約 1,607,778 件
https://w.atwiki.jp/p4wiki/pages/17.html
AA/主人公 AA/花村陽介 AA/天城雪子 AA/里中千枝 AA/久慈川りせ AA/クマ AA/堂島菜々子 AA/白鐘直斗 AA/ペルソナ AA/プチ
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/563.html
朝 ---ブリーフィングルーム--- エイラ「えっ・・・?」 ゲルト「俺が・・・帰ってきていない・・・?」 ミーナ「ええ・・・今朝の最後の定時連絡の後から行方が分からないのよ・・・」 エーリカ「ネウロイに撃墜された・・・とか・・・?」 ミーナ「いいえ・・・管制班からも、ネウロイ出現の報告はないからそれは無いはずよ・・・」 ペリーヌ「まさか、脱走したんですの・・・?」 リーネ「そんな・・・」 ミーナ「分からないわ・・・今、本部に連絡して捜索を頼んでいるけれど、それで見つからなければ・・・」 坂本「・・・今は、信じて待つしかないな・・・」 全員「・・・・・」 夜 ---執務室--- 坂本「まさかこんなことになるとはな・・・本部から何か情報は?」 ミーナ「いいえ、まだ何も・・・軍も市街地のネウロイの対応に追われていて、捜索のための人員を割けないのよ・・・」 坂本「このまま見つからなければ・・・」 ミーナ「ええ・・・前の宮藤さん同様、無許可離隊罪になるわ・・・それに、もし仮に戻ってきたとしても、彼自身に戻る意思がなければ・・・」 坂本「・・・それと、サーニャのことだが・・・」 ミーナ「わかってる・・・わかってるわ・・・私の、責任ね・・・」 坂本「それは違うぞ、ミーナ。」 ミーナ「いいえ・・・私が寛容になりすぎたばっかりに・・・こんなことになるなら、やっぱり初めから・・・」 坂本「ミーナ!!」 ミーナ「! 美緒・・・」 坂本「ミーナの所為ではない。それに、規則で縛ったところでどうにかなる問題ではないだろう。」 ミーナ「そう・・・ね・・・」 坂本「正直、今の隊内の士気は最悪だ。だからこそ、纏める者が必要なんだ。ミーナ、私はお前しかいないと思っている。」 ミーナ「・・・・・」 坂本「私も、できる限りの手は尽くす。だから頼む、ミーナ。」 ミーナ「・・・ええ。もちろんよ。」 ---俺の部屋--- ガチャ ツカツカ サーニャ「・・・・・」 空っぽの部屋。 いつもならこの部屋にあの人が居るはずなのに、今はいない・・・ ポフッ 彼のベッドに倒れこみ、体を預ける。 そこからわずかに香る彼の匂い。胸が・・・苦しくて、切ない・・・ サーニャ「俺さん・・・」ギュッ ---どこかの海岸--- 海岸には一人の男性の姿があった。 ?「む・・・?」 男性の視界に倒れた人が目に入る。男性はその海岸に倒れた人影へと歩み寄り、声をかける。 ?「おい、しっかりしろ。」ペチペチ 俺「・・・・・」スー…スー… ?「呼吸はあるようだな・・・む?」 男性がふと逸らした視線の先には、波に打ち揚げられたストライカーがあった。 ?「・・・これも運命・・・か・・・」 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (memento mori.PNG) ~行方不明から6日目~ ---???--- 俺「う・・・ん・・・?」ヒョコッヒョコッ 気づけばいつもと違う、見慣れない天井が目に入る。魔眼が強制発動するせいで視界がぼやけるが、自分の知らない場所だということは匂いですぐに分かった。 俺「っと・・・メガネメガネ・・・」 体を起こし、抑制用のメガネを探すがなかなか見つからない。 ?「これか?」スッ 俺「あ、どうも・・・」カチャリ メガネをかけると同時に魔眼がしまわれ、使い魔の耳と尾が引っ込む。 ?「今の獣耳・・・お前はウィッチなのか?」 俺「え?あぁ・・・はいっス・・・ってあれ?」 声のするほうへ目を向けると、見知らぬ金髪の男性が立っていた。 俺「あの・・・」 ?「ここは私の家だ。」 俺「そ、そうっスか・・・」 質問をする前に即答で返された。 俺「あの、助けていただいたようでありがとうございました・・・えっと・・・」 男「『男』、だ。『男』もしくは『メデューサの涙』と呼んで欲しい。」 俺「め、メデューサ・・・?」 男「冗談だ。」 俺「は、はぁ・・・」 真顔でそう言う男さん。本気で言ってるのかどうなのか分からなくて、正直恐い。 俺「俺は、『俺』っていいます。あの、ありがとうございました、男さん。」 男「礼には及ばん。散歩のついでに拾っただけだ。」 ついでって・・・ グゥゥゥ~ そんなことを考えていると、不意に俺の腹が空腹を告げる。 男「腹が減っているのか。何か持ってきてやる。待っていろ。」 俺「あ、いえ!お構いなく・・・」 ---501基地内ラウンジ--- ペラッ エイラ(塔の逆位置・・・か・・・) 俺が居なくなってから6日が経った。 捜索は相変わらず続けられているけど、いまだにアイツ見つかる気配は無かった。 サーニャ「・・・・・」 あれからのサーニャは必要な時以外は部屋から出なくなって、私ともあまり言葉を交わしてくれない・・・ 今も部屋でずっと、俺から貰ったって言うヌイグルミを抱いて閉じこもったままだ・・・ エイラ「そろそろお昼ダナ・・・ご飯食べに行こう、サーニャ?」 サーニャ「いらない・・・」 エイラ「食べなきゃ元気でないんだゾ!・・・じゃ、じゃあワタシ、お昼もらって来るから一緒に食べよう!ナ!」 サーニャ「・・・・・」 エイラ「じゃあ、もらってくるナ!」 ガチャ バタン エイラ「・・・・・」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― エイラ「お前さえ来なけりゃ、こんな事にはならなかったんじゃないのカ!?」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 私があんなことを言ったから、俺は戻ってこないのだろうか・・・ 別にアイツが嫌いだからこんなことを言ったわけじゃない。むしろ、あいつは仲間だし、家族だから・・・ でも理由なんか当に分かりきっている。私は怖かったんだ。 もちろん自分が死ぬことは怖い。でもサーニャを失ってしまうことのほうがその何倍、何千倍も怖かった。 サーニャは私の戦う理由で、大切な人だから・・・ アイツの所為じゃないってのは分かってる。憎む相手は、本当ならネウロイの研究なんかしてたヤツラだ。でも、もうその憎むべき相手はこの世にはいない・・・ だからワタシは、そのやり場のない思いの矛先を、俺へと向けてしまった・・・ エイラ「・・・・・」グッ… 翌日 ~行方不明から7日目~ ---男の家--- 俺「・・・・・」 手を握ったり開いたりを繰り返す。何度やってもちゃんと感覚が伝わる。 ストライカーを消失し、結局行く当てもない俺は一晩男さんの家に泊めてもらった。 海に落ちて、死ぬことを覚悟したはずの俺は今もこうして生きている・・・でも、どうしたらいいのか分からなかった。 いや・・・本当なら死んでしまいたかった。そうすればもう苦しい思いをしなくて済むから・・・ 男「少年。」 俺「あ、はい。なんスか?」 男「お前は、ウィッチだと言ったな。」 俺「は、はいっス・・・それが、なにか・・・?」 男「こっちへ来い。」 俺「?」 ---ガレージ--- 俺はいろいろなガラクタが積まれた広いガレージへと連れてこられた。 男さんはガレージの中心にある、布のかかった物がある場所へと俺を誘う。 男「これを見ろ。」バサッ 俺「! これって・・・」 男さんが布を取り払うと、現れたのは修理途中の俺のストライカーだった。 男「これはお前のものか?」 俺「はいっス・・・でも、どうして・・・」 男「お前と一緒に海で拾った。」 俺「でも、拾う意味は・・・」 男「前も、扶桑製のストライカーと扶桑の剣を拾った。その時もこうして修理して本国に送り返した。無論、剣は直せなかったが。」 俺「修理・・・男さんは技術者なんスか?」 男「もとは去る国の技研でストライカーのエンジニアをしていた。今は辞めて、ジャンク屋兼修理屋をしている。これを修理をしているのは、あくまで私の趣味だがな。」 俺「そうだったんスか・・・」 男「しかし、またこうしてこれに出会うことになろうとはな・・・」ボソ… 俺「・・・?」 男「すまん。独り言だ。聞き流してほしい。」 俺「はぁ・・・」 男「それと、お前の武器とおぼしき物も回収しておいた。後で見せてやる。」 俺「・・・・・」 男「なんだ、嬉しくないのか。」 俺「あ、いえ・・・感謝してます。ありがとう、ございます・・・」 男「・・・そろそろ飯時だな。戻るぞ。」 俺「は、はい・・・」 ---501基地内ラウンジ--- ゲルト「もう一週間か・・・一体どこへ行ったんだ・・・俺・・・」 ルッキーニ「ねぇ、シャーリー・・・俺、まだ戻ってこないの・・・?」 シャーリー「大丈夫だ、ルッキーニ。もうじき帰ってくるさ。」 ルッキーニ「本当・・・?」 