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「おにいさん!れいむたちのおしごとのおてつだいをさせてね!」 「・・・・・・は?」 ある初夏の晴れた日のこと。 俺はいつも通り田吾作さんの畑のわりと近くにある自分の畑で仕事をしていた。 すると、人里のゆっくり対策の進んだ最近では珍しい山から下りてきたゆっくりの一家がやって来て、そんな事を言いやがった。 他所の地域では虫取りや他の害獣を追い払うのに役立てることもあるらしいが、ここではそんな習慣はない。 そもそも、人間の役に立とうという殊勝なゆっくり自体が極めてまれな存在だ。 「・・・農作業の手伝いって、お前らに何が出来るんだ?」 「れいむたちはむしさんやはっぱさんをむーしゃむーしゃできるよ!」 「野菜と雑草の区別はつくのか?」 「あたりまえなんだぜ!」 そう言って、ゆっくり一家の両親はゆへんと偉そうに胸(下あご?)を張った。 両親はれいむ種とまりさ種で子どもは親と同じ種族の赤ん坊サイズのものが2匹ずつ。 いわゆるオーソドックスファミリーだ。 「子どもが勝手に食ったりしないだろうな?」 「「「「しょんなことちなにゃいよ、ぴゅんぴゅん!」」」」 俺の言葉に反応した子ども達は反論の後、一斉に頬を膨らませた。 さて、どうしたものか・・・。 さっきの応答や言動・態度を見る限りにおいて、ゲスっぽい気配は無い。 それどころか家族揃ってゆっくりにしてはかなり聡明なようだ。 「ん~・・・」 「おにーさぁん・・・おねがいだよ!」 「・・・で、何が目当てなんだ?」 「ゆゆっ!・・・すごいぜ、れいむ!まりさたちのもくてきはばればれだぜ!」 「ほんとうだね!さすがにんげんさんだね!」 「「「「ゆっきゅちしゅごいよ!」」」」 珍しく殊勝な奴らだと思えばやっぱり見返り目当てだったが、それでも勝手に畑の野菜を食い漁るよりはずっと賢明だろう。 物珍しさにも後押しされ、俺は大根4本と交換で一家の申し出を受け入れることにしてみた。 野菜と雑草の区別が出来ていることを確認してから、柵の中に招き入れ、一家のためにそこそこの大きさの小屋と水飲み場を設置してやる。 こうして、俺とゆっくり一家の共同作業が始まった。 結論から言えばこの一家はいつも俺の予想をいい方向に裏切ってくれた。 ちゃんと雑草と野菜を区別して雑草だけを抜き取ってくれるし、虫の駆除もほぼ完璧。 流石にそれ以上のことは殆ど出来なかったが、虫害をどうにかしてくれるだけでも本当に助かる。 一度だけ子まりさが野菜に口をつけようとした事もあったが、その時には自分の子どもをちゃんと叱りつけていた。 なるほど、これだけ出来のよい個体であればゆっくりであってもそれなりに役に立つ。 それに・・・・・・ 「「ゆゆっ!おにーさん、ゆっくりしていってね!」」 「「「「ゆっくちちていってね!」」」」 「仕事があるからゆっくり出来ないっつーの」 「「じゃあゆっくりおしごとがんばってね!」」 「「「「ゆっくちがんばってね!」」」」 何より、間違ってもおうち宣言のようなこっちの神経を逆なでするようなことは言わなかった。 それどころか、仕事の合間の休憩時間の話し相手としても活躍してくれた。 柵では対処しきれない鳥類が作物を荒らそうとしたときには大声で俺を呼んだ。 とにかく、ゆっくり一家は十分すぎるほどに役に立ってくれた。 「れいむぅ・・・とってもゆっくりしてるね~」 「そうだね、まりさ」 「つぎのおにさんはれいむだよ!」 「「「ゆっくちにげるよ!」」」 また、柵と小屋に守られた畑で安全に食料を確保できるこの状況は一家にとって、とてもゆっくりできる環境だったらしい。 子ども達は赤ゆっくりから子ゆっくりへと成長し、餌を食べ終えた後に畑の周辺でよく鬼ごっこをしていた。 好奇心旺盛で俺に人間のことをあれこれ聞いてきたりもした。 「おにーしゃん!どうちでにんげんさんはむしさんをたべないの?」 「いや、食べられることは食べられるし、食べることもあるぞ」 「でも、おにーしゃんはたべないね!」 「虫はなぁ・・・人間には小さすぎるんだよ。あと、見た目がグロい」 「どうちて?おいちいのに?」 「人間の好みじゃないんだよ。さて、仕事に戻るからもう話しかけんなよ?」 「「「「ゆっくちりかいちたよ!」」」」 と、まあ、こんな具合に鬱陶しくも愛嬌のある奴らだった。 たまに引っ掴んで持ち上げてやるだけで「おしょらをとんでりゅみたーい!」と大喜びするので、散歩いらずな分犬よりも手間がかからない。 「おにーしゃん!いもうとたちにもおしょらちてあげてね!」 「「れーみゅもおしょらとびちゃいよ!」」 「「まりしゃもぶれいじんぐしゅたーちちゃいよ!」」 そうそう、そういえば相当ゆっくり出来たせいか、夏の間に家族が4匹ほど増えていたりする。 れいむ種とまりさ種が2匹ずつ。まだ生まれて間もない赤ん坊だが、にんっしんっで産まれたので結構大きい。 1回のにんっしんっで産まれたのは2匹で両種が1匹ずつ。 まずはれいむが産み、その次にまりさが産んだ。 そんなわけでいつの間にかこの一家は両親2匹に子ども8匹と言うかなりの大家族になっていた。 勿論、新しく出来た家族も親や俺の言うことをきちんと守って、虫や雑草を駆除してくれた。 おかげさまで、今年はいつもよりもずっと収穫が多かった。 そして収穫を終えた日の夜。 翌朝には一家に約束の大根を渡し、野に返してやらねばならない。 俺は前々から読者にも伏線すら提示せずに考えていたある計画を実行に移した。 そろーりそろーりと連中の小屋に忍び込むと、夏に生まれた子どもを各種族1匹ずつ捕まえ、いったん自分の部屋へ戻った。 それから、今までは常時開放されていた小屋の出入り口に扉を取り付け、しっかりと施錠も出来るようにした。 仕上げに、残った家族をこいつらの本能に刻み込まれた言葉で叩き起こした。 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!」」 「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」 いとも容易く目を覚ました一家はしばらくのん気に「おにーさん、どうしたの?」などと言っていた。 が、やがて家族が減っていることに気づくと顔を真っ青にして右往左往し始めた。 「おにーさん!れいむのおちびちゃんがいないよおおおおお!?」 「そりゃそうだ。俺が預かったんだからな」 「どうしてそんなことするんだぜ!?」 「それはね!お前達との取引を無効にしたいからだよ!」 「「「「「「「「ゆゆっ!?」」」」」」」」 俺の突然の宣言に「びっくりー!」とでも言わんばかりに目を見開いて驚くゆっくり一家。 今までそれなりに仲良くしてきただけに、その信頼の全てを根底から覆す言葉が信じられないのだろう。 その証拠に、しばらく唖然していたれいむは我にかえるや否や、頬を膨らませてこう言った。 「おにーさん、じょうだんはやめてね!ゆっくりできないよ、ぷんぷん!」 初めて俺に出会った日から数えると、なんと100日以上もの付き合いがあるのだ。 流石に俺がそんなことをするとは思えない、或いは思いたくないらしい。 しかし、残念ながら全て事実であり、目をそらしても変わることの無い真実。 そのことをれいむ達に理解してもらうために、俺は近くにいた、親に連れられてここに来た1匹の子まりさを踏み潰してやった。 「「「「「・・・・・・ゆゆっ!?」」」」」 「これで分かっただろ?俺は本気だよ」 「ゆああああああああああああああああああああ!?」 「でいぶのおぢびぢゃんがあああああああああああああ!?」 「「「「「ばりぢゃあああああああああああああ!?」」」」」 家族が1匹踏み潰されたことでようやく事態の深刻さを認識した一家は恐怖と絶望に顔を歪め、彼女らの双眸からは涙が溢れ出している。 が、泣き止むまで待つのも億劫なので「ゆっくりしていってね!」を利用して半ば強引に泣き止ませると、即座に用件を伝えた。 「さっき言ったとおり大根はやらん。嫌なら全員殺す・・・理解したか?」 「「ゆぐっ・・・・・・ゆっくりりかいしたよ!」」 「「「ゆえーん!」」」 「おにーしゃんひどいよ!やくそくをやぶりゅなんてゆっくちしてないよ!」 「しょーだよ!ゆっくちできないよ!」 残り7匹のうち、5匹は自分の立場をしっかりと弁えてくれたようだが、2匹だけそうでないものがいた。 1匹は両親に連れられてきた子まりさで、もう一匹は夏に生まれた子まりさだった。 彼女らは「ゆっくりさせてね!」などとのたまいながら、成体一歩手前の体を思いっきり跳躍させて俺に体当たりを仕掛けてくる。 が、悲しいほどに痛くもかゆくもないのでしばらく黙ってその攻撃を喰らってやる。 最初はいい気になって「ゆっくりこうさんしてね!」などと言っていたが、やがて息が上がり、冷静になった頃には己の無力を理解した。 「「どほぢでじぇんじぇんぎがにゃいのおおおおおお!?」」 泣き叫ぶ2匹の呼吸は荒く、また体当たりを繰り返したせいでところどころ青あざが出来ていた。 ぼろぼろになりながら、己の無力をかみ締める姿は可哀想でどこか哀れみを誘うものがあるが、容赦することなくお仕置きを加えてやった。 「うりゃ!」 「―――――――――――――ッ!!?」 サミング、いわゆる目潰しを食らわして子まりさの目玉を両方とも抉り出すと、悲鳴にもならない金切り声が子多重に響き渡った。 両親はガタガタと震えながらも「やめてあげてね!いたがってるよ!」と俺に許しを請う。 その傍では素直に言う事を聞いた殊勝な子ども達が両親にへばりついて泣きながら、歯をガチガチと鳴らして震えている。 そして、当の子まりさは目のあった場所から餡子を漏らしながら床を転げまわっていた。 「ゆっくりにげりゅよ!そろーりそろーり・・・」 「ハイ残念、もう見つかった!」 「ゆゆっ!?やめてね!こっちこないでね!?」 子まりさの惨状を目の当たりにした子れいむもまた涙で頬をぬらしながら、必死に逃げ回っていた。 しかし、普段は開けっ放しの出入り口は閉まっており、この小屋には隠れられるような場所も無く、逃げ場所なんて何処にもなかった。 それでも子れいむは俺から逃げ続けた。俺がわざと泳がせていることにも気づかずに一心不乱に逃げ続けた。 そして、疲労が限界に達し、一歩も動くことが出来なくなった瞬間に彼女は俺によって光を奪われた。 俺は一家に食料の代わりに安全に越冬できる巣、以前から使用していたあの小屋を貸してやることにした。 ただし、扉はしっかりと施錠されているし、他の場所から外に出ることもできない。 勿論、食料をやるつもりは微塵も無いので、このままでは何も食べることは出来ず、飢え死にするのを待つだけである。 「そこで、赤ゆっくりのできる蔦やそれに成っている赤ゆっくりと大根を交換してやろうと思う。嫌なら飢えて死ね!」 「ゆゆっ!・・・お、おにーさんはあがぢゃんをあづめでどうずるの・・・?」 「いい質問だ。俺の家に連れて行ったお前らの子どもに食べさせる。ちなみにそれ以外の餌は与えない」 「「「そ、そんなひどいことちないでよ!?ゆっくちできないよ!」」」 自分たちの立場を理解しているとは言え、流石にこの提案ばかりは呑めないらしい。 必死の形相で抗議し、何とか俺から妥協を得ようと一生懸命媚びへつらったり、泣き落とそうとしたりしている。 が、やっぱり何の意味も無い。 「お仕置きされたいか?」 「「ゆゆっ!おしおきはやだよ!ゆっくりできないよ!?」」 「「「おしおきごわいよぉ~!」」」 「「ゆぎぃ!?お、おぢごぎいやあああああああああああああああああ!?」」 どんなに頑張ってもたった一言ですべてが消し飛んでしまう。 両親は子をかばい、子は両親にすがりつき、既にお仕置きを受けたものは気が狂ったかのように喚いていた。 そんなどうしようもなく無力な一家に向かって更に話を続ける。 「ちなみに家のほうの子どもの食事は君たちと交換した蔦や赤ちゃんだけだからね。ゆっくり理解しろよ?」 「「ゆぐっ・・・ゆ、ゆっくりりかいしたよ・・・」」 それから交換レートについても話し合い、蔦1本=大根の葉っぱ10g,赤ゆ1匹=大根の葉っぱ3gという相場に決定した。 ちなみに、うちで取れる大根1本の重さが1000gの可食部分が900g程度であるから蔦1本に赤ゆが5匹なると仮定して1本=25gである。 つまり、40本の蔦を手渡してようやく1kgの食料を得られるのだ。 一家はその分量を示されたときに少なすぎるとゴネたが、手近な成体間近の子れいむにお仕置きをしてやったら快く同意してくれた。 植物型であっても自分が生きたまま子どもを産めるだけの大きさに達しているのは両親と最初からいた4匹の計6匹。 ただし、子どものほうは蔦を3本も生やせば命に関わるだろうし、連続出産なんてとてもじゃないが出来ない。 勿論、いくら十分成熟している両親と言えど5本以上蔦を生やすと流石に危ないのは言うまでもない。 現在生き残っているゆっくりは7匹。 両親のれいむとまりさ、成体間近の子れいむが2匹と子まりさが1匹。 子ども達に関しては1匹のれいむを除いて全員お仕置きによって目を失ってしまっている。 そして、夏に生まれた子れいむと子まりさが1匹ずつ。 こちらは子まりさの方だけがお仕置きによって目を失ってしまっていた。 「ゆっぐ・・・ほどぢでごんなごどになっだのぉ・・・」 「ゆっぐぢでぎないよぉ~・・・」 「「ゆっぐちちだいよ~・・・」」 「くらいよ~・・・ゆっくちでいないよぉ・・・」 そんな絶望的な境遇の中で苦しみにあえぐ一家を眺めながら俺は小屋の出入り口へと向かっていく。 そして、たった一つだけ希望を与えて小屋を後にした。 「俺の部屋の子ども達は来年の農作業用だから餌以外は最高の環境でゆっくりしているぞ」 れいむとまりさは本当に賢い個体だった。 男の言葉を聞いて、意味するところを、男の意図をきわめて正確に把握していた。 また、ゆっくり特有の希望的観測をせずに自分たちの末路を理解した。 「れいむ・・・ごべんね。まりさがにんげんさんのおでつだいしようなんていったせいで・・・」 「ちがうよ、まりさ!れいむもさんせいしたんだよ!」 「「「ゆっくりできないよぉ~」」」 「もうやだ、おうちかえる!」 「おちびちゃんたち、ゆっくりがまんしてね!はるになったらおうちにかえれるよ!」 勿論、嘘だ。男は「部屋の子ども達は来年の農作業用」だと言っていた。 つまり、来年には子ども達がこの小屋で寝泊りをして虫や雑草の駆除に従事することになる。 その時、自分たちが生きていると余計なことを吹き込んでしまう恐れがある。 「きょうはゆっくりやすもうね!」 「あしたになったらきっとおにーさんもゆっくりできるようになってるよ!」 「「「「「ゆっくりりかいしたよ・・・」」」」」 しかし、その事実を伝えるのはあまりに酷だと判断した両親は何も言わず、ゆっくりすることを提案した。 両親の言うことを聞いて痛みや恐怖を堪えながら、そしてそれらから逃げるように子ども達は眠りについた。 彼女達はそれがこの世界で最後のゆっくりになることを知るはずがなかった。 「そろーりそろーり・・・れいむ、ゆっせーので、でいくよ?」 「ゆっくりりかいしたよ。ゆっせのーで」 あっという間に眠りについた子ども達を起こさないように静かに傍まで這いずって行った両親は掛け声と同時に子れいむに噛み付いた。 その子れいむは夏に生まれたばかりの子どもで、まだ小さく成体2匹にいきなり噛みつかれてはひとたまりも無い。 一瞬にして大量の餡子を失った子れいむは断末魔を残して終らないゆっくりへと旅立って行った。 「・・・もっと、ゆっくちちたかったよ・・・」 「「む~しゃむ~しゃ・・・ごべんねぇ・・・」」 そうして子れいむの亡骸を食べ終えた両親は次に両目を失った子まりさを食い殺した。 言うまでも無いことだが、出来ればこんなことはしたくないのだろう。 悲しみの色に染まった双眸からは涙が溢れ出し、水に弱い頬をふやけさせてしまっている。 夏に生まれた子まりさも同じように殺すと、その亡骸を両目を失った成体間近の子まりさ2匹の口にねじ込んだ。 舌を使って器用に口の奥へと運び、何とかこぼれ落ちないようにする。 その後、両親は我が子に頬をこすりつけていわゆるゆっくりにとっての交尾“すっきりー”をした。 途中で子どもが目を覚まし、「ゆっくりできないよー!」と泣いていたが、それでも無理矢理最後までやり遂げた。 「ごべんねぇ・・・」 「「も、もっと、ゆっくちしたかったよぉ・・・」」 「おぢびぢゃんだち・・・ごべんねぇ」 翌朝、唯一生き残った成体間近の子れいむが目を覚ましたとき、部屋には3本の蔦を頭に生やした両親しかいなかった。 それ以外のものは見慣れた壁と床と、わずかばかりの黒いかたまり、そして、10本の蔦を生やしている黒ずんだ大きな塊だけ。 朝早くにやってきた男は、以前のようにゆっくりしていることは無く、その蔦を全部引っこ抜くと足早に小屋を後にした。 「ねぇ、おかーさん・・・いもうとたちは?」 「れいむ、ゆっくりきいてね!」 「ゆっ・・・ゆっくりきくよ!」 神妙な面持ちの親れいむのただならぬ気配を察知した子れいむも真剣な表情になる。 「れいむのいもうとたちはね・・・・・・おかーさんたちがころしたんだよ!」 「ゆゆっ!?う、うそいわないでね!おこるよ、ぷんぷん!」 「ほんとうなんだぜ。いっぱいいてもごはんがへるだけだからころしたんだぜ!」 「ど、どほぢでぞんなごどずるのおおおおおおおおおお!?」 その残酷な言葉を聞かされた子れいむは泣きじゃくり、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら両親に怒りをぶつける。 が、両親は「しかたなかったんだぜ!」とか「れいむのためだよ!」などと言うばかりで、何一つ納得のいく言葉を口にしてくれない。 やがて我慢の限界に達した子れいむは親れいむに飛び掛るがあっさりと弾き飛ばされ、まりさに取り押さえられてしまった。 「おがーざんのばがああああああああ!?」 「しかたないんだよ!こうしないとゆっくりできなくなっちゃうんだよ!」 「ぞんなのぢらないよ゛!ゆっぐぢでぎないおがあざんなんでゆっぐぢぢね!!」 厳しい自然の中で仲間を失った経験の無いこの子れいむにとって、生存のためでも仲間を切り捨てるなんてことは考えられない。 だから、親の気持ちも知らずに泣きつかれて眠るまでただひたすら呪詛を吐き続けた。 「ゆっくりしね・・・だって」 「おお、こわいこわい」 本来ならふてぶてしい表情で言うはずのこの言葉を、今ばかりは悲しみに満ちた表情で口走る。 ここにいてもいつか殺されるだけなら、いつか脱走を試みなければならない。 そして、そのためにはまず生き延びなくてはならないし、脱走の際に足手まといにしかならないものを生かしても仕方が無い。 そんな個体はよしんば逃げ延びても冬の野原や森で生き残ることなどまず不可能なのだから。 ならばさっさと間引いて一番逃げ延びる可能性のあるれいむだけでも救いたい。 また、きちんと蔦を提供することで、男の部屋の子ども達も何とか生き延びることができるかもしれない。 それが子どもが決して知ることの無い両親の想いだった。 頬を涙でぬらしながらも安らかな表情で眠る我が子の傍で2匹は再び6度に渡ってすっきりを繰り返した。 それが終わるとタイミング良く男がやって来て、さっきの分の餌(大根の葉っぱ650g)を床に置き、再び蔦を引き抜いていった。 結論から言えば両親は、餌には一切手をつけずに命を削って20本近い蔦を提供したが、子どもを逃がす機会を手にすることは出来なかった。 子れいむは両親の本心を理解しせず、度重なるすっきりで疲弊しているところを彼女に襲われたのが両親の死因となった。 小屋に残されたのは世間知らずで、両親ほど賢くもなかった1匹の成体間近の子れいむとおよそ1000g分の大根。 3ヶ月ばかり続く長い冬の間、最初の数日は両親の教えに反発するように適量以上を食べ続け、その後数日は妙な臭いを発する両親の死体で飢えをしのいだ。 が、やがてそれも尽き、2,3週間かけて子れいむはゆっくりゆっくりと飢えて、やせ衰えて、死んでいった。 「もっと・・・ゆっくり、したかったよ・・・」 おわり 善良なゆっくりは心理的な抵抗とは別の次元でも虐待しにくい気がする。 ちなみに、男の部屋の子ゆっくりは男が餌を管理してくれたおかげで無事生き延びました。 で、畑仕事を手伝いながら、10匹の子ゆっくりを授かり、冬には(以下略 このSSに感想を付ける
