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オリジナルイラスト2 ■crazyhome!で描いてた漫画トキトキスクールのイラスト ↑この三枚目のは専門学校一年の時に授業で描いたもの。 確か『デッサン』の授業の宿題だった記憶があります。デッサンの授業なのに完璧に趣旨無視してるトコロからみてどうやら僕は結構な暴れん坊将軍だったことがわかりますね。ちなみにこのイラストはポスターカラー使用。 ■落書き ■数年前に描いたパンドラ凶子 ■スズキ・カプチーノ カプチンを描いてみましたが友達にフロントが短っ!と突っ込まれました。 うん確かに短いねぇ。(^^)チッキショーまた時間ができればチャレンジすっぞぃ♪ ■ギャラリー一覧
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イラスト部門 BITイラスト部門とは… 中京大学豊田キャンパスに籍を置く、総合創作サークルBITの1部門。 『文芸』『イラスト』『TRPG』の『I=イラスト』を担う部門で、単位という言葉に怯えながらも授業そっちのけで絵を描き続けたり、「何か書くものある?」と聞けば何故かいつも白い紙を隠し持っていたり、ひとたびカラオケだのビリヤードだのバッティングセンターなどと声が上がればノリノリで参加したり、その他様々なお絵描きさん要素をたっぷりと含んだ人達がとみに多く集まる不可思議な生ぬるい空間です。 普段は毎週木曜日の夕方6時30分から、821教室で活動しています。 主な活動内容は、各々が頑張って描き上げたイラストを持ち寄り品評に品評を重ねる品評会、黒板を使ったお絵かきゲーム、たまに何やら企画が立ち上がるといった感じです。 興味が沸いた方はどうぞお気軽にいらしてくださいませ。 活動時間&活動場所 時間 : 毎週木曜日夕方6時30分~8時頃まで(途中参加可・途中退出可) 場所 : 821教室(8号館2階1教室) 活動ルール 1 作者が手を上げた際は、静かにする 作者以外が手を上げた際は作者の意見を尊重する・品評重視・雑談重視以上のどちらかを作者が考える 2 時間を提出枚数で決定する 3 途中退場はいつでも可 以下広告
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (54)虚空の大穴 全てを呑み込む穴の驚異は、ウルザを吸い込むだけに止まらなかった。 「うわああああああああ!!」 戦場に悲鳴が、こだまする。 ウェザーライト号のブリッジでは、アラートが騒がしくがなり立てていた。 それもそうだろう。今、ウェザーライトの船体は四五度近くの傾きをもって、船首を上にして斜めに傾いでいるのである。 ただ事ではない。 しかし、そのような窮状であるにも関わらず、周囲にウェザーライトを救おうというフネはない。 なぜなら、他のフネも大なり小なり似たような状況であるからだ。 艦隊は上空からの襲いかかる強力な吸引力に、必死に逆らっていた。 浮力を調整し、自重と重力で対抗する。 だが、重量級のフネなどはそれでいいが、船体の軽い船などは徐々にコントロールを失い、上空へと引き込まれて始めている。 フネは元来このような事態に対処できるようには作られてはいないのだ。 唯一幸いだったのは、このような状況の為に、両軍の戦闘行動が一時中断していることだろうか。 謎の力の影響を受けているのは、何も連合艦隊だけではない。アルビオン側のフネも同様である。 その証拠に、ベキベキという音を立てながら、一隻のアルビオン巡洋艦が、甲板を引きはがされて、破片をばらまきながら空中分解した。 両軍とも、現状を維持するだけで手一杯で戦闘どころでは無いのだ。 混乱の原因、それはプレインズウォーカー同士の戦いの余波に他ならない。 奇しくもそれは、象と蟻の例えを現実のものとしたのである。 ワルドが穿った奈落の大穴。 それはプレインズウォーカーであろうとも引き込んで捕らえる、恐るべきものであった。 だが、それだけの力が、周囲に影響を及ぼさないはずがない。 今のワルドにとってはささやかな余波でしかないそれが、戦場にある全てのものを大穴へと向かって引き込もうとしている力の正体だった。 「モンモランシー! ギーシュ!」 そんな混乱の中で、ウェザーライトのルイズは声を上げた。 ブリッジ内が強烈な風になぶられている。 ドラゴンに破壊されたブリッジの亀裂から、猛烈な勢いで空気が吸い出されているのだ。 吸い上げられる空気は濁流となって、周囲に激しい気流を発生させている。 外を見れば、フネ、人、飛竜、様々なものが上空へと巻き上げられているのが見て取れる。 そのような状況で、ギーシュは右手で必死にブリッジの縁に掴まり、自分とモンモランシー、二人分の体重を支えていた。 既にギーシュの体は浮き上がってしまっており、その手を離せば二人は直ぐにでも外へ放り出されてしまうだろう。 「モンモランシー! しっかりっ!」 「ギ、ギーシュ……」 そう、今や二人の命運は、ギーシュ一人の手にかかっているのである。 「ギーシュッ! 馬鹿なことは止めて手を放して! あなただけなら助かるわ!」 「馬鹿言っちゃいけないよモンモランシー! か弱い女性を見捨てて、自分だけがのうのうと生き残るなんて、そんなのはトリステイン貴族のやることじゃない!」 「でも、このままじゃ二人とも!」 「それこそ望むところだよ! 僕は君を守ってみせる、その為にここにいるんだっ!」 ギーシュ・ド・グラモンはこの戦場に、物見遊山で来ているわけではない。 彼は彼なりの決意を抱いて、この戦場に立っているのだ。 モンモランシーが最初、戦場へ出発するウェザーライトに忍び込むという計画を彼に打ち明けたとき、ギーシュは当然ながら猛反対した。 戦場の恐ろしさや死ぬかも知れないというということを、切々と訴えて説得しようとした。 