約 2,308,039 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/481.html
戦うことを忘れた武装神姫・番外編 ちっちゃい物研・商品案内-6 ・・・武装神姫向けサブパワーユニット・発売延期について・・・ 当社で鋭意開発中の武装神姫専用サブパワーユニット「DMH-Style」ですが、 最終調整段階に於きまして、ユニット2基搭載タイプ(-C型、-H型)の安定性 の面で、より一層の改良が必要であることが判明いたしました。 つきましては、ユニット自体の設計も一部改良をせざるを得ないこととなり、 誠に申し訳ありませんが「DMH-Style」の発売を当面延期とさせて頂きます。 ご興味・ご関心を寄せて頂いた皆様、ならびに各方面の皆様に深くお詫び申し 上げるとともに、何卒、ご理解賜りたく宜しくお願い申し上げます。 東杜田技研・小型機械技術研究製作部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 〜ちっちゃいもの研・応接室にて〜 久遠:「発売延期するんだ。珍しいねぇ、ちっちゃいもの研にしては。」 Cta:「仕方ないだろ、ユニットでかすぎて2台は物理的に無理だって判明したんだから。」 久遠:「物理的にって・・・。 作ってて誰も気づかなかったのか?」 CTa:「とりあえずやってみる、それから考える。ってのがウチの伝統だし。」 久遠:「・・・。」 沙羅:「ますたぁ〜・・・ こ、これは駄目っす・・・」(ぱったり) 久遠:「さ、沙羅っ! そんなにボロボロになって、何があったんだ?」 CTa:「さらに小型化して、何とか2基搭載できないかなーって、やってみたんだけど・・・」 沙羅:「たとえ制御できても、たぶん身体が追いつかないっすよ。。。」 ヴェルナ:「ぁーーーーっ!! ひさとーさーーーん! こんにちはーーーーーーぁ!!!」 (と、応接室に飛び込んできたヴェルナ、止まれずにものすごい勢いでロッカーにめり込む) CTa:「あーあ。やっぱ制御しきれないかー。 ヴェルナでも駄目っぽいね。」 久遠:「おい! 誰かこのユニットの開発をやめさせろ!!」 CTa:「えー? なんでー? きっちり調整すれば使えるよー。」 久遠:「駄目ったら駄目!! ったく、誰だ、こんなユニットを最初に作ったのは。。。」 CTa:「あんたの所のエルガとリゼだよ。 持ってきたのは1ユニット型だったけどね。」 久遠:「え・・・ そ、そうなの?」 CTa:(黙って頷く) 久遠:「じゃ、じゃぁ、1基搭載までは・・・いい・・・かな? あ、あはは・・・」 (あのパワーアップバカップルめ・・・ 俺の立場がないじゃないかっ!!) <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1606.html
「そして唐突に、3Sが斬るのお時間です」 「お時間ですね、サラ(仮)さん」 「(ぱちぱち)」 「なんでしょうかその(仮)というのは」 「前回お名前出ましたが、けれども正確には別神姫かもしれませんよーと言うアピールです」 「(うんうん)」 「いや意図よりも、その表現そのものに疑問が」 「なるほど、(笑)のほうがよかった、と」 「……この時代、マサルさんなんて誰も知らないと思う」 「それが判ってしまうのが、ディープな世界の猛者たちです」 「本当に油断がなりませんね、この業界」 「(放課後キャンパスのポーズ)」 「さて、ぐだぐだトークはこのあたりにして、本題です」 「あったんですね、本題が」 「……意外」 「生温かいご声援、ありがとうございます。さて、それで本日のお題は『第六弾武装神姫について』!」 「第七弾は年末に控えている今、最新の武装神姫ですね」 「寅は許す。丑は許さない。建機は判断保留」 「お、さっそく積極的なご意見が出ました。して、その心は?」 「悪魔型として、やや苦手な遠距離型と、組み合いやすい近距離型ということでしょうか?」 「主に胸」 「判ります!」 「判りますとも!」 「女性にとっては、わりと切実な問題らしいですねぇ」 「そうなの?」 「私に聞くなっ!」 <戻る> <進む> <目次> 犬子さんの土下座ライフ。 クラブハンド・フォートブラッグ 鋼の心 ~Eisen Herz~
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2659.html
にわか雨だったらしい雨も止み、今日から明日に変わる時間帯。 つまりは0時頃。 俺はこの真っ暗な時間にお気に入りの缶コーヒーが売ってなかったコンビニに再度向かった。 別に新しく在庫が入ったかどうかをしつこくチェックしているわけではない。 他に用事があるから向かっているだけだ。 「……お」 コンビニの制服を着た“アイツ”がいるのを見つけた。 殊勝にも店の前のでかいゴミ箱から、袋を出して口を結んでいる。 「おーす」 「ん? ……ああ、おはようだ」 「真夜中でおはようはねーだろ」 「とある業界では、今日初めて会った人の挨拶はおはようなのだよ」 「なにアホ言ってんだ?」 妙な会話から始まったが、この目の前の女性は君島 縁。 コンビニの制服で腰まである長い髪を首元でぞんざいに結んでいる姿。縁は夜中までこのコンビニで働いている。 初めて出会った日からは俺達の関係しか変わってない。 会いたい時は夜中にここに行けば大抵会えるので俺はよく夜中に出かける。 「おい、さっき来たら『スモロ』がなかったぞ。ちゃんと入れとけよな」 「やれやれ、我が儘を言う。私が商品を管理してる訳ではないのだがね……」 ちなみに『スモロ』というのは『スモールロック』の略称で俺が好きな缶コーヒーのメーカーだ。 このコーヒーが売ってなかったから神姫を拾ったガキどもに会っちまったからな。それについても愚痴ついでに話しておくか。 「そういえばよ、縁も武装神姫って知ってるよな」 「もちろん私も世間の流行は知っているのだよ。それに私はキミの例の人助けならぬ、神姫助けの病気は知っているのだし。……それの入院が必要になったのかね?」 「違えって! ……入院は違うが、神姫助けの方だ」 縁にも、俺が神姫を助けようとする発作は知られている。 ネタぐらいの気持ちで話したら、よくいじられることになった。コイツに話したのは後悔している。 しかも、こいつは気にならないのか、俺がこんなアホな奇病になった経緯を聞いてもこない。 (不思議な女なんだが、俺はそんなところも……あ~……) 恥ずかしいので俺は考えたことを瞬時に捨てた。 「実は今日壊れた神姫を…………拾ったんだ」 俺は軽く視線を逸らしてから言った。 「……ふむ。キミもなのか」 横目に見れば縁は何かを呟きながら、目を見開き少し驚いている。 「あ?……どうした」 「いや、なんでもないぞ。……それで、拾ってどうしたのだね?」 その後縁は肩を竦ませてから、俺の話しの先を促した。 「神姫ショップに働く人が、偶然、道を通ってな。そこの人の店に預けた」 「ほう、偶然。ラッキーだったのだな。