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前ページ次ページゼロの使い魔は魔法使い(童貞) 「信じらんない! なんで私の下着なんか待ち歩いてんのよっ!!! あんた頭おかしいんじゃないの!?」 部屋に戻るとルイズの叱責が始まった。エイジは頭を下げたまま黙って聞いている。 「その分だと……私の上着とかも持ってそうね!!」 「……これのことで?」 エイジの手にはルイズのネグリジェがあった。よりによって彼女のお気に入りのものだった。 「この腐れド変態がッ………」 ルイズは握り拳をわなわなとふるわせて思いっきりエイジの顔を殴った。 エイジはよけることなくそれを受けた。鼻から少しだけ血が出た。 「お嬢さん誤解です。これは好きでもっている訳じゃあありやせん。」 エイジは言い訳を始めた。さっきのルイズの下着も好きでもっている訳ではないらしい。 「自分の"萌"属性にはMPというのが存在しやす。MPというのは、魔法使うための水がめのようなものでありやす。 そのMPを補給するには"萌えグッズ"からパワーをもらって回復しなければなりやせん。 更に、そのMPを回復する"萌えグッズ"は全員が共通するとは限りやせん。」 「……つまり、エイジにとってそれは"萌えグッズ"だったとしても他の魔法使いにはそれが通用しない場合もある…って事?」 「おっしゃるとおりでありやす。 あと、"萌えグッズ"の他にも相手がその魔法使いに対して"萌え"の感情を抱いたらその思念もMPに吸収することが出来ます」 「まああんたにはそれは無理だろうけどね。あんな気持ち悪い格好じゃ」 ピシッと音がしたような気がした。そしてルイズは好奇心でこんな質問をした。 「ねえ……あんたの"萌えグッズ"ってどんなものなの?」 「え」 「ねえ、ちょっと見せなさいよ。それとも何? 何かやましいものでもあるの?」 「そっ、そんなものは だっ、断じてありやっせんっ!!!」 ルイズがエイジの懐に手を入れようとするとエイジは急に慌てだした。 「あるんでしょ」 「ありやせん!」 「あるんでしょ」 「ありやせんったらありやせん!!」 「今なら正直に話せば許してあげるから」 「ごめんなさい。やましいものいっぱいありやす。」 とりあえずエイジは土下座をした。ルイズはそれを呆れた眼差しで見つめていた。 「何度でも言いやすがこれは誤解なんです! 自分はMP補給のために……」 「じゃあそのやましいものって嫌々持ってるの?」 「それは……くっ……お嬢さん、自分をあまり責めないで下さいっ……」 エイジはやましいものの一つである紺色のブルマを握り締めてわなわなと身を震わせた。 翌日 「………以上のような理由から、最強の系統は『風』なのである。『風』というのは全てを薙ぎ払う力がある。 『火』も、『水』も、『土』も、試したことは無いが『虚無』でさえ吹き飛ばすに違いない。いやあそうに違いない!!」 ミスタ・ギトーの講義は生徒からの評判がすこぶる悪い。 自分の属性である『風』を褒めちぎるばかりでなく『火』や『水』の系統の魔法を貶めるのである。聞き分けの無い生徒には力を持ってしてそれをわからせるのだ。 時には生徒に対して魔法をぶつけさせるように命令する。無論その後ギトーが魔法をお見舞いするのだからそんな命令は誰も受けたくは無かった。 「そうだ、今日は試しに君が私に魔法をぶつけてみたまえ。」 ギトーの杖がルイズに向けられた。それを見て、またたくまに生徒が騒ぎ出した。 「おい、ミスタ・ギトーは本気か? あのゼロのルイズだと話にならないじゃないか!」 「ああ、でもルイズのあの爆発を『風』の魔法で跳ね返したらそれはすごいかも。」 「いや、それは流石に無理だろ。」 ざわざわと騒がしくなってきた教室内をギトーが一喝して静めさせた。 そして杖をルイズではなくその隣にいたエイジに向けられた。 「勘違いしているようだが、私の相手をするのはミス・ヴァリエールではない。その使い魔だ。」 ざわめきがいっそう大きくなった。無論ルイズはこのことに対して抗議した。 「ミスタ・ギトー! 私の使い魔はあなたの戯れの相手ではないですわ!! お断りさせていただきますわ。」 「ほう………では代わりに君が私の相手をしてくれるのかね? 私はどちらでもいいのだが」 ギトーは杖をルイズのほうに向けた。それはいつにも増して殺気立っているように感じたが、ルイズは臆することなくこう答えた。 「望むところよ。本当の魔法の使い方を教えてあげるわ。」 ルイズは杖をとった。ギトーの顔がにやりと歪んだ。 「言うねぇ………それでこそ誇り高きトリステイン魔法学院の生徒というものよ。 まあその態度は教育せねばならぬ。私も教師らしいところを皆に知らしめなければならないからね。」 一触即発。生徒たちが慌てて机の下に隠れ、戦いの火蓋がきって落とされようとしたときに――― 「お待ちになってください。」 エイジの凛とした声が教室内に響いた。ルイズもギトーの思わず彼のほうに注目した。 「お嬢さんの危機とあれば魔法を使わないわけにはいきやせん………」 エイジは汗だらけの右手を見つめて、そう答えた。 「そうかそうか。実のところ私も魔法を使ってミス・ヴァリエールを傷物にしてしまうのではないかと心配しててねえ……… 君がやる気になってくれて私も嬉しいよ。」 そんなことを抜かしながらギトーは杖を剣のようになぎ払った。 「パピコン」 エイジはステッキを取り出すと、メイド服に変身し片腕でギトーの攻撃を跳ね返した。 「ば、馬鹿なっ!!! 気合で跳ね返しただとっ!!!」 動揺するも杖を握り締めるギトー。しかしもう遅い。彼の呪文はすでに始まっていた。 「ロンリー・ラブリー・シンメトリー・プックンジップで・ロリポップ!!」 今回は一人キャイ~ン、一人だっちゅ~の、一人敬礼、締めにキスというコースだった。 そしてこの間ギトーはエイジの動きから目を離すことができず、 「キ…キレイだ……」 そういい残して爆発した。そのときに見せた満面の笑みがルイズが見た彼の最初で最後の笑みだったことを付け加えておく。 「あれ………?」 生徒たちが気づいたときには半壊してしまって青空が見え隠れする教室と汚れた教室を黙々と掃除をしているルイズ。そして、 「ミスタ・ギトーは杖の暴発で爆発してしまい意識を失われてますわ。」 消し炭になった教師がいた。 「はあっはあっはあ………はあっ」 エイジは一目散に駆け出して着替えなければならなかった。こんな姿を見られたら自分自身が死んでしまう。 自分自身が死なないためにもこんな姿を見られるわけには……… 「あ」 女性と目が合ってしまった。固まっているエイジをよそに彼女は何事もないかのように通り過ぎていった。 (ひょっとして俺のことが見えてなかったとか………? だったら嬉しいんだけど………) 彼はこのことを誰にも話すことはなかった。当然、エイジは彼女がその時自分の姿を見てにやりと笑っていたことに気づいていなかったのだ。 「なかなかやるわね、エイジ。でもね………」 彼女はこっそり魔法のステッキを取り出し、妖しげにに微笑むと 「あまり深淵に突っ込んじゃだめよ。ふふふふふ………」 ミス・ロングビルは一人、そんなことをつぶやいた。 さらに翌日 シエスタは一昨日と同じ時刻に水洗い場に向かった。ミス・ヴァリエールの使い魔であるエイジに一昨日の決闘の事について話を聞くためだ。 エイジが決闘相手であるギーシュを半殺しにしたという噂は耳にしたのだが具体的にどのようにして勝ったのかは誰も知らないのである。 更に昨日は教師であるギトーを意識不明にさせたらしいし、わからないことだらけなのである。 そして周りの話によるとエイジとルイズは一昨日の事や昨日の事に関して堅く口を閉ざしたままだった。 なのでエイジに直接聞いてみることにしたのだ。 程なくしてシエスタはエイジの姿を発見したので声をかけようとした。が、 「………」 エイジは魔法学院の制服を見つめながらあたりをきょろきょろと見回していた。 シエスタはとっさに隠れて様子を見ることにした。 使い魔であるエイジはご主人様であるルイズの下着等を洗うことも要求された。……だがそれは一昨日までの話だ。無論シエスタはこの事を知らない。 誰もいないことを確認すると、エイジは自分の衣服を脱ぎだした。 「お嬢さん………」 そしてエイジは持ってきた小さな制服に袖を通し、入りきらなかったおなかの筋肉の部分を愛しげに撫で回した。 「!!!!!!!!」 シエスタは急いで目を背け、自分で自分の口をふさいだ。そうでもしないと大声で叫びかねなかったからだ。 (見なかったことにしよう………でも出来るかな?あんなに強烈だったのに。なんか夢に出てきそうだわ………) 女子の制服を着て至高の気分に浸っているエイジの嬌声が聞こえてきたが書くに耐えないのでここでは割愛する。 「ふぅ………」 すっかり満足したエイジは制服を懐にしまい、歩き出した。 (に、逃げなくちゃ………!) 抜き足差し足忍び足 シエスタは昔おじいちゃんに教えてもらった歩き方でこの場から離れようとした。が、 「「あ」」 完全に目が合ってしまった。二人とも足がすくんで逃げ出すことができなかった。 エイジは何とか言葉を紡ぎ出そうとする。 「さっ、さっきのはっ、その………」 しかしエイジが言い訳する前にシエスタが口を開いた。 「いや、私はなにもみてないといいますか。もし仮に見てたとしても私はそういう趣味に偏見とかは持ってないですし、 だからここで見たことは何も言いませんし、ただ人の制服を勝手に盗んでするのはどうかと思いますけど、 とにかく! 私は見てないですからこれで失礼します!」 シエスタはそこまで早口でまくし立てた後にあっという間に走り去ってしまった。 「………」 エイジは引きとめようとしていた右手をぎゅっと握り締めてじっと見つめていた。 拳に一粒の涙が落ちた。 結局シエスタに一昨日の事や昨日の事については聞かれることはなくなったためエイジは助かったといえる。 シエスタとのフラグは完全に折れてしまったが。 前ページ次ページゼロの使い魔は魔法使い(童貞)
