約 2,638,268 件
https://w.atwiki.jp/fedic/pages/1641.html
クロトー 聖戦 Lv4 マージ 装備(攻撃/攻速)ファイアー(16/0) HP30 力0 魔力8 技7 速7 守備1 魔防6 闘技場の1章2戦目に出現する対戦相手。 ファイアーが重過ぎるので追撃可能範囲であるが 魔法防御が無いと単発で16ダメージ受ける。
https://w.atwiki.jp/fe_animation/pages/20.html
プレイ動画 アイク+女性限定 ノーマルモードでハーレムプレイ。制限プレイ動画 暁の女神 Hard 女性キャラ縛り タイトル通り女性キャラたちによる制限プレイ動画(例外あり) 2章を100回以上のリセット(腹筋)で乗り越えた強者。 暁ハードモード ハードモード、引継ぎ無しでの制限プレイ動画 終章魔道物語【YouTube】 終章魔道物語【ニコニコ動画】 終章を魔道系と神官系のみでクリアする制限プレイ動画 強制出撃のみでマニアックモード マニアックモードを最低人数でプレイ。制限プレイ動画。 実況プレイ動画 【実況プレイ】ファイアーエムブレム 暁の女神 軍師ミノル(はぁと)によるハードモードでの実況プレイ動画 改造プレイ動画 ネタ 暁の女神 クリティカル集 第一部編【YouTube】 暁の女神 クリティカル集 第一部編【ニコニコ動画】 暁の団、デイン解放軍の必殺の一撃集 暁の女神 クリティカル集 第二部編【YouTube】 暁の女神 クリティカル集 第二部編【ニコニコ動画】 クリミア軍の必殺の一撃集 暁の女神 クリティカル集 第三部編【YouTube】 暁の女神 クリティカル集 第三部編【ニコニコ動画】 グレイル傭兵団を始め上級職の面々の必殺の一撃集 暁の女神 クリティカル集 第四部編 前半【YouTube】 暁の女神 クリティカル集 第四部編 前半【ニコニコ動画】 ベオク最上級職、ラグズ化身前の必殺の一撃&奥義集 暁の女神 クリティカル集 第四部編 後半【YouTube】 暁の女神 クリティカル集 第四部編 後半【ニコニコ動画】 ラグズ化身前、専用グラフィックの敵将、専用戦闘BGMの面々の必殺の一撃&奥義集 かかって来いよアイク共! 3部13章にて劣勢なはずのデイン軍がグレイル傭兵団を全滅させる おいでよ漆黒の森+ 1部9章とどうぶつの森のコラボ 音楽 未使用曲 本編で使用されなかった外伝のアレンジ その他 FE暁の女神 美の守護者まとめ(後半) 暁の女神におけるオリヴァーイベントの詰め合わせ 【MAD】地球ぎ 聖闘士聖矢で使用された曲、松澤由美の「地球ぎ」によるMAD作品 FEでギアスEDパロ コードギアスエンディングのパロディ作品 FEで神無月の巫女ED風パロ 絵が上手。FEパロディ、百合注意 セネリオの告白 4部終章Area5の拠点会話 アイク対漆黒の騎士 マニアックモードでの対決
https://w.atwiki.jp/timeattack/pages/685.html
【SFC】ファイアーエムブレムトラキア776 このタイトルは現在2つの記録方法が存在しています。 ゲームクリア 「最初から始める」のデータ選択から、エンディング終了後のFINが表示されるまで 1周以上クリアしたデータでの、Aボタンによる移動加速は可 エリートモード、所持金継続バグ、実機で出来ないことは原則禁止 順位 タイム 日付 配信者名 その他一言 No.1 2 19 31 2015/8/24 まぐ 安定パターン 47人生存ゲームクリア 「最初から始める」のデータ選択から、エンディング終了後のFINが表示されるまで エンディングで表示される生存人数を47人にすること 1周以上クリアしたデータでの、Aボタンによる移動加速は可 エリートモード、所持金継続バグ、実機で出来ないことは原則禁止 順位 タイム 日付 配信者名 その他一言 No.1 4 11 02 2015/6/28 まぐ
https://w.atwiki.jp/morjo/pages/198.html
概要 エンブレムステッカーは、ラジオ番組『モーニング女学院~放課後ミーティング~』のノベルティグッズ。 モーニング女学院の校章が描かれているステッカーらしい。 材質 石を主原料としたストーン紙を使用しているため、水に強い。 入手方法 入手方法は複数ある プレゼントコーナーに応募し、当選する 聴取率週間に行われるプレゼントコーナーに応募する方法 →豪運向け 「○○といえば○○」のお題を投稿し、採用される オープニングの自己紹介時に行われるひと言について、お題が採用されるともらえる →職人向け Twitterでつぶやく 番組の感想などを専用ハッシュタグ#morning1422をつけてつぶやくともらえる ただし突発的なキャンペーン? →とりあえず参加したい人向け
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3561.html
愛有るが故に、時として非情にならなければならない。それが戦場なら尚更のこと。 それをいつまでも仲間だから、友達だから、と同情を引きずる戦士は居てはならない。 その戦士は必ず、一人のために大勢を犠牲にするからだ。そんなことはあってはならぬこと。 なのに、ここの戦士たちはそれを知らない。いや、知ろうとしない。まるで、高校の友達のように接している。 それがアイクにはにわかに信じ難かった。戦いを生業とする者が、いつまでもヘラヘラしていることに。 アイクの部隊は決してそんなことはなかった。 確かに、戦いが無い場ではこんな風に楽しく過ごしていたのだが、いざ戦いとなると、 お互いのことを決して心配しないようになる。自分の身は自分で守るしかないからだ。 そのことをこの模擬戦が終わったら伝えよう、そうアイクは思っていた。 せめてこのことだけは、と思っていたのだ。 しかし、模擬戦の後に伝えるのはもはや手遅れだと、アイクは感じることになる――――――――。 第7章「愛情と友情と」 「たぁぁぁっ!!!」 「でやぁぁぁ!!」 スターズの隊員となのはが空中で戦っている。今日の訓練のおさらいも兼ねているらしい。 ふと、セネリオは違和感を感じた。その正体は分からない。 ただ、何かが起こる――――――――――――そう感じた。 アイクはその違和感の正体に気付いているらしい。 「アイク、これは一体…?」 「セネリオ、ティアナをよく見てみろ。」 そういってティアナを顎でしゃくる。次いで、なのはをみる。 セネリオはまだその意味がわからないでいるようだった。 「一体どういうことですか?」 「……ティアナはこの模擬戦で一発もなのはの弾を相殺していない。」 セネリオとなのはの「撃った弾」を見る。 言われてみれば、確かにオレンジの弾はなのはの撃ったピンクの弾を狙わず、なのは自身を狙っている。 ふとその正面にスバルがやってきて、なのはを思いっきり殴りつけようとする。 (危ない!) 反射的に感じたアイクは体が少し前に出ていた。スバルを救おうとして、やめた。 今は彼女の訓練中だ。他人が余計な口をはさむのは許されないだろう。 無意識的に握ったラグネルを再び壁に立てかけ、フェイトやエリオ達と一緒に傍観をすることにした。 そんな行動をしている間に模擬戦は進んでいく。 ビルの屋上からティアナが砲撃を撃とうとする。砲撃は今の彼女には使えぬ代物だ。 皆が驚いている中、セネリオは危機感を感じる。 セネリオはなのはの葛藤を感じていた。 自分の思った通りに動いてくれないという苛立ちと、予想外の行動に出始める部下への焦りを。 このままでは危ない。セネリオが感じた刹那のことだった。 「一撃必殺!!」 クロスミラージュからオレンジの刀身がなのはを襲おうとする。 確かに、この高密度の魔力の刃を食らえばただでは済まないだろう。 だが、――――――――― 「………レイジングハート。モードリリース。」 杖の様なデバイスを引っ込める。 そして、スバルの拳とティアナの刃がなのはに当たった、様に見えた。 しかし、その拳も刃も、なのはに届くことはなかった。 なぜなら、 「…おかしいな。みんな…どうしちゃったのかな?」 なのははその両方を素手で受け止めていた。 アイクは戦慄する。食らえばひとたまりもないであろう攻撃を両方素手で食い止めたのだから。 さらに、なのはの醸し出す雰囲気も変わった。 それは殺気でもなく、怒りや憎しみでもなかった。純粋な悲しみ。今のなのはからはそれが感じられた。 「練習のときだけ言うこと聞く振りして本番でこんなむちゃするなんて…練習の意味…ないじゃない。」 拳を掴まれているスバルは恐怖を、デバイスを掴まれているティアナは驚きを感じた。 血を、流している…。 ティアナの心が罪悪感で満たされつつあった。 誰も傷つけたくないから、強くなりたい。そんな思いがあったから、彼女は今まで頑張っていたのだ。 だが、今は恩師を自分の手で傷つけている。その事実にティアナは大きく動揺し、涙をにじませる。 「私は!!誰ももう傷つけたくないから!!強くなりたいんです!!」 そう叫ぶティアナはどこか、己自身を断罪しているかのようだった。 まるで、罪人が神に許しを請うように。 「……少し、頭冷やそうか…。」 スバルにレストリクトロックをかけ、なのははティアナを狙う。 「ファントムブレイズ!!!!!!」 「クロスファイア…シュート。」 二つの魔力弾がぶつかり、相殺される。 ティアナは絶望したように立ち尽くすのに対し、なのはの攻撃はまだ終わっていなかった。 「よく見てなさい…」 スバルに言い放つ。 それは、仲間がやられる様を見ていろと言うのか。 それとも、彼女が罪人に正義の鉄槌を下す瞬間を見ていろというのか。 何にせよ、質問の時間は与えられなかった。 ドウッ!!! そして、二発目が放たれる。それは一直線にティアナへと向かって行き、そして―――――― 「くっ!!」 魔力弾が当たった時特有の轟音と爆発が起きる。 しかし、クロスファイアシュートを食らった時の声は明らかにティアナではなかった。 「…………」 アイクが無言でティアナの前にたたずむ。 その姿はまさに修羅だった。 「なぜ撃墜しようとした?」 「あなたには関係ないわ。どいて。」 冷たくなのはが言い放つ。並みの人間ならば、その一言だけで足が震えるに足るものだろう。 しかしアイクは歴戦の勇者。この程度ではびくともしない。 「…………」 しばし、無言の圧力が場を支配する。その間は永遠に匹敵するほど長く感じられるものだった。 そんな二人の醸し出す殺気と圧力にエリオときゃ路の二人は脅えきってフェイトにしがみついている。 「フェイトさん……」 キャロが不安げにフェイトに抱きつく。そんなキャロにフェイトは優しく言った。 「大丈夫。あの二人は私たちを悲しませるようなことは、絶対にしないから。」 そう言って二人の頭をなでる。だが、今の二人はまさに、一触即発だ。 きっかけがあれば、爆発する。 そんな様子だった。 「……裏切られるのが怖いか?」 静寂を破り、アイクがなのはに問いかける。 それは恨みや憎しみはおろか、悲しみさえも含まない感情のない声だった。 アイクは純粋にそれが聞きたかったのだ。 「…何が言いたいの?」 「お前は「今」が変わってしまうのが恐いのか、と聞いているんだ。」 その場にいる誰もが首をかしげる。 ただ一人、なのはだけはビクン、と肩を震わせ動揺を示していた。 「誰だって突然「今」が変わってしまうことには恐怖を抱く。 だから、部下にいつもと違うことをさせぬよう徹底させ、不変の日常を演じようとする…違うか?」 「あなたに何がわかるっていうの!?それがわかってるんだったら、どうして!!」 いつにもなく、なのはが大声を出す。相当動揺しているようだ。 そんな中、アイクはすっと目を閉じ、語り始めた。 「…俺がいた世界には、対をなす二人の女神がいた。 片方は絶対の秩序こそが争いを生まぬと信じ、世界中の人々を石に変え、世界に静寂と絶対の安定を作った。 もう片方は進化こそが人間の希望だと信じ、石にされなかった俺達とともに、その女神と戦う道を選んだ。 その後、その二人の女神は一つになり、「見守る。」という判断を下した。 …確かに、「今」が変わるのは怖い。だが、それが進化のためならば、俺たちは見守ってやるべきじゃないのか?」 アイクが懐かしく語りだす。 その様子は過去を懐かしく思うようであり、また、戦うことしかできなかった自分を悔やんでいるようにも見えた。 そんなアイクの言葉に耳を貸さず、なのははレイジングハートを起動させ、アイクに向けてアクセルシューターを放とうとする。 「だから何!?私のこと何も知らないくせに、そんなこと言わないでよ!!」 アクセルシューターが放たれた。 しかし、それはアイクに届くことはなかった。 ゴウッっ! 突然、アイクを覆うように竜巻が生まれ、アクセルシューターをすべて弾きだしてしまった。 「え……?」 スバルも、ティアナも、フェイトもエリオもキャロも、もちろんアイクも。 何が起きたのか、全く分からない様子であった。 竜巻が晴れ、辺りの景色が見やすくなる。よく見ると、アイクの前に小さな人影があった。 「…大丈夫ですか?アイク。」 そこにはセネリオがいた。しかし、様子がいつもと違う。 セネリオは怒っていたのだ。自分の最も信頼する人を傷つける人に対して。 そして、なにも語ろうとしない癖に、自分のことを理解してないくせに、という人に対して。 「なのはさん。あなたは何もわかっていない。では聞きますが、あなたはアイクの過去を知っていますか? アイクの背負っている物を知っていますか?僕のことを完全に理解しているというのですか? それが説明できない者に、そんなことを言う資格はありません。」 痛烈な言葉を浴びせるセネリオ。 だが、それはすべて的を射ており、反論の余地がない。 アイクは事実上、両親を目の前で殺されている。 しかも、母親を殺した人物は父親である。 そんな複雑な家庭を持ち、さらに傭兵団団長を務めているというのはあまり人には言えぬだろう。 