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《マジカル・テイクアウト》 通常魔法 このターン使った速攻魔法カード1枚の効果を発動する。 part19-87 作者(2007/09/03 ID EHYPpMna0)の他の投稿 part19-88 / part19-98 コメント 名前 コメント
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モンスター強化クエスト モンスター強化素材(ボッチ)が大量に入手できます。 1回あたり2時間×1日5回開催されます。 解放条件 初級:第1章「魑魅魍魎の主」クリアで解放 中級:第2章「正に非ず義に非ず」クリアで解放 上級:第3章「増殖する血族」クリアで解放 スケジュール① 3/3(金)~3/9(金) スケジュール 07 00-09 00 10 00-12 00 14 00-16 00 17 00-19 00 22 00-24 00 3/3(金) 赤ボッチ 青ボッチ 3/4(土) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/5(日) 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 3/6(月) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 3/7(火) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/8(水) 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 3/9(木) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ スケジュール② 3/13(月)~3/18(土) スケジュール 08 00-10 00 17 00-19 00 23 00-25 00 3/13(月) 緑ボッチ 青ボッチ 3/14(火) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/15(水) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 3/16(木) 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 3/17(金) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/18(土) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ スケジュール③ 3/23(木)~3/28(火) スケジュール 08 00-10 00 17 00-19 00 23 00-25 00 3/13(月) 緑ボッチ 青ボッチ 3/14(火) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/15(水) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ 3/16(木) 緑ボッチ 赤ボッチ 青ボッチ 3/17(金) 赤ボッチ 青ボッチ 緑ボッチ 3/18(土) 青ボッチ 緑ボッチ 赤ボッチ クリエイトと乱入 ボッチの入手数はクリエイト、乱入でそれぞれ固定で決まっているようです。 初級クリエイト:ダイダラボッチ×4、キングダイダラ×2 中級クリエイト:ダイダラボッチ×2、キングダイダラ×3、ゴッドダイダラ×2 上級クリエイト:キングダイダラ×5、ゴッドダイダラ×5 クリア時の固定報酬なので乱入するラウンド数に関係なくボッチは固定数入手できます。 初級乱入:ダイダラボッチ×4、キングダイダラ×1 中級乱入:ダイダラボッチ×2、キングダイダラ×2、ゴッドダイダラ×1 上級乱入:キングダイダラ×4、ゴッドダイダラ×2 今日 - 昨日 - 合計 -
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ID. 名前 ランク 属性 パラメーター スキル HP MP 物攻 物防 魔攻 魔防 敏捷 スキル1 スキル2 スキル3 スキル4 0001 ゴブタン D 木 E E E E E E E パンチ ゴブタンパンチ 防御+5 HP+5 0002 ゴブタン兄貴 C 木 D E D E E E D パンチ ゴブタンパンチ 防御+10 HP+10 0003 ゴブタン親分 B 木 C D C E D E C ゴブタンパンチ ゴブタンタックル 魔攻+20 HP+20 0004 レッドゴブタン D 火 E E E E E E E パンチ ゴブタンパンチ 防御+5 HP+5 0005 レッドゴブタン兄貴 C 火 D E D E E E D パンチ ゴブタンパンチ 防御+10 HP+10 0006 レッドゴブタン親分 B 火 C D C E D E C ゴブタンパンチ ゴブタンタックル 魔攻+20 HP+20 0007 ブルーゴブタン D 水 E E E E E E E パンチ ゴブタンパンチ 防御+5 HP+5 0008 ブルーゴブタン兄貴 C 水 D E D E E E D パンチ ゴブタンパンチ 防御+10 HP+10 0009 ブルーゴブタン親分 B 水 C D C E D E C ゴブタンパンチ ゴブタンタックル 魔攻+20 HP+20 0010 イエローゴブタン D 光 E E E E E E E パンチ ゴブタンパンチ 防御+5 HP+5 0011 イエローゴブタン兄貴 C 光 D E D E E E D パンチ ゴブタンパンチ 防御+10 HP+10 0012 イエローゴブタン親分 B 光 C D C E D E C ゴブタンパンチ ゴブタンタックル 魔攻+20 HP+20 0013 パープルゴブタン D 闇 E E E E E E E パンチ ゴブタンパンチ 防御+5 HP+5 0014 パープルゴブタン兄貴 C 闇 D E D E E E D パンチ ゴブタンパンチ 防御+10 HP+10 0015 パープルゴブタン親分 B 闇 C D C E D E C ゴブタンパンチ ゴブタンタックル 魔攻+20 HP+20 0016 ブロンズゴブタン D 光 E E E C E C E ゴブタンパンチ ゴブタンレイジ 防御+5 HP+5 0017 シルバーゴブタン C 光 E E E B E B D ゴブタンパンチ ゴブタンレイジ 防御+10 HP+10 0018 ゴールドゴブタン B 光 E E E A E A C ゴブタンパンチ ゴブタンレイジ 防御+20 HP+20 0019 火の戦士 D 火 E E E E E E E 二連斬 烈火斬り 素早さ+5 攻撃+5 0020 火の戦士長 C 火 D E D D E E E 烈火二連斬 ガードアップ 防御+10 HP+10 0021 火の軍団長 B 火 C D C C E E D ガードブレイク ガードアップオール 防御+20 物理耐性+5% 0022 水の戦士 D 水 E E E E E E E 二連斬 氷砕斬り 素早さ+5 攻撃+5 0023 水の戦士長 C 水 D E D D E E E 氷砕二連斬 ガードアップ 防御+10 HP+10 0024 水の軍団長 B 水 C D C C E E D ガードブレイク ガードアップオール 防御+20 物理耐性+5% 0025 木の戦士 D 木 E E E E E E E 二連斬 疾風斬り 素早さ+5 攻撃+5 0026 木の戦士長 C 木 D E D D E E E 疾風二連斬 ガードアップ 防御+10 HP+10 0027 木の軍団長 B 木 C D C C E E D ガードブレイク ガードアップオール 防御+20 物理耐性+5% 0028 光の戦士 D 光 E E E E E E E 二連斬 閃光斬り 素早さ+5 攻撃+5 0029 光の戦士長 C 光 D E D D E E E 閃光二連斬 ガードアップ 防御+10 HP+10 0030 光の軍団長 B 光 C D C C E E D ガードブレイク ガードアップオール 防御+20 物理耐性+5% 0031 闇の戦士 D 闇 E E E E E E E 二連斬 暗黒斬り 素早さ+5 攻撃+5 0032 闇の戦士長 C 闇 D E D D E E E 暗黒二連斬 ガードアップ 防御+10 HP+10 0033 闇の軍団長 B 闇 C D C C E E D ガードブレイク ガードアップオール 防御+20 物理耐性+5% 0034 プチ赤マジジ D 火 E E E E D E E ファイア エクスオール MP+5 魔攻+5 0035 赤マジジ C 火 E D E E D E E フレイム エスクド 魔防+10 魔攻+10 0036 オオ赤マジジ B 火 D C E E C D D ファイアボム ヒールオール 魔攻+20 魔法耐性+5% 0037 プチ青マジジ D 水 E E E E D E E アイス エクスオール MP+5 魔攻+5 0038 青マジジ C 水 E D E E D E E ウォーター エスクド 魔防+10 魔攻+10 0039 オオ青マジジ B 水 D C E E C D D アイスランス ヒールオール 魔攻+20 魔法耐性+5% 0040 プチ緑マジジ D 木 E E E E D E E エアーシュート エクスオール MP+5 魔攻+5 0041 緑マジジ C 木 E D E E D E E ウィンド エスクド 魔防+10 魔攻+10 0042 オオ緑マジジ B 木 D C E E C D D エアースラッシュ ヒールオール 魔攻+20 魔法耐性+5% 0043 プチ黄マジジ D 光 E E E E D E E サンダー エクスオール MP+5 魔攻+5 0044 黄マジジ C 光 E D E E D E E ライトニング エスクド 魔防+10 魔攻+10 0045 オオ黄マジジ B 光 D C E E C D D サンダーボルト ヒールオール 魔攻+20 魔法耐性+5% 0046 プチ紫マジジ D 闇 E E E E D E E シャドウスピア エクスオール MP+5 魔攻+5 0047 紫マジジ C 闇 E D E E D E E ダーク エスクド 魔防+10 魔攻+10 0048 オオ紫マジジ B 闇 D C E E C D D シャドウスピア ヒールオール 魔攻+20 魔法耐性+5% 0049 ファイアオーガ C 火 D E D D E E E パンチ ビーストレイジ HP+10 攻撃+10 0050 ファイアトロール B 火 C D C D E E D ダブルストライク タックル HP+20 攻撃+20 0051 ファイアジャイアント A 火 B C B C D D C ハードタックル マインドブレイク HP+320 物理耐性+10% 0052 ウォーターオーガ C 水 D E D D E E E パンチ ビーストレイジ HP+10 攻撃+10 0053 ウォータートロール B 水 C D C D E E D ダブルストライク タックル HP+20 攻撃+20 0054 ウォータージャイアント A 水 B C B C D D C ハードタックル マインドブレイク HP+320 物理耐性+10% 0055 ウッドオーガ C 木 D E D D E E E パンチ ビーストレイジ HP+10 攻撃+10 0056 ウッドトロール B 木 C D C D E E D ダブルストライク タックル HP+20 攻撃+20 0057 ウッドジャイアント A 木 B C B C D D C ハードタックル マインドブレイク HP+320 物理耐性+10% 0058 ライトオーガ C 光 D E D D E E E パンチ ビーストレイジ HP+10 攻撃+10 0059 ライトトロール B 光 C D C D E E D ダブルストライク タックル HP+20 攻撃+20 0060 ライトジャイアント A 光 B C B C D D C