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※賢者タイム終了後は妙に頭が冴える。がネタは冴えない。 【蟻地獄】 「おじさん!ここからだしてね!」 「いまならゆるしてあげるよ!」 眼前に広がる新しい《ハコ》 高さは腰より上、幅は成体5匹分はあろう大きい《ハコ》 見た目的に、箱というよりは筒である。 透明の筒の下方に、いくつものカラクリ。そして上段には、砂。 動作確認も終えた。何一つ誤作動もない。完璧だ。完璧すぎる。 この世にまたひとつ。 ゆっくりをゆっくりさせない《ハコ》誕生した。 「ゆっくりできないおじさんはゆっくりしね!」 「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 始動式に参加するゆっくりはすでに決まっている。 ここら辺では珍しい、まりさ一家だ。 親まりさ2匹、子まりさ3匹。子もそこそこ大きい。 このゆっくり、今朝村人から依頼があり回収したもので、 話によると何度も畑を襲ってはうまく逃げてきたらしい。 ちなみに、ゆっくりの駆除(という名の虐待)と、 野菜の売買を生業として生きている。 まぁいいとして。 「もうまりさおこったよ!おじさんはゆるさないからね!」 「おじさんなんかやっつけるよ!」 捕獲用の《ハコ》から、今回の《ハコ》へまりさズを投入。 全員入ったことを確認し、蓋を閉じる。 罵声がややくぐもったものになるが、聞き取れるならまだいい。 通風孔は外にしかつながっていない。中にあってはいけないのだ。 さて、起動である。《ハコ》もこの瞬間を待っていたことだろう。 前もって抜いておいた歯車をひとつ、はめ込む。 水車から引かれた歯車たちがゴゥゴゥと回転する。 下段のカラクリが動き出す。上段の砂が、沈む。 「ゆっ!なんかうごいてるよ!」 「なんだかずるずるうごくよ!」 今回のハコ、《蟻地獄》が起動した。 起動と同時に砂が落下、砂時計の要領でゆっくり達を飲み込む。 飲まれた砂の重さに耐え切れないゆっくりも出てくるだろうが、そう甘くない。 飲み込まれた先には何重にも設置された回転式の鋸歯。 意思の切れたものから、砂と共に粉微塵に引き裂かれる。 降りた砂はカラクリによって再び持ち上げられ、強い風と共に上へ戻る。 もちろんゆっくりが飲まれたのなら、黒い砂が降ることになる。 蟻地獄といえど人工、飲まれぬよう歩き続ければいい。 ひたすらに歩き続ける苦労と、降り注ぐ砂の苦痛の二重苦。 心身ともに、彼らはゆっくりすることを許されない。 ただその身心果てるまで、頑張ってもらおう。 「あんまりゆっくりできないよ!ここからだしてね!」 親まりさ2匹は壁際に寄り、訴えてくる。もちろん華麗にスルー。 「すべりだいみたいでたのしいよ!ゆっくりしていってね!」 親の苦労はいざ知らず、子まりさは遊び始めた。 ずーりずーりして跡をつける子、親にくっついてる子、そしてかけっこする子。 こんなに大きな砂場ははじめてだろう。いい顔をしてはしゃぎだす。 子まりさの1匹が勢いよく中央めがけ滑り出す。 砂のせいか、途中ひっかかりころころと転がって、中央のくぼみへたどり着いた。 「ゆぅ~。びっくりしたよ!……ゆっ!?」 異変。砂が自分を飲み込もうとしている。 「おかあさん!でられないよ!ゆっくりだしてね!」 あがくほどにもがくほどに、砂は愚か者を蝕む。 「ゆー!いまたすけにいくよ!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 親まりさが動き出すより早く、残りの子まりさ1匹が動き出した。 中央めがけ一目散にかけていく。滑り出せばそこまでは早い。 砂を巻き上げて沈む子まりさを目指す。 が、その巻き上げた砂がさらに底へと誘う。 「ゆ”う”う”う”う”ぅぅぅぅ!!」 砂といえ集まれば重い。飲まれると同時に押しつぶされる感覚。 「ゆっ!ゆっくりひっぱるよ!」 たどりついた子まりさが、沈みかけた帽子をくわえて引っ張る。 「ゆーしょ!ゆーしょ!」 「ゆ”う”う”ぅぅ…」 スポーン 子まりさは引っ張り上げた。 帽子を。 帽子の下に、さっきまでの子ゆっくりの姿はない。 あるのは砂。獲物を飲み込み、次の獲物を待つ、砂。 「ま”り”ざあ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」 助けるはずだったのに、助けられなかった。大切な兄弟なのに。 子まりさは泣き出した。くわえた帽子は離してしまった。 「あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!」 なすすべもなく、号泣。 泣き声に気づいた親2匹は、中央の子まりさに気づいた。 帽子二つに子供がひとり、ただごとではない。 「どうしたの!ゆっくりかえってきてね!」 「そっちはあぶないよ!こっちでゆっくりしていってね!」 だが機械は、砂は待ってくれない。動かないのなら食うのみ。 泣いていたまりさも、気が付けば砂の牙に齧られている。 「ゆっ!ゆっ、ゆっ、…ゆ”う”う”ぅぅ!!」 身をよじれば砂が崩れ、声を上げれば砂が崩れ、より深く牙を立てる。 気が付けば、自分も動けずにいた。 親まりさは子を助けたいのだが、危険のあまり動けない。 この状況下、声をかけることしかしてくれない。いや、できない。 もう1匹の子供も、親にくっついて怯えている。 やがて、子の姿と声は消えた。 帽子も飲まれてしまった。 「ゆっ、まりさたちきえちゃったよ!?どうしたの!?」 「…おじさん!ゆっくりしてないでこどもをたすけてね!」 「ゆっくりしないでね!」 母ゆっくりが必死の顔で訴えてくる。 他力本願。仕方がないことだがなんと白状なものか。 さて、ショーはこれからだ。まだまだゆっくりしてられない。 《ハコ》の中に、砂嵐が吹き荒れ始めた。 始めに落ちた砂が運ばれてきたのだ。動作状態良好。 「ゆ”う”う”ぅぅ、すながめにはいったよ!」 「こんなんじゃゆっくりできないよ!」 それでも絶えず砂嵐は吹きすさぶ。機械はこう、一定に動くから素晴らしい。 まりさ達は風向かいに帽子を傾けた。なるほど。まりさ種なだけはあるか。 ふと筒下段を確認する。砂はすべて上に舞い上げられているようだ。 そして…そろそろだな。どっかりと安楽椅子に腰掛けて眺める。 「…ぅ”ぅ”ぅ”ぅ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!!」 「ゆ”!?」 地の底からの咆哮、愚か者の断末魔。 始めに飲まれたまりさは飲まれても圧死しなかったらしい。 だからこそ、この鋸歯は生きる。 待ってましたといわんばかりに獲物に歯を立てる鋸歯達。 わずかな砂の隙間から、苦痛が外へ漏れる。 「…ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!」 鋭く研がれた歯が、砂に負けない歯が、体を、思い出を、心を、刻んでいく。 難点があるとすれば、その瞬間が歯と砂に囲まれて観察できないことか。 改良の余地あり、だな。 「まりざああぁぁ!!まりざああああぁぁぁぁ!!」 亡き方向へ泣き叫ぶまりさ。こいつら固体判別どうしてるんだ。 泣き声が命を救うなら、きっと虐待お兄さんも増えているだろうな。 そんなどうでもいいことを考えていると、断末魔がやんだ。 「ま”り”ざがあ”あ”ぁぁ!!ま”り”ざがあ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」 「ま”り”ざあ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」 流れる涙は砂に滲んでいく。残された3匹は、ただただ泣くしかなかった。 「おがあざああぁぁん!!まりざがああぁぁ!まりざがああぁぁ!」 「…しかたがないよ!まりさのぶんもゆっくりしようね!」 切り替えの早い親だ。まりさ種ってのはこんなもんなんだろうか。 家族だからどんなもんかと思ったが。 飲まれ行く砂に逆らって、端へ端へ動き続けるまりさ達。 ふと、鋸歯の音が変わる。どうやら2匹目が歯にかかったらしい。 声が上がらないあたり、砂に負けたか。あの悲鳴は聞きごたえがあったのに。 ゆっくりが飲まれたということは、あれが始まるはずだ。 人間への抵抗を忘れたまりさ達を眺めていると、それは始まった。 まりさ達の頭上から降り注ぐ砂の色が、変わった。 輝きすら見せる黄土色から、苦く甘い黒へ。 砂の粒子よりははやり少し重いらしく、それほど《ハコ》内を舞わずに落ちる。 「ゆっ!なんかとんできたよ!」 「たぶんすなだよ!きにしないでね!」 「でもさっきよりなんかおもたいよ!」 「ゆぅ?…」 親まりさは黒い砂嵐の中、そっと帽子のつばを上げた。 これ以上に何があるというのだ。そんな目で。 これ以上ないものがあった。 降り注ぐのは徹底的に粉砕された、餡子と皮と帽子の端切れ。 帰らぬ者が帰らずに帰ってくる。感動の再開じゃないか。 「ゆ”う”う”う”う”ぅぅぅぅ!!!!!」 餡子と皮はぽろぽろと、黒白の布はひらひらと、《ハコ》の中を飛ぶ。 顔を上げたまりさは、その衝撃に気絶してしまった。 自分の息子(娘かもしれんが)がこんな姿で帰ってきたのだ。 いや、帰ってこなかったのだ。 気を失ったまりさは、ずるずると同じ末路をたどり始める。 「まりさ!しっかりしてね!ねちゃだめだよ!ゆっくりできなくなるよ!」 「おかあさん!しっかりおきてね!」 気つけも声をかけるぐらいしかできない。 2匹は少し先回りし、動かないまりさを端へ端へと押し上げる。 これ以上欠員を出してはいけない。 その顔に映る生。この必死が見たくて虐待をしているようなものだ。 しかし異変。 突然、2匹が騒ぎ出す。 「い”や”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!い”や”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!」 「ごな”い”でえ”え”え”え”ぇぇぇぇ!!!!」 はて、これは予想外の展開。どうしたものだろうか。 内心わくわくしながら、《ハコ》をじっくりと観察する。 飲まれる砂、降り注ぐ砂、餡子、皮、帽子… まりさ達は必死に、何かを振り払おうとしている。 …そうか。帽子だ。 いわく、死んだゆっくりの飾りをつけたゆっくりは同属に攻撃されるらしい。 どうやらそれは帽子の形をしていなくとも有効らしい。 まりさ達はそれを知っていて、本能的にそれを避けようとしている。 この強風砂嵐吹き荒れる密閉空間で。 「どれ”ない”い”い”い”い”ぃぃぃぃ!!!」 「ごわ”い”よ”お”お”お”お”ぉぉぉぉ!!!!」 パニックのあまり走り出す。気絶したまりさは目を覚まさない。 これは、もう長く続かないだろう。 なら最後を、悲鳴の消えるまで眺めるのがせめてもの、ってやつだ。 走り回っている間に、気絶まりさは砂に飲まれた。 砂に目覚めることもなく、この騒がしい中で静かに消えていった。 「う”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!」 「い”い”い”い”ぃぃぃぃや”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」 もう悲鳴しか聞こえない。 渦中のまりさたちは家族が飲まれたことすら気づかず、実らない保身に精一杯だ。 体を思い切りゆすり、思い切り走り回り、布の端を払おうとしている。 やがて、走り回っていた親まりさが体勢を崩した。 転げ落ちるように、苦痛からの出口へ。 「ゆ”っ!ゆ”っ、ゆ”っ、ゆ”う”う”う”う”ぅぅぅぅ!!!」 身動きが取れなくなる。自然、降り注ぐ死の破片も振りほどけない。 パニックは最高潮へ。 親の悲鳴に、子供が我に帰る。子供の方が賢いじゃないか。 子供のとった行動は、あろうことか沈み行く親めがけ一直線である。 「おかあさん!まりさがゆっくりたすけるよ!」 「ゆ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」 子供の声すら聞こえていない。ダメだ。これではダメだ。 いや、こちらにとっては理想的ではある。 子の助け虚しく、二人目の親もじわじわと、《ハコ》の体内へ。 「………お”か”あ”ざんの”ぶんも”ゆ”っ”ぐり”ずる”よ”!」 仕方がないと切り替えたのだろう。子まりさは助かるべく上を目指す。 だがそうまくもいかない。うまくいくようにできていない。 