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Date 2006/02/01(Wed) Author SS1-42 始まりは、上条刀夜にかかって来た一本の電話だった。 「はい、上条ですが…… おお君か、随分久しぶりだねぇ。いやニュースでもやってた通り、実家が 連続殺人犯に爆破されたせいでアパート暮らしなんだよ。いや、別に家族は別の場所にいたから巻き 込まれはしなかったんだが、うん、そのせいでお守りも全滅してしまってね。せっかく君がどう並べ たらいいのか相談に乗ってくれたって言うのに悪いね。いや、そういってもらえると……」 そのまましばらく続いた会話は、この言葉で締めくくられる。 「当麻に会いに行く? わかった、何とか学園都市に入れるように交渉しよう。 いや、お礼なんていいよ。あいつも君に会えるなら喜ぶだろうし」 そうして、刀夜は手続きを取る。 過去迫害を受けていた当麻に、唯一手を差し伸べてくれた幼馴染のために。 だがそれが、上条当麻の新たなる不幸の始まりだとは気付いていなかった。 そして、学園都市に『魔女』が訪れる…… 嘘予告:『とある魔術のMissing』
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機動六課前線部隊初任務――山岳輸送リニアレール奪還作戦は、新人四人の列車突入によって本格的に幕を開けた。 「スターズ隊見参! あたし達を誰だと思ってる!!」 先頭車両側面の壁を突き破り、スバルが雄々しく名乗りを上げる。 突然の侵入者に車両内を浮遊していた無数の楕円型の魔導機械――ガジェット・ドローンが迎撃行動に移ろうとするが、スバルの方が一瞬早く、そして速く動いていた。 右手首のタービンが回転し、魔力の風が螺旋を描いてスバルの拳に集束する。 「リボルバーシュート!!」 怒号と共に、スバルの拳から衝撃波が撃ち出された。 手近なガジェット目掛けて直進する魔力塊は、しかし次の瞬間、まるで蜃気楼のように掻き消えた。 「……あれ?」 間の抜けた声と共に動きを止めるスバルに、ガジェットの放つ光線――ムガンのビームとは違い、恐らくは魔力弾――が殺到する。 慌てて防御陣を展開するスバルの背中からティアナが飛び出し、二挺拳銃の引き金を引いた。 しかしティアナの放った魔力弾も、まるで見えない壁の中に溶け込むように、目標に届く前に消滅してしまう。 「バリア……いえ、あれはフィールド系ね。魔力を掻き消すなんて……!」 舌打ちするティアナと未だ唖然と固まるスバルに――そして最後部車両に突入したエリオとキャロにも――ロングアーチからの通信が入る。 『こちらロングアーチ。解析の結果、今の現象はAMFによるものであると推測されます』 「AMFって……アンチ・マギリング・フィールド!?」 オペレーターの言葉に、ティアナが瞠目したように声を上げた。 AMF――効果範囲内のあらゆる魔力結合を強制分解し、魔法を無効化するフィールド系防御魔法。 ランクはAAA、しかし難易度に反した実用性の低さから使用例は皆無と教本の片隅に補足されていたが……こうして相対してみると、厄介極まりない魔法である。 しかし……ガジェットの光線を防御陣で弾きながら、ティアナは眉間にしわを寄せる。 AMFの効果対象に例外はなく、フィールドの中心にいるガジェットも当然その影響を受けている筈である。 魔導兵器ならばAMFの効果で自身の動力炉も活動を停止し、仮に質量兵器であればそもそも魔法を使えない――常識的に考えて、機械のAMF展開は不可能な筈なのだ。 (ね、ねぇ、ティア……えーえむえふって何?) (取り敢えずこいつらには魔法が効かないってことだけ解ってればよろしい) 念話越しに戸惑ったように声を上げるスバルを一言で切って捨て、ティアナの意識は再び思考の海に埋没する。 機械にAMFは使えない、理論上矛盾しているからだ。 にも関らず、ガジェットは何の問題もなく稼動を続け、しかも自分達に攻撃まで――流石にAMFと両立は出来ないようだが――仕掛けてきている。 どうなっている……無限ループに陥る思考を、しかしティアナは次の瞬間、我に返ったように頭を振って放棄した。 矛盾に悩むのは後からゆっくりやれば良い、今はこの悪趣味な玩具の駆除が先決だ……。 謎は謎のままで良いと割り切り、ティアナは目の前の戦闘に思考を戻す。 敵に魔法は効かない――この時点でスバルは兎も角、自分はあらゆる攻撃手段を封じられてしまっている。 本当にそうか……脳神経ネットワークの迷宮の奥で、もう一人のティアナが疑問の声を投げかける。 敵に魔法攻撃は効かない、そう断定するのは些か早計ではないか? 思い出してみろ……露払いとして先行したなのはは、ムガンに寄生したガジェットを射撃魔法で苦もなく破壊していたではないか。 なのはの撃ち落としたガジェットが、車両内のガジェットと性能的に異なる――例えばAMFを張れないなど――とは考え難い。 AMFを突破して敵を倒す方法はある、自分がガジェットに対抗する手段は存在する筈なのだ。 何だ、何が足りない……ティアナは思考を研ぎ澄ませた。 この状況を打開する最後にして最大のピース、なのはにあって自分に無いものとは一体何なのだ……? 