約 773,993 件
https://w.atwiki.jp/kaijinmato/pages/794.html
「カ、カッパーー!」 【名前】 妖怪カッパ 【読み方】 ようかいかっぱ 【声】 近藤浩徳 【登場作品】 手裏剣戦隊ニンニンジャー 【登場話】 忍びの2「ラストニンジャになる!」 【所属】 牙鬼軍団 【分類】 妖怪/合成妖怪 【好きな物】 相撲 【好きな場所】 レイクサイド 【攻撃力】 星2 【不思議な技】 星3 【ふぶきガス】 星5 【恐れの収集法】 水辺で襲う 【妖怪モチーフ】 カッパ(河童) 【器物モチーフ】 消火器 【他のモチーフ】 消防士 【詳細】 邪悪な妖気の宿った手裏剣の影響で「消火器」が変化した妖怪。 絶対零度の吹雪を浴びせたり、襲った人間と勝手に相撲し、上手投げで水中に落とす。 誕生過程は不明。 ヒトカラゲ軍団と「恐れ」を集めるのに人間を襲う。 ニンニンジャーの妨害に遭って交戦、能力でニンニンジャーを追い詰めるも、アオの五トン忍シュリケン「火炎」の術に怯み、撤退。 ヒトカラゲ軍団と共に人間を再び襲いはじめるが、アオに妨害され、能力の1つ「吹雪ガス」でアオを変身解除に追い込む。 変身解除した八雲を追い詰めるが、天晴の「火炎」の術で怯み、集結した5人のニンニンジャーへの変身を許す。 ニンニンジャーと交戦、アカの「火炎」の術、アオの「水」の術、アカとアオの連携技、2人の「金」の術で落とされた金だらいによって頭の皿を割られ、2人の「奥義・ニンレツザン」により倒される(上記の台詞はその際のもの。)。 その直後、小槌が放つ邪気の力によって「肥大蕃息」し、巨大化する。 シュリケンジンと交戦、背中にチューブを出現させ飛行し、攻撃をかわすが、新たにドラゴマルを中心とし合体が完了したシュリケンジンドラゴの攻撃でダメージを負い、最期は「シュリケンジン・ドラゴバースト」を受け爆散した。 【余談】 デザイナー・K-SuKe氏によると「『器物に封印の手裏剣が刺さり、それが妖怪になる』という話だったため、消火器の殻を割って、河童が内側から無理矢理出てきたような姿をコンセプトにデザインした」らしく、他にも「『消火』からの連想で頭部の皿を消防士のヘルメットのようにし、泳ぎの得意な河童から消火器をスキューバダイビングの装備のようにした」とコメントしている(DVDの映像特典の「忍者秘伝ノ書」より)。 声を演じる近藤浩徳氏は過去にも怪人の声を担当。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1637.html
キョン「ただいまー」 ハルヒ「足りたでしょ?」 キョン「あぁ。すき焼き肉1パック498だった。」 ハルヒ「広告に書いてあったでしょ?ちゃんと見なさいよね?」 キョン「いっちょ前に主婦じゃねぇか…ハルヒ。」 ハルヒ「ふふん♪」 キョン「なぁハルヒ、久しぶりに朝比奈さんたちも招待しないか?」 ハルヒ「いいわね~っ!じゃお肉足りないからもっかい買って来て~。はい1000円。」 キョン「…………」 俺はハルヒに渡された1000円を握り締め、近くのスーパーへいわゆるおつかいに来ている。 しかし二度目のご来店となるとさすがに恥ずかしいな。 俺は先程と同じ段取りでカゴにすき焼き肉を二つ放り込む。 「さて、」 お会計を済まそうとさっさとレジへ進もうとしたその時、何やら見たことのある二人がカートお押しながら仲良く並んでショッピングを楽しんでいた。 古泉とみくるさん夫妻だ。 全く…そのままジャスコかなんかのCMに出ればいいってくらいの美男美女だ。 どうせ後で呼ぶのもあれだしな、今声をかけておこう。 買い物カゴを持ったまま不審者の様に古泉たちの後を追い、声をかけた 「おい古泉。」 「なんでs…」 恐る恐る振り向いた二人の顔が俺を見た途端にいつものニヤケハンサム面と天使の微笑みに変わった。 「キョンくん!!」 声をかけた古泉よりも真っ先に返ってきたのはみくるさんのエンジェルボイスだった。 「おやおや、奇遇ですね。ハルヒさんはどうしました?」 「いや、ハルヒに頼まれた使いなんだ。」 このニヤケハンサム面を拝むのも何年ぶりだろう。 いやしかしまさかこいつが俺の中の永遠のアイドル(旧)朝比奈さんをモノにするとはっ!! こいつめっ…!こいつめっ…! などと考えてる場合じゃないな…。 早いとこ伝えておこう。 俺が事の説明を話しているとみくるさんは目を輝かせて 「いいですね~♪」 と言って古泉に同意を求める様な仕草をした。 「では僕たちも材料を買いましょうか。」 快く古泉は頷いた。 「肉はもうこれで十分だからな。あとは適当に野菜とかで良いんじゃないか?」 「そうですか。では、ビールとおつまみを見に行きましょうか。」 「だな。」 「じゃあ私はお野菜見てきますね♪」 そしてみくるさんは頭の上に「♪」でも出てきそうなくらいの足取りで青果コーナーへと向かった。 さすがにビールとおつまみ代を古泉…いやみくるさんに出さす訳にはいかないな。 少々痛いが乏しい俺のポケットマネーで賄うとしよう。 古泉と飲むのも成人して以来か… 酒やつまみを適当にカゴに放り込みながら古泉に話しかけた。 「なぁ古泉…」 「何ですか?」 「お前、成人式以来長門に会ったか?」 「いいえ。しかし毎年年賀状は送ってくれますし、さほど心配もしてなかったのですが…。」 そう、長門は毎年あのパソコンでうった様な文字で年賀状を送っては来るものの…それ以外に長門と連絡を取ることが無かった。 しかし年に一度の生存確認で大概俺とハルヒは安心していた。 何てったってあの長門だ。 今になっては「元」宇宙人だが。 今から約7年前、高校を卒業して1年たち、卒業後もしばらくは行われていたSOS団の活動も治まって、俺とハルヒは社会に程々に順応していた。 ハルヒくらいの頭なら大学へ行ってもおかしくないが… ある日突然「キョンっ、一緒に暮らすわよっ!」な~んて言われた日にゃ俺もびっくりしたね~。 なんせあの不思議大好き野郎と暮らすんだからそりゃもう高校時代より疲れる生活が待っていること請合いなので俺も断ったんだがな…。 俺の安月給じゃ生活できんぞってな。 ところがあのハルヒは、「あたしも出すわよ、生活費くらい。」 最初自分の耳を疑ったがその後にまた俺の心の朝日新聞の一面を飾る様な一言がハルヒの口から言い放たれた。 「好きなのよ…あんたのことっ!!」 なんて強引な告白の仕方があるだろうか? それからと言うものハルヒは気が強い普通な女の子となってしまったのである。 その時の古泉曰く、徐々にハルヒの世界を変える力は失われていっているらしかった。 「そうなれば僕の能力も無くなり、朝比奈さんや長門さんたちそれぞれの役目も終わります。」 両手を拡げそう言った後、俺は気付いた。 ハルヒを見守る必要が無いなら古泉を除いた二人はどうなるんだ? 古泉は元は普通の人間、まぁ朝比奈さんもそうだが、そうなると朝比奈さんは未来に帰り、長門は消えてしまうんじゃ… 「鋭いですね…」 ニヤケた面が真顔になった。 古泉と意見が合ったりするのは年に数えるくらいだが… 珍しい事もあるもんだな。 「おや、僕はただハードな青春を共にした仲間と離れたくないだけですよ。」 「あとどれくらいで無くなるんだ…?」 「保って2日といったところでしょうか?」 「行くか…!急いだ方がいいだろう?」 「わかりました。」 「僕は朝比奈さんに話をつけてきます。長門さんを頼みました…!」 「わかった!!」 急いで走って着いたあのマンション… 卒業した後も長門宅には行ってたからな、自宅はここで間いない! 急いでベルをならした。 ……………………… 出ない!?まさか…! 「長門!」 珍しく長門がエントランスから直接鍵を開けにきた。 少し目が潤んだ様に見えるのは気のせいか。 そしてゆっくりとエントランスのドアが開けられた。 「長門っ!話がある!!」 「………(コクン)」 「あのな、長門…」 「私もあなた達に話があったところ。」 「涼宮ハルヒの能力があと26時間42分8秒で失われる。だからお別れを言おうとした。」 「その事なんだがなぁ長門、俺はそうはさせないぞ…。」 「……。」 「いつだったか俺言ったよな?お前がもし情報なんとかに消される様なことがあったらハルヒに全部話して何としてでも見つけ出すって!」 「以前は私のバグが原因。でも今は任務が終わった。だから情報統合思念体は」 「長門っ!!」 俺が叫んだせいで長門が少し驚いた顔をした。 