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登録日:2024/06/29 Sat 21 39 10 更新日:2024/07/05 Fri 22 30 08NEW! 所要時間:約 30 分で読めます ▽タグ一覧 2大主人公 Aウイルス クリス・レッドフィールド バイオハザード フルCG レオン・S・ケネディ レベッカ・チェンバース 復讐 悲しき悪役 映画 深見真 清水崇 被害甚大 辻本貴則 『バイオハザード ヴェンデッタ』(Resident Evil Vendetta)は、カプコンの人気サバイバルホラーゲーム『バイオハザードシリーズ』を原案とした全編フルCGの映画第3弾。2017年公開。 本作は「バイオハザード ダムネーション」の直接の続編、時系列的には「バイオハザード6」と「バイオハザード7 レジデント イービル」の間である。 制作陣は前作までとは一新され、監督は辻本貴則、製作総指揮に『呪怨』シリーズに携わった清水崇、脚本に『PSYCHO-PASS』の深見真が携わっている。深見氏は本作ノベライズも担当されている。 本作の見どころは何といっても、あのクリス・レッドフィールドがCG映画初登場。しかも、レオン・S・ケネディとの同時出演である。 ゲーム作品では『6』で既に同時出演はしていたが、ストーリー上で直接顔を合わせたのはあくまでもデモムービーのワンシーンのみで、それ以外は無線越しのやり取りや設定上の文面などで、全編に渡っての共演ではなかった。 本作はその鬱憤を晴らすかの如く、長年の2大主人公が同じ陣営で手を取り合い、背中を合わせて戦うという、長年のファンにとっては胸アツな展開が用意されている。 他にも、『0』で主人公を務めたレベッカ・チェンバースも久々に登場。 なお、元乃木坂46の堀未央奈氏がモブキャラの日本語吹替えを担当している。 演出面も、前半はホラー色が強いが、後半はかなりアクションシーンに力を入れた作りになっている。 ただ、アクションに力を入れすぎて主人公二人が完全に人間をやめていたり、事態の収拾が少々ご都合主義的などの点はないとも言い切れないが、こまけぇことはいいんだよ! これらのことから、同時期に発売されたバイオ7よりもこっちの方がバイオ7してる(バイオ6の続編感がバイオ7より強い)との声もチラホラ(無論、バイオ7が新規・ホラー路線に突き進んだのが間違ってたわけではなく、実際に現在で1000万以上も大ヒットしたことからもいかに人気だった事実であるという事をフォローしておく)。 脚本の深見氏によるノベライズ版は、映画本編では描き切れなかった点も描かれているほか、一部のストーリー展開が違い、特に『6』からの物語の繋がりが強調されている。 2022年には『ディジェネレーション』の1年後の出来事を描いた『バイオハザード インフィニット・ダークネス』がNetflixで先行配信された。全4話からなるドラマ方式。 お馴染みのレオンと『ディジェネレーション』から久々の登場となるクレア・レッドフィールドが主役となる。 そして2023年7月7日 ついに・・・ 本作の主人公3人に加え、新たにジル・バレンタインと『インフィニット・ダークネス』から引き続き続投となるクレアが加わった本作の続編にしてシリーズ最大のオールスター作品となる『バイオハザード デスアイランド』が公開された。 キャッチコピーは『最凶のミッション、最強のチーム』であり、まさにザ・レジェンズであると同時に敵があまりにも可哀想である。 【ストーリー】 中国をはじめ、複数の国を巻き込んだバイオハザード6の事件から1年後の2014年。 対バイオテロ組織B.S.A.A.のクリス・レッドフィールドは、B.O.W.も取り扱う武器商人グレン・アリアスの組織に潜入捜査していた部下の救出のため、メキシコ陸軍と共同でアリアスの潜伏先に向かう。しかし、潜伏していたアリアスの”新商品”である『敵味方の識別が可能なゾンビ』に返り討ちにされ、突入部隊はクリスを除いて全滅してしまう。 クリスもアリアスと格闘戦の末に敗れて取り逃がしてしまい、救出するはずだった部下は息子もろともゾンビ化していたという最悪の展開を迎え、辛うじて後続部隊に救出されたクリスは打倒アリアスに執念を燃やすのだった。 それから4か月後、アメリカの各地で死体が突然ゾンビとして復活するという事件が頻発しており、シカゴの大学に勤務するレベッカ・チェンバースはそれが新種のウィルスによるものであると看破し試作ワクチンの生成を行っていた。しかし、ワクチン生成完了後に大学が襲撃を受け、職員の大半がゾンビ化してしまう。 間一髪のところでレベッカは元同僚のクリス率いるB.S.A.A.の小数精鋭部隊シルバーダガーに救われる。 レベッカはクリスに、今回のウィルスの遺伝子情報にかつて欧州で発見された寄生生物プラーガのものが使用されていることを明かし、二人はプラーガがらみの事件に何度も遭遇した現在休暇中の合衆国エージェントであるレオン・S・ケネディに協力を要請する。 【登場人物】 劇場公開時は英語音声のみ。DVD/BD発売時に日本語吹き替えがついた。 英語音声/吹き替え音声で記載する。 ◇主人公 クリス・レッドフィールド 「いつか決断を迫られる―彼らを殺すか、彼らに殺されるか。そういう事に英雄はいない」 声 ケビン・ドーマン/東地宏樹 モーションアクター ルーベン・ラングダン 遂にCG映画初登場となった我らがシリーズ主人公。41歳。対バイオテロ組織B.S.A.A.実働部隊隊長。 時系列的に『6』と『7』の間で、外見や兵装は中国編の『6』に近いが、ゲーム作品の時のようなガチムチゴリラではなく、若干筋肉質ながらも手足の長い面長のイケメンと化している。ひょっとして『7』のスリム化への伏線だったのか・・・? それでいて、人外に片足突っ込んだ卓越した戦闘力は健在で、後半では銃剣付きARでの射撃・格闘術を軽快なフットワークで繰り広げる。ゾンビ相手に大立ち回りを繰り広げるが、今作のボスであるアリアスには初戦で圧倒され、部下を皆殺しにされたのを機にリベンジを誓う。 序盤で捜査に協力したメキシコ陸軍部隊がまたしても全滅し、部下も救えなかったことで慟哭するが、それでも立ち直れたのはやはり『6』の頃の経験が活きているからだろうか。むしろ今作では逆に飲んだくれるレオンを連れ出す側となっている。少しはピアーズの苦労が分かったのだろうか・・・ またヘリでのレベッカ含む他隊員達との雑談では今までの彼にはなかった明るくユーモアな側面を映し出される。クレアにもこれぐらいで接してやれよ。 レオンの本格的な活躍は後半からで、本作の副題である『ヴェンデッタ』の意味合いも含め実質クリスが本作の主人公と言える立ち位置となってる。 レオン・S・ケネディ 「最近考える―俺は子供の頃、どんな大人になりたかったのか」 声 マシュー・マーサー/森川智之 モーションアクター ジェイソン・ファント CG映画シリーズ皆勤賞の主人公。37歳。合衆国エージェント組織DSO所属。今作は出番の大半はクリスに比重が置かれているため、実質準主人公の立ち回りで、モノローグでの狂言回し役が多い。 これまで幾度も困難を乗り越えてきたタフガイでもあったが、それでも本編開始前のある事件がきっかけとなりついに心が折れてしまい、中盤にクリス達が見つけた時にはロッキー山脈のロッジで真っ昼間から酒に溺れている始末であった。何としても彼を連れ出そうとするクリスと口論にまで発展するが、遂にキレたレベッカが仲裁に入り一喝されたことで、ようやくクリスと共に冷静になる。 直後、ロッジにかつて自分を裏切った情報屋のパトリシオや、アリアス達の部隊が矢継ぎ早に表れ、大混乱の末にレベッカが攫われてしまう。死に際のパトリシオの懇願や彼の家族の声を聴いたことでようやく戦いを決意し、遂にお披露目となった銃’センチネルナイン’を手に戦場へ向かう。 このように「今まで周りの人間が自身の死神体質のせいで多く死ぬ姿を眼にしてるのになぜ今更ここまで荒れ果ててるのか?」「1年前の『6』でゴリラの如く暴走状態に等しかったクリスを諭す程冷静だったレオンがこの程度で?」と困惑・ツッコまれる本作のレオンだが、所謂ヤケ酒設定は彼の初デビュー作である『2』の時点で存在しており、劇中では描写されないものの、彼の口から語られたある事件が想像以上にかなり凄惨であったことが窺い知れる。 本作では『6』でレオンのパートナーを務めたヘレナと同作で登場した同じエージェントのシェリーが登場しないのもまさか・・・ 作中ではトム・クルーズも真っ青な人間をやめたバイクアクションや、ジョン・ウィックみたいな銃裁きで大立ち回りを繰り広げる。声優繋がりか・・・。また、冗談でもガチでも他の味方面々含むレオン達の方が街の被害を増大させてるとツッコまれることも。 ノベライズ版では、事件前のレオンとDSOの活躍が補完されているので、興味のある方は是非一読あれ。ただし、映画版といくつか設定が異なる場所がある。 レベッカ・チェンバース 「―でも私が知っているあなた達は、言い争うばかりで世界を見殺しにするような人間じゃない」 声 エリン・カーヒル/小清水亜美 モーションアクター エリン・カーヒル 『0』や舞台版『The STAGE』以降、久々の登場となったキャラクター。かつてS.T.A.R.S.だった頃は18歳の最年少隊員だった彼女も、今では34歳の立派なレディに成長。ある部分も立派に。中盤で披露したウェディングドレス姿にドキドキしてしまった諸君は素直に手を挙げなさい。 レオンと対面する際に着替えた姿は0の頃のコスチュームに近い。 大学教授としてウィルスの研究を行っており、B.S.A.A.にもアドバイザーとして協力している。作中でもウィルスのワクチン生成に成功したり、新型ウィルスの特性を独自に分析し、それらの特性を完璧に言い当てアリアスに感心されるなど、その知識はかなりのもの。 と、ここまでだとさすがは0の主人公なだけあって有能かと思いきや、本作での扱いはハッキリ言ってとてもあのレベッカとは思えないぐらい酷い。一言で言い表すならぶっちゃけほぼピーチ姫状態。また、丸腰とはいえこれまで相手にしてきたゾンビ1体ですら怖気づくほど精神面でもあまり強いとは言えない。 これには実際、「この役回りをなぜ旧主人公であったレベッカでやる必要はあったのか?」「主人公・戦闘経験あるのにクリスやレオンのようなまとも活躍がレベッカにはなぜないのか」等、困惑ないし否寄りの声も少なからずあった。 一応彼女の名誉の為にフォローしておくと、言い争うクリスとレオンを厳しい言葉で一喝しつつ立ち直らせたり(これにはのちにレベッカは「私って嫌な女よね・・・」と振り返ってた)、後半とある理由からアリアスに拐われてしまっても、毅然とした態度を崩さなかった。 また序盤でいきなり新型ウィルスに感染してしまったため、完成直後の一つしかない試作ワクチンをぶっつけ本番で自分に投与し、ワクチンのデータを残すという手柄を立てており、それが終盤の反撃に繋がっている。 というわけで、本作の彼女は従来作とは良くも悪くも違った立ち回りをすることとなってしまったのだが、本作の続編『デスアイランド』にてようやくレベッカらしい本格的な活躍を与えられることとなった。 ◇A-GUA社 グレン・アリアス 「失礼な・・・私はビジネスマンだ。欲しいという相手に必要なものをたくさん売っている」 声 ジョン・デミータ/桐本琢哉 表向きは大手飲料水メーカー「A-GUA(アグア)社」設立者で、裏の顔は元軍人という経歴の国際指名手配中の武器商人。なお、ノベライズ版ではグレン・アリアスという名も本名ではなく、本名を知っているのは自分と一部の親族、友人だけとのこと。ジョージ・クルーニーに激似 昔のコネを駆使して、B.O.W.を含むあらゆる商品を提供するとされており、トライセルやネオアンブレラの遺産も取り扱っている。自社の研究施設にて新たなウィルス「A-ウィルス」を生み出し、今回の騒動を引き起こした張本人。 本作の副題である『ヴェンデッタ』とはイタリア語で「復讐」の意味で、彼の犯行動機そのものである。 上質なスーツを着こなした上品なビジネスマン風の立ち振る舞いでありながら、戦闘時は銃武装したあのゴリラクリスを格闘戦で圧倒する程の完璧超人(小説版によると彼自身もA-ウイルスで身体強化をしてるらしい)。 A-ウィルスによる「近年の戦争で生じた非対称性の是正」が目的と語るが・・・ + 「私の時間は、あの瞬間に止まった・・・」 軍人としてCIAの汚れ仕事を請け負い、数々の闇を目にしてきた彼だったが、そんな自分の人生に嫌気が差し、長い時間をかけて自分の過去や名前を捨て去り、武器商人としての道を歩みだす。 そんな中、サラという最愛の女性と出逢い、やがて遂に二人は結婚式を挙げることに。 式にはゴメス親子を含めた友人たち、親族たちが参列し、傍らには愛するサラがいる。まさに幸せの絶頂だった。 そんな矢先にふと空を見上げると、一機の小型無人機がこちらに近づいてくる。 そして無人機からは爆弾が放たれ― 次にアリアスが気がついた時には、結婚式は地獄絵図だった。 式場は火に包まれ、参列者たちは無残にも犠牲となった。 そして愛するサラは、ついさっき交換したばかりの指輪をはめた左腕しか残らなかった。 一瞬にして地獄に叩き落されたアリアスはただ慟哭するしかできなかった。 当時彼は某国との武器の裏取引を行っていたが、手腕が悪質すぎたとしてその国の暗殺リストに載り、結婚式の日に実行されたのだった。 この日を境にアリアスは人が変わり、B.O.W.にも手を出すようになった。 アリアスが語った「非対称性の是正」とは自分が生み出したB.O.W.で大国すら滅ぼし、自分をこのような状況に追いやった世界へ復讐(VENDETTA)することだったのだ。 さらに彼はクリス達と行動していたレベッカを連れ去り、終盤ニューヨークのアジトの高層ビル屋上にてついに激突する。 拳銃の撃ち合いからナイフ、徒手格闘と激しい戦いを繰り広げ、ひび割れたガラス張りの天井の上での格闘の末、遂にクリスはアリアスの不意を突く形で割れたガラスから地上へと投げ落とす。 高層ビルの屋上からコンクリートの地面に投げ落とされた武器商人はついに力尽きた と思われたが・・・? ディエゴ・ゴメス 声 フレッド・タタショア/大友龍三郎 アリアスに付き従う身の丈2メートル超えの大男。どう見てもバットマンのベインにしか見えない 筋肉と明らかにヤバそうな何かで膨れ上がった巨体の各部を、金属のプレートやボルトで補強しており、金属製の仮面を顔面に縫い付けられている。 外見的にバイオハザード6に登場したウスタナクに近いが、右腕は健在なので義手を切り替えるギミックアームはない代わりに巨大なミニガンを操る。 彼がこうなったのは、過去にある出来事で重傷を負った際に、アリアスの手によって治療と共に肉体改造を施されたためであり、作中で一瞬登場した過去の写真では、せいぜいアリアスより少し背の高い大柄な体格の普通の人間だった。 ノベライズ版では治療の際にt-ウィルスとA-ウィルスを投与されたのだとか。 声優がキャスティングされているものの、作中ではまともなセリフはなく唸り声しか発さない。なお、大友氏は実写映画6部作ではサイコロステーキ先輩の先駆けとも言えるワン隊長の日本語吹替えも演じていた。 + 「ドン・アリアス。俺はあんたの忠実な用心棒さ。俺はあんたの盾になりたいんだ。」 ノベライズ版では彼の過去が描かれている。 彼はかつてメキシコの麻薬組織の幹部だった。だが内部抗争によって命を狙われた際に、彼の命を救ったのが当時任務で潜入捜査を行っていたアリアスだった。 その後組織から足を洗い、カタギに戻ったディエゴは、命の恩人であるアリアスの友人となった。やがて娘も生まれ、コロナビールとルチャ・リブレを愛する豪快な性格の父親となった。 アリアスの仕事には常にボディガードとして付き従い、服の下にはいつもボディアーマーを身に着けていた。 結婚式の時にも、動けなかったアリアスに咄嗟に覆いかぶさり爆撃から身を守ったが、引き換えに重傷を負い、命を繋ぐためにアリアスによってウィルス投与と肉体改造を受けたのだった。 改造後は爆撃の後遺症もあって声が出せなくなったが、引き換えに先述した携行用に改造したミニガンを軽々と取り扱うほどの怪力を手に入れた。 平時はアジトであるニューヨーク本社社屋の研究施設にて、機械に繋がれた状態で調整されている。その際に、自身に語り掛けるマリアの手を優しく握り返しており、親子としての絆は失われていない事がうかがえる。 終盤に研究施設に突入してきたクリスに襲い掛かり、圧倒的な怪力と耐久力で追い詰めるが、床に転がされた焼夷手榴弾に気づけずに爆発炎上、全身火だるまになり倒れ伏す。この程度でやられるのかよとツッコんではいけない。 このまま撃破されたと思われたが・・・? マリア・ゴメス 「時間よ父さん。幸運を祈って。」 声 クリスティーナ・ヴァレンズエラ/大原さやか アリアスの部下でディエゴの娘。感情の乏しい金髪ロングの美女。ボンデージのような非常にけしからん露出の激しいぴっちりスーツを着用しており、いかなる状況でも表情一つ変えずに、潜入工作や破壊工作を行う。 戦闘シーンは劇中では残念ながら皆無だが、ノベライズ版ではシルバーダガーとの戦闘が描かれており、気絶したレベッカを担いだまま、D.C.をムエタイで圧倒していた。 彼女も過去の写真では表情豊かな面を垣間見せており、感情が乏しいのは彼女もまたアリアスによって肉体改造を施されたためであるとされている。感情と引き換えにエロさを手に入れたのか・・・ + 「いよいよ始まるよ、父さん・・・行ってくるね」 彼女もアリアスの結婚式に参列しており、爆撃にて重傷を負い、アリアスに肉体改造を受けた。ただし、こちらはウィルス投与が行われたどうかは言及されていない。 爆撃によって右目を失っており、普段は前髪で隠しているが、作中で髪の隙間からわずかに見える右目周辺は黒ずんでいるのが確認できる。 任務の際は一切の感情を見せない彼女だが、父親であるディエゴに対してだけは、無機質ながらも優し気な声音で接している。 終盤では、B.S.A.A.の介入を察知したアリアスによってテロの予定が早められたため出撃。 他の戦闘員と共にA-GUA社のタンクローリーの護衛任務に就くが、D.C.が操縦するシルバーダガーのオスプレイによってタンクローリーを爆破され、重傷を負って道路に倒れ伏す形で退場 したかに思われたが・・・? ノベライズ版では描写が異なり、バイクで追撃してくるレオンとダミアンをスナイパーライフルで迎撃する。 この際、ボディアーマーを身に付けたダミアンの胴体を銃撃してバイクから叩き落すつもりであったが、タンクローリーの爆破を受けて手元が狂い、ダミアンの頭部を撃ちぬいて殺害している。 ◇シルバーダガー クリスが率いるB.S.A.A.の少数精鋭部隊。部隊章にはオオカミとナイフが描かれている。パンフレットの情報によれば、シルバーダガーは長期的かつ諜報機関的任務遂行のための少数精鋭部隊で、万が一何らかの破壊的な兆候を察知した場合は緊急即応部隊としての対応が許されているなど、かなりの権限が与えられたエリート部隊。 また、設定や本作での立ち回りや部隊章にオオカミが描かれてることから『ヴィレッジ』に登場したハウンドウルフ隊と共通点があるが、関連は不明。 D.C. 「目の前の敵を倒すのは銃弾だが、知恵があればすべての敵を倒せる」 声 アリフ・S・キンチェン/藤井隼 モーションアクター ダンテ・カーヴァー シルバーダガー隊員で短髪の黒人男性。元アメリカ特殊部隊隊員。 陸上競技での優勝経験があり、さらにコンピューターハッキングの知識も有する大卒のインテリという文武両道な男。一方私生活の方では離婚歴があり、別れた妻の話題になると落ち込むのだそう。 あまり戦闘シーンはなく、後半では専らオスプレイのパイロットを務めている。 モーションアクター、ならびにフェイスキャプチャーはあのソフトバンクのCMでお馴染みのダンテ・カーヴァー氏。キャラの経歴の一部はおそらく彼の経歴から取られていると思われる。というか、イニシャル的にフルネームも一緒な可能性も・・・?これはさすがにヨソウガイデス。 ダミアン 「別に?ただ、死ぬまで治らない病もあるだろってね」 声 アーニー・パントジャ/相沢まさき ヒスパニック系のモヒカン風の髪型の若者。D.C.とはアメリカ軍時代からの付き合い。 好戦的な性格でカナダの山奥に自前の狩猟小屋を所有している程だが、一方で神経質で皮肉屋な一面も持つ。 演者の相沢まさき氏は過去に初代リメイクと0でエンリコ・マリーニ役で出演されている。 + ... 終盤のニューヨークの戦いにて、A-GUA社のタンクローリー破壊作戦に従事。レオンが爆破したタンクローリーに気を取られたアリアスの戦闘員を撃破した。 しかし、戦闘員が乗っていたバンの荷台に乗せられていたケルベロスによって首に噛みつかれ、そのまま切断されてしまい死亡。シルバーダガー唯一の戦死者となってしまった。 ノベライズ版では経緯は異なっており、レオンと共にバイクを運転していたが、マリアによって頭部を撃ちぬかれてしまい死亡した。 ナディア 「ねえ、本当なの?特殊部隊から大学教授に転身したって」 声 カリ・ウォールグレン/戸松遥 シルバーダガーの紅一点でドイツ系アメリカ人。元SWAT隊員の狙撃手。 同性愛者で、サンフランシスコでパートナーと同棲しているとの事。 世界中で起こるB.O.W.がらみの事件から義憤に駆られ、B.S.A.A.に志願した。 + ... 最終決戦にて、アメリカ陸軍より貸与されたレールガンを引っ提げて登場。D.C.が操縦するオスプレイの荷台からの狙撃でラスボスに大ダメージを与えた。何気にバイオハザード3の頃からの技術革新を感じさせられる描写とも取れるかもしれない。 その後、逆上してオスプレイに飛び移ってきたラスボスによって胴体を貫かれるという重傷を負ったが、幸運にも致命傷には至らず一命をとりとめている。 ◇その他の登場人物 キャシー・ホワイト 声 カレン・ストラスマン ザック 声 メアリー・エリザベス・マクグリン プロローグにてクリスが救出に向かった、B.S.A.A.の隊員とその息子。キャシーはアリアスの調査のために潜入捜査を行っていたが、素性が割れてしまったために息子共々拉致されてしまった。任務内容から、キャシーは恐らくシルバーダガーの所属だったと推測される。 クリスらが潜伏先の洋館にたどり着いた時には既に手遅れで、二人ともA-ウィルスを投与されたことでゾンビ化しており、突入したメキシコ陸軍部隊を襲った。クリスも、ゾンビ化したザックを前にした時はさすがに堪えたのか、直接銃を撃つことはできずに手榴弾で他のゾンビ共々爆破する形で撃破している。 キャシーはその後アリアスとの戦闘に敗れたクリスにけしかけられる形で登場し、他のゾンビと共にクリスを追い詰めるが、間一髪で到着したメキシコ軍の後続部隊のヘリによって機銃で一掃された。自責の念に駆られたクリスは、キャシーの亡骸を抱いて慟哭するのだった。 なお、ノベライズ版では息子は二人になっている。 アーロン 「それかい?例の狂暴化ウィルスって」 声 ジェイソン・ファント/小林親弘 レベッカの同僚で、同じ大学に勤務するポストドクター。レベッカに好意を抱いており、ノベライズ版ではスマートフォンに彼女の写真を密かに保存しており、なかなかデートに誘えないことを愚痴っている。 そんな気持ちを知ってか知らずか、レベッカにはいいように使われてしまっている。アーロンお前は泣いていい そんな中、潜入してきたマリアによって大学でA-ウィルスを用いたバイオテロが引き起こされてしまい、職員の大半はゾンビ化、アーロンも例外ではなくレベッカに襲い掛かったため、反撃で消火器で頭を何度も叩き潰される形で死亡した。 なお、ゾンビ化した彼がゆっくりと振り返るシーンは、初代バイオハザードにて、初めてゾンビと遭遇した際のムービーの再現。 パトリシオ 「頼む・・・DSOへのコネはあんただけだ・・・!」 声 アレクサンダー・ポーリンズキー/白鳥哲 元麻薬密売人の情報屋。金に汚い性格の小物だが、数年前に結婚して生まれた娘を溺愛しており、レオンにはよく妻と娘の自慢話をする子煩悩な一面もあったようだ。 何とあのロス・イルミナドス教団の元構成員という経歴を持つ。ただし、役割はあくまでも外部との折衝役という末端中の末端であり、プラーガも投与されていない。教祖の性格からして、金に汚い彼は碌に信頼もされていなかった事がうかがえる。 本編前のDSOの任務に情報提供者として関わっていたが、あろうことか捜査情報を敵側に売っており、結果的にDSO側に多数の死傷者を発生させる事態に発展し、レオンからは仲間の仇として恨まれている。そのため、本編でレオンと顔を合わせた途端に罵詈雑言と共に腹パンを浴びせられている。 そんな彼が今作の事件に巻き込まれたきっかけは、アリアスがA-ウィルス制作のためにロス・イルミナドス教団の残党に接触していたため。金の匂いを嗅ぎつけ、かつての古巣によせばいいのに深入りした結果、アリアスらに命を狙われるようになってしまった。彼がかつて裏切ったレオンに泣きついてきたのは、スペインにいる妻と娘の保護を訴えるためだった。 間髪入れずに襲撃してきたディエゴの機銃掃射によって致命傷を負い、レオンにアリアスの情報の入ったスマートフォンを託し、事切れてしまう。さらに追い打ちをかけるようにスマートフォンには彼の妻からの着信が届き、電話越しに彼の妻と娘の声を聴いたことで、レオンは否応なしに戦いに舞い戻るのを決意することに。 ノベライズ版では、自分や家族の命が関わっている状況にも関わらず、自分を締め上げてアリアスの情報を詰問してくるクリスに対し、内心で情報料をどれだけ釣りあげられるか皮算用をし始めるなど、彼の抜け目の無さが強調されており、それを見破っていたレオンにも「そういうのをやめないとダメなんだよ」と完全に見放されていた。また、最期は致命傷を負って動けずにいる所を、室内に踏み込んできたディエゴに踏みつぶされて殺害されるという描写になっている。 サラ グレン・アリアスの妻になるはずだった女性。結婚式当日に爆撃を受け死亡。遺体は左腕しか残らなかった。ノベライズ版では、アリアスはディエゴが身を挺して自分を守った事に対して、「そこはアドリブを効かせてサラを守ってほしかった」と供述していた。 + 「レベッカ・・・彼女がサラだ」 アリアスは、アジトにさらったレベッカに何故かウェディングドレスを着せ、自身もまるで新郎のような純白のタキシードを着て現れる。 二人のいる部屋の壁にはスクリーンで当時の結婚式場の風景が映し出され、テーブルや椅子の数から配置まで完全再現されていた。 席についている参列者達が全て死人であることを除けば。 アリアスは、あの日の犠牲者の遺体を全て保管していたのである。当然、遺体は爆撃によって原形をとどめておらず、腐敗を完全に防ぐことも出来なかったため、A-ウィルスを投与されたうえで、箱詰めにされた状態で席の上に置かれていた。 困惑するレベッカに、アリアスは結婚式当日の写真を見せる。そこに映し出されていたサラはレベッカに瓜二つだった。アリアスがレベッカをさらったのはサラに生き写しのレベッカを使い、あの日の結婚式をやり直すためだったのだ。 アリアスは、同じく冷凍保存していたサラの左腕から結婚指輪を外し、レベッカの指にはめようとするが、レベッカに激しく抵抗されてしまい、咄嗟にレベッカを殴り飛ばしてしまう。 狼狽し、取り乱すアリアスだったが、すぐに名案を思い付いたかのように 「君とサラの腕を取り換えよう。そうすれば君の気も変わるかもしれない」とブッ飛んだ事を言い出す。誰かこいつを止めろ アリアスは全てを失った悲しみから精神に異常を来していた。 A-ウィルスで、かつて愛した人々を蘇らせようと足掻いた結果、常軌を逸した行動に走るようになっていたのである。巻き込まれたレベッカはたまったもんじゃないが 【登場クリーチャー】 ゾンビ 声 ダリン・デ・ポール 今作のメインクリーチャー。『ディジェネレーション』から久々の登場となる。 今作ではA-ウィルスの作用によって体の筋力が増強された結果、バイオハザード6のC-ウィルス系ゾンビのように、走ったり飛び掛かったりできる俊敏性を持つ。 さらに感染力が極めて高く、傷をつけられた途端、わずか数分でゾンビの仲間入りである。当然、主人公勢も例外ではないため、ゾンビに噛まれないような戦いを強いられることに・・・そんなヤバいゾンビに肉弾戦で挑むクリスとレオンの無謀さよ そして最も厄介なのが「敵と味方を区別できる」点。 これまでの作品に登場したB.O.W.の問題点として「制御が難しく、場合によっては味方にすら牙をむく」点が挙げられる。まさに前作『ダムネーション』でもこれは描かれていた。 だが今作のゾンビは、この欠点を遂に克服した、極めて完成度の高い生体兵器といえる。なお『6』のように武器は扱えなくなった模様。 ケルベロス かつてアンブレラが生み出した懐かしの犬型B.O.W.。 t-ウィルスを用いて生み出された生体兵器だが、今作のものはA-ウィルスも投与されて強化されており、ハイウェイを疾走するレオンのバイクに易々と追いつく程の筋力を発揮している。今作のディエゴはt-ウィルスとA-ウィルスを投与された設定があるため、もしかするとそのノウハウをケルベロスに活かしたのかもしれない。 ゲームではいいようにあしらわれるわんこだったが、今作にて、実に完成された生体兵器であることを思い知らされた方もいるかもしれない。 ノベライズ版では、さらに体長が3メートルにまで大型化している。もののけ姫の山犬かよ 「ディエゴ・・・最終手段だ・・・解き放て」 変異アリアス(通称アリエゴ) 激闘の末、高層ビル屋上からコンクリートの地上へ叩き落されたアリアス。しかし、まだ虫の息ながらわずかに意識はあった。 そこへ、全身を焼かれながらも同じく生きていたディエゴが歩み寄る。 アリアスはディエゴに最終手段として力の開放を命じ、応じたディエゴは両腕の手枷を破壊し、顔面に縫い付けられた鉄の仮面を引きはがす。 するとディエゴの全身に止められていたボルトが内側から外れていき、背骨に沿ってバックリ開いた背中からトゲと粘液まみれの触手が飛び出し、瀕死のアリアスを取り込んで融合。 次に屋上に姿を現したその姿は、これまたお馴染みのタイラントに酷似した巨人だった。この状態でもアリアスの意識がはっきり残っており、ちゃんと会話も可能。なお、左胸には抜け殻になったようなディエゴの頭部がG第2形態のように存在するが、屋上にオスプレイが現れた際に反応していることから、一応ディエゴの意識も残っているようだ。 右胸にはタイラントと同じく赤く点滅する心臓のようなコアが存在する。 タフネスも尋常じゃなく、レオンに正面からこれまたお約束通りデザートイーグルによる銃撃を集中的に浴びせられても(その数、マガジン2個と数発分を立て続けに)。突進の勢いを止めない程。 両指先からはお約束のように爪を伸ばすことも出来る。それも瞬時に数十メートル単位の長さまで。いくら何でも無理がある 満身創痍で丸腰のクリスと、駆け付けたレオンを圧倒的戦闘力で苦しめるが、そこへシルバーダガーのオスプレイが駆け付け、ナディアが放ったレールガンによる狙撃を受け、ここでディエゴの頭部を失う。おいおい、貫通と破壊力がエグいせいでこいつらより街ブッ壊してんじゃねえか!というツッコミは禁句。逆上したアリアスは今度はオスプレイに矛先を向け、機体に飛びついて爪でナディアを串刺しにする。 そこへ、レオンが屋上まで乗ってきていたバイクを走らせ、その勢いで屋上から飛び出したバイクをアリアスにぶつけ、バイクのエンジンをデザートイーグルで撃ちぬいて爆破というスタイリッシュすぎる技を見せる。 アリアスは顔面と胸が大きく抉られるほどのダメージを受け落下するが、それでも両手の爪を数十メートルほど伸ばして空中のオスプレイとビルの壁面に突き刺し、宙づり状態でなおも足掻くが、とどめにクリスのグレネードランチャーを露出した右胸の心臓に受け、遂に爆発四散。 肉片と共に、アリアスの結婚指輪が地面に転がるというどこか哀愁漂う末路を迎える。 【用語】 ◇A-ウィルス 今作の事件の発端となった、映画オリジナルの新たなウィルス。正式名称は『アニマリティ・ウィルス』。感染者はまさに獣性(アニマリティ)が剝き出しになったかのように狂暴化するだけでなく、筋力を異常に増強させるという作用もあるようだ。 シカゴの大学でのテロの際は、空調設備に緑色のガスを流すことで大学中に感染させており、職員をゾンビ化させるなどバイオハザード6を思わせるような演出をしている。 さらに、このウィルスは死人にも効果がある。実際、作中には上半身だけのゾンビが出てきたり、既にバラバラで原形を留めていない死体すらゾンビ化している。 弱点は耐熱性で、ガソリン引火程度の熱量でも死滅してしまう程。 当然ながら前例のない未知のウィルスであるため、ウィルスの実態調査とワクチンの開発が急がれていたが、当初からウィルスを研究していたレベッカにより、遂に中盤にて真相が語られる。 + 「さすがはラクーンシティの生き残り・・・そこらの大学教授とは違うようだな」 複数のウィルスの作用によって効果を発揮するという、シリーズでもかなり珍しい特徴を持つ。 1.潜伏型ウィルス。あらかじめ感染させておくためのウィルス。アリアスはA-GUA社の表向きの飲料水メーカーという顔を活かし、自社の飲料水に混入させていた。そのため、単純な感染者の数はかなりの数に上るが、このウィルス単体では発症しないように設定されている。しかし、それでも何らかの条件が重なる等して稀にトリガー無しでそのまま発症する事があり、4か月前から頻発していた「死体が突然ゾンビ化する」事件の真相がこれであった。レベッカは、これらの事件が飲料水の源流である五大湖周辺に集中していたことから気づいた。 2.トリガーウィルス。上記の潜伏型ウィルスを活性化させるためのウィルス。作中では緑色のガスとして描写されている。バイオテロを起こしたい区域にこれを流すことで、空気感染で潜伏型ウィルスに感性している対象を一気にゾンビ化させる。そしてゾンビの感染力も極めて高いため、二次被害も含めて犠牲者はかなりの数に上ると予想される。当然ながら、潜伏型ウィルスに感染していなければ効果がないため、劇中でもトリガーウィルスが散布されても平然としている人間が見られた。 3.不活性型ウィルス。上記のウィルスの効果を抑制する。いわばワクチンである。こちらは白いガスとして描写され、これも空気感染する。何よりの特徴は、ゾンビ化した感染者を元の人間に戻す事ができる(←ココ重要!!)という、シリーズでも類を見ない救済策がある事。胃の内容物とかどうなってるんだろうか・・・ノベライズ版によれば、元は死体だったり、体の損壊が激しいゾンビはそのまま死亡するとの事。 これを用意しておけば、バイオテロの際に想定以上の感染拡大を阻止することが出来るため、被害区域の調整まで出来てしまうというある意味反則的な代物。 また、この不活性型ウィルスは敵味方識別装置としての役割も担っており、アリアスらはこれを投与しているためにゾンビに襲われることはない。