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4ターン目後手 _1_ _2_ _3_ _4_ _5_ _6_ _7_ A B セント・バーナイト 大瑠璃 なめ子 女良 桃乃 2nd 二六九 アキカン(サトリ) 蛇部 凛子 カルティンヌ 組曲 ★佐亜倉ひめ C 愛の戦士・としかず 融合式ゆうこ 亡国の抹殺者 斉藤 長月 メルデサム D ヘイソ・ジャボ 満点花 マルクルル ★原 舞人 紅井 黄泉路 転校生 赤也 剛 水ノ辺 天秤 E 翼虎 天秤、D6 斉藤、C3移動、能力発動。ボーナス+10。対象は亡国の抹殺者。 → 失敗! 一七、B5移動、能力発動ボーナス+10、対象は長月。B4へ移動。 → 成功! 長月、C3移動、融合式へ通常攻撃。 → 殺害! 佐亜倉、B5移動。 組曲、能力休み。 生徒会「先攻はもらうぜ!俺のターン!赤也剛と翼虎を伏せてターンエンド!!」 <DP2/ボーナス220pt/持ち時間18分> キャラクター名 性別 攻撃 防御 体力 精神 FS 発動率 成功率 備考 蛇部 凛子 女 20 0 5 0 2 91 0 メガネ、死亡 大瑠璃 なめ子 女 10 1 15 0 2 80 100 中二棍、死亡 亡国の抹殺者 男 16 1 6 2 4 70 100 向精神薬 満点花 マルクルル 女 7 1 3 1 17 101 100 革ジャン 能力休み 愛の戦士・としかず 男 15 0 5 0 5 91 100 メガネ 女良 桃乃 2nd 女 12 0 0 3 8 88 100 KEEPOUT、死亡 翼虎 女 0 2 0 2 19 ??? ??? 騎士甲冑、死亡 原 舞人 男 1 1 6 3 20 90 100 CHANGE!!! リーダー 赤也 剛 男 4 3 0 4 7 ??? ??? ナイフ、死亡 融合式ゆうこ 女 19 0 0 2 2 102 100 コショウ、死亡 ヘイソ・ジャボ 男 0 0 8 2 20 96 100 増援 セント・バーナイト 男 7 7 7 2 6 100 100 増援 番長G 『OSR番長グループ』<DP6/ボーナス221pt/持ち時間15分> キャラクター名 性別 攻撃 防御 体力 精神 FS 発動率 成功率 備考 ジャイアントキリングの斉藤 男 0 12 5 5 0 61 100 必殺の刀 カルティンヌ 処女 22 0 5 3 2 105 0 ナタ 二六九 男 18 0 0 3 7 91 100 時計の針 死亡 アキカン(サトリ) 無 3 4 3 3 18 98 100 革ジャン、死亡 『 』 女 20 0 3 3 0 ??? ??? 養命酒、永続戦線離脱 明和久那子 女 0 0 8 3 20 75 100 向精神薬、永続戦線離脱 組曲 女 5 12 10 4 1 89 0 金属バット 紅井 黄泉路 男 12 0 4 3 6 ??? ??? 永続行動不能 佐亜倉ひめ 女 12 11 11 0 0 49 100 革ジャン リーダー 一 七 女 14 1 7 3 6 90→75 100 中二棍、明和をコピー、永続戦線離脱、能力休み(5T目まで) 長月 メルデサム 男 14 7 7 2 0 74 100 増援 水ノ辺 天秤 女 5 5 8 4 8 100 100 増援 転校生 名前 性別 攻 防 体 精 FS 発 成 備考 不動金光 男 0 5 5 5 30 100 100
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時をかけた男 ◆uBeWzhDvqI 「ここなら大丈夫だろ」 ジョセフはそう言いながら背中に寝てる青年をベットに降ろす。 青年は奇妙なぐらい笑顔で眠っている。それほど波紋がよかったのか。 よく耳を澄ますと何か聞こえてくる。 ジョセフはそれを耳にして 「阿部さん……すごく大きいです」 そうだーッ!コイツはコッチだった!大きいってアレだよなッ! なんだコイツの趣味は!?コイツはヤベぇー!!ゲロ以下の趣味だぜ!! ジョセフは初めてあった時の事を思い出し逃げるように飛び退く。 額に冷や汗が流れる。そう自分はソッチではないから。 そして何か使える物はないかと探索に向かう事にした。 手持ちのセットだけでは重傷を治すのは難しい。せめて道具だけでもと。 何よりもコイツから離れたい。 ジョセフは病室を後にした。 ああ!阿部さん!も、もう……ッ!!アッーーーー!! ジョセフは病室から全速力で逃げ出した。 ★☆★ 「ふぅー、疲れっちたよー。」 ジョセフは現在手術室にて探索をしていた。 ここなら何かあるんじゃないか。そう思ったから。 中央にあるベットと部屋の暗さが不気味さを一層際立てる。 これは一種のホラー的…少年少女だったら恐れる程度の。 「おっ、あんじゃんあんじゃん」 ジョセフには関係のない事だが。ベット横にある手術道具が置いてある。 そこからメスを5本。もしもの時のために。 そしてワイヤーをありったけ。正直コレがほしかったのだ。 コレなら戦闘に応用――いや決定打になるかもしれない。 コレから伝わる波紋が。 ジョセフはそれらをデイバックに収める。すると支給品を確認してない事に気づく。 すっかり忘れてた。何たって初めて会った人がアイツだったから。そんな暇がなかったのだ。 この場は何よりも情報が命。使える物は使わなくては。 ジョセフは一種の軽い期待感を持ちながら取り出してみる。すると カツン 金属の棒状の――――金属バットが転がり落ちた。 「ほうほうほう。コレで頭をゴッチーン☆とか?」 ジョセフはバットを拾い軽く素振りをしている。 この重量級なら人を殺す事はまぁ可能だろう。相手が人ならば。 吸血鬼を始めとする人間を超越した者を仕留める事はできないが。 一緒に出てきた紙によると美樹さやかのバットと言うらしい。 そう言えばそんな名前が名簿に載っていた様な気が。ま、借りとっか。 もう一つディスクが出てきたが何かも分からないし意味がわからないので戻した。 バットも持って歩くのは面倒なので戻す。デイバックに。 このバックは何でも入る。ジョセフはそう認識した。じゃなきゃバット一本入るわけない。 そして適当に薬を持っていく事にした。 痛み止めや鎮痛剤に睡眠薬や麻酔注射等を。全部は面倒だし此処を使う人がいるかもしれないから最小に。 親切にラベルが貼ってあって感謝した。 「医者になったみたいだぜ」 それを読むだけで何の薬か判断d――――― 読む?何を?文字なのは当然。だから何を?書いてある事については当たり前。 もっと根本的な事。 その文字を表す「語」だ。 鎮痛剤―――ちんつうざい。 ジョセフは読めた。この文字「漢字」を。ジョセフは中国語を読めた。 しかし先ほどの 美樹さやかのバット―――みきさやかのばっと。 ひらがなとカタカナ。コレも読めた。中国語なら見かけた事があるかもしれないが漢字から派生した日本語は? ジョセフは考えるのをやめた。不明な事が多すぎる。此処は。 ★☆★ 花京院典明は背中に男―――木原を乗せて病院に向かっている。 花京院は背中に背負ってる男の名前すら知らない。 そう彼が冷徹な科学者である事も。 だが目の前倒れている人を見殺しにする事は出来ない。 せめて病院へ連れてって休ませなくては。 それより何故男は倒れて自分は血を流していたのか。 自分は何故この武器を、何故デイバックを持ってないのか。 自分の記憶にポツリと空いたこの穴のような感じは何なのか。 おかしい。何なんだこの感じは。 そう考えていると目の前に病院が見えてきた。 ★☆★ 病院に入ろうとした花京院だが何かに気づく。 (これは…ワイヤー!!) 「あらあら気づいちゃったか」 中からこのワイヤーを張り巡らせたと思われる男が出てきた。 花京院はいつでもスタンドを出せる体制に入った。 相手の力がわからない以上下手に出るわけには行かない。 それに今は守る存在もいる。命を投げ出すわけにはいかない。 「一応聞いとくがお前乗ってないだろ?」 「何故そう思うのですか」 「そいつ気絶してんだろ?だったら運ぶお前は普通は乗ってないだろ?」 ありがたい実際に花京院は乗っていない。特に無駄な闘争を避けた事は大きい。 こちらには気絶中の男もいた為あまり戦闘はしたくなかったから。 それよりも今はこの男を休ませるのが先。 「はい。私は殺し合いに乗っていません。私の名は花京院です。この男はわかりません…」 「ジョセフ……ジョセフ・ジョースターだ。よろしくな。」 「ッ!?」 所詮物語は始まったばかり。そう、始まったばかり―――― 【A-5総合病院/1日目・黎明】 【ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険】 【状態】健康、 【装備】なし 【持ち物】支給品一式、不明支給品1~2 、メス5本、ワイヤー数十メートル、調達した薬、美樹さやかの金属バット@魔法少女まどか☆マギカ、ディスク@? 