シャーリー「ああ。本当だ。」ニッコリ エーリカ「ねぇ、エイラ、サーにゃん、どうしてるの?」 エイラ「・・・部屋に・・・居るヨ・・・ずっと、出ようとしないんダ・・・」 芳佳「サーニャちゃん、何かあったんですか・・・?」 全員「!!」 みんなが声のするほうへと振り向く。そこには自室で療養していたはずのミヤフジがいた。 ゲルト「宮藤!」 ルッキーニ「芳佳!!」 シャーリー「ケガはもういいのか?」 芳佳「はい、私はもう大丈夫です。それより、さっきの話・・・」 リーネ「あのね・・・」 リーネが宮藤に小声で事情を話す。 芳佳「俺さん・・・居なくなっちゃったんですか・・・どうして・・・」 ゲルト「わからない・・・何も情報が入ってこないんだ・・・」 シャーリー「捜そうにも、私たちはネウロイの襲撃に備えなくちゃいけないからな・・・」 芳佳「・・・エイラさん。」 エイラ「・・・・・ナンダ・・・」 芳佳「サーニャちゃんの側に居なくていいんですか?」 エイラ「・・・・・」 芳佳「サーニャちゃん、きっと寂しい思いをしてると思います。誰かが側に居てあげないと・・・」 エイラ「わかってル!そんなのわかってるんダ!でも・・・」 エイラ「側にいても、どう声をかけたらいいか・・・わからないんダヨ・・・」 芳佳「・・・なら、私が行きます。」 エイラ「え・・・?」 芳佳「待っててください。きっとサーニャちゃんを部屋から出してみせます。」 テクテク そう言い残して、ミヤフジはラウンジを出て行った。 ---エイラ&サーニャの部屋--- コンコン サーニャ「・・・?」 芳佳「サーニャちゃん、居る?」 芳佳ちゃん・・・? 芳佳「ごめん、勝手に開けるね。」 ガチャ 芳佳「よかった、返事がないから心配しちゃった。」 サーニャ「どうして・・・」 芳佳「サーニャちゃん、元気がないって聞いたから、居てもたってもいられなくなって来ちゃった。」エヘヘ サーニャ「怪我は・・・?もういいの・・・?」 芳佳「うん!この通りもう・・・」ズキッ 芳佳「っ・・・!あはは・・・やっぱりまだちょっと痛いかも・・・」 サーニャ「芳佳ちゃん・・・」 芳佳ちゃんは無理をしてまで、私のために来てくれた・・・そんな芳佳ちゃんに、一人にしてほしいなんて、言えるわけがなかった・・・ サーニャ「無理しちゃダメ・・・ここ、座って・・・」 芳佳「う、うん。ごめんね、逆に心配させちゃって・・・」 芳佳ちゃんをベッドに座らせ、私もその隣に座る。 サーニャ「・・・・・」 芳佳「そのお人形、どうしたの?いつもは、えっと・・・そう、ネコペンギンじゃなかったけ?」 サーニャ「・・・ジャックフロスト・・・俺さんに、貰ったの・・・」ギュッ… 芳佳「そうなんだ・・・」 芳佳(俺さんいつの間にこんなのプレゼントしてたんだ・・・それにサーニャちゃん、すごく大切そうに抱きしめてる・・・) サーニャ「どうして・・・・・」 芳佳「・・・?」 サーニャ「どうして俺さん、戻ってこないのかな・・・」 芳佳「サーニャちゃん・・・」 サーニャ「俺さんのせいなんかじゃないのに・・・俺さん、全部自分のせいだって・・・一人で全部抱え込んで・・・」 サーニャ「一番辛いの、俺さんのはずなのに・・・もし死んじゃたりしてたら・・・私・・・」 言葉を続けるうちに目蓋が熱くなって、胸が苦しくなる・・・ 芳佳「サーニャちゃん。」 不意に芳佳ちゃんが私の名前を呼ぶ。私はそこで言葉を止めた。 芳佳「私の目を見て。」 ゆっくりと顔をあげて芳佳ちゃんの顔を見る。でも、もう私の目は涙でいっぱいで芳佳ちゃんの顔も滲んで見えた。 そんな私に、芳佳ちゃんは私の両頬に手を優しく添えてこう言った。 芳佳「大丈夫だよ。」 サーニャ「え・・・?」 その時点では、私はその言葉の意味を捉えることができなかった。芳佳ちゃんは続ける。 芳佳「サーニャちゃんはきっと、俺さんのこと大事に思ってるんだよね。」 サーニャ「・・・・・」コクリ 芳佳「サーニャちゃんは、俺さんに会いたいんだよね。」 サーニャ「うん・・・」 芳佳「だから、大丈夫。俺さんは絶対に戻ってくるよ。」 サーニャ「どうして・・・そう思うの・・・?」 少し震えた声で、私は聞き返す。 芳佳「俺さんもサーニャちゃんのこと、大切に思ってるからだよ。」 サーニャ「俺さんが・・・?」 芳佳「うん。そのお人形をサーニャちゃんにプレゼントしたのだって、大切に思ってる証拠だよ。きっと、俺さんもサーニャちゃんに会いたいって思ってる。」 芳佳(それに、私は知ってるから・・・俺さんがサーニャちゃんのことが好きで、大切に思ってるってこと・・・) 芳佳「だから、絶対に諦めちゃダメ。絶対に帰ってくるって信じよう。ね?」 そう言う芳佳ちゃんの目は、本当に真っ直ぐで、とても嘘を言うような目には見えなかった。 思い返せば、前も芳佳ちゃんには同じようなことを言われた。 どっちも諦めないでいれば、きっといつかは会える。 お父様とお母様のことを芳佳ちゃんに話した時、彼女は私にそう言ってくれた。その言葉は今も私の中に残っていて、私を支えてくれている。 根拠なんか無い。でも、芳佳ちゃんの言葉は本当に力強くて、私はもう一度勇気をもらった気がした。だから私は・・・ サーニャ「・・・うん・・・ありがとう、芳佳ちゃん。」ニコ と返事を返した。 芳佳「あ、やっと笑ってくれたね。」ニコ サーニャ「え?」 芳佳「サーニャちゃん、ずっと悲しそうな顔してたから。やっぱり、サーニャちゃんは笑顔な時が一番素敵だよ。」 サーニャ「・・・///」 芳佳「ふふ。じゃあ、みんなの所行こっか。みんな、ずっとサーニャちゃんのこと心配してたんだ。」ニコ サーニャ「うん。」ニコッ ~行方不明から8日目~ ---孤児院--- 死にたいと思いながら碌に死ぬ勇気も出ず、結局俺は、もう一日男さんの家に泊めてもらった。 今日は男さんに連れられて、俺はとある孤児院へやってきていた。 前に交流した所とは別の孤児院だ。 男さんはよく、あまった機械の部品でおもちゃを作って、ここの孤児院の子供達にプレゼントしているそうだ。 今回もそのために車でここまでやってきた。 段階的に発令されつつある外出禁止令も、この地域はまだ発令されていなかったようで、特に障害も無く外に出ることが出来た。 短髪の男の子「あ!メデューサ!!」 リボンをつけた女の子「メデューサ!メデューサ!!」 男「フッ・・・」 男さんは満更でもない笑みを浮かべる。 俺「・・・・・」 鼻水を垂らした男の子「おもちゃは~?」 男「案ずるな、若き未来の星たちよ。少年、配るのを手伝ってくれ。」 俺「あ、はいっス。」 ポニテの女の子「ねぇ、お兄ちゃん誰?」 俺「え?お、俺?俺は・・・」 男「そいつはウィッチだ。男のな。」 短髪の男の子「え?男なのにウィッチなの!?すげー!」 リボンをつけた女の子「お空を飛ぶの?それとも陸で戦うの?」 俺「あ、いや・・・空を、飛ぶよ・・・」 スゲー! カッチョイイ ワイワイ 鼻水を垂らした男の子「ねぇ、お兄ちゃん。ネウロイ、いついなくなるの?」 俺「え?」 メガネをかけた男の子「ネウロイがいるから、ぼくたち、お外であそべなくなっちゃうんだって・・・」 リボンをつけた女の子「もうすぐがいしゅつきんしれいって言うのがでるからって、せんせいが言ってたの・・・」 ポニテの女の子「おねがい、早くやっつけて!」 オニイチャン オネガイ ネウロイヤッツケテ! ワーワー そう言って俺にすがりついてくる子供達。 そんな姿を見て、俺は目の前の現実から目を背けたくなった。 この子達は、世界が滅びようとしていることを知らない・・・それも、俺のせいで・・・ それが堪らなく辛くて、何も出来ない自分が情けなくて、悔しかった。 ヒシッ… 俺は子供達を抱き寄せて、 俺「ごめん・・・本当に・・・ごめん・・・」ポロポロ ただ、そう言う事しかできなかった・・・ 男「・・・・・」 リボンをつけた女の子「お兄ちゃん・・・なんで泣いてるの・・・?」 ポニテの女の子「泣かないで・・・」 俺「あ・・・ご、ごめん・・ビックリさせちゃったよな・・・」コシコシ メガネの男の子「ネウロイ・・・やっつけてくれる・・・?」 俺「あ、あぁ・・・そうだね・・・」 短髪の男の子「ホントに!?約束だよ!」 俺「うん・・・」ニコ… 俺は、生返事を返す事しかできなかった・・・ 夜 ---バルト海上空--- ブロロロロロロロロ… エイラ「どうした?サーニャ?」 サーニャ「ごめん。少し、やりたい事があるの。」 そう言って私は上昇し、高度を稼ぐ。 あの後、ミーナ中佐から下された任務を実行するために。 ヴン… 魔導波を伝播させ、俺さんに語りかける。 私に新たに下された任務は、魔導針を使っての俺さんとの交信だった。 サーニャ(俺さん・・・どこ・・・?) 諦めずに何度も呼びかける。きっと生きている。そう信じて。 でも、答えは返ってこない・・・ 日増しに強くなる、俺さんに会いたいという気持ち。 