約 2,307,433 件
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/79.html
武装神姫達のソード・ワールド2.0【第2-0話】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18534375
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/881.html
ヴァッフェドルフィンにジュゴンはどうかな? -- (名無しさん) 2010-12-18 09 30 23 オスしかいないポケモンは論外じゃないか -- (名無しさん) 2011-10-21 02 08 43 草案 フーディン:メリエンダ(スプーン型) 無理やりだが キュウコン:蓮華(九尾の狐型) レパルダス:アーティル(ヤマネコ型) ジュカイン:オールベルン(剣士型) エアームドorトゲキッス:ヴェルヴィエッタ(ビックバイパー型) -- (ユリス) 2016-03-04 22 30 18 草案 主題歌 OPテーマ ガラガラ:孤高のカタルシス EDテーマ ラブカス:か弱き十字架の愛 -- (ユリス) 2021-07-17 16 59 27
https://w.atwiki.jp/battleconductor/pages/123.html
登場人物(NPC神姫)OPムービーのアーンヴァルMk.2 てん 謎のエーデルワイス型 大型バグ・オメガ 闇神姫 種村ジュビ子 黒種ジュビ美 ミラージュ・シリーズ ハナ イバラ ユメ ドロシー ストラ 悪神姫 鎧原フォスター 剣崎フェスター 甲季 刀華 ノララーフ ジル ラズちゃむ エウエウ 藤田フブルン コメント 登場人物(NPC神姫) 本作に登場しているNPC神姫です。 多くの場合は、レイドボスバトルで登場する人物となります。 OPムービーのアーンヴァルMk.2 稼動当初から登場している、見ての通りの天使型アーンヴァルMk.2。個体名は不明だが、少なくともてんとは別個体。 とあるギタリストの動きを完全再現出来る程にギター演奏が得意。 ベイビーラズ「あたしも実装された事だし、そろそろ混ぜて欲しいじゃん…」 てん 天使型アーンヴァルMk.2。神姫ショップ神姫(SSS)の称号と、同型機よりも多いアホ毛を持つ。 公式コミックではほぼレギュラーだが、ゲーム本編には姿を見せていない…訳ではない。 実は、本作稼動当初はバトル終了後の神姫お迎え画面で登場している。「入荷した神姫にすぐちゅーする」悪癖のせいでかずっと研修中の身だったが、シーズン2では神姫ショップのアイテム購入画面へと「異動」させられたのと引き換えに(?)晴れて正社員へと昇格した。 どちらにせよ、単にモデリングの都合上アホ毛が見られないので分かりにくいというだけなのである。 謎のエーデルワイス型 「それはバグの仕業よ!」 猟兵型エーデルワイス。レイドボスバトル(第一回)~(第二回)、復刻(第六回/前半)、(第十一回)に登場。 どうやら「武装神姫R」がリリースされた世界線の存在であるらしく、かの世界から出現したバグを追ってこの世界に来訪し、プレイヤー側の神姫達と共闘する。 なお、現存するエーデルワイス型との関係は一切不明。 大型バグ・オメガ レイドボスバトル(バグ編:第一回~第二回)に登場したレイドボス。 メタルギア・シリーズの核搭載二足歩行戦車「メタルギアREX」またはグラディウス・シリーズの歩行型対空ロボ「ダッカー」のような姿をしている。 巨大な体躯で明らかに神姫ではないためか、部位破壊要素(弱点要素つき)が存在する。 なお復刻レイド(第六回および第十回、第十一回)にも登場しているが、これが残存していた個体なのかバグの性能を再現したエラーなのかは判然としていない。 (様々な状況証拠から後者である蓋然性は高いが、絶対とは言い切れない) 闇神姫 レイドボスバトル(第二回)に登場したレイドボス。 謎のエーデルワイス型曰く「いまだ目的も正体も不明な、マスターを持たない神姫」。バグを増殖させて「武装神姫R」の世界に悪影響を及ぼす存在との事。 悪影響を及ぼしたのはあちらの世界だけではなかったようで、後に第八回においてレイドボスの剣崎が「闇堕ち」した原因のひとつとも考えられている。 ちなみに、その後の復刻(第六回)には出現していない(大型バグ・オメガは登場し、これを倒すと闇神姫の装備をドロップした)が、復刻(第十回)において「小型/中型バグと同型のエラー達」を引き連れて久々の再登場を果たし、復刻(第十一回)にも引き続き登場する。 種村ジュビ子 種型ジュビジー。レイドボスバトル(第三回)に登場した、神姫NET管理局環境農業課所属の「お役所神姫」。 飛び道具が対エラー特効を持っている事が多く、また防御力にも優れるため雑魚戦では活躍してくれるが、その分対ボス戦では決め手に欠ける。 その後もスポット参戦ながら、第七回・第八回ついでに復刻(第六回/後半)&復刻(第十回)と度々エラー退治に駆り出されまくっているが、そもそもお仕事が大好きなので全然平気らしい。 黒種ジュビ美 種型ジュビジー(リペイント)。レイドボスバトル(第三回)および復刻(第六回)に登場したレイドボスで、種村ジュビ子の同僚。 元々周辺が見えなくなりやすい性格だった事もあり、ワーカホリックを拗らせた結果エラーに付け込まれ暴走してしまった(公式コミックでの示唆によれば、どうやら昇進したかったらしい)。 経緯が経緯だけに悪神姫に分類されたりする事はなく、事件後無事に夏休みを取れた様子。 ミラージュ・シリーズ レイドボスバトル(エラー編)に登場するレイドボス。エラー達を束ねる存在。 Naked素体をベースに数多の神姫用武装を寄せ集め、さながら阿修羅像のような外見に構築した武装を携える。 複数種の個体が存在し、それぞれカラーリングや手持ち武装等、果てはアクティブスキルに至るまで微妙な差異を持つ。 ホワイトミラージュ(第三回/第六回前半) ブラックミラージュ(第三回レア枠/第四回/第六回前半) ナイトミラージュ(第四回レア枠/第五回) サマーミラージュ(第五回レア枠/第六回後半/第七回レア枠) オータムミラージュ(第七回/第八回レア枠) バニーミラージュ(第八回/第九回レア枠) フレッシュミラージュ(第九回) なおサマーミラージュ以後、スタンする毎に武装を少しずつ除装していくようになったが、総合戦闘力の変化は一切ない。 ハナ 花型ジルダリア。レイドボスバトル(第四回)に登場した、花屋のアルバイト神姫。 本当は自分もサボりたかったらしいが、迫り来るエラーを前にプレイヤー側の神姫達と共闘する。 ちなみに公式コミックでは同型の「ジル」が存在するが、ゲーム中には出てこない。 