約 3,167,811 件
https://w.atwiki.jp/ncbr02/pages/68.html
「うーん…ちゃんとした物がないなぁ…。」 たった今、チーム・グリーングリーンズは、いろんな物が売っている、何でも屋の中に居た。 この近代的な街に近かったこと、機械に強いスリッピーと、 大魔王を封印するほどの力を持ったリンクがチームに居ることは、 "奇跡"と言っていいほどの偶然だろう。 だが、そんなに"奇跡"が続いては、いつか必ず悪いことが訪れる―― 「あ、あったよー!」 …いや、この者達は予想以上に運が強いのかもしれない。 「ドライバーが…3つか。」 少し期待していたリンクが、少し寂しげに言った。 「うーん…それ位しかまともな物がなかったからね…。やっぱりちゃんとした所へ行かないと…」 「そうか…。」 二人とも黙る。その重い空気に耐えられず、 スリッピーが話を切り出した。 「それでさ!ポケモンってどんな物なの?」 「ん、あぁ。いや、見たことがないから分からないが…」 「が?」 「説明書には自分の言うことを聞いて戦う者と書いてある。」 「ふーん…それでモンスターねぇ…なるほど、ちょっと説明書を見せて。」 「あぁ、勝手に見てくれ。」 『モンスターボール×3』について このモンスターボールには、3体のポケモンが入っている。 ポケモンは、大体が4つの技を使えるそうだ。 だが、このポケモンは出したら30分で消えてしまうぞ。 一応モンスターボールは残るので、他のポケモンでも探してはどうかな? まぁ無駄だろうと思うが。 ちなみに、中に入っているのは、ロケット団のニャース、 サトシのリザードン、カスミのコダックだ。 それと、ポケモンで逃げようとしても、見えない壁があるからな。当たったら死ぬと思うぞ。 「説明書だけで…かなり分かったね。」 「そうなのか?どういう事が?」 「えーと、まずは2行目で、"大体が"って事は4つ使えない奴もいるって事でしょ。 次に4行目、ポケモンは捕まえることが出来る。 つまり、中は異次元みたいな物で、捕まえた物を縮小してしまうことが出来る。 そして最後の行。ポケモンで逃げようと、って事は、 逃げることが出来るポケモンもいる。要するに、人を持てるほどの力持ちって訳だ。」 「だが、逃げようとすれば見張りが攻撃するんだろ?」 「うん。だけど、逃げようとせず、他の人たちに近づくことも容易い。」 「じゃあ脱出組を集めれば良いんじゃないか?」 「そうだね…それに、探してる人たちだって見つけられるでしょ?」 「そうか。だが…制限時間が30分…難しいんじゃないか?」 「モンスターボールに戻したらどうだろう。時間はかかっても、回復は出来るんじゃない?」 「なるほど。じゃあ移動、休憩を繰り返せばいいのか。とりあえず出してみるか?」 「うん、じゃあどれを出すの?」 「じゃあこの強そうな名前のリザードン!」 会話が終わり、モンスターボールを手に握りながらそう言うと、 モンスターボールから、赤く気高い竜――リザードンが出てきた。 「話すことは出来ないだろうね…"これ"に何か言ってみたら?」 「じゃあ…リザードン、空は飛べるか?」 リザードンは反応して、二人に背を向けてしゃがむ。 「乗って良いのかな?僕も。」 「あぁ。とりあえず大丈夫のようだ。」 二人が背中に乗る。 「で、何処へ行くの?」 「うーん、じゃあ北に飛んでみるか。」 「そうだね、出発ー!」 スリッピーが言っても、リザードンは言うことを聞かなかった。 「あ、俺が言わなきゃ駄目かな?じゃあ出発。」 「ギャオォオオオ!!」 「……。」 その言葉を聞くと、リザードンは東に向けて、飛び出した。 「うぉおお!速い速い!」 「落ち着きなよリンク!人を見つけるのが先でしょ!」 「何でお前は普通でいられるんだ!?」 「まぁ僕は空をいつも飛んでるし…。あ、誰か居たよ!?」 「本当か!?早くないか!?リザードン、止まれ!!」 「ギャォオオオ!!!」 リザードンが急降下して、すぐに止まった。 「まるで絶叫マシーンだね…。リンク、大丈夫?」 「あ…う…かゆ、うま…。」 「一応大丈夫だね、そこの君も……お前は…!?」 目の前にいる男が話し始めた。 「…俺は―――――ウルフ。残念だろうが…スターフォックスの奴らとは手を組む気はないぜ。」 さぁ、この一匹の狼と出会い、これから起こることは、先ほどから続いている"奇跡"か。 ――それとも、太陽に近づきすぎた天使のように、地獄へ堕ちていくのか。 ※リザードンの空中姿は大体の人が見ている可能性があります。 目が良ければ緑色の生物が見えたかもしれません。 【一日目/昼】 【名前:リンク@ゼルダの伝説 健康状態:精神的に疲労 武装:モンスターボール×3@ポケットモンスター (リザードン放置中/残り20分) 所持品:支給品一式 現在位置:F-3→E-3 第一行動方針:ナビィとゼルダ、若しくはシークとの合流 第二行動方針:装備を取り戻す 第三行動方針:ガノンドロフの殺害 最終行動方針:ゲームを潰す 備考:二人ともエリア2に向かって移動開始 】 【名前:スリッピー・トード@スターフォックス】 健康状態:身体能力の上昇 武装:ソロ(セット状態)@黄金の太陽 所持品:支給品一式 現在位置:F-3→E-3 第一行動方針:このウルフをどうするか考え中 第二行動方針:街に行って工具を獲得し、首輪の解除 最終行動方針:ゲームから脱出 備考:ソロをセットした事により身体能力が上がってます 備考:二人ともエリア2に向かって移動開始 】 【名前:ウルフ・オドネル@スターフォックス 健康状態:健康 武装:ハンドガン@メトロイドシリーズ 所持品:支給品一式 、クランクのコンピューターハッキング用CD-R@エフゼロシリーズ、双眼鏡@現実 現在位置:E-3 第一行動方針:この蛙をどうするか考え中 第二行動方針:ディスクを機動できるパソコンを探す(ディスクのことは当面隠しておく) 第三行動方針:レオン、パンサーと合流する 第四行動方針:他の参加者と必要以上に馴れ合わない(特にフォックス達とは手を組む気はない) 最終行動方針:ゲームを潰し、主催者を倒す 備考:ウルフもエリア2に向かって移動開始 】 【リザードン@ポケットモンスター】 赤い体で竜のような形をしたポケモン。 尻尾の火が消えると、リザードンも死んでしまう。怒ると炎が青くなる。 *使える技* そらをとぶ:空中を飛行したあと、相手に攻撃する。遠くまで凄い速さで飛ぶ。15回使用可能。 だいもんじ:10回に一度、相手を火傷にする炎を吐く。命中力は低い。5回使用可能。 ねむる:体力を全回復して眠る。1時間は起きない。10回使用可能。 はかいこうせん:当たったら殆どの確率で即死の光線。反動で一分は動けない。5回使用可能。
https://w.atwiki.jp/dm-original/pages/235.html
バッキン・リザード C 火 (5) 3000 クリーチャー:メルト・ウォリアー ■S・トリガー ■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のパワー1000以下のクリーチャーをすべて破壊する。 収録 幻龍編第2弾 漆黒の世界(ダークネス・ワールド) 作者 天照 評価・意見 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/moemonss/pages/786.html
2/13 PM11:12 「で…出来たぁ」 三度の爆発と四度の炎上、そして他の萌えもんセンター調理室利用の同志からの痛い視線を乗り越えてそれは完成した。 茶色を基礎とした黒光りが魅力的なのは、きっとこれに魔力があるからだだとリザードンは納得する。 予め用意しておいた箱にそれ即ちチョコレートを詰めて、ラッピングを丁寧に施す。 チョコレートを作る習慣なんてない萌えもんが、八度の失敗と引き換えに成功を手にしたのは、むしろ上出来といえる。 ついほのお萌えもんの感覚で調整してしまう加熱や冷却がないからか、ラッピングは一発で成功した。 メッセージカードも考えたが、文面を考えてる内に明日が終わってしまいそうだと却下する。 明日とは言わずもがな、リザードン流に述べるなら、 ただでさえ魔力を持つチョコレートが交友を深めるだけにその力を発揮する、聖バレンタインである。 「ミニリュウもストライクもバレンタイン自体知らなかったし、わたしだけが」 あのマスターにこの努力と魔力の塊を渡せる、と確認するよう呟く。 手渡す瞬間をシミュレーションする度に、練習しなくていいかなと不安になってしまう。 本当にミニリュウを相手にしてみたかったが、彼女はおろか他のみんなはとっくに毛布にくるまっている。 かくいうリザードンも、久々にボール内での休養を体に要求されていた。 頭では緊張と興奮がデュエットを奏でててとろんともしないけど、横になるぐらいはしたかった。 片付けと騒がしくした事のお詫びを手早く済ませ、彼女のマスターが熟睡している宿泊施設へと向かう。 宿泊施設と言っても同じセンターの待合室である。移動には五分とかからなかった。 誰かが偶然起きててチョコを見られた、チョコそのものを忘れた、そういえばレシピを間違えたのを思い出した。 そんなベタな失敗もなく、待合室のソファで無意識に毛布をとりあってる自分の仲間を簡単に見つけられた。 今日はわたしは加わらないからね、とこっそり囁きかけて、第二の家である紫色のボールに戻る。 暗闇に包まれて音も無い世界は、気分が落ち着けば眠るだけというリザードンを簡単にまどろませる。 大丈夫だよねわたし。後はもう渡すだけなんだから。 落ち着いた頭はそれでもまどろみが睡眠へと推移する瞬間にも、最後の確認を忘れない。 それはあくまで確認であって、新しい出来事への認識は行わない。 例えば机の上の書き置きとかは、もう全く意識にも入らないのだ。 2/14 AM10:07 「…ザードン。リザードン」 「ん、んんぅ」 誰かに起こされる、という経験がリザードンにはあまりない。 研究所にいた頃は好きな時間に起きれたし、今ではマスターと同じ時計のアラームで同時に目を覚ます。 しかもその声の主が、仲間ですらないセンター職員補佐のラッキーとくれば、珍事を過ぎた恥かもしれない。 目を開けると、いつの間にかボールから出ている事に気づいた。 続いて今日が何の日か電流の速度で思い出せたのは、偏に彼女の意気込みを表している。 「チョコレート!」 確か持ったままボールに入った筈だ。 弾かれるように上体を起こすと、淡いピンクが足元に転がった。 この色には覚えがある。チョコレートのラッピングだ。 「ああ、良かった」 「あらチョコレート? ご主人様にあげるの?」 「は、はい、そうです」 頭ではもう何度も反芻したのに、他人に改めて言われるとまた恥ずかしさがこみ上げてきた。 ラッキーは軽く微笑んで、リザードンにぺこりとお辞儀をする。 「おはようございます。よく眠れたかしら」 「え、ええ、はい」 「とりあえず顔を洗ってきたらどう? 目がはっきり覚めたら、貴女のご主人様から頼まれている朝食を持ってきてあげるからね」 今のでもう覚めたのだが、昨日の夜更かしでクマが出来ているかもしれない。 これまたいつの間にかかけられた毛布からのそのそと這い出て洗面所を探していると、違和感に気づいた。 自分のマスターがいない。 ラッキーが起こしてくれた珍事は、そのままマスターがリザードンを起こさなかった異常を意味する。 順番でいえば萌えもんよりそのおやが先だ。そして一人起きれば彼女が起こす必要はなくなる。 更に見回すとミニリュウもストライクも見当たらない。買出しにでもいったのか。 この不自然をラッキーに話すと、ラッキーは不思議そうに首を傾げてから 「ああそうそう。その書き置きを読ませるようにと、貴女のご主人様が」 と、ソファと一対になっているテーブルを指差した。 その真ん中に、見慣れた筆跡が真白い紙の上に乗っている。 手にとろうとして、その前に固まった。神経が一瞬にして岩にでもなったかのように。 そして久々に歯がみする。なんで自分はこう。 『リザードンへ。 明日、つまりは14日にミニリュウとストライクの健康診断にサファリにいってきます。 サファリパークで捕まえた萌えもんは、一年に一回はサファリで検査してもらわなくてはならないのです。 連れて行こうとも考えましたが、暇を玩ばせると悪いので、置いていこうと思います。 なので、明日一日は一人で自由に羽を伸ばしてください。遊べるようにお金も少し置いていきます。 二人のレベルがレベルなので、診断には時間がかかるそうです。 帰りは15日の朝になると思いますが、何かあったら連絡するので心配しないでください。 PS:何を頑張ってるかは訊かないけど、程々にな』 あの人と噛み合えないのか。 岩と化した神経が、これまた一瞬にして本来の機能を取り戻す。 それどころかリザードンのショックに応じるかのように、光の速度で四肢にある指示を送る。 考えるより先に、とは正にこの事。 ラッキーが心配の言葉をかけるその寸前に、リザードンは走り出す。 出口に向かって。