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『ゆっくり地に還れ』 四日前、私の所有する農場がドスまりさを有する 大規模なゆっくりの群れに襲撃を受けた。 農場を任せている管理人の報告を受けて慌てて駆けつけると そこには千を超える飢えたゆっくりの大群が 苦悶の声を上げながら農場中でひしめいていた。 たいした下調べもせずに『巨大な人間の畑』という事で襲ったのだろう ゆっくりどもには未知の植物だったのだろうが、この農場では『綿花』しか育てていない。 群れは期待していた餌にありつけず ドスや側近のぱちゅり種を罵倒しながら 共食いを始める寸前まで飢えている様子だった。 だが饅頭の事などどうでもいい、私の目に映ったのは つい先週、視察に訪れた時には広大な農場中に整然と並んでいた綿花が 薄汚い饅頭どもに「ぺっ!たべられないくささんはゆっくりしねっ!」等といわれながら 踏まれ、手折られ、蹂躙され尽くしている光景だった。 今でこそ私は、ほかにもいくつもの農場を所有・経営している。 その中では、この農場は大規模ではあるが大して利益を上げては居ない。 高価な果物を育てている果樹園や、羊毛の取れる牧場に比べれば ほんの微々たる収益しか上げていない。 だが、ここは私にとっての唯一の『原点』だったのだ。 両親を亡くし、いじけて自堕落に生活していた私に 早世した両親や先祖が残してくれた土地を、遊ばせて置くのも勿体無いと 後見人に強引に勧めらて渋々開墾を始めたのがまだ十代の頃 ここは土壌が悪く、乾燥しているので 手間をかけて育てられる植物を探し、いろんな人の知恵を借りて綿花を育て始めた。 莫大な財産を食いつぶしながら、ダラダラと生きていた私が 初めて沢山の人の手を借りながら、初めて成功させたのが…この畑だ。 高齢だった後見人が、幾許も無い余命に焦りながらも 私と共に奔走し、死の床で誇らしげに笑い語った農場だ。 そんな農場が…無残に荒らされている。 怒りの余り、意識が遠のく 憎悪や殺意すら沸かない、私を襲うのは途方も無い疲労感だけ。 速やかに加工場に連絡を取り 加えて近隣のゆっくりハンター、我が家の使用人たち、 そして何処からか現れて無償で手伝ってくれた数十人の自称『虐待お兄さん』という謎の人物とともに ほぼ丸一日がかりで農場を完全包囲し、『一匹も逃がすことなく』群れに壊滅的な打撃を与えたのだ。 長いといえば長く、短いといえば短い戦いが終わり 加工場の職員やハンターたちが謝礼を受け取って帰った後 私は使用人たちにある『作業』を命じた。 私自身も使用人らと共に、鍬を振るい 誰よりも必死に作業に没頭した。 『作業』の後、使用人たちには、この農場を『一年間閉鎖』する事にした旨を伝えた。 皆戸惑いを隠せないようだったが、当面の生活費となるだろう臨時給与と 人里近くの果樹園での再雇用を約束すると、納得して帰っていった。 今農場に残っているのは、(頼んでも居ないのに)何故か嬉々として『作業』を手伝ってくれた 『虐待お兄さん』達だった(心なし人数が増えている気がする) 農場全体を見渡せる場所で佇む、私と『虐待お兄さん』達 口を開くものは誰一人居らず 皆一様に、風に聴き入っている。 虐待お兄さんの中には陶酔した表情で涙を流す者も居るようだ。 私は閉じていた瞼を開き、夕日に染まる農場を一望する 数日前まで幻想卿でも最大規模の綿花畑だった眼前に広がる広大な敷地 今、この大地には 無数のゆっくりが『生きたまま』埋められている。 乾いた大地に隙間無く敷き詰められた苦悶の表情 この地域特有の砂塵混じりの風に乗って 饅頭たちの苦痛・飢餓・憎悪・悔恨・絶望と怨嗟の声が絶えることなく響いている。 ―――嗚呼、コレはまるで 地獄の風景ではないか――― 真っ赤に染まる大地を瞼に焼付けて、私は農場に背を向ける この地は年間を通して雨が降らない 食べるものが無いため、獣は愚か鳥すらも近づく事はない。 この地を埋め尽くす饅頭どもは、雨に打たれて溶け朽ちる事も無く、 外敵に命を奪われる事も無く、ただ風に吹かれて枯れ朽ちていく。 これから一年 ココに訪れるのは、私だけだ。 埋設する際に与えた固形栄養剤は、ゆっくりを飲まず食わずで一月生かすと言う。 私はこの地を後にする 一月後の再訪を誓いながら、真紅の地獄に背を向ける。 「貴様らは…苦しめ 花も咲かせず、実も種子も結ばず――不毛の荒野の地に還れ。」 私の口から漏れた呟きが、風に乗って届いたのだろうか 一際激しい叫びが、背後で大気を振るわせた 「「「「「「「ゆ゛ っ゛ ぐ り゛ ざ ぜ で ぇ゛ ぇ゛ ぇ゛ ぇ ゛ぇ゛ ぇ゛ ぇ ゛!!!!!!! 」」」」」」」 END スレで土からはえるゆっくり、というネタが投下されていたので思わず描いてしまいました。 なんか微妙な出来になったかもですが…というかキモい文になった気がしますが、ご容赦の程を… さておき、みなさん聴いてみたくありません? れいむ・まりさ・ぱちゅり・ありす・ちぇん・みょん・らんしゃま・etc… 無数無尽の膨大な数のゆっくりの悲鳴と絶望の調和…… 多数のゆっくりを時間をかけて虐待するSS…もっと増えるといいなぁ…(邪笑) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/96.html
虐待成分全くなし なので、虐待を期待している方は読まれないほうがいいです。 最近、家に新しいゆっくりが住み着き始めた。 短い金色の髪に赤い小さなリボン、あまり見る事のできないるーみあ種の子供だ。 今は花に留まっている蝶に狙いを定めている。が、飛び付こうとしたるーみあを嘲笑うかの様にフワフワ蝶は跳んで行った。 結果、るーみあはそのまま蝶の止まっていた葉に突っ込んで動かなくなった。 「…だめなのかー」 切羽詰ってるんだかないんだか、うつ伏せのままるーみあは呟く。 こいつも一応捕食種に分類されている筈なんだが、狩りが凄い下手なのだ。 初めて会った時も、こいつは庭の柵の前で寝転んでいた。 理由は、呆れる事に腹が減っていたからだ。 まりさはともかく、のんびり屋のれいむにだって食える蝶をいまだに食べれないで追っかけまわしているゆっくりなんてこいつくらいだろう。 家の中にいるめーりんに教えを請えばこいつの狩りも上達するんだろうが、こいつは夜行性。めーりんは夜遅くに起きている所を見たことがないから無理だ。 じゃあゆふらんを呼べばいいだろうがと友人は言ったが、ふらんは手足があるのでるーみあの参考にはならない。それに今は散歩に出かけていないし… 結局、こいつは一人で頑張るしかないのだ。 「ほれ、どうせ獲れないんだから飯やるよ」 俺は帰り道に買ってきたチーかまの封を開けて一本取り出し、先っぽを鋏で切り落としてビニールを剥いて差し出す。 だが、るーみあは寄ってこない。 「どうしたんだ?」 るーみあに声を掛けると、のんびりとした返事が帰って来た。 「るーみあだっておにいさんにたよらないでごはんをとるのだ~」 そういって再び蝶に飛び掛る。 でも、結果はさっきと変わらない。 けれど、るーみあが頑張ろうとしているんだから見守ろうと思い黙って見る。 「ちょうさんまつのだ~」 捕食種らしくないのんびりとした声。 これがゆふらんだったりすればもっと迫力もあるのだろうが、るーみあのそれは小さい子供が蝶を追いかけるそれと変わらない。 結局いつまで経っても捕まえられず、蝶はどこかへ行ってしまった。 後には、色々な所に突っ込んだせいで土で汚れたるーみあが残された。 「ほら、もう意地になってないでこいつを食えよ」 るーみあを持ち上げて隣に移動させ、剥いたままだったチーかまを差し出す。 でも、るーみあは食べようとしなかった。 それどころか泣いているではないか。 「そんなに蝶を捕まえられなかったのがショックなのか?」 俺の言葉にるーみあは体を横に振る。 「ちがうのだ… るーみあはこのままじゃいけないのだ…」 「いけないって、何がだ?」 聞き返すと、るーみあはポツリポツリと答え始めた。 「るーみあは… このままおにいさんにあまえていたらだめなのだ…」 「なんでだ? これからゆっくり餌を獲れるようになれば良いじゃないか」 「おにいさんのめいわくになるから… じぶんでごはんとれるようにならなきゃだめなのだ… おにいさんにすてられたら… ごはんとれなきゃいきていけないのだ…」 「俺は捨てたりなんかしないぞ? それとも、お前は誰かに捨てられたのか?」 俺の問いにるーみあは体を縦に振る。 「本当なのか? お前、親に捨てられたのか?」 「ちがうのだ… るーみあはおかあさんのことよくおぼえてないけど… そだててくれたおかあさんがいるのだ…」 「それで?」 「るーみあはまりさとれいむのおかあさんにひろわれたけど、おいだされたのだ…」 「追い出された?」 「そうなのだ… るーみあはおかあさんたちに『せっかくひろってやったのにぜんぜんごはんとれないんじゃいらないよ』って、そういわれたのだ…」 言われた時の事を思い出したのか、るーみあはポロポロ涙を流している。 おそらく捕食種だからって理由でそのれいむとまりさはるーみあを利用しようとした。 れいむやまりさ等の普通のゆっくりにとって、捕食種は絶対的な存在だからだ。 きっと捕食種であるるーみあさえ居ればもっと簡単に餌を集められると二匹は考え、るーみあを拾ったのだ。 しかし、るーみあは普通のゆっくりよりもどんくさい種である。 満足に餌も集める事ができないと理解した二匹は、食い扶持が増えるだけと判断して追い出した。 大方こんなところだろう。全く、大人のゆっくりが子供を利用しようとするなよ… 「なあ、るーみあ」 「うぅ…」 泣いているから声は小さいが、気にせず俺は言葉を続ける。 「確かにお前は駄目な奴だよ」 「わかっているのだ…」 「れいむにだって簡単に獲れる蝶を自分じゃ獲れないどんくさい奴だし、野生にこのまま出たら間違いなく飢え死にだろうな」 「ごめんなのだ…」 俺の言葉によって涙の零れる量が増えていく。 落ち込ませるのはここまでだ。 「でもな、育ての親のゆっくりはお前を捨てたかもしれないけど、俺は捨てないよ」 「でも、でも…」 「お前はまだ子供だから今は全然獲れないだけで、いずれ大きくなればきっと獲れるさ」 「ほ、ほんとうなのか?」 たった一言で涙声から段々元の声に戻ってきている。元気が出てきてなによりだ。 「ああ、お前はまだそんなにたくさん跳ねれないだろ? でも、体が大きくなれば勢いよく跳ねれるようになる。だから、さっきの蝶だって簡単に捕まえられるようになるさ」 「そーなのかー!!」 俺の言葉に希望を見出したのか、るーみあは嬉しそうに口癖の『そーなのかー』を口に出した。 さて、喜んでくれたんなら飯をやるか。 「さあ、今はとにかく一杯食べて大きくなれよ」 「わかったのだ!!」 差し出してやったチーかまをバクバク食い始めたので、二本目のチーかまを出してやる。 ああ言ったけれど、俺にはこいつが本当に立派な捕食種になれるとは思えなかった。 でも、どこかで化けるかもしれないとも心の隅で思っている。 「おにいさんもういっぽんほしいのだ~」 俺の考えてる事なんて全く分かってないるーみあに三本目を渡してやる。 まあ、今は見守ってやろう。 暗い森の中、飛んでいた私はれみりゃに追われている二匹のゆっくりを見つけた。 跳ねながら口論をしている器用なれいむとまりさだ。 興味があったので、ちょっとだけ高度を下げて耳を傾ける。 「まりさがるーみあをおいだすからおとりがいないんでしょ!! どおしておいだしちゃったの!!」 「そんなのしらないんだぜ!! えさをとれないあいつがわるいんだから!!」 「そもそもるーみあをつれてきたのだってまりさでしょ!! 『こいつがいればらくできるぜ』なんていってたのにるーみあはぜんぜんやくにたたないし!!」 「まりさはれいむをらくさせるためにつれてきたのにそんなこというのはひどいんだぜ!!」 「らくできないのはまりさがえさとるのがへただからでしょ!! やくたたずなまりさがれみりゃにくわれてね!!」 「いやなんだぜ!! そんなこというれいむがしねばいいんだぜ!!」 醜い言い争いを繰り広げていた二匹は、後ろにれみりゃがいるのに体当たりを仕掛け始めた。 後は追いつかれて食われるだけだろう… 話の内容を聞く限りあいつらは碌な奴じゃない。 ああいう奴がお母さんに意地悪するんだから、助けなくてもいいだろう。 私は羽を動かして高度を上げる。 今日の夜の散歩はもう終わりだ。 後ろからゆっくり二匹の悲鳴が聴こえてきたが、興味がないので無視する。 そういえば、今日あの子は自分で虫を獲れただろうか? 最近住み着いたるーみあの子供。自分に妹ができたみたいで正直嬉しい。 今はまだ小さいから無理だけど、いつか一緒に夜の散歩を楽しみたいな… 終 こんな駄文を最後まで読んでいただきありがとうございます!! Takataさんのゆっくりいじめ系58 ゆっくりるーみあを読んでから、どうしても書きたかったるーみあをやっと書けました!! 勝手に書かせてもらいTakataさんごめんないさい。 今回書いたの切欠は、落ち込んでる子に追い討ち掛けてから励ましてやって、それで元気になったら可愛くないだろうか?という単純な理由です。 皆さんはどうでしょう? 自分は可愛いと思います。 個人的にるーみあの中身はチーズドックの中身のチーズです。 だから男がるーみあにあげた餌もチーかまにしました。 ちなみに、今度から某所で名前を頂いたので名乗らせていただきます。 名前は『大貫さん』です。 最初は音声変更の人でしたが、後書きをカタカナで書かなければならないので『大貫さん』にしました。 これからもよろしくお願いします!! 最後に、本当に読んでくださりありがとうございます!! 御目汚し失礼!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと ゆっくりいじめ系823 小ネタ7 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1619.html
みなさんはゆっくりがおそれるゆっくりをどこまで知っているだろうか ゆっくりれみりゃ?メジャーですね ゆっくりふらん?それもメジャーですね れてぃ?ゆゆこ?それも比較的有名ですね ですが、ゆっくりがれみりゃ以上におそれるゆっくりがいます。 そいつの名は・・・・ 恐るべきゆっくり 「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~~!!!」 「「「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~!!!」」」 れいむ親子の音痴な歌がれいむ親子のお家に響き渡る。 ここはドスが治めるゆっくりの群れである。れいむ親子はドスの群れに所属するどこにでもいる ゆっくり家族であった。 夫のまりさは今は狩りにいっており、妻のれいむは子供たちとゆっくりできるお歌 の練習をしている。 「ゆっゆっゆ~~~~~~」 「「「ゆっゆっゆ~~~~~~」」」 雑音がようやくフィナーレを終え、れいむは子供たちを褒め称えた 「ゆ~~ん、さすがれいむとまりさのおちびちゃんだよ!! とてもゆっくりできるおうたさんだったよ!!」 「ゆん!!とうぜんだよ!!れいむはぷろのあーてぃすとなんだよ!!」 「れいみゅおねえちゃん、とてもおうちゃがうまっきゃったよ!! れいむのあきょがれだよ!!」 「さすがまりさのいもうとだよ!!」 家族はにぎやかにとてもゆっくりできたよと誉めたたえあった。 特に長女れいむはゆっくりからしたらとても歌がうまく、皆の歌姫であった。 群れのゆっくりからは将来の歌姫だよ!!と期待を寄せられていた。 「ゆっくりただいまだよ!!」 家族がわいわくと談話していると一家の大黒柱である親まりさが帰ってきた。 口は大きく膨らんでいる。どうやら今日は大漁だったようだ。 「「「ゆわ~い、おとうさんおかえりなさい!!!」」」 子ゆっくり達は父親の姿を見るや否や親まりさへと駆けて行った。 親れいむも夫であるまりさに微笑みで返した。 「おかえりなさいまりさ!!かりはじょうじょう?」 「もちろんだよ!!まりさはもりいちばんのかりうどさんなんだよ!!」 そうまりさが返答すると、口を大きく開け今日の狩りの成果を広げた。 出てきたのは食べられる山菜やキノコなどなどゆっくりから見れば御馳走の山だった。 「「「ゆわ~~い、ごちそうがいっぱいだよ!!」」」 大はしゃぎする子ゆっくり達。三匹とも美味しそうな御馳走に我先と駆けだしたが 親れいむが子供達を止めた。 「だめだよおちびちゃんたち!!ちゃんとわけてからね!!」 そういうと親れいむは均等になるように御馳走の山を分けて行った。子ゆっくり達も納得し、 率先して母の手伝いを始めた。実に微笑ましい光景であった。 そうこうしているうちに配分が終わり、一家はきれいに整列した。 「それじゃあおちびちゃんたち!!きょうもがんばってかりをしてきてくれたおとうさんに ゆっくりおれいをしてからいただきますをしようね!!」 「「「ゆ!!ゆっくりわかったよ!!」」」 子ゆっくり達は親まりさの方を向いた。 「「「おとうさん!!きょうもおいしいごはんをありがとう!! ゆっくりいただきます!!!」」」 「「ゆっくりいただきます。」」 親ゆっくりのいただきますを皮切りに御馳走の時間が始まった。 美味しそうな木の実にキノコ、山菜、どれもゆっくりにとっては御馳走であった。 ただ一つ、長女れいむのごはんに白い木の実があった。 「ゆ?」 長女れいむは今まで見た事もない白くて大きな木の実に気が付き父に聞いた 「おとうさん!!このしろいしろいさんはなぁ~に?」 「ゆ?それはね、おとうさんがにんげんさんからもらったごはんだよ!! むかしにね、それとおなじようなごはんがあったんだけどねもうどくがあったんだよ!! でもね、このしろいしろいさんはおとうさんがどくみをしたからだいじょうぶだよ!!」 長女れいむはそれを聞いて安心し、おそるおそる口に含んだ 「む~しゃ、む~しゃ・・・・・し、しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! ヘブンじょうたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 長女れいむはあまりのおいしさに飛び跳ねながら叫んでいた。 「おちびちゃん!!おしょくじちゅうにおぎょうぎわるいことしちゃだめでしょ!!」 親れいむは長女をたしなめようとしたが、聞く耳持たずだった。 あまりに革命的なまでにおいしかったのだろう。 「ゆぅ~~、おねえちゃんだけじゅるい!!れいみゅもたべちゃいぃぃぃ!!」 妹れいむが駄々をこね始めた。だが、あの白い木の実はすでに長女が平らげてしまっていた。 親れいむはどうにかしてなだめようとしたが、耳に入る様子もなかった。 「しょうがないね!!あしたおとうさんがにんげんさんからまたもらってくるから がまんしてね!!」 親まりさがそういうと妹れいむはピタっと泣きやみ大喜びで跳ね始めた。 「ゆぅ~~、まりさも!!まりさも!!」 長女まりさも欲しがっていたようだ 「しょうがないね!!みんなの分をもらってくるよ!!」 「「「ゆわ~~い!!おとうさんだいすき!!」」」 子ゆっくり達は皆大喜びであった。 かくして一波乱食事は終わり、辺りを片づけた後皆床に着くことにした。 「それじゃあ、ゆっくりおやすみ!!」 「「「「ゆっくりおやすみなさい!!!」」」」 家族はそれぞれのベッドに健やかな眠りにつき始めた。 ベッドといっても枯れ葉や落ち葉を敷き詰めたものなのだが。 「ゆぴー、すぴー」 「しろいしろいさん・・・・れいむにたべられ・・・・」 「まってねぇ~~・・・・」 子ゆっくり達は皆幸せそうに寝ていた。 一方そのころ、とある暗い所で新しい命が誕生した。 「・・・・・・・」 ソレは辺りを見回し始めた。黒くて生暖かいものが辺りに敷き詰められていた。 否、自分が埋まっていたのだ。 ソレは本能的に分かっていた。ご飯だ。 ソレは生まれたばかりの小さな口を小さくあけ、少しずつ食べ始めた。 本当にほんの少しの量を何度も回数を分けながら食べて行く。 少しずつ食べて行くと腹はさすがに満たされ、ソレは生まれた所から少しずつ移動を始めた。 「・・・・・・・」 目の前にあるご飯をかき分けながら進むと自分と同じ生き物がいた。 ソレは本能的に分かった。あれは自分の姉妹だ。 ソレは少しづつ姉妹に近づいて行った。姉妹の方も気づいたらしく、自分の方へと寄ってきた。 少しずつ、少しずつ。 そしてお互いが頬ずりが出来る位近くにたどり着いた。 ソレと姉妹はさっそく信頼の頬ずりを始めた。 あまり空間がないのにも関わらず、姉妹は器用に頬ずりをしていく。 そして本能が呼びかける。子孫を残せと 姉妹の方も本能の呼びかけに答えたらしく、ゆっくりと後ろを向いた。 どうやら「受け」をやってくれるようだ ソレは姉妹と交尾を始めた… 1時間後、姉妹の腹は非常に大きく膨らんでいた。 ソレは交尾の成功に満足したのか少し眠りについた。 さらに数時間後、ソレは目が覚めると姉妹のお腹はさらに膨れ上がっていた もうそろそろ頃間であると本能が語り始めた。 