約 2,422,598 件
https://w.atwiki.jp/zeeeik2006/pages/23.html
DolDeckBuilderPlus のダウンロード ■ 090913a 版 (2009/Sep/13) ニューイヤーボックスが出展されているときにエラーになるのを修正。 DolAtWebShopExtender.090913a.user.js ■ 090827b 版 (2009/Aug/23) 初公開バージョン。 DolAtWebShopExtender.090827b.user.js
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/12932.html
IMC/W43-031 カード名:びびっど☆モデル きらり カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:2000 ソウル:1 特徴:《音楽》?・《ハピハピ》? 【自】 あなたがこのカードの『助太刀』を使った時、あなたのカード名に「杏」?か「きらり」?を含むキャラがいるなら、あなたは自分のバトル中のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1000。 【起】●助太刀2500 レベル2[① 手札のこのカードを控え室に置く](あなたは自分のフロントアタックされているキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+2500) みんなと繋いだ手が、きらりのパワーの源だよ! レアリティ:C illust.
https://w.atwiki.jp/pokekore/pages/372.html
imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (.jpg) 基本情報および初期ステータス 攻 4500 防 3500 必要pt 16 売却価格 8000 属性 光 レア度 ★x5 とくぎ ハッピーニューイヤー! 進化元 進化先 極ステータス 攻 防 入手方法 カウントダウン交響曲20エリアクリア報酬 図鑑
https://w.atwiki.jp/scrossa/pages/22.html
ジャンマルコ・トーマ 男性 18歳 176cm 概要 ジャスティスの一人。ニューイヤー・エレクトリック社所属。 最年少のジャスティスで、カサナトの文化に詳しい。ジャスティス時の武器はカタナ。 マドレーヌに首ったけで、日々熱烈なアプローチを繰り返している。 ジャスティスネームは「ツヅラオボルト」。 特殊能力は「雷を操る」能力。
https://w.atwiki.jp/orimoe801/pages/243.html
Top 創作物投下スレまとめ 2 2-050 「-TO YOU-君に贈る-」 「-TO YOU-君に贈る-」 作者:本スレ 1-710様 50 :-TO YOU-君に贈る-:2013/01/03(木) 21 58 45 本スレ1-710です。 うちの子(設定スレ1-036)の台詞SSを書き上げましたので投下します 以下、属性表記です ・そんな描写は全くないけど、現代風ファンタジー(獣人変化もの) ・台詞のみでのネタ的SSです!そして、無駄に長いよ! ・登場キャラクターは、エイシア、エドワード(製作者の人)です ・エイシア6-7歳、エドワード 37-38歳(ちなみにウィルは9-10歳)という年齢設定になっています ・でも、エイシアさんの精神年齢は、外見年齢よりも上です(17歳時点とあまり変らない気もw) ・そして、エイシアさんは6-7歳になってから、ウィルさん、エドワードさんと暮らし始める前まで 2年程、他人の家に里子に出されてましたよ……という背景設定が前提になっています ・またも当然のようにエロなしw こんな感じですが、よろしかったら、どうぞ 51 :-TO YOU-君に贈る-:2013/01/03(木) 22 03 14 「エドワード、もう一度、聞きます。なんで僕の衣装がドレスなんですか」 「いや、今度のニューイヤーパーティーは女性同伴じゃないと出席出来ないからさ……」 「僕は女の子じゃありません!」 「あ、ドレスの方は、ウィルが君の為に選んでくれたものだから。 似合わないとか、サイズが合わないとか、そういう事はないと思うよ」 「そうじゃなくて……。 この格好で、ニューイヤーパーティーに同席するのは嫌だって、言ってるんです」 「えーと、あのさ、その……(なんか、新年早々から泣きそうなんだけど……)。 エイシア、そんな顔するなよ……。 こんな女の子の格好は、ウィルがしたら浮くし、君にしか出来ないだろ」 「……でも、なんで……。そうまでして、このニューイヤーパーティーに出席するんです? 何か理由でもあるんですか」 「うーん。……やっぱ、まずかったかな。 ごめんね、エイシア、君、そんなに女の子の格好が嫌だったんだ。 本当は内緒にしておきたかったんだけど。 このパーティーには、ブラン・ディール夫妻が来るから」 「父さんと母さんが……」 「うん、君を育ててくれた人だからさ、やっぱり、久し振りに逢いたいかなって、思って。 でも確かに、女の子の格好で逢うなんて嫌だよな。済まなかった。 こんな形でも出席するかどうか、あらかじめ君に聞いておくべきだったね」 「エドワード」 「ん?」 「ありがとう。ありがとうございます!」 「そんな風に抱きつかなくても良いよ。出席するかい?」 「はい!」 「まだ少し時間があるから、念の為に、女の子用のダンスのステップも覚えておくと 良いよ。多分、ウィルも協力してくれるんじゃないかな」 「ちゃんと確認しておくようにします! では、また、後で……!」 「ああ、また後でね」 ――こんなに嬉しそうな君の顔は久し振りに見た気がするよ。 まあ、完璧とは言い難いプレゼントだけど。エイシア、君の笑顔が大好きだよ。 ウィルも、僕も。君を大切にしたいと思ってるんだ。 いつも心からそう思っている。―― 【END】 お読みいただきありがとうございました! エイシアさんの方は、この頃からあまり雰囲気が変わらない気がしますw そして、いつかお人形の小さなエイシアさんにもドレス着せるんだ…… ※wiki収録後に、一部修正を加えました。 ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/imas_cg/pages/641.html
同名アイドル [新春ロッカー]多田李衣菜(特訓前)データ プロフィール セリフ集 [新春ロッカー]多田李衣菜+(特訓後)データ プロフィール セリフ集 セリフ集(新春LIVEツアーカーニバル ライバルユニット) [部分編集] 同名アイドル 多田李衣菜 [バレンタイン]多田李衣菜 [制服コレクション]多田李衣菜 [ロッキングガール]多田李衣菜 [CDデビュー]多田李衣菜 [ロッキングセッション]多田李衣菜 [エイトビートロッカー]多田李衣菜 [シンデレラドリーム]多田李衣菜 [部分編集] [新春ロッカー]多田李衣菜(特訓前) データ [新春ロッカー]多田李衣菜 属性 クール レア度 Sレア Lv上限 60 親愛上限 40 Lv1攻撃値 4060(1コスト比238.8) Lv1守備値 3640(1コスト比214.1) 最大攻撃値 10658(1コスト比626.9) 最大守備値 9555(1コスト比562.1) コスト 17 移籍金 10,850マニー 特技 ニューイヤーロック(クールの攻守 ランダムで大~特大アップ) 入手 「新春アイドルコレクション」ガチャ(2012/12/31~2013/01/10)シンデレラガール神崎蘭子リミテッドガチャ(2013/06/13~2013/06/20)福袋チャンスガチャ(2013/12/31~2014/01/08) プロフィール アイドル名 [新春ロッカー]多田李衣菜 フリガナ ただりいな 年齢 17 身長 152cm 体重 41kg B-W-H 80-55-81 誕生日 6月30日 星座 蟹座 血液型 A型 利き手 右 出身地 東京 趣味 音楽鑑賞 CV 青木瑠璃子 [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 ガチャ所属時コメント 「年越しLIVEって最高です! こんなに夜遅くまでロックな音楽を聴けるなんて、プロデューサーさんのおかげですね! イェーッ!」 ガチャ所属時コメント 「このバンドは超ロックだし、今年絶対ブレイクしますよ! なつきちは聞く耳持たないですけど、プロデューサーはわかってくれますよね?!」 ガチャ所属時コメント 「」 プロフィールコメント 「さーん、にーい、いちーっ、ハッピー! ニューイヤー! うぉぉぉぉ! サイコーだぁぁっ!いやぁ○○さん、年越しLIVEに参加してくれてありがとうございますっ! やっぱり最高にカッコいいなぁ!」 親愛度UPコメント 表示 「○○さん、CD聴いて予習までしたんですか? ア、アタシは…」 親愛度MAXコメント 表示 「いやぁ○○さん、最高の年越しLIVEで最高の瞬間を過ごせましたね!誘ってよかったですよね!さすがは私ですっ!」 リーダーコメント 「うっひょー!」 あいさつ 「買って一度も弾いてないギターの話は…や、やめないかな…あは」 あいさつ 「この業界入ってよかったー!」 あいさつ 「(ふふふ……ロックだ……)」 あいさつ 「楽しんでいこーっ☆」 あいさつ 表示 「○○さん、おかげで初の年越しLIVEに参加できました!」 仕事終了時 「ファ、ファン目線も…大事じゃん…?」 仕事終了時 「LIVEパフォーマンスを極めたい…!」 仕事終了時 「お仕事もロックに決める!」 仕事終了時 「LIVEを楽しみながら自分の糧とする! 一石二鳥ですよ! へへ♪」 仕事終了時 表示 「○○さん、最高の新年を迎えられましたね! ロックです!」 [部分編集] [新春ロッカー]多田李衣菜+(特訓後) データ [新春ロッカー]多田李衣菜+ 属性 クール レア度 Sレア+ Lv上限 70 親愛上限 300 Lv1攻撃値 4872(1コスト比286.6) Lv1守備値 4368(1コスト比256.9) Lv1攻撃値(MAX特訓時) 7004(1コスト比412) Lv1守備値(MAX特訓時) 6280(1コスト比369.4) 最大攻撃値 16139(1コスト比949.4) 最大守備値 14470(1コスト比851.2) コスト 17 移籍金 16,275マニー 特技 ニューイヤーロック(クールの攻守 ランダムで特大~極大アップ) プロフィール アイドル名 [新春ロッカー]多田李衣菜+ フリガナ ただりいな 年齢 17 身長 152cm 体重 41kg B-W-H 80-55-81 誕生日 6月30日 星座 蟹座 血液型 A型 利き手 右 出身地 東京 趣味 音楽鑑賞 CV 青木瑠璃子 [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「みんなーっ! 