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※交尾とかあります。苦手な方は読まない方がストレスがマッハにならないかも 森の奥にある広場。そこはこの辺りのゆっくり達の社交場になっていた。 「ゆゆ~まりしゃあしょぼー♪」 「むきゅん!みんな!これがちょうちょさんよ。ゆっくりつかまえてね!」 「ちぇんのぼうしはとってもとかいはね~」 「ほめてられてるんだねーありがとー」 様々なゆっくりがそこでゆっくりとした午後を過ごしていた。その中には最近群れを作りにやってきたドスも含まれていた。 「ねえどす!まりさたちとむれをつくるんだぜ!りっぱなむれがつくれるんだぜ!」 「ゆ~~♪そうだねー♪ここならりっぱなむれがつくれるよ!」 頭の上で子供たちを遊ばせながら賛成するドス。周りのまりさは本心からドスを慕っていた。 「ちびちゃんたち~そろそろかえるよ~」 「れいむたちのおうちはドスのおうちにちかいから、ドスにおくっていってもらうよ!」 そういってドスの口の中に入るれいむ一家。ドスもそれを了承していたので特に気にしない。むしろその下で他に家の近いゆっくり達を 口の中に入れていた。れみりゃなどの天敵から身を守るためである。 そうしてお別れムードになっていったその時、突如大地が音を立てて揺れ出した。 「ゆゆゆぅぅぅぅぅ~~」 「ゆべぇえぇぇぇえええぇぇぇえ」 「ゆっぐりでぎなぁああああいいぎぼぢちいいいい」 突然の揺れにパニックになるゆっくり達。これが普通の揺れならば、流石のゆっくりでも問題ない。 しかしこの地震は普通の地震とは桁違いの力だった。これほど激しい揺れを感じたことは今までないのだ。 それゆえに発情のスイッチが入ってしまった。このまま揺れに身を任せればすっきりー!できると思い、激流に身を任せ同化する。 しかし数秒で地震が収まってしまった。それと同時に広場には 「「「「「すっきりー!・・・・でぎないよおおおおおおお!!!!」」」」 ドスの口の中にいたゆっくり達は外の状況がわからない。とりあえず揺れが収まったのはわかった。 「おきゃーしゃんこわかったよ~~~」 「だいじょうぶだよ~。いまのはじしんっていって、とってもゆっくりできないんだよ。」 「よしんもあるからきをつけなくちゃだめだわ!」 不安で泣きだす子供をあやしたり、地震の怖さを説明する親。 そうしてるうちに、ドスの口が大きく開いた。みんなの無事を確かめようと外に出た家族は思いもかけない物をみた。 「ばぢゅり゛ぃ、いぐよぉぉぉおおおおお!!!」 「い゛い゛わ゛ぁあぁぁ!ぱぢゅり゛ぃいぐうぅうううう!!」 れいむと激しく交尾しているぱちゅりーがいた。 お互い目が血走っている。完全に発情しているようだ。そしてこの二人だけではない。 「でーみゅぎびゅい゛い゛い゛い゛い!!!」 「こどもなのにいんらんなのねれいむぅうううううう!!!かわいいわああああ!!!」 自分の子供と交尾するありす。 「まりさあああああ!がわいいわああああああ!!」 「ちぇえええええええん!がわいいぞおおおおおおお!!」 「らんしゃまぁあああああああああ!!!」 張り切って4Pをしている連中。果ては、 「ゆ~ん・・・しーしーきもちいいよぉ~♪」 「れいみゅのちーちーおいちーよぉおおおお!!!!まりちゃぎゃまんできにゃいいいい!!!」 子供同士でハードなプレイをしている連中まで、とても正気の沙汰とは思えない光景だった 「ゆゆ!みんななにやってるの!そんなにいっぱいすっきりー!したらゆっくりできないよ!」 子供たちを置いて、割って入って止めようとするれいむ。すっきりー!のしすぎは命にかかわることを知っているからだ。 しかしれいむは動けなかった。何かが体に巻きついている。そうして引っ張られたれいむは何かがドスの舌なのに気づいた。 「ゆ!なにするのドス!とめないで・・・ゆゆ!!!」 抗議をしようとしたれいむの顔が恐怖に染まった。ドスはハァハァと息を荒げながら明らかに異常目でこちらを見ていた。 「れいむぅ・・・ドスとゆっくりしようねぇ・・・」 ドスはそういうと声を荒げながら、れいむの上に乗った。一応、死なないようにしてるとはいえ2mのドスは重かろう。 ぐげえええと苦しそうな声を出した。 「ど・・・ドス!ばかなことはゆっくりやめてね!れいむにはみょんがいるんだよ!そんなドスのおおきなペ二ペ二じゃゆっくり でき゛な゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 最後は泣きながら必死で説得するれいむ。しかし今のドスには理性などなかった。 「どすをずっぎぢざぜでねええええ!!!」 「いぎゃいどずやべでえ゛え゛え゛ぇぇぇぇぇ!!!!」 そう言いながら絶命したれいむ。体を貫かれ、餡子が大量に出たショックで死んだようだ。 すっきりー!できなかったドスは、 「ゆゆぅ!すっきりさせないなんてひどいれいむだね!つぎはぱちゅりーだね!」 「やめてドス!わたしにはまりさがいるの!」 そう言いながら後ずさりぱちゅりーに向かって、ドスは 「まりさならあそこですっきりー!してるよ。ぱちゅりーをみすてるまりさより、ドスとすっきりーしようね!」 ドスの差した方をみると、黒く変色して動かなくなったまりさがそこにいた。頭には大量の茎が生え、お腹には赤ちゃんらしきものが入っていた。 「ばりざなんで・・・・むげ!どすやめいいいいいいい!!!ドスだめよぉおおおおお!!!」 そうしてぱちゅりーもドスを満足させずに死んでいった。 「おぎゃぁああじゃぁああん!!!ゆっぐりじないでええええ!!!!」 母親の遺体の前で泣き叫ぶ子供たち。その子供たちにも魔の手が迫っていた。 「どがいばのありずとすっきりしましょうねえええええ!!!!」 「でいぶががわいがってあげるよおおおおおお!!!」 「んほおおおおお!すっきりー!・・・だいにらうんどはこどもだぢねええええ!!!!」 「もうずっぎりぢだぐないいいい!ぢだぐないのにいいいいい!!!!」 気がつくと他の家の子供たちはみな襲われていた。 「ゆっきゅちちないでにげりゅげえ!」 「ちーーーーーーーんぽ!!!!」 まだ発育しきってない体に突如突っ込まれるぺにぺに 「いぎゃいなにぎょれ!れぃいみゅぎぼぢいい!!!」 「ペニーーーーーーーーース!!!!」 一時間後、そこには黒い塊になったゆっくり達とドスがいた。 「どうじでみんなじんでるのおおおお!!!!ゆっぐりできないいいいい!!!!」 欲求を満たせないまま暴れ狂うドス。そのままドスは、見るゆっくりと交尾をしようとし、 人間に狩られるのだが別の話である。 また一時間前に戻る。広場から少し離れた洞窟、れみりゃの巣であった。地震が起きる直前、れみりゃはふらんに襲われていた。 そして地震後 「れみりゃすっきりじだいどぉおおおお!!!ざぐやぎもぢいいいい!!!!」 「ぎもちー!れみりゃきもぢいー!」 「おじょうさまさいこうですわぁぁぁーーー!!!!」 そんな感じでこちらも全滅していた。 結局この地震により、幻想郷のゆっくりの半分が死滅した。 ひななゐなさすが天子ひななゐ 【あとがき】 スレを見てたらドスのすっきりー!が書きたくなった でも大きさ的に一回もすっきりー!できないと思う。他のドスがいればよかったね! でも地震で一々こうなってたら大変だろうな・・・ 過去作 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!1 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!2 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!3 お兄さんとドスれいむ 鬼意屋敷殺人事件 どすの加工所 幻想樹の迷宮 幻想樹の迷宮Ⅱ 徹夜でゆっくりしようぜ! 徹夜でゆっくりしようぜ!2 このSSに感想を付ける
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※妄想シーンがあります ※お兄さんがキモく、ウザくなります ※ゆっくりが木から生えます 「ゆっくりが実る木」 ある家の玄関に種が入っている袋が落ちていた。 「うん?」 何じゃこりゃと袋を拾い上げるお兄さん。 すると種のほかに紙が置いてあった。 「この種を植えてください 追伸 おなかがすいているのであればこの木から育った実を食べてください」 それしか書いてなかった。 「へぇ・・・ なんかの果物か? ちょうどいい、腹も減ってるし、金もないから、植えてみるか。」 早速中庭に種を植える。 水とか肥料はバッチリだ。 「へへ、そう簡単にならないのは知ってんだよ。 ま、気長に待ちますか。」 実はこの男、前に木を育てたのだが一ヶ月足らずで駄目になってしまった経験がある。 そんなことは関係ないか。と思い家の中に入る。 そして夜。 何か変な音がした。 「何だ?ゆっくりが忍び込んできたか? いや、違う。ゆっくりがこんな時間帯にくるはずがない。」 なんだってんだよー、ったく と思った後、外を見つめた。 すると植えたはずの木があっという間に育っているではないか! 「な・・・なんじゃこりゃアアアアあアアアアあアアアアアアアアアアアアアアあアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 しかも立派に育っている。 「やばいってこれ。夢だよ、夢だって、そうさ!いつだってッ!!」 とあわてて家の中に戻り 布団に飛び込む 「だからお休みー」 布団を再びかぶり眠りにつく。 で、翌日。 ぱっと目を覚ました俺は中庭を覗いた。 すると目の前にあったのは・・・ やはり立派な木だった。 「何で夢じゃないのおおおおおおおおお!!!」 ゆっくりのような悲鳴を上げたお兄さん。 さらによく見るともう実がなっている。 「はぇぇ・・・はぇぇよぉ・・・」 この木の成長振りにびびるお兄さん。 よく見ると、その実はどこかで見たような気がする形だった。 「なんかこうウザい感じがするな・・・」 はぁーと、溜め息をした次の瞬間。ぷちりという音がした。 「ん?何の音だ?木の裏側っぽいな、見てみるか。」 と覗くと、黒い髪に赤色リボン。これってまさか・・・ 「ゆっきゅりちていっちぇにぇ!」 一口サイズの小さなゆっくりれいむだ。 「さっきまでいなかったはずのれいむがなぜここに・・・ まさか!」 お兄さんは木の実を見る。 よく見ると、ほかの木の実には黒い帽子、カチューシャ、猫耳帽子、ナイトキャップなどがついている。 これでもう明らかになった。 この木はゆっくりが実る木。 「なんてこった。 俺は大変なものを・・・ あ。」 お兄さんは懐に合った紙を取り出した。 『この種を植えてください 追伸 おなかがすいているのであればこの木から育った実を食べてください』 と書いてあった。 食っていいから大丈夫だよなと思った俺はまりさと思われる実に手を伸ばす。 「よし・・・」 と実をくいっと引っ張った。 すると実は簡単に取れた。 まりさは悲鳴を上げることもなく絶命した。 次に帽子をぽいっと捨てる。 「ゆぅ~にゃにしょれぇ?おいちいにょ?」 と木の実から生まれたれいむがたずねてくる。(以下実れいむ 実まりさなど) 「ん~どだろ。」 ぽいっと口の中へ放り込む。 味はいまいち まだ成長が未発達のせいかそんなにおいしくなかった。 「これ以上増えてもらってはこまるな・・・ 何かいい策はないもんか・・・」 と頭を抱え悩みこむ。 するとお兄さんの家の近くから声がした。 よく見ると一人のお兄さんがれいむとまりさを籠につめ歩いているところだった。 「何してるんですか?」 と問いかけると、お兄さんは苦笑し。 「お前知らないのか。 こいつらを加工所に売り飛ばすんだよ。 そうすりゃ金になる。」 「かごうじょいやあああああああああああああああああ!!」 加工所という単語を聞き暴れるれいむとまりさ 「るっせーな、今楽にしてやるから覚悟しとけ。」 なんてやり取りの後お兄さんはすたこらさっさと逃げていった。 サイドビジネスの予感。 お兄さんは将来の自分を想像した後、とんでもないことを考えてしまった。 「いや、待てよ。 ぽんぽーんと連れて行ったら怪しいって思われて家宅捜索されるんじゃ!?」 創造というよりモロ妄想である サイドビジネスはあきらめた。 金を渡す加工所の気持ちも少しわかった気がする。 「そうだ!木!」 俺はあわてて庭の中へ。 すると実がぽろぽろ落ちてきている。 そしてお兄さんのほうを向いて 「「「「「「「「「「ゆっきゅりちていっちぇにぇ!」」」」」」」」」」 オウ、ノーもう生まれてる。 しかも十匹近く。 でも、こいつらを飼うわけにはいかない 野生に離してもれみりゃが現れるだけ。 どーすんのよ。 殺しまくってストレスを処理しても ぽんぽん増えるやつだから飽き飽きになるだろう。 なので。 数週間後。どこかのマンション トントンとドアのノック音がする。 「うるせーなぁー朝から。つーかチャイムがあるからそれ押せよ。 どんだけレトロな人間だ?お前。」 「すまないなぁ・・・お前が一流の虐待お兄さんとして折り入って頼みがあるんだ。」 「はぁ?」 「友達のよしみってことで・・・ こいつら全部殺してもかまわないぞ」 と差し出されたのは大型サイズの籠にゆっくりたちが無造作に押し込まれている。 「んな!何匹いるんだよ!こいつら」 「んー、50匹くらいかな。」 「キャッホオオオオオオオオオオオオオオオオオオウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!」 友達が歓喜の声を上げる。 「まさかこんなにゆっくりを大虐殺する日が来るとは!!」・・・と。 「あ、こいつら5000円な。 あと前に貸した10000円返せ。 それとこのことは誰にも言うな。」 すると友達はマッハの速さで財布を持ってきて。 15000円を渡した後、強くドアを閉めた。 「・・・いよっし!」 とお兄さんはルンルンと笑顔で帰った。 つまり加工所ではなく友達に売り飛ばせばいい。 秘密にさせておけば家宅捜索なんてないんだぜ!(モロ妄想です) そんな簡単なことに早く気づかなかったんだろ。 なんて思いお兄さんは家に帰る。 そして家に帰り木の本へ戻るお兄さん。 実ゆっくりたちのお帰りコールがあったので適当に返事をし木の本へ行く 「やっほ~ぅ。わがいとしのきよぉ~ かえったぞぉ~」 とでれでれと戻ってみると新しい実が実りつつあった。 「おお、金が実る。金が実る。」 お兄さんは次から次へと実を確認しました。 「おお、今日はちぇん・・・みょん・・・ おお、れみりゃだ。 フランまで。 むふふ・・・ お兄さんはうれしいどぉ~♪」 思わずれみりゃの真似をしたお兄さん さらには踊りまで真似する始末。 「うっうー♪うあ♪う・・・うん?」 お兄さんが何かに気がついた。 見たこともない実がはえていたのだ。 すると近くにいた実ちぇんが現れ実を見るなり 「ら・・・らんしゃまあああああああああああああああ!!」 「・・・は?」 「らんしゃまだ!まちがいないよ-わかるよー」 「なにいってんだここにらんがいるわけ・・・」 といい木の実を見ると 確かにいた。 らんがいた。 他にもゆゆことか、えーりん、ゆかりとかも生えていた。 「てかえーりんがここから生まれてもいいのか!?」 なんてお兄さんは思っていたがそれはどうでもいいとして。 まさに希少種のラッシュ。 売れば相当の金額になるだろう。 あと、どうでもいいができればゆゆこは早く生まれてきてほしい お兄さんのほしいゆっくりランキングナンバーワンだからだ。 お兄さんはルンルンとしていた。 まさかあの木からゆゆこが生まれてくるとはと。 翌日には生まれてくるんだ。 楽しみだな・・・ そして翌日。 お兄さんはウキウキしていた。 早くゆゆこうまれねーかな。 その隣にはちぇんがいた。 早くらんしゃま生まれないかな。 お互いはそんなことを考えていた。 すると実がゆれる。 ついに・・・ついに・・・ ゆゆこが(らんしゃま)が生まれるんだ! 実がぽとりと落ちる。 生まれてきたのは・・・ 「どうも、ゆっくりしていってください わたしはきよくただしい きめぇまるです」 きめぇ丸だった。 場の空気が凍りつく。 ついでにきめぇまるは生まれてきてから言語能力が発達しており生まれたにもかかわらず成体ゆっくりに近いような話方をする。 「なんでらんしゃまがうまれないのおおおおおおおお!?わからないよおおおおおおおおお!?」 ちぇんが半狂乱になっている。 「大丈夫だ!落ち着けちぇん!次こそはらんが生まれるって!多分!!」 「ゆ・・・そうだねーおちつくよー」 (さぁこい!ゆゆこ!!生まれたらお兄さんとゆっくりしようね!) お兄さんはそう思い妄想を開始した。 それはお花畑じゃなくてゆっくりたちのゆっくりプレイス 俺はゆゆこと手(?)を取りながら嬉しく虐待をしていた。 「あはははははははは・・・」 「こぼねー」 ゆっくりたちを踏みつけ、蹴飛ばす俺。 ゆっくりたちを容赦なく食らいまくるゆゆこ まさに俺の人生薔薇色! かもぉーん!ゆゆこ!! しかし、木に変化が起きた。 木が見る見ると枯れ、木が朽ち果ててしまったのだ。 当然実は栄養を受け取ることができなくなり黒ずんでしまった。 らんも、ゆゆこも。 「「うっ、うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 すると玄関近くにチャイムの音が 「はい・・・」 それは郵便局の人だった。 「いたいた。実はあなたにこれを渡すように頼まれまして。では。」 一通の手紙を渡した後、郵便局の人はバイクにまたがり去っていった。 その手紙には 「遅れてすいませんでした。 この木はゆっくりを実らす木ですが 一ヶ月たつとかれてしまいます。 お手数をかけすみませんでした。」 と書いてあった。 それを見たお兄さんは 「なんてこったい。俺のゆゆこがあああああああああああああああああああああああ!!」 ちぇんはもう息もしていないらんに泣き縋る。 「うわああああああああん!らんしゃまあああああああああああ!ゆっくりしてええええええええ!わからないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 お兄さんはその後怒りに身を任せ手紙を力いっぱいに破り捨てた後 、枯れ木などに八つ当たりをはじめ。 最後、暴れすぎたせいか意識がブラックアウトする。 「・・・はぁっ!!」 俺はがばりと起き上がった。 「な、・・・なんだ。」 お兄さんは起き上がり庭を覗く。 気はない、ゆっくりたちの死体もないし、ちぇんもいない。 まさか・・・これは 「夢オチかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 あとがき 最後は夢オチでした。 ゆっくりの出産方法に茎による植物性出産を考え 木からから生まれたらどうなるだろうかと考え作りました。 夢じゃなかったらどうなることかと俺は思う。 byさすらいの名無し 過去作品 いじめ系2850 ゆっくり油火踊り祭 いじめ系2889 ゆっくりべんじゃー いじめ系2932 すぃー吶喊 いじめ小ネタ542 ゆっくりジェットコースター いじめ小ネタ545 ゆっくりボール いじめ小ネタ546 ゆっくり太郎 いじめ小ネタ553 ゆっくりできない川さん いじめ小ネタ562 ゆっくり草野球 いじめ小ネタ567 ゆっくり瞬殺されるよ! いじめ小ネタ573 金バッチがほしいよ! このSSに感想をつける