A-ウィルスの制作に際してロス・イルミナドス教団の協力があったことから、ここにプラーガの遺伝子が利用されたためと思われる。 強化型A-ウィルス。終盤に登場。 これはテロに使用するためのものではなく、既に試作ワクチンを投与したために免疫力が上がっているレベッカをゾンビ化させるためだけにレベッカの血液から作り出した物。A-ウィルスの毒性が強まった結果、空気感染が行えなくなった為、注射による投与が必要となる。アリアスの計算では投与から30分でゾンビ化するとされ、最終決戦時は彼女がゾンビ化するまでのタイムリミットが加わったことで緊張感が増している。 強化型とされてるが、これまでのタイプとどう違うのか効果は分からず終いとなってるが、おそらく強化型C-ウイルスのように不死性が高まると思われる。 ◇試作ワクチン レベッカが大学の研究設備で制作していたワクチン。完成と同時に試薬とそのデータが自動的に保存されている。完成直後にバイオテロが勃発し、レベッカ自身も発症してしまったが、出来上がったワクチンをぶっつけ本番で自分に投与することで難を逃れた。 その後、仲違いするレオンとクリスを仲裁する際に、自分の血液を注射器で抜き、サンプルとして提出。これを元に急ピッチで関係各所でワクチンの精製が行われ、最終決戦に臨むシルバーダガーの面々に投与された。 ただし、これはA-ウィルスの発症を抑える効果しかなく、敵味方識別装置としての機能を持たないため、主人公たちはワクチン投与後も普通にゾンビに襲われる。アリアスにも不完全と称されている。 ◇A-GUA社 アリアスが隠れ蓑にする大手飲料水メーカー。作中冒頭の大学のシーンでも「A-GUA-G」とラベルの貼られたペットボトルが登場しており、レベッカを含めた職員が常飲している描写がある。 ニューヨークに本社の高層ビルがあり、終盤のバイオテロの際はここからトリガーウィルスを満載したA-GUA社のタンクローリーを複数各地に送り込んでいる。 本社社屋は最終決戦の舞台となった。 ◇B.S.A.A. 国連直轄の対バイオテロ組織。クリスとシルバーダガーが所属する。 今回はメインキャラ以外のB.S.A.A.は出てこないが、終盤のニューヨークのテロではSWATととの共同で莫大な感染者への対応に追われていたため、シルバーダガーへのバックアップはハンヴィーとバイクがそれぞれ1台ずつのみだった。 ノベライズ版ではバイクは2台で、それぞれレオンとダミアンが乗っていた。 なお、バイクはイタリアのドゥカティ社が販売している『X ディアベル』で、今作にはタイアップとして登場している。パンフレットによれば、終盤、アリアスへの攻撃として爆破してしまうことに関して辻本監督はヒヤヒヤしていたそうだが、ドゥカティ社はノリノリでOKしてくれたそうな。 ◇DSO レオンが所属する合衆国大統領直属のエージェント組織。 今作にはレオンと死体袋に入った同僚しか出てこないため影が薄い。ノベライズ版では活躍がかなり補完されている。 中盤レオンが語ったところでは、爆破テロ事件の犯人のアジトにSWATとともに突入した際、捜査情報が流出していたためにアジトが爆発し、レオンの同僚が大勢死亡したとの事。映画のプロローグで遺体安置所にレオンが訪れていたのはこの為。 + ノベライズ版では ノベライズ版でのターゲットはアメリカ上院議員スティーブン・エアー。かつて、トールオークスでおきたバイオテロ事件の際に、テロ組織側に情報を流していた男である。 いわば、バイオハザード6のレオン編の後日談である。レオンを含めたDSOエージェント15人とドローン2機でエアーの乗るスポーツカーを追跡していたが、突如として包囲したスポーツカーが爆発し、エアーとDSOの同僚12人が犠牲になってしまい、真相は闇に葬られてしまった。トールオークスのテロは首謀者のディレック・C・シモンズと今回のエアーを含め、多くの政府関係者が関わっていると目されており、真相が明るみに出るのを恐れた何者かがエアーを口封じしたと推測されている。 【舞台】 ◇洋館 メキシコ、ケレタロ州の山奥にある寂れた洋館。アリアスの潜伏先の有力候補としてピックアップされており、拉致されたキャシーを追ってクリスとメキシコ陸軍部隊「GAFE」が突入した。初代バイオハザードに原点回帰したような雰囲気で、序盤のホラースポット。 内部にアリアスが配置したゾンビやトラップの数々によって、突入部隊は壊滅してしまう。製作総指揮の清水崇繋がりか、呪怨の伽椰子っぽい見た目のゾンビや、実写版バイオの人体切断トラップをリスペクトしたようなピアノ線トラップが印象的。 ◇シカゴの大学 レベッカが勤務する大学。一見内装は古めかしいが全自動ワクチン生成装置などの最新の機材が完備されており、非常時には窓が防護扉で隔離されるなど徹底している。 潜入したマリアによって、レベッカ以外の建物内の職員はゾンビ化してしまい、後に突入してきたBSAAによって鎮圧された。なお、ノベライズ版によれば学生は長期休暇で出払っていたため、被害は少なく抑えられたとの事。 レベッカの尽力もあって、今回のウィルスのワクチン開発が最も進んでいた場所でもあり、既に成果をWHOをはじめとした関係各所に報告していたため、アリアスらによってテロの標的として選ばれた。際どいタイミングで試作ワクチンが完成したのは本当に幸運だったといえるかもしれない。 ◇ニューヨーク パトリシオが遺した情報により明らかとなった、アリアスのバイオテロの対象となった舞台。何気にシリーズで初めて実在の都市・地名が舞台となった。 本来の計画では、朝の通勤ラッシュの時間帯を予定していたが、パトリシオの情報がクリスらに渡ったことを察知したアリアスが、B.S.A.A.の介入を見越して予定を早め、日没前に実行されることとなった。 A-GUA社本社から発進したタンクローリー数台をニューヨーク各地に配備し、大量のトリガーウィルスを散布することで大規模なパンデミックを引き起こした。 市内は大混乱に陥り、B.S.A.A.も感染者への対応で手一杯になる程であった。 最終決戦時は日没後に行われ、事件解決後は発見された不活性型ウィルスのボンベを積んだオスプレイで翌日の朝まで空中散布が行われた。 【登場火器】 ◇M4 米軍大好きコルトM4A1の近代化モデル。 クリスを始めとするメキシコ特殊部隊やシルバーダガーのメイン火器。アクセサリーとしてACOGサイト・フォアグリップ・フラッシュライトを装備。 終盤、クリスがアリアスの拠点を襲撃した際はフォアグリップの代わりに銃剣とM203グレネードランチャーを装備した万能火器と化し、前者はゾンビ集団との白兵戦に用いられ、後者はラスボスにとどめを刺す際に用いられた。 『6』に登場したアサルトライフルBC(グレラン装備)とRN(銃剣装備)をミックスしたような重武装なので重量も相当あるはずなのだが、これをクリスは手足の如く軽々と扱う。さすがはゴリラ ◇M93R ベレッタ製の3点バーストタイプのマシンピストル。 クリスのサイドアーム。『コードベロニカ』や『5』にも登場しており、そちらでもクリスも扱えたが、(前者はクレアの初期入手ハンドガンとして、後者はある条件を果たした特典武器としての入手だったため)彼の初期装備としてメインで扱ったのは本作が初だったりする。 ◇センチネルナイン シグザウエルP226をモデルとし、フラッシュハイダーや拡張マガジン等でカスタマイズされたDSOの標準装備となるオリジナルモデル。 レオンのメインアーム。実は『6』の時点で設定は存在してたのだが、大人の諸事情により登場ならずに終えてしまったのだが、本作でようやくデビューすることとなる。 ◇デザートイーグル 50AE弾を用いるIWI製の大口径拳銃にしてマグナムの代表格の1つ。名称としてはバイオハザード的にはライトニングホークが適切か。 レオンのセカンドアームとして登場しており、センチネルナインでは威力不足と判断したからか、ラスボス戦ではこちらに持ち替えた。 やはり反動が凄まじいのか、連射時は百発百中とはいかず、ところどころ外したりもする。『6』の時はあれだけ軽々と使いこなしてたのに・・・ ◇グロック18 みんな大好きグロックシリーズのマシンピストルタイプ。 アリアスのメインアームとして登場。終盤、M93Rに持ち替えたクリスと激しいじゃれ合い銃撃戦を繰り広げ、そこから白兵戦となった際にはクリスと奪い合った末に弾切れとなって御用となった。 ◇MP5K みんな大好きH&K MP5の派生モデル。 劇中ではアリアスの私兵達が装備。 ◇レールガン オリジナルの重火器。スナイパーライフルのような狙撃仕様のようだが、バイオハザード3(RE 3)に登場したレールガンの小型版と思えばいい。 ラスボス戦時にナディアが使用。小型であるにも関わらず威力は凄まじく、なんと高層ビル3軒を貫通・倒壊させるほどの破壊力を持つ。 これに耐えるアリエゴも大概だが、街中でこんな物をブッ放すナディアもナディアでなんで悪役よりも街の被害を甚大化させてるんだと 追記・修正は、復讐の連鎖を止められる方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ゾンビの群れをガンカタじみた動きで制圧するレオンとクリスのシーンはバイオシリーズの集大成だと思う。 -- 名無しさん (2024-06-29 22 26 25) クリスとおっさんの敵が互いに至近距離で寝転がってゴロゴロしながらシュールな射撃戦やってた記憶がある。 -- 名無しさん (2024-06-29 22 33 02) レベッカの再登場は嬉しかったな。レオンも以前のクリスも終わらない戦いを続けてたら精神摩耗して何かがきっかけで心が折れるだろう。後年のFREEDOMのキラもそうだったし -- 名無しさん (2024-06-29 22 48 25) BOWの完成形作ってるじゃねーかこいつ -- 名無しさん (2024-06-29 23 41 44) レベッカを死なせる案も作ったが開発者さんに没られたとどこかで聞いたと思う -- 名無しさん (2024-06-30 00 58 25) ゾンビから戻れるのはご都合感あるけどウイルス兵器として考えれば正しいのかな -- 名無しさん (2024-06-30 01 38 47) アンブレラは見習うべきだった -- 名無しさん (2024-06-30 01 40 53) 偶然だが、今回のAウイルスで遺伝子の塩基構成の四文字が揃ったんだな。一体これが何かの伏線になるのか… -- 名無しさん (2024-06-30 02 17 57) ワクチンかけたら人間に戻るのはちょっと...てかTウィルスって脳みそを壊死させるからワクチンかけても植物状態になるだけな気が -- 名無しさん (2024-06-30 18 40 12) ゾンビウィルスのワクチンで人に戻った人々を描いたCUREDって映画があるけど、Aウィルスに感染して回復した人らもその映画の人たちみたいな扱い受けてそう、そしてそれが怒りとなって暴発して事件がってので一本作品やれそう、まぁジャンル変わるからやらないかな -- 名無しさん (2024-06-30 19 07 21) ↑5 実はドラマCDの「マコバヴィレッジの惨劇」でも(一時的ではあるが)人間に戻るゾンビが出てたみたい -- 名無しさん (2024-07-01 09 56 03) 前作のダムネーションがバイオの番外編としては傑作だっただけにちょっとエンタメに寄りすぎ感はある。クソデカケルベロスとのカーチェイスパートでデビルメイクライみたいなアクションしてるレオンさんで笑っちゃったわ。 -- 名無しさん (2024-07-01 16 45 57) 6といい一般人もゾンビ世界との日常が隣り合わせすぎて中々にカオスなバイオ界。ワクチン散布でみんな元に戻って一件落着みたいな流れでエンディング入ったけど、ゾンビ化して身内を襲った人々の心境考えると・・・ -- 名無しさん (2024-07-01 17 03 40) バイオテロやの被害者の救済を目的としたテラセイブでも、一時的にゾンビ化した人達の心のケアは不可能なのでは… -- 名無しさん (2024-07-01 18 15 23) バイオ4が村人メイクライなら、こっちがゾンビメイクライだな -- 名無しさん (2024-07-01 21 26 47) 名前 コメント
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「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「オルタナティブ エディションの評価点、問題点、総評の追記」「Alternative Editionの追加エピソード、新モードの補足」です。 このページでは、『バイオハザード5』および『バイオハザード5 オルタナティブ エディション』を扱っています。 バイオハザード5 概要 プロローグ 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 バイオハザード5 オルタナティブ エディション 概要(完全版) 変更点 バイオハザード5 【ばいおはざーど ふぁいぶ】 ジャンル サバイバルホラー 対応機種 プレイステーション3Xbox 360Windows XP/Vista/7プレイステーション4Xbox OneNintendo Switch(*1) 発売・開発元 カプコン 発売日 【PS3/360】2009年3月5日【Win】2009年9月17日【PS4/One】2016年6月28日【Switch】2019年10月31日 定価 【PS3/360】8,800円(税5%込)【Win】7,340円(税5%込)【PS4】2,593円(税別)【One】2,600円(税別)【Switch】3,300円(税10%込) レーティング CERO D(17才以上対象) 備考 360版のみDeluxe Editionあり 判定 賛否両論 ポイント 舞台は灼熱の大地アフリカ協力プレイありきの内容相変わらず邪魔なQTE薄れたホラー要素TPSとしては高水準Win版には追加 削除要素あり バイオハザードシリーズ 恐怖の原点は、恐怖の頂点へ 概要 バイオハザードシリーズのナンバリングタイトル第5作。主人公は『コード ベロニカ』以来の登場となるクリス・レッドフィールド。 プロデューサーは前作『4』の小林裕幸氏から竹内潤氏が引き継ぎ、稲船敬二氏が監修を務めた。 初代および『2』に携わった安保康弘氏(ディレクター)や内海秀明氏(サウンドデザイナー)らも参加している。 操作システムを従来シリーズからより洋ゲー向けに修正している為(*2)「洋ゲーを意識して作られた」とよく言われる。 360版のみ、メタルケースの特別パッケージに一部BGMのオリジナル版が収録された「セレクショントラック」が付属する(*3)、数量限定版『Deluxe Edition』が発売されている。 Win版ではCS版よりも敵の数が増える「マーセナリーズ Unlimited」が追加。 マウスでの操作にも対応しており、ある程度のスペックがあれば、高解像度・高フレームレートでの快適なプレイが可能。 一方で、オフラインでの協力プレイやVERSUSモードなど削除された要素もある。また、DLCも長らく未配信だった。 今作は海外版でもランチャーで設定することにより日本語化・字幕表示が可能となっており、国内版に比べて安価であることや対応MODの豊富さ、残虐表現の規制解除等から人気が高い。 2016年6月28日にはシリーズ20周年プロジェクトの第ニ弾としてWin版を基にしたPS4/One版の配信も開始した。 全DLCの他、「マーセナリーズ」と「マーセナリーズ リユニオン」を統合しUnlimitedモードを実装した「マーセナリーズ ユナイテッド」を収録。 プロローグ アフリカの大地に伸びる道を行く1台の車。やがて車はキジュジュ自治区内の近くに停車し、1人の男が降り立った。 クリス・レッドフィールドである。クリスが辺りを見回していると、女性が近づいてきた。 「ようこそアフリカへ、シェバ・アローマよ」 差し出された手を握り返し、クリスは今回の作戦でも相棒がいることを知る。多くの任務をこなす中、失った仲間も少なくない。 この世界は命をかけてまで守る価値があるのだろうか?その自問に、今はまだ答えはない。 だが、クリスにはこれだけは分かっていた。 俺にはやらなければならないことがある。 特徴・評価点 基本システムは『4』がベースであり、これに数々の変更・改良が加えられている。 コンセプトは「相棒」 今回は前作までと違い、シリーズではお馴染みのキャラである「クリス」と新キャラである「シェバ」が、ゲーム開始から終始2人1組で行動する。 そのため、今作では2人で仕掛けを解く、2人で協力して敵を倒す、窮地に陥った相方を助けるなど、互いの協力が必要な状況・アクションが多い。 アクション性の向上 今回の敵は前作と同じく「プラーガ」が大半だが、前作のものの改良型という設定である。 攻撃性や身体能力が向上しており、出現数も多くゲームスピードは前作と比べてかなり早い。 そのため本作ではアクション性がかなり高くなっており、その代表的な例が体術の大量増加。 頭・腕・足で発生する体術が異なり、また正面・背後でも変化、さらには特定クリーチャー固有の体術も多数存在する。 今回は倒れた敵への追い打ちも可能であり、前作のようにナイフでちまちま斬る必要はない。 発生する体術はクリス・シェバで異なり、威力も範囲も全く違う。クリスは大振りだが高威力のパンチ技が大半で、シェバはやや低威力だが広範囲で出が早い蹴り技が大半。 2人で協力して繰り出す体術もあり、発動は難しいが下手な銃器よりも遥かに攻撃力が高く、爽快感も格別である。 先述したように今回は敵が強い上に多く、弾切れにもなりやすいので、この体術を前作以上に活用する必要がある。 瀕死 今回は常時2人1組の行動であるため、即死攻撃といった一部の攻撃を除き、敵の通常攻撃でいきなりゲームオーバーになる事はない。 ライフゲージが0になると「DYING」状態になる。DYINGになったプレイヤーは移動以外の行動が不可能になり、また移動速度も大きく低下してしまう。 体力ゲージとは別にDYINGゲージがあり、体力ゲージが無くなるとDYINGゲージに移行する。 DYINGゲージは時間経過で減少していき、これが無くなるとゲームオーバーとなるため、相棒が回復あるいは蘇生する必要がある。2人ともDYINGになるとその場でゲームオーバー。 そのため、自分の体力とは別に相棒の体力にも気を配る必要がある。 逆を言えば、いくら攻撃を受けてもDYINGゲージが無くならない限り死ぬことはない。 ステージ構成 前作と同じチャプター方式であり、今回はチャプター1-1から6-3まである。チャプター自体は前作より多いが、総ステージ数はほとんど変わらない。 『デビルメイクライ』シリーズのように、クリア済みであれば好きなステージを選択できるため、繰り返し遊んで弾薬・お金・回復アイテム等を稼ぐ事ができる。 武器アイテムの売買は、今回は武器商人ではなく、ステージ開始時やリスタート時に行う仕様。 「ゥウウェルカムウ…!」が聞けなくなったのは残念だが、リスタートでいつでも売買画面に移行できるため利便性が向上している。 武器 武器の数は前作から大量に増加。ハンドガン・ショットガン・マシンガン・ライフル・マグナムはいずれも最低3丁用意され、全て性能や特性が異なる。 これによって武器を選び使う楽しみ、武器を改造する楽しみが大幅に向上している。 特定武器をフル改造すると隠し武器が追加される。この隠し武器自体も前作より多く、中には弾数無限のものもある等非常に強力。 スタンロッドや感知式爆弾といった銃器以外の武器も増えた。特に前者は使いにくいもののかなり強く、弾薬の節約にもなる。 シリーズお馴染みの武器の復活 前作のマインスロアーがリストラされた半面、前作でリストラされたグレネードランチャーが復活。今回は弾薬が6種類と非常に多く、状況によって使い分けられる。 『2』以来久々に火炎放射器が復活。クソの役にも立たなかった従来と違い、イベント武器ではあれどかなり強力で存在感がある。 シリーズお馴染みの隠し武器であるガトリングガンが復活。今回は背中に巨大な弾倉を背負うため前が見えない。しかし弾倉が盾となり背後からの攻撃を防ぐ、という意外な実用性も…。 ゲームクリア後の要素として、対価を支払うことで武器の無限化が可能。隠し武器以外の無限化は『2』のディレクターズカット版以来となる(ただし一部武器は不可能)。 オンラインによる協力プレイ 本作は『アウトブレイク』シリーズ同様インターネット通信によるオンライン協力プレイに対応している。したがって『OB』同様にアイテム画面を出していてもゲームはポーズ状態にならない。 特筆すべきは充実性であり、本編の最初から最後まではもちろん、マーセナリーズ等、ゲーム内のプレイモード全てが協力プレイに対応している。 2人1組というゲームデザインやアクション性の向上もあり、プレイヤーからの評価は非常に高い。もちろんボイスチャットにも対応しており、特にフレンドとワイワイ喋りながらのプレイは大変面白い。 画面分割によるオフライン協力プレイも実装されており、ネットワークに繋げなくてもコントローラーが2つあれば、いつでも協力プレイが可能。 PS3版と360版では仕様が若干異なり、前者は1Pが2人に分身する形となるが、後者は2人が別プレイヤーとして扱われる。 IDやセーブデータの紐付け、2P側で制限される動作などに違いがある。一部は後者が有利だが、全体的に前者の方が面倒の少ない仕様で家族や友人とのプレイには向く。 その他のシステムの変更 所持アイテムは3x3の9つまでで、それが2人分。2人1組というゲームデザインとの兼ね合いかやや少なめだが、「チェックポイントを過ぎる → リスタート」で準備画面に戻れるため、そこまで困る事はない。弾薬も前作と比べて比較的入手しやすい。 今回は敵の数が多い上にゲームスピードが速い、というゲームバランスであるため、前作ではできなかったアイテム画面でのリロードが再び可能になった。 梯子の登り降り中や体術中でも可能であり、上手くやれば円滑なゲームプレイに繋がる。特にマーセナリーズでは必須テクニック。 武器アイテムの切り替えを方向キーの上下左右に振り当てられるようになった。これによりいちいちメニューを開く必要がなくなった。 その他の評価点 グラフィック・モーション関連 グラフィックは当時の国内作品としては最高峰。海外製作品と比べても引けは取らず、細部まで作り込まれている。 モーションも細部まで練られており、例えば敵として登場するワニは捕食時の行動として、獲物に噛みついたまま水中でぐるぐる回る性質「デスロール」が見事に再現されている。更にはクリスとシェバで各銃器のリロードモーションが異なるという拘りぶりである。 シリーズ恒例のコスチュームチェンジも健在。本作のデモシーンはリアルタイムレンダリングなので、きちんと反映される。 BGM・SE関連 「Sad but true」や「Wind of Madness」を始めとしたオーケストラを用いた壮大な戦闘曲が好評。恐怖心を煽るものからプレイヤーを焦らせる緊張感あるBGMまで用意されており評価が高い。 サウンドトラックでは一部の楽曲はアレンジされたデジタルバージョンとなっており、オリジナルのオーケストラ版は360のみの発売だった『Deluxe Edition』付属のセレクショントラックに収録。 細かいことだが、銃器の銃声は全て実銃から収録されており、リアリティと迫力がある。 より充実したやり込み要素 前作ではミニゲームのおまけでしかなかったフィギュア集めは、特定の条件を満たすことで解禁され、対価を支払って購入する仕様になりコンプする楽しみが増した。 賛否両論点 ゲームデザインの変更による弊害 先に述べたように、本作ではオフ/オンライン協力プレイを前提としたゲームデザインであり、それが本作最大の評価点になっている。 しかしこれは裏を返せば、「シングルプレイで遊ぶとそんなにそんなでもない」ということでもある。 協力して戦わないと異常に硬い敵や、助けがないと脱出できない長演出の即死攻撃などは、シングルプレイではむしろマイナスになってしまっている。 仕掛けも協力が必要なものが多いが、2つあるレバーやスイッチなどのギミックを2人で同時に作動させる、片方が足場を確保しもう片方が渡るなど単純なものばかりで捻りが無い。 協力プレイだと大して気にならない要素であり、むしろ共闘感の向上にもなっているのだが…。 ホラーゲームながら、「共闘」という恐怖感を削ぎかねない要素を押し出したへの批判もある。特にシリーズ経験者には戸惑いも大きかった。 とは言え本作は共闘云々以前にそもそも恐怖演出がかなり弱い作風ではあるが。 相棒のAI 前作のNPCであった非戦闘員のアシュリーと比べてはいけないのかもしれないが、今作の相棒は視界の邪魔になったり、自分から発見されに出て行く等と、AIがあまり賢くない場面が目立つ。 相棒に出せる指示は、簡単に言えばオフェンシブとディフェンシブの2種類のみ。 オフェンシブは「ガンガン攻撃してくれるがその分弾を浪費する」で、ライフル以外の武器を持たせている場合ある程度敵に接近する。 本作の弾薬はもちろん有限であるため、低威力の武器を持たせていると頻繁に「弾が切れた!」と悲鳴を上げる(*4)。 放置するとナイフで敵と交戦し始める可能性があるので、弾を分けてやらざるを得ない。一応アイテムの入ったオブジェやアイテムを優先的に壊したり拾ってくれるのだが。 ディフェンシブは「クリスから離れないが攻撃頻度が低い」で、基本的にはこちら。 あまり攻撃してくれないが、その分自分が攻撃役になれば良い。リスクは伴うがスタンロッドを持たせておけばこれを使うため弾薬の節約も可能。 プレイヤーの傍から離れずに積極的に攻撃してくれる指示、及び「この場で待機」は存在しない。そこまで困ることではないが、後者は前作や『バイオハザード0』ではできたことである。 実は「待て」の合図は協力プレイ時に使用可能。何故シングルプレイにも対応させてくれなかった? プレイヤーがDYINGになった際、AIは救助可能な距離でも最速で反応してくれるとは限らない。特にプロフェッショナルではDYINGゲージが凄まじい速さで減るため、僅かな遅れが死につながってしまう。 こういったAIの頭の悪さも、本作のシングルプレイ、ひいては全体の評価を下げる要因である。 なお、AIには「命中精度が異常に高い」「敵の弱点を優先且つ正確に狙う」という特徴がある。従って反動が大きいマシンガンや連射がきかないライフル等との相性が良く、根本的な改善はできないがある程度のフォローは可能である。 ただし、後述のンデス戦(特に難易度の異様に高いプロフェッショナル)については例外。 最適化された動きを要求されることに加え弾丸が無限であるため、AIの特徴と非常に相性が良い。 ここばかりは、攻略記事などでも協力プレイで倒せなければソロでAIと挑戦した方が良い と言われるほどである。 難易度について 難易度はアマチュア・ノーマル・ベテランの3つから選べ、ベテランで全チャプターをクリアするとプロフェッショナルが選べるようになる。 今作のプロフェッショナルは、チャプターセレクト・アイテム引き継ぎ・協力プレイ等の新要素があるためか、前作に比べてかなり難易度が高くなっている。 大きな違いは被ダメージで、例えアーマーを付けていてもほぼ全ての攻撃が一撃DYING(*5)になり、救出できる有効時間もすぐそばにいなければほぼ間に合わないほど極端に短い。 ただし、無限武器を含む強化済みの武器を持ち込むことができ、それによるペナルティも一切ない。「やられる前にやれ」といった感じであり、武器さえあれば前作より遥かに楽である。 問題点 クリーチャー関連 終盤に出現する、近代装備を身に付けた武装兵マジニの存在 終盤はマシンガンやロケットランチャーを装備した武装兵が頻繁に現れ、互いにバリケードに隠れて顔を出しながら撃ち合う事になる。 中には防弾仕様のヘルメットやアーマー、プロテクターを装着した敵もいる。 これらの部位にはマグナムを除く銃器による攻撃がほぼ無効なため、露出している部分を集中砲火するか、そこから体術で追撃する以外に対処方法が無い。 追加シナリオでは、何処とも分からない頭上や視界外から蜂の巣に。囲まれているので、射線を遡って位置を確認する余裕はあまり無い。 TPSやFPSではお約束のシチュエーションではあろうが、このゲームの武装兵は行動パターンや攻略手順が洗練されているとは言い難い。 終いには汎用敵ザコがロケットランチャー(範囲爆発・ほぼ瀕死)を使用するように。当然前述したアーマーを着ている者もいる。 中盤ボス「ンデス」が鬼畜。 こいつが現れるチャプターは固定銃座の照準のみを操作するガンシューティングになるのだが、通常武器禁止に巻き込まれる形で回復アイテムも使用不能になり、大ダメージからの復帰操作も禁止される。防具も効果が無いため、コンプリート難度が極端に高い。 特に最大難易度のプロフェッショナルでは正に鬼のような難易度。 ンデスの攻撃を1~2回食らえば死ぬ上、一部の回避QTEの受付時間は目視してからの入力がほぼ不可能なレベルまで短くなっており、パターンや要領を完璧に把握していても難しいほどである。 シナリオ関連 + ネタバレあり クリスやジル、ウェスカー、スペンサーの扱いに不満を感じる人も。 クリスは本作ではキャラが薄くなっており、シナリオでの見せ場も従来に比べると少なく今ひとつ地味な存在になってしまった感がある。 また、「長い年月が流れた」とはいえ『1』や『コード ベロニカ』時代とは似ても似つかぬほど筋肉がムキムキのゴリラみたいな姿になっていたためファンからは「ゴリス」などとネタ半分で言われたりもしている(*6)。顔つき自体はリメイク『1』の面影を残しているのだが…それにしても全体的な印象はもはや別人である。 その相棒であるジルはというと、発売前の広告は「ジルの墓に詣でるクリス」という図式が公開され、多くのユーザーはジルが死んだと思い「何てことをしてくれたんだ!」と嘆き怒る声が多数上がった。 とはいえ、創作ではよくある「死んだと思わせて実は…」なパターンだろうと察しがついた人もいた。 結局のところ、ジルは今作でも生存している。ただし、ウイルス抗体による影響で髪の色が金髪になり、風貌が変化した上、ウェスカーによって投与された薬物により超人的な動きをみせることから戸惑いの声も上がった。 ウェスカーは過去のシリーズの時点で既に超人といえるほどのアクションを見せていたが、今作では銃弾をマトリックスばりの超高速で避けたり、ミサイルを片手に持って投げつけたりするシーンがあるため「やりすぎだ」と批判されることも。 この超回避はゲームの処理上「暫く逃げ回ってこちらを見失わせるか特定タイミングでカウンターを取るかしない限り何をやっても完全無効」である。この点を鬱陶しいと感じるか、ゲームデザイン上これはこれでありと思うかは人それぞれである。 シリーズ通じて謎に包まれたアンブレラの黒幕であるオズウェル・E・スペンサーが初めて姿をあらわにした(*7)のは多くのユーザーの注目を集めた。 しかし、本編では回想のみの登場でありウェスカーの出生の真相を告げた後に即殺されてしまうので、どのように絡むか期待したファンは肩透かしを食らうことになった。 ただ、この点は追加コンテンツ「LOST IN NIGHTMARES」にて回想シーンに至るまでの内容がプレイできるようになり、大方解消される。 『バイオハザード』として 先述したように今作の敵は「マジニ」という存在である。前作の「プラーガ」の改良型に寄生された人間達。 しかし、実写映画版を意識したのか今作はそのマジニと銃撃戦をしたり、マジニが主人公の乗るジープをバイクに乗って追いかけたりするシーンもあるため古くからのシリーズファンは違和感を感じやすい。 終盤ではマシンガン 防弾アーマーを支給された大量のテロリストと、遮蔽物に隠れながら延々撃ち合う等最近のシューター作品を意識したような構図も目立つ。 つまらない訳ではないのだが、あまり「『バイオハザード』らしい」とは言えない。 ステージの大半が朝や昼など明るい空間なのでシリーズならではの「暗闇の怖さ」がほとんど無い。前作ですら序盤の最後辺りや後半の孤島の研究所で夜の村落や暗闇の研究室の恐怖を味わわせてくれたというのに。 「炎天下の白と黒のコントラストを狙った」という話ではあるのだが、元々真っ暗な夜が舞台だった過去作と比べ、雰囲気が違いすぎてしまう。 数少ない暗闇マップが洞窟だけ。前述の「ンデス」戦のステージも暗いが、残念ながら自由に歩き回ることはできない。 その洞窟はイベントアイテムである投光器を持って目の前を照らしながら進むエリアであり、ほとんど何も見えない真っ暗闇である。我々が求めているのは恐怖を煽る暗闇であり、本当に何も見えないレベルの真っ暗闇までは求めていない。むしろ恐怖よりも煩わしさの方が目立つ。 シリーズおなじみのセーブポイントであるタイプライターが登場しないのもバイオらしさを損なう理由の一端となっているだろう。 一応、中盤で過去のシリーズに登場したクリーチャーの改良版が登場する。 結局は『4』同様「『3』以前の『バイオハザード』とは違うベクトルの作品」といっていい。 本作では難易度を問わず一度クリアしていれば、チャプターセレクトでチャプターと難易度を自由に選んでプレイできる。またそれにより、お金や弾薬などを稼ぐことができる。弾薬を稼げるのは便利と言えば便利ではある。 だが、『バイオハザード』は元々限られた弾薬を節約しながら進む作風なだけあって、そういった稼ぎ行為ができてしまうことも『バイオハザード』らしさを損なっている要因の1つとなっている。 QTE(クイックタイムイベント) 前作で不満の多かったQTE(*8)は本作でも健在。雰囲気を楽しむこのシリーズだからこそ目立つ。 協力プレイ時は双方が成功しないと失敗・死亡判定になる事も多い。仲間内だと盛り上がる要因にもなりうるが、野良相手では空気が悪くなる恐れも。 ランダムで表示されるコマンドの中には□+×があるが、走るコマンドには必ず×が割り当てられており、走っているだけで自動的にコマンドを失敗してダメージを食らうことすらある。 「QTEさえ無ければ(少なくともTPSとしては)良作だった」とまで言われる程。 なお、難易度プロでは戦闘中のワンボタンアクションはコマンド以外のボタンを押したら失敗扱いになる。 アイテムストック・弾薬関連 投擲武器と、グレネードランチャー以外の弾薬を購入できず、敵を倒すか拾い集めるかして地道に収集していくしかない。 中盤以降はともかく、初回プレイの序盤は武器の改造があまり進んでおらず、数回ある雑魚ラッシュも相まって弾薬不足に陥りやすい。 ただし、「所持数が少ないほどドロップ率が上がる」「マガジンの改造で装弾数が全快する」という仕様は前作と変わっていない。 