約 1,311,619 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/13620.html
~~~~~ 澪「唯はまだか…!?」 唯がシャロの元へ突入し、中心部へ突き進んだ所までは確認できたが、 領域に入ってしまってからは中の様子がよく分からない。 澪「早くしないと…」 紬「澪ちゃん!あれ…!」 澪「!?」 紬の声の方を向くと、ある一人の生徒が立っていた。 コーデリア「! ここから先は危ないわ!早くお逃げなさい!」 コーデリアが生徒に向かって忠告した。 しかし生徒は尚もこちらへ歩いて来る。 澪「コーデリア!そいつはただの一般生徒じゃない!」 コーデリア「え?」 突然、視界が激しい光に覆われた。 エリー「コーデリアさん!」 間一髪、エリーがコーデリアを引き寄せた。 元居た場所は黒こげになっている。 澪「アイツは…『無人軍隊(アームズ)』の第2級補佐官、佐藤アカネ…!!」 アカネ「…あなたたち、邪魔よ。どきなさい」 コーデリア「な、何よ今の…!?」 紬「彼女たちは魔技兵器のスペシャリスト…魔技使いじゃない代わりに、その体には いかなる魔技も通さない特殊装甲と魔技兵器を纏っている」 紬がアカネから目を離さずに言った。 アカネ「解説ありがとう」シュ 澪「!! 避けろ!」 ドガアアン!! 紬「ああっ!」 一瞬にして廊下の真ん中に巨大な穴が空いた。 澪の掛け声のおかげで直撃は免れたが、ものすごい爆風と衝撃で全員なぎ倒される。 アカネ「命令に従いなさい。さもなければ…殺す」 表情一つ変えず、アカネは冷たく言い放った。 ~~~~~ ネロ「おい梓っ!なんなんだよアイツはっ!?」 ネロが息を切らしながら後ろの梓に問いかけた。 背中越しに梓が答える。 梓「あれが『無人軍隊(アームズ)』ですよ!というか囲まれてますってば!」 ネロ「そんなの見りゃ~分かるっての!ボクが言いたいのは…」 ネロが何か言う前に、敵の攻撃が二人めがけて飛んでくる。 梓「きゃっ!?」 ネロ「んにゃろ~!!」 何とか攻撃はかわせるものの、敵の数が多く、反撃する隙がない。 ネロ「こんな雑魚どもより…あの大将は何者だよ!」 ネロが指差す方向には一人の女子生徒がいた。 梓「あれは…『無人軍隊(アームズ)』の総指揮官にしてナンバー1の実力者、佐伯三花…! 通称『女神』の三花!」 ネロ「女神~!?あの覇気からして完全に死神だろっ!」 三花「私たちバレー部の妨害工作を企んでいたみたいだね。悪いことはしないから おとなしく捕まってよ。じゃなきゃここで始末することになるよ?」ニコッ 梓(く…なんで総指揮官がわざわざ現場の、しかも前線に…!?) 三花「…構え」ス・・・ ネロ「!!あぶな…」 三花「撃て」 ドドドドドドド!!! 三花が総攻撃の指令を下し、ネロと梓が居た場所に一斉に攻撃が放たれた。 土煙が立ちのぼり、視界が悪くなる。 三花「………」 煙が晴れる。 そこに二人の姿はなく、まるでコンクリートが組み替えられたように丸い穴が掘られていた。 三花「ふぅん…あの子、こんなことも出来るんだ…。 よし、あんたたちは持ち場についてオッケーだよ。あいつらは私が殺る」 三花の指令にバレー部員たちが「はい!!」と威勢よく返事する。 三花「…楽しくなってきた♪」 …一方、ネロと梓は『無人軍隊』の攻撃からギリギリのところで逃げ、とある教室に 隠れていた。 梓「はぁ…はぁ…っ」 ネロ「あっぶなかった~…もう少し遅かったらやられてたよ~」 梓「ネ、ネロさんは一体何を…?」 ネロ「地下を通る電気配線にボクの『電子制御(ダイレクトハック)』を仕掛けたのさ。 一か八かだったけど、ちょうど近くにタービンの駆動装置があったからそこの動力を借りて 穴を掘ったってこと」 梓「そんなことが…」 ネロ「ってかあの三花とかいうヤツ、いきなり目の前に現れたと思ったら訳わかんない攻撃しやがって…」 本当にいきなりだった。何の前触れもなしに、まるでテレポートしてきたように現れたのだ。 梓「私も初めて見ました…。あれが特殊魔技装甲の能力のひとつ『隠(ヒドゥン)』…だと思います」 ネロ「『隠(ヒドゥン)』…?」 梓「彼女らは目に見えない兵器を身に纏っているんです。それを上手く使うことで 完全に姿を消すことが出来る…」 ネロ「ふ~ん…てことはあの攻撃の正体も…」 梓「あれは魔力そのものを放出する武器です。バレー部に標準装備されていて、 言わば開放系魔技のようなもの……詳しい仕組みは分かりませんけど……」 ネロ「…………」 教室の隅でヒソヒソと会話していると、廊下に人影が現れた。 梓「!!」 ガラッ 三花「……フッフーン、見ぃ~つけた♪」 梓「ネロさん!逃げないと!」 梓がネロの服を引っ張り、出口へ向かおうとする。 しかしネロはその場を動かなかった。 ネロ「ボクは逃げないぞ!」 梓「な!?」 三花「抵抗するなら、例え軽音部でも容赦しないよ…?」 シュン ネロ「危ない!」 梓「きゃ!?」 ドゴッ!! 予備動作なしで繰り出される攻撃を見切り、ネロは梓を蹴飛ばして避けた。 三花「! へぇ…やるじゃん」 梓「あいたたた…」 ネロ「アイツの攻撃の正体が分かったぞ!あれは擬似的に魔技に見立てた微小のナノマシンを 体に纏い、操っているんだ!そこから魔力エネルギーを生み出したり、周りの景色と同化して 姿を隠したりしている…!」 三花「…こんなに早く見破られるなんて、大したもんだね。流石オカルト研、誉めてあげよう」 三花は本当に驚いたような顔をした。しかしすぐにニコニコと笑みを顔に張り付ける。 ネロ「梓、アイツの周りの空気をよく見るんだ!攻撃の瞬間に歪むからすぐに分かるはず…」 三花「分かったところで…キミ達に勝ち目はないッ!!」ビュン 梓「!?」 ネロ「うぐッ!?」ドンッ! 三花「私たちの運動能力を舐めちゃいけないよ~。これでも…最強を名乗ってるんだからね」 ギリギリ… ネロ「あ……が……」 床に叩きつけられ、完全に拘束されたネロは身動きが取れない。 三花「一人目、捕まえた♪」 梓「あ………」 三花「さて、と。もう一人のおチビちゃんは確か…軽音部の新人で魔技も使えないんだって? 可哀そうに…私手加減出来ないから、かなり痛いよ?」 梓「た、助けてっ!」 三花「半端な覚悟じゃ治安組織なんてやってらんないってこと、教えてあ・げ・る♪」 ?「その必要はないわ」 ドドドドドド・・・!! 三花「ッ!?」 カガ゙ン!! 三花「くっ…!」 ネロの上に馬乗りになっていた三花は、何者かによって吹き飛ばされた。 ネロ「かはっ!ハァ…ハァ…お、お前…!?」 梓「あ、あなたは…?」 ほむら「遅くなってごめんなさい。コイツは私が相手するから、あなた達は自分のやるべきことを 為しなさい」 暁美ほむらは二人を背に、淡々と言った。 梓は何が起こったのか理解する前に、一刻も早くこの場から逃げなくてはと体を起こした。 ネロ「おい!アイツはボクがやっつけるんだぞ!」 梓「駄目ですネロさん!誰だか分かりませんけど…ってあれ?もしかして…」 梓(この人どこかで………! 巴マミと一緒に魔女退治してた、暁美ほむら!?) ほむら「…………」 ネロ「梓は一人で逃げればいいだろ!ボクは個人的にアイツをやっつけたいんだ!邪魔するな!」 ほむら「…好きにしなさい。だけど足でまといは遠慮するわ」 梓「ネロさん…!」 ネロ「早く行けってば!梓のグズ!のろま!」 梓「…くっ!ほむらさん、ネロさん、ここはお願いします!」 梓はそう言い残すと、出口に向かって走った。 三花「逃がさないよ!!」シュッ!! バシッ!! 三花「なに!?」 ほむら「…………」 三花の攻撃は梓には届かず、手前で急に消滅した。 その間、梓は勢いよく教室を飛び出し、廊下を走って行った。 三花「…クックック……面白いね…二人同時に相手とは…」 三花は教室の真ん中で高らかに笑った。 ほむら「……一瞬でケリをつけましょう」 ネロ「佐伯三花……お前だけは、このボクがぶったおす!!」 ~~~~~ 紬「エリーさん!コーデリアさん!しっかりして!」 紬は気を失っている二人に声をかけていた。 すぐそこでは澪がアカネの攻撃を防いでいる。 アカネ「………」 ドゴォン!! バギッッ! 澪は『念動波(テレキネシス)』を使って物体を呼び寄せ、それでアカネの攻撃を防いでいたが、 『楽器』による魔力増幅をしていない今の澪では運べる物体の大きさや強度で対抗しきれない。 澪「このままじゃ4人ともやられる…!アカネは私が押さえているから、ムギはその二人を連れて 逃げてくれ」 紬「そんな…澪ちゃん一人残していくわけにはいかないわ!」 アカネ「時間稼ぎしても無駄よ。私の攻撃はバレー部で最高の範囲を誇る…この廊下そのものを 吹っ飛ばしてもいいのよ?」 澪「く…!」 アカネ「……早くしないと三花に怒られちゃうから、そろそろ本気だします」 アカネがそう言うや否や、澪たちの周り一帯の空気が熱を帯び始めた。 澪「!! 来る!!」 アカネ「 『神の怒り(ジャッジメント)』 」パリ・・・ アカネの掛け声と共に廊下がまばゆい光に包まれる。 ドオオオオオオオオオン!!! 次の瞬間、雷鳴のような爆発音と、何メートルも立ち上がる火柱によって 澪たちが居た場所は跡形もなく消えた。 ドドドドドド… アカネ(…本気だしすぎたかな……エリに怒られちゃう…)シュン 杏子「へぇ、アンタもそんな顔できるんだ」 不意にアカネの背後から声がした。。 アカネ「!?」バッ 振り向くと、澪たち4人を抱えて安全な場所に立っている一人の少女がいた。 杏子「『魔人』と恐れられた『無人軍隊(アームズ)』の第2級補佐官、佐藤アカネ… こんだけ強いのにまだ上に二人いるってのかよ」 澪「あ…あなたは一体…?」 紬と澪は唖然として助けてくれた人物を見上げていた。 杏子「私は佐倉杏子。まぁ知り合いに呼ばれて来たんだが…まさか悪名高い『魔人』と 会いまみえるとはねえ…楽しくなってきたじゃん」 アカネ「…あなた…桜高の生徒じゃないわね?」 杏子「だからどうってんだい」 アカネ「部外者は問答無用で始末する校則となっています」 杏子「噂通り、物騒な学校だねぇ。ま、あたしには関係ないけど」 澪「学校外の…?一体どうして…」 杏子「巴マミのやつさ。ま、戦友のたっての頼みってところかな… ここはあたしに任せな」 アカネ「……舐めた真似を……!」ギリッ ボッ!! 杏子「おおっと!」バシィ! 不意にアカネから炎が放たれ、杏子がとっさに反応する。 炎は弾かれ、カベに激突した。 紬「アカネちゃんの魔技兵器は現象系特化で、しかもあらゆる範囲をカバーしている…! 佐倉さんだけじゃ勝てないわ!」 さやか「杏子だけじゃないよ!」 そう言って横に現れたもう一人の少女……以前に巴マミと一緒に 生物化学教室に居た、青髪の生徒だ。 澪「!?」 杏子「おっそいぞ、さやか!」 さやか「まーまー、相手は『無人軍隊(アームズ)』の第2級補佐官だっけ? 魔女以外で対峙するなんて、杏子くらいなもんだと思ってたのに……」 杏子「ということで、あんたたちは逃げなって。あの場所に用があるんだろ?」 澪「……分かった、二人に任せる」 紬「私たちも協力した方が…!」 澪「『楽器』を使えない私たちは足手まといにしかならない…それよりもエリーとコーデリアさんを 安全なところへ!」 紬はしばらく迷った後、頷いた。 二人は気を失ったエリーたちを抱え、軽音部の部室へと向かって行った。 アカネ「……ふん。私に課せられた任務は、ここから先には行かせないということだけ… だけど私をここまでコケにしてくれたからには、相応の報いを受けてもらいます」 アカネの体から異常な熱気が放出される。 杏子「おいおい…どうなってんだ、こりゃ…」 さやか「『無人軍隊(アームズ)』に魔法は効かないってのは聞いたことあるけど…」 アカネ「……………」 杏子「なら…魔力を上げて…物理で殴ればいいッ!!」ガッ ドゴオオオン……!! 8