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「あかちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!」 「「「「「もりゃおうね!!」」」」」 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上の中間あたりに陣取り、藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 「きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?」 「きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!」 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつか入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのか! と思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 一まん円と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家は、すっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、「ゆーゆーゆー……」と発声練習をしている。 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことだ。結局、人間のまねごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、この一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずのなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織ったまだ20代と思わしき男だ。 まだ冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いない。 「みんな!! にんげんがきたよ!! がんばってうたおうね!!」 子供たちにハッパを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 「おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!」 「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、あの女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 どうやら、女性はこの男を呼び止めたらしい。 「はぁはぁ……虐男さん、お願い。話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど全力で走ってきたのか、この寒い中、うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて少し息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に話しかけた。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんて反則だ。れいむは女に文句を言った。 「おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ちゃんとじゅんばんをまもってね!!」 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気づいてもいないのか、目のくれない。 ひたすら男の顔だけを見ていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ……」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 「おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!」 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 「むししないでねっていってるでしょ!! きこえないの!!」 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして、君はゆっくり愛でお姉さん。これがどうすればつり合うっていうんだ」 「そうよ。確かに、私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 「もういいよ!! あかちゃんたち、こんなみみのきこえないひとはほっておいて、おじさんにおうたをきかせようね!!」 れいむは、女を無視して、男に歌を聞かせることにした。 子ゆっくりを向いて、「せいの…」と小声で、合図を取った。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 「ゆ~ゆゆ~~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~~~♪」 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的に、あなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 「おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! だから、おかねをちょうだいね!!」「「「「「ちょうだいね!!!!!」」」」」 短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 「おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! はやくおかねをここにいれてね!!」 「愛で子さん、さっきも言ったけど僕はね、虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 「おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!」 「僕はそれを君に隠していたんだ、自分可愛さにね!! そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 「そっか!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! わかったよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!」 れいむは、男が自分たちの言葉を無視するのは、歌が短いからだと考えた。 決して、歌が下手だとは思っていなかった。 子ゆっくりたちに向かって、「もう一回歌うよ」と言って、再度合図をする。 「体が疼いて疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは、僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 「ゆっくり~~ゆっくり~~ゆ~っく~~り♪」 「事実だよ。呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 「ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ~んゆん♪ ゆっくりしていってね~~~♪♪」 「こんな僕の為に泣かないでくれよ。自分で君の前から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐにもっと素敵な恋人が出来るよ」 「いやよ!! わたしは、虐男さん以外の男性なんて!!」 「おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!」 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。 その時になって、こんな素敵な自分を振った馬鹿に男が昔いたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいや……」 「おじさん!! これいじょうむしすると、れいむたちおこるよ!! ぷんぷん!!」 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も、男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流した。 その間にも、れいむ一家は、自分たちを無視して金を払わない男に、怒りの言葉を発している。 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 「もうこれいじょうむしすると、おにいさんをやっつけるよ!!」 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女は初めてゆっくりという生物に、強い怒りを覚えた。 しかし、そんな女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 「もしかしておにいさん、おかねをもってないの?」 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として一生を終えていたはずさ。君だって似たようなものだろ。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 「おにいさん、びんぼうさんなんだね……かわいそうだね」 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、偶然だった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをゆっくり待っていた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 初めは、薄暗い洞窟の中に居たため、ただのつり橋効果が働いたのかもしれない。 しかし、洞窟の中で意気投合し、山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合い、お互いの家にまで行く仲になっていた。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 女は男に、今まで実家で家事手伝いをしていると言ってた。それ自体は、嘘ではない。 しかし、家のことは一切言っていなかったのだ。 ゆっくりんピース代表の娘。それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、男は女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、服を引っ掛けて出てきたところで、話の最初に戻る。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。 これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 「さようなら、愛で子さん」 「おかねがないならしょうがないね!! とくべつにこんないは、おかねをはらわなくてもいいよ!! ばいばい、おにいさん!!」 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしたって虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 「……だから?」 「だから……私も今日から虐待お姉さんになるわ!!」 「!!!」 「おにいさん!! なんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!」 女の突然の発言に男は驚いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずがない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うもんじゃない。そんなこと、無理に決まっているだろ」 「やってみなくちゃ分からないわ!! 見ていてね!!」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女は全然聞いていなかった。 おそらく、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 「ゆっ!? おねえさん、れいむのこどもをどうするの? ゆっくりはなしてね!!」 親れいむが、赤ゆっくりを返せと言っているが、女がれいむの言葉を無視し、赤ゆっくりを持った手を、男のほうに伸ばした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 「ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!」 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中で息を引き取った。 「はあはあは……どう? 虐男さん!! 私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ」 「なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!」 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これでこれからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「君はそれで本当に虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。 さっきから震えが止まらない。 今まで愛でお姉さんであったため、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 そのため、ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、虐待を続けていけば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふう……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていないって?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに、これは望んでしたことではない。 男と一緒にいるために、無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う最高に可愛い子ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でもいじめでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 女は男の言葉に、三度目の衝撃を受けた。 自分のしたことは虐殺? 虐待と虐殺って何が違うの? 同じじゃないの? お父様がよく言っていたわ。虐待師は、ゆっくりを殺して回るって。 だから、私も赤ゆっくりを殺して見せたというのに。 それじゃあ、虐待って一体どうやればいいの? 女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな女を見て、仕方がないなと、苦笑いを見せる。 「愛で子さん。どうやら、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 「まだああぁぁぁぁ――――!!! れいむのあがぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!」 男はミニトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽くつかむと、女の前で指に力を入れた。 「ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!」 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先ほどの、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように、力を調整して入れた。 「やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのあがぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!」 「おねえぢゃんんんん――――――――!!!!」 「いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!」 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが、橋の上に響き渡る。 しかし、本来の女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 「分かったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大いなる間違いだ。 確かに素人の虐待師には、すぐに虐殺に手を染める輩もいないではない。しかし、我々のようなプロの虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を破壊し、心が壊れても殺しはしない。 いや、精神崩壊を起こさせる虐待師など所詮は二流だな。真のプロは精神すら破壊させずに苛めて苛めて苛めぬく。 その過程を楽しむのが、一流の虐待師というものなのだ」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などゆっくりをただ殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だに子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる。 