それらに加え、少し面倒だが「チャプターセレクトで簡単なチャプターに巻き戻って弾薬回収後に終了」という手段も取れるので、少し考えれば対処自体は容易である(*9)。 アイテムストック(倉庫)の容量が少ない。54+9x2で全72スロットあるが、各種装備を2人分揃えようとすると最終的には足りなくなる。 縛りプレイや低難易度向けに未改造の武器を用意しておく等、プレイスタイルが広ければ広いほど気になってくる問題である。 対策としては、販売品限定だが「装備ではなく資金を集める」ことである。使う分だけ手元に残して換金、その資金で必要な時に改めて購入するようにすれば十分にやりくりできる。 …とは言えこれもコレクターには厳しく、武器が豊富なだけに辛い仕様であることは間違いない。 マルチプレイ関連 マッチングシステムが粗雑。 ホストとしてセッションを立てる際、「部屋名・説明文」「回線速度」「国・地域の制限」「ボイスチャットの有無」といった重要な要素を設定できない。 知人とプレイする分には気にならないだろうが、所謂「野良マッチング」においては致命的。 クライアントがどんなプレイヤーなのかは来てみないと分からず、ラグが酷かったり、強制ONのボイスチャットで環境音や外国語を垂れ流されることもある。 クライアントとしてセッションに参加する場合、上記のうち「国・地域の制限」のみ指定でき、ホストの大まかな回線速度も検索結果に表示される。 マルチプレイ全般に「回復アイテムを持っていると味方の救助が遅れる」という謎の仕様が存在する。 正確には「回復アイテムで救助する際、体力回復の瞬間までDYINGゲージが減り続ける」というもの。 回復アイテムが無い状態で救助する、またはAIが回復アイテムでプレイヤーを救助する場合は、発動した瞬間にDYINGゲージの減少が止まる。 プロフェッショナルではDYINGゲージが凄まじい速さで減るため、協力プレイで「ボタンを押したのに救助失敗」という現象が多発する。 マーセナリーズ関連 前作よりキャラ・ステージが大幅に増加した他、体術で敵を倒すとタイムボーナスが入る等の変更点によって、戦略性が増している。 しかし、使用キャラ自体は増えたが同一人物のコスチューム違いが大半であり、キャラ単位で数えれば実質4人になってしまっている。 ゲームプレイに直接影響を与える事ではないが、前作では全員に用意されていた専用BGMが、本作では共通BGMしかないのも気になるところ。 キャラ格差も激しく、特にクリスとシェバは装備が貧弱で、本編との兼ね合いのためか体術の威力も低めに設定されている。 特にシェバは「低威力・広範囲」という味付けと、全体的に癖が強い装備構成が相まって、使用キャラの中でも使い辛さが際立っている。 一方でウェスカーは装備が比較的良く、ヘッドショットから派生する体術「先崩掌打」が高威力かつ寄生体の出現防止と高性能。 「HPを少し消費して高速移動できる」という彼限定の特殊システムもあり、スコアランキングでは1人だけ抜きん出てしまっている。 本作は前作と比較して即死攻撃を持つ敵が多いため、一部ステージの難易度がかなり高く、ステージ間のバランスはあまり良くない。 先述の通り、本作はマーセナリーズでも協力プレイが可能でそれが楽しい反面、協力プレイでなければ大して面白くないとも言える。 この即死攻撃の多さも、協力プレイなら共闘感と緊張感に繋がるが、ソロプレイだと理不尽さと煩わしさを感じさせやすい。 地味ながら気になる問題点として、装備スロットの推奨配置が本編とマーセナリーズで統一されていない。 本編では1丁目の武器が上・2丁目は左・3丁目は右に自動的に配置されるが、マーセナリーズでは左・右・上と配置されている。 両方満遍なくプレイしているような場合だと武器切替時に混乱しやすく、どうせなら統一してほしかったところである。 詳しくは後述するが、後に使用キャラを増やした上でバランス調整施した「マーセナリーズ・リユニオン」が追加された。 こちらは武器構成・敵のHP・キャラ間のバランス・体術の威力等が高次元でまとまっており、プレイヤーからの評価は非常に高い。 ただしHD版ではリユニオンと統合されてしまい、通常のマーセナリーズをプレイできなくなってしまった。また、統合によりクリスやシェバ(リユニオンで登場したコスチュームを除く)の性能の低さがより際立ったという問題も。 その他 前作同様基本武器の照準はレーザーポインターのみになっているが、やや斜め後ろからの視点のせいで「狙い難い」と言う声も。 ちなみに、機銃などの固定武器はレーザーポインターでは無く小さな赤い丸の照準が出る。それを基本武器にも反映させてくれれば…(*10)。 アイテム画面で武器のリロードができるようになり、円滑なゲームプレイが可能になった反面、武器改造でリロード速度を上げる意義が薄れた。 体術モーション中等の短い時間にアイテム画面リロードを行うのは少々難しいが、慣れてしまえばリロード改造の必要性がほぼ無くなる。 前述の通り各武器の弾薬を無限化可能だが、無限化させると装填速度と装弾数が意味を成さなくなるため、同カテゴリの武器で上位互換・下位互換が発生してしまう。 リロードの速い武器や装弾数の多い武器は長所を殺されてしまう一方、装填速度や装弾数以外が優秀なハイドラのような武器が有利になりがち(*11)。 もっとも、無限化自体が任意で選択できるいわば公認チート要素であり、無限化を前提に評価するべきではないのだが。 無限化を前提とするならば、大抵のシーンにおいてロケットランチャーが最強となってしまう。 無限化を考慮しなければ装弾数の多い武器には「弾薬でインベントリを消費しない」という利点が生まれるため、ある程度の差別化はできている。 対戦モードであるVERSUSモードは上記のマーセナリーズのシステムを対戦用に調整しており、最大4人プレイにも対応している。 プレイモードはマーセナリーズのように敵を倒してスコアを競う「SLAYERS」とプレイヤー同士で戦う「SURVIVORS」がある。どちらも2VS2のチーム戦対応。 「SLAYERS」は敵を倒し続けるとマジニが枯渇してしまい、高スコアの中ボスも数体しか湧かないためポイントが有限で逆転が難しい上、プレイヤー同士での攻撃も通るのでプレイヤーキル(PK)が可能。 初期からPKに対して強いショットガンを持っているキャラも多く、もし殺し合いになったらショットガンを持っていないキャラは一方的に殺されるしか無い。 同時に仕返しも多発してゲームが崩壊しかねないため、部屋ごとにローカルルールでPKを禁じている場合も多い。 「SURVIVORS」は長時間怯む焼夷手榴弾、爆風で動きが止まった隙に狙い直す → 転ばせて追撃できるグレネードランチャー炸裂弾などの凶悪さが目立ち、しかも焼夷手榴弾は特定キャラの初期装備となっている。 アイテム配置はマップ毎に数パターンしかなく、救急スプレーが1箇所に複数まとめて置かれていたりとバランスが悪い上、梯子を上る動作に無敵がなく上階の相手を攻めるのが非常に難しい。 上級者が自重しない場合、装備を占有したうえで高所に籠もるという一方的な展開になりがち。 どちらのモードも部屋名や説明文を書く、特定の武器を禁止にするといった機能がなく、初心者はなす術なくやられることが多いため野良試合で腕を磨くことが難しく、上級者同士であっても結局は諸々を自重した側が不利になるだけ。 ボイスチャットの音質が悪く意思疎通の手段として役に立たない上、他プレイヤーのボイスチャットをOFFにできないため、罵詈雑言を防ぐにはホストが該当プレイヤーをキックするか自分がセッションを抜けるしかない。 スプリットプレイの開始が途中参加のみ。キャンペーン開始時のソロ・CO-OPを切り替える設定項目にスプリットプレイが無い。 弾稼ぎ・金稼ぎなどチャプターセレクトを利用して同じチャプターを繰り返しプレイする場合、スプリットプレイだとチャプターを開始する度にボタンを押して2Pを参加させる必要があり面倒。 家族と肩を並べてプレイするような環境を想定していない節がある。 総評 前作からの大きな変更がない分、安定感のある続編として仕上がっており、単体のTPSとして見れば十分に遊べる出来である。 やはりQTEが多いという問題点はネックだが、バランス等も決してソロプレイでクリアできないものにはなっておらず、むしろ(最高難易度を除けば)かなり良好な部類である。 しかし「次世代機の『バイオハザード』」としては幾分パンチに欠け、『4』からさらに進化した作品を望むユーザーの期待に添う出来には至らなかったようだ。 「下手に内容を変えるよりは…」という意見もあるが、大きな進化が無い分逆に細かな粗が目立ってしまった感じはぬぐえない。 またTPSの操作性で作ると語るものの、操作性どころかジャンルの本質までにも影響されてしまっており、シリーズとしての印象を抜きにしても「ホラーゲーム」要素の少なさは流石に擁護のしようがない。 ただし前述のように本作の評価はユーザーによって正反対であり、またソロプレイか協力プレイかで評価も大きく変わるので、限られた目線から評価するのは安直すぎるだろう。 そういう意味で、賛否両論作品とするのが最も適当かと思われる。 余談 上述のように賛否分かれる評価・結果となったが、売り上げは好調で、シリーズ最高クラスを記録している。 2008年にトレイラーの公開に伴って、アフリカ系の黒人が変貌したクリーチャーを白人男性である主人公=クリスが殺していくという内容を、人種差別的な観点から問題視するブログ記事をアフリカ系の女性が投稿し、それを受けてネットで議論が起きた。 「黒人じゃなかったらいいのか?」といった反対意見も多く出た他、人類学の専門家からは「これらのクリーチャーは第三者の企業に操られる被害者でもある」「現実のアフリカの歴史的問題とはかけ離れた描写がされている」として、人種差別ではないという擁護もされている。 またトレイラー公開時点では、本作のもうひとりの主人公であるシェバなどのアフリカ系のキャラの多くも発表されていなかった。 この騒動を受け、カプコンのシニアPRマネジャーであるメロディ・ファイファー氏は「差別問題についてより一層の配慮を考慮していく」という旨のコメントを残している。 一応、開発陣からは本騒動が内容になんらかの影響を与えたことは否定されているが、前述のトレーラーに登場するマジニが全員黒人だったのに対し、実際のゲームでは黒人以外の見た目(北アフリカ系?)のマジニも登場する。 360版のCMには芸能人の温水洋一、栗山千明の両氏が出演。一方、PS3版のCMは作中シーン中心の構成となっていた。 2009年3月16日放送の『人生が変わる1分間の深イイ話』において、本シリーズをやり込んでいるシルバーゲーマーとして有名な加山雄三、鈴木史朗の両氏が即行で買ったゲームであることが判明している。 2011年2月17日に発売された『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』にクリス・レッドフィールドとアルバート・ウェスカーが本作の姿で参戦した。 ちなみに、ウェスカーは『ロスト プラネット 2』のDLC版で登場している。ジル・バレンタインも『MARVEL VS. CAPCOM 2 New Age of Heroes』とは全く違った性能で本作の姿でDLCとして登場した。 3DSで発売された『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』では、クリスと回想シーンのジル・ウェスカー(別衣装でウロボロス感染版)が登場している。 このゲームの発売前後にて製作者ではなく広報からだと思われるが、ゲーム内容について「(敵を)バリバリと殺しまくれる爽快感をお楽しみください!」というのが猛批判を浴びて謝罪をしている。 マジニというクリーチャーではあるが、主語を飛ばしている為に「殺人を楽しむゲームと勘違いされてしまう」「趣旨が異なる」と非難された。ユーザーとの乖離が垣間見えてきた一例。 バイオハザード5 オルタナティブ エディション 【ばいおはざーど ふぁいぶ おるたなてぃぶ えでぃしょん】 ジャンル サバイバルホラー 対応機種 プレイステーション3 発売/開発元 カプコン 発売日 2010年2月18日 定価 4,990円 廉価版 PS3 the Best 2010年11月11日/2,990円ダウンロード 2012年3月29日/1,900円ツインパック 2012年3月15日/5,490円 判定 賛否両論 恐怖の記憶が、いま、蘇る。 概要(完全版) 2つの新エピソードと新モードを追加した完全版。新要素分のトロフィー・実績が20個追加されている。 無印版に収録されていた特典映像はない。なお、副題の「Alternative」は二者択一を意味する。 無印『5』は360版も存在したが、こちらは日本では販売されなかった。 おそらく日本に限り360がマイナーハードだったことから、 販売が見送られたものとみられている(*12)。 とはいえ、無印を持っていればDLC購入で同様の内容にすることができた。 なお、海外では360でもパッケージ版が併売されている。 変更点 セーブデータは無印版のものを使用できる。また、無印版を購入したユーザー向けに追加要素が有料DLCとして配信されている。 追加エピソードの1つである「LOST IN NIGHTMARES」は、本編でわずかしか語られなかった部分を補完する内容であり、従来の『バイオハザード』の雰囲気が出ているとファンからの評価は高い。 過去作のように扉を開ける際に演出が入ったり、特定の操作を行うと従来の固定カメラに切り替わるというファンサービスもある。 弾の数が相当少なく、中ボス格の敵が多数出現するため、ストーリーをクリアしたノリでプレイすると痛い目を見る事になる。 ちなみにオンラインは現在ほとんど人がいないため、フレンドと一緒にハラハラしながらするのが一番いいだろう。 もう1つの追加エピソード「DESPERATE ESCAPE」は、本編の裏で起こったジルとジョッシュの脱出劇が描かれる。 前述の「LOST IN NIGHTMARES」とは対照的にアクション特化の内容であり、本編に登場した様々なマジニが大量に押し寄せてくる。 新モードの1つである「THE MERCENARIES REUNION」では久々にバリーとレベッカが参戦しており、ファンを大きく喜ばせた。 キャラクターが増えただけでなく細かなバランス調整が施され、かなり遊びやすくなっている。プレイヤーからの評価は高い。 Win版は追加コンテンツが未配信で、完全版も発売されていなかったが、2015年3月26日にSteamでGOLDエディションとして配信された。 PS3版はPlayStation Move対応。 2010年9月14日のアップデートにより対応(ベスト版は最初から対応済み)。同年10月21日には同封版である「スペシャルパック」も登場した。 元々モーションコントローラによる操作はWii版『4』で好評を得ており、またPS Move自体の性能の高さも相まって直感的且つ快適な操作が可能となっており、プレイヤーからの評価は上々。 2012年3月15日に発売されたツインパックは廉価版『オルタナティブ エディション』と『リバイバルセレクション』のセット。 ちなみに、『リバイバルセレクション』も廉価版となったツインパックも後に発売されている。 2012年3月29日からダウンロード版の配信が開始された。 フルインストール式なのでパッケージ版と比べてロード時間が早く、SSDを使用すればパッケージ版の7秒前後から2秒前後にまで短くなる。
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隠し要素 隠し要素エイダ編 無限弾スキル エイダ編 レオン編、クリス編、ジェイク編をクリアするとエイダ編がプレイできるようになる。 エイダ編は単独行動が多く、パートナーからの蘇生が受けられないので注意。 2012年12月17日の無料アップデートにて、パートナーとのCO-OPプレイが可能になった。 さらに、他3編をクリアしていなくてもエイダ編がプレイ可能となる。(隠し要素ではなくなる) パートナーは「エージェント」と呼ばれる謎の人物。 キャラクター設定は存在せず、物語にも一切関わらない。ムービーシーンにも登場しない。 一人でプレイする場合、強制的にエイダ操作となる。「エージェント」操作でソロプレイすることは不可能。 「エージェント」は他プレイヤーが参加しない限り、出現しない。 初期装備はハンドガン909とサバイバルナイフ、焼夷手榴弾一個。 扉を開けたり、仕掛けを作動することが出来ず、進行はエイダ任せとなる。フックショットには、瞬間移動で付いていく。 「エージェント」操作でクリアしても、レコードではエイダ操作でクリアした扱いになる。 レオンとのクロスオーバー時は、一人ぼっちのキャラに付き添う形になる。 CO-OPプレイだからといって、敵が増えたり強くなることはない。元々一人プレイ前提のモードなので、救済措置といえる。 無限弾スキル 全チャプターをクリアすると、無限弾数スキル(∞ハンドガン、∞ショットガン等)が購入できるようになる。 このスキルを装備して、システムセッティング画面でINFINITE AMMOの項目を"許可"にすると対応した武器の弾が無限になる。 ∞ショットガンはヘレナのハイドラにも効果がある。∞スナイパーライフルはピアーズのアンチマテリアルライフルにも効果がある。 アサルトライフルBCのグレネードを無限弾数化するには、∞グレネードランチャーをセットする必要がある。∞アサルトライフルではダメ。 エイダのAB-50とピアーズのMP-AFは、マシンピストルなので無限弾数化するには∞マシンピストルをセットしておく必要があるので注意。 前作とは違い、「特定の銃のリロードが無限に行えるようになる」だけであり、リロードの隙を無くすことはできない。
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実績・トロフィー 名称 入手条件 実績 トロフィー BIOHAZARD 6 プラチナトロフィー BIOHAZARD 6 完全制覇! おめでとうございます!! プラチナ 夜はまだ明けない プレリュードをクリアする ブロンズ 地獄はこれからだ レオン編 チャプター1をクリアする ブロンズ 明かされる真実 レオン編 チャプター2をクリアする ブロンズ 中国へ急げ レオン編 チャプター3をクリアする ブロンズ 死闘の果て レオン編 チャプター4をクリアする ブロンズ 女ってヤツは レオン編 チャプター5をクリアする ブロンズ 救出作戦終了 クリス編 チャプター1をクリアする ブロンズ 東欧の悲劇 クリス編 チャプター2をクリアする ブロンズ エイダを追え! クリス編 チャプター3をクリアする ブロンズ 最後の希望 クリス編 チャプター4をクリアする ブロンズ BSAAの使命 クリス編 チャプター5をクリアする ブロンズ 5000万ドルのためだ ジェイク編 チャプター1をクリアする ブロンズ 最悪の展開だよ ジェイク編 チャプター2をクリアする ブロンズ もうこんなところに用はねぇ ジェイク編 チャプター3をクリアする ブロンズ しつこいヤツらめ ジェイク編 チャプター4をクリアする ブロンズ また会えたらいいな ジェイク編 チャプター5をクリアする ブロンズ エイダ始動 エイダ編 チャプター1をクリアする ブロンズ 反撃開始 エイダ編 チャプター2をクリアする ブロンズ ラクーンの同窓会 エイダ編 チャプター3をクリアする ブロンズ エイダの死 エイダ編 チャプター4をクリアする ブロンズ 次のオーダー エイダ編 チャプター5をクリアする ブロンズ ルーキーエージェント 難易度 アマチュア 以上で全てのチャプターをクリアする ブロンズ スペシャルエージェント 難易度 ノーマル 以上で全てのチャプターをクリアする シルバー ベテランエージェント 難易度 ベテラン 以上で全てのチャプターをクリアする シルバー レジェンドエージェント 難易度 プロフェッショナル で全てのチャプターをクリアする ゴールド オリジナルドッグタグ ドッグタグをカスタマイズする ブロンズ タイトルホルダー 称号を10種類以上獲得する ブロンズ マイファーストスキル スキルを1つ獲得する ブロンズ レベルマックス レベルアップ系のスキルを全て最高レベルにする ゴールド 忍び寄る影 こちらに気づいていない敵に不意打ちを5回決める ブロンズ トドメの一撃 敵にフィニッシュブローを10回以上決める ブロンズ 一閃 カウンターで3回連続敵を倒す ブロンズ 最後の抵抗 ダイイング状態で敵を倒してから自力で復帰する ブロンズ ライフセーバー ヘルプ状態で(ダイイング含む)のパートナーを10回助ける ブロンズ ウェポンエキスパート 全武器を集めて、各武器で少なくとも敵10体を倒す シルバー ダイビングインストラクター 敵を10体高いところから突き落とす ブロンズ 星4つ! レベル4の称号を獲得する シルバー フィギュアゲッター フィギュアを3種類以上獲得する ブロンズ アクロバティックローリング ハイドラのクイックショットで敵を20体以上倒す ブロンズ サーマルスナイパー サーマルスコープを使って、50m以上離れている敵をヘッドショットで倒す ブロンズ 10ミリオンボルト スタンバトンのチャージアタックで10体以上の敵を倒す ブロンズ ゾンビスマッシャー 500体以上のゾンビを倒す ブロンズ ジャアヴォキラー 500体以上のジュアヴォを倒す ブロンズ B.O.W.デストロイヤー サナギから出てきたB.O.W.を100体以上倒す シルバー 君たちをゾンビにするのはもったいない 教会で2人の女性を救出する ブロンズ 元空軍なら出来て当たり前だ 機体へのダメージを受けずにVTOLの操縦を行う ブロンズ これが一番手っ取り早いだろ? ヘリのパイロットに至近距離からマグナムを撃ち込む ブロンズ 私を見つけられるかしら? 空母の艦橋を敵に発見されずに突破する ブロンズ メダルマニア 異なるリザルトメダルを150種類以上集める シルバー エンブレムコレクター サーペントエンブレムを全て集める シルバー ダウンロードコンテンツ オンスロート 四面楚歌 敵2000体以上送る ゴールド オンスロートアバランチ 3つ以上のステージで相手を倒して勝利する シルバー ウルトラコンボ 30コンボを決める シルバー カーネイジブリンガー 送りつけた敵で10回相手を倒す ブロンズ デッド・オア・アライブ ダイング時に勝利する ブロンズ サバイバーズ ウィニングストリーク 連続で5回以上勝利する ゴールド スタンディングオペーション エージェントを100人以上倒す シルバー ラストリゾートファースト デスマッチで体術のみで最後まで生き残る シルバー リベンジ・フロム・ザ・グレイヴ 復帰に成功する ブロンズ リアルサバイバーズ チーム戦で仲間を1人も倒されずに勝利する ブロンズ プレデター ハンテッドからハンターへ エージェントでウスタナクを20回倒す ゴールド アンッストッパブルヒーローズ 誰も捕まらずにウスタナクを倒す シルバー パーフェクトプレデター ウスタナクで1分以内にプレイヤーを全滅させる シルバー キャプチャーキング ウスタナクで通算50人を捕まえる ブロンズ 窮鼠猫を噛む エージェントが残り1人の状態でウスタナクを倒す ブロンズ シージ ジェノサイド プレイヤーが操作しているエージェントとクリーチャーをそれぞれ100回以上倒す ゴールド アンストッパブルヴィランズ BSAAを100回以上倒す シルバー アサシン クリーチャーとして一度も死なずにBSAAにトドメをさす シルバー ヒーローズ&クリーチャーズ 10回勝利する ブロンズ エースボディーガード BSAAを無傷で守り切る ブロンズ 名前 コメント
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バイオハザード4 【ばいおはざーど ふぉー】 ジャンル サバイバルホラー 対応機種 ニンテンドーゲームキューブプレイステーション2WiiWindows 2000/XPプレイステーション3Xbox 360プレイステーション4Xbox OneNintendo Switch(*1)Meta Quest(*2) 発売・開発元 カプコン 発売日 【GC】2005年1月27日【PS2】2005年12月1日【Wii】2007年5月31日【Win】2007年6月7日【PS3/360】2011年9月8日【Steam】2014年2月27日【PS4/One】2016年8月30日【Switch】2019年5月23日【Quest 2】2021年10月21日 定価(税込) 【GC】8,190円【PS2】7,140円【Wii】5,040円【Win】6,090円【PS3/360】4,490円【Steam】1,990円【PS4/One】2,800円【Switch】3,300円【Quest 2】3,990円 プレイ人数 1人 レーティング CERO 18歳以上対象(*3) 判定 良作 ポイント シリーズナンバリング4作目初のフルモデルチェンジ数多くのハードへの移植 バイオハザードシリーズ 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 移植 余談 その後の展開 概要 カプコンの看板シリーズの1つ『バイオハザード』シリーズのナンバリング第4作。 主人公は『バイオハザード2』の主人公の1人であるレオン・S・ケネディ。 「フルモデルチェンジ」を謳っており、ゲームシステムが一新されている。 その為、これまでのシリーズ作品とは一線を画す作品に仕上がっている。 ストーリー 合衆国のエージェント、レオン・S・ケネディは、奇怪な事態に遭遇していた。誘拐された大統領の娘アシュリーを探すため、単身訪れたヨーロッパのさびれた村。その村で突如、正気とは思えぬ…というより、人とは思えぬ群衆に襲われたのである。案内役の地元警官と別れ、聞き込みに立ち寄った一軒の民家。主らしい男にアシュリーの写真を見せるも、まともな反応は返ってこなかった。言葉が通じているのかどうかも疑わしい様子である。仕方ない…肩をすくめたレオンが立ち去ろうとしたその時、襲撃は始まった。(公式サイトより) 特徴・評価点 カメラシステムの変更 従来のカメラシステムは、カメラが主人公に追随せず沢山の固定カメラを主人公の移動に従い切り替えるという、いわゆる固定カメラ切替方式だった。 これはカメラを追随させるには背景も3Dオブジェクトとして表現する必要があり、当時は背景の3D化と美しさを両立させるのが不可能だったことによる。 これに伴い移動方向の混乱を防ぐために、「↑キーは”画面上に進む”ではなく常に"主人公の前に進む"」というラジコン操作が採用された。 これらは伝統的なゲームシステムであり、「先が見えない」「思い通りに動かせない」という独特の恐怖を生んでいたが、「主人公に見えるはずのものがプレイヤーに見えない(*4)」「初心者にはラジコン操作がとっつきにくい」という問題もはらんでいた。 この問題を解決すべく、本作ではカメラが常に主人公の背後に回るビハインドカメラ方式が採用されている。このシステム上、一般的な表現のジャンルでいえばTPSに近い。 これにより、方向キーの↑はプレイヤーにとっても主人公にとっても前となり、初心者にも取っ付きやすい、直観的な操作が可能になった。 プレイヤーと主人公の死角が一致したことで、敵の視認に関する理不尽さがなくなった。また、先制攻撃の機会も増えた。 例外としてNORMAL以上の難易度における中盤のアシュリー操作パート中のみ、従来の固定カメラになる。 なお、カメラ方式は変わったものの、移動操作は過去作と同じく「向きを変えてから前進する」ラジコン操作が採用されている。 多くのTPSではありふれた動作である平行移動(いわゆるカニ歩き)は出来ず、照準操作との兼ね合いで、移動しながらの攻撃もできない(後述)。このあたりの制約は過去作から引き継いでいる。 主人公のアクションの大幅追加 主人公が可能なアクションが大きく拡充されており、アクション可能時には「開ける」「拾う」「飛び越える」などのボタン入力が指示される。 低い塀や段差を乗り越えられるようになった。他にも窓ガラスを体当たりで割って建物に入ったり、落とし穴を飛び越えたりと、従来作とは全く異なるプレイ感覚をもたらしている。 様々なオブジェクトを破壊できるようになった。 『バイオハザード3』で採用された攻撃オブジェクトが続投。ドラム缶やオイルランプなどを上手く利用すれば、戦闘を有利に進められる。 木箱やタルからアイテムを入手できる他、松明と言った照明器具も破壊可能。 従来作と異なり、大きなエリア移動を除いて扉を開ける際の読み込みや演出は発生しない。その代わり同じマップ内なら自分で扉を開いて進むことになる。 扉を開ける際は手でゆっくりと開けたり、逆に蹴りで勢いよく開けて近くの敵にダメージを与えこともできる。一部の南京錠が付いている扉も蹴りや攻撃で強引に開けたり、木でできた扉なら銃撃や爆発で破壊することも可能。 敵も扉を開けたり窓を破壊して侵入してくるため、棚などの移動可能なオブジェクトで塞いだり、架けてある梯子を落としたりできる。 ヘッドショットなどで怯んだ敵に対し、蹴りや投げ技等の体術を繰り出す事が可能となった。 特に蹴りは攻撃範囲が広く、敵に囲まれた状態から脱するのにも有用。 ちなみに前述の障害物を乗り越える時や体術を繰り出している時等のアクション中は、仕様上全身無敵状態になる。上級プレイヤーの中にはこれを利用して敵の攻撃を避ける人もいる。 坂道などの高低差や間合いによっては、一部の体術が当たらないことがある。 副次的効果として、これまでのシリーズでありがちだった「どれが拾えるアイテムか、動かせるオブジェクトか、移動できるのかできないのかよくわからない」ということが起こりにくくなった。 キーアイテムはやや大げさ目にキラキラ光ったりすることで、キーアイテムが背景に埋没しないよう工夫されている。 攻撃方法の変更 正面・上向き・下向きの3種撃ちしかできなかった従来作と違い、レーザーサイトによる緻密なエイミングを楽しめる。 頭を撃ってひるませる、足を撃って転ばせる、武器を狙い落とす(*5)、敵の投擲物を弾くなど。 敵によっては弱点部位を狙わないとダメージが通らないことがあり、敵の個性や戦術の幅が広がっている。 ナイフが常時装備されており、メニュー画面で武器を切り替えることなくボタン1つで構えることができる。これにより、銃とナイフのコンビネーションで敵に対抗できる。 「銃でひるませ、蹴って転倒させ、ナイフで追い討ち」というのが基本コンボである。弾の節約としても重要。 本来のナイフの意義だった「銃弾を使い果たした時」に「アイテムボックスに預けたせいで持ってない」という問題点もこれで解決している。 従来作に比べてナイフの威力が高く(初期装備の無改造ハンドガンの1.2倍)、様々な場面で用いることになる。ボス敵の中にはナイフを駆使した方が戦いやすい相手もいる。 木箱や樽もナイフで破壊することで弾薬が節約できる。 武器・アイテム周りのシステム変更 銃のメインカテゴリは6種類。 弾薬を入手しやすく体術の起点となるハンドガン、雑魚の集団をなぎ倒したりチェーンソー男をダウンさせやすいショットガン、スコープで遠方を狙撃できるライフル、体術狙いと弾幕による足止めを兼任できるマシンピストル、圧倒的なDPSを誇るマグナム、時限炸薬弾を敵や地形に刺せるマインスロアー。このように明確な個性が与えられており、複数同時に持ち歩くメリットも大きい。もちろん、シリーズ恒例の隠し武器も用意されている。 カテゴリによってはいくつか種類がある。例えばショットガン系なら序盤で拾える「ショットガン」と、遠距離での威力減衰が少ない「ライオットガン」と、コンパクトで装弾数・拡散域に優れる「ショットガン(セミオート)」の全3種。 新たに投擲武器も登場。 爆発が広範囲に及ぶ手榴弾、直接ダメージはないもののある状態になった敵を即死させることができ体術の起点にもなる閃光手榴弾、一定時間燃焼するので足止めに使いやすく特定の敵に大ダメージを与える焼夷手榴弾、主に回復アイテムとして使う卵(白・茶・金)が存在する。 金によってアイテムの売買と武器を改造する方式が導入された。これらは道中に出現する「武器商人」とのやりとりで行う。 敵を倒すと金やアイテムをドロップする。これによって、イベント以外の敵との戦闘は必要最低限に抑えるのが基本だった従来作とは違い、弾を使ってしまっても有用なアイテムをドロップしてくれる可能性があるので、積極的に戦闘することが可能となった。 事実、本作は「敵を倒しながら進むゲーム」であって、タイムアタックや弾薬の節約でない限り、基本は登場する敵全員と戦闘することになる。 弾薬のドロップは所持量によって自動調整が行われ、少ないとよく落とすようになる。高難易度でなければ、弾切れの心配はほとんどない。弾薬が減ってくると焦燥感に駆られるが、しかし実際はそのくらいの程よい緊張感を与えつつ適度に弾を補充させるという絶妙なバランスになっている。 狙撃が必要な場所は大抵ライフルの弾が固定配置されているため、弾がなくて詰むということもほぼなくなっている。 道中に落ちている武器は手榴弾系以外はほとんどなく、大半は武器商人から購入することになる。また、全回復アイテムとしてお馴染みの救急スプレーを購入したり、道中で見つけたお宝を換金することも可能。 なんと今作では、ほぼ一撃必殺武器のロケットランチャーも普通に買える上に、ゲーム中盤で1個拾う機会がある。1発限りの使い捨てだが、1周目でも複数買える程度の安さで在庫切れもなく(*6)、サイズの大きさから持ち運びにくいことを踏まえると、ボスなどの難所を強引に突破するための救済措置と考えるべきだろう(*7)。 各武器に「威力」「装弾数」などのパラメータが用意されており、好きな順に強化できる。全パラメータを最大まで強化すると、ボーナスとしてさらに1段階改造(限定仕様)が可能になる。その効果は威力や装弾数の大幅アップ、距離減衰の緩和、追尾弾など武器毎に異なる。 アタッシュケースの中にアイテムを収納していく方式になり、従来のように大きさに関わらず決まった数のアイテムしか持てないということがなくなった。 旧作でも「大型火器は2ブロック消費」というのがあったが、ブロック数が基本8ブロック(最小6・最大10)なのでただ単に煩わしいだけの仕様だった。今作のアタッシュケースは最小でも6×10マスで、基本のハンドガンが2×3マス、大型火器の例として無印ショットガンが2×8マス、弾薬や回復は1×2(2×1)マスなので、アイテムボックスがないことを差し引いてもかなり余裕がある。 