約 2,308,039 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/229.html
装備品設定 【ガーベラ・ストレート】 別名、菊一文字。 2036年の武装神姫発売よりも前に作成された1/10スケールの打ち刀(日本刀)。 明確な記録は残っていないが、刃物職人が所持していた 複数のAI搭載型小型ロボットによって作成されたとされている。 総作成数は数百を超えるとも言われているが、 その中でもガーベラ・ストレートと呼ばれているのは 一定以上の(ほとんど限界とも思える)品質を持ったものに限られている。 作品中で柏木浩之が「将軍家御用達の刀じゃないか!」と言っているが、これは間違い。 正確には、鎌倉時代に後鳥羽上皇が一文字派の祖で備前国の刀工、 一文字則宗に打たせた一連の日本刀の総称である。 また、呼び名も正しくは菊一文字則宗という。 ただあくまでも総称なので、菊一文字という個別の刀は存在しない。 名刀と呼ばれた刀と同意な名を持つ、すなわちそれだけの品質があると認められた 数百の中の数十にも満たない小型ロボット用の打ち刀。 正しい使い方をすれば物理的な質量を持つあらゆるものを両断すると言われているが、 その神憑り的な切れ味に反し耐久力はけして高くなく、 誤った「真っ直ぐでない振り方」をすれば容易に破損してしまう。 そのため現存するガーベラ・ストレートは20にも満たないと言われている。 公式戦ランカーでの使い手は片手で足りる程度しかいない。 取引実勢価格は最低でも人間サイズの日本刀並で、 どうかすると高級乗用車並の値がつく事も。 2006年の経済基準で言えば二百~千数百万円といったところ。 【アムドライバー】 武装神姫の開発元である島田重工の前身、総合エンターテイメント企業・K社が 2004年に展開したマルチメディア作品の総称、及びその玩具シリーズの名称である。 TVアニメの放送終了と共に収束の一途を辿っていったが、 武装神姫の発売直後にK社から分離独立したAM社が 低年齢向けのMMSとして再展開した。 特徴は「低価格で頑丈」。 おおよそ武装神姫の半分程度の予算で済み、 大元から受け継いだ設計概念は高い耐久力を発揮する。 コスト面の問題から搭載されるAIは武装神姫よりも簡易なものが採用されているが、 実用上の問題は特に無い。 扱いやすさの点からパワーを低めに設定されているのだが、 その頑丈さは過剰なハイパワー化にも容易に耐えてみせる為、 他社MMSの強化パーツとして使われる事も多い。 ただしハイパワー化は制御が難しくなる面も併せ持っており、 公式戦でも過剰なハイパワー化で勝手に自滅する新人ランカーが 毎年の様に量産されている。 【エアバイザー】 正式名称、バンシー。 アムドライバーシリーズの強化装備であり、ステルス攻撃機に酷似した形状をしている。 速度は航空機型にしてはあまり早くないものの非常に優れた飛行制御能力を持ち、 ブースター停止時でも滑空による無音飛行が行なえる。 標準火器は軽量ビームガン「クラウ・ソナス(AGBS-HBG26)」を2門。 両翼には大型フィールドジェネレーターを内装し、 飛行時の揚力補助、並びにビーム防御フィールドを展開可能。 暫定的にビームガンとして利用することもできる。 バイザー系に共通の特徴として乗り物型のビークル・モードから アムジャケット(AM社のMMS)の鎧のようなブリガンディ・モードへの変形合体機能がある。 構成パーツのそれぞれはマスィーンズの様な自立機動が可能で、 バトルの最中に数秒以下で変形合体が可能。 レギュレーションによっては試合開始時の装備しか認められない事もあるので、 特性を大きく変えられるバイザーシステムは少ない装備で多くの戦略を取れる 優れた存在であると言えよう。 【マオバイザー】 ブロードバンド配信の勇者シリーズにハマったマオがでっち上げた、 ガオガイガー似の装備。 ライナーバイザー(ネオボードバイザー・ソードダンサー)、 ドリルバイザー(ネオボードバイザー・ガンシンガーにガトリングブレード装備) ステルスバイザー(エアバイザー) の3機のバイザーマシンが合体し、マオが乗り込むことでマオバイザーが完成する。 さらに追加でモノクル・マーグ(モノクルバイザー)と合体し、モノクルハンマーモードにもなる。 完全にネタかと言うと、そうでもない。 ガーベラを使い、回避ありきで戦うマオはバリアを張られると対抗策が何も無い。 かといってバリアを貫通する重い一撃を可能にする重量のある装備品では 肝心の回避力を殺してしまう。 そこでマスィーンズ的な存在を採用する事を思いついたのだ。 大きく強力なボディをマスィーンズに与えると本体AIにも相応の負担がかかるため、 大会ルールにおいても神姫本体に重量・体積制限はあっても マスィーンズ類にはそういった規定が無い。 どこかのピz…御令嬢の様に、10体以上のスレーブ神姫を使っても構わないのだ。 マオは自分のAIが同時並行処理に向いているのをこれ幸いとし、 大型の機体をサポートメカに採用した。 エアバイザーの芸達者なフィールドジェネレイターを、 膨大な出力を持つ2機のネオボードバイザーで駆動させる事により ガオガイガーのほぼ全ての技を再現する。 唯一、ハンマーヘル&ヘブンだけは光学ハーケンに時間加速ドライブを併用し、 相手コアの時間速度をほぼ停止状態にする。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1098.html
{夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな} 夜。 午後十一時過ぎぐらいに俺はムクリと起きた。 パンツ一丁で寝てたから私服に着替え机に近寄る。 机にはアンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカが充電器(クレイドル)の上でスヤスヤと寝ていた。 四人とも可愛い寝顔で寝ているのを見て俺の心に癒しが与えられる。 もうパルカなんて右手の親指をくわえて、寝てる姿なんて萌え萌えで凄すぎるぜ。 そんな彼女達を起こさないように、俺は抜き足差し足で部屋を出て行こうとする。 ドアノブに左手で回し部屋を出ようとした…その時だ。 「何処に行くですか、ご主人様?」 「…アンジェラス。起きてたのか?」 アンジェラスが机の端のギリギリ辺りで立っていた。 あぁ~見つかってしまった。 任務失敗、ゲームオーバー、デストロイー。 「何処に行くんですか」 真顔で言うアンジェラスはちょっと恐かった。 まるで『嘘や言い訳は言わないでください』みたいな感じで、そのつぶらな青い瞳が俺を見抜く。 ここは正直に言った方がいいなぁ。 「ちょっと、闇市場に行こうかなぁ~って…」 「!?…何でそんな所に…」 アンジェラスの顔が曇る。 そりゃそうだろう。 俺が行く所は違法だらけのブツが売買されてる市場に行くのだから。 「私は…とてもご主人様が心配です。もしご主人様の身に何かあったら、と思うと………」 「………」 「私は…」 今にも泣きだしそうな声で言うアンジェラス。 参ったなぁ~。 今ここで泣かれるのは困る。 クリナーレ、ルーナ、パルカを起こしてしまう可能性があるからな。 しょうがない。 「…そんなに俺の事が心配なら一緒に来るか?」 「えっ!?」 アンジェラスは泣きだしそうな顔から驚きの顔に変わる。 「時間も押してるし、一緒に行くか行かないか早く決めろ」 「行きます!」 今度は真剣な顔になる。 喜怒哀楽がはっきりしてるなぁ。 俺はアンジェラスを優しく右手に乗せて部屋を出る。 「あの、みんなは?」 「あいつ等も連れて行くと厄介事が起きそうになるから二人っきりで行くぞ」 「二人っきり!ご主人様と…二人っきり。夜のデート」 顔を赤くしながら何やらぶつぶつと呟くアンジェラス。 声が小さかったからよく聞こえなかった。 「アンジェラス、何か言ったか?」 「いえ!何でもないです!!」 「?…まぁいいや」 実際、アンジェラスが何を言ったかなんてどうでもよかった。 家を出て車に乗り、アンジェラスを胸ポケットに入れる。 さすがにズーっと片手運転はマズイからな。 クダラナイ事で逮捕はされたくないし。 車のエンジンを掛け発進する。 夜を明るくする街灯がとても綺麗。 だがこんなの表の世界に過ぎない。 裏の世界ではヘドが出そうなくらいの汚さがあるのだからな。 これからそんなシットヘルみたいな所に行くのにアンジェラスを連れて来てよかったのだろうか…。 「ご主人様と私だけの夜のドライブ…キャー恥ずかしい」 「………」 こいつは何だか浮かれてるし。 心配をしてる身にもなってくれ。 予め車の中に置かれていた煙草をくわえシガーライターで火をつける。 その様子を見たアンジェラスが。 「あ!ご主人様、また煙草なんか吸っちゃってー」 「先に言っとく、運転中だから煙草を奪う行為はやめろよ。危ねーからな」 「もう!今だけですよ!!」 