セネリオもそこを察知して、あえて語らなかったのだろう。 その態度と言動にすっかり心を乱されたなのはは、 「今日の訓練はここまで」 と言い渡し、さっさと帰ってしまった。 時刻は9:30. ロングアーチの階段にティアナは座っていた。 (私…どうしたらいいんだろ…) ティアナは迷っていたのだ。 自分が変わっていってほしくないから、なのははティアナの変化を拒んだ。 しかし、アイクにはその変化を受け入れてくれた。 どちらかといえば、アイクに受け入れてもらえてうれしかった、と感じてしまう自分がいる。 それはいいことなのか、それともいけないことなのか。 そう考えていると、背後から声がした。 「ティアナ…」 不意にティアナは名前を呼ばれ、反応する。 そこに立っていたのはアイクだった。 「俺は何があろうと、お前を信じる。だから、変化を恐れるな。 何かを得るには、何かを捨てなければならない。今の自分を捨て、新たな事に挑戦しなければならない。 強くなりたければな…。だから、頑張れ。」 アイクも階段に座り、そう言ってくれた。 ティアナはアイクが心配してくれているのがうれしかった。それだけで自分は強くなれる気がする、そう思えるようになっていた。 「はい!…ありがとうございます。」 ティアナは戦士として、一人の女性としてアイクに例を告げた。 そして、気になっていたことを聞いてみた。 「アイクさん、セネリオさんはああ言ってましたけど、…過去に何があったんですか?」 決して安易に尋ねてはいけないであろう質問をするティアナ。 その質問にアイクはどこか複雑な豊穣を浮かべて話した。 「俺は………………」 「すみません…こんなこと聞いて。」 つらい過去を思い出させてしまったという自責の念に駆られるティアナ。 だが、アイクはそんなことはこれっぽっちも気にしていなかった。 「いや、俺の過去は俺のものだからな。俺が背負って生きていかなきゃならない。 だったら、拒絶するより受け入れるほうがいい。それを全部ひっくるめて、俺なんだからな。」 ティアナはしばらく絶句した。 なんて、強い人だろう…。 率直にそう感じた。 ここまでつらい過去を背負って尚、一人で生きようとする意志を持てる人間はそういないだろう。 百歩譲っていたとしても、その目標を達成するのは不可能に近いだろう。 「さて、俺はこれから寝るが、大丈夫か?」 「はい!ありがとうございました!」 いい笑顔で返事をするティアナ。 アイクはそれで少しは安心した。 「じゃあ、お休み。」 そう告げて、アイクは寝室へと戻って行った。 「ぐっ………」 ティアナと別れ、寝室に戻ってきたアイクは突然膝をついた。 理由は、全身を駆け巡る体の痛みだった。 「これが、加護の反発…。」 アイクが受けた痛みの正体は、体の中にあるアスタルテの加護t、ラグネルのユンヌの加護の反発。 お互いがお互いを倒すために作られた加護。 とはいえ、ラグネルを握っただけでこの痛み。 「これで戦ったら、どれほどの痛みが…が…」 さすがに、訓練などで体力を消耗していたからか、痛みで意識が混濁し、アイクはそのまま眠りに落ちてしまった。 to be continued..... 前へ トップへ 次へ
https://w.atwiki.jp/h_amaeda/pages/16.html
名前 価格 . 攻撃 命中 必殺 重さ 武L 耐久 備考 ファイアー 500 5 100 0 0 1 25 サンダー 630 6 90 5 4 3 21 シェイバー 1440 3 100 30 0 10 36
https://w.atwiki.jp/web_soc/pages/1113.html
最終更新日時:2013-12-04 13 56 15 (Wed) ドイツ★5 イタリア★5 フランス★4 ギリシャ★4 ベルギー★4 チェコスロバキア★4 クロアチア★3 スウェーデン★3 セルビア★3 デンマーク★3 フィンランド★3 ノルウェー★3 イスラエル★2 ボスニア・ヘルツェゴビナ★2 ポーランド★2 スロベニア★2 ハンガリー★2 モンテネグロ★2 グルジア★2 ウクライナ★2 ファラオ黒★1 ファラオ赤★1 ファラオ青★1 ファラオ黄★1 ファラオ緑★1 ファラオ紫★1 ファラオ橙★1 ファラオ桃★1 ファラオ水★1 ファラオ灰★1 本日訪問者数: - 昨日訪問者数: - 名前 コメント ドイツでエンブレム検索したら指定してる方がいたので、コピペさせてもらいました(`ω´)グフフ ドイツ★5 出ました。 -- 名無しさん (2013-12-04 13 05 34) 画像アップサンクス!ファラオの件はそれでおkです。GJb -- 管理人さん (2013-12-04 12 53 20) 出来る範囲で画像の補完してみました。ファラオは従来に合わせて5列2段表示にしましたが、問題あれば修正お願いします。 -- 名無しさん (2013-12-04 12 18 45)
https://w.atwiki.jp/pleiad_tw1if/pages/838.html
エンブレムフィールド(新) 概要(公式) 紋章術士上級アビリティ 戦場の地面に、紋章の力を集約した巨大な紋章を描くアビリティです。 エンブレムフィールドの中では、敵味方を問わず、全員の心鎧強度が上昇します。 この効果は数分持続します。 ※かつての「紋章筆記による威力の強化」が自動的に上乗せされるようになりました。 説明(プレイヤー視点) 効果 基本 射程 :10m全周の戦場 効果 :心鎧+54 持続時間 :1戦闘中 制限 :【領域LV】 活性化CP :204 改 射程 :10m全周の戦場 効果 :心鎧+58 持続時間 :1戦闘中 制限 :【領域LV】 活性化CP :306 奥義 射程 :10m全周の戦場 効果 :心鎧+62 持続時間 :1戦闘中 制限 :【領域LV】 活性化CP :408
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3527.html
第1章「雇われた英雄」 新しい朝が来た。希望の朝…では決してない。その理由は… 「おはようセネリオ…ってどうした?目の下に隈が出来てるぞ。」 「ええ。そうですね。…」 セネリオは良く眠れなかったのである。 理由はアイクにあった。アイクのいびきがうるさすぎるのだ。彼の隣の部屋だろうが上だろうが下だろうが、アイクの隣の部屋になる人は必ず アイクのいびきの洗礼を受ける。 まったく、あんなに大きないびきをかいてよく自分が起きないものだ、とセネリオも感心してしまうくらいの大きさである。 それを直接指摘しないのもセネリオのよさでもあり、悪さでもある。 「俺はこれから昨日会った人の執務室に行くつもりだが、どうする?」 「それなら、僕も行きます。」 そうして二人ははやての執務室へ歩き出すのだが…… 「こんなところは通った記憶がありません。」 着いたのは何と………食堂。 どういう記憶をたどったらここに行き着くのだろうか。 そういえば、この世界に着てから何も食べていないな、とアイクが独り言をもらす。 だが、二人にはここで食事をする余裕も金もないのだ。金はあるといえばあるのだが、この世界の通貨ではない。 つまり、現状ではこの二人は文無しなのだ。 「蒼炎の勇者」が一介の建物で食い逃げをした、というレッテルを貼られたくもない。 それに、こんなところで時間をつぶしている余裕もない。 「行きましょう、アイク。」 ああ、と答える前に二人の背後から声がした。 「あの…アイクさんにセネリオさんですよね?」 誰だろうと思いアイクが振り向くとそこには茶髪をサイドポニーにまとめた、きれいな女性が立っていた。 「私の名前は、高町なのはです。はやてちゃんが二人を呼んでましたよ。…あ、はやてちゃんって言うのは、お二人が昨日会った人です。」 「すみませんが、はやてさんの執務室への行き方がわからないんですが…」 「あ、じゃあ、私が案内します。」 と、なのはが案内してくれることになった。 はやての執務室へ行く途中でいろんなことを聞いた。 彼女は起動六課の魔道士であること。その力はオーバーSランクであること。 いろんなことを聞いているうちに彼女の執務室へとついた。 起動六課内:執務室 おもむろにアイクがドアを開けようとした瞬間だった。 「いけませんよ、アイク。ノックをしなければ。これは、最低限のマナーです。」 たしか、そんなことをミストも言っていたような、と昔を思い出す。 「・・・わかった。」 ちゃんとノックをして返事を待つ。 「どうぞ」 と声が掛けられたのでドアノブをひねり、中へ入る。 アイクとセネリオははやてのデスクの前へ、なのははドアの近くで立っている。 一番最初に口を開いたのは以外にも、アイクだった。 「単刀直入に聞く。何故俺たちの名前を知っている?俺たちはあんたたちに名乗った覚えはないが。」 「それはな、これのおかげや。」 そういってはやては魔道書を差し出す。セネリオはその表紙に『空間転移魔法』と書いてあるのを見逃さなかった。 「それをよく見てみ。」 何ページか開いていくと、アイクとセネリオの顔写真があった。しかもそこに書かれていたのは、 蒼炎の勇者「アイク」 大陸一の風使い「セネリオ」 「一体どういうことだ…」 混乱するのも無理はない。異世界にはじめてきたというのに、自分について書かれている本が存在するとは思えないからだ。 ページをめくっていくと、グレイル用兵団全員のメンバーの顔写真があった。 何故こんなものが…?と考えていたがわからない。 めくっていくと、クリミア軍の王宮騎士団のメンバーの一部とデイン軍の主要戦力のメンバーの顔写真があった。 無論サザとミカヤのもあった。 セネリオはふと思いついた。もしかしてこのメンバーは… 全員の顔写真を見て確信したようだ。 「アイク、この本に乗っている人たちには共通点があります。それは、………女神に立ち向かった人たち、女神に石に変えられなかった人たちです。」 言われてみればそうだ。確かにここに乗っている全員は女神アスタルテに石にされなかったものたちである。 「僕とアイクのところ意外はまだ何も読めていませんが、それはまた別の話です。そしてアイク、最後のページを見てください。」 そういってセネリオは魔道書の最後のページを開く。 「いいですか、この最後のページ。ここにはこんなことが書いてあります。 『私は女神とともに戦うことにした。理由は師の息子との決着を付けるため。彼と戦い、私は敗れた。私に止めを刺したのも彼だ。 彼は後に「蒼炎の勇者」と呼ばれ名をはせることになる。その英雄は見事女神を倒し、人類を救った。 私に止めを刺した英雄がこの本を読んでいたら伝えてほしい。「お前はこの私を、父をも越えることが出来たのだと。」』」 思いっきりアイクのことについて書かれている。 父を越える・・・? ある予感がふと脳裏をよぎる。 「もしかしてこれを書いたのは…」 これを書いたのは、自分が止めを刺した相手。 エタルドを俺に託し、奪った記憶を死に際に返した男。 俺の超える目標であり、あこがれていた存在。 アンタなのか。これを書いて俺にメッセージを伝えようとした人は、本当にアンタなのか。 アイクはその人の名前を口に出そうとした。 そのときだった。 「あー…コホン。そろそろええか?」 はやてのことをすっかり忘れていた。 「私が二人を呼んだのは他でもない、起動六課に入隊してほしいんや。」 彼女いわく、戦力が足りない、とのこと。だが、アイクは彼女の心理を即座に読み取った。 恐らく、起動六課には実力と実績のあるものが必要なのだ。そうすれば上層部からの待遇もよくなるし、いろいろな事件の依頼が回ってくるだろう。 つまり、アイクとセネリオを利用しようとしているのだ。 「拒否したらどうするつもりだ?」 「別に何もかわらへんよ。ただし、一切の戦闘行為を禁ずるがな。」 どうやら入隊を拒否した時点で修行ができなくなるらしい。 セネリオと目を合わせ、セネリオがうなずく。 どうやらOKと判断したらしい。 「わかった。入隊しよう」 そういった瞬間、はやての顔が少しほころんだ気がした。 「じゃあ、手続きはやっておくから二人はなのはちゃんの小隊に入ってもらおか。」 と、後ろのなのはを見る。なのはは微笑みながら、 「じゃあ、今日の訓練をするから2時間後に武器を持って玄関に集合!じゃ、解散。」 なのはが退室しようとする。だが、アイクにはその前に聞いておくべきことがあった。 「なのは、食堂の食事はタダなのか?」 一瞬虚をつかれたような顔をしたが、 「そうだよ」 といって去っていった。 それから30分足らずで食堂の全肉類がアイクの腹へと消え去ったのは言うまでもない。 2時間後、アイクはラグネルを担ぎ玄関にやってきた。セネリオは2、3冊の魔道書を持ってきていた。 「来たね。じゃ、ついてきて。」 なのはを先頭に二人は歩き出す。 しばらく歩くと川の近くだろうか、階段の近くに人が4人いた。4人のうちの一人、紫の髪をした少女が 「なのはさん!おはようございます!」 と至極元気な挨拶が聞こえた。それに続いて残りの3人も挨拶をする。 「みんな、おはよう。今日は新しいメンバーを紹介するよ。こっちがアイク、この子はセネリオっていうんだ。」 「…よろしく。」 「……よろしくお願いします。」 なんとも無愛想な挨拶である。そして、各々が自己紹介をする。 自己紹介が終わった後、なのはが訓練のメニューを言い渡した。 「今日は模擬戦をやります。アイクとセネリオもね。とりあえずこの二人の実力を知りたいから、エリオ、キャロ、スバル、ティアナは4人でアイクとセネリオに 戦ってもらいます。シチュエーションは、市街地。決着がついたと認めたら戦闘終了とします。」 そういいながらなのはが何かをいじくる。すると、何もないところから市街地が出てきた。 二人は目の前で市街地が出来るところをはじめてみるのだろう。 「さ、皆行くよ!」 となのはが先陣を切る。 アイクにすれ違う瞬間、 「あなたの力見せてもらうよ、蒼炎の勇者さん。」 と囁いた。 アイクは何も言わず市街地へと足を運ぶ。 