約 2,727,318 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/498.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 226 ゆっくり・洋服2/コメントログ」 これは いい ちんぴらげすだね! ゆっくりいそいでつづきをかいてね!! -- 2011-06-05 12 22 52 おにいさんの慇懃無礼が冴えてるね! ところで「おようふく」ってどうやって着てるんだろう、想像つかない -- 2011-06-14 06 36 38 おようふくはどうやってきてるん?ゆまむらwwゆニクロwwww -- 2011-11-13 02 44 30 ↓3 雑魚は、うんうんでも食ってろ! -- 2014-08-11 01 36 56 足りない。 これなら小学校の苛めの方が虐めっぽい。 -- 2018-02-27 15 50 26
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1621.html
情けはゆっくりの為ならず 16KB 虐待-普通 理不尽 自業自得 自滅 共食い 野良ゆ 赤子・子供 自然界 現代 うんしー リハビリです。 書いた人 ヤリまむあき 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 703 ゆー具 ふたば系ゆっくりいじめ 708 売ゆん婦 ふたば系ゆっくりいじめ 717 売ゆん婦2 ふたば系ゆっくりいじめ 723 売ゆん婦3 ふたば系ゆっくりいじめ 730 ゆー具 鬼畜眼鏡編 『情けはゆっくりの為ならず』 一、 れいむは困っていた。 かわいいおちびちゃん達に食べさせてあげるご飯が尽きたからである。 元来れいむ種は狩りが上手くないので、他の種と番になり、その子を生み育てるのが主な役割だった。 そしておうたやのーびのーび、もみあげぴこぴこなどゆっくりできるレクリエーションをするのである。 さて、そんな風に何の苦労もせずゆっくりできる日々を過ごしていたのだが、ある日突然番のまりさがいなくなってしまった。 れいむも慌てて探したのだが、たった四日で諦めた。 (こんなにたくさんさがしたのにどうしてまりさがみつからないのおおおおお!? かわいいれいむとおちびちゃんたちがこまってるんだよおおおおお! ゆっくりできないまりさなんてもうしらないよ!!) こういう性格だからまりさも嫌気がさして逃げたのだろうが、れいむはそれに気付かない。 ただまりさへの文句を口にするだけだった。 「おかーしゃん! れいみゅむーしゃむーしゃしあわしぇーしたいよぉ!!」 「まりしゃもうにがいくささんいやなんだじぇ!!」 「あまあまたべたいよおおおお!!」 まりさがいなくなってから食べるものといえば雑草がほとんどで、まともな食べ物はたまに採れる木の実ぐらい。 雑草の苦味と食べ物の少なさは我が儘で食べ盛りの子ゆっくり達にとって我慢できるものではなかった。 「うるさいよ! そんなにわがままいうんだったらじぶんでなんとかしてね!! おかあさんはたいへんなんだよ!!」 そう言って自らの子供達に向かってぷくぅーっをするれいむ。 「ゆびぃいいいいいっ! おかあしゃんがいじめるよおおおおお!!」 「こわいんだじぇええええ!!」 「ごめんなしゃいいいいい!!」 子供達を威嚇してしまった後、れいむは泣いた。 「ゆぐっ、ゆぐっ……。ごめんねぇえええ! おかあさんがごはんさんとってこれないからあああああ!! これもまりさがいなくなっちゃったせいだよおおおおおお!!」 巣穴には子ゆっくり達の泣き声と、れいむの嗚咽が響いていた。 ニ、 次の日、家族総出で狩りに勤しむれいむ一家の姿があった。 森の中には虫やキノコ、その気になれば食べられるものなどはあるのだ。 それならばと、子ゆっくりまで駆り出してゆん海戦術で少しでも収穫を増やそうという魂胆である。 「おちびちゃんたちがんばろうね!」 「「「ゆー!」」」 だが、結果は無惨なものであった。 「まりしゃ、もううごけないんだじぇ……」 「おなかしゅいたよぉ……」 しばらくまともな食事をしていなかったこともあってすぐに体力の限界が訪れる子ゆっくり達。 赤ゆほどではないが燃費が悪く、それでいて狩りをしたことがない彼女達が採れる食料など微々たるもので、かえって消耗した体力の分余計に食べなければいけないのだから逆効果だった。 「まりさ、まりさはどうしてかえってこないの……。はやくかえってこないとせいっさいっするよ……」 ただまりさが持ってくるご飯を食べてはゆっくりするだけだったれいむには、この状況を打開する力などなかった。 子供達の世話をしていたと言ってもおうたを歌ってむーしゃむーしゃしてごろごろしてるだけ。 それでいて自分がゆっくりしているという自負だけは高いのだから困ったものだ。 ゆっくりにとってはゆっくりしている事こそ至上命題。 このれいむはそういう考えの持ち主だった。 「どうしたんだい?」 そんなどうしようもないれいむに、救いの神が舞い降りた。 三、 男は山歩きを趣味にしていた。 その日いつものように山に入ってしばらくすると、弱ったゆっくりの一家が目に入ったのである。 世間でのゆっくりの認識はひどいものであったがこの地域では畑を襲撃するようなゲスはほとんどおらず、害獣と呼べるようなものではなかった。 山の恵みを食い荒らすものの様々な理由で自滅して植物の養分になったり、野生動物の餌にもなるので結果的には有益であるし、また時折村の子供達が山に入ってゆっくり狩りをして適度に数が調整されていることもあり、地域に密着した存在だったのである。 男はゆっくりが好きでも嫌いでもなかったので、相手がゲスでなければそれなりに寛容だった。 「ゆ……。にんげんさん、れいむとおちびちゃんはおなかがすいてこまってるんだよ」 この時れいむに元気が有り余っていたのなら間違いなく悪態をついてあの世直行便に乗車していただろうが、幸運なことにそうはならなかった。 あまりの空腹に子供たち含めそれをする気力もなかったのである。 「そうか……。ならこれを食べなさい」 少し気の毒に思った男はとびっきり甘いチョコレートやクッキーを多めにばら撒き、ゆっくり達に食べるように促した。 あまあま、それも野生ではまずお目にかかれない人間のお菓子。 ゆっくりにとっては至宝である。 「ゆ……! ゆわぁ~い!! あまあまああああああ!!」 姉子れいむが真っ先に飛びつく。 さっきの弱り具合が嘘のようだ。 「おねえちゃんずるいんだじぇ! まりしゃもいっぱいむーしゃむーしゃするんだじぇ!!」 「そのあまあまはれいみゅのだよ!」 続いて子まりさと妹子れいむ。 「おちびちゃんたち! おかあさんのあまあまをとるようなげすはおしおきするよ!!」 最後に母性の欠片もないような発言をしながら母れいむも続く。 「うめっ! これめっちゃうめっ!!」 「「「むーしゃむーしゃ! しあわしぇええええー!!」」」 非情に汚らしく菓子を食い散らかすゆっくり達。 男はそれ以上見ているのが嫌になったので足早に立ち去った。 (あー、やっぱりゆっくりなんかに情けかけることはなかったかな。まあ、たまには良い事したと思うしかないか) たらふくお菓子を食べてぽんぽんが膨れ、すっかりなすび体型になった一家。 その場でうんうんをし始める。 「すーぱーうんうんたいむはじまるよー!」 「うんうんしててもかわいくってごめんにぇ!」 「うんうんしてすっきりーなんだじぇ!」 あにゃる括約餡が緩み、体内の餡子が音を立てて排出される。 排泄により心地良い開放感に包まれ、舌に残る余韻もまた甘美。 そしてれいむは先程の苦しみを忘れてひたすらゆっくりしていた。 (ゆふふ! やっぱりれいむがゆっくりしてたからにんげんがあまあまをもってきてくれたんだね!) なまじ一度いい思いをしたために全く学習していない。 寧ろれいむの中では、ゆっくりしてればご飯が食べられるという短絡思考に至ってしまった。 「かわいいれいむにあまあまをよこすなんてみどころのあるにんげんだね! れいむのどれいにしてあげても……、ゆ? どれいがいないよ! まったくゆっくりしてないどれいだね! こんどあったらせいっさいっしてやるよ!!!」 この台詞を男が聞いたら、己の行いを後悔しただろう。 善意から出た行動の果てが奴隷呼ばわりだ。 まあ一般的なゆっくりなどこんなもので、増長したらきりが無いのである。 「おちびちゃんたち、ゆっくりかえっておひるねしようね!!」 「「ゆっくりかえりゅよ!!」」 「ゆっくりかえりゅんだじぇ!!」 そして本来の目的を忘れ、巣穴に戻って昼寝をする始末。 自分達が何の為に外に出て狩りをしていたかはすっかり記憶から抜け落ちていた。 四、 翌日、ゆっくりした気分で一家は朝を迎えた。 「おちびちゃんたち、あさだよ!!」 「「ゆっくりおきるよ!!」」 「ゆっくりおはようなのじぇ!!」 今日もかわいいおちびちゃん達に囲まれ、目覚める。 昨日はお昼にあまあまをたくさん食べてお腹がいっぱいになったので晩御飯を食べずに眠ってしまったが、そろそろおちびちゃん達もお腹が空いただろう。 ぐぅー。 「「ゆ、おなかしゅいたよ!!」」 「ごはんしゃんたべたいんだじぇ!」 案の定腹を鳴らして食事の催促をする子ゆっくり達。 食べて、寝て、うんうんして。 まさにうんうん製造機といったところか。 そんな姿も可愛く映るのか、れいむは顔を綻ばせて食事の用意をしようとする。 「まっててね! いまあさごはんさんを、……あああああああああっ!!」 「ゆゆ! おかあしゃんどうしたにょ!?」 ようやくご飯がないことを思い出したのか、急に大声を出すれいむに子ゆっくり達は驚く。 うんうんは古くなった餡子と共にゆっくりできない記憶などを排出する働きもあるらしいが、流石に命に関わることまで忘れることはない筈。 しかし、今の彼女達の目の前にはほとんど食べるものがない。 これだけは確かだった。 「れいむのごはんさんどうしてないのおおおおおおお!?」 あるものは子ゆっくり達が採ってきた僅かばかりの草に、れいむが採った木の実が三つ。 起きるまで感じていた幸せがどこかへ逃げていくのをれいむは感じていた。 「ゆ……。おちびちゃんはこっちのきのみさんをたべてね!」 それでも、子供達には比較的まともな食事をさせようとするあたりはれいむ種だった。 母性がいい方向に働いたらしい。 もしこのれいむがでいぶ化していたら、慈しんでいた我が子さえも躊躇わずに犠牲にしたことだろう。 もっとも、この場合それが果たして幸運だったかどうか。 「ゆわーい! きのみしゃんだよおお!」 「おかあしゃんありがとうなのじぇ!」 「ゆっくりたべりゅよ!」 子供達の笑顔を見て、れいむの我慢も報われる思いがした。 「「「むーしゃむーしゃ……」」」 木の実を口に入れる子ゆっくり達。 草よりは栄養価が高いし、また新しいご飯さんを採ってくるまではこれで持つ筈。 そう考え、れいむは己がまずい草を食らってでも子ゆっくり達を優先したのだ。 しかし、昨日よりもれいむ達を取り巻く状況は悪化していたことには気付けなかった。 「まじゅいいいいいい!!」 「こんなのたべられにゃいよ! きのうたべたあまあまもってきてにぇ!!」 「にがいんだじぇえええ!! ぐるめなまりしゃのしたはこんなのじゃまんぞくできないんだじぇ!!」 口々に文句を言いながら咀嚼した木の実を吐き出す子ゆっくり達。 「どうじでそんなこどいうのおおおおおお!? きのみさんはごちそうさんでしょおおおお!!」 今までだって子供達は木の実を喜んで食べていた筈。 狩りが下手なれいむが手に入れられる食料の中では上等で、たべればむーしゃむーしゃしあわせーできた。 だが、それは過去の話。 一度特上の甘味を知ってしまったからには、自然界に存在する仄かな甘味では満足できなくなってしまったのであろう。 それも一度に大量に摂取してしまったことがまずかった。 ゆっくりの感じる美味の基準は単純で、甘ければ甘いほど好ましい。 そのため、植物型にんっしんっで生まれた赤ゆっくりが最初に食べる茎は程よく甘さと苦さが入り混じったものとなっているのだ。 野生の生活に順応できるよう、そして日常生活で手に入るあまあまの味を楽しめるように。 人の介入がなく、野生に生きるだけなら問題なかったであろう。 「ぺーろぺーろ……、きのみさんこんなにおいしいでしょおおおお!?」 子供達が吐き出した木の実を舐めとり、特に木の実が苦いわけではないことを確認したれいむ。 彼女には何故子供達が木の実を食べないか理解できない。 「でもにがくてたべられないんだじぇ!」 「わがままいわないでね! あとはくささんしかごはんさんがないんだよ!!」 そのために子供達を叱り付けてしまう。 成体のゆっくりの味覚はある程度完成されているが、子ゆっくりや赤ゆっくりの味覚はちょっとしたことでもすぐに変動しやすいのだ。 だから、菓子をくれた青年の行動はゆっくり達の為にならなかったということになる。 五、 そして、子供達が何も口にしなくなってから三日が過ぎた。 その間れいむは下手なりに狩りをして必死に食べ物を集めたが、そのいずれも子供達は受け付けずにどんどん衰弱していった。 「あまあま……、ゆっくり……」 「おなかすいたんだじぇ……、でもにがいのはいやなのじぇ……」 弱っていく子供達とは対照的に、れいむは充分ご飯を食べることができた。 子供達が吐き出したものや食べないものを食べていた結果である。 「おかあしゃんだけごはんしゃんたべててずるいよぉ……。れいみゅ、あまあまたべたいよお……」 「ゆぅ……」 そう言われるとれいむもお手上げだ。 自分にしては頑張ってご飯を採ってきたのに、それを食べてくれない子供達にれいむのストレスが溜まっていく。 そんな時に、姉子れいむの容態が急変した。 断片的な単語しか話せないほどに弱っていたが、遂に限界を超えてしまったらしい。 「もっと、ゆっくり、した……」 「おちびちゃん? おへんじしてねおちびちゃん!!」 