思考のループが螺旋に変わり、ドリルのようにティアナの心を掘り進んでいく。 そして遂に、ティアナは一つの答えに辿り着いた。 そうか……ガジェットへの対抗策を考え出し、ティアナが仲間達に念話で指示を出す前に、 「分かったぁっ!!」 溌剌とした声と共に、スバルがガジェットに突撃していた。 ティアナが思考の海に沈む間、スバルもまたガジェット攻略法を考えていた。 敵に魔法攻撃は通用しない、ならば自分の執るべき手段はただ一つ。 「あたしの魔法が通じないなら――」 吼えるスバルの右手首のタービンが起動し、唸りを上げて回転する。 ……鼓動が聞こえる。 胸のコアドリルが、両脚のマッハキャリバーが、高まるスバルの気合いに合わせて脈動している。 唸る右拳を振り上げ、スバルは最寄りのガジェットに飛び掛った。 「――あたしの拳で叩いて砕く!!」 怒号と共に繰り出されたスバルの拳が、ガジェットの装甲に音を立ててめり込んだ。 無論、素手でガジェットを破壊出来ると考える程スバルも自信過剰ではない。 スバルの拳には魔法と螺旋力の他にもう一つ、奥の手とも言える「力」が秘められている。 インヒューレントスキル――ISと呼ばれる戦闘機人の先天固有技能、鋼の肉体と共に与えられた破壊の力。 スバルがかつて忌み嫌い、そして今は受け入れた「人間でない証」……。 「奥の手発動! 振動――」 雄叫びを上げ、スバルが己の「力」を解き放とうとしたその時、ガジェットの眼――のように見えるレンズ部分――から光が消えた。 そのまま糸が切れたようにガジェットは落下し、ごとりと音を立てて床に転がる。 「ぅえ? あ、あれ……!?」 「嘘……」 火花を上げながら沈黙するガジェットを、スバルとティアナは唖然と見下ろした。 予想外の敵の打たれ弱さ――或いは予想外のスバルの馬鹿力――に、脳が事実の認識を拒否している。 「ティア……」 困惑したような表情を浮かべ、スバルがティアナを振り返った。 助けを求めるような顔で自分を見つめるスバルに、ティアナは咄嗟にかける言葉が見つからない。 しかし次の瞬間、 「――こいつら意外と結構脆いよ!?」 「んな訳あるかぁ!!」 ……あっさりと開き直った親友に、ティアナは力の限りに絶叫していた。 「ったく……馬鹿スバル! ちょっと試したいことが出来たから、段取り整えるまでアタシを守って!!」 二挺拳銃を構えながら叫ぶティアナを、スバルはきょとんとした顔で見つめた。 「……こいつら全部、アタシの必殺技でぶち抜いてやるわ」 「ほほう?」 鷹のように鋭く眼を細め、不敵に唇の端を持ち上げるティアナに、スバルの瞳がキラリと光る。 必殺技……そのフレーズを聞いた瞬間、明らかにスバルの目の色が変わった。 「任された!」 胸を張ってそう宣言し、スバルはガジェット達へと向き直った。 防御陣を全開で展開し、ガジェットの放つ光線の雨を気合いで全て弾き返す。 全ては、ティアナの必殺技を見たいがために……。 ちょろいな……己の相棒の扱い易さに内心ほむそ笑みながら、ティアナは術式の構築に集中した。 射撃型の自分が、攻撃を無効化されて「はいそうですか」などと素直に引き退がることが出来るだろうか? 答えは、否――届かないものを届かせなければ、無理を通して道理を蹴飛ばさなければ、この過酷な世界では生き残れない。 二挺拳銃の銃口の前で魔力弾が生成され、更にその周囲を魔力の「膜」が覆っていく。 なのはの攻撃が通用していたところを見た限り、どうやらAMFによる魔法の無効化には限界があるらしい。 許容量を超えた魔力でねじ込んでやれば、攻撃はAMFを突破して本体まで届く……つまりはそういうことなのだろう。 なのはの場合は恐らく「密度」――膨大な魔力を小さな弾丸の形に圧縮して撃ち出すことで、AMFを貫きガジェットを撃破したのだと思う。 集束系の魔法はなのはの十八番、無意識に魔力を籠めていても不思議ではない。 では自分になのはと同じ芸当が出来るか――残念ながら、答えは「否」だ。 凡人の自分にはなのはのように高密度の魔力の集束は出来ない、なのはのような才能は自分には無いのだ。 力押しの出来ない自分は、だからこうして小細工に頼る……クロスミラージュの握るティアナの両手に力が籠った。 自分はなのはと同じことは出来ない、ならば自分は自分のやり方でAMFを攻略するまでだ。 攻撃用の弾体を、無効化フィールドで消される膜状バリアで包む……フィールドを突き抜けるまでの間だけ外殻が保てば、本命の弾丸はターゲットに届く。 固まれ、固まれ、固まれ……! 一心不乱に念じながら、ティアナは外殻生成に集中する。 ガジェットも、スバルの背中も、そして自分自身さえもがティアナの世界から消えていく。 ただ一つ、二挺拳銃の銃口の前で輝き続ける二つの魔力弾だけに、ティアナは意識の全てを集中させていた。 ……鼓動が聞こえる。 両手に握るクロスミラージュが、研ぎ澄まされるティアナの集中力に応えるように脈動している。 魔力の「膜」が弾体全てを覆い尽し、激烈な光が車両内に満ち溢れる。 「ヴァリアブルシュート!!」 ティアナの怒号と共に二挺拳銃の引き金が引かれ、二発の魔力弾がスバルの脇下を潜りながら撃ち出される。 放たれた魔力弾はガジェットの展開したAMFと激突し、拮抗し、押し戻し、そして遂に突き抜けた。 