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機械仕掛けの錬金術師
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ミッション内でジルウェが初登場する回になります。 大総統好きなので登場させちゃいましょうという事で 「およびかね?」 ああ、キングブラッドレイ!ただ、貴方を登場させたいと 思いまして。グリードと貴方が味方サイド、エンヴィーが悪役ということで。 「その選考基準とは一体何だね?一人だけ悪役というのはいささかうがちすぎていると 私は思うのだがね。」 台詞ですよ。追い詰められてないエンヴィーが悪役にしか思えないので。 でも結構好きなんですよ。 「で、そのエンヴィーは?」 まだ先です。 おかしいな…兄さんが人混みの向こうに見えたのはいい。 僕の方が背が高いんだけど兄さんも豆と呼ばれる事が無くなった。 だから人混みから少し離れたところにいればよく見える。 あの時も兄さんが人混みの向こうに見えて、急にいなくなって、僕も 気がついたらここにいた。廃墟みたいだけど何か妙な物がいっぱい転がってる。 機械?機械仕掛けの物が主流の国、という事かな?にしてもこの自動車、アメストリスで 使われている物よりも燃費が良さそうだ。しかしどうにも解せない。 こんな国があるのなら少しくらい国家錬金術師の僕の耳に入ってもよさそうな物なんだけど… 全く記憶にない。 つまりここは僕の知ってる世界じゃないって事だ… さてと、それはそれとして…だ。 「どうしよう…この状況…」 機械仕掛けの兵士達に囲まれて僕はつぶやく。 まあ、 「こんなところじゃ死ねないね!」 一気に左足を後ろに突き出し、跳躍。続いてそこらに落ちている鉄骨で 5体ほどなぎ払う。さらにその破片を足場に跳躍する。 蹴った感じで大体の素材は分かった。総勢二十体もいる、中には装甲の 厚そうなのもいるが実際問題何も関係ない。 僕は両手を合わせてその場で急停止し襲いかかってくるのを待った。 手の届かないくらいのところ、だがそう遠くないところで止まった兵士達。 その距離じゃ… 「逃げられないよ!」 ジャンプして兵士の頭上をとり、頭に手のひらを押し当てる。 「錬成はしないよ!」 再構成することなく分解だけを行い、両手で一体ずつの兵士を破壊、 続けてその残骸を素材に鋭く巨大な針を錬成する。 それらは兵士達を全て貫いた。 「ふうッ。兄さんもここにいると思うけど大丈夫かな…」 『誰が豆粒ドチビかあーーーーッ!!!』 小さいと言われておこる兄さんを想像すると笑えてくる。 とはいえ、問題を起こす前に会わないとな… 僕、アルフォンス・エルリックはそう思った。 MECHANICAL ALCHEMIST!アルがカメラ目線で手合わせ錬成をやっている絵 を想像して下さい あれ? 何だろうこの針…エドワード?…なワケないし… あたし、エールは考えた。 このガレオンの破片、頭をつぶされたのが五体、腰から上が針になって ほかのを貫いているのが二体、貫かれてるのが大体二十体。 何があったんだろう… まあいいか、何かあったのなら先に行けば分かるはずでしょ! さあ、張り切っていこう! MECHANICAL ALCHEMIST!モデルXのエールがカメラ目線でバスターを構える 絵を想像して下さい 何かが迫ってくる…後ろからと上からと… 後ろの方は足音が聞こえるし上の方は竜巻みたいな物があるから分かる。 「君は誰だい?」 後ろの方に声をかける。さて、まともな人かさっきの機械か… 「え…エドワード!?」 へ?この間違い方…ひょっとして… 振り向いて相手を見る。 「兄さんを知ってるの!?」 「兄さん!?」 相手は青い鎧をまとった女の子だ。あれ?なんか竜巻が近づいてくるような… 「待った!詳しい話は後!あれを倒してじっくり聞こう!」 「あれ?あ!」 僕らの頭上に鉄でできた乗り物のような物がいた。 「あれ、何?」 「あれ…確か輸送用メカニロイドのウォーライアって言ったけど…でもあれ、暴走してる!」 「なるほど…」 まあ何にせよ、あれを退けなきゃ何もはじまんないか…手のひらをあわせて爆弾を錬成する。 「さて、手伝ってもらうよ、その砲台、僕が合図したらこれを撃って。」 「う…うん…」 と、頷いてくれたけど不安そうだ。 「大丈夫!君ならやれるよ!あの敵を乗り越えてここまで来たんでしょ!だったら大丈夫!」 「うん!分かった!やってみるよ!」 なぜか顔を赤らめて言われちゃった…どうしよう…まあとにかく… 「行くよ!」 思い切り爆弾を放り投げる。高く、高く、飛び散った破片があいつの周りで 燃焼物になるように… 「今だ!」 「いっっっけえええええええ!!!!」 彼女が放ったエネルギー弾が爆弾をとらえ、爆風があいつを包む。 しかし煙がはれるとあいつは無傷のまま浮いていた。 「ごめん…やっぱり…」 「いや、これでいい、大差、技を借りるよ!」 手のひらをあわせて僕は知り合いの軍人の得意技を放った。 