サファリに向かって。 今日渡さなくては意味が無い、魔力の詰まった結晶を片手に。 2/14 PM12:49 「ダメダメ。外の萌えもんはサファリパークに入ったら危ないんだ」 「そこをなんとかお願いします。マスターに、マスターにどうして会わないと」 「どっちにしろ健康診断中のトレジャーハウスは部外者立ち入り禁止だよ」 「ならせめて言伝を」 「しつこいね君は。全く、あのトレーナーにしてこの萌えもんありだな」 「?」 「こんな女々しいリザードンを連れてるなんて、流石はあの問題児を二人もおおおおおおおおおっぢぃっ!?」 「マスターをひどく言わないでー! あと気にしてることですそれー!」 2/14 PM03:32 自分は何をやっているんだろう、と頭の片隅が呆れ返った。 無論、それで止まるぐらいならサファリの職員に引き止められた際に諦めていただろう。 ちなみにその職員は今頃、どうこのチリチリヘアーのこげた匂いと付き合おうかと真剣に悩んでいるに違いない。 悪気はなかったんだと、頭のもう一方の片隅で弁解する。 残った大部分は、目の前の哀れにすぎるパラセクトに向いていた。 「えーと。あのですね」 焦る気持ちを必死に抑えて、ミニリュウに足し算を教えてあげる時の笑顔で話し掛ける。 「ひぃ!」 だがこのパラセクトには般若かなまはげにでも見えたらしい。 相性的な意味では最悪な組み合わせの二人だが、だからといって弱肉強食の間柄ではない。 だがパラセクトは、弱肉強食の弱肉側に立ってしまったかのように体を縮め震わせている。 ならばかろうじて搾り出す声は、さながら命乞いか断末魔か。 「た、食べないで、くださいっ。せめて、燃やさないで」 「そんな事しませんってば。わたしはただ人探しをですね」 「じゃ、じゃあ、後ろの、みんな、みんな」 言葉に詰まったのはリザードンだ。 視線だけ――だってはっきりとは見たくないから――背後を振り返る。 ケンタロス。カイロス。サイホーン。それとニドリーノの群れ。 冷静になってから見ると誰が誰だかはっきりと分かる。 特に萌えもんの丸焦げは普段のバトルで見慣れているから、すっぴんより分かりやすいぐらいだ。 片隅だけを占領していた呆れている自分が増大する。 いきなり襲われたとはいえ、もう少し手加減出来なかったものだろうか。 「だ、大丈夫です。オーバーヒートしちゃってガス欠ですから。もうひのこも出ません」 安心させようと言ってみたが、今のパラセクトは最早ヒステリーを通り越していたらしい。 むし萌えもんも、当然血の気は引く。 「オーバーヒート……ひのこ……いやあああああああああああああああ!」 血の気を引いた分だけ張りあがる声量。 腰が抜けているのか逃げ出しはしないが、それが余計状況を悪化させる。 箱庭に似たこういう世界において、仲間内の結束は様々な垣根を越えて固く結ばれる傾向にある。 絶叫一つ聞こえて知らぬフリをする者など、この世界では生き残れない。 「どうしたパラセクト……誰だアンタ!」 「うわ、兄弟がやられてるぞ!」 「あたしのニドリーノがこんがり美味しそうにぃ!」 「リザードン? 新顔にしちゃ人間の匂いが強いな」 「まさかミサイル会だかレーザー組だかの刺客?」 草むらの向こうから続々と終結する、おそらくは種族の差を超えたパラセクトの仲間。 背後に転がっている数の倍と見積もったところで、リザードンは懐を見やった。 ラッピングがわずかに滲んでいる。 そういえばチョコレートは溶ける物だったと、自分を敵と認識した集団を前に、リザードンは思い至った。 2/14 PM08:22 「草の根分けても探し出せぇ!」 「第二班、第二班の消息はどうなっている!」 「賊はリザードンですが炎を使いません! しかしソーラービームに気をつけなさい!」 そのソーラービームはとうに弾切れだ。 仮に残っていても、陽が落ちた今では充電の作業にどれだけかかるか想像も出来ない。 喉が千切れるような大声は響きからまだ遠方だと分かるが、見つかるのは時間の問題だろう。 尤も、リザードンにはもう関係ない話なのだが。 草と枯れ木を繋ぎ合わせた即興のダンボールを投げ捨てる。 昔彼女のマスターが「やっぱ潜入にはダンボールだよな」と嘯いていたが、本当に役立つとは予想外だ。 数時間ぶりに背を伸ばして立ち上がる自然さを満喫しながら、目前の建物を眺める。 長い間旅をしているから、あらかたの文字が簡単に読めるのはリザードンのちょっとした自慢だ。 建物の表札には、トレジャーハウスと書いてあった。 「あの受付さんが言ってたところ、だよね」 関係者以外立ち入り禁止だと聞いたが、そんな張り紙も看板も見当たらない。 試しに二度三度木製のドアをノックしてみる。反応は無い。だが遠くから響くサファリの萌えもんの怒号が静寂を許さない。 悩んでいる余裕はない。何をどうするにもまずはマスターに会わなくては。 意を決してドアを開ける。意を決して、とは云っても、本当に診断中だと悪いと思いそっとなのだが。 「マスター…? あの、リザードンですよぉ」 かける声も弱弱しいが、中から返ってくる声はもっと弱弱しくて、リザードンには聞き取れない。 当たり前の話だ。弱弱しいも何も、返ってきてないのだから。 「ミニリュウ? ストライク?」 友達の名前も呼んでみたが、やはり反応はない。 ドアを完全に開くと、中は何もかもが真っ暗で、自分の呼びかけは吸い込まれてしまったと思うぐらいだ。 入るのは怖かったので、入り口からしっぽをかざしてみる。 すぐに外にはなかった看板を見つけた。しっぽを近づける。 「えーと……。 健康診断にご協力ありがとうございます。今年の健康診断は」 しゅうりょう、と発生しようとしたら肩を叩かれた。 一秒経つまでは反射ともしかしたらの期待に振り向いて、 一秒後に自分のマスターは羽を持っていたっけと疑った。 それは、モルフォンはにっこりと笑った。 「見ぃつけた」 無駄骨に落ち込む時間すら与えられない。 成り行きとはいえ、無闇に人を傷つけてはいけないと、当たり前の道徳を噛み締めながらリザードンは飛び退く。 彼女は見ていないが。 ラッピングの淡いピンクは、もう見る影も残っていない。 2/15AM01:54 絶対安静の萌えもんもいることだろう。 それでも、勢いに任せて開けずにはいられなかった。 「ラッキー!」 「ああ、お帰りなさい」 ちょうど真正面にラッキーの笑顔が飛び込んできたが、それどころではない。 「ど、どうで、す、? あいつは、あいつは」 リザードンは戻っていますかと、一番訊きたいことだけ呂律が廻らない。 真冬に何十分と全力疾走を続けると、人間の肺は言語を発することを放棄するらしい。 「ゲッホ、ゴッ、リザ、エッホ!」 自分の間抜けをここまで呪ったのは久しぶりだ。 ラッキーからリザードンがパニックを起こして抜け出した連絡を受けて、オレは大急ぎでセンターに戻った。 話によると、どうやらサファリパークに向かった事だけは知れたので、予定通り診断を受けて彼女を待った。 だが予定通りに話は進んでくれなかった。 当初は泊り込みの予定が、急に園内の萌えもんが騒ぎ出したのを理由に、早々に診断は打ち切られた。 その騒ぎにもあいつが絡んでいるらしい。 つまり、近くにいたのだ。 運命の糸が存在するなら、オレと彼女のはひどく絡まっていて、引こうとするとこんがらがって逆に離れるのだ。 いや、絡まらせたのは他でもないオレか。 堰きこみながらもなんとか「リザードン」と発音しようとするオレの頬を、ラッキーが両手で包み込んだ。 手の平のほんのりとした温かさが、皮膚を通して肺にまで伝わっていく。 温かさだけではない。もっと違うもの、多分萌えもんにしか分からない癒しの力も流れ込んでくる。 触れていたわずか数秒で、息はすっかり整ってしまった。 「リフレッシュって技です。どうですか? 他人にやるのはまだ慣れてないんですけど」 そう言ってラッキーは、真正面から身を横にずらした。 さっきまではラッキーが影になっていた、センターの風景が見えてくる。 その隅、昨日オレ達が寝床としたソファに、赤色を見つける。 赤色は体中包帯だらけで、本当に赤だと言えるのは、シンボルたるしっぽの炎だけだった。 リザードンは眠っていた。 「心配しなくていいですよ。怪我はどれもかすり傷ですから。 強いて問題をあげるなら、慣れない夜更かしはお勧めしない、って事ぐらいですかね」 ソファに歩み寄る。リザードンをはっきり見下ろせる位置まで。 確かに傷はそこまで深くない。どれもこの前のジム戦で出来たモノと比べればなんてことはない。 傷の様子を調べていると、懐の辺りで、泥を直方体にしたような箱が手に当たった。 泥はラッピングの色だった。やけにベタベタするそれを剥がすと、中には小さい、小指の爪程度の塊があった。 「それはですね」 ラッキーがいつの間にか後ろに立っていた。 「夜更かしの原因ですよ。昨日が何の日か、覚えていますか?」 昨日、もう一時を回っているから、実質今日か。 少しだけ考えて、あ。 「ここに帰ってきた時、それを大事そうに抱えていたんです。 もう涙と鼻水でひどい顔だった。どうしたんですかって訊いたら、なんて答えたと思います?」 ―――チョコレートが溶けちゃった。14日も終わっちゃった。 ―――ごめんなさい。ごめんなさいマスター。 「萌えもんにバレンタインの風習は本来ありませんから、よっぽど頑張ったんでしょうね。 朝にご主人様にあげるの? って訊いたら、真っ赤な顔して、そうです、って。 ……貴方は幸せ者ですよ。 愛を注ぐトレーナーはまだ分かりますけど、萌えもんにここまで想われてるトレーナーは、そうそういません」 背中越しにラッキーが微笑んでいる気がする。 オレはリザードンの寝顔をまじまじと見つめる。 涙の跡が線になっている。片方だけ指でなぞると簡単に消えた。 指をそのまま、片手で持っている箱まで持っていく。 なんとか形を保っている塊を摘んで、口に運んだ。 味なんて分からない。ここまで小さくなってはチョコかどうかの判別も難しい。 だから、受け取れるのは気持ちだけだ。 返せる感想も、気持ち以外にはありえない。 「ありがとうなリザードン」 明日サファリパークに謝りに行ったら、二人で遊ぼうか。 心で呟いて、頭を撫でる。傷を労わるように、子犬を愛でるように。 消し損ねた涙の跡がくしゃりと歪む。 「へへへ。マスター、美味しかった、ですかぁ?」 「だから分かんねぇんだよ。ちっちゃいから」 あと寝言ならもうちょっと現実離れした台詞を言え。 背後から足音が遠のく。彼女にも感謝しなくちゃいけないな。 腰のボールを見る。寝入る寸前までリザードンを案じた、二人の萌えもんが入っている。 そして目の前には、最悪の2月14日を過ごしてしまった少女の寝顔がある。 そんな空間で、オレは睡魔が強制的に意識を落とすまで、リザードンの頭を撫でていた。 これから幸せになれますようにと。ある種の魔力を祈りながら。
https://w.atwiki.jp/dmorika/pages/2459.html
《モーニングスター・リザード》 モーニングスター・リザード R 火文明 (5) クリーチャー:メルト・ウォリアー 4000 このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。 TT-自分の墓地にあるメルト・ウォリアー1体につき、バトルゾーンにあるパワー3000以下の相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。 《災害城フレイム》と《ガンナー・リザード》とのコンボで、墓地を肥やしまくろう。 フレーバーテキスト DMO-53 「鎧旋編(ビクトリー・アーマー) 第1弾」 収録セット DMO-53 「鎧旋編(ビクトリー・アーマー) 第1弾」 参考 [[]]
https://w.atwiki.jp/lucs/pages/1942.html
《ローズ・ブリザード》 通常罠 自分フィールド上に存在するモンスターが 相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。 その相手モンスター1体の攻撃を無効にし、守備表示にする。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/52927.html
