そして忠勝はその数を軽く超えた500体を相手にしている。ちなみに今は350体いる。 信じられないというのが皆の気持ちだが目の前でああいう戦闘をされては信じるしかない。 何故か、ため息が出てしまう。 その頃の忠勝はいろんな意味でだるくなってきていた。 (さすがに皆を待たせては悪いな・・・。) 槍を地面に刺し、低く構えて精神統一。敵のど真ん中でそんなことをしていれば当然無防備になり一斉攻撃を食らう。 忠勝に向かう魔法の砲撃。それが当たる前に忠勝は空中で大の字になり、周りには黄色いオーラが流れた。 戦極ドライブ、発動。 戦極ドライブとは、忠勝がいた戦国時代の有名武将が全員持っていた技だ。 敵を100人倒すことで溢れ出す自分の中の「気」を興奮状態にさせたままそれを体内で必死に抑える。 そして抑えていた気を一気に開放する。それが戦極ドライブという技だ。 これを発動すると何のデメリットもなしに移動、攻撃、防御などのすべての身体能力などが上がる。 忠勝は背中の紋章から二門の大砲を生成、また低く構える。砲口からはわずかに稲妻が出ている。 忠勝、攻撃形態。 一気に砲口からプラズマエネルギーが放出。 蒼白い光が残りのガジェットドローンの身を包み、溶かしていく。 プラズマエネルギーが消えた後に黄色のオーラが蒼に変わり、そして消えた。 間接か煙を噴出し地に降り立つは戦国最強本多忠勝。 彼の目の前には削れた地面と崩れたビルと青空以外、何もなかった。 「・・・ガジェットドローンの反応・・・ありません・・・」 シャリオの言葉が響くが皆は硬直して動かない。 忠勝は背中のロケットでビルの屋上へと行き、軽くお辞儀をする。それでも動かない皆を見て不安に見てまたオロオロしだす忠勝。 「すごぉぉぉぉぉぉぉいっ!!」 沈黙を破ったのはスバルの一声。それから皆からの感想を叫ばれさらに忠勝はオロオロする。 ついには叩かれもみくちゃにされ踏んだり蹴ったり。 埒が明かないので忠勝はロケットを展開して、逃げた。 戻る 目次へ 次へ
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仮面ライダーリリカル電王sts外伝第二話 「貪欲なる捕食者」 ここは次元犯罪者ジェイル・スカリエッティのアジトの一廓。クアットロは目の前にある四人分の食事を一人で食べていた。ガツガツ、クチャ、クチャ、ガブ、ゴクン!という音を立てながら。 「チッ、足りねえなぁ」 瞬く間に皿の数は減っていく。全てを喰らい尽くすその様子はさながら、野獣の様であった。 『牙王様ぁ、どうですぅ?』 「足りねえなぁ、こんなんじゃあ」 『そうですかぁ』 一見、独り言のようだが確かに二人は話していた。時さえも喰らおうした男と一人の男の夢のカケラは。 順調に食べ続け、四人分の量を食べ終わった直後、クアットロは突如動きを止めた。 「チッ、時間切れか」 そう言うとクアットロの周りの野獣の様な雰囲気は突如消えた。 「今の牙王様が表に出られる時間はせいぜい五分、まだまだ全開というわけじゃありませんねぇ」 『フンッ、その程度なんてことねぇ。それより、ガオウライナーはどうした』 「完成度は82%ってところですわぁ」 『チッ、早く完成させろ』 「分かりましたぁ。ドクターにそう伝えておきますねぇ」 さて、こんな風に話をする二人の出会いについて、語ることとしよう。 二人の出会いはほんの数年前のことである。 その日クアットロは、自室にいた。何をするわけでもなく只、そこに居た。自分の見たものを、その気持ちを再確認をするために。 その日の朝、クアットロが自室から出て、ラボの中を歩いていると足元に四角い金色の物体を見つけた。 (何なのかしら) そうクアットロは思った。あの光を見るまでは。 