新年もノってるーっ!? 今年も私がガンガンロックなLIVEパフォーマンスを見せていくから、みんなしっかりついてきてよねー!それじゃニューリーナのステージ、ロックにスタートだぜぇ…! 」 親愛度UPコメント 表示 「○○さんなら私の求めるロックが作れると思います!」 親愛度MAXコメント 表示 「○○さんのプロデュース次第で、アイドルリーナはどんなロックな味付けにも変わりますからね! もちろん和風だってお任せです!」 リーダーコメント 「みんなーっ! いくぜー☆」 あいさつ 「ジャパニーズロック! 海外狙える!」 あいさつ 「楽しんでいこーっ☆」 あいさつ 「ロックとは何か…それを見つけるのがロックなんだよ! (決まった…)」 あいさつ 「(ふふふ……ロックだ……)」 あいさつ 表示 「○○さん、今年も一緒に、攻める年にしましょうね!」 仕事終了時 「お仕事もロックに決める!」 仕事終了時 「LIVEパフォーマンスを極めたい…!」 仕事終了時 「LIVEの演出をこう…えっ? い、いや、あのリスペクトですよリスペクト!」 仕事終了時 「攻めるっていうのはホラ…こう…」 仕事終了時 表示 「○○さんの生き様も…もしかして…カッコイイのでは…!」 [部分編集] セリフ集(新春LIVEツアーカーニバル ライバルユニット) ロック・ザ・ビート(メンバー:多田李衣菜/木村夏樹) セリフ 内容 出現時 「今年もロック街道を熱く走り抜けたよね!ニューイヤーのカウントダウンだよ!」 Live開始時 「さん、に、いち、あっ」 勝利 「なつきち、ハイタッチ! さすが、リーナのパフォーマンスだったでしょ!」 引き分け 「まだ年明けてない? あーうん、ほら、今のはリハだから!」 敗北 「歌ってからカウントダウンだっけ?先走っちゃった。ア、アハハ…」
https://w.atwiki.jp/flipline/pages/200.html
ゲームの特徴 お客さま初登場 ホリデー 食材クッキー生地 生地ミックス アイスクリーム シロップ&ホイップクリーム シェイカー トッピング ホリデーの食材ホーリー祭 桜まつり オニオンフェスト サマールアウ スターライトジュビリー ベースボールシーズン ビッグトップカーニバル ハロウィン サンクスギビング クリスマス ニューイヤー バレンタインデー ゲームの特徴 Papa s unique time-management cooking style Scoop cookie dough, add mixables, and bake Scoop and position ice cream on top Add syrups and toppings to the sundae Customize your chef and server with millions of clothing items Earn colorful stickers by completing unique tasks Use stickers to unlock new outfits for your customers Master 40 unique Special Recipes Unlock over 120 sundae ingredients Play through 4 seasons and 12 holidays Strategically send coupons to lure customers back 116 hungry customers to unlock 7 fun Mini-Games with tons of prizes to win Free to play online! お客さま アイビー アルベルト 初登場 ムース ホイッパ エイミー スキップ フェルナンダ ホリデー ホーリー祭 桜まつり オニオンフェスト サマールアウ スターライトジュビリー ベースボールシーズン ビッグトップカーニバル ハロウィン サンクスギビング クリスマス ニューイヤー バレンタインデー 食材 クッキー生地 トラディショナルクッキー ファッジクッキー ピーナッツバタークッキー レモンクリンクルクッキー レッドベルベットクッキー オートミールクッキー ジンジャーブレッドクッキー スニッカードゥードゥルクッキー 生地ミックス チョコレートチップ ピーナッツ ホワイトチョコレートチップ ヤムン・エムズ トフィーチャンク ザクロ クリスタルシュガー ドライキウイ ブラックベリーバーク ココナッツ シトラスゼスト ブルーベリー ホットロッド バタージンガービッツ レーズン プレッツェルビッツ ミントバーチャンク ポテトチップス アイスクリーム バニラアイスクリーム チョコレートアイスクリーム ストロベリーアイスクリーム クッキー&クリーム ミントチョコチップアイスクリーム パープルバープルアイスクリーム ホーキーポーキー スプモーネ ラズベリーリップルアイスクリーム ピスタチオアイスクリーム ブルームーンアイスクリーム ココ・クーラーダアイスクリーム スイカチップアイスクリーム クッキードゥアイスクリーム タイガーテールアイスクリーム ロッキーロード モカチョコレートチャンク アンブロシアアイスクリーム ムーンミストアイスクリーム シロップ&ホイップクリーム ホイップクリーム チョコレートシロップ ストロベリーシロップ バタースコッチシロップ チョコレートムース シェイカー レインボースプリンクル ピーナッツ シェイブドチョコレート ピスタチオ ミニマシュマロ ロックキャンディ クッキードゥビッツ トッピング チェリー ワッフルコーン 塩キャラメル チョコレートミント バナナ マカロン シュガープラム レディフィンガー ブルーベリースウィズル ホリデーの食材 ホーリー祭 サフランクルフィアイスクリーム ホーリーシュガー カジュカリ カンジシロップ ドライジャックフルーツ 桜まつり 白桃アイスクリーム 金平糖 桜餅 抹茶シロップ キュウリタピオカ オニオンフェスト オニオンオーバードライブアイスクリーム サワーボール オニオングミ シュガーエシャロットシロップ オニオンゼスト サマールアウ パッションフルーツアイスクリーム トロピカルチャーム レモンウェッジ ルアウパンチシロップ スプラッシュベリーダープス スターライトジュビリー パウシクルアイスクリーム スタースプリンクル キャンディロケット チェリーボムシロップ クランブルクラム ベースボールシーズン カーブボールクランチ キャンディジャック キャンディベースボール ピーナッツバターフラッフ ヒマワリの種 ビッグトップカーニバル キャラメルアップルアイスクリーム チョコレートベーコン チョコレートバナナ コットンキャンディシロップ ロリポップビッツ ハロウィン カブウェブリップル シャドーベリーダープス スパイダーグミ ウィッチズ・ブリューシロップ スケアリーシュガーアイ サンクスギビング パンプキンパイアイスクリーム キャンディコーン バッカイ クリームブリュレシロップ ピーカンナッツ クリスマス ウィンターグリーンフロスト ホリデーヤムン・エムズ キャンディケーン サンタのクッキーシロップ フロストキャップ ニューイヤー トゥッティフルッティアイスクリーム リコリスオールソート レインボーメレンゲ フレーバーXシロップ カウントダウンキャンディ バレンタインデー チェリーコーディアルアイスクリーム キャンディハート チョコレートストロベリー チェリーチーズケーキシロップ X&Oスプリンクル
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/214.html
Two sides of the same coin ◆yX/9K6uV4E ――――いつだって、傍にある。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 朝になって放送がありました。 とても、とても哀しい放送が。 呼ばれたのは15人のアイドルでした。 それには、私――岡崎泰葉の縁者と、私達のグループ――諸星きらり、藤原肇、白坂小梅、市原仁奈、喜多日菜子に関係する人物も含まれていてました。 正直言うとショックでした、こんなに死んだのかと。けれど私達は哀しんでる暇などありませんでした。 死者の発表とともにあった禁止エリアの発表。 そこには今私達がいるエリアも含まれていて、早急に対策しなければいけませんでした。 そこで私達はグループを分割する事を決めたんです。 杏さん探しと、自転車を回収したいきらりさんが小梅さんと供に灯台に向かう事になりました。 何故そうしたかというと、きらりさんか遭ったというアイドル二人――古賀小春と小関麗奈の事です。 きらりさんによると、二人は街の方には向かわなかったそうなんです。 なら灯台にいるのは、自然なのですが、一つ問題がありました。 それは次の放送でB-7のエリアがされてしまったら彼女達は閉じ込められてしまう。 千川ちひろがそうするとは思いませんが、そうなった後では遅いんです。だから私達は彼女達を迎えにいく事にしました。 実際元々向かいにいくという話も出ていましたし。 禁止エリア指定までに間に合わなければ、合流は水族館として。 迎えにいくメンバーは彼女と面識があるきらりは当然として、放送で起き出した小梅さんでした。 どうやら私から離れたい感じだったのともう一つ大きな要因があったのもあり、彼女になったのです。 まあ、それに不服は無く彼女達は出発しました。 一つ心配だったといえば…… 「……きらりは、きらりは大丈夫だにぃ」 と、放送直後に、きらりさんが言った言葉でした。 何が大丈夫なのか、私にはさっぱり解からなかったけど。 何処かその呟きが、寂しく響いて、何処か哀しい音色だったのが、とても印象的だったのです。 