約 2,730,880 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/894.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 419 ゆっくり天地創造/コメントログ」 観察系のSS好きだからすごくゆっくりできたよ! 続きさんはまだなのぉぉぉ!? -- 2009-11-24 01 27 19 続きが気になるぅうううう -- 2010-03-05 16 55 58 こういう観察系は心躍るな -- 2010-05-05 17 26 29 純粋なゆっくりはいいな。そこら辺のクソゴミ饅頭とは雲泥の差だ -- 2010-06-23 22 05 54 いや、すごく面白かった 続きさんは作者さんの自由だからね ゆっくりしていってね -- 2010-11-30 10 09 19 続きないのか……残念だ…… -- 2011-04-16 00 12 37 最初は虐待目的だったのにすっかり癒されてるw でもこのプチゆっくりだったらそれもわかるな -- 2012-03-25 20 58 20 我々は三年待ったのだ! -- 2012-04-08 14 56 18 わくわくしてきたぞ。 -- 2012-05-03 23 59 17 4年目w -- 2013-05-24 21 27 41 5年かw だが待ち続けるの良いな -- 2014-10-04 23 11 18 もうすぐ6年w 楽しみだな! -- 2014-12-31 17 44 09 もうほぼ7年だよww -- 2015-12-25 21 11 49 seでまともに給料が貰える時代か… -- 2016-01-21 19 37 26
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1817.html
・・・ほんの少しだけ『ゆっくりいじめ系2560 分からないだらけのゆん生』とリンクしていますが、読まなくても支障はありません。 ゆっくりの生態・・・現在最も注目されている割にゆっくりの生態は意外と知られていない。当然だ。 突如として出現したため資料も何も存在せず、研究者たちも頭を抱えているのだ。一般人が知っているはずが無い。 だが最近になってゆっくりは人間と深く関わるようになった。ペットとして売り始めた店が出現したり、ゆっくりに 関連した本が沢山発行されたり・・・。都市部に入り込んで生活するゆっくりが出てきたり、畑を荒らしたり家に侵入したり・・・。 第1印象が最悪なせいか、現在野良ゆっくりは害獣としての認識が強まっており、対ゆっくり用の防犯グッズも飛ぶように売れた。 多くの人がゆっくりは人間の敵だと唱えているが、ちょっと待って欲しい。この世に無意味なものなど存在しないのだ。 そう提唱したのは『研究鬼異惨』と呼ばれている1人の科学者だ。彼はゆっくりを人間のために役立てる方法を日夜研究している。 彼はゆっくりの研究に多大な功績を残しただけで無く、優秀なペット用ゆっくりを生みだす工場も複数所有している。 特にちぇん種が飛ぶように売れているらしく、そのおかげで研究資金に困らないという訳だ。彼は商売の才能もあったらしい。 鬼異惨はたまに中学校などに出向きゆっくりについて学生に語ったりする仕事もしている。鬼異惨は丁寧に説明した・・・。 「いいですか。ゆっくりを見ると即叩き潰したいと思う人間もいるようですが、それは非常に勿体無いのです。ゆっくりのことを、 私は神が人間に与えた最後のチャンス、地球で生きるための希望だと考えています。科学者が神を信じてるのはおかしいかも しれませんが、あんな饅頭がしゃべって動いているのですから神様ぐらい本当にいるかもしれません。」 生徒達は笑いに包まれる。中学生ぐらいの子供はどんな些細なことでも笑いたい年頃なのだ。 「実は近所の教会で神父さんに話を聞いたところ、神父さんはゆっくりは神が人間を戒めるために生んだものだと言っていました。 確かにゆっくりは欲望に忠実で自分さえ良ければそれでいいという精神を持っています。人間の悪い内面にそっくりじゃないですか。 私は神父さんの仮説に心を打たれましたね。神が関わっているかは別として、ゆっくりはやはり人間のために役立てるべきだと思いました。 ゆっくりは数々のやっかいな性質を持っていますが、上手く利用すれば必ず人間の利益に成り得るのです。 例えば食ったものを自らの中身と同じ物体に変化させる性質は、適当に生ゴミを食わせれば手軽に餡子などを量産できるということです。 他にも実に様々な・・・。」 鬼異惨の話に誰もが夢中になった。ゆっくりがこんなに役立つナマモノとは思っていなかったからだ。 実際鬼異惨の言う通り、人々は次第にゆっくりの活用法を見つけ、実践していった。例えば・・・ 例1・・・某公園にて・・・ 「ゆ!?おにーさんはゆっくりできるひと!?ゆっくりできるならあかちゃんをみせてあげてもいいよ!!」 「HAHAHA~!私はとてもゆっくりできるお兄さんさ!!何故ならホームレスだからなぁ~!!!」 「よくわからないけどゆっくりできるならあかちゃんをみせてあげるね!ついでにあかちゃんにあまあまをあげてね!!!」 「あかちゃん、でてくるんだぜ!このおにーさんがあまあまくれるんだぜ!!」 ポピュラーなれいむとまりさの家族に話しかけているのは派遣切りのせいでホームレスとなったお兄さんだ。 何の根拠も無くお兄さんを信用したまりさはあっさりと赤ちゃんを前に出した。 「ゆっきゅちしちぇいっちぇね!!!」 「ゆゆ~・・・。おにーしゃんはにんげんしゃん?ゆっきゅちしちぇいっちぇね!!!」 赤ゆたちは人間と話せたのが嬉しかったのだろう。ピョンピョン跳ねながらお兄さんに擦り寄って来る。 お兄さんはにっこり微笑むと赤ゆたちを手に乗せ持ち上げる。 「計2匹か・・・。まあ腹の足しにはなるかな・・・。」 「ゆゆ~♪おしょらをとんじぇるみちゃい!!」 「ゆっゆっゆっきゅちしちぇるよ~♪」 お兄さんは水道水で軽く赤ゆを洗い、きゃっきゃとはしゃぐ赤ゆたちを・・・! 「む~しゃむ~しゃ、幸せ~♪・・・なんつって、むしゃむしゃ・・・。」 「ぴっゆびゃびっ!」 「いじゃぷちゅっぴゃ・・・っ!」 食べた。もちろん良く噛んで味わいながら・・・。親ゆっくりは10秒ぐらい思考停止をしていたが、間も無く事態に気付き絶叫した。 「ばりざの・・・!ばりざとでいぶのあいのげっじょうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!?」 「いや、空腹でつい・・・ね。さ~て、成体は不味いし別の赤ゆを探そうっと!HAHAHAHA~!!!!」 このように明日の食事にも困る者たちにとってゆっくりはまさに救いの女神だった。手軽に甘味が手に入るのだから・・・。 ちなみに親のれいむとまりさはこの後1時間近く泣き叫び続け、騒音騒ぎで保健所の人に連行されてしまった・・・。 例2・・・雪山にて・・・ 「まさかこんな吹雪になるなんて・・・!」 今お兄さんは雪山で猛吹雪に襲われ洞窟に避難していた。もうずっとこんな調子だ。食料もだいぶ減ってきた・・・。 「これを持ってきていて正解だったな・・・。できれば控えたかったが・・・。背に腹は代えられん・・・。」 お兄さんはバッグから大きいケースを取り出し、そっと開いた・・・。中には子れみりゃ(胴付き)が入っていた。 「うぁ~!せまかったどぉ~!!おにいさんひどいどぉ~!!でもれみりゃはかんだいだからとくべつにぷっでぃんで・・・!」 「五月蝿いぞ非常食。バクッハフハフ・・・!!」 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」 お兄さんはれみりゃの小さい体を掴み上げ、下半身を引き千切って口に運んだ。美味い・・・。ホカホカしてて寒さを軽減してくれる。 「うがっうげへぇ・・・っ!!」 「ごくろう非常食。また頼むな。」 お兄さんはれみりゃ治療用のオレンジジュース凝縮錠剤を飲ませ、再びケースを閉めた。防音なのでれみりゃの悲鳴は聞こえない。 今登山家たちの間でゆっくりが大人気だ。携帯食料や非常食としてだが・・・。 少し齧って治療してまた食べる・・・。こうして何度でも使いまわせるのが魅力だ。特に雪山に行く人にれみりゃは人気が高かった。 ちなみにこのお兄さんは5日間れみりゃを生かさず殺さずで上手く食べ続け、1週間後たまたま通りかかった人に発見され助かった。 余談だが・・・救助されたときれみりゃはそこにいなかった・・・。結局食欲に負けて6日目に全部食べてしまったらしい。 例3・・・外交にて・・・ ゆっくりは何故かこの国でしか発見されてない存在であったが、世界中がゆっくりに興味を抱き、求めていた。 発展途上国に輸出されたゆっくりは飢餓に苦しむ多くの人々を救った。何せ2匹いればあっという間に美味しい赤ゆを作れるのだがら・・・。 だが何故か同じ種族同士ではすっきりしてくれなかったらしい。れいむ種にれいむ種を近づけてもすっきりはせず、 発情させてもすっきりせず涎を撒き散らすだけだったという。学者は同種族がすっきりするということは、 人間で例えれば同じ性別の者と交わるのと同じ感覚なのでは仮説を立てた。ゆっくりには性別など基本ないが、 その説なら何となく納得はできる。極稀に同種族での家族がいるらしいが、そういうゆっくりは人間でいうガチホモなのだろう。 また、先進国でもゆっくりはブームになった。ヘルシーで適度な甘さの餡子を出してくれるれいむやまりさは特に歓迎された。 おそらく和風の甘味が手軽に手に入って嬉しいのだろう。ゆっくり牧場なんてのもできる始末だ。ゆっくりに同情せざるを得ない。 他にもストレス解消用ゆっくり、ゆっくりを改造して作ったおもちゃ、爆弾を埋め込んで敵陣に侵入させるボムゆっくりなど・・・。 ゆっくりは徹底的に利用された。生ゴミ処理用コンポスト専用のゆっくりも発売された。倫理的にやばそうだが何故か問題になってはいない。 研究鬼異惨もゆっくりの新しい活用法を見つけるため日夜努力している。その証拠に、研究鬼異惨の趣味で作った畑では・・・。 「ゆぎぃぃぃぃっ!もうおうちかえるぅぅぅぅぅっ!!!」 「ざっそうさんじゃなくてやさいさんがたべたいよ・・・。」 「ゆっ!?そんなこといっちゃだめだよ!もしおにいさんにバレたら・・・!!」 「バレたら・・・何だって言うんだ・・・?」 鬼異惨の畑は全てゆっくりに仕事させている。鬼異惨がやることと言えば、ゆっくりの監視、ルールを破ったりサボったりしたゆっくりの処刑ぐらいだ。 「今文句言った奴は・・・56番と71番か・・・。」 「ゆぎぃぃぃぃっ!やべでねっ!!もうもんぐいいばぜんがらぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」 「ゆるじでくだざいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!まじめにやりばずがらぁぁぁぁぁぁ!!!!」 畑のゆっくりには全て番号が付けられている。背中(?)に直接焼印でだ。鬼異惨はリモコンを取り出し、番号を入力する。 「スイッチオン!きひひひっ!!!!」 ちなみにこの笑い方は嬉しさがマックスになった時自然と出てしまう鬼異惨のクセだ。命乞いするゆっくりを見てつい笑ってしまった。 スイッチを押すと、ゆっくりの頭の上部分に着けられている装置が作動し、入力した番号のゆっくりだけ絶叫し始めた。 「ゆがががががががぁぁぁぁぁぁぁ!!!!いぢゃいっいぢゃいよぉぉぉぉぉぉぉっゆぎゃひっゆがぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「ぼうやべっゆべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!・・・ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「皆分かったね!サボリ魔や文句を言うゆっくりはこうして苦しんで死ぬんだよ!しっかり仕事してね!!!」 「ぶるぶる・・・ゆぅぅぅ・・・。」 「ゆっくりりかいしたよ・・・。」 この装置、中に鋭く細い針が仕込まれており、スイッチを押すと針が伸びてゆっくりの脳天に突き刺さるようになっている。 じわじわと針は体内に侵入し、最終的にはゆっくりの命の源である中枢餡に刺さり、そのゆっくりを死に至らせる。 この装置のおかげで大半のゆっくりは真面目に働く。だが鬼異惨の場合畑などオマケに過ぎないのだが・・・。 「さて、ゆっくりの断末魔を聞いて疲れもすっ飛んだし・・・研究の続きしなくちゃ・・・。」 ゆっくりをどう活かすかはこれからの人間に掛かっている。ゆっくりが世界の問題を解決する日も遠くないかもしれない・・・。 過去作 2517 ちぇんマー投げ 2526 ゆンペルダウン 2550 痙攣鬼異惨の日曜日 2560 分からないだらけのゆん生 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3087.html
その6より れいむは朝早く目が覚めた。 今日が来るのを待ち切れず、興奮のあまり、目を覚ましてしまったのだ。 遠足前の子供のようである。 お腹がすいたので、もうこれも食べることも無くなるのだなと、感慨深げにドッグフードに口をつける。 「む〜しゃむ〜しゃ、しあわせ〜〜♪♪」 ここにきて、初めての「しあわせ〜〜」である。 どんなに美味しくても、虐待の後に食べたり、負い目を感じながら食べても、全然幸せになれなかった。 やっぱり「しあわせ〜〜」が出来ると、一日の気分がいい。 その後、れいむは嬉しさを堪え切れず、部屋の中を行ったり来たりしていた。 早くお兄さんが来ないかな? まだかなあ? いつもなら男が来なければ良いのにと思うのに、解放されると分かった途端、現金なものである。 しかし、男は中々やってきてくれない。 無理はない。まだ早朝、夜が明けたばかりなのだから。 試しにまりさとありすに声をかけてみる。 しかし、二匹とも寝ているのか、ちっとも返事を返してくれなかった。 話し相手が居ないのは残念だが、無理やり起こすのは可哀そうだ。 それに、ゆっくりにとって、ゆっくりしすぎることは悪いことではない。むしろステータスだ。 そんなゆっくり出来てるまりさと、これから一生ゆっくり出来ると考えるだけで、体が熱くなってくる。 れいむは無意識のうちに壁に寄り添い、上下に体を擦りつける。 次第に興奮が高まってくるれいむ。 もしかしたら、今日にでもまりさといっしょにスッキリを……と、ここにきて、れいむは火照る体を無理やり押さえつけた。 気分が高まってしまい、うっかりと一匹スッキリをしてしまうところだった。 そんなことをしなくても、これからはいつでもまりさと一緒にスッキリをすることが出来る。 こんなところで一匹で寂しくしていることはない。 れいむは、高まる興奮を無理やり押さえつけるため、毛布に包まり目を閉じた。 一匹で起きているから、抑えきれないのだ。 男が来るまで、二度寝するに限る。 初めは興奮してなかなか寝付けないれいむだったが、元々昨夜は十分な睡眠が取れていなかったのだ。 れいむは、すぐに夢の中へと吸い込まれていった。 「おきろ、れいむ」 誰かのれいむを呼ぶ声によって、れいむは目を覚ました。 毛布からモゾモゾ出てきて、声の主を確認する。 それは、今まで虐待を繰り返し、今日ここから出してくれるといった男であった。 男は部屋を開けて、れいむの部屋に入っていた。 「ゆっ!! ゆっくりおはよう!! おにいさん!!」 「ゆっくりおはよう。呑気だな、敵である俺に挨拶をするなんざ……」 「ゆゆっ!! そうだったよ!! れいむ、ゆっくりまちがえたよ!! ゆっくりおはようしないでね!! おにいさん!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 男は、れいむを適当にあしらう。 「さてと、れいむ。今日は何の日か覚えているな?」 「ゆっ!! おぼえてるよ!! れいむたちが、おそとにでられるひだよ!!」 「そうだな。今日はお前をここから解放してやる日だ。ただし、出る前にやってもらうことがある」 「ゆゆっ!!」 れいむは焦った。 すんなり出してもらえると思っていたのだ。 もしかしたら、出るために条件でも出されるのだろうか? それとも、出る前に虐待をさせるのだろうか? しかし、そんなれいむの不安そうな表情にピンと来たのか、男は「安心しろ」と言葉をかける。 「今日お前を虐待する気はない。ただ、外に出る前にやってもらうことはあるがな」 「やってもらうこと?」 「ああ。まあ、それは後で教えよう。問い合えずこの箱の中に入れ?」 そう言って男は、いつも虐待部屋とこの部屋を渡るときに使っていた木箱を、れいむの前に置いてくる。 「ゆぅぅ……」 木箱を見せられて怖気づくれいむ。 虐待はしないと言っていたが、やはりこれを見せつけられると、不安が押し寄せてくる。 