「それじゃ、いくよ…」 ピィーーーっと戦闘開始のホイッスルが鳴り響く。 アイクはラグネルを担ぎ、不適に笑った。 「いいだろう………来い!!」 「格の違いを見せてあげましょう。」 二人はお互いに背中を預け、ファイティングポーズをとった。 少しの間、静寂が身を包む。すると、突然――――― バシュッという音と共にオレンジの弾丸がアイクの目の前に現れた。 「ふんっ!」 ラグネルを一振りして弾丸を切り裂く。だが、攻撃はまだ終わりではない。 「せやぁぁぁぁっ!!」 スバルがフルスピードでアイクに突っ込んできた。かわせば、セネリオに当たる。 アイクは渾身の力をラグネルにこめてスバルのリボルバーナックルに対抗した。 大きな衝撃波が生じる。 「うぅぅぅぅっ!!!」 スバルが押されつつある。生身の人間がここまで強いとは誰も思わないだろう。 (畳み掛けるか…) そう考えるアイクはひどく冷静だった。アイクは全力でラグネルを振りぬき、青い衝撃波を放った。 吹っ飛ばされたスバルは受身を取ることも出来ないまま衝撃波をもろに食らう。遠くまでスバルは吹っ飛んだ。 「ぐはっ!」 スバルが立ち上がろうとした瞬間、 「終わりだ。」 目の前にアイクがいた。アイクはスバルの首筋を叩き、気絶させる。 スバル、KOだ。スバルの気絶を確認したアイクはセネリオの支援に向かった。 セネリオはティアナの弾丸を避けながら的確に魔法を撃っていた。 「これなら……どうかな!?」 ティアナが同時に複数の弾丸を放ってきた。これを全部避けきるのは難しい。 「避けれないなら、叩き落すまで!」 エルファイアーを上手く使い、一発で全ての弾丸を叩き落した。そして、今の攻撃で敵の居場所がわかってしまった。 「そこですね。」 セネリオはそこへ向かって走っていった。だが、それは罠だった。 「うおおぉぉぉぉぉ!!!」 エリオがストラーダを持って高速突進を仕掛けてきた。だが、 「がっ!?」 エリオは雷に撃たれた。セネリオのサンダーがエリオに直撃したのだった。 自分の魔法の届く範囲内で即座に魔法を放つことなど大賢者の彼にとっては造作もないことだった。 そんな彼を静かに見つめるティアナ。セネリオとの距離は15Mといったところか。 突然、セネリオがこちらを向き、手を横になぎ払った。次の瞬間――――― 「!?」 風がティアナを襲った。しかも、 「終わりです。」 ティアナの上に雷が落ちた。ティアナはうっ、とうめき声をもらし、その場に倒れこんだ。 その一部始終を見ていたキャロは遠距離攻撃を仕掛けようとフリードを召喚し、飛び立とうとする。だが、 「そこまでだ。」 そうきこえて振り向くと、ラグネルを構えているアイクがいた。 「ぬうん!!」 ラグネルを振りぬき、衝撃波をフリードとキャロに当てる。 フリードと共に吹っ飛ばされたキャロは気を失っていた。 「そこまで!」 なのはの声がかかる。 「やるね、アイク。それに、セネリオも。」 と声を掛けられた。 こうして、アイクとセネリオの初の模擬戦はアイクたちの圧勝という形で幕を閉じた。 おまけ ~没ネタ~ ※このネタは氏の実体験に基づくネタです。 アイク「正直言うと威力の面で見ればヴァーグ・カティのほうが強くね?」 セネリオ「だめですよ、アイク。自分の武器に文句を言っては。そもそも、ラグネルで十分じゃないですか。」 アイク「だって、神剣とか言われてるくせにどこからか突然やってきたやつの持ってる剣の方が強いっておかしいじゃないか!」 セネリオ「ゴチャゴチャ言わない!回数制限無いだけいいと思え!!レクスカリバーは15回までなんだぞ!!」 アイク「・・・・・・すみません」 前へ 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5761.html
ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国 【ふぁいあーえむぶれむ いふ びゃくやおうこく/あんやおうこく】 ジャンル ロールプレイングシミュレーション 対応機種 ニンテンドー3DS 発売元 任天堂 開発元 インテリジェントシステムズ 発売日 2015年6月25日 定価 パッケージ/ダウンロード 4,700円SPECIAL EDITION 9,250円(各税別) レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 なし ポイント シリーズでも珍しい和風テイストバージョンごとに異なるストーリーと難易度多くのシステムが刷新され戦略性が大きく改善一方でシナリオ面は不評 ファイアーエムブレムシリーズ 概要 特徴 評価点 問題点 賛否両論点 総評 余談 概要 『ファイアーエムブレム』シリーズ14作目にして、シリーズ初のCERO C(15歳以上対象)作品。 キーワードは「もしも(if)」。シリーズ初の複数パッケージ販売で、選んだルートによってシナリオ・マップ・キャラクターの異なる物語が展開する。 特徴 分岐するストーリーとゲーム内容 本作ではシリーズで初めて、プレイヤーの分身であるマイユニット(デフォルトネーム:カムイ)が純粋な主人公(*1)となる。主人公は「白夜王国」の王家に生まれ、「暗夜王国」で育ったという境遇にあり、ストーリー序盤でどちらの国について戦うかを選ぶこととなる。 本作最大の特徴は、それぞれのルートを別パッケージとして発売し、それと同時にゲームバランスにも大きな変化を付けている点にある。ダウンロード版ではifの1パッケージで販売されているが、一度でも共通シナリオ部分を抜けるとどちらかを選択する形になり、以降はパッケージ版と同等となる。この手のゲームでは「2本買うのはちょっと…」という声が大きいが、反対側のシナリオはDLCとして安価で購入可能という大胆な手法を取っている。 『白夜王国』ルートでは、暗夜王国の侵略に対し白夜王国の仲間たちと力を合わせて立ち向かうという、これまでのシリーズとほぼ同様の王道ストーリーが描かれる。 マップや勝利条件はシンプルなものが多く、メインのシナリオ以外でも「遭遇戦」を使って自由に経験値や資金を稼ぐことが可能と、前作『覚醒』の路線を受け継いでいる。難易度は3つのルートの中では最も低めで、シリーズ初心者やライトユーザーにもプレイしやすい。 『暗夜王国』ルートでは、白夜王国との戦いを強いられる中、暴走する自国を内側から変えようと試みる複雑な立場に基づいたストーリーが描かれる。 こちらでは「遭遇戦」が一切できないために得られる経験値と資金に限りがあり(*2)、従来作と同様限られたリソースを考慮した戦いが楽しめる。マップや勝利条件も複雑なものが多いため、歯ごたえのある難易度を求める中上級者のシリーズファン向けのルートと言える。 そして2015年7月9日に大型DLCとして配信された「インビジブルキングダム」ルートでは、どちらの国にも与さないことを選んだ主人公たちによる、白夜王国と暗夜王国の狭間に隠された「透魔王国」での戦いが描かれる。 白夜と暗夜両ルートに出てくるほぼ全てのユニットを使用可能で、白夜ルートと同様に「遭遇戦」も可能なため自軍編成や育成の自由度が高い。難易度は『白夜』と『暗夜』の中間程度で、変則的なマップギミックが多いのが特徴。 暗夜側のユニットと白夜側のユニットで支援を組める組み合わせもあるため、このルート限定の支援会話も多数ある。 ただし、3DS/WiiUのニンテンドーeショップによるダウンロード販売が2023年3月28日午前9時に終了したため、ほかのダウンロードコンテンツと同様、現在は新規購入が不可能。 どのルートもそれぞれ単体で前作『覚醒』と同等のボリュームがある。同じ場所という設定でシナリオを跨いでマップを使いまわしている章もあるが、敵の編成や配置が全く異なっているため別のマップのような感覚でプレイできる。 また、一度共通シナリオ(無章~5章)までをクリアすると、新データを作成する際に共通シナリオを飛ばしていきなりルート選択(「運命の分岐点」と呼ばれている)から始めることも可能。主に反対側シナリオやインビジブルシナリオを購入した人向けの機能。主人公のキャラメイクもその都度やり直すことができる(*3)。 本作のシナリオは、漫画原作者の樹林伸氏(*4)が手掛けている。そのため王道ながらもどこか不気味な展開や、二国間の裏で暗躍する国や存在があるなど、氏の作風が反映されている。 厳密には樹林氏が担当したのは『白夜王国』『暗夜王国』『インビジブルキングダム』の名称を含むシナリオの原案で、ゲームへ落とし込むに当たってのシナリオは、『白夜王国』と『暗夜王国』ルートを前作『覚醒』でキャラクター設定全般を手掛けたISの小室菜美氏、『インビジブルキングダム』ルートは『428 ~封鎖された渋谷で~』の北島行徳氏が手掛けている。 武器・戦闘関連 本シリーズの大きな特徴の一つでもあった武器の耐久度システムが撤廃された。 ただし武器耐久度のないシリーズ自体は『外伝』が既に存在する。また杖や消耗アイテムは従来通り使用回数に限りがある。 どの武器も無制限に使えるようになった一方で、強力な武器には何らかの制約やデメリットが付いているという形でバランスが調整されている。例えば「鋼」は追撃しにくい、「銀」は使用後にステータスが下がる、ハンマーやビーストキラーなどの特効武器はそれ以外のユニットに弱い、間接攻撃武器は追撃不可能など。 一番威力が弱い青銅の武器にも、敵からの必殺率を減らすというメリットがある。自分も奥義と必殺が出なくなるが、思わぬやっつけ負けを防げるという点は見方によればメリットでもある。 新しい武器種として「暗器」(*5)が追加。射程は1~2で、威力こそ低いがヒットすれば(ダメージの有無に関係なく)相手のステータスを一時的に減少させる効果がある(*6)。 これまでの剣槍斧の3すくみに遠距離武器の3すくみが複合され、 [剣][魔法] < [槍][暗器] < [斧][弓] < [剣][魔法] ……という形になっている。 剣と魔法が弓、槍と暗器は魔法に対して優位を得られるようになるという具合に、ほぼすべての武器が一同に3すくみの影響を受けるようになった。 3すくみの効果自体は『新暗黒竜』以降お馴染みの「武器レベル」に依存する形式で、勝っている側の武器レベルが高ければ高いほど効果が大きくなり、逆に負けているほうは武器レベルの補正が消える。また、3すくみの関係を逆転させる武器(*7)も存在している。 最初こそ覚えにくいが、各武器の色分けをポケモンシリーズの御三家の相性( 炎 < 水 < 草 < 炎 ……)に当てはめるとわかりやすい。 武器レベル上限の規定と武器ランクSが復活。兵種によって使用できる武器の種類だけでなく武器レベルの最大値も決められている。 ほとんどの兵種は直接の下級職が使っていた武器はA、それ以外はBまでとなっており、武器ランクをSまで上げられるのは単武器上級と極一部のみ。例えばアクスファイター(従来の戦士)の上位職であるバーサーカーは斧の最大レベルがSで、もう一つの上位職であるブレイブヒーロー(従来の勇者)ではBとなっており、それ以上は絶対に上がらない(*8)。 『覚醒』のデュアル・ダブルに相当するシステムを分割・調整したシステム「攻陣・防陣」。 攻陣はユニット同士が隣接している際の戦闘で発動。戦闘に参加していないユニットが、本来の半分のダメージを与える追加攻撃「デュアルアタック」を必ず放ってくれる。 防陣はダブル同様、同じマスにユニットを2人重ねることで発動。ステータスが上昇するだけでなく、敵の攻陣のデュアルアタックを常に無効化する。また攻撃する・攻撃されるごとに溜まるゲージが最大になると、敵の攻撃を1回確実に無効化する「デュアルガード」が発動する。 ただし防陣状態のユニットが攻撃を仕掛けた場合は、自軍の攻陣によるデュアルアタックも発動しない(ただし他の防陣状態でないユニットが攻撃した場合は、防陣しているユニットもデュアルアタックとして攻陣に参加可能)。 前作ではデュアルアタック・ガード共にいずれもランダムで発動していたために運ゲー化の一因となっていたが、今回は一定条件下で確実に発動してくれるため戦略に組み込みやすくなった。 『覚醒』ではとにかくダブルのメリットが強かったが、今作では攻陣と防陣は一長一短の性能であり、戦況と戦術に合わせて的確に使い分ける必要が生まれている。 さらに『覚醒』と違って敵も攻陣を使用でき、防陣を組んだ敵も登場する。 所謂「バフ・デバフ」の概念が本格的に導入された。 これまでのシリーズでもマジックシールドなど一時的な能力変化アイテムはあったが、今作では暗器を始めとしてそういった能力変化効果(武器・アイテム・スキル)の種類が大幅に増加している。 一部の武器には「服剥ぎ」というおまけ効果を持つものが存在する。 この武器を装備し、特定の条件を満たした状態で攻撃をすると、一定確率でその名の通り敵の服を剥がして下着姿にする効果がある。 重厚な鎧を身に纏ったジェネラルや、馬鎧を装備したパラディンの騎馬でさえも丸裸にできてしまうのは実にシュール。ただし防御力低下効果などはついてこないのであくまでおまけ要素。 一部の名有りユニットにもこの効果が適用されてしまうので、戦闘時のシチュエーションが残念なことになってしまうことも。気になる場合は使用を控えよう(*9)。 ちなみに上記の武器を使わなくても、被ダメージが大きい攻撃を何度も受けていると身に着けている服や鎧が少しずつ壊れていく演出がある。 命中率について FEシリーズはGBA版以降・『暁の女神』以外全ての作品で「実効命中率」と呼ばれる二重判定補正(*10)を採用していたが、今作では命中率が一定以下の場合にこの補正がかからなくなる仕様がある。 このため、これまでの作品と比べて低命中率の攻撃が当たりやすくなっており、回避頼みの戦術は必然的に不安定になる。 ユニット関連 前作における「チェンジプルフ」に相当するアイテムとして、「パラレルプルフ」が登場。これを使うとそのユニットが持つ「素質」の職になることができる。