くそっ写メ撮っとくんだったぜ… 「結局はその親玉に消されるんだろ?そんなの俺は認めないぞ!!」 熱くなり過ぎたか、俺は長門の腕をつかんでいた。 その時、長門の頬をわずかな水分が滴った。 「だからな、長門。今からハルヒに全部話そうと思うんだ…。」 「…そう。」 俺は長門の腕を掴んだままハルヒの待つ自宅へと走った。 そしてマンションの前に着くと先に古泉と朝比奈さんが居た。 あとから聞いた話しによると、朝比奈さんは判りやすく荷物をまとめて準備していたという。 なるほど、この時すでに……っ!!! 「キョンくん、……ぅぇっありがとう~…!!グスン…。」 古泉の隣りの朝比奈さんの顔は涙でぐしゃぐしゃだった。 「では、行きましょうか。」 「おう。」 「ハルヒ!」 「なっ…何!?みんな揃って…!?」 いやぁ~あの時のハルヒの顔も見物だったね。 なんせみんな血相変えて走り込んで来たんだからな。 「いいですか涼宮さん、これから僕らが話す事は全て事実です。」 それから小一時間今まであった出来事を洗いざらい吐いてやった。 長門が宇宙人、朝比奈さんが未来人、古泉が超能力者でお前はとんでもない力を持っているという話。3人の役割、そして役目を終えた長門や朝比奈さんがいなくなると言う事を。 「有希を消しちゃうなんて許しがたいことだわっ。それにみくるちゃんも!団長の許可無しに未来へ帰っちゃうなんて駄目じゃない?!」 ハルヒの言葉を聞いた朝比奈さんはさらに涙の量を増やし 「涼宮さぁ~ん……」 声を荒げて泣き出した。 そしてハルヒから 「で、有希やみくるちゃんはほんとにそれでいいのね?」 と確認されると長門と朝比奈さんは頷いた。 やっぱり団長は頼りになるなと実感させられたときであった。 「有希、その能力はどうやって使うの??」 「心の中で、今まであなたが思っていた通りの私達を想像すればいい。私も協力する。」 そう言ってハルヒと長門は目を瞑り、念じ始めた。 しばらく瞑想していたハルヒと長門に割って入る様で悪いが俺は万能宇宙人である長門に最後の疑問を聞いてみた。 「すまんが長門、この後の歴史はどうなるんだ?」 「情報の操作は得意。今はそれも含め涼宮ハルヒに協力している。」 「そうか。そうだったな。」 「そう。」 それからややあって、長門は一言だけ俺に告げた。 「終わった。」 その場にいる全員の肩の荷が降り、朝比奈さん達はペタンと腰を下ろし、また泣き出した。 ハルヒは笑顔で俺に言った。 「こんな面白いこと黙ってたなんて信じられないわ!!今夜はみんなでキョンに説教よ!!」 その後俺とハルヒが住むマンションで「すき焼きを大いにた盛り上げるための涼宮ハルヒのキョンを説教する会」が行われた。 ハルヒが消えちまった後の鍋もうまかったがあの時のすき焼きも申し分ないくらいうまかったな。 前置きが長くなったがその後普通の女の子になった長門を成人式の日以来見ていない。 出るか不安だったが長門の携帯に何年ぶりかに電話をかけてみる。 ……………… 「…もしもし。」 「長門か?」 「…。」 恐らく受話器の向こうで頷いたのだろう。 「久しぶりだな。」 「…。」 あの、長門さん?受話器の向こうの頷きは俺には見えないから少しはしゃべってくれよな。 「…わかった。」 「変わらないな。」 「…そう。」 「今日俺んちにみんなを呼んでまたすき焼きでもしようと思うんだが。」 「くるか?」 「……行く。」 「そうか。ならもう古泉と朝比…みくるさんは来てるからな、待ってるぞ。」 「わかった。」 そう言って長門は電話を切った。 長門の家からここまでは電車で一駅、さほど来るのに時間はかからないだろう。 ハルヒとみくるさんも仲良くすき焼きの準備を…… 「みくるちゃぁん!折角だから裸にエプロンやってみない!?」 「ふぇ~~!!」 ハルヒ!人妻バージョンのみくるさんも見てみたいのは山々だが夫の前だ!!自重せい! おい、古泉、ニヤけてないでお前もなんか言え! 「変わらないのはあなたもハルヒさんも一緒ですね。」 とチラシのモデルから雑誌のファッションモデルに進化したスマイルで俺に言った。 しかたないな…。 「やめろ!ハルヒ!!一昔流行ったしゃぶしゃぶじゃ無いんだぞ!」 懐かしいな…まさか今になってこのやりとりをするとは。 「しゃぶしゃぶ?今はすき焼きを作ってるのよ??」 「わかってる!これ以上言わせるな!!」 古泉夫妻がそれをみて笑っていた。 古泉、後で覚えておけ。 「それは恐ろしいですね。」 こいついつの間にビール一本空けやがったっ! 「一樹くんは酔ったら手強いですよ?」 みくるさん、それはどう手強いんですか? 「ふふ♪禁則事項です♪」 人妻最高!……っ!? 「キョン?何鼻の穴膨らましてんの!?」 油断した…ハルヒを止めていた途中だった… ―ピンポーン― するとチャイムが鳴った。 きっと長門だろう。 インターホンのモニターを覗き込む。 ……………誰だ? モニターの向こうには髪は肩まであり、 背は高くないもののスラッとしてて清楚な感じの女性が立っていた。 「なぁハルヒ、知り合いか?」 「有希じゃないの―??」 準備していたハルヒはエプロンで手を拭き、いそいそとモニターに目を向けた。 「すいませんどなたですか―?」 「…長門有希………………です。」 『ぇえ―っ?!!!!』 一同は驚きの声をあげ、俺を挟み込むかの様にモニターを我先にと覗いた。 みくるさん、肉の塊が…そして古泉、顔近いぞ。 「今開けるわね!!」 鍵を開け、進化した長門をリビングに招待する。 しかしこうも変わっちまうとちょっと畏まってしまうな。 「変わったな、長門。」 「そう?」 「背も少し高くなったんじゃないか?」 「あれから…少し伸びた…わ。」 伸びた…わ って…。 少し無理してるな、ここでは普通の長門でいいんだぞ? 「そう。」 「人ってのはこうも変わっちゃうもんなのね―。」 ハルヒは長門を珍しいものを見る様な目で長門を見つめる。 無理も無いがな…。 あの時は制服しか着てなかったし、今はan〇nにでも乗ってそうなくらいの美人だ。 「あれから何か変わった事はあったか?」 「特には。強いて言えば制服が入らなくなった。」 今のは長門なりのジョークだろう。古泉も相当ウケている。 「フフフ………ケラケラケラwwwwww」 ウケすぎだろ!いかん、こいつ完全に逝っちまってる。 「しかし突然そんなに変わられるとさすがの俺も驚いたな。」 「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイズに基本的な身体の成長は無かった。 あの時の情報改竄によりあなた達と同じ有機生命体になったことにより、今までの反動が訪れた。」 「よくわからんが人間になって遅れた分一気に成長したってことか?」 「そう。」 久々に長門の顔を見たが前の幼かった長門とは一転、ハルヒやみくるさんが居なければ確実に心魅かれていただろうね。 「ところで長門…前みたいに金に自由は利かないだろう?仕事とかしてるのか?」 元宇宙人に超現実的な質問をしてみる。 古泉は元機関とやらの誼で何かの研究をしているらしい。 かという俺はハルヒの紹介で夫婦揃ってA〇ショップの店員だ。 携帯ショップの何が悪い! 言っとくがハルヒのユニフォームの似合いようははんそk…話が脱線したな。 「ファッションデザイナー。」 !? 「有希―!すごいじゃない!?」 「長門さん昔から多才でしたもんね~♪」 「マッガーレ」 「こら古泉!スプーンを力ずくで曲げるな!! しかし長門、専門学校とか行ってたっけ?」 今日日学生のバイト代で行ける学校なんてどっかのお笑い芸人養成所くらいだ。 「親玉から仕送りみたいなのがあったのか?」 「定期的に。その一部を蓄えていた。」 「そんなとこまでしっかりしてたんだな。」 そんな話をしながらビールをちびちびやっていた。 すると長門はハルヒ達のいるキッチンへと向かって行き 「手伝う。」 と一言言い、下準備を始めた。 あの時からようやく人並みの生活をできる様になったのか。 そういや表情に乏しく、この俺の眼力でようやく変化したのが伺えたあの長門だが、今は誰が見ても分かるだろう。 楽しそうだった。 笑いながら作業する美女3人を見ていると心から幸せだと思うね、うん。 「はたしていつまで続きますかね、永遠にこの状態だといいのですが…。」 いきなりマジに戻るな!空気読め!顔を近付けるな!酒臭い!! 「……。今我々はその長門さんの元親玉、情報統合思念体について研究しています。みくるさんにも手伝ってもらってね。」 