約 2,708,289 件
https://w.atwiki.jp/hashimu/pages/22.html
=BurNeR= 見る人が見ればわかると思いますが BNR32&BNR34限定チーム …ということになっていますが 特に指定はないです。 リーダーに挑戦状を送り、 帰ってきたらOKサインです。 よろしくお願いします。 チーム名 TAIGA★★★ aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa チーム名:「おともだち」 設立 オアシス高清水店 リーダー:ハヤタ スバル レガシィ B4 2.5GT コメント:どなたでも… 情報交換しましょう メンバー:H26年7月21日現在、4名です。 車種:制限や指定はありません。 よろしくお願いします。見かけたらお声がけください。 廃車カード差し上げます。 aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa チーム名 RE マジック 設立地: プラサカプコン 水戸店 リーダー: SINGO MAZDASAVANNA RX-7 GT-X (FC3S) コメント: N級でもだれでもOK! 車種制限: なし ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー チーム名 TEAM★ENE 設立地 サンストリート浜北 楽市楽座 2F リーダー ハジメ CORVETTE ZR1 (C6) コメント 初心者から上級者に歓迎します。(誰でもOK!) 車種制限 なし、ただし!廃車カードが二つ持っています!
https://w.atwiki.jp/hashimu/pages/10.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ インスタグラム コメント ニュース 人気商品一覧 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/
https://w.atwiki.jp/cfvanguard/pages/828.html
ペイルムーン(ナイトメアドール えいみー軸) ペイルムーン(ナイトメアドール えいみー軸) 主なカードキーカード トリガー構成について プレイング考察 弱点と対抗策 コメント デッキレシピ 外部リンク 主なカード キーカード 《ナイトメアドール えいみー》 トリガー構成について プレイング考察 弱点と対抗策 コメント デッキの編集議論に。雑談をする場合などは共有掲示板をご利用ください。 コメント すべてのコメントを見る デッキレシピ +... G ユニット 枚数 備考 0 冥界の支配人 1 FV ポイゾン・ジャグラー 4 レインボー・マジシャン 4 スカイハイ・ウォーカー 4 ポップコーン・ボーイ 4 1 ジャンピング・グレーン 4 スカル・ジャグラー 4 パープル・トラピージスト 3 冥界の催眠術師 3 2 ジャンピング・ジル 4 ニトロジャグラー 4 ピー・カー・ブー 4 3 ナイトメアドール えいみー 4 ミッドナイト・インベイダー 4 外部リンク カードファイト!! ヴァンガード Wiki カードファイト!! ヴァンガード 共有掲示板
https://w.atwiki.jp/hashimu/pages/19.html
2012/10/07 デザインについて ページを見やすくするためデザインを変更させていただきました。 誠に勝手ながらご理解よろしくお願いいたします。
https://w.atwiki.jp/hashimu/pages/21.html
*チーム募集ページ color(orange){編集ルール} ・登録は上から順番に編集してください。 ・レイアウトが崩れないように編集してください。 ・登録数が20組を超えたら新たなページに登録してください。 color(red){これは例えです} |BGCOLOR(skyblue) CENTER チーム名|BGCOLOR(skyblue) CENTER リーダー|BGCOLOR(skyblue) CENTER 人数|BGCOLOR(skyblue) CENTER 設立地|BGCOLOR(skyblue) CENTER 紹介文・参加条件| |MIDNIGHT|★まえだ★|1人|未来研開発003(東京)|設立したばかりのチームです。 br()初心者から上級者まで幅広く歓迎してします!!| |BGCOLOR(skyblue) CENTER チーム名|BGCOLOR(skyblue) CENTER リーダー|BGCOLOR(skyblue) CENTER 人数|BGCOLOR(skyblue) CENTER 設立地|BGCOLOR(skyblue) CENTER 紹介文・参加条件| |Bullet-X|コスモゼロ|1人|TFSメルクス山口(山口)|フルチューンということを除けば特に制限はありません。 br()誰でもお気軽にどうぞ!|
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/519.html
グッドナイト、スイートハーツⅢ ◆LXe12sNRSs 第三回放送で告げられた死者の数は17名。 その中に剣持勇の名があったのはもちろんとして、もう一人、この時点で呼ばれるはずのない名が混じっていた。 金田一一。 名探偵金田一耕介の孫にして、『地獄の傀儡師』の犯罪を見抜いた唯一の知恵者にして宿敵が、死んだ。 名を耳にした瞬間、高遠遙一を揺るがした感情は、落胆である。 自らが企画する、殺し合いを舞台にした芸術的犯罪。そのメインたる役者が、舞台に上る前に退場してしまった。 この緊急事態に、脚本家にして監督たる男はなにを思うか。当然のごとく落胆だ。それしかない。 (金田一君、そしてキール……おそらくは、アレンビー・ビアズリーが彼を迎えに行った際に、既に事は起きていたのでしょう。 キールはそれに巻き込まれ、アレンビーはどうにか逃げ果せた、というところでしょうか。 論理を武器として修羅場を潜ってきた少年探偵も、暴力の世界では形無しというわけですか……フッ) ミリア殺害後、高遠は放送の内容を反芻しながら船内を渡り歩いていた。 金田一一……地獄の傀儡師としての初犯、魔術列車殺人事件を見事に看破して見せた少年探偵。 幻想魔術団に対する復讐のつもりで起こした犯罪は、金田一という存在の出現で、高遠に新たな情熱を齎した。 それこそが、芸術的犯罪の追及。金田一にも暴けないような完全犯罪を成し遂げるという、崇高な目的を持つようになった。 だが、当の宿敵が先に死亡してしまっては……すべて台無しではないか。 ミリアの殺害も、豪華客船の出航計画も、高遠の現在の役割も、なにもかも無為に消えてしまう。 ――仕切りなおすべきか。 高遠は歩きながらに思案する。やりがいをなくした背中で、トボトボと。 そもそも、なにを成して芸術的犯罪は完成されるというのか。 全標的の殺害ではない。事件自体の迷宮入りでもない。探偵の完全敗北である。 真相を知る者は己のみ。他者に与えるのは永遠の謎。全てが己の術中。コンプリートしての芸術。 なのに。大根役者しかいない舞台上で、一人際立ってどうするというのか。どうもしない、虚無感が漂うのみだ。 敵のいない場で全てが思い通りに運んだとしても、なんら楽しくはない。 スポーツと同じようなものだ。ライバルがいなければ燃えない。 高遠にとって、名探偵金田一一の存在はそれだけ大きかった。 (……残念。と割り切る他ないでしょうね、これはもはや。 死者は蘇りはしない。我が宿敵は潰えた。ならば、代役を立てるしかない。 生き残っている者でそれが務まる人物といえば、明智警視。そして……) 高遠の脳裏を、冷たい声の少年がよぎる。 チェスワフ・メイエル。あの少年らしからぬ少年は、金田一の代役として務まるかどうか。 (彼がただの子供でないことは既知しています。彼の挑戦を受けた以上、その素性もいずれ。 ですがチェス君、あなたにはその前に、私の挑戦を受けてもらうとしましょう。 剣持勇、ジェット・ブラック、そしてミリア・ハーヴェント連続殺人事件……あなたにこの謎が解けますか?) 既に死亡している剣持勇。放送では呼ばれなかったが、今頃は殺されているだろうジェット・ブラック。 そして、つい先ほど高遠自身が手にかけたミリア・ハーヴェント――彼女を第三の被害者に選んだ理由は、三つある。 ひとつ、彼女が役者として非常に危険な人間であったため。 ふたつ、彼女が惨劇の被害者として非常に魅力的であったため。 みっつ、高遠自身に疑心を植えつけるため。 まず一つ目。 恋人が生きているのか死亡しているのかも定かではない状況で別離を強いられている、 という特殊な境遇を持つミリアに関して、高遠は新たな人形候補になるのではと企み、実行してみた。 恋人の喪失というこの上ない闇を抱える少女、地獄の傀儡師として囁きかければ、大抵は外道に落ちる。 だが根本的問題として、ミリアは闇など抱えていなかったのだ。 彼女が抱いていたのは光。希望という名の、決して暗くはならない光だった。 驚くべきはその驚異的な精神力。恋人との永遠の別れという確固たる事実を、まったく信用しない。 どころか、チェスの明らかな虚報を心の底から信じ、そこから希望を見い出している。 常人であれば、でもひょっとしたら……と、僅かながらでも悪い方向に考えを持つ。 ミリアにはそれがないのだ。数で言えば100、アイザックの生存を信じきっている。 この時点で、彼女は傀儡には成り得ない。殺人教唆は、心の脆弱な者を前提としているからだ。 そして肝心なのが、高遠の常識で考えれば、このような強靭な精神力の持ち主は存在し得ないということである。 常識の範疇に存在しない、それすなわち存在自体がイレギュラーであり、どんな行動を起こすか予想がつかない。 操れず、また行動予測もできない人物を舞台に立たせるなど、危険すぎる。 脚本を無視して急に舞台で暴れ出す可能性とてありえるのだ。 