なお、今回は本人の「素質」は2種類から1種類に減少している(*11)。 パラレルプルフはチェンジプルフと違い、レベルがリセットされず元のレベルのまま変更することになる(レベル10でチェンジすればチェンジ後もレベル10)。この状態で該当スキルを覚えるレベルまでレベルアップすればそのスキルを習得可能。さらに上級職の場合は下級職のスキルも一つずつ覚えていく(*12)。 前作同様、支援Aまでは無制限に成立可能。異性は1人だけ支援をS(伴侶)にすることができ、さらに今作では同性に対しても1人だけA+(親友)となることが可能である。 支援効果の他に、「マリッジプルフ」や「バディプルフ」が追加されて結婚相手や親友と同じ兵種になれるようになったため、戦略的な意味も大きくなった。そのユニットの短所を補うスキルや長所を伸ばすスキルをすぐに覚えることも可能なのである。 このように育成が自由になった結果、前作のように支援相手によって子世代ユニットが極端に強くなる・弱くなるということがあまりなくなった。 スキル周りの基本仕様は前作に基づくが、各キャラに兵種から手に入るスキルの他に「個人スキル」が与えられている。このスキルはユニット毎に全く異なっており、取り外したり子世代に遺伝させることは不可能となっている。 常時発動する強力なパッシブスキルもあれば、使いどころが限られている玄人向けスキル、さらにネタとしか思えないスキルまで様々で、各キャラの個性を引き出している。 『覚醒』における強力スキル「良成長」「疾風迅雷」に調整が行われている。 良成長はステータスのアップ確率が20%から10%に低下。一つしか上がらないこともたまにある。 疾風迅雷は誰とも攻陣・防陣を組んでいない状態でないと発動しない。さらにこのスキルを習得するダークファルコンは特別なアイテムを使ってチェンジする特殊職扱いとなっており、そのアイテムの習得方法も別ルートの購入ボーナスを除けば高難易度のDLCのみ。しかも習得レベルは35(一般クラスの上級15に相当)、子世代に継承不可能となっている。ただし、男女問わずチェンジできるので理論上は誰でも習得可能。 単純な大ダメージ効果のスキルなどは基本的に追加されていないが、戦術として組み込むのに有用なスキルが多数追加された。 前述したバフ・デバフもそうだが、それ以上に画期的なのが「守備隊形」。自身にも相手にも追撃が発生しなくなるという効果を持つこのスキルは、速さが足りないユニットにとっては非常に有用。本作のゲームバランス中で数少ない「耐えられる」ユニットというのも重なり、このスキルを有するジェネラルの強さはシリーズ中屈指とも言われる また、本作より新たに採用された「~~の一撃」は、自分から攻撃を仕掛けた時に命中・回避・防御・必殺などが上昇するというありそうでなかったスキル。敵もこの類のスキルを持っている(*13)ため積極的に攻めるメリットが増加しており、地雷戦術に偏りがちだった面もある従来のバランスに一石を投じている。 特定キャラクターのスキルを使うことで、敵ユニット(一部除く)を捕獲し、仲間ユニットとして使うことができる。 これにより自軍の埋め合わせが可能な他、一部の敵ユニットは育成次第で一軍メンバーになれるほどの強力なユニットに化けることもある。 装備品は無くなるが能力、武器レベルとスキル(一部除く)がそのままのため、高難易度では育てた自軍キャラをも凌駕するような強力な敵を仲間にし、即戦力として起用することが可能。 高難易度ではかなりの難敵となる上忍や守備隊形持ちのジェネラルなども、捕縛して起用すると相応に強力だったりすることが多く、敵のステータスやスキルが強力になりどうしても戦力不足になりがちな高難易度モードでは戦力の補強手段としてかなり有用な要素である。 一部限定とはいえマップのボスまで仲間に出来るので、捕獲できる敵を積極的に捕獲し、ボスのみで編成された軍団を作成する、などの遊び方も。 前作で問題視されることも多かった「チェンジプルフ」による無限レベルアップは事実上の撤廃。 「パラレルプルフ」はレベルダウン機能を失い、代わりにレベル上限を5上昇させる「エターナルプルフ」が追加。最大で99レベルまで上昇させることができる(*14)のだが、非常に高価で普通にプレイしていると一つか二つ手に入れるのがやっと。暗夜ルート以外なら理論上は無限に入手できることはできるが、手軽にはできなくなったのでバランスは良くなったと言える。 子世代ユニットの参入レベルは、本編シナリオの進行度に合わせて上昇する。 参入レベルが20を超えるまで本編を進めてから子世代参入の外伝をプレイすると、下級職レベル20の子世代が専用アイテム「チャイルドプルフ」を持った状態で登場する。基本的な部分は普通のクラスチェンジアイテムだが、使用することでゲームの進行に応じて上級職レベル1をも上回って一気に成長する(当然そのレベルアップ分の成長も反映される)。 このアイテムのおかげで、『覚醒』で起こりがちだった「子世代を使うためにいちいち低レベルから育てる必要がある」という問題は改善され、外伝で仲間にすればそのまま即戦力として活躍できるようになった。 レベルアップ時の仕様 今作ではレベルアップ時の乱数が完全に独立したため、一度そのマップが始まったら何をやっても成長の結果が変わらないようになっている。そのため成長を吟味したい場合は章セーブや戦闘開始前からやり直す必要がある。 更に難易度ルナティックではキャラごとに加入時点で成長乱数が決まるようになったため、成長吟味は事実上できなくなっている。 マップと戦略 マップ上には「竜脈」と呼ばれるポイントが存在することがあり、王族ユニット(ステータスに王冠のマークがあるユニットでプレイヤー側なら白夜、暗夜の王族と主人公)はその場所に移動してコマンドとして選択することでマップ上に様々な現象を起こせる。 主に地形を変化させるものが多く、山を均したり海や川を干上がらせるなどの奇跡を起こすことにより、マップに大きな影響を与える。他にも、敵にダメージを与えたり魔法を封じたりと、マップによって効果は様々。 ただし、王族ユニットは敵側にもいる。そのため敵もこの竜脈を使って自軍に不利な状況を作ることもある。 明確に自軍に有利な状況を作れるものもあるが、中には安易に発動することで返って自軍に不利な状況を作ってしまうものもある。あくまで戦略の一つとして使い時を見極めなければならない。 前作にはなかったロングアーチが「弓砲台」として復活。従来作とは異なり弾切れがなく無限に射つことが可能になったが、砲台のダメージでは必ずHPが1以上残るようになったためとどめを刺せなくなった。また同様の遠距離攻撃ギミックとして「暗器砲台」「魔道砲台」も登場した。 またユニットを別の場所へ移動させる「階段」や「ワープポイント」といったギミックも登場した。 高難易度限定ではあるが、本作にも「同じ敵を攻撃するごとに取得できる経験値が最低0まで下がる」といったペナルティがある。このため所謂「チク(*15)」というテクニックは制限されている。 また、高難易度では敵よりこちらのレベルが高い時のみ獲得経験値が大幅に減らされるようになっており、必然的にメンバー全員を平均的に育てることを要求される。 更に杖キャラの獲得経験値も減らされており、上級職に上がった後は杖を振ってもまともに経験値が入らなくなる。 マイキャッスル 主人公の軍をまるごと収容可能な異界の城。身支度・武器屋・道具屋・錬成屋・「みんなの様子」・通信関連の要素全てをまとめてひとまとめにしたホームポイント。 全体の見た目やBGM、各種建物を好きな位置に建造し、撤去することが可能。常についている執事ユニットを名無しの敵モブキャラに変更することもできる。 各施設も「竜脈値」を消費してレベルを上げることで、できることが増える。竜脈値は他のマイキャッスルを訪問したり、章をクリアすることでたまる。 ただし、多くの施設は章を進めないとレベルアップできないようになっている。このため序盤からいきなり最強レベル、ということはできない。 これによって「シナリオの進行に関係なく買い物が行えるのはおかしいが、影響されるのも不便」という問題を(力技ではあるが)解決している。 だがその力技の影響を受けたのがシナリオ回り(後述)。 マイキャッスルには「朝・昼・夕・夜」の時間設定がされており、リアルタイムの経過(*16)かマップクリアで切り替わる。一部の施設は(ゲーム内での)一日につき一回しか利用できない。 施設毎の店番は、味方ユニットの中からランダムで当番が決まる。対応のセリフがそれぞれ用意されているだけではなく、店番によって施設の効果が変わってくるものもある。 + 施設一覧 マイルーム 最初に作ることになる施設。主人公の髪型(女性の場合は髪飾りも)を変更できる他、仲間と触れ合って(後述)支援度を上昇させることができる。 支援度を上げられるのはハートマークがついた一部のユニットだけだが、レベルアップ毎にその数も増えていく。 ちなみに主人公が結婚すると、結婚相手がマイルームにいるようになる。 武器屋・道具屋 各種様々な武器・道具を購入できる。レベルアップする毎に品揃えが豊富になる。 ただし、一部のアイテムは購入できる数に限りがある。 白夜・暗夜毎に売られているアイテムが異なるが、透魔ルートのみ両方の品揃えを利用できる。課金してこその恩恵といえる(*17)。 店番をしているキャラによって(正しくはクラスによって)特定のアイテムが割引価格で買える。 特産品 畑などで食材、泉や鉱山から鉱石といったマイキャッスル内で使う特別なアイテムを入手できる。レベルアップ毎に入手できる数が増える。 どちらも何が入手できるかはランダムで決定される。そのデータで取れない物も他のマイキャッスルで入手可能。 錬成屋 同じ武器2種と武器に対応した鉱石を素材にして、武器を強化する。レベルアップする毎に錬成可能武器の上限が上がる。 強化した武器を更に強化することも出来るがその場合、同ランクの武器同士を用いて強化することになる(*18)。 他にも、任意の鉱石5個を別の鉱石1個に変換することができる。 店番をしているキャラによって特定の武器錬成に必要な鉱石を減らすことができる。 ルートによって錬成できるものが異なり、白夜武器、鉱石は白夜の錬成屋のみ、暗夜武器、鉱石は暗夜の錬成屋のみで取り扱い可能(透魔は制限なし)。 食堂 料理当番に食材を渡すことで料理を作ってもらえる。 料理を食べたキャラは食材に応じて次章での各種ステータスが上昇する。施設がレベルアップすることで2種類の食材を使えるようになり、全員に効果を与えることができるようになる。 増加の上限は+2まで。料理を複数作って食べても効果は重複しない。 店番によって料理の効果は大きく変わり、料理上手という設定のキャラなら能力が大きく上がる美味しい料理ができる確率が上がるが、逆に料理下手なキャラの作った失敗作だとだと能力がダウンしてしまうことすらある。 料理時や料理を食べた時の各キャラのリアクションは異なっており、一見の価値あり。 アクセサリー屋 ユニットの外見をデコレーションできるアクセサリーを購入できる。レベルアップする毎に品揃えが増える。 購入には食材と鉱石を使用する。キャラによっては割引価格で買える。 「頭」「顔」「腕(その他部位)」「身にまとうもの」の4つのカテゴリから身に着けるアクセサリーを選択可能で、装着したものはシナリオ内のイベントや戦闘中でも反映される。捕獲した敵ユニットにも漏れなく適用可能。 「身にまとうもの」のみ、(要は下着にあたる部分であるため)後述する温泉や先述した「服剥ぎ」時のみ外見が適用される。 基本的にシナリオ攻略には影響を及ぼさないが、後述するキャッスル戦やマイキャッスル内の施設の当番の選出に影響を及ぼすものも。 クジ引き屋 マイキャッスルが昼になる度に、一回クジを引くことができる。 はずれ(木)、当たり(銀)、大当たり(金)の3種類があり、何が出たかによってランダムでアイテムを入手できる。 白夜では白クジ、暗夜では黒クジを引くことができ、それぞれ入手できるアイテムが違う。また、レベルアップする毎に入手できるアイテムが増える。 透魔ではどちらかのクジを選んで引くことが出来る。どちらかを引いた時点でその日は再度引くことは出来ない。 魔符屋 「覚醒」にも登場したサポートユニット、魔符を購入できる。レベルアップする毎に強い魔符を買える。 汎用のモブキャラや名有りのユニットまで様々。ただし、『覚醒』のように他作品からのゲストキャラはいない。 購入した魔符はサポーター名鑑に登録される。本体に紐づくデータとして共有されているため、購入したユニットを他のセーブデータでスキル継承にのみ使う、といったことが可能。 闘技場 自分が持っている素材を賭けて戦うことが出来る施設。レベルアップする毎に連戦が可能になり、最大8個まで入手できるようになる。 闘うユニットは店番、及び店番と最も支援が高い相手。基本的に敵はこちらの強さに依存するので、弱くても強くても決して楽に勝てない。 旧シリーズのように金を賭けることはできないが、闘技場で負けたユニットが死亡する事が無いので気軽にプレイ可能になった。 牢屋 捕獲した敵ユニットを送るために必要な施設。レベルアップ毎に多く収容できるようになる。 敵ユニットは素材を消費してスカウトすることができるが、牢屋番のユニットが説得することで無料でスカウトすることも可能。 ただし、一度だけの説得では駄目な場合も多い。 ユニットの像 各ユニットの像。建てることでそのユニットの能力が上昇する。 伸びる能力は主にそのユニットの最も得意な能力である場合が多い。レベルアップすると支援相手、自軍全員にも効果が及ぶ。 リリスの神殿 守護竜リリスが住む神殿。マイキャッスル戦時に援護してもらえる。 食材を食べさせることによって能力を上昇させることが可能。レベルアップすると能力上限が上がる。 ルートによって装備が異なる。白夜編では杖で味方の体力を回復、暗夜編ならブレスで敵を攻撃する。 