だが、モンモランシーの決意は固く、彼女はその考えを曲げようとはしなかった。 これにはギーシュもほとほと困り果てた。 何が彼女をそこまで駆り立てるのか、モンモランシーは話してくれなかったが、ルイズが関係しているのだろうということは薄々察することができた。 だからといって彼女がこのまま危険に飛び込んでいくのを見過ごすことなどできはしない。けれど彼女は言って聞いてくれるような雰囲気でもない。 いっそ可哀想だが縄で縛ってでも阻止するべきだろうか、そんなふうに悩んでいるギーシュに、彼女はこう言ったのだ。 『それに、いざとなったらあなたが助けてくれるんでしょ? ギーシュ』 明らかに狙って言ったのは確実であろうに、その言葉はギーシュの頭にガーンときた。 モンモランシーが上目遣いに放った言葉に、ギーシュの頭とハートは一辺に打ち抜かれた。 考えてもみてほしい。 愛しい彼女が、危険な場所に行くのだという。 そしてそこでの頼りになるのは自分だけだと言うのだ。 自分だけを頼りにして、彼女は危険に飛び込むのだという。 自分はそれだけ彼女に信頼されているのだ。 迫る悪漢! モンモランシーのピンチ! そこに颯爽と現れる美しいナイト! ギーシュ・ド・グラモン! ぱぱっと華麗に悪漢を打ち倒し、震える彼女を抱き上げる! 『大丈夫かい? モンモランシー、君は僕が守ってあげるよ』 そう格好良くキメると彼女は 『ギーシュ最高! 素敵! 全部あげちゃう! 抱いて!』 と言ってくるのだ。 (悪くない、悪くないぞ、ギーシュ・ド・グラモン!) 正に英雄譚ではないか。 沸騰した頭で、そんなことを思う。 最初からギーシュに選択権は無かった。 結局ギーシュはモンモランシーの企てに力を貸し、今こうして彼女と一緒にいるのだ。 そんな彼が、掴んだモンモランシーの手を放すわけにはいかない。 だが、心の決意とは裏腹に、肉体は徐々に限界を迎えつつある。 先ほどから縁を掴んでいる右手に、感覚が無くなっている。一点で体重を支えていることで、しびれ始めてきているのだ。 まだしばらくは持つが、長々と耐えられる保証はない。 だからといって、掴んだモンモランシーの手を離すなどは論外だ。 「ギーシュ! 早く手を放して! 私は『フライ』で飛ぶから!」 「馬鹿言っちゃいけない……。『フライ』で飛んだって、こんな状況じゃ焼け石に水さ。どのみちすぐに巻き上げられる」 「でも……」 「ぐうぅ……」 苦しそうにギーシュが呻く。 その声で、モンモランシーにもギーシュに余裕が無いのが伝わってきた。 だと言うのに、この馬鹿な幼なじみは自分の手を掴んで離そうとしない。 元はと言えば、自分が無理矢理連れてきたようなものなのに…… そんな彼の姿を見るモンモランシーの目尻から、光るものが流れていった。 「ギーシュ……」 「モンモランシー……」 しかし、そんなやりとりは、二人以上に焦りを含んだ声に遮られた。 「待ってて二人とも! 今すぐ防御のための『膜』をそっちにまで広げるから!」 ルイズである。 ルイズの周囲には、ウルザが施した強力な防御機構が働いている。 今の彼女は、ウルザが望まない限り、外界からの影響を殆ど受けることがない。 例えギーシュ達が吸い出されるほどの吸引力であっても、ルイズの周囲だけはそよ風が吹いた程度にしか感じないのである。 その防御のための不可視の力場を拡大し、ギーシュ達のところまで広げようというのがルイズの考えた、二人の危機を救う方法であった。 だが、その計画には大きな落とし穴がある。 ルイズの計画を実行するためにはウルザの施した術式に手を加え、自らの手で操作しなくてはならない。 それはただの人間であるルイズが、プレインズウォーカーに立ち向かうという意味であった。 人間とプレインズウォーカーとの間に横たわる溝は深く大きい。普通なら永久に埋められない程の差だ。 しかし、ルイズの手にはそれを狭めることを可能とする道具があった。 ルイズはまず右手に嵌めた、水のルビーに集中した。 そうして、自身とルビーとの『接続』を試みる。 生身のままでパワーストーンを操作しようなど、尋常ならざる技であるが、それがパワーストーンへの高すぎる順応性持ち、すでにその毒に犯されている彼女の武器だった。 ルイズはまずイメージした。 自分自身の境界線を朧気にしていくイメージ。そうして指先にある巨大な力と少しずつ自分を重ねていくことを想像する。 すると一秒ほどで、指先にピリッという電流が流れるような感覚が来た。 これで『接続』は完了である。 『接続』は、呆気ないほど簡単に済んだ。 これでルイズのマナの許容量は拡大され、パワーストーンの莫大な魔力を自身の精神力の延長として行使できるようになった訳である。 勿論、パワーストーンの力を行使すること自体はウルザからは堅く禁止されていることがらだったが、今はそんなことには構っていられない。 そうして水のルビーとの契約を済ませると、続いて風のルビーとも同様の接続を済ませる。 一連の準備を終えると、ルイズは自分の席の前に据えられた平面映像が浮かんでいる磨かれた大理石の上に手を乗せた。 そうして粗くなった呼吸を少しの間整えて、そこに自分の魔力を流し込んだ。 ウルザが操作しているのを見たことはあったが、自分で操作するのは初めてである。そもそも『魔力を流し込む』ということ自体、彼女にとって初めての経験だ。 正直、すぐにうまくいくとは思っていなかった。 だが、意外なことにルイズはウェザーライトと繋がってから数秒で、その操作方法を理解が理解できてしまった。 一つ操作を行えば二つを、二つ操作を行えば四つを。 倍の倍で、操作を行えば行うほどどうやってこのフネを操作すればいいかがフィードバックされてくるのだ。 ウェザーライトの操作というのは、要は『自分の腕』と『魔法』との間のような存在だ。 マナ=精神力に命令を乗せて、それを端末から流し込めば思った通りに動かすことができる。 何も難しいことはない。メイジなら誰しもがやっていることだ。 