暴れまわった親まりさ、砂をあおる強風、そして今自分が一番、底に近い。 必死にあがく子まりさ。応じるように崩れ落ちる砂の坂。 ざらざらと崩れ落ち、やがて中央に到達した。 「ゆ”ぅー!ゆ”う”う”ぅぅ!!」 最後の最後まで、見えている希望を必死につかもうとする子まりさ。 その目は、涙で輝いていた。 その輝きも、砂に消えた。 一時の静寂を取り戻す《ハコ》 「そうか。飾りに関しては考えてなかったな…」 静かな部屋の中、ひとり反省会。 「休みない状況で心身共に疲弊させるつもりだったんだが…」 稼動しつつも中身のない《ハコ》は、寂しいものである。 「予想よりかなり早く、終わってしまった」 ただ砂嵐が吹く音と、歯車の回る音。 「しかしまぁ、装置自体の完成度は充分」 終わりを告げるそのしるしが、下へ下へと流れてくる。 「改良…はしたいなぁ。飾り対策か…」 ゆっくりたちは、ちょうど見える位置で落ちてきていた。 「まぁ、いいや」 命の演奏会が、始まる。 「……ん”ん”ん”ん”う”う”う”う”ぅぅぅぅぅぅ!!!!」 気絶まりさが、絶望の中で目を覚ます。 口は、開かないらしい。子供は火事場の馬鹿力を見せたというのに。 興ざめだ。ただ刻まれてしまえ。 「ん”ぅ!ん”ぬ”ぅ!う”う”う”う”ぅぅぅぅ!!!!!」 砂同様にまで刻むために、かなり充実した解体工程になっている。 死してなお体を蝕むそれは、砂にも餡子にも負けない絶対を突きつける。 しばらくして、気絶まりさは、形を失った。 「…う”う”う”う”わ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!…」 そうか、解体中にもう1匹が流れることがあるのか。 共鳴も聞いてみたかったが、あいにく少しだけ遅かった。 「…だあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!…」 これだ、これこそ待ち望んだ悲鳴、生きている証。 圧し殺す砂の中で、最後の命が響かせる音。 素晴らしい。実に素晴らしい。 「……い”だあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!…」 なんと、子まりさも解体に入ったようだ。願ったり叶ったりだ。 この喜びは何事にも変えられない。蓄音機を準備しておけばよかった。 「う”があ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「い”い”い”い”い”い”い”い”ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 回転する鋸歯が、上下に動く鋸歯が、鬼目やすりが、刃が、棘が… もてる限りを尽くした、最高のおもてなしだ。 「ゆ”う”う”う”う”う”う”う”ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」 「ゆ”う”う”う”う”う”う”う”ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」 演奏会は、終わった。 再び静かになる部屋。 歯車は無慈悲に回る。 黒い風が、《ハコ》の中に吹いた。 【あとがき】 規制に巻き込まれたタカアキです。 しかしいい竜頭蛇尾。 でもこれより長いと書くのも読むのも辛いだろうっていう。 このSSに感想を付ける
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ゆっくりいじめ系92 ゆっくり少女達の収穫祭-1 収穫も近づいたある日の朝。 いつものようにゆっくり一家がゆっくり小屋から出てくると、ヒトがいるのが見えた。 「ゆ!!」 「ゆっくりできるおじさんかな?」 「ゆっくりおかしが食べられるといいね!」 「れーむはおにくがいい!!!」 「おじさん」はゆっくり達にゆっくりと作物の育て方を教えてくれたヒトだ。 最近は段々と来る頻度が減っていたが、来るたびにおいしいお肉やお菓子を持ってきてくれる。 育てた作物と交換でお肉やお菓子をもらい、一緒にゆっくり食べるのが一家の楽しみだった。 一家はぴょんぴょんと跳ねながら近づいていき、元気良く挨拶した。 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 びっくりしたような顔をしてヒトが振り向く。 残念ながらいつもの「おじさん」ではなかった。 このヒトはなんでれーむ達の畑にいるんだろうか、と母ゆっくりは思う。 「おじさんだれ?」 「ここはれーむ達の畑だよ?」 「おじさんはゆっくりできるひと?」 男はイラついたような顔でゆっくり達を睨む。 「ゆっくりってのは本当に同じことしか言わないからイラつくな… おい、ゆっくり達。ここは俺の畑だ。今すぐ出ていかないと食っちまうぞ」 いきなり酷いことを言われて驚くゆっくりたち。 「「「ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!???」」」 「なんでそんなひどいこというの!!!!」 「ここはれーむ達のはたけだよ!!!」 「おじさんはゆっくりできないならでてってね!!」 「れーむたちのおうちだってここにあるもん!」 ゆっくり達はわけがわからなかった。 ここにある野菜はゆっくりたちが苦労して育てたものだ。 「おじさん」もゆっくりたちの畑だと言ってくれたではないか。 このヒトはなんでそんなことを言うのだろう。 「おうち…?おい、ひょっとしてあの小屋か?」 男は隅に立っている小屋に気づき、近づいていく。 それを見てゆっくり達は頭が真っ白になった。 小屋の中にはゆっくり達が貯えておいた食料がたっぷりとある。 もしそれを男に取られてしまったら収穫を早めなければいけなくなってしまうだろう。 収穫量が減り、「おじさん」とゆっくり食べる分が無くなってしまうかも知れない。 ゆっくり達は慌てて男を阻止しようと体当たりを始めた。 「ゆっくりでてってね!ゆっくりでてってね!」 「れーむたちのおうちにはいらないで!!」 「ゆっくりしね!!!」 「いい加減にしろって…言ってるだろうが!!!!」 そう言うと男は最近生まれたばかりのまだ小さいゆっくりを鷲づかみにした。 「ちゅっくりちね!!!ちゅっくりちね!!!」 「れーむのこどもをかえせ!!!」 「かえせー!!!」 ガブリ。 男はちびゆっくりの4分の1ほどをいきなり食べてしまった。 「い゛た゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛よ゛お゛お゛!!!!」 「れいむのこ゛と゛も゛に゛な゛に゛す゛る゛の゛お゛お゛お゛!!!」 「ひ゛と゛い゛い゛い゛!!!」 ニヤニヤと笑ってゆっくりを齧った男だが、突然驚いたような表情になる。 「なんだこりゃ!めっさうめぇ!!このゆっくり、餡子が緑色になってやがる… こんなの初めて見たぜ。 こりゃあ高く売れそうだ。後でお前ら全員加工場に売り飛ばしてやるから楽しみにしてろよ」 驚くべきことに、野菜や雑草ばかり食べていたためか、このゆっくり達は餡子が変質していたのである。 この男は知らなかったが、この緑色の餡子は俗に抹茶餡と呼ばれるものであった。 「ゆ゛!ゆ゛!」と断末魔をあげていた小ゆっくりを、男はあっという間にたいらげてしまった。 「れ゛い゛む゛の゛こ゛と゛も゛を゛か゛え゛し゛て゛え゛え゛え!!」 「か゛こ゛う゛し゛ょ゛う゛は゛い゛や゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「お゛し゛さ゛ん゛た゛す゛け゛て゛え゛え゛え゛!!!!」 「こ゛の゛ひ゛と゛か゛ひ゛と゛い゛こ゛と゛す゛る゛う゛う゛う゛!!!」 ゆっくりたちは泣き喚いているが、男は取り合わない。 周囲は柵と堀で囲われているので、捕獲を後回しにしても逃げ出される心配は無い。 こんな所にどうやって入ったんだろうか、という疑問が頭をよぎるが、男は気にせずに小屋を調べ始める。 「すげぇ…よくもまぁここまで貯め込んだもんだ」 中には各種穀物や野菜、さらには金平糖などのお菓子や干し肉なども貯蔵されていた。 お菓子の中に「饅頭」があったことにはさすがの男も苦笑い。 「人様から盗んだ物をこうやって貯め込んでたってわけか。大した悪党だな」 「れーむたちぬすんでないもん!!!」 「れーむたちがおじさんからもらったものだもん!!」 「おじさんなんかでてけ!!!」 盗んだものを「もらった」とは何とも図々しい、と男は思った。 「そうかそうか。じゃあおじさんもゆっくり達から『もらう』ことにするよ(笑)」 そう言いながら男は金平糖や干し肉を食べ始める。さすがに腐りかけの饅頭には手をつけなかったが。 「ゆゆゆ!!!」 「おじさんひどーい!!!」 「おじさんとはもうゆっくりできないよ!!」 「ここはれーむたちのおうちだからゆっくり出てって!!!」 さっきまでは子供のことで泣き喚いて怯えていたのに、今度は食料のことで怒り狂っている。 脳みそが餡子でできているというのは悲しいことだな、と男は思った。 「おっと、こっちも『もらう』ことにするよ。ゆっくりありがとう!」 そう言ってちびゆっくり達を何匹か摘み上げて口に放り込む。 「ゆ゛げうぉ゛ほ゛ほ、゛ゆ゛っ゛く゛り゛ぐげ、て゛き゛な゛い゛よ゛!!」 「お゛があ゛ざんた゛ず゛げ゛ぐぼっ」 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 「ご゛め゛ん゛な゛さ゛い゛い゛い゛い゛゛゛」 再び泣き喚くゆっくりたち。 その泣き顔が男の嗜虐心をくすぐる。 「そうだな。確かにこれを俺が一人で全部食べちゃ悪いよな。ごめん!お前達にも分けてやるよ。」 一瞬不思議そうな顔になり、立場が逆転したと思って俄然強気になるゆっくり達。 「ゆゆ?」 「おじさん、はんせいした??」 「でもおじさんなんかゆるしてあげないよ!!」 「これはぜんぶれーむたちのたべものだからはやくでていってね!!」 「おじさんはのたれじにすればいいとおもうよ!!」 「そんなこと言うなよぉ、分け合いっこしようね!」 そう言って男はちびゆっくりをもう一匹つまみ上げ、思いっきり握り締める。 男の指の間から餡子がとびだし、ちびゆっくりが「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆ」とおかしな声を上げた。 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 「れ゛い゛む゛の゛こ゛と゛も゛が゛し゛ん゛じゃ゛う゛よ゛お゛お゛!!!」 指の間から飛び出している餡子を舐めながら男はゆっくり達に話しかける。 「さあ、君達にもわけてあげるよ。この餡子はほっぺが落ちるくらい甘くておいしいぞ☆」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ーーー!!!」 「そ゛ん゛な゛の゛い゛ら゛な゛い゛!!!」 「これを食べないと君達もみんなおじさんが食べちゃうぞ~?それでもいいのかな~~?」 男がそう言うと、ゆっくり達はまだ生きている家族の餡子を泣きながら食べ始める。 「ごべんで゛え゛え゛!!」 「ゆ゛る゛し゛て゛ね゛え゛え゛え゛!!!」 潰されたちびゆっくりは絶望の眼差しで家族を見ながら「ゆっゆっゆっゆ」と声を立てていたが、餡子が減るにつれて、それも静かになった。 また、ちびゆっくりが静かになるころには、ゆっくり達も食べることに夢中になっていた。 「うめぇ!!こんなうめえもんはじめてくった!!」 「こんなゆっくりできるのはじめてだよ!!!」 「う~まう~ま♪」 「家族はおいしかったかな?さて、次は誰を食べようかな?」 そう男が語りかけるとゆっくり達は我に返り、絶望して騒ぎ始める。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「も゛う゛い゛や゛た゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「どお゛し゛て゛こ゛ん゛な゛こ゛と゛す゛る゛の゛お゛お゛お゛!!!」 必死になって命乞いをする残りのゆっくり達。 だが仮に男がやめたとしてもゆっくり達が助かる道はない。 残ったゆっくりは、持って帰って食べられるか、加工場へ売り飛ばされるか、どちらかの運命しか残されていないからだ。 まだゆっくり達は10数匹も残っている。ゆっくり達の餡子まみれの収穫祭は始まったばかりだ。 数時間後。 男は一桁にまで減ったゆっくり達を袋に詰め、家路を急いでいた。 「まったく、親父が病気になった途端に畑に忍び込んで住み着くとは。これだからゆっくりというやつは図々しい上に油断ならん。 幸い作物に被害は無かったみたいだが、もう少し遅れていたらどうなっていたことやら。 親父は『ゆっくりと畑を頼む』なんて言っていたが、ゆっくりしてたら畑を滅茶苦茶にされるところだったぜ。 まぁ珍しいゆっくり種も手に入ったし、良しとするか。病気に効くかもしれないし、早く親父にも食べさせてやろう」 その日一人の哀れな病床の老人が心臓ショックで死んだこと。 また、母ゆっくりが水路に押し込んで逃がしたちびゆっくりが生き延び、 他のゆっくり達と力をあわせて、十年後、幻想郷奥地に大農園を築き上げたこと。 それらはまた別のお話。 おわり
