約 891,424 件
https://w.atwiki.jp/hokutomusou/pages/31.html
基本情報 特徴 アクション 伝承奥義 真・伝承奥義 経絡究明図 考察・戦法(暫定)対雑魚戦 対中ボス・ボス戦 おすすめ技能 _コメント ↓ 基本情報 伝説編使用条件 使用不可 幻闘編使用条件 伝説編ケンシロウの章第2話をクリア アクションタイプ 南斗 CV 杉田智和 特徴 通常時は攻撃範囲の広い技が少ないので苦労する。一方で見切り強攻撃は攻撃範囲が非常に優秀なので積極的に見切り攻撃を狙っていきたい。 南斗勢ではバランス型。移動速度も十分に速く、見切り攻撃も地上戦・空中戦どちらでも使いやすい。が、それだけにちょっとしたテクニックや、技能・奥義の選択のウェイトが高い。工夫するほど化ける可能性のあるキャラクターである。 伝承奥義は使いやすいものから癖の強いものまで幅広く取り揃えている。 ガード崩し効果を持つ飛び道具が無いため、素の状態ではトゲ付きの中ボスに苦戦する。 闘気注入はアーマーされても有効。外部から突き入れすべてを破壊する。 アクション 通常攻撃 突きから脚技へと繋がる連続攻撃。攻撃判定はかなり小さい。 練気攻撃1 前方に踏み込んで突きを繰り出す。闘気注入効果あり。ガード崩し効果あり。 練気攻撃2 跳び上がって前方下方向に突進する。攻撃範囲は広めなので雑魚の群れに切り込むのに便利。闘気注入効果あり。ガード崩し効果あり。 練気攻撃3 跳び上がって周囲に気弾を発射。攻撃力は高く闘気注入効果あり。広範囲に闘気注入できるので、すぐに固有体術でキャンセルをかけてザコ殲滅用として使うのが良いだろう。ガードは崩せないことに注意。 強攻撃 前方から自分の左右を引き裂くようにして攻撃する。通常攻撃1、2から出した場合はガード崩し効果有り。攻撃範囲が少し狭いのが気になる所。 見切り通常攻撃 突きから脚技へと繋がる連続攻撃。モーションは通常時とかわらない。 見切り強攻撃 1段目は前方に衝撃波を発射。見た目より当たり判定は大きく、自分の周囲にも少しだけ当たり判定がある。見切り時間内だけで周囲のモヒカンを一掃できるほどの強力な殲滅力を持つのでこちらを連発する形になる。2段目は自分の周囲に衝撃波を発生させる。使用後の隙が大きいのが少し気になるが、紫電飛びである程度軽減可能。しかし1段目→固有体術のループの方が優秀なため空気。ただ性能は悪くはないので見切り時間終了間際にこちらで締めると良し。闘気注入効果あり。 見切り空中攻撃 前方に突進しながら突きを繰り出し、最後は敵を地面に叩きつける。 見切り空中強攻撃 回転しながら前進。複数回ヒットする。アクションレベルがあがると締めに衝撃波が発生する。闘気注入効果あり。 見切りジャンプ 見切り通常攻撃をジャンプでキャンセルすると繰り出される南斗共通の操作。飛び蹴りで相手を蹴り上げつつ自身も浮く。ここから見切り空中攻撃に繋がる。 ダッシュ攻撃 前方に踏み込んで突きを繰り出す。見た目よりも多くの敵を巻き込むことが出来る。 ジャンプ攻撃 前進して突き。ガード崩し効果あり。当たると敵は吹っ飛ぶ。 ジャンプ強攻撃 地面を滑るようにして突進する。ガード崩し効果あり。当たると敵は吹っ飛ぶ。当たれば投げキャンセルが出来るが吹っ飛ぶ敵に当たる訳も無い。ガードクラッシュ時もキャンセル不可。 固有体術 孤鷲諦哭。闘気注入攻撃を当てた敵を爆破させる。一度爆破させると闘気注入効果はなくなる。技後は通常攻撃でキャンセル可能。爆発はガード不能+アーマー無視。何もしなくても一定時間後には爆発する。爆発でよろけさせて追撃する、意味もなく背を向けて爆発させるなど使い道を考える楽しみがある。 投げ ケンシロウの胸に七つの傷をつけた技で、シン曰く「南斗聖拳の処刑」何処からともなくモヒカンが現れ、相手を羽交い締めにする。何本目に死ぬかな~?と胸を突いて攻撃。三回まで追加攻撃が可能で、弱で締めた場合は原作通り4本いっぺんに突き刺しそのまま前方へふっ飛ばし、強で締めた場合は切り上げる。弱の場合吹き飛ぶ前にキャンセルで南斗猛鷲飛勢が入る。余談だがシンと敵の立ち位置が上下に激しいと何もない空間を突いたり頭を突いたり股間を突いたりすることも。ラオウなどのデカキャラにお互い同じ立ち位置で決めると必ず股間を突いてしまう。ケンシロウに決めれたらなぜかうれしい 伝承奥義 名前 消費 威力 性能 南斗獄屠拳 1 ☆☆ 南斗弧鷲拳奥義。空中可。前方に飛び蹴りを繰り出す。闘気注入効果があるが、吹っ飛んだ敵に巻き込まれる等であまり多くない。移動距離が長いので複数回ヒットさせることも不可能ではなく、壁を利用してお手玉すると3回ヒットさせることも可能。