手元で酸素と塵を反応させて炎を錬成する。 それは空気中の塵を導火線のように使い… 「焔の錬金術」 あいつを炎で包み込んだ。 「で、君、名前は?」 「私!?私はエール。貴方は?」 なんだか少し口調が変わってる気がするんだけど…まあいいか。 「僕はアルフォンス。アルフォンス・エルリックだよ。気軽にアルって呼んでね。」 「ええ…!アル!後ろ!」 「え!?なっ…まだ動いて…」 炎に包まれたままであいつが突っ込んできた。もう手合わせ錬成じゃ間に合わない! せめてエールは守ってあげないと… 「せやああああ!!」 「全く…詰めが甘いね君は。」 金の長髪の青年と黒い短髪の男が唐突に割り込み、剣を振り下ろした。彼らは… 「無事か?エール!」 エールの上司、運び屋ジルウェ・エクスプレス社長の 「ジルウェ!」 もう一人は 「全く…国家錬金術師を守るのが仕事ではあるが…君は鉄の体だった ときと同じように物事を考える癖が付いているんじゃないかな?」 元アメストリス軍大総統、憤怒の二つ名を持つホムンクルスの… 「キング・ブラッドレイ!」 「よしてくれ。今の私はお節介焼きのただの好々爺さ。」 MECHANICAL ALCHEMIST!ジルウェとブラッドレイがすれ違いながら剣を 振るう絵を想像して下さい。 え!?何で!? その、ジルウェって人をエールが連れてくるのは分かるにしても… 「なんでアルとブラッドレイがいるんだよ!?」 「兄さんこそ!」 どうやらアルも同じで気がついたらこっちにいたらしい。じゃあ… 「あんたはどうなんですか?大総統閣下?」 「いやあ、石に使われた人間達にね…」 <おまえも我々と同じく運命を操られた者。> <残った命数は4ほど。無茶な事はできないが…> <どこかで第二の人生を送ったらどうかな?> 「などといいおって…ホムンクルスがあの世界で暮らすのは難しいか ら知っている人間のいない世界で暮らしてこいと言うんだよ。」 「で?ここで暮らす事になった…と?」 「そういう事だ。まあ、今の私はお節介焼きの好々爺に過ぎないけどね。」 「へーへーわありやしたよ。」 ケッ!面白くねえ。 それにエールがアルの方を顔を赤らめてチラ見している。 ありゃあ…出たな…アルの特性『天然タラシ』 「ハァ…」 何かものすごく前途多難な気がしてきた… 「君の思ってる事はよく分かったよ。俺も同感だ。」 「ジルウェさん、これからどうなるんでしょうか…」 無邪気にブラッドレイと話しているアルとそれを頬を染めてみているエール。 蚊帳の外の金髪男は口にチャックして黙ってますよ。 「「ハァ…」」 ため息がシンクロした… エド、ジルウェさん、お疲れ様です。 エド「しかしよく似てるよなあ…」 ジルウェ「イメージが被ってるな…」 エンヴィー「気疲れする兄貴的な?」 エド「テメエ!」 ジルウェ「地雷をふんだな」 エンヴィー「あ~?やんの?良いよ?本気モードで踏みつぶしてやるよ」 エド、ジルウェ、エンヴィー「あーだこーだあーだこーだわーわーぎゃーぎゃー」 お後がよろしくないようで
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ゼロの英雄奪還日記
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機械仕掛けの錬金術師
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前回申し上げたとおり今回の対戦相手はゲーニッツとツキノヨル オロチノチニクルフイオリ、こちらはサバタ一人。 それではどうぞ! ヌウ… 「此所は何処だ?」 俺の視界にはゾンビや骸骨が入っている。 とてもではないが現実とは思えない。といって… 「痛みと共に壁が砕けた…紛れもない現実としか思えんな…」 右拳がビリビリとしびれる…それもそうだろう。 石造りの壁を粉々にしたのだから。 「とにかく、動くのみ…か…何にせよ止まっていても始まらん。」 俺は闇の深い街へと踏み出した… どれほど歩いただろうか。気がつくと大聖堂のようなところにいた。 「ム…気配…そこにいるのは誰だ!」 微かな気配が一つ。それが揺らいで影から現れる。 「おやおや、あなたは…わたしに力を与えられた八神ではないですか…」 その影…バカな…何故…貴様が…生きている!? 「ゲーニッツ!!」 「覚えていて下さったのですか…倒されてからずいぶん経ちましたし、 ネスツ等と言う無粋な輩までおられる。忘れられたと思っていましたが… 存外あなたの記憶力はよろしいようだ。」 「御託はいい。やるのか?やらないのか?今最も重要なことはそれだ。」 含み笑いと共に奴は 「関係ないでしょう?」 などとのたまう…ッ! 「グッ…ハッ…こ…これは…!」 身体が言うことを聞かん…まさ…か… 「オロチの力が…」 「暴走しているのでしょう?この世界に蔓延する暗黒物質はオロチの力と相性がいい。」 「グ…ク…ケハァッ!ア…あぐあ…き…さ…まァ…」 意識が…遠のく… 「だから言ったではないですか。