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相手の突撃に合わせてグラウンダーの低空飛行で地面スレスレを潜りながら、フェイトは槍兵の足元をサイスにて狙う。 決して正面からはぶつからない。この男とまともに切り結んだら潰されるだけだ。 小さな跳躍でそれを透かし、刺突を飛ばそうとする槍兵。 だが上空三方向から牽制の矢を降らせ、敵の攻め手を殺ぐ魔導士。 男が射撃を弾いた一瞬の間でフェイトはミドルレンジにまで後退。 三日月の刃――中距離射出魔法・ハーケンセイバーをデバイスの先端から飛ばす。 (これは多分、避けられる……けどっ!) それを追いかけるように飛翔する黒衣。腰の燕尾が突風ではためく。 美しいムーンサルトの機動を描き、常に死角へ死角へと回り込むフェイト。 その逃げていく金の髪をどこまでも執拗に追いかけるランサー。赤き魔槍の連突も激烈さを増す。 セオリー通りだが丁寧に、着実に組み立てられた歯切れの良い攻めを続けるフェイトに対し 常人ならば影すら見えないその軌跡を見切り、男は徐々に魔導士を追い詰めていく。 (さすが……なら、これで!) 空中で回転し、その遠心力でデバイスをアッパースイング気味にランサーに叩き付ける。 それはサイスの時には感じなかった凄まじい重さを持つ戦斧の一撃だ。 「む……!?」 間を詰めようとした男が重い一撃で後方に半歩下がる。 状況に応じて変化する武器が攻防においてこれほどに有効に作用するとは―― 彼女の機動力も相まってまるで別の武器を持った何人もの敵を相手にするようだ。 当然、持ち主にピーキーな技量を要求するマルチウェポンは フェイトを主とするならば何の不足もない性能を発揮する。 「ロックオン……バルディッシュ!!」 間髪を入れずに大砲の砲身を相手に向けるフェイト。 男に命中させるのは困難だろう。しかし―――その背後、 「!! おいライダー! 避けられるなら避けな!」 「――――、!」 男が炎の騎士と力比べをしていたライダーに向けて叫ぶ。 「サンダースマッシャー!!」 と同時に放たれたサンダースマッシャー。 同時ロックオンによる砲撃が同一軸線上に並んだサーヴァント二人を薙ぎ払う。 一人は中空。一人は必死に身をよじり、金の濁流から命辛々身をかわす。 濛々と立ち込める土煙と周囲を焦がす雷の残滓。バチバチと電磁波が乱れ飛ぶ。 必殺の雷撃が薙いだ刻印を大地に刻み付けるその矢先―― 「おおおおっ!!」 「―――、!」 支えを失い宙に浮いたライダーを踏み止まらせるものはもはや無い。 捕らえられた右手ごとシグナムに振り回されるライダー。 その肉体が数回転ほど宙を彷徨い―― 「、―――ッッ!」 勢い良く地面に叩き付けられる。 ゴシャァッッ、と鈍い音が辺りに木霊し、地面をバウンドして滑るその体。 衝撃に声の無い苦悶を漏らすライダー。紫の髪が泥に塗れ、無様に這ったその横で―― 「おかえり。」 「…………」 槍のサーヴァントがばつの悪そうな顔で佇んでいた。 「……成果は無しですか。口だけ男。」 「―――――俺もなまったもんだぜ。」 それは千載一遇のチャンスにも関わらず それを生かせず再び合流した事に対する苦笑いであろう。 圧倒的不利な状況へと逆戻り。後ろ手に頭をボリボリと掻くランサー。 ゴール直前で振り出しに戻る双六のやるせなさを存分に感じ取れる瞬間だった。 敵も上手い。こちらの不仲、コンビネーションの欠落を見抜き 決してばらけないように戦場をコントロールしている。 その確実さ、堅牢さはサーヴァントを以ってしても突破口を見出せない。 「どうにもならんな。いよいよ持ってジリ貧か…」 空中でこちらを包囲するように旋回する赤と金色の軌跡。見上げて男が呟く。 まるで意志を持った流星のように空に尾を引いて飛ぶ相手の何と華麗で力強い事か。 槍兵がいよいよいちかばちかの覚悟を決め、騎兵が何とか窮地を脱出しようと画策し―― Last assault 4分経過 ――― 追い詰められているのはサーヴァント。 しかして背水の陣を敷いたのは―― じりじりと相手を攻め立てながら「時限付き」の攻勢を消化していく魔導士と騎士。 焼け付く体内を推しての戦いはなお続く。 圧倒的火力で捻じ伏せに行き、退路を断って撃ちまくり―― ―――しかし未だに決定打を奪えない。 牽制は意味を成さず、大きいのを放っても悉く空を切る。 ならその上を―――回避の余地の無い、それでいて必殺の一撃を持ってこなければ彼らを倒せない。 上空、フェイトとシグナムが短いアイコンタクトを交わし、再び英霊たちに襲い掛かる。 彼女らに残された時間はあと6分足らず。 それまでに―――それまでに敵を沈黙させねば…… ―――――― 「提案があります。」 「あとにしろ。」 聖杯戦争に招聘されたサーヴァントである――ランサーとライダー。 神話において数々の伝説を持つ両者……であったのだが この戦いはそもそも伝説とかいう前に初歩的な部分で蹴つまづきがあった。 言うまでもなくチーム戦では個々の能力よりもパートナーとの相性が重要となってくる。 故に思う――― やはりというか予想通りというか――― つくづく相性が悪すぎる、と。 敵同士とはいえ火急の事態で共闘を余儀なくされるケースは決して少なくはない。 先ほどまで本気で殺し合っていた者同士が新たな敵に対して見事な連携を見せて戦う。 戦場においてそういった光景は珍しくはない。 例えるならばここではないどこか―― 直前まで剣を交えていた騎士と魔導士が意気投合して強大な王と対峙したように。 しかしながら二人は思う。 こいつとは……どんなに戦いを通じても―――駄目だろうな、と。 「提案があります。」 「うるせえな! 今忙しいんだよ! さっさと言え!」 「では言います。これでは埒があかない。 死ぬほど嫌ですが貴方に私と協力する権利を与えましょう。 何とかして彼女らを分断し、一対一へと持っていく手助けをしなさい。」 「オマエな……脳みそ湧いてんのか? 第一、協力などせんでも……うおっとぉ!」 頭上を通り過ぎていく火竜の尾を屈んで交わす二人。 背中の肉が焼け焦げて削れる。 もう―――長くは持ちそうにない。 「協力などせんでもお前がどっか行きゃ済む話じゃねえのか?」 「済みませんよ。フェイトの射撃は明らかに私と貴方を離脱させまいと放たれています。 どうやら向こうは我々が敵同士だと気づいているようですね。 袋の鼠は一緒に叩く――彼女らは実によく分かっている。」 目の前であれほどの不仲を演じたのだ。 こちらの内情など既に知られていて当然である。 「感心してる場合か阿呆! 敵の思惑が分かっていながらこっちは足を引っ張り合って何も出来ねえ。 これじゃネズミ以下だぜ……俺たちは。」 「このままでは二人揃ってここで倒されますね。 サーヴァントが文字通り雁首を揃えて敗北―― 初戦敗退の不名誉と相成って後世に恥を残す事に。」 「………」 自嘲気味のライダーの言葉が胸に刺さる。 流石にそいつはいただけない。 英霊と言っても千差万別個人差はあるがそれでも彼らには一様に誇りがある。 召還された自分が取るに足らないサーヴァントだったなどという不名誉は彼らにとっては耐え難く―― そんな無様な結果を残したくないという感情は全サーヴァント共通の本能のようなもの。 「………一回だ。 ……一回だけ協力してやる。」 このままでは宝具さえ満足に使わぬままに自分たちは討ち取られてしまうだろう。 こいつの前で隙を見せてたまるかと互いの顔に書いてある通り 宝具はそれを放出した瞬間、彼らに大きな隙を生じさせてしまう。 隣にいればその隙に乗じて相手を刈り取る事など容易い。ことにサーヴァントなら尚更だ。 故にその警戒をどうしても捨てきれない時点で―――このチームの敗退は初めから決まっていたのだ。 「決まりですね――私はあの金色の娘の相手をします。 文句は無いでしょう?」 「好きにしな。こちらも好都合だ。」 鉄の結束を見せるライトニングの二人に対してのハンデ戦。 今にも止めを刺されそうになって、ようやく精一杯の譲歩を見せた両者にインスタントな絆が芽生える。 期間限定で心を通わせる即席コンビがこの差し迫った状況に何を齎すのか―― ともあれ相変わらずの機動力を生かして飛来する騎士と魔導士に、同時に照準を合わせたのがこの瞬間―― 「おらっ! 今だ!」 相変わらず間断なく降らせられる剣撃の雨あられ。 触れれば即、体のどこかを持っていかれる苛烈な攻撃を掻い潜り その中の一撃を選んでまずはライダーがアクションを起こす。 シグナムの横薙ぎを避け損ない、紫の肢体が無様にきりもみ状に吹き飛ばされた。 相手の攻撃によって宙に浮かされ――ついに捕らえた騎士の剛剣が強敵の片翼をなぎ払っていたのだ。 「―――、」 否、そう見せかけて―――自分で飛んだ。 重爆撃のような衝撃に逆らわず 身を預けるように宙に浮いたライダー。 その彼女に向かって槍の男が駆ける! 「……!?」 一足飛びで騎兵に肉迫する蒼い肢体。 上空、騎士と魔導士の顔色が変わる。 今までとは違う動き、違うリズム。 何より互いに敬遠し合っていた相手が初めてその呼吸を合わせたのだ。 無様に飛ばされた筈のライダーがそれを見越したかのように反応。 自在に空中で姿勢を変え、駆けつける槍兵に両足を向ける。 「飛ぉべぇぇッッ!!!!!!!」 空中で吸い込まれるかのように合身した両サーヴァント。 ランサーの飛び蹴りが突き出したライダーの足に炸裂! 両雄の足の裏側―――蹴り足が見事に重なりミシミシ、と音を立ててめり込む。 その接地面に何キロ……いや何トンの衝撃がかかっている事か。 やがてその恩恵を受けたライダーの身体が ピストンで打ち出された弾丸のように暴発じみた速度で――打ち出されるっ! 「なっ!?」 爆発的な加速で射出された騎兵の髪が尾を引いて流れ星のように宙に軌跡を描く。 だがその様を、場で視認出来たものはいない。 二人の英霊の脚力によって齎されたロケットじみた初速、加速は当然のように視認不可能。 今の執務官をも遥かに超えた速度にて一瞬で空の相手の間合いを犯したライダーが――己が獲物に組み付かんと迫る。 それはニ敵を射抜く見事な軌道。 強力なサーヴァント達が初めてチームとして機能した結果だった。 先ほどライダーに阻止されなれば実現したかも知れないゲイボルクの軌跡が 皮肉にも邪魔した本人を砲弾としての投擲にて再現される。 改めて空の敵を射殺そうと放たれたあれこそ本当の紫電の煌きというものだろう。 ライトニングの二人をして、相手のこの即興のコンビネーションは計算していなかった。 いなかったが故に―――回避が間に合わない! 「ぐ、あっ!?」 シグナム…!? うわぁ!?? 薄紫の髪をはためかせて空を切り裂く騎兵ミサイルがまずはシグナムに追突し あの重厚な空の騎士をあっさりと吹き飛ばす。 高熱で形成される四枚の羽の一枚を難なくぶち砕かれ、バランスを崩して墜落状態に陥る将。 きりもみしながら地面に激突しそうになり必死でリカバーする。 だが意識の大半を持っていかれるほどの衝撃は彼女に瞬時の戦前復帰を許さない。 そしてシグナムを抜いた騎兵が真に狙うは―― 「貴方ですよ――――フェイトッ!!」 後方の司令塔フェイトテスタロッサハラオウンに他ならない! 敵のまさかのアクションに圧倒的に反応が遅れたのは彼女も同じ。 ソニックでの上方への回避行動を辛うじて行えただけでも魔導士の埒外の反射・行動速度を褒めるべきだろう。 紫と黒が光の速さを彷彿とするかのように交錯。 一瞬で頭上へと上昇した魔導士が、あっ!?と息を呑んだ時には―― 既に相手が思うままの成果を得た後だという事に気づかされていた。 「っ!」 体の中心をブチ抜かれる最悪の結果は何とか回避した。 だがジャラリ、と……右足に生じた違和感。 それはすぐに忌わしき毒蜘蛛の縛鎖が足首に巻きついているという事実を認識させる。 アンタッチャブルの領域に達していた執務官が英霊のコンビネーションによって犯された瞬間だった。 捕まる=捻り潰される―――それが今の自分の仕様。 罠にかかった猫の如く、ほとんど反射的に最大出力で空中に舞い上がるフェイト。 (ここで撃墜されたら全てが台無しになる…!) バックアップを失った前衛では、あの速い相手を時間内に仕留められる確率は五分以下に落ち込んでしまうだろう。 Last assault 5分経過 ――― 雷光がライダーを振り剥がすべく、最大全速にて雲を突き抜け離陸した。 ―――――― 「……ナイスショットってやつか。」 瞬く間に視界から消えていった金色と紫の残光を遠目に見つめて男が呟く。 「さて。これでようやっと二人きりだ。」 「…………」 色々と苦労した。 だがその甲斐あって男は再び己が望む戦いに戻って来た。 邪魔者の入らぬ強敵との一騎打ちこそ武人の華。 この槍を向けるに相応しい相手との邂逅を再び果たしたのだ。 深く傷ついたその身は人間ならばとうに致命傷――到底戦える身体ではないだろう。 十全には程遠いコンディションだが、あの雷の援護さえなければ戦いにはなる。 既に切れるカードはほとんど無い。しかし両の手は健在で両の足がまだ動く。 そして一振りの刃がその手にあればそれは万全と同じ事。 彼の戦が終わる要因など何一つとしてありはしない。 打ち倒される前にこの槍を叩き込めるか否か――要はそれだけだ。 これぞ戦――これぞ一騎打ちの醍醐味。 ビリビリと身を震わせる緊張感と共に決死の戦場に赴くその背中に後退の意思などは微塵も無い。 舐めやがって……大した自信だぜ。 あんなザマでまさか勝てると思ってんのか? 「アギト……ぬかるな。」 ああ! ぶっ潰す! そんな男に対し己が支配する炎熱の空にて悠然と構えるベルカの騎士。 体内が過剰出力によって蝕まれていく苦痛などその顔におくびにも出さない。 「出来れば二人纏めて倒しておきたかったが……虫の良すぎる話だったか。」 目の前の男――己が最強と信じて疑わぬその眼を見据えて呟く。 戦場にて背中に下りた死神をも跳ね除ける強さと傲慢さを称えたその風貌には、同時に歓喜の色も伺えた。 そう――嬉しいのだ。 愉しくて愉しくて仕方が無いのだ。 本当に強い相手を前にすると笑いが込み上げてくる。 その手の人種の―――持って生まれた性。 その想いを理解できてしまうのも彼女が男と同類の個体であるが故。 「元より決死の覚悟でなくては倒せない相手だ……行くぞ!!」 了解だロード! 本当に強いのはどっちか見せてやるぜ! 何にせよ半死の男を前に剣を淀めていては剣の騎士の名折れであろう。 凝縮に凝縮を重ねた時間が彼女に与えられたリミットの半分を消費した事を知らせた瞬間―― 「来なッッ!!」 「応っ!!」 ランサーの怒声に反応するかのように 爆ぜた中空の炎を纏いてシグナムは男に襲い掛かった。 Last assault 残り時間は――― ―――――― それはさながら黄色の蛍光ペンで思うがままに描いた子供の落書き―― 天空に浮かび上がった文様は偏に見た人間がそう表現するしかない 歪な光の残滓によって形成されたスケッチブックであった。 魔導士が宙空にて最大全速で金色の魔力光を振り乱し、狂ったように飛び続ける。 敵――サーヴァントライダーを振り払うために我武者羅に。 その足首を女怪にしかと掴まれている。凄まじい握力によってミシミシとフェイトの足甲に魔の爪が食い込む。 ―――あっという間の出来事だった。 足に鎖を繋がれたフェイトが上空で何とか敵を振り放そうと 飛びながら追随してくる相手に射撃魔法を撃ちまくる。 だが宙で行動を制限されているにも関わらず、魔道士の一斉射撃がライダーの肉体を捕らえる事はなかった。 それは一つに相手の埒外の身のこなしによるものだ。 体操選手のように体の捻りや遠心力を駆使して空中で姿勢制御や軌道変更を行うのは不可能な事ではない。 その長髪が身体を捻る度にゆらゆらと揺れ、まるで揚力を意のままに操る魔術師のように宙を舞う。 重力にその身を縛られているにも関わらず、魔導士の射撃の照準から逃れ、回避する離れ業。 全サーヴァント中もっとも空中戦の得意なライダーであるが故に可能にした彼女なりの飛翔術。 空戦魔道士相手にそれを常々行う事は不可能であろう。だがここ一発―― 一度限りの意表をつくくらいにはこの騎兵の空に対する地形対応は決して低くは無い。 そしてもう一つ―― 「なまくら―――デウスの雷を思わせる手管ももはや見る影もありませんね。」 「くっ………!」 そう、本来圧倒的有利な空戦においてフェイトが飛べない相手を撃ち損じる筈が無い。 ――――――精度が、落ちてきている。 そう、それは魔導士当人の抱える問題が起こした結果に他ならない。 当然だ。サーヴァントの苛烈な攻撃に晒され続けながらもうどれほどに全力で動き回ったか。 人間が全開で動ける時間は驚くほど短い。 それは魔力補助を受けた体であっても例外ではなく 折れかかったアバラや左腕の痛みは今や痺れに変わってきている。 