群れたザコの処理、移動距離を利用しての切り返し、空中コンボのシメなどさまざまに使え、ポテンシャルは高い。 南斗千刺貫手 1 ☆☆ 連打攻撃。前方の敵に連続突きを繰り出す。あまり数は巻き込めないが、全て当てればそれなりの威力を発揮する。ヒット数が多いので必殺ゲージが大きく上昇する。南斗千手斬に似ている技。余談だがよく聞くと連続突き中に「あたたたたたた!」と掛け声を発している。 南斗練気通波 1 ☆ 前方180度を闘気により生じたビームの剣で薙ぎ払い地面を爆発させる。爆発時に闘気注入効果。通常時の攻撃範囲が狭いシンには重要な技。ゲージ消費も軽いので雑魚相手にはこれ。火力の大半はビームではなく地面の爆発なのでダメージにムラが出やすい。そのため、範囲内を全滅させる技ではなく数を減らす技だと考えるべき。爆発部分が多く当たれば固有体術でゲージ回収も狙える。 毒蛇穿穴 2 ☆ ガード不能。敵を掴んでダメージを与え、自身は回復する。範囲は狭いが当てればそこそこ回復する。回復アイテムが乏しい今作では入れておくといざというときに役に立つだろう。ちなみにマミヤに当てるとどう見ても胸に手を突き刺している。セクハラKING 無明封殺陣 2 ☆ ガード不能。発動してから約5秒後に地面が十字に割れ、周囲に攻撃判定が発生する。攻撃範囲はなかなか優秀だが、攻撃判定が出るまで敵が範囲内にいてくれるかは別。挑発をキャンセルして放ち、集まってきたモヒカンを壊滅させるのが主な使い道か。連気通波と違い確実に殲滅できるのが強み。 南斗凄斬爪 2 ☆☆☆ 前方の敵を強力な一撃で引き裂く。攻撃範囲は自身の前方、複数の敵に当てることも可能だが基本はタイマン用。全段当てることが前提の南斗千刺貫手や南斗猛鷲飛勢と比べ、安定して大ダメージを与えることが出来る。消費2ということもあり非常に高性能。但しガード可能なので気を付けたい 南斗猛鷲飛勢 3 ☆☆☆ 空中可。敵を蹴り上げ前方に気弾を乱射する。地面にいる敵にも一部当たるが範囲も狭いため集団相手にはあまり向いていない。全弾当たった時の威力はとても大きい。 南斗鷲虐双手 3 ☆☆☆☆ 突きにガード不能。跳び上がって前方に突撃し敵を両腕で突き刺す。その状態で巨大な衝撃波を発射する。シンの伝承奥義の中でもっとも威力が高いがやや当てづらい。衝撃波部分が主要なダメージ源だがガード可能なのでボスには突きをしっかり当てたい 真・伝承奥義 名前 性能 白鷲紅嘴 オーラの剣で自身の前方にいる敵を串刺しにして突き飛ばす。攻撃範囲は非常に狭い。ロック技でないのでよけられやすいが、うまくすれば複数巻き込めることも。 神鷹翔破 ジャンプして空中で十字型のオーラを放出し攻撃する。攻撃範囲が広いので早めに伝承者レベルを上げ習得しておきたい。 南斗化血十字葬 跳び上がり宙を十字に切り裂き衝撃波を発生させる。攻撃範囲は非常に広い。 経絡究明図 南斗 攻上 防上 柔防 攻上 奥義 アク 体才 攻上 奥義 防上 攻才 攻上 体上 防上 防才 北斗 カベ 防上 カベ 有情 猛虎 闘上 アク アク 練達 天眼 烈空 体上 伝上 体上 討空 金剛 天魔 攻上 疾風 奥義 雷光 防上 闘争 アク 臨闘 闘上 臨鋼 闘上 毒手 体上 心眼 攻上 防上 肉軟 防上 滋養 攻上 防上 闘上 体上 天才 防上 攻上 紫電 防上 投げ 執念 体上 活命 伝心 奥義 絶妙 奥極 体上 覇者 奥義 闘上 奥義 奥封 闘上 アク 体上 防封 伝上 攻上 闘上 カベ 奥義 カベ 体上 攻上 体上 考察・戦法(暫定) 南斗タイプにはよくあることだが、攻撃の才と防御の才が遠い。 攻撃上昇も壁の前には4つしか取れず、攻撃がとにかく伸び悩む。 その代わり装備技能は近距離に討空衝舞や肉体軟化、烈空弾に毒手と見切りに向いた物が揃い、 闘気ゲージは壁の前に6にできるため、火力を見切りや奥義で補う形になる。 対雑魚戦 見切り強攻撃に尽きる。奥義であれば南斗練気通波、無明封殺陣あたりが使えるがシンの魅力はゲージを使わずとも雑魚を蹴散らせるところなのであまり使わずとも良い。 見切り強攻撃1発止め→固有体術のループは闘気注入効果も含めてゲージ回収率が非常に高いので積極的に見切りを狙いたい。 対中ボス・ボス戦 トゲ対策に闘気ゲージは残しておくことを推奨。見切り狙いで雑魚を探すことになってしまう。 ガード不能奥義は南斗鷲虐双手を除いて威力が低いのでガード相手には見切りからの空中コンボを狙い、闘気が余っていれば空中可能な奥義で締める。南斗獄屠拳は複数回当たってコストパフォーマンスが良い。 アーマー持ちにもひたすら攻めつづけてカウンター見切りを待つ手段が有効。 地道だが闘気注入効果ならアーマー無視で確実に減らしていける。 強力な奥義を覚えてしまえばゲージ回収率は良いので贅沢に闘気ゲージを使っていける。 