ルイズはそれをルビーのバックアップを受けながらこなしていく。 一分ほどで表層的な操作について一通り試し終えたルイズは、顔を上げてギーシュ達を見た。 ギーシュは何とかまだ破損したブリッジ外壁近くの柵に掴まっていた。 だが、ルイズの霞む視界ではギーシュ達が今どのような状態にあるのかまでは判別できない。 あとどれだけそんな状況で耐えられるだろうか。 一分、二分? それとも三十秒? 兎も角、急がねばならなかった。 ルイズは再び目の前のコンソールに向き直る。 次はもっと高度な操作を行うつもりだった。 ウェザーライトの操作はある意味潜水に似ている。自分自身であるマナ/精神力を、深く沈ませていく、その深さによって捜査できる範囲が変わってくる。 高度な操作になるほど、より深い深度へと精神を潜り込ませるため、多くのマナを消費する。 だが、幸いにも今のルイズはマナ/精神力に関してなら無尽蔵と言っても良い。 余談であるが、ルイズ自身の精神力は、ロマリアで思い出すのもおぞましい『アレ』と対峙した晩以来、枯渇した状態が続いていた。 普通なら精神力は一晩ぐっすりと寝れば回復してしまうものなのだが、どういう訳か虚無の魔法を行使するための精神力はなかなか回復しなかったのである。 原理はよく分からないのだが、虚無に関する魔法を使用するための精神力の充足には特殊な条件が必要らしく、それが何なのか分からない彼女には回復する術が無かったのだ。 だが、パワーストーンの支援さえあれば、魔力は使い放題である。 無論、代償は必要ではあるが……。 正規の手続きを無視して、強引にウェザーライトの操作系統へと深く潜っていく。 途中、二つほどルイズを拒もうとする障害があったが、そんなものは強引に焼き切ってやった。 そうやってどんどんと潜り込んで、ルイズの脳裏に閃く直感。 あと一層で、自分の周囲を固めている防御の力に手が届く。 そう思い、逸る心のままに新たなマナを注ぎ込んだとき、異変は起こった。 「かっ、はっ!?」 頭の中が爆発したような強烈な頭痛、そして焼け付くような右目の痛み。 「――――――っ!?」 ルイズは声にならない悲鳴を上げて、その手で右目を押さえた。 途端に、 世界の半分がブラックアウトした。 (な、に……?) ルイズは脳裏に疑問を浮かべる。 ひどい頭痛は治まっていない。だが、それすらも凌駕して、ルイズは放心した。 突然世界の右半分から光が消滅したのだ。 いいや、そんなことではない。 ルイズにも本当は分かっている。 これは支払うべき代価だ。 驚くようなことではない。 右目が光を失った。 ただ、それだけのことだった。 そう、最初から分かっていてやったことだ。 「何よ……たかだか右目じゃない、何を驚いているのよ、私は。はん、ばっかみたい、ただそれだけじゃないの」 言って、ルイズは震える手をきつく握りしめると、それをそのままそれを、コンソールへと叩き付けた。 「少し、不便になっただけよ……!」 きつく結んだ唇が切れて、そこから血が一筋流れた。 ルイズは直ぐさま作業を再開する。 最後の門を破り、最深部一歩手前の領域のコントロールを掌握する。 それで十分。ルイズの目的を果たすには、それで必要十分なレベルだった。 (……艦内非常用保安機構。これね) ブリッジ内の様子がルイズの頭にイメージとして伝わってくる。 半径一メイル程度の円が自分を取り囲んでいるのが分かる。ルイズはそこに魔力の触覚を伸ばし、力場を発生させている術式に拡大の式を刻み込む。 すると、ルイズの耳にキーンという耳鳴りのような音が聞こえた。 続いて、ごうごうと鳴っていた風音が止み、バタンと何かが落ちる音がする。 ルイズが慌ててそちらを見ると、重なるように床に倒れているギーシュとモンモランシーがいた。 「た、助かった、のか、僕たちは……」 「どうやらそうみたいね……って、きゃあ! ギーシュッ! どこ触ってるのよっ!?」 「おお、モンモランシー。そうは言っても君が上に乗っているのだから僕からはどうしようもないよ……もっふもっふ」 「いやあ! 顔を動かさないでぇ!」 そんな声を聞いて、ルイズは徐々に緊張を解いていった。 思えば一人ウェザーライトに乗り込んで以来、これが初めて気の抜けた瞬間だった。 気を許せる友人、それがどれだけ大切なものか、初めて分かった気がした。 だが、次に聞こえてきた音が、ルイズに再び緊張を強いた。 「……っ!? 何この音っ、警告音が……変わった?」 再び艦内に鳴り響くアラート。 先ほどまでものとは全く別種の耳障りな音。 そして続いて響いた声に、ルイズは驚愕した。 『コアに対する第三深度の不正な侵入を確認しました。緊急時非常マニュアルに基づき、これよりウェザーライトⅡは精霊による自立航行モードに移行します』 無機質な、声。 この船には闖入者であるモンモランシーを除けば、ルイズの他に乗組員はいない。 つまり、今の声はウェザーライトⅡから流れたこととなる。 ルイズはウェザーライトⅡが喋ることなど、このとき初めて知った。 だが、次に発せられた声は、最初の衝撃を遙かに上回るものだった。 『ただちに不正な設定を破棄。艦内非常用保安に関する設定を復元します』 それはとてつもなく、冷徹な声のようにルイズには感じられた。 「待っ……」 ルイズが言い切る前に、弦を弾いたようなピンッという音が響いた。 それを契機に、拡大したはずの防御の力場が消滅した。 防御が消失したことで、ブリッジ内を再び強風が襲った。 猛烈な勢いで、再び空気が吸い出される。 「う、わっ、わ……」 「え、何? ちょっと……」。 抵抗する力も残されていないモンモランシー達の体が浮き上る。 そして、今度こそ何にも掴まることができず、二人の体は、外へ。 ルイズは呆気にとられながら、二人が外へと放り出されていくのを見ているだけしかできなかった。 そんな彼女に去来するのは (何で?) という疑問。 「モンモランシーッ! ギーシュッ!」 