https://w.atwiki.jp/idol8/pages/427.html
伊藤美希をお気に入りに追加 伊藤美希とは 伊藤美希の47%は利益で出来ています。伊藤美希の24%は砂糖で出来ています。伊藤美希の20%は回路で出来ています。伊藤美希の5%は乙女心で出来ています。伊藤美希の4%は波動で出来ています。 伊藤美希@ウィキペディア 伊藤美希 伊藤美希の報道 早大バレー部男子 全日本インカレ5連覇達成!紆余曲折経て『強い早稲田』見せる 松井監督・大塚達宣らコメント - スポーツナビ - スポーツナビ 全日本インカレ5連覇達成!紆余曲折経て『強い早稲田』見せる - wasedasports.com 藤原竜也・綾瀬はるか・鈴木亮平・小島瑠璃子ら参加の直筆年賀状プレゼント企画開催決定:時事ドットコム - 時事通信 早大男子バレー 全日本大学選手権直前特集『DO THE BEST』 インカレ展望 - スポーツナビ - スポーツナビ 文学部の学生らによる浅野藩献上茶(三原市)と宮島御砂焼(廿日市市)のコラボレーション始動 - 広島大学 書の甲子園・中国地区 団体の部で基町高が2年連続準V 気持ち切り替え集中 /広島 - 毎日新聞 『劇場版 呪術廻戦 0』の公開を記念しての「劇場版 呪術廻戦0」公開記念特番が放送決定 - http //spice.eplus.jp/ 【11月19日付】今週末公開の新作映画 - 映画ナタリー 荒岡宏輔(新潟医療福祉大3年)と平林美希(松本大3年)が優勝 [北信越学生テニス](テニスマガジンONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 10月解禁のカラーラバー使用選手も登場 女子シングルス1回戦結果<卓球・全日学>(Rallys) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「来年こそは」磁祖に祈り せともの祭中止、窯神神社で神事 - 中日新聞 「たっくん株急上昇」「すごい将棋だった」伊藤匠四段、実力者・菅井竜也八段に大逆転勝利/将棋・ABEMAトーナメント | ニュース | ABEMA TIMES - AbemaTIMES 八月は夜のバッティングセンターで。 九回「ライフ イズ ベースボール」 | TVO テレビ大阪 - tv-osaka.co.jp 伊藤匠四段、驚異の「5分残し」1手平均5秒の完勝にファン「圧倒的じゃないか!」「強烈すぎる」/将棋・ABEMAトーナメント | ニュース - AbemaTIMES 佐藤美希、屋外風呂リポート“バスタオル一枚”姿に飛び交った興奮の憶測とは (2021年8月25日) - エキサイトニュース 伊藤淳史・佐々木希・桐山漣がドラマ共演 日本の科学の問題をサスペンスフルに描く - ORICON NEWS 『キラメイジャー』×『ゲキレンジャー』がコラボ 伊藤かずえ&桑江咲菜が13年ぶり母娘に - ORICON NEWS 伊藤美希をキャッシュ サイト名 URL 伊藤美希の掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 伊藤美希のリンク #blogsearch2 ページ先頭へ 伊藤美希 このページについて このページは伊藤美希のインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される伊藤美希に関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/bukatsu/
大幅に内容を変更 変更者-suhiga この「部活動対抗で殺し合い」をするイベントの名前を「部活動対戦」と呼ぶことにする。 気に入らなければ変えてもよし。 開催期間 11月10日から11月16日の7日間。 一日の戦闘時間は朝9時から夜9時まで。 ルール案 ①7日間で優勝者が出なければ全滅 ②勝敗については「ポイントのついて」を参照のこと ③椅子・机など備品に関しては、持ち出し可だが加工不可 ④化学薬品・矢・弾丸などは普段部室においてある量しかない ⑤体育会系の部活は、同じ部屋またはエリアなどに1時間いると強制リタイア しかし文化系の部活はあてはまらない ⑥ルール案なので自由に変更しても構わない ポイントについて 禁止事項 規約 舞台 舞台となるのは写真の高校 基本的な情報 名前:左右●第一高校(さゆうくろまる だいいちこうこう) 場所:日本国←県⇒市●125-20(にほんこく ひだりけん にじゅうみぎし くろまる125-20) 住所番号:444-0094 入試基準:内申点⇒91程度 特徴:なんといってもこんなイベントがあることでしょう。 授業内容はいたって普通です。 単位制、通信制もあります。 こんな魅力的な学校にぜひ来てください。 場所の説明はこちらから 場所 学校にあるものはこちらから 学校にあるもの 天候 晴れの日60% 雨の日 39% 雪の日 0.7% その他 0.3% 役割 カッコ内のアルファベットは参加者のゼッケンに使用する 委員会と部活を両立している生徒は委員会を優先する(生徒会も同じ) ゆえに生徒会がスパイ活動をするという事はない 戦闘班(Co) SS:自動車部、射撃部、山岳部 S:ゴルフ部、野球部、弓道部、剣道部 AA:料理部、機械工作部、陸上部 A:空手部、柔道部、ラグビー部、アメフト部、水泳部 B:サッカー部、バドミントン部、テニス部、卓球部、バスケ部、バレー部、 C:園芸部、歴史部、鉄道部、奇術部、手芸部 黒幕(M):校長、生徒会、学級委員会 サポーター第一(Sp1) 食料班(F):購買部、料理部 指令班(Di):各顧問、教頭 サポート班(Sp):科学部、図書委員会 死体処理班(Ct):ボランティア部、美化委員会 応援班(Su):チア部、応援団 ムード盛り上げ班第1(Me1):吹奏楽部、軽音部 ムード盛り上げ班第2(Me2):美術部、体操部、演劇部 サポーター第二(Sp2) 治療班(T):保健委員会 搬送班(Cr):帰宅部第一、保健委員会 戦略班(St):囲碁部、将棋部 機密情報伝達班(Ci):手話部 帰宅支援班(Hs):帰宅部第二 精神安定班(Tr)※PTSD治療班:心の相談員 放送スタッフ(Bs) 実況(L):放送部、放送委員会 解説(Co):弁論部、合唱部 企画(P):映研部、生徒会 記録(R):写真部、新聞部 機材操作(Eo):パソコン部 その他(Ot) 受付班(Re):弁論部、放送部 部活についての資料はこちら 部活 その他 技術的な側面 部活動対戦に参加した一人の生徒の物語
https://w.atwiki.jp/masao001/pages/65.html
「ねえマアサ~教えてよ、ねっ、ねっ、ホントお願い」 「いやぁこれだけは教えられないなぁ」 「いやいやダイエット以外でマアサに何教わるっての」 「えっ・・・何って勉強とかあるでしょ・・・」 「冗談はいいから教えてよ~~みんな知りたがってるし」 「うぅ・・・」 この物語の主人公である工藤マアサは後悔していた 何故自分はこういった事態を予測出来なかったのかと今まさに悔やんでいるのだ (やっちゃったなぁ・・・高3は部活無いのを完全に忘れてたよ) マアサは今年の春頃から以下のようなダイエット計画を立てていたのである ・ウエストを今から10センチ減らしたい ・一瞬で減らす事は可能だけどそれだとあからさますぎてバレてしまう ・ならば1日0.1センチづつ均等に減らせば良い、それなら微妙な変化なのでバレる可能性は低い ・1日0.1センチだとしても10日で1センチ!1ヶ月で3センチ!3ヶ月ちょいで10センチ!! ・晴れてダイエット完了! 実際マアサのダイエットは計画通りに遂行されていた なので本来ならば万々歳なはずなのである しかし高3の夏でもバレー部に顔を出すようなマアサとは違って大半の同級生には「受験」があったのだ ゆえにほとんどの同級生らは夏休みにマアサと顔を合わすような事は無い そんな状態で9月の始業式に参加したらどうなるだろうか? 「ねえマアサめっちゃ痩せてるじゃん!どうしたの?」 「教えてよ!最近動いてないから痩せたいの!」 「顔シュッとしたねぇ、二の腕も・・・あ!くびれまで!・・・本当に何やったの?」 ・・・と、この通り質問責めにあってしまったのである 同級生からしれみれば7月20日のマアサと9月1日のマアサとではウエスト4センチ分違うので当然目立つ それを計算出来なかったあたりがマアサのおつむの程度を表していると言えるだろう マアサだって教えられるものならばちゃちゃっと教えてこの質問の嵐から開放されたいと思っている だがしかし、そう思っていても出来ない理由が彼女にはあったのだ (一般人には教えちゃダメって言われちゃったし・・・仮に教えたとしても誰も信じないだろうしなぁ) 「は~やっと開放されたわ・・・」 怒涛の質問責めを受け続け30分、ようやく工藤マアサは教室からの脱出に成功する 実はマアサにはバレー部のもとへと急がねばならぬ理由があったのだ (今日が新生バレー部初の練習試合なんだよねぇ、元部長として熊田ジャパンをしっかり応援してあげなきゃ!) 急ぐマアサは廊下の先にあるベランダの方へと一目散に走っていく そのスピードたるや100m11秒フラット級であり、高校インターハイ女子王者の記録を軽く越えてしまっている そしてマアサはベランダへと到着するなりその勢いのまま下へと跳び下りてしまったのだ ちなみに工藤マアサら3年生の教室は校舎の3階に存在している 通常女子高生が3階の高さから落下したとなれば決して無事では済まない、もちろん男子だって怪我の一つや二つをするはず ところが今作の主人公であるマアサは違ったのだ 落下のスピードも衝撃も通常のそれとまるで変わらないと言うのに見事に着地してしまっている しかも骨折などしていない、それどころかヒビの一つすら生じていないのだ 10m近くから飛び降りて何事もなしに立てるのは運動神経どうこうというのを超越している もはや超人とも呼べるかもしれない、それが工藤マアサという女性なのである 試した事は無いが、彼女は地上30mから落下したとしても無事で済むとも思っているという 「ショートカットOK!よーしあとは体育館に走るだけ・・」 「待ちなさい、工藤」 「えっ・・・」 目的地に向かってダッシュをしようとしたその瞬間、マアサは何者かに呼び止められてしまった まさか他人に見られてるとは思ってなかったのでマアサは冷や汗をかいてしまう (まずい、バレちゃった?・・・) 「じゃあ工藤、言った通りしっかりと勉強するんだぞ」 「はぁ~い・・・」 マアサはガックリと肩を落としながら職員室から出ていく 先ほどマアサに声をかけた正体は担任の先生であり 受験を無視して部活に顔を出してばかりのマアサを叱るために職員室に呼び出したのである 幸いにも3階から落下したシーンを目撃されたワケではなかったらしいが それでも30分以上お説教を受け続けた事がマアサにとっては深刻な問題であった (あ~もう1セット終わっちゃったかなぁ・・・いや、教室から出るのも遅かったから2セットも!? どうしよ、とにかく急がないと) 職員室は1階に在ったので3階の時と違い猛ダッシュで走る事が出来ない なのでマアサは最遅の移動手段である「徒歩」で体育館に向かう事しか出来なかった。 