おすすめ技能 絶妙撃 見切り強攻撃が相当に強力なため、見切り状態の延長を図れるこの技能をつけるだけで戦闘能力は格段に上昇する(南斗全般にいえるが)。ただしシンの場合はレイと並んで習得がかなり遅い。ケンシロウと並ぶ最速天才習得者なのでその辺も活用しよう。 討空衝舞・肉体軟化 見切り状態での空中戦も得意なキャラなのでこれらを装備してガンガン空中戦を挑むのもアリ。見切り空中強攻撃の威力が結構上がる。幸いどちらもかなり早期に習得可能。 目次へ戻る _コメント ↓ 総合的に見て一番弱いというか使いにくいと思うがどうだろうか・・伝承1は当てにくいし2もそこまで範囲ないし。奥義全般もなんかパっとしないよね・・雑魚殲滅力が低いのが使いづらい印象をうけちゃうな~。 -- (名無しさん) 2010-04-10 12 42 23 通常技が微妙なのは否めないけど、むしろ見切り時の超殲滅力は南斗で一番だと思うし、見切りや注入のおかげで複数ボスとも殴り合えるのは特殊タイプにはない魅力かと。奥義が微妙なら覚醒に費やせばいいし。 -- (名無しさん) 2010-04-10 13 36 45 闘気注入はガードで防がれたので編集。反証がありましたらコメントをお願いします。 -- (名無しさん) 2010-04-10 22 11 15 見きり状態から弱攻撃5回→浮かせて空中弱攻撃5回→強攻撃1回→獄屠拳コンボが爽快 -- (名無しさん) 2010-04-21 14 07 29 南斗千刺貫手はまともにヒットするとやけに減りがいい。北斗百裂拳とはなんだったのか -- (名無しさん) 2010-04-23 00 50 24 そりゃ百じゃ千には勝てんわ -- (名無しさん) 2010-04-23 15 53 08 北斗千j…ばわっ!! -- (jagi) 2010-04-25 19 15 42 千刺貫手って全部片手でやってない? -- (名無しさん) 2010-05-06 19 26 52 がんばって北斗挑戦篇で7分6秒出したんですが、まだ伸ばせるような気がしてます。他の人はどんな戦法をとってるのでしょうか。ちなみに自分は臨死闘神でジャギにボコらせ火力確保してからスタートしてます。 -- (名無しさん) 2010-06-02 08 35 17 どうでもいいのか分からんけどシンの練気攻撃2ってパチスロでケンがバトルボーナス中で無想転生でやるレイの動きに似ているような…。何が言いたいかと言うと、シンが南斗水鳥… -- (KINGの付き人) 2010-06-07 11 17 07 崖めがけて錬気も大量に落下させれて良い感じに稼げるね -- (名無しさん) 2010-06-07 20 44 49 シンの最終話の出し方がわかりません。誰か知ってっていたら教えて下さい。 -- (北斗君) 2010-07-16 18 43 41 千刺貫手って良く見るとぼっこぼっこにしてやんよに似てない? -- (ローディー) 2010-12-28 09 04 44 南斗獄屠拳の名前がアニメでは南斗獄殺拳になってた気がします。 -- (ローディー) 2011-01-11 20 18 51 シンの奥義ってなぜかよけられやすい -- (北斗無双好き) 2011-01-23 17 07 33 パチスロでケンがバトルボーナス中で無想転生 -- (誤植消毒だぁ~) 2011-03-28 22 40 11 最初は火力の低さで弱いと思ったけど、成長後は雑魚殲滅とゲージ回収の高さで爽快感が一番あるキャラに思える。 -- (名無しさん) 2011-05-23 06 45 54 見切り中の浮かせてから空中通常攻撃すると、当ててるうちに敵が上にズレて強攻撃がカス当たりしかしないんだけど、どうあてればいいの? -- (名無しさん) 2011-08-30 22 46 34 なんで南斗千手龍撃なかったんだろ -- (名無しさん) 2012-09-14 21 20 26 速さよりもまずは高い攻撃力でしょ、ガード不能技が多い方がシンらしい -- (名もなき妖怪) 2013-06-02 13 53 55 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/pokemonseitokai/pages/17.html
シン[Shin] (1919~ ドイツ) 恐らくこのスレの役員で最も強い人 数々の伝説を残しており、第二次世界大戦を勃発させたのは彼だという噂が。 マシンガンやバズーカなどの火器を持ってしても彼を倒すことは不可能であろう 戦車をひっくり返すほどのパワーを持ち新幹線のようなスピードを持つ 彼を馬鹿にしようものなら消されること間違い無しだNE!
