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《マジカル・テイクアウト》 通常魔法 このターン使った速攻魔法カード1枚の効果を発動する。 part19-87 作者(2007/09/03 ID EHYPpMna0)の他の投稿 part19-88 / part19-98 コメント 名前 コメント
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早朝、シグナムは起きると、庭に出て稽古にいそしんでいた。 背後にかすかだが気配を感じる。本当に些細な気配だが、覚えがある。昨夜の十二神将だろう。 (私の監視といったところか) 昨日、殺気が漏れたのは失敗だった。要注意人物になってしまったらしい。 「確か六合殿と言ったかな?」 声をかけると、六合が姿を現す。夜色の外套に、顔には黒い痣のような模様がある。 「もしよければ稽古に付き合ってもらえないか?」 六合は無言で頷く。もし戦うことになったら、手の内を知っていたほうがやりやすい。互いの利害は一致している。 六合の左腕の銀の腕輪が、長槍に変じる。その構えには一部の隙もない。 「ほう。これは面白くなりそうだ」 シグナムのレヴァンティンと六合の槍の先端が触れる。それを合図に激しい打ち合いが始まった。 「見て見て、シグナム!」 シャマルがはしゃいだ声で近寄ってくる。シグナムも六合も互いの武器を収める。 「こんな素敵な衣見たことない!」 シャマルは色鮮やかな衣を何枚も重ね着していた。動きにくそうだが、とても美しい。はしゃぐのも無理からぬことだろう。 「ああ、よく似合っている」 「って、二人して何してたの?」 シャマルは二人の様子に首をかしげる。 六合もシグナムも息を切らして、顔から大量の汗が流れ落ちている。 「いや、六合殿に稽古に付き合ってもらっていたのだ」 「稽古?」 シャマルはますます首をかしげた。二人はどう見ても全力の試合の後だ。 「いや、あまりに楽しくてな。つい時間を忘れてしまった」 シグナムは朗らかな顔で笑った。 単純な強さだけなら、昨日の化け物のほうがはるかに上だろう。先日戦ったフェイトもスピードは素晴らしかったが、剣の腕前ではシグナムに分がある。 剣の技量だけで自分と互角に戦えるものと出会ったのは、初めてかもしれない。 「・・・・・・シグナム」 シャマルが半眼でつぶやく。 相手の手の内を探り、いざというときに備えるはずが、相手を好敵手として気に入ってしまった。これでは高潔なシグナムが裏切りなどという卑劣な真似をできるはずがない。 「だ、大丈夫だ。使命は忘れていない」 シグナムは必死に弁解するが、その慌て振りが自分の言葉を裏切っている。 「そ、それにあの化け物を退治すればいい。それで万事解決だ」 「本当にバトルマニアなんだから」 シグナムは強引に自分を納得させると、六合に向き直った。 「さて、続きをしようか」 その顔は、まるでお気に入りのおもちゃを見つけた子供のような、明るい笑顔だった。付き合いの長いシャマルも初めて見る表情だ。 六合は無言で頷く。その顔がいささかげんなりとしているのを、シャマルは見逃さなかった。 「動きにくい。わかりにくい。動きにくい」 ヴィータは不機嫌な顔で家の中をうろうろしていた。シャマルに無理やり着せられた着物が、足にまとわりついて歩きにくいことこの上ない。しかも昌浩の家の中は、広くてややこしく迷子になっていた。 「どうしたの?」 部屋から出てきた昌浩と出くわす。 「何でもねーよ。てめえこそどうしたんだよ」 昌浩は髪を結い上げ、黒く長い烏帽子をかぶっている。おそらくこれが彼の正装なのだろう。 「俺はこれから仕事。陰陽寮に出仕しないと」 「仕事~?」 ヴィータは眉をひそめた。目の前の少年はどう見ても、はやてより少し年上くらいだ。それが仕事に行くのは奇妙に思えた。それとも子供っぽいだけで、実年齢はもっと上なのか。 「お前、いくつだよ」 「十三歳」 「おもいっきし子供じゃねえか!」 「こら。俺はこれでも元服を終えた立派な大人なんだよ」 昌浩の台詞にもっくんが半眼になる。 「半人前のくせにえばるな。晴明の孫」 「孫言うな」 言い合いを始める昌浩ともっくんをヴィータはじっと見つめた。おもに肩に乗っているもっくんを。 「どうしたの、びたちゃん?」 「違う! 人を勉強も運動もできない小学生みたいに言うな! ヴィータだ、ヴィータ!」 「ご、ごめん。まだ慣れなくて。それでもっくんがどうかした?」 「もっくん言うな」 文句を言う物の怪を、昌浩は無視する。 「よかったら、触ってみる? もふもふして気持ちいいよ。温かいし」 「おい、本人の承諾も得ずに勝手に話を進めるな」 「ふ、ふん。別にいいよ」 ヴィータはそっぽを向いた。しかし、ちらちらともっくんを見ているので、触りたいのが丸わかりだ。 「はい」 昌浩は笑顔を浮かべて、もっくんを差し出す。 「へっ。仕方ないな。どうしてもって言うなら、触ってやる」 「だから、俺は承知しとらんと言うのに」 もっくんの文句は再び無視された。 ヴィータがおずおずと物の怪に触れる。物の怪はされるがままになっている。 なめらかな手触りに、ぎゅっと抱きしめると適度に柔らかく温かい。その抱き心地のよさにヴィータの顔がほころぶ。 「あ、ありがとう。昌浩」 思わず素直に礼を言ってしまい、ヴィータの顔が赤くなる。それを見られまいとうつむくと、頭を優しく撫でられた。 「触りたくなったら、いつでも言ってね」 「…………お前は気安く触るなー!」 ヴィータの拳が昌浩の鳩尾に突き刺さる。うずくまる昌浩を尻目に、ヴィータはどすどすと足音を立てながら歩いて行った。 (あいつ、むかつくな) どうも誰かに似ている気がする。それがヴィータの心を波立たせるのだ。しばし考えたが、誰に似ているのか答えは出なかった。 朝食の席で、ヴォルケンリッターたちは昌浩の両親に挨拶をした。扱いは晴明の客人ということになっている。 どう考えても怪しいが、晴明の客人ということで、昌浩の両親は無理やり納得したようだった。 朝食を終えると、昌浩と父親はすぐに仕事に行った。 それを見届けると、シグナムたちはあてがわれた部屋に集まる。 「はやての作るご飯が懐かしいぜ」 ヴィータが遠い目で呟いた。焼いた魚やご飯など、食事自体は悪くなかったのだが、全体的に薄味で淡白な物しかないのだ。特に砂糖がないので、甘いものは皆無だった。 「アイス。ケーキ」 「言わないで。私まで恋しくなる」 シャマルも悲しそうだった。早く目的を遂げないと二人がホームシックにかかりそうだった。 シグナムは強引に話を進めることにした。シグナムも朝食の前に、この世界の服装に着替えている。 「とにかく窮奇の居場所を突き止めなければ。シャマル、探索は?」 「今朝からやってるけど、この町にはいないと思う。魔力の痕跡を追っても、途中でぷっつり切れちゃってるの。 あれだけの魔力を持っているのに、隠れることがすごく上手いみたい」 「たちが悪いな」 シグナムが唇を噛みしめる。しかし、十二神将も隠形を会得している。同じ世界にいる窮奇も会得していたとしても不思議ではない。あれを使われては、よほど近くにいない限り、シャマルの探索にも引っかからないだろう。 「一応、探索は続けてくれ。後は我々が地道に探すしかないか」 「でも、この世界の女は顔をさらしちゃいけないんだろ。外に出られないぞ」 それでなくとも、まだこの世界の常識を知らないのだ。自分たちだけで町を歩くのは危険だ。 「私が行こう」 のっそりと狼の姿のザフィーラが立ちあがる。 シグナムたちは気まずげに視線を交わした。 「どうした? 犬の振りをすれば怪しまれないと思うのだが」 「いや、こんなでかい犬が一匹で歩いてたら、大騒ぎになるだろう」 「……ならばこちらなら」 ザフィーラが人間の姿に化ける。シグナムたちはますます難しい顔になる。 「耳と尻尾が生えた人間って、もっと駄目だろう」 「うむ。狼の姿以上に大騒ぎになるな」 ザフィーラは狼の姿に戻って座り込んだ。心なしか寂しげな表情を浮かべている。 あの隠形と言う魔法を本気で学びたくなってくる。 「やっぱり晴明さんの協力を仰ぐべきじゃないからしら?」 「これ以上、あの老人を頼りたくないのだが」 借りを作ったら最後、どんな方法で返せと言われるかわかったものではない。出会った翌日にして、晴明の印象は最悪だった。昌浩が信用できる人柄なだけに、腹に一物ある晴明が際立って悪く見える。 今だってかすかに視線を感じる。