とは言ってもさほど距離が開いては無かったのでマアサは5分ほどで到着する 勢いよく扉を開けるなりマアサは大声で問いかけた 「勝ってる!?勝ってる!?」 ここでマアサは「勝ってます!」という返答を期待していた 後輩たちが笑顔で、声を揃えてそう叫ぶのを期待していたのだ しかしマアサが目にした光景はそれとは間逆のものとなっている 「うっ・・・うっ・・・工藤せんぱぁい・・・」 「く、熊田ちゃん?」 気づけば現キャプテンである熊田ユリナが目を腫らしながら嗚咽をあげている それだけでは無い、他の部員だって熊田キャプテン同様に顔をグシャグシャにしているのだ 「そんな・・・負けちゃったの?・・・」 「負けてませぇん!でも、でもぉおお」 「ひどい・・・これはひどい」 体育館の倉庫内が悲惨な有様になっているのを見てマアサは驚愕する 用具はグシャグシャに散らかされ、紙類はビリビリに破られ そして何より全てのバレーボールが油性マジックによって汚されていたのだ 「OBからの寄贈品だったのに・・・あんまりです、こんなのあんまりです・・・」 身長180近くある熊田ユリナがちっちゃくなっている様を見ているだけでマアサの胸は締め付けられる 「これ、誰がやったの?」 「わかりません、でも、うちの生徒がやったんじゃないと思うんです」 「てことは・・・」 マアサには練習試合の相手校が犯人だとしか思えなかった なんでも今回の試合は熊田ちゃんチームのフルセット勝ちであったらしい プレイ中もマナーのなってない、いわゆる心技体の揃わぬ対戦相手だったとのことなので その高校が負けた腹いせに倉庫を滅茶苦茶にしたのでは無いかと推測出来たのだ もちろん憶測だけで犯人扱いするのは決して良いことでは無いが 一応「補欠部員らしき者が倉庫に入るところを見た」という目撃情報もとる事が出来た ここまで材料が揃っているのならば話し合いだけでもしてみる必要があるのでは無いだろうか 「私・・・行ってくるよ、まだ近くにいるよね?」 「えっ、な、な、殴りこみですか!?」 「違うよただ話すだけ、私に任せて」 そう言うと工藤マアサは単身で相手校のもとへと突っ走っていった その様は後輩部員達から見てとても頼りになり、誇らしくも思える 「工藤先輩やっぱり素敵・・・最近痩せちゃったけど、それでもかっこいい!」 「つまり疑ってるってこと?」 「いや、あのそういうワケじゃなくて・・・」 「疑ってんじゃん!じゃなきゃわざわざ来たりしないしね ほら証拠見せなよ証拠!私たちがやったっていう証拠をさ!」 (あれぇー?こんなはずじゃなかったんだけどなぁ・・・) ガラの悪い対戦校の部員らに囲まれながら工藤マアサは理想と現実の乖離に苦しんでいた 推理漫画大好きのマアサとしては以下のような展開を期待していたのだ 『やってねぇよ!だいたい私たちがボールに落書きしてなんのメリットが・・・』 『落書き?今落書きって言いましたよね?』 『言ったからなんだってんだよ!』 『私は倉庫が滅茶苦茶になった事を伝えただけであって、ボールについては一言も触れませんでしたよ?』 『はっ!・・・し、しまった・・・』 『何故それを知っているか?それはあんたらが犯人だからだっ!! 真実はいつも一つ!じっちゃんの名にかけて!!』 しかし現実はそう簡単に動いてくれない そのような美味しいワードを一言もやすやすと言ってくれるほど甘くはなかったのだ (どうしよっかな・・・このままじゃ私が悪者だし、何か起死回生の手を思いつかないと・・・) マアサがうんうん唸っているところに部員の一人がガン!と背中を蹴ってくる 「さっさと謝れよ、疑ってごめんなさいってさぁ」 相手校の部員らはますますマアサの近くに寄って来ている どうやらここからリンチの流れに持っていきたいようだ だがこの流れこそがマアサにとって起死回生の流れ (あれ!?これって正当防衛とかでウヤムヤに出来るんじゃない!? 空も暗くなってきたし・・・いいや、やっちゃえやっちゃえ♪) 初秋とは言え18時を過ぎれば暗くもなってくる この暗さこそがマアサにとっては有難い では何故有難く思うのか?それは己の醜さを隠せるからだ 本気で能力を使用した時のマアサの姿はお世辞にも見て気分が良いとは言えない マアサ自身、出来る事なら誰にも見られたく無いと思っているのだ 闇の中ならばちょっとやそっとの身体の変化くらいは隠す事が出来る マアサの腕や足が突然消え去ったり、腹に穴が開いたりしてもそう簡単に気づかれはしないだろう (あの人はみだりに一般人を傷つけちゃいけないって言ってたし気をつけなきゃ そうすれば身体の変化も最小限に抑えられるはず・・・出来るかな?いや、やらなきゃ) マアサは精神を集中させ、意識を頭のてっぺんから足の指の先にまで満遍なく行き届かせる こうする事でマアサは相手がどんな攻撃でやってこようとも対応する事が出来るのだ 例えば今、敵の一人が大きく振りかぶってマアサをぶん殴ろうとしているが こんな攻撃程度ならばマアサはその場から一歩も動かずにかわす事が出来るだろう 「なんとか言えよオラァッ!・・・あれ?」 拳を人体に思いっきりぶつけたはずが、空を切るように手応えが感じられなかった それもそのはず、マアサは先に述べたように一歩も動かずに回避をしてみせたのだ おかしく思った敵がもう一度殴りかかろうとしてもそれもまた通用しない その感覚は映写機から映し出された虚像を殴るかのようなものなのである 「なに?・・・なんなのこいつ!」 その異常さは殴っている張本人以外にも伝わってくる 「や、やっぱり引退してても工藤マアサなんだ・・・市MVPの名は伊達じゃないんだ・・・」 「待ってよ!工藤マアサが喧嘩も強いなんて聞いた事・・・」 「馬鹿!バレーの筋肉があれば喧嘩も強いに決まってるでしょ! 現に、ほら、私のパンチ全部かわされてるし・・・」 現役時代、工藤マアサは強豪選手として周辺の高校から恐れられていた バレーの技術が高かったのもあるが、特筆して目立っていたのはその筋肉だ パワーと瞬発力の両方を兼ねそろえたその筋肉は「ベンチプレス100kgも軽い」とまで言われていた (実際は80kgまでしか上げられなかったらしいので噂とは怖いものだ) その筋肉によって生み出される超パワーのアタックは「爆音アタック」 どんなスピードのボールにも対応できるレシーブは「雷神レシーブ」 威力の強い速球でも防いでみせるブロックは「鋼鉄ブロック」とそれぞれ必殺技のように呼ばれていた コートの上でそれだけの伝説を生んでいるのだから、敵も当然怯むだろう さっきまでマアサを囲んでいた部員らも今では恐怖を感じ後方に後ずさりしている マアサもこれならば自由に動ける程のスペースを確保出来る (長引くと疲れるから一撃で終わらせちゃおう、一発で黙らせるには・・・あれかな) 次の瞬間マアサは勢いよくしゃがむ事によって敵の視界から自分を消そうと謀る その目論見は上手くいき、すべての部員らが一瞬マアサを見失ってしまう 喧嘩において相手を見失う事は敗北へと繋がるので敵も慌ててしゃがんだ先に目を移したが それでもマアサはいなかった、既に移動してしまったんだ 「えっ・・・どこに?」 対象を見失ってアタフタしている隙にもマアサは次の行動に移っている マアサは己の二本の脚を消し、更に左腕さえも無くしてしまい 逆に右腕の筋力を4倍増強させる (久々だな~"爆音アタック"を打つのは!) 筋力を寄せ集めた右腕を勢いよく振り下ろした先にあったのはガードレールであった 普通の少女がガードレールを叩いたとしたら当然のように手を怪我してしまうだろう しかし工藤マアサは普通の少女などでは無い 「バキィイン!」という爆音とともにガードレールを捻じ曲げてしまったのだ これぞマアサの必殺技「爆音アタック」 現役時代と比べて威力は4倍増しどころの話では無い
https://w.atwiki.jp/tvsponsor/pages/1356.html
大松杯バレーボール大会(OHK制作・ローカル)(1993.11〜) 『大松杯バレーボール大会2023』(2023.11.18) OHK/今治造船、St.Net(四国電力グループ)(PT)、鬼滅の刃原画展※1、めざましクラシックス2024※1、OHKアプリ※1、GEO※1、Idemitsu※1 ※1 スポットCM
https://w.atwiki.jp/kuniodb/pages/91.html
せつめい ゲームボーイ 熱血!ビーチバレーだよ くにおくんのBGMや背景が主に手に入るなつかしBOX BOXなかみ No. タイプ なかみ No.1 アイテム ぎんぎんぜっと No.2 アイテム みなげんきー No.3 アイテム ふっかつのたね No.4 トッド 6000 No.5 トッド 6000 No.6 チーム よせあつめチーム B No.7 チーム ダンクヒーローズ C No.8 チーム ねっけつホッケー C No.9 チーム ワールドSC1 C No.10 チーム ワールドSC2 C No.11 アイテム スターガチャ No.12 アイテム スターガチャ No.13 アイテム スターガチャ No.14 アイテム スターガチャ No.15 アイテム スターガチャ No.16 しゅーと ちかくYいじクネだま B No.17 しゅーと あしねらいだま B No.18 しゅーと びりびりだま B No.19 しゅーと ゆるふっとびだま C No.20 しゅーと ちょいカーブだま C No.21 はいけい ゆめみちょう 1ちょうめ No.22 はいけい せんとう No.23 はいけい ゆめみちょう 2ちょうめ No.24 はいけい れいほうがくえん こうもんまえ No.25 はいけい れいほうがくえん たいいくかん No.26 BGM S-バレー チーム No.27 BGM S-からて チーム No.28 BGM S-マッチョ チーム No.29 BGM S-てんぐ チーム No.30 BGM S-エンディング その他のじょうほう このページを編集 コメント 名前 すべてのコメントをみる タグ:'あしねらいだまB' 'ちかくYいじクネだまB' 'ちょいカーブだまC' 'なつかしBOX' 'ねっけつホッケーC' 'びりびりだまB' 'ゆるふっとびだまC' 'よせあつめチームB' 'ダンクヒーローズC' 'ワールドSC1C' 'ワールドSC2C' '稼働中'
https://w.atwiki.jp/sprits/pages/23.html