……で、どうするのだ? その神姫を猛は引き取るのかね?」 「正直、俺自身もわかんねーから、縁に相談しに来た」 俺が武装神姫を持つ? はっきり言って俺みたいな野郎が持つのは気色悪いという気持ちがあったりする。 だから俺自身は持とうとしていないのだ。 それだったら、神姫におせっかい焼くなと言いたいのはわかる。 自分でも理屈でわかってる。だが、あの少女のような風体の武装神姫には個人的に”感謝”してるんだよ俺は。 ……は~あ、どうすっかなー。 と、俺が頭を抱えて悩みこんでいると。 「別にいいのではないか? 猛が武装神姫を持っていても」 「……。野郎が持っていたら、気持ち悪くないか?」 「いや。私はそうは思わん。現にここのコンビニに働いている高校生の少年は最近、家出神姫を拾ったらしくてな。そのまま世話をしているらしいのだよ」 「へぇー、拾うところとか俺と似たようなエピソードだな。拾った神姫がぶっ壊れてなけりゃ、俺が新しい親でも探してやるんだが……」 「そのまま猛が持ち主になればいいのではないか?」 やっぱり、縁もそう言うのか。 俺にはそれに一抹の不安があるのだが。 「……俺が持っていても縁は不信に思わねえのか」 「ふ、猛が言いたいことは百も承知。……実は高校生の少年の話を聞いてみたら、私も武装神姫を買ってみたいと思ってしまったのだよ。だから私も神姫オーナーになろうではないか」 いやいや、そうじゃなくて。 俺が言いたいことは、神姫も人形とはいえ女の格好してるんだから、変なことを起こさないか心配にならねえのかっつうことを言いたいのだが。 「ん、……なんだね? ちなみに忍者型がいるというのでそれを買おうと思っているぞ」 だめだ。 本気で心配してないっぽい。 二年前に初めて会ったときからこいつは変な女だと思っていたが、いまでも変な女だと思ってる。 「はあ、わかった。様子を見に行ってみて、そんときに考える」 俺はこれ以上縁の邪魔しちゃ悪いと思って、帰る準備をする。 「ふむ。私はなんだかんだで、猛はその子の親になると思うぞ」 「……知ったような口だな」 「キミは実際怖い顔をしているが、本当は優しい男だと私は知ってるからな」 縁は真顔でそう言ってきやがる。 俺はそれを聞くと後ろを向いた。 断じて恥ずかしがってる訳じゃない。断じてだ。 「それじゃあな。仕事無理すんなよ」 「ふふ……ありがとうな。おやすみ」 縁はお礼を言った後は口を縛ったゴミ袋を持って、店の裏に行ってしまった。 俺も縁に会って話したかっただけなので、コンビニで何も買わずそのまま家に帰った。 縁と俺は世間一般でいう“彼氏彼女”だ。 ただの眼つきが鋭い大学生、と、夜から深夜帯でコンビニに働いているフリーターらしい彼女。 傍から見たら馴れ初めなんつーモンはわからんと思うぞ。 大恋愛をして付き合うことになったとか、少女漫画みたいなドロドロな展開になってからハッピーエンドになって付き合うことになったとか、そんなことも一切ない。 しかも、こんな会話だけだと恋人関係にしては素っ気なくもあるが、恋人らしいこともあまりしていない。 聞いたことはないが縁は俺よりも年上だとはわかっていた。イチャイチャするような歳でもないだろうし、これが縁の距離なんだろう。 不満はないし、俺が初めて会った時、そして告白してOK出されてからもなぜか変わってない。 ……あれ? 恋人らしいことをした覚えがあまりない。 本当に縁は俺の彼女なのかと思う。 駅とかで見る恋人たちは人前でもイチャイチャしてるのにな。 ……別にいいけどよ。いきなりラブラブしだしたら気持ち悪いし。 なんで年上で変な女を俺が惚れることになったとかは…………昔に色々あったとしか言えない。 ただの若気の至りだ。 くそ恥ずかしいので思い出したくない。 ―――― 「いらっしゃい!……なんでぇ、オメーか」 「……おい。来た客に向かってなんつーこと言ってんだよ」 半日以上大学の眠くなる講義に縛られ、夜のとばりが差す頃。 店に入れば、熊みたいな大きな店長のおっさんが残念そうにしている。 せっかく大学の帰りからここ『Blacksmith』にわざわざ来たっつーのによ。 「閉店間際で男の顔なんか見たくないぜぇ。できれば神姫愛好家で可愛がってる二十代後半のお姉さんが来てほしいっつうの? 男なら、そういう心情がわかんだろ」 「いいや、俺はわからん。……独り身かよ。何歳なんだ?」 「俺は……29だ」 「ウソだろ」 「ホントだ! 自分でもわかってんだから言うんじゃねぇ!!」 どうやらよく言われているらしい。 俺から見ても、明らかに顔はもう30代に見える。 この店長のおっさんは年齢よりも老けて見えているのが悩みみたいだ。 その上身体がくそでかいし、顔に傷があるしで、そんな女性客が来たとしても怯えて逃げちまうだろうが。 おっさんの姪、霧静みたいな学生が店内で働いていたら大丈夫だが。 店長のおっさんだけが店にいても、その望みは絶対叶わないであろう。 つーか、29歳で高校生ぐらいの姪がいるということは、このおっさんはおそらく弟なのだろうな。だったらおっさんの兄が20歳からの前後半で霧静は生まれたことになるのかもしれん。 兄は早く子どもが生まれてて、弟は29歳で姪とその神姫に助けられながらショップをやっている。 哀れなおっさん。 「ふーん、あっそう。そんで? 昨日の壊れた神姫はどうなったんだよ」 「あ! 話し逸らしやがったなぁ!!…………ったく」 店長のおっさんは、これ以上話してもしょうがないと思ったのか。 ため息を吐いてから、店の入り口に行って営業中の札を準備中にした。 「もう閉店なのか。まだ営業中じゃねえのか?」 「別にいいだろ。もう来ないだろうからなぁ。漣同だったか? ちょっとこっち来い」 営業者がそれでいいのかと思うが、確かに人は来ないっぽいし、閉めても来ないのだろう。主に店長の図体のせいで。 店長のおっさんについて行って、カウンター奥に俺も行く。 「今日は来ねぇと思ってたけどよ、オメーさん、意外に神姫が好きなんじゃねぇか?」 「……うっせえ」 前を歩きながら、後ろを振り向いてニカー、とかの擬音が似合いそうな笑顔。 おっさんの笑顔なんか見ても嬉しくねーよ。 俺が通された所は応接室と言えばいいのか、少し広い部屋で長方形のテーブルに向かい合わせに長広なソファーがある。 横を見れば作業場と名が書かれた扉があった。 「持ってくるから、まってろい」 店長のおっさんはその作業場らしい部屋に入った後すぐに真新しくなった神姫を持って来た。 その神姫をテーブルに置いてから店長のおっさんはソファーに座る。 とりあえず俺も反対に座った。 「こいつはまだ完全に治ってねぇんだわ」 「ああ、あれだろ? 目の部品がねえってやつ」 俺は神姫を手に取ってみた。 綺麗になったが左目に眼帯をしている。 少しどけてみると眼帯の奥は穴が開いていて、電子機器のような部品がゴチャゴチャしている。 機械人形の頭の中は理解できないパーツでいっぱいなんだろう。 「あ、おい。頭ん中に埃とか入ったらどうすんだ。ほら、寄こせ」 俺は素直に渡した。 せっかく治したのに、壊されたらたまらないのだろう。