恐らく十二神将の誰かが監視をしているのだろう。 こちらのこともどれだけ知っているか、わかったものではない。本当に食えない爺だ。 「やっぱり昌浩が帰ってきてから、夜、一緒に探すしかないか」 ヴィータが片膝を立てながら言った。それに妖怪は夜行性と聞く。昼間に探しても見つけられる可能性は低いだろう。 「それしかないか。シャマルは昌浩殿の母上から、なるべく情報を収集してくれ」 「わかったわ」 シグナムに言われ、シャマルが昌浩の母親の元に向かう。家事手伝いをしながら、この世界の常識を学んでいくのだ。 「わたしたちは?」 「特にすることはないな。体がなまらないよう、気をつけていてくれ」 シグナムがいそいそと立ちあがる。それと同時に騎士服を装着する。六合と稽古の続きをやるのだろう。 「まったくバトルマニアはいいよな」 ヴィータはとことん憂鬱になる。ヴィータとて戦いが嫌いなわけではないが、さすがに一日中武器を振りまわしていたいとは思わない。ゲームもないこの世界では、時間をどう潰していいかわからない。 「ザフィーラ、ゲートボールでもやるか?」 「いや。おとなしくしていよう」 「そっか」 ヴィータは一人で庭に出た。そこに昌浩より少し年下らしい黒髪の少年が立っていた。放たれる魔力から、ヴィータはそれが十二神将であると悟った。 「お前は?」 「十二神将、玄武だ。晴明より、お前の暇つぶしに付き合ってやれと指示された」 玄武が淡々と言った。 どうも子供扱いされている気がしてむかつくが、相手がいないよりはましだ。 「お前、ゲートボールってやったことあるか?」 夕刻、昌浩は仕事を終えて帰路についていた。 「しかし、昌浩や、本当にあいつらを信用していいのか?」 「どうして? 悪い人じゃなさそうだよ?」 「それはそうかもしれんが……」 純粋な眼差しで言われると、もっくんは反論できない。 昌浩は新しい家族が増えたようで嬉しかった。特にヴィータは、末っ子の昌浩にとって、初めての妹同然だ。少々口が悪いのが難点だが。 「ただいま」 昌浩が玄関をくぐると、そこには信じられない光景が広がっていた。 まるで全力疾走の後のように息を切らした六合とシグナム。 無言で、柄の長い金槌のような不思議な道具を使って、球転がしをしているヴィータとよく知らない十二神将。 台所では、夕食の用意をしながら、シャマルと母がまるで旧知の仲のように談笑していた。 昌浩に気がつくと、ヴィータがまなじりを釣り上げて迫ってきた。 「遅い!」 「ええ!?」 「もっと早く帰ってこれねぇのか!?」 「無茶言わないでよ。退出時間は決まってるんだから。これより早くは帰れないよ」 「言い訳するな!」 「はい!」 ヴィータの剣幕に、昌浩は背筋を伸ばす。 ヴィータが不機嫌なのには理由があった。玄武とゲートボールに興じていたのだが、玄武は勝っても負けても無反応で、退屈この上なかったのだ。 「おし、あの化け物を探しに行くぞ!」 「みんな、ご飯よー」 気の抜けたシャマルの声が、ヴィータの気勢をそぐ。 「お、ま、え、はー!」 「まあまあ、腹が減っては戦はできぬっていうし」 昌浩が必死になだめる。その時、ヴィータの腹の虫が盛大な音を立てた。 「ほらね」 「笑ってんじゃねぇ!」 ヴィータの拳が昌浩の顎に炸裂する。 「ほら、さっさと飯にするぞ」 ヴィータがすたすたと歩いて行ってしまう。 「……なんか俺、今朝から殴られてばっかりだ」 「いろいろ大変だな。晴明の孫」 「孫言うな」 痛みに呻いていても、いつものやり取りは忘れない昌浩ともっくんだった。 その頃、都の外れの草原に、なのは、フェイト、クロノの三人が降り立った。 「ここにヴォルケンリッターがいるんだよね?」 「間違いない」 白いバリアジャケットを着た、なのはの問いに、クロノが静かに答える。目の前には古めかしい町並みが広がっている。ヴォルケンリッターの主を見つけ出し、捕まえなければならない。 「行くぞ」 クロノが一歩踏み出す。 その瞬間、虚空から突然人間が現れた。青い髪をした青年に、筋骨隆々とした壮年の男。それに五歳くらいの少女だ。 「何者だ!」 クロノたちはそれぞれデバイスを構える。そこにオペレーターのエイミィから通信が届く。 『気をつけて。分析したところ、そいつら守護騎士に限りなく近い存在みたい』 「奴らの仲間か」 クロノは顔をしかめる。まさかまだ仲間がいるとは思わなかった。それとも集めた魔力で新たに作り出したのか。 「我らの主から、貴様らに伝言がある」 青い髪の青年が声を張り上げる。彼らは十二神将だった。青い髪の青年が青龍、筋骨隆々としているのが白虎、それに女の子が太陰だ。ここに来たのは晴明の指示だ。 「“ここはひいてくれ”以上だ」 「ふざけるな。それだけでおめおめ帰れるものか!」 クロノが怒鳴る。今はっきりと主と言った。つまり闇の書の主はここにいるのだ。絶対に逃がしはしない。 「ならば、力ずくだ!」 青龍が青い光弾を放つ。 クロノたちはとっさに飛行して回避する。 「ほう」 「ちょっと、青龍。相手が人間だったら、どうするのよ」 太陰が苦言を呈する。十二神将には人間を傷つけてはならないという掟があるのだ。 「はっ。足から翼を生やして、空を飛ぶ人間などいるものか。間違いなく妖怪だ」 「今なんか失礼なこと言われなかった?」 なのはが若干涙目で言った。 「覚悟!」 青龍が信じられない跳躍力で、なのはに肉薄する。 「ひっ」 鋭い眼光に、鬼気迫る表情、全身から放射される殺気に、なのはの体がすくむ。 「なのは!」 「お前の相手はこっちだ」 なのはの援護に向かおうとしたフェイトの前に、白虎が立ちふさがる。掘りの深い顔立ちに、たくましい体躯。まるで筋肉の軋む音が聞こえてきそうだ。白狐は険しい顔のまま、鋭い風の刃を放つ。 咄嗟に回避するが、白虎は執拗に攻撃を繰り出す。 「フェイト!」 「行かせない!」 クロノの前には太陰が立ち塞がった。クロノの魔法を、素早い動きでことごとく避けていく。太陰が放つ竜巻を、クロノはどうにかバリアで防ぐ。 戦いはこう着状態だった。お互いに決定打を繰り出せない。 「なのは、フェイト、撤退だ!」 不利を悟ったクロノが撤退を指示する。 青龍たちは、それ以上追撃してこなかった。 アースラに戻ったなのはたちを、リンディ艦長が出迎える。 「お帰りなさい。随分苦戦したみたいね」 「すみません」 クロノは素直に頭を下げる。あんな幼子に翻弄されて、クロノの自尊心はいささか傷ついていた。あまりに幼い容姿なので全力で攻撃できなかったのだが、そんなものは言いわけにならない。 「ですが、こちらの思わぬ弱点が発覚しました」 クロノは、なのはたちを振りかえる。 なのはたちは若干青ざめた表情で立っていた。 「二人とも、どうしたの?」 リンディは心配そうに二人に駆け寄る。これまで二人がこんな様子になったことはない。 「つまり、こういうことです」 クロノがディスプレイに青龍と白虎の顔をアップで映す。 「「ひっ!」」 なのはとフェイトが怯えた顔で抱き合う。 ディスプレイを消してクロノはゆっくりと言った。 「どうやら二人は怒った大人の男性に弱いようです」 「へっ?」 リンディは思わず間の抜けた声を出してしまった。 なのはの父と兄は普段は温厚で、滅多に怒らない。怒る時は怖いのだが、いい子のなのはが怒られたことは、これまで数えるほどだ。 そして、フェイトは母親やアルフなど、生まれてから、大人の男性と接したことがほとんどない。クロノやユーノでは子供すぎる。険しい顔のおっさんと向かい合ったことなど皆無だろう。 「なるほど。二人とも耐性がなかったのね」 リンディが苦笑いを浮かべる。 もしあの戦いで、なのはやフェイトが全力を出せていれば、勝ち目はあっただろう。攻撃力ではこちらに分があるし、あの青い髪の青年は空が飛べないようだった。しかし、完全に委縮してしまっているあの状態では、半分の力も出せるかどうか。 「相手がどこまで考えてあいつらを投入してきたかわかりませんが、状況はかなり厳しいです」 こういった苦手意識は一日や二日で克服できるものではない。徐々に慣れていくしかないのだ。 しかし、クロノ一人でヴォルケンリッターすべてを相手に出来るとも思えない。頭の痛い問題だった。 「だ、大丈夫なの。今度は我慢する」 「そ、そうだよ。私たちなら大丈夫」 なのはとフェイトが拳を握って勢い込む。 クロノが再びディスプレイを映す。 「「ひっ!!」」 「……今度はアルフとユーノを連れて行った方がいいかな」 怯える二人を見ながら、クロノは静かに溜息をついた。 