約 3,137,187 件
https://w.atwiki.jp/ddserror/pages/161.html
【引き継がれた記憶(3周目ループ初日)】340 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/05/07(土) 22 29 43 ID B9/jhNZoIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月14日(日)―早朝― .II │MAG:1007 ¥:50000 │II 柔速荘201号室 やる夫の部屋 .II │探索:0/0 マッカ:0 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛ / ヽ \ \ ,' / / l \ ヽ ! / / / ,' | l ハ ヘ、ヽ、_,. | ! l l / / ,イ ! i ! l ヽ ',` ̄. l | l l ,/ 〃 ,/ /│ l j l│ ! l ノ | ! │ | /_// // / ,' ∧ / | / j l│ ノ l ァ| |尢/‐=乞t/ / /∠ニ「厂! / ,/ / リ イ 八{´l !レ f{矛 下 'ヽ _〃イ孑代勹 イ } /. Vハ |{ r';;_zj f} ⌒{! r';;zリ /}, '// ヽ ', | ` ー―‐‐ ' 、 `ー-- チ' / `ヘ lヽ _ 厶 ./ ', {.代ト、 , イ | / \_'i| > 、 _ , イ/ V l./ / ヽj {`ヽ ′. _ / 「´ ヽ} \ _, -‐ ´ l‐--‐、 _ -‐ | ` ー- 、. r<\\ ヽ '´ ̄ ___ `ヽl| / /ヽ y⌒ヽ \\ V  ̄ _ `ヽl| / / ∧./ ヽ. \\ ∨ ̄ `ヽ | / / / l{ ヽ \\ ヽ / / / / │┏┓長門 ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃二人から話は聞いた。 ┃実に興味深い現象。 ┃けれど、こんな事が出来るのは、各神話体系の主神級の権能が必要。 ┃一体誰が…?┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓┗┛ ┗┛ 【アクセル全開(3周目17日)】500 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/07/02(土) 16 45 34 ID WT2SoMvcIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月17日(水)―早朝― .II │MAG:1986 ¥:1870000 │II 柔速荘201号室 やる夫の部屋 .II │探索:0/0 マッカ:490 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛ ___ . - ‥…‥ - . ⌒> `ヽ/ \ / ‘,  ̄`ヽ ヾ\ , / ./ ‘, \. / , ./ /;. .', .\ / / , / // , . i \ \ . \. / / / / // / / /, / ./, | Y ヽヽ ヘ\ / / / / // / / // / .//, |、 | i ヽ;ヘ. ー=彡イ / 〃 〃/ . ///_,/ ./// | ∨ .| | i | ; | | /小 イ/´/ ̄/ / .///ハ ト、| | | | i i .i |ハ i. {. | i.iィ斧芋气、//// リ }/} 八l } | .} | | |. 八 | | . !l代だ爿 `ヽ /x斧气/ / / , } / j/ Ⅵ . /. | | il{V ソ }} /比乍癶小. . // ハ ∨ ! | | l|乂¨¨´ 9ノ⌒Y6Vソ / } | /// ノ八 ∧ !. l| ¨¨¨ 〉、......../イ{ | //. / ∨. ∧ l| //// /// ∧ | | ∨ } 八ハ∧ l|\ ‘..’ イ { V | | _从ハ八 イ | l V | | / i \ `, ー ´ |( \ハ ‘, | / j/ i ヽ |/\ Yヘ. ヽ! . ィ , ト、 `ー┬<ヘ } ! ///∧ , ヽ‘, ∨//} ノ |. / ∨//∧ ,ー―- 、 ‘, V// / |. `ヽ ∨//∧ , . . ´ ̄` .‘, V{ {___j、 /∧ ∨//∧ ,/ ‘, |/イ//////∧ //∧ ∨//∧ , ´ ̄ ̄` ‘, |'//////////\ ///∧ ∨//∧ ,/ -――- ',__!///////////| ////∧ ∨//∧ ,/ |{ ////////////! /////∧ \///\ , |ハ'////////////| //////∧ \///\ \ |∧ ///////////|┏┓長門 ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃ヒナギクの委員長気質は助かる。 ┃彼女が居なければ、今でも私がブレーキ役をすることになっていたと思われる。 ┃それを考えると、貴方には彼女を労わって欲しいと思う。 ┃……それはそれとして、私にもこなたのようなスキンシップを望む。┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓┗┛ ┗┛※安価↓5※Q、どうやら長門は触れ合いたいようだが…どこまでする?1、πターッチ!2、頭ナデナデ3、その他(具体的な行動もどうぞ)※2を選択【私も頑張る、お前も頑張れ(3周目17日)】515 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/07/02(土) 16 54 26 ID WT2SoMvcIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月17日(水)―早朝― .II │MAG:1986 ¥:1870000 │II 柔速荘201号室 やる夫の部屋 .II │探索:0/0 マッカ:490 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛  ̄ ̄ ̄ ´ . . . `. / . . . ヽ . / .ヽ 、 \ . / . / ヾ ヽ . . . .. / . / / . / . . ./ / / \ \ . / . . / / .i ヽ ヽ i . ト.. ノイ ' . . . .i | ヽ ヾ i . | .`丶 | i | i . .i |ハ ∨ | . トヽ | l | l i | / ハ . .|ヽ ヽ ∨ . . . | / i | } | ハi | | .七ハ 十 - 、 .|ー 、十 .|- i |' ハ| |/ 从 |ハ |斗 示x. ヽ ト斗 示x | ハl | / ノ { l .小 .ヾ乂ヒ ソ ヽ_Ⅴ ヒ ソ Ⅵ } |′ 【好感度】 { ∨ゝ __ ノ ゝ __ ノ /| ′ LV5(0/5)→LV5(1/5) 人 ヽ _'_ 小 / .}' . <ヾ{ 介 介 '> . . < . i >-< ノイ . > .. /l . . .| | . lヽ |∧ . . .∧>―――<∧ ∧| |/∧ ∧ イ ヾィ ∧/| j//∧ . . . . .∧ 」 ヽ ヽ . .∧//! /////\ . . .__∧ 〈 」 . ./////. ____________________________________ |┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓| |┃長門とスキンシップを取った。長門は上機嫌になった。 |┃長門の好感度が1上がった。 |┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛|.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┏┓長門 ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃んっ…もう少し…うん。 ┃ありがとう。独り占めすると皆に悪いからこれでいい。 ┃今日も一日、頑張って。 ┃私も、頑張る。┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓┗┛ ┗┛【人形劇を見に行く服が無い(3周目17日)】341 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/07/04(月) 21 30 16 ID iU8DDewgIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月17日(水)―昼― .II │MAG:4196 ¥:1870000 │II 柔速荘201号室 やる夫の部屋 .II │探索:0/0 マッカ:984 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛ . . . ――. . .、 . ´  ̄ . . / . .\ / 丶 ヽ / 、 \ . .. / / \ ヽ ヽ . . . . / i i ヘ 丶 \ .∨ 廴 / / | ト \ \. . . .  ̄ /ィ ' i . | | ` ヽ 厶斗 ∨ i N / | .i . . i | . |小 . ! /ヽ 厶ミヽ ∨ . . |、 .ト. | '| i | . . ! | { 乂 . ィ斧 ハ } i`ヽ . .| } i | { | l | i 斗七 ` ヽ ハう ソ . / ル' .ハ!. | . . | /| . |,ィf斧ミ ´ ノイ . .小 / ハ 小{ .l . ト、 うソ | / N }. ∧ . ! ∧ . ト i ヽ ` _ | . .从{ _. ヽ . \∨ 、 ´ /! / Ⅶ) . .ヽ ヽ ハ i ハ{≧ュ..... _/ {′ / . . . . <_ 八 ト、{ . ´ハ / . . . . . ... ´ イ`ニ 、 } ` / . ム} .イ . . . . / / . / ヾ / ― . . .、/ . . . . . / / . / ∧ / / / . . . . . / / . / ∧ ィ / . . . ./ . . . . . / / . / |i // / . . i / . . . . . / / . / ||┏┓長門 ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃…………困った。 ┃折角誘ってもらったのに、お出かけ用の服がない…。 ┃悪魔だから人間に化けたときの服装しかないのが裏目に出た…。 ┃眼鏡を外せるだけ、私はマシだろうか?┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓┗┛ ┗┛ 【朝の風景(3周目18日)】650 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/08/14(日) 00 05 44 ID 1a1hZgwQIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月18日(木)―早朝― II │MAG:9243 ¥:1865000 │II 柔速荘201号室 やる夫の部屋 .II │探索:0/0 マッカ:870 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛ 、 ヽ. \ l _ --- 、 ヽ.、 / ,. . ´ `丶} }∠ / _ `丶、 ,、. .´ ̄. . `丶、 ノ. ,、 '. . . . . . . . . . ./ . . . . ./ . . . . . . . . . ./ `丶 ヽ ̄. / '"7 . . . . . / . . . , ' . . . ./ . . . . . / . .,' . . . ', . . . ..\ \ '´ / . . . . , / . / . . // . . . ./' . ./ . . . . .i . . . . ヽ . .`丶、_. ,' . . . //. // . / / . . / / ./ ヽ . . } ; . . . . . . .i ̄ ̄ | ./ / / イ「/ ̄ 7 ./ / / ', . . ハ ;. . . . . . . .i / ,' / / ヒ==/ヽ / '"´.「/丶 . . . .! . . . } ー―‐‐ァ i /,' / {{ f. } }ヾ ,ィ=ト、 |! . . ,' . . .;' /イ { , l. う`´ソ ハ J } ),i . ./' .ハ / / ! /!! / `¨¨ う_У / j/' / ノ. {' | /ヽ.__ ′ ` , ' / / / ! ;′ヽ \. '"' / . . / |' ' { ノ丶丶、 ,' /{ ` _ヽ} ` 、 , </'′ , 、、--' . .`丶、 {こヽ、 ,ィ;';';'`ヽ\\ . . . ヽ-'´ ̄\ヽ ー 、_ /;';';';';';';';';'\ヽヽ .__ヽ===、`} . . .} }丶 i';';';';';';'{';';';';';'ヽУ|| . ̄ ̄ ̄ ¬} } .|;ハ |;';';';';';';ヽ;';';';';';'|| .|| . |リ /;';';i {;';';';';';';';';ヽ;';';';'}! .!! | /;';';';'|. !;';';';';';';';';'\;';'} .|| _,、-、-‐、__;';';';ヽ {;';';';';';';';';';';';'\ .|| /;';';';';';';'ヽ };/;'} !;';';';';';';';'\;';';';ヽ| /;';';';';';';';';';';';}. !Y;';';! V;';';';';';';';';';ヽ;';'/|_/;';';';';';';';';';';';';';'{./;';|;';';{ V;';';';';';';';';';';'ヽ/;';';';';';';';';';';';';';';'';';';'ノ |;';';';!;';';'} ヽ;';';';';';';';';';';/;';';';';';';';';';';';';';';';';';ノ |;';'; |;';';';|┏┓長門 ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃おはよう、[[やる夫]]。 ┃目覚ましを兼ねて顔を洗うといい。 ┃[[ヒナギク]]のご飯は美味しい。寝ぼけた頭で食べるのはもったいない。 ┃でも、学校も休めるのだし、ゆっくりしていてもいい。┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓┗┛ ┗┛ 【悪魔合体③(3周目20日)】 「女神フォルトゥナ」→「龍王ユルング」219 : ◆2iCIL1BZZQ:2011/09/10(土) 00 56 11 ID 1Xp.YiPoIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┏─────────────┓II 20XX年12月20日(土)―昼― .II │MAG:11013 .¥:1840000 │II 井の頭公園 邪教の館 .II │探索:0/0 マッカ:389 │IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII ┗─────────────┛ __ .  ̄ . _  ̄ ア. .、 /. / 丶 . / ≧=- /イ /. . / ヽ . . / // /. /. i i. ! \ . // / / ;イ /. . ト ハ. . . i ハ .. /イ / i | 7 ト ハ |_}' l. . l i }^\ ト\ / |/| ハ | / | ′}ヘ | `ノヘ ハ / i .从 {' | 从 ノイ笊ミx } }' ノ' /イ { ハ{. ヒソ 笊テミx / 、 /. / i 从/i/i, ヒ ソ / ァ} ノイ 私は龍王ユルング…。 イ | ハ . /i/i/イ /-イ 〃 ノ / | ハ }ヘ{\ ` / /从 イ { 今までと同じように接して欲しい。. |/ } ー ≦≠ イ/ 、. { ___/ // { } \___ ∧ /イ ___ ′ ∧ ……大丈夫。私の思いも、記憶も、元のまま。 | ハ /´_∨___∨/ 入_ / 〉 | .ハ l .l. . . . . . . . . . . . . . ./ ´ 〉 / | これからも貴方と一緒に歩ける。 | .∧ | .i. . . . . . . . . . ./ ̄ .、 〉 /. | | .\. | .i . . . . . . . .∠ ∠ ∧ / / / ! | ノ { ヽゝ`ヽ . . ./ ヾ ∧´ く. . / /. .ヽ / ∨ ハ i ヾ 〈 ヽ 〉 //. .∨イ ノ. ハ | ∧ / / }ヾー-、 | 【好感度】 | ´ < \ | LV5(2/5)→LV5(5/5) | 〃 / . | | イ . | \ < . . >―――‐< . . . / ヽ <l . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . l ` ーr― ′ /  ̄ ̄「 ̄ハ ̄ ̄ ∧ / \ ヽ | ハ /. / \┏┓システム ┏┓┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛ ┃合体の結果、長門は竜王ユルングとなった! ┃好感度が2上がり、2上がった。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 長門に戻る 4周目の長門へ飛ぶ
https://w.atwiki.jp/asahiruban/pages/97.html
