約 4,956,836 件
https://w.atwiki.jp/consite/pages/4.html
はい、やってきました。恒例の?使った感想です。 1.投稿モードが多すぎて、何が何なのかよくわからない。 2.一度投稿してしまうとタイトルを変更できない。 と思ったら、下のプルダウンから可能だった。 つまり、タイトルの変更の仕方がわかりづらい。 3.投稿を削除するまでのSTEP数が多すぎ。 4.基本設定変更画面が、ださい。 5.カテゴリ登録が出来ないので、記事がぐちゃぐちゃになる。 6.上部のタイトルをクリックしてもトップページに遷移しない。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/1508.html
登録日:2009/12/27Sun 16 38 21 更新日:2024/08/26 Mon 16 01 47 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 DM4 クズカード←おい、デュエルしろよ ネタキャラ バニラ レオ・ウィザード 上級モンスター 地属性 役立たず 攻撃力1350 星5 最弱 獅子 通常モンスター 遊戯王 遊戯王OCG 魔法使い族 15年以上もの歴史を誇る遊戯王オフィシャルカードゲーム(以下OCG)。 長きにわたる歴史の中で8000枚以上のカードが世に送り出されてきた。 その中には強いカードもあれば、当然弱いカードもある。 レオ・ウィザードは、遊戯王OCG史上最高最悪のデッキの1つ【レオ・ウィザードパーミ】の主力であり、 【モリンフェンビート】、【カクタスロック】と共に遊戯王OCGの大暗黒時代を築いた!! とかそういう事は一切なく、むしろ全遊戯王カードの中でもぶっちぎりで弱い方に属するカードである。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 通常モンスター レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 この項目は、このレオ・ウィザードの恐るべき弱さを、遊戯王OCGにあまり詳しくない方々も含めて懇切丁寧にご紹介する項目である。 OCGでの活躍~レオ・ウィザード最弱伝説~ 1:レオ・ウィザードの何が弱いのか まず、遊戯王OCGに馴染みのない方に、遊戯王の基本的なルールをご紹介しておこう。 ものすごく単純に言うと、このゲームは手札から「モンスターカード」を1ターンに1枚ずつ場に出し、 それでボコスカ殴りあうゲームである。原作風に言うならパンチの代わりにカードを出しあう格闘技だ。 モンスターには「攻撃力」と「守備力」が設定されており、当然これが高いほうが強い。 また、モンスターカードにはもう1つ「レベル」が設定されている。 レベルが5・6のモンスターは、すでに場に出ているモンスター1枚を生け贄(*1)(捨て札にする)にしなければ、手札から場に出すことはできない。 またレベル7以上のモンスターは、場のモンスターを2枚も生け贄にしなければ出せない。 当然ながらレベルが高いほうが攻撃力・守備力の高いモンスターが多く、戦闘が有利となる。 要するに「レベル4以下の弱いモンスターを場に出し、それをコストにしてレベル5以上の強いモンスターを出す」というのが、このゲームの基本である。 今はゲームの高速化が進みすぎてとてもそんな呑気な事はしていられないのだが、 少なくともレオ・ウィザードが登場した当時はそうだったのだ。 レオ・ウィザードはレベル5なので、「弱いモンスターを生け贄にして出す、強いモンスター」に属する。 まずはフィールドにレベル4の「弱いモンスター」を出し、 《ブラッド・ヴォルス》 レベル4/闇属性/獣戦士族/攻1900/守1200 それを生け贄に「レオ・ウィザード」を召喚すると、 《レオ・ウィザード》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 なんということでしょう。攻撃力が下がってしまったではありませんか。 そう。レオ・ウィザードはコストが必要な上級モンスターであるにもかかわらず、 コストが必要ではない下級モンスターよりも圧倒的に弱いのだ。 だが待って欲しい。遊戯王とは決して数値を比べ合うだけのゲームではない。 多くのモンスターカードは、モンスター効果と呼ばれる特殊能力を持っている。 相手モンスターを破壊する、生け贄なしで召喚できる、自身の攻守がアップするなど、色々な恩恵が得られる。 仮に攻撃力や守備力が低くても、強力なモンスター効果を持っているカードは優秀だ。 攻守0なのにモンスター効果が強すぎて禁止カードになったサウザンド・アイズ・サクリファイスというモンスターもあるくらいなのだ。 では気になるレオ・ウィザードのテキストを見てみよう! 黒いマントをはおった魔術師。 正体は言葉を話すシシ。 なんということでしょう。ゲームに役立つことが何一つ書かれていません。 レオ・ウィザードは「通常モンスター」と呼ばれるモンスター効果を持たないモンスターであり、 何一つ特殊能力の類を持ち合わせていない。 黒いマントを羽織った魔術師の正体が言葉を話すシシである事はカードゲームを何ら有利にしてくれないのである。 もちろん効果がなくても攻守が高ければ強力なカードである。 しかしコイツは攻撃力も守備力も低くモンスター効果もないのにレベル5なのだ。 当然ながらこのような上級モンスターを使う意義はない。 生け贄となる下級モンスターのままで戦ったほうが明らかに有利だからである。 2:レオ・ウィザードはなぜ弱いのか レオ・ウィザードが登場したのは、遊戯王OCG黎明期、後に「第1期」と呼ばれる1999年のことである。 この頃モンスターのレベルは、攻撃力と守備力の合計値によって決まっていた。 レベル4と5の境目となるのは攻守合計2800。 これを上回るとレベル5となり、生け贄が必要な上級モンスターになってしまう。 攻1800/守1000のランプの魔精ラ・ジーンは合計2800でレベル4。 攻1800/守1300の牛魔人は合計3100でレベル5。 ちなみにこのゲームは攻守のバランスが良いことがほとんどメリットにならないので、強いのは生け贄なしで出せる前者である。 この「2800を超えるとレベル5」のアオリをモロに受けたのが、 かつてレオ・ウィザードと史上最弱カードの座を争ったモリンフェンである。 コイツは攻守の合計が2850であるため、ギリギリでレベル5となり、大して強くもないのに生け贄が必要となってしまった。 さて、ではレオ・ウィザードがどうなのかを見てみよう。 攻1350/守1200で、合計2550である。 !? なんということでしょう。どう計算してもレベル4相当の能力ではありませんか; 実のところ、この「攻守合計2800を超えたらレベル5」という法則に当てはまらないカードも稀に存在する。 例えばアクア・マドールは攻1200/守2000の合計3200でレベル4。 岩石の巨兵に至っては攻1300/守2000の合計3300でレベル3であった。 どちらもレベル5相当の能力であるが、レベルが低いためノーコストで召喚できる。 このような「本来のレベルよりもレベルが低いモンスター」は、 生け贄なしで上級モンスター並みの能力を発揮できるため、強力である。 しかし「本来のレベルよりレベルが高いモンスター」は、自らの首を絞めるだけで何ら得にならない。 