ハードタックル マインドブレイク HP+320 物理耐性+10% 0061 ダークオーガ C 闇 D E D D E E E パンチ ビーストレイジ HP+10 攻撃+10 0062 ダークトロール B 闇 C D C D E E D ダブルストライク タックル HP+20 攻撃+20 0063 ダークジャイアント A 闇 B C B C D D C ハードタックル マインドブレイク HP+320 物理耐性+10% 0064 火の精霊 D 火 E E E E E E E 火の粉 ファイア 魔防+5 MP+5 0065 炎の精霊 C 火 E E E E E E E ファイアブレス フレイム 素早さ+10 魔攻+10 0066 炎の大精霊 B 火 D C D E D D D フレイムブレス ミスト ブレス耐性+10% 魔攻+20 0067 水の精霊 D 水 E E E E E E E 水しぶき アイス 魔防+5 MP+5 0068 神水の精霊 C 水 E E E E E E E アイスブレス ウォーター 素早さ+10 魔攻+10 0069 神水の大精霊 B 水 D C D E D D D コールドブレス ミスト ブレス耐性+10% 魔攻+20 0070 木の精霊 D 木 E E E E E E E つむじ風 エアーシュート 魔防+5 MP+5 0071 自然の精霊 C 木 E E E E E E E ウィンドブレス ウィンド 素早さ+10 魔攻+10 0072 自然の大精霊 B 木 D C D E D D D ストームブレス ミスト ブレス耐性+10% 魔攻+20 0073 光の精霊 D 光 E E E E E E E サンダー 眠り攻撃 魔防+5 MP+5 0074 神光の精霊 C 光 E E E E E E E ライトブレス ライトニング 素早さ+10 魔攻+10 0075 神光の大精霊 B 光 D C D E D D D ホーリーブレス ミスト ブレス耐性+10% 魔攻+20 0076 闇の精霊 D 闇 E E E E E E E シャドウ 眠り攻撃 魔防+5 MP+5 0077 悪魔の精霊 C 闇 E E E E E E E シャドウブレス ダーク 素早さ+10 魔攻+10 0078 悪魔の大精霊 B 闇 D C D E D D D フィアーブレス ミスト ブレス耐性+10% 魔攻+20 0079 毒こぞう D 闇 E E E E E E E 毒攻撃 パンチ HP+5 素早さ+5 0080 毒アニキ C 闇 E D E E D E E ポイズン 毒の息 HP+10 毒耐性 0081 猛毒アニキ B 闇 D C D D D D D ポイズンクロウ ポイズンレイン HP+20 毒耐性 0082 草の番人 D 木 E E E E E D E かみつく 毒攻撃 MP+5 防御+5 0083 毒のいばら C 木 D E E E E C E ポイズン 毒の息 MP+10 毒耐性 0084 森の番人 B 木 C D E D D B D かみつく 自然の恵み HP+20 攻撃+20 0085 ゴースト D 闇 E E E E E E E エクス シャドウ MP+5 魔攻+5 0086 ヒヤゴースト C 闇 E D E E E E E ダーク ガードダウン MP+10 幻惑耐性 0087 ランプゴースト B 闇 D C D D D D D エクスオール スリープ MP+20 素早さ+20 0088 トサカバード D 木 E E D E E E D かみつく つむじ風 HP+5 素早さ+5 0089 ブルーバード C 木 D E C E E E D かみつく ウインドブレス 素早さ+10 MP+10 0090 コカトリス B 木 C D C D E E C かみつく ストームブレス HP+20 素早さ+20 0091 つぼまぞく D 闇 E E E E E D E エクス シャドウ 魔攻+5 MP+5 0092 ??? C 闇 ??? ??? ??? ??? 0093 ??? B 闇 ??? ??? ??? ??? 0094 フレイム D 火 E D E E D E E 火の粉 ファイア 魔攻+5 MP+5 0095 シアンフレイム C 火 E D E E C D D エクスオール フレイム 魔攻+10 MP+10 0096 イビルフレイム B 火 D C E E C D D エクスド ファイアボム 魔攻+20 MP+20 0097 コボルト C 木 D E D E E E D 二連斬 疾風斬り HP+10 素早さ+10 0098 ??? B 木 ??? ??? ??? ??? 0099 悪魔の盾 C 闇 D E D C E D E かみつく ガードアップ 魔攻+10 スキル封印耐性 0100 ??? B 闇 ??? ??? ??? ??? 0101 フライングベル C 光 D D E E E D D サンダー ガードアップ HP+10 スペル封印耐性 0102 ??? B 光 ??? ??? ??? ??? 0103 ??? C 木 ??? ??? ??? ??? 0104 ビートレスト B 木 C D C C E E C ダブルストライク ビーストレイジ 攻撃+20 HP+20 0105 ヘラクレス A 木 B C B B D D C タックル トリプルストライク 攻撃+30 HP+30 0106 ??? C 闇 ??? ??? ??? ??? 0107 忘却の死者 B 闇 C D D C E E D かみつく ポイズンクロウ 攻撃+20 HP+20 0108 闇の死者 A 闇 B C C B D C C フィアーブレス ポイズンレイン HP+30 攻撃+30 0109 ??? C 木 ??? ??? ??? ??? 0110 バードマン B 木 C D C C D E C 疾風二連斬 ビーストレイジ 素早さ+20 攻撃+20 0111 トサカナイト A 木 B C B C D E B 三連突き 四連突き 攻撃+30 HP+30 0112 サハギン C 水 D E D C E E D かみつく アイスブレス 攻撃+10 HP+10 0113 ハイサハギン B 水 C D D C E E D ダブルストライク コールドブレス 素早さ+20 攻撃+20 0114 グレートサハギン A 水 B C C B D C C トリプルストライク ガードダウンオール 攻撃+30 HP+30 0115 ??? C 闇 ??? ??? ??? ??? 0116 ブラックマミー B 闇 C D D C E D D ダブルストライク シャドウブレス 素早さ+20 HP+20 0117 グレートマミー A 闇 B C C B D C C 暗黒パンチ ポイズンレイン HP+30 攻撃+30 0118 ??? C 水 ??? ??? ??? ??? 0119 スケルトン B 水 C D B D D E C 氷砕斬り スリープ 攻撃+20 素早さ+20 0120 スカルパイレーツ A 水 B C B C D D C 氷砕二連斬 マインドブレイク 素早さ+30 HP+30 0121 ??? C 水 ??? ??? ??? ??? 0122 レッドカルゴ B 水 C D D C E D D コールドブレス スペルロック 防御+20 HP+20 0123 キングカルゴ A 水 B D C B D C C オーロラブレス ガードアップオール 防御+30 HP+30 埋まっていない箇所のデータお持ちの方はコメントください 名前 コメント
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「にゃはは……、心配かけちゃったかな」 「なのは……」 管理局本部にある病室の一つに、フェイト・テスタロッサはいた。 ベッド際の丸椅子に座り、ベッド上で上体を上げる少女を見つめていた。 少女の身体の至る所には包帯が巻かれており、布団の端から覗く四肢にはギブスが装着されている。 普段の活発な彼女からはかけ離れた姿に、フェイトは感情が込み上げてくるのを感じていた。 フェイトの瞳が、揺れる。 痛々しい親友の姿に、自己への不甲斐なさが溜まる。 「そんな顔しないで、フェイトちゃん。私は全然平気だから」 包帯が曲かれた頭部を揺らして、少女・高町なのははフェイトへと笑顔を向けた。 優しい、気遣うような笑顔であった。 でも違う、とフェイトはその笑顔を見て感じた。 何処となく漂うぎこちなさが、心中のやせ我慢をフェイトへと伝えていた。 「ごめんね。フェイトちゃんがあんなに頑張ってくれたのに……私が台無しにしちゃった」 「そんな事どうでも良いよ。なのはが無事で良かった」 フェイトが撃墜した二人の守護騎士は、謎の発光現象の隙に逃亡していた。 恐らくはあのアンノウンが手引きしたのだろう。 なのはを易々と撃墜したアンノウン。 アンノウンとヴァッシュとの邂逅。 そして、あの謎の発光現象に―――月へと穿たれた穴。 管理局の映像記録も白色の極光に阻まれ、途中から役目を果たしていない。 あの時、あの場で何が起きたのか、その全貌を知っているのは高町なのはだけだった。 「傷の具合はどう?」 「当分は安静だって。でも、手足の傷以外はそんなに酷くないって言ってたよ」 なのはの負傷は、受傷の経緯からは考えられない程に軽度なものであった。 程度としては全身に軽度の打撲。 四肢の貫通傷は相応の重傷ではあるが、管理局本部の医療魔法技術があれば、そう時間は掛からずに完治できる。 管理局は、アンノウンの攻撃がおそらく元から殺害を主としない攻撃だったのではと予測していた。 後の観測で判明した事だが、なのはを撃墜した高エネルギー攻撃は、まるで計ったのかのように直撃の寸前で急速な威力の低下を見せている。 あれだけのエネルギーだったのだ。本来ならば吹き飛ばされる余地すらなく、エネルギーに全身を焼かれていた筈だ。 おそらくは、殺害でなく撃墜を目的とした攻撃。 撃墜を優先させた意図についても、管理局は予測を立てていた。 なのはは、『あの時』、あの場にいた。 いや、正確に言うのならば、あの場に連れられたと言った方が良いか。 謎の発光現象を起こした一因とされるアンノウンの手によって、わざわざ連れられたのだ。 恐らく高町なのはに見せたかったのだろう。 ヴァッシュが月をも穿つ脅威の存在だという事を、その身体に宿る脅威を、高町なのはに見せ付けたかった。 まるで、なのはとヴァッシュの関係を知っていたかのような行動である。 「レイジングハートのお蔭だよ。墜落の瞬間に防御魔法を発動させてくれたみたいで」 「そう、良かった……」 なのははフェイトの心配を払拭させるかのように、笑顔を見せている。 傷だらけの身体で、満面の笑顔を浮かべるなのは。 笑顔の裏に隠した、本心。 フェイトは胸が締め付けられるような感覚を覚えた。 「……なのは、大丈夫?」 その感覚に押されるように、フェイトは言葉を吐き出していた。 卑怯な質問だと、フェイトは口にして直ぐに思う。 こんな質問をして、なのはが本心を語る訳がない。 心配を掛けないようにと、より強固な仮面を張り付けるだけだ。 フェイトの言葉に、なのはが表情を変える。 だが、それも一瞬だけ。 直ぐさまそれまで以上の笑顔を浮かべて、フェイトを見詰める。 満面の、それでいて儚さの宿る笑みであった。 少なくともフェイトには、そう見えた。 「大丈夫だよ、フェイトちゃん」 名前を呼んで、なのはが答える。 なのはは、あの時から後、とある名前をめっきり口にしなくなった。 前までは毎日のように口にしていた名前。 その名前を、なのはは口にしない。 話題に出す事すら避けているように見える。 やはりあの時、なのはは見たのだ。 月をも撃ち抜く彼の姿を、なのはは白色の世界の中で見た。 その結果が今の状態である。 「私は、大丈夫だから」 儚げな笑顔で、言葉を紡ぐ。 あの時、あの場所で何があったのか、なのはが何を見たのか、なのは以外の誰も知らない。 ヴァッシュが根源となったエネルギーが地上から月を穿った……そんな客観的な視点しか、フェイトは知らない。 だから、歯痒さを感じる。 友達の力になれない自分達が、歯痒い。 「なのは……」 満面の笑顔を見せるなのはへ、フェイトは思わず詰め寄っていた。 言葉を投げ、詰め寄り、そして強く強く抱き締める。 