ソレは姉妹にそろそろだという事を伝えると姉妹は適当な空間に生殖器を向けた。 姉妹は体に力を入れ始めた。必死に力を入れているのが見て分かるぐらいに顔を歪めていた。 そして ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹は空間目掛けて何かを自分の生殖器から射出した。 それは非常に早く何か良く分からなかったが白い物体にであるように見えた。 ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹はまだ射出を止めない。腹の中にそれだけ大量の物が詰まっていたのだろう、今だに止む気配がない 結局、射出が止まったのは100個ほど飛ばしてからだった。 朝、ゆっくり一家はゆっくりと目を覚ました。 とある一匹は除いて 「ゆ~ん・・おかあさん・・ぽんぽんさんがいたいよぉ・・・」 昨日しろい木の実のような物を食べてヘブン状態になったあの長女れいむだった。 翌朝起きるとお腹が痛く、食事もほとんど取れない状態になった。 「おねえちゃん、いたいいたいさんはやくなおってね・・・」 「れいむぅ・・・」「おちびちゃん・・・」 親まりさは狩りをお休みして長女れいむの看病したり、腹痛に効くお薬を飲ませても一向に 良くならなかった。 それどころか、痛みが少しずつ増してきているようだった。 「おかあさぁぁぁぁぁん、ぽんぽんがゆっくりいたくなってきたよぉぉぉぉぉぉ!!!」 娘の状態が一向に良くならないどころかますます悪化してきたことに親達は、このままではまずい と考えぱちゅりーの診療所に長女を連れていくことにした。 長女れいむは大きな葉っぱの上に横になり、両親はその両端を咥えゆっくりと運び始めた。 姉妹の子ゆっくり達は横について長女れいむを励まし続けていた。 「おねえちゃん!!もうすぐびょういんだからね!!」 「ゆっくりだいじょうだからね!!」 だがそんな励ましの声も今の長女には届かなかったようだ。 長女の顔色はますます青白くなっていき、呼吸は少しづつ小さくなっていった。 「ゆぅ・・・・ゆぅ・・・・」 必死に痛みに耐える長女。だが、その緊張した空気は突然の悲鳴に打ち砕かれた 「ゆぴぃ!!ゆぷぅ!!」 長女の苦しみ方が変わった。今までは痛みに耐えるような様子が尋常ではない痛みに苦しむものに かわったのだ。 「ゆぷぅ!!うbひfふsぅvfvふぃおwぇjjjねいぁj」 突如として発せられる解読不能な言語。これには両親はただ事ではないと悟り 歩みが自然と速くなっていた。 「jkhbtkぶjひlすぇrbふlうぇr・・・fykhうぇjkbち・・・・ふ」 病院に近づくにつれ、長女の叫びは少しづつ小さくなっていった。 駆けること30分、一家はどうにか群れ唯一の診療所にたどり着いた。 長女はぐったりとしており、両親は心配そうに戸を叩いた 「ぱちゅりー!!おちびちゃんがたいへんなの!!たすけてあげてね!!」 2,3度叩いた辺りでぱちゅりーが出てきた 「むきゅ!!こんなあさはやくからどうしたの?」 「おちびちゃんがたいへんなの!!はやくたすけてね!!」 ぱちゅりーは群れの中でも歌姫として有名な子れいむの身になにかあった事を理解し すぐに家の中に家族を招きいれ、容態を見た 長女の体は青白くなり、呼吸は停止しており、瞳孔も開ききっていた… 「むきゅ……、もうえいえんにゆっくりしちゃっているわ…」 ぱちゅりーは少し悩んだが、素直にそう告げた。 家族はそんな馬鹿なという顔でポカンとしていた。 「ぱちゅりー…なにいってるの…ぽんぽんがいたいだけでしんじゃうなんてそんなこと ないでしょ…」 親まりさはそうか細い声で喋った。 だが、ぱちゅりーは辛い現実を続けた 「残念だけど…もうえいえんにゆっくりしちゃってるわ…さわってみなさい…もうこんなにつめたいわ…」 信じられないような顔をしながら両親は頬ずりをした。とても冷たかった。 昨日あんなにゆっくりしていたのに…たった一日で…たった一日で皆に愛されていたおちびちゃんが …おちびちゃんが!! 「おちびちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「どぼじでごんなごどにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 両親の叫びが残りの姉妹に全てを語っていた。 「しょんな…うしょだよね!!おねえちゃんがえいえんにゆっくちちちゃうわけないよね…」 「うそだぁぁぁぁ!!ばりざのいぼうどがじぬわげないんだぜ!!」 言葉ではそうはいっているものの、目には涙が溜まっていた。 姉妹はその場で耐えきれなくなり、両親と一緒に泣きだしてしまった。 「おねえぢゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「でいぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」 家族はわんわんと泣きだしてしまった。 両親は頬ずりしながら泣き、姉妹はその場で両親以上に泣きだしてしまった。 あんになゆっくりしていたのに…死んだなんてうそだ… あんなに群れのみんなに愛されていたのに… あんなに(ゆっくり基準で)きれいなお歌を歌っていたのに… そんな思いが錯綜する中、あり得ないことが起こった。 むくっ… 死んだはずのれいむが体を起こしたのだ。 体を器用に動かし、何事もないように起き上がったのだ。 この光景にぱちゅりーは驚き、家族は喜んだ。 「ゆ?おぢびぢゃぁぁぁぁぁぁん!!いぎがえっだんだねぇぇぇぇぇ!!」 「よがっだよぉぉぉぉ!!よがっだよぉぉぉぉ!!」 「おねえぢゃんがいぎがえっだぁぁぁぁ!!」 「ゆぅゆぅ…ゆわ~~~ん!!」 家族は大喜びでれいむにすり寄り、さっそく頬ずりしはじめた。 だが、ぱちゅりーは見逃さなかった。 そう、れいむは間違いなく死んでいた。 瞳孔は完全に開いており、すでに死臭が漂い始めていた。 つまり、れいむは死んでいるはずなのになぜか起き上がったのだ。 家族はれいむが起き上がった=生き返ったとみなして大喜びのあまりその事実を完全に 見落としていた。 ぱちゅりーはあり得ない光景に目を丸くしてその様子を見守るしかなかった。 ぱちゅりーが見守っていると、一瞬ではあるがれいむの腹がふくらんだ。 「むきゅ!?な、なに!!」 れいむの腹から何かが出ようとしているように見えた。 れいむの腹は一瞬膨らんだらすぐしぼむを繰り返し、さすがの一家もただ事でないことに 気づいた。 「ゆうぅぅぅぅ!!どうしたのおちびちゃん!!」 「またぽんぽんいたいの?いたいの!?」 「おねえちゃん、ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「こわいことしないでねぇぇぇぇぇ!!」 家族は皆恐慌状態に陥った。 そして一拍おいてれいむの腹が裂け、中から何かが出てきた。 それは…… とりあえず前半はここまで あとがき ここ最近書いていなかったせいか腕が落ちた気がします。 ですので一旦ここでとめて数日後に後半を挙げます。 作者 アイアンゆっくり 過去作 まりさの馬鹿 ゆっくり地縛霊 れいむ親子の場合 ゆっくりおしえてね!! 1~2 世界で一番短い虐待 ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合 鬼斬 1~ 怪奇現象 ゆっくり自縛霊 ありすの場合 このSSに感想を付ける
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れいむ死ね 4KB れいむ死ね 「ゆぐっ!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!!」 一人の男が、道端で跳ねていた、野良のゆっくりれいむの後頭部を、勢い良く蹴り上げた。 誰も居ない、田舎の未舗装の道。両側が田んぼに挟まれている。 日曜の昼下がり。さんさんと照りつける太陽。そんな平和な空間に、れいむの大きな悲鳴が響く。 「いだいよ……ゆぶっ、ゆぐっ、ゆごげぇ……」 男の蹴りで、中枢餡が激しく揺さぶられ、れいむは激しい嘔吐感に襲われた。 男はすかさず、落ちている小石を拾い、次々とれいむの口に入れていく。 「えれえゆがぼごぼごぼご!」 吐き出そうとした餡子は、大量の口内の小石に阻まれ、その隙間からわずかに漏れるだけだった。 れいむが餡子を吐きたいのに吐けない。そんな苦しみを味わっている間、男はれいむの頭に手を置き、 まるで子供を褒めるときのように、なでなでし始めた。 ゆさゆさと揺れるれいむ。その頬は次第に赤く染まり、目はとろんとして、瞳が裏返っていく。 「ゆはー……ゆはー……ゆふんゆふんんほほほほほほ……」 苦しそうだった声は、次第に快楽を覚えた甘いものになっていく。 嘔吐感は無くなったと男は判断し、れいむの口内の小石を全て取り去る。 「ゆふぅ、ゆふぅ。お兄さぁん。れいむ何だかへんだよぉ……すっきりしそうだよぉ……」 れいむの肌は、欲情したときに分泌される、糖度の高い砂糖水に艶かしく濡れている。 下腹部からは、陰茎が、小さいながらも、つんと誇らしげに主張してきた。 その瞬間を、男は見逃さなかった。 頭をなでるのをやめ、立ち上がり、れいむの陰茎を踏み潰した。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 れいむは一際大きな声を上げる。 男が足を上げると、先程まで天高く怒張していた陰茎が、見るも無残な、つぶれた饅頭の皮になっていた。 「でいぶの、でいぶのべにべにが……たまのこしが……」 れいむは生殖器の喪失を、強烈な痛みで理解し、この世の終わりのように、絶望の声を上げた。 れいむは無能である。狩りができない。歌は周りのゆっくりを不快にさせる。 子育てもうまくできない。れいむ種ばかりをひいきするからである。 では、何故、れいむ種は絶滅しないのか。 れいむ種は他のゆっくり種、特にまりさ種を色仕掛けで誘惑し、妊娠し、責任をとってもらうという形で、無理やり結婚してしまうからである。 誘惑に乗ったという事実がある以上、相手は結婚しないわけにはいかない。 逆上して殺してしまえば、そのゆっくりは一生周りから迫害されるのである。 陰茎は裏返しで膣の役割も果たすので、このれいむはもう、一生妊娠する事が出来ない。 この瞬間、彼女の人生は永遠にゆっくりすることが出来ないものとなってしまった。 「ゆぐっ……ゆぐっ……」 まだ泣いているれいむを、男は上から右足で踏みつけた。 「ゆぶっ、ゆぶぶっ……」 頭の真ん中をつぶされ、頬が少し膨らむ。 しかし、死ぬ事も、餡子を吐く事も出来ない。男の踏む圧力は絶妙で、まるで万力でゆっくりと締め上げられているみたいだ。 ゆっくり、ゆっくり。少しずつ、本当に少しずつ力を加えていく。 れいむはひたすら泣き続けた。何故こんなことになってしまったのか。 母親の言いつけを破って、こっそり巣から出るんじゃあなかった。 人間に出会った瞬間、逃げればよかった。 こんな遠くまで来るんじゃあなかった。 れいむはひたすら後悔した。 涙がとめどなくあふれてきた。 死にたくない。こんな所で死にたくない。こんな何の意味も無い死に方はしたくない。 男はゆっくりと踏む力を強めていった。 6時間後。れいむはまだ生きていた。しかし、餡子は男の足と地面に挟まれ、激痛にもだえていた。 もだえつつ、れいむは今までの人生を反芻していた。 男は、腰にぶら下げてある袋からパンを取り出し、食べた。 12時間後。れいむはまだ生きていた。あたりは既に真っ暗。 「うーうー」 れいむの周りを、二匹の胴なしれみりゃが飛び回る。 餡子を少し吐き出していたので、その匂いにつられてやってきたのだろう。 しかし、大部分が男の足に邪魔されているので、なかなか食べる事が出来ない。 何分か飛び回った後、彼女達はそれぞれ、左右の頬に噛み付き、餡子をゆっくりと吸い取った。 左右から喪失していく記憶。中枢餡を圧迫する足。 この世のものとは思えない激痛に苦しみ抜き、やがて朝を迎えた。 れいむはまだ生きていた。れみりゃは餡子を吸い尽くし、既に居なくなっている。 周りの餡子は記憶を貯めるだけ。中枢餡が残っている限り、ゆっくりは死なない。 男は立小便をしながらも、しっかりとれいむを踏みつけていた。 周りの餡子がなくなった分、中枢餡への圧力はダイレクトに伝わり、夜よりも更に痛みに苦しむ。 「もう……じにだい……おねがい……じなぜで、じなぜでよぉぉぉぉぉ!」 れいむは懇願した。もう苦しみたくない。早く楽にしてほしい。 れいむはひたすら泣いた。泣いてお願いした。 しかし、男はその力を強めない。 24時間後、れいむはまだ生きていた。 48時間後、れいむはまだ生きていた。 そして72時間後、れいむはようやく死ぬ事が出来た。死因は餓死だった。 既存作 妊娠過程 食葬 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ふたば系ゆっくりいじめ 19 賽の河原 ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむ4ね -- 2019-03-29 12 23 30 72時間立ち続ける男ヤバス飯と便所はどうしたよ(笑)Σ(゜Д゜) -- 2016-08-20 21 11 08 れいむwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww -- 2016-06-02 16 02 11 周りから白い目で..... -- 2016-01-14 16 03 43 たった一個如きに72時間も踏み続けるとかどんだけれいむがゲスな事したんだよ -- 2014-08-29 06 27 29 男が、命ッッ!のポーズで踏んでいる構図が浮かんでしまったんだがどうすればいいんだ? -- 2014-07-16 14 49 52 この人靴に石いれて置いといただけじゃね?あとれみりゃよりフランのほうが好きだな -- 2013-04-01 04 12 51 72時間=3日 3日も踏み続ける=超ヒマ人(´・ω・`) -- 2013-01-01 00 35 33 ぇ?この人72時間ずっと踏んでたの?汗 -- 2012-12-10 15 14 35 この人伝説だよ・・・ -- 2012-08-16 23 41 21 性器を潰したのは絶望を味わわせるためだろ -- 2012-02-23 21 38 11 72時間もやってるって最高に暇なやつだな -- 2012-02-11 13 00 29 立ち小便したとあるが、大のほうはどうした、お兄さん -- 2011-03-05 21 49 30 アストロンお兄さん…とか? 効果時間は三ターンならぬ三日だが -- 2011-01-15 23 00 30 しかもれいむを潰さないよう踏んでるから実質72時間片足立ちだぞ! さらにその間決して離さず潰さずと常に一定の力で踏み続ける! 虐待神様じゃ!! -- 2010-10-07 01 58 00 うーうー -- 2010-10-05 21 28 05 れみりゃかわいい -- 2010-09-21 02 41 45 だよな!まず男が何者なんだよwww しかし、わざわざ性器つぶした意味が無くなってしまったな -- 2010-09-04 18 34 01 72時間立ち続けてられる男の体力すげぇ!ww -- 2010-08-07 10 48 02
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「ふたば系ゆっくりいじめ 741 ゆっくりマンション/コメントログ」 稀少種だからって無理に幸せにしてやることはないと思うんだ -- 2010-05-16 19 41 27 善良希少種は幸福になった方が、オレに良し。 -- 2010-06-26 23 07 52 基本種なんて、しょせんただもしゃべる饅頭だから、良し -- 2010-07-07 20 30 54 希少種と一部の胴付き以外は生ゴミだから殺していいよね -- 2010-07-26 15 28 27 なんで希少種と一部の胴付きはいけないの?基本種と同じでただのしゃべる饅頭でしょ? -- 2010-08-01 15 47 18 希少種は何も迷惑かけないからな 数が少ないからエサの取りすぎで自然を壊すような事もしないし 頭がいい、もしくは善良だから人間を見下したりおうち宣言をする事もないし -- 2010-08-14 11 09 05 普通種のゆっくりの中に「良い」個体がいても、虐待対象になってる。 希少種だからってみんな頭がいいわけでもないし、ゲスもいるだろうから 優遇する必要なんてないよ。 -- 2010-08-17 00 30 02 希少種にもゲスがいる、通常種にも良い子がいる… そんな論理では覆せないのが、品種の格差ってモンなのかもな そしてその格差を考慮するのが人間である以上、通常種は通常種、希少種は希少種っていう考え方が人間の間に広まるのは仕方ない すべてのゆっくりが同程度の量で存在するならばこんなことにゃならないんだろうけど、 通常種、特にれいむとまりさはゴキブリかとも思っちまうくらい増えてるっぽいしな 賢いネズミより凶暴なパンダが優先されるのは当然至極として受け止めにゃならんことなんだろうよ -- 2010-08-23 00 59 00 希少種の性格がわからない無い上に、群れ総出で他種のゆっくりプレイスを奪った通常種しか出てきてないSSで何をいいあってるんだ? -- 2010-08-28 01 17 45 >奪い取りに来たゆっくり達は、挑発するようにめーりん達を嘲る。 >「なにいってるのか、わからないのぜ」 >「しゃべれないゆっくりは、ゆっくりしないででていってね」 >「ちーんぽ」 最後の発言、誰だよwww -- 2010-09-22 01 46 09 めーりん達を虐殺する下種共ざまぁwww ゆっくりに建築技術なんて無理やったんやなー ワロタw -- 2010-10-31 15 13 10 とりあえずふたばでは希少種を大変強く贔屓にする傾向があるよと それだけのことだ。下の方の米たちよ 壺(現したらば)だとそこまででもないんだがな 何か理屈があってそうなってるのではなくてそういう趣向の人が多いだけ -- 2010-11-20 15 48 11 一つ言えるのは、希少種は最高だからだめだけど通常種はクズだから虐待していいよ、って言う人は、自分たちは最高にゆっくりしてるからいじめちゃだめだけどめーりんはゆっくりしてないクズだからいじめていいんだよ!っていうゆっくり達と、根本的な部分でほとんど変わらないということ。両方とも自分で培った根拠や裏付けが無い自信だけが絶対の正義だもんな。 -- 2011-01-22 18 15 28 下でもう触れてる人いるけど 「じゃおーん」は駄目で 「ちーんぽ」はいいのかww -- 2011-06-04 15 38 32 希少種虐待でも通常種優遇でも作者の好きなように書けばいい、ルールなんかない ただしめーりん・かなこ虐待とまりさ・れいむ優遇だけは絶対にダメ、これは絶対の掟 -- 2011-07-18 09 28 23 ↓書く人によって好みも様々でしょ。俺はゲスなら希少種の虐待もOKだ。善良ならまりさもれいむも愛でられる。 勝手に自分の中の『絶対の掟(笑』とやらを人に押し付けるなよ。 -- 2011-07-26 23 51 17 ↓↓俺もそう思う。かなこさま虐待はダメ絶対! でもやっぱり自分の好みを 押し付けるのはよくないと思う。あとこういう議論になってる米で自分の好みを書くのは違うと思う。 (あれオレもかwww) -- 2012-01-11 23 49 14 最後にはめーりんが救われる内容でよかった めーりんを追い出した糞饅頭共ざまああああwwww -- 2012-04-06 01 09 06 希少種優遇は良いんだけど、めーりんなら即優遇確定っていうこの風潮があまり納得できない -- 2012-04-06 18 21 20 めーりんゆうぐうのクソあきって名前が似合いそうな作者だな。 -- 2012-11-27 22 02 42 よう、餡子脳以下のクズ野郎↓ -- 2013-01-16 22 33 35 ↓me tooだわ -- 2013-03-02 18 06 46 書く人によって好みも様々でしょ。俺はゲスなら希少種の虐待もOKだ。善良ならまりさもれいむも愛でられる。 勝手に自分の中の『絶対の掟(笑』とやらを人に押し付けるなよ たしかに同感だわ。 通常・希少問わずゲス→死 善良→愛で -- 2013-03-02 18 09 07 じゃおーん -- 2013-08-22 08 24 21 イイハナシダナー -- 2013-08-27 01 34 36 希少種を虐待する馬鹿は首吊って死んでね -- 2013-12-23 13 28 03 ↓ごもっとも -- 2016-02-14 18 32 09 どうせならあっさり殺さずに徹底的にゲス通常種を虐待してくれればよかったのに -- 2016-09-14 20 13 47 ゲスは消えろ -- 2017-05-06 00 30 39 希少種は絶対優遇!というのは、希少種にゲスが少ないから虐待する理由が無いからでは? その経緯が簡略化されて、希少種=優遇という風潮が出来ただけ。 個人的には、希少種でもゲスなら虐待したいwww みょん種が迫害されないのは、 ・喋れる単語が「ちんぽ」「まら」「ごりっぱさま」など複数あること ・何故かみょん種の言葉は通常種に通じること ・中身が唐辛子系のめーりん種に対し、みょん種はホワイトチョコであること このあたりが通常種とみょん種の仲がいい理由では? -- 2018-02-16 01 40 24