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 03 20.17 ID efEStQM20 長門「・・・・なお、給食がカレーの場合、おかわりを禁止する。」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 05 45.49 ID efEStQM20 子供「先生ぼく・・・・友達がいないんです・・・・」 長門「ユニーク」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 07 14.60 ID efEStQM20 長門「・・・・みんなが静かになるまで4分かかった。そのぶん休み時間を削り、授業を延長する」 子供「え~」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 09 10.08 ID efEStQM20 子供「せんせい~1+1=?」 長門「2」 子供「ブッブー!答えは田んぼの田!」 長門「・・・・・・・うかつ」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 12 16.03 ID efEStQM20 女子「うえぇ~ん・・・・」ジョロロロ・・・・・ 男子1「うわこいつ漏らしやがった!」 男子2「きたねぇ~!」 女子「うわぁ~ん!!!」ジョッロロロロロ 長門「・・・・・・気にすることはない。私も漏らしたことはある。」 男子1と2「!!!!!!!!」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 14 24.41 ID efEStQM20 長門「今日の給食はカレー」 長門「・・・・・・・楽しみ」ポワーン 子供「先生、授業してください」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 18 12.62 ID efEStQM20 長門「明日は水泳の授業がある。水着を忘れないで」 みくる「せんせいは泳ぐのですかぁ~?」ボインボイン 長門(貧乳)「・・・・・・泳がない」 みくる「そうなんですかぁ~~~wwwwww」ユッサユッサ 長門(貧乳)「・・・・・・・・・」イライラ 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 22 39.52 ID efEStQM20 長門「一時間目は国語」 空気 長門「この漢字がよめるひと」 みくる「はぁ~いwwwww」 長門「・・・・はい。朝比奈さん」 みくる「からけでぇ~しゅwwwwww」 長門「・・・・・・・・・」イライラ 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 26 31.94 ID efEStQM20 長門「二時間目は保健体育」 長門「・・・・・まず、教科書2ページをあけて」 長門「今日はまず性器と受精の勉強をする」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 29 57.53 ID efEStQM20 長門「・・・・女性の体内にある卵子、そして男性の体内にある精子で受精がおこなわれ、赤ちゃんができる。」 子供「せんせえ~」 長門「・・・・・なに」 子供「せいしとらんしはどうやって会うのですか~?」 長門「それは・・・・・・」 長門「あなたたちにはまだ早い///」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 33 57.21 ID efEStQM20 長門「・・・・それでは算数の宿題の答えあわせを行う。」 長門「1番の答えは23」カッカッ 長門「2番の答えは47」カッカッ 長門「3番の答えは78」カッカッ 子供「せんせい!」 長門「なに?」 子供「3番の答えは79です」 長門「・・・・・これはみんなが気づくかどうかわざと間違えた」 子供「・・・・・・・・・」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 38 02.37 ID efEStQM20 長門「・・・・・カレーのにおいがする」 長門「・・・・・・給食が楽しみ」 長門「・・・・・・ハヤシライス・・・・・・」 長門「・・・・・・・・・」シュン 女子「先生元気出して」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 44 28.12 ID efEStQM20 男子「ポケモンおもしれぇwwww」ピコピコ 長門「学校にゲームを持ってきてはダメ」スッ 男子「あっ返してよ~!」 長門「えい」バキィ! 男子「あぁ~俺の151匹がぁ~」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 46 59.02 ID efEStQM20 子供「先生ってありえない髪の色してるよねぇ~」サワサワ 長門「・・・・・・・・・・・・・・・」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 53 03.85 ID efEStQM20 長門「・・・・・国語の授業」 長門「ではまず音読をする」 長門「この銀河を統括する情報統合思念体によってつくられた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイス。はい」 子供「このぎん・・・・が?をと・・・う・・・?????」 長門「・・・・・・・・小学生のあなたたちには難しかったかもしれない」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 21 55 29.03 ID efEStQM20 長門「・・・・・体育の授業」 子供「せんせいジャージ似合うね~」 長門「・・・・・・・・そう?」 子供「うん。似合ってる。」 翌日 長門「こんにちは」 子供「ジャージだ・・・・・」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 22 02 52.46 ID efEStQM20 長門「・・・・・・・・カレーがおいしい」パクパク 長門「・・・・・・・・・・・おいしい」パクパク 男子「うんこ!うんこ!」 長門「!!!!!」 男子2「うんこ!!ぎゃははは!」 この日、長門は初めて子供相手に殺意をおぼえた 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 22 08 09.02 ID efEStQM20 子供「おい!校庭に野良犬がいるぞ!!」 子供2「まじで!!」 子供3「うわ本当だ!!!」 ワイワイガヤガヤ 長門「・・・・みんな静かにして」 ワイワイガヤガヤ 長門「・・・・・・・・・・・静かに」 ワイワイガヤガヤ 長門「・・・・・・・・・・・・」 バアアアアアン!!! 子供達「ヒッ」 シーン・・・・ 長門「・・・・・・・・それでは授業の続きをする」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 22 23 11.61 ID efEStQM20 子供「あ・・・・うんちしたくなった」 子供「・・・・・」コソコソ ジャー 子供「ふぅ・・・」 子供2「あっ!こいつうんこしやがった!!」 子供3「わーウンコマンだ!」 子供「うわ~ん!!」ポロポロ ジャー 子供達「・・・・・・?」 長門「ふぅ・・・・・」 子供2と3「・・・・ごめんね」 子供「うん・・・・いいよ・・・・」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 22 29 26.17 ID efEStQM20 子供「あ・・・・」 子供「せんせい・・・・」 長門「なに?」 子供「消しゴム忘れました・・・・貸してください・・・・」 長門「どうぞ」スッ 子供「ありがとう!」 長門「・・・・・別にいい」 授業後 子供「せんせい消しゴムありがとうございました!」スッ 長門「はい」 長門「・・・・・・・」 長門「・・・・・・・カドが使われている・・・・」 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 18 15.60 ID efEStQM20 子供「ねぇせんせ~」 長門「なに?」 子供「昨日の夜、おしっこにいこうとしたら、パパとママの部屋からパパのはあはあって声とママの苦しそうな声が聞こえたんだけどなにかなぁ?」 長門「それは・・・・・・///」 長門「私にはわからない。涼宮先生ならわかるかも・・・・///」 子供「うんわかった」 長門「(・・・ごめんなさい)」 子供「ねぇ涼宮せんせ~」 ハルヒ「ん?なによ?」 子供「昨日の夜(ry」 ハルヒ「わ、わからないわ。キョン先生ならわかるかも・・・・////」 子供「うんわかった」 ハルヒ「(ごめんねキョン・・・)」 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 23 29.20 ID efEStQM20 73のつづき 子供「ねぇキョンせんせ~」 キョン「ん?なんだ?」 子供「昨日の夜(ry」 キョン「・・・・・す、すまんわからん。朝比奈先生なら・・・・!」 子供「うんわかった」 キョン「(すみません朝比奈さん・・・・)」 子供「ねぇせんせ~」 みるく「はいなんですか?」 子供「昨日の夜(ry」 くるみ「・・・わ、わからないです。古泉先生なら・・・////」 子供「うんわかった」 みみみ「(ごめんなさい古泉君・・・)」 子供「ねぇ古泉せんせ~」 古泉「なんでしょうか?」 子供「昨日の夜(ry」 古泉「んっふ、それはセックスですねぇwwwwww」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 28 40.88 ID efEStQM20 長門「シャーペンは禁止。えんぴつを推奨する」 子供「え~どうして~」 長門「芯が折れて飛んだら危険」 子供「そんな・・・・・」 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 33 33.34 ID efEStQM20 ハルヒ「次の遠足では不思議を探すわよ!みつけなかった班は死刑だから!」 子供「・・・・・・・・はぁ」 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 35 35.73 ID efEStQM20 ハルヒ「次の運動会では絶対優勝するわよ!できなかったらあんたら全員退学だから!」 子供「・・・・・・・・・・はぁ」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 38 30.92 ID efEStQM20 ハルヒ「次のドッヂ大会では絶対優勝するわよ!顔面や股間をどんどん狙って相手選手をどんどん減らしなさい!」 子供「・・・・・・・・・・はぁ」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 48 26.14 ID efEStQM20 子供「わ~い!」 ドテッ 子供「キャッ!?」 ドシン 子供「い・・・痛いよぅ・・・・」 長門「・・・・・・・どうしたの?」 子供「せんせい・・・・ひざ、怪我しちゃった・・・」グスン 長門「そう・・・・泣かないで、あなたは強い子。」 子供「うん・・・」 長門「ひざをだして・・・」 長門「んぅ・・・・」チュ・・・ヌリヌリ 長門「これで大丈夫・・・・・元気になった?」←首をかたむける ああーーーーいいなぁーーーーー 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 53 46.26 ID efEStQM20 下校途中 女子「ワイワイ」 女子2「ワイワイ」 古泉「おじょうちゃんたち・・・・?アメちゃんあげるからこっちおいで・・・・?ハアハア」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/26(日) 23 58 18.29 ID efEStQM20 長門「・・・・最近、変質者が多発している。特徴は髪の色は茶色、超能力者、すぐんっふと言う、つねにハアハアしている。」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 00 10 31.13 ID m9fZGZ8JO 男子「コソコソ・・・・」 男子2「コソコソ・・・・」 長門「・・・!」 長門「・・・・そこ、話をやめて」 ヒュッ ズカッ 男子「ぎゃあ!!」 女子「ひぃぃ・・・せんせいが投げたチョークが男子を貫通してる・・・」 長門「・・・・・・・・・・・うかつ」 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 00 16 36.45 ID m9fZGZ8JO 長門「・・・・この問題を女子、答えて」 女子「すみません・・・・わかりません・・・・」 長門「そう。なら男子、廊下に立っていて」 男子「えっ?」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 00 29 31.14 ID m9fZGZ8JO 男子「ピンポンダッシュしようぜwwww」 男子2「おうwww」 ピンポーン♪ 男子「逃げろわあー!」 男子2「わあー!」 長門「わー」 男子「・・・・なんでせんせいまでいるの!?」 長門「・・・・・・・・大人になっても楽しいものは楽しい。」 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 00 39 24.34 ID m9fZGZ8JO ハルヒ「みくる先生ったら本当胸大きいわねー!!」 みくる「ぴいいいいやめてください!生徒がみてますぅ~!!」 古泉「おぉ・・・・・・・・」 古泉がみていた 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 00 47 59.02 ID m9fZGZ8JO 古泉「女子のパンツが盗まれました」 女子「・・・うっ・・・・・・ぐすっ」 古泉「これからみんな目をとじて机に伏せてください。やった人は正直に手を挙げてください。」 全員「・・・・・・・・」 古泉「・・・・・・・・」 古泉「・・・・・・・・」スッ 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 04 23.20 ID m9fZGZ8JO 古泉「それでは女子さん、問題です。9999個+1個=?」 女子「えっと・・・・・・・・あ、1万個です!!」 古泉「イヤッホホホオォ!!!!」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 12 19.15 ID m9fZGZ8JO 長門「手を合わせて、いただきます。」 子供「いただきます!」 長門「・・・・この匂いは間違いなくカレー。私の経験がそう感じている。」 パカッ 長門「・・・・カレーうどん・・・・」 長門「給食調理員を敵性と判断。」 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 23 40.61 ID m9fZGZ8JO みくる「き、今日は保健体育です////」 みくる「ま、ま、マスターベージョンのページをあけてください////」 みくる「ま、マスターベージョンは自分のせ、せ、性器を刺激して快感を得る行為で////」 みくる「健康に影響が出なければ何回やっても大丈夫らしいです///////」 子供「ふーんせんせいもするの?」 みくる「えっ!?せんせいですか・・・・///////」 みくる「き、禁則事項ですぅ/////////」 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 29 18.58 ID m9fZGZ8JO ハルヒ「今日は保健体育よ!」 ハルヒ「マスターベージョンね!つまりオナニーね!」 ハルヒ「健康に影響がでないなら何回やってもいいらしいわ。あんたらは私のこと考えてやってるでしょ!」 子供「・・・・・・・・はぁ」 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 31 52.42 ID m9fZGZ8JO 子供「せんせ~遅刻しましたすみません。」 ハルヒ「遅い!!罰金!!!」 子供「・・・・・・・・・・・・はぁ」 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 36 53.91 ID m9fZGZ8JO 135 そんな夢を、私もみたい 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 42 19.07 ID m9fZGZ8JO 子供「わ~れ~わ~れ~は~宇宙~人~だ~」←手で口をパクパクしながら 長門「・・・・・・・・」イライラ 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 01 55 38.13 ID m9fZGZ8JO キョン「体育やるぞー」 子供達「おー」 キョン「準備運動するぞー」 子供達「おー」 キョン「終わったら跳び箱するぞー」 子供達「おー」 女子「跳び箱・・・・苦手・・・・」 女子「え、えい!」 ガッシャーン! 女子「痛い・・・・」 キョン「あー女子、跳び方はそうじゃない。こうだ。」 グイッ 女子「あ、ありがとうございます。で、でもせんせい・・・・」 キョン「うん?」 女子「胸に手が・・・当たってます・・・・////」 キョン「え!あぁすまん!」 女子「・・・・・・・・」チラッ キョン「・・・・・・・・」ソワソワ 女子「////////」 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 02 04 08.71 ID m9fZGZ8JO 古泉「んっふ。今日の体育はエロ野球です。」 古泉「ボールとバットは男子が、グローブは女子が持っていますよ。」 子供「もうやだこのクラス」 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 02 10 27.58 ID m9fZGZ8JO 子供「旧校舎の2階の女子トイレの2番目のトイレにノックすると幽霊の声がするらしいぜ。」 子供2「本当?行ってみようぜ」 旧校舎女子トイレ 子供「怖いな・・・・お前ノックしてこいよ」 子供2「やだよお前いけよ」 子供「じゃあ一緒にノックしようぜ。」 子供2「わかった。せーの!」 コンコン 「ハァハァ・・・・ふんもっふ・・・・ハァハァ」 子供達「ぎゃああああでたあああぁあ」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 02 18 41.37 ID m9fZGZ8JO 子供「牛乳はや飲み大会しようぜ!」 子供2「よーし久しぶりに本気だすぞ」 子供3「優勝者はプリンおかわりな」 子供4「よーいどん!」 ゴッゴッゴクゴクゥ! 子供達「どうた!?」 女子「すごーい子供2君が一番速かった!」 女子「記録3秒!」 子供2「へへっどうだ!」 長門「・・・・まだまだあまい」 女子「せ、せんせい!」 長門「私の方が速い。見てて。」 長門「ゴーゴクゴクゴクゴクゥ!!!!」 長門「ケプ・・・・どうだった?」 女子「すごーい記録1秒!」 子供2「すげぇ・・・・」 女子2「鼻から牛乳出てるけどね。」 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 02 33 33.64 ID m9fZGZ8JO 男子「ぎゃっ!」 ステン ドン! 男子「いった!すげぇ痛い!」 男子「保健室行こう・・・・」 ガラガラ 男子「失礼します」 佐々木「やぁまた君か。よく怪我をするね。」 男子「す、すみません」 佐々木「くつくつ。いやいいんだ。男の子はそれぐらいがちょうどいい。ほら怪我したところ見せてごらん」 男子「あっ、はい」 佐々木「かなりすりむいているね・・・・。ちょっと痛いかもしらないけど男の子だから我慢してね。」 男子「わ、わかりました」 佐々木「いくよ?」ポンポン 男子「・・・・ッ!」 佐々木「はい出来たよ。よく我慢できたね。」ナデナデ 男子「あ、ありがとうございました////」 佐々木「くつくつ。またね」 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 02 45 14.07 ID m9fZGZ8JO 鶴屋『一樹君、一樹君!校長室まで来てくれっさ!』 古泉「んっふ。やはり僕はモテますねぇ」 コンコン 古泉「失礼します。何の用でしょう?告白ですか?」 鶴屋「天地がひっくりかえってもそれはないにょろ!・・・・実は一樹君はあまりにも変態すぎて苦情が出てるから来月でクビ!」 古泉「えっ・・・・」 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 03 12 24.41 ID m9fZGZ8JO 長門「また遠足に行く」 子供「はい!