傷だらけの身体を包み込むように、フェイトはなのはを両腕で抱く。 少しでも力になりたい。 でも、言葉では足りない。 だから、身体が動いていた。 「……フェイトちゃん」 肌を通して伝わる温もりに、なのはもフェイトの想いを感じ取る。 フェイトは何も語らない。 なのはも何も語らない。 無言が二人を包み込み、だがそれでも想いは伝達される。 温もりが、言葉よりも深いことろで二人を繋げていた。 静寂が、続く。 緩やかに流れる時が、感じ合う温もりが、頑なに閉ざされた心を溶かしていく。 「……何で、だろう……」 静寂の病室にて最初に口を開いたのは、高町なのはであった。 顔を俯かせ、喉を震わせ、声を紡ぐ。 「……何でだろう、怖くてたまらないんだ……思い出すと、震えが、止まらない……」 言葉の通りに、なのはが震え出す。 小さな身体を小刻みに震わせて、フェイトにしがみつく。 恐怖に負けないように、恐怖に折れないように、なのはは親友の温もりを求めていた。 「あの人が変わってないのは分かってる……でも、駄目なんだ……『あの光景』を思い出すと…………怖くて、たまらない………」 フェイトも、より一層の力強さをもってなのはを抱く。 親友を救いたくて、少しでも力になるのならと、フェイトは細い両腕に力を込める。 「……嫌だよ…………何も変わってないのに……あの人はあの人なのに………駄目なの………怖くて……怖くて…………押し潰されそう…………」 声には、嗚咽が混じっていた。 今まで通りに一緒に居たいという想いと、理性を越えて想起される恐怖とが、せめぎ合う。 葛藤が、なのはを苦悩へと誘っていた。 そのジレンマは、たかが九歳の女の子には余りに大きな重圧であった。 「もう笑い合えないのかな………もう喋り合えないのかな………もう…………一緒に過ごせないのかな………」 嗚咽で途切れ途切れとなる声に、フェイトはより一層の力でなのはを抱き締める。 その肩に顔を沈め、なのはは感情を吐き出した。 「う、わああああああああああああああああああああ………」 遂には、大声を上げて、涙を流す。 溜め込んでいた感情を、声で、涙で、吐き出す。 一人で抱えようと思っていた痛み。 一人で抱えようと思っていた恐怖。 なのはは打ち明ける。 親友であり、戦友であるフェイトへと全てを打ち明ける。 「……なのは……」 フェイトは、ただひたすらに親友を抱き締めた。 一人分だった泣き声が、いつの間にか二人分へとなり、狭い病室に響き合う。 肩を寄せ合い、抱き合いながら涙を流す、二人の少女。 涙で濡れた部屋にて、二人は縋るように抱き合っていた。 ◇ 「……フェイトか」 そして、十数分後程の時間が経過した後に、フェイトは扉の前へと立っていた。 ヴァッシュ・ザ・スタンピードが幽閉されている部屋の、その扉。 顔をつき合わせど、実際に言葉を交わす事はできない。 モニターを通しての面会に、ヴァッシュはそれでも笑顔を見せていた。 弱々しく、儚げな笑顔。 まるで少し前に見た、高町なのはの笑顔のようであった。 心を押し殺して無理矢理に笑顔を造っている、そんな印象の微笑みだ。 「僕に何か用かい?」 見てる方が辛くなる笑みに、フェイトは意を決して言葉を紡ぐ。 なのはを見て、ヴァッシュを見て、決断した想い。 それは、二人の親友としての決断であった。 「ヴァッシュ、あまり自分を責めないで」 真っ直ぐと向けられた瞳が、ヴァッシュを見据える。 フェイトの瞳に、フェイトの言葉に、モニター越しのヴァッシュが表情を変えた。 「なのはなら、大丈夫だから」 流れ出る声は澱みなく広がっていく。 ヴァッシュは目を見開き、フェイトの声を聞いていた。 「今まで通りに笑い合って、今まで通りに喋り合って……何も変わらないよ。なのはは、あんな事でヴァッシュを嫌いになんかならないよ」 声に暗い影は欠片もなく、フェイトはヴァッシュを見据える。 ごまかしのない言葉で、ただ自身の内の信頼に任せてヴァッシュへと伝えていく。 「だってなのはは、本当に強い子だから」 フェイトの言葉は、親友に対する絶大な信頼から紡がれたものであった。 あの時なのはが見た光景は如何なるものだったのか、やっぱりフェイトには分からない。 でも、その苦悩を知った。 その苦悩の大きさも知った。 フェイトは高町なのはによって救われた。 全てを否定された自分を、ただひたすらに想い続けてくれた人。 なのはが居たから、フェイトは道を踏み出す事ができた。 アリシアの代りとしてではなく、フェイト・テスタロッサ自身として、人生を踏み出せた。 絶望しか残っていなかった自分に、光り輝く希望を与えてくれた人。 フェイトにとっての高町なのはは、そんな存在であった。 だから、思う。 なのはなら立ち直れると、フェイトは思う。 そして、もう一つ。 なのはが立ち直れるまで、ヴァッシュが立ち直れるまで、今度は自分が支える番だと。 今まで支えられた分まで、自分が二人を支えようと、フェイトは決意する。 「フェイト……」 「あの時、何があったか知らないよ。でも、私はなのはの強さを知ってる。だから、信じて。なのはを、信じてあげて」 そう言うフェイトは、とても優しげな微笑みを浮かべていた。 それは、高町なのはのお蔭で手に入れる事ができた微笑み。 空っぽなものではない、心の詰まった微笑みであった。 「―――駄目だよ」 だが、フェイトの微笑みに対する返答は、あまりに空虚なものであった。 フェイトと同様の微笑みではある。でも、それは力の無いまるで空っぽな微笑み。 ああ、と実際に目の当たりにする事でフェイトは感じた。 何て寂しげな微笑みをするんだろう、と。 「なのはを信じてる。フェイトを、クロノを、リンディを、皆を信じてるさ。―――でも、駄目なんだ」 ヴァッシュの微笑みに、フェイトは瞬時に理解する。 自分の言葉は、結局何の役にも立たなかった。 ヴァッシュは変わらぬ微笑みで、全てを自身の内へと仕舞い込む。 なのはのように感情を表に出す事すら、してくれない。 「俺は、俺を、信じられない。皆を信じられても、自分を信じる事ができない。『何か』を宿した自分を、なのはを傷付けたかもしれない自分を、信じられない」 ヴァッシュの答えにフェイトは改めて思い知った。 彼の心の内に眠る、黒色の虚(ウロ)。 軽薄な表面の裏側にある、何者をも立ち寄らせない虚無。 その片鱗を垣間見てしまった。 「ヴァッシュ!」 「……なのはに伝えといてくれ。すまなかったって」 それきりヴァッシュは通信を途絶させた。 モニターが黒色に染まり、何も映さなくなる。 「そんな事ない! ヴァッシュは皆に力をくれた、皆を助けてくれた! だから……だから、そんな哀しい事を言わないでよ!」 扉に向けて声を飛ばす。 当然ながら返答はない。 無機質な扉がただ無言でそびえるだけである。 ある一定の所から内側へと踏み込ませない、ヴァッシュの心。 堅牢な殻に防備された心は、おそらく何者をも拒絶する。 何時ぞやの自分をも上回るだろう心の殻。 ただ辛い。 あの微笑みを、誰をも受け入れない心を、見ていられない。 彼は一人で苦悩し、一人で解決しようとするのだろう。 誰も頼ってくれない。 自分も、なのはさえも、彼は頼ろうとしない。 全ての痛みを一人で抱えて、苦悩するのだ。 それはとても悲しいことだと、フェイトは知っていた。 似ている。 全てを抱え込もうとするその行動は、自分やなのはととても似ていた。 ただその度合は、意志の強固さは比べ物にならない。 彼は完遂するのだろう。 本当に全てを抱え込んで、一人で解決しようとする。 言葉にすれば楽になる想いを、涙にすれば楽になる想いを、決して打ち明けようとしない。 それが彼の生き方なのだ。 周囲も、自分自身も、救われない。 彼の心の内に眠る、黒色の虚。 それを埋めてあげて欲しい。 力なく頭を垂れたフェイトに、答えを返す者はいなかった。 ◇ 「ここのデータの数値が出てないぞ、エイミィ」 「え、ごめんごめん。……あー、確かにちょっと抜けてるね」 「しっかりしてくれ。今は余裕がないんだ」 海鳴市の一角に聳えるとあるマンションの、その一室。 闇の書事件・臨時本部として管理局に借用されている部屋は、僅かに殺気立った様相を見せていた。 その雰囲気の大元は、最年少執務官として場を仕切るクロノ・ハラオウンにあった。 どうにもクロノの機嫌が悪い。 無表情を装ってはいるものの、その言葉の端々には棘があった。 「……それにしても厄介な事態になったねえ」 現在、臨時本部に身を置く人物は六人。 指揮官たるリンディ・ハラオウンにその副官たるクロノ・ハラオウン。 オペレーター、事務、情報の総括を一手に引き受けるエイミィに、無限書庫にて『闇の書』についての調査を依頼されていたユーノ。 そして、ユーノのサポート役として動いていたリーゼ姉妹とアルフである。 何時もの明るい口調から数段トーンを落として呟いたのは、リーゼアリアであった。 ソファーに腰掛けながら、頭の所で手を組んで天井を見上げる。 その表情からは僅かばかりの疲労が見て取れた。 「地上から月をも撃ち抜くガンマンとはね……作り話にしてもやりすぎだって」 アリアの隣に座るロッテが言葉を返しながら、何もない空間に指を走らせた。 すると、指の動きに反応するかのようにディスプレイが出現し、お求めの映像が再生される。 「こうして見ると桁違いって感じだね。単純なエネルギー量だけでも、異常の一言。洒落にもなんないわね」 「月にクレーター作るくらいだからね……エネルギー量だけ見てもSSSランク以上は確実ね」 その映像に、何時しか臨時本部に身を置く誰もが視線を送っていた。 謎の発光現象に、天を昇る光線。 そして、月を震撼させる暗き穴。 現実のものとは到底思えない光景が、画面の中で流れていく。 「ヴァッシュか……そりゃ普通の人間とは何か違うとは思ってたけどさあ」 床に寝転んで映像を見詰めながら、アルフが言葉を零した。 やるせなさと幾分かの恐怖感とが混合された表情である。 「精密検査の結果も数値が異常なんだよね……。普通の人じゃまず有り得ない数値だって」 続くエイミィの顔にも恐怖感があった。 いや、程度の差や表出しているかの差はあるが、誰もが恐怖感は抱いている。 隣で和気藹々と会話をしていた相手が、実は月をも撃ち抜く脅威の存在だったのだ。 恐れるな、という方が無理のある話だ。 予感はあった。 最初の守護騎士との交戦後に、負傷したヴァッシュが管理局へと担ぎ込まれてきたその時。 治療の為に服を脱がし、そして場にいた誰もが息を呑んだというヴァッシュの肉体。 身体中に刻まれた傷の数々。 まるで人間のものとは思えない程に傷付いた身体。 思えばあの時から示されていたのではないか、男の異常さは。 エイミィの言葉に、僅かな沈黙が場を覆う。 「……問題はそこじゃない。月を穿つ砲撃も脅威だが、単純な破壊力ならアルカンシェルの方が上だ。人間じゃないとはいっても、人外の種なんて次元世界には幾らでも存在する」 静寂を破ったのはクロノであった。 リーゼ姉妹の手元にある映像記録と同様のものを巨大スクリーンに映しながら、クロノは続ける。 「問題は、それだけの『力』が意志をもった個人が有しているという事だ」 言葉には、寸分の迷いもなかった。 映像を見詰める瞳にも迷いはない。 ヴァッシュが危険人物だと、クロノは迷いなく断定した。 五人の視線を集めながら手元のキーを叩いて、目的のデータを引き出す。 壁一面のモニターにもう一つ画面が浮かんだ。 「このデータを見てくれ。これは、ヴァッシュが光を放ち始めた直後に観測されたデータだ」 その画面を指差しながら、クロノが後方へと振り返る。 五人の視線が画面の方へと向き、データの内容を見定めていく。 見ると同時に五人それぞれがデータの意味を理解し、そして表情を驚愕に染めた。 「この反応って……まさか……」 「そう、そのまさかだ。これは―――次元断層の反応さ。規模は極小規模で、発生した時間もコンマ数秒にも満たないものだけどね」 その事実に、五人が愕然とする。 次元断層。 それは次元災害の中でも最上位に位置する危険災害。 下手すれば一つの次元世界そのものを消滅させかねない、超ド級の厄ネタである。 その厄ネタが極小規模なものとはいえあの瞬間に発生していた。 目に見えぬ所で発生していた大災害に五人は驚きを隠せ得ない。 「……ヴァッシュさんの砲撃が次元断層を発生させたって事?」 「そんな事、ありえないって! ロストロギア級の出力がなくちゃあそんなの無理無理」 「次元震ならまだしもね。