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下拵え 27KB 虐待-いじめ 野良ゆ 赤子・子供 作中の各種設定はテキトーです。 寒空の下。 男が公園のベンチに座って、もそもそとあんまんを食べていると、一匹のゆっくりれいむがやってきた。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 れいむは元気よく男に挨拶した。 「はあ」 男のただ吐息に声を乗せただけの挨拶は、れいむのお気に召さなかったようだ。 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!! れいみゅはれいみゅだよ!」 さっきより元気な声で挨拶してきた。自己紹介付きだが、それは見れば分かる。 れいむは男の顔をじっと見つめ、リアクションを待っている。実に自信満々といった顔つきだ。 「ゆっくりしていってね~」 今度は男も挨拶を返す。語尾を間抜けに伸ばしたその挨拶にも、しかしれいむは満足してくれた。 「ゆっ! おにいしゃん! れいみゅ、ゆっくちおねがいしゅるよ!」 「なんだ?」 暗に「予想はつくけどな」という含みを持たせた問いかけだったが、れいむはそれに気づかない。 果たして、れいむは男の予想通りの答えを返した。 「れいみゅにあみゃあみゃちょうだいにぇ!」 この手の野良ゆっくりの欲しがるものといえば、おおむね食べ物か住む所だ。 金品を要求する小生意気な奴も、いるにはいる。ただそういう連中は、芸を人間に見せたり、人間の手伝いをするなどして、その対価として代金を受け取っている。いわば殊勝なゆっくりと言えた。 このれいむは単純に甘いものが欲しいらしい。具体的には男が食べている、いまだホカホカのあんまんだ。 男はあんまんを見つめ、しばらく思索にふけった。 「どうちたの、おにいしゃん! れいみゅのおねがいきいちぇにぇ!」 れいむが催促してきた。 ややあって、男も口を開く。 「――そうだな。えーと、おまえ、何か得意なことはあるか?」 「ゆっ? とくいなこと?」 「そう。たとえば――おまえらの仲間にまりさってのがいるよな」 「まりしゃはれいみゅのおとうしゃんだよ!」 小さく頷き、公園内の池を指差して男が続ける。 「そのお父さんと同じまりさが、たまにあの池で遊んでるんだよ。この寒い中でも、わざわざ帽子に乗って水に浮かんで」 「ゆっ! おとうしゃんはぷーかぷーかできりゅよ!」 父親が褒められたようで嬉しいのか、れいむが自分の手柄のように胸を張った。 「あれ、すごいよな。自分や家族の、生活とか行動の幅が広がるっていうかさ――で、れいむはそういうことできないのか?」 「できにゃいよっ!」 即答だ。しかも胸を張っているのはどういうわけか。 「ぱちゅりーは頭がいいんだろ? ありすってのは、たしか都会派なコーディネートが得意なんだっけか」 「おにいしゃんはくわちいにぇ! ゆっくちしちぇるよ!」 「ありがとう――で、れいむには何か得意なことはないのかと、そう聞いてるんだよ」 「ゆ? ゆゆっ?」 れいむは困惑している。男が何を言いたいのかわからないのだろう。 「れいむの得意なこと。まりさたちのように、特に他者の役に立つようなヤツな。それを今から見せてくれ。それに俺が納得できたら、このあまあまを少しだけわけてあげてもいいぞ」 「ゆゆう~っ?」 「その代わり、納得できなかったらコレね」 男は右手の中指を親指で弾いて見せた。いわゆるデコピンだ。 デコピンといえど、子ゆっくりにとっては結構なダメージになる。それでも、 「わかっちゃよおにいしゃん! れいみゅ、とくいなことをみしぇるよ! ゆわーい、あみゃあみゃ! あみゃあみゃ!」 あまあまの魅力に眩んだ目には、デコピンの恐怖は見えていないらしい。れいむは了承した。 それでも、本当はすぐにでもあんまんが食べたいらしい。れいむの口から思わず本音がこぼれる。 「……でも、しゅこしめんどくちゃいにぇ」 それを聞いた男は、 「確かにな。でも、うまいものを食べる下拵えだと思えば……」 と呟いた。 それはただの独り言だったが、れいむは励ましの言葉だと受け取ったようだ。 「ゆっ! れいみゅ、ゆっくちしたごしらえしゅるよ! えい、えい、ゆー!」 元気に声を上げた。 「じゃあ、さっそく見せてもらおうかな」 「ゆっ! じゃあいきゅよ! れいみゅ、ぴょんぴょんしゅるよ!」 おもむろに飛び跳ねるれいむ。得意げに男の顔を見ている。 その額に狙いを付け、男はデコピンした。宙にいたれいむは、着地を失敗して顔面から地面に落ちた。 「ゆべべっ! なにしゅるの、おにいしゃん!?」 「ふざけてんのかバカ。それはおまえ――れいむ種だけじゃなくて、ゆっくりみんながよくやる動きだろ?」 男の意図がよく伝わってなかったのだ。 「でもぱちゅりーはできないよ! れいみゅのほうがじょうずだよ!」 「駄目。そもそもぴょんぴょん跳ねるだけなら、ノミの方がよほどすごいぜ。お前の得意なことってのは、ノミ以下のチンケなものなのか?」 「ゆがーん! のみしゃんいかああああああ!?」 ちっぽけなノミより格下と見なされて、れいむはショックを受けたようだ。そのショックは自ら発した効果音だけでなく、大きく開かれた目や口からも伝わってくる。 「おまえを含めてれいむならでは、ってのを見せてくれよ。それとも得意なことなんてないのか?」 「ゆ、ゆっくちりきゃいしちゃよ! こんどはうみゃくやりゅよ!」 そう言って、今度は体を伸び縮みさせはじめるれいむ。 「のーびのーび―……いぢゃいいっ!? やめちぇにぇ! やめちぇにぇ!」 男はあんまんを食べながら、二度三度とデコピンを食らわせた。 「だからそういうのは駄目なの」 「とくいなことをみせたけっかがこれだよ! おにいしゃんはわがみゃみゃだにぇ!」 「まだわかってないのかこのバカ。だいたい、それが何の役に立つんだよ。伸びるだけならパンツのゴムの方がよほど便利だぜ」 「ゆ? ぱんちゅ、しゃん?」 れいむはパンツの意味を理解していないようだ。この挑発は無駄だったか。 男は溜息をついてから、優しく言う。 「いいか? お父さんがまりさってことは、お母さんはれいむだよな? たとえば、お母さんは何が得意だ?」 れいむ種にも特技はいくつかある。中でも定番なのは―― 「ゆっ! おかあしゃんはおうちゃがじょうじゅだよ! れいみゅもおしえてもらっちゃよ!」 そう、歌だ。道端で歌を歌って金を稼いでいるゆっくりも、圧倒的にれいむ種が多い。 「それそれ、そういうのをやってくれって言ってるんだよ」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ! れいみゅ、ゆっくちうちゃうよ!!」 「おお、やれやれ」 男が拍手をすると、れいむは歌い始めた。 「ゆっくちのひ~、まっちゃりのひ~」 「……」 「しゅっきりのひ~、ゆゆゆのゆ~」 「……」 目を閉じて気持ちよさそうに歌っている。 男は中指を引き絞り、より強めにデコピンをした。 「ゆゆゆ~――ゆぎゃおっ! ……ゆわーん! いぢゃいよおおお!! れいみゅちゃんとうちゃっちゃのにいい!」 「駄目。聞くにたえない。ヘタクソだなあ、おまえ」 男も予想していたことだったが、れいむの歌は雑音にしか聴こえなかった。これではとても金を稼げないだろう。通行人に踏み潰されるか、加工所や保健所に通報されるのがオチだ。 役に立つどころか、むしろ死期を早める行為と言える。 だが、れいむは納得いかないらしい。 「ゆっ!? おにいしゃんはしちゅれいだにぇ! れいみゅのおうちゃは、おかあしゃんだって『てんしさんのようなうたごえだにぇ』ってほめちぇくれたんだよ!」 「へえ」 それは子どもに気持ちよく歌ってもらうための、人間の親も使う方便だったとしか思えない。もっとも、このれいむの歌がゆっくり的に上手いのかどうかなど、男に、人間にわかりようもないのだが。 人間でも素直に美しいと感じる歌を歌うゆっくりもいるが、それは極少数だ。 そうとわかっている上で、男は言った。 「はっ、おまえンちはお母さんもバカなのか? それは歌じゃなくて雑音って言うんだって、だいちゅきなおかあしゃんに教えてやれよ」 その言葉に、 「ゆゆうううっ! ぷんぷん! おんこうなれいみゅもおこっちゃよ!」 れいむが怒りだした。 自慢の歌と、それを認めてくれた母親を貶されては、さすがに我慢できなかったようだ。 「おにいしゃんはゆっくちあやまっちぇにぇ! ぷきゅうううう!」 れいむは頬に空気を溜めて男を威嚇する。 キリっとした眉毛に、男を射抜かんとする鋭い視線。普段のニヤけ具合が嘘のようにきつく結ばれた口元。それぞれのパーツだけを切り取ってみれば、りりしいと言えないこともない。 それを見た男は、右手の人さし指と親指を使って、パンパンに張ったれいむの頬を挟んだ。 男がその二本の指に少し力を入れると、れいむの口から、 「ぷしゅるるるるるる!」 というれいむ自身による効果音とともに、頬に溜まった空気が吐き出される。 「るるるううううう――ゆ? ゆ?」 空気と一緒に怒気も抜けたのか。きょとんとするれいむの眉間に、男はデコピンを見舞った。 「いぢゃいっ!」 ころんと、れいむは仰向けに転がった。空を見上げて目をぱちくりさせている。 「そういうのは駄目だってば。『ぷくー』はれいむだけが得意なことじゃないだろ」 男は空とぼけて言った。 「ちゃんとれいむ種だけが得意なことを見せてくれないと。しかもその、『ぷくー』だっけ? 恐くもなんともないな。その辺のアリンコの方がよほど恐いぜ」 男の言葉に、れいむは体を起こして抗議する。 「れ、れいむのぷきゅーは」 「知ってる。アリンコよりも弱っちいんだよな。さ、はやく得意なことをみせてくれないと、あまあまがなくなっちゃうぞ?」 れいむの言葉を遮り、男はあんまんの端をチビリとかじった。 「さあ、お次は何かな? ぱちゅりーの超天才的頭脳や、ありすの都会的なハイセンスに匹敵する特技を、俺に見せてくれ」 男は口から出任せを言いながら、れいむの目の前にあんまんをちらつかせる。 「ゆゆ~ん! よだれがじゅーるじゅーる!」 その香りに鼻腔をくすぐられたのか――鼻などないが――れいむの開きっぱなしの口からは、だらだらと涎がたれている。 このあんまんは、甘さはもとより、風味や旨味も申し分無い。他のメーカーには出せない味が好評を博している。男もお気に入りの一品だ。 「……ゆっ! れいみゅはこそだてがとくいにゃんだよ!」 確かにれいむ種の子育てには定評がある。れいむ種から産まれ、育てられた子どもたちは、とてもゆっくりと健やかに成長するというのだ――もちろん例外もいるが。 そして昨今ではその例外が多くなってきている。 それでは、目の前のれいむはどうなのか。 「はあ。でもれいむ、お前、子どもいるのか?」 赤ゆっくり言葉も抜けていないれいむだが、子育てをしたことはあるのだろうか。 男が当然の疑問を口にすると、 「ゆっ? れいみゅにおちびちゃんがいるわけにゃいでちょ? みてわからにゃいの? ばきゃにゃの? ちぬの?」 れいむは蔑んだような表情と口調で言った。ニヤニヤという擬音が聴こえてきそうだ。 男はおもむろにれいむを持ち上げ、山なりに放り投げた。 「ゆわーい! おしょらをとんで――ゆべべっ!」 またもれいむは顔面から地面に落ちた。先ほど以上の強い衝撃に、顔が内側にへこみ、しかしすぐに元に戻った。 「ゆぐっ……ゆわああああああん! おかおがいちゃいよおおおお!! ゆんやあああああああ!!」 男は息を吐いて気持ちを落ちつけた。別にれいむに暴力を振るうことが目的ではないし、何よりルール違反だ。 「おまえ、それは『れいむのバカさ加減はもはや特技だよ!』って言ってるのか?」 「だっで、だっでえ! おかあしゃんは、ゆっぐ、こそだてがとくいだっていっで、いっでだがら! ゆっぐ、ゆっぐ!」 しゃくりあげるれいむ。 男は溜息をついて、 「お母さんは子育てが得意なのかも知れないけど、おまえ自身ができなきゃ俺は見せてもらえないだろ? 見せてもらえないとあまあまもあげられないんだよ。俺の言ってる意味、いい加減わかったか?」 ゆっくりとした口調で言った。 「ゆっぐ! れ、れいみゅ、ゆっくちりきゃいしちゃよ! ゆふふ!」 愛想笑いを浮かべているれいむ。 それを見て、男は口元を歪めた。 「理解しているのかも怪しければ、おまえの母親が『子育てが得意』だってのも怪しいもんだな。ええ、おい」 努めて意地の悪い口調で言うと、 「しょ、しょんなこちょにゃいっ!!」 れいむはムキになって反論した。 「けっきゃいっ! だよ!」 土管型の遊具の前で、れいむは得意げに言った。 土管の中に出入りして楽しむための単純な遊具。れいむの背後とその反対側に開いた口には、それぞれ短い木の枝が一本立てかけてある。れいむの手によるものだ。 「ゆふん! これでどかんしゃんのなかにははいれにゃいよ! れいみゅのけっきゃいっ! にかんしんしたならあみゃあみゃちょうだいにぇ!」 主に巣穴を守るために使われるれいむ種の『結界』。そのもっとも極端かつ単純な形が、巣穴の入口を塞ぐように木の枝を、あるいは草や石ころを置くというものだ。 巣穴に見立てた土管にれいむが張った『結界』が、まさにそれだった。 こうすることで、他のゆっくりに襲われることはおろか、そこに巣穴があることにすら気づかれないらしい。たとえ木の枝の隙間から『結界』の中が丸見えだったとしてもだ――今、土管の中が男から丸見えなのと同じように。 「ふん」 男は鼻を鳴らし、れいむの後ろにポツンと立てかけられている――土管の天井まで届いてもいない――木の枝を取り払い、へし折る。針金のような枝は、乾いた音を立てて二つになった。 そして、これ見よがしに土管の中に手を出し入れさせる。 「ゆわあああああっ!? おかあしゃんじきでんのれいみゅのけっきゃいっ! がどうちてやぶられるのおおおおお!? どうちてえええええ!? ――ゆびぇえっ」 男が律儀に木の枝をどけるまでもなく出入り可能だった『結界』。それが破られたことが、よほどショックだったようだ。れいむは錯乱しかけたが、デコピン一発で黙った。 「こんなもんに騙されるマヌケは、そうだな、せいぜいお前の家族くらいだよ。せめてもっと長い木の枝を持ってこいよ」 「ゆうう……。でも、でもおおお……」 「おまえの小さい口じゃ、それも無理か。まったく使えねえな――はい、次は?」 「ぴ、ぴこぴこしゅるよ!」 れいむは左右の揉み上げを激しく上下させた。 通称『ぴこぴこ』。右と左、二本の揉み上げを持つれいむ種独特の動作だ。 「おにいしゃん、みちぇみちぇ! ぴこぴこしちぇるよ!」 「……」 「れいみゅのもみあげしゃんがぴこぴこしちぇるよ! ……しゅ、しゅごいでちょ? しゅごいよにぇ?」 「……で?」 「……ゆ?」 「その『ぴこぴこ』ってのは、どういう役に立つんだ? あれだけ言ったんだから俺の言いたいことは理解してるよな?」 「……ぴ、ぴこ……」 れいむは下を向いてしまった。考え込んでいるようだが、それでも揉み上げを上下させることはやめない。 「ぴこ、ぴこ……ゆっ!」 ほどなくして顔を上げたれいむは、 「ぴこぴこはみんなをゆっくちしゃせられりゅよ! だからあみゃあみゃちょうだいにぇ! ゆっくちしたぶん、たくしゃんおまけちてにぇ!」 満面の笑みで言い放った。 その「言ってやった!」と言わんばかりの晴れやかな表情に、男はデコピンを数発見舞った。 「いぢゃいっ! いぢゃいいいっ! やめちぇええええっ! ゆびいいいいっ!」 「ゆっくりどころか、むしろイライラさせられたよ。ムカついた」 れいむは、ただでさえ大きく丸い瞳をさらに大きく丸くさせて男を見た。その顔を言葉にするなら「信じられない」といったところか。 「お、おにいしゃん! やしぇがまんちないで、ゆっくちしちぇいいんぢゃよ! みんなに『くーるなびーとをきざんでるにぇ』っていわれたれいみゅの」 「……」 「ご、ごめんなしゃいっ!! でこぴんしゃんはやめちぇにぇっ!?」 「みんなみんなって、おまえの周りはバカ揃いなのか?」 男の言葉に、 「しょ、しょんなこちょない、よう……」 れいむは弱々しく反論する。 ――いい傾向だ。 男は思った。 「さて、そろそろ時間がないんだけど」 男は時計を見ながら言った。 「他に何かあるかな? 他者の役に立つ、れいむの得意なこと」 「ゆ、ゆう……」 かろうじて声を出すれいむに、男と出会った時のような元気はない。心身ともに参っているのが見て取れた。 男はそんなれいむに見せびらかすように、いい加減冷めてきたあんまんをかじった。 「うーん。あまあまだ」 「ゆああ……」 あまあまという語句に反応して顔を上げたれいむの口から、砂糖水の涎がたれる。 「もうあまあまも少なくなっちゃったけど、そろそろ諦める?」 「……ゆうううう! まだだよ!」 挑発的な男の口調にれいむは発憤したようだ。 「れいみゅ、ぴょんぴょんしゅるよ! ――ぴょんべっ!」 男が先ほどと同じように額にデコピンすると、れいむは器用に空中で体を半回転させ、やはり先ほどと同じように顔面から地面に落ちた。 「それは最初にやって、しかも駄目出ししただろう。おまえは、ほんっとにバカだな。特技だけでなく脳味噌までノミ以下か?」 「……ゆ」 「ん?」 「……」 れいむは地面に突っ伏さんばかりに俯いてしまった。 ――頃合かな? 男は思った。 れいむは俯いて黙ったままだ。 出会ってから十分足らず、あれだけ騒がしかったれいむが、今はゆんともすんとも言わない。 男は一度もれいむにあんまんを食べさせていない。 『ぴょんぴょん』から始まって『お歌』に『結界』、くだらない所では『ずーりずーり』や『こーろこーろ』等々いろいろ見せてもらったが、男が満足する「得意なこと」は無かったからだ。 約束通りの話だ。 もっとも、このれいむにそれほど気の利いたことができるなどとは、男も最初から思っていない。何と言ってもまだ子ゆっくりなのだ。 ただ、 「れいみゅはあみゃあみゃをたべるのがとくいだよ! だからあみゃあみゃちょうだいにぇ!」 などとやらかした時には、男は思わず吹き出しそうになった。意外と頭が回るものだと思った。 それをごまかすためにデコピンの連射をくらわせたが、力みすぎてほとんどゲンコツを押しあてているだけになってしまった。 今のれいむのヘコみよう――主に身体面――はアレが原因だ。 れいむはまだ黙っている。 ――頃合かな。 時計を見ながら、男は思った。 「はい。では時間切れでーす!」 男は大げさに宣言した。 「……ゆ、ゆう。ゆっくち……あきらめりゅよ……」 俯きながら蚊の鳴くような声でブツブツ言うれいむを尻目に、男はあんまんの最後のひと欠片を口に入れた。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー! ……ごちそうさまでした」 聞こえよがしに呟いてから飲み込む。 するとれいむは、 「ゆわあああああ!! れいみゅのあみゃあみゃがあああああ!!」 突然大声を上げた。どうやら諦めきれていなかったらしい。 「おまえのあまあまじゃないだろ」 「どぼちてれいみゅのあみゃあみゃたべちゃうにょおおおおおお!? かえちて! あみゃあみゃかえちてええええ!」 なおも喚きながら足に取り縋るれいむを、男は軽く蹴飛ばした。 「いぢゃいっ!」 「役立たずのれいみゅちゃんにあげるあまあまなんかねえってえの。俺を満足させる『得意なこと』を見せなかったおまえが悪いんだぜ。最初に約束した通りだよなあ? あ?」 男のその言葉に、れいむは力無く抗議する。 「ゆっくちしちゃ、おうたを……きかしぇてあげたでちょ?」 「雑音だっつったろ? あの人の神経を逆撫でするような雑音が、いったい何の役に立つんだ?」 「で、でも、けっかいっ! は、じょうじゅにできた……でちょ?」 「余裕で破られたじゃねーかよ。あんな『ご自由にお入り下さい』って言ってるような結界があるかバカ」 「ぴょんぴょ」 「何回言ったら理解できるの? 馬鹿なの? 死ぬの? やっぱりノミさん以下の脳味噌なの? 虫さん以下の存在なの?」 「……」 「おまえ、もう死んだ方がいいわ。全っ然、なんの役にも立たねーもの。両親も友達もそう思ってるに違いないぜ」 「……どぼちてしょういうこちょいうにょ……? れいみゅだって、ひっしにいきちぇりゅんだよ……?」 れいむは顔を伏せて小刻みに震え始めた。涙だけでなく、なぜかしーしーまで流している。 それを見た男は満足して、 「バーカバーカ! れいむの役立たずー! 役立たずは生きてる価値なんかねーんだよーだっ!!」 嘲り笑う。 「れ、れいみゅは……やきゅたたじゅ、なんかじゃ、にゃい……よね? ……やくたたじゅ、にゃの……?」 「ホントにれいむ種のガキってのは使えないよなあ。