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俺は一匹ゆっくりれいむを飼っている。 人はそんな俺を見て物好きだの変わり者だの言うが、俺にとってこのれいむは、愛娘みたいなものだ。 撫でてやると気持ちよさそうに「ゆ~」と鳴くし、赤ん坊の頃から教育してやったおかげで、 むやみやたらに「ゆっくりしていってね!!」とは言わない。留守番だってできる。賢いれいむだ。 それでいて俺の調子が悪いと「ゆゆ、だいじょうぶ?ゆっくりげんきだしてね」と言ってくれる。 父さんお前が素直で嬉しいよ。涙出てきた。 嫁になんて絶対だしてやらない。婿にもな。 ある日れいむに留守番を頼んで里の方へ買い物に行った。 急に金回りが(何故か)良くなったので、れいむに美味しいものを食べさせてやろうと思ったのだ。 買い物を終えて家へと戻ると、家の中が何やら騒がしい。 耳を済ませると、「ゆっくりしていってね!!」との喧しく礼儀の無い声がたくさん聞こえてくる。 ヤラレチャッタ。 慌てて家の門を開けるとそこには侵入してきたであろう親子連れのゆっくりまりさの姿。 家の中が荒らされているのがここからでもよく見える。 俺のれいむは「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」と健気に言い回っているが、まりさは聞く耳を持っていなかった。そりゃあ。 それどころかまりさは俺のれいむに向かって 「うるさいよ!ゆっくりできないれいむはゆっくりしね!!」と言ってれいむに体当たりを始めたではないか! このままではれいむが殺されてしまう。 この無知で救いようの無いゆっくりに人間様の強さを見せ付けなければなるまい。 俺はれいむに体当たりしているまりさに近づく。 このまま話しかけてもまりさは聞いてくれないだろう。 面倒だが、まずは挨拶からだ。挨拶なしは嘆かわしいって漬物が言ってた。 「ゆっくりしていってね!!」 どうしても抗えない言葉。 『ゆっくりしていってね!!』 まりさもつられてそれを発する。よく見たら、れいむ、お前もか。 「きみたちはここで何をしてるんだ?」 「ゆゆ!ここはまりさたちのおうちだよ!おじさんはでていってね!」 テンプレ会話乙であります。 っていうかまだおじさんって歳じゃねーよカス。 叩き潰したくなる衝動を抑えながら問いかける。 「じゃあ、そのれいむに何をしてるんだ?」 「このれいむはまりさをゆっくりさせてくれないんだよ!わるいゆっくりはゆっくりしね!」 何をしてるかを聞いたのに。まぁ、いい。 こいつらは皆殺しにすることにする。俺はゆっくり自体は好きだが、頭の悪い自己中心的なゆっくりは大嫌いなんだ。 俺は足元にいたミニサイズの赤子ゆっくりを鷲掴みにする。 「ゆゆ!?おじさん、離ちてね!苦ちいよ!!」 舌ったらずな言葉はかわいらしいが、そんな感情に振り回されるほど俺は人が良くない。 俺はそのゆっくりを地面に投げつける。 バシン、と良い感じの音だ。きっと潰れたんだろうな。 「ゆゆゆゆ~~~~!!!まりざのあ゙がぢゃんになにずるの~~!!!」 母親らしい大きめのゆっくりまりさが俺に体当たりしてきた。うへぇ、柔らけぇ。 だがそんなことは問題ではない。落とし前はきっちり付けなければなるまい。 「おいこの⑨以下のクサレ餡子の饅頭ども!今から貴様らを叩き割ってやるからなッ!そこ、逃げるんじゃあないッ!」 「ゆゆ!?」 出入り口から逃げようとしていたまりさを静止させる。相変わらず狡賢い種類だなぁ。 手始めに俺のれいむを虐めていたまりさを踏み潰してやろうと思った。 だがそれは行動にはならなかった。 「おにいさん!ゆっくりやめてあげてね!」 「…え?」 れいむが俺がゆっくりを殺すのを静止させたのである。 「おいおい、いいのかい?こいつらはお前を殺そうとしたんだぞ?」 ゆっくりは自分の敵にはとことん非情になるもんだが… 「いいよ!このこたちをにがしてあげてね!!」 ううっ、なんて優しいゆっくりなんだ…父ちゃん感動して涙が出てくらぁ。 まぁ、愛娘のれいむが言うのだから仕方ない。真っ二つにするのはやめるか。 しかし、落とし前は付けるべきである。 れいむを虐めていたまりさに俺は言った。 「いいかこのボケ饅頭、今回はあのれいむのおかげで助かったがな…今度入ってきたら容赦なく叩き潰すからな、 れいむが『やめて』って言ったとしてもだ!もう二度と入らないって約束するか?」 「………うん」 すっかり勢いが無くなったゆっくりまりさ。 「ふん、いい返事だな、だがもしも入ってきた時のために印をつけといてやる」 俺はまりさの帽子に赤いリボンを付けてやった。 外れないよう、きつめに縛る。 これはれいむにリボンを作ってやったときのあまりの生地である。 「じゃあな、もう誰かに迷惑かけるんじゃあないぞ」 俺はゆっくりまりさをかき集めて家の外へ放り投げた。 こんくらいで死ぬゆっくりはいないと思う。 さて、改めて家を見渡してみるが…まぁ荒らされ方の酷いこと。 「おにいさん、ごめん…」 れいむが申し訳なさそうに俺を見ている。 なんて純真なんだ。かわいいのうかわいいのう。 「何を言うか、れいむが謝る必要なんてないさ、それよりも、美味しいもの買ってきたけど、食べるか?」 「ゆ!たべるー!」 さすがのれいむも食欲には勝てないらしい。 まぁ完璧すぎるのもあれだし。 なんか面倒くさくなってきたから片付けは明日にしよう。 「おにいさんこれはなーに?」 「これは葛餅という和菓子で黒蜜を…」 さて翌日。本来だったられいむとゆっくりするつもりだったのだが、家に油が無いことに気が付いた。 今日は天ぷらでもやるかと思っていたのである。 今更夕食を考えるのも面倒臭い。しゃーない、買いに行くとしよう。 俺はいつも通りれいむに留守番を頼んで家を出て行った。 買いに行ったら買いに行ったで、油が全然売ってなかったりして、なかなか大変だった。 家に戻れたのはもう月が高く昇っていた頃だった。 れいむに長いこと留守番させてしまったな。寂しくなかったかな。 そう思いつつ扉を開ける。 「ただいま、れいむさb…」 俺は言葉が出なかった。いや、出せなかった。 目の前には、ゆっくりまりさ。まりさ。まりさまりさまりさまりさ。 俺の前で「ゆっくりし(ry」とお決まりの台詞を吐いている。 まぁそんなことはいい。問題はそのまりさの横にあるリボン。 そのリボンには見覚えがある。というかいつも見ている。 それは間違いなく俺の愛娘、れいむのリボンだった。 大体は予想が付いたが一方的なのはよくない。俺はまりさに聞いた。 「何でお前達がここにいる?」 「ゆ?おにいさん、ここはまりさたちのおうちになったよ、ゆっくりできないひとはでていってね」 お決まりの台詞乙。 「で、そのリボンは…」 「ゆゆ、このおうちにれいむがいたけどゆっくりさせてぃれないからたべちゃったよ!あまくておいしかったよ!」 「ゆっくりさせてくれないれいむはゆっくりしね!!」 貴様ら…許さん…っは…し、静まれ…俺の腕よ…怒りを静めろ!! 「お前ら、どうやってこの家に来た?」 「リボンのついてるまりさがつれてきてくれたんだよ!」 「おともだちいっぱいよんでねってまりさがいってたよ!」 …つまり昨日のまりさが集団でここを襲撃し、俺のれいむを亡き者にしたらしい。 数が多ければ勝てると思ったのか?愚かな饅頭め。 …ゆるさん… ぜったいにゆるさんぞ饅頭ども!!!じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!! 俺は靴を脱いで家に上がっていく。 「ゆゆ!!まりさのいえにかってにはいrぎゃぶぇっ!」 足元にいたまりさを潰してしまった。 その後何匹か体当たりしてきたがそいつらも踏み潰しておいた。 まりさを踏み潰しながら家を探索していると、いたよ、昨日見逃した糞饅頭がッ! 「おいそこの饅頭」 「ゆ?なーに?ゆっくりできないひとはゆっくりでていってね!!」 平然とした顔で俺を見るまりさ。もしかしてこいつ… 「おい、俺の顔を覚えていないのか?」 「しらないよ!おじさんはさっさとまりさたちのおうちからでていってね!」 ゆっくりは記憶力に乏しいと聞いたが、もはやこれほどのものとは思わなかった。 俺は足元にいるちっこいまりさを掴む。 「お前さぁ、前にこんな風景見たことないか?」 俺はまりさを足元に投げつける。 やはりいい音がした。でも掃除は面倒そうだな。 「ゆっ!おともだちになにするのっ!!」 どうやら本当に覚えていないらしい。ここまでくるとアルツハイマーに近いな。それかミューミュー。 「うるせえぞこの饅頭、いいか、庭にお前が連れてきたゆっくりを全部連れて来い! 連れて来ないとこの饅頭みたく潰れることになるぞ」 「ゆ!まりさはおともだちをみすてないよ!」 「あ、最初に潰すのはお前だぞ」 「みんなー!!」 まりさは俺の言ったとおりゆっくりを庭に集めたようだ。 しかしずいぶんとたくさんいるなぁ。50くらいか。全部まりさ種だし。 「いいかこの自己中饅頭ども、俺の家を滅茶苦茶にした上に俺のれいむまで殺しやがって… 本当だったら俺が一匹一匹殴り殺したいがそれだと時間がかかる、で、今から君達には殺し合いをしてもらいます」 「ゆー!そんなことしないよ!」 「ゆっくりできないひとはゆっくりしねばいいよ!」 ゆっくりからブーイングが飛ぶ。 しかしそんなんで挫ける人間がいるだろうか。―――否。 俺はゆっくりを一匹掴んでゆっくりの目の前に掲げる。 上で「おそらをとんでるみたい!」とか言ってるが気にしない。 「いいか、これから行動を起こさん奴は…こういうことになる」 俺は掴んでいるゆっくりに油を少し付ける。 べたべたぬるぬるで気持ち悪い。 そしてそやつをライターで炙る。 するとどうなるか? 燃え上がる。 「ぶっぎゃああああああああ!!!?」 火の玉と化したまりさはあちらこちらへと転がりまわる。 庭は草があんまり生えていないので火事の心配は特に無い。 そのまりさは少し小さめだったようで、1分も立たずに炭と化した。 さっきまで野次を飛ばしていたゆっくりが静まり返っている。 「2匹だ!2匹になったらそいつらをゆっくりさせてやる」 俺はでんと構えてゆっくりたちに言い放つ。 しばらく時が止まっていたが、一匹のゆっくりが、 「ゆっくりしね!」 と言いながら少し小さめのゆっくり(あれって赤ん坊じゃないか?)を踏み潰したことでバトルロイヤルは始まった。 その争い方は実に見ていて楽しかった。 のしかかるもの、食い千切るもの、協力しあって潰すもの…あ、あそこのタッグ仲間割れしてやがる。 「ゆっくりしんでね!!」 「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 醜い争いは、確実に俺の心を晴れやかにしていた。 同じゆっくりが潰しあう姿は、実に滑稽だった。 そんなこんなで5分ぐらいすると、もう3分の1程度になっていた。 あの忌々しいリボンをつけたまりさはまだ生き残っていた。 まぁ大勢のゆっくりをここに連れて来る位だからある程度の知識はあるのだろうな。いや、狡賢さというべきか… さらに5分、もうゆっくりは3匹しか残っておらず、周りには帽子や皮、餡子などなどが散らばっている。 片付けマンドクセだよこんちくしょう。 残っているのはあの忌々しいまりさと、普通のまりさ2匹。 どちらもあのまりさには勝てないと踏んだのか、媚を売っている。 「まりさっ!いまならおいしいものたべさせてあげるよ!!」 「ゆっ!だまされないでまりさ!そいつはうそつきだよ!!」 「ちがうよまりさ!そっちがうそつきなんだよ!」 なんだか言い合いが始まってしまった。 このままだと2匹とも自滅しそうだ。 俺の計画では2匹ゆっくりが必要なのだから。 俺は立ち上がって一匹のゆっくりを無作為に掴んだ。 