次元断層ってのはそれこそ桁違いだよ。あのジュエルシードだって、複数集めたようやく引き起こした位だよ」 エイミィが、アリアが、ロッテが、それぞれに言葉を飛ばす。 誰もがその考えを否定する。 次元断層を発生させる砲撃など、その砲撃を独力で発生させるなど、それこそロストロギア級の力もって始めて行える所業だ。 かつて管理局を騒がせたロストロギア『ジュエルシード』ですら、単独の暴走では中規模の次元震を起こすので限界であった。 それでも、危険度としては相当なものだ。 次元断層をも引き起こす砲撃など、想像するだけで空恐ろしい。 「惜しいが、違う。半分正解で半分外れだ」 だが、クロノの推測はその更に上をいく。 クロノが再度指を動かし、画面を操作する。 次元断層の反応が感知されたグラフと、超高エネルギー量が発生したグラフとがピックアップされ、画面に映った。 クロノの操作により、半透明となったグラフ同士が重なり合う。 重なり合うグラフに、今度こそ五人の傾聴者が言葉を無くす。 「次元断層は攻撃によるものじゃない。謎の高エネルギーが発生する直前に、つまり砲撃が放たれる直前に、次元断層は発生してるんだ」 言葉のなくなった臨時本部にて、最年少執務官の言葉が訥々と連ねられる。 その表情に感情はなく、仮面の如く冷徹な色のみが映っていた。 もはや誰も言葉を挟もうとしない。 独壇場となった場をクロノが仕切る。 「アンノウンの攻撃についても調べてみた。こちらもヴァッシュの砲撃と同様だ。ほんの刹那の時間だが、攻撃の直前で次元断層が発生してる。念入りに調査しなければ判別できないレベルの次元断層だけどね」 淀みなく動く五指に従い、モニターの画像が切り替わり、必要な情報を並べていく。 複数の魔導師で形成された結界魔法を、アンノウンが切断する瞬間。 宙を舞うクロノへと、アンノウンが斬撃を飛ばす瞬間。 白刃に四肢を縫い付けられたなのはへと、アンノウンが高エネルギーを放つ瞬間。 それぞれの画像と並んで、その瞬間の数値データとが映し出される。 規模の違いはあれど、データが意味する事は同様であった。 斬撃やエネルギーが発生する直前で、次元断層が発生している。 「おそらくこの二人は次元断層を任意に発動できるんだろう。そして、次元断層で発生したエネルギーを攻撃に転化させて、解き放つ。それがこの異常な破壊力の正体だ」 言葉を失った五人を前に、クロノは締め括る。 任意で次元断層を発動させ、月すら穿つエネルギーを発生させたヴァッシュにアンノウン。 脅威という言葉すら生温く感じる事実に、臨時本部が沈黙に包まれた。 昨日まで普通に喋り合っていた人間の、想像を絶する正体。 あの笑顔の内に隠れていた脅威。 思わず戦慄を感じる。 背筋に冷たい汗が流れ落ちる。 人間の域を越えた、ともすればロストロギアにすら匹敵する圧倒的な存在であった。 彼等は何者なのかと、考えずにはいられない。 次元漂流者として世界に来訪した男は、世界を滅亡させうる『力』を秘めていた。 『闇の書』に加えて現れた、『ヴァッシュ・ザ・スタンピード』と『アンノウン』という大きな問題。 一つのロストロギアを巡る事件は、更なる要因を含んで混沌の様相を見せ始めていた。 「これで話は終わりだが……言いたい事があるならハッキリと言ったらどうだ?」 沈黙の中、クロノはある人物へと語り掛けた。 この場に於いて沈黙を通す二人の人物の、片割れ。 終始一貫して、不満げな表情を浮かべていた少年がいた。 ユーノ・スクライア。 緑色の瞳でクロノを見詰めながら、彼は促しに従って口を開く。 「ヴァッシュが持つ『力』の危険性は分かったよ。でも、それでも彼の意向を無視して拘束するのはやり過ぎなんじゃないか」 ユーノの言いたい事も理解できる。 何時も明るく飄々と振る舞い、容易く周囲と溶け込んでしまう不思議な男。 高町なのはと愉しげに笑い合う姿は、誰もが心に温もりを感じていた。 ヴァッシュが優しい人物だという事は、彼と触れ合った誰もが知っている。 ヴァッシュは管理局に尽力してくれていた。 守護騎士との戦闘にも進んで参加し、驚異的な立ち回りで他を圧倒した。 アンノウンとの戦闘でも、彼が矢面に立つ事で被害を減らせたとも言える。 優しさと強さを兼ね備え、他人の為に命を賭けられる男であった。 その人柄は、誰もが認めていた。 「重要なのは彼が時空世界に於いて危険かどうかだ。危険と分かった以上、管理局が彼を放免しておくにはいかない」 「でも、ヴァッシュは決して悪い方向にこの力は振るわない。それはクロノだって分かっているだろ?」 「だが、実際に『力』は振るわれたぞ? あの砲撃が市街地に向けられていたらどうなっていたか、想像できない訳じゃないだろ」 ヴァッシュの人間性を問うユーノに、その危険性を問うクロノ。 どちらの言い分が正当かは誰もが、恐らくは反論を飛ばすユーノ自身も、理解していた。 しかし、反論を止めない、止められない理由がユーノにもある。 「でも……なら、なのはの気持ちはどうなるんだ? なのはがヴァッシュを守る為に何をしたか、クロノだって知ってるだろ」 なのはがヴァッシュを庇う為に取った行動。 次元漂流者たるヴァッシュの存在を管理局に知らせず、自宅にて匿った。 なのははヴァッシュに関する何かを知っていて、それで彼を庇おうと行動したのだろう。 なのはとの付き合いが最も長いユーノには分かる。 その想いの強さが、分かる。 だからこそ、クロノの言い分が正当だと理解して尚、反論する。 「分かっているさ。分かっていて、この判断をしたんだ。判断を覆すつもりはない」 食い下がるユーノへと、クロノは冷淡な視線を送るだけであった。 ユーノとクロノの視線がぶつかり合う。 間に座るエイミィがオロオロと顔を左右に振り、荒んでいく事態に不安げな表情を浮かべていた。 「落ち着いて、ユーノさん」 ヒートアップする場に、落ち着き払った声を落としたのはリンディ・ハラオウンであった。 これまで沈黙を続けてきた指揮官が、満を持して声を上げる。 その声は騒然となった場を通り抜け、全員の視線を集める。 「ヴァッシュさんの保護に関してはもう揺るがない事です。彼の人柄は誰だって知ってるわ。なのはさんとの関係もね。でも、やっぱりそれとこれとは話は別よ」 リンディの言葉には凛とした強さがあった。 決して揺るがぬ強さ。 指揮官としての決意が、言葉の端々にまで染み渡っている。 「……それとクロノの気持ちにも気付いて上げてちょうだい。クロノだって今回の処置に想う事がない訳ではないわ。それを押し殺して、決断したのよ。執務官としてね」 リンディの言葉に、冷淡を貫き通してきたクロノの表情が歪む。 痛みを堪えるかのような表情に、ユーノも感情の行き場をなくしてしまう。 ユーノだってクロノの気持ちに気付いていない訳がない。 ただクロノのように割り切れる程、ユーノは大人になりきれてはいない。 だから思わず、クロノへと感情をぶつけてしまったのだ。 クロノの表情を見て、その行動が卑怯なものだったと改めて認識する。 ユーノも身体から力を抜き、側にあったソファへお座り込む。 「……ごめん、八つ当たりだった」 「……気にするな。普通はそうなるさ」 俯き謝罪するユーノに、クロノも僅かに口元から力を抜き答えた。 場を覆う空気は、やはり重い。 「……ん?」 その空気を払拭する一報が飛び込んできたのは、直後の事だった。 点滅するモニターが、情報の報告をエイミィへと知らせる。 偵察と警戒に向かわせている魔導師部隊からの報告だろうかと、エイミィは手元を操作し、情報の内容を画面へと映す。 映し出された情報は、誰もが予想し得ぬ驚愕の情報であった。 『―――闇の書の主・八神はやてについて』 謎の情報は、その一文から始まっていた。 闇の書の主についての全てが記された、謎の一報。 送り主も、どこから送信されたものなのかも、分からない。 ただ、全てが淡々と綴られていた。 闇の書の主たる八神はやてに関する全てが―――その所在地すらも。 それはフィナーレの序章たる最後の一手。 全てが、踊らされる。 男の手中にて、全てが踊らされる。 最後の一手が、時空を統べる者達へと打ち込まれた。 情報の到来に、『仮面の男達』は思う。 始まってしまった、と。 結局、抗う事のできなかった恐怖。 おそらくこの一手で、終焉が始まる。 本来の目的も果たせず、主たるお父様の願いも叶えられず、全てが終わる。 あの男に掌握されたまま、終わりへと突き進む。 情けない。 罪悪感が沸き立つ。 もはや本当にただの裏切り者となってしまった自分達。 管理局も主をも裏切って、恐怖心に動かされるだけの操り人形。 まるで道化であった。 でも、それでも尚、恐怖心は絶大なものであった。 『仮面の男達』は周囲を見渡す。 管理局の人員であっても、あの男は止められない。 せめて少しでも犠牲者が少なくなるように望むばかりであった。 『仮面の男達』は絶望の淵で孤独に包まれながら、恐怖心に震えていた。 前へ 目次へ 次へ
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マジカル頭脳パワー!!(1990.10~1999.09) (1999.04~09) (1997.10~1998.09) 1′00″...花王、TOYOTA(トヨタ自動車)、大塚製薬、Canon、日清食品、NTT、任天堂 (1997.04~09) 1′00″...花王、TOYOTA(トヨタ自動車)、大塚製薬、Canon、日清食品、出光興産、任天堂 (1995.10~1997.03) 1′00″...花王、ブルボン、大塚製薬、Canon、日清食品、出光興産、任天堂 (1994.04~1995.09、ここから木曜20時枠) 1′00″...花王、ブルボン、大鵬薬品、Canon、日清食品、出光興産、任天堂 (1991.10~1994.03、ここまで土曜20時枠) 1′00″...LION、三菱自動車※1、ヤマザキパン、大鵬薬品、CASIO(カシオ計算機)、東洋水産 (1990.10~1991.03) ※1 1992.07まではMMC 三菱自動車表記
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「アルフさん、やっぱりうちらで何とか…」 「いや、大丈夫だよ!片腕が動けばバリアブレイクは使える!」 ビーの矢の麻痺毒で左腕を封じられ、それでも戦おうとするアルフ。腕に刺さった矢を抜き、バリアブレイクを構えた。 それを見たなのは達も、アルフの意思を無駄にできないと言わんばかりに、攻撃魔法やファイナルベントを構える。 大技に気付いたバズスティンガーは再び集まり、バリアを張った。 「はぁぁぁぁっ!!」 待ってましたと言わんばかりにアルフが突っ込み、バリアブレイクでバリアを破って離脱する。 そしてそれを好機と見て、三人分の大技が飛んだ。 「ディバイィィィーーーーーン…バスタァァーーーー!」 「フォトンランサー・ジェノサイドシフト!解き放て!」 『FINALVENT』 それぞれの大技がバズスティンガーに直撃し、そして消し飛ばした。 一週間後、OREジャーナル。現在冷房の修理中。 長時間フル稼働にしていたせいかエアコンが壊れ、真司が修理しているところのようだ。島田が押さえているとはいえ、今にも崩れそうなバランスの悪さだ。 …ちなみに現在は6月の終わり頃である。 「任せとけって言ったじゃない…」 「任しといてくださいよ」 島田の悪態に、真司が言い返す。 「真司~…まだか~…?」 涼みに来ていたヴィータが聞く。が、修理ついでにフィルター掃除もしているので、時間がかかる。 ちなみにヴィータはあまりの暑さにすでにグロッキーだ。 「フィルター掃除もやってるし、こりゃもう少しかかるな… っていうかヴィータ、ここは涼む場所じゃないんだぞ?」 「えー、別にいいじゃねーか」「そうそう、硬い事言わずに涼ませてあげれば?」 ヴィータと島田の同時攻撃。真司は反論できない…というか、社会人ならこれくらい反論してみせろ。 と、ここで大久保が「暑ちい…」と言いながら入ってくる。 「あ、おはようございます」 島田が大久保に近寄りながら挨拶する。 そのせいでバランスが崩れ、真司が転倒。島田の肩を踏み台に空中で一回転。そして大久保の机に着地。 見事な宙返りだ。大会とかなら10点は堅い。 …ここでフィルター掃除のホコリを入れていたバケツが落下。