俺はそんな乱暴に扱うやからではないのだが、むしろ、そういう奴が大嫌いっていうのか。 ……俺もはたから見たらそう見えそうだけどな。 とりあえず、すこし反省。 「この神姫、脳内メモリとかも全滅だったんだけどよ。そんで初期化もしてっから、目以外は新品同様にしといたぜ。……んじゃ、一回、起動させてみようか」 そう言って店長のおっさんは神姫の胸部、CSCの部分を弄ったあと、その神姫を立たせた。 座ってる俺と向かい合わせになるように。 なんで? と思う間に起動音がしてから、片目と口が同時に開き機械音声のような声が聞こえてきた。 『タイプ・戦車型MMS神姫ムルメルティア。まずは個体識別の為のネーム、マスターのネームをお教えください』 俺は店長のおっさんを見る。 さっさとしろというジェスチャーをしていた。 もうどうにもならんらしい。 「俺の名前は漣同 猛。お前の名前は……まだ決まってねえ!」 はっきりそう言ったら、店長のおっさんがずっこけた。 「おい!?」 「しかたねーだろ。前準備も無く、いきなりそんなこといわれても思いつかねーだろうが!」 ―――― (自分はどうすればいいんだろうか) 起動プログラムから自我を覚ましてみれば、目の前には自分の上官となるマスター、漣同 猛という人がいる。 どうやら、自分の名前はまだ登録できてないらしい。 買ってきた武装神姫になかなか名前を決められない人がいるので、後で登録できる設定もある。神姫センターで名前を変えることもできるので、別に今でなくてもいいのだけど。 でも、この状況はどうだろうか。 目の前のマスター。――「タケル上官」と言うことにしよう。 眼鏡をしていているが賢そうというより、どちらかというと眼つきが鋭そうな上官ではある。格好が良い上官であるのが嬉しくはあるが。 そのタケル上官が自分の真後ろにいる随分と身体が大きな人物と言い合いをしている。 ……うーん、話しかけずらい。 それになにか自分の目に違和感がある。 ぽっかりと空洞な感じで左目が見えていない……触ってみると眼帯で隠されているみたいだ。 戦車型はアクセサリーで眼帯があるが、本当に隠しているわけではないし、あれはちゃんと見えている。だが、自分は本当の眼帯が装備されている。 自分が不良品なのか、リサイクルされた神姫なのかはわからない。 自分が起動したのもこれが初めてではない気もする。 だけど、――そんなことはよくて。 目の前の上官に、こんな片目のない神姫でいいのかどうか聞かなくては……。 「あの!」 「ん? ああ、そうか。本格的に起動しちまったのか……まだ名前決まってねえんだよ」 「さっさと、決めちまえって。『ああああ』とかテキトー名にしても店のPCで直接変えてやっから」 「うるせえ! 俺はこういうのは真剣に考えちまう派なんだよ。旧世代のロープレみたいに考えんじゃねえ!」 自分の入り込める隙がない。 きっとこんな喚き散らした状況で起動されたのは自分が初めてではないのだろうか。だけど、このようなところで自分は負けない。 「タケル上官!!」 「え、“上官”? 上官ってなんだよ!?」 「ムルメルティア型はマスターの呼び名は名前の後に『上官』がデフォルトなんだと。商品のパッケージにも書いてあんだぞ」 「それを早く言えよ! 軽くビビっただろうが。……はぁ、そんで。ムルメルティア型、俺に何か質問か?」 どうやらタケル上官は自分の名前を型名で呼ぶ事にしたようだ。 保留にされてしまったらしい。 内心で少しガッカリしてしまうが、後で良い名前でもつけてくれるのだろうか? 不安だ。 「自分の左目がないみたいだけど、不具合でもあったのかな?」 「あ~、そうだったな。オメーは道で捨てられてて壊れてたんだわ。それを俺が拾った。わかるか?」 「……うん」 自分に付けられている眼帯を再度触る。 本当に自分は完全な新品ではないらしい。 当り前だ。片目がないのだから。 記憶データをリセットされてしまっているみたいなので、自分が仕えていた前の上官はまったくわからない。 何かがあって捨てられてしまったんだろう。 「ほら、落ち込んでんじゃねえよ。目がない部分も修理する予定なんだから」 「だけど……自分は」 「このおっさんがちゃんと治してくれっから心配すんなよ」 タケル上官が指を差したので、自分は後ろに座っていた人物を見た。 自分が思うに……本当に大きい人だなと。 この人はメカニックなのだろうか。 「おっさん言うな! ……そうそう。そういえばよ、部品の事で漣同に商談があるんだが」 「……なんだよ。なかったんじゃねのか?」 「ここに、一個?……じゃねえな。……ここに一粒のパーツがあるんだが」 メカニックの人が後ろのポケットから、プラスチックケースの薄い箱をテーブルに置く。 自分が中を覗き見てみると、布が敷かれていて、真ん中には自分たち神姫に使われている目のような物。 とても綺麗な色だ。 「こいつは神姫の目だ」 「あるんじゃねえか。だったら、さっさとこいつにつけてくれよ」 ぶっきらぼうに今度は自分に指を差している。多少なりとも想ってはいてくれるらしい。 心配もしてくれるし、優しくもある上官だ。 少なくとも変な上官ではないらしい。 それはよかったと思える。 「慌てなさんな。片目しかない分、こいつはとても貴重な物だ。貴重なだけに保管してたのをすっかり忘れててな。……条件次第ではこのムルメルティア型にくれてやってもいいぜ」 「……これが」 この綺麗な瞳が自分の顔の一部になるのか。 自分にしては心が惹かれてしまう。 だけど、タケル上官はどう思ってるのだろうか。 無理難題を出されてしまったりとか、起動仕立てでそんな迷惑は掛けられないのだけど。 「金とかじゃねえのかよ?」 「こいつは一介の大学生とかが払える額じゃねえからな。もちろん借金して払えとかそんな鬼じゃねえ。 ……条件はそうさな……漣同、オメーさんここで働く気はないか?」 「…………はぁ?」 タケル上官は数秒考えてから、すっとんきょうな声をあげた。 自分が起動してから、なんだか凄い展開になってきているみたいだ。 自分自身も一体これからどうなるのか、全然わからない。 前へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2654.html
