約 2,307,795 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/812.html
人波行き交う夕暮れの繁華街 ネオン輝きだした街並みの中の大型スクリーン 1.2mm滑空砲を携えて立つ「天使型」が映っている。 『-神姫-感情を持つ15cmのフィギュアロボ-』 画面からはナレーションが流れている その画面の前で ピタリと足を止める人影。 背は高め 髪はオールバック気味、目付きは若干恐めで、スーツのような制服を着た青年 「武装神姫…ねぇ」 あまり興味のない言い方でポツリと一言 と同時に、同級生らしき男もよってきた。背は低めで中肉体型である。 「珍しいね、神姫に興味持つなんて」 茶化すような言い方だった。勿論恥ずかしまぎれに言い返す 「ハハッ勘弁しろよ。あくまでもフィギュアだろ?」 見栄を切って言ったものの 若干あの黒い悪魔型…?だかが気になっていたりもする…。 数日後 朝からすっきりしない雨模様 休み時間に携帯をいじっていると 「聞いたぞ隆斗。神姫に興味持ったんだって?」 ワラワラと野郎共が湧いてきた 「何で湧いてくんだよw」 と突っぱねてみると 「照れる必要はありませんわ☆」 「うぉっ?!」 突然友人の 井原卓三の胸ポケットからアーンヴァルタイプが身を乗り出したので素直に驚いた その天使型はにぱっとした表情で 「お友達、ライバル、自分を高める事のできるものなら皆ウェルカムですもの☆」 と言ってくれたものの 「いや…金が……。」 やはりネックはこの一言で片が付く。しかしそんな一言も盛り上がる空気の中掻き消され、ただの独り言になった。 その日の夜 まだ雨は止まない。雷まで落ちそうだ。そんな中傘をさして小走りな俺。 「まったく…こんな日にバイト延長は勘弁だぜ」 ぶつくさ言いながらも帰路に着く。 途中 ゴミ回収所の前を通る時に ゴトッ 妙な物音がしてビクッとなった。 「な…何スか何スか…」 ドキドキしながらみると 『燃えるゴミ火・金』 と書いてあるにもかかわらず。その場にただ一つある段ボール箱 そこからはビンが顔を出している。 (何だ。日にち無視の不法投棄か…) そろっと覗くと そこには うずくまり足を抱えた。 神姫がいた…。
https://w.atwiki.jp/1548908-card/pages/3605.html
迷宮壁-ラビリンス・ウォール- 星5/地属性/岩石族/ATK0/DEF3000 フィールドに壁を出現させ、出口のない迷宮をつくる。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2853.html
ぶそしき! これから!? 登場人物紹介 <第0話> ●佐伯友大(さえき ともひろ) 10歳 父の転勤に合わせ、上里小学校に転校した少年。 現在父子家庭の一人っ子。 父親の仕事の忙しさと転勤の多い家庭環境により、寂しい思いをしている。 父親に心配をかけさせたくないため、不満は口に出さずに家事もしている。 ある日、ずっと一緒にいられる友だち欲しさに、今まで貯めていたお年玉とおこずかいをはたいて神姫購入に踏み切る。 ヒイロの件を見て分かるように、好きなカラーは「赤」。 小学生のため主に金銭的な関係で神姫のパーツ入手に苦労することになる。 <第1話> ●羽々辺誠志郎(はばのべ せいしろう) 15歳 実家から離れた新戸守市の竹上高校に入学した少年。 色付きのメガネを着用している。 学校ではうっすらとしたもので、普段は青系の色が付いたものを使っている。 同年代と比べてかなり小柄で、同じ位の年齢と友大に間違えられて、彼の初めての神姫バトルの相手となる。 背丈と見た目に関しては、今は家系的なものと諦観しているらしい。 ・・・ ●星原店長 今年三十路となった社会人の独身男性。 昔はとある企業に勤めていたが辞めて、色々あった後におもちゃ屋スターフィールドを始める。 実は武装神姫が初めて発売された頃からの紳士である。 神姫に関することならソフト面ハード面ともに強い。 紳士淑女を増やすために初心者のために、筐体改造とトレーニング用ロボなどを作っている。 他にも色々やっているらしい。 ・・・ <第2話> ●成行春澄(なりゆき はずみ) 10歳 佐伯と同じ上里小学校に通う女の子。 少々内気。 チャオは遊び相手として買い与えられた。 衝撃的な出会い? で記憶のかなたに飛んでしまっているが、実は友大が引っ越した当日に会っている。 本人に自覚はないが、友大を神姫マスターの道に引きずり込んだ原因その1。 成り行きで友大と友だちになる。 両親はおらず、祖父母に育てられている。 料理や裁縫などの家事は勉強中。 トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2505.html
キズナのキセキ コメントログ・2 コメントに書き込みを頂いた過去ログです。 長くなりましたので、こちらにまとめました。 ACT0-4を投稿しました。また、コメントが長くなりましたので、ログをまとめて別ページにしました。 ナナシ様>花村が語る過去編も、次回が佳境です。覚悟してお待ち下さい(笑) 夜虹様>お読みいただきまして、ありがとうございます。 頼子さんはこれから活躍の予定ですので、ご期待下さい(^^) 今回は謎を中心にした展開です。全てが明かされるまでには時間がかかるかと思いますが、お付き合いいただければと思います。 -- トミすけ (2011-02-22 00 04 15) 黄金期が輝けば其だけ落日は悲惨を極めますからねぇ、意図的な行動ならドS、外的要因なら悲劇…ドチラにせよ楽しみですなぁ〜(っか楽しみだと思う辺りどうかしてるよなぁ) -- ナナシ (2011-02-22 12 06 36) 事後承諾になっちゃいますが、そちらの桐島あおいとマグダレーヌを使ってもよろしかったでしょうか? 承諾を得る前に勝手に使ってしまったのは謝罪します。 -- レイキャスト (2011-03-03 17 50 51) ナナシ様>次回はもちろん悲劇なわけですが、どのようになるのかは、楽しみにお待ちいただければと思います。 レイキャスト様>コラボ歓迎なので、使っていただくのはかまいません。ですが、話はまだ全然途中なので、最終的にキャラの能力や印象が変わるかも知れません。ご了承下さい。 -- トミすけ (2011-03-04 00 13 35) ACT0-5を投稿しました。 今、世間は大変なことになっていますが、被災地域の神姫マスターの皆様の無事を願うばかりです。 -- トミすけ (2011-03-13 17 23 57) 被災地の神姫マスターのために,久住さんには自爆して欲しくない! 復活希望 -- げしもちゃん (2011-03-14 11 47 50) ACT1-6を投稿しました。 ようやく少し話が進んできました。お付き合いいただければ幸いです。 げしもちゃんさん>そうですね、わたしも久住さんには自爆して欲しくありません(笑)もうすぐまた出番が回ってくると思いますので、見守っていただきたく思います。 -- トミすけ (2011-04-06 23 26 17) お久しぶりです。 更新のたびにしっかり読ませて貰ってますが……あおいの意図が読めない。 この不安感は「ウサギのナミダ」終盤を上回っているかもれません。まぁアレは奴が色んな意味でわかりやすいキャラだったのもありますが。 しかし毎作毎作予想外の神姫種をボスに使いますね、流石というか。 -- 第七スレの6 (2011-04-07 00 49 50) ACT1-6読ませていただきました― ミスティを壊したのにまた戦えとはあおいさんがよくわからない…… しかしマクダレーナがハーモニーグレイスとは思いませんでした 次の更新が楽しみです -- 璽儡 (2011-04-07 02 53 31) ACT1-7,1-8を投稿しました。 今回は予想以上に長くなってしまったので、話を二つに分けました。続けて読んでいただければ幸いです。 第七スレの6様>いつも読んでいただき、ありがとうございます。ボス級の神姫に意外性のある神姫を持ってきたいというのはありますね。 不安感をあおれれば成功と思っていたので、とても嬉しいです(^^) 璽儡様>いつもお読みいただき、ありがとうございます。 あおいの意図については、今後の展開を不安に思いながらお待ちください(^^; -- トミすけ (2011-05-05 00 12 35) ACT1-7,1-8を読ませていただきました。 …勝利が最優先なバトルの環境、否定されたバトルスタイル、 それでも自分に鞭打って、地元の仲間の為に頑張っていたのに… なんと、重い 「勝利できない絶望」 「無二の相棒を失った絶望」 「そして、復讐に狂うしかなかった絶望…」 …幾多の神姫にトラウマを与え、再起不能にしていったあおいの暴走を止められるのか、 次回、楽しみにしています。 -- 通りすがりの武装紳士 (2011-05-05 12 15 47) 野望のルーツですね? 鶴?のバカ坊ちゃまとは違うけどナンカ悲しいです(泣) -- げしもちゃん (2011-05-05 17 41 23) 最新話読ませていただきました 前の方も書いていますが……重いですね こういう話を構成できるのは字書きとして素直に羨ましいです 次回更新も楽しみにしてます! -- 璽儡 (2011-05-06 23 34 50) 一度に二章とは難産だったのですなぁ〜、因果応報とは良く聞く話ですが、ソレだけじゃ納得が行かないチート級な部分が有りますねぇ、電子脳を読み取って先に動くなんて超技術だったら…なんて空想しながら読んで楽しませて貰っております -- ナナシ (2011-05-07 07 23 08) ACT1-9を投稿しました。 たくさんのコメント、ありがとうございます。 通りすがりの武装紳士様>お楽しみの次回はこんな展開になりました(^_^;) お楽しみいただければいいのですが。 げしもちゃん様>ボトムズですね! バトリングの設定とか大好きなんですよねー。 