【思考】 基本:殺し合いから脱出したい 1:病院にてシュトロハイムを待つ 2:この男たちと情報交換 3:シュトロハイムと合流したら、爆弾を解除してもらう 【備考】 ※風になったワムウに敬礼をした直後からの参戦。傷は治ってます。 ※ディスク@?は後の書き手さんに任せます。 【道下正樹@くそみそテクニック】 【状態】気絶中、一物丸だし 【装備】阿部さんのツナギ@くそみそテクニック 【持ち物】支給品一式、不明支給品0~1 【思考】 基本:阿部さんに会いたい 1:阿部さんを探したい 2:いい男(ジョセフ)ともやりたい 【備考】 ※本編終了後からの参戦 【花京院典明@ジョジョの奇妙な冒険】 【状態】 記憶を一部喪失(4時間後に復活)、左頬から出血(擦過傷) 【装備】学ラン 【持ち物】グルカナイフ 【思考】 基本:殺し合いには乗らない 1:ジョースターさん!? 2:男を休ませる 3:……? 「備考」 ※参戦時期は女教皇戦後です。 ※会場に来てから今までのことは何も覚えていません。 【木原数多@とある魔術の禁書目録】 【状態】 記憶を一部喪失(4時間後に復活) 、気絶中 【装備】白衣 【持ち物】ベレッタM8000(11/15)、ランダム支給品×1(武器) 【思考】 基本:??? 1: ?? 「備考」 ※打ち止め誘拐前からの参戦です。 ※会場に来てから今までのことは何も覚えていません。 時系列順で読む 前へ:女の戦い 戻る 次へ:出木杉くんの言うとおり! 投下順で読む 前へ:女の戦い 戻る 次へ:出木杉くんの言うとおり! キャラを追って読む Restart 花京院典明 木原数多 波紋の快感(よろこび) 道下正樹 ジョセフ・ジョースター ▲
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名前 支給品1 支給品2 支給品3 俺のオリキャラでバトルロワイアル 川田喜雄 麦わら帽子 小玉スイカ 水鉄砲 須牙襲禅 イングラムM11 山本良勝 菊池やと 脇差 糸鋸 工事用ヘルメット 志水セナ ウィンチェスターM1897 M1917銃剣 新藤真紀 ベレッタM92 ベレッタM92予備弾薬(30/30) キャンピングカー 大崎年光 グラディウス 詳細名簿 個人趣味ロワ 早野正昭 木製バット アルソンズ・ベイル コルトM1917 中村アヤ スタンガン 石川清隆 肉切り包丁 シュミット・ルビンK31騎兵銃 リーヴァイ 弓矢 バール 新訳俺のオリキャラでバトルロワイアル 伊賀榛名 稲垣葉月 レックス 高原正封 カッターナイフ 双眼鏡 獣性活性化薬 俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd 浅井きらら デリンジャー 合口 狭山雪子のブラジャー 浅井政喜 Cz75 額賀甲子太郎 木刀 15人分の冷やし中華 小神さくら クロスボウ DOLバトルロワイアル 相川友 ダーツの矢 インスタントカメラ ジッポライター DOLバトルロワイアル2nd 青木林 古川正人 青木百合 斧 三瀬笑子 DOLオリジナルキャラバトルロワイアル 丹羽雄二 携帯電話 お風呂セット コンドーム及びウェットティッシュ 河田遥 DOLバトルロワイアル4th 加藤清正 同田貫正國 行木団平 高級アイアン 加賀咲 漫画雑誌 四字熟語バトルロワイアル 紆余曲折 コルトM1908ベストポケット お徳用ストロー 切磋琢磨 心機一転 インベルM911 模造刀 ガスバーナー 勇気凛々 東奔西走 酒々落々 酒瓶 ライター サイキッカーバトルロワイアル 沖崎翔 日本刀 救急セット 柄部霊歌 カレーの材料セット 佐原裕二 死神舞凪 璃神妹花 愛好作品バトルロワイアル 阿見音弘之 肥後守ナイフ 天王寺深雪 イングラムM10 アンテニー・ダガー 才能ロワ 白崎ミュートン コーヒー 柳詩織 アイスピック 需要なし、むしろ-自己満足ロワ 野村和也 妖刀村正 守谷彩子 鍋 皮むき器 調味料一式 需要なし、むしろ-自己満足ロワ2nd 一ノ瀬進 H K MP5 需要なし、むしろ-自己満足ロワ3rd 川内一輝 ハンバーガー 大鋏 矢部翼 Gew41(W)自動小銃 緑川美紗子 包丁 葬儀・法要用ネクタイ 神谷茜 変哲もないオリキャラでバトルロワイアル 浅倉翔 サッカーボール ボイスレコーダー 須藤凛 トンファー 狭山雪子 瀬戸麗華 金属バット スモークグレネード 夢オチだったオリロワのキャラでロワ ジャック・ザ・リッパー コンバットナイフ 幼児化、性別変化の薬 巴御前 安物の弓 シャベル 香坂幹葦 S&WM19 大塚英哉 M4カービン 防犯ブザー スクール水着 オリキャラで俺得バトルロワイアル カインツ・アルフォード 黒作大刀 真田麻緒 コルト・ガバメント ピッケル 真田美緒 鬼一樹月 土御門伊織 投げナイフ 煙幕弾 数だけロワ 愛崎一美 サバイバルナイフ ネイルハンマー 飯島遥光 榎本瞳 根性鉢巻 熊本潤平 ベルグマン・ベアードM1908 ケンタッキーフライドチキンの皮入り箱 こけし 書き手枠のキャラ 永久修康 特殊ハリセン いちごオレ 古いねずみ花火 ブルース・ヤスパース シグプロSP2340 お徳用割り箸セット 銀丘白影 ガソリン 首輪のサンプル ラハティL-39 福沢正也 M1ガーランド フランベルジェ 被験体01号 鶴嘴 栄養ドリンク 長谷川智美 グロック19 四式陶製手榴弾 国分由貴の服 ニュートル 氷室勝好 農業用の鎌 RP-46軽機関銃 一刀両断 模擬刀 照り焼きバーガー入りタッパー 被験体00号 佐々木竜也 電磁砲
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(テンプレート) その台詞は言わせない ~『おそらをとんでるみたい』編~ 「ゆ――おそらをとんで『ぶちゃっ!』みじゅらばっ!」 軽く投げられた子れいむは、バットのフルスイングを受けて吹っ飛んだ。 引っ張った当たりの打ゆは、レフト方向の草むらに消える。 「あ~、また餡子がはねちゃったよ、あんちゃん」 と、金属バットを手にした男の子が、残念そうな顔で呟いた。 「ちゃんとゆっくりの中枢餡をバットの真芯で捉えていないからですよ」 右手に次の子まりさを構えた男が、少年へアドバイスを送っていた。 晴れた日の午後。ゆっくりの残骸散らばる橋近くの川っぺり。黒黒と餡子の染みついた金属バット。 なんの変哲もない、のどかな打撃練習の光景である。 「おぢびじゃあああああん!」 「にんげんさん、れいむとまりさをゆっくりはなすのぜ! おちびちゃんもゆっくりたすけてくれのぜ!」 男は両膝で、成体のれいむとまりさを押さえつけている。 いましがた、金属バットとふぁーすとちゅっちゅを果たしたのは、この番の子ゆっくりだ。 他にも5、6匹の子ゆっくりが、母れいむの警告も聞かず、男の靴底に無駄な体当たりを繰り返していた。 「中枢餡って、ゆっくりの脳みその事? どこにあるの、あんちゃん?」 「ん? 見たことが無いんですか?」 「見たことはあるけど、おやつに出てきたのか、車にひかれてた奴で、いつもバラバラなんだもん」 「そういうことでしたら……」 そう言うと男は、右手に持った子まりさをゆっくりと持ち上げ、左手の指を真っ直ぐに伸ばして、 手刀の構えを取った。男の左手が視認可能な速度を超える。 「ゆわああん! お゛があ゛ざ……まりさおそらをと『スパっ!』…………」 子まりさは、砂糖水の涙をながしたおめめに、虚ろな無表情を宿し、定型文句の途中でだまりこくった。 「お――おちびちゃんになにをしたのおおおおおおぉ!?」 母れいむの悲鳴。 ……ずず。 子まりさの体は、おめめの間、おぼうしの先からあんよまで真っ直ぐに入った切れ目からずれた。 ……ぽろり。 そして、男の右手にきれいな切断面を見せる左側を残して、右側が地面に落ちる。 半分になった子まりさのおぼうしが、風に乗ってひらひらと舞った。 「はい、中心にある、水飴みたいな物に包まれている部分が中枢餡です」 「へえ、本当に真ん中にあるんだ」 少年が、断面の真ん中ほどにあるぷりぷりとした餡子をつつくと、子まりさの左側がびくりと震えた。 「「も゛っど…………ゆ゛っ…………ぐ…………」」 そして、右側と途切れ途切れのシンクロ断末魔を残して、永遠にゆっくりしてしまう。 「ゆううぅぅっ――!? おちびちゃんのゆっくりしたおぼうしがあああぁっ!」 「そっちですか……」 男は少しあきれ顔で、子まりさの"残り"を地面に落とした。今までレフト側に引っ張られていた子ゆ達と 違って、目の前につきつけられた厳然たる我が子の"死"に、親れいむのおめめから滝のような涙が流れる。 「にんげんさんっ! まりさたちがにんげんさんに、なにかわるいことしたならおしえてほしいのぜ! にんげんさんをゆっくりさせないことをしてたら、にどとしないようにするから、ゆるしてほしいのぜ!」 「いえ、まりさ達は何もしていません。