約 2,307,693 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2632.html
「ごめんね。同じような人がいて、つい嬉しくなっちゃって」 「……はぁ、そうなんですか」 やっちゃったなー、これは。絶対変な人だと思われてるよ。僕も逆の立場だったらそう思うし、なんでこんな暴走したのかな、僕は。 「あはは、面白いマスターさんだね」 少女の肩の神姫がシオンに話しかけてくれている。あれは火器型の神姫だったかな。 「でも、お優しいです。とり乱したのも、お友達が来なくて寂しかったんでしょう」 シオンは本心でそう言ってくれてると思うけど、それがかえって痛かったりして。 「それじゃあ、改めて。僕は長倉 螢斗。この子はアーティル型のシオンです」 「よろしくお願いします」 「私は、その……」 「リミちん、ちゃんと自己紹介しなくちゃー。ほらほら」 「あ、うん。私は霧静 璃美香です。この子はゼルノグラード型のアリエ……です」 霧静さんは言い終わったら、顔を俯かせてしまった。 「アリエでーす、どうもー。すまんねぇー、この子ちょっと人見知りなもんで」 「いえいえ大丈夫ですよ。僕も少しそういうのありますし」 「本当かなー? がっついて、リミちんに話しかけてきた時はそうは見えなかったけどなー」 「あれはっ!……ただ、お友達になれそうだなーって思ったから勢いで」 「いや、あれは一歩間違えば、ナンパの部類だね。うん」 「ナンパって。それはないよ……」 なぜかこのアリエって神姫ものすごく馴れ馴れしい。オーナーの霧静さんもオロオロとことの成り行きを見守ってるだけだし。 「とりあえず!……ここにいるという事は神姫バトルが目的なんですし、バトルやってみませんか?」 「そう――」 「そだねー。ケートん、シーちゃんとも仲良くなれそうだし。交流を深めようではないか」 霧静さんが言う前に勝手に決めている。口は開いた状態で止まった。 そしてなぜか、あだ名みたいのも了承も取らず決められている。 シオンもなにも言わないし、僕も、それはいいのだけど。 ゼルノグラード型はみんなこうなのか? それともこのアリエだけがこういう性格なだけなのか。 「ハァ……すいません。この子、誰でもこんな感じで。すいません……」 霧静さんはものすごく申し訳なさそうに頭を下げている。見た感じ、いつもこうやって苦労させられているのだろう。 「霧静さん、ちょっといいかな?」 話を聞けば僕と同じ高校一年らしいので、敬語はいらないと言っていた(主にアリエが) 霧静さんにも一応は了承もとったし、これで少しは仲良くはなれただろう。 それにまず僕はシオンのことを話しておこうと思った。 「シオンはちょっとバトルがしにくいというか……えっと、なんて言えばいいのか」 「螢斗さん、私は大丈夫ですよ」 そう言うが、実際に僕はシオンのバトルを見てはいないけど……心配なのだ。 「シオンちゃんがどうしたんですか?」 「なになに、私と同じになんか訳有りかい」 私? アリエもなにかあるのだろうか。霧静さんを伺うと、 「アリエ。それは……」 霧静さんは何か言いづらそうに口をつぐんでいる。 「まあまあ、全てはバトルをしてみればわかることさね。はーい、それじゃあみんな、台について」 アリエはそう言うと霧静さんの肩から降り立って、一人で向こう側のブースに行ってしまった。 「まったく、アリエは。とりあえず、長倉……くん」 「……なにかな」 「まずはお互い、バトルさせてみて……その後色々話してみないかな?」 頭のリボンを指で触りながら、目線は横を向いている。話すのは得意そうに見えないけど、霧静さんはそう言ってくれる。 勇気を出して言ってくれてるようにも見える。 霧静さんもなにか抱えているようなそんな感じ。 なんて、さっき知り合えた人にこんなこと思っちゃいけないよね。 「そうだね。シオン、僕たちもバトルの準備しようか」 「はい! 頑張ります!」 ―――― バトルのステージは廃墟街になっている。 さびれた廃屋やビル。むき出しのコンクリート。ボコボコ穴の空いた道路にへし折れた信号機などなど。 リアルであったなら、不気味としか言えないな。 いまそこでシオンが廃ビル群の一角に潜んでいるのが画面からは見える。 僕はオーナーブースから、シオンに語りかける。 「怖くない?」 「……大丈夫です」 大丈夫と言うが、本当だろうか。 フェリス・ファングを両手で構え、その場には緊張感が漂っているように思える。 「火器型はその名の通り、銃器を使う戦闘が得意だと思う」 僕がいままで見てきた情報では、ゼルノグラードは火力のある武装を念頭に置いている武装神姫だというのは知っている。 だけど、 “訳有り”とはどういうことだろうか。 それがさっきから引っかかる。 ――いや、でも、そんなことは後回しにしよう。 まずはシオンのバトルを見ておかなくちゃ。 僕が冷静に指示できて、シオンもバトル恐怖症が起きなかったら、初バトルで勝利できるんだ。 よし、そうと決まれば。 「シオン、敵の気配は?」 「まだ確認は出来てません。まだ近くにいないのかと」 「それじゃ、危ないけど周りを索敵してみよう」 はい、とシオンは答えると、銃を構えたまま細い通路といえる路を進んでいく。 障害物が多いバトルなら、身を隠して攻撃する戦法が有利だろう。派手さはないけど、真っ向からやりあって勝ち目はあまりないと思う。 僕の経験も少ないし、シオンはちゃんと戦えるのか心配でもある。 でも、バトルに勝てれば自分の自信にも繋がるだろうし、バトルの拒否感も和らぐかもと思った。 「螢斗さん、あの、奥にいました」 「え、気付かれた?」 「いえ、その、なんと言いますか。アリエさん……くつろいでます」 「……なんで」 見ると、開けた道路にアリエが座っていた。崩れた、腰掛けるのにちょうどいい大きさのコンクリートに座り、のんびりとしている。 軍隊の兵士みたいにペイントされているアーマー。それに身を包んでいるアリエの姿があった。戦闘状態の筈なのだけど、暇そうである。 ……そんなに時間をかけたわけではないのに。 傍らには腹にパイプみたいな筋の入った奇妙な大剣がある。武器はそれだけしかない。銃みたいな武装は見当たらない。 「どうしますか?」 シオンが訪ねてくる。どうしようかな。あんな油断している姿をみせられるなんて、よほど余裕があるのか。 弱いと思われているのか。……実際そうなのかもしれないけど。 こっちが考えていると、アリエが動きをみせた。 立ちあがり、あくびをしてから背筋を伸ばしている。リラックスしているな、と思うけど、あれは相手の罠なんだろうか。 「バレバレだよー。出てきても、いいんじゃないー!?」 片手に大剣を持ち、声を張り上げている。 いる方向に声は向けてないけど、――なんて言った? アリエはシオンが近くにいるのがわかっている。 そんなミスはしていないと思ったけど。 「しょうがない。不意をつくのは止めて出よう。真っ向から挑むけど、いける?」 「いけ……ます」 その震えは恐怖なのか、武者ぶるいなのかはまだ僕にはわからないけど、 「いくよ」 戦いを楽しめるようになればわかるのかな。 シオンが路地に飛び出す。 スラスターを作動させて駆けながら、アリエに狙いを定めてフェリス・ファングを構える。 その後の動作は引き金を引くだけなのだけど。 ――引かない。 いや、シオンは引けないのか。 やっぱり、うまく戦えないのか。あっちはもうすでに臨戦態勢に入っている。 「シオン! 接近戦に変更して!」 なにもしないのなら、ただの動く的だ。 ここは相手の武装も考えて、接近戦に持ち込んだ方がマシだ。 武器で打撃を与えるなら誰だってできる。 フェリス・ファングをしまわせ、腰からナイフを取りださせる。 宮本さんから預かった武装には、近接用の武器がなかったから、淳平から神姫用のを譲ってもらった物だ。 シオンはそれを振りかぶって、勢いのままアリエに攻撃を加える。 「おりょ。なんか、勢いのわりに軽いね。銃でなんでか何もしなかったし」 ガンッ! と場に大きな音を響かせた。 大剣で攻撃を防ぎ、少し後ずさったアリエが疑問に思っているみたいに言う。 「そっちも、なんで、その大剣しか使わないんですか? チャンスだったと思いますけど」 「うーん、私も使いたいんだけどねー。使えない理由があるん……っだ!」 言葉を途中で切らし、腕に力を込めて、気合いの声を発する。アリエは詰め寄り大剣を振るう。 シオンはそれを危なげに避けていってるが。 「なんか焦ってるねー。それじゃあ戦えないよー……」 「くっ! わかってます!」 僕から見ても、確かに顔は焦っていて辛そうに見える。 「ほらほらー」 避けきれなくなってきたシオンは、アリエが振るった大剣にナイフの刃が当たった。 ナイフは明後日の方に飛んでいく。 「バトルが楽しくなさそうだねー。それがシーちゃんの悩みなんだねー。うんうん」 「……アリエさん、わかるんですか」 「私もさー。昔に色々あってさー火器型のクセに重・軽火器類が一切使えないんだ。笑えるけどホント。だから、私の武器はこれ一本!」 どうやらそれがアリエの“訳”らしい。 自慢げに大剣を掲げて見せる。――見るとやっぱり奇妙だ。 剣の腹に細いパイプの入ったような筋、根元部分には片刃の方にだけ同じ材質みたいので覆われている。 そして、握りの鍔の方にトリガーが付いてある。 「あれって、もしかしてガンブレード?」 今も続いているテレビゲームの超大作にアレに似た武器を使う主人公がいたはずだけど。今はもう18作目に突入しているらしいゲームだ。 僕はやったことはないが、学校の友達はよくゲームの話題をする人がいるので知っている。 「オリジナルの武装なんだけどねー。公式の場でもレギュレーション以内の優れ物。それじゃあ、これの仕掛けも見せとくかー。リミちん!」 『……うん』 筐体の向こうからは霧静さんの声が聞こえる。何かを送ったんだ。 アリエの手元には、手の平サイズ、厚さのあるカード状のような物がある。 それは、赤。イスカの大剣と同じような赤色だ。 「『エレメンティア・ヒート・カートリッジ』セット完了! いくよーん!」 そう高らかに楽しそうに声をあげる。 片刃の覆われた部分を下にスライドさせて、そこに持っていたカートリッジなるものを差し込んだ。 スライド部分を引き戻すと、その瞬間パイプに赤色が現れ始めた。 「よーっし。来たー!」 パイプに溶岩のようなのが先端まで行き渡ると、鋼鉄の大剣の刃も真っ赤になり始めた。 高熱を発しているみたいだが、実際に燃え盛っているような錯覚がする。刃の周りの空気がゆらゆらと揺れてきている気が。 「覚悟してね。いっくよー」 「シオン、何か危ない、後退して! ……シオン!?」 「……あ、あ……あ」 シオンの様子がおかしい。腰を抜かしている。 どうやらシオンの焦点が集まっているのは大剣みたいだけど。 ――もしかして、イスカの、お姉さんの大剣を思い出しているのか!? でも、反応が異常すぎる。 「あ~、えーと……そっちのマスター。ケートん、見えてる、聞こえてるー! サレンダーできるー!?」 大剣を、八双の構えに留まったままのアリエが、僕に叫ぶ。このまま、やっても無駄だと思ったのだろうか。 「……わかったよ」 あっちには聞こえていないだろうけど、受け応えはしておく。 アリエの優しさに感謝しつつ、僕はサレンダーのボタンを押した。 ―――― 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」 「……シオン」 私は謝り続ける。全ては虚勢だったんだ。 戦う前は確かに自信はあった。螢斗さんの為に戦えると思った。 でも、やっぱりダメだった。アリエさんの武器がお姉ちゃんの大剣に見えてしまった。その後はもう無理だった。 こんな私なんて、武装神姫じゃない。 こんな私なんて、ただの人形だ。 そして、螢斗さんの手が私の頭に移動してきて、 「大丈夫だよ。大丈夫」 「……あ、」 優しく指で頭を撫でられる。 不思議だ。 この人に撫でられると安心する。凛奈さんとお姉ちゃんの所で、まだ仲が良かった、時にも感じたことのない安心感。 なんで私は螢斗さんの為に戦えないのだろうか。 今はそれが悲しくて仕方なかった。 ―――― 謝るのは止まった。 でも、慰め続けているけど、なかなか泣き止んでくれない。 僕も多少はショックだったけど、バトルがうまくできないのはわかってはいたし。 過剰反応したのは、驚いたけど、しょうがないのかもしれない。 バトル恐怖症に加えて、凛奈さんとイスカの頃の記憶がトラウマにもなっているのかな。 なんとかこれを乗り越えさせないといけないのか。 僕にできるのか。 だけど、しなきゃシオンが幸せになれないんだ。 しないといけないんだ。 「ハロー、ケートん、シーちゃん」 アリエと霧静さんが近くに来てくれていた。 あんなシオンを見たらそれは心配になるだろうな。 「シオンちゃんは……大丈夫?」 「うん、まあ、大丈夫だよ」 多分と付け加える。 「バトルして、こっちのことも、わかってくれただろうけどさー……なんかそっちの方が深刻そうだねー」 「……確かに、そうみたい」 シオンとアリエを交互に見て、考え込む様子の霧静さん。 火器類の武装を使えないらしいアリエと戦うことができないシオンはどっちが辛いのだろうか。 このままバトルはしない方がいいのだろうか。 でも、それは――。 だめだ。やっぱり、うまくいかない。 「長倉くん。ともかく、私たちに話してみないかな。ほら、アリエもこんな神姫だけどなにかアドバイスできる……かも」 「こんなのとは酷くないですかい」 そう言われても、アリエは別段気にしてないように見える。 あんな風に気楽なのはもう割り切っているからなのかも。 「シオン、いいのかな。話しても」 「……はい……大丈夫……です」 なんとか涙を止めたシオンが頷いてくれた。 ――シオンのことをちゃんと話しておこう。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1207.html
SHINKI/NEAR TO YOU Phase02-2 rondo 「本物のヴァイオリンかぁ……」 校庭を眺めながら、シュンは人知れず呟いた。 日曜の昼から降り出した雨は、結局今日も降り続いたままだ。 「どうしたのよ、シュっちゃん。ため息なんかついて?」 向かい合わせた机ごしに、幼馴染の伊吹舞が覗き込んでくる。 「別に、なんでもねーっすよー」 肩をすくめながら、シュンは机の上に広げた弁当をパクつく。 また誤魔化そうとしてる――その様子を見て伊吹はピンときた。 「それって今日、ぜっちゃんが一緒じゃない事と関係ある?」 「ぶほっ!?」 「シュン、汚いの~」 むせて目を白黒させるシュンを見て、ワカナがサンドイッチを抱えながら伊吹の肩に飛び乗った。 (図星か……ホントにシュっちゃんてば昔から分かりやすいなぁ) ワカナから受け取ったサンドイッチを頬張りながら、伊吹は呆れる。 「それで、一体何があったのよ?」 伊吹がそう尋ねると、シュンがまだ渋っているのを見て関節技で成敗! 「ギ……ギブアップ。分かったよ。話す、話すからっ!」慌てるシュンの姿に満足しながら、伊吹は事情を聞き出した。 「ふ~ん、武装神姫がヴァイオリンをねぇ……」 シュンが日曜の出来事を説明すると、話を聞き終わった伊吹は首を傾げた。 「話は分かったわ。でもそれだけじゃ、ぜっちゃんを学校に連れてこなかった理由にはならないよね?」 「まだつづきがありそうなの~」 シュンはまたため息をつきながら、あの後起こったことを思い出していた。 チカの話を聞き終わった後ちょっと揉め事があった。 発端はゼリスだ。真摯に相談するチカを、ゼリスが頑として突っぱねたのだ。 「相談されたところで私たちにはどうしようもない問題です、そのことはすでにメールでは伝えておいたはずでしょう? それなのに、何故直接会いに来てまでそれにこだわるのか、私には貴女の考えが理解に苦しみますね」 そっけないゼリスにチカは押し黙った。 見かねたシュンはふたりの間に割って入ったのだが――それがいけなかった。今度はシュンとゼリスで口論になるところを、優がストップ。ゼリスは優と一緒にリビングを出て行ってしまった。 しばしの気まずい沈黙の後、シュンは連絡先だけ交換して、その日は耕一とチカに帰ってもらうことにしたのだった。 「彼女が――チカがあんなことを言い出したのは、祖父のことがあるのかも知れません」 帰り際に、耕一がシュンにポツリともらした。今回のチカの行動は耕一の祖父に関係があるのだ、と。 「僕の祖父、和光章典は名の知れた音楽家です。僕も祖父から音楽を学びました。その祖父が先月病で倒れてしまって――ええ。倒れたといってもそう深刻な訳ではないのですが……何分高齢なものですから。チカはそんな祖父にヴァイオリンを聞かせることで、彼女なりに元気付けようと考えたのでしょうね……」 去っていく耕一を見送りながら、シュンにはその後姿が寂しそうに見えた。 「それを聞いたシュっちゃんは、ふたりの願いを叶えようとか思っちゃった訳ね」 悪いかよとムスッとした顔をするシュン。それを見て伊吹は呆れと同時に、何だかおかしくなった。 (全くぅ。それで自分たちがケンカしてちゃ意味ないでしょうに。でもそんなところが、シュッちゃんらしいのかしら……) 伊吹がそんなことを考えているとはいざ知らず。シュンは隙をみてトマトサンドを盗み盗ろうと企み、伸ばした手をワカナがブロック。そのままパスされたサンドイッチをぱくりと齧りながら、伊吹はシュンに告げた。 「それで? 私にできることなら手伝ってあげるわよ」 ♪♪♪ 「すまん。いろいろ考えたんだけど、他に思いつかなかったんだ。神楽さんと連絡を取りたい」 考え抜いた末の方法がそれだった。 あれこれ頭を捻って、幼馴染に手を合わせてまでした結果が人を頼ることというのは、正直シュン自身少々……いや、かなり情けないとは思うのだが。背に腹は変えられない。 つまるところ、自分は結局ただの中学生な訳だし。 その点、神楽さんならいろいろとこの手の情報にも詳しいだろうし、頼るには打ってつけだ。シュンの知る人の中では、こんなときに最も頼りになる人のはずだった。 ただ以外だったのは、シュンがこのことを話すとき伊吹がどこか複雑な表情をしていたということだ。 「いい? コンタクトが取れたからって、あの人が必ずしもシュっちゃんに協力してくれるとは限らないんだからね? それと私がやるのはあくまでも最初の仲介だけよ。その後の交渉は直接シュッちゃんがすること」 それと、後で〝仲介料〟として駅前のカフェで特大のパフェを奢ること――それがこの件に関して伊吹が出した条件だった。 ちなみに、駅前のカフェの人気メニュー「スペシャル・デラックス・パフェ」の価格は1190円だ。 背に腹は変えられない……。 そして、それに見合うだけの価値は、あった。 「やあ、久しぶりだね。本当はもう少し早く連絡を……と思っていたのだが、何分うちの教授がこのところうるさいのでね。ところで、ルイス・スティーブンソンはコカインの力を借りて三日三晩でかの『ジキル博士とハイド氏』を書き上げたそうだよ。