関係ないと。 と、言ってももう聞こえてはいないようですが…」 破壊したい…無性に何かを破壊したい…だが…何を?関係ない。 何もかもブッ壊す!!そうだ…奴だ…まずは奴だ…覚悟しろ… 「キョオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!! ウウウウウウウオオオオオオオオオオオォォォォォ…!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ドクゥンッ! 心臓が大きく脈打つ 「何だ…?この感覚…」 血が騒ぐ…そのざわめきに導かれるように俺は先に進む。 そこは、アンデッドによって壊滅した街。 そこのアンデッドを狩ろうとここに来たのではあるが… 特別な血が何かに反応している…? 行くべきか…行かざるべきか…思案している内に反応が強くなり、 「あっ!」 反応の最も強い部屋のドアを開けてしまっていた。 しまったな…まあ仕方ない。 「行くか…」 敢えてそう言って部屋に入る。と、突然。 「ヴォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」 咆吼。 すさまじい叫び声と共に赤毛の男が襲いかかってきた。 妙だ…この男…吸血変異を起こしていない…それに、 男の攻撃をかわしながらほんの刹那、そんなことを考える。 強い… 「オオオオオオオオ!!!!!」 完全に理性を無くしている。ただがむしゃらに爪を立て、切り裂こうとする。だが… 速い。動きが直線的故に交わせてはいるが…それもいつまで保つか…と、その時である。 動きが…止まった…?いや…あのポーズ…男は左腕を身体の右側へと回す。それは…まるで… 「ぐあ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああ!!!!!!!!」 ひときわ大きな叫びと共に男の手から青紫の炎が放たれる。 「くあッ…!ぐうッ!一体コイツは…」 背に負った暗黒剣。それを盾にして炎を受け止めたのはいいが… 「ヴァナルガンドが変化したこの剣を押し切っただと!?」 ヴァナルガンドは限りない力を秘めた絶対存在だ。それを押し切り、服の一部を焦がしたというのだ。 「だが、炎ならばこちらにも!!はぁぁぁぁ…」 特別な血、月の血。 月の力は導きの力。 太陽と暗黒、火水風土の四大元素。 それら全てを操り導く。 その力を使い、暗黒剣に炎を纏わせる。 「行くぞッ!」 「ぐああああああああ!!!!!」 剣と爪、互いに炎を纏った得物を振るい、激突させ、文字通り火花を散らす。 その均衡が破れたのはこちらが動きを鈍らせたときだ。 得物が大きく、動きも自然大振りになる。そのような状態で敵の速さに 対抗していたのだ。どうやってもどこかで動きが必ず鈍る。疲れで。 「オオオオオ!!!!!」 そこを見逃さずに炎を纏った正拳突きが腹に入り、大きくはじかれる。 だが、と俺はニヤリと笑い、腰から下げていたそれを引き抜いて構える。 「うなれッ!暗黒銃ッ!人を滅ぼす闇の力よ!!」 漆黒のエネルギー弾が銃口で脹れあがり、一気に放出される。 大きな闇と小さな太陽。 二つの反発するエネルギーが一直線に男に襲いかかる。 当然男は射線上から離れる。だが、 「バーストショット。」 互いに反発し合い、弾丸がまとまりを失う。 つまり、小さなエネルギー塊が無数に飛び散ったのだ。 雨粒のように小さく、だがとてつもない破壊力を伴ったそれは 男をとらえたまま、壁にたたきつける。 「うぐあッ!!」 男は一度目に光彩を取り戻したが、すぐにそれも消えて男は気絶した。 「やれやれ、一応街まで運んで、手当をしないとな。」 俺―暗黒少年のサバタ―はそう呟くとバイクに男を乗せて走り出した。 「うッ…くッ…」 町外れまで来ると、男がうめき声をたてた。 「目が覚めたか?」 「貴様…」 男が動こうとするのを落ちるぞ。の一言で止めると俺は男にいくつかの 事を聞いた。 あの炎は何なのか、あのときの暴走ぶりは何だったのか、 どこから来たのか。 それに対し男は明敏に答えた。 「炎は俺の一族に代々伝わる特別な力だ。暴走ならば一族に伝わる呪いの ようなモノだ。ある特別な力と共鳴し合い、その力に理性が飲み込まれる。 クソ忌々しいことだがな。出身地は日本。それだけだ。貴様の名前は何だ」 「サバタだ。しかしおかしい…この世界に日本などという場所はないハズ」 とたんに男の顔つきが変化した。 「何だと!?ではやはり…いや…しかし…そんな漫画のようなことが… 違う世界などと…」 「違う世界…だと…?」 男の思案する声に俺も驚く。 「ともかくだ、違う世界から来たと言うのなら行くアテがないんだろう?」 「悔しいがそうだ。」 なら、と俺が話を切り出す。 「なら俺達の町、サン・ミゲルに住むと良い。」 「何故だ?」 「なら野宿して暗黒物質喰らって暴走して俺にトドメ刺されるか?」 「い…いや…遠慮しておこう…分かった。住むからそんな黒い目をして俺を見るな!」 