そうなるくらいならば、役者ではなく舞台装置の一つとして活躍してもらおう。 と、これが高遠の出した結論である。 続いて二つ目。 ミリアの性格は、良く言えば楽観的、悪く言えば馬鹿な、つまりはそれくらい飛びぬけて明るい。 決して自分が悲劇に見舞われるなどとは思っていないだろう。また周囲の人間からも思われにくい。 惨劇から極めて遠い場所に立つ人物、平和の住人を逆に惨劇の中心に立たせてこそ、意外性がある。 まさかあんなにいい人が亡くなるなんて……という弁は、報道番組での定番だ。 死から一番かけ離れた人間であるからこそ、いざ被害者になったときに輝く。残された者の悲痛や驚きもより強調される。 そういう意味では、ミリアはまさにうってつけ。作り出す被害者として、魅力的なのだ。 これに一つ目の理由も合わせれば、ミリアはまさに適任。選ばれて当然の役柄だった。 ただし、なにもこのタイミングで殺す必要性はない。 被害者として相応しい程度の理由では、もちろん高遠も機を待っただろう。 彼に計画を早めさせたのは、三つ目の理由、もとい利点が原因である。 最後となる三つ目。 高遠は元々、ミリアと二人きりという容疑者として怪しむには十分な境遇に置かれていた。 その上でミリアが殺害でもされようものなら、疑いの目は当然彼女と一緒にいた人物、高遠に向くだろう。 しかし時として、怪しすぎる状況証拠は混乱を招く。 殺人犯という肩書きを事前に自ら示し、既に別の死者も出ている、その間に築かれた新たな死体。 これらを照らし合わせても、高遠は怪しすぎる。消去法でいくなら間違いなく犯人だろうが、証拠がない。 証拠を提示しなければ事件は解決したとは言えず、疑心は永遠に残る――本当にそうなのだろうか? と。 とはいえ、高遠は完璧なアリバイを作ったわけでもなく、殺害方法に奇抜なトリックを使ったわけではない。 だが、証拠はなにも残していない。いや、正確に言えば、他の者は証拠が証拠と認識できないのだ。 たとえば今回のようなケース、刺傷による殺人事件が起きたとして、考えられる証拠はどのようなものか。 凶器から摘出される指紋、犯人にこびりついた血痕、ダイイングメッセージ等だろうが……この場合、それらは証拠となり得ない。 なぜならば、環境が特殊すぎるからだ。この殺し合いという舞台自体、犯罪者にとっては有利すぎるフィールドなのだ。 仮に高遠が凶器として使用したスペツナズナイフ。これに指紋が残されていたとしたら、物的証拠になる。 しかし高遠はそんなヘマはしないし、そもそも誰がどうやって指紋を識別するというのか。 それこそが、この環境最大の利点。法はもちろんのこと、鑑識や捜査機関の不在。 証拠を証拠として成立させる手段が、この会場には存在しないのだ。 中には明智やジェットといった本職もいるが、彼らとてすべてを担えるわけではないだろう。 ミリアの殺害にしても、高遠は指紋を残さぬようナイフの柄をハンカチで握り、 刺す際にも返り血を浴びにくい背中を、それも密着状態で貫いた。 証拠と成り得るナイフは自らが持っていた分全てをミリアのデイパックに移し、現場に放置してきた。 指紋隠蔽のためのハンカチは海に捨て、腕に返り血がついていないことも確認済み。 仮にここが捜査機関の充実している現実の世界だとしても、まず物的証拠は残っていない。 証拠がなければ、高遠はただ怪しいだけの容疑者に納まり、犯人にはなり得ない。 しかもこの場合、下手に捜査を進めれば、凶器と思しきナイフを持つ者として、ティアナにも容疑がかかるだろう。 が、それも結局は証拠となり得ない。捜査する側の混乱をさらに加速させるだけだ。 もちろん、このような環境の利ばかりに頼った犯罪を、自らが目指す芸術の達成とは思わない。 全ては金田一が到着するまでの布石及び前座……のつもりであったが、その金田一が死亡してしまっては仕様がない。 この脚本を一時的にメインに据え、チェスが探偵役足りえるかを判定するとしよう。 (と、噂をすれば影、ですか) 道行く高遠の前方、なにやら慌てた様子のチェスが駆け寄ってくる。 高遠はガッシュがいないことに訝しげ、しかし脚本どおり演技に入る。 「お兄さん! どうしてここに!? お姉ちゃんは一緒じゃないの!?」 呼気荒く詰問してくるチェスに、高遠は同じような慌てぶりを演じつつ接する。 「君こそ、ガッシュ君はどうしたんです? まさか、彼もミリアさんと同じように?」 「同じ……? 同じようにって、ねぇそれってどういうこと!?」 スーツの裾を掴み、ぐいぐいと引っ張るチェス。よほどミリアが心配と見える。 話によれば、彼はこの殺し合いが始まる以前からミリアと親交があったらしい。 ならばそれも当然か、と高遠は心中で苦笑する。 「落ち着いてくださいチェス君。彼女はつい先ほど、私の下から消えてしまったのです。剣持警部と同じように」 「消えた!? 消えたって!?」 「手洗いに立った直後でした。二人とも離れるわけにはいかず、私は食堂室に残っていたのですが…… たかが手洗いと思い、油断してしまったのが失敗でした。彼女はいくら待っても戻ってこなかった。 仕方がなく、こうやって探していたのですが……先ほどの放送は聞きましたね?」 「うん。剣持さんが……死んじゃってた」 チェスの視線が伏し目がちになる。ひょっとしたらミリアも……と思っているのだろう。 本性は謎だが、やはり本質は子供か。と高遠は少しだけ冷めた気持ちになる。 「何者かが、私やガッシュ君の隙を見て剣持警部を誘拐……そして殺害したと考えられ――」 「おーい! ヨーイチィー! チェスく~ん!」 剣持死亡の事実に対して、高遠がもっともらしい推論を提示しようとしたところで――思わぬ声が届いた。 ギョッとなり、後ろを振り向く。 そこには、笑顔のミリア・ハーヴェントが立っていた。 (――まさか。いや、そんな馬鹿な!?) 高遠の内面に、衝撃が走る。 金田一にトリックを暴かれた際のそれを遥かに凌駕する、まさかの驚愕が、一瞬だけ彼に冷静さを失わせた。 隠せない動揺に、ミリアやチェスが気づかない様子だったことだけが幸いか。 「お姉ちゃん! どこに行ってたの? 二人で心配してたんだよ」 「ごめんね~チェスくん。実はヨーイチが……あ、でもこれって言っていいのかなぁ。う~ん」 喜びながらミリアの側に駆け寄っていくチェス。それを受け止めるミリア。 高遠一人、動けない。驚愕がいまだに身を拘束する。 確かに殺したはずだ。即死ではないにしても、あの状況下で助かるはずなどない。 ましてや、このような平然と笑顔を振りまける状態になど。 高遠は殺人教唆こそが本領であるが、殺傷行為自体が不得手というわけでもない。 殺しの技法、遺体の処理、証拠の消し方、すべてにおいてプロフェッショナルだ。 環境の利があるこの舞台で、高遠自身が働く殺人に限定すれば、絶対に暴かれることはない。 その完璧なる前提が、殺人失敗という最もありえない結果として覆される。 いや、これではむしろ蘇りだ。 (蘇り……? そうか、まさか) 高遠が殺人を仕損じる唯一の可能性。そんなものがあるとすれば、それは高遠の思考が及ばぬ『未知』の介入に他ならない。 たとえば、ティアナの魔法という『未知』。 ミリアが高遠によって殺された後、魔法のようなもので蘇生、もしくは超回復を遂げたとは考えられないだろうか。 いや、ない。ミリアがそんな異能者である素振りはなかったし、だとすれば再会と同時に刺傷の件を糾弾してくるはずだ。 このミリアはいたって平静。出会った当初と変わらぬ笑顔でいる。 まさか、高遠が刺したことに気づいていない、もしくは知らないとでも言うのか。 だとすれば、このミリアは何者かが変装した姿とも考えられるのではないか。 ではいったい誰か。体格からしてジェットやガッシュはありえないし、高遠も把握していない侵入者か。 だとすれば危険だ。なにが目的かは知らないが――と。 「なにがあったの? ボクにも教えてよ」 「う~ん、まぁいっか、いいよねヨーイチ? あのね、これはチェスくんもビックリな事実だと思うんだけど……」 普段は陥らない、そもそもが初めてな異常事態に直面したせいか、高遠は事態の究明に没頭した。 それが、ミリアに真実を語らせる隙を与えてしまう。 「ヨーイチは、アイザックと同じポロロッカ星人だったんだよ~!」 気づいたときには、もう遅い。 饒舌なミリアの語りは、瞬く間にチェスへと伝わっていく。 高遠の位置からは、チェスがどんな顔でそれを聞いているのか窺えない。 ただ背後から感じる気配だけで、高遠は冷や汗を流した。 この少年に、自身がミリアについた嘘が伝わることが、とても不味いことであるように思える。 率直に言えば、嫌な予感がしてたまらないのだ。 「でね、殺されたー! って思ったんだけど、ヨーイチも凄腕の手品師でぇ――」 「……うん。そっか! そうだったんだね!」 背を向けたまま、チェスの屈託のない言葉だけが届く。 既に、高遠がミリアを刺したというところまで伝わった。 ミリアはそれを手品だと認識しているようだが、 「ねぇお姉ちゃん、実は上でガッシュが大変なことになってるんだ。先に行ってあげてくれない?」 「え? でもチェスくんは? それに、あの、ヨーイチに告白のことについて――」 「ボクはお兄さんと一緒に後で行くから! だから、お姉ちゃんは先に行って!」 チェスは、おそらくそう思ってはいない。 厄介払いをするようにミリアを甲板へと送り出し、チェス自身はこの場に残る。 立ち尽くす高遠はなにも喋らず、チェスも振り向かない。 静寂のまま、少しばかりの緊張が続く。 やがて、均衡はチェスのほうから破られた。 「――さて、やってくれたな若造」 凍てついた、仙人のような声。 声質の高低は子供のそれなのに、纏う空気がまるで違う。 子供でありながらに子供ではありえない風格が、チェスの身を包む。 「どうして? なんで? なにがなんだかわからない……って言いたげだね」 かと思ったら、また子供の声調を取り戻し、無邪気に喋り出した。 ただし、いまだに振り向かない背中から発せられる空気は、重い。 「まぁ無理もないだろう。このような悪魔のいたずら、貴様に想定できるはずもない」 また、声質が変化した。 