登録日:2023/01/01 (日) 00 00 00 更新日:2024/05/12 Sun 03 22 25 所要時間:約 12 分で読めます ▽タグ一覧 2023年初の項目 アニポケ アニポケ手持ちシリーズ インテレオン エースバーン キョダイマックス ゴリランダー ダイマックス ダンデ ダンデの手持ち ドラパルト バリコオル ムゲンダイナ リザードン 三宅健太 世界最強の手持ち 手持ち 新無印 最強 出典:ポケットモンスター、128話『最高潮(クライマックス)!決戦前夜サトシVSダンデ!!』、19年11月17日~2022年12月16日まで放送。OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon ■概要 『ダンデの手持ち』とは『ポケットモンスター(アニメ第7シリーズ)』の登場人物であるダンデの手持ちの事。 ●目次 ■概要 ■手持ちポケモン■( ヒトカゲ→リザード)→リザードン→リザードン(キョダイマックス) ■ドラパルト ■ゴリランダー→ゴリランダー(キョダイマックス) ■エースバーン→エースバーン(キョダイマックス) ■インテレオン ■バリコオル ■その他■ムゲンダイナ ダンデは『ポケモンワールドチャンピオンシップス』の1位であるため、新無印における世界最強の手持ちである。 ゲームでのダンデの手持ちは主人公が選んだ御三家によって変化するが、アニメではガラル御三家全部持ち。 なのでアニポケ世界のマサル/ユウリ・ホップは御三家を持ってないかもしれない。 バトルタワー仕様なのだろうか。 戦術としては攻めの姿勢を重視している。 それも単に脳筋の攻撃をするのではなく、特性や補助技、地形利用を駆使して攻めまくる。 前述の通り、この辺りもサトシと似ていると言われる所以である。 ただ単純に世界最強の実力を持つだけではなく、ポケモンバトルが興行であるガラル地方のチャンピオンだけあって、エンタメを重視する姿勢を見せている。 例えばマスターズトーナメント第一回戦の第一試合という、観客が一番試合に注目している試合にダンデが当たったため、 エースのリザードンではなく先鋒のゴリランダーを初手でキョダイマックスさせて観客を大興奮させるという手法をとっている。 リザードン以外のポケモンも他チャンピオンのエース級に強いからこそ出来る戦法である。 なお手持ち全員を三宅健太氏が担当している。 三宅氏の演じ分けが光るので、三宅氏のファンはぜひサトシとのファイナルを視聴して欲しい。 ■手持ちポケモン ■( ヒトカゲ→リザード)→リザードン→リザードン(キョダイマックス) CV:三宅健太 技(ワタル戦):かえんほうしゃ、エアスラッシュ、ほのおのうず、かみなりパンチ 技(キバナ戦):かえんほうしゃ、ドラゴンクロー、あなをほる、かわらわり 技(剣盾):エアスラッシュ、がんせきふうじ 技(MT):だいもんじ、エアスラッシュ、げんしのちから、りゅうのはどう ダンデの最初のパートナーであり、最強のエース。 ダンデの移動手段兼、原作通り方向音痴のダンデの道案内もリザードンの役割。 トレーナーになる前から一緒にいた幼なじみポケモンで、ヒトカゲの頃はダンデの頭に乗っていた。 ダンデの初めてのバトル・ゲット・進化……いずれも傍にこのリザードンがいたという。 ちなみにダンデの初めてのバトルの相手はソニアのココガラで、残念ながらヒトカゲは敗北したという。 劇中では色んな強者とバトルを繰り広げていたが、ムゲンダイマックスに敗北した以外では無敗記録を伸ばし続ける等、大活躍していた。 ダンデのリザードンの特筆すべきことは、対戦相手のポケモンに対して有利になる様に技構成を変える事。 アニポケでは技を覚えるには特訓しないといけないので、技をコロコロ変えられるのはそれだけ強者の証でもある。 この事は作中でゴウが「前とは違う技」と言及しているので、視聴者の深読みではなく製作も意図的に有利な技構成を変えていると思われる。 またワタル戦やアラン戦を見るに、覚えさせてきた有利な技をここぞという時まで隠蔽して、隙をついて攻撃する事で最大ダメージを狙う。 キョダイマックスリザードンの姿こそダンデのリザードンの本気を出した状態だが、素のリザードンの状態でも桁違いに強い。 相性不利なワタルの赤いギャラドス相手に互角に戦い、ムゲンダイナを倒す寸前まで追い詰め、 XYで最強を誇ったアランのメガリザードンXを歯牙にもかけずに倒すなど、その実力は間違いなくアニポケ史上最強のリザードンである。 その強さは、地位に甘んじることなく続けるたゆまぬ鍛錬に支えられている(*1)。 そんなリザードンの本気の状態であるキョダイマックスリザードンはもはや次元の違う強さを誇る。 素の状態では互角だったワタルの赤いギャラドスのダイマックス形態を何もさせずに倒すほど。 特に全力で放つ最強技の『キョダイゴクエン』は、カルネのメガサーナイトの『超キョダイゴクエン』(*2)を粉砕しながらメガサーナイトを倒し、 カプ・コケコのZワザ『ガーディアン・デ・アローラ』を打ち負かしたサトシのピカチュウの『1000万ボルト』と相殺できるほどの威力である。 (ピカチュウの『1000万ボルト』を防いだのはダンデのリザードンが初) マスターズトーナメントのファイナルではサトシのピカチュウと対決。 キョダイマックスリザードンになり前述した通り『1000万ボルト』と相殺してキョダイマックス解除。 その後はピカチュウと素の状態で神作画の激闘を繰り広げるも、 過去のサトシたちの手持ちのパワーを受け取ったピカチュウの全力の『10万ボルト』と『だいもんじ』の接戦の末、僅差で敗北した。 ……まあ、それでもピカチュウよりも先に意識を取り戻して、サトシ達の控室にダンデと共に様子見に来るぐらいにはまともに動けているあたり流石だが。 ■ドラパルト CV:三宅健太 技(剣盾):ドラゴンアロー、ドラゴンダイブ 技(サトシ戦):ドラゴンアロー、かえんほうしゃ、10万ボルト、ドラゴンテール 高速の600族。恐るべき耐久力と速度を誇る強豪。 ダンデの飛行要員はリザードンが基本的に担当しているが、スピード重視の際にはこちらに乗る。 マスターズトーナメントまでにリザードン以外で登場していたポケモン。 『ドラゴンアロー』は設定通りドラメシヤを発射する技なので、ドラメシヤの意思で自由自在に動くため回避・相殺するのが難しい。 一方でドラメシヤに何かあると回収するまで『ドラゴンアロー』は使用不可。 ちなみにドラパルトの食事シーンが描かれているが、頭のドラメシヤは食事をしなかった。 カルネ戦で先鋒として登場。回想なので詳細は不明ながらもルチャブルを倒す。 しかし続いて出て来たガチゴラスの光線(*3)で倒される。 この試合ではあまり活躍しなかったものの、直後のゴリランダーの四タテと後のサトシ戦を見るに、 この試合でもドラゴンテールでサーナイトを除くカルネの手持ち全体にダメージを与えていた可能性もなくはない。 サトシ戦ではメガルカリオ相手に登場。 バレットパンチをくらってしまうものの、『かえんほうしゃ』でメガルカリオを徹底に追い込む。 続いて出て来たウオノラゴン相手にも有利に進んでいたが、 ウオノラゴンが古代の力に目覚めてしまったうえに、とどめを刺そうと接近しすぎたために、ウオノラゴンのトゲに捕まってしまう。 そしてアイリスのカイリューを倒したエラがみ+氷の牙のコンボで倒されかけるが、『ドラゴンテール』でウオノラゴンを控えに戻すことで脱出。 その後出て来たカイリューをドラゴンアローで翻弄しつつ、再びドラゴンテールで控えに戻す。 さらに出て来たメガルカリオを『10万ボルト』で麻痺させつつ、そのまま『かえんほうしゃ』で倒してしまう。 続いて出て来たカイリューが上空で『りゅうせいぐん』を発射。 『ドラゴンアロー』と共に上空に登っていく最中にドラメシヤが撃ち落とされてしまうが、無事接近。 しかし再び近づいたことでカイリューに抱き締められてしまい、『10万ボルト』で攻撃するも耐えられる。 そしてそのまま『カイリューせいぐん』でカイリューもろとも地上に勢い良くぶつけられ、ついに戦闘不能になってしまった。 やられてしまったものの、シロナのガブリアスを倒したエースであるメガルカリオを倒し、 さらに手持ち全体に大きなダメージを与え、後続のポケモンたちに有利な状況を作る等、このフルバトルのMVPである。 ■ゴリランダー→ゴリランダー(キョダイマックス) CV:三宅健太 技:ドラムアタック、アクロバット、はたきおとす、10まんばりき お馴染みガラルの草御三家。ドラパルトと並ぶ強豪で、リザードンに次ぐ準エース的存在。 ビックという少年はこのゴリランダーに憧れており、パートナーをサルノリにする予定。 ゴウの御三家のうちサルノリだけが最終進化しなかった影響でゴリランダーの不遇が1年以上続いたせいか、 このダンデのゴリランダーは他の2匹と比べ明らかに優遇されている。 アラン戦での先鋒として初登場。観客を盛り上げるために初手キョダイマックス。 ブリガロンが相当粘ったのでキョダイマックス解除までもつれ込んだが、『アクロバット』で止めを刺す。 しかし続いて出て来たリザードンに瞬殺される。 この事からそこまで強くないと視聴者に思われたが、実際にはアランのブリガロンとリザードンが強すぎたようだ。 カルネ戦では2番手で登場。 なんとガチゴラス・アマルルガ・パンプジン・ヌメルゴンを4タテする。という滅茶苦茶な戦果を挙げていた。 念のために言うが相手は地方リーグの参加者ではなく、カロスチャンピオンのカルネである。そのポケモンを4タテした。 アランのブリガロンとリザードンが評価された原因である。 しかしさすがにカルネのエースであるサーナイトには成す術なく敗北した。 サトシ戦では疲弊したカイリュー相手に登場。 直前のドラパルト戦で特攻が下がっていたカイリューの『ぼうふう』『カイリューせいぐん』を余裕で耐えて相殺する。 そのうえ『ドラムアタック』の効果で素早さを下げる事でカイリューの動きを鈍くし、『アクロバット』による肉弾戦で圧勝する。 次のネギガナイトには『スターアサルト』で大きなダメージを与えられてしまうも、これを下し、サトシ戦唯一2タテを果たす。 しかしダメージを負い過ぎていたのと、ウオノラゴンが覚醒した状態のままだった事もあり、激戦の末敗北した。 ■エースバーン→エースバーン(キョダイマックス) CV:三宅健太 技:ねっさのだいち、とびひざげり、かえんボール、アイアンヘッド 特性:リベロ お馴染み炎御三家。 ゴウの個体とは異なり、なんと隠れ特性持ちと言うガチ仕様。 新無印は他のシリーズと比べ隠れ特性個体がよく出ていたが、ダンデがリベロ個体を出したことには驚く声が多かった。 ちなみにタイプが変わる時、頭部の色がそのタイプの色に変化する。 サトシ戦の先鋒として登場。ピカチュウと対峙する。 『ねっさのだいち』で地面タイプになる事で電気技を無効化し、ピカチュウに大きなダメージを与え撤退に追い込む。 ピカチュウが控えに戻ったのでエースバーンも一旦交代する 続いてゴリランダーを倒したウオノラゴン相手に登場。 その身軽さで攻撃をかわしながら様々なタイプに変化をし、ウオノラゴンにダメーシを与え続け倒す。 ピカチュウが出て来たので地面タイプになるかと思いきや、ダンデがサトシの相棒を自分の相棒で下したいという考えのため、また控えに行く。 ダンデがもう一度ダイマックスが出来るようになったので、再びエースバーンを繰り出しキョダイマックス。 『キョダイカキュウ』でキョダイマックスピカチュウを攻撃するも、ギリギリのところで受け止められる。 一方でキョダイマックスピカチュウの『キョダイバンライ』を連続の足蹴りで粉砕しようとしたが、相殺できず撃破された。 キョダイマックスを解除させたため最低限の仕事はしたし、決して実力は低くはないが、なぜ『ダイアース』を使わず一気に『キョダイカキュウ』で片付けようとしたのか……。 というのもコイツが残って、サトシはピカチュウ一匹の時点で頭フル回転テクニカルな戦いと駆け引きをしなければならない状況だったわけで……。 エースバーンのキョダイマックス自体は「同じポケモンをダイマックスさせるより、別のポケモンのダイマックスさせた方が観客は嬉しい」 「そもそも1試合でダイマックスが2回できること自体が前代未聞の想定外であり、 インターバルが短い間にリザードンを2回キョダイマックスをさせることは、リザードンの負担がどうなるか未知数」などの理由や、リベロの特性から悪くない選択肢である。恐らく「エンターテイナー」としてのダンデが、 「チマチマ攻めるよりキョダイマックス技のぶつかり合いのほうがより観客も盛り上がる」とでも考えたために割りをくらう形となったのだろう。 ■インテレオン CV:三宅健太 技:ねらいうち、あくのはどう、アクアジェット お馴染み水御三家。 通常のインテレオンは片手で狙い撃つのだが、この個体は二丁拳銃で攻撃する。 なので普通よりも手数が多く、命中率も高い。 さらにシロナ戦を観戦した際に見たサトシのカウンターシールド戦法まで習得し、防御に隙がない。 しかもカウンターシールドは長時間使い続ける事が出来ないのに、それが可能になるほどインテレオンの技の出力が高い。 サトシのゲンガーを相手に登場。 ゲンガーが影に潜んだので、無理やり引っ張り出すためにアクアジェットをカウンターシールドを使用。 カウンターシールドの罠にゲンガーを捕まえたが、キョダイマックスされて逃げられる。 キョダイマックスゲンガーの『キョダイゲンエイ』で交代できなくなるも、 最終的に『あくのはどう』を急所(のどちんこ)にあててゲンガーのキョダイマックスを解除するまで追い詰める。 しかし『ダイアシッド』をくらい敗北する。 ダンデのガラル御三家で唯一ダイマックスできなかったが、他の2匹を見るにおそらくキョダイマックス個体だろう。 