【C-7・港/一日目 朝】 【諸星きらり】 【装備:なし】 【所持品:基本支給品一式×1、不明支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:杏ちゃんが心配だから杏ちゃんを探す☆ 0:今度こそ杏ちゃんを探しに行くにぃ☆ 1:自転車取りにいくー☆ 2:小春ちゃん達迎えにいくー☆ 3:(大丈夫だにぃ……) 【白坂小梅】 【装備:無し】 【所持品:基本支給品一式、USM84スタングレネード2個、不明支給品x0-1】 【状態:背中に裂傷(軽)】 【思考・行動】 基本方針:死にたくない。 0:きらりについていく 1:やっぱり泰葉には逆らえない。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ そして今に到って私達はきらりさん達を待っています。禁止エリアになるまえに間に合わないのであれば水族館にまちあわせ、という事で。 大人しく待っていればいいんですが、そうもいかない理由があって。 それは小梅さんがきらりさんについていった要因でもあるんです。 「美波さん、そんな……」 肇さんが新田美波の死によるショックで落ち込んでいる事だったんです。 もう塞ぎこむぐらいで動くのもままならないぐらいに。 だから、きらりさんと行動を供にしていた肇さんがきらりさんといけなかった理由が其処にありました。 新田美波、サマーライブで輝いていた一人。 アイドルとしても輝いていた彼女は、肇さんと同じプロデューサーで、特別仲が良かったようです。 私としても彼女の死はショックでたまりません。 ……もう一人しか残っていないなんて。 栗原ネネ、彼女だけ生き残って欲しい。 あって輝くアイドルの姿を見せて欲しい。 それが私の願いでした。 「こんな所で死んでしまうなんて……」 まず肇さんを励まさないと。 こんな哀しんで落ち込んでしまうなんて。 アイドルらしくないというのも酷かもしれませんね。苦楽も全て共に過ごしてきたのなら。 泣かないだけ立派かもしれません。 ですが、私はどう慰め、はげませばいいか解らなかった。 だって私はずっと今まで一人で頑張ってきた。 苦しい時も哀しい時も全部一人で乗り越えてきたのだから。 誰かに励まされるなんてなかった。あるのは蹴落とそうとしてくることぐらい。 だからどう励ませばいいかなんて解る訳が無かった。 自分の事ながら、いえ自分の事だからこそ哀しいですね、本当。 本当……悲しすぎる。 こんな言葉が全くでて来ないなんて。 どうしましょう……私は………… 私がそう戸惑っている時、ふと彼女に寄ってくる人がいました。 いつの間に起きたのか。 しかしその女の子は誰よりも輝いてみえたんです。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「哀しいですか?」 「……ぇ?」 怖かった。 ずっとずっと怖かった。 皆、目が怖くて、ずっと泣いてばかりだったのごぜーます。 仁奈は嫌で嫌で嫌で、たまらなかったですよ。 逃げて逃げて、そして今起きて。 目の前で、哀しんでやがるんですよ少女が。 何があったか仁奈には解かりません。 でも、あいつ……仁奈のプロデューサーから、教えられた事があるのですよ。 ――哀しんでる人がいたら、喜ばせる って。 だから、仁奈は頑張ってこの人を喜ばせないといけねーんです。仁奈はアイドルですから。 「どうしたんでごぜーますか?」 「えっと……大切な友人がとても遠く行ってしまったの」 「……肇さん」 「……こう言った方がこの子にとっていいので」 この女の人は肇というらしい。 大切な友達が遠くに行った。 何だかそれは…… 「もう……会えない……の」 仁奈にそっくりで。 仁奈は、会えない訳じゃないけどパパは遠くにいやがるのです……。 とてもさみしくて、さみしくてたまりません。 でも! 「仁奈と同じでごぜーますよ」 「え?」 さみしくても、さみしくても。 さみしくて、仕方なかったけど 「仁奈のパパも遠くに……でも!」 ――は教えてくれてやがったのです。 「遠くにいても、思ってくれる。頑張れって、応援してくれるって」 「……っ!」 「だって大切な人なんだから、絶対いつでも応援しくれるんでごぜーますよ」 大切な人だから。だからこそ。 いつでも応援してくれる。 だってパパは……パパは。 「仁奈はパパが大好きで、パパも仁奈が大好き……おねーさんの大切な人はちがうです?」 「……きっと……そんな……事は……ない……です」 「じゃあ、きっと……心の底から、応援してる……そう思うんで……ごぜーます」 仁奈の事が大好きで。 きっと応援してくれる、仁奈のことを。 だから、 「頑張れる……おねーさんは違うです?」 「………………ううん。私も……私……頑張ろう」 頑張るんでごぜーます。 おねーさんは泣きそうな顔から、笑い始めて。 握りこぶしを作って、また開いて。 そして、 「仁奈ちゃんも………………頑張ったね」 「………………えっ」 ぎゅっと。 仁奈は抱きしめられた事に気付くのに、大分時間がかかったのです。 「怖かったでしょう……辛かったでしょう」 「そ、そんなことはねーで……」 「小さいのに頑張ったね、本当頑張った」 「…………あ…………う…………」 抱きしめられると、安心するんでごぜーます。 ママに抱きしめられるみたいで、嬉しくて。 「ほら震えてる…………もう大丈夫だから……寂しかったでしょう」 「ぅぅ……ぁぁぁ……」 「よしよし……頑張ったね……仁奈ちゃんはいい子だ」 これが、温もりで、久々……温もりが………… 仁奈には、とても………………嬉しかったんでごぜーます。 だから、仁奈は、ぎゅっとぎゅーーーと抱きしめ返しました。 ――――ほら、希望はいつでも、すぐ傍にある。 素晴らしい、素晴らしいとしか言えない。 これが、アイドルの……いえ、藤原肇と市原仁奈持つ輝きだろうか。 余りにも輝き過ぎて少し眩しいとさえ。自然と頬が緩んでしまうぐらいに、温かくもあった。 「仁奈ちゃんありがとう」 「いえ、仁奈もありがとうごぜーます、肇おねーちゃん」 「は、肇お姉ちゃん!? ふふっ、それもいいですね」 ふふっ、本当いいですね。 こういうのに満ち溢れているなら、私達は絶対負けません。 そう思えてしまうぐらいに。 ……ええ、負けてたまるものですか。 「えへへー肇お姉ちゃん……」 「て、照れますよ…………そうですね、何かご褒美ほしいですか?」 「ご褒美?」 「ええ、頑張ったご褒美です」 しかし、ほほえましいですね。 本当姉妹みたいで、少し妬けます。 私は妹はいませんし………… ………………妬いてないですよ? 「…………そうでごぜーますね……仁奈、できるならケーキ食べたいでごぜーます!」 「ケーキ?」 「ほっとしたら、甘いものたべたくなったのですよ」 「……なるほど……そうですね……でも此処甘いものないし……ううん」 肇さんが少し迷った表情を浮かべて。 仁奈ちゃんが困惑した表情を浮かべ始めました。 無理なお願いいったのかなと言いたいように。 …………やれやれ、仕方ない。 少しは、お姉ちゃんらしいの、させてあげますか。 「……直ぐ近くにケーキ屋さん見かけましたよ」 「岡崎さん……?」 「二人でいってきたらどうです? 折角ですし」 「……でも、岡崎さん一人で」 「構いませんよ。ですが禁止エリアなるのに間に合いそう出なければ、水族館集合で」 「……解かりました」 「詳しい場所は…………ここら辺です」 「なるほど、ありがとうございます」 と言う訳で、肇さんに助け舟です。 どうせ、私を一人にさせるとか不安がってそうでしたし。 まあ、別にそれはよかったですし。 二人に元気になってもらう方が先です。 「じゃあ、いきましょうか、仁奈ちゃん」 「わーい♪」 ふふ……やはり、良かったかもしれませんね。 喜んでる様子みると、こっちも嬉しくなります。 そうして、二人はケーキ屋に向かっていきました。 元気になるといいですけれど。 ……………………まあ、勿論それだけで二人を出発させた訳じゃないんですけどね。 ええ、当然の事ながら、裏があります。 何故なら一人で処理しないといけない問題がありますから。 誰かが帰ってくる前に早くしなければ。 これは他の誰かに見られては困るし、処理しきれないだろうですし。 それは、未だに眠り続けている眠り姫。 私たちに襲い掛かり、小梅さんを傷つけた張本人。 喜多日菜子。 妄想姫とも、名高きアイドル。 さてはて、彼女はここでもいつも通り妄想して、それが爆発したのでしょうか? それとも、狂気に染まった上、妄想の世界に逃げ込め、世界から目を背けたのでしょうか? どっちでしょう? 前者なら、まあ色々更正はあるでしょうか? 後者なら………………………… 「さて、そろそろ目覚めの時でしょうか。色々なものから、目覚める時間ですよ、喜多さん」 私は彼女のナイフをくるくると回す。 喜多さんは手首を縛って、更に脚も縛って身動きの出来ない状況になっている。 彼女の所持品も回収した。 さあ――――目覚めましょう。 今こそ――――目を向ける時です。 【C-7・港/一日目 朝】 【岡崎泰葉】 【装備:スタームルガーMk.2麻酔銃カスタム(10/11)、軽量コブラナイフ】 【所持品:基本支給品一式×2 不明支給品x0-1(喜多のもの)】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:アイドルとしてあろうとしない者達、アイドルとしていさせてくれない者達への怒り。 0:喜多日菜子を対処 1:禁止エリアになる前に水族館に移動 2:今井加奈を殺した女性や、誰かを焼き殺した人物を探す。 3:佐城雪美のことが気にかかる。 4:古賀小春や小関麗奈とも会いたい。 ※サマーライブにて複数人のアイドルとLIVEし、自分に楽しむことを教えてくれた彼女達のことを強く覚えています。 【喜多日菜子】 【装備:無し】 【所持品:無し】 【状態:睡眠(麻酔銃)、手首&脚を縛られている、妄想中】 【思考・行動】 基本方針:王子様を助けに行く。 0:………………zzz 1:邪魔な魔物(参加者)を蹴散らす。 2:迷子の仁奈を保護者の元へ送り届ける。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 逃げた。 逃げて、逃げて。 怖い。 怖くて、怖くて。 だれも、だれも、私を護ってくれません。 だれも、だれも、私を助けてくれません。 私――榊原里美は独りでした。 どうして? どうして? 私が悪い子だから、いけないから? いやだ、いやだ。 逃げた、逃げた。 山の中、ずっとずっと。 斜面を駆けずるように。 見失った島村さんを探すように。 樹の枝が引っ掛かって痛い。 でも、気にせず逃げた。 なんでって、怖いから。 ただ、怖いから。 ――放送が流れました。 