「ボクもビックリだよ! まさかミリアお姉ちゃんもそうだったなんて!」 変化。 「もっと早くに気づくべきだった。アイザック・ディアンがそうなら、彼と常に一緒にいた彼女もまた、そうであってもおかしくない」 変化。 「でも、結果オーライだね!」 まるで子供と大人が交互に喋っているように、言霊を自在に変化させていく。 一流の俳優ならば、声の演技一つで全身が纏う雰囲気や印象を変えることも可能かもしれない。 だがチェスのような子供が、大人の本性を宿すなど、技術的に考えてありえない。 もしやチェスは天才的な子役なのか、もしくは、 (チェスワフ・メイエルの本性……!) この、子供らしからぬ風格こそ――チェスの本当の姿なのではないか。 「ああ、なんせ彼女のおかげで、私たちを謀ろうとした化け狐の皮を剥げるのだからなぁ!」 高遠がチェスの正体を薄らとだが理解し、恐怖を覚えたときにはもう遅い。 眼前のチェスは躊躇いのない動作でデイパックからアゾット剣を抜き取り、振り向く。 小悪魔の形相だった。子供らしい小さな顔面に、醜悪な笑みを宿す。特殊メイクかなにかと誤解してしまいそうなほど。 触れてはならぬものに触れてしまったのかもしれない、と高遠は思い、竦みそうになる。 だが、これまでに立ち向かったことのない種の恐怖が、逆に高遠の闘志を燃え上がらせた。 天才や完璧主義者ほど不意打ちには弱いものだが、高遠は曲がりなりにも殺人鬼、命のやり取りは得意分野である。 習性で、体が動いた。 万が一襲撃者に襲われた際対処できるよう忍ばせておいた一本限りのナイフを、バックベルトから抜き取る。 アゾット剣を握りながら駆け寄ってくる童顔の悪魔に、高遠は人間らしく、怯えを持ったまま対抗した。 リーチはナイフよりも剣、しかしチェスと高遠の腕の長さを考慮すれば、有利なのはこちら。 チェスの剣技のほどが知れない。迂闊に刃を射出するのは危険か。 ならば裂傷の一つや二つは覚悟して、確実に、零距離でチェスを殺しに行く。 刹那の策略が廻り、高遠も駆けた。 先手を仕掛ける。 肘を後方に引き、握ったナイフごと一直線に突き出す。 チェスはそれを、剣の握り手とは逆、左手を翳すことで防御する。 叩き落とすつもりか。いや違う。掌を盾にしようとしている。 浅はかな。スペツナズナイフの切れ味を侮っているのか。好都合。 高遠は構わず、チェスの左手に刺突を繰り出した。 刃が触れ、チェスの指を三本、切り落とす。 だが、チェスは怯まない――!? (なっ――) 指が落ちたことなど気にも留めず、小悪魔の形相をそのままに、チェスは高遠に剣を振った。 小柄な体型から、刃の重量を乗せた斬撃が放てるわけもない。攻撃の形は、高遠と同じく刺突だった。 アゾット剣の先端が、高遠を抉る。 「…………っぐ」 二者の衝突が終わり、その場に停止した。 高遠とチェス、零距離のまま向かい合って立つ。 遠くから見れば、抱き合っているようにも思える光景。 それは、間近で見れば奇観以外のなにものでもない。 苦渋の顔を浮かべる高遠。歯をむき出しにして笑うチェス。 高遠の腹部から生える剣。その柄を握るチェス。 ぽたっ、ぽたっ、と零れる鮮血。これも高遠の腹部から。 チェスの手によって、剣が抜かれる。 高遠の体が、崩れ落ちた。 「……クク、ククククク……はははっ、あーはっははは……アー……クソ! クソッ! クソォ! 本当に、本当にやってくれたなぁ高遠遙一! 狐風情が、おまえのせいで滅茶苦茶だ! おかげでまた『チェスワフ・メイエル』に逆戻りだ。もうあんな生き方はしないと決めたのに…… ミリアお姉ちゃんを、二人を守るために、ボクはまた昔の私に戻ってしまった!」 仰向けの体勢から、チェスの言葉を聞く。 狐というのは、チェスたちを謀ろうとした高遠のことを言っているのだろう。 一人称を『ボク』と『私』で使い分けていることには、なんの意味があるのだろうか。 チェスワフ・メイエルに逆戻りとは、いったいどういうことなのか。 わからない。失血によるショックか、高遠の朦朧とした意識はなにも導き出せないでいる。 ただ、視覚に映し出されるありえない光景だけを捉えた。 切り落としたはずのチェスの指計三本。 床に散らばったその指が、返り血と共に帰還していく。 チェスの脚を登り、胴体を登り、肩を経由して、左腕を降り、左手に舞い戻る。 そして元の鞘に納まった――再生したのだ。切り落とされたはずの指が、独りでに動いてくっついた。 物理現象としては100パーセントありえない。しかし、ああだからか、と高遠は逆に納得する。 チェスの正体は、ティアナと同じ。おそらくはミリアも。 高遠の理解が及びつかぬ、それゆえに予測もできなかった、未知。 それこそが、チェスワフ・メイエルに抱いていた畏怖の正体なのだと、薄れゆく意識の中で思い知らされた。 「チェス、ワフ、メイ、エル……あなたは、いったい」 「……ふん。結局貴様は、自分の手で真相をつかむことはできなかったな。 だが、こっちはまだ貴様に死なれちゃ困るんだ。だから急所はわざと外した。 まぁ、身長差が主な原因だが。それよりも、もう一働きしてもらおうか。貴様の計画の後始末を。 貴様が知りたがっている謎は……そうだな、道中でゆっくり聞かせてやる」 そう言ってチェスは高遠の髪を掴み、乱暴に引きずり出した。 腹に覚えるズキズキとした痛みの中で、高遠は予感した。 これから、私は地獄を見る――と。 ◇ ◇ ◇ あ~……もうウンザリ! そりゃ、ファイターにとってライバルってのは大切な存在だけどさ……あんなのいらないって。 でも、めぐり合わせちゃうんだよねぇ、なぜか。 因縁? 宿命? 運命? ――ううん、そんなの信じないよアタシ。 ◇ ◇ ◇ 時計の針は真南、六の数字を回り、空もそれ同様に闇を纏い出す。 夜景が一望できる甲板上、燃え盛る炎のせいで夜というにはまだ明るい舞台を、三人が立つ。 いずれも、視線は空に向いていない。それぞれ、今しがた終了したばかりの放送について考えていた。 「ウヌウ……勇にキール、それに金田一までもが……」 「状況は最悪ってわけだ……しかもついにエドまで……くそったれ」 剣持勇の名が呼ばれたことにより、彼の失踪が殺人事件であるという裏づけが取れてしまった。 金田一一というのは、高遠が話していた迎えるべき少年の名だ。彼の死で、高遠がなにを思うのかまでは想像できない。 エド、というのはあのなんたら四世というやたら長ったらしい人物のことだろうか。どうやらジェットの知人らしい。 しかし、そんな他者の嘆きよりもまず、ティアナにとっては、 「……………………え?」 スバル・ナカジマ。 唯一無二の親友にして、苦楽を共にしてきたパートナーの消失が、胸を打った。 「うそ、う、そ」 遠雷のような声がスバル――と告げて、まずティアナの視界は真っ白になった。 矢継ぎ早に呼ばれた八神はやての名もまた、彼女の意識を飛ばす追い討ちとなる。 ティアナが夢を追い求めた場所、時空管理局機動六課。 夢に向かって駆ける歩幅を、一癖も二癖もある相棒と一緒に調整してきた。 八神はやてはそんな二人を導いてくれる、心優しい女性であった。 「うそう、そうそうそ、う、そう、そう、そうそ、うそ、うそ」 涙と、拒絶の声しか絞り出せない。 キャロの死と遺体の爆散にあれだけ怒り狂っていたティアナが、ただ悲しむことしかできない。 ジェットやチェスに向けていたような敵対心や殺意が、少しも湧いてこない。 どうして? 問いかけても、答えてくれる人はいない。 あの人なら、高遠遙一ならどうだろうか。 あの人ならきっと。 助けてくれる。 でも。 「スバル……スバル……スバルゥゥ――!」 今は全部はどうでもいい。 今はただ、悲しむことしかしたくない。 泣いて喚いて、親友の死を精一杯悲しみたい。 心の奥底から伝わってくる願望と欲求に、ティアナは身を委ねる。 ジェットとガッシュは、それを突っ立ったまま傍観し、まったく声をかけない。 「あんた……っ、どうしてぇ! どうしてあんたまで……わた、わたし、あんたが、あんたがいな、きゃ……」 泣いて泣いて泣きじゃくって、頬を涙の雫でぐしょぐしょにして、それでもまだ足りない。 何秒、何分、何十分とそうしていただろうか。 いつの間にか、ジェットとガッシュの側にミリアが加わっていた。 傍観者が三人となり、それでもまだ、ティアナは悲しみ続ける。 止める者は誰もいない。きっと止めてはならないと思ったのだ。 それくらい、今のティアナの姿は哀れだった。 (ああ、結局、いつだって私はこうなんだ) 表とは違って冷静な、上辺だけは冷静でいようという裏の意識が、己の生き様を顧みる。 幼い頃に両親が事故死、最愛の兄は殉職したうえに上司に無能と罵られる。 兄の汚名を晴らそうと同じ道を目指してみれば、周りは天才肌ばかりで劣等感。 その劣等感自体が間違いであったことにも気づかず、教官に叱咤される。 ようやく成長できたかと思えば、舞台が変わっただけでまた元の木阿弥。 わかっていたんだ。人殺しなんてなんの解決にもならない。ただの自己満足。 あの人の示す通りに道を開けば、不思議と安心できたから。つい縋ってしまった。 彼、高遠遙一は優しすぎたのだ。彼女の直接の教導官、高町なのはよりもずっと。 なのはは、ティアナに選択肢を与えてくれた。しかし高遠は、選択肢ではなく、直接答えをくれた。 より手っ取り早いほうに縋ってしまったのは、効率を重んじる二等陸士としての性か、それともティアナ自身の弱さか。 いずれであったとしても、もう結果は出てしまったではないか。 スバル、キャロ、エリオ、はやて――失ってしまった仲間たち。 犯してしまった殺人に、今さらの後悔を覚えている自分。 人の痛みを思い出してしまったから、辛い。 (私は……私は、こんな風にはなりたくなかった! なのに!) 全ては自分の愚かな判断ミス。教導官による修正は施されない。 自分の過ち。悔いる。嘆き。悔いる。悔いるのも、辛かった。 「……ごめんね、みんな」 死んでしまった機動六課の面々、 まだ生きているシャマル先生、 元の世界で自分たちを探しているであろう人たち、 もう一人の相棒クロスミラージュ、 自らが殺めてしまった剣持警部、 未遂とはいえ重傷を負わせてしまったジェット、 そして、こんな自分に救いの手を差し伸べてくれた高遠さん。 