夜警に出かけた昌浩たちは、とりあえず窮奇が逃げて行った方角に向かうことにした。シャマルは家に残ってみんなの支援をすることになっている。 窮奇が町の中にはいないのは間違いないので、かなり遠くまで行かないとといけない。 「そう言えば、君の髪飾り面白いね。ちょっともっくんに似てるかも」 道すがら、昌浩がそっとヴィータの帽子についているウサギの飾りに手を伸ばした。 「触るな!」 パンッと乾いた音がして、ヴィータが昌浩の手を弾く。 よほど強い力で叩かれたのか、昌浩の手が軽く腫れている。さすがにやり過ぎたと、ヴィータはばつが悪くなる。 「ごめん」 しかし、謝ったのは昌浩の方だった。 「なんで謝るんだよ?」 「きっと大事な人からの贈り物なんでしょう? わかるよ。俺にもそういうのあるから」 昌浩は胸元を握りしめた。そこには匂い袋がぶら下がっている。 昌浩は場の空気を変えるように明るい声を出した。 「それにしても、町の外となると行くのが大変だね」 「おい」 歩みを続ける昌浩の服の裾を、ヴィータがつかむ。 「何?」 「どうして飛んでいかない?」 「……だって、俺、飛べないから」 「ふざけんな! あんだけの魔力持ってて飛べないって、どういうことだよ!?」 「いや、俺人間だし、普通は飛べないって」 「んなわけあるかー!」 ヴィータの絶叫が夜の町に轟く。 「落ち着け。近所迷惑だ」 シグナムがそっとヴィータの肩に手を置く。 「この世界ではそれが常識なんだろう。ならば、我々が配慮すればいいことだ」 シグナムがぐいと昌浩を抱き寄せる。体のあちこちに触れる柔らかい感触に、昌浩の顔は真っ赤に染まる。 「シ、シグナム!?」 「喋ると舌をかむぞ」 シグナムの体がふわりと宙に浮く。そのままぐんぐんと高度を上げ、町並みが足元のはるか下に広がる。 「へぇー。都って上から見るとこんな感じなんだ」 昌浩が感嘆したように呟く。 「おい、何赤くなってやがる」 ヴィータが同じ高度まで上昇しながら軽蔑するように言った。隣ではザフィーラも宙に浮いている。 「だ、だって、こんな……」 「おー。おー。一人前に赤くなって。こうして人は大人になっていくんだなぁ」 「もっくん、うるさい。それにしても、みんな飛べるんだ。すごいね」 晴明とて飛行の術は知らないはずだ。十二神将でも飛べるのはごく一部だろう。それができるシグナムたちを昌浩は素直に称賛した。 「私たちにしてみれば、魔力さえあれば、そこまで難しい魔法ではないのだがな。では、このまま探索を続けよう」 その日は窮奇の足取りはつかめなかった。しかし、町の中を暴走していた車の妖を見つけ、昌浩はそれを自分の式にした。仲間が増えた上に、空の散歩を楽しめて、昌浩はご満悦だった。 窮奇の手がかりがつかめないまま、数日が過ぎた。 時折、窮奇配下の妖怪とは出会うが、敵は決して口を割らない。 ヴィータたちの焦りは日に日に高まっていく。こうしている今も、はやての命は危ぶまれているのだ。 それは昌浩も同様だった。時間をかければかけるほど、窮奇に狙われている娘の命が危ない。 昌浩は地上から、空からヴィータ、シグナム、ザフィーラが散開して捜索を行っているのだが、それでも結果は芳しくなかった。 そんなある日、いつものように夜警に出た昌浩たちだったが、シグナムが不意に固い声で言った。 「尾行されているな」 「まさか窮奇の仲間?」 「いや。尾行のしかたが素人だ。おそらく人間だろう」 昌浩たちは路地の角を曲がると、追跡者を待ち伏せた。やがて人影がきょろきょろと周囲を窺いながら現れる。 その時、風が吹いた。馴染んだ香りが昌浩の鼻孔をくすぐる。 「観念しろー!」 「ちょっと待ったー!!」 不審者を取り押さえようするヴィータを、昌浩が押しとどめる。 「あっ。昌浩、そこにいたんだ」 人影が朗らかにそう言った。 「どうしてここにいるんだよ、彰子!」 月明かりが人影を照らす。そこには見るからに上等な着物を着た、長い髪の少女が立っていた。年齢は昌浩と同じくらい。ただ立っているだけなのに、振舞いに優雅さがある。 「誰だ?」 「藤原彰子。左大臣……ええと、この国で一番偉い大臣の娘で、この子が窮奇に狙われているんだ」 シグナムの疑問に昌浩が答えた。 「なるほど。どうりで優雅なわけだ」 「昌浩、この方たちは?」 「ええと、協力者というか、仲間というか……」 昌浩が今度は彰子の疑問に答える。 「初めまして。私はシグナム。しかし、狙われているのに出歩くとは感心しないな」 彰子の住む所には晴明が直々に結界を張っている。そこにいる限り、窮奇とておいそれと手が出せないはずなのだ。 「そうだよ。彰子。早く帰った方がいい」 「嫌よ。私だって昌浩の役に立ちたいわ」 口喧嘩を始める昌浩と彰子から、もっくんは距離を取る。その背をむんずとヴィータがつかんだ。 「もっくん。あいつらどういう関係だ?」 「もっくん言うな……一口に説明すると難しいが、昌浩の大事な人……かな?」 「大事な人?」 「お前も見たことあるだろう。昌浩が首から下げている匂い袋。あれは彰子が贈ったものだ」 「なるほどね」 昌浩が以前、大事そうに胸元を握りしめていたことを思い出す。そこに匂い袋があることをヴィータが知ったのは、それからすぐのことだった。 「へっ。色気づきやがって。これだからませガキは」 「おい。手に力を込め過ぎだ。痛いぞ」 「ヴィータ!」 ザフィーラが注意を促す。 咄嗟にとびのくと、さっきまでヴィータがいた地面を鋭い爪が抉った。 「誰だ!」 全員が瞬時に戦闘態勢に移る。 月を背にして、人間ほどの大きさの鳥が翼を広げていた。鳥妖、シュン。窮奇配下の中でも屈指の実力者だ。 「窮奇様の邪魔をする愚か者ども。この場で朽ち果てるがよいわ!」 シュンの声を合図に広がった結界が、昌浩たちを飲み込む。 周囲の光景は変わらないが、虫の声やかすかな人の気配が途絶える。異界に引きずり込まれたのだ。 民家の屋根や道の向こうから妖怪たちが続々と姿を現す。完全に囲まれている。 もっくんがヴィータの手を振りほどくと、シュンと正面から向き合う。 「こちらも連日の捜索に飽き飽きしていたところだ。貴様をひっとらえて、主の元まで案内してもらおう。幸い、ここなら全力を出しても問題なさそうだしな」 「もっくん?」 ヴィータが声をかけると、もっくんは凶暴な笑みを浮かべた。 「ちょうどいい。お前たちにも俺の真の姿を見せておこう」 真紅の炎がもっくんから立ち上る。 炎をかき分けて長身の青年が現れる。 ざんばら髪に褐色の肌。仏像のような衣をまとっている。放たれる魔力は凄絶にして苛烈。これまでヴィータたちが会ったどの十二神将よりも強い。 「紅蓮!」 昌浩がもっくんのもう一つの名を叫ぶ。 紅蓮。またの名を騰(とう)蛇(だ)。地獄の業火を操り、あらゆるものを焼き尽くす十二神将最強にして最凶の存在だ。 「こいつもザフィーラと同じかよ」 紅蓮の全身から、炎で形作られた蛇が無数に放たれる。蛇は妖怪たちを飲み込んで次々に焼きつくす。 「昌浩、彰子がいないぞ」 ザフィーラが緊迫した声で言った。 「しまった!」 最初に結界を張った時、彰子だけ中に入れなかったのだろう。昌浩たちを足止めしている隙に、彰子をさらう計画だったのだ。 「シャマル! 彰子殿の居場所はつかんでいるか?」 シグナムが叫んだ。 『大丈夫。敵は鳥型の妖怪一匹だけよ。でも、すごい勢いで町から出ようとしている』 「シグナム。この異界から脱出はできるか?」 紅蓮が攻撃の手を緩めることなく聞いた。 「可能だ」 転移魔法を使えば、どうにかなるだろう。 「しかし、転移するには少し時間がかかる」 「ならば、昌浩とお前たちは彰子を追ってくれ。その時間は俺が稼ぐ」 一人で大丈夫かと、喉まで出かかった言葉をシグナムは飲み込む。紅蓮の顔は自信に満ち溢れていた。 転移に入ったシグナムたちに、妖怪たちが一斉に襲い掛かる。 「行かせない!」 吹きあがる炎の壁が妖怪たちを阻む。 「邪魔はさせん!」 壁と蛇の間隙を縫って、シュンが爪を振りかざす。 「紅蓮!」 紅蓮の手が燃え上がり、赤い槍が出現する。 「行け!」 シュンの爪を紅蓮が槍で受け止める。 次の瞬間、昌浩たちは元の世界へと転移していた。 「ふふ。消えぬ傷。癒えぬ傷。これが獲物の刻印よ。窮奇様もさぞお喜びになろう」 彰子をつかんだまま飛びながら、鳥妖、ガクが微笑む。 「それはどうかな?」 声と同時に、ガクを取り囲むように魔法陣が発生する。その中からシグナム、ヴィータ、ザフィーラが現れた。 『転送成功』 シャマルが勝ち誇った声で言う。 