年 月 日 話数 タイトル イベント内容 物語の内容 星の聖者スピリットスターズ 2011 02 06 第01話 輝く水の光、星の聖者誕生! 放送開始/序章 変身アイテム1「スピリットバンデュール」 13 第02話 炎の聖者は、冷静的優等生 20 第03話 幼馴染を守れ!雷の聖者誕生! 27 第04話 大地の聖者は、動物テレパシー 前半開始 03 06 第05話 心を迷う、星の聖者の資格 13 第06話 優しい歌声を届け、風の聖者誕生! 20 第07話 安らぐ氷は、心優しきお嬢様 27 第08話 月の精霊リリー現る 04 03 第09話 相性悪すぎ!?拓海と裕司 10 第10話 ジーノと麻美のラブデート 17 第11話 人気満喫!ジョニー喫茶店は大忙し 24 第12話 スピリチュアがばれちゃう!? 05 01 第13話 ファイト理菜、放課後で補習勉強 08 第14話 優勝を狙え!風海バレー部VS桜ヶ丘バレー部 15 第15話 優架の秘密を探れ!両親の形見 22 第16話 いじめを乗り越えたい、翔也の決心! 29 第17話 突撃!理菜の両親はプロデューサー 06 05 第18話 裕司の危機!?ワープロ検定にはご用心 12 第19話 ルルーの悩み 少女の笑顔を救え 19 第20話 裕司と優架のドキドキ図書館 26 休 止 07 03 第21話 お世話役ネイティ登場! 10 第22話 喫茶店で大騒ぎ!ネイティ家出する 17 第23話 スピリチュア解散!悪夢の迷宮鏡 スピリチュア編1 24 第24話 友情から絆へ スピリチュアの新しい力 スピリチュア解散編2/前半終了 新アイテム1「スターライトフォルテ」 31 第25話 水のラビリンス、狙われた麻美! 夏休み開始/後半開始 アクアの星座エンブレム覚醒 08 07 第26話 リリーと拓海、お化け屋敷デート!? スパークの星座エンブレム覚醒 14 休 止 21 第27話 夏祭り、ジョニー喫茶店の限定パフェ フリーザーの星座エンブレム覚醒 28 第28話 裕司の記憶、お母さんとの思い出 フレイムの星座エンブレム覚醒 09 04 第29話 理菜の一日体験マネージャー ウィンディの星座エンブレム覚醒 11 第30話 魚の気持ち、一つをこめて 夏休み終了 グレイブの星座エンブレム覚醒 18 第31話 ヘルガーバデル、最期の戦い! 25 第32話 新たな敵!カジオー部下 10 02 第33話 麻美とジーノ、届けない言葉 09 第34話 裕司と優架の懐かしい記憶 16 第35話 天空都市と地上都市の物語 23 第36話 カジオー現る、邪悪なる世界 30 休 止 11 06 第37話 星の守護神ジラーチ目覚める 13 第38話 夜空からの贈り物 ステラコンパクト 新アイテム2「ステラコンパクト」 20 第39話 麻美と優架、沖縄へメンソーレ!! 27 第40話 拓海と裕司、受験勉強での勝負!! 12 04 第41話 理菜とルルーの想い会う心 11 第42話 麻美とジーノ、アクアリングの誓い クリスマス・イヴ 18 第43話 喫茶店でクリスマスパーティー! クリスマス 25 第44話 スピリットスターズ、いざ古代時代へ! 後半終了 2012 01 01 休 止 08 第45話 絶望の力蘇る、女王ジールの覚醒 最終章 15 第46話 天空都市と地上都市 崩壊前の過去 22 第47話 破滅と絶望の星復活!スピリチュア絶対絶命!! 29 第48話 7つの星をひとつに!スピリチュア永遠不滅 最終回/放送終了 星の聖者スピリットスターズSavior 2012 02 05 第01話 王女の預言!?星の聖者復活! 放送開始/序章 変身アイテム「スピリチュアルフォン」 12 第02話 麻美とジーノ悩める再会 19 第03話 ポワルンとアンナ ようこそ喫茶店へ 26 第04話 翔也と七瀬の動物カウンセラー 前半終了 03 04 第05話 優架に憧れ!?新入生は物真似上手 11 第06話 いざ、シェルター王国へ!星の聖女再び! 18 第07話 拓海苦難!?練習試合でのプレッシャー 25 第08話 大ハプニング!?ポワルンの情報をばらすな! 04 01 第09話 裕司VS香恋 模擬試験での勝負!! 08 第10話 星の聖者と時の聖者の秘密 15 第11話 煌めく時の聖者 シャイニークリスタル登場! 22 第12話 二階堂時音がやってきた! 29 第13話 ドドンダス、燃える根性を叩き込む!? 05 06 第14話 時音とシャイニークリスタルの秘密! 13 第15話 大変身!?めちゃモテ委員長理菜! 20 第16話 ルルーとリリーのスペシャルパフェはいかが? 27 第17話 拓海VS南!シャトルランで勝負!! 06 03 第18話 英治と美砂江の結婚記念日 10 第19話 アンナとノワール伯爵の秘密 17 休 止 24 第20話 超能力ディーメンのマジックショー 07 01 第21話 心の彷徨い、ノワール伯爵の企み 08 第22話 奪われた麻美のピュアハート、闇の世界へ! 15 第23話 深海の煉獄戦士!その名はダークアクア!! 煉獄戦士編1 22 第24話 5つの願いを届け!スピリチュアの新たな力! 新アイテム1「スピリチュアルソード」 29 第25話 煉獄の戦士VS星の聖者、仲間を傷つかせない心 夏休み開始/後半開始 08 05 第26話 夏だ!海だ!そして…肝試しだよ~ 12 第27話 スピリットスターズ2泊3日の合宿 19 第28話 理菜とルルーのどきどき水族館 26 第29話 最後の夏休み、打ち明け花火で輝や~ 09 02 第30話 小蓮の本気の恋愛悩み 09 第31話 時の精霊現る!シャイニークリスタルの力! 新アイテム2「シャイニープラチナロット」 16 第32話 リリーとルルーの精霊物語 23 第33話 ジーノと麻美、想いを届いて 30 第34話 煉獄戦士 最期の戦い!! 煉獄戦士編最終章 10 07 第35話 私は一人じゃない!アクアの新しい力!! 水の精霊覚醒 14 第36話 ピュアハートの女神現る!アンナが王女なの!? 地の精霊覚醒 21 第37話 ポワルンを守れ!理菜と翔也の以心伝心 風の精霊覚醒 28 第38話 マネーラの正体!フリーザーの怒り!! 氷の精霊覚醒 11 04 休 止 11 第39話 リリーと拓海の心の鍵 雷の精霊覚醒 18 第40話 医者になりたい!裕司の本当の意志 火の精霊覚醒 25 第41話 必死必勝!麻美と優架の受験対策 12 02 第42話 ポワルンとエヴァの片翼の印 新アイテム3「タイムクロスプラネット」 09 第43話 3人の友情!力を合わせて1.2.3!! 16 第44話 みんなに届け、奇跡のクリスマス 後半終了 23 第45話 世界の危機!聖女たちの預言 最終章 30 第46話 コンドラのハート出現!!ルミエールとエヴァの真実 2013 01 06 第47話 ディーメンの裏切り、本当の黒幕はここにいる! 13 第48話 最終決戦!クライシススピリチュアル誕生!! 20 第49話 心と星と時の力、願いをひとつに! 27 第50話 永久不滅!未来に迎ってスピリットスターズ!! 最終回 放送終了 星の聖者スピリットスターズRay 2013 02 03 第1話 桜に舞う春風 スピリットスプリング誕生! 放送開始/序章 変身アイテム「?」 07 第2話 私、決める!決めて見せる!! 10 第3話 紅葉に散り行く秋風 スピリットオータム誕生! 04 14 第11話 俊季の本当の姿、その名はエイネ・ジャーリズ 07 14 第23話 新緑に芽生える夏風 スピリットサマー誕生! 21 第24話 楓に落ち着く冬風 スピリットウィンター誕生!
https://w.atwiki.jp/dimensionzero/pages/1924.html
トロールバレー 幽鬼の谷により、低コストで優秀なストラテジーを何度も使いまわしてアドバンテージを稼ぎ、ユニットを並べて1~2ターンで一気にスマッシュして勝利するデッキ。 デッキ名の由来は、キーカードである幽鬼の谷とトロール流砲撃術から。 このデッキで採用されたカード↓ ユニット 「ステルス・スナイパー」「イビルアイ・ドライバー」「真夜中の狩人ミュラー」「愛撫の魔煙フェザー」「魔少年ダミアン」 ストラテジー 「トロール流砲撃術」「失恋の痛み」「ノヴァ・コマンド」「冥界の門」 ベース 「幽鬼の谷」 プレイング 序盤は手札破壊しつつ小型ユニットをプレイしていきます。 幽鬼の谷は5コストかかる重いカードなので隙を突くか、隙を生むかしないと貼れないベース。なので使用するタイミングは非常に重要です。 このデッキには除去効果を持つカードが豊富なので、これらで相手が息切れしたところを狙って貼るのが安全です。 幽鬼の谷を貼った後はプランジャーを使いまわしたり真夜中の狩人ミュラー、魔少年ダミアンなどを使いながらユニットとストラテジーを回収して相手を追い詰めます。 もう1つのキーカードであるトロール流砲撃術で味方ユニットを廃棄しつつ相手ユニットを除去→墓地のストラテジー回収の流れが単純かつ強力。 6000ダメージ1発では倒せない程の高パワーユニットへは、複数ユニットフリーズによるノヴァ・コマンドで対処する事ができます。 幽鬼の谷の影響力 相手としても、わざわざアドバンテージを取られるこのカードと同じラインにユニットをプレイ、移動させたりはしないでしょう。 なので、谷のラインで、ステルス・スナイパーやイビルアイ・ドライバーで1:3交換を期待するのは無理です。 役割としては、「相手のユニットを同ラインから引き離すように仕向けるカード」です。 当時のこのデッキのエンドカードは「冥界の門」です。 デッキ内のユニットのスマッシュがほぼ全て1の為、勝ち筋に欠けます。なので時間がかかってしまうのが大会でのネックとなりそうです。 現時点では幽鬼の谷は禁止カード、およびレジェンドカードとなっているため通常構築では使用できません。
https://w.atwiki.jp/gup-br/pages/95.html
これは、最初から閉じられた物語なのだ。 始まりから結末まで定められた運命とでも言うのだろうか。 嗚呼、ならば。こんな物語の線路上に乗せられた自分達は――どうしようもなく道化だ。 放送はつつがなく進行した。死者も呼ばれた。殲滅戦は続くことも証明された。 全て、現実だ。自分達に突きつけられたモノは、全て正しい。 (…………クラーラ殿) それは、目の前の死体もまた、正しいのだと証明している。 自分達が殺した彼女も正しい結果として此処に在る。 では、秋山優花里の正しさとはどう重なるのだろう。 その正しさは他者に投げかけられるものなのか、と。 誓って、はっきりと言える。こんなあやふやで、霧のような正しさあってないようなものだ。 西住みほなら、と思考停止した正義に何の価値もありやしない。 肯定をしたければ肯定すればいい。誇らしげに持ち歩いて、掲げればいい。 されど、この戦場においては邪魔な荷物だ。 眉を顰められ、遠回しに否定されるのが目に見えている。 この戦いは戦車道に基づいて行われているものではない。 殲滅戦――生き残りを懸けた殺し合い。身一つで暴に立ち向かい、打ち倒す生存闘争。 人並みの善意はあると自負している者ならば、誰もが憤慨するだろう。 今はもう、その気力すらないけれど。 ――何を信じて、何を正しいと叫びたかったのか。 殲滅戦は終わらない。綺麗なままではいられない。 かつて語った理想はもう潰えてしまった。 誰も犠牲を出したくない。その言葉のなんと軽いことか。 許してはいけないといった行為をやったのは――自身である。 クラーラを殺したのは、秋山優花里だ。まずはその事実を受け入れ無くてはならない。 殺すつもりはない、そんな甘ったるい言葉は胸へと染み渡らなかった。 横にいるホシノは茫然自失といった表情で下を向いて座り込んでいる。 心此処にあらず。今なら、銃口を向けて引き金を引くだけで死者が一人増える。 きっと、そうされても抵抗はしない。否、できないだろう。 責任転嫁はできない。西住みほは、此処にいない。 ぎゅっと掌を開いては握り締めて。思うように力の入らないこの手は血で汚れてしまった。 ぶるりと震えた身体は何か――目に見えない恐怖に怯えるように。 からからに渇いた口の中は唾液すら思うように出てくれない。舌でべろりと口内を舐めても、全く濡れてくれやしない。 目を細め、重い溜息を吐き捨てた。流れた放送はそれだけのダメージを優花里へとぶつけてくる。 いないものに縋り、支えてくださいと求めることの何と醜いことか。 色々と大層なお題目を並べておきながら、結局は死にたくないという思いが強かっただけだ。 自分とホシノ。どちらが殺したかなんてさして重要な問題ではない。 どちらにせよ、自分はクラーラを切り捨てることを心の何処かで許容していた。 殺したのは自分達だ。