しかし、男に逆らいでもしたら、折角出られるチャンスを不意にしてしまうだろう。 れいむは仕方なく木箱の中に入った。 男は木箱の蓋を閉めると、「どっこらせ」と掛け声をかけて、れいむを持ち上げ運び出した。 そして、目的の部屋に連れて来ると、れいむを木箱から出してやった。 部屋を見渡し、青ざめるれいむ。 そこかしこに散らばている虐待道具。 あの悪夢のような動く絵を見せる箱。 そこは、もう二度と来たくないと思っていた虐待部屋であった。 「な、なんでここにくるのおおおぉぉぉぉ―――――――!!!! もうぎゃくだいはじないっでいっでだのにいいいぃぃぃぃ――――――――――!!!」 れいむは男に向かって叫ぶ。 男は、そんなれいむを宥めるように、淡々と説明を告げてくる。 「落ち着け、れいむ。さっきも言ったが、今日は虐待はしない。ここに連れてきたのは、まりさとありすに会わせるためだ」 「ゆゆっ!!」 そう言えば、まりさとありすにまだ会っていなかった。すっかりと失念していた。 「ゆっくりはやく、まりさとありすにあわせてね!!」 「今連れてくる。ここで待ってろ」 男はれいむを置いて、部屋を出ていった。 早くまりさに会いたい。早くありすの顔を見たい。 れいむは、落ち着かなかった。 数分後、男は両脇に何かを抱えて、部屋に戻ってきた。 何かと言うのは、男が抱えているのが、真っ黒な布を被せてあり、四角い形をしているので分からなかったのだ。 しかし、れいむにはピンときた。 形からして、男が持っているのは箱。その中に、まりさとありすが入っているに違いない。 箱が布を被っている理由は分からないが、れいむは気にしなかった。 男がれいむの目の前に、二つの箱を置く。 そして、れいむに目を向けた。 「れいむ。この中に、まりさとありす入っている」 「ゆっくりしっていたよ!!」 「今から会わせてやろう。お前が待ちに待った瞬間だ」 男はそう言って、両箱の布に手をかけた。 「この布を取れば、お前は二匹に会うことが出来る。心の準備はいいか?」 「ゆっ!! ゆっくりはやくあわせてね!!」 「準備はいいようだな。それじゃあ、2か月半ぶりにご対面だ。ごかいちょう――――――――――――!!!!」 男は勢いよく布を持ち上げた。 れいむは初めて会って以来、久しぶりに二匹の顔を見ることが出来た。 待ちに待った瞬間だった。 だったのだが…… 「…………ゆっ!? ゆゆっ!? ゆ……ゆゆ………ゆぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――!!!!」 そこにいたのは、確かにまりさとありすだった。 しかし、透明な箱の中に入っていた二匹は、れいむの記憶にあった面影がほとんど残っていないほど凄惨なものだった。 これが本当に、あのまりさとありすなのか? 二匹の髪は、無理やりむしり取られたような跡がたくさんあり、所々禿げあがっていた。 まりさなど、毛より地肌の部分が多いくらいであった。 もっちりと張りのあった皮は見る影もなく、皺々でかさかさ。 余りに乾燥しすぎていて、所々ヒビ割れを起こしている。 両者とも片目が抉り取られており、その部分はポッカリと空洞が出来ていた。 歯も無理やり抜き取られたようなところが、たくさん見える。 足に当たる底辺は、焼かれてしまったのだろうか? 真っ黒になって、もう使い物になりそうもない。 もはやまりさとありすの面影など、殆ど残っていなかった。 美ゆっくりであったまりさも形無しである。 それでいて、れいむがすぐに二匹だと気づいた理由。 それは、帽子とカチューシャのおかげであった。 体は凄惨な状態でありながら、二匹の帽子とカチューシャは、れいむが初めて会った時の状態そのままであった。 ゆっくりは、飾りで相手を特定する。 一切無駄な皺のない帽子、光沢を放つカチューシャ。 それは、間違いなく二匹の付けていた物であった。 れいむは、二匹のあまりの状態に、アングリと口を開けたまま放心した。 その様子を見た男が、面白そうに声をかけてくる。 「どうだ、れいむ。久しぶりに会った感想は?」 「な、な、な、な、なんでえええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――――――!!!!!」 「なんでって何がだ?」 「なんでまりざがごんなめにあっでるのおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――――――!!!!!」 「こんな目にと言われてもなあ……二か月半ずっと繰り返してきたことだし」 二か月半繰り返してきた? あり得ない。あり得るわけがない!! 確かに虐待は受けてきた。しかし、三匹とも同じ虐待を受けてきたのだ。 それなのに、れいむは殆ど傷がなく、まりさとありすはこうもボロボロになっているのだ? 「どうやら、訳が分からないことだらけのようだな。ま、取り敢えず、まりさとありすを起こしてやろう」 男は透明な箱の蓋をあけて、まりさとありすを思いっきり拳を叩きつける。 辛そうな表情で寝ていた二匹は、それによっていきなり目を覚ます。 「ひぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ――――――――――――!!!!!」 「ゆぎゃああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――――!!!!!」 断末魔の様な悲鳴を上げながら、無理やり覚醒させられる二匹。 しかし、男は起きたにもかかわらず、面白そうに二匹を殴り続けた。 「やめでえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――!!!!!」 「ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!! ごめんなざい!!!!」 二匹の必死の懇願に、男はようやく暴力を働くのを止めてくれた。 そして、二匹に向かって、口を開く。 「お前たち、目の前を見てみろ。お前たちが会いたがっていたれいむが、すぐ目の前にいるぞ」 男はそう言って、れいむを指差した。 二匹はびっくりしたような表情で、男の指す方に目を向ける。 「遠慮なく語り合え。俺は一切手を出さん」 れいむは、変わりに変わってしまった二匹のことを見てるのが辛く、つい目を背けてしまいそうになった。 しかし、それでも何とか勇気を振り絞って、二匹から目を離さなかった。 例え、姿は変わってしまっても、まりさはれいむの婚約者である。 どんなに変わってしまっても、れいむはまりさを愛していた。 そして、ありすは親友である。 自分を恨むどころか逆に祝福して貰い、その後も親友でいてくれると誓ったありすである。 二匹がいなければ、れいむはここまで生きていられなかっただろう。 心が折れていただろう。 目を背けられす筈がなかった。 「まりざっ!! ありずっ!! じっがりじでええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 れいむは、心の底から呼びかけた。 しかし、れいむに帰ってきたのは、思いもよらない罵声であった。 「れいむ―――――――――!!!! きざまのぜいでえええぇぇぇぇぇ――――――――!!!! きざまのぜいでええぇぇぇぇぇぇ――――――――!!!!」 「じねええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!!! れいむうううううううううぅぅぅぅぅ―――――――――――!!!!」 「ばりざざまが、ごんなめにあうのは、きざまのせいだああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――!!!!」 「どがいはのびぼうをがえぜえええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――!!!!」 「ゆっ!! ま、まりさ!? ありす!?」 なぜ自分が罵声を受けるのか分からないれいむは、二匹のあまりの様子に困惑した。 自分はまりさの妻なのだ。なのに、なぜ罵倒される? ありすは親友のはずだ。なのに、ありすもれいむを責めてくる。 しかも、れいむのせいとはどういう意味だ? 都会派の美貌を奪ったのは、れいむだというのか? 訳が分からなった。 「ま、まりさ!! ゆっくりちゃんとみてね!! れいむだよ!! まりさのおよめさんのれいむだよ!! ありす!! ゆっくりれいむのこえをきいてね!! ありすのだいしんゆうのれいむだよ!!」 考えに考えた末、二匹は勘違いをしているという結論に至った。 れいむと出会ったのは、初日だけだ。 もしかしたら顔を忘れてしまったのかもしれない。 片目では、うまく見えないのかもしれない。 でも、れいむの声を聞けば、ゆっくり理解してくれる。何しろ、毎日のように壁越しに語り合ったのだから。 しかし、れいむの希望はまたしても打ち砕かれた。 「だれがおよめざんだああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――!!!!! きざまのようなきだないゆっぐりが、まりざざまのおよめざんなわげ、ないだろおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――!!!!」 「どかいはのありずが、おまえのじんゆうなわげないでじょおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――――!!!!! いながものはじねえええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――――――――!!!!! ずっきりざぜろおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――――――――!!!!!!」 れいむは耳を疑った。 一体二匹とも何を言っているのだ。 れいむはまりさのお嫁さんではないか!! れいむのプロポーズを受けてくれたではないか!! ありすはれいむの親友でしょ!! 田舎者なんて、一度も言われたことないよ!! それに、スッキリさせろって、そんなレイパーみたいなこと言わないでよ!! れいむの知っている二匹は、決してこんなことを言うゆっくりではなかった。 男に無理やり言わされているのだろうか? いや、れいむがこの身に受ける呪詛にも似た言葉は、間違いなく真実であると語っている。 二匹は心の底から、れいむを憎んでいる。 となると、二匹はもしかしたら偽物……!! 「おにいさん!! このまりさとありすはにせものだね!! ゆっくりほんとうの、まりさとありすをかえしてね!!」 れいむは男に振り向き叫んだ。 こいつ等が偽物であると確信した理由。それは帽子である。 前述の通り、ゆっくりは飾りで個体識別を図る。 二匹はこれでもかというほどボロボロにされているのに、何故か飾りだけは新品同様である。 最初から不自然だと思ったが、偽物なら納得が出来る。 大方、男がボコボコにした偽物に、本当のまりさとありすの飾りを付けたのだろう。 だから、目の前にいるのは二匹だと感じても、その正体は偽物なのだ。 「なぜ、偽物だと思う?」 「かんたんだよ!! ぼうしだけきれいだよ!! きっとにせものに、まりさのぼうしとありすのかちゅーしゃをつけたんでしょ!!」 「ほう、そこに気付くか。やはり、お前は頭がいいな」 男は感心したような表情を見せる。 れいむは確信した。やはり、自分の考えは正しかったと。 「ゆっくりはやく、ほんとうのまりさたちをつれてきてね!!」 れいむを男を急かす。 こんな偽物に合わせていったい何を企んでいたのかは知らないが、もう種はお見通しだ。 しかし、男はれいむの言葉を聞かなかった。 未だにギャアギャアとれいむを罵倒している二匹の顔面に、思いっきりパンチを叩きこむ。 静かになった二匹を見て満足した男は、部屋の隅にある虐待道具置き場に近づいていく。 そして、ある道具を引っ張り出してきた。 「ゆうううぅぅぅ!!!!! きょうはぎゃくたいしないっていったでしょおおおおぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!」 「安心しろ。虐待の為に出したわけじゃない」 れいむを怯えさせた物。 それは、かつて幾度となくゆっくりの凄惨な虐待風景を見せつけた悪魔の箱、“てれびじょん”と“べーた”であった。 男はそれに一本のテープを挿入し、れいむに見ろと命令をしてくる。 拒むれいむだが、「虐待されたいのか?」という男の一言に、聞かざるを得なかった。 仕方なく、映像に目を向けるれいむ。 「ゆゆっ!! まりさ!!」 そこに映っているのは、虐待風景ではなかった。 しかも、れいむが愛した本当のまりさが映っている。 映像は男がまりさを抱えて知らない部屋に入ってくるところからスタートする。 まりさは男に抱えられたまま、泣き続けている。 見ている方が気の毒なほどの泣きっぷりだ。 しかし、次の瞬間、「まりさ、もういいぞ」と男が声をかけると、いきなりまりさは泣きやんだ。 『ゆゆっ!! まったく、なきつかれたんだぜ!!』 『みごとな演技だったぞ、まりさ』 『あたりまえなんだぜ!! まりさはめいじょゆうなんだぜ!! なきまねくらいかんたんなんだぜ!!』 『おお、怖い怖い』 『それにしても、あのれいむのかおったらなかったんだぜ!! かんぜんに、まりささまにほれていたんだぜ!! みのほどをしれなんだぜ!! このまりささまが、あんなきたないゆっくりをあいてにするわけないんだぜ!! ばかなゆっくりはこれだからこまるんだぜ!!』 『まったくその通りだな。ははは!!』 『ゆっへっへっへっへっへ!!』 『取り敢えずありすがくるまで、菓子でも食ってろ』 『ゆっ!! わかったんだぜ!! むーしゃむーしゃ、しあわせ〜〜〜♪♪』 ……自分はいったい何を見ているのだろう? 箱に映されているのは、見間違いようのないまりさその物であった。 美ゆっくりであるのは間違いない。その美しさは、紛れもなく本物だ。 しかし、れいむの知っているまりさとは、明らかに別物であった。 まりさはあんな嫌な目をしていない。 まりさは、決して「だぜ」なんて、不良言葉を使わない。 まりさは、あんな汚らしい笑い方をしない。 まりさなわけが……まりさなわけがない……… その後、映像に砂嵐が出た後、場面が切り替わった。 そして、男がありすを抱えて、部屋に入ってくるシーンが映される。 ありすもまりさ同様泣いていた。 しかし、男が言葉をかけると、これまたまりさ同様、ピタッと泣きやんでしまった。 『ゆう!! なきすぎて、かおがめちゃくちゃになってしまったわ!!』 『済まなかったな、ありす』 『まったくよ!! とかいはのありすに、こんなえんぎをさせておいて、やすくすむとはおもわないことね!!』 『へいへい、分かってるよ。報酬はしっかりと払ってやる』 『ちゃんと、そこのまりさのように、きれいにしてくれるんでしょうね!!』 『してやるとも。安心しろ』 『おい、じじい!! まりささまのほうしゅうも、わすれるんじゃないんだぜ!!』 『分かってる。お前は、美ゆっくり100匹だったな。しかし、そんなにゆっくりを集めてどうするんだ?』 『ゆっへっへ!! きれいでかわいいまりささまの、すっきりよういんにしてやるんだぜ!! えらばれたゆっくりも、こうえいなんだぜ!!』 『まりさばっかりずるいわ!! ありすにもゆっくりをいっぱいよこしなさい!!』 『はあ? お前の報酬は、美ゆっくりに整形することじゃなかったのか?』 『とかいはのありすに、あれだけのえんぎをさせておいて、それだけですむとおもわないことね!! それだけじゃ、だいじょゆうのありすにはすくなすぎるわ!!』 『お前もゆっくり100匹かよ。そんなに集めてどうする……って、聞くまでもなかったな。お前レイパーだもんな』 『そんなねもはもないことをいわないでちょうだい!!』 『いや、根も葉もあるだろ』 『とかいはのありすがあいしてあげてるのよ!! あいては、ゆっくりかんどうするにきまってるわ!!』 『正しくレイパーの言葉だな……』 『それにしても、あのへやにいたれいむ、いなかくさいったらなかったわ!!』 『ゆっへっへ!! あのれいむ、このまりささまに、ほれてたんだぜ!! まったくばかなれいむなんだぜ!!』 『だいたいいなかれいむのくせになまいきなのよ!! このとかいはのありすに、がっかりしたようなかおをしたのよ!! いなかもののれいむのくせに!!』 『ほんとうのこというなだぜ!! あんまりいってやったら、かわいそうなんだぜ!! ゆっひっひ!!』 『ゆっくりはやく、いなかもののれいむが、がっかりするところをみたいわ!! だまされてるともしらないで、どんなかおをするのかしら!!』 『おい、じじい!! まりささまにも、れいむのはずかしいすがたをみせるんだぜ!! おもいっきりばかにしてやるんだぜ!!』 『ああ、見せてやるとも。