邪魔な「壁」を突破した二発の魔力弾はティアナの意思に操られ、不規則的な軌道を描きながら次々とガジェットを貫いていく。 フィールド系防御を突き抜ける多重弾殻射撃――自身が小細工と称したその攻撃が、本来AAランク魔導師の技能であることを、ティアナはまだ知らない。 「ティア凄い!」 破壊され次々と爆発していくガジェットを眺めながら、スバルが喝采の声を上げる。 「――必殺技にしては地味だけどっ!!」 「一々一言多いのよ! アンタはっ!!」 スバルの蛇足に猛然と噛み付き、ティアナは疲れたように息を吐いた。 その時、車両に充満する爆煙を突き破り、生き残りのガジェットが二人に突撃を仕掛けてきた。 「「!!」」 迫り来るガジェットにスバルの右拳に魔方陣を展開し、ティアナは魔力弾を生成した。 「ディバインバスター!!」 スバルの咆哮と共に放たれた光の奔流が、AMFの壁ごとガジェットを粉砕する。 もうAMFに順応している……集束砲撃魔法による一点集中突破、なのはと同じく力押しで敵を倒したスバルに、ティアナは思わず歯噛みした。 相棒と自分を隔てる才能の壁に絶望し、親友に嫉妬する自分自身に憎悪していた。 しかし、不貞腐れている暇は無い……ティアナは二挺拳銃の引き金を引いた。 初撃でコツを掴み、デバイスの補助で複数同時生成に成功した多重外殻魔力弾が、残りのガジェットを正確に撃ち抜く。 流石は最新型か……両手に握るクロスミラージュを見下ろし、ティアナは感嘆したように吐息を零した。 使い勝手の良さは折り紙つきの上、弾体生成までサポートしてくれる……優秀なデバイスに頼りきりになるような事態は避けたいが、実戦では心強いことこの上ない。 「ティア!」 感慨に浸るティアナの鼻先に、スバルが突然指を突きつけた。 その指先は僅かに震え、瞳の奥では怒りの炎が燃えている。 「幾ら地味だからって、仮にも必殺技をバンバン連発するのはマナー違反だよ!!」 「アンタは何の話をしてんのよ!? それに地味言うな馬鹿スバル!!」 ティアナには理解出来ない次元で激怒するスバルに、ティアナも怒りを爆発させる。 「大体必殺技なんてものはねぇ、須く劣化してライバルに破られた挙句、最終的には雑魚相手の露払い的な役割しか与えられなくなるのが運命なのよ!」 ギガドリルブレイクなんてその最たる例でしょーと続けるティアナに、スバルは愕然と床に両膝をついた。 「ティ、ティアが苛める……」 「純然たる真実よ」 項垂れるスバルに冷然と返し、ティアナは静寂を取り戻した車両内を見渡した。 これでこの車両のガジェットは全滅……しかしここはまだ一両目、まだまだ先は長い。 そう言えば……ティアナは背後を振り返った。 無人リニアレールの運転席、万が一のための有人制御のための機器が、そこに広がっていた。 窓の外の景色は未だ動き続けている、どうやらガジェットを倒しただけでだ列車は止まらないらしい。 「スターズ04からロングアーチへ」 ティアナはもう一度嘆息し、ロングアーチへと通信を繋いだ。 「先頭車両のガジェットは殲滅完了、しかし列車は未だ運行を続行中。ケーブルの破壊は意味ないみたいです」 『ロングアーチからスターズ04へ。こちらからの遠隔操作にも列車は応答しません。 どうやら戦闘の影響、もしくはガジェットによる破壊工作のために関係機器が無力化されているようです』 オペレーターの返答に、ティアナは思わず「え」と声を上げそうになった。 制御機器の破壊、そんな筈はない。 敵の攻撃は防御陣で弾いて一発も自分達には届いていない、その自分達の背後にある運転席も当然無傷だ。 ちょっと待て、自分は今何と考えた……ティアナは己の思考を巻き戻した。 弾いた――自分達は敵の攻撃を弾いて返したと、自分は確かにそう考えた。 ああそうだ……自分とスバルの今回使った防御陣はシールド系、弾いて逸らすのが基本の防御魔法だ。 では弾かれた攻撃はどこに行く――どこかに当たるだろう。 自分を守っている間のスバルが弾き返した敵の魔力弾の中には、真っ直ぐに跳ね返り撃ち出したガジェットをピッチャー返しよろしく直撃したものも一部存在した程だ。 ごく一部、ごく一部にはそのような稀有な弾丸も存在した……では他のものは? 考えるまでもない、滅茶苦茶に跳ね返り好き勝手に車両内を撃ち抜いただろう。 その証拠にほら、車両中に綺麗な丸い穴が無数開き、天井の穴から降り注ぐ暖かい太陽の光が車内を明るく照らしている……そこまで考えて、ティアナは現実逃避をやめた。 つまりはそういうことなのだ。 どうやら自分達の魔法の選択ミスで、運転席周辺は兎も角他の重要な機器を、不可抗力ながら問答無用で破壊しまくってしまったらしい。 こんなことを素直に報告すれば……どう考えても雷――比喩・実物問わず――や始末書では済みそうにない。 「てぃ、ティア。遠隔効かないのってもしかして……」 (しっ! 黙ってなさい!!) 余計なことを言いかけるスバルを念話で黙らせ、ティアナは再び通信を繋いだ。 「スターズ04からロングアーチへ。状況了解しました。列車はこちらから手動で停止させます」 口早にそう告げて通信を切り、ティアナはスバルへと向き直った。 「……そういう訳だけど、リニアレールの操作ってアンタ知ってる?」 「子供の頃に、ゲーセンで!」 