璽儡様>むしろ私の場合、重い話しか書けません(^_^;) 今後ともよろしくおつきあいください。 ナナシ様>チート級な部分は……今後の展開をお待ちください(^_^;) -- トミすけ (2011-05-23 23 26 57) これは予想外の展開ですね。アレですね暗黒面、ダークフォースに誘うといったイメージですね。闇に落ちた菜々子さん・・・どこまで行くのか、楽しみです。下種な私としては逝く所まで逝って欲しいほしいですねー -- カタリナ (2011-05-23 23 48 44) まさかの闇堕ちとは…全くもって予想外でした。人間、大事な物を失うと本性が出てきてしまう物なんですね… 大城達の気持ちも分からなくは無いのですが、ね。 菜々子さんとあおい…チート級の相手をどう攻略すりゃいいのか…。 遠野とティアでは無理…そうか、ここでプロローグのあの人か! 果たして遠野は菜々子を救えるのか、またしても楽しみです。 -- 通りすがりの武装紳士 (2011-05-24 00 18 29) 大城、気持ちはわかるが空気読め……。 ほんとどうなってしまうのだろうか。 ミスティが復活した時、この後予想できる事象を考えると、彼女にどんな思いをさせるかまで考える余裕などないんでしょうね……。 -- 第七スレの6 (2011-05-24 00 21 52) 新しい武装神姫を、とお姉さまはサラッと言いましたな……お目見えの瞬間が楽しみです。 -- にゃー (2011-05-24 01 10 06) 何ということに・・・遠野君の言葉、そして仲間たちが菜々子さんを傷つけてしまうことになるとは・・・。次回はどうなるのか・・・。 -- ばるかん (2011-05-24 22 30 02) 追い詰めて墜す、予想通りの展開ですな、七星の反応は普通、チームメイトからの追い打ちは予想外でしたが(戦いを促さない方が自己嫌悪を引き起こし余計に心理的負担を増すのに)遠野の言葉に対する反応は正にそうだったし(その辺の心理描写がもう少し有っても良いかな)次はAI返して改めて蹂躙して居場所を無くさせる話かしら(発想が外道に成って来たなぁ) -- ナナシ (2011-05-25 03 00 32) 神姫を使い捨てとは‥‥ 公式バトル派神姫オーナーとして許されない行為 悲しいです -- げしもちゃん (2011-05-25 20 12 37) ACT1-10を投稿しました。 前回の投稿にたくさんのコメントをいただき、ありがとうございます。ここまで反響があるとは思ってもみませんでした(^^; 予想外の展開と言っていただけたのは大変うれしく思っております。 今後も目の離せない展開を皆様に読んでいただければ幸いと思っております。 引き続き、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。 -- トミすけ (2011-06-08 01 09 47) 今回の大城は、前回の失点を挽回するがごとく「いつも通り」でしたね。 しかしなんでしょうか、ピリピリしてた空気が夏彦が出てきた時点で和らいだという安心感はw 次回は久しぶりに過去編といったところでしょうか。期待しています。 -- 第七スレの6 (2011-06-08 16 16 56) 私の最悪予想は実現しなくて取合えず良かったですわ、ココまでは予測の範疇、ココからいかに挽回して行くのか遠野の手腕が楽しみです、私じゃ壊す予想は出来ても修復する予測は立てられませんから(人格破綻者か私?) -- ナナシ (2011-06-19 01 47 37) 一日かけてウサギのナミダから今作まで一気に読みきりました。前作に続き遠野のクールな熱血で彼女を絶望から救い出してほしいですねー。あー、続きが気になるっ!しかし遠野、狂言回しというかもう主人公では(ry -- 名無しさん (2011-06-30 00 00 29) ACT0-6と0-7を投稿しました。 少し間が開いてしまって申し訳ありません。みんなダンボール戦機が悪いんや!(^^; そして、今回で長い前置きがようやく終わった感じです。これから物語は加速すると思いますので、どうぞお付き合いください。 -- トミすけ (2011-07-07 00 35 52) 第七スレの6様>大城はいつも通りでいてくれると、私にも安心感があります(笑) 今回は過去編でしたが、長くなってしまったので二話に分けました。お楽しみいただければ幸いです。 ナナシ様>上にも書きましたとおり、ここから物語は展開していく予定です。予想通りか否か、お楽しみいただければと思います。 名無し様>「ウサギのナミダ」から一気読みいただけるとは……作者冥利に尽きます。お気に入りいただけましたでしょうか。 これから先、いろいろな展開が奈々子を待ち受けていると思います。今後もお付き合いいただければ嬉しいです。 -- トミすけ (2011-07-07 00 41 02) 二話連続アップお疲れ様です。過去の奈々子と二代目ミスティの絆の話が終わり、再び物語は現在へ。絶望に堕ちてしまった今の奈々子にミスティや遠野はどう向き合っていくのか、目が離せないです。前作は遠野とティアのギズナに読んでいて目頭が熱くなるほど感動しましたので、今作も期待しています。奈々子さんは遠野と並んでお気に入りキャラなので幸せになってほしいですね。関係無いですが、この作品読んでから影響受けて武装神姫のゲーム買ってしまいましたw -- 名無し改め にゅう (2011-07-07 11 50 28) 本SSwikiでも神格化されてるといっていい「エルゴの常連」に鍛えられたのなら、今までの行動も意志も納得ですね。 メンタル面が不安なのは変らなかったようなので、「ウサギのナミダ」での誤解や今作で堕ちた事も納得がいきます。 ここから先どうなっていくのか……。 それにしても、ねここちゃんの包容力はどこでも一緒だなあw -- 第七スレの6 (2011-07-07 17 24 38) 物語だけでなく文章にもキチンと重きを置かれているのだなあと、回を重ねる毎に感じさせられます(偉そうに聞こえたらごめんなさい)。 ただ1点、強いて惜しいところを挙げるならば、ミスティにもう少し胸があればなぁ。 -- にゃー (2011-07-11 01 09 11) ACT1-11を投稿しました。 先日のワンダーフェスティバルはとても楽しかった! 武装神姫のおもしろさを再認識し、たくさん刺激をもらってきました。 にゅう様>武装神姫のゲームを買うきっかけが拙作とは……作者冥利に尽きますm(_ _)m 前作を気に入っていただけたようで、嬉しく思います。本編はこれから怒濤の展開(予定)ですので、首を長くしてお待ちくださいw 第七スレの6様>エトランゼの設定は、他作品様とのコラボに大変都合がよいもので(^^; にゃー様>まだまだ拙い文章で、毎日修行中の身であります(^_^;) ミスティに胸がないのは仕方がありませんねぇ。だってイーダなんだもの……おや、誰か来たようだ。 -- トミすけ (2011-07-25 23 49 00) トップへ>
https://w.atwiki.jp/2chbattlerondo/pages/253.html
メインウェポンアチーブメント GEM交換 ふくびき その他 サブウェポン メインウェポン アチーブメント 入手元 パーツ名 入手方法 S到達 パラソルスピア フブキでS到達 S到達 ツインビームガン アーンヴァルでS到達 S到達 ローズブーケ(赤) ストラーフでS到達 S到達 ロケット砲“シュトルム・ウント・ドラング” ハウリンでS到達 S到達 バブルマシンガン マオチャオでS到達 S到達 レトロビームガン ヴァッフェバニーでS到達 S到達 ミョルニルハンマー サイフォスでS到達 S到達 センス・オブ・ユーモア 紅緒でS到達 S到達 ゴージャスフェザー ツガルでS到達 S到達 ボコボコハンマー ジュビジーでS到達 S到達 ASK-77 アサルトライフル フォートブラッグでS到達 S到達 オマールダック エウクランテでS到達 S到達 冷凍マグロ イーアネイラでS到達 S到達 フラフープ ヴァッフェドルフィンでS到達 S到達 たこやきボム ティグリースでS到達 S到達 バンドガン ウィトゥルースでS到達 S到達 つるはし グラップラップでS到達 S到達 アキナス アークでS到達 S到達 チャクラム イーダでS到達(2本セット) S到達 ペンライト(レインボー) シュメッターリングでS到達 S到達 お祓い棒 飛鳥でS到達 S到達 手榴弾 ゼルノグラードでS到達 オフィ 飛苦無“蓮華草” オフィシャルバトルで累計10勝 オフィ フライングソーサー オフィシャルバトルで累計10敗 オフィ コルク銃 オフィシャルバトルSクラスで20勝 オフィ お注射器 オフィシャルバトルSクラスで100勝 オフィ 金ダライ オフィシャルバトルを累計500戦 ミッション/ジャーナル クレセントムーン 「ジャーナルからの挑戦状」を6つクリア ミッション/ジャーナル 銀のスプーン 「ジャーナルからの挑戦状」を9つクリア ミッション/ジャーナル 聖槍“ロンギヌス” 「ジャーナルからの挑戦状」を12クリア ミッション/ジャーナル ホールケーキ 「ジャーナルからの挑戦状」を15クリア ミッション/ジャーナル “アクベンス”シザーアーム 「ジャーナルからの挑戦状」を18クリア ミッション/ジャーナル 三色団子 「ジャーナルからの挑戦状」を21クリア ミッション/エキストラ エーススラッシャー 「エキストラミッション」を1つクリア ミッション/エキストラ ラブラブボンバー 「エキストラミッション」を2つクリア ミッション/エキストラ セブンエッジ 「エキストラミッション」を5つクリア ミッション/エキストラ ガトリング砲“アイゼンイーゲル” 「エキストラミッション」を10クリア ミッション/エキストラ ピコピコハンマー(赤) 「エキストラミッション」を15クリア ミッション/エキストラ マイナスドライバー 「エキストラミッション」を20クリア ミッション/イリーガル 魔槍“グングニル” 