ことに本来のレベルより高いせいで生け贄が必要になったカードは、第1期に登場した約600枚のカードの中で1枚しか存在しない。 すなわち、レオ・ウィザードである。 果たしてこの不可解なレベル設定が何らかの意図的な行為だったのか、 あるいは単なる計算ミスだったのかは、今となっては知るすべがない。 だがレオ・ウィザードが1/600という究極の貧乏クジを引いた男であることは、間違いないだろう。 3. レオ・ウィザードはどのくらい弱いのか ここまで「レオ・ウィザードが弱い理由」を解説してきたので、 本項では「レオ・ウィザードが具体的にどのくらい弱いのか」を検証したい。 レオ・ウィザードと各レベルの最も攻撃力の高い通常モンスターのガチンコ対決である。 なお比較対象を「通常モンスター(効果の無いモンスター)」に限定するのは、 遊戯王OCGには「デメリットアタッカー」と呼ばれる「攻撃力が高い代わりに、デメリットの効果を持つカード」とか、 「特殊召喚モンスター」と呼ばれる「ハイスペックと引き換えに、特殊召喚でしか召喚できないカード」が存在するためである。 レベル4・攻撃力2400の電動刃虫(チェーンソー・インセクト)とか、 レベル1・攻撃力2500の機皇帝ワイゼル∞とかの怪物が相手では公平なジャッジができないだろう。 レオ・ウィザードVSレベル5 まずはレオ・ウィザードと同じレベル5のモンスターと比較してみよう。 レオ・ウィザードと相対するレベル5最強のモンスターは《サイバティック・ワイバーン》。 2000年7月登場とかなり古いカードで、1999年7月登場のレオ・ウィザードとの差は1年しかない。 さて、《サイバティック・ワイバーン》VS《レオ・ウィザード》の勝負の結果は!? 《サイバティック・ワイバーン/Cyber-Tech Alligator》 通常モンスター 星5/風属性/機械族/攻2500/守1600 メカで強化された翼竜。 ドラゴンにやられ死にかけた所を、飼い主にサイボーグ化された。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 うん知ってた。 ギリギリダブルスコアじゃないので、《巨大化》とかで攻撃力を倍にすれば勝てるよ。よかったね。 攻撃力1000アップの《デーモンの斧》じゃ無理な辺りに哀愁が漂っている。次行こ次。 レオ・ウィザードVSレベル4モンスター 続いてレベル4である。ここから生け贄が不要となる。 生け贄不要のモンスターの中では最も強いため、ゲームの主役となるモンスターである。 シンクロモンスターだのエクシーズモンスターだのが登場した現在でも、 「レベル4がデュエルの主役」という状況に変わりはない。 さて、レベル4最強の刺客は《ジェネティック・ワーウルフ》。 2006年10月に登場し、下級モンスターの攻撃力は1900までという常識を塗り替えたカードである。 同じ攻撃力の通常モンスターは現在では《アレキサンドライドラゴン》《幻のグリフォン》《幻殻竜》等々、続くように登場しているが、せっかくなのでこの基準を作り上げた開拓者に代表してもらおう。 さて、レベル4vsレベル5、勝負の結果は!? 《ジェネティック・ワーウルフ/Gene-Warped Warwolf》 通常モンスター 星4/地属性/獣戦士族/攻2000/守 100 遺伝子操作により強化された人狼。 本来の優しき心は完全に破壊され、闘う事でしか生きる事ができない体になってしまった。 その破壊力は計り知れない。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 まあ見えてた。「遺伝子操作により強化された人狼」だの「その破壊力は計り知れない」だのに、 「言葉を話すシシ」が勝てるはずなかった。OKOKここまでは想定内だ。 というかすでにブラッド・ヴォルスより弱いと言っちゃってたし。 レオ・ウィザードVSレベル3モンスター レベル3のモンスターは、レベル4よりも攻撃力が劣る。 《レベル制限B地区》や《グラビティ・バインド -超重力の網-》など「レベル4以上のモンスターだけ攻撃を封じる」カードもある。 つまり「コイツら攻撃力低いから、まぁ贔屓してあげてもいいよね」と思われるくらいの存在ということだ。 この辺からは攻撃力には期待されず、主にモンスター効果の良し悪しで採用を検討されるようになってくる。 そんなレベル3最強の刺客は《ジェリービーンズマン》。 2005年5月に登場した結構カワイイカードである。植物族としては珍しく攻撃力が持ち味。 そのレベル3とレオ・ウィザードの対決の結果は…? 《ジェリービーンズマン/Jerry Beans Man》 星3/地属性/植物族/攻1750/守 0 ジェリーという名の豆戦士。 自分が世界最強の戦士だと信じ込んでいるが、その実力は定かではない。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 うん負けた。ジェリー君アンタ、ローレベルの代表として活躍するぐらいには強いから安心していいと思うよ。 レオ・ウィザードVSレベル2モンスター レベル2である。この辺になるともう攻撃力には期待されない。 攻撃力・守備力が共に3ケタという弱小モンスターも少なくない。そんなレベルである。 もちろん攻守が低くても何かしらのモンスター効果を持っていればその方面で使い道がある。 だが、レオ・ウィザードは何の効果も持たないので、 ここは同様に効果を持たないレベル2モンスターとタイマンを貼って実力を証明していただくしかない。 レベル2の王者は《デジトロン》。 あっ、あれは2017年6月17日発売のストラクチャーデッキ-サイバース・リンク-に収録された最新鋭のカードだ!(露骨なステマ) レベル2通常モンスター最強攻撃力を10年ぶりに《海皇の長槍兵》から奪い取り更新した。 さて注目の一戦の結果は!? 《デジトロン》 星2/地属性/サイバース族/攻1500/守 0 電子空間で見つけた亜種。 その情報量は心なしか少し多い。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 負けた。負けてしまった。もう後がないぞ!? レオ・ウィザードVSレベル1モンスター レベル1である。 アリアハンから旅だった勇者はスライムに撲殺され、 タマゴから産まれたトゲピーは「あまえる」と「なきごえ」しか覚えておらず、 「くろきし」4体が出てきたら瞬殺されなければならかった…そんなレベルである。(*2) ちなみに遊戯王OCGに「レベル0」とか「レベルマイナス」の通常モンスターは存在しないため、(*3) レベル1のモンスターにレベルを下げる魔法カード《降格処分》などを使っても何も起こらない。 つまるところ、レオ・ウィザードはもう完全に土俵際に追い詰められている事になる。 レオ・ウィザードに喧嘩を挑むレベル1最強の刺客は《ヴォルカニック・ラット》。 2007年に登場したネズミである。・・・・・・・・ネズミさんだと? 「獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」という概ね大人げない用途で使われることわざがあるが、 まさか獅子がネズミを狩るために全力を出さねばならんとは… 果たして獅子vsネズミ、百獣の王の座はどちらに!? 