俺の目は赤いんだが… ハイッ! STAGE3 月輪の導きのままに、いかがだったでしょうか?一番好きな技は半月斬をキャンセルしての 空中鳳凰脚!バリバリバルカンパンチも良いですね!破壊力ウー!まで聞くと最高にスカッとします! 法皇の昆布です! ゲーニッツは特に何もしませんでした。せいぜい世界観を説明してくれたぐらい? 逆に盛大に暴れ回ったのは庵。サバタは体内に暗黒物質を宿しているわけではなく暗黒銃は周囲から暗黒物質を集約 してエネルギーブリッドをぶっ放すシステムとなっています。 ちなみにではありますがMUGENやってます。 京と庵だけで四人チームができるぐらい増えてきた…エディットしてもかわりゃしねえよこれ… それでは次回予告を。 NEXT STAGE! 対戦相手は八神庵! STAGE4 炎上する格闘家。次はギャグ回です!お楽しみに! 京が少し小説版に近づきます。傲岸不遜から傍若無人へ!変わらんてエエわ!
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テリー「OK!餓狼伝説の主人公、テリー・ボガードだ!」 リョウ「オラオラア!龍虎の拳の主人公、リョウ・サカザキだぜ!」 京「へへっ。燃えたろ?KOFの主人公、草薙京だ!」 ロック「どこまでも足掻いてやる!餓狼MOWの主人公、ロック・ハワードだ」 ツナ「死ぬ気で倒す!家庭教師ヒットマンREBORN!の主人公、沢田綱吉です」 テリー「今回は主人公会議ってことで全員そろってるわけだが、あーっと…改めて 主人公の定義って奴を考えていこうと思うんだよな。後は理想というか… ツナ!任せた!」 ツナ「えっ!?テリーさんが司会じゃないんですか!?」 テリー「堅っ苦しいのはワイルドウルフでも苦手ってことだよ。」 ツナ「俺もガラじゃないですよ!」 京「とりあえず喉渇いたな。何かないか?なかったら移動技持ってる奴が買ってきてくれよ。 ラッキービジョンみてえな奴。」 テリー「斬影拳じゃ無理だろうなあ。」 ツナ「飲み物は終わってからでいいんじゃ…」 京「ツナ、お前買ってきてくれよ。空飛べば早いだろ?俺、コーヒー牛乳で。」 ツナ「え!?あ…いや…」 テリー「じゃあ俺コーラで。」 ツナ「いやその…」 リョウ「俺、安い豆乳で。」 ツナ「ハア…分かりましたよ…ロックさんは?」 ロック「俺は自分で見てくるからな。確かそこに自販機あったし。ついでに一緒に行ってやるよ。」 ツナ「ロックさん!あなたは神だ!」 そして数分後… 京「おお、二人とも!すまねえなあ!あんがとよ!し…ツナ!ロック!」 ツナ「今一瞬真吾って言い…まあいいや。」 ロック「会議はどうなってんだ?」 テリー「全然進んでねえ。これからだな。」 ロック「NEOGEO会議室かよ!」 京「オイオイツナ!牛乳パックがつぶれそうだぜ。ちゃんとしろよ。」 ロック「会議のほうをちゃんとしろ!」 テリー「じゃ、定義の方いってみっか。やっぱ重い過去って奴かな?まあ強さの説得力が必要になってくるな。」 リョウ「それは解る気がするな…… 俺なんかおふくろが暗殺されたうえに親父が失踪して、ガキの時分で 妹を養うためにダウンタウンでストリートファイトに身を投じたからな……」 テリー「俺も親なしの孤児で、養父も殺されちまった。悲劇が俺達の原点ってわけだな」 京「俺も原作じゃ卒業してねえし殺す殺す五月蝿い人間草薙レーダーがいるしな。」 ロック「俺もギースにお袋見殺しにされたんだよ。」 ツナ「俺だって一族の業を無理矢理背負わされてるし…」 テリー「まぁとりあえず、そうだな 主人公ってのは悲劇を背負いながらも、それを見せずファイトを笑顔で楽しんで 貰えるような男ってのが俺の描く理想かな」 リョウ「黙っていても伝わる拳に至ることが俺の目標、理想だ」 京「小難しいなぁ、アンタら。まぁ言ってることは解るけどな。 それでカッコ良けりゃ尚、言うことなしだ。プレイヤー さんの分身として、浸れるような主人公でありたいね」 ロック「ただ新主人公って影薄いんだよな…って聞いてンのか!」 テリー「……さぁ帰るか」 リョウ「ああ、結論も出たしな」 ロック「ちょっ!オイ!」 京「俺も帰ってひと眠りといくか」 ロック「覚醒楓に似てるからってそりゃねえよ…」 ツナ「影の薄い主人公…」 ツナ&ロック「あああああああああんまりだあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