お前らには、重要な役割が残っているんだからな』 またもや映し出されるのは、あり得ない映像。 そこの出てきたのは、れいむの親友であるはずのありすであった。 しかし、ありすでは無かった。 ありすは優しく、他者を思いやるゆっくりであった。 なのに画面の中のありすには、そんな姿は微塵も見られなかった。 田舎者と何度も口にしたことも引っ掛かる。ありすは、田舎者などと滅多に他者を馬鹿にしたりはしなかった。 何よりもおかしいのは、レイパーの件。 ありすはレイパーを憎んでいるはずだ。 なのに、そのありすが率先してレイパーの発言をしているとは、いったいどういうことなのだろう? まりさの顔をした誰かと、ありすの顔をした誰かが、画面の中でれいむを馬鹿にしている。 れいむにはそう感じられた。 次に、画面の中の男の顔が大きくなった。アップ撮影に切り替わったらしい。 男は画面の中で『コホン』と一度咳払いをすると、カメラ目線で、淡々と事の次第を説明してきた。 『ああ、れいむに告げる。あ、いや、その前に、まだ家の出来ていないれいむにと言わないとな。自分のことだと分からないと困るしな。 家の出来ていないれいむの為に、この映像を用意する。れいむ、初めに言っておこう。この映像は、すべて真実である。 俺の虐待が成功したなら、お前はきっとこの映像が信じられないだろう。しかし、くどいようだが、映像は真実である。 これを撮ったのは、森からお前を連れてきたその日である。おそらくその時のことは、よく覚えているだろう。 お前の前に、まりさとありすが違う部屋に連れていかれたはずだ。最初の映像は、連れていかれた後の光景である。 実はまりさもありすも、その日は虐待されなかったのだ。虐待されたのは、おまえだけだ。と言っても、お前を虐待するのは今からだがな。その証拠がこれである』 そう言って、男が映像の中から消えると、突然、画面が揺らぎだした。 男がカメラを抱えて、まりさとありすにレンズを向ける。 そこには、口元にお菓子のカスをベタベタ付けた二匹が、ふてぶてしい表情で写っていた。 『お前たち、れいむに一言何かコメントしろ』 『ゆっへっへ!! ばかなれいむにおしえてやるぜ!! さっきのはぜんぶえんぎなんだぜ!! ばかなれいむは、ゆっくりだまされたんだぜ!! それから、れいむはきもちわるいんだぜ!! まりささまがかわいいからって、もうそうはたいがいにするんだぜ!! それじゃあ、れいむ!! じじいにいじめられて、ゆっくりしぬんだぜ!!』 『れいむ!! あなたってほんとうにいなかものね!! からだには、つちがいっぱいついているし、とってもくさかったわ!! とかいはのありすとは、ぜんぜんつりあわないわね!! あなたなんて、すっきりさせてあげるのもごめんよ!! ゆっくりしんでちょうだいね!!」 『と、こう言う訳だ』 再び男が画面に映る。 『初日、お前が虐待されている間、こいつらは見ての通り、とてもゆっくりしていたのだよ。残念だったねえ、れいむ。 でも、がっかりする必要はないよ。何しろ、君にとっては、三匹全員が虐待されているのと変わりないのだから。 君はこれから、俺によって三匹全員が虐待されたと思い込むはずなのだから。あ、でも、この映像を見ている時は、それを知っちゃうんだよね。ご愁傷様、れいむ!!』 男は、そこで映像を止めた。 そして、れいむに振り向き、一言呟いた。 「という訳だ、れいむ」 「……」 れいむには、訳が分からなかった。 一体、何がどういうことなのだ? れいむの婚約者のまりさが、あのゲスまりさ? れいむの親友のありすが、あのレイパーありす? それじゃあ、そこでボロボロにされている二匹は、本物のまりさとありすってこと? れいむはずっと騙されていたってこと? 最初から騙されていたってこと? でも、それじゃあ毎日れいむとお喋りしていたのは、いったい誰? それに、なんでまりさとありすが、ボロボロにされているの? 何もかもが、れいむの理解の範疇を超えていた。 「ふむ、だいぶ状況が分かってきたようだな。いや、逆か。情報が整理しきれなくて、混乱しているか。なら、そろそろ種をお見せしよう」 男はれいむの前に行くと、れいむに手を伸ばし、自分の脇に抱え込んだ。 「ゆ、ゆっくりやめてね!! れいむをゆっくりおろしてね!!」 「安心しろ、今日は苛めないって言ったろ。お前にすべて教えてやるよ。すべてな」 男はそう言って、部屋の扉を出た。 その8?へ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/503.html
※今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 神徳はゆっくりのために 真社会性ゆっくり ありすを洗浄してみた。 ゆっくり石切 ありすとまりさの仲直り 赤ゆっくりとらっぴんぐ ゆねくどーと ゆっくり花粉症 十姉妹れいむ ゆねくどーと2 ※今現在進行中のもの ゆっくりをのぞむということ1~ ※注意事項 まず、上掲の作成物リストを見てください。 見渡す限り地雷原ですね。 なので、必然的にこのSSも地雷です。 では、地雷原に踏み込んで謙虚ゲージを溜めたい人のみこの先へどうぞ。 _______________________________________________ ゆっくり。 それはヒトの頭部に良く似た形状を持つ、だが地上のあらゆる生物と隔絶した生態、そして体組織を持つ不可思議なナマモノ。 彼女たちが忽然としてこの地上に現れてから、既に十数年という月日が過ぎ去っていた。 多くの論争と紛争、対話と挫折と理解と誤解を超えて、いつしか諦めに似た感情と共にゆっくりたちは人間の生活の傍らに 存在することを許されるようになった。 最初は極東の片隅に存在する島国、日本で。 そしてそこから、海も山も大河も彼女たちの拡大を妨げることなく、北米の大平原からアフリカのサバンナにいたるまで。 ありとあらゆる土地に、ありとあらゆる言語を操り、彼女たちは極々自然にその土地の環境に馴染んでいった。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 そして、今。 「ゆっくりしていってね!」 遠く、モスクの四囲に聳えるミナレットから早朝の礼拝を呼びかけるアザーンが朗々と響く夜明けの街中にも、彼女たちは在った。 彼女たちの扱いは、どこの土地でもそう大差はない。 犬猫とさして変わらぬ、だが多少の知恵を持ち、人語を解するだけに理解と誤解が発生しやすい見慣れた生き物。 人に飼われる少数のものがある一方で、野生や野良として暮らす数多のものがいる。 今、モスクに行きかう人が絶えない通りの真ん中で、お決まりの台詞を連呼しているのは野良のゆっくりまりさだった。 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 そう叫ぶまりさの形相は、その言葉に反してちっともゆっくりしていない。 必死の様相である。よく見れば、まりさの底部――あんよと呼ばれるゆっくりの移動の要となるその器官は、真っ黒に焦げ付いていた。 「にんげんさん、まりさにちかづかないでね! まりさはゆっくりできないよ!!」 誰かの悪戯で足を焼かれ、そして大通りに放置されたのだろうか。 だが、それにしては叫びの内容がおかしい。 ゆっくりは、如何に自分がゆっくりした存在であるかを己のステータスにしている。 確かにあんよを焼き焦がされ、移動もままならない状況ではゆっくりできないゆっくりであるのは確かだが、 ゆっくりが自分自身をそのような存在であるとアピールするのはそうそうありえることではなかった。 「ちかづかないでね! ちかづかないでね! ゆっくりできなくなるから、ちかづかないでね!」 ましてや、助けを求めるでもなく近づく人間を牽制するとはどういうことだろう。 さらに不可解なことには、そのまりさの威嚇――というよりは懇願に近いそれに、多くの人々が素直に従っていたことだった。 みな、通りの真ん中に据え置かれたまりさを避けるかのように道の端を走っていく。 人々のまりさを見遣る眼差しは、アザーンの朗誦を遮るほどの大声で喚く彼女をことさら疎む訳でもなく、 むしろ一抹の哀れみさえ湛えているようにも見えた。 そんな、モスクへと向かう人々の波がひと段落するまでの十分ほどの時間。その間を、ずっとまりさは叫び通した。 ミナレットのスピーカーもいつしかアザーンの朗読を終え、夜空は群青の領域が少しずつ青に駆逐されつつある。 人通りがわずかでもある間は止むことなく大声を放ち続けていたまりさは、喉を悪くでもしたかはたまた体力の限界か、 潰れるようにして人の消えた未舗装の路上の上にだらしなく伸びていた。 その体が、びくりと震える。 アザーンとまりさの叫びが絶えた街中に、遠くから低く重く唸るエンジン音と、キャリキャリと耳障りな金属音が響いてきた。 「ゆゆっ!?」 まりさはガバリと跳ね起きる。 そして、自分の立つ一直線の路上、その彼方に目を凝らした。 「ゆがーん!?」 そして予め知っていた破滅の時の到来に、恐怖と絶望も露わにその相貌を醜く歪める。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 まりさは、叫んだ。前方から来る破滅に向かって。 「ゆっくりとまってね! ゆっくりこないでね!」 聞こえぬと知りつつ、聞こえたところでその言葉が通じぬと知りつつ。 アラビア語を話すまりさは、枯れ果てたかに思われた声を振り絞って破滅へと呼びかけた。 「ゆっくりできないよ! こっちにきたら、ゆっくりできなくなるよ!!」 誰が? まりさではない。前方から来る破滅は、まりさを永遠にゆっくりさせる。 だが同時に、その破滅もまたまりさに近づくことによってゆっくりできなくなるのだ。 そのことを、まりさはカチカチに焼き固められたあんよの下にある冷たい感覚によって気づいていた。 「こないでね! ゆっくりひきかえしてね! それいじょうきたら、まりさおこるよ!」 前方から近づいてくる破滅は、止まるどころかその速度を落とす様子も見せない。 焦るまりさはいっぱいに空気を吸い込み、ぷくーと頬を膨らせ威嚇のポーズをとった。 怯ませるためではない。まりさはゆっくりとしては賢い部類で、そんなことでこの相手が怯むはずもないことは承知している。 ただ、体を大きくして自分に気がつかせたかったのだ。 自分の存在に気がつけば、自分が何を伝えようとしているのかに気づいてもらえれば、止まってくれるかもしれないと思ったから。 実際には、破滅――十数両の戦闘車両で構成された車列はとっくにまりさの存在に気がついていて、しかしその意図を理解せず、 ただ愚かなゆっくりが威嚇している程度に捉え、従ってその前進には何らの躊躇もなかったのだが、それはまりさの知るところではない。 ましてや、車列の先頭にある戦車の車長と操縦士はゆっくりを薄気味悪い怪物と見て忌避する類の人々であり、 また民衆から常に敵愾心を向けられる占領者として重度のストレスを溜め込んでいることなど、まりさは知るはずもなかった。 言葉が通じず、不遜とも取れる顔つきで人間に接する首だけの生物。その威嚇行動。 それは、極度の緊張感と悪意の中に溺れる人からその攻撃性を引き出すには十分すぎる要因だったのだ。 「どおじてどまってぐれないのおおおおぉぉぉ!? まりさ、ゆっぐりできないんだよおおおぉぉぉ!!?」 結果として。 まりさの試みた決死のぷくーっ、は前方から迫る車列の足を止める役割など欠片も果たさず、 却ってその無限軌道がまりさをひき潰すべく一直線に突き進んでくる結果を招来することとなった。 (まりさは……にんげんさんにゆっくりしてもらいたかっただけなのに……) 轟音を立てて近づくキャタピラがまりさを文字通り粉砕する瞬間、彼女はぎゅっと双眸を瞑り、一滴の涙を零す。 (まりさのせいで、にんげんさんが……) たくさん、ゆっくりできなくなる。たくさん、何人も。 永遠にゆっくりしてしまう。まりさが、殺すんだ。 それは、彼女をそう仕向けた人間の悪意によるものだったが。その全てをまりさは自分の咎と受け止めて。 「ゆ゛っ」 『カチッ』 自分の短い断末魔と、何かの金属音をキャタピラの轟音の中に聞いて、まりさは逝った。 * * * 彼女の遺体は、この地上に残らなかった。 キャタピラにひき潰されたから、ではない。 その直後、まりさの下に埋められた対戦車地雷が炸裂し、さらにその爆発がより深くに隠された航空爆弾の誘爆を引き起こし、 彼女を引いた戦車ごと吹き飛ばしたからだった。 まりさは全て、この為の撒き餌だったのだ。 悪意的な占領者が車両でひき殺せば、地雷の感圧信管が作動しその車両と周囲を吹き飛ばす。 好意的な占領者が助けるために近づけば、遠隔操作で爆破しその占領者たちを吹き飛ばす。 ゆっくりが好意と悪意、その両方を受け止めやすいことを利用して仕掛けられたIEDに、まりさはパーツとして用いられたのだった。 ゆっくりがこの世に登場して十数年。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1538.html
門番ゆっくり 11KB 観察 自業自得 引越し 群れ 赤子・子供 捕食種 ドスまりさ 希少種 自然界 現代 虐待人間 愛護人間 感想・批評・ツッコミを頂けると幸いです 僕の考えた最強ゆっくり注意 希少種優遇注意 虐待無し注意 門番ゆっくり 山の中の道を進んでいたバスは、昼過ぎに目的地に到着した。 乗客がバスを降り、駐車場に隣接する建物に向かう中、男は建物の横に設置された門を潜り抜けた。 門を抜けた先には、周囲を木々に囲まれたちょっとした野球場並みの広さを持つ広場があった。 上を見れば、放送用のスピーカーに加え、防犯用なのか四方に監視カメラや集音マイクが見える。 下を見れば、隙間なく草花が生え、暖かい日差しも相まって昼寝に丁度良さそうだ。 実際、広場ではゆっくりめーりんが気持ち良さそうに昼寝をしており、ゆっくりるーみあやゆっくりさなえ等、希少種と呼ばれるゆっくり達が人と戯れている。 広場から見える面に窓の無い建物の前には池と花壇があり、池の周りではゆっくりちるのが跳ね回り、ゆっくりすわこが水浴びをしている。花壇ではゆっくりゆうかが花や果樹の手入れをしていた。 まさにゆっくりを愛でることを好む人々が、思い描いたようなゆっくりぷれいすであった。 男は昼寝をしているめーりんに近寄り、その体を仔細に眺めた。 体は大きく、肌にはつやがあり汚れも無い、ただ帽子には傷があった。 ここはY町の施設、名前は無いがここを利用する人達からはゆっくりんランドなどと呼ばれている。 Y町は数年前までは特に見るところも無い、過疎に苦しむ町だったが、いまではゆっくりによって地域振興に成功した町として知られている。 ゆっくりんランドには愛で派のゆっくり愛好家がよく足を運び、町にお金を落としていた。 男はここで撮られたとされるある動画を目にして、興味と疑問を持ち、事情を詳しく知る管理人に話を聞く為にここに来たのだった。 広場を一通り見て回った男は、管理人に会う為に建物に入る。 建物の中の休憩所では、愛で派と思しき人達が思い思いにくつろいでいた。 あらかじめ電話でアポはとってあったので、受付で話をするとすぐに一室に通され、話を聞けることになった。 通された部屋で管理人は、個人的に知られる分には問題ないが、周知するようなことはしないで欲しい、と前置きしてここが出来た経緯を話し始めた。 「最初は一匹のゆっくりが役場に来て、山は誰のものか聞いた事から始まりました。 町のものだと話してやると、生えている花や茸は食べてもよいのかと聞き返してきました。 当時は特に手入れも利用もしていなかったから、誰も気にしなかったんでしょうな、いいよと返します。 するとそのゆっくり、山で取れた茸だと松茸やら何やらを取り出して、取引して欲しいと言い出したんです。 まあなんやかんやあって、町の損にはならないってんで取引することに決まりまして、で、取引する為の場として出来たのがここです。 ここの管理とゆっくり達との連絡役に私は雇われたんですな。住み込みで家族と一緒にゆっくりやっとりますよ」 「山のゆっくり全部と取引してるんですか?」 「いえ、取引を言い出したゆっくりの群れだけですよ。 取引し始めてから分かったんですが、この群れは他のゆっくりから爪弾きにされた連中の群れなんです。見た目が違う、行動が違う、数が少ないって理由でね。 邪険にされてるから満足に餌を集められない。だから、取引を思いついたんでしょうね」 「群れごと町の飼ゆっくりになったというわけですか」 管理人は首を横に振る。 「ゆっくり達はここで生活しているわけでも、飼われているわけでもないんです。他のところにある巣で暮らし、餌は自分で採ってますよ。 町がやっているのは他の人が連れて行かないように身分を保証したりね。欲しがる人が多いんですよ、希少種が多いから売る為に捕まえようとしたのもいましたね。 あと餌が足りなくなった時に収穫物の代金から餌を買ってやったり。