ただ、そう叫んで手を伸ばす。 二人は遠い。 腕は虚空にあって、何も掴まない。 その手に意味なんて無い。それで何かが変わるわけでもない。 二人の姿はすでに見えない。 そう彼女は失敗したのだ。 (何で、何でよ?) 悔しさと怒りで、涙がにじむ。 力を手に入れたはずだった。 それはみんなを救える力だったはずだ。 彼女が思う、立派な貴族が持つべき力。 何事にも背を向けず、誰かの為に戦い抜く力。 決して負けず、誰かの笑顔を守る力。 気高く、誇り高い、そんな力。 魔法が使えなかった彼女が夢見た、理想の力。 ルイズはそれを手に入れたはずだった。 けれどその力は、友達を助けることもできないものだった。 命を削ってまで手に入れたものは、理想とはかけ離れた、ちっぽけなものだった。 ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールはここに現実を思い知らされた。 自分の望んだものは、神様にでもならなければ手に入らないと、思い知らされた。 「ぅ……ああっ、うわあああああっ!」 頬を冷たいものが伝うのを感じながら、ブリッジに開いた穴に手を伸ばす。 友達が消えてしまったその場所に、手を伸ばす。 後悔と未練が入り交じった感情を持て余して、嗚咽する。 結局何もできなかった。 そうルイズの心が絶望に塗りつぶされそうになったそのとき、彼女の半分しかない視界に、一瞬だけ影が差した。 ただ一瞬の交錯。 もうはっきりとした焦点を結べないルイズの瞳。彼女にはそれがなんだったのか分からない。 けれど彼女はその影に、希望を感じた。 だから彼女は、直感だけでその名を叫んだ。 「タバサ!」 空がどんなものかだって? そりゃあ怖いところだよ。 誰だって落ちれば分かる。 ――ギーシュ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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融合・トゥーン・効果モンスター 星8/闇属性/魔法使い族族/攻2900/守2400 「ブラック・マジシャン」カード+「トゥーン」モンスター 「トゥーン・ブラック・パラディン」の(3)の効果は1ターンに1度しか発動できない。 (1):このカードは特殊召喚したターンには攻撃できない。 (2):このカードの攻撃力は、お互いのフィールド・墓地の ドラゴン族モンスターの数×500アップする。 (3):魔法カードが発動した時、発動できる。 その発動を無効にし破壊する。 ボスデュエル
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有志が描いてくれたピピさんのイラストとか色々。 画像クリックで元サイズの画像見れます。 ※※ここにあるイラストの、当wiki以外への転載は固く禁止します※※ イラスト募集中 ピピさんのイラスト描いてくれる人はいないかー! 上手いとか下手とか関係ないから是非ピピさんの絵を描いてみないか! もしいいよーって人が居たら、本スレでコテ酉出して、「wikiに転載おk」と書き添えて今すぐうpだ!! 大阪利休の町 ◆D1AubwG1Yw氏 山梨@峽東 ◆vSRQ/RyswPrb氏 埼玉南部@まっく ◆4hNXjUke0cMP氏 三重北部 ◆FCLgbms/Yo氏 大阪堺区 ◆Z.2mDPeGsE氏 長野北信 ◆8rI8rmJkuo氏 名無し?
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ブラックメイル 分類 名称 種類 HP 防御 Speed ATK 魔力 KB耐性 必要SP 自動修復 耐久 エンチャント 素材 入手場所 胴 ブラックメイル 革 50 - - -5 - - 剣 310 ○ - 耐久40,飛び道具耐性Ⅱ - 浸食された廃坑 解説 浸食された廃坑BOSS,汚染物質からのレアドロップ。 攻撃力は下がるものの、ナイトクロイツと比べてHPは+13。「剣にとって攻撃力なんざ飾りだ!」という人にはオススメ。 しかし、汚染物質のドロップするコレはNBTにミスがある。ドルグ集落で交換しよう。てか名前がすごく見づらい
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株式会社マクニカ http //www.macnica.co.jp/ ニューソン株式会社 http //www.newson.co.jp/ 松定プレシジョン株式会社 http //www.matsusada.co.jp/ 三浦工業株式会社 http //www.miuraz.co.jp/ 三谷商事株式会社 http //www.mitani-corp.co.jp/ 株式会社宮崎情報処理センター http //www.mjcnet.co.jp/ 株式会社メノガイア http //www.menogaia.co.jp/ 株式会社ユーフィット http //www.ufit.co.jp/ ユニバース情報システム株式会社 http //www.uisnet.co.jp/ 株式会社 夢真ホールディングス http //www.yumeshin.co.jp/ 株式会社 読売情報開発 http //www.yomiuri-johkai.co.jp/ ラサ商事株式会社 http //www.rasaco.co.jp/ 理研計器株式会社 http //www.rikenkeiki.co.jp/ リコー関西株式会社 http //www.r-kansai.ricoh.co.jp/ リコーテクノシステムズ株式会社 http //www.r-ts.co.jp/ 株式会社リンクレア http //www.lincrea.co.jp/ 株式会社ワイキューブ http //www.y-cube.co.jp/ ワタミ株式会社 