これを例に、あのボンクラが惰眠にふけっている間を見計らってその方法を実践してやれば、少しはあの愚昧な頭脳からも先鋭的なアイデアを引き出すことが可能ではないかと僕は考えるのだが、君はどう思うかな? …………ああ、すまない。そうそう、先日の依頼の話をしていたのだったね。しかし、身近に舞という対象がいながら、君もどうしてなかなか、隅に置けないな」 PDA(ケータイ)に出るなりの、機関銃のごとき喋り。 「いや、分かっているよ。聞くところによると、君の神姫はなかなかに可憐だという話じゃないか。若き衝動を受け入れ、ただ突っ走ることも君くらいの年代には時には必要なのさ。このような形で愛を確かめ合うこともひとつの在り方だよ。 …………何? 話が見えてこないが、依頼内容は君の神姫が人の営みをこなすにはどのような方法があるか、でははなかったのか? …………ふむ。なるほど。くっくっく……はは、すまない。どうやらこちらの早とちりだったようだね。いや、神姫を人間にする方法はないかときたのもだから、僕はてっきりそっちの意味だと…………え、何を言っているのか分からないって? ああ、聞き流してくれて構わないよ。 閑話休題、話を戻そう。――ふむ、武装神姫にヴァイオリンを……か。君はやはりなかなかおもしろいことを考えるね。 …………大丈夫、それならば心配はいらないよ。その要望なら僕が調達したもので十分に間に合うはずだ。その点については安心してくれ給え。さて、さしあたっての詳しい段取りだが、まずは今度の日曜日に…………」 電話を終えたシュンは大きく伸びをした後、PDAをベットに放りそれから自分もバタッと倒れこんだ。 相変わらず神楽さんは変わった人だが、やはり頼りになる。 一時はどうなることかと思ったが、これでチカと耕一の願いを叶えることができるはずだ。そうとなれば―― よっとシュンは立ち上がる。 (まずは教えて貰った連絡先に電話して、耕一とチカに教えてやらなくちゃな。それに、伊吹にも教えとくか。あいつのお陰でうまく方法が見つかった訳だし、奢りの件とは別にお礼でも言っておかないとな) 考えをまとめながらシュンが部屋を出ようとすると、廊下にゼリスが立っていた。 方法を探してる間、ゼリスはそんなシュンを見て一切の口出しもしてこなかった。面倒がなかったといえばそうだが、なんとなく気まずい。 あの日曜日の口論以来、シュンはゼリスとあまり話していない。それどころか、ゼリスの方がシュンを避けているらしいことを薄々感じていた。 今もゼリスが優の部屋から出てきたところに、偶然出会わせてしまったらしい。 いつもツンとしたポーカーフェイスだから分かりづらいが、ゼリスの方もどことなくバツが悪そうに見える――のは、シュンの思い込みじゃないはずだ。 「シュンのその顔を見ると、何か進展があったようですね」 「ああ、そうだ。神姫にヴァイオリンを弾かせる方法が見つかったよ」 シュンがそう返してもと、ゼリスはそのことにまるで関心がないかのように「そうですか、よかったですね」とそっけなく言うだけだった。 チカの話を聞いたときは、あれだけ柄にもなく大反対してたクセに――。 別にいいさ。 シュンはゼリスの希薄な反応を気にせずに、階段へと向う。 あいつもあの時はあれだけ無理だと言っていた手前、やっぱり相当バツが悪いんだろう。チカの夢が叶うのをみんなで一緒に喜べば、そんなのも気にする必要ことないって分かって、ゼリスの機嫌もきっと良くなるさ。 シュンはそう結論付けると、彼の部屋をジッと覗き込むゼリスを残し、リビングへと降りていった。 忘れていたように家の外から聞こえる雨音に、なんとなくこの雨は当分降り続きそうだなと思いながら、シュンは受話器を手に取った。 そして、日曜日―― ♪♪♪ 空をどんよりとした雨雲が覆う中、シュンは摩耶野市駅に降り立った。 結局連日降り続いた雨は、今は辛うじて降っていない。ただ空の様子を見る限りでは、また一雨ありそうな気配だ。 そんな上空の様子を気にしつつ、待ち合わせ場所の駅南側にある高架広場に向かう。 南口からぺデストリアンデッキを抜けシュンたちが広場に出ると、すでに噴水脇に立っていた耕一が歩み寄ってきた。 「お久しぶりです、有馬さん。本日は本当にありがとうございます」 丁寧にお辞儀をされ、シュンは慌てた。解法を導いてくれたのは神楽さんなのだ。今回シュンはあくまでも間を取り持っただけで、そんなかしこまられることは……。 「いえ、有馬さんが私たちのためにいろいろと方々を駆け回って下さったことは伺っています。こうしてチカの夢が叶う方法が見つかったのも、有馬さんがいたからこそです」 「有馬さん、ありがとございます」 そういって耕一とチカに交互にお礼を言われると、シュンはなんともむずがゆい気分になってくるのだった。それに面と向かって頭を下げられると、照れくさいし。 頬をかきつつ、そこではたと気づきバックを持ち上げた。 「ほら。お前も挨拶くらいしろよ、ゼリス」 シュンは肩から提げたスリーウェイバックに声を掛ける。 「……私はただいまお昼寝中です。人間のみならず神姫にとって睡眠とは日々の活動を支える必要不可欠かつ、重要な要素。なので阻害しないでください……」 バックの中から聞こえるくぐもった声は、普段に比べ少し力が無いように感じる。 「あの……ゼリスさん、こんにちは」 耕一の手に乗ったチカが身を乗り出して、そんなゼリスに声を掛ける。それに対しゼリスはバックに篭ったまま「……ご無沙汰しています」とぼそぼそ返す。 どうにもこうにも。ふたりともこの間のことをまだ気にしているようだ。 ――気まずい。 「ええ~っと、それにしても遅いわね~」 重くなりそうな空気をいち早く察してか、伊吹がすかさず話題をそらす。ナイスだ、付き添いと称して勝手についてきたことだけはある。 「シュっちゃん、待ち合わせはここで合ってるよね?」 「神楽さんとの打ち合わせでは、駅前の噴水のところで落ち合うことになってるけど……」 と、そこで周りを見渡したシュンの目に、黒い影が写りこんだ。 黒い髪、黒い切れ長な目、黒一色のスーツに身を包んだ、影法師をそのまま繰り抜いたかのような特徴的な雰囲気の立ち姿。 神楽さんだ。 「さあ、着いてきてくれたまえ」 挨拶もそこそこに先頭に立って歩き出した神楽さんに連れられ、一行が向かった先はシュンのよく知っている場所だった。 「ここって、神姫センターじゃないですか?」 たどり着いたその場所は、摩耶野市駅から徒歩10分あまり。 弧を描いた近代的なガラス張りメインゲートが特徴的な、お馴染みの場所。神姫センター摩耶野市店だった。 「ちょっとシュっちゃん、神姫のヴァイオリンと神姫センターにどんな関係があるのよ?」 僕に聞くなよとシュンが思うそばから、神楽さんはエスカレータをすいすい昇っていく。 1階から吹き抜けを昇り、上のフロアを目指す。 7人(4人と3体の神姫)連れ立ってフロア内を移動する。ショッピングスペースの間を抜け、エスカレータでさらに上階に昇るなか、耕一とチカのふたりは珍しそうに階下の様子を眺めている。 伊吹とワカナは常連だし、シュンとゼリスにとってもこの神姫センターは馴染みの場所になりつつあるけど、耕一とチカはそもそもこういう所に来ることがないのかもしれない。 シュンがそんなことをチラッと考える間、エスカレータは神姫センターの中をどんどん昇っていく。 出し抜けに視界を、色取り取りの光が出迎えた。 立体モニターの映し出す派手な映像、刺激的なBGM、熱気溢れる群集。それらが取り巻くマシンに刻まれた大きなロゴ――BMA(神姫バトル・マスター・アソシエイション)。 一行が辿り着いたのは、最上階の神姫バトルホールだった。 「〝どうすれば武装神姫が本物のヴァイオリンを弾くことができるか〟。与えられた命題はそれだったね?」 出し抜けに神楽さんが本題を切り出す。 「はい。でも神姫が弾けるような本物のヴァイオリンなんてあるんですか?」 シュンの疑問に「そう、そこだよ」と神楽さんは頷き返す。 「音響学的制約から、神姫が扱えるように本物のヴァイオリンを神姫サイズまでスケールダウンする方法は、返って遠回りだ。神姫サイズの大きさでは、ヴァイオリンそのままの音色を再現できないからね」 確認するように一堂を見渡す神楽さんに、シュンは頷く。 そう。それで困ったからこそ神楽さんを頼った訳なんだけど――じゃあ、他にどんな方法があるんだ? 「簡単なことさ。ヴァイオリンを神姫に合わせようとするから、大変なのだよ。ならば、逆をすればいいのさ」 「……逆?」 思わずオウム返しに呟いたシュンは、耕一と目を合わせ首を傾げる。伊吹を見ても、彼女も肩をすくめるだけだ。 再び神楽さんを見ると、そこには愉快そうに微笑む顔があった。……そうだった、この人は昔からこんな風に相手を焦らしては、反応を楽しむような人だったっけ。 頭にクエスチョンマークを浮かべるシュンたちの反応に満足したのか、神楽さんは得意げに胸を反らす。 「ヴァイオリンを神姫に合わせられないのならば、神姫をヴァイオリンに合わせればいいのさ」 「そんな方法があるんですか?」 自信満々に言うなぁ。確かに理屈としてはそうだけど、そんな都合のいいことが本当に可能なのだろうか。 そんな疑念を抱くシュンらに対し、事も無げに神楽さんは答えた。 「可能だとも」 それを聞いてチカがパッ表情を輝かせ、続く神楽さんの「――ただし、条件がある」の言葉に顔を強張らせる。 「条件――ですか?」 耕一が問い返す。端整な顔に浮かぶのは困惑の色だ。他のみんなも思いがけない展開に意表をつかれ、神楽さんに疑いの目を向ける。 「ちょっとぉ! それじゃ話が違うわよ。ここまで来て急にそんなの、ずるいわっ」 伊吹が神楽さんに噛み付く。無理もない。当事者の耕一とチカはもちろん、シュンもこんな話は聞いていなかった。この場で何の反応もないのは、バックに篭ったままのゼリスくらいだろう。……呑気な奴。 しかし、神楽さんはそんなみんなの反応にも余裕の態度で、手をひらひら振ってみせる。 「ちっちっち、そう慌てるな。何もとって食おうという訳じゃない」 「どういうことですか?」問いかけるシュンに、神楽さんは意気揚々と喋りだす。 「何、簡単なことさ。この世の中は往々にして対価交換によって成り立っていると、僕は考えるのだ。例えば人の歴史で言えば、狩をすればそれに見合うリスクを背負う、水を引かねば稲穂は育たない。貝や賃金を払わねば物を得ることは出来ず、領地を得る代わりに俵を納めなければならない。 君たちにも身近な事例を挙げれば、電車に乗車するには切符を購入せねばならず、テストでいい点が取りたければ勉強しなくてはならない。 分かるかい? 量子力学レベルでは対消滅によって純粋エネルギーが作られる際に、それに値するだけの電子と陽電子が必要とされる。僕たちの生きるこの世界では、何かを得るためには、必ずそれに見合うだけのものを払わなければならないのさ」 「ようするに、耕一とチカも何か対価を払うべきってことですか?」 いきなりのマシンガントークに面食らう耕一に代わってシュンが確認する。つまりは神楽さんはその何かをしないうちは、方法を教えないつもりなんだ。 「対価といっても、何も代金を請求したりはしないよ。……おいおい、何だいその顔は。見くびってくれるなよ、確かに僕は一介の学生の身だが、君たちから金を頂戴するほど困窮にあえいではいないのさ。 それに、この件に関してはちょっとしたコネを使ってね。特に金は関わっていない。……まあ、その辺りは大人の話さ。くっくっく、あの愚昧な狸教授もこうした点では利用し甲斐があるというものだよ」 いや、その話はいいですから。そろそろ何をさせられるのか教えてください。耕一やチカが困っているんで。 「……そう急くなよ、先人の言葉には急がば回れ――などというものもあるだろう。ようは君たちの決意――意志の強さを見せてもらいたいのさ。だってそうだろう? こちらは然るべき手順を踏んで方法を模索したのに、半端な気持ちで応えられたのでは割に合わないと考えるのは、人としてリアルな感情というものだよ。 では、以下にしてそれを量るべきか――。答えは君たちという存在を考慮すれば、自ずと導き出される――」 くいっと親指で指し標す先にあるのは……武装神姫バトルの筐体? 「今から神姫バトルをしてもらう。ここから先の話はその後にしようじゃないか」 なるほど、ようやく話が読めた。ようするにこれからチカと耕一が試合をして、勝ったら方法を教えるって言いたい訳か。 「試合……ですか?」 「そうさ。私が用意した相手とこれから戦ってもらう」 耕一とチカを見下ろすように、神楽さんは不敵に笑う。 「もっとも辞退するなら止めないけどね。しかしその場合、この話はなかったことにさせてもらうがね」 今後同じように神楽さんを頼っても、次は協力してくれないって意味だろう。チカの夢を叶えるには、チャンスはこれっきり。ここで頑張るしかないってことになる。 「分かりました。……やらせてください」 緊張に固まる場に、小さいが強い意志を持った声が響く。耕一の手に乗ったチカが、決意を込めた眼差しでみんなを見渡す。その目が耕一と真っ直ぐに向き合う。 「チカ……」 「やらせてください、ご主人様。私、頑張りますから」 耕一とチカが見詰め合う。しばらくして「分かりました」と耕一は顔を上げる。 パンッと手を叩き、神楽さんが声を張り上げる。 「オーケイ、対戦カード成立だ。君たちの意志の強さ、見せてもらうよ」 筐体に歩み寄り、シートに片手をついてこちらを向く。神楽さんは人を食ったような笑顔。まるでチャシャ猫だ。 優雅な仕草で指を「パチン」とひとつ、鳴らす。その仕草に合わせて、バトルスポットに一体の神姫がスッと舞い降りた。 「では紹介しよう。彼女が君たちを試す調停者、今回の対戦相手だ」 神楽さんの宣言と共に、蒼い髪をかき上げるその小柄な姿に、シュンはあっと声を上げそうになった。 「――ゼリス?」 慌ててバックを除いてみると、そこはもぬけの殻だった。 「いいい……いつの間に? いや、それよりなんでお前がっ?」 「……ゼリスちゃんは神出鬼没なのです」 「いやいやいや、それ全っ然意味わかんないしっ!?」 口をパクパクさせるシュンを無視して、ゼリスはチカをビッと指差した。 「ということでチカさん。ここから先に進む道を得たいのならば、私を倒してからにしていただきましょう」 「さあ、そういうことだよ諸君。せいぜい頑張ってくれたまえ、ははははははは」 神楽さんとゼリスは声を合わせて笑う。心底楽しそうに笑う神楽さんに、明らかに棒読みの作り笑いなゼリス。……はっきり言って全然息があっていない。それが逆に怖い。 「どういうことなのよ、シュッちゃん」 そんなのはこっちが教えて欲しい。しかもふたりとも目がマジだ。 「……ゼリスさん」 意外なゼリスの登場に動揺していたチカも、状況を飲み込みキッとゼリスを正面から見つめ返す。 もう認めるしかない。ゼリスとチカ、ふたりは互いに友だち同士で武装神姫バトル対決を行うのだ。 ふと気がつけば、センター屋上のガラス窓から見える景色は雨に包まれていた。 ――ゼリスの奴、チカに反対していたけど、まさかこうも明らさまに邪魔をしてくるなんて……。くそっ、もう勝手にしろっ。 ▲BACK///NEXT▼ 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/800.html
華墨にとって、その感覚は未知だったが、知識の範疇にある判例とその光景は酷似していた 即ち、悲嘆 そしてそれが思慕故に生じている事がありありと伝わって来ていた 泣き叫ぶヌルを見て、正直華墨は勝てる気がしなかった 自分はあれ程に感情を爆発させる事が出来るだろうか? させるだけの相手が居るだろうか? 誰かの為に涙を流す事が出来るだろうか? そして、今になってようやく、ニビルに対して抱いていた感情の正体が判りかけていた 多分、それは 初恋、それも、一目惚れの部類に属する代物だったのだろう だからこそ ヌルに勝てる気がしなかった ヌルと、ニビルを巡って争う事が出来る自信が、今の華墨には無かった 愛の深さが、違い過ぎる 思慕で、想いだけで、レベル差も、相性の悪さも埋めてしまったヌル・・・ だが それ故に今のヌルはか弱く、触れれば崩れてしまいそうだった それを支えてやろうとする意思も資格も腕も、今の自分にはありはしないと、華墨は感じていた 『バトル開始迄、5、4、3・・・』 そして今、弱者達の意思も事情も無視して、無機質かつ事務的に、今日最後のバトルが開始されようとしていた 「Unknown・・・Despair・・・aLost」 甲高い音を立てながら、白影となった『リフォー』が地を駆ける 今回のバトルフィールドは、ポリゴンで形成された様なデザインの、レトロなゲーム空間風だ 天井が低く、ウインダムがその飛翔能力を最大限に生かす事は不可能だろう 槙縞ランキング二位、アーンヴァルの『リフォー』 槙島ランキングに於いて、『ジルベノウ』『ズィータ」と並ぶ、徹底した非公式武装主義者として知られ、『バーチャロン』に登場した『テムジン系バーチャロイド』様の増加装甲、センサ付きバイザー、ダッシュブースター、剣銃を装備した機動力、攻撃力、装甲(注1)を高次元でバランスさせた強力なランカーであり、その装備に公式武装は一切使用されていない 『クイントス』の様に、あらゆる局面に対応する為の最良の装備を全て使いこなすタイプではなく、色々な局面に無難に対応出来る一つの装備を完璧に使いこなすタイプである その為、やや器用貧乏な感は否めないが、カスタムパーツ故のパーツ単位でのスペックの高さから、下位ランカー相手には極端な話、武器の性能だけで圧倒してしまう事も可能である 対するアーンヴァルの『ウインダム』は、公式武装のみで武装してはいるものの、機動戦闘装備としてはかなり洗練された部類に入るタイプで、火力は無いが粘り強さには定評があるタイプと言えそうだった 因みに、この装備に移行する前は、飛行タイプにありがちな、大推力、超抜トップスピード目的の、羽根やタンクがゴテゴテ装備されたタイプだったのだが、運動性の劣悪さ故に『タスラム』に勝てずに居た所を、テレビで見た『マイティ』の武装に感銘を受け、思い切ってコピーしたものである いずれにしても、一方は天の、一方は地の、という差はあれど、機動力に定評のあるランカー同士の闘いである 降格前は『ナイン』の一人でありながら一度も『リフォー』に勝った事が無かったとは言え、空中を自在に移動出来る分、やはり『ウインダム』の方がやや有利と言う見方が、観客の大半を占めていた (それにしても・・・あんな事があったと言うのに、ここの連中の集中力と言うか、勝負にかける情熱は異常だな・・・) 密かに、川原正紀は思った どう考えても『モア』の身を襲った異常は『モア』や『タスラム』自身に原因があるとは思われなかった 何故なら、同様の事件が過去にも起こっている事を彼は知っていたからだ (『バニシングフォー』・・・か。