ああ、あまあま―ケーキやお菓子を食べているわけではありません。ここに来る人も餌やりはやめてもらっています。 何かあって取引が御破算になっても生きていけるようにしてるんですな。賢い連中ですよ、娘のいい遊び相手です。長はどこかの飼ゆっくりだったんですかね、分を知ってます。 そうしていたら、何処から耳にしたのか人が見に来るようになりまして、形を整えたらこうなったわけです」 「動画のことなんですが…」 ここ、ゆっくりとの取引所の出来た経緯を聞き終えた男は、最も気になっていたこと、ここに来たきっかけとなった動画のことを聞き出そうとした。 「野生のゆっくりが近付いて来ています。事前に御説明した通り、広場や駐車場にいる方は建物の中に入って下さい。繰り返します…」 その時、スピーカーから放送が流れ、話が中断される。 「続きは観覧室で話しましょう」 男と管理人は部屋を移った。 管理人が案内した観覧室には複数の男女がいた。服装も年齢もまちまちで一見して何の集まりかは分からない。唯一の共通点はゆっくりを愛でていた表では誰も見なかったということだけだ。 部屋には大型ディスプレイ、スピーカー、テーブルと椅子が備え付けられていた。 壁の一面には細い溝らしきものが見える。溝には分厚いガラスが嵌め込まれており、そこから外が見えた。 外には先程までいたゆっくりや人の姿は見えない。放送を聞いて建物の中に戻ったようだ。 勧められた壁際の椅子に男が座る。 「そういえば、なんで野性のゆっくりが近付いて来ると分かったんです?」 隣に座った管理人が説明する。 「広場の外側に監視装置が設置してありますから、他のゆっくりが近付けばすぐ分かります。ほら、あそこ、来ましたよ」 管理人が示した先、森の奥から野生のゆっくりの一団が現れた。 ドスまりさを含む大小合わせて100匹程の群れだ。 広場のこちら側にはいつの間にかめーりん達が並んでいた。敵を迎え撃つ軍隊の如く隊列を組んでいる。 先程まで昼寝をしていた筈の帽子に傷があるめーりんも見えた。 「あのめーりん達は門番ゆっくりと呼ばれてます」 管理人は節々で解説を入れることにしたようだ。 広場に設置されたマイクがゆっくりの声をを拾い、部屋のスピーカーから流れる。 「ひろいね」「ゆっくりしてるね」「ゆっきゅりしちぇるね」「とってもとかいはだわ」「まりささまのゆったとおりなんだぜ」「まりさはすごいね」「しゅごいしゅごい」 はしゃいでいる。中でも偉そうにしているゆっくりまりさが群れをここに連れてきたようだ。 「ぐずのめーりんがいるよ」「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすにするよ」「ぐずのめーりんはどっかいってね」「ぐじゅーぐじゅー」 前の方にいるゆっくり達は、居並ぶめーりん達に罵声を浴びせながら、ゆっくりぷれいす宣言をしている。 「むーしゃむーしゃ、しあわせーっ」「おはなさんはゆっくりできるね」「ゆっくちころがるよ」「ゆーん、まっちぇー」 横や後方のゆっくりは、花を食べたり、じゃれたり、好き勝手にしている。 子ゆっくり、赤ゆっくりもいるところを見ると、群れ総出でここを奪いに来たようだ。 「小規模なものなら月に何回か、群れごとのような大規模なものは何ヶ月か置きに来ますよ。何時頃来るかは大体分かります。冬前には越冬準備に失敗した群れが来たりしますね」 「ぐずのめーりんのくせにまりさたちをむしするなんてなまいきだね」「せいっさいっするよ」「しぇーしゃいしぇーしゃい」 普段は喋れないことを馬鹿にするくせに、喋らないことが癇に障ったようだ。無言のままめーりん達に何匹かのまりさが体当たりを仕掛けようと跳ねて行く。 「「「ぐずのめーりんはゆっくりしねっ!」」」 一斉に飛び掛り、 「「「ゆべっ」」」 弾き返された。 それを見た後続のゆっくり達も加勢するが、隊列を保っためーりん達に弾き返される。 めーりん達はただ耐えるだけでやり返そうとしない。 「どすぅー、このぐずをやっつけるのぜぇー」 めーりん達の隊列を崩すことが出来ないまりさが、ドスに助けを求める。 「ゆっくりできないめーりんはゆっくり死んでね」 ゆっくりしている自分の群れが、さらにゆっくりする為に必要なゆっくりぷれいすを独り占めしているばかりか、 ゆっくり出来ないことをするめーりんから群れのゆっくりを守るべく、ドスは額に生えているきのこを噛み砕き、ドススパークを口中から放とうとする。 「大丈夫なんですか?射線上にここがありますけど」 ドススパークに不安を覚えた男が尋ねる。 「大丈夫です。この壁の強度はちょっとした要塞並ですよ。戦車でも持ち出さない限り貫けはしません。それに門番達がいますから」 それまでただ耐えていただけだっためーりん達に動きがあった。 壁を築くかの様に積み重なっていく。 ドスがドススパークを放った時、ドスと建物の間には重厚な盾が出来ていた。 盾―めーりん達にドススパークが突き刺さる。 盾が弾け飛んだ。めーりん達が焼け焦げ地面に散らばった。直撃を受けた者は当然即死している。余波を受けた者も軽くない傷を負っていた。 地面に散らばっためーりんの中にはあの傷ついた帽子のめーりんも見える。 「やったよ」「さすがドスだよ」「ぐずがまりさたちにさからえばどうなるかおもいしったのかぜ」「ちーんぽ」 吹き飛んだめーりん達を見て、ゆっくり達が歓声を上げている。 盾は崩れた。しかし、ドススパークはこちらに届かなかった。脆弱なゆっくりが大型動物でも食らえば只では済まぬドススパークを防いでのけたのだ。 生き残っためーりん達は素早く隊列を組みなおし、ドス達と向き合っている。 「むだなのぜ、ドスもういっぱつかますのぜ」「かなわないのがわからないの?ばかなの?しぬの?」「わからないんだねー、わかるよー」 それを見たゆっくり達は嘲り笑い、ドスは再度ドススパークを放とうとする。しかし、 「ふ、ふ、ふ、ふらんだーーーっ!!!」 後方のゆっくりが上げた悲鳴によって中断を余儀なくされた。 宝石の様な羽を持った捕食種、ゆっくりふらんがドスの群れの側面と後方に現れた。 ドスの群れは包囲され、完全に退路を断たれた状態だ。 めーりん達が耐えていたのは、ふらんが後方に回り込むまでの時間稼ぎ。ゆっくり達を退却不可能な場所に引き込む為だったのだ。 動画で見た光景だ、と男は思う。動画で見た時から浮かんでいた疑問が頭に浮かぶ。 窮鼠猫を噛むという言葉があるように、完全に包囲する必要は無いのではないか。いや、それどころかふらんがいるのであれば、それを示していれば他のゆっくりは来ないのではないか。 なぜこのゆっくり達はする必要の無い戦いを行うのか? 男は疑問を管理人にぶつける。 「襲ってきた連中は肥料や餌になります。その数は多ければ多いほどいい。群れの食料に余裕が出来ますからね。 前にも言いましたが、ここは巣ではないんです。いうなれば囮、敵を引きつけ巣を守る為の防衛線。ふらんがいるのが伝わるとゆっくりの行動が予測出来なくなりますから、殲滅するのは情報が伝わるのを防ぐ為でもあるんです。 それに、言うなればこの群れのゆっくりは死ぬことを当たり前だと考えているんです。まあ、ただ死ぬだけなら当然嫌がりますよ。 死ぬことに意味を付加したんですな。前に立ち、死に行くものは周りから認められ、優遇される。門番ゆっくりの名が与えられ、多く生まれることが出来る。埋葬もされる」 「埋葬?」 「墓を作るわけじゃありませんがね。草木の元に埋め一体となったと考えているようです。 上手い方法じゃありませんか。恵まれた環境で死ぬことが少なければ、個体の数は増え続ける。いつしか餌等の需給関係が崩れ、群れは破綻します。だから適度に死に、適度に生まれる。 この方法、これは人間が教えたわけじゃないですよ。少なくともここが出来た後ではないです」 管理人の解説を聞き終え、男は自分の疑問が解けていくのを感じていた。 ここではゆっくり達の戦いと死を見ることが出来る。愛で派が表でゆっくりと戯れるならば、虐待派はここでゆっくりの死ぬ様を眺める。 周りを見れば、表では見なかった虐待派の人達が戦いに釘付けになっている。 男は目を広場に戻す。 ふらんの登場を契機に戦場は大きく動いていた。 今まで隊列を維持していただけのめーりん達、その中の一隊がドスに向かって駆け出した。 ドスは近付くめーりん達を踏み潰そうとする。 めーりん達はドスのあんよを巧みに避け、ドスの顔を駆け上り、帽子を上に載っていたぱちゅりーごと地面に叩き落とした。 「ゆゆっ、ドスのおぼうしがぁーっ!」 続いて額のキノコを取り去った。 「ドスのキノコがぁーっ!」 ドスが頭の上に気をとられている隙に、数匹のふらんがドスのあんよを噛み千切る。 「いぎゃーっ、いだいーーっ!!」 ドスはもう満足に動けず、ドススパークも撃てず、帽子の中のものも使えない。クリームを吐いたぱちゅりーからは知恵も借りられない。 ただただ、自分の群れのゆっくり達が蹂躙される様を見続けるだけしか出来ない。ゆっくりが全滅するまでの間、悲鳴と助けを求める声と怨嗟を聴き続けなければならない。 何匹かが逃げ延びることを期待することも出来ない。 ふらんは逃げ散ろうとしているゆっくりを優先して狙い、めーりんは包囲を抜けようとしたゆっくりを中央に押し返す。どちらもゆっくりを逃しはしないからだ。 「どすぅーたすけるんだぜぇー」 群れを連れてきたまりさが、顔に穴を開け中身をぶちまけている。 「いやじゃー、じにたくないー」 泣き叫びながら逃げ惑っていたれいむは、めーりんに阻まれ、逃げようとしていた他のゆっくりに踏み潰された。 「やめちぇねやめちぇね」 ふらんに持ち上げられた子ゆっくりは、地面に叩きつけられ、自分が食べた花の代わりに餡子の花を咲かせた。 「やめてね、やめてあげてね」「ゆっくりさせてね」「ゆっくりさせてあげてね」 ドスはそんな有様を見ながら、ひたすらに願うだけだ。自分の群れを殺戮する憎むべきゆっくりに向かって。無力であるがゆえに、絶望と後悔で一切の思考が塗りつぶされたがゆえに。 「疑問は解けましたか」 管理人が問いかけてくる。 「ええ、しかしゆっくりと戯れる場でゆっくりの殺し合いが行われる。しかもそれを人に観させる。人によっては好ましくないものと考えるのでは?」 「町が仕組んだわけじゃないですよ。あくまでゆっくり達が生きる為に自分でやっていることです。利益を得ていることは否定しませんがね。あなたはそう考えるのですか?」 「いえ、ただおもしろいと思っただけですよ。表と裏の対比がね」 ドスの悲鳴が聞こえる。 他のゆっくりをすべて討ち取ったのか、ふらん達がドスに襲い掛り始めたようだ。 悲鳴は徐々に小さくなり、最後の呟きをマイクが拾った後は聞こえなくなった。 「もっとゆっくりしたかった…」 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 所詮通常種はクズなのだ -- 2018-06-20 18 14 25 一般的なゆっくり設定だと、 ・多対一ならドスでも勝てない ・見た目が違うという意味なら、群に唯一匹の希少種もゆっくり出来ないゆっくりという扱いでは? ・めーりん種とふらん種は仲がいい ・種族の特徴としてぱちゅりー種は覚えがいいだけで、知能の高さには個ゆん差がある こんな感じだから矛盾は生じない。 虐待派は施設側が動向を監視しているけど、愛で派の横槍が入らないか心配だなww -- 2018-02-16 01 21 54 ゆ愛で派だけど希少種はゆっくりできないゆっくりなをじゃないかな?(たとえば早苗とか →お飾り無しだから) -- 2017-06-17 15 07 35 ↓↓↓↓スゲえなじっちゃん -- 2016-09-14 20 05 25 流石めーりん -- 2014-12-25 21 41 44 ゆっくりでも頭いい奴いるんだな(ぱちゅいがいの話) -- 2014-01-02 22 23 57 じっちゃんすげえ -- 2011-11-05 11 07 45 ↓そのじっちゃんはまさかドス3体を一人で倒したおいうあの伝説の!? -- 2011-11-05 00 18 49 「ドスは確かに一般的なゆっくりと比べるとかなり強いけど防御力は紙 普通に蹴られただけでも痛がるから案外大したことない」ってじっちゃんが言ってた。 -- 2011-10-16 01 51 07 ドスって捕食種よりつよいんじゃなかったけ。 人間に通用する唯一のゆっくりだし。 -- 2011-07-12 21 25 03 めーりん好きだから嬉しい。 こんな共存の道もあっていいのだろうなぁ -- 2010-11-15 02 12 39 自発的なゆっくり同士の戦いが見れるのか、これは面白いなw 喋れないだけで罵倒するは殺そうとするドゲス共に負けるな、めーりん達! -- 2010-10-30 20 26 32 おもしろい。ゆっくり同士が戦術とか用いて戦うのって 楽しいなぁ。 -- 2010-06-17 10 35 08
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/701.html
現代ネタです。 文系が想像した理工系大学が舞台なので、あんまりつっこまないでね!! リアル弾幕ごっこ ”自機狙い偶数弾”についてご存知だろうか。 シューティングゲームの用語で、 「自機座標に対して左右対称に偶数撃たれる」弾を指すことばだ。 たとえば自機狙い2WAY弾なら、自機座標の右斜めと左斜めに一発ずつ撃たれることになる。 つまり、自機狙いとは呼ぶものの、自機座標そのものを狙うわけではない。 弾幕が偶数弾だけで構成されている場合、自機を動かさないことによって弾は左右へとすり抜けていくことになる。 「ということだから、お前ら動くなよ」 別の学部の友人から借りてきた装置をセットし、水の無いプールに放り込んだゆっくり達に声をかける。 装置は『センサー』と『スプリンクラー』で構成され……もうお分かりだろう。 「どうしてうごいちゃいけないの?ぴょんぴょんしなくちゃゆっくりできないよ?」 「このゆっくりぷれいすはひろくてきにいったぜ!まりささまのおうちにするんだぜ!」 「ゆっきゅりしていってにぇ!!ゆっきゅりしていってにぇ!!」 「やれやれ……」 話を理解しない奴、そもそも聞いてもいないやつ。俺はプールの底を一瞥するとスイッチを入れた。 スプリンクラーが強烈な放水を開始する。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃ!!!???」 「なっなんだぜ!!??なにがおこったんだぜ!!!??」 「ゆぴぃぃぃ!!ゆぴぃぃぃ!!!!」 鉄砲水のような放水は、プールの中心部に身を寄せ合ったゆっくり達の真横をかすめる。 轟音が耳を劈き、ゆっくり達をおびえさせる。 「おにいざん!!!ゆっぐりたすけてね!!!」 「そうだぜ!!かわいいまりさたちがどうなってもいいのかだぜ!!??!」 「ゆっきゅりできないよぉぉぉぉぉ!!!!」 「お前ら、自分のしたことを忘れたのか……」 俺はため息を付いた。 さかのぼること二日。 俺は研究室に鞄を置いたまま学食へ行き、帰ってくると、研究室が荒らされていた。 「なんじゃこりゃ……」 その時、ガサッという物音を聞いて俺は硬直した。 「!!」 部屋を荒らした賊が潜んでいるのかと思い、反射的に扉を閉めそうになった俺の耳に声が聞こえてくる。 「むそーふーいん!!」 「ますたーすぱーく!!」 「?……まさか……」 俺は扉を押し開き、部屋へと踏み込んだ。 散乱した部屋の中に、俺のレポートや教科書を引き裂いてあそぶゆっくりの一団がいた。 ゆっくりはこちらを向くと、口々に勝手なことを言う。 「ゆゆ?れいむのおうちになにかよう?」 「まりさのおうちにくるときには、てみやげをもってくるのがれいぎだぜ!」 「ゆゆー!」 とりあえずゆっくり共を捕らえ、部屋を整理する。 <被害総額> 教科書……………3冊 \7000 レポート…………ほとんど全部(ただしPCは無事だったので問題なし) ペットのお茶……1本(机や床が大変なことに)\150 泣きたいような気分だった。 「ここからだしてね!れいむのだんまくごっこをじゃましないでね!!」 「まりささまをおこらせるとあとがこわいんだぜ!!」 「ゆっきゅり!ゆっきゅり!」 諭してみてもまったく悪びれる様子もないゆっくり達。だんだんむかついてきたぞ…。 「そうだ」 俺はそのとき、ある友人のことを思い出した。 その友人はセンサー機能と多目的スプリンクラーのモニターを探していたのだ。 「おいお前ら、甘い顔してれば付け上がりやがって。 この俺がお前らに本当の弾幕ごっこのやり方を教えてやる……」 というわけで今に至る。 「どうだ?弾幕ごっこ楽しいか?」 俺は聞いてみる。 「だのしくないいいいい!!!!おうぢかえるぅぅぅぅう!!!」 「ま、ゆっくりかすっていってね」 俺はプールサイドに寝そべった。 「おみずさんこないでね!!ゆっくりあっちいってね!!」 ゆっくり達は水の直撃を受けてはいないが、降りかかるしぶきを避けようと限られたスペースの中を移動する。 