「本当にごめんなさい」 みんなに謝罪をして、ティアナは甲板に転がっていたナイフを拾う。 その切っ先を、喉元に刺した。 「ティ、ティアナ!?」 「おい!」 「来ないで!」 ぷっ、とほんの1ミリだけ傷ができて、赤く滲む。 これくらいじゃ死ねない。 もっと深く刺そう、と思い立ったところで、ジェットたちが声を荒げる。 「馬鹿な真似はよさぬか! おぬしがここで死んでどうなる!?」 「そうだよ! なにがあったかはよくわからないけど、死んじゃったらダメだよ!」 「ガッシュやミリアの言うとおりだ! ぐっ……怪我人に怒鳴らせるんじゃねぇ!」 「痛いでしょう!? 辛いでしょう!? あなたをそんな風にしたのはこの私! 私なのよ!」 両手でぎゅっと握り締めたナイフ。 震える手で、先端の刃を喉元に翳す。 祈るような直立姿勢で、三人と対峙する。 動けば刺す、と言わんばかりの格好で。 「駄目なのよ……私、いいことをすれば許されると思ってた……でも、駄目なの。 高遠さんが教えてくれた答えに縋っても、ちっとも楽にならない……辛いのよ! なにをどうやっても、全然心が晴れないの! 辛くて辛くてたまらないの! だから……だからだからだから」 死んで、楽になりたい。 そう声に出して言うつもりだったのに、断言できないでいる自分。 切っ先を翳すだけで、今一歩が踏み出させないでいる自分。 こういう点も含めて、ああこの子は弱い、と失意する。 こればっかりは駄目なのだ。 どんなに指導されたって、治りっこない。 ティアナが抱えるコンプレックスみたいなものが、死を駆り立てるまでに身を蝕む。 「――だから、死んで楽になりたい。ふん。死ねばいいじゃないか。ううん、むしろ死ねよ人形」 自殺志願者と、説得に臨む三人。予断を許さぬ場に、新たな来訪者の影が二つ。 その場にいた四人は、それを見て思わず息を飲んだ。 現れたのはチェス。そしてその手に掴んでいるのは、高遠の頭部。 さらに目で追っていくと……腹部を赤く滲ませている高遠の全姿が、チェスによって引きずられている。 高遠の醜態、チェスの乱暴な素振り、どちらも意外すぎて、誰もが言葉に出せないでいた。 「ジェットおじさん……お兄さんは、ううん、高遠遙一は自供したよ。 ティアナ・ランスターに殺人を教唆していたのは自分。 剣持警部を殺害させたのも、ジェットおじさんやミリアお姉ちゃんを殺させようとしたのも、 ぜ~んぶ……『地獄の傀儡師』高遠遙一の、崇高なる犯罪芸術の一環だってね!」 チェスから飛び出た証言に、名指しを受けたジェットのみならず、全員が驚愕する。 「自供!? 高遠が、本人がそう言ったってのか!? あとその『地獄の傀儡師』ってのはなんだ」 「高遠遙一の元の世界での異名さ。自らが殺人を犯すのではなく、他人に殺人を教唆し、人形に仕立て上げる。 そうやってできた人形を意のままに操ることから……地獄の傀儡師って呼ばれてるらしいよ」 「ま、まままマインドコントロールだね!?」 「まさか、高遠はゾフィスのように人の心を操る能力を持っておるのか!?」 「能力というよりは技術に近いよ。心理学や精神論に基づいたうえでの精神誘導。それがこの男の十八番さ」 チェスの言う高遠の正体は、作り話としては上手すぎる。 しかも現在のティアナの境遇を思えば、十分成立する話でもあった。 そしてこの言葉に一番の衝撃を受けるのは、人形本人である。 「高遠さん……本当、なんですか?」 語気弱く、チェスに髪を掴まれたままの高遠に尋ねる。 高遠は伏せっていた顔を僅かに持ち上げ、やつれた表情でティアナを見た。 「……フッ」 鼻で軽く一笑し、ティアナはそれだけで全てを理解した。 言葉としても、高遠自身の口から告げられる。 「ええ、その通りですみなさん。先ほどのチェス君の言は全て真実、剣持警部失踪から始まった諸々の情事は、私の仕業です」 死刑宣告と大差ないであろう言葉が、ティアナの身に重くのしかかる。 高遠の告白に関して、ジェットが訝しげな表情で尋ねた。 「……解せんな。この期に及んで、なんでおまえさんが全てを自供する? 罪が軽くなったりはせんぞ」 「心得ていますよ。いや……実を言いますと、絶望してしまいましてね。なにもかも……ほとほと疲れました。 私が今まで舞台だと思いこんでいた場所は、他人の畑。役者は全員、履歴書を偽装していたわけです。 これでは上手くいくはずがない……理解したら、過去の自分が急に馬鹿らしくなりましてね。 ……まぁ、金田一君の死も、ある程度は影響してるのでしょうか」 高遠も重傷の身であろうことは間違いないが、彼の語調は常と大差なかった。 それだけに、ジェットはますます憮然顔だ。高遠の遠まわしな説明だけでは、納得できていないのだろう。 「……ジェットおじさん、気がかりなのはわかるけど、もうこの男に後がないことだけは事実だ」 「いや、待て。高遠についてもそうだが……おまえのそれはなんだ? おまえ、本当にチェスなのか?」 「……それは、後で説明するよ。今は、それよりも」 来訪から今の今まで、チェスは子供特有の溌剌さを消し、陰を纏って喋っていた。 まるで別の人格に入れ替わったかのように、妙な風格がある。 そのままの風格で、チェスはデイパックを探り出した。 「ガッシュ。これ、君の本でしょう? 返しておく」 出てきた赤い本が一冊、ガッシュの下に放られる。 「これは剣持警部の荷物。危ないものも入ってるから、ジェットおじさんに預けるね」 出てきた別のデイパックが一つ、ジェットの下に放られる。 「それと……うん。これで、この事件もおしまいだね」 最後に、一振りのアゾット剣を取り出して、チェスはデイパックの紐を閉じた。 「チェスくん……?」 「チェス、おぬし……」 ミリアとガッシュの心配そうな声と瞳。 チェスは向き合わず、蹲る高遠を睥睨した。 「まさか……チェス」 チェスの行動の真意に気づいたジェットが、一歩踏み出す。 が、 「来ないで!」 チェスに制され、それ以上を踏み出せない。 声もそうだが、なによりもその手に握った剣が、頭上高く掲げられていたから。 誰もが理解し得る、単純な図式。 チェスが掲げた剣を振り下ろせば、直下の高遠は死ぬ。 「やめ……やめ……やめてぇぇぇ!!」 気づいた者の中で、先んじて待ったをかけたのがティアナだった。 涙声のまま、懸命に高遠の救命を懇願する。 だが、高遠の犯罪に本意ではないにしても加担していたティアナの言葉を、チェスが聞き入れるはずもない。 「今さら勝手なことを言うなよ! おまえたちが……おまえたちが滅茶苦茶にしてくれたんじゃないか! これは処刑! 罪を犯したおまえらは、揃ってここで死ぬんだ! ボクがこいつを殺したら、おまえも死ね! 自殺する勇気がないって言うんなら、ボクが殺してやる! おまえら二人とも、ここで終われ!」 生殺与奪の権利は、完全にチェスの手中だった。 だがチェス自身、振り上げた剣は望む結果ではないのか。 ティアナ同様、瞳からは大量の雫を零している。 ガッシュには、それが許せなかった。 ◇ ◇ ◇ 時系列順で読む Back グッドナイト、スイートハーツⅡ Next グッドナイト、スイートハーツⅣ 投下順で読む Back グッドナイト、スイートハーツⅡ Next グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ ティアナ・ランスター 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ ジェット・ブラック 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ チェスワフ・メイエル 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ ミリア・ハーヴェント 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ 高遠遙一 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 217 グッドナイト、スイートハーツⅡ ガッシュ・ベル 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ 198 螺旋の力に目覚めた少女 アレンビー・ビアズリー 217 グッドナイト、スイートハーツⅣ
https://w.atwiki.jp/luna_redia/pages/2.html
メニュー トップページ ギルド規約 ギルド加入条件 ギルドメンバー ミッション ダンジョン リンク 副マスほっし~のブログ 更新履歴
https://w.atwiki.jp/trinanoss/pages/229.html