全身に刻まれた傷跡は治癒魔法が鎮痛の役目も果たせぬほどに体の芯にまで行き渡り かざした手すらガクガクと震えて照準が定まらない。 ガタの来た精密機械ほど当てにならないものはない。 シグナムの危惧した通り、もはやフェイトの戦力は通常の全開状態と比べて半分以下にまで落ち込んでしまっていたのだ。 故に毒蜘蛛が足に巻き付けた糸を凄まじい速さでよじ登ってくるのを全く防げぬままに―― 魔導士は再び絶体絶命の窮地に陥ってしまう。 「このっ………はぁッ!」 無軌道に狂ったように飛び続けるその姿は普段のエリート執務官からは想像もつかないほどにラフで乱雑。 もっとも死神の爪が己が足に手をかけているのだ。もはや格好など気にしていられない。 不自然な体勢から彼女は黄金の刀身で足元をなぎ払う。 「―――、!」 ―――そして形振り構っていられないのはライダーも同じ。 音速を遥かに超えた飛翔に食いつく右手はまさに藁をも掴む思いで掌握した愛しき獲物の右足だ。 逃がさない………絶対に。上下左右に飛び狂う遠心力。 Gによってミチミチと軋む腕の第二第三間接の限界をほぼ無視し、魔導士の焦りの反撃を顔を付して待つ。 (―――、!) 果たしてそれは遠くないうちに訪れる。 精彩を欠く斬撃が頭上から振り下ろされた。そのサイスの刀身を――― 「あっ!?」 驚愕するフェイト。 ドシュッッ――!!という鈍い、りんごを串刺すような音が響き その視界に移ったのは何と……光の刃を掌で受け止めた紫の女怪の姿! 刃は彼女の手の平を完全に突き破り、鮮血を空に撒き散らす。 だが彼女の手の肉を貫通した刃の根元――バルディッシュの核の部分をしかと握り締めたライダー。 その壮絶な笑みを自身の血が紅く染め上げる。 その壮絶な光景に蒼白になるフェイト。そんな彼女が一瞬、硬直した間をも逃さない。 魔導士の体を片腕で毒虫の如く攀じ登り、一気に這い上がる騎兵。 (し、しまったッ!) 蟷螂や蜘蛛が蝶を捕獲し、止めを刺す光景。 それを己が肉体で演じる事になったフェイトの心中はいかなるものか。 しなやかな太腿をフェイトの胴に絡ませて強烈にロックし、ギリギリと締め上げるライダー。 まるで大蛇の抱擁――魔導士の喉の奥から声にならない悲鳴が漏れる。 ほとんど用を成さなくなったとはいえBJの恩恵が無くば一瞬で絞め殺されていただろう。 ギリっと歯を食いしばるフェイトの直上、騎兵のもう片方の腕に握られる尖突の短剣が翻る! 狙いは頭部か―――頚動脈ッ! いずれに被弾しても一撃で終わる急所だ! 反射的にほとんど動かなくなった左手の神経に魔力を叩き込み、首から上をカバー! 「っ……ああッ!!!」 その赤い手甲に刃が突き刺さり、フェイトの腕に凄まじい激痛が走る。 左腕を貫かれたのだと思い至る余裕も無い。 宙で絡み合う二人の美貌の戦士による仕留めるか逃れるかの決死の戦いは続く。 「はぁ、……は、……はぁ、……ッ」 「――――しぶとい。 漁師が巨大な鯨を水揚げする時の気持ちとはきっとこういうものなのでしょうね。」 「は、……く、鯨なんて……狙う漁師は現代にはほとんどいない…!」 「そうですか。いえ、前に読んだ本にそういう物語があったものですから。」 美しき捕食者が蝶を仕留めんと上から覆い被さる。 互いの得物を互いの腕で寸止め、絡ませ、 両手は塞がれたままに組み付いて飛ぶ二人の女神。 その金と紫の髪が中空で絡み合って溶け合う様はイソギンチャクの交わいのように妖艶で 息のかかるほどに接近した両者の息遣いは双方共に荒く乱れ、必死の形相を互いに隠そうともしない。 腕力・体力ならば圧倒的にライダーが上だ。だが明らかにフェイトよりも消耗の度合いでは勝っている。 それに加え、なにぶん上下左右に揺れ動くGが邪魔をして力を発揮出来ない。 (ここまで来て……ファイト一発、ですよ私。) 緊張感の無い、どこぞのTVCMの文句を心の中で口ずさむ騎兵。 普段は見せぬ芸風が彼女のいっぱいいっぱいぶりを存分に表している。 だが血が足りない。魔力が足りない。眼前に相手の肉体を見据えて両手両足は塞がれている。 (これでは互いに攻め手がない―――ここは一つ。) 獲物を捕らえたはいいが八方塞がりのこの状況で何かを思い立つライダー。 (……く、来る!) 相手の息使いから、敵が何らかのアクションを仕掛けてくる事を察知したフェイト。その身が固くなる。 四肢を押さえ込まれた状況では魔導士に取れる行動などほとんど無い。 相手の束縛が緩んだ瞬間、アーマーバーストで吹き飛ばすのが最善だが―― 最小のBJしか纏っていない自分のパージで果たして相手を吹き飛ばせる出力を得られるのか? 絶体絶命の状況に冷たい汗が全身から滴り落ち―― 「ひゃっ!???」 その右腕に生じた異なる感覚に思わず黄色い声を出してしまう。 「………!!!?????」 高速CPUの如く回り続ける思考に割り込んできたバグのようなソレ。 目を白黒させたフェイトが目の前の相手を見る。 「な、何を…して……?」 すると唖然とする彼女の目前。 ライダーがこちらの貫かれた左腕から滴り落ちる血に口付けをして――舌を―――這わせていた… 「まあ斃してからいただくのといただいてから斃すの違いですから。」 艶かしく動く紫色の唇から這い出るように蠢く舌。 それがチロチロと――フェイトの手甲の下の傷口を掻き分け、まさぐる。 「っ…!!??」 強烈な悪寒に支配されるその全身。 戦闘の最中だというのに思考が凍結し、状況を完全に失念。 自身の腕に吸い付くライダーのどこかうっとりと上気した表情を眼下に見据え 絶世の美貌を持つ相手のこの妖艶なる所業を不覚にも数秒間、許すがままに硬直してしまうフェイト。 「面倒です。止めと補給を同時に済ませましょう――」 自分が何をされているのか―― どういう状況なのか―― ここまではっきりとした意思表示をされても―― フェイトは相手がこちらに顔を近づけてくるその瞬間まで「それ」を理解出来なかった。 女の甘く、甘美な香りが魔導士の鼻腔をくすぐる。 全身がマヒしているのは傷口から浸透してくるこの騎兵の何らかの媚薬めいたモノによる作用か。 そういえば聞いた事がある――捕食者の甘き毒は獲物を弛緩させ麻痺させる効能があると。 捕食者――捕食………? 極度の疲労も手伝い、得体の知れぬ脱力感に沈みそうになるフェイトの心胆。 それを無理やり引き起こしたのは、その言葉の持つ猛烈な嫌悪と寒気を称えた響き。 下腹部から競り上がってくるおぞましい感覚と、魂まで犯されていくような恍惚感が彼女の中で鬩ぎ合う。 敵の美貌に称えられた、今は隠された両の瞳は――― ああ、そうか…… ようやっと分かった。 比喩でも何でもなく―― 本当に――― ――― この人、私を食べる気なんだ…… ――― 両の瞳はきっと―――獲物を飲み込む時の鰐とか鮫とかの目と同じように 獰猛で冷たい光を放っているのだろうとはっきり分かってしまう。 「!!!!」 冷水を浴びせ掛けられたように強制的に覚醒した魔導士。 その眼前、口元に二本の鋭い牙を除かせた化生の相貌がフェイトに迫る。 接吻をする時のように角度を少しずらして騎兵の口喉が向かう先には自分の頚動脈が―― その恐怖は今までフェイトが味わった事の無いものだった。 戦場で敵と刃を交える恐怖ならば彼女はとうに克服している。 ならばそれは生物が当たり前のように抱く本能に根差した恐怖―― 「あ……ッ!?」 食物連鎖の下になった瞬間―― 捕食される、ということ――― 「は………」 もがき、暴れようとする魔導士の肢体は既に押さえつけられていて首から下は動けない。 怖い――恐い――慄い―― ゆっくりと迫る毒牙が凶暴な光を放って迫り来るのに何も出来ない。 やめろ――やめろ――やめろ―― 空を切るようにバタつかせる足は 完全に密着した敵の身体を蹴り上げる役目すら担えない。 フォトンランサー、バリアバースト、ソニックインパクト―― 一度、動揺して乱れた思考が織り成すあらゆる術式は この状況にとても間に合わない。 「はっっっ………ッ!」 わななく唇が、震える手足が、見開かれた両目が―― 相手から離れようと仰け反り続けた上半身が未だ味わった事のない恐慌と共に―― 「離れろーーーーーーっ!」 爆発する感情を吐露した悲鳴となって場に響き―― ごむっっっっ!!!!!! 、という――― ………形容し難い鈍い音が中天に響き渡るのだった。 Last assault 残り、―――
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登録日:2010/09/29 Wed 15 04 06 更新日:2023/07/12 Wed 20 40 39NEW! 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 A's StrikerS おっぱい どうも息子がお世話になってます なのはの嫁←むしろ旦那 キャストオフ スク水 ツインテール バカップル ヒロイン フェイト フェイ倒産 フェラーリ マント ライトニング 加速 双剣 執務官 大剣 巨乳 斧 死神 水樹奈々 疾風迅雷 義妹 運命 金の閃光 金色 金髪 鎌 養子 高機動 高機動型魔導師 魔導師 魔法少女リリカルなのは 友達だッ……! 出典:画像右、魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st、DVD付属特典パンフレット、キングレコード、2010年11月26日発売、© NANOHA The MOVIE 1st PROJECT 出典:画像左、魔法少女リリカルなのは/魔法少女リリカルなのはA's ビジュアルファンブック、晋遊舎刊、©なのはPROJECT 、2006年3月10日 『魔法少女リリカルなのは』シリーズの登場人物で主人公の一人でヒロインとも言える。 CV 水樹奈々 1期、A sでの年齢は9歳相当。 10年後設定であるStrikerSでは19歳相当。 長い金髪をツインテールにまとめているのが印象的で、 バリアジャケットはもとより普段着も黒を基調としていることがわりかし多い。 AAAクラスの優秀な魔導師で身体能力も高い。 射撃・砲撃・広域攻撃・近接格闘とオールラウンダーな能力を持つが、自慢のスピードを生かすため中・近距離格闘を得意とする。 また、彼女の攻撃魔法には雷が多い(魔力変換素質「電気」がある為)。 回避力に優れる一方、防御にはやや難あり。 魔力光は髪と同じレアカラーの金色。 愛杖は閃光の戦斧の二つ名を持つインテリジェントデバイス『バルディッシュ』。 使い魔のアルフとは、本来の使い魔とその主人というよりは、むしろ仲の良い姉妹のような関係に近い。 言葉は少なめだが、普段は穏やかで心優しい少女。 また、自分でつらいことを抱え込む癖があるのだが、実はなのはやはやてとも共通する悪癖だったりする。 /(・_・)\都築さんが公式サイト内で使っていた顔文字。 以下、各シリーズでの活躍。ネタバレ含む。 無印(1期) 私の、私たちの全てはまだ始まってもいない。 だから、本当の自分を始めるために、今までの自分を、終わらせよう。 出典:魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st、セブン・アークス、アニプレックス、2010年1月23日、© NANOHA The MOVIE 1st PROJECT 放映前の記者会見ではライバル役として紹介された。 OPでは「オレンジの狼(アルフ)を撫でつつ天井を仰ぎ見て物憂げな表情を浮かべる」「ビル街の上空でなのはとぶつかり合う」といった具合に如何にもライバルっぽいキャラとして登場している。 本編での初登場は第四話「ライバル!?もう一人の魔法少女なの!」。ジュエルシードで巨大化した子猫を容赦なく攻撃し、防御に回ったなのはを撃墜した。 以後、母親のプレシア・テスタロッサからの悪辣な虐待を受けつつも命じられるままにジュエルシードを集めるために現れ、なのはと幾度も戦いを繰り返した。 初対面時、別れ際に自分の名前を名乗る。 終盤で、出生の秘密が明らかになる。 元々フェイトは、母親のプレシアが事故でなくなった本当の娘アリシアの遺伝子を使って作り上げた『人工生命体』にアリシアの記憶を移したものだった。 フェイトという名前自体、人工生命を生み出すプロジェクトのコード名そのもの外国人の名前でも「フェイト」は普通男性名である。 ただアリシアの記憶は完全なモノではなく(フェイトにはそれが「アリシアの記憶」だという認識もない)、 フェイト自身もアリシアとは似ても似つかない性格だったことは「娘の蘇生」を望んでいたプレシアを失望させ、それがプレシアの冷酷な態度や虐待へ繋がった。 愛していた母親プレシアの口から自暴自棄同然に真実を告げられ、 さらに「あなたはもう要らない」 挙句の果てに「昔からあなたの事が大嫌いだった」と宣告されて人格崩壊するも、戦いの中でも諦めず何度も自分に呼び掛けていたなのは。 そして壊れても戦うことを諦めないバルディッシュの姿を見て立ち直る、なのはに『返事』をするために助けに向かう。 『母親』であるプレシアに、全てを知ってもなお彼女を愛しているという自分の想いを伝えた。 しかしプレシアは彼女の手をとることは無く、アリシアの遺体と共にアルハザードを目指し時空間へと消え去ってしまった。 最終話で完全になのはと和解。 フェイトにとって最初の、対等の立場で付き合える「友達」となり、その証として互いのリボンを交換した。 「なのはが大変な時は今度は私が助ける」と約束を交わし旅立った。 A's(2期) 悲しみなど無い? そんな言葉を、そんな悲しい顔で言ったって………誰が信じるもんか!! 出典:画像左、魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's、セブン・アークス、アニプレックス、2012年7月14日、©NANOHA The MOVIE 2nd A's PROJECT 出典:魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE BATTLE OF ACES-、ウィッチクラフト、バンダイナムコゲームス、©なのはA's PROJECT©2010 NBGI、2010年1月21日 PT事件(1期の話)についての裁判は「保護観察処分」という結果に。 本人の志願もあり、その裁判と並行して時空管理局の嘱託魔導師としてクロノやリンディの任務を手伝っていた。 嘱託試験で試験官のクロノと戦ったが、あっさり負けた。 なのはの「友達」としてその危機を救う、という形で再登場。 以後は彼女と共に闇の書事件に対していくことになる。 その捜査活動の一環(というリンディ提督の口実)でなのは達の世界に常駐することとなり、 聖祥大付属小学校に転入するという形でなのは達のクラスメイトとなった。 ちなみに、制服を受け取ったときのフェイトの可愛さは良い意味で異常。 算数は高校生の問題をこなすほどだが、国語はとても残念な成績らしい。日本人じゃないからしょうがないよね。 魔導師を襲撃して闇の書を覚醒させるべく蒐集を行ない続けるヴォルケンリッターと幾度となく衝突している。 しかし、激しい戦いでバルディッシュは中破してしまう。 だが後に、バルディッシュの希望により新機能(ベルカ式カートリッジシステム CVK792-R )を組み込み「バルディッシュ・アサルト」として生まれ変わった。 ヴォルケンリッターのリーダー格であるシグナムとは、戦いの中で好敵手のような関係となった。 闇の書事件解決後に、PT事件後から保留にしていた養子の話を受け、正式にリンディ・ハラオウンの養女「フェイト・T・ハラオウン」となる。 StrikerS(3期) 私は弱いから……迷ったり悩んだりを、きっと、繰り返す。 だけど、それも全部……私なんだ。 19歳。魔導師ランク・空戦S+ なのはと共に正式に管理局に所属。 訓練学校を経て義兄同様、時空管理局執務官となり、法務や事件捜査を担当している。 試験には二度落ちたが、この話は触れてはいけないらしい。 執務官時代にエリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエを保護し、2人に対しては本当の親子のように接している。 幼い頃に色々あった反動か、時には過保護とも言えるレベル。 更に、なのはが保護するヴィヴィオの後見人にもなっており、ヴィヴィオからは「もう1人のママ」と思われている。 髪の色的にフェイトさんのほうがママっぽい。 親友のはやてが設立した「機動六課」に出向という形で所属し、部隊付執務官として法務担当と広域捜査の主任を務める一方。 「ライトニング分隊」分隊長としてエリオとキャロを率い、前線で活躍する。 手が空いているときは2人の訓練も手がけるが執務官という仕事柄、隊舎を空けることが多く、普段はなのはやヴィータに任せきりの模様。 