「おい、重いぞ」 「だって、しょうがないじゃない」 ヴィータが不機嫌に言う。その背には昌浩がしがみついていた。転移した時、昌浩はヴィータと一緒に飛ばされたのだ。 「ええい、邪魔をするな!」 ガクの魔力が炸裂する。その隙に、ガクは包囲網を抜けだそうとする。 「アイゼン!」 「レヴァンティン!」 ヴィータが鉄球を打ち出す。鉄球は鳥の足に当たり、彰子を取り落とさせる。 続いて、鞭のように伸びたレヴァンティンがガクを切り裂く。 「彰子!」 「任せろ!」 落ちていく彰子を、ザフィーラが抱き止める。 「気を失っているだけだ。命の心配はない」 彰子の様子を確認し、ザフィーラが告げる。昌浩は安堵した。 「しかし、今回は大きな手掛かりを得られたな」 シグナムが鋭い目で、ガクの向かった方角を睨む。 「窮奇は間違いなく北にいる」 「おい、北には何があるんだ?」 「そうだな……貴船山とか?」 『シグナム、気をつけて!』 「シャマル?」 シグナムが聞き返そうとすると、上空に巨大な魔力が出現した。 「まったく使えぬ部下どもよ」 聞き覚えのある重低音。放たれる圧倒的な魔力。振り返るまでもない。真上に奴が現れた。 「死ね」 死刑宣告と共に、雨のように大量の魔力の刃が降り注ぐ。 シグナム、ザフィーラが咄嗟にバリアを展開する。しかし、昌浩を背負っていたヴィータの反応が遅れる。 (間に合わねぇ!) 刃がヴィータの眼前に迫る。その時、ヴィータの体が真横に流れた。 振り返ると、昌浩の体が宙に舞っていた。ヴィータを助けるために、昌浩が突き飛ばしたのだ。 「よかった」 昌浩がにっこりと笑う。 ヴィータが手を伸ばす。しかし、それより早く昌浩が魔力の刃に貫かれる。空中に赤い花が咲いたかのように、鮮血が散る。 「昌浩ー!」 ヴィータの悲痛な叫びが、都の空に轟いた。 「昌浩! しっかりしろ」 窮奇は一度の攻撃だけで去って行った。ヴィータは昌浩を抱き止めると、繰り返し呼びかける。意識を失ってしまったら、助かるものも助からない。 魔力の刃は昌浩の腹を貫通していた。出血で昌浩の衣は真っ赤に染まっている。もしかしたら、内臓を傷つけたかもしれない。 「昌浩!」 敵を片づけた紅蓮が、慌てて駆け寄る。しかし、昌浩の凄惨な傷を見て絶句する。 「シャマル。転送と傷の手当てを。早く!」 『やってるわよ!』 苛立った様子でシグナムとシャマルが交信する。 次の瞬間、昌浩の体は光に包まれて、姿を消した。 「おい、昌浩は大丈夫なんだろうな」 「安心しろ。シャマルは回復魔法のエキスパートだ。彼女に任せれば問題ない」 取り乱す紅蓮をシグナムがなだめる。 「とにかく戻るぞ。今は昌浩殿の容体が心配だ」 屋敷に戻ったシグナムたちを、疲れた様子のシャマルが出迎えた。その隣には六合もいる。 「一命は取りとめたわ。出血が激しいから、しばらくは絶対安静だけど、もう大丈夫。後遺症の心配もないわ」 「そうか。ありがとう。感謝する」 もっくんの姿に戻った紅蓮がほっと胸をなでおろした。 六合はザフィーラから気絶している彰子を受け取ると、送り届けるべく彰子の屋敷へと向かった。 「昌浩君には今晴明さんが付き添ってる」 「様子を見てくる」 もっくんが昌浩の部屋に向かうのを、ヴィータが足早に追いかける。 部屋では、静かに眠る昌浩の横に晴明が座っていた。普段はなんのかんのと言っても、やはり孫のことが心配なのだろう。 部屋に入ってきたもっくんとヴィータに、晴明はそっと人差し指を口に当てる。 昌浩は青ざめた顔はしているが、呼吸は安定している。命の心配はないというシャマルの言葉をやっと鵜呑みにできた。 ヴィータは昌浩を挟んで晴明の対面に座ると、そっと目を伏せた。 「爺さん、悪い。昌浩は私のせいで」 「気にすることはありません。昌浩はヴィータ殿を助けようとしただけ。むしろ、あの時助けようとせなんだら、この晴明、決して許しはしなかったでしょう」 「でも……」 「まあ、この晴明ならば、ヴィータ殿を助けて、自分も無傷で済ませたでしょうがな。まったく昌浩は未熟でいかん」 晴明が大げさな身振りで嘆く。 「おいおい。怪我人に鞭打つなよ」 もっくんが晴明をたしなめる。気のせいか、眠っている昌浩の眉間に皺が寄っている。 晴明は、ヴィータを励まそうと思ったのだが、ヴィータは暗い顔のまま沈みこんでいる。 「ヴィータ殿」 「……似てるんだ」 「?」 ぽつりと呟いたヴィータの言葉に、晴明は首を傾げる。 「昌浩はずっと誰かに似てると思ってた。でも、今晩ようやくそれがわかった。昌浩は、はやてに似てるんだ」 はやてが誰かとは晴明ももっくんも尋ねなかった。 はやては、ヴィータのわがままを笑って許してくれる。でも、注意すべき時は注意する。ヴィータを子供扱いするその仕草が、昌浩とかぶる。 だが、それ以上にもっと本質が似ているのだ。 両親のいないはやて。両足が不自由なはやて。決して幸福とは呼べない状況なのに、それでも日々明るく笑うはやて。 自分ではなく、他の誰かが幸せなのを嬉しいと、心から笑えるはやて。 「わかんないよ! どうして自分以外の幸せで笑えるんだ! はやても昌浩も」 窮奇の魔力に貫かれる瞬間まで、昌浩は笑っていた。自分が死ぬかもしれないのに、ヴィータが助かって嬉しいとその顔が物語っていた。 「……本当にわかりませんかな?」 晴明が優しい口調で尋ねた。 「わかんないよ」 「では、もしあの状況が逆だったなら、どうします?」 昌浩が絶体絶命なら、ヴィータはどうしたか。かばえば自分が傷つくとしたら。 「……助けた……と思う」 「はやて殿の命が危なかったら?」 「絶対助ける! 当たり前だ!」 「つまりそう言うことです」 晴明が穏やかな手つきでヴィータの頭を撫でる。 普段の晴明は人を食ったようなことしか言わないのに、こういう時は包み込むような優しさを見せる。もしおじいちゃんがいたら、こんな感じなのかもしれない。ヴィータの心が不思議と落ち着いていく。 「難しく考えることはありません。大切な人を助けたい。それは当然の行動なのです。ですが……」 晴明は意味ありげに眠る昌浩を見つめる。 「昌浩が起きたら、ヴィータ殿には叱る役をお願いしたい。この孫は助けられた人がどんな気持ちになるか、まるでわかっていないようなので」 真に人を助けようと思うなら、自分も死んではならないのだ。昌浩はヴィータを助けるのに必死で、自分の身を守ろうとしなかった。よかったなどと呟く暇があったら、攻撃を防ぐ努力をすべきだったのだ。 「お、おう。任せとけ!」 ヴィータががぜん勢い込んで立ち上がる。 「お前ら。もう少し静かにしろ。怪我人の前だぞ」 もっくんがピシリと尻尾を打ちつける。 晴明とヴィータは顔を見合せて笑うと、この場をもっくんに任せて静かに退出して行った。 目次へ 次へ
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ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー Nintendo Wii専用ソフトとして2010夏に発売予定のゲームソフト。 モンスターバトルロードII LEGENDの完全移植に加えて、追加モードやWi-Fiでの通信対戦もサポート予定となっている。 → プレオープン公式サイト ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー機能 モード 機能 DSiウェアを使用して、既存のバトルロードのカードをスキャン可能 携帯端末を使用して、既存のバトルロードのカードをスキャン可能? モード バトルロードモード? レジェンドモード? 大会モード架空の町「竜神町」で様々キャラクタとバトルを繰り広げながらカードを集め、公式大会に挑戦するモード 対戦モードWii本体を1台使って最大4人プレイが可能なモード Wi-Fi通信モードインターネットを通じて全国のプレイヤーとリアルタイムで対戦が可能なモード 完全移植って···もうアーケードは本当に終わり? -- (御免ライダー) 2010-04-19 14 24 34 どうでしょう? どちらかと言えば、アーケード版がバージョンアップするという可能性もあるのではないでしょうか? 昔、アーケードで人気の有ったゲームが家庭用ゲーム機に移植された時、それに伴いアーケード版がバージョンアップされて行きましたので、バトルロードⅡレジェンドスーパーとか、バトルロードⅡレジェンド’とか、バトルロードⅢとかそういう事になるのではないかと、期待したいところです。 -- (名無しさん) 2010-04-19 14 32 48 ↑そうですね···そうなることを祈るばかりです。 -- (御免ライダー) 2010-04-19 16 01 34 DSi -- (メタボスライム) 2010-04-19 16 42 28 この項目はどちらかってと別wikiの領域になるんじゃなかろうか 雑談は本スレのほうがいいだろ -- (名無しさん) 2010-04-19 17 04 06 ↑2失礼、途切れてしまいました。 -- (メタボスライム) 2010-04-19 17 39 45 何このページ?アーケードとWiiは別物でしょう。作りたければ別のwikiでやるべきだと思う。ちなみにPCゲームじゃないんだから家庭用ゲーム機で出たところでそれ以上のバージョンアップは見込めない。なのでアーケード版が無くなることはまず無い。遊戯王OCGがDSやPSP、さらにデュエルターミナルがありそれぞれで次々と最新のが出てる同じ理屈。 -- (名無しさん) 2010-04-20 00 06 59 名前 コメント すべてのコメントを見る