SERIES 6. 首都高の白い悪魔 オーバー200km/hで走ると、まわりの車は止まって見える── 250km/h──止まった車は自分に向かって突っ込んでくるようになる── そして300km/h──まわりの動きが、人間が知覚できる限界を超え始める── 湾岸、最高速── 永遠に終わりのないとびきりの瞬間── もっと、もっと速くとあなたは急かす── ──それは、ただひたすらに純粋な欲望。 東の空が白み始める頃、まるで悪魔が太陽の光を避けるように、その白いZは消えていく── 早朝の海鳴市、ガレージに戻ってきたZは、しばしのアフターアイドルを終えてエンジンを切られた。 熱くなったエンジンオイルが、チリチリと音を立ててポンプとオイルタンクの中で眠りにつく。 ほとんど日課のようになった走りの余韻を、なのははしばらくかみしめていた。 もともと、体力には自信がある方だった。剣術をやっていた兄の稽古に付き合って、夜遅くまで、また朝早くから鍛えていた。毎晩の走り込みも、苦にならない。 走りこむごとに、このZの奥深さがわかっていく。同時に、このZを作り上げた人間の、妥協のない願いも。 その願いは、時に、危険な魔力となって人間に牙をむく。 首都高の白い悪魔と恐れられたこのZ。誰も乗りこなせなかった危険な車。 だが、それは違うとなのはは思っていた。 こいつはただ純粋なだけなんだ。純粋に、速く走ろうとしているだけなんだ。 変な色眼鏡をつけて見るから、このZの姿を正しく見ることができないんだ。 自分だけは、このZを信じていたい。信じる。そう、なのはは願っていた。 いつもの3人で、屋上でお昼を食べていると、シャマルがやってきた。 「一緒にいいかしら?高町さん、ここんとこちゃんと学校に来てるみたいね」 「ええ、まあ」 「そーそ、なのは、あんたも素材はいいんだからキレイにしてりゃーモテモテよ?」 アリサは相変わらず調子がいい。中学のころまでは、こういうふうに言うとなのははあどけない照れ笑いを見せていたが、今はずっと大人っぽい、遠くを見るような微笑みをする。 「ん……別にいいかナ、そーゆうのは」 「これだもんー、なのは、あんたもさー、こーんな男っけのない青春じゃあツマンナイでしょーが」 ピリリ、となのはの携帯が鳴る。 「おーっ、なのはにもついにオトコが」 「ユーノ君からだよ、えーっと、うん、Zの車検、ちょうど更新だったから手続き頼んでたんだ」 Z、という言葉にわずかにシャマルの瞳が曇る。 「えー車検って、あんなごっつい改造車でも車検だいじょうぶなの?」 「大丈夫だって、ちゃんと申請すれば」 「アリサちゃんも見たでしょう、なのはちゃんのZ、ナンバーが横浜33になってたでしょ? 2000cc以上のエンジンの車は3ナンバーになるから、今の3100ccエンジンでちゃんと登録されてるのよ」 すずかが補足する。本来のS30Zは2リッターエンジンを搭載した5ナンバー(小型乗用車)の車だが、改造申請によって3ナンバー(普通乗用車)として登録されている。 公認を取得した立派な公道走行可能な車両だ。 中身はほとんどすべてに手を入れられていても、現代日本の定める最低限の基準はクリアしている。 携帯をしまって、空の弁当箱を包みに戻してから、なのははシャマルに声をかけた。 「先生、今夜あいてます?聖祥の問題児の夜遊び、また見張りに行きませんか」 「おーっ?教師と生徒の禁断のカンケイ」 アリサがわざとらしく茶化す。 「なっ、なのはちゃん、あんまり大人をからかうもんじゃありません」 頬をふくらませるシャマルだったが、まんざらでもなさそうだった。 正直なところ、はやての大切な親友であるなのはに、ヴィータも懐きはじめていて、シャマルとしても気になるところではあった。それだけに、毎晩一人で走りに出かけているというのは気をもむことだ。 わいわいとはしゃいでいるアリサとすずかを後目に、なのはは制服のスカートを翻す。 「どーします?迎えに行ってもいいですけど」 「ううん、10時にあなたのガレージに行くわ。はやてちゃんを心配させるのもまずいし──」 「わかりました」 海鳴から首都高まで、普通に走れば30分ほどで入れる。 平日の早めの時間帯、帰宅ついでに雰囲気を味わいたい者たちがそれなりに通りがかってきている。 いろんな車が走っているのを見るのも楽しい、となのはは思っていた。 走りの定番であるシルビアや180SX、そしてRX-7、GT-Rなど── もちろん、スポーツ系車種だからといってすべて走りに使われているわけではない。 単なる足として、でも、どこかに少しだけの自己主張がある。 環状を数周し、湾岸を回って芝浦パーキングに入る。 さすがに平日では停まっている車も少ない。 「先生、コーヒーでいいですか?」 「……結構走り方変わったのね、なのはちゃん」 「そーですか?」 「なんていうか……動きに安心感があるっていうか。確かにスピードは速いんだけど、危うさを感じさせないっていうかね。車に詳しくない私でも、隣に乗っているとわかるわよ」 「でもブラックバードにはかないませんよ」 「…………」 シャマルはしばし黙る。 「──彼女はヒトを横に乗せないから──はやてちゃん以外はね」 言葉が途切れたところで、パーキング入口に野太いエキゾーストノートが響いた。 1台、入ってくる。 「この音は──」 銀のボディに青と黒のカッティングシートで、剣をモチーフにしたバイナルグラフィックが描かれている。 JZA80スープラ。ボディサイドには青いアンダーネオンが装備された、いかにもアメリカ西海岸風のチューンドスープラだ。なめらかなタービンの過給音と、ブローオフバルブの排気音が鋭く奏でられる。 左ドアとボンネットを使って、“デュランダル”と描かれている。 室内に張り巡らされたロールケージとも相まって、じつに迫力のあるシルエットが出来上がっていた。 「いい音させてますね」 「あら、なのはちゃん来てたの」 クロノとマリーだ。それぞれ軽く挨拶する。 そういえば、この二人の場合休日は関係ない。それこそ毎晩でも出てこられる。 その意味では、出会いやすい、同じ流れの中にいる人間ということができる。 「あっ、こっち、私のガッコの先生です」 なのはは後ろにいるシャマルを紹介した。さすがに、いかにも本物風の人間に近づくのはシャマルも腰が引けている。 「へえ、学生さんだったの、ってことはそのZの改造費もアルバイトして?」 「ええまあ、最初からある程度パーツはついてたんで、オイルとか消耗品関係ですかね、あと知り合いの工場貸してもらってオーバーホールとか」 「それはイイわね、やっぱり自分の手でやるのがいちばん覚えるのよ」 「スープラはもう完成ですか?」 「ええ、セッティングもほぼキマったし。あとはクロノ君の慣れね」 「おいおい、僕を誰だと思ってる」 900馬力の2JZエンジンは、さらに仕上げのNOSを組み込まれ、重い車体を自在に動かすパワーを得ている。 機械が、力を持っている。力にあふれた機械のみずみずしさ、躍動感。 たまらなく惹かれるカタチだ。 なのははクロノから、ブラックバードと悪魔のZにまつわる話を聞いた。 スカリエッティからは、悪魔のZに施されたチューニングの内容を聞いた。 そのいずれもが、客観的に見ればきちんと理解のできる話だった。 80年代末、日本がバブル景気に沸き高性能スポーツカーが深夜のハイウェイにあふれていた中、旧時代の化石のような古い車が、そんな最新の車たちを圧倒するスピードを持って現れた。 限界を超え、常軌を逸したチューニングを施されたその車は、ベース車両としてS30を、エンジンはL28改3.1リッターツインターボを採用し、掛け値なしの320km/hオーバーを出す車だった。 ジャパニーズ・チューンドカーの、ひとつの究極のカタチがそこにあった。 それは、妥協のできない人間が作り上げた、まさに異形だった。 そしてその異形は、まわりと折り合いをつけ、ウマく世の中を渡ろうと苦心していた人間たちの、心の後ろめたさを抉るような鋭さを持っていた。 そんな生き方でいいのか。周囲に合わせ、自分をひっこめ、他人に同調して、そんなことでいいのか。 自分の気持ちは、自分の意志はどうした。ごまかすだけか。本当の気持ちをなぜ隠す。 悪魔のZ。 悪魔は、いつだって人間の心の中に隠れているものだった。 湾岸を、160km/hでクルージングする。一般車よりもわずかに速いそのスピードは、路面の振動でテールランプを揺らし、色とりどりのサンゴの海をゆったりと泳ぐような感触を与える。 ここからアクセルを一杯まで踏み込んでいけば、そこには別世界が現れる。 別次元といってもいい世界へ飛び込める。 いったん知ってしまったら、もう目をそらすことはできない。 その屋敷は、時の庭園と呼ばれていた。 一線を退き、悠々自適に過ごすために、プレシア・テスタロッサはこの屋敷を手に入れた。 それはアリシアが進言したことでもあった。落ち着いた静かなところで暮らそう、家族みんなで、と。 幼い顔立ちでも、ずっと大人びて、他人を慮ることのできた姉だった。 フェイトはそんな姉をずっと見ていた。 プレシア、リニス、アリシア、アルフ──みんなが、この屋敷で穏やかに過ごせる── 不器用な母親だと、少女心に思えたものだった。アリシアが生まれてからも仕事は続けていたが、家に帰ることも少なく、ひたすら働きづめだった。 ありていに言えば、仕事と家庭を両立させられなかった、それだけなのだが、それは、単純に心のリソースが半分になるというわけではない。 自分がそういう状態に置かれているという認識が、さらに心をすり減らさせていく。 妥協のできない人間だった。自分の事情はみんなわかってくれていたのに、仕事を周囲に任せることができず、全部自分で抱え込んでいた。周囲を頼ろうとしなかった。 はた目にも、無理しているというのは分かりすぎていた。 それでも無理がきくうちはまだいい。だが、しょせん人間、いつか限界は来る。 だからどうか、もう何も心配せず、この夢のような時の庭園で、静かに生きていこう── ──そうしよう、母さん── 「母さん──……」 目を開けると、見慣れた銀髪と赤い瞳がフェイトを見下ろしていた。 「すみませんね──あなたのお母さんじゃあナイんですよ」 「ブラックバード……」 つぶやくように声に出す。そういえば、彼女を本名で呼んだことはなかった、とフェイトは思い出していた。 八神凛、はやてたちからはリインと呼ばれている。 海鳴大学病院で外科医を務める優秀な医師だ。 若くしてドイツ留学帰りの経歴を持ち、将来を嘱望され、美人で腕も立つ。 何一つ不足のない人生を送っているように見える。 そんな彼女がなぜ、危険な湾岸の走りをしているのか── ──もっとも、フェイトも人のことを言えたものではないが。 「ひとまず日常会話は大丈夫です──歌うのは、もう少し待ってください」 「はい……」 「今度は勝手に抜け出したりしないでくださいね」 「はい……わかりました」 あなたに才能があるのは私がよくわかってる。アリシアはフェイトにそう言った。 正直、自分は姉のように一家を背負って立つ自信がなかった。歌で、自分の才能をつかって稼ぎ、一人で生きていく。その方が性に合う。そう思いながら、後ろめたさをぬぐいきれなかった。 いつだって自分の生き方を自分で決める。そう思ってやってきたはずなのに、ここにきて、今更のように母や姉との思い出に囚われている。 本当はみんなと一緒に暮らしたかったのか?