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第二話 洗濯する戦士 ルイズはこの使い魔のことが気に入らなかった。名前もそうだし、部屋に帰って話を聞いても 魔法とは何だ? ネオアルカディアは? 何でこんなに自然が? エリアゼロはどうなったのか?(ここでゼロという単語が出てきてもっといやになった) と相変わらず訳の分からないことを言い出し、 しまいには自分は違う世界から来て、そこには月もひとつしかないとか言い出した。 「もういいわ、あんたが頭のおかしい魔法も知らない田舎ものの平民だってことは分かったから。」 「平民?俺は人間じゃない、レプリロイドだ」 さすがにうんざりしてきた。魔法にけちをつけまわりの草木にけちをつけ月の数にけちをつけ、さらにゼロという名前で、 おまけに人間ということにまでけちをつけるのかこいつは。 「なにいってんのあんた。鏡見たこと無いの?いくら頭がおかしくてもそれぐらい分かるでしょう」 「俺は人型のレプリロイドだ。」 「そもそもレプリロイドってなによ?ぜんぜん訳わかんない。」 「いわゆるロボットといったほうが分かりやすいか。」 「どっちにしろわかんないわよ」 「なら、動く人形のようなものだ。」 「は?馬鹿にしてるの?人みたいによく動く人形なんてそうある分けないでしょ! そもそも人と人形の区別ぐらいつくわよ! もういいわ、あんたがまじめに話すつもりの無いのは分かったから! いいから本題に入るわよ。今からいうことをよく頭に入れなさい!私はあんたを召喚したご主人様なの、いい!」 「召喚?俺を召喚してどうしようっていうんだ?」 「もちろん使い魔として使えてもらうためよ。」 「用はお前のために働けということか。で、何をさせようって言うんだ?」 案外こいつは反発もせずに聞いてきた。やはり素直ではあるのかもしれない。 「使い魔の仕事といえば、まず私の目となり耳となることね。じゃあやってみましょうか」 ルイズはしゅうちゅうした。 さいのうがたりない。 なにもおきなかった。 ……何か聞こえたが気のせいだろう。自分は大器晩成なのだ。才能が無いわけじゃない。 そんなことを思いつつルイズは話を続けた。 「うーん、たまたま、いい、たまたまよ、うまくいかないみたいね。 ほかに秘薬の探索とかだけど、あんたそういうのって分かる?」 「分からん」 「っでしょうね。後は私の護衛だけど、まあ平民のあんたじゃ」 「わかった」 平民のくせに何を言うのかこいつは。鎧を着けているし傭兵なのかもしれないが 所詮平民がメイジに勝てるわけも無い。 「俺は戦うことしか能の無いレプリロイドだからな。お前を守れというのならそのために力を貸そう」 「……もういいわ、あんたが訳の分からないことしかいわないのはよく分かったから。 それよりも!おまえ、じゃないでしょ!いい!私を呼ぶときはごsy」 「分かった、ルイズ」 「じんさ……、ま、まあいいわ。それとせめて身の回りの世話をしなさい。掃除とか洗濯とか」 ルイズはゼロが護衛として戦えるということをまったく信じなかった。あまつさえ使用人のように扱った。 「わかった」 が、それにもゼロは素直に従った。 「じゃあ今日はもう遅いから着替えさせて」 そういうとなにも言わずルイズを着替えさせた。 「それと服はちゃんと洗濯して、朝はちゃんと起こしなさいよ。あとあんたはそこで寝なさい」 と床をさすとゼロはなにも言わずそこに行き壁にもたれた。本当に素直だ。 が、少し気になる。平民が貴族に従うのは当然とはいえいきなり呼び出されたのだ。 帰りたいと思ったりはしないのだろうか? 「ねえ、あんた、帰りたいとか思わないの?」 ふと、口に出ていた。 「……向こうでの戦いは終わった。もう俺にできることは少ない。 ここで俺を必要とするのならここに残ろう。かまわないか?」 ルイズは考える。はっきり行ってこいつは訳のわかんない平民だし名前はゼロだし正直こいつが使い魔なんていやだ。 しかしさしあたっては使い魔がいないと進級できるかも分からないし。 「まああんたはとりあえず必要よ、私のために働いてもらわないと困るし。 まあどっちにしろ戻す魔法なんて聞いたこと無いけど」 「そうか」 そういうとゼロは動かなくなった。 本当に少しも動かないので少し気になったが召喚したときもそうだったし気にしないことにした。 それより、状況を説明させたり質問をしてきたとき以降はあまり喋らなかったなと思い、 こいつ無口なのかなと思いながらルイズは眠りについた。 翌日ゼロは洗濯物を持って歩いていた。が、洗濯場が分からない。ゼロは人影を見つけると声をかけた。 「おい」 声をかけられた少女、シエスタは困惑していた。 女子寮でいきなり男、それも鎧兜で武装した男に声をかけられたのだ。 「ええ、あ、あなたは?」 「俺はゼロ、ルイズの使い魔だ」 それで思い出す。確か昨日人が召喚されたとか言っていたはずだ。 「あ、申し訳ありません、私はここでメイドとして奉公させていただいてます、シエスタです。宜しくお願します。 それで、どういう御用でしょうか?」 「洗濯場を探している。場所を知らないか?」 「ああ、それならこちらになります。案内しますのでついてきてください」 「感謝する」 ゼロは洗濯場につくとすぐに洗濯を始めた。 かつても戦いが無いときは薪割りに草むしり(ゼロ4ミニゲーム参照)といったことをやっていたのだ。 このような雑用をすることに抵抗は無かった。 エネルギーの節約のため原始的な方法に頼ることも多かったためこの世界でも洗濯に難儀することも無い。 洗濯を終えるとシエスタと別れゼロは部屋へ戻っていった。 「おい、起きろ」 「うん……おはよって誰よあんた!……ってそういえば私が呼んだんだったわね。じゃあ着替えさせて」 そうして着替えを済ますとルイズは食事のために部屋を出た。 そしていやなやつに会った。 「あら、おはようルイズ」 「…おはよう。キュルケ」 「朝からしけた顔ねえー。で、それが噂の使い魔?」 「……そうよ」 「あっはっは!ほんとに人間なのね!すごいじゃない! 平民を呼んじゃうなんて、 ほんとすごいわ。さすがねー」 「う、うるさいわね!」 そしてキュルケは、ゼロのほうを見やる。。 「あら、こうしてみると意外といい男ね。特にその目が素敵。ねえ、あなたの名前は?」 ルイズはしまったと思った。名前なんて簡単に話題に上るようなことだ。 が、もう遅く 「ゼロだ」 と答えていた。その後も俺はレプリロイドだとか行っていたがキュルケはもう聞いてはいなかった。 「ゼロ?ほんとに?あっはっは!すごいじゃない! ゼロのルイズがよぶにはぴったりじゃない。 大成功ね、よかったわねぇルイズ」 どうしてなにも手を打っておかなかったのか?偽名でも名乗らせればよかったことじゃないのか。 が、もう遅い。いまさらそうしたところでキュルケがうれしそうにしゃっべってまわることだろう。 「あははっ、ああそうだ。あたしも昨日、使い魔を召喚したのよ。さあ、おいでフレイム。 キュルケが呼ぶのに答えて、部屋から赤トカゲ現れる。 赤く大きい体、燃える尻尾。ゼロは疑問を持った。 「こいつは生物なのか?」 「火竜山脈のサラマンダーよ~、好事家に見せたら値段なんかつかないわよ? こういうのこそ使い魔にふさわしいわよねぇ~」 「何よ、あてつけのつもり!」 その後もルイズとキュルケは騒いでいたがゼロは別のことを考えていた。 ルイズの話ではこの世界には科学が無い。強力なレプリロイドやメカニロイドも存在しない。 だがこのような生物が代わりに存在する。 もしそれらを敵に回すのなら今まで経験したものにも劣らない戦いになる可能性もある。 もっとこの世界について知らなければ、そう思った。 その後、食堂でルイズはゼロに対し、名前がゼロなのが気に食わないというだけの理由で、 粗末な食事を出すも 「俺はレプリロイドだ。食事は必要ない」 といわれ、 「なに強がってんのよ!いいわ、そのつもりならもう頭下げるまで一切食事抜きだから!!」 とさらに荒れることになった。
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白銀と亀な使い魔-1 亀と白銀な使い魔-1 白銀と亀な使い魔-2 亀と白銀な使い魔-2 白銀と亀な使い魔-3 亀と白銀な使い魔-3 白銀と亀な使い魔-4 亀と白銀な使い魔-4 白銀と亀な使い魔-5 白銀と亀な使い魔-6 白銀と亀な使い魔-7 白銀と亀な使い魔-8 白銀と亀な使い魔-9 白銀と亀な使い魔-10 白銀と亀の使い魔-11 白銀と亀の使い魔-12 白銀と亀の使い魔-13 白銀と亀の使い魔-14 白銀と亀の使い魔-15 白銀と亀の使い魔-16 白銀と亀の使い魔-17 白銀と亀の使い魔-18 白銀と亀の使い魔-19 白銀と亀の使い魔-20 白銀と亀の使い魔-21 白銀と亀な使い魔外伝 『亀ナレフは平凡無事に憧れる』 亀ナレフは平凡無事に憧れる-1