アイテムごとに大きさが決まっており、自分でパズルのようにうまく並び替えて効率的にスペースを使う必要がある。 武器商人からより大きいアタッシュケースを購入することで、より多くのアイテムを持ち運べるようになる。 キーアイテムや宝石などの換金専用アイテムは別の場所にストックされるため、ケースを圧迫することは無い。 これまでのように武器とキーアイテムのどちらを選ぶのか、という場面がないので頭を悩ます必要がなくなっている。 換金用のアイテムはマップのどこかに隠されていることが多く、天井に引っかかっているものや鳥の巣を銃で撃ち落として入手できるものもあるなど、探索・収集要素としての面白さもある。 特定の換金用アイテムを組み合わせることで、より価値の高い豪華なアイテムにすることもできる。そうして完成させた豪華な装飾品を売って大金に換えていくのは快感。 商人からお宝の在り処を記した地図を買えば、マップ上に★マークで表示されるようになる。稼ぎたいなら必須と言える。 敵の変更 シリーズの看板であったゾンビが一切登場しない。本作の主な敵は寄生生物「プラーガ」に侵された人間「ガナード」である。 ゾンビと違いある程度の知能が残っており、集団で襲いかかってきたり、武器を扱う者が居る。 包丁・斧・鎌といった簡単な武器から、チェーンソー、ロケットランチャー、ガトリングガンといった強力な武器まで、使用武器は幅広い。 途中から、頭を破壊した際に内部のプラーガが露出する事がある。 こうなると余計に弾薬が必要になる他、プラーガ自身の攻撃力も侮れず、中にはこの状態になると即死攻撃を行ってくる個体も存在するため、油断できない。 ひるませるためのヘッドショットが原因でプラーガが出てしまう場合も多く、また、ナイフによる追い打ちでも出現し得る。効率的な戦い方にはプラーガ出現のリスクも伴うというジレンマがプレイヤーを悩ませる(*8)。 ガナード以外の敵も寄生生物を宿したものがほとんどで、従来作とは一線を画している。プレイヤーは明確な"悪意"を持った敵に襲われることになる。 何より、襲い来る敵の数が多い。集団的悪意と表されるように、ガナード達は大人数でレオンを潰すべく襲い掛かってくる上、連携を取ったり四方八方から息つく間も無く襲われる事も多いため、思わずプレイヤーもレオンと一緒に「なけるぜ…」と言いたくなる程の激しい戦いになる。 襲い来る敵を皆返り討ちにしていると、一周における敵の総撃破数は1000体に迫る。 集団戦法を駆使する上に数の暴力で攻めてくるので、とにかく油断ならない。 包囲、待ち伏せ、挟み撃ちは当たり前。前方に注視しているとすぐに背後や側面から攻撃されるし、(無限湧きではないにしても)倒すほど複数ある出現ポイントから増援が来る。 遠距離攻撃を行う敵も多い。上述したロケットランチャーやガトリングガンを使う個体は少ないが、ボウガンやダイナマイトは当たり前のように使用され、これらが様々な方向から飛んでくるのは日常茶飯事。斧や鎌も平然と投擲してくる(*9)ので、近距離タイプだからと言って距離を取っても油断はできない。 それでいて耐久力も人間はおろかゾンビすら超えるほど強靭であり、ランクや改造にもよるがハンドガンだけで倒すとなると1体だけでもそれなりの弾薬を使ってしまう。至近距離からのショットガンでも一発ではなかなか死なない。 そのため、どこを狙うか、何の武器をどう使うかと言った戦法が重要になってくる。 一方で汎用雑魚であるガナードには弱点も多く、戦闘の面白さを引き立てている。 ゾンビと違って痛覚があるので、頭部を撃つ → 大きくよろける(ここから強力な体術にも繋げられる)、腕を撃つ → 武器を落とす、足を撃つ → 転ぶなど、様々な反応を示す(*10)。また体術で周りのガナードを巻き込めば、簡単によろけさせたり吹っ飛ばしてダウンさせることができる。 設定上は「ガナードの知能は人間のまま」なのだが、実際は理性をなくしているためか(適度なレベルで)おバカな行動をとることもある。 敵の飛び道具等は相応に予告動作が長かったり、攻撃前に特徴的な声を発するので対応しやすい。 梯子を登ってくる敵は無防備なので、上から銃撃したり梯子を蹴り倒して落とすことができ、簡単にハメられる。敵は悲鳴を挙げながら落下するので、敵の間抜けな様がコントのようで笑いを誘う。 チェーンソー男など強力な個体を除けば、昇降中の敵はナイフ一発で簡単に転落するため、梯子の上に陣取って登ってくる敵を切り落とすのは、時間は掛かるものの弾薬やハーブの節約の面では有効な戦法である。 敵に一瞬だけ接近して大振りの攻撃を誘い、敵が大きな隙を晒したところで頭を撃ち抜くというテクニックがあり、高難度の敵でも簡単に引っかかってくれるので接近戦でも対処しやすく、一定の爽快感を味わいやすい。 上記の通りガナードのAIは人間ほど賢くはないが、この性質は設定的にも無理のないものとなっている。 大半が嘗ては善良な人間だったという点はゾンビと同じ。スタッフロールの背景には、平穏な村が教団の齎す寄生体によって侵蝕されていき、ただ平和に暮らしていた人々が凶悪なガナードに変えられていく様が複数の絵で生々しく映し出される。 流出したウィルスで変異してしまったゾンビに対して、村人達は悪党によって騙されて変異させられたものであり、その成り立ちはゾンビ以上に遣る瀬無い。城以降に登場する邪教徒や戦闘員は自ら寄生体を受け入れているため、同情の余地など無いが。 良好なレベルデザイン 敵はある程度の知能を持ち、武器や集団戦法や地の利を駆使し、生命力も強靭。しかもこちらは庇護対象も守らなければならない。 このような圧倒的絶望の四面楚歌の中にありながらプレイヤー側の取れる戦法も豊富で、戦い方次第でこれらを豪快に突破していけるゲームデザインとなっている。 前述した通り、ゲームスタイルの一新によって従来は「頼りないけれど頼るしかない場面があるので活用せざるを得ない」という位置づけにあったナイフとハンドガンが雑魚敵から一部のボスにまでさ充分に対応可能な序盤から終盤まで使える万能武器となり、戦闘に新しい地平が開かれた。 基本的に武器はシナリオ後半に入手可能になるものほど取り回しが良くなっていくので進行に合わせて乗り換えていけばいいのだが、途中の武器にも見た目の良さや威力など独自の長所があり、改造によって真価が発揮できるので好みで選んでもなんとかなる程度のバランスであり、総合的に見れば武器選択の自由度は高め。 戦闘方法はプレイスタイルで千差万別であり、バトルが主体になったため気づきにくいが「絶対に倒さなければならない敵」は極僅かなので旧来のように大半の敵を無視して進むことも出来る。無論、方々からの攻撃を掻い潜る立ち回りは要求されるが。 『3』から続投した爆発オブジェクトの他にも地形やステージギミックを使って有利に立ち回れる場面が多く、知識や立ち回りが問われるようになっている。 煩雑なステージも存在するが、大体のステージは面白い構成になっている。 ゲームプレイはチャプター形式となり、各チャプターの終了毎にセーブするか質問される。 セーブに必要だった消費アイテム「インクリボン」は削除され、セーブは無限に実行可能となり、回数はクリア時のゲーム評価にも一切影響しない。 ポーズメニューに「コンティニュー」「リスタート」が追加され、死亡時でも直前にロードを挟むエリア移動からすぐやり直せる他、プレイに失敗した場合でもリスタートすれば同様にエリア移動ポイントから何度でもやり直しが利く。 主人公レオンのカッコよさ 『2』から6年が経ち27歳となったレオンは、やや皮肉屋で、なおかつ非常に優れた身体能力と戦闘技術を持つ一流のエージェントへと成長を遂げており、プレイヤーはそんなシリーズ屈指のイケメンであるレオンのカッコいい活躍を体感できる。 敵の頭を狙い撃ち、スタイリッシュに蹴り飛ばし、時には敵の攻撃を華麗に飛び退いて避けるといった、一連のアクションの流れがカッコいい。プレイヤーがゲームに慣れて上達するほど、このようなカッコいい戦い方が可能になり、気持ち良くゲームを進めていける。 プレイヤーのテクニック次第で、敵が投げてきた飛び道具を銃やナイフで弾いたり、敵のダイナマイトを撃って爆発させるといった、よりプロのエージェントらしさを味わう戦い方も可能。 その身体能力を活かして、敵の仕掛ける大岩やトゲ天井といったトラップの数々をインディ・ジョーンズばりに切り抜けていく場面も多い。 精神面でも逞しく、そしてふてぶてしく成長しており、どんな状況でも軽口を叩いたり敵に啖呵を切る姿は、正にアクション映画のヒーローの如し。 その一方で、仲間が殺された時は怒りを滾らせて仇討ちを誓うなど、熱い面も健在。 今作はオブジェクトを調べた際のメッセージが操作キャラの口調になっており、随所でレオンの心情が窺えて従来よりも感情移入しやすい。 時には「こんな所で飯を食うなよ」「掃除ぐらいしろよ」など、笑いを誘うツッコミもあったりする。 これは移植版で追加されたシナリオにおけるエイダも同様。「ダメな主婦ね…」「肌がガサつきそう」「何これ!?気持ち悪い…」など、普段からは想像し難い意外な一面が覗けたりもする。 ヒロインのアシュリーを救出しつつ敵組織を壊滅させるべく戦うというヒロイックな展開や、同じ『2』からの続投組であるエイダとの微妙な関係なども、レオンの魅力を引き立てている。 『3』においてジルが、『CV』においてクリス、クレアのレッドフィールド兄妹が再び主人公として起用される中、レオンのみ『3』のエピローグで少し触れられた程度で音沙汰の無い期間が続いていた。『GAIDEN』があったじゃんとか野暮なことは言わないでおいてあげよう。 そして本作『4』において、満を持して主人公としてより魅力的なキャラクターとなって再登場を果たしたことに、多くのシリーズファンを歓喜させることとなった。 おまけモード「THE MERCENARIES」 本編をクリアするとプレイ可能になる、戦闘重視のミニゲーム。通称マーセ。『3』にも同名のおまけモードが存在したが、今作ではほぼ別物のシステムに一新された。 一つのマップにて、制限時間内に多くの敵と戦い、スコアを稼ぐというルール。 マップ構造は基本的に広めで起伏に富んでおり、進行ルートの自由度が高め。あちこちに各種アイテムや制限時間を延ばすアイテムが配置されており、それらを上手く利用することが重要。 各ステージで好成績を収めると、このモード限定の新たなキャラが使用可能になったり、本編でおまけ武器が購入可能になる。 最終的に全5キャラ(レオン・エイダ・クラウザー・ハンク・ウェスカー)と、全4ステージから選択可能。 キャラによって装備や体術などの性能が大きく異なり、本編ではバランスブレイカーとなるような強力な技も使用出来、キャラの魅力を高めている。また、ハンクは今作の本編には登場しない、このモード限定のキャラとなっている(*11)。 ステージ4「ウォーターワールド」は本編に登場しない、このモード限定のマップ。専用のボス敵「巨大チェーンソー男」も存在する。 連続で敵を倒すことでコンボ数が加算され獲得スコアにボーナスが入る他、特定のアイテムを取得すると一定時間獲得スコアアップのボーナスタイムに突入できる。 本作の特徴の1つである戦闘を存分に楽しめるモードであり非常に好評。中毒性が高く、本編よりもこちらをメインで遊ぶ人も少なくない。 ただ生き残るだけでもそれなりに歯応えがあるので、初心者はクリアを目指すだけでも楽しめる。 腕前や戦略次第でスコアをどんどん伸ばせるので、上達が実感しやすく非常にやり込み甲斐があり、多くのプレイヤーを熱中させた。 このモードは後のシリーズのいくつかにも引き継がれ、またこのモードだけを独立させた『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』も発売されている。 この他にも、エイダを操作してミッション達成を目指すミニゲーム「ADA THE SPY」が収録。PS2版以降にはエイダ視点で本編の裏側を描いたサイドストーリー「the another order」が追加されている。 前者は「THE MERCENARIES」同様に本編と関係無く、いかにもミニゲームと言った内容。限られた装備で任務達成を目指すという形で、寧ろ『3』の「THE MERCENARIES」を彷彿させる。 後者は全5チャプターのショートシナリオで、後付けながら本編の補完も担うものでボリュームもそれなりにある。本編では華麗に立ち回っていたエイダだが、裏ではかなり苦労していた模様。また、チャプター間に流れる「エイダズレポート」には次回作への伏線も僅かながら盛り込まれている。 その他の特徴 ムービー中や戦闘中にボタン入力の指示が突然出される「QTE(クイックタイムイベント)」システムがある。 ボタン入力に成功すると敵の攻撃を回避できたりする。 HPの表示が従来の心電図からゲージ制に変更され、常に画面上に表示されるようになった。 これによりHP残量をいつでも一目で把握できるようになった。 また、従来のグリーンハーブ、レッドハーブに加えてHP最大値を増加させるイエローハーブが登場。他に比べて希少だが、HPを増やせばそれだけ生存率が高まるため、なるべく回収したい。 緑・赤・黄の3色を調合したハーブは全回復+最大HP増加という高性能に加えて高額で売れる。HPが上限に達しても使い道はある。 今回は毒のステータス異常が無いため、ブルーハーブは登場しない。 武器の残弾数もHPとともに常に表示されるようになり、任意のタイミングでリロードすることが可能になった。 逆にステータス画面でのリロードは不可能になった。これにより常にリロードタイミングを意識した立ち回りが求められる。 リロード時間も武器改造により縮めることが可能となり、システムとの釣り合いを図る意味でも変更されることとなった。 庇護対象のキャラクター「アシュリー」が同行することがある。 アシュリーもHPゲージが存在し、当然敵の攻撃も当たる。彼女が死亡したり、敵の手でマップ外に連れ去られた場合もゲームオーバーになる(*12)。 あるマップではアシュリー自身を操作して進む。当然、武器も体術も使えないので敵からは逃げるしかないが、テーブルの下をくぐって追跡をかわしたり、随所にあるランプを投げつけて撃退するといった行動が可能。 プレイヤーの実力に応じてゲームの難易度を自動調整する機能(いわゆるゲームランク)が搭載されている。 ミスをしないで進むとゲームランクが上がり敵の耐久力、プレイヤーへのダメージ、敵の戦意、後述のQTEの難しさが上昇していく。 最高難易度「PROFESSIONAL」では、このゲームランクが最高に固定される。ノーマルモードをパーフェクトにプレイした場合のゲームランクは最高難易度と同じだが、アーマー(防弾服)が買えない、終盤でヘリの援護がほとんどないなどの違いもある。逆に最低難易度「AMATEUR」はゲームランクの初期値が最低で、上がり辛く下がりやすい。 この仕様のおかげで下手な人でもある程度楽に進められ、また最高難易度もノーマルの最高ランクとほぼ変わらないためTPS初心者でもノーマルから入りやすく突破しやすいという丁度いいバランスになっている。さらに上級者にとって、様々な縛りプレイの余地があるのも素晴らしい。 手動で銃の照準を合わせる仕様の追加に伴い命中率が計上されるようになり、各チャプターの終了時とゲーム制覇時に総計命中率が表示される他、倒した敵とゲームオーバー回数も同様に記録されるようになった。ちなみにいくら外そうがペナルティはない。 これを逆手に取って、逆の意味で困難な「命中率0%プレイ」をニューゲームで成し遂げたプレイヤーもいる。必然的に火器を直接命中させることは出来ないので100%程ではないがやりこみとしては難度が高い。 後続作では命中率、死亡数、撃破数が全てスコアや報酬に影響を与えるので自由度が低下し、こうしたプレイは推奨されなくなってしまった。 レオンの持っている通信機を通じてアメリカ政府側のバックアップキャラや敵の幹部と会話する要素が採用された。 『メタルギア』シリーズの通信に近いが、シナリオ進行に応じて強制的に挿入されるのみであり、こちらからの自発的は通信はできない。 ここでのやり取りはレオンの不敵でアイロニカルな性格が遺憾なく発揮されており、名シーンがいくつも生まれている。 クリア後の追加要素 ゲームクリア後は、獲得した装備・資金を引き継いでの周回プレイができるようなる。シリーズとしては初の要素。 ショップに新たな装備が追加される他、品揃え・改造のラインナップも維持されるため、2周目も新鮮な気持ちで遊べる。 一度クリアすると先述の「THE MERCENARIES」の他、シリーズお馴染みのコスチュームチェンジも解禁される。 PS2版以降ではコスチューム2が追加されており、しかもアシュリーのそれがまさかの「フルプレートアーマー」である。 ありとあらゆる一切のダメージを無効化(*13)し、さらに「アシュリーを担いだ敵が重みで倒れてしまう」という効果が付くため、わざと捕まるように仕向けて囮役として利用できるようになるなど、可憐な容姿が台無しという点を除けば至れり尽くせりである。 性能だけではなく、受け止める度にレオンが腰を痛める、アシュリー操作時のメニュー画面でいちいちポーズを決める、など見た目通りのネタ的な面もある。 賛否両論点 ホラー性の縮小・減少 クリーチャー造形は良好で、少なくとも初見ではホラーゲーとしての醍醐味を味わえる。恐怖心を煽るような演出も少なくない。 特に即死攻撃を仕掛けてくるチェーンソー男、およびチェーンソー姉妹は序盤から登場するので、こちらの装備の不十分さもあいまって過去作品のクリーチャーとは別種の恐怖を与えてくる。 ただし、敵に柔軟に対抗できるアクションや武器が多いため、慣れるとアクション性ばかりが突出し、ホラー性が削がれてしまう。 例えば終盤に出現するクリーチャー「リヘナラドール」は、BGM・演出・デザインのいずれも充分にホラーゲーとしての水準を満たしているが、唯一かつ極めて有効な対処法が直後に見つかるので、折角の恐怖演出が全く長続きしない。 初遭遇時は倒すのが非常に難しい状態で3体ほどの襲撃を切り抜けねばならずかなり怖いが、対処法さえ手に入れば遠距離から一方的に倒せる上、倒すと高額の資金を確定でドロップする。初見以降は完全にボーナス扱いである。 強いて言うならライフルの残弾が僅かな場合や、狙撃が苦手な人なら外せないというプレッシャー(*14)から苦手意識を感じる程度。知っていれば対策としてライフルの残弾を温存しておくはずなので本当に怖いのは初見のみである。 強化版の「アイアンメイデン」もより醜悪な外見や初遭遇時の演出、攻撃方法は恐怖演出としていい塩梅なのだが、弱点はリヘナラドールと同じでしかも登場時には上記の対処法が入手済みなので、接近さえしなければ怖い相手ではない。 敵が従来作に比べてかなり多く配置されており、必然的に戦闘の回数が大幅に増えている点も、アクション性が突出する要因の1つである。 過去作とはゲームの雰囲気とシステムが大幅に変化している事もホラー性を削ぐ一因である。具体的には敵を倒すと金やアイテムが手に入ったり、素性不明の商人が武器を売ってくれたりといった面が当てはまる。 「朽ち果てたゾンビの群れをかき分け、崩壊した街から非力な生存者と道具をやりくりして脱出」という孤独な戦いだった『2』とは違い、「悪の組織である教団を懲らしめつつ攫われた身内の人間を助けるため自らアジトに乗り込む」というある種前向きな目的があるのも大きい。 実際は見込んでいた支援も早々に絶たれ、アシュリー以外の味方も次々死亡していく中での任務遂行という充分孤独な戦いなのだが…。 やはり武器商人の潤沢なバックアップと、旧知の仲であるエイダの存在。何よりレオン1人でも充分強いという点が孤独感の軽減に貢献しているからだと言える。 ゲームとして見れば納得も行くだろうが、「サバイバル」ホラーとしてのリアリティは過去作以上に薄まった印象が否めず、そもそもホラーゲーとして作っているのか?と思わせる演出・ギミックも多い。 刃状のペンデュラムの間を潜り抜ける、トロッコに乗って坑道を突っ切る、スタイリッシュにレーザーを避けると言った到底ホラーゲーとは呼べないシーンもちらほら。特に「歩き出した巨大サラザール像から逃げる」シーンなどはホラーどころか完全にギャグである。 見ての通り、これらは従来シリーズにはほぼ無かった「趣向を凝らしたギミック」であり、恐ろしい殺人トラップと言うよりは、それを突破する様子を受け手が楽しむためのエンターテイメント的な余興の意味合いが強い。ホラーとして必要なのかとかなり意見が分かれそうなところではある。 発売当時は一部でジャンル名「アクションゲーム」と紹介されていたりなど、元よりホラーと見做されていない節すらあった。最初のGC版パッケージ裏の煽り文句も「大統領の娘を救い出せ!?」というホラーらしからぬものである(*15)。 シリーズ恒例のゾンビが登場しない スタッフの「ゾンビは絶対に走らせない」という理念により、本作のガナードが考案されたとのこと。従来の「歩くゾンビ」が本作の戦闘システムに合わないことは間違いない。『3』の時点で走るゾンビがいたのには目を瞑ろう。 本作ではゾンビに代わって、「普通の人間に近い敵が殺意むき出しに襲ってくる」という新たな恐怖性を推しているのだが、敵の人間らしい動きが前面に押し出された。 これにより、これまでの「非人間的なクリーチャー相手に立ち回るホラーゲーム」としての要素はかなり薄れてしまっている。「もうバイオハザードじゃない」「名前を変えれば気持ちの整理がついたのに」という意見も出た。 また別の意見として、次回作以降は敵の高性能化が進み、最終的にはFPS/TPSのような銃撃の応酬がメインとなっていったため、そのターニングポイントとして本作を嫌う層も存在する。 身も蓋もないことを言ってしまえば、このガナードが新たな恐怖性に貢献しているか、と問われれば正直頷けないものがある。 恐怖性も感じられなくはないが、それも本当に最初だけ。出現頻度が非常に高い上に空耳が多い(どちらも後述)ためネタ扱いされることもしばしば。 もっとも、これはこれで本作を象徴する存在として愛されているので、一概に問題点と呼べるものではないが…。 キャンプメニュー関連 ナイフ以外の武器は従来のようにメニュー画面を開いて切り替える必要があり、やや面倒。 本作は多種多様なアイテムをまとめて所持できる上、手榴弾系のサブウェポンも強力なので、戦闘中にメニューを開いて武器を切り替えるべき場面は多い。特に「THE MERCENARIES」では顕著。 ただし、メニューを開いている間はゲームの時間が止まっているので余裕を持って落ち着いて武器を選んだり回復することができ、敵の眼前でも瞬時に武器を切り替えられたりなど、初見のプレイヤーには優しい仕様でもある。 今作の煩雑なアイテム管理のシステムはリアルタイム進行との相性が悪いことに加え当時のハードの性能的な事情もあり、リアルタイム性を犠牲にするのは致し方ない面もあるだろう。 VR版では片手武器・両手武器・回復アイテム・手榴弾の4カテゴリを同時に装備する方式に変更されている。 アシュリーについて 庇護対象であるアシュリーには設定上当然だが戦闘能力が絶無に等しく、何かと足枷になりやすい。 「敵から離れろ」といった臨機応変な号令は出せないので、敵に襲われにくい地形やコンテナの中で待たせるとよい。しかし、前者はレオンが戦っている最中でも「どこに行くの、レオン!?」と頻繁に叫ぶため、とあるソニックシリーズの作品でのサポートキャラ並みに少々鬱陶しく感じることもある。 体力の初期値/最大値がレオンの半分となっており、敵の近接攻撃1回で瀕死になりやすい。 標準的なガナードはアシュリーを担いで連れ去ろうとするため、レオンへの攻撃の巻き添えにさえ注意すれば基本は攻撃されない。しかし、それ以外の敵は平然とアシュリーを殺傷しようとするものも多い。 また、レオンの攻撃は体力に関係なく一律即死。ハンドガンやナイフを手足に当てただけでも死んでしまう。敵に担がれたアシュリーを助けようとしてうっかり当てようものなら即任務失敗である(*16)。 なお、『RE 4』では、彼女に銃弾の標準が強制的に合わない様に改善されているが、破片手榴弾などの他の武器で彼女を巻き込んでしまうと死亡させてしまうリスクの改善はされていない。 レオンの射線に入ったり、敵に近寄られるとしゃがんでしまう。このため、慣れないうちは敵に囲まれた状況を脱しにくい。 もっとも、この仕様は上述した「アシュリーがいきなり射線に飛び込んでくる → うっかり誤射 → ゲームオーバー」の防止に繋がっている。また、待機指示を出していない状態ならばレオンの前方にいない限りは自動で背後に移動するので誤射の心配はあまりない。 古城にある「水の広間」ではレオンが一階の敵を捌きつつ、2階でクランクを回すアシュリーを護衛しなければならない。的確な狙撃と状況判断を求められるので苦戦しがち。 梯子を上る事はできても基本的に降りられないので、いちいちレオンが下で受け止めなければならず面倒。しかし「なぜアシュリーは梯子を降りられないのか?」については一切理由付けがない。AIの技術が発達してないからであろうか? レオンは着地可能な場所ならどんな高さからでも飛び降りられるがアシュリーはそうも行かないので受け止める必要がある。それは分かるが、「レオンは降りる時に梯子なんか必要ないから使わない」→「レオンが梯子を使わないからアシュリーも使わない。でも高所から飛び降りられない」→「よって、梯子があってもレオンが受け止めなければならない」というのは些か疑問である。 なお、アシュリーパートで直接操作する際は昇降ともに可能なので、システム的に実装できなかった訳では当然無い(*17)。 なお、『RE 4』でのアシュリーはちゃんと自力で降りるので、その辺りでの矛盾は解消されている。 またアシュリー本人の問題ではないが、ルイスや主人公であるレオンからすらもセクハラ発言を受けていると取り得るシーンもある。 先述のように本作のレオンのキャラ人気は非常に高く、女性人気をも獲得している程なので、若い女性プレイヤーはもしかしたら気になる点かもしれない(本作の本来のターゲット層ではないが)。 もっとも、ハリウッド映画的ノリとしてはよくあるジョークだし、現在ほど性に過敏な時代ではなかった頃の作品としてはさほど珍しくもない程度。アシュリー自身も真に受けず軽く流している。しかし後のVR版では修正されており、『RE 4』でもこれらのセリフが削除されている。 本作の特徴でもある庇護対象なのだが、実際のところは同行するシーンはそれほどない。 チャプター2-1のラストで合流し、しばらく行動を共にするのだが、3-1のラストでまた捕まってしまう。3-4でのアシュリー操作パートを経て合流するが、次の4-1の途中で早くも捕まる。 そして、次に合流するのは5-1のラストとかなり後。ところが次の5-2のラストではまたしても捕まる。あとはラスボス直前で救出するので、一緒に進むステージはほぼ皆無も同然(*18)。 見ての通り、最初以外は合流しても次のステージですぐに捕まっている。いくらなんでも簡単に奪い返され過ぎである。このワンパターンさは後述するシナリオの問題にも繋がっている。 いない方が自由に戦えるという点も確かにあるが、本作の特徴の1つとして前面に出した割にはややおざなりな印象も否めない。単純に後半のアシュリーの出番の無さ、影の薄さという問題も。 ただし、ホラー物にありがちな「味方を罵ったり、ヒステリーを起こして事態を悪化させる」といった不快な行動はほとんどない(*19)。 ストーリー中ではヒロイン役をきちんとこなしており、容姿も童顔且つ上述のようなセクハラ発言を受けるだけのプロポーションの持ち主であり、キャラ人気は高い。 ゲームとしては基本的にレオンの後を付いてくるだけなので、ありがちな「2人分の操作が複雑」や「AIが馬鹿で、勝手に動いて死んだりアイテムを使う」的なイライラはない。 また、戦闘能力を持たないという設定は最後までしっかり守っており、同じ女子大生でも重火器の扱いに長けてクリーチャーを倒して回る某妹のようなツッコミ所もない。敵の凶器攻撃には多少耐えるけど。 アシュリーはアメリカ合衆国大統領の娘であり、大学にも通っているので相応に賢い。それは分かるのだが、なんとゲーム終盤で自信満々にブルドーザーを操縦するシーンがある。 乗り込む際には「Leave to me Leon (私にまかせて!レオン)」と言い放つ上に、実際の操作も淀みなく、排土板で障害物を破壊してみせる。 しかも前述のセリフが、よりにもよって「見ててみぃレオン!」という空耳に聞こえてしまうので、なおさらネタにされやすい。 この違和感を解消するためか、『RE 4』では工業系の大学に通っている設定が追加されている。 問題点 カメラに関する操作性 前述のように、本作は従来の「固定カメラ切替方式」から「ビハインドカメラ方式」…つまりTPSに変更されているのだが、これに若干の問題がある。 一般的なTPSは「左スティックで移動、右スティックでカメラ移動及びエイム」である。しかし、本作は「左スティックで移動及びエイム、右スティックでカメラ移動」となっており、基本的に変更不可(*20)。つまり右スティックでのエイムができず、一般的なTPSに慣れたプレイヤーだと少々やり辛い。 TPS経験者には違和感のある仕様といえるが、本作からこの様なジャンルのゲームに初めて触れる様な人や過去作の経験者であれば「こういうものなのだろう」と受け入れることが出来るくらいの問題ともいえるが。 この操作方法のため、移動しながらの攻撃は不可能。いちいち立ち止まって攻撃するのは旧作の特徴に則っているのかもしれないが、アクション性が大きく向上している分、気になる点である。 なお、過去作と違って照準の自動補正はない。細かな弱点を突かないと厳しいゲームデザインもあり、むしろアクション面でのハードルはかなり高くなっている。 この辺りは他にTPSのプレイ経験があるかどうかで大きく見方が変わってしまい、TPSのように緻密さが要求される操作性にするとこれまでのプレイヤーがついて行けなくなる可能性も捨てきれない。 結果的にはFPSにとらわれず独自のプレイフィールをもたらし、落ち着いて射撃できるという利点も存在する。 「走る」が右スティック付近のボタンに固定されており、ダッシュ中はカメラ操作が困難になるのも不便。 本作は当初GC独占供給と発表されており、「ボタンの少ないGCコントローラに合わせた操作性」との見方もある。 VR版では現代のFPS/TPSや、他のVRゲームに準拠したスティック操作に変更されている。 人によっては3D酔いを起こす場合がある。「前作までは全部クリアしたが、今作は最初の村で断念した」という人も。 物陰にアイテムが隠されている場合も多い。アイテムの位置を知らない初心者ほど、上下左右に視点を動かして探すので酔いやすくなる。 中盤のアシュリー操作パートでは、視点が『CV』のような半固定カメラになり、これ自体はファンサービスとして機能している。 しかし操作感が通常のTPS視点と変わらないため、従来のラジコン操作と比べて旋回性能が低く、もっさりしていてかなり操作しづらい。カメラワーク的にも敵の位置が捕捉しにくいため、画面に映っていない敵にいきなり掴まれてしまうことも。 なお、海外版ではこのアシュリー操作パートでもTPS視点にされている(*21)。無論こちらの方が操作はしやすい。 QTEに対する不満 ムービー中に多く見られる強制発生のQTEは、基本的に「成功=生存/失敗=死亡」となっている上、入力候補の全押しが通用しない(*22)ために落ち着いてムービーを見ることができず、入力のシビアさも相まって初見殺しと化している。 1つのムービーで何度も発生したり、連打の後に他のボタンの同時押しを要求されるなど、悪い意味で隙が無い。特に、難易度プロの落石やクラウザーとの初遭遇ムービーは極めてシビア。タイミングが合わない人は何十回も死に続ける。 落石は連打 → 他のボタン同時押しの例で、しかもかなりの連打を要する。これが序盤から登場するため、冗談抜きにここで詰まるユーザーもいた。 クラウザーとの初遭遇ムービーはかなり長いうえにスキップできない(*23)ので、途中で失敗=死ぬとまた見直す羽目になる(*24)。 本来のゲーム性と関係ない部分で行き詰まっては何度もリトライさせられるなど、ストレスを感じる方が多いのでかなり批判された。QTEに関する議論や掲示板でも、「悪いQTEの代表例」として『4』『5』『6』の3作が挙げられる場合が多い。 カプコンも流石にまずいと感じたのか、Wii版(リモコン有)のQTEは難易度が低くなっており(*25)、PS4/One/Win版は入力候補の全押しが通用する。VR版では全てコントローラーを振るか、特定の方向に動かすとなっている。 「ムービー中のQTEは失敗=即死」で「全押しが通用しない」ので極めて評価が低いが、「戦闘中のQTEは成功=回避(失敗や無視でも即死ではない)」で「全押しや連打が可能」なので、むしろ大幅に有利になる場合もあり、高い評価を与える人もいる。 この2種類のQTEの違いが混乱を招く場合もある、「あれ? 全押し通用するのか!」からの「全押し通用しない死」は多くの人が陥っただろう。 回避アクション中は無敵だが、終了後の位置関係や攻撃判定の持続時間によっては被弾する事がある(ヴェルデューゴのシッポ攻撃など)。 これ以外に戦闘中のQTEは「入力表示中に攻撃できない」という現象を高確率で引き起こす(特にクラウザー戦で起きやすい)。 今作のボスはマグナムなどの高火力武器で怯むこともあるので、「敵の攻撃を潰せる状況で、なぜか発砲できずに被弾」という現象は理不尽。 「ムービー中のQTE」とも「戦闘中のQTE」とも異なるものに、「戦闘中の体術」がある。体術は発動条件があり(頭を撃って近づけば回し蹴り、膝をつかせて近づけばベリィなど)、プレイヤーの意志で発動できて爽快感があるので、とても評価は高い。 ステージの問題 本作は1周あたりのボリュームがあり、バリエーションに富んだ敵やステージが用意されているので、数周は飽きずに楽しめる。 しかし、それでも一本道感が強いために退屈だったり面倒臭く感じる場面も少なくない。 特に中盤の古城のステージはその長さに加えて、テンポが悪くやれることが少ないアシュリー操作パートの存在もあって中だるみしやすい。大量のガナードに襲われるパニックホラー的なインパクトもあり、「序盤の村が一番楽しかった」と語るユーザーも多い。 例を挙げると古城の終盤から孤島全体にかけて、「仕掛けを作動させる → 敵が出現し、仕掛けを解除される → 敵を倒し、仕掛けを再度作動させる → さらに敵が出現する」といったパターンが多く見受けられる。 さらに、仕掛けの半分近くが連打系統で面倒。パートナーに任せても結局は敵との長い戦闘と同じことの繰り返し。なぜこのような手順を踏む必要があるのだろうか。 他にも孤島は仕掛けがカードキー一辺倒で捻りがなく、かなり不評である。 