http //www.watami.co.jp/ 新東電算株式会社 http //www.sdkk.co.jp/ 株式会社ミロク情報サービス http //www.mjs.co.jp/ 情報技術開発株式会社 http //www.tdi.co.jp/ 株式会社コスモスライフ http //www.cosmoslife.co.jp/ コンピュートロン株式会社 http //www.computron.co.jp/ 東京コンピュータサービス株式会社 http //www.tcs-ipnet.co.jp/ 株式会社富士通エフサス http //jp.fujitsu.com/group/fsas/ 加賀電子株式会社 http //www.taxan.co.jp/ 株式会社 エージェント・テクノロジー・グローバル・ソリューションズ(ATGS) http //www.a-technology.co.jp/ レバレジーズ株式会社 http //www.leverages.jp/ 東日本住宅株式会社 http //www.higashinihonjutaku.co.jp/ 株式会社テンポスバスターズ http //www.tenpos.co.jp/ 株式会社ファニーワーク http //www.funnywork.co.jp/ 株式会社ユビキタスエナジー http //www.ub-energy.com/ 株式会社システムエグゼ http //www.system-exe.co.jp/ 株式会社アイエスエフネット http //www.isfnet.co.jp/ 日本電気通信システム株式会社 http //www.ncos.co.jp/ 株式会社Lee.ネットソリューションズ http //www.lee.co.jp/ ユニパルス株式会社 http //www.unipulse.com/jp/ EH株式会社 http //www.eh.com/ Xarts株式会社 http //www.xarts.jp/ ミツイワ株式会社 http //www.mitsuiwa.co.jp/ トピー工業株式会社 http //www.topy.co.jp/ 日本ロジテム株式会社 http //www.logitem.co.jp/ 日本システムウエア株式会社 http //www.nsw.co.jp/ 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 http //www.ncd.co.jp/ デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社 http //www.ditgroup.jp/ NECシステムテクノロジー株式会社 http //www.necst.co.jp/ エヌ・ティ・ティ・データ東京エス・エム・エス株式会社 http //www.nttdata-sms.co.jp/ 三菱総研DCS株式会社 http //www.dcs.co.jp/ デンソーテクノ株式会社 http //www.densotechno.co.jp/ ソフトウエア情報開発株式会社 http //www.skig.co.jp/ 株式会社シーエーシー http //www.cac.co.jp/ 株式会社 国際システム http //www.isd.co.jp/ 富士電機ITソリューション株式会社 http //www.fisl.jp/ 日立ビジネスソリューション株式会社 http //hitachi-business.com/ 渡辺パイプ株式会社 http //www.sedia-system.co.jp/ 株式会社クロスキャット http //www.xcat.co.jp/ 聖翔株式会社 http //www.seishow.co.jp/ 株式会社ユタカ技研 http //www.yutakagiken.co.jp/ 株式会社 日比谷コンピュータシステム http //www.hibiya-cs.co.jp/ 明和地所株式会社 http //www.meiwajisyo.co.jp/ 株式会社カトム http //www.kdg.co.jp/katom/ 株式会社ジェイアール東日本情報システム http //www.jeis.co.jp/ 株式会社ネオキャリア http //www.neo-career.co.jp/ サンワコムシスエンジニアリング株式会社 http //www.sancom-eng.co.jp/ 東芝インフォメーションシステムズ株式会社 http //www.toshiba-tsis.co.jp/ シークス株式会社 http //www.siix.co.jp/jp/ ネットイットワークス株式会社 http //www.netitworks.co.jp/ みずほ情報総研株式会社 http //www.mizuho-ir.co.jp/ 株式会社IHI http //www.ihi.co.jp/ 太平電業株式会社 http //www.taihei-dengyo.co.jp/ 日本中小企業福祉事業財団(日本フルハップ) http //www.nfh.or.jp/ 朝日ソーラー株式会社 http //www.asahisolar.co.jp/ 株式会社ネクシィーズ http //www.nexyz.co.jp/ 日本NCR株式会社 http //www.ncr.co.jp/ 東海東京証券株式会社 http //www.tokaitokyo.co.jp/ 丸大食品株式会社 http //www.marudai.jp/ 株式会社富士通ビー・エス・シー http //www.bsc.fujitsu.com/ オリジン電気株式會社 http //www.origin.co.jp/ 株式会社 ゼンショー http //www.zensho.co.jp/ 