アンジェラスは俺が煙草を吸う度に怒るんだから困ったもんだ。 一応、お前等が来てから煙草の本数を減らしてるんだぞ。 この前はなんて地獄を見る程の酷さだった。 あの出来事はけして忘れる事は無いだろう。 俺が煙草をきらして予備のワンカート(煙草の箱、10箱入りのやつ)を戸棚から取り出そうとしたら戸棚には無くて探すはめになり、『あれ~何処いったんだー』探してるうちに庭から何か焼ける臭いと音が聞こえ、行ってみればそこにはアンジェラスが俺のジッポを使ってワンカートを燃やしていたんだ。 あの時の俺は怒るを通り越して絶望感に浸ってたね。 煙草を吸う以前の問題だ。 だってワンカートを一つ買うだけで三千円も取られるんだぞ! 三千円もだ! 千円札が三枚も! …ワリィ、今ちょっと取り乱した。 あの時のアンジェラスは悪魔だったなぁー。 デビルデーモンみたいな感じ? 「今、私の事を見て『悪魔だ』とか思いました?」 「別に」 オマケに鋭い洞察力をお持ちで。 多分、あの四人の中で一番危険で怖いのはアンジェラスではないのかと思ってしまう。 けど、こんな奴でも可愛い所はある。 武装神姫用の整備オイルを買って来てあげた時は、俺の右手に抱き着いて後に恥ずかしそうに離れて顔をポッと赤めながら両手をモジモジする。 う~ん、萌えるぜ。 出来ればその後、上目づかいで『有り難うございます、ご主人様』なんて言われたもう…。 これ以上言うとヤバイ単語がメタクソに出てくるので言わないでおこう。 胸ポケットに入ってるアンジェラスをチラッと見る。 セミロングの金髪が車のクーラーから吹かれる風で優しくなびく。 なびいた髪を右手で軽く押さえ少し顔を傾け、物思いふける表情で風景を見つめる。 「…ゴクリ」 唾を飲み込み運転に集中した。 あまりにも可愛いすぎて…いや美少女すぎて見とれてしまったのだ。 喉を鳴らす程の…な。 そして不意に俺はこんな事を口走ってしまった。 「なぁアンジェラス、俺とお前って昔どこかで会った事ないか?」 「…え!?」 驚いた表情になり俺を見る。 え、そんなに驚く事か? ていうか、何言ってんだ俺ー!? ありえないだろう! 相手は武装神姫なんだぜ。 前に会った事があるなんて絶対に無い。 あぁ~何だか恥ずかしいなぁー。 「何でもねー。今言った事は気にすんな」 「…はい、分かりました」 そして暫くの沈黙。 恥ずかし過ぎるのでアンジェラスの顔をまともに見る事が出来ない。 今、あいつの顔はの表情はどーなってんだろう。 見たいけど見れない。 ハズィ事を言ってしまった俺はどうする事も出来ず、そのまま闇市場に着くまで運転に集中する事にした。 …。 ……。 ………。 有料駐車場に車を止め、下りる。 ここら辺は無法地帯だから路駐なかしたらパクられるのがオチだ。 煙草を胸ポケットに入れようとしたが、今はアンジェラスが胸ポケットに入っているので煙草をいれる事が出来ない。 仕方なく、俺はズボンのポケットに入れた。 「ご主人様、ここが…」 「そうだ、ここはアンダーグラウンド…まぁ所謂、悪の巣窟の街かな。どいつもこいつも悪ばっかだ」 駐車場から出て大股で歩く。 ガラの悪い連中や性風俗店の呼び込みをやる野郎どもがわんさかいる。 俺に『そこのニ~ちゃん、若い子がいるよ~』とか言いながら近づいて来るがシカトする。 行く気が無い訳じゃないが、金は高いし病気を移された堪ったもんじゃないからな。 「何処に行くですんか?」 「俺が世話になってる店に行く」 「…風俗店じゃないですよね」 「あのなぁ。今はそいう気分じゃねぇーの」 「そいう気分だったら行くんですか?」 「いちいち五月蝿いなぁ。俺が行く所は何でも屋みたいな所に行くの」 「そうですか、良かったです」 胸を撫でおろすアンジェラス。 全く、俺をそんなに性風俗店に行かせたくないのか? まぁどうでもいいけどね。 俺は駐車場から十分ぐらい歩いた後、小汚い一軒の店に着いた。 店の名前は『★BLACK・STAR★』という。 私的には何が『何が言いたいんだ?黒い星という意味は解るが、店として名前には合わない気がする』と思う。 そんなくだらない看板をチラッと見てドアに右手に掛け開けた。 店の中はぐちゃぐちゃで何が商品なのかも解らないぐらいの荒れだ。 まあ、所々に物に値段の名札が付いてるから少しは解るだろう。 辺り見回し店長が居ない事に気付いた俺はカウンターに置かれてある呼び鈴を鳴らした。すると。 「んだよ~、後もう少しでクリアーできるのに、こんな時に客かよ」 カウンターの奥にあるドアから男性の愚痴が聞こえる。 予測するとテレビゲームでもやってるんだろう。 ドアが開くとまるでヘビー級のボクサーみたい体格を持つ男が来たのだ。 頭には迷彩柄のバンダナにサングラス、にヒゲを生やしている。 「ヨッ。元気にしてか、オヤッさん?」 軽々しく挨拶をする俺。 アンジェラスの奴は胸ポケットで『失礼ですよー』と言っていたが今はシカトしとこう。 「おおぉー!閃鎖じゃねぇかぁー!!今日は何のブツを持ってきたんだい?」 オヤッさんは俺を見た瞬間上機嫌になった。 それもそうだ。 何故なら俺はこの店に自分で作った違法改造をオヤッさんに渡し、この店で売りさばいてもらっている。 商品の値段はだいたい六桁から七桁。 売れた物の半分の取り分は俺で残りの半分はオヤッさんにいき渡る。 俺じゃ、違法改造で作った物を売りさばくのは無理だからなぁ。 それにオヤッさんとはこの街で唯一信頼出来る人間でもある。 因みにオヤッさんが俺に対して言った『閃鎖』というのは、この街でのニックネームみたいなものだ。 『オヤッさん』といのもニックネームだ。 この街で本名がバレルとろくな事しか起こらない。 この街の独特のしきたりと言ってもいいかな。 さて、話しをそろそろ戻そうか。 「オヤッさん、今日はブツを持って来た訳じゃねぇんだ。ちょっと情報が欲しくてよ」 「情報?どんな情報だ??ここら辺の情報ならたいてい知っているぜ」 「そいつは有り難い。実は武装神姫について聞きたいんだ」 「武装神姫かー、確かに情報はあるがお前に役立つどうか解らんぞ」 「別に構わねーよ、武装神姫の全ての情報提供してくれ。その変わり、一ヶ月前の取り分はオヤッさんが全額貰っていいからさぁ」 「その話し、のった」 オヤッさんは笑いながら俺を見る。 俺もオヤッさんを見ながらニヤける。 はたから見たら密談に見えるだろう。 「あの、ご主人様。この人は?」 「おっと忘れてたぜ。オヤッさん、コイツが俺の武装神姫、アンジェラスだ」 胸ポケットから左手の手の平に乗るアンジェラス。 するとオヤッさんは珍しい顔をした後、ニヤニヤと笑った。 「オメェさん、いつのまに武装神姫に手を出すようになったんだ?」 「そうだなぁ、弱参月前ぐらいかなぁ」 「ほ~う、こいつはまた面白い組合せだな。武装神姫関係の武器を違法改造で店に提供するオーナーに優しそうな天使型の人形か…。アンジェラスとか言ったな、こいつにはドーピングや違法改造武器を使用させてないのか?」 「あぁ。こいつ等にはそいう類いな物は使わせないよにするつもりだ。特にドーピングなんか使った瞬間、その神姫はメタクソに強くなる代わりに何回かで絶対ブッ壊れる、と聞くぜ」 「ドーピングなんかまだいう方だ。これ見てみぃ」 店員のカウンター方からデッケー長細い鞄を持ち出してきた。 つか棺桶に見える。 オヤッさんがその棺桶みたいな鞄を開けると中身は武装神姫の天使型の人間の裸で横たわっていた。 身長は160cm前後。 人間サイズだ。 俺は見た瞬間、こいつが何に使われるかすぐに解った。 所謂、セックスドールていう奴だ。 「こいつはどうやって手に入れたんだ?」 「まぁーそこらは辺は色々あるわけよ」 「言えねぇーか…まぁどうでもいいけどね。で、こいつの使い方は?」 「なんだ、お前、使いたいのか?」 「まっさかー。んなわけねぇーよ。ただ、こいつはどのようなプログラムされてるの気になってな」 「そいう事かい。いいぜ教えてやるよ」 オヤッさんからの話を話を簡単にするとこうだ。 まず、母体となる武装神姫をこいつの腹に付いてるハッチを開け、その中にいれる。 ハッチを閉め、起動させると母体となってる武装神姫の人格で起動するのだ。 まぁその後は誰でも予想出来る『お楽しみタイム』だ。 噂によると膣のしまりは女の人間より良く、気持ちいいらしい。 バリエーションも豊富で幼児体系やセクシー体系でも何でも出来る。 そこがこの人形の利点らしいが。 こいつにはちょっとした欠点がある。 いくら人間そっくり作っているかって所詮人形。 何回も使えば壊れる。 あぁ~この場合の壊れるはヤッた回数でアソコが壊れるのではなく、母体となってる武装神姫そのものを示している。 つまりだ、中に入ってる神姫はこのセックスドールのプログラムとの相性が悪く神姫自体のプログラムが破壊されてしまうのだ。 破壊の理由はこうだ。 このセックスドールに入り起動させたら最後、入ってしまった神姫は快楽とい名のプログラムがセックスドールから流れ込み神姫のプログラムに身体の隅々まで入り込み、神姫としてのプログラムを次々に破壊していくのだ。 