まあそんなグズだからこそ、俺は楽しい思いをさせてもらえるんだけどな」 そんな何気ない男の一言に、ゆっくり特有の、超ポジティブシンキングとも言える餡子脳が反応したらしい。 れいむの涙としーしーはぴたりと止まり、代わりに目が輝き始めた。 「ゆゆっ? れいみゅ、おにいしゃんをたのちましぇてあげちぇるにょ? れいみゅがれいみゅだからいいんだよにぇ? にぇ? にぇ?」 「あ」 しまった、と思ったがもう遅い。 「ゆわーい! ゆわーい! れいみゅ、おにいしゃんのやくにたちぇたよおおおおっ! やくたたじゅじゃにゃいよおおおおおっ!」 「いや、これはそういう意味じゃなくて」 「ゆっくち! ゆっくち! ゆっくち!」 れいむは聞いていない。『ぴょんぴょん』、『のーびのーび』、『ぴこぴこ』――持てる身体能力を駆使して、まさに全身で喜びを表現していた。 これではもう、男が何を言っても無駄に思えた。 「お、おい、れいむ……」 「ゆっくちゆっくちいっ! ゆ! しょうだ、おにいしゃん! やくしょくにょあみゃあみゃをちょうだいにぇ! たくしゃんでいいよ!」 れいむのその要求に、 「せっ!」 男は人さし指と中指で応えた。 「とっくに時間切れだからさ。ご褒美は目潰しで勘弁してくれ」 「ゆびいいいいっ! れいみゅのきゃわいいおめめぎゃあああああっ!!」 目を潰した感触こそ男の指に伝わってこなかったが、だからと言って痛くないわけではないようだ。れいむはもんどりうって苦しんでいる。 「おめめいぢゃいよおおおおおおおっ! おきゃあしゃあああああん!」 ひたすら騒がしいれいむとは反対に、男は静かに溜息をついた。 「しまったなあ……」 そう一言呟いて、男は目の前で転がっているれいむをつまみ上げる。 「れいみゅ、おしょらをとんでいるみちゃい!」 れいむはそう呟いたあと、再び火がついたように「痛い痛い」と喚き散らしはじめたが、男には気にならなかった。 気がかりは他にあった。 「最後の最後で喜ばせちゃったよ。やっぱり、こういうのも味に影響するのかなあ」 暴行を加えられて苦しんでいる時のゆっくりの中身、すなわち餡子やクリームは通常時よりも甘い。今や大人から子どもまで知っている常識だ。 わざわざペットショップまで出向き、食用としてゆっくりを購入する甘党も少なくはない。家で虐待の限りを尽くし、それから食べるのだ。 その場合、殺してしまってはいけない。「苦しんでいる」というのが重要なので、瀕死のギリギリを見極めるのが大切だ。 ゆっくりを虐待して食した経験は、男にもある。しかし、加工所が販売している「原材料・ゆっくり」の各種甘味の美味しさとは、とても比べ物にならなかった。 加工所製の食品は、とにかく美味しいことで有名だ。とりわけ餡子を使った製品は、老舗和菓子店のそれをも凌駕するという声すらある。 素人が殴るなり蹴るなりしても、確かに甘さを増すことはできる。しかしあくまで甘くなるだけだ。風味や旨味に欠ける。 加工所での製造過程で加えられる調味料や添加物なども、確かに多少は影響しているのだろう。だが、加工所製品の味は、もっと根本的な何かが違うのだ。 それは、特に美食家でもない男でもわかるくらいの、大きな違いだった。 加工所でのゆっくり加工方法は、もちろん極秘だ。すべて外部に漏れないよう、職員にも徹底されている。 加工所の味を自分でも再現できればいいのにな――多くの人間がそう思うことに無理はなかったし、男もそう思っていた。なにせ、材料と言うにはあまりにも完成されている餡子がその辺に転がっているのだ。 それはインスタント食品などのうたい文句である「有名店の味をご家庭で」程度の、漠然とした思いではあったが。 再現できたらラッキー。できなくても別にいいや。その程度だ。 そんな中、男は噂を聞いた。 曰く、「加工過程にあるゆっくりは、肉体的だけでなく精神的にもとても苦しめられている。風味や旨味は、とりわけ後者の影響が大きい」。 そりゃ殺されるほどの痛みを感じれば心も平穏じゃいられないだろうよ。男はそう思いながら聞いたが、どうもそういう事ではないらしい、 ゆっくりの存在意義や自尊心を、根こそぎ崩してやるというのだ。 なるほど、と男は膝を打った。至る所で勝手に生きて勝手に死んでいるような、いや、「生きる」だの「死ぬ」だのと言っていいのかすらわからない饅頭に、そんな高尚なものが備わっているとは思いもしなかったからだ。 いいことを聞いたかもしれない。暇な時でも試してみようか。 そう思っていたところに、今日、れいむが現れた。 男は噂を検証してみることにした。 ――でも、しゅこしめんどくちゃいにぇ。 れいむの言うとおりだ。たかだかゆっくりを食べるのにそんな回りくどいことをするなんて、面倒なことこの上ない。 しかし噂の真偽も気になる。 たまには少しくらい、材料の下拵えに時間をかけてみるのもいいだろう。 男はそう考えた。 「うわ。さすがに冷てえな」 公園にある水道で、男はれいむを洗っていた。 冬、しかも外で真水に触れるのは嫌だったが、薄汚れたゆっくりを口に入れるのはさすがに抵抗がある。 「やめちぇええええええ!! ぎょぼぎょぼ! ちゅめたいいいいいいいい! くるちいいいいいい!!」 弱点である水にさらされ、なおかつ男の手でもみ洗いされているれいむは苦しそうだ。 「うるさいよ役立たず。俺だって冷たいんだ」 「おみじゅしゃんももーみもーみもやめちぇえええええ! れいみゅをゆっくちさせぎぇぼぼぼぼぼ!!」 「……この状況も、甘みを増すのに役立ってるんだろうな」 そう思えば水の冷たさにも少しは耐えられた。すべては好奇心を満たすためだ。 水で柔らかくなったれいむの体も、手に心地いい。 「おみじゅしゃんぎょぼぎょぼ! おみじゅしゃんはいやぢゃああああああ! からだがとけちゃうううううう!!」 とは言え、あまり洗っているわけにもいかない。うっかり殺してしまっては元も子もないのだ。 「まあ、こんなもんか」 蛇口をひねって水の流れを止める。 「ぶーるぶーる! がーちがーち! ぶーるぶーる! がーちがーち!」 ずぶ濡れのれいむは男の手の中で震え、歯を鳴らしている。 男は自分の手を拭くついでに、ハンカチで軽くれいむの水気も拭き取ったが、 「ゆゆゆゆゆゆゆうううっぐっぐうううううちちちちちち! がーちがーち!」 それでもかなり寒いらしい。歯がまったくかみ合わず、満足に「ゆっくち」とさえ言えないでいる。そのくせ、「がーちがーち」は普段と変わらない発音だ。 濡れた体にこの季節の寒風は確かに厳しいだろう。これなら水に浸かっていた方が、かえって温かいのかも知れない。 「しゃしゃしゃしゃしゃぶいいいいいい! しゃぶしゃぶしゃぶしゃぶっ」 「しゃぶしゃぶ?」 男はかがみ込むと、地面にハンカチを敷き、その上にれいむを置いた。 おもむろに、れいむの小さく赤いリボンを奪い取る。 「れれれれいみゅのしゅてきなおりりぼぼぼっ!! しゃしゃんっ! んんんがががっ!」 さらに揉み上げも引きちぎる。 「もっもみっ! もみあげじゃんんんっ! もうびっごびごごごごできにゃっ!」 そして、先ほどれいむが『結界』に使ったような木の枝で、れいむの足に穴を開け、 「あんよぼっ! もうぴょぴょぴょぴょぴょもずずずずずううううりずりもできにゃいいいっ!」 同じく木の枝で両目を貫いた。 「ゆんぎゃああああああ!! れいびゅのおおべべべべべえええええっ! ぎゃばいいいんおべべべっ!」 「本当なら足焼きなんかもしたい所だけどな。ま、それなりに甘くなればいいや」 今日は甘さ、つまり、肉体的な暴力を振るうことが目的ではない。 男は両方の手のひらで包み込むようにれいむを持ち上げた。そして手の中で逆さまにする。 「れれれいみゅのああああにゃあにゃあるううう、みみみみないでにぇええ! はじゅっ、はじゅかちいいいい!」 れいむの声を無視して、男はさらされた底部に右手の親指の爪を突き刺した。 本来は固いはずの野良ゆっくりの底部だが、水に濡れてほどなく柔らかくなっている。抵抗なく男の指を飲み込んだ。 「いいいいぢゃいいいいいっ! れいみゅのびきゃくぎゃあああああっ!」 痛みで寒さが吹き飛んだのか、いい加減、歯もかみ合ってきたらしい。何となく叫び声が明瞭になってきた。 男はそんな事を考えながら、れいむの中で親指を曲げ、ミカンの皮をむくように手首ごと横にひねった。 「ゆびいいいいいいっ! いぢゃいいいいいいいっ! れいみゅのもちもちなおはだがあああああっ!!」 男の目の前に、れいむの中身――目当ての餡子が露出した。 「さーて、お味は……」 餡子を人さし指ですくい、口に運んだ。 「……」 もう一度すくってなめる。 「やめぢぇえええ! れいみゅのあんござん、もっちぇいがないでええええ!」 れいむが叫んだ。 男は眉間に皺を寄せて、 「……全然駄目」 と呟いた。 確かに甘い。でも、ただそれだけ。単に肉体的な虐待のみを加えた時と同じく、甘いだけで、風味も旨味もなかった。 加工所の食品――たとえば先ほどまで食べていたあんまん――にはほど遠い味だ。 「うーん、やっぱり単純にバカにするくらいじゃヌルいのかな」 最後に少し喜ばせてしまったことも気になった。 「いぢゃいいいいい!! いぢゃいよおおおおお!! おきゃあしゃああああん!! ぺーろぺーろちてえええええっ!!」 「ただの悪口ってのも、さすがに安直すぎたのかもしれないし」 男は「罵倒」でなく「悪口」のイメージを心掛けた。ゆっくり、とりわけ子ゆっくりの単純すぎる餡子脳には、小細工などむしろ逆効果だからだ。理解すらされないだろう。 「ゆわあああああああん!! おちょうしゃあああああん!! たしゅけちぇにぇええええええ!!!!」 ひとりブツブツと呟く男の耳に、れいむの悲鳴は聞こえていない。 「たとえば食べる一週間前から他のゆっくりの悲鳴をエンドレスで流すとか……。そう、味を熟成させるみたいなイメージで」 少し考えただけでも、虐待の方法は山ほどあった。 もっとも、専用の特殊な機械でも使われていたらお手上げだし、それ以前に、精神的な虐待と味の因果関係さえ本当かどうかわからないのだが……。 ――とにかく、加工所の味は一朝一夕に解明できるものではない。当然だ。玄人の技術がそうそうわかってたまるか。 そう結論づけた男は、思い出したように餡子をごっそりと指ですくった。 「ゆぎいいいいいいいいいっ!!」 聞いている方まで苦しくなりそうな、まさに断末魔と呼ぶにふさわしい悲鳴を聞きながら、男はすくい取った餡子を口に入れた。 しばらく口の中に広がる甘さを堪能する。 そしてれいむをひっくり返し、目を失ったその顔を見た。 「やめちぇ……。もうやめちぇね……。れいみゅ、まだちにたくにゃいよ……」 体の半分以上の餡子を失いながら、それでもまだれいむは生きていた。 「かっちぇにおしょとにでたけっきゃがこれだよ……」 男はその頑丈さに半ば呆れながら、 「ま、餡子を提供してくれるゆっくりは、れいむ種だけだからな。その点は他のゆっくりにない『得意なこと』だと誇ってもいいぜ」 そう言って、水道の隣に設置されているゆっくり専用のゴミ箱にれいむを放り込んだ。 「おしょらを――」 お馴染みのセリフとともに、ゴミ箱に消えるれいむ。 ゴミ箱はちょっとした防音仕様が施されていて、中には水が張られている。すぐに溶けて死ぬはずだ。 男は時計を見た。 「さて、そろそろ帰らないと」 指に残った餡子をなめながら呟く。 「甘さだけはすごいんだよなあ」 そのうち、暇で暇でどうしようもない時にでも、またチャレンジしてみようか。 その時は材料も吟味して。そうだ。今度はれいむ種じゃなくて―― 「あ」 自分の勘違いに気づいた男は、ゴミ箱の口に顔を近づけた。 そして中――暗くてよく見えないが――に向かって声をかける。 「悪い、れいむ。さっき『餡子を食べさせてくれることを誇っていい』って言ったけどさ、あれ訂正するよ」 ゴミ箱は返答しない。 「まりさの中身だって餡子だもんな。れいむだけじゃなくてさ。いやあ、やっぱりれいむは能なしの役立たずだったよ」 男がそう言うと、 「やくたたじゅじゃにゃいよおおおおおおおおっ!」 防音仕様のゴミ箱の中から叫び声が聞こえた。 ゆっくりの声を聞き分けることなど男にはできない。それでも、さすがにその叫び声の主だけはわかる。 自分の声に応じられるものが、まだその中に存在しているとは思わなかった。 急に可笑しくなった男は、 「はははっ! 今のは今日一番おもしろかったぜ!」 ゴミ箱に笑いかけ、そして公園から出ていった。 「まりさとれいむのおちびちゃあああああん!! どこにいったのかぜええええええ!?」 「かってにおそとにでたらだめだっていったでしょおおおおおおお!? ゆっくりかえってきてねええええ!?」 男が立ち去ってからしばらく経った公園。 そこには、子ゆっくりを探すまりさとれいむの姿があった。 しかしその必死な呼びかけに応える者はいない。 もう、ゴミ箱も沈黙するだけだ。 (了) 以前書いたもの…… ふたば系ゆっくりいじめ 525 犬 ふたば系ゆっくりいじめ 532 川原の一家 ふたば系ゆっくりいじめ 554 ゴキブリ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 555 ゴキブリ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 569 ねとられいむ ふたば系ゆっくりいじめ 622 格子越しの情景 ふたば系ゆっくりいじめ 654 奇跡の朝に トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 子ゆを捜してる親ゆの姿にとてもゆっくり出来た -- 2011-07-03 17 10 24 おもしかったです! でもゴミ食ってる野良の子ゆなんか食べたくないよw -- 2011-06-29 06 42 13 街中のゆっくりなんか何食ってるかわかんないし食いたくないな。 加工所では、食用に品種改良とかしてるのかなー? -- 2010-10-28 16 32 42 ゆ虐は何気に腹が減るSSが多くて困るぜw 食べてみたいなー -- 2010-10-01 06 47 46 子ゆうぜぇ~! でも、食べてみたいな -- 2010-07-30 00 48 02 ゲスじゃなくても超ウザい これぞ赤ゆクオリティ -- 2010-07-29 22 21 55 子ゆの悲鳴はゆっくりできます。 -- 2010-07-25 11 19 36 ありす喰いたい -- 2010-07-03 18 56 41 わーい ゴミがゴミになったよ -- 2010-06-28 02 34 48
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仕返しゆっくり 38KB ※独自解釈しかありません。 ※虐待成分ほぼ皆無。むしろ愛で? ※冗長的に長いです。 ※前作『ふたば系ゆっくりいじめ 301 勘違いゆっくり』の外伝的なお話ですので、先に前シリーズをお読みいただく事をお勧めします。 山の裾野に広がる森を一望できる高台に、小さな庵が佇んでいた。 廃屋寸前の庵に相応しい、荒れ放題の庭に置かれた縁台で、一人の老人が茶を啜っている。 申し訳程度の白髪を蓄えた禿頭と、対照的な長い白髭。 草臥れた作務衣を纏うその姿は、どこかしら世俗を超越した仙人を思わせる。 「……ふぅ。今日はよい天気じゃのう、茶がいつもよりも旨く感じるわい。 やはり晴れの日は気持ちが良い。なんだか寿命が延びそうじゃ。そうは思わんかね?」 不意に茶を啜るのを止め、誰もいない庭に向けて話しかける老人。 しかし帰ってこない筈の返答は、誰もいない筈の庭から返された。 「……むきゅ。そうね、ぱちぇもそんな気がするわ、先生」 苔むした庭石の上で日に当たりながらそう返したのは、紫色の長い髪を持った生首のような饅頭。 ゆっくりぱちゅりーだった。 『仕返しゆっくり』 老人は学者であった。 学問の道を志した青年時代から、ひたすら学問に取り組んで来た。 世の理を読み解いていくのが楽しくて、脇目も振らずに没頭した。 学者らしい偏屈な性格が災いして、結局伴侶も得ずにこの年まで独り身のままであったが、後悔などない。 むしろ一生を学問に捧げた証であると周囲に自慢さえしていた。 しかし、第一線を退いてこのあばら屋に居を構え、一人静かに暮らしていればやはり人恋しくなるもの。 さりとて話し相手になるような知己もおらず、さてどうしたものかと思っていた頃、 一時期教鞭を取っていた頃の教え子が『ならばゆっくりでも飼ったらいかがですか?』と勧めて来たのだ。 ゆっくり。 いかなる分類にも当てはまらない生態、 動く饅頭などというふざけた体の構造、 人語を解するものの、知性の欠片なぞ持ち合わせていない性格。 あらゆる意味で学問の徒を恐慌に陥れた、学者にとっての天敵である。 当然老人もゆっくりに対して良い感情など持ち合わせてはいない。 それは件の教え子も知ってはいたが、恩師が一人寂しく朽ちていくのを黙って見ていられなかったのである。 「そりゃ先生も学者としてはゆっくりなんぞ見たくもないんでしょうが、 ご隠居された今ならゆっくりを研究対象じゃなく、話し相手に出来ると思いますがね」 教え子の説得に感じるものがあったのか、老人は勧められた翌日にはゆっくりブリーダーの元へ足を運んでいた。 「そうですね、初めて飼われるんだったらやっぱりれいむ種がお勧めですよ」 老人に孫が居たのなら、おそらくこの位の年であろうと思わせる若いブリーダーの女性が勧めたのは、 赤いリボンを黒髪に結わえたゆっくりだった。 母性が強く、たくさん子供を作りたがるのを除けばあまり手が掛からない種なのだと言う。 最も老人はゆっくりの大家族を養うつもりは毛頭ない。 「お年を召した方にはまりさ種を好まれる方もいらっしゃいますね。何でもお孫さんを思わせるとか……」 庭や道ばたでたまに見掛ける、黒い帽子を被ったゆっくりを指差してそう紹介するブリーダー。 腕白を絵に描いたような性格らしいが、最も増長しやすい種でもある為、注意が必要らしい。 だが老人は独り身、孫の扱い方など知る由もない。 「ありす種はあまりご年配の方にはお勧めできませんね。ブリーダーでも一寸扱いづらいですね」 金髪に赤いカチューシャを着けたゆっくりは、何やら厄介な性癖を持っているらしく、 その矯正には熟練のブリーダーでさえ手こずるらしい。 そんな種は老人だって願い下げだ。 こうして見るとゆっくりにも様々な表情がある。 名前の通りゆっくりした様子で弛緩しているもの、競争でもしているのか部屋中を跳ね回っているもの、 部屋の隅で肌を擦り合わせている所を、慌てたブリーダーに仲裁されているもの。 そんな中、ある一匹のゆっくりに老人の目が止まった。 全体的に騒がしいゆっくり達の中で、身じろぎもせずにいるゆっくり。 よく見ると、床に広げた紙切れを眺めているらしい。 時々頷きながら、真剣な眼差しで紙切れを目で追う姿に興味を引かれた老人はその紙切れを見やり、驚愕した。 このゆっくりは新聞を読んでいたのである。 「ああ、あれはぱちゅりー種ですね。ゆっくりの中では比較的賢い種ですが、その分体が弱いんですよ。 人間で言う喘息のような持病を持っているので、ちょっとした事で体内の餡子を吐いて死んでしまう事が多いんです。 それに賢いとは言っても所詮ゆっくりですから、文字が読めると言っても精々平仮名ぐらいですね。 あれも多分読んでいる振りしてるだけで、内容なんて解ってないと思いますよ。 そのくせ賢さを鼻に掛ける所があって、無駄にプライドが高いのでなかなか言う事を聞きません。 正直、上級者向けの種です。ゆっくり初心者の方にはまずお勧めできませんね」 ブリーダーがそう言うからには相当手間がかかる種なのだろう。 しかし老人には、ぱちゅりーが文字を追う様子が自分の若き日と重なって見えた。 理解できる、できないを二の次に、ひたすら知識を追い求めた青春の日々に、自分が最も輝いていた、黄金の日々に。 「あのぱちゅりーを貰おう。何、これでも学者の端くれだったんじゃ。多少の困難は承知の上よ」 そうして、ぱちゅりーは正式に老人の元へ引き取られていった。 老人と共に日向ぼっこを楽しんでいたぱちゅりーは、庭石の上で自らのゆん生を振り返っていた。 そもそもぱちゅりー種は個数が少ない。 かろうじて通常種に数えられる程度の頭数はあるものの、種としての弱さが群を抜いているために 『最も成体になり難いゆっくり』と呼ばれ、野生でも早々お目にかかれない種なのだ。 ブリーダーも慎重に扱わねばならず、それ故に『ぱちぇはえりーとなのよ!』と増長してゲス化する事も多い。 そんなぱちゅりー種の常に習い、彼女が老人に投げかけた第一声は 「ぱちぇはもりのけんじゃなのよ!ばかなにんげんさんははやくあまあまをもってきなさい!」 と言う、ブリーダーが真っ青になる台詞であった。 慌ててぱちゅりーの口を塞ぎ、老人に平謝りするブリーダーを制して、彼はぱちゅりーにこう返した。 「そうか、そんなに賢いなら、儂の知らない事を沢山知っておるんじゃろうて。 なら、一つ儂にそれを教えてくれんかね。それが儂の知らない事だったなら、あまあまを食べさせてやろう。どうじゃ?」 ぱちゅりーはその勝負を快諾した。 自身の知識量に絶対の自信があった彼女にとって、それは勝負ではなく、人間に自分の知識を分けてやる程度にしか考えていなかったからだ。 