《ヴォルカニック・ラット》 通常モンスター 星1/炎属性/炎族/攻 500/守 500 灼熱の火山地帯に生息するネズミの変種。 どんな暑さにも耐えられる体を持っている。 《レオ・ウィザード/Leo Wizard》 レベル5/地属性/魔法使い族/攻1350/守1200 おめでとう…! 祝福…!圧倒的祝福…ッ! 結論。レオ・ウィザードはレベル1モンスターには勝てる。 ちなみに、「レオ・ウィザードは大昔の第1期のカードなんだから当時のカードと比較しないとダメなんじゃないの?」という声もあるかもしれない。 ただ、第1期のカードと比較したところで、レベル3・攻撃力1600の《ドラゴン・ゾンビ》に一方的に倒され、レベル2・攻撃力1350の《マーダーサーカス・ゾンビ》と相討ちになるので、「レベル2以上を相手取ると生き残れない」という結果に変わりはない。 そんな訳で、かつて「遊戯王で最も弱いカードは何か?」という議論になると、大抵このレオ・ウィザードとモリンフェンが引き合いに出され、互いにその圧倒的な弱さをアピールしあう激しく低レベルな闘いを繰り広げていた。 もちろん、レオ・ウィザードはレベル5としては圧倒的に弱いというだけで、 レベル4以下にはもっと攻守の低いカードはある。 だが、レベル4以下のカードは生け贄無しで出せるので、 どんなに攻守が低くても「とりあえず出しておいて壁にする」「運よく生き残れば生け贄にする」という運用が可能である。 一方コイツらはなまじレベル5なために、「生け贄がなくては手札から出すことすらできない」ので、「何もせず立っている」という最低限の仕事すら困難なのだ。 結局、モリンフェンとレオ・ウィザードのどちらの方が弱いのかの決着はつかないままに時は流れた。 現在では、効果を持たない通常モンスターをサポートするカードが多数登場し、 またレベルの高さをシンクロ召喚やエクシーズ召喚に活用できるようになった事で、 レオ・ウィザードは「最弱のカード」とは言えなくなっている。 だが、何よりレオ・ウィザードにとって残念な事は、同等レベルの筈のモリンフェンに比べ人気が低いという事だろう。 なにせあちらは同じ中途半端なステータスと言っても、攻撃力1550と高い故に一般的な攻撃力1500以下の低ステータスサポートカードが受けられず、一方一般的な攻撃力1500以上メタの高ステータス対策カードに引っかかる、絶妙すぎる中途半端の中の中途半端なステータスを持っているからだ。 そのためモリンフェンはしばしば「様」付けで崇拝され、専用ファンサイトまであるのに対し、レオ・ウィザードを愛する声は少ない。 カードとしての勝敗はともかく、人気においてレオ・ウィザードは敗北を喫した事は間違いない。 ゲームでの活躍~レオ・ウィザード最強伝説~ OCGではキング・オブ・ザコの座を激しく争ったレオ・ウィザードであるが、 実はレオ・ウィザードが最強カードとして君臨した事がある。 戦いの場はゲームボーイソフト遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記だ。 このゲーム(以下「DM4」と呼ぶ)では、モンスターのレベルが攻撃力か守備力の高い方の数値によって一律に決められている。 1350までがレベル4で生け贄なし、2000までがレベル6で生け贄1体、2750までがレベル8で生け贄2体、それ以上は生け贄3体が必要となる。 もう1度言う。攻撃力1350は、生け贄なしで出せる最強攻撃力なのだ。 かくして、現実には無駄にレベル5なせいで最弱の烙印を押されたレオ・ウィザードは、DM4ではレベル4最強の攻撃力を持つアタッカーという真逆の名声を得ることとなる。 レオ・ウィザードの栄光はこれだけではない。 召喚魔族(OCGで言う「属性」)が黒魔族である事も有利に働いた。 召喚魔族には有利不利の相性があり、不利な召喚魔族のモンスターと戦闘した場合攻守の値に関係なく一方的に倒されてしまう。 しかし黒魔族の弱点である幻想魔族は数が少なく、弱点を突かれにくかった。 また本作では「どの装備魔法を装備できるか」も重要な要素だが、 レオ・ウィザードは装備できる装備魔法が比較的多く、汎用性の高いものを使用できる。 更に攻撃力1300の準アタッカーや、攻撃力2000の上級モンスターが多い《闇》フィールドで強化できると、至れりつくせりの待遇である。 強いレオ・ウィザードを使いたい人はDM4をプレイしよう! 余談 遊戯王カードwikiのこのカードのページは、現実のこのカードの解説よりゲーム内でのこのカードの解説のほうが長い。 ピクシブ百科事典にはDM4における攻守1350組について解説する「1350次元」なるページがあり、各1350モンスターの使い勝手や環境考察などがかなりアツく行われている。レオ・ウィザードのファンは必読。 色違いモンスターに《眠れる獅子》というモンスターがいる。そちらは獣族でレベル4、さらに1700とそこそこの守備力を持つ。古くから遊戯王OCGに触れているならお世話になったこともあるだろう。…獅子は下手に魔法を使わない方がいいのかもしれない。 追記・修正は【レオ・ウィザードパーミ】の使い手の方にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] レオ・ウィザードパーミってどんなデッキなの? -- 名無しさん (2014-01-14 10 24 14) ↑俺はシエンと青血でロックしてレオで殴る。 シェイプスナッチでも行けるよ! ソウルドレイン使いたいけどそうするとエクシーズの粕と鮫が鬼門。 -- 名無しさん (2014-09-30 06 03 24) ↑追記。 ソウルドレイン無いとヴェーラで潰れる。 こっちもヴェーラなり天罰なり噛ましゃ良いのだが枠が… -- 名無しさん (2014-09-30 06 05 35) VBでは守備力が高いと紹介されていた。 -- 名無しさん (2014-12-13 17 53 00) ↑↑↑↑やめろ、大暗黒時代を繰り返す気か!知らない方が良いこともある。 -- 名無しさん (2014-12-24 17 08 18) 弱さで言ったら間違いなくこいつが最弱、モリンフェンですら攻守合計2850なのにこいつと来たら2550しかない、通常モンスターとして如何なものか -- 名無しさん (2015-03-11 09 31 05) 正直「攻守の合計」とか強さを測る指標にはならんと思う。 -- 名無しさん (2015-03-11 11 21 20) ゲームボーイ版で滅茶苦茶お世話になる最強★4カード -- 名無しさん (2015-03-16 21 16 37) ↑×2 ガジェット・ソルジャーよりもゴブリン突撃部隊や機動砦のギア・ゴーレムの方が明らかに強いし -- 名無しさん (2016-03-08 23 49 26) そら今だから言えることで、初期は生贄融合儀式メインでほぼ下級ビートが鉄板だった、おまけに攻撃守備特化もいないから総合的な強さを指標にせざるを得なかったわけだ -- 名無しさん (2016-03-09 00 01 27) まあ、最初期は生贄召喚すら無かったんですが…エキスパートルールが入るまでは攻撃力の高いモンスターで殴るビートダウンが主流だったし -- 名無しさん (2016-04-10 15 51 41) リアルよりDM4の方が星の数が少ない唯一のカード -- 名無しさん (2016-07-28 04 47 49) モリンフェン様はスリーブになられたというのに -- 名無しさん (2017-10-17 18 47 39) この記事正直草wwwwwww -- 名無しさん (2018-02-13 12 08 23) レベル1ならラットより黒竜の雛の 方が攻撃力たかいけぉ -- 名無しさん (2020-05-01 01 29 37) レベル1ならラットより黒竜の雛の方が攻撃力高いよ -- 名無しさん (2020-05-01 01 30 19) ↑黒竜の雛がいつから通常モンスターになったんだよ -- 名無しさん (2020-05-01 04 05 57) ごめん通常縛りで比較してたの見落としてました -- 名無しさん (2020-05-01 07 25 30) デュエルリンクスならリリースなしで出せるルールもあったが、無くなっちゃったなぁ(棒) -- 名無しさん (2020-05-01 08 59 45) 最弱のカードとは言えなくなっているのは確かにな。。