二年前の槙縞チャンピオン杯争奪戦の頃から連続している事件だ・・・やはり今回も起こったか・・・) 二年前の二月大会の折、当時の『ナイン』の一人でありランキング黎明期のランカーの一人であった『アントラコクマ』がバトル中に突如『オーバーロード』を発症し、バトル後にオーナー共々失踪するという事件が起こった 以来今日この日に至る迄、既に4体の神姫とそのオーナーが行方不明になったり、不自然な引越しをしたりしていた もし『モア』と飯島千夏が失踪したら、五組目の「消滅者」と言うことになり、『バニシングフォー』は『バニシングファイブ』となるだろう (警察も動いたりした様だが、結局満足のいく手掛かりは掴めなかったと聞くが・・・) そもそも大元を辿れば、その年の頭頃に、槙縞玩具店のオーナーの娘にして、『キャロライン』の本来のマスターであった槙縞 静が謎の失踪を遂げており、『キャロライン』は引退し、代わりに『クイントス』が急激に力を付け始めたのだった そして、『アントラコクマ』が失踪した大会で、『クイントス』は優勝し、槙縞ランキングの女王となったのだ (そんな状況にも関わらず、神姫はおろかそのオーナーの闘争心迄引き出してしまうとは) やれやれ、と正紀は肩を竦めた クイントスの演説、クイントスへの挑戦権というのが、こう迄皆を戦場へ駆り立てて行く様が、彼にとっては半ば不気味ですらあった 少なくとも、『アントラコクマ』以外の3人と、今回の『モア』は、動機はどうあれ、形としては『クイントス』に挑む道の途中で失踪し、消えてしまったのだ (北欧のオーディン神は、これと見込んだ勇者の魂を『戦乙女』を使って刈り集めるというが・・・) そういった迷信めいた符合は、決して正紀の好む所ではなかった 輝く弾丸が連続して『リフォー』のライフルから放たれ、空中に輝線をいくつも描く 狙いは正確かつ二の手を読んだもので、『ウインダム』は二度程、被弾寸前の憂き目を見ながらも、一度も有効な反撃が出来ずに居た 大方の意に反して、勝負を優勢に進めているのは、戦場を自発的に選べない筈(と思われていた)の『リフォー』であった 超高速かつ長射程のHEMランチャーを『ウインダム』は備えていたが、電力をチャージし、狙いを付ける迄の僅かな間を巧く稼がせて貰えず、中距離以上に対しての有効な反撃手段が乏しかったのが原因のひとつであろう この点は、地形が『リフォー』に味方したと言えるだろう だが、弾幕密度の薄さの割りに、悉く『ウインダム』の「距離を取ろうとする動き」を制して見せるあたり、流石ランカー二位と言って良いだけの実力を、『リフォー』はしっかり持っていた 「強ええ・・・!流石だぜ」 武士が我知らず声を漏らしていた 「ああも戦況をコントロールされたんじゃ手も足も出ないぜ・・・華墨、お前ならどうする?」 「・・・あ?あぁ、私か?私なら・・・そうだな・・・多少の被弾は覚悟の上でダッシュで間合いを詰めるしかないだろうな・・・だが・・・」 ヌル達が臨時の控え室に戻っていった方向を見つめながら考え事をしていた為、やや反応が遅れたが、華墨はすぐに戦況の分析を始めた 「だが?何だよ」 「あれを見ろマスター。『リフォー』の左腕には右腕には無い青いカバーがかかっているだろう?」 「あぁ、言われてみれば確かに」 確かに、『リフォー』の左前腕には、ガンダムNT-1ライクな蒼いカバーがかかっていた リフォーの右腕のライフルは、大剣とライフルを兼ねるが、中距離よりやや遠めに、三発程纏めて発砲して確実に当てるか、でなければ一気に接近して叩き切るといった、割合大雑把な武器の様だった となれば、中近距離以近の弾幕生成火器は、恐らく見た目そのままに、左腕のカバー内に仕込まれたガトリング砲か何かであろう・・・と華墨は分析した 「地対空で使うより地対地で使った方が良いだろう・・・それが判っているから恐らく『ウインダム』は接敵する機が無いのではないか?」 「お見事!なかなか相手の戦力分析も様になってきたじゃないか!華墨」 「褒めても何も出ないぞ」 逆に言えば、あれだけコンパクトに収められた隠し武器なのだから、恐らくそれ程弾数が無く、使用の機会は慎重に検討しなければならないという事だ 「攻略するとしたらその中距離をどう凌ぐかだが、凌いでも白兵戦になったら私には厳しいかも知れないな」 「ほう?何でだ?」 「あの大剣銃の方が私の武器より間合いが広い。飛び込めたらあの図体だ、容易には揮えまいと思うが、装甲もかなり分厚いし、その癖速いからな・・・なんて良い所取りな装備だっ!?」 言いながらも、ヌルならばその理屈上の差も埋めてしまうのではないかという、根拠の薄弱な思い込みが華墨の中に根付きつつあった 感情によるパワーアップ・・・理屈ではなく。例えばあと一歩を踏み込む度胸が無い所を、踏み込ませてくれるのは想い一念、マスターの激励であったりちゃちなプライドだったりするのだろう 現に自分も「その効能」にあやかって勝ちを繋いだひとりである事を、華墨は理解していた だが同時に、その脆さも既に判っていた (信念や思い込みだけで勝てるなら誰も苦労しはしない・・・そも結局『ホークウインド』はそのプライド故に敗れたのではなかったか?) だからと言って、勝つ事のみが至上で無い事も、華墨は充分には理解していないという訳ではなかったのだが 重い音と共に、『ウインダム』の翼が火を吹く 遂に被弾してしまった様だったが、『ウインダム』はバランスを崩したかに見える体勢はそのままに、きりもみ回転しながらもまっすぐ『リフォー』に向けて落下していた 否、落下ではない・・・それは、狙った急降下だ 人間ならば即失神は免れ得ない恐るべきスピードで『ウインダム』は降下する、その間、遂に封印を解かれた『リフォー』左腕の機関銃が火を噴く 装甲が弾け飛んでゆく『ウインダム』だが、全推進機器を直線状に並べた『ウインダム』の速度は『リフォー』の予想を僅かに上回り、また、きりもみ回転の回転径を見誤った『リフォー』の機銃は、思ったより遥かに集弾率が悪かった ずしん ショックウエーブを大量に纏っての突撃攻撃・・・本来『リフォー』の様な相手にはそうそう当たるものではない愚策と言えよう だが、今回の勝負はまさに『運』が二人の動きを決定したと言って良い フィールドが『ウインダム』に不利な場所だったのも運 『ウインダム』のきりもみが『リフォー』の予想外の軌道を描いたのも運 余り有効性は期待されておらず、事前に外す事迄話に上がっておきながら、外し忘れたと、後に深町昭は語っているが、背中に実剣を装備していた事が、結果として『ウインダム』の勝利に貢献したのもまた『運』 逆に言えば、運程度で変わってしまう程、両者の戦力は拮抗し、また、危うい均衡であったという事の証左でもあった 衝撃と回転、そして『リフォー』の装甲との衝突に耐えられなかったアーミーブレードが折れ曲がっている 当の『ウインダム』本人が、自分の勝利を知覚するのにジャッジマシンのアナウンスを待たなければならない有様だった 華墨その勝負の有様に寒気すら覚えていた (私は・・・まだまだ未熟だ・・・あれ程の闘いが、私に出来るだろうか?見ていた物の記憶に残る様な闘いが?) 姑息な手で勝利を掴み取った忍者との闘いを脳裏に浮かべ、そして彼女らの誰よりも強いと言われる『クイントス』の、まだ見ぬ力に思いを馳せた 拳を音がするほど握り締めた華墨の背中を、武士はやさしく撫でてやるのだった ともあれ、これで決勝リーグに進出する武装神姫8体が出揃ったのである 即ち、 『ニビル』 『ズィータ』 『ストリクス』 『仁竜』 『タスラム』 『華墨』 『ヌル』 『ウインダム』 この八体の優勝者が、『クイントス』と闘う事になるのだ・・・! 川原正紀はミラーシェードを外し、今度こそ店の外に出た いつの間にか曇り空になっており、明日あたりから荒れそうな空模様だった 剣は紅い花の誇り 前へ 次へ 注1 武装神姫のレベルで言えば、軽量AC並みのボリュームの『ジルベノウ』も、テムジン並みのボリュームの『リフォー』も、かなり厚手の装甲を纏っている格好になるのは、武装神姫をいじった事がある人ならば判ってくれる物と思う
https://w.atwiki.jp/nekokonomasuta/pages/23.html
武装神姫 MMS,Type ANGEL ARNVAL Mass-production model 『量産型アーンヴァル』 「我々は、大儀のために戦うのです」 【基本能力】 量産型アーンヴァルは集団戦闘の専門家である。 そのため戦闘基本値に以下の修正を得る。 【射撃基本値】(+2) 【格闘基本値】(+2) 【回避基本値】(+3) 【特殊】《フォーメーション効果》を受けた場合【効果】(+1) 【技能】 量産型アーンヴァルはキャラクター製作時に、以下のリストから技能を2つ習得できる。 また経験を積んでキャラクターレベルが上昇した場合、3で割り切れるレベル(3,6,9,12……)に到達する度、新しい特殊技能をひとつ、修得できる。 量産型アーンヴァル 技能リスト 《追加HP》 《一斉発射》 《ウェポン習熟》 《緊急回避》 《逃走》 《シールドブロック》 《追加SP》 《反射神経》 《連携攻撃》 《タフネス》 《突撃》 《不死身》 《SP回復》 《狙撃》 《複数目標攻撃》 《一斉掃射》 ○量産型アーンヴァル(ソルジャー) 【基本性能】 【射撃修正】(±0) 【センサー性能】(+0) 【速度】(6) 【格闘修正】(±0) 【装甲値】 ( 5 ) 【旋回】(3) 【回避修正】(±0) 【HP】 ( 24 ) 【パワー】 ( 5 ) 【シールド】 ( 2 ) 【格闘武器】 名称 /威力/格闘補正/使用回数 格闘 / 5 / ±0 / ∞ ライトセイバー / 8 / +1 / ∞ 【射撃武器】 名称 /威力/~5/~10/~15/~20/使用回数/間接/連射 アルヴォLP4ハンドガン / 7 /+3/ - / - / - / 8M / ×/ × アルヴォ PDW9 / 9 /±0/ -2/ - / - / 9M / ×/ ○ ○量産型アーンヴァル(ガード) 【基本性能】 【射撃修正】(±0) 【センサー性能】(±0) 【速度】(4:VTOL) 【格闘修正】(±0) 【装甲値】 ( 8 ) 【旋回】(3) 【回避修正】(-6) 【HP】 ( 24) 【パワー】 ( 6 ) 【シールド】 ( 2 ) 【格闘武器】 名称 /威力/格闘補正/使用回数 格闘 / 6 / ±0 / ∞ ライトセイバー / 8 / +1 / ∞ 【射撃武器】 名称 /威力/~5/~10/~15/~20/使用回数/間接/連射 アルヴォLP4ハンドガン / 7 /+3/ - / - / - / 8M / ×/ × アルヴォ PDW9 / 9 /±0/ -2/ - / - / 9M / ×/ ○ 【カスタムデータ】 ○アーンヴァル・ソルジャー 【部位】 /【CP】/ 【名称】 /【効果】 頭部 / (0)/ ヘッドセンサー・アネーロβ /《センサー+1》 胸部 / (1)/ buAM_FL010アーマー /《HP+2》 《装甲+1》 《シールド(2)》 脚部 / (1)/ AT2レッグパーツ /《HP+2》 《装甲+1》 背部U / (1)/ リアウイングAAU3 /《速度+1》 計 /( 3 ) ○アーンヴァル・ガード 【部位】 /【CP】/ 【名称】 /【効果】 頭部 / (0)/ ヘッドセンサー・アネーロβ /《センサー+1》 胸部 / (2)/ buAM_FL011フルアーマー /《HP+2》 《装甲+3》 《回避-4》 《シールド(2)》 脚部 / (2)/ ホバリングギアAT4 /《HP+2》 《装甲+2》 《回避-2》 《速度-1》 《VTOL》 背部U / (0)/ / 計 /( 4 ) (*1)以上の装備はアーンヴァルが装着しても【CP-1】のボーナスが適用される。
https://w.atwiki.jp/battleconductor/pages/23.html
声優 デザイナー 神姫解説 性格セリフ一覧 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 神姫ハウス内コミュニケーション ステータス情報 覚えるパッシブスキル一覧 神姫固有武器補基本補正 神姫考察 総評 神姫攻略法 お迎え方 アップデート履歴 コメント 声優 野川さくら(D.C.P.S. 〜ダ・カーポ〜 プラスシチュエーション:朝倉音夢、ローゼンメイデン:雛苺、ストライクウィッチーズ:エーリカ・ハルトマン、クレヨンしんちゃん:もえP、他) デザイナー ちびすけマシーン(近作は「CANDY METEOR」名義でのオリジナルフィギュア・ガレージキット「WR-7/宇宙うさ」シリーズ) 神姫解説 アイドルをモチーフとした異色の神姫。バトル参加だけでなく、実際に神姫アイドルとして各種イベントの仕事もこなしている。見た目はバトルに不向きそうに見えるが、トリッキーな攻撃の数々を生み出す武装が充実している。AIは芸能界の荒波を生き抜く我の強いタイプの設定。計算で天然キャラを演じたりもする。 名称:蝶型シュメッターリング(ちょうがたしゅめったーりんぐ) メーカー 素体:Production Fairies 武装:Production Fairies 型番:PF07B フィギュア発売:2007年11月29日(第7弾EXウェポンセット) 主な武装:マルレーン712(マイクにグリップを装着したハンドガン。モーゼルC96を模している。本作では片手ライトガン) ポシェットマイン(マイクスタンドの土台部分。グリップ付いてあり、投擲地雷としても使用可能。本作では何故か未実装) マイクスタンド(マイク・グリップ・支柱・ポシェットマインの四点構成。本作ではマルレーン712を装着した状態で片手打撃武器と回復・補助武器の二種を実装) ラヴリーバルカン(手首に装着可能な武装。本作ではアームパーツにラヴリーバルカン有り無しの二種類が実装) スウィートブラスター(太ももに装着可能な武装。本作ではレッグパーツにスウィートブラスター有り無しの二種類が実装) ハンドニュークリア(ハンディサイズの核爆弾、本作では未実装。倫理的な意味で今後も実装は怪しい) ペットロボ「ラビボン」(主にラヴリーバルカン・スウィートブラスター・ハンドニュークリアから構成されたAI搭載型オプション兵器。残念ながらバトマスでは未実装。本作ではアクティブスキル「チャーミークリアボイス」でのみ拝見できる。) (※武装から戦争物を連想させるのは、デザイナーの意向によるもの。 原案ではラビボンの構成パーツに耳当てがあり、フィギュアでは耳と髪の毛で無理やり挟む形で再現できる。) 武装神姫第7弾。愛称「シュメ子」「蝶子」「シュメったん」「(アイドルだから)アイ子」「シュメッターハンマー」。 同時発売されたアークとイーダのフルセットと同様、武装神姫シリーズ初のクリアパーツを採用しているが、素体を持たない「EX」シリーズとして発売されたため、別個にMMS素体(1st/NAKED FLESH Ver.2を推奨)を調達する必要がある。 武装神姫全体の中でも際立って個性的な要素を持つためか、様々な逸話が存在する。 + 初回生産時の有名な話はこちら 初回生産分においては、デザイナーとメーカーの連絡の行き違いが原因で、頭部のリボンの向きが本来のデザインとは外内逆になって取り付けられるというミスが存在する。 本件はデザイナー自身が個人サイトで告知したことにより明らかになったが、メーカーからの告知は一切行われておらず、修理や交換も行われていない。 該当箇所は接着こそされていないものの、パーツへの塗料の癒着により、取り外しが困難な場合がある。 二次生産分からはリボンの向きが本来の向きに修正され、一部の素材も変更された。 また、デザイナー本人の手製ガレージキットとしても、他の神姫にはない独特の展開を持つ。 + その最たるものは… その最たるものは、公式誌「武装神姫マガジンVol.1」でも紹介された神姫アイドルユニット「リトルリリィ」。 シュメッターリングの純正装備を前提とした頭部のみのバリエーションキットだが、中には製品版シュメッターリングの「本来のデザイン」たるバージョンや、グラップラップの翻案版も含まれていた(現在は「解散して普通のロボ少女になっている」との事)。 ちなみに、現在展開されている「宇宙うさ」シリーズにしても、元々はリトルリリィ同様のMMS素体用ガレージキットだったものが、武装神姫公式展開の停止を受けて独自開発された素体「WR-7」によって進化を遂げたものである。 もはや武装神姫ではなく完全なオリジナルガレージキットとなってしまったが、その一方でこれまた独特のファン層を構築しており、新作再販問わず頒布即完売となるなど、現在でもその人気は高い。 フロントライン神姫たちの系譜がエーデルワイスへと受け継がれているように、シュメッターリングの系譜もまた「宇宙うさ」達に受け継がれているのだ。 本作中での彼女の素体デザインは、バトロン時代のそれを概ね引き継いでいる。 フィギュアでは素体が基本的に「素っ裸」である都合でか、ピンクと白のいわゆる「しまぱん」を着用しており、バトロン当時は素体状態から武装する時にフィギュア準拠へと変化していたが、バトコンでは(昨今の情勢を反映してか)スカートの下はしまぱんではなく、アンダースーツのままとなっている。 こうした理由もあってか、実神姫に布服を着せて愛でるマスターの率も総じて高め。 そのバトロン当時は武装神姫中トップクラスの頭の大きさがよくネタにされていたが、本来想定されていたプロポーションを3rdSmall素体が存在しなかった時点で実現するには是非もない事であり、生まれた時代が早すぎた神姫とも言える。 ただ、実は初期神姫の一角たるハウリン/マオチャオの時点で、一部パーツがやや短めに修正されてはいたものの結果的に似たような状態となっており、結局3rd素体登場後のパーティオ/ポモック(共に本作未実装)で本質的解決を見ている。 ちなみに後年の3rdSmall神姫でも蓮華やガブリーヌはデザインと武装の兼ね合い上から、ベイビーラズは頭部武装ギミックの関係から、共にシュメッターリングに比肩するか上回る頭の大きさとなっている。 その「本来想定されていたプロポーション」の再現を意図して3rdSmall素体へと素体換装したユーザーの存在も若干ながら確認されているが、そもそも1st素体と3rd素体の間には微妙な仕様の相違があるため、主に武装への不可逆改造が必須となる。 + 具体的には… 3rd素体には一応1st胸部武装用のアダプターが付属しているのだが、装着すると前後幅が広くなる上、特にシュメッターリング用武装の場合は1st素体にある背中のネジ穴も接続するために必要なところ、3rd素体にはこのネジ穴がないという問題があるため、前述アダプターを加工の上武装と接着した方がよい。 更に、腰回りがより小さくなる分スカートもブカブカになってしまうため、プラ板やプラ棒でアダプターを作ってやるか、思い切って接続ピンを切ってしまうかする必要がある。 なお、1stと3rdでは首関節の軸径もコンマミリ単位で違う上、3rdでは首パーツの材質が軟質樹脂からABS樹脂に変更されてしまったため、軸を少しだけヤスっておかないと後で割れ砕けてしまう結果に繋がりやすい(これは、1st素体の神姫を3rd素体に転換する上で共通する問題)。 