あのゲームセンター内を湧き立たせた試合から幾日。 あんなことがあっても僕たちの日常はつつがなく続いていく。 僕の学校は冬服から夏服に衣替えしたとか期末試験があったとか軽いイベントはあったけど、一番のイベントは、 宮本さんとイスカがフランスに旅立ってしまったことだ。 急遽、日本でやり残していたことを全てキャンセルして行ってしまった。 別にそんなに急ぐ必要はないのでは、と思うのだけどシオンに対して未練が残ってるからさっさと準備して日本を出てしまったのだ。 未練があるのは主にイスカらしいけど。 「ずっと見てて、飽きないの?」 朝のHRが始まる時間ちょっと前。 僕は教室に自分の椅子に座り、机に頬杖を突いている状態。 目線は机に。 座っているシオンに聞いている。 「これは姉さんが出してくれた手紙ですよ。飽きることなんてありません」 あ、そうですか。それは悪いことを聞いてしまいましたね。 思う存分にらめっこしててください。 そう思ってから、顔は窓の向こうの真っ青の空に向く。 ここの教室は3階だから空が見渡しやすいな。 昨日、僕たちに手紙が来た。差出人は宮本さんだ。 日付は旅立つ前だし、日本製の便箋なので、おそらく旅立つ前にポストに出したのだろう。 手紙の内容は宮本さんから色々、シオンに対することの謝罪とかお礼の言葉とかそんな風なのがつらつらと書かれていた。 じつのところ、書いてあったことがかなりの長文で覚えきれないので、ここでは割愛している。 だが、その便箋の入った封筒にはもう一つサイズが一回り以上違う用紙が入っていた。 シオンが持つのにちょうどいい大きさの用紙なので、おそらく神姫同士、イスカお姉さんからの手紙なのだろう。 「ねえ、それ見せてよ」 僕が昨日からお願いしてても。 「ダメです。『マスターさんにはぜったい見せるな』って書いてありますから。これは私だけに宛てた手紙なんですよ」 これなんだから。 僕の神姫なんだから、マスターの僕にそういうのは見せてほしいのだけれどな。 と、そう思考してたら僕の顔にそれが出ていたのか、シオンが言葉を詰まらせた。 「でも、螢斗さんがどうしても見たかったら反故にしても……」 「こら。お姉さんとの約束は守らないとね」 「あ、螢斗さん。ありがとうございます」 シオンは優しいから僕が命令したら見せちゃうんだろうな。 でも、別に僕がマスター権限を行使するほどイスカお姉さんの手紙を見たいわけではない。 無理に読みたいわけでもなし、シオンに嫌がれるかもと思うと僕のちっぽけな度胸はなくなってしまうのだ。 第一、神姫サイズの手紙なんて極細い文字でびっしりと文章が書かれているんだろう。そうに違いない。 ふと、気付くとHR1分前に教室のドアが思いっきり開く音がした。 そして、数秒後。 「ぜぇはぁ…………おは……よ……はぁはぁ……」 「おはよう。淳平」 「はぁはぁ、明日から夏休みという興奮で眠れなくて……な」 聞いてもいないのに、言い訳のようにそう言って僕の隣の机に身を投げ出した。 遅刻寸前だったのを全力疾走と気合いでカバーしたらしい。 淳平が言った通り明日から夏休み。 それで今日は登校した後、HRと終業式だけで終わるから遅刻はしたくなかったみたいだ。 最後くらいは遅刻しないでいよう、という良い心がけではある。 ……いつも遅刻しなかったらもっと良いのだけど。 「すいません。マスターがお見苦しいところを」 淳平に押し潰される前に胸ポケットから飛び出したミスズが机に降り立って、いつもの通り申し訳なさそうにしている。 「毎日大変そうだね。ミスズ」 「ええ。でも、私のマスターですから……マスターは優しいところもあって好きですし」 ミスズはそう言うと顔を赤くさせて、そっぽを向く。 恥ずかしいなら言わなきゃいいのに。 でも神姫のミスズは淳平が大好きだから、こんな風にフォローしてしまうのだろうな。迷惑が掛かっててもだ。 良かったね淳平、ミスズがこんな神姫で育っていて。 そう思って淳平を見ると、 「……zzZ」 寝るの早!? 淳平は机に突っ伏して寝息をかいていた。 「さすがです。ミスズさん! 武装神姫の鑑です」 突然、僕の机にいたシオンはミスズの言ったことに感動したのか、拳を握りしめている。 ミスズの顔色は元に戻り、シオンの大声に驚いている。 「シオンがそれを言うの? あなたの方がよっぽどマスター思いだわ」 「いいえ、私なんてまだまだ。私も真の武装神姫を目指して今日もひたむき走り続けているんです!」 なんかシオンが熱い。 これが本当のアーティルのあるべき姿なんだろう。 イスカと戦ってから、情熱さとか闘魂とかそういう暑苦しいのがシオンに生まれていた。 まあ、シオンが元気でいてくれるなら僕は良いけどな。 そういえば、ミスズが前に僕に対して「人間の鑑です」なんていう似たようなことを言った覚えがある。 あれから、数か月か。 懐かしいな。 シオンが僕のもとに来てから、色々なことがあって、イスカとも戦って、こうしてシオンは僕の武装神姫でいてくれる。 その現実がたまらなく嬉しかった。 僕が思いをはせている中、教室は本鈴も鳴り終わり、先生が来るのを待っていた時だ。 一陣の風が教室に入ってきて、なんとシオンの傍にあったイスカお姉さんからの手紙が飛ばされてしまった。 そして、それは窓の向こうへ。 「あ、シオン! 手紙が!?」 僕の視界に小さいけど“一行の文章”が、見えてからひらひらと校庭の方に落ちていく手紙。 あんな紙切れが草むらに入ったら見つけ出せる自信がないぞ。 幸い、この下はコンクリートの地面しかないから、風で飛ばされるとか誰かに拾われない限り、手紙はここの教室の真下にある。 「大変です! 螢斗さん!」 「わかってる!」 椅子をひっくり返しながら、シオンを胸ポケットに入れて教室のドアに駆ける。 後ろからはミスズの焦る声。 「HRがすぐにあるんですよ!?」 「終業式には戻るから、淳平起こして代返お願い!」 そう簡潔に言うと、扉を出て廊下を走り階段へダッシュ。 HRが始まってる時間に廊下を走るなんて、普段僕はしないのだけど緊急事態だからしょうがないのだ。 「螢斗さん」 「はぁはぁ……何?」 走りながらもポケットにいるシオンに答える。 結構、運動不足の僕に全力疾走は無理があるのだけど、シオンの呼びかけは無視できない。 シオンは呼んで、一呼吸置いてから。 「私も螢斗さんとずっと家族でいますから」 「……ああ、もちろんだよ!」 その言葉はイスカお姉さんの手紙にあった言葉で――。 ―――― 『 離れてても、私たちはずっと家族だ。 愛する妹へ 姉イスカより 』 ―――― Fin 前へ トップ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2553.html
あらすじ 2030年、異様とさえいえる加速度で発達した人類の科学は、人の脳というシステムそのものを全て量子コンピューターにコピーするという半ば強引な方法で、人間とさして変わらないレベルの思考を可能にしたAIを作り出した。このAIは以後改良を重ね、様々な形でロボットに組み込まれていくことになった。体長15cmの高性能小型ロボット。そう、2031年に発売され後に武装神姫と呼ばれる彼女達にもである。 2040年、人はついに電子の海に人の精神を送り出すことに成功する。『神姫ライドシステム』と名付けられたそのシステムは、人間の意識を機械の体である神姫の中へ、つまるところCPUという仮想空間の中に繋げることを可能にした。さらにはこれを応用し、神姫を介して別の電脳空間への接続まで実現したのである。20世紀末などにSFで描かれていた『ネットダイブ』などと呼ばれる仮想空間へのリンクを可能にした画期的な技術。だがこのような技術でさえ表立った注目をされないほど、世界は高速での発展を遂げているのであった… なんてことは置いといて時は204X年 その昔、多少は名の知れたマスターであった主人公と そのパートナーであるアーンヴァルMk2型が 神姫ライドシステムにより新しく生まれ変わった神姫バトルに挑んでみるお話。 