「よしお前何にも触るな」 胸を張って即答するスバルにそう申しつけ、ティアナは運転席へと歩み寄った。 「アンタは先に行ってちびっ子達と合流して。アタシも列車止めてからすぐに追い着くから。 ガジェットの破壊よりもライトニング隊との合流が優先、多少の撃ち漏らしはアタシが片付けるわ」 「それは良いけど……ティアの方こそ、電車の運転なんてどこで覚えたの?」 慣れたような手つきでコンソールを操作するティアナに、スバルが怪訝そうな声でそう尋ねる。 スバルの問いにティアナは手を止め、そして振り返りながら真顔でこうのたまった。 「知る訳ないでしょ? そんなもん」 その瞬間、スバルは音を立てて石化した。 「バイクなら免許持ってるし、次元航行船の操縦も訓練の合間に目下勉強中。アンタの巻き添えで巨大ロボまで動かすことになったけど……流石にリニアレールは想定外よ」 「ちょっとちょっとちょっとちょっと!?」 あっけらかんと続けるティアナに、スバルは狼狽えたように声を上げた。 冗談ではない……スバルは奥歯を噛み締めた。 素人の操作では何が起こるか分からない、突然脱線して谷底に真っ逆さま――という笑えない展開も十分有り得るのだ。 この列車には自分達だけでなく、エリオやキャロも乗っている。 聡明で、しかも仲間思いのティアナらしからぬ無謀な行動に、スバルの頭はオーバーヒート寸前だった。 しかし混乱するスバルとは対称的に、ティアナの瞳には不安も迷いも存在していない。 「大丈夫、何とかする」 力強く断言するティアナに、スバルの心も不思議と落ち着きを取り戻した。 何の根拠も無い筈の親友の言葉を、何故か信用出来るような気がした。 「……信じて良いんだね?」 確認するような響きで口にされたスバルの問いに、ティアナは無言で首肯を返す。 「分かった……」 吹っ切れたような笑顔でスバルは頷き、ティアナに背を向けて出口へとローラーを転がせた。 ティアナもコンソールに視線を戻し、不慣れな制御機器との格闘を再開する。 スバルはエリオ達と合流するために、ティアナは暴走する列車を止めるために――それぞれが自分のやるべきことを、自分のやりたい形で成し遂げるために。 「ティアとなのはさんは似てるって、あたし言ったけど……あれ、撤回するね」 自動扉の前まで足を進めたスバルが、不意にそう言ってティアナを振り返った。 無言で操作を続けるティアナの背中に、スバルは笑いながら言葉を続ける。 「ティアの方が、ずっと大雑把だよ」 そう言い残し、自動扉の奥へ消えいくスバルの背中を、ティアナはミラー越しに見送った。、 「まったく……せめて大胆不敵って言いなさいよ、馬鹿スバル」 遠慮を知らない親友の物言いに嘆息しながら、ティアナはコンソールと睨み合う。 スバルは自分を信じてくれた。 ならば自分はその信頼に応え、何としてでも列車を止めなければならない。 重圧に押し潰されそうになる心を叱咤し、ティアナは黙然と作業を続ける。 リニアレール奪還作戦、ティアナ達前線部隊の初任務は……長い戦いになりそうだった。 天元突破リリカルなのはSpiral 第10.5話「初めて会っていきなりだけど、一緒に頑張ろうね」(続) 戻る 目次へ 次へ
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【曲名】 リリカル☆ロマンチヰク 【アーティスト】 春日野うらら(CV 大久保瑠美) 園川モモカ(CV 大橋彩香) 【歌詞】 http //www.kasi-time.com/item-73401.html 【作詞】 松井洋平 【作曲】 佐々倉有吾 【編曲】 佐々倉有吾 【作品】 さばげぶっ! 【メディア】 TVアニメ 【テーマ】 キャラクターソング 【初出】 2014年 【備考】 百合百合と非百合ソング。大サビ前に軽いラップ調パートがあります。
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Date 2006/05/30(Tue) Author SS1-307 307 名前:■■■■ 投稿日:2006/05/30(火) 20 28 38 [ 2updk7Ho ] 「何も聞かないのかにゃー?」 携帯の電源を切った時、目の前の友人が聞いた。 傷の手当てをしながらこちらを窺うのを見ていると、なんだか聞いたはいけないような気分にふっとなる。 毒されていたとはいえ、自分はまだまだあのレベルに到達していないらしい。 「聞かれなくないんだろ?」 「まっそうだけどにゃー」 けらけら笑いながら立ち上がる。 ふらつく足のまま、扉に手をかけるその背中に、思わず思っていた言葉を吐き出す。 「だけどな」 「ん?」 「俺は——俺達は、少なくともクラスメイトが助けてと叫べば、相手がなんであろうと、誰であろうと助けるぞ?」 一瞬、そいつは驚いたように目を見開く。 ああ、気恥ずかしい。いつもならこんなこと絶対に口にだしてやらないのに。 照れ隠しにおもわず俺が笑うと、にやりと笑い返された。 そして、扉を開くと、背を向けたまま手を振る。 「考えとくぜい」 ばたんという音と共に消えた相手に俺は苦笑して呟く。 「そういうときはありがとうだろうが」