イバラ 花型ジルダリア(リペイント)。レイドボスバトル(第四回)および復刻(第六回)に登場したレイドボスで、ハナのバイト仲間。 「仕事を全力でサボりたい」というだけの理由で、エラーと結託していた困った神姫。 その後こってり絞られ、かつハナやプレイヤーの神姫達とゲーセンでたっぷり遊んだ事で、エラーとは手を切れたようだ。 ユメ 悪魔夢魔型ヴァローナ。レイドボスバトル(第五回)に登場した、ご近所神友マスターの神姫。 アラーム機能の不調を解決すべく、迫り来るエラーを前にプレイヤー側の神姫達と共闘する。 ドロシー 悪魔夢魔型ヴァローナ(リペイント)。レイドボスバトル(第五回)および復刻(第六回)に登場したレイドボス。 お寝坊なマスターのためご近所神姫達のアラーム機能に干渉し、エラーと結託していた困った神姫。 その後神姫管理委員会に厳重注意を受け、マスター共々早起きすると共にエラーとも手を切った模様。 ストラ 天使コマンド型ウェルクストラ(リペイント)。なにげに共闘するNPC神姫達の中では初のリペイント神姫である。 レイドボスバトル(第七回)に登場し、オフラインレイドストーリーの4戦目では行き掛かり上レイドボスも務めた。 (当初は記憶を失った状態でプレイヤーたちに保護されたのだが、当該バトルでは悪神姫にコントロールされてエラーと共に暴れ回ってしまったため) ちなみに本来のマスターはコーヒーを好むキャンパーであるらしく、コーヒーを淹れるのが得意だという事を思い出したのをキッカケとして無事記憶が戻った。 悪神姫 天使コマンド型ウェルクストラ(リペイント)。レイドボスバトル(第七回)に登場したレイドボス。 ストラと同型機なので分かりにくいが、当該オフラインレイドストーリーの9~10戦目及びオンラインでのボスはこちらの方である。 悪いマスターの下でエラーを利用してはぐれ神姫を操り不法に働かせていた他、神姫誘拐にも手を染めていた。 ただし、その「悪事」の詳細および倒された後の処遇、そして個体名は一切不明。 鎧原フォスター 騎士型サイフォス。レイドボスバトル(第八回)および第九回に登場した、神姫NET管理局ネットワーク課のネットワーク担当神姫。 日頃からハードワークが多い職務に身を置いているためか、非常に強く頼れる存在だが、対ボス戦では手数不足に陥りやすい。 ちなみに本名は2023/04/01の公式キャンペーン「エルプリルフール特別号」で、剣崎のそれ共々判明した。 剣崎フェスター 騎士型サイフォス(リペイント)。レイドボスバトル(第八回)に登場した、鎧原の姉にしてレイドボス。 嘗ては神姫NET管理局品質管理課に所属し、ネットワーク品質を管理。その過程で種村ジュビ子の仕事を手伝ったり、闇神姫事件においても最前線で戦ったり…と真面目に働いていたのだが、いつしか悪堕ち。事件解決後は神姫NET管理局に連行されていった。 バリバリの武闘派な一方でうさぎ好きという一面もあり、その立場を利用して入手したミラージュ・シリーズのデータからバニーミラージュを造り上げた可能性が指摘されている。 ちなみに第九回でも懲りずに脱走、「漆黒の戦姫」副長として悪事の片棒を担いでいる。 ちなみに「剣崎」といえば特撮作品「仮面ライダー剣」の主人公の苗字だが、ルラギラレる方だったあちらとは逆に此方はルラギる方である。 甲季 侍型紅緒。レイドボスバトル(第九回)に登場。神姫NET管理局のエラー討伐アルバイト神姫。 ジェムバトルランキングの上位チーム「漆黒の戦姫」に入る事を志しており、そのための鍛錬目的でエラーを討伐している。 プレイヤー神姫の助けを得つつ、入団試験を受ける事になるのだが…… その「漆黒の戦姫」こそは、一連の事件を引き起こす「悪神姫」達の巣窟であった、というオチがついてしまった。 刀華 武士型紅緒(リペイント)。レイドボスバトル(第九回)に登場した、ジェムバトルランキング上位チーム「漆黒の戦姫」リーダーにしてレイドボス。 実は剣崎と結託し、はぐれ神姫を積極的にメンバーに加えて勢力拡大を図っていた。これは悪神姫を増やす結果になるらしいのだが、当の彼女達自身は純粋かつ真面目に「はぐれ神姫の保護」を謳っているので、なお始末が悪い。 事件終結後は、剣崎共々「悪神姫」として神姫NET管理局に連行されていった。 ノララーフ 悪魔型ストラーフMk.2。公式コミックでは常連だがゲームには出てこない。 てんの店に良く遊びに来る、ポーカーフェイスでハードボイルドなノラ神姫。 大体のトラブルを解決してくれるらしい。 ジル 花型ジルダリア。公式コミックにのみ登場(ゲーム中には別個体ことハナが登場している)。 ブタグッズ、特に「神姫をダメにするブタクッション」を愛用しているらしい。 ちなみにこの名前、巷ではジールベルンにも付けられている事が多い。 ラズちゃむ エレキギター型ベイビーラズ。公式コミックにのみ登場。てんの被害者 とはいえ、ほとんどが起動前で寝ている状態での出番だった…。 エウエウ セイレーン型エウクランテ。公式コミックにのみ登場。 いつも元気一杯だが、何らかの(おそらくはノララーフ絡み?)復讐心に燃えているらしい。 ちなみにシーズン1の頃、ジェムバトルにおいて「なぜか緑CPUの復讐心が高い」と言う現象が稼動当初から確認されており、修正を重ねてもなかなか収まらなかった…という経緯があったり。 藤田フブルン 忍者型フブキ。初出は2022年4月1日の「エルプリルフール」告知で、ポニーテールに白ビキニにて魅惑の姿を披露した。 その後毎年04/01の同告知で、サブモニターにメッセージを出していた様子(開催されなかった2024年も含む)。 果たして、ゲーム本編に現れる事はあるのだろうか……? コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1446.html