新田さんが死んだそうです。 あのゆかりさんに殺されたんだろうと思います。 怖い、怖い、あの人から。 ………………嫌。 嫌、怖い。 だから、逃げました。 なんで、嫌か、何で怖いかわかりません。 でも、怖いんです。嫌なんです。 だから、逃げました。 斜面を転がって、やがて、林になりました。 服も土に汚れて、腕とか傷ついて。 息も絶え絶えになって。 それでも、気にしません。 誰かに会いたかった。 誰かに縋りたかった。 でも、誰も会えませんでした。 島村さんは何処にもいませんでした。 ねえ、私を独りにしないでください。 あの時………………みたいに。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 私は厳格ながらも裕福な家に生まれました。 とても、幸せだったと思います。 お父様とお母様と……お兄様と。 お兄様。 大切なお兄様でした。 いつもいつも、傍に居てくれて。 ドンくさい私をずっと支ええてくれて。 優しくて、優しくて、素晴らしいお兄様でした。 大好きでした。 大好きでした。 それは、恋をするくらいに。 ――けれど、その恋は実りませんでした。 本気だったのに、本気だったが故に。 あのお父様はお怒りになって。 あのお母様は酷く哀しんで。 それはいけないことだ。 それは駄目だ。 間違った育て方をした。 ちゃんと育てなおさないといけない。 そうやって、私を隔離させました。 全寮制のお嬢様学校に。 そして、お兄様は私に対して冷たくなって。 あんなに、あんなに優しかったのに。 まるで、他人を見るみたいに。 誰も、私を護ってくれませんでした。 だから、私は独りで。 そして、お兄様を、探して。 ――さんに出会って、私はアイドルになりました。 彼は、私に優しくて。 まるで、お兄様のように。 私は嬉しくて、嬉しくて。 甘えて、甘えて、甘えて。 色々打ち明けて。 それでも、彼は優しくて。 そして、彼は言ってくれました。 ――里美を、この世のすべてのものから、護ってあげるから……のびのびやるんだよ。 嬉しかった、だから、もっと頑張ろうと。 護られてる事がこんなに嬉しかったなんて。 だから、護られる事が、幸せでした。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 逃げた、逃げた。 怖いから、怖いから。 走った、走った。 嫌だから、嫌だから。 どれ位走ったのでしょう。 日はもう大分高くて。 それでも、私は走って。 走って、走って。 林を駆け抜けて、街が見えてきて。 それでも、走って、ずっと、ずっと走って。 そして、 「あ…………」 街の道で、歩いてる二人の少女を見つけました。 少女が小さな女の子と手をつなぎながら。 とても、とても、幸せそうで。 まるで、姉妹に見えました。 にっこり笑いあって、羨ましい。 ……羨ましい? 何が? そうこうしてるうちに、二人はお店に入っていきました。 小さなケーキ屋さんでした。 楽しそうにケーキを選んでいます。 とても、幸せに微笑んで。 とても、楽しそうに、女の子はコレが良いと指をさして。 少女は、じゃあ、器に入れて……そうだ、ちょっと待ってねと厨房に向かっていきました。 姉妹みたいです。 幸せそうです。 いいなぁ、いいなあ。 ……何が。 何で、何でだろう。 なんで、こんな感情沸くんでしょう。 あの女の子が羨ましい。 どうして…………どうして………… そして、何かに引っ張られるように、私もケーキ店に入りました。 「だ、誰ですか……?」 「……はぁ……ふぁ……里美と……いいますぅ……」 「……大丈夫でごぜーますか? 息が荒いですよ」 女の子は椅子にちょこんと座りながら、私に問いかけます。 でも、もうそんな事は私はきになりませんでした。 「………………どうして、怖くないんですか?」 私にとって当たり前の問いでした。 こんな怖い島なのに、どうして。 この子は、笑ってるの? 「……肇おねーちゃんが護ってくださるんですよ」 「…………えっ」 護ってくれる。 護る? 「色んな人が、護ってくれるんです」 「護る…………?…………そんな訳ないですぅ」 そんなの嘘だ。 そんなの嘘だ。 みんなこの島なんかで、優しくなんていてくれない。 「違うでごぜーますよ?…………きっと手を差し伸べて、抱きしめてくれる人がいるんです……仁奈がそーでごぜーましたから」 「……そう」 「おねーさんも、きっと……」 居ない、居ない。 そんな、人居ない。 絶対に。 「……そんなのありえないですぅ」 「ありえない……なんて、ないでごぜーますよ」 「……私はそんな風に笑えないですぅ」 もう、笑えない。 もう、あの時みたいに。 もう、あの頃には、戻れない。 「大丈夫でごぜーますよ……仁奈は、肇おねーちゃんのお陰で笑えるようになりましたから……だって――」 だって? 「肇おねーちゃんが、護ってくれるから。――が応援してくれるから、遠くにいるパパも、頑張れっていってくれるから」 そんな……そんな…… 「仁奈は、幸せでごぜーます」 そんな訳、無い!!!!!!!!!! ぶつんと 心の糸が、切れる音が、しました。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「そんな訳無い!」 ギリ。 「誰も、誰も、護ってくれない!」 ギリギリ。 「じゃあ、あの時どうして、島村さんは手を差し伸べてくれなかった!?」 ギリギリギリ。 「じゃあ、どうして、あの時、お兄様は、私を護ってくれなかった!?」」 ギリギリギリギリ。 「どうして、お父様も、お母様も、私を追い詰めた!?」 ギリギリギリギリギリギリギリギリ。 「誰も、誰も、誰も! 護ってくれないんですよ! 私はいやなのに、独りはいやなのに!」 ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ。 「幸せなんて、ない。怖いのに、怖いのに、護ってくれない! 護ってくれない!」 ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ。 「嫌ですよぉ、いやですよぉ、いやですよぉ、独りはいやですぅ!」 ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ。 「お願いだからぁ、おねがいだからぁ―――さぁん、早く、私を護りに来てください!」 ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ。 「どうしてぇ…………護ってくれないんですかぁ!」 ――――ギリ。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 気がついたら、感情が爆発していた。 気がついたら、目の前の女の子の首を絞めていた。 「…………………………え?」 ―――そしたら、女の子は死んでいた。 私が殺した。 恐らく首を絞めて。 そんなつもりは……なかったのに。 いや……いや…………いや。 「いやぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!!」 そして、私は、また、逃げ出しました。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「これでよし……待たせたけど……いいものができました」 仁奈ちゃん待たせてしまいました。 でも喜んでくれるはずです。 ……ん、騒がしい……? 「いやぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!!」 店から、聞こえる叫び声。 仁奈ちゃんじゃない、何があった? 私は急いで店の方に行きます。 ケーキを持ってることに気付かずに。 「…………………………え?」 其処に広がってたのは、哀しみでした。 「えっ……ぅ……ぁ……?」 仁奈ちゃんが倒れてました。 目を閉じたまま、苦しそうな顔で。 そっと、脈をとる。 「…………ぁ…………っ……ぅ……」 ―――亡くなっていました。 「ぁ…………っぁ……ひぃ……ぁ……ふぁ……ぅ」 あんなに、さっきまで、元気だったのに。 ――――仁奈は、おねーちゃんができました。 あんなに幸せそうだったのに。 「ぁぁ……ぁ……っ……ぁー……」 ――――えへへ♪ たのしーでごぜーますよ。 あんなに……あんなに……あんな……にぃ 「っっ…………く……ぁ………………ぁ」 駄目だ、幸せなことを……はぴはぴな……ことを……かんがえ……わらえ…… ――――仁奈は、幸せです、肇おねーちゃんといられるから! 「ぁ……ぁっ……くぅ……ぁ、ひぁ……あぁぁ――――」 ――――これからも、一緒にいましょうね、肇おねーちゃん♪ 「ぁぁあぅぁああああああああああああああぁぁあああああああああっああああああああああっぁああああああああああああああああああぁ あぁああああああああああああぅッあああああああああああああああああああああああっぅつああああああああああああああああああああ っぁあっあッあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ケーキがのった皿が、地面に落ちた。 皿が、割れた。 綺麗な器でも、一度、割れたら、もう二度と、戻らない。 ケーキには、砂糖細工が乗っかっていた。 羊、狼、ペンギン。 仁奈が好きな、動物だった。 喜んでもらえると、肇が、用意したものだったのに。 【市原仁奈 死亡】 【C-6/一日目 午前】 【藤原肇】 【装備:ライオットシールド】 【所持品:基本支給品一式×1、アルバム】 【状態:絶望】 【思考・行動】 基本方針:?????????????????? 0:?????????????????????? ※仁奈の遺体の前に仁奈の荷物が広がっています 【榊原里美】 【装備:なし】 【所持品:なし】 【状態:疲労(極大)】 【思考・行動】 基本方針:死にたくない 1:?????? ――――ほら、絶望はいつでも、すぐ傍にある。 前:黒点 ~心に太陽当ててるか~ 投下順に読む 次:S(cream)ING! 前:黒点 ~心に太陽当ててるか~ 時系列順に読む 次:S(cream)ING! 前:彼女たちは袖触れ合うテンパーソン 諸星きらり 次:哀(愛)世界・ふしぎ発見 白坂小梅 藤原肇 次:トリップ・アウト 市原仁奈 死亡 市原仁奈補完エピソード:~~さんといっしょ 岡崎泰葉 次:彼女たちの向かう先は死を免れぬフォーティン 喜多日菜子 前:彼女はどこにも辿りつけない 榊原里美 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/5646.html