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Hero s side Episode 第1話「カオスエメラルド」 ~あらすじ~ カオスコントロールを起こしてなのは達のいる世界に飛ばされてしまったソニック。 フェイトとのレース勝負で負けてしまったソニックは管理局に連れてこられた。 そしてソニックがとった行動とは…? Episode Hero s side 「で?いつまでこうやってくっついているつもりだ?」 ソニックが尋ねる。 なぜなら、彼の背後になのはとフェイトの二人がぴったりくっついている。 はやてから直々に彼の監視を命令されたので、彼女たちはソニックを監視しているのだ。 しかし、ソニックとしても常に自分の背後に二人が監視しているとなるとちょっと、いや、結構 きついものがあるというか、何というか。 つまり、『自由』ではないのだ。 そのため、どこかに走りに行くこともできず、寝るにしても監視の目が光っているので、満足に 眠ることもできない。 「いい加減にしてくれ!!俺はそこまで危険じゃないってば。カオスエメラルドがないと カオスコントロールはできないんだぜ?」 「でも逆にいえば、それさえ手に入ってしまえばあなたは自由になれるってことでしょう? あなたがいつ、カオスエメラルドを手に入れるかわからないのよ。」 「だーかーら、そのカオスエメラルドがどこにあるのか分からないんだ!」 と、押し問答が続く。そうこうしている内にソニックは自分が食堂にいることに気がついた。 「…では、次のニュースです。さきほど宝石店にて、とてもきれいな宝石が仕入れられたとのことです。 値段はまだ公表されてはいませんが、多くの人々がこの宝石を見るために……」 と、ニュースが流れる。 何気なくそのニュースに目をやる。 「しかし、どうやらこの宝石を狙っている物がいるようです。 ごらん下さい、これが予告状です。内容は… 『前略、わしの名はDr.エッグマン。この宝石、カオスエメラルドはワシが頂く。ホーッホッホッホ!!』 とのことです。」 「!?エッグマン!?」 「誰?知り合い?」 なのはが尋ねる。 「ああ、チョイとイタズラが過ぎるロボットおやじだぜ。…ってことは、この宝石店が危ないな…」 「え?どういうこと?」 「あいつは目的のためなら、なんだってやる。場合によっちゃこの宝石店、無くなるぜ。」 「なっ…!」 二人が戦慄する。 ソニックがこっちの世界に来て早々事件が起ころうとしている。 しかも、彼のいた世界の人物によって。 「どうすれば、止められるの?」 そう聞くフェイト。 楽しくなってきたのか、ソニックはにやりと笑う。 「俺を、あの店へ連れて行ってくれ。絶対にエッグマンを止めてやる。」 その言葉を聞き、なのはとフェイトがうなずく。 おそらく、了承したのだろう。 「わかったわ、ついてきて。」 半分エッグマンのおかげで退屈をしそうにないソニックであった。 なのはとフェイトは車で、ソニックはその隣を走ってついていく。 「あの店よ!」 なのはは明らかに人だかりができている一店を指差した。 そこには、少し、いや、とても太っている人がいた。 「ホーーーッホッホッホッホッホ!!このカオスエメラルドはワシが頂いちゃうもんね!!」 「やめろ!それはこの店で…」 「しつこいなぁ、まったく。ホレ。」 パチン、とエッグマンが指を鳴らす。 すると、どこからともなくエッグマンのメカが現れる。 それは何の躊躇も躊躇いもなく、店員に銃を向ける。 「や、やめ…」 「じゃあの。」 どうにかしなければ、とフェイトは隣にいるはずのソニックを見たが、どこにもいなかった。 「…?」 そうこうしている内に―――――――――― ダダダダダダダダッ と銃声が轟く。 何人が悲鳴をあげてその場にうずくまる。エッグマンの手下が店員に向けて発砲したのだ。 しかし… 「相変わらずクレイジーだな、エッグマン。」 とエッグマンの背後で声がする。 その声を聞いてエッグマンが振り向く。そこには、気絶した店員を抱えたソニックが立っていた。 「ソニック!ま~た貴様邪魔をしおるか!これで何回目じゃ!!」 「さ~て、知らないな。だけど、カオスエメラルドほしさにこんな真似をするのはちょ~っと 危なすぎないか?」 「知ったことか!ワシはこのカオスエメラルドさえ手に入ればそれでいいの!」 「待ちなさい!!!」 せっかく会話がヒートアップしてきたのに、と小声で愚痴をこぼすエッグマン。 その声の主はなのはだった。 「あなたは誰?事と場合によっては強硬手段をとることになるわ。」 「強硬手段?ああ、それには及ばない。何故なら…」 そこでいったん言葉を切る。 周囲は固唾をのんでその先の言葉を待っている。 「もう手に入れちゃったもんね~~!!」 とその手に緑色のカオスエメラルドを掲げる。 「それじゃ、サイナラ~。」 といつも乗っているメカを浮上させて逃げようとする。 その時だった。 「俺を忘れるなよ、エッグマン!!!」 ソニックが駆け出す。 「小癪な~!!お前ら、ソニックを倒しておしまい!!」 と、ロボットたちに指示を出す。 しかし、その命令を実行する前にその場にいた5体ほどのロボットはソニックのホーミングアタックを食らい、 跡形もなく粉々になっていた。 うそーーーーん!と絶叫するエッグマンだが、彼も彼で絶叫している余裕などなかった。 