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前ページ次ページゼロの使い魔・ブルー編 「待て」 その言葉に、食堂が静まり返る―…と言うことはなく、 騒がしいままではあったが、その声は届いたようだった。 「……何だね君は」 ギーシュは顔を歪め、不機嫌な表情――顔が腫れているので、 口調からの推測だったが――と、不機嫌な口調で返した。 それに対しても平静を保ち、ブルーは言う。 「誰でも良いだろう」 「……そうか、君はたしか『ゼロ』のルイズが呼び出した平民だったな? 平民が僕に何のようだ」 「お前が悪い」 いや、実に簡潔な発言だった。 解りやすく、また同時に間違っていなかったため、 周囲の者達もその言葉に乗り、ギーシュを笑い始めた。 「そうだギーシュ!お前が悪い!」 「二股をかけてたのはお前だからな!」 「恋人が居るだけで許せんのに二股をかけるとはどういう事だギーシュ!?」 一人だけ暗い感情を隠してないものが居たような気もするが。 平手打ちを喰らい、華麗な裏拳を決められ、 周囲から笑われたギーシュは、瓶を拾っただけのメイドより、 自分が笑われる原因となったこの生意気な平民に怒りの矛先を向けることにした。 「君は貴族に対する礼儀を知らないようだな?」 「知った事じゃないな」 ブルーがそう返すと、 ギーシュは芝居がかった仕草で続ける。 こういうときでさえギーシュは格好を付けることを忘れない。 それは賞賛に値することだとは思える。 「フン、ならばこの僕が君に礼儀を教えてあげよう。 ヴェストリの広場に来たまえ!そこで平民と貴族の差を示してやる」 「別に構わん」 そう言うと出口へと歩き出す。 ギーシュの友人達がその後をついて行く。 震えていたシエスタが、暫く経ってから言う。 「あ、あなた……殺されちゃうわ。平民が貴族に逆らったら……」 「大丈夫だ」 そう言ったものの、シエスタは青白い顔をしながら走り去ってしまった。 それと入れ違いになるように、ルイズが近寄ってくる。 「ブルー!何してんのよ!?」 「……どうもヴェストリの広場とやらに行かなければいけないみたいだが」 相変わらず平静を保つブルーとは対照的に、 ルイズは激昂しているようだった。 「そうじゃなくて!何で決闘の約束なんてしてるのよ~!」 「決闘の約束だったのか?……まぁ、問題はないな」 そこで初めて決闘の約束をしたことに気付いたらしい。 その様子を見て少し呆れながらもルイズは続ける。 「あのね!……ちょっとこっち来なさい!」 途中で少し逡巡しながらも、ルイズはブルーの手をとって食堂から連れ出した。 間違いなく人の目が無い自分の部屋まで来てから、 ルイズは話し始める。 「……まぁ、この際だから決闘の約束の事には何にも言わないわ。 だけど、どうやってギーシュと戦うつもり!?あれでもメイジよ!」 「術を使えば――」 「ほいほい使うなって今朝方言ったでしょ!」 「……そうだったな」 「……どうするのよ」 二人とも黙り込む。 結構長い間沈黙を保っていたが、そのうちルイズが言う。 「今なら謝れば、許して貰えるかも」 「何で謝るんだ?」 「……それはそうだけど、謝らないと許してはくれないわよ」 その言葉を受けて、考え込むブルー。 またしばらくの時間が過ぎる。 が、ブルーは突然何かを閃く。 「要するに術を使ってないように見せれば良いんだな?」 「……え?そんなこと出来るの?」 「やり辛いことは確かだが、出来る筈だ」 ブルーは自信というよりは確信を持った口調で言い放った。 「諸君!決闘だ!」 ギーシュが両手を広げて叫ぶと、周囲から歓声が帰ってくる。 尚、顔はすでに治療済みである。 打撲ぐらいなら案外簡単に直せるのだろう。 「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの使い魔だ!」 歓声に答えて、薔薇の造花を振ったり、 手を振り返しているギーシュに比べ、 ブルーは非常に落ち着いていた。 一通り歓声に答え終わったギーシュがブルーの方に向き直ると、 周りの観客にも聞こえるように語り始めた。 「まずは逃げずに来たことを褒めてやろうじゃないか、平民」 「逃げる必要もないな」 「……ふん、そんな口を利けるのも今の内だ!始めるぞ!」 ギーシュが薔薇の造花を振ると、 薔薇の花びらが宙に舞い、一体の女戦士の形をした銅像となった。 それがブルーの前に跪く。 「僕はメイジだ、だから当然魔法を使って戦う。 まさか文句は無いね?」 その言葉に応えるように、跪くように座っていたその銅像が立ち上がる。 「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。 僕が青銅のゴーレム、『ワルキューレ』が君の相手をしよう」 それに対し、ブルーは右手を前に突き出し、言う。 「そうか、なら俺は――」 ~~~~ 「良いかルイズ。 使うのはたった二つの術だ。『剣』と『金貨』」 「……何よそれ?」 「見れば解る」 ~~~~ 「俺は手品師だ」 と言って、何も持っていなかった右手に『金貨』を現す。 その言葉と、その『金貨』を見て、ギーシュは思わず言ってしまう。 「……は?」 「だから手品を使って戦う。問題はないな?」 そして、今度は『金貨』を消してみせる。 周囲が黙り込む。 そして、次の瞬間には笑い出す。 「ふ……はは、あっはっは!」 「おい聞いたか!手品でメイジに挑むらしいぜあの平民は」 「こいつは笑えるな!」 ルイズと、後二人……いや、四人だけが冷静に見つめていた。 ギーシュはと言うと、馬鹿にされたと思ったらしい。 「ふざけるのもそこまでだ!」 と言い、ワルキューレをけしかける。 それに対し、ブルーは両手を服の内側にしまい込む。 次の瞬間、笑いが一気に止まる。 手品を使って戦うといった平民は、懐からアホみたいな量のナイフを取り出した。 「このナイフの束からどうやって逃れる?」 それにしてもこのブルーノリノリである。 ともかく、ブルーはその『剣』を全てギーシュに向かって投げつける振りをする。 実際は投げている振りをしているだけで、『剣』の力で飛ばしているのだが。 自分に向かってくるナイフを見て、ギーシュは叫ぶ。 「ワ、ワルキューレ!」 青銅のゴーレムが重そうな外見にそぐわぬほど俊敏な動きをみせ、 ナイフを身体で受け止める。 それはブルーが『剣』を投げるのを止めるまで続いた。 ギーシュは冷や汗をかきながらも、続けた。 「は、はは……少しは焦ったが、所詮は僕のワルキューレの敵ではないな」 そして、再び薔薇を振り、6体のワルキューレを作り出す。 これで既に作られて居たワルキューレを含め、7体となった。 「……だが、剣を使うとは、どうも本気のようだね! なら僕も本気で相手をしてあげようじゃないか! 七体全てのワルキューレを出そう!」 6体のワルキューレが、ブルーを囲むように近づいてくる。 一体はギーシュの近くに居た。 ナイフによる飛び道具を警戒しているのだろう。 ブルーも流石に焦り始める。 『剣』はギーシュに当たれば間違いなく致命傷を与えるが、 金属で出来たこのワルキューレとか言うゴーレムに対しては効果が薄い。 それが七体。ギーシュへの直接攻撃も警戒されている。 絶体絶命という奴であった。 (他の術を使えば――) が、辺りを見回してみる。 ワルキューレを全員倒せるような術では、周囲にいる生徒達にすら死者を出すだろう。 「アカデミー」とやらの事を抜きでも、それは出来そうにない。 一体一体倒していったとしても、途中で術力が切れそうである。 ワルキューレを一撃で倒せるような術では、術力の消耗が大きい。 青銅の拳に殴られ、吹き飛ばされる。 「ぐっ……」 倒れていると、近い位置にいたワルキューレが追撃をかけてきた。 ゴーレムの足が、ブルーの左腕の骨を踏み砕いた。 「……ッ!」 激痛に耐えかねて転がるが、結果的にそれで距離が取れたようだ。 だが、状況が好転したわけではない。 ギーシュは勝利者の余裕をたっぷりと含ませて言ってくる。 「ふん、不遜な口をきいていた割には大したことはなかったね。 もう終わらせるとしよう!」 ワルキューレ達が、一斉にブルーへと殺到した。 「オールド・オスマン」 扉の向こうから、ミス・ロングビルの声が聞こえてくる。 「なんじゃ?」 「ヴェストリの広場で、決闘が行われているようです。 大騒ぎになっていますが、生徒達に邪魔されて止めることが出来ません」 それを聞いて、オスマンは呆れと嘆きを表へ出した。 「全く、あの馬鹿共が。 暇があるならもっと有意義なことをしろってもんじゃ。 で、誰が暴れてるんだね?」 「一人はギーシュ・ド・グラモンです」 オスマンは記憶の糸をたどり、顔と名前を一致させる。 「あのグラモンの所の馬鹿息子か。 どうせ女がらみのトラブルじゃろ。で、相手は誰じゃ?」 「それが……メイジではなく、ミス・ヴァリエールの使い魔のようなのです」 オスマンは、隣にいたコルベールの方を向いた。 コルベールもまた、こっちを見返していた。 思うところは同じだったらしい。 外からの声が続けてくる。 「決闘を止めるために、『眠りの鐘』の使用許可を求めていますが……」 その声に対し、オスマンは即座に返した。 「アホウ。子供のケンカ如きで秘宝を使ってどうするんじゃ。 放っておきなさい」 「わかりました」 ミス・ロングビルが去っていく足音が聞こえた。 オスマンは再びコルベールと顔を見合わせると、杖を振った。 壁に掛けられた鏡に、広場の様子が映し出される。 ルイズは不安だった。 