しかも時間を掛けてじっくりじっくりとな。 一種のコンピューターウイルスといってもいいかもな。 で、壊れてしまった場合はハッチを開け神姫取り出し、また新たな神姫を入れる。 その繰り返し。 エンドロールって訳だ。 しかもこの商売は結構儲かってるらしい。 ケッ! 反吐が出るような商売だぜ。 アンジェラスの奴なんかあまりにも酷な話だと思ったのか、途中で口を手で押さえ必死に気持ち悪いの堪えていた。 まぁ自分の同胞がそんなヤクチュウみたいになるのは嫌なのだろうよ。 解らなくもない。 人間でいえば親友が薬物で死んだ時のショックと似たようなもの。 やっぱり、こいつは連れてくるべきじゃなかったのかもなぁ。 そろそろこの話を終わりにするから。 アンジェラスのためにも。 「オヤッさん、この商品を売るつもりか?」 「いや、こいつは売らねーなぁ。それに預かり物だ」 「預かり物?」 「そうだ。そのうちこいつを持っていく業者が来て、俺に預かった期間分の金がそいつらから貰え得る寸法さぁ」 「やっぱ、金がらみか。オヤッさんらしいぜ」 「だはははーーーー!!!!ちげえねぇー!」 「で、話を戻すけど、他の武装神姫の情報は無いのか?」 「無い!」 「ちょっ!おまっ!?」 「悪いな、マジで武装神姫に関係してる新しい情報はこれしか無いんだ」 本当になさそうだ。 オヤッさんの顔で察しがつく。 オヤッさんとは結構長い付き合いだからなぁ。 「情報が無いなら、俺は帰るよ。また何か情報が入り次第、連絡してくれや」 「そのぐらい事はしてやるよ」 「よろしく頼むぜ。またなー」 「おうよ」 店から出て自分の車を止めてる駐車場に足を向ける。 「アンジェラス、大丈夫か?」 「はい、大丈夫ですよご主人様」 「やっぱ、お前を連れた来たのは失敗だと思うだよなぁ~。嫌な事を聞いちまって気分悪いだろ?」 「えぇ…。でも事実ですから仕方ないです」 「仕方ない…かぁ…」 胸ポケットに入ってるアンジェラスから視線を外し、濁った空を見上げる。 相変わらず環境をブチ壊すような煙が店の排気口から出ていて、せっかく月が出ているというのによく見えない。 何故かアンジェラスが言った『仕方ない』という言葉が俺の頭の中に刻み込まれる。 こ~う、なんて言えばいいのかな。 何か自分が出来る事があるかな、みたいな感じ? 良く解らないがそんな感じだ。 案外、このモヤモヤは次にオヤッさんと会った時に解るかもな。 「ご主人様~早く帰りましょー。夜更かしはいけませんよ」 「あのなぁ、もう午前四時だっつーの。今日が昨日で明日が今日になっちまったの」 「だから一刻でもいいから帰りましょう」 「はいはい、解ったよ。帰ればいいんだろう」 「『はい』は一回ですよ。前にも言ったように、ご主人様は言葉使いが乱暴で…」 クドクドとアンジェラスの説教が始まったので、俺は聞いてるフリしながら駐車場に向かった。 因みに『乱暴で』の後は何言ってるのかさっぱり頭に入ってなかったので、後でアンジェラスに『何を言ったか言いなさい』と言われてしまった困った。 嘘をつけばその場はすぐに流すことができるが、相手はアンジェラス。 何故か俺が嘘ついいてるのかが分かって、嘘だと分かった瞬間すぐさま俺の所に来てクドクドと説教が始まる。 それでもバックレルとパルカのお気に入りのモアイ像が俺に目掛けて投げつけてくるのだ。 だから今日は正直に『聞いてなかった』と言ったら…ニコヤカに笑いながらモアイ像を投げつけられました。 結局、こうなる運命なのね。
https://w.atwiki.jp/nekokonomasuta/pages/2.html
メニュー トップページ メニュー エラッタ・お知らせ 神姫キャラクター作成 ブランクシートVer2,0 火器分類一覧 飛行ルール 追加技能 移動属性 攻撃範囲 回避ボーナス/ペナルティ カスタムルール 武装神姫一覧 フブキ アーンヴァル ストラーフ ハウリン マオチャオ ヴァッフェバニー サイフォス 紅緒 ツガル ジルダリア ジュビジー フォートブラッグ 量産型アーンヴァル フォートブラッグ-ADAMS- カスタムパーツ 格闘武器一覧 射撃武器一覧 頭部パーツ 胸部パーツ 脚部パーツ 背部ユニットパーツ ラック専用パーツ 内蔵パーツ 外装パーツ 腕部パーツ
https://w.atwiki.jp/1548908-tf2/pages/862.html
西口良夫 ラビリンス・サーカス1 通常モンスターカード 4枚 ウッド・ジョーカー 仮面道化 マーダーサーカス・ゾンビ 闇・道化師のサギー 効果モンスターカード 19枚 ガーゴイルの道化師 幻想召喚師 ×2 ジャイアント・オーク ×3 ドリーム・ピエロ ×3 マーダーサーカス ×3 ものマネ幻想師 ×2 闇・道化師のペーテン ×3 融合呪印生物-闇 ×2 罠カード 17枚 悪夢の迷宮 ×3 アヌビスの呪い ×3 死霊の巣 ×2 断頭台の惨劇 ×3 デビル・コメディアン ×3 道連れ ×3 融合デッキ 6枚 アルカナ ナイトジョーカー ×3 デビル・ボックス ×3 計40+6枚
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/341.html
先頭ページへ 住むべき主を無くした廃屋群。 寂れた町にはレンガの破片や風に吹かれたゴミが散乱し、見る者などいないのに信号は虚しく点滅を繰り返す。 ”ゴーストタウン”……そう呼ばれたこの場所は、0と1との信号の上に築かれた仮想現実の町。 そして、本来何者もいない筈のこのフィールドには、今確かに何者かが存在している。 ―――時は西暦2036年。2006年から繋がる当たり前の未来。 そこは、ロボットが日常的に存在する世界。 武装神姫―――彼女達はそう呼ばれている。 人間の手の平に納まる程の小さな身体に人間と同じ魂を持った、機械仕掛けのお姫様。 神姫の容姿は人のそれと全く同じ。それ故に彼女らに色とりどりの衣装を施し愛でる者も多い。 しかし、このフィールドで繰り広げられているものは武装神姫が武装神姫たる由縁そのもの。 仮想・現実問わずに繰り広げられる、弱肉強食実力至上主義、武装神姫の大舞台――― 立ち並ぶ廃屋群の中心部に佇む一層大きな廃屋の屋上、そこに彼女は居た。 ストラーフタイプの武装神姫。しかし、その面影は頭部にしか残されていない。 その黒光りする両腕は華奢な身体と不釣合いな程に巨大で物々しく、その左手には神姫の全長を軽く超える鋼の剣が握られている。 その一方で腰に着けられた紅い装甲は、スカートを模していて外観を損ねていない。 彼女の姿を見て違和感を抱かないものは少数であろう。 彼女が彼女の主から与えられた名前は”ナル”。セカンドリーグの中でもそれなりに名の知れた神姫である。 今、彼女が参加している試合は”サバイバル・バトル”形式。最後の一体になるまで終わる事が無い形式の試合である。 今回参加した神姫はナルを含め24体。試合開始から既に10分が経過しており、残りの神姫は5体減った19体となっていた。 彼女は廃屋の屋上から刻一刻と変化する現状を掌握しようとしている。 もっとも、デフォルトの光センサだけでは不可能だが、追加された超音波センサやドップラー・レーダーなどの計測機器により、 絶対とまではいかないか、それなりに掌握する事が可能となっている。 そして、その情報は神姫の主へも流れている。 「ナル、3時の方向1500sm先の2体の反応。ソレが一番近い」 「了解しました」 ナルの頭に直接、通信が入る。 主の指令を確認するようにドップラー・レーダーを確認する。 確かに指令通りの方角・距離の2体が一番近かった。 そして、その方向へと向き直り廃屋の床を踏みしめ、一気に蹴った。 推進装置の類を一切使わない脚力のみの跳躍。それだけでおよそ100smは進む。しかもほんの一瞬でだ。 一瞬の空中散歩の後、衝撃を分散するよう脚を曲げ、腰を深く落とし着地する。 そして、曲げた脚を再び伸ばして跳躍。 同じ様に跳躍と着地を繰り返して、廃屋から廃屋へとさながら飛ぶ様に目標へと接近して行く。 目標を肉眼で確認できる距離、およそ120smまで近づいた時、ナルは深く腰を沈めて前傾姿勢を取った。 そして、跳躍。ただし、今度の跳躍はただの跳躍ではない。 腰に着けられた装甲に内蔵されたブースター。それを全開にしながら跳んだのだ。 その速度は正に弾丸とも言える速度であり、120smの間を一瞬で縮めるのには充分過ぎる速度だった。 ナルは目前に迫りつつあるターゲットを確認すると、自身の記憶装置に内蔵されたデータと示し合わせる。 2体の神姫はネコ型のマオチャオ、そしてイヌ型のハウリンである事が直ぐに判明した。 2体は見るからに戦闘中であり、両者共に満身創痍と見える。 その証拠に、装甲には所々傷が目立ち、息も上がっている。何よりナルの接近にすら気付いていない。 ナルは腰のブースターを停止した。僅かに速度は下がるが、これまでで充分な加速は付いていた。 その代わりに背部の補助スラスターを少しだけ吹かす。 