しかし、ゆっくりに仕込んだセンサーによって、スプリンクラーはゆっくりの周囲”だけ”を確実に狙い撃つ。 どんなに逃げても無駄だ。 「ゆ!ゆぅぅぅぅ!!!!」 「おちびぢゃああああんんんん!!!」 一匹の子ゆっくりが足(?)を滑らせるがスプリンクラーはその場所を避ける。 「ゆ?ゆっきゅりたすかったよ?」 「おちびぢゃん!よがっだねぇぇぇ!!!!」 しかし、状況は変わらない。相変わらずゆっくりは周囲を脅かされている。 「……だけどやっぱりゆっきゅりできないよぉぉぉぉ!!!おみずいやだよぉぉぉぉ!!!」 プールの栓は抜いてあり、流れ去った水はタンクを経由して再びスプリンクラーに戻る。 装置のバッテリーも充分なことを確認した俺は、ゆっくり達に言った。 「俺はご飯食べてくるから、お前らはゆっくりしていってね!」 「でいぶもおながずいだ!!ごばんちょうだいぃぃぃ!!」 「ゆっぐりでぎない!!だじて!まりざをだじで!!」 「ゆびゅうぅぅ!!ゆぶぅぅぅぅ!!」 飯を食って帰って来ると、ゆっくり達は動かないで一箇所に固まっていた。 「ゆああーんん!!ゆっぐりできないよぉぉぉぉ!!!」 「がまんしておちびちゃん!!」 「つべだいぜ!!いやなんだぜ!!! だけどしにだぐないんだぜぇぇぇ!!!」 「うーん……」 あまりにも可哀相に思えてきたので、俺は聞いてみた。 「おい、お前達反省したか?」 「じまじた!!れいぶがわるかったでず!!」 「れいびゅもあやまるよぉぉぉ!!!」 「まりざもあやまっでやるんだぜ!!!ごめんなざいでじたぁぁぁ!!!」 まりさの発言が若干気にかかるものの、俺は装置を止めてやる。 「ゆゆ?おみずさんとまってくれたよ!!」 俺が止めたんだっつーの。 「たしゅかったよぉぉぉ……」 「ゆ!まったくしょうのないおにいさんだぜ! かわいいまりさをいじめるなんて、おにいさんはどうかしてたんだぜ! とくべつにゆるしてやるから、ゆっくりあやまるといいんだぜ?」 「………」 あっという間に態度を翻し、偉そうにふくれたり飛び跳ねたりするゆっくり。 「なにやってるの?れいむをはやくおそとにだすのもわからないの?ばかなの?しぬの?」 「ばかにゃの?しにゅにょ?」 「おにいさん!まりさはおなかすいたんだぜ! こうきゅうすいーつでゆるしてやるんだぜ!!」 駄目だ。やっぱむかつく。 第一、俺の被った被害が、現金出費だけで7000円オーバーだぞ。こんな機械のモニター1時間程度で済んだら、 こいつら超高給取りじゃねえか。パネェ!俺のやるせなさマジパネェっすよ!! 「しかし、頼まれてたセンサーやスプリンクラーの動作確認もしたし、もうすることもないよなぁ……」 俺は装置を回収すると、出せ出せとうるさいゆっくり達を放置してプールを出た。 ゆっくり達は自力でプールを出ることができないが、どうなろうと俺の知ったことではない。 帰って、提出期限の近いレポートから再プリントアウトしなければならないのだ。 大学を出ると、もとから良くなかった天気がとうとう雨となった。 「おっ、雨だ。 そういや、こんな弾幕のゲームもあったっけなあ……」 どっかにエスプレイド置いてあるゲーセンないかなあ。そんなことを思いながら、俺は家へと帰った。 * * * * ゆっくり達はプールから出られなかったが、別に気にしていなかった。 「ここをあたらしいゆっくりぷれいすにしようね!」 「とってもひろくて、まりささまにふさわしいんだぜ!」 「ゆっきゅりーー!!」 広々とした空間でゆっくりしだすゆっくり達。 その時、雨が降ってきた。 「ゆゆ!?またおみずさんだよぉ!!?? おみずはもういやだよぉぉぉぉ!!!」 さっきの事がトラウマになっているのか泣き出すれいむ。一方、まりさはといえば得意顔だ。 「れいむはばかだぜ!さっきにみたいにうごかずにいればもんだいなしなのぜ!」 「まりさおかあしゃんあたまいい! せっかくのあたらしいゆっきゅりぷれいすでゆっきゅりするよ!! ゆ~♪ゆ~♪ゆ~♪」 その場を動かずにゆっくりするゆっくり達だが、もちろん雨は降り注ぐ。 「おみずやだ!おみずごわいいいい!!!」 「おかしいぜ!?どうじてあたるんだぜぇぇぇぇ!!!???」 「おみじゅさん!!ゆっきゅりさせてよぉぉぉ!!!!」 雨は次第に強くなる。 「ゆっくりよけるよ!!ゆっゆっゆっゆっゆ!!」 「しかたないからまりささまのかれいなかいひをみせてやるんだぜ!ゆっ!」 「ゆゆー!!」 必死で上を見ながら避けても、雨は無数に降ってきてゆっくりの体を駄目にしていく。 「ゆふっ…ゆふぅっ…!こんなのむりだよぉぉぉぉ!!!!」 「だずけてぇぇぇぇ!!!ぼねがいぃぃぃ!!!まりざだけでもぉぉぉぉ!!!!」 「もっと……ゆっきゅり……したかったよぉぉぉ……」 雨音がゆっくり達の叫びを飲み込んだ。 おしまい。 書いた人:”ゆ虐の友”従業員 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/523.html
ユグルイ その6 20KB ※俺設定 ※東方オリジナルの設定をほとんど無視します ※某マンガのパクリ ※基本的には、長編になりそうなので、 数回に分けて、UPします。 ※人間が出ます ※人間がゆっくりに仕えています ※人間が非常に強すぎます 基本的には、原作無視です ※段々、シ○グイと離れてきた ※作者は低学歴なので、日本語がおかしいです ゆとり乙と罵ってください ※出張が長くて、続編書けませんでした。 ※このくそどれい!!!はやくあまあまさんをもってこい!!!! それでもいい人は読んでください。 ユグルイ その6 ゆっくり道は死狂ひなり。一匹の殺害を数十人して仕かぬるもの。 (ゆっくり道は死に狂いである。一匹を殺すのに数十人がかりでかなわないこともある。) ある夜。 「そろーりそろーり」 「そろーりそろーり」 れいむとまりさが、部屋を出ていき、人影がない場所へ二匹で向かった。 丁度、庭にある木の下に着いたれいむとまりさ。 「ゆっくりついたね!!!まりさ」 「ゆっくりついたんだぜ!!!れいむ」 二人は見つめ合い、微笑む。 「ゆぅ・・・。おちびちゃんたち・・・。 しんじゃったよ・・・。 れいむのかわいいおちびちゃんたち・・・。」 どうやら、連日の過酷な稽古で自分たちの子供を失ったようだ。 「しかたがないんだぜ・・・。 でも!!!またおちびちゃんはつくればいいんだぜ!!!」 と、楽観的なまりさ。 「そんなことできるわけないでしょ!!! こんなところでおちびちゃんをつくっちゃったら・・・ またおちびちゃんたちがころされちゃうでしょ!!! どうしてそんなことがわからないの!!! ばかなの!!!!しぬの!!!」 と、意外にゆっくりにしては客観的なれいむ。 「そんなことしらないのぜ!!! まりさはれいむとすっきりしたのぜ!!! おちびちゃんをつくらないようにすっきりすればいいのぜ!!!」 実は、ただ単にすっきりしたかっただけのまりさ。 「ゆぅ・・・。じゃあおくちでしてあげるよ・・・。 それなら、あかちゃんもできないよね・・・。」 色目を使い、まりさを妖しく見つめるれいむ。 「ちゅ~ぱちゅ~ぱ、ちゅ~ぱちゅ~ぱ」 れいむはまりさのぺにぺにを、音を立てながら舐めた。 「ぬふぅ~」 れいむの口淫に気持ちよさを感じ、顔を赤らめながら、 思わず声が漏れるまりさ。 ゆっくり道を学ぶゆっくりたちが時折、 このような逢引にふけるのを、見て見ぬふりをする情けがゆっくり道の高弟たちにも存在した・・・。 と、思われたが、もちろんそんなことはなかった。 何者かがれいむの背後に忍び寄る。 れいむのあにゃるに後ろから何を入れられ・・・。 「ちゅ~ぱちゅ~ぱ、ぢゅっばっ!?」 次の瞬間。 バァアアンン!!! れいむの体はあたり一面に四散した。 惚悦の彼方にいたまりさは、れいむの体が爆発した瞬間、 ありすらしきゆっくりの影を見た。 そこから何か液体のようなモノが向かってきて・・・。 まりさの見た最期の光景だった。 顔面が破裂しているまりさの頭上から、 茎が生え、赤まりさが3匹なっていた。 スヤスヤと眠る赤まりさたちを、高弟のありすは見つめた後、 無表情で舌で刈り取り、満月に向かって・・・。 ブゥゥウゥウ!!! 黒い霧を発射した。 このありすから逃れる術など一切あるはずもなかった・・・・。 次の日・・・。 飾りのないれいむは疲れていた。 ここにいるゆっくり全員が疲れていた。 過酷な修行? ここ数週間は彼らは肉体的には過酷な修行を一切受けてはいない。 ツチモグラを始めてから。 いや、正確には、ツチモグラを受けていないまだゆっくりたちは、疲れ切っていた・・・。 「・・・ゆぅ・・・。」 誰かがため息をついた。 ゆっくり出来ないその状況に耐え切れなくなったのだろうか。 「どぼぢで・・・こんな・・・めに・・・」 いつもなら、ゆっくり視点で物事を見れば、考えられない事態に対して、 「どぼぢで」と濁音混じりで醜い声で絶叫するゆっくりたち。 過酷な修行のせいか、肉体的にも精神的にも擦り減り、叫ぶ体力や気力が完全に削がれているのである。 『さぁ~て、今日もツチモグラ、始めるぞ。』 師範代と言われる人間が、そう言いながら部屋に入ってきた。 いつものことである。 「「「「!?」」」」 あるゆっくりは、体を小刻みに震わせて発情するが、その表情には恐怖の色が見え隠れする。 あるゆっくりは、目尻のしわが幾千にも重なるほど瞼を力の限り閉じる。 あるゆっくりは、ガクガクと歯軋りを繰り返し、歯が擦り減り、ヒビが入る。 あるゆっくりは、力みすぎて、しーしーとうんうんを漏らす。 みな多様な反応だが、心の中ではみな同じことを考えている。 自分以外の誰でもいい。 早く人間は自分以外の誰かを連れて行ってほしい。 そして、人間は早くこの部屋から出て行ってほしい。 おかしな話である。 ゆっくりと言えば・・・。 「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!ゆっくりできないにんげんさんはでていってね!」 とか、心に思っていることを何も考えず、空気を読まず、その後に起きるだろう虐待を予期せずに、 感情のままにしゃべる生物(なまもの)である。 そんなゆっくりの本能を明らかに凌駕するモノ。 ツチモグラの存在。 ツチモグラとは何か・・・。 実はここにいるゆっくりたちは何も知らないのである。 何も知らないのだが、絶対にゆっくり出来るものではない。 それだけは確実に知っている。 否っ!!! 知らされているのだ。 『じゃあ、今日はまりさだ。』 と、まりさを両手に抱えた師範代。 選ばれたまりさは無言だった。 いつもなら・・・。 「ゆんやぁぁっぁあああ!!!!ばでぃざじにだぐないぃいい!!! おべばいじばずぅうう!!!!ばでぃざをだずげでぐだざいぃいい!!!」 と無様に涙、涎、汗、しーしーを撒き散らし、 ケツをブリンブリンと震わせて、見栄もプライドも捨てて、 無様に命乞いをするゆっくり。 しかし、このまりさはそれをしなかった。 ただ静かに目を閉じて、一滴の涙が床に落ちた。 「もっと・・・ゆっくり・・・したかった・・・」 師範代とまりさが部屋から出て行った後、 ゆっくりたちは安堵するように思われるだろう。 「ゆっ!きょうはゆっくりできるよ!!!♪ゆゆゆのゆ~」 と、呑気なことをいうゆっくりを想像できるはずだ。 危険は去った。とりあえず、今日はゆっくり出来る。 それがゆっくり特有のポジティブな思考。 だが、ここにいるゆっくりたちは、そんな風には思わない。 むしろ、逆。 明日もゆっくり出来ないこの瞬間が来ることを知っている。 いや・・・。 これからが本当の恐怖。 れいむは、おさげで耳を塞ぐ。 まりさやちぇん、ぱちゅりーは、深々と帽子を被り、耳を隠す。 唯一、ありすは自身で耳を塞げないため、 「ゆぁぁぁぁああ!!!!ゆぁぁぁあ!!!!」 泣き叫び、ケツをプリンプリンと振り続ける。 中には自身のペニペニで右耳、舌で左耳と、両耳を塞ぐ強者のありすもしたが、 その不自然な体勢から、体に無理があったのだろう、 折れ曲がった腹部からカスタードが漏れる者もいた。 しかし、それでもなお、痛みに耐えて、塞ぎ続けようとする。 みなに言えること。 それはみな体が震えている。 自分の意思で体が震えているのではない。 恐怖によって、体が震わされているのだ。 そう・・・。 この声によって・・・。 「ゆディフォアうjckjhんぢhfsんhmsyfんvgmちうsんf!!!!!」 「ゆふいcyにくmんbdvyんcgdhヴぃmfhんmぎvんthmcヴぃふ!!!!!」 「ゆdyるゆいvvbtcsにぃんvcmヴyrんtmvんmtcyんtヴぃmぐc!!!!」 「ゆfyrついおんkjふぇんりrちぃこふぇcvmjふぉちぇcmtymvんt!!!!」 「ゆおい風呂言うvにゅもん7bm9v879んfc78w3pmf89vmtgvjt!!!」 さきほどのまりさが発している声である。 この声から察するに・・・。 相当の痛みを感じているようである。 一体、何を受けたらこんな声が出るのであろう。 この声を聞く度に、ここにいるゆっくりたちは、 餡子に刻みつくのである。 明日、選ばれてしまったら・・・。 この声を発するのは自分・・・。 その恐怖が、ゆっくりの明日のゆっくりより、今日ゆっくりするという本能を凌駕したのである。 その声が聞こえなくなった時・・・。 部屋中にいるゆっくりというゆっくりが、みな一様にして、 うんうんとしーしーを大量に漏らしているのである。 その量は日に日に増して増えるばかり。 そのため、ここにいるゆっくりたちのほとんどが、 痩せこけているのである。 この後、1日1回のゆっくりフーズが部屋にばらまられるが、 手をつけられるゆっくりは数えるくらいしかいなかった。 ほとんどのゆっくりが精神的ショックのあまり、 喉に何も通らないのである。 ゆっくりにあるまじき行為。 浅ましく食を求めるのがゆっくり。 どんな時でもどんな場所でもどんな状態でも食を求める。 その本能というか餡子に染み付いた性質をも超えるストレス。 それほど、このツチモグラへの恐怖は絶大なのである。 その後、師範代ではない人間が、部屋に入り、 餓死しているゆっくりや、ツチモグラを受けているゆっくりの叫び声を聞こえないようにと、 無理な体勢で耳を塞いだ結果、傷ついて今にも死にそうなゆっくり、 「ぱぴぷぺぽぽぽおおおおお!!!!」 と、目が虚ろになり、意味の分からない言葉を発している精神が壊れたゆっくりを、 次々に回収していく。 普段なら、 「くそどれい!!!こんなゆっくりできないところからまりさをだすんだぜ!!!」 「はやくあまあまさんをもってこい!!!」 「このいなかもの!!!とはいはなありすをおうちにかえしなさい!!」 などと言ってくるであろうが、それも言わない。 ただただ、この人間と目が合わないようにするのである。 目が合えば・・・。 もしかしたら、連れられるかもしれない・・・。 連れられる先は・・・。恐らく・・・。 この人間は、 手当てとかしてくれるんだろう。 こんなゆっくり出来ないところから逃がしてくれるんだろう。 そんな風に思うことすら・・・。 ここにいるゆっくりたちは・・・。 バカらしいと思い出したのである。 ここに来て・・・。やっと、というところかもしれないが・・・。 それほどまでに、限界に追い詰められているのである。 飾りのないれいむは・・・。 すでに限界を超えていた。 もう・・・。だめだ・・・。 これならば・・・。いっそのこと・・・。 死んだ方がマシだ・・・。 じゃあ・・・。 そんな悲壮感漂うことを考えるようになってきた。 れいむはつい口ずさむ・・・。 「もう・・・ゆっくり・・・したい・・・ずっと・・・」 その夜。 れいむは部屋を抜け出した。 逃げるために・・・。 はっきり言って、逃げられるなんて考えていなかった。 むしろその逆。 逃げ出して、殺されたかった。 待っていたら確実に来る死。 しかし、それがいつ来るか分からない。 その恐怖に怯えるくらいなら、自分で死ぬ時を選ぶ。 そう思ったのであろう・・・。 逃げ出したゆっくりの末路を知らないわけではない。 「こんなゆっくりできないばしょからにげるよ!!!おちびちゃんたちぃ!!」 「ゆっくちちないではやきゅかえりゅよぉ!!!」 「れいみゅはおうちにかえりゅよぉおお!!!」 そんなことを言っていたれいむ親子が、 逃げ出した次の日、見るも無惨な姿になって帰ってきた。 ゆっくりとはかけ離れた容姿。 恐らく痛いだろう。苦しいだろう。 だけど、少なくても今の状態より確実に死に近づく。 ここにいれば、自身の体が弱るのを待つしかない。 そんなにゆっくりは待てない。 れいむは今すぐに死にたい。 死んでゆっくりしたい。 ゆっくりするんじゃなくて、早く死にたい。 本来、ゆっくりに自殺という概念はない。 明日のゆっくりより、今日のゆっくりというその性質上、 今の苦しいことから逃げるため、自ら死を選ぶなんていうことはまずないのだ。 よく見る光景だが、 何らかの虐待に遭い、苦しさのあまり、ゆっくりは・・・ 「もうやだぁぁぁぁああ!!!