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031,ニドクイン 034,ニドキング 062,ニョロボン 186,ニョロトノ
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018,ピジョット 025,ピカチュウ 036,ピクシー 400,ビーダル 416,ビークイン 485,ヒードラン
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133,イーブイ 314,イルミーゼ
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233,ポリゴン2 250,ホウオウ 306,ボスゴドラ 321,ホエルオー 351,ポワルン 373,ボーマンダ 474,ポリゴンZ
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169,クロバット 210,グランブル 262,グラエナ 303,クチート 383,グラードン 471,グレイシア 472,グライオン 488,クレセリア
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男は昔から少し抜けていた。 風呂に入った時、たまに湯船に入り忘れる。 後輩から呼び捨てにされても、気付く素振りすら見せない。 いつも他人の話に乗っかる癖に、人の話を理解できていない。 そのあまりの間抜けっぷりに幼稚園児のようだと周囲の人々に嘲られていた。 しかし、本人はまるで気付いていない。 だからこそ間抜け。 そんな男の名前は――――からておうのミウラと言う。 「あっ、そっか……」 口をだらしなく開き、草原の上に胡座を掻いて座るミウラ。 そよ風が坊主頭を撫で、巨漢を僅かに震わせる。 からておうなのに着ているのは道着ではなく白い半袖シャツ。 下も同色のハーフパンツと、風呂上がりのようなラフな格好だ。 そこから伸びる脚の傍に転がっているのは、ミウラのバッグから散乱した荷物だ。 荷物を確認しようとして、バッグをひっくり返してしまったのである。 食糧や水の用途はさすがに理解できるが、それ以外のモノはちんぷんかんぷん。 サカモトとかいうオッサンが説明していたものの、ミウラには理解することができなかった。 腕時計のようなモノは玩具に見えるが、家庭用かき氷器のようなモノは本気で分からない。 この場でかき氷を作れとでも言うのか。 人が死んでいるのに不謹慎である。 「……許せないゾ」 脳裏を過るのはバッドガイの首が吹き飛んだ光景。 首が捩じ切れ、血が噴き出し、硝煙と血液の臭いが充満する。 人の生死とは無縁の生活を送ってきたミウラにとって、初めて体感する死の光景だった。 あれは夢などではなく現実。 信じられない、信じたくはないが、目の前で起きた現実だった。 その証拠にミウラは知らない場所に飛ばされているし、首には首輪が巻き付いている。 まるで悪趣味なAVだ。 力づくで首輪を外そうと手を掛け、恐る恐るといった様子で外側に引っ張る 首輪はぴくりとも動かない。 もう少し強く引っ張ろうとして、ミウラはその手を素早く降ろした。 「これ、外れねえなぁ」 いくらミウラが間抜けでも、自分達がいつバッドガイのように殺されてもおかしくないことは理解できていた。 力づくで引っ張っても外れるわけがないし、外れるとしてもその前に爆破されるだろう。 首輪を外すことはできない。 なら、どうするのか。 殺し合いに乗る? 誰かを殺して一人だけ助かる? 「冗談じゃないゾ」 大袈裟に首を振って、頭の中に浮かんだ考えを追い出す。 なら、ひたすら逃げ続けるか? それも却下だ。 ミウラは一流の師範から空手を習い続けてきた『からておう』である。 空手とは体だけではなく心も鍛える武術だ。 一流の師範から指導を受けてきたミウラは、体だけでなく心も一流を受け継いでいる。 だから、ミウラが選ぶ道は最初から決まっていた。 サカモトに立ち向かうこと。 殺し合うことでもなく、逃げ回ることでもなく、それを選ぶのは―――― 「当たり前だよなぁ?」 独り言を呟きつつ立ち上がるミウラ。 それがどれだけ困難なことかは考えない。 