また、車の免許も持っていて愛車は黒のスポーツカー。 「ゆりかご」起動後の決戦では機動六課とは別行動を取り、聖王教会の面々と共にスカリエッティのアジト制圧に向かう。 その際、対峙したスカリエッティに心の奥底で抱え続けていた「母と似ているかもしれない不安」を的確に突かれ動揺し窮地に陥るが、 エリオとキャロの言葉を受けて迷いを振り切り、『真・ソニックフォーム』を使用して相対する戦闘機人らを一蹴。 トドメにスカリエッティにホームランぶちかまして確保する。 なお、最終話エピローグの「最後の模擬戦」のとき、なぜかひとりだけ話を聞かされておらず単なる打ち上げパーティーだと思っており、頭を抱えていた。 ……筈なのだがちゃっかり戦闘準備をしていた『真・ソニックフォーム』で。 それらが理由で、シグナム共々「バトルマニア」と呼ばれる始末。 ……そんなフェイトさんも可愛い……ってあれまたなんか桃色の光g(ry ViVid 出典:魔法少女リリカルなのはViVid、7話、A-1 Pictures、キングレコード、アニプレックス、セブン・アークス、2015年4月3日~6月19日、©NANOHA ViVid PROJECT 23歳。 短い休暇を利用してなのは宅にて親子三人水入らずの生活を楽しんでいる様子。ちなみに自宅は別にある。 相変わらず凄く可愛い。 デスクワークが祟ってか久々のなのは式トレーニングでは同じ執務官であるティアナと共に疲れを見せていた。妙に色っぽい。 みんなで模擬戦やってたらエリオにひん剥かれた。妙にいろp(ry Force 25歳。 ティアナと合同捜査でフッケバインなる組織を追ってる模様。 今作は格好良い。さすがに20台半ばでのツインテールは自重したのか今作でのBJ着用時はポニーテールになっている。 しかし『真・ソニックフォーム』は健在のようで、ムチムチのふとももがたまらない。 Reflection/Detonation 時期的にはハラオウン家に迎えられて半年くらいの頃であり、リンディとの付き合い方に悩んでいた。 前編のReflectionでは間違いなくもう一人の主役。序盤で久しぶりになのはとガチ対決したが痛み分けに終わっている。 Detonationでは前編であらかた抱えていた問題が解決したため少し地味だが、なのはの旦那親友として中盤以降に活躍する。 INNOCENT 私立海聖小学校4年1組の転入生、フェイト・テスタロッサです! よろしくお願いします! 出典:魔法少女リリカルなのはINNOCENT、ユビキタスエンターテインメント、DeNA 、2013年3月31日から稼働、© NANOHA INNOCENT PROJECT 10歳。 プレシアの実の娘で、アリシアの妹として登場。 父親は離婚しておらず存在しているが、クライド共々出張中。 私立海聖小学校の4年に編入して来る。 クロノ達とは親戚で、プレシアはリンディと共に店を経営している。 親馬鹿のプレシアと妹好きのアリシアの二人に挟まれて目立たないが、かなりのお姉ちゃんっ娘。 だが、最近出会った高町なのはという存在に心奪われた少女だ! こっちのフェイトはなのはの婿というよりむしろ嫁である。いや、ストーカーと言っても過言で(ry 御神流の技にアリシアが放心する中、なのはの手を取って「すごく……綺麗だった」と言ってアリサ、すずか、アリシアをドン引きさせた。 また試合の解説を担当しているのになのはの応援や心配ばかりする。 そしてそれをシュテル、ディアーチェ(ついでにはやて)に批判される。 ちなみにディアーチェからは『黒ひよこ』と呼称される。 さらにはチーム名を「なのはと愉快な仲間たち」にしようとする。 チーム名が決まった時はなのはの手を取る……。 ちょ、ちょっと引くわー……。 アルフはただの飼い犬で、リニスはリニス・ランスターとして家庭教師として存在している。あとリニス2世という猫も飼っている。 アリシアは6年生で年上だが、身長が低いため妹に見られるらしい。 アリシア曰く、自分とクロノは親戚の中でやたら発育が悪いらしいが、 自分とクロノは数年後凄いナイスバディと高身長イケメンに成長すると豪語している。 ◇攻撃魔法や能力 フォトンランサー(プラズマランサー) 光の矢を作り出し直線的に射出する。後にパワーUPしプラズマランサーになる。 方向転換はできるようになったがやはり直線的な軌道を描く。 また、発射スフィアを大量に作り出し一斉発射する「ファランクスシフト」、 そのスフィアを凝縮・射出する「スパークエンド」というバリエーションもある。 アークセイバー(ハーケンセイバー) 鎌に変化したバルディッシュの刃を敵目掛けて発射。当たると鋼鉄をも切断する。 後にハーケンセイバーにパワーアップする。 movie 1stでは刃の魔力を爆散させる「セイバー・エクスプロード」という新技も披露 サンダースマッシャー(プラズマスマッシャー) 手から凄まじい電撃波を放つ呪文。後にプラズマスマッシャーにパワーアップする。 Stsでは先端が三つ叉になったトライデントスマッシャーも披露した。 サンダーレイジ 広範囲に雷を落とす呪文で発動するまでに時間がかかる。 ちなみに母・プレシアが使うサンダーレイジO.D.Jでは次元を超越して落雷を発生させてジュエルシードをガメた。さすがだ。 ソニックムーブ 移動速度を超高速化する呪文。clock up! ジェットザンバー 剣となったバルディッシュで斬りつける。その際は刃の部分が伸び、バリアや結界などをまとめてたたき斬る。 ライオットザンバー 『真・ソニックフォーム』で使用。 二刀のライオットブレードで戦う高速戦仕様のライオットザンバー・スティンガー。 二刀を合体させた大火力を誇るライオットザンバー・カラミティ。 両形態の切り替えはスムーズに行える。 立体物とか エースオブエース。昔はあちこちで発売の度にプレミアがついていた。 今でも人気があるのに変わりは無い……が流石に余り気味にはなっている。 ポチってリニスやリンディさんになるのも一興かも。今割と安いし。 追記・修正あったらよろしくね、なのは♪ △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 今ではすっかり大人のいい女。 -- 名無しさん (2013-08-02 16 02 15) いやおばさんだな -- 名無しさん (2013-08-02 18 50 13) ↑きさまロリコンか!? -- 名無しさん (2013-08-02 19 06 57) なのはとはやてには、リストラ気味とはいえユーノとヴェロッサが念の為に存在しているのに……。 -- 名無しさん (2013-09-06 05 38 08) ↑色々な理由でフェイト本人はなのはがいなければ生きていけませんなイメージ…… -- 名無し (2013-09-06 19 14 26) なんか惚れた腫れたってのより先になのはが居ないと駄目って感じの依存心が出来そう。 -- 名無しさん (2013-09-07 09 38 18) エイミィとクロノがくっついてしまって以来この娘の恋愛フラグは折れたまま… -- 名無しさん (2013-09-10 00 29 05) 知っている人は知っているだろうがテスタロッサとはイタリア語で「赤い頭」という意味。 -- 名無しさん (2013-09-10 00 49 08) クロノとエイミィの結婚についてリンディとかよりも詳しいという事は、この3者の間で何かあったのか? エイミィの恋の応援とか。 -- 名無しさん (2013-09-10 04 47 43) 恋愛フラグ?嫁ととっくに成立してるジャマイカ -- 名無しさん (2013-09-12 14 03 52) 普段はできる女、実際居たら嫁に欲しいくらい。真ソニには今でも世話になってます。 -- 名無しさん (2013-09-13 21 38 11) クロノを「お兄ちゃん」とからかっている時が可愛い。 -- 名無しさん (2013-09-13 22 21 18) エリオに『お小遣いあげようか??』と子供大好きお姉さんっぽく言う姿に萌えたのは、私だけだろうか…… -- 名無しさん (2013-09-13 22 43 30) 叩かれる覚悟で言ってみるが、スカさんの指摘があながち間違ってないんじゃとか思った俺はたぶんおかしいのだろうな……リリなの世界のスタンダードで考えるのが普通なのに、どうにもスカさんはこっちのリアルのものさしで物言ってるように見えたので。 -- 名無しさん (2013-09-15 19 43 17) いや、スカさんの発言は的確だよ。的確だからこそフェイトをあそこまで動揺させた。現実でも親にされた事を子供が繰り返すなんて言うのは良くある事だし -- 名無しさん (2013-09-15 19 51 11) アリシアが言っているのはStrikerSでのクロノとフェイトの事だよな、つまり二人は凄い美形設定なのか……。 -- 名無しさん (2013-09-15 19 54 16) そしてフェイトとアリシアは同じ顔なのでry) -- 名無しさん (2013-09-15 20 00 29) 必然的にレヴィも……。 -- 名無しさん (2013-09-15 20 03 43) スカリエッティせんせってその気になればフェイトちゃん量産できんじゃないの? -- 名無しさん (2013-09-22 00 46 38) ↑作っても魔法の素養の有無は調整できないんじゃね? 興味の対象が能力なら外見だけ同じコピーつくっても無意味っしょ -- 名無しさん (2013-09-22 01 31 54) ↑そして繰り返されるプルトゥエルブの悲劇 ガンダムUCネタを持ち込んで悪いが、「能力コピー」をあてにクローンをフェイトを大量生産したら最終的に汚い大人の性欲の捌け口か替えの聞く鉄砲玉になる末路しか想像できんから止めて欲しい -- 名無しさん (2013-09-23 01 13 16) ↑そう言えばガンダムの連中に比べるとなのは達は政治性が無くて行動起こせないワケじゃないんだよな、賛否あるし上手くやりきれたワケじゃないが事前に部隊作って予知された災厄に備えてたなのは達みたいな事できてたのは皆無だし -- 名無し (2013-10-01 21 14 29) ロックマンエグゼのロックマンは彩斗兄さんでもあるが、フェイトはアリシアではない。やっぱ人間か人間じゃないかで感じ方変わるなぁ -- 名無しさん (2013-10-01 22 24 42) コイツもバインド姿が可愛いな -- 名無しさん (2013-10-19 00 25 28) 得意技は派遣切り -- 名無しさん (2013-10-19 00 57 19) プレシアって漫画版MOVIE 1stを読んだ感じじゃ、アリシアを死なせた罪悪感もあってフェイトに対して意固地になってた感もあるんだよな…… で、INNOCENTではアリシア存命してるおかげでタガが外れて親バカになったと -- 名無しさん (2013-10-23 10 11 12) そういやカレルとリエラがいるから、もう立派な叔母さんなんだよな……。 -- 名無しさん (2013-11-07 11 41 45) ↑でも歳時記見た限りじゃ、フェイトお姉ちゃんと呼ばれているらしい。まぁカレルとリエラが産まれた頃は16、7歳くらいだし当然かも。 -- 名無しさん (2013-11-19 17 02 42) どうもクロノ・ハーヴェイと似た雰囲気を感じるな……… -- 名無しさん (2013-12-01 23 42 36) ↑まぁ、無印での立場は同じだしな。無効と違って友達になれたわけだけど -- 名無しさん (2013-12-02 07 38 18) 元が同じだからか、クロノとフェイトは似ているとシグナムに言われたからな。クロノに似ている=恭也に似ている=なのはさんに似ている。……アレ? -- 名無しさん (2013-12-03 17 41 25) ↑原作クロノはなのはと友達になるとかそういう過程吹っ飛ばして恋仲になった恐ろしい存在 -- 名無しさん (2013-12-11 22 50 08) BOAの頃はシグナムと10回戦闘をしたら8回は負けそうだって言っていて、クロノに完勝すると凄く喜ぶから普段の戦績は良くなかったんだな。そこから3期でシグナムと互角になるにはどれくらいかかったんだろう。 -- 名無しさん (2013-12-22 05 25 51) ↑向こうは技量は上げられても魔力量とかは上げにくいのかもしれないな。もとは守護騎士プログラムだし -- 名無しさん (2013-12-22 11 58 39) はやての魔力を媒介にコアを作ってるし、そっちの成長は難しいだろうな -- 名無しさん (2013-12-22 12 01 50) こんなかわいい女の子に声をかけない時点で、ミッドチルダの男共はおかしい。まぁ男がついたらついたらで腹立つが…… -- 名無しさん (2014-01-11 20 25 18) ↑執務官で高ランクの女性に声かけるのは中々つらいな。多分管理局員は声かけられん。一般人もアイドルとか見るような眼でしか見ないだろう -- 名無しさん (2014-01-11 20 27 22) ↑検察官+裁判官的なキャリア、もんすご可愛い、優しい、スタイル抜群、子供好き……ダメだ、手が出ない -- 名無しさん (2014-01-11 20 39 17) なんていうか、ピカチュウっぽい。電撃、色合い、(フェイトは赤面時)顔の一部が赤い、スピードタイプってな感じでピカチュウのコスプレしてほしい。 -- 名無しさん (2014-01-12 19 45 59) ↑二次創作でアリシアがピカチュウになった奴思い出したわw -- 名無しさん (2014-01-12 20 13 58) 量産好きなら阿南良雄かグレゴリー神父を調べろや。 -- 名無しさん (2014-01-13 12 15 19) 電撃クローン…まさか量産型能力者!? -- 名無しさん (2014-02-10 23 22 55) 胸も成長する度進化してるな…F(89)→G(93)ってとこか -- 名無しさん (2014-03-18 22 58 25) ↑それって作品ごとに区切りをつけて表するとどうなる?G(93)はForceの時点だろうけど -- 名無しさん (2014-08-16 02 30 42) ↑2ひょっとしたらエリオ共々キャロの成長力を吸い取ってるのかもしれんな…w -- 名無しさん (2014-08-16 08 32 17) 上のコメ読んで、昔フェイトって実は結婚出来ないんじゃね?って考察してたの思い出した。今思い出して再考察して見たが余計無理と判明。別にフェイトが嫌いってわけじゃないが、完璧超人すぎて並の男じゃ相手にならな過ぎる。そして考察する内になんだかんだ自分はなのはシリーズを、そしてフェイトを愛してるんだと気づいた。まあ、別に結婚が全てでも無いし、フェイトが幸せなら一生独り身でもいいのかなとも思ったが。ある意味なのはって言う奥さん居るし -- 名無しさん (2014-08-28 15 17 31) おっぱいでかくなりすぎだろ……白人ベースだからか? -- 名無しさん (2014-08-28 17 19 17) ↑2 なんだろうなぁ。並の男じゃ相手にならないとは言うけど、フェイトって結構ダメ男に引っかかりそうな感じがするんだよなぁ -- 名無しさん (2014-12-13 13 12 17) 以外とポンコツさんかも。 -- 名無しさん (2015-04-10 00 21 48) 仕事とそれ以外の差が激しい感じ。仕事の時はクールなカッコいい女性で日常はひだまりのなずなみたいな小動物みたいな。おとなモード見たときのフェイトママは漫画もアニメも可愛かった -- 名無しさん (2015-04-10 10 23 09) ↑3 いやいや食べ物の問題だろうJK。・・・しかしStrikersにしろvividにしろアニメのフェイトの胸でかいなホント。 -- 名無しさん (2015-04-11 23 19 31) ロリでも大人でも好きなキャラだわ。自分の中で昔から一切それが変わらないってのは結構すごい -- 名無しさん (2015-04-11 23 38 40) 何となくだけど、この子「無償の愛」的な見返りの無い好意に凄く弱いタイプだと思う 人の距離の詰め方がなのはやはやて達より下手な分、至近距離まで行けば互いにダダ甘になりそうな、わりとそんなイメージ -- 名無しさん (2015-04-24 18 15 07) 藤真さんの描いたSDあうあうフェイトママ可愛い。 -- 名無しさん (2015-05-13 07 24 37) とうとうアニメで再現されたなあの場面 -- 名無しさん (2015-05-16 21 20 24) やはり…いいものだ… -- 名無しさん (2015-05-16 22 29 44) エリオ...