それは、突然現れた。禍々しい黒き光。その光は呟くように言葉を発していた。 足りねえ、足りねえ。 と。 その言葉はまるで呪祖の様に、繰り返し、繰り返し続けられていたのだから。 「喰らい足りねえ!」 クアットロはその様子をまるで引き込まれるように魅せられていた。 己を生み出した男。ジェイル・スカリエッティの様な狂わんばかりの喰らうことへの執着心。それでいて、ドクターとは違う野獣の様な猛々しきオーラ。 そしてその場を支配する圧倒的な存在感。 クアットロは動けなかった。いや、むしろ動こうとしなかった。ずっと見ていたかった。 「女、俺のマスターパスを返しやがれ」 「こ、これですの?どうぞ」 いつもの彼女なら皮肉を一つは言っただろう。しかし、彼女はこの光の前では何故か素直だった。 「それでいいんだ」 そう言うと光は消えた。クアットロはその部屋に戻り今に至る。 部屋に戻ったクアットロが考えるのはあの光のことばかり。そして、あの光のことを考えると胸が締め付けられる様に痛むのである。 (何なのよぉ、これはぁ) そう考えながら眠りについたクアットロ。 彼女が感じたこの気持ちは、誰もが一度は経験したもの。そう、世間で言う、〈初恋〉と言うものなのだから…。 目を覚ますと彼女の前にはあの黒き光が鎮座していた。 「お前が俺を呼んだってことか」 黒き光はそう言った。 「呼んだぁ、私がですかぁ」 「確かに呼んだんだ。だから、奪う。お前の身体を、な」 そう言うと光はクアットロの身体へと吸い込まれた。そして、目を一瞬閉じ、再び開いた目は、黒き光に包まれていた。 「これで、また喰らいつくす。全てを時も、だ!」 確かに身体を奪うことは出来た。しかし、それはほんの一瞬。次の瞬間、クアットロは苦しみ倒れた。 「どうしたんですのぉ?」 『チッ、俺の力が弱ってるのか…』 「でしたら私の身体の中で休むと良いですわぁ。これからは私があなたと共にいますからぁ」 『お前は俺に尽くすってわけか。』 「えぇ、そうですわぁ」 『俺は牙王。俺は全てを喰らい尽くす』 「私は、ナンバーズNo4、クアットロですわぁ」 こうして、二人の男女は出会った。 男の名は牙王。時さえも喰らおうとした男。 女の名はクアットロ。無限の欲望に生み出されし女。 この二人の出会いが後の世界の終末と呼ばれたJ S事件、最大最悪の悲劇『黒き空』を引き起こすことを一体誰が予想出来たであろうか…。 目次へ
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リリカル剣(ブレイド) クロス元:仮面ライダー剣 最終更新 08/02/21 第0話 突然の出会い 第1話 魔導士とライダー 第2話 魔法のある世界 TOPページへ このページの先頭へ
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魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER 第四話「赤鳥」 「やぁ、ドク。改心したみたいだね。」 「なんのことかね?」 「は?」 アースラのとある長廊下。ドクとジェイは話している。 だがドクは昨日何が起こったか忘れたような素振り。 「え、だって昨日…。」 「昨日?おぉそうか、君がくだらない人生論を喋っていたことか。」 ドクはここが廊下で夜にも関わらず大声で笑っている。ジェイは呆気に取られていた。 必死に笑いを堪えながら何故笑っているかを答える。 「クク…君のようなお人よしは騙しやすいということが…クッ…わかったよ。…クク……ハハハハハハハハハハハ!!」 ひたすら腹を抱えて笑うドクに唖然としているジェイ。ようやく繋がった。ジェイは騙されていたのだ。 