本作では前述「本来のプロポーション」が再現されたため、気持ち他の神姫より少なめな頭身となっている。 過去のゲームにおいては、唯一バトロンに実装されていたのみ。 その他の作品には最後まで実装される事がなく、コミック「2036」でもいつの間にか姿を消していたり、アニメ版に至ってはモブとして登場するに留まるなど長らく不遇の身だったが、今回めでたくもバトロン当時の持ち歌「グローイング・ラブ」を引っ提げて再登板する事となった。 + 「グローイングラブ」とは… 「グローイングラブ」とは、武装神姫バトルロンドにおいて使用できるバトルモード「ソングフォーユー」をシュメッターリングで用いた場合に流れる、彼女の「持ち歌」。 (このバトルモード自体はシュメッターリング用武装を揃える事が使用条件だが、他の神姫で使用した場合は伴奏だけしか流れない) 発動している間は相手のスキルを使用禁止とし、更に専用追加攻撃「胸キュンショット」が入れば相手を魅了状態とし身動きを封じる事が出来る他、相手の距離が近い程被ダメージを減らしたりと、当時はそのカオスさに見合わぬ強力さで猛威を振るった。 バトロン当時は1番か2番どちらかしか聞く事が出来なかったが、本作ではフルで歌ってくれる。 バトルステージのBGMを「グローイング・ラブ」に変化させる条件については、「マメ知識・仕様・小ネタ」の項を参照。 性格 既に芸能界を生き抜いたタフな印象を受ける性格。 アイドルとバトルの二つをこなしつつ、オーナーとファンの気配りもしっかりこなすアイドルの鑑。 本作では親密度アップに伴い、オーナーとの二人三脚によるアイドルとしての成功の道のりを見て行く事が出来る。 セリフ一覧 + これからも応援よろしくね☆ ログイン時 通常(朝) おはようございまぁーす!わたしの出番だね?待ってましたぁ! おはよう!今日も1日、ノリノリでがんばりまぁーす! 通常(昼) みんなー、元気ぃ?今日も、ノリノリでいくからねー! あー、あー。ただいまマイクのテスト中~!あ、マイクのボリューム、上げてくれる? 通常(夕) こんにちわ!ねぇねぇ、一緒に歌ってくれる?いち、にい、さーん!……もぉ~、ちゃ~んと歌ってよぉ~! おかえり~!何すればいい?早速だけど、一曲披露しちゃう? 通常(夜) いらっしゃ~~~い!スペシャルライブ・夜の部!はじまるよ~~~!! こんばんは!今からわたしの出番?てへへへ、なんでもやっちゃうよ~! 通常(深夜) こんばんは!ボイストレーニングだと、はりきっちゃうんだけどな… こんばんは!夜遅くまで歌の練習に付き合ってくれて、ありがとう。よーし、がんばっちゃうぞぉ! 年始 あけましておめでとう!今年も最初っから盛り上げちゃうから、しっかりついてきてねー! (ボイス) あけまして、おめでとうございまーす!今年こそ年末の歌番組に出られるよう、がんばるぞー! バレンタイン アイドルだから、本当はダメなんだけど……チョコ、あげちゃうね。みんなには、ナイショだよ ホワイトデー えっ、お返し?ファンに見られるとまずいから、あとでこっそり頂戴ね♪ エイプリルフール (未実装) ゴールデンウィーク (未実装) 夏季 暑い季節は、野外でフェスとかもいいなぁ~。盛り上がること間違いなし! 水着キャンペ ただいま期間限定イベント、開催中でぇ~す!特別に水着でライブしちゃうから、絶っ対見に来てね! 七夕 七夕限定ライブ!○○(プレイヤー名)の願いかなえちゃうよ! ハロウィン ハロウィンだから、きっとすごい衣装が着られるんだよね?わくわく! 冬季 寒くなってきたから、ファンをがっかりさせないためにも、喉のケアを最大限にしないとね! クリスマス メリークリスマス!わたしの特別ライブ招待券○○(プレイヤー名)だけにあげちゃうね! (ボイス) メリークリスマス~!今日だけ特別な、限定ライブを見せちゃおっかな? 神姫の発売日 今日はわたしの発売日だよ!盛大なパーティーをするから○○(プレイヤー名)も参加してね♪ オーナーの誕生日 誕生日おめでとう!わたしの笑顔が、最っ高のプレゼントでしょ?えへっ♪ 神姫ハウス 命名時 ん~、ステキな名前!それにキ・マ・リ♪ 呼び方変更 ○○(プレイヤー名)、呼び方を変えてみない?もっとファンになれると思うの♪ (→決定後) ○○(プレイヤー名)ね。りょうかーい♪ レベルアップ後 レベルアップだよ!○○(プレイヤー名)が応援してくれたおかげだね!これからもずっとわたしだけのファンでいてね。 MVP獲得 わーい!わたしがMVPだって!最優秀大人気アイドルってことでいいよね? 3連勝後 3連勝おめでとうー、○○(プレイヤー名)!これはもうわたしたちがアイドル界を席巻したといっても過言じゃないよね? 親密度Lv5後 ねぇ、○○(プレイヤー名)?今度の新曲、こんな感じで歌ってみたんだけどどうかな?ファンとしての率直な意見をお願い! 親密度Lv10後 ふんふん。出だしはもっと心を込めて…。サビは相手を思いやって…。なるほどね、やってみる! 親密度Lv20後 この間のアドバイスの通りに歌ったら新曲チャート1位になっちゃった!これも○○(プレイヤー名)のおかげだよ! 親密度Lv30後 ねぇ、○○(プレイヤー名)?今度は振り付けなんだけどどんなのがいいかな?大ファンとしてのアドバイスをお願い! 親密度Lv40後 ふんふん。Aメロは情熱的に…。間奏はアグレッシブに…。なるほどね、やってみる! 親密度Lv50後 この間のアドバイスの通りに踊ったらMVのPVが爆上がりしちゃった!これも○○(プレイヤー名)のおかげだよ! 親密度Lv60後 ねぇ、○○(プレイヤー名)?今度はライブの演出なんだけど何か斬新な演出とかないかな?親衛隊としての提案をお願い! 親密度Lv70後 ふんふん。最初は稼動ステージを使って…。終盤はプロジェクションマッピング…。なるほどね、やってみる! 親密度Lv80後 この間のアドバイスの通りにやったら話題になってチケットが爆売れしちゃった!次のライブに招待するね! 親密度Lv90後 みーんなー!わたしのライブにようこそー!今日は一番大切な人のために歌うからちゃんと聞いててねー![修正]いつも応援ありがとう!今日も盛り上がっていこうねー! 親密度Lv100後 今日のライブも大成功だよ、○○(プレイヤー名)!これからもわたしと一緒にバトルもライブもよろしくね♪ 頭タッチ(親密度0~19) うふふ。アイドルのお触りは厳禁だよ? (親密度20~39) うん?わたしの頭がどうかした? (親密度40~59) ゴメンね。せっかくのヘアーセットが崩れちゃうから。 (親密度60~79) うふ、何だかくすぐったいよ~。 (親密度80~) うふふ。撫でていいのは○○(プレイヤー名)だけなんだからね。 胸タッチ(親密度0~19) ひゃあ!ちょっとー!どこ触ってるのよ! (親密度20~39) ひゃ!コラー!わたしはアイドルなんだからね! (親密度40~59) ちょ、ちょっと!間違って触ったわけじゃないよね?! (親密度60~79) も、もう…!恥ずかしいからダメだよ…! (親密度80~) ○○(プレイヤー名)だけのアイドルだからみんなには秘密だよ…? 尻タッチ(親密度0~19) ちょ、ちょっと!写真に撮られちゃったらどうするのよ! (親密度20~39) きゃあ!そ、そんなことしたらスキャンダルになっちゃうよ! (親密度40~59) もう!そんなことしたらダメでしょ!アイドルなんだよ! (親密度60~79) も、もう…!みんながいるからこんなとこじゃダメだってば! (親密度80~) ○○(プレイヤー名)…。今はアイドルなんだからオフの時にね。 通常会話 バトルはもちろんボイストレーニングもがんばっちゃいまーす! ファンのみんなが驚くライブをやりたいな~。○○(プレイヤー名)。何かいいアイデアないかな? わたしの好きなこと?それはもちろんファンのみんなの笑顔を見ることだよ。うふふ。 アンコールかな?みんなの期待に応えちゃうよー! こないだね、ファンからサイン求められちゃった。やっぱりアイドルのオーラは消せないのかな?うふふ。 ねぇ○○(プレイヤー名)。わたしの得意な武器って知ってる?楽器だよ!だってアイドルだからね♪ ○○(プレイヤー名)の推しは誰なの?もちろんわたしだよね?じゃあ大きな声で言ってみよう。せーの! ○○(プレイヤー名)。わたしにお願いとかある?特別に何でも聞いちゃうよ? 今度の新曲の振り付けどうかな?また人気が出ちゃったらゴメンね♪ みーんなー!わたしのライブにようこそー!いつも応援ありがとう!今日も盛り上がっていこうねー! ん?なぁに~? 武装カスタム 戦闘力Up時 これこれ!こうでなくっちゃ! 戦闘力Down時 これでファンの皆が、喜んでくれるかなぁ? 武器LvUP時 これこれ!こうでなくっちゃ! 素体カスタム 親密度LvUp時 日頃のレッスンの賜物だね! 限界突破時 やったぁ!新しいステージに、立っちゃうよ~! 出撃時 キャラ入れ替え みんなー!準備はいーい?盛り上がっていっちゃうよぉー! バトル開始時 みーんなー!こーんにーちはー!頑張るぞ、応援よろしくね! 歌はもちろん、バトルでも負っけなーいよー! → 君たちに会えてわたしもうれしいよ~ バトル中 撃破時 台本どーりっ! あはは!痛かった?ごめんねー。 コンテナ入手時 コンテナゲット!いぇい! 被弾時 ぶーぶー!ステージが台無しだよ! オーバーヒート時 ぶーぶーぶー!ちゃんと管理しといてよね! 回復時 回復ぅ~♪ スキル発動時 (能力強化系)盛り上げて行くよー! (HP回復系)応援、ありがとー! (デバフ系)盛り下がっちゃえー! (攻撃スキル)カメラさぁーん!ここ見せ場だからね! (チャーミークリアボイス)見て見てー!みんなの スーパー アイドル オンステージ! 被撃破時 あーん!勝手に幕を下ろさないでよー! ぶー!もうやだ!帰る! 次出撃時 アンコールありがとー♪ サイドモニター 応援時 がんばれー! すごいすごーい! 交代時 いってらっしゃーい! よーし、いっくよー! 被撃破時 ごめんね… 頑張った、頑張ったよ… バトル終了時 1位 いぇいいぇい!勝っちゃったよー!この勝利を、ファンの皆に捧げます!! ファンのみんなー!こんなに応援、ありがとーう!! → ファンのみんなー!応援、ありがとーう!声援、わたしに届きました!! 2位 あーん残念!もうちょっとだったのにぃー! わたしがトップアイドルじゃないなんて、ウソでしょう? → 次のステージはもっと頑張るから、応援、よろしくね! 3位 むにゅう~、これからだったのにぃ。くやしいよぉ! え、えとぉ、出来が悪い子ほど、可愛いって、言うよね?言わない? → こんな結果じゃ、ファンも喜ばないよねぇ?もっと頑張らないと… 4位 私のステージ、つまらなかった?むにゅう、ちょっとショック… → レッスン頑張るよ。もっと応援、よろしくね? カラフルコンダクト 付いて来て みんなのアイドルだよ コンテナ獲得時 1位 プレゼント貰ったから、はい。どうぞ! 2位以下 あのぉ、怒ってるぅ?…あ、でもでもぉ、ファンがプレゼントくれたよぉ。いっしょに開けよっ! レイド終了時 成功 ファンのみんなー!こんなに応援、ありがとーう!! 失敗 こんな結果じゃ、ファンも喜ばないよねぇ?もっと頑張らないと… LvUP時 神姫親密度 はぁぁー…私いま、すっごい幸せ! マスターレベル やったね!私への声援がもーっと大きくなるように、ボイストレーニング、一緒にしよっ? 神姫ショップお迎え時 わたしの限定ライブにようこそ~!さぁ早く早く!始まっちゃうよぉ~! えへへへ。わたしの出番だね、待ってましたぁ~!これからよろしくね! ゲームオーバー時 わたしのライブ、どうだったぁ?また会える日を楽しみにしているね。じゃあねー、バイバーイ!! その他 + リセット開始 神姫の想い、大切に。 + 選択した神姫をリセットします。よろしいですか? リセット開始 えっ!?ドッキリ…だよね?カメラはどこ? はい を押す ああっ…イヤだよぉ!せっかく出会えたのに!忘れるなんて出来ないよ! はい を押す(二回目) 生まれ変わっても、またアイドルになるよ。今まで応援、ありがとう… リセット完了 わたしの限定ライブにようこそ~!さぁ早く早く!始まっちゃうよぉ~! リセット取消 もうー!子供だと思ってバカにしてる!?そんなウソには、引っ掛からないんだからねー! 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 マスター・プロデューサー・お兄ちゃん 神姫ハウス内コミュニケーション LV70~LV79 頭 防御 胸 LP LV80~LV89 頭 攻撃 胸 ブースト 尻 攻撃 ステータス情報 親密度Lv1 ATK DEF SPD LP BST N 30 30 90 300 300 R 35 35 100 350 320 SR 40 40 110 400 340 UR 45 45 120 450 360 親密度Lv100 ATK DEF SPD LP BST N 38 38 93 380 330 R 43 43 103 430 350 SR 48 48 113 480 370 UR 53 53 123 530 390 マスクステータス 1/s ジェム回収展開速度 ブースト回復量 ダッシュ速度 ダッシュ時ブースト消費量 ジャンプ時ブースト消費量 対空時ブースト消費量 防御時ブースト消費量 N 1750 160 960 85 50 20 70 R 1050 105 70 40 90 SR 1140 125 90 60 110 UR 1230 145 110 80 130 覚えるパッシブスキル一覧 カーテンコールシュメッターリング専用パッシブ。次の神姫の出撃時間が短縮。生存時ブーストゲージ量アップ効果。 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる ジェムの出す量軽減[小]敵に攻撃された際にジェムの出す量を少なくする 早熟型のパターンで覚えるパッシブスキル ダウン軽減[小]ダウン時の行動不能時間が短くなる 追加ダメージ軽減[小]敵からの追加ダメージを軽減する スピードアップ[小]移動する際のスピードアップ ダッシュブースト消費量減少[小] *要限界突破(L110)ダッシュする際のブースト消費を減少する 防御力アップ[中] *要限界突破(L120)防御力を上げる 通常型のパターンで覚えるパッシブスキル 防御力アップ[小]防御力を上げる 体力最大値アップ[小]体力の最大値を上げる 攻撃スピードアップ[小]攻撃時のスピードが上がる ブーストアップ[小] *要限界突破(L110)ブースト時の移動スピードアップ ため威力増加[中] *要限界突破(L120)ため攻撃の威力を上げる 晩成型のパターンで覚えるパッシブスキル 防御力アップ[小]防御力を上げる クリティカル発生アップ[小]クリティカルが出る確率が上がる スピードアップ[小]移動する際のスピードアップ ため威力増加[小] *要限界突破(L110)ため攻撃の威力を上げる ため時間減少[中] *要限界突破(L120)ため時間を減少する 神姫固有武器補基本補正 ※レアリティが上がる毎に回復・補助は-10%、それ以外の得意武器は-5%、苦手武器は+5%される。数字はレア度Nのもの。 得意武器 +60% 回復補助 +30% 片手打撃武器・片手ライトガン・防具用武器 苦手武器 -20% 下持ちヘビーガン 神姫考察 攻撃力 必ず攻撃力アップを覚えるがそれでも全体の中では低い方。 しかも得意武器が防具用武器以外どれも火力に乏しいときている。そもそも得意武器の少なさが大問題。 回復・補助武器も補正が高いとはいえ、レイドならまだしも対人では産廃中の産廃ときた…。 よって総合的に見てもかなり火力は低い部類に入る。この際開き直って専用パッシブスキルを利用した相討ち覚悟の立ち回りで戦場を引っ掻き回していくという戦法も。 防御力 通常型が防御力と体力を上げてくれるが、それ込みでも全体の中では脆い方。 当たらない立ち回りをしたいところだが、肝心のスピードはというと…。 逆に個体値などで防御面が高くなる場合、今度は専用スキルを活かしにくくなるというジレンマを抱えている。 機動力 元から高いBST値に専用スキルの上方で全神姫中最高のブースト量を得たため、多少無茶しても圧倒的BST値でカバーしきれる。 しかしダッシュスピードの方は全神姫中最底辺なので、高機動神姫相手に無理はできない。 BST値を伸ばして特化させるか、ATK値やDFE値などに回してバランスを取るか。 総評 BST値においては本作登場の神姫の中でも他の追随を許さない最高レベル。特徴的な専用スキルで他の神姫と差別化していきたい。 片手打撃武器の存在は忘れて良い。賑やかしのマイクスタンドは回復・補助で足りている。 専用スキルは確実発動。被撃破時の交代にかかる時間を約1/3に軽減。あくまで彼女から次の神姫への交代時間を短縮するだけで、全ての神姫間の交代時間が短縮されるわけではない。更に追加される「BST値20%アップ」はステータス画面では確認できず、バトル時限定で反映される。 専用スキルの恩恵は高レアリティほど大きいが、高レアリティほど撃破前提の戦術は中々組み込みにくい。編成のレアリティや順番はよく考えよう。 現状「シュメッターリング三人RRR編成による撃破即攻撃系アクティブスキル発動で失ったジェムを回収する」のルーチンが単純明快かつ強い戦法か。 実質爆弾戦法だが、強力なアクティブスキルを高回転で回せるのはこの神姫にしかできない戦法なのと、膨大なBST値で相手のミスを狙いやすいのとでシステムとステータスがマッチしている。 ただいくら撃破されること前提とはいえ、回数を重ねるほど当然リカバリーしないといけないジェムの量も増えるのをお忘れなく。ご利用は大切に。 また、アクティブスキルに大きく依存しているため、一回の発動で回収しきれなかったりそもそも発動すらできないとなるとかなり状況が悪くなる。バフ・デバフ系スキルなら交代後即発動するか、直接攻撃系スキルならLPが半分になる前に確実に当てることを心掛けよう。 解放パターンはどれもバランス寄りの防御型。アイドルたるものステージ上で倒れるわけにはいかないのだ。 仮に倒れた(被撃破)としても、専用スキルで直ぐに場を持ち直しやすいと考えれば、転んでもタダでは起きない彼女らしいスキル構成だと言えよう。 + 一方レイドボスバトルにおいて、その特性は一変する… レイドボスバトルのオンラインモードは、交代時間が通常のジェムバトルよりも約五倍程度と長めに設定されている。 これを専用スキルで大幅に短縮できる上、死神の鎌が苦手武器ではなく、更に回復・補助武器は得意と、彼女のレイド適性は実はすさまじく高い。 クリアが難しいと思っているマスターは是非彼女をプロデュースしてみよう。 これまでのレイドボスバトルにおける攻略手段を、以下に列記する。 + (シーズン1で開催されたレイドについては、こちらを参照) 第一/第二回においては、白兵攻撃ならば通常武器なら出が早く補正も入るロークがお勧めだった。イベントアイテムまで選択肢に入れるなら、アクティブスキルが強力な近接15th武器や死神の鎌、金ヴァル剣などを使って相討ち上等のごり押し戦法に走る(この場合、上記のRRR編成が望ましい)か、補正の入る回復・補助武器で他プレイヤーの回復役に徹し続けるのが最適だったようだ。 対バグに有効とされる15thイベント装備の片手ライトガンは得意武器で火力も充分なものの、悉くリロードが遅過ぎるため手数不足に陥りがちであった。 アクティブスキルについては「死出の旅(死神の鎌)」が有効。もし死神の鎌を持っていないなら「状態異常スタン」または「チャーミークリアボイス」がオススメ。闇神姫や青ツガル相手ならよく刺さった。 オメガが出てきた時は…まあ雑魚たちの足止め程度にはなるので、やっぱり有効ではあったか。 第三回においては、「状態異常スタン(またはチャーミークリアボイス)」がボスにガードされて刺さりにくい等、必ずしも上記の通りとはいかなくなったが、その一方で超特効武器のパウダースプレイヤー(片手ライトガン)とハンマーシード(片手打撃武器)、そして環境武器のバリスティックブレイズ[RW]までもがすべて彼女の得意武器にあたるため、実は対バグの頃より全体的に立ち回りやすくなっていた。 アクティブスキルは相変わらず「死出の旅(死神の鎌)」安定。なければ「攻撃スピードダウン」や「防御力ダウン」が有効だった。 また、前述した「状態異常スタン(またはチャーミークリアボイス)」も、基本的に俊足なレイドボスに対して足の遅めなこの神姫で追い着く、あるいは雑魚の足止めを図るために使う分には比較的有効だった。 第四回においての基本的な立ち回りは、第三回の時と実質大差はなかった。 前回猛威を振るったバリスティックブレイズ[RW]こそ下方を喰らったものの、雑魚エラー相手には依然として充分な威力だし、それでもボス対策に不安を感じるのであればその他の[RW]武装に持ち替えておくと良かった。 あとはパウダースプレイヤーをフレグランスキラーに、ハンマーシードをアレルギーペタルに持ち替える必要があったくらい。ステクロ装備は対エラー威力こそ絶大なものの、15thイベント装備と同様リロード性能が壊滅的なので、この神姫であえて使う必然性は少ない。 ただしアクティブスキルについては、死神の鎌や「全員攻撃スピードダウン」を反射してくるナイトミラージュへの対策として使い分けを図る必要はある。その場合は「攻撃スピードアップ」や「状態異常スタン(またはチャーミークリアボイス)」が有効だった。 第五回においては残念ながら近接武装で特効が取れる得意武器がなく、得意を切るか特効を切るか選ばざるを得なかった。得意武器ならローク辺りが隙が少なく火力もまずまず出た。 特効武器ならサメバルーン(ピンク)が得意武器かつスキルゲージが溜まりやすいので最適解に近いが、そもそも「サマーミラージュからのドロップ限定」という最大の問題があった……。 遠距離武器はうまい棒 コーンポタージュ味が小回りが効いて扱いやすい。R限定だが12円(税込)で実物を買えば即用意出来る点も評価出来る。 今回はオンラインレイド初級の通常枠がナイトミラージュになっている為、スキルをデバフに固めないよう前回以上に注意が必要だった。尚、上級ならドロシーかサマーミラージュの2択なので問題ない。 第六回(復刻レイド)においても、やはり近接武装及び遠距離武装でこの神姫が特効を取れる得意武器が過去のイベントやレイドでの入手武器ばかりになっており、元々の火力のなさと相俟って“特効+得意で火力を出す事”自体がより難しくなってしまった。 青ツガルや黒花種、ミラージュ達相手ならば良いとしても、「状態異常スタン」が通じないオメガが相手だと、火力が低いこの神姫は殊更不利になりやすい。 ただ、この点はゴールド武装や15thストラーフ・ジュビジーB・ジルダリアBといった武装の[RW]武器を織り込んで火力を補うという対策も、一応なくはない(結局これらも殆どが過去イベント・レイド入手武装なのだが、同時期に復刻された15thストラーフ武装ならば、入手性の面でより確実だろう)。 もし幸運にもサマーミラージュ武装(サメバルーン及びバスターシュリンジの各色)を持っているなら、スキルゲージ上昇に恩恵のあるPink ver.が“特効+得意”を活かす上で特にオススメ。 ちなみに死神の鎌やバリスティックブレイズ[RW]は今回防御力までもが下方されたが、もともと防御が薄くボス相手にはあっという間に落とされがちなこの神姫の場合は然程問題にならないので、手持ちにあれば積極的に使っていって良い。 これらの装備で固めた上で、態と落とされてスキルゲージを一杯にする事を前提としたR-R-R編成による「全員攻撃スピードダウン」または「死出の旅」連発戦術が、ナイトミラージュのいない今回はかなり有効となる。 ちなみに告知画面には堂々と出演しているものの、特に何がしかフィーチャーされているという訳でもないという、嘗ての不遇ぶりがここに来て再燃してしまった感すらある。 バトロンに登場したイリーガルシュメの出番だったら良かったのに。 続く第七回においても第五~六回での問題は根強く残っているが、逆に言えば必要な事はまったく同じ。更に言えば、オメガやナイトミラージュのような相手がいない事は幸いとなる。 ただ、耐スタン能力が高めなストラ相手にスタンを狙うのであれば、スタン補正つき武器で殴るよりもガードの隙を突いてスキルで攻めるのが良いだろう。 もっとも、ミラージュ相手の時含めて「全員攻撃スピードダウン」または「(死神の鎌による)死出の旅」連打戦術の方が、相変わらず有効な訳なのだが……。 第八回ではバニーミラージュが「全員攻撃スピードダウン」を、更に続く第九回ではフレッシュミラージュが「死出の旅路」をも反射してくるという全力のメタ張り対策を取って来たため、実質的には「攻撃スピードアップ」以外に選択の余地がほぼなくなってしまった。 それも、あちらのデバフから後出ししたところで此方の方が有効時間が短くなっている上、元々攻撃力のないこの神姫では火力を恃んだ力押しをしたところでたかが知れているのも苦しいところ。 更に、シーズン2に入って以降公式からレイド特効装備を公開する事がなくなったため、この神姫の決して多くはない得意武器ジャンルの範囲内でアセンを模索していかざるを得なかったのだが、第九回でのみ猛威を振るったティファレトロッドが比較的扱いやすい部類だったのは、せめてもの救いか。 実質第二回の復刻にあたる第十回~第十一回では、基本的には当時とほぼ同じ戦術に立ち返るのが妥当だろう。 死出の旅路をはじめ、状態異常スタン系(ただしオメガに通じないのは相変わらず)や全員攻撃スピードダウンといったスキルを反射してくるボスがいないため「搦め手のスキル主体で戦い抜く」という選択肢がやっと戻ってきた。 もちろん、それは「プレイヤー側にボスアタッカーがいてくれる場合」に限定されるため、共闘相手にそれが期待できなかったりソロ状況を強いられたりした場合等にも備えて、相応の武装で対応していきたい。 時を同じくして復刻された15th記念装備の他、歴代ボス装備やうまい棒/ちくわ、(若干リロードが重たくなるが)ステクロ武装で立ち回るのが比較的有効。まあほぼ全部イベントまたは期間限定入手なのが辛い所なのだが… 特にシーズン2で実装された一部リペイント神姫達の武装については、恒常ドロップとなった分入手しやすくなったのがとてもありがたいところ。 なお、この神姫元々の攻撃力の低さから、対レイド特効装備で固めなければなかなか有効なダメージが出せないという点にも注意が必要。 可能な限り、個体値を厳選(攻単1Vまたは5V、出来れば低レアリティ6V)して臨みたい。 ちなみに全神姫にチャーミークリアボイス用ボイスが収録されていたりする。 腕装備と足装備をこの神姫用の武器付き武装にするだけで出来るので、もし時間があれば好きな神姫のチャーミークリアボイスを聴いてみよう。 神姫攻略法 圧倒的BST値による追撃は、一部の高機動神姫(フブキやミズキ等)以外では逃げ切るのはほぼ不可能。諦めて常に相手し続けるしかない。もちろん追いかけるのも不可能に近い。 一番気をつけたい流れはアクティブスキルによる形成逆転→がん逃げ戦法。とにかく絶対にアクティブスキルを受けないようにしたい。 アクティブスキルさえ凌げば一気に脅威は少なくなるが、だからといって即攻撃、まして撃破は非推奨。再度アクティブスキルを凌がなければならず、相手の思う壷。ただ無視もできないので、適度にダメージを与えて相手の撃破タイミングをコントロールしたい。 ただここまでは実質タイマンでの立ち回りで、実際のバトルでは自分とシュメッターリング以外にも敵がいる。 相手がシュメッターリングの対策を取れているなら良いがそんなことはまずないので、当然自分の思った試合展開にならないのは覚悟しよう。 理論上ほとんどのアイドル(神姫)はシュメッターリングと同じステージ(土俵)なので、どちらがセンターでどちらがバックダンサーか分からせてやろう。 お迎え方 稼動開始(2020/12/24~)から神姫ショップに登場 アップデート履歴 日時:2021.10.06 内容:回復・補助の補正率を30%→60%に増加。 日時:2021.6.28 内容:神姫個別調整で遠距離攻撃のダメージを軽減できるように。 次の神姫への交代時間をさらに短縮(1/2→1/3)、バトル出撃中ブーストゲージの最大値が1.2倍になる効果を追加。 日時:2021.4.27 内容:「片手打撃武器」の補正率調整 日時:2021 内容:「格闘打撃武器・両手打撃武器」の補正率調整 格闘打撃武器・両手打撃武器の苦手補正が消えたため修正、タイミングは不明 (↑2021.07ステータスの武器補正表示がされるようになった時には修正済みである事を確認) コメント レイドで回復+[RW]試してみたけど意外と楽しい。補正のお陰で[RW]の威力は高いし、何なら緊急時には回復の方でも一応殴れる程度には火力あるし。ただタゲ変が忙しいのが難点だが… -- 名無しさん (2021-12-18 22 44 25) レベルごとのタッチの反応を更新したのでテンプレを置いていきます -- 名無しさん (2022-07-31 15 22 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/2chbattlerondo/pages/311.html
名前の由来 武装神姫バトルロンドの元ネタ探しです。 神姫とその付属品第1弾、第2弾 第3弾、第4弾 第5弾、第6弾 第7弾、第8弾 第11弾 第12弾 ライトアーマー第1弾 オンライン専用装備コナミ自社ネタ 神話・伝承 それ以外 神姫製造メーカー イリーガル神姫、イベント敵キャラ コメント 神姫とその付属品 第1弾、第2弾 天使型アーンヴァル(ANGEL/AGL ARNVAL)イタリア語で「突撃」。オランダ語の「aanval(攻撃)」とも。どちらにせよヨーロッパの言葉。他の固有名詞もヨーロッパのものが多い。 リニューアル版「トランシェ2」の「トランシェ(tranche)」は、フランス語で「一区切り」「一切れ」。デザイナーの非公式設定上はトランシェ1~3が存在することから、ヨーロッパの戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」を意識しているとも考えられる。 「ライトセイバー」は映画「スターウォーズ」シリーズに登場する、原理不明の切れ味が良すぎる剣と同名。グリップの形状、リペイント版も合わせたカラーバリエーション数は「ガンダム」シリーズなどのSFロボットの俗に言う「ビームサーベル」を思わせる。 「アルヴォ(alvo)」はポルトガル語で「白」もしくは「標的」。 アルヴォPDW9の「PDW」は「Personal Defense Weapon」の略。実銃としては「FN P90」など。バトルロンドでは「機関銃」に分類されるが、実際には短機関銃と小銃(アサルトライフル)の中間に分類される。 「アネーロ(Anhelo)」はスペイン語で「あこがれ」。 悪魔型ストラーフ(DEVIL/DVL STRARF)「ストーラフ(страх)」はロシア語で「恐怖」。軍事用語で航空機/ヘリコプターによった機銃/ロケット弾を用いる(いわゆる爆撃とは異なる)地上攻撃という意味もある。 リニューアル版「bis」は「二度目」「(兵器の)改良型」。フランス語では「アンコール」と同じ意味。 「ジレーザ(железо)」はロシア語で「鉄」。 「サーバーカ(собака)」はロシア語で「犬」。 猫型マオチャオ(そのまま/CAT MAOCHAO)「猫爪」の中国読み。武装も全て中国読み。 犬型ハウリン(そのまま/DOG HOWLING)「吼凛」の中国読み……ではなく、「howling(ハウリング:咆哮)」の当て字と思われる。 マオチャオと違い、こちらの武装は全て日本語読みのため。 ※台湾の方からの投稿:吼凛は「ホウリン」、咆哮は「パウシャオ」と発音。 兎型ヴァッフェバニー(RABBIT/RBT WAFFEBUNNY)「ヴァッフェ(Waffe)」はドイツ語で「武器」、「カロッテ(Karotte)」は「人参」。 「TMP」とは「Tactical Machine Pistol」の略。 上へ戻る 第3弾、第4弾 騎士型サイフォス(KNIGHT/KNI XIPHOS)ギリシャ語で「剣」。 「コルヌ(Cornu)」はラテン語で「角」。 「デファンス(dèfense)」はフランス語で「防衛」。「ラ・デファンス地区」というものもあるが。 「クリニエール(crinière)」はフランス語で「鬣(たてがみ)」。以降注釈の無い場合フランス語。 スキル「サクレクール(Sacré Cœur)」は「聖心(聖なる心臓)」。フランス語圏の実在の寺院の名前でもある。 スキル「フレシュドエクレール(flèche d'éclair)」は「稲妻の矢」。時折エクレアと読む人もいるが、エクレールを英語で読むとそうなるので、別に間違ってはいない。 スキル「グランシュヴァリエ(Grandes Chevalier)」は「高位の騎士」。 「ソルダットアルミュール」は「兵士の鎧(Soldate Armure)」、「キャヴァリエアルミュール」は「騎士の鎧(Chevalier Armure)」。こちらの「騎士(Chevalier)」は「キャヴァリエ」。 侍型紅緒(SAMURAI/SAM BENIO)単に女性の人名、または紅色の緒。 「怨徹骨髄」「為虎添翼」「破邪顕正」「気炎万丈」は全て四字熟語。 アーマーはほぼ全てが「赤」に関連する。「茜之~(アカネ-ノ)」の茜は暗めの赤。 「蘇芳之~(スオウ-ノ)」の蘇芳は黒味を帯びた赤。固まりかけの血の色。 「紅蓮之籠手(グレン-ノ-コテ)」の紅蓮は赤い蓮(ハス)のこと。 「朱雀之臑当(スザク-ノ-スネアテ)」の朱雀は南方を守護する朱(赤)の鳥。 サンタ型ツガル(SANTA/SNT TSUGARU)コナミ社「beatmania IIDX」シリーズに登場する同名キャラクター「ツガル(菱宮津軽 ひしみやつがる)」。デザイナーGOLI氏の日記では、彼女を元に作られたAIという設定が語られている。 「リンゴみたい」と言われるのは向こうでも同じ。またパチスロ、ドラマCDといった派生作品でもバトルロンドと同じく釘宮理恵さんがキャスティングされている。 リアパーツやバトルモードの「レインディア」はトナカイの意。「ホーンスナイパーライフル」はトナカイの角。 花型ジルダリア(FLOWER/FLO ZYRDARYA)「宇宙に飛び立った土地」(メーカーの項で後述)の発言より、バイコヌール宇宙基地の所在地、カザフスタンのシルダリヤ川と花のダリアより。 武装やスキルは花や植物に関する単語を冠している。 種型ジュビジー(SEED/SED JUVISY)「空へ飛び立った土地」より、飛行場や天文台が存在したフランス、パリ近郊のジュヴィジーからか。 武装やスキルはジルダリアと同様に花や植物に関する単語。 「キュベレーアフェクション」のキュベレーはアナトリア半島(現在のトルコのアジア側)で崇拝されていた大地母神。 砲台型フォートブラッグ(CANNON/CAN FORT BRAGG)米国ノースカロライナ州にある陸軍基地の名前。 「M16A1」はアメリカ軍制式採用アサルトライフルのバージョンの一つ。名前だけもらった様で、あくまで「FBモデル」のためか実物と神姫用は似ていない。 上へ戻る 第5弾、第6弾 セイレーン型エウクランテ(SEIREN/SEI EUKRANTE)ギリシャ神話のネレイデス(ネレウスとドリスの娘である50人のニンフ)のうちの一人。 武装は全てギリシャ神話の風の神々より。それぞれ、ボレアス=北、カイキアス=北東、エウロス=東、アペリオテス=南東、ノトス=南、リプス=南西、ゼピュロス=西、スキロン=北西を司る。 合体メカ「プレステイル」はギリシャ語で「暴風」を意味する言葉。 「イリス・マスクパーツ」のイリス(アイリス)は虹の女神。 マーメイド型イーアネイラ(MERMAID/MER IANEIRA)エウクランテと同様に、ギリシャ神話のネレイデスのうちの一人。反対からローマ字読みにすると「ARIENAI(アリエナイ)」になるが気のせいである。 武装も同様に海の神々より。合体メカ「オケアノス」も含む。 「オルフェウス」はギリシャ神話に登場する琴の名手の名前。 イルカ型ヴァッフェドルフィン(DOLPHIN/DOL/WAFFEDOLPHIN)「兎型ヴァッフェバニー」と一部共通。 「トーペード」はドイツ語で「魚雷」、「ヴァッサーマン(Wasser-mann)」は「水瓶座(水の男)」。 寅型ティグリース(TIGER/TIG TIGRIS) 丑型ウィトゥルース(CALF/CAL VITULUS)ラテン語でそれぞれ「虎」「子牛」。「丑寅」と記すのは「鬼門(鬼)」を表すため。 合体武装「真鬼王(シンキオウ)」は神姫/鬼王のダブルミーニング、「ファストオーガ」の「オーガ(ogre)」は人食い鬼。 寅の「朱天」は「朱点童子(酒呑童子)」?前述の合体武装や、他の武装(「風神」「雷神」「極閻魔」)から、「朱天」も「鬼」に関すると思われる。 丑の「コンビクトU7」のCONVICTは「有罪判決を下す」。 「ルインM21」のRUINは「破滅」「破壊」。 「ラピッドランチャー」のRAPIDは「迅速」。 建機型グラップラップ(BUILDER/BUI GRAPPRAP)建設機械(油圧ショベル=ユンボ)のアタッチメントの一種で、物を掴む「グラップル(GRAPPLE)」、軽く、素早く叩く「ラップ(RAP)」の2つで、韻を踏ませた造語と思われる。 上へ戻る 第7弾、第8弾 ハイスピードトライク型アーク(HIGH-SPEED-TRIKE/HST ACH)ギリシャ神話に登場する俊足の英雄、アキレウス(アキレス/achilles)より。