落下点にはヴィータが。 ヘディングでバケツを弾き飛ばした。軌道上には真司の後頭部。当然のごとく直撃。そしてK.O. 「おい令子、ちょっとこっち来てくれ…そりゃ!」 頭から崩れ落ちる真司を無視し、令子に写真を見せる。暑苦しい男の写真だ。 「やだもう編集長、この暑いのにそんな暑苦しいもの見せないでくださいよ…」 令子はあからさまに嫌悪感を見せる。言葉にも出しているが、暑いときに暑苦しいものを見せられて参っているようだ。 「…今、一瞬見たよな?この暑苦しいの一瞬見たよな?」 「え?ええ…」「よし終了。忘れろ」 大久保はそう言うと、さっさと写真をしまった。 「そ、それ見合い写真d「シャラップ!忘れろ」 駆け寄ってくる島田を黙らせ、写真についての説明をする。 「知り合いにどーしてもって頼まれてな、見せるだけ見せるって約束しちまったんだよ。 だがまあ、これで約束は果たした。忘れろ。記憶から消せ。忘却しろ」 「わ、私やりたい!私やる!」「はぁ!?」 島田がそう言って写真をひったくろうとするが、大久保が止め、諭す。 「お前な、見合いの意味分かってんのか?にらめっこじゃねえんだぞ?な?」 「でも試しに一度くらい…ブツブツ」 最後の方はブツブツとしか聞こえないくらい小さい声だった。 「やってみようかな、私…」「はぁ!?」 今回の大久保は驚き役のようだ。さっきから驚いた声を上げている。 「ほら、何事も経験だって編集長いつも言ってるじゃないですか。 見合いの経験がいつジャーナリストの仕事に役立つかもしれないですし」 「いや、そりゃそうだけどな…」 大久保たちを尻目に、ヴィータが真司の頭に氷袋を当てている。 「お前らのびてる真司は無視かよ」 第二十話『現れる戦神』前編 とまあ、そんなこんなで見合い当日。見合い相手の倉井忍は黙々と料理を食べている。 …何も話さないこの空気に耐え切れず、令子が口を開く。 「あの…ご趣味は?」 「そんなこと聞いてどうするんです」 倉井がぴしゃりと言葉を止めさせる。 「貴方のような女性が、僕なんかに興味を持つはずが無い」 「そんな事は…」 「では私と付き合いたいと?私と結婚したいとでも言うんですか?」 倉井がまくし立て、令子に詰め寄る。 「貴方は遊び半分に見合いをして、相手の気持ちを考えていない! 傷つく男だっているんです…!」 「…ごめんなさい」 その後、倉井は泣きそうな目で、じっと睨みつけるかのように令子を見ていた。 その日の夕方、令子はカレーパンを食べながら帰宅していた。 「いい男、いないかな…」 ふと、背後からの気配に気付き、振り返る。だが、誰もいない。 気のせいかと思い、再び家へと歩を進める。だが、その後もその気配は存在していた。 「ストーカー?」 「うん、多分。なんか感じるの。こう、なんか変な…」 見合いからさらに数日後、OREジャーナル。仕事の休憩時間にみんなでアイスを食べている。 何故かはやてとヴィータも一緒だ。っていうかあんたら何やってんだ。 …ちなみに冷房は先日の一件で結局直らず、修理業者に修理を頼んでいる。代用品は扇風機だ。 「それってもしかして、こないだの見合い相手じゃねーか?ふられた腹いせってことでさ」 「思いつきでそういう事言うんじゃないわ。私の勘違いかもしれないし…」 「いや、その人が怪しいって思うのは私も同じや。令子さん隠れファンも多そうやし…」 思い思いにストーカーの正体を考える一同。 「あたしもー、前に何度かストーカーに遭ったことがあってー」 対抗心を出したのか、島田が似たようなことを言い出すが… 「勘違いです」「勘違いやな」「勘違いだな」 一斉にバッサリ。島田は気を悪くしたのか、真司たちを睨む。 「とにかく、尊敬する令子さんの為だ。俺が令子さんを守ります。必ず、いやいや絶対」 この直後、何故か全員同時に冷たいものを食べたとき特有の頭痛が来た。何というナイスタイミング。 その晩もまた、令子は何者かにつけられていた。 あくびをしながら帰る令子に迫る影。だが、その影は――― 「捕まえた!」 ―――横から現れた真司に組み付かれた。 そのまま押し合い、へし合い、取っ組み合い。 「このヤロ、逮捕だ逮捕だ!令子さんつけ回しやがって!あ゛ッ!!」 喧嘩の最中、真司は電柱に頭を強打。そのまま意識を手放した。 最後に見たのは、花束を持った吾郎だった―――――― 数時間後、北岡弁護士事務所。 「ギャーーーーーー!!」 悲鳴とともに真司が目を覚ます。北岡と吾郎もその声に驚いたようだ。 「なっ、何寝ぼけてんだよ!」「え、あ…あれ?」 ようやく真司の目も覚めたようだ。 「おい、それよりどういうつもりよ? 吾郎ちゃんにいきなり襲い掛かったそうじゃない。何考えてんだよ」 その言葉で、気を失う前のことを思い出す。 そうだ、令子を守るために道中でストーカーを待ち伏せていたのだ。 そして吾郎が迫ってきた。ということは吾郎がストーカーだ。それが真司の結論だ。 「それはこっちのセリフだよ!このストーカー野郎!」 「は?」 真司のあまりの言い草に、北岡も吾郎もあっけにとられている。 「ストーカーだよストーカー! こいつはな、ここ最近ずっと令子さんのことつけ回してたんだよ!ったく、危ねえ真似しやがって」 刹那、大爆笑が巻き起こる。 「吾郎ちゃんはストーカーじゃない。俺に頼まれて花束を渡しに行ってただけだ」 「え?ってことは…!!」 「桃井令子か?さっき会った。少し様子が変だったから後を追ってみたんだが…」 「それじゃ遅いんだよ!何で送ってあげなかったんだ!」 先ほどのやり取りの後、令子のマンションへと向かった真司、北岡、吾郎の三人。だがそこには令子の姿は無く、代わりに道に令子の鞄が落ちていた。 誰かの所に行ったのかと思い、知り合いに連絡を取った。それにより蓮が令子に会ったということが分かる。 そして令子のマンション前で現在喧嘩中である。理由は少し前の会話文の通りだ。 と、そこで北岡が喧嘩を止める。 「オイオイオイオイ、よせって。いがみ合ってる場合か」 時が止まる。3秒ほど。 「…何よ?」 「いや、まさかお前が喧嘩を止めるとはな」 そういえば。北岡はそういう事をしないタイプの人間なのに。 思いがけない行動に、真司も少し感動しているようだ。 「こんな事で感動してる場合か。それより城戸、お前ストーカーがどうとか言ってたが、心当たり無いのか?」 「そうだ…ストーカーだよ!」 「令子さんが…見合い…」 「ああ…もちろん冗談半分だったけどさ、多分その男がふられた腹いせに令子さんを…」 帰路につきながら、真司が蓮と北岡に事情を説明していた。 令子が見合いに参加したこと、その見合いが御破算になったこと、そしてその日以来令子がストーカーにつけ回されていることを。 …と、ここで真司があることを思い出す。 (わ、私やりたい!私やる!) そう、見合いの数日前、島田がその話に食いついたことだ。 真司はそれを利用し、一計を案じた。 「そうだ…もう一回見合いを仕組めば!」 「罠を張るっていうことか」「そうだよ!」 「なるほどな、見合い相手が犯人なら、有効な手かもしれないな。 お前よくそんなの思いついたな…」 「お前ら…今まで俺のことバカだと思ってたろ?」「違うのか?」 どうやらこの二人の中では、『真司=バカ』でイメージが定着しているようだ。 「と、とにかく…令子さんを救出するまで、とりあえずライダーの戦いは中止ってことで、な?」 「…ま、しょうがないな。でも勘違いするなよ?別に友達になる訳じゃないからな?」 「当たり前だ」 とりあえず蓮も北岡も真司の案を飲んだようだ。 とにかく、これでちょっとした同盟が出来上がった。と、その時。 「話は聞かせてもらったわ」 聞き覚えのある、何者かの声。振り向くとそこにシャマルがいた。 「シャ、シャマルさん、何でこんなとこに…」 「暑いからアイスでも食べようってことになって、それで買いに行く人を決めるのにジャンケンをしたんだけど…」 「なるほどな。お前が負けて、今買って帰る途中ということか」 「ええ、そういう事よ」 確かにシャマルの手元にはコンビニ袋。煙が出ているところを見ると、ドライアイスも入れてもらったのだろう。 「それはともかく、令子さんがストーカーにさらわれたっていうのは本当?」 「あ、ああ。本当だけど」 「…なら私も手伝うわ。メンバーは多い方がいいでしょう?」 この後シャマルや蓮が帰宅後、高町家・八神家の面々に話し、その結果みんなで事に当たるという予想以上の大事になった。 そして見合い当日。ちなみに仕掛け人は島田だ。 「あなたにはシンパシーを感じます…本気ですね?この見合い」 島田はそれを無視するかのように酒を飲む。 その頃外では… キィィィン… 例の金属音が鳴り響く。発信源は北岡の車だ。 塀によじ登って見ている真司はその音に気付くが、すぐに消えたことから気のせいと断じてしまう。 「様子はどうなの?」 なのはが真司に近寄り、中の様子を聞いている。 ちなみに今日は土曜日なので学校は休みだ。ゆとり万歳。 「え?ああ。見るからに怪しい男だね。絶対あいつが犯人だな」 と、そこまで言ったところで中から人が出てくる。 それに気付き、塀から手を離す真司。怪しまれないようやりすごす。 その頃中では。 「ったく、何が見合いだよ。編集長も編集長でさあ…」 もはや見合いなどではなく、ただの酔っ払いの飲み会だ。 その夜、帰り道にて。 「見合いが何だってんだよ…ああ、暑ちぃ…」 グチをこぼし、缶ビールを飲みながら帰路に着く島田。それを影から見る3つの影。 (こちらA班、異常無し) (B班了解。こちらも異常無し) (C班了解、同じく異常無し…主はやて、この口調は何とかならないのですか?) (別にええやろ。気分の問題や。気分の) (気分の…ですか) (シグナムさん、あんまり気にすると肩凝りますよ?) このどこぞの諜報部隊のような会話、これは先日の一件の際にメンバーが一気に増えたため、チームに分けての行動となった結果である。 各班の編成は通信役の魔導師一名以上を含む4名の編成で、今も各所から見張っている。ちなみにメンバーはこうだ。 A班:秋山蓮、高町なのは、神崎優衣、ヴィータ B班:城戸真司、八神はやて、リィンフォースⅡ、手塚海之 C班:北岡秀一、シグナム、由良吾郎、シャマル という編成である。ちなみにザフィーラは留守番だ。なお、なのはは親の許可をもらっているので多分問題は無い。 (でも意外よね。まさか北岡さんが令子さんのこと…) (え?シャマル、それほんまなん?) (…確かにな。まあ、そうでもなければ北岡が協力するとも思えんが) (*1)) この一件で北岡の想い人が発覚したようだ。 ちなみになのは・ヴィータ・リィンのお子様トリオは話の内容を理解できていないらしく、疑問符を5つほど浮かべている。放って置けばまだ増えるだろう。 「なのはちゃん…なのはちゃん!」 「ふぇ?な、何ですか優衣さん…」 優衣によって現実へと引っ張り戻されるなのは。どうやら聞き入っていたらしい。その証拠に、さっきからの優衣の声にも気付いていなかった。 「島田さんがいないの…多分、島田さんもさらわれたんだと思う…とにかく他の班のみんなに連絡して!」 「はっ、はい!」(こちらA班、異常発生!) 戻る 目次へ 次へ
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「ガネーシャ」というポケモンは実在しないので記述から外しておきました。 何かの誤認ではないでしょうか? -- (管理人) 2011-05-13 21 23 55 草案 クイズ・ゲーム メタグロス:クイズスーパーコンピュータマジカル君の出す頭脳指数レベルの問題 スターミー:マジカルミステリー劇場 キングドラ:逆から早撃ちクイズ 特性スナイパー推奨 キマワリ:マジカル笑って何ホーン ミミロップorホルード カメックスorコータスorドダイトスorアバゴーラorクレベース エルレイド:もしもし桃太郎 リザードン レシラム カメックス レシラム:4色旗上げ -- (ユリス) 2014-12-06 10 15 26