闇の芸術家みたいなクソ以下のステでデメリット効果のみみたいなのに比べればバニラサポ受けられる分まだ強いからなぁ… -- 名無しさん (2021-08-07 13 17 57) エルフの剣士に一方的に斬り殺されたり、砦を守る翼竜の火球でやられる攻撃力…。 -- 名無しさん (2021-08-07 13 44 53) 言葉を話す獅子と対面したリアリストな戦士族はSANチェックとしてサイコロを振ってください→6が出たので発狂して破壊されます -- 名無しさん (2022-04-03 20 54 25) ブラッド・ヴォルスのとこを魔鍵銃士クラヴィスにすれば守備力も下がるぞ(★4で1900/1900) -- 名無しさん (2022-07-24 12 59 21) ↑それはそうだけど初期から存在するカードと比較した方がいいんじゃないか -- 名無しさん (2022-12-06 14 38 10) これでも手札からペンデュラム召喚できてエクシーズの素材になったりバニラサポートあるから遥かにマシなんだよなぁ。鉄のさそり闇の芸術家ラーバモスは文字通り救いがない…特にラーバモス -- 名無さん (2023-04-15 03 45 57) VB1だと何故か守備力が1600相当の順位付けられてるんだよな。そっちの設定ならおかしなステータスでは無かったし、何らかの手違いで実物は1200になったけどVB編集者には元のステータスが伝達されていた…のかもしれない。 -- 名無しさん (2023-08-20 17 06 40) ↑それかもなぁ、後年のVBでもフレイムウイングマンとかプレートクラッシャーのイラストが違うのになってた事あったし -- 名無しさん (2023-08-21 09 40 29) DM4じゃ相手に出されたら殆ど突破できないしじ -- 名無しさん (2024-08-26 16 01 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/lodossonline/pages/255.html
グランド・ウィザード imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (gw.jpg) 基本ステータス 筋力 生命力 知力 精神 器用さ 判断力 セリフ [部分編集] 冒険者選択 「やれやれ、僕の力が必要かい?」 探索開始 「」 探索完了 「」 Lvアップ 「」 スキル修得 「」 CT中 「」 MP不足 「」 瀕死 「」 グロッキー 「」 染色パターン #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (グランド・ウィザード染色.png) 基本戦術 [部分編集] コメント ページトップへ
https://w.atwiki.jp/ryouhouji/pages/2279.html
極 真極 名前 [ホワイト☆]ゴーストウィザード (ほわいと ごーすとうぃざーど) セリフ 極 「感謝ならいつもしてるんだけどね」 真極 解説 亡霊と化した魔法使い。「ウィザード」は、数いる魔法使いの中でも、賢明で魔法を善なることに行使する者と云われている。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 極 UR 38 15700 15700 15700 真極 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:男の香り! 風 12 味方単体の攻防アップ お邪魔戦術式 発動率 攻撃力アップ 中 備考: ※このカードは、同じカードとの進化によって、(UR)【真極】になり、攻知バランスタイプのパラメータになります。
https://w.atwiki.jp/clantk/pages/137.html
*
https://w.atwiki.jp/vipeb/pages/115.html
クラスチェンジ条件 アラインメント…N・C、MP…200以上 補正…攻-2 防-1 避-2 命+4 魔法攻撃強化 得意武器…[なし] 10/15確認済み
https://w.atwiki.jp/lineholycross/pages/21.html
ウ ィ ザ ー ド 紹 介 月光盟主 Lv 85 自己紹介 kyara.jpg STR DEX CON INT WIS CHA リネージュにどハマりの君主です。メインキャラクターです。 【 名 前 】 Lv 自己紹介 画像 STR DEX CON INT WIS CHA 紹介文 +サンプル 【 名 前 】 Lv 自己紹介 画像 STR DEX CON INT WIS CHA 紹介文 [このページを編集]
https://w.atwiki.jp/tosjp/pages/15.html
編集中
https://w.atwiki.jp/shanhaoalice/pages/19.html
スキル 習得Lv 消費MP 威力 特殊効果
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/190.html
―――281年12月下旬 ―――下ヒ周辺 「…はっ!?ここはどこだっ!?」 慌てて体を起こすと、そこは大草原だった。 春が来た証とでもいうべき緑の匂いが、鼻腔に満ちる。 普段であれば、もう一眠りしたくなるところだが、今の彼にはそんな余裕などない。 はるか天空からから地上に叩き落されたのも余裕がない一因だが、他にも原因はある。 「ちっくしょう…! 爺さんの機嫌がやべえってのに…こんなところで寝てる場合じゃねえ!」 と、そこで。 彼の懐で、鈴のような音が鳴った。 音の源は「0-phone」。 どこでも繋がる便利な「電話」だとかなんとか。 いや、そもそも「電話」が何かは彼自身も知らないが、とにかくどんなところでどんな相手とでも会話できる優れた道具である。 肝心な時につながらないのも考え物だとは思うが…そんなことを言ったところでどうにかなるものでもない。 とにかく。 彼は0-phoneを掴み、そこに付属している突起物を押し。 「何考えてやがるアンゼロットォ!?」 相手の声が聞こえる前に、怒鳴りつける。 果たして、返ってきたのは予想通りの声であった。 『おはようございます、魏延さん。 どうやら無事中原についたようですね』 「ふざけんなっ! 曲がりなりにも一軍の将相手にすることじゃねえだろ!?」 『いいじゃありませんか、だって魏延さんですし』 「理由になってねえ!?」 