所々にある「ach111es」のマーキングはこれをもじったもの。 「シルバーストーン」はイギリスに実在するサーキットの名前。 「バンチョーmk3」は「直線番長(コーナーリングなどを度外視したスピードチューン)」。 スキル「ファントムアクセル」の「ファントム(phantom)」は「幽霊」「幻想」。それぐらい早いということ。 可変トライク「パトロクロス」はアキレウスの友人。上から見下ろすとアークの頭文字「A」のような形をしている。 ハイマニューバトライク型イーダ(HIGH-MANEUVER-TRIKE/HMT YDA)俊足で知られる仏教の神、韋駄天(いだてん)より。ヒンドゥー教の神シヴァの子、スカンダ(カルティケーヤ)と同一とされる。 所々にある「YDA010」のマーキングは「イーダ・テン」→韋駄天。 「マニューバ」は旋回などの意味での機動。 「エアロヴァジュラ」のヴァジュラは、密教仏具・金剛杵のこと。ズバリそのまま金剛杵の「ヴァジュラ」もバトルロンドにはある。 スキル「シンハーグラップル」のシンハーはサンスクリット語で「獅子(ライオン)」のこと。グラップルは組み付きを意味する格闘技。 スキル「ドゥルガースレイ」のドゥルガーはヒンドゥー教の女神。シヴァの神妃パールヴァティと同一とされる。なお、スカンダはパールヴァティの子ではない。 スキル「ヴリトラリバーサル」のヴリトラはインド神話に登場するアスラの一人。 スキル「アーナンタ∞アサルト」のアーナンタ(アナンタ)はヴィシュヌ神のベッドとなっている龍王(蛇王)。「永遠、無限」の意。 可変トライク「ヴィシュヴァ・ルーパー」はヴィシュヌ神の別名。「あらゆる姿を持つもの」「全知全能のもの」の意。ヴィシュヴァは「全て(森羅万象などと同じ意味)」、ルーパーは「色(色即是空の色と同じ意味)」。 リブ三神がブリハスパティ神のために造った牝牛の名でもある。 上から見下ろすとイーダの頭文字「Y」のような形をしている。 アーク・イーダ共通名前は片仮名で書いても英語で書いても3文字。 以降のネタはデザイナーCHOCO氏の武装神姫サポートページも併せて参照。 リペイント版「ストラダーレ(stradale、略称st)」はイタリア語で「ストリート」。転じて「レーシングマシン(通常のアークとイーダ)の公道仕様」を指す。 「ヂェリカン」は神姫用添加剤「ヂェリー」を封入したボトルなので「JELLY CAN」。「ジェリカン(JERRY CAN)」と書くと「ヂェリカンだっていってるぢゃねーかよ」とCHOCO氏がお怒りになるので注意。 「OS-35 アサルトライフル」「OS-36 アサルトカービン」マウントの反対側で廃莢を行うため、両方にマウントすると動作不良を起こすという設定。この設定を顧みなくとも物理的に廃莢する場所が無いのだが、バトルロンドでは両方にマウントしている。 マガジンポートのマーキングは「DON'T LOAD TO JELLY CAN(ヂェリカンを装填するな)」マガジンとヂェリカンは同サイズのため、フィギュアでは実際にマウントも可能。ジオスタは未検証 フィギュアのパッケージイラストで、アークはヂェリカン片手にライフルを撃っている。ドジっ子疑惑。 ヂェリカンとマガジンにはそれぞれ名前がついており、名前を表したようなパターンがついている。 + ヂェリカン・マガジン一覧 ヂェリカン 読み 備考 付属セット Nitro ニトロ ニトロの爆発性≒人間におけるアルコール アーク、イーダ Oil オイル 潤滑油≒人間における栄養ドリンク Coolant クーラント 冷却材 ODEN オデン おでんのヂェリカン→おでん缶 アークst Jolokia ジョロキア ハバネロより辛い唐辛子 DieGinjo ダイギンジョー 大吟醸ニトロヂェリー B・H・S バナナ・ハバネロ・スパークリング 武装神姫2036に登場するヂェリカン イーダst CHOCOLATA チョコラータ 単にチョコレート武装神姫2036のアーク イーダのオーナーの名前(このオーナー自体がデザイナーCHOCO氏のもじり) Vanila バニラ CHOCOLATAの対? マガジン 読み 備考 付属セット SPEAR スピアー 徹甲弾 アーク EXPLOD エクスプロード 正しい綴りはEXPLODE イーダ SNOW スノー 氷結弾 アークst CREAM クリーム 食用のクリーム Paint ペイント 模擬戦闘用のペイント弾 MOCHI モチ パターンの形は鏡餅。粘着弾 イーダst PEPPER ペッパー 胡椒弾 MATATABI マタタビ 武装神姫2036劇中で暴走したイーダをマオチャオたちの壁「まお☆ばり」で止めようとした絡みから(ただし劇中ではヴィシュヴァ・ルーパーで突破している) 蝶型シュメッターリング(BUTTERFLY/BTF SCHMETTERLING)ドイツ語で「蝶」。 「マルレーン712」はドイツの歌謡曲「リリー・マルレーン」より。 「ポシェットマイン」には「ONE FLAP,GLOBAL IMPACT.」の文字が刻まれている。「1匹の蝶の羽ばたき(ONE FLAP)が台風をも起こす(GLOBAL IMPACT)」という地雷廃絶のスローガン。 「リリー・マルレーン」も反戦のイメージとして選ばれているのだろう。 戦車型ムルメルティア(PANZER/PNZ MURMELTIER)リス科の動物「マーモット(英語でWoodchuck、ドイツ語でWaldmurmeltier)」。 「PANZER(パンツァー)」はドイツ軍の戦車を特定する単語。 フィギュアではハーケンクロイツ(ナチス・ドイツのシンボル)に似たマークが確認できるが、オンライン版データでは×印に修正されている。 戦闘機型飛鳥(FIGHTER/FHT ASUKA)航空機以外の接点が無いが、NAL(現JAXA)が開発していたSTOL実験機「飛鳥」? 巫女らしいカラーリングから、奈良県の高市郡明日香村、「飛鳥坐神社」? 「霊刀 千鳥雲切」は、「雷切(らいきり)」より。武将・立花道雪は雨宿りの際に雷に打たれたが、半身不随になりながらも生きていた。このため人々が「雷を切った」と噂し、道雪はその時に所持していた刀「千鳥」を「雷切」に改名したという。 「flak17 1.5mm機関砲」のflakは「高射砲」。 「三六式航空爆弾」「三七式一号二粍機関砲」「三八式特殊電探」は、武装神姫の年代設定にあわせたもの。203X年採用→三×式。武装神姫フィギュア発売当時は2006年に対し2036年なので、飛鳥発売の2008年に対し2038年と仮定すれば、この3年間に採用されたものに振られる型番になる。各種イベントも現代+30年の設定になっている。 スキル「飛燕」「烈風」「天雷」「極光」は全て第二次世界大戦時の日本の戦闘機の名前から。 火器型ゼルノグラード(FIREARMS/FRA ZELNOGRARD)ロシア南部、ロストフ州ゼルノグラード市。北カフカーズ軍管区。 上へ戻る 第11弾 戦乙女型アルトレーネ(VALKYRIE/WAL ALTLENE)「MMS TYPE VALKYRIE」の英字表記だが、頭文字はドイツ語表記「Walküre」から取られている模様。 形式番号「DI/AIP-001X1」には柳瀬敬之氏デザイン(フォートブラッグ、ゼルノグラード)の「AIP」のメーカー名が含まれるが、実際に2つのメーカー(2人のデザイナー)が携わっている。 各パーツ名の「ヴァイス」(Weiß)はドイツ語で白。 「ブラオシュテルン」ドイツ語で青い星。 「ニーベルング」は「霧の国の人」の意。北欧神話におけるニブルヘイム(冥界)にあたる。 「ジークフリード」は「ニーベルングの歌」の主人公。 「ジークリンデ」は「ニーベルングの歌」の登場人物。変形形態「フリューゲルモード」はドイツ語で翼。 「フレイアヘルメ」は北欧神話の女神フレイヤ(Freja, Freyja)。 「ブリュンヒルデ」北欧神話に登場するワルキューレ。勝利のルーンに通じる者。 スキル「ゲイルスケイグル」ワルキューレ(ゲイルスケグル/ゲイルスコグル)。槍の戦。 スキル「ランドグリーズ」ワルキューレ。盾を壊す者。 スキル「レギンレイヴ」ワルキューレ。神々の残された者。 スキル「エンゼライゼ」ドイツ語で天使の旅。 戦乙女型アルトアイネス(VALKYRIE/WAL ALTINES)「戦乙女型アルトレーネ」と一部共通。 各パーツ名の「シュヴァルツ」(Schwarz)はドイツ語で黒。 「ロッターシュテルン」ドイツ語で赤い星。「ツヴァイシュテルン」ドイツ語で二つの星。 「ジークムント」は「ニーベルンゲンの歌」に登場する人物。 「ノインテーター」ドイツの吸血鬼。ドイツ語で「9の殺人者」。 「ヘルヴォル」13世紀ごろの伝説「ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ」より。ワルキューレ。 「エルダヘルメ」のエルダは「ニーベルングの歌」に登場する知恵の女神。北欧神話の女神ヨルズに当たるとされる。 スキル「ジークフリート」は「ニーベルングの歌」の主人公。 上へ戻る 第12弾 ヴァイオリン型沙羅檀(VIOLIN/VLN SHARATANG)スキルの多くは音楽記号などに由来する。 スキル「スピリトーゾ」 「精神を込めて」の意味。 スキル「グランディオーソ」「優美に」の意味。 スキル「プレスティッシモ」「非常に急速に」の意味。 スキル「ディミヌエンド」は「デクレッシェンド(だんだん弱く)」の別の言い方。 上へ戻る ライトアーマー第1弾 天使コマンド型ウェルクストラ(ANGEL-COMMAND/AGC WERKSTRA)「天使型アーンヴァル」と一部共通。 悪魔夢魔型ヴァローナ(DEVIL-SUCCUBUS/DVS VALONA)「ヴァローナ(ворона)」はロシア語で「カラス」。 上へ戻る オンライン専用装備 コナミ自社ネタ 「モアイ」は「グラディウス」に登場する敵。ぷちモアイのスキルと同じ「イオンリング」を撃ってくる。「モアイ」は投擲武器だが、爆発後のエフェクトがイオンリングの形をしている。特徴的な外見故かコナミ作品に登場することが多く、このモアイもサービス開始時から存在していた。 「オプション」は「グラディウス」のパワーアップ(兵装)の一つ。最大4機まで増える。スキル「レーザー・オブ・ネメシス」のレーザーも同じくパワーアップの一つ。ネメシスは同作の海外版タイトル(ギリシャ神話の復讐の女神)。 名前だけでなく外見・発射音・被弾音・エフェクトもオリジナルを忠実に再現している。 「ツインビー」の自機が「ツインビー(1P)」「ウインビー(2P)」。見ての通り「ツインビームガン」「ウインビームガン」のこと。 この2機が横に手を繋いで合体すると巨大ショット「ファイヤー攻撃」が撃てる。 機体にグリップを生やした外見をはじめ、こちらもオリジナルに忠実。 「マジックアカデミー女子生徒制服」は「クイズマジックアカデミー(QMA)」シリーズで女子キャラクターの着ている制服。改造制服や別カラーも存在するが、武装神姫で登場するのはベーシックなタイプ。 フィギュアでもMMSとしてQMAシリーズが発売されている。 QMAでも武装神姫にちなんだ問題が出題されたことがある。 上へ戻る 神話・伝承 北欧神話「レーヴァテイン」は古ノルド語でレーヴァ(Læva)が「災厄」、テイン(teinn)が「枝、杖」を意味する。ケニング(古ノルド語の迂言法)には「~の枝」で「剣」を意味するものがあり、レーヴァテインも剣であるとされる(ことが多い)。炎の巨人「スルト」の「炎の剣」と同一とする説に基づいてか、燃焼機構が仕込まれているという設定。 「ガンバンテイン」はヘルモーズ、スキールニルの使用した「魔法の杖」として有名だろうが、ゲーム中では豊穣の神「フレイ」の剣とレーヴァテインとの3本を同一の剣と解釈した説を元に、レーヴァテインの兄弟剣の氷の剣とされている。 「ミストルテイン(ミスティルテイン)」は古ノルド語で「宿り木」。光の神「バルドル」を傷つけないことを唯一”誓わなかった(誓っていなかった)”若い宿り木のこと。後にバルドルへ向けて投げられた際に槍となった。 「グングニル」は主神オーディンの持つ魔槍(神槍)。投げた後は何者もかわすことが出来ず、貫いた後は持ち主の元に戻る。戦いの先触れとして敵陣に投げつければ、必ず勝利が得られるともいわれる。 「ミョルニル」は雷神「トール」の持つ戦槌(ウォーハンマー)。古ノルド語で「打ち砕くもの」の意。投げれば相手を打った後に戻ってくる。掲げて雷を呼ぶこともできる。 ミョルニルを扱うために必要なものの片割れが、力を倍にする帯「メギンギョルド(メギンギョルズ)」。もう一つは鉄の籠手「イルアン・グライベル」。どちらもミョルニルと同時に装備する必要はないし、そもそも後者はゲーム未登場。グングニルもミョルニルもゲーム中は打撃武器だが、本来は上記の通り投擲武器。神話の武器を由来通り忠実に再現した場合、バランスどころの話ではないため、北欧神話に限らず、あくまでそれを元にした武器でしかない。 「スクリューブレード“グラム”」のグラムは「ヴォルスング・サガ」に登場する英雄、シグルズの剣。古ノルド語で「怒り」を意味する。「ニーベルングの歌」の「バルムンク」にあたる。 ケルト神話「カラドボルグ」はアルスター伝説に登場する英雄フェルグスの剣。「硬い(calad)稲妻(bolg)」の意。アーサー王伝説「エクスカリバー」の原型とも言われる。 「レーヴァテイン」「ガンバンテイン」との合体攻撃が可能だが、伝承上の接点は無い。 「ブリューナク」は太陽神ルーが持つ槍。「貫くもの」の意。 日本「天羽々斬」はスサノオがヤマタノオロチを退治するときに使った十拳剣(「羽々」は大蛇のこと)。このとき、オロチの尻尾の中にあった天叢雲剣に当たって刃が欠けたとされる。 「天叢雲剣」は退治されたヤマタノオロチの尻尾の中から見つかった剣。後にヤマトタケルノミコトが草を薙ぐのに使ったため「草薙剣」と呼ばれるようになった。 「タートルシェル」のスキル「リューグーダンス」はそのまま「竜宮ダンス」。タートル→亀→竜宮城の舞い踊り。 中国「方天戟」は中国の北宋代の武器。三国志演義にて呂布が愛用する方天画戟の元になった。 「如意棒」は西遊記の孫悟空の武器。「如意」は「思いのまま」の意。 ギリシャ「イージスの盾」はギリシャ神話で女神アテナの持つ、あらゆる災厄を払うという盾。スキルも「災厄からの護り」。イージスは英語読み、原語は「アイギス」。後にペルセウスがメドゥーサを退治すると、アテナはその首をアイギスにはめ込んだといわれる。 「螺旋槍“グラティオン”」のグラティオンはギガース(巨人族)の一人。 「イカロスの羽根」はダイダロスとイカロスの親子が、蝋で固めた鳥の羽根で作った翼で塔から脱出した神話から。その際イカロスは、歌でよく知られているように高く飛びすぎて、太陽の熱で翼を溶かされ墜落死してしまう。 「スパイダーシェル」のスキル「アラクノフォビア」は「蜘蛛恐怖症」の意。ギリシャ神話でアテナによって蜘蛛に転生させられた女性の名を取り、ギリシャ語で蜘蛛を「アラクノ(アラクネー)」と呼ぶ。 上へ戻る それ以外 「サイズ・オブ・ザ・グリムリーパー」は「死神の鎌」。「冷酷な(Grim)刈り取る者(Reaper)」→死神。「ホウキ・オブ・ザ・クリーンキーパー」はそれに音を似せたセルフパロディ。 「“ピースビルダー”リボルバー」は西部劇やメタルギアソリッドシリーズでおなじみ、「コルト シングルアクションアーミー(SAA)」の通称「ピースメーカー」より。ビルダー⇔メーカーで意味するところは同じ。 「クライモア(クレイモア/Claymore)」は、スコットランドの高地地方の住人(ハイランダー)が使用していた両手持ちの大剣…のはずだが、あちらは両手持ちとしては小振りな剣であり、傾斜した鍔も持つなど、バトルロンドのクレイモアとはまるで似ていない。「龍すらも屠る」「無骨な鉄の塊」という商品説明とその外見、スキル「ドラゴンクラッシャー」の名は、漫画「ベルセルク」の「ドラゴンころし」を思わせる。 「怒りのブドウ」はアメリカの作家ジョン・スタインベックによる同名の小説から。 「ソード・オブ・ガルガンテュア」はルネサンス期のフランス小説「ガルガンテュア(ガルガンチュワ)とパンタグリュエル」に登場する巨人より。スキル名の「ロア(roar)」は「咆哮」。 「バルムンク」はドイツ叙事詩「ニーベルングの歌」の主人公「ジークフリート」の愛剣。北欧神話の「グラム」。 「サルンガ」はインドの叙事詩「ラーマーヤナ」に登場するヴィシュヌ神の化身「ラーマ」が用いた、太陽の力を撃ち出す弓。 「聖槍“ロンギヌス”」は磔にされた「イエス・キリスト」の死を確認するために脇腹を刺した「ロンギヌスの槍」。イエスの血に触れた聖遺物なので「聖槍」。「ロンギヌス」は槍を刺したローマ兵の名前。 「魔槍“グングニル”」と対になる名前だが、伝承上の接点は無い。 世間一般で「聖槍」とされるものはバトルロンドのような槍ではない。 「ナヴァグラハ」はサンスクリット語で、インドの天文学や占星術における「九曜」のこと。 「星槍“レゴール”」のレゴール、およびそのスキル「アル・スハイル・アル・ムリブ」は、帆座γ星の固有名。 「鋼の翼」のスキル「ステラ・コメータ」はラテン語で「毛の生えた星」「長い髪をなびかせた星」の意(英語のコメット 彗星の語源)。 「カーレンギア」のカーレンはアンデルセン童話「赤い靴」の主人公の少女の名前。 「ユニホーン」は「ユニコーン」の角→ユニコーン・ホーンの略称、およびコーンとホーンで韻を踏ませている。スキル「ヒーリング・ホーン」は、ユニコーンの角に解毒作用があるといわれていたことから。 「ポラーシュテルン・FATEシールド」は「ポラーシュテルン(またはポーラシュテルン Polar Stern)」は北極星、FATEは運命、宿命。スキル「ステディプロテクション」の「ステディ」は安定の意。真北の方向から動かない北極星にちなんでいる? 上へ戻る 神姫製造メーカー メーカー名(カナ表記/略称) 型番/所属モデル 由来と思わしきもの Group K2(グループ・ケイツー/GK) GK06N1/忍者型フブキGK06N1X/忍者型ミズキGK011EW/エレガンスホワイト素体GK012EB/エレガンスブラック素体GK021B/バンテージブラック素体 コナミ開発室(Konami-Kaihatushitu→K2)武装神姫のオンライン部門→2番目のサービス Front Line(フロントライン/FL) FL012/天使型アーンヴァルFL013/悪魔型ストラーフFL801/戦闘機型飛鳥FL802/戦車型ムルメルティアFL014/天使コマンド型ウェルクストラFL015/悪魔夢魔型ヴァローナFL016/天使型アーンヴァルMk.2FL017/悪魔型ストラーフMk.2 (戦場における)最前線最前線で戦う神姫(兵器)、武装神姫「第1弾」 Kemotech(ケモテック/KT) KT36D1/犬型ハウリンKT36C1/猫型マオチャオ ケモノ+テクノロジーケモノらしく、かつメカの意匠を組んでいる Vulcan Lab(ヴァルカン・ラボ/VL) VLBNY1/兎型ヴァッフェバニーVLDLP1/イルカ型ヴァッフェドルフィン ミリタリー→火器→ヴァルカン The Sixth Factory(ザ・シックス・ファクトリー/T6F) T6FK45/騎士型サイフォスT6FS60/武士型紅緒 デザイナー名、篠房「六」郎あるいは「房六」→「六房」→「第六工房」 Studio Roots(スタジオ・ルーツ/SR) SRX03/サンタ型ツガル 同コナミ社アーケードゲーム「ビートマニア」に登場するファッションショップ「Roots26」から名前を借りた?