なぜなら、ソニックが高層ビルの壁を駆け上がってきたからである。 ソニックはあっという間にエッグマンと同じ高さにたどり着き、 「ソレ、返してもらうぜ!」 と壁を強く蹴る。 ビビったエッグマンの手からカオスエメラルドをひったくるとそのまま急降下をはじめ、綺麗な四点着陸を決める。 一連の動きに周囲の人々はソニックに惜しみない拍手喝采を浴びせた。 「ぐぬぬぅ~~、ソニックーー!!」 浮上させていたメカを同じく急降下させ、ソニックのもとへ行こうとする。 「それはワシの――――――――――――」 カオスエメラルドじゃーー!と続けたかったのだろうが、それを全部言うことはできなかった。 何故なら、エッグマンの耳元をアクセルシューターがかすめていったからだ。 「これ以上抵抗を続ければ、命の保証はありません。次は当てます。」 なのはがもう一発アクセルシューターを作り出し、エッグマンに当てようとする。 エッグマンはそんな彼女を見て、 「いーよいーよ!!今回は引き揚げるけど、つぎはそうはいかないかんなーー!!」 と半駄々っ子状態で引き揚げるエッグマン。 完全に居なくなったのを確認し、店員に歩み寄る。 「なあ、コレ、譲ってくれないか?」 「これ持ってるだけであいつに狙われるくらいなら、喜んで。」 完全に呆れた顔で了承する。 こうしてソニックたちは一つ目のカオスエメラルドを手にしたのだった。 「これが、カオスエメラルド…」 今回の戦利品、ともいえるカオスエメラルドをはやてに渡す。 「実際の所はシャーリーに聴かんと分からんけど、相当な力をもっとるな。」 「うん。これ、どうする?」 「決まっとるやろ。ロストロギア認定、即没収や。」 「おいおい、ちょっと待ってくれよ。」 我が物顔でカオスエメラルドを手にしているはやてにソニックが突っ込む。 「それは俺達のだって、言ってるじゃないか。」 「だから、誰のかはこの際関係ないねん。重要なのは、これがかなり大きな力をもっとることや。 ここまで大きなものは、誰の手にも渡ったらあかんねん。」 「だーいじょぶだって!俺はこれを操れる。文字通り、カオスコントロールできるんだ。」 「だから…」 と開けない論争をつづける二人。 その近辺でなのはとフェイトは取り残されていた。 「でも、宝石店以外、被害がなくてよかったね。」 「うん、でも、これからはあの宝石を見つけた時はまず管理局に連絡してもらうようにしなきゃね。」 と事務関係のことを話し合っている。 なのはとフェイトは、はやてとソニックを見ながらふと思う。 新しい日常も、悪くはないな、と―――――――――――――。
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第4話 光と闇 人質が乗せられているトラックの扉が開かれる。 差し込む光の中で、ピエロ仮面が銃を向け、立っていた。 「……お前、でろ」 「た、助かった……」 男は嬉しそうに、振り向きもせず、自分が助かることを喜びながら飛び出していく。 男はピエロ仮面にいわれた指示通り服を着替えさせられる。 男はよくわからないようだが、それでも助かるならば…命があればいい。 そんな男を笑いながら見ているジョーカー。男にはその笑いの意味がわからない。 男は腕を背中に回されて縄で縛られたまま、目隠しをされる。 さらに、口にはガムテープを貼られた状態で、ピエロに連れられていく。 ピエロは、男を擬装用のゴミ収集車に乗せて、連れて行った。 揺れる車の中で、男は自分がどこに連れて行かれるのか不安になるが、解放されるというジョーカーの言葉を信じるしかない。 だいたい、もし嘘であり、殺すというのなら、その意味がない。 自分には人質としての価値があるからだ。きっと日本政府の交渉が上手く言ったに違いない。 車が止まり、路上に下ろされる男。 ピエロに目隠しを解かれ、男を置いて路上から去っていくゴミ収集車。 男はそれを横目で見ながら、腕は縄で縛られた状態でよろめきながら、路上に出る。正面から車がやってくる。 男は身体をむちゃくちゃに動かして、自分が人質であることをアピールする。そう、俺は犠牲者だといわんばかりに。 すると、男は目の色を変えてアクセルを踏み込む。男はなぜ?という顔をしながら、車に撥ね飛ばされた。 男の身体はコンクリートに叩きつけられ…動かなくなった。 『…悲劇が起きました。人質の金融商社の取締役が、幕張駅前にて車に跳ねられ死亡しました。 運転手は、人間爆弾と思い、引いてしまったと告げています。引かれた男性からは、爆弾は見つかっておらず…』 『警察は、人質が解放された場合、慎重な対応を求めるようしていますが、都内に住む人の話を聞いたところ、今回の出来事について怖い、逃げてしまう。 同じことをしてしまうかもしれない。という意見が大半を占めており、今後の人質解放では同じようなことが起きる可能性があると予想されています』 『野党議員からは、政府に対して人質の解放のためには、 国民の不安を払拭するのが優先されるべきだと意見を述べ、早朝、夜の外出禁止令をだすよう提言しました。 与野党からもこれについては、賛否両論であり、今後の国会審議が待たれることになります』 右往左往する警視庁、日本政府の対応は、国民さえも動揺させる。 