バナナはおやつに入りますか?」 長門「・・・・ギリギリ入らない」 古泉「はい!バナナはアナルに入りますか?」 長門「話しかけないで」 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 07 59 08.98 ID m9fZGZ8JO 女子「せんせいー」 ハルヒ「なによ?」 女子「トイレ行ってきていいですかー」 ハルヒ「え?何あんた生理なの!?そうなの!?」 女子「・・・・・・・・はぁ」 おはよう 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 08 08 54.86 ID m9fZGZ8JO 体育授業前 男子達「・・・・」 ガラガラ 男子達「!」 ハルヒ「・・・・」スタスタ 男子「先生。」 ハルヒ「なによ?」 男子「僕達まだ着替えてるんですけど」 ハルヒ「はぁ?べつにあんたたちのことは気にしてないから大丈夫よ!」 男子達「・・・・・・・・はぁ」 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 12 47 27.51 ID BND+cfPbO 月曜日の朝 ハルヒ「あー仕事めんどくさっ。布団から出たくなーい。」 ハルヒ「学校なんて台風で吹き飛べばいいのに。」 長門「私の・・・・・・・・職場がない・・・・」 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 13 00 34.64 ID BND+cfPbO 給食の時間 子供「せんせー牛乳のおかわりくださーい!」 みくる「あ、はーい」 みくる「よいしょっ」 ピューッピューッ みくる「はいどうぞ」 子供「ありがとう!」 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 13 13 09.32 ID BND+cfPbO 子供「昨日公園でUFO見たんだよー」 子供2「へー長門先生がのってたのかなぁー?」 長門「断じてちがう」 275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 13 21 25.85 ID BND+cfPbO ハルヒ「このクラスの中に宇宙人、超能力者、未来人、異世界人の生徒がいたら私のところに来なさい!成績あげてあげるわ!!」 子供達「・・・・・・・・はぁ」 305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 14 03 55.87 ID BND+cfPbO 子供「先生ー」 長門「なに?」 子供「鉄棒をのぼってるとねー、なんだか気持よくなるけどなんでかなー?」 長門「・・・・気持ちはわかる。でもあなた達にはまだ早い」 309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 14 17 43.73 ID BND+cfPbO キョン「お、雨が降ってきたな」 子供「先生!雨の日だからトランプとかしていい?」 キョン「ああいいぞー」 子供達「わーい!」 男子「先生オセぐちやろー」 キョン「正しくはオセロな。よしやろう」 子供「ま、負けたー」 キョン「ふっ。先生は強いぞ」 古泉「僕も何回も彼に負けましたよ」 キョン「いつからいたんだよ」 313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 14 25 39.54 ID BND+cfPbO 子供「ナメクジに塩かけたら小さくなったよ!」 子供2「あっ本当だ!」 長門「・・・・」 子供「先生に塩かけたらどうなるかな?」 子供2「やってみよう!えいっ」 パサッ 長門「!!」 長門「あ・・・・・あぁ・・・・うぁぁ・・・・」 子供「大変だ!先生まで小さくなっちゃった!!」 長門「・・・・うそ」 子供達「なんだうそか」 350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 16 22 14.28 ID BND+cfPbO 子供「戦艦?」 長門「私は戦艦ではない」 355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 16 54 59.79 ID BND+cfPbO ジャー 長門「・・・・・・・・」 ガシッ 長門「!?」 ガシッガシッ 長門「トイレのドアの鍵がこわれて開かない・・・・」 長門「・・・・閉じ込められた。」 長門「・・・・・・今日の給食、カレーなのに・・・・・」ジワ・・・ 369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 17 31 52.74 ID BND+cfPbO 鶴屋「この前、私の校長像が金色に落書きされていたにょろ!犯人は正直に出てきなさい!!!」 男子「俺がやりましたー」 鶴屋「何でこんなことするにょろ!?」 男子「校長先生がにょろにょろ言ってて不気味だからです。」 鶴屋「!!!!!」 372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 18 13 04.31 ID BND+cfPbO 古泉「すみません。ちょっといいですか」 キョン「なんだ?」 古泉「久しぶりに将棋でもしませんか?すでに職員室のクーラーはつけておきました」 キョン「用意がいいな。いいぜ。」 キョン「・・・・こうやって将棋をするのも本当久しぶりだな。」 パチ 古泉「そうですね」 パチ キョン「お前はこの仕事、楽しいか?」 パチ 古泉「はい。生徒は優しい子ばかりですし、なによりあなた達がいますし。」 パチ キョン「そうか。俺もだ。・・・・・で、それよりお前・・・・」 キョン「まったく成長してないぞ。王手飛車とり。」 パチ 古泉「これは手厳しい」 413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 21 41 19.76 ID BND+cfPbO 長門「グス・・・・」 長門「・・・・・便所で食べるカレーはつらい・・・・・・・・」 長門「・・・・ぐす・・・・・・・・・」 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 22 15 35.57 ID BND+cfPbO キョン「あ、古泉。俺ロンだ」 古泉「これはやられましたね・・・・」 ハルヒ「あんたイカサマしてんじゃないの!?」 キョン「馬鹿いうな」 長門「・・・・もうすこしで四暗刻だったのに」 469 名前:◆/iBQbhhS.I [] 投稿日:2009/04/27(月) 23 22 11.57 ID BND+cfPbO この酉をみたら あの時の 1かー って温かく見守ってください 476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 23 34 17.84 ID BND+cfPbO 子供「なぁお前、宇宙人っていると思う?」 子供2「思うもなにもそこにいるじゃん」 子供「あっ・・・・」 長門「ハムッハフハフッ」←カレー食べてる 478 名前:◆/iBQbhhS.I [] 投稿日:2009/04/27(月) 23 42 55.09 ID BND+cfPbO ハルヒ「あー明日のテストの丸つけめんどくさっ」 ハルヒ「みんな0点とれば丸つけ楽なのに」 次の日 子供達「バカな!・・・・・・・・まったくわからない・・・・」 482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/27(月) 23 55 44.00 ID BND+cfPbO 子供「涼宮先生に聞いたよ!朝比奈先生って高校時代に映画作ったんでしょ?」 子供2「みくるビーム☆ってやったんでしょ?」 みくる「もうやめてください・・・・・・・・思い出させないでください・・・・・・・・・・・・」 504 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 01 07 34.31 ID 3p5dqcRSO 給食時間 長門「ごくごく」 子供「昨日キョン先生がねー」 長門「ごくごく・・・・ケプ」 子供「自転車で帰って行くときにねー」 長門「・・・もう一本おかわり」 子供「前に水溜まりがあってねー」 長門「ごくごく」 子供「それで自転車ごとこけて頭から水溜まりにダイブしたのー」 長門「ブフッ」ブッシュッー! 509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 01 35 02.02 ID 3p5dqcRSO 男子「あそこのコンビニでお菓子を万引きしようぜ」男子2「おう」 長門「!・・・・あの子達・・・・」 男子「よし今だ!」 男子2「わかった!」サッ 男子「よしにげるぞ!」 男子2「おう!」 ドンッ 男子達「いてっ・・・・」 長門「あなた達が何をしていたか私は見ていた。」 男子達「長門先生・・・・!」 長門「万引きは立派な犯罪。反省すべき」 男子達「・・・・うぐ・・・・ひぐぅ・・・・ごめんなさい・・・・」ポロポロ 長門「反省したならいい。盗んだ物をかして。私がかわりに店にあやまっておく。」 男子達「はい・・・・すみませんでした・・・・」 長門「・・・・・・・・」スタスタ 長門「・・・・」パカ 長門「パクパク」 長門「・・・・おいしい」 534 名前:◆/iBQbhhS.I [] 投稿日:2009/04/28(火) 07 53 16.60 ID 3p5dqcRSO 佐々木「誰だい学校農園に周防先生を植えたのは」 565 名前:◆/iBQbhhS.I [] 投稿日:2009/04/28(火) 12 45 00.47 ID 3p5dqcRSO ハルヒ「昨日、TSUTAYAでかりた映画みてて徹夜しちゃったから私は寝るわ。てきとうに自習しといて」 生徒「・・・・・・・・・・はぁ」 572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 13 51 33.72 ID 3p5dqcRSO 長門「この前火星旅行に行ってきた」 長門「・・・・これ、火星名物。あなたにあげる」 キョン「おっありがとう」 キョン「・・・・・・・火星の名物ってういろうなのか」 652 名前:◆/iBQbhhS.I [] 投稿日:2009/04/28(火) 20 23 45.92 ID 3p5dqcRSO 女子「せんせい!」 長門「なに?」 女子「かわいいお花を見つけたの!せんせいにあげる!」 長門「・・・ありがとう」ナデナデ 女子「えへへ~」 長門「・・・・」 長門「・・・・彼女の気持ちはすごく嬉しい」 長門「・・・・・・・でもアブラムシがびっしりくっついている・・・・」 672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 21 03 18.94 ID 3p5dqcRSO 子供達「せんせい今までありがとうございました!」 長門「・・・・・・」コク 子供達「私達はせんせいのこと一生忘れません」 長門「・・・・私も」ポロ 子供達「これ花束です!みんなでお金を出しあって買いました。」 長門「・・・・ありがとう・・・・グスッ・・・でも・・・・・・」 長門「・・・・やっぱりアブラムシがついているっ・・・・みんなありがとう・・・・・・・・」ポロポロ
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5428.html
あとがき この作品は、『涼宮ハルヒの憂鬱』の舞台が兵庫県西宮市であることを知った時に着想を得ました。 舞台が西宮ということで、キャラクターの台詞をいわゆる「関西弁」にしたSSはないかと思い、色々とSSを読んでいましたが、単発の雑談ネタで原作の一場面を「関西弁」に訳した例があるくらい。二次創作で「関西弁」を使ったものはありませんでした。 「ないんだったら作ればいいのよ!」とは原作のハルヒの弁ですが、ちょうど担当者は大阪府出身で、兵庫県下にある西宮の近くの街に住んでいた時期もあるし、北口駅のモデルとなった阪急西宮北口駅も行ったことはある。加えて、身近には西宮市出身の友人もいる。条件は揃っていました。 もっとも、後に「関西弁」を使ったSSが皆無な理由を痛感することになりますが。 また、当時職場で大量の文書を校正する必要に迫られていて、校正の練習にもなって趣味と実益を兼ねられるかもと、軽い気持ちで書き始めました。ちなみに、こちらの目論見は成功したと思います。 Report.01 記念すべき第一作目。当時は読み切りのつもりでした。「関西弁」という表記があまり好きではないので、この時から「現地語」と呼称しています。 単に台詞を「現地語」に置き換えただけでは、単発の雑談ネタとあまり変わらないような気がするし、わざわざ「現地語」で書く理由をもっともらしく捏造した方が面白いかと思って、ネタを探していました。 そんな時目に留まったのが、当時繁忙期に入っていた職場で大量に目にしていた報告書。 ちょうど長門をメインにしようと思っていたので、報告書の文章の書き方が長門の語り口によく似ていると思い、『長門有希の報告』という題名が決まりました。報告書はどれも似たような書き出しだったので、それらを分析して導入部分を書きました。内容からではなくて、本当に題名、最初の部分、と順番に思い付きました。 作中でキョンが「(ハルヒは)新たな属性に目覚めたんじゃないか」と言っていますが、後に担当者自身が、この作品で新たな属性に目覚めることになるとは、当時は知る由もありません。 Report.02 読み切りのつもりで投稿した一作目が、意外に反響があったので、調子に乗って急遽書いた二作目。ネタを探していたところ、職場に新聞記者が来て、何やら金切り声を上げているのを聞いたのがきっかけです。 直接取材を受けていなくても、使えるコメントが取れなかったからといって恫喝したり、執拗に怒鳴り声を上げられたりすると、本当に仕事の邪魔になります。そこで、週刊誌の取材による被害などを思い出し、そこに『涼宮ハルヒの溜息』の映画撮影の話を合わせて、こんな内容になりました。 思いがけず話が続いたので、話数を付ける必要が生じましたが、メインタイトルは変えずに連作短編にするつもりだったので、『GS美神 極楽大作戦!!』から採りました。何の因果か、ネタ元と同様に、長く続く話がほとんどになりましたが。 Report.03、04 本当は前後編で終わらせ、現地語表記も終了する予定でした。しかし、まず話が長くなって中編と後編になりました。 そして、まとめの方にも掲載されたのですが、そこの注意書きに、台詞が一部現地語で書かれていることが記載されていました。それで引っ込みがつかなくなった……もとい、わざわざ注意書きまでしてもらったのに、今更やめるのもどうかということと、ここでやめたら他に例を見ないユニークさが失われてしまうということに気が付き、今後も現地語で通すことを決めました。 また、この頃になると、書いた作品に誘導されるように、話のネタが沸いてくるようになり、もうしばらくこの作品に付き合おうと決めました。 Report.05 この作品での長門のキャラが固まった、また、言い換えれば、長門のキャラが壊れたのが、この話。 SS読みの立場としては、担当者はどちらかと言うと原作重視派に属するのですが、実際に書くとなると大変で、また生来のお笑い好きも影響して、話としての面白さを優先するようになり、こんな長門になってしまいました。長門、ごめん。 長門とハルヒが精神的に急接近するなど、その後の話の方向性を決定付けた、この作品の転換点となった話です。 また、この頃はまだ抵抗していますが、担当者自身、何かに覚醒し始めています。 Report.06 ……やらかしてしまいました。当初は前の話を受けて「エロス×ワロス」を目指していましたが、筆が滑ってどうにもエロスが強くなり過ぎました(現在はエロスの部分はかなり省略して改稿しています)。プリンスレのコンセプトである「甘い」作品に仕上げたつもりでした。そして頂いた感想は、 『甘いってかエロいww』『長門暴走しすぎだろwwwwww』『素晴らしいエロww』 長門が完全にぶっ壊れました。そして担当者も何かが吹っ切れました。 Report.07 路線を明確に自覚した話。担当者は完全にユキハル及び百合に目覚めました。長門の現地語会話、解禁。頂いた感想を総合すると、『和みながら勃つ百合布教作品』だそうです。 途中の「流布された情報に付加情報を付ける」のくだりは、学術論文を想定しています。様々な事象について研究が進んだ現代社会においては、全く独自の理論や研究というものは、そうそうありません。何かしら、先行する研究が存在するものです。 論文を書くに当たっては、そういった先行研究や類似研究の調査はとても重要です。やろうとしていることが既に研究されてしまっていれば、内容の修正を迫られますし、少しでも違っていれば、先行研究を踏まえた上で、自分の独自の考察を追加することになります。 そういった人間の営みを、長門に語らせてみました。 Report.08 基本的にこの作品は『現地語』、担当者は『現地語の人』として認識されていますが、とうとうこの話で『百合作者』とも呼ばれるようになりました。筆のおもむくままに書いていたらこうなった。今は反省も後悔もしていない。 Report.09 仕事の繁忙期も終わり、ハルヒと有希のデートを書きました。そして第2話から続いていた話もようやく完結。ハルヒがSOS団団長職に復帰しました。最後のキョンの台詞には、ようやくSS書きに復帰できたという担当者の喜びも表れています。シリーズを終わらせるつもりもなくなっていました。 ちなみに、駅前のショッピングモールの様子は、西宮北口駅前に実在する店舗のフロアガイドと、実在する店舗のメニューに従っています。 Report.10 インターミッションとなる実験作。 エロパロスレのハイテンションユッキーと、まとめにあるリスペクト・ザ・ハイテンションユッキーに触発された話。 とにかく色々やってみたくて、原作でも出てきたSQLと、コマンドプロンプトのメッセージを組み合わせています。声については、アニメ版の中の人の地声を想定。 この時の長門の台詞「人形にも人間にもなれない半端者」は、思わぬ伏線となって、後に第20話の朝倉の台詞と、第25話の長門の台詞で回収されました。 この頃から、「誰か(女)×長門」という構図が定着しました。 Report.11 第二部導入。後になってみれば、ですけど。当時はそこまで考えていませんでした。 話を考えている時期と前後して、プリンスレではちょうど朝倉のターンが来ていました。その時流に乗って、というわけではありませんが、何となく朝倉を出したいと考えていました。しかし、朝倉が復活する理由が弱くて考え込んでいたところ、その前段として、この話を思い付きました。 第2話でもそうでしたが、話の基点がオリジナルキャラになる傾向があるのかもしれません。 Report.12 ある意味TFEI端末編、の第二部開始。第一部で一気に距離が縮まったハルヒと長門が、今度はぶつかり合うような話。ハルヒの浮気現場を目撃してジェラシーな長門とか、ハルヒと長門の痴話喧嘩とか、痴情のもつれとか。そんな雰囲気が出せればと。 初めて全体の構成を考えて書き始めた話。この時点で既に、最終話の骨格は出来上がっていました。 また、この辺りで『長門有希の報告』シリーズ全体の長さを2クール分(全26話)にできたら面白いかな、と意識し始めています。 Report.13 議事録形式がやりたかった話。ただ話を書くだけでは物足りなくて、何かしら変わった要素を入れようとしています。特に文書構造での遊びが顕著ですね。 Report.14 じわじわと盛り上げていく回。