株式会社テプコシステムズ http //www.tepsys.co.jp/ 住友電設株式会社 http //www.sem.co.jp/ ウシオ電機株式会社 http //www.ushio.co.jp/ 株式会社 ぎょうせい http //www.gyosei.co.jp/ オリオン交易株式会社 http //www.orionkoeki.co.jp/ 豊商事株式会社 http //www.yutaka-shoji.co.jp/ 株式会社イー・クラシス http //www.e-classis.co.jp/ カネツ商事株式会社 http //www.kanetsu.co.jp/ さくら情報システム株式会社 http //www.sakura-is.co.jp/ 株式会社CSKシステムズ http //www.csk.com/systems/ 株式会社くらコーポレーション http //www.kura-corpo.co.jp/ 株式会社KUURAKU GROUP(くふ楽) http //www.kuuraku.co.jp/ 株式会社エイプルジャパン http //www.apl.co.jp/ 株式会社EMシステムズ http //www.emsystems.co.jp/ 日本開閉器工業株式会社 http //www.nikkai.co.jp/ 日本デジタルデザイン株式会社 http //www.ndd-net.co.jp/ 株式会社セントラル情報センター http //www.cic-kk.co.jp/ 株式会社 京王エージェンシー http //www.keio-ag.co.jp/ ユニパルス株式会社 http //www.unipulse.com/jp/ 株式会社日本AEパワーシステムズ http //www.jaeps.com/ 日本管財株式会社 http //www.nkanzai.co.jp/jp/index.html キヤノンソフト技研株式会社 http //www.csti.co.jp/ リコー販売株式会社 http //www.r-hanbai.ricoh.co.jp/ 株式会社オンテックス http //www.ontex.co.jp/ TISシステムサービス株式会社 http //www.tss-j.co.jp/ フクダ電子株式会社 http //www.fukuda.co.jp/ 株式会社トラスト・テック http //www.trust-tech.jp/ 株式会社大塚商会 http //www.otsuka-shokai.co.jp/ コーデンシ株式会社 http //www.kodenshi.co.jp/ 株式会社 日立ハイシステム21 http //www.hs21.co.jp/ 株式会社 三菱電機ビジネスシステム http //www.melb.co.jp/ 株式会社 アサンテ http //www.asante.co.jp/ 株式会社シーエーシー http //www.cac.co.jp/ 株式会社ジャノメクレディア http //www.janomecredia.co.jp/ 株式会社京都製作所 http //www.kyotoss.co.jp/ 大和リース株式会社 http //www.daiwalease.co.jp/ トラスコ中山株式会社 http //www.trusco.co.jp/ 株式会社アスパーク http //www.aspark.co.jp/ 日本アクセス株式会社 http //www.j-access.co.jp/ プレス工業株式会社 http //www.presskogyo.co.jp/ JRCエンジニアリング株式会社 http //www.jrce.co.jp/ 株式会社 モンテローザ http //www.monteroza.co.jp/ 株式会社 CRCシステムズ http //www.crs.co.jp/ 株式会社アイ・ティ・フロンティア http //www.itfrontier.co.jp/ 株式会社キャレオ http //www.careo.jp/ エヌ・ティ・ティ・データ東京エス・エム・エス株式会社 http //www.nttdata-sms.co.jp/ 日本電産コパル株式会社 http //www.nidec-copal.co.jp/ エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 http //www.nttcom.co.jp/ 日本データコム株式会社 https //www.ndc.ne.jp/ 株式会社キューブシステム http //www.cubesystem.co.jp/ 株式会社ランドコンピュータ http //www.rand.co.jp/ 富士エレクトロニクス株式会社 http //www.fujiele.co.jp/ 日信電子サービス株式会社 http //www.open-nes.co.jp/ 名港海運株式会社 http //www.meiko-trans.co.jp/ エヌ・ティ・ティ・データ・フォース株式会社 http //www.nttdata-force.co.jp/ 林テレンプ株式会社 http //www.hayatele.co.jp/ ダイジェット工業株式会社 http //www.dijet.co.jp/ タマポリ株式会社 http //www.tamapoly.co.jp/ 株式会社フォーラムエンジニアリング http //www.forumeng.co.jp/ 松田産業株式会社 http //www.matsuda-sangyo.co.jp/ ケンコーマヨネーズ株式会社 http //www.kenkomayo.co.jp/ エヌ・ティ・ティ・データ・システム技術株式会社 http //www.nttdst.com/ 