今度は倒せないかもしれないという弱さが、クラーラを殺すことに決断を傾けた。 明確な殺意がなかったとはいえ、彼女を殺した以上、これは他でもない秋山優花里が背負わなくてはならない“責任”だ。 みほがいたら殺さなかった? 確かにその通りだろう。 西住みほの言葉はは綺麗で、愛情に満ちている。 彼女なら、こんな乱暴なやり方をせずにスマートなやり方で無力化したはずである。 彼女なら、殲滅戦に積極的なクラーラを説得して仲間に引き込むことができたはずである。 ――西住みほなら、もっとうまくやれた。 自らの判断で動いたからこのような結末になってしまった。 これまでの道程を振り返って、自分に何ができた? ただ状況を悪化させているだけじゃないか。 仲間を救えず、敵を殺す。これでは、殲滅戦に積極的な参加者そのものである。 (に、西住殿なら、きっと、許して) 根拠のない甘えを勝手に生み出してしまう程、今の優花里は弱りきっていた。 会って、どうする。慰められて、そこから先が思い浮かばない。 みほはきっと許してくれるだろう。自分がどれだけ悪手を打とうと、決して見捨てない。 そういった彼女だからこそ、皆付いてきた。 優しくて、強くて、諦めなくて。太陽のように眩しい彼女にずっと憧れているからこそ、会いたい。 もう、限界だった。 虚勢を張り、平常を保ったふりをするのも、自らが最前に立ち、行動することも、嫌だ。 みほの指示に身を委ね、その型通りに行動する。それが最良なのだから。 (そうですよ、許してくれる。西住殿ならきっと、仕方ないなって!) ただ、みほに会いたかった。彼女の顔を見るだけで世界は変わる。 背負わされている重みも軽くなるはずだ。 思い詰めていた表情がほんの少し和らいだ気がした。 彼女なら優花里と共に歩いてくれる。また、一緒に戦車道を――――。 ――――チームのメンバーは既に欠けてしまったのに? 絶対に、元には戻らない。戻れないのに、願ってしまった。 五十鈴華が呼ばれた。他の大洗のチームメンバーも当然の如く名を連ねている。 眼の前で死んだ磯辺典子も、優花里達が殺したクラーラもだ。 最初から気づいておくべきだった。 もう一度戦車に乗るとしても、元通りにはならない。 誰もが笑えるハッピーエンドは失われてしまった。 問いかける。自らの奥底へと、世界へと、日常へと。 大切な仲間が死んだ上で、あの全国大会の時のように、自分は戦車に乗れるのだろうか。 口から空虚な溜息が勝手に漏れ出した。その溜息が答えとして現れている。 例え、西住みほに出会おうとも、背負った重りは外されない。 ずっと、ずっと。何があろうとも、延々と背負わなくてはならない枷として優花里を縛り付ける。 戦うことも、殺すことも、優花里は何の覚悟も誓えていなかった。 屈した膝は立ち上がらず。 逸見エリカに見せていた余裕なんてとうにない。 そもそもあれは余裕ではなく、虚勢だ。あんな紛い物が余裕であってたまるものか。 優花里は、俯瞰してわかったような言動を心底恥じる。 湧き上がる恥と後悔の残響が、胸に反響しながら疼いているのを自覚する。 自らは絶対に死なないと思っていた傲慢では、誰かを導き、救えるはずがないのに。 ――贖いは、何処にある? 罪には罰を。栄光には報酬を。 どんな事象であっても、返ってくるものがある。 例えば、善行。綺麗事を振るえば必ず誰かが感謝を述べ立てる。 例えば、悪行。当たり前と言わんばかりに非難が投げつけられ、骨の髄まで叩かれる。 さて、自らの行いはどっちだ。 考えても、仕方がないことだというのに。断罪してくれる者なんて此処にはないのに。 結局の所、お手軽な救済を求めているだけだ。 どれだけ思考を重ねても、正しさを脳内で論議しても、結局の所は心底変えられない。 “このせかいがつらいから、たすけてください”。 みっともなく、泣きついて、縋って。そうした方が軽いから。 投げ捨てた責任が“西住みほ”を殺す。背負ってしまったみほが死んだら、また次の誰かへと。 そうして責任が最終的に返って来た時、優花里はどうする。 悪意の芽はとっくに咲いている。茎が伸びて、枝が生まれ、花を生む。 その果てで、枯れて、地面へと堕落する。 堕落するのは自身の全て。これまで地道に積み重ねてきた思い出とほんの少しの夢と希望。 (――――ああ、そうなんだ。そうだったんだ) ここまで並べ立てると、もはや、わかりきっていることだった。 けれど、それを言ってしまえばどうしようもない。 これまで維持していた傲慢は脆く崩れ去る。 嗚呼、でも。でも、と。もうどうだっていい。 たった数時間で全部、折れてしまった。後生大事にと抱えていたものさえも、今は見失っている。 (私は、とっくに汚れていたんだ) 生き残ってしまって、ごめんなさい。 生きてしまって、ごめんなさい。 残ったものは懺悔だけ。潰えた理想は蘇らず、ただ朽ちていく。 確固とした自己は泡沫のように消えていった。 ごぼりと這い出る泡は懇願。 都合のいい、現況の困難から救ってくれるヒーローがどうか来てくれますように。 思考停止だ、ここまで来ると自らの甘さに笑いが出てくる。 綺麗だとか、爽やかだとか、瑞々しいだとか。 そんな風評文句を箱に挙げ連ねておきながら、表に出してみれば、ただの腐った果物だ。 ――確固たるカリスマがない弱者は、どうしたらいい。 ただ、夢を追い求めていられたらよかったのに。 悪いことをした自分はそんな些細なことすらも許されないのでしょうか、と。 虚空に問いかけた問いかけは、窓から入ってくる風に乗って揺蕩った。 回答はない。そもそもの話、正解がないのだから何も言えない。 空っぽだ。あれだけ必死だったのに、何をするにも適当という言葉が拭えなくなってしまった。 だから、この行動は本当に何となくといった衝動からくるものだ。 取り出したのは仲間の遺品――典子のスマートフォンである。 もしかすると彼女は何かを遺しているかもしれない。 恨み言を言うような性格には到底思えないし、さっぱりした典子のことだ。 そんな後悔に塗れたものなんて――。 「…………えっ」 その驚きの声は自然と口から漏れ出していた。 動画が一つ。メモ帳に一つ。動画の方は、フォルダ分けもされず無造作に押し込まれている。 動画についてはクラーラから逃亡をしている間、そんなことをする余裕もなかったことからあの校門での宣誓を行う前に遺したものだろう。 テキストについてはわからない。典子を助けるべく、家探しをしている最中にでも文章を打ったのか。 ともかく、だ。見つけてしまったのだから見るしかない。 それが、彼女を看取った自分達にできる贖いだ。 その程度のことしかできない、選べない、決められない。 嗚呼、なんて情けないのか。 ふとスマートフォンから視界を戻し、見上げると、ホシノも顔を上げてこちらを見ている。 驚きが伝わったのだろう、怪訝な表情を浮かべていた。 「磯辺殿が撮った、動画が残っていました」 改めて自分で口にしても、やはりまだ現実味がない。 ほんの数時間前までは生きていたのに、今はもう死んでいる。 部屋の片隅で冷たくなった彼女と自分。そこには絶対的な隔絶が存在する。 「私達が、見るべきであると思います」 再び、その隔絶と向き合う覚悟は在るのか。 ある訳がない、と。殲滅戦に巻き込まれる前ならば、迷いなく言えた言葉は口からは出なかった。 このまま放置していてもいい。きっと、誰かに渡せばその意を汲んでくれるだろうし、自分達よりもよっぽどうまくやれる。 それでも、すべきであるという意からすると、やはり自分達が最初だ。 優花里とホシノを生かした理由もあるし、典子の死を間近で見ていたからこそ、受け止めなければならない。 これでバレー部の誰かが生き残っていたらともかく、唯一呼ばれていた近藤妙子は既に死んでしまった。 「…………ああ」 か細い声でホシノが肯定する。 握り締められた拳は震え、表情は煤けている。 その胸中には今もまだ、この大洗の何処かで生きている大切な後輩のことが頭にあるのだろう。 彼女にはまだ残っている。戦車道に関わる前から、ずっと一緒だったツチヤが戦っている。 自分にだってそうだ。西住みほが、武部沙織が、冷泉麻子が、残っている。 五十鈴華が欠けてしまっても、まだ大切な人達はこの大洗にいるのだから。 もしも、自分以外に知り合いがいなかったら。 そんな考えても仕方がないイフに、手を伸ばしたがっている。 安易な決断に浸っても待っているのは破滅だけだ。 此処で踏み留まって典子の死を糧にするのが、一番である。 けれど、そんな論理――どうだっていい。 二人は怖くて怖くてたまらないのだ。 彼女の真っ直ぐさと自分達の矮小さを直視してしまうから。 (見るべき、なんて嘘。本当はその逆だ) “磯辺典子”という輝きがあっけなく散った事実も怖い。 数時間前まで元気で五体満足だった仲間の映像を見るのだって怖い。 それが、どれだけ恐怖心を煽ることか。 銃で撃てば、人は死ぬ。刃物で刺せば、人は殺せる。 この閉じられた箱庭では、命など塵のように軽く吹き飛ぶのだから。 (私もホシノ殿もわかっている。見た所で、何も変わらない。 磯辺殿は強い。真っ直ぐで直向きな抱負を映したエールは、毒になる) そんな鬱屈した世界で、磯辺典子は輝いていた。 太陽のように眩しく、周りを照らしていた。 だからこそ、その熱さに自分達は焼かれたのだ。 正しすぎて、綺麗すぎて、純真なその想いを受け止めきれなかった。 死の間際まで仲間を信じ、戦い続けた彼女を、怖いと感じてしまうなんて。 (――――情けないですね。私達は強く、在れない) 仲間の想いを裏切らなかった。 仲間の死を穢すことをしなかった。 自分達とは大違いの彼女は、きっと――――。 ■ 「そういえば、さっきの話には続きがあるのよ」 「へっ、そうなんです?」 「そうなの。まあ、あれでいて、キャプテンは繊細な所もあってね」 バレーの休憩中、河西忍が大野あやに突然声をかけてくる。 数時間前の雑談の続きであろう、あやも顔を忍に向けた。 同じ戦車道を履修してはいるが、こうして話すのはほとんど初めてのようなものだ。 自らのチーム、隊長である西住みほが率いるチームならともかく忍のチームとは交友らしい交友もない。 「私からするといつも真っ直ぐで根性~ってイメージだから、繊細とは結びつかないけど」 「そうね。傍から見るとキャプテンはあまりそういう所を見せないから」 外部から見る磯辺典子とはひたすらに強い少女だ。 真っ直ぐに進み、転んでも立ち上がることができる。 自分達のように、怯えながら戦車に乗っていた時も、彼女は最初から強かった。 されど、忍が言うには全然そんなことはなく彼女もまた、繊細な所がある、と。 「その割には、あんまり頼ってくれないのよ。キャプテン、大抵のことは一人で抱え込んじゃうし」 「一人だけ先輩ですしねぇ」 「それも踏まえて、あの姿勢なのよ。ほんと、背負いたがりな所は本当に治して欲しいわ」 ちょっとだけ寂しそうに笑う忍に、あやは何も言えなかった。 バレー部は典子以外全員一年生だ。一人だけ高学年であり、背負わなくてはならないものもある。 気丈に振る舞い、前だけを見るその姿勢を維持することだって並大抵のものではないはずだ。 一人で走って先導する彼女のことをあやは遠い世界の住人とさえ感じてしまう。 「もっとも、私達も深く知るまではキャプテンは強い人だって思っていたわ」 「というと、気づく一件があったと?」 「そうね。私達が用事があって部活を休む時も、キャプテンは一人で毎日練習しているんだけどさ」 「ほぇー……」 「私達も最初は、キャプテンは一人でも立てる。私達がいなくても、バレー部を続けられるって思ってたの」 実際、彼女の熱意はすごい。 背中で語り、プレーで魅せる。