能天気な声に、思わず頭を抱える。 どうしようもない悪意がそこにはあった。 太陽のような笑顔の下に隠れる、黒い悪意。あるいは捻じ曲がった性根。 全容を知ることは決してできないとはいえ、彼も随分と彼女に振り回されてきた。 欠片程度は、『世界の守護者』を知っている。 だからこそ。 彼―――魏延文長は、0-phoneを握り締め、再び怒鳴った。 「いいか!この時期は新兵の訓練やら兵糧の計算やらで忙しいんだ! お前は俺の首を飛ばす気か! 黄忠の爺さんが庇ってくれてるからいいものの、俺はいつ韓玄の野郎に処断されるかもしれねえんだぞ!?」 一息でそこまで言って。 帰ってくるのは、やはり緊張感の欠片もない声。 『もしそんなことになってしまいましたら、救出ついでにロンギヌスの正規メンバーとして雇用してさしあげますよ?』 「誰がテメエの世話になるかっ!? つーか俺がやばい立場になってる元凶が何を言いやがる! そもそもお前の下僕なんてこっちから願い下げだ!」 『またまたー。 いつも何だかんだで私のお願いを聞いてくださるじゃありませんか』 「お前の頼みを聞いてるんじゃねえ!? お前が無理やり聞かせてるんだろがっ!!」 『では、そんな魏延さんに次の任務を与えてさしあげます』 「お願いですらねぇ!?」 悪態にあわせるように、電話の向こう側でふふ、と笑みを零したであろう声が聞こえた。 魏延はまた文句を言おうとするが、できなかった。 『最近、有数の武将でもあるウィザードとの連絡が、次々と途絶えていることはご存知ですか?』 アンゼロットが、急に声の調子を変えた。 張り詰めた声。 真剣な。あるいは、思いつめたような声で、話しかけられる。 「…あ、ああ」 いつもの彼女のやり口だとわかっていながらも、魏延は相手の言葉に頷かざるを得ない。 それが、魏延という青年の長所であり。 また、世界を救うために、姿だけは若い守護者にいいように利用される原因でもあった。 『すでに、北海を除く中原、河北のウィザードとは連絡が途絶。 また、その他、孫家や馬家との連絡もとれなくなっております。 おそらくは…魔王董卓に占拠された長安同様、それらの都市もエミュレイターに占領されている可能性があります』 「呂布…はいつも無茶苦茶してやがるからともかく。 夏候惇や典韋、洛陽にいたはずの王允の爺さんと、幽州の劉虞に…公孫サンともか?」 『はい。 少なくとも、連絡はとれず、偵察に赴いたロンギヌスメンバーも…』 帰還することは愚か、連絡すら入りません、と。 続けられようとしたアンゼロットの声に、魏延は言葉を被せる。 「わかった。で?」 魏延の言葉から汲み取れるのは、決意。 それは、彼が守護者の頼みに応じて動く時の声。 魏延の言葉に満足したのか、あるいは困惑したのか。 通話器の向こう側では、しばらくの沈黙があった。 『……ありがとうございます。 ですが、魏延さん。気をつけてください。 この一件、魔王級のエミュレイターが裏で動いているとの情報があります』 「やべえことの裏に魔王がいるのなんてそう珍しいことでもないだろ」 何を今更、と言わんばかりの魏延に対し、至って冷静にアンゼロットは状況を告げる。 『寿春にベール=ゼファー。 南皮にルー=サイファー。 そして、洛陽のパール=クール。 今現在だけでも、これだけの実力を持った魔王が確認されています』 「…実力者なんてもんじゃねえぞ!? 裏界第一位、第二位にそれと匹敵する魔王じゃねえか!」 『それだけではありません。 さらに上位の存在も関与している可能性があるということです』 「…そうか」 『魏延さん…』 気遣うような声がかけられる前に、名高き武将は。 至って落ち着いた声で、指示を仰いだ。 「俺はどこに行けばいい?」 『…とりあえず、下ヒ。そして、寿春、できれば南の廬江の偵察も宜しくお願いいたします』 ふぅ、と一息ついたあとで。 『とにかく、魏延さんに頼みたいのは、“表”の状況確認です。 都市を支配するウィザードが、エミュレイターに敗れたことで民に影響が出てはいないか…あるいは、軍はどうなっているか。 最悪、月匣によって多くの人々のプラーナが失われていれば、世界の致命的な危機になりかねません。 そのような場合、魏延さんに単独で解決していただくことになってしまうのですが…』 「ああ、わかってる。 しかし、そんな情報も手に入らないのか?」 『はい。 先ほども述べたとおり、ロンギヌスメンバーでは、下ヒ、寿春に赴いて帰ってきた者は一人もいないのです』 「…くそ。状況はかなりまずいんじゃねえか。 のんびりしている暇はなさそうだな」 『その通りです。 状況を確認次第、対策に移ります』 そこで、一息入る。 おそらく茶でも飲んでいるのだろう、と魏延が思っていると。 かちゃり、という陶器同士が触れる音がした。 『…時間が許し、そしてなおかつ可能であれば。 中華そのものをどなたか…できれば、有力なウィザードか、ウィザードに理解のある方に統一していただいて。 全ウィザードの戦力をもって魔王との決戦に挑みます。 そうでもしなければ、とても、あの魔王たちに立ち向かえるとは思えません』 「そりゃそうだけどよ…しかし、急にスケールの大きい話になったな。 劉備のオッサンにでも声をかけるつもりか?」 『ええ。ただ、劉備さん自身は、すでに独自に下ヒのエミュレイター撃破のため動いています。 彼の他、“奸雄”曹操孟徳。 あるいは、ここ最近、全く連絡がとれなくなってしまった孫家、馬家のウィザード。 ウィザードとしては協力的ではないものの、実力には非の付け所のない“三国無双”呂布奉先。 そして魏延さんを含めた荊州のウィザードの方々を中心として、勢力を結集するつもりです。 そう…作戦名は―――』 ■■■ 第一話「英雄集結」 ■■■ ―――281年1月上旬 ―――北海・政庁 「…なるほど。 下ヒの魔法使いは、侵魔共に敗れた、ということじゃな」 「はい…」 政庁の一室。 深刻な面持ちで会話をしているのは、君主である孔融と、一人の女性だった。 女性は、長い髪を二房の三つ編みにして、上等な衣服を身に着けていた。 育ちがいいのだろう、高貴、とまではいかないものの、衣服以外からも、上品な雰囲気がにじみ出ている。 ただ、その上品な身なりの一方で、どこか憔悴している様子が垣間見れた。 「王修の話では、劉備殿もすでに北海に着いたようじゃ。 もう一眠りすれば、劉備殿に会えるだろうて」 「ええ、わかっております」 疲れた風貌の中に、わずかに喜色が浮かぶ。 とはいえ、ウィザードではない孔融には、彼女の言葉の意味を正確に推し量ることはできなかった。 わずかに眉ねを寄せたところで、相手が疑問に応じてくれた。 「『夢』の中でお会いしていますので」 「…やれやれ。 そんなこともできるのかの、魔法使いというやつは」 全く相手の言葉を理解しえなかったことが悔しかったのか。 孔融は肩をすくめて、ふん、と息を漏らす。 「とにかく、劉備殿がここに着いたら真っ先に知らせよう。 それでよろしいかな…麋家のご息女」 「ありがとうございます。 助けていただいたことも含めまして、感謝の言葉もございません」 「ま、劉備殿と麋竺殿には何度か世話になっとるしな」 にやり、と笑みを浮かべ。 孔融は立ち上がる。 「さて、たまにはまともに政務をせんとな」 本気かどうか疑わしい、そんな言葉で会話を締めくくり。 北海の太守は部屋の外に出る。 彼の背中に一礼した後。 女性は、椅子から立ち上がり、窓へと向かう。 と。 