三人称だからできる、ハルヒの様子の描写とハルヒ以外の人物たちの会話との対比や、複数場面の多元中継に焦点を置いています。それから、投稿時には外しましたが、思わせぶりな繋ぎが入っています。一度やってみたかった。 Report.15 やはり戦闘ものが好きなのでしょう。書かずにはいられませんでした。消失した長門が復活するお膳立てにも使っています。 朝倉の頭脳戦が好評でした。本当に書いていて楽しかった。 Report.16 できる限り全員の視点で書きたいと思って書いた、朝倉視点。原作での登場期間が短かったせいか、キャラクターに色が付いていなくて書きやすかったです。思えば、朝倉は本当に物語を引っ張ってくれました。 また、当時はプロバイダ規制が頻繁かつ長期で、投稿したくてもできない状態が続きましたが、続きを待っていると言ってくれる人がいて、プロバイダ規制に耐える力をもらいました。 Report.17、18 みんなの視点で書こうシリーズ。長門がいなかった喜緑隊の話をみくるに報告してもらいました。もう本編とは思えないほど、ネタ盛りだくさんです。鶴屋さんまで登場して、もう。 Report.19 ちょうど『涼宮ハルヒの分裂』が書店に並び始めた頃で、その内容に戦々恐々としていた頃に書いた話。第二部を書き始めた時には既に構想にあった展開ですが、実際の肉付けは困難を極めました。 ついにハルヒが長門に告白しますが、長門は立場上、ハルヒの告白を受け入れられません。でも長門の個人的な意思としては、ハルヒの告白を受け入れたい。そんな「許されざる恋」を書きたいと思ったのでした。 Report.20 この作品で一番苦労した話。本当に、寝ても醒めてもこの話のことを考えていましたから。 物語をぐいぐい引っ張ってくれて、本当に大活躍してくれた朝倉の、花道を作ろうと頑張りました。 終わり3分の1で雰囲気がガラッと変わります。読者の感想が、『やっぱりエロい』に始まり、『これは泣ける……』、そして『非常にエロ哀しいお話だった……』と変化していく様に、「計画通り」と担当者がほくそ笑んだかどうかは、定かではありません。 Report.21 長門とみくるが急接近。というのは本筋ではありませんが、この二人ももっと仲良くなってほしいなと思い、第10話以来の描写です。第19話の締めに当たり、相当早い段階で話は出来上がっていました。しかし、第20話が難航したため、なかなか投稿できなかった話。 『笹の葉ラプソディ』でハルヒが短冊に書き、原作で重要な場面に登場する言葉、「私は、ここにいる」に呼応して、長門に「あなたがここにいる。だからわたしもここにいる」と言わせることは、ずっと前から決めていました。 結局、第20話の難航のおかげで担当者は生みの苦しみを味わい、熟成の進んだ第21話にも良い影響を与えたと思っています。 Report.22、23 みんなの視点で書こうシリーズ、いよいよ観測対象本人の視点による報告です。全員の視点で書こうと思った時から、ハルヒ視点はこの形式しかないかなと思っていました。 しかし、そういった文書構造いじりだけではなく、書きたかった話も詰め込んでいます。それが、『涼宮ハルヒの手紙』と、第21話を受けた『追伸』。ハルヒの告白と、ハルヒ版の「長門は俺の嫁」宣言です。 Report.24 「最終話まで、あと2回!」な話。最終話までの投稿予告を打っての投稿でした。ここからの話は特に、『機械知性体たちの輪舞曲』の影響がとても強いと思います。 最終3話は、TFEI端末たちの「独立宣言」になっています。 Report.25 第二部『長門有希の憂鬱』完結編。喜緑江美里の心に革命が起きました。 担当者は、朝倉は原作で復活すると思っています。たとえそれが、ただの夢であっても。 Report.26 『長門有希の報告』最終話。 挿話自体はずっと前に書き上げていて、後はどこに入れるか、という段階でしたが、入れる場所がなくて最終話まで持ち越しました。おかげで所見に入りやすくなりましたが。 すべての始まりである第1話が、完全に「報告書」の形で始まっているので、すべての終わりである最終話は、やはりそれを受けた形にして、「報告書」として完成させたいと思っていました。報告書の締めは「所見」です。 この話を書いている時に、『情報統合思念体は、この報告を読んでどう思ってるんだろう』という感想があって、びっくりしました。やばい、展開を読まれてる、と。 Extra.01 『古泉の関西弁がおかしいw』とか『西宮はこんな言葉じゃねえw』とさんざん言われていたので、釈明というかボヤきをノリで書きました。まさかこの番外編もシリーズ化するとは思いませんでしたが。 Extra.02 最終回予想その1。原作の「宇宙人と未来人が仲良くお茶を点てている光景」というくだりを読んで思い浮かんだ話を、形にしてみました。 現地語訳は、いくらネイティブの人間でも、実際には相当疲れます。その理由は、第1話の冒頭に書いた通り、書き言葉が方言の表記に適していないからです。 そういった鬱憤を晴らすかのごとく、全編共通語で書いていました。本当に楽です。 とはいえ、この作品の肝はやはり「現地語」。夢オチということで現地語世界に帰ってきます。その結果、「夢の中は共通語」という裏設定が生まれ、番外編第3話にも採用されました。 Extra.03 最終回予想その2。これを念頭に、本編第7話が出来上がりました。 番外編第2話と同様、夢の中の話なので全編共通語です。 Extra.04 みんなの視点で書いてみようシリーズの端緒。 ハルヒとみくるの熱い女の友情を書こうとしたら、なぜか肉弾戦になってしまいました。なんでやねん。 『HERO‘Sを見ながらこれを読む。リアルだwww』『カカオ99%だなw』『これ、何てHERO‘S?』との感想を頂きました。 Extra.05 番外編第4話の長門視点と、その後の話。何か鼻血ネタが多いですね。 Extra.06 『方言表記は読む気がしない』という意見や、担当者自身も他の方言圏の人には意味が通じない箇所が多々あるだろうと思っていて、いつかは出そうと思っていた共通語版です。 『まるで吹き替え版を見ているような』という意見や、その他に色々頂いた意見やアイディアを元に、現在の「現地語・字幕併記」の形が生まれました。 Extra.07 みんなの視点で書いてみようシリーズ。 ある日ふと思った、『なぜ古泉一樹ら「機関」の人間は、何の見返りもなく閉鎖空間に向かうのか』という疑問を掘り下げてみました。 世界を守らなければならないという義務感とか、そういった辛いものではなくて、「機関」や超能力者も、ちょっとした『いいもの』をハルヒから受け取っている、という関係ならいいなと思います。 『ますます古泉が好きになった』という感想を頂きました。担当者は基本、登場人物は全員好きです。カップリング話などではしょっちゅう他のキャラを貶す発言が出ますが、そのような発言を見ると、とても悲しくなります。この作品を通じて、キャラクターの魅力が再発見されて好きになる人がいたなら、幸いです。 Appendix 感想で既に先を読まれてしまっていた、情報統合思念体視点の話。 「情報統合思念体=父」というネタは特に長門スレでよく見掛けますが、「情報統合思念体=母」というネタは見たことがなかったので、天邪鬼な担当者としては、当然母バージョンなわけで。独白であれだけ硬いことを言っておきながら、端末に入ると極めてファンキーなのは、仕様です。 この作品の、特に後半が思いっきり影響を受けた『機械知性体たちの輪舞曲』では、情報統合思念体と長門有希との関係が「父と娘の和解」として描かれていますが、この作品では、「母と娘」になっています。しかも母親の方は最初から分かっててやってるということで、ある意味「娘」を手玉にとっています。朝倉の「家出」さえも織り込み済みです。母は強し。 ほんの思い付きで始めた「現地語」による記述。それがあれよあれよと回を重ね、終わってみれば本編26話、番外編7話、後日談1話、連載期間10ヶ月という、長い旅になりました。担当者の筆の遅さと、珍しい「現地語」表記による読みづらさ。それにもかかわらず読んでくれ、また応援もしてくれて、いろいろとネタを提供してくれた読者さんたち。刺激を与えてくれた職人さんたち。本当に、ありがとうございました。 そして、そのような情熱を人々に与える作品を生み出した谷川流先生に、万歳。 |目次|
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1221.html
それはゴールデンウィークも明けた五月半ばのことだった。 読書以外の趣味もなく本を読むのが日課だったわたしは日曜日、遅い昼食を終えてから新しい本を探そうと市内にある図書館に初めて足を運んだのだった。 館内は本を読むのに適した明るさの照明で照らされており、平日なのにも関わらず多くの人で賑わっている。と言っても図書館なので騒いでいるような人はいない。 人の多いところはあまり好きではないが、ここはそれぞれが自分の空間を持てるためわたしも落ち着いて読書ができそうだった。そもそも、図書館とはそういうものなのだが。 書棚から適当な本を取り出しては開いて目ぼしいものを何冊か見つけると、わたしは本の重さに少しよろけながらも近場にあったテーブルに本を慎重に置き、息を一つついてから椅子に腰を落ち着けた。 今わたしがいるテーブルには他の誰も座っていない。わざわざそういう場所を選んだ。近くに人がいると落ち着かないから。 何となく辺りを見回して改めて図書館の静けさを味わってから、わたしは本の表紙をめくった。 それは高校生から大学生に至る二人の男女が織り成す恋愛小説。 SFでもミステリでもファンタジーでもない、ごく普通の世界の物語だったが、透明感のある作風にわたしは自然と惹かれていった。 四分の一ほどまで読み進めた辺りでわたしははっと顔を上げ時計を探した。もうそろそろ閉館時間になろうとしている。 時間を忘れて読書に没頭していたらしい。悪い癖だ。 続きは帰ってから読もう。そう思い本を借りるためにカウンターへと向かったわたしはそこではたと気が付いた。 本を借りるためには貸し出しカードを作ればいいのだろう。でもどうやって作ればいいのだろうか? 職員に聞こうとしたが数少ない職員たちは皆忙しそうにしている。今話しかけても迷惑になるかもしれない。 閉館時間は刻々と迫ってきている。今日借りられなかったらまた来週来なければいけない。 焦りだけが募り、わたしはただいたずらにカウンターの前でおろおろとするばかりで、 「何してんだ?」 突然背後からかけられた声に思わず小さく飛び上がり恐る恐る後ろを振り向くと、そこにはわたしと同年代くらいのラフな格好をした少年が怪訝そうな面持ちで立っていた。 「お前、北高の生徒だろ? さっきからうろうろしてるみたいだけど、どうした?」 大人びているとは言えない容姿ながらどこか達観した物の見方をしていそうなその少年は、わたしに対して気負いするふうもなく言った。 何故この人はわたしが北高の生徒であると知っているのだろう。 「ああ、いや。俺もそこの生徒だからさ。その格好を見てな」 わたしが不思議そうな顔をしていたのを察してか、彼はわたしが訪ねる前に弁解すると、 「でも休みに制服着てるなんて珍しいな。いや、それはいいんだが、どうしたんだ?」 多分、わたしの様子を見かねて声をかけてきたのだろう。 人と話すのは得意ではなかったがわたしは意を決して、 「……その……本を、借りようと、思って……」 蚊の鳴くような声が途切れ途切れに出てきた。いつも感じていることだが、口下手な自分が少し嫌になる。 「もしかして、借り方が分からないのか?」 わたしは頷いて、何とか言葉を紡ぐ。 「図書カードの作り方が……」 「職員に聞けばいいじゃないか」 彼が首を動かしてカウンターに目をやる。 それは分かっているのだけれど、どうしても声がかけられなかったのだ。 わたしの訴えるような視線を感じたのか彼は少し困ったような顔をしてから納得したように、 「あ? あー……そうか。何となく話すの苦手そうだしな」 わたしに背を向けてカウンターまで歩いていき、手に持っていた本をカウンターの上へ置いて職員を呼び止めた。 「すいません、これ返したいんですけどいいですか? それから――」 「ほら、これ」 一仕事終えた後のような表情の彼に手渡されたのは、手続きをするのに使ったわたしの生徒手帳と、わたしが借りようとしていた本。それから、図書カード。 「しかし休日も制服の上に生徒手帳も持ってるなんて真面目だな。いや、別に嫌味ってわけじゃないんだが」 そう言って苦笑する彼からは、確かに嫌味のようなものは感じられなかった。 それよりもわたしは彼に対する感謝と彼の手を煩わせてしまったことに対する申し訳ない気持ちで頭がいっぱいでそんなことを考える余裕もなかった。 制服を着ていてよかった。もしも着ていなかったら彼は声をかけてくれなかったかもしれない。 「それじゃ、俺は用事も終わったから帰るけど、お前も気をつけてな。もう遅いし」 そう言うと彼はひらひらと手を振って出口に向かって歩き出した。 「待って」 わたしは慌てて遠ざかる彼の背中に声をかけた。少し声が裏返ってしまった。 彼が不思議そうな顔で振り向く。 「あの――」 彼がいなかったらこの先わたしはこの図書館で本を借りることができなかったかもしれない。だから―― 「――ありがとう」 あれから半年、彼とは顔を合わせていない。 あの時彼の言っていたことは本当で、校内で彼の姿を見かけたことは何度かあった。 声をかけようと思ったこともあった。だけど、そんな勇気をわたしが持ち合わせているはずもなく、ただいたずらに時間が過ぎていってしまった。 まるであの図書館の時と同じように。 彼に近付きたかった。彼と話がしたかった。 何故だろう。たった一度、図書館で親切にされただけなのに。 彼のことを考えると胸が苦しくなって、その理由が分からないことが辛かった。 ……いや、本当は分かっていた。 分かっていたから、わたしは精一杯の勇気を振り絞って行動に出た。 彼が一年五組の生徒であることを知ったわたしは、同じクラスにいるわたしによくしてくれる女子に頼んで、放課後、文芸部に来てくれるように頼んだ。 帰宅部であるらしい彼を、文芸部に誘う為に。 ……我ながら回りくどい。 幸いにも彼は図書館でのことを覚えていてくれた。だったら、わたしの言うことは一つだ。 あの日、あの時、あなたに出会ってから―― 「わたしは、あなたのことが――」 目を開けると、白い天井が見えた。 やけに体が重い。規則的に聞こえる不可解な電子音が耳にうるさく響く。 ふと自分の体を見るとわたしの腕には何本ものコードのようなものが繋がれていて、その一つを辿るとそこにはブラウン管に波を打つ線とそっけない文字列を映し出す機器があった。 ――それは紛れもなく心電図だった。 気が付けばわたしの口と鼻には人口呼吸器が取り付けられており、わたしはそれのおかげでかろうじて呼吸ができているという状態だった。 首を動かして反対側を見るとそこには白い簡素なテーブルがあって、その上に一冊の本が置かれていた。 それは、あのとき図書館で読んだ――はず――の、ごく普通の世界で二人の男女が織り成す恋愛小説だった。 そこでようやくわたしは思い出した。 ここは病院で、わたしはこの病院の入院患者なのだということを。 そして、わたしは悟った。 彼との思い出が、全て夢だったということを。 目の端から、熱いものが零れ落ちた。 それは、水よりももっとずっと寂しい粒。 わたしは目を閉じる。 夢の続きを見る為に。 そしてわたしは、深い眠りに落ちていく。 例えこの身が朽ち果てようとも―― わたしは、わたしの夢の中で生き続ける―― 「…………」 この三点リーダは長門と俺の分だ。 ハルヒのやつが機関誌第二段を作るとか言いやがったので俺たちは再び作文に四苦八苦するハメになったのだが、今回恋愛小説のクジを引き当てたのがこともあろうに長門で、ハルヒは嬉々として長門の恋愛小説を待ち望んでいるらしいのだが完全に煮詰まっていた俺も長門の恋愛小説に興味がないわけはなく、意外にも早々に完成したらしいそれを気晴らしに読んでみたい旨を告げたところこれまた意外にも長門はあっさりと快諾してくれたので読ませてもらったわけなのだが、正直言って俺はどう言ったものか悩んでいた。 もしかすると、幻想ホラーってのはこういうもののことを言うんじゃないのか? 何となく長門が何か感情みたいなものをその無表情の中に浮かべていないものかと思って、コピー用紙から目を離して長門の顔を見てみたもののそこにあったのはいつもどおりの果てしない無表情で、 「どう」 甚だ短い疑問詞が疑問符もなしにどこまでも平坦な声で俺の耳に届けられた。 「いやあ……」 何というか、正直言って俺にはこの話に対して言うべき言葉が見当たらない。見当たったところでそれは言うべきものでもない気がする。 「そう」 やはり抑揚のない声で言った長門は別段不快そうな表情をするわけでもなく――仮にこいつが何かしらの感情を出していたのだとしても無表情なのには違いないのだが俺にはそれを読み取ることができるし、長門の表情を読み取ることに関しては誰にも劣ることはないだろうことを自負する俺が言うのだから間違いはない――くるりと俺に背を向けるといつもの定位置に座って読書を再開した。 長門は特に気にしている様子もなかったが、俺にとっては大問題だった。 他の奴が見ても少しばかり欝なだけのショート・ショートくらいにしか見えないだろうが、俺にとっては喪失した自身の記憶の断片を見せつけられたようなもんだった。もちろん実際に体験したわけではないので喪失したというのもおかしな表現だが、それでもその記憶が『俺』のものであることは間違いなく、俺はまるでもう一人の自分の記憶を追体験したような気分になっていた。 正直言って、他の誰にも読ませたくない。ハルヒがまだ読んでいなかったのは幸いだった。長門には悪いが、長門の担当する小説のジャンルを変えるようにハルヒに提言しておこう。あいつが応じるかどうかは分からんけどな。 だが、その前に確認しておかねばなるまい。 「なあ、長門」 「なに」 長門は本から目を逸らさずに応える。 「あの世界の改変のときな……、お前にはあの改変されたお前の記憶は、あるのか?」 長門はゆっくりと俺の方を見ると、 「ない」 その言葉に俺が口を開く前に長門は付け加えた。 「あのわたしはわたしであるが、意識、記憶ともに今あるわたしのものではなく、同期を取ることも不可能。よって、わたしにはあのわたしの記憶はないし、その意識を推し量ることもできない」 「それじゃあ、何で」 お前は、この話を書いた――いや、書けたんだ? 「…………」 長門はビー玉のような瞳でじっと俺を見つめた後、先ほどの動きを逆再生するように本に視線を戻して言った。 「わたしは、わたしだから」
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1192.html