餓死である。 つぶらだった目は乾き、舌をだらりと垂らした死に顔はまったくゆっくりできないで死んだことの証拠だった。 断末魔を最後まで言うほどの元気すら、姉子れいむからは失われていたのだ。 「おちびじゃあああああああん!!!」 「「……」」 姉の死を見てもあまり反応をしない子まりさと妹子れいむも、そろそろ限界が近いらしい。 「おちびちゃんたち、よくきいてね! これからおかあさんをたべてね!!」 もう可愛い我が子を死なせるわけにはいかぬと、自らを彼女達の糧とすると決めたれいむ。 仮に今回は生き永らえたとしても、子ゆっくり二匹だけで生きていけるほど自然界は甘くない。 だが、今ご飯を食べなければ子供達は死ぬのだ。 「まりさ、もういちどあってせいっさいっしてやりたかったよ……。さあ、おたべなさい!!」 この世を去る時までまりさを恨み続け、れいむはずっとゆっくりした。 何の苦痛もなく、ゆっくりの死に方としては上等な部類だろう。 「ゆん、まりしゃにあまあまをたべさせてくれにゃいくじゅおやはこうするのがとうぜんなのじぇ……」 「おねえちゃん、はやくたべようにぇ……」 親の心子知らずとはよく言ったもので、そんなれいむの心境など全く推し量らずに身勝手な振る舞いをする子供達。 とんだ親不孝者どもだ。 こんな奴等の為に犠牲になったれいむも浮かばれない。 「「むーしゃむーしゃ、それなりー」」 かつて味わった甘味には及ばないが、これもれいむの中身の餡子は二匹の栄養となり再び元気を与えた。 死までの猶予が伸びたと言っても良いだろう。 あっという間にれいむの体だったものは欲望に任せて食い尽くされた。 少しは保存するとか建設的な考えはできないのだろうか。 「ゆふぅー、まあまあだったのじぇ!」 「おかあしゃんそれなりだったよ!!」 図々しく味の評論までする始末だ。 「ついでにおねえちゃんもたべるんだじぇ!!」 「ゆ! いいかんがえだにぇ!!」 姉子れいむだったものにも二匹の視線が向けられ、それもまた食い散らかされた。 「「むーしゃむーしゃ、ちょっとしあわしぇー」」 どうやられいむよりも美味しかったようだ。 まったくゆっくりせずに死んだから、甘味も増していたのだろう。 そしてそのまま昼寝をし始める。 彼女達にとっては食事は誰かが用意してくれるもので、父親だったまりさがいた頃も、いなくなってからもそれは変わらなかった。 せめて狩りのやり方を教えてもらってさえいれば、もっと違った未来があったかもしれないが既に遅い。 彼女達に待ち受ける未来は容易に想像ができるだろう。 共食い、餓死。 そこには、れいむが願った子供達の幸せなどありはしなかった。 六、 ゆっくり学の教科書が閉じられ、生徒達は口々に感想を言い始めた。 盛り上がったところで壇上の教師が手を叩き、自分を生徒達に注目させる。 「はい、今日の話の教訓は何だと思いますか? えーと、それじゃあ鬼意君」 指名された男子生徒は少し考えてから答えた。 「うーん。多分ですけど、特にゆっくりを嫌ってなくても見つけたら即刻潰すのが本当の意味のあいつらに対する慈悲、ですか? どうせ生きててもゆっくりできなさそうですし」 「はい、正解です。情けはゆっくりの為ならず。男の人の善意も、母れいむの献身もまったくの無駄になりましたね。中途半端な哀れみは誰の為にもなりませんし、それにゆっくりを潰す度に世界がちょっとずつ綺麗になります」 「あいつら動く生ゴミだから性質悪いよねー」 女子生徒の合いの手で教室が笑い声に包まれる。 「ねえ先生。いなくなったまりさはどうなったの?」 「素敵なありすと出会って都会派な恋をして、情熱的なすっきりーをして新しい子供達を作り幸せなゆん生を過ごしました」 「何それー」 「こういう自分勝手な奴ほど結構世の中上手く渡ってるんですよ」 やがて鐘が鳴り、授業の終わりが告げられた。 「それでは今日の授業はここまで。あ、飼いゆっくりは下手に手を出すと面倒ですから、潰すなら野良か野生に限りますからねー。先生はちゃんと忠告しましたよー」 「「「「「はーい」」」」」 元気良く答えた生徒達に満足そうに頷き、教師は扉から出て行った。 七、 学校が終わって鬼意君が帰ろうとしていると、野良であろうか仲の良さそうなゆっくりの親子がいた。 「れいみゅのーびのーびしゅるよ!!」 「おちびちゃんはゆっくりしてるね!」 (あ、ゆっくりだ。バッジはつけてないな……) 一日一善、先生も世界が綺麗になると言ったし、こいつらに対する慈悲にもなる。 一石二鳥じゃないか、それに足元には丁度良く手頃な石が落ちており、これは世界が俺にゆっくりを殺せと囁いているのだという確信になった。 「第一球、振りかぶって!」 右腕に力を込め、第一目標の子れいむに狙いをつける。 「投げました!!」 手から放たれた石が子れいむに迫る、その間僅か数秒。 子れいむは暢気に体を伸ばし続けている。 「のーびのーびぃっ!!」 石は子れいむの頭部を綺麗に吹き飛ばし、道路へ転がって乾いた音を立てた。 目や髪、歯といったパーツが親れいむの顔に降りかかる。 意思を失った子れいむの体は、のーびのーびをした姿勢のまま倒れてびくびく痙攣していたがやがて動かなくなった。 「お、おちびちゃん……?」 「デッドボール!!」 胡乱なれいむの声と、少年の場違いに明るい声がミスマッチだった。 その声から原因は彼だと見抜いたれいむが少年に向かって何事かを言おうとする。 「どぼじでごんなこどぉっ!?」 だが少年はそんな事に興味はない。 ただゆっくりを潰すだけだ。 思いっ切り踏みつけられて中枢餡を破壊され、すぐにれいむはおちびちゃんの後を追うことになった。 「いいことしたなあ」 近くのゆっくり専用ゴミ箱に備え付けられているシャベルを使って親子の成れの果てを片付けてゴミ箱に入れると、少年は意気揚々と帰途に着いた。 彼は悪意からではなく善意で親子を潰したのだ。 こういった授業の効果により子供達は抵抗なくゆっくりを始末できるように成長するのである。 ちょっと間が空きましたがリハビリに投稿です。 この時期は忙しいですね。 これでもかというほどのテンプレにあっさりとした描写です。 情けは人の為ならず、はもっと違った意味ですよ?気になる方はググってくださいませ。 次は売ゆん婦の続きを書きます。 街ゆあきさんのゆ虐教育みたいにゾクゾクする教育ではありませんが、今回のは劇中劇ということで。 ヤリまむあきでした。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る >こういう自分勝手な奴ほど結構世の中上手く渡ってるんですよ 確かにその通りだが もし実際に学校でそう教えたらモンペアが黙っていないだろうなw -- 2011-07-30 21 54 23 飼いゆが認められている世界なのに、授業でゆ虐を教え込むってどうなの? 虐待派はあくまで自然発生するのが好ましくて、こういう思想教育系の話は好きじゃ無いな -- 2011-07-14 20 43 30 これは引っ掛けだ 情けは人のためならず(誤) 情けをかけても誰のためにもならない (子ゆとれいむのやりとり) (正) 相手に情けをかけるとその影響は他人にもある (教師の会話と鬼意山の一日一善) -- 2011-07-12 20 19 16 こういうの大好きだ。最後以外は。 -- 2010-07-31 22 17 21 学習しない子ゆ達が、凄惨に死んでいく所も描いてほしかった。 -- 2010-07-23 02 56 36 ゆっくりには恩を返すという概念がまったくないから情けかけても無駄だしな -- 2010-07-17 23 23 35 だよね。「情けは人のためならず」って「善因善果」みたいな意味だよね。 -- 2010-07-07 06 57 26 なるほどゆっくりなら誤用にならないな -- 2010-06-24 09 03 47 情けはゆっくりの為ならず。自分(人間)の為である。 -- 2010-06-13 01 52 19 情けは人の為ならず の意味理解してんのか? つ 情けは人の為ならず、はもっと違った意味ですよ?気になる方はググってくださいませ。 作者じゃなくて作中の人物に対してなら話は別だろうけど -- 2010-04-18 10 37 51 ってか 情けはゆっくりの為ならず って、もちろん 情けは人の為ならず が元ネタだよな 情けは人の為ならず の意味理解してんのか? -- 2010-04-18 02 22 14 >飼いゆっくりは下手に手を出すと面倒ですから 発想と教え方がもうすでにゲス虐待お兄さんじゃん・・・ -- 2010-03-26 19 02 59
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1240.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 585 煙草とゆっくり/コメントログ」 良い作品だ。 -- 2010-05-18 02 50 43 面白かった -- 2010-06-09 00 43 39 ゲスを制裁する話はとてもすっきりー♪ ゆっくり灰皿が欲しい -- 2010-06-22 22 03 32 クソの役にも立たないゲスにも活躍の場ができてよかったよー -- 2010-06-26 00 54 39 しんぐるまざーの就職は大変だからねぇ…お兄さんの灰皿という職業に就けてよかったね!!! SS関係無いけど、タバコ税で入ってくる税金より、タバコで脳梗塞とか肺ガンになった人に使われる 国民健康保険で出ていくお金のほうが多いんだって。ソースは知り合いの法律家。 -- 2010-08-07 14 16 07 煙草あきの虐待は良い仕事してるよなぁ。容赦なくてw もう一つのSSも徹底的な虐待でゆっくりできるよー -- 2010-10-04 06 31 51 げす制裁はゆっくりできるよー 全く言葉も解さない害頭は灰皿がお似合いなんだね、わかるよー -- 2010-10-17 16 51 33 もういっそゆっくりでタバコ作れば? -- 2011-12-01 04 55 03 ↓鬼威散「気に入った。家に来てつむりをヒャッハーしていいぞ。」 -- 2013-09-25 22 55 31 ゆっくりの根性焼きwwww いいねwww でいぶの灰皿wwww最wwww高wwww -- 2014-08-01 18 21 00 うんうんはどうしてるの? -- 2016-04-01 16 31 40 ↓しーしーあなとかふさいでるとか -- 2016-06-29 22 20 43 ↓×8 更に関係ないけど、お酒も体に悪い。 「酒は百薬の長で少しなら問題ない」と言われていたが、 それを証明していた統計に「酒を飲まない(以前飲み過ぎて病気になり禁酒を含む)」 が含まれていたためにグラフ化したときに「少し飲む程度なら健康になる」と間違った常識になってしまった。 ※ソースは「初耳学(テレビ番組)」 -- 2018-01-11 12 16 30 ばーかしーねあーほ -- 2020-09-05 23 15 07
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2338.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ/コメントログ」 原作とのリンクがあると楽しいな。こういうのも良い。 -- 2010-08-06 21 26 34 空をとぶれいむを想像したら笑ってしまった。 -- 2010-12-21 19 32 38 ゆっくりれいむに わたしははくれいのみこよ! とか言われたら「思い上がるな死ね!」としか返せない。で、潰す。 -- 2011-03-07 22 22 09 ↓原始ゆっくりだと「おおいたいたい」程度で潰れないんじゃないか。ぺしゃんこになっても すぐ元にもどるはず。下手するとそういう刺激で分裂して増えるかもw -- 2012-09-14 22 47 30 ゲス -- 2015-01-05 23 20 37 まりさ -- 2015-01-05 23 20 56
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/499.html
VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 8KB ※ゆっくり見ていってね、またにてゐの後の話です。できればこの2つを読んだあとに本作品を読むことをお勧めします。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※「ケツ」をリスペクトして書きました。 「くっ。」 思わずひざをついてしまった。吐き気で頭がぐらぐらする。 「ゆっふっふ。つぎでさいごだよ。」 にやつくゆっくりれいむの顔がゆがんで見える。 くそっ、どうしてこんなことになったんだ。俺はただ公園にいただけなのに。 ふらふらの頭でなぜこうなったか考える。 そう、事の発端は30分ほど前にさかのぼる。 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い 作、長月 「あー、ほんっとひなたんかわいかったなー。みすちーの歌もサイコーだったし。」 そうつぶやきながら恍惚の表情でベンチに座る男が一人。 やあ、こんにちは。俺の名前はフリーターお兄さんDA!初めての人は以後お見知りおきWO! なぜ俺がこんなにもハイテンションなのかというと、ひなandみすちーのコンサートに行ってきたからだ。 「ひなandみすちー」 ゆっくりひな(胴つき)とゆっくりみすちー(胴つき)の2匹のゆっくりで構成される今人気急上昇中のアイドルユニットである。 今日はそのひなandみすちーのコンサートが地元の市民ホールであったのだ。 2匹の大ファンである俺は当然最前列のチケットを手にいれ、湯苦理飯店の仕事も休んでコンサートへ。 特に今回のバックバンドは、あのプリズムリバー3姉妹だから絶対に見逃すわけにはいかない。 声の枯れんばかりに、ひなたんコールをさせてもらった。 まあやりすぎて、警備員につまみだされそうになったけど全然気にしてないZE! そう今日のコンサートを思い返して、にやにやしていたところ、奴は現れた。 「おいっ!!じじい!!」 その声に急に現実に引き戻された。なんだよ、せっかくいい気分だったのに!! 見るといつのまにかベンチの前にぶくぶくに太ったゆっくりれいむがいた。小汚いし、バッジもないので野良ゆっくりだろう。 「そのてにもってるごはんさんをれいむにわたしてね! でないといたいめあうよ!!」 どうやら俺の持っているビニール袋をいってるらしい。ちなみに中身は今日の夕飯の牛カルビ弁当(見切り品で380円)だ。 それにしても典型的なでいぶだ。加工所は仕事しろよ。 「ゆゆっ!!なにぐずぐずしてるの!ばかなの!?しぬの!?ゆっくりしないで・・」 バキッ 俺はトゥーキックでれいむを蹴飛ばした。靴先はれいむの顔面に食い込み「いじゃぃぃぃいい」と叫びながら転げまわった。 本当は持ち上げて叩き潰してやりたかったが、正直こんなばっちい野良、触りたくもない。 「じじい、よくもやってくれたね!!じごくへおくってやるからかくごしてね!!」 れいむが何か言ってるようだが関係ない。どうせゆっくりにはなにもできん。 案の定この後れいむは何度も攻撃してきたが、すべて簡単にいなされた。 逆にカウンターでダメージを食らうのはれいむばかりだ。 そう、ここまではよかった。ここまでは。 「ゆぐぐ・・こうなったら、さいしゅうおうぎをだすしかないんだぜ。でいぶしりーろーるを・・・」 いいかげんこのクソ万頭の相手も飽きたので帰ろうと思っていたところ、れいむが妙なことを言い始めた。 デイブシリーロール?なんじゃそりゃ?デンプシーロールなら知ってるけど。 「ゆふふ・・できればこのわざはつかいたくなかったよ。なんにんものゆっくりをえいえんにゆっくりさせたこのわざを・・・」 かっこつけてるつもりだろうが中2病丸出しだなこいつ。 「じじいもすこしはやるようだけど、さいしゅうおうぎにはかなわないよ!!」 そう言うないなやれいむは後をむいた。 えらそうなこと言っといて結局にげるのか?そう思った俺が甘かった。 れいむはぶりんとしりをだしてきたのだ。それにしても汚いしりだ。変なぼつぼつがある上、あにゃるにうんうんがこびりついてる。 しかしれいむはそんなことは委細かまわず、けつをぶるん、ぶるんと∞の形に振りはじめた。 ま・・・まさか ∞形のしり振り運動!! 高速の餡子移動!! しりを振った反動であにゃるを見せ付けるあの動き!! これは尻と拳、形は違えどデンプシーロール!! そうかデイブシリーロールではなく、でいぶ、尻ーロールだったのか。 「・・・うげ・・」 などと思っていたが吐き気がしてきた。どんなに理屈づけようときもいものはきもい。それが宇宙の真理だ。 しかしそんな俺の都合などお構いなしにれいむはしり振りを加速させていく。 これでは攻撃できない。なぜならあんなきもいもんに触りたくないからだ。 「ゆふふ。こないのならこっちからいくよ!!」 ボヨーン まぬけな効果音とともにれいむが俺の顔めがけて跳んできた。高速でしりを振りながら。 「ぐおっ」 間一髪かわす俺。危なかった。あんなもん顔面に喰らったらトラウマになってしまう。 しりを振った反動をつかったせいか?明らかにさっきまでとはジャンプ力が違うぞ。 「ちっ、つぎはないよ!!」 そう言いれいむはまたしりを∞に振りながら跳んできた。 なんとかかわすも体勢を崩す俺。 だめだ。このまま防戦一方じゃジリ貧だ。しかし攻撃しようにもあんなきもいもんに触りたくない。 「ゆっくりしないではやくしんでね!!」 ボヨーン ボヨーン ボヨーン ボヨーン 嵐のような連続攻撃。すべてかわすたものの、きもいケツ振りを見続けたせいで吐き気がもう限界にきている。 かわすのはもう無理・・・ 認めたくはないがこいつは俺がいままで戦ったゆっくりの中で史上最強だ。キモさという意味でも。 そして話は冒頭のシーンへと戻る。 「さいごは100%のでいぶしりーろーるをおみまいするよ!!」 後ろを向き、しりを∞に振りながらそう叫ぶれいむ。 今まで以上にけつを振るスピードがはやい。本気で俺にとどめをさすつもりだ。 このままでは確実に負ける。具体的には俺の顔とれいむのケツがこんにちわしてしまう。 くそ、なにか、なにか策はないのか!? その時俺は上着の胸ポケットにあるアレの存在に気が付いた。 今日のコンサートにも使ったアレの存在に。 そしてひらめく。 勝利への秘策を。 俺はれいむに気づかれないように胸ポケットに右手をいれ、それを握り締めた。 やつの攻撃は同じパターンの動きしかしていない。 一瞬でも尻振りを止められれば、奴のあにゃるに、これを使うことができるはずだ。 チャンスは1回。危険な賭けだがやるしかない。 「しねっ!!じじい!!!」 空高くケツをぶるん、ぶるんいわせながら飛翔するれいむ。 なんてジャンプ力だ。とてもゆっくりとは思えない。勝てるのか?こんな化け物に? いや、勝つんだ。俺の青春のメモリーに、れいむのあにゃると熱いキッスなんて1ページ残してたまるか!! その為に慎重にタイミングをはかる。 今だ!! 「あっ、あんな所にあまあまおちてるー。」 「ゆっ、あまあまどこ!?」 あまあまを探しケツ振りをやめるれいむ。馬鹿め、孔明の罠だ!! 「うおぉぉぉぉおおお!!!」 右手に握りこんだもの、ペンライトをれいむのあにゃるに突き刺し、一気にそのままえぐりこむ。 今日のコンサートの為に買ったペンライトだ。てめえのようなクソ万頭にはすぎた品だがくれてやる!! 「ゆぎゃぁぁあ#ああありんhgぢんbk@mxぺ*!!!」 意味不明の言葉を叫びながら、発狂したように転げまわるれいむ。 人間で言えばしりの穴に杭をぶちこまれたようなもんだから当然か。 ベンチやゴミ箱にぶつかりながら転げまわる様は、まるでねずみ花火のようだ。 ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ それにしてもなんだありゃ? れいむがケツを振るたびに、それに呼応するかのように赤いペンライトの電球がチッカチッカと光ってやがる。 いったい体内でどういう仕組みになってんだ? そんなことを思っていたらいつの間にやられいむがいなくなっていた。どうやら転げまわってるうちに公園の外へ出ていったらしい。 俺も帰るとするか。明日も早いし。 まだ少しふらつく足取りで俺は家路を急いだ。 後日談 カップル女 「ねえ、この辺ってさぁ人魂が出るって聞いたんだけど」 カップル男 「なに言ってんだよ。そんなことあるわけ・・・なんだあの光は!?」 カップル女 「まさか本当だったの!?」 カップル男 「おい、こっちに近づいてくるぞ!!」 ぶるん、ぶるん、ぶるん チッカ、チッカ、チッカ ケツ振りれいむ「どっでぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!このぼうさんとっでぇぇっぇぇ!!!!!」 カップル男・女「ぎゃああああ!!!!バケモノォォォォ!!!」 完 今日の希少種? ケツ振りれいむ 希少度 F−(突然変異の個体なので普通のれいむと同じ扱い) ケツを振ることに特化した突然変異の個体。まるまると肥えておりテンプレ的でいぶな性格。 デイブシリーロールという技を習得しており、それを使えば最大5mまで飛ぶことができる。 またしりが汚く、見ていると気持ち悪くなるので注意が必用。 あとがき ケツ振りれいむの挿絵、自分で書こうと思いましたがラフの段階で断念しました。自分には文才以上に絵心がないようです。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ケツ振りれいむ=潔癖性の宿敵だな。 -- 2014-11-09 22 01 55 唐辛子スプレーとエタノール使え エタノールで除菌後唐辛子スプレーをかける 痛いよ -- 2014-09-18 22 10 47 ダイナマイト刺そうぜ!! -- 2014-07-31 14 51 08 いやあああ -- 2014-01-25 01 10 00 ははっ キモいから殺そう -- 2013-08-12 21 24 37 ↓wwwww -- 2012-08-15 21 32 03 ちゃんと風呂入れよ -- 2012-02-26 14 52 02 ちゃんと尻ふけよ -- 2010-11-12 08 30 34 ちゃんと、潰しとけよ -- 2010-06-27 21 38 55
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/408.html
なんとなくSSを書いてみる ○○ゴン○○○トモ○○ター○を久しぶりにやっていたら、突然こんなネタが浮かんだ。 文才…というか、ところどころおかしな表現があると思いますが、生暖かい目で見てください(ハァハァ 幻想郷にゆっくりたちが生息するようになってから、数か月が過ぎた。 人間の里では身近な甘味―――餡子の原材料を簡単に採取することができるとみてゆっくり加工所が建てられた。 永遠亭では、蓬莱の薬師がゆっくりを使って奇妙な実験をしていると聞く。 紅魔館では瀟洒なメイド長が主人とその妹に似たゆっくりを数匹育てているとサボり中の門番から聞いた。 ――――もっとも、その門番は俺がその場を立ち去った後、サボりが発覚。メイド長にお仕置きをされたようである。合掌。 今日の畑作業を終え、ゆっくりの侵入防止にゆっくりころりを数ヶ所に配置する。もちろん、看板も忘れずにだ。 帰り道、畦のそばを歩いているとゆっくりれいむとゆっくりみょんを連れている少年をみつけた。 いや、連れているというには、少々状況がおかしい。ゆっくりみょんが少年の指示に従ってゆっくりれいむを攻撃しているようである。 「ゆ゛ぶっ!ゆ゛げっ!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛!」「ちーんぽ!」 お、ゆっくりみょんがれいむを倒したようだ。戦闘が終わったのを確認して俺はゆっくりみょんに指示を出していた少年に声をかけ、いったい何をしていたのかを聞きだした。 聞き出す途中、ゆっくりみょんがれいむの餡子を貪っていたが、先ほどの戦闘に興をひかれた俺はそんなことを気にせずに子供の話を真剣に聞く。 何でも、里の子供たちの間では野生のゆっくりを捕獲し、育成、配合させ、鍛え上げたゆっくり同士を戦い合わせる遊び―――ゆっくりバトル―――が流行っているようだ。 聞けば、子供たちだけではなく里の暇な(俺とて、例外ではない)者――老若男女問わず――の間でも広まりつつあるそうだ。 まず、少年のようなブリーダーで16歳以下は捕獲し、育成できるゆっくりの種族に制限がある。―――反面それ以上の年の者は低くはゆっくりれいむ。高くはゆっくりゆゆこ。すべてのゆっくりを育成できるのだそうだ。 育成をするのに、特別な資格は必要ないようである。ただし、公式の大会に出るには、ランクFの試合を受けてそれに勝ち通す必要があるのだそうだ。 俺は少年に、今日収穫した野菜と餡子を少年にお礼にとあげて、はやる心を抑えて家へ帰宅した。 「ゆっ?おにーさん、だれ?」 「おにーさん、ここはれいむとまりさのおうちだよ!ゆっくりできないひとはでていってね!」 帰宅した先に、不幸な生贄’ゆっくり’が2体。家を荒らしているのにでくわした。 「ゆっくりしていってね!」 俺は、いつもどおりの常套句をれいむとまりさに投げつけ――――傍にあった段ボールのなかにゆっくりれいむを閉じ込めた。 「ゆっ!?くらいよ!はやくだしてね!」 「おにーさん、れいむをだしてよ!」 あー。うるさいうるさい。そう思いながら気だるげな動作で足元ににじり寄ってきたゆっくりまりさを水槽の中にぶち込む。 「ゆべっ?おにーさんひどいよ!なんでこんなことするの!?」 とりあえず、水槽に入れたまりさを確認し、段ボールのなかかられいむを取り出す。 「なぁ、お前ら勝手に人の家に入っていいと思っているのか?」 「なにいってるの!ここはれいむとまりさのおうちだよ!おにーさんのじゃないよ!」 「ゆっくりできないおにーさんhゆ゛ぁ゛ぁ〝!?」 手のひらで、じたばたするれいむのほっぺたをつまみ、一気に引きちぎった。あ、やべ。ちょっと強すぎたかな・・・。餡子が駄々漏れになっている。 「れ゛い゛む〝ぅ゛ぅ゛ぅ゛!どう゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛ぉ゛!」 「ゆ゛ぴっ・・・ゆ゛ゆ゛・・・」 あーこりゃ、もう駄目だな。手なずけやすいれいむを育てようと思ったけど、まぁいいか。ゆっくりだし。 しばらくするとれいむは息絶えた。水槽の中で涙目になっているまりさを脇目に、台所へ行く。 しばらくして、まりさのもとに戻るとさっきまでの惨状を忘れ安らかな寝顔で眠っていた。――うわ、涎きたねぇ。 「おい、起きろ。」 「ゆゆ?もっとゆっくりさせてよ!」 「なんだ?もっと、寝たかったのか?じゃあ、この餌はいらないな。」 「ゆっ!ごはん?たべるたべる!ごはんちょーだい!」 騒ぎ立てる、まりさの水槽にれいむからとった餡子と野菜のカスを混ぜた餌をまりさに与え、部屋の片づけもそこそこに床につく。 翌日。 「ゆっくりしていってね!!!」といきなりの大音量で起こされる。時計を見るとまだ6時じゃないか、この糞大福。 まりさには野菜の切れ端を与え、朝食を終える。 俺は水槽からまりさをつかみ、庭へ放り投げる。「ゆぶぅ!?」情けない悲鳴をあげ、庭をころころ転がるまりさ。 「おにーさんひどいよ!ゆっくりできないよ!もっとゆっくりさせてね!」 「いいのか?俺にそんなこと言って。せっかく、おいしい餌’調教’を(させて)上げようと思ったのにな。」 「ゆゆ!ごはん!