捕まえたのは、たまたま目に入ったからです」 「じゃあ……ひょっとしてにんげんさんは、『ぎゃくっ! たい! おにいさん』なのぜ!? ゆっくりをゆっくりさせないのがゆっくりできるおにいさんなのぜ!?」 「いいえ、私は別にゆっくりが嫌いではありませんよ」 「じゃあどぼじでごんなごどずるのおおぉぉ!?」 「打撃練習に丁度良かったからです」 少年がボールを持っていたら、多分彼らは見逃されていたであろう。 「よっしゃ! あんちゃん、次はジャストミートしてみせるぜ!」 ぶんぶんとスイングを試していた少年が、エビの様に反ったフォームで構えた。 「カ○○ラですか……」 男はにこやかに、逃げもしない子れいむを捕まえると、少年と呼吸を合わせて軽く投げた。 「もうやじゃーー! れいむおうちにかえるうう! ゆ……おそらをとんで『ばちゃっ!』るううぅぅ……」 「ナイスバッティングですね」 うまく子れいむの中心を捉えた打ゆは、風に乗ってセンター方向に大きな伸びを見せた。 これが試合なら客席まで届きそうな大きな当たりだが、少年は不満そうにバットを見ている。 少年のつぶらな瞳は、バットに付着した真新しい餡子を見ていた。 どうやら、ゆっくりの中身が引っ付いてしまうことが嫌なようだ。 「バットの芯で捉えたら、餡子がつかないですよ。コツは、おそらを『と』の辺りで当てる事です」 「うーん……おそらを"と"。おそらを"と"!」 少年が素振りをしながらタイミングを取る間、親れいむはなにやら真剣な表情で何かを考えている。 「ちょっと分からないや。手本を見せてよ、あんちゃん」 少年の差し出したバットを笑って受け取ると、男は膝で踏みつけていた親まりさのおぼうしをいくらか 引きちぎって――「ま゛り゛ざの゛お゛ぼう゛じがあ゛あ゛」――バットにこびりついた餡子を丁寧に拭うと、 親ゆっくりを踏む役を少年と交代した。 その時だ。 「おちびちゃんたち、おかあさんのいうことをゆっくりよくきいてね!」 何かを閃いた顔で、親れいむが叫んだ。 「ゆっくりしないでおくちをゆっくりとじるんだよ! ゆっくりあけちゃだめだよ! おにいさんたちになにをされても、 ゆっくりしゃべっちゃだめだよ! でないとえいえんにゆっくりしちゃうからね!」 どうやら、自分たちが恐ろしい棒さんで『ぼくっさつ!』されている理由に思い当たったようだ。 野生ゆっくりにしては、なかなか賢い個体であると言えよう。 『ぜったいにゆっくりできないからにげろ』と言わない辺りが餡子脳。 「おちびちゃんたち、もういっかいゆっくりいうよ――むぎゅ……!」 しかし、少年が体重をしっかり掛けたせいで、大事なことなのに二回言えずにつぶれかけてしまう。 少年は、別に親れいむを黙らせようとしたわけではなく、成体ゆっくりを動かさない程度の体重のかけ方というものが、 慣れていないせいで分からなかっただけだ。 男も、れいむの事を特に気にせず、バットをセンター方向に真っ直ぐ構えて狙うような、打撃前のルーチンを行っている。 「○チ○ーだね」 「ええそうです。いつでもどうぞ」 ゆっくりの言葉は本能に基づいた鳴き声、止めようとして止められる物ではないとわかりきっているのだ。 気合いで止められるのなら、"むーしゃむーしゃ"が癪に障るという理由だけで、毎年万単位の飼いゆっくりが 潰されたりはしない。 男がぴたりとバットを構えた。少年が適当に子れいむを掴んで投げる。 「あ――!」 投げた後で、少年が"しまった!"と声を上げる。 「ゆ……!」 母れいむの言葉をゆっくりせずに聞いて居たのか、投げられた子れいむが空中でありながら、本能の誘惑に耐え、 砂糖菓子の歯を食いしばり、"きりっ!"とした顔でしっかりと口を閉じている。 いまさら親の言うこと聞く前に逃げればいいのに。 所詮はゆっくりの覚悟ゆえ、最後まで耐えられはしまいが、タイミングを狂わされる可能性はある。 ――ゆっくりがんばったねおちびちゃん! ――れいむゆっくりがんばったよ! 別に生存が決定した訳ではないが。 子れいむがストライクゾーンの高さを無事通過した瞬間、母娘は心を通じ合せ、共に勝利の笑みを浮かべた。 今こそ本能の命ずるがままに、おそらをとぶ喜びを叫ぶ瞬間だ。 「れいむ、おそらをと『パァンッ!』」 だが、そんなの関係ねえバットコントロールが真芯で子れいむの中枢餡を捉え、打った――というか消滅させた。 「あんちゃん……すっげぇ。ジャストミートってレベルじゃねえぞ」 粉々を通り越して黒い霧と化した子れいむの残骸を見て、少年が声を漏らした。 「外角低めは好みなので……まあ、真芯で捉えるとこんなものです」 振り抜いたバットには、餡子の染み一つ付いていない。餡子の付着力を、バットスピードが上回っていた。 「お……おちびちゃん? どこにいったの? ゆっくりしないで、おかあさんにゆっくりへんじをしないとだめだよ!」 ゆっくり達に至っては、余りにも一瞬で姿が消えたために、状況の理解が追いつかず、必死に子れいむを呼んでいた。 「よおし、俺ももっと練習するぞ!」 「ええ、がんばって下さい」 少年が意気込んだ所で、村内放送のスピーカーが五時を告げる。 小学生は、遊びをやめて帰らなければいけない時間帯だ。 「ほら、お母さんが家で待っていますよ。そろそろ帰りなさい」 「え~、もっと練習しようよ!」 「暗くなるまでに家に帰らないと、れみりあが君に"すーりすーり"しに来ますよ?」 「ちぇー。わかったよ、また今度な、あんちゃん!」 愛で派でない彼には、ゆっくりに好かれる方がうざったいのだ。少年は親ゆっくりの上からどいて、 バットを担いで、自転車に乗って悠々と去っていった。 「さて……と」 少年を見送った男がゆっくり達の方を振り返る。 「ゆっ――! これいじょうれいむのおちびちゃんたちを、しなせはしないよ! ぷくー!!」 「まりさのおぼうしがあああーー!」 「おねえちゃんなおってね!」 「れいむがぺーろぺーろするからゆっくりなおってね!」 「うっめ! これめっちゃうっめ! まじぱねぇ!」 「もうやじゃああ! きゃえりゅ! まりちゃおうちきゃえりゅうぅぅ!」 上から、威嚇する母れいむ、破かれたおぼうしを前になげく父まりさ、両断された子まりさ(左)をぺーろぺーろ する妹れいむ×2と、子まりさ(右)をむーしゃむーしゃする妹まりさ、および赤ゆ退行を起こした末っ子まりさである。 「別に帰っても構いませんよ?」 「れいむはだーりんと、いち、にい、さん……たくさんのおちびちゃんたちといっしょに、 おうちにかえ…………ゆ? にんげんさん、いまなんていったの? ゆっくりくりかえしてね!」 「だから、おうちに帰ってもいいと言ったんですよ。むしろ、おうちがこの近くでしたら、もっと川から遠い所に おひっこしをした方が良いんじゃないかと思います。とある偉人の言葉を借りるなら、"川は死亡フラグ"です。 ロクな目に会いませんよ」 いましがた、れいむの赤ゆっくりを全滅させ、子ゆっくりを半減させた男は、涼しげにそういった。 「ゆぅ……しぼうふらぐさんはゆっくりできないよ」 「……ゆっくりりかいしたのぜ」 人間との力の差を分かりきって居るのか、これ以上抵抗する気配もない親ゆっくり達。 餡子脳はさておいても、それなりに賢しい個体のようだ。 「まあ、実を言うと、君達には先週も同じことを言ったのですけどね」 「「…………ゆ?…………」」 男は、橋の欄干に点々と刻まれた、黒い餡子のシミを見ている。 先週は、投球練習だった。 挿絵:車田あき
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四十人で始まったこのバトルロワイアルも、生存者はあとわずか。 そのわずかな生き残りであるアカギと6/は、今まさにぶつかり合おうとしていた。 「よくも……。よくもみなみをぉぉぉぉぉ!!」 先手を取ったのは、恋人を殺され怒りに燃える6/。彼は鉄パイプを手にして、アカギに突撃する。 (銃を持っている相手に、正面から特攻とは……。話にならない……。どうしようもない悪手……!) 嘲りの感情を抱きながら、アカギはサブマシンガンを構える。 だがその直後、6/の動きが変化する。まっすぐアカギに突き進むのではなく、左右への動きを加えてきたのだ。 (なるほど、そこまでバカではないか……。だが、たいした意味はない。 サブマシンガンは、その連射性こそが最大の長所。広範囲に弾をばらまけばいいだけのこと) アカギは左右にサブマシンガンを動かしながら、銃弾を発射していく。 最初のうちはなんとか被弾を逃れていた6/だったが、それが長く続くはずもなく脚に銃弾を受けてしまう。 (さすがに銃を動かしながらの射撃となると、狙ったところに弾を撃ち込むのは難しいか……。 まあいい。動きが鈍ったところを今度こそ確実に……) 次の手に思考を巡らすアカギだったが、それは途中で強制的に中断させられる。 6/がバランスを崩しながらも、鉄パイプを投げつけてきたのだ。 