梅雨も明け、湿度の暑さから解放され、普通の猛暑に苛まれようとする現在。 今日も懲りずに俺は元・文芸部室、現・SOS団部室で古泉とお茶を啜りながらカードゲームをする。 現在、部室には俺、古泉、朝比奈さんが居る。 …珍しく長門が居ない。 「やっほー!ごめんごめん、遅れちゃった!全員――有希は?」 いつもの如く、スーパーハイテンションでドアをぶち破るかの様に登場するハルヒ。 長門が居ないコトにはすぐ気付いたようだ。 「長門さんなら……」 古泉が、カードを1枚山札から取りハルヒに会釈をし口を開けた。 「職員室ですよ。」 クスッと軽く笑いながら答えた。 「あらそう。珍しいわね。」 俺も思ったな。というか、古泉。俺達にも言わないか?普通。 何で知ってるんだ? 「今日は、日直でしてね。日誌を返しに言った時にすれ違いまして。 理由は聞いてませんが、長くなる、とのコトで。」 古泉は、弱々しい怪物カードを生け贄に、中級怪物をセットする。 「へぇ。」 俺は1枚引き、呪文カードでその怪物を破壊し、直接攻撃。 俺の勝ち。無敗伝説更新中。 古泉は、残念と思っているのか苦笑し、カードを集めてケースに入れる。 「仕方無いわね。…と言っても、今日はオフにしようと思ってたから。解散!」 ……珍しいな。今日は、珍しさ2本立てか。 ハルヒはそれだけを告げて、我先と帰ってしまった。 「…それでは、僕達も帰りましょうか。」 しばらくの沈黙の後、古泉がそう言った。 そうするか。暇だしな。 「あっ、それじゃあ長門さんには私から……」 「いいですよ。俺が言いますよ。」 朝比奈さんにわざわざ言わせなくても良いだろう。 長門が職員室に行った理由も気になるしな。 「え?…じゃあお願いしますね。」 朝比奈さんが満面のスマイルを放ってそそくさと帰ってしまった。 ……今日メイド服見てなかったな…。 俺は、くやしながらお茶を飲み干し、水洗いした後、盆の上に置いて古泉と職員室に向かった。 職員室前。 まだ長門って居るのか? 「いるでしょう。僕達は部室への道を逆に来たのですから。」 ピルルルルル、 携帯の音が鳴った。 古泉のポケットからだ。 「……」 今さっきまでの笑いとは違い、真剣な表情になる。 「 アルバイト か。」 「ええ、スミマセン。」 手を垂直に立て、謝って古泉は帰った。 「さて、俺も長門の様子を見るか。」 扉に手を掛けようとした。 ―――ん? 扉と壁の間に、紐が垂れていた。 ギッ、と軽く扉を開けて確認するとソレは見覚えのある栞だった。 栞にはワープロで打ったような書体を赤いインクで書かれていた。 否、インクではない……血。 所々血液が落ちた形跡がある。そして、これは確実に長門。 文面は―――― 『gymnasium back』 ―――体育館裏。 俺は、栞を握り締め体育館裏へ直行した。 体育館裏。 既に言葉にするのもシンドかった。 職員室と体育館は正反対だからな。 ソコで俺が見たモノは…… 違う高校の不良と思われる2人とボロボロの長門。 唇に血が乾いた痕があった。 「なんだぁ!?テメェ!!」 俺は唇を噛み締めていた。 意識が別の意味で朦朧とする。 頭の中を血液が音速で循環する。 右拳を上げた。 不良はファインティングポーズを取る。 ゴッ! 1回の跳躍で、1人の左頬を殴り飛ばした。 フェンスに直撃し、うつ伏せの侭動かなくなった。 「テメェ!」 もう1人が後ろから殴りかかる。 ブンッ! 横振りの拳を俺はしゃがんで180度回転。 拳を上に上げアッパーで顎を直撃させた。 不良2人は動かなくなり、俺は怒りが治まって来た。 長門は無表情で、地面を見ていた。 「長門…?」 「………」 読書をしている時のように無言で、俺と眼を合わせてもくれない。 ……俺は頭の中で最悪の状態を構築させていた。 ツゥと頬を水が伝った。 パシャリ。 ジィー、 壁に凭れている長門の右、長門を見ている俺の左からシャッター音が聞こえた。 …ん?、と見ると、ポラロイドカメラが、壁から飛び出していた。 「ふっふーん♪キョンってバカねぇ。」 リボンの黄色が明るく見える。 …ちょっと待て。ピンクがかった髪のお方と、右分け茶髪の野郎、それに灰色の髪の人も居るぞ? 「ごっ…ごめんなさい。」 「素晴らしい出来でしょう?」 「………」 どーみても、SOS団ご一行にしか見えません。 俺の眼の前にいる長門の頬を触れてみる。……冷たいな。 「僕の血縁に人形職人が居ましてね。先日のお礼に、と言われまして。」 「それを古泉クンから聞いて閃いたの!」 いらんコトをしてくれたな。 ハルヒは右手に写真を持ってヒラヒラと風に当てていた。 「乾いてきた乾いてきた♪キョンのバカ面ー。」 「おい!!ちょっと待て!!」 ハルヒを睨み付ける。 横に居た朝比奈サンが驚いて、半泣きになってしまった。しまった。 「なによ。」 「何処から冗談だ。」 「全部よ。私が入って来てから。あーそれと、有希が遅いのは今朝から頼んだの。」 なんてこった。 というか、バカ面言うな。必死なんだぞ。 「それじゃあ、私達は本当に帰るから。有希人形よろしく。」 手を振って、ハルヒは帰ってしまった。 不良はなんだったんだ? と、思ってると不良が目を覚ましてきた。 「いっつ……こっちは芝居でやってたのにな。」 「『機関』の俺達が精進不足だったんだよ。」 やっぱ『機関』か。古泉ばっかじゃないか。血縁も嘘だろう。 「それじゃあ、俺達も帰ります。…えーと…キョンくんだっけ。」 お前もソレで呼ぶか。止めてくれ。 「人形はこのゴミ袋で包んで、粗大ででもどうぞ。」 そりゃあ、ありがた……くねぇ。 とりあえず貰ったけど。 1人は手を振りながら2人は帰った。 俺はしばらく無言で立ち尽くした後、ゴミ袋に長門人形とやらを包んで持って帰った。 粗大の日は2日後だった。 下り坂が不幸中の幸いだったな。 歩いて、チャリを走らせ。 俺は、黒いゴミ袋を担いで家に帰った。 玄関で靴を脱いでいると、妹がシャミセンと現れた。 「何コレー?」と聞きながら、ゴミ袋の中身を見る。 しまった、浅墓過ぎた。 俺が、手を伸ばした時は既に遅し。 中身を見て、俺の見て。もう1度中身を見て妹は去ろうとする。 俺は、捕まえてウメボシをしながら「誰にも言うんじゃねぇぞ?」と脅しかけて了解させた。 妹が俺のサイフを削る糧の一部になったのは言うまでも無かった。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/358.html
私は先日まで子猫を虐待していた。 夏だというのに肌寒い雨の日に私はその子猫と出会った。 親に見放されるような汚らわしいその子は両目が目ヤニで塞がりフラフラしてた。 「おいで」 虐待の限りを尽くすべく捕獲し連れ帰ることにする。 「江美理。猫拾った」「じゃん」という効果音とともに子猫を江美理の鼻先につきつける。 「わぁ~可愛い~!どこで拾って来たのこの子?」 可愛くなんかないよこんな汚い猫。 「帰り道」 「へぇ~あ、くしゃみした。寒いんだよお風呂入れてあげよ?」 「うん。あの……」 「なに?」 「涼子には黙っててね」 「そか。涼子ちゃんうるさいもんね。内緒で飼おうね」 私はコクリと肯首した。 「ありがと」 私は早速江美理が沸かしてくれた江戸っ子が入ったら悲鳴を上げるであろう38度のぬるま湯に小汚い子猫をぶち込み、ボロボロでクタクタになったタオルで手早く擦る。 ……水に怖がる子猫に何度も腕を引っかかれた。痛い… 「あなたなんかに長湯などさせない。たわけもの」 頭に来たのでペチッと子猫の頭を指で叩いてやった。 鷲掴みでぬるま湯から取り出しクタクタタオルで簀巻きにして精製水で濡らしただけの脱脂綿で目のあたりを摩擦してやった。 「炎症起こしてる……生意気。貴様には薄めまくった低刺激目薬で充分だ」 脱脂綿にその薄めた目薬をつけて摩擦 ふふ…さぞ痒いだろうからわざと柔らかく擦ってやった、ザマァミロ 「有希ぃ、なにさっきからブツブツ言ってんの?」 「あっ!今はダメ!」涼子が無遠慮に浴室のドアを開けて中を覗く。涼子のこういうガサツなところは治して欲しいと思う。 「ああっ!なにその猫!?ダメじゃない家のマンションはペット禁止なんだから!」 見付かっちゃった…江美理が申し訳なさそうに涼子の後ろで手でごめんのジェスチャーをしている。 「黙ってないでなんか言いなさいよ!」 言葉に詰まる… 「…………………だから」 「え、なに?」 「雨降ってたし可哀想だったから、つい…」 「……あたしは面倒みないからね」 涼子は少し困ったような顔をした後にこう言ってくれた。ありがとう… 涼子の了承を得た今、休む暇も与えず熱風攻撃を与えている。もどかしい程の弱い風を満遍なく吹き付けてやって乾燥させてやった。次にどうしたらいいか迷った私は虐待マニアの江美理に助言を求めた 「子猫って自分でおしっことか出来ないから手伝ってあげなきゃだよ?」 なるほど恥辱プレイか。 子猫を無理矢理仰向けにさせる。ふん…雄か… ならばまだ発達していない粗末な性器をお湯で濡らした脱脂綿で刺激してやろう。 おかしい…何も反応しない。 私がまごまごとしていると涼子が私から子猫を取り上げた。 「下手くそね!こうやるのよ!」 そう言うと涼子は乱暴に子猫の性器を刺激しだした。 「興奮して失禁した…?」 馬鹿な猫だ、見られながら放尿するとは。 「馬鹿、そんなんじゃないわよ」 涼子はもっと恥ずかしい思いをさせるべくまた性器を拭いている。 さて…次はどうするか、とりあえず粗末なタオルを何段もダンボールに敷き放置しよう。 「江美理、牛乳ある?」 「う~ん、あるけど子猫は体が弱いから猫用の牛乳じゃないとすぐお腹壊しちゃうわよ?」 「買ってくる」 人間様が飲む牛乳なんて飲ませてやるもんか。 私が取り急ぎ買いに行った猫用の不気味な白い粉を江美理にお湯で溶いてもらいわざとぬるくなるまで冷やす。 そして屈辱の赤ちゃんプレイ。哺入瓶の偽物乳頭を喰らえ。 「こんな不味そうな物を嬉しそうに飲むなんて…馬鹿な猫」 「なにさっきから変なスイッチ入れてるのよあんたは」 痛い、頭を叩かないで… ちなみに虐待マニアの江美理が「私にもやらせて」と言ってきたが断固拒否した。 さて、また恥辱の放尿プレイだ。恥ずかしい姿を晒すがいい。 むむ?こいつ…目なんか細めやがって… 腹が立ったから段ボールの中に放り込んでやる。熱責めしながら放置プレイだ。ゆっくり失神すればいい… そんなこんなで一週間、丸々としたお腹で足に縋ってくる子猫に最後の虐待。 私を女王と崇め奉る子猫を虐待好きな奴にゆずってあげた。 段ボールから縋るように見ても無駄だ、バカ猫… あなたなんかマンションなんかじゃないボロ家で私より虐待が得意なその人に虐待され続けるのがお似合い……ザマァミロ…連れてかれちゃえ…… 「馬鹿ね…泣くくらいなら最初から拾わなきゃいいのに…」 「涼子だって泣いてる」 「な、泣いてないわよ!これは欠伸でよ欠伸っ!」 「じゃあ私も」 〆 ~エピローグ~ あれから数日、子猫をゆずった人から手紙が届いた。 拝啓長門有希さん。 お元気ですか?長門さんからゆずってもらった子猫は元気なのね。元気過ぎて困ってるのね。 ルソーとも仲良しになって一安心なのね。 名前は長門さんの名前を一文字もらって「有芽(アメ)」にしたのね。たまには遊びに来て欲しいのね。 ついでにこの前頼まれた写真を同封しとくのね。 PS.猫の舌はザラザラしててご近所さんにも大評判なのね 「…………?」 「見事に虐待されてるわね…」 「これどういう意味?」 「えっ!?ゆ、有希ちゃんが気にすることじゃないから…」 「そ、そうそう有希が気にすることじゃないわよ!」 「…………?」 〆
https://w.atwiki.jp/tfei/pages/52.html
執筆日 2008年12月18日 備考 長門消失記念SS。 世界改変の前日を舞台に。 長門有希の夢幻 Dec.17 (Monday) Weather sunny Temp. low Recorded by YUKI.N 幼いころから血圧の低いわたしは、どうしようもなく朝が弱かった。それは小さなころから変わらないことで、未だに治し方ひとつ分からない自分の数多い欠点のうちのひとつだ。人に当たったりすることはないけれど、気持ちのよい目覚め、というものを、未だかつてわたしは体験したことがない。それは12月17日、朝から冷え込んでいた今日も、まったく変わりなく続く習慣であった。 だらしのないわたしは相変わらず布団が恋しかったというのに、1分の狂いもなく朝の6時半に朝倉さんはわたしの部屋にやってくる。わたしのためを思ってくれているのは分かるのだけれど、出来ればあと30分、いや、15分は寝かせて欲しかった。 「朝から何言ってるのよ。置いてくわよ!」 寝かせて欲しいだなんて言っても、きっと朝倉さんはわたしを置いていかない……だろうか?わからない。ひょっとしたら本当に置いて行ってしまうかもしれない。朝倉さんは優しいけれど、わたしなんかに長々と構っていられるほど暇なわけでは、決してないはずだからだ。 一昨日は図書館で丸一日を過ごし、昨日はずっと家にいた。部屋の掃除をしようと思ったけれど、もとよりわたしの部屋は散らかりようがない。テレビでよく見るような生活感に満ちあふれた部屋ではなく、かといってモデルルームのようというわけでもなく。要するに寒々しいのだ。別に生活に困るようなことはないけれど、せめてカーペットくらいは。いやむしろ防犯のためにカーテンくらいはなければならないだろう。 しかしこの部屋には盗られて困るようなものなど何もないし、きっとわたし1人ではカーテンを選べないと思う。どうせまた、迷うだけ迷って、結局何も買えずに帰ってきてしまう可能性がかなり高い。 もうすぐクリスマスが近い。朝倉さんは誰かと遊ぶのだろうか。カラオケかショッピングか……外出の少ないわたしには見当がつかないけれど、どちらにしろわたしのカーテン選びに付き合ってくれる時間はなさそうだ。仕方ない……また今日もこの部屋は、寸分の狂いもなくこのままだ。変わるのはせいぜい、本棚に片付けてある本の冊数くらいのものだろう。 わたしは顔を洗い、手櫛で髪をといて洗面所を去る。朝ご飯はたいがいパンで済ませるけれど、朝からカレーパンや焼きそばパンは食べられない。6枚切の食パン1枚で、ちょうどいいのだ。 髪に関してはたいてい朝倉さんに直されてしまう。手櫛では不足なのだろうか。わたしは髪が硬いから、あまり手間をかけても意味はないのに。それなりに見られるようになっているのは、ひとえに朝倉さんの力によるところが大きい。 制服に着替えて――この季節なら寝間着は2日続けて着ても大丈夫なはず――、歯を磨き、わたしは家を出た。所要時間は40分弱。もう少し早くしないと朝倉さんに申し訳ないことは重々承知しているのだけれど、わたしの朝の弱さはいつまで経っても治らない。特に冬場は。 先週、朝倉さんに寝顔を撮られた。流出させずに自分のお気に入りにして楽しむ、と言っていたが、いったい他人の寝顔でどう楽しもうというつもりだろうか。面白くも何ともない寝顔だ。寝顔が面白くてもそれはそれでおかしなことになるけれど。 「長門さん」 登校途中、わたしと一緒に歩きながら朝倉さんは話しかける。 「なに?」 「期末テスト、どうだった?」 「いつも通り、だと思う」 先週末までが期末テスト期間だったのだ。しかしわたしは人並み以上に勉学に身を入れているわけでもない。成績は悪くないとは思うけれど、可もなく不可もなく、没個性的と言われれば、わたしはきっと反論できないはずだ。 「長門さんのいつも通りは相当よね」 「わたしは普通に勉強してるだけ」 「どうやったらそんなにいい点数取れるの?わたしにも教えて欲しいわよ」 「特別なことは何も……」 「それじゃ、わたし達が必死に勉強したって報われないわ」 「……ごめん」 「冗談よ。でも本当に、長門さんはすごいわよねぇ」 よく言う。学年ナンバー1の委員長の台詞ではないと思うし、仮に委員長でなくても彼女は十二分に優等生だ。さらにわたしと違ってスポーツもよくできる。 毎度毎度思うのだが、いったい彼女はなぜわたしの友人でいてくれるのだろうか?半分――或いはそれ以上に自分のことだというのに、わたしにとっては未だに謎なのだ。 「長門さんだってこないだの持久走はクラス1位だったじゃない。運動神経を少し分けて欲しいくらいよ」 「朝倉さんはバレーボールができるから」 「あれは中学まで。高校入ってまで続けたかったわけじゃないし」 「でも……」 「人生のうちで1回くらいはスポーツでもやっておこう、って思っただけよ。まあ下半身やら腕やらがこれでもかってほど太くなってなかなか戻らないから今になって困ってるんだけど」 「……」それは発育の悪いわたしと比べて、の話だ。朝倉さんはグラマラスで女性らしいと思う。正直うらやましいけれど、わたしには似合わないだろう。 「それに、今はこうやって長門さんの世話を焼いてる方が楽しいしね」 「……ありがとう」 「長門さんは面白いから、見てて飽きないわ」 「…………ひどいよ」 「ごめんごめん、今朝はちょっと冗談が過ぎてるわね。以後善処します」 朝の空はものの見事に晴れている。ひょっとしたら記録上は快晴になるかもしれないくらいの空が寒さを和らげてくれた。太陽のおかげで少しは暖かくなったような気がする。何となく、昨日の最後に聴いた曲にふさわしい。空と雪の色の対比について歌われていた。情景が思わず想像できた。この15年間に1度も行ったことがない、スキー場の光景が。 「長門さん、わたしのCD聴いてくれてたの?」 「1日1回は聴くようにしてる」 「さっすが長門さん!ねぇねぇ、どの曲が気に入った?」 「……4曲目」 「4曲目、と……長門さん、ひょっとして地元に想い人でもいるのかしら?」 そんなわけがない。地元にいい思い出なんてひとつもないというのに、想い人なんて。 話が展開出来そうにないので、わたしはずっと気になっていたことを聞いた。「2番のサビの意味は、新幹線のこと?」 朝倉さんの表情が輝く。「そう!長門さん鋭いわ!あの『白鼻のトナカイ』っていうのは、わたしも新幹線だと思うの。遠距離恋愛の歌だから……でもあんな喩えがよく出てくるわよねぇ」 朝倉さんがそう言うのなら、私の見解は当たらずとも遠からず、といったところなのだろう。 そもそもは今月の頭に、朝倉さんが突然CDを貸してくれたのが事の発端だ。しかもデッキごと、というのがおかしな話で、それはわたしがラジカセの類を持っていなかったからだ。否、わたしの部屋には何もないのだから、取り立ててラジカセだけがないというわけではないのだけれど。 CDは朝倉さんが自分で選曲したらしい。1人のアーティストの、しかも冬の楽曲だけで1枚のアルバムになっていた。 わたしは音楽の素養があるわけではないけれど、それでもこのアルバムは素晴らしかった。優しげな曲の合間合間に、目が覚めるようなはつらつとした曲がアクセントを効かせる。この順番まで朝倉さんがこだわっているのならすごい。何でもそつなくこなす朝倉さんは、またわたしと差をつけてしまうかもしれない。 「あら、あれはリリース順に並べただけよ?」 「……本当?」 「本当。たまたまバランスのいい順番になったから、そのまま手をつけなかったの」 信じられない。いや、朝倉さんが嘘をついているという意味ではなく、単純にわたしは、すべてに驚いているのだ。朝倉さんは、序盤にCの曲が固まっちゃったわね、なんて言っているけれど。どういう意味だろう。 Next Back to Novel
https://w.atwiki.jp/haruhi_best/pages/58.html