やると決まったら行動に移すのが早いのが彼の長所だ。 散乱した荷物を素早くまとめ、その場から立ち去ろうとする。 立ち去ろうとして、自分の股下に球状の物体が二つあることに気付いた。 「あっ!」 それの正体はすぐに気付いた。 モンスターボールだ。 師範のポケモンを借りてバトルをしたことはあるが、あまりの下手糞さに最近は貸してもらえない。 当然自分のポケモンも持っていないため、ポケモンに触れるのは久々だった。 「じゃあぶち込んでやるぜ!」 まるで野球の投手のような動きをつけ、支給されたモンスターボールのうち一つを地面に叩きつける。 するとモンスターボールが開き、中から一匹のポケモンがミウラの前に現れた。 全長はおよそ40センチほど。 二頭身のフォルムはまるでヌイグルミのよう。 青くて丸い頭に、深い蒼色の瞳。 空色の翼に、黄色の嘴。 シンオウ御三家の一匹として有名なそのポケモンの名前は―――― 「ポッチャマ……」 ペンギンポケモンのポッチャマ。 それがミウラに支給された一匹目のポケモン。 戦力的に考えれば、間違いなくハズレに位置するであろう。 だが、ポッチャマはミウラにとって特別なポケモンだった。 最初にポッチャマを知ったのは、ミウラが子供の頃に見たアニメだろうか。 新人トレーナーの少女がポッチャマと共に旅に出るという内容だった。 そのアニメでポッチャマは感情豊かな性格付けをされ、画面の中を所狭しと動き回っていた。 悪の組織の横暴に怒り、仲間との別離に泣き、コンテストで優勝すると笑う。 子供だったミウラはポッチャマという存在に魅了されていた。 両親にポッチャマが欲しいと強請ったが、その願いが聞き入れられることはなかった。 ポッチャマがシンオウ地方の限られた地域にしか生息していないため、元々の個体数が少ないことが一点。 シンオウ地方の御三家に指定されていたため、一般への流通が制限されていたことが一点。 そしてアニメの影響により、ポッチャマの需要が爆発的に上がっていたことが一点。 これらの理由が重なり、ミウラはポッチャマを手に入れることができなかった。 子供の頃に夢にまで見たポッチャマ。 それが今、ミウラの目の前に要る。 これに興奮せずにいられるだろうか、無理だろう。 ミウラはその両腕を大きく伸ばし、ポッチャマに勢いよく抱き着いた。 「いいゾ~これ」 頬と頬を思いっきり擦り合わせるミウラ。 ポッチャマが中途半端に伸びた髭の感触に顔を顰めているが、彼が気付く様子はない。 自らの気が済むまで、ひたすらポッチャマを愛で続ける。 二十歳を過ぎた巨漢の男が全長40センチの生き物に頬擦りをしているのだ。 非常に見苦しいし、気持ちが悪い。 「あ~、さっぱりした」 ひと通り満足したのか、ミウラはポッチャマを解放する。 玩具にされたポッチャマの顔は大分やつれていたが、対照的にミウラの顔は艶々と輝いていた。 「あっ、そうだ」 思い出したかのように声を上げ、10メートルほど横にある大木へと視線を移す。 その双眸は先程までポッチャマを愛で続けた時とは全然違う。 獲物を定めたかのような目。 まるで野獣の眼光だった。 「おいそこのお前! さっき俺がポッチャマと遊んでる時、チラチラ見てただろ」 張り上げるような大声で大木へと話し掛ける。 反応はない。 だが、ミウラは大木の後ろに人がいることを確信していた。 「黙ってても無駄だよ、絶対見てたゾ」 反応のない相手に追撃を仕掛けるミウラ。 そこに人がいることを確信した理由は何てことはない、気配を感じたからだ。 一流の師範から空手を習い続けたため、気配を察知する技術を会得していたのである。 「ワーオ、隠れてるのバレちゃうなんて思わなかったなぁ」 観念したのか、大木の後ろから一人の少年が現れる。 年齢はミウラの半分も行ってないだろう。 黄色い帽子に体操服、ランドセルをを背負っている。 「お前名前は何だゾ」 「ぼくひで」 「ボクヒデ?」 「違うよ。僕はじゅくがえりのヒデだよ」 じゅくがえりと名乗ったヒデを見て、ミウラはなるほどと頷いた。 これほど分かりやすい塾帰りもなかなかいないだろう。 どちらかというとがっこうがえりだが、ハッキリ言えばどちらでもよかった。 「そっち行ってもいい?」 「あ、おい、待てィ!」 歩を進めようとするヒデを静止するミウラ。 「なんで俺のことをチラチラ見ていたのか説明して欲しいゾ」 ミウラの心中には少なからず疑念が渦巻いていた。 