「何?!完全に情報を操作したわけじゃ無かったのか?!しかもみくるさんまでそのいかがわしい仕事を…」 「えぇ。いくら前の長門さんでも何億年前の情報から操作するのは無理だったと思われます。」 「で、何かまずい事でもあったか?」 「もしあなたが大事にしていた息子をさらわれて、もうあなたのもとに戻らないと分かった時、あなたならどうします?」 「一生さらった奴をゆるさねぇな。」 「そうです。」 まさか…………。 情報なんとかがそんな子供思いのお父さんだったとはな。 「ということは、結果長門は情報思念体から千切られて無理やり人間にされちまったようなもんか…。」 「本人の意思もありましたし、無理やりという表現は正しくないですが。まぁそんなところです。」 そうだな、俺が長門の親ならあんな可愛い娘をさらった奴に制裁をくわえる。 「しかし今のところ、何の動きもありません。安心してもいいでしょう。」 「そうかい。ま、長門の親以上に怖いのがうちのハルヒなわけだが。」 なんだがまた俺だけ2Gくらいの圧力がかかったくらい体が重くなった。 飲み直すぞ、古泉。 「はいw」 「できたわっ♪」 そうこうしてるうちにすき焼きが出来上がったみたいだな。 ん~いい匂いだ。 さっきのことは一旦忘れて、今日はみんなの再会を祝してSOS団すき焼きパーティーだ。 そうだ、今度また不思議探ししないか? 駅前とかじゃなくどっかの温泉とかな…。 ん、うまい!!! 涼宮ハルヒのすき焼 ―完―
https://w.atwiki.jp/haruhi_wiki/pages/3.html
2006年4月よりKBS京都他より毎週月曜深夜1 30から放送中。 しかし、俺の場合、学校があるので、毎週ビデオで録画して見ます。 あらすじ(全14話) 第1話「朝比奈ミクルの冒険 Episode00」(春休みのため深夜に見れた) 第2話「涼宮ハルヒの憂鬱 Ⅰ」(ビデオで録画済み) 第3話「涼宮ハルヒの憂鬱 Ⅱ」(ビデオで録画済み) 第4話「涼宮ハルヒの退屈」(ビデオで録画済み) 第5話「涼宮ハルヒの憂鬱 Ⅲ」(ビデオで録画済み) 第6話「孤島症候群(前編)」(ビデオで録画済み) 第7話「ミステリックサイン」(ビデオで録画済み) 第8話「孤島症候群(後編)」(ビデオで録画予定) 涼宮ハルヒの憂鬱公式サイト あぁ~、早く第8話みたいなぁ! -- もっちー (2006-05-14 20 58 54) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/523.html
俺は今奇妙な状況下に置かれている。 …というのもあの凉宮ハルヒに抱きつかれているというのだから戸惑いを隠せない。 普段のハルヒがこんなことをしないのは皆さんご存じだろう。 まぁ、とある事情があって普段のハルヒではなくなっているからこうなっているわけだ… そのとある事情を説明するためには少々過去に遡らねばならん(←こんな字書くんだな) いつもの通り俺たちSOS団は文芸部の部室にいた。 まぁ、いつもと一つ違うと言えばこの砂漠のような部屋に俺の心のオアシス… そう、朝比奈さんがいないことぐらいだ。 さっき廊下でたまたま会った鶴屋さんの話によると夏風邪らしい。 やはり日頃の疲れが貯まっていたのだろう そこの団長の特等席でふん反り返ってる涼宮ハルヒのせいで… と、俺が色々と考えながらハルヒを見ていると 視線を感じたらしいハルヒがこっちを睨んで言った 「なに!?暑いんだから視線を向けないでよ!」 「……」 いつもだったら何か捻った言葉の一つでも返すのだが、暑すぎて何も返せなかった。 続けてハルヒが言う。 「まったく、ボーっとしてるんならクーラーかみくるちゃんを持ってきなさいよ」 こんなに暑いのに口の減らん奴である。しかもまた無茶なことを… 「無理に決まってるだろ。朝比奈さんは病気だし、クーラーを買う金もない。」 俺は必要最低限の返答をした。 その返答に対してハルヒは「知ってるわよ!バカキョン!」 逆ギレかよ…。そうとう不機嫌だな今日は。 しばらく沈黙が続いて部屋には長門が本をめくる音だけが響いた。 バンッ!! 突然ハルヒが机を叩き立ち上がった。 俺と古泉はぼんやりとしていた脳への突然の刺激に驚いてハルヒの方を向いた。長門は……まぁ、そんなことぐらいでは反応しなかったな。 「お酒を飲みましょう!!」 「………ハァ?」 感情が素直に言葉として表れた。わりと考えてからものを言うタイプなんだがな。 「暑い日はビールに限るってうちの親父が言ってたのよ!」 そんなに目を輝かせるな。 「なに言ってんだ。未成年だろ俺たち。しかもここは学校だ」 もっともである。これに異議を唱える奴(不良以外でな)がいたら俺の前に出てこ… 「はあ!?なに堅いこといってんのよ!せっかく高校生になったんだからバレなきゃいいのよ!」 …いたよ。それも目の前に。 「しかもここで飲むなんて、そこまであたしはバカじゃないの」 さすがにそこはわかってるらしい。 「ああそうかい。じゃあ早く家に帰って一人で…」 「は?何言ってんの?」 人が話してんのにこの女は…。 人の話は最後まで聞くって教わらなかったのか? アメリカの映画の口論みたいな奴だ。 と不満を脳内でぶちまけていたのだが 俺はまたハルヒのイカレタ発言を耳にすることになる。 「キョンの家でみんなで宴会に決まってるじゃない」…皆さん、今この人はあたりまえみたいに言いましたけど決まってはいないですよね? 俺の脳内のたくさんの俺による俺会議の結果、満場一致で反論することが決まった。 「なに勝手に決めてんだ。いい加減にしろ。だいたい…」 俺がいいかけると読書中の長門が呟いた 「…………閉鎖空間」 おいおい嘘だろ?こんなことぐらいで・・・ そう思い古泉を見ると、腹が立つくらいの笑顔で頷きやがった ムッとした例のアヒルみたいな口でハルヒが言った。 「だいたいなによ」 お前はいつもいつも…と言おうとしていたのだが、あの言葉を突き付けられてしまっては…… 「だ、だいたい俺の親が許可するかどうかわからないしだな」 …あれ? うわぁ~ミスったよ!親さえ良ければ家でいいみたいじゃねえか! 「なるほど、それは考えてなかったわ。じゃあ今聞いてみなさい」 やっぱりね。うん。わかってたぞ。なんだかんだでハルヒとの付き合いも長いしな。 言ってしまったものは仕方ない。 俺は携帯から自宅に電話した。 しばらくかけていると母親が出た。 どうしたの?とか聞かれたが手短に済ませたかった俺は本題に入った。 「あのさ、家で酒とか飲んだらダメだよな?」 頼む!ダメだと言ってくれ!親がダメと言ったならハルヒも諦めるだろ。 そのためにわざわざ否定疑問文で訊いたんだ。 「いいんじゃない?もう高校生なんだし。外で飲んで警察のお世話になるよりいいわよ」 …そうだった。俺の親は割りとさばけた人間なんだった。 俺は電話を切った。 「いいお母さんね。キョンと違って話の分かる人よ」 うれしそうにしやがって。つーか笑顔は本当にかわいい奴だ。 ワガママにもいい加減慣れてきている自分が少し嫌だ。 そんな感じで俺らSOS団は雑用係である俺(言ってて悲しくなってくる)の家で 宴会を開くことになった。 待て待て、まだ俺の話は終わりじゃないんだ。 少し愚痴らせてくれ 家に向かう途中で酒を買えれば良かったのだが、もちろん制服姿の奴に売ってくれる店はない。 つまり俺はハルヒ達を一度家に案内して着替えてから買いに行かねばならんのだった。 もちろん私服がないという理由で俺ひとりで買いにいったさ。 まあ、奢りじゃないだけマシか…。 「じゃあ行ってくるけど、部屋荒らすなよ?特にハルヒ!」 そう言い残して俺は家を出た。 冒頭で言ったように外は暑い。いち早くクーラーの効いた部屋に帰還するため俺は急ぎめで買い物を済ませ家に向かった。 ちなみに店員はあきらかに二十歳に達していない女子高生だった。 はたして俺はいくつに見られたのだろう? など考えながら家に着いた。部屋のドアを開けるとクーラーが効いていて、まるで天国のようだった。 「買ってきたぞ」 俺は溜め息混じりで言った。 「お疲れ様です」 と古泉が言ったので、「ああ疲れたよ。畜生!」と心の中で思ってると 「………お疲れさま」 と長門が蚊のなくような声で言ったのを俺はしっかりと耳にした。 普段無口な長門に感謝されると行った甲斐があるというものだ。 と少し感動していると 「10分ちょっとね。まぁ、キョンにしてはなかなかのタイムね。