敵クリーチャーの配置が極端にガナードに偏っている。 旧作でもゾンビが圧倒的に多く登場していたが、中盤以降はハンター・リッカー・ドレインディモス・エリミネーターと言った「高HPと素早さを両立した中堅クラスの雑魚」の配置が増えていた。 しかし、今作は終始ガナード尽くし(*26)であり、時々「集団中ボスのような扱いで他クリーチャーがまとめて出現」というパターンの繰り返し。 また、劇中のファイルにある「プラーガを植え付けられたもの同士は意志疎通できる」という設定が敵配置に活かされていない(*27)。エルヒガンテに至ってはムービー中で味方のガナードも御構い無しに叩き潰す始末で、プラーガの支配がほとんど意味をなしていない。 ただし、エルヒガンテや設定上のガラドール(*28)に限らず、プラーガが寄生しているからといって完璧に連携が取れる訳ではない。意思疎通できると言ってもそれで知能の低下や狂暴化を補えるほどではないようである。 ガナード以外ではコルミロス・アルマデューラ・ガラドールなどが存在するが、どちらも出番は3回程度で、カラスやヘビにすら劣っている。 リヘナラドール系とノビスタドールは出現数が多いが、後者に関しては出現数が多いだけで、登場機会自体はやはり3回程度しかない。 だんだんとホラーではなく戦争モノになる流れ。 最初は顔色悪い村人 → プラーガ露出と薄気味悪い要素からクリーチャーモノヘ上手く変化するが、古城 → 孤島となるにつれて敵のビジュアルが傭兵のような武装兵になり固定砲台のガトリングや大砲、ロケットランチャーなどで武装し始める。ついには携行式のガトリング砲で武装した敵なども出現し、機銃や爆撃の音が鳴り響く戦場と化してしまう。 こうなると『バイオハザード』よりランボーや他の戦争映画の様に見えてくる。思い出した様に中ボス戦やプラーガ露出を入れてくるが、近代兵器を振り回してくる敵にもはやクリーチャーを相手にしている感じはない。 要するに「敵が武器を持つガナードに偏っている → 終盤だから強い敵を出す → 戦闘向けの兵士タイプがぞろぞろ出てくる」というのがこの原因であり、孤島エリアでも「旧作B.O.W.っぽいリヘナラドールやアイアンメイデン登場」などといった場面は普通にホラーとして評判は悪くない。 設定上、ここでプラーガの研究が行われていた手術室や実験室があるので、ここで製造されていたはずのガナード以外のクリーチャーがメインで出てくるようにすれば幾分印象も変わっていたかもしれない。 孤島以降に出現する戦闘員は、宗教団体の私設部隊なので重火器が扱えないという設定。しかし邪教徒を含め、何故かロケランとガトリング砲台を扱う個体がいる。 また、ゲーム開始が昼間で明るく、途中から夜になるが前半に集中し、中半は「照明明るい城内」後半は「敵要塞」と暗がりが少なく、そしてまた明るい外に出る。 次回作ほど真昼間ではないが、前3作の様な「薄暗い不気味な場面」や「夜の不気味さ」が少ない。特に城内は赤い絨毯やシャンデリアなど、どちらかというと「華やか」な場面が多い。 前作のリメイク版『バイオハザード』や『バイオハザード コード ベロニカ』が「暗すぎてアイテムが見えない」とよく指摘されたが、確かに明るくなりそういった問題点は解消されたものの「人が生活する明るさ」のレベルである。 ゾンビではないガナードの「普通に暮らしている寄生された人達」の演出もあるだろうが次回作を含め、明るい方へ偏っている(*29)。 シナリオの完成度 アクション映画的な演出や息つく間もない連戦の数々でプレイしている最中はあまり気にならないかもしれないが、見回してみると本作のシナリオはシリーズ中でもかなり薄くツッコミ所も多い。 + ネタバレにつき折り畳み レオン達をどうしたいのか謎の敵陣営。 序盤でレオンを気絶させて監禁し、プラーガの卵を植え付けるのだが、その直後にガナードが大斧でレオンを殺しに来る。レオンを洗脳して味方にしたいのか、それとも始末したいのかはっきりしない。 「レオンと共に監禁されているルイスを処刑しに来た」という見方もあるが、この時点ではルイスから重要な情報を引き出せていないため、やはり不自然さが残る。 その後の調べで、監禁はサドラーの命令を受けた村長によるものと判明し、さらに進んだところでレオンは村長に拘束される。しかし、村長は「同族になったようだが目障りになるようなら容赦しない」という旨の発言をした後、レオンを解放してその場を去る。捕獲するつもりはないのかと思いきや、そのすぐ後に「脱走したレオンとルイスを捕獲せよ」という村長からの指令文が見つかる。 アシュリーは教団の企みにとって欠かせない存在であり、死なせると利用価値を失ってしまうので「殺さずに奪い返せ」という命令が下っているはずなのだが、村長もサラザールもその他のいろんな敵も、アシュリーを殺す気でいるとしか思えない行動をとっている。 村長はアシュリーを連れて逃げるレオンに対して、知性が低くまともに制御できないエルヒガンテを放ってくる。進行ルートによっては遭遇しないものの、エルヒガンテはアシュリーに対しても見境なく攻撃するだけであり、明らかな人選ミスと言わざるを得ない。サラザールはアシュリーを殺そうとしたり(*30)、捕らえて儀式を行おうとしたりと行動が支離滅裂。2人ともサドラーの命令に従っているのだろうか?(*31) 標準的なガナードは、レオンを見かけると攻撃し、アシュリーを見かけると捕まえようとする。これ自体は問題ないのだが、レオンへの攻撃にアシュリーが巻き込まれる可能性があり、体力次第では死亡してしまう。 そしてガナードは様々な武器を使う。たとえば手斧・鎌・フレイル・スタンロッド・チェーンソー・ボウガン・ダイナマイト、投石器など。どれもたいへん危ない。とくにダイナマイトや投石器は大雑把な範囲攻撃であり、アシュリーを巻き込む可能性を考えると迂闊に使用すべきでない(*32)。にもかかわらずアシュリーがそばにいても平気で使ってくる。 サドラーと初めて対峙したとき、邪教徒ガナードがアシュリーを連れたレオンに対してボウガンを放ってくる。間一髪で避けられるのだが、紙一重でアシュリーに当たりかねなかった。レオンよりもアシュリーに当たりそうだったほどに。 ガナードが車やトラックに乗ってレオンとアシュリーめがけて突っ込んでくるという場面がいくつかある。うまく対応できなかった場合、レオンだけでなくアシュリーも死んでしまう。 物語後半ではブルドーザーで移動する場面があるのだが、運転席にいるのがアシュリーだけであるにもかかわらず、なぜか正面からトラックが突っ込んでくる。また、この場面のガナードはアシュリーを捕獲しようとせず、手持ちの武器で迷うことなく攻撃してくる。 これらの行動でアシュリーが死んでしまえば当然のことながら計画は失敗。合衆国からの恨みだけが残る。人質という抑止力を失ってしまえば、名前も活動地点も割れている教団に未来はない。まさに百害あって一利なし。いったい何を考えているのか本当に理解不能。 余談だが、約2年前にもカプコンは生け捕りにしなければならない主人公を敵が明確に殺そうとするゲームを出している。もはや割り切っていたのだろうか? サラザールが差し向けるボス「ヴェルデューゴ」の1体は戦闘前にレオンの退路を断つ。もう1体とは直接戦わないものの、レオンがサラザールに刺したナイフを引き抜き投げ返す等、知性の高さが窺える。 しかし前者はレオンがエレベータで逃げた場合、主の命を受けているにもかかわらず追ってこない。 ヴェルデューゴは高い身体能力と、床下や天井裏の僅かな隙間に潜める柔軟性を併せ持っており、エレベータシャフト程度は苦もなく通れるはずなのだが…。なお、レオンが戻れば再戦可能。 サドラーはサドラーで、頻繁に連絡を入れてきては「不敵な笑みを浮かべて余裕ぶった態度で挑発を繰り返す」という姿勢を崩さない。 これは序盤から最後まで終始一貫しているのだが、そうこうしているうちに村長とサラザールを倒され、教団はほぼ壊滅状態となり、やがてアシュリーを奪還され、体内のプラーガも除去され、最終的に自分も死ぬという間抜けな末路を迎える。 その末路は、殺す事もできたエイダを見せしめとして生け捕りにした結果、エイダからレオンに渡ったロケットランチャー(特殊弾)で爆殺される(*33)というもの。いくらなんでもあんまりである。彼は今回敵対することになる教団のトップであり、自称「この教団のカリスマ」とのことなのだが…。 目前にレオンがいるのに殺さず立ち去り、部下を殺されても悔しそうな様子は一切見せないなど常に余裕ある態度を取るため何か強力な切り札でもあるのかと思わせられたのだが、特にそんなものはなかった。 最終決戦でも、レオンを体内のプラーガを通じて操ろうとするも、既にすぐ手前の部屋にあった放射線機器でプラーガを除去されていたために失敗する。そんな所にあったら使われるに決まっているのに、まだ寄生されていると思って得意げに手をかざし「無駄だ」と返される様は実に間抜けである。 最初の敵である村長、中盤の敵であるサラザール、最後の敵のサドラーと三度に渡って「いかにも仕込みがありそうな敵なのに、普通に戦いが始まって倒したらそれで終わり」という展開になるのでとにかく単調である。 村長もサドラーも、対決前のイベントではレオンを圧倒したりエイダの銃撃を物ともしなかったりなどで「こんな奴に勝てるのか」と思わせるような強大さをアピールする割に、いざ対決となれば普通にクリーチャー化して普通に倒せてしまう。 人間の姿の時の方が強いのでは、と言いたくなる。実際PS2版以降で追加されたエイダのシナリオで人間状態のサドラーと戦闘する場面が存在するのだが、クリーチャー化した後より強敵と言われることが多い(*34)。どうやらこの教団にカリスマはいなかった様だ。 サラザールに関してはひたすら小物感を出しながら、最後に「プラーガ母体と融合して巨大なクリーチャーと化す」という形で意表を突いてくる。他に比べれば仕込みがあり、インパクトも残せている。 ただ、この母体も重要な存在の割にサラザール共々終盤に差し掛かる前に倒してしまう訳だが。 レオン側の行動にもツッコミどころがある。 レオンが落とし穴に落ちた際に鉤付きワイヤーを使って落下を防いだり、アシュリーが攫われそうになったときに咄嗟に発信機をくっつけるなど「そんな便利な道具があるなら最初から使え」と言いたくなるシーンがある(*35)。 レオンはアシュリーと合流した後に合衆国に救援を求めるのだが、寄こされる救援はヘリ2機のみ。大統領が絡んでいるにしてはあまりにも援護が頼りなく、案の定どちらもカプコン製ヘリのお約束で撃ち落とされてしまう(*36)。 一応、裏切り者の存在から合衆国は戦力を小出しにせざるを得ないという説明が作中ではなされているが…。 作中では何度か危険な感じがするからとアシュリーを待たせてレオンだけで進むシーンがある。しかしボス戦前は分かるのだが、あるマップは説得力に乏しい上にかなりの時間放置することになる。 そこでアシュリーを待たせる理由は、1人乗りっぽい動く足場があったからというだけ。結果的にその奥のマップでキーアイテムを回収して戻ってくることになるのだが、そんなことはこの時点では分かりようもなく、普通に考えてこういう所で庇護対象を放置するものではない。 しかも、ボス戦前のように「隠れてろ」とは言わず、ただ「ここで待ってろ」と告げるのみ。ゲーム的には大丈夫とは言え、もしその間に敵に捕まったらどうするのだろうか。しかもここは、奪い返されていたアシュリーを再度救出した直後である。 メタ的な話をするなら、その奥は炎のトラップやギミックが施された危険なマップであるため、アシュリーがいたら攻略上不都合だと言うことかもしれないが、ならばアシュリー同行時に行くようにしなければ済んだ話ではないだろうか。 全体的に、ゲーム的な都合なのはわかるとはいえ状況にそぐわない行動が多々指摘されており、バカゲー的な雰囲気が出てしまっている点は否めない。 敵味方のどちらにしても「ゲーム中でのキャラクターの行動」と「シナリオを考慮したときの行動」がまるで一致していない。矛盾すらしているため非常に強い違和感が生まれている。 こういう問題がシナリオに起因しているのは事実だが、一部の演出を少し変えることで回避できた場面もあったはず。 上でも記されているが、サラザールが吊り天井の罠でレオンをアシュリーもろとも殺そうとしたり、アシュリーが運転するブルドーザーにトラックが突っ込むような描写は完全な蛇足であろう。 カットしてもシナリオの大筋に影響はないし、むしろ付け加えているがために余計な違和感が生じている。まさに蛇に足を描き足す行為である。 これはシナリオライターだけの問題ではなく、制作スタッフ全体がおざなりに作っているように思える。一応シナリオに関しての理由はあるようだが、それは後述。 根本的な問題として、本作のストーリーはかなり盛り上がりに欠けている印象が否めない。 基本的に本作は「敵を倒しつつ先に進む → アシュリーが合流/離脱 → 幹部から連絡が来る」という流れであり、それが終始続く。 『1』の仲間の裏切り、『2』終盤のドラマチックな展開、『3』の主人公のTウイルス感染、『CV』のスティーブの悲劇といった、過去シリーズにはあった危機的盛り上がりが少ない。 ルイスについてはレオンとの共闘やその最期などから本作では比較的盛り上がり所を担ってはいるのだが、ストーリーの約半分が終わった頃というかなり早い段階で退場してしまう。 エイダとの関係も、再会しただけでストーリー上の大きな進展はなし。背後に見えるウェスカーの影も結局影だけで終わる。最終ボスとの決着も『2』のオマージュであり、全体的に淡白。 レオンが上述したように肉体的・精神的にタフになったのに加え、エイダの方も女スパイのイメージをより強調した峰不二子のようなキャラになっているので、この2人のやり取りはハリウッドのアクション映画的ノリが強い。 ライバル格であるクラウザーに関しては戦闘シーンこそ大掛かりなイベントで描かれるものの、レオンとの因縁などの過去に関してはほとんど語られない。 そもそもレオンと遭遇したそのチャプターで倒されてしまうという退場の早さなので、掘り下げるのが難しかったか。彼の掘り下げは後の『ダークサイド・クロニクルズ』まで待つことになってしまった。 サポートキャラのハニガンも城に入って間も無く通信不能、次の登場はエンディング後という影の薄さ。通信機も、ゲームの3分の2は敵との会話専用機になってしまう。 危機的盛り上がりとなり得る「序盤からレオンとアシュリーを蝕み続けていた寄生体」についても、上述した通りラストバトル前に都合良く設置された放射線機器であっさり除去されてしまう。 作中では徐々に侵食が進む様子が描かれたり、孵化したら普通の方法では除去できないなどと語られ、「一体どうなってしまうのか」と緊迫感を与えるのだが、最後の最後で急に出て来た機械で一発解決である。 しかも薬で抑制を続けてきたレオンはともかく、彼よりも先に卵を植え付けられて抑制もしていなかった(*37)アシュリーすら簡単に除去に成功するのはいささか拍子抜けであり、御都合主義と言わざるを得ない。 アシュリーは作中でも「儀式」なる何かを施されたり、「たぶん彼女が先にやられる」と忠告されたり、終盤にはサドラーに操られるシーンすらもある。 これらの描写から体内のプラーガは相当成長が進んでいるように思えるが、除去の処置は少し苦痛に喘いだだけで驚くほどあっさり済んでしまう(*38)。 直前にも怪しい機械に掛けられており、レオンに助けられた時は意識が朦朧としていたのだがマップを切り替えた瞬間に正気に戻っており、普通に歩けている。 エンディングではアシュリーがレオンに「あの女の人誰なの?」とエイダのことを尋ねるが、そもそもアシュリーはエイダとまともに会っていない。 一応、ラスボス前に救出するシーンではエイダが敵に銃撃する隙にアシュリーを助けるが、前述の通りこの時のアシュリーは意識が朦朧としており、エイダの存在を認識できているかも怪しい。 流石におかしいと思われたか、やや強引だが「the another order」にてラストバトルの最中にエイダとアシュリーが目を合わせている場面が描写された。 最終的に爆破された孤島はともかく、村や古城で生き残ったであろうガナード達がその後どうなったのかが全く語られていない。 プラーガに命令する教団の幹部が全員死亡し、村の入口も崩壊したので犠牲者が増えることは無いだろうが、危険な寄生生物であるプラーガとその宿主が多数健在なことに変わりはなく、一抹の不安が残る終わり方となってしまっている。 これと同様の結末は『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』などでもあるので、この手の微小生物系の「生物災害」のシナリオでつきまとうものとも言える。 強いて言えば前々作と前作で「ミサイルで街ごと破壊して滅菌」という力尽くで解決した例がある。また、後のシリーズでは対B.O.W.特殊部隊などが事件後にクリーチャー殲滅を行なう描写もある。 ただ、この手のシナリオにおける主人公の目的の大半は「生きて脱出すること」であり、それを保留にしてまで自力での脅威の殲滅に拘る作品はそうそう無い。本作のレオンも「アシュリーの捜索・奪還と保護」が目的であり、ましてやアシュリーを連れ回してまでプラーガ殲滅などする理由も無い。 後の作品ではやはり爆発で解決したり、また特殊部隊が乗り込んで解決するという例もあるので、中途半端な描写は制作側も意識していたのだろう。 PS2版の追加シナリオ「the another order」の一部が本編と矛盾している。 序盤の村でエイダが敵に捕まって長時間意識を失っていた事が判明するが、本編の時系列的ではレオン宛ての手紙を書いていた時であり、矛盾が生じる。 本編のレオンは「村長に襲われるもエイダに助けられる」→「湖へ向かい、ボスを倒した後に意識を失う」→「目覚めた後、エイダからの置き手紙を発見する」→「アシュリーを救出し、ルイスと共闘」の流れを踏んでいるのだが、こちらのエイダの足取りは「村長からレオンを助ける」→「直後、村長に麻酔銃を撃ちこまれる」→「殺されかける寸前で目覚めて窮地を脱する」→「レオンと共闘した後のルイスと接触」である。見ての通り、手紙を書いていたはずの時期は丸々眠っていたのである。 この追加シナリオはいわゆる「後付け」だが、後付け故に辻褄合わせはやりやすかったはず。 ついでに言うと「村長からレオンを助ける」のイベントにはちょっとした発生条件があるため、プレイヤーによってはこのイベントを見ていないというケースもある。そういう意味でもさらにおかしい。 それまでの諸悪の根源であった巨大製薬企業「アンブレラ」が、今作ではストーリー開始前に崩壊している。 しかもその理由が「アメリカ合衆国による業務停止命令」とあっさりしたもの。「アメリカ自体がアンブレラの有力な顧客である為、表立ってアンブレラの悪事を糾弾できない」という公式設定があったのだが…。 これに関しては、後の『アンブレラ・クロニクルズ』等において「ラクーンシティ消滅という最悪の事態が発生しアメリカ政府がこれ以上の隠蔽が不可能と判断して業務停止に踏み切った」という回答でフォローされている。 だがいずれにせよ『3』のエピローグでは事態を隠蔽し続ける社会的な巨悪との孤独な少数派の戦いといった趣を呈していたこともあり、また『2』も『CV』も「さあ!反撃開始だ!」と言わんばかりのエンディングだったため、アンブレラへの本格的な反撃が始まるものとばかり思っていたプレイヤーにとっては肩透かしとなってしまった。 『2』のラストで「アンブレラをぶっ潰す」と息巻いていたレオンが合衆国エージェントになっている件については、『3』のエピローグで示唆はされていた。しかし『3』で決意を新たにしたジル、『CV』でやる気満々だったクリスがどこで何をしていたのかが明かされるのは『UC』まで待つことになってしまった。 開発初期のトレーラーやプレイ動画を見る限り、おそらく初期の段階ではレオンによってアンブレラとの決着が着けられるという内容になるはずだったのではないかと思われる。 このように本作のシナリオは問題点が山積みだが、何しろこれはわずか3週間で作られたストーリーなのである。制作側もストーリーの問題点は把握していた模様(後述)。 これを踏まえてか、次回作の『5』以降はストーリー性が大幅に向上している(*39)。 武器・アイテム周りのシステムについて 入手アイテムのケース内への自動配置が機械的で、散らかりやすい。 どんなアイテムでもケースの左上から収納していくため、アイテムを拾えば拾うほど弾薬・回復薬・手榴弾が雑多に配置されてしまう。 デフォルトの向きで置けない場合は右に90度回転させてスペースを探すもののそれ以外の機能、例えば種類別の自動整頓はない。 消費アイテムの多くは2x1マスのサイズだが、回復薬と手榴弾は縦向きに、弾薬は横向きに置かれてしまうことがより拍車を掛けている。 弾薬を無限にする手段が本作には(一部の武器を除いて)存在しないので、特定の武器のみでプレイしたい場合は弾薬の確保に悩まされる。 ハンドガン、ショットガン、マシンピストル、マインスロアーの弾薬は、一定数所持しているとランダムドロップの候補から外れてしまう。その他の武器はドロップ制限が無い代わりに確率自体が低い。 例外としてハンドガン系のみを所持している場合は、ハンドガンの弾薬のドロップ制限がほぼ無くなる(999発になる)。 そのためハンドガン縛りは比較的容易であり、開発側も想定しているものと思われる。それなら他の武器も同様の仕様にしてくれても良さそうなものだが…。 このためハンドガン以外の武器で縛りプレイを行うには、予め周回して弾をストックしておくしかない。 ショットガン、マシンピストルは弾薬が特定箇所に固定配置されているので、周回していれば、相応の時間は掛かってしまうが必ず集まる。マインスロアーは弾薬の固定配置が無く、弾を集めるためには工夫(*40)が必要。 弾数無限の隠し武器を購入できる(=ゲームバランスが崩壊してもいい)2周目以降で弾薬購入を解禁してくれれば、特定武器による縛りプレイもやりやすかっただろう。 その一方で、ハンドキャノン本体が弾数無限でも弾薬はドロップし続けてケースを圧迫する等、少々困った仕様もある(*41)。 その他細かな点 本作では銃器でギミックを動かす箇所が複数存在するほか、ナイフで倒せない一部の敵(*42)が撃破必須となっているため、シリーズ伝統の縛りプレイ「ナイフクリア」でも銃を持ち歩かないと詰むシーンがある。 もっとも「ナイフクリア」は初代の時点で完全な達成はバッドエンドでしか不可能な縛りだったりする(*43)ので、元々「絶対無理なところは仕方ない」プレイなのだが…。 体術アクションが可能な敵と、ドロップアイテムが重なると体術が出にくい。 というのも、敵が近くにいる際にアイテムを取得すると、体術が可能な状態の敵であってもコマンドが消えてしまう。 ハンドキャノンの微妙な性能と入手方法。 入手条件は「THE MERCENARIES」において、5キャラx4ステージの全てで6万点以上を取るというもの。 時間延長アイテムの確保や独自のスコアシステムを把握しないと厳しく、特に巨大チェーンソー男の処理が難しいレオンはステージ4が鬼門。 そもそもこのハンドキャノン、こうまで苦労して入手するほどの武器かと言われれば、正直かなり微妙なところである。 一応2x4マスという省スペースで、限定仕様にすれば威力99.9+弾数無限になり、弾薬も高額で売れるという高性能な武器ではある。 しかし、シカゴタイプライター(*44)の方が圧倒的に強力で使いやすい上、入手も遥かに簡単なのでハンドキャノンの立つ瀬がない。 Wii版以降ならP.R.L.412も恐ろしく強力なので、ますますハンドキャノンの価値がない。せめて入手条件が逆なら良かったのだが…。 国内GC版には「ガナードを頭部攻撃で倒すと頭が吹っ飛ぶ」というゴア表現があるが、PS2版以降ではカットされている。 その割に、プラーガが出てくる場合はどこを狙っても頭が吹っ飛ぶ。レオンが原因じゃないからいいということか? ただ、頭部攻撃で頭が吹っ飛ぶと、倒したのかプラーガが出現したのか瞬時には判断できないというデメリットもあるのでこれに関しては一概に悪いとも言えない。 レオンが特定条件で使用できる体術「ベリィ・トゥ・ベリィ」は、海外版ではそれで倒した場合は頭部が破壊される演出が入る。 しかし、PS2版以降はガナードの頭部が破壊されない為、倒したかどうかを振り返って、あるいは音で確認する必要がある。 なお、海外版は全ハードで規制はなく、他にも「特定の即死攻撃でレオンの首が取れる」など国内版では見られないゴア表現が用意されている。 ちなみに、ゴア表現のデータ自体は日本版にも収録されているものの、正規のプレイでは規制を解除できない仕様となっている。 総評 ゲームシステムのフルモデルチェンジに成功し、完成度の高い傑作アクションホラーゲームに生まれ変わった。 今作によって本シリーズはハードパワー的な制限による過渡的な仕様を脱し、3D空間の中に没入して戦闘を繰り広げる、よりリアルなゲームとなった。 「『バイオハザード』ならではの要素」が多少減じているのも事実だが、ある意味で今作にて始めて本当の3Dゲームになったともいえる。 操作性の改善や娯楽性の高さから多くのユーザーに受け入れられ、国内外でゲームアワードを受賞している。 移植 + PS2版 本作は当初GC独占供給と発表されていたが、GC版発売前にPS2版の発売が発表され、約1年遅れで発売された。 テクスチャが粗かったりシェーダの再現が出来ていなかったりと、GC版よりグラフィックが劣る。 具体的にはイベントシーンがプリレンダリングムービーなのでコスチュームチェンジが反映されない(*45)、GC版で破壊できたランプや松明などの照明オブジェクトが破壊できなくなっているなど。元々GC用に作っており、PS2の処理能力ではどうしても無理な部分があるためだろう。 そもそもGCに特化し限界まで性能を使って製作されているため、それより性能の劣るPS2への移植は困難を極めた。移植と言うよりもリメイクに近かったらしく、公式HPの移植開発話のスペシャルからそのあたりの苦労を見ることができる。 ちなみに全ハード共通のバグを利用することで、冒頭の村で本来は残り人数が少なくなったときにレオンのいる位置に応じて数名ずつ出現する増援を一度に出せるのだが、PS2版のみ処理能力を超えるらしく全増援出現と同時にフリーズして終わる(GC版などは処理落ちはしてもプレイ続行可能)。 他にもガナードの同時最大出現数が少なくなりその分HPが増加(*46)、一部効果音や音声が削られているなどハードスペックの制限による影響を少なからず受けている。 ただしGC版よりも媒体が大容量であるため、ディスクチェンジの必要はなくなっている。 追加要素は新コスチューム、エイダを主人公とした追加シナリオ「the another order」と、イベントシーンの再生が可能な「ムービーブラウザ」に加え、新武器「P.R.L.412」に、EASYよりも簡単な激ヌル難易度「AMATEUR」など。ただでさえ苦労する移植において、より良いものを創ろうとする意欲が感じられた。 アシュリーに無敵コスチュームが追加されたこともあり、GC版と比較して全体の難易度はやや下がっている。 以上のように列挙すると元のGC版からの劣化点が目立つように見えるが、移植に苦労したとある通りPS2版単体で見れば当時の水準は充分に満たしており、劣化点も他ハード版と見比べて初めてわかるという程度のものである。 根本のゲーム性は決して失われておらず充実した追加モードもある良移植であり、PS2がメインハードだった当時『4』普及に大いに貢献した。 + Windows 2000 / XP版 海外版は2007年2月23日、日本語版は6月7日発売。「旧PC版」とも。後述のSteam版とは別物なので、購入時などは混同しないよう注意。 現在は入手困難。現行OSに対応したSteam版(HDリマスター仕様)があるため、純粋に『4』をPCでプレイしたいがためにこれを選ぶ必要性はほぼ無い。 PS2版の移植だが、PS2よりも解像度が向上しており、ロードも早い。 元がPS2版なのでムービーはプリレンダ仕様。コスチュームを変えても反映されない。MODを入れた場合も同様。 ゲームパッド対応で操作性も申し分ない。逆にキーボード+マウスの操作では、大抵のPCゲームにあるマウス操作関連設定が無いので、有志のパッチを当てないとプレイに著しく支障が出るほどだった。 MODによる拡張が可能なのが他とは異なる点。全盛期は様々なMODが登場し、かなりの盛り上がりを見せた。キャラモデルばかりではなく、HD版並みに高画質化するMODも存在する。 主人公はもちろん、敵やアイテムも他のモデルやMODに差し替える。アシュリーで本編をプレイする、などとPCならではの改造プレイも盛んだった。 後述のSteam版はファイル構造が違うため、旧Win版用MODは使用できない。特にキャラモデルはSteam版では2万ポリゴン以内という制限が設けられており、こちらのMODを移植するのも容易ではない。 そのため、MODプレイヤーは敢えてこちらを愛用し続ける人も少なくなく、未だ旧Win版用MODが海外フォーラムに投稿されているほどである。 問題は非常にフリーズ&エラー落ちしやすいこと。特にランタイムエラーはいつ出るか分からないのでタイプライターを見掛ける度にセーブするのが得策である。 DRMは悪名高いSecuRomを使用しているせいでPC環境によってはインストールできても正常に起動しないということも。 また、GC/PS2版で対応していたサラウンド環境には非対応になってしまった。 対応OSはWindows2000、XPだがDirectX9を入れればWindows 10や11でも起動可能。 + Wii版『バイオハザード4 Wiiエディション』 2007年5月31日発売。 2017年7月5日より、WiiU向けにダウンロード版が配信されている。 Wiiリモコンによる操作とゲーム性がマッチしており、リモコンを振るだけでナイフ攻撃とリロードができる、サーチナイフ機能(近くの対象物を自動的に探索しナイフ攻撃を行う)と言った改良点が高く評価され、Wii初期の傑作と評されている。 いわずもがな、銃撃はリモコンのポインタによる直感的なエイムが可能であり、「狙って撃つ」という本作のゲーム性が実に調和している。 前述の通り、QTEを全てWiiリモコン1本でこなせるようになったのも大きい。連打がリモコンを振る動作へと変更され、ボタンも常に指がかかる位置にあるため比較的容易になった。 説明書には記載されていないが、ヌンチャクを抜けばGCコントローラやクラシックコントローラでも遊べる。その場合の操作は他機種と同じになる。たまには気分を変えて別コントローラで遊んでみるのもいかがだろうか。QTEのコマンド表示も現在使用中のコントローラに応じたものになる。 グラフィックなどはGC版をベースにしつつも、PS2版の追加要素を完備。PS2版で追加されたスペシャルコスチューム2以外のコスチュームはムービーに反映される。 「THE MERCENARIES」でレオンとエイダのコスチュームチェンジができるようになっていたり、PS2版で追加されたクリア特典武器「P.R.L.412」のチャージ攻撃が強化していたりと、細かな追加要素がある。 「P.R.L.412」はチャージ時間が1秒未満まで短縮。さらに前方の空間を球状にサーチし、複数の当たり判定を即死レーザーで同時に撃ち抜くという超強化が施された。 一応の欠点として、最高難易度の周回プレイでしか使用出来ない、アタッシュケースを圧迫する、構えるのが遅い、超遠距離と背後はカバー出来ない、有用な存在のニワトリまで倒してしまう等が挙げられる。 AIの改良、GC版よりも多いガナードの出現数など全体的な難易度は上がっている一方、AMATEURはさらに簡単になっており(*47)、未経験者・経験者共に楽しめる作りになっている。 ナイフの威力が若干上昇している。ただし手動で構えて振ったときのみであり、リモコンを振るサーチナイフは従来の威力。 初期版には2体のみだが鉄仮面から寄生体が出る。ベストプライス版では修正されている。 このゲームエンジンは『DEAD RISING』のWii移植版『DEAD RISING ゾンビのいけにえ』にも流用されている。 しかし、あちらは同じゾンビゲーでも過去作は元より本作以降の『バイオハザード』ともゲーム性が異なるため、本作の操作体系やシステムを取り込んだことでオリジナルとはほぼ別作品となっている。 + iOS / Android版 2009年7月12日配信開始。450円(税込)。通常の『バイオハザード4』の他、同内容の別アプリで『バイオハザード4 LITE』『バイオハザード iPad edition』がある。 無印の方は普通の有料アプリ。 『LITE』の方はダウンロード無料で、iOS版のみ。0章~2章が無料で、それ以降は章ごとに追加購入。 LITEの方で全部買うと無印より高くなるので、全部買う気なら無印を買えと公式でも解説されていた。LITEのほうは動作確認版のような存在だったと思われる。 『iPad edition』は12章まで配信。 ゲーム内容は大幅に改変されている。原作における「村」「教会」など1マップを1ステージとし、その中で「一定時間生き延びる」「鍵のかかった扉を開ける」などのクリア条件を満たして次のステージへ進んでいく。 クリアしたステージは何度でも遊べる。繰り返しプレイして金と弾を貯めることができるため、簡単なステージでじっくり稼いで難しいステージを力技でクリアすることも可能である。 ステージは通常プレイだと12章のサドラー戦まで。それ以降は22章までDLCで「THE MERCENARIES」同様のステージがある。 各ステージには宝石などの換金アイテムが隠されている。移植元より多く配置されており、これらを探す楽しみもある。 ステージの最初と最後にストーリー解説が入る。省略されている箇所が多いが、一応ストーリー全体の流れは再現されている。 移植元では敵が出なかったステージでも続々と敵が出現する。例えばアシュリーを救出する教会では、救出後の屋内でいきなりチェーンソー男と信者集団が出現する。もちろんアシュリーがやられれば敗北である。 「THE MERCENARIES」仕様でストーリーを遊んでいるような感じである。 操作は上下左右入力のバーチャルパッド、銃アイコン(銃を構える/撃つ)、ナイフアイコン(ナイフを構える/切る)の3つを基本とし、構え中に表示される移動アイコン(構え解除)、適時表示されるアクションアイコン。 バーチャルパッドは通常は「移動」し、構え中は「狙う」になる。構えている間は移動できず、移動のためにいったん構え解除をはさむため、素早く立ち回るのは難しい。 バーチャルパッドでは「サイドステップ」が可能である。