動揺は混乱をよび、混乱は恐怖を生み出す。 疑心暗鬼…誰も信用することが出来なくなる状態。 「アハハハハハハ、楽しいな。あの困った顔、何も出来ず、手も足もでずに見守ることしか出来ないものの顔。 最高だぁ!フハハハハハハ。そうだ、そう…もっと迷え、疑え…そうすれば、この国は、第二のゴッサムになるぞ。 ハハハハハ……お前たちも口が裂けるほど笑わしてやる」 ジョーカーの前にはイスに縄で巻きつけられたヴィヴィオの姿があった。 ヴィヴィオは疲労し、息を漏らし、目には涙を浮かべている。 眠気が襲うが…そうなると。 ジョーカーは、スイッチを押す。 するとイスが振動してヴィヴィオの足の裏やわき腹などをくすぐり始める。 幼いヴィヴィオの皮膚は敏感である。くすぐったさに笑うしかない。 「そうそう、子供は笑わなくては元気になれないぞ?」 ヴィヴィオに対する拷問は、先ほどから永遠続いている。 慣れないように、休みをいれながら、眠りそうになったらこれで強制的に目覚めさせる。 ジョーカーは、ヴィヴィオからなのはやフェイトの正体を聞き出そうとしていた。 だが、ヴィヴィオはそれを拒んだ。ジョーカーにとっては、この拷問もショーの1つ。 幼い子供がどれだけ耐えられるか、見ものだ。 高らかに笑うヴィヴィオを見物しながら、ジョーカーは食事を取る。 ヴィヴィオの目から流れ落ちる涙…。そこにあるのは、なのはママとフェイトママの想いだけ。 日本支社…ブルース・ウェイン滞在先の一室において、ブルースはパソコンを開いていた。 そこに現れるのはブルースの理解者であり有能な執事アルフレッド。 『…ブルース様、ここ最近の日本首都圏内におけるジョーカーの出現地域を追ってみました』 データにだされる出現地域…そして人質が解放された場所をあてはめる。 それらをみながら、ブルースはイスに座りながら息をつく。 『さすがに疲れましたか?』 「…ジョーカーもよくやる。日本政府の、治安の良さを逆に利用している。 日本警察では、この事態を収拾は出来ないだろう」 日本政府は治安が良いためもあり、このような大規模な行動に対しての免疫力がない。 結果、事態を甘く見たために…それはジョーカーの思い通りの混乱から恐怖という連鎖を作り出す。 『例の二人組の女の子でもですか?』 ブルースは立ち上がり、昼間の東京を全面に見渡すことができる窓の前に立つ。 「彼女達は僕とは違う。僕の真似をすればいいというものでもないさ。答えは彼女達が見つけるべきものだ」 彼女達は若く、それにその目には強いものがあった。 あとはそれに気がつけるかどうかである。 心配は必要ない…きっと彼女達は見つけ出せるだろう。 彼女達にはまだ、あるだろう。自分にはないものが…。 そこで窓を見つめていたブルースは、あることに気がついた。 夜と昼…これらで違うもの。ブルースはイスにつくと、あるデータを取り出す。それは電力消費。 あれだけの人間を移送して爆弾の設置を施したりしているのだ。 相当の電力が必要となるはずだ。そうなると…電力消費の高い場所が、ジョーカーの巣となる可能性が高い。 『しかし、日本は、どこも夜になると電力消費は世界でトップクラスの利用が施されています。それらでは、わかりづらいのでは?』 ブルースは首都圏内の地図を見ながら、あるところを見つける。 そこは電力消費量が他と比べても随一である。 「なるほど…、ここか」 『見つけましたか?』 「あぁ、夢の国だ」 ブルースの視線の先…そこにあるのは、電力消費が最も激しい場所である日本の首都圏で最も巨大なテーマパークである。 満月の出る夜… 既に、パレードは終了し、テーマパーク自体の営業は終了している。 それまでの明るい場所とは裏腹に、静まり返る園内。 ゆっくりとその場所を歩く影…。電力の制御室があるのは、園内の中央にある城を模した建物。 ここから園内全体に電力を送っている。 おそらく、ここの電力を使い、爆弾などの製造を行っているのだろう。 これ以上の被害は防がなければならない。本来ならゴッサムだけの出来事…それを世界中に広めるわけには行かない。 再び自分のようなものをつくらせないためにも…。 突然、照明がつく。 遊園地のすべての照明がつき、今まで動いていなかったアトラクションの乗り物が一斉に動きだした。 そして軽快な音も鳴り出しはじめる。 夜の中、光に照らされる黒きマスク…バットマン。 そのバットマンに対して、聞きなれたあの笑い声が聞こえてくる。 「アハハハハハハハハ、蝙蝠男は、光が苦手かな?」 目の前のメリーゴーランドから降り立ったジョーカーはポテトチップスを食べながら、バットマンに向かって歩いてくる。 「不法滞在、誘拐、殺人……それらを含め、お前を捕まえる」 「フフ…アハハハハハハハ。かまわんぞ、どうせすぐに逃げ出す。よく聞け。My Friend 」 ジョーカーは、路上においてあるベンチに座り、バットマンを見る。 「俺は、人間の悪の部分の代弁者に過ぎない。人間は誰しも持っているもの。 憎悪、疑心、それらすべてを俺は解き放っているだけに過ぎない。 それは世界共通だ。お前も見ただろう?あの哀れな男を…。 あれは俺のせいじゃない。あれはお前が守ろうとしているものたちのせいだ。お前が守ろうとしているものが、解き放った人質を殺した。 