そこで、音が鳴る。 音は、懐からしていた。 「…」 女性は、懐から、硬質な色の物体を取り出し、何事か操作した後、耳へと当てる。 そして。 「…お久しぶりです、徐庶様。 奥様はご息災でしょうか…どりぃ~む」 やはり上品な笑みを浮かべて、そんなことを言った。 ―――281年1月上旬 ―――北海・都市内 「…りょ、呂布!? あ、あの“三国無双”、当代最強のウィザード、転生者の呂布奉先!?」 大声でそんなことをのたまった後で。 王修叔治は慌ててあたりを見回した。 見れば、一部の人がくすくすと笑いながら、こちらを見ていた。 ちなみに、大部分の人は会釈をしたり、あるいは見てみぬふりをしている。 王修は顔を若干赤くし、体を縮こまらせた。 「…ご主人様。 また、驚いた」 「…そりゃ驚くよ」 「まあ俺も驚いたしな」 「お前は笑ってただけじゃろうが。 あたしだけ驚き損じゃ」 「いやいや、驚いたぞ?」 「嘘をつけ。 後で思い出したが、お前は呂布に会ったことがあるはずじゃ」 「バレたか」 しかし、連れの四人は呑気にそんな話をしている。 豪胆な人たちだな、などと思いつつ。 「え、えっと…北郷一刀様、でよろしいでしょうか?」 王修は、もう一度隣を歩いている少年に聞いた。 その少年は、妙に艶と張りのある着物を着ているものの、それ以外は取り立てて特徴のない少年だった。 若干前髪が長いのと、どこか浮いた雰囲気があるが、それだけだ。 「いや、北郷でいいって。 俺にそんな風に呼ばれる立場じゃないし」 「…では北郷さん。 この方は本当に、あの呂布奉先なんですか?」 「いや、敬語じゃなくてもいいんだけど。 それはともかく…多分。というか間違いなく。 王修さんが言ってる呂布じゃないな」 「…そ、そうですか」 しかし、名前から字まで同じ、というのも珍しい話ではある。 王修は、少年―――北郷一刀に、寄り添って歩いている少女に視線を向ける。 褐色の肌の、一刀と似た衣服を身に着けた、あの呂布奉先と同じ名を持つ少女。 彼女は、ぼんやりと前を見ていたかと思うと、不意にこちらに視線を向けてきた。 「…?」 その覗き込むような目に、慌てて王修は視線を逸らす。 動悸が速くなり、汗が額からたれる。 隣人の彼女や、仕事で世話になった「あの」女性のおかげで、少しは女性に免疫ができてはいるものの。 未だ、女性への苦手意識は克服できてはいないようだった。 「相変わらずだな、王修。 まだ治らんのか?」 「…劉備様。お戯れを」 「いや、俺にもそんな堅くせんでいいんだがな?」 「こいつは調子に乗らせると付け上がるぞ」 「いえ。一国の太守に、礼を尽くすのは当然でございます」 王修は、前方を歩いている男性と女性に言葉を返す。 劉備玄徳と孫尚香。 彼と彼女は、確かに太守とその夫人であり。 さらには、劉備は漢帝の末裔ですらあるとも聞く。 とはいえ、その一方で、はっきり言ってしまえば、この乱世に名乗りをあげた将の一人でしかない。 が、劉備に対して王修が敬意を表するのは、彼が優れたウィザードであり。 そしてまた、何度かウィザードとしての仕事で助けてもらったからでもある。 「ま、そっちの兄ちゃんと嬢ちゃんの話だが。 とりあえず、話を聞いたかぎりじゃ『こっち』の世界の人間じゃないようだ」 「…と、いうと?」 「言った通りだ。 何を聞いてみても、『聞いたことのない話』ばかりなんだよ」 そこで、ふあ、と劉備は欠伸をはさむ。 「ま…嘘八百適当並べてるかもしれんと最初は思ったんだが、そうでもないらしい。 で、俺なりに考えた結論がこれだ。多分間違っちゃあいない。 お前さんも聞いたことはあるだろ。 この世界の他にも、世界は存在するって話は」 「はい。一部のウィザードは、他の世界に召還され、別の世界の危機も救うこともあるとか」 「ああ。魏延なんかの話が有名だな。 で…だ。 俺が考えるに、あの二人…北郷と呂布はこの世界の危機に召還されたんじゃないか、とな」 「…あの二人は、それほどの力を?」 「そりゃわからん。 わかってるのは、少なくともウィザードの素質はあるってことだ…な」 言って、振り返った劉備の目は、狐目。 極端に細められ、口元には笑みが浮かんでいる。 「…が。こんな状況だ。 世界が別の世界に助けを求めたって不思議じゃないだろうさ」 「…確かに」 視線を、再び隣にいるはずの一刀と呂布に向けようとする。 が、そこに少年と少女はいない。 どこへ行ったのか、と視線をさまよわせると。 「………」 「我慢」 「…………」 「我慢して」 「………………」 「うん。悪いのは俺。 だから、な。 もうしばらく、辛抱してくれ。 劉備さんも、政庁に行けば、ご飯が食べれるって言ってただろ?」 「………………………わかった」 「くっ…ごめんな…俺が、だらしないばっかりに」 「ううん。ご主人様は、気にしなくて、いい」 食事処の前で、そんな問答をしていた。 「えっと…劉備様?一体…?」 「ああ、あれが、俺がお前さんを呼ばなくなきゃいけなくなった理由だ。 もう金がない」 「…は?」 何を言っているのかわからない。 王修は続けて聞こうとするが、それより先に。 「とりあえず、あの二人は早めに政庁へ連れて行ってやってくれ。 …一応、食事はあるんだろ?」 「え、ええ。それは」 「なら頼む」 そこまで言って、劉備は前を向く。 最早、何かを説明する気もないようである。 王修は、一刀と呂布を呼ぼうとして。 先刻劉備に伝えたことを、念のために繰り返す。 「劉備様!」 「…ん?」 「麋家のお嬢様が政庁にてお待ちになっていらっしゃいます。 劉備様もお早く」 「いや、俺は、できればゆっくり行きたいんだが…な」 「は?」 疑問に答えは返らない。 が。王修は、すぐに答えを理解することとなる。 ―――281年1月上旬 ―――陳留・政庁内・太守の部屋 「グッッモーニンッ!元気かねぇ、曹操孟徳くん! キミの親衛隊長たるこの私、典☆韋が朝のお知らせに来たぞぅ!? 嬉しいかね、嬉しいだろう! それだけじゃない、今日は町で見つけたナイスガイも一緒だ! さあ、その喜びに胸をときめかせるがいい!」 「あっらーん、失礼しちゃうわね、典韋ちゃんったら。 私はこれでもオ☆ト☆メなのよん?」 「はっはっは、冗談は顔と体と存在だけにしたまえ。 お茶目がすぎるじゃないかぁ」 筋肉。筋肉。筋肉。 そう、目の前にあったのは、肉の塊だった。 悪臭はしない。というか、むしろいい匂いがするのが気持ち悪い。 香水でも使っているのか。 ただでさえ騒がしい朝は、暑苦しさも加わってうっとおしさが二倍でドン。 どうしたものかと言ってもどうしようもない。 彼は、頭を抱えて寝たふりをしていた。 寝ていないともっとうるさくなるから。 けれど、多分寝てるふりをしててももっとうるさくなる。 彼ら自身はこれ以上騒がないだろうが。 もっと五月蝿いのがくるのだ。 「孟徳、メシだぞ…ってだれだきさまらー!! であえ、であえーッ!! 孟徳の命が危機にさらされておるぞーッ!!」 扉から一人。 「落ち着け兄者。 少なくとも片方は典韋だ。裸だが。 というか危機なら兄者が真っ先にだな」 窓から二人目。 「な、なんだと!? 卞皇后ー!大変だッ! 孟徳の貞操の危機だッッ!! 誰か孟徳の危機を救えるものはおるかーっ!! 俺には無理だーッ!!」 「…ここにいますよ?」 そして寝台の中から三人目。 これで五人だ。 「どっちにしろ危機なのだな兄者。 あとおはようございます奥方」 「いいえ、朝の御勤めご苦労様です」 「はっはっはぁぁ! 朝から元気だな夏侯惇元譲くん! 