バーチャルパッドで素早く左左・右右を入力すると向きを変えずに2歩分程度移動することができる。 構え中にも可能なので、慣れると武器投げをとっさにかわして反撃、建物の角から撃ってすぐ隠れる、などの動作を行える。上記の構え動作に伴う機動力低下を補うための追加要素なのだろう。 武器は移植元と同様。ステージを進めていくとシカゴタイプライターも購入可能になる。 追加武器として他移植にも無い「無限手榴弾」が存在する。文字通り無限に投げられる手榴弾で誰であろうと爆殺していける。 ただし、普通の手榴弾と同じく爆発までのタイムラグを考えなければならないし、自分も爆風に巻き込まれるため、考えなしに投げまくればいい武器ではない。けっこうテクニカルな遊び方ができる武器である。 即死QTEは廃止。ヴェルデューゴの攻撃回避など一部の回避アクションが残されている。ボス戦のQTEは連打がなく、成立するとナイフ攻撃等の静止画が表示されダメージが入るしくみ。 グラフィックは荒めでPS1程度。これは当時のスマートフォン性能では仕方ないところ。いちおう当時のスマホゲーとしては良い方である。 上記のように、「THE MERCENARIES」感覚で敵を倒しまくるゲームであり、ホラーゲー要素や探索要素はほぼ無くなっている。 現在は配信停止されており正規に遊ぶ手段はない。 iOS版は32bitアプリであり、64bit版へのアップデートは行われなかった。このため購入済みの人でも2015年頃のiOSアップデートで起動不能となった。 + PS3 / 360版『バイオハザード リバイバルセレクション』 2011年9月8日発売のHDリマスター版。『バイオハザード コード ベロニカ 完全版』が同時収録されている。なお、360版は本作と『コード ベロニカ 完全版』とで別々のディスクになっている。 2012年3月にダウンロード版と、『バイオハザード5 オルタナティブ エディション』(廉価版)とのツインパックが発売された。 Wii版を基にしており、PS2版の問題点であったテクスチャの粗さや敵の同時表示数等が解消。解像度720pでの快適な操作を実現している。 特にアシュリーのパンチラがくっきり見えるようになったのは嬉しい。 あちらで実装された「THE MERCENARIES」のコスチュームチェンジ、P.R.L.412の性能強化も反映されている。PS3版のコスチュームチェンジは△、R2、△+R2の3通り。 残念ながらPS Move(≒Wii版のリモコン操作)には非対応。 トロフィー/実績、タイムアタックのランキングに対応。盛り上がると思われた「THE MERCENARIES」のスコアランキングは無し。 PS3/360版ともにフルインストールなのでロード時間がほぼ皆無。アタッシュケースを開くまでの時間は約0.3秒(PS3版)。セーブする際に少し長めのディスクアクセスがあるが気にならないレベル。 一方で劣化した点もいくつか存在する。 サウンドは旧PC版と同じくPCM 2chのみとなっている(GC/PS2版はドルビープロロジックIIの仮想サラウンド音声に対応)。 ライフルやマインスロアーのリロード、U-3の撃破ムービー、ラスボスの撃破ムービー(ロケラン特殊弾)で音ズレが発生する。 ごく稀ではあるが、エリアの移動時にフリーズする場合がある。 PS2版の追加要素である「the another order」全般、他の一部デモシーンはSD画質のプリレンダムービーを引き伸ばしただけ。HD化されてより一層汚くなったという声も。 ただし、これは技術的に仕方のないところではある。何しろこのシナリオは全ムービーがプリレンダムービーだったPS2版で追加されたものであり、ここのムービーも当時のプリレンダのものしか存在しない。 これをリアルタイムレンダムービーに差し替えるとなると、真っ新な状態から全て作り直さなければならないのである。 本編を一度クリアするとタイトル画面が村の風景に変化するのだが、PS2版と違って右スティックが反応しない。 + Win(Steam)版『バイオハザード4 Ultimate HD Edition(*48)』 2014年2月27日に発売されたHDリマスター版。Steamなどでのダウンロード専売となり、比較的入手しやすくなった。 基本的には『リバイバルセレクション』を元にした移植で、Steam実績やトレーディングカードに対応している。 グラフィックはWin版ならではの1080p・60fpsに対応。テクスチャもHD化され美麗になった。 旧Win版では出来なかったマウス・キーボード操作にも対応するなど、内容的には決定版と言えそうだが…。 従来版にはなかったバグがある。パッチである程度改善されたものの、おそらくもう更新されないであろう最終Ver.でもいくつか残っている。 ある場所で敵が段差を降りられない、敵が出てこないなど。 強制発生のQTEに入力候補の全押しが通用する。もっとも、これ自体はQTEの難易度低下措置ともとれるが。 売りである60fps・HDテクスチャに完全対応したとはいえない仕様。 60fpsに設定すると一部銃の連射やオブジェクトの動きが2倍の速度になる。 60fpsでもライフル(セミオート)のリロードやボウガンの使用時は30fpsになる。 30fpsではギリギリすり抜けられた隙間が60fpsにするとすり抜けられなくなる。 HDテクスチャは取得可能アイテムと序盤の一部背景のみであり、ほとんどのテクスチャは従来のSDクオリティ。 このような出来であったからか、真の意味でのHD化を実現するMODが開発されている。 MOD導入自体はもちろん可能だが、前述した通り旧Win版とはファイル構造が違うため、そちらのMODは使用できない。導入にも一手間が必要になっており、ハードルが上がっている。 一方、ムービーはリアルタイムレンダになっているので、MODでキャラを差し替えた場合でもちゃんと反映される。 キーボードとマウスによる操作はゲームの仕様と相性が悪く、あまり高い評価は得られていない。キーボード部分についてはQTEが特に厄介で、全ハード中トップクラスの難度となっている。 移動キーから瞬時にQTEの指定キーへ押し替える必要がある。3本の指をW・A・Dキーに置いている状態から、咄嗟にXやCを押すのは難しい。 キー連打を左手で行うことになるため右利きのユーザーには辛い。ゲームコントローラに比べてキーボードのキーストロークが長いことも手伝って、連打不足で失敗しやすい。連打から別のキー入力やマウスクリックを要求されることもある。 日本から購入した場合は家庭用と同等のゴア表現規制が施される。 発売直後は規制がなかったので、アップデート前にセーブデータを作ったプレイヤーは規制なしになっている。後から購入してもセーブデータをいじれば規制なしにできるが、あくまでも自己責任である。 + PS4 / One版 2016年8月30日にダウンロード専用ソフトとして配信開始。 PS4版に限り、後に『オリジンズコレクション』のパッケージと『4』から『6』のダウンロードコードをセットにした『バリューパック』や、『7』宣伝も兼ねてか2016年12月1日に単体でのパッケージも発売されている。 以下、基本的な仕様について。 Steam版のフルHD、60fps、HDテクスチャ設定で移植したもの。全編に渡って滑らかな動作を体感できる。 相変わらず、「the another order」全般や他の一部デモシーンはSD画質のプリレンダムービーを引き伸ばしただけ。 映像オプションにモーションブラー(*49)が追加。 アタッシュケースを開くまでの時間は約1秒(PS4版)と若干長いが、閉じる時間はほぼ一瞬。セーブや各種ロードも非常に速いのでストレスを感じない。 音源が5.1chサラウンドに対応。2chしかないPS3/360版との差は歴然で、反響音や虫の鳴き声に驚くこと間違いなし。 もちろん、普通のステレオヘッドホンでも臨場感のあるプレイが楽しめる。 相変わらずPS Move(≒Wii版のリモコン操作)には非対応。 トロフィー/実績、タイムアタックのランキングに対応。どちらの内容もPS3/360版と同一だが別作品扱い。相変わらず「THE MERCENARIES」のスコアランキングは無し。 タイムアタックのリーダーボードは上位1000人ずつに縮小。自己ベストがランキング外の場合、該当するモード/難易度のエンディングをオンライン状態で見なければ確認できない。 操作方法に追加・変更点がある。 従来通りのタイプIIIに加え、L2+R2(LT+RT)で発砲するタイプI・IIが追加。このタイプI・IIに限り、R2(RT)と□(X)のどちらでも攻撃可能。なお、「走る」はタイプを問わず☓(A)ボタンで固定。 タイプIは「移動」が左スティック、「狙う」が右スティック。昨今のTPSに近いスタイルだが、普通の持ち方では走っている状態から即座に狙いをつけられない。 タイプIIは「移動」「狙う」のどちらも左スティック。走りながらカメラを動かすプレイヤーにとって従来の操作方法に近く、右手の中指を号令専用にできる。 上記の新しい操作タイプに合わせるためか、PS4版のQTEコマンド「L1+R1」が「L2+R2」に変更。こちらは元に戻せないので、PS2/PS3版に慣れ親しんだプレイヤーが違和感なく遊ぶ方法はない(*50)。 正確にはL1⇔L2、R1⇔R2がゲーム内部で逆に処理されている模様ため、ジェットスキーのトリックジャンプや「THE MERCENARIES」のコスチュームチェンジにも影響が出ている。 本編を一度クリアした後でも、セーブデータを消さずに初期タイトル画面を見る事が可能。 Steam版のベタ移植なので、あちらのバグがほぼそのまま残っている。アップデートによるフォローもなく、次世代機への移植としては残念な印象。 + 確認されているバグ タイトル画面で放置してもOPムービーが再生されない(仕様?)。 強制発生のQTEに入力候補の全押しが通用する(救済措置の可能性あり)。 特定の回避アクションの硬直を左スティックでキャンセルできてしまい、その瞬間に無敵が終了する。 例:こちらが壁を背負った状態でクラウザーが左腕ジャンプ斬りを使用 → QTEで最速バック転を行う → ダッシュ入力で硬直キャンセル → 直撃。 ライフルの排莢・リロード、ライフル(セミオート)のリロード、ボウガンの構え始め・発射~矢番えなどが60fpsになっていない。 装填速度Lv3のライフル、装填速度Lv2のハンドキャノンなど一部の武器でリロードの際に音ズレが発生する。 アタッシュケース内のアイテムを移動する際、予備スペースの背景が消える場合がある。 タイトル画面で「ロード中です。しばらくお待ち下さい。」の表示が消えた際、画面の暗転中にLOADを選ぶと発生する模様。 ゲームを起動してLOADを選んだ後、タイプライターのカーソルが最新のセーブ枠に移動しない。 セーブ/ロード画面のBGMに直前のBGMが小音量で混ざる。 オプションまたはゲームオーバーからタイトル画面に戻る際、直前の画面が一瞬チラつく場合がある。 直前の字幕がチラついたり、無線での会話中に長い台詞の字幕が早く消える場合がある。 ムービーのスキップ時やU-3(第3形態)との戦闘中にアプリケーションエラーが起こる場合がある。 前者は発生確率が非常に低い。後者はハサミ攻撃(地上)の連発が処理落ちを引き起こす模様。 エリア移動のモーション中、アシュリーや乗り物が黒塗りになる。 一部のエリア(庭園等)にグラフィックのチラつく箇所がある。 地下水路のノビスタドールが、振り子刃方面に続く梯子付きの段差を飛び降りる事ができない(壁走りなら移動可能)。 アシュリーパートのみ、ガナードの首しめで受けるダメージが非常に大きい。 連打しなければ初期体力(600)を一瞬で奪われるほど。 騎士の間で鎧がQTE付きの攻撃を行った後、崩れるモーションが倍速になる。 ヴェルデューゴの目が赤く光る際、細い線が地面に向かって伸びる事がある。 地下遺跡で天井から砂が降ってくる音が鳴らない。 クラウザーとの初遭遇ムービーでQTEが成功する度、次のムービーが始まる直前に映像・BGMが止まる。 環境音は止まらない。また、BGMが復帰時に若干巻き戻ったり、レオンとクラウザーの姿が消える事もある。 「ムービーブラウザ」で再生する場合、これらの現象は発生しない。 レーザートラップにすり抜けテクニックが通用しない。 U-3を倒した先でゴンドラの移動ムービーをスキップすると、エリアを移動するまで駆動音が鳴り続ける。これはPS3版でも発生する。 遺跡でクラウザーからの質問に応答した際、字幕が一瞬で消える事がある。 クラウザー(変身後)戦で開幕QTEに成功すると、爆弾起動までのモーションが倍速になる。 本編を一度クリアするとタイトル画面が村の風景に変化するのだが、PS2版と違って右スティックが反応しない(PS3版でも確認済)。 エイダ編の造船所に複数のバグがある。 エリア内に移動して数秒経つと水音などが消える。 砲台の破壊ムービー(1回目)で敵のガトリング砲台が超高速連射になっている。 砲台の破壊ムービー(1回目)をスキップすると、エリアを移動するまでガトリング砲の回転音が鳴り続ける。 エイダ編のクラウザーが自動フックショットの着地前に行動を開始する。 こちらが行動可能となった時点で密着しており、即座に距離を離しつつQTEに備えなければならない。 + Switch版 新ハード毎に移植されている感のある本作だが、やはりというべきかSwitchでも2019年5月23日にダウンロード版が配信開始した。 通算で9回目となる新プラットフォーム対応である。ほぼ1年半ごとに何かしらの移植がなされている計算になる。 基本的な仕様は『バイオハザード4 Ultimate HD Edition』に準じており、従来の追加要素なども全て収録されている。 注目すべきはなんと言ってもついに携帯機で『4』が出来るようになったことに加え、多少PS4版などよりもグラフィックが落ちてはいるものの依然品質的には充分なままほぼ60fpsでプレイできることだろう。 古いゲームだと思ってプレイすると素性の良さに驚くことうけあい。 リリース初期版は、ガナードのボウガンが2発同時に発射されるバグが存在していた。現在は修正されている。 しかしながら、他プラットフォームではより低価格で『5』等も売られているのに、何の追加要素もない移植の本作が3300円とは割高感がある(*51)。 後にSwitchへ移植された『5』と『6』ではジャイロ操作が追加され、『5』には不評な即死系QTEがオート化される新要素などもあるのに当移植版には何の追加要素もない。 特にWii版で本作のリモコン操作は非常に出来が良かっただけにパッド操作のみなのは残念である。 ただ、どうやらWii版のようにナイフのダメージが高く設定されているようで、もしかしたらJoy-Con2本持ちでのリモコン風操作を実装しようとしたが、何らかの理由で断念した名残…なのかもしれない。 『0』ではHDリマスター化に際してウェスカーモードや新コスチュームに日本語音声の追加という大盤振る舞いで、本シリーズの兄弟作品である『デビルメイクライ3』でもリアルタイムスタイルチェンジが公式に搭載される等の力を入れているのに本当に『4』はそのままである。コスチュームすらPS2版以来一切追加されていない。 Switch Liteの場合コントローラー=本体であり、本作のプロ難易度のQTEはハード的にも優しくなく、不評でもあったことから即死QTEの自動化くらいは搭載されても良かったのではないだろうか。 当然、オリジナル版にあったバグやHD版で新たに生じたバグ等もそのままだが、本作のバグのいくつかはタイムアタックの必須テクとしても利用されており、下手に消したらそれはそれで不満点にもなったであろうが。 後に『5』及び『6』のSwitch版とのセットになった『バイオハザード トリプルパック』が登場。 セット販売の度に本作との出来を比較されてしまう他の作品にとっては晒しもののようなものである。 商品仕様はゲームカード版の『4』と、『5』及び『6』のダウンロードコードがパッケージされたものであり、本作以外は通常のDL版と変わりがないので注意。 また、たとえ『5』などが要らなくても本作のゲームカードはこのトリプルパックでしか入手不可能である。 『トリプルパック』に付属しているダウンロードコードは日本市場版だと有効期限が存在するが、北米版であれば実質無期限である。 北米版の『5』『6』は日本語に対応しておりリージョンフリーなので日本版の本体でも問題なくプレイとダウンロードが可能。 ただし『4』だけは多言語対応などもされていない上に昔のWin版と違いHD版と同じくカットシーンやプレイ中のアシュリーのセリフなどに英語版の字幕すら表示されないので注意(メニュー上に選択肢が残ってはいるが無効化されている)。 + Quest版 2021年10月21日にダウンロード専用ソフトとして配信開始。Meta Quest専用のVR版(*52)。開発はArmature Studio。 最大の特徴としてこれまでの移植版と大きく異なり、プレイヤーのカメラが全編一人称視点に変更されている。 戸棚や謎解きパズル等のギミックも直接ステージ上で触れられる仕様に変更され、そうしてアイテムを探すようになり、探索のやり甲斐が上がっているている。 その他、『Half-Life Alyx』や『COMPOUND』などのような他のVRゲームで見られるような手動リロードシステムが追加され、エイム中の移動や『BONEWORKS』のような二丁拳銃、武器ホルスターによる武器管理、などVRならではの自由な操作が可能となっていて、全体的に爽快感が増している。 一方で、階段の昇降など体に負担がかかるアクションは従来通りワンボタンで行える。 回し蹴りと言った激しいアクションはさすがに三人称カメラに切り替わる。ベリィ・トゥ・ベリィをVR視点でやられた日には確実に酔う。 とはいえ、その代わりカットシーンが『Vertigo 2』同様、VRでの一人称視点からスムーズに切り替わらない、二次元スクリーンでの表示となるので、没入感はその分下がる。 ゲームエンジンにはVR対応のため、アンリアルエンジン4が採用されている。 とはいえ、オリジナル版からのグラフィックス向上はナイフなどの武器モデルに反射が付く、テクスチャ画質の向上程度であり、原作の雰囲気は保たれている。 オリジナル版のソースコードも活用されているためか、システムの移植度はかなり高い。 詳細な開発秘話はこちらの記事が詳しい。 とはいえオリジナル版と違いが全くないわけではない。 手榴弾の爆破範囲の縮小、投擲ガナードが視界外から投げてくる、デルラゴの体力増強、あたりが分かりやすい例か。 また、現在の社会情勢に合わせて女性キャラクターに対する性的なセリフが全て削除されている。 それ以外にもレオンとサドラーのセリフの字幕が入れ替わったり、明らかにおかしい誤訳などミスしたとしか思えない字幕表記がみられる。 2021年10月21日にマーセナリーズが遊べる無料アップデートが配布された。 オリジナル版ステージを楽しめる「クラシック」のほか、全20ステージ様々なシチュエーションに挑戦できる「チャレンジ」が新規追加された。 「クラシック」の特典はオリジナル版と変わらないが、星5基準が125000点に引き上げられた。 チャレンジモードの特典はデカ頭モードや黄金銃スキンといったあの作品を彷彿とさせるものが多い。 「the another order」や「ADA THE SPY」の特典はこのチャレンジ特典に統合された。 余談 本作より遡ること3年ほど前の2001年頃にシリーズ生みの親の三上真司氏によって「今後『バイオハザード』シリーズはGCに独占供給する」と発表され、元々PS2用ソフトを予定されていた『4』は開発中止となった。そして旧作のGC版への移植やリメイク、新作である『0』と本作の発表と、その宣言通りの流れとなっていった。 三上氏は「他の機種で『バイオハザード』の新作が発売されたら腹切りますよ」と宣言するほどの決意を見せていたが、『ガンサバイバー4』『アウトブレイク』はPS2での発売となり、早くもその事業計画には翳りが見え始め、それでも氏は「正統シリーズはGC独占」と念を押していた。 しかし、カプコンの業績悪化に伴い「GCでは独占するが、次世代機では分からない」と弱気な発言に変わって行き、やがて本作のPS2版の発表によってGC独占供給は終わりを告げ(*53)、結局は様々なハードで発売されていくこととなる。 独占供給しようとした理由は「任天堂の姿勢に感銘を受けた」「開発スタッフの多くがPS2をDVDプレーヤーとして使っていた」とされているが、後に岡本吉起氏は独占供給もそれを翻したのも全て「カプコンが生き延びるための術」だったとこの動画で語っている。 任天堂・ソニー・マイクロソフトと大手メーカーが立て続けにハードを出したことで、カプコンはどのハードが勝つか予想を立て、そのシェア予想に応じた数のヒットタイトルをそれぞれのハードに割り当てた。 その中で任天堂(GC)に割り当てられたのがたまたま本シリーズだったらしい。しかし、それにより岡本氏はソニーに呼び出しを喰らい、PSの生みの親として知られる久夛良木健氏に叱られたという。 PS2版発表当時も、その経緯(*54)に(特に本作のためにGCを購入したプレイヤーから)非難が集まり、これがきっかけかは定かではないが三上氏は後日カプコンを退社している(*55)。後年、Wii版発売の際に三上氏はGC版、PS版双方のユーザーに謝罪を述べている。 上述の様に過去の独占供給宣言とはなんだったのかと言える程本作は様々な機種に移植されている。現代においてもプレイしやすい環境になっているのは喜ばしいことではあるが、三上氏がカプコンに残っていたのなら「腹を切る」くらいでは済まされないだろう。 問題点で上述した通り、本作のシナリオを僅か3週間で書いたことを後に三上氏が明かしている。 氏はこのことに心残りがあるようで、リメイク版で細かいストーリーが補完されることを期待していると語っている。 作中に登場する寄生生物プラーガのデザインや挙動は、漫画『寄生獣』内の描写と酷似している部分がある。 その娯楽性と積極的な移植作のリリースに助けられ、動画サイトでは本作のスーパープレイ、制限プレイ、解説プレイ、MODを使ったネタプレイ(*56)などが数多くアップされている。 トレーラームービーではガナードの群れを前にしてアシュリーが「レオン 激やばっ」と発言するシーンがあるのだが、実際のゲーム中にはそのような台詞(字幕)は存在しない(*57)。 しかし説明書の登場人物欄にその台詞が書かれていたり、プロフェッショナルモードが「激ヤバ難易度」と表記されていたりと、何故か本編以外の箇所に残されている。 従来作のゾンビにあたる敵である「ガナード」はスペイン語を話す。日本人には聞き慣れない言語の為か様々な空耳が生まれ、動画サイトやゲーム雑誌でネタにされた。 ちなみに「ガナード」はスペイン語で「家畜」という意味であり、敵やボスもほとんどがスペイン語由来の名前を付けられている。 主に「ウンコダステロ!! (余所者だ!!)」「オッパイノペラペラソース!! (八つ裂きにしてやる!!)」「ヘボイヤマダー (今から殺しに行ってやる)」「ゲイボーイヤマダー (同上)」「ハラヘッタネスカフェ! (奴を逃がすな!)」「テコキ! (もらった!)」「モエレーモエレーモエレー (死ね死ね死ね)」「マタウロ! (殺せ!)」など。空耳にすると笑えるが、翻訳すると実際は極めて攻撃的な意味の言葉である。 とはいえ上記の様な空耳が聞けるのは中盤までであり、後半で戦うことになっていく戦闘兵のガナードは滑舌が悪いというか、唸り声や奇声をあげる様にセリフを発する者が多くなっており、スペイン語としてみても何を言っているのか分からなくなってくる。スペイン語を常用している人達でも理解出来るのだろうか?と思えるくらいに…。 もちろん、英語の空耳もある。序盤からして「あー、よっこらしょ (可笑しなアメリカンだよアンタは)」「ソーリー、徳さん (待たせて悪いね)」など空耳の宝庫で、終盤のクラウザーも短いながら「大・根・村! (死ね!)」「愛、かもねぇ! (同上)」と言った秀逸な空耳を残す。 ちなみに、リメイク版『RE 4』のプロモーションでは、この空耳を公式がネタにしていた。ガナードを含めたセリフの詳細はこちら。 上の空耳程ではないが、レオンの死亡時の断末魔が(良くも悪くも)印象的というプレイヤーもいる。 痛々しい悲鳴のような断末魔だった過去作に対し、此方は「お、おおおううぅぅぅぅっ…!」という呻き声と共に死亡するシーンが多用されているのだが…。 この呻き声が何処と無く気の抜けた様にも聞こえることから、ネットでは「あうううん」というシリアス感のかけらもない表現がよく使われる。 よく遭遇しがちな「ガナードの攻撃で力尽きて倒れるシーン」ならまだしも、たまに声と死に様が微妙に合ってないような時でも全く同じ呻き声を上げる(*58)のも一因。その為、「今作のゲームオーバー=あうううん」ですっかり定着してしまった節がある。 今作は死んでリトライする敷居が低い為、アクションが苦手なプレイヤーには死に様が緩いのはある意味有難い仕様とも言える。それがホラーゲームとして、そしてレオン本人にとって必ずしも良いことかどうかはさておき。 ただ、死に様自体は豊富で痛々しいものも多い。しかも海外版では首が飛んだり体が千切れると言ったゴア表現が満載なので、その有難みもかき消されてしまう。 武器商人の声はレオンと同じポール・メルスィエ氏が担当している。イケメンでユーモラス溢れる言動のレオンと怪しげな雰囲気を漂わせる武器商人とを演じ分ける氏の演技力の高さが窺えるだろう。 イッヒッヒッヒ、センキュゥ…。 ちなみに武器商人の正体はガナードであり、仲間を裏切ってレオン相手に金儲けをしている模様。他のガナードと違い自らの意思で行動をしている人物となっている。特殊なプラーガが寄生しているのだろうか? ただ、レオン相手に商売していることは他のガナードに知られたくないらしく、レオンが敵に狙われている時に話し掛けても相手をしてくれない。 序盤において、彼の店に行くことができるのだが、そこには大量の武器や弾薬が飾られている。それらを調べると、レオンからは「どこで集めたんだ?」やら「戦争が出来るな…」と言った、呆れにも近い褒め言葉が心の中で呟かれる。 『バイオハザード』シリーズでは恒例だが、本作の日本語字幕と英語音声の台本ではそもそも内容レベルで表現が大きく異なっている。「ハンサムなプー」や「なけるぜ」などの印象的なセリフは実際にはかなり異なった英語が使われている。 このうち「なけるぜ」はレオンの口癖でゲーム中でこの言葉を発する場面が何度かあるが、それら全てが英訳では違う言葉である(*59)。 映画のローカライズでも違う台詞で同じ言葉に訳される(*60)のは多々あることだが、それぞれ並べてみるとここまで違う台詞はなかなかお目にかかれない。 前述の通り、海外版には激しいゴア表現が存在する。チェーンソーはもちろん、ノビスタドールやヴェルデューゴの爪、プラーガBの即死攻撃などで死ぬと無規制版では当たり前のように首が落ちる。 他にもU-3の攻撃で死ぬと体が真っ二つに千切れる、ノビスタドールの溶解液で死ぬと顔が溶けると言った凄惨な死に様も。また、露骨なゴア表現ではないが、ガラドールの突き攻撃で倒されると顔と胴体を爪で刺し貫かれてしまう(*61)。 また、規制版であっても「村長の触手に貫かれる」「アイアンメイデンに名前の如く棘で串刺しにされる(*62)」などは描写されている。元々主人公の死に様の豊富なシリーズだが、今作はより痛々しいものが増えている。 なお、このような死に方をするのはレオンら操作キャラのみ。そして操作キャラでもこう言った殺し方をする敵に遭遇するのは大半がレオンなので、ある意味彼ばかり損な目に遭っているとも言える。 国内外問わずアシュリーにはこう言ったパターンは無く、チェーンソーを喰らったりプラーガに頭を丸かじりされても普通にHPが尽きた時と同じように倒れる。リヘナラドールとアイアンメイデンの掴み攻撃をすり抜けたりなど、『2』のシェリーのように一部の残酷な殺害方法はされなくなっている。エルヒガンデに握り殺された末に地面に叩きつけられるのは普通にあるが…。 また、ガラドールはエイダ編や「THE MERCENARIES」にも登場するが、前述の貫く殺害方法は何故かレオンにしかされず他のキャラでは規制版と同じ死に方になる。やはり損な役回りである…。 フリーアナウンサーの鈴木史朗氏は初期の作品からやりこんでいる本シリーズのファン(*63)であり、70代を迎えた現在でもゲームが趣味という芸能界きってのシルバーゲーマーであるが、本作は氏が腕前を初めて公に披露したゲームである。 プレイ中に「死ね!」「ぶっ○しましょう!」「カプコンの野郎!(カプコン公認)」など、氏に似つかわしくない言葉を連発し、話題となった。 『鈴木史朗レポート ~advanced of it “degeneration”~』ではGC用のメモリーカードを持参。アタッシュケースに無限ロケットランチャーや無限ハンドキャノン、大量の3色ハーブが入っており、氏のやり込み具合がうかがえる。 氏曰く「ナイフの出が0.5秒ほど速いWii版がおすすめ」とのこと。これはサーチナイフ機能を指した事実であり、氏が複数のハードで相当やり込んでいるのがうかがえる。 こういった情報を提供してくれたということもあってか、ゲームセンターCXの DVD特典において初代『バイオハザード』に有野課長が挑戦した際に、「鈴木史朗さんはナイフでいくんやろ?」とナイフで立ち向かい、ゾンビの餌食になるという場面が繰り広げられてしまった。 「THE MERCENARIES」では20万点超えを6回達成し、ハイスコアは驚異の20万5370点である。ちなみに、隠し武器の解禁条件は6万点である。 本作は『2』と同様に一度作り直されたゲームでもある。 没となったバージョンはファンからは「バイオハザード3.5」と呼ばれている。ディレクターを務めていたのは『3』の柴田洋氏。 開発中バージョンでは「始祖ウィルス発祥の地」など、従来作同様のゾンビの出現が仄めかされていた。スタッフの発言や発売前のトレーラーやスクリーンショットから推測するに、作り直しまたは大規模な方針転換が何度か行われたと思われる。 また、『5』に登場するウロボロスのような敵も登場していた。結果として「始祖ウィルス発祥の地」も含め、そちらは次回作へ持ち越しとなった。 さらに、当初はレオンがウイルスに感染することで幻覚症状が現れ、亡霊や動き出す人形と言った「存在しないはずの敵」と戦闘する場面があったようで、そちらは後の『7』『VILLAGE』に流用されている。 実際トレーラーではオカルト要素を強くアピールする等、かなり大胆な刷新であった。 + 発表当時のプロモーション映像 + 開発初期のゲームプレイ映像 『デビルメイクライ』はもともと本作PS2版として没になったバージョンの一つを作り直したものである。 アクション性を強くするというコンセプトは同じだが、いささかその方向性が突出し過ぎてしまったことから新規作として分離した経緯がある。 本作におけるレオンのキャラクター性も『デビルメイクライ』のダンテと通ずる部分があり、日本語吹き替えも同じ声優が担当している。 映画『バイオハザードV』にてプラーガ寄生体を使う場面がある。似ても似つかないレオンが「プラーガ寄生体か!」というシーンは必見(悪い意味で)。 Tウィルスがメインのシリーズだが、同じ作品中にウィルスとプラーガ寄生体が同居というゲームでもなかなかお目にかかれない展開になっている。 その映画でのプラーガ寄生体は注射してすぐ力が解放されゾンビ達を上回る攻撃力・生命力を発揮した。前に上映された中の「ネメシス」など強敵よりもかなり厄介な敵として描かれたが、最後は氷上の穴に落ちてゾンビの大群に海底に引き摺り込まれるという末路。 ゲームの様に「続編の新たな脅威」となっていたら映画主人公のアリスや、ゲストキャラクターのレオンやウェスカーはどうなっていたことか…。 攻略本のポスターギャラリーには扱われたポスターや雑誌の表紙のイラストが載っているが、この中にレオンがチェーンソーで切られている場面のイラストがある。 このイラストは大変ショッキングなもので、この時のカプコンの『バイオハザード』絡みでの発言が何か麻痺していたのも頷ける(*64)(*65)。 なお、Wii版の紹介動画も、始まって早々にレオンがチェーンソーを喰らう場面が映る。 常識で考えれば当たり前のことではあるが、上述の様にイラストや紹介動画でチェーンソーを喰らう場面が割と頻繁に流れたりしていたため、「喰らっても大ダメージくらいで済むだろう」と思ってチェーンソー持ちの敵に軽い気持ちで立ち向かい、実際に喰らってみたら即死してしまってゲームオーバーになり、唖然としたプレイヤーは何人かいるのではないだろうかと思われる。 本作では詳しく語られなかったアンブレラの崩壊やクラウザーとの共闘は、外伝作品である『クロニクルズ』シリーズで補完されている。 世界的な評価も極めて高い。 プレイヤーだけでなく制作者や評論家にも評価が高く、数々の賞を受賞した。 (米)metacriticでは100点満点中96点、(米)GameSpotでは10点満点中9.6点、(米)GameSpyでは5点満点中5.0点、(米)IGNでは10点満点中9.8点、(米)Amazon.comでは5点満点中4.8点、 (日)ファミ通では40点満点中38点 等々、各レビューの評価も満点に近い。 ただし高評価はPS2/GC/Wii版の時代までで、古さが感じられるPS3/360版以降ではやや評価が落ちる。 世界600万本を売り上げた『Gears of War』は、当初FPSで企画されていたものをTPSに作り直したおり、本作に大きな影響を受けたと言われてる。 EAの『Dead Space』も本作の影響を受けている部分が多く、システムにもその片鱗が見受けられる。 海外版(US/EU)に難易度「Amateur」はなく、アシュリーパートの視点は全難易度ともレオンと同じ背後視点になっている。 武器商人が開いているシューティングゲームの難易度も大きく引き上げられており、日本語版の感覚ではクリア不可能。 EU版のみ5言語対応となっている。 最初にリリースされたのは北米GC版で、仕様がそれ以降のものと少し異なる。 弾のドロップが多い、アシュリーもベリィが出来てしまうなど。 本作は英語圏以外でアメリカ含むスペイン語圏でも人気であるが、極めて大雑把に「欧米」と一括りに扱っている日本文化圏だとわかりにくい要素も入っている。 同じ資本主義国家でもヨーロッパとアメリカではアイデンティティも文化も異なっており、「ヨーロッパ = 歴史・時間性・伝統・文化・大人」に対し「アメリカ = 無垢な土地・若い国・子供」という対置が存在し、哲学者であるウィリアム・ジェイムズの弟で作家のヘンリー・ジェイムズの文学作品等にこの視点が現れている。 加えて、アングロサクソンが主流派であるアメリカに対して、ラテン系であるスペインは全くの「別物」である。 こうした文化背景はサドラーのアメリカ人への不信や反感、村長の排他性やサラザールのレオンに対する軽蔑的な態度として織り込まれている。 本作の敵であるイルミナドス教団側の村長やサラザールは、レオンを終始「余所者」で「アメリカ人」として扱い(*66)、ゲーム内の文書などでもその様子が見て取れ、舞台設定をディテールアップしている。 「若いアメリカ人が欧州の領主の城に乗り込んで伝統的な世襲財産や宗教的宝物を盗掘するなどして荒らし回る」という本作の展開は、「歴史性のないアメリカがヨーロッパの文化的厚みを蹂躙する」という心理劇的図式となっている。 2021年5月にデザイナーのジュディ・A・ユラチェク氏が、本作のロゴにあるヒビのデザインが自身の著書にある写真を無断使用したものであるとして、カプコンに対し最大1,200万ドルの損害賠償に加え、使用した写真1枚につき2,500ドルから25,000ドルの支払いを求める訴えを起こした(参照)。 その後、2022年2月に訴訟取り下げの申請が受理されたことで和解が成立。詳しい話し合いの内容は明かされていない。 2022年に凶悪なスキップバグが17年越しに発見された。初期のWin版でのみ確認されている。 このバグは、あるタイミングでとあるボタンを同時押しするとシーンをスキップできるというもの。例を上げると「最初の村の戦闘開始すると鐘がなり即終了」という凶悪なもの。 なお、ボス戦でもいくつかスキップ可能であることが発見されていてYouTubeなどでも上がっている。 その後の展開 待望のリメイク版『バイオハザード RE 4』が2023年3月24日にPS5/XSX/PS4/Winで、同年12月20日にMac/iOS/iPadOSで発売された。 ちなみに、当初は次世代機のみでの発売と発表されていたが、後にPS4版のリリースも決定した(One版は無し)。 2022年当時はPS5本体が入手困難であったのが原因と思われるが(*67)、奇しくもオリジナル版同様に供給媒体における一悶着が生じた末の決定となった。 + オリジナル版とリメイク版(次世代機)の比較動画