そして、根拠の無い自信は呆気なくひっくり返された。 「むきゅ!ぱちぇはさんけたのけいさんができるのよ!」 「そりゃ凄い。儂は十桁までなら暗算で出来るがな」 「むきゅう!このはっぱさんをよくかんでやわらかくすると、きずぐすりになるのよ!」 「ドクダミか。確かに外傷にも効果はあるが、乾燥させて煎じると血圧や冷え症、便秘の薬になるぞ」 「……む、むきゅ……このきのこさんはどくがあるから、たべるとゆっくりできなくなるのよ……」 「ベニテングタケは塩漬けにしたり、茹でて熱を通したりすれば毒抜き出来るんじゃ。食べ過ぎると危険なのは変わらんがな」 「…………ぱちぇはごほんがよめるのよ…………ひらがなもかたかなもだいじょうぶなのよ……………」 「ふむ、ならここに丁度徒然草の訳本と、マルクスの資本論の原書があるでな。読めるんなら貸すが?」 自信満々でひけらかした知識は、あっさりと塗り替えられた。 ぱちゅりーは何度も何度も老人に挑戦したが、その度に返り討ちにされ、新しい知識を上書きされていく。 老人の圧倒的な知識は、ぱちゅりーの底の浅いそれとは比べ物にすらならない。 勝負になる訳が無かった。 結局、ぱちゅりーが無駄な挑戦を諦めたのは半月も経ってからであった。 「…………むきゅうぅうぅぅぅぅ、ぱちぇのまけだわ…………きょうからおじいさんがもりのけんじゃよ………」 悔し涙を流しながらそう告げるぱちゅりーに、老人は「それは違うぞ」と告げた。 「確かに儂は学者じゃったからな、他の人間よりは物事を知っとる。 しかしじゃな、それだけでは賢者などとは言えないんじゃよ。本当の賢者とは、たった一つの事を知っておる人の事なのじゃ。 『無知の知』、すなわち自分が何も知らない事を知っている人こそ、賢者と讃えられるんじゃ」 老人の言葉に驚愕するぱちゅりー。 「む゛ぎゅ゛う゛ぅ゛ぅ゛う゛ぅ゛ぅ゛っ゛!?!?なにそれぇぇぇぇぇえぇぇぇぇっ!?どおしてそんなのが『けんじゃ』なのぉぉおぉぉぉっ!?!?」 混乱し、取り乱すぱちゅりーを宥めながら、老人は彼女に答えた。 「簡単じゃよ。自分が何を知らないのかを知らなければ、新しい事を知る事が出来んからじゃ」 その言葉は、ぱちゅりーの増長した自尊心を木っ端微塵に打ち砕いた。 その日から、ぱちゅりーの態度は一変した。 「おじいさん!ぱちぇにおべんきょうをおしえてください!」 そう言って頭だけで器用に土下座するぱちゅりーの願いを、老人は快く聞き入れた。 「よいじゃろう。ならば今日から儂のことを先生と呼びなさい」 その日から二人の関係は、飼い主とペットから教師と生徒に変化した。 自分の無知を自覚したぱちゅりーは老人の授業に真剣に臨み、それに応えて老人もだんだん熱が入ってくる。 人間の政治形態や経済の仕組みなどの社会学、薬草の効能や毒の見分け方などの薬理学、四則計算を始めとする基本数学……。 ゆっくりであるぱちゅりーに役立つであろう知識を中心に、人間社会の歴史やルール、自然科学や生物の生態系を教え込んで行く。 ブリーダーの元で学んでいた時以上の熱意で、ぱちゅりーも必死に勉強するもののそこはゆっくりの宿命、文字通り『ゆっくり』としか理解できない。 出来の悪い生徒ではあったが、老人は決して見捨てなかった。 「ゆっくりとでいいんじゃよ。少しずつ覚えていって、決して忘れなければ、何時かは理解できるものじゃ」 己の物覚えの悪さに自己嫌悪し、落ち込むぱちゅりーを老人はそう励ます。 ゆっくりはあらゆる本能や欲求の最上に『ゆっくりする』事を置く。 その為、ゆっくりは楽な道を選ぶようになり、怠惰に流されてゲス化することが多いのだ。 どんなに有能なゆっくりでも、ゆっくりしようとする種としての本能からは逃れられない。 それはこのぱちゅりーも同様であった。事実、何回諦めようと思ったか数えきれない。 しかし、落ち込んで諦めようとする度に老人の激励がぱちゅりーを奮い立たせた。 それを繰り返して行く内に、ぱちゅりーは非常に希少な『努力するゆっくり』になれたのだ。 老人にとってもこのぱちゅりーと過ごす時間は楽しいものだった。 教鞭をとっていた頃の情熱が甦るようであったし、新しい知識を得て喜ぶぱちゅりーの姿を見る度に幸せな気持ちになれた。 老人とぱちゅりーはお互い幸せに暮らしていられたのだ。 小春日和の日差しは暖かく、傾いだ庵を明るく照らす。 老人と二人、日向ぼっこに興じるぱちゅりーだが、その胸中はあまり穏やかではなかった。 最近、老人の体調が悪い。 今日は落ち着いているようだが、冬が近付くにつれ、寝込む日が多くなった気がする。 老人に養生するように言っても「大丈夫じゃから、心配いらんよ」と力無く微笑むのみ。 ぱちゅりーには人間の医術は高度すぎて理解しきれなかった為、精々野山に生えている薬草を集めてくるぐらいしか出来なかった。 老人は己の死期が近付いている事に気付いていた。 元々学問の第一線を退いたのも大病を患った為で、判明した時にはもう医者にさえ手に負えない状態であった。 入院をしきりに勧めてくる医者や同僚に「もう疲れた」と語り、野山に骨を埋めるつもりで隠居を開始したが、 やはり寂しさには勝てず、教え子の進めるままにぱちゅりーを引き取って育てたのである。 (儂が死んだら、ぱちゅりーが悲しむのかのぅ。それが嫌じゃから引きこもったと言うのに……やれやれ、人間とは身勝手なものじゃ) 気ままに生きた自分の為に、誰かが嘆き悲しむ姿は見たくなかった。 学問に身を捧げたのも、孤独に死んで行くのも自分が選んだ結果である。後悔はない。 しかし、この期に及んで出来てしまった生涯最後の生徒の行く末だけは、どうにも心残りであった。 老人が居なくとも一人で生きて行けるような知識は教えた。人間の恐ろしさ、自然の怖さは充分に伝えてある。 様子を見に来たブリーダーすら「こんなぱちゅりーは見たことありません!」と驚く程品行方正に育ったぱちゅりーなら、 新しい飼い主を見つけることも容易であろう。 出来ることなら自分のように生涯打ち込めるものに出会って欲しい、それだけが今の老人の願いであった。 そしてその願いは、最悪の形で実現することになる。 冬に入り、雪に閉ざされることが多くなった庵の中で、老人は遂に床から出ることが出来なくなった。 酷く咳き込み、時には吐き戻すことすらあるようになった老人を、ぱちゅりーは必死になって世話をする。 しかし如何に知識が豊富と言えど、所詮ゆっくりの身では出来ることなどたかが知れている。 徐々に衰弱して行く老人の姿をただ見守るしか出来ないぱちゅりーの焦燥は日に日に募っていった。 とうとう薬も底を尽き、老人の病状が悪化するのを目の当たりにしたぱちゅりーは決意した。 「先生、ぱちぇはお外でお薬を探してくるわ。咳止めのお薬でいいのよね?」 「馬鹿を言うな。お外は雪が降っておるんじゃぞ、危険に過ぎるわい」 「雪さんは藁の外套で防げるわ。それより、このままでは先生の方が危ないもの。 大丈夫、お薬の場所は知っているから、無茶なんてしないわ」 そう言い残し、藁を編んで作った防寒着を纏い、ぱちゅりーは薬草の群生地へ向けて出発した。 咳に効く薬草なら知っている。秋の半ば頃に見つけておいたものだ。 今は冬だが、あれだけの群生地ならばまだ使えるものが残っている筈。 距離はそう大したものではない。今日中には帰れるだろう。 そんなことを思いながらぱちゅりーは目的地にたどり着き、驚愕した。 そこには、何もなかった。 木々の合間に開けた平地いっぱいに群生していた筈の薬草が、何も残さずに消えていた。 「何で!?何で無くなってるの!?ここにお薬があったはずなのに!?」 半狂乱になりながら、ぱちゅりーは平地を駆けずり回り、薬草を探しまわる。 人間の仕業ではない。 此処のことは里の人間も知らない筈。知っていたとしても根こそぎ刈り取ろうとはすまい。 動物達の仕業でもない。 この草は薬草の名に反して苦みも少なく、薬臭さも無いので動物も食することがあるが、野原には足跡一つ見つからない。 これだけの量を食い尽くすなら、それなりの数で当たらねばならない。そんな跡は何処にも見当たらなかった。 「お薬は!?お薬はどこなの!?あれが無いと、先生が……!!薬草さん、出てきて!!お願い!!」 ぱちゅりーは夜になっても捜索を続けた。 夜が明け、太陽が真上に昇る頃になっても、ぱちゅりーは薬草を探すのを止めなかった。 「むきゅ……むきゅ…………薬草さん……どこなの…………」 鬼気迫る表情で一人呟きながら這いずり回るぱちゅりーの目に、木の枝や枯れ草で偽装された穴が飛び込んで来たのはそんな時であった。 それが野生のゆっくりが造るおうちであることを知っていたぱちゅりーは、藁をも掴む思いでそこに飛び込んだ。 「誰か!誰かいたらお返事して!!お願い!!」 必死なぱちゅりーの呼び掛けに、巣穴を塞いでいた枝が動き、中からまりさが顔を覗かせた。 「……ゆっ!ぱちゅりー!たいへん、すぐなかにいれてあげるね!」 おそらくかなり善良な個体なのだろう、疑いなく巣へぱちゅりーを招き入れる。 巣の中はそこそこ広く、奥に番であろうれいむと、赤れいむ二人が固まってぱちゅりーを警戒していた。 「……まりさ、なんでぱちゅりーをおうちにいれたの?」 「ゆっ!だって、こまっていたんだよ?だったらたすけてあげないとだめなんだよ!」 「なにいってるの!あかちゃんがいるんだよ!?ぱちゅりーのぶんのごはんなんてないんだよ!?」 「だからあかちゃんははるまでまとうっていったのに……」 「なんてこというのぉぉぉぉ!あかちゃんはゆっくりできるんだよ!はやくあかちゃんがみたいねっていったの、まりさでしょおぉぉぉぉぉ!」 「ゆぅ………」 どうやられいむが実権を握っている家庭らしい。これ以上家庭不和を引き起こす気のなかったぱちゅりーは早速本題に入る。 「むきゅう!ご免なさい、れいむ。ぱちぇはそこの原っぱに生えていた草さんを探していたの。 れいむ達は何か知らないかしら?それだけ教えてくれたらすぐ出て行くわ」 「ゆっ?あのはらっぱのくささんならみんなでたべちゃったよ?」 その答えを聞いた瞬間、ぱちゅりーの時が止まった。 「…………むきゅっ!?」 「ふゆさんがくるまえに、むれのみんなでむーしゃ!むーしゃ!したんだよ。 ぜんぜんたりないし、おいしくなかったけど、みんながまんしてたべたんだよ」 何を言っているのだこいつは。 あの薬草は野原一面を覆うような勢いで生えていた筈だ。 それを食い尽くした? どれだけの数で食べればそうなるのだ。 美味しくない? 当たり前だ。あれは薬草なのだから、常食には適する筈が無い。 それを食べ尽くしておいて、ぱちゅりーの先生を助ける筈のお薬を奪っておいて。 「あんなまずいくささんをさがしているなんて、ぱちゅりーはゆっくりできないゆっくりなんだね!ゆぷぷ……」 何を馬鹿面晒して大笑いしているんだ、この糞饅頭は!! 「何言ってるのぉぉぉっ!!あれはお薬なのよ!!お薬を食べ尽くすなんて、何考えてるのぉぉぉぉっ!!」 「「「「ゆ゛っ゛!?!?」」」」 突然猛烈に怒り出したぱちゅりーに、れいむはおろか一家全員が硬直する。 「ぱちぇにはあれが必要なのよ!!雪さんがゆっくりしてない中、一生懸命探していたのに!! 何が可笑しいのよ!何で笑うのよぉおおお゛お゛お゛お゛お゛っ゛!!」 鬼気迫る勢いでれいむに迫るぱちゅりー。その姿を見た赤れいむがそろってしーしーを漏らす。 「……おきゃあしゃん……きょわいよぅ………」 「……ゆっ!!そんなことれいむはしらないよ!!それよりさっさとでていってね!!」 赤ちゃんの声に励まされたのだろう、精一杯ぷくーっ!して虚勢を張りながら、れいむはぱちゅりーを追い出そうとする。 「何ですってぇぇぇぇえ!!」 「まって、ぱちゅりー!あのくささんならすこしだけどとってあるよ!これがいるんだよね?」 さらに詰め寄ろうとするぱちゅりーを、まりさが引き止める。 その口に銜えていたのは間違いなくあの薬草だった。 「まりさ!なにいってるの!それはあかちゃんとれいむのごはんでしょおおぉぉぉおおお!!」 「だまって、れいむ!……おくすりをたべちゃったのはあやまるよ。これだけしかないけれど、ゆるしてね」 そう言ってぱちゅりーの目の前に薬草を置く。正直足りないが、これがここにある分だと言うなら仕方が無い。 「……解ったわ。ご飯を分けてもらってご免なさいね」 「しょうがないよ。おびょうき、はやくなおるといいね」 「とっととでていってね!このやくびょうがみ!!」 申し訳なさそうなまりさと、いかにも迷惑そうな面で追い出しに掛かるれいむ。 対照的な二つの視線に見送られ、ぱちゅりーは家路を急いだ。 (先生、待っててね!すぐ戻るから!!) 「ゆっくりただいま!先生、お薬持って来たわ!!」 雪を振り落とすのすら惜しむように、老人の部屋へ飛び込んだぱちゅりーが見たものは、 枕元を吐血で真っ赤に染めた老人の姿であった。 「先生ぇぇぇえええええ!?大丈夫!?しっかりしてぇぇぇえええ!!」 慌てて駆け寄るぱちゅりーに気付いたのか、老人は薄く目を開ける。 「……おぉ…………ぱちゅりーか……よかった、無事じゃったんじゃな…………」 「先生!待っててね、今お医者さんを呼んでくるわ!」 「待つんじゃ……もう…………間に合わんよ……それよりも……」 そう言って踵を返そうとするぱちゅりーを呼び止め、老人は血塗れの顔に薄い微笑みを浮かべながら掠れ掠れの言葉を綴る。 「……のぉ……ぱちゅりー………お前には感謝しておるんじゃよ……………生涯を……学問に捧げたこの儂が……… 初めて……家庭を、……家族を得られたんじゃ…………本当に……楽しかった…………。 出来ることなら……お前の子供に……授業したかったがの…………それは流石に…………高望みか……。 お前には……出来る限りのことを教えた…………儂がおらんでも…………大丈夫じゃ…………」 「……そんなこと、そんなこと言わないで先生!ぱちぇは…………もっと教わりたいのよ………先生と一緒に居たいのよ!」 泣きながら縋り付くぱちゅりーの姿に、老人は少しだけ困ったような表情を浮かべて言葉を続ける。 「……何……人間五十年からすれば……儂は充分に生きた………満ち足りた、良い人生じゃった…………。 ………ぱちゅりー…………お前も…………そんな………ゆん生を………送れると……良い…………な……………」 「……先生?先生!?せんせぇえええええええいいいいいいいいいいいいっ!!!」 その夜、庵から号泣の声が絶えることは無かった。 ……この度は、故人の会葬に参列いただきありがとうございます。 ……はい、ご香典はこちらです。ご記帳はこちらに……… ……ふぅ。 ……おや、あれは…… ……やっぱり。ゆっくりのブリーダーやってる目出さんじゃないですか。 なんで目出さんが先生のお葬式に? ……へぇ。先生がゆっくりを…… ……いえ、先生にゆっくりを勧めたのは俺なんですよ。 先生も昔気質な所ありましたし、「教え子の世話になんかなれるか!」って感じでこんな所に引っ越しちゃって…… ええ、このままじゃ先生があんまり寂しすぎるだろってんで、ゆっくりだったら賑やかで良いだろうと思いましてね。 ……そうですか。そんなに仲が良かったんですか。 それはそれは……、先生にはご家族もいらっしゃいませんし、丁度お子さんかお孫さんみたいな感じだったんですかね。 ……先生と生徒? そりゃまた先生らしいや。最後まで学問に生きたんですね……。 ……うん?でもゆっくりなんて見掛けませんでしたよ? ……だから探しに来た?先生に万一のことがあったらよろしくって頼まれてた、と。 それで、どんなゆっくりなんです? ……ぱちゅりー?あの紫色の髪の毛の? でもあれって確か結構稀少だって聞きますけど……。 ……ほう、目出さんが初めて育てたぱちゅりーだったんですか。 ふぅん、体が弱い種だから大人になる個体が少ないだけで、稀少種ではないんですか。 成る程、解りました。見掛けたら目出さんとこに連れて行きますよ。 ……でも、所詮ゆっくりなんですね。飼い主が居なくなったら逃げ出すなんて…… ……わ、解りました、すいません、謝ります。この通り。 はい、見つけ次第連絡しますよ。それじゃあ…… ……ううむ。目出さんもいい人なんだけど、ゆっくりが絡むと怖いからな…… でも、そんなに優秀で義理堅い奴が行方をくらますなんて、何事だ? 案外、先生の敵でも探しに行ったのかな?……なんて訳無いか。 ……さて、そろそろ出棺か。 先生にはお世話になったからなぁ。最後まで見届けないと…… 冬の曇天の下を進む葬列を、遠くはなれた草むらから見送る影があった。 ぱちゅりーである。 「先生……向こうでもずっとゆっくりしててね……」 ぱちゅりーは老人以外に飼われるつもりなぞ一切無かった。 老人の最後の生徒として、一生を懸けるに足る目標を見つけ、一人で生きるつもりで居た。 人間の怖さは充分理解している。飼い主の居ない野良ゆっくりが辿る未来など簡単に予測がついてしまう。 幸い、野山に生える草花の見分け方や、餌となる虫の捕まえ方は熟知している。 不安も残るが、生きて行くだけの自信はあった。 「まずはお家を造らないとね……木さんや洞穴さんは誰かが使ってるでしょうし、今から地面さんを掘り返すのはさすがに…… そうね、草さんと枝さんがあるならこれでお家を造っちゃいましょう。雪さんが積もらなさそうな所を探して……」 ぱちゅりーにとっても一人での越冬は初めての経験だ。 あまつさえ季節は冬の半ば。通常なら自殺行為であろう無謀な挑戦だが、彼女には勝算が見えていた。 (ご飯が必要なのは冬の間起きているからよ。熊さんみたいに冬眠すれば必要最小限で済むわ) 勿論食いだめなぞできないゆっくりでは難しかろうが、一日の大部分を寝て過ごし、目覚めた時に食事をすれば体力と食糧の消耗は防げるだろう。 あのまりさに貰った薬草はそのまま持って来た。風邪くらいならすぐ治せる筈だ。 洞窟や木のうろを使った巣とは違い、草や木の枝で組んだ家は頑丈とは言えないが、その分造ったり壊したりが容易になる。 問題が起こったらさっさと引っ越せば済むのだ。 普通のゆっくりでは難しかろうが、老人に教育されたぱちゅりーなら問題の兆候を察知し、被害が及ぶ前に実行出来る。 こんな形で老人の教育が生かされるのを複雑に思いながら、ぱちゅりーは初めての越冬に望んだ。 山の裾野に広がる森の中心、ぽっかり開いた場所にある小高い丘。 春の日差しが降り注ぐ丘の天辺に、奇妙なものが建っていた。 遠目から見るととんがり帽子のようなシルエットに見えるそれは、木の枝を組み合わせて周りを枯れ草で葺いたもの。 ぱちゅりーの造った巣であった。 数回の引っ越しの後、偶然見つけた日当りの良い好物件に、ここを永住の地に定めたのである。 「……ゆっ!お日様がぽかぽかしてるわ。春になったのね」 初めての越冬を成功させたぱちゅりーは、早速自分のゆっくりプレイスを見回ってみる。 ご飯やお薬になる草の生える位置、危険な生物が侵入しそうな場所、水源やおトイレになりそうな小川の探索……。 冬の間纏めておいた『最低限必要なもの』を確認して行く。 不意に下生えの薮が音を立てた。 ぱちゅりーは慌てて身を隠す。 猪や熊であったら勝ち目は無い。蛇もあれでなかなか素早いので、運動の不得意なぱちゅりーでは逃げ切ることが出来ない。 故に身を隠す事を選択したのだが、それは杞憂に終わった。 「ゆっ!いいおてんきだね、おちびちゃん!」 「「ゆ~っ!」」 薮を掻き分け現れたのは、ゆっくりれいむとその子供らしき子れいむ二匹。 どうやら冬籠りから解放されて、この丘にお散歩に来たらしい。 熊や猪でなかった事に安堵し、ご挨拶をしようと近付いたぱちゅりーは、それがいつかのれいむである事に気付いた。 「ここはぱちぇのゆっくりプレイスよ!れいむ、ゆっくりしていってね!」 「ゆっ!ここはとてもゆっくりできるゆっくりプレイスだね!ここをれいむのおうちにしてあげるよ!」 ……今、こいつはなんて言った? 「ゆっ!ここはぱちぇが見つけたゆっくりプレイスよ!れいむのおうちじゃないわ!」 「ゆゆっ!れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!ゆっくりさせてくれないぱちゅりーはさっさとでていってね!」 「そーだそーだ!」 「さっさときえろ、くず!あとあまあまちょうだいね!」 ……片親だと? 「……ねえ、れいむ。貴女、確かまりさと一緒に居たわよね?」 「ゆ~ん!れいむたちをゆっくりさせないげすまりさなら、れいむたちのごはんになっちゃったよ!」 「むのうなおやはゆっくりしんだよ!」 「かわいいれいむたちをゆっくりさせないなんて、ばかなの?しぬの?」 ……何だこいつらは。 ……こんなのが野生のゆっくりなのか。 ……先生をゆっくりさせなくしておいて、薬草を譲ってくれた優しいまりさを殺しておいて。 「ここはもうれいむたちのゆっくりプレイスだよ!ぱちゅりーははやくしんでね!」 「「しんでね!!」」 ……こんなのが、自分の同類だと言うのか!! 「なにだまってるの!さっさとでていかないとおこるよ!ぷくーっ「うるさい」ゆ゛っ゛!?」 れいむには、何が起こったのか理解できなかった。 ぱちゅりーが一瞬だけぷくーっ!したかと思ったら、何かがれいむのお目目を直撃したのだ。 その正体は鋭く尖った小石。 ぱちゅりーが獣達に出会った時、相手を怯ませて身を隠す為に常に口に含んでいたものだった。 