典子をキャプテンと慕うのも無理はない。 それだけ、彼女はバレー部の太陽であり、欠けてはならない存在なのだろう。 こうして強化合宿で外れているだけでもバレー部の二人は心細そうにバレーの練習をしていたのだから。 「けれどね。偶々、私達の用事がキャンセルになって急遽練習に行こうってなった時さ、見ちゃったのよ」 その心細さは典子も当然のように持ち合わせているのだ。 そんな当たり前に気づくまで――否、気付かされるまで。 忍達は無邪気が過ぎたのだろう。 典子が、必死に、虚勢を張って騙して、目を逸らして――彼女が隠してきた顔。 体育館で一人、ぼんやりと宙を見上げる姿を、見てしまった。 寂しそうにバレーボールを抱える背中は、普段の典子とは比べ物にならないくらい小さかった。 横顔はいつもみたいに輝いてなくて、何処か不安に満ちていて. 「バカだったわ。私達、何も気づけなかった。一人でバレー部を引っ張って、部員を集めて。 たった一人の年長者で、先輩も同級生もいない中で何も感じないはずがないのに。不安になるのは当然のことね。 キャプテンを完璧超人だって思っていた自分が恥ずかしいわ」 いつも典子の周りには自分達がいた。 一緒に走ってくれる仲間がいたから、慕ってくれる後輩がいたから、頑張れた。 典子は口癖のようにそう言っていた。 「私達がキャプテンを支えにしているように、キャプテンも私達を支えにしているの」 もしも、自分達がいなかったらどうなっていただろう。 誰も入部希望がおらずバレーの練習なんてまともにできない。 そんな環境で、明るく立ち振る舞えたのだろうか。 今のバレー部はそんな奇跡を幾つも重ねた上で存在しているのだ。 だからこそ、この一瞬を大切にしたい。そう、思って自分達はバレーをやっている。 「キャプテンだって一人の人間で、人並みに苦しむし辛かったりする時もある。 まあ、そういう弱みを見せてくれない所は本当にもう……ってなっちゃうけれど。 でも、私はそれでも、付いていこうと思えた。やっぱり、キャプテンが好きだから」 典子は自分達がいたからあんなにも頑張っているのだし、前を向けるのだろう。 気恥ずかしいが、典子の原動力はきっと後輩だ。 忍達がいるから、真っ直ぐ走れるし、根性を振り絞れる。 「まあ、そういう訳で、カリスマだけじゃなくて、全部ひっくるめてキャプテンなの」 「愛だねぇ」 「そんな大層なものじゃないの。他の皆はどう思ってるかはともかく、私は――」 ――ああなりたい、と。 いつか自分達が先輩になった時、典子のように後輩を導けるように。 そして、一緒の歩幅で寄り添って歩けるように。 仲間と一緒に強くなれる人間として、強く尊敬しているのだ。 ■ 『この動画を誰かが見ているってことはきっと、私は死んでいると思います』 その動画の始まりはネガティブな独白から始まった。 一瞬だけではあるが、呆然とした。それは優花里の想定とは違った弱音である。 磯辺典子ならば、明るく元気な映像を残していると思ったので意外だ。 とはいえ、こんな閉塞的でいつ誰かが狂ってもおかしくはない状況で明るく、というのも無理な話だ。 自分達の前では普段の典子をできる限り装っていたが、中身は脆く儚い。 『ああ、もう、悔しいなあ。こんならしくないメッセージ、見られたくないのに。 それでも、残してしまうのはきっと……心細さがあったのかもしれません。 あー、すいません。最初から弱音ばっかりって見たくもなくなりますね』 死ぬのは怖い。あの演説でも言ってた言葉だが、実際の所、それでも動いた彼女は強い。 だから、この動画でネガティブな思いをぶちまけるとは思っていなかった。 認識の剥離だ。根性、と。頑張って生きてくれといった類のエールを見せられると思っていた二人は口を間抜けにも開けたまま、目を見開いている。 画面の中にいる典子の笑顔は少し引きつっていて、日常で見せていた笑顔とは程遠い。 これは断じて生者へのエールではない。悔恨と恐怖と絶望が入り混じった不安の吐露だ。 『自分でもおかしいと思っているんです、こんな動画。この動画を撮っている時点では、私は生きているのに。 死ぬつもりはないのに、遺言のような動画を撮るなんて、間違っている。 けれど、たぶんですけど、わかるんです。私は長く生き残れない。今からやることを思えば、その考えがどうしても離れてくれない』 強く抗うと、楽に死ねない。そんなこと、誰もがわかっている。 わかっているからこそ、見知らぬ誰かは自殺を選んだのだし、他の誰かは生き残る為に人を殺すことを選んだ。 そして、典子は拡声器を用いて、反抗を叫ぶことを決めた。それを快く思わない参加者に殺される可能性をわかっていながら、選んだのだ。 最初から、典子は殲滅戦はそう簡単には終わらないと理解していた。 言葉の語気の弱さがその証拠だ。 『何かあったら、後輩が危険な目に晒されていたら、私は耐えられないし、じっとしていられない。 客観的視点とかリスクとかそんなもの、全部放り投げちゃうんです』 それは、悔恨と恐怖と絶望を、鍋の中で煮詰めたような表情だった。 『例えば、もしもバレー部の皆が殺されようとしていたら――私は後先なんて考えずに飛び出しますしね』 ああ、その通りだ。この動画の数時間後、典子は誰もが予測できたありふれた結末を迎えることになる。 拡声器で正しさを説き、潰されて、その果てに仲間を庇って死んでいった。 蛮勇と無謀を重ねて、当然のように殲滅戦から退場した。 『怖いのに、辛いのに、死にたくないのに』 芯に本質的な強さがあったから。苦悩を封じ込めて動けてしまうだけの意志があったから。 磯辺典子は足を踏み出せてしまった。普通なら踏み出さず躊躇するような一歩を、真っ先に。 そうでもなきゃ、拡声器で殲滅戦を否定するなんてできやしない。 『…………拭えないものを込めたくなったから動画を遺したんです。例え、間違っていたとしても、遺したいと思ったから。 今からやることを思うと、怖くてたまらない。けれど、誰かがやらなくちゃいけない。見てください、手も足も震えてみっともない』 その一歩を鈍らせた鬱屈を何とか吐き出す為に用いたのが、この動画だったのだろう。 物語に描かれる英雄のように、迷いなく進めない。そうした苦悩を払拭すべく、一人の少女が本気になるべく置き去りにした弱さが画面には鮮明に映っている。 こんな弱気な表情、自分達には決して見せなかった。 銃で撃ち抜かれた時も、手当を受けている時も、死の間際の時も。 典子は優花里達を鼓舞するべく、気丈な姿勢を崩さなかった。 『忘れられたくないから。ずっと、誰かに覚えていてほしいから。置いていかれるのが嫌だから。 もしかしたら、この動画が何かのきっかけになるかもしれない。そんな理由もあってこの動画を撮っているんです』 そんな彼女が弱音を吐き捨てている。独りよがりな理由で傷を残そうとしている。 申し訳なさそうに、あるいは、恥ずかしそうに目を伏せる典子を見て、優花里は顔を顰め、一粒、涙を零す。 口から漏れた言葉にならない声は、ある一つの事実に辿り着くことを意味していた。 同じだった。磯辺典子も、秋山優花里と同じだ。死にたくなくて、怖くて、恐怖に震えて悔やんでいた。 強くて、弱い。武器を持って戦うことなんてしたくなかった。 それでも、戦った。己に克ち、確固たる意志を以って、最後の最後まで貫き切った。 『元気と根性が取り柄だとは思っていますが、弱音もたまには吐いてしまうということで許してくださいっ』 目を細め、指で頬を掻きながら、典子は笑う。 これは、本来は辿るはずもなかった道だ。彼女は廃校を覆した大洗で、バレー部復活を掲げて青春に汗を流すはずだった。 自分だってこの先、みほと共に戦車道を極めるべく鍛錬を重ねるはずである。 全部、全部、殲滅戦が奪っていったのだ。 『……私、逃げたいです。諦めたいです。殲滅戦なんて聞きたくないし、知りたくもない。 きっと、巻き込まれた時点で手遅れだって、わかっている。ここから先は辛いことばかりで、根性なんて言葉はきっと通用しない』 だから、もういいや、と思っていた。 奪って、無くして、また奪って、無くして。その果てに何がある? 何もないじゃないか。 たった一度の略奪と喪失で摩耗しているのだ、それは先程の自問自答で自覚できた。 疲れ切った心は容易く、楽な道へと進もうとする。 これ以上、自分が自分でなくなる恐怖と戦うくらいならいっそ――。 『それでも、私は叫びたいし、貫きたい! 根性って!!!!!! 私と同じ思いを抱いた人達の居場所を作りたいって決めたから!』 けれど。そう、けれど。 『怖くたって、痛くたって、前に進むのが、私だから! 自分の心に嘘をつかないで、胸を張って、誇れるように!!』 画面の向こうにいる彼女は、その甘えを明確に否定した。 曇天の空に風穴を開けるように破顔一笑、力の限り声を上げる。 その愚かしくも尊い決意は白銀のように透き通るように光り輝いていた。 最高で最低な自分勝手。最善で最悪な自分の宣誓。 結局の所、典子はやりたいことを抑えられない子供だったのだ。 『ルール違反上等! でも、私が掴んだ選択は、きっと、きっと――! この動画を見てくれた誰かが認めてくれるものだ! いつか、どこかで、誰かもわからないけど、絶対そうだって信じてる!』 その眩しい正しさを、典子は選び取った。 だから、拡声器で思いの丈を叫んだのだろう。不安も決意も、何もかもをぶちまけた。 そして、死んでいった。自分を偽ってまで掴む生を否定した。 『こそこそと隠れながらなんて私らしくない! 自分を曲げて、誤魔化して! そうやって、生きるのは、嫌だったから!』 再び問う。今の自分は、どうだ? 秋山優花里は何かを曲げていないか? やりたいことを見失っていないか? 自らに問う、今も生きている仲間達に問う、殲滅戦という現実に問う、過去の思い出に問う、未来の夢に問う――――! クエスチョン。秋山優花里が、やりたいことは? アンサー。――――――――あぁ、思い出した。 『やりたいことを貫く! それが、私の生き方だ――っ!』 そんなこと、問わずとも、最初から定まっていた。 西住みほに誇れる自分でいたい。彼女の後ろではなく、横で支え合える関係でいたい。 孤独たる無双など、彼女にさせてなるものか。 ああ、なんだ思い返せば、簡単だったじゃないか。 秋山優花里の戦車道はみほの横だ。重ならなくともいい、彼女と対等に歩けるなら、それでいい。 だって、西住みほは親友だから。大切だからこそ、彼女の背中に自らを預けっぱなしなんて許せない。 長い時間をかけたけれど、彼女と並走して走れる道だってようやく気づくことができた。 ここにきて、ようやく頭が落ち着いた。殲滅戦が始まってから、今に至るまで、優花里は酷く動揺し、自分を見失っていたのだろう。 『私は最後まで諦めない! だから、他の皆も頑張れ!! 無責任だけど、頑張れっ! 自分を見失わないで、生きろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』 これまで流すまいと耐えてきた涙は自然と瞳から零れ落ちる。 みっともなく、情けなく。優花里は嗚咽をあげながら泣き続けた。 人を殺したという事実は消えない。殲滅戦の恐怖に負けたことはこの先も優花里に纏わりつくだろう。 それでも、這いつくばってでも進まなくてはいけない理由ができた。 このまま顔を俯かせてはみほの顔だって見れない。 もう一度、零から。いや今の自分はマイナスだ。殲滅戦に一度は呑まれたメンタルは簡単には拭い去れないけれど。 一歩、進む。秋山優花里の、秋山優花里だけの戦車道を歩んでいく為にも、今この瞬間だけは恥も外聞もなく涙を流していよう。 『以上ッ! 磯辺典子ッ! 