また、最初に退場したもののサトシにすぐにダイマックスを切らせたことからも強敵だったことがわかり、 ダンデのルール変更の申し出がなければサトシはどこまで粘れたかわからない。 逆に考えればフルスペックで戦えるからこそ、躊躇せずダイマックスを切れたともいえるが。 ■バリコオル CV:三宅健太 技:フリーズドライ、サイコフィールド、ワイドフォース、トリプルアクセル ギルガルドとかではなく、まさかの起用に多くの人が驚いた。 新無印ではサトシのバリヤードが準レギュラー(序盤までだったが)な事に合わせているのか、 あるいはリザードン以外はガラルがルーツのポケモンにまとめたかったか、そんなところだろう。 だが面白い見た目に騙されてはいけない。なんとネギガナイト・メガルカリオと互角の近接戦を繰り広げる杖術の使い手である。 ゲンガーの相手として登場。 『フリーズドライ』で『ヘドロばくだん』を消滅させ、なおかつそのままフィールドごとゲンガーを凍らせる。 氷状態で動けないゲンガーをいいことに『サイコフィールド』を展開して有利な状況を作り、『ワイドフォース』で止めを刺した。 そして続いて出て来たネギガナイト相手に、氷のフィールドを利用して自在に動き、サイコフィールドで強化された『ワイドフォース』で追いつめる。 しかしサトシが相性の悪いネギガナイトを選出したのには理由があり、「虫技の『れんぞくぎり』でエスパー技である『サイコフィールド』を破壊するため」だった。 目的を果たしたネギガナイトはルカリオに交代。 ルカリオはすぐにメガルカリオになったが、バリコオルは氷のフィールドを利用した『トリプルアクセル』で追いつめる。 しかし波導の力でバリコオルの動きを見切ったメガルカリオの『はどうだん』によって敗北。 これにより、サトシのルカリオはルカリオに進化後最終戦まで必ず1体以上相手のポケモンを倒すという快挙を成し遂げた。 しかしネギガナイトとメガルカリオを大きく消耗させることに成功した。 ■その他 ■ムゲンダイナ CV:? 技:ダイマックスほう、ムゲンダイビーム ガラル地方に伝わる伝説のポケモン。 ムゲンダイマックスすればダンデのリザードンをも倒せる実力を持つ。 元々は剣盾編の際にゴウがゲットして、危険なのでマグノリア博士によって地下に封印されていた。 だが後々「ムゲンダイナと人間は共存すべき」と考えたマグノリア博士によって封印は解かれ、ダンデの手によって教育されていた。 その過程でムゲンダイナはダンデを認めたらしく、その事に気付いたゴウはダンデにムゲンダイナを譲った事でダンデの手持ち入りする。 流石にサトシとのファイナルの際には手持ち入りはしなかった。 しかしサトシとダンデのバトルでメガシンカ・Zワザ・ダイマックスのパワーが入り乱れたせいで、シュートスタジアム周辺のガラル粒子に異常が発生。 人間との共存を考えるようになっていたムゲンダイナは人間達を守るためにスタジアムに現れ異常を修復。 サトシとダンデに再びダイマックス出来るようにしてあげて、その場を去っていった。 追記・修正はダンデのリザードンに勝ってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 手持ち全部使えるなら伝説にも負ける要素ないなこれ -- 名無しさん (2023-01-01 02 30 15) 御三家三体入っているのは、エースのリザードン以外をガラル初出のポケモンで固めたかったという意向もあるかもしれない。ゲームでダンデが使うガラル初出のポケモンとなるとこの5匹しかいないし。 -- 名無しさん (2023-01-01 07 45 01) たぶん使わなかっただけでゲーム版で使ってたポケモン達も持ってるのかも。ギルガルドとかドサイドンとか。 -- 名無しさん (2023-01-01 08 51 26) リザードン強え…→ゴリランダーも凄え…→ドラパルトもやべえ!と驚きの連続だった -- 名無しさん (2023-01-02 03 19 29) プロジェクトミュウを見るかぎり伝説と幻は般ポケとは比べ物にならないぐらい強いみたいだからムゲンダイナをたった1体で追い詰めたリザードンはチートレベルの強さだったことがわかる! -- 名無しさん (2023-01-02 21 00 56) 基本的に野生ポケモンよりも的確な指示を出せる司令塔がいるトレーナーのポケモンの方が有利だからね。単純な戦闘力では伝説のが上だったとしてもダンデとリザならひっくり返せる -- 名無しさん (2023-01-05 00 36 59) ムゲンダイナとも渡り合えるのはダンデだからであっていくらリザードン(や他のポケモン達)がとんでもない実力を持ってても指示するトレーナーが駄目だったら伝説どころかそこらのポケモン相手にすら弱くなってしまうんだろうな。ザオボーに指示されたガオガエンのように。 -- 名無しさん (2023-01-05 07 42 55) 無印サトシの手持ちに600族はいないけど.....あとリザードンがサトシのポケモン誰も倒せてない点そんな強調する必要ある?粗探しっぽく見えるのだけど。 -- 名無しさん (2023-08-27 22 19 35) 三タテしただけでネチネチ叩くような奴らだからなあ -- 名無しさん (2024-04-11 19 44 52) 全員が起用声優が三宅さん -- 名無さん (2024-04-24 14 34 56) 分身して伝説に変身できるチート性能のミュウとそもそもポケモンのわざ自体がが効かない創造神アルセウス以外には勝ち目ありそう -- 名無しさん (2024-05-12 03 22 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ncbr02/pages/106.html
☆ ★ ☆ ★ scene07 マリオ、クッパ、ミュウツー、サムス、レオン、Dr.クライゴア マリオ達は部屋の中に車座になってすわって情報交換をしていた。 この殺し合いの舞台で最も厄介な物である疑心暗鬼というものは図らずもクッパの行動によって、解消されていた。 サムス達にしてもまさか部屋の真ん中で起き上がれない亀が殺し合いに乗っているとは思わなかった。 更に三人が呆気にとられている間にマリオが自分たちの目的を説明し、このバトルロワイアルのスタートが告げられた時のマリオの行動もあって信用してくれたのだった。 サムス達は、自分たちの支給品。また、そこから推測された情報をマリオ達に話し、マリオ達は自分たちの知り合いや今まで出会った参加者たちの情報を交換した。 まだ期間は短いものの六人の中ではぎこちないながらも信頼感も生まれていた。 ただ一人を除いて、レオン。彼だけはこの出会いに関してはそれほど歓迎していなかった。 その主な原因はマリオ・マリオ。もちろん彼らがこのゲーム以前からの知り合いというわけではない。 原因はただ一つ、レオンが隠し持っていたルイージからの手紙である。 サムスやDr.クライゴアの目を盗んで内容を確認したものの、そこから得られる情報はそれほど多くなかった。 正確に言うならば、レオンにはその手紙が持つ意味を理解出来なかったのである。 あの手紙は明らかにマリオに向けた物だった。もし、マリオに見せればその手紙の真偽、そしてそれを書いたルイージの真意が分かる可能性も高い。 しかし、情報を持つ優位を手放すという条件がつく。 更にはこのような重要なことを隠していたのだ。元々それ程強くないサムス達からの信頼を失う可能性もある。 確実な事など一つもない。だが、現在の状況で最もよい結果がマリオにこの手紙を見せ、この手紙に関する情報を集める。その直後にマリオが誰にも話すことなく死んでしまうことだろう。 レオンは他の5人の会話を聞き流しながらそう結論を出す。 しかし、だからといって、レオンにとってマリオをここで殺すことは最もやってはいけないことである。 いくら巧妙に隠した所で充分な装備もないこの状況ではいつか必ず発覚するだろう。仮に運良く証拠が見つからなくても疑いは確実に向くことになる。 それに、わざわざリスクを犯さなくてもここにはそれをやってくれる者は多い。 ならばタイミングを失わない限り、望み通りの成果を出せるはずだ。 「では、とりあえず二人ずつ見張りをするというのはどうだ?そうすれば他はこの小屋の中で更に詳しい情報をやりとりすることができる」 レオンは会話が一段落した所でそう提案した。 もちろんこれはマリオと二人きりになることが目的である。 しかし、見張りはこの場では必要な事なのだ。 その提案は疑われる事もなく、認められる事になった。 ★ ☆ ★ ☆ scene08.メタナイト、クマトラ 目を覚ましたクマトラが初めに見た物は薄汚れた教室の天井だった。 眩しい蛍光灯の灯りに顔をしかめながら思考を巡らせる。 覚えているのは巨大なペンギンに殴られた所までだった。 今自分が生きているのだからとりあえず戦いは終わったのだろう。自分の体は問題なく動く、あれだけの衝撃で殴られたのに目立った外傷がないことは奇跡と言っても良いだろう。 クマトラは確かめるようにゆっくりと立ち上がる。 「そうだ、クリスタルは?」 ポツリと呟くのは先程まで一緒にいた仲間の名前。 クマトラは意識を失う直前、巨大なペンギンがクリスタルに襲いかかるのを見ていた。 クリスタルはやられてしまったのだろうか。悪い方向に考えが向く、それを否定するように首を振り、教室を見回す。 乾いて床にこびりついた血液が床に模様をつけている。 それは明確にこの教室で何人か死んでしまったということを示していた。 後、クマトラが気絶する前と今で変わった事は教室の隅にカーテンでくるまれた『何か』があったこと。 『何か』とはいっても元々真っ白なそのカーテンは血液によって赤く染まり、そのカーテンをめくらずとも誰かの死体がくるまれていることは解る。 大きさからクリスタルや、ディクシーでは無いだろうが。 これも好奇心と言っても良いだろうか、気がつけばクマトラはそのカーテンをめくっていた。 必然的に露わになる物、それはメタナイトが教室を出て行く前にとりあえずの処置をしたデデデの死体であった。 メタナイトやディディー達の体格ではデデデを学校の外にまで運ぶ事が出きるはずもなく、結果としてこのような扱いになってしまったのである。 クマトラは予測していた事もあり、デデデの死体を見たショックよりもこれがクリスタルやディクシーのものでなかった事に安堵していた。 「目が覚めたのか」 そのクマトラに後ろから声がかかった。振り返るとそこにいたのは青い球体、メタナイトである。 「お前が助けてくれたのか?」 クマトラはメタナイトに半身で構えながら聞く。 クマトラはメタナイトの事を全く知らない。自分が気絶している間に殺されなかったことからゲームにのっていない可能性も高いが、こちらの情報を仕入れる為の行動という可能性があるのだ。 そのメタナイトはクマトラに両手を広げ武器を持っていないということを示しながら言う。 「大丈夫だ、私はゲームにのっていない」 言い終わるやいなや、教室の端に放置していたディバックを指差し、 「あれはお前のだ、中身を見てもいない。信用してくれないか?」 クマトラはメタナイトに背中を見せないようにバックの所まで行き、手早く中身が変わっていない事を確認する。 「なるほどな……分かった、信用するよ」 支給品、これは今すら論じる必要もないほどこのバトルロワイアルでは重要な物である。 戦闘の経験が全く無いような者であっても支給品を有効に使うことが出来れば自分よりも実力があるものを倒すことも出来る。 もし、メタナイトが殺し合いにのっているのならばこれを放置する理由などない。 「そうか……助かる」 「こんな所なんだ、助け合わないとな。それに聞きたいこともある」 「それはお前が気絶していた間のことか?」 「話が早いね、あんたは知ってるんだろ?俺の仲間、ディクシーとクリスタルはどこ行ったんだ?」 「ディクシーはあの猿の女の子だったな、彼女は死んだ」 「……………そうかい」 答えるまでに数秒間の沈黙があった。 「それで、クリスタルは?」 「彼女はそこの窓から出て行った、いや、正確に言おう。彼女は私たちと戦闘になり、そこの窓から逃げた」 「なんだって…………」 クマトラの雰囲気が一変した。ディクシーの死に悲しんでいた彼女の声は多分に怒気がこもっていた。 「詳しく聞かせてもらうぞ、なんでクリスタルと戦った?」 「私達は彼女がディクシーを殺した犯人だと判断した」 「クリスタルがディクシーを殺しただって……」 「そんなわけないだろうが、何でクリスタルが自分の仲間を殺さないといけないんだ」 クマトラはメタナイトの体を掴み上げ、顔の間近で叫ぶ。 「自分たちを襲った奴の死にもショックを受けるようなあいつが人を殺しただと」 クマトラはクリスタルと共にいた期間は短いが、彼女たちは紛れもない仲間たちだった。 「離してくれないか」 メタナイトはそれを感じたのだろう、僅かにかすれた声でそれだけ言う。 乱暴に地面にメタナイトを落とす、クマトラ。 メタナイトは服に付いた埃をはらいながら、 「悪かった。