どうしてヒデが自身を観察するような真似をしていたのか、ミウラは理解することができなかったのだ。 「それは悪かったよ。おじさんが信用できる人かどうか確かめたかったんだ」 「信用? どういうことだゾ」 「えー、分かんないのぉ?」 ミウラの返答にヒデは口角を吊り上げて笑う。 「僕ね、一緒にいてくれる人を探してたんだ こんな危なくて怖そうなゲーム、一人じゃすぐに死んじゃうもん」 「あっ、分かったゾ 殺し合いに乗ってる奴とは一緒にいれないから、俺が安全そうな人間かどうか確認したんだろ?」 「正解! やっと分かってくれたんだね」 「それでヒデは俺と一緒に行きたいのか?」 「うん、おじさんは信用できそうだから僕は一緒に行きたいな」 屈託のない笑顔を向けてくるヒデ。 だが、ミウラは快い返事ができずにいた。 目の前の少年からは、どことなく嫌な感じがする。 例えるならば汚水の溜まった側溝を覗きこむような嫌悪感。 「ダメなの?」 「えっと、その……」 可愛らしく首を傾げるヒデ。 歳相応の幼さからか、その仕草は庇護欲をくすぐられる。 だが、ミウラは返事をすることができない。 「うっ……うぅぅ……怖いよぉ」 そんな時、ヒデが声を震わせながら涙を流し出した。 「あっ! な、泣くなよ!」 「だ、だって怖いんだもん……殺されるのやだ! 死にたくない、死にたくないよぉ!」 「お、落ち着くゾ! そんな大声出したら……」 「誰か助けて!」 恐怖心に耐え切れず錯乱し始めるヒデ。 少年とは思えない野太い声を上げ、涙と鼻水を撒き散らす。 その姿を見て、ミウラはふと我に返った。 (俺は何を考えていたんだゾ) 目の前にいるのはまだ十年も生きていない小さな子供。 こんな子供の助けを拒絶するなど、からておうとして恥じることではないか。 弱きを助け、強きを挫く。 空手とはそうあるべきと、常々師範から叩き込まれていた。 この場に師範がいたら、思いっきり殴り飛ばされているだろう。 「分かった。お前と一緒に行ってやるゾ」 「……ほんとぉ?」 「本当だゾ、だから落ち着けよ」 「うん、分かった」 何度か目を擦り、涙を拭き取るヒデ。 そうしてようやく顔を上げるが、その両目は真っ赤に腫れている。 ミウラの心をズキンと鋭い痛みが突き抜けた。 こんな無垢な少年を疑うなど、普段の自分では考えられない。 初めて体感する死の気配に心を蝕まれていたのか。 だとしたら、もう一度心を鍛え直さなければいけないだろう。 「疑ったりして悪かったゾ。ちゃんと俺がお前を家に送り届けてやるから安心しろよ」 「ありがとうおじさん!」 「おい! 俺はおじさんなんて歳じゃないゾ、まだおにいさんだってそれ一番言われてるから」 「ごめんなさい、おにいさん」 「分かればそれでいいゾ。ところでなんで俺のことを信用しようと思ったんだ?」 「それはね、おにいさんとポッチャマがとっても仲良さそうだったからだよ アレを見て、僕はおにいさんを信じてもいいって思ったんだ!」 「そうだよ。俺とポッチャマの絆は永遠だゾ!」 ポッチャマとの関係を煽てられて、ミウラは上機嫌になる。 その一方、今まで蚊帳の外にいたポッチャマは呆れたように溜息を吐いた。 ○ ○ ○ 確かにヒデは同行人を探していた。 そのための条件は信用できる人間であること。 だが、それだけではなかった。 ヒデが求めている条件はもう一つだけあった。 それは――――間抜けな人間であること。 (最初からマヌケ面だなって思ったけど、見た目通りマヌケだったね) 上機嫌になっているミウラを見て、ヒデは心の中でほくそ笑む。 この程度の人間なら自分の良いように利用することができるだろう。 さんざん使い潰して、最後は盾にすればいい。 そう、これが彼の本性。 ミウラに見せていた歳相応の振る舞いは全て演技。 裏の顔は卑怯で狡猾、どこまでも自己中心的なものである。 最初にバッドガイの首輪が爆発した時、ヒデが抱いたのは恐怖でも憤怒でも悲哀でもなく高揚。 まるで愛してやまないテレビゲームのような展開。 仮想空間の命ではなく、本物の命を賭けたゲームが始まった。 それに気付いた時、ヒデは湧き上がるような興奮に包まれていた。 しかも最後まで勝ち残れば、莫大な報酬を手に入れることができる。 莫大な報酬――――つまりは金。 