「イリーガル討伐指令」を4つクリア ミッション/イリーガル ドラゴンキャノン 「イリーガル討伐指令」を6つクリア ミッション/イリーガル ヴァジュラ 「イリーガル討伐指令」を9つクリア ミッション/イリーガル 天羽々斬 「イリーガル討伐指令」を12クリア ミッション/イリーガル バースプーン 「イリーガル討伐指令」を15クリア ミッション/イリーガル マンティスアーム 「イリーガル討伐指令」を18クリア ミッション/シークレット スノーボード 「忍びの仇討」をクリア ミッション/チーム スーパーダイス チームミッションを5つクリアする シミュ “ギガンテス”ロボアーム バトルシミュレータで累計300戦 特定装備 銀のナイフ フライングソーサーでとどめを刺しオフィシャルバトルで勝利 特定装備 ポンポン メインウエポンを5種類使用しオフィシャルバトルに勝利 特定装備 如意棒 打撃攻撃のみ使用し、全ての攻撃を命中させて勝利 特定装備 ダブルレイブレード 「M4ライトセイバー」二刀流でとどめを刺しオフィシャルバトルに勝利 特定装備 ちゃぶ台 投擲攻撃のみ使用し全て命中させて勝利 特定装備 湯呑み アイゼンイーゲルの攻撃のみで勝利 10GEM(GEM/アイテム交換) 特定装備 みかん 雪玉シュートでとどめを刺しオフィシャルバトルに勝利 特定装備 蹄鉄 短銃の攻撃のみで勝利 特定装備 スクールバッグ(紫) 「スクール」コーディネイトでEXオフィシャルバトルに勝利 特定装備 スポーツバッグ(白) 「チアリーダー」コーディネイトでEXオフィシャルバトルに勝利 特定装備 方天戟 「中華」コーディネイトでEXオフィシャルバトルに勝利 特定装備 ラッキーコイン 「ギャンブル」コーディネイトでEXオフィシャルバトルに勝利 特定装備 たけのこドリル 「クッキング」コーディネイトでExクラスオフィシャルバトルに勝利 特定装備 プラスチックレーキ 「ファンシー」コーディネートの武器のみ全て命中させてオフィシャルバトルに勝利 特定装備 ビート板 アクアで「スクール水着」を着用し、オフィシャルバトルに勝利 特定装備 みたらし団子 シティ(夜)で「湯呑み」の攻撃を3回以上命中させて勝利 育成 スタンロッド 神姫を6種類、成長限界まで育成 育成 桃花扇 特級トレーニング全種大成功 育成 グレートリッチ 神姫を3体、Sクラスにする 特殊 モアイ像 残りLPが573でバトルに勝利 特殊 ビーチボール 累計1000回スキルを使用 特殊 万能包丁 オーナーグレードがPlatinumに 特殊 プラスチックバケツ 「金ダライ」の攻撃を3回以上受けて勝利する 特殊 水風船ヨーヨー 「ゆかた」アーマーを装備した神姫にオフィシャルバトルで勝利 特殊 ハンディクリーナー 自分の神姫がCHARM状態で相手にとどめを刺して勝利 特殊 イガグリボム 爆弾攻撃のみ使用し、全ての攻撃を命中させて勝利する 上へ戻る GEM交換 入手元 パーツ名 入手方法 GEM ツリーランス 30GEM GEM 大筆 50GEM GEM ダーツ 50GEM GEM スクールバッグ(紺)・(緑) 25GEM GEM スポーツバッグ(赤)・(緑) 25GEM GEM ピコピコハンマー(緑) 30GEM GEM ローズブーケ(黄) 25GEM GEM 忍刃鎌“散梅” 25GEM 初回ログイン特典 GEM 教鞭 25GEM GEM 黒板消し 25GEM GEM 土鍋 20GEM GEM 竹槍 20GEM GEM ボールボム 25GEM GEM ウイングブレード 50GEM GEM “スティンガー”レーザーライフル 100GEM GEM ジェムバレット 100GEM GEM レインボーアーチ 100GEM GEM ウインビームガン 100GEM GEM クリスタルソード 150GEM GEM ダブルコットン 100GEM GEM つくしスピア 25GEM GEM 桜スピア 40GEM GEM ロングボウ 75GEM GEM つりざお 10GEM GEM アスパラスピア(グリーン)・(ホワイト) 25GEM GEM バレーボール 50GEM GEM 愛のムチ 150GEM GEM ススキセイバー 50GEM GEM パンプキンヘッド 50GEM GEM トンファー 100GEM ネットカフェ先行交換 GEM ヌンチャク 100GEM GEM 怒りのブドウ 100GEM 上へ戻る ふくびき 入手元 パーツ名 入手方法 ふくびき、宝島 小判 ふくびき4等/宝島「冒険の始まり」 ふくびき、宝島 リコーダー ふくびき4等/宝島「のどかな放牧地」 ふくびき、宝島 スリングショット ふくびき4等/宝島「砂漠戦線異常なし」 ふくびき 風車手裏剣 ふくびき4等 ふくびき イースターエッグ ふくびき4等 ふくびき アイシクルスピア ふくびき4等 ふくびき 和弓 ふくびき4等 ふくびき、宝島 紙ヒコーキ ふくびき3等/宝島「砂漠のサンタクロース」 ふくびき ハンドベル ふくびき3等 ふくびき 消火器 ふくびき3等 ふくびき ミトン(ピンク) ふくびき3等 ふくびき ダイナマイト ふくびき3等 ふくびき 極意之巻「飯綱」 ふくびき2等 ふくびき ドラゴンクロー(ブラック・シルバー) ふくびき2等 ふくびき ウォーターガン ふくびき2等 ふくびき 赤青えんぴつ ふくびき2等 ふくびき 線香花火 ふくびき2等 ふくびき 芭蕉扇 ふくびき2等 ふくびき 竹刀 ふくびき2等 ふくびき 天叢雲剣 ふくびき2等 ふくびき シャンパンボトル ふくびき2等 ふくびき オペレーションマニュアルⅠ ふくびき1等 ふくびき オペレーションマニュアルⅡ ふくびき1等 ふくびき オペレーションマニュアルⅢ ふくびき1等 上へ戻る その他 入手元 パーツ名 入手方法 特殊攻撃 ツインビー&ウインビー合体攻撃 ツインビームガン、ウインビームガンを装備 イベント ローズブーケ(青) 期間限定ログイン コード スクールバッグ(ピンク) CM73武装神姫カプセルトイ コード スポーツバッグ(黒) CM73武装神姫カプセルトイ コード 大手裏剣“白詰草” TGS2006配布ステッカー付属コード コード ラジオロンドCD 「武装神姫RADIO RONDO」ラジオCD付属アクセスコード 宝島 芭蕉扇(黄) 宝島「灼熱の罠」 宝島 竹刀(炭) 宝島「ラビリンス」 宝島 緑黄えんぴつ 宝島「全てを呑む渦」 宝島 天叢雲剣(黒) 宝島「最後の守護者」 イベント バースデーキャンドル 2周年感謝祭配布 イベント 柏餅 2周年感謝祭ビンゴ 500bp イベント バスケットボール 2周年感謝祭ビンゴ 1000bp イベント ビニールスリッパ 周年感謝祭ビンゴ 2000bp イベント 枕(各種) 2周年感謝祭ビンゴ 4000bpブルー:1周目ピンク:2周目 イベント 体操マット 2周年感謝祭ビンゴ 5000bp イベント 跳び箱 2周年感謝祭ビンゴ 6000bp イベント スクールチェア 2周年感謝祭ビンゴ 10000bp イベント スクールデスク 2周年感謝祭ビンゴ 12000bp イベント レイディアントボウ 2周年感謝祭ビンゴ 14000bp 上へ戻る サブウェポン 入手元 パーツ名 入手方法 S到達 リンドヴルム ムルメルティアでS到達 ミッション/イリーガル オプション 「イリーガル討伐指令」を2つクリア 特殊 ぬいぐるみ“ハピラピ” コンボ数35以上を達成する 特殊 ぷちモアイ ぷちモアイを装備した相手に勝利する GEM 雪ダルマ 20GEM ふくびき、宝島 人魂 赤・青・緑 ふくびき3等黄 宝島 上へ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1398.html
鋼の心:外伝 ~Eisen Herz~ 扉の向こうには喧騒がある。 騒ぐ少年の声。はしゃぐ少女の声。 お祭りのような、心地の良い騒々しさ。 誰もが笑い、誰もが歓喜するそんな空間。 だからいつも思ってしまう。 この扉を開ければ、きっと………。 そんな事、叶うはずも無いと知っているのに、希望だけは捨てられなかった。 そんなはかない希望でも無くては、もう、耐えられはしなかったから。 扉を開ける。 世界は静寂に包まれた。 ぷれころ(美空編) 伊東美空の父親はヤクザだった。 伊東観柳斎。近隣を支配する伊藤組の組長である。 対外的には建設会社伊藤組。あるいは伊東建設をはじめとした、様々な事業を展開する総合企業の社長である。 そういう意味では美空は社長令嬢とも言えた。 だがしかし、噂は残酷にも真実を抉り出す。 『伊東美空の父親はヤクザだ』 そんな噂が流れれば、もともと口下手で人付き合いの下手な美空は、あっという間に孤立した。 話しかける者は居なくなり、誰もが彼女との接触を控えるようになった。 生徒のみならず教師まで。 彼らを責める事は出来ない。 もともと寂れた漁港であった天海市は、近年の大規模開発により精密機器を扱う日本有数の工業地帯として生まれ変わった。 漁港も大幅に改装され、漁船が消えた変わりに工業製品を運ぶ貨物船が錨を降ろすようになった。 住人も大部分が入れ替わり、生徒も教師も長年この地に住み着いたものではなく、移入して来た者たちが大半となる。 彼らにとってのヤクザとは、愉快なお祭り好きの集団でも、消防や警察的な活動をする自警団でも無かった。 単純にして忌避すべき暴力集団。 それは他所においては全くの事実だったのかもしれない。 だから、彼らが伊藤組を恐れたとして、その娘である美空を恐れたとして、彼らを責めるのは酷と言うものだろう。 唯一つ、彼らに罪があるとすれば、伊藤組の、美空の、噂ではない本当の姿を見ようとしなかった事だろう。 未だ幼い美空にも、自分が孤立する原因はすぐに分かった。 それでも他人に働きかけられるぐらい強い娘であれば、いつかは解決した問題なのだろうが、美空にその強さは無かった。 彼女が取れる解決策は一つだけ、父親にヤクザを止めてもらう事だけだった。 ―――ピシッ!! 頬を叩かれた感触より先に、耳元でした破裂音の方が信じられなかった。 