どうやら、クリスタルは私が思っていたような人物とは違うようだな」 「当たり前だろ」 そうだけ言って、クマトラはメタナイトに背を向ける。 「どこに行くんだ?」 「クリスタルを探しに行く、こんな所に一人にはしておけない」 「そうか……なら、私も付き合おう。こうなった責任がある」 「そうだな……お前はクリスタルに謝ってもらわないとな」 メタナイトは軽く頷く。 「しかし、その前にやってもらうことがある」 「何だよ、急がないといけないんだぞ」 「会ってほしい人がいるんだ」 「誰だよ」 「彼の名前はディディー、ディクシーと親しかった者だ。今はディクシーを埋葬している」 ★ ☆ ★ ☆ scene09.ウルフ 「すごいな……これは」 ウルフは巨大な画面の前でキーボードをたたいていた。 予想された罠は無く、いささか拍子ぬけ印象を受けながらもこの絶好のチャンスを逃すようなことはしない。 今、画面にはこのゲームの参加者達の情報が羅列されていた。 元の世界で何をしていたか、年齢、配偶者の有無、家族の有無、能力、更には知り合いの名前まで、有効な情報ではあるものの優先度は低い。 ウルフが探している情報、その優先度はまずは首輪、その次に主催者だ。 ファイルを検索する。 首輪、しかし出てきたのは『ファイルがありません』という言葉のみ。 「くそっ……」 思わず舌打ちが漏れる。しかし、データが無いということは有り得ない。 暗号化されているにしても手がかりくらいは有るはずだ。 「違うさ……それじゃ駄目さ」 キーボードに手を伸ばした所でウルフは全身の毛が総毛立つのを感じた。 後ろに何かいる。圧倒的な威圧感を背中に感じながらウルフは振り向くことはできなかった。 「こうやらないと」 ウルフの手が独りでにキーボードを叩く。キーボードの感覚はある。しかし、まるで手だけが他の人の物になったように。 画面に『neckholder』という単語が表示され、それと同時に首輪についての情報が画面に現れる。 「胸くそ悪い名前だ。しかし、良いのか。こんな情報を俺に見せて 「なに……少々場が煮詰まってきたのでね……そろそろ参加させてもらおうと思ってね。それにこの情報があれば、何かが変わるだろう」 ウルフの指は更に動き、画面上には転送中の文字が瞬く。 「お前は一体……」 ウルフは自分が声を発することが出来なくなっていることに気づいた。 いや、それどころか。息も出来ない、指も動かない、音も聞こえない、景色も真っ黒になっていく。 「私はナイトメア、悪いが……君は私が使わしてもらうよ」 ☆ ★ ☆ ★ scene10.クリスタル 「何……これ……」 クリスタルは学校の方を振り返り言う。 今までに感じたことのない悪意。いや、違う。人なら絶対にある躊躇いなどの感情がないのである。 だからこそクリスタルは純粋に悪意を感じたのである。 クリスタルは振り帰り、学校に向かった。 こんな悪意を感じたのだ、それも今も気絶中かもしれないクマトラがいるであろう所から。クリスタルはそれを無視することなど出来なかった。 ★ ☆ ★ ☆ scene11.ウルフ ウルフは学校の屋上に立っていた。 雨が降るのだろうか、強くなった風の中。立つその姿からは生気を感じない。 ナイトメアの洗脳、それを受けたウルフ。 彼は既にただの操り人形と化していた。 彼は一つの道具をナイトメアから渡されていた。 ナイトメアの目的、人々に恐怖を与えて自身が復活を果たすこと。果たす為の道具、ウルフはそれを地面に投げつけた。 軽快な音をたてて、開くボール。 モンスターボール、更には市販されているような物ではない。マスターボール、投げつければ確実に捕獲することが出来る道具。 その中に入っていた物が叫び声をあげる。それは伝説に名を連ねる龍。 ウルフは言葉も無く、その龍に飛び乗った。 人々に恐怖を与えるために。 scene10.クリスタル 「何……これ……」 クリスタルは学校の方を振り返り言う。 今までに感じたことのない悪意。いや、違う。人なら絶対にある躊躇いなどの感情がないのである。 だからこそクリスタルは純粋に悪意を感じたのである。 クリスタルは振り帰り、学校に向かった。 こんな悪意を感じたのだ、それも今も気絶中かもしれないクマトラがいるであろう所から。クリスタルはそれを無視することなど出来なかった。 ★ ☆ ★ ☆ scene11.ウルフ ウルフは学校の屋上に立っていた。 雨が降るのだろうか、強くなった風の中。立つその姿からは生気を感じない。 ナイトメアの洗脳、それを受けたウルフ。 彼は既にただの操り人形と化していた。 彼は一つの道具をナイトメアから渡されていた。 ナイトメアの目的、人々に恐怖を与えて自身が復活を果たすこと。果たす為の道具、ウルフはそれを地面に投げつけた。 軽快な音をたてて、開くボール。 モンスターボール、更には市販されているような物ではない。マスターボール、投げつければ確実に捕獲することが出来る道具。 その中に入っていた物が叫び声をあげる。それは伝説に名を連ねる龍。 ウルフは言葉も無く、その龍に飛び乗った。 人々に恐怖を与えるために。 scene12.メタナイト、クマトラ、ディディー メタナイト、クマトラは学校の外に出てきていた。 その眼前には墓に見立てているのだろう、小さな石の前で手を合わせるディディー。時間がたって幾分落ち着いたのだろう、ただ静かに手を合わせていた。 クマトラはその姿を見ていたたまれない気分だった。 ディクシーを守れなかった。ずっと一緒にいたのに。 ディディーは後ろに来ていたメタナイト達に気づくと立ち上がり、振り向く。 涙で腫れたのだろう、赤くなった目で二人を見て。 「メタナイト、そっちの人は?」 「ん……あぁ、彼女はクマトラ。ディクシーと一緒にいたらしい」 「ディクシーと?」 「あぁ、そうだ」 「そうなんだ……ディクシーは良い子だったでしょ」 「あぁ、一緒にいたのは短かったけどな……」 「そう……」 ディディーは力無い笑顔を浮かべてそこから離れた。 ディクシーの死を乗り切れてはいないのだろう。 クマトラはその背中を見て言った。 「メタナイト……俺は誓うよ……俺はディディーを守るよ、命にかけてな」 声は小さかったものの、その言葉には絶対的な決意がこもっていた。 新たな決意、幾度も仲間に救われたクマトラだからこそ至った決意。 しかし、それを押しつぶすように巨大な破裂音と共にその頭上から瓦礫が迫ってきていた。 ☆ ★ ☆ ★ scene13.ウルフ その、クマトラ達の会話の数分前、ウルフは龍の背中に立ち、上空から学校を見下ろしていた。 薄汚れたその建物の中には何人かの人がいることをウルフは知っている。 しかし、今のウルフにはそのような事を考える事など出来ない。 ウルフは学校を指差し、龍に命令を出す。 「レックウザ、破壊光線」 ポケモンが使うことのできる最大威力の術の一つが学校に降り注いだ。 ★ ☆ ★ ☆ scene14.リンク、スリッピー 「なんなんだ……いったい」 リンクはゆっくりと立ち上がりながら言う。 リンク達が無事だったのは運が良かっただけにすぎない、レックウザの破壊光線ですら学校をすべて破壊するというわけにはいかず、大体三分の二程はほぼ無傷のまま残っていたのだった。 「リンク……どうしたの?」 「わからない……とりあえずここを出よう。崩れることはないとは思うけど……」 「リンク……それは良いけど……ちょっとヤバいみたいだよ」 スリッピーはリンクの背後の窓ガラスを指差す。 リンクが振り向くとそこに映っていたのはレックウザ、その口には巨大な炎。 「━━━っ」 声にならない声を出し、リンクはリザードンに一つの命令を出す。 「リザードン、炎だ」 それと同時に炎が放たれた。リザードンの炎はその炎の勢いを幾分和らげるが、それは文字通り焼け石に水であった。 リンクはスリッピーを掴むと、部屋の外にでる。 その直後、教室の中を焼き尽くした炎が噴き出した。 「何なのさ、あれ!?」 叫ぶスリッピー、しかしそれがリンクに分かる筈もない。 あの背中に立つウルフが見えていればそれは違っていたのだろうが、リンク達にそれほどの余裕はなかった。 「悪いけど、スリッピー。ちょっと先に行っててくれないか?」 「そんな、リンクはどうするんだよ。武器も無いのに」 「武器はないけど……ここであいつを逃がすわけにはいかないだろ」 炎を掻き分けるように出てくるリザードン。 リンクはその頭をぽんっと叩くとリザードンに跨る。 「それじゃ、行ってくるよ」 コダックが入ったボールをスリッピーに渡し、振り向く。 その瞳は先程までの穏和な物とは違い、勇者のそれであった。 スリッピーは何も言えなかった。 「じゃあ行くぞ、リザードン」 リンクは炎がある程度おさまった教室の中に飛び込む。そのまま窓から飛び出し、伝説のポケモン、レックウザと相対する。 リザードンが怯えているのが分かる。勝ち目は無いかもしれない、しかし、やるしかない。 ゼルダ姫、彼女はこの会場のどこかにいる。なら自分は絶対に守らないといけない。 「悪いな、リザードン。力を貸してくれ」 scene15.マリオ、レオン マリオとレオンは小屋の前で二人並んで立っていた。 レックウザが学校を攻撃し、リンクと相対するおよそ五分前。レオンの提案により、クッパとサムスが見張りに出ていたのと交代に見張りについたのだった。 「それで、俺に何か用があるのか?」 マリオがそう切り出したのはのは共に見張りにたって一、二分たった後であった。 「見抜かれていたか」 「あぁ、だって不自然だろ。ホントならこんな何も無いところにはそれ程長くいる必要もないしな」 「それが分かってて、わざわざのってきたのか」 「まぁな、ここでは信用することも疑うこともおんなじくらい必要だからな」 「なかなか良いこと言うじゃないか。じゃあ、とりあえずこれを見てくれないか」 懐からぐちゃぐちゃに丸められた紙を懐から取り出す。 それはルイージからの手紙、マリオはそれを破らないように慎重に伸ばしてそれを読む。 文章として短いそれは読むには殆ど時間はかからない。 マリオはすぐに顔を上げる。 「これは、どこで手に入れたんだ?」 「俺の支給品に紛れてたんだ。で……どうだ?」 「本物だよ……少なくともこれはルイージが書いたものさ」 「分かるのか?」 「あぁ、実の弟なんだ。筆跡くらいわかるさ」 マリオは小さく頷いて手紙に再び目を落とす。 「まだ、全部の意味は分からないけどな……多分まだ、いくつかのヒントがあるんだろう。それこそDr.クライゴアが言ってたように支給品に隠れてるのかもしれないな」 「そうか……この手紙が本物ならルイージに接触してみないといけないな。記憶を戻すことが出来れば重要な情報が手にはいるかもしれない」 マリオはそのレオンの言葉に頷くとその手紙をレオンに返す。 レオンはそれを再び懐に戻す。 その時だった。学校の方角から派手な爆発音が聞こえてきたのは。 それは学校からそれほど離れていないこの場所まで伝わってきた。 その音に反応し、振り向いた先には巻き上がる噴煙。 それは学校が崩壊した際に巻き起こった物。 「学校からか」 「あぁ、多分な」 「まぁ、あそこに人が集まるのは分かりきってたことだしな。何か起こっても不思議じゃない」 レオンはそう言って小屋の中にいる者達に何が起きたのか知らせようと振り向く。 レオンはもちろんこの場から離れることを提案するつもりだった。 何が起こっているか分からないような場所に飛び込む程、無謀なことはないのだから。もちろん、マリオもそうだと思っていた。まず一番に重要視しなくてはいけないのが自分の命の保証であるのだから当然だと。 しかし、その背中にかかったマリオの声はレオンの想像とは違った物だった。 「先に行ってるぞ」 「なに?」 振り向くと既に走り出したマリオ、その足は真っ直ぐに学校に向かって。 ☆ ★ ☆ ★ scene16.クマトラ、メタナイト、ディディー クマトラは目の前の景色が妙にスローに見えるのを感じた。 まるで落ちる欠片一つ一つまで見てとれる。もちろん、ただの錯覚だ。奇跡なんかは起こらないし、火事場の馬鹿力などが都合よく使えるはずもない。 人の力では太刀打ちできない物も確かに存在する。 しかし、クマトラはそれに対して目をそらさなかった。 また仲間を失う、それがクマトラには一番恐ろしく、それを否定するために叫んだ。 「━━━━━━」 轟音の中、声は聞こえなかった。 しかし、そのようなことはクマトラにとって特筆すべき事ではない。 彼女の行動、残された命の時間。それをどう使うか、それ以外に在るはずがない。 クマトラはバックの中に手を突っ込む。 目当ての物は直ぐに見つかった。 とっさの時に直ぐに取り出せるように入れておいたのだ。それを、頭上に投げつける。 コンペイトウ、星形の菓子。そう形容される物だが、クマトラが投げつけたコンペイトウは一際大きな瞬きを生み、大量の流れ星を呼び出す。 それは地面から空に向かって、瓦礫を更に小さな塊へと変える。 しかし、足りない。クマトラの視界にはディディーがいた。彼は何もできないでただ空を、落ちてくる瓦礫を眺めていた。 