このゲームを勝ち残るだけで、今後の人生を働かずに生きていくことができる。 無能な教師や馬鹿な同級生に媚を売らずに済む。 最高ではないか。 (サカモトってオジサンには感謝するしかないよね!) ヒデが思い浮かべているのは、このゲームでどんどんと敵を倒していく自分の姿。 手に入れた報酬で贅沢な生活を送る自分の姿。 自分が無様に敗北し、殺される姿など微塵も浮かばない。 それは根拠のない自信ではなく、確固たる事実から裏付けされている。 その源とは、彼に支給された二体のポケモン。 ポケモンは種族による強弱の差が激しく、支給されるポケモンにもそれが反映されている。 ミウラのポッチャマがハズレならば、ヒデのポケモンは間違いなくアタリと言えた。 しかも二匹ともである。 一匹は結晶塔の帝王として畏れられ、一匹は水の都の守り神として祀られている。 人前には滅多に姿を現さない、伝説と呼ばれているポケモン。 ――――エンテイ、ラティオス。 この二匹がヒデに支給されたポケモンだった。 そしてこの二匹を見て、ヒデは自身が主人公として選ばれたことを確信した。 周りにいるのは全員がモブキャラ。 伝説のポケモンの圧倒的な力で蹴散らされるのを待つだけの存在。 (でも僕は賢いからね、利用できるものはどんどん利用していくよ) 優れた人間に対し、下々の者は嫉妬心を抱く。 例えば、自分に幼稚な嫌がらせをしてくる同級生のように。 例えば、自分を露骨に無視する教師のように。 その経験から、ヒデは力を隠すということを覚えていた。 伝説のポケモンの力を簡単に見せびらかせば、敵を作り過ぎてしまうだろう。 だからこそ隠れ蓑となる者が必要なのだ。 頭の悪くてヒデの目論見に気付きそうにないミウラは適役と言えた。 (さて、僕がゲームをクリアするための道具になってもらうよ、おじさん♪) 坊主頭のアホ面を見て、ヒデは邪悪な笑みを浮かべた。 【B-4/はらっぱ/一日目/日中】 【からておうのミウラ 生存確認】 [ステータス]:良好 [バッグ]:基本支給品一式、ランダム支給品×3 [行動方針]:対主催 1:サカモトに立ち向かう。 2:ヒデを家に送り届ける。 ▽手持ちポケモン ◆【ポッチャマ/Lv50】 とくせい:??? もちもの:なし 能力値:??? 《もっているわざ》 ??? ??? ??? ??? ◆【???/???】 とくせい:??? もちもの:なし 能力値:??? 《もっているわざ》 ??? ??? ??? ??? 【じゅくがえりのヒデ 生存確認】 [ステータス]:良好 [バッグ]:基本支給品一式、ランダム支給品×3 [行動方針]:マーダー 1:ゲームに優勝する。 2:ミウラをとことん利用する。 ▽手持ちポケモン ◆【ラティオス/Lv50】 とくせい:??? もちもの:なし 能力値:??? 《もっているわざ》 ??? ??? ??? ??? ◆【エンテイ/Lv50】 とくせい:??? もちもの:なし 能力値:??? 《もっているわざ》 ??? ??? ??? ??? 第19話 ねがいごと 第20話 空手部・ポケモンの裏技 第21話 マニアック×マニアック
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202,ソーナンス 338,ソルロック
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028,サンドパン 106,サワムラー 135,サンダース 145,サンダー 222,サニーゴ 247,サナギラス 282,サーナイト 319,サメハダー 335,ザングース 368,サクラビス
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080,ヤドラン 199,ヤドキング 288,ヤルキモノ 302,ヤミラミ
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073,ドククラゲ 085,ドードリオ 232,ドンファン 235,ドーブル 269,ドクケイル 357,トロピウス 365,トドゼルガ 389,ドダイトス 411,トリデプス 423,トリトドン 430,ドンカラス 437,ドータクン 452,ドラピオン 454,ドクロッグ 464,ドサイドン 468,トゲキッス