アカギはとっさに、サブマシンガンを盾にして鉄パイプを受け止める。 結果としてアカギ自身は無傷で済んだものの、サブマシンガンは銃身が歪んでしまった。 銃身が歪んでしまった銃など、暴発が怖くて使えたものではない。 仕方なく、アカギはサブマシンガンを6/に投げつける。 だがそれなりに重量のあるサブマシンガンを投擲したところで、たいした速度は出ない。 サブマシンガンはあっけなく、6/が新たに取り出した金属バットで叩き落とされる。しかしアカギの方も、それは想定の範囲内。 6/がサブマシンガンに気を取られている間に、アカギはポケットからつかさが持っていた拳銃を取り出した。 そして、発砲。だが銃弾は、6/の頬をかすめるに止まる。 「うらああああ!!」 銃弾にも怯まず、6/はさらに突進。アカギを間合いに収め、金属バットを振るう。 身を翻し直撃は避けたアカギだが、バットの先端が彼の腕をかすめる。 「ちっ……!」 久々に感じる痛覚に思わず舌打ちしつつ、アカギは腰に下げていた警棒で反撃に出る。 バットを振り抜き隙だらけになった6/の顔面に、まともにアカギの一撃が入る。 たまらず怯んだ6/に、さらにアカギの膝蹴りがヒット。倒れ込んだ6/に、アカギが馬乗りになる。 「終わりだ」 6/の眉間に照準を合わせ、アカギが拳銃の引き金を引こうとする。 だがそれよりも早く、6/の投げたクルミがアカギの顎を直撃した。 「ぐっ……」 思わぬ反撃を受け、アカギの体がのけぞる。隙だらけになったその胴に、6/の拳が突き刺さる。 たまらず倒れ込むアカギ。今度は逆に、6/がアカギの体に馬乗りになる。 「立場逆転だなあ、おい!」 目をぎらつかせながら、6/はアカギの顔面に拳を叩きつける。一度ではなく、何度も何度も。 殴られ続けながらも、アカギはズボンの右ポケットに手を伸ばす。 だがその手は、6/の脚に押さえつけられてしまった。 「おっと、そう何度も新しい武器を取り出されてたまるかよ」 余裕の表情すら見せる6/。だがその余裕は、すぐに反対側の脚を襲った激痛に打ち消されてしまう。 「残念……。そっちはブラフさ……」 6/の脚に左手でナイフを突き立てながら、アカギはボロボロになった顔に笑みを貼り付ける。 さらに彼は、ふいの痛みで脱力した6/をはねのけ三度体勢を逆転させた。 「今度こそ終わりだ」 再度の反撃を許さぬよう、アカギは可能な限りの速さで6/の額目がけてナイフを振り下ろす。 だがそのナイフは、「何か」によって横に弾かれた。 「なにっ!」 予想外の、その上不可解な現象を目の当たりにして、アカギの顔に動揺が走る。 そんな彼の顔に、6/はアカギが落とした拳銃を拾い上げて突きつけた。 「ああ、終わりだ。てめえがな」 銃声が響き、アカギの額に風穴が開けられる。 (ここまで来て、この程度の凡夫に負けるか……。まあ、それも悪くない……) 散りゆくアカギの口元には、わずかながら笑みが浮かんでいた。 「はあ……はあ……」 6/は、しばらく自分が殺したアカギの死体を見下ろしていた。 やがて彼は気が済んだように視線を外すと、近くに転がっていたみなみの亡骸に歩み寄る。 「ごめんな、みなみ。守ってやれなくて……。でも、仇は討ったから」 すでに物言わぬみなみに向かって、6/は優しい声で語りかける。そして、銃を自分のこめかみに当てた。 「俺も、そっちに行くよ。お前がいないんじゃ、生きててもしょうがないからな」 今一度、銃声が響く。6/の体は、みなみに覆い被さるようにして倒れた。 ◇ ◇ ◇ 「うーん……。無差別攻撃男よりは復讐鬼の方が与しやすいかと思って助けたけど……。 まさか自殺するとは。さすがにそこまでは考えてなかったわ」 全てが終わり、姿を現すのは傍観者。八雲紫は、屍の山の中に一人佇む。 「さて、これからどうすればいいのかしらね……。ここまで来ると、生き残りも少ないだろうし……」 紫の独り言を遮るように、突如彼女の携帯電話が振動を始める。 怪訝に思いながらも、紫は届いたメールを開いた。 『今回のプログラムは、貴君の優勝を持って終了した。 以下に指定する場所に、可能な限り速やかに来られたし』 メールにはその文章と、地図の一点に赤い丸が付けられた画像データが載せられていた。 「え、優勝? ということは、マリオとかユーゼスももう死んでたのね……。 しかし、優勝と言われても……。充実感とかそういうものがまったく湧いてこないわね……。 まあいいわ、さっさと行きましょう」 指定された場所に向かうべく、その場をあとにする紫。 だがその途中、彼女は一度だけ足を止め、クラスメイトたちの屍へ向き直る。 (あなた達は恨むかしら。自分の手を汚さず、ただひたすら危険を避けるだけで生き延びた私を……。 けど、私は恥じないわ。これが私の選んだやり方。そしてそのやり方で、私は勝利をつかんだ。 それは動かしようのない事実なのよ。それじゃあ、さよなら) 心の中で級友たちに別れを告げ、紫は今度こそその場から立ち去った。 【2番 赤木しげる 死亡】 【40番 6/ 死亡】 【プログラム終了】 【優勝者 36番 八雲紫】 クロス第45話へ クロス最終話へ 【36番 八雲紫】 Former クロス第40話 Next クロス最終話 【2番 赤木しげる】 Former クロス第45話 Next 死亡 【40番 6/】 Former クロス第45話 Next 死亡
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Today - Yesterday - Total - メインページ 選手名簿 練習記録 通算成績 最終更新日時2017年07月27日 (木) 01時16分37秒 メンバー一覧(92人)愛知県(74人) 岐阜県(9人) 三重県(6人) 静岡県(2人) 北陸(1人) メンバー一覧(92人) 愛知県(74人) HN 地域 野球経験 ポジション 好きなチーム 所持道具 参加可能な日 ディンゴ 愛知県西部 無 特に無し 中日ドラゴンズ 無し 土日 ファック留 愛知県 有 三、右 中日ドラゴンズ にんにき 愛知県 有 外野以外 ヤクルトスワローズ チリチリ 愛知県 無 どこでも 楽天イーグルス なし 土日祝 戸山 名古屋市 実質無し 特になし オリックスバファローズ グラブ 土日 大島 名古屋市 少年野球 内野 中日ドラゴンズ グラブ×2、バット 土 チヨス先輩 名古屋市 草野球 外野手、二塁手 中日ドラゴンズ グラブ、スパイク、練習用ユニ 土日祝 いかんのか 名古屋市 無 どこでも 中日、阪神 グラブ 土日 ひろたか 愛知県 無 やれそうなとこ 阪神タイガース グラブ、スパイク、バット 土日祝 LUPI 愛知県 ソフト 外野 ヤクルトスワローズ グラブ 土日 J 愛知県豊田 少年野球 捕手以外どこでも 中日ドラゴンズ グラブ、バット 土日 フルジャンプ 名古屋市 なし どこでも 中日ドラゴンズ グラブ、スパイク、バット 土日 よかろーもん 愛知県 大学まで 捕投内外DH ソフトバンクホークス グラブ、マスコットバット 日 高橋 愛知県 素人に(D和田の)毛が生えたくらい 特になし 中日ドラゴンズ グラブ、バット、名古屋市内のグラウンド使用権利 土 鈴木 愛知県 昔やってた程度 三 中日ドラゴンズ グラブ、バット、スパイク他 1月~6月(他は不定期) ヒューズ 愛知県 中学 特になし 横浜ベイスターズ グラブ 土日(土は午前) 魚拓 愛知県 中学 どこでも 中日ドラゴンズ グラブ 土日 小久保 名古屋市 中学 内 ソフトバンクホークス グラブ、ボール 土日祝 中尾 愛知西部 父親とのキャッチボールのみ なし ヤクルトスワローズ グラブ 基本参加可 ともきと 名古屋市 大学(ソフト) なし 中日ドラゴンズ グラブ、ボール 日 脇谷神 名古屋市 遊び程度 投、捕以外 読売ジャイアンツ グローブ 土日祝日 TGT 名古屋市 小、中学 投手 他はやれと言われたらどこでも 中日ドラゴンズ グラブ、キャッチャーミット、金属バット 土日祝日 長期休暇 大河 名古屋市 少年野球、草野球 二、三 阪神タイガース バット、スパイク、グラブ他 土日 大河友人 名古屋市 小、中、草 二、三、遊 特になし バット、スパイク、グラブ他 土日 タッツ 名古屋市 小、中 二、遊、外野 中日、オリ 金属スパイク・ファーストミット・オールラウンドグラブ 不定期 ファマ 名古屋市 ~大学、草 空いた所 大正義読売巨人軍 バット、グラブ他 土日祝 おかわりくん 東三河 小 一、外野 中日ドラゴンズ ファーストミット(左)、外野用グラブ(左)、スパイク 不定期 のっひー 名古屋市 小、中 二、一、(ブルペン)捕 中日ドラゴンズ キャッチャーミット、内野グローブ、ファーストミット 不定期(基本土日) 現大島(旧オシモ) 名古屋時々岐阜 小、中 投 外野、キャッチャー以外 特になし グラブ 派遣のない土日 オカニキ 名古屋市 小 左、遊 中日、DeNA