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フェイト・ハラオウンは困惑を覚えながらシグナムと剣を交えていた。 烈火の如く勢いで魔剣を振るうシグナムは、これまで見たどんな姿とも違っていた。 険しい表情で、ただ敵を切り裂く為だけに刃を振るう。 刃を通してシグナムの激情が察知できる。 ただ、激情の理由は分からない。 何故シグナムはこれだけ感情を湧き立てているのか。 大元が自分達にあるのは分かる。 だが、具体的な理由までは分からない。 言葉にして問い掛けるには、フェイトはまだ不器用すぎた。 「おおおおおおおおおおおおおおお!!」 「はああああああああああああああ!!」 この日何度目かの鍔迫り合いが発生する。 斧と剣が火花を散らして攻めぎ合う。 鍔迫り合いは、徐々にフェイトの方へと傾いていった。 「うおりゃああああああああああ!!」 そして、その均衡に横合いから介入する者が現れた。 鉄槌の騎士・ヴィータ。 唐突な乱入にフェイトの反応がワンテンポ遅れる。 横っ面に鉄槌が直撃する―――直前でバルディッシュが自動防御を発動させた。 金色の魔力壁が、鉄槌を止める。 鉄槌に込められた力は魔力壁を容易くぶち破るが、寸前にあった一瞬の均衡がフェイトを救う。 均衡の隙に、フェイトは全速を以て二人の守護騎士から距離を取った。 充分な間合いを挟んで、フェイトがヴィータを見る。 「形勢逆転だな、管理局の魔導師」 「……あなたは、なのはと戦ってた筈じゃ」 「増援だよ。高町でも、アイツにゃあ敵わねーぞ」 ヴィータの言葉に、フェイトは嫌な予感を覚えた。 この場にいるシグナムとヴィータ以外の守護騎士は、どちらかというと支援系統の騎士だ。 ヴィータをバックアップしての戦闘ならまだしも、正面からなのはと戦闘できるとは思えない。 其処まで思考し、フェイトは気付く。 内に芽生えた嫌な予感の、その正体に。 「まさか……!」 アンノウン。 クロノを瞬殺した怪物の姿が、フェイトの脳裏に浮かんでいた。 親友の危機に、フェイトの身体は殆ど反射的に行動していた。 相対する二人の守護騎士に背を向け、親友の救援へと身体を向ける。 「行かせると思うか」 が、身体を加速させるよりも早く、隙だらけのフェイトへとシグナムが斬り掛かる。 上段の構えから振り下ろされた斬撃は、一層の速度と威力を持ってフェイトへと迫っていく。 再びバルディッシュが自動防御を発動させるも、今度は防ぎきれない。 フェイトの細体を烈火の魔剣が捉える。 『Jacket Purge』 だがしかし、此処でもフェイトを救ったのは、相棒たるバルディッシュであった。 バリアジャケットを強制的に爆発させ、フェイトの身体を吹き飛ばす。 爆発に圧されたフェイトは、結果としてシグナムの縦一閃を回避する事となった。 再度離れた間合いでバリアジャケットを再構築し、バルディッシュを構え、二人の騎士と向かい合う。 『集中して下さい、マスター』 「……ごめん、バルディッシュ」 珍しい相棒からの忠告に、フェイトは素直に謝罪を零した。 身体を包む痛みに、相棒からの忠告に、フェイトが目を覚ます。 親友を救う為にも、シグナム達を止める為にも、此処で自分が撃墜される訳にはいかない。 まずは全力でシグナム達を撃破し、なのはの援護に向かう。 全力全開の最速で、だ。 雷光の魔導師の瞳が、決意の色に染まる。 「バルディッシュ……ソニックフォーム、いける?」 『Sir. Barrier jacket. Sonic form』 二人の守護騎士を前にフェイトは己の切り札を躊躇せずに切った。 それは自身の長所を全開に活かす、最速の形態。 防御を度外視した高機動フォームを守護騎士へと晒す。 シグナムとの一対一でさえ殆ど圧倒されていた状態。 二人の守護騎士を相手に正面から戦い、勝利する事は不可能と云っても過言ではない。 だからこその、高機動形態。長所を前面に押し出しての戦闘だ。 「状況は二対一……まるであの時とは逆の状況だ」 胸中に敗北の苦い記憶が蘇る。 二対一という破格の条件での敗北。 自分が気絶している間にヴァッシュが傷付き、クロノが撃墜された。 シグナムは止められず、闇の書は完成への道を着実に歩んでいる。 自分の無力さが、嫌だった。 仲間が傷付くのが、嫌だった。 だから、それを糧に訓練を重ねた。 とあるガンマンと共に、親友である魔法少女と共に。 それはたった数日の短い時間。 でも、何かが見えた気はした。 強くなる為の、何かが。 「力も、技も、関係ない……戦場を支配する能力」 だから、躊躇いはしない。 シグナム達を止め、アンノウンと戦闘しているなのはを救う。 二対一であろうと、関係ない。 自分の力は、戦場を支配する力だ。 『Sonic Move』 勝負は一瞬であった。 雷光の魔導師が選択したのは、高機動形態での高速移動魔法の発動。 守護騎士達の知覚限界点まで到達したフェイトが、金色の閃光となって戦場を駆け抜ける。 ヴィータの懐に飛び込み、バルディッシュを袈裟斬りに振るう。 それまでのものと比較しても段違いの加速・最高速に、ヴィータは反応しきれない。 機動力をカードとして持っているのは知っていたし、警戒もしていた。 しかし、反応しきれない。 初見という所が大きかった。 これがもし、一度見ていての攻撃であったら、ヴィータも身構える位の反応は出来ただろう。 結局の所、勝負を決めたのはフェイトの覚悟。 装甲を薄くしたハイリスクの形態を、二対一の状況にありながらノータイムで切る覚悟。 それが最悪の状況に於いての、活路に繋がった。 『Haken Form』 戦斧から、金色の魔力刃が飛び出す。 魔力刃はヴィータの身体を切り裂き、魔術的なダメージを負わせた。 直撃だった。 なのはとの戦闘でダメージを負っていた事も相成り、ヴィータは声も上げずに昏倒した。 再び、フェイトの身体が加速する。 次なる獲物は、烈火の騎士・シグナム。 ただ一直線に、最短の距離を最速で駆け抜け、懐に潜り込む。 紫電纏う金色の魔力刃が、空気を切り裂いて、その身体を穿った。 身体を走り抜ける電流に、心底へと脱力を叩き込む魔力ダメージに、シグナムの身体が傾ぐ。 「……ふざ……けるな……」 だが、烈火の騎士は倒れない。 抱き付くようにフェイトへと寄りかかるも、決して倒れはしない。 シグナムの顔には、ただ意志が張り付いていた。 絶対に負けないという、余りに強固な意志が。 何が彼女を突き動かすのか、やはりフェイトには分からない。 「……私達を、騙しておいて……主を……見捨てておいて……」 シグナムの口から漏れた、殆ど譫言のような言葉。 フェイトは思わず動きを止める。 「世界も……主も救うと言っておきながら………裏……切り……」 言葉は眼前のフェイトに向けられたものではなかった。 それはフェイトにも理解できた。 自分以外の誰かに向けられた言葉。 それが誰に向けられたものなのかを特定する事は出来ない。 「ならば……私は…………私達は……負ける訳に……いかないッ!!」 言葉が爆発し、満身創痍のシグナムを動かした。 レヴァンティンを振り上げ、間近に立つフェイト目掛けて、振り下ろす。 シグナムが一撃に対して、フェイトの身体が再度消失する。 シグナムの後方へと一瞬で回り込み、決死の抵抗を断ち切るべく、金色の刃を横一閃に振り抜く。 だが、この一撃に烈火の将は反応せしめた。 レヴァンティンが軌道を変え、防御へと使用される。 烈火の剣と雷光の斧とが、攻めぎ合う。 互いの渾身が込められた均衡は、火花となり闇夜に輝く。 フェイトは驚愕していた。 未見の一撃ではないとはいえ、満身創痍のシグナムがソニックフォームでの限界速度に反応した事実に。 何よりバルディッシュを通して伝わる、剣圧に。 満身創痍の身でなければ、均衡すらなりたたなかっただろう。 一瞬で押し切られ、この身は切り裂かれていただろう。 だが、とフェイトは思う。 このままなら負けはしない。 最初の一撃が効いている。 勝負を決定付けるには充分過ぎる一撃であった。 このままスピードで圧倒する。 そう判断し、フェイトは高速移動魔法を発動させた。 背後から前方へ。 そして、前方から死角となる頭上へ。 緩急を付けての連続高速移動は、完全にシグナムから隙を引き出した。 後はバルディッシュを振り下ろすだけで勝負は終わる。 なのはの救出にも問題なく迎える筈だ。 騎士と魔導師との三度目に至る激戦は、魔導師のリベンジ達成で終焉を迎えようとし、 「なっ……!?」 寸前で、終わりの始まりが、始まった。 視界の端の森林から溢れ出る、白色の輝き。 白色の光は加速度的に範囲を広げていき、フェイトがいる位置すらも呑み込んでいく。 白色が、世界を埋め尽くす。 唐突に訪れた異常事態に雷光の魔導師は事も出来ず、ただ立ち尽くす。 遅れて、烈風が吹き荒れた。 飛行魔法ですら体制を維持しきれない、まるでそれ自体が攻撃であるかのような、轟風。 轟風の奔流に呑まれて、フェイトの身体が宙にて弄れる。 視界の端には、自分と同様に吹き飛ばされるシグナムの姿があった。 その姿も白色の中へと消えていく。 全てが、自身の身体も手中のバルディッシュすらも白色に蹂躙されて、視認する事ができない。 今自分が何処を向いているのかも、分からない。 フェイトは、混乱に満ちた表情で白色の世界を見詰める事しかできなかった。 ◇ 終わりの始まりから凡そ数分前の、闇の書事件臨時本部。 唐突に始まった魔法少女と守護騎士達との戦闘に、臨時本部は騒然としていた。 様々な映像が映し出されたディスプレイの前では、エイミィが五指を忙しなく動かし、情報の整理を行っている。 突然の事態に対応しようと、孤軍奮闘していた。 「なのはちゃん達が交戦している場所は海鳴市桜台の上空! 今、本部へ増援の申請をしていますが、到達にはまだ時間が掛かる模様です! あ〜、何でこんな所に現れるのよ、守護騎士達は!」 愚痴を飛ばしながらもエイミィの手は止まらない。 本来ならば数人の人員で捌く緊急状況を、必死の想いで解決へと運んでいた。 「なのはちゃん達に通信は繋がる?」 「繋がるには繋がるんですけど、応えてくれないみたいで。通信を返す余裕もないようです!」 「クロノは今、どこに?」 「クロノ君もユーノ君も、闇の書の調査で本部にいます~! 到着には時間が掛かります! ヴァッシュさんは音信不通! 何やってのよ、こんな時に!」 中継される映像を見つめながら指示を飛ばすリンディであったが、状況は良くなかった。 増援も望めない今、臨時本部では大きな動作を取る事ができない。 今の状況では、現場で戦っている魔法少女達に全てを託すしかなかった。 リンディは小さく歯噛みして、ディスプレイを睨む。 「……!? ア、アンノウンです! なのはちゃんの所にアンノウンが出現! なのはちゃんと交戦状態に入った模様!」 そして、事態は急変する。 アンノウンの出現。 高町なのはとの交戦状態への突入。 先日の分析により、リンディもアンノウンの有する強大な『力』には気付いていた。 最悪の展開も十二分に有り得た。 「マズいわ、なのはさんに撤退の指示を。1対1でのアンノウンとの戦闘は避けて」 心中の焦燥を声色に出さなかった事は、指揮官として流石だと言えるだろう。 だが、指示らしき指示は行えない。撤退を促す事しかできなかった。 リンディは、強く強く唇を噛む。エイミィも同様だ。 何もできない自分に苛立ちを感じずにはいられなかった。 そんなリンディ達の眼前で、余りに一方的な蹂躙は執り行われた。 左腕から噴出した巨大な刃による全方位からの攻撃。 視認すらできない、謎の高エネルギーによる攻撃。 勝負は数分と経過せずに終わった。 木々を薙ぎ倒して、山間を削り飛ばして、高町なのはは撃墜された。 バリアジャケットは弾け飛び、四肢からは多量の血が流れている。 視線は虚空を揺れ、何物も捉えはしない。 額から流れた血が、なのはの身体を赤く染め上げる。 息があるのが、不思議とすら思える惨状。 エイミィが、リンディが、言葉を無くす。 恐れていた最悪の事態が現実となってしまった。 虚脱する臨時本部を尻目に、アンノウンは更なる行動を続ける。 満身創痍の魔法少女を担ぎ上げ、何処かへと移動を始めたのだ。 我に返ったエイミィが、必死の想いでなのはへと念話を送る。 返答はない。 エイミィの呼び掛けも段々と調子が変わっていき、徐々に涙声が混じる嗚咽となっていた。 それでも返答どころか返事も返ってこない。 遂には、エイミィの呼び掛けがただの泣き声に変わる。 二人きりの臨時本部を、絶望が包んでいた。 そして、絶望の最中、終わりの始まりが執行される。 「…………何、これ…………」 愕然を声に出したのはエイミィであった。 嗚咽は止まり、頬を伝う涙も止まっている。 