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして、男のまねをして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度は、さっきと違って、ほとんど力を入れなかった。 しかし、今度は赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。 男も、あえて女にそのことを伝えなかった。 これではらちが明かないと、女はもうほんの少し指に力を入れた。しかし…… プチュ またしても、子ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何で……」 「またれいむのあがぢゃんがああああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――!!!!!!」 なぜ自分には出来ない? 男は未だ子ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、今まで何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ、身についた芸当なんだ。 一朝一夕で身に付くほど、虐待の道は甘くない」 これで、女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。 男はそう思っていた。 しかし、女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は再び、赤ゆっくりを手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――!!!!」 「なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおぉぉぉぉぉ――――――!!!!」 赤ゆっくりの皮は想像以上にもろく、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 ついに、れいむの傍には、すべての赤ゆっくりが居なくなった。 女は最後の希望にと、男の顔を見る。 男は女が何も言わずとも分かったのか、仕方がないというように、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを、女に手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様は、ご加護を授けてはくれなかったようだ。 女は、地に手を膝をつき、泣きじゃくる。 自分は虐待お姉さんにはなれない。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ないのだ。 「うああああああああ―――――――――ん!!!!!!!!」 「でいぶのあがぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 女は泣きじゃくった。 子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも分からないよ」 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺しちゃったのよ!!」 「人間だれしも間違いはあるよ。それに他の動物団体、例えば、鳥や小動物の愛護団体の人だって、生態系に異常が出た場合なんかは、悲しさや悔しさを我慢して、処分したりすることもある。 所詮は人間のエゴで、生かされているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。 だから、まだ君は愛でお姉さんに戻れる。まだゆっくりを愛しているだろ。この震えた腕が、何よりの証拠さ」 「虐男さん……」 二人は、抱き合った。 抱きしめ、人目もはばからず、熱い口づけを交わし合う。 まるで、世界が二人だけになったかのような錯覚に陥った。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく、同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と、昨日には戻れないのだと。 明日からは、再び、前の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 「……れいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんが……」 後には、放心したような、ゆっくりれいむと、飛び散った餡子だけが残された。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった、男女の悲しい物語である。 ~fin~ ……ごめん、マジでごめん。 なんでこんなの書いたんだろう。 こんなの書いてないで、早くとかいは(笑)ありすを書かないと。 今まで書いたもの ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系 614チェンジリング後① ゆっくりいじめ系615チェンジリング後② いい夢みれただろ?前編 いい夢みれただろ?後編 このSSに感想を付ける
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※ゆっくりが普通に現代社会にいる変な世界観です。 ※同作者の現代社会ものとは大体世界観を共有していますが時々矛盾が生じています。 ※作中で矛盾していることも多々あるので細かいことは気にしないでください。 数年前に突如現れ、急速に社会に浸透していった(ような気のする)ゆっくりと呼ばれる新たなる生命体。 人間の生首が膨張したような容姿のそいつらは饅頭のクセに生きていたり、どこから来たのは全く不明だったりとあまりに謎が多すぎる。 が、目新しいものや珍しいものを好む人々はその「ゆっくりしていってね!」とか「ゆーっ!」などと珍妙な鳴き声をあげる未知の存在をあっさりと受け入れた。 そして、社会にある程度浸透した以上、人間の真似事をさせて間違った可愛がり方をする輩がいるのもある意味では必然であった。 ~ゆっくりのことはゆっくりに~ そんな信念の下に設立されたのがこのゆっくりのためだけの学校だ。 学校とは言うものの、寿命も能力も根本的に異なる以上、人間のように何年も通い続けるわけには行かない。 だから、1週間ほど施設に泊り込んで飼いゆっくりにゆっくりとしての教育を施すことがこの学校の目的となっている。 今回のカリキュラムは記念すべき第1回目。 それだけに教師陣のゆっくり達も気合十分。きらきらと瞳を輝かせて生徒達がやってくるのを心待ちにしていた。 「れいむぅ!どんなこたちがくるのかな?」 「ゆっ!きっとみんなゆっくりできるかわいいこだよ!」 小さな、とは言ってもゆっくりには十分すぎるほど大きな学校のグラウンドで人目もはばからずにいちゃいちゃする2匹。 一方は平均的な大きさのゆっくりまりさで、もう一方もこれまた平均的な大きさのゆっくりれいむだ。 「ひ、ひるまからあおかんだなんて・・・いなかものね!?」 「むきゅ~・・・なにもしてないのにあおかんとかいうのはとかいはなの?」 「ありすはへんたいなんだねー、わかるよー」 「ゆゆっ!あ、ありすはゆっくりしたとかいはなれでぃーよ!」 人目をはばからないれいむ達の横でそんなやり取りをしているのはありすにぱちゅりーにちぇん。 ここにいる5匹のゆっくりが子ども達を見守るゆっくりの学校の教師達だった。 午前9時、カリキュラムの最初のイベント『校長先生のお話』の時間。 運動場には飼い主や親に連れられてやって来た30匹あまりの子ゆっくりと先ほどの教師達。 壇上では校長先生ことゆっくりゆかり、通称ゆっかりんがふんぞり返っていた。 「いまからこうちょうせんせいのおはなしだよ!」 「みんな、ゆっくりしずかにきいてね!」 先生達は運動場で沢山の同年代に囲まれて浮かれている子ども達を諭すが、子ども達の耳には全く届いていない。 あるものは近くにいた子とおしゃべりを始め、またあるものは運動場で仲間と遊び始めてしまった。 先生達がその場を何とか収めようにも流石に子ども相手でも30匹も居るとなると一苦労。 どれだけ「ゆっくりおはなしをきいてね!」と叫んだところで一向に事態が終息する気配を見せない。 そうこうしているうちに子ども達の世話をするはずのれいむが「どほぢでいうごどぎいでぐれないのおおおお!?」と泣き出してしまった。 「ゆ っ く り し て い っ て ね !!」 運動場に響き渡るひときわ大きな声の主は校長先生。 児童達や他の先生達もゆっくりの本能に従って「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」と返す。 返事が返ってきたのを確認したところでゆっかりん校長は話を始めた。 「ここはゆっくりするばしょじゃないよ!ゆっくりしたゆっくりにゆっくりなるためのばしょだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「「「「「そうだよ!ゆっくりりかいしてね!」」」」」 「「「「「「「「「「ゆゆっ!ゆっくちりかいちたよ!」」」」」」」」」」 本当に理解できたのかいささか怪しいところだが、とにかくこうして1週間の学校生活が始まった。 1日目はれいむ先生によるお歌の練習の日。 「みんな、おうたさんはみんながゆっくりするのにとってもだいじなんだよ!」 「だかられいむといっしょにゆっくりおうたのれんしゅうをしようね!」 「「「「「「「「「「ゆっくちれんしゅうしゅるよ!」」」」」」」」」」 子ゆっくり達の元気の良い返事を聞いたれいむ先生は早速自慢の歌声を披露し始める。 人間にしてみればリズムも音程もあったものではないような歌声なのだが、子ゆっくり達はその歌声に聴き惚れていた。 「ゆ~♪ゆ~ん、ゆ~~ゆぅ~♪ゆん~~~ぅゆ~ゆ~♪」 「ゆゆっ!せんせー、すごくゆっくちしたおうただよ!」 「ゆぅ~♪ゆ~ん・・・ゆっ!みんなもいっしょにうたってね!」 不思議なものでこの場に居るゆっくりの大半は人間に飼われており、大抵のものはゆっくりよりも人間の歌のほうが優れていることを認めている。 つまりは人間と同じ評価基準を持っていることは紛れもない事実なのだが、どうやら「ゆっくりとしての上手さ」というまったく別の評価基準を持っているらしく、 1匹たりとも「おねーさんのほうがじょうずだよ!」などと言い出すものは居なかった。もちろん、空気を読んだわけでは断じてない。 「「ゆ~ゅ~ゆぅぅぅうう~ん♪」」 「ゆ~~~~~ゆぁ~~~~~~ゆぅ~~~~♪」 「ゆっ♪ゆ~♪ゆゆゆゆゆゆゆ~♪」 「「ゆ~~♪ゆゆゆ~♪ゆ~ゆゆ~♪ゆ~ゆゆ~ゆ~♪」」 「ゆゆゆ~♪ゆゆゆ~♪ゆゆゆっゆ~♪ゆゆゆっゆ~♪ゆゆゆゆ~♪」 先生に促された子ども達も一緒に歌い始める。 一緒に、と言っても自分たちの思い思いの歌を好き勝手に謳っているだけなのだが当人らは楽しそうだ。 そうして、思い思いのメロディーを口ずさんだゆっくり達は歌い終えると満足げな笑みを浮かべた。 何かをやり遂げたもの特有のどこか誇らしげで、非常に輝かしい表情だ。 「ゆ~っ!とってもゆっくちできたよ!」 「「「ゆっくちできたよ!」」」 「もっとゆっくちおうたうたうよ!」 皆で歌ったのがよほど楽しかったのか、子ゆっくり達はもっと歌いたいと主張しながら飛び跳ねている。 が、れいむ先生は「おうたはあとでもっとゆっくりうたうから、せんせーのはなしをゆっくりきいてね!」と言って子ども達を静かにさせる。 それから、ゆっくりにしては真剣な面持ちで子ども達に語りかける。 「れいむたちのゆっくりしたうたごえはね・・・てんしさんのうたごえなんだよ!」 「ゆぅ、てんししゃんの?てんししゃんってなに?ゆっくちできるもの?」 「てんしさんはね、いいこをゆっくりできるばしょにつれていってくれるゆっくりしたものだよ!」 「「とってもゆっくちできるんだね!」」 「れいむたちはね、にんげんさんのてんしなんだよ!いつもゆっくりしていないにんげんさんをゆっくりさせてあげられるんだよ!」 「ゆゆーっ!れいむたちはしゅごいんだね!」 「すごくゆっくちちてるんだね!」 妙に自信満々に「自分たちは人間をゆっくりさせてあげるために舞い降り天使だ」と力説するれいむ先生。 その意味をどれほど理解できているかは怪しいところだが、ここに居る子ゆっくりの大半は飼い主が大好きな飼いゆっくりだ。 みんな、自分が飼い主をゆっくりさせてあげられると思うと嬉しくてぴょんぴょん飛び跳ねながら微笑んでいる。 そんな子ども達を諌めながられいむ先生は更に続ける。 「でもね、にんげんさんたちだけがゆっくりするのはずるいよね?」 「ゆゆっ!まりしゃたちもゆっくちちたいよ!」 「だからね、にんげんさんにたべものかおかねさんをおねだりするんだよ!」 「おかねってなに?ゆっくちできるもの?」 「おかねさんはね、おいしいおかしをたくさんかえるんだよ!」 「ゆーっ!おかし!おかしっ!」 「れいむたちにゆっくりさせてもらったにんげんさんからはたべものかおかねをもらうんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「「「「「「「「「「ゆっくちりかいちたよ!」」」」」」」」」」 虐待界隈の人たちが聞いたら「ひゃあ、我慢できねェ!」を通り越して発狂しそうなれいむ先生の言葉をしっかりと心に刻む子ども達。 それから2,3度「お歌でゆっくりさせてあげたにんげんさんからおかねをもらおうね!」と復唱し、また皆で楽しくお歌を歌った。 お歌の授業は約2時間ほど続き、それが終ったところで今日の授業は終了。子ども達は仲良くなった子と一緒に遊び始めた。 昼食を食べ、遊い、お菓子を食べ、お昼寝し、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、お菓子を食べ、夜更かしし、眠くなったら寝て・・・1日目が無事終了した。 2日目は朝の9時からまりさ先生によるご挨拶の練習の日。 「みんなごあいさつのしかたはしってるかな?」 「「「ゆゆっ!とうぜんだよ!」」」 「「「「「ゆっくちちていってね!」」」」」 「「「「「「ゆっくちちていってね!」」」」」」 まりさ先生の簡単すぎる質問にみんなで声を揃えて答える子ゆっくり。 元気いっぱいの子ども達の様子にまりさ先生はうんうんと頷くき、それからまじめな表情で語りだした。 「そうだね!ゆっくりしていってね、だよ!でも、みんなのそれじゃまだまだだよ!」 「ゆっ!まりさのゆっくりしていってねのどこがだめなんだぜ?」 「そーよ!ありすのゆっくりしていってねはすごくとかいはよ!」 「じゃあ、そこのありすとまりさ、まえにでてゆっくりしていってねっていってみてね!」 「「ゆっくりりかいしたよ!」」 2匹は意気揚々と子ゆっくり達の前、まりさ先生の隣に行くと思いっきり息を吸い・・・ 「「ゆっ・・・「ゆ っ く り し て い っ て ね !!」 「「「「「「「ゆっくちちていってね!」」」」」」」 元気いっぱいに「ゆっくりしていってね!」と挨拶をしたが、まりさ先生の挨拶によってかき消されてしまった。 それだけじゃない。まりさ先生は挨拶するときに満面の笑みを浮かべて可愛らしくぴょ~ん!と跳躍した。 隣にいた子ありすと子まりさはたった1回の実演で圧倒的な実力差を思い知らされた。 子まりさも子ありすも大きな声で挨拶する事にこだわり過ぎた為に、そのときの表情がゆっくりしていなかったのだ。 それに比べてまりさ先生のはどうだろうか? とても聞き取りやすい元気な声に、ゆっくりした表情、とても活力に満ち溢れてゆっくりした跳躍・・・全てが完璧だった。 「ゆゆっ!せんせーしゅごいぜ!」 「とってもとかいはだわ!」 「ゆっへん!みんなもがんばればすぐにまりさみたいになれるよ!」 「「「「「ゆっくちがんばりゅよ!」」」」」 まりさ先生の言葉に元気良く返事する子ゆっくり達。 とってもゆっくりした挨拶をするかっこいいまりさ先生に皆メロメロだった。 そこにいる誰もが同じことを思っていた・・・先生みたいになりたい、と。 「まずはぴょ~んぴょ~ん、だよ!まりさといっしょにゆっくりはねてね!」 「「「「ぴょ~んぴょ~ん!」」」」 「「「ぴよ~んぴよ~ん!」」」 「「「ぴょんぴょん、だよ!」」」 先生に倣ってぽよんぽよんと跳ね回る子ゆっくり達。 その真剣な姿につられて先生の指導にも熱が入る。 「さあ、もっとだよ!ぴょ~んぴょ~んぴょ~ん!」 「「「「ぴょ~んぴょ~んぴょ~ん!」」」」 「「「ぴよ~んぴよ~んぴよ~ん!」」」 「「ぴょんぴょんぴょん、だよ!」」 「つかれたよ!ゆっくちやしゅむよ!」 ちょっと疲れた子どもは休憩したりするが、まりさ先生は自主性を尊重しているらしく何も言わない。 そうこうしているうちにまりさ先生にも疲れの色が見えてきて、彼女が飽きたタイミングで跳躍の練習が終った。 「つぎはえがおであいさつするれんしゅうだよ!みんな、ゆっくりがんばってね!」 「「「「「「「ゆっくちがんばるよ!」」」」」」」 子ゆっくりの元気の良い返事を聞いたまりさ先生はにっこりと微笑むと、元気良く声を張り上げた。 「ゆ っ く り し て い っ て ね !!」 「「「「「「ゆ っ く ち ち て い っ て ね !!」」」」」」 「ゆ、ゆっくちちていってね・・・」 「ゆゆっ!ぱちゅりー、おこえがちいさいよ!」 まりさ先生の言うことを聞かずに小さな声で挨拶をする子が1匹。 その子はゆっくりぱちゅりーで、注意された途端「むきゅ~~~ん」と泣き出してしまった。 「どうしておおきなこえをださないの?せんせーにゆっくりおしえてね!」 だが、まりさ先生は優しい先生だ。 言うことを聞かないからと、頭ごなしに怒鳴りつけたりはしない。 先生の優しさに触れたぱちゅりーはもそもそと話し始めた。 「おねーさんのおうち・・・あぱーとなの。だからね、おおきなこえをだしゅとおこられちゃうの・・・むきゅぅ」 「ゆゆっ!それはおねーさんのかんちがいだよ!」 「むきゅぅ、しょうなの?」 「きのうれいむにきいたでしょ?まりさたたいはねぇ・・・にんげんさんたちをゆっくりさせてあげるてんしさんなんだよ!」 「むきゅ~?」 「だったらまりさたちがげんきじゃなかったらぱちゅりーのおねーさんはゆっくりできないでしょ!」 「むきゅ!さすがせんせいだわ!」 「ゆっくりりかいしたら、おねーさんのためにもいっしょにごあいさつのれんしゅうだよ!ゆ っ く り し て い っ て ね !!」 「「「「「ゆ っ く ち ち て い っ て ね !!」」」」」」 まりさの言葉のおかげで元気になったぱちゅりーは皆と一緒に笑顔でご挨拶の練習を続けた。 それからもまりさ先生の授業は続き12時くらいに終了した。 それから、子ゆっくり達は昼食を食べ、遊び、お菓子を食べ、お昼寝し、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、お菓子を食べ、疲れていたので早めに寝た。 3日目はぱちゅりー先生と一緒にお勉強する日。 「むきゅ~、きょうはみんなでおべんきょうよ!」 「おべんきょうなんてゆっくちできないんだぜ!」 