レールアクションや武装ランク等、様々な設定は『武装神姫 バトルマスターズMk2』をプレイしてみて考察したりそのまま引っ張ってきています。 なお、武装神姫アーカイブスでライドオンシステムがヘッドギア形式と判明したので後々修正していきます。 ※上記脳のシステム云々のくだりは、戦う神姫は好きですか八話の噂話より使わせていただいております。 更新履歴 2011,10,5、初投稿 2011,10,6、コメント機能はこんな感じでいいのかなNA 2011,10,7、二話まで完成。ついでに一話をちょこっと修正 2011,10,14、2に加筆修正し、3も投稿して三話まで完成 2012,8,11、執筆再開 2012,10,11、小部屋追加 2012,11,12、4-2投下 ライドオン204X 登場人物紹介 小部屋 プロローグ 第一話・初めてのライド1 2 3 第二話・修行、しませんか1 2 3 第三話・初バトル、出会い1 2 3 第四話・だから説明書はよく読もう1 2 本日 - 昨日 - 総合 - 続きを期待してます -- 名無しさん (2011-10-06 11 21 37) ってうわーお、コメント機能付けてからまだ全然経ってないのに!コメントありがとうございます -- rotto (2011-10-06 11 29 42) フィーアと主人公の間に深い信頼関係があるのが見て取れますね、続きを期待しています。 -- umbrella (2011-10-06 23 03 33) それが伝わって何よりです。というか昨日だけで238も閲覧が…30ぐらいは忙しく更新してた自分のカウントと考えても200…嬉しい限りです -- rotto (2011-10-07 14 43 43) バトマス設定の作品はなかなかないので、結構楽しみに読ませていただいてます。更新がんばってくださいね! -- 寒天 (2011-10-08 10 19 53) コメントありがとうございますっ。美咲さんと先生の方も楽しく読ませていただいてます。カーレントナックルは使わないんだ…という妙な感想があったりなかったり -- rotto (2011-10-08 20 49 40) 弟のユキに負けてはいられないと奮起、復活。ぼちぼち更新してきます -- rotto (2012-08-11 06 50 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/1548908-tf3/pages/1172.html
西口良夫:ラビリンス・サーカス2 合計41+6枚 上級 0枚 下級 24枚 ウッド・ジョーカー×1 ガーゴイルの道化師×1 仮面道化×1 紅蓮魔獣 ダ・イーザ×2 幻想召喚師×2 ジャイアント・オーク×3 ドリーム・ピエロ×3 マーダーサーカス×2 マーダーサーカス・ゾンビ×1 ものマネ幻想師×2 闇・道化師のサギー×1 闇・道化師のペーテン×3 融合呪印生物-闇×2 魔法カード 0枚 罠カード 17枚 悪夢の迷宮×3 アヌビスの呪い×2 激流葬×1 死のデッキ破壊ウイルス×1 死霊の巣×2 断頭台の惨劇×3 デビル・コメディアン×3 道連れ×2 エクストラデッキ 6枚 アルカナ ナイトジョーカー×3 デビル・ボックス×3
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/407.html
前へ 先頭ページへ 次へ BGM:リン・ジャクソン(戦闘妖精雪風・オリジナルサウンドトラック1より) 開催前夜 事前予告より二ヵ月後、2036年某月某日 2221時 ホビーショップ・エルゴ 二十二時の閉店直後からエルゴはいっそう騒がしくなった。 照明の落とされた売り場の奥の階段を上がった二階、武装神姫バトルスペースはまだ煌々と明かりが灯っており、壁一面に張られた「武装神姫大規模バトルイベント『ソラノカケラ』 ※協賛 ニャムコ」のポスターや、脇にどけられたバーチャルバトル機器が目に付く。こうしてみると意外にこの空間は広いことが分かる。 そんな中をせわしなく行ったり来たりする人影が三つ。正確に言うとうち二人は人間ではない。エルゴの若店長、日暮夏彦と、違法の人間サイズボディに乗り換えているジェニー、そして同じく人間ボディのラストである。 彼らは登録された人数分の特設バトルスペースの設営に追われていた。何の特設かと言えばもちろん、壁のポスターで大々的に宣伝されている明日のバトルイベントのものである。 直接ネットワークに繋げるため、バーチャルバトルスペースのオーナーブースだけを独立させたような個室がいくつも並べられようとしていた。 「こんなに慌ててやらなくたってよかったのに」 キャスター付きとはいえ重たい特設スペースをえいこら押しながら、ジェニーはぼそりと嫌味を言った。 「今日は臨時休業にしてゆっくり設営すればよかったじゃないですか。どうあがいたって私たち三人しか人員がいないんですよ」 「そうしたら、今日普通のバトルをしに来たお客さんが残念な思いをするじゃねーか」 すでに設置されているブースの陰で、夏彦が言う。 「できる限りのことをしたいんだよ。俺は」 「そないなカッコエエこと今言いはったって、カッコ付いてへんで」 コンソールのセットアップをしながら、ラストがカラカラと笑った。 夏彦が出てくる。女性二人のささやかな顰蹙を買ったのでものすごく不機嫌そうな顔である。 「うるせえな。だいたい冗長性広げすぎなんだよこのコンソール。一台で普通のブースの三倍の配線量ってどういうこっちゃ」 両手に抱えた大小さまざま色とりどりのコードを床に投げつけた。 「会社側としても一大プロジェクトですからね」 そのコードを丁寧に拾いながらジェニーが言った。 「この規模のバーチャルリアリティ空間を立ち上げるのは前代未聞。万全を期したいのも分かる気がします」 「ジェニーさんらしいな」 ポリポリと頬を掻きつつ、コード拾いを手伝う夏彦。 「ま、失敗したら損害どころの話じゃないからな。俺達に依頼が来るのも無理ねぇか」 そう、明日行われるこのイベントは、裏方にしてみればただのイベントに止まらなかった。コンピュータネットワーク上におけるバーチャルリアリティ空間の構築実験は今に始まったことではない。そもそも武装神姫のバーチャルバトルこそその商業利用の先駆である。 今回の空間構築は通常のバーチャルバトルの比ではなかった。今までに無い大人数での乱戦をラグなく処理するという理由だけでなく、将来的に「人間」の利用を見越した大容量を動かす壮大な試験である。つまりそのいわゆる動物実験を神姫でやろう、という言い方はかなり邪見しているが、あながち間違いではなかった。もちろん動物実験ほどのリスクなど無い。そうでなければまがいなりにも一般参加者を募ることのできるイベントとして開催することなどできないからだ。 その上で準備は万全を期していた。