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~おまけ~ 此処はあらゆる時間・次元・事象を超越した世界セラフィックゲート。 そして此処に一つの犬小屋が存在する、これはあらゆる次元の中で起こりえる一つの可能性が詰まった小屋である。 だが決して…興味本位で覗くこと無かれ…… ヴィータの一撃によって辺りは炎に包まれ、その状況を睨みつけるヴィータ。 すると炎の中から一つの人影が姿を現し、ヴィータは苦虫を噛む表情を表し吐き捨てるように言葉を口にする。 「………悪魔め…」 其処から姿を現した人物、それは犬なのはであった。 そして犬なのははゆっくりと歩き出し佇むと、静かに言葉を口にする。 「あ……悪魔…で……良い―――」 そう台詞吐くや否や倒れ込む犬なのは、それを見た犬フェイトと犬アルフが犬なのはに駆け寄ると 犬なのはの体から白い煙が立ち上っており、その姿に犬フェイトの怒号が辺りに響く。 「犬なのは!だからあれほど演出には拘らないでって言ったのに!!」 「……死を………感じる………」 犬なのはの体からは香ばしく肉が焼けた香りが漂っており、その匂いに思わず涎を垂らす犬フェイトであったが、 すぐに気を取り直し頭を横に振っていると、犬アルフが犬なのはの様子を伺う為、体に手を伸ばすと焦りに近い表現で言葉を発する。 「こっこれは本当に不味い!こんがりウェルダンじゃない!!」 犬アルフの判断にまたもや涎を垂らす犬フェイトであったが、直ぐに拭き取ると犬なのはに抱きつき 縋るような目つきをして犬アルフに目を向け問いかける。 「どうしよ!私の嫁が!!」 「落ち着いて!ノーブルよ、ノーブルエリクサーが必要よ!」 しかも一つや二つではない、沢山の数が必要だと犬アルフは答える。 ノーブルエリクサーとは貴重な薬草を元に調合する事で出来る回復薬で 半死人の状態でも、この薬を飲めば全快するという代物である。 話は代わり三匹の掛け合いを遠くで見ていたはやて達、するといきなり犬フェイトがシグナムに目を合わせ問いかけてきた。 「アナタ!アナタなら持っているのでは?」 「いや……私は持ち合わせ―――」 「無いんですか!この戦闘狂ニート侍!!」 犬フェイトの言葉に苛つきを感じたシグナムはレヴァンティンに手を伸ばすが、 それを知ってか知らずか今度は犬アルフがシャマルに話しかける。 「じゃあアンタ!アンタなら持っているんじゃないの!風の癒し手って呼ばれているんでしょ!!」 「わっ私はそう言う薬品類は―――」 「持ってないの?!気が利かないわね!だから何百年も行き遅れるのよ!!」 犬アルフの言葉にカチンッと来たシャマルはゆっくりと糸を垂らし始める。 しかし二匹は無視した形で今度は犬フェイトがヴィータに目を向け声を掛け始める。 「ではそこにいる少女、アナタならどうです?」 「アタシがそんなの持っている訳―――」 「やっぱり持って無いんですか?この万年ロリババァが!!」 犬フェイトの無慈悲な言葉に怒りを表しグラーフアイゼンを握る手が堅く絞られていく。 そして今度は犬アルフがザフィーラに問いかける。 「それじゃアンタはどうなのさ!同じ犬同士アンタなら持ってるんじゃないの?」 「持っていない、それに俺は犬ではない!守護―――」 「持って無いの?!役に立たないわね!だからアナタはリストラされたのよ、この負け犬が!!」 犬アルフの痛烈な非難に怒りを覚えるだけでは無く、殺意すら覚え拳を握るザフィーラ。 すると二匹は、はやてを見つめるなり話しかけてくる。 「アナタはアナタなら持っているんじゃないでしょうか?」 「そうだよ!なんたって部隊長なんだからな!」 「んなもん、持ってる訳ないやろ」 さらりとはやては答えると更に話を続ける、元々自分達はノーブルエリクサーを知らない 知らない物を持ち歩いているハズがない、と告げると 二匹は溜息を吐き、頭を抱えて苦しみ悶えるように暴れていた。 「なんて事!こんな無能な人間が部隊長だなんて!!」 「こんな無能な人間が部隊長だなんて世も末だ!!」 そう言って叩き込むように悪態を付くと二匹は、はやてを指差し声を合わせてこう述べた。 『この!エセ関西無能部隊長が!!』 「なっ……なんやとぉ~………」 その言葉に堪忍袋がブチッとキレた音が辺りに鳴り響き、はやてはリインとユニゾンする。 一方犬フェイトと犬アルフは犬なのはを依然として心配しており、駆け寄り声を掛けていた。 「どっどうしよ~!私の嫁が!嫁がぁ~!!」 「落ち着いて!きっと何か方法があるはずだよ!!」 錯乱する犬フェイトに対し落ち着かせようとする犬アルフ、そして深呼吸を促すと二匹はその場で大きく息を吸う。 すると犬なのはから漂う香ばしい匂いが鼻孔を貫き一気に涎を垂らす二匹。 そして犬なのはをジッと見つめていると肩を叩かれるのを感じ、手で追い払うがそれが何度も繰り返され、嫌気を指した二匹は力強く払うと睨みつける。 すると其処には冷めた目線を送るはやてとヴォルケンリッターの姿があり、流石の二匹も肝を冷やし懐で暖めていたあんパンを差し出し、土下座の形で許しを乞う。 するとそれを見たはやてはゆっくりと二匹に近づき、膝を付き同じ目線で座ると二匹の頭を撫でる。 二匹は自分達の行為を許してくれたのかと笑顔で顔を上げると、笑顔で迎えるはやての姿があり安心した途端、 はやては素早い動きで二匹の顎を掴み取り、ミシミシと骨が軋む音が聞こえる程に締め上げる。 その時、はやての瞳は最早怒りを超え殺意を超えた冷酷な…まるで深海のような深い色を表しており、 その瞳に震え上がり漏らし始める二匹に、こう告げる。 「そないおっかないんか?…せやけどもう遅いん…どれだけ命乞おうとも、もう遅いんや………もう…終いや」 そう言って掴んだ顎を思いっきり突き飛ばすと二匹は地面を転がり、はやては立ち上がると直ぐに背を向け場を後にする。 そしてはやてを護るかのようにヴォルケンリッターの面々が立ち並ぶと、 徐々に二匹の間を詰めていき、二匹はお互いを抱き抱えるように震え上がっているのであった。 …暫くしてヴォルケンリッターもまたその場を後にすると、其処にはこんがりと焼けた三匹がうつ伏せの状態で倒れていた。 そして遠くでは犬ヴィータが三角座りのまま今までの光景をず~っと見つめており、思わずぼそりと言葉を口にする。 「アタシだけ…仲間外れかよ……」 そう言って三角座りのまま塞ぎ込む犬ヴィータであった。 目次へ