「「「「ゆっくちできないよ!」」」」 「む、むきゅ~・・・」 マッハで出鼻をくじかれたぱちゅりー先生、しょんぼり。 彼女の話を聞こうとしているのは最前列に陣取った同じぱちゅりー種だけで、他の子ゆっくり達は近くの仲間と遊び始めてしまった。 が、まがりなりにも彼女だって先生だ。こんなことでへこたれては居られない。 「むっきゅ~!おべんきょうしないとゆっくりできなくなっちゃうわ!」 「「「ゆゆっ!?」」」 「「ゆっくちできないの!?」」 「「「ゆっぐちぢだいよぉ・・・?!」」」 機転を利かせての「ゆっくり出来なくなる」発言は子ども達の心を十分以上に捕えたらしい。 友達と遊んでいた他のゆっくり達もすぐさまぱちゅりーのほうに向き直り、話を聞く体勢になった。 「むきゅ~・・・だいじょうぶよ!せんせいのおはなしをきくこはゆっくりできるわ!」 「「「「「ゆゆっ!ゆっくりおはなちをきくよ」」」」」 「みんなとってもゆっくりしてるわ!ぱちゅりーがおしえるのはかずのかぞえかたよ!」 「ゆゆっ!かずなんてかんたんだよ!いち、にー、しゃん、たくしゃんだよ!」 別にお約束のボケをかましたわけではない。ゆっくりの知能はせいぜいこんなものなのだ。 「むきゅ~・・・もりのなかでゆっくりするならそれでもいいけど、にんげんといっしょにくらすのにそれじゃだめよ!」 「「ゆぅ?どうちて、ダメなの?」」 「「「「かずなんてかじょえなくてもゆっくちできるよ?」」」」 「むきゅ!かずをかぞえられないとおしごとやこそだてでこまるのよ!おおきくなってからゆっくりできないのよ!」 「ゆぅ、どういうことなの?ゆっくちおちえてね!」 「にんげんのなかにはゆっくりできないひとがいるから、かずをかぞえられないとだまされてゆっくりできないのよ!」 最も数を数えられたところで時蕎麦程度の引っ掛けで簡単に騙されてしまうのだが、そこまでは頭が回らないらしい。 それに数を数えられる程度では大した効果もないのだが、その辺にも頭が回っていない・・・というか人間の知能をきちんと理解出来ていないようだ。 それでもぱちゅりー先生は妙に自信満々といった風な笑みを浮かべて、ふふんと偉そうに胸を張って話を続ける。 「せんせーもだまされそうになったことがあるのよ!おかしさんをごまいくれるっていったのによんまいしかくれなかったのよ!」 「「「ゆぅ、ごまいとよんまいってどっちがおおいの?」」」 「ごまいよ!」 「「ゆゆっ!ちょっとしかくれないなんてひどいよ!?ゆっくちできないね、ぷんぷん!」」 「「かわいいまりしゃたちをだますだなんて、ちんじられないぜ!」」 「でもぱちゅりーはかずをかぞえられたからだまされなかったわ!」 おおっー!と子ゆっくり達から歓声が上がる。彼女達の目には強くて大きくて賢い人間相手に対等以上に渡り合ったぱちゅりー先生への敬意が宿っていた。 もっとも、実際のところは相手が飼い主で、たまたまぱちゅりーに数の大小が理解できるのかを調べていただけなのだが。 が、そんなことは露ほども知らない子ゆっくりとぱちゅりー先生は上機嫌で授業を続ける。 「せんせいにつづいてじゅうまでのかずをかぞえるよ!」 「「「「ゆっくちりかいちたよ!」」」」 その後、1から10までの数字の発音の練習をし、何度か暗唱して、とりあえず全員が5まで数えられるようになったところで終業の時間になった。 子ゆっくり達は昼食を食べ、遊び、お菓子を食べ、お昼寝をし、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、眠くなったら眠り、3日目も無事終了した。 4日目はゆっかりん校長と一旦お休みしてゆっくりする日。 事実上、寝泊りするための場所でしかない校舎に集まった子ゆっくりと先生たちは皆ゆっくりとしていた。 「ゆぅ~ん、ゆっかりしてるわぁ~・・・」 「まりさぁ~、きょうはいっしょにゆっくりしようね!」 「ゆっくりしようね~♪」 「せっそうなくいちゃいちゃして・・・いなかものね!?」 「しっとだねー、わかるよー」 「むきゅ~・・・こどもたちもゆっくりしてるわ~」 校舎の隅っこに待機して、いつでもどこでも子ども達を見守っている先生達。 一方、先生に見守られている子ども達は非常にゆっくりとした様子で仲間達とじゃれあっている。 「ゆゆっ!つぎはれいむがおにしゃんだよ!」 「ゆぅ~!ゆっくちつかまえるよ!」 「「ゆっくちにげるよ!」」 一番やんちゃで、活発なグループは鬼ごっこをしていた。 そのグループのリーダー格のまりさにタッチされたれいむが鬼になり、今度は仲間達を追い掛け回す。 「ゆーっ!きれいなおはなさんだ!」 「ゆふふっ!さっきおそとでみつけてきたのよ!」 「すごくとかいはね!」 「むきゅ~、とってもゆっくりできるわ!」 「ち~っんぽ!」 こっちのグループのリーダー格はありすで、皆して彼女の持ってきたお花を眺めていた。 どうやらこの集団には共通して女性的とされる気質があるらしく、子ども達の目はきらきらと輝いている。 やがて、誰とはなしに「おっはなさん♪お~は~なさんっ♪」と歌い始め、気がつけば皆で合唱していた。 「むきゅ~・・・せんせー、ぱちゅりーもっとべんきょうちたいわ」 「ちぇんもべんきょうちたいんだよー」 「ありすももっととかいはになりたいわ!」 「むきゅ~、せんせーゆっくちおべんきょうをおしえてね!」 そんな事を言いながらぱちゅりー先生に群がっているのはぱちゅりーを筆頭にしたお勉強好きのグループ。 しかし、先生は彼女達をなだめると、にっこり微笑んで諭した。 「むきゅ、ゆっくりするのもだいじなおべんきょうよ!」 「「「ゆぅ?」」」 「かしこくないとわるいにんげんさんにだまされるわ!でも、ゆっくりしてないといいにんげんさんをゆっくりさせてあげられないでしょ?」 「「ゆゆっ!」」 何も大した事は言っていないのだが、子ゆっくり達は感銘を受けたといわんばかりの表情を浮かべる。 口々に「せんせーはとってもゆっくちちてるね!」と彼女を褒め称え、それから「ゆっくりゆっくりのおべんきょうするよ」と言って仲間同士で遊び始めた。 「みんな、ゆっくりしてるかしら?」 「「「「「「「「「「とってもゆっくりしてるよ!」」」」」」」」」 「「「「「「せんせーたちもゆっくりしていってね!」」」」」」 そんな風にゆっくりしている子ども達を眺めているだけでゆっかりん校長や先生たちは幸せな気分になった。 子ども達も優しい先生たちに見守られながら思いっきり仲間達と遊んだ。 それからお菓子を食べ、遊び、昼食を食べ、遊び、お菓子を食べ、お昼寝し、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、お菓子を食べてから眠りについた。 5日目はありす先生からお食事のマナーを学ぶ日。 「きょうはありすせんせいがとかいはのたべかたをおしえてあげるわ!」 「ゆゆっ!ありすはとっくにとかいはよ!」 「ゆふんっ、じゃあここでこのおかしをたべてみてね!」 先生の指示に従って、1匹のありすが他の子ゆっくり達の前で都会派の食事を実演する。 食事中は喋らないように、食べ物を撒き散らさないように、決してがっつかず落ち着いて一口一口咀嚼する。 彼女の食べ方は床を汚さない理想的な食べ方だった。が・・・ 「ちがうわ!そんなのとかいはのたべかたじゃないわ!」 「ゆゆっ!?そんなことないよ!おねーしゃんがとかいはだっでいっでだもん!」 いきなり自分の食べ方を全否定されて涙目になる子ありす。 ありす先生はそんな彼女ににっこりと微笑みながら、慰めるように頬ずりをし、それから話を始めた。 「きっとみんなもこんなふうにたべろっていわれてるとおもうわ!」 「ゆかをよごすからきりぇーにたべなさいっておにーさんがいってたよ!」 「そんなんじゃだめなのよ!そんなのゆっくりしていなくていなかものなのよ!」 「「「ゆゆっ!?」」」 今までの常識を覆すような発言に驚愕する子ゆっくり達。 ありす先生は彼女達の驚きの表情を伺いながら少し得意げに話を続ける。 「だってそうでしょ?にんげんがたべものをこぼさないのはてがあるからなのよ!」 「で、でもれいむたちもこぼさずにゆっくちたべられるよ!」 「だけど、それはほんとにゆっくりしているのかしら?」 「「「ゆゆっ!?」」」 思い当たる節があったのだろう。またしても子ども達は驚愕の表情を浮かべる。 「それにむーしゃむーしゃ、しあわせ~っていわないようにたべてしあわせなの?」 「「「「ゆゆゆっ!?」」」」 「ゆぅ・・・まりしゃほんとうはうめぇ、めっちゃうめぇっていいながらたべたいよおおおお!ゆええええん!」 「「れいむもちあわせ~したいよおおおおおお!」」 「「ありすもとかいはなちあわせ~がちたいわ!」」 今まで我慢してきた気持ちが溢れ出し、子ども達は泣き出してしまう。 そしてアリス先生は子ども達が泣き止むまで笑みをたたえながら、その様子を見守っていた。 「「「「「「ゆっぐ・・・ゆっぐ」」」」」」 「みんな、もうなきやんだね?じゃあ、せんせいといっしょにむーしゃむーしゃ、しあわせ~しようね!」 そう言いながらありす先生は子ども達にビスケットを配ってゆく。 途中、1匹のぱちゅりーが「でも、おうちじゃちあわせ~できないよぉ」というのを聞くと、子ども達にこう言ってのけた。 「にんげんさんはたべちらかすなっていうけど、そんなのむしすればいいんだよ!」 「「「「「ゆゆっ!」」」」」 「で、でもぉ・・・そんなことしたらおこられるよ!ゆっくちできないよ!?」 「ゆふふっ、だいじょうぶよ!ありすたちはとってもかわいいんだよ!」 「ゆぅ?」 「しあわせ~してるありすたちのゆっくりしたかわいいすがたをみたらにんげんさんはめろめろなんだよ!」 「「「「ゆゆっ!?」」」」 「だからおかたづけくらいよろこんでしてくれるよ!だって、にんげんさんはありすたちをゆっくりさせるためにいるんだよ!」 「「「「ゆゆゆゆゆっ!?」」」」 その言葉を聞いた子ゆっくりはにこにこと笑みを浮かべるようになり、「じゃあ、おうちでもたいわせ~できるんだね!」と大喜び。 あるものはぴょんぴょん飛び跳ね、中には「ちあわせ~できるなんてちあわせ~」と泣き出すものまでいた。 「それじゃあ、みんな!いっしょにしあわせ~しようね!・・・むーしゃむーしゃ、しあわせ~!」 「「「「「むーしゃむーしゃ、ちあわせ~!」」」」」 「「「「うっめ、これめっちゃうめぇ!」」」」 くちゃくちゃ、がつがつと音を立てながらありす先生と子ゆっくり達はゆっくりビスケットを食べた。 そうして、皆がしあわせ~な食べ方をきちんと習得した頃にちょうど就業のベルが鳴った。 それから遊び、昼食を食べ、遊び、お菓子を食べ、お昼寝し、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、お菓子を食べてから眠りについた。 6日目はちぇん先生と一緒に狩りの練習をする日。 「みんなー、だんごむしさんをうんどうじょうにまいたからさがしてつかまえてみてね!」 「「「「「ゆゆっ!ゆっくりりかいしたよ!」」」」」 ちぇん先生の指示に従って元気良く運動場に飛び出す子ゆっくり達。 石をのけたり、木の裏側に回り込んだり、雑草を引き抜いたりしながら必死になってダンゴ虫を探している。 運動神経の良いまりさ種とちぇん種はあっという間にダンゴ虫を見つけては、先生に見せにやってくる。 続いてやや鈍いれいむ種と都会派意識のせいか汚れるのを嫌がるありす種がちらほら成果の報告にやってきた。 が、非常に体の弱いぱちゅりー種は途中で力尽きてしまい、先生の傍で休んでいた。 今のところダンゴ虫を捕まえたぱちゅりー種は1匹もいない。 「どうしてだれもつかまえられないの、わからないよー」 「む、むぎゅぅ・・・だんごむしさんをみつけるまでにつかれちゃうのぉ・・・」 「だんごむしさんがはやくておいつけないよぉ・・・」 「だったらおともだちにきょうりょくしてもらえばいいんだよー」 「「むきゅ!?」」 その発想はなかったわといわんばかりに目を見開いたぱちゅりー達は早速友達に声をかけてダンゴ虫狩りに再出発した。 そして、友達の協力のによってあっという間にダンゴ虫を捕まえてみせた。 それどころか、ぱちゅりーがダンゴ虫のいそうな場所を教え、あらかじめ逃げ道を塞ぐことで他の子ゆっくりも効率よくダンゴ虫を集めることが出来た。 「ゆゆっ!せんせー!いっぱいとれたよ!」 「「「ゆっくちいっぱいあつめたよ!」」」 「むきゅ~・・・みんなのおかげでむしさんをとれたわ!」 「ゆっくりありがと~」 「まりさもぱちゅりーのおかげでいっぱいとれたんだぜ!」 それからも先生の指導を受けながらダンゴ虫を集めた子ども達は達成感に包まれながら満足げな笑みを浮かべている。 予想以上の成果を上げた子ども達の笑顔を見守るちぇん先生もまた満足げな笑みを浮かべ、彼女達の話しかけた。 「おうちにかえってもむしさんをみつけたらちゃんとつかまえるんだよ!」 「「「「ゆっくちがんばるよ!」」」」 「にんげんさんはむしさんがきらいだからむしさんをつかまえてあげたらよろこぶよー!」 「「「「ゆゆっ!よろこぶの?ごほうびもらえるの!?」」」」 「ごほうびじゃないよー!みつぎものだよー!」 「「「「みつぎものぉ?」」」」 「ごほうびよりずっとゆっくりできるものだよー!」 「「「「「ゆゆっ!ごほーびーほしいよ!」」」」」 「にんげんさんがわすれないようにちゃんといってあげるんだよー!」 「「「「「ゆゆっ!ゆっくりりかいしたよ!」」」」」 そう言って帰宅後にご褒美を沢山貰う自分の姿を想像して嬉しそうに跳ねる子ども達はきっと今の言葉を忘れないだろう。 教えるべきことは教えた。しかし終業のベルまでまだ結構な時間があり、流石に今終るわけには行かない。 そこで、ちぇん先生は子ども達にこんな提案をした。 「みんなー、おにごっこをするよー!せんせーがおにだよー!」 「「「「「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」」」」」 子ども達は返事をすると元気良く運動場に散らばって行く。 終業のベルが鳴るまで、子ゆっくりとちぇん先生は時間を忘れて駆け回った。 それから昼食を食べ、遊び、お菓子を食べ、お昼寝し、お菓子を食べ、遊び、夕食を食べ、遊び、お菓子を食べてから眠りについた。 7日目はゆかりん校長のおうちを確保と防衛の練習の日。 「きょうはゆっかりんがとくべつにせんせいをしてあげるわ!」 「「「「「ゆっくちちていってね!」」」」 「ゆっくりしていってね!」 「きょうはゆっかりんがとくべつにおうちをじゅんびするほうほうをおしえてあげるわ!」 「「「ゆぅ?おうちならあるよ?」」」 「それはまだにんげんさんたちのおうちよ!ゆっくりしてないにんげんのおうちじゃゆっくりできないわ!」 「「「「「ゆーっ!ゆっくちできないのはいやだよ!?」」」」」 「だったらゆっかりんのおしえをちゃんときいてね!」 「「「「「「「ゆっくちがんばるよ!」」」」」」」 元気に飛び跳ねながら返事をする子ども達の様子に満足したゆっかりんはおもむろに近くにあった木の棒を咥えた。 そして、その場でくるりと円を描くように這いずって移動し、棒で運動場に小さな円を描いた。 「みんなもえんをかいてね!」 「「「「「「「ゆっくちかくよ!」」」」」」」 ゆっかりん校長の指示に従って小さな円を描く子ども達。 皆がんばっているものの、その円はいびつで四角に近い形になっているものまであった。 が、重要なのはサークルを描くことなので、ゆっかりんは皆がサークルを描き終えるのを待った。 「「「「「「「ゆっくちかいたよ!」」」」」」」 「それじゃあ、みんなえんのなかにはいってね!」 「「「「「「「ゆっくちはいったよ!」」」」」」」 「それじゃあ、ゆっかりんのまねをしてね!」 ゆっかりんは軽く深呼吸をしてから、元気良く大声を出した。 それに倣って子ども達も深呼吸をしてから、元気良く大声を出す。 「ゆっくりしていってね!ここはゆっかりんのおうちよ!ゆっかりんがみつけたおうちだよ!」 「「「ゆっくちしていってね!ここはれいむのおうちだよ!れいむがみつけたおうちだよ!」」」 「「「ゆっくちしていってね!ここはまりさのおうちだぜ!まりさがみtけたおうちだぜ!」」」 「「ゆっくちしていってね!ここはありすのとかいはなおうちよ!ありすがみつけたおうちよ!」」 「ゆっくちしていってね!ここはぱちゅりーのとしょかんよ!ぱちゅりーがみつけたとしょかんよ!」 「ゆっくちしていってね!ここはちぇんのおうちだよー!ちぇんがみつけたおうちだよー!」 「ちーんっぽ!!」 更に深呼吸をしたゆっかりんは再び大声で叫ぶ。 そして、子ども達もゆっかりんに倣って元気良く叫んだ。 「ゆっくりしたかったらおかしをもってきてね!ゆっくりできないおにーさんはゆっくりでていってね!」 「「「ゆっくちしたかったらおかちをもってきてね!ゆっくちできないおにーさんはゆっくちでてってね!」」」 「「「ゆっくちちたかったらおかちをもってくうんだぜ!ゆっくちできないおにーさんはゆっくちでてってね!」」」 「「ゆっくちちたかったらとかいはなおかちをもってきてね!ゆっくちできないいなかもののおにーさんはゆっくちでてってね!」」 「ゆっくちちたいならごほんをもってきて!ゆっくちできないおにーさんはとしょかんからでてってね!」 「ゆっくちしたいならおかちをもってきてねー!ゆっくちできないおにーさんはでてってねー!」 「ちーんっぽ!ちんぽーっ!」 もう一度、ゆっかりんは深呼吸をしてから大声を上げてから空気を吸って膨らむ。 子ども達もそれに合わせて大声を上げてから空気をふって膨らんだ。 「でていかないとゆっかりんおこるわよ!ぷんぷん!」 「「「でていかないとれいむおこるよ!ぷんぷん!」」」 「「「でていかないとまりさおこるぜ!ぷんぷん!」」」 「「でていかないとありすおこるわよ!ぷくぅ!」」 「「でていかないとぱちゅりーおこるわよ!ぷく・・・ゲフゲフ!?」」 「でていかないとおこるよー!ぷくぅ~!」 「ちーんっぽー!ちんちん!」 止めとばかりにすぅ~っと息を吸い込むと最後の言葉を口にした。 勿論、子ども達も彼女に続く。 「ゆっくりできるならおにーさんをおうちにおいてあげるわ!だからゆっくりしないでおかしをもってきてね!」 「「「ゆっくちできるならおにーさんをおうちにおいてあげるよ!だからゆっくちちないでおかちをもってきてね!」」」 「「「ゆっくちできるならおうちにおいてあげるぜ!だからゆっくちちないでおかぢをもってきてね!」」」 「「ゆっくちできるならおにーさんをとかいはなおうちにすませてあげるわ!だからゆっくちちないでおかちをもってきてね!」」 「「ゆっくちできるならおにーさんもとしょかんにいてもいいわ!だからゆっくちちないでごほんをもってきてね!」」 「ゆっくちできるんだねー!ならおかちをもってきてねー!」 「ちーんっぽ!ちっーんぽ!」 激しい授業だったが、やり遂げた・・・そんな満足感に浸りながら、ゆっかりんは微笑を浮かべた。 子ども達も厳しい授業に耐え切ったことで自信に満ち溢れた力強い笑みを浮かべている。 呼吸を整えたゆっかりんはそんな彼女達に優しく語りかけた。 「がっこうはきょうでおわりだけど、ここでまなんだことをいかしてゆっくりしてね!」 「「「「「「「「「ゆっくりがんばるよ!」」」」」」」」 こうして子ども達の学校生活は無事終わりを迎え、子ども達は親や飼い主に連れられて家路に着く。 1週間を共に過ごした先生たちは少し寂しそうに、しかしそれ以上に嬉しそうな笑みを浮かべて子ども達を見送っていた。 ゆっくりのがっこう・後編?