よくやった!! -- 名無しさん (2015-05-16 22 38 32) アニメ見たが、フェイトの胸ほんとでかいな。それに比べて中の人は…。 -- 名無しさん (2015-05-16 22 55 02) ↑オッパイハ等シク愛デルノデス -- 名無しさん (2015-06-04 12 35 17) ヨクナイノデス。オパイヲケナスノワヨクナイノデス -- 名無しさん (2015-06-04 13 10 22) ↑悪かったな、俺は巨乳派なんだよ!・・・奈々ちゃんは好きだけど、胸のナイアガラの滝さえなければ…。 -- 名無しさん (2015-06-08 22 10 42) しっかし、ViVidの画像で不覚にもw -- 名無しさん (2015-06-11 22 04 27) もし現実にいたらイギリス人かな? -- 名無しさん (2015-07-09 22 45 37) リリなののフェイト、神無月の巫女の姫子とソウマ、うた∽かたの皐月。2004年秋のアニメは親に虐待されていた子供も描いていたな。 -- 名無しさん (2015-10-15 23 50 36) むしろこいつの場合付き合った男をダメにしそうな気がするw。スペック高いしどうみても尽すタイプの女性だから何から何までやってしまって、本人にそのつもりはなくてもダメ男にさせてしまうイメージ -- 名無しさん (2015-11-27 17 16 37) そういうのもしっかりと断れって自分でやるような奴じゃないと無理だろ。少なくともそうじゃないとピンクの光が飛んでくるんじゃ… -- 名無しさん (2015-11-27 17 49 20) ↑4 A'sの漫画だとなのはがアリサに訊かれてすずかのフォロー(テスタロッサはイタリア語)でイタリアって答えてる。 -- 名無しさん (2015-11-27 18 15 52) ↑2 なんかそう書かれるとあの三人組がお互い抜け駆け(結婚)しないように足引っ張りあ・・・なんだあの黄色と桃色と紫色のひk -- 名無しさん (2015-11-27 18 19 53) フェイトがママだったら…全力で甘えるに決まってんだろ! -- 名無しさん (2015-12-19 19 24 25) フェイトやはやては本人を落とすよりも外壁(ハラオウン+エリオ・キャロ、守護騎士)を突破するのが非常に困難だと思う。特にヴィータ辺りは少しでも納得できないと潰してきそうw -- 名無しさん (2016-01-16 20 03 52) 防人ェ -- 名無しさん (2017-10-22 17 20 56) 暗い境遇を生きて金髪で犯罪めいた組織に所属してて人気キャラだからコナンのバーボンと同類なのさ -- 降谷零 (2021-02-25 19 06 10) 警察学校編の結末はこいつを思い出した -- 降谷零 (2021-02-25 19 06 50) 防人× 大盛○ -- 名無しさん (2021-03-16 23 25 09) でもこいつを否定するのは同じ金髪で警察権を有しながらも犯罪に手を染めてる降谷やバーボン否定することにつながる -- 降谷零 (2021-04-16 21 37 44) どう考えても翼さんよりはまだ家庭環境はある意味マシだったとすら思ってしまう…翼さんの場合、生みの親がプレシアと違って完全に自重していないし狂った武人の成れの果てというか殺意の波動というか -- 名無しさん (2021-04-19 00 07 52) なぜある意味こいつがメインみたいな警察学校編を映画化した -- 降谷零 (2021-04-21 20 31 21) コレットと似てる所多いから好きなタイプは攻略王だろうな。フラグは破壊されそうな面含めて -- 名無しさん (2021-05-05 18 36 59) 声可愛かった頃の奈々様。今じゃクズ姫様演じる様にもなってしまって…そしてもうゆかりんとはある意味リアル夫婦だと思う -- 名無しさん (2021-06-11 18 38 36)
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autolink NS/W04-006 カード名:なのは&フェイト カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:6000 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《武器》? 【永】あなたのターン中、他のあなたのキャラすべてに、パワーを+X。Xはそのキャラのレベル×500に等しい。 【起】[② このカードをレストする]あなたは自分の山札を見て《魔法》?のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加える。その山札をシャッフルする。 R:助けよう・・・・・・二人で・・・・・・きっと・・・・・・! RRR:なのは「だから、今日もちゃんと帰ってくる」 レアリティ:R RRR illust.R:ますやまけい RRR:藤枝雅 パンプと有力なサーチを併せ持つ、サポート向けカード。 黄らしい自ターンのみの強化は、青の相手ターンのみの強化と比べて能動的に生かしやすい。 後列に置いても腐らないため最後まで戦えるキャラでもある。 ただし、こちらが目的なら「飛天無双斬に耐えられる点」を除けば“ナース服”小毬のほうがコストパフォーマンスがよい。 また、レベル2であるため黄限定で組んでいない限りは位置を選ぶものの相手ターンもパンプ出来る 守護騎士シャマル&守護獣ザフィーラのようなカードの方が優秀である。 もう片方の能力では、《魔法》?キャラのサーチを行える。 コスト2とやや重いものの、起動能力なので何度でも使用可能で、《魔法》?キャラは多いので、サーチ対象にも困らない。 手札アンコールのお供や、場の維持などに一役買ってくれる。 ただし、レスト能力なので1ターンに何度もはまず使えない。 また、本人や自分への指定パンプをもつ総務統括官リンディも《魔法》?キャラであるため場を整えるにも便利。 何回もサーチしないなら、協力してくれへんかな?で十分だが、色が違うためまだ余地はあるだろう。 総務統括官リンディからの指名パンプで、驚異のパワー+2500・・・なのだが、 素パワーが6000のため1体分の恩恵を受けてやっと2/1バニラ。しかも自ターン中のみかつ指名性と中途半端だったりする。 しかし、2体分の恩恵を受けると11000という驚異的なパワーアタッカーと化す。 と、見ての通り非常に器用貧乏感の漂う一枚。 だが、特徴も回収・強化に欠かないもので構成されているため、うまく全ての能力を生かせれば緊急時のアタッカーに手札の補充にとなかなかに強力。 黄色を主体にデッキ構築するのならば、そこまで無理をせずに入れられそうである。 余談だがアニメでは出ているフェイトの袖口の白い部分がRイラストでは出ていない。 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 総務統括官リンディ 0/0 500/1/0 黄 ・関連ページ 「なのは」? 「&」? 「フェイト」? 《魔法》?
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登録日:2010/06/15(火) 19 46 10 更新日:2023/08/03 Thu 22 46 00NEW! 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 SO SO3 「僕の勝ちだねw」 「楽しかったよ(キリッ」 ゲーマー スターオーシャン バスケ フェイト フェイト・ラインゴッド 主人公 保志総一朗 地球人 大学生 羽演出 腹黒 鉄パイプ 「僕は一体…何だって言うんだよっ!」 フェイト・ラインゴッドとは、ゲーム『スターオーシャン Till the End of Time』の主人公である。 Fayt Linegod 無限の剣を持つ剣士 CV:保志総一朗 性別:男 生年月日:宇宙歴753年12月26日 年齢:19歳 身長:177cm 体重:67kg 種族:地球人 【概要】 本作の主人公。 地球生まれのヒューマンで、バークタイン科学大学で紋章科学科に在籍している。そのため、施術兵器の改善点などもちゃんとわかる。 基本的には優しい好青年ではあるが、良くも悪くもやや頑固なところがあり、斜に構えたところのある人物とは張り合うことも多い。 戦闘時のセリフからバトルマニア疑惑が出ており、強くなる努力を茶化す人への好感度が下がったりする。 しばしば間違われるが、苗字は「ラインゴッド」が正しい。「ラインゴット」と誤植しないように注意。 無印版の説明書ですら誤記されている。 父親のロキシ・ラインゴッドは紋章遺伝学の宇宙的権威であり、母親のリョウコも同じ研究仲間という学問一家の生まれである。 両親と幼なじみのソフィア・エスティードの父は同じ研究仲間であった為、ラインゴッド家とエスティード家は古くから家族ぐるみの親交がある。 だが、当のフェイトは勉強よりもスポーツやゲームを趣味としており、ユニバーサル・バスケの地球大会では優秀選手となる程の腕前である(ポジションはポイントガード)。 また、かなりのゲーム好きで、保養惑星ハイダに来ている時もソフィアをほったらかして1人ファイトシミュレーターを楽しんでいた。 しかし、ささやかな休暇を楽しんでいたのも束の間、突如ハイダがバンデーンの戦艦に襲撃され、両親、そしてソフィアと離ればなれになってしまう。 なんとか脱出ポッドで難を逃れたフェイトだったが、1人広大な星の海へと投げ出されてしまう。 ここからが彼の長い長い航海の始まり… そしてこの旅が、やがては星の海全体に大きな「うねり」を起こす騒動へと発展してゆくのだった――― 【戦闘】 武器は長剣。 戦闘スタイルは、趣味のファイトシミュレーターで鍛えられた我流剣技で、蹴りや属性付与等を駆使して戦う。 そのため、過去作『1』『2』の主人公が使っていた「空破斬」などのお馴染みの剣技は使っておらず、その役割はアルベルに譲っている。 技名も「リフレクト・ストライフ」「ブレード・リアクター」など、全て英語。 通常攻撃のクセが少なく、主人公らしく扱い易いキャラクターである。 遠距離弱攻撃は敵のGutsを減らす効果があるので便利。 遠距離大攻撃は移動中は無敵状態で、宙返りしつつ攻撃して敵を打ち上げる。そこから対空大→対空小→小BSと繋げられる。対空にはガッツ減少効果もあるのが嬉しい。 ファクターの「攻撃判定増加」や「弾発射」で敵の滞空時間を増やせば、自身はもちろん、他の仲間とともに空中コンボが楽にできる。 特筆すべきは、全キャラ最速の移動速度である点。 3DアクションRPG全体から見ても、主人公が一番素早いというのはなかなか珍しい。 本作の敵の怯みはランダムのため、大半の技が近接技のフェイトではHIT AWAYでノーダメージ勝利が狙い易いとは言えないものの、敵の攻撃を移動で回避しやすいのは大きなメリット。 本作のスピーディーでテンポの良い戦闘を印象付けることにも役立っている。 それ以上に特筆すべきは、パーティー最高の防御力。 その硬さたるや、本作最強ボスのフレイの攻撃を装備とレベリングだけで防ぎきれるほど。 次点は最強の防具がつけられるミラージュで、この二人以外がフレイの攻撃を防ぐにはレベルアップ時の能力上昇を吟味するしかない。 ちなみに、彼の初期装備の「鉄パイプ」は一部ボスをこれを装備した状態で単独で倒すというバトルコレクションがある。 主人公だが戦闘メンバーから外す事もできるので、『ルシファーLV1撃破』を狙う場合は、クリフ加入時からずっとベンチウォーマーになってたりする ただし、あくまでメンバーから外せるのは入れ替えメンバーがいる場合だけで、4人目が仲間になるまではクリフが仲間になる盗賊戦でHP0にして復活させない必要がある。 ベンチウォーマーどころかコフィンコールダーである。 また「ブレイズ・ソード」等の様に剣に属性を付与するスキルは、敵にMPダメージを与える効果がある為、序盤はかなり重宝する。 属性を間違えると回復させてしまうため、そこは注意が必要である。 DC版の3Pカラーは前作の主人公クロードのコスチュームになっている。 【主なバトルスキル】 〇チャージ 体当たり。全キャラ共通の必殺技で、ショートレンジ専用。 SLVによる変化がなく、「他BSの使用で解除してしまうBS」に当てはまらない特徴がある。ただし魔法剣のみ解除されるので注意。 特別秀でたところは無いが、癖のない性能。 僅かながらMPダメージもあるが、MPなら他のBSで攻める方がいい。 本作のCPUはキャンセルするものと絶対にしないものに分かれていて、これはCPUフェイトがキャンセルしてくれる数少ない技のひとつ。 だが本作のCPUは半端なガッツで攻撃開始し、中々小から小BSにキャンセルせず、CB無しの大でHPやMPを大量消費するおバカなAIであり、キャンセルコンボに期待しない方がいい。 ATK9999、バーサーク、消費ガッツ-4として、近小1回→小チャージ→大チャージ~をガッツ切れまで行った場合の全体動作時間は約6秒で、秒間当たりのダメージはHPに約99000、MPに約1300であり、火力は高い部類。 〇エリアル 対空攻撃。ジャンプしてから剣を振り下ろす。チャージ同様全キャラ共通のショートレンジ技。 SLVとBS解除に影響しないのも同じ。 ダウン効果があり、CPUがキャンセルしない。 序盤では貴重なMPダメージ付きの技で、FDモードのラスボスと呼ばれる変態仮面集団との戦闘で活躍する。 隠し技を覚えるまでは、無属性のMP攻撃技としても出番がある。 チャージと同じ条件で、小→リフレクト→エリアル→遅めキャンセルリフレクトを空振り→遅めキャンセルエリアル~で約13秒で、秒間ダメージはHPに37000、MPに2400。 〇ブレード・リアクター 剣圧で衝撃波を生み出す高速剣。 ボタン連打で2回まで追撃が可能。追加攻撃の2回目は高威力で2ヒットする。 最初は「高速剣(笑)」「(遅い!に対して)お前がな」という攻撃速度だが、熟練度を上げることでまさに高速剣と化す。 キャンセル用として便利で、CPUがブレードからのブレードを連発するのは面白い。 CPUが追加入力するかは敵のガッツで判断している? 小→SLV10ブレード全段フルヒット~、動作16秒、秒間103000ダメージ。 「遅い!」 〇ブレイズ・ソード 剣に炎の力を宿す。4種類ある魔法剣のひとつで、当然火属性。 一定時間通常攻撃にMPダメージを付与し、HPダメージも変化する。 MPダメージはどの攻撃でも一律だが、HPダメージは元の攻撃の威力に比例する。 本作の技は最高LVの10になるとLV1の1.4倍の威力に強化するが、魔法剣は威力だけでなく持続時間も強化され、結果的にダメージ効率がグッとよくなる。 ストーリー前半では非常に優秀。 敵が火属性に弱いかは外見からわかりやすく、火属性に弱い敵だらけのダンジョンもある。 耐性の問題で後半からは使い難いのが残念。 CPUは敵のガッツが満タンだと大、少しでも減っていると小攻撃する。結果的にガッツ満タンの戦闘開始時以外は小ばかりする。 そのため大よりも小のほうが高火力になるフェイトの通常攻撃と相性がよく、スタンと組み合わせてもよい。 通常攻撃判定+3、通常攻撃で光弾系ファクター3種、SLV10ダブルアップ、SLV10で効果時間1分の間に近小を34回(追加入力で68ヒット)とした場合の秒間ダメージの期待値はHPに119000、MPに14600。 近大は動作の長さとヒット数と途中でガッツ切れになるせいで、補助スキルのガッツエクステンドが即発動しても火力で劣る(HPに115000、MPに9000)。 「焦熱の炎よ、我に力を!」 〇アイシクル・エッジ 剣に氷を纏わせる。水属性の魔法剣。 HPダメージはトップで、MPダメージは最下位。 お役立ち度はブレイズと同じ。 クリア後に再び出番があり、魔法剣の中で一番キャセルタイミングが早く、遠距離からイセリアル・ブラストにキャンセルするために最適。 なお魔法剣をキャンセルコンボに組み込むと、魔法剣自体にはCBはなく、次のBSのCBが175%になる。またCPUは魔法剣をキャンセルしない。 ブレイズと同条件で、秒間ダメージはHPに149000、MPに9610。 実はフェイトの技で最大のHP火力である。 「鋭利なる氷刃、ここへ!」 〇ライトニング・バインド 電撃をほとばしる剣。風属性の魔法剣。 HPダメージは最下位だが、MPダメージは2位と高い。 本作のザコ敵はMP攻めが有効な敵が多いので効果的といえる。 