約 1,072,868 件
https://w.atwiki.jp/monfro/pages/29.html
2012年の11月23日から12月4日まで行われたイベント。11月23日から29日まで第一部、続けて29日から12月4日までが第二部。第二部は第一部のランキングを引き継ぎ、別々のランキング報酬がある。 1階から100階の100クエスト(どの階も一度クリアしたら二度と冒険できない)+イベント終了まで無限に探索できる練達の間(101階)の全101クエスト。 イベント概要 塔をひたすら上る。クエスト中に手に入るモンスターと一緒に魔石が手に入り、期間中に手に入れた数に応じて報酬がもらえる。 図鑑 火属性 チワム モエチム チワバーン モエトード ファイヤートード バーニングガマ 水属性 タツノコ タツノキョウ タツノオウ ポララ ポーリス アルコ ホワイトファイター 風属性 ホッパー ステッパー ジャンパー カゼノヨロイ フェザーナイト ストームナイト バグドラゴン 進化の流れ チワム×4 ⇒ モエチム×2 ⇒ チワバーン ┓ タツノコ×4 ⇒ タツノキョウ×2 ⇒ タツノオウ ╋ ⇒ バグドラゴン ホッパー×4 ⇒ ステッパー×2 ⇒ ジャンパー ┛ モエトード×4 ⇒ ファイヤートード×2 ⇒ バーニングガマ ┓ ポララ×4 ⇒ ポーリス×2 ⇒ アルコ ╋ ⇒ ホワイトファイター カゼノヨロイ×4 ⇒ フェザーナイト×2 ⇒ ストームナイト ┛ モエヒョウ×2 ⇒ グレンヒョウ セタンタ×2 ⇒ クーフーリン アクアウィッカ×4 ⇒ スクリューウィッカ×2 ⇒ アイシクルクイーン ウェルシュ×2 ⇒ ペンドラゴン ミズルギ×2 ⇒ グレンデ ルビア×2 ⇒ ルビリット ボーナスモンスター 50階踏破 100階踏破 キニチの石板コンプ ククルの石板コンプ アクアウィッカ アクアウィッカ キニチ ククル 100階踏破&2種石板コンプ 図鑑コンプ 図鑑MAXコンプ モエヒョウ アクアウィッカ セタンタ 魔石数報酬 アクアウィッカ×4 モエヒョウ×2 セタンタ×2 ミズルギ×2 ウェルシュ ランキング報酬 ウェルシュ ミズルギ ルビア(第二部) グレイヒョウではなく、グレンヒョウですねー (2012-12-01 18 33 42) ミズルギって魔石なんこめですか (2012-12-01 21 57 05) 2万と8万です (2012-12-02 01 43 34) コメント
https://w.atwiki.jp/chickenischicken/pages/134.html
「腹減った…」 「俺様が一番嫌いなものは同情してズケズケと他人の領域に入り込んでくる奴なんだよ。近づくな」 親:マイプル2 名前 ペッパー 所属 警視庁:異能捜査課 年齢 23歳 髪色 赤 身長 178cm 眼色 橙 体重 70㎏ 異能 熱を操る 性別 男性 状態 野心がある 一人称 俺様 二人称 オマエ/ 三人称 アレ 本名 源 鎮郎 (ミナモト シズオ) ▼俺様で虚しがりやで大食い 俺様だけど何かしらの虚しさが消えないその為か常に何か食べて一時的な満足感を求める よく傘で空の旅してはぽけーと景色を眺める 一見だまされ安そうに見えてだますタイプ ▼ふらふらしてる 常にほぼ一人で空とんでたりする 大体なにがしたくてココにいるから悩んでる 能力 熱を操る そのまんま 戦闘方法 ガラス、刃物をくだいて詰めたペットボトルを無数に空から撒いて適当に爆破させてく 傘を使って自分は空中まで飛ぶ(一回の戦闘で必ず壊れてしまう) 鬼灯に煙幕・睡眠ガス、麻痺ガスなど詰めてこれも爆破するがこれは触ったら発動。 力は成人男性よりも低めその返し軽やか 関係者 同僚>隆二 「認めてる相手だがちと熱いな」
https://w.atwiki.jp/shfarts/pages/997.html
バイオライダー 商品画像 情報 登場作品:仮面ライダーBLACK RX 定価:3,888円 発売日:2014年09月20日(土) 再販日: 商品全高:約150mm バイクシリーズ勢ぞろい!仮面ライダーBLACKジオラマ画像公開! 付属品 手首:×10(右×5、左×5) 武器:バイオブレード その他:無し キャラクター概要 仮面ライダーBLACK RXが怒りのエネルギーで覚醒した、ロボライダーに次ぐ第3の形態。ゲル化して敵の攻撃を防ぐ、ミクロ化して敵の内部に入り込む能力で最強怪人グランザイラスを破る、自ら未知のウィルスの血清を作り出す事も出来るなど、「改造人間」の領域を遥かに超えている。必殺技が身体を液化させて敵を貫くバイオアタック他、最大技がバイオブレードによる逆袈裟斬りスパークカッター。 商品解説 ロボライダーに続いてバイオライダーも一般販売決定。 良い点 優秀な造型、可動、塗装 悪い点 通常使用時(非発光状態)のバイオブレードが付属しない 不具合情報 関連商品 マックジャバー 仮面ライダーBLACK 仮面ライダーBLACKリニューアル版 仮面ライダーBLACK RX 仮面ライダーBLACK RXリニューアル版 ロボライダー バトルホッパー バトルホッパーリニューアル版 アクロバッター アクロバッターリニューアル版 ロボイザー シャドームーン シャドームーンリニューアル版 コメント 股間と太もものシワの造形がくどいせいで汚くみえる… -- 名無しさん (2014-09-20 11 11 20) 足の可動性は良いのか悪いのかわからん -- 名無しさん (2014-09-20 22 12 53) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gameandwatch_digital/pages/37.html