この気持ちを恋だと知ったのは、リーネさん達とお話ししたあの時から・・・ 一緒に故郷のお話しをして、ご飯を食べて、哨戒もして、お出かけして、遊んで、それで・・・ 私が彼からもらったものは、何もかも新しい事ばかりで、一緒に過ごす毎日が本当に楽しくて・・・幸せで・・・ そしていつしか私は、自然に、俺さんを好きになった・・・ サーニャ「♪~♪♪~」 俺さんが子守唄だと言っていた歌を乗せて伝える。 きっと、届くと信じて・・・ 会いたいです・・・俺さん・・・ エイラ「・・・・・」 翌日 ~行方不明から10日目~ ---501基地内食堂--- 昼 エーリカ「おいひ~!これサーニャが作ったんだよね?」モグモグ サーニャ「はい・・・ピロージナエ・カルトーシカって言って、昔、お母様に作ってもらったことがあるんです。」 エーリカ「へ~。リーネや俺のお菓子も美味いけど、サーニャも上手だよな~」モグモグ シャーリー「ああ、こりゃなかなかうまいな。な、ルッキーニ。」 ルッキーニ「うん!」 サーニャ「あ、ありがとうございます・・・お口にあったみたいで、よかったです・・・///」 エイラ「・・・・・」 ミヤフジのおかげで、サーニャは元気を取り戻し、今ではこの通りだ。そのおかげで基地の雰囲気もだいぶ良い方へと変わってきている。 そう、ミヤフジのおかげで・・・ それは、ワタシにとって嬉しいことでもあり、逆に、自分がサーニャに何もしてあげられなかったことが悔しくもあった・・・ ペラッ エイラ(また塔の逆位置・・・) ペリーヌ「そんな暗い顔で、何をしていらっしゃるの?」 エイラ「うわっ!って、なんだ、お前カ・・・」 ペリーヌ「なんだとは失礼な・・・まぁいいですわ。それより、サーニャさんが元気になったっていうのに、嬉しくありませんの?」 エイラ「嬉しいヨ・・・嬉しいに、決まってル・・・」 ペリーヌ「顔にはそうは書いていないみたいですけど。」 エイラ「えっ・・・」 ペリーヌ「彼のことが、気になっているんでしょう?」 エイラ「・・・・・」 ペリーヌ(言い返さないということは図星かしらね・・・) エイラ「・・・アイツは・・・・・」 ペリーヌ「・・・?」 エイラ「アイツは、ワタシのせいで戻ってこないのかナ・・・?」 ペリーヌ「さぁ、どうかしらね。少なくとも、彼のあの時の表情からみれば少しは応えていたかも知れませんわね。」 エイラ「そう、だよナ・・・」 ペリーヌ「でも・・・」 エイラ「?」 ペリーヌ「あの時の貴女を責められる人なんか、誰もいませんでしたわ。」 エイラ「・・・・・」 ペリーヌ「突然、絶対に死ぬだなんて言われて平気な人なんか誰もいませんわ。私だって、怖いですもの。なによりも、大切な祖国や、仲間を失うことが・・・」 ペリーヌ「あなたも、自分の大切なものを失うのが怖くて、俺さんにあんなことを言ったんでしょう?」 エイラ「! ・・・・・」 見事に言い当てられた・・・ペリーヌとも長い付き合いだけれど、本当に人をよく見ているというか・・・とにかくコイツもすごい奴だ・・・ツンツンしているところを除いて。 ペリーヌ「ほかの皆も、今はああやって振る舞ってはいますけど、思いは貴女と同じはずですわ。」 エイラ「・・・そうだよナ・・・その、ありがとナ。少し、気が楽になったヨ。」 ペリーヌ「そう。それはよかったですわ。では、私はこれで失礼しますわ。」テクテク そう言ってペリーヌは食堂から去って行った。 エイラ「・・・・・」 でも、私の心にはまだ俺に対する別の感情が引っかかっていた・・・それは・・・ サーニャ「エイラ・・・?」 エイラ「へ?あ、サーニャ・・・」 サーニャ「お部屋、戻ろう?また少し眠くなっちゃったわ・・・」コシコシ エイラ「あ、ああ・・・そうダナ・・・」 夜 ---男の家--- 男「少年。」 俺「はい・・・なんっスか・・・?」 男「昨日、なぜ子供たちに謝った?」 俺「・・・・・」 男「言えないことなのか?」 俺「そう言うわけじゃ・・・」 男「なら話せ。」 言おうか言うまいか少しためらう。でも正直な気持ち、吐き出さなければ自分がどうにかなってしまいそうだった。 俺「・・・分からないんです・・・生きていていいのか、それとも死んだほうがいいのか・・・」 男「何?」 俺「こんな話、信じてもらえるかはわからないっスけど、今、世界は、俺のせいで滅びようとしてるんス・・・」 男「ふむ・・・」 俺「・・・疑わないんですか?」 男「まだ最後まで話を聞いていないからな。疑うかどうかはそのあとに判断する。それで?」 俺「・・・それなのに・・・あの子たちはその事を知らなくて・・・自分が蒔いた種なんだからなんとかしなきゃいけないはずなのに、俺、その滅びを止める方法も知らないから・・・」 男「だから謝ったのか。」 俺「はい・・・」 男「ならば、死ぬという選択肢は今ここで捨てろ。」 俺「え・・・」 男「その滅ぶという話が本当だとしても、それはお前が命を絶つことで解決するのか?」 俺「・・・・・」 男「それに、自ら命を絶つということは、お前が踏みにじってきた者たちの命を全てを冒涜することになる。」 俺「俺が踏みにじってきた・・・命・・・?」 男「お前はそんなことも知らずに今まで生きてきたのか。それは随分と幸せな生を歩んできたようだな。このホモサピエンスの面汚しめ。」 俺「・・・・・」 男「いいか、人間という生き物は、終わらない犠牲の輪廻の上で生の充足を得るのだ。」 俺「・・・?」 男「人間は己が命を明日へ繋ぐために何かを殺し、飯を喰らう。また、人間は行動を起こすために大地を踏み締め、その下に住まう小さな虫達を殺す。またある時は他人の関係に良くも悪くも干渉し、言葉で隣人を殺す。」 男「少年。人間は生きることで確実に別の何かを殺しているのだ。お前が生まれてこの方一度も、何かを殺さなかったということは決してない。無論、この私もな。」 俺「!!」 途方もなく・・・どうしようもない現実を目の前に突き付けられた・・・そんなこと、今の今まで考えたこともなかった。 滅び云々以前に、俺はすでに人を殺していたかもしれない・・・ 親父と約束した、人は絶対に殺さないという約束も、俺の心ない一言で死んだ人がいて、もうとっくに破っていたのかもしれない・・・ 男「だから少年よ。人間はそうして死んでいった命たちに報いるためにも生き続けなければならない。生きて苦を味わうことこそが人の生だ。私はそう考えている。」 俺「・・・・・」 男「・・・それでも尚、死を考えるというならば、今日お前が寝床につく前に、お前の国の言葉でいい。『ありがとう』と千回唱え続けろ。それで何も見えてこなければ、私からお前に言うことは何もない。勝手にするがいい。」 ---男の家 2階--- ラジオの声≪・・・依然、小型ネウロイはザザッ・・・おり絶望病の患者ザザッ・・・ます。≫ 俺「・・・・・」 男さんから借りているラジオを聴くことがここに来てからの俺の日課になっていた。アンテナの部分は壊れていて、替えも無いので俺の魔導針で代用している。 俺「ありがとう・・・ありがとう・・・」 男さんに言われたことを試してみる。俺はただひたすらにありがとうと唱え続けた。 俺「ありがとう・・・ありがとう・・・ありがとう・・・」 5分・・・10分・・・いや、もう何分経ったかもわからない。それでも俺はひたすらに唱え続けた。そんな時だった。 俺「ありがとう、ありがとう、ありがとう」ツー… 突然、俺の頬に涙が伝いだした。 俺「ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・」ポロポロ それはやがて、留める事のできない感情の奔流となって溢れ出す。 ありがとうと唱え続けるうちに、俺の心は自然と温かな気持ちになっていった。 俺「ありがとう・・・グスッ・・・あり・・・がとう・・・」ポロポロ いつしかありがとうと一言唱える度に、今まで俺が関わってきたすべての人の顔が思い浮かぶ。 親父にお袋、じいちゃんにばあちゃん。ガキの頃一緒に遊んだ友達。近所のおじちゃんやおばちゃん。下ネタを吐きあった整備兵のみんな。寂しいときの話し相手になってくれた管制の人。基地の女医さん・・・ そしてなにより、ミーナ隊長、坂本少佐、宮藤さん、リーネさん、ペリーヌさん、バルクホルン大尉、ハルトマン中尉、シャーリーさん、ルッキーニさん、エイラさん、そして・・・ 俺「サーニャさん・・・」ポロポロ ようやく気付いた。俺は、こんなにもたくさんのありがとうに囲まれてきたんだと・・・ そして悟った。今命を絶てば、自分が大切にしてきた、ありがとうをくれた人たちを守ることができなくなるのだと。このままでは、自分が大切な人達を滅ぼしてしまうのだと。 俺「それだけは・・・絶対に嫌だ・・・」グスッ 俺は守りたい。俺の大切な人達を、たくさんの『ありがとう』をくれた人たちを。 ラジオの声≪ザザッ…♪~♪ザザッ…♪・・・≫ 俺「! これって・・・」 ラジオの声≪ザザー・・・≫ ほんの一瞬だけ聞き覚えのある歌声が聞こえた。しかしそれはすぐに聞こえなくなってしまった。 でも確信した。今の声の主は、俺の大切な人だと・・・ 俺「ははっ・・・だっせーな、俺・・・うっし!」ゴシゴシ 俺は、生き続ける。俺の大切なものを守るために。 続き→ペルソナ17.5