昨日のドクの反応に。出る間際に見せたあの涙まで偽者だったとは。非常にお節介なジェイはすっかり騙されていたのだ。 ポケットから落ちたのは目薬。ジェイは拳を震わせて怒りやら恥ずかしさやらを爆発。 「お前は俺を怒らせたぁっ!!」 ジェイの全力の拳をいとも簡単に避けてみせるドク。 「クククク…騙されるほうが悪いのだよ!」 「んのやろぉぉぉぉぉぉ!!」 よくよく考えてみるとドクも変わらないなぁと思う。度々騙すし、俺の背中に竜撃砲をぶっ放したり。これでも腕は立つんだよなぁ。 高らかな笑い声と怒声がしばらくアースラ内に響いた…というのは余談である。 翌日、三人のハンターはミッドチルダの大地を踏む。 ジェイとゼクウの視線は全て大きなビルに。 「す…すげぇ…。」 「塔のようなものがいくつも…。」 そのリアクション、本当に田舎もんである。ドクはさすがミッドチルダ出身。動じていない。 はやて達についていくがやはり落ち着かない。街の様子はというと不気味といえるほど静寂に包まれている。 人がいるとすれば槍とも呼べる杖を持ち、黒いコートに身を包んだ者達。時々こちらを睨んでくるから余計にプレッシャーがかかる。 (そりゃそうだよなぁ…。) 自分の姿をよーく見てみる。「アカムトシリーズ」という鎧一式だ。兜も被って肌が露出するところなどまったくない。 おまけに背中には「インペリアルソード」という太刀。そしてアイテムボックスを引きずっているのだから不審者に間違われてもおかしくない。 はやて達が前に歩いていなければ連れて行かれるだろう。はやて達はというとバリアジャケットとかいうのに着替えている。 武器も手に持ち、いつでも戦闘可能ということだろう。自分の身体にまで緊張が伝わってきた。 そして建物の中へ。どうやら機動六課の本拠地についたようだ。 はやてがくるりとジェイ達のほうを向くと満面の笑みを浮かべた。 「ミッドチルダ、そして機動六課にようこそ。」 直ぐに正面に向くと宿舎へと案内される。そしてそれぞれの部屋へ。アイテムボックスを置き、 部屋を眺める。風呂にトイレ、ベットに洗面器にコンロ。生活しやすく改装されている。 いつも通り家でやっているようにボスン、とベットに飛び込む。ちなみに鎧はつけたままだ。身体が跳ねる。もちろん埃も立たない。結構ふかふかである。 この後なにも予定はないため目をゆっくりと瞑り、少し眠ることにした。 「グギャアァァァァアァァァァ!!」 安眠は一つの咆哮で遮られた。ジェイは飛び起きて急いで武器を持ち、廊下に出る。 廊下に出るとゼクウとドクが同じタイミングで廊下に出てきた。 「この咆哮、一匹じゃないようだな。」 「あぁ、おそらく数体いるな。こいつは厄介だぞ。」 「でも、ここに雇われた以上やらなきゃいけないね。」 ジェイが手にしたのは氷属性の太刀「白猿薙 ドドド」、ゼクウが手にしたのは大剣「ダオラ=デグニダル」、ドクは珍しくハンマー「ジェイルハンマー」。 三人とも顔を見合わせて頷き走り出す。 外に出ると当然の如く飛竜がいた。本来おとなしいはずの鳥にも似た飛竜、イャンクック。 それが攻め込んできた。理由はおそらく「縄張り」だ。誰かが調査をしにいって縄張りに入ってしまってイャンクックを怒らせた。 とりあえずの憶測だが、可能性がまったくないわけではない。 「ディバイィィン…バスタァァァァァァ!!」 一匹を魔力ダメージで昏倒させた後一息、なのはの隣にジェイ達ハンターが並び、それぞれの武器を構える。 「ジェイさん…?」 「OK、皆舐めてかからないようにな。」 「お前のように油断しすぎて1ダウンするほど愚かな俺等ではない。」 「そういうことだ。まず自分の心配をしたまえ。」 「…言い返せないのが悔しいんだけどさ。」 二匹のイャンクックに向け、走り出した。 