補助スラスターによって身体は僅かにずれ、ナルはマオチャオの背後へ向かい文字通り突撃した。 マオチャオの背後を掠めるその瞬間、左手に持った剣を大きく薙ぎ、マオチャオの右肩から左腰に向かい袈裟切りにする。 そして、脚を曲げて腰を深く落とし衝撃を分散する様に着地するが、ヒビだらけの道路を粉砕するにはまだまだ充分な破壊力を持っていた。 マオチャオは断末魔というには余りに可愛らしい声を上げ、データの塵へと化して行く。 ナルはそんな事などお構い無しにハウリンへと巨大な砲と化した右腕を向ける。 今の今までただ呆然としていたハウリンはようやく状況を飲み込んだのか、回避しようと右へ跳んだ。 しかし、ナルの右腕から放たれたエネルギーの塊はマオチャオのデータ片を飲み込み、ハウリンの両腿から下を飲み込んだ。 エネルギーの塊はなお突き進み、奥にあった廃屋に激突し衝撃波を伴う爆発を起こした。 腿から下を失ったハウリンはどうする事も出来ずにただ吹き飛ばされる事しか出来なかった。何度も何度も地面を転がった後、ようやく止まる事が出来た。 ハウリンは黒煙に包まれながらもまだ自身が動いている事に安堵した。 それと同時に先刻の事を思い出し、恐怖に身体を震わせた。 そして、自らのマスターへとギプアップの旨を伝える為に通信を開いた。 幸いにも周囲は黒煙に包まれており、視界は0に等しい。 そんな今ならば間に合うかもしれない。あのマオチャオの様な事だけは御免だと、内心焦っていた 「…ご、ご主人様! もう駄目です! 速く、助けてっ―――」 しかし、その願いが聞き届けられる事は無かった。 何故なら、ハウリンは黒煙の中から振り下ろされた剣によって、文字通り両断されてしまったからだ。 ハウリンは双眸の光センサから自身を両断していた剣がゆっくりと引き抜かれていくのを呆然と眺めていた。 ふと、剣の持ち主と目が合った。彼女は眉をぴくりとも動かさずにこちらを見つめている。 「ビームを避けた時の反応、良い反応でした。しかし、その後は無様でしたね。まさに負け犬と言った感じでしたよ?」 薄れ行く意識の中で少しムカっと来た。 「……次は楽しめることを願っていますよ」 しかし、何故だろうか。先程の恐怖感が消えていた。 もっともこの胸のムカつきに掻き消されただけかもしれないが。 断末魔を上げる事無くデータの塵となっていくハウリンを見届けると、ナルは周囲に蔓延する黒煙を払うよう乱暴に剣を大きく薙いだ。 「ご苦労様、ナル」 「ありがとうございます、マスター。…次の目標へ向かいます。指示を」 「……ナル、どうかしたのかい?」 ナルのほんの少しの違和感を感じとったのか、主が優しげに声をかけてきた。 「…いえ、何でもありません。指示をどうぞ」 少し戸惑いながらも、ナルは平静を装い主に言葉を返す。 「今のハウリンだろう?」 「……」 「今のハウリン、確かに反応は良かった。ここまで初期装備で来ただけの事はある。だけど…そこからがお気に召さなかったんだろう? だから柄にも無くあんな毒を吐いた…だろ?」 「マスター……、申し訳ありません」 心を見透かされた様な言葉に驚きを隠しつつ、何と言ったら良いか解らずナルはとりあえず謝ってみた。 「俺もだよ……あのハウリン、伊達に初期装備で修羅場を潜って来た訳じゃない。問題があるとすれば、マスターだな」 まるで自分にも言い聞かせるように主は呟いた。 「次に期待します」 「そうだな、その通りだ。今は試合に集中しよう……っと。ナル、お客さんだ」 主の雰囲気が一瞬で変わった。 先程までの穏やかな声音では無く、突き刺すような鋭い声音。 「……! 確認しました」 ナルもそれに伴い思考回路を切り替え、索敵を行う。 確かに、驚く程では無いがそれなりに近い距離に三つの反応があった。 普段はここで会話は終わるのだが、珍しく主から声がかかってきた。 「……ナル、思う存分大暴れしときな」 「…了解しました」 予想外の言葉に驚きつつ、反応がある背面に向き直る。 反応は少しずつだが確かに近づいて来ている。 恐らく、敵はこちらのセンサーが強化されているのを知らないだろう。 知っていたらジャミングくらいはかけて来ているはずである。 しかし、これから放つ攻撃は並大抵では防ぎきれないので関係無い。 そんな事を考えながら、ナルは腰を落としてブースターを最大出力で点火。真上に向かい跳躍した。 蹴られた地面が砕け散るのを一瞥もせず、只管上空へと跳び上がる。 瞬く間にゴーストタウンを飛びぬけ、神姫が点の様にしか見えない高度まで上昇すると姿勢制御スラスターを吹かして体勢を安定させる。 そして、右腕の高出力粒子砲「銃鋼(ツツガネ)」を構え、エネルギーを充填する。 右腕は唸り声を上げ、神姫の腕より一回り太い砲身の先端に淡い光が集まる。 淡い光は、より低く大きくなっていく唸り声と呼応するように輝きを増していく。 まるで太陽のような極光は、唸り声が最大限に達すると同時に掻き消えた。 不気味な程の静寂。それは正に嵐の前の静けさだった。 「ソイツを使うかい」 ナルは主に言葉ではなく、口の端を軽く吊り上げることで返した。 ナルの持つ最大最高の破壊力が、眼下のゴーストシティに向けて解き放たれた。 ナルの右腕によって放たれた、まるで雨の様な光弾はゴーストタウンを文字通り穴だらけにした。 当然、ナルを除く残っていた全ての神姫は一瞬で破壊され、サバイバル・バトルはナルの優勝と言う形で幕を閉じた。 本来、優勝者である筈のネルとその主は表彰式に出なければならないが、パスした。 当然主催者は困惑したが、賞金と賞品を辞退するという事で渋々ながらも許可してくれた。 通常、サバイバル・バトルは2~3時間程度かかるものだが今回は僅か50分前後で終了。 それに準備時間と表彰式のゴタゴタを含めば、試合開始から約1時間半。太陽はまだ高い。 町並みの中でも一層目立つセカンドリーグ・センター、そこを後にナルとその主は早めの帰路に付いた。 「まさかアレを使うとはなぁ」 「…申し訳ございません」 若干上機嫌な主の言葉を責めと取ったナルは主の大きな手の平の上で本日二度目の謝罪を口にした。 「何も怒ってる訳じゃ無いさ。あのナルがアレを使うほど苛付くなんて珍しいじゃないか」 「……うぅ」 「それに……」 「?」 「いつもシャッキっとしてるナルがガス欠で身動きできない姿なんて中々拝見できないからなぁ」 高出力粒子砲「銃鋼」、その破壊力は確かに秀逸だが、燃費がべらぼうに悪いという欠点を持っている。 その為、最大出力で撃てば追加バッテリーだけでなく、神姫本来のバッテリーを活動限界ギリギリまで食い尽くす。 よって、今のナルは主の言葉どおり頭部しか動かせない省電力モードになっている。 ナルは身動き出来ない身体を主に抱きかかえられているのと、悪戯っぽく見つめられている事からひどく赤面していた。 「ちょっと待てやッ!!」 和気藹々とした雰囲気を打ち壊すような怒号が麗らかな昼下がりの町に響き渡る。 その瞬間、主の気配が先程と180度変わったことにナルは気付いた。 「……何か、御用で?」 ゆっくりと、声の主に振り向きながら主は応えた。 ナルも別段驚きもせずその声の主を確認した。 「何か御用?じゃないわよッ!!」 その声の主は主に比べて、というか一般的な成人男性に比べて小柄な体躯で可愛らしい声の持ち主……つまり、女の子だった。 見た目15.6だろうかとナルは逡巡した。 何か主がこんな女の子に因縁を付けられる様な事があっただろうか? 心当たりが無いといえば嘘になるが、今一番可能性が高い事柄を頭に浮かべ、それが間違っていないだろうと考えた。 その女の子は左手に神姫用カーゴボックスを持っていたのだ。しかも、ご丁寧に緑を主体としたカラーリングで。 「よくもあたしのトロンベをタコにしてくれたわねッ!!」 女の子は左手にもったカーゴボックスを主に突きつけながら咆哮した。 ナルの予想は当たった。トロンベと言うのは真っ二つにしたあのハウリンだろう。 それにしても、この剣幕は鬼気迫るものがある。 「アレは恨みっこ無しの試合だ。それにタイマンだからタコ殴りは誤りだよ、お嬢さん?」 今にも掴みかかってきそうな女の子に比べ、主は飄飄としている。 当然、女の子は顔を真っ赤にながら主に詰め寄ってきた。 その距離は10cmも無く、小柄な女の子は主を少し見上げる形になった。 「もう一度あたしと勝負しなさいッ!!」 「おや、お嬢さんは俺にポイントを稼がせてくれるという訳かい」 「……この…青瓢箪が、言わせておけばッ!!」 遂に堪忍袋の尾が切れたのか、主のこめかみ目掛け右足を振り上げてきた。俗に言うハイキックだ。 神姫であるナルの目から見ても、中々鋭い蹴りだった。素人だったら一撃でダウンしていただろう。 しかし、主はそこまで柔ではない。 「……お嬢さん、熱くなりすぎだ。幾ら負けたのが悔しいからってリアルファイトは頂けない。それじゃあ本当に、負け犬の遠吠えだ」 主は女の子の右足を左手を軽く添える様に受け止めていた。 女の子はよほど自信があったのだろうか、絶句している。 「それに、女の子がそんなはしたないマネをするもんじゃないさ」 そう言うと主は添えていた手を離した。 その瞬間に女の子は飛びのく様に後退った。 「……っ、アンタ名前は!?」 「…倉内 恵太郎」 「あたしは水野アリカッ! 覚えてろよっ!!」 水野アリカと名乗った女の子は踵を返し凄まじい勢いで走っていた。 ナルはふと沸いた疑問を口にした。 「……カーゴボックス、あんなに振り回して大丈夫でしょうか」 「……マズイんじゃない」 先頭ページへ 次へ