https://w.atwiki.jp/vip_witches/pages/1774.html
未投下 前へ 目次へ戻る 次へ 1週間後 坂本「やぁっ!!」ヒュン! 俺「おおおぉッ!!」シャン! キィン! 俺「くっ・・・」ゼェゼェ 坂本「どうした、腰が引けているぞ。それとも、真剣では恐いか?」 来たるべき戦いに備え、俺は坂本と稽古に打ち込んでいた。 何故二人が真剣で打ち合っているか。事は5日前にさかのぼる。 ~5日前~ ---基地内ラウンジ--- それはラジオへ耳を傾けていた時であった。 ラジオの声《・・・依然、絶望病患者数は増加の一途を辿っており、政府も対応に追われています。》 ラジオの声《現在、世界規模で地上型の超小型ネウロイの出現が多数確認されています。》 ラジオの声《それに伴い、現在、連合国軍総司令部から緊急外出禁止令が発令されおります。》 ラジオの声《該当のネウロイ出現地域にお住まいの方はくれぐれも外出は控えるようにしてください。》 ミーナ「これも・・・彼の言っていた母なるものの影響かしらね・・・」 坂本「ああ・・・それに、その話にかこつけて妙な思想も出てきたそうじゃないか・・・」 ゲルト「終末思想とかいう話か・・・それなら私も新聞で見たな。」 エーリカ「バッカみたい。そんな事あたしらがさせないっての。」 シャーリー「ま、わからない気はしないけどな・・・こんだけおかしな事が起きてりゃ、そりゃ不安にもなるって・・・」 ミーナ「そうね。一般の人たちはこの事を知らないものね・・・」 その時だった。 ラジオの声「では、次のニュー・・・ザザ…ザザザ…」 突然ラジオの声にノイズが混ざり始める。 坂本「どうした?故障か?」 ゲルト「妙だな・・・」 ラジオの声《ザザ…皆様、ごきげんよう。》 俺「この声!?」 芳佳「確か、イヴって人の・・・」 ラジオからは突然、グレゴリの1人であるイヴの声が聞こえてきた。 ラジオの声《人間は今、憎悪の連鎖と将来の不安とが循環する目に見えない牢獄の囚われとなっています。》 ラジオの声《しかし、今世界は私たちを新たなステージへと引き上げる存在が訪れようとしている。》 ラジオの声《私は、その力・・・ネウロイの力とその真実に触れ、一足先にその力の一部を獲得しました。》 エイラ「コイツら・・・何言ってるんダ・・・?」 ラジオの声《そして、その力を得て私は確信しました。ネウロイの訪れは、全ての人間、いや、生きとし生ける者は全てにとっての救いであると。》 リーネ「ネウロイが救いだなんて・・・」 ペリーヌ「全くの真逆ですわ!」 ラジオの声《私はこれより、ネウロイの母たる存在の来訪を、より確かなものとするため、約束の地へと赴きます。》 ラジオの声《彼の者が訪れれば、全てのものが皆等しく救済されます。今は来るべき時に思いを馳せ、その日を待つだけでいい・・・》 ラジオの声《何も心配する事はありません、待つ事のみが、唯一の正しい選択なのだから。》 ラジオの声《同士諸氏よ、私と共にその日を待とうではありませんか!》 ラジオの声「ザザ・・・ザザ・・・ザー・・・」 ミーナ「・・・・・」 ゲルト「どうやら、妙な思想の原因はこいつらのようだな・・・」 ルッキーニ「シャーリー・・・」 シャーリー「大丈夫だ、ルッキーニ。みんなが居るんだからさ。」 坂本「しかし・・・なかなか尻尾を出さないと思ったらこんなところで出てくるとはな・・・」 サーニャ「あの人たちとも・・・戦わなくちゃいけないんでしょうか・・・」 ミーナ「そうね・・・彼女たちにとって私たちは障害でしかないわ。・・・最悪、彼女達とも戦わなきゃいけなくなるわね・・・」 全員が押し黙る。 俺「その時は・・・」 その沈黙を、俺の言葉が破った。 俺「その時は、俺があいつらを倒します。」 ・・・ ・・・ ・・・ ~現在~ 俺「・・・・・」チキッ… 坂本「はぁっ!」ブン! 俺「おおおお!!」シャン! キィン トサッ 刀が宙を舞い、地面へと突き刺さる。 坂本「勝負ありだな。」フォン 俺の喉元に刀を突きたてる坂本。 坂本「やはり、死闘の場において相手を殺さずに勝利を得ることなど不可能だ。わかっただろう?」 俺「分かってます、そんなこと・・・それでも・・・」 坂本「・・・?」 俺「それでも、俺はやります。たとえそれで、俺が死んだとしても。必ず。」 坂本に真剣な眼差しを向ける俺。 坂本「・・・お前の覚悟は分かった。私も最後まで付き合おう。だが、二度と死ぬという言葉は口にするなよ。いいな。」 俺「はいっス。」 坂本「では、もう一度だ。」 俺「よろしくお願いします!」 それから相次ぐネウロイの侵攻と、訓練の日々を経て決戦の前日を迎える。 決戦前夜 ---ブリーフィングルーム--- ミーナ「それでは、明日の最終作戦についてのブリーフィングを行います。」 ミーナ「明日、我々人類連合側は全ての統合戦闘団と各国の主力艦隊を結集し、北海海上に現れたあの塔で、ネウロイの元凶・・・母なるものを迎え撃ちます。」 ペリーヌ「全てって・・・その間、空いた場所の防衛はどうするんですの!?」 ミーナ「ええ・・・その間、苦しいでしょうけれど、各国が保有するウィッチの総力を持って防衛に当たるよう連合国側からの命令が出ているわ。」 エーリカ「そうしなきゃ、本当に世界がなくなっちゃうもんね・・・」 ペリーヌ「・・・・・」 坂本「大丈夫だペリーヌ。お前の祖国のウィッチたちは強い。それとも、お前は仲間を信じられないのか?」 ペリーヌ「! そう、ですわね・・・少佐のおっしゃる通りですわ。ありがとうございます、少佐。」 坂本「うむ。では、続けてくれ、ミーナ。」 ミーナ「ええ。先ほど言ったように全統合戦闘団と、各国の主力艦隊が今、北海へと進路を向けてすでに集まろうとしています。」 ミーナ「我々も明日、この基地からブリタニア連邦の航空戦艦、『ライオン』へ搭乗。そのまま例の塔へと向かいます。」 ミーナ「その後はストライカーで塔の頂上へと行き、そこで母なるものが現れるまで待機。母なるものの出現後、可能な限りの戦力を用い、これの討伐に当たります。」 ミーナ「これが明日決行される最終作戦、オペレーション『ラグナロク』です。」 ミーナ「決して失敗の許されない作戦です。失敗すれば、世界が滅びます。」 シャーリー「ガリアやロマーニャの時よりも規模が大きいな・・・」 ゲルト「どうしたリベリアン?今頃怖くなったか?」 シャーリー「怖いっちゃ、怖いな。でも、もう引き下がる気はないよ!」 ゲルト「当然だ!」 ミーナ「何があっても、明日で全てに決着がつきます。」 ミーナ「必ず・・・必ず勝つわよ!」 全員「了解!!」 芳佳「あ、あの!一ついいですか!」 ルッキーニ「どしたの芳佳?」 芳佳「みんなに渡したいものがあるんです。これなんですけど・・・」 そう言って宮藤は机にそれを並べる。 俺「リボン・・・?」 それはピンク色のリボンであった。数はしっかり12人分ある。 芳佳「あの時、僕さんが言ってましたよね、もし勝ったとしてもこの一年間の記憶は消えちゃうかもしれないって・・・」 リーネ「そっか・・・そういえば・・・」 芳佳「だから、坂本さんと考えたんです。この一年間の事を思い出せるきっかけが、何かあればなって。」 エイラ「それでこのリボンってわけカ。」 芳佳「はい。これを体のどこかにつけておけば、それを見たときに思い出せるんじゃないかって思うんです。」 ミーナ「いい考えね。みんなもどうかしら?」 ルッキーニ「さんせー!」 シャーリー「いいな、それ!」 満場一致で、宮藤の提案通り、皆リボンをつけることになった。 ゲルト「こ、こんな感じか?」 エーリカ「うん。トゥルーデ似合ってるぅ~」 シャーリー「ここをこうしてっと・・・どうだ、ルッキーニ?」キュッ ルッキーニ「ばっちし!にひー!」ニッコリ 各々がリボンをつけ終わる。 坂本「そうだ、前に果たせなかった約束をもう一度しよう。」 ペリーヌ「約束・・・ですか?」 坂本「ああ、花見だ。戦いが終わったら扶桑でみんなで花見をしよう。このリボンがあれば、この約束もきっと思い出せるはずだ。」 芳佳「そうですね!今度こそ約束です!」 坂本「日にちも決めなければな・・・桜が咲くころだと・・・4月の初めあたりか・・・」 ミーナ「あら、素敵ね。みんなは大丈夫そうかしら?問題がなかったら、私がみんなで一緒に扶桑へ行けるよう戦いが終わった後に連絡を入れておくけど・・・」 エイラ「どうする、サーニャ?」 サーニャ「うん。桜、見てみたいし、私も行くわ。」 エイラ「でも、お父さんとお母さんのことはどうするんダヨ?」 サーニャ「扶桑とオラーシャはそれなりに近いし、お父様とお母様もきっと生きてるから・・・だから、大丈夫。」 エイラ「そ、そっか・・・」 ミーナ「特にないみたいね。じゃあ、連絡しておくわね。」 坂本「すまんな、ミーナ。苦労を掛ける。」 ミーナ「前も言ったでしょう。もう慣れっこよ。」ニコ 芳佳「あの、それで場所はどうするんですか?」 坂本「横須賀でいいだろう。近くに花見に最適の場所がある。」 