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シムゆっくり仕様書 ver.0.1.0 ■概説 └―─────────────────────────────────────────────── このゲームは、ゆっくりを育成するゲームです。 ゆっくりは限られたスペースを持つ『箱庭』で生活し、あなたはその『箱庭』の維持管理を行います。 ゆっくり達はあなたが見ていることを知りませんし、あなたがゆっくり達を見ていることを知られてはいけません。 あなたは、昼はただゆっくりの生活を見守り、夜の間に彼らの生活環境を整えることで、ゆっくりの生活を支配します。 このゲームに、特に終わりはありません。あなたがゆっくりを育成する限り、ゲームは続きます。 ただし、あなたが育成するゆっくりが全滅したら、ゲームオーバーです。 あなたなりのやりかたで、ゆっくりを育ててください。 なお、このゲームは18禁です。 ■初期状態 └―─────────────────────────────────────────────── ゲーム開始時、あなたには以下のものが与えられます。 箱庭×1 資金10000円 また箱庭の中には、以下のものが入れられています。 ゆっくり一家族 りんごの木Lv.1 岩(大) 以上の状態からゲームがスタートします。 ■箱庭について └―─────────────────────────────────────────────── ゆっくりが生活する、限られた空間です。およそ15m×15mの広さを持ちます。 あなたはこの空間内で、ゆっくりを育成していかなければなりません。 箱庭には現実世界と同じく、時間や天候の概念があります。ただし、四季はありません。 また1m四方の空間一つにつき、様々なものを設置することができます。 さらに時々、ゆっくりが土や茂みの中から、アイテムを発見することがあります。 発見されるアイテムには、高額売却可能なものや危険物などがあります。 箱庭内では、以下のようなイベントが発生します。 ○外敵襲来 夜になると、時々ゆっくりに害をもたらすゆっくりが襲来する場合があります。 あなたはこれを駆除しなくてはなりません。詳しくは後述します。 ○天変地異 『天気予報装置』を持っている場合、あなたは翌日の天気を予測できます。 しかしこのイベントが発生すると、天候が突然変化し、しかも大きな被害をもたらします。 具体的には、大雪、地震、大嵐などです。これらの突発的な事態への対処も大切です。 なお天変地異は、『インスタント早苗さんの奇跡』などのアイテムで回避可能です。 また同アイテムによって、人為的に引き起こすことも可能です。 ○門扉解放 箱庭の四方の壁の中央には、閉じられた門があります。 この門はときどき開き、隣接する箱庭にすむゆっくりとの交流を可能にします。 しかし、母体サイズのゆっくりには、この門は小さすぎるので通ることができません。 また隣に住むゆっくりが必ずしも善良とは限らないので、警戒が必要です。 門は朝から夕方まで開いています。 ○門扉卍解 全ての箱庭の全ての門扉が解放されます。 この状態になると、ゆっくりは他のゆっくりの箱庭を通って、さらに別のゆっくりの箱庭に行くことができます。 しかし好奇心旺盛なゆっくり達は、そのまま行って帰ってこなかったりすることがあります。 また門が閉じたとき、自分の箱庭の中に見慣れぬゆっくりがいるということも、よくあります。 ある意味、ハイリスクハイリターンのイベントと言えるでしょう。 上記の門扉解放と、このイベントを有効にしたくない場合は、扉の前に岩などの通行不可能なオブジェクトを置きましょう。 なお箱庭は、最大で九個まで持つことが可能です。 ■時間概念 └―─────────────────────────────────────────────── 一日は、大きく昼と夜に分けられます。 昼はさらに朝・昼・夕と分けられますが、あくまで時間的な区切りであり、何かあるというわけではありません。 ○昼パート 昼は、ゆっくりが活動する時間帯です。ゆっくりは朝目覚め、夕方になると就寝します。 また朝には、果物の木が果実を実らせます。 基本的に、日中は管理者であるあなたがゆっくりの環境に手出しをすることはできません。(例外はありますが) もしあなたが育てるゆっくりに何らかの危険が迫ったとしても、何もできないので、やるべきことは次の夜パートできっちりやっておきましょう。 ○夜パート 夜は、あなたが行動する時間帯です。 あなたは夜のうちに、オブジェクトの設置や外敵の駆除といった、様々なアクションを起こせます。 あなたが取れる行動は以下の通りです。 アイテム関連 ‐アイテムの購入 ‐アイテムの使用 ‐アイテムの拾得 オブジェクト関連 ‐オブジェクトの設置 ‐オブジェクトの移動 ‐オブジェクトの撤去 罠関連 ‐罠の設置 ‐罠の撤去 ‐捕獲アイテムの使用 ゆっくり関連 ‐ゆっくりの捕獲 ‐ゆっくりの加工 ‐ゆっくり&ゆっくり加工品の売却 『アイテム』とは、あなたが資金を消費して購入する様々な品物のことです。 多種多様な種類があり、役割や効果も多くあります。 『オブジェクト』や『罠』は、箱庭内に設置可能な『アイテム』の一種です。 以下に、それぞれについての説明を行います。 『アイテム』について オブジェクト、罠を含めた、資金で購入する品物全てをアイテムとも呼称しますが、ここでは管理者であるあなた自身が使うアイテムについての説明を行います。 このアイテムは、あなた自身が使用することで箱庭内に変化をもたらすものです。 アイテムを使用することによって、ゆっくりの生活環境を調整するのが主な目的となります。 また、一部のアイテムを購入することによって、行動の幅が広がります。 具体的には、例えば『ゆっくりの加工』というコマンドは、ゆっくりを加工するための道具がなければ行えません。 また、アイテムには、使いきりタイプのものや、恒久的に使用できるもの、持っているだけで効果を発揮するものなどがあります。 注意して欲しいのは、後述するオブジェクトや罠は撤去すると自動的に売却されますが、アイテムは売却できません。 そのため、持っているだけで効果を発揮するものを購入する場合は、充分考慮した上で購入してください。 なお、時折ゆっくりが箱庭内でアイテムを発見することがあります。 そういったアイテムは、あなたが拾得して使用もしくは売却することが可能です。 ただし、ゆっくりが家に持ち帰ってしまったアイテムを拾得すると、翌朝騒ぎになることがあるので注意しましょう。 また爆発物や可燃物といった危険なアイテムも存在しますので、注意してください。 『オブジェクト』について 箱庭内に設置する様々な物体のことを、オブジェクトと総称します。 オブジェクトを設置することによって、ゆっくりの生活環境を整えることが主な目的となります。 ゆっくりが住むための家や、果物のなる木、河川などもこのオブジェクトに分類されます。 箱庭には、初期状態から既に『りんごの木』と『岩(大)』のオブジェクトが設置されています。 一部のオブジェクトは、アップグレードやサイズアップを行うことが可能です。その際、差額分の資金が必要となります。 逆にダウングレードやサイズダウンも行えます。その際、差額の半分の資金が戻ってきます。 売却も可能です。売却した場合、購入金額の半分の資金が戻ってきます。 またオブジェクトによっては、ゆっくりの干渉を受けるものがあります。場合によっては破壊される可能性があるので注意してください。 また、資金を100円使うことによって、その夜の間は既に設置済みのオブジェクトを自由に移動させることができます。 ただしゆっくりがいる家や木を移動してしまうと、ゆっくりが無防備な場所に晒されてしまうことになるので、注意してください。 『罠』について ゆっくりを捕獲・殺害するために箱庭に設置する物体のことを、罠と総称します。 罠によって外敵ゆっくりを駆除することによって、箱庭内の安全を保つことが主な目的となります。 様々な罠があり、それぞれ違った効果を持ちます。一部はオブジェクトとしての機能を併せ持つものもあります。 罠には、大きく分けて捕獲型・移動型・殺傷型があり、またそれぞれに使い切りタイプと恒久タイプがあります。 また、相手となるゆっくりによっては効果がないものもあります。 アップグレードできるものはありませんが、売却時のルールはオブジェクトと同じです。 注意すべき点として、これらの罠にはあなたが育成するゆっくりもかかる可能性があるということです。 そのため、未使用のままの罠は、できるだけ撤去することが望ましいでしょう。 次に、『ゆっくり関連』コマンドについて説明を行います。 『ゆっくりの捕獲』 眠っているゆっくりを捕獲し、ストックします。 またこのとき、あなたが『虫取り網』などのアイテムを持っているなら、疲れて眠った外敵ゆっくりを捕獲することも可能です。 『ゆっくりの加工』 ストックしているゆっくりを加工します。このコマンドには、『クッキングセット』『日用大工セット』などのアイテムが必要です。 ゆっくりは基本的に、食料品へ加工されます。 食料品に加工されたゆっくりは、そのまま売却するよりも高値で売れることが多いです。 また加工対象には、捕獲した外敵ゆっくりなども含まれます。 なお加工の際には、ゆっくりの音声のオンオフが可能です。 『ゆっくり&ゆっくり加工品の売却』 捕獲したゆっくりや、ゆっくりの加工品を売却するコマンドです。 このコマンドによって、あなたは収入を得ます。無論、良いゆっくりほど高く売れます。 また加工の場合と同じく、ゆっくりの音声のオンオフが可能です。 以上が、あなたが夜に行える行動の概要です。 ■外敵襲来 └―─────────────────────────────────────────────── シムゆっくり夜パートのメインともいえるイベント、それがこの『外敵襲来』です。 昼パート終了時、マップの四隅に『?』マークが表示されることがあります。これが外敵襲来イベント発生のサインです。 夜になると、その『?』マークの位置から外敵ゆっくりが出現します。あなたはこれを駆除しなければなりません。 外敵ゆっくりが出現する夜、あなたには二回の行動権が与えられます。 通常の夜は一度しかオブジェクトの設置や撤去はできませんが、外敵が襲来する場合は、設置→外敵襲来→設置と、二回に分けて行動することが可能なのです。 あなたは一回目の行動ターンで罠を設置し、二回目の行動ターンで罠の撤去を行うことが望ましいでしょう。 以下に、襲来する可能性がある外敵ゆっくりについて説明を行います。 ゲス○○(小型~通常サイズ・地上タイプ) ○○には、各ゆっくりの名前が入ります。性格が極めて悪辣なゆっくり達であり、同じゆっくりであろうと容赦しません。 略奪、強姦、奴隷化、はては殺害や捕食まで、ありとあらゆる悪事を働きます。 3~10匹ほどの集団で襲来し、混成部隊だったり、家族で落ちてくる場合もあります。 特に注意すべきなのは、悪知恵が働くゲスまりさです。また動きの素早いゲスみょん・ゲスちぇんも要注意です。 ただし、ゲスぱちゅりーにだけは特に気を配る必要はありません。 どれだけゲスになろうと耐久力がないので、襲来時に天井から落ちてきたときにほぼ確実に絶命します。 とはいえ所詮ゆっくりな上に、空も飛べないので、あまり苦労することなく駆除できるでしょう。 発情ありす(通常サイズ・地上タイプ) 最初から発情状態にあるありすです。ゆっくりを見つけると見境なく襲い掛かり、すっきりー!しようとします。 厄介と言えば厄介ですが、発情状態で前後不覚になっているため、駆除はゲスゆっくりより簡単でしょう。 あえて見逃し、育成しているゆっくりを増やすということもできます。 また捕獲した場合、夜が明けると普通のありすになっています。 れみりゃ(通常サイズ・飛行タイプ) 首だけのれみりゃです。捕食種であるので、他のゆっくりを捕食します。 非常に活動的で、食欲も旺盛ですが、獲物を見つけられないと木陰などで眠り始めます。 ゆっくりが住む家の防衛が磐石なら、あえて放置し、あとで捕まえるのも良いでしょう。 結構高額で売れます。 ふらん(通常サイズ・飛行タイプ) 上記のれみりゃとほぼ同じですが、こちらのほうがより凶暴性・残虐性が高いです。 また、獲物が見つからないと癇癪を起こし、オブジェクトを破壊する場合もあります。 加えて、眠らずに獲物を探そうとする場合もあるのでより注意が必要です。 れみりゃより高額で売れます。 胴付きれみりゃ(通常サイズ・地上タイプ) ウザいです。兎に角ウザいです。 ゆっくりの敵というより、むしろあなたの敵といったほうがいいかもしれません。 背中に翼がありますが、飛びません。飛べることを忘れています。 ただし捕食種としての戦闘能力は折り紙つきで、狙われたゆっくりはほぼ明日の朝日を見ることはありません。 獲物を見つけられないでいると、踊り始めるか眠ります。 かなり高額で売れますがウザいです。 胴付きふらん(通常サイズ・地上/飛行タイプ) 相当厄介な捕食種です。胴付きれみりゃの良いところ全てを吸い取ったかのように強いです。 こちらは飛行できることを忘れておらず、また地上での活動も当然のように行えます。 警戒心が強いため、並の罠は突破されてしまう可能性もあります。 またゆっくりが家の入り口を塞いでいても、それを突破するだけの技術があり、極めて注意が必要です。 獲物を見つけるまで眠りません。確実に駆除しましょう。 かなり高額で売れます。 ゆっくりレティ(大型サイズ・地上タイプ) 大型の捕食種です。 動きは非常にゆっくりとしており、その大きさゆえ足元があまり見えません。駆除は容易と言えるでしょう。 ただし大型種であるため、通常サイズのゆっくりを対象とした罠は効果が薄いか、ありません。 大型ゆっくり用の罠を使用することをお勧めします。 ゆっくりを見つけると長い舌を伸ばして捕食してしまいます。 一度の食事につき一家族丸ごと平らげてしまいかねないので、油断は禁物です。 食事が終わると眠りにつき、中々起きることはありません。 大きさに反し、引き取り手がいないため、良い値段はつきません。 ゆっくりゆゆこ(大型サイズ・地上タイプ) 最悪の外敵ゆっくりです。 ゆっくりのみならず、オブジェクト、果ては罠まで、その脅威の『吸い込み』によって胃の中に収めてしまいます。 そこら中のものを片っ端から吸い込んでしまうので、即時の対処が求められます。 石の家に住むゆっくりなら大丈夫ですが、食料まで無事かというと…… 希少性ゆえ高額で売れますが、捕獲よりも殺害を推奨します。 ドスまりさ(超大型サイズ・地上タイプ) 特殊なゆっくりです。 非常に大型であり、人間に対して理解を示す、善良なゆっくりです。 外敵というよりは、箱庭に住むゆっくりがゆっくりできているか気にするだけなので、例外的に対話による退去も可能です。 ただし、『ここのゆっくりがゆっくりできているか確かめるよ!』と1~3日居座ろうとすることがあります。 許可するかどうかはあなたの自由ですが、中にはドスまりさを騙る偽ドスまりさなどもいるので、注意が必要です。 滅多に表れない分、非常に高額で売れます。が、かなり知能が高いので、強引な捕獲は困難です。 きめぇ丸(通常~大型サイズ・飛行タイプ) これも特殊なゆっくりです。 ゆっくりに対し特に何かすることはありませんが、兎に角ゆっくりにとってはウザい存在なので、ストレス値がマッハで有頂天です。 これも対話による退去が可能なので、できるだけ早くお帰り願いましょう。 人間に近い知恵があるだけあって、捕獲不可能です。 ■高額アイテム └―─────────────────────────────────────────────── アイテムやオブジェクト、罠には様々な種類が存在しますが、その全てを紹介するのは困難です。 そこでここでは、そのうちの高額で効果の高いアイテムを、いくつか紹介します。 ○箱庭 箱庭追加(15000円) 新たに箱庭を追加することができます。最大で九つまで持つことができます。 箱庭連結(5000円) 箱庭同士をくっつけて、一つの箱庭にすることができます。 箱庭を二つに戻す場合にも同額が必要になります。 ○アイテム インスタント早苗さんの奇跡(使い切りタイプ/10000円) どんな奇跡的な状況も再現できるアイテムです。使い切りとしてはかなり高額ですが、それに見合った働きはします。 例えば天候を変化させたり、地形を変えたり、ゆっくりゆゆこを爆殺したりとやりたい放題です。 ただし制限として、育成中のゆっくりそのものに変化をもたらすことは制限されています。 それ以外の範囲でなら、大抵のことは可能です。 咲夜さんの懐中時計(恒久タイプ/66666円) 咲夜さんの時間を操る能力を封じ込めた、恒久タイプのアイテムです。 日中でも使用でき、これを使用すると時間が停止します。停止中、あなたは夜パートと同じく、様々なアクションを起こすことができます。 これ一つあればもうトラップはいりません。外敵が襲来しても、時間を止めて、全部川に流してやれば済むのですから。 かなり高額ですが、それに見合った働きはしてくれることでしょう。 ミニミニ八卦炉(使用不可/‐) 魔理沙のミニ八卦炉のミニチュア版です。ミニチュアでも相当の威力を持ちます。 これは購入するものではなく、ゆっくりが箱庭内で発見するものです。売却額は10000円です。 ただし、これを見つけたゆっくりは、高確率で家に持ち帰ります。 そこでこのアイテムが暴発などしたら、甚大な被害が出るのは火を見るより明らかです。 確実に接収し、売却しましょう。 使い方さえ分かっていれば、ゆっくりにとって強力な武器になるのですが…… ○オブジェクト ドスまりさの像(4マス消費/30000円) ゆっくりをゆっくりさせる効果を持つオブジェクトです。 これが箱庭の中にあると、ゆっくりのストレスが激減します。また傷の治りは早くなり、飢えにくくなります。 以上のように効果は非常に高いのですが、2×2マスを占有するので、中々場所が取りにくいのが問題です。 虐待鬼意山の像(1マス消費/15000円) ゆっくりをゆっくりさせない効果を持つオブジェクトです。 これが箱庭の中にあると、ゆっくりのストレスが激増します。また傷の治りは遅くなり、飢えやすくなります。 使用するかどうかはあなた次第です。 全自動餡子供給機(1マス消費/40000円) ゆっくりの食料となる餡子を自動的に供給してくれるオブジェクトです。 