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6019.html
オメガラビリンス 【おめがらびりんす】 ジャンル ローグライクRPG 対応機種 プレイステーション・ヴィータプレイステーション・ヴィータTV対応 発売元 D3パブリッシャー 開発元 マトリックス 発売日 2015年11月19日 定価 パッケージ版 6,800円ダウンロード版 6,000円(全て税別) レーティング CERO D (17才以上対象) 判定 バカゲー ポイント (文字通り)胸が膨らむダンジョンRPG オメガラビリンスシリーズ無印 / Z / ライフ 概要 特徴・ゲームシステム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 概要 D3の完全新作ローグライクで、開発はかつて『トルネコの大冒険シリーズ』を開発したマトリックス。 そのため同シリーズに近い要素も多いが、同時に(主に胸に関する)独創的な要素も多い。 学園の聖洞に眠るという美の聖杯に、巨乳になる事を願う事を望む主人公愛那を中心とした5人の少女の物語。 特徴・ゲームシステム ωパワー モンスターを倒すと手に入るもので、後述のバストアップ、鑑定、合成に使用し、金代わりにもなるという本作を象徴する要素。基本的にモンスターからしか入手できず、金のように地面に落ちてはいない。 パートナーシステム ダンジョンにパートナーを連れて行く事が可能(ソロ限定ダンジョンはある)、パートナーは自動で動き、スキルもランダムで使用するが、バストサイズ変化はなし。 パートナーは倒されても次の階で復活する。 バストサイズ変化 ωパワーを一定量入手する事で胸が大きくなりステータスがアップする(ダンジョン内限定で脱出すると元に戻る)。なおサイズアップは、そのサイズになってから手に入ったωパワーの総量で決まるため、バストダウンの罠を踏む以外で縮む事はない。 A、B~F、G~J、Kカップ(最大)で立ち絵が変化する。またKカップになった時はそのフロアの間のみ、更にステータスに補正がかかる発胸モードとなる。 逆にAカップはつるぺたの罠を踏むなど、特定状況下でのみ発生する状態異常「つるぺた」扱いであり、スキル、鑑定使用不可、PTAにすら無反応になる。 スキル 後述の悶絶☆覚醒で習得し、各キャラにつき4つ存在する。使用回数は悶絶☆覚醒のレベルによるが、クリームパンを食べるかバストアップ(J→K除く)で1回復する。 鑑定 ωパワーを使って未鑑定アイテムをプレイヤーキャラの胸に挟んで画面をドラッグする事で鑑定する(演出スキップ可)。胸元を露出させて下着を見せており、バストサイズで見た目も変化する。 特定の条件を満たす事でダンジョン外限定でNPCキャラでも鑑定が可能になる。 また妖精サイズしかないパイは手を使って鑑定すると、こちらはこちらでいろんな意味でアウトな代物。 このためωパワーさえあればどこでも鑑定ができるが、代わりにアイテムを使用しても鑑定されず、ダンジョン外でも低コストだが鑑定が必要になる。 合成 同じくωパワーを使う事でダンジョン内外問わず、何時でもパイのシルエットと意味深なボイスと共に合成してくれる。特定の武器か盾を合成する事で強力な装備が生まれる「特殊合成」もある。 トルネコなどと大きく違うのは、ベースとなる装備と同じ装備でしか強化値(最大+10)は増えず、また強化値に必ず+1される事。例えばショートソード+1(ベース)とショートソード+8を合成した場合、+9ではなく+2となる。 パイタッチアクション 略してPTA。立ち絵が表示されている状態なら、いつでもどこでも胸に触ると(つるぺた時を除いて)キャラが反応してくれる。悶絶☆覚醒の直後だと反応が違うなど細かい仕様も。名前に違わず、たとえ全身立ち絵が表示されていても胸以外はすべて無反応。 不思議な泉 ダンジョン内の特定のフロアにある泉にアイテムを投げ入れる事で、アイテムのレア度に応じたωパワーが入手できる。またたまにアイテムか敵が泉から出現する。 悶絶☆覚醒 ダンジョン内に落ちている悶絶香(青、緑、黄色、赤の4色でサイズがそれぞれ3種)を使い、拠点となる学園でキャラクターの基礎能力強化やスキル、パッシブスキルを習得できる(悶絶香毎のレベル制)。 悶絶香ごとに決められたシチュエーションのCGが表示され、「ビンカンスポット」をタッチして経験値を得る、また悶絶の名の通り触ると悶絶する。サイズ毎に特定の回数分タッチでき、ある程度興奮が高まると「悶絶モード」となり全てがビンカンスポット扱いになる。ビンカンスポットを多くタッチできた方が経験値が多い(スキップもできるが、しない方が経験値効率がよい)。 悶絶モードに突入した状態で「悶絶☆覚醒用のアレ」と称されるキャラ毎に対応したアイテムを使う事で、CGがさらに際どくなる。 本(所謂巻物ポジション)を使うと使用した本と悶絶香の種類で決められたキャラが対象キャラに言葉責めをする。また悶絶☆覚醒用のアレも悶絶モードにならなくても使用可能(どちらもビンカンスポットをタッチするより悶絶モードになりやすい)。 なお拠点で行うためバストサイズ変化には対応していない。 その他 壺がない(倉庫送りにする本はある)。代わりにアイテムは30個まで持て、装備品はアイテム欄を圧迫しないが、管理が重要になってくる。 満腹度の最大が常に100、拡張アイテムはあるが最大値が増えるのではなく、満腹度が減るまでの歩数が増える。 装備品は武器、盾、ブラ、パンツの4種があり、特殊効果のスロットは武器と盾が最大4つ、ブラとパンツは2つ。特定の武器と盾、ブラとパンツを装備する事でセット効果が発生する。 使うとそのフロアの間、使用したキャラのキャラクターソングが流れ、必中状態になる「マイク」というアイテムがある。 罠にはキャラ毎に一つ対応したものがあり、対応したキャラで踏むとCGが表示される(バスト変化対応でタッチ可能)。 店は拠点にしかない、また一度見たCGも購入しないとギャラリーに追加されない。 一つのフロアに長くとどまっていると「生ぬるい風」が発生し、それでも留まっていた場合、死神というモンスターが出現する。 評価点 やたら胸に拘った設定 愛那の目的は巨乳であり、ωパワーは胸に溜まる、バストサイズが強さに直結するなど清々しいほどに胸の事に力が入っている。 鑑定も未鑑定アイテムを胸に挟むことで胸に溜まっているωパワーを注入するという理由。 個性的なキャラクター 愛那を始めとしたキャラクターはしっかりと差別化されており個性的のため好評。サブキャラも妖精のパイは巨乳に挟まるのが好きなどやたら濃い。 ただ胸が膨らむというゲームで5人中4人が元々巨乳のため胸に拘りがない、というのは少し気になるかもしれない。 お色気要素 悶絶☆覚醒、罠などとにかく随所にサービスシーンが盛り込まれているため見ていて飽きない。CGと違いボイスつきでキャラが反応してくれるのも嬉しい所。 特に悶絶モードのCGはキャラの反応含めてかなりギリギリまで攻め込んでいる。 逆に言うと人前ではとてもじゃないがプレイできないと言う事でもあるが。 CGとして見ても、すべてがタッチ可能なお色気CGと非常に突き抜けている。 マイク 流れる曲はキャラのイメージに合っており、しかもフルサイズ。またどちらが歌っても2人共に必中効果がつくため好きなキャラに歌わせる事ができる。 特殊効果に必中の装備もあり、マイクも割と拾える上に店売り品のため歌を聴くためだけのアイテムとしても手軽に使用できる。 イロモノなゲーム内容に対してローグライク初心者向け パートナーを連れ歩け、悶絶☆覚醒で基礎能力を強化、スキルを習得でき、クリアまでに強力な装備を入手しやすいため、クリアまでならローグライクとしての難易度はかなり低い。 クリア後のチャレンジダンジョンは流石に難易度があがるが、それでもローグライクとしてはそこそこ易しい方。 賛否両論点 キャラ格差 なこが便利すぎる。腕力が5人で一番低く、攻撃スキルを一切覚えないが、覚えるスキルが「満腹度20%回復+そのフロアで満腹度減少なし」「フロア中自然HP回復量増加(重ね掛け可)」「2人のHP50%回復+悪性状態異常回復」「満腹度100%回復」とローグライクとして破格の性能。またパッシブスキルも「アイテムドロップ率アップ」「入手ωパワー上昇」「悪性状態異常確率無効化」と強力。他のキャラにも強力なスキルはあるが、補助スキルがなこに一極化しすぎている。 