ミーナ「それじゃあ、このリボンは常につけていましょう。何があっても、絶対にはずす事の無いように。」 皆、一様に頷く。誓いのリボンが、より一層、皆の絆を深めた。 夜 ---エイラ&サーニャの部屋--- 俺、エイラ、サーニャの3人はインディアンポーカーに興じていた。ハートやダイヤなどのマークや色を使用しない、数字だけで勝負する簡単な形式だ。 俺「エイラ、かえた方がいいんじゃないっスか?その札、多分今日一番で最弱っスよ。」 エイラ「ヘン!お前なんかに騙されるかヨ!私は変えないかんナ。」 サーニャ「私も、かえた方がいいと思う。」 エイラ「さ、サーニャが言うならしょーがねーナ・・・」 渋々カードを捨てるエイラ。 エイラ「キング・・・ってやっぱり一番強かったじゃないカー!!」 俺「ははは!!これで勝ちはいただきっス。」 サーニャ「ごめんね、エイラ・・・」 エイラ「うぅ・・・くそぉ・・・」ペラッ エイラはもう一度カードを引き直し、カードを見ないようにしながら額へ当てる。 サーニャ「俺も、かえた方がいいと思う。」 俺「あはは、残念、俺はその手には引っかからないっス。このまま勝負するっスよ。」 エイラ「後悔すんなよナー」 俺「じゃあいくっスよ・・・せーの!」 三人が同時にカードを見せる。 俺【A】 エイラ【8】 サーニャ【Q】 俺「」 サーニャ「だから言ったのに・・・」 エイラ「ヘヘーン!ザマー見ろ!サーニャを信じないからこうなるんだゾ!」 俺「ぐぬぬ・・・ま、いっか・・・と言うより、こんなことできんのも今日で最後なんスかね・・・」 エイラ「何辛気臭いこと言ってんダヨ。明日も、その先もずっとできるに決まってんダロ。」 サーニャ「俺のそういうところ、良くないわ。」 俺「あはは・・・そっスね、ごめんなさい。」 エイラ「・・・あのさ、俺。オマエ、戦いが終わったらどうするんダ?」 俺「それ、もしかして俺に死亡フラグ立てさせようとしてんスか?」 エイラ「は?ふらぐ?」 俺「なんでもないっス・・・そうっスね・・・今はカールスラント空軍預かりってことになってるから、一度原隊復帰するかもしれないっス。まぁ、すぐに引退しますけど。」 エイラ「あのさ、もし、そのあとやることないんだったら一緒に、サーニャの両親を探さないカ?」 俺「え・・・?・・・俺も、一緒についていっていいんスか?」 サーニャ「一緒に来てほしいの・・・お願い・・・」 エイラ「サーニャも言ってるダロ。だから、ナ。」 俺「・・・そっスね・・・じゃあ、一緒に行かせてもらうっス。なおさら負けられないっスね、明日。」 エイラ「ダナ。じゃあ三人だけの約束ダ。必ず、生きて戻って来ようナ。」スッ サーニャ「うん。」スッ 俺「おうっス!」スッ 三人で手を重ね合う。リボンに新たな誓いが刻まれた。 俺「っと、じゃあ俺はそろそろ部屋戻りますね。」 エイラ「なんダ、もう帰るのカ?」 俺「もうって・・・もうすぐ消灯っス。規則は守らないと。」 エイラ「お前ってヘンなとこ真面目だよナ~」 俺「いや・・・実は、前に抜け出したらバルクホルン大尉にばれちゃって・・・怒られたんスよ・・・」 エイラ「ふーん・・・ま、いいけどサ。」 俺「じゃあ、お邪魔しました。」スクッ サーニャ「あっ・・・」 サーニャが俺を引き留めようと手を伸ばしかける。 俺「? どうかしたっスか?」 サーニャ「ううん・・・なんでもない・・・おやすみなさい・・・」 俺「はい、おやすみなさいっス。また明日。」ニッ ガチャ パタン サーニャ「・・・・・」 サーニャはどこか寂しそうな表情を浮かべている。 エイラ「・・・・・」 ---基地内バルコニー--- 坂本「すまなかったな宮藤・・・お前を連れてきた上に危険な目に合わせてばかりで・・・」 芳佳「謝らないでください、坂本さん。私、後悔なんかしてないです。」 芳佳「むしろ、ここに来てよかったです。みんなと会うこともできたし、なにより、たくさん、素敵な思い出ができましたから。」 坂本「宮藤・・・」 芳佳「だからこそ、明日は負けられません。坂本さんの分も、私、しっかり戦ってきます。」 坂本「・・・はっはっは!!言うようになったじゃないか宮藤!そうだな、お前には私の分もしっかり戦ってもらわないとな。」 芳佳「はい!」 坂本「必ず、生きて扶桑へ帰ろう、宮藤。」 芳佳「はい。」 ---芳佳&リーネ&ペリーヌの部屋--- ペリーヌ「・・・・・」 家宝のレイピアを見つめるペリーヌ。 リーネ「それ、たしかペリーヌさんの家宝の・・・」 ペリーヌ「ええ、大切なレイピアですわ・・・これを見ていると、祖国のことを思い出しますの・・・」 リーネ「ペリーヌさんは、ガリアが本当に大好きなんですね。」 ペリーヌ「もちろんですわ。あなたは、祖国を愛していないのかしら?」 リーネ「いえ・・・私も、ブリタニアは大好きです・・・」 ペリーヌ「そうでしょうね。なら、その愛する祖国を守るためにも、明日は負けられませんこと?」 リーネ「はい・・・絶対に、負けられません・・・勝って、ガリアもブリタニアも、全部平和にしたいです!」 ペリーヌ「ええ。必ず勝って帰りますわよ、私たちの祖国に!」 リーネ「はいっ!」 ペリーヌ「ふふっ・・・さぁ、カモミールを入れて差し上げますわ。よく眠れるように。」 ---ゲルト&エーリカの部屋--- コンコン エーリカ「あ、誰か来た。」 ゲルト「今開ける。」 ガチャ ゲルト「ミーナ?どうした、こんな時間に?」 ミーナ「今日ぐらいあなたたちと一緒に居たいと思って・・・」 エーリカ「入りなよ~」 ミーナ「そうね。お邪魔するわ。」 部屋へと足を踏み入れたミーナの眼前には、半分は綺麗に片づけられ、もう半分はゴミ屋敷と化したような不可思議な光景が広がっていた。 ミーナ「それにしてもフラウ・・・これは少し散らかりすぎね・・・」 ゲルト「掃除させようとしてもすぐどこかへ行ってしまうからな、コイツは・・・」 エーリカ「だってメンドくさいじゃん。」 ミーナ「はぁ・・・あなたは明日の戦いが終わった後、この部屋を掃除ね。」 エーリカ「え~!」 ゲルト「え~じゃない!やるんだ!」 エーリカ「ちぇ~・・・わかりましたよ~」 ミーナ「ふふっ・・・」クスクス ゲルト「? どうした、ミーナ?」 ミーナ「いいえ、フラウに掃除させるためにも、負けられないわね。明日は。」 ゲルト「ははは!そうだな。お前のためにも負けられん。」 エーリカ「え~・・・だったら負けてもいいよ~・・・」 ゲルト「バカをいうなハルトマン!」 エーリカ「冗談だってば・・・それにさ、トゥルーデとも約束したもんね。」 ミーナ「カールスラントの空を、私たちの手で取り戻す。だったわね。」 ゲルト「ああ。むしろうまくいけば世界の空を取り戻せるんだからな。これほどの喜びはない。」 エーリカ「じゃあもっかい約束。あたし達の手で絶対に取り戻そうね。」 ゲルト「ああ!」 ミーナ「ええ、もちろんよ!」 ---シャーリー&ルッキーニの部屋--- ルッキーニ「シャーリー・・・」 シャーリー「どうした、ルッキーニ?」 ルッキーニ「あたし、みんなとお別れしたくない・・・」 シャーリー「どうしたんだ突然?」 ルッキーニ「だって・・・戦いが終わったら、今まであった事・・・忘れちゃうんでしょ?そうなったら・・・」 シャーリー「・・・こっちおいで、ルッキーニ。」 シャーリーはひざの上にルッキーニを座らせる。 シャーリー「大丈夫だぞ、ルッキーニ。私たちにはこのリボンがあるんだ。」 そう言ってシャーリーは手首につけたリボンを見せる。 シャーリー「だから、きっと思い出せる。このリボンは私たちの繋がりの証だ。」 シャーリー「どんなに離れていても、このリボンが私たちを繋ぎとめてくれる。」 シャーリー「それに、お前にはこれもあるだろ?」 そう言って、ルッキーニの首にかけられたゴーグルを持ち上げるシャーリー。 誕生日に受け取って以来、ルッキーニはこのゴーグルを肌身離さず、ずっと首にかけている。 シャーリー「それにな、もしルッキーニが思い出せなかった時は、私が教えてやる。だからなにも心配しなくていいんだぞ。」ナデナデ ルッキーニ「・・・うん。ありがとう、シャーリー。」ギュッ シャーリー「きっと戻って、また一緒に旅しような。」 ルッキーニ「うん・・・!」 深夜 ---エイラ&サーニャの部屋--- すでに消灯時間を迎え、寝床についていた。 エイラ「・・・・・」 サーニャ「・・・・・」 エイラ「・・・なぁ、サーニャ。起きてるカ?」 サーニャ「うん・・・」 エイラ「・・・行かなくていいのか?」 サーニャ「え・・・?」 エイラ「さっき、俺に何か言おうとしてたダロ?伝えに行かなくていいのカ?」 サーニャ「・・・・・」 エイラ「行って来いヨ。モヤモヤしたままだと、眠れないゾ。」 サーニャ「・・・うん。いってくるね・・・」 エイラ「あんま遅くなんなヨ。」 サーニャ「うん。」 ツカツカ カチャ パタン エイラ「・・・・・」 ---俺の部屋--- 俺(寝れないな・・・もう少し、2人と話してたかったな・・・) 俺(ちょっと外の空気でも吸うか・・・) 扉へと歩み、ドアノブに手を掛け扉を開く。 