全国のマッチングのために特設スペースの冗長性確保は異常とも思えるほどだったし――そのせいでコストも設営スタッフの負担も異常に倍増したのは言うまでも無い――、裏方の機能維持にも猫の手を借りるほど多くの人員を割いていた。実際には猫ではなく兎であったが。 このイベントはそういう実験的な意義も含まれているため、それを邪魔しようとする敵対企業の妨害工作があることは目に見えている。それはマッチングの不備やネットワークのラグといった、普通当たり前に起こるような現象として現れるだろうが、前述のようにそれらへの対策は異常レベルであるから、どんな些細な障害も絶対に起こらないし、起こってはならない。Gのところに依頼が来るのもやむなしなのである。 「あ、夏はん夏はん、実はな、ウチんとこにも依頼来とるんよ」 「マジで? こりゃ・・・・・・俺達の想像以上かもな」 そして、当日は実際に彼らが裏で活躍することになる。 まあ、その話は書かない。読者には純粋に本大会のギャラリーとして楽しんでもらいたい。 「よし、セットアップ完了」 「まだですよ。あと十九台あります。本当にこれ全部三人でやるんですか?」 「まあ、そう言うだろうと思ってさ。たぶんそろそろ・・・・・・、来た」 夏彦の視線を神姫二人が追う。 二人の男が階段を上ってきた。 フォーマルカジュアルなコートを着こなした男性と、耳と鼻と口にピアスを刺しニット帽を被ったどこかの社会不適合者のような風体の男である。初対面の人間は大抵、彼らが親友だとは考えない。マイティのマスターと、シエンのマスター、ケンである。 「兎羽子さんと澟奈さんも一緒か。まだ仕事は残っているかな」 「店長もすみに置けねェなあ。こんな美女二人と夜中にこそこそと」 挨拶の言葉もまったく違う。微笑みながらトーンの低い声で言うマスターと、下卑た笑いでからかうケン。だが不思議と二人の投げた感情のボールに差は無い。ケンが不快感を与えているということは決してなく、むしろ親しみの含まれたボールだった。 「やあ、ホント助かります。早速お願いできますか」 「ジェニーさんはどうしたんですか?」 マスターの胸ポケットからひょっこりと顔を出したのはアーンヴァル、マイティである。ジェニー、兎羽子は一瞬ビクッと体を強張らせたが、 「俺の部屋でスリープ中だよ。今日はさんざ働かせちゃったからね」 という夏彦の自然なフォローにほっと胸をなでおろした。人間ボディの二人が実は神姫であることは伏せられているのである。 「だめだよマイティ、店長に迷惑かけちゃ。無理言って連れてきてもらったんだから」 と言ってケンの帽子から顔を出したのはハウリンのシエン。もちろんこの場合の「迷惑」とは余計な手間をかけさせるなと言う意味である。彼女達も言うまでもなく、目の前の二人の女性がジェニーやラストであることは知らない。 マイティもシエンも、明日のイベントに参加する。この設営はいわばボランティアのようなもので、彼女らは尋常でない量の配線を手伝うことになった。裏方作業といえど、特に参加者に有利になることはないからこのような事前作業の参加は禁じられてはいない。イベントの細かなルールは、マスター達はおろか夏彦にさえ知らされていなかった。ブリーフィングタイムに入り、コンソール前を離れられなくなってから参加者にだけ教えられるという予定である。設営側すらもアドバイザーにはなれず、また参加者同士で事前の作戦が立てられないのである。ブリーフィングタイムは三十分、出撃準備時間を除いて実質二十五分あるが、それだけの時間でモバイルを駆使しても有益な情報交換はほぼ不可能であろう。そうする暇があるならブリーフィングタイムに参加者同士で綿密に話し合ったほうがよい。 夜遅くまで二階の明かりは消えなかった。正午前までゆっくり睡眠をとって、彼らはイベントにのぞむ。 前へ 先頭ページへ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/256.html
前へ 先頭ページ 次へ 第六話 恐怖の正体 鶴畑屋敷の客部屋に入るなり、理音は外套を脱いでベッドにダイブした。ダブルほどの大きさの客用ベッドは、金持ちらしいふかふかのやわらかい造りをしていた。飛び込んだ瞬間理音の体が半分も沈んだのである。 しっかりと手入れしてあるから、埃がたつはずもない。 「やわらかぁい」 甘くたるんだ声を出して理音はベッドの上でもがいた。きっと寝返りを打とうとしたに違いないのだろうが、部屋の宙で浮かびながらダイビングの一部始終を呆れ顔で見ていたクエンティンの頭には、もがいた、という動詞しか浮かんでこなかった。 「そんな歳にもなって大人気ない」 「いいじゃないの。ベッドダイビングはいくつになっても楽しいものよ。それに」 やっとのことで仰向けになった理音。 「こんなベッドで寝られる機会なんて、今ぐらいしかないわ」 ぱふぱふと羽毛布団をたたいた。その下のベッドマットは、どうやらやわらかいだけではなく就寝する人間の体系に合わせてベストな凹凸を作り出すハイテクベッドらしかった。微細なモーター音がクエンティンの聴覚センサーに入ってくる。無論理音には聞き取れる音ではないだろう。 「なんだか眠くなってきた」 「ちょっと、お姉さま、せめてお風呂に入ってからにしましょうよ」 「いいじゃないのよう。仕事し通しでおまけにひと騒動あったんだから、眠らせなさいよ。お風呂は朝でもいいわ」 外出時にしゃれっ気を出す人間ほどプライベートな空間の中ではズボラになるものだとはいつか心理学概説の本で読んだ気がするが、もしかして自分の主人がそういう人種なのかしら、とはクエンティンは今の今まで夢にも思っていなかった。 「これから何が起こるかわからないってのに……」 クエンティンはため息をつく。本当はため息ではなく、ただの排気、放熱なのだが。武装神姫は連続的な呼吸はしない。 「心配性ねえ」 理音はもどかしそうに上半身を起こした。 「もう傷はよくなってるわね」 クエンティンの体のヒビや傷は、もうすっかり修復されていた。 修理されたのではない。自然に直ったのだ。生物が怪我を治すように。 「アタシじゃないわ。エイダのおかげよ」 『ありがとうございます』 機械的な礼の返事だった。 新型、プロトタイプとはいえ、エイダと自分は同じ武装神姫のはずだ。なのになんでこんなに違うのだろう。 彼女に三原則はインプットされていない。彼女の持つ自己保存の欲求は、人工知能基本三原則とは別だろう。厳密には欲求ですらない。ただのコンピュータプログラムだ。 クエンティンの、死にたくないという感情とは別のものだった。少しは影響しているのかもしれないが、エイダと融合したクエンティンはデルフィとの戦闘時、三原則なしで、自己を保存したい、死にたくない、と思ったのだ。 武装神姫は人工知能である。欲求などというものはなく、すべてが陽電子頭脳の生み出したコンピュータプログラムに過ぎないはずだ。そして三原則はその根幹に根ざす、基本理念。幹のような、出発点なのだ。 別にプログラムが悪いわけではない。プログラムはプログラムでかまわない。プログラムであろうとそれで動いているクエンティン自身はそれを感情や欲求として感じているのだから、それで良かったのだ。