画面に映るデータを見て、エイミィは茫然としていた。 それは、ディスプレイに映る数多のウィンドウの内の一つ。 円グラフやら棒グラフやらが幾何学的な模様を形成しているウィンドウであった。 そのウィンドウが、観測者へと異常を告知している。 「……エネルギー反応……急速に、増大……!? 嘘、こんな数値……」 異常は一瞬にして警告となった。 危機感を煽るようにサイレンが一斉に鳴り出し、紅色の警告灯が点滅を始める。 『CAUTION』の文字が、臨時本部のディスプレイを埋め尽くす。 無感情な機械が、危険と異常を教えていた。 映像の中では、バインドに拘束されているヴァッシュへとアンノウンが手を伸ばしている。 頼みの綱であったヴァッシュも、既に戦闘不能に陥っていたようだ。 「信じられない速度で……エネルギーが増加していきます! エネルギーの源は…………ヴァッシュ、さん……?」 驚愕は、時に絶望すらも覆い隠す。 それは、エイミィの後ろで場を見渡すリンディ・ハラオウンも同様であった。 情報が示す現状はとても単純なもの。 端的に言えば、謎のエネルギーが観測されているという事だけ。 だが、そのエネルギーの量が、エネルギーの源と示される存在が、二人に驚愕を与えていた。 光が、溢れる。 なのは達を映しているウィンドウが、光量の許容範囲を越えて発光する。 「ッ、なのはさんを別の場所に転送して! あの位置じゃ巻き込まれる!」 映像越しにさえ、白色の閃光は臨時本部を染め尽くした。 リンディもエイミィも目を開けている事ができない。 強烈で暴力的な白色に、目を閉じる。 その光の渦中で、エイミィがなのはの転送シークエンスを完了させた事は、奇跡的と言えた。 オペレーターとしての長年の経験が、目隠し状態での転送を成功させたのだ。 閃光は、一分程の照射の末にようやく陰りを見せ始める。 世界が色を取り戻す。 映像の中では、ヴァッシュ・ザ・スタンピードが一人取り残されていた。 転送を成功させたなのはは勿論、アンノウンも何処かへ消えていた。 地面に横たわるヴァッシュに、リンディもエイミィも言葉を発しようとしない。 静寂が場に重くのし掛かっていた。 ◇ 声が、聞こえた。 深い深い闇の底から響く、粘ついた声。 声は語る。 見せ付けろ、と。 俺達の力を見せ付けろ、と。 嫌な予感がした。 肌が粟立ち、身体が震える。 心の奥底がその言葉を拒絶する。 手が、伸びてくる。 白い白い光の中から伸びる、無骨な手。 それは何処かで見た事のある光景だった。 思い出したくないような、思い出してはいけないような、記憶。 思考が回る前に、手は視界を覆い隠した。 何かが、弾けた。 身体の奥底で何かが弾け、溢れ出す。 凄まじいまでの解放感。 その感覚にも、覚えがあった。 思い出したくないような、思い出してはいけないような、記憶。 その記憶が何なのか、やはり思い出す事はできなかった。 声が、聞こえる。 聞き覚えのある、声。 何時もは明るい声だけど、今は全く別種の感情に満ち満ちていた。 恐怖。 恐怖が、声を汚していた。 ああ、そんな声を上げるのは止してくれ。 君には何時も笑っていて欲しいんだ。 俺を救ってくれた、君。 俺を救いたいと言ってくれた、君。 君がいたから、決心できた。 君がいたから、銃を握れた。 君がいたから、希望を持てた。 だから、そんな声を上げないでくれ。 俺を、 俺を見て、 そんな声を上げないでくれ。 何故だが、世界は白色に染まっている。 何故だが、君は恐怖に満ちた声を上げている。 夜天の空には満月が光る。 この月を見て一緒に酒を飲もうと、約束した。 全てが終わった後に、酒を酌み交わそうと、約束した。 楽しみだ。 本当に、楽しみだ。 全てが終わった世界で、皆と飲む酒は格別だろう。 ああ―――楽しみだ。 ◇ 覚醒のヴァッシュ・ザ・スタンピードを待ち構えていたのは、見覚えのある天井であった。 何処かボンヤリとした思考で天井を見詰めながら、ヴァッシュは記憶を辿る。 何故、自分はここにいるのか? 自分は何をしていたのだったか? 脳に血を通わせ、ゆっくりと思い出そうとする。 ドグンと、あるビジョンが浮かび上がった。 視界を埋め尽くす掌。 白く染まる世界。 投げ掛けられる、二つの声。 愉悦に満ちた声と、恐怖に満ちた声。 何だ、この記憶は。 自分は一体何をしてた―――と、其処まで思考して、思い出す。 ナイブズと相対したその記憶を、後方からの不意打ちに気を失ったその瞬間を、思い出す。 思い出した瞬間、ヴァッシュは上体を跳ね起こしていた。 首を左右に振って、周囲を見回す。 白色の壁で四方を囲まれた部屋に、ヴァッシュは見覚えがあった。 管理局本部の病室。 クロノとの模擬戦の後にヴァッシュもお世話になった部屋だ。 焦燥がヴァッシュの心中でせり上がっていく。 ナイブズは、どうなった。 待ち合わせをしていたなのはとフェイトは、シグナムとヴィータは、どうなった。 言いようのない嫌な感覚が腹の底で渦巻く。 自分は取り返しようのないミスをしてしまったのではないか。 そう思わずには居られなかった。 「……驚いたな。もう意識を取り戻したのか」 不意に、眼前へと見覚えのある顔が浮かび上がった。 空中にディスプレイが映し出されたのだ。 ディスプレイの中では最年少執務管が驚きの顔を張り付かせている。 「クロノ、教えてくれ。何が起きた、何で俺はここに寝かされている!」 ヴァッシュの言葉に、クロノは口を噤んだ。 眉をひそめ、何かを思案するようにヴァッシュを見る。 「……覚えて、いないのか」 「どういう意味だ。やっぱり俺が、何かをしたのか?」 数秒の時間を置いて吐かれた言葉は、ヴァッシュに更なる当惑を与えた。 懇願の響きを乗せながら、ヴァッシュは画面上のクロノに問い掛ける。 対するクロノは、やはり何かを考えているようであった。 思考し、口を開く。 「僕から君に教えられる事はない。でも、ただ一つ、僕は君に伝えなくてはいけない事がある」 クロノの口調は、事務的で感情を押し殺したものであった。 クロノ・ハラオウンとしてではなく、管理局執務官として、クロノは話を続ける。 「ヴァッシュ・ザ・スタンピード、君の身柄を管理局で保護する事が決定した」 クロノの発言に、ヴァッシュはポカンと口を開くだけであった。 言葉の意味が分からない、というのが主な所だろう。 「その部屋にて監視状態に置かせて貰う。管理局への協力行動は勿論、外出も禁止だ」 だが続く言葉に、ヴァッシュは思わず目を剥いた。 クロノの言葉を要約すれば、体の良い軟禁。 この緊迫の状況下にて、管理局への協力活動さえも禁止され、何もするなと言っているのだ。 そんな事を了承できる訳がなかった。 「もうコレは決定事項だ、拒否する権利はない」 一方的に言い切られ、宙に浮かぶディスプレイが消失する。 何にもなくなった空間を見詰めて、ヴァッシュはうなだれた。 やはり自分は『何か』をしたのだ。 その『何か』が原因で、自分は管理局の監視下に置かれる事になった。 恐らくはジュライでの出来事とも、ジェネオラ・ロックでの出来事とも、関連している。 声を、思い出す。 あやふやな記憶の断片にある、心優しき少女の、声にもならぬ絶叫。 唇を、強く強く噛む。 ヴァッシュはただ怖かった。 己の内に宿る、自分も知り得ない脅威が、怖い。 その脅威が、大切な人を傷付けてしまったんではないかという可能性が、怖い。 歯がぶつかり合い、音をたてる。 身体の震えに、ヴァッシュは己の肩を強く抱いた。 あの平穏な日々には、もう戻れないような気がした。 ◇ 頬を叩く冷たい風の感触に、シグナムは目を覚ました。 眼下を流れるは、世界を彩る人工の灯火。 何処か緩慢な思考で、シグナムは地上に広がる景色を見つめていた。 頬を通り抜ける風は、シグナムの身体が移動している事を意味している。 誰かに抱えられている、とシグナムが気付いたのは、覚醒からたっぷり十数秒の時間が経過した後だった。 シグナムは肩に抱えられていた。 まるで荷物のような扱いに、だが不思議と暖かみを感じる。 無骨な優しさを受けているような気がするのだ。 シグナムを運んでいたのは、ナイブズであった。 右肩にシグナムを、左脇にはヴィータを抱えていた。 「……私は、何をしてるんだろうな……」 シグナムの覚醒にナイブズも気付いているだろう。 だが、ナイブズは何も語らなかった。 その沈黙が今は非常に心地良く、シグナムは知らずの内に心中を語り始めていた。 「あんな男の言葉を僅かでも信じ……のこのこと連れ出されてみれば、コレだ。 あの男が裏切ったという事は、おそらく主の居場所も管理局に知られたのだろう。……もう、どうすれば良いか、分からんよ……」 シグナムの言葉に、やはりナイブズは沈黙を貫き通す。 シグナムの位置からその表情は窺えないが、恐らくは何時も通りの無表情なのだろう。 このような状況下でも変わらぬ様相は、頼もしさすら感じる程だ。 「テスタロッサにも無様な姿を見せた……管理局に主の居場所を知られた今、主を守りきる事も困難だろう……あと数日、数日もあれば闇の書も完成できるというのにな……」 現状は、最悪だった。 管理局へ主の居場所がバレたという事実。 ヴァッシュ・ザ・スタンピードが裏切ったという事は、当然はやての居場所も管理局へ報告している筈だ。 管理局の組織力は絶大である。 目先の尖兵を打ち倒したところで、直ぐに次なる兵士が現れ、戦場に立つ。 小隊単位で局員を動員されてしまえば、それだけで守護騎士達に成す術はなくなる。 管理局の強みは『数』。 中には高町なのはやフェイト・テスタロッサという、騎士に匹敵する猛者だっている。 正面からの戦闘で、守護騎士達が管理局に勝利する事はできない。 今だって監視網の合間を縫う事で、何とか蒐集活動を続けられている状態である。 完全な敵対をしてしまえば、守護騎士達に未来はなかった。 そして、主の居場所が判明された今、管理局は遠慮なくその組織力を振るう事ができる。 暗雲立ち込める現状に、シグナムは絶望にも酷似した想いを抱く。 抗いきれない閉塞感が、現状を覆っていた。 もはや目指す先には、希望がないように思えた。 闇の書の完成は、寸前にまで迫っている。 ナイブズの協力に、裏切ったとはいえヴァッシュの協力もあった。 二人の協力、特にナイブズの助力は蒐集に於いて大きな意味を持った。 蒐集効率は格段に跳ね上がり、予定よりかなり早期での完成も見えてきた。 魔獣を相手にしたとしても、あと数日。 高町なのはやフェイト・テスタロッサ級の魔導師であれば、一人分といった所まで迫っている。 その一人分が、その数日が、遠い。 今この瞬間にも襲撃されてる可能性も、大いに有り得る。 傷付き疲弊した身体で、何処まで管理局の部隊を抑えられるか。 もし闇の書が完成したとしても、それから平穏な生活など送れるのか。 闇の書の強大な力があれば、管理局とも渡り合えるだろう。 だが、要注意人物として管理局に狙われた状態は、果たして主の望む平穏な生活と云えるのだろうか。 昨日までの穏やかな日々が、もう取り戻し得ぬ遠いもののように感じた。 「……どうすれば良いんだろうな、本当に……」 シグナムの空虚な呟きが、風に乗って消えていく。 沈黙だけが三人を包んでいた。 そして、三人は八神家へと辿り着く。 玄関前に直陸したナイブズは、気絶したヴィータを抱えたまま、シグナムを地面へと降ろした。 既に日が落ち、外は真っ暗になっている。 シグナムは気怠げな身体を押して、扉へと手を伸ばす。 「シグナム」 ドアノブに手を掛けた所で、無言を貫いていたナイブズが、遂に口を開いた。 シグナムは振り返らず、動きを止めて、続く言葉を待った。 「覚悟はあるか? はやての為に修羅の道を進む、覚悟が」 シグナムは言葉を返さなかった。 言葉を返さず、ただ一度背を向けたまま、頷く。 「ならば、俺が道を示そう。付いて来い、シグナム」 再度、肯首。 シグナムは扉から手を放し、ナイブズへと振り向いた。 それはまるで平穏な日々からの離脱を、決意したかのよう。 シグナムの瞳には、決意の灯火が爛々と輝いていた。 「……分かった」 シグナムの言葉に、シグナムの瞳に、ナイブズは思わず―――歪んだ愉悦を表出しそうになっていた。 『ある一つの事象』を除いて、殆ど全てがナイブズの思い通りになった。 笑みが、零れそうになる。 もう少しすれば、この世界に蔓延る数十億もの人類を滅ぼす事ができる。 そう考えただけで、気分が昂った。 今この瞬間にも母なる大地を汚し、自ら滅亡の道に進もうとしている愚かな種族。 この『地球』も恐らくは変わらぬ道程を経て『プラント』を、もしくはそれに似た存在を産み出すだろう。 変わらない。 人類は、変わらない。 次元という壁を越えて尚、人類は変わらなかった。 だから、滅ぼす。 滅ぼす為に、利用できる全てを利用する。 ナイブズは、変わらない。 ヴァッシュが変わらないように、人類が変わらないように、ナイブズもまた変わらない。 人類の滅亡だけを望んで、前へ進んでいく。 ―――夜が、更ける。 前へ 目次へ 次へ