アンジェラスの愛を受け入れる。 こうなってしまったのもの俺の所為だ。 アンジェラスにとってこの罪とは愛情表現だ。 だから俺はこの罪を受け入れる。 「俺は愛してるよ、アンジェラス」 「ご主人様!」 アンジェラスの奴は俺の顔に飛びつきキスしてくる。 しかも狂ったかのように。 ちゅううっ…れろっ…くちゅくちゅくちゅっ…… 「…んふ…ん…じゅる………!」 「……んぅ………」 激しく唇同士ぶつけるアンジェラスと俺。 でも人間の俺に武装神姫のアンジェラス。 身長差が違うし唇の大きさも違う。 それでもアンジェラスは一所懸命にキスしてくる。 いや、キスというよりディープキスだ。 「ご主人様は私のモノ。この世の中でたった一人の…」 「………アンジェラス…」 「たった一人の愛しい人。殺したい程に…」 言い切り終わるとまたキスしてきた。 もう俺はアンジェラスに身体を預けていたので何されようがどうでもよかった。 そして明日から新しい生活が始まるのだ。 アンジェラスと俺だけの生活が…。 …。 ……。 ………。 「おい、ルーナ」 「あ、どうでしたダーリン?あたしの小説は??」 俺は神姫用のスケッチブックを机に置く。 そして一言。 「ボツ!」 「酷~~~~い!!!!」 俺の返事に困惑するルーナ。 どうやら期待していたみたいだ。 でも残念だったな。 結果はボツだぜ。 「ヤンデレなのはいいんだけど、なんで俺達がキャラなんだよ?」 「だって扱いやすいでしたんだもの」 「肖像権侵害で訴えてやろうか?」 「そんなぁ~…」 今度は泣きそうな顔をしながら俺に迫ってくる。 その時だ、ルーナの巨乳がブルンと動いたのは。 もう溜まりません。 性欲を持て余す。 「特盛り!」 「はい?」 「あぁーいや、何でもないよ!気にすんな!!」 「変なダーリン?じゃあ今度はオリジナルキャラクターで書けば大丈夫ですね」 「ん~まぁ、多少良くなるんじゃないのか」 「ではすぐに書きます!楽しみに待っていてくださいね、ダーリン♪」 「…おう」 できれば、書いて欲しくないがそんな事は…言えないよなぁ。 ルーナの心底悲しむ顔なんか見たくないしな。 でもなんでいきなり小説なんか書こうとしんたんだろう? 動機がさっぱり解からん。 まぁいいや。 俺はパソコンに向かいヤンデレが出てくるエロゲーを起動する。 えぇーと、確か三日前のセーブデータは…あれ? なんか知らないセーブデータがあるぞ。 試しにそのセーブデータをロードしてやってみた。 するとゲームはすぐに終わって画面はスタッフエンドロールになってしまった。 ちょっ!? もう終わっちまったぞ! 俺はここまでゲームを進めた覚えはないし…。 ん~! ちょっとまて、パソコン、ヤンデレ系のヒロインが出てくるエロゲー、そしてルーナが書くヤンデレ系の小説…。 あぁ~そいう事か。 ようやく解かったよ。 「ル~ナ~」 「な、なにダーリン?変な呼び方なんかしちゃって」 「五月蝿い!テメェ、また俺のエロゲーをやったろ!」 「ゲッ!?バレてしまいましたわ」 「『ゲッ』じゃねぇー!つーかぁ、毎回毎回俺のアカウントによく入れるよな。一周間ごとにパスワードを変えているんだぞ」 「ダーリンのパスワードなんてお茶の子さいさいですわ!」 「威張るな!今日という今日は許さん!!擽りの刑に処す!!!」 「キャハハハハーーーー!!!!ゆるじでーーーー!!!!」 俺の部屋でルーナの叫び声が響く。 その叫び声を聞きやって来たアンジェラス達。 そして俺とルーナが戯れている姿を見てクスクスと笑われたのは言うまでもない。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/304.html
プロローグから時間は多少前後し、光矢は友人Fと共にホビーショップエルゴに居た。まだ彼の胸ポケットは空で、商品の陳列棚を見る目にも少々の呆れが見え隠れしている。 この日は友人Fの公式戦が組まれており、Fの提案によりライブで神姫のすばらしさを語ることに付き合うことになっていた。 「さ、始まるぞ。クリス、存分に暴れてやれ。光矢にも神姫の素晴しさを見せ付けてやれ」 『イエス、マスター』 普段はヘッドセットを着用して、周囲からの雑音を切り離し、マスターと神姫がセットになって戦うのだそうだ。しかしこの日Fは戦闘中継を光矢に全て見せるべく、ヘッドフォンなしで神姫ポッドの前に立っていた。当然、神姫の声は画面横のスピーカーから聞こえてくる。 光矢はFの横に立ち、3つ並んでいる画面の中央、一番大きなセンターディスプレイに目をやった。テロップが次の対戦カードを表示している。 サードリーグ 公式戦 フリッツ V アモーレ田中 クリス S ろべっち 制限時間制 ゴーストタウン 『GO』の文字が表示されると同時に、それまで静けさを保っていたフィールドが一気に加熱した。 砂埃を巻き上げ疾走するのはFのクリス。右は逆手にマチェット、左手にはサブマシンガンを携えたMMSで、頭部は赤いレンズのゴーグルと黒いガスマスクを着用している。頭から生えている(ように見える)細身の剣は、走る速度に比例して広報へと倒れていく。そして、そのシャープなシルエットに全身の黒系塗装が合わさり、疾走する姿は弾丸を彷彿とさせた。 それに対して相手のMMSは、同じく黒い色が特徴的なのだが、そのふいんき(なぜか変換できない)は真逆だった。 黒の生地に白のフリルがあちこちにあしらわれている布製の服をまとい、スカートはふんわりとした膨らみを保ったまま揺れている。頭部には同じくフリル付のカチューシャを装備し、ご丁寧に眼鏡までかけている。『メイド』を意識したその姿は、おおよそ戦闘とは無縁に思えるのだが、手にした黒い傘でクリスの連撃を捌く姿は確かに戦場に居る者の様子を備えていた。 初接敵の接近戦はビビアンに部があった。クリスの繰り出す連撃は尽く『傘』に防がれ、逆に相手はマチェットをいなしてはじいた後に、そのまま流れるような軌道で『傘』を振る。傘の石突の部分は通常のそれとは違い、研ぎ澄まされた刃になっている。近接戦闘を意識して改良された特別製らしい。 クリスの4度目の斬撃を避わしたメイドさんは次に、自分の背後にあった自分の背丈ほどの崩れたレンガの壁を宙返りをしながら飛び越えた。その際、ちらっと笑みを浮かべつつスカートを翻しその裾から何かを放った。 体勢を立て直したクリスが次に見たものは、目の前に落ちてくるボール状の物体。重い金属音を響かせて着地したソレは・・・ 「…手榴弾!?」 慌ててその場を離れるクリスだったが、あまりに唐突だった相手の『反撃』は完全には避け切れなかった。爆発した手榴弾はクリスのゴーグルを砕き、クリスからHUD(ゴーグル上に各種戦況データを示す機能)を奪った。 「ふざけた名前と格好のくせに、やるじゃん……」 初撃の失敗と報復に驚きと焦りを殺しきれないF。その横で光矢は初めて目にする武装神姫の戦いに魅入られ始めていた。 各所パーツにカスタマイズを施しているFの凄さは耳が痛くなるほど聞かされていた上、仮想戦闘プログラムでの画面も見せられていた。その時はまだ神姫に熱くなっているFへの軽い軽蔑があったが、ここでの対戦を見ればそのときのFの言動も理解できる気がしてきた。 クリスの攻撃をかわす相手のメイドは、以前どこかで読んだ漫画の人のようだ。レンガの壁の裏にふわりと着地した瞬間、壁に向けて傘を広げると、爆発で吹き飛んだレンガ片はその盾にはじかれて、本体には埃一つつかない。よく見ると、その傘の持ち手の部分も、通常とは明らかに違う形をしていた。傘の中に折りたたまれていたストックが開き、右の肩に押し付けられると同時にメイドさんはトリガーを引いた。