情報 発売日 1983年6月16日 機種 カラースクリーンテーブルトップ 機種番号 CM-72 機種番号の由来 CeMent アラームキャラクター アラームベル(つりがね型)+右下の運転手 内容は、マリオ(兼Mr.ゲーム ウォッチ)を操作して、ホッパーに溜まったセメントを下のミキサー車に入れる、という物です。ちょっとやってみました。 ※視聴には、ニコニコ動画のアカウントが必要です。ゲームの感じが少しでも分かればいいなと思います。 但しこの時は時間があまり無かったので、すぐにわざとゲームオーバーしましたが(叩かれるかもしれないからニコ動にはそんな事書かないよ)。 ニューワイド版との違い セメントがそのまま、ドロッとした状態で運ばれる。 ノーミスで300点になっても得点が二倍にならない(下にある二つのホッパーが一定時間開くだけ)。 右上に避難所がある。 移植作品 タイトル 製作ジャンル ハードウェア 時計機能 アラーム機能 GAME AとGAME Bの区別 ポーズ機能/スリープモード 効果音 はちゅねミク×ゲーム ウォッチ:マリオズセメントファクトリー 自作ソフト iアプリ(ドコモの携帯電話) ○ ○ ○ ○ ○ Too Much Cement 自作ソフト Windowsパソコン/DOS × × × × × 備考 『Too Much Cement』では背景が描かれています。また、この自作ソフトはこのWikiからダウンロード可能です。
https://w.atwiki.jp/sentai-soubi/pages/6134.html
【名前】 ヒューマギアプログライズキー 【読み方】 ひゅーまぎあぷろぐらいずきー 【登場作品】 仮面ライダーゼロワン 【初登場話】 第24話「ワタシたちの番です」 【音声】 メイナード・プラントブレイズ・プラント 【分類】 アイテム 【詳細】 システムデバイス。 ヒューマギアが蓄積した善意などのパーソナルデータが保存されている。 対応したヒューマギアが触れるとデータを随時蓄積できる。 メタルクラスタホッパープログライズキーの力に対抗するため利用され、プログライズホッパーブレードを開発する基となった。 同キーはヒューマギアの数だけある。
https://w.atwiki.jp/smasma/pages/390.html
代打ラッパー MCカット(慎吾)/MCポン(剛) オレ様 代打ラッパー 世の中にアッパー 言わせてくれよ 君のためのストッパー 心のピンチヒッターなんだよ 2004.6.14 OL(奥貫薫)、課長(勝村政信)
https://w.atwiki.jp/yaruotrigger/pages/115.html
【2ndシーズン】X-XXX 坂田隊 X期部隊構成 隊員 ポジション トリガー 特徴 坂田銀時 攻撃手 弧月、旋空、グラスホッパー トップメタ 水銀燈 射手 アステロイド、スコーピオン エース 三ノ輪銀 攻撃手 レイガスト、スラスター 大エース 黄瀬できない子 通信士 結月派 X期部隊ランク戦結果 【1stシーズン】B-008 坂田隊 → B-003 坂田隊 5期部隊構成 隊員 ポジション トリガー 特徴 坂田銀時 攻撃手 弧月、旋空、グラスホッパー トップメタ 水銀燈 射手 アステロイド、スコーピオン エース 三ノ輪銀 攻撃手 レイガスト、スラスター 大エース 黄瀬できない子 通信士 結月派 5期部隊ランク戦結果 ランク戦戦績 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 隊成績 負 2pt 勝○ 6pt 勝○ 5pt 負 0pt 負○ 4pt 分 3pt 分 4pt 負 2pt 坂田銀時 1、D 2、L 2、DV 0、D 1、D 1、D 2、D 1、D 水銀燈 0、D 1、DV 0、L 0、D 0、D 0、D 0、D 1、D 三ノ輪銀 1、D 1、D 1、D 0、D 1、L 2、D 2、D 0、D 隊総合成績 6位 2pt 5位 8pt 2位 13pt 7位 13pt 4位 17pt 4位 20pt 4位 24pt 5位 26pt ○生存点 L:ALIVE、D:DOWN、B:BAILOUT、A:AREAOVER、V:MVP ランク戦戦績 得点 生存 無失点 MVP 生存点 勝利 隊成績 20 3 3 2 3 2 坂田銀時 10 1 1 1 - - 水銀燈 2 1 1 1 - - 三ノ輪銀 8 1 1 0 - -
https://w.atwiki.jp/tag_match/pages/152.html
_1_ _2_ _3_ _4_ _5_ _6_ _7_ A B __壁 C 美の化身 音無廉也 3P セバスチャン サンナン インコ D シェリー __壁 銃々ゐくよ E 愚羅 愚李 グラスホッパー チェ子 「2000万PUFFY」チーム<DP0/ボーナス 7pt> 名前 性別 攻 防 体 精 FS 特殊能力 発 成 備考 美の化身 男 14 6 8 1 0 キャサリンのキッス 91% 100% 音無廉也 男 20 0 3 1 5 漢の一撃 84% 100% メトロ 女 0 0 0 5 20 対照転移 80% 100% 死亡 シェリー 女 9 0 8 2 10 強化ワイン 100% 100% 3P 男 0 0 3 1 20 ミラクル~ 81% 100% 愚李 男 20 15 10 5 20 感覚共有など 100% 100% 愚羅 男 20 15 10 5 20 感覚共有など 100% 100% 「さつじんたんぽぽ(ダンゲライオン)」チーム<DP1/ボーナス0pt> 名前 性別 攻 防 体 精 FS 特殊能力 発 成 備考 セバスチャン=ポポルニート 男 12 0 5 3 10 二十匹蝙蝠 80% 100% レディグラスホッパー 女 0 19 7 4 0 裁きの鉄拳~ 60% 100% 外腹 チェ子 女 0 0 11 4 15 豚でも~ 75% 100% 銃々 ゐくよ 女 13 6 8 3 0 680mmカノン砲 70% 100% 1回休み ぽぽ=GR=サンナン 男 7 6 5 2 0 楽園の扉 80% 100% 夢見崎インコ 女 15 1 38.5 5 20 M&Msなど % %
https://w.atwiki.jp/tag_match/pages/150.html