『お嬢、そいつはいけません』 痛みは無い。 『この辰由、一生のお願いでありやす』 辰由に、いつでも自分を守ってくれた辰由に…。 『そいつだけは、どうか親父さんには言わないでやって下さい』 絶対に自分の味方である筈の辰由に叩かれた。 そして。 『………どうか、…お願いです』 辰由が、土下座をして頭を下げている。 どんなワガママも苦笑しながら何とかしてくれた辰由が、それだけはダメだときっぱりと示したのである。 ならば。もはや美空に打つ手は無かった。 諦める他、無かった。 永倉辰由が、そして多くの人間が…。 伊藤組によって、伊東観柳斎によって救われていた事を、美空が知るのはまだ先である。 扉を開ける。 喧騒は消え、静寂と視線が美空に突き刺さる。 この扉は警報だった。 美空が入ってくるのを知るための警報。 それを期に、喧騒は静寂と小声の会話に切り替わる。 美空は俯いたまま、静かに最後列の窓際に座った。 そこが彼女の指定席であり、その周囲はクラスの誰もが忌避する席だった。 …耐えるしかない。 辰由にさえどうにも出来ない事だ。 小さな美空にどうにかできる訳も無い。 …耐えるしか、無かった。 他に方法を知らなかった事もある。 そして皮肉にも、変えるだけの心の強さはなくても、耐えるだけの心の強さはあったのだ。 だから、登校を拒否する事も、不平を言う事も無く、耐えてしまった。 耐えられているがゆえに、誰も気が付かなかった。 …もう、美空が限界だと言う事に。 世界は悪意に満ちている。 家と、そこに住む者だけが唯一の味方で。 なのに、彼らが味方であるがゆえに、彼女は孤立する。 結局のところ、誰も悪くは無いのだ。 父親と、家族(組員)達の評判も。 教師の不理解も。 子供達の忌避感も。 それを植えつけた親達が抱く恐怖も。 結局のところ、誰も悪くない。 単に、美空の運命がそういうものなだけだ。 でも、もう美空には耐えられそうも無かった。 もうこれ以上、一人ぼっちで居る事に、耐えられそうも無かった。 土曜の夕方。 美空は公園でブランコに腰掛ける。 小学校の高学年ともなれば、もはやブランコで遊ぶ事も無いのだが、そもそも友達と遊んだ事の無い美空にはどんな遊具も新鮮なものだ。 始めは単に遊ぶ子供たちを眺めていただけ。 それでも、それが美空だと言うだけで。…やがて、公園で遊ぶ子供は居なくなった。 今やこの公園は美空のものだ。 誰も居ない孤独な王国。 …違う。 美空が欲しいのは、こんな物ではなかった。 「貴女、貴女。何をしてますか?」 「え?」 不意に話しかけられ、美空は慌てて顔を上げる。 家の外で誰に話しかけられたのは久しぶりだった。 誰だろう? 「………?」 誰も居ない。 幻聴と言う奴だろうか。 「ほんとに、もうダメなのかな………」 ポツリと呟く美空に再び声がかかる。 「下です、下。足元、足元ですのよ?」 「え?」 言われるままに下を向くと、そこには人形が居た。 「ようやく気付きましたの?」 「人形が喋ってる…」 「人形じゃありませんわ。神姫、神姫です!!」 神姫と名乗った人形はそんな事を言いながら手足をばたつかせる。 暴れているつもりの様だ。 綺麗なツインテールの赤毛がふりふりゆれる。 「うわぁ………」 思わず抱き上げた美空に驚き、人形は更にじたばた暴れ始めた。 「降ろしなさい、降ろしなさい。無礼ですわ!! 非礼ですわ!!」 とりあえず離れたくなかったので、膝の上におろしてみる。 「全く全く。私とした事がこんな子供に、こんな子供に捕まるなんて。何たる油断、何たる迂闊」 「人形さん。どうして喋ってるの?」 「人形じゃありませんわ。違うのですわ。神姫、神姫なのですわ!!」 「神姫さん?」 「違います、違いますの!! 私の名はストレリチア!! ストレリチアという立派な名前があるのですわ!!」 「すとれちあ?」 「ストレリチア!! ストレリチアですわ!!」 「すとれいちあ?」 「違うのです、そうじゃないのです!! ストレリチア!! ストレリチアですってば!!」 「…す、すとれりちあ?」 「そうですわ、正解ですわ。やれば出来るじゃないですの。上出来じゃないですの!!」 嬉しそうにニコニコする人形。 「さて、名前を覚えてもらった所で質問ですわ、お尋ねですわ」 「…?」 「天海中央通りにあるセンタービルへ行きたいのです、行かねばならぬのです!!」 「センタービル? レストランのある所?」 「レストラン…? ………ああ、確かにあるのです、存在するのです。そこに違いないのです、確定なのです!!」 「センタービルに行きたいの?」 「そうですわ、その通りなのですわ」 人形は、ブランコに座る美空の膝の上でうんうんと頷く。 「そこで貴女にセンタービルまで案内させて上げますわ、してもらいますわ」 「………うん。いいよ」 誰かに物を頼まれるなんて久しぶりだ。 必要とされるのなら、どんな願いだって聞いてあげたかった。 「私のマスターと言うのが、これはこれはさびしんぼなのですわ。一匹狼なのですわ」 美空に抱きかかえられたまま、人形は良く喋った。 聞いてもいない事を自分からいっぱい話し、美空を飽きさせない。 家族以外と話すのは久しぶりの事だ。 美空も悪い気はしなかった。 「おまけに人相も悪いのですわ、悪人面なのですわ。まるで何処かの海賊なのですわ、眼帯女なのですわ」 「へー」 「ああ…。でもお人好しなのですわ、善人なのですわ」 悪人面の善人。 美空にはちょっと想像がつかなかった。 「この前なんか、横断歩道でおばあさんの荷物を持ってあげようとしたら、メチャクチャ怯えられてましたのですわ、大笑いですわ」 そりゃ、眼帯の人がいきなり荷物をお持ちしましょうか? とか言ってきても怖いと思う。 そのおばあさんも難儀なことだ…。 「おまけにウッカリ者なのですわ、そそっかしいのですわ。私達が着いていないと心配なのですわ、不安なのですわ」 …おまけにウッカリさんらしい。 「この間なんか、バイクの鍵をトランクルームに閉じ込めちゃって半泣きになって抉じ開けてたら、おまわりさんに見つかって職質されたのですわ、バイク泥棒と間違われたのですわ、お間抜けなのですわ」 …想像以上にウッカリさんらしい。 「…貴女、その人のこと好きなんだ?」 「もちろんですわ、当然ですわ。私の唯一人のご主人様なのですわ」 人形、ストレリチアはそう言って微笑んだ。 「ああ、見えて来ましたわ、発見したのですわ」 人形が指差すのは件のセンタービル。 「これでようやくマスターと落ち合えるのですわ、合流できるのですわ」 そう言って、人形は美空の腕から飛び降りる。 「あ…」 「ここまで来れば大丈夫なのです、問題ないのです。あとは一人でマスターを探すのです」 ぺこり、とお辞儀をする人形。 それはまぎれも無く別れの挨拶だった。 「ま…。まって!!」 「?」 「…あ、あの…。も、もう少し…、一緒に…。…居たい」 「………」 何かを考えるような人形の目。 そして、人形は口を開く。 「ごめんなさい。私はマスターの神姫なのです。…だから、貴女とずっと一緒に居る事は出来ないのです、不可能なのです」 「………」 「………」 沈黙がその場を支配した。 「………。ありがとうございました」 そう言って、今度こそ人形は雑踏の中へ消えてゆく。 何も言い残さなかったのは多分、二度と会うことの無い少女へ、未練を残さぬため。 …未練を、“残されぬ”ため。 それがきっと、その神姫に出来た唯一の誠意だった。 「………」 失意の美空は呆然と街を見る。 先程まで二人で居たときと同じ景色なのに、それは妙に色あせた味気ないものに見えた。 「………!!」 そして、それが目に飛び込んできたのは只の偶然。 だがしかし、美空の目に確かに映る四文字は『武装神姫』と見えた。 『ごめんなさい。私はマスターの神姫なのです。…だから、貴女とずっと一緒に居る事は出来ないのです、不可能なのです』 彼女はそう言って去っていった。 ならば、もし…。 「…私の神姫だったら?」 美空は惹かれる様にその店のショーケースに近づいていった。 そこにあるのは5体の人形。 先程の人形とは多少違うが、全体的な造りは良く似ていた。 ラベルには『武装神姫』の文字と値段。 「………」 高い。 …だがしかし、美空に手の届かない額でもなかった。 家に戻り、自室の机の引き出しの、その一番下を開ける。 中には古風な豚さん貯金箱が4つ。 四年ほどかけて溜め込んできたお年玉とお小遣い。 いつか友達が出来たら、その子と一緒に使おうと思って貯めてきたお金。 クラスの皆がお小遣いを使って遊ぶ中、美空はいつか使う日を夢見て貯め続けてきた。 でも、このお金で友達が出来るのだとしたら…? それは、単に“友情を金で買う”という行為ではない。 何も出来なくなったと思い、ただ耐えるだけだった美空が、初めて自分の意思で世界を革変し、友を得ようとするための試み。 その時初めて、美空は“能動的に世界を変えようと”手を伸ばした。 砕け散る音は丁度4つ。 砕けていく物はきっと…、四年もの間、彼女が世界に対して張った“諦め”と言う名の防壁だった。 「おじさん、『武装神姫』頂戴」 「え?」 ホビーショップの店番をしていた中年の店主は少女の言葉に目を丸くした。 元々、近所の子供相手にプラモデルやカードを売るような小さな店だ。 武装神姫と言う玩具自体は、値段の桁数を一つ間違えて見ていた為、子供向けの人形と間違えて注文してしまっただけの物だった。 何に使うのか知らないが、こんなに高い人形など売れる訳も無い。 そう諦めてさっさと降ろし元に返品しようと思っていた矢先である。 当然店主は勘違いをした。 「お嬢ちゃん、これ凄く高いよ? お小遣い、たくさん必要だよ?」 「数字ぐらい読めるわ、いいからさっさと頂戴!」 少女の出した金額は年齢とはかけ離れたものだった。 「………」 店主は武装神姫には詳しくないが、長年子供相手の商売をやってきた自負はある。 金の見極めには敏いつもりであった。 親の金を纏めて持ち出したのでない事は、札に付いた不揃いな折り目からすぐ分かる。 折り目が妙に小さいのは、何か小さな袋に入れるためだろうか? つまり、お年玉の類であると言う事だろう。 