瞬間、二度目の爆発が起きたような音と煙が上がった。ショットガンを花束に仕込むのと同じように、仕込みショットガンとでもいうのだろうか。先ほどの手榴弾といい、暗器をよく使う。 手榴弾によりHUDを失ったクリスは、ショットガンの射撃に反応がわずかに遅れ散弾を避けることができなくなり、やむなく背部のアームを展開し体の前で交差させその場で身構えた。着弾と同時に激しい衝撃が襲い、にわか構えの体勢は脆くも崩され、そのうえアームの隙間を縫ってきた細かな散弾が本体をも削っていく。頭の中をエラーメッセージが叫び、痛覚値が上昇していく。ショック状態にはならないものの、痛覚値を感覚値と切り離すための処理が大きくなり、長時間の戦闘は厳しくなった。 「クリス、物陰で機会を待て。相手に気づかれる前にマチェットを見舞ってやれ!」 『イエス、マスター。時間の余裕はあまりありませんし、早々に決めます』 相手のショットガンの銃声が6発目で止まったことを確認すると、砂埃に紛れて再び駆け出す。しかし、今度の方向は相手ではなくその左手側、無作為に投げ出されたコンテナが積みあがっている陰である。その際、移動の邪魔になると判断し、散弾で削られたアームを棄て去った。 相手のメイドは自らの作り出した砂煙で視界を失ったらしく、クリスがコンテナの陰に走りこんだ後も傘を正面に向けていた。 やがて砂煙が落ち着くと、メイドはゆっくりと傘を構えたまま前進し始めた。クリスの棄てたアームユニットに注意を払いつつ、周囲に気を張りながら臨戦態勢を崩さない。一歩毎に広がる視界を常にチェックしながら……12歩目に差し掛かったときに戦況が動いた。それまで息を殺し、コンテナの陰に隠れていたクリスが、マシンガンを放ちつつメイドの側面に飛び出したのだ。予想していた範囲とはいえ、右手に持った『傘』では防御が間に合わず、体勢を崩しながら後退した。 しかし、本業を接近戦に持つクリスの追撃は中途半端な間合いでは無いのと同等である。クリスは相手の体制が崩れるのを確認すると、左手のサブマシンガンを投げ捨て、代わりに左の太ももにぶら下げていたダガーを抜き取った。そのまま低い体勢を保ったまま、右手のマチェットと交差して傘に切りかかる。相変わらずマチェットは傘の幕を破れないが、左手のダガーは発熱設計になっており、紅くなった刃の触れた部分から一気に傘を切り裂いた。 仕込みショットガンの敗れたメイドはそのまま尻餅をつき、今度は反撃する間もなくマチェットの刃を鼻先に向けられた。 「参りましたわ、ギブアップです」 「…ハァ…ハァ、 中々手強い相手だったよ。アンタ」 * * * 「それを見て、君を買おうと思ったんだ」 「そうだったんですか、すみません気づかなくて……」 「いや、いいんだ。君が戦うの好きじゃないなら強要しないから」 殺風景な部屋で光矢とアーンヴァルの会話が続いていた。 初期起動からすぐ、光矢の見ていた武装神姫のアリーナ中継を見たアーンヴァル型神姫は「自分は争うのは好まない」と言ったのだ。それから二日間は、光矢はリーグのことを話さなかったが、アーンヴァルになぜ自分を買ったのかと聞かれ、今に至る。 「無理に戦うこともないしさ。今もこうしてライブ見てるだけでも……」 「……やります、マスター!」 「ボクは満足だし……え?」 それまで話を黙って聞いていた神姫は突然、声を上げリーグに参戦する意思を述べた。 「でも、この前は戦うのは嫌だって……」 「それはそうですけど……」 何故か顔を赤らめ、目線を泳がせる。手を握ったり指を合わせたり、俗に言う『もじもじポーズ』を取りながら、アーンヴァルは上目遣いで見上げた。 「とにかく!私出たいです。リーグ!その、戦うのは苦手だし、好きじゃないですけど…。ホラ、マスター、私のために武器とか色々作ってくれてますし、試し撃ちも家の中だけだと味気ないし、もしそれで勝てたら万々歳でマスターも私に何かうにうに……じゃなくて。とにかく、出してもらえませんか!?」 あまりに必死な懇願に、しかし自分のやりたかった希望を提案され、光矢は「よし、それじゃぁやってみようか」と答えた。 その翌日、リーグに参戦するに当たって神姫に名前をつける必要があることをFから聞いた光矢は、その日の夜に自分の神姫に名前を贈った。 「クラウ・ソナス。神話に出てくる光の剣で、絶対に負けないっていう由来なんだ」 その後の結果はプロローグでも触れたとおり、2週間経っても未だ勝ち星なしである。 彼らの挑戦はまだ始まったばかりである。 ~続く~
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/75.html
武装神姫達のソード・ワールド2.0【第1-3話】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18046461
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/80.html
武装神姫達のソード・ワールド2.0【第2-1話】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18755838
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2236.html
ウサギのナミダ・番外編 少女と神姫と初恋と その4 ◆ 金曜日の放課後のことだ。 ノーザンクロスのバトルロンドコーナーで、美緒たち四人と安藤は対戦にいそしんでいる。 オルフェはまだ実戦というレベルでの対戦をしていない。 LAシスターズの神姫たちを相手に、いろいろと試している段階だ。 対戦用筐体を一台占拠しているが、常連たちは何も言わなかった。 LAシスターズはここでは顔が通っているし、話題の神姫・アルトレーネ・タイプの動きがじっくり見られるとあって、好きなようにさせていた。 そんな状況をありがたく思いながら、安藤とオルフェの戦い方について話している。 そのとき。 「よう、安藤。女にバトロン教わってるなんて、ずいぶん情けねーな」 「蜂須……」 筐体から顔を上げると、酷薄そうな笑みを浮かべた小男が、三人ほどの取り巻きを連れて立っていた。 その小男は蜂須英夫。ここ『ノーザンクロス』で『三強』の一人といわれる人物で、美緒たちと同じ高校の同級生でもある。 「お前に神姫のこと聞いても、教えてくれなかったじゃないか」 「……だいたい八重樫。オレの誘いを断っておきながら、なんでこんな男に付いてんだよ」 蜂須は安藤を無視して、美緒に視線を向けた。 美緒は身をすくめる。蜂須の視線はいつも、美緒の全身にからみつくように感じられた。 「そ、その話は……何度も断ったでしょう」 「何が不服だってんだよ。