_1_ _2_ _3_ _4_ _5_ _6_ _7_ A B __壁 C 美の化身 音無廉也 3P D シェリー __壁 銃々ゐくよ E 愚羅 愚李 グラスホッパー チェ子 セバスチャン サンナン インコ 「2000万PUFFY」チーム<DP0/ボーナス 7pt> 名前 性別 攻 防 体 精 FS 特殊能力 発 成 備考 美の化身 男 14 6 8 1 0 キャサリンのキッス 91% 100% 音無廉也 男 20 0 3 1 5 漢の一撃 84% 100% メトロ 女 0 0 0 5 20 対照転移 80% 100% 死亡 シェリー 女 9 0 8 2 10 強化ワイン 100% 100% 3P 男 0 0 3 1 20 ミラクル~ 81% 100% 愚李 男 20 15 10 5 20 感覚共有など 100% 100% 愚羅 男 20 15 10 5 20 感覚共有など 100% 100% 「さつじんたんぽぽ(ダンゲライオン)」チーム<DP1/ボーナス3pt> 名前 性別 攻 防 体 精 FS 特殊能力 発 成 備考 セバスチャン=ポポルニート 男 12 0 5 3 10 二十匹蝙蝠 80% 100% レディグラスホッパー 女 0 19 7 4 0 裁きの鉄拳~ 60% 100% 外腹 チェ子 女 0 0 11 4 15 豚でも~ 75% 100% 銃々 ゐくよ 女 13 6 8 3 0 680mmカノン砲 70% 100% 1回休み ぽぽ=GR=サンナン 男 7 6 5 2 0 楽園の扉 80% 100% 夢見崎インコ 女 15 1 38.5 5 20 M&Msなど % %
https://w.atwiki.jp/sentairowa/pages/127.html
夢の欠片 月が照らす木々の間を、枯葉を踏みしめ進む男女が一組。 麻生は制限されているとはいえ、ネオ生命体の発達した五感で周囲を警戒しながら、真理の前を進む。 時々木の根に足をとられないよう注意すると、子ども扱いされたと思ったのか、機嫌が少し悪くなった。 だが気になったことがあるのか、すぐに明るい声をかけられる。 「そういえば麻生さんには何が支給されているの?」 「妙な絵柄のトランプ。しかも枚数が中途半端なんだ」 言いながらデイバックよりカードを取り出す。 麻生の手にはダイヤの4と8、クラブの7、ハートの3と4と7、スペードの4が握られていた。 「本当に中途半端だ。せっかく巧たちを待つ間にババ抜きでも出来ると思ったのに」 殺し合いの場に相応しくない暢気な言葉に苦笑する。 健全な生を全うしている証拠だ。彼女と話すのは、自分が歪められた命だと思い込んでいる麻生にとって楽しくてしょうがない。 獣道を歩きながら真理が話すのは夢、友人、憧れの人など極々普通のことだった。 特に話の中で出てくる乾巧の話は興味深かい。彼の悪口を言う真理の様子は活き活きとしており、お互い遠慮の無い関係なのが伺える。 そして彼女の語る乾巧の姿は、仮面ライダーのようだった。 口はともかく、己の身を顧みず、他人を守ろうとする心根であることは充分分かった。彼なら自分と協力してくれるだろう。 この殺し合いの場に希望を見つけ、足取りが軽くなったのを感じる。 「そういえば私、何度か死に掛けたことがあるんだ」 真理に相応しくない事実が告げられる。雰囲気も少し暗くなっていた。 「同窓会の集まりで狼のオルフェノクに襲われた。友達も次々倒れて、私も……」 真理が両手で自分自身を抱きしめ、恐怖で震える。 麻生は、先程「化け物」の単語に過剰な反応を示した理由が分かった。 「元の世界に戻ったら、その狼のオルフェノクを何とかしないとな。俺もファイズや仮面ライダーと一緒に戦う」 「それはちょっと……」 「頼りないか? 俺はこう見えても結構鍛えているんだけどな」 「それは見れば分かるよ。でも麻生さん、どこかそそっかしい所がありそうだし……」 「真理ちゃん、それは酷いな。確かに最初会ったときは誤解して取り押さえちゃったけど……」 真理がぷっと吹き出す。困った表情が可笑しかったらしい。 穏やかな空気が流れ、とりあえず満足する。しかし、ネオ生命体の五感が危険を告げ、暖かな場が凍りつく。 前に集中して視線を向けると、数百メートル先の視界に奴を見つけ、右手で真理を制する。 「麻生さんどうしたの? 急に止まったりなんかして」 麻生の後ろから様子を伺うように身を乗り出されると、真理は口元を隠し悲鳴を漏した。 目の前に立ちふさがる、月明かりに鈍く輝く鋼のボディ、紅い二つの複眼、長い触覚を備えた麻生の宿敵、ネオ生命体ドラス。 「ドラス……」 呟き、真理の手を取り、走る。足元にドラスのレーザーが放たれ、爆発を掻い潜ると、今度は銃弾が麻生たちを襲う。 ドラスの右手にマシンガンが握られているのを確認し、蛇行して木を盾にしながら進む。 側の樹木に数個の穴が生まれ、ドラスから離れようと駆けるが、引き離せない。 「あっ!」 真理の声が上がり、転倒した彼女を助けようとして足を止める。丁度、雲に隠れていた月が姿を見せ、その場を照らした。 「イヤアアアアアアアアア!!」 真理が足を引っ掛けたそれは、初老の男性の惨殺死体だった。 麻生でさえ吐き気を催す凄惨な場に、ドラスが佇む。腕を構えるのが見え、拳から肘を切り離し、殺意を乗せ二人に迫る。 (まずい!) 一度受けた技であるだけに、結果を容易に想像できた。二人に当たるのに後コンマ数秒となる。 トラック同士が衝突したような轟音が葉を揺らす。ドラスが待ち望んでいたと言いたげにこちらへ視線を向けた。 鋼の腕を掴む、自らの緑に染まった身体を見つめる。麻生勝は正義の化身、仮面ライダーZOへと変身したのだ。 園田真理はひたすら混乱していた。 (麻生さん?) 濃緑色の身体、血管のように身体に縁取る金の線、目の前の化け物と同じく紅い瞳に細い触角。 その姿は、真理の知る無骨な青年、麻生勝とは似つかない怪物だった。 「真理ちゃん、怪我は無いか?」 自分に差し出される緑の手。瞬間、凍りつく。 ――沸きあがる悲鳴、次々倒れる幼馴染たち、自らを掴む灰色の狼、血の匂い―― 手を払いその場を逃げる。真理の心は恐怖によって支配されてしまった。 追い詰め、やっと変身したと思ったら、今度は少女に手を払われ、逃げられていく。 彼女を掴もうと虚しく空を切る手が可笑しくて、溜まらず肩が揺れる。 (なんだ、あのお姉ちゃんに正体知られるのが怖かったんだ。でもお兄ちゃん、結局拒絶されちゃったね) 「何が可笑しいっ!」 拳を震わせ、自分へと荒げた声をかけられる。 (何が可笑しいかって? 全部だよ。お兄ちゃん) 一歩踏み出し、ZOを受け入れようと腕を広げる。 (愚かな人間と一緒にいる必要は無いよ。僕と一つになろう) 「断る! 俺は今度こそお前を倒す!」 心の声が聞こえたわけではないだろうが、一度ドラスに吸収されたことのあるZOはドラスの意図に気づいたのだろう。 威勢良く宣言され、仕方ないなと肩を竦める。 「とおっ!」 跳躍され、上から拳を叩きつけられる。たまらず膝が折れ、続けてボディーブローを腹に食らう。 近くでは銃が使えないと悟り、ひとまず捨て、怪魔稲妻剣を下段から上段へと切り裂く。 ZOの脇腹から右胸まで、浅い切り傷が走り、警戒され距離をとられる。着地点に狙いをつけ、レーザーを放つ。 しかし、木々を上手く盾にされ、再び接近戦へと持ち込まれる。剣を上段から振り下ろすが、柄を持つ手を叩かれ、剣が滑り落ちた。 (しまった) ZOのストレートがドラスの胸へと五発打ち込まれる。 (調子に乗らないでよ! お兄ちゃん!) 六発目の拳を掴み、木へと叩きつける。 「がっ!」 ZOが呻き声を上げ、二、三度振り回し投げ捨てる。 地面に倒れたZOを踏みつけようとするが、転がられ、岩盤を砕くのみとなった。 「とうぁっ!」 ZOが後方へ回転し、顎へと蹴りを入れられる。溜まらず後ろに下がると、右足に力を込めるZOの姿が目に入った。 (このままではやられる!) 自分を葬ったZOの必殺技、ZOキックの気配を感じ、右肩へとエネルギーを蓄える。 「おぉぉぉぉぉぉっ!!」 真横に飛びながら、迫るZOに最大のレーザーを撃ち放つ。 身を焼かれながらもZOは勢いが衰えず、ドラスの身体に再びキックが当てられた。 吹き飛ばされ、木を折り続ける。三本目でようやく止まり、自分のひび割れた胸を見つめる。 (くう……) ダメージが浅くないことを悟り、ZOの様子を伺う。 「ぐ……ふ……」 ZOも膝をつき、同程度のダメージだと推し量る。 だがお互い止めるつもりは無く、決着をつけようと近づく。すると、急にZOが麻生勝の姿へと戻った。 (……どういうつもり?) 疑問が浮かぶ。このタイミングでの変身解除は、麻生にとって不利のはずだからだ。 しかし、麻生は驚愕の表情で自分の両手を見つめている。その様子を見て、麻生の意思で変身を解除したのではないことを悟った。 (なるほど、神崎の制限か。残念だったね) 聞こえぬ笑い声を内に上げ、接近しようとする。突如、視界が暗くなり、地面に膝をつく。 (……っと、言いたかったけど、やっぱり僕も限界みたい。悔しいけど、ここは退いて機会を見なくちゃ) 麻生と違い、制限具合を確かめていた分、ショックは小さかった。 睨み、ふらつきながらマシンガンと剣を回収し、その場を離れる。 (今の僕じゃ止めは刺せない。お兄ちゃん、また会おうね) 無邪気な思考は一方的な再会を約束をし、淡く光る朧月に惹かれるように駆けていった。 「待てっ! ドラス!」 離れていく鋼の背中に手を伸ばす。虚しく空を掴むことしか出来ず、臍をかむ。 もう追いつけないことを悟ると、真理のことを考える。 (ドラスは一先ずおいて置く。今は真理ちゃんを優先させないと。彼女を一人にしてはいけない) 踵を返そうとするが、体が言うことを聞かず、地面に倒れ伏す。 起き上がる体力も残っていなかった。それでも諦めきれず、石を掴み這いずって進もうとする。 (俺はここで倒れる訳にはいかない。どこかで真理ちゃんが狙われているかもしれないんだ) 思い出すのは、自分を見つめる視線。恐怖のこもったそれが、刃と化し麻生の心を抉る。 それでも、麻生は真理を守ろうとすることをやめない。 化け物扱いされるのには慣れていることもあったが、もともと彼はこんなことで挫けるような柔な心は持っていなかった。 むしろ、真理が傷つくような理不尽な出来事の方が耐えられない。 心に活を入れ、右手に力を込める。しかし、願いは叶わず視界が歪み、ついに体力の限界が訪れる。 麻生は無念の意を抱きながら、闇に落ちていく。彼の側には儚い野花が佇み、静かに見守っていた。 麻生の手を払いのけてから時間が経ち、真理は幾分落ち着きを取り戻していた。 (麻生さんに酷いことしちゃった) 励ましてもらった。庇ってもらった。守ってもらった。なのに、自分は逃げるだけ。 同窓会の惨劇を思い出したなど、言い訳にもならない。 (私、口ばっかりだ。麻生さんに最後まで関わるって言ったのに) 後悔が真理の心を消耗させる。その彼女に、更なる闇が天空より現れた。 ピン♪ポン♪パン♪ポン♪とこの場に相応しくない音と共に流れるのは、またもこの場に相応しくない若い女の声。 しかし、女の告げる事実は多くの人間を絶望に叩き込んだ。 「もう、六人も死んでいるんだ……」 呟くと、現実が重みを増し、心を圧迫する。目の前には暗闇しかないような気がしてきた。 絶望に負け、膝が折れる。そんな彼女に、闇を切り裂くようにして、陽光が顔を照らした。 顔を顰めながら、光の軌跡を辿ると、丘より顔を覗かせる太陽が見える。 (ここまで来てたんだ) 無我夢中で逃げていた為、場所を確認する余裕は彼女に無かった。すぐさま地図を広げ、現在地を確認する。 彼女が赤い丸をつけたC6エリアの丘。最早目的地は目の前だった。 一緒に戦いを止める為に呼びかけようと言った麻生はいない。 だが、この島のどこかでは殺し合いを止めようとする、巧や草加がいる。 (巧、あんたは今どうしてる? ……聞くまでも無いか) 我がままな猫舌は、どこか彷徨いながら人を助けているだろう。 