不安は、自らの使い魔が死にかけていると言うことだった。 どう考えてもそれが正しい。 しかも、何故か術を使おうとしない。 死にかけてまで、術を使わない理由にはならない。 自らの初めての成功の証が、消えてしまうことがこの上なく恐ろしかったのだ。 なので、目を閉じていた。 が、突如走った閃光が、閉じていた彼女の目を開かせる。 そこには、光り輝く剣を片手で構える使い魔の姿があった。 ブルーはある一つのことを閃いた。 ここに来てからというもの、やたらと閃いているような気がするが、 それは今はどうでも良い。丁度良い術があったのだ。 大規模ではなく他人を巻き込まず、 ワルキューレ達を一撃で倒せる訳ではないが、 防御も兼ね備えた術。 更に良いことに、術を使っているとは思われづらい。 左手は折れているようだったが、右手は動かせる。 問題はない。 フラッシュボムを上に投げる。 ここに来たときに大したものは持っていなかったが、 これはあった。 「《光の――」 詠唱を始めると同時に、閃光が走る。 その閃光を目を閉じたブルーは見る事はなかったが、 周囲の観客や、ギーシュの目を眩ますことは出来たようだ。 「―剣》!」 振り上げた右手に、《光の剣》を作り出す。 閃光によって、彼らは目を閉じた。 が、暫くして閃光は収まったことを知ると、彼らは目を開けた。 ボロボロにやられていた平民が、また剣を持っていた。 どうやらまだやるつもりらしい。 同じように閃光から立ち直ったギーシュが、芝居がかった口調で言う。 「……ふふ、褒めてあげよう。ここまでメイジに刃向かうとは、むしろ賞賛に値するね。 だが、もうろくに動けないだろう」 そして、再びワルキューレ達を操り始める。 ワルキューレ達が再び、ブルーめがけて突撃する。 (……なんだ?) ブルーは、自らの身体の異変を感じ取っていた。 身体が軽い。腕の痛みを感じない。 今、自分に襲いかかろうとしているワルキューレ達が遅く見える。 《光の剣》にはこのような効果はない。 だが、取り敢えず今は考えることは止め、目の前のゴーレムに向き直った。 身体を感じたままに動かす。 ワルキューレの拳を回転してかわし、そのまま斬る。 次に来たワルキューレを袈裟切りにする。 そして、返す刃の逆袈裟切りを身体ごと回転して繰り返し、残りの4体を切り捨てる。 ギーシュの眼が、驚愕に見開かれた。 「わ、ワルキューレッ!」 一瞬のうちに6体のワルキューレを斬られたギーシュが、 薔薇を振って巨大な剣を作り出し、残り一体となったゴーレムに持たせる。 ブルーはそれを見て、高く飛び上がった。 自分でも信じられないぐらい、高く飛んだので驚いたが、 落ち始めると、落下の力も加えて剣を振り下ろす。 迎撃する形で剣を振り上げたワルキューレを、大剣ごと縦に真っ二つにし、 その後剣を横に一閃し、ギーシュ……の持っていた薔薇だけを散らした。 腰を抜かして尻を付いたギーシュに、 ブルーは剣を突きつけて言った。 「まだ続けるか?」 その場に居た、本人を含めた誰もがギーシュの敗北を認めた。 前ページ次ページゼロの使い魔・ブルー編
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授業が始まる。やっぱりミキタカいないし。あいつ自由すぎ。 モンモランシーとギーシュもいないみたいね。どこでいちゃついてるのかしら。うらやまいやらしいわね。 「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですね」 それは意見の分かれるところだと思いますシュヴルーズ先生。 「おやおや変わった使い魔を召喚したものですね、ええと……」 顔を伏せる生徒複数名。変わった使い魔だらけでシュヴルーズ先生がいじる相手に困ってる。 何あの蛙みたいなの。マリコルヌの? ちっさ。しょぼっ。後で笑ってやるの決定ね。 キュルケ誇らしげだけどあんたなんか実質呼んでないのと一緒じゃない。偉そうに胸張って。わたしに分けるか触らせるかしなさいよ。 むっ、眼鏡の横に浮かんでるちっちゃなドラゴンがこっち見てる。喧嘩売ってるのかしら。睨み返しておこうっと。 「あれあれ、台車で運ばれてるやつ。あの岩に埋め込まれた人間みたいなのは何?」 「岩に埋め込まれた人間なんじゃないの」 「そこでうごめいてる緑色のバラバラ死体は何?」 「緑色のバラバラ死体に見えるわね」 「なんだ。ルイチュってばなんにも知らないのね」 くっ。屈辱。皆してわけ分かんないモンばっかり召喚しないでほしいわ。グェスがまともに見えてくる。 「今から皆さんには土の系統の基本である『錬金』を覚えてもらいます」 シュヴルーズ先生がルーンを唱え、杖を振るう。ただの石ころがピカピカ光る真鍮に変化した。 「ゴ、ゴ、ゴ、ゴールドじゃない! ゴールド! ゴールド!」 どこの馬鹿かしらねうるさいったらないわと思ったらうちの馬鹿だった。 「グェスちょっと静かになさい」 「だってゴールドじゃないゴールド! あのババァ金作った!」 「ババァが作ったのは金じゃなくて真鍮! そんなに驚くようなことしてないの!」 「ミス・ヴァリエール! 授業中の私語は慎みなさい!」 怒られた。グェスのせいだ。 「おしゃべりをする暇があるのなら……」 シュヴルーズ先生とわたしの視線が交錯した。先生が一つ頷き、わたしが二つ頷き返す。 「それではミスタ・マリコルヌ。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」 台詞の前半と後半でつながりが悪いと感じた人も多かっただろう。 指名されたマリコルヌをはじめとして、皆が腑に落ちない顔をしている。 それでも文句を言わないのは、わたしが呪文を使えば何がどうなるか知っているから。 今年初めて担当になったシュヴルーズ先生も知ってるところを見ると、かなり有名になってるみたいね。 気のせいかわたしの見せ場を一つ無くしてしまったような……気のせいだといいんだけど。 「ゼロのルイチュだから気ぃ遣ってくれたのね。あのババァ、けっこういいやつじゃん」 「……今度ゼロって言ったら食事抜きだからね」 グェスに言われるまでもなくガックリきたけど、わたしは知らなかった。 今日という日はまだまだ終わらない。災厄がてぐすね引いて待っている。助けて。 昼食。授業に出ていなかったくせして堂々と座ってるミキタカ。だから自由すぎ。 「ルイズさん。自分の中にいる別の存在を感じたことはありませんか。その影響を受けたことは?」 ああ。こいつってちょっとした歓談の話題もこういうものしかないのね。次からは手招きされても遠くに座ろう。 「本来の自分にないはずの傾向はありませんか。ちょっとした趣味嗜好、なんでもかまいません」 ぺティはニコニコ顔でご主人様を見ている。この主人にして使い魔あり。 「外に出ないよう隠しているものはありませんか」 あったって言えるわけないでしょ。 わたしはね、生まれてこのかたずっとむっつり助平で通してるの。誰かの影響なんか受けてないの。 自分の中にやりたい盛りの犬畜生でも抱えてるっていうのかしら。失礼な話よね。 「ねえねえ、あたし達の他にも使い魔いるよ」 ナイスグェス。話題変えよう話題。 グェスの指差した先では巨大な鍋……いや、釜かな。大釜が動いていた。 「あれは使い魔じゃありませんよ」 「使い魔以外の何にも見えないけど」 「あれは私の兄です」 ……血か。 昼食終了。お腹いっぱい。部屋に戻ろうとしたら呼び止められた。 「ルイズさんと私は皿洗い。グェスさんはデザートを配ってください。老師は食材の運び込みをお願いします」 「……なんですって?」 「ルイズさんは皿洗いですよ」 「何が?」 「老師とグェスさんの分の食事をもらいましたから、その御礼です」 貴族であるわたしに皿洗いをしろですって! なんて怒鳴りつける選択肢もあったかもしれないんだけど、なぜかわたしは厨房でお皿を洗っている。 ここんとこ説得されることに慣れてるってのもあるけど、それだけじゃない。 なぜか分からないけどあまり抵抗無いのよね。グェスから言われたことがまだ頭に残ってるのかな。 酌が無いだけマシだなんて思っちゃうんだけど、わたしの前世は酌婦でもしてたんだろうか。 ぺティは年寄りにあるまじき体力で荷物を運んでる。 わたしは黙々と食器を洗っている。 グェスもそれなりに頑張ってるんだろう。貴族に喧嘩売ってたりしなきゃいいけど。 で、ミキタカも隣で皿洗ってる。シエスタと楽しくおしゃべりしながらね。なんでこいつばっかりいい思いしてるのよ。 楽しそうに話するもんじゃないわよ。グラモンの男は口をきくだけで子種仕込むのよ。 「ねえシエスタ」 ミキタカとばっかり話してる。まるでわたしがお邪魔虫みたいじゃないの。ええい、だったらこっちから話しかけてやる! という決意の元話しかけたらそれだけでびっくりされるルイズマジック。何もそんな顔しなくても。 「あの……ミス・ヴァリエール、なぜ私の名前を?」 ……隠れ巨乳に注目して名前覚えてたなんて言ったらまずいよね。 「メイドの名前を覚えていることがそんなにおかしいかしら」 「も、申し訳ありません!」 なんでそんなにビビるのよー。別に怒ってないんだってばー。皿洗いの手ぇ止めてまで怯えることないってば。 「どうかお許しください……ミス・ヴァリエール」 そんな子犬みたいな目で見られてもなあ。身をすくませるシエスタに背徳的なものを覚えるけど、さすがにねぇ。 メイドの午後ワールドだったらすごいことしちゃうけど、ここ現実だし。しかもアウェーだし。 