一人は寂しかったのか? この気持ちに決着をつけなければ、もう一度あのZとともに走ることはできない。 こんな気持ちの状態で走ることを、きっとあのZは許してはくれないだろう。 リインがその日の勤務を終えて帰ろうとしていたとき、駐車場に見覚えのあるGT-Rがいるのを見つけた。 「面会の受け付けは終わりましたヨ」 「いやわかってる、ちょっと寄ってみただけだよ……本人が休んでても、マネージャーの仕事はたくさんあるんだ」 リインはいつも911を職員駐車場のいちばん奥にとめている。外見からはけして派手な改造車というわけではなく、いっけん普通のポルシェのように見える。 「珍しいキーホルダーだね」 きらめくメタリック塗装にアルフが目を留めた。 剣を十字架のように束ねた意匠の、金のカギだ。 「ええ……はやてがくれたんですよ。ドイツのアクセサリー屋でさがしてきたとか…… “シュベルトクロイツ”というそうですね」 キーを差し込み、エンジンをかける。静かな夜に、地鳴りのような水平対向エンジンの始動音が響く。 ポルシェを特徴づける、空冷エンジンの音。それでも、この音を掻き消して、聞こえてくるような気がする。 「Zの彼女はドクター・スカリエッティに会いました。色々聞いたでしょう──あの車のことを」 アルフは黙っている。 「どうしても、追うのかい。アタシにはわからない……」 「いいんですヨ──私も、無理にわかれとは言いません。ただ、私にはよくわかることで……私が走り続けるのは事実です」 ポルシェが発進し、夜の通りに消えていく。 アルフのGT-Rは、基本的にパーツ自体は何も変えず、ブーストコントローラーで設定値を0.9kg/cm2に上げただけだ。パワー的には400馬力弱といったところか。 とりあえず格好だけでもそれなりのものを見せてやればフェイトも満足だろう、と思っていたが、今は、フェイトが自分のそばを離れ、今にも手の届かない遠くへ消えてしまいそうで怖い。 振り返ることなく、誰も彼もを捨てて、あの悪魔にいざなわれて消えていってしまいそうだ。 一蓮托生を決めたのではなかったのか──自分の覚悟が足りなかったというのか。 アルフにできることは、このGT-Rで首都高を流すことだけだった。 静かなアンビエント系の環境音楽が流れ、一種独特の異世界のような雰囲気をつくっている。 透明度の高いルージュでメイクアップしたなのはは、その夜もいつものように客の相手をしていた。 海鳴市にも、中心街をやや外れた地下の一角に、近寄りがたい匂いを感じさせる風俗街がある。 近隣の横浜や遠見から流れてきたような、島宇宙のような空間だ。 その特異な性格ゆえに求人の審査条件は厳しい。だが、その分給料もいい。 なのはの場合、メイドバーが6時から9時まで、その後でクラブが12時まで(走らない日は2時まで)だ。 両方あわせて一日あたり2万円以上はいく。 都内のこぎれいなメジャーな店と違い、未だに旧世紀のアンダーグラウンドな雰囲気が海鳴には残っている。 毎晩のように首都高の走りをしていれば、ガソリンはもちろん、タイヤやオイルをはじめとした消耗品の交換頻度も高くなる。 Zはタイヤサイズが225幅の16インチのため、ハイグリップラジアルの4本セットで10万円程度だ。ガソリンも、一晩で70リッター使うとするとそれだけで1万円近くになる。 オイルもまたしかり。2週間に一度の交換で、2缶使う。それにオイルフィルターも換える必要がある。 オイルフィルターやエアクリーナーなどの小物パーツはユーノのつてである程度安く入手できるにしろ、スポーツカーというのは普通の乗用車に比べて途轍もなくランニングコストがかかるものなのだ。 そして、乗りっぱなしでろくに整備をされていない車両も、実際はかなり多い。いや、ほとんどがそうだ。 毎日乗る車をきちんとメンテナンスしてコンディションに気を使っている人間などほとんどいない。 どこかが故障してからあわててショップに駆け込んでも、その時点ですでに大ダメージを受け、再起不能になっていることも多い──。 ある夜、オーナーの昔の知り合いが来るというので、クラブの店長はその応対になのはを指名した。 君なら話も合うだろうから、と言われ、最初は何のことかと思っていたが、やがて現れたその客の男の顔を見てすぐに理解できた。同じ匂いを持つ者どうしなんだと。 「アーリータイムズでいいですか?」 二人にグラスを差し出す。 清純なドレスに身を包んでいても、向こうは、たぶんこのフロアに入ってきた瞬間に空気を感じ取ったのだろう、なのはを見て、緊張とも違う高揚した表情を浮かべている。 「たまたま、こないだケンちゃんから君のコトを聞いてネ」 坊主頭で大柄な体格をしたオーナーが言う。 ケンちゃん、というのはここの店長のあだ名だ。嬢でも長く勤めている者からはあだ名で呼ばれることもある。 「ラジオでやってた頃から聴いてました、城島洸一さんですよね」 「懐かしいね、あれ確か8年位前だよね」 「車関連の番組って当時ほとんどなくて、城島さんのぐらいだったと」 なのはが車に興味を持ち始めたのは、スポーツ系車種をよく扱っていたそのラジオ番組を偶然聞いてからだった。 当時、F1やGT選手権のテレビ中継もほとんど枠がとられなくなり、モータースポーツ番組自体が消滅しかかっていた。 もはやかつてのようなスポーツカーなど売れない、コストばかりかかって、商品として成り立たない。 21世紀を迎え、自動車メーカー各社は売れ筋のミニバンやコンパクトカーに注力し始めた。 「実はここへ来る途中で見てきたんだ──うすうす予感はしてたけど、本当だったんだね」 「あ、見たんですか」 「今更かもしれないが圧倒されたヨ。本当にいたんだ、と──悪魔のZが」 閉店時間にはまだいくらか早かったが、なのはは城島とオーナーと一緒に外に出た。 先輩ホステスの一人がなのちゃんの初アフターだね、などと冷やかしていた。 「けっこー意外でした?」 「まあー、オレの頃でも全く居なかったてワケじゃあないヨ、女のコのドライバーは」 路地裏に路駐されたZは、まるでその周辺だけがタイムスリップしたかのように、不思議な時空感覚を醸し出している。S30が全盛だった70年代の空気と、国産チューンドが隆盛を誇った90年代。 「そーゆう雰囲気みたいなのって、やっぱりあるんですね」 「ああ、これはオレと松木サンが昔やってたショップ──“ゼロ”の頃から口癖みたいなモンだった── ──本当に速い車にはオーラがある、と」 気持ちのいい熱い冷や汗を垂らしながら、城島が言う。 今夜は、アシとして使っているベンツSL600で来ていた。これはベンツのスポーツクーペ現行の2シーターカブリオレ、V型8気筒エンジンを搭載するモデルだ。 パワーは排気量5.5リッターにツインターボを組み合わせて517馬力、トルクは実に84.6kgmを誇る。 なのはのZも2シーターでお互いに2人ずつしか乗れないため、それぞれの車で移動する。 ドレスを着て車を運転するのは初めてだったが、Zはこのようなシチュエーションにもよく似合う。 「“氷の微笑”みたいだな」 「オイオイ城島あ、お前のキャラじゃねーだろォソレ」 オーナー松木が笑いながら肩を叩く。なのはもやや苦笑しつつ、それでも優雅さを崩さない。 「いや昔そーゆう映画があったのヨ、シャロン・ストーンが主演で、ロータスエスプリをバリバリ乗り回してたもんさ」 「エスプリってゆうとあの背の低い尖った感じのヤツですよね、あーゆう系のデザインはスキです、今じゃああんな低いのはムリなんですかね、安全基準とかあって──」 車体の大きいベンツと並ぶと、S30はとても小さく見える。 だが、その車体に不釣り合いなほどの幅広タイヤを履き、トレッドを広げてツライチにセットし、直進安定性を出すためにネガティブキャンバーを強くかけたアライメントセッティングにしているZは、獰猛かつ均整のとれた肉食獣のようなたたずまいを見せている。 普段、そのコワモテから、嬢たちからもあまり話しかけられないオーナーだが、今はその理由がわかった。 「オーナーはもともと風俗の人じゃあなかったんですよね」 「最初はキャバの雇われ店長だったヨ──そっからいろいろ任され始めてネ、なんだかんだで── でも今はそれもそうわるくはなかったと思ってるよ、コイツも今は落ち着いたし──」 「──いるべきところにいる、それはそれだけでとても幸せなコトなんだ、って」 「そうですね」 大通りの端から、道行く車と人ごみを眺める。 通勤する嬢たちも、危険な道は避けるにしろ、わざわざ見せびらかすように通りを歩いてきたりはしない。 日陰者だということを、心のどこかで認識している。 そんな空気を感じ取ったから、どこまでも親しくなりきれない部分があったのだ。 「実は今日はKレコードさんに呼ばれて行ったんだよ、そしたらアシスタントの交代の件で話が出てね」 「あ、それで」 「わりと狭い業界だからね、フェイトちゃん経由でオレのところに噂が聞こえてきたワケさ、とんでもなく速いS30Z──“悪魔のZ”が、まだ走り続けているってね」 「確かフェイトちゃんは今……」 「ああ、事務所とも話はさせてもらって、復帰第一号の仕事としてオレの番組に来るってことで進めてもらってるよ、向こうさんにとってもいいキャリアになると思うしね」 「ま、だからこそオレも今のまんまは惜しいと思ってンだけどな、出演、構成、企画、ついでに渉外まで、ナンでもやれる城島ほどのマルチタレントは今どきいねーだろって」 「彼女ほどのフェラーリ乗りも今世界中さがしてもいないと思いますよ」 城島の目はいきいきとしている。もうだいぶ年をとり、落ち着いた自動車評論家としての地位を固めてきているというのが世間の評価だが、まだその闘志は衰えてはいない。 オーナー松木も、普段は見せない笑顔を見せている。 「だよな、1000馬力だっけ?ただでさえジャジャ馬なフェラーリをあれだけのパワーアップだろ、サーキットでも持て余すだろうにそれを公道じゃあ、とてもマトモに踏めたもんじゃないだろーて」 「そのベンツも確か600馬力くらいあるんじゃないんでしたっけ?」 