ファイズが発していた赤い光と陽光が重なり、顔だけでなく心まで照らされた気がした。 パンッと、自分の両頬を叩き、気合を入れる。今の彼女の目に迷いは無い。 自分がすべきことが自然と分かったからだ。 (この島にはさっきの私みたいに絶望している人がいる。だから伝えないと。仮面ライダーのことを。ファイズのことを!) 淡く儚い希望。ただそれを伝える為に真理は丘を目指す。目はひたすら前しか向いてなかった。 (たった六人しか死んでないんだ) 意外に思い、名簿を取り出す。記載された人数は五十一人。 最初に見せしめとして死んだ青年を含め、残りは四十四人となった。 (意外と強い人たちが集まっているのかな? 最初会ったおじちゃんは弱かったけど、デストロンやデルザー軍団の連中は油断できない連中みたいだし) ZOと戦ったことにより、慎重になる。 (色々制限されているけど、一番きついのは再生能力の制限だね。 戦闘能力やエネルギーの消費の制限比率と比べて考えても、特に制限されている。 目的は死に易くするためかな。どうも神崎は次々と殺し合わせたいみたい。何が目的なんだろう?) 思考しながら首輪を弄ぶ。明らかに自分の世界とは別の技術の結晶であるマシンガンと剣を見つめた。 (神崎、あいつは時空を超えたり、僕にしたように死んだ連中を蘇らせることが出来るのかな? さっきの放送通りメモを見ると、願い事を一つ叶えるとある。だとしたら出鱈目だね。まるで神様だ) 人の身でありながら、ある意味自分よりも完璧といっていい神崎に対し、僅かな畏怖が現れる。 (まあいいけどね。神崎の目的が何であれ、僕は完璧になってやる。 神をも超越する、完全な生命体に。そのあかつきには神崎、完全な僕が殺してあげるよ。まずはZOの吸収、いや、身体を回復させなきゃ) 恐れを恥じるかのように、己が目的を強く意識する。 大樹にもたれかかり、意識を回復に集中し、麻生のいる方向へ視線を向け、笑うように肩が上下する。 (それまで死んじゃいやだよ。頑張って生き延びてね) 暗い激励を闇より告げる。光が生む影の中、鋼の哄笑は止まらない。 「よいしょっと」 木々を抜け、頂上へと辿り着くと、孤独を紛らわす為に呟く。 風が吹き抜け、真理の髪を舞い上がらせる。眼下には静かな住宅街が並んでいた。 所々破壊の跡が見て取れ、殺し合いが加速しているのが分かる。 ごくりと唾を飲み込み、バックの中に手を入れ、拡声器を取り出す。 スイッチに触れようとする手が震える。恐怖と孤独が寒さを伴い心を責めた。 先程のドラスという化け物と、同じような連中がいるのは確実だ。今しようとしていることは、味方より敵を呼び込むだろう。 目をぎゅっと瞑り、指先に無理矢理力を入れて、スイッチをオンにする。 (ここで逃げたら、私は巧や麻生さんと一緒に戦う資格は無い) そう思うと、心が切なくなった。 (ファイズや仮面ライダーの事を知らせなきゃ。みんなが勇気を持ってくれれば、きっと帰れる。また夢を追いかけれる!) そして、胸が熱くなる。拡声器を口元に運ぶ手はまだ震え、視線が彷徨う。真理は己の心と、残酷なゲームに戦いを挑んだ。 「みんなぁ! 殺し合いなんてもうやめてー!!」 真理の必死の声が、エリア全域に広まる。高性能な拡声器らしい。自分の声が巧に届くことを知り、少し安堵した。 「殺し合えって言われたからって、人を殺すなんておかしいよ! 帰りたいから殺すの? 守りたい人がいるから殺すの? ただ殺したいから殺すの? 怖いから殺すの? それじゃ、誰も救われない! ただ言われるままに殺し合ったって、あのコートの男が約束を叶えるはずが無い! 私たちは力を合わせて、ここから脱出しなくちゃいけないんだよ! 殺し合ったって帰れるわけが無いよ! そして何も力が無くて脅えている人! 私もそうだった! でも、危ないとき何度も助けてくれた救世主がいる! 私の夢を守ってくれた巧、ファイズがいる! 私を助けてくれた麻生さん、仮面ライダーがいる! 他にもカイザの草加くんや、もう一人の仮面ライダー、瀬川さんって人がいる! だから諦めないで! ファイズは、仮面ライダーは……」 空気を肺いっぱいに吸い込む。過去の記憶、闇の中で自分を背負い、火と煙を突き進み、真理の光となった少年の背中が浮かんで消えた。 「闇を切り裂いて、光をもたらす! こんな殺し合い、ぶっ壊してくれるから、脅えないで自分と戦って! 私たちにあるのは闇だけじゃない! 希望だっていっぱいある! だから、強く! 正しく生きて! 諦めないで! みんなぁーーー!!」 胸の熱さを吐露し、肩を上下させ息が荒くなる。喉が焼けるように熱い。 だが伝えたいことはまだある。自分の主張はまだ終わっていない。 「麻生さぁぁぁん!! ごめんなさい!! 私……!!」 しかし、謝罪は形にならず、銃声が拡声器を通して拡大され、肩が熱を持つ。 身体を倒すとき、青と赤の怪物が銃を構え現れた。 「愚かな奴だ。自分の居場所をわざわざ宣伝するとは」 額に向けていた銃を逸らす。 「仮面ライダーの知り合いめ、嬲り殺しにしてやる」 無表情のまま、真理にとっての闇として存在する。 ――真理が知ることは無かったが、マシーン大元帥は一度真理を見落としている。木々が邪魔をし、真理に気づかなかったからだ。 ――訴えを聞き、マシーン大元帥は仮面ライダーの知り合いと思い、殺しに来たのだ。策略より復讐心が上回ったために。 (せめて麻生さんに謝りたかったな……) 残念な気持ちを抱える彼女に、無慈悲な弾丸は迫った。 朝露が垂れ、顔に当たる。眉を顰め、目を二、三度瞬かせる。 両腕に力を込め、身体を起こす。ギシギシいいながらも、自分の自由に動くことを確かめた。 (完全ではないが、体力は回復したようだな。早速真理ちゃんを探さないと) 時間を浪費したことを惜しみ、駆け出そうとしたとき、真理の声が響き渡った。 ――みんなぁ! 殺し合いなんてもうやめてー!! 驚き、声が聞こえた方向を向く。自分が指定した丘がある方向だ。 真理が拡声器を使っていることが分かり、焦る。このままでは彼女は殺人鬼の格好の獲物だ。 「変身!」 