富士インフォックス・ネット株式会社 http //www.infoxnet.co.jp/ ヒロセ電機株式会社 http //www.hirose.co.jp/ ソフトウエア興業株式会社 http //www.sic.co.jp/ 株式会社ホロンシステム http //www.holon.co.jp/ 株式会社システムプロ http //www.systempro.co.jp/ 株式会社東電通 http //www.todentsu.co.jp/ 株式会社タマディック http //www.tamadic.co.jp/ 株式会社ソルクシーズ http //www.solxyz.co.jp/ 株式会社 フジシステムズ http //www.fujisystems.co.jp/ 富士通エフ・アイ・ピー株式会社 http //jp.fujitsu.com/group/fip/ 住商情報システム株式会社 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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (11)帰還 「ここはもう駄目、ね………」 少女の赤い髪を、熱風が宙に舞い躍らせる。 「皆!この場はただちに放棄、後方にて陣を立て直すわ、準備して!」 赤い髪の少女が降りかかる火の粉を払いながら、周囲の大人たちに指示を飛ばす。 目の前に広がるのは焦土、そうとしか言い表せないこの世の地獄。 果たしてこの光景を見て、どれだけの人間がここが昨日まで人々が笑い合い、生活していた街であると気付くことが出来るのだろうか。 崩れ落ちた教会、火の手をあげる民家、舗装されていた石畳はめくりあがり地面を露出させている。 どこからか親を失った子供の泣き声が聞こえる、夫を失った妻の叫びが聞こえる。 吐き気を催すような、赤い空。 真っ赤なキャンパスの向こう側、更に鮮やかな赤が二つ蠢いている。 空飛ぶ機械仕掛けの―――竜。 この地獄を産み落とした、アルビオンの投入した残忍な破壊者。 「お嬢!撤退準備が整いました。指示を」 「隊長で良いって言ってるでしょ」 少女が振り返ると、そこには部下達の姿。 無傷であるものなどいない。 けれどその目には未だ力が宿っている、彼らこそは諦めることを拒絶した屈強な戦士達。 「………全員、目を見開きなさい! そして三秒でこの光景を目に焼き付けなさい」 言いながら彼女自身も踏み躙られた街へと目を向ける。 「一、二、三」 岩のような男達が、表情を崩さぬままに涙を流す。 「…行くわよ、撤収!」 そうして、少女達は街に背を向けて走り始める。 「必ず帰るから、それまで待っていて………」 最後に呟いた彼女の呟きは、風に溶けて消えていった。 「それで、モンモランシー、あんた最近ギーシュとはどうなのよ」 「ぶはぁっ!!」 貴族のご令嬢とは思えない音をたてながら、口に含んでいたお茶を噴出したのはモンモランシーであった。 気だるい昼下がりの午後。 夏季休暇の為に人気が無いトリステイン魔法学院。 食堂から椅子とテーブルを引っ張り出し、優雅に向き合って紅茶を飲んでいたのは、二人の二年生。 桃色の髪に幼い外見のルイズ、そしてもう一人は金髪で、ルイズほどではないにしろ寂しい胸の持ち主、モンモランシーであった。 今は夏季休暇、学院に残っているのは、ほんの数名の生徒と教師、それに少数の平民だけとなっている。 ろくな話し相手もいない暇な二人は、時折こうして一緒にお茶を飲んでは、無為な時間を潰しているのである。 「ちょっと!?汚いわね!どうしたのよ!?」 「それはこっちの台詞よルイズ!なな、なんであんたにそんなこと聞かれなくちゃいけないのよ!?」 叫んでから、ポケットのハンカチを取り出して口元を拭くモンモランシー。 向かいのルイズも同じようにハンカチで制服に飛んだお茶を拭いている。 「別にこれといった理由なんて無いわよ、暇だから聞いてみただけ」 「あ、あそう…でも今日の天気って丁度良いわよねー馬鹿みたいな日差しもないし、気温もこないだまでに比べたら大分マシよね」 「それって話題を変えてるつもりなの、モンモランシー。そりゃもうすぐ夏も終りだしね、いつまでも頑張ってらんないんでしょ。 で、ギーシュとはどうなのよ」 「いやー、暑いわ、暑いわー、なんだか突然暑くなってきちゃったわねー」 顔を真っ赤にしながら、突然手で顔を扇ぎ始めるモンモランシー。 なんとも微笑ましい光景ではあるものの、見ているルイズの目は半眼である。 「ふーん………ま、別にどうだっていいけどね。 好きよ嫌いよなんてのは個人の自由、他人がどうこう言う領分じゃないしね」 「そうよ、そうよ、ルイズにはまだそういう話題は早いわよ、おほほほほ」 ゼンマイの切れたアルヴィーのように、ぎこちない笑いを浮かべるモンモランシー。ルイズは優雅にお茶を飲んでいた。 「でも私達はまだ学生なのよ、そういうことって節度が重要よね」 「そ、そうねー」 「貴族として、節度あるお付き合い、した方が後々後悔しないんじゃないかしら」 「そ、そうねー」 ああもう!調子狂う!何で最近こんなに余裕しゃくしゃくなのよこの子は!?と思うのはモンモランシーである。 キュルケにからかわれるのとは違った大人っぽい対応が、なんとも気に入らないのであった。 何か変更できる話題が無いかと、左右を見回したとき、火の塔から走りながら出てくるミスタ・コルベールの姿が目に入った。 「戦争、か………」 コルベールはぬらりとした光沢の金属の塊、と思われる「何か」を両脇に抱えながら、学院の外の草原―――建造現場へ駆けて行った。 多分、それもフネの一部なのだろう。 「キュルケとタバサ、大丈夫かしらね、心配だわ」 「…大丈夫なんじゃない?ガリア国内では戦闘行為は行われていないらしいし、ツェルプストーは戦争くらいで死ぬような女じゃないわよ」 眉間に皺を寄せながら臆病な表情を覗かせるモンモランシー、対してルイズは外面は平静を保ったままに答えた。 