ビートマニアにツガルの元ネタ(ルーツ)がある「スタジオ」「ルーツ(rootで基音)」はいずれも音に関係する Plants Planet(プランツ・プラネット/P2) P23701/花型ジルダリアP23702/種型ジュビジー デザイナーいわく「空に、宇宙に飛び立った土地」→飛び立った先で惑星を作り上げた? Arms In Pockt(アームズ・イン・ポケット/AIP) AIP021/砲台型フォートブラッグAIP305/火器型ゼルノグラード 神姫サイズ(ポケットサイズ)の兵器 Magic Market(マジック・マーケット/MM) MM08SR/セイレーン型エウクランテMM09MR/マーメイド型イーアネイラ 架空の生物モチーフ→魔法? Union Steel(ユニオン・スティール/US) US4TI/寅型ティグリースUS4CA/丑型ウィトゥルース デザイナー2人共同なので「ユニオン」(連盟、組合) Constructive Tyrant(コンストラクティブ・タイラント/CT) CTMP04/建機型グラップラップ 戦う建機(直訳は「建設的な暴君」) OHMESTRADA(オーメストラーダ/OS) OSA111/HST型アークOSY010/HMT型イーダ honest(誠実)+strada(イタリア語 道)青梅街道(おうめかいどう)イタリアのオーメ(Ome)などなど、諸説ありただし前二者はデザイナーの発言による Production Fairies(プロダクション・フェアリーズ/PF) PF07B/蝶型シュメッターリング かわいらしく Dione corporation(ディオーネ・コーポレーション/DI) DI/AIP-001X1/戦乙女型アルトレーネDI/AIP-001X2/戦乙女型アルトアイネス ギリシア神話の女神Dione? 上へ戻る イリーガル神姫、イベント敵キャラ ネタバレ回避のため折り畳み。 + イリーガル神姫 原則的にオリジナルの頭文字から名付けられている。特別な意味のある名前ではない(と思われる)。 神姫 イリーガル 備考 アーンヴァル アリス 神姫NETジャーナルver2.0第10回時点では天使型に多い名前のようである ストラーフ スウ マ'オチャオ マリーシア ハウリン ハートゥース ヴァッフェバニー ヴォルヴァ サイフォス サーシャ 紅緒(べにお) 紅天蛾(べにすずめ) 頭文字が「紅」かつ「べに」 ツガル つなみ ジルダリア ジャスミン ジュビジー ジュデッカ フォートブラッグ フォルテ エウクランテ エルザ イーアネイラ イレーネ ヴァッフェドルフィン ヴァネッサ ティグリース ティンベル ウィトゥルース ウィラキア グラップラップ グラミス アーク アッシュ イーダ イルミーナ シュメッターリング シャロン ムルメルティア ムーラ 飛鳥(あすか) 飛魅子(ひみこ?) 頭文字が「飛」 ゼルノグラード ゼノン アルトレーネ アルマ アルトアイネス アルル ベイビーラズ ラズベリー 「ラズ」のしりとり 紗羅檀(しゃらたん) シャーリー アーンヴァルMk.2 アメリア ストラーフMk.2 ストラス ウェルクストラ ウィルマ ヴァローナ ヴァレリア ミズキ 魅姫(みき?) 頭文字が「み」 フブキ(→吹雪) 雪乃 「雪」のしりとり + 各イベント イリーガルNAKED それぞれの色からある程度連想できる名称であると思われる。 サマーフェスタ(ミッションバトル/トレジャーアイランド)の登場ステージ名も併記し解説する。 ガイア(赤:灼熱の罠)はギリシャ神話の大地の女神。大地≒地球の力強さを溶岩=赤で表したものか。 ウロボロス(青:全てを呑む渦)は古代ギリシャの「尾を飲み込む蛇」。様々な宗教や文化で不老不死、永劫回帰、永続性などの象徴として用いられている⇒「全てを呑む」。 「渦(を巻く)」=青。 ドリュアス(緑:ラビリンス)はギリシャ神話の木の精霊(ニンフ)。緑色の髪の娘の姿で男を誘惑し、木の中へ引きずり込むと言われている。 引きずり込まれた木の中が「ラビリンス」? ヴァイス(灰:夏の夜のアブダクション)は宇宙人「グレイ(Greys)」か。「アブダクション」とは、宇宙人による誘拐のこと。 グレイに引っかけたグレー色? だがドイツ語でヴァイスは「白(Weis)」。英語なら「悪(vice)」。 ミラージュ(白:ウインターフェスタ2008にて初登場)は「幻影(Mirage)」。シークレットミッション「白き幻影」にて再登場。 トレーニングで登場しない、存在しないはずの白のNAKEDなので「幻影」。 逆にフィギュアではイリーガルNAKED5体中唯一存在する色。頭部・胸部パーツに違いがあるので完全に同一のものではないが。 + ウィンターフェスタ2009(WF 09)サイバーフロント攻略作戦 ラスボス 自身の名前とスキルがUNIXに由来した名称を持つ。 全能なる者“root”管理者権限のこと。アクセス権の設定に関わらずフルアクセスが可能。(Windowsで言うところのAdministrator) 慈悲なき隔絶“umount -f”接続した外部周辺機器を取り外すコマンド。 完全なる停止“kill -9”プロセスに対して強制停止などのシグナルを送るコマンド。killだけだと「後処理を含めて停止させろ」の命令(kill -15と等価)だが、-9のオプションを付与すると「後始末を問わず停止させろ」の命令になる。 虚無への回帰“rm -f”ファイルを削除するコマンド。本来は削除前に確認を行うが、-fのオプションを付与すると確認を行わない。 永劫の沈黙“shutdown -h”電源の管理を行うコマンド。-hのオプションを付与し、システムの停止(halt)の命令になる。実行にはroot権限が必要。 + サマーフェスタ2009(SF 09)サイバーテロから街を救え! 「黄道十二宮」の12星座をはじめ、「星」との関わりが見られる。 Satelliteを除くアクセスポイントの名前は全て12星座のもので、 十二宮を白と黒でそれぞれ別々の方向に回る順で開放された。 Cancer Leo Gemini Virgo Taurus Libra Aries Scorpio Pisces Sagittarius Aquarius Capricornus Satellite 敵神姫は全て12星座の恒星・星団から名付けられている。 天使型メサルティム=おひつじ座γ星 悪魔型ハクラビ=てんびん座γ星(ズベン・エル・ハクラビ) 忍者型シャウラ=さそり座λ星 猫型アスケラ=いて座ζ星 犬型カストル=ふたご座α星 兎型デネボラ=しし座β星 騎士型アウストラリス=いて座ε星 侍型ゲヌビ=てんびん座α星(ズベン・エル・ゲヌビ) サンタ型アルタルフ=かに座β星 花型レグルス=しし座α星 種型アクベンス=かに座α星 砲台型スカト=みずがめ座δ星 セイレーン型グラフィアス=さそり座ζ星 マーメイド型サマカー=うお座β星(フム・アル・サマカー) イルカ型サダルメリク=みずがめ座α星 寅型ハマル=おひつじ座α星 丑型サバイジャワ=おとめ座β星 建機型プレアデス=おうし座散開星団 HST型ポリマ=おとめ座γ星 HMT型ヒアデス=おうし座散開星団 蝶型エルナト=おうし座β星 戦闘機型ゾスマ=しし座δ星 戦車型アルヘナ=ふたご座γ星 火器型サダルスウド=みずがめ座β星 AGは防衛を担当するMAP(星座)から名づけられている。 サンタ型bx.AG/プレセペ=かに座散開星団 戦闘機型nf.AG/アルギエバ=しし座γ星 戦車型dw.AG/ポルックス=ふたご座β星 HST型st.AG/スピカ=おとめ座α星 HMT型st.AG/アルデバラン=おうし座α星 天使型bk tr2.AG/シェラタン=おひつじ座β星 悪魔型wh bis.AG/カマリ=てんびん座β星(ズベン・エス・カマリ) セイレーン型bk.AG/アンタレス=さそり座α星 マーメイド型bk.AG/アルレシャ=うお座α星全AGはリペイント版であり(サンタ型は厳密には違うが)、通常版と同じ星座の別の星の名前を冠している。 「アルテミス」は月を象徴するギリシア神話の女神。オーナー「シンシア」はアルテミスの別名「キュントス(Cynthia)」の英語読み。 最終マップ「Satellite」は軍事(人工物)に限らず衛星を指し、月は地球の衛星である。軍事衛星と月=アルテミス自身のダブルミーニングとも受け取れる。 おまけ SFとは直接関係ないが元ネタが同じ、または類するもの。 メインウェポン「“アクベンス”シザーアーム」。アクベンスもこの武装を使用している。 間垣氏デザインの蠍型神姫「グラフィオス」。 武装神姫・ラジオ劇場の主役のアーンヴァルの名前「スピカ」。天使≒乙女?準主役のハウリンはアルドラ(おおいぬ座η星)。 ジャーナルの戦車型神姫「ベガ」は、こと座α星(織姫星)。一人だけ出番が多いのはこのため。 上へ戻る コメント 種子のイリーガル名ジュデッカはダンテの神曲にでてくる第九圏 裏切者の地獄 - 「コキュートス」の 第四の円 ジュデッカ のことでは? 主人に対する裏切り者が罰を受けるところ(?よくしらん)で、おそらくヤンデレネタからかと。。 -- (名無しさん) 2011-04-09 15 11 39 Magic Market社の由来は間垣先生の昔の同人サークル名(?) である魔法屋から来ているのではないでしょうか? -- (名無しさん) 2011-06-10 12 28 53 ガブリーヌの名前の由来…おそらくガブリエルハウンド(冥界犬)かと。 -- (名無しさん) 2011-07-08 18 24 47 ぬいた+.(・∀・).+☆ http //jn.l7i7.com/ -- (ありません) 2011-12-29 12 58 05 I’ve got a masive stash with tons of items I was so excited for when I bought them and can’t seem to part with. I think this class would be so amazing for helping me learn to really use up my stash and make purchasing smartly in the future. With stretchble in mind! cheap nike air max sale http //www.cheapnikeairmax4sale.co.uk/ -- (cheap nike air max sale) 2014-12-12 23 04 51 名前 コメント すべてのコメントを見る 上へ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1220.html
第一話「くまさん」 午後7時ごろ 「ただいま~」 「あ、おかえり。形人」 全身で器用にコントローラを操作し、エースコンバットゼロをプレイしていた鳥子がこちらを見る 「今回はおみやげ付きだぞ」 「お母さんに買ってもらったんでしょ?、サイフ置きっぱなしだもん」 「ぐ・・・。あのなヒカル、小遣いが安い一高校生の僕にどうしろと」 言っておくが、月の小遣いがたったの3000円だ。 「100円でしょそれ?ダイソーの袋だよ、それ」 以前買った食玩のF-14の尾翼を弄りながら鳥子―ヒカル―は言う よく見ているな、おい 「それよりも、ホレ」 そう言いながら袋の中身を差し出す それはクマのキーホルダーだった。 神姫と比べると人間換算で一メートルはある 「!? ・・・くまさん?」 可愛らしい反応するじゃないかヒカル。普段の戦闘機バカはどこにいった? 「貴方に言われたくありません!エリパチファン!」 「んー?いつぞや寝言で「神田さん好きです」って言ってた神田ラヴァーはどこのどいつかなぁ!?」 「!!?そ、そんなこと言ってたんですかっ!?」 あ~顔真っ赤にしてまぁ… 反則的に可愛いじゃないかコンチクショウ 「…あ、すまない…言い過ぎた」 「……」 黙っちゃった…どうしよう 「形人~!ご飯できたよ~」 あ、メシか、早くしないと怒られる… 「ヒカル、本当にすまない。明日はやて(マウンテンバイク)とばして着れそうな服買ってくるから…」 「……」 ヒカルは黙り込んだままだった 母がうるさいのでやむなく一階に下りていった ――三時間後 「あー・・・肉の後にスプラッタ描写のある映画を観るもんじゃないな・・・」 部屋に戻ると、ヒカルの寝息が聞こえてきた 「寝ちゃったのか・・」 すまないと思いつつ、机を見ると一枚のB5用紙が置いてあった 『くまさんのキーホルダー、ありがとう。あと服、楽しみにしてる』 描画用の2Bシャープペンで書かれた少し汚い文字 ふと見ると、ヒカルはクマのキーホルダーを抱いて眠っていた 起こさないようにクレイドルに運び、タオルをかけてやる 「おやすみ…ヒカル…」 エリア88第二話のセリフを流用しつつ、デスクトップの電源を点ける 夜は始まったばかりである。 おまけ 「何でタマネギばっかり?」 「タマネギは色々使えるだろ」 玉葱ばっかり野菜室に入ってるウチの冷蔵庫(実話) 次回予告 ヒカルが一日中寝ている間に、形人はダイソーまで行っていた。 そこで買ってきた物って、何? 次回「服」…ってまんまじゃん(N:形人) 武装神姫でいこう!?に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/635.html
第四間幕。ライト点灯。 夕焼けを思わせるオレンジ色のライトが広がる。大型バイクに跨るコウと、その肩に仁王立ちしているボタン。 ボタンのスーツは赤と白に変わっており、腰には赤い紐で鈴が吊るされている。 ボタン「初めてお目にかかる諸兄。2036の風、第四幕を読んで頂き光栄の極み。アタシの名はボタン。犬型武装神姫、タイプ・ハウリンだ」 コウ「ここで偉そうにふんぞり返っている一々五月蝿いバカ犬の飼い主。宮井 孝。コウでいい。カメラマンをやっている」 ボタン「ふふん、誰がバカ犬か。バカ主め」 ボタン、ひらりと飛び降りてバイクのハンドルに着地。 ボタン「紹介しておこうかな。我らが身を預けるこやつの事も」 コウ「・・・」 ボタン「今回出番が少なかったが、鉄牛『クロームバイソン』タイプ電動バイク。ヘビー級なヤツだ」 コウ「意味がわからん説明だな。2007年あたりで言う所、『アメリカンタイプ』といえば解りやすいか」 ボタン「こやつもまたコウの相棒、パートナー。さすればアタシの兄弟姉妹みたいなものだ!」 コウ「両方五月蠅い事には変わりないか」 手を広げて呆れたように言うコウ。ニヒヒと笑ってみせるボタン。 コウ「・・・墓参りって事は、五月の連休だったか。連れてけ連れてけと・・・」 ボタン「気にするな主! ・・・そうだな、高速の渋滞をアメリカンで路肩を突っ走った記憶がある」 コウ「まぁ・・・。ホントは連れて行く予定はなかったんだがな。ジイちゃんも連れて来いって五月蝿いし」 ボタン「良いではないか」 コウ「サービスエリアに止まる度に、あれがすごいこれが珍しいと騒ぎまくりやがって」 ボタン「良いではないか!」 コウ「何が良いんだ、バカ犬」 相変わらず笑うボタンに、溜息を吐くコウ。 ライト、少し暗く。しかしよりオレンジに。 ボタン「・・・。神姫が死んだら、何処に行くか・・・か」 コウ「バカバカしい新興宗教みたいだな」 切って落とすコウに、ボタン苦笑。 ボタン「流石と言えば流石だが。全くミもフタも無いなぁ、主」 コウ「で? ・・・どっかに行かせたいのか? お前ら」 ボタン「行かせたいワケがあるまい。今幕でも・・・そして角姉の幕でも少し語られたように」 風、一つ。 ボタン「何処にも行かぬよ。我らは。我らも人も」 コウ「・・・」 ボタン「何処にも、行かぬ。だから母上も・・・」 ボタン、自らの手を開き、天に翳す。 ボタン「此処におるのだ」 コウ「・・・あぁ」 ライト、更に暗く。 コウ「さて、次の週末は何処まで撮りに行くか」 ボタン「おお、主。そういえば角姉の所に行ってみたいぞ」 コウ「何でよ」 ボタン「久方ぶりに『四人』が揃うとの事だからな」 コウ「・・・あぁ? アレも来てんのか」 ボタン「うむ、大会の・・・」 ライト消灯。響く機動音。 第四幕。了。 2036の風
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/479.html