彼を守らなくてはいけない、クマトラの思考はそれで埋め尽くされていた。 ディクシーへの贖罪、それもある。しかし、クマトラにとってやはり仲間とは特別な物なのだ。 「PKサンダーβ」 空を電光が明るく染めた。 ★ ☆ ★ ☆ scene17.リンク 「リザードン」 リンクの声に反応し、炎を吐き出すリザードン。 レックウザを炎が包む。戦闘の開始を告げる炎が空を染める。 しかし、レックウザは飛行、ドラゴンタイプ。効果は今ひとつ、炎の中からレックウザが飛び出してくる。 鋭い爪によるひっかき攻撃、それはレックウザの攻撃力があれば容易く皮膚を破り、肉を裂く。 「避けろ、リザードン」 リザードンにとってもそれは致命傷になりうる。 翼を羽ばたかせ、更に高く飛び上がりそれをかわす。 小回りではリザードンの方が上。 「リザードン、切り裂け」 リザードンは鳴き声を上げて飛び込む。 炎の攻撃では殆どダメージを与えられない。リザードンに残されたのはただ愚直なままの攻撃だけだった。 しかし、元々の地力が違いすぎる上にレックウザは主催者からの制限を受けていない。 その両者の差は圧倒的な現実となり現れた。 リザードンの攻撃は皮膚の一部を切り裂いただけ、そして攻撃のターンがレックウザに移る。 長い体をもってリザードンを地面に叩きつけようとするレックウザ。リザードンは攻撃したばかりで体勢が崩れている、避けられるはずもない。 リザードンをかなりの衝撃が襲った。 単純な技であるのだが、それの威力を保証するには十分な体重差が二人にあった。 「━━━━━━━」 みるみる近づいてくる地面。リンクが何かを叫んでいる、しかし、風の音に邪魔されてそれはリザードンの耳には届かなかった。 だから地面に落ちる寸前に届いたその声は走馬灯とでも言うべき物だろう。 『━━━リザードン━━━━━━』 サトシ、リザードンが彼の声を忘れる筈がない。リザードンは確信した、これは自分のトレーナーの声だと。姿が見えない事などリザードンには関係なかった。 『━━━━頑張れ━━━━頑張れリザードン━━━━』 ポケモンはトレーナーを信頼し、その言葉を最も正しい事だと認識する。 だからこそリザードンは諦める事だけは出来なかった。 サトシの言葉を信頼し、共に戦ってきたからこそ━━━━リザードンは死を静かに迎える など、許せなかった。 翼を広げ、抵抗を増し落下スピードを落とす。 しかし、それしきの変化では未来を変えることは出来ない。 3メートル 2メートル 地面との距離はリザードンと死との間にある距離だった。 その距離が凄まじい勢いで縮まっていく。リザードンの背中に捕まったリンクはただしがみつくだけで殆ど動くことすらままならない状態だ。 1メートル リザードンは地面を睨みつけた。リザードンに許されたチャンスは少なかった。タイミングは一瞬。 火炎放射、地面に向かって放たれたそれは爆発を引き起こす。 僅かに起こる上昇気流、それは大きく広げられたリザードンの翼によって受け止められる。 それだけの事で崩れた体勢を立て直すことが出来るはずもない、しかし落下スピードは僅かに緩んだ。それで十分だった。 0メートル リザードンとリンクは地面に激突した。 巻き起こる砂埃、それは二人の姿を隠す。しかし、レックウザにとってそれは最早意識の外であった。 あの攻撃をくらって生き残れる者がいるはずがない、そう確信してその場を離れようとする。 そのレックウザを炎が襲った、砂埃を切り裂き。 レックウザにとってその攻撃は意識の外、避けられるはずもない。 その炎はレックウザの身を焼いた、以前ならそれ程のダメージは無かっただろう。しかし、レックウザの皮膚の一部はリザードンの攻撃によって切り裂かれていた。 レックウザは皮膚の下の筋肉が直接焼かれる痛みに叫び声をあげる。 炎が収まった時、レックウザは地面に立つ一匹の獣を睨みつける。 尾の炎を以前とは見違える程に紅く燃やし、地面を踏みしめ立つその獣を。 リザードンは既に2発目の準備に入っていた。 生き残るために、レックウザを倒すために。 常識的に考えればリザードンがレックウザに勝てる可能性など極僅かしかない。 攻撃が偶然に急所に当たる、そのような偶然に期待しなければならないほどその可能性は低い。 だから、それでも立ち向かってくるリザードンをレックウザは理解出来なかった。 しかし、レックウザもトレーナー、ウルフに一つの指令を与えられていた。 ━━━この会場にいる全ての者に恐怖を与えろと━━━ だからこそ、レックウザは炎が身を焼く痛みを感じながらも戦いを止めない。 今、この状態で最も有効な技をリザードンにぶつける。 ━━━雷、リザードンにとって一度喰らえばまず致命傷の一撃。 乾いた音が聞こえる。レックウザが僅かに放電している音。 技を放つ体勢が整ったのはリザードンが先だった。 放つ炎、しかしそれがレックウザに届く前、既にレックウザの攻撃の準備は完了していた。 空から落ちてくる雷、空気を裂くような音、光がリザードンに向かってまっすぐに落ちた。 効果は抜群だ。 リザードンは倒れなかった。意識を失い、呼吸を止め、体が焼け焦げてもリザードンは倒れることは無かった。 その姿は死し後も気高い龍であった。 ☆ ★ ☆ ★ 未完
https://w.atwiki.jp/abesan/pages/20.html
459 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/24(木) 20 15 25 ID kywLEoDT 第7話 バカンスの翌日、プクリンのギルト パルキア「昨日は楽しかったな!じゃあ今日から張り切っていくぞっ!!」 阿部「そうだな…最高だったよ昨日は…」 ルカリオ「どうした阿部、今日も元気ないな顔色も悪いぞ」 リザードン「風邪でも引いたか?ならば1日ゆっくりしていたらどうだ」 阿部「悪いな…じゃあ今日は休むことにするよ」 パルキア「じゃあ今日は3人で依頼をこなすか!元気になれよっ!!」 バタン 阿部「・・・・ああ、もっと耐久力があれば…せめて爆発2回耐えられてたら掘れていたのに…」 阿部は未だショックから立ち直れないでいた 阿部「このままくよくよしていても仕方がない、海岸に散歩でも行くか…」 ザァァァァ… 阿部「ふう、ここに来るとハッテン場ほどではないが少し気分が楽になるな…ん?何だあれは?」 海岸に何かが打ち上げられている、阿部はそれを拾いに行った 阿部「何だコレ?卵みたいだな・・・リザードンが帰ってきたら聞くとするか」 その日の夜 パルキア「よお、帰ったぜ!どうだ阿部?調子は」 阿部「ああ、おかげで大分良くなったよ。そういえばリザードン 少し聞きたいことがあるのだが」 リザードン「何だ?」 阿部は卵を取り出した 阿部「この卵が何か知らないか?お前くらいの知識があるなら分かると思うが…」 リザードン「何だコレは…?見たことがない柄の卵だな…」 阿部「お前でも分からないか…まあいいや、とりあえず様子を見るか」 468 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/25(金) 01 44 30 ID jUGUyWPg 翌朝 ルカリオ「おい!起きろ!起きろ阿部!」 阿部「うーん何だ?まだ朝の6時だぜ?ちょっと黙れよ…」 阿部はルカリオをストーンエッジで攻撃した ルカリオ「痛い!痛てぇ!!やめろよオイ!!」阿部「日も出ていないのに起こすからだろ…zzz」 ルカリオ「卵が…卵が孵りそうなんだよ!」 阿部「え?マジかよ!!どれどれ」 阿部はいきなり目覚めた ルカリオ「現金な奴…ホラこれ」 ピクッピクッ! 阿部「俺にも貸してみろよ」 ルカリオは阿部に卵を渡した その次の瞬間! ピカッ!カァァァァァ… マナフィ「マナ!」 阿部「な、何だこいつは…」 ルカリオ「これは見たことがあるぞ…確かマナフィとかいうポケモンだったっけ?貴重なポケモンらしいぞ」阿部「ほう、そうか…」 阿部はマナフィをじっと見つめた ルカリオ「おい…まさか掘るんじゃないだろな…」 阿部「とんでもない!ショタにも限度があるぜ!!いくら厨房の頃からホモだった俺でも赤ん坊は掘れねぇよ!」 ルカリオ「そうか…なら良かったのだが…」 マナフィ「マ-ナ♪マ-ナ♪」 マナフィは阿部に嬉しそうにじゃれている ルカリオ「阿部のことを親だとでも思ってるのかな…」 阿部「嬉しいじゃないか、ならばちゃんと育ててあげよう。たっぷり愛の教育をしてやるからな」 ルカリオ「だから掘るのはやめ…」 阿部「だから掘らねぇって!!」 479 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/26(土) 03 25 42 ID MYOlHT1Y (リザードンは爆睡中) パルキア「う~ん…ムニャムニャ…うるさいぞお前ら、何を騒いで…ん!?何だそのポケモンは!!」 阿部 「やあおはようパルくん。こいつはマナフィ、昨日の卵から孵ったポケモンさ」 マナフィ「マナ!」 パルキア「いやパルくんって…、にしても可愛いな^^」 ルカリオ「じゃあ俺がご飯買って来てやるよ、何がいいだろ?」 阿部「水タイプだから青いグミがいいじゃないか?」ルカリオ「OK」マナフィ「グーミ♪グーミ♪」 480 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/26(土) 03 26 31 ID MYOlHT1Y ・・・・数分後 ルカリオ「ただいまー青いグミ買ってきた…」 阿部「いいかマナフィこの道具はオナニーホールって言ってな、こうしてズボズボ入れて…」 マナフィ「すぼずぼ?」 パシッ!ルカリオはマナフィからオナニーホールを取り上げた マナフィ「ふえぇぇ~~ん!!」 阿部「何をする酷いじゃないか、子供のオモチャを取り上げるなんて」 ルカリオ「何がオモチャだ!マナフィが変態になったらどうする!!こうなったら…」 ルカリオはサイコキネシスで阿部の体を持ち上げた 阿部「うわわっ!」 ルカリオ「しばらくあっち行ってろ!!」 ドン!!ルカリオは阿部を廊下に放り投げた! 阿部「グゲッ!」 阿部は地面に頭を強く打ち失神した ルカリオ「ったく…あの変態め…小さい子に何てこと教えるんだ」 マナフィ「おしえるんだー?」 481 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/26(土) 03 26 59 ID MYOlHT1Y その時パルキアがマナフィの方へ近づいていった パルキア「いいかマナフィ、今の世の中は悪いポケモンがいっぱーーーーいいるんだ」 マナフィ「いるんだ~」 パルキア「もし誰かに襲われでもしたらこうしてやるんだぞ ・・・・・ウガァァーーーーッ!!!」 パルキアは物凄く怖い顔でマナフィを睨みつけた!! ルカリオ「おい!!そんなことしたらマナフィが泣いちゃうだ…」 マナフィ「キャッ♪キャッ♪」 ルカリオ「あれ?」 パルキア「分かったようだなwじゃあマナフィもやってみなさい」 マナフィ「ボク、やってみるよー♪」 ルカリオ「あははっ、こんなちっちゃい子が怖い顔なんて…」 マナフィ「キシャァァーーーーーッ!!!!」 ルカリオ「ギャーーーーーーッ!!」バタッ マナフィは般若のような怖い顔をした!あまりの顔の怖さに横から見ていたルカリオは気絶してしまった!! パルキア「おお、上手上手wさすが水タイプだ、偉いぞ♪ハイ、ご褒美」 パルキアは自分のおやつ棚から青いグミを渡してあげた マナフィ「グーミ♪グーミ♪」 505 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 03 11 06 ID 0J0js+tX ルカリオの気絶から数分後、阿部は目を覚ました 阿部「イタタタタ…何て乱暴な奴なんだ…まあいい、俺はあの子を一人前のホモに育てる義務がある! ノンケでも喰っちまえるような子にして大海原に出してやるんだ!!それが親の務め!!」 506 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 03 12 01 ID 0J0js+tX それから数日後・・・・ ルカリオ「じゃあ買い物に行ってくるな」 阿部「おう、気をつけて」バタン 阿部「ふう、行ったか…じゃあ今日のレッスン始めるぞ!」 マナフィ「はじめるぞ~♪」 阿部はあらかじめ用意してたベンチを取り出した 阿部「今日はいい男の誘い方だ、まずベンチに手をかけるんだ」 マナフィ「ふんふん」 阿部「そしてターゲットを見ながらこう諭すんだ、 や ら な い か …さあ、マナフィも!ハイ!」 マナフィ「 や ら な い よ 」 阿部「こらこら、やらないよって自分から断ってどうするんだ。あともうちょっと声を…」 阿部の男食いレッスンは毎日のように続いた…その一方で… リザードン「1+3は?」 マナフィ「う~んとう~んと…6?」 ルカリオ「惜しいね、グミを使って数えてみたらどうだい?」 リザードン「ほらここに金色グミが1つ青いグミが3つあるよ、あわせて何個?」 マナフィ「1…2…3…4・・・4つ?」