少しでも早く駆けつけるため、ZOへと身体を変える。 ――殺し合えって言われたからって、人を殺すなんておかしいよ! 続けて出てくる真理の言葉は、ZOの胸に響く。おそらく、このゲームを止めようとしている人々にも、同様に受け取ってくれているだろう。 問題は、この言葉を邪魔だと思う、ドラスのような連中だ。多くの人を勇気付ける、真理の言葉を阻止しようとするだろう。 木を次々と避け、丘のふもとが見える。さらに加速し、ひたすら真理のもとへと進み続ける。 ――ファイズは、仮面ライダーは……闇を切り裂いて、光をもたらす! 彼女は自分を希望としてみてくれている。化け物の自分を、だ。 (死なせない。そして彼女の言う闇を切り裂いて、光をもたらしてみせる!) 決意を乗せ、疾走する。だが現実は、ZOを追い詰めるかのように、残酷な結末を空から知らせた。 乾いた銃声が拡声器を通して聞こえる。いや、頂上が見え始めたZOには生の銃声も聞こえていた。 林を抜け、目に入るのは真理に銃を向ける、右半身が青、左半身が赤の怪人だった。 右足に力を入れ、怪人に蹴りを放とうとしたとき、再び麻生の姿に戻る。 スピードが落ち、真理に凶弾を撃たれる。変身が解けさえしなければ、ギリギリ間に合うはずだった。 血反吐を吐く真理の姿を見て、悔しさに奥歯を噛み締めながらも、麻生は生身のまま飛び蹴りを浴びせた。 「なにっ!」 後ろからの不意打ちに、怪人が吹き飛ぶ。怪人のデイバックが宙に放り出され、坂を転げ落ちる。 構わず真理を抱き起こす。 「真理ちゃん!」 急所は外れているもの、出血が止まらない。今すぐ手当てをしなければ命に関わる。 「麻生さん……来てくれたんだ……」 弱弱しい呟きが、真理の口からこぼれる。 「当たり前だ。ここから逃げて手当てをする」 抱き上げ、その場を後にしようとする。もちろん、その逃走を怪人が許すはずが無かった。 「逃がすか!」 額の宝石から光線が発射され、地面が抉られる。 「よくもデルザー軍団改造魔人、マシーン大元帥を足蹴にしてくれたな。二人仲良くあの世に送ってやる」 言いながら構えた機関銃が火を吹く。真理を抱え何とか避ける。 (くそっ! 走るたびに真理ちゃんにかかる負担が大きすぎる!) 真理の血が麻生の両手を赤に染める。変身はまだ出来ない。 「……麻生さん。あのね、私謝らなくっちゃいけ……ないんだ」 「いいから喋らないでくれ! このままでは死んでしまう!」 マシーン大元帥の放つ光線が、木々をなぎ倒す。二、三本倒したところでエネルギーの消耗が大きいことに気づいたのか、機関銃を使う。 「私ね、嘘……吐いちゃった。麻生さんと一緒に……戦いを……止めるって言ったのに、仮面ライダーになっただけで……逃げちゃった」 「いいんだ! そんなこと!」 「良く……ないよ。麻生さんを……傷つけて、私は本当に……馬鹿だ」 自分の傷の痛みでなく、麻生の心の痛みを心配する真理が死にそうな現実に、心が張り裂けそうだった。 銃弾の雨あられから一時的に逃れるため、大樹に身体を隠す。 「どうした? もう降参か?」 マシーン大元帥が嬲るように声をかけ、麻生たちに近寄ってくる。 (どうすればいい? あいつを倒さないと真理ちゃんを手当てすることも出来ない。だが今の俺は変身できない) ネオ生命体の五感が鈍くなっているのを考えると、制限を受けた結果だろうと予測する。 しかしこの場で出た答えは麻生を更なる闇へと突き落とすだけだ。 忌まわしいと思っていた変身をしたいと、今ほど願ったことは無かった。 一%の可能性に賭け、生身で挑もうと真理を木にもたれさせたとき、足に金属が当たる感触を感じる。 視線を向けると中身が飛び出したデイバックと、「ZECT」と中央に刻まれた銀のベルトを発見した。 突然、真理が話したベルトで戦うファイズの物語を思い出す。 ベルトを腰に巻き、木の陰から躍り出た。 「俺に挑むとは、自棄になったのか? それとも馬鹿にしているのか?」 呆れたように言われ、光線を額から発射させられる。粉塵と共に吹き飛び、身体を地面へ叩きつけられた。 肺が空になり、全身をバラバラになりそうな衝撃が駆け巡る。 ゆっくりと、マシーン大元帥が歩み寄り、機関銃を構えた。麻生は全てが闇に包まれる錯覚を起こす。 (俺はどうなっても構わない。真理ちゃんだけは助けたいんだ。彼女を夢が叶えられる日常に帰したいんだ! お前が真理ちゃんの言っていたベルトなら、俺に力を貸してくれ! 俺に光をくれ!) 祈りに力が込められる。マシーン大元帥が引き金に指をかけた。 転がり、銃弾を避けるが、一発が麻生の脇腹を裂き、血を滴らせる。 「いい加減死ぬがいい」 背中に木が当たる。冷酷な現実が迫り、麻生を絶望で染めた。 「ここで、終わってたまるか!」 それでも、光を諦めきれず、右手を前に突き出した。 叫びに呼応したように、丘の景観を邪魔するゴミの山から、空間を裂きながら小さな影が現れる。 「ガッ!」 緑と赤の混じった影がマシーン大元帥の腕を弾き飛ばし、右へ左へと跳ねながら麻生の右手に収まる。 「これは……」 赤と緑の半身を持つバッタ型のメカが、目を瞬かせる。 バッタのミュータントにテレパシーをかけられた過去を持つ麻生には、バッタ型のメカが自分を使えと告げているように思えた。 「キサマァ!」 声を荒げ、体勢を立て直すマシーン大元帥を見据え、ベルトのスイッチを入れてバックルを開く。 右肩をマシーン大元帥に見せるように身体を捻り、右手を左肩まで上げ、左手は腰に据える。身体を徐々に正面へと開き、 「変――――」 地の底より響くような、低く厳かな声を上げる。右手を右腰まで一気に振り下ろす。 「――――身!」 言い終え、バッタ型メカをベルトへと、話に聞いたファイズのように装着させる。 『HENSIN』 ベルトが宣言のように、森で電子音声を上げる。六角形の金属片が精製と構成を繰り返す。 黒のグローブが緑の小手に包まれ、棘のようなショルダーアーマーが姿を現し、三角形を上下左右にあわせた胸のアーマーが完成する。 脚は黒をベースに、緑の金属片が関節を守るように纏わり付き、バッタの脚を模した金のアンカージャッキを左脚に顕在させた。 