ガチャ サーニャ「っ!」 俺「え・・・さ、サーニャ・・・?」 扉の前にサーニャが立っていた。 サーニャ「・・・・・」 ギュッ 俺「!? ど、どうしたんスか、サーニャ・・・?」 サーニャ「・・・・・」ギュゥ… 俺「・・・とりあえず入ってくださいっス。ココア、淹れますから・・・」 サーニャは無言で頷き、俺に連れられ、部屋へと入る。 俺は彼女をベッドへと腰かけさせ、ココアを手渡す。 俺「熱いから気を付けて・・・」スッ サーニャ「・・・・・」コクリ 一度頷いてからココアを受け取るも、一向に手を付ける様子がない。 俺「だ、大丈夫っスか?熱は・・・」 サーニャの額へ手を当てる。 俺「大丈夫みたいっスね・・・」 その後も手を付ける様子がないので、サーニャからカップを預かり、近くの台の上へ置く。 トサッ 俺「!」 不意にサーニャが俺の肩へ寄りかかった。 サーニャ「俺・・・」 俺「は、はい・・・」 サーニャ「好き・・・」 俺「へ!?あ、いや・・・俺も、大好きっスよ・・・」 サーニャ「お願い・・・いなく・・・ならないで・・・」ギュゥ そのまま俺の腕にしがみ付く。 俺「・・・俺は、どこにも行かないっスよ。」 サーニャ「でも、俺のこと忘れちゃうかもしれない・・・私の中で俺が、どこか行っちゃう・・・それが、怖い・・・」 俺「・・・あはは。嫌だな・・・まだ忘れるって決まったわけじゃな・・・」 サーニャ「・・・・・」 サーニャが健気な瞳を俺へと投げかける。その翡翠色の眼差しの奥で、涙が揺れ動く。 俺「・・・目、瞑ってください。」 言われた通り、サーニャは瞳を閉じる。 それから数瞬の間を挟み、 サーニャ「っ・・・」 唇に、何かが触れた。 そのまま数秒の沈黙が流れる。 ふと、触れていたそれがゆっくりと離れた。 俺「・・・・・」ニコ 瞳を開けば、俺が微笑んでいた。 俺はサーニャの両頬を包むように手を添え、額を軽く、こつりと合わせる。 俺「今のは、俺を忘れないおまじない。これでサーニャは俺の事、忘れないっス。」 サーニャ「・・・・・」 俺「だから大丈夫。何も、心配することはないっス。」 サーニャ「・・・・・」 それでもサーニャの顔が晴れることはなかった。それどころか、揺らいでいた瞳から今にも涙がこぼれ落ちてしまいそうだった。 俺「・・・・・」 チュッ 彼女を慰める術が俺には分からなかった。 今こうして口づけても、この子はきっと悲しいままなのかもしれない。 こんなにも大好きで愛おしいのに、こうするほかに自分には方法が見つからない。そんな自分が情けくて、悔しい。 しばらくして、頃合いをつけ俺が唇を離そうとする。 刹那、 俺「ん!?」 サーニャの唇が、不意に俺の唇を塞いだ。俺が一瞬息苦しそうな表情を浮かべる。 サーニャ「ん・・・」チュッ… それでも構わず、キスを続ける。 やがてキスに熱が入り始める。触れ合うだけだった口づけは、いつしか啄ばむようなキスへと変わり、互いに唇を吸いあう。 チュッ…チュゥ… 上唇と下唇をそれぞれをはむように口づける。その間に互いの指は自然に求め合い、絡まる。 サーニャ「んっ・・・は・・・ぁ・・・ちゅっ・・・」 俺「ん・・・ちゅ・・・ちゅっ・・・」 それからサーニャはもう一度俺に唇を押し付け、舌を口内へと滑り込ませる。 俺「っ!」 彼女の柔らかな舌が俺の舌を撫でる。2人は絡め合っていた手を離し、俺は腰へ、サーニャは首の後ろへと手を回す。 サーニャ「れろ・・・ちゅる・・・はぁ・・・ちゅ・・・」 俺「ちゅ・・・んっ・・・んくっ・・・」 ぎこちないながらも、ゆっくりと、お互いを確かめ合うように舌を動かす。 時折サーニャから漏れる甘い吐息と、舌の柔らかくねっとりとした感触が俺を昂ぶらせる。頭の中が蕩けてしまいそうだった。 もう、何も考えられない。 サーニャ「ちゅく・・・んぅ・・・ちゅっ・・・」 今は・・・今だけは・・・ 俺「・・・ん・・・ふっ・・・ちゅ・・・」 きみに触れていたい・・・ チュルッ… 唇が離れる。 二人の間に名残を惜しむように銀糸が伸び、切れてからベッドの上に滴り落ちる。 息を乱しながら、再び二人は抱擁を交わす。 サーニャ「はむっ・・・」 俺「っ・・・」 肩に頬を預けていたサーニャが、不意に俺の耳朶を食み、舐る。 俺「さ、サーニャ・・・」 サーニャ「ん・・・ちゅ・・・」チュピッ しばらくして食んでいた唇が離れ、サーニャは俺の肩へ再び頬を預ける。 そんな彼女を抱きしめながら、俺は右腕で彼女の髪を撫で続ける。 サーニャ「離れ・・・ないで・・・」 震えた声でただ一言、サーニャが耳元でつぶやいた。 俺「・・・・・」 サーニャ「・・・・・」 見つめ合う二人。それから言葉を交わすことなく、 チュッ… 再び口づけ合う。 手を重ね合わせながら、俺はゆっくりとサーニャを押し倒した―― ―――――― ―――― ―― そして、決戦の日を迎える・・・ 続き→ペルソナ20 -ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/p2kwsk/pages/30.html
本名は横内健太。 女神異聞録ペルソナ 綾瀬に惚れていたが、こっぴどく振られる。 雪の女王編では食料を隠された事への憤りと綾瀬に振られた事を蒸し返され、主人公たちへ襲いかかる ペルソナを持っていたということは自我を持ち尚、フィレモンに認められた実績?がある 乳製品が苦手で、ネメシスの塔では牛乳を飲まされ続けるという拷問を受ける羽目になる ペルソナ2罪罰 エリートなセールスマンで栄吉の実家の寿司屋でよく寿司を食ってる パオフゥ曰く「戦闘向きではない」ペルソナだが、それでも「罰」世界ではJOKER呪いの副作用で豹変していた社長の男をKOするだけの実力は持つ。食べようとしていたエンガワを台無しにされた食べ物の恨みで発動する辺りがあれだが… ネタ ペルソナはあのマーラ様 ミカベルになんどもネタにされている 同僚曰く「(色々な意味で)食べるセールスマン」との事だが、性的な意味も多分に含まれているのだろう 「罰」最終局面での台詞 「ペルソナはね、もう一人の君であると同時に、僕達みんなの一部でもあるんだ。 君は一人で戦っているんじゃないよ。 ペルソナの共鳴…知ってたさ、全部。だから…がんばってね。」(ペルソナ2罰)
https://w.atwiki.jp/persona4sub/pages/49.html
LV 名前 物 火 氷 雷 風 光 闇 力 魔 耐 速 運 初期スキル 取得スキル 備考 25 クイーンメイブ 無 弱 17 19 15 17 14 ジオンガテンタラフーデクンダ リカーム(26)疾風見切り(27)マハジオンガ(29)混乱耐性(30) 33 ウンディーネ - 弱 吸 - - - - 21 27 13 26 19 ディアラマブフーラポズムディ マハブフーラ(34)メディラマ(36)氷結ブースタ(37) 42 リャナンシー 弱 無 耐 19 33 26 29 26 メディラマメパトラ テンタラフー(43)混乱成功率UP(44)エナジーシャワー(45)サマリカーム(46)神々の加護(47) 53 ラファエル 反 無 弱 32 38 24 33 39 ディアラハンメギドラ マハスクカジャ(55)アムリタ(56)気絶防御(57)メディアラハン(59) 64 キュベレ 耐 無 弱 41 47 37 39 35 メディラマ烈風波リカーム 刹那五月雨撃(67)サマリカーム(68)メディアラハン(70) 71 イシュタル - - - 無 弱 - - 46 44 33 48 49 メディアラハンサマリカームクロズディ マハジオダイン(72)アムリタ(75)魔術の素養(76)疾風吸収(77)メシアライザー(78) コミュ解禁ペルソナ
https://w.atwiki.jp/p2kwsk/pages/20.html
CD ペルソナ2 罪と罰~果てしない青春 ペルソナ2 PANITIVE DANCE 小説 ファンブック ペルソナ倶楽部II ペルソナ倶楽部III
https://w.atwiki.jp/p2kwsk/pages/36.html
周防達哉の声優 2罪で「隠しCD」の噂を流すと聴ける「ペルソナ音頭」の歌手でもある。 TVアニメペルソナ3~トリニティ・ソウル~の神郷諒役でもある。 スタッフは神郷諒の声に達哉の低音ボイスをという指示を・・ トリニティ・ソウルのラジオ(2008年1月~7月)内でペルソナ2リメイクを求めた 2010年ブログにて罪罰を再プレイする彼の姿が・・・ 2011年9月21日ペルソナ2罪PSPめでたくリメイク! 関智一氏がペルソナ4をプレイ中女の子を誰か選べずに子安氏に相談した所 「ペルソナで皆に告っちゃってるんですけど大丈夫ですか?」 「あれは進行には然程影響無いよ」とアドバイスをした(マヨナカ影ラジオ第二回) http //00sky.blog40.fc2.com/blog-entry-43.html
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/40618.html