ルカリオ「正解!じゃあグミは全部あげるよ」マナフィ「わーい!!グーミ♪グーミ♪」 ・・・パルキア「さあ体育の時間だっ!今日はみずのはどうを覚えるぞ!!」 マナフィ「おぼえるぞ~♪」 パルキア「まずは精神集中だ!そして何かを出すイメージを・・・・(略)」 他のメンバー達による通常教育も行われた、そして数ヵ月後… 507 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 03 13 13 ID 0J0js+tX チュンチュン… ルカリオ「やあ、おはようマナフィ。今日もお勉強頑張ろうね…」 マナフィ「う~んう~ん…」 ルカリオ「マ、マナフィ!?」 516 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 18 51 28 ID 0J0js+tX ルカリオ「おい!皆起きろ!!マナフィが!」リザードン「う~ん…どうしたんだ?…ってマナフィ!?どうしたんだ?」 マナフィは顔を真っ赤にして凄く苦しそうにしている パルキア「おい、何かかなりヤバそうだぞ!」阿部「な、何故だ?何でこんなことに…」 リザードン「海のポケモンが陸で生活をしていたからだろうか?しかも赤子なのに…俺、ちょっと解決策調べてくる!」 阿部「頼んだぞリザードン!!」バタン!! ルカリオはマナフィの額に氷水をおいてあげた 阿部「うう…やはり海で拾った卵を持って帰るべきではなかったのか…」ルカリオ「阿部、お前は悪くない。心配するな」 ・・・数十分後 バタン! リザードン「助かる方法が分かったぞ!!」 阿部「本当か!」 リザードン「ぺラップから聞いたが奇跡の海という所にいるフィオネというポケモンが作る薬が効くらしいのだが…」 阿部「奇跡の海か!よしすぐ行くぞ!!」 リザードン「俺は残るよ、マナフィに何かあったらいけないからな」 ルカリオ「ああ、よろしく頼む!!」 パルキア「よっしゃ!マナフィを助けるぞ!2匹とも準備は出来ているかっ!!」 2匹「おう!」 パルキア「ならば急ぐぞ!奇跡の海へっ!!」 ゴゴゴゴゴ…ビュウウウウウ・・・・・ 518 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 19 15 42 ID 0J0js+tX その頃奇跡の海 フィオネ「みんなー病気のポケモン達のために今日も頑張ろうねー!」 一同「おー!!」 バッ!ギャオオオオオッ!! ギャラドス「ついに見つけたぞ!お前らがフィオネだな!!喜べ!お前らは今日から俺の奴隷だ!! 俺のために一生懸命働いて・・・・」 ピカッ!ズドーーーーン!! ギャラドス「な、何だ!?」 パルキア「着いたぞ!奇跡の海だ!!」 ルカリオ「あ、フィオネがいるぞ!早く薬を…」 ギャラドス「おい!テメェら!!こいつらは俺の奴隷だぞ!!俺の許可なしで薬を貰おうとするんじゃねーよ!! 薬が欲しければ代金10000000ポケを…」 パルキア「あ?何だって?もう一回言ってみろこの蛇モドキ」 ギャラドス「へ?」 519 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 19 16 15 ID 0J0js+tX パチン!パルキアは指ならしをした ズドドーーーーーーン!!!ギャラドスの後ろの壁が爆発した!! パルキア「俺が本気を出せばお前の下半身だけを宇宙に送り飛ばすことも出来るのよ、そんなに真っ二つになりたい?」 ギャラドス「ヒ、ヒェェェェッ!ご、ごめんなさい!ごめんなさい!許してくださいーーー!!」 パルキア「これだから最近のポケモンは困るんだよな、少し反省してもらいますか」 ギャラドス「お願いします!宇宙に送るのだけはやめて!反省してますから!」パルキア「大丈夫、宇宙には送らないから。それだったら… 本体丸ごとどっかにぶっ飛ばしてやるっ!!せーの、飛んでけーー!!」 ギャラドス「うわぁあぁぁあ!!」 ピューーン!!キラッ! 二人「・・・・・・・・」 フィオネ達「すごーい!すごーい!これはほんのお礼です!受け取ってください!」 パルキアは薬を貰った パルキア「俺にかかればあのくらい朝飯前さ!ありがとな!」 フィオネ達「バイバーイ♪」 パルキア「ところでだ、俺はマナフィのために各地を回って食料を集めてくる。ワープで送ってやるから先に帰っててもらえるか?」 阿部「ああ、分かった。食料集め頼んだよ」 パルキアは阿部に薬を渡した パルキア「そっちも頼んだぞー!!」 キィィィン・・・・・ 524 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/28(月) 21 07 37 ID 0J0js+tX ズズズズズズズ・・・・・ 阿部「戻ったぞ!」 リザードン「おお、早かったな!じゃあ早く薬をマナフィに!!」阿部「もちろんさ」 ルカリオ「ホラ、マナフィ口を開けて…」 マナフィ「う~ん…」 3日後・・・・・ マナフィ「マナマナー♪」 阿部「すっかり元気になったな、よかったよかった」 ルカリオ「しかしやはりマナフィは本来海のポケモン 陸で育てたらまた病気になるかも…」 リザードン「そうだな…誰か預かってくれる人探してみるか…」 阿部「そうだな…」 ルカリオ「にしてもパルキアやたら遅いな…どこまで行ってるん・・・」 ???「ようやく見つけたぞ!!お前ら!」 全員「!?」 ギャラドス「よお、この前は世話になったなwよくもこの前はぶっ飛ばしてくれたな、おかげで3日間飲まず食わずの生活で酷い目にあったわ!」 ルカリオ「それはお前がフィオネ達を奴隷にしようとしてたからだろ!」 ギャラドス「やかましい!今はあのピンクの魔王もいない!てめぇら全員往生しやがれーーー!!!!」 チョイチョイ ギャラドス「ん?」 マナフィ「ねーねーあそぼあそぼ♪」 ギャラドス「ガキは引っ込んでろ!!さもないと食っちまう…」 バキッ!ゴキャッ!グチャッ!!メキャメキャメキャッ!! ギャラドス「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」 3匹「工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」 マナフィ「たのしかったよ♪またあそぼ♪」 ギャラドス「・・・・・・・・・・・・・」 ルカリオ「とりあえずギャラドスをジバコイルの元へ連れて行こう…」 阿部「そ、そうしよう…」 528 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/29(火) 02 22 53 ID LUCXHKCi ギャラドスがジバコイルに連行されてから1時間後 …ズゴゴゴゴゴ 3匹「!!」パルキア「ハァハァ……よぉ…やっと帰ったぜ…」ルカリオ「パルキア!」 パルキア「マナフィのために世界中から青いグミを集めてきたぜ…これでも食べて元気だし…」 マナフィ「わーい!パルキアありがとー♪」パルキア「あり?」阿部「お前がいない間マナフィは薬で治っちゃったぞ」 パルキア「ええ?本当かよ!今までの努力は一体…まあ、元気になったからいっかw」ルカリオ「そうだなw」マナフィ「マナマナ~♪」 アハハハハハ・・・・・ 数日後、マナフィを預かってくれる人が見つかった。とうとうお別れの時がやってきた リザードン「わざわざすみません、遠いとこから…」トドゼルガ「いや構わんよ、老後やることのないジジイにはぴったりの仕事だ」 ルカリオ「ではよろしく頼みます…」 マナフィ「みんな?どうしたの?」 全員「・・・・・・・・」トドゼルガ「さあ行くんだ!」グイッ! マナフィ「い、いやだ~!みんなぁ~!!」阿部「(…さらばわが息子よ、ノンケでもショタでも掘れる立派なホモになってくれよ…)」 529 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/29(火) 02 23 48 ID LUCXHKCi ・・・マナフィと別れて3年後 チュンチュン… 阿部「やあおはよう諸君、今日もいい男探し&穴掘り&依頼を頑張るとしよう」 リザ&ルカ「おおっーー!!」 パルキア「なあ阿部、話があるのだが…」阿部「何だ?」パルキア「今日は伝説のポケモン同士で集まって会議があるんだ 同伴で1匹だけなら普通ポケもついて行ってもいいことになってるのだが、どうだ?行かないか?」 阿部「伝ポケ同士での会議…面白そうだ!素敵な出会いが待ってるかもしれないしな」 パルキア「決まりだな!じゃあ出かける準備をしてくれ」 ・・・数分後 阿部「OK行けるぞ」 パルキア「了解!ちょっと遠いぞ!!」 ゴゴゴゴ・・・ビュウウウウウ・・・ ルカリオ「はあ、今日は二人で依頼か」リザードン「その様だな、終わったら海岸の洞窟でやらないか?」 ルカリオ「いいなそれwじゃあ早速掲示板に行くか!」リザードン「おう!」 ・・・・掲示板 リザードン「今日もいろんな依頼があるな…ん、何だこの依頼は?」 【童貞を奪われました 依頼主:グレイシア】 ルカリオ「変な依頼だな、ちょっと依頼主の元へ尋ねてみるか…」 530 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/29(火) 02 25 16 ID LUCXHKCi 数十分後、トレジャータウンから少し外れの町 コンコン グレイシア「どちら様ですか?」リザードン「あの私どもは探検隊の者なんですが…あなた依頼出してましたよね? そのことで詳細を聞きたいのですが…」 グレイシア「ああ、そのことですか。あれは数日前・・・・」 ~数日前~ ザザーーン グレイシア「ふう、ここの砂浜は何度来ても気持ちがいいな。僕の心が癒されるよ…ってあれ?何だあの船?」 船はドンドン近づいてきた グレイシア「わわっ!こっちに来るぞ!!」 ガシャーン!! 何と船は海賊船だった!海賊が砂浜に下りてきた!! シザリガー「おらぁ!てめぇ命が惜しければ金だせや!!」グレイシア「ひええっ!」 ドククラゲ「何だ?とっとと出せよ!!」グレイシア「ぼ、僕お金なんて持ってません・・・」 キャプテン「チッ!仕方ねえな!!オイお前ら!とっとと引き上げ…ん?」 海賊のキャプテンはグレイシアの方を見た キャプテン「ちょっと君なかなかイケメンだね、ホモセックスって知ってる?」グレイシア「へ?ホモセックス?」 キャプテン「そうだ、男同士で快感を味わう物だ。よかったら僕と や ら な い か 」 グレイシア「ええ!?やらないかってちょっと僕はそんなものやったこと…」 キャプテン「男は度胸!!何でも試してみる物さ」 グレイシア「いや試すって…ちょっとやめ…アッーーーー!!」 531 名前:ハッテンさん ◆FwJA6lJD5M [] 投稿日:2008/01/29(火) 02 30 13 ID LUCXHKCi グレイシア「・・・というワケなんです…あの日僕は童貞を卒業しました。初体験は男同士のセックス…どうかそいつを懲らしめたいんです!」 ルカリオ「(何かどっかで聞いたことある海賊だな…)それでキャプテンの特徴はどんなんですか?」 グレイシア「見たことないポケモンでした。体は青くて、目は黄色くて、お腹に赤いのがあって…」 ルカリオ「!!ちょっと質問していいですか?そいつの体長はどれくらいですか」 グレイシア「小さかったですね、0,3mくらいでしょうか?」 リザードン「頭の上から触覚が2本くらい伸びてませんでしたか?」グレイシア「はい、全くその通りです。しかし何故分かったんですか?」 ルカリオ「・・・・・・ごめんなさい、やっぱりその依頼は別の探検隊にお願いします」グレイシア「ええ!?ちょっと待ってくださいよ!!」 リザードン「俺も同じです…では」バタン!! ルカリオ「・・・・・・・・・」リザードン「・・・・・・・・・・・」 ルカリオ「俺今日もう寝るわ」リザードン「俺も寝ることにするよ…」 阿部さんの願いは見事に叶ったのであった 第7話 ~~完~~ 第8話に続く
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/8775.html
ピッチィ・リザード UC 火 3 クリーチャー:メルト・ウォリアー 1000+ ■スピードアタッカー ■パワーアタッカー+7000 ■このクリーチャーは相手プレイヤーをアタックできない。 ■自分のターンの終わりに、このクリーチャーを手札に戻す。 作者:神風弐千 収録 DMTT-0B「混沌世界の終焉」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/moemonss/pages/1195.html