温泉 同性の仲間と一緒に温泉に入ることができる。ただし、入る際は3Dモデルは水着姿になる。 異性の仲間が入っているところに出くわすと追い出されてしまうため混浴はできない。ただし、結婚相手だった場合はそのまま入れる。 この施設を使うことによるゲーム的なメリットは特に無いおまけ要素だが、施設のレベルを上げることで仲間に加入するユニットが存在する。 資料館 今まで見た支援会話、ムービー、音楽を再生できる。 『覚醒』の時と同様、支援会話は今まで記録したプレイデータ「全て」に関して閲覧することができる。他のプレイデータに上書きされたデータでも有効なので、例えば増殖セーブと上書きセーブを繰り返すことで、1週プレイのみであっても主人公と複数の異性ユニットとの支援S会話を揃えることも可能。 戦闘マップで流れる音楽には「ユニットの移動時」の静かなバージョンと「ユニットの戦闘時」の激しいバージョンの2場面に対応したアレンジが存在している。聞いている曲を切り替える際この対応する2バージョン間を行き来すると(2バージョンの曲構成は全く同じでアレンジが違うだけなので)、曲が中断されずシームレスにアレンジだけが切り替わるようになっている。 その他 林(移動に制限がかかる)、回復床など様々。 中には何の効果も及ぼさないものもある。マイキャッスル戦時に障害物として使うか、マイキャッスルの見た目を変える以外に特別な効果は無い。 マイキャッスル内のイベントにはユニットにアクセサリーを付けられるものもあり、適切なものを与えることで主人公との支援レベルを上げることが可能。 ユニットによってはアクセサリーの好みの良し悪しがあったりなど、作りこみが細かい。また、特定のユニットに特定のアクセサリーを与えると特殊な反応を示すことも…。 ゲームクリア後には好きなユニットを「サポーター名鑑」に登録することができる。1度に5人まで。 名鑑に登録すると、以降そのユニットが覚えていたスキルを(有料で)現在プレイ中のデータ内の同名ユニットに継承することができるようになる。 これにより周回プレイ毎に好きなユニットに好きなスキルをどんどん覚えさせることができる他、特定のスキルを覚えるために最初から育て治す手間が省ける。 ただし、一部の特殊職のスキルは継承不可能。 名鑑には他にも絆ユニット(後述のマイキャッスル訪問で他プレイヤーと交流することで誕生するユニット)、ゲストユニット(amiibo読み取りによって出現する他シリーズのユニット)、これまでに捕獲した敵ユニットも登録できる。 3DSのすれちがい通信およびインターネット通信で他人のマイキャッスルを訪問することも可能。 基本的に各種施設を1日(リアルタイムの24時間)に1回だけ利用できる(*19)。「キャッスル戦」として相手が「マイチーム」を設定したチームと戦うことも可能。 キャッスル戦で勝利すると相手側の好きなユニットを魔符として1人仲間にすることができる(*20) 相手キャッスルでハンデ無しで勝つとボーナスとして、相手ユニットが修得しているスキルをサポーター名鑑よりも割安価格で継承することができる。 この通信戦では本編に関わらず強制的にカジュアルモードに固定され、さらに使用した杖や道具は消費されない(使っても対戦終了後に使用回数が回復する)。これによりクラシックでプレイしているプレイヤーも安心してプレイでき、フェニックスでプレイしているプレイヤーも力押しが不可能となっている。 相手キャッスルで戦う場合、勝利条件は敵の全滅または玉座の制圧となる。たとえユニットが最後の一人になっても玉座を取れば勝つことができるので、相手が強敵揃いでも戦略さえしっかり整えれば充分勝ちの目は出てくる。それが無理でもハンデ有り・能力制限有りで戦うこともできるので、ゲームの進行具合により極端な有利不利が発生するということもほぼ無い。 また訪れたプレイヤーの攻略の助けになるように、簡単に勝てるような設定(武器を一切持たず移動もしない等)にしている城も多い。この機能を使えば使えば暗夜編でも簡単に支援稼ぎが出来たり、バランスブレイカーな強ユニットをノーコストで仲間にすることもできる。 評価点 大幅に改善された戦闘バランスと高い戦略性 前作『覚醒』はステータスのインフレと単調なマップ構成により戦闘バランスがかなり大味になってしまい、戦略性に乏しいという点が批判されていた。それを受け今作では様々な戦闘バランスが大幅に調整されている。 ステータスは前作から全体的に引き下げられ、特にHPの成長率・上限値が低くなった。これにより、攻陣・スキル・デバフといった火力を高める要素が増えていることも含めて、強いユニットでも迂闊に敵に突っ込むと簡単に倒されてしまうことが多くなった。 従来のシリーズで非常に便利だった「手槍」「手斧」といった射程1~2の武器は「追撃不可、追撃されやすい、必殺が出ない」という大きなデメリットが付いて大幅に弱体化した。また、魔法武器も類似したデメリットが課され、魔法職のステータスも全体的に低く調整されている。 ただし手槍や手斧は使い物にならないレベルの弱体化ではなく、壁に持たせて削りに使うなどの用途には十分使える程度であり、バランスの取れた調整と言える。 これらの調整により、従来作でしばしば見られた「単騎特攻して反撃で無双」というゴリ押しはかなり通用しにくくなっている。攻陣やサポートスキルを活かすことを考えると味方同士で固まって進軍するのが有利なバランスになっており、様々なユニットを育てて運用する戦略が不可欠。 敵のAIも全体的に賢くなっており、「行動順を調節して積極的に攻陣を狙ってくる」「暗器によるステータス低下攻撃を先に仕掛けてくる」「一定数の集団単位で襲い掛かってくる」「自分がダメージを与えられないor命中0%の敵とは戦闘を行わない(*21)」など、安易な作戦が通用しづらくなっている。 特に暗夜ルートの難易度はかなり高く、暗夜編ルナティックは(システムや設定に大きく差異があるので一概には言えないが)『トラキア776』や『烈火の剣』ヘクトル編ハード、『新・紋章の謎』ルナティックと並んでシリーズ最難関レベルと評されることも多い。 前作からより洗練されたダブル 前作の覚醒ではただの確率要素でしかなかったデュアルアタック及びデュアルガードだが、ifでは攻陣と防陣という形で分離され、条件さえ満たせば必ず使用可能な確実要素へと変貌した。 攻陣はユニットを隣接して配置さえすれば常に発動し、前衛に命中+10%の補正と後衛のデュアルアタックによる追加攻撃が付加される。この効果が強力で、純粋に殲滅速度を大きく上げることができる他、弱いユニットでも攻陣さえ利用できれば敵を倒すことが容易になったり、命中が不安な時の補強手段としても活用できたりと活用の幅はかなり広い。 それに対し防陣はユニットを一纏めにする必要がある(*22)上、命中補強やデュアルアタックも無く、更に攻陣を利用できなくなるというデメリットがある。だが、その代わりに相手のデュアルアタックを確実に防ぐ効果があり、多くの敵が攻陣を組んで攻めてくる場合には受けるダメージを大幅に減らすことができる。他にも前衛のユニットのステータスが底上げされ、必殺回避も+5%されると、受けの面で大きく強化される。もちろん移動力の低いユニットを高いユニットで運ぶことも可能。 戦略的自由度に優れるスキル 今作では多様なスキルが実装されており、それらを使いこなすことであらゆる盤面を乗り越えることができる。 例えば、スキル「呪縛」はそのユニットに隣接している全ての敵ユニットの回避率を下げることができる。城門といった回避補正の高いマスにいるユニットに用いれば簡単に味方の命中率を底上げでき、場合によってはそのまま攻陣にも参加が可能。 特に周囲のユニットに影響を与えるタイプが優秀で、今作の売りである攻陣・防陣と合わせて即席でユニットの戦闘力を底上げできる。中には最終計算値から被ダメージや与ダメージを補正できるスキルもあり、プレイヤーの工夫次第でいくらでも誤魔化しが効く。 また、今作ではユニットごとに固有のスキルである個人スキルを所持しており、キャラクターの存在感をより際立てている。効果は強力なものから完全にネタに走っているもの(*23)まで様々。前述の範囲型の戦闘補助スキルを持つキャラも居るため、使いこなせればかなり強力。 工夫次第でいくらでも強くできるため、多くのユニットに利用価値が生まれていることも良い点である。個人スキルの存在もあり、所謂イラナイツは今作では存在しないと言っていい。 個性豊かなキャラクターたちと、それを彩る支援会話 登場する味方ユニットたちは前作以上にみな個性的。 白夜王国側は、シリーズ初の和風テイストとなっており、所属するキャラクターも全員が日本名。兵種も、巫女や侍など、純和風のものが採用されている。キャラの性格や描写は比較的アクが少ない真面目なタイプが多い。 一方暗夜王国側は、ソシアルナイトやアーマーナイトなどFEおなじみの兵種が採用されているが、かなり強烈な個性を持った変わり種のキャラが多いのが特徴。また閉塞的な世界観であるため、悲惨な過去を持っていたり、かつて悪行に身をやつしていたりという設定を持つ者もいる。 アクの強いキャラも、支援会話で過去の経歴や独特の性格(*24)になった理由がしっかり説明されていたりと、ストーリーに挿入しづらいサブエピソードを補完することに成功している。 マイキャッスルやそこにある施設で繰り広げられる会話も非常に多彩に用意されており、細かく作り込まれている。 例えば道具屋で買い物する際は、買い与えるキャラによってコメントが変わるのはもちろん、店番しているキャラに買い与えようとした場合は特別なセリフに変わる等。 メインキャラクターである、白夜・暗夜にそれぞれ存在する主人公の「きょうだい」たちやキーパーソンの歌姫アクアも、いずれも人気キャラとして受け入れられている。 デザイン・グラフィック キャラクターデザインは『覚醒』に引き続きコザキユースケ氏。前作で「奇抜過ぎる」と批判されがちだった鎧のデザインも比較的シンプルなものになった。(*25) また、本作初の和風キャラクターの外見も、ファイアーエムブレムという世界観に違和感なく溶け込んでいる。 前作からの続投である神風動画による3Dアニメーションも好評。視点を巧みに使ってシナリオの臨場感を存分に醸し出してくれる。 良質なBGM イベント、支援会話、マップなど、随所を彩るBGMは本作でも秀逸。『白夜王国』では和風の、『暗夜王国』では北欧風の楽曲が用いられており、聞く人を飽きさせない。 本作のテーマソングとなっている「if ~ひとり思う~」と、その関連曲であるラストステージのBGMである「すべての路の果てに」は特に名曲と名高い。前者はヒロインであるアクアの持ち歌とされており、本曲及びアレンジ曲がムービー、特定のマップ、そしてエンディングで流れ、シナリオにも密接にかかわっている。 歌唱パートを担当するのは本曲がデビューとなる蓮花氏。透き通るような歌声が特徴で、曲と相俟った高い評価を得ている。ただし『暗夜王国』で流れるバージョンはかなり異質で、シチュエーションも相まってネタ的な人気を見せている。 なお、本曲は「蒼炎の軌跡」で登場した『呪歌』に続くシリーズ史上二曲目の劇中歌となっているが、日本語かつシングルCDとして発売されたのは初めてのこと。 男女格差、キャラ格差の緩和 前述の通り、マイキャッスルでスキルを、マリッジプルフ・バディプルフで兵種を高い自由度で得ることが出来るようになっているため、今作では前作と比べてキャラ間の「超えられない壁」はかなり小さくなっている。 前作では必須スキルとも言えるほどの強力なスキルがあろうことか性別限定、キャラ限定であるなど、育成を突き詰めると兵種に恵まれないキャラは他のキャラの劣化とならざるを得ない仕様であったため、今作の「愛があればどんなキャラでも決してほかのキャラに見劣りしないくらいに強くできる」仕様は評価できる部分であると言える。 男女間のクラス格差自体が(DLC限定のものを除けば)撤廃されており、今までは男キャラしかいなかった「アクスファイター(戦士)」や、女キャラ限定職としてお馴染みの「ペガサスナイト」に相当する「天馬武者」も性別不問のクラスになっている(*26)。そのため、使おうと思えば全味方キャラが「キャラ固有クラス(*27)を除くどんなクラスにもなれる」ようになっている(*28)。 あらゆるプレイヤーを想定した難易度設定 難易度は「初心者、中級者向け」のノーマル、「上級者向け」のハード、「最難関を求める方向け」のルナティックの3種類を最初から選ぶことが可能。 さらにゲームモードには、従来作同様にユニットが倒されると以降使用不可(ロスト)になる「クラシック」、ユニットが倒されても次の章になれば使用可能になり、章中にフリーセーブ&ロードが可能な「カジュアル」に加えて、難易度ノーマル時のみユニットが倒されても次ターンにHP全回復で復活する「フェニックス」モードが新たに登場している。 フェニックスにすれば、殆どのマップではまずゲームオーバーになることが無くなる(*29)ため、どうしてもクリアできないマップで詰まっても次のマップに進むことが可能。特に経験値が自由に稼げない暗夜ルートで、初心者が「詰み」状態に陥ってしまうのを避けるための配慮だと思われる。 なお、フェニックスモードを選択することによるゲーム的なデメリットは存在しない。 また、「新紋章」「覚醒」ではモード問わず主人公、あるいはマイユニットが倒された時点でゲームオーバーとなっていたが、本作ではカジュアルモードなら主人公も他のユニットと同様に撤退するだけで済むため、全滅まで粘ることが可能。またフェニックスモードなら自ターンで復活する。 プレイ中に難易度を引き下げる(ルナティック→ハード→ノーマル/クラシック→カジュアル⇔フェニックス)ことも可能。ただし、逆に難易度を上げることはできず、一度下げたら戻すことはできない。例外的に、カジュアルとフェニックスの切り替えだけはいつでも相互に可能。 