本当はあの忌々しいまりさが良かったが、そうもいかない。 「ゆ!たすけてくれるの?」 そんなわけないだろうこの糞饅頭。 俺はそいつを地面に叩き付けた。 「ゆぶ!!」 相変わらずいい音だ。 「ゆっ!おにいさん!これで2ひきになったよ!はやくゆっくりさせてね!」 「ゆゆゆゆゆ!!」 ゆっくりたちが自己主張し始める。 しかし急におにいさんと呼び始めたな。最初からそうしろ。 「まぁ落ち着け、その前にすることがある」 「ゆ!おにいさんは2ひきになったらゆっくりさせてくれるっていったよ!!おにいさんのうそつき!」 「まぁまぁ…気を静めろ」 俺は2匹のゆっくりを掴むと、お互いを擦り合せた。 言わずもがな、発情させるのである。 最近これ使われてなくない? 最初の方こそ嫌がっていたが3分ほどするとお互いに目をとろんとさせた。 発情完了である。 俺はそのゆっくりを地面に置いて放置する。 床の上でやられたらたまらん。 「ゆっゆっゆっゆっゆっゆ…」 お互いに体を摺り寄せ体から分泌される透明な粘液が水溜りを作っていく。 その摺り寄せる音は非常に気色悪く、精神面上よろしくない。 見ていて正直気持ち悪かった。 しばらくすると、文字にし難い声を一方のゆっくりが上げた。 だから文字にはしない。 「すっきりー!」 すっきりしたのはあの忌々しいまりさだ。 もう片方は黒ずんで朽ちてしまっている。 しかし、蔦はしっかりと生えている。3匹くらい実っている。 あと5時間ぐらいで生を受けるだろう。 「ゆ!おにいさん!まりさいっぴきだけになっちゃったけどゆっくりさせてね!」 まりさが俺を急かす。 このまりさがあのまりさじゃなかったら俺は逃がしてやったかも知れない。 このまりさは毛頭ゆっくりさせる気などなかった。 「そうか…ではここで死ね」 「ゆ?おにいさんゆっくりさせてくれるっていったよ!うそつき!」 何…だと…? 「おにいさんやくそくまもってよ!まもれないひとはゆっくりしね!」 お、俺は…キレた。 「だったら…」 「ゆ?」 「だったらなんで昨日のことが守れねぇんだこの…ド低脳がァ―――ッ」 「ゆわらばっ!」 まりさは俺の拳を食らって四方へ分散されたようだ。 すっきりしたよな、しないよな。 俺はとりあえず3つ実っている赤ちゃんゆっくりを1匹残して後は捨てた。 だっていらないから。 そう、俺はこのゆっくりを新しい俺の愛娘にするつもりでいる。 れいむの件は悲しかったが、うじうじしていても仕方ない。俺は過去は振り返らない性格なのだ。 大体れいむも、俺の家を荒らしていたれいむ一家から作り上げたものなのだ。金柑乙。 赤ちゃんゆっくりが知っているのは『ゆっくりしていってね!!』という言葉だけ。 そこからは教育しだいでなんとかなるものだ。 今回は『約束を守る』事から教えようか。 こういう考えを巡らせると、ゆっくりとは哀れな生き物だと思う。 人間のエゴによって生かされ、殺されているのだから。 HAPPY END byGIOGIO このSSに感想を付ける
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注意書き これはゆっくり虐待というよりゆっくりとゆっくりの戦いです 当然ながら虐められないゆっくりがいます(虐めるわけじゃないし) ほんの少し過去作 ドスまりさの誕生 番外編1に関係する単語があったりしますが重要度はゼロに近いので読んだことがある人は苦笑いしてください こんかいゆっくり達が非常に頭がいい(人間並みに道具を使って文明を作ってたりする)のでそういうのが嫌いな人も読むときは注意してください 元ネタはフリーゲームの「KBAF」WW2が好きな人はやってみるといいかも では本編行きます これは、遠いところのお話 紫にスキマで異星へ追放されたゆっくりれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、みょん、ちぇん れいむとまりさに別れた戦いは500年も続きついに星中を巻き込んだ一大戦争になっていた… 「よわいゆっくりはつよいゆっくりをゆっくりさせるためにみをぎせいにするべきである」 あるゆっくりまりさの一言から500年にわたるこの戦争は始まった 最初はただの群れ同士の争いに近かった それこそアインシュタインの第四次世界大戦よろしく体当たりと噛みつきだけの戦いだった だが、お互いの勢力が援軍を求め一つの大陸全土を巻き込んだ大戦争になった そして敗れたまりさ軍は木で作ったいかだや自分の帽子などに乗り新天地を目指して旅立っていった これを第一次ゆっくり大戦と言う その数年後、新大陸に渡ったまりさ軍が新大陸を制圧、先住ゆっくりを支配し、ゆっくりしていたれいむたちを奇襲してきた まりさたちは見たこともない巨大な船で海を渡り、見たこともない乗り物に乗って空を飛んでいた れいむたちはこのまま何もできずに全滅するかに思われた だが、ぼうめいしてきたまりさの一団により新兵器の情報が伝えられただちにまりさ軍に対抗するための兵器を量産、なんとか硬直状態にまで持ち込んだ そしてこの星は 「よわきゆっくりはつよきゆっくりにしたがう」 まりさ軍と 「やわきものはつよくなり、つよきものはそれをたすけみんないっしょにゆっくりする」 れいむ軍との戦闘になった 他のありす、ぱちゅりー、みょん、ちぇんなどはそれぞれ思想に共感した方の軍につき、れいむやまりさも自分の種の思想に反発して裏切るものもいる 俗にいう仲間思いのゆっくりまりさなどはその代表でれいむ軍の英雄として表彰されたまりさ種は意外と多い いま、ゆっくりれいむは焦っていた 命令で隊長と友人、自分の三匹で偵察飛行に出た途中で6機の敵機と遭遇、友人は撃墜され、隊長も自分を狙っていた敵を落とした直後に撃墜されてしまった 敵はほとんど追撃らしい追撃をしてこなかったが愛機は右翼をやられ燃料餡子が漏れ出てしまっている このゆっくりれいむがのる「ゆしきかんじょうせんとうき にじゅういちがた」はれいむ軍の誇る最新鋭戦闘機だ この飛行機、見ただけでは人間には気づかないがゆっくりの一種である ゆっくりの皮でできた外郭を持ち、餡子を燃料としたゆっくりエンジンでプロペラを回して飛ぶ ゆっくりの一種というよりゆっくりの生体パーツを使った生体兵器とでもいうべきか 「このままじゃおちちゃうよ!もうやだ!!ぼかんかえる!!」 れいむは舌で操縦桿のスロットルレバーを押し込み、全速力で母艦に向かっていた 「ゆっ!!みえたよ!!これでゆっくりできるよ!!」 味方の艦隊が見えた、その中央に帰るべき母艦がある 正規空母「ぐれいとれいむ」れいむ軍の主力であり、象徴でもあるゆっくり空母だ だがぐれいとれいむもまわりの味方の船も対空砲で弾幕を張っている、対空戦闘中なのだ だがそんな事をれいむは知らない、少しでも早く母艦に帰ってゆっくりしたい、早くしないと餡子切れで海に落ちてしまう…れいむはそれしか頭にない 実際は右翼のタンクしか被弾していないので節約すれば二時間程飛べる、海に落ちてもタンクが空なら一時間は浮いていられるので味方の救助を待てる だがこの若いれいむはとにかくゆっくりしたいことしか頭になかった ぐれーとれいむの後ろにつき、着艦準備する 甲板上で何匹かのゆっくりが「着艦不可、やり直せ」の赤い旗をくちにくわえて振っているが知ったこっちゃない、こっちは被弾して燃料がないんだ、ゆっくりさせろ!! その瞬間ぐれーとれいむが急に方向を変えた 「なんで向きかえちゃうのぉ!?」 急速回頭中の船には着艦できない、やり直すしかない しかしもう一度やり直すという現実がれいむをさらに焦らせた 「むきゅう!おもかじいっぱいよ!!」 「ゆっくり!!おもかじいっぱいゆっくりー!!」 ぐれーとれいむの艦長である老ぱちゅりーは今回20発目の爆弾を回避しながらも内心は不安だった ここ最近味方が完璧なタイミングで敵の攻撃を受けるのだ たとえば空母の発艦、着艦時 艦隊が乱れた陣形を組みなおすために一時停船している時など完璧なタイミングで攻撃され、大きな被害を出している 味方の情報が敵に筒抜けなのだ 常に敵の潜水ゆっくりに見張られているのかもしれない 新型偵察機を有する敵基地が近くに隠されているのかもしれない 今回も敵基地を攻撃して第二次攻撃隊を発進させようとしたら敵の奇襲だ こんな状態で被弾したら甲板上の第二次攻撃隊の爆弾ゆっくりや魚雷ゆっくりに誘爆してしまう 直掩機も護衛艦も対空砲も頑張っている 戻ってきた第一次攻撃隊も戦闘機隊は少ない弾餡子、燃料餡子で頑張っている じつは毎年出てくる裏切り者、まりさ軍の裏切り者の中にスパイがいるのだがれいむ軍のなかにそれに気づくものはいなかった 「ぐれーとれいむ、ほんかんのそんがいは?」 「ゆっくり!しきんだんにはつですこししんすいがあるけどだいじょうぶだよ!!」 「ごめんなさい!かえったらしっかりしゅうりしてもらうわ!!」 「みぎほうこうさんじゅうど!ぎょらいがゆっくりしないでせっきん!!」 見張りゆっくりが叫んだ 「むきゅん!!おもかじいっぱい!!」 ゆっくり飛行機は意思を持たず、口と舌、足部分の圧力で動く生体部品の集まりだが艦船は巨大ゆっくりだ、艦橋内部に顔があり艦長の指示に従う エンジンゆっくり、発電ゆっくりなどと一体となっているため複数のゆっくりの集合体といってもいい それぞれが意思を持ちながらも艦本体のゆっくりの指示に忠実に従う、パソコンに接続されたプリンターのようなやつらだ いま機関室では機関科ゆっくり達がエンジンゆっくりの口の中にエンジンゆっくり用の餌をせっせと放り込んでいる 全力運転中のエンジンゆっくりは燃費が非常に悪い、疲れる仕事だが文句を言うゆっくりはいない、ここで自分が手を抜けばみんなゆっくりできなくなることを知っているのだ それゆえにゆっくり機関科は優秀なゆっくりしかなれない 「どお゛じでに゛げる゛の゛ぉ!!」 れいむは着艦失敗→後ろに移動→着艦失敗のループを繰り返していた 「あぶないよ!!ゆっくりしないでぼかんからはなれてね!!」 本日三機目の敵を撃墜したベテランのれいむが無線で呼びかける 「あぶないよ!!どおしてこっちにくるの!!はやくはなれてね!!」 甲板上のゆっくり達がみんなで赤い旗を振る だがそのどれもがれいむの耳には入らなかった 「てっきちょくじょう!きゅうこうか!!」 「むきゅん!とりかじゆっくり!!」 「ゆっへっへ、もうにがさないんだぜ!」 SBDゆっくどれすのパイロットである俺まりさは命中を確信していた いままでどんな訓練でも百発百中だった、実践は初めてだが今回も命中させる このために味方に先に突入させ弾幕の薄いところを狙ったのだ 「ゆゆっ!てきがうごくんだぜ!?」 まりさは一つの誤算をしていた 訓練標的は大きなネット、当然動かない。だが敵は30ゆっくりノット超と言うスピードで左右に動いているのだ まずい まりさは思った、このままでは当たらない 選択肢はこのまま爆弾を投下するか、投下しないで上昇してまた爆撃をするかだが訓練のつもりで降下しすぎた、今から上昇しても海面に突っ込むかもしれない 迷わずまりさは爆弾投下のスイッチを押した 「ゆっくりしね!!」 ゆっくどれすから投下されたゆっくり爆弾は自分の最初で最後の仕事をするために空を舞った、だが目の前に広がるのは青い海のみ、敵の船はどこにも見えない 「どおじでだれもいないのお!!」 ゆっくり爆弾とはその名の通り爆弾のゆっくりである 頭部に安全ピンがありそのピンが抜かれた状態で頭部に衝撃を受けると体内に詰まった発火餡子が爆発するのだ ゆっくり爆弾やゆっくり魚雷は自分が爆発することで仲間がゆっくりできるサポートすることを至上の喜びとする 逆に敵に命中できないのは何よりも悲しいことなのだ 毎日自分を磨いてくれた整備まりさ 「ぜったいどまんなかにぶつけてやるぜ」といった搭乗員まりさ 訓練でネットのど真ん中に突っ込むたびに褒めてくれた偉い幹部まりさたち 彼らのために死ぬ、その喜びがいま絶望に変わろうとしているのだ なんとか足に当たる安定板を動かして軌道修正をしようとする、だがそんなことではほんの数度しか落下コースは変わらない 「ごべんね゛びん゛な゛ぁ!ゆっく゛り゛はや゛く゛だたずだっだよ!!」 最期にそう叫んで海面に激突する、その衝撃で一気に弾け飛んだ 爆弾を落としたまりさ機は中途半端に高度を上げたため護衛の巡洋艦の対空砲火で撃ち落とされた せめて爆弾を投下しないで機体を引き起こせば…しばらく低空飛行を続ければ撃墜されないですんだかもしれない まだれいむの悪夢は終わらない、自分はただ母艦でゆっくりしたいのに、もう燃料餡子はないのに、なんでゆっくりできないんだ 低高度でふらふらとんでいる自分を狙っていた敵機を味方が撃墜した、だがそれに気づかないれいむは自分のすぐそばで海面に突っ込む敵機を見てさらにパニックになる 「も゛う゛い゛や゛だぁ!