そして、少女自身の目。 悪い事をしている後ろめたさは欠片も見られない。 なるほど、要するに彼女は、これだけのお金を貯めてまで、あの人形が欲しいと言う事なのだろう。 ならば、売るだけ売ってみよう。 彼女が返品に来たら快く受け入れてやるつもりで、店主は少女に言った。 「で、どれが欲しいんだい?」 「どれでもいいわ。選ぶ物ではないのだから」 少女の答えの意味など理解できなかったが、店主は1番端の白い箱を包んでやる事にした。 武装神姫を買った。 待ちきれずに近くの公園で箱から出してみる。 「………」 生首だった。 「…あれ?」 首無しの胴体が後から出てくる。 他にも次々と箱から出てくる訳の分からないパーツの山。 「………???」 さて困った。 どうやれば、さっきの人形みたいに動いたり喋ったりするのだろうか? 説明書の難しい説明を斜め読みし、図解の通りに付属のチップ、CSCとか言うものを胸部の穴に押し込んでみる。 「…入らない」 逆だと気づくまで約10分。 何とかチップを入れ終えて、胸パーツを付け、首をつなぐとようやくさっきの人形と同じような形になった。 「…これでも動かない?」 難しい説明書を何とか理解できる範囲で読み解いてみれば、パソコンによる複雑な設定とかが必要なようだ。 「パソコン…? 確か、サブロウが持ってたと思うけど…?」 最近組に入った山南三郎という青年がパソコンに詳しかった筈だ。 お願いすれば教えてくれるだろうか? そんなことを考えていると、不意に目の前に人が居る事に気づく。 「おや、お嬢ちゃん。どうしたね?」 今日はよく話しかけられる日だ。 顔を上げれば見知らぬ老人が居た。 「そうかい。なら、おじちゃんがやってあげよう」 「いいの?」 「いいとも。おじちゃんも神姫が大好きなんだよ。お嬢ちゃんが神姫を大事にしてくれるならそれでいいとも」 「…うん。大事にする」 老人は美空の返事に目を細めて頷いた。 「ようし、それじゃあおじちゃんがこの神姫に魔法をかけてあげよう」 「魔法…?」 「そうとも。おじちゃんはね、こう見えても実は魔法使いなんだよ?」 老人はそう言って、美空に目を閉じるよう促す。 「1,2,3,そら!!」 「………」 老人の掛け声で目を開けるが、何かが変わったようには見えなかった。 「…何もおきないよ?」 「大丈夫。ちゃんと魔法は掛かったよ。………この子がいつまでもお嬢ちゃんと一緒に居られるように、おじちゃんが魔法を掛けたからね。これでもう、ずーっと一緒だよ」 「ホント!?」 それこそが美空の欲しかったもの。 「本当だとも。さあ、あとはもう少し待てば目を覚ます筈だよ」 「ありがとう、おじいちゃん」 「…おじいちゃん」 まだ60前だ。せめておじさんと呼んで欲しかった男は少し落ち込むが、グズグズしてはいられない。 「さて、おじちゃんはそろそろ行かなきゃな」 「行っちゃうの?」 「ああ。お嬢ちゃんも元気でな。その子といつまでも仲良くしておくれ」 「うん」 美空は笑顔で頷き、去ってゆく老人を見送った。 「FrontLine製MMS、アーンヴァル起動します…」 天使をモチーフにした15cmの少女が目を開ける。 「…うわぁ、動いた」 目を覚ましたアーンヴァルが感嘆の声に顔を上げれば、そこには小さな女の子の姿があった。 「…貴女が私のマスターですか?」 「…はい。私の神姫になって下さい。………それで、友達として、ずっと、一緒に居て下さい」 その赤い瞳を覗き込み、真摯な眼差しで美空はそう言った。 「………分かりました、マスター。…私の名前はフェータです。…どうぞよろしくお願いします」 神姫。フェータはそう名乗り、己が主となった少女に微笑みかける。 「…では、マスター。お名前を教えてください」 「うん、私はね…」 美空はそう言って、自分自身の力で手に入れた初めての友人に、恐れる事無く自らの名を名乗り上げた。 ―――AnotherSide. 「見つけましたよ。芹沢教授」 「………君か」 老人は眼帯の女を睨む。 「…まだ彼女の立てた計画を取り止めるつもりは無いのかね?」 「…私が止める訳が無い。彼女の意思どおり、私は全ての神姫をこの世から消し去る」 「…ふん、悔しいが彼女の創ったものは素晴らしいよ。神姫はこれからどんどん世に広まるだろう」 その才能に何度も嫉妬を感じた相手、眼帯の女の行動原理である“あの少女”を褒め称える老人、芹沢。 彼女と、彼女の行動原理となっている“あの少女”が持つ才能の前に、芹沢の続けてきた40年以上の努力は霞んでしまったのだ。 ゆえに憎みもした。 妬みもした。 だがしかし、全てが終わってみれば、残っていたのは純粋な畏敬の念だった。 「これからどんどん増えゆく神姫の全てを一人で狩るつもりかね、君は?」 「…ご冗談を」 眼帯の女は哂う。 「…とぼけるのも大概にしていただきたい。………私が貴方を探していた理由など一つしか無いではないですか」 「………っ」 「さあ、返して貰いますよ。アレは元々彼女の物だ。…完成見本としてコピーされた12機のうちの一つとは言え、見逃す事はできない」 「…なるほど、やはり各企業に送られた完成見本を、破壊して回っていたのは君か?」 「もちろんです。あの12機はオリジナルからの直接のコピー品だ。それが生きて動き回っているなど許せない」 ―――生きて。 眼帯の女は神姫が動く事を、そう評した。 「………ふむ、しかし、それだけではあるまい?」 「………」 眼帯の女は、その顔を不愉快そうに歪めた。 嫉妬と妬みが落ちた後、芹沢に残ったのは、武装神姫と言う革新的な技術を世に送り出した“あの少女”の才能に対する敬意と、自らがそれに関わる事が出来たことに対する誇り。 一時は無駄であったと嘆いた自らの努力の40年が、こうして形となって世に広まってゆく満足感。 だから芹沢はそれを誇りに思うし、彼女達を誇りに思う。 “あの少女”が、あんな事を言い出さなければ。 「『全ての神姫を消し去る』…か。………その為にはオリジナル以外のコピーは邪魔なのだろう?」 「…っ!! 貴様、何処まで知っている?」 「全部だよ。…もはや独りきりの君が取りうる手段などタカが知れている。その手の手段では、どうしてもオリジナルのコピーは自分の手で破壊しなければならないからな」 「………ふっ。…知っているのなら話は早い。他のコピーは全て破壊した。つまり、貴方のアーンヴァルで最後だ、ここで破壊させてもらう」 「…ふん。出来んよ、君には…」 芹沢は笑う。 多分。出会ってから初めて、彼女達を出し抜けたのだから。 「もうね、わしは持っておらんのだよ」 「…なっ、何っ!?」 「棄ててしまったのさ」 「…嘘だ!!」 眼帯の女の声に殺気がこもる。 誰よりも神姫を愛する彼女には、芹沢の取った行動は許せない物なのだろう。 だからこその矛盾。 愛するものを、壊さねばならない矛盾。 そんな悲しい矛盾だけが、この女に残された最後の意志なのだろう。 目の前の女は、老い先短い自分よりも遥かに、心だけが死に逝く途上にあるようだった。 「嘘かどうかなど確めようがあるまい? …わしに延々と張り付くかね? …それともゴミ捨て場を一つづつ漁るかね? …どちらにせよ、最後のコピーを見つけるまで、君は次の行動に移れない」 つまり、全ての神姫を殺してしまう事は出来はしない。 それこそが芹沢にできる唯一の延命措置。 彼女が最後の一体を見つけるまで、武装神姫に終焉など来させはしない。 「じゃから、これで最後じゃ」 そう言って芹沢は橋の欄干から身を乗り出した。 「…芹沢教授!?」 「最後の一体の名前も居場所も知らない君が、彼女にたどり着く唯一の道はわしじゃからな。…これでもう、君には最後一体を探せない」 そう言って、芹沢は国道の上に飛び降りた。 「…やってくれる、あの老人…!!」 わははははははははと、トラックの上で高笑いをする老人が、国道の彼方に消えてゆくのを見送るしかない女は、そう言って歯噛みをした。 芹沢は橋の上から、走ってくるトラックの上に飛び降りたのだった。 確かに、このまま行方を眩ませられれば、自分ひとりで探し出すのは不可能だろう。 「マスター、如何なさいますか?」 眼帯の女に尋ねるのは、後にジルダリア型として『Plants Plant社』からリリースされる予定の試作型神姫。 芹沢が神姫を出し次第、破壊するつもりで潜ませていた彼女の神姫たち四名が姿を現したのだ。 「目標、探知範囲外、離脱」 「アーア、逃ゲチャッタ。あれジャア追イカケラレナイネ…」 後にそれぞれフォートブラッグ、ツガルと呼ばれる事になる神姫たちが口々にそう言った。 予期していた戦いが起こらなかった為か、神姫たちも複雑そうな表情で老人を見送っている。 「ふん、構わんさ。元より期限など無い。この命のある限り、草の根を分けてでも探し出すだけだ」 そう言って、眼帯の女は橋の上を歩き出す。 ツガルとフォートブラッグがその後に続き、ジルダリアもまた、その背を追った。 そして、その背に最後の一人が声を掛ける。 「お姉さま、お姉さま」 「…なあに?」 「なんで、どうして、マスターは芹沢教授を止めなかったのですか? 阻止しなかったのですか? …あの距離なら落下前に止められた筈です、防止できた筈です」 彼女の言うとおり、確かに女の身体能力ならば、老人が橋の欄干を乗り越える前に捉える事ができたはずだ。 しかし、ジルダリアは首を振る。 「………きっと、マスターもまた、最後の一体を見つけたくは無いのだと思いますわ」 「…最後一体を探すのがマスターの目的ではないのですか? 違うのですか?」 「………人間というのはね、『一番したい事』と、『一番しなければならない事』が食い違う事もあるのよ」 「…そうなのですか、そういうものなのですか?」 「ええ。マスターは『一番しなければならない事』を優先させたのだけど、それは同時に『一番したくない事』でもあるのよ」 ジルダリアは、そう言って主の背中に目を向けた。 「…覚えておきなさい。………マスターがそうして、自らを押し殺してまで選んだ道ならば、それを叶えるのが私達の役目よ」 「………例え、最後がマスターとお別れすることになっても…?」 「…ええ、そうよ。