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「成程…大体事情はわかった。買い物をしていたら、いつのまにかこの風都にいた、と」 翔太郎さんが僕にそう聞いてくる。 場所は鳴海探偵事務所。翔太郎さんとフィリップさんが二人で切り盛りしている探偵事務所だ。 「はい。突拍子もないとは思いますが、そうなんです。」 「それにしても、なぜ君は僕たちのことを知っているんだい?それも、ガイアメモリの力についてまで」 「えっとですね、お二人の変身する『仮面ライダーW』、 そしてそのシリーズである『仮面ライダーシリーズ』は僕らの世界では特撮ドラマなんです」 僕のその発言に、翔太郎さんとフィリップさんは驚愕する。 「俺たちの戦いが、テレビドラマぁ!?」 「なるほど、パラレルワールドがあるならばそんな世界があってもおかしくない……面白い。 ムラムラするねぇ」 フィリップさんも翔太郎さんも、本当にテレビ通りなんだ……見てるこっちが面白いよ。 「だったら、君はこれからどんなドーパントが出てくるのかという記憶も持っているのでは? だとすれば、捜査もなにも必要なくなるんだけどね」 「それはできないんです。今の僕は、その記憶を思い出すことができないみたいなので。 ですけど、その局面にあったら思い出せるみたいです」 まったく都合のいい記憶喪失みたいだなぁ。 「そういえば、君の持っているメモリは『メモリー』のメモリだと言っていたね。 一体、どんな能力があるのか教えてくれないかな?」 「もちろんですよ、フィリップさん。僕のメモリ、メモリーメモリは 限定的に地球の本棚の一部へアクセスし、情報を引き出す能力があります」 その説明で、彼はまた驚いたようだった。 「地球の本棚へ?……興味深い。ぜひ君のメモリを調べさせてくれ!大丈夫、絶対に壊さないから!」 その迫力に気おされながら僕が了承すると、 フィリップさんはスキップでもしかねない機嫌のよさで秘密の地下室へ入っていった。 「あ、おいフィリップ!?……ったく、しゃーねーな。 とにかく、お前行くあて無いんだろ?だったら、ここで働いてみる気は無いか?」 とんでもなく良い提案だった。魅力的なんだけど、大丈夫かな? 「え、いいんですか!?でも、ご迷惑なんじゃ……?」 「いいや、迷惑なんかじゃないぜ。むしろ、仮面ライダーメモリーだっけか? の力を貸してくれると俺たちも仕事がやりやすいからな」 「…成程、ギヴ&テイクってことですか。でしたら、こちらも協力は惜しみません。 存分に僕の力、使ってください」 そして、僕は鳴海探偵事務所の助手として、Wの世界で暮らすことになった。 …のはいいんだけど。 「こりゃあぁ!」 スッパァン!! 「痛てっ!」 「あいたッ!」 僕と翔太郎さんの後頭部になにかがいい音をたてて打ち付けられ、僕らは頭を抑える。 「亜樹子ォ!いいかげん人の頭をスリッパでブッ叩くのやめろ!」 「亜樹子さん……初対面の人にも容赦ないんですね」 そう、そこにいたのは鳴海探偵事務所(自称)所長の鳴海亜樹子さんだった。 「だまらっしゃい翔太郎くん!それとその人誰?なんで私の名前知ってるの?」 「初めまして。僕は星雄聡里。今日付けで翔太郎さんの助手になりました。 これからよろしくお願いします、鳴海亜樹子所長。」 「……翔太郎くん、どっからこんな有能な助手拾ってきたの?」 さらりと人を物みたいに言わないでください、亜樹子さん。 「そんなことよりいいかげん突っ込みを手加減しやがれ!」 「何よ、やるかこの~!」 「喧嘩はやめて下さいってば~!」 そんなこんなでどたばたしていると、事務所の入り口のドアが開いた。 「あの……」 そう声を掛けかけて、中で起きているドタバタを観て呆然とする女性。 「亜樹子ぉぉぉぉぉ!」 「いいかげんに……って、お客さん!」 こんな状況でも気づくとは亜樹子さん流石です。 「す、すみません、探偵事務所と間違えました!」 「「「ま、待って待って!」」」 そして、全員そろって唱和する。 「「「探偵事務所です!!」」」 「連続風車破壊事件?」 「はい、そうなんです」 依頼人の女性の名前は、風祭葵(かざまつりあおい)さん。 彼女は風都に無数にある風車を作ったり修理したりしている、 「風祭風工業(かざまつりふうこうぎょう)」の社長の娘さんである。 「最近、町で過剰発電で壊れる風車の数が激増しているんです」 「過剰発電?どういうこと?」 亜樹子さんは良く判っていないらしい。 「はい、説明しますね。元々あの風車は普通の風力発電装置を小型化したもので、 風都に吹き続ける風を利用して発電するものです。 ですが、あまりに強い風、それこそ超大型台風の風などが吹くと、 過剰電圧で配線が焼ききれたり風車そのものが壊れたりするんです。 最近それが一週間に数台のペースで壊れるといった具合で、明らかにおかしいんです」 「ほう、そいつは放っておけねぇな」 あ、翔太郎さんスイッチ入った。 「困っている女性を放っておくのはハードボイルドとは言えないからな。 それに、風都の象徴の風車を壊して回っている奴がいるとしたら、 そいつはこの風都を泣かせている。そんな奴は、この俺が放っておけねぇ。 この依頼、受けさせてもらう」 「ありがとうございます、左さん!」 「良いって事さ。俺たちの専門分野という気もするしな。それじゃ、何かわかったら連絡入れるぜ」 「はい、よろしくお願いします。では、また」 そう一言言い、風祭さんは帰っていった。 「連続風車破壊事件、かぁ……何でそんなことするんでしょう、翔太郎さん」 「わからねぇ。