何も思い悩むことはなかった。 今までは。 クエンティンはあるひとつの疑問に気がついた。 自分はどうしてエイダに違和感を覚えるのか? エイダも自分も同じ武装神姫だ。確かにエイダはすこし無感情なところがあるかもしれない。ちょっと無機的だなとも思える。 だがそれはよくよく考えてみれば、彼女の言うとおり「武装神姫」の「総合戦闘支援」のために感情を抑えられているのであって、つまり武装神姫としては自分となんら変わらないはずなのだ。 なのにどうして自分はさっき、彼女の自己保存への欲求を「ただのコンピュータプログラムだ」と思い切ってしまったのだろう? エイダも自分もプログラムで動いているはずなのに、プログラムで動いているはずの自分自身がプログラムを卑下している。クエンティンはその事実に突き当たった。 ちりちり。ゲイザーを出したときの手動プログラムの名残が、脳の片隅で弱くはじけた。軽い頭痛。 「何か深刻な悩み事がありそうね」 「お姉さま……」 「さっきから時々難しそうな顔をするから分かるわ」 再びクエンティンはため息。これは安堵の。お姉さまはなんでもお見通しなのだ。 クエンティンは理音の手のひらの上に降り立つ、そのままひざから崩れるようにへたり込んだ。 「お姉さま」 クエンティンは理音の顔を見上げずに言った。 「アタシはおかしいのかもしれない」 とつとつと語り始める。 三原則もないのに死にたくないと思った自分。エイダのコンピュータプログラムで動く頭脳を卑下した自分。 そもそもエイダによって自分の三原則が封印された時点で、自分はガラリと変容するはずなのだ。プログラムの根幹が封印されエイダのオリジナルの根幹に置き換わった瞬間、根幹を絶たれた自分はまったくの別人になるはずなのである。鶴畑興紀を殺そうとしたことは些細な問題だ。 「アタシ、変わった?」 「姿だけはね。あとはいつもどおりのクエンティンよ」 理音はそう答えた。 でも、それはおかしいことなのだ。 三原則がなくなっただけで、いつもどおりのクエンティン自身がそのままの状態でいることがあり得ないのである。 いや、あるいはもう変容してしまっているのだろうか? エイダのコンピュータプログラムからくる思考回路を卑下しているのだから。 ではそうやって卑下してしまう自分はいったい、何なのだろう? 「クエンティン……」 理音は何もいえなくなったように、ただクエンティンを見下ろす。 「お姉さま、アタシ怖い。自分が自分でなくなっていくみたいなの」 『申し訳ありません』 エイダが言う。 「ちがうよ、エイダは悪くない」 そんなはずはない。原因がエイダなのは間違いない。エイダが融合したせいでこうなってしまったのだ。 それでもクエンティンはエイダを責める気にはなれない。それはなぜか。 良心? ちがう。 エイダのせいで変わったのではなく、エイダと融合することによって自分のおかしさが分かったのである。 自分はもとからおかしかったのかもしれない、ということだ。 「お姉さま、アタシはいま、アタシなのかな」 クエンティンはあらためて尋ねた。 「……お風呂に入りましょう、クエンティン」 彼女を両手で包み込みながら、理音は言った。 浴室は客部屋に併設されたものだが、その広さは一般的なマンションの浴場とは比べ物にならないほどだった。面積だけで言えば小さな旅館の大浴場に匹敵し、しかし客部屋の浴室であるから大人二人以上が利用することは想定されていない。シャワーセットは一人分しかないし、浴槽も大人二人が寝そべって入ってぴったりの容積である。 窓側は一面ガラス張りで、地平線には都市部の夜景が見えている。だがそこ以外は外灯すら見当たらない。おそらくそこらはすべて鶴畑の私有地で、無駄な設備を省いているのだろうとクエンティンは予想した。外灯の代わりにえらく物騒なセキュリティ装置が仕込まれているに違いなかった。あのファランクス砲を見れば用意に察せる。鶴畑の土地はきっと治外法権なのだ。 いまのクエンティンには、ずっと遠くにある都市部が、まるで自分を拒絶しているように感じられて仕方が無かった。 湯船には紫色の花弁が浮かべられ、淡いラベンダーの香りが湯気とともに立ちのぼっていた。ラベンダーの香りは心を落ち着かせるというが、それは神姫にも効果があるらしかった。 いや、と思い直す。神姫にも、ではなく、自分だけに効果があるのかもしれない。神姫にラベンダーの香りはセンサーを刺激するだけで、「ラベンダーの香り」だとは分かってもそれで心が落ち着くなどということは無いはずだ。あってもそれは人間である主人のまねごとだろう。無意識の。 クエンティンは、心が落ち着いていた、と明確に感じていた。 心が、どうする、あるいはどうなる。そう感じる。それが問題だ。 武装神姫にそんなメタ的なものがあるとは思えない。武装神姫とはあくまで、身体は人工物であり思考はコンピュータプログラムであり、それで十分なのだ。それで自分らは満足であり、安心する。言い換えれば武装神姫はそうでなくてはならない。 現にその範疇から逸脱しようとしているらしい自分は、不安にさいなまれているではないか。それがラベンダーの香りで代わられたならどんなに良いだろう。 クエンティンはラベンダーの香りをいっぱいに吸い込んだ。それは陽電子頭脳や素体駆動部を冷却するための吸気でしかない。が、クエンティンは体内にまとわりついた不安を洗い流すようにラベンダーの香りを嗅覚センサーに刺激させ続けた。 「おまたせ」 カチャリとドアが開いて、理音が入ってきた。 小さなタオルで前を隠しているだけの姿だった、細い体格に似合わぬ大きな乳房は今にもタオルからまろび出そうにふるふると揺れている。豊満な女性のシンボルのすぐしたには薄く肋骨が浮かんでおり、すこしやつれた顔や、血色の薄い皮膚、そして慢性的な寝不足がたたって消えなくなった目の下の細いくまとともに、ある種独特のコケットリーを備えていた。 れっきとした大人の女性でありながら、まるで少女のような儚さを持っている。クエンティンはそんな感想を覚えた。これも武装神姫としてはおかしいのかもしれない。 「まったくもう、本当にいいカラダしてるわね」 さすがお姉さまだわ、と、クエンティンは言って自分の不安をごまかした。 「胸だけよ。頭じゃなくこっちに行っちゃった栄養を取り戻すのに、苦労したわ。学生の頃だけど。あとは痩せ細った骸骨みたいな女」 「いまどきの男の人は好きそうだと思うけどな」 「経験もないくせに、生意気言ってら」 「ぷー」 理音は湯船にゆっくりと浸かった。満杯のお湯が溢れだした。ほっそりとしていてもこれだけの体積があるのだ。もっと自慢してもいいのに、とクエンティンは思った。理音の両の乳房は湯船にぷかぷか浮くほどだった。 「あなたも入りなさい」 言われてクエンティンも湯船に入る。完全防水の素体は湯船に浸かったくらいでは壊れたりしない。が、理音の胸元に近づくことはできなかった。突起物だらけのこの体では、理音の肌をちくちくと刺激し、最悪傷つけてしまうおそれがある。いつものように抱きつくことさえはばかられてしまうのだ。 