『Change Kick Hopper』 中央に角が存在する、赤い目と金のマスクを持つ、バッタの仮面の戦士が、中央のOシグナルと瞳を光らせ、変身を完了させる。 「キサマ! 仮面ライダーだったのか!」 マシーン大元帥が怒鳴り声を上げた。その声に応えるように構えをとる。視界の端には拡声器の口を自分に向けている真理が見えた。 「そうだ。俺は仮面ライダー……」 あたりに響く声に、ZOと言いかけて止まる。今の自分はZOでは無い。 「俺は闇を切り裂き光をもたらす、仮面ライダー! キック! ホッパァー!!」 彼は真理のために、始めて仮面ライダーの宣言を行う。真理が仮面ライダーの存在を知らせようと、傷をおして戦っているからだ。 それに応えられないようであれば、仮面ライダーを名乗る資格など無い。 木々が、弟のために白夜の光を求めた男のものだった、キックホッパーを祝福するように、優しく揺れた。 「おのれ、キックホッパー! ここで始末してくれる」 マシーン大元帥の構えた機関銃が銃弾を吐き出す。 「とうっ!」 跳躍し、ホッパーの名に相応しいジャンプ力で、上空から拳を叩き込む。 ガシッっと、拳を受け止められ、身体が空中で固定された。 「ハッ!」 そのまま、空中回し蹴りを側頭部に叩き込む。マシーン大元帥は呻きながら後ずさり、怪力に任せた拳を振り回された。 受け止め、手刀を首筋に二度打ち込む。だがマシーン大元帥は怯みもせず、キックホッパーを掴み、回して投げ捨てる。 「ぐっ」 大樹に叩きつけられ、敵が迫る。気合と共に右足を腹に叩き込み、身体をくの字に曲げたマシーン大元帥の顔面を脚で跳ね上げる。 怯んだ敵に、拳の連打を五度六度七度と叩きつけた。 「大元帥という名は、伊達や酔狂でつけている訳ではないのだよ!!」 ダメージを受けながら吼えるマシーン大元帥の拳を胸に打たれ、たたらを踏む。 続けてストレートを次々と浴びせられ、再び大樹へと追い詰められる。 首を掴まれ、足が宙に浮く。 「もうここまでだな! 観念するがいい!!」 宣言するマシーン大元帥を見つめ、キックホッパーは冷静に脇腹へと膝蹴りを放つ。 「ぬぅぅ」 ダメージを受けるマシーン大元帥に、畳み掛けるようにハイキック、ミドルキックと連続して蹴りを浴びせる。 「でやぁっ!」 続けて、身体をコマのように激しく回転させ、左足がマシーン大元帥の厚い胸板を蹴り飛ばし、マシーン大元帥の身を躍らせ、逆に大樹へと叩きつけた。 走り、勢いに任せ上段から蹴りを振り下ろすと、丸太のように太い腕に阻まれる。反動でお互い飛び退き、一間ほど間合いを開ける。 緊張が走り、お互い黙する。この間合いは、生死の境目だった。 数瞬にも、数時間にも感じられる時間が流れる。 二人の間に位置する樹木の葉がひらひらと散り、地面へと落ちた瞬間、弾かれるようにお互い飛び出し、赤と青の影と、緑の影が交差する。 お互いブレーキを効かせるため、足を滑らせながら、逆の位置へと背中合わせに入れ替わる。 「ぐっ」 キックホッパーが膝をつく。脇腹には血の雫が流れていた。 「グフッ!」 だが、マシーン大元帥の声が聞こえ、深手を負わせたことを確信する。 血を吐いたマシーン大元帥の胸には、自分の蹴り跡が深く刻まれているだろう。 つむじ風が舞うように、身体の向きを変える。敵はこちらを睨み、機関銃を手に取る。跳躍する準備をし、敵の射撃に備えた。 しかし、敵が銃口を向けた先は、自分ではなく、拡声器を自分たちに向ける真理だった。 焦り、真理に向かって駆ける。凶弾が放たれると共に、またもバッタ型メカの目が瞬き、キックホッパーは腰に手を当て、スイッチをスライドさせる。 『Clock Up』 「クロックアップ!」 バッタ型メカに導かれるように、声を張り上げる。瞬間、加速は音速へと変わった。 逆に音速の凶弾は、高校生の投げる野球ボールぐらいにスピードが落ちる。 真理を庇うように回り込み、手刀で凶弾を叩き落す。続けて稲妻のようにマシーン大元帥へ突進し、拳で機関銃ごと骨を叩き折る。 『Clock Over』 音速の時が終わり、ゆっくりと吹き飛ぶだけだった敵の身体が勢いを取り戻し、木にめり込むほどの勢いで吹き飛ばす。 だが、びちゃっと血を吐く嫌な音は、敵からでなく真理から聞こえてきた。最早猶予は無い。バッタ型メカの脚に手をかける。 「ライダージャンプ!」 『Rider Jump』 今度は逆に、バッタ型メカを導くように、メカの脚を上げながら、真理に聞こえるように叫ぶ。 鳩尾より、想いが脚にエネルギーとなって流れ、天へと飛翔する。続けて、メカの脚を下ろす。 「ライダァー! キィック!!」 『Rider Kick』 想いが頭を駆け、両脚へと伝わり、キックホッパーは両足を揃え、敵に迫る。 「調子に乗るな! 魔のピラミッド! レッドバリアァァァァッ!!」 赤いピラミッドがキックホッパーを閉じ込め、キックを封じようと迫る。 「これで身動きが取れまい」 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 鬼気迫る声を張り上げ、赤いバリアと蹴りが競り、バリアに亀裂を生ませる。 「馬鹿な! 俺のレッドバリアがこうも簡単に……」 消耗したマシーン大元帥のバリアでは、怒りに燃えるキックホッパーのキックを止められなかった。 ガラスが割れる音がし、バリアが崩壊する。敵の胸板に、キックホッパーの蹴りが叩き込まれる。 しかし、キックホッパーの蹴りは、マシーン大元帥の身体を数センチ木にめり込ませただけだった。 キックホッパーも消耗しており、バリアによって威力を削られたことが原因だ。 ――真理ちゃんには、夢がある! それでも、想いを止めないよう気合を入れ、脚のアンカージャッキを起動させて空中へ身を躍らせる。 加速、再度両足を揃え胸板に蹴りをぶち当てた。 轟音が鳴り、木がへし折れる。そのままの勢いで二本目の木に敵の身体を叩きつける。 「キ、キサマは俺より負傷しているはず。なのに……なんだ? この蹴りの威力は?」 