遺言というか、エールというか! とりあえず、メッセージ、残しますっ!!! できることなら、この動画を見ている人が、最後まで自分を貫けるように、私は願っています!』 最後に典子は満面の笑みを浮かべ、動画は終わる。 胸を張って選んだ道なのであれば、どんな結果でも、胸を張って享受すればいい。 改めて考え直してみたら簡単なことだった。 ああ、本当に彼女はカリスマに溢れていた。こんなキャプテンがいるのだ、後輩の部員は愚直に付いていくだろう。 接点の薄い自分でさえ、こうも充てられるのだから尚更だ。 「――――いやぁ、気持ちのいい啖呵だ」 されど、そのカリスマが万人に届くかと言えば、ノーである。 ■ これは、怠惰と呼ぶ感情である。ホシノは苦笑いを表情に貼り付け、絞り出すように言葉を吐き出した。 夏の茹だるような暑さに負けて、引き篭もった時を思い出す。今、抱いている想いは自分でも自覚している、嫌という程に。 ノー勉で挑むテストよりもタチが悪い。なにせ、どう足掻いても解決方法なんてないのだから。 たったひとつの冴えたやりかたは、存在しない。 「やっぱ、キャプテンっていうのは人を乗せるのがうまい。 西住隊長もそうだけど、上に立つ人間の才覚ってやつはオンリーワンだね」 深海に沈んでいくように、ホシノの表情は虚ろだ。 全ての希望を削り落とされた現状、それはどう足掻いても自分には無理なポジティブさだ。 本来なら、ホシノはのんべんだらりと自動車をいじっているだけの女子高校生である。 殲滅戦なんてものに耐えれる強いメンタルなんて持ってはいない。 「けれど、どう言い繕ったって人殺しは人殺しだ。気づきたくなかったのに、気づかないままでいられたのに。 もう遅い、私は気づいてしまった。ああ、何をしたって、変えたって、意味なんてない」 何度やり直しても、固定された――起こってしまった過去は変わらない。 絶望が止まらない。フルスロットルでかかったエンジンは既に動力として起動してしまった。 「……重いよ。重すぎて、辛すぎて、動けない。生きる為とはいえ、な。 たった一度だけなのに、こんなにも私の体に纏わりつく!」 要するに、後生大事に持っていた正しさなんて、殲滅戦に巻き込まれた時に、とっくに砕け散っていたのだ。 過去も、未来も、思い出も。何もかもが行方不明で足元すらおぼつかない。 積み上がった残骸がかろうじて息をしていただけ。自動車部の後輩がいなかったらとっくに自分は消えていた。 「そこからはもう簡単さ。気持ち悪くて、下らなくて、バカになる。 ただ惨めったらしく息をしているだけの人間もどきさ。ああ、ったくもう。生き残るべきは私じゃなかった。 口にしたら駄目な言葉だけどさ、吐き捨てなくちゃやってられないんだ」 ひらひらと振って、ぽとりと地面に投げ出した手は傷だらけだ。 そして、腕には明確な害意から生まれた――悪意の象徴。 こんなはずじゃなかった世界を表しているかのように、吹き出た血とグロテスクな刺突痕が残っている。 「だから、私とお前は違う。同じ人殺しでも、明確に格差がある。もう戻れない私と違って、お前はまだ間に合うんだろうな」 ホシノは口を軽く開いてくつくつと笑い声を上げた。 それは、疲れ切った――遠い昔のことを思い出すような、深く深く、痛ましげな笑みだった。 この腕じゃあ取り柄だった車の運転もできないしな、なんて。 投げやりに呟いたホシノに優花里は何も言い返せなかった。 声なき声が、無音の叫びが、優花里に刺さる。 「目を見りゃわかるよ。お前はまだ進めるんだろ。ああそうだ、だったら進むべきだ。 やらないで後悔するより、やって後悔をした方がいい。そっちの方がずっといいってことはわかる。 でも、私は――――」 ――何もしたくない。 そんな汚い弱音は、末尾まで言い切れなかった。 弱音すら満足に言えない自分を騙すかのように、ホシノは目を細め、へにゃりと笑う。 ああ、けれど、鏡がないからわからない。今の自分は上手く笑えているだろうか。 膝の上に肘を乗せ、だらしがない姿勢で普段通りを演じてはみるものの自信がない。 顎を手で支え、くつり、と。いつもなら出さないような小さな笑い声を吐いて、吸いたくもない空気を吸って。 「ああ、そんな心配するような顔するなって。人を殺した、だからといって自殺なんてしない。 ……そこまでする気力もないから。生きるのも死ぬのも、もうたくさんなんだ」 ――そうして、ゆっくりと朽ちていく。 この両手がハンドルを握ることはもうない。 夢から醒めて現実を知った自分。恐怖に負け、両手を汚した自分。 それを受け入れられる程、ホシノは強くなかった。 「そういうことだからさ、ここから先は一人で行け。おっと、説得はやめてくれよ。 無理に希望を重ねたってどうにもならない。ガソリンの入ってない車と同じさ。 動かないものは動かない、そうだろ?」 「……はい」 優花里は食い下がらなかった。 瞳の中にある諦観を見抜いたのか、それとも他の誰かを想う余裕が無いのか。 おそらくは前者だろう。観察眼はある後輩だ、それは戦車道をやっていてわかる。 できることなら、自分にも手を伸ばしたいのだろう。 とはいえ、お荷物を背負って歩くには、今の彼女はまだ弱い。 もっと、強くなければ。典子のように迷いなく動けるくらい、強く在ったら、“もしかしたら”はあったかもしれない。 「今は無理でも、いつかは連れ出しますから」 ひとまず、諦めないと言外に言えるだけ、上出来だ。 そのいつかはもう来ないのに。人を殺してしまった時点で未来は真っ黒だというのに。 「ああ、いつかな」 口から出たのは、地の底から蠢くような、低い掠れ声だった。 それでも、否定をする気にはなれなかった。 胸の内にある希望とやらは完全に死んではいないのか。ホシノは自然と言葉を返すことができた。 「そんじゃあ、行ってこい。こいつらの埋葬は任せておけ。それぐらいは役立たずの私でもできる。 お前は早く誰かと合流して、やりたいことを貫いてみな」 口から出た言葉は本心からくるものだ。 足を引っ張って後輩の重みになるようなことはしたくない。 どうやら、こんな状態になっても、そのような嫉妬は生まれないのは性分か。 いいや、乾き切った感情が何かを生み出すなんてないのだろう。 「できたらでいい。そうやって貫いた結果を、私に見せてくれよ。人を殺してしまっても、まだ貫けるものを――戦車道を。 それが見れたら万々歳さ。お前を送り出したかいがある」 「必ず見せます。だから、死なないでください。どれだけ疲れていても、それだけは選ばないでください」 「ははっ、死なないさ。自棄になってはいるが、そこまでじゃないよ」 そうして、二人は別れることになった。 さよならは言わない。言ってしまえば、もう会えなくなってしまうと思ったから。 ホシノと優花里は別々の道を進む。 「……さて、と。ああは言ったけど、やっぱ死にたいわな」 別れて数分後、ホシノは浮かべていた苦笑いを潰し、芒洋と宙を見上げた。 前に進めた者と進めない者。その差は顕著であり、埋められない溝はそのまま二人の距離感として現れている。 「ここで軽々と死ねたら楽なんだろうけど、そんな都合よくはいかないか」 疲弊した精神は楽を求めている。手元にある拳銃にそっと触れ、トリガーに指をかけた。 そのまま銃口を頭に向けて指先に力を込める。 ただそれだけで、人は死ぬ。あっけなく、無様に、人は死ねるのだ。 優花里にこそ死なないとは言ってるが、内心ではもうどうしようもなく“駄目”だった。 人を殺した重みが、常に身体へと纏わりつく。 「はーっ、ままならないなぁ」 トリガーは引けなかった。 どっちつかずの宙ぶらりんな心の天秤は傾かず。 言葉の通り、ままならない。八方塞がりの現実だけが確かでそれ以外は全部不確かだ。 今のホシノは、可能性という可能性を奪われた――出来損ないだった。 そうやって卑下しても何の情動も湧かない自分が、生きていてもいいのだろうか。 ――どれだけ考え抜いても、答えは出なかった。 【C-3・塀のある民家/一日目・日中】 【秋山優花里@フリー】 [状態]決意、頭部から出血(治療済) [装備]軍服 迷彩服 TaserM-18銃(1/5回 予備電力無し) [道具]基本支給品一式 迷彩服(穴が空いている) 不明支給品(ナイフ) [思考・状況] 基本行動方針:西住みほの後ろではなく横に並び立てる自分で在り続ける。 1:自分自身が納得できる戦車道を見つける。その過程でみほと違う道であっても、“根性”で進んでみせる。 2:誇れる己を貫く。誰かに依存することを諦める。 3:クラーラを殺したことも、背負う。人殺しであっても、戦車道を貫く。 クラーラの背嚢(基本支給品一式(典子の遺言動画が入ったスマホ)、ドラグノフ狙撃銃(3/10)、カラテル、折り畳みシャベル、マキシムM1884の布製弾薬帯(250/250))はホシノと分割しました。 分割内容は次の書き手におまかせします。 【ホシノ@フリー】 [状態]精神的疲労極大、心に大きな諦観、右上腕部に大きな刺し傷(申し訳程度にタオルで止血) [装備]ツナギ姿 S&W ヴォルカニック連発銃(装弾数3/8) 予備ロケットボール弾薬×8 [道具]基本支給品一式、スキナーナイフ、RQ-11 レイヴン管制用ノートパソコン、布切れとかしたプラウダの制服 [思考・状況] 基本行動方針:みんなで学園艦に帰りたかった。 1:疲れた。どうせ死ぬなら、楽に死にたい。 2:何もしたくない。けれど、典子達の埋葬くらいはしないといけない。 3:ツチヤについては――考えたくない。 [備考] ※磯辺典子が拡声器で発した言葉を聞きました 時系列順 Back 永別 Next わたしたちの戦車道 投下順 Back 永別 Next わたしたちの戦車道 登場順 Back Name Next 043 地獄の骸骨船 ホシノ - - 043 地獄の骸骨船 秋山優花里 - -
https://w.atwiki.jp/83452/pages/13621.html
~~~~ ガキィィン!! エリ「く…!」ズサッ 「どうしたよ…『鬼神』の名が泣くぜ」 エリ「ふん…」ペッ 「スピードじゃ負けるかもしれねーけどな…こっちはパワーじゃ負けねぇんだよ」 ボ!!! エリ「ッ!」ガガガッ 「…やっぱり、この『念動力(サイコキネシス)』の中では思ったように体を動かせないみたいだな」 広範囲に渡る衝撃波を受け止め、瀧エリは少なからず負傷していた。 しかしその顔にはまだ余裕がある。 エリ「…まだ私が本気を出していないとしたら…?」ニヤァ 「んなこたー知らねぇよ…オラァッ!!」 接近戦の攻防が続く。 近くで気を失っていた唯は、その開放された魔力の影響で無理やり覚醒した。 唯「う……ん………っぐ…っ! あれは………りっちゃん!?」 律「おお!やっと目が覚めたか!」 エリ「よそ見してていいの?」グオン 律「おっと!」バシィン! 目覚めた唯を気にかける暇もなく、エリと律はお互い一歩も譲らない激しい 戦闘を繰り広げていた。 律「唯!今の内にシャロを!」ガシッ 唯「シャロ………そうだ!私はシャロを助けようとして…!」 律「分かってんなら早く!」グググ エリ「そうは…させない!!」 バァン!!! 唯「!」 唯めがけて放たれた魔力エネルギーは、律のとっさの反応で弾かれた。 律「いててて……」 エリ「…二人相手は流石に分が悪いか…なら、あまりやりたくなかったけど 本気だすしかないみたいだね」 スッ エリはそう言うと、姿を消した。 律(『隠(ヒドゥン)』…どこだ…!?) 律は空間の歪みを探すが、どこにも『隠(ヒドゥン)』らしき影は見当たらない。 すると、傍で鈍い音がした。 ズドッ 唯「あが…!!」フラ・・・ 律「唯!?」 シャロの元へ駆けつけた唯がその場にうずくまる。 律「野郎…ッ!