お疲れ様」 ハルヒの言葉に俺はややムッとしたが気にしていてはきりがない。 「部屋荒らしてないだろうな?ハルヒ? 俺は先ほどの怒りの分も込めて言ってやると、 「あ、荒らしてなんかないわよ!」 ハルヒが心外だという顔で言った。 実に怪しいものだが、ちょっと荒らしたぐらいじゃ見られて困るようなものは見付からないだろうしな。 「そうか」 とだけ言って床に座った。 その後、機嫌が少し悪そうなハルヒをフォローするため古泉が 「乾杯の合図は団長が」 など言いながらハルヒに缶チューハイを渡し、 古泉の気遣いに気を良くしたハルヒのやたらテンションの高い乾杯で、ハルヒ曰く「第一回SOS団夏休み直前祝いの宴会」が始まった。 いや、始まってしまったの方がしっくりくるな。 そこからが大変だったのだ。 俺とハルヒは父親がかなり飲むらしく、全然酔わなかった。 古泉はあまり飲まないし、少し顔が赤くなる程度でいつもと変わらずだった 意外だったのは長門だ。俺の個人的主観では長門はこの中で一番酒に強い! ということになっていたのだが、それは大きな検討違いだったらしく、 一口、二口飲むと、まるで人形のように倒れ込み、そのまま眠ってしまった。 それを見たハルヒが 「有希ったらだらしないのね~」なんて楽しそうに言っていた。 どうせ酔うなら、ベラベラとハルヒぐらい喋る長門や、笑い続ける長門も見たかったが おそらく収拾に困っただろう。 それにしてもハルヒは飲む。気付けばハルヒの横には空の缶が4本も並んでいる。 心配になり 「飲みすぎじゃないのか?」 と声をかけたが、 「こんなのジュースと同じよ!!」 と言われてしまった。 本人が一番自分を分かっているだろう。 俺はハルヒのことはあまり気にかけず、テレビを見た。 長門は息をしてるか不安になるくらい寝ていて、俺と古泉はあまり飲まずにテレビをみて、ハルヒは飲みながらテレビを見ていた。 興味深い番組に夢中になっていたため気付かなかったが、 時計はまもなく10時30分を指そうとしていた… ふとハルヒの方を見ると、そこには目の座った完全な酔っぱらいがいた… 俺は知っていた。酔っぱらいとは目を合わせてはならないということを、しかし、酔っぱらいと知らずに見た奴が酔っぱらいだった場合の対処方は知らない。 そう、まさに今だ… 「なあに見てんのよキョン~」 うわっ!絡まれた! 俺は酔っぱらいがどれほど厄介なものかは分かってるつもりだ。 現にうちの母親はすぐ酔うし絡むからな。 のそのそと近付いて来たハルヒは俺に抱きつくとそのまま押し倒した・・・ 「どけ、ハルヒ!重いから!」 勘違いするなよ?ハルヒの名誉のために言うが別に本当に重いわけではない。 俺は酔っぱらい(主に母親)に乗しかかられた時はいつもこう言うのだ。いわば決め台詞だな。 しかしハルヒは一行に退こうとしない。 「ん~キョン~」などと普段出さないような声で顔を俺の胸あたりに擦りつけて来る。 そんな攻防がしばらく続くと長門が目を覚ましあたりをみて開口一番にこう言った 「………帰る」 俺は喜び、叫んだ。「早くこのよっぱらいを連れて帰ってくれ!」 もちろん心の中でだぞ? しかし次の言葉で固まった。 「では帰りましょうか、長門さん?」 長門はコクッと微かに首を縦に振った。 えっ!ちょっと待てよ。涼宮さんはいいのか!? 「おい、古泉!こいつはどうするんだ!?」 俺は今まさに部屋から出ようとする古泉に訪ねた。 「ん~」 なに考えてんだ?「ん~」じゃないだろ!? 「お任せします」 笑顔でいいやがった。 「ハァ?」 今日は素直に言葉が口から出る日だ。 「おじゃましました」 そういうと俺の心の底からの疑問には耳も貸さず古泉は部屋から出てった。 続いて長門が出て行こうとしたため 俺は最後のチャンスだと思い長門に言った。 「な、長門!こいつを連れて帰ってくれ!」 「……やだ」 「やだ」って長門さん… まだ少し酔ってんだな~とか考えているうちに長門は部屋から出て行った。 俺は戸惑った。時計を見るともう11時を過ぎている。 もちろんハルヒを一人で帰らせるなんてことはできないし、 送って行くにしろ、こんな泥酔状態の奴を連れて歩いてたら警察に捕まる。 俺が必死に考えているというのに当のハルヒは今だに俺の胸あたりに顔を擦りつけ、 甘ったるい声でゴニョゴニョ言っている。 なにを言ってるんだかわからないが、俺はハルヒの方を見ていた。 しばらくすると、突然ハルヒは顔を上げ、俺の方を見て言った。 「キョンはあたしのことどう思ってるの~?」 …その刹那、稲妻が体を突き抜けた。 というのは嘘だが、 元々美人なハルヒが上目使いで、頬を赤く染め、さらには「あたしのことどう思ってる?」 と来たからには衝撃を防ぎきることはできなかった。 「ど、どうって…」 俺が言葉に詰まっているとハルヒが俺の体を軽く揺すり 「ねぇ~どうなの~?」 とか言っている。 正直この状況に俺はまだ困惑しているため、 苦し紛れにハルヒに言った。 「お前は俺のことどう思ってるんだ?」 普段のハルヒの質問に質問で返したら逆鱗に触れることは必至だが、今ならいけそうだと判断したからだ。「え?あ、あたし?」 赤い顔を更に赤くさせ、ハルヒが言った。 「そうだ。ハルヒから教えて欲しいんだ」 確にハルヒが俺をどう思ってるのか気になるしな。 今なら本音が聞けそうだしな。 財布とかパシリでないことを祈ろう… しばらく沈黙が続いた(5秒ぐらいだがな)が、ハルヒが話出した。 「…あたしは……キョンが……好きだよ///」 「へ?」 我ながら気の抜けた声である。だが本気で俺は驚いたんだ。まさかあのハルヒから好きだと言われるとは思わなかったからな。 たぶん今鏡を見たらトマトより赤い俺に似た奴が写るだろう。 頭の中がパニックになっていたが、 どうやらハルヒの話にはまだ続きがあるらしかった。 「…いつもあたしの勝手なワガママ聞いてくれるのキョンだけだし。いざという時ほんとに頼りになるし、 いつもあたしのこと支えてくれてるもん…。キョンに会わなかったら高校だってきっと辞めてた…。」 いつになくシリアスなハルヒの話を俺は黙って聞いていた。 「それに比べてあたしは……グスッ」 ……泣いてる? 確かに泣いている。人前で涙を見せないハルヒが。 泣きながらハルヒは続けた。 「キョンの優しさに甘えてばっかりだし……、かわいくワガママも言えないし……、なにかしてくれても、 ありがとうも言えないの……。いっぱいいっぱい感謝してるのに、何度も何度も支えてもらったのに…」 俺は何も言えずにいた。 「…だからね……、キョンの気持ちが知りたいの…。 こんなあたしのこと良く思ってないのはわかってる。あたしがキョンだったら、とっくに見捨ててる……。」 「でも…あんたは見捨てないでいてくれた…。 あたしは……もうキョンじゃなきゃ駄目なのよ……。 迷惑なのは分かってる。でもキョンがいないとあたしきっと壊れちゃう…。 だからキョンの気持ち聞かせて…。お願い…。 みくるちゃんみたいになるから…。キョンの理想の女の子になる……。だから……!!」 気付けば俺はハルヒを抱き締めてた。 「キョ、キョン…?」 いつもと違う弱々しくて壊れそうなハルヒを抱き締めてた。 「…違うぞハルヒ。」 そう、違うんだよ。俺が好きなのは…… そういえば今日は素直に口から言葉が出る日だったな…。 「俺が好きなのは今のままの涼宮ハルヒだ…。ムチャクチャなことばっかり言ってて、 俺を振り回して…。素直じゃなくて、怒りっぽい…そんなお前が好きなんだ!」 「……うそ」 ハルヒは驚いた顔をして声を漏らした 「ウソじゃない。お前が好きなんだ。お前が好きだ。 …さっき素直じゃないってお前に言ったが、本当に素直じゃないのは俺の方なんだよ。 お前の正直な気持ちを知ってやっときづいたんだ。お前を愛してるってな…」 こんなに自分の気持ちを表に出したのは久しぶりだった。 「いなくなって壊れるのはきっと俺だって同じはずだ。 俺も中学の時はお前と同じように毎日に退屈してたんだと思う。 でも今は違う…。お前といるのが楽しくて仕方がないだよ!」 言いたいことは全部言ってやった。 「ほ、ほんとなの?」 ハルヒが目の周りを赤くして言った。 「あぁ本当だ!」 「う、うそだったら死刑よ!?」 「残念だが死刑にはなりそうにない。」 ハルヒは再び泣き出した。 「泣いてるのか?ハルヒ?」 からかうように言ってやった。 「泣いてるわよ!あんたがやさしすぎるから!」 「なんだそりゃ?」 二人の間に自然と笑みがこぼれる。 