ちなみにクラシックからカジュアル(フェニックス)に難易度を下げた場合、これまでにロストしていたユニットは全員復活する。 このため、高難易度で始めて難しすぎると感じたら難易度を下げる、どうしてもクリアできないマップのみフェニックスにして普段はカジュアルでプレイ、といった柔軟な対応が可能になっている。 環境設定の充実 今作では戦闘時に敵のターンを丸ごとスキップできるようになっており、今までのように敵のターンを眺める事無くプレイできる(*30)。こういった戦闘時の設定がかなり充実しており、プレイヤーの好みで自由に変更が可能。 当然従来の作品で追加された内容も完備。武器選択の種類やマス目の有無、戦闘演出の切り替えといった機能もちゃんと備わっている。 攻撃範囲の表示機能も強化され、敵の杖の範囲までも表示させることができる。 面白いものとしてスキップの切り替えのショートカットがある。LかRボタンを押して戦闘を開始すると演出の有無が設定の逆になるというもので、気分によってその場で切り替えられるため利便性が高い。 回復や再行動の演出と戦闘の演出のスキップを別に設定することも可能。これにより予測数値の知りたい戦闘はスキップせずにテンポを良くできる。 増援の仕様が改善 前作までは、敵のターンに出現した増援がそのフェイズでいきなり動き出すという仕様であった。そのため、安全そうな場所に待機したところ、そこに現れた増援に袋叩きにされるという事態がしばしば見受けられた。 本作からは、出現した増援部隊が即座に行動することがなくなり、理不尽な増援の攻撃によって壊滅させられるという被害を被ることがなくなった。 問題点 ストーリー関連 外部から有名ライターを招聘するなど力を入れたはずの部分だが、ゲーム展開や3ルート分割等の都合からか全体的に不備や無理が目立つ内容になっており、本作に対する不満意見の中心となってしまっている。特にストーリーに細かい粗があるのではなく展開自体から破綻してると言われている暗夜・インビジブルキングダムに対しては非常に評価が低いことになっている。 ただし上記の通り今作のシナリオについて樹林氏が担当したのはあくまで原案止まりであり、それを実際にゲーム内に落とし込む過程では別の人物が担当している。 2015年11月18日に徳間書店より販売された『メイキング オブ ファイアーエムブレム 開発秘話で綴る25周年、覚醒そしてif』に掲載されたインタビューでは、白夜・暗夜編のシナリオを担当したISの小室菜美氏は樹林氏と一切やり取りしていなかった事が明らかになった。更に原案をシナリオに落とすに当たって章の入れ替えがあったこと、最終章に原案にないイベントを追加したなども明かされている。 以下詳細、格納部分にはいずれもネタバレを含む。 + 白夜王国編の問題点 「悪役である暗夜のガロン王を打ち倒して戦争を終結させる」という基本的に勧善懲悪な展開。そのためか、3ルートのなかでは別に展開が破綻してるわけではなく一部のシーンに疑問・問題がある程度で済んでいる。 スズカゼの永久離脱イベント 主人公との支援レベルがB以下の場合、スズカゼが主人公をヒノカに託し死亡して永久に使用不可になってしまうイベントが中盤にある。回避条件はゲーム内ではわからず特に前兆もないため、回避できなかった場合は当然それまでつぎ込んできた経験値やアイテムが水の泡となる。過去のシリーズでも、一度加入した自軍ユニットが条件を満たさないとイベントで永久離脱してしまう仕様はほぼ例を見ない。(*31) 死因も単なる事故死であり、主人公との支援がA以上だと自身の機転によりサクっと助かる。いわゆる初見殺し要素である。 終盤でエリーゼが死んでしまう展開 「対峙する主人公とマークスの戦いをやめさせようと2人の前にエリーゼが割って入ってくるのだが、丁度マークスが主人公に切りかかろうとしている所でありエリーゼを切り殺してしまう」という展開だが、事故だとは言え暗夜王国最強レベルの剣士である彼が懐から飛び込むエリーゼにどうして気付けなかったのか、とツッコまれるやや不自然なシーンになっている。 「ガロンの命令に忠実過ぎた」あるいは「ガムシャラに主人公との一騎打ちに専念したことで周りを見失った」等と推測すれば納得がいくが......。 支援会話内におけるカザハナの扱い 妹に当たるサクラの従者、カザハナは支援会話では露骨に主人公に対し殺意に等しい憎しみをぶつけてくる。憎んでいる理由は主人公がいなくなったことでサクラを悲しませたからというものだが、主人公が暗夜王国にいたのは幼い頃に誘拐されたからであり、被害者同然の相手に八つ当たりしているだけである(*32)。 ましてや主人公は今や白夜王国、ひいてはサクラ達のために戦っているので、このような八つ当たりを仕掛けるのは、それこそサクラを悲しませる行動に他ならない。支援会話を続ければある程度は和解するものの、かなり誰得な要素となっている。 + 暗夜王国編の問題点 メインのストーリーは「ガロン王が黒幕に取り憑かれてもはや人間ではないということを暗夜きょうだい達に示して一緒に戦ってもらうため、『座った者の真の姿を取り戻す』力のある『白夜の玉座』にガロンを座らせるために白夜王国を制圧(侵略)する」という細かい事を置いても妙に回りくどいもの。 そもそもガロン王と対峙する目的は戦争の阻止なのに、そのための手段が白夜王国との全面戦争では本末転倒である。もっと他に穏健な方法があるだろうと思わせてしまう展開で、批判が多い。後述するが、白夜王国に無関係な人物でさえかなりいい加減な理由で敵対する。 また主人公も、ガロンとその臣下を欺くために悪の道に落ちると言いながら、煮え切らない甘い態度を取ることも多く、言動が一貫していない。アクアを始めとした他のキャラに言われるがままに行動するだけだったりと、主体性の薄さも目立つ。 主人公が自発的に取る行動は「戦場で相対した敵を殺さず、密かに逃がす」という内容がほとんど。それ自体もかなり無理がある(*33)上、大局的に見ればガロンの思惑通りに行動していることに変わりはない。この展開はゲーム最終盤、実際に白夜王国の制圧が完了するまで続く。 ガロンは敵対する者は問答無用で殺すか抹殺を命じる人物であり、その場面を何度も目撃しているのに、終盤においてリョウマとの戦いに勝った後、ガロンがリョウマを殺せと命じた際には「そんな!」と戸惑いを見せるシーンがある。何を今更と思わざるを得ず、直前のヒノカ戦では「ガロンは敵将の命を救うことなど許すはずがない」と言っているので、その認識はあったはずなのにリョウマを生かすために逃げるよう伝えるなどの行動を一切しないのは一貫性がないにもほどがある。その結果「リョウマを死なせないで」というヒノカとの約束をもあっさり破ってしまった。 リョウマは武士道を体現した正々堂々としたキャラであるはずだが、エリーゼが病気であることに付け込んで薬との交換に主人公の身柄を要求したりとやや汚い交渉を持ち出したり、終盤にはヒノカを殺した(と誤解した)主人公に対して仇を討つと息巻いておきながら、一騎打ちで25(難易度ルナティックでは20)ターンもわざわざ待機してくれたり(*34)と設定と描写の齟齬がしばしば見られる。 タクミは元々主人公に猜疑心を抱いていたが、暗夜王国についてからは本気で主人公を殺しにかかってくる。これにはある裏があるのだが、少なからず暗夜王国を完全に差別視している。劇中でもレオンが、「暗夜王国と白夜王国、どっちが悪役なんだよ」と疑問を抱いている。 また、白夜王国に寝返った主人公に対して暗夜王族は甘い面があるのに対し、暗夜王国に寝返ったアクアに対して白夜王族は戦闘中に会話があるだけで、あまりにも素っ気なさすぎる。そもそもアクアが暗夜王国に寝返ったのも、白夜兵に処刑されそうになったからである(*35)。 白夜篇では味方だったニシキは、通りかかった一向に問答無用で襲い掛かるというかなり理不尽な人物と化している。同族が狩られているから里親として自衛しようというのが動機なのだが、黙って通り過ぎるのを待てば良いものをわざわざ自分から襲い掛かったせいで、結局自身を含む一族全員が死ぬという最悪の結末を招いてしまう(*36)。 + 透魔編の問題点 冒頭にて、主人公は白夜と暗夜どちらの陣営にもつけないと双方の大将の前で宣言するも、それでも戦いを始めようとするのを見て何とかやめさせようとするのだが、実際に戦闘を阻止するためにアクアが提示した方法は「両陣営の司令官をどちらも撃破して強引に自分たちに注意を惹かせる」というもの。 ゲーム的な都合と思われるがあまりに無茶な発想であり、実際にその後は案の定双方の陣営から敵扱いされ狙われる羽目になっている。 また前述の通り今作の主人公は甘すぎるといわれるぐらいに争いや交戦を嫌う性格であることが繰り返し描写されているため、のっけからキャラ描写がぶれてしまっている。 アクアはこの提案や暗夜編など、雰囲気に反してやたらと力ずくで物事を解決しようとすることから「脳筋軍師」とネタにされることも(*37)。 序盤でイザナは自分の命を使って神託を行い、つまるところ「五重の塔に向かって試練を受けろ」というお告げをして息絶えてしまうのだが、他の編では同じような行動をしても死なないのに対して透魔編でだけわざわざ死亡するストーリー上の理由が特に無い。 ちなみにこのステージでタクミがイザナと一緒に捕まっており、イザナの命を賭けた神託を信じる形で仲間に加わるが、(それがきっかけになったという流れなのだろうが)序盤の刺々しさが嘘のように大人しくなってしまっておりやや不自然な状態になっている。 さらに中盤にはクリムゾンがイベントで強制的に死亡する(スズカゼと違って回避する方法も無い)。第3のトゥルールートなのだから誰も死なせない大団円にしたかったという声も多い。 前半は白夜・暗夜両国の仲間を説得するために旅する展開になるが、両国から裏切り者と非難される中「理由は言えないけど協力してくれ」の一点張りで話が進むため、やはり強引さがついて回る(*38)。 同時に兄妹たちが仲間になる際も、一応どちらの国も敵対状態であるにもかかわらず「主人公は大事な家族の一人だから信じる(直訳)。」といった具合の者が多く不自然さが目立つ。 インビジブルキングダムに突入してからの後半も全体的に盛り上がりに欠け、描写不足が目立つ。 NPCとして登場するロンタオ(*39)という少年に関するエピソードが入るのだが、なぜか加入・裏切り・戦闘の展開に3章も無駄に費やしている。 そもそも必然的に見ることになるであろうアクアとの支援会話で「透魔王国に住民はいない」との発言があるので、一般人がいること自体が不自然なことにはすぐ気づけるはずである。 登場する伏線なども一切なく、ロンタオ離脱後もその後の会話で話題に出ることは無い。何のために登場させたかも不明瞭である。SRPGのユニットとしても、単なる魔物に変化させられて戦うことになっているため敵将としても何一つ印象に残らず余計に存在感がない。 リョウマは(不本意とはいえ)敵対することになった弟妹を戦闘会話なしで、さながら歴代シリーズの「馬鹿兄貴」ネタのごとく斬り捨ててしまう。なお同マップの敵であるマークスにはちゃんとカミラとの戦闘会話が存在している。 但し、どちらも主人公との戦闘会話は存在している他、戦闘終了後にリョウマは弟妹にちゃんと会話してくれる。 白夜、暗夜共に終盤のボスを務めたガロンは、終章でいきなり出てきてはラスボスに喰われてあっけなく退場するため、実際にボスとして立ちはだかることはなく盛り上がりに欠ける。少なからずロンタオの部分を削るなり、眷属の1人の連戦を減らすなり、出せる章は十分にあったはずである。 その後は主人公の家臣である老騎士ギュンターが黒幕の手によって透魔王として立ちはだかるのだが、その正体が露呈するのもギュンター本人が勝手にボロを出しただけというお粗末な展開。 ただ、ボロを出す直前の展開の不自然な点から、精神力とカムイへの愛で黒幕の支配に必死に抗ったギュンターは、自分が洗脳されている事に気づかせるためにわざとボロを出したとも推測されている。 + リリス関連の問題点 リリスは暗夜の厩舎係である少女だが、序盤で実は「星竜」という竜の一種であるという設定が明かされ、主人公をマイキャッスル他「星界」へ導く役回りとなる。 しかし序盤のマイキャッスル関連の展開を除くと、本筋にはほとんど絡むことが無く、影が薄い。支援会話などもないので補完もされず、全体的に投げっぱなし感が強い。 またマイキャッスルや子世代の「秘境」などの「星界」の設定は、ゲーム的に便利なシステムを実現させるためとは言え、何でもありの万能ご都合主義設定になってしまっており、シナリオのリアリティや緊張感を削ぐ一因になっている。 マイキャッスルでアイテムを貢ぐことでレベルを上げることができるのだが、本編で戦わせることが出来ないで有難みが薄く、影の薄さを際立たせている。 スキルを与えるためにわざと勝たせるマイキャッスルを作っても、NPCのリリスは攻撃しないよう設定することができないため、配置によってはやって来たプレイヤーを邪魔するだけの迷惑者にしかならなくなってしまう。 序盤以外ではほぼ出番がないにもかかわらず、白夜ルートと暗夜ルートでは終盤に突然イベントに登場して突然カムイをかばって殺されるという展開になるため、死亡のショックよりも唐突さの方が勝ることに。 特に暗夜編は「大量の魔物が出てくるマップを何とか超えたあたりで、突然後ろから生き残りの魔物が主人公にパンチしようとしたところでそれを庇って死亡」という展開で、白夜編の「凄腕のバーサーカーの一撃を庇って死亡」に比べるとなんともショボいものになってしまっている。しかも白夜編の場合、自分から攻め込んできておいて油断したカムイへの攻撃を庇うというあまりにも情けない展開になっている。 本編における出番を順に挙げると「序盤に一言だけ会話する→カムイを助けるため突如竜の姿になる→敵からの攻撃を庇って死ぬ」と、誇張抜きでたったこれだけである。