「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!い゛じゃ゛い゛!い゛じゃ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「「ゆ゛あ゛あ゛!お゛ぎゃ゛ーじゃ゛ん゛の゛お゛べべぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」」 片目を失い、痛みに七転八倒するれいむと、それを見て恐慌状態に陥る子れいむ達。 そのゆっくりできない姿を尻目に、ぱちゅりーはもう一つの武器を取り出した。 「どぼじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!!でい゛ぶな゛ん゛に゛も゛じでな゛い゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「……その厚顔無恥だけで充分よ、貴女が死ぬ理由は」 「ゆ゛びぃ゛っ゛!?!?」 「「お゛ぎゃ゛あ゛じゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ゛!!」」 聞くに堪えない薄汚い悲鳴をあげていたれいむのお口に何かが突き刺さる。 ぱちゅりーがZUN帽から取り出したのは太い木の枝の先に、平たく割れた黒曜石を取り付けたもの。 簡単な出来ではあるが、ゆっくりの身では人間の使う高度な道具など文字通り手も足も出ない。 それでも、身を守るため必死になって作り出した正真正銘の武器である。 原始的な造りであっても、所詮ゆっくりでしかないれいむには充分すぎる凶器であった。 最早断末魔の痙攣を繰り返すのみとなった母の姿に、しーしーを漏らしながら怯える子れいむ達へ視線を移し、 ぱちゅりーはゆっくりとにじり寄って行く。 「……またお漏らし?貴女達って赤ちゃんの頃から変わってないのね」 「ゆ゛びぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!ごめ゛ん゛な゛じゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛!!」 「ごろ゛じゃ゛な゛い゛でえ゛え゛え゛え゛え゛!!あ゛や゛ま゛っ゛だでじょ゛お゛お゛お゛お゛!!」 泣き喚く子れいむ達に、一切の憐憫は湧かなかった。 そのままぱちゅりーは、 「恨むなら、父親に似なかった自分自身を呪うことね」 「「も゛っ゛どゆ゛っ゛ぐぶべぇ゛!!!」」 ゴミでも捨てる感覚で、子れいむ達を踏みつぶした。 丘を照らす陽光が殺人的な暑さを帯び、里の向日葵が満開に咲き乱れる夏のある日。 ぱちゅりーはゆっくり達を率いて丘に君臨していた。 あの後、ぱちゅりーは様々なゆっくり達と出会い、そして幻滅していた。 すぐ思い上がり、無茶な事をしては周りに迷惑をかけて自滅するまりさ。 一寸した事ですぐ発情し、己を押さえる事無く相手が死ぬまですっきりー!するありす。 何かと言うとすぐ居もしないらんを頼ろうとするちぇん。 道具を使うだけの頭を持ちながら、それを暴力にしか生かさないみょん。 そしてあの親子のように子供をダシにして自分だけゆっくりしようとするれいむに、 幼い頃の自分を思わせるプライドだけは高い癖に何も知らないぱちゅりー。 中には優秀で思いやりのある優しいゆっくりもいるのだが、いずれもゲスなゆっくりにゆっくり出来なくされてしまった。 (……ゆっくりがゲスになるのは、もう種としての本能ね。自分のゆっくりを最上に置くから、自分本位なゲスになる。 ……ぱちぇも先生に飼われなかったら、こいつらみたいになっていたのかしら?) ぱちゅりーは自分も含めたゆっくりと言う種を嫌っていた。 ゲスに堕ちるのが宿命と言わさんばかりの自分達のあり方を心の底から憎むようになり、 やがてぱちゅりーの心中に、ある決意が芽生えていた。 (そうね、こんな生き物は滅ぼすべきだわ。一匹残らず殲滅するべきよ!) その思いを自覚した時、ぱちゅりーはそれを生涯の目的に掲げた。 飼い主であった老人の願った通り、生涯を捧げる目標を得たのである。 ……老人の願ったものとは全く違う、ドス黒い餡子に塗れた道に。 だが一匹一匹殺してまわったのでは到底目標を達成できない。 それではぱちゅりーが死ぬまでに幾ら殺したとて、全滅にはほど遠い。 しかしぱちゅりーはそこで発想を変えた。 自分が死んだら根絶できないのなら、自分が死んでも絶滅へ向かうよう、ゆっくり達を教育すれば良いのだ、と。 ぱちゅりーは手始めに医者を開業する事にした。 ゆっくり達は弱い。一寸した事で傷ついてしまうが、逆に言えば一寸した傷でも死なない程度には丈夫なのだ。 だから即死でもない限り、ゆっくり達に医者の需要は多いのである。 老人から伝授された薬草の効能を元に、薬理生理学観点から診断された症状に適したお薬を処方する。 それは元々適当な生態を持つゆっくりには劇的な効果があった。 やがて「おかのおいしゃさん」の名声が高まるにつれ、ぱちゅりーを長に頂きたがるゆっくりが現れた。 それは「おかのおいしゃさん」におんぶに抱っこしてもらい、楽に生きようとする怠惰なゆっくりの習性であったが、 むしろそれを待っていたぱちゅりーは長になる事を了承。 自分の根城である丘に招き入れ、群れの創設を宣言した。 そこからはまさに日進月歩の勢いであった。 まず、巣の作り方を変えさせる事から変革は始められた。 巣をお互い見える位置に作り、他の巣に異常が発生したらすぐに気が付くようにする。 たったそれだけなのだが、それすらもゆっくり達の餡子脳には理解しづらかったらしい。 梅雨の長雨で全滅した巣がいくつも出て来たことで、ようやく長の言いたかった事を理解した群れは長の先見の明を讃えた。 次に狩りの役目を分担させることにした。 割と頑丈な上にお帽子を使う事で大量の輸送が可能なまりさに遠くの草や木の実を、素早い動きが得意なちぇんに小型の虫を集めさせ、 大型の虫に武器を使うみょんを充てて、特に秀でるもののないれいむとありすには近くの草を集めさせるよう振り分け、それぞれにノルマを与える。 狩った獲物は一度集めてから働きに応じて配分する。ノルマを果たせなかったゆっくりには何も与えない。 勿論独り占めしようとするものも現れたが、それぞれを班に分けて班ごとの行動を義務づける事でそれを防ぐ。 それでも獲物をちょろまかすものは居たが、ノルマを果たせずにちょろまかした獲物より、 ノルマを果たして分配される獲物の方が遥かに量も種類も豊富な事に気付くと、不逞の輩は自然消滅して行った。 続いてゆっくり口統制に挑んだ。 この辺りは食糧が豊富であるが、それでも消費すればいつかは尽きる。 森の生態系にダメージを与えない程度に留めておくには、ゆっくりの数を増やさない事が第一なのだ。 しかしこれは難航した。 何しろゆっくりにとって『あかちゃんはゆっくりできる』が不文律である。 いきなり『あかちゃんをつくるな!』と命令しても受け入れる訳が無い。 そこでぱちゅりーは『がっこう』を開く事にした。 子供達に教育を施し、ゆっくり口統制の有用性を理解させようとしたのである。 だがそれは逆にゆっくり口爆発を生んでしまった。 子供達が学校に行っている間、手の開いた親達がすっきりー!してしまい、子供を量産し始めたのだ。 親達に言わせれば『あかちゃんがいなくなってさみしくなったから、あかちゃんをつくったんだよ!』だそうであるが、 この理由には流石にぱちゅりーも呆れるしか無かった。 そこで手のかかる赤ちゃんのうちは親の手元に置き、ある程度したら『がっこう』へ入学させる制度に切り替えてみた。 その効果は抜群であった。 子供達が『がっこう』に通っているだけで、子供が居なくなった訳ではない事を忘れてすっきりー!した家庭は目に見えて衰弱した。 当たり前と言えば当たり前である。 別に家族が減った訳じゃないのに子供を作れば、当然食い扶持は増える。 子供が幾ら居ようと、狩りの獲物は働きに応じて配られるから変わる事は無い。 むしろ赤ちゃんの世話で狩りに出られない家族は割当が減って行く為、無計画なすっきりー!をした家庭はどんどん貧しくなるばかり。 やがて全滅する家庭が出始めた所で、ぱちゅりーが『こうなりたく無ければ、すっきりー!は春だけにするのね!』と群れに伝えた。 実例を見せつけられれば、如何に餡子脳とて理解できる。 こうして難航したゆっくり口統制は、ゆっくり達の自爆と言う助けを借りて実現した。 最後に挑んだのは、『ゆっくり達に善悪と言う社会観念を理解させる』という難業だった。 ゆっくりの価値観はたった一つ。 『ゆっくりできるか、できないか』である。 どんなに自分に非があろうとも、それで自分がゆっくり出来るなら正しい事なのだ。 逆にそれがゆっくり出来なければ、どんなに自分に利益があろうとも悪い事になってしまう。 過去、凄腕のブリーダー達が挑んでは破れていった試みに、ぱちゅりーはあえて踏み込んだ。 まず『がっこう』に通う子供達の教育方針から見直された。 悪いゆっくりとは何か、良いゆっくりとは何か。 だが善悪を教えた所でゆっくりには理解できない。 そこで考え出されたのが、『悪いゆっくり=自分だけゆっくりするゆっくり』、 『良いゆっくり=皆で一緒にゆっくりするゆっくり』の構図である。 「皆でゆっくり出来ない子は、とても悪いゆっくりです」 「皆でゆっくりする為には、我侭を言ってはいけません」 「そんな悪いゆっくりは、お目目を抉って死んでもらいます」 「解りましたね?」 「「「「「「「「「わ゛……わ゛がり゛ま゛じだぁ゛っ゛!!」」」」」」」」」」 実際に虫さんのお目目と土団子で作られたお人形で実践してみせた『おしおき』に、 子供達はそろってしーしーを漏らしながら理解を示した。 子供達はこれで良いとして、問題は既に成体になったゆっくり達である。 子供達の親が彼女達である以上、せっかく洗脳に成功した子供達を元に戻されてしまう可能性は高い。 そこで考えついたのは『見せしめ』である。 まずは群れの掟を制定し、公布した。 一つ、ゆっくりはゆっくりをころしてはならない。 一つ、ゆっくりをゆっくりさせなかったゆっくりはおめめをえぐってついほうする。 一つ、かってにかりをしたゆっくりはおかざりをぼっしゅうする。 一つ、いくじほうきしたゆっくりはまむまむをつぶす。 一つ、たにんのおうちでおうちせんげんしたゆっくりはいっしょううんうんがかりにする。 (補足……うんうん係とは、おトイレになっている場所でうんうんを食べて片付ける係の事) 一つ、たにんのもちものをかってにじぶんのものにするゆっくりはいちねんかんうんうんがかりにする。 一つ、がっこうにこどもをかよわせないゆっくりはさんかげつかんうんうんがかりにする。 一つ、けんかをするゆっくりにはさいばんをおこない、わるいほうをいっかげつかんうんうんがかりにする。 一つ、おといれいがいでうんうんするゆっくりはいっしゅうかんうんうんがかりにする。 一つ、はいきゅうされたごはんはどうつかってもじゆうである。 かなり厳し目の掟だが、ぱちゅりーにはこれを守れないゆっくりが出て来てくれた方が有り難かった。 そして期待通りに掟破り第一号が現れた。 あるまりさがれいむが見つけたお花を横取りしたのである。 掟に従えば裁判に懸けるのが妥当であろうが、ぱちゅりーはあえて最上級の罰を適用したのだ。 「なんでなんだぜ!まりさはなんにもわるいことしてないんだぜ!」 丘の上で取り押さえられ、身動きの取れないまりさを前に、ぱちゅりーは声高らかに罪状を告げた。 「このまりさはれいむが見つけたお花を横取りしたわ!まだれいむの持ち物になっていなかったけれど、 れいむが一生懸命見つけたお花を横取りした事で、れいむはゆっくり出来なくなった!! したがって掟に基づき、『おめめえぐりのけい』に処する!!」 「やめるんだぜ!!まりさのおめめがなくなったら、ゆっくりできなくなるんだぜ!!」 喚くまりさに呆れた様子で、ぱちゅりーは言葉を続けた。 「もし、このまりさがお花の代わりに自分のご飯をれいむに分けてあげていれば、こんな事にはならなかったわ! これはまりさの自業自得よ!ゆっくりできないまりさが群れに居たら、皆ゆっくり出来なくなるもの!! 皆の為にも、このまりさは処刑するべき! 今後、まりさみたいにゆっくりできないゆっくりはこうなるから、覚えておきなさい!」 「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!!!」 刑は確実に執行された。 この事件におけるぱちゅりーの行動には、ある目的があった。 掟を破ったゆっくりの末路を見せつける事と、ゆっくりに物々交換の概念を理解させる事である。 掟の最後の一文はその為の物。そしてまりさが物々交換を実行していれば助かったであろう事を匂わせて、一気に理解させたのである。 ゆっくり達はこぞって掟を理解しようとした。 学校で掟を教わった子供達が理解している事を知ると、子供達に自分の行動をチェックさせて掟破りをしてるかどうか確認する。 まりさの尊い犠牲を経て、群れは急速に文明開化を進めて行ったのである。 こうして様々な事をゆっくり達に教え込んだぱちゅりー。 だが、彼女はたった一つだけ、群れに教えなかった事があった。 それは人間の事。 人間の恐ろしさも、その強さも、その賢さも。 お野菜を育てる畑の事さえ、ぱちゅりーは一切教えなかった。 ぱちゅりーは番を迎える事はなかった。 しかし群れの後継者を育てる必要性を感じていたある日、あるぱちゅりーが急逝した。 死因はにんっしんっであった。 病弱を押して胎生出産を断行し、母子共々危険な状態に陥った為に帝王切開に踏み切ったのだが、それに母体が耐えきれなかったのだ。 子供のぱちゅりーは無事だったが、父親のまりさ一人では生まれたての赤ちゃんを育てる余裕なぞない。 困り果てた所へ、長ぱちゅりーがこう言い出した。 「ぱちぇが引き取るわ。この子に帝王教育を施して、次の長に育てましょう」 この申し出にまりさは喜んで我が子を差し出した。 既に長ぱちゅりーへの信頼は盲信に変わりつつある。 長の言う事に従ってさえ居れば、ゆっくり出来るのだ。その長を疑う真似が出来る筈がない。 ましてやこの偉大な長の後継者になれるのだ。ならばその親である自分はもっとゆっくり出来るだろう。 親子の愛情よりもゆっくりらしい打算が勝り、生まれたての赤ぱちゅりーは長の養子になった。 後にこのまりさは他のゆっくりと諍いを起こし、『おめめえぐりのけい』を受けて追放される憂き目に遭うが、それは蛇足であろう。 とにかく、問題だった後継者を得た事で、群れのゆっくり達は「これでひとあんしんだね」と肩を撫で下ろした。 その、真の目的に気付く事無く。 長の養子となったぱちゅりーには、その日から厳しい教育が待ち受けていた。 群れの掟と制定の理由、群れのゆっくり口を把握する為の三桁以上の計算、平仮名と片仮名の習得……。 遊びたい盛りの赤ゆっくりの内から猛烈な教育を施され、養子ぱちゅりーは次世代に相応しい教養を身に着けて行った。 だがそこは子供、稀に我侭も言い出すのだが、その度に 「ぱちぇの跡継ぎになれなくても良いのね?そんな悪い子はぱちぇの子供じゃないもの。だったら早くおうちから出て行きなさい」 と脅され、おとなしく従う他なかった。 やがて養子ぱちゅりーも成ゆん式を迎え、立派に大人になったのを確かめると、長ぱちゅりーは群れに宣言した。 「ぱちぇは長を引退するわ!今日からこの子が長よ!」 晴れて後継者となった養子ぱちゅりーは、親の偉業を超えようと努力した。 裁判に証人制度を取り入れて確実性と正当性を強化し、狩りの編成を種族毎ではなく個人の能力別にしたり、 『がっこう』を偶然見つけた洞穴に移し、教師役を長から群れのぱちゅりー達に移して雇用を拡大したり。 群れに若干残っていた問題点を見事に修正してみせた。 それが先代の長がわざと残した物である事に気付けないままに。 そして時は流れ、ぱちゅりーは野生のゆっくりではごく稀な寿命で死ねるゆっくりになった。 死の寸前、己の死を嘆き悲しむ群れを背にした愛娘の表情を見て、ぱちゅりーは計画の成功を確信した。 そこに浮かんでいたのは偉大な親の死への哀惜ではなく、ゆっくりさせなかった親への憎悪。 そうなるように仕向けたぱちゅりーの思い通りの表情であった。 我が子には出来る限りを仕込んだが、たった一つだけ、伝えていない事がある。 自分を変えた老人の一言、『無知の知』を。 偉大な長の後継者と言うプライドに凝り固まった養子ぱちゅりーには、どうやっても親の偉業は超えられない。 自分が何を知らないのかを知らない以上、新しい事を知る事は出来ないのだから。 この群れは将来崩壊するだろう。 人間によってか、自然の脅威によってか、はたまた自滅によるものかは知らないが、必ず崩壊する。 そして彼女達が新たな災厄の種となり、他の群れに伝播するだろう。 それを繰り返す事で、ゆっくりと言う種はこの世からゆっくりと消滅して行くのだ。 それは十年後かも知れない、百年後かも知れない、もしかしたら千年以上未来の事かも知れない。 しかし遠い未来において、ゆっくりと言う種が根絶されるのは確定したのだ。 死に行くぱちゅりーの口元に笑みが浮かぶ。 己の一生を費やした復讐の完成を祝って、自分と老人の幸せを壊したゆっくりへの仕返しが成功した事を祝って。 (……先生…………仇は……討ちました…………) 目の前が段々昏くなって行く。 光を失うその一瞬、ぱちゅりーは自分を撫でる優しい手を確かに感じていた。 ぱちゅりーの死に顔はとても穏やかであった。 こんなにゆっくりしたゆっくりはそうはいない、群れはそう讃え、その死を惜しんだ。 その死に顔の裏に、限りない同族への憎しみが渦巻いていたことを知らないままに。 ……悪意の種が深く静かに根付いたことを知らないままに。 ※まだ終わりじゃないんじゃよ。もうちょっとだけ続くんじゃ。 と、言う訳で外伝その一。 先々代はこんな事考えてました、と言うお話。 前作の感想でここら辺の設定を指摘されたときはちょっぴり焦ったのは内緒。 今の所このシリーズは本編二話と外伝一話で完結予定です。 最も遅筆な上、今後はお休みが取り難くなるのでかなり不定期になると思いますが、 出来ましたなら最後までお付き合いしてくださると嬉しいです。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 祝・商業出版決定!・・・と思ってしまったほどw 面白いわ、これ。 -- 2014-05-10 21 49 47 これはもうプラチナゆっくりでいいだろう 人間からみたらゲスどころかゆっくりを根絶してくれる全良ゆっくりだぜ? 人間のもとである程度子供つくれなかったのが悔やまれる -- 2013-11-02 23 59 54 俺は結構好きだ この作品 -- 2013-07-02 17 39 21 つまらないっていうコメントはしないほうがいいんじゃないか?個人的な感想であって、喧嘩の種になるわけだし。それに好みは人それぞれだからね、自分の考えが他の人達のの平均ってわけじゃないだろう -- 2013-05-08 22 01 12 どこがイケメン?気に入らない意見に文句言ってるだけじゃん -- 2013-04-28 01 27 09 ↓返しイケメン杉ワロタwwwwww -- 2013-03-20 17 51 21 ↓お前が思っているように周りはお前をつまらないと思っているから大丈夫だ -- 2013-01-17 14 07 51 厨設定ってほぼ総じてつまんない気がする。 これも同じ。 -- 2012-11-19 10 13 44 相手が無能なゆっくりであることを考えると、この社会構造を作るだけでも、そんじょそこらの人間じゃ無理だ。 しかも遠い将来に群れが滅亡する因子を意図的にはらませるとか・・・ 人間でもほんの一握りの、高い政治力がある奴にしか出来んぞ。 -- 2012-09-22 21 13 46 すげえ・・・ゆっくりとは思えねえ・・・ -- 2012-07-12 19 02 47 ぱちゅりー強杉ね? -- 2012-03-15 21 06 20 ↓ この場合責任転嫁じゃないし、そういうことじゃないんだよ。 その薬草でお爺さんが薬をつくっていてそれをぱちゅりーが知っていた、もしくはその薬草にすがってでも助けたいと思った、できる可能性があった。 そもそも薬て病気を治すんじゃなくて症状を抑えるものだから。 それを全部食いつくされたうえに馬鹿にされたんだから普通怒るだろ? -- 2011-11-12 06 16 13 薬草なんかでおじいさんの病気治るとは思えんし、クズれいむに責任転嫁乙です かっこいいから許すけど -- 2011-07-09 08 05 10 真の賢人につけばゆっくりも賢者になれるか… おじいさんは、偉大なブリーダーだったんだな。 3代目の阿呆っぷりも餡子引き継いでないので納得ww -- 2010-10-04 19 30 16 一番賢いぱちゅりーが一番ゲスって事かw しかしアホの3代目は偉大な先々代の餡子 をひいてなかったんだねw納得w -- 2010-09-14 07 39 00 ブリーダーよ、何故真っ先に二大ゲス種を勧めたしwww -- 2010-08-27 09 23 43 賢過ぎだろ下手な人間以上だ。 -- 2010-08-21 16 32 03