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体術(格闘攻撃)概要 今作ではワンボタンで格闘攻撃(体術)を出すことができる。 一段目は無条件で出せるが、二段目以降はフィジカルコンバットゲージを1消費して出すことになる。さらに、敵がよろけている時にはより強力な格闘攻撃を出すことができる。 よろけの程度により出る格闘攻撃は異なる。格闘攻撃二段目などを当てた場合のよろけには下の表のよろけ小の格闘攻撃が、 銃などで頭を撃って怯ませた場合はよろけ正面の格闘攻撃が、 よろけている敵の背後から仕掛けた場合はよろけ背後の格闘攻撃が出る。 よろけ小よりよろけ正面や背後のほうが威力が高く、銃で頭を撃つか腕を撃って後ろを向かせた後に格闘攻撃を仕掛けるのが効果的。 フィジカルコンバットゲージが0の状態では弱々しい蹴りの格闘攻撃しか出すことができなくなり、この状態ではゲージ消費0のよろけ正面やカウンターなども出すことができない。 ダッシュ中にはダッシュ格闘攻撃が出せる。この格闘攻撃はよろけ格闘より優先して発動する。 敵の攻撃が当たる直前に格闘攻撃を行うとカウンターが出せる。 一部の武器を装備している時は格闘のモーションが専用のものに変化する。 一部の格闘攻撃は敵を即死させるものもある。 敵がよろけている最中にさらによろけさせる攻撃を当てるとよろけ大状態になり、この間はフィニッシュブローを発動できる。 とはいえよろけている状態に攻撃を当てるとふっとんでしまうことが多く、狙ってこの状態にするにはいくつかのテクニックが必要となる。敵のよろけ中にスライディングを当てる。 敵のよろけ中に一段目の格闘攻撃を当てる。(よろけ小の格闘攻撃が出ないよう少し離れた位置から格闘攻撃を出す。) また、頭を銃で撃ち怯ませた後敵の側面から格闘攻撃を仕掛けるとフィニッシュブローが出る。ただしこの「側面」はかなり判定が狭く、狙うにはやや難しい。 この他、ブラッドショットやルウカ系変異のよろけや、閃光手榴弾で怯んだ相手には無条件でフィニッシュブローが出る。 体術(格闘攻撃)概要 キャラクター別体術レオン ヘレナ クリス ピアーズ ジェイク シェリー エイダ(カーラ) エージェント 武器別体術両手武器 アサルトライフルRN サバイバルナイフ コンバットナイフ 素手 スタンバトン 状況別体術 キャラクター別体術 ※全て右利き、ハンドガン装備時のもの。 レオン 入力 アクション スタミナ消費 一段目 左キック 0 二段目 右キック 1 背後攻撃 背面エルボー 1 ダッシュ攻撃 ショルダータックル 1 カウンター 変形トラースキック 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 後ろ回し蹴り 1 よろけ正面 一本背負い 1 よろけ背後 ネックブリーカードロップ 1 フィニッシュブロー バックスピンキック 1 ヘレナ 入力 アクション スタミナ消費 一段目 武器で殴る 0 二段目 二段蹴り 1 背後攻撃 横蹴り 1 ダッシュ攻撃 飛び蹴り 1 カウンター ショルダータックル 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 上段回し蹴り 1 よろけ正面 クリストホイップ 1 よろけ背後 ローアングルエルボーコンビネーション 1 フィニッシュブロー ダイナマイトキック 1 クリス 入力 アクション スタミナ消費 一段目 左パンチ 0 二段目 銃床で殴る 1 背後攻撃 背面エルボー 1 ダッシュ攻撃 ショルダータックル 1 カウンター ショルダータックル 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 ローリングリバースナックル 1 よろけ正面 ボディスラム 1 よろけ背後 ネックツイスト 1 フィニッシュブロー ストレート 1 ピアーズ 入力 アクション スタミナ消費 一段目 武器で叩きつける 0 二段目 銃床で殴る 1 背後攻撃 右エルボー 1 ダッシュ攻撃 ショルダータックル 1 カウンター ショルダータックル 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 上段回し蹴り 1 よろけ正面 逆落とし 1 よろけ背後 変形ドラゴンスリーパー 1 フィニッシュブロー アッパーカット 1 ジェイク 入力 アクション スタミナ消費 一段目 左前蹴り 0 二段目 右前蹴り 1 背後攻撃 背面エルボー 1 ダッシュ攻撃 飛び膝蹴り 1 カウンター リバースローリングエルボー 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 飛び後ろ回し蹴り 1 よろけ正面 スイングDDT 1 よろけ背後 ジャーマンスープレックス 1 フィニッシュブロー ネリチャギ 1 シェリー 入力 アクション スタミナ消費 一段目 右キック 0 二段目 武器で殴る 1 背後攻撃 横蹴り 1 ダッシュ攻撃 飛び蹴り 1 カウンター 変形トラースキック 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 後ろ回し蹴り 1 よろけ正面 ランデヴ 1 よろけ背後 フェイスクラッシャー 1 フィニッシュブロー 蹴り上げ 1 エイダ(カーラ) 入力 アクション スタミナ消費 一段目 武器で殴る 0 二段目 二段蹴り 1 背後攻撃 横蹴り 1 ダッシュ攻撃 飛び蹴り 1 カウンター 水面蹴り 0 スタミナ切れ ローキック 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 旋風脚 1 よろけ正面 フランケンシュタイナー 1 よろけ背後 アストロシザース 1 フィニッシュブロー サマーソルトキック 1 エージェント 入力 アクション スタミナ消費 一段目 前蹴り 0 二段目 銃床で殴る 1 背後攻撃 背面エルボー 1 ダッシュ攻撃 ショルダータックル 1 カウンター ショルダータックル 0 ダウン攻撃 ストンプ 1 よろけ小 上段回し蹴り 1 よろけ正面 逆落とし 1 よろけ背後 ネックツイスト 1 フィニッシュブロー スマックダウン 1 武器別体術 一部の武器装備時には、格闘攻撃が以下のように変化する。 両手武器 スナイパーライフル系統、アサルトライフルST、アサルトライフルBC、ショットガン、アサルトショットガン、グレネードランチャー装備時には以下のように体術が変化する。 入力 アクション スタミナ消費 一段目 武器振り上げ 0 二段目 武器振り下ろし 1 カウンター 銃床で殴る 0 ダウン攻撃 銃床攻撃 1 アサルトライフルRN 銃剣であるアサルトライフルRN装備時には以下のように体術が変化する。 格闘一段目とカウンターは通常の両手武器ものと同じ。 入力 アクション スタミナ消費 一段目 武器振り上げ 0 二段目 斬り下ろし 1 よろけ小 腹部突き刺し 1 カウンター 銃床で殴る 0 ダウン攻撃 銃剣で突き刺す 1 サバイバルナイフ レオンが所持しているナイフ。マーセではジェイクEXとエージェントが使用可能。 ジェイクのみカウンターはナイフのものではなく通常のものが出る。 入力 アクション スタミナ消費 カウンター 突き刺す 0 ダウン攻撃 スラストダガー 1 コンバットナイフ クリスが所持しているナイフ。背後体術も変化する。 入力 アクション スタミナ消費 よろけ背後 サイレントナイフ 1 カウンター 突き刺す 0 ダウン攻撃 スラストダガー 1 素手 ジェイクの素手時。 入力 アクション スタミナ消費 ダウン攻撃 ジャイアントスウィング 1 スタンバトン シェリーのスタンバトン装備時。 入力 アクション スタミナ消費 ダウン攻撃 突き刺し 1 状況別体術 敵の状況や、敵のいる地形によって発生する体術 状況 条件 アクション スタミナ消費 こちらに気付いていない敵 なし 背面体術地形によっては以下の状況別体術が出る 0 壁や柱付近の敵 よろけさせる 頭を壁にたたきつける 0 高所の壁際の敵 よろけさせる 突き落とす 0 自分より高い段差の敵 なし 引き摺り下ろす 0 自分より低い段差の敵 なし 飛び降りつつ頭を地面に叩きつける 0 武器装備ゾンビ(ナイフ、ビン、バール) よろけさせる 武器を奪い取って攻撃する 0 ダイナマイト装備ゾンビ よろけさせる ダイナマイトを口に突っ込む 0 対ゾンビ犬C なし 蹴る 1 対ストゥレラツ 特定の攻撃を当てることによって発生する気絶中 膝地獄(R1→×→R1or□) 0 対ラスラパンネ(手) なし 拾って投げつける 0 特殊なオブジェクトの近くにいる 特殊なオブジェクト(電子レンジなど)を利用して倒す 0 対オグロマン ダウン時、近くの建物の2階から 突起物を抜き、弱点に突き刺す(×連打) 0 対デボラ ダウン時、口から触手を一本だけ出したとき 先端の光っている部分を殴り付ける(×連打) 0 対シモンズ 人型時、ダメージを蓄積させ膝をつかせたとき 膝蹴りから馬乗りで殴り付ける(×連打) 0
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クリス編Chapter2 クリス編Chapter2あらすじ イドニア共和国路上戦 オグロマン戦 路地~プラットホーム 鉄橋 クロスオーバー・市街戦オグロマンと高射砲破壊作戦 庁舎 あらすじ 燃えていく人型のサナギ。それはクリスの失われた記憶を開く切っ掛けとなった。 それは半年前、東欧イドニア共和国・・・ クリスはBSAAアルファ部隊隊長として、この国で起こっている新型BOWによる反政府バイオテロの鎮圧任務に就いていた。 確認されたのは、人型でありながら強力な再生力と不気味な変異性を持ち、かつ武器を扱い連携行動も取るというものであった。 命名された新種、「ジュアヴォ」との戦闘をしつつもBSAAは順調に作戦を進行させ、 巨体を持つ巨人型BOW・オグロマンをも意外な協力者と共に撃破していく。 だが庁舎に乗り込んだ彼らが見たのは、人型のサナギのようなものであった。 そして、青い服のミステリアスな女性が、BSAAを更なる危機へと誘う。 「エイダ・ウォン・・・ ここの職員よ・・・」 イドニア共和国 路上戦 装甲車が横転し、戦闘開始。前方のゲートから機銃とスナイパーライフルで狙われている。さらにトラックが突っ込んできて兵士が補充される。 真正面から突っ込むよりも、左手から回り込むと後ろを取れて有利。またトラックが着いた頃に手榴弾を投げてもいい。機銃座はゲートの右側、狙撃兵は左の建物上層にいる。ピアーズが狙撃で排除すると◎。 ゲート左手階段を昇り、ジュアヴォを排除。レッドハーブあり。 協力アクションで扉を調べると巨人型BOWオグロマン登場。最初の段階では攻撃が通用せず、攻撃を避けて路上に降りる。 オグロマン戦 そのまま地上にいると踏みつぶされて即死しかねない。 右手の少し見えにくい階段から建物内に入るか、進んで左手の梯子から足場の上に昇る。 オグロマンの攻撃はパンチや掴みなど単純。だが大きい上に攻撃力も当然高い。 弱点は口部分と背中の管が付いていた肉部分。弱点を攻撃するとダウンし、もたれかかるように手を乗せる。特に背中部分は攻撃数発でダウンする。腕部分でR1すると、乗り移ってのQTE発生。×連打で背中の突起をもぎ取って突き刺す。ここではそれをしただけで撤退していく。 ダメージを与えていると装甲車が突撃、オグロマンは撤退する。装甲車とともに進撃。 装甲車と進む前に道を戻り、オグロマン出現のきっかけになった扉を開けると中にアサルトショットガンと救急スプレーが置いてある。ショットガンは近接火力に重要な武器なので是非取っておきたい。取り逃してもステージクリアで入手は可能。 路地~プラットホーム 路地では右手に普通の兵士、左手の建物窓枠に重機関銃の待ち伏せ兵がいる。左手には銃撃、右手には接近戦で片付けよう。また正面位置にはスナイパーが潜んでいる。 進むと装甲車が地雷を踏んで行動不能。上側バリケードと右手建物上にスナイパーがいる。進むとトラックでさらに増援。手榴弾を使いたい。 金網を調べるとフィンを呼び、吹っ飛ばしてもらう。 下に降りると進路を横転した列車が塞いでおり、フィンがそれを撤去する為の爆弾を設置する。それまでフィンを護衛する。遠くからRPG兵が接近しており、ドンドンと撃ってくるので厄介。クリスは突撃して中央の車両の屋根で、ピアーズは梯子を登って味方陣地から狙撃するかクリス同様突撃して敵を倒す。 ここの奥・右側の建物の窓越しにエンブレムがある。 フィンに表示されている円形タイマーが溜まれば準備完了。フィンの所に戻って進行する。 鉄橋 階段を降りて右に曲がるとドラム缶の上にグリーンハーブ。 マーカーの所で協力アクションでピアーズを送り、別行動に。 クリス フィンと共に鉄橋を進む。 ピアーズ 建物を昇って見晴らしの良い所からクリスを援護する。 クリスは進むと鉄橋が崩れ、落ちかける。レバー入力+×ボタンではいずりダッシュをし、早く登って上へ。鉄橋を進む。機銃がある上に戦車の砲弾まで飛んでくるが、ピアーズの援護があると少しマシになる。 この辺りから敵が「変異」をするようになる。足が装甲化したり腕が触手や盾になったりするなど。 ピアーズは建物内をジュアヴォを倒しながら進んで二階へ、ここからクリスを狙う敵を狙撃する。 戦車は前後移動と射撃を繰り返しており、前進すると奥にある赤いガソリンタンク車が見える。これを狙い撃つと爆裂して撃破出来る。ピアーズはこの場所から橋の上、右側当たりにあるエンブレムを狙撃出来る。クリスでは撃てない。 両者ともに道なりに進み、クリスが梯子を降ろして橋の上側で合流する。二人で鉄の箱を協力アクションで落として進行。 列車砲と共に敵増援が到着。フィンと負傷兵を待って戦線を維持する。敵は狙撃兵、RPG兵、突撃兵とふんだん。また航空機が通過するとパラシュートで降下もしてくる。このパラシュート降下兵を降りている途中に撃って倒すとメダル獲得。 フィンが到着すると線路爆破の準備をする。準備が整ったら視点が変わるので一気に後退。列車砲が来るのを待って爆破し、進行する。ムービー。 クロスオーバー・市街戦 ジェイク編Cp1とクロスオーバー。オンラインなら最大4人プレイが可能。 オグロマンと高射砲破壊作戦 市街地への降下を妨害する高射砲を三基破壊するのが目的。しかし目の前にオグロマンが立ちはだかる。 まずは近くの建物を上がり、高射砲を撃っている敵を排除、フィンによる爆破を待つ。しかしオグロマンが近くにいるとこの作業が妨害されてしまう。まずはこいつを倒したい。 オグロマンの倒し方は前回と同じで、口と背中の弱点を狙い、跪かせてR1を使うと大ダメージになり、数回繰り返すと完全に倒すことが出来る。特殊な倒し方で倒すとメダル獲得。また別の建物の上には機銃があり、袋小路にオグロマンを誘うと電線に引っかかってダウン状態になる場所もある。倒すと肉体が溶解する。このとき近くにいるとダメージがある。溶けきると4000スキルポイントが拾える。 2基目の高射砲は機銃のある建物の向かいにあり、フィンがドアを開けてビルの屋上まで移動する。一階には重機関銃持ちがおり、屋上では爆破作業中に敵が襲ってくるので護衛する。 2基目を破壊するともう一体オグロマンが出現。台詞にあるとおり、先のイベントで逃げていった奴である。 3基目はこのビルの地下を通っていく。敵と戦いながら進行。グリーンハーブ、レッドハーブがある。また地上にオグロマンが居る場合、大きなマンホール越しに踏みつぶしてきたり、手を入れて掴み上げたりをしてくる。 途中の梯子は一方通行ドアを開けて地上に出るもの。必須ではない。 奥まで進んで梯子を登り、階段と機関銃を持った敵がいれば順路。上に昇って敵を排除し、端にある梯子を降ろしておく。 オグロマン戦。ここでは背中の肉部分が引っ込んでいるので口を狙うしかない。また三基目の高射砲破壊作業をしている場合、そちらに進みがち。向かいの建物からは敵が無限湧きし、狙撃兵となってこちらを狙ってきて非常に鬱陶しい。オグロマンを攻撃していると路上のトラックを掴み、投げ飛ばしてくる。屋上の端に居れば大丈夫だが、機銃周辺などにいて直撃すると即死。弱点を攻撃して膝を付かせ、R1QTEをすると最初はレバガチャになり、背中部分のチューブを掴んで引きずり出す。成功すると弱点が増える。同じように膝を付かせる→QTE×連打で攻撃していると倒せる。 三基目の高射砲破壊をすると、背中の弱点を引きずり出していれば空爆イベントがあり、撃破できる。ただし、三基目の高射砲破壊までに倒さないとスキルポイントの回収が出来ない。オグロマンが三基目の高射砲の方向に行くとフェンスを車を投げて壊したり、電線に引っかかってダウン状態になったりすることがある。 作戦終了。ムービーでジェイク達とは別れる。 庁舎 突入。まだ戦闘はなく、しばらく歩き固定になる。フィンの台詞のあとで二階に昇り、協力アクションでドアを開けて進行。一階の階段脇から裏手に回ると壁にエンブレムがある。 角で人影を見たあと、ドアから奇襲がある。その部屋に入ると固定でハンドガンの弾、ショットガンの弾、ボックスがある。 扉を開き、一階に下りるとイベント発生。サナギから「ナパドゥ」が孵化し、戦闘になる。 ナパドゥは皮膚が岩石のように硬く、ダッシュはしないが突進とパンチ攻撃をしてくる。有効な武器はショットガン。周りに固定で弾も置いてある。アサルトライフルは殻が割れないので一見効いてないように見えるが、相手の体力は減っている。ダウンしないだけ。背中が弱点だがヘッドショットも有効。 ショットガンで撃っていれば殻が割れ、膝を突く。体術での追撃も可能。倒すと1500スキルポイントが拾える。サナギが次々と孵化し、もう二体出現する。 先に進むとジュアヴォが三体居る部屋で戦闘。ドアの影にも一人いるので注意。ここの小部屋にレッドハーブと固定のショットガンの弾がある。 協力アクションでドアを開けるとイベント。 ムービー。 見えにくいが、フィンが立っている辺りから袋小路に進むとグリーンハーブ。そこのロッカーの上にエンブレムがある。 エイダの案内の通りに進むと最初の玄関に到着。サナギが孵化し、ナパドゥが数体出現している。 余程の自信があるか二周目の武器がない限り、相手をしない方が無難。二階のテラスから協力アクションでドアを開けて進行。 通路のサナギから「ストゥレラツ」が孵化、襲いかかってくる。 ストゥレラツは蜥蜴のような姿形で、直立すると針弾を飛ばしてくる。音が判りやすい。また毒液を吐いてくる場合もある。ここでは特殊行動として天井に逃げ込んで移動する。銃撃には体勢があってひるまないが、一方で体術を使うと簡単に気絶する。また閃光手榴弾でも同じ。気絶したときにR1QTEをすると時間入力式で「R1→×→R1か□」というものになる。三発全部をたたき込むと一撃で倒せる。倒すと1000スキルポイントを拾える。 フィンが扉を爆破し、倉庫エリアへ。入ると近くのガスボンベの裏のサナギが孵化し、ストゥレラツが出現。また二階の足場のサナギからはナパドゥも孵化する。時間が経つと各所のサナギも孵化していく。 敵はある程度の無視も可能。奥の扉を協力アクションで開けるとムービー。クリア。 Chapter3へ とりま~ -- 名無しさん (2012-11-19 03 30 32) 最初にアサルトショットガンを取り逃してると、ナパドゥが出現する手前の部屋にショットガンありました -- 名無しさん (2013-08-15 01 13 38) 名前 コメント
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ベスト版ないですか? -- (ヘルプ塩たる) 2010-01-11 03 39 03 バイオハザード4Wiiの改造コードをもっと多くやってください。 -- (岡本光) 2010-01-22 21 47 32 ベスト版で弾無限を使うと、 確かに無限になっているが、敵ではなく自分にダメージが来る。 -- (fンヴぁskJL) 2010-03-07 10 58 39 コードは、どうやったらうてるんですか。 -- (アービィング) 2010-04-18 16 10 16 えーっと残虐制限使えるんすか?まだ使ってないけどほかのサイトじゃまったく使えないかさー -- (名無しのゴンベさん) 2010-08-21 14 01 47 ベスト版キボンヌ(・ω・) -- (名無しさん) 2010-09-26 10 51 23 チートを使うと、レオンの向きが横向きになって操作がしにくくなります バグですかね? -- (名無しさん) 2011-03-03 00 13 57 名無しさん バイオハザード 4 Wii edition Best版のコード お金MAX 04337FD8 05F5E0FF アタッシュケースLL 043287C0 00000303 セーブ回数0 04337FCD 00000000 プレイ時間0 04337FD4 00000000 残虐制限解除 0233B6C8 00000002 常にアシュリー同行 04338058 04000000 ゲームクリアフラグON 00337FCE 00000001 レオン体力常にMAX 04337FE4 09600960 アシュリー常に体力MAX 04337FE8 04B004B0 -- (ベストな人) 2011-03-10 19 15 11 ありがとうございます -- (名無しさん) 2011-04-06 23 07 45 bestpriceコード ハンドガン弾999 047542D7 000003E7 武器商人 品物変更 0431F870 000003E7 0431F878 000103E7 0431F880 000203E7 0431F888 00030001 0431F890 000403E7 0431F898 00050001 0431F8A0 000603E7 0431F8A8 000703E7 0431F8B0 000803E7 0431F8B8 000903E7 0431F8C0 000A03E7 0431F8C8 000E03E7 0431F8D0 001203E7 0431F8D8 001303E7 0431F8E0 001403E7 0431F8E8 001503E7 0431F8F0 001603E7 0431F8F8 001703E7 0431F900 001803E7 0431F908 001903E7 0431F910 001A03E7 0431F918 001C03E7 0431F920 002003E7 0431F928 00210001 0431F930 00230001 0431F938 00250001 0431F940 00270001 0431F948 00290001 0431F950 002A0001 0431F958 002C0001 0431F960 002D0001 0431F968 002E0001 0431F970 002F0001 0431F978 00300001 0431F980 00340001 0431F988 00350001 0431F990 00360001 0431F998 00370001 0431F9A0 00400001 0431F9A8 00410001 0431F9B0 00420001 0431F9B8 00430001 0431F9C0 00440001 0431F9C8 00450001 0431F9D0 004603E7 0431F9D8 00540001 0431F9E0 00550001 0431F9E8 006D0001 0431F9F0 007D0001 0431F9F8 007E0002 0431FA00 007F0001 0431FA08 00940001 0431FA10 00A90001 0431FA18 00AA0001 0431FA20 00FE0001 武器LV上限まで改造可能 0431FA70 00230703 0431FA74 03060000 0431FA78 002C0701 0431FA7C 03060000 0431FA80 002E0701 0431FA84 03060000 0431FA88 00300701 0431FA8C 03060000 0431FA90 00210703 0431FA94 03060000 0431FA98 00250703 0431FA9C 03060000 0431FAA0 00270703 0431FAA4 03060000 0431FAA8 00290701 0431FAAC 03040000 0431FAB0 002F0602 0431FAB4 03060000 0431FAB8 00940701 0431FABC 03060000 0431FAC0 00360401 0431FAC4 02030000 0431FAC8 002D0601 0431FACC 03070000 0431FAD0 002A0301 0431FAD4 03030000 0431FAD8 00030601 0431FADC 03070000 0431FAE0 00370701 0431FAE4 03070000 bestprice版は大体 +4C0でできる。 -- (ドラクエ好き) 2011-05-21 11 53 48 +4C0じゃ使えないBP版のコードってあんまり見かけないけど 需要ないから誰もサーチしてない とかなのかなぁ・・ -- (名無しさん) 2011-05-27 00 47 59 ずっとスピードアップできるコードありますか? -- (?) 2011-09-17 17 39 31 キャラクター変更しても、どんな武器でも使えるコードありたすか? -- (ハンク大好き) 2011-11-21 21 46 23 best版でも使えますか? -- (ラッキー) 2012-01-29 19 36 42 ベスト版で使えるコードありませんか -- (ドナルド) 2012-03-03 08 55 58 クラウザーの手つかってもづっと赤くなるチートありませんか -- (fts) 2012-03-09 23 26 33 うんこ -- (チート) 2014-11-29 08 40 04 バイオハザード5で、コンピューターなしのウェスカーの使い方を教えてくださいあとバイオハザード5で、グレネードランチャー無限とサムライエッジ入手方法教えてくださいオルタナティブエディションじゃあ、ありません -- (アルバート・ウェスカー) 2014-11-29 08 48 51 使えました!ありがとうございます -- (goto) 2016-12-10 16 50 48
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632バイオハザード2sage04/09/28 02 17 48 ID il3C5sXd ■要約版 新人警官のレオンは、兄を訪ねてきたというクレアと共に、ゾンビに占領されたラクーンシティの脱出を試みるため、警察署を目指す。 そこの留置場で生き残っていた記者から、この騒動の原因となったアンブレラ社の実態を知る。 レオンとクレアは生き残りの少女シェリーと出会い、ゾンビ化するウィルスを作り出したアンブレラ社員に遭遇する。彼は研究成果を独占すべく、自身の体にウィルスを投与し、怪物へと変貌していた。さらに娘であるシェリーの体に子孫繁栄のため胚を埋め込んでしまう。一行はシェリーの治療方法と脱出経路を求め、アンブレラ研究所へ向かう。 研究所でウィルスワクチンを作り、シェリーは無事回復。 しつこく追いかけて来ていた怪物も倒し脱出。一行はアンブレラを潰すと誓う。 ※それぞれの主人公に表編・裏編が存在するが、ストーリー上の大きな違いはない ここではクレア表、レオン裏で進める ■プロローグ 恋人との大喧嘩が原因で、出発が遅れた新人警察官のレオン 彼がラクーンシティに着く頃には、とうに日が落ち、あたりは闇に染まっていた 一方、クレアは突然連絡が途絶えた兄クリスを探す為、単身ラクーンシティに訪れる 大型バイクを駆る彼女が街の食堂前に愛車を止めた頃、やはり辺りは真っ暗闇になっていた 人気のない大通りを走っていたレオンは、女性の死体を発見する 死体を調べていると、あちこちの路地から住民が現れ、こちらへ向かって歩み寄ろうとしていた ふらついた足取りに異様さを覚えたレオンは銃を向けるが誰も反応しない ふと足元を見ると確実に死んでいたはずの女性が彼の足を捕らえ、今にも噛み付こうとしていた レオンは彼女を撃ち、周りの住民たちにも銃撃を加えたが、誰一人として倒れない 路地裏に追い込まれたレオンは物音を聞いて咄嗟に銃口を向けたが、 そこにいたのは本物の生きた女性、クレアがいた レオンとクレアは路地裏を抜け、放置されたパトカーに乗り込み猛スタートを切った 混乱する頭を落ち着かせながらも、自己紹介をする二人 その背後には大型のトレーラーが迫っていた 突然、後部座席から青白い手がクレアに掴みかかった ゾンビ化した男が車内に潜んでいたのだった ハンドル操作を誤った車は街灯に激突し、 ゾンビはフロントガラスを破って車外に飛び出された 一息つく間もなく、背後から放置車両を弾き飛ばしながらトレーラーが迫る 二人が車外の右と左に飛び出した直後、トレーラーが突っ込み大爆発が起こった 炎上する車に道を分けられたレオンとクレア 2人は警察署で合流することを決め、長い夜の一歩を踏み出した 634バイオハザード2sage04/09/28 02 21 50 ID il3C5sXd ■ゲーム本編 警察署へ辿り着いたクレアは、重傷を負った警察官に出会う。男はこの騒動の原因となったアンブレラの報復を恐れ、正体を暴こうと呼び掛ける洋館事件(バイオ1)の生き残りの言葉を無視してしまったことを後悔していた。男は治療を拒み、クレアに生き残りを探すよう依頼した。 一方、レオンは警察署の裏にあるヘリポートに到着していた。ふと見上げるとアンブレラのヘリが飛んでおり、警察署に謎のタンクを落下させ、夜空に消えて行った。建物に入ると、タンク内部からコートに身を包んだ2mをこえる大男が現れ、レオンに襲いかかった。レオンの反撃に一切の感情を見せない大男の正体は、アンブレラの新生物兵器「改良型タイラント」だった。無法地帯と化したラクーンシティを絶好の実験場と見た、アンブレラによる企てだった。レオンは何とかこれを倒すが、部屋を移動した際、地に伏していた筈の巨人が姿を消していることに気づく。 ・備考 以降、裏編の主人公はたびたびタイラントに襲われることになる 635バイオハザード2sage04/09/28 02 23 18 ID il3C5sXd 捜索の中、クレアはゾンビに追われる少女を発見する。彼女の後を追うと、レオンと再会。少女は見失ってしまった。警察署内も安全な場所ではないと悟ったクレアは脱出ルートの発見をレオンに頼み、クレアは少女の捜索を行うことにする。レオンはクレアに通信機を渡し、再び二手に分かれた。 クレアは墜落したヘリに遮られた扉の前で、不審な悲鳴を聞く。押収物倉庫で入手したプラスチック爆弾でヘリを爆破すると、奥には豪奢な署長室があった。悠々と椅子に腰掛ける警察署長の前には、先刻の悲鳴の主である美女が横たわっていた。署長は彼女の死を悼みながらも「どうせ皆こうなる」と自暴自棄な様子だった。 クレアは奥へ進むと、隠し倉庫で少女シェリーを見つけ出す。シェリーは相手がゾンビでないとわかり、安心して泣いてしまった。街よりは安全だという親の忠告で、警察署に訪れていたのだった。クレアは一緒に行こうと促すが、少女はゾンビよりも大きな化け物が自分を探していると言って怯えている。その言葉に応じるかのように謎の咆哮が響き渡り、驚いたシェリーは走り去ってしまった。 道を引き返すと署長の姿はなく、代わりに彼の手記を発見する。密かにアンブレラと繋がりのあった署長は、この現状に絶望し、署員の脱出経路を断った上で人間狩りに興じていたのだった。 637バイオハザード2sage04/09/28 02 25 43 ID il3C5sXd 警察署の地下を捜索するレオンは、謎の女性エイダと出会う。とある記者を探しているという彼女に協力し、留置場で記者を発見する。彼はこの騒動について何やら知っているらしいが、真面目に答えようとしない。レオンは外に出ろ、と気色ばむが記者はそれに応じず、外に居るのはゾンビだけではないと意味深な言葉を返す。同時に何処からか謎の雄叫びが響き渡った。 2人は記者から聞いた下水処理場への抜け道に向かう。