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名前 HP 経験値 お金 主な出現地 スライム 3 1 2 ラダトーム周辺等 ドラキー 3 3 6 ラダトーム周辺等 スライムベス 4 2 4 ラダトーム周辺等 ゴースト 7 4 8 岩山の洞窟・ガライ周辺・沼地の洞窟 メイジドラキー 15 12 20 マイラ周辺等 おおさそり 13 16 25 岩山の洞窟・マイラ周辺・沼地の洞窟 がいこつ 26 25 42 岩山の洞窟・マイラ周辺・ガライの墓 まほうつかい 15 8 16 岩山の洞窟・マイラ周辺・沼地の洞窟 メーダ 30 14 21 岩山の洞窟・沼地の洞窟 リカント 35 40 60 ガライの墓・リルムダール周辺等 まどうし 25 28 50 岩山の洞窟・ガライの墓等 てつのさそり 20 31 48 ガライの墓・リルムダール周辺等 リカントマムル 35 52 80 ガライの墓・聖なるほこら周辺等 しりょう 45 42 62 聖なるほこら周辺等 ゴールドマン 80 6 650 聖なるほこら周辺・ドムドーラ周辺 ドロル 33 18 30 岩山の洞窟・ガライの墓 ドラキーマ 30 20 25 岩山の洞窟・ガライの墓 しのさそり 40 70 110 メルキド周辺等 しりょうのきし 40 72 110 ガライの墓等 かげのきし 50 90 148 ドムドーラ周辺等 だいまどう 65 120 185 ドムドーラ・メルキド周辺 キメラ 40 64 105 リルムダール付近等 スターキメラ 60 105 169 ドムドーラ等 メイジキメラ 50 83 135 ドムドーラ周辺等 よろいのきし 55 78 150 ドムドーラ周辺等 メタルスライム 4 775 6 ドムドーラ周辺等 ゴーレム 150 2500 10 メルキド ドラゴン 70 135 160 沼地の洞窟・ドムドーラ あくまのきし 60 130 65 ドムドーラ ドロルメイジ 55 58 110 竜王の城等 メーダロード 50 56 95 ガライの墓等 キラーリカント 60 95 155 ドムドーラ等 ヘルゴースト 30 47 72 ガライの墓等 キースドラゴン 85 180 150 竜王の城 ストーンマン 150 155 148 竜王の城 しにがみのきし 120 172 152 竜王の城 ダースドラゴン 100 350 143 竜王の城 竜王 240 0 0 竜王の城 竜王第2形態 350 0 0 竜王の城 上へ戻る
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初心者向けモンスター 王子マルドク 魔皇マオタイ 魔海将フィスカ トール 風隠の族長オロシ ドラキュラ、魔界の門番ダンテ 牛魔王 灼熱剣士アレス 準・初心者向けモンスター 魔王ムウス、魔王アズール、魔王サッカーラ、魔王ナナワライ スライム・マナ スサノヲ ヤマト 熱剣士アレス 光の戦士ダイヤ 竜剣士リント アルカード 魔神アープ 煉獄皇アレス 海王バローロ 星の騎士ライト ボス戦向きモンスター 龍神ククルカン ホワイトドラゴン 女神パラスアテナ クリスタルドラゴン バジリスク グズリュー 邪帝トカイ ベージ+アヌー ロキ ロボ参式、ロボ零式 初心者向けモンスター 入手しやすさ、初期状態の扱いやすさなどから、総合的に初心者向けと思われるモンスターの一覧です。 初心者の方におすすめのモンスターではありますが、ここに書いてあるからと言って安易に決めず、自分の好みのモンスターを選んで育てるのが一番です。初心者向けの情報についてはアドバイスをご覧ください。 王子マルドク 昔から初心者におすすめと言われている☆4モンスター。 現在も初心者向けトップの座に君臨するだけの性能がある。 トップクラスの素早さや、高めの攻撃に定評があるが、支持される最大の理由は初期の時点で移動と【会心の一撃】が多く使いやすい事にある。 EX技で回復もできるが、回復量はそれほど高くないので過信は禁物。 作成する場合は、まずは新序章でアヴァドンを捕獲しよう。 クラス合計はどこに合わせても出現するが、☆3〜6で探すと見つけやすいのでそこに合わせよう。 手に入れたら次はアヴァドンをリーダー(1体目にスキャン)に新序章をプレイしよう。 (BOSS)赤の女王が出現し、バトル終了時に女王の口づけが手に入る。 そしてアヴァドンと女王の口づけを合体させる事で王子マルドクが誕生する。 また漫画2巻付録のアヴァドンを使用すると限定イラストの王子マルドクが誕生する。 どちらのイラストが好みかで選ぶと良いだろう。 アヴァドンは序盤から入手しやすい☆4モンスターなので、始めのうちは王子マルドクを作った後もクラス合計を調整する為に利用できるほか、スライム・マナの作成にも一役買ってくれる。 戦闘中は攻撃力が皆無で棒立ちになりがちだが、初心者は手に入れておいて損はないだろう。 魔皇マオタイ 第7章の魔皇。他の魔皇と違って剣豪ヒエンLv.10をリーダーにするだけで出現するほか、なんとランダムでも出現する。 ランダム出現の確率もそこまで低い物ではない為、入手に苦労する事はない。 しかも、初期の時点でかなり攻撃的な配置がなされている為に、とても初心者に親切な存在と言える。 EX技は相手のEXゲージを貯めてしまうので、そこだけは注意する事。 現在は出現条件が増え、竜剣士リントか龍巫師ライシーヤをリーダーにした場合も確定出現するようになった。 どちらも剣豪ヒエンLv.10よりも手軽に用意でき、前者は扱いやすさ、後者は入手しやすさに秀でている。 確定出現を利用するならこのどちらかを用意するのも良いだろう。 魔海将フィスカ 新1章☆10〜12でボスとして出現、カード化可能。 また、さすらいのカードも存在するため、手に入れられるか誰かに借りられるなら、なおさら簡単に入手できる。 初期の時点で非常に攻撃的な技配置をしており、魔王などと違ってコマンドダウンも持たないため、初心者でもとても扱いやすい。 ここで紹介されているモンスター達と十分に肩を並べられる程度の扱いやすさだと言えるだろう。 トール 5章の☆7〜12で通常出現し(ただしレア出現なので、それなりの根気は必要)、戦うだけでカード化できる☆4モンスター。 別冊コロコロコミックの付録としてさすらいのカードも登場したため、魔海将フィスカ等同様に借りたりして入手するのも良いだろう。 HPと攻撃が非常に高く、技もかなりパワフルな物が揃っている。 初期配置は2リールからのコマンドアップが【ためる】である事など些細な欠点はあるものの、総合的に見て、初心者向けとしてはかなり上位に入るカードである。 風隠の族長オロシ 新3章ランダムボスとして出現(風隠の戦士ハヤテがリーダーなら出現確定)、カード化可能。 このモンスターにもさすらいのカードが存在するので、魔海将フィスカ等同様に借りたりして入手するのも良いだろう。 初期段階でコマンドアップが多い事はかなり魅力的。 【ほほえんでいる】や【こうげき】も比較的少なく扱いやすい。 固有技はややトリッキーな物が多いので、風隠の族長オロシのページで効果を確認しておこう。 ボス戦で使用するなら【菖蒲の扇】【会心の一撃】を増やし、【御伽莉花の幻】を無くすように育てると良い。 特に有力な二つが最初から多く設置されている3リールで止めてしまうのも、良い選択だろう。 ドラキュラ、魔界の門番ダンテ 王子マルドク同様に、単純に【必殺の一撃】でぶん殴るのがメインのモンスター。 コマンドアップも入りやすく、使っていればすぐに強くなる。 双方ともにレアアイテムが必要だったが、記録の鍵の登場により格段に作りやすくなった。 特にドラキュラは素材であるアルカードのLv10で確定出現の上、幽霊船では素材アイテムが高確率で手に入る。 余裕があれば専用アイテムを狙ってみるのもいい。 魔界の門番ダンテの進化素材となる「ダークマター」を落とすモンスターは3種類存在する。 その内の(BOSS)魔戦士タンタは強敵な上に条件もあるため、獲得を目指す場合は以下のどちらかからにしておくのが良い。 (BOSS)魔装騎士クランは第4章のクラス合計10以上で出現するモンスターで、条件モンスターが無いため挑みやすく、倒すのも容易。 (BOSS)獄炎の騎士バーンは新序章で戦士タンタ(レベル不問)をリーダーにする事で出現するモンスターで、特定のモンスターが必要ではあるものの準備が行いやすい。 しかも、戦士タンタをLv10にして挑んだ場合には「ダークマター」を確定でドロップする。 ちなみに魔剣士ダンテのもう一つの進化先である魔海の番人ダンテも同様に扱いやすい。 しかし、進化素材の「父の形見」獲得には魔皇クジェスカを用意して(BOSS)魔海の番人ダンテ戦を行うか、泡魔導師ポワン(と魔剣士ダンテ)を用意して(BOSS)アズール戦を行う必要があるため、初心者がいきなり目指すのはハードルが高い。 牛魔王 非常に高いステータスと、1〜2リールの初期配置の良さから初心者でも扱いやすいと思われるモンスター。 コマンドアップが【ためる】ではあるものの、コマンドアップせずとも殴れるよう技が用意されている。 上級者には【七十二変化の術】が人気だが、初心者は【会心の一撃】【必殺の一撃】を増やしたアタッカーを目指すと良い。 レアアイテムが必要な事だけは厄介なものの、それさえ入手してしまえば手に入ったも同然である。 