もっとほしいよ!」 「でも、ただじゃあげられないなぁ。やっぱりやめようか。」 「や゛だぁ゛ぁ゛ぁ゛。ごばんぼじい゛よ゛ぉ゛ぉ゛!な゛んでも゛い゛う゛ごどぎぎまずぅ゛ぅ゛!」 「何でも言うこと聞くんだな?よし。餌だ。」 涙目ながらも、餌がもらえることに喜んだまりさにえさを与え、今後の予定を考える。 1.まりさの基礎体力調べ 2.野良ゆっくり狩り 3.別のゆっくりを捕獲 このあたりが妥当なところだな。 よし。 「おい。ちょっとそこ走ってみろ。」 と、餌を食べ終えて「しあわせー」な顔になったまりさに命令する。 「ゆ!わかったよ!おにーさん!」 と、10歩分の幅の距離走る。どうやら、瞬発力はあるようだ。 「よしよし。次はその桶を持ち上げてみろ。」 といい、桶を持ち上げさせる。「ゆゆー」と言い何とか持ち上げるまりさ。 物を持ち上げる力は弱いようだ。 ―――中略――― とりあえず、一通りの基礎体力を調べた結果―――――瞬発力だけ強い、と。 明日からのトレーニングはスパルタでいこう。幾ら瞬発力だけが強くても、戦闘に有利にはなりにくい。 しかし、弱った。ここまで基礎体力が低いとは。このまま狩りに行ったとしても、囲まれたら\(^o^)/だろう。 そう悩んでいると、玄関周りの草むらからがさごそと音がした。 玄関に近寄り、草をかき分けるとゆっくりみまが隠れていた。逃げ出そうとするみま。素早くとらえる俺。 0.01秒の世界を展開させ、みまを捕獲。 「ゆっくりはなせ!」「!ししょー!おにーさんししょーをゆっくりはなしてね!」 このゆっくりはどうやらまりさの師匠らしい。 後でわかったことなのだがゆっくりみまは希少種でなかなか確認できないことで知られているそうなのだ。 まぁ…ちょうどいいか。ししょーというんだったら、弟子のまりさよりは強いはずだし。 そんな淡い期待を胸に、はなせはなせと暴れるみまとまりさを連れて、俺のブリーダー生活初日は終わった。 ―――――――――――――――――――――――――――― ゆっくりバトル物語。とあるブリーダーの話1 生意気にもあとがき これまでのSSでゆっくりみまが登場していなかったので、ついカッとなって出して見た。後悔はしていない。 餌とかの設定は、おいおい考えておくことにしてFランク闘技場はまりさとみまの師弟コンビで行かせるつもりです。 今後、考えておくこと↓ 旧作のゆっくりはどうするか?→必要とあらば出す。かませ犬な立ち場でも出す。 餡子の表現→これは想像力とセンスでカバーするしかないですなorz 育成風景→今回は―――中略―――とあらわした。必要、不必要かと思ったら―――中略―――と入れておきます。 略したところは、後書きに簡潔に書く…でいいか。 戦闘→直感とひらめき。 とりあえずこれくらいですか。 今回の育成↓ 基礎体力テスト→すてーたす欄のところを調べました。 ゆっくりすてーたす↓ まりさ ゆっくりサイズ:ばれーぼーる 瞬発力 B 力 C- 持久力 D タックル B- 速さ D+ 賢さ E 特徴:そんなに黒くない大福。調教次第では某○○スター○のス○○ムのように最終奥儀を習得するかも。 みま ゆっくりさいず:ばすけっとぼーる大 瞬発力 B++ 力 C++ 持久力 B+ タックル B+ 速さ B 賢さ C 特徴:まりさのししょー。独り立ちしたまりさを草陰からじっと見守っていた模様。餡子はずんだ。 2話はゆっくり狩りかなー…。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2529.html
ゆっくりレギオン 怪談とか嫌いな人はあまりお勧めしません。 なんか虐待じゃなくなってるような… 人間側に被害が出ます 他の方の設定が少し出ます 東方キャラの話題が出ます 人間に名前があります ゆっくりを生物と対等に扱う描写があります これらを見て読めないな、と思った方は回避してください。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆ!ここはまりさのゆっくりプレイスだよ! にんげんさんはゆっくりしないででていってれぼ!!」 「ちっ、またゆっくりの野郎。おらの畑さ荒らして…。何がゆっくりじゃ 全然ゆっくりしとらんじゃねえか!」 ある森に囲まれた村の畑、ちょうどまた一匹のゆっくりがまた野菜泥棒+おうち宣言をして、 農家のおじさんの鍬の前にその儚い命を散らしたところであった。 壮年の男は潰したゆっくりを「廃棄場」と呼ばれる場所へと持っていく。 都どころか城下町まで数十里もあるこの村では潰したゆっくりは廃棄場に捨てられるのだ。 「おお、おめえさもゆっくりにやられただか?」 「ああ。全く、こいつらときたら潰しても潰してもどこからか湧き上がってきやがる」 「そんじゃのう。おかげで廃棄場も満杯じゃ」 まりさだった饅頭を投げ捨てた男は近所に住む男性を見つけた。やはり畑荒らしをしたゆっくりを捨てに来たのだろう。 冬がもうそこまで迫っている晩秋、ゆっくりは冬ごもりの為に餌集めに奔走する。 東のドスが住むという妖怪すら近付かないような樹海と違い、規模の小さいこの辺りの森では 冬の食料を集めるといっても当然早い者勝ちとなる。結果、ゆっくりしすぎていて 十分な食料を集められなかったゆっくりたちが畑を襲うので、この時期は特に攻防戦が激しい。 そしてあまりにも大量に手に入る餡子をただ捨てるのはもったいない、小豆も腐れば肥料になるという考えにより 農業を主体としているこの村では廃棄場にゆっくりの死骸を捨てて、ある程度溜まった後畑の肥やしとするのである。 だが、この秋は例年にも増してゆっくりの襲撃が多かった為、この穴も満杯に近くなっていた。 「そろそろ下の方は肥料になってるか?」 「んだな。そろそろ雪も降ってくるし、糞饅頭の泥棒もあと少しじゃろ。来年の春にはいい肥やしになってるべ。」 男達は連れ立って帰って行った。日も暮れてきており、村から漂ってくる夕餉の香りも男たちの鼻腔をくすぐったのだろう。 誰も居なくなった廃棄場に聞こえるは風に揺れるススキの音とカラスの鳴き声のみ。 時折遠くの山の麓にある寺の鐘の音が聞こえてくるこの場所はゆっくりにとっては処刑された遺体の遺棄された場所である。 耳を澄ませば声にならない声でゆっくりの怨念が聞こえてくるような気もする。 「もっどゆっぐぢぢだがっだよぉぉ…」 「どぼぢでごんなごどにぃぃぃ…」 「わがらないよおぉぉ…」 魂の浮かばれないその場所では、故に不思議でなかった。渦巻くその怨念が形を為すという事は。 「ふぁ…そろそろ寝るベや…。明日は長の所に行かないとなあ」 先ほどの農民は眠りに就こうとしていた。 すでに妻と幼い娘は寝ており、男も温かい布団の中意識を手放し掛けていた。 が、その耳に遠くからかすかな声が聞こえてきた。 「……ど……させ……」 「ゆっくりか!」 ゆっくり独特の声調に日々農業で鍛えている男はすぐ目を覚まして起き上がる。 ゆっくりは基本夜になると睡眠欲に負けて寝る事を選ぶ。よって今まで夜襲をかけられた事はなかった。 だが、ゆっくりには頭の良い個体もいるという。恐らく頭の冴えるぱちゅりーなりありすなりが真夜中に 襲撃をかける事を提案する可能性も大いにありえた。 男は村の外れに住んでいる事もありその可能性を常に考慮してきただけに、すぐに鍬を握りしめると ゆっくりが近づいて来るのを待った。 「ど……で……んな……にぃ…」 「とか…は…あり……も…ゆっくり…」 「べ…ス…」 最初はさざめきのようだった声も近づくにつれ徐々に意味をなす言葉となってゆく。 気のせいか、それらは「そろーりそろーり」などの能天気な声ではなく、苦しみで満ちている気がする。 だが男にとっては構うものではない。饅頭は饅頭であり、それらが意味を為す言葉を喋ってようが全く関係ないのだ。 ついに畑の外側にゆっくりが接触したようだ。静かな夜を鳴子の音が破る。 「貴様らぁ!俺の畑になに……す……」 男は大声をあげて威嚇するとゆっくりの群れに向かって突撃しようとした。だが、何かがおかしい。 ちょうちんの灯りに照らされたゆっくりはどれも潰れている。 べちゃり 男の頭の上に何かが落ちてきた。慌てて引き剥がしたそれはやはり潰れたゆっくりであり、濁った瞳が男を見つめている。 と、死んでいるはずのれいむの口元がゆがんだかと思うと、地獄の底から絞り出したような声で言葉を紡いだ。 「ゆ……ぐり……じねぇ……」 「ぎゃああああああああああああ!!!!!!」 いくら勇猛な男とはいえこの出来事には恐怖を覚え、まりさを遠くへ投げ捨てた。 持っていたちょうちんが地面に落ち、燃えはじめる。 だがどうしたことだろう。まだゆっくりどもの言葉が聞こえてくる。 男は恐る恐る上を見上げた。 今まさに燃え尽きようとするちょうちんの灯りの中、それを男は見てしまった。 星空に浮かぶゆっくりの顔、顔、顔。あるものは目が取れ、ひどいものは体の半分が無くなっている。 ぼとり、ぼとりと地面に落ちたものはゆっくりと起き上がると這ってくる。 種も損傷もばらばらなそれらの口からは絶え間なく呪詛の声が上がっている。 「ゆぎ…ぎ……」 「れいむを…つぶした…じじいはゆっぐり……じね……」 「じに……だぐ……」 「わがら……な…い……」 「む…ぎゅ……」 そして男に気がつくと一斉にこちらを向き、呻いた。 「ゆっ……ぐり…ごろ……ぢ…で…やる……」 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!」 声にならない声を上げると男は何度も転びながら家に引き返し、妻女を叩き起こした。 「でろぉ!今すぐこの家からでろぉ!」 「どうしたのあんたぁ!」 「うわぁぁぁん!!」 「バカ野郎!死にたくなかったら早く逃げるんだ!」 文句を言う妻、大声に泣き喚く娘を無理やり起して家から脱出する。直後、空に浮かぶ ゆっくりの塊に家は押しつぶされた。 その頃になると異変を感じ取った他の村人も起き出し、事態を把握する。 「吾作どん!大丈夫かぁ!」 「ああ…俺の…俺の家が……」 間一髪難を逃れた男であったが、思い出の詰まった家はもうそこにはない。 「貴様ぁぁぁ!!!殺してやるぅぅぅ!!!」 「やめろ!早まるな!」 村人の制止を振り切ると男は近くの家の屋根に上ると近づいてくるゆっくりの塊を竹槍で突きまくる。 「ゆぎゃああああああ!!!!」 「いだいよおおおお!!!!」 断末魔の声をあげながら落ちていくゆっくりだったもの。 「死ねぇぇぇ!!!俺の家を、思い出を奪った糞饅頭どもは一匹残らず死ねぇぇぇ!!!」 男は涙に溢れた目に、鬼のような形相を浮かべてがむしゃらに槍を振るう。 どのくらい突いただろうか、 穴はこの塊が一匹のゆっくりだったら中枢餡にまで到達するであろう深さまで到達していた。 そしてそこには一匹のドスまりさがいた。 「お前は……」 男はそのドスを知っていた。その潰れた片目は男が鍬で突き刺したもの。 だが、どうして。村を襲撃したドスまりさは確かに廃棄場に捨てた。それがなぜここにいる。 「……!」 と、男はドスの口の中が光っているのに気づいた。あれは間違いなくドススパークを発射する時に洩れる光だ。 「逃げろおおお!!!ドススパークがくるぞおおお!!!」 男の叫び声にわっと散っていく村人たち。直後、彼らがいた場所にドススパークが降り注ぐ。 もし男の注意がなかったら多くの人が死んでいただろう。 男は下を見下ろした。村人は際限なく上から落ちてくるゆっくりの対応に追われていた。 このままではこの塊は村を破壊しつくすであろう。 「そうか……」 口の中からつぶやきが漏れる。こいつらは俺たちが潰した廃棄場のゆっくりだったのか、と。 そう、奴らは確かに死んでいた。瀕死のゆっくりも少なからずいたが、放っておけば確実に死ぬであろう傷を負わせていた。 だが、言葉に言い表わせないほどのその無念、怨念、殺意など様々な感情が何らかのきっかけで 様々な餡子と混ぜ合わさって一つとなり、ついに化け物の姿となったのだった。 閻魔様から引き取りを拒否されたゆっくりは安らぎを得る事はなく、絶え間なく続く痛みにもがき苦しみ 死という救いを求めながらもただひたすらに進み続ける。 人間が自分たちから奪ったゆっくりぷれいすを破壊し、自分を殺した人間たちを自分たちと同じ目にあわせようと…… 「ふっ……そうだったな」 男はひとりごこちつく。下から危険だ、逃げろという声が上がるが男には聞こえない。 「俺は忘れていた。」 槍を持ちなおす。 「お前達は饅頭だ。だが、生きてもいた。」 ゆっくりとドスに向かって構える。 「その事に気づいてやらなかったのは俺の罪だ。」 ドスの虚ろな眼窩がこちらを見る。 「その事について謝ろう。」 腰を落とす。 「だから今度はついて行ってやる!!」 ドスの口がまた光り輝く。 「共に地獄の閻魔の元へ!!!」 ドススパークが早かったか男の跳躍が早かったか。 塊の中心から閃光が煌めいたかと思うと、ゆっくりの死骸はまとまりを失い、ばらばらと崩れ落ちた。 だが、それを喜ぶ者はいない。篝火が燃え盛る中、男の妻である女性の慟哭の声だけが響いていた。 俺は……死んだのか…… 気持ちいいな…… へへへ、柄にもない事をしちまったな…… それにしても…死ぬってこんなにやわらかいのか…… 「……い…」 ああ、誰かの声が聞こえる。あれが地獄にいるって噂のヤマザナドゥ様か… 「…お…い…」 美人だといいな…へっ…なに考えてるんだか…… 「居たぞ!吾作だ!」 ん?光が…… 火傷だらけになりながらも男は奇跡的に生きていた。わずかに男の方が早かったのと大量の餡子が落下の衝撃を吸収したのだろう。 意識不明となっていた男は家に運ばれると、治療の甲斐か数ヵ月後には歩けるまでに回復した。枕元で村長から聞いた話によると、 恐らく奴らは廃棄場の中でドスまりさを核としてこの世への未練や怨念を吸い取り、大きくなっていたのだろう、という事だ。 男は回復すると髪をそり、僧侶となって各地を巡った。そして村では以後このような事が起こらないように ゆっくりの死体を捨てる時はせめてあの世では幸せになるよう祈ってやるようになったという。 終 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 以前腕試しで書いたものを大幅に修正しました。着想は悪魔城ドラキュラに出てくるレギオンです。 悪魔城ドラキュラに出てくるレギオンは「多くにして1なるもの」とされており、人の死体をボロボロ落として攻撃してくる ドラキュラシリーズ屈指のトラウマ的存在です。 映姫仕事しろ あまりにも死んでくるゆっくりが多いのでこの頃は軽くパニック状態に陥っていました。現在はなんとか持ち直しています。 これって虐待なの? やや疑問です。最初に書いた時はこいつらを火で燃やしてはいおしまいだったのがなんとなく書き直していくうちによくわからないものに なってしまいました。最初怪談っぽいのに途中から…orz だが俺はゆっくりを虐待し続ける。 全面的に同意します。特に赤ゆっくりは見るだけで潰したく(ry これまでに書いた話 剣客みょん 合戦 ゆっくり冬将軍 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3006.html