「……ねぇキョン」 笑いがおさまると同時にハルヒが言ってきた。 「なんだ?」 「一つワガママ言ってもいい?」 「おう、なんだ?俺のできる範囲でな?」 「キスして欲しい…」 ハルヒの顔は今日最大の赤さだった。 やばいやばいやばいかわいいぞ!? 俺は焦っていたが、ふとあることに気付きハルヒに質問を投げ掛けた。 「お前酔ってないのか?」本来酔っぱらいには「酔っているか?」という質問は禁止なのだが、 俺にはハルヒが今酔ってる様には見えなかったのだ。 ハルヒは急にそわそわしだし、息を飲んでから白状した。 「え~っとね、正直途中までは酔っててあんまり記憶にないんだけど、 途中からなんだか頭がスーっとしてって少し頭がグルグルするぐらいになったのよ」 「途中ってどのあたりだ?」 「よくわかんないだけど、気付いたらあんたに抱き締められてて、 あんたが「違う…」とか言ってたの…。 なにが違うんだろうとか思ったけどあんたの腕の中が気持ち良くて、ボーっとしてたらあんたが好きだって言ってくれて、 そこからはハッキリ覚えてるのよ///」 「つまりハルヒは自分の告白は覚えてなくて、俺の…こ、告白は覚えてるってことか?」 なんて都合のいい奴なんだろう… 俺がそう思っていると、 またまた顔を赤くしたハルヒが顔を押さえて言った。「え、じゃ、じゃあ夢かと思って言ってた告白は全部現実だったの!?」 「夢だと思ってたのか?」俺の言葉により、自分が確かに俺に告白したことを確認すると、ハルヒは俺の胸に顔をうずめて 「顔から血がでるほど恥ずかしい!」 などと叫んでいる。 あえて血ではなく火だろうという突っ込みはいれなかった。 ただ俺の腕の中で悶えるハルヒの頭を撫でながら言った。 「でもあれがハルヒの本音でいいんだよな?」 ハルヒは顔を上げずに、耳まで真っ赤にして、うんと一度だけ頷いた。 「うれしかったぞ」 と言い、ハルヒは恥ずかしいらしく少し嫌がったが、顔を上げさせ、 そっと口づけた。 二回目のキスは大人の味がした・・・ キスしたあと興奮して酔いが再び回ったのか、 ハルヒはパタリと倒れ込み寝てしまった。 俺は起こさないようにハルヒをベッドに運び、寝かせてやった。 あまりに寝顔がかわいいのでしばらく見ていると 「…キョン……すき…」 とハルヒが嬉しい寝言を言ってくれた。 俺は抱きつきたくなる衝動を押さえて、タンスに向かった。 え?なんでかって? こんなかわいい彼女がいるのに、あんな物持ってたらハルヒに怒られちまうからな。 この秘蔵のビデオや雑誌はエロ谷口にでも売ってやるつもりだ。 朝起きるとまだハルヒは寝ていた。 そんなに口開けて寝やがってだらしない奴だ。 でも裏を返せば信頼されてるってことなのだろうか? 「せっかくだから寝顔でも撮っておくか…」 と呟き、携帯を取り出すとハルヒが起きた。 少々残念だが仕方ない。 「よっ!元気か?」 と俺が挨拶すると、寝癖のついた髪に重そうな瞼であたりを見回し、 昨日のことを思いだし顔を赤くして言った 「へ、変なことしてないでしょうね!?」 一言めからいつも通りのハルヒがおかしくて俺は笑って言った。 「何かして欲しかったのか?」 「バ、バカキョン…///」 いつもと違うトーンで言われたため俺まで体が熱くなってくる。 「団長命令よ。水を持ってきなさい!」 ハルヒも熱いのだろう 「はいはい」 と水を取りに行こうと廊下に出ようとすると、 「そ、それから!」 ハルヒが叫んだ。 そんなに声を張らなくても聞こえるんだがな。 「ん?なんだ?」 俺が聞くと 長門ばりの小さな声で 「もう一回キスして…」 と言ったのを俺は聞き逃さなかった…… 終わり
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4117.html
「いやーすっかり遅くなっちゃったわね」 全くだ。現在時刻、午後9時半。部活にしては遅すぎるぜ。 朝比奈さんなんかさっきからあくびをかみ殺してばかりだ。ふぁあ。あくびうつった。 とりあえず、早く帰って休もうぜ。明日休みとは言え疲れをためるのは良くない。 「わかってるわよ!…キョン、古泉くん!」 何だ。 「何です?」 「女子をそれぞれの家に送りなさい!こんな時間に女の子が一人で歩いたら危険よ!」 あのなハルヒ、こんな時間になったのはお前が… 「わかりました。ここから一番近いのは長門さんの家ですね」 「じゃあみんなで有希の家へゴー!スパイダーマン♪スパイダーマン♪」 近所迷惑になるからスパイダーマンのテーマ(エアロスミス)歌うな。 「ぅう…暗いですね…」 すみません朝比奈さん、俺がついてますから…本当だったら真っ先にあなたを… 「…キョン」 何だよ… --------- 何となく喋りながら歩き、ほどなく長門のマンションに着いた。 まだ更に朝比奈さんの家・ハルヒの家へと行かなけりゃならん事を考えると少々気が滅入るがまぁ仕方ない。 じゃあな長門。また学校でな。 「………」 「どうしたの有希?」 マンションの門で立ち止まったままの長門に、ハルヒが問い掛ける。 確かに様子がおかしいな。どうしたんだ? 「…あそこ」 「…ぁあっ!ひぃい…」 長門の視線が指す先を俺が見る前に朝比奈さんの悲鳴が夜の住宅地に響いた。 おいおい…あれは… 「おやおや…これは」 おやおやって…お前な… 「キョ、キョン!何なのあれ!」 俺に聞くな!俺にはアレにしか見えんが… 「…有機生命体の言語で言うなら」 待て待て。俺は認めたくないんだ。何かの間違いだ。特撮だ。 「あれは幽霊」 ……はぁ… 「ふみゅう。。。」 崩れ落ちる朝比奈さんを古泉と支えながら、長門に尋ねる。 マジで言ってるのか?幽霊なんてホントにいるのかよ。 「いるじゃない実際に!あたしだってそりゃ100%信じてたわけじゃないけど、 幽霊なんていないって言うならアレは何よ!」 確かにハルヒが指差す先には、中学生くらいの女の子が… その…何だ。浮いてるんだ。宙に。 それに俺は長門に聞いてるんだ。なぁ長門、本当に幽霊なんか… 「…あなたは誰?」 …は?何故それを俺に向かって言うんだ?聞くならアッチだろ? 「あなたに聞きたい。答えて。」 …何か意図するところがあるみたいだな。 俺は俺だ。これでいいか長門。 「いい。次の質問」 ……… 「なぜあなたはあなただと言い切れる?」 ……解らん。 「降りてきなさーい!あんたに聞きたいことがあるのよ!」 向こうでハルヒが拳を振り上げ何やらきゃいきゃい騒いでいるがとりあえず無視する。 「…自意識という情報があるから」 「自分、という概念」 「その情報はとても大事」 「それが確立していないとヒトは自他の境界線を失う」 「だから自意識の情報には強固なセキュリティがかかっている」 「普通死後は全ての情報が破棄されるが自意識の情報はそのセキュリティのせいで残る事がある」 「それが幽霊」 要するに、自意識情報が魂みたいなもんで死後に残ってしまうといわゆる幽霊になるってわけか? 「そう」 なるほどな… 情報統合思念体なんてものの存在を知った今じゃ、 幽霊が完全削除するのを忘れてゴミ箱フォルダに残ったデータだ、 とかいう突拍子もない話の方が、もっともらしい心霊番組よりよほど信じられる。 「キョン!あんたさっきから人を無視して!」 …あぁ、すまん。 「あいつ捕まえるわよ!」 幽霊をどうやって捕まえるって言うんだ! 「頑張るのよ!」 「そうですよ。努力は時に天才を打ち負かすものです」 …古泉を本気で殺したいと思ったのは初めてだ。いや初めてか…?まぁいい。 あのなお前ら、 「あっ!消えた!」 なにっ? さっきまでヤツがいた所を見ると…確かに消えていた。 あぁ…俺の頭にわずかに残っていた特撮説も、一緒に消えちまった。 一般人よりもちょっとばかり超常現象に耐性がついてる俺は、 幽霊が消えた事に驚くよりもさっきから最高の笑みを崩さずこっちを見ているハルヒが、 次に言うだろうセリフを予測しうんざりしていた。 「探すわよ!」 ってな。…まぁいいが、 探しに行く前に、朝比奈さんを起こさないとダメだろ。 「そうね。みくるちゃん起きなさい。気絶なんかしてる場合じゃないわよ」 「う…ん…」 俺の腕の中でかわいらしい声を出す朝比奈さん。 自制しなければ…ってうわぁ! 「……」 いきなりがばっと立ち上がった朝比奈さんは、黙ったまま俺達に視線を向けた。 「みくるちゃん…?」 「これは少々厄介ですね…」 どういう事だ古泉。 「朝比奈みくるの自意識情報が一時的ブランク状態である事を利用して入り込んだ」 …えっとつまり… 「朝比奈さんが気絶しているスキに幽霊が憑りついたということです」 「みくるちゃんが憑りつかれた!?