コック達の視線が柔肌に突き刺さる。いじめてるわけじゃないんだってのに。 「シエスタさん、ルイズさんは怒っているわけではありませんよ」 うわ、ずるっ。何よそのフォローのタイミング。こいつはそうやっていいとこ持ってくわけね。 ああ、シエスタの目。王子様を見る目。コックの人達がわたしを見る目……こわっ。何この落差。 何よ何よ、みんなでわたしを悪者にしちゃってさ。わたし抜きで勝手によろしくやってればいいじゃない。 「……お皿洗うの飽きた」 「そうですか」 「デザート配る方がいい。グェスと交代してくる」 いじらしいわたし。ただやめるだけじゃないあたりが成長してる証よね。自分で言ってて空しいけど。あーあ。 厨房ではちょっとしたアクシデントが起きていたけど、食堂ではちょっとどころじゃないアクシデントが起きていた。 今日のわたしは本当に裏目裏目。今日だけじゃないかもしれないけど、深く考えると死にたくなるから考えない。 メイド達が隅で震えている。生徒達は北の壁際を中心に、距離を保って半円状に囲んでいた。 そこから一人だけ抜け出てる子が……あれモンモランシーかしら。 てことはあの傍らにいるのが使い魔? あれが? 蛙って聞いてたけど……あれ蛙? 気持ち悪いことは間違いないけどねぇ。 「いい加減にしてギーシュ! いつまでそうやっている気なの!」 「お嬢様、我々は大変に目立っているようです」 「うるさい!」 懸命な呼びかけなんだけど、相手が大釜じゃ気の毒な人以外の何者にも見えない。 「うるさいのは君だモンモランシー! 君だけじゃない! 皆そうだ! 近寄るな! ぼくに近寄るな!」 うわ、ド修羅場じゃないの。 「そんなことじゃ友達いなくなるよ、ねっ」 「うるさああああい!」 大釜の中で怒鳴ってるもんだから、わんわんと響く響く。 グェスグェスグェス……あ、いたいた。物凄い勢いで野次馬の中に溶け込んでる。 「ちょっとグェス。これどうしたの」 近寄るなり、グェスはわたしの鎖を掴んだ。どんだけ寂しがりやよ。 「いやわかんないだけど。あの釜の中覗こうとしたヤツがいたらしいよ。で、ミッキー兄がキレチャッタってわけ」 ミッキー兄の部分につっこみたいけど今は放っておくことにする。 「だいぶアルコール入ってるみたいよ。ほら」 大釜の脇にはワインの瓶が二本、空になって転がっていた。 まさか一人であれ全部空けたってわけじゃないでしょうね。そんなやつ激昂させたらヤバイんじゃないの。 「近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな誰も近寄るなァァァ!」 うわ……あれなんだっけ。ワルキューレだっけか。 「スッゲェ! ねえ、あれも魔法?」 「魔法以外でできるわけないでしょ」 こんなとこでゴーレム呼び出すなんて、完全に判断能力失くしちゃってるよね。 誰か先生呼んできた方がいいんじゃないの。それとも肉親に説得させるためミキタカ呼んでくるか。 「やめなさいギーシュ! 私の言うことが聞けないの!?」 待てよ……ミキタカを呼ぶ? またあいつにおいしいとことらせるってこと? 「お嬢様、その説得は逆効果でございます」 これは何か予感的なものを感じますでございますよ。わたしの見せ場にできるんじゃないかな。 「うるさい! ぼくに命令するな! どうせ死ぬんだ、もうどうなったってかまうもんかッ!」 ここで今日一日の帳尻を合わせる、と。いいね、これでいこう。 「待ちなさいギーシュ! 狼藉はそこまでよ!」 進み出た勇敢な美少女に集まる視線。ふふっ、今日のヒロインはわ、た、し。 「これ以上暴れたいのならわたしが相手になるわ!」 モンモランシーに小さくウインクをして、本気で傷つける意思が無いことをアピール。取り押さえればいいのよ。 「うるさいゼロのルイズッ! そんなに死にたいなら君から相手してやる!」 ワルキューレが武器を構えてこちらへ向いた。ふん、望むところよ。わたしの爆発なめるなっていうの。 「いくわよグェス! 援護しなさい!」 返事が無い。 「グェス、わたしの詠唱時間を稼ぐのよ!」 返事が無い。 「グェス?」 振り返ると、わたしの鎖を握っているのはなぜかマリコルヌだった。グェスはいない。 「何よマリコルヌ。何であなたがわたしの鎖持ってるのよ」 「君の使い魔、ぼくにこれ握らせて走っていっちゃったんだけど」 「は?」 「君が前に出た時、目にも留まらない勢いで」 「は?」 え? 何? は? あ? あ……あの女アアアアアアアア!
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ドラゴンリーグ / ドラゴンバトル ドラゴンリーグ / ドラゴンバトルドラゴンリーグ 概要 チームバトル スケジュール タイムテーブルスケジュール タイムテーブル コマンドコンボボーナス 合体技 自動行動 ランキングランキング報酬 ドラゴンバトル観戦者 ドラゴンメダル交換所 コメント ドラゴンリーグ 概要 最強のチームを決めるリーグ戦。ドラゴンリーグXのメインイベントとなる。 開催期間中に他のチームとリーグ戦を行い、勝ち点を競って同エリア・同ランク内でのランキング1位を目指せ! 最終のリーグ内順位が高ければ高い程、「ドラゴンメダル」をより多く獲得できる。 ドラゴンメダルを貯めることで、各種素材や武具と交換する事が可能。 リーグ1位チームはドラゴンバトルに参加できる。 チームバトル スケジュール タイムテーブル スケジュール 1日4試合のチームバトルが行われる。 月曜日から金曜日にかけての戦いを2週間渡って行い、勝ち点とBPを競い合う。 同グループのチームと別グループのチームに当たるようになっており、その日程は以下の通り。 日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 リーグ戦無し(ルビー戦) 対 同グループ 対 別グループ 対 同グループ 対 別グループ 対同グループ リーグ戦無し(ルビー戦) タイムテーブル 試合時間の割り振りと獲得できる勝ち点は以下の通りとなっている。 試合 所属グループ 開催時間 勝ち点 第1試合 全グループ 8 00-9 00 1点 第2試合 全グループ 12 00-13 00 2点 第3試合 グループ 2, 5, 8 17 00-18 00 2点 グループ 1, 6, 7 18 00-19 00 グループ 3, 4 19 00-20 00 第4試合 グループ 2, 5, 8 21 00-22 00 3点 グループ 1, 6, 7 22 00-23 00 グループ 3, 4 23 00-24 00 コマンド バトル中にできる行動はレギュラーコマンド、サブメンバーコマンドの項を参照。 コンボボーナス 他のメンバーが攻撃したあと、(攻撃ボタンに「コンボチャンス」の文字があるときに)攻撃を行うと「コンボ」が発生し,ダメージが微量増加する。 5回コンボが繋がるたびにボーナスBP(コンボボーナス)が得られる。 ※コンボボーナスの値は、敵レギュラーの戦闘力で決まる(戦闘力合計/2000で最大値9999。ただし召喚効果によっては10000以上のボーナスを得ることも可能)。 合体技 異なる職種で10分以内に必殺技を発動!→ 合体技となる!! 他のメンバーが必殺技か魔導光線を打ったあとに、(必殺技ボタンに「合体チャンス」の文字があるときに)必殺技または魔導光線を放つと「合体技」となり、通常よりも大きな(ブーストされた)ダメージを発生させることができる。 合体チャンスを作るために、先に必殺技か魔導光線を打つことを「土台」「トス」「下地」などと表現することがある。 合体チャンスを作る職業と、合体技を打つ職業は、別の職業でなければならない。 合体チャンスは3回まで蓄積させることができる。 自動行動 チームバトルでは、試合中、自動的に行われる行動があり、「自動行動」と呼ばれる。 自分がレギュラーの時、自動行動時に気絶していたら、「自動回復→ 自動攻撃」が行われ、気絶していなかったら「自動攻撃」が行われる。( ヘルプ「自動行動とは?」 参照) 自動行動のタイミングは以下の通り。 先攻/後攻 レギュラー順位 5位 4位 3位 2位 1位(エース) 先攻チーム 経過時間 6分経過時 18分経過時 30分経過時 42分経過時 54分経過時 残り時間表示での換算 0 54 0 42 0 30 0 18 0 06 後攻チーム 経過時間 12分経過時 24分経過時 36分経過時 48分経過時 00分経過時 残り時間表示での換算 0 48 0 36 0 24 0 12 0 00 ランキング 順位のポイントは以下の3つ。 勝ち点が多いチームが上位 勝利数が多いチームが上位 獲得BPの高いチームが上位 ランキング報酬 リーグ順位 ドラゴンメダル獲得枚数(S級) 1位 ドラゴンメダル ×50 2位 ドラゴンメダル ×45 3位 ドラゴンメダル ×40 4位 ドラゴンメダル ×35 5位 ドラゴンメダル ×30 6~10位 ドラゴンメダル ×25 11~20位 ドラゴンメダル ×15 21~30位 ドラゴンメダル ×10 31~40位 ドラゴンメダル ×7 41~50位 ドラゴンメダル ×5 51~位 宝箱 ×30 得られた「ドラゴンメダル」は「ドラゴンメダル交換所」にて任意のアイテムと交換できる。 