しかしCP6とブレイズやアイシクルより2高く、敵の外見からは風に強いか弱いかわかりにくいのが欠点。 秒間ダメージは、HPに99000、MPに16800。 「赫灼なる鳴光、我が剣に宿りて、破邪の力と化せ!」 〇リフレクト・ストライフ ステップしながら敵に接近し、3HITする蹴りを食らわす攻撃 少ないCP、消費HP、消費ガッツ。さらに攻撃開始時まで無敵状態になる、大変使いやすい技の1つ DC版で追加されたキャンセルボーナスにおいて、Guts99%以上なら何の補正抜きで300%まで強化できる。 序盤はコレか3種類の魔法剣を使っていけば問題ない。 しかし、ステップで接近するという性質上、人型の相手には当てづらく、とくに最終隠しボスのフレイなどの小型では連続ヒットが困難。 ひるませやすい訳でもなく、調子に乗ってキャンセルしていると、反撃されたりプロテクトされてしまいがち。 CPUはキャンセルしないので、延命のために使わせようにも、あまり期待できない。 大柄な敵に対して小→リフレクト連発で動作時間は15秒(ステップ中に敵にひっかかるとすぐさま蹴りを放つので動作が短縮される)で、秒間ダメージは126000。 高火力だが、前述の通り相手を選ぶ技なので、大柄な敵以外には使わないほうが無難。 「甘いんだよっ!」 〇ショットガン・ボルト 火属性の炸裂弾で爆発を起こす技 早めにキャンセルすると攻撃途中で終了するのに、攻撃後の隙がやや大きく、このゲームは属性耐性持ちが多くて威力が不安定で、範囲が広い訳でもない残念な技 とりわけ、このゲームの高難易度では攻撃頻度が増加するため、一度無防備に囲まれると瞬く間に殺されかねず、隙が多いのは致命的。 CPUがキャンセルするが、チャージやブレード・リアクターのほうがずっといい。 本作は必殺技のバランスが大味と言われていて(というか全体のゲームバランスが)、そのバランスの悪さを象徴したものである……。 小→ショットガン全段の連発で動作時間16秒、秒間ダメージ111000。 火力は高いが、攻撃間隔があるのに最後までキャンセルできるとは限らないし、同じ火属性のブレイズ・ソードを使ったほうがいいのが……。 「弾けろっ!」 〇ヴァーティカル・エアレイド 剣圧で敵を斬り上げた後、地面に叩きつける技 攻撃範囲、威力、HIT数、隙のなさのどれも優秀。 ダウンさせやすく、2,3回に1回は相手の体勢を崩せ、サポート用としても便利。 難点は、後ろに弾き飛ばすという工程を踏むため、壁際で使うとすぐにダウンしてしまって追撃が当たらないこと。 CP7で消費ガッツも多いので、CB付きのものを連発しにくくて、CPUはキャンセルしない。 無印では彼の必殺技で役に立つのはコレと魔法剣しかないと評されることも……。 小→リフレクト→エアレイド→遅めリフレクト空振り→遅めエアレイド~で動作16秒、秒間58000ダメージ。 火力はイマイチだが、安全性とサポート能力が強み。 「なめるなっ!」 〇ストレイヤー・ヴォイド 黒い闘気を周囲に展開、その後敵の懐に瞬間移動して斬り払う大技 ボタンを押し続けるとGutsを消費して闘気で敵を攻撃し続ける事も可能 DCで大幅な修正を受けて一気に使いやすい技になった。MPが弱い奴にはこれでいっとけ。 サポートとしても有用で、闘気は低威力だがマヒ効果が付いているだけでなく、敵を特殊な行動不能状態にさせる性質があり、この状態中は小でもプロテクトブレイク可能。 フェイトに敵の足止めを担当させるなら、スタンだけでなく、ストレイヤーかヴァーティカルを使えばクリア後も優秀な補助役として活躍できる。 敵によっては行動不能状態にできず、CPUはキャンセルしない上に持続するかはまちまちなので注意。 小→リフレクト→ヴォイド~で3回目のヴォイドを長押しして1ヒット追加で、動作18秒、秒間ダメージはHPに47000、MPに1400。 火力の低さはサポート能力でカバーしよう。 「無影…一閃!」 〇ディバイン・ウェポン 羽演出その1 フェイトの剣に属性を付与する技の中で最後かつ最強の技。クリア後に習得する 今までの魔法剣と違って属性は無で、どんな相手にも効果的にMPダメージを与えられる HPダメージ倍率はアイシクルよりも低いが、本作は属性耐性を持つ敵が多いので決して見劣りしない。MPダメージならトップ。 他の技が強力な上に通常攻撃を使う以外の選択肢がなくなるため、ちょっと使いづらい。 しかし敵は味方のガッツが90以下だと小をしやすく(もっと低かったり、高い難易度ほど顕著)「CAエイミングで浮かせ→対空攻撃数回→またエイミング」の戦法がボスにも有効。 実際にFDイセリアを12分ほどで孤独ノーダメージ撃破できる。 さらに通常攻撃用のバトルスキルやファクターの効果を付けた通常攻撃の火力をあなどってはならない。 ちなみに通常攻撃BSのMPダメージアップとダブルアップのMPダメージ倍率は違うのだが、なぜか魔法剣と併用するとどちらも同じ倍率になるので、CPとHPダメを考慮してダブルアップを付けるべき。 秒間ダメージはHPに115000、MPに20400。フェイトのMPダメージ火力で最強の攻撃技。 「我が手にあるは天帝の剣戟…裁きをもたらす神器なり!」 〇イセリアル・ブラスト 羽演出その2 フェイトが最後におぼえる最強技。HPとMPに特大ダメージを与えられる 空中に浮いて斜め下に向かって波動砲を放つ奥義 しかし、かなり溜めが長く小さい敵に全弾命中させるのは至難。DCでは発動直前に対象に振り向くように改善された ダウン効果があるので、発動すれば反撃されにくい。 フェイトの技の中で最も遠くから攻撃できる技で、中距離でも全段ヒット、遠距離でも広がった波動を当てられる。 CPUがキャンセルしてくれるが、他のキャンセル可能技とのコンボ相性が悪いのが残念。 フルアクティブモードで遠小1回止め→ブレード→ブラスト~のコンボで全体動作は16秒、秒間ダメージはHPに125000、MPに9800。 魔法剣以外と比較すると、HP火力が大柄な敵相手のリフレクトより僅かに低いだけで、MP火力が一番高い。 よってフェイトをメイン火力にするのなら、最終的にイセリアルかディバインを選ぶことになる。 「これが耐えられるなら耐えてみせろ!」 その他、DC版ではエクスプロージョン等の攻撃用の紋章術も習得する。 まあ、INTがアレだがINT+1000などのファクターがあるので、術師として使ったり、遠距離からのサポートも可能。 とはいえ、ソフィアと違って戦士なのでスキルに登録できない。 なお各キャラで同じ呪文でも詠唱時間が異なり、フェイトは詠唱が遅いが移動が速いのでバランスが取れている。 まあ、詠唱が遅くて、詠唱短縮ができず、移動が遅いキャラはロジャーしかいないが。 〇ライトニングブラスト ほとばしる電撃で攻撃。呪文にしてはリーチが短い分威力は高い。呪文は敵の一部の無敵状態を無視して攻撃できる。 〇ディープフリーズ 敵の周辺に氷塊を作る。射程無限で凍結効果あり。フェイトには貴重な遠距離攻撃手段。サポートに使える。 〇ロックレイン 敵の頭上から落石。広範囲かつ多くヒットし、サポート用に利用できる。 〇エクスプロージョン 爆炎で攻撃。射程無限・超広範囲・多段ヒット。高威力だがBSセットできないので、あくまでサポートとして見た方がいい。 以下ネタバレあり 反銀河連邦組織「クォーク」のリーダーであるマリア・トレイターから、フェイト自身とマリアが実の父ロキシにより遺伝子を改造された人間兵器であるという事実を教えられる。 フェイトが持つ力は、破壊の力「ディストラクション」。 それは戦闘艦を一瞬で消滅させる程の威力を秘めている。 (実はヴァンガード3号星でノートンと対峙した時に発現しかけている。直後にクリフが現れたため未遂に終わったが。) 自分が実の父親に改造された兵器である事に、ショックを隠せないフェイト。 しかし、ムーンベースにて、父が実の息子達を改造したのには、フェイト達が暮らす宇宙とは別の次元に存在する人類「FD人」に対抗する為であった事を知る。 FD人とはフェイト達が暮らす宇宙(=エターナルスフィア)そのものを創った人々であり、ロキシ達は紋章遺伝学の研究の中で彼らの存在を知る。 そして創造主に対抗し世界を守る為に、フェイト•マリア•ソフィアの3人にそれぞれ特殊な力を授けたのだった。 真実を知ったフェイト達は、自分達の存在を懸け、未知の地平「FD空間」へと向かい、創造主と戦う事を決意するのだった。 一方、彼の出自に大いに関わるディストラクションの力は、FD人に使われることはなかった上に未遂を含めても片手で数えるほどしか発動していない。 …と思う方も居るのかもしれないがそんなことはない。 この力の本質はFD空間でも元の世界の物理法則を適応させる(※攻撃が出来るようになり紋章術なども機能する)という超重要な効果であり、辞書に記載されている。 元の世界で戦闘艦を一撃で沈めるなどした直接的な破壊効果はむしろ副作用の様なものである。 年齢、容姿からマリアと双子の姉弟ではないか、と言われている。 作中のロキシの発言からもおそらく2人が双子なのは明らかだが、「そうかーじゃあフェイトとマリアは双子だったんだね!」と誰からもそのように踏み込んだ発言がされていない むしろ、その話を聞いた後にでさえ、生き別れていたことと、育った環境が違い過ぎるからか、フェイトからの認識は「同じ境遇にある人物」程度である。 一般向けゲームで実の双子とカップルエンドがあるのは色々とまずいからだろうか。 その後、『スターオーシャン:アナムネシス』にて誕生日が判明した。宇宙歴753年12月26日。 マリアの誕生日は宇宙歴753年11月19日である。 これを見ると双子ではないかな?と思うが、その後のシナリオでのマリアの発言などもあり誕生日改竄説などが議論されている。 「なっ、背後から!?」 「イケるな!」 「ちょっとヤバいか…」 「マズい!?」 「ふぅ、この感じ…掴んだぞ」 「楽しかったよ」 全くの余談だが、上記のマリアをはじめパンチラ隠密ねーちゃんや金髪長身美女、果ては中年マイトディスチャージや触手の生えた焼きプリンともカップルになれる強者だったりする 「…ごめん、僕は鉄パイプ派だからさ…」 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 台詞が所々黒い… -- 名無しさん (2013-10-01 22 58 06) 鉄パイプマニアだな -- 名無しさん (2013-10-02 02 43 47) SO3の鉄パイプは魔剣並に強いからなあ。レベル1でラスボス倒せるくらいには強い。 -- 名無しさん (2013-10-02 07 40 37) 弱いものいじめはしない発言が槍玉に挙げられるけど、あれはアルベルの発言を売り言葉に買い言葉でそのまま返しただけだろ -- 名無しさん (2013-10-02 09 11 07) 前に言われた事への反撃だからな。とは言えあの返しはかなり良い性格してると思うが -- 名無しさん (2013-10-02 11 37 16) クリエイター勧誘時の選択肢のほうがかなりやばい -- 名無しさん (2013-10-02 11 43 52) 声優の演技が棒だった気がする。叫び声のときとか… -- 名無しさん (2013-10-02 12 09 15) DC版の対戦モードで敵にすれと恐ろしく強い。主力じゃない技もかなりの驚異。 演技が棒っぽいのはあの状況下、世界でフェイトが浮いた存在で異分子として強調されていて悪くないと思う -- 名無しさん (2013-10-02 13 12 13) ↑↑保志さんは、荒んだ役(スクライドのカズマや神霊狩の大神とか)だと巧いのに、なよなよした役だと何故か棒になる印象があるね -- 名無しさん (2013-10-02 17 17 17) 自分の能力についてどう思っているかを話したのは本編では殆ど感じられないけど、最終的にどこまで制御できてたんだろ・・・。ロキシは業が深すぎだと思う。他に手段がないのも事実ではあるけど。 -- 名無しさん (2013-11-14 19 52 23) 彼は辺境の星で余生を過ごした方がいいかと思う。というのも、元銀河連邦の方々に目を付けられてる訳だし、以前の生活に戻るのはまず不可能なレベルかと思うんだ。発展した星で暮らすにしても、クリフ達と一緒にいた方が安全だろうしね。長文失礼。 -- 名無し (2014-02-18 10 07 31) 小説版だと初めて人を殺してしまって一睡もできなくなったり、後でも眠れないで睡眠薬飲んで休むとことか苦労人の印象が増えた。 -- 名無しさん (2014-12-14 19 56 05) 某ロボットアニメの主人公とあまりに瓜二つなことには触れないのね。 -- 名無しさん (2015-08-02 18 56 13) 中の人・境遇・性格……正直其処が似てたらいかんだろと言う所が(ry -- 名無しさん (2015-08-02 19 25 35) DC版のアナザーカラーはクロードのコスプレもいいけど2PのいかにもなSFのヒーローっぽい服装もカッコいい。 -- 名無しさん (2015-10-14 23 05 38) SO5で何で剣の腕プロ級なの?という点と紋章遺伝子のルーツが少しだけ描かれたな。ファイトシミュレーターでバリバリの実戦剣術覚えてたのかwww -- 名無しさん (2016-04-03 12 18 00) 「戦争に勝つための技術協力」は歴代シリーズ(SO5含む)でも未開惑星保護条約違反する動機としては相当異質だな。そりゃ嫌に決まってる。悩み始めるのは一応助けられた恩もあるネルを仲間か友人として認め始めたってことなんだろうけど。 -- 名無しさん (2016-04-09 13 10 21) ↑ついでに言うとこれまでの地球人サイドが任務上で関係しうる法に関して教育も受けたであろうエリート軍人だったのに対して、フェイトは一般人だったからね。柔軟な対応なんてできるわけないし、そら「とにかくNO!」ってやるしかなかったんじゃないかとは思う。 -- 名無しさん (2016-04-16 00 40 14) 名前 コメント
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,. -- 、 ,. '  ̄ 丶、 ,. -- 、 〃'ニニ>Y ==ニ / ,.- ' ─ 、-- /,. 'i i i i, i i |ミz.、/ . // // /l| ヽ \ ,. '.i i i i i iノi i i |ヽ _ l . /ナイ メ /' l|、 ! \ ̄ (駄目だ…私が二人の分もシッカリしなきゃ…!) /i i i i i i i , '.i i i i i ハ./ハl .. 从ィfi示ミ 〃l,/l l丶ヽ ´  ̄ / ̄/ i i i i ,.イ ヽVl ハl 弋zソ/ 伐l | . ト、', そ、そう…まぁでも二人とも無茶しないでね? / . / i i /ハ i l l 、ヒ/l | . l }} / . / / / \i l l u r ‐ ,' l,ハjノ リ さっきみたいなのしてたら何時か大変な事に… / ´_ / Vl l .、 ` , ′N / .\三三三三三l l >...... _ イ;;lハ l ./ ,`ミ三三三三ミl l`ェ厂l´ ル'ハ ヽ、 / / 〉三三三三ミl l i ー┴‐ ┐ \ \ ./ / /三三三≧z三l l z、 | \ \ / / /三三三三三ミ l l ェェヽ_,. イ ヽ ヽ / / ,.ィf三三三三三ヲ / ハ .゚.゚..ミi l l l 名前 フェイト・テスタロッサ 原作 魔法少女リリカルなのは 出演物語数 2 姫騎士セイバーと暗黒司祭できる夫と魔法少女フェイトと守護者カイル レギュラーとして二部から登場。少女AA アルトリアの妹 +ネタバレ注意 ヤンデレのシスコン…なのだが、他二人がひどすぎる性格のため苦労人になっている。 妖怪と契約者と時々退魔師 大人AA +ネタバレ注意