相変わらず眼帯が素敵だぞぅ?」 「あらあら、やっぱりお手つきなんじゃない。 ごめんなさいねぇ、ワタシこれでも相手がいる子には手をださないから、安心して? ちなみにワタシはちょっとした傾国の美女よん? 名前は伏せとくわね。混乱すると悪いから」 俺は何も聞こえない。 耳をふさいでるから聞こえない。 なんで耳をふさいでるかって? 耳をふさがないと五月蝿いからだ。 なんで歯を食いしばってるかって?我慢してるからだ。 なんで耳をふさいで歯を食いしばってるかって…? 「これはご丁寧に。こちらこそ宜しくお願いいたします。 …見なれない御方ですが、この方も新しい護衛ですか?淵様」 「多分そうかと」 それは、耳をふさいでも聞こえる声に我慢がならないからだ…!! 「多分とはなんだっ!? そもそも何をこの状況に溶け込んでいるか妙才ッ! 槍を持て、槍を!」 「だからそんなに心配なら兄者がだな」 「ぃやかましいぞ己等ッ!! 人が寝とるのを邪魔するんじゃない! とっとと出ていかんと寝ぼけたと言い張って殺すぞッ!!」 「あらあら。曹操様、癇癪はお体にさわりますわよ?」 「うむ、その通りだぞ、曹操孟徳。 ご自愛するべきだとは思わんのかね」 「それに孟徳が寝起き悪いのは誰でも知ってるしな。 この程度の危険は承知している」 「その通りだな兄者」 「全くお茶目さんねえ。 でも、そこがス・テ・キよぉん♪」 「黙れ――――――ッ!? というか、なんでそういうときだけお前らは連携がとれとるのだッ!? 少しは戦場でそれを発揮せんか!」 「ああ、ちなみにわが国に入ってきた、仮面をつけたウィザードは国境付近で追い返しておいたぞ、典韋。 これでいいのか?」 「うむ。下手にこの国に来れば、潜んでいるエミュレイターに殺されかねん。 すでに葬ったエミュレイターだけでも随分な数になる…このような危ない橋を渡るのは我々だけで十分だろう」 「手際がいいな兄者」 「それで?ちゃんとアンゼロット殿には報告したのかね、夏侯惇元譲くん?」 「うん?覚えていないが多分しただろう。 してないということはあるまい」 「ふぅむ…まあよかろう。 それよりブゥレイク☆ファストをとるのが先だな。 皆も一緒に卓を囲まないかね?」 「あらん、いいの?」 「まあ人数分よりはちと多く作ってあるから大丈夫だと思うが」 「また目玉焼きなのだな兄者」 「それじゃあいただこうかしら。 ほら、曹操様もご一緒に」 「お前ら出てけええええええええええええええええええ!?」 ―――281年1月上旬 ―――南皮・政庁内 仲の良い二人の武将の会話。 「なあ、顔」 「なんだ、文」 「あの、最近来た奴らいるだろ?」 「ああ、あの女たちか。 最近の殿は、やけにあの女どもの献策を受けるよな」 「まあ頭がいいんだろ」 「いや、しかしだな。 あのちみっこい金髪の娘と、やたら居丈高で威圧感のある金髪の女はともかく。 金ぴかの鎧を着たあの金髪の嬢ちゃんはバカだろ。どこからどう考えても」 「確かになあ」 「ま、あの嬢ちゃんの献策は流石に殿も受けてないみたいだけどな」 「そりゃあなあ。 猪突猛進、突っ込むことと目立つことしか考えないんじゃあ役にたちゃしねえ」 「つったって俺らも同じようなもんだろ」 「阿呆。俺らは戦場では役に立つから使ってもらってんだろ。 俺らとあいつら一緒にするなよ」 「まあな」 「じゃ、なくてだな。 ああ、なんだっけ。 言いたいこと忘れちまったよ」 「んー…じゃあ、あのちみっこいお嬢と、役立たずの女の部下のことか? あいつらは強いよな」 「おう。正直互角に戦えるとは思うが優位に戦いを進められるとは思えんなあ」 「全くだ。 二枚看板が泣いちまうぜ」 「おう…ううむ。なんだっけなあ。 何か気になることがあったんだけどよ」 「それならあれか? 北の公孫氏の奴ら。いや、公孫サンのほうな。 なんか最近おかしいらしいが」 「いきなり関係ない話だな。 まあいいや。俺等も将軍の端くれだ。たまにはまじめな話もしねえとな。 …なんでも、殿が手を組もうとした皇帝の末裔のこと攻め立てる気配があるらしいな。 俺らは俺らで黄巾の奴ら牽制しなきゃいけねえから、どうにもできないって頭抱えてたぜ。 殿は、あの人のことを皇帝の後継者にしたいって言ってたけどな」 「殿も、頭はいいんだがな。 何せ、実際ことを起こそうとするのが遅いよなあ。 あと少し臆病だ」 「仕方ねえよ。そりゃ性格だしな。 それをどうにかするために俺等がいるんだろ…ってそうだよ、回転だ」 「あん?なんの話だよ」 「おう、あの髪型だよ、あの女どもの髪型。 おかしくねえか?」 「どこがだよ」 「あのぐるぐる巻いた髪型はなんなんだってことよ」 「ああん?言いたいことがわかんねえぞ、文」 「いや、だからな…そう、巻貝だか竜巻だかみたいなあの髪型だ! ありゃ、どういう仕組みで成り立ってんだよ!訳わかんなくて夜も眠れねえぞ! なんかふよんふよん揺れて和むけど!」 「たしかに巻貝みたいだな、ありゃ。 三人揃ってなんであんな奇天烈な髪なんだか。 けどそこまで気にすることかよ」 「いや、なんでかと思って考えただけなんだけどよ」 「うん、そんなことを気にするお前は阿呆だ。 ついでに寝れなくなるお前はバカだ。間違いねえ」 「んだと!?そういうことを気にしないお前が阿呆だ!」 「なんだと!?」 「やるか顔!」 「臨むところよ文!」 「でりゃあああああああああああああああ!」 「だりゃあああああああああああああああ!」 この後の会話を聞いたものはいない。 なんでも、金色の波動が戦う二人を吹き飛ばした後。 やや背の低い金髪の娘が配下に命じてたこ殴りにして。 胸が大きい金ぴか鎧の娘がやはり配下に命じて城の外に捨てたという噂はあるが。 やはり定かではない。 ―――281年1月上旬 ―――寿春・政庁 「…おぉい、雷薄。生きてるかあ」 「おう、なんとかな。そっちはどうだ陳蘭」 「なんとかなあ。 正直、ウィザードが常識に縛られねえってのがこれほど嬉しいことだとは思わなかったぜ」 そこは、闇の中。 底冷えするような、冷たい石に覆われた空間。 辛うじて息はできるものの、それ以上のことは何もできない。 「というか食事せんでも死ぬこたねえってのがすげえな。 月衣スゲー。マジスゲー」 「おいしっかりしろ陳蘭。 少し頭がおかしくなってるぞ」 「というかおかしくならんといかんともし難いだろこの状況」 「…まあな」 身動きも取れぬ。 手足は縛られ、転がることもできない。 わかるのは、背中にある冷たい感触だけ。 彼らには到底想像もつかぬことだろうが。 そもそも、これだけの長い時間寝返りがうてなければ、皮膚は死に、穴があいていることだろう。 それだけの長い時間、彼らはここにいる。 「…わかってる…一刀に会うまでは…………」 「あー!お姉ちゃんったらまた……一刀の妻は……」 「でも……思春や……無事かしら…」 「だいじょうぶ………むしろ私たち………心配してるんじゃない………」 たまに聞こえる、上からの声が少ない刺激にはなっていた。 「おぉう、雷薄」 「だからなんだ陳蘭」 「今の女達って、やっぱ二人とも一刀って男の奥さんなんかねえ」 「…どうだかな。それにしちゃあやけに若い声だな。 個人的には実は血の繋がった兄姉妹だという説を推すぜ」 「おお、なかなか鋭いかもしんねえなあ」 「…言った俺が言うのもなんだが、お前やっぱりおかしいぞ陳蘭」 「とある夢使いの少年」のエミュレイターに破れた彼らが、救いだされるのはいつのことなのだろうか。 