私はマスターの為ならば、その先にあるものが私の消滅でも構わない。全ての神姫と共に、私が死ぬとしても、それがマスターの望みなら私は構わないわ…」 「………」 「…貴女は、どう?」 「…私の望みは最初から一つだけなのです。オンリーワンなのです。………マスターのお役に立ちたい。それだけなのですよ。他には無いのですよ」 ジルダリアはその言葉に満足そうに頷く。 「…そう。…それでいいわ、私達には彼女の代わりなど勤まらない。………ならば、この身を持って主の意図に答えるのみ。出来るわね、ストレリチア?」 「…もちろんなのです、当然なのです」 そう、ジルダリアに答えたのは、公園で美空とであった神姫だった。 彼女のタイプは後に大幅な改修を受けて、『Magic Market社』の最新型神姫として販売される事になる。 そのときの名をエウクランテ。『実現する』という意味を持つ銘であった。 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る ぷれころ美空編です。 リーナ編と違いメインストーリーの根幹にかかわる話です。 話のフォローとなりますが、美空はいじめられている訳では無いです。 単にヤクザの娘として敬遠されているのに加え、美空自身の人付き合いの下手さが孤立を生み出しているだけです。 ちゃんと話をして、偏見を払拭すれば友達も出来るはずですが、それ実行するのは、本人にとってとても勇気がいるものでしょう。 この話でフェータと出会い、(心が)等身大の友人を得る事で、美空はその後押しで少しずつ変わって行く訳です。 …その結果が鉄板ポシェットスゥイング(攻撃力6000)な訳ですが…(笑)。 フォローその2。 美空はこの後フェータに夢中になり、ストレリチア(眼帯女の神姫四姉妹:三女)のことを曖昧にしか覚えていません。 ストレリチア自体、非武装状態での出会いでしたし、武装したストレリチアと美空が出会っても美空にはあのときの神姫だとは分かりません。 もちろん、ストレリチアにも名前も聞かなかった少女の数年後をみて、あのときの子供だとは分からないのです。 つまり、出会っても話をしないと分からない関係ですね。 単に出会うだけでなく、ちゃんと話をして『再会』出来る時は来るのでしょうか? フォローその3。 エウクランテは、ギリシャ神話の海の神ネイレウス(ネレウス)の娘の一人“エウクランテー”が語源でしょう(イアネイラ、ティティス、ガラティア等もネイレウス娘の一人)。 エウクランテーは『実現する女』と言う意味のようです。 なにか意味深ですよね…? さて。 謎の老人、芹沢教授(←でも実は、この話だけにしか登場しないと思う)。 眼帯の女(名前の開示は旅行編の最後の方)と、彼女が行動の指針とする“少女”。 ストーリーに必要となるキャラはこれで出揃いました。 後は話とは直接関係ないサブキャラ2、3名ほどが待機中ですが………。 さて、この後はメインストーリーが突っ走るのみ………? アホな番外編とかまだ書きますが…(笑)。 次のぷれころは祐一編か、それとも祐一編は一番最後か…? なんか『?』マークが異常に多い後書きだと読み返してみて思うALCでした。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/509.html
第3話 親父からの贈り物?はんなり侍現る 「ふぅむ…………」 ルージュとの生活が始まって、色々ありながら1週間ほど経った頃 俺は玄関で目の前に置かれている箱を見て、少し悩んでいた ついさっき、宅配便で届いた小包に貼られた伝票の差出人には、 俺の親父の名前が書かれていた。 「ったく、あのクソ親父か……今度は一体何を送りつけてきたんだ?」 それを見て、ついつい俺は一人悪態を付いてしまう、その理由は親父が今まで送ってきた物である。 親父は如何言う仕事をやっているのかは全く分からないが、海外の彼方此方を飛び回っており、 時折、その現地から何かを贈り付けてくる事があるのだ。 例えば、親父がNYに居た時は「お前の友達と一緒に見ると良いぞ」という手紙と共に、 現地の無修正物のエロ本を贈り付けて来た事があった ……………それも、俺の働く職場に、である。 危うく同僚に見付かりそうになりつつも何とか処分したが、 あの時ほど親父に殺意を覚えた事は無かっただろう…… そして、親父がアフリカに居た時は、「面白そうだからお前に贈る」という手紙と共に、 何処かの部族製の明らかにヤバそうな呪いの仮面を贈り付けて来やがった事があった その日の夜、その仮面が不気味な笑い声と共にガタガタ動き出し、 直ぐに仮面を箱に押し込めなければヤバい所だった。 無論、その呪いの仮面は近くの寺に押し付けて事無きを得て。 俺はこんな物を送った親父を心の中で呪ったのだった。 とまあ、今までの例を見て分かるが、親父の贈って来る物は大体が 『ロクでもない代物』なのだ。 さて、これを如何するべきかであるが…… 「主殿、さっきから玄関で何をやっているのでしょうか?………む?それは……?」 俺がしばらく考えていると、玄関から何時までも戻ってこない俺の様子を見に来たのか さっきまではTVを見ていたルージュがトテトテと玄関まで歩いて来て 俺の目の前の箱に気が付く。 「いや、それが親父が何かを送ってきたらしくてなぁ……」 「何と、主殿の御父上からの贈り物か?むぅ、一体何が入っているのだろうな?主殿?」 ルージュは小包に興味が引かれたらしく、俺に「早く小包を開けて頂戴」と 言いたげな目線を浴びせてくる。 くっ!俺がこう言う、何かを求める目線に弱いの知っているのか!?こやつめ!! まあ良い、流石にあの親父でも爆発物とかの危険物を送ってくる事は無いだろう……多分であるが。 それに万が一、変な物だった場合は直ぐに親父に送り返せば済む話だ。 ルージュの目線に負けた俺は、そんな軽い気持ちで小包の梱包を解き始めた。 「こいつは……武装神姫か?親父の奴、何でこんな物を……」 「ふむ、これは私と同時期に発売されたTYPE SAMRAI『紅緒』ですね……」 小包の中は、武装神姫の箱が入っていた………その小包の別添えの手紙には 『元気にしているか!我が息子よ。 今日、俺は仕事の事情で一日だけ日本に帰って来れたのだ、 まあ、お前がこの手紙を見ている頃は、俺は中東の方に居る頃だろうけどな! 今、日本では武装神姫って奴が流行っているらしいな、 良い時代になったもんだ、はっはっはっは! 多分、お前は一人身で寂しいだろうから、 秋葉原で買ったこいつをプレゼントしてやる、存分に可愛がってやれ ああ、それと追伸、俺が日本に居た事は母さんには内緒だからな!以上!』 なんて書かれていた…… いや、まあ、神姫がルージュだけと言うのは少し寂しい物があるなと思っていたし、 ”今回”の贈り物に関しては感謝するとしよう。だが「一人身で寂しいだろう」は余計だ! 悪かったな、人間の彼女が居なくて……チクショウorz と、親父に対する愚痴はここまでにして、 とりあえず、このまま玄関で開けるのもなんだし、居間に行って開封してみるか…… 《数分後》 「こんにちわぁ、ウチの名はは椿(つばき)と申します、主はんの事は御父上から伺っておりますえ。どうぞ宜しゅうに」 「主殿………これは一体?」 「俺は知らん、贈って来たクソ親父に聞いてくれ……」 俺とルージュの目の前のポニーテール(もしくは丁髷?)が特徴的な侍型神姫が 三つ指をついて”はんなりと”挨拶をする。 ………開封したと同時に起動した彼女は既にある程度の設定が行われた状態だった、 侍型と聞いて、俺は「拙者~~~で御座る」のような所謂時代劇っぽい口調を想像していた。 だが、現実は俺の想像の斜め上を行く京ことば、いわば京都弁だったのだ。 多分、親父は俺のアパートに彼女を送る前にあらかじめ名前の他に様々な設定を施していたのだろう 彼女の口調も恐らく親父の趣味に違いない、絶対そうだ。 「にしても主はん、既にかわええのが傍にいらっしゃるとはなかなか隅に置けまへんなぁ ウチが来るのは少々遅かったのでっしゃろ?」 「う、いや、そのなぁ……ルージュは……」 「主はん、誤魔化さなくとも宜しおす、ウチは御父上から主はんに関する色々な事を教えてもらっておりやす そうやなぁ、例えば主はんの恋人居ない暦が年齢とほぼ同じやとか、その他に……」 「ちょwwww、あの親父めっ!!…って、椿、これ以上言うなってか、言わないでぇぇぇぇ!!」 極秘情報を暴露され、慌てる俺を見てコロコロと笑みを浮かべる椿、どうやら彼女はかなりの曲者と見た、 と言うか、親父、彼女には俺の情報を何処まで教えているんだ!? 畜生、あの親父め!手紙には『母さんには内緒だからな』とか書かれてたが やっぱ母さんに報告する事にしよう。あの親父は一回こってり絞られて反省するべきだ、うん ……何故だろうか?主殿と新しくやって来た神姫の椿さんが親しげに話している様子を見ていると、 私の思考回路に何かもやもやした物が込み上げて来る………一体これは何だろうか? 分からない……初めて感じる感情だ…… む、そう言えば、少し前にこれと同じ状況を見た事があった。 そう、あれは確か主殿と見たTVの恋愛ドラマで、主人公の恋人に主人公以外の異性が近づいた時の状況に似ている…… そうか、これは…………椿さんに対するやきもち…………成る程、そう言う事ですか…… その事に私が気付いた後、私は自然にある言葉を口に出していた。 「……椿さん」 「はい?ルージュはん、ウチに何か御用がありやっしゃろか?」 「先に貴方に言っておきますが主殿は私の主殿です、それだけは貴方に譲りません」 「あらぁ…それはウチに対する主はんを賭けた挑戦と言う事どすか?」 「言うまでも無く、私はそのつもりです」 「それやったらウチも負けるつもりはありまへんえ、ふふ」 私の挑戦とも取れる言葉に対して不敵に笑みを浮かべる椿さん。 望む所です、椿さん、貴方がこの先どのような行動を起しても 貴方よりも私の方が先に主殿の傍に居る、それだけでも私の方に利があるです。 この勝負、私は絶対に負けません。 もし、この勝負に負ける時は…………いや、負ける事は考えないでおきましょう、 それを考える時こそ、勝負に負ける時、なのですから…… ???………如何言う訳か、急にルージュと椿が二人で話し合い始めた 何故だろうか、二人の様子を見ていると唐突に嫌な感じがしてならないんだが…… 「主殿」 「何だ、ルージュ?」 「私は何時でも貴方と共に居ますので」 「はい?」 「主はん」 「えっと、椿も何だ?」 「やっぱり、主はんは隅に置けないどすなぁ」 「は、はい??」 ……意味が分からなかった、ルージュと椿の言っている言葉の意味が、 だが、その言葉の意味を二人から聞く事は俺には出来なかった。 二人から滲み出る、何とも言えないオーラみたいな物を本能的に感じ取った所為で…… 俺は何となく思っていた、この時の男ほど、無力な物は無いなと…… そして同時に、親父の贈ってくる物が『ロクでも無い物』だというジンクスは、 ある意味、しっかりと守られているなぁとも思ったのだった…… 第四話へ続く メインページへ戻る トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/47.html