旅をするぐらいなのだから、この道で尊敬する人の一人や二人いるのが当然だ。 かくいうオレも目標とする萌えもんトレーナーが二人ほど存在する。 普段はその博覧強記ぶりを存分に発揮させ、オーキド博士とも交流のある大博士。 そして一度戦闘となれば、相棒のウインディを筆頭に、全てを炎で焼いて焦がす兵達を率いるほのおタイプのスペシャリスト。 グレンジムリーダー、カツラ。 一人前のほのおタイプ使いを名乗るには、まず避けては通れない大御所である。 そして今、オレはその男の陣取るジムへと足を踏み入れた。 “かえんほうしゃ”飛び交う光景が日常なだけあって、屋内はあらゆる水分を排したサウナのようだ。 唇が割れ、体の内が沸騰してる錯覚に襲われる。とはいえ、耐えられない環境ではない。 オレをそんな体質にしてくれた元凶、というか、原因に話しかける。 「いいかリザードン。今日は胸を借りるつもりで、だけど勝つぞ」 「もちろんです。ほのおタイプの扱いなら、マスターが負けるはずありませんよ」 同じほのおタイプには負けたくないのだろうか、自信たっぷりに握り拳まで作るリザードン。 カントー最高峰のほのお萌えもんは他ならぬ彼女だと証明する為にも、今日は絶対に勝たなければならない。 こういうのを親バカと言うのか。いや、おやバカか? ノロケ? ん? それは変だぞ。 「まずは“にほんばれ”ですよね。“かえんほうしゃ”の撃ち合いなら負けませんよ。 ? マスター、どうかしましたか?」 思ったより緊張しているのか、不毛な思考に陥りそうになる。頭を強く振った。 「いやなんでもない。えーとなんだ、ああ作戦だっけか。うん、初手は“にほんばれ”で合ってる。 カツラのウインディは炎技に“しんそく”を交えたスピード戦略が基本だ。逆にお前は火力で押し切ればそれでいける」 「了解ですっ。いざとなれば“オーバーヒート”もいきますよぅ」 敬礼する格好は本当に頼もしく、なんとか勝たせてやりたいと切に思わせた。 善は急げだ。さっさとカツラ本人へ試合の申し込みをしよう。一筋垂れた汗を拭って奥に進む。 ほんの2、3メートル歩いたところで、今までのジムでは見なかったものを目にした。 明らかにこれ以上の進入を阻んでいるドアと、オレより少し背の高い妙な機械。 「ん?」 ドアは押しても引いてもビクともせず、機械の方を見やると、これまた奇妙なボタンがついていた。しかも2つ。 周りに人はいない。これで試合の受け付けでもするのだろうか。 「これ押さないと先進めないんですかね?」 リザードンも機械のボタンに気づいたらしく、先ほどより少し声を落として口を開いた。 変に悩んで彼女を怖がらせるのはまずい。せっかくの勢いが殺がれてしまう。 今日の意気込みをこんな訳の分からない仕掛けで止められてたまるか。 そんな思いを胸にして、二つあるボタンの右を押しこんだ。力を入れすぎたか、少し固い感触を指に受ける。 途端、機械から無機質な音声が流れ出し、音声は言葉を紡いでその意図を伝えてきた。 「萌えもんクイズ! 正解するとドアが開いて次へ進めます! 間違えたら……。 ……では第一問! 萌えもんキャタピーが進化するとトランセルになる?」 「…………」 「…………」 二人の間に流れる沈黙。構わず喋る妙な機械。 というか、なんだって。クイズ、だと? 「えーっと……このクイズに答えないと先に進めない、ってことですか?」 「あ、ああ。そういうことだろうな」 「なんだそんな事ですか。じゃあマスター、ちょいちょいって答えちゃってください」 今夜風に乗りそうな太陽と今こそダンスしそうな星と月を携えた眼でオレを見つめるリザードン。 一方オレはこの熱気溢れるジムには似合わない、冷たい汗を滴らせながら、震える指をボタンに向かわせる。 こういう心境をなんと例えたらいいのだろう。二つあるボタンの、今度は左を押し込んだ。 直後、響いたブザー音。活動を停止するリザードン。ああ、そうだ、この心境は。 「ばか……ハズレです」 消えてなくなりたい。いや本当に。 3秒後、コンクリートで組まれた砂漠に大量の水分が補給されたのであった。 「バーカバーカバーカバーカバーカバーカ」 「ごしゅじんさまこっちおいでよー。なみのりごっこすればげんきになるよー?」 「お、落ち込まないでくださいマスター。わたしは全然、うぅ、まさかマスターがこんな、うぅう」 やめてくれ! 特に一番最後の! オレが悪かったから! ひたすら流れる三者三様の励まし(実質罵倒)を背に、参考書に齧りつく。 両脇には本の山、ドテラに牛乳ビンメガネにハチマチも完備だ。それにしても暑いなこの装備。 「ひどい話ねぇ。お互いやる気満々だったってのに、ええと、何の問題だったかしら?」 三時間も続けて飽きたのか、罵倒をやめて今度は精神攻撃にうって出たのはストライクだ。 リザードンが鼻声で問題を伝えると、大げさに「そう!」と頷いた。 「キャタピーが進化すると何になるかよねぇ? いやいや、そんなの萌えもんでも余裕ね、いやホントに」 「そうは言うけどな」 背後に向き直ってストライクと目を合わせる。物凄いしたり顔だ。つい言い訳が口をついた。 「オレは元々リザードンを目標に旅を始めたんだ。セキチクまでは他の萌えもんに目もやらなかったぐらいなんだぞ。 萌えもんの知識とか、萌えもん図鑑とか、そういうのはあいつに任せればいいんだ」 「あいつって、カメっち、もといカメックスのトレーナーですか?」 話に入ってきたリザードンに頷く。 「この前図鑑100人超えたってメールきたし、オレは旅に必要な最低限の知識があればそれでいい」 それを聞いてストライクがまた口を開いた。 「必要な知識とやらが最低限ないからまたこの娘泣かせちゃったんじゃない?」 「うっさい。だからこうやって勉強してるんじゃないか」 弱みがこちらにある以上長くはやっていられない。意識を再び参考書のページに向ける。 ボルテッカー。カゴのみ。グレーバッジ。つきのいし。32で進化。 無数の言葉を意味ある一本の線にまとめられず、ただただ集中力が疲弊していくのだけが分かってしまう。 まるで水を吸いすぎたスポンジみたく、情報が脳に染み込まずぼたぼたと零れ、そのまま落ちているようだ。 そんな主人の背中をどう思ったのか、リザードンが近くまで寄ってきた。 「マスター、クイズに答えないって出来ないんですか? そんな無茶してまで勉強しても、体に毒ですよ」 「出来ない。聞いた話じゃジムのトレーナーは結構な数いるようで、全員相手にしたらボロボロになっちまう」 「それぐらいわたしがどうとでも」 「ダメだ。ほら、あっちで遊んでろ。ハクリューなんかは進化した力余らせてるから、発散させてやってくれ」 リザードンは少し怯んで、しかし「わかりました」と笑顔でストライク達のところへ戻った。 その笑顔が歪んでいたのは気にするべきなのか、仕方ないと割り切るべきなのか。 しかし、彼女が泣いてしまう要因は、少なくともオレの不甲斐なさからきているものなら、なくしてやらないと。 そんな気持ちなんぞ知ったことではないと、参考書は容赦なくオレに情報の洪水を叩き込んでくる。 治水もままならないオレはひたすら呑まれるしかない。スポンジは水の重量に千切れかけだ。 本に書き込む右手が止まる。しかしこんなことも知らなかったなんて、オレは今までどう旅を続けてきたんだ? 頭を懸命に振って再び鉛筆を走らせようとした右手を、がっしりと掴まれた。 思わず顔を上げると、ついさっきオレを止めようとした彼女の顔が。 「そ、そんなに勉強したいんだったら、わたしが教えてあげます。ほのお萌えもん家庭教師リザードンですっ」 オレのリザードンってメガネしてたっけ。 振り返ると、3本の割り箸と、フレンドリィショップのレシートが床に散乱していた。 伊達メガネ税込みで3000円。ハクリューのお小遣い2ヶ月分に相当。 「あ、遊べって言われたから、王様ゲームして、それでわたしが負けて、やっぱりストライクが王様で、わたしは」 「わかったわかった。罰ゲームにオレの家庭教師やれって話になったんだな」 メガネは雰囲気作りに買ってきたんだろう。ハクリューの奴、着実にストライクの遊び心を学習してしまっている。 オレと向かい合うように座ったリザードンはひどく口をもごもごさせてオレに何かを伝えようとする。 「それで二人は海に行っちゃって、だから、わたし、わたしは決して」 ああ、そういう事か。やっぱり小市民だなこいつ。 「分かった。あっちで遊んで、ハクリューはストライクと行っちまったんだな。 じゃあ命令違反でもなんでもない。手伝ってくれるっつうんなら大歓迎だよ」 言った途端、ぱぁっと明るい表情を見せるリザードンに抱く感情は、まぁ色々。 とりあえずは意外とメガネが合う顔立ちだと言っておこうか。うん。 「じゃあ早速やりましょう! ぱっぱっぱっと、二人で片付けましょう! そうですね、それじゃあこのへんの本から問題出しますから答えてください」 そして現実に引き戻される。こん畜生め。 しかし二人でやるというのはいいアイディアではある。 自問自答ではなく、質問して答えてくれる人がいるだけでも理解度にはかなりの差がある筈だ。 冗談抜きでぱっぱっぱっと片付くかも知れない。 リザードンはテーブルの脇に積んでいた山から一冊の参考書を抜き取って、凄い勢いで捲り始めた。 ここまでの旅で文字の読み書きは問題ない。人間となんら変わらぬ速度で目を走らせ、すぐに止めた。 「あ、これならわたしでもわかる。じゃあいきますよ」 オレの頷きに応えて、リザードンが問題を読み上げる。 さっきの機械音声とはまるで違う、生きた声が文章を紡ぐ。 「萌えもんフシギダネが進化するとフシギクキになる。○か×か」 そして声が生きてようがすんなり読んでくれようが分からないものは分からないのである。 あと質問に答えてくれる人がいたとしても、こちらが質問も出来なければ何にもならない。 「さ、どっちですかマスター」 「…………」 「えーっと、まさか、これもわからない、とか?」 素直に頷けたらどんなに楽だろう。 いっそのこと勘、ダメだ。そんなんじゃ何の身にもならない。 形勢逆転とでも言うべきか、今度はオレが口をもごもごさせる立場に落とされた。 しかしそれも長くは続かない。目の前の彼女は、変なところで察しがいい。 「……うっ。マスター分からないんで」 「あーっと悪い! バツ、かなっ? うんそうだバツだ! どうだ正解かなっ?」 「うぇっ? そうです正解ですよマスター! なーんだ脅かさないでください」 「ア、ハハ、ハハハハ」 これ以上なく乾ききった笑いが漏れる。こうなれば身になろうとなるまいと知ったことじゃない。 またリザードンを泣かせるぐらいなら、勘でもなんでもいいから正解してやろうじゃないか。 弛みかけていたハチマキを締め直す。気分だけでもと思って着けたものだが、意外と気合が入るもんだ。 同じく気分で着けられているリザードンのメガネが、確かに光った。 「やっぱりマスターはやれば出来るんですよね。 ここにある本だって、ぜーんぶ覚えられますよ。ねっ?」 光の正体は、頷き以外許されない、夜にふんわり落ちてきそうな月明かりもビックリな瞳。 ずるりとハチマチのずれる音がした。 さいみんじゅつ。ゆめくい。ねむりごな。あくむ。うたう。ねむる。ねむる。ねむる。ねむる。 せっかく覚えた萌えもんの知識が引き出せず、全てその類に変換されていく。 萌えもんの笛に文句を言いたい。どうして人間にはただのいい音色しか聞こえないのかと。 「おいリザードン、次、は、なに」 ただ声だけでリザードンを探る。息も絶え絶え、視界は既に暗闇に落ちている。 外もすっかり夜が更けて真っ暗なのか、それとも一周して昼なのかの理解すら苦しい。 壊れた頭を探っても、休憩もなしにひたすら勉強していた映像しか出てこない。 なんでここまで頑張っているのか、失念しかける目的を手繰り寄せるのも一苦労だ。 それを失えば、オレはすぐにオチてしまう。 「お前を、泣かせたくない」 今回ばかりはそれだけじゃない。 呼びかけに反応がない。手を伸ばして、そこにいる筈のリザードンに触れようとする。 思考と発言の区別もつかなくなってきた。 「あと、お前が、一番の、ほのお萌えもん、だって」 それを証明しなくちゃいけない。それをカントー中に知らしめたい。 いくらなんでもリザードンだって、カツラを打ち倒してその称号を得れば。 「自信、持つだ、ろ?」 こつん。 「リザードン? おい、答えろって、次の、問題」 「マス、タァ」 声がした。オレよりずっとはっきりしてない、心のこもらない声。 なんだ、お前もう寝てるのか。そりゃあそうか。 オレも多分、今、眠っちゃってるから。 「頑張りましょお……クイズ答えて、ジムリーダーに勝って、マスターが、一番凄い、ほのお萌えもん使い……」 それを夢で見ちまうのは、もったいないぞ、リザードン。 「ただいまー」 「どう? お勉強ははかどってるかしら?」 「あのねあのね、あたしがなみのりしたら、ストライクがバサーってきっちゃってね、あれ?」 「ん? どうしたのハク……あらら」 「むー! リザードンだけずるいー! あたしも、うわぁっ」 「しー、よハクリュー。罰ゲームの期限は今日までだし、まだ私たちは遊んでましょう」 「そうなの? でもでも、これじゃおべんきょうじゃなくておひるねじゃないの?」 「いいのよ。この子達ならどうにかするでしょ。そっちのが面白そうだし」 「? あたしわかんない。しんかしてもあたまってよくならないんだね」 「その内良くなるわよ。さっ、海に戻りましょ」 「はーい」