それは、誰も知る由がない。 ―――281年1月上旬 ―――廬江・政庁内 「…やれやれ。 我々がのんびりと茶を飲むなどという機会が再び来ようとは」 「しかも、茶の味は以前とは格段に落ちる、と来れば。 喜ぶ余地など一つたりとてありはしないか」 しかめ面でそんなことを言い合う男が二人。 片や、筋骨隆々とした男。 片や、白い髭を生やした男。 二人が啜るのは、高級品と言われる“茶”。 それをもって味が落ちる、というのはいささか贅沢が過ぎるのかもしれない。 そう考えたのか、渋い表情で苦言を呈したのは、その場にいた、三人目の男だった。 「…韓当殿。黄蓋殿。周りの者に聞かれたらどう思われるかわかったものではないですぞ」 「いわせとけばよい。 君理もたまには羽目を外せ」 「…黄蓋殿」 彼らは孫家の三人の宿将。 ここにいないある一人を除けば、最も古くから孫家に仕える者達である。 名を韓当義公、黄蓋公覆、朱治君理。 いずれおとらぬ猛将、賢臣である―――が。 「今の我らに与えられた任は、このように城の中で何をするでもなく徘徊することなのだからな」 「…孫堅様の命とあれば、それも仕方ありますまい」 「ふん…あれが本当に孫堅様であればな」 「五人の娘達を強化した上で同じ名前をつけ。 さらには死んだ息子と同じ姿の人造人間まで作るなど…最早人の所業ではないわ。 あのようなことはどこぞの商人どもにでもやらせておけばいいものを」 「韓当殿!お止めください」 それまで、静かだった朱治が声を荒げる。 声を聞いた、韓当はふ、と顔から毒気を消す。 「…すまんな」 「…いえ。ですが、それは私も思っていたことです」 溜息をつき、朱治は肩を落とす。 疲労ではなく、心労。あるいは苦悩か。 声からにじみ出てきたのは、そういった類のもののように思えた。 「エミュレイターに憑かれた、と言ってもおかしくはない豹変ぶりではありましょう。 やはり、あの時が、契機だったのでしょうか」 朱治の言葉に、韓当と黄蓋は何も言わない。 その抽象的な言葉に思い当たる節があったのか、各々の茶碗を見ている。 「時を同じくして、大喬様も小喬様も行方不明となり。 孫堅様も強化人間や人造人間の開発に力を入れだした…。 ですがその一方で、実際にはエミュレイター対策には手をつけていない。 世界魔術師協会とは連絡もとらず。 先日など自分の御息女が三人もエミュレイターに捕らえられたというのに、他の者に要請を行うだけ。 …一体、何を考えてらっしゃるのか。 やはり、すでに孫堅様は別の存在にとって変わられているのでしょうか」 「わしらから見ればそう見えても、他の者が理解できなければ仕様があるまいよ。 むしろ、わしらがおかしいのかも知れぬ。 最近など、孫チン、孫魯班、孫峻…あの者達までエミュレイターに見えてくる」 「『孫家四羽烏』などと言われても、たかが知れているな…」 と、言葉の途中で不意に黄蓋が口を止め。 三人はお互いに示し合わせたように、身構える。 視線は、扉の先。 まもなく、扉が開く。 張り詰めた空気とは裏腹に、入ってきた者の声は穏やかだった。 「なんじゃおぬしら。 ええ若いもんが三人雁首そろえて」 「…程公か。 気配をわざわざ消して近づくな。驚かせんでくれ」 「そんな真似は丁奉にでもやらせとけばよかろうに」 「いやあ、なんでわしだけのけ者なんじゃろうなあ、と考えとったら忍び足になってただけじゃよ」 入ってきたのは、やはり髭を蓄えた男。 孫家最古の宿将であり、魔器『鉄脊蛇矛』を扱う魔剣使い。 名を、程普徳謀。 彼はかか、と笑って。彼ら三人が座っていた卓に、椅子を持ってきて座る。 「しかし、茶か。 伯符の坊主を思い出すのう」 それは、彼ら三人が意図して出さなかった名前。 呉郡の将軍、孫堅が長子、今は亡き孫策伯符。 「死ぬ前にもう一度。 あの坊主が煎れた茶を飲みたいもんじゃのう…」 彼が煎れた茶は、“あの”世界の守護者すら、うならせたという。 ―――281年1月上旬 ―――濮陽・政庁 「…これでよろしいのですか?」 「…」 彼の前に立つ女は、こくり、と頷くだけ。 他には何も喋らない。 続けて口を開こうとして、戸惑う。 別に、話をする内容を忘れたわけではない。 ただ、疑問に思ったのだ。 果たして、この者相手に口を聞くこと自体に意味があるのか、と。 「本当にいいのですか? あの五人は全員女。 それも、うち四人は二十才にも満たぬという若さ。 貴方の言葉を疑うわけではないが…とても一騎当千の猛将とは」 「……」 何も彼女は言わない。 やはり、意味などないのだ。 相手は会話をしようとは考えていない。 互いの考えを理解しようという意志が介在していないだけではなく。 そもそも、言葉を口にすること自体を避けているのだ。 彼女と会ったのは、つい数週間前。 赤い月が出ていた不思議な夜。 部屋でただ彼女は、最近頭を痛めていた兵糧の問題についての解決法を口にした。 何を言っているのかはわからなかった。 だが、言われた場所に兵を差し向けただけで、大量の米が手に入ったのだ。 そのおかげで、仲のこじれかけていた太守との間柄も修復できたし、頭の痛かった兵糧問題も一挙に解決した。 正直、飛び上がって喜んでしまったと言っていいだろう。 ただ、彼女の言うとおりにしただけで、すべてが良い方向に転んだのだ。 だから、だ。 その勢いで、大きな本の陰からこちらを見ている彼女に聞いてしまったのだ。 もしや貴方は、この乱世を治める術を知っておられるのではないか、と。 そう聞いたら、彼女は。 頷いたのだ。 「…わかりました。 とりあえず、関羽、張飛、趙雲、黄忠、そして馬超。 そう名乗る女性を五名、確かにわが軍の将として雇いましたとだけ」 「…」 何も言わない。 こちらのやっていることなど、彼女はすべて見通しているのかもしれない。 だから、言葉が返ってくることなど、期待はしていなかった。 「…彼女たちは、異界の乱世を統一した者達。必ず、力になる」 「…!」 思いもしなかった言葉に、驚きから体を震わせ。 同時に、喜びの震えも、走った。 それは、新しい情報だった。 彼女から得られる、数少ない、情報の断片の一つ。 異界とはなんだ? いや、そんなことはどうでもいい。 自分にできるのは、彼女の言葉を心に刻み、理解することだけ。 乱世を治めるために。 この、漢王朝が滅びんとし、どこの馬の骨とも知れぬ輩が太守を自称して跋扈しているこの乱世を。 自分が、平定するために。 「…ありがとうございます」 震え上がらんばかりの喜びを抑え、彼は一礼する。 顔を上げたときには、すでに、女はいない。 いや。 後ろにいる。 彼が―――劉岱公山が気づかないだけで、彼女は、いつの間にか、背後に移動している。 何をしたのか。どうやって移動したのか。 そんなことはわからない。 だから。「理解できない」彼には、それ以上のことはわからない。 「侵魔」とは何なのか。「魔法使い」とは何なのか。 「世界結界」とは。「プラーナ」とは。「魔王」とは。「魔法」とは。 いや、そもそも。「世界」とは何なのかも知らない彼には、何も理解できない。 できるのは、ただ彼女の言葉通りに動くだけ。 できるのは、彼女の指示に従うだけ。 できるのは、掌で踊るだけ。 そう。全ては。 「………この書物に書いてある通り………」 ■■■ かくして、中原と河北の混乱は深まる。 混迷の中、立つは北海太守、孔融の軍。 魔法使いが中核を成すかの軍が、果たして混乱を治める存在となるのか。 結末は、未だ語られはしない。 ■■■ ← Prev Next →