どこだ!」 律(『隠(ヒドゥン)』を使っている間は他の攻撃は出来ないはず…!どうなってるんだ!?) 律は全神経を集中させ、エリの気配を探る。 律(……!! 風…!?)バッ 律がとっさに後ろを振り返る。 しかし遅かった。 ガツン!! 律「つッ…!!」 振り返った律の後頭部に何かが当たり、視界が一瞬星が飛ぶ。 律(馬鹿な…エリのやつ、ただの超スピードだけでここまで…!?) 空気の流れの変化を敏感に感じ取った律は瀧エリの攻撃の正体をすぐに見破った。 しかし律の反応速度をもってしても対処しきれないほどの超スピードで移動するエリの姿を とらえることはできない。 ドゴッ! 律「う…ッ!?」 パワーは大したことはないが、次第に攻撃の手が速くなっていく。 ドドドドドド 律「ぐ……」 律は軽音部の中でも近接戦闘のスペシャリストであり、この程度の打撃なら反撃しようと思えば出来る。 だが今はシャロのトイズの中で、しかも『楽器』によるサポートもない。 本来の実力の半分も出し切れない律は、徐々にその体にダメージを溜めていった。 律(畜生…!なぜエリはこの環境下でここまで動けるんだ…!?) エリの攻撃は激しさを増し、律はとうとう地面に膝をつける。 エリ(もらった!!) ゴッッ!!! 瞬間、律の体に強烈な一撃が放たれる。 律の顔に苦悶の表情が浮かんだ。 律「ゲホッ…」 エリ「そのまま場外に吹っ飛べ!!」 エリが拳を振り抜かんとした、その時。 ガシッ エリ「何!?」 律「へへ…つかまえた…ぜ…!!」 律はエリの腕をがっしりと捕えていた。 律「流石に『硬化(ソリッド)』を解除すると…堪えるぜ…っ」フラフラ エリ「く…離せ!」 律「さて…お前達の特殊装甲に、私の攻撃がどこまで通用するかな?」 律が再び『硬化(ソリッド)』を発動させ、掴んでいない方の手に魔力を溜めていく。 エリ「や…やめろ!!」 ズン!! 地面がめくれあがるほど踏ん張る。 全魔力を集中させた拳を思いっきり構え、エリのボディめがけて叩きつける。 律「フルパワーだ……くらえッッ!!」 ドゴオオオオオオオオオオオ!!! 空気が激しく震え、その衝撃波で周りの校舎もびりびりと鳴る。 もろに攻撃をくらったエリは『念動力(サイコキネシス)』の領域の外まで吹っ飛ばされた。 律「…ぶはあっ…!はぁ…はぁ…結構…きついぜ…」 律はその場にへたり込んだ。 魔力を出し切ったことによって体が言うことをきかない。 それに加え、今の律の全身はシャロのトイズに支配されつつあった。 律「…おい唯!…起き…ろ…!」 唯「……」 唯は相変わらず気絶している。 ただでさえ『念動力(サイコキネシス)』によって身動きが取れない上に、エリから受けたダメージも相まって 唯の意識はそう簡単に戻らない。 律(……シャロを助けられるのは…お前しかいない…!) 律は体を引きずりながら唯の元へなんとか近づく。 律「私の出番はここまでだな…あとは頼んだぞ…!」 そう言って律は唯の頬に手を当てた。 身体変化系の魔技は自分の体の細胞組織を再構築できるだけでなく、触れた相手の傷を治すこともできる。 さらに律は『念動力』から身を守るための開放系魔技も唯に預けた。 唯「………っ!!」ガバッ 突如覚醒した唯の視界に、眠るように横たわる律が見えた。 唯「りっちゃん!!」 律「………シャロを…」 唯はすぐに状況を呑みこみ、律の周りに物がないことを確認したあと シャロのいるところへ走った。 唯「シャロ!」 シャロ「………」 外傷はない。だが息が荒く、苦しそうにしている。 唯「……!」 唯はシャロにそっと触れる。その瞬間、莫大な魔力が流れ込んでくるのが分かったが 今の唯は不思議とそれに対抗できていた。 唯(『憑依(ジャック)』……!) シャロの意識に侵入する。 すると決壊したダムのようにあちこちから魔技が溢れているのが感じられた。 唯(……止まれ…! 止まってよ…っ!!) 必死に念じるが、ギリギリのところで押し返されてしまい、シャロの魔力の源に辿りつくことが できない。 唯(ここで負けちゃダメだ…止まれ…止まれええええええええ!!!) フッ… 全身の力が抜けた。 シャロの中で激しく渦巻いていた魔力が消えたのだ。 唯「…………と…止まった…の?」 唯は心臓をバクバクさせながら、シャロの暴走が止まったことを確認した。 次の瞬間、宙に浮かんでいたコンクリートや建物の残骸が一気に降り注ぐ。 唯「!!!」 唯はとっさにシャロに覆いかぶさった。 しかし付け焼刃の『硬化(ソリッド)』ではこれだけの瓦礫を受け止めきれるか分からない。 唯(潰される…っ!) 目をつぶり、衝撃に耐えようと身を固めた時、どこからか爆発音が聞こえた。 ドン!! ドン!! ドン!! 唯「……!?」 …何も落ちてこない。 唯は恐る恐る目を開けると、上空に大きな影が浮いているのが見えた。 マミ「ふぅ……間一髪、ってところね」 唯「マミさん!?」 マミ「危ない所だったわ。さ、今の内に!」 マミはそう言うと、唯とシャロを黄色いリボンで包み、安全な場所へ運んだ。 シュル・・・ 唯「あの…あ、ありがとうございます…」 マミ「いいのよ、気にしないで。あのおでこさん…軽音部の部長も無事よ」 シャロ「………う~…ん」モゾモゾ 唯「! シャロ! 大丈夫!?」 シャロ「…ここは…?わたし、何を…?」 焦点の定まらない目でぼんやりと呟く。 暴走が止まったことに一安心するも、まだ油断はできない。 唯はシャロを抱きかかえ、オカルト研の教室へ運ぼうとした。 ドガアアン!! マミ「!!」 唯とマミが驚いて音のする方を向く。 三花「ちっ……あの黒髪…しぶといヤツだね…」 壁を突き破って出てきたのは『無人軍隊(アームズ)』の総指揮官、佐伯三花だ。 続いて現れたのは、ボロボロになった暁美ほむらとネロだった。 マミ「暁美さん!」 ほむら「…………」 マミたちの居る所へ出てきた三花は、シャロが唯の腕に抱かれている姿を見ると 表情を一変させた。 三花「…なんでオカ研のそいつがそこにいるの?」 三花はそのまま微動だにせず、ぶつぶつと独り言をつぶやき始めた。 マミ、唯、ほむらは警戒する。 三花「……任務『失敗』…?……はい…分かりました…了解です」 なにやら話を終えたあと、三花は周りをぐるりと見渡した。 三花「…まさか私たちの作戦を妨害するとはね…ま、その代わり、新しい任務も発生したけど」 ズ・・・ 唯「……?」 ほむら「危ない!!」 三花「遅いッ!!」 ほむらと三花の声が同時に聞こえたかと思うと、唯の手からシャロがいなくなっていた。 唯「あれ!?」 三花「次の任務はオカ研メンバーの捕獲…あと3人」 シャロは三花に抱きかかえられていた。 マミ「…まさか…暁美さんと同じ、時間操作…!?」 唯「シャロ!三花、シャロをどうするつもりなの!?」 三花「別に乱暴はしないよ…てか手を出すなって言われてるし、安心してよ」 ズ・・・ マミ「…! また消えた…」 ネロ「うわぁっ!!」 唯「!!」 唯たちがネロの居た所を見ると、すでにネロはガクッとうなだれ、三花に捕えられていた。 ほむら「くっ…」 側にいたほむらは三花を攻撃しようと構えるが、すでにそこに三花はいない。 ほむら「!?」 三花「あ~あ、こんな簡単な仕事を任せられるなんて、バレー部の価値を甘く見過ぎてるよねぇ…。 ちょっとくらい痛い目にあったほうがいいんじゃないの?生徒会も、キミ達軽音部もね……」 マミ「居た!あそこよ!」 マミの指差す方へ全員が一斉に視線を向ける。 三花は学校の屋上の手すりに器用に立ち、気絶したシャロとネロを両手に抱えていた。 三花「この子たちの命は私が預かってるってこと、理解してくれたかな? 理解したなら、もうバレー部の邪魔はしないことね。じゃ、さよなら!」 ズ… 唯「あ…ああ……」ガクッ シャロとネロを連れていかれてしまった。 唯はその場に崩れ落ち、敗北に打ちひしがれた。 ほむら「…あれが『女神』の佐伯三花…逃げられてしまったわ」 マミ「…あの移動距離…時間操作じゃないのかしら?」 ほむら「あれは私より格上の能力…『時空間干渉』系の魔法ね…。 時止めに加えて、彼女は重力の影響を受けずに移動できる…やっかいな能力だったわ」 ほむらが傷を押さえながらマミの元へ近づいた。 唯「…エリーとコーデリアさん…!」 唯が思い出したように言う。 唯「2人が危ない!」 マミ「…軽音部の人…平沢さん…でしたっけ? 私たち、悪いけどこれ以上は力になれそうにないわ…」 ほむら「…………」 マミ「まさか『無人軍隊(アームズ)』のトップが時空間干渉系を使えるなんて…ね。 暁美さんで敵わないなら、私たちが出る幕じゃないわ」 唯がうつむき加減に答える。 唯「…ありがとう、マミさん…と暁美さん…。 もともとは軽音部が解決するべき事態だったんだし、むしろこんな危険を冒してまで 協力してくれて…感謝します」 マミ「…残りのオカ研の2人のことだけど、軽音部の人が音楽準備室まで運んで行ったのを見たわ」 唯「ホント!?」 マミ「ええ。奴らがそこまで手を出していなければいいけど…」 ほむら「……私たちも厄介事になる前に、ここを去りましょう。 軽音部の人…せいぜい頑張りなさい」 ほむらとマミはそう言うとバラバラに去って行った。 残された唯は、動けない律を背負い、軽音部の部室へと向かった。 ~~~~~ バン!! 唯「みんな!」 勢いよく部室のドアを開け、汗を滲ませた唯は律を背負ったまま叫んだ。 澪「! …唯……か」 唯「……あれ…?エリーさんと…コーデリアさんは…?」 部屋に居たのは澪、紬、梓の3人だけだった。 梓「…………」 紬「……2人は…連行されたわ」 目を伏せて紬が言った。 その声は若干上ずっている。 唯「そんな……!」 唯がドサッと律を降ろす。 律「…痛えぞ……唯…」 体を動かすことが出来ない律は、口だけをかすかに動かして声を発する。 澪「…私たちは負けたんだ…結局、一人も助けられなかった。 何が治安組織だ…!肝心の魔技も役に立たない…!」 澪は唇を噛み、悔しそうにうつむいた。 梓も誰を見ることもなくただ黙っていた。 5人は失意に打ちのめされた。 敗北。 その二文字が、軽音部の、唯の心に突き刺さった。 補足 色々と端折った部分があるので補足をば。 『魔技兵器』……ネロの言う通り、微小なナノマシンを駆使して擬似的に魔技に見立てる武器のことです。 『隠(ヒドゥン)』……魔技兵器の中でも使いやすい能力で、バレー部はほぼ全員使用可能です。 ただし、今回の闘いでは三花もエリも『隠(ヒドゥン)』は使いませんでした。 (三花が突然現れた時、梓はそれが『隠』だと勘違いしたのです。律もまた然り) 三花は魔技兵器と戦闘のスペシャリストなので、魔技兵器を最大に生かしたチートとも言える 『時空間干渉』系のような技が使えます。ほむらの時止め能力の上位互換として扱っています。 このあたりの魔技兵器の設定に関してはかなりアバウトなのですが、基本的に唯たちと同じように魔技使いとして見ても差し支えありません。 梓は三花から逃げて何してたんだ等々、語らない(語るタイミングが無かった)部分について。 梓は軽音部の部室へ行き、『楽器』たちのシンクロを調整し、唯をサポートしていました。 極秘任務にあたっていた律は校舎崩壊の様子を見てすぐにシャロの暴走を察知し、シャロと助けに行こうとしたところでエリと戦います。 コーデリアとエリーを抱えて部室に戻った澪と紬は、例のごとくあっさりと三花に2人を奪われました。 このくらいかな? てか軽音部よわっ…と思うのは仕方ないとして、単純に戦闘力でいうと圧倒的にバレー部の方が強いです。 軽音部は情報戦や魔技を駆使した知能戦の方が得意なので……それがあまり発揮されていないのが問題ですがww 9