伸吾は小学○年生。ぴっちぴちのショタだ。 今日も元気よく学校から家へ帰っていると、河川敷の近くで捨て猫を見つけた。 「ねぇお母さん飼わせてよ!」 「だーめ、うちにはもうれいむがいるでしょ?」 「いっしょにゆっくりしてね!」 母親の足下に構ってもらおうと、ゆっくりれいむが動き回っている。 「いいじゃんちゃんと面倒みるから!」 「れいむの時もそんな事いって、お母さんが飼ってるじゃないの、だめよ」 「ゆっくりしようね! れいむはすごくゆっくりできるよ!」 周りをぴょんぴょん飛び跳ねながら回り始めたれいむを、母親が踏みつける。 「ゆぐっ!?」 「ぐーりぐーりぐーり」 「ゆゆゆゆゆっ!! れいむへこんじゃうよ! ゆっくりやめてね!」 自分を放ってれいむと遊び始めた母親に、伸吾の顔がゆっくりそのものになった。 「飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って飼って!!」 「ゆゆっ!!」 子供独特の騒音に驚くれいむだが、母親は気にせずにれいむを足でぐりぐりし続けていた。 次第に声は小さくなく、伸吾は叫ぶのを止めて黙り込む。 「うぅ……もういいよこのくそババァ! しね! 死んでしまえ!」 「アンタの今日のご飯はにんじんサラダだけね」 「いやだぁぁあ゛ぁあ゛あ゛ぁぁっ!!」 嫌いな野菜を前に、必死に謝り倒す伸吾。 その間、母親にずっとぐーりぐーりされ続けたれいむは、すっかり涙目になっていた。 「ゆぐうううううううううぅっ!!」 数日後。 伸吾が変わらず学校から帰っていると、今度は「ゆっくりわかってあげてください」と書かれた箱に入れられ、捨てられていたゆっくりちぇんを見つけた。 「ねぇねぇお母さん! これ飼ってもいいでしょ!!」 「またアンタって子は……」 ため息をつくと、母親は伸吾が抱えているゆっくりちぇんに目を向ける。 「わかる、わかるよー」 「……」 母親が猫を飼わせなかったのは、何も伸吾がまた飼育を放棄するからだけではない。 猫がいたら、今飼っているれいむが食べられてしまう事を心配してだ。 しかしゆっくりちぇんなら、そんな心配はいらなかった。 「まぁいいけど、ちゃんと面倒みるのよ」 「やった! ありがとうお母さん!!」 ちぇんをそのまま抱えて、伸吾は自分の部屋へ戻っていく。 「やれやれ……」 我が子のわがままに軽く脱力感を覚えながら、母親は晩ご飯の調理を再開した。 「わかるよーわかるよー」 「へへっ、ほれほれほれ」 「わっ! わがるにょにょにょにょにょにょにょ……」 下脹れなちぇんの顎を指で触り、鳴かせる伸吾。 普通の猫とは違う鳴き声と体を震わせ、赤くなるちぇんの様子に、伸吾は何度も顎の辺りを刺激していく。 「にょにょにょにょにょにょにょにょにょ……わかるー……わかるよー……」 「おもしろいなこいつ! ……ん?」 見ると震える体の後ろで、さらに二股の尻尾が左右に大きく揺れている。普通の猫なら不機嫌とも取れる動作だが、ちぇんの様子は明らかに喜び、寛いでいる。 「……」 徐に。 伸吾はその尻尾を鷲づかみした。 「にゃにゃにゃにゃがっ!?」 途端、饅頭型のちぇんの体が三角形に変わった。 「おおっ!?」 「にゃ、にゃが……わからない、わからないよー!」 三角形の体はすぐに力が抜けて元の饅頭型に戻ったが、ちぇんの目から溢れる涙は止まらない。 「すげーっ! 三角に変形した!!」 しかし伸吾の頭を占めていたのは、三角形なちぇんだけだ。 伸吾はそのまま、掴んだ尻尾をぐりぐりと弄り始めた。 「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃっ!?」 「ほらほら、変形しろよ!」 「にゃにゃがっ! わからないーわからないぎゃなぁあぁぁぁっ!!」 ちぇんの尻尾を先から先まで弄り倒しすが、三角には変形しない。 変わったことといえば、徐々にちぇんの顔が赤く染まり、呼吸が荒くなっているぐらい。 ゆっくりちぇんにとって、尻尾は何よりも勝る性感帯だった。 「しんごー、ごはんよーっ!」 「あ、はーいっ!!」 台所からの母親の声に、伸吾は元気よく駆けだしていく。 後に残されたのは、すっかり発情しきったちぇん1匹。 「……にゃ……にゃが」 床の上で動かず、ただ虚ろな目をして震えている。 そこに、家の中を散歩していたれいむが通りがかった。 「ゆっ!」 今まで家にいなかったちぇんの存在にれいむは戸惑う。 しかしちぇんのいる部屋が、伸吾の部屋だった為、自分と同じように拾われてきたのかと解釈した。 「おにいさんにひろわれた子? これからいっしょにゆっくりしようね!」 大きく飛び跳ね、一気にちぇんの側までやって来る。 そんなれいむを、ちぇんが逃すわけがなかった。 「にゃがぁああああぁぁぁあぁぁあぁっ!!」 「ゆ、ゆゆっ!?」 「わかってるよね? わかってるよねっ!」 「だ、だめだよ! れいむはまだゆっくりしたいよ!」 「わかってる、わかってるよーっ!!」 「だめだよ! やめてね! ゆっくりざせてね!!」 「わがってね! わがっでるがらねぇえぇ!!」 「ゆ、ゆっぐりざぜでぇえぇぇえぇっ!!」 その後、れいむの体からは立派な茎が生え、子ちぇんと子れいむがそれぞれ3匹ずつ実をつけ、産まれてきた。 初めてのゆっくりの子に、当初、はしゃいでいた伸吾だったが、すぐに面倒くさくなったのだろう。餌やりも遊ぶこともしなくなり、すっかり親ちぇんだけに構うようになっていった。 そのため、残りの子供達は全員、母親が面倒をみている。 「ぐーりぐーり」 「ゆゆっ! おかあしゃんやめてね! れいみゅのからだがほそくなっちゃうよ!」 「わかる、わかるよー」 「ぐーりぐーり」 「にゃががががががががっ! わからにゃい、わからにゃいよーっ!」 きゃっきゃ、きゃっきゃと母親の周りに集まり、足でぐりぐりされている子供達に、親れいむは思わず叫んでいた。 「お母さん! その子達のおやは私だよ! ゆっくりやめてね! こどもかえしてね!」 「れいむ、ごはんよ」 叫んでいる親れいむの話を無視し、母親はその目の前に料理の乗った皿を置く。 見ると、怒っていたれいむの表情が笑顔に変わっていた。僅か1秒の出来事だ。 「ゆゆっ! お母さんありがとう!」 そのまま大きな口を開けて、料理をガツガツと食べ始める。 「むーしゃむーしゃ……」 瞬間、親れいむの目が点になった。 「辛ぇえぇえぇええぇええぇっ!! メチャクチャ辛ぇえぇえぇえええぇっ!!」 今日のご飯は母親特性の激辛麻婆ナスだ。 火を吐きかねない様子で親れいむは口を開け、飛び跳ね続ける。 そんな親れいむを気にせず、子供達は母親に構ってもらおうと「ゆっ!」「ゆっ!」と鳴きながら周りを飛び跳ねていた。 一方、開いた襖の先にある隣の部屋では、伸吾が親ちぇんと一緒に遊んでいる。 「ほーら、ほーらっ!」 「にゃがっ!! やめてね! わかってぎゃ、ぎゃ、ぎゃ、ぎゃっ!!」 伸吾は2股の尻尾をまとめて握り、そのまま親ちぇんを床に叩きつけていた。 ゆっくりの弾力性に富んだ体は、伸吾の体ぐらいまで簡単に跳ね上がる。 尻尾の刺激よりも体の衝撃が勝っているため、ちぇんは発情せず正気のままだ。 「だーんだーん、だーんっ!」 「わかってよー! わかってよー!」 必ず体を歪ませ、跳ね上がってくる姿が楽しくて、伸吾はリズムに乗りながら親ちぇんをバウンドさせ続ける。 夜が目を覚まし、辺りは闇夜。 微笑ましい、ゆっくり混じりの家族団欒だった。 「にゃがーっ!!」 「辛ぁあぁぁぁぁっ!!」 End いぢめを意識して書いてみた。上手くいったかどうかはあまり自信がない。最初愛でるノリになってたのでいぢめ分を増したけど、増しすぎたかも。ちぇんバウンドはちょっとやり過ぎた感が。 ……でも、ゆっくりに尻尾があるとバウンドさせたくなるんだよなぁ……。 関係ないけど、ちぇんにレイプさせるならやっぱりゆっくりらんだよね。 「わかってる、わかってるよねぇ!!」 「ちぇ、ちぇえええええええええええんっ!!」 ちぇんにレイプされるらんしゃまハァハァ。 少しでも楽しんでもらえたら幸いです。 by 762 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2413.html
山の中腹には捨てられた集落があった。そこには人が住まなくなって数年を経た荒ら屋が 数軒、小川の流れに沿うように点在していた。 集落へと続く道も人が通らなくなってからは草や木の侵食を受け、今となっては道筋を辿 ることは元居た住人でも難しいだろう。この地に住み着くのは、人が出てゆく時に置き去 りにされた猫たちの子孫くらい。 まして夕刻にそんな元集落へやってくるのは鳥か獣かあやかしか、 「ゆっ!」 はたまた『ゆっくり』と言う名の饅頭くらいなものであった。 * 「ゆぅ~…? ここってにんげんさんの群?」 茂みを揺らして藪から飛び出したのは黒髪に赤いリボンを飾るゆっくりれいむ。廃墟と なった集落を物珍しそうにキョロキョロと見回すその後ろから、ぞろぞろと続いて藪から でてきたのもまた同じゆっくりれいむたち。 後から続いて出てきたのはみんな2~3センチほどのまだ幼い個体だったが、一番最初 に飛び出したれいむだけは他の三倍近くの大きさの成体であった。 彼らは先日、片親が行方不明になったために餌の豊富な場所に移り住もうと移住を決め たゆっくりの親子だった。幸い蓄えは豊富にあったし、半月前に生まれた子供達も巣の外 で遊び回れるくらいに元気に育っていた。家族総出のかれこれ二日の長旅でも一匹の脱落 者を出すことなくこの地に辿り着くことができた。 子供達から離れることなく、しかし頻りに周囲の様子を窺う親のれいむ。 ピョンピョン飛び跳ねたり背が高くて邪魔な草は容赦なくへし折って廻る行動は慎重と いう二文字からはほど遠いが、それでもこの親のれいむはれいむなりに、できうる限りの 警戒をしていた。 その場から見える限りを見渡したれいむは、暢気に昼寝を楽しむ野良猫以外に生き物の 姿がなかったことに安堵すると声を大にして宣言した。 「…けど、にんげんさんは居ないね! だったらここはれいむのゆっくりプレイスにする よ!!」 真剣な表情であっちこっちを見回していた親のれいむが一転して緩んだ笑みを浮かべた ことで、親につられて緊張していた子供達も一気に弛緩した。 「おかーさん、れいむつかれたよ!」 「おなかすいたー! ごはんにしようよー!」 「ゆぅ、のどがかわいたよ…」 「ゆっ!? ちょっ、ちょっと待ってね! ごはんもお水も、まずはお家を見つけてから だよ。お家がないとゆっくりできないんだよ!」 「ゆぅ…」×子 母親をつついたり、転げ回ったり、引きずって持ってきた備蓄の食糧を母親の目の前ま で持ってきてアピールしたりと、総出で食事と休憩を訴える子供たち。 だがゆっくりにしては警戒心の高いれいむは『お家』を確保しなければ安心して食事を 取ることも考えられない。探し求めていたゆっくりプレイスを見つけたからには、これか ら暮らしてゆくための『お家』をまず確保しなければならないとれいむは考えた。 むくれられようと泣かれようとも子供のため。そう心を鬼にしてお家探しに踏み出す親 のれいむ。 しかしれいむの心労は思ったよりも早く解消した。 れいむたちが飛び出した藪のすぐ側にあった荒ら屋に、土壁の一角が崩れてゆっくりが 通れるだけの穴が空いていたのである。 * 土壁を潜り抜けた先は土間になっており、そこはゆっくりの住処としては十二分の広さ があった。 「ゆ! ここはれいむとおちびちゃんたちのお家だよ!!」 「れいむたちのおうちだよ!!」×子 全身を目一杯反らして声高におうち宣言をしたれいむ一家。 しばらくはそれなりに引き締まった表情で自分たちの声の余韻に耳を澄ませていたが、 誰も異議の声を上げなかったことで満面の笑みを浮かべた。 誰も文句を言わなければ、それは自分たちの言い分が通ったことになるのがゆっくりの 不文律。 この瞬間から、この荒ら屋はれいむたちの『おうち』になったのである。 「ゆ~♪ お家なら安心してごはんが食べれるよ! みんな、おべんとうを全部だしてね! 今日はごちそうだよ~♪」 「ゆわ~い! ごちそう~♪」×子 人の手で造られた大きくて広いお家の中は風の音さえ遠くに感じられ、それまで暮らし ていた木の虚とは住み心地に雲泥の差がある。 お家の周りは人の手が離れたことで荒れ放題の草地となっていて、ゆっくりにとっては 絶好の『狩場』であった。 お家と、その近くに広がるれいむ一家だけでは食べきれないほど一杯生えている草。 多少は大きくなったとは言ってもまだまだ手の掛かる幼い子供達を独りで育てられるだ けの環境がここには揃っていた。 番であったれいむが行方不明になってからこの方、一時もゆっくり出来ずに子供の行く 末を案じ続けてきた親のれいむはここにきて漸く心底ゆっくりできた。 