おうちかえるぅうぅう!!!」 という言葉を発するだろう。 ゆっくりにとって、安心できる場所。 それは自身の巣なのである。 どんなひどい目にあっても、巣に帰ればゆっくり出来る。 そういう前向きな考えというか、現実逃避というか・・・。 とにかく、ゆっくりにとって、苦しいから自殺という発想はない。 生きようとする。この場を逃げてでも生きようとする。 明日のゆっくりより、今日のゆっくり。 だけど、今日ゆっくりできないのなら、ゆっくり出来る明日を探す。 例え、どんな手段を使ってでも・・・。 親を売る、子を売る、仲間を売る・・・。 最悪、自分の体の一部を失ってでも・・・。 生き残ってみせる・・・。 貞操なき信念、矛盾だらけの本能。 しかし、それがゆっくりなのである。 ゆっくりにとって、最優先することは、信念でも本能でもない。 ゆっくりなのである。 中には、苛烈な虐待の末、 「もうころして」 という自らの命を断ってほしいと懇願してくるゆっくりもいる。 それは自殺ではないのか?と思うが、そうではない。 自ら死ぬ方法を知らないから、相手に自身の殺害を頼んでいるのだ。 死にたい気持ちでも死ぬ方法が分からないのである。 実は・・・。 一部の博識なゆっくりを除いて、ほとんどのゆっくりは、知らないのである。 どうすれば、ゆっくりは死ぬのかと言うことを。 ゆっくりが死ぬためには・・・ 中枢餡の破壊、もしくは、致死量の中身の流失。 飢え過ぎた場合、 栄養不足になった中枢餡は水気がなくなり、 ひびが入り、その結果、死に至る。 精神にストレスを感じた場合もそうである。 カビが生えた場合も、中枢餡がカビに侵食されて、 中枢餡の成分が餡からカビに変わるからである。 暑さや寒さで死ぬゆっくりのほとんどは、 みな中枢餡にストレスを感じての死なのである。 大変非常に極々稀に寿命を迎える奇蹟と言える国宝級のゆっくりは、 中枢餡が古くなりすぎた結果、固くなり、ヒビが入ると言ったところだ。 ゆっくり同士の殺し合いの場合、 なんとなく体当たりで、押しつぶしたり、 なんとなく武器で体を傷つけたりして、 上記の二つの条件のいずれかを満たして、 なんとなく、結果的に殺してしまっているのである。 気が短く、敵対する相手に簡単に死ねという割には、 ゆっくりは知らないのである。ゆっくりが死ぬ方法を。 話がそれるが、 ゆっくりが死ぬ方法を知っているゆっくりは水浴びをする。 ゆっくりにとって、水浴びとは死に直結している。 水浴びをしすぎた結果、皮がふやけて、中身が漏れて死ぬからである。 そのメカニズムを理解していないゆっくりは、 水を浴びる=ゆっくりできないとだけしか認識していないのだ。 一見、脆く見えるゆっくりだが、 すべて、中枢餡と中身の流失というそのルールのみ、死に結びつき、 それ以外は、基本的に死に結びつかないという思ったより、 頑丈なのだ。 ストレスによる中枢餡の破壊は、個人差があるため、 このれいむのように、これだけ過酷な環境にいても、 未だ正常な精神状態であるゆっくりも多数いる。 そのため、自ら死を願うが、死ぬ方法を知らないゆっくりからすれば、 自殺とはどうすればいいのかわからないのである。 その死への最短ルートが、れいむにとって、 脱走ということだったのだ。 池や川があれば、 そこに飛び込み、死ぬことができるかもしれない。 しかし、残念ながら、そんなモノはここにはなかった。 だから、れいむは逃げ出した。 死ぬために・・・。 「ちゅ~ぱちゅ~ぱ」 「ぬふぅ~」 庭の木の下で、昨日とは違うまりさとありすのカップルがいた。 ありすはまりさのぺにぺにを音を立てながら舐めていて、 まりさはまさに達しようとしていた。 「なにをしてるの?」 れいむはそのカップルに問う。 「みればわかるんだぜ!!!すっきりなんだぜ!!!」 「そうよ!!!このいなかもの!!!わたしたちのとはいはなすっきりを しているのよ!!!じゃまをしないでね!!!」 と、怒りながられいむに返すまりさとありす。 「それは・・・すっきりじゃないよ・・・」 少々、呆れながら、れいむも答えた。 「そんなのしってるんだぜ!!!あかちゃんができたらゆっくりできないんだぜ!!! だからあかちゃんができないすっきりをしてるんだぜ!!!」 「おかざりさんのないいなかものはだまっていてね!!!」 と、相変わらず怒っているまりさとありす。 「ちゅ~ぱちゅ~ぱ」 「ぬふぅ~」 れいむを無視して、引き続き、まりさのぺにぺにを舐め続けるありす。 「ゆぅ・・・こんなところですっきりしなくても・・・へやですっきりすればいいじゃない・・・ こんなところでやってたら・・・ころされちゃうよ・・・」 自身は殺されるために、逃げ出したはずなのに、このまりさとありすを心配そうに見つめるれいむ。 「「ゆっ!?」」 その発想はなかったと言わんばかり、目が点になるまりさとありす。 バァアァン!!! 次の瞬間、ありすの足元に黄色い何かが大量に漏れていた。 いや・・・。 よく見ると、それはありすではなかった。 高弟のありすだった。 さきほどまでありすがいた場所に、高弟のありすがいた。 そして、高弟のありすの足元には、恐らく、ありすの中身だろうと思われるカスタードがあった。 「あ・・ああ・・・あでぃ!?」 バァッァン!!! まりさがありすの名前を呼ぼうとした途端、 まりさの体は爆発した。 高弟のありすは、れいむの方へ振り向く。 目にも止まらぬ早業に体を震わすれいむ。 しかし、れいむは目を閉じた。 これでゆっくりできる。 痛い目に遭うかも知れないけど・・・。 これでゆっくりできる。 れいむはそう思った。 「目を開けなさい。」 ありすは静かに言った。 れいむは恐る恐る目を開けた。 そこには無表情のありすがいた。 「楽に死ねると思ってるのかしら?」 「いたいのはいやだよ・・・ でも・・・これでやっと・・・」 れいむは心の底から思っていることを口にした。 「れいむ・・・もうくるしみたくない・・・」 れいむは哀しそうな目でありすの目を見た。 「苦しみたくない・・・か。」 ありすは少し笑った。 「あなた、ここに入る時、死にたくないって言ってたわね・・・。 死にたくないからここに入ったんでしょ・・・。 弱いから強くなりたいんでしょ・・・。 一人だったから誰も助けてくれない・・・。 だから、一人で生きていくために強くなりたいんでしょ・・・。 強くなるためには死んだっていいって思ったんでしょ・・・。 死にたくないから・・・ゆっくりしたいから・・・死んだっていいと思ったんでしょ・・・。」 「ゆぅ・・・しにたくないよ・・・ でも・・・くるしいのはいやだよ・・・ いたいのはいやだよ・・・ れいむは・・・もう・・・つらいんだよ・・・ だから・・・ゆっくりどうを・・・まなびにきたんだ・・・ でも・・・ゆっくりどうは・・・つらいよ・・・ しんだほうが・・・ゆっくりできるなら・・・もう・・・ ゆっくりしたいよ・・・」 「甘えね。そんなのは。」 「しってるよ・・・でも・・・もう・・・れいむ・・・」 「限界?そんなもので? 仕方がないわね・・・少しだけ褒めて上げましょうか。 あんな状態でまだまだ正気でいられるのは、 最初に来たゆっくりの1割もいないのよ。 結構、根性だけはあると思うわ。今生き残っている連中は。そこは認めてあげるわ。 それ以外はカス同然だけどね。 多分、同じことをやられたら、人間でもそれだけ生き残っているかどうか・・・。」 「そんなの・・・しらないよ・・・ もう・・・れいむ・・・つかれたよ・・・ それに・・・れいむ・・・にげだしたから・・・ これから・・・ぎゃくたい・・・されるんでしょ・・・ かんけいないよ・・・そんなこと・・・」 はぁ~と溜息をつくありす。 「あなたのゆん生で一番つらかったことって何?」 「それは・・・」 「こんなこと・・・つらいうちにならないんじゃないの?」 「・・・」 「あなたが送ってきたゆん生で一番つらかったことを思い出しなさい。 今のつらさとそのつらさ、天秤にかけて、今のつらさの方がつらいというのなら・・・。 もういいわ。あなたの望むとおりにしてあげる。」 「れいむは・・・」 れいむは考えた。 今までのゆん生を思い出し・・・。 一番つらかったことを・・・。 あの頃の方がつらかった・・・。 お母さんに睨まれた日・・・。 群れから追い出された日・・・。 お爺さんとお別れした日・・・。 お兄さんからいじめられた日・・・。 一人で寂しくて泣いたあの日・・・。 「れいむは・・・まだ・・・つらいおもいをしってるよ・・・」 「そう。それはよかったわ。じゃあ、いいわ。部屋に戻りなさい。」 ありすは何事もなかったような笑顔で笑った。 「ゆっ!?」 れいむは驚いた。ありすは自分を殺すのだとばかり考えていたから。 「どうしたの?さあ、早く。私の気が変わらないうちにね。 本来ならば、脱走したんですから、殺されても仕方ないんだけどね。 やっぱり、そっちの方がやっぱりいいのかしら?」 「ありす・・・どうして・・・」 「勘違いしないでね。 励ましてあげたなんて、思わないことね。 死にたがってるヤツを虐待したって、つまんないものね。 あなたがゆん生で一番苦しいと思うほどの修行に出会うまでは、 なんだかゆっくり道の修行が負けたような気がするし・・・。」 「ありす・・・」 「何をしているの!?早く戻らないと、ホントにやるわよ!?」 と、ありすは自身のぺにぺにを尖らせた。 「ゆぅううぅうううぅううぅうううう!! もうやだぁぁっぁあぁああああ!!!! おうちかえるううぅううううううぅうう!!!!」 れいむは、定番の台詞を泣け叫びながら、 全力でその体を弾ませて、ポヨンポヨンと部屋に戻っていった。 『ご苦労様☆』 師範代が木の陰から笑いながら出てきた。 「覗きが趣味なの?なんだか、この田舎者!!って罵りたくなるわ。 そんな言葉使いすると、頭悪そうに見えるけど、他のやつ等が、 使いたくなる気持ちが分かったような気がするわぁ~。」 『そういうな。これも先生の言いつけだからな・・・。』 「あれのどこに先生は見出したのかしら・・・。」 『さあな、こればかりは、先生の気まぐれだから・・・。』 「ようじはおわったか?」 「ごめんなさい、待たせたようね。」 『まりさ、ゆっくりしていってね!!!』 「ゆっくり?なんだそれは? くだらないね!!!さあ、はじめようか!!!」 まりさとありす・師範代は一斉に飛び掛った。 部屋に戻ったれいむ。 「れいむはもっとつよくなるよ・・・」 そうつぶやくと、ゆぴぃゆぴぃと寝息を立てながら床に就いた。 つづく あとがき 次回で第1部完です。 あと、もう元ネタがシ○グイとか忘れてください。 コメ欄で批判が多いけど、気にしていません。 だってこれ、もうゆっくりじゃないもん(笑) 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 参考文献って程度で良いんじゃない?俺はこれ面白いと思うし、嫌なら読まなければ良いだけ -- 2012-12-15 09 54 59 良いんぢゃない? -- 2012-05-25 01 14 17 ひどいなこれ -- 2010-01-28 11 56 42
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2740.html
・このSSには虐待されるゆっくりと愛でられるゆっくりがでます ・作者に都合の良い独自設定があります ・一部のゆっくりは漢字を使って喋りますので違和感を感じる人は読まないほうがいいかも ・このSSを書いたのはHENTAIあきです!分かってると思いますがHENTAIが嫌いな方は読まないほうがいいです! ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! 布団の中で一匹の胴付きみょんが顔を赤くして辛そうに息をしている。 その姿をみょんの飼い主であるお兄さんはその姿を心配そうに見ている。 「みょん大丈夫か?やっぱりもう一日一緒にいたほうがいいか。」 「心配しないでほしいみょん。お兄さんは学校さんがあるんだからお勉強さんにいってほしいみょん。」 みょんはまだ辛いがこれ以上お兄さんに迷惑はかけられないとそんなことを言う。 今までみょんに家事を任せっきりだったお兄さんは、慣れない家事やみょんの世話と疲労が溜っているのも事実だ。 加えてみょんが心配で大学にも行かずにいるのでみょんの方は自分よりもそちらのことを心配している。 「今日は大事な授業さんのはずだみょん。みょんはだいぶ楽になってるから平気なんだみょん!」 卒業に必要である授業を知っているみょんの言葉に、お兄さんは言葉も出ない。 本人よりもお兄さんに必要なことを把握しているみょんにまさにお兄さんの親代わりのようなものだ。 「一応終わったらすぐに帰ってくるけど、それまでゆっくりしてろよ。」 「お兄さんは心配症だみょん。みょんはお兄さんと違ってしっかりしてるみょん!」 大学に向かおうとするお兄さんにみょんはそんな軽口を言う。 最後まで心配そうな顔をしてお兄さんは部屋から出て行った。 「しかたないから半霊を使うしかないみょん・・・。」 お兄さんが部屋から出て行ったのを確認すると、みょんは嫌そうな顔をして半霊を見る。 ごく稀にゆっくりみょんには半霊と呼ばれる白玉で出来た謎の物体を連れている物がいる。 何のためにいるのか、どうしてすべてのみょんにいないのかと謎もあるが半霊がいるみょんは頭が良いものが多い。 「みょんが許可するみょん!今日だけゆっくりしてもいいみょん!」 そうみょんが半霊に言うと、嬉しそうに半霊がぐにゃぐにゃと体を動かし始める。 しばらくすると半霊が人玉のような形から布団で横になっているみょんと同じ姿に変化した。 「ちーーーーーーーーーーーーーーーーーー○ぽ!」 「喋るんじゃないみょん!恥ずかしいから口を開いちゃ駄目みょん!」 嬉しそうに卑猥な単語を口にする半霊をみょんは顔を赤くして半霊を叱りつける。 同じような姿だが大きさはみょんより一回りほど小さい。 その上みょん本人が普通に喋れるというのに何故か半霊が話せるのは卑猥な単語のみである。 「今日はしかたないけど、お部屋のお掃除をしてほしいみょん。終わったら好きにしていいみょん。」 「ろしゅつぷれい!」 「だから喋るんじゃないみょん!」 声をあげて部屋から出ていく半霊を不安そうに見ながら、みょんは薬をオレンジジュースと一緒に飲むとそのまま寝息をたてはじめた。 「まーらまーらまらかわかむり♪。どうていおとこのなげ~き♪。」 どこぞの映画に出てくる頭に残る歌を自身で喋れる卑猥な単語で歌いながら、半霊は部屋の掃除を始める。 人型でなくてもみょんと一緒に掃除をしてきているので、手なれた様子で部屋をてきぱきと片付ける。 「えろほん!きょにゅう!むしゅうせい!」 お兄さんが隠してあった秘蔵の本を発見して、半霊は嬉しそうに中身を読み始める。 みょんであれば即座にゴミ箱に捨ててお兄さんを説教するが、半霊は興味津津という風にじっくりと読み進める。 「ふぅ・・・。どうしてにんげんさんはこんなものをありがたるのか・・・。」 読み終えてすっきりしたのか哲人めいた言葉を言って、半霊は自分だけが分かる様に押入れの中へと本を隠す。 休憩を挟みながらも半霊は汚れていた部屋を片付け終えると、ゆっくりとおやつを食べ始める。 そんな一時を壊す存在が部屋の中へと侵入しようとしていた。 「まどさんはいじわるしないであいてね!れいむをゆっくりさせないなんてひどいよ!」 「いじわるしないであいてね!れいみゅおこるよ!」 「ゆっきゅり!ゆっきゅり!」 窓を見てみると野良と思われる薄汚れたゆっくり一家が窓に張り付いていた。 シングルマザーであるのかれいむが一匹に子れいむと未熟児である子まりさの一家だ。 そんな一家を確認すると、半霊は窓に近づいていく。 「いいところにきたね!どれいはさっさとこのまどさんをあけてね!そしたらあまあまをよういしてね!」 「たくさんでいいよ!さっさとしないとれいみゅがせいっさいするよ!」 「あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!」 そんな一家の願いを聞いたのか、半霊は窓を開けて野良一家を部屋の中へと招き入れる。 汚い体で部屋の中に入ってくると、野良一家はさっそくお決まりのセリフを言う。 「ここをれいむとおちびちゃんのゆっくりプレイスにするよ!」 「おかあしゃんかっこいいー!」 「おきゃっしゃ!ゆっきゅり!」 部屋の主であるお兄さんの一応飼いゆである半霊を前にそう宣言する野良一家。 そんな一家の一員である未熟児まりさを半霊は静かに摘む。 「なにするの!れいむのだいやもんどのようにうつくしいおちびちゃんをきたないてでさわらないでね!」 「いもうちょだけずるいよ!れいみゅもやってね!」 そんなれいむと子れいむを無視して半霊は未熟児まりさのあにゃるに指を入れる。 そして蜜柑の皮を剥くように未熟児まりさの皮を一気に剥ぎ取った。 「ゆっぎゅりでぎにゃいいいいいいいいい!」 「ごうもんぷれい!」 