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前 カラン、という音が手術室に響いた。 それは先ほど先生が見せてくれた、太い鉄の棒を置いた音。 先端は尖っており、まるで槍のようだ。 槍は成まりさの目の前に、見せ付けるように置かれている。 傷つけるための道具、成まりさはそう判断したのだろう、必死で体を揺すった。 「やめてね!!はやくおウチに返してね!!おにいさんにいいつけるよ!!」 しかし、底部に鉄製の皿が張り付いているせいで全く動けない。 「まず、植物型出産の機能を破壊しますよ」 先生は成まりさの言葉など聞こえてないかのように、俺に言う。 「はい」 「では、帽子を取ってもらえますか」 言われたとおり、俺は成まりさの帽子を取ろうとした。 すると、成まりさの目が輝く。何かに気がついたようだ。 「ゆ!そこのおじさん達!まりさのバッヂを見てね!ゆっくりりかいしてね!!」 成まりさの帽子を見ると、コーヒーコースターほどの大きさの赤いバッヂが張ってあった。 帽子に巻かれた白いリボンの隣にあったため、よく目立つ。 これはペットショップなどで売っている、飼いゆっくり証明バッヂだ。 飼いゆっくりが逃亡したり、遊んでいて迷子になった時のために付けるものである。 バッヂの裏には飼い主の住所や名前などが書いてあるので、迷子になっても安心だ。 そして、飼いゆっくりを虐待してはいけないというルールがある。 ルールを守って楽しく虐待。 それが虐待お兄さんに共通する約束事だ。 もちろん俺もそれを守っている。 そのことをこの成まりさは知っていたのだろう。 飼いゆっくりである自分を痛めつけてはいけない、と主張しているのだ。 「バッヂって何?何もついてないよ?」 「ゆ!?うそを言わないでね!!」 帽子のつばが邪魔で成まりさにはバッヂは見えない。 俺は帽子を取り上げ、バッヂを成まりさから見えない位置に隠した。 「ほら、これはまりさの帽子でしょ?どこにバッヂがあるの?」 成まりさの眼前に突きつけられた帽子にバッヂは無い。 「ゆ・・?!?うそだよ!!まりさはバッヂつきだよ!!」 信じられない、という目で帽子を見つめるがそれは確かに自分の帽子。 おろおろとする成まりさを相手にすることをやめ、俺は帽子を少し離れたところに置いた。 「ま、まりさのぼうし!!かえしてぇっ!!!」 顔だけ帽子に向かって倒れ掛かるが、固定された底部が邪魔をして動けない。 「顔、押さえてください」 「はい」 乗り出していた成まりさの顔を掴む。 柔らかい。 若干発汗していたが、もちもちとしながらも張りのある皮。 内部の餡子の熱が皮越しに伝わって、ほんのりと温かい。 指を滑らせても、抵抗が感じられないほど滑々としていた。 優しい飼い主に、心行くまでゆっくりさせてもらった証拠だ。 「やめてね!!!ちかづけないでね!!」 そんな素敵な皮に近づくのは、先生の右手に握られた槍。 左手は品定めでもするかのように、成まりさの髪の生え際をなぞっている。 「ここですね」 先生が指で、髪の生え際の中心近くを軽く二度三度叩く。 おそらく、そこに槍を突っ込むのだろう。 「じゃあ、しっかり押さえておきます」 「よろしくお願いします」 「ゆぅぁっ!やめてっ!!!」 頭を回転させて逃げようとするが、人間の力に勝てるはずもない。 無駄な抵抗とはまさにこのことだろう。 「こわいよ!!!刺さないでね!!!やめてね!!」 「はーい、ちょっと痛いけど我慢してねー」 注射でもするかのような声とともに、先生は思い切り成まりさに槍を突き刺した。 「ゆっびゅぉおおっぉぉっ!?!?!?」 尖った部分は全て内部に入り込み、外に露出しているのは太い部分だけだ。 突き抜けてはいないが、かなり深く入り込んでいることが分かる。 その証拠に、顔を掴む俺の手に、ぬるぬるとした汗のようなものが溢れてきている。 目は血走り、涙が溢れ始めていた。 「いぢぃあ゙ああ゙ああ゙いよぉぉおっ!!!おにいざあんだずげでぇ゙ええ゙え゙ぇえ゙え゙っ!!!!」 一瞬、俺や先生に対して命乞いをしているのかと思った。 だが、その目はあらぬ方向に向いており、話しかけるような口調ではない。 これは、飼い主である兄さんに向けたメッセージなのだろう。 成まりさが絶大な信頼を寄せるお兄さん。 きっと、今までこんな痛い目に会わせることなどしなかったはずだ。 目の前の敵に助けを求めず、どこにいるかも分からないお兄さんを頼っている。 随分信頼されているじゃないか。 思わず成まりさを握る手に力が入る。 「お゙に゙いざあ゙あああ゙ああぁあ゙あああ゙あぁ゙ぁぁぁああああっ!!!!!」 もう、棒から先生の手は離されている。 これ以上押し込まれることも引き抜かれることもないのだが、やはり痛いものは痛いらしい。 成まりさは先生は既に新しい道具を手に取っていることにも気が付いていないようだ。 「少し熱いけど我慢しようね」 真っ赤に染まった炭が、箸に挟まれていた。 先生の足元を見ると、いつの間に用意したのか火鉢が置いてある。 「ゆうぁああ゙あ!!ぼうやべでええっ!!!」 よく熱せられた炭であったため、空気を伝わってその熱気が伝わってくる。 平和ボケした成まりさでもその恐ろしさは理解できたようだ。 先生は槍の露出した部分の先端を回し、蓋を外した。 どうやらこの槍、中は空洞だったらしい。 「はい、入れますよ」 カラン、という音を鳴らして槍の奥へと流れていく炭。 もちろんその奥とは尖った先端部分、成まりさの餡子に埋まっている部分だ。 熱も伝わらなかったせいか、最初は反応しなかった。 だが、5個目の炭を入れる頃には熱が成まりさを攻撃し始めていた。 「あっぢゅぃい゙いい゙ぃぃい゙!!!あ゙りざのなががあづいよぉお!?!?」 粘液に代わって汗が俺の手に大量に垂れ始めてきた。 呼吸が荒くなり、手術台の上は成まりさの汗と粘液と汗で水溜りができている。 「ではこのまま10分ほど待ちましょう」 成まりさにとって、人生で最も長い10分間が始まった。 「お゙ぎぃぃい゙い゙いい゙ぃいいいぃぃぃいっ!!!!!!!!」 「そろそろいいですね」 10分間、成まりさは悲鳴を上げ続けた。 愛好家が聞いたら同じような悲鳴を上げただろうが、俺にとっては最高のミュージックでしかない。 息も絶え絶えになりながら、それでも声を上げる姿は芸術と言ってもいいだろう。 おにいさん、おにいさん、と何度助けを求めただろう。 「抜きますから、しっかり押さえててくださいね」 「はい」 先生が鉄製のハサミのようなもので炭と同じくらい熱くなった鉄の槍を掴む。 それをゆっくりと引っ張ると、また激痛が走るのか成まりさは歪んだ顔をさらに歪めた。 「ぼおおぉお゙ぉおっ!!!!お゙にいぃ゙い゙いざああ゙あ゙ああ゙あっ!!!」 抜き終わった槍を傍らに置き、先生は槍が刺さっていた穴を観察している。 「これを見てください」 指差されたのは、槍で開いた穴。 俺は成まりさの正面に回り、穴を覗いた。 「うわ、槍の形そのまんまですね」 その穴は、槍の形を綺麗に保っていた。 普通、穴を開けても餡子が塞いでしまうものだ。 「中まで綺麗に槍の跡が残ってますね」 「熱で固まっているんだよ」 奥は暗くてよく見えないが、見事な洞窟が誕生していた。 槍の触れていた部分が焦げてしまったのだ。 「圧力で押しつぶされないよう、餡子を入れて完成です」 先生の手に握られたビンには、餡子が入っていた。 それを成まりさ洞窟に流し込む。 「・・・」 いつの間にやら、成まりさは泡を吹いて気絶していた。 「鬼井君、ちょっとそこにある箱を取ってくれないか。どっちでもいいから」 「はい」 入り口近くに箱が2つ積んである。 俺の掌くらいの大きさの正方形。 上に乗った箱には「加工所から購入 子れいむ 〇月×日」と書かれた手書きの紙が張ってあった。 「先生、どうぞ」 「ああ、箱開けてくれますか」 差し出した手を戻し、箱を開けることにする。 包装はしてなかったので、すぐに開けることができた。 「ゅぅ・・・ゆぅ・・・」 箱に入っていたのは、紙にあった通り子れいむであった。 ソフトボールサイズの子れいむが窮屈そうに眠っている。 「それを逆さま、底部を私に向けて差し出してください」 どうすればいいのか困惑する俺に、先生は道具箱を漁りながら言った。 何をするのか分からないが、とりあえず言うとおりにしておけば問題ないだろう。 箱から引っ張り出し、底部を先生に向けた。 「ゅう・・・?」 掴まれたことと、逆さまにされたことで目が覚めたのだろう。 子れいむが妙な声を上げる。 「逃げないようしっかり押さえててください」 先生の手にはメスが握られていた。 俺は子れいむを潰さないよう気をつけながら、力を込めた。 「ゆゔっ!!??」 まだ完全に目が覚めていない子れいむの底部にメスが入る。 痛みで眠気が飛んだのか、手に子れいむの力を感じた。 「ゆぎぎいい!!いぢゃいよおおっ!!!おがあざあんん!!!」 そのままメスは、子れいむの底部で円を描く。 先生が左手に握られたピンセットで円の中心を摘むと、綺麗に皮が剥がれた。 子れいむの餡子が剥き出しになる。 「ゆぎゅ゙うゔゔぅぅっ!!!!?」 子れいむが底部が無くなった痛みに苦しんでいる。 眠っていて起きたら底部がないのだ。 ワケがわからないだろう。 だが俺はその理由がわかった。 「その皮を移植するんですね」 「ご名答」 その皮を成まりさに開いた穴に貼り付けながら、先生は続ける。 「子ゆっくりの皮が一番移植に適しているんですよ。やわらかくて、若々しくて」 「この子れいむはどうします?」 「もう使い物にならないので、ゴミ箱に捨ててください」 「ゆぎゅ!やべでね!!れいぶをずでないでね!!!」 底部の無くなった子れいむが必死に助けを求めるが、興味が湧かないのでゴミ箱に投げ捨てた。 きっと加工所職員に家族単位で捕獲された野生のゆっくりだろう。 実験体として生かされるよりマシだろうから、少しは感謝してほしいものだ。 ゴミ箱の中から悲鳴や泣き声は聞こえなかった。 底部が無いので、投げられた衝撃で餡子が全て漏れて死んだのだろう。 「こちらの処置は終わったので、次は胎生型妊娠の機能の破壊をします」 「方法は植物型と同じですよね?」 「はい。同じことの繰り返しです。今は気絶してますけど、すぐ目が覚めるでしょうから、頑張りましょう」 俺はぬるぬるとした成まりさの体を掴み、腹(?)をさらけ出すように先生に向けた。 「ふう、これで終わりです」 ピンセットを金属製のトレーに投げ込み、先生は椅子に座った。 俺の手には、移植用に使われた子まりさがいる。 子れいむ同様、底部が切り取られて使い道がなくなったので、ゴミ箱に投げ捨てた。 「なんだか楽しそうだね、鬼井君」 「え、そうですか?」 自分の顔が緩んでにやけていたようだ。 それほど、あの成まりさの悲鳴は素晴らしかったのだ。 あの成まりさは、胎生型出産を知っていた。 『やめ゙て!!!あ゙かちゃんをうべなくなっぢゃうよ゙ぉっ!!』 『あ゙り゙ざのがわ゙いい゙あがぢゃ゙ん゙をおにいざんに見せられなくなっ゙ちゃゔぅぅゔゔ!!』 『ま゙り゙さのがわいいあがぢゃんがああぁぁああ゙ぁぁ!!!』 『あがぢゃん・・・あがぢゃんがああぁぁ・・・・』 『おに゙いざんごべんなざい・・・ごべんなざい・・・』 『ま゙りざ、もうあがぢゃんうべだい・・・おびいざん゙・・・・ごめべねええぇぇ・・・』 熱で気絶するその瞬間まで、成まりさは飼い主のお兄さんに謝罪を繰り返していた。 自分をゆっくりさせてくれた大好きなお兄さんに、自分の赤ちゃんを見せたい。 そんな思いがひしひしと伝わってきた。 ゆっくりは恩返しができないため、感謝の意を表すために自身の子を見せることがあると本で読んだことがある。 可愛い赤ちゃんを見せたらその人はゆっくりできる、と思うらしい。 この成まりさも、きっと自分の赤ちゃんを見せたかったに違いない。 だから、涙でふやけた皮を見ていると、顔が緩んで仕方が無いのだ。 腹に貼り付けられた移植の皮を見ていると笑いが込み上げてくるのだ。 やはり、出産は母体になってこそだろう。 「ところで鬼井君、間違っていたら本当に申し訳ないんだが・・・」 「はい?なんですか?」 どうにか真面目な顔を作って、先生の方を向いた。 「もしかして、虐待お兄さんだったりするかな?」 「・・・!」 俺は虐待お兄さんであることを隠していたつもりだった。 しかし、やはり本職の人間にはバレてしまうものなのだろうか。 一瞬、あぅえ、みたいな変な声が出たが、俺は覚悟を決めた。 「・・・はい。俺は虐待お兄さんです」 「やはりそうか・・・」 このバイトもおしまいだ、俺はそう思った。 こんな愛好者のための施設に、俺のような虐待お兄さんが勤められるはずがない。 「そうか、そうか・・・」 「黙っていてすみません」 「いや何、気にすることはないよ」 先生は顔を手で押さえながら、泣いているような、笑っているようなしぐさをしていた。 そうしていながら、目だけは俺をじっと見据えている。 「実は私も虐待お兄さんでね」 俺は耳を疑った。 「えぇ!?」 「驚くことはない」 手を顎に当て、先生は顔に笑みを浮かべている。 「昔から、私は人に可愛がられているゆっくりをいじめたくてね。でも駄目だった。私は真面目すぎたんだ・・・」 そう、人に飼われているゆっくりは虐待してはならない。 「ルールを守って楽しく虐待・・・」 「その通り」 一度手を鳴らし、先生は俺に手を差し出した。 同じ趣向を持つものを、心から歓迎してくれているのだ。 「だからルールを守って痛めつける方法を探したんだ。それがこのゆっくりにっくだよ」 「先生っ・・・!」 差し出された手を、俺は強く握った。 いままで何人もの虐待お兄さんを見てきたが、まさか加工所以外で虐待を仕事に持ち込む人がいるなんて。 俺は素直に感動していた。 そして、こんな素晴らしい先輩に出会えたことに感謝をした。 「鬼井君の行動や言葉から、虐待お兄さんのニオイがしたんだが、聞いて正解だったよ」 「え・・・?そんなにバレバレでした?」 ふふ、と先生が笑った。 「同じ虐待お兄さんだからね。要所要所で同類の臭いを感じたよ」 俺は上手くごまかせていると思ったのだが、そんなことは無かったようだ。 同じ虐待お兄さんの俺は、全然気が付かなかったというのに。 「ま、鬼井君もだいぶゆっくりの体で遊んでいるみたいだから、こちらとしても助かるよ。助手、これからもよろしく頼むよ」 「ええ、まかせてください」 俺は拳で胸を叩いた。 作:アルコールランプ? このSSに感想を付ける
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ゆっくり贅沢三昧・前編の続きです。 うんうん描写・しーしー描写があります。 さっそく、我侭な飼いゆっくりがいるという家に行く。 飼いゆっくりイジメというのをやってみてかった俺にはうってつけの仕事だ。 5つの実だったものは、赤れいむ3匹、赤まりさ2匹として産まれていた。 親れいむにすりすりしたり「ゆっ♪ゆっー♪」と 歌を唄ったりしてゆっくりしている。 親まりさは赤ゆっくり達に冷蔵庫から勝手に持ち出した”丸ごとバナナ”を与えていた。 「ゆっ!おそいよおにーさん」 「まりさがかりをしてきたからいいようなものの、みんなおなかぺこぺこなんだぜ!」 「「「「「ゆっくちー」」」」」 しかし、帰ってきたのはいつものお兄さんではない。 初めて見る人間だ。 「ゆゆーん、おにいさんだれ?ゆっくりできるひと?」 男は無言でビニール紐を取り出してわっかを作り、それをまりさに被せる。 「ゆっ?」 キュッとビニール紐を引くと輪は狭まり、親まりさの顎下あたりの足をきつく縛る。 「ゆゆっー!」 痛みはそれほどでもないが、なんだかゆっくりできない感じで 親まりさは産まれて初めての不自由を味わった。 「なんだかゆっくりできないよ!ゆっ、あしがうごかないんだぜ!」 跳ねようとししてもビニール紐のせいで体の伸縮性が奪われ動くことができない。 後遺症の残らない簡易足焼きといった感じだ。 ゆっゆっ、と涙目になっている。 「ゆっくりできないばかなおじさんは、はやくこれをはずしてね!」 それを見ていた親れいむが男に対して全力で体当たりをしてきた。 「まりさになにをしたの!ゆっくりはずせばらくにころしてあげるからはずしてね!」 ぽよんぽよんっとくすぐったい。 「おかーちゃん、ゆっくちできないおじさんをやっつけちぇね!」 赤ちゃん達も声援を送る。 男は親れいむを鷲掴みにすると、親まりさと同じようにビニール紐を巻いた。 「ゆっ!きゅうにうごけなくなったよ!」 それから男はポケットに入れていたプラスチックケースから針を取り出して 触るかどうか程度に針で親れいむのほほをつっついた。 チクッ 「ゆ”ゆ”!」 ビクンッと親れいむの顔が硬直し痛みに声をあげる。 数秒の間を与え、「ゆ?ゆ?」と不思議そうな声をあげているところに 今度は数回針先でほほを触る。 「ゆ”ゆ”!」 「ゆ”ぐ!」 「やめ”ぐ!」 針先がほほを触れるたびに声があがる。 今度は親まりさが、男を罵倒する。 「ゆっくりやめてね!れいむになにするの! ここはまりさたちのおうちだからゆっくりでていってね!」 「ゆ”ぶ!」 まりさのほほを針先で触る。 それから、赤ゆっくりを一瞥し 数の多い赤れいむ3匹から1匹を手に取る。 「ゆ!ゆっくちやめちぇね!はなちちぇね!」 親たちの様子を見ているため、なにかゆっくりできないことをされる事を理解していた 赤ちゃんれいむは、ふるふると体を震わせて涙目になりもがいている。 チクッチクッ 「ゆ”ん」 「ゆ”ゆ”」 あまりの痛みに白目をむいて気絶をしてしまった。 どれくらいの時間が過ぎたのだろうか ゆっくり達は透明な箱の中で目を覚ました。 透明な箱は3段重ねになっており それぞれの箱には底部に赤ゆっくりが通り抜けられない程度の穴が開いていた。 一番上から赤まりさが2匹、二段目に赤れいむが3匹 一番下の段に親れいむと親まりさがいる。 「ゆっ!れいむのあかちゃんたちがおそらをとんでるみたい!」 「ゆっ、まりしゃのしたにれいみゅとおかーしゃんたちがいるよ!」 一番下の段の親れいむ、親まりさのところへ行こうとする赤ゆっくり達だが 箱の底部の穴が小さすぎて下の段へ行くことはできない。 「ゆっくりおりてきてね!」と親まりさが赤ちゃんの落下を受け止めるために舌を伸ばす。 「やあ、君達ゆっくりしてるかい?」 お兄さんの登場である。 「ゆっ!ここはれいむのおうちだよ! ゆっくりできないおにいさんはでていってね!」 先程、針でチクチクといじめられた事を覚えていたれいむはお兄さんをみるや お家宣言をしてお兄さんを追い出そうとする。 透明な箱の内側に「ゆっゆっ」と体当たりをするが跳ね返される。 「あれ、ごはんをもってきてあげたのに残念だなぁ・・・でていくとするよ」 お兄さんは手に持ったお菓子や紙パックのオレンジジュース、生野菜を見せる。 「ゆゆ!それはおいていってね!」 「ゆっくりたべさせてね!」 「「「ゆっくちごはんちょうだいね!」」」 と色めきたつゆっくり一家。 「しょうがないな、ほれ」 お兄さんは3段重ねの透明な箱の一番上の段の上部から砕いたクッキーを入れる。 「「ゆっくちー!」」 一番上の段は赤まりさ2匹の部屋だ。 「「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」」 汚く食べかすをポロポロこぼす2匹、箱の底部から細かいクッキーの塊や粉が 2段目の赤れいむ2匹のところへ落ちる。 「「「ぺーろぺーろ」」」 「ゆっ!れいむにもちょうだいね!」「まりさにもちょうだいね!」 一番下の段の親れいむと親まりさには何も落ちてこない。 「喉が渇いただろう、オレンジジュースをあげるから口を開けて待っててね」 「ゆっくちりかいしちゃよ!」「あ~ん」 今度は紙パックのオレンジジュースを少量づつ赤まりさの口に流し込む。 水滴がわずかに下の段へ落ちて、赤れいむ3匹はわさわさと群がりそれを舐める。 そして一番下の段の親たちには何も落ちてこない。 これを数回繰り返した。 「ゆっくちれいみゅたちはたりにゃいよ!」「まりちゃばかりずりゅいよ!」 「あかちゃんまりさたち、ちゃんとおかーさんたちにもわけてね!」 赤れいむ3匹はぴょんぴょんとジャンプをして上から落ちてくる クッキーの粉やオレンジジュースのおこぼれを我先にとキャッチしようとしている。 「ゆゆっ!ゆゆっ!」 「さて、そろそろか」 お兄さんは時計を確認した。 「ゆっ、まりしゃはしーしーしたくなっちゃよ!」「ゆっくちしーしーしゅるよ!」 最上段の赤まりさ2匹はオレンジジュースを飲みすぎてたぷんたぷんになっていた。 喉がかわきやすいパサパサのクッキーとオレンジジュースのコンボの成果である。 水分をとりすぎるとゆっくりできない事を本能的に知っている赤まりさは顎のあたりにある 尿道から放物線を描いて放尿する。 狭い透明な箱で用を足せば水浸しになり 自分達がゆっくりできないため箱の底部の穴を目掛け狙いを定める。 「あにゃめがけてしーしーするよ!」 ジョロロロロー! 「ゆ!」「しーしーがゆっくちながれてくるよ!」 2段目の赤れいむのところへ赤まりさの尿が降り注ぐ。 それはまるで雨。 