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第141話 境界線上のフェイト 「嘘、だろ……?」 親友。 チェスター・バークライトにとって、クレス・アルベインとはそのようなカテゴリーに入る人物であった。 ダオスを倒す旅の仲間達の中でも、旅に出る以前からの仲であった。 そんな唯一無二の親友が、死んだ。 「おいおい、冗談キツイって。勘弁してくれよ」 この島でも無事に会えて。アーチェの死をきっかけに仲違いして。 それでも、お互いにまた会えると信じていた。 クレスがチェスターはきっと戻ってくると、マリアに喋っていたように。 チェスターが口に出しこそしないが、いつかまた一緒に戦えるだろうと考えていたように。 二人でルシファーに立ち向かう未来を夢見ていた。 「やめろよ、やめてくれよ……」 改めて、気づいてしまったのだ。 チェスターにとって、クレスは――。 「どうして、死んじまうんだよ……俺を、置いていくなよ……!」 ――かけがえのない親友だったという真実に。 「畜生、畜生っ、ちくしょおおおおおおおおおっ!」 どんなに悔やんでも、涙を流しても。 クレスはもう自分とは一緒に歩めないのだ。 馬鹿なことを話しながら笑顔を交わしたり。彼の放つダジャレを冷ややかな目で見ることも。 全部、消えてしまった。仲直りの機会は永遠に訪れない。 「返せよ……返せよっ、ルシファーッ! こんなはずじゃなかった全てを!」 ルシファーさえいなければ。 俺達の旅はこんな形で崩れ去ることもなかったんじゃないか。 「あああああああああああああああっっ!!!」 そう考えると、叫ぶしかなかった。 この行き場のない感情を胸の内に溜め込むには、少々重すぎた。 抗っても、手を伸ばしても。その手は大切な仲間には届かない。 目の前で死んでいく仲間達を見て、チェスターは何度も苦しんだのだから。 「クレスゥ……俺より先に逝くとかざけんなよ! 脱出は僕達に任せておけって言っておきながら下手こいてんじゃねぇ……!」 森の中に慟哭が響き渡る。 それは、自分が選択肢を間違えてしまった後悔と、謝る機会を失ってしまった悲しみに溢れていた。 「お前自身が死んだら、台無しだろうがっ!!! 自分を護らないで、他人護ってんじゃねぇよ! ああ、そうさ! それは俺にも言えるってか! だけど、そんなの知るかっ! 俺は、俺はなっ!!!」 涙を両の瞳からだくだくと流しながら、チェスターは空へと咆哮する。 こんな状況で叫ぶのは危険だ? 知ったことか、そんなこと。 叫びたいから叫ぶのだ。伝えたいから言葉にするのだ。 「それでも、生きていて欲しかったっ! 別れ際のこと、謝りたかったんだよぉっ、お前に!!!!」 届かない思いを風にのせて。 チェスターはこの世界に咆える。 否。吼えなければやりきれなかった。 「……クリフ、アルベル」 親友。それとライバル? フェイト・ラインゴッドにとって、クリフ・フィッターとアルベル・ノックスはそのようなカテゴリーに入る人物だった。 特に、クリフは自分の始まりとも呼べる人物だ。 忘れもしないあの出会い。 ノートンと一人対峙していたフェイトの前に颯爽と現れた金髪の大男。 「あの時は、助かったんだぞ。今回だってピンチの時にニヤついた笑みを浮かべてさ、来てくれるんだろうなって信じていたんだ」 その後の旅でも、クリフの助けは大きかった。 彼がいなければ自分は旅の途中で野垂れ死んでいただろう。 「何、死んでるんだよ……勝手に、死ぬなよっ! 僕よりも先に……どうしてっ!?」 時間が経つごとに死んでいく仲間達。 無論、フェイトも殺し合いを甘く見ているわけではない。 仲間が死ぬ可能性だって考慮している。 だが、感情は別だ。悲しくないわけがない、苦しくないわけがない。 「ルシ、ファー……! お前は、お前だけは……絶対に許さない!」 フェイトの中に滾る憎しみの炎が燃え上がる。 最初は皆生きていた。 長い旅路を終えて、それぞれの幸せを手に入れたはずだった。 それが、壊された。 他でもない、自分達が倒したはずのルシファーによって。 「返せよ……僕達が手に入れたはずだったこれからを! お前はどれだけ奪えば気が済むんだっ!!!」 他はいい、ルシファーだけはこの手で――殺す。 元の世界の仲間は二人しか生き残っていないけれど。 これ以上、失ってなるものか。 護る、この生命を糧にしてでも絶対に護り抜く。 しかし。 (ルシファーを倒しても、また復活するんじゃないのか?) フェイトの懸念はそこにあるのだ。 一度は倒したはずだったルシファーが蘇る。 死んだはずのヴォックスが参加者としてこの島に存在していた。 幾つもの不可解が重なりあって、解けないパズルとなってフェイト達を縛り付ける。 (もし、そうだとしたら全知全能としか言えないぞ……? 僕達は、本当にこの世界から抜け出せるのか? 少なくとも前みたいな方法は無理だ。 現に僕達は倒したルシファーによって“一度”は完全に負けている) ルシファーはやろうと思えば、最初の会場で全員を殺すことができるのだ。 それをやらない理由は知らないが、自分達は生殺与奪を完全に握られている。 つまり、この殺し合いの黒幕は人間の生死すらも操れる超常の力を持つということだ。 (真っ当な方法では倒せない……なら、どうすればいい?) 考える。何が正しくて、間違いか。 普段はこのような役目はマリアが担うはずだが、いないものを頼っても仕方がない。 幸いのことに、ソフィアは熟睡している。クリフ達の死亡を告げたことを想像すると、とてもではないが落ち着けるとは言えないだろう。 今のような落ち着いた時間こそ、考察を進めるべきだ。 (もう一度が二度と起こらないように) さて、どうする? どうやってこの殺し合いを終わらせる? 普通の勝利じゃ無理だ。絶対的な勝利が必要なのだ。 もう一度をもう二度と起こさない。 自分が考えつくあらゆる結末を想像して、破棄。 そして。その過程の末に浮かんだものは、本来なら考える可能性が微塵もないものだった。 (僕が、エターナルスフィアの支配者として……君臨する?) 絶大な力による恒久的な平和の創造。 つまり、フェイトがルシファーの代わりにエターナルスフィアの管理を行うということだった。 少なくとも、自分が支配者として君臨すれば、ソフィア達が死ぬまでの平和は確保されるのではないだろうか。 (だけど、そんなことが可能なのか? 前みたいに最後の悪あがきでもされるんじゃないか?) 前回はルシファーを倒しこそしたが、最後の最後に油断をしてしまい世界を滅ぼすトリガーを引かせてしまった。 (とりあえず、もう油断なんてしない。ルシファーは迅速に討つ。できるならば、奇襲みたいに相手が万全でない時を狙いたいけど……。 その為には、主催者側の内部を知らないことには動きようがないな) 今のフェイトには圧倒的に不足しているものがある。 それは情報である。 ルシファーが何の目的でこのような催しを開いたか。 そもそも、どうやって復活したか。 わからないことだらけの現状で下手に動くのは危険すぎる。 (そもそも、主催者側の内部を知ったとしても、だ。そこからどうする? 仲間を騙してでも向こうについて……隙を狙う? 僕の持つ力は有用だってことをルシファーは知っている。取り引きするには悪くはない条件だけど……上手くいく可能性は低い) 一度完全に敵対もしている身だ、自分が向こう側に取り入ることはかなりの難度であろう。 (……八方塞がり。何か事態が好転するキーが欲しいんだけどな) フェイトが思考に身を浸していたその時。 ドスドスと地面を踏みしめる音が身体を揺らす。 ブラムスだ。先程、帰りが遅いチェスターを迎えに行ったはずだが、もう戻ってきたのか。 振り返り、その背中には矢の回収から戻ってきたチェスターと。 「面白い奴を発見してな。すぐにでも行動を開始したかったのだが、ここで足止めだな。 どんな思惑があってその体を借りてるかは知らんが、話してもらうぞ。全て、な」 「いいえ話は歩きながらでもできるはずよ。時間は有限、ゆっくりしてる暇はないわ。 それと……久しぶり、とでも言えばいいのかしら。フェイト」 「ブレアさん……? というか、どうしたんですか、その体は! 裸ででで!」 「さっきの俺と同じ反応だな……無理もねーよなぁ」 レナスの身体を借りたブレア。 今この瞬間、フェイトは今まで足りなかった情報というカードを手にすることになる。 そして、そのカードをどのように使うのか。 裏切り? それとも仲間と共に戦い抜く? さあさ、いよいよ終盤戦。 ターニングポイントはもう顔を出している。 ――ここからが、正念場だ。 【D-05/朝】 【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:75%] [状態:左足火傷+打撲(少し無理をした為に悪化。歩くにも支障あり)。クロード・アシュトンに対する憎しみ] [装備:鉄パイプ-R1@SO3] [道具:ストライクアクスの欠片@TOP(?)、ソフィアのメモ、首輪×1、荷物一式] [行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える] [思考1:アルベル……] [思考2:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す] [思考3:確証が得られるまで推論は極力口に出さない] [思考4:主催側の内部に潜入するか、このままの方針で行くか……] [備考1:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)] [備考2:ソフィアの傷は全身に渡っています。応急手当にはしばらく時間を取られるかもしれません] 【チェスター・バークライト】[MP残量:30%] [状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)、腹部に当身による痛み] [装備:光弓シルヴァン・ボウ(矢×???本)@VP、パラライチェック@SO2] [道具:レーザーウェポン@SO3、アーチェのホウキ@TOP、チサトのメモ、荷物一式] [行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)] [思考1:この次は必ずクロードを殺す] [思考2:アシュトンも、もう許せねえ] [思考3:使えそうな矢を拾い集める] [思考4:どっちに向かったらいいんだ?] [思考4:レザードを警戒] [備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません] [備考2:クレスに対して感じていた蟠(わだかま)りは無くなりました] [備考3:手持ちの矢は無くなりましたが、何本かはこの場で回収出来るかもしれません] 【ソフィア・エスティード】[MP残量:0%] [状態:気絶中。全身に『レイ』による傷(応急手当中)。ドラゴンオーブを護れなかった事に対するショック。疲労大] [装備:クラップロッド、フェアリィリング@SO2、アクアリング@SO3、ミュリンの指輪のネックレス@VP2] [道具:魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式] [行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める] [思考1:クロード、アシュトンを倒す] [思考2:平瀬村へマリアを探しに行く] [思考3:マリアと合流後、鎌石村に向かいブラムス、レザードと合流。ただしレザードは警戒。ドラゴンオーブは返してほしい] [思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい] [備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています] 【ブラムス】[MP残量:90%] [状態:キュアブラムスに華麗に変身。本人はこの上なく真剣にコスプレを敢行中] [装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SOシリーズ、魔法少女コスチューム@沖木島(右肩付近の布が弾け飛んだ)] [道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2、和式の棺桶、袈裟(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島、荷物一式×2] [行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)] [思考1:放送後、方針を決める] [思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す] [思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける] [思考4:フレイ、レナスを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)] [思考5:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流] 【ブレア・ランドベルド@レナス・ヴァルキュリア】 [状態:本当なら死んでる] [装備:なし] [道具:なし] [行動方針:プロジェクトの妨害] [思考1:レナスの死体を介して、ゲートの存在を知らせる] [備考1:ドラゴンオーブ以外のプログラムにも何らかの仕掛けを施しています。現在二個発動中] [備考3:他にも参加者を脱出させる方法を考えている、もしくは用意している可能性があります] 【現在位置:D-05東部】 【残り15人+α】 第140話← 戻る →第142話 前へ キャラ追跡表 次へ 第136話 チェスター 第143話 第136話 ブラムス 第143話 第136話 フェイト 第143話 第136話 ソフィア 第143話 第140話 ブレア@レナス 第143話
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◎ なのやん(完) ◎ 魔法少女の冬(完) ◎ やらない夫でペルソナのようです ~W.O.M~(エ) ◎ やらない夫とフェイトが職場でイチャイチャする話(完) ◎ やらない夫の『オレの幼馴染がこんなにアホなワケが無い』 ◎ やらない夫は甲子園を目指すようです(リレースレ)(完) ◎ やらない夫は「魔女」と戦うようです(完) ◎ やる夫の新米軍人生活 ◎ リリカルタイズ(完) ○ 水銀燈はレミュオールの錬金術師のようです(完) ○ やる夫が口笛を吹きながら荒野に旅立つようです ○ やる夫とやらない夫には『人』を救う理由がないようです ○ やる夫は魔王となって絆を取り戻すようです △ 彼らは結婚してからお互いを知る羽目になったようです(エ) △ やらない夫はお悩み相談所をはじめたようです(完) △ やらない夫は聖杯戦争で死に続けるようです(完)【R-18】 △ やらない夫は破壊神より強い化物と呼ばれるようです(完) △ やらない夫は融合世界で生きるようです【R-18】 △ やらない夫はロリコン呼ばわりされるようです(エ) △ やる夫達はなんかスタンド使いになっちゃったみたいです △ やる夫のDサマナー伝 △ リリカルマジカルイノセンツな世界で生存戦略 そのに(完) △ 【あんこスレ】りりかるまじかるなの【R-18】 ◇ 【R-18 (G)】 やらない夫がRanceの世界で魔人となるようです 2 【あんこ】 ◇ やらない夫先生とフェイトおねーさんの楽しくクッキング(完) ◇ やらない夫は5人の軍隊を率いるようです(完) ←風浦可符香 フに戻る 藤林杏→
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フェイト・テスタロッサ 3/2/1 2:1 ○ ○ ○× × ○○ ○ ○ 強襲 (自動)このユニットが配備エリアに配置された場合、自分は1ドローする。