【検索用 へるそなとっへるけんかーす 登録タグ 2020年 BCNO NIX VOCALOID いよわ しんばるP へ ゆきち アオワイファイ 初音ミク 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ゆきち 作詞協力:BCNO、NIX(Twitter)、しんばるP(Twitter) 作曲:ゆきち 編曲:ゆきち 調声:アオワイファイ イラスト・動画:いよわ 協賛:放蕩レコーズ(Twitter) 唄:初音ミク 曲紹介 僕の話を聴いて頂戴 曲名:『ペルソナ・ドッペルゲンガーズ』 ゆきち氏の8作目。 アルバム『御免楚歌』及びゆきち氏の1stアルバム『深夜三時の憂鬱』収録曲。 歌詞 (歌詞書き起こし) 食べてみろ 食べてみろ 世界の隅っこで腐る僕を 嫌うこと それでしか生きれない僕を 世の中に流されることしか 能がない 能がない あなた方に 僕は口に合うのか? はい ねえ 新作のお味はどうかい? 僕は一人 パサついたケーキ 安いコーヒーで流しこんで充電中 世の中に前倣(まえなら)え 同じ顔 同じ服 同じ感情 僕を嫌う 誰も彼(か)も 同じ顔だったんだ 同質に憧れることしか 能がない 能がない あなた方に ねぇ 僕の何が分かるのか はい ねえ 僕の話を聴いて頂戴 いつも一人 食堂の隅で 背中丸めてかきこんでんだ つまらないものばかり 溢れて 零れて 腐っていって 誰も皆同じもの 大事そうに抱いてんだ 幻想を追いかけることしか 能がない 能がない あなた方が ねぇ 何を分かったってんだろう? 一人でも愛してくれたなら この世界 独りきりで 蔑(さげす)まなかったんだろう 同じ顔してたのは 僕じゃない 僕じゃない 僕じゃないんだ 僕だけは違う筈 そう思い込んでたかった 斜(はす)に構え 賢者ぶることしか 能がない 能がない この僕は ねぇ今 嘘みたいに惨めだろ? 痛いほど寂しくて 誰もが右往左往 模倣(もほう)してんだ 独りではいられない この町は東京 この僕とあなた方 何一つ 何一つ 変わりゃしなかったんだって ねぇ 中身がない空っぽなんだ 独りではいられない この街は東京 どうせどうせどうせどうせ どうせどうせどうせどうせ この僕も君たちも 何もなかったってんだろう コメント 伸びて! -- 名無しさん (2020-01-21 00 46 58) 声も歌詞もメロディーもPVもめちゃくちゃ完成度いい! -- 名無しさん (2022-08-15 21 55 38) 凄い。共感出来ます。 -- マカロン (2023-12-25 20 06 35) ふと聴きたくなる神曲 -- 名無しさん (2023-12-25 21 22 05) 好き -- 名無しさん (2024-04-20 11 25 06) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/animalrowa/pages/182.html
【フィジカルミラー@ペルソナ3】 装備者に物理攻撃を一度だけ反射するバリアを張ることが出来る鏡。効果範囲を味方全体から変更。 楽俊に支給。 【傷薬】 市販の治療薬。消毒効果、多少の治癒促進効果がある。 夜叉猿に3個支給。 【月影のくない】 とある通販番組で売られている苦無。中程度の威力を誇る。 風雲再起に支給 【アギラオジェム】 使用すると、火炎属性の中ダメージを敵単体に与える。 まん丸に支給 【柿の葉っぱ】 巌戸台駅前商店街にある古本屋「本の虫」の北村老夫妻にとって息子との絆の証ともいえる柿の木の葉っぱ。柿の木は月光館学園の中庭に植えられている。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8444.html
前ページ次ページゼロのペルソナ ルイズ、その使い魔完二、そしてなぜかクマまでトリステインの王女アンリエッタから依頼を受けた次の日の早朝。 トリステイン学院は人の肌を冷やす空気に覆われている。 そしてその肌寒い空気に晒されているのはルイズたちだけではなかった。 「クマはいいとして何であんたらもいるのよ!」 ルイズは頬をヒクヒクさせながら彼女の同行者のリストにはなかったものたちを怒鳴りつける。 ルイズの怒声を浴びているのはキュルケ、陽介、タバサたちだ。 朝早くから出かけようとしてみればいつの間に彼女らも合流していたのだった。 キュルケはしれっとして答えた。 「あら、クマはわたしの使い魔なのよ。クマが行くならわたしもというのは当然じゃなくて?」 「いやよ、あんたなんか連れて行くなんて!大切な任務なんだから!というかそれじゃあタバサたちは理由がないじゃない!」 ルイズはぎゃいぎゃいと吠えるように言うがキュルケはそれを流している。 一方で完二はクマと陽介に尋ねた。 「わかってんのかよ。内ゲバでドンパチしてて、マジでヤベえトコなんだぞ……?」 心配そうに尋ねられるが、クマは毅然として答える。 「完二は仲間だから。仲間を助けるのに理由なんていらないクマ。 それに完二は責任感が強いから絶対ルイズちゃんをほっておかないクマ」 「クマ……」 昨夜のふざけた様子とは天と地の差である。なにもお姫さまに撫でられたいから言ったわけではなかったのだ。 「ま、そう言うことだ。水臭いことは言いっこなしだぜ」 「センパイ……」 クマに続いて当然だというふうに答える陽介。完二は二人の友情に感謝した。 「おっ、なんだ?もしかしてお前感動して泣いてんのか?」 「バッ、そんなんじゃねえよ!」 陽介とクマは照れ隠しで怒る完二を笑った。 その様子をキュルケも見ていた。 「ま、つまりわたしも同じ理由ってことね」 「同じってなによ?」 キュルケがルイズを指差して言う。 「友達を助けるのに理由なんていらないってことよ」 ルイズは意味が分からないという顔からその言葉を理解するにつれ赤い顔にしていった。 「な、な、誰が友達だっていうのよ!?そんなのありえないんだから!」 ルイズを尻目にキュルケはタバサを振り返った。 「というわけで完全にわたしの個人的な理由だからあなたは付いて来なくていいわよ」 そう言われたタバサもキュルケを指差し「友達」と短く言った。 キュルケはその言葉に感激したようで、大きな胸で小さな友人を抱きしめた。 「それじゃあ、みんな覚悟は決まってるようだな?」 陽介は全員の顔を巡り見た。渋い顔を浮かべているのはルイズだけであった。 「それじゃあ、みんな行こうぜ!」 三つの声と一つの頷きが答えだった。 ルイズが「なんであんたが仕切るのよ」と文句を言ったが、彼女ももうこれ以上追及するのはやめたようだった。 しかし、それから数分後。 「イヤだクマー、脱がせないで-!セーラー服を脱がさないでー!」 「ワガママ言わないの!ていうかセーラー服って何よ?」 ゴネているのはクマで、そのクマをキュルケがたしなめていた。 何を争っているのかといえば、クマがその着ぐるみを脱ぐかどうかであった。 今回の移動手段はこの世界で最も一般的な移動手段である馬である。 使い魔たちは一人では馬に乗れないのでそれぞれ主に同乗することにしたのだった。しかしクマの丸い体と短い足ではそもそも馬にまたがれない。 キュルケはクマの中に人がいることを知っているので、脱げといっているのである。 しかしクマは意外と強情であった。 ちなみにクマの中に人がいることなど知らないルイズとタバサは、脱ぐ……?と不思議に思っているようだった。 「そんなに短い手足でどうやって馬にまたがるの?落馬し放題よ」 「んーでもでもこれはクマの一部クマ。それに危ないところに行くっていうならやっぱりこの毛皮を着てないと……」 クマが言うのは戦いの時は常にキグルミを来て戦っていたという。 クマの話を聞いた限り、これからの旅路は一筋縄でいかないほど危険なものとなるだろう。ならば戦い慣れた格好をやめさせるべきではないだろう。 キグルミを着て戦うなどバカげているかもしれないが、バカげているほど体の感じが変わるということであり、 本人が拒否する以上、戦いにおいて決して看過できる問題ではないのかもしれない。 もしや、もっと実用的な問題で鎧代わりになっているのかもしれないが…… 「そうは言っても馬じゃ無理よ。何か大きな幻獣でもないと……」 その時、どこからかやってきた影が6人の前の地に降り立つ。 その影はグリフォン、鷲の頭と前足、ライオンの胴体と後ろ足を持つ幻獣であった。 その背にいる青年がまたがっている長い髪をして、ヒゲを蓄えているが若く、その顔はハンサムと言っていい。 その男はグリフォンの背から喋りかけてきた。外見を裏切らない耳どおりのいい男の声だ。 「久しぶりだねルイズ!さあ、ラ・ロシェールまで僕のグリフォンに乗って行こう!」 魔法学院の生徒と使い魔たちはその男とまたがっているグリフォンを見る。 「あら」 「クマ」 「すっげ」 「さすが魔法の世界」 「ワルドさま」 ルイズ以外はちょうどいいところに……という顔を浮かべた。 ワルドは妙な視線が集まるのを感じて首をかしげる。 