涼宮ハルヒのSS 厳選名作集 長編 長門ユキの牢獄 よし、まずは落ち着こう。孔明の罠かもしれないから 俺は目を閉じて大きく息を吸い込み、そしてゆっくりと吐き出した。 いわゆる深呼吸というものだ、これを行うことで人間は新鮮な空気を肺に送り込み 新鮮な空気は肺より血液に染み込み、そして脳や心臓に浸透する。 簡単にいうとリフレッシュすることができる。 物事を考える前にするととても効果的だ。 よし、落ち着いた。 頭の中で深呼吸の解説を3時間ぐらいできそうなぐらい落ち着いた 俺はゆっくりと眼を開き、 「どうかしたのキョンおじちゃん?」 どう見ても小学校低学年の容姿をした長門を見て 少し、泣いた。 長門ユキの牢獄4 俺はねぇねぇとすがりつく長門を無視して、とりあえず今日一日のことを思い出し始めた。 一日の始まりはこのごろでは珍しく、自分の家から この間の夏祭り以来、ハルヒの監視が厳しい いつもの視線がギンッって感じとすると、このごろの視線はズキャァァンって感じだ 俺は長門と話し込むたびに銃殺される気分だった。 ともかく、俺の朝は妹のシャイニングウィザードもどきにより始まった。 朝食は痛むあごをさすりながら妹と一緒に食べた。 ふと時計を見ると本日のパトロールの集合時間が迫っていた。 逝ってきます、と告げる俺に妹がじゃれついてきた 聞けば今日のパトロールに参加したいのだと言う 俺は数秒考えたが、この狂った夏に必要なのはハルヒの体験した事が無い未知のもの むしろイレギュラーは望むべきものだった というわけで俺は妹の参加を快諾したのだった 集合時間の5分前には駅に到着したが、そこはSOS団 他のメンバーはとっくに集合していた この時の長門の様子はいつも通りだったと思う。 奢る、奢らないかでひと悶着あったのだがそこは割愛 とりあえず妹の参加を伝えると、ハルヒはテンションを三倍増させたのだった。 いつものグループ編成、このごろは長門のイカサマをしていたが今回はズルは無しだ。 久しぶりの運試しに不覚にも少し、ワクワクしてしまったのを覚えている。 結果は俺、古泉、妹という考えうる最低メンバー 久しぶりの古泉スマイルに不覚にも少し、ビクビクしてしまったのを覚えている。 (だ、だいじょうだよな) 忌まわしき黒歴史は再起動を果たした長門によって封じられたはずである 閑話休題 そのあとは照りつける太陽を避けて、適当に建物に入り時間をつぶした。 妹がこれ買って、あれ買ってと五月蝿かったが俺はうまくかわして、すべて古泉に押し付けた。 おかげで古泉の野郎、今日だけで5千円近く使ったのではなかろうか? いい気味だ、待ち合わせのたびに奢らされる俺のつらさが少しはわかっただろう 待ち合わせの場所に到着 集合場所では既に到着していたSOS団女性陣の冷たい視線が俺を迎えてくれた そのあまりの冷たさに、今が夏であることを忘れそうになる まず朝比奈さん、視線を俺から妹へ、妹から俺へと忙しく動かしている。 その表情は厳しく、まるで朝比奈さんに似合ってない。 それからハルヒ、なんかやっぱりね、って感じで納得していやがる。 その勝ち誇った表情は非常にムカつくが、ハルヒらしいといえばらしい。 最後に長門、視線を一転に固定して微動だにしない その刺すような視線を追うと、そこには妹の手にある買い物袋(古泉に買ってもらった服などが詰っているはず)があった。 そう、今思い出せばこの時からだった長門の様子が変になったのは その後、妹の活躍によりなんとか和んだ空気の元、定例の報告会 もちろん、新しい宇宙人も超能力者も未来人も見つからなかったわけで即時解散ということになった。 妹との帰り道 先程の女性陣の様子が変だったのはなんだったんだろう、と思っていた所に着メロが響いた 誰からだろうと画面を見てみる、そこに映し出されていたのは見慣れた長門の家の番号だった。 妹から少し離れ電話を取る 「どうかしたか?」 この頃はハルヒの監視の目が厳しいので当分は会わないことにしている ならば、別のところで問題でも起こったのか?と心配になって聞いてみる。 「……来て」 俺の質問には一切答えず、長門は用件だけ言うとあっさりと電話を切った。 「?」 わけがわからない。 無口キャラを地でいく長門も電話だったらそれなりにしゃべる。 それが人と視線を合わせて喋るのが苦手なのか、仕草で伝えることが出来ないからなのかは知らないが。 …そんな長門が、ただ一言 もしかしたら俺の想像も出来ない何かが起こっているのかもしれない。 そう、考えた俺ははやる気持ちを抑えて、妹に「国木田の家に泊まる」と告げて別れた。 俺は妹の姿が見えなくなってすぐに走り出した、目指すは長門の住む分譲マンション 待ってろよ長門 ―――――と、長門の家に着いたのが十分ほど前だ そこで俺を迎え入れてくれたのがこのチビ長門というわけだ チビ長門、便宜上この名前で呼ぶことにする。 身長は俺のへその高さくらい、体重は40キロあるかも怪しいだろう 見た目で言えば小学3年生ぐらいだろうか? ようやく俺の論理回路が動き出したようなのでチビ長門に質問してみる。 「君の名前は?」 「長門ユキ!」 元気いっぱいに答えてくれましたよ。 「うん、俺の知り合いにも同じ名前の人がいるんだけど、その人から何か聞いていない?」 俺はなるべく刺激しないように、ゆっくりと丁寧に聞いた。 チビ長門は最初は頭の上に?マークを出して考えていたが何かを思いついたのか、頭に豆電球をつけて居間に走った。 テコテコと戻るチビ長門の手の中には一通の手紙があった 俺はチビ長門から手紙を受け取ると少し手荒に封を開けた。 中に入っていたのは長門らしい明朝体の文章が少し長めで記されていた。 ――本日、定例のパトロールの中で一つの議案を涼宮ハルヒが発表した。 いきなり本題に入る所なんか長門らしいな、と思いながら続きを読んだ。 ――即ち「キョンは重度のシスコン」疑惑である 俺はずっこけそうになる体を強引に支えた、支えなければチビ長門がぺしゃんこに潰れていただろう ハルヒ、あの女に一回ぐらい俺の剛直をぶち込まなければならない気がしてきた ――語られる証言は、証拠ととるにはあまりにも不十分だった 当たり前だ、むしろ邪険に扱っている時のほうが多かった気がする ――が、その後にこのような事を涼宮ハルヒは語った 「いい?もし今日あの娘が買い物袋を持って、うれしそうにしていたら危険信号よ いやらしいキョンのことだから、物品と交換で破廉恥なことをあの娘に要求するに違いないわ。 いえ、もしかしたらもうその毒牙に…」 毒牙に…。じゃねぇ! どんな電波受信すればそんなこと思いつくんだ? お前の頭の中には何が詰ってるんだ!? 俺は打ちひしがれて四肢を床についた_| ̄|○ そんな俺の頭をいいコ、いいコと撫でるチビ長門 そうだ、まだチビ長門のことには触れられていない続きを読まなくては ――結果は涼宮ハルヒの予想通り、物を買い与えていた。 誤解だ、買い与えたのは古泉で、妹が嬉しそうなのはいつでもだろう ――危機感を持った私はあなたに試験を課すことを決めた。 試験?それがこのチビ長門とどんな関係が? ――あなたの眼前に涼宮ハルヒの言う妹属性を持った少女が現れた場合、あなたがどういった対応をするのか? ――それが試験の内容。 ――追伸、明日の朝には元の姿に戻る。 手紙は以上だった。 むしろ、手紙は異常だった。 それでか、それでお前は自らの体を変化させ、性格や口調をハルヒの言う妹っぽく改造したわけか これが超思考存在にも恐れられるハルヒ効果なのか? あぁ、世界が電波に染まっていく 俺は久しぶりにちょっとだけ、本気で泣いた。 頭を撫で続けるチビ長門の存在を感じながら よし、復活 この非常識な世界で生きていくには強くなるしかない。 開き直った俺は、とりあえず何をするべきかを考えた 「…………………うん」 逃げよう 逃げてまた明日長門を訪ねて記憶を消してもらおう 目的を決めれば後は迅速、俺はチビ長門を優しく椅子に座らせると玄関に向かった。 そして絶望した。 見慣れたドアには張り紙が張られていた。 ――明日の朝まで脱出不可―― どうやら俺の行動は読まれていたらしい というか、俺が見つけられなかっただけで最初っから貼られていたっぽい さすがは長門と、言うべきなのか と、玄関で固まる俺をチビ長門が居間から呼ぶ 「キョンおじちゃん、ご飯つくってー」 すべてを諦めた俺は、 従者の如く、奴隷の如く、亡霊の如く働き始めた 現在の時刻22時丁度 語るも涙聞くも涙の苦難の道のりだった 何が辛かったって言うと――――― 19時10分 「キョンおじちゃん?」 このテストがどういった基準で行われているのかは俺の理解の範疇に無い。 そんな中で迂闊な行動はとれない、とりあえず俺はデフォルトのままおじちゃんで逝くことにした。 19時30分 「ミルクが飲みたいの」 料理に忙しかった俺が「冷蔵庫から勝手に取って飲みなさい」と言うと チビ長門は首を振ってこういった。 「おじちゃんのあったかいミルクが飲みたいの」 2、3回まな板に頭を打ちつけて心を静めた後、ホットミルクを作ってやった。 20時00分 食事中 「おいしいか?」 「うん、ユキおじちゃんの作ったものなら何でも大好き!」 それじゃあ、俺が自家生産したあったかいミルクはどうだい?とは言わなかった 20時30分 「おなかいっぱい」 あぁ、わかったから服を捲り上げて腹を見せないでくれ、桜色のポッチが見えそうだ 「じゃあ、お風呂だね」 それはもちろん「今からお風呂に入ります」という決意表明で、俺に同時入浴の荒業を成せと言ってるんじゃないよね? 「ユキと一緒に入りたくないの?」 泣き落とされた 20時50分 「これなーにー?」 あぁ、女を喜ばせるために神様から授かったものだよ。 「ふーん」 今の俺にまともなこと受け答えを期待しないでくれ。 天井を見つめて「古泉イツキ最高」と唱えるのに忙しい だから俺は幼い裸体ををチラチラと見ていないし、体全体でプニプニの肌とか感じてもいない 「ねー、キョンおじちゃん。もう体あったまったよ。」 うん?もうあがるのか? 「ううん、体を洗うの手伝って」 21時30分 危なかった。特に「キョンおじちゃん、胸の所がくすぐったいよ」と言われた時は一線を越えそうになった。 今は風呂も上がり、チビ長門とバニラのアイスキャンディーを舐めながらテレビを見ている。 「おいしいね!」 ああ、そうだね長門 長門は見た目に違わず無邪気に笑う だから、アイスの舐め方とか、口についたバニラがいやらしく見えるのは俺が有邪気だからだろう。 ――と、本当にいろいろなことがあった。 よく我慢したな俺、と少し股間を膨らませながら思う 今俺がいるのは寝室、チビ長門が眠たげに目をこすりだしたのでご就寝ということになった 俺とチビ長門はタオルケット一枚のみで同じベッドに寝ている。 クーラーが効いているとはいえ、温暖化の進む日本ではこのぐらいがちょうどいい ちなみに俺の寝巻きはジャージのズボンに袖なしのシャツ、長門はフル装備の猫柄パジャマ パジャマをどこから出したかは俺も知らない 俺としては溜まりに溜まったものを処理してから眠りたいのだが、右腕にぴったりとくっついたチビ長門がそれを許さない。 まぁ、それなりに精神を消耗したから眠れないことはなさそうだが 「…………」 …明日にはチビ長門ともお別れか そんなこと考えているうちに頭の中に靄が広がっていくのを感じた。 ?時??分 もぞもぞ動く気配を感じて目を覚ました。 首をわずかに動かして右腕を見た。 俺が目覚めたことに気がついていないのか、俺の片腕にとりつた何かは動きを止めない。 そこには予想を裏切らず、俺の腕を使って自慰ふけるチビ長門の姿 荒い息を吐きつつ、俺の腕を股に挟んで秘部を刺激している 俺のむき出しの腕はわずかに湿ったチビ長門のパジャマを感じとっていた。 これが最終試験というわけか?長門 ならば考えが甘かったな お前は日本の由緒正しき文化というものをまるで考慮に入れていない。 即ち、「据え膳食わぬは男の恥」という日本最高の文化をだ! 「どうかしたのかユキちゃん?」 俺はできるだけ優しく聞いてやった、裏にひそむ狼を気づかせないために 「!」 俺が寝ていると思っていたのだろう、驚いたチビ長門は淫靡な動きを止めた 「どうか、したのか?」 俺が重ねて聞くとチビ長門はおずおずと話し出した。 「キョンおじちゃん、あのね。おしっこする所が熱いの。ユキ、病気かな?」 そーか、そーか、熱いのか。 それなら大丈夫だ、その病気なら俺が治してあげられるから 「本当?」 あぁ、俺のぶっとい注射器で長門にお薬を注いであげるからね。 だから俺の言うことをきくんだよ 「うん、わかった」 いいコだ、いいコにはご褒美を上げよう 俺は体を起こしてチビ長門に覆いかぶさると、その小さな唇に自分の唇を重ねる。 一瞬驚いたようだったがチビ長門はキスが気にいったようで自分からも押し付けてきた。 (上等) チビ長門の意外な行動に、俺はレベルを一つ上げることにした 「?」 自らに触れる俺の舌の意味が分からないのか、唇を硬く閉じるチビ長門 いつもなら自分から開いてくれるのだが、それはそれ。 これならこれで楽しみようはある。 俺はチビ長門の小さく張りのある唇をゆっくりと舐めた。 舌先から伝わる味は極上、最高級の肉もこれには劣るだろう おいおい、前菜でこれかよ。 これは最後まで逝ったら死ぬな 死を覚悟した俺は、更なる味覚を求めて侵攻を再開した。 時間をかけて舐めたおかげでわずかに開いた口孔、そこに一気に俺の舌が侵入する! ぴくんっ 予想もしていなかったのだろう、パジャマごしにチビ長門の体が震えたのが分かった。 だがチビ長門の反応にはかまわず、俺は口内を暴くのに集中する。 唇を肉とするなら口の中は果物、蕩け堕ちる果肉に包まれ甘き蜜が満ち溢れる最高の果実だ 俺は更なる果肉を、蜜を求めて舌を縦横無尽に動かした。 舌を弄び、歯をなぞり、裏頬を抉り、唾液を奪う 今まで感じたことの無い刺激に戸惑うチビ長門、俺の舌から逃れようと顔を動かそうとする。 しかし、今の俺がそれを許す道理は無い 両の手を使い、チビ長門の顔を固定して反抗を防ぐ 「―――!」 今頃になって自分の目の前にいるものの恐ろしさに気がついたのか、体全体で暴れるチビ長門 だが悲しいかな所詮は子供の力、体重とわずかな力で動きを封じ込めることができる。 俺はやっとの事で大人しくなった肉を、ゆっくりと味わいだした。 5分ほどだろうか?我ながら熱中しすぎたようだ。 チビ長門は抵抗どころか、ピクリともしない。 顔を離してみると、真っ赤になったチビ長門が蕩けた目をして荒い息を吐いていた。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし) 乱れる幼女を見た感想が「よし」 俺は壊れているのかもしれん ま、とりあえずは―― 剥くか むしろ俺は人間失格らしい プチプチとパジャマのボタンをはずし、ご開帳。 もちろんシャツもブラもつけていないので僅かに朱に染まった肌が顔を出す 依然として抵抗が無いので、下のパジャマもパンツごと一気に脱がす 未完成の裸体が俺の前に現れる。 それは芸術だった 仄かに桜色に染まった白い肌 呼吸のたびに上下する未発達の胸 無駄な肉のついていない黄金率の足 そして、一切の穢れの幼い恥丘 そしてその全てのパーツが何の違和感も無く融合した未完にして完璧な芸術だった。 俺は数秒間、何があろうと忘れないように脳裏にこの光景を焼き付ける。 心ゆくまでチビ長門を鑑賞した俺は、芸術を汚す行為を再開する事にした。 両足をやや強引に開くが、チビ長門は無抵抗 若干物足りないものを感じるが、まあいい 薄明かりの元で見るチビ長門の股間は少し赤くなっている程度 これで俺の肉棒を受けるのは少しばかりきついだろう 仏心がわずかに顔を出した俺は、チビ長門に救いの手を差し出してやる事にした。 俺は掴んだ両足を持ち上げ、チビ長門の腰を強制的に俺の顔の位置まで持ってくる ここまですれやる事はひとつ、俺は秘部にゆっくりと舌を這わせた。 びくん、と今までとは違った反応を示すチビ長門 どこかに逝っていた意識が戻ったのか、四肢に力がこもる 「…キョン、おじちゃん?なにを、しているの?」 今の自分の状況が分かっていないのだろう、不安げな声が俺に質問してくる 「ユキちゃんの病気を治す注射の準備だよ」 だから、暴れちゃだめだよ 「…うん、…わかった」 純粋に俺を信じたのか、抵抗が無駄だと気がついたのかは謎だが了解は取った。 それじゃあ治療を始めよう 俺はチビ長門の赤くなったタテスジに再度、舌を這わせた。 まずはゆっくりと時間をかけて、唾液を塗りたくるように舌を使う しばらくするとチビ長門の割れ目から、唾液以外の液体が分泌されているのに気がついた。 「おじちゃん、…そこ、…くすぐったいよ」 そして熱いんだろう長門、大丈夫、わかっているよ 俺に任せておけばみんな幸せになれる、最初は痛いかもしれないが だけど最後は、必ず極楽へ逝くことができるよ。 百戦錬磨の俺が言うのだから間違いない 「うん、ユキがんばる」 OK、俺もがんばる とりあえずいい加減疲れたので、両足を掴んでいた手を離してチビ長門の腰を支える。 結果、見た目パイルドライバーをかけられているようなチビ長門ができあがる。 「おじちゃん、これ何?」 チビ長門が目の前にある俺の息子に戸惑いの声を上げる 「風呂場でも言っただろう?ユキちゃんを喜ばせるために神様から授かったものだよって。」 俺は優しく答えた。 「でも、…おっきくなってるよ」 それはね、おっきければおっきいほど女を喜ばすことができるんだ。 「ふーん」 どうやら質問タイムは終わったようだ。 俺は別にチビ長門にフェラを期待してはいない、間違って歯でもたてられたら事だ。 もししてもらうなら、もっと元気が無くて従順になった時がいいだろう。 そんなことを思いながら俺は自由になった指を使って割れ目を広げた。 俺の手によって開かれたそこは、わずかに愛液を滴らせて肉色の孔をさらけ出した 口の中に涎が溜まるを感じた。 俺は今までよりもさらに顔を近づけ、舌を挿し入れた。 くちゅ 「――あっ」 外側を舐められる行為とは違う、内側を侵される感覚にチビ長門は敏感に反応した。 その反応に気を良くした俺は、先程のディープキス以上に舌を動かした。 …ぴちゃ……くちゅ…ぬちゅ 「―――うぁ!…はぁっ、んっ、だめぇ!」 淫猥な音と未熟な嬌声が部屋を満たす 柔らかいくせに硬い幼肉は俺の舌を受け入れるように動いたと思えば、次の瞬間には弾き返そうと俺の舌を楽しませる。 小さな蜜壺は僅かな愛液で満たされ、何者も触れたことが無い場所を犯す行為は俺を昂ぶらせた。 俺はいったん口を離すと、自由になっている指の先をチビ長門の秘裂に潜り込ませた。 最初「え?」と軟体な舌とは違う、硬質な指の感触に戸惑うチビ長門 だがチビ長門が戸惑っている間も、俺の指は止まる事は無い。 第二間接が隠れるまで小さな淫裂にゆっくりと指を埋め込む それから、中指を折り曲げたり、伸ばしたり、角度を変えることで孔を掻き回、媚肉の感触を楽しむ 先程の舌の時にも感じた、この初々しくも淫らな感触にしばし酔いしれる。 チビ長門の方と言えば、先程よりもさらに深くを抉られる不快感に目を閉じて堪えている。 ならばと俺は中指をぴんっと伸ばすと、さらに深く指を埋める。 ずぷっ 「――ああ、あ」 体内に侵入した異物に惚けたよう口を開け、涎をたらすチビ長門 と、中指が肉壺の中で壁のようなものに行きあたった。 体が小さくなっているので期待はしていたが、本当に処女膜がありやがる。 たまらなくなった俺は、指を一気に引き抜き「ひぅっ」口を大きく開け唇を完全にチビ長門の股間に口づける そして一気に愛液をすすり上げた。 ずずずっと重い水音が響き渡る 「――ふあああああああああぁぁぁぁ!」 チビ長門は中心から蜜と言わず媚肉までをも吸い上げられそうな力に、軽く達してしまったようだ せっかく戻りかけていた意識が、またどこか遠くに逝ってしまった。 俺としては今からすることにあまり騒がれても興醒めなので、丁度良いといえば丁度良かった。 チビ長門を固定していた腰を離し、仰向けに寝かせる。 まず俺は発射寸前の弓のように自らの腰を曲げ、力をためる。 それから両手を使い、チビ長門の左右の太ももを強めに掴んだ そして力の篭っていない両の足を無理やり開き、チビ長門を引っ張ることで幼い秘裂に俺の肉棒をそえる。 チビ長門は「ぴくん」と反応したが、それだけだった。 もちろん俺は心優しいので息子に唾をつけておくのを忘れない。 さて、準備完了だ 後はどうやって挿入するかだが、チビ長門のサイズじゃ俺のはあまりにも大きすぎるだろう 別に大きさを自慢するわけじゃない、中指一本できつかった現実を元に演算しているだけだ。 いくら人体の神秘を考慮に入れようともかなりの激痛を伴うのは明白だ、そこで俺は…… 一気に、貫くことにした。 やめるという選択肢は最初から皆無だった ずぶっっっっ! 一瞬だ、一秒にも満たない一瞬で俺の剛直はチビ長門の処女膜を破り、膣の最奥まで侵入を果たした。 俺の息子は、肉を断つような感覚の他にも処女膜を破る感覚もしっかりと俺に伝えた。 俺は無垢の雪を汚すような達成感にしばしの間、酔いしれた。 「…?………っ!…あ…あ…あぁ……いっ、いたぃ」 最初、茫洋な感覚では何が起こったのか分からなかったのだろう、頭に疑問符をつけていたが 意識がはっきりとすると同時に痛覚もはっきりしてきたのか、弱弱しい声で痛みを訴える 「いぅ…おじちゃん?なにしてるの?」 呼吸するだけでも痛みが走るらしく、浅い呼吸の中で穢れの無い瞳が俺に問うた 「今、ユキちゃんに注射をしたんだよ。注射は痛いものって決まっているだろう?」 俺は、あくまでも優しく答えた。 チビ長門がわずかに頷く 「ユキちゃんはいいコだから我慢できるだろう?」 もう一度頷く 俺はチビ長門の頭をよしよしと撫でると一息に腰を引こうとした。 しかし、子供特有の直感でそれに気がついたのか、チビ長門が制止の声を上げる 「まって、いま、痛いの。うごくのやめっ!あ、あぐぅぅぅぅっ」 が、止まれと言われて止まる馬鹿はいない、俺は勢いよく雁首の所まで引き抜いた。 