逃げ場のない透明な箱では全て浴びるしかない。 「ゆ!あめさんはゆっくりできないよ!」 「おかーさんのぼうしにかくれてね!」 気づいた親達は赤れいむを助けたいが、当然それは出来ない そして、自分達のところへも赤まりさの尿が降り注ぐ。 「「ゆゆー!」」 お兄さんは更にクッキー&ジュースのコンボを赤まりさに与え続ける。 「こんどはうんうんがでりゅよ!」「ゆっくちまりしゃのうんうんがうまれりゅよ!」 ぷりぷりと柔らかいうんうんが底部の穴から2段目の赤れいむへ降り注ぐ。 「やめちぇね!」「しーしーもうんうんもゆっくちできにゃいよ!」 「ゆぐぅ”!」 しーしーを浴びて体が濡れて柔らかくなったところへ、うんうんがボトボトと落ちてきて 1匹の赤れいむを直撃した。 頭部がぐにゃりと凹み、白目をむいてもんどりうっている。 残り二匹は運よくかわすことが出来たが、そのうんうんは三段目の親たちに降り注ぐ。 親れいむとまりさは舌を伸ばして赤れいむを助けようとしていたためそこへ、うんうんがポトリ 「まずいよ!くさいよ!」と文句を言う。 「あかちゃんたち!ゆっくりやめてね!」 「しーしーもうんうんもしないでね!」 最上段の赤まりさ2匹に声は届かない。 好きなだけ食べて飲んで、うっとりとなりしーしーとうんうんを繰り返す。 ここで箱をチェンジ! 実は、この3段重ねの透明な箱は棚の引出しのように入れ替えることが可能なのだ。 最上段を親ゆっくり、2段目を赤まりさ、3段目を赤れいむにチェンジした。 「ゆ!、いちばんうえならしーしーもうんうんもおちてこないよ!」 2段目の赤まりさ2匹は食べて飲んで昼寝を始めた。 最下段の赤れいむ3匹は1匹がうんうんに潰されて死亡しており、2匹は箱の隅で泣いている。 「ゆえーん」「ゆっぐゆっぐ」 「さっきは、おまえたちに食べさせてやれないでごめんな!」 お兄さんは赤まりさにしたように、クッキーとオレンジジュースを親達に与える。 ただし、オレンジジュースは2リッタータイプだ。それを10本。 「むーしゃむーしゃ、ゆっくりできるよ!」 「ごーくごく、あまあまー!」 餌を与えてやると、さっきまでのことを忘れた親2匹は限界まで食べて飲んでくれる。 赤れいむは泣いているが、最下段のため最上段の親達からは ゆっくりと寝ている赤まりさしか見えない。 やがて赤まりさと同様に食べすぎ飲みすぎる親ゆっくり達。 「ゆっ、うんうんでるよ!」 「まりさはしーしーでるよ!」 赤まりさ2匹の非でない大量のしーしーとうんうんを排泄する2匹。 ジョボボボボボォー! ぷり・・・ぶりぶりぶりぶり! 2段目の赤まりさ2匹は突然のスコールに目を覚ます。 「ゆ!おおあめだよ!」「おぼうしにかくれりゅよ!」 なんとかスコールなスカトロをやりすごす2匹、しかし最下段の赤れいむはそうはいかない。 これ以上は下がないためしーしーは箱に溜まり、うんうんも容赦なく上から押しつぶしてくる。 「やめちぇね!ゆっくちちないであめしゃんやんでにぇ!」 「ゆっくちおぼれりゅよ!・・・がぼがぼがぼ」 最下段は8割まで浸水し、赤れいむは完全に水没した。 口には親れいむのうんうんが詰っている。 ゆっくりは窒息死はしないとはいえ、水分で溶け出すのは時間の問題だ。 ここで箱チェンジ 最下段を取り外し、2段目を最下段に、最上段はそのまま。 水没し、どろどろに溶けていく赤れいむが見やすいように、先程まで最下段であった 赤れいむ3匹の入った箱を2段重ねの箱の前に置く。 「ゆゆっ!れいぶのあがじゃんがぁぁぁあああ!」 「どぼぢでぞんなごとをずるのぉぉぉおおお!」 「まりしゃのいもうちょがぁああ!」 いや、お前らがやったんだろ。 「ゆっくり聞いてね!赤れいむは君達のしーしーとうんうんでこんな目にあったんだよ!」 箱を近づけて、その液体がしーしーで汚物はうんうんであることがわかるようにする。 「これに懲りたら、しーしーもうんうんもしないでね!」 「れいむぅのうんうんがぁぁぁあああ!」 「まりさのしーしーでえぇぇぇええ!」 2匹は驚愕の表情を浮かべ深い後悔にさいなまれている。 休ませることなく、オレンジジュースを流すおにーさん。 追加の2リッターオレンジジュース20本だ。 今度は飲まないようにする親だが、底部の穴からオレンジジュースが流れて 最下段となった赤まりさの元に雨として降り注ぐ。 「ゆっくちおぼうしにかくれりゅよ!」 「あめしゃんゆっくちちないでやんでにぇ!」 しかし、今度は一番下のため帽子でやりすごしても、どんどん下にオレンジジュースがたまっていく。 それを見たれいむは口をあけてオレンジジュースが下に落ちないように飲みだす。 「のまないと、じゅーすであかちゃんがおぼれるよ!んぐんぐ!」 「まりざものんでたずげる、がーぼがぼがぼ」 擬音を口で言うあたり余裕がありそうだが涙目で結構必死だ。 2匹の親は再び20リッターのオレンジジュースを飲み干した。 「ゆ”ゆ”しーしーがまんずるよ”」 「まりざもがまんずるよ”」 「ゆっくちあめしゃんやんだよ!」 「ゆっくちたすかっちゃよ!」 親達がジュースを飲み干したことで、雨から救われた赤まりさ達 こぼれて降り注いだ分はまりさ種の丈夫な帽子のおかげで濡れないで済んだ。 一方、大量の水分を摂取した親2匹は危ない このままでは内部からふやけて、餡子が染み出し絶命するかもしれない。 そこで箱を揺する。 「ほーら地震だぞぉー!」 「「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」」 内部からの水の圧力に負けた尿道がブルブルと震えてついに お漏らしという形で決壊する。 ぷしゃー!ジョボボボボボボボボォォ! 勢いよく噴出す2匹のしーしー。 それは容赦なく下段の赤まりさ2匹に降り注ぐ大雨となる。 「あめしゃんやめちぇねぇ”」 「ゆっぐちできに”ゃいよ”」 再びしーしーのスコールは赤まりさ2匹を直撃する。 初めのうちこそ傘のように帽子が機能して防げていたが 徐々に箱の水かさは増していき 溺れて溶け出すまで数分とかからなかった。 「もっど、ゆっぐりじだがっ・・・ごぼごぼごぼ」 1匹はぴょんぴょんと跳ねて、少しでも水没を遅らせようとしていたが 無駄な抵抗である。 すぐに飛ぶ高さよりも水かさは増していく。 「やめちぇね!やめじぇ・・・ごぼごぼごぼ」 またも、親に見やすいように2段目を取り外して正面に向けた。 赤まりさが水没し溶けていく様を見せつけるためだ。 ・・・が 箱を揺らしすぎたせいか2匹は発情していた。 これでは赤まりさを見せつけるどころではない。 「れいむぅうう!あかちゃんふやそうねぇぇえええ!」 また、赤ちゃんを作られては振り出しにもどってしまうので すばやく水没していたの赤まりさを1匹とりだすと親まりさのぺにぺににあてがった。 もう1匹は親れいむのまむまむにねじ込んだ。 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”・・・たすかっちゃの?」「ゆっ、おかーしゃん!」 かろうじて息のある赤まりさ 「のほぉぉぉぉおお!ずっきりりぃぃぃぃ!」 「ゆ”ゆ”!!」「ゆぶべっ!」 発情アリスに襲われている赤まりさのようだ。 コンドームと成り果てた赤まりさ2匹は絶命し、頭から小さな茎を伸ばし黒ずんで果てた。 そこまでして、ようやく我に返る親達。 「どぼじでれいぶのあかじゃんでずっぎりずるのぉぉお!」 「まりざのあがじゃんがぁあああああ!」 この悲劇が2匹の餡子脳に深く刻まれてインポテンツになってくれれば幸いだ。 予定では、突起を引っ張り出して虚勢するはずだったので 傷つけることなく勃たなくなれば飼い主も喜んでくれるだろう。 後日、2匹の飼いゆっくりは 人間に恐怖するようになり、子作りにトラウマをもち しーしーもうんうんもしない それどころか、甘いお菓子もジュースも口にしなくなったという。 餡子脳へのダメージが行き過ぎたのか、味の好みも変化してしまった。 「れいむはくさったおやさいだいすきだよ!なまごみやざっそうをたべさせてね!」 「まりさはおみずをのむよ!すてるあぶらでもいいよ!」 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 「ぺーろぺーろ、しあわせー!」 「ゆっ、おにーさんおしっこするなられいむのおくちにしてね!」 「うんうんながすのもったいないよ!まりさがたべるよ!」 「「ゆっくりしていってね!」」 過去の作品:ゆっくり繁殖させるよ! 赤ちゃんを育てさせる 水上まりさのゆでだこ風味 作者:まりさ大好きあき このSSに感想を付ける
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最近幻想郷にゆっくりとかいう生物があらわれた。 その体は餡子でできてる故幻想郷の食糧事情に貢献したわけだが1つだけ被害を受けたところがあった。 それは菓子屋だ。 ゆっくり増えるよ!by昔話 そして俺は幻想郷で菓子屋を営んでるうちの1つ 名前はわざわざ言うまでもないだろう さて、どうして恩恵を1番受けそうなところが被害を受けているのかというと・・・ カランっ 「あ、いらっしゃいませ~」 「この店もまだお饅頭高いわねぇ 隣町の○○さんのところなんか~」 「はぁ・・・気をつけます」 「次くる時までに安くしておきなさいよね!」 っとこのとうり値段でしか物事を考えないババアに何かと言われるからだ。 利益目的で饅頭の中身をゆっくりにした菓子屋に 小豆から作っているうちの菓子屋が値段で勝てるわけないだろ 常識的に・・・ かと言ってもゆっくりを使っているところは値段をうちの半額ほどにしている (と言っても以前はうちのところくらいが適正価格だったのだが) そういう訳で物は試し 長い物には巻かれろという言葉もあるとうりうちの店も普通の饅頭の半分の価格の ゆっくり饅頭を作ってみることにした。 まず材料として当然ながらゆっくりが必要だ ゆっくりを捕まえるためのエサはうちの店の廃棄品でいいだろう ゆっくり自体はそこら辺の野原に行けばいる っとみつけた 日光がよく当たる位置でぼーっとしている 数は1匹しか見当たらないが自分で作ってみる分には1匹だけで十分だ 「ゆ?おにいさんはゆっくりできるひと?」 「あぁ、その証拠にあまあまを持ってきたんだ 食うか?」 「ゆっ! ゆっくりたべるよ!」 ほれっ そうやって俺は饅頭を作った時のあまりの餡子を放り投げる 「むーしゃむーしゃ しあわせー♪」 そりゃあうまいに決まってるだろ・・・ お前たちみたいにどこから湧いてきたかわからんような餡子じゃなくて 本物の小豆から作ってるんだからな そう思いゆっくりを計画どおり連れて帰ることにした あまあまをやったかどうか知らないが、簡単についてきたのでうるさく騒がれずにすんだ。 とりあえず・・・次は洗えばいいか 饅頭はもっとあまあまをよこせとかどうのこうの言っているけど無視をして 洗面所で軽く洗う 「ゆ? おふろなんだね! ゆっくりするよ!」 「ゆ~ゆゆ~ゆ~♪ ゆっくり~♪」 そういえば底部も洗わんとな そう思いれいむをひっくり返す 「ゆ~ゆ~ゆぎぇ!」 突然ひっくり返したせいか舌をかんだようだ 「どぼじでぞんなごとするのぉおおおぉおおお!!」 よし、次は餡子を取り出すだけだ 何かと喚いてるれいむを無視し台所まで抱えて行く 「ゆ?なんかあまあまの匂いがするよ! おにーさんかわいいれいむにもってきてね!!」 その前に味の確認をしてみないとな・・・ れいむを横に寝かせ髪など邪魔な物がない底部を切断してみる 「ゆぎゃぁぁぁあああああぁあ でいぶのあ゛んよがぁぁあ゛ああ゛ぁあ」 ん、意外とうまいじゃないか この味ならなかなか売れるんじゃないか? あの後ゆっくりから作った饅頭を売ってみたが意外とよく売れた 評判もなかなかよかったので新製品として取り入れようと思うのだが 問題はゆっくりの入手方法だ 加工所で購入するのはゆっくり饅頭の魅力である安さをなくしてしまう 自分で捕まえるのも毎日休みの時間をつぶしてまでやりたくはない 2匹捕まえて子供を産ませるのもエサ代や育つ時間で効率的とはいえない さて・・・どうしたものか そういえば昨日ゆっくりの餡をスプーンでえぐりとっていた時 たしか3分の2ほどまでとってもわずかに生きていたな・・・ もっとも「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」としか言わない壊れた玩具のようになっていたが そしてゆっくりの傷はオレンジジュースで回復する となれば・・・・ 一ヶ月後 裏庭には小屋が完成されてあった 河童の技術は本当に恐ろしいものがある。盟友でよかった。 それで小屋といっても普段想像するような粗末な小屋ではない 外からの見た目はまさにそのような物であるが中は違う まず扉を開けてすぐにボタンがあり、その足元すぐには階段1段分の段差がある そして床はタイル敷きになっていて水をいっさい逃さないようにしている 排水溝も開け閉めは可能だ そして1番の変化は壁にところどころ穴があることだ この穴が何かは後でわかるだろう ともかく今必要なのはゆっくりである 小屋の完成に合わせてゆっくりを1匹加工所から注文をしておいた 注文といっても何か特別なしつけをしたやつではないのだが どうせなら上質の餡子を持つやつがいい 自分で捕まえにいってもよかったのだが注文をした理由はそういうわけだ。 小屋の中に入り、目を覚まさせるために箱からだし声をかける 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ! ゆっくりしていってね!」 本能に従い目を覚ましたようだ 「ゆゆっ? おにーさんはゆっくりできるひと?」 「あぁ、その証拠におかしがあるのだが食べるか?」 「ゆ! ゆっくりしないでれいむのおかしをおいていってね!!」 適当に持ってきた失敗作をそこら辺に放り投げる 失敗作といっても砂糖が入っているし、食うだろ れいむが生ゴmいや、失敗作をむさぼっている隙を見計らって壁に移動する そう、穴ぼこだらけの壁だ この穴の中かられいむの身長にあわせ真ん中くらいのところの穴に指をいれる 先端がフック状になっており、引っ張ると人間でもよく見ないとわからないような糸がでてきた ピアノ線だ。 これを反対側の壁までひっぱりフックにひっかけると準備は完了だ。 「おにーさんこれじゃあ足りないよ! もっともってきてね!! のろまはきらいだよ!」 と、準備が終わったと同時にれいむは生ゴミを食いつくしたようだ。 そこで隠し持っていたチョコを3分の1ほど割って放り投げてやる 「むーしゃむーしゃ しあわせー♪ おにーさんこのあまあまがもっとほしいよ!」 そこで残りのチョコを見せてみる 「ゆっ! ゆっくりしないでれいむにわたしてね!!」 無視する。 「ゆっくりしないでね! れいむおこるよ!!」 と言って空気を頬に入れプクーっと膨れあがる。 そこでまた無視する。 「もうかんべんできないよ!! ゆっくりもらうよ!」 と、言ってジャンプをして奪いとろうとする それを待っていた。 「ゆっ! ゆっ!」と言いながら奪おうとするれいむをかわし ピアノ線をのりこえてれいむとチョコの中間にピアノ線がくるようにする。 「よし、これを食べれたられいむお前の勝ちだ」 そう言いチョコの位置も今までの人間の手の高さと違いれいむの正面に移動させておく。 「ゆゆっ! こんな高さにするなんてやっぱりにんげんさんはばかなんだね! ゆっくりたべられていってね!」 と言い最後の力をふりしぼり奪い取ろうとする。 がチョコに触れる前にれいむの体に触れたのはピアノ線であった。 「ゆぎゃぁぁあ゛あ゛ぁぁああ でいぶのおめめがぁあ゛あ゛ああ」 どうやら真ん中より少し高くちょうど眼球に位置するところに線はあったらしい それにしても何故まっぷたつにならないんだ・・・?と思いよく見てみるとわかった。 餡子の粘着性のおかげで両断されたのがくっついているだけであったのだ。 ようするに上にのっかっているだけなのだ。 少々遅れて理解し、まっぷたつになったのを手でつかみしっかりと2つに分けて床に置いておく。 そして小屋の外にあるボタンを押す これは維持費に少々金がかかるのだがゆっくりの再生に不可欠なオレンジジュースを 段差の半分ほど満たしておける装置なのだ。 こうして次の日様子を見に小屋にいった。 「「ゆっくりしていってね!!」」 うん、やはり2匹に増えている というか何で一晩ジュースにつかしておいただけで失われた臓器まで再生してるんだよ・・・ 物理的におかしいだろ・・・常識的に とりあえず1匹は捕まえておく すると当然ながらもう1匹の方も反応した 「ゆっ! れいむをはなしてあげてね!! ゆっくりしてないよ!!」 そりゃあ口を押さえているんだからゆっくりおしゃべり(笑)もできないだろ するとれいむの堪忍袋に触れたのかどうか知らないがポインポイン音をたて 足もとにむかって攻撃をしてきた。 「ゆっ! ゆっ! ゆっくりしねぇぇえええ!!」 …こんな饅頭の攻撃に痛みは感じないのだがオレンジジュースがズボンについて正直うっとうしい わざわざ相手にするのも煩わしいのでピアノ線でまた両断させてやることにした れいむの攻撃のタイミングを読み取りうまくピアノ線のところに誘導する 自分が切らないようにうまく足をむこうにどけて…と 「ゆぎぇぇええぇえ!! でいぶのめがぁあ゛ああぁあ どぼじでごうなるのぉぉおおお」 絶叫と共に 双眸は再び裂けた。 そんなわけで本格的に製品化をすることにしたのだが、正直これが売れて売れてたまらない きっとこれは他店に比べると高級店の位置に分類されるうちの店が他の店と同じような値段の新製品を出したことによる ブランド効果もさることながら、事実饅頭の皮と餡子の3分の1は普段使っているようなものと差し障りのない物を使用しているからだろう このことによって他の店と比べ利益率は劣るながらも味の低下は他店よりおさえられることになった これだけやれば例の値段ババアにも喜んでもらえるだろ・・・ 季節が変わりはじめ人々が長い休みを取ることができるような時期になってからそれは起こった。 トゥルルル トゥルルル 「はい? え、もうそんな時期ですか? わかりました… すぐ準備をします」 うちの店では代々店を継いだものは初めのうち数年間は1年間のある時期に1週間だけ 先代の者に教えを請いにいかなければならないという慣習がある これは後を継いだ者が独立したことをかさにして代々の技術を低下させないようにするためのものである そして毎年のことながらこの時期がきたのだ。 そんなわけで例年通りの閉店の準備をする。 一時閉店の張り紙よし バイト君の休暇宣告よし あと食材は・・・適当な菓子にでもしてバイト君へのお土産に持たせればよし 現金は・・・銀行にでも預けておいて あとは店の電気を消すだけで準備は完了。 そして週が変わり・・・ 「ふぅ…」 この日はやっと1週間に亘る技術の確認が終わり店へ戻ることができた日だ といってもまるまる1日休めるわけではなく次の日から再開ができるように準備をしなければならない 張り紙は・・・この日から再開することをかいてあるから問題なし バイト君たちには通達しているはずだが確認のために連絡をしなければならない 食材は・・・全部使い果たしたから改めて今日買わなければならない 現金は預けてあったのを材料費と小銭のためにおろさなければいけない 店の電気は・・・ん? 何で離れ小屋の電気が・・・? 「・・・ぁ・・・い・・・」 小屋に近づいてみると何やら声がする そういえばこの小屋はゆっくりを増殖させるための小屋であったのを忘れていた もしかして店の味の秘密を探るための侵入者であるかもしれない 物音をたてずに扉の前に立ち勢いよく開いてみる この光景はまさに圧巻であった 半身のないゆっくりが幾重にも重なり合い部屋を埋め尽くしている だがそれだけならばまだよかった 部屋の底がゆっくりの再生を促すオレンジジュースの絨毯になっており 再生したと同時に餡子がうごめきあいその衝撃で部屋中にひいたピアノ線で身を裂かれているのだ 「ゆぎぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!!!」 「いだぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「でいぶのおべべがぁあああああああああああああああ!!!!」 「ごべんなざぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「あやばりまずがらぼうやべでぇええええええええ!!!!!!」 「い、いとさんでいぶのどごろにごなぃでねぇえええ!!」 「ゆ゛っゆ゛っ… ぼっど…ゆっぐりじだがった…」 ゆっくりは餡子が結合していれば痛みは共有する このゆっくり達の叫びは無駄だとわかっていても誰かに変わってもらいたいという嘆き そしてこのゆっくりと目があった瞬間触手のようなものが伸びてきて・・・ 目を覚ますと私は店の仮眠室で横になっていた バイトの話によると私は離れ小屋の前で倒れていたようだ 小屋について聞いてみたがバイトが来た時点では扉は閉まっていたようだ あれから一年 あの日私は離れ小屋のボタンを消して以来扉には近づいていない。