タバサが呟く。 「大きな幻獣」 「むっほほーい!すっごいクマー!風のようだクマー!」 「はは…喜んでもらえてなによりだよ……」 はしゃいでるクマと乾いた笑いをしている魔法使いが乗っているのはグリフォンだ。 その足は馬より速く、風のように駆けるというのに、グリフォンの手綱を取る騎士――ワルド子爵はどんよりと気が重そうであった。 彼らの乗るグリフォンの後ろには三頭の馬が続いている。 一頭はキュルケが一人乗っている。別の一頭にはルイズが手綱を取って抱きつくようにして完二が乗り、 最後の一頭にはタバサと陽介が乗っている。無論、馬を操っているのはタバサである。 学生とその使い魔たち加わったワルド子爵はアンリエッタが推した信頼でき腕の立つ魔法使いだという。 ワルドはトリステイン王家直属の魔法衛士隊の隊長であり、ルイズの許婚であるのだ。 実力と信頼において、死地に行くルイズと共に行かせるならこれ以上の者はないというものであろう。 そしてワルドが面白くなさそうにしているのもこれに起因するのであろう。 彼は最初、許婚であるルイズをグリフォンの背に乗せようとしていた。 それがなぜか現在、彼と共にグリフォンの背にあるのはクマという謎の生物――少なくとも熊ではない――なのだ。 ワルドの機嫌がよくないのも当然と言っていいだろう。 ところでアルビオンに向かうはずの彼らは現在トリステインの首都に向かっている。 アルビオンに向かうならラ・ロシェールを訪ねるのが通常の旅路である。 ルイズたちもそれから大きく外れるつもりはない。ただ少し寄り道をするだけである。 王都へと立ち寄る理由は武器を買い求めるためである。当然、魔法使いであるルイズたちの武器ではなく、彼女たちの使い魔の武器だ。 ペルソナ能力があっても危険なところに行くならば武器は必須であるというのが完二たちの主張であった。 ルイズたちもこれから向かうところがどれほど危険かわかっているのでそれを了承した。 学院を出ておおよそ3時間して都に着いた。 武器を買い求めにルイズたちは武器屋へと向かったが、ワルドは一人自分達の乗ってきた グリフォンや馬を見張るため残された。ワルドは溜息を吐きながら彼らを見送った。 ワルドに馬たちの世話を頼んで6人はトリステインの城下町を歩いた。ただし、完二は腰を抑えながら。 「あーヤッベ。マジいってえ……」 完二は歩きながら腰をさする。今まで一度も馬に乗ったことのない完二にとって馬で三時間というのは過酷過ぎたのだ。 最初はみっともないやら遠慮やらで馬の上でルイズに抱きつくのも遠慮がちだったが途中からそんな余裕はなくなったほどだ。 「数時間くらいならマシだろ。俺なんて数日間も馬に……イッテ!」 陽介は奇声を上げた。背中をタバサにつねられたからだ。 そういえばこのことは話してはいけないんだったっけ?と思い出し、つねられた背をもみつつもそのまま腰ももむ。 数日間の乗馬で慣れたとはいえ痛いものは痛いのだ。 「あ?ナンか言ったスか?」 「いいや、何でもねえ……。つかやっぱ腰痛てえし……」 「んもう、二人ったら本当に軟弱なんだからクマを見習うクマ」 自身で言うとおりクマの動きは完二や陽介に比べはるかに軽快であり、乗馬の疲れは見られない。 「テメーはキグルミなうえ、グリフォンなんてデカい背中にのってっからだろうが!」 陽介の反論にクマはやれやれとクビを振る。 「やーれやーれ、実際にのってみてもないのに……。ヨースケったメメしいクマ」 「じゃあ、お前乗ってみろよ!俺がお前のキグルミ着てやっから!」 「ちょっと静かにしなさい!」 ルイズは口論する陽介たちを一喝した。 「ここは城下町なのよ、変に目立たないで」 ルイズに言われたために使い魔たちは静かにすることにする。 そして口論をやめたのでそれまで気にしなかった周りを見渡す。人がいっぱいいて騒がしい。これだけ騒がしいなら多少騒いでも目立つこともないように思える。 「にしてもせめえ道だな。もうちょっとなんとかなんねえのか?」 それは使い魔たち全員が思っていたことだ。この世界に来る前に住んでいたのも田舎町だったのでそれほど大きな通りはなかったが、それよりもここは狭い。 「狭いですって?ここはトリステインで最大の通りよ」 聞き捨てならないというふうに言い返す。 完二はこの世界の町はこんなもんかと思い、陽介は以前見たガリアの首都はもっと大きかったと考えた。 この間の任務に関係のあることを言えばまたつねられるかもしれないので考えただけで、口には出さない。 6人で道を歩いて行き、完二たちが狭いと感じる表通りよりもさらに狭い路地裏に入ったところに武器屋はあった。 店内はいかにも武器屋という感じの手入れの入っていない店だった。ゲームに出てきてもおかしくないだろう。そこで彼らは何を買うか話しあう。 「あなたどんな武器を使うの?」 「んーとねー、こう、手に付けて、殴ったり斬ったりするやつ?カッコよく言うならベアークロー!みたいな?」 「お金あんまりない」 「心配すんな。ナイフ二本あればいいからさ」 「あんたは何使うのよ?」 「盾だ」 数分後にキュルケはクマがいうような鉤爪がなかったので手甲を、タバサは陽介に二本のナイフを買い与えた。 キュルケは潤沢な資金があったがクマの要望に応えられる物が少なくその中で最も高いものを買った。本来は防御用らしいが、代用できるだろうという判断だ。 それに対してタバサは給金を本で使い果たしているため資金が少なかったが、それで買える中で最も実用的なものを使い魔に見繕った。 その二組は支払いまで済ませたが、最後の一組はどのような武器を買うかすら決めていなかった。というより、そのことで言い争っていた。 「だからオレの得物は盾だっつってんだろ!」 「盾が武器って何よ!却下よ、そんなの!みっともない!」 キュルケが呆れたというように肩をすくめた。二人とも言い争い始めて数分以上。よくもそんなに大音声を続けられるものだ。 面倒なので割り込みたくないと陽介は思っていたが、自身の武器をすでに買ってしまったために二人を仲裁しなければいけなくなってしまった。 タバサは我関せずだし、クマは頼りにならない。そしてキュルケはどうぞ、というふうに手のひらをこちらに向けている。 「おい、お前ら……」 「おい、そこのデカブツと桃色髪!騒ぎてえってんなら外へ行きな!うるさくて辛抱ならねーや!」 陽介が二人に声をかけようとすると、それより早く別の声が二人を怒鳴りつけた。 「んだとコラア!」 「いったい誰よ!」 二人、いや6人の視線は声がしたほうへと向けられた。そこには安いつくりの剣が雑多に摘まれているだけで声の主は見えない。 「テメエ、姿見せろや!」 「見せてるじゃねーか」 その声は驚くべきことに剣の山から聞こえてきた。 完二は気付いた。その声が一つの剣から発せられていることに。 「んな、まさか……」 信じられないとばかりにサビの浮いたボロボロの剣を手に取る。 「何がまさかなんでい?」 完二の考えは正しいことが証明された。 みな驚いたように完二の手に握られた剣を見つめた。 「この世界の剣ってしゃべんの!?」 「インテリジェンスソード……」 タバサはポツリと呟く。 店主が説明を始めた。 「はいインテリジェンスソードでございまさあ。ただ口が悪いもので……もし買うなら安くしときますが」 「誰が買うかってーんだ、こんなモン」 「お前俺を買え」 完二が購買意欲を否定したというのにその喋る剣は自分を突然売りつけた。 「はあ?何でオレがオメーみてーなボロいのを買わねーといけねーんだよ」 「そりゃお前が使い手だからだ。まったくおでれーた。お前さんみたいなのが使い手とはな……」 「なーにワケわかんねーこと言ってんだオレは剣なんか……」 「買うわ」 完二の言葉を途中で潰したのはルイズであった。 「っておいルイズ!」 「うるさいわね、いいじゃないその剣買って欲しいらしい、安いらしいし」 「だーかーらー俺の武器は盾だって……」 「誰のお金だと思ってるの?」 うっ、と完二は言葉に詰まる。完二はこの世界においては当然のごとく無一文である。 なので完二の出費は全て主であるルイズから出るのだ。強く言えるはずがなかった。 ただルイズ自身、お金に困っているわけでもないので、安くてボロい剣を買い与えようとするのは よく口答えする完二へのしつけの意味もあったのかもしれない。 「どうしても盾が欲しいって言うのなら自分で稼ぐことね」 言い捨てるとルイズは完二に背を向けて店の主人に支払いを済ませた。 勘定を済ませる主の背に何も言えない完二にその手にある剣は景気のいい声で語りかけてくる。 「よろしくな、相棒」 「うっせ」 完二の返事はたった今彼の持ち物になりつつある剣よりも景気が悪い。 「それにしてもまさか、こいつが……いや、こいつらが4種目の使い魔とはな……あいつらに対抗できんのか……?」 デルフリンガーがポツリがなにやら呟いた。 「あ、なんか言ったか?」 「いいや、独り言だ。気にすんな」 ペルソナ使いたちの胸には力の証明であるルーンが刻まれている。 前ページ次ページゼロのペルソナ