グローブ 土日 くろびゃー 名古屋市 少年野球 どこでも 中日、オリ グラブ 土日 川相 名古屋市 小5~6 内野、代走 中日ドラゴンズ バッティンググローブ 土日 池間 愛知県長久手市 遊び程度 どこでも 中日ドラゴンズ グローブ 土日 トーリターニ 愛知県豊田市 皆無 どこでも(できれば投手) 阪神、西武 グローブ 不明 天谷 名古屋市 小 どこでも 広島東洋カープ グローブ、硬球 土日 網坂 名古屋市昭和区 小~高 一 投手以外 千葉ロッテマリーンズ マスコットバット、グローブ、硬球 不定期(土日) 松田(旧フェルナンデス) 豊田市 中 どこでも 中日ドラゴンズ グラブ、キャッチャーミット 不定期 はしもと 愛知県西尾張 少年野球 どこでも 横浜DeNAベイスターズ ボール、グローブ 休日 ウォーリー 愛知県犬山市 中学、バッセン どこでも 広島東洋カープ グラブ 土日+α 豆助 愛知県 キャッチボールのみ どこでも 中日ドラゴンズ グローブ、バット 用事がなければいつでも 大泉 愛知県長久手市 なし どこでも 読売ジャイアンツ グローブ、バット(ソフトボール)、ボール お休みの日 もやし 三河地方 なし 外 中日ドラゴンズ グローブ、バット 日 ヤニキ 名古屋市 遊び程度 特になし 中日ドラゴンズ グローブ、木製バット 休日 イバニキ@豊橋 愛知県豊橋市 中 どこでも 巨人、ソフトバンク グローブ、バット、ボール 不明 芹沢 名古屋市 なし 外 中日ドラゴンズ 軟式用具一式 土日 シゲシゲ 三河地方 少年野球 二、外 中日、ソフトバンク グラブ、バット 土日 ンゴ者 名古屋市 高校まで どこでも 東京ヤクルトスワローズ グローブ(3つ)、バット 不明 森島 名古屋市 遊び程度 外 中日ドラゴンズ 外野用グラブ 日、木 土は可変 すらいむ 愛知県小牧市 遊び程度 どこでも 中日ドラゴンズ グローブ、木製バット、ボール 土日 青羽根 名古屋市 素人 捕手 読売ジャイアンツ キャッチャー道具一式、ボール 日 下田 三河地方 なし 投、捕、一以外 東京ヤクルトスワローズ グローブ 不明 M緑 名古屋以北 中 外 中日ドラゴンズ グローブ、バット 土日 東海小笠原 名古屋市 小中高 一、外 中日ドラゴンズ スパイク、グラブ 土日 網坂友人 名古屋市 なし 特になし 中日ドラゴンズ グローブ 土日 高坂 名古屋市 中学まで 右 中日ドラゴンズ 軟式バット、外野用グラブ・スパイク・草野球ユニ 土日 山内 稲沢 遊び程度 どこでも 中日ドラゴンズ グローブ 土日 マコッチャン 北名古屋 中高四年ほど キャッチャー 楽天ゴールデンイーグルス キャッチャーミット、オールラウンドグラブ 木金(、土日) やすあき 名古屋市守山区 中学で野球部一年中退 右、捕(、投) ない グローブ、バット、ボール 全部OK バス 名古屋市 無 特になし 広島東洋カープ グラブ 不明 依央利 名古屋市 なし 球拾い 中日ドラゴンズ グローブ、バット 不定期 川崎 三河 ほぼ素人 外野 中日ドラゴンズ グローブ 土 日 ウェルズ 三河 他地域なんJ野球 どこでも ブルージェイズ グローブ 土日 カメ 三河 中学 どこでも 阪神タイガース グローブ ランダム 豊蔵 名古屋市 毛も生えない初心者 外野? 広島東洋カープ グローブ(ソフト用) 土 オレンジ 豊橋・豊川 草野球 投、二 横浜DeNAベイスターズ グローブ、ボール 不定期 バッチ 名古屋市 小(4〜6)大(草野球チーム) 一、三、左、右 中日ドラゴンズ 内外野用グラブ 土日 ああああ 名古屋東部 なし 投 斎藤佑樹が出てるときの日ハム グローブ 土日 田中 三河 少年野球と中学 外野 中日 グローブ、バット 土日 O島 名古屋市 中学、なんJ関西、草野球 外、一、二、捕 ドラゴンズ バット、グラブ、マスク 土日祝 オリゴトー 豊田市 中学、高校、草野球 外野手 オリックス グラブ、バット、スパイク 土日 ブルーノ 愛知県小牧市 バッセン 全部 中日ドラゴンズ グローブ、バット 不定期 中村 名古屋市内 中高 どこでも 特になし 一通り 土日祝 退屈男 愛知県北部 ほぼゼロ(中学で1年間) おまかせ グラブ、シューズ、南海ホークスの帽子 仕事の休みが合えば たか 名古屋市西区 小・中 ライト(練習次第でどこでも) 中日 グラブ・バット 岐阜県(9人) HN 地域 野球経験 ポジション 好きなチーム 所持道具 参加可能な日 アマチュア 岐阜県 小学生 二、外 広島、横浜 ODA 岐阜県 中、高、草野球 捕、一、三 中日ドラゴンズ バット数本、グラブ、キャッチャーミット、捕手防具一式 日 高江洲 岐阜県 小、草野球 投、一 中日ドラゴンズ バット数本、グラブ 土日 石原 岐阜県 なし やれそうなところ 中日ドラゴンズ グラブ 土日祝 Vすらいだー 岐阜県 パワプロ厨 内外野手、スコアラー、スカウト なんJ グラブ、バット 土日 のーこんたろー 岐阜、東濃 小学(小2~小4)、草野球 二、三、投、右 中日ドラゴンズ グラブ、スパイク 土日 鞘師 岐阜 中、高 本職外野 遊びでは全ポジション 全球団 グローブ、バットほか 暇な土日 貝柱 岐阜県 小3~6 どこでも 中日ドラゴンズ グローブ 土日 しお 岐阜県東濃 小〜大 どこでも(できればピッチャー) 中日ドラゴンズ グローブ、バット 土日祝 三重県(6人) HN 地域 野球経験 ポジション 好きなチーム 所持道具 参加可能な日 しまさん 三重県 少年野球 三、二 中日ドラゴンズ グラブ 土日祝 よっさん 四日市市 中学、草ソフトボール 外野 中日ドラゴンズ グラブ、金属バット、A球、硬球 日 くー 三重県 中 外、一 不明 バット、ボール、グローブ 土日 くわんこ 三重県桑名市 中 遊、三、投、左 中日ドラゴンズ グラブ、スパイク、マスコットバット 不規則 よしだ 三重 遊び程度 どこでも 中日ドラゴンズ グローブ 基本的に土日 まつもと 三重 遊び程度 どこでも 中日、ヤクルト、横浜、ロッテ グローブ 基本的に土日 静岡県(2人) HN 地域 野球経験 ポジション 好きなチーム 所持道具 参加可能な日 千葉ロッテTSUTAYA内野手 静岡県 有 遊、中、投 イッチ 静岡県東部 キャッチボール程度 投、二 横浜DeNAベイスターズ グローブ 土日 北陸(1人) HN 地域 野球経験 ポジション 好きなチーム 所持道具 参加可能な日 銀 北陸 小中高 捕、一 広島東洋カーブ、西武ライオンズ 金属スパイク、キャッチャーミット、ファーストミット、オールラウンドグラブ 長期休暇
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野手 名前 ☆ ノーマル アクティブ ウイングバット 3 カーボンバット 3 ラッキーボーイ 前に転がす打法 スピードバット 3 サヨナラ男 送りバント ヘヴィバット 3 つなぐ野球 つなぎの意識 超合金バット 3 ホームランの余韻 投手を威圧 投手 名前 ☆ ノーマル アクティブ ウイングバット 3 カーボンバット 3 スピードバット 3 ヘヴィバット 3 超合金バット 3 装備についての情報募集中です! ステータス、画像などの情報がありましたら、掲示板などでお知らせください。 特に、☆3以下のバットの情報が極端に得にくい状況ですので、どんどん情報をくれるとありがたいです! 名前 コメント すべてのコメントを見る
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作者:◆EHFtm42Ck2 【予兆編】 【侵蝕編】 【再生編】 『クリスマス中止のお知らせ』。『クリスマス始末してきたb』。ネットの巨大掲示板のこんな書き込みに、我が胸 を躍らせ笑い転げたのはもはや過去の事。 我は力を手にした。冗談でも冷やかしでも願望でさえもなく、真に一年で最も忌まわしきこの日に混沌と騒乱を もたらすこと。それをたった一人で成し遂げられるだけの力を。これはまさしく天がもたらした啓示なのだ。 忌まわしきクリスマスに裁きの一撃を。クリスマスという日の意味を履き違えて睦み合う愚か者どもに真義の鉄槌を。 そんな固き信念を持って我は過去9年、クリスマス・イブの夜空とその下で煌めく電飾の街並み、その光の中で臆面 もなく乳繰り合う恥知らずどもを、我が黒き灰雪で汚してやった。 だというのにだ。連中は何も学んでいないのか。10年目となる今年も、相変わらず街は電飾を巻きつけられた哀れな ツリーを召し、この島国の大半の人間にとって何の関係もないはずの異教の祝日を我が物顔で謳歌しているではないか。 なんと愚かな連中だ。愚かな奴ほどかわいいなどというが、我には到底そんな風には思えない。『愚者は経験に学ぶ』 はずではないのか。ならば奴らは愚者ですらないというのか。