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フェイトが、総司令部付きの身ながら任務を任されるようになったのは、ポルタヴァ会戦から一ヶ月ほども過ぎた秋も深まった10月のある日であった。 ヴェストラ大将軍率いるゴーラ帝国軍4000がシュリッセボルグ要塞に篭城し、ラグナル国王はわずか8000にまでうち減らされた軍勢を率いて王都フューリンに立て篭もった後の事である。両軍が一緒に王都フューリンに入城しなかったのは、ポルタヴァ会戦での敗北で両軍の間に埋められざる感情的な溝ができてしまったかららしい。結果としてヴェストラ大将軍は、王都フューリンから西にさらに下がったゴーラ帝国本国から増援を受け入れやすい港湾要塞まで後退したのであった。 サウル・カダフ元帥は、手持ちの3個軍団のうち最も損害の少ない第8軍団に対し城砦の包囲を命じ、自らは第7、第12軍団を指揮して王都フューリンの攻略に入った。 これまで「クルル=カリル」1号機とともに総司令部付きとして、常にサウル・カダフ元帥の傍らにい続けたフェイトは、第7、第8、第12軍団がそれぞれ配置につくと、これまでの任務を解かれて新しい任務につけられる事になった。 「とはいっても、シュリッセボルグ要塞を押さえる事でフューリンは海上からの補給線を維持できるからねい。ラグナルとゴーラが仲たがいした、という情報もどこまで信じて良いか判らん」 総司令部の置かれている農家の一室で、そうサウル・カダフ元帥はフェイトに向けて話を続けた。 「おかげでこちらは、1個軍団と攻城戦用に準備した部隊の半分をシュリッセボルグに貼り付けにゃならなくなった。その上で軍主力との連絡を密にして北岸からの増援に備えなければならん。というわけでだ」 亜麻色の髪と髭も豊かな獣人の元帥は、卓上の地図の上ですっと指をすべらせた。 「シュリッセボルグとフューリンと21旅団の連絡を密にする上で必要なものは何か判るかな? フェイト上騎」 「各部隊間で共有される総司令部の判断の更新の時間差を縮めることでしょうか?」 「そそ、そういうこと。というわけで、君を儂の副官にすることにした。これが辞令」 ひょいと手渡された辞令を受け取ったフェイトは、慌てて直立不動の姿勢になると腰を折って敬礼した。 「フェイト上級騎士、辞令を受領いたしました」 「うん。それじゃ最初の任務だが、アウレイ騎士長!」 「はい、閣下」 「お前さんの下に彼女をつける。知っての通り「クルル=カリル」乗りで、101では小隊長を務めている魔導の導師サマだ。21旅団から上がってくる情報の分析評価に使うように」 「はい、閣下」 フェイトとサウル・カダフから少し離れたところに立っていた、癖の強い灰色の髪をした長身の士官が一歩前に出る。フェイトは、彼に向かって直立不動の姿勢をとると右手の拳を左胸に当てて敬礼した。 「緊急時には、フェイト上騎に「クルル=カリル」を使用して連絡、報告及び偵察を行う事も許可する。ただし戦闘は、儂の許可なく行う事を禁ずる。いかなる状況にあっても、だ」 「自衛戦闘もでしょうか? 閣下」 「うん。自機が危険に陥りつつあると判断したならば、任務を放棄して帰還する事も許可する。あくまでメッセンジャー役というのを肝にめいじておくように」 「了解いたしました、閣下」 フェイトは、サウル・カダフ元帥に、叩きのめされた902の戦友達の復仇戦を自分がやりたがっている事を見透かされたような気持ちになり、二三度眼をしばたたかせた。そんな彼女の内心に気づいてか気づかないでか、アウレイ騎士長は厳しい視線をフェイトに向けている。 「アウレイ騎士長だ。貴官の精勤に期待する」 「フェイト上級騎士です。ご期待にそえるよう努力します」 それからフェイトは、アウレイ騎士長の下で21旅団から送られてくる情報の分析と評価の手伝いをし、必要があれば「クルル=カリル」を駆ってシュリッセボルグ要塞を包囲している第8軍団司令部に届ける事もした。彼女が「クルル=カリル」を駆るならば、早馬でも一日かかるところを一瞬で転移して済ませる事ができる。北岸のゴーラ帝国本土から少数の快速船をもって行われる輸送が発見されるたびに、フェイトはそれについての情報を第8軍団司令部に届ける事になった。 「フェイト上騎、ただ今第8軍団司令部より帰還いたしました」 「ご苦労。報告書は?」 「こちらになります」 「次の「クルル=カリル」出動可能時刻は?」 「明日、第四刻以降になります」 「了解した。下がってよし」 「はい。フェイト上騎、待機に入ります」 北方軍総司令部の情報参謀と情勢判断について検討しているアウレイ騎士長は、一瞬だけフェイトに視線を向けて報告書を受け取ると、すぐに情報参謀との話に戻った。 そんな彼にきちんと敬礼をしたフェイトは、自分の定位置となっている部屋の隅っこの椅子に座ると背中を壁に預けて目をつむった。 整備にめったやたらと手間隙のかかる機神「クルル=カリル」ではあったが、ほんの数十哩を往復するだけならば、半日も結界に入れて休ませれば飛行可能になる。最悪の場合でも、今すぐに召還して戦闘に参加することだってできる。だがサウル・カダフ元帥は、ヴェストラ将軍の軍団がシュリッセボルグ要塞に篭城してから、フェイトを戦闘に投入するつもりが無くなった様子であった。どうやらゴルム帝が機神「グイン・ハイファール」とともに南岸に渡海してくる可能性が、ほぼ無くなったと総司令部では判断したようである。 攻城陣地構築に専念している第7、第12軍団と違って、第8軍団は、積極的に出撃してくるヴェストラ軍を相手に激戦を繰り広げている。第8軍団は攻城陣地を構築しようとし、ヴェストラ軍はそれを妨害しようとする。 「やはり小型船を用いた輸送が邪魔だな。だが、「クルル=カリル」を出すほどの脅威かといえば、難しいところだ」 「21旅団は、敵策源のハンゲオト港空襲のための準備に入っています。やはり「連合王国」艦隊のゴーラ湾進入が防がれている現状では、他に状況を打開できる方策はないと判断せざるをえません」 「それがレオニダス参謀の評価か?」 「21旅団司令部の判断です。この二三日中に出撃許可を要請してくる可能性があります」 フェイトは、自分抜きでゴーラ湾を渡海しての空襲が計画されている事に、少なからぬショックを受けていた。彼女は、自分が「クルル=カリル」配備部隊である独立近衛第101重駆逐大隊で、最も強力な火力を発揮できる騎士であると自負している。魔導八相に覚醒した導師であり、その魔導師としての実力を戦闘で十全に活かせるよう訓練を重ねてきたつもりである。その自分を差し置いて渡洋空襲を成功させられるのか、という思いがあった。 「フェイト上騎の「クルル=カリル」を戻せとは言ってきていないのか?」 「総司令官がフェイト上騎無しでの計画立案を命じております。最悪、作戦が失敗したとしても、フェイト上騎さえ残っていれば戦局をひっくり返せると判断なされている様子です。これは21旅団司令部も了解しています」 「……なるほど、確かに1柱でも「クルル=カリル」が残っていれば、敵の機神へは対処は容易になるか」 「はい」 フェイトは、従兵に出されたお茶に口をつけながら、101の皆が無事に作戦を成功させてくれる事を主に祈った。
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鬼をも食らうかの如き咆哮の元に打ち出された修羅の一撃が 紫紺の肉体を断ち切ろうと振り下ろされたのと―― もはや誇りも奢りも捨て去った捕食者が 無様に形振り構わず身を捩じらせて剣から逃れようと飛び退ったのは―― ―――ほぼ同時 ゴゥオッ!!という、溶鉱炉から漏れ出る炎の如き轟音を伴って放たれたその一振りは、 「ッッッッく、ぅ――」 本当に紙一重の差だった 張り巡らされた銀鎖の蜘蛛の巣から落下していく影は一体、 その紫色の髪がどちらのものかなど言うまでもなく しかして、ライダーの半身はどうやらまだ真っ二つになってはいない 彼女の身体の、胸元から右大腿にかけての火傷を伴った裂傷が かの一撃の残滓の跡を如実にあらわすのみであったのだ ――― やはり騎士は油断ならない ――― またも九死に一生を得た 敵がどのような表情をしているのか確認する術もない 今はただ、己が張った巣から叩き落されるという不覚を落下しながらに感じるのみ これはセイバーと同種の、肉を切らせて骨を絶つ一撃だ あの一瞬、決死の目の光を確かに相手は称えていた 止めを指す前に彼女の表情を見逃していれば―― 間違いなく自分はあの剣に両断されていただろう この戦法は、生身の人間には出来ない やればただの捨て身の玉砕戦法である だが、、サーヴァントならば――― 何せ埒外の回復力を誇る彼らなのだ 腹に穴が開いたくらいでは致命傷にはなり得ない 「―――、」 先ほど相手を貫いた短剣を持つ右手に付着した あの騎士の血液をペロリと舌で舐めとり、ぺっと、その場に吐き捨てる (やはりこちらが――) ヒトのそれの甘美な味わいなど微塵もない いわば 「共食い」 じみたイヤな感触に顔を曇らせ、 もはやどちらがサーヴァントなのかの確信に至るライダー どういう組み合わせなのか――? 同等の戦闘力を持つマスターとサーヴァント 興味のつきない相手ではあるが…… 危うく唐竹割りになるところだった身が木から落ち、、 否、自ら地に降り立ち、将の決死の特攻から見事、逃れるに至り そんなどうでも良い疑問は既に頭の中から消え失せた 「ぐッ、、う………!」 呻きとも怒号とも取れる声を上げたのは未だ頭上に身を構えるシグナム いちかばちかの賭けをその手に掴む事が出来なかった悔恨によるものか 手で胴体のヘソの辺りを押さえ―― それでも溢れて止まらぬ赤い液体が、賭けの代償が決して小さくなかった事を告げている それでも全身を纏うオーラを出力全開にして纏わりつく鎖を振り剥がそうとする騎士 イノシシはイノシシでも、ここまで来ると立派な魔獣だ クモの巣は獲物がもがけばもがくほどに絡まり、その動きを封じていくものだが この敵はそれすらも食い破って紫の女怪の喉笛を噛み千切ろうとしている 大した暴れ馬だ――正直、若干引き気味のライダーである こんな騎士とはそろそろ大手を振っておさらばして、 先ほどの美しく優雅に鳴いてくれそうな獲物に着手したいものである 「さようならです――猪 貴方とはあまり優雅に踊れそうもない」 檻に入れられた猛獣の如く頭上でこちらに牙を向け 今にも襲い掛からんとするシグナム しかし当然――猛獣が逃げるのを黙って見ているハンターではない 女剣士の四肢に向かって彼女は次々と短剣を乱れ打つ! 「う、、ぐ」 間接に、手足の付け根に、打ち込まれる鋭利な刃 甲冑の恩恵で貫通はしないものの少しずつ手傷を負わせている 無抵抗な騎士の肉体に降り注ぐ凶刃 それはまさに暴れまわる獲物に毒針を注入し、動きを封じる毒蜘蛛の手法そのものだ そしてライダーに壮絶な視線を向ける血化粧に彩られた相手の その首に巻きついた一本をぎりっと握り締める騎兵 「ぐ、ッ……」 気道の締まる感触に咽ぶシグナムを上目に ライダーの全身が今、凄まじいほどの躍動を見せる 「―――――ふ、ぅぅ……」 ゆっくりと、息を吸い、吐く毎に 豹のように均整の取れた総身――― 足先、ふくらはぎ、太腿、腰、腹筋、背筋、胸筋、後背筋、肩、腕 その全身の筋肉が残らず蠕動する 不機能で不恰好なパンプアップとは一線を画す それは内に凝縮されたダイヤのような筋肉が醸し出す本物の膂力の発動だ 人間には決してなし得ぬ、神にのみ許されたハイスペック身体能力を有する 女神メドゥーサの、その超膂力のままに――― 宙吊りになったシグナムを強引に引き回し そのままモーニングスターでも扱うかのように振り回し始めたのだ 「な…? く………はッ、、」 ぐん、!と身体が根っこから持っていかれるような感触に驚愕する将 その視界が初めはゆっくりと―― 徐々に、徐々に速度を増して流れて行き―― もがく肉体がGを感じ始める頃には、もはや凄まじい速度で振り回されていた さながら陸上の砲丸投げの光景だ 振り回し、振り回し、振り回し、振り回し、振り回し、振り回し 振り回し、振り回し、振り回し、振り回し、振り回し、振り回し 振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振り回し振、――― ゴガグシャァッ、!!!―― 「が、ぁぁッッ!!!!!」 周囲の木々に衝突し 粉々に砕かれる大木とひしゃげる彼女の肢体が奏でる歪な音が辺りに響いていた 紫の髪を振り乱し スラっと伸びた四肢を 細く引き締まった肉体をフル稼働させて ヒトをモノの様に、力任せにぶん回す それは紫紺の女を中心に起こる竜巻の如し 円運動に巻き込まれた哀れな大木が次々とぶち折れ、宙に舞う ほとんど肉眼では見えぬほどの回転速度となったその先端―― 白と薄赤に包まれた何かが見る見るうちに歪な赤に染まっていく BJが斬戟、打撃、エネルギー、熱量、果ては異常環境からでさえ 所有者の身を守るハイテクノロジーの結晶なのは言うまでもない だがそれが 「鎧」 である以上、必ず綻びはある 全ての状況、全ての衝撃から身を守れるのならば、それはもはや最強だ 残念ながらミッドチルダの科学力を以てしても、未だ人類はその域には達してはいない 例えば数トンの衝撃に耐えうる全身鎧を着こなしていても 高所から落下して、受身を取らずに首から落ちれば人は死ぬ 捻挫、骨折、内臓破裂―― 甲冑に傷一つなくても、中の人間に伝わる運動エネルギーは決してゼロにはならず そのショックは常に人体に影響を与える ならば――今、シグナムを襲っている衝撃力も想像を絶するものであろう 「う、、……お、ぁ…!」 振り回される 振り回される ひたすらに丸まって耐える騎士 食いしばった歯の間から赤い吐奢物が漏れ出し、両の眼から次第に光が失われていく それでも活路を見出そうと決して閉じぬ瞳が相棒のデバイスに次なる指令を送ろうと唇をわななかせるが、―― 「ふッッッ! 逝きなさいッッ!!!」 騎士を存分に叩き付け、モノのように振り回したライダーが 下半身のスタンスを目いっぱいに開き、その回転を強引に止める 地面が力場に耐えられず、ぎゅるりと歪に歪むほどの力 並の人間ならば己が生み出した運動エネルギーで全身が捻じ切られてしまうだろう だがミチミチ、と軋みはすれど、彼女の肉体がひしゃげて砕ける事はなく その腰を極限まで捻り込んで地を食む騎兵の両足 短い腰巻きから伸びた大腿を惜しげもなく露出させ しなやかに捻り込まれた肢体は究極の機能美を思わせ まるで猫科の動物の跳躍の瞬間を思わせる、それはヒト型の極みの美しさ そして軸足が地面を抉り取るほどに溜めた力を一気に上半身に送り込み―――騎士を宙へと投擲したのだ! 「ぐ、、ああっ……!!」 放物線をまるで描かず、地上から30度の角度で 弾丸のように上空へと打ち出されるシグナムの肉体 空気を切り裂いて、木々を打ち倒しながら 自身がサーヴァントを追って来た道を帰るように森の外へ投げ出されていく そして、、 豪快無比な遠投を決めた紫紺のサーヴァントもまた その地点で自身の機能に酔い痴れているような事は無い 既に彼女は行動を開始 今まさに自身の手で打ち出された対象をそれに勝るとも劣らぬ速度で追撃 紫の美獣の過酷な肉体連続仕様に悲鳴を上げるかのように 彼女の全身の傷から、まるで高揚するかのように湯気が立ち込める それは――赤い霧のように立ち上る、彼女自身の血液が霧散したモノだ それが音速を以て駆け抜ける彼女の周囲に立ち上り、そして前方に、、 ――― 円形の魔方陣を形成していく ――― 歪に避ける彼女の口元 それは彼女自身の鮮血によって描かれる真紅の魔方陣 先ほどは不発に終わったが……今度は遮る物など何も無い! 抜けた森の外でトドメの一撃を打ち放つべく、、 「貴方はいらない……塵も残さない―――」 その紫の肢体が音速を超えて駆け抜けるのであった ―――――― 間奏 3 ――― 今、天秤は再びサーヴァントへと傾きつつあった ライトニングのコンビネーションは上々 狙いも秀逸、ミスをしたわけでもない だが――最善を打ってなお不運に見舞われるのが戦場である そして慣わしに加えて、やはり相手があまりにも強力な敵である事を加味せねばならない 返す返すも普通ならば終わっていた勝負なのだ だが「彼ら」を相手取った場合、敢えて言うならば勝負をかけるのが早すぎたのかも知れない どのような不意を打とうと、致命の一撃を与えようと それは逆に言えば未だ一撃―― この相手はそう簡単に一刀の元に斬り伏せることなど叶わない そんな怪物達を向こうに回し、一撃、二撃のクリーンヒットで 優位に立とうと思ったのがミスであったのか…? 今ここにヒトを超えた彼ら――サーヴァントの反撃が始まる 姑息な戦術など真っ向から押し返し、踏みしだく 神話の時代に生きた闘士と怪物の力を―― 伝説にまでなった、その所業を垣間見る事になるのだ ―――――― Lightning vs Lancer 3 ――― それは一見、開始より変わらぬ攻防の風景を綴ったものに見えた 「ええいいっっ!!」 穏やかに紡げば歌姫のような美声を、彼女は喉の奥より張り上げて 華奢な肢体にまるで合わぬ強大な刃を振るい続けるフェイトテスタロッサハラオウン 初動よりまるで速度の落ちぬ剣戟は相も変わらず五月雨の如く暴れ狂い 場を雷神の坩堝へと落とし込んでいく 彼女自身の移動速度も相まって、もはや戦場のアンタッチャブル 接触不可 と化した魔道士が 目前の敵を屠ろうと惜しみない戦技を繰り出していく そう、そこまでは同じ――最初と変わらない―― 違うのは、、その相手が防戦一辺倒ながらも 初めは彼女の剣に押されて後退を余儀なくされていたのに対し 今、中央にその身を残し――場を拮抗させているという事実 「―――、」 「う、ううっっ!!?」 彼女の雷迅の太刀を紙一重でかわし、紅き閃光がそれを追いかけるように繰り出される ガチュン、!