理音の白い皮膚は風呂の熱でピンク色に上気していた。エロティックな魅力が増す。アタシが男の人だったら間違いなく襲い掛かっているだろうな、とクエンティンは思った。 ……いま、アタシは自分を人間にたとえなかっただろうか? 「またそんな顔して」 理音は湯船からちゃぷりと手を出して、クエンティンの小さな頭をなでた。 「どんな風になっても、クエンティン。あなたはクエンティンよ。それは変わらないわ」 おいで、と、理音は招いた。 「でも」 「いいの」 クエンティンは慎重に、理音の胸元へと身を寄せた。特に右腕のブレードには気をつけた。フォールドされている状態では切れないが、それでも先っぽはこの体の中で一番とがっている。 理音は両手と胸元で小さなクエンティンを抱きしめた。 クエンティンは耳の突起に気をつけて、頬を胸にうずめた。 湯の熱と理音の体温が、クエンティンの量子活動効率を低下させる。心地よい眠気。 母親に抱かれるというのはこんな風なのかもしれない。クエンティンは感動していた。 だが、肝心の不安はすこしも消えなかった。 それでクエンティンは思い至った。 自分は、自分が変容することが怖いのではない。それはむしろ自然なことだ。自己とはうつろいゆくもの、変わってゆくものなのだ。学習や、環境や、体験で。 本当に怖ろしいこと。 それは、自分が武装神姫でなくなることだ。 「あーあ、もうこんな時間」 ベッドの横のカウンタテーブルに置かれた金細工の施された置時計の針は、すでに夜明けの方が近い位置を示していた。 理音は客用のガウン姿で、時々あくびをこらえつつ髪の毛を乾かしている。前は結んでおらず、緑色の下着があらわになっている。黒ぶちの眼鏡が置時計の横に置かれている。そういえば、自分の眼鏡はどうしたろう、とクエンティンは思い出した。 この体になったときから眼鏡をかけていない。あの道端で落としたか。 エイダに聞いても『分かりません』と言うだけだった。 『お望みであれば眼鏡を分子融合でお作りいたしますが』 そんなこともできるのか。 しかしクエンティンは、 「今はいいわ。たぶん邪魔なだけだから」 と断った。 理音が髪を乾かし終え、やっとベッドにとびこもうとした時。 ドンッ、ドンッ。 乱暴に扉を叩く音がした。 インターホンがあるくせに誰だろうと思い、理音はドアを開けた。 「アンタがお兄様の連れてきた女、ってやつか」 太った子供が立っていて、いきなりそう言い放った。 「あなた、どなた?」 ガウンの前を開いたまま、理音は眠たそうな目をこすりながら訊いた。 子供はわざとらしくうんざりして、 「鶴畑大紀だ。つ、る、は、た、ひ、ろ、の、り。知らないのか? これだからセカンドの有象無象は……」ぶつぶつぶつぶつ。 ずいぶん嫌な子供だ、と、クエンティンは思った。鶴畑、ということは、あの興紀の弟だろうか。それにしては似ていない。 「まあ、いい。お前、僕の相手をしろ」 こいつは何を言っているのだ。クエンティンは呆れた。言葉も無い。 「もう少し大きくなってからなら考えてあげるわ」 理音はかるくあしらおうとする。 「違う」 顔を赤くしたのがクエンティンには分かった。 「今から僕と神姫バトルしろと言っているんだ」 理音とクエンティンは思わず顔を見合わせた。 つづく 前へ 先頭ページ 次へ
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/3535.html
作詞:猫虫P 作曲:猫虫P 編曲:猫虫P 歌:初音ミク・鏡音リン 破損迷宮 翻譯:ekoloid 被寒冷的溫度包圍 裝作不願面對失去 知曉過去如同枷鎖 依舊不安擁抱彼此 再也無法重新來過 也發覺早已超出太多 依然期望成為特別的存在 儘管做著相同的事 儘管做著不同的事 喜歡這份心情是最真實的 就算遭到懷疑 就算糾結不清 不願面對 拋下一切責任 還未能逃離脫身 想再多依賴一些 持續地尋找解釋 合適的機會 似乎能使用 不要忘記失去般 雙手緊抱著 每當從底層仰望 從天而降的是 連生長都無法的損耗 明知正逐漸腐朽墮落 依然為了吸食甘美的蜜而盡心打扮 刺眼炫目的齒輪再一次的 沉醉在麻痺快感無法回頭 依然期望成為特別的存在 儘管做著相同的事 儘管做著不同的事 喜歡這份心情是最真實的 只有骯髒的事物 與惡劣的場合 並無法相信所選所見 還未能逃離脫身 想再多依賴一些 持續地尋找解釋 想訴說的事 想傳達的事 都掉落在昨日 無法找尋的地方 抽屜中如複雜迷宮般的剪切線 用手指仔細描繪後全部塗抹 儘管做著相同的事 儘管做著不同的事 喜歡這份心情是最真實的 就算稚嫩 就算弱小可憐 即使如此 就這樣也不行嗎 還未能逃離脫身 想再多依賴一些 持續地尋找解釋 追逐著逐漸遠離的 自己的身影 持續前往墮落的道路 ------------------------- 翻譯:Snow (傷情迷宮) 被冰冷的溫度包圍 失去你不想看地 偽裝 最後的羈絆 即使已知 離開我們沒有 抱著不安 從無到有 並不再來 我意識到 它太超過 但是 希望有更多地特別存在 是他們的希望 即是面臨同樣事情 即使是不同地事物 唯有真正地愛情 使他們糾結 並且懷疑著.. 當妳無法看清 負其一切在上 仍堅持著 稍微想要承受 他們再度 逃避狡辯 方便事物 好像可以使用 雙手擁抱 不被忘記著 仰望愛情 潮水傾注而下 自然覺得 沒感到疲倦 清楚腐敗的事物在 在吸取著 甜美花蜜 讓我1度暈眩 閃耀地齒輪 沉湎於麻藥快感 而不能回頭 一直希望著 特別的存在 即是面臨同樣事情 即使是不同地事物 唯有真正地愛情 只是污穢事物 到底有什麼錯誤 選擇映在 我相信的事物上 仍堅持著 稍微想要承受 他們再度 逃避狡辯 它將訴說 將會提供 昨日到灑落山下 探索迷失歸途 引岀如抽屜 痛苦迷宮 就像是線路糾纏 在手指描繪 想要確定 並毫不留情地上色 即是面臨同樣事情 即使是不同地事物 唯有真正地愛情 如微小事物 看起來可悲 已經知道 沒有好結果 仍堅持著 稍微想要承受 他們再度 逃避狡辯 遠遠離開 迷失自我模樣 追尋繼續 墮落的旅途 (此品為"正式版"!) 6/10 完全修正 完畢!
https://w.atwiki.jp/1548908-tf3/pages/1292.html
西口良夫:ラビリンス・サーカス3 合計42+6枚 上級 0枚 下級 18枚 ガーゴイルの道化師×1 紅蓮魔獣 ダ・イーザ×2 幻想召喚師×1 執念深き老魔術師×2 魂を削る死霊×1 ドリーム・ピエロ×3 マーダーサーカス×2 ものマネ幻想師×2 闇・道化師のペーテン×3 融合呪印生物-闇×1 魔法カード 0枚 罠カード 24枚 悪夢の迷宮×3 アヌビスの呪い×3 異次元からの帰還×1 王宮の勅命(禁) グラヴィティ・バインド-超重力の網-×1(D) 激流葬×1 死のデッキ破壊ウイルス×1 死霊の巣×2 断頭台の惨劇×2 停戦協定×1 デビル・コメディアン×2 破壊輪(禁)(D) マインドクラッシュ×1 魔法の筒×1 道連れ×2 リビングデッドの呼び声(禁)(D) エクストラデッキ 6枚 アルカナ ナイトジョーカー×3 デビル・ボックス×3