9度もこの日をめちゃくちゃにされてなお、何事もなか ったかの如くのんきに浮かれている……? 人間とはここまで愚かな種族なのか? いずれにせよ、我は成し遂げねばならない。そこにクリスマスという忌まわしき日がある限り。あまつさえクリスマ スという聖なる日を恋人たちの性なる日と勘違いしている輩がいる限り。そしてまた、我と同じ境遇にいる哀れなる同 胞たちの無念の心が、この空にわだかまっている限り。 ああ、そうとも。我は必ず成し遂げる。 だからせいぜい震えて待っていろ、不貞の輩どもよ。我が貴様らに最高の夜をくれてやる。この国の安寧なるクリスマスは―― ――今宵で、オシマイだ。 『劇場版Changeling・DAY ~バフ課壊滅! 漆黒が蝕む聖夜(イブ)侵蝕編~』 【午後3時23分 バフ課2班隊長は最強の無能力者】 部下も同僚たちも大半が出払い、いつにない静けさに包まれたバフ課本部の一室。バフ課2班隊長code:シルスク は、くたびれた薄汚いソファに体を預け、今や遺物となりつつあるブラウン管テレビの画面をぼんやりと眺めていた。 街が少しずつ、しかし着実に黒い雪だるまの群れに侵されていく様。テレビから流れるニュースは、その様子を 粛々とレポートし、また新しく入る最新の情報を逐一垂れ流し続けている。 「シルスク隊長さん、お茶が入りましたよ。ほらほら、おせんべも一緒にどぞー」 ニュースに集中していたシルスクに、そんな能天気そうな声で話しかけながら熱々のお茶を差しだす少女が一人。 前髪をタランチュラのヘアピンで留めたその少女は、海苔巻き醤油せんべいの袋を大事そうに抱えて、やはり能天気 そうににこにこと笑っている。 「ほう、なんだ。お前にしては珍しく気が利いてるなアルシーブ。前はお茶を頼んだら急須とお茶っ葉とお湯を持っ てきて、「後は自分でやってくださいてへへ」とかほざいてた記憶しかないんだが」 「えぇ? そんなことありましたっけ? それ、たぶん別の人ですよぉ。私、基本「やる」子ですから」 ふんと鼻息を鳴らしながら、えへんと胸を張る少女、code:アルシーブ。 ここまでおバカだともう殺意も湧かないなとむしろすがすがしく思いながら、シルスクはテーブルに置かれたお茶 に手を伸ばす。ほこほこと湯気を上げるそれを軽く一口含んだ瞬間、シルスクはかつて感じたことのない圧倒的異物 感に襲われた。 「ぶっふぉ!! 苦っ!! にっがっ!! 何だこれは!? お前は俺にリアクション芸でもやらせたいのか!?」 「あ、やっぱりかぁ。えと、実はですね、お茶っ葉の缶を傾けてもお茶っ葉が出てこなかったので、思い切って真っ 逆さまにひっくり返してみたんです。そしたら何と! お茶っ葉がわっさーっと大量に、というかあるだけ全部急須に ダイブしてしまったのであります! もう予定調和なんてクソくらえの大波乱の展開に私、しどろもどろにテンパって しまったのですが、やってしまったことは仕方がないと前向きに考えなおし、もったいないからこのまま淹れてしまお うということで、熱湯をどぼどぼと注いでそのまま10分ほど放置した結果できあがった銘茶が、たった今シルスク隊長 さんが一口飲んで噴き出したそのお茶だという次第で……えと、つまりその……ごめんなさい。てへ」 銀河系の遍く星をしらみ潰しに探しても、こいつと張り合えるレベルのアホはなかなかいないだろうなと、シルスク はもはや呆れも怒りも憎しみも通り越して素直に感心した。 「ったく、まあいい。そのせんべいをよこせ。口直しだ」 「ちっちっち。よこせなんて言い方する人にくれてやるおせんべはありませーん」 何様だ。何様なんだこいつは。シルスクはもはや自分が軽く恐怖を覚え始めていることを認めざるを得なかった。 あまりにも話が通じない。バフ課の連中はどこかしらマトモじゃない奴ばかりだが、この少女からはそういうのとはもっ と異質のヤバさが感じられてならない。クエレブレやラツィームに知られれば鼻で笑われそうだが、現在の率直な感想だった。 「あれ? あれれ? し、シルスク隊長さん! テレビテレビ! 私の可愛い顔なんて見なくていいですから、テレビ!」 可愛い顔なんて見てたっけかと怪訝に思いつつ、言われるがままにすっかり放置していたテレビに目を向ける。 そこには、さっきまでとはまるで違う映像が映し出されていた。 足元まで覆う黒いコートに身を包んだ男が、そこにたたずんでいる。なぜか装着している大きなゴーグルは、男の人相 も表情もすっかり包み隠しており、それがその佇まいに不気味さと威圧感を与えている。 その男の出現に、シルスクは慄然とした。ひとつには、その男こそが一昨年と去年と自らが一戦を交え、そして敗北を 喫した相手。クリスマス・イブの侵略者Mr.ブラックスノーその人であるということ。 そしてもう一つ。その映像はいわゆる「リポート報告映像」ではないらしいということ。要するにその男は、今まさに その放送が行われているテレビ局、そのカメラの前に立っているようだということ。 一瞬戦慄に身が震えたシルスクだったが、その事実に気付いた瞬間、自分の取るべき行動を見出した。 「Mr.ブラックスノー、今年は随分やる気のようだな」 「ほい?」 「アルシーブ。俺は出かけてくる。お前はここで一人残って、せいぜい寂しいクリスマス・イブを過ごせばいい」 わけがわからなそうな顔で「あはぁ」とだけ答えるアルシーブ。そのどこまでも能天気な表情に、シルスクの心は 少し和んだ。出かける間際、ほとんど手をつけなかったお茶をもう一口、ぐびりと飲み込む。 「し、シルスク隊長さん! そんな豪快に飲み込んじゃって……私の淹れたお茶、やっぱり美味しかったんですね!?」 「ほざくな。外は寒いから、熱いもん飲んで体をあっためとこうと思っただけだ」 口いっぱいに広がる苦みに耐えながらそう吐き捨てる。アルシーブが「ツンデレさんキタ!」とかわめくのを全力で聞 き流し、シルスクは仕事を果たすために出陣した。 【午後3時19分 バフ課2班の青い副隊長】 「くっそ、黒雪だるまの数が明らかに増えてきてる……! このままじゃ……」 去年の二の舞だ。バフ課2班副隊長code:ラヴィヨンは焦りを隠せなかった。日没が近づくにつれ、徐々に頭数を 増やしていく黒雪だるま。それらの場当たり的な駆除に追われて消耗していく自分たちバフ課。漆黒に染まる街並み。 混乱を極める人々の群れ。去年の同じ日のそんな出来事が、リアルに思い出された。 「だからって黒雪だるまを放っとくわけにもいかないし……くっそ、どうにかなんないか?」 黒雪だるまを放っておけば、人々に直接の危害が及ぶ。死に至った例は過去ないが、重傷者くらいはざらに出る。 すれた思考の持ち主が多いバフ課において、ラヴィヨンはどちらかというと一般人寄りの思考をする青年だった。 自分が守れる力を持っているなら、守りたい。その考えがいかに青く子どもじみているのかは、彼自身よく理解していた。 本来なら黒雪だるまなんて歩兵の相手はせずに、キングであるMr.ブラックスノーに注力するのが、バフ課の戦士 としては正しい判断だとわかっていた。それでも、だ。 「クリスマスは楽しい日なんだよ。誰と過ごすかってのはその人の自由だけど、恋人でも家族でも、とにかく楽しい 日なんだよ」 彼の前に立ちはだかるは、一体の黒い雪だるま。物言わぬそれはしかし今、明確な敵意を持ってそこに存在している。 その無言の敵意に、ラヴィヨンは全力の熱意で応戦する。 「そんな特別な一日をぶち壊しにする権利なんて――」 熱く叫びながら、その背に差していた対黒雪だるま専用兵装、熱血金属バットを振りかぶり 「誰にもねえだろーがぁ!!」 さらに熱く、某テニスプレイヤーがこの場にいたら暑苦しく称賛してくれそうなくらいに熱く咆哮して、金属バットを 黒雪だるまの頭部に叩きつける。 グシャリとすいかを割るような音。クリーンヒットの手応え。それでも、黒雪だるまは崩れない。ただの金属バッ トでは、黒雪だるまに致命傷を与えることはできないのだ。あくまでただの金属バットでは、だが。 「よく耐えたけど、悪いな。こいつは『熱血』金属バットなんだ」 ニヤリ、という擬音をつけるには爽やか過ぎる笑顔でラヴィヨンが言った刹那、黒雪だるまがしゅうしゅうと音を たてて蒸気を上げ始める。熱血金属バットが発熱しているのだ。斬撃にも銃撃にも、そして殴打にも耐える黒雪だるま だが、所詮は雪であり高温には脆い。その弱点を突くべく2班の兵装設計担当者が作り出した武器が、この熱血金属バット なのだ。ちなみに活用しているのはラヴィヨンただ一人である。 頭部が消え、胴体も溶け。黒雪だるまがただの透明に澄んだ雪解け水へと還ったことを見届けて、ラヴィヨンは 「ふう」と一息ついた。物言わない雪だるまに年も考えずに大声を上げた自分が少し恥ずかしかった。 「火を操る能力とか持ってればよかったんだけどな。派手だしかっこいいし」 ラヴィヨンの昼の能力は【オートマタ】。