悲痛な叫びをあげる未熟児まりさはそう言って黒い餡子の塊となり、半霊はどこか危ない表情をしてにまりと笑う。 突然の凶行に親であるれいむと子れいむは思考が止まるが、すぐさま現状を理解する。 「れいむのおちびちゃんがああああああああああああああああああああ!」 「ゆわああああああああああああああああ!れいむのいもうちょがあああああああああああああああああ!」 おそろしーしーを漏らす子れいむとれいむが大きな声で叫ぶが、半霊はそんなことを無視して未熟児まりさの体をいじくる。 「ゆぴい!ゆびびびびびびびび!」 ひとしきり体をいじくると半霊は未熟児まりさの中枢餡を引き抜く。 体を震わせていた未熟児まりさは甲高い声で一鳴きするとただの餡子の塊となった。 半霊は中枢餡を大切にテーブルの上に置いてあったおやつ用の皿に乗せる。 「このくそどれいいいいいいいいいいいいい!れいむのおちびちゃんをころしたゲスはしねえええええええええええええ!」 激高したれいむが半霊に怒りの体当たりを行うが、半霊はひらりとれいむの体当たりを避ける。 無様に顔から床にちゅっちゅをするれいむを放っておき半霊は恐怖で気絶した子れいむに近づいていく。 「おちびちゃんにげてええええええええええええ!」 「ゆ?どうしたのおかあ、おそらをとんでるみたい!」 気がついた子れいむが見たものはにんまりと笑っている半霊の顔であった。 妹の死にざまを見ていたれいむをさっきの恐怖を思い出す。 「いやだああああああああああ!れいみゅまだしにぢゃくないいいいいいいいいいいいいい!」 「ぜんざ!ぬれぬれ!」 逃げようともがく子れいむを、半霊は傷つけない様に体をマッサージし始める。 それを見たれいむは半霊が反省したものと思い態度を改めてえらそうな表情をして半霊を罵倒する。 「ゆ!よくかんがえたらあんなゆっくりできないおちびちゃんはいらなかったよ!だけどおちびちゃんをころしたんだから どれいはしっかりれいむのおちびちゃんにほうしするんだよ!」 「ゆゆ~ん!れいみゅきもちいいよー。」 適度な力で体をもまれている子れいむは気持ち良さそうにリラックスしている。 だが半霊はだんだんと子れいむを揉む力を強めていく。 「ゆゆゆゆゆ!なんぢゃかきもちよくなってきたよ!」 「なにしてるの!?れいむのおちびちゃんにへんなことしないでね!」 トロンとした子れいむの下半部からぺにぺにがその存在を主張し始めるのを確認すると、半霊はますます揺すり続ける。 「すっきりー!」 「とくのうみるく!」 子れいむから出された精子餡をコップの中に注ぎ終えると、半霊はまた子れいむの体を揺する。 一度すっきりしたにもかかわらず、子れいむは再びぺにぺにを立たせる。 「おちびちゃんだめだよ!そんなにすっきりーしちゃったらずっとゆっくりしちゃうよ!」 「うるさいよ!れいみゅはきもちいいんだからばばあがくちをださないでね!」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおお!」 そうしてまたもやすっきりーする子れいむ。 満足したのかぐったりと体を曲げる子れいむだが、半霊はまだまだ手を動かすのをやめない。 「あかだま!ふくじょうし!」 「やべでね!れいみゅもうすっきりしたくないよ!」 抗議をするが半霊を手を止めずに子れいむから精子餡を絞りださせる。 三度目のすっきりーを終えても、まだまだ半霊は手を止めない。 「すっきりー!すっきりー!すっきりー!」 「もうやべでええええええええええええええ!おちびちゃんがしんじゃうよおおおおおおおおおおおお!」 こうしてれいむの大切なおちびちゃんはその体を干からびさせるまで精子餡をコップに出し続けさせられた。 皮だけの萎んだ饅頭となった子れいむを、半霊は汚そうにゴミ箱へと捨てる。 「このくそどれいいいいいいいいいいいいいい!れいむがシングルマザーじゃなくなったでしょおおおおおおおおお!」 見当違いな怒りの声を上げるれいむを、半霊は両手で抱えると開けていた窓から放り投げる。 地面にぶつかって痛がるれいむを無視して半霊は窓を閉めると、鼻歌を歌いながら薬を探し始めた。 薬を見つけると未熟児まりさの中枢餡の乗った皿と子れいむから搾った精子餡の入ったコップをお盆に載せ、 みょんが眠っている部屋に向かおうとする。 「あけろおおおおおおおおおおおお!さっそとくそどれいはしねえええええええええええええええ!」 窓に体当たりを繰り返しながら怒声をあげるれいむを、半霊はお盆を一旦テーブルに置くと煩そうに窓を開ける。 怒りに燃えるれいむは開けられた窓から再び部屋に入って半霊に攻撃をしようとするが、 半霊は窓を開ける前に用意してあったはくろーけんでれいむの右目を突き刺した。 「れいむのきれいなおべべがああああああああああああああああ!」 「梅毒!淋病!クラミジア!」 右目からくろーくんを引き抜くと、半霊はれいむの顔じゅうに次々と穴を開けていく。 あんよである底部にも裏返してきっちりと穴を開けていき、歩けない様にする。 体中から餡子を垂れ流しているれいむを、半霊は外へと蹴りだしてこんどこそみょんのいる部屋へと向かう。 「あんこさんでないでね!あんこさんがでちゃったられいむがゆっくりできないでしょううううううううううう!」 動けずに餡子を垂れ流しているれいむはそんなことを叫ぶ。 れいむの餡子に惹かれたのか、れいむの周りに蟻が徐々に集まってきた。 「ありさんやめてね!れいむのあんこさんをもってかないでね!やべろっでいっでるでしょおおおおおおおおおおお!」 そんなことを言うが蟻はどんどん数を増やしていきれいむの餡子を巣穴へと運んでいく。 そのうちに餡子だけでなくれいむ自体を解体し始めた。 「いぢゃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!どうじででいぶがごんなめにいいいいいいいいいいいい!」 可愛いおちびちゃん(笑)を失い、自らの命すら失おうとしているれいむは自分の不幸を呪う。 だがこれはすべてれいむ自身が招いたことだ。 無理やりすっきりーして番であったまりさに愛想を尽かされ、狩りもろくに出来ずに人間の家にやってくる。 身から出た錆なのだがれいむはそのことに気付かずに、ひたすらこの世の理不尽を喚く。 そんなれいむを蟻はただ黙々と解体していき、れいむは徐々に失われる命を感じながら叫ぶ。 煩かった野良を追い出した後で、半霊は寝ているみょんを起こす。 「ピロートーク!」 「何なんだみょん?お掃除はもう終わったのかみょん。」 不審がるみょんに半霊は持ってきたおぼんに乗っている物を見せる。 「何だみょん?餡子さんの塊とこのどろっとした飲み物さんは?」 「ぜつりん!ギンギン!ひっちゅう!」 「体に良いみょん?確かに甘そうで美味しそうな匂いはするみょんね。」 ゆっくりの中でも特に美味とされる中枢餡、その中でも成体になっていないゆっくりの中枢餡はさらに美味とされる。 その上未熟児であったまりさの中枢餡であり、まさに珍味と言ってもいいだろう。 子れいむから搾り取った精子餡は牛乳と混ぜ合わせて、体に良いようにとレンジで程よい温かさになっている。 「せっかく作ってもらった物は食べないと悪いみょん。ありがたく頂くみょん!」 「ぺにーす!」 そう言って中枢餡を一かじりするみょんを半霊は嬉しそうに眺める。 ゆっくりと咀嚼するとみょんは中枢餡の味に驚く。 「なんなんだみょんこれは!?甘いけど全然しつこくないし、いくらでも食べれそうだみょん!」 未熟児をすぐに殺さずに苦痛を味あわせた中枢餡は市販のゆっくり商品とはまったく違う味であった。 熟練の虐待お兄さんでなければ、おそらく同じような味には出来ないだろう。 続けてみょんは牛乳と混ざった精子餡を飲む。 「ちょっとねばねばして飲みにくいけど、甘くて温かいから体がぽーかぽーかするみょん。半霊はどこからこれを取ってきたみょん?」 「・・・」 「都合の悪いときだけ喋らないんじゃないみょん!まあ美味しかったからいいみょん。」 半霊の用意した特別メニューをみょんが食べ終えると、さっきよりも顔色が良くなっていた。 今まで栄養はオレンジジュースでしか採っていなかったが、半霊の用意した手料理(?)で随分と回復したようである。 「どうしたみょん?ゆっくりしても良いんだから遊んで良いみょん。」 「そいね!そいね!」 半霊は不思議がるみょんの布団の横へと潜り込もうとし始める。 それをみょんはしょうがないと半霊を受け入れる。 「今回だけだみょん。」 「にょん!」 お兄さんが大学から帰ってくると、みょんと半霊が仲の良い姉妹のように布団で一緒に寝ていた。 みょんの風邪がすっかり治った後でも、半霊は今も人型の状態のままである。 お兄さんが半霊の変身姿を見てすっかり気に入ってしまい、そのままでおいてくれとみょんにお願いしたのだ。 人型になったことで半霊も食事を採る様になって食費が増えたが、お兄さんの友人にみょんと半霊とのツーショットを見せたところ。 「何これ可愛い!食費ぐらい私が出してあげるからもっと写真を撮って!」 さすがに現金を受け取ることは出来ないので、御裾わけとして美味しいおかずをGETすることになった。 また外で何やら叫んでいる活きの良いれいむをお兄さんが発見して補修し、 饅頭製造機として働いてもらうことでおやつも買わないですんでいる。 さすがに蟻がたかって汚かったので綺麗に洗って、生まれてすぐの赤ゆのみを食べている。 「みょん~にょん~。饅頭出来たからこっちおいで~。」 「半霊をにょんって呼ぶのはやめてみょん!」 「にょん!にょん!」 さっそく出来た饅頭を一緒に食べる為にみょんと半霊を呼ぶお兄さん。 半霊をにょんと呼ぶのは、みょんと言おうとしてにょんと言っているのをお兄さんが面白がって命名した。 「何で嫌なんだろうなにょん?こんなに可愛らしい名前なのに。」 「だってにょんってなんだかしーしーみたいで恥ずかしいみょん・・・。」 顔を赤くするみょんをお兄さんは小型カメラでこっそりと撮る。 友人に頼まれてせっせとおかずの為に今日もこっそりみょんの写真を撮るお兄さんであった。 「まあそんなことは良いから饅頭食おうぜ。今日もまた活きのいい饅頭を作ったからな。」 お兄さんはそう言って皿の上に乗った赤ゆ達をテーブルの上に置く。 「ゆぴぴ!ゆぴ!」 「ゆっきゅり!ゆきゅりしちぇね!」 「ゆゆきゅちさせちぇ!」 皿の上に乗っていたのはすべて未熟児だけであった。 半霊に傷つけられた時なのか、それとも蟻によってなのか分からないがれいむが生む赤ゆはすべて未熟児ばかりである。 店で買うと普通の赤ゆよりも割高であるが味が良い未熟児を食べられるとあって、お兄さんの財布は随分と楽になっている。 「やっぱり美味いなこれ。ぷちぷちして噛んでて面白いんだよな。」 「お行儀が悪いみょんお兄さん!」 「きん○ま!いんのう!」 爪楊枝で未熟児を刺して口に運んで食べる三人。 皿の上では爪楊枝から逃れようと必死に未熟児が逃げ回るが、すべて口の中へと消えていった。 「やべでえええええええええええ!でいぶのおちびちゃんはたべものじゃないいいいいいいいいいい!」 加工所特製の防音の透明な箱の中で我が子を食われていく様をじっくりと見せられるれいむ。 こうすることで精神的苦痛を味あわせて次に赤ゆを作らせる時にさらに味がよくなるという寸法だ。 今まで他人をゆっくりさせることが無かったれいむが、初めて他人をゆっくりさせることが出来るのであった。 おまけ 賢者の一時 「おにいさん・・・。」 「どうしたにょん。」 「どうしていきものはあらそわないといけないのかな・・・。」 「難しい質問だな、分かることは色々と理由があるんだ。」 「たとえばどんなりゆうがあるの?」 「自分と違う考えだったり、些細な一言だったり、きっかけは本当につまらないことだろうな。」 「かなしいことだね・・・。みんなでなかよくすればいいのに。」 「そうだな、だけどそれが生きてるってことなんだろう・・・。」 「言い訳はそれだけみょん?」 「「ごめんなさい。」」 顔を怒りでひくひくさせながら、みょんは全裸で正座しているお兄さんと半霊を冷たい視線で見る。 買い物から帰ってみればお兄さんと半霊が今まで処分していた本を見ながら楽しそうにワイ談をしていたのだ。 お兄さんはさっぱりとした顔つきで、半霊に至っては一人すっきりー真っ最中である。 季節はずれの寒い気温の中でお兄さんと半霊は一時間以上そのままでみょんに説教され続けたのであった。 後書き スレで卑猥な単語を離す胴付きみょんとそれを追いかける妖夢を見て閃きました。 実際妖夢が見たら相当ショック受けそうですし、幻想郷設定でなんか書くのはきついので胴付きみょんと半霊で書いてみました。 黄昏フロンティアさんの妖夢のスペカで半霊が妖夢の動きを真似る物があったので、ゆっくりでも似たようなことをさせてみました。 牛乳と餡子の組み合わせが普通なのかは分かりませんが、自分はドラ焼きや饅頭と一緒に牛乳を飲んで美味いと感じます。 最近ではHENTAIが増えていく中でHENTAIを嫌う人もいますが作風を変えないHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 ふたば系ゆっくりいじめ 1155 ゆっくりスクール ふたば系ゆっくりいじめ 1159 ゆっくりの寿命 ふたば系ゆっくりいじめ 1165 ゆっくりクラブ ふたば系ゆっくりいじめ 1178 まりさひどい目に遭う ふたば系ゆっくりいじめ 1184 オレンジジュースを買いに ふたば系ゆっくりいじめ 1216 特異体質を持つ愛でお兄さん ふたば系ゆっくりいじめ 1233 新月の夜に ふたば系ゆっくりいじめ 1247 しっかりゆっくりとうっかりゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1268 一人ぼっちのゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1280 新世紀覇王伝まちょりー ふたば系ゆっくりいじめ 1294 行列の出来るえーりん診療所 HENTAIあきの作品集 このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 HENTAIあき感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1311 みょんな一日』 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2991.html