「草さんを食べるよ!」 「木の実さんもあるよ!」 「それじゃ、みんなでむ~しゃむ~しゃ! しようね!!」 「ゆっくりいただきま~す!」×総れいむ一家 子供の無邪気な顔を見ながら食べる食事を美味しいと思うことさえ数日ぶり。 「む~しゃむ~しゃ…」 「むーしゃむーしゃ、しあわせ~♪ …ゆ? おかーさん、どうして泣いてるの?」 「ゆゆっ! どうしたの? どこか痛いの?」 「ゆっ? な、なんでもないよ! とってもしあわせ~♪ だったからつい泣いちゃった だけだよ!」 口一杯に食べ物を頬張りながらも、親の目に光る物を見つけて気にかけてくれる優しい 子供たち。 (ああ、この子たちはなんてゆっくりいているんだろう…) 「しあわせ~♪」 「ゆぅ? おかーさん、いま何か食べたの?」 「ゆふふ…。そうだね、れいむはもうむねいっぱいだよ!」 何も口にしていないのに「しあわせ~♪」と告げるれいむに、不思議そうに訊ねる子供 達。そんな様子すら愛おしくて、れいむは心の底から暖かい気持ちがじんわりと広がって ゆくのを感じていた。 …それはそれとして長旅で疲れた身体は空腹を訴えてきたので、あとは子供と笑いなが ら食事についた。 元居た巣から持ち出したのは保存の利く干し草や木の実。 あと二日は一家が食いつなげるだけの量が残っていた保存食をれいむ一家は瞬く間に平 らげていってしまう。 家の廻りに生えている青々とした草も美味しいであろうが、水気を失って萎れた草もゆ っくり噛んでいくと美味しさが染み出してくる。 パサパサの干し草を美味しくなるまで噛んでから食べてゆくゆっくりれいむたち。 どのれいむも幸せそうな笑顔であった。だが、突如として一匹のれいむが目を見開いて 驚愕の表情を浮かべた。 「む~しゃむ~しゃ…む~しゃ…ゆっ!? そう言えばれいむはのどがかわいてたよ!」 「ゆゆっ!? れいむものどがかわいてきたよ!?」×他の子供達 一匹が喉の渇きを訴えたことで、途端に自らの渇きを自覚するゆっくりたち。 同じく喉が乾いていた親のれいむは少々困った表情で周囲を見回した。 何処をどう見ても、見える範囲に水がないのである。それにこの家に来るまでの道程で も水辺は見ていない。実のところゆっくりが飛び跳ねても数分の近距離に緩やかな小川が 流れていたのだが、全長十センチ足らずの親れいむは生い茂る雑草に遮られて見つけるこ とができなかったのであった。 (すぐにお水を探さないと…けど、もうお外がくらいよ。夜にお家の外にでるのはゆっく りできないよ) 夜に出歩く危険性を経験から認識しているれいむは外に水を求めることを少し考えただ けで取りやめた。 暗闇に閉ざされた出入り口から一転して振り仰いだのは、れいむが全力で飛び跳ねたと しても届かない高みにある板の間とその先に広がる未知の空間。板の間は一跳びではどう 足掻いてもたどり着けない高みにあったが、その手前にある平たい石からならばよじ登っ ていけそうであった。 平たい石に近寄って確認すれば、自分が持ち上げてやれば子供も上に上がれそうである。 親のれいむは石にぴっとりと張り付くと、振り返って子供達に呼びかけた。 「おちびちゃんたち! お家のおくへお水を探しに行くよ!」 * 板の間には襖や障子といった仕切が一切無く、柱が等間隔に並び立つ他は平屋の隅々ま で見渡せる造りになっていた。 それでも視点が床すれすれにあるゆっくりの事。敷居などのわずかな段差があるだけで 見通しは悪かった。 床板は所々に剥がれた箇所や白蟻に蝕まれて脆く崩れ去った箇所があり、餡子の詰まっ たゆっくりたちの行進も自然と慎重になっていた。先導する親を追い抜いて飛びだした長 女のれいむが脆くなっていた床板を踏み抜いて、危うく真っ暗な床下に落ちそうになった のはたった十分前の出来事なので忘れっぽいゆっくりもさすがに慎重になる。 「お水さんでてきてね! れいむたちはのどがかわいてるんだよ?」 「お水さん、おねがいだからでてきてねー?」 そろそろと身体を這わせて、念入りに足下を確かめてから進むという行程はゆっくりに とっても非常に遅く感じるものであった。 その上、喉は刻一刻と渇きを訴えてくる。 「お水さぁーん! 早くでてきてごーくごーくされてよぉっ!」 「のどかわいたよおぉぉっ!」 「おがあざんおみずぢょおだいよおぉぉぉっ!」 「ゆぅ…。これだけさがしてもないなんて、もしかしてお家にお水さんはいないのぉ…?」 ぽすっぽすっと八つ当たり気味に体当たりをしてくる子供達を受け止めながら、親のれ いむは困り果てていた。 ゆっくりの噂では『にんげんさんのおうちにはあまあまさんがたくさんあって、とって もゆっくりできるんだよ』と伝え聞いていたのでてっきりお水もあるものだと思いこんで いたのだった。噂の中に水の文字が見当たらないことにれいむは気付いていない。 お家の中に水がないのなら、日の落ちた外で水を捜さなければならなくなる。だがそれ は夜行性の獣や捕食種の存在を考えるとありえない。 ここは涙を呑んで、子供たちには今夜だけ喉の渇きを我慢して貰おう。 そう決心して、しかし泣き叫ぶ子供達の姿が痛ましくてほんの少し視線を上へと反らせ た。 思えば不安定な足場に気を取られていて、上を見たのはこれが初めてだった。 「………ゆ?」 剥き出しの梁が支える天井の、その中央。 そこに四角い穴が空いていた。まるで夜空を切りとって張り付けたかのような天井には、 中天に差し掛かる三日月が浮かんで見えた。 締め切られたお家なのにそれほど暗いと思わなかったのは、そこから月や星の明かりが 差し込んでいたのだと親のれいむは知った。 真っ暗であるはずの家屋に差し込む月明かりは光の柱のようにも見え、れいむはほんの 一瞬だけ喉の渇きを忘れるほどに見とれた。 「ゆあぁぁあぁあんっ!!」×子 「ゆあ!?」 喉の渇きのついでに体当たりをし続けていた子供達の存在を失念していた。 意識の外からの衝撃に思わずよろめくれいむ。その時、揺れる視界の中に月光を照り返 す輝きを見つけたのは本当に偶然だった。 「おちびちゃんたち、ちょっとどいてね!」 「ゆーっ!?」×子 飛びかかってくる子供達を弾き飛ばす勢いで姿勢を戻したれいむは、弾かれてころころ と転がっていく子供に目もくれず身体を伸ばしたり飛び上がったりして輝きの正体を見定 めようと試みた。 「いたいよぉっ!」 「おかーさん何するのおぉぉっ!?」 「ごめんねおちびちゃん。ちょっと待ってね!」 「ゆ?」 「ゆー…ゆっ! 間違いないよ! あそこに水さんがあるよっ!」 「ゆぅっ! ほんとにっ!?」 「れいむが一番のりするよ!」 「ぬけがけしないでね! れいむはのどがカラカラなんだよっ!?」 直前まで全身を膨らませて親に対して怒りを主張していた子供達も、「水がある」の言 葉の前に一瞬で憤りを忘れた。 即座に親の見ている方向へと飛び出す子供達は憤りとともに足場の悪さも忘れていたら しい。 「おがあざんだずげでえぇぇぇぇっ!!」×子供達 白蟻に食い荒らされてすかすかになった床板を踏み抜いて、サクッと板に填ってしまっ た子供達は親のれいむが助けに来るまで残り少ない水分を絞り出すかのように泣きわめい た。 * ゆっくり慎重に進み、誰一人として欠けることなく親のれいむが見つけた水の前までれ いむ一家は辿り着いた。 そこは四角く切りとられた天井の真下。直情から降り注ぐ月光を受けて、水面は白く輝 いて見えた。 「…ゆぅ、困ったよ…」 念願の水を前にしているにも関わらず、れいむ一家は喉を潤すことが出来ないでいた。 「ゆっくり届かないよ…」 天井同様、四角く切り抜かれた空間。その中央に据え付けられた水瓶に、水はなみなみ と湛えられていたのであった。 親のれいむが床板の端から跳んで水瓶の縁に着けるかどうかは微妙なところであり、小 さい子供達にはとても跳べる距離ではない。水瓶の口までの高さはれいむたちの居る床と 同じくらいなので下から跳び上がることもできない。土間にはあった石の段もないので落 ちたら二度とその空間から出ることは敵わないだろう。 その上、水瓶の細い縁に巧く着地できなければ水の中に落ちてしまうことになる。 求めて止まなかった水がすぐそこにあるのに飲むことが出来ない。 先ほどまでの元気は何処へやら、れいむ一家は表情の無い貌でただじっと月光を照り返 す水面を見つめる置物と化した。 「ゆー…どうしよう…」 「おかーさん…」 「おみずさん…」 「…ゆっ! そうだ!」 ただただじとーっと水を見つめるれいむたちの中で、不意に一匹の子供が声を上げた。 急速に生気を取り戻した貌には笑みすら浮かんでいる。 唐突に叫んだ子供にのろのろと目を向ける親のれいむを余所に、子供のれいむは急に来 た道を戻り始めた。 何だろうと思って目で追いかけると、子供のれいむは親のれいむが踏んだら浮き上がっ た床板にかじり付いていた。あの木さんは乗ったらゆっくり出来ないよ、と迂回したその 板に子供のれいむは力一杯噛みついた。 「ゆーしょっ! ゆーしょっ! ゆーしょっ…」 じたじたとお尻を揺らして暴れている子供のれいむ。 「ゆーしょっ! ゆーっ!! ゆーっ!! ゆうぅ…、おかーさん手伝ってーっ!」 「…ゆぅ? …ゆっ!? 待ってね、すぐ行くからねっ!」 真っ赤になって床板にかじり付いている我が子の姿をしばらくぼんやり見ていた親のれ いむだったが、助けを求められたことで漸く我に返った。同時に、その子が何をしようと していたのかも気付くことが出来た。 子供のれいむが幾ら頑張ってもほんの少ししか動かせなかった板を、親のれいむはグイ グイと引っ張ってゆく。 正直、途中で何度も休憩したくなったが未だに放心したままの子供達の姿や真っ先に板 のことを思い出して行動し、今もせめてもの助けにと引っ張る板を後ろから押してくれる 子供のれいむ。 彼女らのことを思うだけで、疲れも苦しみも無かった。 そして子供達が呆けている床の端まで辿り着くと、 「おちびちゃんたち、危ないからゆっくりはなれてね!」 「ゆぅ…?」 のろのろとその場から距離を取る子供達に一度微笑みかけ、一転して運んできた板に向 き合ったれいむは仁王もかくやという形相で板に食らい付き、渾身の力を以て板を振り回 した。 「ゆっがああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁッ!!」 れいむの全力と遠心力で浮き上がる板。 180°の回転をしたところで水瓶に叩きつける要領で制動を掛けた。横から下への急 な動きはれいむの歯と歯茎に強烈な負荷と痛みを与えたが、折角水瓶の口に届いた板が弾 かれてはここまで苦労した意味がない。勢いよく叩きつける形となってしまっただけに勢 いよく跳ね返ろうとする板を全身で以て押さえ込んだ。 その甲斐あって板は思い描いたとおりの位置に落ち着いていた。 「ゆふー…ゆへぇー…ゆふー……。さあ! おちびちゃんたち、おかあさんが作った『は し』をわたってお水さんをのみに行ってね!」 唐突に現れた諦めていた『お水』へと続く架け橋の存在が理解しきれずにしばらくは呆 然としていた子供達。 だがじわじわと理解が広がってゆくと、枯れ果てた表情に満面の笑みが咲いた。 「おかーさんありがとーっ!」 「ゆわーい!」 「ごーくごーくできるの!? ごーくごーくするよ!!」 「おみずさん! おみずさん! れいむが今いくからねぇ~♪」 「ゆわーん! れいむをおいてかないでぇー!」 一目散に板を渡っていく子供達。親の手伝いをしていた子供だけは疲れもあって出遅れ てしまっていたが、まったくゆっくりしない勢いで飛び跳ねる姉妹を目にして慌てて後を 追った。 その様子を親のれいむは微笑ましく見守っていた。 「そんなにあわてなくってもお水さんは逃げたりしないよ」 そんな声を掛けたが散々焦がれていたお水を前にした子供達は我先に水面を目指した。 疲れ切ってじりじりと這うことしか出来なくなっていた子供が板の端に漸く辿り着いた時 には、反対側の板の端では姉妹達が押し合いへし合いしながら念願のお水へと口を伸ばし ていた。 水瓶の水は溢れんばかりに湛えられているとはいえ、板の上からでは少々高低差があっ た。 それでも子供のれいむたちは舌を伸ばしたり身を乗り出したりしながら水に口を付けよ うと奮戦していた。 「いぢわるしないでねっ!」 「はやくごーくごーくされてねっ!」 「もう少し前に出るよ! そろーり…」 「ゆうううううううう…」 早く水を飲みたい。 そんな子供のれいむたちの思いが天に通じたのか、見る見るうちに水面が近づいてきた。 歓声を上げて、口を開いて迫ってくる水を迎える子供のれいむたち。 「ゆ~♪」 もちろん、ゆっくりの思いに応えるほど天は暇ではないし安くもない。 これは単に、板の端に寄りすぎたれいむたちの重量で板が傾いただけの話。 そんなことはつゆ知らぬれいむたちは、傾いだ板と共に笑顔のまま水瓶の中へと落ちて いった。 そして一匹だけ乗り遅れたれいむは、板の反対側が急に沈み込んだために勢いよく跳ね 上げられていた。 ぽ~んと宙に舞い上がる浮遊感に思わず歓声が込み上げてきた。 「ゆ~っ! おそらをとんでるみたーい♪」 そのまま山形の放物線を描いて空を飛ぶれいむが目にしたのは、急転直下の事態に理解 が追いつかず目を丸くして子供の消えた水面を眺めている母親の姿。 水の浮力に弾かれた板が、カツンと乾いた音を響かせて元の位置に戻る。 水に濡れたその先に、愛しい我が子の姿は残っていなかった。事態を理解してゆくにつ れて貌は愕然とした表情へと変わってゆく。 子供の消えた板の先端に視点が固定されてしまった親のれいむ。 そこに上から笑顔の子供が振ってきて、 「おかーさん! ゆっく 」 トプン、と音だけを残して、子供の最後の一匹もまた水瓶の底へと沈んでいった。 **************** ゆっくり水の底 **************** 『ゆぅ…ゆっくりいたかったよ…』 落下の衝撃で目を回していた三女のれいむが気付くと、広々とした新しい『お家』とは かけ離れた薄暗くて狭い空間に閉じこめられていた。 