対するイャンクックは大きく吼えて三人のハンターを待ち構える。 「おぉぉおおおおおりゃっ!!」 白猿薙を頭にめがけて振り下ろす。戦いが、始まった。 唸る轟音、 舞う瓦礫、 轟く咆哮、 流れ出る吐息、 そそり立つ火柱、 飛び散る血飛沫。 それが今赤鳥と狩人が戦っている場所の全ての光景。 「シッ!!」 太刀の刃が翼に深い傷を負わせていく。羽の先から入り、胴体へと肉を切り裂きながら進む。イャンクックが飛び立つと太刀が 抜き、ジェイが地面に落ちる。イャンクックが着地する隙をゼクウは逃さない。 「ぬぅぅぅぅぅぅんっ!!」 大剣、ダオラ=デグニダルの横凪ぎで足を滑らせて横転。立ち上がろうとするところに回転しながら進む影。 ドクだ。ジェイルハンマーを回転させながら顔に一撃、二撃、三撃。打撃を与えていく。 「私のオペは少し過激なのでな!!」 止めの振り上げ。ジェイルハンマーの球体から伸びる棘がイャンクックの顔面を襲う。巨体が、浮いた。 「遠慮はせずに、もう一撃受けていきたまえ!!」 おまけにジェイルハンマーを振り下ろす。頭蓋骨が砕けたのではないかと思うほど鈍い音が離れたところからでも聞こえる。 その巨体は地面に叩きつけられた。叩きつけられた顔面の周りのコンクリートは砕け、土が露出している。 人間の力だけでその威力が出るのかと不思議なくらいに。目は完全に光を失い、焦点が合っていない。 「っし!次!」 ちょうど振り返ると二匹目が突進してきていた。 ゼクウが入り込みダオラ=デグニダルを盾代わりにして突進をガード。腕の筋肉が悲鳴を上げようとも力を緩めない。 スピードが落ちてきたところをジェイが白猿薙の一撃を。刃が顔面に縦一線、傷をつけてイャンクックの左目から光を奪った。 「親分!」 「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」 怯んだところに大剣の特権、溜め攻撃を繰り出した。尻尾に切り傷をつけただけでなく、切り落とした。 「そこの君!!」 「は、はいっ!」 「こいつを仕掛けて欲しい!地面に置くだけでいい!」 ドクは走りながら近くにいたエリオに円盤状の「何か」を投げ渡す。少し慌ててしまったものの地面に設置。 灰色のネットが円盤から射出された。それを見た三人は武器をしまう。 「走れぇぇぇぇぇぇ!!」 エリオが仕掛けた何かに向かい走り出す三人。エリオもつられて走り出した。通過しても何も起こらないがイャンクックがネットに足を踏み入れた瞬間、 地面がめり込んで尻尾、足、胴体を引きずり込んだ。…これはハンターが使う一般的なトラップ、落とし穴だ。 ドクが足を巧みに滑らせて方向転換。低く構えると腕から光が。その光はどんどん色を濃くしていく。 イャンクックの前まで走るとニヤリと笑い 「別れを言いたまえ。貴様を取り巻く全てのものに、そしてこの世界にな!!」 無慈悲な鉄槌を振り下ろした。 番外その3「イャンクック」 意外に知ってる人が多いかもしれない。多くのハンターの登竜門となった飛竜、イャンクック。 ピンクの甲殻に大きなクチバシと耳。一見ユーモラスなのは確かだけど可愛いって言う人もいるなぁ。 結構人気が高いみたい。そりゃあ、狩られる運命なんだけどさ…。 聴覚が鋭いから、それを逆手に耳が劈くほどの大きな音を出せば攻撃の隙ができる。やったあと怒るけど。 驚くべきはヤツが怒ったときのスピードだ。そのスピードで何回も突進されて気絶されることが少なくない。 弱点は氷か水だな。毒とか麻痺などの状態異常の方が手っ取り早いんだけどね。あくまで弱点さ。 そんなに手強くないって思うかも知れないけど甘く見ちゃいけない。何しろ油断したせいで一回ダウンした人がいるからね……。 俺だけど、何か? 戻る 目次へ 次へ