「たっだいまぁ♪」 と言いながら誰もいない家に帰ってきたのはあるお姉さん。 仕事から帰ったばかりで疲れているはずなのに、今日のお姉さんはやけに明るい。 その原因は今日の晩御飯、大好物のとんかつである。それはお皿の上にくれらっぷでくるんで置いてある。 お姉さんは仕事から帰ってから、必ず規則正しく7時30分からテレビを観る。 帰宅が7時頃になるお姉さんは、帰ってから夕飯を作っていたのでは間に合わないのだ。 それでお姉さんは日課へのこだわりとして、毎朝夕飯を作っている。河童印のラップのおかげで保温はもちろん、味だってばっちりだ。 しかし、そのるんるん気分と日課はあっけなく壊されることになる。 「ゆっくりしていってね!!!」 と叫ぶゆっくりがいた。それを見たとたん、お姉さんはへなへなと床に崩れ落ちる。 なんととんかつがきれいに片付けられてしまっているではないか。 「ここはれいむのおうちだよ!しらないおねーさんはごはんをおいてさっさとどっかいってね!!!」 「このさくさくはすごくおいしかったよ!だからかわいいれいむにもっとさくさくをもってきてね!!!」 ゆっくりれいむがなんかほざいているが、お姉さんには聞こえていない。 一か月に一回の楽しみだったのに! パン粉だってこだわって小麦からつくったのに! お肉だって最高級の奴を買ってきたのに! この日の為にソースだって新しいのをかけておいたのに! ん…、ソース………? 「おねーさん!はやくれいむにあのさくさくをもってきてね!!!いわなきゃわかんないなんておねーさんはぐずだね!!!」 ソース…。……フフ………。 お姉さんは声もあげずわずかに笑いながら立ち上がり、家を後にした。 (ゆっへっへ!さくさくを取りにいったね!このばかなおねーさんはりようできるね!まいにちあのさくさくをもってこさせるよ!) どうやらこのれいむにはゲスの素質があるようだ。 お姉さんは10分もかからず帰ってきた。何やらたくさんの小袋を箱詰めにして運んでいる。 「ゆゆ!おねーさんおそいよ!れいむをまたせるなんてゆっくりしすぎだよ!!!」 お姉さんは聞いちゃいない。箱から小袋を取り出し、開封し、れいむに差し出す。当然れいむはゆっくりならざる速さで飛びかかる。 「はふはふ!うっめ!めっちゃうめえ!ぱねえ!」 あっという間も無く完食した。 お姉さんが箱買いしてきたのはとんかつを模した30円の伝説の駄菓子、「ゆッグカツ」である。意外とソース味が濃く、実にリアル。 だがそれは駄菓子。肉ではなく魚のすり身を揚げた物なのだが、ゆっくりブレインでは気づくはずがない。 とんかつを大量に買い込む金などないお姉さんはそう踏んで、わざわざ「ゆッグカツ」を買い込んできたのだ。 「ゆゆ!おねーさんはゆっくりできるね!おれいにれいむにさくさくをまいにちもってこさせてあげるよ!!!」 いやお礼にもなってないし。そう突っ込むのをこらえ、お姉さんはれいむに初めて声をかける。 「ええ。そうさせてもらうわ。」 れいむはゆへーん!とえばりながら体を膨らませた。お姉さんはそれを見て、またもやわずかな笑いをみせた。 (フフ…。あなたがそのサクサクの味に悶えるのはいつかしら…。) 次の日の朝。 お姉さんが起床するなりれいむはゆッグカツを要求したのでお姉さんは言われるままに台所に行き、お皿の上にゆッグカツを几帳面に乗せる。 だがそこから。お姉さんはゆッグカツにソースを少しだけ追加してかられいむに差し出す。 もちろん、仕事に行っている間に部屋を汚されてはたまらないので床一面に文々。新聞を敷き、高いところのものは全部片付けた。 そうして彼女は出勤する。お姉さんを見送ったれいむはゆッグカツに行儀悪くかぶりつく。 (せいぜい今のうちに楽しむといいわ…。) その次の日の朝。 お姉さんは昨日よりもさらにもう少しソースを増やしてれいむに差し出した。 その次の日もソースを増やす。 また次の日もソースを増やす。 そのまた次の日もソースを増やす。 さらに次の日もソースを増やす。 さらにその次の日もソースを増やす。 さらにそのまた次の日もソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 れいむは、日に日に真黒になって出てくるゆッグカツに気づくよしもなかった。 そんなある日。 「ゆゆ!おねえさん、れいむのどがかわいたよ!さっさとおみずをもってきてね!!!」 れいむはお姉さんが持ってきた水に口をつける。 「ごーくご……ゆぼぶえぇっ!!??このおみずまずいよ!こんなののめないよ!おいしいおみずをもってきてね!!!」 毎日毎日味の濃いソースカツ(もどき)を食べていたれいむにただの水が飲めるはずがなかった。 「そう…。じゃあこれは?」お姉さんは何やら黒い液体を器に少しそそぐ。 「ゆゆ?なにそのおみずは!」 「これはね…、”そーす”っていう飲み物なの。おいしいから飲んでみて。」 れいむは半信半疑で未知の飲み物、”そーす”を口に流し込む。 「ゆゆ!さくさくとおなじあじがしておいしいよ!これからはあのさくさくとこのそーすをいっしょにもってきてね!!!」 れいむは喉の渇きも忘れてそう喜んだ。 しかし、れいむの舌は強いソースの味に冒され、完全におかしくなっていた。 お姉さんの笑いはゆっくり、少しづつ、大きくなっていった。 さらにさらに次の日。 (ウフフ…。そろそろとどめといきましょうか……。) お姉さんはゆッグカツにソースをかけずにれいむに差し出した。 「むーしゃむー……ひ、ひぎい゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!???」 今までと比べて明らかに薄い味付けに、れいむは耐えられなかった。 「ぢょっ゛ど!!れ゛い゛む゛に゛ごん゛な゛も゛の゛を゛だべざぜる゛な゛ん゛でどう゛ゆ゛う゛づも゛り゛!!!!!」 「あれ?おいしくなかった?じゃあソースを飲んでお口直しをしなくちゃね。」 お姉さんはソースを二、三本まるまると持ってくる。 れいむは早くふしあわせーな気持ちから逃れるため、大量のソースを一気に、ラッパ飲みした。 「ごーくごーく、しあわゆ、ゆぎゃあ゛あ゛あ゛!!!の゛どが!!の゛どががわ゛い゛だよ゛お゛お゛!!!も゛っどぞーず、ぞーずも゛っでぎでぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 塩分の高いものを一気に摂取したせいで、れいむの血中濃度ならぬ、餡中濃度が極端に上がってしまった。 その濃くなった餡子を薄めるため、体が水分を求めているのだ。餡子が失われたわけではないのでこれで死ぬことはない、多分。 お姉さんは悶えるれいむを見るなり、まるでエステの受付嬢のごとくさわやかな笑顔で、優しい口調で声をかける。 「あれー?ソースいっぱい飲んだのにどうしてかなぁー?もっと持ってくるね。」 れいむの前にさらに数十本のソースが置かれる。 まさか自分で自分の首(?)を絞めているとも思わず、のどを潤すためにソースを飲み干すれいむ。しかし当然 「どぼじでの゛どががわ゛ぐの゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!」 お姉さんは笑いをこらえるのに必死である。ク…クッ……とすでに笑いが漏れかけている。 「喉っ…ック…かわっ…いたならっ……、み…水…、…プッ…の…飲む…?」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛!!!お゛み゛ずはい゛や゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「そっ…なっら……どうしようも…ないっね…」 その後もソースを飲み続けてさーすてぃーな気持ちになったれいむは、食事をするどころではなかった。 そして、最後まで喉の渇きに苦しみ、悲鳴をあげながら死んだ。 「私のソースとんかつを横取りするからそんな目に遭うのよ。」 と、数ヶ月後、お姉さんはとんかつにかぶりつきながら、思い出したように言ったそうだ。 「うーん!やっぱり自分へのご褒美はこれに限るわね♪」 _______________________________________________________________ ビッグカツをつまみにしながらジンジャーエール飲んでたら思いついた。 普段は明るい、何かあると病むお姉さんを目指して書いてみた。 ちなみに虐待スレのSSに出てくるお姉さんは俺の中では黒髪のショートヘアです。 食べ物の恨みは恐ろしいよ! このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/882.html
俺が山で山菜を取っていると、ゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が近づいてきた。 「おじさんなにとってるの?」 「あぁ、これはさんs「あぁ、これおいしいたべものだ!!!」」 言うが早いか、俺の籠に迫り来る二匹、なす術もなく倒される俺。 「うめぇ、めちゃうめぇ」 「これ、なかなかとれないんだよね! おじさんまりさたちのためにとってくれてありがとう」 朝から苦労して取っていた山菜をどんどん食べられる。 こっちも苦労した身なので、唖然と居て座ったまま動けなかった。 「はぁ、おいしかった!!! おじさんありがとう! おかげでゆっくりできたよ!!!」 「また、まりさたちにごちそうしてね」 ゆっくりゆっくりと言いながら、二匹は山の中に消えていった。 『ゆっくりの住む山』 数分はそこに座り込んでいただろうか。 驚きが通り過ぎると、今度は怒りがこみあげてきた。 あれだけ苦労して取った山菜が、全てゆっくりどものエサになってしまったのだ。腹が立たない奴などいないだろう。 しかも、ご丁寧にまたよこせなどとほざいた日には、いたぶったあげくにずたずたに引き裂いてやりたいと思うのが人情だ……と思う。 ともかく、ぶち殺してやる事には変わりない。 座り込んでいてもどこの方向に逃げたかは分かっているんだ。俺は、慎重に二匹を追いかけた。 足音を立てない様、静かに二匹を追いかけると、ほどなく見つける事ができた。 ゆっくりゆっくり言ってどこにいるか合図を出している上、満腹のためか、極めて遅い速度で移動していたからである。 そのまま持ち上げて握り潰してやろうと思ったが、ふと別の事を思いついたため、そのまま二匹をつける。 しばらく追いかけていると、二匹は洞穴に入っていった。そこが奴らの住みかなのだろう。 同居しているとは好都合だ。無意識に、俺の口元が笑みの形を作る。 制裁の手段として考えている事をするためには、絶対に逃げられてはいけない。 辺りはかなり暗くなっているからもう眠っているだろうが、念のため入り口その他のすきまに石を詰め込み、絶対に出られなくしておく。 これからの事を考えながら、俺はニヤニヤしつつ家に戻った。 次の日、俺は昨日閉じ込めたゆっくり達の巣へと向かった。 奴らはまだ眠っていて「ゆ~、ゆぅ……」などと気色の悪い鳴き声をあげていた。 寝言のつもりだろうか。本当にふざけた饅頭どもである。 殴りつけたくなる衝動を抑え、静まり返って何も音が聞こえない巣の中を進むと、一番奥に食糧貯蔵庫らしき穴があった。 雑草や虫の死がい、花が大量に入っているその穴に、石を投げ込む。 ゆっくりどころか、人間にすら取り出せないほどびっしりと石が詰め込まれたのを確認してから、俺はその場を後にした。 無論、入り口その他のすきまに石を詰め込み直しておくのは忘れない。 そのまま入り口付近で待っていると、奴らが起きたらしく「ゆっくりおはよう!」などという声が聞こえた。 「ゆーゆーゆー♪ きょうのごはんはなんだろなー♪ ……ゆっ!? ゆっくりでれないよ!?」 「なにこれ! いしがいっぱいつまってるよ! なんでぇ!?」 「……ゆっ! ごはんもない! いししかないよぉぉぉ!!!」 「なにごれえええぇぇぇぇぇぇ!!!」 巣の中は大混乱に陥っているらしい。 俺は、もう二度と外に出られないゆっくりどもの悲鳴をしばらく楽しんでから、山菜を取りに行った。 ウドにアケビ、たらの芽にワラビ……この山は、食材の宝庫とも言える(注1)。 だからこそあのゆっくりどもはこの周辺に住み着いたのだろうが、奴らにはトリカブトやドクゼリやハシリドコロで十分だ(注2)。 しばらく探し続け、背負ったカゴが半分程度埋まった頃、あの忌々しい「ゆっくりゆっくり」の大合唱が聞こえてきた。 このままでは、昨日と同じ結果になりかねない。俺は、背を出来るだけ低くしてその場を去った。 帰る途中、ふと気になって閉じ込めたゆっくりどもの元へ行ってみる事にした。 念のためと、入り口を調べてみると、動いた形跡は全くない。 耳を近づけると「ゆっぐりおぞどにでられないよー!」「だれがだずげでー!」などと言う悲鳴が聞こえた。 ずっと叫び続けていたらしく、最初の時と比べてかなり声は小さくなっている。 狙い通りの結果になった。奴らは、このまま放置しておけば確実に餓死するだろう。 無駄に死体など見たいものではないし、ゆっくりなど食べる気にもならない俺にとっては、この方法が一番だ。 「だずげでえぇぇぇぇぇ!」 「ゆっぐりざぜでぇぇぇぇぇぇ!」 二匹が泣き叫んでいる。だが、奴らの仲間は助けに来られないだろう。周囲を見回って、絶対に出られなくなる様にと考えて閉じ込めたのだ。 こいつらの悲鳴を聞いていると、先ほどの大合唱でささくれ立った心が僅かに癒えた。 ゆっくりどもの助けを求める声を背に、俺は帰途についた。 無事に山菜を取って帰ってこられた後、鬱々とした感情が俺の心に淀んでいた。 山菜を食ったゆっくりどもへの仕置きは終ったが、それ以外にもたくさんのゆっくりどもがいる。 つまり、今この時も、ゆっくりごときに美味しい山菜が食われているのだ。 いや、ただ食うだけならどうにか許せるが、奴らは無計画に全てを食いきってしまうだろう。 ゆっくりのアンコ頭では、山菜がどれだけ貴重なものなのか、だからこそ一定以上の量は採ってはならないと教え込んだとしても、絶対に理解出来ないだろう(注3)。 俺の頭に、山菜も雑草も何もかもが食いつくされて荒涼とした山の風景が、映像として浮かび上がってきた。 そうなってからではもう遅い。俺は、ほぞを固めた。 ――あそこのゆっくりどもを全滅させる。一匹も残らずだ。 そうと決まれば、のんびりとなどしていられない。 俺は、急いで人間の里の有力者達の元へ走った。 ゆっくりは子供が思い切り殴っただけでも死ぬ程度の弱さだが、その分数が多い。 単純に駆除するだけなら道具を使う事で少数でも不可能ではないが、今回は山の環境にも注意せねばならないため、火や水は全く使えない。 つまり、一匹も残らず全滅させるためには、可能な限りの人員を集めなければならないという結論に到るワケである。 そのためには、有力者の手が絶対に必要だ。 何時間もかけて説得しただけの事はあり、人間の里の有力者のほとんど全員が集まってくれた。 中心となる部屋の入り口には『山のゆっくり駆除委員会』と書かれた立て札がかかっている。 俺が集めたためか、名だたる有力者を押しのけて視界進行役をおおせつかってしまった。 「本日は、お集まりいただいてありがとうございます」 まずは頭を下げる。大きくない部屋の中に拍手の音が鳴り響いた。 俺は、声が震えていないか気をつけながら、ゆっくりによって貴重な山菜が全滅しようとしている現状について訥々と説明した。 「……という事で、山のゆっくりどもから山菜を守りたく思い、今回お集まりいただきました」 「対策などがございましたら、皆様からのご意見を拝聴したく思います」 話が終わると同時に、ざわざわと相談がはじまり、静まり返った部屋が一気に雑然とする。 それを遮る様に、細く美しい腕が上がった。あれは、寺子屋の慧音様だ。 「皆様、お静かに。慧音様からご意見があるそうです。よろしくお願いします」 慧音様はうむと一つ頷いて、立ち上がった。 「今回の事を解決するには、私の能力が最も適していると考える」 「つまり、山の草木そのものの歴史を保護する事で、奴らを別の場所へ誘導する作戦だ」 「この場合、ゆっくりどもを皆殺しにする必要性はない」 「皆はどうやってゆっくりを殺そうか考えてる様だが、目的を履き違えてはならない」 「最優先すべきは山菜であり、ゆっくりを殺害する事ではないからだ」 「もちろん、この作戦ではかなりの人員を使う事になるが、それは皆も協力して欲しい」 以上だ、と締めくくり、慧音様は座った。 皆、目からうろこが落ちる思いで、慧音様をしばらく見つめていた。 この中の誰もが、どうやってゆっくりを皆殺しにするかという一点について考えていたというのに、慧音様は全く別の考えをお持ちだった。 その事に感銘を受けたのは、俺だけではないだろう。 事実、有力者も加工所職員も関係なく、皆が尊敬の眼差しを慧音様に注いでいる。 だが、慧音様は視線が恥かしいらしく、頬を赤く染めて咳払いをした。 「……えー、慧音様、ありがとうございました。他に、何か対策がある方はいらっしゃいますか?」 それでようやく立ち直った俺は、皆を見渡して意見がない事を確認した。 「ご意見がないようですので、慧音様の案を採用させていただきたく思います」 ありがとうございました、と頭を下げて、人員や具体的な方法について意見を出してもらう。 思っていたよりずっと早く作戦は決まった。これも、慧音様の案のおかげだろう。 数日後、ゆっくりの駆除作戦はつつがなく実行され、全てのゆっくりは山からどこかへと去っていった。 俺は、ゆっくりが消えた山の中で、以前の様にのんびりと山菜を採っている。 慧音様は凄い。今回の事件で、改めてそれを確認した。 だから、その情報を聞いた時、俺は激怒を通り越してあきれ返ってしまったほどだ。 『慧音様が追い出したゆっくりは、全てがとある研究施設の実験材料として使われている』 お優しい慧音様がそんな事をするはずもない。 いや、仮に一部を実験材料として提供したとしても、別に咎める事ではない。 少なくとも、あの山のゆっくりが害獣であるのは確かで、それを追い出したのは慧音様のおかげだからだ。 いずれにせよ、慧音様には一片の非もない。我々人間の里の者は、皆慧音様に感謝しなければならないだろう。 ――そうだ、山菜を持って行こう。慧音様も妙な噂でお心を痛めているだろうし、美味しい山菜を食べれば元気になられるはずだ。 慧音様の笑顔を想像しつつ、俺はうきうきした気分で山菜を採っていった。 「こんにちは、元気かな」 「あぁ、元気だよ。そっちは?」 「私も悪くない……どうだ、奴らは?」 「知らないな。見に行きたいものじゃないし」 「そうか。ところで妹紅」 「なんだ、慧音?」 「山の中で面白いものを見つけたんだ。ゆっくりなんだが、石みたく硬くて、本当に興味深いんだ。そこは歴史を隠したままにしてるから、誰も来ないんだ。それで……」 「わかった、ちょっと見に行こうか」 「……ああ、見に行こう!」 妹紅の手を笑顔で引く慧音。 その姿は、外見年齢相応の少女の様だった。 こちらのSSは、ゆっくり十八番~ノンフライ~氏の触媒をお借りしました。 お礼申し上げます。 もこけーねは正義。 by319 注1:ウド・アケビ・たらの芽・ワラビは食用の山菜で、人を選びますが、合う人は非常に好む味です。 注2:トリカブト・ドクゼリ・ハシリドコロは全て毒草です。絶対に食べてはいけません。 注3:山菜は自然に生えている草木なので、美味しいからと乱獲をしてしまうと、後々取れなくなる恐れがあります。資源を大切に。 このSSに感想を付ける