真っ赤に染まった肉棒が、何よりも醜悪に見えた。 チビ長門が体の一部に空洞ができたような感覚と痛覚を刺激されて悶えている 目を見開き、限界まで開いた口からは小さな舌が突き出ている 体は弓のようにしなり、背骨が折れるんじゃないかと心配になるほどだ ある程度落ち着いた所で、また限界まで刺し貫く! 「ぎぃっ!」 腰と腰が打ち合った瞬間、あまりの勢いに微量の愛液と共に破瓜の血が宙を舞った。 俺とチビ長門、双方に赤い斑ができる。 その紅さに思わず目を奪われた俺は、もっともっとと腰を打ちつけ媚肉を削る。 「―――がっ、うっ、んっ、ぎっ、いっ、いやぁっ」 体の中心に走る異物感に目を回すチビ長門 しかし、その動きからは抵抗というよりも、少しでも痛みを減らそうとする悲しい女の本能が感じられた。 次第に悲鳴が小さくなっていくのがその証拠だ だが、それでは俺がつまらない 俺は少女の努力を嘲笑うかのように縦の動きに横の動きを加える、同時に肉を裂く感触がいっそう強くなる 完全なランダム、縦の動きならばリズムを覚えれば何とかなるが、それに横の動きが加わるなら話は別だ。 「――っ!!!うああっ!がぁっ!あぶっ!はぁっ!!」 あるいは元の長門にはどうにか対処できたかもしれない、…が今のチビ長門に性交の経験は無い。 結果、俺の腰の動きに合わせて悲鳴を上げる哀れな人形が出来上がる。 「――あっ、うっ、あっ、らぁっ、いふっ」 俺の腰の動きに合わせて声らしきものを上げるチビ長門 顔を見れば瞳は何の光も写さず、ただ涙を垂れ流していた だが驚いたことに、口のほうは唇の端を僅かに吊り上げて心なしか笑っているように見えた。 信じていたものに裏切られ、絶え間なく続く激痛が少女の大切な部分を壊してしまったのかもしれない。 「うっ」 しかし、俺のほうも限界が近い 性交によって得られる快楽よりも、幼女を犯す背徳感のほうが俺を昂ぶらせていたようだ 肉棒の根元に今日一日、溜まりに溜まった熱く、ドロドロとしたモノが集まるのを感じた。 俺は限界を感じたその瞬間 抜けるか抜けないかのギリギリのとこまで引き抜き、そして一気に限界までチビ長門を貫いた。 ドクン! 「――――くっ」 チビ長門の子宮の一番奥に出すべく掴んだ腰を、痛くなるほど自らに押し付ける。 精液が放つたびに真っ白になっていく頭の中、それでもチビ長門を掴む手が緩むことは無かった。 数十秒ほど出し続け、俺は射精の痙攣が収まったのを確認してからチビ長門を掴んでいた手を離した。 手を離してもくっきりと残る俺の手の痕、どうやら少し力を込めすぎたらしい。 「ユキちゃん?お薬をたくさん出しておいたよ。」 「………」 俺は殊更優しい声で、チビ長門に声をかけた 対するチビ長門は無反応 いや反応しているかもしれないがあまりにも微細な動きなので、俺に認識することができないのだろう。 それならば、と俺はいい事を思いついた。 「ユキちゃん、病気は治ったかな?」 やはり、チビ長門は反応しない 「まだおしっこする所が熱い?お薬は効いていないかな?」 そう優しく聞くと同時に、俺は腰を一振りした いまだに繋がっているチビ長門は俺の動きに合わせて揺れる、当然首のすわってない頭も縦に揺れる。 そうまるで、頷くかのようにチビ長門の首が揺れた。 「そうか、まだか。」 もし、今俺の前に鏡があれば、嗜虐的に笑う男の顔が見れたことだろう。 俺の考えが、残酷な考えが分かったのか、急速に意思の光を取り戻すチビ長門の瞳 しかし遅い、俺は絶望的な宣告を高らかに謡った。 「ならしょうがない。おじちゃんは辛いけどまだ治療を続ける必要があるみたいだね。 ちょっと痛いかもしれないけど大丈夫、ユキちゃんはいいコだから我慢できるよ。」 俺はチビ長門の口から否定と拒絶の言葉が発せられる前に、腰の動きを再開した。 「それでは、治療を再開します。」 童女の悲鳴が闇夜に響いた。 9時50分 あぁ、太陽が緑色だ。 俺はぐったりと大の字に寝たまま太陽の日差しで目を覚ました。 あの後、壊れチビ長門の上下左右、その全てを犯している時にある問題が発生した。 それは………チビ長門の体力と、快楽への貪欲さが俺の予想はるかに上回っていたのだ。 ある程度俺の肉棒になれ、少しづつ快楽を感じるようになってから奴は豹変した。 自ら腰を振り、新たなる刺激を求めて試行錯誤する しかも、体力に底が無いかのように激しく動くのだ もしかしたら体が縮小された分、余ったエネルギーが体力にまわされたのかもしれない おかげでいつもの長門だったら、終始俺が主導権を握ることができるのだが 昨夜は後半の方は、押されっぱなしだった。 現に、昨日の最後の記憶は俺にまたがり狂喜乱舞するチビ長門の姿である。 こんな化け物の相手にしていたら三日で枯れてしまう。 俺はもはや感覚の無い股間を押さえて身震いした。 と、そこで俺の顔に影がさした。 つまり俺と太陽の間を何者かが遮ぎったということだ。 逆光で表情は分からなかったが、誰かは分かった。 いつもの長門、つまり高校一年生文学少女タイプの長門だ。 長門は何も着てはいなかった、と言うか体中精液まみれで動くたびに固まった白濁液がはがれている。 やはりチビ長門は、いつもの長門が小さくなった姿のようだ 俺が氷解した謎に満足したその時、ノーマル長門が重々しく口を開いた。 「結果発表」 どうやら昨日言っていたテストの結果が出たらしい。 俺としては何を今更といった感じだ、昨日チビ長門に手を出した時点で覚悟はできている。 「涼宮ハルヒ発案の、キョン・シスコン説」 俺はすがすがしい気持ちで判決を待った 「証拠不十分により疑惑の域を出ず、よって無罪」 なにっ!と俺は無様にも驚いていた。 あそこまでして無罪と言うならば、何をすれば有罪になるというのだ! 俺は挑むように長門を見た。 そこで俺は、長門の結果発表が終わっていない事に気がついた。 「――が、同涼宮ハルヒ発案のキョン・ロリコン説、私の現状をもって証拠十分とする」 ハルヒの奴、そんなことまで言っていやがったのか。 俺は心の中で今度ハルヒに会ったら問答無用、公衆の面前でぶち込んでやろうと神に誓った。 「よって、有罪」 まぁ、当たり前だ文句は無い が、どんな刑が下るのかには興味があった。怖いもの見たさの精神で、だが 「涼宮ハルヒによると、ロリコンに処置なしとの事、よって不能の刑に処す」 長門の言葉が終わったその時、俺の視界を太陽の日差しが満たした。 だがおかしい、陽光は長門がさえぎっていた 長門は一歩も動いていないのになぜ太陽が顔を出す? やっとのことで目がなれた俺は、光の中に絶望的な影を見た。 「おじちゃん、お医者さんごっこしよう?」 つまりは、枯れ果てろ言うことか長門 俺は「いくぞー」の掛け声の下、俺に跨るチビ長門を視界に捉え 気を失った。涼宮ハルヒのSS 厳選名作集 長編 長門ユキの牢獄
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1225.html
第11話『長門 有希 の憂鬱Ⅱ』 俺は、有希の世界改変により、これまた大変なことに巻き込まれてしまった。 時間が入学時まで戻り、 さらにはこの世界の長門(有希だと思う)が完全にではないがハルヒ化してしまったのである。 そして、俺は元の世界の長門があらかじめ用意してくれていたらしい(?) 栞の力により、記憶を取り戻す。 長門が朝比奈さんを部室まで連れて来る。 この新生長門により誕生してしまった部活。 その名前が今さっき明かされた。 その名も、KYON団。 やめてくれ。なんか恥ずかしい。 それにしても、先の展開を知り尽くしている俺はこの世界では理不尽な存在じゃないのか? 次は古泉が転校して来るはず。 その後は、いろいろ長ったらしくも意味不明的な説明を受けるだろうが、 俺はそれを知っているので先に明かしてしまえば回避できるイベントだ。 二度もあんな長い説明を聞くわけにもあるまい。 ……って、朝倉が俺を襲ってくるのはどうすんだ? 俺は一人で立ち向かわねばならんのか? ……教室に行かなかったらどうなる? たぶんそれでも帰っている途中、道の真ん中でナイフを持った朝倉に襲われるだろうな。 ……助けてくれ、元の世界の長門。 ……今の状況はこんな感じだ。 うむ。冒頭の簡単なあらすじとしては十分すぎるだろう。 さて、今後のKYON団はどうなることやら。頑張れ、俺。 俺は目の前の朝比奈さんに言っておく。 「別に入んなくていいですよ。自分が好きな部活に居れば良いと思いますよ」 もちろん、朝比奈さんは俺の心遣いに反し、入ると言うだろう。 「……じゃあ……そうさせてもらいますぅ……」 え?!ちょっと待ってくれよ! これはマジなのか?俺の予想は外れたのか? 「……ところで、さっきの『あ』はなんだったんですか?」 朝比奈さんは少し黙った後、おずおずと口を開き、 「……あそこに置いてある……血塗られたバット……」 おいおい……なんで部屋の隅にまるで返り血を浴びたようなバットが……。 長門、お前の趣味か?……だとしたら良い趣味してるな……。 「もう……いい」 何がいいんだ? 「胸が大きいだけでは……使えない」 !!それだけは禁句じゃあ……。 「ひっ!ううぅ……ぐす、ぐすん……」 ほら、朝比奈さんが泣いてるじゃないか。 「もう長門さんなんて知らないですぅーっ!」 朝比奈さんはどこかへ走り去ってしまった。 ちょっと朝比奈さんには可哀想だが、 朝比奈さんが居ないのならば、パソコンが手に入らないじゃないか。 他には…………すまん、ちょっと度忘れしたみたいだ。 明日までには思い出せる……と思う。 朝比奈さんは本当にこの団に入らないらしいな。 どうする?長門。KYON団の萌え要素が無くなったぞ。 「大丈夫」 「何がだ?」 「わたしが補完する」 「……マジかよ……」 「そう」 「メイド服とか着るのか?」 「……着て欲しい……?」 確かにそれも着て欲しい、だがな、俺にはどうも長門のブルマ姿が頭から離れん。 これも脳内yukiフォルダに保存されてるらしいな。無意識のうちに。 「つまりだな……えーと、長門」 「なに」 「メイド服でもいいが、制服でもいいぞ」 「そう」 俺の脳内会議の順序はこうだ。 まず、案がたくさん出る。 メイド服。体育服。制服。バニー。ナース。女王様。他は様々。 そこで気づく。他の奴に見られたらやばい物がある。 ……んで、さらなる脳内討論の後、 それなりに健全なものはメイド服と制服だけになってしまったので あんな答えになってしまった。 俺は他の奴の目を気にしないなら体育服で頼むつもりだったんだがな。 あのブルマは反則的な可愛さだ……って、何言わせんだ。 そんなこんなであやふやなうちにもう帰る時間だ。 俺は一人で帰った。 ベッドに寝っ転がり、この世界を元の世界に戻す方法を考えた。 ……情報が少なすぎるな。 何にも考えられん。 ……結局俺はこの後の数日間は何も思いつかないまま過ごすことになるんだな。 もうちょっと早く気づけば少しくらいは準備が出来たのに。 次の日からは毎日の放課後、部活が始まった。 その活動は全て読書。名前変えなくて良かったんじゃないか? ……今日の活動も読書か……? 「……そろそろコンピュータが欲しいところか」 元の世界だったらそろそろハルヒが言っていた頃だろう。 しかし、朝比奈さんがいないからどうすることもできないな。 ……まぁ、朝比奈さんとしては喜ばしいことなんだろうけども。 「そう」 やっぱり長門もそう思うか。 でも、どうすんだ?金無いぞ? 「コンピュータ研究部から貰う」 ……どうやって? 「……こうする」 長門は俺の襟元を掴み、自分の方へ倒すように足を払う。 俺は長門に倒れ掛かる。 「うわっ?!」 長門は地面に仰向けになり、その上に俺が覆いかぶさっている状態だ。 待て待て、なぜこうなる?! 「あなたがわたしを襲う写真を撮る。 ……コンピュータ研究部が襲っているように写真を改ざんする」 おいおい、方法は似ているが、なぜ俺が襲わなくちゃならんのだ? 理性を保つのがとってもキツいんだが。 長門はどこからかカメラを取り出し、 俺の肩の辺りで自分に向けて写真を2、3枚ほどパシャリ。 次に横からパシャリ。 「手はここ」 長門の顔は少し赤みを帯びている。 そう言って俺の手を掴み、自分の胸の上に置いた。 「揉んで」 「……は?」 「……写真……リアリティを出すため」 俺は長門の胸をほんの少し 揉む というか つまむ 。 表現は少しアレだが、それくらいしかないのだ。 長門の顔がドンドン上気していってるのは俺のせいか? ……それにしても柔らかいな……って、変なこと考えるな!考えたら負けだ! 「……いい」 またもや写真をパシャリと。 「次はもっとリアリティを出すために……」 まさか、実際に襲えと言おうとしているわけじゃあるまいな。 「実際におs」 「そこまでしなくてもいいだろ」 「……そう。良い写真が取れた」 「……そうか」 その写真は長門が持ち帰った。 どんな感じになるんだろうか。 次の日の朝。 長門はそれを持ってきたわけなんだが……。 「その写真、何も変わってないじゃないか」 「これでいい」 どこか満足気な顔にも見える。 「何が良いんだ?」 「……ツーショット」 ぼそ、と聞こえないように言う。生憎、近いから聞こえてしまう。 やっぱパソコンはいいか。 今日の休み時間の長門はずっとその写真をまじまじと見ていた。 そんなに気に入ったのか? はっきりいって、そのままだと俺が長門を襲っている写真なんだ。 だから他の奴に見られでもしたら、俺は変態と呼ばれるだろうな。 なるべく早く長門がその写真をふところに直すことを俺は必死に祈っていた。 そういえば、ついさっき岡部が1年9組に転校生が来ているとの事を言っていたが、 長門はいっさいそれについては触れなかった。 古泉までもこの団に入らないのか……? 俺は休み時間に古泉のところまで会いに行った。 なぜかと言うと、会いたかったから……なんつーのは嘘で、 実際には「長門も閉鎖空間を発生させるのか」とかを訊こうと思ってな。 俺は教室で女子に囲まれている古泉に声をかける。 「古泉、ちょっと来てくれ」 俺は久しぶりに古泉のニヤニヤスマイルを見て、 なぜか以前までの……元の世界のいつもの風景を思い出す。 俺はそんなにこのニヤケ顔を見ていたのか? 「誰ですか?」 「キョンだ。知ってるだろ」 それにしても自分でキョンって言うのもあれだな。 俺は続けて疑問を投げる。 「長門有希って知ってるか?」 「……あなたは何者ですか」 「一言じゃ説明できんし、ここじゃ話せないな」 「じゃあ外にでましょうか。そこで話してください」 俺と古泉は外に出て、あの席に座る。 俺が古泉から説明を受けた場所だ。 ここは話を円滑に進めるために自分の正体を明かしておく。 「……話して貰いますよ」 「あぁ……実はだな、……俺は……異世界人みたいなもんなんだ」 「……?!」 ニヤケ顔が崩れ、驚いた顔に変わる。 そしてシリアス顔へと移行する。 「異世界人?!……なぜこの世界に来たのですか?」 「それは教えられん。というか、俺も分からん」 有希の世界改変のせいだが……分からないことにしておく。 「で、長門は閉鎖空間は発生させるのか?」 「どうやらあなたは全て知っているようですね」 ……気づくのが遅くないか? 「長門有希は閉鎖空間は確かに出しています」 「なんか含みのある言葉だな」 「しかし、今現在はほとんど無くなりました」 「なぜだ?」 「今現在と言いましたが、正確にはあなたが長門有希と接触を始めてから、ですね」 「……はぁ?」 「それにですね、長門有希は以前までは異世界人、未来人、超能力者を探していましたが、 もうどうでも良くなったみたいです」 「……どういうことだ?」 「つまりですね、長門有希はあなたさえいれば、 異世界人も未来人も超能力者もいらないと考えたのでしょう」 「……意味が分からん」 「そのままの意味ですよ。 ヒントは、土曜日と日曜日に閉鎖空間が発生するということでしょうかね」 さらに意味が分からん。 俺はそこにミスターニヤケスマイル古泉を放置し、教室へと戻った。 ……長門は俺と出会ってから閉鎖空間をあんまり出さなくなった、 ということがどういうことを指し示しているかくらいは俺にも分かる。 どうやら俺はまた選ばれちまったようだな。 進化の可能性 であり 時空の歪み であり 神 とも呼ばれる奴に。 さて、……これまたどうしたもんかな。 その日の放課後。 俺はいつものように静かな時間を求めて部室へ行く。 今日読む本は何にしようか。 そんなことをぼーっと考えながら部室のドアを開ける。 ……あのー、長門さん?何をしておいでに? 「……出てって」 「あ……す、すまん!」 俺はドアを閉じる。 長門が着替えていた。 詳しく語りたいところだが、変態と思われるからやめとく。 これだけは言っておこう。 ……眼福だった。あぁ、脳内yukiフォルダがどんどん充実していく。 急にドアの内側から話しかけられる。 「……いい」 俺がドアを開けると、ちっちゃくて可愛らしいメガネっ娘のメイドがそこにおったそうな。 いや、実際に見たんだがな。 「……どう」 長門はその場でクルリ、と一周し、俺に見せ付ける。 丈の短いスカート。開いている胸元。フリフリの着いたカチューシャ。 ……正直、たまりません。情熱を持て余す。 今すぐ抱きつきたい、というか襲いかかりたい欲望を必死に抑えつつ、俺は言う。 「……いいんじゃないか」 「そう」 少しだけだが顔が赤くなる。 長門はそのままの姿で読書に耽る。 俺もなんか読むとするか……よし、今日はこれだ。 それにしても最近分かったことなんだが、 読書ってのは時間を忘れさせるもんだったんだな。 いつの間にかもう帰る時間だ。 長門が急に口を開く。 「明日は土曜日。」 「そうだな」 「だから……不思議を探しに行く」 え?やるのか?不思議探索……。 「そうか……何時からだ?」 「……明日…朝9時……駅前」 「……分かった」 長門がじっと俺を見つめてくる。 「……」 「……」 無言。何が言いたいんだ?長門。 「……出てって」 あ。 「そ、そうだったな……じゃあな!」 俺は一人で家に帰る。 やっぱり、不思議探しするのか……。 次の日の朝。 土曜日なのでいつもより少し遅めに起こされた(妹のボディプレスッ!)俺は 朝から出かけなければいけないことを思い出し、急いで準備を済ませる。 よし、まだ間に合う。むしろ早すぎるくらいだ。 ……しかし、長門はそれよりも早かった。 俺が駅前に着いた頃にはすでに長門は着いていた。やっぱりな。 「よぉ」 「……」 うなづく。長門にとって挨拶とは、うなづくことらしい。 「さて、どこに行くんだ?」 「……」 分からないようだ。 「とりあえず街でも行くか」 長門はまたもうなずく。 俺と長門は街へ向かって歩き出す。 「……一言いっておく」 「……?」 「これは……デートじゃ……ない」 ほんの少しだけ顔が赤くなる。 ……今思えば、デートみたいだな。 二人っきりで街中を歩く。さすがに手は繋がない……か。 元の世界の長門を思い出す。 あいつは……俺の腕に抱きついてたな。 それのおかげでちょっとばかし歩きにくかったんだよな。 ……長門……。 俺は感慨に耽る。隣で歩く長門を見ながら。 「……なに」 俺の視線に長門が気づく。 いや、なんでも。 「そう」 それにしても本当にどこへ行こうか。 「図書館でも行くか?」 「……」 首を縦に振る。 ……やっぱり長門は長門だな。 図書館に着いた。 着いたと同時に長門はフラ~っと面白そうな本がありそうな場所へと歩いていく。 ……長門……。 俺は元の世界での出来事を思い出す。 あの時も今のように人は結構多かった。 俺があの時読んだ本は……あったあった。 ……やっぱこの本は泣けるな。 しかし、今度は嬉しいような感情での涙だった。 長門……長門…………会いたい……。 「なに」 ってうわぁ!?……長門か。 いつかのように俺が大声を出してしまったせいで周りの利用客がこっちを振り向く。 すいません、みなさん。 「……長門、いるならいるって言ってくれ」 「ずっとあなたと一緒だった」 「は?俺の後を着いてきてたのか?」 「そう」 「……いつの間に」 俺と長門はしばらく見つめ合う。 「……心配しないで」 「何がだ?」 「……わたしはここにいる」 「……あぁ。