ゆ゛っく゛り゛さ゛せ゛て゛ぇ!!」 その時上空から三機の敵機が急降下してきた これはかわしきれるかどうかわからない、見張り員が悲鳴を上げた だがぱちゅりーはあきらめない まりさ軍から体が弱いと追い出された自分を拾ってくれたれいむ軍 元まりさ軍である自分の能力を認め、ぐれーとれいむの艦長にしてくれた指令ゆっくり そんな自分を信じて今まで一緒に戦ってきた1000匹以上のゆっくり達 彼女たちは今もゆっくりがんを空に向けている そして自分の命令をいつも聞いてくれたぐれーとれいむ 彼女たちのために、諦めるわけにはいかなかった 「むきゅ~ん!おもかじいっぱーい!!」 この日、れいむ軍の主力であり、象徴でもあった空母ぐれーとれいむは沈没した 原因は何度も着艦しようとしたれいむが着艦に失敗、そのまま甲板上の味方機に突っ込んでしまい大爆発を起こしてしまったのだ 艦長である老ぱちゅりーは最期まで環境のゆっくりの顔とゆっくりしていたという あとがき+少し補足 ゆっくり魚雷は足がスクリューになったゆっくり爆弾です、力尽きるか敵に命中すると爆発します 艦橋内のゆっくりの顔はマザー2のダンジョン男の顔のようなものを想像してください この星のゆっくりは過去に幻想郷で大量発生したゆっくりの一部を紫が間引きしようとしたときに えーりんが実験に使いたいと言ったため太陽系外のゆっくり以上の動物のいない地球型惑星に移した者の子孫です この星では軽く千年近く時間が経過してますが姫様の能力で時間を早くしているだけなので幻想郷では一年ぐらいしか経っていません 数万年、もしくは数億年分の時間をかけて進化の行く末を見る実験なのでえーりんは記録は取りますが干渉はしません ゆっくりに戦艦や飛行機の技術を教えたのは紫のきまぐれです 他に質問等があればスレとかで見たら答えます 続きは…未定です、虐めスレとは少し路線が異なると思うので「もう書くなバカ」とか言われたら続きは書きません でもそういうのがなければ気分しだいで続きを書くと思います 8月19日 1812 セイン このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1247 しっかりゆっくりとうっかりゆっくり/コメントログ」 加藤!加藤じゃないか! -- 2010-06-09 04 33 32 寸止めHENTAIとな・・・っ -- 2010-06-21 02 45 05 なんて羨ましい世界だ。オレは生まれる世界を間違えた。 なず可愛いよなず… -- 2010-06-30 02 10 38 加藤ならば続編で独歩さんの克己さんのゆっくりから嫁探しを・・・妄想先走ってすいません!! -- 2010-07-09 01 06 05 刃牙の加藤なんだ……。原作と違って微笑ましい。 -- 2010-07-21 20 25 34 芋ようかんで巨大化、ってどこの宇宙暴走族だw -- 2010-07-21 22 08 27 続編希望 -- 2010-08-03 23 09 54 ドリアン…サンドバッグなくなったのかな… -- 2010-12-10 23 38 52 胴付きゆかりんだと!? ちくしょおおお!! -- 2010-12-30 04 44 23 ゆかりんの中身ってたしか納tやめておこう -- 2011-10-20 00 20 49 ナズーリンに萌えた -- 2011-11-18 21 22 20 カーレンジャー懐かしいなぁ -- 2013-10-10 16 09 51 巷で嫌われているハーレム展開だ!(しかも胴付きばかり) お兄さん的には大好物だけど一般論として、 「頭ン中にリリー・ホワイトでも飛んでいるみたいに幼稚な発想」とか言われてるな。 -- 2018-03-28 22 01 42
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※罪の無いゆ(ry ※人間がとことんゲスでゆっくり出来ません そういうのを受け付けない人は読まない方がいいです ※微スカ描写 ※ドス警報 悪意 作者:古緑 春 男は苛立っていた 何に苛立っていたかはどうでもいいことだが とにかく何かに対して思いっきりぶつけてやらなくては気が済まない程度の苛立ちだった 「こんな時はあのクソどもに限るわ」 そんな事をぶつぶつと呟き、男が踏み入ったのはとある森の道 村の近くで男が求める生き物が数多く生息する唯一の場所だ 少し前に移住してきた群れで、今では我が物顔でこの地に住み着いている 昔は男の友人とともに基地などを作って遊んだ森だが 今では用も無い場合には立ち入ってはならぬ場所とされている 「『ゆっくりぷれぇす』ってか…ナメやがって…」 男はそう呟くと靴の裏に何か柔らかいモノを踏んだのを感じた 立ち止まって靴の裏を覗くと黒いモノがこびり付いている 餡子だ 「あんのクソ饅頭どもが!!死ぬまでブン殴ってやる!!」 男が探しているのは「ゆっくり」、ちなみに踏んだのはその糞だ 男は不定期に訪れる苛立ちを春先から森に住みだしたこのゆっくりにぶつけていた 群れを統べるゆっくりと村との約束により、 人間とゆっくりは互いに干渉しないよう決めてはいるが 男はそんな事はどうでもいい、バレたってせいぜい村長に小言を言われるだけだ それにあのクソどもが苦しむ姿を見ると胸がスカッとするんだ どうしてやめられようか そんな事を考えながら男はゆっくりの巣を探しだした 「ゆっくりしていってね!」 何かが跳ねる音を聞き取った男は後ろを振り返ると ゆっくり流の挨拶をしながらこちらに跳ねてくるゆっくりまりさがいた 人を小馬鹿にしたような目つき、モタモタした跳ね方 全てが男を苛つかせた 「おにいさんもかりにきたの?ゆっくりできるくささんならまりさがきたほうこうにあるよ!」 黒い帽子をよく見ると帽子の端から草が飛び出している 巣へと戻る途中だったのだろうかニコニコと機嫌良く男に話しかけてきた 「…何勝手に山菜取ってんだよ?ここは俺らの場所だろうが」 「ゆっ?なにいってるのおにいさん?くささんはみんなの」 「オラァ!!」 森の奥まで届きそうな怒号と共に男の蹴りがまりさの口に突っ込まれた 嫌悪している相手に口答えされた事に腹を立てた男は 今日はコイツにしようと決めた 「ゆぐあぁぁぁぁぁ!?だじずるのぉぉおぉおぉぉ!?」 「うっせぇんだよクソ饅頭…お前の薄汚ねえガキどもがいる巣の場所、教えろ」 「ゆっぐりじねええええぇぇぇ!!」 男は向かってくるまりさの右目に向かって足を突き入れた 短い悲鳴を上げ、その場にうずくまって震えるゆっくりまりさ もう向かってくる気はなさそうだ 男は素早く帽子を奪い取り自由な方の手でまりさの髪の毛を掴み上げた パラパラと山菜が地に落ちていく 「お前のカスみたいな家族がいる薄汚い巣にこの俺様を招待させてやるっつってんだよ 三回目言わせたら残った方の目もエグってやる」 「ゆっぐ…ゆ…いやだよ…おまえみたいに ゆっくりできないじじいのいうことなんかしんでもきけないよ…」 「あっそ」 五分程も眼を瞑って震えていただろうか まりさが顔を上げると男は消えており、帽子もいつの間にか被り直されていた 「ゆっ…?ゆめ…?ゆうッ…!!」 まりさが口を動かして喋ろうとすると口の中全てが強烈に痛みだした 右目も見えないままだし、まわりには山菜が散らばっている 男がまりさに暴行を加えた事は現実の事だとわかったが どうして急にいなくなったのか、まりさにはワケが分からなかった 「(あのにんげんがきまぐれでまりさたちをゆっくりできなくさせるのはよくわかったよ… ぜんぜんゆっくりしてないよ…こうなったら…どすにいってせいさいしてもらうよ…)」 まりさは痛みで口を開いて喋る事も出来ず 怒りを燃やしながら散らばった狩りの成果を掻き集めはじめた 「(でも…そのまえにおうちにもどって…ちょっとゆっくりするよ…れいむに ぱちぇをよんできてもらって…いたいいたいもゆっくりなおしてもらうよ…)」 会った時よりも更にゆっくりと跳ねて行くまりさを 遠くに見ながら男は醜く頬をつり上げていた 「バカ饅頭が…『にんげんしゃんがいにゃくにゃってあんちんー!』だとか思ってンのか?」 以前から何度もこの群れにストレス解消に来た際に まりさ種は個体によって性格が著しく異なり、簡単に巣の場所を吐く薄情な個体から 死ぬまで吐かない根性のある個体までいる事を 男は経験から『よく』知っていた どちらにしろ巣の位置が分かればいい 前もって知っていたドスの洞窟からも離れていく事から自分の巣に向かうのだろう 男は時折痛そうに跳ねるのを止めて震えるまりさを見て声を殺して笑いながら ゆっくりと後を付けていった 出会った場所から巣までの道は案外短く、3分も歩くとゆっくりまりさが 草と枝でカモフラージュされた巣の前で立ち止まったのが見えた あそこだ まりさが何やらまごまごしていると思ったら口を使って草と枝を取り除く事が出来ないようだ だがもうそんな事で悩む心配は無い もうその口は悲鳴を上げる事しか使い道が無くなるからだ 「よぉ…散々ゆっくり跳ねやがって、ゆっくりしすぎなんだよ」 「ゆッ!!?」 男は今度は帽子ごと頭を鷲掴みにして頬をブン殴った メチャメチャに蹂躙された口内を更に外から痛みめつけられる事で まりさは声も上げられず悶絶した 男は巣から少し離れた叢にまりさを落とすと 悶絶しているまりさの底部や下膨れの部分に 間を置く事無く蹴りを入れ続けた 「見逃して! やったと! 思ってたンのか!? ンン!? オラァ!」 「ゆぐッ! ゆッ! ぶぅッ!」 顔を真っ赤にした男が脚を降ろすとまりさはもう虫の息だった 半開きの口からは涎が筋を作り 朝には番に綺麗にしてもらったのであろうその肌には 男の足跡がいくつもの形を残しところどころ破れていた その様子を見た男は少しは満足したのであろうか 微笑みを浮かべながらまりさに唾を吐きかけ 巣の前にあるカモフラージュを除去し始めた 巣の前からカサカサと音が鳴る ゆっくり出来る音、安心出来る音、まりさが帰ってきた音… まりさが帰ってきたのだ 今日はゆっくりしすぎだよまりさ! でも今日はおちびちゃん達のために遠くまでゆっくり出来る草さんを 採って来るって張り切っていたから、今日のご飯もゆっくり出来るよ! 「ゆっ?おかあしゃんがかえってきたよ!」 「まりさ!おかえりなさい!いまいくよ!」 草や枝をどける作業が終わったのだろうか 巣の中には太陽の光が入り込み、巣の中からではそれは逆光になってよく見えない 太陽の光をその背に浴びながら まりさは巣に入ってきた 男に蹴り入れられて ズズッと音を立ててまりさはゴミのように蹴り入れられた 番のゆっくりれいむが一瞬それを愛する番だと わからないぐらいボロボロにされたまりさは光の無い左目でれいむを見つめていた 「逃げて」と言いたいのであろうが もう声を上げる気力も無い 「ゆあああぁぁぁ!?まりざああぁぁぁ!?どうじでえええぇぇぇえぇぇ!?」 「おがあ”しゃんなのぉ”ぉ”お”ぉ”ぉ”!?」 男はその様を微笑みながら眺めるとゆっくりと右手に手袋を嵌めた 右膝を地につき、巣の中へ右手を伸ばすと 涙と汗でくしゃくしゃになったゆっくりれいむの髪を掴み、巣の外へと引っ張りだした 「おっはークソ饅頭!愛しい金髪饅頭を送ってきてあげたよ!ゆっくり感謝してねー!」 前髪を掴まれ前後にゆらゆらと揺れるゆっくりれいむ 群れの中では特に聡明なこのゆっくりれいむは即座に この男が番のまりさをこんな酷い姿にした張本人だと判断した 「ッ!!」 ゆっくりれいむは憎しみを込めた眼で男を睨みつけながら 前後への動きを利用して男の手に噛み付いた だが、ゆっくりの咬力は元々それほど強くなく まして手袋を嵌めている男の皮膚を裂く程のモノでは無い 「こんの…!!」 しかし軽蔑している相手から、完全に下に見ている相手から 明確なる反撃を受けたとき人間がとる行動は 相手の取った意外な行動に怯み、引き下がるか 「クソ饅頭がぁ!!」 相手に対する嫌悪感を増幅させ、更に凶暴になるかのどちらかだ 男は微笑みを消す代わりに紅潮させた頬を噛み締め ゆっくりれいむを先ほどの叢へと投げ捨てた 「テメェは死ぬ程後悔させてからぶっ殺してやる!!ぶっ殺してやる!!」 怒りで狂ったように喚く男は今度は素手で巣に手を突っ込み 中から一匹、また一匹と小さいゆっくりを取り出した この番の子はまりさ種が2匹でれいむ種が3匹、大家族だ 「ゆあぁぁぁぁ!!