【全期統一リーグ以降】 順位 Sクラス Aクラス Bクラス Cクラス Dクラス Eクラス Fクラス Gクラス Hクラス 1位 1000 400 300 2位 1200 1000 900 400 300 3位 1100 950 850 350 250 4〜10位 1000 900 800 300 200 11〜20位 800 720 640 240 160 21〜30位 600 540 480 180 120 31位〜 500 450 400 150 100 各クラス1位のチームはドラゴンメダルに加えてドラバト出場権が得られる。 ドラゴンバトル 同じグループのリーグ戦1位チーム(S級のみ)が代表となってレッドドラゴンと対戦する。 開催時間は"土曜日 22 00-23 00"となっている模様。 ドラゴンバトルに勝利すると、「ドラゴンメダル×10枚」がリーグ戦とは別に付与される。 ※ドラゴンバトルでは5人目の自動行動が発生しない。 観戦者 リーグ戦2位以下チームのメンバーは「観戦者」として参加可能で、自リーグ1位チームの応援が出来る。 15分おきに3回発生するウェーブタイムには、「ウェーブ」コマンド(技P 30P消費)「エール」コマンド(技P 30P消費)を使用出来る。 100ウェーブ、100エールごとに代表チーム一人がパワーアップする。(ウェーブは100ウェーブで次の一撃の威力が倍増する。エールは100エールで気絶するまで防御・技防御がアップする) ウェーブを行うと、ウェーブ報酬として「冒険牛乳×5個」を獲得できる。 自リーグの1位チームがドラゴンバトルに勝利すると、追加で「勝利のお守り×2個」を獲得できる。 ドラゴンメダル交換所 「メダル交換」アイコンよりドラゴンメダル所持数に応じて、任意の武具やアイテムと交換出来る。 交換アイテム名 アイテム名詳細 必要ドラゴンメダル数 覇王セット 覇剣"自キャラ名"、覇槍"自キャラ名"、覇弓"自キャラ名"、覇兜"蒼穹"、覇套"坤豪" (全てコスト35,SSR) 各300個 輝竜セット 輝竜の鉤剣、輝竜の鱗槍,輝竜の脈杖,輝竜顔,輝套竜 (全てコスト28,SSR) 各150個 天竜セット 天竜の鉤剣、天竜の鱗槍,天竜の脈杖,天竜顔,天套竜 (全てコスト22,SSR) 各50個 冥竜セット 冥竜の鉤剣、冥竜の鱗槍,冥竜の脈杖,冥竜顔,冥套竜 (全てコスト22,SSR) 各50個 緋竜セット 緋竜の鉤剣、緋竜の鱗槍,緋竜の脈杖,緋竜顔,緋套竜 (全てコスト22,SSR) 各50個 ドグマセット ドグマリートゥス、ドグマモニタム,ドグマスクリプトラ,ドグマシグナバリス,ドグマロクロ (全てコスト20,SR) 各20個 百鬼セット 百鬼の骸剣、百鬼の骸槍,百鬼の骸杖,百鬼の骸角,百鬼の骸装 (全てコスト20,SR) 各20個 ウサギのきぐるみセット ウサギのかぶりもの,ウサギのきぐるみ (全てコスト15,R) 各10個 ミケネコのきぐるみセット ミケネコのかぶりもの,ミケネコのきぐるみ (全てコスト15,R) 各10個 虹色武具セット 虹色の剣,虹色の槍,虹色の杖,虹色の兜,虹色の鎧 (全てコスト99,強化) 各50個 黄金武具セット 黄金の剣,黄金の槍,黄金の杖,黄金の兜,黄金の鎧 (全てコスト99,強化) 各25個 白銀武具セット 白銀の剣,白銀の槍,白銀の杖,白銀の兜,白銀の鎧 (全てコスト99,強化) 各10個 コメント 名前
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岡本真也(12) 岡本 真也(おかもと しんや、1974年10月21日 - )はセントラルリーグの中日ドラゴンズに所属するプロ野球選手。ポジションは投手。背番号12番。 略歴 * 身長・体重 1m83cm、90kg * 投打 右/右 * 出身地 京都府 * 血液型 A * 球歴・入団経緯 峰山高 - 佐藤工務店 - 阿部企業 - ヤオハンジャパン - アムウェイレッドソックス - ヤマハ - 中日ドラゴンズ(2001年 - ) * プロ入り年度・ドラフト順位 2000年(ドラフト4位) 通算成績(2006年シーズン終了時) * 282試合 31勝15敗3セーブ 374奪三振 防御率3.24 タイトル・表彰 * 最優秀中継ぎ投手 2004年 引用元Wikipedia
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思い出せ、思い出すんだ。さっきまで何をしていたのか。 何時も通り仕事をしていたんだ。そして……鏡だ! 突然鏡が現れたんだ!私はそれに突っ込んでしまったんだ!そしていつの間にか 気絶してしまったんだ。 何ということだ。もっと慎重に行動するべきだった。銃の弾が惜しいからといって 安易に近づいてしまうとは…… 「いい加減聴きなさいよ!」 くそっ!さっきからなんだこの女は! いや、そうだ。今するべきことは状況の把握だ。 さっきからキンキンとうるさい少女に向き直る。 「ルイズ、『サモン・サーヴァント』で平民を呼び出してどうするの?」 突然誰かがいうと少女以外は笑い始めた。 「ちょ、ちょっと間違えただけよ!」 少女が怒鳴り返す。 「間違いって、ルイズはいっつもそうじゃん」 「さすがはゼロのルイズだ!」 周りが囃し立て笑い声がさらに大きくなる。 とりあえず目の前の少女はルイズというらしい。 「もう!あんた誰!どこの平民!」 彼女はさらに大きな声で私に怒鳴ってくる。相当怒っているらしい。 なんてうるさいんだ。だんだん冷静さが戻ってくる。 「私は吉良吉影、そしてここが何処どこだか教えてくれないか?混乱で頭が爆発しそうだよ」 「ミスタ・コルベール!」 彼女はさらに怒鳴る。すると周りの人垣が割れ中年の男性が現れる。 彼女はなにやら男性と話し始める。 しかし話しの内容はさっぱり理解できない召還だの使い魔だの儀式だの… 何かの宗教だろうか?そうすれば彼らの服などは理由がつく。黒魔術とかあんなのだ。 「でも平民を使い魔にするなんて聞いたことがありません!」 彼女がそう言うと、また笑いが起こる。彼女が人垣を睨み付けるが笑いは止まらない。 男性は彼女に諭すように話しかける。そして私を指差し 「~~~彼には君の使い魔になってもらわなければな」 「そんな……」 彼女はガックリ肩を落とす。 理解できていることを総合するとどうやら私はルイズと呼ばれる彼女の使い魔というものになるらしい。 使い魔……語感から判断するに召使みたいなものか? そんなことを考えていると周りがまた五月蠅くなる。 ルイズが私を困った顔で見ている。 一体なんだ? 「ねぇ」 突然話しかけられる。まぁこっちも話しかけられたほうがありがたい。 「なんだ?」 早くここの詳しいことを聞かなくてはいけない。 「あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんな事されるなんて、普通は一生ないんだから」 顔を顰める。彼女がなにを言いたいのか理解できない。彼女は目を瞑り手に持った杖を私の前で振るう。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、 我の使い魔となせ」杖を私の額に置くと私の顔を腕で引き寄せる。 「!?」 いきなりで反応できない。まだ混乱しているらしい。 そして私の唇とルイズの唇が重なった。 3へ
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前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第六十九話「あっ!ドラゴンもグリフォンも氷になった!!」 ミニ宇宙人ポール星人 隕石小珍獣ミーニン 凍結怪獣ガンダー 冷凍怪獣マーゴドン 登場 才人がふと目を開けると……自分が燃え盛る炎の中にいるのが分かった。 『な、何だこれ!? 俺は一体どうしたんだ……!』 仰天するものの、炎に囲まれているにも関わらず全く熱さを感じず、火傷もないことを すぐに把握した。しかも、自分の姿はグネグネと揺れ動いている。 『これは何事なんだ……?』 『地球人、ヒラガサイト! 聞こえているかね?』 戸惑う才人の目の前に、謎の三人の宇宙人のシルエットが現れる。手の平の上に乗ってしまいそうなほどに 異様に小さな体躯で、三角形状の頭部に直接手足が生えているような、見るからの異形だ。 才人はすぐに問う。 『お前たちは誰だ!』 『我々はポール星人! 過去に二度ばかり地球を氷詰めにしてやったことがある』 ポール星人。それはかつてウルトラ警備隊が冷凍怪獣ガンダーによって絶体絶命の危機に陥った際に、 隊員の一人が幻覚の中で目にしたという、ガンダーの黒幕の宇宙人だ。地球の氷河期は、このポール星人が 引き起こしたものだと彼らは語った。しかしその隊員が幻覚でしか目撃しておらず、実在の証拠が一つも ないので、その存在は大半の人間から疑われている。才人も噂でしか名前を聞いたことがなかった。 『お前たちも侵略が目的か!』 才人が問い詰めると、ポール星人は高笑いを発した。 『ハッハッハッ! そんな低俗なことに興味はない。我々の目的は、人間への挑戦! 我々はこの ハルケギニアに氷河時代を迎えさせる!』 『何だって!?』 『ハルケギニア上の生きとし生けるものが、全て氷の中に閉じ込められてしまうのだ! もちろん、お前さんも一緒だ! 寒い思いをするがいい!』 『そんなこと、ウルティメイトフォースゼロが許すものか!』 と告げる才人だが、ポール星人はまるで意に介さなかった。 『そんな奴らは、我々の敵ではない。言っただろう、我々は人間に挑戦するのだと!』 