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/89.html
765プロの誕生パーティー 765プロはいつも以上に慌しい朝を迎えていた。 「ふふふ……念に念を入れてさらに入念なチェックを重ねたこの綿密なスケジュールと予算配分! 我ながらパーフェクトな仕事だわ」 「あの、私も手伝いましたよね? 完璧なのは認めますけど」 眼鏡をキラリと輝かせながら軽く自己陶酔する律子に小鳥は小さく抗議するが、その小さな声は 華麗にスルーされた。 「さぁみんな! プリントは行き渡ったわね? そこにある通りに行動するように。一秒の遅れは一つ 仕事が潰れることと同義と思いなさい。いいわね!?」 おー! と気楽に掛け声を上げるやよいと双子、春香だったが、他のアイドル達はスケジュールに 目を通しながら軽く困惑していた。 「このスケジュールだと、移動のときくらいにしか休めそうにないですね」 「かなり予定が詰まっちゃってるわねぇ……」 ラジオと音楽番組の出演で一緒に行動する千早とあずさは仕事と仕事の間に捻じ込まれた予定に 難色を示していた。 「ボクのほうもちょっと辛いかなぁ、移動時間を考えるといつ戻れるか分からないし」 「あ、あの……今日の取材っていつ終わるか分からないんですけど」 外回り組である真と雪歩も不安を隠せない様子だ。同じく外回りの美希はまだ半分夢の中にいるようで 頭をメトロノームのように揺らしている。 対して今日の負担が少ないメンバーはプリントを眺めながら各々の与えられた役割にそれぞれ 思いを馳せていた。 「ケーキ作りかぁ。またプロデューサーさんに試食頼んじゃおうかな」 「アイツのために働くのは気が引けるけど、まぁ一年に一度くらいならサービスしてもいいわよね」 さりげなく意中の相手にアピールを企む春香となんだかんだで既に紅茶に合う菓子をピックアップを し始めている伊織はケーキと菓子の製作・調達を担当、 「んっふっふ~、おにぎりをた~くさん作って」 「そのうち何個かにわさびをた~っぷり入れるとか!」 「ふ、二人とも普通に作らないと」 バイキング形式の夕食の品々は亜美・真美とやよい、そして今回の企画全体の指揮を取っている 律子が担当である。その他のアイドル達はミーティングルームの飾り付け等の役割を与えられていた。 パンパンと手を叩いて律子が全員の視線を集める。 「ハイハイ、言いたいことは多いだろうけどまず聞いて。正直かなりキツいスケジュールなのは認めるわ。 前々から話は出てたけどみんな忙しくて前準備もできなかったしね。この話を提案した当人が後先考えず 仕事を入れすぎたのが原因と言えなくもないけど」 ジロリと脇に逸れた律子の視線を美希を除く全員が辿る。アイドル達の輪から外れて成り行きを見守っ ていたプロデューサーが申し訳なさそうに頭を下げていた。 「まぁ、今に始まった話でもないけどね。それはそれとしてもし時間に間に合わないようならプロデューサー に連絡して。今回の責任を取るってことで空いた穴を塞いでくれるらしいから」 それならば、と全員から安堵の空気が漏れる。仕事を疎かにすることなく、かつ今回の企画を円滑に進め られるのならば何も問題はないからだ。 反面、プロデューサーの負担は増える一方なのだが。 「それでも忙しくなることには変わりはないんだけどね。今ならまだ多少手を抜くってこともできるけど、どうするみんな?」 そう言って律子は全員の顔を見渡す。寝惚け眼の美希以外の目には真剣な輝きだけがあった。 「改めて聞くまでもなかったわね。よし、じゃあ今日はいつも以上に張り切っていきましょう!」 おー! と今度は全員が気合の入った声を上げた。 「あふぅ……まだ眠いの~」 ――約一名を除いて。 「ふむ、どうやら滞りなく進められるようだね」 「社長」 プロデューサーが背後を振り返ると、いつの間に部屋に入ってきたのか社長が立っていた。 「今週はみんな過密スケジュールだったが、いやはや女性は強いねぇ」 スケジュールのくだりは原因が自分であるだけにプロデューサーはその言葉に苦笑いを返すことしか 出来なかった。 「それにしても、ここまでみんなが乗り気になってくれるとは思っていませんでしたよ」 うむ、と頷いた社長と共に春香達の方へ視線を向ける。買出しの相談をしているようだった。 いつもは意見をぶつけ合う伊織と亜美・真美だったが、今日は見ていて驚くほどに大人しかった。 「それだけ仲間意識を築くことが出来た、ということだろう。彼女たちも、そして彼も」 仲良きことは美しきことかな、と呟いた後で思い出したかのように社長が疑問を切り出した。 「そういえば彼は今どこに? 事務所の中にはいないようだが」 「臨時休暇を出しました。最近彼も事務と兼業で働き詰めでしたしね。あと事務所は夕方まで改装すると 伝えてるんで帰ってくるのは早くてもそのくらいかと」 その言葉を聞いて、社長は苦笑を交えて感心した様子だった。 「君も食えない男だな」 社長ほどじゃないですよ、と返して二人で笑いあう。 「いい日になるといいですね」 「ああ、今日は彼にとって特別な日だ。いい日にしなければ勿体ない」 ――9月1日、 今日はシン・アスカの誕生日だった。 街中の一角、ファーストフード店やレストランが建ち並ぶ通りに設置されたベンチにシンは座っていた。 