場所もとらず、栄養価の高い食料を供給してくれるオブジェクトですが、一日使用するたびにゆっくり一体が必要となります。 使用するゆっくりによって、出てくる餡子が変わります。 ○罠 イクサンダー発生装置(恒久タイプ/15000円) サイズや種類に関係なく、大きな効果を上げてくれるトラップです。 この下にゆっくりが入ると、極めて強力な雷を落とし、ゆっくりを丸焦げにします。 丸焦げになったゆっくりは焼き饅頭として売却が可能です。 ただし、天井に設置するという特性上、外敵ゆっくりが出現する箱庭の四隅には設置できません。 箱庭で育成中のゆっくりにゆっくりいくさんがいる場合、設置費用が半額になります。 また、ゆっくりいくさんにのみ、この罠は効果を発揮しません。 ホント戦争は地獄だぜ機関銃(恒久タイプ/50000円) トラップですが、アイテムとしての側面も備えています。 箱庭内に設置するのではなく、あなたが直接使用し、外敵ゆっくりを射殺します。 非常に強力なトラップですが、流れ弾がオブジェクトに当たるとオブジェクトが破損する場合もあるので注意してください。 日中も使用可能です。 ○その他 愛でお兄さん召喚(10000円) ゆっくりを愛でるお兄さんを召喚します。 このお兄さんの手にかかれば、ゆっくりのストレスはなくなり、健康度はうなぎのぼりとなるでしょう。 瀕死のゆっくりの蘇生も可能なので、最後の手段として使いたいものです。 ただしあまり使いすぎると、ゆっくりが贅沢を覚え、傲慢な性格になりかねませんので注意してください。 虐待鬼意山召喚(20000円) ゆっくりを虐待するお兄さんを召喚します。 兎に角、ゆっくりが酷いことをされます。それはもう酷いことをされます。 使用後はゆっくりの数が半分以下にまで減っているでしょうが、代わりにゆっくりは身の程を知ることでしょう。 一種の教育的手段として使いたいものです。 AQN召喚(100円) 事実上の駆除コマンドです。 召喚されたAQNは、箱庭内の全てのゆっくりを虐殺します。虐殺しつくすまで止まりません。 その箱庭のゆっくりが不必要になった場合に利用しましょう。 ……なお、このAQNは、殺害したゆっくりの数が50を越えたあたりから自慰をし始め、100匹で絶頂に達します。 その後も50匹ごとにプレイ内容を過激にしていきます。 九つの箱庭のうち八つを連結し、2000匹前後のゆっくりを用意した場合などそれはもう…… ある意味、そこまでいけばエンディングです。頑張ってください。 あとがき 設定だけ垂れ流してみました。最後とか中学生ですが自分は…… でもこのスレのAQNは思春期真っ盛りのエロ中学生でいいと思うんです。 ……誰か本当に創ってくれないかなぁ。 今までに書いたもの ゆっくり実験室 ゆっくり実験室・十面鬼編 ゆっくり焼き土下座(前) ゆっくり焼き土下座(中) ゆっくり焼き土下座(後) シムゆっくりちゅーとりある このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1226 庭のゆっくり/コメントログ」 後日談希望 -- 2010-06-06 14 21 38 ふつう -- 2010-06-27 10 26 23 もう少しこの親子の話を見てみたいな -- 2010-07-08 03 01 48 短すぎます!!! 凄く好きなシチュなんで最後まで見たいです! -- 2010-07-25 01 18 59 本当に短いけれど良いシチュです、出来れば続きを見てみたいですね -- 2010-07-25 01 56 14 飼いゆにしてもらえたのに文句言うとかゲス一家だな -- 2010-11-17 17 19 41 逃げるよりはマシな苦しみを与え続けるくらいの話を期待したんだけどな。 嬲るなら、もうすこしゲスさがないと。 -- 2011-07-14 20 25 30 ↓↓飼いゆ?どこがだよ、頭おかしいんじゃねーの? どう見たって捨てられゆっくりの虐待モノだろ? -- 2011-09-17 21 57 34 なんかいろいろと足りない 行かすにしても痛めつける死しても -- 2011-10-20 03 18 40 ↓↓本当に面倒くさい奴だな ジョークだろ -- 2016-02-29 07 47 28
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さんさくめ ちょっと ちょうしこきすぎた あいかわらず だぶん だよ by おれまりさ とか よばれたひと 「あ~楽しィ~!マジAQN最高だぜ」 今日もハッピーターンをつまみながらビールを飲んで、某ゆっくりスレを見て1日の疲れを癒す。 そんな私はゆっくり愛好家。壁紙はゆっくり、勿論デスクトップを飾るのはゆっくりデスクトップアクセサリー なぜならゆっくりは特別な存在だからです。 デスクトップ画面には50匹を超えるゆっくりが縦横無尽に飛び跳ねている。 この為にCPUをセレロンからクアッドに変えたのは言うまでもない。 「あ~かぁいいよ~ゆっくり~!俺の大根もおろせる頬でスリスリしたいよ~~!」 悲しいかなこいつらは与えられた画像とルーチンでしか動く事できない デスクトップを見てニヤニヤしてる俺。親が見たら泣くね絶対、まだAV見てる方が救いがあるよねウン しばし至福のゆっくりタイムを満喫してると、辺りが一瞬真っ白い光に包まれに遅れてゴロゴロと言う音が外から響いていた 「結構近いな。落雷で俺のゆっくり画像が消えちまったら困るな。可愛いゆっくりちゃん、少しの間会えないけど我慢しててね」 そう言ってスタートボタンにポインタを合わせた瞬間であった ガラガラガッシャーーン!! 眩い閃光と共に耳をつんざく爆音が俺の部屋を襲った 同時に激しい衝撃で俺の体は吹っ飛ばされ壁に叩きつけられた 「うぉ…いってて、本当に落ちるとは…はっ俺のゆっくり1号カスタムは!?」 自慢のゆっくり専用PCを見やると本体は白煙を上げモニタは真っ暗な画面だけを映していた 「なん…だとっ!?」 何という事だ...給料の3か月分を費やして組み上げたゆっくり専用PCが!? 1年掛けて関連サイトやアップローダを暇さえあれば業務中でも探して集めた画像がッ!? 通勤中に思いついてにやけてしまう程の思いのたけを綴ったゆっくりとの妄想ライフSSががっ!? おきのどくですが ぼうけんのしょは きえてしまいました 3行の文が俺の中を渦巻いていた。 ゆっくりが居なくて何の人生を楽しめようか 目の前が真っ暗になり俺の人生も真っ暗にあんりかけたときであった ビッ ピーー 聞きなれた起動のビープ音がPCから聞こえた 「良かったPCは生きてる!」 後はデータが生きてるの確認するだけ OSのロゴが消えるとと何時もの乱雑なデスクトップ画面が映った 相変わらず暢気にゆっくり達が跳ねまわっている。よし問題ない 後はマイゆっくりフォルダを確認するだけだ。ポインタを置くと目を瞑って祈る思いでクリックする 「…。」 うっすら目を開けると白い背景にいくつものアイコンがいくつも見えた。 良く見ると虫食いの如く所々有る筈のフォルダが消えてる 「ま…PCが生きてるなら儲けものだな、ハハ…」 とりあえず飲み物をとって気を落ちつける事にした。もう流れちまった画像の事を考えると飲まないと涙が零れそうだからだ 「さてと…他の方は…ん?」 可笑しい…さっきまで有った筈のフォルダや画像のアイコンまでが消えている 「ま…まさかウィルス!?」 だがウィルスソフト反応してない。じゃあ一体なぜ?Why? 「ん…なんだこりゃ?」 何故かデスクトップアクセサリーのゆっくりれいむが妙な行動している。 AAでよく見るむーしゃむーしゃと物を咀嚼するアクション。 こんな動きしたか?徐にポインタを近づけてクリック するとれいむが口からアイコンを吐き出した。こ…これは!?タイトル名を見ると私的神画像の1つ!? 「れいむのしょくじをじゃましないでね!」 スピーカーから聞こえる筈のない物が聞こえた。 それだけではない他のゆっくり達を見るとデータにない筈の動きをしている 「これは一体?おまえはだれなんだ!?」 「れいむはれいむだよ。ばかなの?」 いや待て落ち着け……これは夢だ。夢でないとしたら幻覚だ。頬をつねろう 「あだだだだっ!?」 本物だ。じっくり観察してみるとデスクトップ上ではゆっくり達が思い思いに動いていた 数匹で歌を歌ってる者・追いかけっこをする者・フォルダのアイコンに顔を突っ込む者、絵やSSをみて想像するしかなかった光景が今ここに存在している 「フ…フハハハハハ!見ろ全国の『お兄さんども』よ!!俺はゆっくり愛好家達が誰もが羨む夢『ゆっくりと暮らす』をこの手に手に入れた」 「うるさいよ!しょくじちゅうなんだからゆっくりしずかにしててね!それとごはんがたりないからすぐもってきてね!」 「ああ・・・ハイハイゴハンね。ゴハン?お前ら電子データの癖に物が食えるわけないだろ」 「なにいってるの?おっきいおさらのなかにあるのがれいむのごはんだよ!」 よく見たら開いているマイゆっくりフォルダの中に多くのゆっくりが集っている。そいつら一様に何かを咀嚼している。ま…まさか!? 「こいつらファイルを食ってる!?」 何と気づいたらマイゆっくりフォルダの画像やテキストファイルの殆どが消失してる。こいつは不味い! 「ば・・・ばかたれ!今すぐ辞めろ!!」 「これはれいむがみつけたごはんだよ!ゆっくりできないおにいさんはきえてね!」 叫ぼうが一向にゆっくりはやめる気配がない。止めようにも画面の向こうの存在に干渉することなどできやしない。 「そうだ?さっきれいむに…」 フォルダでファイルをむさぼってる一匹のゆっくりをクリックする 「ゆ!?いたいよ!まりさをはなしてね」 ビンゴ!やっぱりそうだ。こいつらはデータなのでPCから操作で干渉できる 「おにーさんまりさをはなしてね!」 そのままドラグしてゴミ箱へドロップ 「ゆ゛ーーー!」 仲間の叫び声に気付いた他のゆっくり達が一斉に振り向く 「ゆっ!おにいさんまりさをかえしてね!」 「ここはれいむたちのおうちだよ!かってにいじらないでね!」 口々に非難の声をあげるれいむたち。 余りの事にこいつらの本質を忘れていた。 自分勝手で頼みもしないのに居着いてまるでそこの主の様に振舞う そして俺はお兄さん ならば成すべき事は一つ… 「おにいさんれいむをむししないで…むっぐ!こんなにごはんいらな゛っ」」 手始めにバックアップ済みの大容量データを放り込んであげた。 3GBもする御馳走を貰ったれいむは歓喜のあまり白目を剥いて気絶してしまようだ 「て゛い゛ふ゛ぅぅぅぅぅ!!」 れいむのつがいらしきまりさの口にはどっかで拾ったゆっくり.zip .exeとかいう何か怪しい香りのするファイルを御馳走させてあげた 「や"めでっ!?むーしゃむーしゃしあわせー♪」 「アレ何ともないのか?」 「ゆ…ゆっくゆっくゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりっくりっくりっくりっくりっくりっくりりりりりり」 「あ…やっぱりヤバいファイルだったか」 まりさは壊れた録音機の如く奇声を発しながら画面上を狂ったように走りまわる 今度は呆気にとられて動けない3匹のゆっくりを範囲指定して圧縮ソフトのアイコンに放り込んであげた するとデスクトップに3匹のゆっくりがいびつに融合した真四角なアイコンがあらわれたではありませんか 「き゛ほ゛「い゛や゛あ゛ぁぁ「は゛な゛れ゛て゛ぇぇぇぇ」ぁぁぁ」ち゛わ゛る゛い゛ぃぃ」 ゾクっとする様な不気味な声を立ててガタガタ動いている しかし本当の悪夢はこれからだ。ゆっくりデスクトップアクセサリの設定画面を起動してRemilaと名の付いたファイルを起動させる。 「うー?」 他のゆっくり達の顔が凍りつく。まさかれみりゃまで出てくるとは思いもしなかったろう 突如出現させられて戸惑っているれみりゃ。だが周囲を見回すと事態を把握したのかにっこりと笑う 「たべちゃうぞー!れみりあ うー!」 ようやく危機を悟り逃げ回る残りのゆっくり達。 「れ゛み゛り゛ゃ゛た゛ぁぁぁぁぁあぁ!!」 「い゛や゛た゛あ゛ち゛に゛た゛く゛な゛い゛ぃぃぃぃ」 半狂乱になって画面を逃げまどうゆっくりの様子は滑稽なものだった。 「ハハハハ!見ろ、人が…じゃなくてゆっくりがゴミの様だ!」 れみりゃに中身を食われてデリートされる物 画面端に逃れようとして将棋倒しになり押しつぶされる物 やけくそになったのか他の仲間を押し倒して性行為に及ぶ者 とにかく隠れようと自分からゴミ箱につっこむ者 宴は空が白むまで続いた。騒動が収まった頃にはデスクトップには数匹のゆっくりがポインタから逃げるように画面端で縮こまっている。 まだ続けたいところだが今日は出勤日、眠い目を擦り身支度を整え朝飯を取る。 今まで起こった事が夢のようだった。だけど現実なんだよこれが 出かけるので電源を消そうとPCの前に行く 「お゛ね゛か゛い゛で゛す゛ゆ゛っく゛り゛さ゛せ゛て゛く゛た゛さ゛い゛…」 その言葉を聞いて電源を切る手を止めた 「そうか帰ったらあそんであげるからそれまでゆっくりしていってね!」 俺は軽い足取りで家から出てゆく。何か聞こえた気がするけど気のせいだろう このSSに出てくる固有名称・団体名・商品名・企業名は実在の物とは無関係です このSSに感想を付ける
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(プロローグ やがて始まる崩壊の序章) ある人里から離れた大きな森。そこに、ありす、まりさ、れいむ、ぱちゅりーの四匹のゆっくりが住んでいた。 同じ年の春に産まれた四匹は、小さい時から大の仲良し。どこへ行くのも一緒。何をするのも一緒。 元々住んでいたゆっくりの群れから飛び出した時も、やはり四匹は一緒だった。 若さゆえの好奇心からか。それとも近くに住む人間に怯え、ゆっくり出来ない毎日に嫌気がさしたのか。 冬を越え体も大きくなった二年目の春。まりさは群れを離れる決意をし、三匹もそれに続いた。 森を出、川を渡り、野を横切り、山を越え。遂に巨大な木々が生い茂る大きな森にたどり着いた。 人里から遠く離れたその森には、ゆっくりを餌とする野生動物は棲んでいない。 近くの草原にはゆっくりが好む草花がたくさん生え、森では木の実をいくらでも採る事ができた。 まさにゆっくりにとっての理想郷。しかし、この森にはゆっくりが住んでいなかった。 その理由をありすは後に知る事になる・・・ 「ゆーーー!ここにしよう!きょうからここがまりさたちのゆっくりぷれいすだよ!!!」 「むきゅー。そうね。ここならにんげんにおそわれるしんぱいもないわ。」 「でもここにはゆっくりがいないわね。とかいはのありすにはすこしさみしいわ。」 「ゆ!だいじょうぶ!れいむたちがあかちゃんをうんでむれをおおきくすればいいよ!」 「「「「みんなでゆっくりしようね!!!」」」」 早速ゆっくり達は自分達が暮らす新しい家を探し始めた。 ほどなく、まりさが手頃な大きさの洞窟を見つけ、ここに皆で住もうと提案する。 しかし、三匹はお互いの顔を見合わせながら返事をしない。しばらくしてれいむがこう切り出す。 「れいむたちもずいぶんおおきくなったよ。そろそろひとりぐらしをするべきだとおもうよ。」 まりさはまだ気づいていなかったが、ありす達はもう生殖が可能なほどに成長していた。 そして、幼かった頃には無かった、四匹で無邪気に遊んでいた頃には無かった感情が芽生えていた。 「まりさがすき!」「まりさのあかちゃんがほしい!!」「ほかのふたりにはわたしたくない!!!」 旅の間、いや、それよりもっと前。まりさと会えない冬籠りの間中ずっと考えていた疑問。 「まりさ!あなたはいったいだれがすきなの!!!」 しかし、そんな事聞けるはずも無い。もし聞いてしまったら・・・まりさの答えを聞いてしまったら・・・ もう、私達の仲は元には戻れない。 まりさは好きだ。でもれいむもぱちゅりーも私にとって大切な友達だ。 ありすの悩み。そしてそれはれいむとぱちゅりーにとっても同じ。 三匹の間には微妙な距離ができ始めていた。とてもとても小さな亀裂。しかしそれはすべてを壊す入口。 結局四匹はそれぞれ別々の住処で暮らすことにした。まりさは自分が見つけた洞窟。ぱちゅりーは巨大な古木の洞。 れいむは川の近くに自分で掘った穴。ありすはまりさと違う小さな洞窟を見つけそこに住むことにした。 (はじまり それは小さな嘘だった) 森での四匹の新しい生活が始まった。朝起きると皆まりさの家に集まり一緒に出かける。 森で木の実を探し、川辺で水浴び。虫を追いかけて遊び、疲れたら日当たりの良い草原でゆっくり昼寝。 草木を揺らす風の音に耳を傾け、何時までも終わらぬ楽しいお喋り。 日が落ちるとそれぞれ自分の家に戻り、とてもゆっくりとした一日が終わる。 ゆっくり達は常に笑っていた。皆と一緒だから。まりさと一緒だから。 そんな幸せな日々に変化が起きる。まりさが怪我をしてしまったのだ。 その日、ゆっくり達はどれだけ高く飛べるか競い合い遊んでいた。 「ゆっふっふ!やっぱりみんなれいむにはかなわないね!」 「むっきゅーーーー!」 「ゆゆっ!べ、べつにくやしくなんかないんだからねっ!」 「おーいれいむ!かちほこるのもそこまでだよ!まりさがここからとんだらまりさがいちばんだよ!!!」 「ゆゆっ!そんなたかいところからとんだらあぶないよ!!!」 「ゆふふ!そんなこといってまりさにかとうとしてもだめだよ!それっ!!!」 「「「ゆーーーーーーーー!!!」」」 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛た゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」 岩の上から飛び降りたまりさは、運悪く地面に落ちていた尖った小石の上に着地してしまう。 幸い命に別状は無かったが、体の底面に石が刺さり餡子が漏れ出している。 餡子が漏れぬ様、近くにあった葉っぱを傷にあてすぐに家まで運ばれた。 「あああ・・・いだいよおお・・・あしが、まりさのあしがああああ・・・」 「どうしよう。これじゃしばらくうごけないよ。」 「だいじょうぶ!いえでゆっくりしてればなおるわ!」 「そうね!まりさはしんぱいしないで!ありすたちがまいにちごはんもってくるからね!」 「ゆぅぅ・・・みんなありがとう・・・」 三匹はまりさに早く良くなってもらおうと必死になって餌を集める。普段食べられない様な御馳走を。 ぱちゅりーはこの辺りではめずらしいイチゴを、れいむは蜂に刺されながら蜂蜜を集めてきた。 