先ほどまで聖帝軍とDMC狂信者の軍勢の大合戦が繰り広げられていた埼玉・西武ドーム。 その外には現在、ドームへと歩みを進める小規模の集団の姿が見られた。 50人程度の集団で構成された彼らは、案の定野球チームではなく狂信者の一団。 レジーナ・シド混合軍敗北の報をモブ信者の断末魔の通信から知らされた彼らは、疲弊しているであろう 聖帝軍を襲撃せんと近づいていたのだ。 「しかし万全の準備をしていったシドさん達が返り討ちに遭うとは……やはり報告通り野球チームというのは 恐ろしい連中のようだ……」 「全くだ。トルーパー隊員やレジーナからの報告も『ターバンが……ターバンのガキが!』などと不明瞭な 話ばかりで全く分からん始末。一体彼らは何にやられたっていうんだ?」 謎だらけの状況に首をひねる狂信者達だったが、それを遮るように一人の人物が話に割って入った。 「ニャガニャガニャガ、まあいいではありませんか皆さん。尊い犠牲になってしまった信者の方々も 結果的にはクラウザーさん復活の為の力になってくれたんですから。シドさんが横流ししてくれた ベルトとロックシードとやらの大半もビッグサイトに上納されましたし、レジーナさんも健在。 東京の方でも都庁爆破作戦が進行中ですし、後はこのまま順調にSATSUGAIを続ければクラウザーさん 復活も目と鼻の先ですよ~」 そう答えたのはオネエっぽい感じの白装束の超人、完璧超人始祖の一人・サイコホm……もといサイコマンだった。 彼もまたクラウザーさん復活の為に彼らと与した新たなDMC狂信者なのである。 もはや相当数の面子が倒されたにもかかわらず、カギ爪の男をはじめとする面々の勧誘力の高さとクラウザー さんの歌による洗脳力も相まって狂信者は現在も着々と増える一方であった。 果たしてこのまま疲弊した聖帝軍は彼らによってSATSUGAIされてしまうのだろうか? そう思われていた時である。 ゴゴゴゴゴ……… 「おい、何か地面が揺れてないか?」 「た、確かに!」 「あ……あああ~~~~~~っ、あれを見ろ~~~~~~~っ!!」 ♪デンドン デンドン デンドン デンドン デンドン デンドン デンドン デンドン ♪デーンデッデデーデデデデー デーデデーデッデデーデデデデッデー (※脳内BGM推奨:トップをねらえ!より、ガンバスター出撃のテーマ) 狂信者一同はその光景に驚愕した。 彼らの視界に見えていた西武ドームの屋根が、真っ二つに開いたのである。 あたかもそんな機能が元から装備されていたかのように。 そしてその中から、想像を絶する物体が顔を出した。 『ニョワ―――――――――――――――――ッ!!』 それはまさに天を衝く巨大なロボットだった。 だがMSなどのようなただの兵器ではなかった。 何とも形容しづらかったが、あえて言うなら『可愛らしい』と言うべきなのだろうか。 とにかくそんな巨大ロボだった。 というかなんでこんなものが西武ドームを割って出てきたのか。 ――――話は数刻前にさかのぼる。 「……以上が、俺が知る世界を救うための5つの予言の詳細だ」 「何だよ、要は野球だけじゃ駄目なんじゃねえか!」 「コラ―ッこの梨ーっ!! よくもこの俺にデタラメを教えおって―っ!!」 「ふなっしーのせいじゃないなっしー! 中途半端なお告げしかくれなかった梨の神様の責任なっしー!」 結果的にサウザーを除いてターバンの集団と化す事でシド率いる軍勢を返り討ちにした聖帝軍は、とりあえず 一段落付いたので一端ベンチに後退し、獣王クロコダインが戦闘前に口にした世界救済の5つの予言について 教えてもらう事にした。 戦いを終えて聖帝軍+αの面々の心境は悲喜こもごも。 サウザーは右太ももをターバンのガキに刺されまくった名誉(?)の負傷を治療する必要があり、諸星きらりは 戦闘後にタバサが死亡した事に気づき魔雲天や姉帯達の横で悲しんでいた。 加賀美は無残にも試合前に惨殺されたウルフハリケーンズのチームメイト達を他の面々に頼み埋葬を手伝って もらっていた。 一試合もできずにこの世を去った彼らの無念は計り知れないものがあるだろう。 ……ちなみにその横では球界の暴れん坊・つば九郎が倒されたDMC狂信者達の無事なディパックから支給品を これ幸いとばかりに抜け目なく漁りまくっていた。 後にチルノも一緒になって漁りだした所で亜久里に咎められて中断する事となったが……。 「しかし“九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂、全てを虜にする歌、巫女の祈り、器たりえる巨像、不屈の 精神を持った勇者。全てが揃いし時、争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる”ですか……」 「九人の戦士による儀式というのは確実に野球の事でしょうけど、残りの予言は不透明なものばかりですわね……」 「うむ、俺もこの予言は以前デルムリン島のブラス老から聞きかじっただけなので、詳しい詳細まではわからん のだ。大災害が起きこの殺し合いが始まった時はもしやと思いヤムチャ達と共に野球を始めたのだが…… あまり力になれず、すまんな」 「いえ、これだけでも知れれば十分な推理の材料になりますよ。ありがとうございますクロコダインさん」 そう言って正太郎は試合前同様再び知恵を巡らせ始めた。 ICPO所属の少年探偵の本領発揮である。 「まず“全てを虜にする歌”ですが、周囲全てに影響を与えるほどの歌と考えると……」 「おいおい待ってくれよ、まさかクラウザーとかいう奴の歌じゃねえだろうな?」 「いえ、それは違うと思います。そもそも狂信者達はともかく僕達自身がDMCの歌の影響を受けていない 以上、全てを虜にするという定義からは外れていると考えていいでしょう。もしそうならばとっくに 日本中がクラウザーの信者と化しているでしょうからね」 「うーむ、確かに」 正太郎の推理に一同が納得して頷いた。 あれほど全国規模で活動している狂信者達がいるにも関わらず全国民がクラウザーさんの影響下にない以上、 全てを虜にしているとは言い難い。 というかあれはレジーナを見てもわかるようにもはや洗脳の類である。 「しかしだとすると、予言に記された歌とは一体……」 「ゲヒヒヒ、おい小僧。それならば俺に一人心当たりがいるぜ」 「えっ? 本当ですか?」 そこで口を開いたのは意外にも悪魔超人のザ・魔雲天だった。 先の闘いでも聖帝軍を支援してくれた頼もしい援軍の彼だったが、どう見ても歌には縁がなさそうな彼が 何を知っているのかと正太郎は驚きつつも耳を傾けた。 「何を隠そう、ここにいる諸星きらりこそその歌い手かもしれんという話だ」 「何ぃ~っ、このでかい女がか?」 「聖帝知らないなっしか? この子はあの大手芸能プロの346プロ所属の注目アイドルなっしー!」 「知ってるのかふなっしー!?」 「ゆるキャラネットワークを通じて、この間ぴにゃこら太に教えてもらったなっしー」 ふなっしーからの説明を受け、一同の視線がきらりに集中する。 きらりの方もある程度持ち直したらしく、いつもの表情で一同に向き直った。 その後魔雲天からこの西武ドームに向かう途中に起こったワハハ部長蒲原と姉帯の雀士コンビとの戦いが 語られ、二人がきらりの歌を聞いてDMC狂信者を脱退した事を知り一同は驚きを隠せなかった。 「ワハハ、という訳で私達は彼女の歌を聞きDMCから足を洗った訳だ」 「みんなもきらりさんの歌を聞けばきっと素敵だって思うよー」 二人が言った事が事実だとすれば、これは嬉しい収穫となる。 あのクラウザーさんの洗脳同然の歌声を押しのけて他者を虜にしたとすれば、もしかしたら本当に彼女こそが 予言の歌い手かもしれないのだから。 それでなくてもDMC狂信者達への強力なカウンターになり得る人材がいれば、それだけで心強い。 聖帝達は皆、もれなくそう考えた。 「要するに、うまくいけばDMC狂信者の連中をまとめて改心させられるかもしれんという訳だな?」 「ええ。予言の事を差し引いても、きらりさんの歌の力が本物ならばそれも可能かもしれません。とはいえ どこまでのレベルで通じるかは未知数ですね。蒲原さんと姉帯さんはファン歴が浅い故にたまたま洗脳を 解く事ができた可能性もありますし……」 「それでもモブの信者共を一掃できれば、数の上で未だに有利を取っている連中を根底からひっくり返す 事も可能だろうな。幹部連だけが残れば、あとは直接ビッグサイトに殴り込めば互角の戦いができるだろう」 クロコダインの話によると、どうやら彼らの本拠地であるビッグサイトには全国から蒐集された死者の魂が 充満している状態らしく、下手に外部から刺激を加えると大爆発を起こして東京一帯が壊滅する恐れがあるとの ことだった。 故にビッグサイトを抑えるには白兵戦が有効打なのだが、あのゴキブリのように湧いて出るモブ信者達と 常駐しているであろう最高幹部連ら主力を同時に相手するとなると、相当な戦力を持つ聖帝軍であっても 苦戦は免れない。 何より彼らにどんな切り札があるかもわからないため、油断は禁物である。 そのためまずどうにかしたいのは、やはりモブ狂信者の軍勢という話となった。 「話をまとめると、やはり私達が優先してすべき事はDMC狂信者達の一刻も早い排除と言う事ですね」 「うむ。未だ詳細不明の予言を解読するにしても、儀式たる野球をするにしても、主催者達を倒すにしても まずは連中をどうにかせん事には話にならんからな」 「全くだ! 先の試合妨害にしても、この俺達の初陣を空気も読まずに邪魔した事は万死に値する!」 「聖帝の言うとおりだぜ! DMCの連中、もう絶対許さねぇ!!」 「落ち着け二人とも、憤るのは分かるが冷静さを失えば勝てる試合も勝てんぞ?」 DMCの蛮行に怒りを露わにするサウザーと紘汰を高津がなだめつつ、正太郎達は話を進めた。 全員が意見を出し合い、これから自分達が行わねばならない事はさしあたって 1:DMC狂信者の一掃および白兵戦によるビッグサイトの制圧 2:予言の一つである野球の完遂 3:残る予言の解読 4:主催陣営、拳王連合、風鳴翼といった残る陣営の討伐 5:拠点となる乗り物の製作 この5つとなった。 これらを遂行するためには無論聖帝軍だけの戦力では難しい物もあるため、他の陣営を説得して同盟関係を 気付く事が満場一致で決定となった。 特に野球は相手になるチームがいなければ成立しないため、他のチームの捜索は急務である。 イチローチームとドラゴンズは現在消息不明、他の面々も次々とDMCにSATSUGAIされている現状、下手を すれば儀式が完遂できない恐れもあり、何より聖帝が「不戦勝とか俺のプライドが許さん!」