「でも、二人とも、学院には帰ってこれないかもしれないわね…」 「………」 このモンモランシーの問いかけには、ルイズも答えることが出来なかった。 二人が鉛のように重い空気を吐き出す。 単に話題を変えようとしただけなのに、すっかりお茶も空気も冷えてしまった。 「お茶のお代わりを貰ってくるわね」 湿った空気を変えようと、モンモランシーが努めて明るい調子で言いながら席を立った。 ティーポットを片手に、食堂へと歩いて行くモンモランシー。 ルイズはモンモランシーが歩き出したことを確認してから、先ほどコルベールが駆けて行った門の外を見やった。 戦争に備える名目で建造されているらしいフネ、その設計から監督までやっているらしい自分の使い魔。 フネが完成したら彼はどうするのだろう? やはり戦争へ行くのだろうか、そのとき自分はどうするのが正しいのだろうか。 ここ数日ずっと考えていたことであった。 アルビオンとガリアがトリステイン、ゲルマニア両国に宣戦布告して既に一週間。 南にガリアという脅威を抱えたトリステインはゲルマニアとの効果的な連携が取れないでいた。 そうしているうちに、アルビオン=ゲルマニア間の戦争は激化の一途を辿った。 そして昨日、遂に帝都ヴィンドボナが陥落したとの報が魔法学院にも届けられた。 皇帝アルブレヒト三世は行方不明、戦上手と謳われた帝国騎士団は壊滅。 一方で各地方の領主達は独自の判断で軍を率いて、抵抗を続けているらしいが、鎮圧も時間の問題であろう。 目まぐるしく動いていく戦況、このトリステインが戦場になる日は遠くない。 こうしてゆっくりとお茶を飲んでいられるのも、あと少しかもしれない。 そう思うと、たかがお茶一杯といえども大切に感じるのであった。 「ルイズ!ねえルイズってば!」 突然声をかけられた為に、驚きの表情で顔を上げるルイズ。 肩を掴んで話しかけて来ていたのは、先ほど食堂へ向かったはずのモンモランシーであった。 「ねえルイズ、ちょっとあれ、あれを見てよ!」 そう言ったモンモランシーは、火の塔と土の塔の間、つまり何も無い空を指差した。 「…ねぇモンモランシー、暑い暑いって言ってたけど、本当に頭が沸騰しちゃったの?」 「いいからよく見てみなさい、よっ!」 モンモランシーがルイズの背後に回り、その首をぐきりを動かした。 「痛い痛い!痛いってばモンモ………あれ?」 モンモランシーが指差し、今はルイズの首が向けられているその方角、そこには小さな点があった。 小さい、というわけではない、遠いのだ。 それが徐々に魔法学院へと近づいてくる。 ある程度の大きさになったところで、ルイズにもそれが何であるのか判別することができた。 「竜!?」 そう、それは竜であった。 先ほどの話題もあり、竜と見てルイズの脳裏に連想されたのは無敵と言われるアルビオンの竜騎兵、そして……… 「タバサ!」 そう、トリステイン魔法学院へと向かっていた飛竜はシルフィード、そしてその背後にいたのはタバサであった。 中庭にふわりと降り立つシルフィード。 その背後には、何人もの人が乗せられていた。 主人であるタバサ、目深にローブを下ろしているメイジらしき人物、年老いた執事、それに気を失っているらしい夫人の姿。 「ねえ!一体どうしたのタバサ!こんな時期に、…それにあなた、その格好は一体」 ルイズが驚くのは無理は無い。 タバサは襟首が破れた薄布一枚という格好であったからだ。 辛くもフーケの手引きにより、グラン・トロワから見事脱出を果たしたタバサ達。 ガリアの追跡をかわしきった彼女達が、まず最初に向かった先は、ガリアとトリステインの境に位置する湖、ラグドリアン湖であった。 目的地はラグドリアン湖のそば、旧オルレアン公爵屋敷、タバサの帰るべき家だった。 屋敷に到着したタバサは、執事ペルスランと眠らせた母をシルフィードの背に乗せた。 そうして保護すべき二人を連れて、再び空へと飛び上がったシルフィードはトリステイン魔法学院へと進路を向けたのである。 「ねえ、タバサってば、タバ…、ちょっと!?」 ルイズが驚愕に大きく口を開く。 シルフィードの背にあったタバサがバランスを崩すようにして、重力に引かれ地面へと落下した。 「タバサ!」「タバサ!」「シャルロットさま!」「ちょっ、あんた!」「お姉さま」 各々がそれぞれの名でタバサを呼び、倒れ伏したタバサに近づく。 薄着のままシルフィードの背に掴まり、上空の冷気に晒されたタバサの体は冷え切っていた。 「!?不味いわよ、体は冷え切ってるのに汗がこんなに!」 水魔法を専門とするモンモランシーが焦った様子でタバサの体を触診する。 朦朧とした意識のまま、タバサの手が持ち上がり、ルイズへと伸ばした。 差し出された手をしっかりと両手で握るルイズ、冷え切った手に、自らの熱を分け与えるように。 タバサの口が小さく動き、なにごとかを伝えようとする。 しかし、それが声になることは無く、タバサはルイズに手を握られたまま意識を手放した。 「ルイズ!そっち持って! それにそこの人も!急いで!この子を部屋に連れて行くわよ!」 「ところでさっき、誰かお姉さまって言わなかった?」 ―――ルイズ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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甲賀イラスト 【甲賀忍者】個別イラスト落とし穴 ハンググライダー忍者・風読のナガル 飯綱幻蔵 カナト 一四一八三 諡 中原久太郎 天狗洲徒怜武小次郎 暗黒寺JK 複数キャライラスト 落とし穴 牛 【甲賀忍者】 個別イラスト 落とし穴 ハンググライダー忍者・風読のナガル 飯綱幻蔵 カナト 一四一八三 諡 中原久太郎 天狗洲徒怜武小次郎 暗黒寺JK 複数キャライラスト 落とし穴 牛