分かってるさ」 分かっている、分かってはいるが……あの長門に会いたいんだ。 俺らは昼飯も抜きにして、読書を続けた。 それにしても……腹減った……。 なぁ、長門。そろそろ帰ろうぜ。 「そう」 駅前まで一旦戻り、自転車に跨る。 どうやら長門は歩きのようだ。 それじゃあな、長門。 「……のせて」 ……あ、あぁ。 長門は俺の自転車の荷台に跨る。 そして俺の背中に抱きつく。 控えめな感触が、俺は好きです。………駄目だ、がんばれ。理性。 「わたしの家まで」 ……あ、あぁ。 ……俺が自転車で長門の家に着くまで ずっとその柔らかな2つの感触を楽しんでいたのは秘密だ。 いや、もう俺を変態扱いしてくれてもいいな。 俺はこの感触が楽しめるなら変態でいい。 ……今俺、危ない思考してるな……。 長門の家にとうとう着いてしまった……。 俺はとても後ろ髪引かれるような気分になる。 「きて」 え? 「……」 長門は黙って正面玄関の鍵を開ける。 開いたドアの向こう側で長門が立ち止まり、こっちを振り向く。 ……それは来いってことか? 「晩ごはん……」 俺は長門の家にあがりこんで、カレーをご馳走になった。 まぁ、いつものレトルトだから、味は良いとも悪いとも言えないな。 なぜか長門はどう見積もっても6人前はあるであろう量のカレーを、 これまた2人分より明らかに多い量のご飯に盛ってきた。 しかも、一つの大皿に。 俺は「小皿をくれ」と言ったが長門は「おさらが汚れる」と断固拒否。 どちらかというと、この大皿のほうが要領悪くないか? で、仕方が無いので俺と長門は二人横に並んで悪魔のような量のカレーに立ち向かう。 すると、当然のごとく肩が触れ合う。 長門はそのたびにピクリ、としていた。なんだろうか。 ……で、結局のところ俺はけっこう粘っていたが、残り3分の1、と言うところでリタイア。 いつの間にフードバトルへと移行したのだろうか。 小学生が真似して死人が出たってのに。 残りは長門がペロリと食べ終わってしまった。 俺が皿を台所まで持って行く。 俺はまた長門の隣に座る。 ……あぁ、もう満腹だ。 さすがに昼飯抜いたから腹減ってたとしても、この量は無いだろう。 「そう」 長門は俺の腕あたりに肩で押してきた。 「何だ?」 「わたしが勝った」 まぁ……確かに雰囲気はフードファイトだったとは言えど、俺が勝てるはずも無い。 「なんか罰ゲームでもあるのか?」 「ある」 「なんだ?」 たぶん長門のことだから、そこまでキツイ罰ゲームではないだろう。 ……なんて甘い考えでいるから俺はだいぶ前にヘタレとか言われたんだろうな。 「わたしの家に泊まっていくこと」 「……は?」 「……いい」 何が「いい」のか分からん。 俺はなぜだか長門の家に泊まっていくこととなった。 理由は分からん。 二人でトランプしたり読書してたりすると、いつの間にかもう11時だ。 良い子はもう寝る時間です。寝るか。 それを長門に伝えると、長門も寝ると言い出した。 たぶん長門も眠いんだろう。 寝室に入る。おぉ、もう布団が敷いてある。 しかし、一つだけ。 「長門、布団はもう無いのか?」 「……ない」 「じゃあ一緒に寝るか?……なんt」 「そうする」 おいおい……俺はなんてな、と笑い飛ばそうと思ったのに。 「いや、俺は居間で寝るからいいぞ?」 「いい」 「……居間で寝かせてくれ」 じゃないと夕方からそうとう我慢していた俺の理性が持たん。 「これは、団長命令」 そういえば、長門はKYON団の団長だったな。 「従わないと……私刑」 漢字が違うことが長門の優しさだな。 その私刑ってのもどんなのか受けてみたいがな。 俺は顔を真っ赤にしながらもこう言う。 「その……もしも、だがな……? もし俺がお前を襲っちまったとしたら……どうするんだ?」 もちろんそんなことは俺の理性がさせないが、もしも、の話だ。 こうでも言わないと長門の命令がそのまま通りそうだったんだ。 神様、こんな俺をどうか許してやってくれ。 「……従わないと私刑と言ったはず」 ……仕方がないので、俺は布団に潜る。長門も眼鏡を外して潜り込んで来た。 俺は長門がいないほうを向く。 ……俺の心臓の音が喉の奥で聞こえる。 ここまで大きいんだから聞こえてるんだろうか……。 俺の首に長門の荒めな息がかかる。ピクリ、としてしまう。 長門の体温が背中のすぐ後ろで感じられる。 長門はいったい、何をしているんだ。 後ろで何かがもぞもぞと動く。 なんだ?俺は振り向く。 「っ!?長門、何やってんだ!」 「……あつい」 長門が服を脱いで下着になっている。長門らしい、質素な下着だ……。 顔が赤い。俺も、長門も。 長門は熱い視線で俺の目を見ている。 眼鏡をしていない長門を見たのは久しぶりだ。 その目を見て、俺は元の世界の長門……と………有希を思い出す。 だ……駄目だ……っ! 俺は後ろを向く。 長門は後ろから抱き付いてくる。 俺は必死に寝たふりをする。 こんな臆病な自分を誰が許せるものか。 ……朝だ。 寝たふりしていたらいつの間にか寝てしまっていたんだろうな。 長門も俺の隣で寝息を立てて寝ている。 俺は昨日のお返しに、とほっぺたにチューをしようとする。 ……やっぱ、俺って意気地なしのヘタレだな。自分で言うのもなんだが。 長門が薄く目を開けて、小さく呟く……。 「いくじなし」 ……長門、いつから起きてた? 「あなたが起きる前から」 ……さっきのことは忘れてくれ……。 「そう」 そういえば、昨日の夜は……。 「……あれは……」 長門は俺に顔が見えないように俯いて言う。 「……あなたのテスト……」 はぁ? 「団長に今後……変なことをしないか……の、テスト」 ……そうか……。 俺は昨日と同じくカレーをご馳走になり、(量は普通だった) 家に帰った。そして、俺は暇やらなんやらを持て余したまま時は過ぎ、月曜日になった。 俺は気づく。明日……朝倉の手紙がくるんじゃねぇか? とりあえずその日は何も無く、平和な一日だった。 次の日。 俺は学校に行き、靴箱を確認しようとする。 確か……今日、のはずだよな……? 朝倉からの手紙は入っているのか……? 靴箱を開く。 そこには一枚の紙切れが。 内容は……以前と同じだ。 『放課後誰もいなくなったら、1年5組の教室に来て』 俺は授業中も休み時間中も昼休みもずっと一人で対策を練っていた。 しかし、考えても考えてもその対策は出てこない。 マジで助けてくれ……元の世界の長門……。 いつしか放課後になっていた。 部室でぎりぎりまで対策を練っていたが、何の案も出ん。 とりあえず、教室……行くか……。 俺はいつもの5倍は重く感じる足を嫌々ながら動かし、教室へと向かう。 教室を覗く。 そこにはやはり、夕日に照らされている朝倉がいる。 「遅いよ」 俺は汗だくだ。緊張しまくっている。 「入ったら?」 引き戸に手をかけている俺は、そこで粘るのもなんなので、とりあえず教室に入る。 ……入りたくねぇんだけどな……。 「朝倉……」 「あなたは少し情報を持ちすぎているわ」 「なっ!知っていたのか……俺の正体を……」 「そ。意外でしょ」 意外も意外だ。なぜ知っているんだ。 「じゃあ今からわたしがすることも……分かるよね?」 急に後ろのドアを気にする俺。 しかし、瞬時にドアがなくなり、灰色の壁へと早変りする。 朝倉は一息ついて、呟く。 「あなたを殺して長門有希の出方を見る」 朝倉はナイフを持ち、物凄いスピードで飛ぶように襲ってくる。 俺はそれを必死に避ける。 「と、とりあえず落ち着いて話し合おうぜ。なんかお前とは分かり合える気が……」 「うん、それ無理」 「ははは……やっぱり……か」 「いくよ」 「あぁ」 俺は朝倉の猛攻を避け続ける。……こんなの相手にしてられるか。 まぁ、避けるって言っても、朝倉は全部ギリギリのところしか狙わないから、 これを楽しんでいたのかもしれないな。 「なぁ……朝倉……こんなことして……楽しいか……っ!?」 「楽しくなんか無いわ……っ!」 「じゃあ……俺と……もっと……陽気な、日々を……すごさないか……?」 会話の間も猛攻は止まない。 「……もう終わらせるわ」 く、来るのか……っ!? 「最初からこうして置けば良かった……」 ……口だけ動く……?! 「朝倉!お前も俺等の団に入らないか?!」 朝倉は俺の言葉を無視して、自分の言葉を続ける。 「……だって……あなたの言葉を聞いたら……決心、揺らいじゃう……」 その目には、涙。 「でも、あなたはわたしの気持ちには気づかなかったわ……」 ……そ、そうだったのか……。 俺はせっかく口が動かせるのに言葉が紡げない。 「……さよなら」 朝倉が俺にナイフを向け―――突進してくる。 ――――その瞬間、何者かがライダーキックのような蹴りで天井をブチ破って入ってくる。 コンクリートの破片、砂、埃、蛍光灯の残骸などで視界が塞がれる。 ……誰かが助けに来た?! 次第に視界が晴れる。 「―――な、なんでお前が来るんだ?!」 そいつはふん、と鼻息を鳴らして大きな声で言う。 「助けに来てやったわ!あたしに感謝しつつ、せいぜい死なないよう頑張りなさい!」 そこに現れたのは――――黄色いカチューシャをつけた長髪のハルヒだった―――― 第11話『長門 有希 の憂鬱Ⅱ』~終~ キョン「次回予告! ハルヒって長門と同化?したんじゃなかったのか?」 有希「それはあくまであなたの予想に過ぎない」 キョン「そうか……?」 有希「そう」 キョン「まぁいい。とりあえず俺の命は繋がったようだ」 有希「まだ分からない……」 キョン「こらそこ。不吉なこと言うな」 ハルヒ「大丈夫よ、あたしがあんたを守るんだから」 キョン「ハルヒ……」 有希「第12話『長門 有希 の憂鬱Ⅲ』」 キョン「乞うご期待!」 なんか同じ名前のキャラがたくさん出てきて正直、自分でも困る。 第12話
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1254.html
それはゴールデンウィークも明けた五月半ばのことだった。 読書以外の趣味もなく本を読むのが日課だったわたしは日曜日、遅い昼食を終えてから新しい本を探そうと市内にある図書館に初めて足を運んだのだった。 館内は本を読むのに適した明るさの照明で照らされており、平日なのにも関わらず多くの人で賑わっている。と言っても図書館なので騒いでいるような人はいない。 人の多いところはあまり好きではないが、ここはそれぞれが自分の空間を持てるためわたしも落ち着いて読書ができそうだった。そもそも、図書館とはそういうものなのだが。 書棚から適当な本を取り出しては開いて目ぼしいものを何冊か見つけると、わたしは本の重さに少しよろけながらも近場にあったテーブルに本を慎重に置き、息を一つついてから椅子に腰を落ち着けた。 今わたしがいるテーブルには他の誰も座っていない。わざわざそういう場所を選んだ。近くに人がいると落ち着かないから。 何となく辺りを見回して改めて図書館の静けさを味わってから、わたしは本の表紙をめくった。 それは高校生から大学生に至る二人の男女が織り成す恋愛小説。 SFでもミステリでもファンタジーでもない、ごく普通の世界の物語だったが、透明感のある作風にわたしは自然と惹かれていった。 四分の一ほどまで読み進めた辺りでわたしははっと顔を上げ時計を探した。もうそろそろ閉館時間になろうとしている。 時間を忘れて読書に没頭していたらしい。悪い癖だ。 続きは帰ってから読もう。そう思い本を借りるためにカウンターへと向かったわたしはそこではたと気が付いた。 本を借りるためには貸し出しカードを作ればいいのだろう。でもどうやって作ればいいのだろうか? 職員に聞こうとしたが数少ない職員たちは皆忙しそうにしている。今話しかけても迷惑になるかもしれない。 閉館時間は刻々と迫ってきている。今日借りられなかったらまた来週来なければいけない。 焦りだけが募り、わたしはただいたずらにカウンターの前でおろおろとするばかりで、 「何してんだ?」 突然背後からかけられた声に思わず小さく飛び上がり恐る恐る後ろを振り向くと、そこにはわたしと同年代くらいのラフな格好をした少年が怪訝そうな面持ちで立っていた。 「お前、北高の生徒だろ? さっきからうろうろしてるみたいだけど、どうした?」 大人びているとは言えない容姿ながらどこか達観した物の見方をしていそうなその少年は、わたしに対して気負いするふうもなく言った。 何故この人はわたしが北高の生徒であると知っているのだろう。 「ああ、いや。俺もそこの生徒だからさ。その格好を見てな」 わたしが不思議そうな顔をしていたのを察してか、彼はわたしが訪ねる前に弁解すると、 「でも休みに制服着てるなんて珍しいな。いや、それはいいんだが、どうしたんだ?」 多分、わたしの様子を見かねて声をかけてきたのだろう。 人と話すのは得意ではなかったがわたしは意を決して、 「……その……本を、借りようと、思って……」 蚊の鳴くような声が途切れ途切れに出てきた。いつも感じていることだが、口下手な自分が少し嫌になる。 「もしかして、借り方が分からないのか?」 わたしは頷いて、何とか言葉を紡ぐ。 「図書カードの作り方が……」 「職員に聞けばいいじゃないか」 彼が首を動かしてカウンターに目をやる。 それは分かっているのだけれど、どうしても声がかけられなかったのだ。 わたしの訴えるような視線を感じたのか彼は少し困ったような顔をしてから納得したように、 「あ? あー……そうか。何となく話すの苦手そうだしな」 わたしに背を向けてカウンターまで歩いていき、手に持っていた本をカウンターの上へ置いて職員を呼び止めた。 「すいません、これ返したいんですけどいいですか? それから――」 「ほら、これ」 一仕事終えた後のような表情の彼に手渡されたのは、手続きをするのに使ったわたしの生徒手帳と、わたしが借りようとしていた本。それから、図書カード。 「しかし休日も制服の上に生徒手帳も持ってるなんて真面目だな。いや、別に嫌味ってわけじゃないんだが」 そう言って苦笑する彼からは、確かに嫌味のようなものは感じられなかった。 それよりもわたしは彼に対する感謝と彼の手を煩わせてしまったことに対する申し訳ない気持ちで頭がいっぱいでそんなことを考える余裕もなかった。 制服を着ていてよかった。もしも着ていなかったら彼は声をかけてくれなかったかもしれない。 「それじゃ、俺は用事も終わったから帰るけど、お前も気をつけてな。もう遅いし」 そう言うと彼はひらひらと手を振って出口に向かって歩き出した。 「待って」 わたしは慌てて遠ざかる彼の背中に声をかけた。少し声が裏返ってしまった。 彼が不思議そうな顔で振り向く。 「あの――」 彼がいなかったらこの先わたしはこの図書館で本を借りることができなかったかもしれない。だから―― 「――ありがとう」 あれから半年、彼とは顔を合わせていない。 あの時彼の言っていたことは本当で、校内で彼の姿を見かけたことは何度かあった。 声をかけようと思ったこともあった。だけど、そんな勇気をわたしが持ち合わせているはずもなく、ただいたずらに時間が過ぎていってしまった。 まるであの図書館の時と同じように。 彼に近付きたかった。彼と話がしたかった。 何故だろう。たった一度、図書館で親切にされただけなのに。 彼のことを考えると胸が苦しくなって、その理由が分からないことが辛かった。 ……いや、本当は分かっていた。 分かっていたから、わたしは精一杯の勇気を振り絞って行動に出た。 彼が一年五組の生徒であることを知ったわたしは、同じクラスにいるわたしによくしてくれる女子に頼んで、放課後、文芸部に来てくれるように頼んだ。 帰宅部であるらしい彼を、文芸部に誘う為に。 ……我ながら回りくどい。 幸いにも彼は図書館でのことを覚えていてくれた。だったら、わたしの言うことは一つだ。 あの日、あの時、あなたに出会ってから―― 「わたしは、あなたのことが――」 目を開けると、白い天井が見えた。 やけに体が重い。規則的に聞こえる不可解な電子音が耳にうるさく響く。 ふと自分の体を見るとわたしの腕には何本ものコードのようなものが繋がれていて、その一つを辿るとそこにはブラウン管に波を打つ線とそっけない文字列を映し出す機器があった。 ――それは紛れもなく心電図だった。 気が付けばわたしの口と鼻には人口呼吸器が取り付けられており、わたしはそれのおかげでかろうじて呼吸ができているという状態だった。 首を動かして反対側を見るとそこには白い簡素なテーブルがあって、その上に一冊の本が置かれていた。 それは、あのとき図書館で読んだ――はず――の、ごく普通の世界で二人の男女が織り成す恋愛小説だった。 そこでようやくわたしは思い出した。 ここは病院で、わたしはこの病院の入院患者なのだということを。 そして、わたしは悟った。 彼との思い出が、全て夢だったということを。 目の端から、熱いものが零れ落ちた。 それは、水よりももっとずっと寂しい粒。 わたしは目を閉じる。 夢の続きを見る為に。 そしてわたしは、深い眠りに落ちていく。 例えこの身が朽ち果てようとも―― わたしは、わたしの夢の中で生き続ける―― 「…………」 この三点リーダは長門と俺の分だ。 ハルヒのやつが機関誌第二段を作るとか言いやがったので俺たちは再び作文に四苦八苦するハメになったのだが、今回恋愛小説のクジを引き当てたのがこともあろうに長門で、ハルヒは嬉々として長門の恋愛小説を待ち望んでいるらしいのだが完全に煮詰まっていた俺も長門の恋愛小説に興味がないわけはなく、意外にも早々に完成したらしいそれを気晴らしに読んでみたい旨を告げたところこれまた意外にも長門はあっさりと快諾してくれたので読ませてもらったわけなのだが、正直言って俺はどう言ったものか悩んでいた。 もしかすると、幻想ホラーってのはこういうもののことを言うんじゃないのか? 何となく長門が何か感情みたいなものをその無表情の中に浮かべていないものかと思って、コピー用紙から目を離して長門の顔を見てみたもののそこにあったのはいつもどおりの果てしない無表情で、 「どう」 甚だ短い疑問詞が疑問符もなしにどこまでも平坦な声で俺の耳に届けられた。 「いやあ……」 何というか、正直言って俺にはこの話に対して言うべき言葉が見当たらない。見当たったところでそれは言うべきものでもない気がする。 「そう」 やはり抑揚のない声で言った長門は別段不快そうな表情をするわけでもなく――仮にこいつが何かしらの感情を出していたのだとしても無表情なのには違いないのだが俺にはそれを読み取ることができるし、長門の表情を読み取ることに関しては誰にも劣ることはないだろうことを自負する俺が言うのだから間違いはない――くるりと俺に背を向けるといつもの定位置に座って読書を再開した。 長門は特に気にしている様子もなかったが、俺にとっては大問題だった。 他の奴が見ても少しばかり欝なだけのショート・ショートくらいにしか見えないだろうが、俺にとっては喪失した自身の記憶の断片を見せつけられたようなもんだった。もちろん実際に体験したわけではないので喪失したというのもおかしな表現だが、それでもその記憶が『俺』のものであることは間違いなく、俺はまるでもう一人の自分の記憶を追体験したような気分になっていた。 正直言って、他の誰にも読ませたくない。ハルヒがまだ読んでいなかったのは幸いだった。長門には悪いが、長門の担当する小説のジャンルを変えるようにハルヒに提言しておこう。あいつが応じるかどうかは分からんけどな。 だが、その前に確認しておかねばなるまい。 「なあ、長門」 「なに」 長門は本から目を逸らさずに応える。 「あの世界の改変のときな……、お前にはあの改変されたお前の記憶は、あるのか?」 長門はゆっくりと俺の方を見ると、 「ない」 その言葉に俺が口を開く前に長門は付け加えた。 「あのわたしはわたしであるが、意識、記憶ともに今あるわたしのものではなく、同期を取ることも不可能。よって、わたしにはあのわたしの記憶はないし、その意識を推し量ることもできない」 「それじゃあ、何で」 お前は、この話を書いた――いや、書けたんだ? 「…………」 長門はビー玉のような瞳でじっと俺を見つめた後、先ほどの動きを逆再生するように本に視線を戻して言った。 「わたしは、わたしだから」