ごわいよおおぉぉぉおおぉおぉ!!!」 「おがあしゃんだずげででええぇえぇぇええええ!!!」 「おかあさん助けてだと!?フザケやがって『お仕置き』を受けろ!!」 「おちびちゃん!!やめてええええぇぇええぇ!!!」 「ゆ”あ”あ”」 あの噛み付いてきた方のゆっくりと同じ姿をした赤ちゃんゆっくりを 男は万力の力を込めて一瞬で握りつぶした 丁度叢から這い出てきたゆっくりれいむは 赤ちゃんゆっくりが泣いてる途中男の手に握られて見えなくなった所を 指の間からおちびちゃんの中身がぼたぼたと音を立てて地に落ちていくのを 男がそれを見て下卑た笑みを浮かべる様を しっかりとその目で見た 「よぉ!ゆっくりの癖にゆっくりしないで出てきたじゃねぇか! ホレ汚ねぇガキ返してやんよ!」 男が我が子だったモノを自分の顔に投げつけた 目の前に落ちる姉妹の中でも際立って美しい黒髪に映えていた その紅い紅い髪飾り 「ゆぎゃやあああああああ!!!おねえぢゃあああああん!!!」 「おかあざああああああああああん!!!おねえぢゃんがあぁぁぁぁ!!!!」 我が子の悲鳴と死体 それらを全て生み出しながら薄ら笑いを浮かべる悪魔に向かって ゆっくりれいむは我を忘れ飛びかかった ゆっくりれいむが最後に聞いた家族の声は 子供達の悲鳴だった 「ホラ饅頭ちゃんゆっくりしないで起きてねー」 それからどのくらい経ったのか あの悪魔の声で眼を覚ました あれからどうなったのかは体の状態が物語っている まりさと同じように口の中を蹴り回され 散々殴られた挙げ句底部を引き裂かれたれいむは 放っておけば自ずと死を待つのみといった状態にされていた れいむを殺したいのなら早く殺せばいい でもおちびちゃん達は無事に…おちびちゃん達は…!? 「お…ちび…ちゃ…ん」 「ハイハーイ!おちびちゃん達ならここでしゅよー! 『ついでに』金髪饅頭もいるけどねー!あっ!こんな弱っちーのなんて要らなかったかな?」 れいむの眼にはおちびちゃん達は映らない 男の声がする方向はもっと右の方だ れいむは横たわった自分の体を、痛む顎をやけくそのように使って 男の声がする方向まで向けた その眼に映った光景は 「舐めたマネこいてくれた紅白饅頭ちゃんの大事な家族は 水饅頭になっちゃうのでしたー!スゲー出るわ!ハハッ!溶けてるし!」 「………………あ”…あ”ぁ”…………おぢび……ぢぁ”ん………」 男は激情に任せて握りつぶした最初の赤ちゃんゆっくりれいむ以外を 出来る限り原型を留めたまま殺した その死体を巣の中から引きずり出して来たのであろう 死にかけのまりさの上に載せて小便をかけていた まりさにはまだ息が有ったようでピクピクと時折その身を震わせて れいむを感情の無い目で見つめていたが 男が事を済ませる頃には 全く動かなくなった 「すっきりー!ってか!いやー、家族皆で頑張ってくれたおかげで かなり機嫌もよくなったよ!次来たときまだ生きてたらまたヨロシクな!」 「……………………………! …………『まだいぎてだら』……?れいむが…?…それともじじいが…?」 「あ?」 くたばり損ないの饅頭の眼に一瞬光が灯ったように見えたが 今度はワケの分からない事をほざき始めた もう考えて喋るだけの脳みそ…いや、餡子も無いんだろ、 すっきりさせてくれたお礼だ 一瞬で家族の元へ送ってやっか! そう思ってゆっくりれいむの前に立ち脚を上げた瞬間 体が吹っ飛んだ 「ゆっぐり出来ない人間はゆっぐりしないで森から出て行けぇ!!!」 「う”ぁあぁ………てんめぇ……化け物饅頭がぁ……!」 熱中しすぎだ こんなデカイのが来るのに気付かなかったなんて こりゃあ立ち上がんのにも難儀しそうだ 腕が砕けてんのか?全然動かねえ ドスまりさは群れのれいむが人間に殴られているとの報告を受けて 急いで駆けつけて来たのだ ルールを破った人間には罰を与えなくてはならない ドスまりさは出来るならこの場で殺したい人間に対して 怒りで震える声で告げた 「……『ゆっくりを森の中で殺した人間はドスと村長で裁く』…村長さんとの約束だよ…!! ゆっくりしないでとっとと出て行ってね…!!顔は覚えたから明日には罰を受けてもらうよ…!!」 「ハ…へヘ…!…『約束』ね…どいつもこいつもおめでてーなお前等饅頭は…! 知らねえ癖によ…あのジジイがお前等に対してどういった類いのおもてなしをする人間か…」 ゆっくりと時間をかけて回復した男は 口汚く罵りながら立ち上がった そして罵りながらもじりじりとドスまりさから距離を取っていく ドスまりさの攻撃射程距離を理解しているのだ はな垂れの頃から村長に教わった教えを 男はこの窮地で初めて実践する事になった もっともその表情には先ほどまでとは違い、明らかな怯えが混じっているが 「ゆっくり黙ってね…でないとここで永遠にゆっくり出来なくさせるよ」 「覚えておけクソ饅頭ども!!オメェ等なんぞ 村の女子供やババアの茶のつまみに過ぎねえんだよ! せいぜいガキ共から眼を離さねーこったな!!」 吐き捨てるようにそう言い放つと 男は背を向けて足を引きずりながらぎこちない小走りで 村の方向へ去っていった 「やったねどす!さすがだよ!これでゆっくりできるね!」 「まだまだゆっくり出来ないよ! ぱちぇを呼んでれいむを助けてあげてね! 今ならまだ間に合うかも知れないよ」 隠れて見ていた状況を理解してない群れのゆっくり達の賞賛に困惑しながらも ドスまりさは今まで感じた事の無い胸騒ぎがした あの男の言っていた事だ あの村長がどんな人間か?とはどういう事か あの時会った時はとても素直な人間さんだと感じた 少なくともあの外道よりは信頼出来る筈だ それに子供達から眼を離すな? どちらにせよ行かなくてはならない 明日朝一番に村へと群れの精鋭達をつれて抗議に行こう 餡子が流れるのを止める葉を銜えてやってきたゆっくりぱちぇりーに 傷ついたゆっくりれいむは助かると告げられても ドスまりさは男の残した不穏な台詞のせいでゆっくり出来なかった 次の日、ドスまりさはその言葉の意味を あの男が自分達を「饅頭」としか呼ばなかった理由を知る事になる 続
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ/コメントログ」 原作とのリンクがあると楽しいな。こういうのも良い。 -- 2010-08-06 21 26 34 空をとぶれいむを想像したら笑ってしまった。 -- 2010-12-21 19 32 38 ゆっくりれいむに わたしははくれいのみこよ! とか言われたら「思い上がるな死ね!」としか返せない。で、潰す。 -- 2011-03-07 22 22 09 ↓原始ゆっくりだと「おおいたいたい」程度で潰れないんじゃないか。ぺしゃんこになっても すぐ元にもどるはず。下手するとそういう刺激で分裂して増えるかもw -- 2012-09-14 22 47 30 ゲス -- 2015-01-05 23 20 37 まりさ -- 2015-01-05 23 20 56
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〈崩壊ゆっくりずむ〉 歌うゆっくりこと、ゆっくりずむりばー。常にるなさ・めるぽ・りりかの三種×一匹ずつがセットで行動する。 それぞれ弦楽器、管楽器、鍵盤および打楽器に似た鳴き声を出すことができ、美しいハーモニーで歌う。 その歌声はゆっくりゆゆこなどの捕食種すら魅了するという。 そんなゆっくりずむりばー三姉妹が楽しそうに歌っているところを発見した我らが虐待お兄さん。 まわりのオーディエンスゆっくり達とともに、しばしライブを楽しむ。 さて、ここからが本題だ。歌う三匹の帽子を素早く剥ぎ取り、シャッフルしてまたかぶせる。 るなさの帽子をめるぽに、めるぽの帽子をりりかに……といった具合だ。これを繰り返す。 途中で気付かれ抗議されるが、「ほら、みんなゆっくり歌を聴きたがっているよ」と言えば たやすくごまかされ、歌う方に集中するので問題ない。 三匹の帽子を延々とシャッフルしていると、初めのうちはなんともないが、 だんだん固有のはずの音色やメロディが混乱してくる。 本来るなさが歌うベースラインをめるぽがラッパの声色で歌ったり、 りりかがめるぽのソロを横取りするも、パーカッションの声色でメロディを奏でようとしたり。 聴衆のゆっくりも不審に感じざわめき出す。 そうなったところで今度は質問責めにし、自己同一感を混乱させる。 「キミはだれ?」 「ゆっ……り、りりかだよ!」茶色い髪のゆっくりが応える。 「でも、キミは『るなさの帽子』をかぶって、『めるぽのパート』を 歌っているじゃないか。りりかなんて子、どこにもいないよ」 「ゆ゛う゛う゛ぅっ!?」 餡子脳に考えさせる隙を与えず、三匹に次々と言葉で揺さぶりをかけていく。 どんどん壊れていくハーモニー。聴衆ゆっくりのブーイングも、焦りに拍車をかける。 そのうち、 「じゃあそっちの、『めるぽの帽子』をかぶって、『りりかみたいに』歌っている子はだれ?」 との質問に、 「ゆ゛! る、る……り……りりぽ? めるさ!? う、う゛う゛ぅ~」とか、 「りりりりかは、りりかは……りりかじゃない? けど? り゛り゛か゛のはずだよ゛お゛お゛ぉ!!」とか、 「めめめmmmるにゃさ笹りかかkkkkぽぽppqq¥@*! !!」とか言い出したので、 最終的には三匹とも自我が崩壊するところまで追い詰めてやった。 「あぁぁ! わ゛か゛ら゛な゛い゛!じぶんがわ゛か゛ら゛な゛い゛よ゛お゛ぉ!!!」 ちぇんかよ。 (終) このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 226 ゆっくり・洋服2/コメントログ」 これは いい ちんぴらげすだね! ゆっくりいそいでつづきをかいてね!! -- 2011-06-05 12 22 52 おにいさんの慇懃無礼が冴えてるね! ところで「おようふく」ってどうやって着てるんだろう、想像つかない -- 2011-06-14 06 36 38 おようふくはどうやってきてるん?ゆまむらwwゆニクロwwww -- 2011-11-13 02 44 30 ↓3 雑魚は、うんうんでも食ってろ! -- 2014-08-11 01 36 56 足りない。 これなら小学校の苛めの方が虐めっぽい。 -- 2018-02-27 15 50 26
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ゆっくり達がゆっくりできるにはどうすればよかったか 言葉が通じずともただ媚び続け、ペットとして生きればよかったか それは否。中身が餡子で、何も世話しなくても光合成で育つ。そんな金のなる木を人間がペットとして扱うだろうか。 家畜にされることが関の山である。幸いなことに今までゆっくりは人間から隠れて生きていたので、殆ど捕まらなかった。 さらに人間に捕まえるのは人間の子供だったのですぐに弄ばれて殺されていた。よって光合成で育つということが知られていなかった。 人間がいないようなところを探して生きていけばよかったか。 ある意味正解。しかしあの森以外の環境では、日の光が当っていなかったり、昼間から妖怪が出没したり、 逆に見通しがよすぎて危険なため、この選択枝は除外される。 人間と戦えばよかったか 論外。人間の子供にさえも勝てないゆっくりに、大人相手に勝てるはずがない。あのまりさのように目的を達するために命をかけ、 渡り合っていける個体はほとんどいない。逆に人間の大人たちを本気にさせて、あっという間にまとめてお汁粉にされてしまうだろう。 つまり、人間に認められるしかないのである。そのため、まりさの考えは間違ってはいなかった。 言葉が届かないなら、行動で示せばいい。 しかし、人間に認められる。その難しさをまりさは知らなかった。 まりさはずりずりと体を引きずらせて森の中へと逃げていた。飛び跳ねる体力はもう残っていない。 だが、体内の餡子を4分の1程度失ったことで、無駄に餡子を撒き散らすことがなくなり、虫などがよってこなかった。 不幸中の幸いといえた。 まりさはつい先ほどまでの修羅場を回想した。殺さずに思いとどまってくれたれいむに感謝しながら はやくぱちゅりーをおそとにはこばなきゃ 青鬼になることを決めたときは別に死んでもいいかと思っていた。 でも、人間に追われたとき、いっぱい走ってどきどき苦しくて、体が裂けたときは動くたびにビロビロして気持ち悪くて、 人間達の怒鳴り声で耳がびりびりして怖かった。やっぱり死ぬのは嫌だった。 でも、これでみんなゆっくりできる。 人間のおじさんたちにはたくさん悪いことしちゃったな。