見知らぬ場所に不安げに周囲を見回すと、そこには姉妹達が無言で右往左往していた。 『だしてねっ! ここからだしてねっ!』 長女のれいむは壁に向かって何度も体当たりを繰り返していた。 次女と四女のれいむは、なんと宙に浮いた状態で伸びたり縮んだりをしていた。 『ゆっくりだっしゅつするよ!!』 『もうやだ! おうちかえる!』 ゆっくりしないで動き続ける姉妹とは対照的に、末っ子のれいむは一カ所に留まったま ま、くしゃくしゃの泣き顔を浮かべて口を大きく広げていた。 『ゆあぁぁぁぁんっ!! ゆあぁぁぁぁんっ!! おかあさんたすけてえぇぇぇぇっ!!』 母親の姿がないことに不安を覚えたが周りには仲のいい姉妹たちがいる。 三女のれいむは、ともかくすぐ側にいた泣き顔の末っ子を落ち着かせようと笑顔で声を かけた。 『ゆっくりしていってね!』 『ゆあぁぁぁぁんっ! もうわがまま言わないから! おてつだいだってするからぁっ! おねがいだからたすけてぇぇぇぇぇっ!!』 『ゆ? 何でお返事してくれないの? そんなお顔はゆっくりしてないよ! ゆっくりし ていってね!』 『おかあさあぁぁぁぁん! なんでれいむをたすけてくれないのぉぉぉぉっ!?』 『ゆぅ…妹がゆっくりしてないよ…』 ゆっくりならば返事を返さずにはいられない「ゆっくりしていってね!」という台詞に すら反応を示さず、泣き顔で口を戦慄かせてばかり居る末っ子に悲しげな一瞥を残して三 女のれいむは長女の元へと向かった。 『おねーちゃん、ゆっくりしていってね!』 『かべさんはいじわるしないでねっ! ゆっくりいそいでここからだしてねっ!!』 『ゆぅ~ん…なんでおねーちゃんもごあいさつしてくれないのぉっ!?』 『お水さんはもういらないんだよっ! このままじゃゆっくりできなくなっちゃうんだよ っ!』 『おねーちゃん、ここはどこなの? なんでそんなにゆっくりしてないの?』 『れいむたちはまだずっとゆっくりはしたくないんだよっ! れいむたちをゆっくりここ からだしてぇっ!!』 『…れいむのおはなしきいてよぉ…』 すぐ横にまで行って笑顔を向けたのに見向きもされず、長女のれいむは壁に向かって体 当たりを続けていた。 壁に向けて跳んでゆく速度はとてもゆっくりしたものであったが、長女の形相はとても 必死なものでゆっくりできない。 どれだけ語りかけても黙ったままで見向きもされないことに悲しくなった三女のれいむ は、次女と四女のところに向かった。 『ゆぎゅぅ~…ゆうっ!! ゆぎゅぅ~…ゆうっ!!』 『ゆーっんしょっ! ゆーっんしょっ!』 『ゆ~♪ すごいねっ! おそらをとんでるみたい!』 平たく潰れては勢いよく縦に伸び、またすぐに平たく潰れる。そんな動きを繰り返す次 女と四女は、三女のれいむがいうように空を飛んでいるようにも見えた。実際、じわじわ とではあるが彼女たちの身体は上へ上へと進んでいた。 だがそれも一息入れては即座に台無しになってしまう程度のものではあったが、 『ここじゃゆっくりできないよっ! おみずさんからでたらゆっくりするよっ!』 『おねーちゃんまってねっ! れいむをおいてかないでねっ!』 休むことなく動き続ける二匹の姿は三女のれいむからは大きくなったり小さくなったり を繰り返す、足相当の底辺しか見ることは出来ない。 ゆっくりしていってね、の挨拶だけは顔を見て告げたいれいむは、どうにか二匹の顔が 見えないかと躯を反らせて上を見上げた。 そして、姉妹の顔よりも気になるものに気付いてしまう。 キラキラ光り、ユラユラ揺れるそれは、つい先ほどまで家族総出で追い求めていたもの ではなかったか。 『なんで…? おそらにおみずさんがあるよ…?』 そうではないと気付きながら、三女のれいむは的外れの疑問を口にする。 だが気付かない振りを続けられるほどれいむは愚鈍ではなかった。 『なんで…どおしてれいむがお水さんの中にいるのぉぉぉぉぉっ!?』 ここにきて漸く自分が姉妹共々水の底に沈んでいることを認識することができた三女の れいむ。 ゆっくりにとって、水は喉を潤す程度であればゆっくりできるものであるが、躯に染み 込むほどの多量の水ともなればゆっくりできなくなるものに変わってしまう。 水に沈んでいるために声が出せないとは流石に理解が及ばなかったが、姉妹がみんなゆ っくりできず三女を気に掛ける余裕もなかった理由は理解できた。 彼女らに終わりが訪れたのは、三女が現状を受け入れたすぐ後であった。 壁を打ち破り、できることなら妹たちとここから抜け出そうと奮戦を続けていた長女の れいむ。 水の抵抗もあってその体当たりに大した速度はなかった。 『だせえぇっ!! れいむたちをここからだじぇぶ―』 それでも長女のれいむの躯は確かな推進力を以て、文字通り全身全霊を壁に叩きつけた。 水に浸されて緩んだ外皮と中身が堅い壁と自分の生んだ推進力に挟まれた結果、長女の れいむの躯はまるで壁に沈み込んでゆくかのように潰れていった。 その光景を三女と末っ子のれいむは見届けてしまった。 『ゆっ…ゆっ…ゆっ…』 『うわあああああああああああっ!! うわああああああああああああっ!!』 薄紫の水煙となってしまった長女の姿に、三女は硬直し末っ子は目を剥いて叫んだ。涙 も流れているはずだが、水の中では解らない。 その見えない涙と共に、末っ子の両目がポロリとこぼれ落ちた。 急に視界を失った恐怖が加わって、末っ子の叫びが激しさを増した。 『れいむのおめめがあああああっ!? くらいよおおおおおおおおおおっ!! こわいよ おおおおおおおおおっ!! おかあさあああああああん!! おねえちゃあああああああ あん!! だれてもいいかられいむをたすけてええええええェぼオぉう!?』 誰の耳にも届かない叫びと共に末っ子のれいむの口から中身の餡子が迸った。 生存に呼吸を必要としないゆっくりはただ喋るために空気を吸い込んで吐き出す。だが 水の底に落ちてからは声がでていないことにも気付かず、水を吸い込んでは吐き出してい た。 火のついたような末っ子れいむの叫びは、噴火の如き奔流となって中身を吐き尽くして 途絶えた。 勢いで裏返った末っ子れいむの外皮は、自らが巻き起こした水流に乗ってしばらくの間 水瓶の中をたゆたった。 『もうっ! すぐっ! あと! ちょっ! とっ! だよっ!』 『ゆぅっ! ゆぅっ! ゆぅっ!』 全身を伸縮させることで懸命に水面を目指していた次女と四女は、水面まで後わずかの ところまで上り詰めていた。 後少しで水の中から抜け出せる。 水面近くまで昇ってきていたために水底で起こった惨劇を知らない二匹のれいむは、目 前の希望に向かって疲れ切った躯からなけなしの力を振り絞る。 『ゆぎゅぅ~…ゆぅっ! ゆぎゅぅ~…ゆぅっ! ゆぎゅぅ~…ゆぅっ! …ゆ?』 不意に水を蹴る感触が消えたことに、次女のれいむは内心で小首を傾げた。 しかも何故だか伸びた躯を引き戻すことが出来ない。 そろりと下に向けた次女の目に飛び込んだのは、水を蹴った勢いもそのままに水底へと 沈んでゆく自分の足とそれを追いかけて流れ出す自分の中身。 『れいむのあんよが!? れいむのあんこさんがあぁぁぁぁぁっ!?』 流れて落ちてゆく餡子とは反対に次女の躯は水面へと上がってゆく。 だが、水面に辿り着く頃には中身は空になっていることだろう。 自身の最後を悟り、ただ一目だけでも外にいる母親の姿を目に焼き付けて逝こうと決意 する次女のれいむ。 だがそんな彼女のささやかな決意は、突如巻き起こった横殴りの奔流によって遮られて しまう。 『ぼ…ぢょ…ゆ…ぐ…たか……』 それは次女と共に水面を目指していた四女の変わり果てた姿。 次女とは違い、目一杯縮んでいるときに限界を迎えた四女は、頭の天辺と底辺の足を残 して放射状に飛び散っていた。 呆然とした表情を浮かべて流れてゆく妹の顔を横目に見ながら、次女のれいむは薄れゆ く意識に身を委ねて目を閉じた。 『…れいむも、もっとゆっくりしたかったよ…』 * 残ったのは長女の散り様に思考停止状態に陥ってしまった三女のれいむ、ただ一匹。 れいむは壁に立ち向かおうとは思わない。 れいむは助けを求めて叫ぼうとは思わない。 れいむは出口を求めて動き回ろうとは思わない。 姉妹達のようにずっとゆっくりはしたくないから身動ぎ一つせずにじっと待っていた。 (おかあさんが…) ただ一つの希望を胸に、瞼を閉ざしてゆっくりと待った。 (おかあさんがたすけにきてくれるまでゆっくりまつよ…) とっても頼りになる母親の姿を瞼の裏に投影しながら、れいむはその時をただひたすら に待ち続けた。 しばらくしてその時は訪れる。 水瓶に消えた子供を救おうと、母親のれいむはやってきた。 水瓶を割って中の子供を救おうと体当たりをしたが効果はなく、 水瓶を倒してしまおうと押しても半ば地中に埋められた水瓶は微動だにせず、 助けを求めようとも周囲に人はおろかゆっくり一匹いなかった。 目がこぼれ落ちないように瞼を閉じていたれいむは最後まで母親のれいむが自分を助け てくれるのだと信じていた。 万策尽きた親のれいむが、子供達と永遠にゆっくりするために水瓶に飛び込んできたな どとは知る由もなく。三女のれいむは頭上に落ちてきた親に押し潰されてしまった。 水が染み渡ったその躯は、風に吹かれた砂のように儚く散っていった。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/600.html
嘘つきゆっくり 13KB ※独自解釈全開です。 ※ぺにまむ表現があります。 ※虐待成分かなり薄目。 ※初ゆ虐です。お目汚し失礼。 おいおい、もう終わりか? あんよも焼いていないし、餡子だって漏れていないじゃないか。 むしろ、これからが本番だぞ? 人が丹精込めて育てた野菜を食い散らかして、この程度で済む訳無いだろうに。 ……なに? 『お野菜は勝手に生えてくるでしょう』? 馬鹿かお前? だったらどうして山や野原に生えないと思ってるんだ。 ……『人間さんがお野菜が勝手に生えるゆっくりプレイスを独り占めしてるから』? ……なあ、れいむ。 その大嘘、誰から聞いたんだ? ……『嘘じゃない、お母さんがそう言っていた』? ああ、解った。 お前のお母さんも騙されていたんだよ。 ……そうだな、ちょっとだけ教えてやろう。 『嘘つきゆっくり』 昔々、お前のお母さんのお母さんの、そのまたお母さんが生まれるよりもずっと前の事だ。 その頃はまだ人間とゆっくりは仲が良かったんだ。 ゆっくりは人間をゆっくりさせてあげる事でお野菜やあまあまを貰い、 人間はゆっくりに食べ物をあげる代わりにゆっくりさせて貰う。 そうやってお互い仲良くやっていたんだ。 だけどある時、一匹のゆっくりがこんなことを言い始めた。 『人間はお野菜やあまあまが勝手に生えるゆっくりプレイスを独り占めしている』 最初の内は誰も相手にしなかったよ。 みんな知っていたんだろうな。 お野菜は人間が育てている物で、人間がそれを材料にして作ったのがあまあまだって事をさ。 そしてそれが人間がゆっくりするために必要な物だって事もな。 ところがそのゆっくりは同じ事を毎日繰り返し主張した。 やがてそのゆっくりの言う事を信じるゆっくりも現れた。 そうしてゆっくり達は人間の畑を襲い出したんだ。 びっくりしたのは人間の方だ。 今まで友達だと思ってたゆっくりが、いきなり訳の解らない事言いながら畑に押し寄せてくるんだからな。 でもその時はまだ人間も許してくれたのさ。 軽いお仕置きが精々で、大体は叱って終わり。 それが悪かったんだろうな。 そこで潰しておけばその後の悲劇も防げただろうに。 お仕置きされたゆっくり達は群れに逃げ込むなりこう言い出したんだ。 『自分達が見つけたゆっくりプレイスを、人間に横取りされた』、 『自分たちは何もしていなかったのに、いきなり人間に虐められた』ってな。 何匹か死んでいたのも話に真実味を付けてしまったから、その話を信じたゆっくりは多かったらしい。 実際は叱られて悪事を自覚したゆっくりが謝ろうとした際に、『裏切り者は死ね!』って自分達で殺したようだがな。 その話を信じた群れのゆっくり達は激怒したのさ。 『ゆっくりできない人間を懲らしめる!』って周囲の群れを全部集めて、人間に復讐しようとしたんだ。 もちろんそんな大嘘に騙されなかった賢いゆっくりも居たよ。 でも、復讐に燃える群れを止められる程居た訳じゃ無かったし、 何より止めようとしたゆっくりは、軒並み人間のスパイだと断じられて処刑された。 結局賢いゆっくり達は群れを離れ、人間も立ち入らない山奥へ逃げていったそうだ。 そして残ったゆっくり達は一斉に人間を襲い始めたんだ。 今度は人間も黙ってられなかった。 畑荒らしどころか、人間も無差別に襲って来たんだからな。 ゆっくりの攻撃なんて人間にとって大した事じゃないが、行く先々で襲われたんじゃ仕事になりゃしない。 仕事ができなければ人間はお金が貰えない。 お金が無ければ人間はゆっくりできない。 仕方なく人間は襲ってくるゆっくり達を捕まえて事情を聞く事にした。 まだ仲直りできると思ってたんだろうな。 結論から言えば仲直りはできなかった。 むしろ悪化しちまった。 捕まえたゆっくりは同じ事を言い続けた。 「ゆっくりプレイスを独り占めする悪い人間さんは死ね!」ってな。 そりゃそうだ。 ゆっくりは人間がゆっくりプレイスを独り占めするためにゆっくりを殺した、と思い込んでいたんだから。 だが、それを聞いた人間は激怒した。 人間はゆっくりが畑荒らしを自己正当化するために嘘をついている、と思ってしまったんだ。 そうして人間は、自分勝手なゆっくりが大嫌いになって。 ゆっくりは人間をゆっくりさせなくなった。 もうお前にも解っただろう? 人間はゆっくりよりも強い。 だから人間に歯向かったゆっくりは大概死ぬ。 最初の内こそ「歯向かって来たゆっくりだけを殺す」って思っていた人間も、 余りにもゆっくりが悪さを繰り返すもんだから、片っ端から潰すようになった。 