「おっ昼~休~みはウッキウキショッピング♪」の巻 チュン…チュンチュン… 冬に近づくとは言え、暖かい日差しが差し込む日曜日の朝… 目が覚めた、朝の…7時半か。ああ…特撮ヒーローモノが始まるな… 今年で60年目だったっけ…録画してあるからまぁいいか。 今日は休みだ…このまま1日惰眠を貪りた… ??「おっはようなのだ―――――――――――!!!」 めごすっ!! 俺「うがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」 突如顔面にセントーン・ケプラドーラをかます黄色い物体。 鼻を強打し、のたうつ俺。 ??「おはようなのだマスター!いい天気なのだ?お出かけするのだ~!」 ??「あ~、ずっる~い!ボクもする~!てや!!」 ごわしっ!! 俺「のごぉぉぉぉをぉぉぉぉぉっt!!!」 続けて黒い物体が、俺の鼻に今度はプランチャ・スイシーダをかます。 ??「こら!二人ともその起こし方しちゃダメっていったろ!! すいませんマスター!ちょっと目を離したスキに…」 平謝りする緑の物体。 俺「ひや…大丈夫。良ひ目覚まひになった…。はりがほう、ヴェル。」 鼻を押さえながら答える俺。 ヴェル「…は、はい。ほ…ほら!!ジャロもノワルも謝って!!」 ノワル「え~、だって今マスターありがとうって言ってたよ~?」 ジャロ「そうなのだ!今度から毎日してあげ…」 ヴェル「あ・や・ま・り・な・さ・い ! !」 ノワル・ジャロ「「ご…ごめんなさ~~~~ぃ…。」」 ヴェルの凄まじい形相に、萎縮し謝る2人。 その姿に苦笑する俺。 俺は3体…いや3人のMMSと一緒に暮らしている。3人の名前は、 イタリア語の色の名前からもじって付けた。 まぁ、2名ほどやんちゃなのが居て多少大変ではあるが、我が家の財政の一部は 彼女達に稼いで貰っているから、あまり大きな事は言えない。 2036年、「武装神姫」によるバトルは全国区となり、老若男女が己の 育て上げた武装神姫を持ち寄ってあらゆる所でバトルをしている。 プロリーグともなると、ランカーには賞金も出、1位ともなるとン億ン千万単位の 金が動き、上位ランカーにはでっかいスポンサーも付いているとの事。中には黒い 話もあるそうだが…。 俺は中位~下位をウロウロしつつ、彼女たちの整備費用と小遣い程度の賞金を頂いている 程度なので、そんな話は来もしない。いや、来ない方が気楽なのだ。 朝飯を済ませ、朝の番組も見終わったので、3人を連れて外へ出かける事に。 ノワル「おでかけ~♪おっでかけ~♪」 ジャロ「高いのだ~ 楽しいのだ~!!」 俺の頭に乗っかり、はしゃぐ2人。 ヴェル「ほら!あんまり暴れると落っこちちゃうよ!」 2人を注意しつつも、俺の肩の脇という好位置をキープするヴェル。 と、 前方に親子連れが歩いている、女の子の肩には見慣れた白いMMSが。 ジャロ「マイコちゃん!おっはようなのだ~!!」 ノワル「フェアリ~、いっつもお仲のよろしい事で~♪」 フェアリ「あ~ら、そっちだってご主人様にべったりじゃな~い。」 ジャロ「いいのだ~♪ジャロはベッタベタなのだ~♪」 俺「おはようマイコちゃん、今日はどちらへ?」 マイコ「今日はね、フェアリの新しいお洋服を買いに行くの!」 俺「へ~、お洋服…ね。」 (そういえば、戦う事ばっかりで、今の今まで洋服を買ってやるとか 考えた事もなかったな…。) ジャロ「へ~、いいな~。そうだマスター!ヴェルもお洋服が欲しいのだ!!」 ノワル「え~!それならボクも欲しいよ~!」 頭の上で騒ぐ2人。 ヴェル「こーらー!マスターに迷惑をかけちゃダメだろ!!」 2人を叱るヴェル、 俺「いや、買いに行こう…洋服。今までずっとノーマルスーツのまんま だったもんな。」 ヴェル「え…マスタ…」 俺「ヴェルは欲しくない?洋服。」 ヴェル「ほ…欲しい…です。」 顔を真っ赤にしながら答えるヴェル。 俺「じゃ、行こう。マイコちゃん、こいつらの服売ってる所って何処? 一緒に連れてって貰って良いかな?」 マイコ「うん!」 ジャロ「うっわ~い!お洋服~!マスター大好き~!」 ちゅっ☆ 俺&ヴェル「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!?」 いきなり前に乗り出し、逆さのままデコちゅーをかますジャロ。驚く俺とヴェル。 ノワル「あ~!!ずるいするい!ボクもする~!!」 うっちゅ~~~~っ☆ 負けじとデコちゅーをするノワル。 ヴェル「ああぁあぁぁぁぁアンタたちななな何を…」 フェアリ「ふ…不潔よ!不潔だわ!」 マイコ「いいな~、そうだフェアリ、あたしにもチューして!」 俺・お母さん「は…はははははは…;」 そんなショートコントもどきが展開されるお昼前であった…。 めでたいやらめでたくないやら。 ちゃんちゃん☆
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2380.html
前編:彷徨姫 それは今から二週間ぐらい前だった。オレはいつもの様に『ポーラスター』で子供から大人までいろいろな人が神姫バトルをしている所をぼうっと眺めていたんだ。 『ポーラスター』は秋葉原を中心とする激戦区の中でも大きいゲームセンターの一つで神姫オーナーも多い大人気のバトルロンドの場だった。そのオーナー達の性格や印象も良く、神姫を持たない私でもあまり気にされることもなく、観戦する事ができる。たまに神姫を持っていない事で声もかけられるが、その事を言うと見やすい場所を案内してくれることもある。 優しい人達で周りのゲームセンターよりも居心地がよかった。 「ビィィィ!キュウゥブッ!! フルヴァーストォ!!」 「サー、コマンダー」 やたら暑苦しい人が叫ぶとB3(ビー・キューブ)と呼ばれた重装備のヴァッフェバニーがバズーカ砲、ロケットポッド、さらに二基のガトリングガンを構え、それを上空にいるアーンヴァルMk.2装備にFATEシールドとコールブランダーを付け加えた武装のアーンヴァルに向かって一斉掃射する 「アンジェラス! ステディプロティション!!」 「はい! ご主人様!!」 アンジェラスと呼ばれたアーンヴァルはB3の放つ大量の弾幕をFATEシールドのスキル ステディプロテクションで防御をし、B3のフルバーストを防ぐとリアユニットにマウントしてあるコールブランダーを抜きはなって、二つのビット リリアーヌを伴って、前進を始めた。 「牽制からライトニングソードだ!!」 「ええ!」 マスターの指示でアンジェラスはあらかじめ、時間を稼ぐためにリリアーヌをB3に飛ばし、コールブランダーを掲げてチャージを始めた。 飛んでいく二つのビットはB3めがけて左右から突撃を仕掛ける。狙われたB3はその攻撃をガトリングガンの段幕で迎撃するが、一つは破壊したものの、もう一つは片方のガトリングガンにつっこみ、自らもろとも爆発した。 さらに巨大なエネルギーブレードを形成し、チャージが完了したライトニングソードをアンジェラスが勢いよく振り下ろしてくる。 「ンンンンGoGoGoGoオォゥ!!! ビィィキュゥゥウブ!! カウンタァー! ショットォ!」 「サー、コマンダー」 振り下ろす直前、B3は残ったガトリングガンを両手で持った上で回避体勢に入り、ライトニングソードが目の前の地面に突き刺さって安全になった瞬間、反撃のガトリングガンを放つ。 が、かろうじて反応したアンジェラスはそれを避けて、反撃の被害を最小限にしようと動いた。 その瞬間、あらかじめルートを予測したかのようにバズーカがアンジェラスに着弾し、墜落した。 「きゃぁ!?」 「アンジェラス!?」 「ンフフハハアアアァッ! これが俺たちのトゥオルィック!! ビイィキュウゥブ! 追撃ぃ!!」 「サー、コマンダー」 それは確かにトリックだった。ガトリングガンで弾幕を張って、相手の避けるルートを限定し、威力の高い本命のバズーカを確実に当てる。すごく合理的な戦術だ。 このまま、アンジェラスを仕留めきれるのだろうか。 B3はガトリングガンの弾が切れたのか、二丁両方を捨てた。代わりに大型のナイフを二本取り出してそれぞれの手で持ち、ロケットポッドの連射で牽制しつつ、接近を始めた。 墜落したアンジェラスはディコ・シールドで素体に当たる弾を防ぎつつ、立ち上がってB3を迎え撃つ。 「勝利は勝ぁぁぁぁぁっつッ!』 「アンジェラス!MOA!」 そして近距離、B3がマスターの叫びとともにナイフで攻撃を仕掛けたその刹那、アンジェラスは鋭い指示に反応して彼女の攻撃を回り込むようにかわした。次にすれ違い様にコールブランダー銃形態でB3を撃ち、リアユニットとマシンガンを分離変形させる。 BM『モードオブエンゼル』だ。 変形した白い戦闘機は背面を無防備にさらしているB3に大量の弾丸を殺到させた。 「Noオオオオォォッ!!?」 背面からの集中砲火にたまらずB3が倒れ、勝敗が決するとマスターの方がとてつもない悲鳴を上げた。 『衛生兵! えーせーへーえぇぇぇぇぇ!!!!』 