何にも知らない、解放されたと思った男をひき殺した。 フフハハハハハハ…ハ。そんな奴らを守るほどの価値はあるのか?」 「……全ての人間がお前の言う人間ではない」 ジョーカーは拍手しながら、ポテトチップスを食べる。 「素晴らしい、素晴らしい~なんとも模範的な回答だ」 パリパリとポテトチップスの砕ける音が響く。 「お前は、全ての人間がそうではないという。 しかし、そういった危険性はすべての人間に平等であり、結果…危険性を伴う人間に対して、そうではない人間は巻き込まれる被害者でしかない。 たった一人で、それらを止めることなどできないだろう? 犯罪者は俺が捕まろうがゴキブリのように這い出る。 いや、犯罪者じゃないな。お前が言う『悪』という存在だ。 お前のような人間が頑張れば、頑張るほど悪はでてくるんだ。 永遠に終わることのない、ワルツのように…フフ、フハハハハハハ。 お前のやっている行動は、無意味なのさ」 「少なくとも、お前が今、捕まえている人間の命は救える。それだけで十分だ」 「いいだろう。やってみるがいいさ…少なくとも、人質は俺の手を離れぞ」 「なに!?」 ジョーカーはポテトチップスの袋を、顔を上げて残さず食べ終えると立ち上がる。 「人質の半分は人間爆弾、もう半分は普通の人間。 フハハハハハハ…時間はあまりないぞ?その前に勝手に殺されるかもしれないが…クックック、アハハハハハハハハ!」 ジョーカーは笑いながら、バットマンにナイフを握り飛び掛る。 バットマンはそんなジョーカーの攻撃にスーツの襟首を掴み、投げ飛ばす。 ジョーカーは地面にたたきつけながら、腰をさすり、立ち上がろうとする。 バットマンはジョーカーの背後から捕まえようとするが、 ジョーカーは向かってきたバットマンの片足を、足で挟み込みバランスを崩して倒す。 その上に乗りかかり、ナイフを握り、バットマンの顔に向けて刺そうと力をこめる。 その手をバットマンは、両手で掴んで、防ごうとする。 「あきらめろ!蝙蝠男、お前のやろうとしていることは無意味なんだ! これからはこのジョーカー様がお前の代わりに世の中を見守ってやる」 「っ!」 バットマンは、そのジョーカーのナイフを持つ腕を持ち上げていく。 「往生際が悪い奴だ!!さっさと引退しろ!」 足を曲げ、ジョーカーの胴体を蹴り上げて、体を離すバットマン。 ジョーカーは、蹴られた、胴体をさする。 「フフ……フハハハハハハ」 立ち上がったジョーカーの笑い声はそのテーマパーク中に響きわたる。 高町なのはは、窓の外を眺めていた。 自分のせいで…ヴィヴィオを危険に晒してしまった… 夜の町並みが見える。このどこかにヴィヴィオが…いる。 自分がしてきたとの否定。 今までやってきたこと…フェイトちゃんと戦ったときも、はやてちゃんと戦ったときもそうだった。 戦うことだけが全てじゃない。 戦うその先にあるもの……私はそこでフェイトちゃんや、はやてちゃんと出会えた。 それが……あの人には通じない。その先が暗闇で見えない。 うぅん、その先がない。 そんな相手に、どうやって勝てるのだろうか…。 バットマンが言った自分の面はひとつだけじゃないという言葉。 私の今までなんだったのだろうか…。友達、家族、社会……。 私にとって大切な人たち。それらは…私のことをどう見ていてくれたのか。 「なのは」 お姉ちゃん、お兄ちゃん、お父さん、お母さん… 「なのは」「なのはちゃん」 フェイトちゃん…はやてちゃん。 「なのはさん」 スバル、ティアナ、キャロ、エリオ…… 「なのはママ」 ヴィヴィオ… 私にとって、かけがえのない大切な人たち…。 それは、私が私でいたから…、誰でもない、私という存在でいたから…みんなとこうして出会えた。 私の捕らえ方は人それぞれ…だけど、私のやることは、変わらない。 きっと変えてしまったら、それは私ではなくなってしまうから。 「……フェイトちゃん、私を叩いて」 「え?」 「……お願い、今のままじゃ、私は私が許せないから」 「……わかった。だけど、その代わり、私も…お願い…なのは」 乾いた音とともに赤くなる頬。 「…今まで私たちはこうしてやってきた」 「気持ちも何も変わらず…ずっと」 だから私たちの気持ちも、やり方も変わらない。 私たちの為し得て来た、作り上げてきたものは…決して間違ってはいないから。 それが甘いと言われても良い。蜃気楼のように儚いものと思われても良い。結果はここにある。 たくさんの大切な仲間がいる。頼ってくれる人がいる…強い絆を持つ人たちがいる。 私たちに、足りなかったのは…バットマンのいう強い心。 そしてそれは、バットマンのようになることじゃない。 強い心…それは、自分たちの積み上げてきたものを信じること。 ジョーカーの放つ狂気、そしてヴィヴィオを助け出すためという焦りが…恐れにかわり、 私たちの本来揺ぎ無いものを崩し、それを見失わせていた。 だけど今の私たちにはそれがある。 はっきりと…『自信』を持つことができる。 「いくよ、フェイトちゃん!」 「うん……今度こそ、負けない」 今は前だけ見ればいい 信じることを信じれば良い 愛も絶望も羽になり、不死なる翼へと …蘇る私たちの心 前へ 目次へ 次へ
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