もう人間の姿には戻れない、もう助かることはないと悲壮的なやり取りをされるが、リリス自体にそこまで愛着を湧くシーンが存在しないため、プレイヤーは唐突な展開に戸惑うしかない。 透魔篇ではある秘密により生存するが、だからと言ってこれと言った出番が与えられるわけでもなく、余計に影が薄くなっている。 また、彼女は実は主人公の実の妹だったことがDLCで明かされるが、あまりにも大きな設定のため「本編でやれ」と言われることも多い。 DLC前提のシナリオ 本作のストーリーは『白夜王国』『暗夜王国』のいずれか、あるいは2編だけでは明かされない要素(5章の謎の兵や重要キャラの設定など)が非常に多く、物語の全容を知るにはDLC『インビジブルキングダム』の購入が実質的に必須である。余談の項にあるように現在はプレイ不可能であるため、新たに確認するには設定資料集などを購入するしかない。 またルート追加以外の小型DLCでのみ明かされる要素や限定キャラ(支援も可能)も存在する(*40)ため、前作ほどではないがDLC関連の商法には依然賛否がある。 世界観・設定関係 前作に続き、各国の歴史、地理、文化、風土、政治体系、人民の生活、対外関係などといった基礎的な世界観の説明や描写が不十分。舞台となる大陸の名前すら出てこない。 炎・氷・風の部族や獣人族である妖狐・ガルーなど仲間ユニットの設定についても、支援会話で少し触れられる程度でおざなりになっている。 前作同様、章前ナレーションは存在せず、フリーマップ上で5行程度のあらすじを語るのみとなっている。 ワールドマップも国境すら図示されず、大雑把な地形に戦闘地域を白い点で表示するだけのもの。後日公開された公式バックグラウンドでも、イラスト付きの支援会話、壁紙、人気投票が置いてあるだけで世界設定等のフォローは一切されていない。 虹の賢者の言う名も無き騎士の正体や、隠しテキストのみで存在が語られている人物の行方など(*41)、DLC含めても結局謎に終わった謎も多い。 白夜王家の設定について + 白夜王家に関するネタバレ 支援会話などを進めると、主人公と白夜のきょうだい達及び先王スメラギとの間には、実は血のつながりがないことが明らかになる。 これにより「生まれた国か育った国か」というテーマが根本から崩れてしまっている。 主人公の実母の白夜女王ミコトは実は透魔王族の人間で、先王スメラギの正室イコナの後妻である。透魔王国からの亡命先の白夜王国にてスメラギに見初められ連れ子である主人公ともども白夜王家に迎えられた(*42)が、透魔王国の出自という点は呪いのせいで外に明かすことができないという設定。 つまり「素性不明の先王の愛人が(少なくとも外見的に)成人した直系の王族を差し置いて実権を握っている」というなんとも不自然な事態になっている。 またイコナという存在は隠しテキストのみの存在で本編中では一切触れられない。 主人公を白夜のきょうだいたちと近親婚にせずに結婚させるための蛇足な設定と批判されることが多い。 この真実を知っているのはリョウマだけであるが、知っていてなお白夜にカムイを引き込む様は、半ば騙しているように見受けられてしまう。 少なからずリョウマはカムイをきょうだいとして見ており、その自覚も強い。カムイを取り戻すために一生懸命であるため、意図的に騙している訳ではない。 子世代関連 本作も『聖戦』『覚醒』同様に子世代のユニットが登場するのだが、その2作と違い、設定・シナリオにおいて導入する必要性のフォローがほぼ無い。(*43) さらに「時間の流れが違う星界に預けているうちに、戦えるまでに成長している」という強引で都合の良い設定は、リアリティだけでなく親の道義的な観点から見ても抵抗を感じるという声も。 子世代が「何年もほったらかしで寂しかった」と訴え、親が「戦火を避けるために星界に預けた」と答える親子が何組もおり、やはり設定の強引さが目立つ。 主人公を男性にした場合に主人公を親世代のユニット(主人公のみ支援が可能な者を除く)と結婚させると、子世代ユニットを全員揃えることができなくなってしまう。 これは本作での子世代は母親ではなく父親依存になっていること(これ自体は単なる変更点なのだが)と、男性ユニット・女性ユニットの割合が(共通・ルート限定ユニット含めて)主人公を除いて調度半々になっているために起きた。 『覚醒』でも似たような問題はあったが、あちらの場合はある程度までなら修正が効くのに対し、今作は上記の条件を満たすと確定で子世代ユニットを揃えることができなくなってしまう。 「死にバディ」の存在 同性の支援相手は支援をA+まで上げることにより、バディプルフによって相手のクラスになれるようになる…のだが、この時、兵種被りを全く考慮されていない(*44)ため、せっかくバディプルフが使えるようになったのに兵種には全く影響しない「死にバディ」が結構目立つ。 特に一部のキャラは特定ルート以外では同性の支援相手全てが「死にバディ」となってしまい、バディプルフがそのキャラにとっては何の意味も無いアイテムと化してしまう事も。 これと同じことが「マリッジプルフ」でも当然起きてしまうのだが(*45)、こっちは「子供に両親ともに素質を持っていない兵種を与える」「子供に両親の全兵種を与えられる」などのメリットが存在する。 支援会話 前作と同様、本作も主人公、およびその子供以外と支援できないキャラクターが多く存在する。 中でも、クリムゾンが、相棒的ポジションであるリョウマと支援ができない点は大きく批判されている。また、フローラやフウガなど、主人公とその子供以外に一人だけ支援が可能なキャラがいるが、同性同士の支援であるため結婚に至れない。 前作に続き、支援S会話の流れが唐突。特に恋愛的な描写がなかったにもかかわらず、男性陣からのプロポーズに対し女性陣が「実は私も好きだった」と返すだけのテンプレ展開が多い。 一部UIの不備 自軍ユニットを動かす際の行動の優先順位の調整が甘く、ミスを誘発しやすい。最もプレイに弊害が出るのが防陣のショートカットで、ユニットを選択中に別のユニットにカーソルを重ねると大抵は防陣を組めるのだが、アクアや杖使いで同じ操作をした場合、防陣を組まず回復や再行動を優先してしまう。これは、前述のショートカットが回復・歌う 防陣という優先順位になっていることが原因である。 実際打たれ弱い回復役を主力ユニットの後衛に入れようとして間違って回復してしまい、敵ターンで殺されるというミスを経験したプレイヤーは多い。 『覚醒』が下地になっているので全体的には高品質だが、新規要素に関しては行き届かない点も見られる。 従来はワンボタンでできたアイテムやスキルに関するヘルプの参照がタッチが必須となってしまっている。後述の通り、スキルや武器の効果を確認する機会はゲームをやればやるほど多くなるため、煩わしさが目立つようになる。 武器の特性が複雑化したが、従来同様限られた文字数で説明しているため説明不足が目立つ。 「必殺なし」(必殺だけでなく、奥義も出ない)、「他には弱い」(特効対象以外に対して武器攻撃力-4、命中-10扱い)、「必殺時、特に大ダメージ」(必殺時のダメージ倍率が3倍→4倍)など。他には「戦闘後能力減」の内訳が完全に省略されている武器があったり、余さず記述するとかなりの文字数を要するであろう暗器・手裏剣は特に省略が多い。 「敵能力減少」の効果があるものは所持している際に画面をタッチすることで詳細が明らかになるものが多い。 前作『覚醒』と異なり、ステータス画面で被特効属性を確認できなくなった。 その代わりとしてか、自ターン時に操作ユニットの特効武器を持った敵に!マークが付く仕様(*46)が追加されたため単純な劣化とは言い難いが、ゴーレム(*47)のように、初見では何が弱点なのか把握できないケースも。 一部ルートにおける特定ユニットの加入レベル 透魔編において、加入時のレベルが他の2ルートと共通になっている都合上、本来のシナリオ進行具合にそぐわないレベル(ステータス)で加入するユニットがいる。 低すぎる例で言えば透魔編のニュクス(*48)、高すぎる例で言えば同じく透魔編のアシュラ(*49)など。 一方でちゃんと初期値が調整されているキャラ(*50)も居るため、これらのキャラに関しては調整不足が否めない。 マイキャッスル関連 マイキャッスルに設置できる建物は、50個が限度。十分多いように思われがちだが、今作でキャラの能力上限を上げるには「○○の像(*51)」という建物を設置しなければならず、更にこの像の総数はインビジブルキングダムでは軽く60個を超えてしまい、どうやっても最強にすることが出来ない(*52)。 更に、武器屋、道具屋などの必須施設、資料館、クジ引き屋などの有用な施設の配置で必然的に配置枠を食うので足りない上限をさらに減らすこととなってしまう。 そのため、本編キャラは能力的にどうやっても「魔符(*53)」に見劣りしてしまうようになり、使う意義すらなくなってしまう(*54)。 同じプレイヤーと何度も絆ユニットを生成していると稀に顔グラフィックがローブ姿(*55)、3Dモデルの顔が黒いのっぺらぼうの絆ユニットが生成される。 また、これに該当するユニットがアクセサリー屋で着せ替えするとフリーズするという報告がネットで上がっている。 運命の分岐点の問題点 あるデータで6章に到達した後に新しく運命の分岐点でデータを作った場合、一番最後に到達したデータを参照するようになっているため、カムイの性別を変えると6章で加入する臣下が一切成長していない状態となってしまう。特に透魔編における影響が大きく、6章と7章では味方が全員で3人しかいないため攻略難度が上がってしまう。 また、上述の様なケースでは親世代の魔符フラグを前のデータと共通で使ってしまっており、魔符屋で親世代の魔符を作った後、分岐点データ(最初のデータとは別物)で新しく同じキャラの魔符を登録した場合、別のデータのキャラなのに同じキャラとして処理され、別のキャラ扱いされずに後から登録した方にデータが勝手に書き換えられてしまう。 そのため、カムイの性別を変えてかつ成長した臣下を使いたい場合や、親世代の同じキャラの魔符をたくさん揃えたい場合はその都度最初からやり直す必要がある。 子世代はこの仕様の対象外なので、結婚前のデータをコピーして迎えに行き、魔符屋で買うだけで量産可能である。 錬成武器関連 同じ武器を2つ集めて錬成する…と言う事で、最大まで錬成するためには128個の同じ武器が必要となる。酔狂なやり込みの領域ではあるが、店で購入できる個数が限られている在庫限定アイテムでこれを実行しようとすると非常に大変。 在庫限定アイテムは一つのデータでは4つ程度しか手に入らず、更にそれらのうち武器は遭遇戦では絶対に手に入らない仕様となっている。さらに他人のマイキャッスルで購入することもできない。 そのため有料DLCマップで低確率でドロップアイテムとして出現するのを待つか、クジ引き屋で低確率の当たりを引いて手に入れるという運だよりの方法を取るしかない。 もっとも錬成武器など利用せずともクリアは可能であるが。 透魔編の戦闘マップ インビジブルキングダムの戦闘マップは変則的なマップギミックが多いという触れ込みだが、実際のところは氷壁を少しずつ壊しながら進撃する(*56)、進める場所を確保する効果しかない竜脈を多用するステージなど、あまり戦略性に寄与していない面倒なだけのギミックが多い。 透魔王国に到達してからはこの面倒さに拍車がかかる。ボスの元へ辿り着くために8つ全ての竜脈を発動する必要がある、1ターンごとに動く狭い足場に乗って進むなど。結果的に無駄に時間のかかるステージばかりである。 赤い床で敵が上級職に強化され、青い床で下級職に弱化されるという変わったマップもあるが、難易度にもよるがこの強弱が大して戦闘に影響をもたらしていない(*57)。大きく影響をもたらす事象はメイドがロッドナイトになり暗器が使えなくなることぐらい。 また、マップがだだっ広いのに対し、遭遇戦で戦える敵は妙に遠くに配置されていることも多く、経験値稼ぎの際にも多少の面倒を強いられることになる。 そもそも変則的なギミックとしては暗夜王国で戦略面に大きく寄与しつつやりごたえのあるマップが沢山ある。そのため、難易度が低いだけで爽快感もない、いわばSRPGとしては暗夜王国の完全劣化としか言いようがない状態となっている。ちなみにストーリーも前述で語られているように非常に評価が低いため、満を持して出したDLCの3ルート目が一番評価が悪いという事態になっている。 セーブデータ関連 いずれのルートも、終章の出撃前にセーブができない。そのため、終章でリセット、ないしゲームオーバーになった場合、その前の章からやり直す必要がある。 賛否両論点 一部の武器が使いにくい よく使いにくいと取りざたされるのは、高性能だが「戦闘終了後にステータスが下降(力・技-2)」というデメリットがある(従来では高価かつ武器耐久度の低さが弱点であった)「銀の○○」。 一見説明文に書かれたデメリットだけ見れば妥当に見えるが、このステータスダウンは重複し、かつ自然回復は1ターン1点に限られるため、装備させたまま敵と連戦させてしまうと瞬く間に目も当てられないステータスにまで下がってしまうため「呪いの武器」と揶揄されることも。必殺回避に-5という補正がかかる点も地味に辛く、そのうえ高価な点は従来同様。 ただし、逆に言えば敵ターンで戦闘にならないような局面では見た目通りのデメリットであり、攻陣のデュアルアタックの際に使えばデメリットがかからないなど、使い方次第で有用性は発揮できる。「コスパは悪いが万能」という従来のイメージと大きく異なる(「使用回数を抑えなければならない」という意味で取ればそのままだが)故に取り沙汰されている部分もある。 逆に強力といえるのが暗器・手裏剣で、標準で1-2射程で高命中、かつデバフ効果もあるためかなり高性能。手裏剣に至っては装備中速さが2も上がるため強さに拍車がかかっている。 唯一とも言える欠点として基礎威力の低さがあるためぶっ壊れという訳ではない。