やがて人間の中からゆっくりを虐める事を楽しむ奴が現れた。 いわゆる虐待鬼意山、という奴だな。 ……俺は違うぞ? 俺はただ、悪いゆっくりが大嫌いなだけだ。 仲違いしてからもう何千、何万のゆっくりが死んだか知らないが、 たった一匹のゆっくりが吐いた大嘘が、今でも沢山のゆっくりを騙して、そして死なせている。 お前も、お前のお母さんも、そのゆっくりの被害者なんだよ。 そして多分、人間も、な。 ……どうした?なんで泣いている? ……『嘘つきゆっくりはゆっくり死ね』? まあそう言うな。 そのゆっくりはとっくに死んでるよ。 ……『どんなゆっくりだったの?』って言われてもな…… 解らないんだ。 れいむだったかも知れないし、まりさかも知れない。 もしかしたらありすかも知れないな。 人間を襲ったゆっくりの中に居る事は確かなんだが、どのゆっくりだったかは伝わっていない。 おそらく山に逃げた賢いゆっくり達は知ってるかもしれないが、 奴らは人間はおろかゆっくりの前にも姿を見せないからな。 おまけにこの事を覚えてる人間もいなくなってきたから、余計に解らなくなっちまった。 ……『どうして人間さんは覚えていないの?』だって? さっきも言ったが人間がゆっくりを大嫌いになったからさ。 嫌いな奴の事なんて覚えていたくないだろう?そう言う事だ。 オレンジジュースが効いて来たみたいだな、もう大丈夫だ。 ……ああ、ちょっとまて。 これ、お前が駄目にした野菜だ。 こうなったら人間にとって価値はないから、お前にやる。 ……大丈夫じゃねえよ。お陰で俺がゆっくりできなくなっちまった。また一から作り直しだ。 ……謝るなよ。 それよりさっきの話、ちゃんと群れのゆっくり達に教えてやれよ? 人間にもまだゆっくりと仲良くしたい奴が居るからな。 ひょっとしたら仲直りできるかもしれないぞ。 そのためにはさっきの大嘘に騙されたゆっくり達の目を覚ましてやらないと駄目だ。 ……ああ、頼むぞ。お兄さんとの約束だ。 だからその土下座を止めろ。っていうか頭だけでよくそんな器用な真似できるな…… ほら、もう行け。暗くなるとれみりゃが出るからな。 ……おう、『ゆっくりしていってね!』もう来るなよ! ……ふう。 口から出任せとはいえ、よくもあんな法螺話がスラスラ出て来たもんだ。 まあこれで奴らが畑に来なくなれば良し。 来るようならまた同じ話をしてやりゃ、いつかは来なくなるかもな。 畑の被害も胡瓜数本で済んだから殺す程じゃなかったし、 あいつ物わかり良さそうだったから、案外うまく行くかも知れん。 ……さて、まずは畑の周りにゆっくり避けの罠を置くか。 三軒隣の御仁井さんに頼むとして、予算は…… ゆっくりれいむは必死に森の中を跳ねていた。 口に銜えた胡瓜の束を落とさないように注意しながら、今の彼女が出せる最大限の速さで群れに急ぐ。 それ程に先刻の話は衝撃的過ぎた。 人間さんがゆっくりを虐める理由が、まさか昔のゆっくり一人の大嘘のせいだったとは! (はやくみんなにおしえてあげないと!みんなでゆっくりできるかもしれないよ!) あの人間さんは『人間にもゆっくりと仲良くしたい人がいる』と言っていた。 それに悪いゆっくりが大嫌い、と言っていたにも拘らず、畑を荒らしてゆっくりさせなかったれいむを許してくれた。 それもこんなお土産付きで! ならば、あのお話のように人間さんをゆっくりさせてあげれば、またお野菜が貰えるようになるだろう。 その為にも、一刻も早くこのお話を群れの皆に伝えねば! (まっててねみんな!ゆっくりしないですぐかえるよ!) 使命感に燃え、れいむは森を走破していった。 「むきゅ!れいむはそのにんげんさんにだまされたのよ!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおお!!!!!」 山の裾野に広がる森の中心、ぽっかり開いた場所にある小高い丘。 れいむが属する群れが注目する中、長であるぱちゅりーはれいむの話を聞くなり嘘と断定した。 「おにーさんがおしえてくれたんだよ!おやさいはかってにはえないんだよ! にんげんさんがゆっくりするためにおさやいがひつようなんだよ! にんげんさんがれいむたちをゆっくりさせてくれないのは、おおむかしのうそつきゆっくりのせいなんだよ! だからゆっくりはんせいしてもういちどにんげんさんをゆっくりさせてあげれば、おやさいもわけてもらえるんだよ!」 必死に訴えるれいむに冷ややかな一瞥をくれ、ぱちゅりーは言い聞かせるように語り始めた。 「むきゅ!そんなおはなし、ぱちぇはいちどもきいたことないわ。 ぱちぇはぱちぇのおかあさんのおかあさんのころからのことなら、なんでもしってるわ。 そのぱちぇがしらないのよ。 だからそのおはなしはまっかなうそなのよ!」 実際に嘘なのだが、その判断基準が自分の知識に無いから、という時点でこのぱちゅりーの程度が知れる。 元々ぱちゅりーの祖母がここに群れを構えた理由は、食料が豊富な場所だった為である。 だから今まで餌が尽きる事は無かった。ぱちゅりーの代になるまで、群れは平穏無事に過ごせていた。 それはぱちゅりーの祖母、先々代の長の非凡な才能の証だったのだが、それが災いした。 今代の長であるこのぱちゅりーは、ぱちゅりー種としては驚くほど無能だった。 先代の長の一粒種だった為、母と群れの皆からかなり甘やかして育てられた結果である。 思慮に欠け、肝心な知識も穴だらけで、唯一保身の為の悪知恵だけはよく回る。 正直長としては全く役立たずなのだが、偉大な先々代の直系という七光りが分不相応な地位を授けてしまった。 この群れは以前ほどのモラルを持たない。 先代まで守られていたすっきりー制限も忘れ去られ、群れのゆっくり口は増える一方。 れいむが人里で畑荒らしをするはめになったのも、群れが付近の草や虫を捕り尽くしたからだ。 本来捕り尽くす前に止めるべき所を放置した結果である。 「それはおさのおかあさんのおかあさんのおかあさんがうまれるより、もっとまえのことだからだよ! それにおにーさんはおやさいくれたよ!にんげんさんもれいむたちとなかよくしたいっていってたよ!」 「そんなむかしのおはなしをにんげんさんがしってるはずないわ。 だいたいどんなゆっくりがうそをついたかすらわからないようじゃ、しょうめいできないじゃない」 まさに暖簾に腕押し、糠に釘。 甘やかされて育ったぱちゅりーは、呆れるほどにプライドが高い。 自分が知らない事は無い、と全然根拠の無い自信に溢れるぱちゅりーにとって、 己の知識に存在しない話なぞ決して受け入れる筈がない。 自分の非を認めないれいむに、ぱちゅりーは次第に苛つきを募らせていった。 れいむにとって、自分をゆっくりできなくさせた悪いれいむを許してくれた人間さんが絶対である。 最初こそ酷く痛めつけられたものの、あのお話を聞いていかに自分がゆっくりできなかったかを知り、納得している と、言うよりあの程度で許してくれた時点で『とっても優しい人間さん』であると思っている。 なにより『悪いゆっくり』だったれいむに、自分のゆっくりを犠牲にしてまでお野菜を分けてくれた事が決定的だった。 そんな『おにーさん』を侮辱されて黙っていられる程、れいむは薄情ではない。 自分の話を聞き入れもせず否定するぱちゅりーの態度に、れいむの忍耐は徐々にすり切れていく。 そして、れいむは遂にその言葉を言ってしまった。 「どうしておにーさんのいうことしんじてくれないの!?」 「ほんとはものしりだなんて、うそなんでしょ!?」 「この、うそつき!」 「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 『おにーさん』の制裁はとても痛かった。 でも、今の痛みに比べればどれ程優しかったのか。 動けないようにあんよを食いちぎられ、自慢の素敵なおりぼんをビリビリに破かれ、群れの皆にボコボコにされ、お目目を片方潰されて。 全身を鋭い枝で切り裂かれ、にんっしんっ出来ないよう抉られたまむまむで群れの皆に代わる代わるすっきりー!させられる。 じくじく痛む体にのしかかり、盛んにすーり!すーり!してくるまりさと、 激痛しか伝えてこないまむまむにぺにぺにを突き立ててくるありす。 ふぁーすとちゅっちゅっすら未経験のれいむにとって、それは何よりもおぞましい行為だった。 だが幾ら泣き叫んでも、誰も止めようとはしない。 むしろ「んほおおおおおおお!つんでれなのねええええ!かわいいわあああああ!」だの 「ゆっへっへ!いやがっててもまりさのてくにめろめろなんだぜ!わかるんだぜ!」などと盛り上がる始末。 そして身動きの取れないれいむの目の前で、『おにーさん』から貰った胡瓜が全て食い散らかされていた。 「うそつきのれいむにはもったいないからたべてあげるね!」 「うめ!めっちゃうめこれ!」 「や゛べて゛え゛え゛え゛え゛え゛!ぞれ゛ばお゛に゛い゛ざ゛ん゛がでい゛ぶに゛ぐれ゛だの゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 痛みからなのか、それとも『おにーさん』の信頼を裏切ってしまった事が悔しいのか。 潰された左目から餡子の涙を、霞む右目から滝のような涙を流すれいむを、尊大にふんぞり返ったぱちゅりーが睨みつける。 「むきゅ!ぱちぇにうそをついたげすはゆっくりしね!」 その台詞に周囲のゆっくり達が次々と追従する。 「げすのくせにおさをだまそうとするからこうなるんだぜ!」 「おやさいがにんげんさんのものだなんて、とんだうそつきのいなかものだわ!」 「ゆっくりできないれいむはくるしんでしぬといいんだねー!わかるよー!」 「ちーんぽ!」 「おきゃーしゃん、りぇいみゅおにぇーちゃんはどうしちぇいじみぇらりぇてりゅの?」 「あのれいむはうそつきだからだよ!おちびちゃんはあんなげすになっちゃだめだよ!」 「「「「「「ゆっきゅりわきゃったよ!!!」」」」」」 そんな群れの様子ををぼやけた視界で捉えながら、れいむは思う。 れいむを取り囲む群れの皆が、全然ゆっくりしていない。 人里へ向かうれいむを心配そうに見送ってくれた幼馴染みのまりさが、 色鮮やかなれいむのおりぼんを「とってもとかいはね!」と褒めてくれたありすが、 れいむに上手な狩りの方法を教えてくれた心優しいちぇんが、 かつて凶暴な蛇かられいむを助けてくれた勇敢なみょんが、 いつもれいむのお歌でゆっくりしてくれた赤ちゃん達とその親達が、 全てのゆっくりが醜く歪んだ表情を浮かべ、れいむが苦痛にのたうち回る様を嘲笑う。 その口から出てくるのは聞くに堪えない罵詈雑言。 群れの幸せを願ったれいむを完全否定する、ゆっくりできない仲間達。 もしかしたら、あのお話に出て来たゆっくり達もこんな感じだったのではないか? (おにーさんのいったとおりだったよ。あのうそにだまされたゆっくりはゆっくりできないんだね。 ……ごめんね、おにーさん。れいむ、やくそく、やぶっちゃったよ。) 間断なく責め立てているはずの痛みさえ、今やれいむには知覚出来ない。 薄れ行く脳裏に浮かぶのは、悲しそうにれいむを見つめる『おにーさん』の姿。 その涙はれいむの現状を哀れんだものか、それとも約束を守れなかったれいむを恨んでのものだろうか。 (………………ご……めん……………な……………さ………い………………………おに………………さ……………………ん……………) 押し寄せる絶望と無念の中で、れいむの短いゆん生は幕を閉じた。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る げすなぱちゅりーはさっさとしんでね!あの世でれいむに土下座して謝れ!! -- 2017-07-03 21 14 33 ゆっくりできないげすなパチュリーは、とっととしんでね!今すぐでいいよ! -- 2016-01-23 10 11 09 ニヤッ 計画通りッ! -- 2013-07-23 04 47 47 ↓これシリーズものだぞ? 「一言あき」で検索してみ? -- 2012-10-26 23 27 52 この後お兄さんは陸軍士官学校を卒業して5万人の戦争鬼意山に火炎放射器で消毒されましたとさ 続く? -- 2012-10-26 21 31 35 この話のれいむ&おにーさんいがいきちがいだな -- 2012-08-07 09 03 03 とくに妖夢とパチュリー頭おかしいなていうか霊夢以外狂ってる(この話だけでは・・・・・・ね -- 2012-07-08 14 33 37 お兄さん、死んだゆっくりの敵をとってね・・・俺から制裁しに行こうか -- 2012-06-20 22 52 30 餡子脳より、う○こ脳だな。 -- 2012-03-14 22 06 34 れいむううううううう -- 2012-02-20 11 11 31 このぱちぇはだめだ。 餡子が腐ってやがる -- 2012-02-19 19 38 08 パチュリーの居る群れの場所を燃やしていいですか -- 2012-01-14 21 44 42 みょんのセリフおかしいぞwwwww -- 2011-08-23 14 47 56 ぢぢぢぢぢぢん゛ん゛ん゛ん゛ぼぼぼぼぼぼぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!! -- 2011-08-09 04 46 53 頼む、お兄さん、このゆっくりの無念を晴らしてくれ!! -- 2011-02-26 03 23 15 パチュリーは好きだけどこのぱちゅは死んでもいいと思う -- 2011-02-17 09 30 40 このパチェマジで潰したいな。 お兄さん上手い事話作るなー感心したw -- 2010-10-03 16 22 59 す、すっきりー!! 優良なまりさやれいむの虐待は本当にゆっくりできるね! -- 2010-09-07 06 25 52 潰してぇ… -- 2010-08-21 15 24 56 お兄さんによる制裁パートが読みたい。 森の賢者(笑)を破滅させて下さい。 -- 2010-06-21 12 35 33