「いやーこれはただのSLだから、トップグレードなら確かにそんくらいはいくけどナ、でもどっちみちフェラーリとはだいぶ性格が違うよ、こっちは」 素敵な玩具を前に、はしゃぐのを抑えきれない男の子のように。 いくつになっても変わらない気持ち、というのはある。普段は抑えていても、それを忘れないことが心を錆びつかせないために必要だ。 逆に、いくら年齢だけ若くても、それを忘れてしまったらあっという間に心も体もすれてしまう。 自分の未来に対する漠然とした不安を振り切るために、自分より先を歩いてきた大人たちの姿を見たい── またそれを見ることが必要なんだと、なのはは思いはじめていた。 「ソッコー口説き入れたいとか思ってます?」 「いーぜぇ城島、オレんとこの娘ナンだから」 「いえいえ、今日はそーゆうのじゃなくて」 ネオンの明かりを反射する白いZは、一見宝石のように、しかしどこまでも深い魔力を放っている。 「勇気をもらった気ィするんですよ──自分の生きてきた人生が間違ってなかったっていう、世代交代しても、あとに続く人間が一人でもいてくれるっていうだけで──」 なのはは思い返しながら、確か昔のラジオ番組をやっていた頃で30過ぎだった、と記憶を確かめた。 「やっぱりいくつになっても必要ですか?勇気、ってのは──」 「単純にトシだけ食えばいいてモンじゃあナイのよ、要はその時間の中でどれだけの経験を自分のものにできるかってコトだろ? 経験ってのは要するに物事の判断基準なワケだ、それをどれだけ自分の中にたくわえられるか──てコトだ」 「今までの基準で判断できないことにぶつかったとき──」 「そう、そーゆうときに大事なのは勇気なワケよ、立ち向かうにしても、引くにしても」 ベンツのフェンダーをそっとなでる。車に詳しくない人間には、一見ただの高級車にしか見えないだろう。 だがこの車も、ひとたびフルスロットルをくれれば瞬時にレーシングスピードに突入できる。 ダイムラー・ベンツの擁するトップスポーツであり、ダイムラーもまたドイツツーリングカーレースで活躍しているれっきとした自動車メーカーだ。成金向け高級セダンばかりをつくっているわけではない。 「単純に立ち向かえば勇気がある、引いたら勇気がない──そーゆうワケじゃあナイですよね」 「もちろんサ──引くってのはものすごく勇気がいるコトなんだ、自分の欲望、恐怖、あと体面とか── そーゆうモノをきちんと飲み込まないと、引くってことはできないんだ、それは単にアクセルを踏まないとかスピードを落とすとかじゃないよ」 「ですね──私も、この車に乗るようになってわかったんです、勇気を出して踏んでいかないと、また抜くとこではきっちり抜かないとダメなんですね、腰が引けてる状態で走らせちゃあ、この車はそれを見逃してくれないんですね──」 Zに乗り始めたばかりの頃、ブラックバードとのバトルでの2度のクラッシュ。 自分と向こうと何が違ったのか、それは経験の差だった。がむしゃらに踏み込んでいくだけではだめだし、また中途半端にアクセルを抜くような、ビビった走らせ方をすると、このZはたちまち機嫌を損ねてしまう。 チューニングカーのセッティングとしては、いわゆるコントロールの幅が狭い車──にあたることだが、それがこのように言葉に表すと、とても身につまされるとなのはは思った。 無謀な若者──偏見が含まれているにしても、本当に、無謀な乗り方ではこのZは速く走らせられない。 悪魔の車、上等だと言ってやたらにアクセルを踏んでいっても、それではこの車はこたえてくれない。 確かに以前の自分はそういう乗り方、走らせ方をしていたと思う。ひたすら息を止めて、心臓がすくみそうになるのをこらえて、1秒でも長くアクセルを開けることが速く走る方法だと思っていた。 それだけでは、車を速く走らせることはできない。 鉄砲玉のように飛ばすだけでは、壁にぶつかるだけだ。 ブレーキを踏むことは恐怖に負けることではない。恐怖に負けたと思いたくない自分の心を、冷静に見つめて処理すること、それが本当の勇気だ。 「確かにオレは評論家としていろんな車を乗ってきたし、いろんな車の走らせ方もわかる。 どういう操作をすればどういうふうに車が動くかというのも分かっている、それをどんなときでもきちんと自分の引き出しから取り出せるコトが大事なんだ、頭を真っ白にして踏み込むだけじゃあ命がいくつあっても足りない、そーゆうのは勇気とは呼ばないんだ──」 「私のZを見て──、何か、得られることはありましたか?私と話しても──」 「そりゃああるさ、たくさん──できれば、話し続けていきたいよな」 「ありがとうございます。私も、城島さんとこうして会えてよかったと思ってます。 首都高に来れば、きっとまた会えます」 「なあ、城島──オレも、なのはちゃんがうちの店に来てくれてよかったと思ってるんだよ。 やっぱ、好きなコトから目をそらして、言い訳付けてガマンしてちゃあココロによくないってな。 あのFC、まだあるんだろ。なんだかんだで結局まだ見せてもらってなかったよナ──いつか持ってきてくれよな。 きっちり、仕上げてあるんだろ」 「はい──オーナー」 「城島先生──『クラブ・アグスタ』は──いつでもご来店をお待ちしてます」 東京都文京区にオフィスを構えるKレコードのエントランスに、赤いR32GT-Rと黒いポルシェ911ターボが来ていた。深夜の目白通り、仕事帰りの人通りもひと段落して道はまばらになっている。 「おやおや、来てたのかいブラックバード」 スカリエッティの姿を認め、リインはかるく会釈する。スカリエッティは今日はアルフの車に同乗し、リインは病院の勤務を終えたその足でここに来ていた。 「無愛想なカオしてても気になるのかね、あのお嬢さんが」 「それはそっちも同じじゃないですか」 なめらかなV8ツインターボの音が近づいてくる。 アルフはこの音をいちど聞いたことがある。スカリエッティも、この音の持ち主がただならぬ雰囲気を持ったドライバーであることにすぐ気付いた。 「ども……おひさしぶりですスカさん」 「城島か……何年振りかね」 スカリエッティの雰囲気に多少押され気味ではある。後ろからジト目で腕を組み、アルフが割り込む。 「オッサン、んなのァ今はいーから──城島サン、今日は確か海鳴に行くって言ってましたよね、どうでしたか……?」 「ああ、ちゃんと会ってきたよ。Zの彼女に──フェイトちゃんのこともいい感触で受け止めてくれてたよ」 Z。 悪魔のZ──それは、ここにいる皆だれもが、心を構成する要素の一つとしてとらえている偶像(アイドル)だ。 城島洸一は、ゼロ時代にスカリエッティとは旧知であった。 ゼロのオーナー松木が、もともとはスカリエッティにチューニングを依頼していた客であったからだ。 そこでポルシェターボをしばらくやり、その後、松木自身がチューニングショップを設立するにあたって城島が専属ドライバーとして迎えられた。 とくに信頼性に重点を置いたチューニングスタイルで、『速くて壊れない』と高評価を得ていたショップだった。 それはチューナーたちの腕と、車をきちんと乗りこなせる城島の腕の両方があってこそだった。 「スカさんがあのコのフェラーリをチューンしたと聞いたときは正直おどろきましたヨ…… もう日本でのチューニングはやってないと思ってましたから」 「ま、いろいろとあってナ」 「そんなにすごいかったんですか、このオッサン」 アルフもさすがに聞き捨てならなかったようだ。 「ウチもずいぶん勉強させてもらいましたよ、チューナーからチューナーへ、人づてに渡っていったノウハウは、やっぱりスカさんあってこそでした、やっぱりドコの世界でも日本人は2番手──そう痛感させられました」 スカリエッティが行っていたチューンは、けして目新しいものではなかった。 セオリー通りにきっちりエンジンを組み直し、ブロックとヘッドを加工し、ガソリンと排気ガスの抜けをよく、メカニカルロスを少なくする。 言葉にすれば当たり前のことだが、それをどのような手段で実現するかということが、日本ではどうしても遅れがちだった。 設計の古い、開発技術もまだなかったころのエンジンで、いじるにしても元々のつくりがよくないから、などと言い訳もできた。 だが、スカリエッティはそれら日本産エンジンも果敢にチューンしていった。 設計が古いなら、加工してつくりなおせばいい。ベースはすでにある。そして、改良の余地もある。 それは自動車メーカー自らが証明して見せていることだ。それをチューナーがやってはいけないという道理はない。 「考えてみれば当たり前のコトなんですがね──燃焼室の形状ひとつとっても、きちんと半球型に削りなおしてピストントップも形状合わせて、プラグもバルブ位置もガイド打ち直して── 手間がかかる、もとからそういうエンジンだったから、は言い訳にならないんだって、あの当時の我々は思い知らされたモンですよ」 「今のチューニングはもっと進んでいるのではないのかね?あのZだってもう機械としては古くさいモノだよ」 悪魔のZがどのようなチューンを施されているか。それはあの車を追う誰もがのどから手が出るほどほしい情報だ。リインとアルフは目をかすかに引く。 Kレコード本社ビルから目白通りを走ってすぐの護国寺ランプから首都高5号池袋線へ乗る。 城島のSL600にはスカリエッティが同乗し、リインの911ターボ、アルフのGT-Rが先行して走る。 SL600は電動メタルハードトップを備えるオープンボディの車だ。 ボディ剛性は、強固なモノコックシャーシによって発揮される。ピークトルクはわずか1900rpmで84.6kgmを発生し、911やGT-Rにも余裕をもってついていける。 「あのZは今もスカさんがみているんですか?」 「いーや、私はずいぶん前に手放したよ。いくつもの事故を重ね、何人もの走り屋の命を奪い── ──解体屋送りにされたと聞いてはいたが、まさかそれをなおした人間が現れるとは」 城島はわずかに息をのむ。 スカリエッティがチューニングショップを事業として成功させられなかったのは、その妥協のなさゆえだった。 そこそこにおさめ、安全マージンを十分残した車をつくる、そういうことができなかった。 