『どういうことだ!?』 『我々はかつて地球に三度目の氷河期をもたらそうとした。作戦は完璧だった! しかし我々は負けた。 ウルトラ戦士にではない。地球人の忍耐! 人間の持つ使命感に負けたのだ! だから、今度は人間に リベンジする! そう、地球人のヒラガサイト、君にだ!』 『な、何だって……!?』 唖然とする才人。自分が地球人の代表として、宇宙人と戦うのか。そんなことが出来るのか。 『我々の作戦は最早止めることは出来ない。ハルケギニアを氷の星にしたくなければ、我々の仕掛ける 勝負に勝ってみせることだな、ハッハッハッハッ……!』 そう言い残したポール星人の声がだんだんと遠ざかっていく。 『ま、待て! そんな勝手なことは……!』 許さない、と言いかけた才人だったが、それを言い放つだけの自信が今の彼にはなかった。 やがて炎の光景が薄れていき……。 「おいサイト! 起きやがれ! 朝だぜぇッ!」 グレンの大音量の呼び声によって、才人は目を開いた。 辺りを見回して状況を把握する。昨晩と同じ部屋の景色、同じベッド。どうやら先ほどまでのことは、 夢の中の出来事だったみたいだ。 「さぁ、シャキッとしな! 今日からお前の特訓を始めるぜ! すぐに支度するんだな! 朝食を忘れるなよ! 腹ペコのままじゃ力が出ねぇぞ!」 と言われて、才人は昨日決定したことを思い出した。今日から、グレンに鍛錬をつけてもらうことに なったのだった。とはいえ……。 「まだ外暗いじゃんかよ……」 「なーに言ってやがる! 特訓ってのは早起きしてやるもんだ!」 才人の反論はばっさりと切って捨て、グレンは彼を引っ張り出すように外へ連れていった。 「よぉし、まずは身体を動かすぜ。最初は腕立て百回からだ!」 グレンが何のためらいもなくそう言うので、才人は思わず目を見張った。 「いきなり百回!? そんな、俺始めたばっかりなんだから、もうちょっとお手柔らかに……」 「寝ぼけたこと言ってんじゃねぇっての! 苦しくなきゃ訓練じゃねぇよ!」 しかし才人の言い分が超熱血のグレンに通るはずもなく、否応なくやらされる羽目になった。 腕立て百回の後は腹筋や背筋、グレンに延々叱咤されての走り込みなど……。とにかく基礎訓練を みっちりとやらされた。朝早くから始めたにも関わらず、終わる頃には日が頭の天辺まで昇っていた。 さすがにへばる才人だが、グレンの熱血っぷりはそれで留まらなかった。 「サイト! へたれてる暇はねぇぞ! こんなのは準備運動だ! ここからが本番よ!」 「えぇ!?」 「本番は実戦形式の手合わせだぜ! さぁ、どこからでも掛かってこいや!」 自分に殴りかかってくるよう手招きするグレン。さすがに待ったをかける才人。 「ち、ちょっと! 素振りとか、技の稽古とかないの!? まだ戦い方を全然習ってないんだけど……! それに俺はこれでも剣士だから、素手の戦いを習っても……」 するとグレンはこう返答する。 「実戦で使える技ってぇのはな、戦いの中で身につくもんだ! それに戦いの基本は格闘だぜ! 剣も格闘が出来るようになってから様になるってもんよ!」 「ほんとかよ……」 「ほんとだっつぅの! 俺たちいつも殴り合いで訓練してるからな! 分かったらとっとと来な!」 とにもかくにも、手合わせをしなくてはいけないみたいだ。とんでもない人を先生にしてしまったと、 才人は若干後悔した。 それでもグレンに遮二無二殴りかかっていくが……拳を突き出す前に殴り返されて転倒した。 「そっちから手を出してくるのかよ!」 「あったり前だろぉ!? 殴られるのを待ってる奴なんかいるかよ! さぁ、一発やられただけで 寝転んでんじゃねぇぜ! これがホントの戦いだったらお前は死んでるぞ! とっとと立ち上がって もう一度掛かってこいやぁ!」 「くっそぉぉぉ……こうなりゃとことんやってやるぜッ!」 才人は半ば自棄になり、グレンに挑んでいってはあしらわれるを繰り返す羽目になった。 ぶつかり稽古の中で、グレンから様々な指摘をされる。 「駄目だ駄目だ、そんなへっぴり腰じゃ! 男はもっとどっしりと構えるもんだ! 腰から拳に力を乗せろッ!」 「俺の腕の動きだけを見るんじゃねぇ! 相手の全身を見るんだ! そうすりゃ敵の動きも見えてくる!」 「動きが見えたら、それに合わせて自分も動くようにするんだ! 一つの戦い方だけじゃ 到底やってけねぇぜ! やり方? そういうのは教わるんじゃなくて自分で感じ取るもんだぜぇッ!」 グレンのしごきは本当に辛く苦しいもので、才人はどんどんとフラフラになっていく。 「はぁ、はぁ……薄々分かってたけど、本当に無茶させるな……」 「こんなのゼロのしごきに比べりゃ遊びみたいなもんだぜ? あいつ人と手首をつないだ状態で 崖登りさせたりとかするからな!」 「えっマジ!?」 ゼロの意外な一面を知ったりしながらも、才人は殴り合いの中で次第に戦い方というものを その身に吸収していった。 また、グレンは稽古の最中に、戦いに重要なことも教えてくれた。 「いいか、戦いで大事なのはいくつかあるが、一番は勢いだぜ! どんな奴が敵だろうと、 勢いのある方が戦いで勝つッ!」 「ほ、本当なのか……?」 「マジだぜ! 戦いには流れってもんが確かにあるのよ。その流れを掴んで勢いを出せれば、 多少強引にでも相手をねじ伏せられる! 逆にどんな力を持ってようと、勢いがない奴は 相手に押されちまう! どんな時も勢いを止めないことを忘れるなッ!」 手合わせという名の殴り合いは、小休止を挟みながらも夜遅くまで続いた。日が完全に 暮れた頃になって初めて才人は解放された。 「よぉし、今日はここまでにしようか。夜はしっかりと休んで体力を戻すんだぜ。明日も 朝早くから始めるからな!」 「あ、ありがとうございましたぁ……」 すっかりグロッキーの才人だが、礼を言うことだけはどうにか出来た。 汗だくの才人に、タオルが差し出された。 「使って」 タオルを持っているのはティファニアだった。上半身裸の才人を見るのが恥ずかしいのか、 頬を染めて横を向いている。 「ありがとう」 タオルを受け取って身体を拭く才人に、ティファニアが話しかける。 「特訓をしてるところ、何度か見学したけど……あの人、ほんとに厳しいのね。ああいうのを、 鬼教官って言うのかしら」 「そうだね。でも、お陰で自分がすごい早さで強くなってるような気がするよ。そこは感謝しなきゃな」 と語る才人の顔をまじまじと見つめるティファニア。 「どうしたの?」 「サイト……どうしてそんなに頑張れるの? あの人の課す特訓、いくら何でも無茶苦茶だわ。 一日中殴り合いさせるなんて……。わたしにはとても無理。いいえ、大の男の人でも根を上げる くらいだと思う。それなのに、あなたのどこからそんな力が湧いてくるの?」 その質問に、才人はしばし考えた後、次のように答えた。 「尊敬する仲間の頑張るところを、ずっと近くで見てたからかな……」 「仲間?」 「ああ。今は……側にはいないんだけどな、俺にはとても頼れる仲間がいるんだ。その人は、 どんな絶望的な逆境に置かれても、絶対に諦めることはなかった。そして懸命に戦い続けることで、 何度も奇跡の逆転を掴み取ってた。その後ろ姿を見てて、あの人みたいになりたいと心の底から 思ってるから……俺も、頑張らなきゃって思いが湧いて出てくるんだよ」 そう語る才人を、ティファニアは感銘を覚えたように見つめる。 「あなたって、偉いのね」 「こんなの、偉くなんてねえよ。単なる憧れさ」 「その思いでどんなに苦しくても頑張れてるじゃない。偉いわ。わたしね……」 ティファニアは、言葉を選ぶように、ゆっくりと言った。 「わたし、何かを一生懸命に頑張ったことってなかった。やりたいことはいっぱいあるはずなのに、 ただぼんやりと災いのない場所で暮らしてただけ」 「いいんじゃないの。大変だったんだから」 「ううん。それはなんか、逃げてるって気がする」 ティファニアは才人の手を握った。 「ありがとうサイト。わたし、もっといろんなものが見てみたくなった。昔住んでたお屋敷と……、 この村のことしか知らないから、まずは世界を見てみたい。世界って、いやなことばかりじゃない。 楽しいことも、素敵なこともきっとあるんじゃないかって……。あなたを見てたら、そう思うようになったわ」 才人は顔を赤らめた。 「ねえ、お友だちになってくれる? わたしのはじめての……、お友だち」 「いいよ」 「あなたが村を出るときには、記憶を消そうと思っていたけど……、消さない。お友だちにはずっと 覚えておいて欲しいもの」 「そっか」 二人は友情の誓いを結び合い、夕食を取ることにした。しかしその寸前、ふと才人は頭をひねる。 「そういえば……何かを忘れてるような気が……」 グレンの非常に厳しい訓練の中で、才人の頭からは今朝見た夢の内容がすっかりと飛んでしまっていた。 才人の特訓は三日間、ひたすら殴り合う形で続いた。才人にとっては地獄の責め苦が生ぬるく 思えるような過酷な時間であったが、グレンがつきっきりで指導し続けてくれたことで、 たった三日の中でめきめきと力をつけていった。 そして特訓の中で、グレンは才人にこんなことを聞いていた。 「なぁサイト、お前俺の旅についてきたいって言ったけど、ルイズの嬢ちゃんのところに 戻るつもりはほんとにないのか?」 「え?」 聞かれた才人は、ややうつむきながら肯定する。 「ああ……。俺はもうあいつの使い魔じゃないし、ゼロに変身も出来ないしな……。たとえどんなに 鍛えたところで、巨大怪獣や宇宙人はもちろん、ただの人間じゃメイジにもてんで敵わないだろ」 才人はそう思っていた。