傍らにはワンコインのハンバーガーがギュウギュウに詰められた紙袋が置かれ、その内のひとつを不機 嫌な顔でがっついている。 ――どこからどう見てもヤケ食いだった。 というのも、一週間ほど前から周りのシンに対する態度が変わったことが原因であるからだった。 いつものように事務の仕事を手伝おうと律子に声をかければ、 「今はそんなに事務の仕事は溜まってないから。ほらほらあっち行った!」 と追い払われ、たまたま出くわした春香に挨拶すれば、 「え、え~と……ごめんなさい! 今ちょっと忙しいから!」 と露骨なまでに逃げられ、いつも以上におどおどしていた雪歩にどうかしたのかと声をかければ、 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 と叫ばれてどこぞの古代怪獣も真っ青なスピードで地面に潜られた。 余談だが事務所内であったため、また修理費を給料から差っ引かれたのであった。 他のアイドル達やプロデューサー、社長や小鳥までもほぼ同じ時期からどこかよそよそしくなったよう に感じていた。 おまけに今日は改装だかで締め出された。近日中に何があるわけでもないというのに唐突過ぎだ。 「なんだってんだよ、ったく!」 ガツガツと一気にハンバーガーを食べ終える。包装紙を丸めてゴミ箱に放り投げるが、かすりもせずに 地面に落下した。 「はぁ……」 溜め息を吐いてシンは空を仰いだ。 ――自分に何か落ち度があったのだろうか? そう考えても思い当たる節がなかった。もちろんそれは自分が思い出せる範囲でのことであって、気付 かないうちに何かしでかしてしまったのかもしれないとも考えていた。 (……勝手が違う、か) この世界に来て随分と時間が経った。その間でどうしても出てしまう認識のズレをなんとかなくそうと 努力はしてきたつもりではあった。 ――それでも、自分が違う世界の人間であることに変わりはない…… 雑踏に紛れて届いたメロディに反応してシンの顔が上がる。近くのCDショップで自分のよく知るアイド ルたちの新曲PVが流れていた。 (思い出をありがとう、か) 今回も良い曲だった。レッスンにも立ち会ったがみんな楽しそうに歌い、踊り、笑っていた。その輪を いつの間にか崩してしまったのではないかと思うと憂鬱だった。 「一度離れてみたほうがいいかもな」 自嘲の笑みが浮かぶ。765プロ以外に行く当てがあるはずもない身で何を言っているのか。 再び紙袋に手を突っ込んで新たなハンバーガーを取り出す。 「あの……」 そんなか細い声が聞こえた。人通りの多いこの場所ということもあって自分以外の誰かに当てられた ものではないだろうと判断して構わずハンバーガーにかぶりつく。 「あの、えっと、そこのカッコいいお兄さん?」 疑問形かよ、とハンバーガーを頬張りながら心の中だけで突っ込む。まぁ自分には関係ないことだろう から知ったことではないのだが。 「え~とえ~っと……そ、そこの死んだ魚のような目で黙々とハンバーガーを食べているお兄さん!」 ――グシャリ。 気付けば包装紙ごとハンバーガーを握り潰していた。指の間からはみ出たケチャップが血のようにべったりと右手に纏わりついた。 ぐるりと周囲を見渡す。さっきの呼びかけで誰のことか察したのか、大半の人間はこちらを見て見ぬ 振りをしているようだった。 そんな中、ただ一人こちらを注視している少女がいた。 ――暦の上ではもう秋とはいえ未だ残暑が厳しいというのに驚くほどに白い肌、透き通るようなロング の金髪に吸い込まれそうな深い翠の瞳、どこか幼さを残した顔立ちから自分と同じくらいの年齢であるこ とが窺える。小柄な身体を抱くようにして立っていたが、よく見てみると両手に小さな紙袋を抱えていた。 第一印象としては可愛い娘だなと感じた。自分の知るアイドルたちと比べてもさほど見劣りするように は思えなかった。 まぁ、それ以外に問題があるのだが。 営業で覚えた形だけのスマイルを浮かべて手招きする。どこか怯えたような表情だった少女は一転して 親を見つけた子犬のように安堵の笑みを湛えながら駆け寄ってきたので、 直後に頭を全力で叩いた。 「いたっ!? いきなり何するんですかぁ!?」 「うるさい! それは俺のセリフだっ! どこの誰かも分からない奴に死んだ魚の目とか言われる筋合い なんてない!!」 涙目を浮かべる少女に指を突きつけながら叫ぶ。周りの視線が一斉に非難の色に染まったがあえて無視する。 「だいたい何だアンタは? いきなり呼びつけて、どっかのキャッチセールスか?」 疑惑たっぷりのまなざしを向けると、少女の顔が今にも泣き出しそうな顔に変わった。 ――理由は分からないが、唐突に罪悪感が押し寄せていた。 「……とにかく、何の用もないならこれっきりだ。じゃあな」 ハンバーガーの詰まった紙袋を抱えて立ち上がり、背を向けて歩き出す。 「あっ、待ってください!」 呼び止める声を聞かなかったことにして歩き続ける。関わるべきではないと分かっていながらもどこか 後ろ髪を引かれる思いを押し止めながら。 「ま、待ってください~」 ガシッ、と服の裾を掴まれる。それでも無視して歩き続ける。 「頼みますから話だけでも聞いていってください~」 ズルズルと引きずられながらも少女は抗議を続けていた。 ――何なんだよ一体。 そろそろ周囲の目が洒落にならないくらい刺々しいものへと変わっていったが、無心の境地で無視を決め込む。 「お願いです~捨てないで~……」 遂には涙声でトンデモないことを言い始めた。 「あのなぁ、いい加減に」 しろよ、と言いかけて気付いた。 警官が二人、こちらを見ながら何かを話し合っている。 ――マズイ。 直感する、このままではほぼ確実に状況は悪化の一途を辿ってしまう。 「あぁもう! なんだってこんなことに巻き込まれなきゃなんないんだよ」 今日は厄日だ、と内心で愚痴りながら少女の手を引っ張り上げる。 「……分かった、話だけは聞いてやる。だけど条件がある」 「はい?」 「とりあえず、場所を急いで移すぞ」 まずは人ごみに紛れて警官を撒かなきゃな、と傍から聞けば完全に犯罪者な呟きを残して少女の手を 引きながら人波の中に身を投じていった。 シン・アスカの誕生会-02へ進む 目次へ
https://w.atwiki.jp/drqmaro/pages/16.html
【シン:料理人:36歳:レベル3】 幸運1 魅力0 【呪文:特技】 解体ドロップ+1 調理 料理の作成が可能
https://w.atwiki.jp/gintamaquestkouryaku/pages/70.html
転職可能キャラ 効果 説明 転職可能条件 志村新八 恒道館当主・地味さ+15 メガネで知性を演出 新人ホストのシンです 北金色通りにいる狂死郎から入手
https://w.atwiki.jp/konashin/pages/1875.html
シン・アスカ学業成績表 ここでは私田村ひよりが独自に入手したシン・アスカ先輩の通知表の中身を公開するっス。 国 語 3 数 学 5 英 語 5 社会系 1 理科系 5 体 育 5 家 庭 4 美 術 3 音 楽 2 道 徳 0 成績表を見るとなんで先輩、文系選んだんだろ・・・謎っスね~。 道徳が0なのは一部の女生徒にパルマをかましすぎなためとの噂っス。 ちなみにこの成績表はあくまでデフォ設定っス。 例えば、かがみ先輩や高良先輩との勉強イベントが起きると社会系の成績が上がる といった具合にイベント次第で上下するので、職人の皆さんは作品を作るときの妄・・・参考に役立てて下さいっス
https://w.atwiki.jp/1548908-wdt1/pages/94.html
シン:登場デュエリスト人間 特徴 出現条件 使用デッキ No 場所 デッキ名 レシピ代 レベル デッキタイプ 01 ユグドラシル02F 霊使いのやる気 0180DP 9 【霊使い】
https://w.atwiki.jp/ishitubute/pages/668.html
『シン』はBARギコっぽい一般の住民である。 このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/backstory12irosuma/pages/178.html
名前:シンロ 説明:シンロボ兄弟の兄の方。主にシンボと合体すると、シンロはシンボの上になる。 技:攻撃系は「フラッシュパンチ」「ファイアヘッド」防御系は「ホワイトダイブ」 最後の切り札「ロボ分裂ミサイル」 4つのミサイルが飛ぶ。最後の切り札使用後は、イモムシロボみたいにバラバラになる。
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/90.html
「で、結局何なんだよアンタ?」 「ふぁい?」 海浜公園設置された丸太を模した椅子に腰を掛け、心底疲れきった表情でテーブルを隔てて同じく椅子 に座っている少女を睨みながら尋問する。だが当の本人はハンバーガーをパクつきながら何を言われてい るのか分からないとでも言いたそうなふざけた顔をしていた。 「……まぁ、もう何でもいいや」 何もかもを諦めきった心境で少女から視線を外す。警官たちをやり過ごしたのはよかったものの、直後 に少女が「お腹減った足が痛いもうダメ」なんてのたまりやがったので渋々ながら近場の公園で休むこと にした。少女は現金を持っておらず、片やこちらは財布の中身はそこいらの子供のほうが充実しいてるん じゃないのかというくらい――というか銅とアルミでできた小銭しかない――だったので仕方なく手持ち のハンバーガーを分け与えることになった。 ――もの凄い勢いで減ってるな。 改めて視線を少女に向けるとクシャクシャになった包装紙が二枚増えていた。この小さな身体のどこにそんな容量があるのかという疑問が浮かんだが、そんなことはどうでもいい。 「とりあえず、話ってのがあるんだろ? 早いところそれ聞かせてくれ」 正直なところ、話を聞いてさっさと終わらせたかった。だというのに目の前の少女は「あの、えっと、 むぐむぐ」と話を切り出す様子がまったく見られない。 「食うのか喋るのかどっちかにしろよ……っていうか全部食うなっ!」 慌てて紙袋を覗くが時既に遅し、ノグチさん一人と等価交換したワンコインのハンバーガーはその姿を 消していた。 一個半はシンの――半分は握り潰してしまったので――、残りの八個は少女の腹の中に。 「んぐ、ごちそうさま」 「ごちそうしたつもりは欠片もない!」 はぁ、と重苦しい溜め息を吐く。