とごねるので 球団を見つけ次第保護する事も活動内容に含まれた。 ちなみに5については、今回の戦いでかなりの大所帯となった自分達が効率よく移動するためにも必要な 事であり、今後拳王連合などと事を構える以上拠点たる戦艦などは必要不可欠であった。 「とはいえ、材料もなく天才科学者もいない我々ではそのようなものを作る事は……」 「確かに……少年探偵にプリキュアに超人レスラーに雀士にアイドル、殺し屋に魔法少女に妖精にガンプラ ビルダーに野球選手にゆるキャラに仮面ライダーにターバンのガキ……ぐうっ、これだけ面子が揃って いながらそっち方面に明るい人材がおらんではないか!! ラオウの奴が羨ましい!!」 自分の陣営に光祐一郎のような天才科学者やメカニックがいない事に気づき、サウザーは歯噛みする。 やっぱりそういう奴もスカウトしておくべきだったかなぁと今更ながらに後悔する聖帝だった。 【あきらめるにはまだはやい】 「ん?」 背後から背中を叩かれ、ふとサウザーは後ろを振り返る。 そこにいたのは愛用のスケッチブックを持ったつば九郎だった。 「おお、貴様は確かつば九郎とかいうマスコットのペンギn――――ごはっ!?」 【ツバメだ にどとまちがえるな】 「す……スマン」 瞬時につば九郎の放ったヤクザキックが見事サウザーのみぞおちに命中。 スケッチブックを片手にすごまれ、サウザーはビビりながら謝罪した。 するとつば九郎はディパックからある物を取り出した。 見ると何やらヒゲのMSの絵が描かれたペットボトル飲料のような物が握られている。 付属していたメモ用紙を気付いたヤミが読み上げた。 「説明書が付いていますね……『万能兵器化飲料ナノラ 振りかけた物体を兵器に変化させる事ができる ナノマシン飲料』だそうです」 「何ぃ! つまり何か元になる物があれば、一瞬にして拠点の出来上がりというわけか! フハハハハ! でかしたぞつば九郎!! しかしこんな物をどこで手に入れた?」 【せんりひんのゆうこうかつよう】 「えっ……まさかさっきのDMCの奴らから漁ってたやつ?」 「流石だなつば九郎……殺し合いの場においても1ミリもブレておらん」 サムズアップ(のように見える)ポーズで肯定するつば九郎に、聖帝軍の面々は喜んでいいやら何やらであった。 特にスワローズの選手である高津はつば九郎の素行に明るかったので尚更である。 「とはいえ、何か元になる物って言っても何かあるか? そう都合よく乗り物なんて……」 「…………レイジ、とうとう僕にも活躍の機会が回ってきたようだよ!」 「お、おお……(せ、セイの奴いつになく燃えてやがる……今まで目立てなかったのを気にしてたのか?)」 「そ、そういえばセイ君の支給品は確か!!」 ここまであんまりまともな出番がなかったのでお忘れの方もいるのではなかろうか。 聖帝軍メンバー、イオリ・セイはガンプラバトル世界大会覇者にして優秀なガンプラビルダーである。 続編のトライにおいてもドムの中にビルドバーニングガンダムを隠せる謎技術の使い手なんだから相当である。 そして彼の支給品の中には、大量のガンプラ! これが何を意味するか、聖帝軍の面々は一部⑨などを除き即座に理解した。 「皆さん手伝ってください! 作りましょう、僕らだけのガンプラを!!」 そこからは結構地味な作業ではあったが、重要な作業の始まりだった。 セイの支給品であるガンプラのパーツを元に、聖帝軍の拠点となる機体を作り出そうという提案に皆が 賛同し、それぞれが意見を出し合いながらパーツを組み立てていく。 『都庁の軍勢などとの同盟も考え、あんまり兵器兵器したデザインにならないように』『敵の意表を突けるように』 という考えのもと、セイの主導のもと作業は着々と進んでいった。 足りない材料はつば九郎が漁りまくった支給品から拝借し、全員が談笑をしつつも真剣に製作を続ける。 そんな光景が西武ドーム内で行われていた。 傍から見たら結構シュールな光景である。 「ところでクロコダインさんは何故都庁の魔物達に機械族がいない事を?」 「うむ、実はかつて大魔王バーンの配下だった頃に秘境グンマ―の民達から連中の事を聞いた事があってな。 直接の面識はないが彼らに機械の身体を持った者はいない事を聞いていたのだ……まあ、妙な性癖の ドラゴンなどはいるらしいのだが」 「ええっ、何それ……ロリコンとかはいないよね?」 『何故でしょう、イリヤさんの発言が恐ろしいくらいフラグ立ててる気がしますよ……』 「う~ん……がんぷらって結構むずかしいよ……これどこの部品だっけ?」 「チルノ、ダメなっしー! パーツは手もぎじゃなくてニッパーを使わないと! こっちのふなっしーの プラモで練習するなっしー!」 「そういうお前はパーツ逆にはめてるじゃねえか! セパレーターあるから使え!」 「うわー凄いねヤミちゃん、髪の毛がヤスリやニッパーになってるよー」 「ワハハ、しかも結構なスピードで組み立ててるな」 「こういう作業は慣れてますので」 「きらりさん、もう大丈夫ですの?」 「大丈夫だよー亜久里ちゃん、きらり、死んじゃったタバサちんの分まで頑張って歌うって決めたからにぃ☆ 天ちゃんや豊音ちゃん達といれば怖くないよー☆」 「ゲヒヒヒ、その意気だぜきらり……それにしても俺はこういう細かい作業は苦手だぜ」 「……犬牟田、一応言っておくが、つば九郎の動向には注意しておけ。奴は性格上不利と見たら平気で俺達を 切り捨てて裏切るような奴だ。今後何をしでかすかわからんぞ?」 「どれだけ危険なんですかあのマスコット……」 「………(ニヤッ)」 「ええいくそっ、ターバンのガキが気になって作業に集中できん! うおっ、ポリキャップが飛んだぁ!?」 「なんだかんだで皆頑張ってるけど、大半はセイ一人で組み上げてるんだよな……」 そして、なんやかんやあって1時間半後。 「完成です!」 「フハハハハ! 遂にわが聖帝軍の旗艦が完成だ!」 「にしても、これはちょっとデザインが異色過ぎねえか?」 「デザインしたのは大体きらりちゃんだけど、本当にその通りに作っちゃうセイ君も凄すぎるよ……」 「では早速このナノラを振りかけ……」 「待ってくれ、その前にひとつ提案がある」 いよいよ改造ガンプラを兵器化しようという時に、急にクロコダインが手を挙げた。 全員が何事かと向き直る。 「なんだクロコダイン、これからという時に!」 「すまない、だが今後の為に重要な事なのだ。俺はこれから、都庁の魔物達の所へ使者として向かおうと 思っている」 「ええっ!? 確かに都庁の魔物達とは後で同盟を結ぶつもりですが……まさか御一人で?」 「作業の最中にも話したが、都庁の魔物達は自然環境を汚し機械を扱う人間達を嫌悪している者が大半だ。 そんな者達と同盟を結ぶには、同じ魔物たる俺が単独で説得に向かった方が好ましい。何より犠牲は 今後を考えて一人でも少ない方がいいからな……」 確かにクロコダインの言う事も一理あった。 ただでさえDMCの面々と戦争状態にあるというのに、ここにいる面々が全員でいきなりドカドカと押し かけても無意味に刺激するだけで門前払いされる可能性も否定できない。 何よりカオスロワ野球では1試合で何人が血を見るかもわからないため、控え選手は多いに越したことは ないのだ。 「待ってくれクロコダイン! だったら俺も!」 「加賀美よ、すまんが科学の力で変身するお前では事を荒立てかねん。何より俺に万一があった時、お前 にはウルフハリケーンズの灯を守ってもらわねばならん、わかってくれ……」 「クロコダイン……」 「ちょっと待ったクロコダインのおっさん、だったら代わりに俺が行くぜ! 貴虎の奴も探さなきゃ ならねえしな!」 加賀美の申し出を断るクロコダインに、ならばと紘汰が名乗りをあげた。 「むぅ……しかし紘汰よ、お前もまたベルトの力で変身する以上……」 「それに関してですが、少々面倒な事になっているようですよ」 「えっ?」 「どうやらその呉島貴虎という人物、どういうつもりか都庁を爆破しようと目論んでいるそうです。しかも 未確認情報によれば彼はDMCとも同盟を組んだとか」 「何だって!!??」 サウザーから貸してもらったノートPCでカオスロワちゃんねるにアクセスしていた犬牟田はその伏の 文が書かれた書き込みを見せ、それを見た紘汰達は驚愕した。 確かに都庁は危険な存在として認知されているが、こうも大それた事をしでかすとはさすがの紘汰も驚きを 隠せなかった。 「マジかよ……貴虎の奴、何考えてんだ!? あいつらと手を組むなんて!!」 「その貴虎という男の思惑は知らんが、これは下手をすれば取り返しのつかん事になりかねんぞ…!」 『なんだか猛烈に悪い予感がするのう』 「ちょっとルビー! そういうフラグっぽい台詞は勘弁!」 書き込みから結構な時間が経っているため、現状都庁がどういう状況なのかは把握できない。 だが状況はかなりまずいという事はサウザー達も理解していた。 この他にも大阪で拳王連合とホワイトベース連合軍の全面戦争が始まったとか、風鳴翼が電車に乗って大阪に 向かったとか、山が空を飛んでいるとか、そんな書き込みが掲示板に踊っていた。 急がねばならない。 それが全員の見解だった。 その後、熱心な説得もありクロコダインは数名の志願者を連れていく事を了承し、数名が同行する事となった。 面々は貴虎捜索が目的の紘汰、そしてチルノとふなっしーの凸凹妖精コンビの3名。 できるだけ都庁の魔物を刺激しないメンバーを選定した結果、最終的に彼らが残ったのである。 「それじゃ皆、行ってくるぜ!」 「紘汰さん、クロコダインさん達もお気をつけて!」 「ところで行くって言っても徒歩か? ここから東京まで結構あるぜ?」 「それならふなっしーがいい物を持ってるなっしー!」 するとふなっしーがディパックに手を突っ込み、何かを取り出した。 彼の持つ不明支給品、その正体は――― 「ババーン! 『リニアモーターカーごっこ』なっしー!」 「って、電車ごっこで行くのか!?」 「大丈夫なっしー! これは地磁気を利用する事で時速300kmまで出せる道具らしいなっしー!」 「おお、すごいね! あたいが運転手やるよ!」 「待ってください、確か拳王連合軍も似たような物を以前使っていたらしいです。下手をすれば彼らに 間違われかねませんよ?」 「フフフ……心配はいらん!」 件の電車ごっこロープの上位互換アイテムを見て、不安視する亜久里の横からサウザーが現れ、何かを 取り出した。 「この聖帝軍の旗を持っていれば、間違ってもラオウの仲間だと思われる事はあるまい、持っていけ!」 「貴方、いつの間にそんな物を!?」 「つーか色々とだせぇ!!」 