ごめんなさいと言えなかった。 れみりゃを怖がらせちゃったな。あの子すぐに泣いちゃうのに。 ありすにはもう会っても口をきいてもらえないだろうな。あの泣き声は忘れられないと思う。 そしてれいむは・・・・・ううん・・・・考えるのはやめよう・・・・・・・・これからきっとゆっくりできるようになるんだ。 あとはまりさがみんなに会わなきゃいい。 そう思って帰り道を急ぐ。ずりずり、ずりずりと そのときまりさの後から、聞き覚えのある声がした。いつかまりさとれいむがピンチだったときに聞こえた、あの声だ。 「あんれぇ、おまえどうしたださ?こんなにぼろぼろで・・・・。また誰かに虐められただか・・・・・・・・・・ 体中べこべこじゃないか・・・・・・・・」 肩には藁の固まり、見上げるほどの巨体。あのときの大男だった。心配そうにまりさを見つめている。 まりさは光を失い、瞳の黒さが深くなった目で大男に視線を向ける。 「おじさん・・・・・・。まりさやったよ・・・・・・・・・・。みんながゆっくりできるよ・・・・ でも・・・・・・・・・・まりさわるいこになっちゃったよ・・・・・・・・・・・・・・・」 まりさは自嘲する。大男から目をそらし、ぱちゅりーのところを目指す。 大男のきれいな目がまぶしかった。 「そうはいってもなぁ・・・・そうだ!いいもんをくわせてやるべよ。体がへこんで力がでないんだろう?」 大男はまりさを片手でむんずとつかんだ。まりさの体を覆ってもお釣りが来るほどの大きな手だ。 「ゆぅぅぅ!?おじさんはなしてよ!まりさはゆっくりできないよ!」 「はっはっは。そうかうれしいか。わかった。お望みどおりゆっくりするべ。お前は友達をたすげよどずるいい子だがらな。 いい子は好ぎだよ。」 大男はまりさを持ち上げ、どしどしと足音を立てて運んでいく。 まりさは早くぱちゅりーを日の光の下に出さなけれなければいけなかったが、大男にまりさの言葉は通じていなかった。 日の光が少し傾くくらいまで大男は走った後、まりさは洞窟の中に招待されることになった。真っ暗で、じめじめとしていて、 あまりゆっくりしたくない。 そんなまりさを大男は最高のご馳走で迎えようとしていた。 しかしゆっくりは食べ物を消化できないので何を食べても吐き出してしまうだろうが。 何が出てくるのだろうか。これほどの大男だ。何を食べればこれほどまでに大きくなるのか興味があったのだろう。 食べきれないくらいたくさんの肉か。 まりさが丸呑みされるくらいのおおきな魚か。 以外にも、山菜の盛り合わせなのかもしれない。 まりさがそわそわと落ち着かない様子を見て、 大男はまりさが期待しているものだと思って、それに答えるかのようにでんっとおもてなしを置いた。 肉だった。 まりさほどの大きな肉の塊。 まりさと同じ形をしている まず人間が食べきれないくらいの大きさだった。 いや、たとえ量が少なくとも食べられないだろう。人間には 「おじさん・・・・これ・・・・・なに・・・・・・・・・」 目の前に置かれたものがぼんやりと見えてくる。その『顔』には見覚えがあった 「そうかそうか。味わって食べたいか。さぁ、ゆっくりと召し上がれ。」 それは3日前に嫌というほど見たあの『顔』だった。 「やべでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!おじさん!ゆっぐりざぜでぇ!!」 歯を食いしばって食べないように持ちこたえるても、 まりさは裂けた口からぐいぐいと「ごちそう」を押し付けられる。 「ごちそう」のほっぺたは固く冷たく、つんとすっぱい匂いがした。 いつもれいむとほっぺたをくっつけあったときの柔らかさと餡子の甘い匂いはかけらも感じない。 反射的に「ごちそう」のほうを向くと、その白くにごった眼と目が合った。 「おじざんやべでぇ!おじざん!!おじざん!おじざん!おじざん!」 「遠慮することないべよ。なくほど喜ぶこともあるまいて、ほら、口をあけて。」 まりさは口をがばっと開けられ、無理やり「ごちそう」を押し込まれた。ゆっくりに共食いがあるとすれば、 このような光景が見えることであろう。 まりさは「ごちそう」の3分の1ほどと合体したような姿となっていた。 「ぴぎぃ゛ぃ゛ぃ゛ ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」 まりさは歯と舌を使って「ごちそう」を飲み込まないように必死に抵抗する。 まりさが普段はお友達としゃべるときにしか使わない口。そのため、人間の畑を荒らしたときに掘り出した野菜は固くて歯が痛かった。 「ごちそう」はそれよりもずっと固い。 口が塞がれ、息ができない。目の前がぼんやりともやがかかってくる。 「ほらほら、お前達も妖怪なんだからこれぐらい一気に食べないと。大きくなれないぞぉ。」 大男はまったく悪気がなかった。それもそのはずだった。大男はゆっくりのことを妖怪だと勘違いしていた。まりさは気づくべきだった。 目の前の大男が子供達を一方的に痛めつけたときの異常さを。それなのにきらきらとしたきれいな目をしていることを。 彼は、自分が悪いことをしているとは少したりとも思っていない。罪悪感に目を濁らせない。 「こいつらは悪い子だから遠慮することないべよ。いい子のお前達へのご褒美だよ。ちょっと古くなっているけどごめんな。 ほら、酒でも飲んでいっぱいやろうや。」 「ゆぐぐぐうぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐうぐぐぐぐうぐぐ!!!!!! ぐい、ぐい、まりさの頬にさらに無理やり押し込む。まりさは泣きながら吐き出そうとする。 光合成で生きていくゆっくり。口から食べ物を食べたことは一度もない。 まりさは思う。きれいなお花。かわいい虫達。大きな動物。みんなかわいかった。かっこよかった。 一緒にゆっくりする仲間達。人間ともこれから一緒にゆっくりできる。だけど、食べてしまったらゆっくりできない。 そうなったらもうお友達にはなれない。 「ゆ゛ひゅぅ!ゆ゛ゆ゛ぅ!ひゅ・・・・。ゆ゛っぐぅ・・・・・・・すぅ・・ぎ・・・・・・・」 ビリっと、まりさの頬が裂けていく。先ほど切れ目がついていた上に、無理やり押し込まれたからこうなってしまった。 大男はそこでようやく気がつく。 「ああ、ごめんごめん。うれしくてつい押しこんでしまっだや。ごめんな。痛かったべ。やっぱり無理やり食べさせるのはよぐないわ。」 大男はまりさから「ごちそう」を引き抜いた。「ごちそう」はべったりとまりさの唾液がついていた。 まりさは酸欠気味だった体に酸素を行きわたらせるように大きく息をする。まりさは安心した。おじさんはわかってくれた。 まりさは人間を食べたりなんかしないと。ぐったりとした顔でそう思ったところに 「やっぱり食べやすい大きさにしねえどな。ほら、わけてやるがらだんとぐえ。」 大男は酒に酔って顔を赤くしていた。その姿は例えるなら赤鬼だった。 いや、例える必要はない。その正体は紛れもない鬼。 鬼 強い力を持っていた妖怪の一族。卑怯な手を嫌い、誠実なものを好む。 また、いったん友人と認めた相手には敬意を表す。現在幻想郷には殆どおらず、大抵のものは鬼の国で生活している。 妖怪のため、人間も食べる。 なまはげ 東北にて語られている鬼。地方内でも伝承が細かく分かれる。怠け者を懲らしめ、災いをはらい祝福を与える。 人間に仕えていたが正月の十五日だけは里に下りて乱暴や略奪を行う。 そして悪い子をさらって食う。などと伝えられている。 幻想郷は外の世界で途絶え、忘れ去られつつあるものが流れ着く地。なまはげという有名な妖怪の中でも、 悪い子をさらって食うというあまり知られていない部類ものは、幻想郷にやってくる。 ついたばかりで未だ幻想郷の常識も知らず、ただ悪い子を捕まえて食べる鬼。それがこの大男の正体だった。 赤鬼は、これから先の人生で決して泣くことがない。そう確信を持って言い切れるような陽気な笑いを浮かべた。 《きもちわるい》 《きもちわるいよぉ》 まりさが開放されたのは、日が落ちた後であった。しんとした暗闇の中、 ずりっずりっと重くなった体を引きずってぱちゅりーの家を目指す。 その目は遠くしか見えておらず、何度も石で転げそうになる。この日は辛いことが起きすぎた。。 誰かと一緒にいないと壊れてしまいそうだった。誰かと一緒にゆっくりしたかった。 青鬼の決意はどこへやら、まりさは急ぐ。傷ついた体でずりっずりっと、暗い巣の中でひとりぼっちの友達のところに急ぐ。 けれどもその速度はとてもゆっくりしていた。 ぱちゅりーの家が見えた。最後に訪れたのはあの絵本を見に行ったときだった。 巣の外からもぱちゅりーが見えた。眼をつぶってゆっくりと動かない。 寝ているのだろうか。愛する友達に出会えてただうれしかったまりさ。 まりさは巣の中に飛び込む。目測を誤って入り口で体をぶつけてしまった。 まぬけなところをぱちゅりーに見せてしまったのかもしれない。 そう思ってぱちゅりーに近づく。 その顔は、髪と同じく、紫色だった。 ぱちゅりーはすでに息を引き取っていた。 誰もそばにおらず 誰も話しかけてこないで 誰も悲しむことなく 誰も知らずに たった一匹で静かにこの世を去った。 まりさはひとりぼっちになった。 絶望。まりさは二度とれいむ達とは会えなくなり、信じていたおじさんはゆっくりできない人だと知り、 おじさんとゆっくりしていたためにぱちゅりーは死んだ。そう、まりさはもうゆっくりできない。 青鬼になる その言葉の意味をまりさは理解したつもりだった。 誰とも会わずただ一匹で生きていく。 だが、その一文の決意を実行できる生き物はいない。 寂しさ。 まりさの餡子はその気持ちでいっぱいだった。 ちょっとだけ、みんなの様子を見に行こう。 会わないなら大丈夫。ただみんなが人間と仲良くしているところを見るだけ。 別にまりさが捕まったってもうみんなは人間の仲間。だから何も問題ない、 青鬼の決心は、完全に失われていた。 気がついたときには目の前には人間の里。里長の屋敷の前だった。まりさは夜の闇の中ふらふらと明かりにつられてやってきた。 辺りには誰もいない。新しい仲間の歓迎会を開いているのだろうか。 まりさが物陰から覗いた時、人間達はもう闇も深まってきた頃だというのに、明かりを贅沢に使って宴会していた。 酒をぐびりと一気に呑み、おわんに入ったおかずをガツガツ食べて、ガヤガヤと聞き分けられないほどの大音声で騒ぐ。 子供たちまでいた。子供達はお酒が飲めない代わりに、お菓子を食べている。 シュークリーム、エクレア、タルトと豊富な種類がそろっている。 人間達はご機嫌だった。ゆっくりしていない、人間独自の仲間との交流だった。 「たのしそう・・・・・・・・まりさもみんなとゆっくりしたいよ・・・・・・・・・・」 思わず口から漏れる偽らない本音。楽しかった日々。 「? みんなどこいったのかな?にんげんといっしょにゆっくりしているのかな?」 宴会の最中であるにも関わらず、歓迎されるべき主賓はどこにも見当たらなかった。 今頃人間達と一緒にお歌を歌って、ありすがへただとからかわれていると思った。 れみりゃが人間の子供と鬼ごっこをしていると思った。 れいむが人間とほっぺたを寄せ合ってゆっくりしていると思った。 しかしその姿は見当たらない。 《どこにいったんだろう・・・・・・》 まりさはそうっと忍び込み、みんなを探す。 最後に一回くらいは顔を見ておきたかった。一回だけ。一回だけ。 カタッ パタン カタッ パタン いくつもいくつも部屋を空ける。しかし見当たらない。どこにもいない。 おかしい。何か変だ。 まりさはようやく事態の異常さに気がつく。いや、本当は気づいてた。誰もいないのはおかしいと。 ただ認めたくなかった。さっきのような、あのおじさんに裏切られたときのような感覚がしていることを。 本当だったら聞こえるみんなの笑い声がしない。 「・・・・・・・・・・・・・・・・よ・・・・・・・・・・・・・・・・し・・・・・・」 どこからか声が聞こえたような気がする。 「・・・・ゆ・・・・・・・・・・てよ・・・・・・・・・・・・り・・・・・・・・し・・・・・・・・・・・ •い・・・・・・・・・・・・・・よ・・・・・」 聞こえた。気のせいじゃなかった。これは紛れもなくれいむの声だった。 まりさはずりっずりっずりっと、れいむの声がするほうをゆっくり目指す。 最後に大好きな友達の幸せな顔を見るために そしてまりさはある部屋の前で立ち止まった。 そこは、台所だった。 奥から聞こえてくるれいむの声。その声はかすれていた。 