凄いわみくるちゃん! 日頃から巫女さん衣装とか着せてるから霊媒体質になってたのかも!」 …何でそんなに嬉しそうなんだ。 しかし、ハルヒがいくらつねったり胸をつついたりしても無反応な事を考えるとどうやらマジらしい… 「あなたたち」 朝比奈さん(霊)が突然口を開いた。 「あなたたち、私が怖くないの…?」 朝比奈さん(霊)は、朝比奈さんの声で俺達に問い掛けてくる。 不思議と恐怖感は全くない。奇妙なものに遭遇するのにも慣れてきたしな。 「全然大丈夫!ところで、あんた名前は?」 「…ちひろ」 「ちひろちゃんね!どうしてあたし達の前に出て来たの? あと、憑りつくってどんな感じ? そうそう、どうやったら幽霊になれるの?」 朝比奈さん(霊)、どうやらちひろというらしいが… ハルヒのヤツ…幽霊に質問攻めとは… 「好ましくない状態」 長門が呟く。 「一つのフォルダに二つ自意識情報が入っている」 「このまま朝比奈みくるの自意識情報がブランク状態から復帰したら」 「…重大な人格障害を起こす危険がありますね」 「…そう」 人格障害…?まずいじゃないか。何とかならないのか…? 「入り込んだ自意識情報を削除すればいい」 「しかし、セキュリティはどうするんです?」 「外部操作によってセキュリティを解除する」 「正確には自ら解除させるよう仕向ける」 わかったぞ。つまり俺達が幽霊ちひろの未練みたいなのを取り払ってやれば、 セキュリティは解除されるって事だな? 「飲み込みが早いですね。驚きましたよ」 「私も驚いている。 こうも容易に理解することは予測していなかった」 ただ幽霊モノの基本を言っただけなんだが…なんかムカつくな… 長門まで… 「おーいあんたたち!」 俺達をそっちのけで朝比奈さん(霊)となにやら話していたハルヒが、彼女の手をひいてくる。 「ちひろちゃん、生きてた時に付き合ってたひとと話したいんだって!」 またベタな展開だが…いいのか、長門。 「…」コク 正直こんな時間に見ず知らずの人を訪ねるのはどうかと思うが、 朝比奈さんの事を考えれば仕方ない…か。 で、場所は分かってるのか? 「大丈夫。あの人の事はいつも感じているから」 幽霊ならではの能力ってわけか。 「形のない情報として存在しているから自他の境界線はない」 ふむ。 「だから他人を自分として認知することもできる」 頭が痛くなってきた…とにかく行こう。 「こっちです…」 俺達は朝比奈さん(霊)…ちひろについて歩く。 どうやら彼女の恋人の家は例の公園の方向にあるらしかった。 5分ほど歩いたところでふと、ちひろが足を止める。 「………」 …ここか。 「ここね!じゃあちゃっちゃと済ませましょう」 待て! 何普通にチャイム鳴らそうとしてるんだ。 「だって出て来てくれないと話せないじゃない」 あのな…今何時だと… 「…あの…」 …! 「何かご用ですか…?」 …この人は…まさか? ちひろの方へ視線を向けると、彼女は泣きだしそうな表情で呟いた。 「道弘くん…」 やっぱりそうか… 俺達の後ろからやって来た、不審な顔で問いかけてきたサラリーマン風の男。 この人がちひろの探していた人物らしい。 「…どこかでお会いしましたっけ…?」 「あの…私…」 「わからないむぐっ!まいむんももっ!」 何やらわめこうとしたハルヒの口を抑え、古泉と長門に目で合図を送る。 俺達は邪魔者だ。空気を読もうじゃないか。 しばらく遠巻きに見る事にしようと、場を離れかけた時だ。 「何だかわからないけど、制服姿でこんな時間にうろついてたら捕まるよ? 早く家に帰りなさい」 事情を知る俺達にはとてつもなく非情に響く言葉を残し、彼は玄関に歩いて行ってしまった。 「…無理もないですね…彼は何も知らないわけですから」 「話くらい聞いてもいいと思わない!?ふざけてるわ! これじゃあせっかくちひろちゃんが…」 ガチャン… ドアの音がこんなに冷たいとは知らなかったぜ。 「顔が違うだけでわかんないの!? 死んじゃったら忘れるなんて酷い男だわ!信じられない!」 『パパ…か…りーっ』 「いいちひろちゃん、あんな奴の事忘れなさい! もっとマシな男がきっと…」 しっ!ちょっと静かにしろ!今… 『ただい…ちひ…』 …ちひろが息を飲むのがわかる。 いや、息を飲んだのは俺だったのかもしれない。 『ちひろねぇ、パパがかえってくるのまってたんだよ』 『ありがとう。でも夜更かしはダメだぞ』 「「あ…」」 ちひろとハルヒの声が重なる。 「みなさん、こっちを見てください」 古泉が芝居がかったポーズで指し示しているのは… 表札。 そこにはこうあった。 木下 道弘 早紀 千日旅 「これは、何と読めばいいんでしょうね」 「…ち…ひろ…私と同じ…字で」 「これは珍しいですね。きっと出生届を出すときも一悶着あったでしょう。 わざわざこんな字を当てるなんてよほど思うところがあったんでしょうね」 …ハルヒは、驚きと悲しみが混ざり合ったようなよく解らん表情で表札を凝視している。 かくん、と朝比奈さんの体が崩れ落ちる。何とか支えられたが、こりゃ… 「…長門さん」 「彼女の自意識情報は削除された」 …成仏したってことか? 「そう」 「じゃああなたは涼宮さんをお願いします」 再び長門をマンションに送った後、俺と古泉はそれぞれ二手に別れて二人を送ることにした。 あの後ハルヒが終始無言だった事を懸念してるらしい。 懸念だけじゃなく対処もしてほしいんだがな。 「………」 どうしたんだ。黙ってるなんてらしくないじゃないか。 「死んじゃった後の事考えてたの」 …ふむ。 「そしたら…怖くなって…」 あぁ。誰もが体験する感覚だ。自分が死んだらどうなるのか考えて、勝手に恐怖を感じる。 死んだらもう何も感じないし、何も感じない事も感じない。 feel nothingどころかdon t feel nothing の状態になるって事を考えると確かに怖い。 でもなハルヒ、今日した体験で死んでも自意識情報…魂は残る事もあるって解ったじゃないか。 お前ほど自意識の強い奴なら、絶対に幽霊になれると思うぜ。 「当たり前じゃない。幽霊になる方法もちひろちゃんに聞いたし、 死んだら絶対に幽霊になってやるって思ったわ」 …じゃあ何が怖いんだ? 俺は今日の体験で逆に死への恐怖感が減ったくらいだ。ほんの少しだが。 「ちひろちゃんは結局、道弘くんと話せなかった」 …そうだな。でも彼はちひろの事を忘れてなかったじゃないか。 「すれ違いなのよ」 …何がだ? 「例えるなら車道ね。すれ違う時、限りなく近づくんだけど 交わることはないの。だって正面衝突しちゃうでしょ?」 お前まで分かりづらい例えをするようになったか。 要はちひろは道弘さんと話したいし、道弘さんはちひろの事を忘れていないけれど---- 「もう一度二人が会うことはできないってこと…」 …そうか……… 「その事だけじゃないわ。 …そもそも道弘くんがちひろちゃんの事を死んでしまった後も覚えてて、 娘に同じ名前をつけたのって愛してたからよね」 そうだろうな。 「あたしが死んだ時、誰かが同じ事してくれるのかなって考えたら… また怖くなって。」 ハルヒ… 「…あたし死んだらあんたのとこに化けて出るわ」 ……… えーっとこの脈絡でそういうこと言われると…どう反応していいか… 「何よ。イヤなの?」 いや、そういうわけじゃないんだが… お前より先に俺が死んだらどうするんだ? 「あたしのとこに化けて出ればいいじゃない!」 そうする為には俺も幽霊になる方法を知らなければならないんだが… …何赤くなってんだ? 「…すごく、好きな人がいればいいんだって…! もうここまででいいわ!ありがとう!気をつけて帰りなさい!じゃね!」 …はぁ。 何と言うか… 死ぬ時は一緒に…なんて考えちまった俺が憎いぜ。 一緒に幽霊になっちまえば、同じ車線にいるわけだからな。 …疲れてんのかな。明日も休みだし、帰って寝よう。 To ハルヒ Sub 幽霊の件 Txt どっちかが先に死ぬって考えるから怖いんじゃねーか? 例えばお前が先に死んでも忘れられないとは思うが… まぁちょっとした思い付きだ。俺は寝る。 Fm ハルヒ Sub Re 幽霊の件 Txt バカな事言ってないで早く寝なさい!明日9時集合だからね! To ハルヒ Sub Re Re 幽霊の件 Txt 明日は何もなしじゃなかったのか!? Fm ハルヒ Sub Re Re Re 幽霊の件 Txt 今決めたの! fin.