「……まあ拳王連合と間違われるよりはマシだからな、とりあえず貰っていこう」 かくして、でかでかとサウザーの顔が書かれた聖帝軍の旗をクロコダインが背負い、運転手チルノ、 車掌ふなっしーによる聖帝リニアは西武ドームをひとっ走り後にしたのだった。 「うわあああああああああ、思ったより早えええええええええええええ!」 「おいチルノ、そっちじゃない! 東京は反対だ!」 「どけどけーーーっ! ひかれてもほけんおりないよーーー!!」 「これ、本当に都庁につけるなっしーーーーーーーー!?」 【二日目・10時30分/埼玉県】 【聖帝軍先遣隊】 【ターバンのガキ(チルノ)@東方project】 【状態】健康、やる気十分、聖帝リニア運転手 【装備】アイスソード@ロマンシングサ・ガ、ターバン、リニアモーターカーごっこ@ドラえもん 【道具】支給品一式、ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW 【思考】 基本:『だーすべいだー』を倒す 1:『とうきょうとちょー』に向かうよー! 2:みんなで予言を解いて世界を救うよ! 3:せーてーは頼りないからさいきょーのあたいが皆を引っ張る 【ターバンのナシ(ふなっしー)@ゆるキャラ】 【状態】不安なっしー!、聖帝リニア車掌 【装備】野球のユニフォーム(背番号274)、ターバン 【道具】支給品一式 【思考】 基本:殺し合いを止めるなっしー! 1:DMC狂信者達を成敗するなっしー! 2:名探偵ふなっしーが予言の謎を解くなっしー! 3:本当に都庁につけるか不安なっしー! 4:ヒャッハー! 梨汁ブシャー! 【ターバンのガキ(葛葉紘太)@仮面ライダー鎧武】 【状態】健康、怒り、色々不安 【装備】戦極ドライバー、ロックシード(オレンジ) 、ターバン 【道具】支給品一式、ロックシード(パイン、イチゴ、スイカ) カチドキロックシード 【思考】 基本:殺し合いを止める 1:DMC狂信者達、もう絶対許さねえ!! 2:救済の予言の謎を解く 3:貴虎の奴、何考えてんだ!? 4:ダースベイダー、絶対に許さねぇ!! 【ターバンのおっさん(獣王クロコダイン)@DRAGON QUEST ダイの大冒険】 【状態】ダメージ(小)、怒りと悲しみ 【装備】獣王の鎧、グレイトアックス、ターバン、聖帝軍の旗 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:殺し合いを止める 1:聖帝軍と協力し、DMC狂信者の軍勢を倒す、そのために都庁の魔物を説得する 2:世界救済の予言の謎を解く 3:まともに都庁につけるか不安 4:チームメイトの皆、すまない…… ※何事もなければ正午までに都庁につけますが、チルノが運転手である限り無理です。 そして時間は現在に戻る。 開閉した西武ドームから現れた妙なロボットこそ、聖帝軍の手によって作られた改造ガンプラマシン。 その名も、『きらりんロボ』!!(命名:諸星きらり) 全長200m、体重5万トンを誇る驚異のスーパーロボット型戦艦である! 「フハハハハハハ! 元がガンプラとは思えぬ出来栄えだな! あえて言おう、戦艦死国とやらなどカスで あると!!」 「サウザーさん、それ別の中の人!」 きらりんロボ頭部に位置するブリッジ。 そこでは聖帝軍の面々が各々指定の位置に座り、ロボの出撃準備を行っていた。 言うまでもなくサウザーは偉そうに艦長席に座り高笑いしていたが。 「空調システムオールグリーン!」 「各種兵装制御システムオールグリーン!」 「通常エンジン起動OK!」 「周囲に障害物、ありません!」 「よ~し、では聖帝軍旗艦きらりんロボはこれより作戦通り東京スカイツリーに向かう!」 「了解! きらりんロボ、離陸します!」 聖帝軍は何故東京スカイツリーに向かうのか。 それには無論理由がある。 予言の要であり対DMCの彼らの切り札ともなったきらりの歌だが、その効果は正太郎の推理通り 未知数である。 そこで正太郎は日本最大の電波塔たる東京スカイツリーを通して、増幅したきらりの歌を関東一帯に発信 してその正確な効果を確かめようと考えたのである(東京タワーも候補にあったが、何者かにへし折られた ので却下された)。 これでうまく狂信者達が改心してくれれば御の字、効果が薄くとも今後の判断材料になると踏んでの作戦 という訳である。 「きらりさん、現地に着き次第、ライブの用意をお願いしますね!」 「任せるにぃ☆ きらりの歌でみんなをハピハピにしちゃうよー☆」 「フハハハハハハハハ、見ていろ狂信者共! 野球の恨みと共に貴様らを瓦解させてくれるわ! フハハハ ハハハハハハハハハハhぐはっ!?」 【やかましい】 「な、何なのこのツバメ……」 サウザーがつば九郎に蹴り飛ばされたと同時に、スカート部分の大出力ジェットエンジン『じぇっと☆ ふりるすかーと』が火を噴き、きらりんロボは空を華麗に舞った。 対主催勢力の仲違いが続く中、果たして彼らは救世主になり得るのだろうか? ――――それは梨の神様にもわからない。 【二日目・10時40分/埼玉県上空】 【新生聖帝軍】 【サウザー@北斗の拳】 【ターバンのガキ(円亜久里)@ドキドキプリキュア!】 【ターバンのガキ(金田正太郎)@太陽の使者 鉄人28号】 【ターバンのガキ(イリヤスフィール・フォン・アインツベルン)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 【ターバンのガキ(金色の闇)@ToLOVEるダークネス】 【ターバンのガキ(イオリ・セイ)@ガンダムビルドファイターズ】 【ターバンのガキ(アリーア・フォン・レイジ・アスナ)@ガンダムビルドファイターズ】 【ターバンのガキ@北斗の拳イチゴ味】 【ターバンの青年(加賀美新)@仮面ライダーカブト】 【ターバンのおっさん(高津臣吾)@ササキ様に願いを】 【ターバンのガキ(犬牟田宝火)@キルラキル】 【ターバンのレスラー(ザ・魔雲天)@キン肉マン】 【ターバンのガキ(諸星きらり)@アイドルマスターシンデレラガールズ】 【ターバンのガキ(蒲原智美)@咲-Saki-】 【ターバンのガキ(姉帯豊音)@咲-Saki-】 【ターバンのツバメ(つば九郎)@ヤクルトスワローズ】 現在の共通思考 1:DMC狂信者の完全鎮圧 2:救済の5つの予言の解読及び遂行、野球チームの保護 3:主催者及び危険勢力の討伐 ※超弩級ロボット戦艦・きらりんロボを完成させました。元はガンプラですが性能は原作以上です。 ※DMC鎮圧作戦の第一段階として東京スカイツリーに向かっています。何事もなければ正午までには 到着し、きらりのライブが始まります。 「ニャガ~ッ、聖帝軍とやら、なかなか面白いものを作りましたねぇ~」 きらりんロボの飛行時のバックファイアを回避しつつ、サイコマンはニヤニヤと笑いながらその姿を目で 追っていた。 「サイコマンさん、追跡しなくていいんスか?」 「今は放っておきましょう。彼らが何をするにしても、クラウザーさんが復活すればすべてを逆転させる事も 可能でしょうからねぇ。地獄から生還したクラウザーさんは如何なる歌声を聞かせてくれるのやら…… 楽しみじゃありませんか、貴方も?」 そう言ってサイコマンは衣装の中から何やら小さな目玉のような形をした物体を取り出し話しかけた。 するとその目玉から声が返って来た。 『別に興味はないね。それより早く俺の身体を用意する算段を付けてくれないかなぁ? 俺は必ず蘇らないと いけないんだ……草加市の為にも、乾巧という薄汚いオルフェノクを始末するためにも……』 「まあお待ちなさいな、慌てる乞食は貰いが少ないと言いますからね。本部に戻ればクラウザーさんの 蘇生の為のクローン技術のデータがありますから、それに私のマグネットパワーをプラスすればきっと 生き返れるでしょう。それまでの辛抱ですよ」 『(チッ……胡散臭い奴め……だが今は耐えるしかない……これもすべて乾巧の仕業だ……)』 その目玉、いやその男の名は草加雅人。 しばらく前に草加市の市長になった呪縛霊である。 彼は今まで死者スレに行く事なく一人寂しく埼玉県草加市に留まっていたのだが、通りすがったサイコマン の気まぐれで同行する事となり、彼の持っていた『眼魂(アイコン)』と呼ばれる魂を封じるアイテムに 入れられ、ここまでやってきていたのである。 DMC狂信者に協力する代わりに、肉体を再生する約束を取り付けて。 「ニャガニャガ、さて皆さん、我々もそろそろ本部に帰還するとしますか。そしてディーさん達にも伝えましょう。 『決戦の時は近い』と!!」 【二日目・10時40分/埼玉県西武ドーム前】 【サイコマン@キン肉マン】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、草加雅人眼魂 【思考】 基本:クラウザーさんを生き返らせるためSATSUGAIする 1:ニャガニャガ、そろそろ本部に戻って備えますか 2:都庁の方の様子はどうですかねぇ? 3:できればシルバーマンも勧誘したい ※狂信者です 【草加雅人@仮面ライダー555】 【状態】草加市の市長に当選した、草加雅人眼魂 【装備】カイザギア@仮面ライダー555、サイドバッシャー@仮面ライダー555 【道具】ケーキ、支給品一式 【思考】 基本:生き返る方法を探す 0:どうして俺が死んで、碌に出番もない奴らが生きてるのかなぁ? 1:とりあえず、生き返るためサイコマンには協力する 2:とりあえず、乾巧の仕業にする 3:来年のカイザの日も祝いたい ※眼魂(アイコン)に魂を封じられています。ドライバーがあればあるいは……
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7797.html
アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション 【あいどるますたー しんでれらがーるず びゅーいんぐ れぼりゅーしょん】 ジャンル VRアイドルライブ 対応機種 プレイステーション4(PlayStationVR専用) メディア ダウンロード専売 発売元 バンダイナムコエンターテインメント 開発元 Cygames 発売日 2016年10月13日 定価 2,296円(DLC除く) プレイ人数 1人 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 なし ポイント VRで体験する臨場感抜群のアイドルライブあくまでライブ体験ソフトでありゲーム性はないDLC商法は相変わらず基本無料のアプリゲームで十分な感はある アイドルマスターシリーズ 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 参考動画 概要 アイドルマスターシリーズ初のソーシャルゲームとして2011年にスタートし、現在では同シリーズ中でも最大の市場規模を抱えるコンテンツとなっている『アイドルマスター シンデレラガールズ』(デレマス)。 PlayStation VRのローンチタイトルとしてリリースされた本作は、「デレマス」に登場する総勢183名(当時)のアイドルたちのライブを、観客の視点から体験できるシミュレーターである。 特徴 千葉県にある実在のライブ会場、舞浜アンフィシアター(*1)とタイアップしており、同会場を忠実に再現したステージにアイドルを立たせ、彼女たちのパフォーマンスを鑑賞することが出来る。 初期収録曲はデレマスのアンセムである「お願い!シンデレラ」、2015年に放送されたアニメ版の主題歌「Star!」、そして本作のために書き下ろされた新曲「Yes! Party Time!!」の3曲。DLCにより追加で8曲を選択できる。 ステージに立たせられるメンバーは楽曲ごとに固定だが、「お願い!シンデレラ」と「Yes! Party Time!!」には後に無料アップデートによりエディットLIVEが追加され、183人のアイドルから任意にメンバー選択が可能になった。 アイドルの3Dモデルは、2015年にスマートフォン向けにリリースされたアプリゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』(デレステ)から流用している。衣装は「デレステ」での初期衣装である「スターリースカイ・ブライト」と、本作用に作られた新衣装「パーティータイム・ゴールド」の2種類がある。 ライブ鑑賞時の視点は最前列から後列まで、アンフィシアターの各席8か所から選択可能。ライブ中は手にペンライトやリストバンドなどのライブ定番アイテムを装備でき、DLCで種類を増やせる。 評価点 圧巻のリアルライブ再現度 PSVRの性能をフルに生かしたライブの臨場感は非常に高い。アンフィシアターのステージと客席の近さも相まって、最前列で鑑賞した際の「アイドルが本当にそこにいて、目の前で歌い踊っている」という実在感は特筆ものである。 自分以外の観客たちの歓声やコール、ペンライトや客席ウェーブなどの演出も楽曲ごとに忠実に再現されているため、最後列に陣取って会場全体の盛り上がりを体験するのもまた一興。音響も席やアイドルの移動によってしっかり変化する。 その一方、コールやペンライトをオフにして、静かに落ち着いてライブを鑑賞することもできる。 ライブ中に客席内6箇所の視点を自由に移動するという、現実のライブでは絶対できないことも実現可能。いちばん見たい視点からライブを堪能できる。 ちょっとした小技を使えば、身長3メートル以上の普通ではあり得ない視点からライブを見ることもできる。 ペンライトの色や本数もライブ中に設定可能(最大8本の同時持ちまで対応)。ステージ上のアイドルに合わせてペンライトの色を切り替えるという、現実のライブさながらの動きも疑似体験できる。 通常のコントローラー操作に加え、PlayStation Moveにも対応。ペンライトに見立てて振ると没入感が段違いになるので、Moveの使用がおすすめである。 盛り上がる新曲 本作用の書き下ろし新曲「Yes! Party Time!!」は、お祭り感に溢れたアッパーテンポのダンスチューンで非常に人気が高い。いかにもアイドル曲らしい観客によるコールも多数盛り込まれており、ライブ気分を嫌が応にも盛り上げてくれる。 現在はこの曲も「デレステ」に収録されているのだが、あちらは音ゲーとしてプレイする都合上若干短めに尺調整されており、間奏での観客ウェーブなどを楽しめるのは本作の特権。 総勢183名のCGモデルを収録 発売時点では、ステージに立てるアイドルは初期収録15名+DLC購入分という常識の範囲内の人数だったが、2017年8月配信の第9弾DLC(無料)をもって、当時「シンデレラガールズ」というコンテンツに存在していたアイドルほぼ全員が収録された。その数、実に総勢183名(*2)。 その大半は歌声やセリフが収録されておらず、先述した通り「お願い!シンデレラ」「Yes! Party Time!!」の2曲において、ステージ上に配置して姿やダンスを鑑賞できるだけという扱いである。そもそもCGモデル自体も「デレステ」からの流用であり、だからこそ実現した仕様である。だがそれでも、全てのアイドルを夢のステージに立たせることを実現したことは快挙であり、『アイドルマスター』の理念・理想の結実であると言えるだろう。 これにより、デレステ内に「担当アイドル」を持つすべてのPは本作を無視できない状況に立たされてしまい、ハードウェアごと本作を購入せざるを得なくなったという声も多く聞かれた。 賛否両論点 スコアアタックや、アイドルと触れ合うようなゲーム的な要素はなく、やれることはライブ鑑賞のみ。 これについてはそもそも「ライブ鑑賞シミュレーター」と銘打って発売しているものであるため、文句を言うのも筋違いではある。 この点について、「観客やステージのバリエーションがもっと欲しかった」「コールなどを練習するモードが欲しかった」という意見もある。 前述のように「デレステ」のモデリングを流用しているため、「PS4ならではの美麗なグラフィック」とは言い難い。 とはいえ、そもそも「デレステ」のグラフィック自体がスマホゲームとしては規格外の高品質を誇るため、粗が目立つわけではないが。 問題点 プロデューサー視点がないこと ライブを鑑賞できるのは観客席だけであり、つまり「観客・ファンの視点」でしか見ることが出来ない。アイドルマスターはプロデューサーとしてアイドルを育てていくゲームであり、舞台袖や舞台裏のモニターなど「プロデューサーの視点」でアイドルを見られる機能も欲しかったという意見は多い。 アイマス伝統の高額DLC商法 初期楽曲は3曲しかなく、追加楽曲は1曲1200円とかなりの高額。8曲を買いそろえるとそれだけで税込みで1万円を超える。後述の「デレステで十分では」感をかなり際立たせる要素である。 ライブ用のペンライトとリストバンドは各300円。どちらも実装曲に参加しているアイドル全員分があるため、全員分揃えようと思うとかなりの高額になる。 「買うことで攻略を有利にしたり、アイドルに着せたりできる」普段のコンシューマー版アイマスのDLCと違い、本作で買ったアイテムを着るのはプロデューサー自身である。そこまでお金をかける価値が見いだせるかは厳しいものがある。 楽曲も含めた全DLのお得なオールインワンセットもあるが、それでも12600円とかなりのお値段。 キャラクター間の扱いの差 本作というよりも「デレマス」というコンテンツ根本の問題点(*3)ではあるが、登場アイドルの扱いには結構な差がある。 楽曲歌唱に参加しているアイドルは初期状態15人、DLC込みで30人。ボイス未実装のアイドルはもちろん、当時ボイス実装済みのアイドルでも楽曲に採用されなかった子が多い。本作は楽曲ごとに踊らせるアイドルが固定のため、持ち歌のない153人は「お願い!シンデレラ」と「Yes! Party Time」のエディットモードでしか踊らせることが出来ない。リリース当初は15人以外のアイドルは影も形もなかった。 初期実装15人は、アニメ版のメインキャラクターである「シンデレラプロジェクト」のメンバーを中心に選ばれているが、何故かその中でも屈指の人気キャラクターである諸星きらりと双葉杏は不在であり、DLCに回されていた。 ぶっちゃけ大半の機能がデレステで間に合う 本Wikiでは対象外のため詳しくは触れないが、前述の「デレステ」はガチャやキャラ格差などの問題はあれども「 スマホゲームに革命を起こした 」と言われるほど高いクオリティを誇る作品であり、本作のリリース後も度重なる更新により膨大なボリュームアップを行なっている。 本作の収録曲と衣装は、一部例外(*4)を除いてすべてデレステにも実装済みであり、あちらではメンバー・衣装ともに無料入手分だけでも選び放題、変え放題。全体の楽曲数やガシャなどによる有料衣装、音ゲーやコミュなどの要素も含めれば、ゲームとしてのボリュームや選択肢は比べ物にならないほど上回っている。 一番の売りであるVRの臨場感も、現在は連携アプリ『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトスポット』とスマホ用のVRゴーグルを使うことで、簡易的なものではあるがデレステでもVRライブが体験可能になっている。もちろん、本格的VR機器であるPSVRとスマホ用VRゴーグルでは体験の質に大きな差がある。そこをどれだけ重視するかによって、各人次第で評価は変わってくるだろう。 シンデレラガールズは2019年におよそ4年ぶりの新キャラクター追加を行ない、現在は総勢190名の陣容になっている。本作の更新は既に終了しているため、2019年に追加された7人の新アイドルを本作で見ることはできない。 デレステにはミュージックビデオ風や演劇風のPVが付けられた楽曲もあるのだが、それらは本作には一切反映されていない。あくまでライブ会場でのステージアクトに限定されており、その点でもデレステの下位互換品という印象は拭えない。 総評 ゲームではなくあくまでライブ体験ソフト。 アイドルゲームとしての楽しさであれば「デレステ」には及ぶべくもないが、VRによるリアリティと臨場感たっぷりのライブ鑑賞は一度体験する価値はある。 DLCを除くゲーム本体のみなら安価で購入できるので、PSVRの性能を気軽に実感できるソフトとして手を出してみるのもいいだろう。 余談 公式サイトでは最大のアピールポイントである「総勢183人・ほぼすべてのアイドルが出演する」という事実が「DLC」→「EDIT LIVE 無料DLC」という所に記載されているだけである。そしてそれよりも目立つ所に「※本製品にはライブ中に登場するアイドルや衣装を切り替える機能はございません」という、もはや正しくない文言が削除も修正もされずに残り続けている。 このせいで本作に対して未だに「15人+αのアイドルしか出演しない」という誤解を抱き続けている人もいるようだ。 第49回(2017年)星雲賞の日本短編部門受賞作を収録した『南雲省スー族におけるVR技術の使用例』(柴田勝家著・電子書籍)には表題作に加えて、本作のプレイ体験ルポ『星の光の向こう側』が収録されている。 参考動画 + 公式トレーラー