レオンの協力で下水処理場通路へ侵入したエイダは、ばったりとシェリーに出くわす。驚いたシェリーは慌てて逃げ去り、ペンダントを落としていった。エイダは別ルートを探すと言って姿を消し、レオンは単独行動に戻った。 638バイオハザード2sage04/09/28 02 27 41 ID il3C5sXd クレアは署長室の隠し通路を進むと、署長に銃を突きつけられる。鬼気迫る表情でにじり寄る彼は、何故か苦しげに胸元を押さえていた。クレアは、アンブレラの研究員ウィリアム=バーキンが署長に宛てたメールについて問うと、署長は洋館事件を起こしたTウィルスとは比べ物にならない究極の生物兵器、シェリーの父であるウィリアムが開発した「Gウィルス」のことを語る。それにより生み出された怪物が既に署内にいるのだと言う。来るべき破滅にクレア巻き込もうとした署長だったが、突如として苦しみ始める。署長は怪物によってG増殖の為の寄生体を植え付けられていた。もがく彼の体内から、肉を食い破りながら甲殻類を思わせる奇妙な生き物が現れ、署長は無惨な死を遂げる。 地下へと逃げた寄生体の後を追って下水道へ向かう。姿を現したGが襲い掛かってくるが、何とかこれを倒し署長室でシェリーと再会。新たな道を求めて下水処理場へと向かった。 一方、捜索を続けるレオンの耳に突然の悲鳴が届いた。声の元へ駆けつけると、深手を負った記者が格子の前に倒れている。署長を襲ったGが記者の前にも現れていたのだ。息も絶え絶えの記者は、ウィリアムと署長の癒着の証であるメールの写しをレオンに渡し、彼らの悪事を暴いてくれと言い残して絶命する。遅れて現われたエイダはメールに記されていた薬品工場へ去り、直後に無線を寄越してきたクレアも警察署を離れ下水道へ向かうという。引き止めるレオンを女性陣は完全に無視。 「全く女って奴は!」 レオンは沈黙する無線機に怒りをぼやいた。 415バイオハザード2sage05/01/24 03 21 42 ID zjeCdF0i レオンは先行するクレア達を追い、警察署地下の浄水室にたどり着く。しかし、おぼつかない足取りで金髪の男が立ち塞がり、聞き覚えのある咆哮を発する。同時にめきめきと異音を上げ、男の体が数倍にも膨れ上がり、右肩に開いた亀裂から彼を印象付ける巨大な目が現れる。これこそが記者を引き裂き、署長の体内に寄生体を埋め込んだ怪物、 G だった。 レオンはこれを倒すと、Gは自ら欄干を乗り越え、底知れぬ暗がりへ落ちていった。奥へ進むと、排水構内を滑り降りてきたエイダと再会する。レオンは声を荒げて彼女の軽率な独断先行を責めたが、彼女は全く動じていない様子だった。 一方、下水道南口。 通路への扉を開こうとしたクレアとシェリーの前に、レオンとの戦いで姿を消したGが現れる。怯えるシェリーを励まし、一瞬を狙って通路内へと駆け込んだ。ほっと息をついた瞬間、シェリーは排水溝の隙間から水路へと引き込まれ、二人は離れ離れになってしまった。 ひとり通路内をさまようシェリーは、誤ってダストシュートに落ちる。シェリーはゴミの山に叩きつけられ、気を失ってしまう。力なく呻きながら横たわる少女の体に、ふと影が差した。その後姿は、紛れもなく先刻逃れきった筈のGだった。 シェリーを探して通路を急ぐクレアの目前に、突如現れた金髪の女性が銃を突きつける。彼女はクレアをアンブレラのスパイと思い込み、夫のGウィルスが目当てだろうと憎々しげに吐き捨てる。彼女はシェリーの母親アネット=バーキンだった。クレアはシェリーがこの下水道ではぐれたことを知らせると、アネットは見る見るうちに蒼白になった。 「なぜこんなところへ?ウィリアムが狙っているのよ!?」 416バイオハザード2sage05/01/24 03 23 25 ID zjeCdF0i アネットはこの街が地獄と化した理由を語った。 ウィリアムはアンブレラの思惑に背きウィルスの独占を図ったが、アンブレラが仕向けた特殊部隊の強襲を受け、ウィルスは奪われてしまう。瀕死のウィリアムは隠していたGウィルスで怪物に変貌してしまい、下水道を駆ける特殊部隊を皆殺しにする。アタッシュケースから漏れたウィルスは下水道のネズミに感染し、街を侵食していったのだった。 出所を語ったアネットは、Gと化したウィリアムは理性や記憶を失い、遺伝情報の近いシェリーに、子孫を残す為の 最適の宿主として狙っていることを告げる。そこにシェリーの悲鳴が響き渡り、はっと顔を上げた二人は左右に別れ、それぞれシェリーを探して駆け出した。 下水処理場を進むレオン達は、アネットとはち合わせる。レオンはエイダに向けられた銃撃をかばい、傷を負って気絶してしまう。怒りに燃えるエイダは反撃をするが、不意を突かれ、銃を弾き飛ばされてしまう。エイダがアンブレラシカゴ支部のジョンの恋人だと知ったアネットは、彼はゾンビになって死んだと言い、Gウィルスを狙う者は皆死ぬのだと笑う。その直後、アネットは先程エイダが拾ったシェリーのペンダントに気がつく。動揺した彼女の隙を突き、エイダは彼女を処理プールへ転落させた。ペンダントを開くと、二重底の仕掛けの下には、Gウィルスのアンブルが隠されていた。 417バイオハザード2sage05/01/24 03 28 44 ID zjeCdF0i シェリーを探すクレアは、集積プールのゴミ山で彼女を見つける。しかし突如として黒い水面が泡立ち、ウィルスによって変異した巨大ワニが襲いかかる。怪物を退けシェリーを介抱すると、彼女のそばから、あの甲殻を持つ生き物が逃げ去る。目を覚ましたシェリーは謎の腹痛を訴え、悪い予感を覚えつつも彼女を励まし、その場を後にした。 気絶していたレオンは目を覚まし、エイダを探して集積プールにたどり着く。対岸にいるエイダに呼びかけた直後、先程クレアを襲った巨大ワニが現れる。道幅一杯に迫る巨体に押され防戦一方に追い込まれるが、高圧ボンベを利用して巨大ワニを爆死させる。 エイダはケガを負ったレオンを手当てし終わると、恋人のジョンが死んだと呟いた。聞き返すレオンに対し、エイダはただ静かに首を振り、先を急ぐよう彼を促した。 18 :大神 ◆l1l6Ur354A2006/11/30(木)08 44 21ID oUPYDT8b0 クレア達はロープウェイで廃工場にたどり着き、巨大なエレベーターに乗り換え、アンブレラの秘密研究所を目指す。エレベーター上の電気機関車内で待っていると、シェリーの腹痛が悪化し、高熱を出して倒れてしまう。アネットが恐れていたとおり、Gによって胚を植えつけられるという最悪の事態が起こってしまっていた。クレアは脱出手段だけでなく、彼女の体内に巣食う破滅の芽生えを防ぐ方法も探さねばならなくなった。 遅れて来たレオン達はロープウェイを呼び戻し、廃工場を目指す。発車して間もなく招かれざる同乗者が天井に取り付いている事に気づかされる。天井を突き破って何度も繰り出される巨大な爪に銃撃を加え続け、何とか撃退に成功する。姿を消した怪物の不気味な影を感じながらも、二人は先へ進んだ。 19 :バイオハザード2:2006/11/30(木) 08 47 26 ID oUPYDT8b0 突如、クレア達が乗ったエレベーターは音と共に揺れ、獣のような唸り声がとどろいた。車外へ飛び出し振り仰ぐと奇妙な化物が電気機関車の天井に陣取り、彼女を見下ろしていた。恐らくかつては人間であっただろうと分かる怪生物は変形を始めた。辛うじて人の形をしていた頭部が左胸の中に沈みこみ、代わりに右肩の肉がめりめりと音を立てながら盛り上がって新しい頭となる。右腕に比べて不釣合いに太い左腕を掲げると、その先端から巨大な爪が肉を割って飛び出した。次の瞬間、化物はクレア目掛けて飛び降りてくる。レオン達が乗ったロープウェイと共に、娘の後を追いかけてきたウィリアム=バーキンとの初めての対決が幕を開けた。 なんとかこれを撃退したクレアは、秘密研究所に到着する。クレアは警備室のベッドにシェリーを横たえ、お守りだと言って、自分ベストをシェリーに着せた。両親に遊んでもらえず、ずっと一人ぼっちだったがもう寂しくないと言うシェリーは、その言葉とは裏腹に泣き出してしまう。そんな姿に、クレアは何としても彼女を救いだそうと、硬く決意した。 20 :バイオハザード2:2006/11/30(木) 08 50 10 ID oUPYDT8b0 タイラントの追跡から逃げながら、レオンは達は研究所へ向かう。彼らが乗るエレベーターの電気機関車に何物かが襲い掛かる。唸り声と共に、エイダの背後から巨大な爪が飛び出し、彼女の背中を引き裂いた。クレアの攻撃から復活したGは、腹部から二本の副碗を生やし、一回り近くも巨大化して、更に人の姿からかけ離れた怪物に成り果てていた。激闘の末、全身から血を滴らせたGは、驚異的な跳躍力で上空へと姿を消した。激しい戦いの影響か、エレベーターはオーバーヒートを起こし、緊急停止した。 意識を取り戻したエイダは、足手まといの自分を置いて一人で逃げろと呟く。レオンは「生きてここを出るんだ、待っててくれ」と力強く励まし、電気機関車を出て行った。 347 :バイオハザード2:2007/01/01(月) 10 43 47 ID czljH99k0 低温実験室で作ったヒューズにより、途断していた研究所の電力を復活させた後、 いよいよ本格的な探索に乗り出したクレアの前に新たな生物兵器が現れる。 洋館事件の「プラント42」をベースに作り出された「イビー」と名付けられたこの怪物は、 人間大の「歩く植物」で、彼らに半ば支配された研究所内部は 放棄された植物園のような有様となっていた。 化物たちを葬りつつ階下のCエリアへ達したクレアは, そこで地下ホーム直通ゲートと記された通路を発見するが、頑丈なシャッターで塞がれていた。 シャッターを開く為のMOディスクを探してクレアは更に内部へと侵入する。 緊急停止したターンテーブル上からダクトを伝い、研究所内通路へと着地したレオンの背後で モーター音が響いた。 動力が回復して、テーブルが再下降を始めたらしい。 突き当たりのエレベータを使い、後を追おうとするが電源が入っていない。 溶鉄プールで電源を入れ、道を戻ってエレベータに乗り込むと、反対側にも扉がある。 マスターキーを使う事により非常ルートを開けるようだ。 エレベータを使って到着した降車場はゾンビの巣窟となっていた。 群がる敵をなぎ払い、電気機関車にたどり着く。 だが、重傷を負って座席に横たわっていたはずのエイダは車内から忽然と姿を消していた。 348 :バイオハザード2:2007/01/01(月) 10 44 36 ID czljH99k0 エイダの姿を探し、また脱出方法を探して研究所内を奔走するレオン。 P-4レベル実験室で動力室のカギを発見したレオンは動力室へ向かう。 先刻進入してきたダクトがある通路を駆け抜けようとしたその時、足元に銃弾が跳ね、火花を散らした。 振り返ると先刻下水道で遭遇したあの金髪の女性が、怒りに燃える目でこちらを睨みつけている。 「よくも夫を!分かってるわよ、G-ウイルスが目当てね」 エイダに貯水プールに落とされた後、いかなる手段を使ってか、彼らの後を追ってきたアネット=バーキンだった。 夫の遺産を簡単には渡さない、とアネットは何かのアンプルを握った指をレオンに向かって突きつけたが、 所で一緒にいた女は?お仕事中かしら?と何故か急にエイダの行方を聞いてくる。 急に現れた素性もよく分からない女性に、敵意もあからさまに訳の分からない事を言われて 面食らうばかりのレオンだったが、彼女の言葉に不穏なものを覚えて問い返すと、アネットは 「あんた、何も知らないの?おめでたいわね!」 いかにもひとを小バカにした風に笑い声を上げた。 つづくアネットの言葉にレオンは耳を疑った。 アネットがこの研究所から引き出したデータによると、エイダはG―ウイルスを奪う為にどこかの組織が送り込んだ工作員で、 エイダが恋人だと言っていた研究員のジョンも、アンブレラの情報を盗むための足がかりだったというのだ。 彼女はそんな女じゃない、と信じようとしないレオンに向けてアネットは銃の狙いを定めた。 「そんな事はどっちでもいいわ。お前はもう死ぬんだから!」 しかしすんでの所でその撃鉄が引かれる事はなかった。 やはりレオン達の後を追っていた不死身の追跡者、あの禿頭の大男が突如として天井から現れたのだ。 アネットは驚き、逃げ去った。 ある意味で彼はレオンの恩人であるが実際は単に死神がもっとタチの悪い死神に摩り替わったに過ぎない。 新たに現れた死の運命に対抗する為、レオンは武器を構えるのだった。 349 :バイオハザード2:2007/01/01(月) 10 46 27 ID czljH99k0 大男を倒し、動力室へ至ったレオン。通路を進む彼の背後に不気味な影が地響きを立てて降ってくる。 先刻倒したばかりのあの大男が、例にもまして異様な回復を見せて彼を追ってきたのだ。 通路を後じさり、奥に向かって駆け出したがその先には壁しかない。 追い詰められたレオンが腹をくくって振り返った時、大男が突然響いた銃声と共に、わずかに前につんのめった。 「逃げて!」ゆっくりと振り返る大男の巨体の陰から見えたのは、赤い服をなお赤く血に染めたエイダの姿だ。 のしのしと歩み寄ってくる男にエイダは立て続けに銃撃を見舞ったが、 その歩みの速度すら緩めさせる事が出来ない。 あえなく弾切れになったのにも気付かず更に数度引鉄を引いてから、予備のカートリッジを取り出そうとした所で 首根っこを掴まれて、エイダは高々と宙吊りにされた。 しかし照準と身体の自由をほぼ奪われて、それでも彼女はあきらめなかった。 手早くリロードを済ませると、敵の顔面目掛けて弾丸の連打を浴びせかける。 この攻撃は少なからず大男にダメージを与えたようだったが、その代償として彼女はメインシャフトに叩きつけられた。 顔を覆い、ふらつきながら歩きだした直後、大男はバランスを崩し、遥か階下の溶鉄プールへと落ちて行った。 血の池の中にうずくまるエイダの肩を駆け寄ったレオンが抱くと、そんな状態になってさえ、エイダは彼に逃げるよう促した。 「俺たちはチームだ。一緒に行こう」 声を詰まらせたレオンの言葉にエイダは首を振り、とぎれとぎれに呟いた。 「私はただの女よ。あなたを愛した女……」 二つの視線が絡み合う。 ひしゃげたメインシャフトがショートする火花を浴びながら、二人はそっとくちづけを交わした。 けれども過酷な状況を共に駆け抜けた彼らの間に急激に燃え上がった愛情は、 しかとそのぬくもりを確かめる間もないまま、むなしく断ち切られた。 レオンの二の腕に添えられていたエイダの指が滑り落ち、ぱたりと床を叩く。 はっとして身を起こしたレオンに溜息のような声だけを残して、更に大量に出血したエイダの体から全ての力が失われた。 「エイダ……嫌だ……エイダ―――!!」 レオンの上げた絶叫を、破壊されたメインシャフトが起こす地鳴りが飲み込んでいく…… 350 :バイオハザード2:2007/01/01(月) 10 48 48 ID czljH99k0 最奥のP-4レベル実験室でラボのカードキーを発見、戻ろうと部屋を出たクレアの鼻先に、突然銃口が突きつけられた。 「よくもウィリアムを…許さない!」 ウィリアムの人としての最後の場所からクレアが現れたせいで (アンブレラの強襲部隊がウィリアムを射殺した部屋がP-4レベル実験室) その時の記憶がフラッシュバックしたのか、自らが新たに作り上げた G ウィルスのサンプルを手に 「夫の残した偉大な研究を今から私が受け継ぐ」 と歯をきしらせるアネットだったが、シェリーが宿主にされて殆んど意識が無い現状をクレアから聞かされ、激しく動揺する。 その時、もう今夜何度聞いたか分からない程に聞き慣れた咆哮が二人の耳を打った。 凍りついたようになったのも束の間、 「ウィリアム…」 呟いて、駆け出したアネットの眼前に、 G が天井のダクトを破り、飛び降りてきた。 「ウィリアム。生きてたのね…」 呆然と呟く彼女は正気をなくした彼女の夫に取って最早ウィルスを持つものでしかなく、 彼はアネットに無感情に鉤爪を振り下ろした。 悲鳴にクレアが駆けつけると「ウィリアムが生きてる。彼は更に強く成長してるわ」 全身を血に染めたアネットは息も絶え絶えに語り、娘の名を呼んだ。 シェリーを救う方法を必死で問うクレアに、アネットは震える手で数枚の紙からなるファイルを差し出した。 「娘を助けて…そして悪いママだったけど―――愛していたと伝えて」 最後にもう一度、シェリーと言いかけて果たせず彼女は動かなくなった。 エイダを床に横たえ、レオンはゆっくりと立ち上がった。 頭上では無機質なコンピュータ音声が研究所爆破装置の作動を繰り返し告げ、無情に彼を急きたてている。 愛した人の死を嘆くため、立ち止まる事は今の彼には許されない。 今は逃げ延び生きるため、ひたすら走り続けなければならない。 それが、彼女が最後に望んだ事だったから。 「君を忘れない……さよなら、エイダ」 固い決意を込めた別れの言葉を呟くと、レオンはエイダが叩きつけられたせいで メインシャフトのコンソールから床に跳ね飛んでいたマスターキーを拾い上げ、まっしぐらに駆け出した。 彼が部屋を出たその直後、煮えたぎる鉄の中から巨大な爪が飛び出すと、 炎を発するほど熱された鉄の熱さをものともせずに、溶鉄プールの縁をがっしりと引っ掴んだ。 483 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 42 47 ID n03vPJF20 「……爆破装置が作動しました。繰り返します。爆破装置が作動しました。 停止することはできません。研究員は最下層のプラットフォームから非常車両で脱出してください……」 その緊急放送はアネットの亡骸の側から立ち上がったクレアの耳にも届いていた。 モニター室まで引き返したクレアをビープ音が引き止める。 見上げると居並んだモニターの一つにレオンの姿が映し出されていた。 トランシーバーを取り出したクレアは回線を開いて呼びかけ、モニターの中のレオンが慌てて無線機を取り出した。 「クレアか?今どこに?」レオンの質問にモニター室よ、と答えた後 クレアは警備室のシェリーを連れて先に逃げるよう、レオンに言った。当然レオンはクレアはどうするのかと聞いたが 「私はまだやる事があるの。頼んだわよ!」 早口に言って、クレアはさっさと通信を切ってしまい、それっきりうんともすんとも応答しない。 仕方なくレオンは警備室を目指し、走り出した。 警備室の簡素なベッドに横たえられていた少女は具合が悪いのか辛そうな様子だったが、 クレアが待ってる、と言うレオンの声に顔をこちらへ向けた。 「クレアが?」 乱れがちの息の下から苦しげに問う少女にレオンは頷き、彼女をそっと抱き上げてエレベーターへと向かった。 入ってきた扉とは反対側の扉の操作盤にマスターキーを差し込むと、モニターに新しいルートが示される。 通路を切り替えているらしい幾度かの振動の後、エレベーターは最下層のプラットホームに到着した。 扉を出ると目の前に、頑丈そうな貨物列車が発車の時を待っている。 シェリーを乗務員室の長椅子に横たえ、レオンは運転室に入った。 運転室は薄暗く、作動レバーは動く気配もない。動力が供給されていないためこのままでは動かせないようだ。 手段を探してホーム脇のゲートを潜ると地響きが起こり、爆発五分前のアナウンスが流れた。 いよいよぐずぐずしてはいられない。レオンは歩道橋を駆け抜け、反対側のホームへ向かう。 484 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 44 05 ID n03vPJF20 階段を下りた所に頑丈そうなバーに守られた大容量プラグの収納庫があり、そこでジョイントプラグを手に入れた。 奥の突き当たりに扉がある。開くと再び地響きがレオンを襲った。爆発が近いのかもしれない。 部屋の両脇にある溶鉄プールからも不穏な火柱が上がっている。 部屋の奥に列車への電力供給用らしい装置を見つけたレオンは差込口にプラグを差して、レバーを倒した。 警告音と共にモニターにメッセージが出る。 非常モード起動の為電力供給が一時ストップし、その後電力回復と同時に非常列車が起動されるようだ。 かしゃん、と何かが切り替わる音がしてライトが消える。 残った非常灯の心許なげな光を押しのけ、室内は両脇のプールで溶ける鉄が発する不気味な仄明かりに支配された。 と、そのオレンジに光る海の中から何かが飛び出し、ずしりと重い音をさせて床の上に降り立った。 巨大な爪、しかしそれはあの G ではない。 度重なる戦闘によって幾度も傷付けられ、そのたびに立ち上がり、 それゆえ更に与えられ続けたダメージは、全身を灼熱の海に沈められるまでに至って遂に彼の戒めを解いた。 身に付けていたコートは燃え尽き、隆々とした上半身は炎に包まれているというのにその無表情は小揺るぎもしない。 両腕に備えた巨大な爪を高々と振りかざし、大男は、いやアンブレラの生物兵器、 量産型タイラントは耳が割れるほどの雄叫びを上げた。 避難していた研究員達の末路だろうか、白衣を着たゾンビで一杯のラボの奥にMOディスクを見つけたクレアは それにより、脱出用の通路へ至っていた。通路を過ぎたカーゴルームの突き当りには巨大なリフトがあり、 これを使えば通常は資材搬入出用、緊急時は脱出用となる特殊高速車両が停車しているプラットホームに 抜ける事が出来る。 リフトに近づくと床が激しく揺れて、緊急アナウンスが聞こえてきた。 爆破五分前だという。急いでリフトの呼び出しボタンを押し、到着を待つ。 階数表示が点灯する。しかし、ランプが三つも点かないうちに、頭の上でイヤな音がした。 そう、何かが天井の鉄板を殴りつけているような…… 二歩、三歩、後退した所で鉄板が折れ曲がり、 G が姿を現した。 前見たときよりも更に猛々しい姿に変形している。元が人間だったとは思えないくらいだ。 悪趣味な天使のように広がった背後の副腕をかわし、与えたクレアの攻撃に悲鳴じみた声をあげ、 G は床にくず折れた。だが安堵したのもつかの間、一声高く雄叫びを上げると G は更なる変形を始めた。 上半身が膨れ上がり、無数の牙がたてがみのように首周りを覆う。 体型は最早二足歩行の為のものではなく、四足獣、さながらライオンかイノシシのようだった。 それはつまり、小回りを捨て、強力な突進力を得た事を意味していた。 だが、資材の間を跳ね回る敵に照準を狂わされ、時には突進で壁に叩きつけられてもなお、 クレアは立ち上がり攻撃を続けた。 彼女には、シェリーがいた。背中に守る者を庇ったクレアの前に遂に巨大な怪物は横たわり、クレアは最後の戦いを制した。 485 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 46 19 ID n03vPJF20 両腕の爪により攻撃力が格段に上がり、更にスキを見せれば一瞬で距離を縮めてくる、 これまでにないタイラントの素早さにレオンは苦戦を強いられていた。 その上今回は時間というもう一つの敵がいる。 一向に膝をつく様子のないタイラントに焦る内にもタイムリミットは刻々と迫ってくる。 もう駄目かと思われたその時、頭上の通路に人影が差した。 「これを使って!」 確かに聞き覚えのある声が投げ落としたのは、戦車でも吹っ飛びそうなロケットランチャーだ。 「エイダ、君か!?」 わが耳を疑いながらもレオンは問いかけたが、胸元に金のペンダントを光らせた影は彼に応える事もなく そのまま姿を消してしまった。 後ろ髪を引かれる思いでレオンはしかし彼女の物騒な置き土産に駆け寄り、担ぎ上げた。 「これで終わりだ!」 狙いを付けたレオンの叫びと共に引き金は引かれ、白煙を上げて飛び出したロケット弾が タイラントに向かって一直線に飛んでいく。 その威力は凄まじく、轟音と共に不死身の追跡者の体は四散し、二度と立ち上がることのない肉片となった。 レオンが構えた武器を下ろすのと同時に電源が回復し、列車への電力供給が始まった。 道を後戻って列車を動かさなければならない。 ホームにはどこから迷い込んだのか、恐らく実験用サンプルだろう、全裸のゾンビ達が緊急放送も知らぬげにさまよっている。 勿論感傷など感じよう筈もない。 レオンは掴みかかってくる彼らを掻き分けて非常トンネルへ続くゲートを開くと、列車の中へ駆け込んだ。 もう待っている時間も通信をする時間もない。クレアが来る事をただ信じて、レオンは重い発車レバーを押し上げた。 まるで眠りから醒めるように運転室の全てのモニターに色とりどりの明かりが点り、列車がゆっくりと動き出す。 崩壊の前兆か、天井から大量の砂埃が降ってきた。 祈る思いで待つレオンの眼に、砂塵舞う通路の奥のクレアの姿が映る。 「クレア、こっちだ!」 思わず扉から身を乗り出し、必死で叫んだ。 気付いたクレアが脱兎の勢いで駆け寄ってくる。 片手をドアのふちに掛け、もう片手はクレアを引っ掴まえんばかりに振り回してレオンは尚も叫び続けたが、 先頭車両がトンネルに入り、危うく乗り出した体ごと両断されそうになってすんでの所で身をかわした。 目を白黒させ、息をついた所で後続の貨物室のドアが開き、クレアが客室に入ってくる。 大きく開け放たれた貨物室の荷物積み込み口から車内に飛び込んだのだ。 再会を喜ぶ間もなく列車が激しい揺れに襲われ、座席のシェリーが床に放り出される。 「シェリー!」叫んでクレアは駆け寄ろうとしたが、 「伏せろ!」レオンに怒鳴られ反射的に身を伏せる。 遂に爆破装置が作動して、爆発が始まったのだ。 「シェリーの意識が……!」 シェリーを庇ったレオンが身を起こし、顔色を変える。先程のひどい揺れにも最早シェリーは眼を閉じたまま反応しなくなっていた。 絶体絶命かと思われたその時、クレアが懐から緑色の液体を封じ込めたアンプルを取り出す。 「ワクチンがあるわ。これを打てば……」 彼女が通信で言った「やる事」とはこれだった。 アネットの残したGに対する抗体の製法を元にクレアは研究所内を駆け巡り、ワクチンを作り出していたのだ。 486 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 47 32 ID n03vPJF20 暗いトンネルの中を、猛スピードで列車が駆け抜けていく。 「クレア、どうなんだ」 目を閉じたままのシェリーを覗き込んで、焦りの色を見せつつ尋ねるレオンを制し、クレアはシェリーに呼びかけた。 「さあシェリー、起きて。お願い、目を開けるのよ!」 言葉そのものがシェリーに命を与えると信じているかのように、クレアは強い口調で少女に呼びかけた。 一拍の間、その後唐突にクレアの願いが通じた。 「クレア……ここは?」 戸惑って視線を左右にやるシェリーに「やったぞ!」「シェリー……」レオンとクレアは明るい笑顔を見合わせる。 そんな二人に状況を悟ったのか、 「ありがとう……」 シェリーははにかんだような微笑を見せた。 「終わったな」 立ち上がったレオンが息をつくと、「まだよ」その背に向けてクレアはきっぱりと首を振る。 「兄を、探さなきゃ」 レオンは 「そうだな。まだ始まったばかりだ」 頷いて、運転室の扉を開けた。 列車のヘッドライトが照らし出す、来るべき未来に向かって語りかける。 強い決意を秘めた、別れの言葉を。 「さよなら、エイダ」 「お守り、効いたわね」 クレアに言われてシェリーは背中を振り返った。 クレアのベスト、その背中には今正に爆弾を落とさんとする物騒な天使、そして「Made in Heaven」の文字がある。 「これからずっと一緒よ」 クレアは温かく微笑んでウインクを投げ、シェリーは彼女の優しい守り手に抱きついた。 487 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 49 11 ID n03vPJF20 だが、その瞬間。 突如緊急列車は激しい揺れに襲われる。 ビープ音が鳴り響く中、レオンは慌てて運転室を飛び出し、クレアに状況を尋ねるが当惑した様子で首を振るばかりだ。 取り敢えず車内の様子を確かめようとレオンが客室を出ると、コンピュータ音声の緊急放送が入った。 バイオハザード発生の危険があるためこの列車は強制処理モードに入り、爆破されるというのだ。 余りの事に驚く内に、背後でドアがロックされてしまう。車内のクレアにもどうしようもないようだ。 結局前に進むしか取る手がなく、後続の貨物車両へと向かう。 最初の車両には何もない。通り過ぎ、二番目の車両に足を踏み入れた所で天板をブチ抜いて太い鞭が降ってきた。 否、太い鞭と見えたのは長くぬめった奇妙な触手だ。 大慌てで身を翻し、一番目の貨物車両まで駆け戻った所で更に二本の触手が伸びてきて出口のヘリに自らを引っ掛け、 それに引っ張られて巨大な本体が現れた。 赤と緑のグロテスクなイソギンチャクの中央に長い首、 両脇に異様に充血した赤い両眼を埋め込んだとしか形容しようのない怪生物。 それが幾体ものゾンビやその他の化物たちを飲み込み再生進化を繰り返した結果暴走し、 肉体を保つ事が出来なくなったウィリアム=バーキンの哀れな姿だった。 レオンは残された僅かな気力体力、そして武器弾薬の全てを振り絞り、この最後の敵と戦った。 巨大化しすぎた為に敵の動きは鈍く、長い四本の触手角以外脅威らしいものはなかったが、一晩中 (そう、この悪夢のような出来事は正しく悪夢の名の通り、たった一晩の出来事なのだ!) 戦い続けた彼の体は限界と言うのもおこがましいほど限界を通り越してしまっていた。 迫る刻限を示すかのようにじりじりと迫ってくる巨大な肉塊に長い長い夜を断ち切るとどめの一撃が吸い込まれ、 長い首がぐったりと倒れ伏した時には、レオンはもうほとんど貨物車の壁に背を付けんばかりになっていた。 軟体状の体がしゅうしゅうと音を立てながら液状化していく。 レオンは汗まみれの顔を拭い、振り向きもせずに貨物車両を後にした。 アナウンスが爆破装置の作動を告げている。 「各車両は順次、爆破されます。繰り返します……」「……そんな!」 理不尽な現実に抗議の声を上げてもどうにもならない。ドアを叩いてレオンが列車を止めるようわめいている。 「だめよ、運転室もロックされてるわ!」 クレアの絶望的な叫びにレオンは焦りの色を濃くしたが、 背後から響いてきたごぼごぼとした唸り声に気付いて息を呑み、身を翻した。 あの化物は一体何をどうすれば死んでくれるのか。 またぞろ復活した G が背後の車両を一杯に埋め、触手を伸ばすのももどかしいと言わんばかりに ずらりと牙が並んだ丸い口を開き、ぬるぬる迫ってきていた。 「クレア、どうしたの?」 不安そうに問いかけるシェリーに「下がってなさい」ぴしゃりとクレアは言った。 硬い表情に怯えながらもシェリーはこくんと頷いて部屋の端まで走り、運転室のドアに背中を押し付ける。 途端に轟音を上げてドアがひしゃげ、少女は悲鳴を上げて座り込んだ。 拍子に足元の排気口が目に映る。大人は潜れないが、子供になら通れる幅だ。だったら……! 二度目の打撃は怪物からの攻撃を想定して設計されていない貨物列車のドアには荷が重すぎた。 あっさりと吹き飛んだ扉の向こうには牙だらけの肉の塊がみっちりと詰まっている。 「何て事……」思わず低く呟いて、クレアはそこにいる筈の若者の名を呼んだ。 「レオン、どこなの!?」 488 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 51 17 ID n03vPJF20 その叫びはレオンの耳に届かなかった。 もちろん死んだわけではない。これまでの地獄を駆け抜けてきた彼は、こんな所で死んでやるほど諦めがよくない。 彼の耳にあるのはただ轟々たる風の音。 列車の屋根に張り付いたレオンは背後を眺めやり、なおも追いすがろうとする触手達にうんざりとした薄笑いを向けた。 「……最高!」 背中で上がった金属音に、クレアは首を振り向けた。 「シェリー、何を?」慌てて制止しようとするがその時には開いた穴にごそごそと這いこむ後ろ姿が見えるばかりだ。 「電車を止めればいいんでしょ?」 できるもん!とでもいいたげな声にクレアは一瞬動揺するが、他に手立てがあるわけでもなし、 第一こういう時の彼女がガンとして聞かないのはとっくの昔に証明済みだ。 覚悟を決めたクレアは目の前一杯に迫る化物に振り返り、手を差し招いた。 「さあおいで、私が相手よ」 とは言うものの、このままでは一分も持たない間に追い詰められてしまう。 室内のあちこちに走らせたクレアの視線が床の一隅、金網になっている部分に止まる。 それを暫く眺めた後、クレアはタイミングを計るべく、睨むような視線を怪物に向けた。 運転室に入ったシェリーはコンソールの上を見回し、首を傾げていた。 「たくさんスイッチがあるわ。どれかしら?」 しかし彼女が考えても分かるわけがない。 適当な一つを押そうとしたところで間一髪、「シェリー!」天井が開いてレオンが現れた。 少女が顔を輝かせた次の瞬間、 G が列車に新たな一撃を加え、シェリーはよろめいて尻餅をつき、 その下では「もうダメ!」さかさまに列車の床にしがみ付いたクレアが珍しく弱音を吐いている。 「そこのスイッチだ!」 レオンが示す指の先、黄色と黒のエマージェンシーカラーで囲まれた赤いボタンをシェリーが掌でぱちんと叩く。 すると列車は火花を散らしながら緊急減速を始め、甲高い悲鳴の残響を残してほどなく停車した。 「出口だわ……!」 彼方に漏れる光を目にして、クレアは安堵の息を吐く。 シェリーの無事を確認するレオン。間もなくクレアも合流を果たした。 「みんな無事ね」 クレアの言葉に頷くのと同時に、窓ガラスが割れて触手が這い出してくる。 余計な相手の無事に、「しつこい奴だわ!」 舌打ちしたクレアの合図で全員が出口に向かって一斉に駆け出した。 車内から姿を消した獲物たちをまだ探しているのか、運転席に達した触手がフロントガラスを突き破る。 その瞬間。 爆破カウントがゼロを差し、タイムリミットを告げる、長く緒を引く電子音が鳴り響いた。 それに引き伸ばされたかのように G の不気味な瞳孔が細長くなって―――列車が次々に大爆発を起こした。 489 :バイオハザード2:2007/01/09(火) 20 52 52 ID n03vPJF20 「もう大丈夫よね……」 トンネル内をロケット砲さながらに駆け抜けた爆炎の残滓が、夜明けの空に黒々と上がるのを眺めつつ、 クレアは首をこきこき鳴らした。ふと傍らを見下ろして片頬を歪める。 「シェリー、ひどい顔だわ」 言われたほうはけろりとして「クレアだって」と応じ、二人は笑みをかわし合う。 その輪に混じる事もなく、レオンは厳しい表情でやおら立ち上がった。 「さあ……立つんだ」 「どうしたのよ。まだ何かいるの?」 不思議そうにクレアが問うが彼は答えず、「行こう。遊んでる時間はない」とただ促すばかりだ。 「行くって、どこへ?」 訳も分からず立ち上がったクレアが、遥か向こうに並ぶ町並みに向かって歩き出した背中に再度問いかける。 冗談とも本気ともつかぬ口調、しかしその瞳には強い意思を光らせレオンは相棒を振り返った。 「アンブレラをブッ潰すのさ!」