逆に美玲は不遇。魔力が微妙なのにスキルが魔力依存であり、対策ができない装備弾き(+呪い、錆)確率無効化という一見強力なパッシブスキルを持つものの、スキルレベル最大でも全く実感できないほどに確率が低い。このスキルが高確率だったら評価は大きく変わると言われるほど。 強力すぎる武器 ωソード【改】 その気になればクリア前でも作れるにもかかわらず、射程3マスの貫通武器という凶悪な性能であり、最終的にこの武器一択となる。さらに特殊効果の必中はこの武器を合成した時にランダムでセットされているため、素材としても最重要の武器。 聖女の槍というこの武器を合成素材とする装備があるが、何故かこの武器と同じ効果で攻撃力が下となっている。 聖女の杖(なこ限定) 腕力ではなく魔力を参照するため、腕力が低いが魔力が5人でトップのなこに持たせるとかなり凶悪になる。また特殊効果に腕力を大幅にあげるものがないのに、魔力を大幅に強化するものがあるのもこの武器には追い風。 胸に拘っている割にあまり拘っていない胸のグラフィック 上記の通り胸の見た目は各キャラ4種類しかない、BカップとFカップの見た目が一緒となれば流石に違和感しか感じない。 またアダルトゲームにありがちな設定と見た目が一致しない、というのもある。胸が膨らむためその違和感がより一層強い。 Bカップの愛那とDカップのなこ、紗衣里で明らかに別次元の大きさ(*1)であり、極端な所だとKカップまで成長した愛那とデフォルト(Fカップ)の真理華で互角の大きさとなっている。 シナリオ面はともかくシステム的には大きい事が正義のため、デフォルトの大きさが良いというプレイヤーには辛い部分がある。 素潜り 本作は上記の通り悶絶☆覚醒のステータス強化があり、これで強化された基礎ステータスを戻す事はできないため、本当の意味での素潜りができない。そのため慣れているプレイヤーとしては持ち込み不可のダンジョンでも物足りなく感じる事も。 問題点 愛那以外の加入が遅い 唯一紗衣里が序盤からいるが、彼女は胸の大きさを誤魔化しているという設定から、鑑定が行えず事実上のパートナー専用キャラとなっている。 一旦離脱後、再加入時に鑑定可能になる。 紗衣里と入れ替わりでなこが加入するのは、物語が折り返し地点を超えた辺りとなる。つまり、物語の半分近くを愛那でプレイしなければならない。 壺がない 壺がない事でアイテム管理が非常に面倒、また悶絶香はスタックできないためアイテム欄を圧迫する。 また壺がないにもかかわらず、アイテムを保護(*2)できるのは装備品とパンのみで、本や杖などは泥棒やパン変化などからピンポイントで守る手段がない。 敵関連 敵の種類が少ない。ボスモンスター含めて52匹。当然種類別に分ければ更に減る。 厄介すぎる敵「ウッキー」種 石とアイテムを全て未鑑定状態に戻す「ワスレ薬」というアイテムを投げてくる敵。ワスレ薬が効かないパートナーを壁にするのが定石だが、ルーチンがワスレ薬の射程3マス(石は4マス)からまず近寄ってこない。そのうえ飛び道具で倒そうと思うとHPが高め。 追い打ちをかけるように地面に落ちているアイテムを投げる能力まで持ち合わせている。一応地面にアイテムを置く事でオトリとして近寄らせる事ができるが、そもそもこんな厄介な敵に地面のアイテム投げまで持たせている事自体がおかしい。 「ヨロイ」種 所謂装備弾きをしてくる敵だが、今作には装備の特殊効果やセット効果でも装備弾きを防ぐ手段がない。防ぐ手段は美玲のパッシブスキルだけだが、上記の通り発動率が壊滅的に低い。最上位種ともなると、装備全てを一度に弾いてしまう。ブラとパンツをどうやって弾くのかは謎 パートナーと別れている時にパートナーの装備を弾かれてそのまま倒され、気付かず階段を下りるという悲劇も多発した。 「シニガミレイス」 ローグライクにおいてまさかの即死攻撃持ち(*3)。 防ぐ手段はクリア後ダンジョンの「魔物の塔」クリア報酬の「聖女のブラ/パンツ」のセット効果のみ。 シニガミ種の最上位モンスターのため出番は多くないが、出てきた時のプレッシャーは他のモンスターの比ではない。 パートナー あまりAIが賢くない、基本的にプレイヤーを追従し、自分から積極的に攻撃をしない。それだけなら余計な戦闘をしないためいいのだが、作戦に積極的に攻撃をする命令がない。 またスキルの使い方もお粗末、あと一撃叩けば倒せる敵の目の前で補助スキルを使うなど日常茶飯事。スキルを使用しない命令はあるが、使用率を減らす命令はない。パートナーにもスキル回数があるが(クリームパンを投げる事で回復可)、残り回数を見る事ができない。 バストサイズが成長しないため、深く潜れば潜るほど力不足が目立ってくる。クリア後のダンジョンの深部になると装備とレベルにもよるが2~3発で倒されてしまう。 元々一番胸が大きい真理華でもKカップ時と比べてHP以外11もステータスに差がある。参考までに悶絶☆覚醒をカンスト(レベル30)して悶絶香に対応した基礎ステータスに+10のため、バストサイズの補正は非常に大きい。胸が小さい愛那に至ってはKカップ時と17も違う。 罠 罠が全て白一色のため、非常にわかりづらい。 キャラ毎にCGがある罠があるが、罠を踏んだ時の台詞が終わるまではタッチはできるが、CGを閉じる事ができない。 もっさりしたモーション 『トルネコの大冒険3』でもあった問題だが、全体的にモーションがもっさりしている。そのため罠に気付いても踏んでしまうといった問題もそのまま残っている。 敵の攻撃やバフ、デバフもいちいちモーションが長く非常に面倒、その一方で最重要の生ぬるい風には何もエフェクトがついていない。 悶絶☆覚醒 演出は非常に好評だが、強化としては一回一回が長いため、やはり繰り返していると飽きるという意見が多い。スキップできるが経験値効率が落ちるため、それも憚られるという二重苦。 また悶絶香は倉庫に預けていても問題ないが、悶絶☆覚醒用のアレと本は所持していないと悶絶☆覚醒中に使う事ができない。 悶絶☆覚醒用のアレは各キャラ2種類あり、2つ目のほうは上位アイテムなのだが、悶絶モードでのグラフィックには変化がない。一応下位より悶絶モードに突入しやすいが数回タッチ回数が減る程度であり、かなり拍子抜け。 真理華は猫好きという設定からタッチすると猫の鳴き真似を多用するのだが、これが小林ゆう氏の声質も相まって、悶絶☆覚醒なのに萎えるという評価が非常多い。誤解がないように言っておくと、この声真似以外のボイスに関する不満は特にない。 賢者の洞窟 所謂パズルダンジョンだが、その中に運ゲーのものが混じっている。 「複数設置してある地雷をアイテム投げで発動させ、動けないモンスターたちを倒す」というものだが、地雷が作動するかはランダムであり、また地雷は1~3回使用でランダムで壊れてしまうのに、3回当てないと倒せない。最悪運が悪いと詰む。 また画面全体攻撃を持つ愛那や2回行動を持つ紗衣里だと無理矢理突破できてしまう事も。 ブラ、パンツ 武器、盾は強化の本があるが、ブラとパンツにはない。そのため地道に合成するしかないが、特定のダンジョンのクリア報酬でしか入手できず、ダンジョンを何度もクリアしなければならないものもある。 装備しても見た目が変わらない(紗衣里に至ってはサラシ)、もっとも見た目が変わったら透明なブラは完全にアウトになってしまうが。 DLC衣装 おそらく胸の差分を作るのが面倒だったため、変更してもホーム画面でしか適用されず、ダンジョンにその衣装で入る事ができない。 総評 胸が膨らむダンジョンRPGという物凄いイロモノな内容とは裏腹に、ローグライクとしては割と無難な出来。 問題点は少なくないが、初心者向けの難易度のためキャラクターやお色気要素が気に入れば気楽にプレイすることができる。 その後の展開 2017年7月6日に様々な追加要素を加えて、より大きくカオスになった続編『オメガラビリンスZ』が発売した。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2625.html