センター中に響きそうな叫び声が聞こえる中、オレは腕時計を見る。そろそろ夕方にさしかかるいい時間になっていた。戦いの後が気になる所だが、面倒くさいテストが明日あるため、それの勉強のために帰ることにし、『ポーラスター』を抜け出した。 「アンジェラスはかっこいいなぁ。B3もあんな攻撃をするなんて武装神姫ってすげぇ……」 外に出た時、オレは憧れを口にする。オレは武装神姫を持っていなかった。兄貴は初代チャンピオンでバリバリの神姫マスターをやっているが、交通事故に遭って目が見えなくなって以来、オレに武装神姫を話さなくなった。 だからこうしてポーラスターで武装神姫を見ているんだけど、やはりダメだった。 その場にいるのに自分はその場とは違う。そんな気分だ。そんなモヤモヤした気持ちを抱えこみながら歩いているその時だった。トライクで走る小さな赤い影を見つけた。すごく速いそれはすぐに追わないと見失いそうだ。 (何なんだ?) 気になり、それを追い始める。走り出すとさすがに人と神姫の体の大きさの差は大きく、だんだんと追いついていく。 少し走って裏通りに行くと赤い神姫がトライクを止めた。オレがそれに合わせて足を止めると、彼女はそこから降りてオレを見ていた。 「さっきから追いかけてくるのが、君? 何か用?」 鋭い目でオレに質問をしてくる。見た所、アークのりペイント版か何かのような神姫だった。装備で違うのは額から角が生えているぐらいだ。 「何でマスターがいないのか気になったからさ」 「私にマスターはいないよ。ただの野良神姫だ。真の力とは何かを探してる。君は知ってるの?」 「オレに難しいことはわかんないけど、そもそも真の力って何だよ?」 「私は単純な力だけでは勝てないマスターをもったライバルがいる。彼女はその力は自分一人だけのものじゃないと言っていた。奴に勝つためにはそれが必要なんだ」 詰まる所、マスターのいるライバルに負けて、その力が何であるのかを探しているらしい。 事情はよくわからないが、オレにとっては笑ってしまえるほど単純なことだった。 「簡単じゃん! その神姫ってマスターと仲良しなんだなっ!」 「え?」 「マスターの期待に応えたいから頑張ったんじゃないかな。当たり前のような神姫とオーナーの関係さ」 アークに対して自信を持って答える。マスターと神姫の関係は当たり前の事過ぎて普段は考えもしないけど、その当たり前がないとすればどれだけの差があるか。それは多くのオーナーが知っていた。野良神姫やイリーガルが出てきても、絆を持ったマスターと神姫がそれを打ち負かしているのは兄貴がよく言っていた。 「当たり前の……か」 その言葉に何かを感じたのか、アークはフッと笑った。鋭い目も緩んで、何かをつかんだ様な柔らかい表情を見せる。自分にもこんな神姫がいればなんて思ってしまうほどその顔はとてもきれいに見えた。 「なぁ……君……!」 アークがオレに何か聞こうとしたその時、裏通りの奥から、エネルギー弾が彼女めがけて飛来してきた。 アークはそれに反応して避けて、臨戦態勢に入って、アサルトライフルを弾が飛んできた方向に構える。 「この不意打ちを避けるとは大したもんだ」 奥から上から目線の態度をした痩せ型の男がエネルギー弾を飛ばしてきたと思われる、最新型の神姫 蓮華と一緒に出てきた。 「ここはガキが来るような場所じゃぬわぃ。とっとと有り金と神姫をおいて消えぬぅわ」 妙な口癖の蓮華がオレにアークと金を渡せと要求する。どうやら、アークはオレの神姫だと思っているらしい。 「ん? どうしたんだ? その神姫はお前のじゃないのか?」 痩せ型の男が現れて、オレに問う。オレは彼女のマスターじゃない。それどころか、神姫すら持っていない。どう答えればいいんだろう……。 そんな風に戸惑っている時だった。アークがシルバーストーンを構えて蓮華にそれを容赦なく撃ち、堂々と答える。 「そうだ! 彼は私のマスターだ!」 驚いたことにどういう訳か、会ったばかりのオレをマスターだと言い張ったのだ。神姫を持っていないのにこんなことで大丈夫なんだろうか。 「君、私に名前をくれ!」 オレは突然のことに驚いたが、彼女に言われるがままに名前を考える。一瞬の中で思ったことは、彼女と遠く遠くを走り続けたいという思いだった。だから……! 「ああ! 俺は響! お前は百日! 俺の神姫だっ!!」 「OK! 行こう! 響!!」 与えられた名前に応じ、アーク――百日はもう一度シルバーストーンを放つ。 「ははは!! 何だそりゃ!? 即席チームでんなことのほざくんじゃねぇ!!」 「ほほほ。これは獲物じゃぬわ! 死ぬぇい!!」 蓮華と痩せ型の男は即席の俺達の事を笑い、ただのカモだと思って笑うと蓮華がレーザーを回避してそのまま二黒土星爪で百日に襲い掛かる。 それを見た彼女はアサルトライフルを連射して、蓮華の勢いを削ぐ。さらにそれで生じた隙で二黒土星爪を回避しつつ、フォールディングナイフを展開して逆に反撃の斬撃と蹴りを決める。 最後の蹴りの力は強く、蓮華を近くにあったゴミ箱まで吹き飛ばし、叩きつけた。 「ぐぇっ!? な、何だあの出力は!?」 「あの角を見た時からまさかとは思ったが、そのアーク、イリーガルか!?」 百日の蹴りの強さを見て、痩せ型の男が動揺する。どうにも百日はイリーガルというタイプで、とんでもない出力であるらしい。 何なのかはわからないが、こちらに勝ち目はあるという事か。 百日は相手の動揺を気にする事もなく、シルバーストーンで蓮華を狙い撃ちにする。彼女はイリーガルだという事を認識したその攻撃を恐れているらしく、大げさに避け始めた。さらにその中で威力のある二黒土星爪から命中を重きにおいた一白水星剣に持ち替え、ヒットアンドアウェイ戦法へと切り替える。 「くっ……!」 身軽な装備でちょこまかと動き回って、百日を攪乱していく。百日もアサルトライフルとナイフで応戦するものの、その動きは早く、なかなか捉えることができない。 イリーガルと動揺はしているものの、蓮華にも素体の改造が加わっており、百日並の強さがあるのかもしれない。 強さがどうとかは置いておいて、このままでは小回りの利かない百日が押される。アサルトライフルとナイフでは仮に当たっても決定打にはならない。何とかしてレーザーを一発放り込み、追い込めれば……。 「……そうだ! 百日!! アサルトからレーザーにつなぐんだ!」 「なるほどね……。わかった! やってみる!」 何とか読まれない程度に百日に命令を下し、彼女はそれを実行するために距離をとりながらアサルトライフルを準備する。 「何かは知らねぇが、素人の作戦なんてうまく行きっこない! そのまま潰せぇ!」 痩せ型の男は何の作戦なのかわかっていないのか、依然として剣による攪乱攻撃を蓮華に続けさせている。 これならやりようはありそうだ。 百日は回避し、蓮華の隙を伺っている。オレもそれを見ていた。相手は直線的に動いているに過ぎない。 次の隙が生じるまでの時間はそう長くはないはずだ。 「……今だ! 百日!!」 「行けっ!!」 隙を捉えたオレが百日に合図を知らせると彼女はそれにならってアサルトライフルをばらまく。 「当たらぬわ!!」 そうすると蓮華は反射的に回避行動に移る。その時だった。その回避した先からレーザーが飛来し、蓮華の腹を貫いた。 「ぬわにぃ!!?」 「蓮華!? くそっ!!? どうなっているんだ!!」 まさか、避けた先にレーザーがやってくるとは夢にも思わなかったのか、痩せ型の男と蓮華は激しく動揺する。 オレも内心、成功するかどうかヒヤヒヤしていた。これはB3のやっていたトリックを真似たものだ。 覚えていたので再現した即席だったため、上手く行くか心配したが、これで決定打は与えられた。 「当たった……これが……」 「百日! そのまま、追撃!!」 「あ、ああ!」 まさか、当たるとは百日も思っていなかったようで驚いていたが、オレの命令にマガジンを二つ装填する。 「インファニット∞アサルトだ!!」 「終わりだぁぁっ!!」 スキルを放つとレーザーでダメージを負って動けなくなっている蓮華に当たり、弾丸が装備を破壊し、彼女を戦闘不能に追い込んだ。 「ぬおぉぉっ……!?」 「蓮華!? くそっ!! 覚えてろ!!」 蓮華が倒れる状況に驚きながらもこのままではやられると思った痩せ型の男は彼女を持ち出し、逃げ出した。 それを見て、戦闘が終わったと判断した百日は武装を解除し、トライクモードに戻した。 「響。ありがとう。この勝ちは君のおかげだ」 「百日だって頑張ったじゃないか! これは二人の勝利さ!」 戦いが終わると礼を言ってきて、オレは思ったことを返す。そうすると百日はニッと笑って見せ、手を出した。 「そっか。頑張るって言葉、教えてくれ」 「ああ! 頑張るぜ!!」 「じゃあ、それをみせてくれ」 オレはそれに応じて百日の小さな手に握手した。こうしてオレと百日は無い者同士がパートナーとなった。 イリーガルがどうとか痩せ型の男が言ってたけど、百日が悪い奴の手先なんかじゃないのはわかってる。 誰かがもう一回、そんな事を言ってきたら胸を張って「百日が悪い奴なんかじゃない」と言ってやろうと思う。 テストが終わったら、兄貴は一人暮らしだから、悠にイリーガルについて聞いてみよう。あいつなら神姫をよく知っているし、百日のイリーガルについて何か知っているかもしれない。 「百日。よろしくな」 「ああ」 明日のことを考え、決めるとオレは百日と共に自分の家に帰る事にした。 ひとまず、帰ったらテストの予習を済ませないとならなかった事をすっかり忘れていた。 これで成績が良くなかったら母さんにこってり絞られてしまう。それだけは避けないとならない。 ……テスト、どうにかしないとなぁ。 戻る 進む
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/6528.html
今日 - 合計 - ドラえもん あるけあるけラビリンスの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時19分26秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して