死体でさえ操る強力な能力だが、直接的な攻撃能力ではないし、とりわけ 相手に対してのだまし討ちや威嚇行動として真価を持つ力であり、黒雪だるまに対してはあまり意味のないものなのだ。 そんな少しネガティブな思案にふけるラヴィヨンの背後で、どしんと重い音が響く。ひとつだけではない。どしん、 どしんどしんと、数えるのも追いつかないほどだ。それが何の音なのかは、ラヴィヨンにわからないはずもない。 「はあ~。これじゃ夜になる前にくたくたになっちゃうな。また隊長に怒られちゃうよ」 軽い口調だが、決然とした表情で。ゆったりと振り返ったその視界に広がるは、一面の黒い雪景色。 「例えどんだけ数がいようと黒かろうと……雪だるまにビビって逃げたんじゃ、バフ課2班副隊長の名が泣くっての!」 最後に威勢よくそう大見栄を切って。敵意に満ちた漆黒の集団の、その中央へ―― 青い弾丸となって、突き抜けた。 【午後4時11分 ブラックスノーゴーレム爆誕】 テレビ局を乗っ取ってニュースに生出演しているブラックスノーの姿を見たシルスクはテレビ局へと急ぐ! なんやかんやありながらもたどり着いた場所で、シルスクはついにブラックスノーと対峙する! ブラックスノーの戦闘力上昇は夜の能力によるものであり、シルスクは昼の間に仕留めることを目的としていたのだ! 肉薄するシルスク! だがその時! 地震のような大きな地揺れがシルスクの手を止める! それでもあきらめないシルスクに、ブラックスノーは告げる! 「今宵の我はそれなりに本気だ」と! その言葉に悪い着想を抱くシルスク! キングをあきらめテレビ局から出た先で彼は、モノクロームの侵蝕が 最終段階まで達していることを知るのだった……! アルシーブ「なんと大胆なざっくり! 総集編ですか!? チケット代返せです! 法廷で待ってろレベルです!」 テレビ局を出るなり己の目に飛び込んできた光景に、シルスクはもう目を丸くする以外の手立てを持たなかった。 「……おいおい、なんだってんだよ。なんだこのどでかい雪だるまは」 その言葉通り彼の目の前には、ビルの10階ほどの高さに相当する大きさの巨大な黒雪だるまが堂々と鎮座していた。 相変わらず腕は生えているが脚はなく、それ故移動には小さな黒雪だるまと同じように跳ねるという手段を用いる ようだ。 さっきの揺れはこいつの仕業だな。シルスクはすぐにそう直感した。小さく跳ねる移動ならまだしも、この巨体だ。 大ジャンプして着地すれば、その震動は生半可なものではないだろう。そしてさきほどのレベルの震動が何度も起これば、 この首都に無数に立ち並ぶ高層ビル群が耐久限界を迎えて崩れる恐れも出てくる。もしそんなことになれば首都が、 ひいては日本全体があの隕石災害以来の大混乱に陥る危険が現実味を帯びてくる。 「フン、一体どうしたっていうんだブラックスノー。今年は本気で本気じゃないか」 焦る内心を鎮めるように、声に出す言葉はあくまで余裕。そうでもして自分を奮い立たせなければ、目の前にそびえ立 つ巨大な黒い雪の巨人をどうにかする気力も、どうにかできると思う前向きさも湧いてこない。余裕の態度はシルスク が持つプライドの現れであり、同時に己を死地に追い込む燃え尽きた吊り橋なのだ。 「いやしかしどうにかしようったって、一体どうすりゃいいんだこんなデカブツ」 いきなり手詰まりになった。とりあえずシルスクは、巨大黒雪だるまに向けて2、3発銃弾をぶちこんでみる。 「うわ、びくともしないな。まああの巨体が銃弾2、3発で四散したらそれはそれで逆に怖いが」 大してがっかりしてもいない口調でそう言ってから、早くももうお手上げだという風に肩をすくめる。銃撃が効かな ければおそらくナイフだって効かない。第一接近すること自体が自殺行為だ。動きを読めなければ車に轢かれたカエル の如くぺちゃんこにされてしまう。そしてそもそもあれは雪の塊なのだ。刺突斬撃銃撃の類への耐性は相当高い。効果 的にダメージを負わせるには――とここまで考えた時、シルスクは頭上に圧力を感じた。 「うおっとっと! ったくいきなりなんだ?」 軽快に身を翻らせて難なく回避し、素早く元いた地点に視線を走らせると、ヘドロのようにどす黒い崩れた雪塊が地 面にへばりついていた。 「黒雪だるまがすっ飛んできて崩れたのか……? いや、違うな。こいつは……」 着地と同時に崩れるという失態をさらした黒雪だるまには出会ったことがないシルスクだった。だいたい周囲に小さ い黒雪だるまがいなくなっている。ならばこの黒雪を飛ばしてきた元凶はアレしかいない。 そのアレに目をやる。雪塊のくせして不気味なほど自在に動く腕が、丸っこい頭部をぼりぼりと掻くような動きをし ているところだった。ひとしきり掻いた後、例のアレはその腕を振りかぶるように掲げ――そこからびよ~んと意外に もアンダースローで振りぬいた。不意打ちすぎる。振りかぶったんだからそこはオーバースローでいいだろ、などとまっ たく空気の読めていないツッコミを入れながらも、シルスクは再びさっきと同じ要領で冷静に身を翻した。ワンテンポ 遅れて落ちてくる、大量の黒い雪。間違いなくこれは巨大黒雪だるまの恐るべき攻撃行動だった。 「『僕の顔をお食べ』じゃなくて、『僕の顔で死んで』ってか。フン、我ながら全然面白くないな」 誰も聞いてなくてよかったなと自虐的な感想を自身に返しつつ、取るべき最善の行動は何かを模索する。とは言って も、銃撃が通用しなかった時点から腹は決まっていた。最強の無能力者たる彼が、今日まで生き残ってこれた最大の理由。 「ひとまず、退却だな」 【午後3時54分 副隊長ズ】 「くっそ……こいつら、次から次へと……キリがないよ」 ラヴィヨンは諦めかけていた。もうすっかり息は上がり、体力的にもほぼ限界。熱血金属バットを振り回し続けた掌に は赤く血が滲み、鈍い痛みが走っていた。そんな疲弊しきったラヴィヨンの前には、まだ無数の黒雪だるま。愛嬌あるフォ ルムに反して無表情で不気味なそれは、情けも容赦もなく弱ったラヴィヨンを攻撃してくる。 「チッ、少しは休ませろっての……うぐはっ!」 黒雪だるまがその空洞のような口から吐き出す無数の雪つぶて。雪合戦の雪のようだと言えばかわいいものになるが、 時速120キロほどの速度で毎秒6発ほどを吐きだしてくるのだと言えば、それがどれほどの恐怖かは想像に難くないだろう。 そして今のラヴィヨンにはそんなものを回避するだけの瞬発力も、金属バットで打ち返すだけの反射力も残っていない。 顔面に。胸に。腹に腕に脚に。無数の雪の塊を叩きつけられる。一瞬だけ走る冷感と、鈍く残る痛み。気力だけで立っ ていたラヴィヨンのその最後の砦を崩すには、それだけで十分すぎた。 「へへ。雪だるまに負けるなんてさ。男として情けなさすぎるよ……ごめんね、じいちゃん……」 もはや自分が何を口走っているかさえわからないのだろう。謎の台詞とともに、ラヴィヨンの体がまるでスローモーショ ンのようにゆっくりと前のめりにくずおれ――ようとした時。横からその体をがっちりと支えた者がいた。 「ちょっとちょっとー! ラヴィラヴィあきらめるの早いってー!」 それは聞き馴染みのある軽薄そうな男の声だった。ラヴィヨンがそれに反応するより早く、また逆側から体を支えられる。 「そうね。クリスマス・イブはまだ長いのよ。キングも姿を現していない今、一部隊副長のあなたがそんなんじゃ困るわね」 それもまた聞き馴染んだ女の声。だからラヴィヨンは彼らが誰なのかもちろん理解できた。少しの驚きと大きな喜びを 胸に、思わず高い声になって彼らの名前を叫ぶ。 「し、シェイドさん! マドンナさん! 来てくれたんスね!」 「ま、こんな時くらい真面目に働いとこーかと思ってさ」 「勘違いはしないでね。他班に貸しを作っておけば、今後何かと有利に立ちまわれると思ったの。それだけのことだから」 ニヤニヤと軽そうな笑顔でうそぶくシェイドと、ツンツンと怜悧な表情で言うマドンナ。班間協力がほぼ皆無でスタ ンドプレーの多いバフ課で、副隊長格が3人揃うことは非常に稀だ。ラヴィヨンはそういう胸熱な展開に滅法弱い、精神 年齢の若い青年である。この状況でやる気にならないわけがない。 「シェイドさん、マドンナさん。俺嬉しいッス! やっと仲間になれた気がするッス!」 「ウザ。ラヴィラヴィそういうノリ勘弁してよ」 「無駄口は慎みなさい! 来るわ! 下がって!」 言うが早いか、マドンナが一歩前に躍り出る。複数の黒雪だるまが、さっきと同じように今にも雪塊を吐きださんと していた。それに対しマドンナは右腕一本のみを、肩の高さに掲げて前に突きだす。黒雪だるまの口から雪塊の初弾が 撃ち出されるのとほぼ同時。マドンナの右手の肘から下、その周囲の空間がぐにゃりと形を歪め、次の瞬間には―― 巨大な盾へと姿を変えていた。黒雪だるまが高速で吐きだす無数の雪塊を、その盾が危なげなく防ぎきっている。 「これだけ雪を吐きだしておいて、なんであの子たち小さくなったりしないのかしら」 自身の右腕で雪塊を完全に遮断しながら、マドンナはそうぼそりと呟く。