朝の住宅街、時間にして八時ごろの通学路。歩道を歩く高校生たちが多少いる程度、その中の一員の僕はある冊子を両手で持ち、読みながら歩いている。あまり深く読んでいると、人にぶつかるから流し読みで頭に入れていく。 「おっはよー! 螢斗!」 「うわっ!……っと、いきなりなにするんだよ」 突然後ろから挨拶とともに軽く突き飛ばされた。 後ろを振り返るとクラスメイトであり友達の伊野坂 淳平に悪態をつく。 「いやね、気難しい顔でなんか読んでいるもんで、つい」 笑顔で飄々とした雰囲気の淳平が言う。全く悪びれる様子のない友達に軽く気が滅入る。 「マスター!! すいません、螢斗さん。マスターがまた迷惑なことを」 淳平の胸ポケットには、天使型アーンヴァルと言われている神姫のミスズが申し訳なさそうにしていた。こんなマスターに対してだと気苦労が絶えなさそうだ。 「いや、もう淳平がそういう人だってわかってるからさ、大丈夫だよ。……そうだ。武装神姫持ってる淳平に聞きたいんだけどさ、クレイドル余分にある?」 突き飛ばされるのはよくないが、学校についたら尋ねようとしていたのでちょうどよかった。 「うん? ちょっと傷があって古いのがあるけど、どうしたんだ?」 「確かにそうですよね、螢斗さんって神姫を持っていなかったはずですし」 「……えーとね、なんかよくわからないけどさ、昨日神姫を拾った……というか……保護してね」 「え!?」 二人が声を揃えて驚く。 昨日の夜にあったことを僕は話すことにした。僕の家にいる神姫の事を。 一章 戦えない神姫 「……あれ?」 住居の多い町の中、僕はアルバイトを終えて帰ろうとしていた。 普通なら静かな時間、夏も近いこの時期、虫の声ぐらいしか聞こえないはずなのだけど。 ――い……や……あ…ち…………っ―― 立ち止まって、耳を澄ましてみると、擦れながらではあるが高い声が少しだけ聞こえてくる。右の路地の奥、多少は広く放課後の時間帯には子どもがよく遊ぶ姿が見られる公園がある。声らしき発生源はそこから聞こえてきているようだ。 とりあえず僕はそれが気になってしまい公園内に足を踏み入れた。 そこにあったのは―― 「いやー!やめて!どっかいってください!!」 悲鳴を上げながら、公園内の電塔、僕のちょうど膝辺りの高さに掴まっている。 叫んでいる人形もとい、多分、神姫と野良猫がいた。 猫は動く人形に興味があるようで、パシパシと前足ではたき落そうとしているが、ぎりぎり当たらない位置にしがみ付いているので、猫のパンチは届かずにいる。 「……しょうがないな」 なんでこういう展開になっているのか分からないけど、悲鳴を上げるほど困っているみたいだし、助けないと。 「こら!!」 少し大きな声を上げたら猫は「ギャッ!」と鳴き奥の茂みに駆けて行ってしまった 「はぁ……キミ、大丈夫?」 「キャー!!イヤー!!」 あまりのパニックに僕が来たことも、猫が逃げたことも神姫の少女はわかってはいなかった。 「ねえ。ちょっと、話しをっ…て……あ!」 突然声が止み、フラっと後ろに倒れ落ちようとしたが、地面に衝突する前になんとか手の平で受け止めることができた。 「ねぇ! 大丈夫!?」 そこには電池が切れたようにうんともすんとも言わなくなった神姫が一つ。 「……どうしよう、これ」 ---- 「ふーん、そんなことがねぇ」 「さすが螢斗さんです。私も螢斗さんにはマスターの入学時に助けられましたからね。人間の鑑です!」 「あ……うん、そうなのかな」 まっすぐに言われると、なんか照れるな。 「うっわ、おまえ。懐かしいことを引っ張り出すなよ。それで螢斗とも仲良くなったんだろ」 HR前の教室の中で、僕は経緯を話した。とりあえずそのまま持ってきてしまい、自分の家に帰った後、ネットで調べてみたら、この神姫はアーティル型ということと、倒れたのは充電が切れただけということがわかった。冊子はプリントアウトしたもので武装神姫についての種類名とか基礎知識が載っている。 「それにしても野良の神姫かな、それは。でもな~、神姫はクレイドルで充電しなきゃ一日でアウトだしなー」 「まぁ、それはそうなんだけど、神姫が野良になることってあるの?」 僕はそこが気になっていた。武装神姫をちゃんと知ってみると、自分のオーナーを認識すれば、信頼をおく。古い言い方であれば忠誠を尽くす、といったプログラムがされているのが武装神姫であるとそう考えていた。 「えっとですね、例えば武装神姫を戦わせる遊びがあるのです。ゲームセンターにも専用スペースがあったり、神姫センターとかでは大会もあるんです。そういうバトルの中、負け続きのような神姫がいれば、捨てる人やお店に売ってしまう人がいますね。あくまで一例ですけど」 あまりに酷いオーナーだったら、神姫の感情なんて考えずにそんな仕打ちをするのか。所詮は玩具って考え方なのかな、そういう人たちは。 「さすがミスズ。詳しいぜ。まぁ俺はミスズにはそんなこと絶対しないけどな!」 「え……あっ……ありがとうございます」 満面の笑顔で淳平は言うと、ミスズの顔が少し赤らんだ。嬉しさと照れが混ざっているようで窓の外にそっぽ向いている。 「……仲がいいことで」 淳平みたいなのが多かったら捨てる人も売る人も出てこないなとも思ったが、アホな人が増えるのも困るなと僕は思った。 ---- 学校が終わり、淳平の家に寄って、ちょっとキズのあるクレイドルを借りてきた。ミスズを買った当初、淳平がうっかり手を滑らせてしまい落としてしまったとのこと。所々のキズはその時できたらしい。 これはいかんということで、淳平は中古でもいいから、綺麗なクレイドルをミスズの為に用意したとか。本当に大事なんだな。 これは別にいらないから貰ってもいいと言っていたけど、テーブルの上の、この神姫がいる間はありがたく使わせてもらおうと思った。逆にこの子がいなくなったら返そうと思ったりもしたが。 「まぁ、この子次第なのかな」 自分の部屋のテーブルにクレイドルを置きプラグコンセントに繋ぐ。 神姫を台の上に乗せる。接触しているだけで充電が行われているらしい。軽く動く程度なら数十分でいいが、せっかくなのでフルの状態までと考え、僕は家事をしながら時間をつぶすことにした。 夕食を食べ終え、周りの家が寝静まる時刻。部屋で本を読んでいると「う、うぅん」と声が聞こえ出した。 読んでいた本に栞を挟んで、クレイドルの前に移動した。見れば目を覚まし動き出した神姫が、人間と同じような仕草でゴシゴシと目を擦っていた。 「……えーと、おはよう」 夜の時間帯だけどね。と心の中で付け加える。 何を言えばいいのかわからなかったので、無難に挨拶をしてみることにしたのだが。「え、……っあ! あわわわわ!!」 するとクレイドルから飛び出し、パニック状態にまたもや入った。尻もちをついた状態でものすごい速度で後ろに下がりだした。当然そこはテーブルの縁に行きつく。「あっ」と空気を出す声のまま落ちようとしたが―― 「危ない!……と、またこの展開……」 なんとか片手を伸ばして、落ちる前に支えた。溜息をついて、神姫の少女をクレイドルに戻した。 あらかじめ水の入ったペットボトルを用意していたので、蓋に水を入れる。 「ほら、これ飲んで落ち着いて。神姫は飲み食いできるよね?」 「え、……あ……はい」 腕をつかって少しずつ水を飲み、息を吐いたのを見てひとまず僕は安心した。 「私はその、確か猫に……」 「うん、知ってるよ。昨日君が野良猫に追われているのを見つけてさ、助けたときに充電が切れたみたい。それで僕の家に運んだんだ」 「……すいません」 あんなに騒いでいたのだけど、それは気が動転してたせいで、この子からは物静かな雰囲気が漂っている。 「別にいいよ、僕の名前は長倉 螢斗。名前を聞いてもいい?」 「私は…………いいえ。自分の名前はありません」 神姫は少し考えてからそう言った。隠してるのかもしれない。見知らぬ人だから警戒するのもしょうがないよな。 「……名前がない。それじゃ、君の持ち主……えっと……君のオーナーとは何があったの?」 「……」 詮索しすぎは失敗だったろうか。黙っちゃうし聞き出しにくくなってしまったな。 武装神姫はオーナーがいないと成り立たない。この子とオーナーの間になにかがあったのは確実だし、家出してるっぽい。捜索願って神姫には出せるのだろうかとか色々考えた。 この子を見ていても座り俯いていて、表情はわからない。 「わかった、無理に言わなくていい。ここに居てもいいし、自分のオーナーの元に帰りたくなったら、いつでも言って。僕がなんとかしてみるから」 「……」 ……あれ、おかしいな。アーティル型は「基本は熱血な性格」と書いてあったのに、この子からは全く熱血さを感じないぞ。物静かさしかない。 そうとう酷いことがあったのか、それともCSCの性格か。同じ種類の武装神姫でも、性格は千差万別あるらしいのでこれも個性なのかな。 ――これから、どうすればいいのだろう。 そのまま、どうすることも出来ず、その日はタンスにあったハンドタオルを毛布代わりにかけてあげて、僕も眠った。
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/12572.html
聖剣のソードラビリンス 登場人物 コメント 間宮夏生によるライトノベル作品。 登場人物 チラチーノ:アレク・ヴォルフガング ビークイン:セレスティア ノコッチ:レヴィ・レンブラント 夢特性:びびり 技:ドリルライナー(コロッサルランス) コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/busou_bm/pages/15.html