第二幕。上幕。 ・・・。 夜は明けるまでまだ少し・・・開店まではまだ数刻。 雨が跳ね、闇に佇む一軒のお店。 シルバー&グラスアクセサリー専門ショップ『ムーン』。 奥のアトリエからはリューター特有の甲高い音が僅かにだが聞こえている。防音が不完全なのではない。『彼女』に聞こえるように、少しだけ開けているのだから。 遠い雨音と変わらない程の音。それが遠くに聞こえる、開店前の店の中で仄かな光がうつろっていた。 『彼女』はキャッシャー台の上、そこにいる一体の神姫。 ダークブルーとブラックという、シックなスーツカラーで身を包んだ人気の高い武装神姫、悪魔型MMSタイプ「ストラーフ」。彼女は丁寧な銀細工で周囲を装飾され、中央に良質クッションでのベッドが拵えられたクレイドルの上。膝を組み、手の中で悪魔型が頭部に装着する「角」を専用のウェスで丁寧に磨いていた。 思いの他に早く目が『覚めて』しまった。そして未だ「音」は止んでいない。キャッシャーを兼ねるコンピュータに映されているテレビ画面をそれとなく眺めながら。時が流れるのに身を任す。 派手な爆発。音量が絞られている為に聞こえるかどうかの轟音。 光が飛びまわり、一瞬の隙を突いた猫型武装神姫のクローが片方の犬型武装神姫に命中する。悲鳴を上げる事も無く地面に叩きつけられる敗者。ハイライトと右上に表示されている。昨日の大会の内容らしい。 その詳細な・・・とも言い難い内容をアナウンサーが嬉しそうに報じているらしい事が、字幕で解る。 周囲に配された芸術性が高い銀細工が映し込む映像・・・一応は戦場とでも言うべきか? 手を突き上げるは勝利者・・・。 ふっと、そのストラーフは自分が座るクレイドルを見て、そのまま空に視線を這わせた。 「・・・・・・」 何かを考えながらも、彼女は磨く手を止めない。 『昨夜のオフィシャルバトルは・・・』 テンプレート通りの話し方で結果を伝える優男。そのストラーフはしばしの間、その物憂げな赤い瞳に画面を落としていたが、やがて時計の針が指す方向に気付いて上体をゆっくりと起こした。 ツインテールパーツの人気が圧倒的に高いため、最近では余り見かけない「角」パーツを馴れた手付きで装着する。彼女の自慢であるそれは、他のストラーフの物とは違う深い漆黒色、表面は硝子でコートされて、それも風景が写りこむぐらいに磨き上げられたハンドメイドの逸品。 彼女の名前はヴィネット。その綺麗な角パーツの為に「角子さん」と常連の方から呼ばれる事もある。この店の『看板娘』である。 彼女は卓上から、椅子を踏み石にして飛び降りる形で、たったの二歩で床に降り立つ。と、そのままアトリエの方に足を向けた。 ほんの僅かに開けられている防音処理が施された扉。その隙間から滑り込んだとほぼ同時。響いていたリューターの音が止んだ。 決して整頓されているとは言い難い、むしろ散らかっているアトリエの奥、作業机。 後ろでくくる程に長いグレーの髪をした青年が、その眼鏡の奥の細い目をより一層細くして出来上がったばかりの作品をライトに照らしている。やがて、息をひとつ吐くと何やら頷きながら作品を机に置いた。 その姿を見てヴィネットは安堵の笑みを浮かべると、声をかける。 「おはようございます。マスター。注文の品・・・完成したようですね」 普通の武装神姫が発する声よりも、その声は明らかに大きく、明瞭で美しい。 青年は、こちらに顔を向けて微笑み、眼鏡を直しながら応えた。 「Guten Morgen・・・ヴィネットさん。ご覧になりますか?」 「是非とも、拝見させていただきます」 彼の名前はリカルド=ケンザキ。彼女のマスターにして、26歳でマエストロの名を持つ店長。 ヴィネットはリカルドがしゃがむ様にして差し出した掌に身を乗せる。 そのまま作業机の上に恭しく案内され、そこに置かれている銀製のティアラを見つけると、思わず小さな感嘆の声を上げた。 中央から左右にかけて彫り込まれた繊細な飾り花。両翼には祝福を告げる天使が踊っている。土台そのものにも装飾が描かれ、美しい流線型のラインは、冠する花嫁の頭上を一層華やかに彩るであろう。 「・・・」 嬉しそうに自分の身体より大きな芸術品を手で一度撫でると、ヴィネットは仕事を終えて髭が不精に伸びてしまったマスターに振り返った。 「お見事ですマスター。それで」 眠そうに伸びをする彼に肩をすくませ。 「・・・本日はお店を臨時休業に致しましょうか。今日はバイトの方は来られませんし。二日ほど寝ていらっしゃらないでしょう?」 「えぇ、そうですね。すいません、データの処理等をお願いできますか?」 ただでさえ眠そうな目をしているのに。今日ときたら・・・。 口の中で笑いを抑えながらも。彼女は頷いた。 「それでは。そう手配致します。横になる前にシャワーだけは浴びて下さい」 手元を照らすライトのスイッチをOFFにしながら言う事は言う。 「はい。解っています」 「そう仰いますが、三度に一度はお忘れですよね?」 「・・・参りました。注意いたします」 苦笑を口元に浮かべながらリカルドがゆっくりと立ち上がるのに合わせ、ヴィネットは、その肩まで腕を伝って駆け上がった。 「おや? これは珍しい・・・肩までですか?」 普段は頭まで駆け上る彼女にしては珍しい。 「気分です」 さらりと流すが、少しだけ彼女の頬は紅潮している。 「・・・お疲れ様でした、マスター。あのティアラを冠する花嫁はきっと『幸せ』でしょう」 そう言って、彼の頬にキスをする。 「ありがとうございます」 嬉しそうに言う彼の横顔を見て、ヴィネットも我慢できずに笑った。 「・・・マスター?」 ふっと。 これまた決して整頓されているとは言えない、美術関連の本や雑誌が氾濫する寝室。シャワーを浴び終え、そこのベッドに横になろうとするリカルドに対し。 ライトスイッチの所に立っているヴィネットは、思い出したように声をかけた。 「何でしょう?」 外そうとしていた眼鏡を掛け直し、リカルドは問い返す。彼女は、先のクレイドルの上で浮かんだ言葉を口にした。 「私の後・・・私の他に。神姫を迎える予定はございますか?」 「・・・?」 その質問の意図を捉えかねたのか。しばらく彼は沈黙していたが。 「今の所はありません。恐らくは迎えないのではないでしょうか?」 そう。応える。普通の神姫ならば、その返答は喜ばしい事であろう。 ・・・しかし、ヴィネットは暫し考え込むように首を捻った。 「どうしました? ヴィネットさん」 「いえ。・・・だとすれば、お願いがあるのですが」 しっかり者の彼女が『お願い』とは珍しい。さて何か。リカルドはベッド上で起き上がって姿勢を直した。 「どうぞ」 「いつしか私の機能が・・・故障でも、『寿命』でも構いませんが、とにかく停止した後。当然今ある神姫関連の整備品・データファイル等は処分をお願い致します。マスターはただでさえ片づけが下手ですが。サイズがサイズだけに決して手間は取らないでしょう」 ヴィネットが口にしたその言葉に。彼は眉をひそめ、顎に手をやった。 それが不満のポーズに見えたのか、ヴィネットは多少語気を強めた。 「勿体無いなどとは言わないでくださいよ? それだからマスターは片付けられないのです。使わない、使えない物は処分。それが基本です」 「・・・」 彼は答えず、小さく頷くのみ。 「さて。そこでご相談なのですが・・・」 コホン、と。多少照れくさそうに一つ咳払いをして。 「マスターが・・・私の為に加工し、見事な装飾を施して下さいました専用クレイドル」 私の為に。というのは非常に気が恥ずかしいのだが。事実彼が『ヴィネットさんの為に作りましたよ』と言って持ってきてくれた物だし・・・と彼女は自分を納得させる。 「あれだけはどうか、他の神姫にお譲りください。使用している自分で言うのも何なのですが、あれほど見事な物を私一代で終わらせるのは・・・勿体無いというか・・・その」 そこで。ヴィネットはリカルドが何やら悩んでいる事に気付いた。左手で口を覆い、普段は眠そうな細い眼光を鋭くし。じっと地に視線を落としている。 時折リカルドが見せる『集中している』表情だ。普段の彼しか知らない人ならば逃げ出すかもしれない。 きょとんとして。彼女は問いかける。 「・・・マスター? どうされました?」 「いや・・・ヴィネットさんが。亡くなったら・・・ですか」 こくり、と喉が鳴った。見慣れている彼女と言えども。この表情の彼には近づきがたい。 「・・・」 かける声さえ見つからず。彼女は何らかを思案する主が声を発するのを待った。 たっぷりと、数十秒はかかっただろうか。ゆっくりとリカルドは手を口元から外しながら顔を上げた。 「銀、いや・・・ガラス・・・」 「・・・は?」 緊張の抜けたヴィネットの声を無視し、柔和な表情に戻ったリカルドはポン、と小気味良い音を立てて手で拍を鳴らす。 「そうですね。ヴィネットさんを購入した時の・・・ブリスターですか。あれにヴィネットさんを入れて、そのまま包めるほどのガラス細工の棺を作りましょう」 その口から発せられた言葉は、彼女の想像を、遥か斜め上方に超えていた。 「当然外から見えるように透明度には最新の注意を払います。細工にしてもこのリカルド、全身全霊を持ってして見事な物を彫り上げましょう。恐らくは一年・・・いや、二年かかるかもしれません。しかし必ず完成させてみせましょう」 にこにこと。心底嬉しそうに言うリカルドに、ヴィネットは開いた口を塞ぐ気力も無く声をかけてみる。 「あの・・・ま、マスター?」 「いえいえ。顔の部分は装飾を省くのでご安心を。外から見て歪む事が無いように」 そんな事を気にもとめず、いや、一応は聞いているのか。とにかく質問を全く真意を汲まずに受け取ったリカルドは、ヴィネットの言葉を手で制して首を横に振った。 自分の世界に入ってしまったのか。唖然としたままの彼女を無視するように、遠い目で天井を見上げる。 「・・・恐らく、私の代表作になるかもしれませんねぇ。完成すれば、多くの方に見て貰う為に店先に置くか・・・いえ、盗難が怖いので居間か玄関口ですね」 「えっと・・・」 「いや・・・いやいや? 私が日々、手元で見なくてはなりません。やはり寝室ですか・・・」 この部屋の・・・どこに置くのだろう。壁にはデザイン画が氾濫する寝室をぐるりとヴィネットは見渡してみた。本棚は一杯であるし。ラックは全段が仕事等々の何やらでみっしりと埋まっている。 いつ崩れてもおかしくない。自分にそれらが降り落ちる事を思い、少々ぞっとした。 「・・・それはおいおい考えるとして、いずれにしろ360度どの角度から見てもヴィネットさんの美しい姿が、そのまま、いえ。それ以上に美しく見えるようになっていなくては」 「あの、マスター・・・?」 嬉しい事を言ってくれるはいいのですが。私はそのような・・・などとは当然言えるはずも無い。顔が火照るのを感じながら、ヴィネットはとりあえず手をぱたぱたさせる。 「何せ・・・」 天に向けていた視線を真っ直ぐにヴィネットに向け、その姿を細い目に宿し。 納得したように頷きながら優しくリカルドは笑いかけた。 「・・・。私の、素敵なパートナーですからね」 何か言おうとして。しかし恥ずかしさやら何やらが心の中に洪水を起こし。 その自分に放たれた素敵という言葉にどうしていいものか、ヴィネットは顔から首を真っ赤にして口を半開きにパクパクさせながら。 「・・・っ、マスター!」 とりあえず。怒鳴ってみた。 それも神姫とは到底思えぬ声量で。 「は、はい!」 びくっと身体を引きながら、リカルドは情けなく返事をする。 「貴方は初期梱包のブリスターなんてまだ取ってあるんですかっ!」 「わ、これは失言を・・・」 思わず両手で口を抑える主を、真紅の瞳で睨みつける。 「何ですってっ? いらない物は捨てろと、いつも言っているでしょう!?」 あの、その。とか言いながらアタフタする主に尚も食って掛かる。 「それにガラスの棺と仰いましたが、どれほどの深さの彫刻を彫るおつもりですか! そのガラス屑は誰が処分するんですか!?」 「え? それはヴィネットさんがいつもデスククリーナーで・・・あ」 やっぱりか。 じりじりとベッドの上を後ずさるリカルドに対し、ことさらゆっくりとヴィネットは口を開く。 「マスタぁ・・・?」 小さいながらも、他者を見下すようなあの視線がたまらない。という、そっちの嗜好の神姫ユーザーには人気があるストラーフタイプ特有の眼光。 「いや、それは」 引き攣った笑顔を浮かべるしかないリカルド。 「そもそも私がいなくなったらの話です! この寝室をご覧なさい! 私が言わないと満足に掃除も出来ない方が何を言っているんですか!」 「す、すいません!」 「彫刻が埋まるくらいに埃まみれのガラスの棺なんて真っ平ごめんですよ! もう・・・」 彼女は腰に両手をやり、彼から顔を逸らす。 視線を地に向け、肩で一度溜息をした。 「・・・それならそれで、掃除が得意な奥様を迎える事が先決と。そう、お考え下さい。マスター」 「・・・善処致します」 平伏するリカルドに目を向けず。 ヴィネットは大きく大きく、わざと聞こえるように。もう一度長い溜息をついた。パチッと電気を手元で消す。 「・・・マスター?」 「はい?」 その、僅かに朝の日差しの欠片が差し込む薄闇の中。 自分は。 「・・・ありがとうございます」 きっと。 笑っていたのだ。 「・・・はい。おやすみなさい」 彼もまた。 店先に戻り、PCを起動させて休業日用のデータを呼び出す。 ふと。気付き、彼女はキャッシャーの後ろにある出窓に飛び乗った。そろりとカーテンを開けて外を窺う。 夜半から降り続いていた、雨が止んでいた。光が少しずつ夜を明けていく。 彼女は嬉しそうに笑みを浮かべて、彼が起きないように小さな声で朝を祝福する歌を歌い始めた。 母から『受け継いだ』自慢の喉が、今日も震え美しい声を響かせる。リカルドの作品でもある角に僅かな朝の陽が照り返し、すみれ色の髪に遊ぶ。 美しい声が紡ぐドイツ語。歌は流麗で静やかな流れに乗って店内に響いていく。ショーウィンドウに飾られたガラスや銀の装飾品が、歌に歓びのリフレインを被せる様に、差し込んだ光をきらきらと躍らせた。 そう。 十年後は・・・どうだろうか。 二十年、三十年後・・・? とても一緒にいられるとは思えない。 いつしか私の身体は壊れ、母のように死を迎え入れるときが来る。 だけど。 この目が貴方の、優しい姿を映さなくなったとしても。 この耳に貴方の、柔らかな声が届かなくなったとしても。 掃除好きの奥様が、相変わらず掃除をしない貴方に文句を言いながらも優しく埃をはたいてくれて。 そして貴方の穏やかな視線が。見事なガラスの棺を通して私に届くのでしょう。 私はきっと。その時も暖かな光に包まれている・・・。 それは私の知らない未来。けど、私の『心』が信じる未来。 笑いますか? そんな事を考えるとき。 この胸がくすぐったくなるような『想い』を。 ・・・私は、『幸せ』と呼ぶ事にしています。マスター。 第二幕、下幕。 第二間幕
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1034.html
剣の王妃、戦場を去れば神の姫君 アルマの戦績記録カードを受け取った後も、私・槇野晶は現実感が今一つ 乏しかった。いくら小さな島とは言え、天空に浮かぶ大陸ごと対戦相手を 斬り捨てて……否、消し飛ばしてしまったのである。そんな中で冷静さを 保てたのは、当事者の神姫二人……そしてクララのみである。ロッテも、 普段の彼女からすれば落ち着いていた方だ。神姫のみのシンパシー故か? 「しかしアルマや。あの巨大な爆炎……魔剣の能力、ではないな?」 「はい。電磁加熱機構をオーバードライブさせただけですよ、ただ」 「……エネルギーを無駄にせず、魔剣に蓄熱させて活用したんだよ」 「そうですの。わたしとアルマお姉ちゃんの剣は、頑丈ですから♪」 「あ、あたしの言葉~……とにかく、あれはマイスターの力ですっ」 確かに“ヨルムンガルド”と“マビノギオン・アサルト”の発生熱量を 全て一点に集約すれば、起爆は可能……だが、それだけでは自分の躯が ダメージを負ってしまう。恐らくは、刀身自体を耐熱装甲代わりにして 爆風を誘導したのだろうが……それを為しうるエルテリアの力。そして 複雑な挙動を容易に制御するアルマの潜在能力。恐ろしい娘だ、有無。 「にしてもだ。あれらを見て、驚くのが神姫より人間ばかりとはな」 「“肉の躯”だと、多分兵隊さん位しか想像できないと思いますの」 「ですね……あたし達は、戦う定めに身を置く“武装神姫”ですし」 「戦の中にあればこそ、敵の力を冷静に見極める能力を得る……か」 「と言っても全く驚かなかった娘は、流石に居なかったと思うもん」 “人間”として産まれ生きてきた私では、確かに現象を解析こそすれど あの“一撃”を感覚として“理解”する事は、さぞ骨が折れるだろう。 だが、それでも私はやらねばならん!“アルファル”を完成させる為、 この娘らの為に……同時に私の“追求したい”エゴの為でもあるがな? 「……よし、着いたぞ。今日の祝勝会はここでやる、いいな三人とも」 「お、お茶漬け屋“ばんじゃ~い”?……お茶漬け食べるんですの?」 「ここの鮭茶漬けが、旨いと聞いてな。アルマは塩味を好む質だろう」 「あっ……は、はいっ!でもいいんですか、あたしの好みなんかに?」 『なんかに』などと言うな……と指でアルマの口を塞ぎつつ、入店する。 秋葉原からほど近い場所だが、流石に神姫を連れた客は少々珍しい様だ。 襷を掛けた若い女性店員が、物珍しそうな目をしつつ案内をしてくれた。 ……何故かクララが、私の胸で落ち着かん。こっそり理由を聞いてみる。 「店員さんは、塾の……ほら、倭さんなんだよ。フィオラを欲しいって」 「なんと。狭い様で広いがやっぱり狭いな、東京は……うぅむ、意外だ」 この店員は、クララがHVIFの姿で“通っている”塾の友達らしい。 とは言え、彼女は“神姫のクララ”を見た事がない。私も初めて逢う。 不用意にクララの“声”を聞かれねば、悟られる心配は少ないだろう。 それに今日はアルマの祝勝会。倭とやらには、今日の所は黙っておく。 「はい。それじゃ、鮭茶漬け二の梅茶漬け二ですね……食べられる?」 「何も私一人で食べる訳ではない故な。気にせず持ってきてくれぬか」 「は、はぁ~……まさかその神姫達が食べるんじゃないです、よねぇ」 「ふふ、そのまさかだと言ったらどうする?さ、準備を頼むぞ店員よ」 自らも神姫を伴侶としている故に、私の言葉はより一層驚きの的らしい。 それでも、カリカリに灼け脂の弾ける鮭が出てくるのは間もなくだった、 仕事は手を抜かずきっちりこなす性格らしい。気に入ったぞ。身を解せば ジューシーな汁が湧き出す鮭。柔らかく見るだけで唾液を産む紀州の梅。 「蓮華も三つ、倭とやら気が利くな……さ、皆遠慮せずに食べるが良い」 「はいですの~♪マイスターとアルマお姉ちゃんは、鮭の方をどうぞっ」 「ボクとロッテお姉ちゃんは梅茶漬けだよ。ほら、アルマお姉ちゃんは」 「あ、覚えていてくれたんですね?……あたしが酸っぱいのダメだって」 そうなのだ……情けないが、私達四人は食べ物の好き嫌いを持っている。 中でも私とアルマに共通するのは“梅干しが食べられない”という事実。 私の梅干し嫌いは、碓氷灯にも共通した先祖由来の性質らしい。アルマは もっと大雑把に“酸っぱい物が嫌い”なのである。マリネも苦手らしい。 「じゃあ、私も戴くとしようか……まだ手伝いは不要か、三人とも?」 「はい。コレ位の“荷物運び”なら、お店でもやりますしね……っと」 「でも、鮭の方は少し大変そうかな?ボクらのは、これだけだもんね」 「なんだか、お昼にやっていた大豆運びのゲームを思い出しますの♪」 ここで“茶漬け”を選んだ己の不明を呪う。そう、ご飯に乗せる具材。 神姫の躯では、これらを解してお椀へと移す作業が非常に手間なのだ。 だが、普段“食事”を行っている彼女らには、それも苦ではない様だ。 「よし。では……戴きます。お前達も準備が終わったら、食べるといい」 「はい、無事完成ですの!じゃあ皆蓮華を持って、戴きますですの~♪」 「戴きますなんだよ……はむ、ん……あちち。でも酸味が美味しいかな」 「戴きますッ。はふはふ……あむ。ん……鮭が美味しいです、とっても」 「気に入ってくれたなら何よりだ。ん?アルマや、何をしている……?」 鮭茶漬けが入った蓮華を抱え上げて、アルマが隣のクララに突き出す。 それを美味しそうに、クララが食べる。そして、次はロッテに……!? ──そう!『あ~んしてください♪』というあのセリフと共に、だッ! 予期せぬシチュエーションを目前にして、思わず私も動揺してしまう。 「じゃあ次は……マイスターですっ。はい、あ~んしてくださいね♪」 「て、照れるじゃないかアルマや……あ、あ~ん……んむ、んむ……」 「如何ですか?って同じ鮭茶漬けだから、有り難み薄いでしょうけど」 「う゛、そんな事無い!そんな事は無いぞッ!!……だってな、その」 ──────大切な人にしてもらうと、美味しいからね。 次に進む/メインメニューへ戻る