お前だって、バトロン強くなりてーんだろ。だったら、そんな初心者のお守りは他の連中に任せて、オレのチームに入れよ」 美緒は身を縮めて、蜂須の視線に耐える。 はっきり言って、美緒は蜂須が嫌いだった。 彼の、人を見下した態度が、どうしても好きになれない。 それに、あのとき。あの雑誌にティアの写真が載ったときだって、それをネタに大声でいやらしく笑っていた男なのだ。 好きになれるはずがない。 有紀が美緒の前に立ち、蜂須の視線を遮った。 「おい。美緒は断ったって言ってんだろ。しつこい男は嫌われるぞ」 「てめーとは話してねぇんだよ、このデカ女」 「んだと、このバカハチ!」 怒りを露わにした有紀を蜂須はせせら笑った。 「なんだよ、殴るのか? 殴るのかよ? バトロンじゃオレにかなわないからって、暴力に訴えるわけだ。 はははっ、まったくサイテーの女だよなあ!」 「くっ……」 有紀は拳を強く握り、震えを止めようとした。 蜂須の言うことは本当だ。 『玉虫色のエスパディア』とは、四人とも何度も対戦しているが、勝てた試しがなかった。 「強くなりてぇんなら、そんなオママゴトみたいな対戦してねぇで、オレのチーム『レインボー・ブレイカーズ』に来いよ。手取り足取り教えてやるからよぉ……」 蜂須は美緒をなめ回すように見ながら、舌なめずりした。 だが、 「うわ、厨臭いチーム名!」 の声に、視線を逸らさざるを得なくなる。 睨みつけたその先には、両手で口を押さえた梨々香がいた。 「江崎ぃ……バトルもまともにできねぇくせに、人のチームにケチ付けてるんじゃねーよ」 蜂須はここぞとばかりに、嫌みったらしい言葉を吐き出した。 「だいたい、見るに耐えねーんだよ。まともにバトルもできねー女どもが、キャッキャウフフとゲーセンでつるんでるのは。 ここはバトルで上にのし上がろうって野望がある連中のコロシアムなんだ。 いつまでもヌルいバトルしてたり、イロモノに走ったり、非武装派なんざお呼びじゃねーんだよ。 それとも何か。おまえら、武装神姫ネタにして、男漁りに来てんじゃねーのか?」 「てめっ……!」 さすがに頭にきた有紀だったが、涼子に腕を押さえられた。 暴力沙汰にするわけにもいかない。 有紀は憎悪すらこもった視線で、蜂須を睨みつけた。 「何怒ってんだよ。本当のことだろ。 お前たちのリーダーは、オレの誘いを断っておきながら、そんな初心者くわえ込んでやがるんだからよ」 「やめて……! もうやめてよ……」 美緒は悲痛な声で、蜂須の言葉を遮った。 これ以上は聞くに耐えない。 美緒は勇気を振り絞って、蜂須を見た。 視線が合う。 蜂須はニヤニヤといやらしく笑いながら、美緒に言う。 「やめてほしけりゃ、オレたちの仲間になれよ。そしたら、こんな連中、無視してやるからよ」 背後にいたチームメイトたちも低く笑い声を立てる。 その小さな笑い声さえもおぞましい。 美緒は思わず腕を抱いてうつむいた。 そのとき。 「おい、そのへんでやめとけよ」 そう言って、レインボー・ブレイカーズの笑いを止めたのは、安藤だった。 蜂須は眉を逆立てて、突っかかる。 「なんだよ、てめぇは関係ねーだろ」 「あるよ。彼女たちに俺の方からコーチを頼んだんだ。 俺を教えていて悪く言われるんなら、オレのせいだ。 それで彼女たちを侮辱されて、黙って聞いてられない」 「はっ……新型連れてるからって、調子こいてんじゃねーぞ、安藤。ここはゲームセンターだ。学校みたいにうまく行くと思ってたら、大間違いだぜ?」 「学校もゲーセンもあるもんか。女の子を侮辱して困らせたりして……それは人としてどうかって問題だろ?」 蜂須は安藤を睨みつけた。 その視線には殺意すらこもっているような気がする。 だが、安藤は一歩も引かず、その視線を受け止めた。 「だったら、バトロンで勝負だ」 「なに?」 「ここで言いたいことがあるなら、オレをバトルで負かしてみろよ。そしたら、お前の言うことに聞く耳もってやる」 「……俺が勝ったら、彼女たちにもうまとわりつかないって約束できるか?」 「ふん……賭けバトルってことか? いいだろ。そのかわり、オレが勝ったら、八重樫にはレインボー・ブレイカーズに入ってもらう」 その言葉に、安藤も思わず言葉を詰まらせた。 涼子が蜂須に言う。 「そんなの、無理に決まってるでしょう! 安藤のオルフェは、まだ起動して一週間なのよ!?」 「何言ってんだ、バーカ。先に言い出したのはそっちだろ」 「だからって、美緒の意志も聞かないで、そんなこと言い出すのはおかしいでしょう!」 さすがの涼子も大きな声を上げた。 しかし、蜂須は余裕の笑いを浮かべている。 「別に俺はバトルしなくたっていいんだぜ? そっちから言いだしたことなんだからな。 まあでも、念のため聞いてやるか。八重樫はどうだよ。この条件でオレと安藤のバトル受けるか?」 涼子はうつむいている美緒を見た。 彼女は蜂須の視線に耐えているようにも見える。 一瞬の間の後、美緒は絞り出すように言った。 「……いいわ」 「美緒!?」 涼子の声は悲鳴に近かった。 蜂須の後ろにいた誰かが、ヒュウ、と口笛を吹く。 「そのかわり、勝負は一週間後」 「なに?」 「まだちゃんとバトルもしたことのないオルフェに、あなたのクインビーが勝つなんて当たり前でしょう。……三強を名乗るなら、そのくらいの余裕を見せて」 「ふん……まあ、いいだろ」 クインビーは、蜂須の神姫であるエスパディア・タイプの名前である。 「それから、あなたが勝っても負けても、わたしたちと、わたしたちに関わる人たちを決して侮辱しないって約束して」 「いいとも……お前がチームに入れば、こいつらと関わる必要もないしな」 蜂須は鼻を鳴らして美緒を見る。 顔を上げた美緒は、今にも泣き出しそうな顔をして、蜂須を睨んでいる。 そう、この顔だ、と蜂須は思う。 嗜虐心をそそる美緒の顔が、蜂須はたまらなく気に入っていた。もっと泣かせてやりたい、悲鳴さえ上げさせたい。 その想いが、彼の嗜虐心をさらに煽る。 蜂須は、さらにいやらしく笑って、こう言った。 「八重樫に免じて、ハンデをやるよ。条件次第で、オレのクインビーをエスパディアのノーマル装備で戦わせてもいい」 「……条件?」 「八重樫が一日、オレに付き合うと約束できるならな」 蜂須が舌なめずりする。 これにはついに有紀が切れた。 「調子こいてんじゃねぇ! このエロチビ!! ずっと美緒にフられてきた憂さ晴らしのつもりかよ!」 「お呼びじゃねえんだよ、デカブツ。オレは八重樫と話してんだよ」 「ふざけんな! お前に付き合ったら、どんな目に遭うか分かったもんじゃ……」 激昂している有紀の腕に誰かがそっと触れた。 言葉を切り、その誰かを見る。 美緒だ。 彼女は泣きそうな顔をしながら、それでも言葉を絞り出した。 