「ゆっ・・・・・・・・・・・・くり・・・・・・・・・し・・・・い・・・・よ・ •◦◾◾◾◾◾◾◾たす・・・・・・よ・・・・・・・・・・・・・り・・・・・・・・・・・さ・・・・・・・じ・・さ・・・ん」 「れいむ!まりさだよ!どうしたのれいむ!」 まりさはれいむとついに再会する。 最後にあれほどひどい別れ方をしたにもかかわらず、まりさはれいむへと何のためらいもなく駆け寄る。 まりさはれいむな事情をわかってくれていると信じていた。それはあまりにも都合のいい事考え方をする饅頭だった。 いや、実際れいむは事情をわかっていたつもりだった。しかし今ある状況はまりさのせいによって起こったこと。 れいむは、格子状の籠の中に閉じ込められていた。 「だれ・・・・・・・・・まりさ・・?」 「まりさだよ!れいむどうしたの!みんなどこにいったの!ゆっくりおしえてね!!」 まりさがれいむへと駆け寄る。二匹をさえぎる籠にめいいっぱい近づく。 ほっぺたが押さえつけられるあまりに格子から少しはみ出ていた。 れいむは人間に捕まってはいるが、その体には傷一つなかった。 今は、まだ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 れいむは目を伏せてそらす。そのまま十数秒が経過する。 二匹は黙りきり、台所は宴会場からの喧騒が響くのみとなってしまった。 業を煮やしてれいむに問い詰める 「ありすは?ぱちゅりーは?」 れいむは目を伏せたまま答える。その声は、あまりにも弱弱しい。 「みんなたべられ・・・・・・・・・・・・・ちゃったよ・・・・・・・・・・・」 《たべられた》 《たべられた!?》 《どうして?にんげんとおともだちになったんじゃなかったの!》 「れみりゃがさいしょにね・・・・・あたまをぽんっ・・・・・・・・・て・・・・・・きられて・・・・ ぐりぐりって・・・・なかみをむりやりとるの・・・・・・・・れみりやはね・・・・・・はねをばたばたさせて・・・ にげようとしたけど・・・・・・・・・・そうするとはねもきられちゃったの・・・・・・・・・・・・・・・・ •ずっといたいいたいってないてて・・・すっごくおっきなこえで・・・・・・・うごかなくなるまでずっとないてたの・・・。」 《うそ》 「ありすはもっとひどかったよ・・・・・・・・・・・かみのけをぜんぶきられて、・・・・べりっ・・・・・・・・・ てかわをはがされたの・・・・・・・・・・・いちまいずつ・・・・・・・・・・いちまいずつ・・・・・・・・・・ ありすは・・・まりさ・・まりさって・・・・・・・・・ずっとよんでたよ・・・・・・・・まりさがたすけてくれるって・・・ ずっと・・・・・・・・しんじてた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。。。・・・・ おじさんたちはね・・それをみていて・いっぱいわらってた・・・・・・・れみりゃとありすをおいしそうにたべてたの・・ 《うそだよ》 「ほら・・・・れみりゃはそこにいるよ・・・・・・・・・・」 そこに転がっていたのは、かつてれみりゃと呼ばれていた肉まんの皮部分だった。 あのとき、悪さをするまりさを追い払ったれいむ。そのとき人間にはどのように見えていたのか。 「ゆっくりしていってね!(みんなもうだいじょうぶだよ!!)」 リボンのゆっくりは仲間のいる方向に笑いかける。その表情は人間達にも見えた。満面の笑み。 終止無言だった先ほどとは対照的に明るすぎる声で二匹へと呼びかける。 その声は人間達には勝ち誇り、自らの領土を主張するように聞こえた。 人間達は事情を知らなかった。 そのとき、一人の男が水をさすようにつぶやいた 「こいつら、今も【ゆっくりしていってね】って言いつづけているから、里での縄張り争いしただけだったんじゃないか」 -言われたとおりゆっくりするよ。俺達が満足するまでね。- -ゆっくりゆっくりうるさいなぁ、お前から先に苛めてやろうか。- -ん~、いい声で鳴くなあこいつら。少しワンパターンだけど、やっぱりいい声するや。発音の変化がいいね。濁音がついて- -せっかくだけど、ゆっくりしている暇はないだべ- -それににんげんってはなしがつうじないのよ!いきなりつぶされたおともだちもおおいの!- この世界には、ルールがあった。 この世界では、他の世界とひとつ異なるところがある この世界では、ゆっくりの言葉は人間にはある一つの言葉とそれを含む単語にしか聞こえない。 その言葉とは 【ゆっくりしていってね】 ゆっくり達は自分達の言葉がこうして聞こえているのは知らない。 また、人間の言葉は、ゆっくりにとってはうなり声に聞こえる。 つまり、ゆっくり達が火にあぶられようが、壁に叩きつけられようが、切り刻まれようが、人間と友達になりたかろうが、 自分達の意思を人間に伝える方法は存在しないのである。 【ゆっくりしていってね】 人間には鳥や虫のような【鳴き声】にしか聞こえないそれも、あの状況ではある先入観を抱かせることになった。 その言葉の持つ意味が曲解されていく。 あのとき、れいむはまりさに向かって黙りきったまま体当たりを繰り返してしまった。れいむが大好きだったまりさ。 そのまりさへと一言でも責めたら取り返しのつかないことを言ってしまうと思ったれいむ。 だが、人間の目にはれいむがまりさに友好を求めるかのような【鳴き声】を出さないことから、 リボンのゆっくりが、帽子のゆっくりが羽を持ったゆっくりとヘアバンドをつけた ゆっくりにじゃれていたところをいきなりたたき出したようにも見えた。 れいむが【ゆっくりしていってね】と叫びながら叩き続けていれば、 この鳴き声に意味はないことに気がついたかもしれなかったのにである。 また、その後にありすとれみりゃに向かって大声で笑いかけたことは最悪だった。 その様子は人間から見たら、外敵を追い払って仲間に【ゆっくりしていってね】と、自らの縄張りを誇る様子にも見えた。 ゆっくりに対してかまっているのは虐めている子供達だけ。 大人たちが子供の頃に虐めたのは蛙や虫。 つまり、ゆっくりの生態はあまり人間達に深く知られていない。 考えすぎだよと笑っていた大人たちも、いつしか多数派に言いくるめられる。 どうせゆっくりは弱い。ならばこちらからしかけても、報復など恐れるほどではない。 今度はこいつらが徒党を組んで悪さをしでかすのではないか。 だったらこれは弱いものいじめではなく、駆除になる。駆除するなら早いほうがいい。 だから何も悪いことじゃない。 人間達はゆっくりに対して誤解した認識を持つ。。 無害な動物から人間の仲間へ、そして人間の仲間から害獣へ まりさの「赤鬼と青鬼」作戦に誤算があったとすれば、ゆっくりが人間に対して何の役も立たないということだった。 鬼は強く、仲間にすると心強い。用心棒としても、労働力としても使える。 しかしゆっくりは、仲間にしても何の役にも立たない。 人間の仲間というには、あまりにも無力だった。 あたりが静まり返った 「ゆっぐりじていでね!!(ま゛り゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!だずげでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!)」 「ゆ~ぐぃ~~!(う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁん゛!!!)」 命乞いの鳴き声を上げるカスタード饅と肉饅。人々の耳にはそうとしか聞こえていなかった。 「ゆっくりしていってね!」は、『ゆっくりやめてね』と自らの命の危機に対する哀れみを誘っているよう意味にしか聞こえなかった。 害獣の命乞いなど聞き入れるほど人間は甘くない。二匹は今、宴会の出し物になっていた。 人間達は、その深い味に舌鼓を打つ。 「ゆっくりしていってね!(まりさはほんもののまりさなの?)」 れいむがいきなりまりさに対して問いかける。 目は血走り、その声は禍々しい。 「ゆっくりしていってね!ゆっくり!(まりさはまりさだよ!どうしちゃったのれいむ!)」 まりさはあわてて否定する。どうしてこのような質問をされたかわからない。 「ゆっくり!ゆっくり!(ほんもののまりさならみんなをたすけにきてくれたよ! おまえはたすけにきてくれなかったよ!)」 3日前、かなわないのにひたすら人間に立ち向っていったまりさ。 2日前、悪行の限りを尽くして去っていったまりさ。 れいむは、悪さをしたまりさは別のまりさと思い込むことで、自らの心のまりさを責める気持ちからから友達のまりさを守っていた。 「ゆぅ~!ゆゆぅ! (まりさはれいむのしってるまりさだよ!まりさがわるいことをして! みんながまりさをこらしめればにんげんのおともだちになれるとおもっていたんだよ!)」 まりさは自分の存在を否定されていた。それはひとりぼっちになることよりずっと辛い。 なんであんなことを考えたんだろうとまりさは自嘲する。余計なことをしなければみんな死ぬことはなかったのかもしれないのに。 「ゆっくり!ゆゆっくり!ゆっくりしていってね!(みんなしんじゃったよ!おまえのせいだよ!ゆっくりしね!)」 あの時一度も言わなかったまりさへの恨み言を惜しみなく繰り返すれいむ。 れいむは正気を失いつつあった。 「ゆっゆ!ゆぅゆ!(れいむだけでもたすけるよ!ゆっくりしないでたすけるよ!)」 まりさはかつて人間の子供に対して行ったようにれいむの籠に体当たりを繰り返す。 れいむはちょっとおかしくなってしまっただけ。そう自分に言い聞かせながら体当たりを繰り返す。 何度も、何度も、体がへこんでも何度も何度も。 しかしそのとき、まりさの体にはある異物があった。 あの赤鬼に食べさせられた「ごちそう」だ。 それは消化されず、ずっとまりさの体内に埋まっていた。 体内に大量の異物がある状態。 そのような状態で体当たりを繰り返した結果、 餡子と共に吐き出した。「ごちそう」を 《ちがう。これはちがう。まりさはなにもわるくない。おじさんが無理やりまりさに食べさせたから。 おいしくなかったよ。まりさはこんなことしないよ。にんげんをいじめたりしないよ。》 「ゆっくりしていってね!!(れいむ!ちがうの!これはちがうの!あのおじさんが・・・・)」 「ゆっくりしていってね!(ゆっくりだまってよ!!)」 《なんでこんなことになっちゃったんだろう。なにがいけなかったのかな。》 《人間に悪いことをしたから?青鬼になろうと思ったから?》 《おじさんのことを信じちゃったから?あの日ピクニックに行ったから?》 《まりさはただみんなにゆっくりしていってほしかっただけなのに》 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっぐりじでいでね!ゆ゛っくり!ゆ゛っぐりぃぃぃぃぃ! (しらない!おまえなんてじらないよ!おま゛えなんてまりざじゃないよ!このばげもの!まりざをどごにや゛っだの! に゛ぜも゛の!!ま゛り゛ざを゛がぇぜぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!)」 そのとき、奇跡が起こった。自らの心が人間には伝わらないゆっくり。 しかし憎しみに狂ったれいむの怨嗟の声は、ゆっくりの言葉と人間の言葉に同じ意味を持たせた。 あの愛嬌のある姿はどこにもなく、地獄から響くような『鳴き声』をあげていた。それは屋敷の中にいる人間にも伝わった。 「ゆ゛っ゛ぐり゛じねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛゛ え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ええ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え ゛え゛え゛゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 その表情はまさに『鬼』だった。 人間たちはこの声を聞きつけ、台所に駆け寄るとあたりに散らばる格子状に千切れた饅頭とそれに混ざった肉片を見る。 人間たちは先ほどまでの宴会で胃の中に入れたものを吐き出す。 次の日から、ゆっくりは【ゆっくりしていってね】という声で人を引きとめて襲うと伝えられることになる。 害獣に認定されていたのはほんの数時間ほど、今は化け物と呼ばれている。 かくして、赤鬼から逃げた青鬼は村から追い出され、誰にも相手にされず、後悔しながらゆっくり苦しみ続けることになりました ゆっくりまりさと鳴いた赤鬼 めでたし、めでたし