いつになったらこの訳の分からない奴から解放されるのだろうか? 携帯を取り出すが改装が終わったという連絡はまだ来ない。夕方まで、という話ではあったが出来るな ら今すぐにでも終わらせて欲しいところだ。 「その携帯電話は……?」 「ん? ああ、今の仕事で借りてるやつだよ。古臭い型だけどまだまだ使える」 二つ折り式の携帯電話を掲げる。実際はこれよりも多機能で新しい型もあったのだが、元の世界に置い てきてしまった妹の形見と近い形であったから、というのが選んだ理由だったりする。 おずおずと少女の口が開かれる。 「あの……今日一日、何も言わずに私と付き合って欲しいんです」 何を言っているのか分からなかった。というよりも、 「……すでに付き合うどころか散々振り回されてる気がするんだけどな」 「そ、そういう意味じゃなくて! 今からってこと、なんですけど」 ハンバーガーを食べている間も片手で守るように抱えていた紙袋に新しい皺が出来るほどきつく抱きし めている。 いったい、何がこの少女をここまで突き動かしているのかは分からない。 ……分からないが、 「夕方までなら、時間はある」 断るという選択肢は何故か浮かばなかった。パッと少女の表情が明るくなる。 その顔を直視できず、顔を背けながら付け足す。 「……言っておくが、金はないぞ」 「はぅっ!?」 ――自分で言って虚しくなったのは秘密だ。 765プロ事務所では着々とパーティの準備が進んでいた。 「プロデューサーさん、ケーキが出来ました!」 「お、美味そうじゃないか春香。伊織、そっちはどうだ?」 プロデューサーが呼びかけるが、伊織は紅茶の箱を両手に持ちながらうんうん唸っていた。 「あいつのためにこっちの葉を使うのはもったいないわね。でも結構気合入れてお茶菓子選んじゃったし ……あ~もう! どうすればいいのよ!?」 「な、悩むのもほどほどにな」 そう言いながらプロデューサーは夕食班のほうへと移動する。 「律子、そっちはどうだ?」 「こっちはもうすぐ終わります。まぁパーティー用のオードブルにサイドメニューをいくつか作っただけ ですけどね」 「うっう~! い~っぱい作りましたぁ~!」 「ハズレもあるけどね、真美」 「シン兄ちゃん悶絶まちがいなしだよ!」 ハハハ、とどこか引きつった笑いを浮かべながら会場である会議室に向かう。 「こっちのほうは……って、何してるんですかあずささん?」 「あら、プロデューサーさん。飾りつけをしているんですけど、どうでしょうか?」 「……凄いですよ、あの予算でこれだけの装飾できたのなら驚きです。ドアだけですけど」 「あら~?」 飾り立てられたドアは文字通り輝くほどの美しさを誇るほどだったが、他の場所がごくごく一般レベル な装飾であったため明らかにそこだけが異様に浮いていた。 「む~、上手くできない。千早、ここどうするの?」 「ここ? ここはこうして……って美希! 私に全部押し付けてどこかに行こうとしないで!」 「だって~」 あいかわらず妙に要領よく手を抜こうとしている美希に振り回されている千早の珍しい姿に苦笑を浮か べながら、プロデューサーは助け舟を出すことにした。 「ほらほら美希、頑張らないとやよいたちが作ったおにぎりは全部俺が食べることになるぞ?」 「やる」 怠惰な瞳に炎が灯った。先ほどまでのゆったりした動きからは比べ物にならないほどのスピードで 飾り付けを始める。 (おにぎり好きとはいえここまでとは。やれば出きる娘なんだけどなぁ) と美希の才能――主に怠け方面での――に感心していると、会議室のドアが勢いよく開かれた。 「すいません! 遅れました!」 「うわぁ……凄いです」 真と雪歩が一緒に飛び込んできた。どうやら仕事が終わった帰りで合流したらしい。 「いや、良いタイミングだぞ二人とも。そろそろラストスパートだしな」 会議室を見渡す。ドアを除いては無難に飾りを付けられてはいるものの、まだまだ足りないところも多い。 「プロデューサー、こっちの準備はもう終わりました」 振り返ると律子たちも部屋に入ってきた。残るはこの部屋のみのようだ。 「よし、じゃあこっちを手伝ってくれ。今日は無礼講だ! みんな、思い切ってやろう!」 おー! と全員の掛け声が会議室に響き渡る。 ――パーティーの時は近かった。 「――疲れた……」 公園のベンチでぐったりとうなだれながら、自分でも分かるほどに生気が感じられない声が漏れた。 あの後例の少女と再び街へ繰り出したのだが、いかんせん軍資金もなしでは出きる事は限られる。結局 主導権を少女に渡して好きなところに行かせることにしたのだが、これが失敗だった。 ……まるで何もかも初めて見るかのようなみなぎる好奇心を瞳に宿して、小柄な少女は自分を引っ張り まわした。あれやこれやと興味を持ったものに突撃しては説明を求めてくるのだからこちらが心休まる 時間などありはしなかった。 その度に喜色満面の笑みを浮かべる少女の姿を見ると、文句のひとつも言う気が失せてしまうのがさら に困ったところなのだが。 「とっても楽しかったです!」 ――そう、ちょうどこんな感じで。 まぁ時間潰しだと思えばそこまで損した気分には……いやここまで疲れさせられたのを考えるとイーブ ンどころかむしろマイナスか? 「海、綺麗ですね」 少女の呟きに促されるように視線を海へ向ける。