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3086.html
『想っている人との距離が縮まりそう―』 そんな朝の情報番組の占い結果を気にしつつ、校舎までの坂道を歩く。見慣れた風景だ。教室に入ると俺の後ろの席のハルヒに挨拶をするのがもう習慣になっているのだがどうも様子がおかしい。窓から空を眺めて溜息をついている。 原因は先日行われた学内模試の俺の結果が芳しくなく、放課後の補習に強制参加させられているためSOS団の活動を休んでいるせいか、と自ら解答を導きつつ声をかけた。 「よお、ハルヒ。おはよう。昨日も部室に行けなくてすまん」 「補習受けてるんでしょ。我がSOS団から成績不振者が出るなんて恥ずかしいわ」 「それが今日で終わるんだ。今日からは行けるぜ」 「・・・遅れたら罰金だからね」 そう言うとハルヒは再び目を窓の外にやった。いつもは暴走列車以上の活発ぶりをみせるハルヒだ。今日のような落ち着いた日があってもバチは当たるまい。そう思いながら俺は担任が来るのを待った。 連日の補習で頭を使いすぎたか、昼休みに俺は強烈な睡魔に襲われた。それは通常登場予定の空腹感の出番を奪い去る程のものだった。窓から容赦なく照りつける太陽も味方し、俺は深い眠りについた。その頃には朝の占いのことなど全く覚えてなどいなかった。 「ちょっと。もうすぐ授業始まるよ」 俺はその声で目を覚ました。その声は間違いなくハルヒではなかった。声を聞いて感じたのは違和感と恐怖。俺は反射的に机から身体を起こした。 「目は覚めた?次は教室移動だから早くしないと間に合わなくなるわよ」 目の前にいたのは―カナダに引っ越したことになっていて、俺のことを殺意をもって襲ってきた張本人の―朝倉涼子だった。 「ああ、そうだったな。ありがとよ」 朝倉はちょこっと頷いて待っていた数人の女子の輪に入って教室を出て行った。 またか。 またこんな世界になっちまったのか。長門も朝比奈さんも鶴屋さんも俺のことを知らず、ハルヒと古泉に至っては光陽園学院に通っている世界に。どうせこの教室にはハルヒはいないことになっているんだろう、過去の経験から狂ったように人に聞くのはやめよう、きっと解決策は見つかる。そう楽観視しながら教室を出た。 思っていた通り解決策はすぐに見つかった。放課後部室に行ったときのことだ。 文芸部の長門がいるはずだからノックをすると意外な返事が返ってきた。 「はぁい、どうぞ」 予想していなかった声が返ってきたので急いでドアを開けると、団長を除くSOS団が揃っていた。 「困ったことになりましたね」 状況を把握できないまま部室を見回している俺に最初に話しかけたのは古泉だった。お前は光陽園学院の生徒ではなかったか? 「皆あなたのことを知っていますよ。あの改変世界と今我々がいる改変世界は違います。前者の改変者は過去の長門さんでしたが、今回の改変者は涼宮さんです」 やはりな。今度は何故なんだ。 「涼宮さんは本気で世界を変えようとは思っていません。何か抱えている問題があるのでしょう。僕はてっきりあなたが答えを知っているものだと」 知るか。 「最近涼宮さんは部室にきてもパソコンをいじるか、溜息をつくかで今までの元気が無いのは明らかでした。教室では元気だったのですか」 確かに元気は無かった。もしかしたら俺の成績が悪いことが原因か。 「そうならあなたに勉強を教える等世界を改変しなくても解決できるでしょう。補習が終わるのは今日なのであなたがSOS団に参加できなかったことが原因であるのは考えにくい。予想ですが、涼宮さんは自分がいないとあなたはどうなるかを知りたいのだと思いますが・・・。結論を言うと、答えは彼女のみが知っているのですよ」 お前にとってはGod knows…か。ハルヒは何処にいるんだ。 「涼宮さんは閉鎖空間を作っています。ただ神人の出現が確認されていないので機関としては動きようがありません」 じゃあどうすればいいんだ。 「僕たちが出した結論はこうです。過去に涼宮さんが作り出した閉鎖空間に入ったことのあるあなたが再び閉鎖空間に入る」 俺はあんな所はもう嫌だ、と言いたいところだがそうは行かないみたいだな。でも、どうやって。 「以前あなたと涼宮さんだけの閉鎖空間に入ったときはどうしたのですか。それと同じ方法をとればいいのですよ」 方法も何もただ寝ただけなんだがな。 「では寝ればいいんですよ。涼宮さんは待っていると思われますから、場所はここがいいでしょう」 一つ我儘を言わせてもらえば朝比奈さんの天使の声で子守唄を歌って欲しい。でも今回は皆この部屋から出ていただくとありがたい。 「わかりました。僕たちは出ましょう。すべてはあなたにかかっていることを忘れないで下さいね」 「キョンくん・・・絶対帰ってきてね」 「・・・こっちで待ってる」 古泉はその日初めて見たニヤケ顔で、朝比奈さんは制服姿に天使の声で、長門はいつもの無表情でそう言うと部屋から出て行った。 一体ハルヒが抱えている問題って何だ?世界を変えてまで悩むことなのか。何で俺は気づかなかったんだ。いや、気づいていたが気づいていないフリをしていたのかもしれない。まあいい。閉鎖空間に行ったら思う存分聞いてやろう。多分俺にしか聞けない悩みだから閉鎖空間を作ったんだろう・・・そんなことを考えていたら昼に十分すぎる睡眠をとったはずなのにまた眠りについていた― 背中にコンクリートの硬い感覚を覚える。俺は前と同じ場所に寝ている。 目を開ける。灰色の空。静かすぎて灰色の空に吸い込まれるような感覚になる。 何度来ても嫌だな。この不気味な空間は。 俺は部室へ向かう。危機管理が全くなっていないのかと思うほど昇降口は簡単に開いた。この様子だと部室の鍵も開いている。そこでハルヒは待っている。 そんな確信と共に部室への道を駆けていった。 部室は唯一電気が点いており、やはりここかと安心した。 よく考えると今日二回目の入室だな。一回も出てないのに。 俺はドアを開けた。部屋の奥には窓から外を眺めているハルヒがいた。 「ちょっと、キョン。何よこれ。どれも暗いじゃない」 「落ち着け。一度来たことがあるように感じないか」 「言われてみればそうかも・・・。ああ思い出した。けど思い出したくない悪夢だったわ」 俺も思い出したくはないが。それより俺が部室に入ってきたことに驚きはないのか。 「別に。来てくれると思っていたしね。何となくだけど」 ハルヒの声に元気が無いことに俺は閉鎖空間に来た目的を思い出した。 「なあ、ハルヒ。今朝元気が無かったみたいだったが何かあったのか」 「えっ・・べ、別に無いわよっ。いつもの私だったじゃない」 「俺もSOS団の一員だ。団長に元気があるか無いか位わかる。本当に何も無いのか。よかったら話を聞くぞ」 「・・・・・・・」 流れる沈黙。しまった、俺は地雷を踏んでしまったか。 ハルヒが口を開く。 「・・・実はね・・私・・・・」 ハルヒは少し涙目になっている。そんなに重い悩みなのか。 「好きな・・・人が・・出来たのよ・・・」 意外な悩みに俺は言葉を失った。 「でもっ・・私全っ然素直になれなくて・・・その人の前だと」 ハルヒは泣いている。俺はどう声をかけてよいか迷っていた。 「ハルヒ、前に告白は電話とかじゃなく直接言うべきだって言ってただろ。俺もそう思う。言うのなんて数秒で済むわけだし、思い切ってその人に告白した方がいいんじゃないか。勇気が出ない、素直になれないとかここで悶々としてても想いは伝わらないぞ。行動する前に悩むなんかハルヒらしくないしな」 我ながら恥ずかしいことを長々と言ってしまった。しかしこれが解決策だろう。ハルヒの想いなんぞ、ここで言う限り俺しか知ることは出来ない。俺以外には伝わらない。だから伝えなくてはいけないんだ。 次の瞬間、頭にある言葉が浮かんだ。 『想っている人との距離が縮まりそう―』 朝の占いだ。ま、まさか― 「グスッ・・・そうね。私らしくないわ。スパッと言えばいいのに何悩んでたんだろう。私の好きな人はね、そのっ・・うんと・・・キ、キョン、あんたなの・・・」 告白した瞬間ハルヒは再び泣いた。よほど勇気を振り絞ったのだろう。俺はその勇気に答えようとハルヒを抱きしめた。 「ハルヒ、気づかなくてすまん。ハルヒの想いは受け取ったよ」 ハルヒは俺の胸で涙を流しながら言った。 「・・・返事は?」 「あ、ああ。実は俺はハルヒが消えた夢を見たことがある。その夢で俺はハルヒがいないことでパニックになった。そこで俺は気づいた。俺にはハルヒがいないとダメだ。俺にはハルヒが必要だ。ハルヒ、俺もハルヒが好きだ。ずっと一緒にいよう」 二人しかいない部室。ハルヒは涙を拭き、抱きしめてきた。俺も力を入れる。長い時間が流れる。 「なあ、そろそろあっちの世界に帰ろう。皆待ってるぞ」 「そうね・・・。あっ、戻る方法覚えてる?」 「ん・・・ああ、覚えているよ」 俺はハルヒの唇に自分の唇を重ねた。 気づいたら俺は部室の長机に突っ伏して寝ていた。ハルヒはいつもの場所に同じく突っ伏して寝ていた。 まもなく6時になる。下校の放送がかかる前に帰ろうとハルヒを起こした。 「おい、ハルヒ。起きろ」 「ん・・・ぅあ。がっ!」 ハルヒは驚いたか顔で俺を見るとすぐ目を逸らした。 「恥ずかしい夢を見たんだけど・・・。あれを夢で終わらせたらいけないと思う。ねぇ、キョン。私―」 「ハルヒ、夢の中で俺はOKをした。それでいいじゃないか。俺はハルヒのことが好きだ」 「・・・恥ずかしいこといってバカじゃないの・・///でも、嬉しい。私も好きだよ、キョン」 そんなことを話しながら俺たちは帰った。 空で輝く月の下繋いでいたハルヒの手は暖かかった。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/6044.html