キックホッパーは無言で、再び空中へと跳躍する。 ――美容師になり、多くの人を笑顔にする夢が! 三蹴目が、二本目の木をへし折りながら、敵を三本目の木に叩きつける。 ――その夢を、キサマが奪おうとしている! 四蹴目は、マシーン大元帥の右肩を砕き、木の一部と共に抉る。 ――だからこの蹴りに込められているのは俺の怒りじゃない! これは真理ちゃんの…… 「夢の欠片がこもった! ライダーキックだ!!」 五度目の蹴りが、マシーン大元帥を大砲の弾に匹敵する勢いで吹き飛ばし、木々を四、五本薙ぎ倒す。 着地し、轟音を上げながら木が倒れるのを確認し、急いで真理を手当てしようと踵を返そうとするが、マシーン大元帥がゆらりと立ち上がった。 まだ戦うのかと思い、構えをとると、マシーン大元帥が無事の方の手でキックホッパーを制した。 「俺はもう終わりだ」 呟く敵の火花が散る身体を見つめる。なら何故立ち上がったのか疑問に持った。 「俺は大元帥だ。宿敵に無様な姿を晒さん!」 毅然とした宣言が敵より告げられる。その瞳には、信仰に殉じた聖職者の色を宿していた。 「忘れるな、キックホッパー。デルザー軍団は滅びずだ! 覚えておくのだな!!」 息を呑み、腕を天に振り上げるのが見えた。 「デルザー軍団! バンザァァァァァァァァァイィィ!!」 爆発が起こり、木々を巻き込み燃え上がる。見事な散り際は、真理を殺そうとしたことが無ければ、敬意を持っただろう。 再び踵を返し、真理のもとへと駆け寄った。 「真理ちゃん……」 呟きが聞こえ、目を開く。寒さを感じるが、自分を抱きしめる麻生の手が安心するほど暖かい。 「麻生さん。勝ったんだ」 「ああ、そうだ。君ももうすぐ助かる。だから心配しないでくれ」 また麻生が嘘をつく。彼が仮面ライダーじゃないと偽ったときと違って、泣きそうな顔をしているため、分かりやすかった。 だから笑顔を浮かべ、自分も嘘をつく。 「良かった。また夢を追いかけられるんだ」 「もちろんだとも。俺も君の言うベルトの力を手に入れた。きっとみんなで脱出が出来るはずだ」 「うん、分かっている。麻生さん、知っている? 夢を持つとね、時々すっごく切なくなって、時々すっごく熱くなるんだ。麻生さんは持っている? 自分の夢」 命が身体から抜け落ちるのが分かる。だから最後まで、麻生が悲しまないように、いつもと同じように振舞い、騙された振りをする。 「俺の夢は仮面ライダーとして、みんなを幸せにすることだ」 「うん。素敵な夢。麻生さんならできるよ。ぜひ叶えて……」 瞼が重くなる。もうお別れの時間のようだ。 「麻生さん。少し眠ってもいい? ちょっと疲れちゃった」 「いいとも。俺が君を守るから、好きなだけ眠ってくれ」 麻生の言葉に、笑顔を向ける。 真理の顔に光が当たり、天使のような白さが広がる。 「ありがとう」 (巧に、ちょっとだけ会いたかったな……) 真理は意識を、永遠の暗闇へと落としていった。 真理の手が力を失い、垂れ下がる。失血により低かった体温が、さらに低くなる。 (俺は守れなかった) 無念が沸き起こる。後悔が止まらない。 (もっと早くマシーン大元帥を倒していれば、あの時変身せずに真理ちゃんを一人にしなければ、死なずにすんだ。俺は……俺は!!) 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 森の中に、仮面ライダーの咆哮が木霊する。 日の光を浴び輝ける森は、一人の少女の死を優しく見守り、仮面ライダーの悲しみが収まるのを待ち続けた。 真理が命を費やした呼びかけは、二人の仮面ライダーの心を悲しみに満たした。 真理が命を費やした呼びかけは、一人の仮面ライダーの心を救った。 真理が命を費やした呼びかけは、多くの仮面ライダーを奮い立たせた。 真理が命を費やした呼びかけは、一人の仮面ライダーを狙う多くの殺人者を呼び寄せた。 真理が命を費やした呼びかけは、一人の仮面ライダーを狂気に落とした。 真理が命を費やした呼びかけは、何人かの仮面ライダーを迷わせた。 真理の夢の欠片は、全ての仮面ライダーに伝わった。 【マシーン大元帥 死亡】 【園田真理 死亡】 残り42人 【ドラス@仮面ライダーZO】 【1日目 現時刻 午前】 【現在地:樹海C-3】 [時間軸] 仮面ライダーZOとの戦闘で敗北し死亡した直後 [状態] 中程度の負傷。エネルギー消耗大。 [装備] 怪魔稲妻剣、GM-01改4式(弾数中消費) [道具] 首輪、配給品一式×2(自身に支給された物と立花藤兵衛に支給された物) [思考・状況] 1:とりあえずエネルギーの回復を待つ。 2:首輪を外しこの世界を脱出する。 3:麻生勝=仮面ライダーZOを吸収する。 4:他の参加者は殺す。 5:可能ならこの戦いに関する情報を得る。 [備考]:ドラスの首輪は胴体内部のネオ生命体本体に巻かれています。(盗聴機能は生きています) ドラスはドクトルG、ヨロイ元帥、ジェネラルシャドウ、マシーン大元帥の情報を得ました。 【麻生 勝@仮面ライダーZO】 【1日目 現時刻 午前】 【現在地:樹海C-6】 [時間軸] 本編終了後 [状態] 負傷大(打撲、裂傷、やけどなど)。疲労大。大きな悲しみ。 二時間はZOにもキックホッパーにも変身できません。 変身した時間の関係で、ZOに変身可能になる時間の方が少し早いです。 [装備] ホッパーゼクター&ホッパー用ZECTバックル。 [道具] ラウズカード(ダイヤの4、8。クラブの7。ハートの3、4、7。スペードの4)。拡声器。 [思考・状況] 1:園田真理の願いを叶え、救世主になる。 2:仮面ライダーとして戦う。 3:もう一度戦いを止めるよう呼びかける。 4:巧、及び草加に罪悪感。出来れば二人に償いがしたい。 5:ドラスを再び倒す。 6:望月博士を探す。 [備考]:ウルフオルフェノクの情報を得ました。敵と認識しています。 真理の呼びかけは全エリアに届きました。 また、マシーン大元帥と麻生の戦いも一部始終流れました。 ※没案となりましたがパンチホッパーバージョンも掲載されています。見たい場合はこちらへ