常軌を逸した速さと、その代償となる危うさ、乗る人間の技量が追い付かなければあっという間に限界を超えさせてしまう、そんな危険な車だった。 「私はあの車はサワってない。というか、むしろあの彼女がそれを望んだんだ。 このZは自分の思うようにしていく、私には頼らないでやってみたい──と」 「確かフェイトちゃんと同い年でしたよね──」 「いや、1コ下だったな。今年の春に免許を取ったばかりの女子高生だ。しかし、彼女にはセンスがあるよ」 「遅い奴はいつまでもダメですからね。単純な運転技術は反復練習でそこそこのレベルにはもっていけますが、車を乗りこなすセンスは才能です、後付けではどうにもなりませんから」 スカリエッティの言葉通り、悪魔のZに施されたチューンというのは、“当時のストリート仕様としては”という但し書きがつけばこそハイレベルではあったが、レースシーンで使われた枯れた技術で組み上げられたものだった。 新しいアプローチをあえて避け、確実にパワーを発揮できるようつくられていた。 竹橋ジャンクションから環状線外回りに入る。 911とGT-Rは江戸橋直進で湾岸へ向かい、城島もSL600を2台に続ける。 「送っていきますヨ、スカさんは今はどちらに?」 「保土ヶ谷だ、常盤台で降ろしてくれればいいよ」 「わかりました、湾岸本牧から神奈川環状へ回ります」 深川線に入ると、2台はがぜんスピードを増した。 「もともとのベースエンジンは横田基地に持ってきた米国仕様の1975年式S30に載ってたヤツだ…… 当時ですでにL28Eというインジェクション仕様があったんだが、いかんせん当時のインジェクションは信頼性が低くてね。すぐに使い慣れたソレックスキャブ3連装に取り換えた」 SL600のハンドルを握りながら、城島はスカリエッティの話に聞き入る。 「日本国内でL28エンジン搭載車が出るのはそれから3年後の……S130へのモデルチェンジ後ですね」 「インジェクション自体、排ガス規制に適合させるためのものだった。当時のキャブ化はそれだけでパワーが上がった。 だがもちろんそれだけでは終わらせない。シリンダーボアを89ミリに拡げ、3リッター化する。 これにストローク83ミリのクランクシャフトを組み合わせることで排気量は3.1リッターだ。 これはもちろん当時のポピュラーな排気量アップだ……3リッター版のほうが高回転では有利だったが、ライナーとピストンリングの加工でこれもクリアした。 ノーマルのターンフローヘッドはLYヘッドに付け換えたが、どちらにしろ2バルブSOHCなもんだからヘッド周りには余裕がある、私は迷わずツインプラグ化したよ。 キャブエンジンはとにかく確実な点火が必要だ、でないとすぐにカブるからね。 バルブとカムシャフト、ロッカーアームにはタフトライド加工で強度を上げ、バルブスプリングは135kgf/mmに荷重セットした。バルブガイドはもちろん全部打ち直してある。 で仕上げはドライサンプ化だ、エンジン底部のオイルパンを取っ払ってポンプを付ける。 ヘッド周りを確実に潤滑するには強力なオイル供給圧を保てるドライサンプが不可欠だ。オイルタンクはタービンの反対側に置いた。 左右の重量バランス的にも、冷却面でも合理的だ。タービンはKKKのK26を2基掛けだ。 インテークからエキマニを経由してタービンアウトレットへ、パイピング全体がS字を描くようにレイアウトした。 バンパー中央にインタークーラーとラジエーター、左右にそれぞれオイルクーラーとエアコン用コンプレッサーを配置する。これらはすべてサブフレームに取り付けている」 スカリエッティの作る車の特徴の一つとして、どんな車でも例外なくサブフレームを採用することがあった。 もともとリジッド(直付け)の車の場合、わざわざパイプフレームを使って現車合わせで製作するほどだった。 「私はモノコックボディというものを信用していないんだよ」 SL600のサイドシートでスカリエッティは笑う。 「ボディ剛性の低さは日本車のウィークポイントでしたからね」 「第2世代GT-Rでようやく及第点といったところだ。それくらい、モノコックというのは大パワーに弱い。 どこか1か所でもクラックが入ればたちまち全体がダメになる。応力分散のためにはセパレートフレーム構造は不可欠だ。 ちなみにお嬢さんのテスタはもともとパイプフレームシャーシだが、生産効率の点からセンターキャビン部のみモノコックになっている。 もちろん前後のパイプフレームをロールケージで連結する、これだけでフェラーリの走りはグンとよくなる。 あのS30には、ロールケージと連結したサブフレームを車体底面全体に組み込んだ。ボディパネルはほとんど応力を受けないようにしてある。 前後左右4か所のストラットタワーをそれぞれ上面と底面のタワーバーで連結し、箱型をつくる。これにクロスバーを入れる。 これだけで簡易的なパイプフレームシャーシができあがる。サスは純正のストラット式がこの場合相性がいい。 ロアアームを直接サブフレームに取り付けられるから、がぜん剛性が高くなる。キレのいい走りの秘密はここだよ。フロントがバタつかないからアクセルが踏みやすくなる。ハンドルを切りながらでも自在に加減速ができる」 「スペック上は同じ馬力でも、スカリエッティチューンの車は速かったですもんね── パワーさえあればいいというわけではなかった、我々が気づくのはかなり後になってからでした」 現時点で、悪魔のZが発生させているパワーはおそらく650馬力程度だろうとスカリエッティはみている。 オーバーホールしたとはいえ、経年劣化によって各部のクリアランスや重量バランスも悪くなっているし、セッティングも安全マージンを大きくとったものにせざるを得ない。 もし本気で速さを取り戻そうとするのなら、スカリエッティとしてもZのエンジンに手を入れるほかないと考えているが、なのはは今のまま走りたいという。 「(ま、せいぜいがんばってみたまえ──L型はエンジンを学ぶにはもってこいの教材だ、君はあの悪魔のZを師匠に、走りの修業を積んでいくんだ──)」
https://w.atwiki.jp/17175802/pages/75.html
店内乱入対戦モード 店内乱入対戦とは、店内のプレイヤー同士がマイカーで対戦レースを行なうことができます。 最大4台までの対戦が可能です。 他のモードプレイ中の相手が乱入設定を「乱入歓迎」にしていると他の通信筐体から乱入することができます。 スタート地点によってはコース中に分岐地点が存在します。分岐地点の少し手前にはどちらに進むかを選択できるパネルが表示されます。その時点で1位を走行しているプレイヤーが選んだパネルの方向にコースの進行方向が決定します。 対戦時は、それなりに空気を読むということも大事になってきます。回りの人がクリーンに走っていたらガリは出来るだけ控えるなど、対戦相手には気遣いも考慮しましょう。勿論、荒っぽい相手でやたらとぶつかって来るようなら、やり返して構いません。空気を読んで、マナーを守って対戦しましょう。 適正馬力 コース名 適正馬力(区分)パワー数値) C1内回り 680(G)14)~720(B)16) C1外回り 680(G)14)~720(B)16) 新環状左回り 720(B)16)~760(D)18) 新環状右回り 760(D)18)~830(DG)22) 湾岸線 830(DG)22) 横羽線 800(DG)20)~830(DG)22) 阪神高速環状 720(B)16)~760(D)18) 名古屋高速環状 760(D)18)~800(DG)20) 福岡都市高速 720(B)16)~740(B)17) 横浜線 760(D)18)~800(DG)20) 箱根 740(B)17)~760(D)18) あくまでも目安ですので、自分に合う適正馬力を見つけましょう。 途中進路を変えられる可能性があるので、馬力調整は良く考えましょう。 車種によって性能が違うので、車種や自分に合った適正馬力にしましょう。 詳しいコース情報は、こちらの公式サイトをご覧下さい。 ランクアップ 20撃墜→ 50撃墜→100撃墜→400撃墜→ 1000撃墜→2000撃墜→3000撃墜→ 5000撃墜→7000撃墜→10000撃墜→ 15000撃墜→20000撃墜→30000撃墜→...
https://w.atwiki.jp/cwc_dat2/pages/80.html
アンデッドナイツ アンデッドナイツID+ゲーム名DARK ENERGY MAX ID+ゲーム名 _S ULJM-05530 _G Undead Knights DARK ENERGY MAX _C0 DARK ENERGY MAX _L 0x2018A8D8 0x000F423F _C0 Player Health Max _L 0x20001038 0xAE013D5C _C1 Enable for Player //必須コード _L 0x2006DF18 0x0E200400 _L 0x20001008 0x8E080030 _L 0x2000100C 0x3C097961 _L 0x20001010 0x35296C50 _L 0x20001014 0x1509003A _L 0x2000101C 0x3C014080 _L 0x20001028 0x3C014180 _L 0x20001034 0x8E013D60 _L 0x2000104C 0x24010001 _L 0x20001058 0x3C0142C8 _L 0x20001100 0x03E00008 _L 0x20001104 0xC48C0000 _C0 Player Armor Max _L 0x20001044 0xAE013D64 _C0 Player Health Max _L 0x20001038 0xAE013D5C _C0 Player Genocide Burst Max _L 0x2000105C 0xAE014070 _C0 Player High Jump _L 0x20001020 0xAE010230 _C0 Player High Speed _L 0x2000102C 0xAE010234