2chテンプレ 1 2 3 1 武装×美少女×アクションバトル 神姫たちの新たな戦い!舞台はPSPへ! フィギュアとPC用ゲームの連動で展開している『武装神姫』シリーズ。 その独自の世界観とキャラクターが、3Dアクションゲームとなってついにゲーム化!! ゲームは、物語が進むアドベンチャーパートと、神姫を操作して戦う3Dバトルパートを繰り返すことで展開。 武装パーツの購入やカスタマイズ、神姫との会話によるコミュニケーションなど、お楽しみ要素も満載! 心を通わせ、「神姫バトル」に勝利せよ! タイトル:武装神姫 BATTLE MASTERS(バトルマスターズ) 発売日:2010年7月15日 メーカー希望小売価格 UMD版 5800円[税込] ダウンロード版 4800円[税込] コナミスタイル通販 ※特別版とサントラを扱うのはコナミスタイルのみ 【送料無料】 武装神姫 BATTLE MASTERS 特別版+サントラセット 22,740円(税込) 武装神姫 BATTLE MASTERS 特別版 19,800円(税込) 武装神姫 BATTLE MASTERS (PSP) 5,220円(税込) 武装神姫 BATTLE MASTERS オリジナルサウンドトラック 2,940円(税込) 対応機種:PSP 仕様:UMD1枚(ダウンロードコンテンツあり) ジャンル:アクション プレイ人数:1~4人(アドホック通信対応) CERO審査区分:B(12歳以上対象) 武装神姫 BATTLE MASTERS公式サイト(PSP版ゲーム公式サイト) http //www.konami.jp/products/bs_psp/ 武装神姫シリーズ ポータルサイト http //busou.konami.jp/ コナミスタイル 武装神姫 BATTLE MASTERS特設コーナー http //www.konamistyle.jp/sp/busou_psp_sp/ ※コナミスタイルはメーカー直販サイトです。 武装神姫_BATTLE_MASTERS wiki http //www35.atwiki.jp/busou_psp/ 【PSP】武装神姫_BATTLE_MASTERS>>PART_16 http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygame/1279430556/ 関連スレ オンラインサービス関連はネットゲーム板の該当スレへ ■武装神姫_BATTLE_RONDO>>PART_348 http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/netgame/1279385889/l50 武装神姫のフィギュアの話題はおもちゃ板の該当スレへ ■コナミ_武装神姫_>>PART343 http //hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/toy/1279297027/l50 次スレは 900が立ててください。宣言や立てられない場合は指定を忘れずに。 2 ◆新機軸バトル「神姫ライドシステム」 神姫にライドし、LOVEパワー全開で必殺技やコンボ発動! ◆多彩なカスタマイズ! 豊富な武器や防具で、自分だけの神姫にカスタマイズ! ◆神姫たちは、人気声優によるフルボイス! LOVEの変化でイベント発生!神姫の個性に合わせたイベントが展開。 ◆最大4人での通信対戦バトル! アドホック通信により、タッグマッチやバトルロイヤルが可能。 ◆やり込み要素が満載 多彩なライバル神姫とのバトル/個性的なシナリオ/武器や武装が充実。 ◆充実のダウンロードコンテンツ配信予定 武装神姫の作家による書き下ろし武器など、続々登場。 コナミスタイル以外の特典付き店舗 いまじん http //imaginenext.shop21.makeshop.jp/shopdetail/003001000149/order/ http //www.imagine-group.jp/magicalpack/2010/07/15_010000.php ソフマップ http //www.sofmap.com/product_detail/exec/_/sku=11407535/-/gid=GF04030000 http //www.bokuaki.com/tokuten/main.php?id=67150382389931ttwgiazfzk 3 DL版とUMD版のロード時間比較 DL版の方が早い ~UMD版~ 全体→自宅へ 10秒 (自宅)神姫データ→武装エディット 2秒 (自宅)武装エディット→神姫データ 5~7秒 自宅→全体へ 3 秒 (ゲーセン)相手選択→会話開始 15秒前後 (ゲーセン)会話終了→戦闘開始 20秒前後 戦闘終了→賞金表示 6秒前後 賞金表示→会話 15秒前後 ~DL版~ 全体→自宅へ 5~7秒 (自宅)神姫データ→武装エディット 2秒 (自宅)武装エディット→神姫データ 4~5秒 自宅→全体へ 1秒(というかほぼ一瞬) (ゲーセン)相手選択→会話開始 6,7秒 (ゲーセン)会話終了→戦闘開始 6,7秒
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2318.html
第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡 第1話 「飛兎」 「・・・けっ、しけた神姫センターだぜ」 広々とした神姫センターを見渡したアオイはがっかりした。 西暦2041年 1月10日 大阪府のちょうど真ん中にある大阪城公園。そこには公園施設の一部を利用した武装神姫センターがあった。 『大阪府 大阪市 森之宮神姫センター店』 このセンターでは連日のように多種多様な航空神姫。空を飛べる武装神姫が飛び立ち、神姫センター内にあるバトルロンドで激しい空中戦を繰り広げていた。 □戦闘機型MMS 「アオイ」 Aクラス オーナー名「立花 一樹」♂ 24歳 職業 事務機営業マン アオイはどこにでもいる普通のアスカ型神姫だ。オーナーの立花もしがないサラリーマン。 2人は土日になるとぶらぶらとそこら辺りの適当な神姫センターに出入りしては、小競り合いを行っていた。 立花「まあまあ、いいやないかーとりあえず暇そうな奴を見つけてチーム組んで出撃しようや」 アオイ「暇そうな奴ね・・・」 2人は神姫センターで受付をすると、ピスト(待機所)でゴロゴロと日向ぼっこをしていたり昼寝や、武器を磨いてたりしている神姫たちに近寄った。 アオイ「よう!調子はどうだ?」 気さくに声をかけると、三文小説を流し見している天使型神姫が顎をさすりながらなにやらぼやく。 天使型「顎がいてェ、この間のバトルロンドで思いっきり殴られてよ」 それの答えに対してワシ型がにやにやしながらおどける。 ワシ型「嘘ツケ!!菓子の喰い過ぎだろうが」 天使型「うるせえ」 アオイ「バトルロンドに行かないのか?」 羽を広げて日向ぼっこをしていたセイレーン型が時計をちらりと見て答える。 セイレーン型「まだ定期便には早いぜ」 アオイ「定期便?」 聞きなれない言葉だ。 昼根をしていた黒い天使型が薄ら目を開けて答える。 黒天使型「定期便だよ。毎日決まった時刻に爆弾とミサイルを抱えた爆装した武装神姫のチームが来るんだよ」 アオイ「機種は?」 黒天使「・・・なんだ?貴様?戦いたいのか?」 黒天使はむくりと起き上がりアオイを値踏みするようにじろじろと見つめる。 アオイ「戦いたいのかって?当たり前だろうが・・・オレは武装神姫だぜ?」 ニヤリと不敵に笑う。 黒天使型はしばらく考えると、アオイにデータを見せた。 □黒天使型MMS「エーベル」 Sクラス オーナー名「斉藤 由梨」 ♀ 22歳 職業 商社OL エーベル「俺の名はエーベルだ、少しオマエに興味が持てた。そんなに戦いたいなら、俺が少し相手してやろう。話はそれからだ」 アオイ「ふっ・・・いいぜ、話が分かる神姫で助かる」 立花「おっ?どうしたアオイ?さっそく仲良く慣れたのか?」 アオイ「マスター、バトルロンドの用意を」 立花「あれれ?バトル?」 エーベル「手間はとらせねえよ」 アオイ「お前のマスターは?」 エーベルはくいっと顎をひねる。 エーベル「便所だ。一旦入ると長いからな、あの女・・・こっちは待たなくていいぜ」 ドルンドルンとエーベルはリアパーツのスラスターを吹かせる。 立花「・・・・」 アオイ「口の悪い神姫だぜ」 立花「オマエもだろが」 アオイも尻尾のエンジンをブウウウンと唸らせる。 アオイ「いいぜ、楽しめそうだ!エンジンも暖まってきたしな」 2人のやり取りを横目で聞いていた神姫たちがわらわらと集まってくる。 砲台型「えーなになに?バトルするの?」 花型「うはっ面白そう」 悪魔型「どっちが勝つか賭けねえか?」 戦車型「おまえはすぐに賭けとかうせーんだよ」 騎士型「くだらないな」 ワシ型「エーベルは強いよー」 サソリ型「でもあのアスカ型も強そうだぞ?」 ネコ型「どっちが勝つかニャー」 野次馬がまだ戦いも始まっていないのにあーでもないこーでもないと騒ぐ。 立花はやれやれとバトルロンドの筐体にすわりタッチパネルを叩きバトルの準備を行う。 To be continued・・・・・・・・ 次へ> トップページに戻る