もちろん、【七十二変化の術】を使ってみて楽しかったと言う人は、初心者でも【七十二変化の術】型を目指してみても良いだろう。 その場合は、変身先となるカードが多数必要になるので、色々なカードを集めるようにすると良い。 灼熱剣士アレス ※期間限定出現の為、現在は入手できません! 入手条件は期間限定イベント「帰還せよ!灼熱剣士アレス」開催中に(BOSS)灼熱剣士アレスとバトルし、煉獄皇アレスに戻らないうちに倒してしまう事。 一見初心者にはハードルが高そうにも見えるが、記録の鍵を使用していれば、バトルに負けても鎖が外れていき、鎖が全て外れれば負けても入手可能。 そのため700円握っていれば、灼熱剣士アレスと戦い続けることで確実に入手できる。 肝心の性能面だが、【熱血!】や【白熱!!】のほぼ上位互換である【超熱血!】のお陰でコマンドを超強化できるので育成をせずとも相応の活躍が期待される。 通常コマンド・EX技ともに攻撃的で、アタッカーとしてはかなり使いやすい。 準・初心者向けモンスター 上記の初心者向けに比べて、コマンドの癖が強い・ある程度育成が必要等の欠点を持つが、それでも有用なモンスターの一覧です。 ☆3もひとまずこちらに分類。 アドバイスにもある通り、各章の主人公枠に配置されたモンスターは、ここに記載されていないものでも総じて初心者向けの性能です。手持ちモンスターに不足している属性・技を考慮しながら選んで育成してみるのも良いでしょう。 魔王ムウス、魔王アズール、魔王サッカーラ、魔王ナナワライ 序章〜3章のボスである☆4モンスター。 魔王ムウスは序章の☆7〜9、他3体は各章の☆10〜12で見付ける事ができる。 魔王と言うだけあってステータスや技の威力は高く、それでいて入手条件は戦うだけでOKと、初心者にはとても有難い存在。 しかし、いずれも【ほほえんでいる】が多いなど初期コマンドは微妙で、育て込まないと「動けば強いが基本はサボり魔」で終わってしまう。 その為、扱いやすいモンスターが増えた現在では、初心者向けとしては一歩劣ると言わざるを得ない。 ただ、きちんと育てさえすれば、非常に強力な味方にもなりえるので、育成意欲のある人は育てる価値があるだろう。 なお、序章にはもう一体、魔王リヴィエールと言う魔王が存在する。 しかし【ためる】が多い上に、当然のように【★★★★→★】がある事、他の魔王ほど攻撃性能は高くなく、トリッキーな技が多い事から、初心者には扱い辛いと思われる。 簡易的な解説。 魔王ムウス ほほえみやすさはあるものの、初期の時点で【★→★★】系が2個ずつ配置されていて初心者には向いている。4リールで【魔王の一撃】を繰り返すのもカード資産の少ない初心者にとっては比較的強力だろう。 より強くしたいなら、【魔王の一撃】を増やさない、3リールの【★★★→★★★★】を【必殺の一撃】(または【会心の一撃】)に変えて3リールで止めるの2点を少なくとも心掛けよう。単体攻撃の重要性や、止めと言う育て方を学ぶと言った点でも初心者向きかもしれない。 オレカンペキスタートセットや漫画「大集合!オレたちオレカ!!」1巻付録でも手に入るので、てっとり早く入手したいならそれらを購入すると良い。 魔王アズール 初期の時点ではコマンドアップが1個ずつになった反面、攻撃的になった魔王ムウスと言う性能。攻め手の多さから初心者には悪くないモンスターだとは思われる。1リール初期配置はやや貧弱だが2リール以降には強力な攻撃技が複数用意されているので、1リールさえ抜ければ…と言ったところ。早いうちに1リールに【★→★★】や【ためる】が来てくれる事を祈ろう。 魔王サッカーラ EX技や【ハンドレッドフィスト】が魅力的な魔王。 きちんと育て込めば他の魔王以上の活躍が見込める反面、初期状態の配置の悪さがとても目立つ。【古神兵召喚】は場に空きがなければ使えず、初心者はベージ・古神兵サルベージを育てていない事から死にコマンドになりがち。EX技と【ハンドレッドフィスト】の相性の悪さを理解せず使用する子供も少なくない。正直なところ、中級者以上、あるいはお金を掛けて気長に育てられる人向けで、詳しい事は魔王サッカーラを参照。 魔王ナナワライ 【天狗のうちわ】により火属性にとても強く、EX技が攻撃と回復を使い分けられる事も優秀な魔王。これまでの魔王と違って4リールに【魔王の一撃】が配置されていないが、これは逆にメリットで【必殺の一撃】や【天狗のうちわ】を増やしやすい。この利点を無駄にしない為にも【魔王の一撃】は増やさないように気を付けよう。また、初期状態では補助技の【大音声】が多数配置されている事が厄介。気長に育てられる人向けで、初心者が最初から使うには若干不向きと言えるかもしれない。 イベント限定のダンテズレッド・祟竜を入手したい場合にも、育てる価値は大いにある。後続の限定竜である陰龍戦には不向きだが、天界竜には属性攻撃があるため機能し、冥界竜戦でも活躍は可能だろう。 スライム・マナ 序章のモンスターを合体して作るモンスター。 作成手順はアドバイス記事内参照。 上記リンク先ではレベル上げの為に作成を推奨したが、こいつを単なるレベル上げ要員と侮るなかれ。 こいつはなんと全モンスターの中でもトップクラスの素早さを誇り、【炎と氷のいき】系は高い威力を誇る全体攻撃技なのだ。 中でも【炎と氷のいき!!!!!】は200前後のダメージを相手全体へと叩き付ける脅威の技となる。 【炎と氷のいき!!!】辺りからでも結構なダメージを与えて行けるので、育てて行けば強力な戦力となる。 問題は、4リールまでコマンドアップさせないと攻撃技を出せない事。 アタッカーとして運用するなら頑張って【★→★★】系を増やしていこう。 勿論、4リールまでコマンドアップして攻撃して行けなくても、EXゲージ増加を活用して、仲間のEX技で攻める戦法を取る事もできる。 その為には、攻撃系のEX技を持つモンスターをチームに入れておくと良い。 ☆4モンスターであればレベルアップを兼ねられるので、チームメイトとして特にお奨めだ。 スサノヲ 3章の☆10〜12で通常出現し、戦うだけでカード化できる☆4モンスター。 さすらいのスサノヲはコロコロ付録に2度もなっており、入手は群を抜いて簡単。 何より祟竜ヤマタノオロチ討伐に利用できる事から需要が高い。 しかし、初期状態の技構成はお世辞にも良いとは言えない。 まず、移動が皆無で【ためる】が各リールに2個ずつある事。 容易に次のリールには進めるが、【ためる】を繰り返しただけで散っていく光景も始めは珍しくない。 更に【ミス】や威力の低い【こうげき】の多さ、相手のEXゲージを一気に増加させる【あばれまわり】の存在も厄介。 きちんと育てれば強くなるので、使うならば、何より祟竜ヤマタノオロチ討伐を視野に入れるのであれば、根気良く育てて行こう。 ヤマト 3章の☆7〜12で出現。戦うだけでカード化できる。 スサノヲの子孫であり、こちらも(BOSS)祟竜ヤマタノオロチの条件モンスターとして利用できる。 それなりの攻撃力、火属性にしては高い素早さを誇り、少々特殊だが回復技の【しろちどりの歌】も備えている便利な存在。 しかし、各リールの上半分を【ミス】や威力の低い【こうげき】で占めているので、育てるなら最優先に消していこう。 なかなか【必殺の一撃】を覚えないときは、【こうげき!】や【会心の一撃】を使っていこう。 熱剣士アレス 第4章の主人公、熱戦士アレスが進化した姿。 旧4章時では主人公だったので入手にそれほど手間がかからずクラスチェンジで手に入るので、1000円あれば入手可能。 スライム系(アドバイス参照)を用意すれば更に金額は少なく済む。 攻撃力が高く、【熱血!】により【ミス】や【こうげき】が【熱剣ヒートセイバー】に変化するためレベルアップだけでも十分な戦力になる。 (BOSS)魔皇ラフロイグ・(BOSS)邪帝ラフロイグのバトル入手において必須カードにもなる。 【熱血!】が肝なので安易に消さないよう気をつけよう。 光の戦士ダイヤ 第6章の主人公、ダイヤが進化した姿。 攻撃にも回復にも使え、更に暗闇の追加効果もある【光剣クラウソラス】が非常に強力。 そしてEX技で変身すると体力が全回復する上、更に技が強力になる。 変身後は専用のコマンドリールに変わるため、一切コマンドを調整していなくてもボスキラーとしての活躍は可能。 