だが、 瞬間的に、かつ局所的にそんな台風も超えるような風を吹かせることは普通はまず不可能だな」 「ということは……ドーパント、ですか」 「そういうことになるな。うっし、まずは風車が破損したところに行ってみるか。資料は持ったな?」 「はい、翔太郎さん!あ、それとフィリップさんに一言声掛けて行きましょう。 たぶんまだメモリーメモリをいじってると思うので」 「そうだな、地下に入るか」 とまぁ、そんなこんなで地下室に入った僕らが目にしたものは、ぶっ倒れているフィリップさんだった。 「フィリップぅぅぅぅぅぅぅ!?」 「フィリップさぁぁぁぁぁん!?」 どうしてこうなった。 そして二人して介抱し、ようやく目を覚ましたフィリップさんは、 「……面白い!ゾクゾクしっぱなしだよ!!」 「「開口一番それかよ!!」」 こんな状態である。 しばらくして落ち着いたフィリップさんから僕らはメモリーメモリのことを教わった。 「聡里くん、君のメモリからアクセスできる本棚は、僕が入れる物とは独立していた。 そして、中の記憶も大半が封印されている状態みたいなんだ」 「え、そうなんですか?」 変身したときに違和感があると思った。そういうことなのか。 「だが本のタイトルくらいはわかった。でも、そのタイトルも意味がわからない単語ばかりなんだ。 これから言う言葉、あるいは名前に心当たりがあったら言ってくれないかな?」 「はい、どんな単語なんですか?」 「ああ。クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド。 それから、響鬼、カブト、電王、キバ、ディケイド、オーズという単語なんだけどね」 「え、それって!」 むしろ心当たりしかないよ、これは。 「なんだ、一体何の記憶なんだ?」 「え~っと、ですね……僕や翔太郎さんとフィリップさん以外の、ライダーの名前です。 それも、結構最近のライダーですね」 「へぇ……興味深いね。だけど、僕もこのメモリのプロテクトは解除できなかったんだ。 だけど、まったく新しいメモリガジェットの設計図データが入っていた。 これから製作してみるよ。」 「本当ですか?なんでガジェットのデータが……?」 まぁ、考えていても始まらないか。って、何か忘れてるような……あー! 「翔太郎さん、依頼のこと!」 「おっといけねぇ、忘れてた!フィリップ、俺たちはこれから依頼された事件の捜査に行って来る。 メモリーメモリはもういいか?」 「ああ、翔太郎。メモリーメモリに僕側からリンクを作ったから、 これからは僕の本棚側からいつでもアクセスできるし、 メモリーメモリから僕の本棚が閲覧できるようになっているはずさ。メモリのほうは聡里くんに返すよ」 「便利なもんだな。じゃ、行くぞ聡里!」 「了解です、翔太郎さん!」 そして、僕たち二人は風都で捜査を開始した。 途中なんか見覚えのある人が魚屋さんで小指を魚の口に突っ込んでいたり、 木の上に自転車ごと引っかかっていた不幸な人を助けたりしつつ。 すべての風車が壊れた場所を見ていくと翔太郎さんが共通点を発見した。 「デートスポット、ですか?」 「ああ、ウォッチャマンやクイーンとエリザベスに聞いて判ったんだが、 風車が壊された場所の近くは有名なデートスポットがあってな、 風車が壊された関係で人を近づけないようにしたらしい」 「と、いうことはもしかして?」 「ああ、他人の恋愛を妬ましく思っている奴だな犯人は。 だが、あと一箇所壊されていない有名なデートスポット、それも特大のがある」 「それってまさか、『風都タワー』、ですか?」 「その通りだ、さすが助手だな。犯人は大体、週末や祝日に事件を起こしている。 ちょうど今日は金曜、風都タワーに張り込むぞ」 「わかりました。フィリップさんに連絡して、犯人がどこから行動を起こすのか検索してもらいましょう!」 と、言うわけで鳴海探偵事務所に戻ってくるとフィリップさんは嬉々として変わった形のノートパソコンと携帯を操作していた。 「フィリップ、検索だ……って、なんだそりゃ?」 「ああ、翔太郎に聡里くん。いいところに来たね。メモリガジェトが完成したよ」 「本当ですか!どこにあるんですか!?」 そう僕が聞くと、フィリップさんはおもむろに二本のギジメモリを取り出した。 そして、ノートパソコンと携帯にそのギジメモリを挿入した。 「紹介するよ。彼らが新しいメモリガジェット、『マンタレイライブラリ』と『ホークフォン』だ!」 [MANTAREY!][HAWK!] ガイアウィスパーが鳴り響くと、パソコンと携帯が変形してマンタと鷹になった。 「おお、コイツが新しいメモリガジェットか!」 「すごい!ありがとうございます!」 「さらに、マンタレイライブラリにはメモリーメモリからのデータ読み込みもできるようにしてある。 一応、キーワードがあれば検索もできるようになっているから、役に立つと思うよ。 どうかな、彼らは?」 さ「……」←感動で言葉すら出てこなくなっている 翔「……」←驚愕で固まっている 1分後 「あ~、フィリップ、検索だ。