ギーシュ並みの素人ならともかく、ワルドのような本職の戦士のメイジには、 魔法という大きな武器が相手にある以上は、ルイズを守りながら戦うなんて無理だ。 「ルイズに敵が多い以上、あいつの足を引っ張る訳にはいかないんだよ……」 と言うと、グレンは真顔でこう告げてきた。 「そいつは違うだろ」 「え……?」 「力がどうとか、そういうことじゃねぇ。要はお前がどうしたいかっていう気持ちの問題だろうが。 お前、ほんとにこのまんまルイズに会わず終いでいいのか? きっと後悔すると思うぜ」 「そんな、気持ちがあったところで……」 「いいや、物事の一番大事なもんは、他ならぬ気持ちだぜ。どんな力があろうと、何の気持ちも ない奴には何にも始められねぇし、何にも成し遂げられねぇ。力がないから出来ねぇっていうのは、 どんなに言い繕っても甘えの言い訳だって俺は思うな」 「……」 「強い気持ちがありゃあ、何だってやれるはずだぜ」 そう説得された才人は、自分の本当にしたいことを考え直した。 しかし、その時には答えは出てこなかった。 そして四日目の朝……事件は起こった。 「は……はっくしょんッ! うぅ、寒ッ!」 今日も今日とて朝早くから特訓に励もうとした才人とグレンだったが、今日ばかりはそれは出来なかった。 何故なら、家の外に猛吹雪が吹き荒れているからだ。 「テファお姉ちゃん……寒い……」 「キュウ……」 「みんな、しっかり……!」 部屋にはウエストウッド村中の子供たちが集まっていた。ミーニンを中心におしくらまんじゅうのように 固まり、ありったけの毛布にくるまって暖を取ろうとしている。しかしそこまでやっても、子供には 耐えがたいほどの寒波が襲っているのだ。 「くっそぅ、どれだけ薪をくべても全然足りねぇぜ!」 グレンが暖炉に薪を放り続けて火力を強めているが、それでも寒さを追いやることは出来ない。 それどころか、家自体が吹雪の前に吹き飛んでしまいそうであった。天井がミシミシ音を立てる毎に、 子供たちが怯える。 「おかしいわ……いくら冬だからって、この時期にこんな大きな吹雪が発生するなんて……」 「そうか。異常気象って奴だな……」 ティファニアのひと言に、才人が深刻な顔でつぶやいた。雪山でも吹雪に遭遇したが、 今外で起きているこれは、それを上回るほどの異常な規模であった。 グレンも才人の意見に同意する。 「こいつはただごとじゃねぇぜ……昨日までは荒天の気配なんて全然なかったのに、こんなことに なるなんざ。何か原因があると思うな」 「でも原因ったって、外は真っ暗で何も見えないし……。デルフ、何か見えないか?」 「無茶言うなよ。伝説の剣たって、透視が出来る訳じゃねえんだ」 グレン、才人、デルフリンガーは窓から外を眺めるが、太陽の光は完全に閉ざされているので、 全く遠くが見通せない。しかし、 「……いや待った。今何か、変な音が聞こえなかったか?」 「確かに、風の音に紛れて何かが聞こえた気がするな。何かの動物のうなり声みてぇな……」 デルフリンガーの問いかけに、グレンが重々しい表情でうなずいた。 すると彼らの会話に合わせたかのように、吹雪が弱まって視界が開けていく。……いや、 この急激な天候の変化は不自然だ。まるで、「意図的に視界を開けている」ような……。 「プップロオオオオオオ!」 そして明らかに風と雪の音ではない音が、才人やティファニアたちの耳にもはっきりと届いた。 鳥とも、獣ともつかない異様な鳴き声だ。 「わああああッ!」 「お姉ちゃん、怖いッ!」 子供たちはますます怖がり、ティファニアが懸命に慰めている。 一方で窓の外の景色を覗く才人たちの目に、アルビオンの大地を覆い尽くした雪原の上に、 巨大生物がそそり立っている光景が飛び込んできた。 「プップロオオオオオオ!」 「あ、あいつは!!」 驚愕する才人。雪原の大怪獣……カタツムリのように突き出た目玉、たらこのような唇、 逆三角形状の翼、ドリル状の指を持ったその容姿は、凍結怪獣ガンダーのものであった。 ガンダーには吹雪を起こす能力がある。この異常気象の原因は、奴に相違ないだろう。 そしてガンダーといえば、あのポール星人と同時に現れ、ポール星人が操っていたという怪獣。 ということは、あの夢はただの夢ではなかったのだ! これはポール星人による、才人への挑戦なのだ! 「プップロオオオオオオ!」 荒れ狂う吹雪の中に仁王立ちするガンダーの姿を、各国の竜騎士、魔法騎士で構成された 混成部隊も確認していた。折しも今は戦争後の調停を執り行う諸国会議の最中。しかし突然 アルビオン全土を覆う規模の異常な猛吹雪が発生したので、急遽原因を究明する調査団が 結成されたのだった。 「やはり怪獣の仕業だったか……。ハルケギニア諸国の王が一堂に会されたこの時期に、 これ以上の狼藉は許さんぞ!」 トリステインの部隊の隊長が早速、部下たちに攻撃の合図を出した。自分たちだけの力で 怪獣を倒すことで、会議でも有利になろうという魂胆も含まれた決断だった。幸い、万一の時に 備えて対怪獣用兵器を用意してきている。 「如何にも火に弱そうじゃないか。この特製火石をお見舞いしてやる!」 グリフォンに跨った騎士二名が、改造ベムスターにも使用した巨大火石を運んできた。 それをガンダーの頭部に落として炸裂させ、一気に仕留める算段だ。 しかしその時、騎士たちに向けて一層強烈な冷気が襲いかかってきた! 騎士たちがみるみる内に 凍りついていく。 「ぐわぁぁぁぁッ!? な、何事だ!?」 ガンダーの反撃か。いや、それは違う。ガンダーはそっぽを向いているではないか。それに冷気は 別方向から飛んできている。 慌てて振り返った騎士たちは、冷気を放出している犯人の姿を目撃した。 「ガオオオオオオオオ!」 真っ白い毛で全身を覆った、翼の生えたマンモスのような怪獣。それは恐るべき大怪獣マーゴドンであった! 冷凍怪獣の中では最大級の能力の高さを誇り、いくつもの惑星を氷に閉ざして生物を死滅させた、まさしく 悪魔の如き怪獣なのだ! 「ほ、他にも怪獣がいたのか!」 マーゴドンは全身から冷気を噴出している。その冷気が騎士たちを纏めて窮地に追いやる! 「ぐわああああぁぁぁぁぁッ! こ、このままでは全滅だ! 奴に火石を食らわせろぉ!」 隊長が苦しみながらも指示を出したが、それは叶わなかった。 「だ、駄目です! 火石まで凍りついて、起爆できませんッ!」 「そ、そんな馬鹿な!? わあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」 猛烈な冷凍ガスを前にして、騎士たちは抗うことすら出来ずに凍結していく。騎士だけではない。 ドラゴンも、グリフォンもたちまちの内に凍りつき、雪に覆われた大地に向けて真っ逆さまに転落していった。 ハルケギニア各国の精鋭部隊が、たった一瞬の内に全滅してしまったのだった。 恐るべきポール星人の挑戦! ガンダーの、マーゴドンの冷たき脅威! アルビオンは、 いやハルケギニアそのものが、氷河期の危機に見舞われたのだ! 前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔
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メイン守備(サブ守備) 選手名 背番号 左/両/右 コスト スキル ノーマル シルバー ゴールド シルバー ゴールド 捕 - 谷繁 元信 27 右 49 ? ? ? ? - 小山 桂司 65 右 30 ? ? ? ? - 田中 大輔 22 右 10 ? ? ? ? - 小田 幸平 52 右 10 ? ? ? ? - 前田 章宏 00 右 22 ? ? ? ? - 松井雅人 47 右 21 ? ? ? ? - 吉田利一 57 右 10 ? ? ? ? 一 - ブランコ 42 右 50 ? ? ? ? - 新井 良太 25 右 24 ? ? ? ? - 中田亮二 50 左 29 ? ? ? ? 三 福田永将 55 右 21 ? ? ? ? 二 遊 井端 弘和 6 右 49 ? ? ? ? - 西川 明 40 左 21 ? ? ? ? - 岩崎 達郎 46 右 10 ? ? ? ? - 澤井 道久 48 両 10 ? ? ? ? 三 堂上 直倫 1 右 10 ? ? ? ? 三 - 森野 将彦 30 左 76 ? ? ? ? - 柳田 殖生 53 右 10 ? ? ? ? 遊 ニ 荒木 雅博 2 右 55 ? ? ? ? - 岩崎 恭平 37 左 10 ? ? ? ? - 谷 哲也 36 右 21 ? ? ? ? 左 - 和田 一浩 5 右 85 ? ? ? ? - 松井 佑介 56 右 28 ? ? ? ? 中 右 大島 洋平 32 左 55 ? ? ? ? - 中川 裕貴 31 右 25 ? ? ? ? - 平田 良介 8 右 10 ? ? ? ? - 藤井 淳志 4 両 25 ? ? ? ? 左 英智 24 右 31 ? ? ? ? 右 - セサル 7 両 35 ? ? ? ? - 野本 圭 9 左 45 ? ? ? ? 左 小池 正晃 44 右 31 ? ? ? ? 外 - 中村 一生 51 右 10 ? ? ? ? 代 堂上 剛裕 63 左 10 ? ? ? ? - 井藤 真吾 62 左 10 ? ? ? ? 手持ち選手を元に編集していますので、情報漏れや間違いがあったら編集お願いします。 編集が無理な方はコメントで情報お願いします 名前