ありすは焦っていた。自分が一番美味しい物を見つけたい。 そしてまりさに「ありすのごはんがいちばんだね」と言って貰いたい。 ありすは普段なら入らない様な森の奥まで足を踏み入れる。しばらくすると目の前に古びた洋館が現れた。 「(ゆ。なんだろう?ここにはにんげんはいないはずなのに・・・)」 ありすは不思議に思い、窓から中の様子を覗こうとする。 「あら、ゆっくりじゃないの。珍しいわね。ゆっくりがこの森に来るなんて。何しに来たの?」 「!!!!!」 突然の後ろからの声にありすはびっくりして振り返る。そこにいたのは金髪の女性。 いつもなら警戒するかすぐに逃げ出すはずなのだが、その女性の美貌にありすは思わず見とれていた。 「(とてもきれいなひと・・・)」 「あら?あなた喋れないのかしら?それとも警戒しているの? 大丈夫よ。私はあなたを虐めたりはしないから。」 「ゆ!ごめんなさい!そうじゃない!そうじゃないのよ!」 ありすは「虐めない」との彼女の言葉に安心して今までの経緯を話し始めた。 最近この森に越してきた事、仲間たちの事、そしてここへ来た理由。 「そう・・・友達が怪我を。ごめんなさいね。私では力になってあげられないわ。 その代わりと言っては何だけど、お菓子を上げるわ。お友達に持って行ってあげなさい。」 「ゆ!ありがとうおねえさん!!!」 「ただし、一つ条件があるのよ。」 「じょうけん?」 「そう。見ての通り私はこの森に一人で住んでいるの。お茶の相手が欲しいのよ。」 「それならおやすいごようだわ。とかいはのありすがおねえさんのおちゃともだちになってあげる!」 「ありがとう。嬉しいわ。じゃあ、ちょっと待っててね。」 一人と一匹の奇妙なティータイムが始まった。 ありすはテーブルの上のお菓子を、むーしゃむーしゃと食べながら話続ける。 お姉さんは紅茶を飲み、ニコニコしながら話を聞いているだけ。 やがて話がまりさの事になった時、お姉さんが静かに話しだした。 「そうなの・・・あなたはまりさの事が好きなのね。」 「うん。でもまりさは・・・まりさのきもちはわからないの。まだ、あいてをきめていないのかもしれない。」 「やさしくておもいやりのあるれいむ。あたまがよくてなんでもしってるぱちゅりー。」 「でも、ありすは・・・ありすにはなにもないの。まりさにはありすだけをみてほしいのに・・・」 「・・・あのねありす。あなたがどれだけまりさの事が好きか解ったわ。 それに、れいむやぱちゅりーの事をどれだけ大事に思っているのかも。 でもね。それじゃ駄目なのよ。誰かを好きになったら周りの事なんか考えてちゃだめよ。 自分の事、自分がその子と幸せになる事だけを考えないと。他の子に取られちゃうわ。」 「・・・・・」 「あなたは考えた事があるの?まりさがれいむかぱちゅりーと幸せになった時の事。 あなたは諦められるの?まりさの事を諦めて、それでゆっくりできるの?」 「それは・・・」 「あなたはゆっくりなんだから。ゆっくりは自分がゆっくりする事だけを考えるものなのよ。 れいむやぱちゅりーだってそうに違いないわ。 あなた、このままだとれいむかぱちゅりーに出し抜かれるわよ。それでいいの?」 「それはいや!!!」 「そう。それなら私が知恵を貸してあげるわ。だからあなた時々ここへいらっしゃい。いつでも待ってるわ。」 「・・・うん。」 ありすはまりさの家に戻った。貰ったお菓子と、お姉さんに教えてもらった知恵を持って。 まりさにお菓子を渡し巣から出ると、れいむとぱちゅりーが外で待っていた。 「まりさのようすはどうだった?」 「うん。だいじょうぶ。ありすがもってきたたべものをたべたらだいぶげんきになったよ。」 「そう。それはよかったわ。」 「・・・まりさはね、ありすがもってきたごはんがいちばんおいしいっていってくれたよ・・・」 「そ、そうなんだ・・・」 「・・・それでね・・・とてもおいしかったから、げんきになったらふたりきりでまたとりにいこうって!!」 「「!!!!!」」 二匹は一瞬言葉に詰まると「そう・・・そうなんだ・・・」と呟きとぼとぼと家路についた。 「(おねえさん・・・いわれたとおりにやったよ・・・でも・・・でも・・・)」 「(いたいよ・・・とてもいたい・・・)」 「(ごめんねれいむ。ごめんねぱちゅりー。こうしないと・・・こうしないとありすがゆっくりできないの・・・)」 (塗り重ねられる嘘 もう後戻りはできない) こんな日々が何日も続く。三匹は毎日まりさに餌を運ぶ。 れいむとぱちゅりーは森を駆け回って探してきた御馳走を。ありすはお姉さんに貰ったおいしいお菓子を。 何も知らないまりさはありすの持ってきたお菓子を一番美味しそうに食べる。 それを複雑な表情で黙って見つめるれいむとぱちゅりー。 まりさが食べ終わると三匹はそろって外に出る。しかし三匹が一緒に遊ぶ事はもう無かった。 めいめい自分の家で一人で過ごす事が増えていた。 ありすだけが家に戻らず、それぞれの家に遊びに行きお喋りをする。 れいむの家で。ぱちゅりーの家で。まりさの家で。おねえさんに教わった話を。 「まりさがね、おおきないえにひとりですむのはさみしいっていってるの。あかちゃんがほしいんだって。」 「でもぱちゅりーはだめだって。あかちゃんをうんだらからだがたえられなくてしんじゃうから。」 「れいむはどうなのってきいたら、くびをふってだまってしまったわ。」 「ぱちゅりー。まりさはあなたのもってきたいちごがすっぱくておいしくないっていってたわ。」 「まりさは『ぱちゅりーはじぶんだけおいしいものをたべてる』ってごかいしてるわ。」 「れいむもそうおもってる。ぱちゅりーとはゆっくりできないって。」 「まりさ。さいきんあのふたりはここへあそびにこないわね。まいにちごはんをもってくるだけ。」 「まりさはみた?まりさがごはんをたべてるときのふたりのかおを。」 「ふたりはまいにちごはんをもってくるのがめんどうになったのよ。でも、ありすはそんなことないからね!」 「れいむ。まりさがありすといっしょにくらしたいって。」 「そしてげんきになったらありすといっしょにあかちゃんをつくりたいって。」 「あしたからはありすがまりさのせわをするから、れいむはゆっくりしてていいよ。」 「まりさがね・・・れいむがもってきてくれたごはんもおいしくないっていってるの。」 「ありすのごはんじゃないとやだって。それに、あなたがかえったあといちごをはきだしてたわ。」 「あしたからはぱちゅりーもれいむも、もうごはんをもってこなくていいって。」 「れいむとぱちゅりーがね。もうまりさにごはんをもってくのはいやだっていってるの。」 「れいむははちにさされながら、ぱちゅりーはかわをわたってとりにいくんだもの。しかたないわ。」 「でもあんしんして。まりさにはまいにちありすがごはんをもってくるからね。」 「あら、いらっしゃい。どう?教えた通りにちゃんとやってる?」 「うん・・・でも・・・」 「でも?」 「もうれいむやぱちゅりーとはゆっくりできないよ。」 「それでいいのよ。あなたにはまりさだけがいればいいんでしょう?」 「うん・・・」 「れいむやぱちゅりーとも仲良くしたければまりさの事は諦めなければならないわ。 それはいやなんでしょう?大丈夫。あなたは自分がゆっくりする事だけを考えていればいいのよ。 その為にどうすればいいかは私が教えてあげる。」 「ありがとうおねえさん。そうだよね。ありすがゆっくりできればそれでいいんだよね。」 「(それに、もうもどれないよ。もうみんないっしょにはゆっくりできない・・・)」 (発覚 嘘はいずればれる、しかしゆっくりにはそれが解らない) いつの日からか。ゆっくり達の顔から笑みが消えていた。 「ゆっくりー!」と叫ぶ事もなく「しあわせ~♪」と言う事も無い。 ただ森の中で綺麗なお姉さんだけが毎日ニコニコと笑っていた。 そんなある日、ありすはれいむがひとりでまりさの家に入って行くのを見た。 不審に思い入口から中の様子を窺う。 「ゆ!まりさはそんなこといってないよ!」 「じゃああれはありすのうそだったのね!」 「うん。まりさは・・・まりさはだれとくらすかまだきめてないよ。」 「じゃあいまきめて!いまきめてよ!れいむがいいの?それともうそつきありすがいいの?」 「そ、それは・・・」 ありすは走り出した。 ばれた!ばれてしまった!このままではまりさはれいむのものに・・・ 助けて!助けてお姉さん!このままじゃありすは・・・ありすは・・・ 「あら?どうしたの?そんなに慌てて。」 ありすはお姉さんにすべてを話した。 嘘がばれてしまった。れいむがまりさに決断を迫っている。このままではまりさはれいむのものに・・・ 「そう、仕方ないわね。でも大丈夫。一つだけ方法があるわ。」 「どうするの?」 「れいむが居なくなってしまえばいいのよ。まりさには『れいむはうそをついていた』と言えばいいわ。 残っているのはあなたとぱちゅりー。だれもれいむの擁護などしないわ。」 「でも、どうやって・・・」 「そうねぇ・・・そうだ。そういえば今夜大雨が降るのよ。れいむの巣は水没してしまうでしょうね。 その前にれいむは逃げ出すわね。それができるから川のそばに巣を掘ったんでしょう。 でも、今夜はそれができない。ぐっすり眠ってしまうのだから。この睡眠薬入りの餌のせいで。」 「!!!!!」 「大丈夫。何も心配いらないわ。あなたは嘘をついたお詫びだといってこの餌を食べさせたらいいだけ。」 「でも・・・」 「でも?何を言ってるの。しょうがないでしょう?ここまで来たら後戻りはできないのよ。」 れいむの巣。中ではれいむがありすに向かって、怒りをぶつけていた。 「どうしてあんなこといったの!ありすがこんなうそつきだったなんてしらなかったよ!!!」 「ごめんなさい。ごめんなさいれいむ。ありすがどうかしてたわ。」 「ごめんなさいじゃすまないよ!もうありすとはゆっくりできないよ!」 「そうね・・・そのとおりだわ・・・でもね、これだけはわかってほしいの。」 「なに?」 「ありすはね、まりさのことがすきなの。れいむもしってるでしょ・・・」 「まりさはね、れいむのことがすきだっていったの。だから・・・れいむのことが・・・ゆるせなくて・・・」 「もういいよ!そんなこといまさらいわれても!」 「わかってるわ。あしたまりさとぱちゅりーにあやまったらこのもりをでていくわ。」 「・・・・・」 「そのまえにひとつだけおねがいがあるの。」 「なに?」 「このたべもの、たべてみて。とてもおいしいでしょう?まりさはこれがだいすきだったの。」 「あした、これがあるばしょをおしえるわ。まりさにもおしえてあげて。ありすにはもうできないから・・・」 「わかったよ。むーしゃむーしゃむー・・・・すぅすぅ・・・・」 れいむの家を出るありす。そして呟く。 「ごめんね・・・れいむ・・・せめててんごくでゆっくりしていってね・・・」 「あなた!れいむになにをしたの!!!」 「!!!!!」 (おわり 罪を犯した者の末路は・・・) 見られた!見られた!見られた!見られた!ぱちゅりーに見られてしまった!!! 「まりさにきいたのよ!あなたのうそを!それできになってれいむをみにきたら、あなたれいむをころしたの?!」 「ち、ちがう・・・ありすは・・・」 「こっちにこないで!ありすはうそつきのゆっくりごろしだよ!ゆっくりしんでね!!!」 「まって!!!」 ぱちゅりーを追いかけるありす。ぱちゅりーは巣に逃げ込み中から蓋をしてしまう。 どうしよう。このままじゃ。ぱちゅりーをどうにかしないと。 「あらあら、お困りの様ね。」 「おねえさん!!!どうしてここに・・・」 「さぁて。どうしてかしらねぇ?」 ありすの後ろにいつの間にかお姉さんが立っていた。満面の笑みを浮かべて。 その手にはなぜか火の点いた蝋燭を持っていた。 「大丈夫。私はあなたの味方よ。それより、困っているんでしょう?これを使いなさい。 この木は枯れてからもう随分時間が経ってる。火を点けたらすぐ燃えるでしょう。 心配ないわ。雷が落ちた事にすればいい。豪雨の日にはよくある事・・・」 ありすはもう迷わなかった。巣から出られぬ様石で蓋をし、木に火を掛ける。 「ゆぎゃああああ!あじゅい!あじゅいよお!たすげでまりざああああああ!!!」 「おめでとう。これであなたとまりさは二人きり。早く行きなさい。まりさが待ってるわ。」 まりさの巣に入って行くありす。まりさは入って来たのがありすだと解ると表情を曇らせた。 「ありす・・・れいむとぱちゅりーからきいたよ!どうしてあんなうそをついたの!」 「ちがうのよ!ごかいよ!うそをついていたのはれいむとぱちゅりーのほうよ!」 「だまされないよ!」 「れいむはまりさのあかちゃんがほしかったのよ!だかられいむは 『まりさはありすといっしょにあかちゃんをつくりたいの?ありすがそういっていたよ。』 なんていってまりさをだましたのよ!まりさが『ありすはうそつきだ』ってごかいするように!」 「なにをいってるの?れいむは『あかちゃん』なんてひとこともいわなかったよ。 れいむは『まりさはありすといっしょにくらしたがっている、ってきいたけどほんとなの?』 ときいたんだよ!だから『まりさはそんなこといってないよ!』ってこたえたんだよ!」 「!!!!!」 「やっぱりありすがうそをついていたんだね・・・ざんねんだよ・・・」 「まって!ちが・・・」 「ちがわないよ!ありすはうそつきだよ!うそつきのありすはきらいだよ!!!」 嫌い!嫌い!嫌い!嫌われた!まりさに嫌われた! れいむに嘘を吐き、ぱちゅりーに嘘を吐き、友達を失い、それでもまりささえいればいいと思っていた。 自分がゆっくりできれば、まりさとゆっくりできれば、他のすべてを失ってもいいと思っていた。 それなのに!それなのに!これでまりさまで失ったら! 「ところでれいむとぱちゅりーはどうしたの?」 「れいむとぱちゅりーは死んだわ(れいむはまだだけど)。ありすが殺したの。まりさと一緒になる為に。 私が見ていたわ。酷い子よねぇ。友達を殺すだなんて。」 「!!!!!おねえさん!どうしてっ!!!」 「あ゛り゛す゛う゛う゛う゛!!!どうじでふだりをごろじだのおおおおおお!!!!!」 「私が唆したからよ。ありすから聞いたの。ありすはまりさの事が好きだって。 だから助けてあげたのよ。ありすとまりさが二人きりになれる様に。 ゆっくりにとって同族殺しは禁忌なんでしょ。だから追い詰めてあげたのよ。殺さなければならない程に。」 「嘘を吐き、仲間の信用を失い、もうこの森には居られなくなる。 そんな状況になったら、もう殺すしかない。死人に口なし。死んだものにすべての罪を被せる。 殺したのはありすだけど、お膳立てしたのはすべて私。良かったわねありす。まりさと二人きりになれて。」 「おねえさん・・・」 「よ゛く゛もれいむを゛!よ゛く゛もぱちゅりーを゛! よ゛く゛も゛ありすにそ゛ん゛な゛こ゛と゛さ゛せ゛て゛く゛れ゛た゛な゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 お姉さんに襲いかかるまりさ。しかし彼女はそれを軽く蹴り飛ばす。 壁に叩きつけられたまりさは大量の餡子を吐き出す。 「まりさああああああ!!!!!」 「ゆぅ・・・もう・・・まりさはだめだよ・・・ありす・・・さいごにはなしをきいてね・・・ ありすはみんなにうそをついた・・・そのうえ・・・ともだちをころしたなんて・・・ まりさも、れいむも、ぱちゅりーも、ありすのことをゆるせないよ・・・ ありすは・・・じぶんがゆっくりできればそれでいいと・・・おもっているかもしれないけど・・・ それはちがうよ・・・じぶんがゆっくりするだけじゃ・・・それはほんとうのゆっくりじゃない・・・」 「なかまのことをおもいやって・・・みんなでゆっくりできるようにたすけあう・・・ それがほんとうのゆっくりだよ・・・まりさがけがをして・・・うごけなくなって・・・ みんなたすけてくれたね・・・うれしかったよ・・・ほんとうにうれしかった・・・ それこそほんとうのゆっくりだよ・・・たすけあい・・・ゆっくりはひとりではゆっくりできないの・・・」 「さっきはごめんね・・・あんなひどいこといって・・・でもゆるせなかったんだよ・・・ ありすはそんなゆっくりじゃなかったから・・・まりさがだいすきなありすは・・・ ごめんね・・・もっとはやくいえばよかったね・・・そうすればこんなことには・・・」 「もういくよ・・・れいむと・・・ぱちゅりーがまってる・・・ありすもゆっくりきてね・・・ そしてうまれかわったら・・・こんどこそ・・・みんなでいっしょにゆっくりしようね・・・」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!ま゛り゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 (エピローグ 大粒の雨がすべてを流す) 「あらあら。泣いているの?そんな処にいたら溶けてしまうわよ。」 「いいの・・・もう・・・」 「あらそう。まぁ私には関係ないわね。私はもう十分楽しんだし。」 「おねえさん・・・」 「ん~?」 「どうして・・・どうしてこんなことしたの・・・」 「どうしてって、そんなの決まってるでしょう。あなた達ゆっくりが嫌いだからよ。 あなた達の言葉を借りて言うとね、ゆっくりできないのよ。あなた達がいると。だから死んでもらうの。 あなたなら解るでしょう?自分がゆっくりする為に、友を裏切ったあなたなら。」 「それにね。私はこの森が好きなの。もう随分長いこと一人でここに住んでる。 それを邪魔されたら、許せないでしょう?あなたなら解るわよね。 誰にも邪魔されず二人きりでゆっくりしたいと願ったあなたなら。」 「私がここに来る前。ここにはたくさんのゆっくりが住んでいたのよ。 暫くは一緒に生活していたわ。でも駄目なの。あなた達は私の幸せを壊してしまう。 私の大好きな森を。あの人との思い出が詰まったこの森を・・・」 「だから消えてもらったのよ。残らず。すべて。 私は私の幸せが一番大事なの。邪魔する者は許さない・・・」 「あら?あなたもう喋れなくなってしまったの?それとも警戒しているの? 大丈夫よ。私はもうあなたを虐めたりはしないから。」 体も半分溶け、薄れゆく意識。ありすはなぜか、その女性の美貌に見とれていた。 「(とてもきれいなひと・・・なのに、どうして・・・)」 end このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 973 続々続ゆっくり研究/コメントログ」 続いてくれ -- 2014-09-29 20 40 42