頼めるか?」 「もちろんさ。……さぁ、検索を始めよう。キーワードは?」 「キーワードは、『風都タワー』、『攻撃』、『隠れ場所』だ」 そのキーワードで、フィリップの検索結果がある程度絞られた。だが絞りきったほどではない。 「駄目だ翔太郎、絞り込みきれない。他にキーワードは?」 「あ、フィリップさん!キーワード追加、『風圧』!」 その一言で、フィリップの検索が一冊の本に絞り込まれた。 「ああ、検索完了だ!ナイスだよ聡里くん! 翔太郎、結果は風都タワーの裏側の廃工場だ。そこで張り込みしていれば、ドーパントが現れるはずだよ」 「ありがとよ、フィリップ。んじゃ、ちょっくら行って来るぜ」 僕と翔太郎さんは、メモリとドライバーを持ってその工場へ向かった。 そして時間は過ぎて翌日の深夜二時ごろ。丸一日張り込んでいたけれど犯人はまだ現れていない。 「翔太郎さ~ん、アンパンと牛乳買って来ましたよ~」 「助かった、これまでは買い込んでから見張りするしかなかったんでな」 「いえ、お安い御用ですよ……!来た!翔太郎さん、これ!」 僕はそう言って翔太郎さんにPCモードのマンタレイライブラリの画面を見せる。 そこにはホークフォンの暗視カメラから転送された映像が映っていて、 工場の入り口から入ってくる一人の冴えない男が写っていた。 「でかした聡里。気づかれないようにアイツに近づくぞ」 「アイ・アイ・サー」 闇にまぎれて動くのって小さいころからなんかワクワクするね。 ~犯人サイド~ 「くっそ、クリスマスなんかなくなっちまえ!デートなんかさせるかよ!」 暴言を吐く彼は冴えない容姿と陰気な性格のせいで、まったく女性に興味を持ってもらえなかった。 そして男は、クリスマスをブチ壊すというその考えに取り憑かれ、 禁断の力、ガイアメモリを手に入れてしまった。 そしてその男はスタートアップスイッチを押し、メモリを起動させる。 [AIR!] 「デートスポットなんて、壊れちまえばいいんだ!!」 そう吐き捨て変身しようとした瞬間、工場内に声が鳴り響いた。 「おおっと。そんなことさせると思うか?」 「思い通りにはさせませんよ!」 「!!」 ~聡里サイド~ ドーパントにセリフを投げつけながら登場する翔太郎さんと僕。 相手は露骨に悪意のこもった表情になり、ガイアメモリを握り締める。 「うるせぇ、人が仕事するしかない日に横でイチャイチャされる方の身にもなれってんだ!邪魔すんな!」 そしてその男は、自分のひじにある生体コネクタにガイアメモリを挿入し、 ドーパントへ変身してしまった。 「うわぁ、ドーピングしちゃったよ」 「しゃあねぇな。フィリップ、聡里!こっちも行くぞ!」[JOKER!] 「もちろんさ、相棒」[CYCLONE!] 「わかってますよ、翔太郎さん!」[MEMORY!] 「「変身!」」 [CYCLONE! JOKER!] 「「さぁ、お前の罪を数えろ!」」 「変っ身!」 [MEMORY!] 「貴方の記憶、見せてもらいます!」 『翔太郎、あのドーパントは『エア・ドーパント』。空気を操る力を持っていて、 かまいたちを飛ばして攻撃するらしい』 「だったら、このメモリだ!」 そう言い、翔太郎さんは左側、ボディサイドのメモリを変更する。 [TRIGGER!] [CYCLONE! TRIGGER!] 「サイクロントリガー……だったら僕も!」 そう言いつつ、僕はメモリーメモリをベルトから抜き、ウェポンスロットに装填する。 すると左胸の位置にメモリーの装甲と同じ色のトリガーマグナム、メモリーマグナムが現れる。 「行くぜ、空気野朗!」 「空気って言うんじゃねぇ!」 そんなことを言いつつ、ドーパントはかまいたちをWに向かって飛ばす。 だが、Wはやすやすとかわして風の弾丸を敵に撃ち込む。 「てめぇ、いいかげんにしやがれ!」 「僕も忘れてもらっちゃ困りますよ!」 ドーパントに言い返しつつ、僕もメモリーマグナムで敵を射撃する。 「ぐあああああ!?……なーんてな」 「『「何!?」』」 その瞬間、まるで砲撃のようにものすごい風圧がWとメモリーに襲い掛かる! 「『「あぁぁぁぁぁッ!?」』」 その攻撃で、Wとメモリーは工場の壁を突き破り外へ放り出される。 「今の攻撃、なんだってんだ!?」 『あの攻撃は風……もしかして』 「ええ、フィリップさん。おそらく空気を圧縮してから一方向へ一気に開放したんでしょう。 となると、直撃すればけっこうヤバいですよ」 そんな感じで、僕らはドーパントの攻撃を回避しながら話し合っていた。 「……翔太郎さん、フィリップさん。一つ思いついた打開策があるんですけど」 そう言って、僕は翔太郎さんとフィリップさんに作戦を伝える。 「どういうことだ?」 『ああ……なるほどね』 「ってわけで、協力お願いします!行きますよ、ボス!」 「ボスっておい……まあいいか。作戦は良く判らねぇがやるぞ、フィリップ!」 『もちろんだとも、翔太郎』 そして、Wは『ハードボイルダー』、僕はバイクが無いのでハードボイルダーの後ろに立って メモリーマグナムで牽制射撃をする。 