「……その条件を呑めば、ノーマル装備で対戦……絶対ね?」 「ああ。いいハンデだろ。どうよ?」 「……わかったわ」 「ちょ……美緒!!」 振り向きながら有紀は美緒をとがめる。 しかし、美緒の瞳には決意の色が宿っていた。 有紀はそれ以上何も言えず、腕の力を抜いた。 レインボー・ブレイカーズのメンバーのいやらしい笑いをバックに、 「ようし、決まりだ。一週間後、楽しみにしてるぜ、安藤。あーっはっはっは!」 蜂須はひときわ高く笑って、その場から立ち去った。 チームのメンバーもそれに続く。 LAシスターズは何も言えず、ただ彼らの背中を見送るばかりだった。 ◆ 蜂須英夫にしてみれば、安藤智哉は目の上のたんこぶだった。 蜂須は決して人気者ではない。むしろ学校では嫌われ者である。 それは彼の性格に因るところが大きい。 誰に対しても見下したような態度をとり、えらそうなのだ。特に成績がいいわけでも、スポーツができるわけでもないのに、である。 特に自分よりも立場の弱い者に対して態度が大きい。気の弱い男子生徒を顎でこき使っている。 女子に対しては、全員が自分の使用人と思っているのではないか。 背が低く、つり目で卑屈そうな顔立ちがいやらしい、と女子の間では噂され、評判はすこぶる悪い。 もちろん、そんな男が男子からも好かれるはずがなかった。 だが、ゲームセンターでは蜂須の天下だ。 ノーザンクロスでは三強の一角として君臨している。 『玉虫色のエスパディア』は、彼の神姫のファイトスタイルを揶揄した呼び名なのだが、蜂須は気にしていない。 蜂須は、実はとある中小企業の社長の息子で、小金持ちである。 その潤沢な資金を利用して、装備を買い込み、バトルロンドでふんだんに投入する。 何の装備で対戦するのか読めない、毎回サイドボードの中身が違う、だから対策も立てようがなく戦いにくい。 そして対戦相手を圧倒するバトルを展開する。 一定しない装備を『玉虫色』と揶揄しているのだった。 蜂須に言わせれば、そんなのは負け犬の遠吠えに過ぎない。 勝てないのは弱いからで、勝てる自分が強いのだ。 勝ちたければ、強い装備でも何でも持ってくればいい。 所詮、負けたヤツのいいわけに過ぎないのだ。 その点、負けても言い訳せず、自分と同程度の実力を持つ、三強の残り二人には一目置いている。 そんな調子であるから、ゲームセンターでも蜂須に好意を持つ者は多くない。 だが、装備に頼っているだけで三強の一角になれるほど、バトルロンドは甘くない。 ノーザンクロスの常連は誰しも、『玉虫色』の実力を認めている。 彼を認めたプレイヤーや、彼の装備の知識の深さに感心する者、気の合う友人たちが蜂須の仲間になっていた。 ゲームセンターは蜂須にとっての城と言っていい。 だがそこに、ヤツはやってきた。 学校でも人気者で通っている、蜂須が嫌いなあの男。 安藤智哉である。 安藤は学校の男子にも女子にも人気がある。 自分と何が違って、こうも人気の差があるのかさっぱり分からない。 だが、蜂須とて、自分とは接点のない男のことで愚痴を垂れるほど暇ではない。 蜂須にとって安藤を敵視せざるを得ない事態が起きたのだ。 理由の一つは、安藤が武装神姫を始めたこと。それも神姫がアルトレーネというのも気にくわない。 そしてもう一つの理由は、美緒が安藤を気にかけ、ゲーセンでそばにいるからだった。 蜂須は以前から、美緒に横恋慕していた。 ◆ 「美緒! なんであんなバカげた条件呑んだんだよ!」 「安藤も、なんであんなヤツに勝負ふっかけたりしたの。無茶もいいところよ」 ファミレスの六人席。 向かいに座る有紀と涼子に責め立てられて、美緒と安藤は並んで座ったまま、二人同時にしゅんとした。 「だってさ……あいつの言ってることがどうにも許せなくて……」 ぼそっと話した安藤を、涼子は激しく睨みつけた。 「今のあんたが、蜂須に勝てるわけないでしょうが!」 「……さっきから思ってたんだけど、蜂須ってそんなに強いのか?」 「あんたねえ……バトルロンドをなめるんじゃないわよ。 今の安藤と蜂須じゃ、合気道を習いに来て一週間の小学生と、道場で三番目に強い有段者くらい差があるわ。それで勝てると思う!?」 「……」 安藤はうつむいたまま押し黙った。 今度は有紀が口を開く。 「だいたい、美緒も美緒だ。なんであんなヤツの言うこと聞いてんだよ。あいつがアンタにずーっと横恋慕してることくらい、よくわかってんだろーが」 「……もう嫌だったの」 「なにが」 「嫌だったの。蜂須くんが、みんなのことを悪し様に言うのがもう耐えられなかったの! もうずっと……ティアや遠野さん、エトランゼさんたちのことを口汚く言ってるのが、聞くに耐えなかったの!」 「だからって、あんな条件呑むことねーだろが! アンディが負けて、あいつに一日付き合ったりしたら、何されるかわかんねーぞ!」 有紀は以前、蜂須とその取り巻きの会話を耳にしたことがある。 本人の前ではさすがに口にしないようだが、それでも大きな声で話していたから、嫌でも聞こえた。 つまり、蜂須は美緒の身体が目当てなのだ。あのグラビアアイドル顔負けの身体を弄び、あの美貌を羞恥に染め、泣き声を聞きたい。 そんなことを大声で言い放つ男なのだ。 最低の野郎だ。 有紀は心から美緒の心配をしていた。だからこそ、語気もつい荒くなってしまう。 「だって……ハンデがつくから……」 「はあ?」 「エスパディアのノーマル装備なら……安藤くんの……オルフェの勝率が少しは上がるでしょ……?」 うつむいた美緒から発せられた言葉に、有紀は深くため息を付いた。 美緒はLAシスターズきっての頭脳派プレイヤーだ。 だが、今回の判断はどうにもずれている。 美緒は感情に流されると、たまにこうした突拍子もない行動に出ることがあった。 それが今回でなくてもいいのに……と思っているのは有紀だけではないはずだった。 しばらくそこで話を続けたが、結局有効な案は浮かばなかった。 圧倒的実力差を覆す方法なんて、そうあるはずがない。 誰もが絶望的な思いで口を閉ざした、その時。 いままで黙っていた梨々香が口を開いた。 「それじゃあ……相談してみたら?」 「え? 誰に?」 「涼子ちゃんのお師匠さん」 そう言って、梨々香はストローに口を付ける。 彼女の澄まし顔を見つめながら、安藤は首を傾げた。 ◆ 「浅はかだな」 その一言で、彼女たちの相談は一刀両断に処せられた。 翌日土曜日の『ノーザンクロス』でのことだ。 遠野貴樹は、蓼科涼子にとって武装神姫の師匠である。遠野本人はそう思っていないようだが。 その遠野は、口をへの字に曲げ、いかにも機嫌が悪そうだった。 LAシスターズの四人は、その一言だけで恐縮しきってしまっている。 「浅はかって……」 かろうじて反論しようとした安藤の言葉を、遠野は遮った。 