と鈍い音が場に響き、途端、身体を大きく流されて体勢を崩すフェイト 二撃、三撃と繰り出したザンバーを完璧に受け流され、打ち返される その反動で軋む左肩の激痛が彼女の表情を苦悶に歪ませる 指の先まで痺れる衝撃……ただでさえ、空振りが一番堪えるというのに、、 そこにランサーの打ち込みが加わり、もはやリカバーの効かぬ完全な崩しとなってフェイトを苛んでいく それでも振り返しの刃を相手に叩きつけるフェイト 明らかに今までより一拍子遅れたその薙ぎ払いを悠々とスウェーバックでかわす男 戦況は一変した 威力と速度で押し込んでいたフェイトを 技術と速度で押し返すランサー 何度か上空に上がろうと考えたが、これほどのクロスレンジでは無理だ 空へ上がろうと脇を晒した瞬間、全身を穴だらけにされるは必定 槍兵とて彼女達の空へ上がる呼吸は烈火の将との戦いで織り込み済み むざむざと上空へ上がらせる筈もない ややもすればこのまま一気に崩されてしまう趨勢を感じつつある執務官であったが―― 心胆に感じる寒いものを握り潰すかのように、彼女は己を奮い立たせて場に踏み止まる ――そう簡単に反撃を許してたまるか! 当代最強クラスの英霊に果敢に打ち込んでいく魔道士 そしてそれを超絶技巧によって往なす男 今度は左上方に大きく弾かれ、流されるフェイトの全身 (くうっ…!) 相手は――徐々に摺り足でこちらの間合いを犯してくる タイミングを計って一撃で仕留める心積もりか…!? (……させないっ!!) 今はまだ槍の間合いよりこちらが勝っている だから相手の踏み込みを寸での所で留めておけるが、これ以上接近されては危険だ 何としてでも押し返さなければ…! 決して激しい性格ではないが、この金髪の魔道士の負けん気の強さは健在だ ザンバーフォームはシグナムと磨き上げた自分の自信の源となる技法 そんじょそこらの相手に遅れを取るわけにはいかない 初めから非常に強力な相手だという事は予想がついている 苦戦必至の認識を予め持っていた彼女故に、ここで敵の攻勢に浮き足立つ事はない そしてここでフェイトが更なるバリエーションを見せる 「……! ちっ!?」 幾度目かの攻防でまたも大きくバランスを崩したフェイト しかして踏み込んだランサーが忌々しげに舌を打つ 何と崩された体制に逆らわず、フェイトはそのまま宙空に跳躍 浮いた体が反転し、捻りを加え――ムーンサルトの要領で空にウルトラCの軌道を描く そして黒衣のBJがその回転のままに、斜め下からの掬い上げるような巨剣の一撃を男に見舞ったのだ 予期せぬ角度からのまさかの切り返し 何と今度は空中で体を寝かせながら、あの剣を振るってきたのである まるでゴルフのバンカーショットだ 間を詰めようとした男が再び後退するも、地面ごと抉る豪快なフルスィングに土砂ごと吹き飛ばされる 止まる事を知らぬ高速扇風機さながらの剣は ここに来て縦横無尽のバズソーと化した ふざけ過ぎである もう突っ込む気も失せたという状況だ 空中で、逆立ちしながら、身の丈を超えるアレを振り回しやがったのだから、、この娘は 明らかに慣性と重力の法則を無視した動き―― あんな出鱈目に真っ正直に対処していたら 一瞬でその身を真っ二つにされてしまうだろう 「まだまだっ!」 果たして一時は押し返されるかと思われた形勢を、そうはさせじと打ち返すフェイト きゅっと下唇を噛む仕草に彼女の確固たる戦意が覗いて見える この強い騎士に対し、あくまで打ち合いを臨む気構えなのだ そして――事実、打ち合えている フェイトの剣は決して男に劣ってはいない 昂ぶって行く気勢に高速回転を重ねる思考 魔力回路は焼きつきそうだけど、このまま攻め続ければきっと――勝てる 「―――なあ、提案なんだが」 (!?) そんな高揚に高揚を重ねる戦場に今 男が場違いな、緊張感のない声を発する ねずみ花火のように縦横無尽に動き回りながらの会話である 通常ならば音の類が彼らの耳に追いついてくる事はないが―― 同じ速度で動く者同士に限り、互いの音を交換し合う事が出来る 互いに空気の摩擦でその身から蒸気を発する二人 荒くなった息を整えようともせずに行われるハイスピードのコミュニケーション 「……聞こう」 フェイトが手を全く休めずに問い返す 敵が対話を持ちかけてきた以上、無下には出来ない この局面で声をかけられるとは思えなかっただけに意外の念が強いが… 敵が果たして何を言うのか、注意深く間合いを計りながら耳を傾ける執務官 対して、、 「――――チェンジだ」 「……何?」 「さっきの騎士の姉ちゃんと変わってくれねえかな」 ガィィィン、!と互いの剣と槍が交錯し 此度初めての鍔迫り合いとなった両者 眼前――気だるげな面持ちの男が放った言葉が、、、これだった ―――――― 「どういう意味だ……?」 対峙を果たすフェイトが訝しげな表情を眼前の男に向ける 「言葉通りの意味さ――これ以上は時間の無駄ってこった」 残るスタミナを度外視した勇猛果敢な攻めを見せる彼女 空中での凄まじい軌道をも使いこなし、未だランサーに付け入る隙を与えない だというのに、、敵はあっけらかんとこんなふざけた事を言ってのけたのだ 「いきなり相手が変わっちまって済し崩し的に相手をして来たが…… 俺としては引き続き、あの女――シグナムと続きがしてぇ お前さんとはもういいわ……そっちもさして戦う理由もねえだろ?」 「ふざけた事を言う……理由も何もいきなり襲ってきたのはそっちじゃないか…?」 「あ? ああ、そういやそうなんだが…… ともかくチェンジだ――さっさとあいつを呼んで来な」 いきなりの申し出に戸惑うフェイトだったが その視線は変わらず相手の表情を鋭く見据えている 戦闘中止の申し出ならともかく……指名制の盛り場では無いのだ 戦いの最中に別の人間を呼んで来いなどと、ふざけるにもほどがある 「私では役不足とでも言うのか……?」 「役不足というより――趣向が合わねえ 現代じゃ男と女でも気心の知れない者同士では付き合えんと聞くが… まあ、そんな感じか?」 「貴方とそんな関係になるつもりはない…!」 鍔迫り合いを圧倒的な出力で制するフェイト やはり槍と巨剣ではこちらに分がある 再び10メートルほど相手を吹き飛ばし、追うように攻め立てる 「そうむくれんな、、もっと分かり易く言うとだな――― 伽の時、技術では申し分なくとも心の通わん相手と交わうのは気が進まねえだろう? まあ、俺はそっちではあまり好き嫌いはないんだが…」 「なっ……」 カァ、っと目元まで真っ赤になるフェイトである 「わけの分からない事を言うなっ!!!!」 「そうか? 分かりやすく言ったつもりなんだがなぁ」 「黙れっ!!!」 「うおっとっ!」 加速した刃が胸元を掠り、血相を変えるランサー ジジジ、と焦げ臭い匂いを発する胸の傷跡を指でなぞり――ペロリと舐める 「凄え切れ味だなオイ――」 「下らない挑発をする人には見えなかったけれど……私の買いかぶりのようだ、、 こちらの機先を制するための言葉だとしたら、無駄な事だよ…」 「見た目に寄らず気が強いな でも、お前さんも――うすうすは感じてるんじゃねえのか? ……そろそろ潮時だってな」 「負け惜しみにしか聞こえない…… 貴方の槍はまだ一度も私に触れてさえいないというのに…」 「触れてからじゃ遅いだろ――じゃ、言うが まともに間合いに入ったら、俺とお前……勝負になると思うか?」 「………な、何、、?」 「お前さん――――斬り合いが専門じゃねえだろう?」 「っっ!!!」 再び敵に踏み込もうとしていたフェイトの足が今、完全に止まる 冷や水を浴びせられたような衝撃が彼女の全身を襲い、硬直したように立ち尽くす 先ほどの左肩の怪我を言い当てられた時とは比べ物にならないほどの寒気―― 極寒の地で丸裸にされたような感覚に、フェイトは動揺を抑えるので精一杯だった そう、、先も言ったように彼女は剣士ではない フェイトはあくまでミッドチルダ式 「魔道士」 なのだ 本来、騎士とまともに打ち合える位置にいる人間ではない これが数ある不安要素のもう一つの要因であった このフルドライブ――バルディッシュザンバーこそ 剣の姿を借りただけの、フェイトの巨大な魔力の塊 ほとんど物的重さの無いそれは膂力を必要とせず、痛めた腕でも変わらず発動出来る魔法行使の賜物で ブリッツアクションと呼ばれる手足の稼動速度を速める移動魔法によって更に加速させて打ち出す れっきとした「近距離魔法攻撃」なのだ それがたまたま「剣」という形を取っているが故に 「剣技」 に見えているだけに過ぎず―― 彼女のそれは本来、剣術と呼べる代物ではない 元より男のセオリーに当て嵌まる筈が無いのだ だからこそランサーは 「剣術」 を使うシグナムには100%対応出来たが 最初、フェイトの魔法攻撃にまるで対応できずに窮地に陥った これがフェイトの導き出した勝算―― コテコテの騎士を相手にした時に行う、本当の意味での「奇襲」だったのである 本来、ミッド式魔法では不得手とされる近接魔法にて 彼女が騎士の間合いを徹底的に研究し、その利点を追求し 欠点をスポイルして出来上がった規格外の武装戦術こそがプラズマザンバーなのだ それは「剣術」ではなく、謂わば「対剣術用近接兵器」 騎士のような接近戦特化の相手を完封するために編み出したのが巨大なザンバーフォルム そして研鑽を積み、練り上げた彼女のその決戦魔法こそ この槍のサーヴァントをして苦戦たらしめるほどに凄まじいものであったのだ それは恐らく、自分の距離を殺さずに剣や槍に相対した時どうするかを 数万時間を越えるシミュレートの元に構築した珠玉の戦術なのだろう 「どうして……分かった…?」 「んなもん見てりゃ分かる こちとら生涯を斬り合いで終えた身だぜ」 防御に身を任せ、じっくりと観察した結果――男は理解した 巨大な剣を構え、自分を苦しめた相手が その実……近接が苦手なのだという事を この超・攻撃的なフォルムと凶悪な武装が、相手の近距離を徹底的に潰すための代物だという事を 自身の全くお目にかかった事の無い剣技 巨大な得物を矢継ぎ早に繰り出す技法 だが、問題はそこではなく――― この相手には肝心の剣術における王道――セオリーを守ろうという色が全く無い 「斬り合い」をしようという感情が、その剣から感じ取れないのだ 「お嬢ちゃんの持ってるその大得物な……使い方を間違えてるぜ? 大剣はそうやって使うもんじゃねえんだよ」 大剣の怖さは一撃で相手を切り捨てる事にある 裏を返せばその巨大重量故に、一撃を外した後のフォローが全く効かず 懐に入られれば自身の死を意味するのは先に記した通り まさに伸るか反るかのハイリスクハイリターンの武装だと言えよう 故に―――大剣使いの覚悟は凄まじい その一撃は武装の重さ以上に、使い手の命の重さが乗り 不退転の覚悟と魂の篭った防御・回避不能の無双の一撃を生み出すのだ つまり 「一発で決めなければ自分が死ぬ」 という背水の剣――それこそが大剣の極意 だがこの相手の武装は、初めから………リスクを捨てている だからこそ物理的な重さこそ大したものだが――芯には響かない 「だからお前さんの攻撃はこの槍を折るどころか、軋ませる事すら出来なかった 嬢ちゃんの剣にはな――――覚悟が足りねえんだ ぶち壊せるはずがないんだよ……こいつをな」 究極の一撃というものは結局、幾千・幾万年と練り上げられたセオリー通りの型の中から生まれる 形だけ真似たところで――その武器の真の力は得られない 「極めてもいねえ武器を持ち出して俺とやろうってのがな…… 本当に――舐められたもんだぜ? なあ、そこんトコ、どう思うよ姉ちゃん」 「………終わりですか?」 「あん?」 男の言葉にしばし沈黙していたフェイトが 無遠慮に指摘してきた自身の欠点を悠々と聞き、その答えを静かに紡ぐ 「凄い慧眼だとは思うけれど……だから何なのか?、としか言えない 私の欠点を言い当てて勝ち誇っているつもりなら 残念ながらそんな事は百も承知で私はここに立っている」 「勝ち誇ってるわけじゃねえんだが――剣士でも無い奴に斬り合いは望むべくもないだろうよ? さっきの女騎士はありゃ生粋の剣士だ 適材適所って言葉通り、相応しい相手同士で殺し合うのが筋ってもんじゃねえのかい?」 「理由にならない……確かに私は剣術が専門では無いけれど それで貴方を圧倒してた事は事実だ」 (まあ、実際凄えけどな……嬢ちゃんの技は 未だにどういう原理でああなるのか分からねえ…) ボリボリと後頭部を掻きながら冷めた目を相手に向けるランサー おっとりした顔の娘だが、案外に強情で困る どう言えば納得するものか――と悩む男にまたも語りかけてくる相棒だったが、、 「………お前は黙ってろ」 「何?」 「いや何でもねえ……こっちの話」 たまの独り言が目立つ男である 何やら槍とぼそぼそ会話をしているようで怪しげな事この上無い 「じゃあはっきり言うわ――お前さんとやっても面白くねえんだよ 二対ニで丁度良くバラけたんだから 嬢ちゃんは引き続きライダーとでもやっててくれや」 「……っ!!」 これが侮辱で無いなら一体、何なのか… バルディッシュの柄を握る両手が、ぎりっと軋む 激情に身を焦がすタイプではないにせよ バトルマニアと称される彼女がこんな事を言われて悔しくないわけがない 「……断る」 ここに相手をキッと睨みつけ フェイトは相手の軽口を断固として切り捨てた 「ほう――どうしてだ? 何か俺に恨みでもあるのかい?」 「ライダーはシグナムによって今頃、倒されている だから私が相手をする事もない そして貴方がシグナムと闘う事ももう無い……」 巨剣を肩に担ぎ上げて、男に相対する金髪の魔道士 その肩口から一気にザンバーを振り下ろし――豪壮に今一度、正眼の構えを取るフェイト 「何故なら……貴方は私に倒されるからだ」 その佇まいは凛々しく美しく、表情には一切の淀みの無い意思が灯る この魔道士のどこに、敵に侮られる要素がある? 歴戦の強者ですら息を飲む貫禄と戦意 槍兵を相手に一歩も引かぬ気迫が、今のフェイトにはあった 「……聞き分けのないお嬢ちゃんだ」 「話を聞く用意ならばある 降伏し、この凶行の意図と経緯を話す気があるのなら、管理局はいつでも話を聞く」 「――――死ぬぜ?」 「残念ながら勝つのは私だ」 「そうか――ならばもう何も言うまい」 相手の正眼に対し、後ろ手に構えた槍を頭上で一閃 前方に一閃、、周囲に華麗に回転させ ズシン、と――重心を低くして構える槍のサーヴァント 「実はな――さっきまでのは方便……半分は褒め言葉だったんだわ」 その真紅の切っ先は真っ直ぐに、フェイトの正中線を向いている 先ほどまでとは明らかに違う――それは槍兵の攻撃主体の構え 「剣士でも無い者に斬り合いを望むべくもないが、アンタの技量は並の剣士を遥かに上回る 覚悟なき者に必殺は宿らないが、アンタは別の意味で確固たる信念を持っているようだ 今、俺の言った事はその確認の意味も含めての事―――気を悪くしたなら謝罪するぜ」 槍兵は魔道士の巨剣に再び立ち、最後に一言―― 「だがお前さんのような者には逆立ちしても望むべくもないものがある こればかりはどうしようもあるまい…… もし生きてたら、この言葉の意味――よく考えるこった」 こんな言葉を残し、フェイトとランサーの短い問答は終わりを告げ―― 直後、先ほどまでの激戦が嘘だったかのように、、 二人の戦いはほどなく決着を見るのだった――― ―――――― 勝敗の天秤は一時はこちらへ傾き 向こうへと寄っていき、またこちらへ戻る そんな危ういバランスの元に今までは拮抗していた だが――今、その拮抗を強引に崩す力が働く 「―――――行くぜ」 ランサーがその場で無造作に槍を振るい――己が足元に四つの傷をつけていく カツ、カツ、と乱暴に槍で穿った箇所が赤い歪な光を放ち 男の周囲を赤く染める (……!) それが何かの儀式か詠唱かは分からないが ともあれ男の施す何らかの攻撃方法には違いない いつでも、何が来ても斬って落とす……その気勢と共に身構えるフェイト そしてそんな彼女に向かって―― 赤い魔方陣から一歩踏み出した槍兵は そのまま、ズカズカと無造作に! フェイトの方へと歩み寄ってきたのだ! 「な……」 何をする気か――? 敵の意図が分からず、対応出来ないフェイトに対し、 歩み出し! 歩み出し! それが助走のように次第に速度を強め! そのまま弾丸のように地を蹴り 己自らを槍と化して彼女に向かって突進を開始したのだ! あれほどの猛攻 あれほどの剣戟を見舞われながら その渦中へと無策で、、ほぼノーガードで突っ込んでくる男 (くっ……!) 息を呑むフェイト 何をするかと思えば、ただの無謀な特攻!? 正気の沙汰とは思えない…! しかし男の野獣のような相貌が危険な光を灯して煌く その殺気は相対するだけで心臓を握り潰しかねないほどのものだ それが超速でこちらへと突撃してきたのだから 相手の目には巨大な魔獣か、千の軍隊が、こちら目掛けて突撃してきたように写るだろう 「おおおおおぉぉぉおおおおおおあああッッッッ!!!!!」 そして戦場を切り裂く裂帛の咆哮を挙げて駆けるクランの猛犬 人外の身体能力に加え、教導隊の熟練の技をも揺るがしかねない絶技を併せ持った相手が ついにここに勝負をかけてきたのである