もちろん強いことに間違いはないが、味方の武器を手裏剣に統一してヌルゲー、なんてことはさすがにない(*58)。 キャラクター関連 キャラクターの個性は前作以上に強烈になっており、ちゃんとした真面目なキャラクターも一定数いるが、過剰なまでのアクの強さやファンタジーらしからぬメタ的な笑いを取るようなキャラクターも多く、良くも悪くもプレイヤーの好みが分かれやすい部分にもなっている。 前述のとおり、主人公が城塞に軟禁されて育った世間知らずなうえに戦争をしている両国とも思い入れがあるという設定のせいもあり、優柔不断だったり非情な判断をできないという描写が多く見られる(*59)。 キャラクターとしての一貫性はあるが、主人公でありプレイヤーの分身としては目につく部分となってしまう。この関係からか、本作の主人公の性別は女性の方がしっくりくるというプレイヤーも多い。 本作には『覚醒』のキャラクターに容姿・性格共に酷似したキャラクターが複数人登場する。子世代の3人そっくりの人物が親世代に3人(*60)、逆が3人(*61)で合計6人。 彼らは全て『覚醒』の人気投票において上位に収まったキャラクターである。「人気があるキャラを重用する」というのは合理的な判断ではあり、それだけに一定の支持は得られているのだが、『覚醒』とはストーリー的な繋がりはない(*62)本作に人気キャラだけ選んで少なくない人数を登場させるというあからさまな手法は、違和感を持たれても致し方ないだろう。 マイルームでの「おさわり機能」 マイキャッスル内のマイルームにおいて、「招待する」という機能を使うと、3DSのタッチスクリーンを用いて仲間の各ユニットを撫でることができるシステムがある。 相手は老若男女を問わず、主人公や相手が既婚であっても自由に触れ合うことができる。グラフィックはLive2Dによる専用のもので、ここでしか聴けないボイス付きのセリフが豊富に用意されていたり、支援レベルによって反応が変化するなど中々作り込まれている。 なお、このシステムは『ポケットモンスター X・Y』の「ポケパルレ(*63)」システムに似ているため、「ifパルレ(イフパルレ)」という俗称で呼ばれることが多い。 しかし、タッチするとハートマークのエフェクトが出たり、キャラが頬を染めたりと、前作にも増してギャルゲー・乙女ゲーチックな雰囲気の要素でもあり、人によって大きく好みが分かれる。 もっともこの要素をこなすゲーム的なメリットは「主人公と該当キャラの支援ポイントが少し上昇する」「極一部のアクセサリーが購入可能になる」ことのみ。前者は遭遇戦や通信戦で代替する方が遥かに効率が良く、後者はシナリオ攻略には一切関与しないため、気に入らなければ完全に無視しても特に問題ない。 このシステムに対しては性的な意識を持つプレイヤーも多い。特に支援S後のセリフには露骨に性的な含みを持つものが多数存在する。 このため、特に性描写に関してデリケートな北米版では任天堂アメリカ支社の判断でタッチ機能が削除され、単に仲間と対面で会話するという形式に切り替えられた(*64)。 捕獲の仕様 捕獲コマンドは仕様上『別ルートの味方キャラ』『獣人』『謎の兵』『幻影兵』『一部を除いたDLCの敵』『魔物・絡繰人形』には使用できないと制限がきついため、白夜及び透魔(特に透魔)では大して有用なキャラを加えることが出来ない。 というのも、白夜と透魔の雑魚敵はその大部分がスキル無し(透魔ルナは下級職のスキルだけ)であるうえ、仮にこれらを捕獲したとしても遭遇戦の雑魚を捕まえて鍛えたら最終的に全く同じスキル、能力に行きついてしまうからである。 おまけに透魔では中盤以降本編の敵が捕獲できない透魔兵で統一されてしまうため、捕獲コマンド自体が死にスキルと化してしまうおまけつきである。 なお、白夜では捕獲できない獣人、魔物や説得不可能な敵に限って妙にスキルが詰め込まれていたり極端な能力と化しているため、白夜限定の有用な敵を(とあるボス以外)敢えて用意しなかった(捕獲要員が居なくても後悔しないようにするための)可能性もある。 一方で暗夜ルナでは中盤以降これでもかと強力なスキル持ちの敵が手に入るため、非常に有用なコマンドとなっており、暗夜ルナ挑戦の一種のクリア報酬となっている。 報酬付きDLCの難易度 暗夜と白夜(+透魔)の格差の事を考えてなのか報酬付きのDLCのほぼ全てが「本編データと関係のない固定性能のキャラを使って攻略する」いわゆる詰将棋となっており、前作のDLCのように強力なキャラを使ったごり押しができない。 これ自体は低難易度の作業ゲームにならないようにする調整なので悪くないのだが、問題はそんなDLCに限って「スキルの書」「特定兵種のクラスチェンジアイテム」が報酬として設定されている(何十回もプレイする可能性がある)事。 これに加えて仲間キャラの数自体が前作よりもかなり増えているため、全員にDLC関連のスキルを覚えさせようとした場合の労力は前作とは比較にならない(*65)。 一応これらのDLCでもフェニックスモードが効くので大体は苦手なプレイヤーでもごり押しで報酬を得られるのだが、とあるDLCだけは「フェニックスモードが効かない」仕様まである。 また、自軍を使えるDLCでもシナリオが進む(セーブデータの章数が進む)につれて敵が強化されていき、手ごたえはあるのだが本来の用途(金策、経験値稼ぎ、アイテム入手)で見た場合は使い勝手がどんどん悪くなる。相当な準備をしないと雑なプレイやおまかせ前提で出来ないため、前作の似たようなDLCと比べると使い勝手は悪い。 タチが悪い事に、錬成武器のために何百、何千回もの攻略を要求されるアイテムのDLCは全敵が暗夜AI持ちで強力なユニットによる無双地雷を妨害する、育成のために用意されているはずの経験値のDLCはスキル『凍結(*66)』持ちゴーレムの増援によって進軍阻止やハメ(*67)を狙ってくる…と前作の経験値稼ぎ用DLCで評価が芳しくなかった『マミーの楽園』がまだマシに思える嫌がらせのような設定になっている。 ただ、これらの稼ぎ用DLCはあくまでおまけ要素であるため、普通に攻略する上では全く必要ない。難易度の高さも周回をしないのであれば問題にならない。(*68) 総評 前作『覚醒』は育成重視のバランスゆえ戦闘バランスの大味さが特にSRPGとしての戦略性を求める層から批判されていたが、本作はそれを受けて多くのシステムを一新したことで高い戦略性が復活。 安易な単騎無双を許さない練られたバランスとマップのクオリティは、「手ごわいシミュレーション」の名に恥じない出来になっている。 特に暗夜王国編の調整は秀逸で、緻密なリソース管理やユニット配置の工夫、後の章攻略を想定した育成計画など、何周でも飽きない楽しさ・奥の深さがあり、シミュレーションの部分では歴代最高クラスの出来と言っても過言ではないだろう。 またルートによってストーリーだけでなく難易度やゲーム性自体が大きく変貌するという試みも意欲的。 自由に経験値稼ぎが可能な『白夜王国』と、リソースが限られ難易度も高い『暗夜王国』ではっきりと対象ユーザーを分けたことで、「ライト層の取り込み」と「コア層の満足」の両立という難題に一つの答えを示した。 しかしゲーム部分の完成度は高い一方で、ストーリー部分については不満の声が少なくなく、描写不足や強引な展開などが作品全体としての評価を下げてしまっている。 またマイルームの「おさわり機能」に代表されるカジュアルな要素や雰囲気も、プレイヤーの層によって賛否が分かれる一因になっている。 余談 本作は前作の覚醒以上のセールスを記録しており、2021年12月の記録で世界累計300万本以上の売上を記録している。 参照元 国内でも50万本以上を記録しており、覚醒から渡された新作FEシリーズのバトンを見事に繋いだと言えるだろう。 本作では「白夜王国」に登場するある女性キャラと、「暗夜王国」に登場するある男性キャラとの間に、同性である主人公とも支援Sが成立する。つまり同性同士での結婚が可能。これは『FE』シリーズはもとより任天堂の公式ゲーム全体で見ても初であり、任天堂は「地域社会における多様性の反映」のためという公式見解を出している。 これは以前同社が発売した『トモダチコレクション』でシステム上同性同士の結婚が出来ないことについて、特に欧米の一部ユーザーから抗議の声が起こったことも影響していると言われる。 ただしFEシリーズでは過去に異父兄妹が子をなすという倫理的に真っ黒な展開(*69)を見せたこともあるので「同性婚ぐらい何を今更…」と動じない歴戦のファンも。特にBL・GL好きのファンからは、肯定的に捉えられている。 どちらのキャラも他のキャラとの普通の結婚も可能。あくまで「同性婚できる」だけなので、最終的にどうするかはプレイヤー次第。 なお同性婚を行った場合、(当たり前と言えば当たり前なのだが)対応する子世代は本編には登場しなくなる。 前述のように異性との結婚時にも「主人公を男性にした場合、進め方で子世代で登場しないユニット発生」もあったので、そういう組み合わせがあった場合は「養子を取った」とかにしておけば無難だったかもしれない。 初報のプロモーションビデオでは、刀やサムライなどの白夜王国の要素がまず展開された、過去作にも倭刀のような武器や、ソンシンのような和風国家は存在しているが、本格的な和風要素を押し出していたため、シリーズファンの度肝を抜いた。 発売前日の2015年6月24日に本作の『社長が訊く』が掲載された。 取材の中で『覚醒』のシナリオに対する評価についてやDLCを含めた3本を同時に作ることになった経緯といった様々なことが語られている。 だがこの同年7月11日に岩田聡社長が逝去したため、これが岩田社長にとって最後の『社長が訊く』となった。 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』において、主人公のカムイ(マイユニット)がDLCファイターとして追加参戦した。 参戦PVは、本編の「運命の分岐点」を忠実に再現した場面で3つのルートいずれにも進まず、「大乱闘に参戦する」という4つ目の選択肢に突入するというもの。 『覚醒』のルフレと同様、カラーチェンジで男性・女性の外見を切り替えることが可能。これを受けてPVではサクラが「兄様が姉様になってしまわれました!」という名言(迷言?)を放っている。 参戦時点では、本作は海外では発売前となっており、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』におけるロイと同様、販促を兼ねた先行登場という形になった。 後に配信された無料DLCシナリオ「覚醒との邂逅」において、『覚醒』の世界では『白夜王国と暗夜王国は神話に出てくる国』という設定が明かされた。 また『覚醒』の世界のキャラクターと酷似している特定の子世代と主人公の支援会話からすると、『if』の世界は『覚醒』の世界の遠い過去である(≒『if』は『紋章の謎』と『覚醒』の間に当たる)模様。 ギュンターを担当した声優の納谷六朗氏が発売前に逝去、本作が遺作となった。 本作のコミカライズ版が『月刊ヤングマガジン』で原作に樹林氏、作画に本作のキャラクターデザインを担当しているコザキ氏を据えて(*70)連載されることが発表されていた……のだがその後音沙汰はなく立ち消えになってしまった模様。 その後、一迅社の『コミックZERO-SUM』2017年1月28日発売号より『ファイアーエムブレムif ニーベルングの宝冠』(作者:遊行寺たま)として別のコミカライズが連載開始されている。 シナリオ担当の小室氏は今作発売から1年後、個人のTwitterアカウントでTCG『サイファ』関連でのいわゆる「部署間対立」を匂わせる投稿などの問題が発覚。内面が露わになった際は今作の評価をさらに下げさせた要因としてFE界隈ではかなり嫌悪する声も挙がっている。 この問題についてISは公に言及することはなかったものの、その後に同社作品『メイド イン ワリオ ゴージャス』のスタッフロールには小室氏の名前が確認されており、『Echoes』『風花雪月』は関与してない点からおそらく一時的な人事異動の処罰は下っていたと見られる。 最新作『エンゲージ』でシナリオディレクターとして復帰した。 amiiboとサイファの魔符の差異 今作品では7キャラクターが登場。該当キャラクターはマルス、サイファマルス、ルキナ、サイファルキナ、アイク、ルフレ、(サイファ)ペガサスナイトミネルバ。しかし、amiiboの方は声優・緑川光氏、小林ゆう氏、萩道彦氏他のボイス付き、専用武器他と充実しているが、サイファの方はボイスが無い、専用武器が無い他という仕様である。一番頭を捻るのは、3人の声優がamiibo限定出演。ミネルバは正規の方法ではサイファのブースターパックの約6,000円の箱買いでないと入手出来ない。 味方ユニットの一人にリンカというキャラがいる。炎の部族の族長の娘という設定で、体力や力に秀でるとされている(*71)が、実際にはHPの成長率は20%しかなく、力も低水準でありキャラ設定と矛盾するような成長率となっている(*72)。この理由として最も有力な説に、別の味方ユニットであるカゲロウと成長率が入れ替わっているというものがある。カゲロウの成長率は特に高い力成長率を誇っている反面技や守備が低いと、リンカの設定と合致しており、更に特筆すべきはリンカとカゲロウの支援会話において「力のリンカ、技のカゲロウ」というセリフがあることだろう。未だ真相は定かではないが、小ネタの1つとして知っておくと面白いだろう。 さらに余談だが、炎の部族という名称だが別に炎を操る能力などは持っていない。それだけなら別におかしくはないのだが、 氷の部族は冷気を操る能力を持っており、そのうえ炎を扱った印象的なシーンがあった ため、ネタにされることに。 なお、『ファイアーエムブレムヒーローズ』ではしばらく後に登場することとなったが、設定通りのステータスになっている。 なぜ最初からしなかった。