「そのとおりの意味だ。安藤くんと言ったか……君が玉虫色と賭けバトルををしようだなんて、無謀としか言いようがない。八重樫さんが不利な条件を受諾したのも間違っているし、蓼科さんたちがそれを止められなかったのも甘すぎる。 そもそも、バトルロンドにそういう賭を持ち込むこと自体、どうかしてる。自業自得、同情の余地もない」 遠野の言葉にはとりつく島もない。 だが、身を乗り出して助け船を出したのは、遠野の隣にいた二人だった。 「大丈夫! もしゲームに負けても、次にわたしが蹴散らしてやるわ!」 「聞き分けなかったら、俺に任せろ! ぶっ飛ばしてやるぜ!」 そう言って腕をまくってみせる菜々子と大城を、遠野は睨みつけた。 「君らがそんなことしてもその場しのぎにしかならない。意味ないだろ」 やはり一刀両断され、二人はしゅんと肩をすくめた。 今日の遠野は容赦がなかった。 それでも安藤は食い下がった。 「そ、それでも……ヤツに勝つ方法は……」 「ない」 「ないって……」 「バトルロンドを甘くみるな、安藤くん。 玉虫色だって伊達に三強を名乗っているわけじゃない。バトルロンド始めて二週間の初心者相手なら、一分とかからないだろう。 いいか。バトルロンドはただの対戦ゲームじゃない。 神姫の性能はもとより、その神姫の特性、性格を把握し、適正な装備と戦略を与える。相手の神姫の性能と戦略を試合の早い段階で解析し、自分の神姫でどう対応するか判断し、作戦を立て、指示を出す。 神姫の性能だけでも、マスターの戦略だけでも勝つことはできない。 すべての要素が噛み合って、はじめて勝利を手にすることができる」 意外にも熱っぽく語りはじめた遠野を、安藤は驚きながらも見つめていた。 目が真剣だった。 「それを可能にするのは、神姫とマスターの信頼だ。 君のオルフェは、起動してまだ一週間。すべての要素で玉虫色に劣る。それでどうやってヤツに勝つ? 無理だ」 「でも、マスターは間違ってません! 八重樫さんを、シスターズのみなさんを侮辱されて、何も言わないマスターなら、わたしはきっと軽蔑しています。 大切な者を守ろうとしたマスターを、わたしは尊敬しています! マスターへの信頼は、『玉虫色のエスパディア』に負けません!」 口を挟んだのはオルフェだった。 しかし、遠野は表情を変えずにオルフェを睨む。 「それで勝算があるならいい。だが、勝算もないのに、こんな条件で賭け試合に乗るなんて、愚かな蛮勇にすぎない」 「だったら、どうすればいいって言うんですか!?」 「謝ればいい」 遠野の一言に、その場にいた全員が顔を上げた。 「こんな試合は無謀でした、今回の試合はなしにしてください、と言って、謝ればいい。向こうも何か条件を付けてくるかも知れないが、そこは交渉次第だ。少なくとも、負けたときよりも状況が悪化することはない」 「た、戦う前から白旗揚げろって言うんですか……!?」 「それ以外に何がある。それができないのは、君たちのなけなしのプライドが邪魔をしているだけだ」 安藤は唇を噛んで、うつむいた。 遠野の言うことはもっともだった。 勝算がない限り、戦わないか、戦って負けるか、いずれかの選択でしかない。 しかし、感情が納得できない。 蜂須にあそこまで言われて、引き下がることはできなかった、あのときは。 安藤だけではなく、LAシスターズの四人もうつむいて、やはり悔しそうな顔をしていた。 ティアはみんなを見渡したあと、胸ポケットから自分のマスターの顔を見た。 相変わらずへの字口で、むっつりと押し黙っている。 しばしの沈黙。 ティアはマスターに何か言うべきだろうか、と考え、口を開こうとしたそのときだった。 「よお、安藤。みんなで来週末の作戦会議か?」 こんな普通の言葉でも、嫌みったらしく聞こえてしまうのは、本人の日頃の行いのせいか。 「蜂須……」 「結局、勝ち目がないことに気づいて、陸戦トリオに相談かよ。 は、みっともねえなぁ。 せいぜい、ない知恵絞って相談してろよ」 安藤も美緒たちも、反論できずにいる。 そして、蜂須は瞳に好色そうな色を浮かべ、 「八重樫、ちゃんと身体を磨いておけよ」 あーっはっは、と高笑いを残して去っていった。 これには菜々子も大城も色めき立った。 「なっ……あんなの、セクハラじゃない!!」 「みんなの前であんなこと言うなんて……サイテーな野郎だ!」 美緒は両腕を抱き、うつむいていて、表情は見えない。 だが、ティアは見た。 彼女の肩が小さく震えているのを。 と、そのとき。 ティアの背後の気配が変わった。 彼女の主の顔を見上げる。 いつもと変わらない、仏頂面。 だが、この雰囲気の激変は、いつもそばにいるティアだからこそ感じ取れたのかも知れない。 ティアのマスターは怒っていた。さっき、安藤をしかっていたときの比ではない。彼女にはそう感じられた。 遠野は壁から背を離すと、みんなに向かって言った。 「場所を変えるぞ。ファミレスに集合だ」 「え? な、なんで……?」 「気が変わった。……ヤツに勝つ方法、聞きたくないか」 安藤は目を白黒させて立ち尽くす。 大城はにやりと笑い、安藤の背中をたたく。 菜々子は苦笑を浮かべながら、シスターズに一緒に来るよう促した。 ティアは安藤の肩に乗っているオルフェを見る。 彼女もマスター同様、目を白黒させていた。 目が合う。 オルフェは困ったように小首を傾げた。 ティアは小さく微笑んで、頷いて見せた。 そう、きっと大丈夫。 ティアのマスターはこういう時、とても頼りになるのだから。 続く> Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/627.html
「マスターじゃない!!『お兄ちゃん』だっっっ!!!」 しばし沈黙。その後にハウリンは口を開く。 「…お、お兄ちゃん…ですか…?」 「そう、お兄ちゃん」 またしばし沈黙。 「マスターでは…ないのですか…?」 「マスターだけどお兄ちゃん」 そして、またしばしry 「で…では、マスターはあなたでいいんですよね?そして呼称はお兄ちゃん、と?」 「うん、そういうこと! あー、あと名前だよな。ちゃんと考えといたんだ、『ぽち』!どうだ、いいだろ!」 「ぽ、ぽちですか、犬のような名前ですね…」 「もしかして、いやだったか…?」 俺が不安そうに聞く。 「そんなことないです!マス…お、お兄ちゃんが付けてくれた名前だからうれしいです!これからよろしくお願いしますね、…お兄ちゃん」 「そっか!ならよかった!よろしくな!」 いや、しかしこいつは思った以上に可愛い。顔赤くして「お兄ちゃん」は反則だろう。まぁ、俺が呼ばせてるわけだけども。 と、そんなことを考えていると。 ―ピンポーン 「こんちわー、佐川急便でーす」 本日二度目の宅配便。俺は何が届いたか、わかっていた。 