ハルヒ「レジェンズを探しに行くわよ!キョン!」 キョン「一体なんだ、そのレジェンズとか言うやつは」 ハルヒ「まあ、レジェンズについて知りたかったらウィキペディアを見るといいわ!」 俺が確信を持って言えるのは夏休みの時、レジェンズ 甦る竜王伝説 というアニメが再放送されていたということだ。 妹はきゃあきゃあ言いながら見ていたが、ハルヒときたらわざわざいるはずもないウインドラゴンやらを探そうというのだ。 あのアニメがこの地区で再放送されなきゃ良かったと思った、わざわざ特番組むなよテレビ局。 ハルヒ「何ブツブツいってるの?言っとくけど、本物を見つけるまで探すのよ!」 キョン「やれやれ」 みくる「キョン君、れじぇんずってなんですかぁ?」 キョン「ああ、それはですね・・・」 俺は朝比奈さんにレジェンズをウィキペディアで教えてあげた、シロンやランシーンといった、レジェンズの画像も見せてあげた。 朝比奈さんはシロンとランシーンをみるなり、 みくる「ふぇぇぇ、過去にはこんなモンスターがいたんですかぁ?」 キョン「大丈夫ですよ、これは単なるおもちゃやアニメの中での話です」 みくる「ふぅ、よかったです」 ハルヒ「ちょっと!みくるちゃんにいないなんて言わないでよ!本物がいるかもしれないじゃない!」 いたらそれでいて永久にソウルドールの中で眠っていてもらいたいね。 古泉「でも、いないという可能性は否定できませんよ」 さらっとそういうことを言うな。 古泉「涼宮さんは願望を実現する能力があります、もし彼女がレジェンズがいて欲しいと願ったら・・・」 キョン「バカな、俺も子供のころ一時期レジェンズにハマったが、今じゃあんな物によく興味が沸いたな、と思ってるさ」 俺が古泉とこそこそ話しているのに気付かなかったのか、ハルヒはカバンから何やらゴソゴソと取りだしたのはなんとあのレジェンズを召喚する為の道具、タリスポッドだった、どこで見つけてきた、そんなもの。 ハルヒ「リサイクルショップで500円で買ってきたのよ、大丈夫よ、ちゃんと人数分あるから!」 どこが大丈夫なんだ。 ハルヒ「いい?レジェンズはソウルドールという結晶に封印されているのよ、たぶんそれは何処かに封印されていると思うから、次の土曜日に駅前に集合ね!」 俺は貰ったというより、押しつけられたと言ったほうがいいタリスポッドをカバンの一番奥に入れて、そのまま部室を後にしようとした、が、俺の制服の裾を、長門が引っ張っていた。 キョン「どうした?長門?」 長門「レジェンズは実在する」 キョン「ま、まさか、長門、お前最近ゲームにハマってきたからって、それはないだろう」 長門「いる」 俺は長門の、「いる」という言葉にビビった、確かに、長門は幾度もなく俺のピンチを救ってきた、こいつがいると言ったら、ホントにいるような気がしてならない。 キョン「まあ、探してみていないか調べるぞ」 長門「・・・・・・」 気のせいだろうか、長門の顔が少し寂しそうに見えた。 そして、土曜日がやってきた!・・・・・・来なくてもいいのに。 俺は約束通り駅前に集合した、案の定。 ハルヒ「遅い、罰金」 一番遅いのは俺だった、どうやったらこの三人より先に来れるのだろうか、それが知りたい。 そして、じゃんけんで班を決めた、俺はハルヒと一緒の班で、後の三人はその三人で班になった。 俺はハルヒに連れられ神社にやってきた、何故神社なんだ。 ハルヒ「ソウルドールって、案外簡単に落ちてる物じゃないのよ、こういう所に封印されている事が多いのよ」 この神社は何時からレジェンズ封印されているソウルドールの在りかになったのだ、ここはただの神社のはずだぞ。 そして、30分も探したが、神社にソウルドールは無かったようだ、当たり前だが、そんなもんが封印されてたら今頃誰かが取っていってるはずだ。 ハルヒ「おっかしいな」 石の上で跳ねながらそう言った。 キョン「諦めて帰ろうぜ」 ハルヒ「はぁ!?やる気あんの!?」 キョン「やる気とか、そういう問題じゃないだろう」 ハルヒ「せっかくタリスポッドを買ってきたのに」 キョン「俺・・・帰っていいか?」 ハルヒ「もう一か所だけ、探してないところを探してみる」 しょうがない、もう少し付き合ってやるか。 ハルヒに連れられて来たのは、神社の裏にあった小さな祠だった。まさかその祠の中を探すんじゃないだろうな。 ハルヒ「ここに無かったら来週もやってやるわ」 来週もやるのかよ。 ギィーと古臭そうな音がして、祠の扉はたやすく開いた。 ハルヒは嬉しそうに飛び上がり、 ハルヒ「見つけたわ!ソウルドールよ!」 俺はこんな所におもちゃを置いた奴を憎むね、誰かが隠して忘れただけだろ。 ハルヒ「はい、これはあんたにあげるわ、あたしは他のを探すわ」 こんなもんを押し付けられても俺は嬉しくもないぞ。 ハルヒと言おうと思った時、ハルヒが俺を殴った。 キョン「何をす」 ると言おうとした時、ナイフが後ろの木に刺さった、誰だ、こんな物騒な物を投げたのは。ともかく、ハルヒには今回だけは感謝しよう。 そこにいたのは、思いもよらない人物だった。 朝倉「おしいわね、もう少しでそのソウルドールはあたしの物だったのに」 死んだはずの朝倉涼子がそこにいた、いや待て、この状況は何だ? ハルヒ「キョン!絶対にそのソウルドールは渡さないでね!」 こんな物を欲しがるのに何故俺を殺そうとした、朝倉は甦った時に気が狂ったのか? 朝倉「そのレジェンズは貴女達にはもったいないわ、あたしが使う」 キョン(ダメだこいつ・・・早くなんとかしないと・・・) ハルヒ「キョン!あんたのタリスポッドでレジェンズを召喚しなさい!きっと勝てるわ!それと、召喚する時はリボーンと言って、戻す時はカムバックと言うのよ!」 召喚など出来るはずも無いと思ったが、一応やることにした、ハルヒのご機嫌を損ねたら閉鎖空間が出来てしまうからな。 キョン「リボーォォォン!」 俺は何も出てこないというオチを期待していたのだが、そうもいかなかったようだ。 キョン「!?」 ハルヒ「!?」 朝倉「な、なんですって・・・」 俺のタリスポッドから召喚されたのは、飛行帽を被り、宝石がついた手袋をはめた、純白の羽を持つドラゴン・・・。 ウインドラゴンのシロンだった。 続く
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/862.html
涼宮ハルヒの追憶 chapter.0-Birthday- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.1 -call pastrain- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.2 -cruelgirl sbeauty- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.3 -VeryMerryHappy- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.4 -AirReason- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.5 -MagicalRomanticFreestyle- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.6 -We aretheMassacre- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -allimperfectlove song- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission-daydreamloveletter- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -breathcannotescape wall-
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/554.html
ねぇ、キョン。 ねぇ、キョン、返事をして? ねぇ、キョン・・・。 聞いて、あたしの話を聞いて。 キョン! ねぇ、キョン。 あなたはあたしを裏切らないよね? ハルヒの声がした。 ハルヒが俺の名前を呼んでいる。 どうしたんだハルヒ? 目を開けて起き上がると、そこは色も音も無いただ真っ黒な空間に俺は居た。 見渡すほどの広さも感じられない。ただ黒一色の空間。 足元もフワフワとして、まるで星一つ無い宇宙空間に放り出されたようだ。 俺は確かベッドで眠っていたはずだ。それがどうしてこんな場所に居るんだ? まさか例の閉鎖空間とやらに呼ばれてしまったのだろうか。 なら、ハルヒもこの場所に居るはずだ。どこにいるんだ、ハルヒ。 「ハルヒ!」 ハルヒの名前を呼ぶ。だが返事は無い。 ハルヒの声がして、この妙な空間・・・閉鎖空間だと思ったが違うのか? なら、例の急進派か? 「ハルヒ!おい、返事をしてくれ!ハルヒ!」 もう一度ハルヒを呼ぶ。・・・やはり、返事は無い。 キョン! キョン! キョン! どうして返事をしてくれないの? ・・・・。 ・・・・。 ・・・。 キ ョ ン ! ! 『・・・ョ・・・ン・・・・・キョ・・・・!・・・・ョ・・・』 微かに、だが確かにハルヒの声が聞こえた。やっぱりハルヒはここにいるのか? 「ハルヒーーーっ!!ハルヒ!!どこだ、おーい!!」 大声を出してハルヒの名前を呼ぶ。だが一向に返事は無い。 ・・・どうなっているんだ?ハルヒじゃないなら長門、古泉の誰でも良い。返事をしてくれ。 『 キ ョ ン ! ! 』 突然、この空間全体が揺れるほど大きい声で俺の名前が叫ばれた。 実際、 ず ず ず ず ず ず どっ どっ どっ と辺りが激しくゆれ出した。 ゆれ出した空間の一部が、ぐにゃりと歪む。 それはだんだんと色が付き、ますます歪みを増してゆく。 ぐにゃ その歪みは、だんだんと、ある人間の顔を模してゆく。 「・・・ハルヒ・・・・・・・!?」 空間に浮かんだ歪みは、ハルヒの顔になった。 その顔は笑って、俺を見下ろしている。 呆然とそれを見上げていると、また空間の一部から腕が二本飛び出して俺の体を無理矢理掴んだ。 つ か ま え た ぁ ! 大 好 き よ 、 キ ョ ン ! おわり
https://w.atwiki.jp/c21data/pages/107.html
カッパLG2 名称 サイズ 潜在(開放後) 入手方法 Rank 備考 カッパLG2 S S+ - C-4 LV 重量 コスト HP EN EN回復 歩行制限 飛行制限 歩行 飛行 跳躍 射撃 格闘 物防 ビ防 火防 電防 安定 耐遅 耐凍 1 5.0t 97 600 650 71.0t 71.0t 118 110 91 45 45 60 30 58 1% 1% 30 50