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three-four-law 「紅蓮」「老師」とも呼ばれる。 マジカル部のオフィシャルサポーター兼部員。たぶん忍者。 ポケットモンスターカードゲームのプレイヤーでもある。 ポータル三国志に思いを馳せているが,出会うことはまだ出来ていない。 第一回部内順位決定戦のリーグ表作りに貢献, ヘッドジャッジ,バックダンサー役等をそつなくこなす彼は部員から愛されている。 常時半袖短パン。寒いとその上からロングコートを羽織る。 たまに某ライダーアマゾンに変身する。 動きのキレはピカイチ。部長,涼宮達と「もってけ!セーラーふく」を踊るのは有名な話だ。 「ホタテを口にするとアナフィラキシーショックにより死にます」と医者に宣告された。 イラストの評価も非常に高い。代表作は「古語〜矛盾〜紙芝居」「マキシマムダイブ」 マジックにおいて シャドウムーアにて1パックシールド戦を行ったところ、「カカシ」シリーズに一目惚れ。 《刈り取りの王/Reaper King(SHM)》を中心とした「5色カカシ単」を構築し、 部長の操る「Angel Weirding」と互角かそれ以上に渡り合った。 マジックにおけるthree-four-lawの主な使用デッキ 5色カカシ単 主な功績 第一回部内順位決定戦のリーグ表作り 画期的な超デッキ,印鑑単の構築 かりなんとかへの見舞いイラストの授与 常時 ヘッドジャッジ ギャラリー バックダンサー 主な使用デッキ 化石コントロール(化石ポケモンを使用したコントロールデッキ) 磁気嵐コントロール(デオキシスを主軸としたコントロールデッキ) フライングビートダウン(カイリュー,ムクホーク等の飛行タイプ中心のデッキ) ドラゴンブースター(レックウザで相手を蹂躙するデッキ) 他多数 分かっていると思うが,勿論ポケモンのデッキである。 関連項目 部員紹介 超Manno
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魔法少女リリカルなのはStrikerS 第10話【機動六課のある休日(前編)】 フェイト「過去の痛みと…譲れないプライドと、失敗と」 なのは「躓いてしまった小さな翼たちは、だけどちゃんと自分で立ち上がった」 フェイト「見守ってるから。失敗や迷いも全部…明日へ繋げていけるように」 なのは「躓きも後悔も、いつか宝物にできるように」 フェイト「全力で進んでいく毎日に、時々は、安らぎを」 なのは「たまにはのんびり…一休み」 フェイト「魔法少女リリカルなのはStrikerS」 なのは「始まります」 スバル「前略、ギン姉へ。この間のちょっとした事件からもう二週間。ティアはもうすっかり、いつものティアに戻りました。 それに、この間の事件がきっかけにエリオやキャロたちとも色々深い話ができるようになって、 何だか嬉しかったりもします」 なのは「はい。今朝の訓練と模擬戦も無事終了。お疲れ様! でね、実は何気に今日の模擬戦が第2段階クリアの見極めテストだったんだけど」 スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「えっ!?」 なのは「どうでした?」 フェイト「合格」 スバル・ティア「はやっ!!」 ヴィータ「ま、こんだけみっちりやって、問題あるようなら大変だってこった」 なのは「私も皆良い線いってると思うし、じゃあ、これにて2段階終了~!」 フェイト「デバイスリミッターも1段解除するから…後でシャーリーのところにいってきてね」 ヴィータ「明日からはセカンドモードを基本形にして訓練するからな~」 なのは「今日は私たちも、隊舎で待機する予定だし」 フェイト「皆、入隊日からずっと訓練漬けだったしね」 ヴィータ「ま、そんなわけで」 なのは「今日は皆、一日お休みです」 アナウンサー「当日は、首都防衛隊の隊長、レジアス・ゲイズ中将による、 管理局の防衛思想に関しての表明も行われました」 レジアス「魔法と技術の進歩と進化。素晴らしいものではあるが、しかし!それがゆえに我々を襲う危機や災害も、 10年前と比べ物にならないほど危険度を増している!兵器運営の強化は進化する世界の平和を守るためである!!」 首都防衛の手は未だ足りん。非常戦力においても我々の要請さえ通りさえすれば、地上の犯罪も発生率20%。 検挙率においては35%以上の増加を初年度から見込むことができる!」 ヴィータ「このオッサンはまだこんなこと言ってんのな」 シグナム「レジアス中将は古くから武闘派だからな」 なのは「あ、ミゼット提督」 ヴィータ「ミゼットばあちゃん?」 フェイト「あー、キール元帥とフィルス相談役もご一緒なんだ」 はやて「伝説の3提督、揃い踏みやね」 ヴィータ「でも、こうしてみると…普通の老人会だ」 フェイト「もう、駄目だよ、ヴィータ。偉大な方たちなんだよ?」 なのは「うん、管理局の黎明期から今までの形に整えた功労者さんたちだもんね」 ヴィータ「ま、あたしは好きだぞ。このばあちゃんたち」 シグナム「護衛任務を受け持ったことがあってな。ミゼット提督は主はやてやヴィータたちがお気に入りのようだ」 なのは「ああ~、そっかぁ」 フェイト「なるほど」 ヴァイス「おまえ、今まではシングルでもチームでもコンビでも、動きが全部おんなじだったけどよ。 最近はだいぶ、臨機応変になってきてるように見えるぜ。センターらしい動きになってきたんじゃないか?」 ティアナ「皆さんのご指導のおかげで…」 ティアナ「あの…これ、聞いちゃいけないことだったら申し訳ないんですけど…」 ヴァイス「んあ?」 ティアナ「ヴァイス陸曹って、魔道師経験ありますよね?」 ヴァイス「…まぁ、俺は武装隊の出だからなぁ。ど新人相手に説教くれられる程度にはよ」 フェイト「ハンカチ持ったね。IDカード忘れてない?」 エリオ「えっと…大丈夫です」 フェイト「あ、お小遣いは足りてる?もし足りなくなると大変だから…」 エリオ「あ、あの、フェイトさん!あの、その僕もちゃんとお給料をいただいてますから」 フェイト「あ…そっか」 エリオ「大丈夫です!ありがとうございます!」 フェイト「とりあえず、エリオは男の子だし…キャロより二ヶ月年上なんだから、ちゃんとエスコートしてあげるんだよ?」 エリオ「あ、はい!」 なのは「じゃあ、転ばないようにね」 ティアナ「大丈夫です!前の部隊にいた時は、ほとんど毎日乗ってましたから」 スバル「ティア、運転上手いんです」 なのは「そう」 スバル「あ、お土産買ってきますね!クッキーとか」 なのは「嬉しいけど、気にしなくていいから。二人で楽しく遊んできなね」 ティアナ「はい!」 スバル「いってきまーす!」 なのは「あ、ライトニング隊も一緒にお出かけ?」 エリオ&キャロ「いってきます!」 なのは「はい、気をつけて」 フェイト「あんまり遅くならうちに帰るんだよ?夜の街は危ないからね」 エリオ&キャロ「はい!」 フェイト「外回りですか?」 シグナム「ああ。108部隊と聖王教会にな」 ヴィータ「ナカジマ三佐が合同捜査本部を作ってくれるんだってさ。その辺の打ち合わせ」 なのは「ヴィータちゃんも?」 ヴィータ「あたしは向こうの魔道師の戦技指導。全く、教官資格なんて取るもんじゃねぇなぁ」 なのは「にゃはははっ」 フェイト「捜査回りのことなら私も行ったほうが…」 シグナム「準備はこちらの仕事だ。おまえは指揮官で私はおまえの副官なんだぞ」 フェイト「う…ありがとうございます。…で、いいんでしょうか?」 シグナム「好きにしろ」 リイン「最初のリミッター解除、無事に済んでよかったですね~」 シャーリー「はぁい。明日からは四機の調整で慌しくなりますし、今のうちに、なのはさんとレイジングハートさんの限定解除モード、エクシードモードの最終調整も、しておきたいところですね」 リィン「バルデッシュのザンバーもですね」 シャーリー「あー、忙しいですね~。楽しいですね~!」 ここで、シャーリーがリィンに完全チェックを提案。 シャーリー「最近は、どなたともユニゾンしてないですよね?」 リイン「ですね~。はやてちゃんはもちろんシグナムもヴィータちゃんも、私を使うほどの状況にはならないですし」 シャーリー「それ自体はいいことなんですけどね」 リイン「でも、いざというときに働けなくては、祝福の風、リィンフォースの名が泣きますから」 ティアナ「天気もいいし、絶好のツーリング日和ね」 スバル「うん。このままず~と走っていきたいね」 ティアナ「予定変更してもいいけど、今日は街で遊ぶんでしょ?」 スバル「へへ。とりあえず街に出て、アイス食べてから考えよう~」 スバルはどこへ行ってもアイスのことしか考えてないのかとww そして、一方雷組みは――。 エリオ「えっと、シャーリーさんが作ってくれた今日のプランは…」 キャロ「うん」 エリオ「まずはレールウェーでサードアヴィニュームを出て、市街地を二人で散歩。 ウィンドウショッピングや会話等を楽しんで」 キャロ「食事はなるべく雰囲気が良くて会話の弾みそうな場所で」 エリオ・キャロ「?」 はやて「メンテナンスチェックとかしてたん?」 リイン「はいです!私と蒼天の書のフルチェック!」 はやて「そぉか」 リイン「はやてちゃんのシュベルトクロイツと夜天の書も、シャーリーが後で受け取りにくるそうですよ」 はやて「うん。了解や」 キャロ「初めて遊園地に連れて行ってもらったときは、凄く楽しくて、楽しすぎて。 だけど、日がくれて楽しい時間が終わっていっちゃうのが悲しくて。それでちょっと泣いちゃって」 エリオ「うん。なんだかよく分かる。前日は楽しくて眠れなくて、遊び終わった日はずっと寂しくて」 キャロ「うん!そうそう」 エリオ「今なら分かるけど、フェイトさん、凄く忙しいのに、その合間で面倒見ててくれたんだなって」 キャロ「うん」 ティアナ「そっちはどんな感じ?」 エリオ「えっと、予定通り公園で散歩して、これからデパートを見て回って…な感じです」 キャロ「その後、食事して映画見て、夕方には海岸線の夕焼けを眺めるっていうプランを作って貰ってますので」 ティア・スバル「はぁ??」 エリオ「ちゃんと順番にクリアしていきます」 ティア「クリアって…あの子達は…」 スバル「まぁ、健全だぁ」 ギンガ「これは…生体ポット!?」 スカリエッティ「破壊したのは局の魔道師か?それとも、当たりを引いたか?」 ウーノ「確定はできませんが、どうやら後者のようです」 スカリエッティ「素晴らしい。さっそく追跡をかけるとしよう」 ウーノ「ドローンの出撃は状況を見てからにしましょう。妹たちの中から、適任者を選んで出します」 スカリ「ああ。それじゃ、愛すべき友人にも手を貸してもらうとしよう」 キャロ「こちら、ライトニング4。緊急事態につき、現場状況を報告します。サードアヴィニュームF23の路地裏にて、 レリックと思しきケースを発見。ケースを持っていたらしい小さな女の子が一人」 エリオ「女の子は、意識不明です」 キャロ「指示をお願いします!」 なのは「スバル、ティアナ、ごめん。お休みは一旦中断」 スバル「はい!」 ティアナ「大丈夫です!」 フェイト「救急の手配はこっちでする。二人はそのまま、その子とケースを保護。応急手当てをしてあげて」 キャロ・エリオ「はい!」 はやて「全員待機態勢。席を外してる子たちは配置に戻ってな!」 シャーリー「はい!」 はやて「安全確実に保護するよ。レリックもその女の子もや」 シャーリー・リイン「了解!」 次回予告 はやて「レリックを運んできた少女。動き始めた事件。空と陸、それぞれの戦い。 次回魔法少女リリカルなのはStrikerS第11話、機動六課のある休日後編。私も空に…Take off!」