黄昏色の太陽が海面に反射して輝きを放っている。宵 闇が空を覆い始め、うっすらと星や月が見えるようになっていた。 「――最後に、最後にいくつか聞いてもいいですか?」 「……なんだよ?」 自分の座るベンチから少女はゆっくりと離れていく。徐々に海の方へと向かっていくその背中を目でぼんやりと追いかける。落下防止のために設置された柵の傍まで歩いたところで、少女はこちらを振り返った。 「あなたは今、幸せですか?」 ……随分と抽象的な質問だった。 「さぁな、幸せっていうのが何に対してなのかにもよるだろ」 「じゃあ言い方を変えます。この世界にはあなたが今までに失ったもの以上に大切なものがありますか?」 瞬間、自分でも分かるほどに表情が驚愕のまま凍りついた。 「お前……?」 無機質な翠の目がこちらを射抜く。先ほどまでとはまるで別人のようだ。 「それとも、あの世界での敗北を忘れたいがためにこの世界に縋っているのですか? 答えてください」 それきり少女は黙り込む。秋風にさらわれた長髪以外の動きを止めたその姿はまるで精巧に造られた 人形だった。 「……俺は」 考える。この状況を受け入れていたのは何故か? 今まで元の世界のことについて深く思い出すことが なかったのは何故か? 元の世界に戻る術を考えなかったのは何故か? 「――あの時の負けを忘れたいってわけじゃないさ」 月面での最後の戦い。かつての上官に完膚なきまでに敗北を喫したあの戦い。 あの戦いで気を失った後、どういう経緯か分からないがこの世界へとやって来た。 そこで小鳥さんに拾われ、高木社長に今の仕事と雨風を凌ぐ場所を与えられ、プロデューサーに仕事の イロハを教えられ…… そして、彼女たちに出会った。 「ただ、今はまだ戻れない。今すぐに元の世界に戻れる方法が見つかったとしてもだ」 「何故ですか?」 それは、と一旦言葉を切る。 恩返しにはまだまだ足りていない、まだまだ目を離すと危なっかしい奴らがいる、そんな理由も浮かん だがそのどれよりも明確な理由があった。 「……俺は、彼女たちがどんな未来を掴むのかをこの目で見たいんだ」 ――議長が提示した未来、それが奪ってしまうかもしれなかった可能性の行方を。 これは自分の我侭なのだということは理解している。だがそれでも彼女たちと共に歩み、学んでいきた いという気持ちがあった。 そのことは自分にとって大きな意味になるという確信もあった。 「さっきの質問に答えるよ。あぁ幸せだよ、たまに飢え死にしそうになるけどな。今まで失ったもの以上 に大切なものなんて今はまだない。だけどきっとそれに負けないくらい大切なものが作れる、そしてそれ を今度こそ守ってみせる。元の世界のことだって忘れやしない、絶対に忘れない! 必ず戻ってみせるさ!」 一気にまくし立てて言葉を止める。息継ぎもせずに喋りすぎたおかげで呼吸が少し荒くなっていた。 「それが、あなたの答えですか」 「ああ」 力強く頷く。虚勢も虚構もない、シン・アスカの本心だった。 「そうですか……」 少女の瞳が閉じられる。やや間をおいて、ゆっくりと開かれた。 「――なら、私からはもう何も言いたいことはありません」 少女は微笑んだ。だがその笑顔は、今にも消えてしまいそうなほどに儚かった。 「なぁ、お前は一体……」 「気にすることはないですよ。私はただ届けたいものがあっただけですから」 ふわりと少女の髪が舞う。少し風が出てきたらしい。 「そろそろ時間ですね。今日は本当に楽しかったですよ。それと、最後は問い詰めちゃってごめんなさい」 「待て、待ってくれ」 ベンチから立ち上がる。こちらから聞きたいことは山ほどあった。 ――名前は? どこから来た? どうして俺の名前を知っている? 「だから気にしないでくださいよ、これは今日限りの夢みたいなものなんですから」 苦笑しながら少女は告げる。 「あ、もうタイムアップですね。それじゃあ……」 ――ありがとう。そして……誕生日おめでとうございます、マスター。 呼び止めようとして、突如吹き荒れた風に反射的に目を覆ってしまった。 風が収まったのを確認して目を開けると、少女の姿は消えていた。 「っ!?」 赤い光の欠片がゆっくりと視界に入ってきた。その軌道を辿るように顔を上へと傾ける。 「これは……」 いくつもの赤い光が、月から降ってきているようだった。 ――いや、違うな。まるで羽根が舞ってるみたいだ。 そんなことが頭に浮かんだ。ふと自分が座っていたベンチに目を向けると、少女が持っていた小さな 紙袋があった。 手に取ると硬い何かが入っているのが分かった。少し迷ったが、中身を取り出すことにする。 「…………」 紙袋の中に入っていたのは携帯電話だった。 ただの携帯電話ではない。パステルピンクに彩られ、細かな傷が全体に付いていて、少し汚れが目立つ 黄色いストラップが付けられた…… 「マユの、ケータイ……」 天を仰ぐ。赤い光は途絶え、不完全な円形を描く月は何も語らなかった。 ――トゥルルルルルル、トゥルルルルルル…… 事務所支給の携帯電話が鳴り響く。上の空でそれを取り出し、通話ボタンを押す。 『――シン君かい? 改装は終わったよ。すぐ帰ってきてくれ、みんなで待ってるからさ』 シン・アスカの誕生会-01へ戻る シン・アスカの誕生会-03へ進む 目次へ