「てめぇらチョコマカ逃げ回ってンじゃねェェェェェェェェ!」 ドーパントは風を背中側から噴出しバイクに匹敵する速度で追いすがってくる! まぁ、追って来てくれないと、作戦自体成立しなくなるんだけど…… そして半時間かけて、ドーパントを狙い通りの場所、港まで連れて来た。 「や、やっとたどり着いたぜ……」 『途中、竜巻で上空に打ち上げられたときはどうなるかと思ったよ……』 「で、でも目的地には着きました!後は……!」 「おう!コイツで決めるぜ!」 [JOKER!] [CYCLONE! JOKER!] そしてサイクロンジョーカーに変身したWは、 サイクロンサイドの能力で竜巻を巻き起こしドーパントの攻撃を吸収・無効化する。 「なんだと!?俺の砲撃を取り込んでやがるのか!」 「当たり前だ!お前なんかの風が相棒の疾風(サイクロン)に敵うか!」 『まぁ、当然の結果だね』 そしてWは、その風を纏った右腕でエア・ドーパントを上空へ殴り上げる! 「がはっ!?だが俺はこんな攻撃では……」 「誰がそれだけって言いましたか!」 [MEMORY!] 「メモリーシャフト!いっきまぁす!即興技、ライダーバッティング!」 「ぐぁぁぁぁぁ!?」 僕は打ち上げられたドーパントをメモリーシャフトでバッティングするように打ち、海の中に叩き込んだ。 「くっそ、あいつら!砲撃してや……ッチ!、空気がねぇ!」 そう、僕がWに伝えた作戦とは、『ドーパントを水中へ沈める』というものだった。 メモリーの力を使ってドーパントの能力を検索した結果、 エア・ドーパントの能力が『接触している気体を操る』という物だったから、 『気体に接触しない状況』を作り出せば良いと思い、 この作戦を考えついて翔太郎さんとフィリップさんに教えたんだ。 「翔太郎さん、フィリップさん!仕上げ行きますよ!」 「『ああ!』」 そして二人揃ってメモリを取り出し、マキシマムスロットへ挿入する。 [JOKER! MAXIMUMDRIVE!!] [MEMORY! MAXIMUMDRIVE!!] 「まずは……その場に縫いとめる!」 そう叫び、メモリーシャフトをドーパントへ投げつけ、突き刺してその場に足止めする。 「ガァァァァッ!?動けねぇ!!」 「メモリー!同時に決めるぞ!!」 「了解です、翔太郎さん!」 「『「はぁぁぁぁぁっ……!!」』」 気合を込め、僕ら二人は上に飛び上がる。そして、メモリブレイク! 「『ジョーカーエクストリーム!!』」 「メモリークラッシャー!!」 Wが左右に分離しキックを叩き込み、 僕はドーパントに突き立てたメモリーシャフトを相手に突きこむように上から踏みつける! 「貴方の罪、記憶しました」 「ぐぁぁぁぁぁぁああああああッ!!」 断末魔の叫びと共にエア・ドーパントは爆発し、メモリが排出され砕け散った。 [事件記録] [ドーパントに変身していた男はすぐに警察に引き渡しました。] [お約束の刃野刑事さんの他に、] [どっかで見たような不器用な警察の人が来て犯人を連行していったけど、なんだったんでしょうね?] [それはそれとして。女の人に気づいてもらえない程度の事でドーパントなんて、アブない人でした。] [まぁ、なんでも、いいですけど。] [翔太郎さんは、どうやら風祭さんにいいところを見せたかったみたいですね。] [でも、婚約しているとわかってすごい落ち込んでました。さすがハーフボイルド。] [そして、明らかになったガイアメモリ販売員の特徴。] [赤いシミのあるスカーフの男、だそうです。一体どういう人物なんでしょう。] [それはともかく、これからも、僕は翔太郎さんたちに協力させてもらうことにしましょう。] 「……こんなものでいいかな。ありがと、マンタレイ」 僕は、マンタレイライブラリに事件の記録を入力するのを終えて、 自分で淹れた紅茶(砂糖少な目のミルクティー)を静かに飲む……つもりだったんだけど。 「亜樹子ぉぉぉぉぉぉ!」 「ぶっふぅ!」 思わず吹いちゃった。何事かと思って見に行くと、そこでは。 「俺のプリン返せ~!」 「もう食べちゃったも~ん♪」 「じゃあ弁償しやがれぇぇぇ!」 と、喧嘩している探偵(二十四歳)と女性(二十歳)。誰かは言わずもがなでしょう。 「翔太郎さん、亜樹子さん……」 「え、聡里くん……?」 「ちょ、おい落ち着け!」 ハリセンを構える僕に対し、あっけにとられている亜樹子さんとオドオドしだす翔太郎さん。 「僕は本来、あんまり手は上げないんですけどね……?」 「「ひいっ!?」」 「いい大人が……なにやってるんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「ぎゃあああああ!」「きゃあああああ!」 スッパァァァァァァァァァァァァァン!! その日、これまでで最高のヒット音が鳴海探偵事務所には鳴り響き、 後には探偵と所長の屍(生きてます)が転がっていた。 「いっぺん、天国を味わって来て下さい!」 続く! 目次へ