余裕の独り言。あまりにのんきかつ的確すぎ て、ラヴィヨンは笑いをこらえるのに必死になってしまった。 そしてこの後、シェイドもその能力を駆使して活躍する……場面については尺の都合上ざっくりと説明する。 マドンナの張ったシールドへ雪玉の雨が降り注ぐ中、シェイドは単身黒雪だるまの群れへと突っ込む! 能力【影踏み】 をフルに活用し、一体の動きを乗っ取りその一体を別の一体にぶつけて共倒れさせる方法で、確実に数を減らしていく! ラヴィヨンが「まずい僕何もしてない」と焦り始めた矢先、黒雪だるま達の挙動に変化が! 退却行動であるかのよう に見えたそれは、実は生き残った全黒雪だるまの集合、そしてまさかまさかの合体だったのだ! 合体し巨大化した黒 雪だるまに流石に分の悪さを感じた3人は、シェイド&ラヴィヨンの2人とマドンナ1人の二手に分かれて撤退することに するのだった…… アルシーブ「ぐすっ。シェイドさんが不憫過ぎて泣けてきました……」 【午後4時23分 侵蝕に抗う者】 巨大黒雪だるまの前から一時退却したシルスクは、シェイド&ラヴィヨンと合流した。なんやかんやと話し合った後、 現在の戦力で巨大黒雪だるまをなんとかすることは不可能だという結論に達する。しかしあれを放っておくわけに もいかない。3人を手詰まり感が襲う中、別の場所で戦っていたはずのクエレブレが何やら巨大な筒を持って現れる。 「2班の変な女の子から託されてきた」というその筒は、2班の兵装設計担当者が作り出した対巨大黒雪だるま専用 決戦兵器、「携行型ヒートパイルバンカー」だった! これを巨大黒雪だるまにぶち込むことができれば……すでに 満身創痍のラヴィヨンとクエレブレを除き、シルスクとシェイドという気の合わない二人が今、バフ課史上最大の 難作戦、「ブラックスノーゴーレム撃退戦」に挑む…… アルシーブ「早っ! 直前にもありましたよ総集編! もうちょっとがんばれ!」 「んで、どうするんですかシルスクたいちょ」 「簡単な話だ。お前の【影踏み】であいつの動きを止める。俺がパイルを打ち込む。それでコンプリートだ」 自分の身長ほどの長さを持つ巨大な杭打ち機を肩に担ぎながら、シルスクは淡々と説明する。実際、これ以上簡単 な話はないだろう。動きが読めずに踏みつぶされる恐れがあることが最大の不安因子ならば、そもそも動きを止めてし まえばいい。それを可能にする能力者がここにいるならばなおさらだ。しかしちょっとした問題もある。 「ん~、そんな簡単な話かなー」 その能力者がひどいひねくれ者だったりすることだ。シルスクはこのひねくれた3班副隊長の物言いに常々イラつかされてきた。 「なんだ。何か問題があるか」 「胴体を貫通するだけだと、あまり効き目がないんじゃないかなーと、ちょっと思いまして」 「ほう。傾聴に値する意見だな、珍しく。ならどうすればいいと思う?」 大地が微かに震動するのを全身で感じながら、シルスクが問う。その揺れの発信源に目線を向けたシェイドが、 ぽりぽりと頭をかきながら口を開く。 「頭部のてっぺんから胴体まで、正中線をまっすぐ打ち抜く。それが一番確実じゃないかと」 決してふざけて言っているわけではないことは、シェイドの表情を見ればわかった。しかしそれでいてその提案は、 悪ふざけにしか聞こえないほど高難度なものに思われた。それでもシルスクは、その提案をもう少し聞いてみたい気になった。 「具体的にはどうする」 「なーに、簡単な話です。まず僕の能力であいつの動きを制限します。シルスクたいちょはそこら辺のビルの屋上あたり から、動きの止まったあいつの頭めがけて飛び降りて……後はわかりますよね」 まあ結局そうなるのだろう。それ以外には考えられない。確かに簡単な話だと、シルスクはため息とともに納得した。 「んまあ、やるかやらないかはシルスクたいちょにお任せしますけど。他班でも隊長命令絶対だし。でもやるなら早くしましょ」 そう言ってシェイドは、ピッと空を指さす。一日の仕事を終えて休もうとしている太陽がそこにある。 なるほど、確かに急がなきゃな。シルスクは即座に意味を理解し、そして判断を下した。 「癪な話だが、シェイド。今はお前が頼りだ。お前を信じよう」 「わお。了解ですよ。僕はいつでもシルスクたいちょを信じてますけどね」 影が薄い。シェイドは内心で冷や汗をかいていた。ただでさえ影が薄くなりがちな冬の、雲も出始めている日暮れ前だ。 下手をすれば踏んでいる最中に影が消えかねない。そうなれば最悪自分がぷちっとスタンプされてしまうことになるかも しれない。 「だからってさ、やんないって選択肢はないからね」 軽薄で不真面目だという自覚がある。それでも、人の信頼や期待を平気でふいにするほどのろくでなしではさすがにない。 シェイドという男の正の一面がこの時、シェイドの全てを支配していた。 「デカブツだし、影を踏むの自体は簡単なんだけどねー……キープできるかなってうわわっ!」 巨大黒雪だるまの影まで後少しというところで、シェイドは突然の飛来物を間一髪で回避した。見れば黒い雪の塊が ずしりと地面にへばりついている。 「これか、シルスクたいちょが言ってたやつ。ま、とにかくさっさと影踏んじゃおう」 言っている最中にも二度三度と黒雪塊の雨が降ってくるのを、シェイドはひらりひらりと軽快にかいくぐる。その余裕 の様を見てか、巨大黒雪だるまの攻撃が激化。その空洞のような口から雪玉を吐きだす体勢に入る。ラヴィヨンがボロボ ロにやられたあの攻撃だ。 「ちょっ、そのでかさでそれは反則でしょ!」 さすがにまずい。でも黒雪だるまの影はもうすぐそこだ。避けるより。隠れるより。走りぬけろ。どれだけ薄くなって いようと、そこに影があるのなら。 巨大黒雪だるまの口から今にも雪玉が吐きだされようとする瞬間。シェイドは立ち止まることも、横に逸れることもなく。 静かに目を閉じて、ただ真っ直ぐに走りぬけた。 「動きが止まってる……」 デパートの屋上に到達したシルスクは、すぐに巨大黒雪だるまの挙動を確認する。小刻みに揺れているようには見える ものの、ぼよんぼよんと跳ねるような動きをしている様子はない。シェイドの【影踏み】は問題なく効いているように 思われた。 「感謝する、シェイド。さあて、じゃあ俺もしくじらないようにしなきゃな」 巨大なパイルバンカーを右肩に担ぎ、屋上のふちに足をかける。地上20階建てのその高さでは、巨大黒雪だるまの頭部 までやや距離があり、それがシルスクを不安にさせていた。近くに手頃なビルがなかったのだからしかたがないのだが。 歴戦の猛者たるシルスクも、さすがにこの高さから命綱なしで、しかも重量感ある武器まで担いでバンジーしたことは ない。それでも、躊躇して竦んでなどいられない。日没の時はもうすぐそこまで迫っている。この機を逃せば、あのデカブツ を倒すチャンスはないかもしれないのだ。 空を飛べる能力でもあればな、などとは、シルスクは微塵も考えたりはしなかった。隕石が落ちてもう十年、シルスク は能力の発現がない。そんな自分を旧人類あるいはロートルなどと蔑む一方で、シルスクは能力に頼り溺れる人間たちこ そを軽蔑している。自分もそうなってしまうのなら、能力などいらない。常々そう考えている。 「行くか」 最後にすぅーっと軽く深呼吸をして。ビルのへりから中空に舞いあがるシルスクの体は、隕石が落ちた後も少しも変わ らない地球の重力に引かれて落ちていく。真っ直ぐ、ただ真っ直ぐに。巨大な黒い雪塊の、そのど真ん中めがけ。 身を切るような鋭い冷気に全身をさらしながら、シルスクは担いだパイルバンカーをしっかりと構える。視界に入る黒 い雪塊はどんどん大きさを増し、距離が狭まっていることを知らせる。冷気が目に染み、視界が滲んだ。それでもその瞳 は、標的を確かにロックし続けていた。 飛び降りって、こんな感じか。シルスクはひどく不適切な感慨を抱いていた。時間の流れが遅く感じた。吹き付ける冷 気も、風を切るような心地よさも、そして確実に近づいてくる地面と、黒い塊も。全てをゆっくりと堪能している、そん な感覚だった。次の瞬間にはそれが終わってしまうことが、少し残念に思えるほどだった。 「ぐっ……よ、よし、とったぞ、ゼロ距離」 そして遂にシルスクという天からの砲撃は着弾。内臓がひっくり返るような衝撃とともに、構えたパイルバンカーの先 端が巨大黒雪だるまの頭部を穿孔。自身もしっかりとそこに両足をつけ、 「まだキングが残っちゃいるが、とりあえず……これで、任務完了だ!」 約束された勝利の言葉とともに、力強く引き金を引く。打ち込まれた杭が発熱を以って標的を蝕み始めるのを感じた時。 パイルバンカーの衝撃に弾かれたシルスクの体は、為す術もなく宙に投げ出されていた。 登場キャラクター Mr.ブラックスノー シルスク アルシーブ ラヴィヨン シェイド マドンナ 上へ
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