「お、ぽち、妹が来たぞ!おいで!」 そう言ってぽちに手を差出しつつベッドの上に置いてあった財布を掴む。 「妹?…ですか?」 ぽちは不思議そうな顔をしながら首を傾げている。うん、可愛い。 ぽちを手に乗せ、俺はまた玄関に向かった。 さて、また段ボール箱が一つ。今度の箱には「武装神姫・マオチャオ」と書かれている。 「マ…お兄ちゃん、もしかして妹とはこのマオチャオタイプのことですか?」 箱の上に移動したぽちが聞いてくる。 「お、さすが察しがいいね。そう、こいつがおまえの妹だ!ぽちの妹にするためにわざわざ配送時間をずらして指定したというわけよ。」 部屋につき、ぽちは床にひょいっと飛び降り、 「そ、そうなんですか。でもそれなら起動させる時間をずらせばよかっただけなのでは…?」 と的確なツッコミをくださった。 「言うな。俺も今そう思ったけど言うな。それより、早速起動させてやろうじゃないか。」 俺は誤魔化すように、箱を開封していく。 「おはよー!きみがますたー?なんだかちっちゃいねー!」 そう言ってぽちに話掛ける猫型MMSマオチャオ。天然ですかー? ぽちはなんだかびっくりと困ったが混ざったような顔をしている。 「いやいや、俺を無視しないで欲しいかなー、なんて」 こちらから声をかけてみる。 「おー、あなたがますたーだね!なんだか違うと思ったんだよー!で、で!なんて呼べばいい!?あとあと、名前ちょーだい!」 元気な子だなー。マオチャオってのはみんなこう元気なのか?そんなことを考えつつ、答える。 「よし、お前の名前は『たま』!俺のことは『兄ちゃん』だ!」 「おー!ねこみたいでかわいーねー!たまはたまだぁ!へへ、ありがと、兄ちゃん!よろしくね!」 たまはそう嬉しそうに言った。喜んでもらえて何より。 「あぁ、よろしく。ちなみにこっちがぽち。お前のお姉さんだ。」 そう紹介する。 「ぽちです。よろしくお願いしますね、たま」 「うん!よろしくね、姉ちゃん!」 「姉ちゃん…妹っていうのも悪くないですね。」 仲良くできそうで何より。これからの生活、楽しくなりそうだな。 つづきかねない
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1840.html
鋼の心 ~Eisen Herz~ インターミッション07:おしまいの日 彼女が只一つミスを犯したとすれば、それはその時だけに違いない。 ◆ (最近は真紀の調子も良いみたいだし、神姫の開発も上手く言っている。……言うこと無しね……) 今にもスキップしそうな足取りで京子は階段を上る。 京子も参加して設計された“武装神姫”、アーンヴァル。 そして正反対のコンセプトで設計されたストラーフ。 Kemotech社サイドでも格闘特化型と汎用型の神姫がロールアウトし、それぞれ『マオチャオ』、『ハウリン』と名づけられた。 武装開発に協力したVulcan Lab社も独自にヴァッフェバニーと名づけられた神姫を開発し、5機種同時販売が決定されている。 狙撃タイプ2機種や植物型、鳥型等のトライアルに敗れたタイプも、この後に参入する企業へ開発ベースとして提供される方針で話がついた。 テストが全て終わったカトレアのマスターとなった少年が開発した、筐体システムも予定以上の性能の獲得に成功しており、全く新しい事業の滑り出しとしてはこれ以上無い状況であると言えるだろう。 (ふふふ。真紀が聞いたら喜ぶかしら?) 夜中なので足音を殺しながら、京子は病院の廊下を急ぐ。 「?」 そして、京子は足を止める。 501号室。 土方真紀の病室の戸が、ほんの僅かに開いており、そこから、室内の光と声が漏れていた。 それに気付き、足を止めたが故に。 真紀が京子に気付くことは無く。 京子は、それを―――。 聞いてしまった。 『私の名は土方真紀。CSCを製作し、全てのMMSの心を作った存在です―――』 (……真紀?) 『―――ですが、私が作ったのは人のパートナーとしての存在。……決して、戦う為の神姫ではありません―――』 (―――!?) 『―――ゆえに、私は全ての神姫を否定し、これを破壊します―――』 「………ぇ?」 『―――その為に、全ての神姫の中枢たるCSCに、私はウイルスを仕込みました。このウイルスは“とある場所”にあるメインコンピューターからの指示で一斉に活性化し、全ての神姫を死に至らしめるでしょう―――』 (CSCにウイルス?) 製品用にCSCがバージョンアップし、Ver1.1に更新されたのは、他ならぬ真紀の提案によるもの。 そして勿論。それを行ったのも真紀本人だった。 『―――あなた方の中には、闘いを通じて神姫との――――――』 京子は、一歩、二歩と後ずさる。 (真紀が? どうして? ……人のパートナー……? 神姫を、破壊する?) 逃げるように。 京子は廊下から走り去った。 ◆ 「……けふっ、くふっ!!」 胸を押さえて真紀が身を捩る。 「主っ!!」 「……大、丈夫」 真紀はそう言って、その身を案じる“彼女”に手を翳す。 (……後、10時間位……) それが、彼女に遺された時間だった。 (……姉さん……) 扉は未だ開かない。 京子は、未だ戻らない。 「……ごめんね、姉さん」 真紀は、もう京子に会えないことを何となく、理解していた……。 「主、これ以上はお体に障ります。一先ず休まれては……?」 「ダメ。今寝たら、もう起きられない……」 「……主」 心を持つ『神姫』であるが故に、“彼女”は真紀の、主の死期を悟ってしまった。 「……最後まで終わらせよう。……私に出来る最期の事だから……」 「………………………はい、主」 10秒と言う葛藤の時間は、『神姫』である“彼女”にとって長いのか、短いのか……。 だがしかし、結局は頷くしかないのだ。 そして。 「―――、貴女に最後の命令を下します」 真紀は“彼女”の名を呼び……。 「メインコンピュータを守り、そこを訪れる全ての神姫を倒しなさい!!」 最期の使命を与えた。 ◆ 翌日、土方真紀が死んだ事を、京子は病院からの電話で知った。 インターミッション08:天使は滅びの笛を吹くにつづく 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る アーリヤ無ぇ(怒)!! 地元、池袋、秋葉原、合計20以上のプラモ取扱店を巡りましたがアーリヤは発見できず。 この間まで何度か見かけてたのに(泣)。 悔しいのでナインボールを買って来た。 ……予想の遥か上を行く出来でビックリだった。 最近のプラモマジすげぇ。 うぅっ、ナインボールでこんなに凄いなら、アーリヤはどれだけ……。 再入荷は何時なのでしょうか? ついでに発見したBLOODALONEの5巻を読んで悲しみを癒す今日この頃。 GWも仕事です(泣)。 ALCでした。 -