ただし、変身後に使用できる【エイトアローのネイル】は拡散攻撃であるが故にEX技の返り討ちに遭いやすく、【エイトハートのリップ】に至ってはアンデッド以外にはダメージたったの8といずれも癖が強いので、使い方を理解するまでは扱い辛いかもしれない。 竜剣士リント 新7章の主人公、竜戦士リントの進化後。 進化前の竜戦士リントは新7章の主人公枠で確実に入手でき、覚える技が比較的少ないのでコマンド調整も簡単な部類に入る。 【ダンシングブレード】【EXゲージ+3】といったEXゲージを貯める手段に富むので、強力なEX技を持つモンスターと組ませるのも一手。 また、光の戦士ダイヤ同様、EX技で変身すると体力が全回復し、超EXでは攻撃力・素早さが上昇する。 変身後は【ミス】【こうげき】が【ウィンドブレス】に、【こうげき!】【EXゲージ+3】が【キーンウィンドブレス】に変化するので、攻撃の安定性が上がる。 火属性相手なら十分に活躍してくれるだろう。 アルカード 第1章で登場したゲスト参戦第1号。 進化前であるアルカはカードを1枚もスキャンせずに新1章をプレイした時に出てくる剣士ダンテとシーサーの合体ですぐに作成可能。 そのうえアルカードへのクラスチェンジはレベルアップだけで良く、特別なアイテムなどはいらないので入手は容易。 鈍足なのがネックだが☆3モンスターでは高めの体力と【吸血】の相性がよく、そこそこ打たれ強いアタッカーとして活躍できる。 【会心の一撃】も合わせて覚えさせておけば火力面も申し分ない。 EX技は非常に珍しい時止め効果(敵チームの行動をすべて封じる)であり、このおかげで父親もといドラキュラの単なる劣化でもない。 ただし、ルーレットなので安定して決めるには慣れが必要だ。 魔神アープ 新2章において、自チームのクラス合計が☆3〜6でBOSSとして出現する。 バトル入手も可能な☆4モンスターなので、所持カードが☆2以下のモンスターばかりかつクラス合計が☆6までになりがちな初心者にとってはうってつけなモンスターであるといえるだろう。 水属性らしく、突出したものがないものの、ステータスのバランスがよく、【ミス】も少なめなので、初期リールでも比較的扱いやすい。 【ミス】や【★→★★】系統を除くと、初期リールのコマンドがすべて水属性なので、土属性モンスター相手には有利に戦えるが、火属性モンスター相手には不利となる。 このため、属性の相性を理解するのにも最適な1体であるといえる。 なお、【ウェットスライサー】は弱いので、入ろうとしても拒否する&最初から入っている分は消せるなら消す事が重要。 煉獄皇アレス 新4章で、鋼騎士クロムをリーダーにすると確定出現し、バトル後に入手できる。 ランダムやクエストの上級エリアでも出現するので、入手はさほど難しくない。 攻撃力が非常に高く、【煉獄皇の本気】で、【こうげき】を【覇煌剣ヴォルケイド】に変えられるので、育成資金の少ない初心者にも活躍させやすい。 EX技も火&熱属性の高火力単発攻撃で火傷の追加効果もあり、扱いやすい。 【煉獄皇の本気】を安易に消さず、かといって増やしすぎてもさぼりがちになるので、いかに各リールごとに1〜2個入れられるかがポイントになる。 また、【ほほえんでいる】を置き換える事ができない事と、3ターンで効果が消える事は覚えておく事。 個数の加減が分からない場合は「とりあえず入りそうなら入れてみて、微妙に感じたら前のカードに遡る」と言う手順を踏むと良いだろう。 海王バローロ 新5章で、氷騎士スノーかキャプテン・アズールか魔皇クジェスカをリーダーにすると出現し、バトル後に入手できる。 ランダムやクエストの上級エリアでも出現するので、入手はさほど難しくない。 【暗寧のシジマ】や【深海の抱擁】といったトリッキーなコマンドが目立つが、攻撃力が高いので、【会心の一撃】や【必殺の一撃】のような高火力技を増やしても活躍する。 EX技も水属性の高火力全体攻撃で扱いやすい。 星の騎士ライト 水・土・日曜日に確定で出現するエリア「ライト彗星」にてバトルすると入手できる。 敵1体と同じ属性を持った表属性攻撃のダメージを5分の1に低減する【サテライトガード】が強力で、魔人系や一部のドラゴン等のボス戦ではかなり有効。 また、EXゲージが多いほど威力が上がり、低確率だが敵を暗闇状態にする【神星の一撃】といった高火力技も持ち合わせている。 ただし、上記の【サテライトガード】は技コストが重く、初期コマンドの2リール目に入っているせいで移動や他の技が入れにくいという難点がある。 4リール目に採用した場合も【神星の一撃】を入れにくくなるため、あらかじめ育成の方向を考えておいた方が良いだろう。 なお、彼に特定アイテムを持たせることで、☆5を召喚する【ダークネス召喚】【ライトネス召喚】が使えるようになるが、これが無くても十分戦えるモンスターである。 ボス戦向きモンスター 作成が面倒でも作っておくと役に立つモンスターの一覧です。 どれだけ強力でも単調なアタッカー体質のモンスターはリスト入り非推奨。 龍神ククルカン 【はばたき】【輝く風】でマヒを与えて行動を封じたり、相手が火属性であれば【つっつき】で高ダメージも与えられる。 また、EXでは攻撃を行った上で味方全体を回復することも出来、ボタン連打なので上位を狙いやすい割に回復量が高い。 ただし状態異常まではカバーできないのでクリスタルドラゴンと選択にもなるか。 そしてドラゴンとしては珍しくすべての技が物理攻撃のため、暗闇状態に弱い点にも注意。 ホワイトドラゴン EX技による味方全体への加護、ダメージ軽減などの複数の効果はとても強力。 【フラッシュ】【ハイ・フラッシュ】で暗闇状態を与える事もでき、大半のモンスターが持つ物理攻撃を封じられる。 ドラゴンお馴染みのレベル上げ作業(*1)に加え、レアアイテムを2つ必要とするので作成は手間だが、その苦労に見合う活躍が期待できる。 女神パラスアテナ 【イージスの盾】は3ターンの間、味方全体が魔法技と状態異常を全て受けなくなる技。 相手の技が魔法のみであれば完封も期待できる。 かつては永続だったが、それでは強過ぎると判断されたのか調整が入り、現在では一定ターンで効果が切れる。 イージスだけでも十分強力だが、体力と状態異常の回復ができる【金の聖油】も持ち、更には【会心の一撃】による攻撃も可能。 サポートに特化した構成にしてもEX技で攻撃が可能と、至れり尽くせりなので、特化でも混合でも好みをコマンドに反映させやすい。 しかし、オレカバトルの仕様上、必ず狙ったコマンドに止められるわけでもないので、構成を錬らないと「器用貧乏」にもなりやすい点は要注意。 クリスタルドラゴン EX技により、体力の大幅な回復と、状態異常の回復を行えるモンスター。 ゴールドを貯めれば簡単に入手できるのもポイント。 但し、EXはルーレット形式なので慣れが必要。 バジリスク ブレス系の技を封じる風邪状態を撒く事が出来る数少ないモンスター。毒も与えられる。 主にドラゴン系など、ブレス系の攻撃がメインのモンスターであれば完封が可能。 状態異常を与える事に特化しており攻撃力は皆無。 相手さえ選べば本当に一方的な試合展開が可能だが、退屈な試合になりがちとも言える。 グズリュー 【おおなき】で沈黙(魔法禁止)、【けがれたいき】で暗闇(物理禁止)・沈黙を与えられ、EX技ではバジリスク同様に風邪(ブレス禁止)と毒を与えられる。 状態異常のエキスパートではあるものの、【おおなき】と【けがれたいき】は確率が絡み、EX技はEXゲージを必要とするため、安定して完封が見込めるわけではない。 邪帝トカイ 【甘いいき】により様々な状態異常を与えられる事が強力。 発生する状態異常の中には、希少な状態異常である風邪状態も含まれる。 EX技による蘇生もまた高性能。 ベージ+アヌー 【かばう】×6ベージと【蘇生】×6アヌーが揃い、行動順がベージ→相手→アヌーとなれば嵌めが成立する。 2体のコマンドを完璧に仕上げなければいけないと思うと大変に思えるが、☆1モンスターなので育成は意外と簡単である。 (BOSS)祟竜ヤマタノオロチ・(BOSS)陰龍インシェンロンにも有効であり、大会でも使用されるほど凶悪なコンボなので作るメリットはとても大きい。 ロキ 【いつわりの反射壁】が非常に強力。 反射できるのは1度きりで、使うと【ミス】になってしまうという制約があるものの、ほとんどの攻撃を1.5倍にして跳ね返すので、守りにつかえるだけでなく、思わぬダメージが出ることもある。 ギャラルホルンを持ったヘイムダルと、空飛ぶ靴を持った光の戦士ダイヤ・近衛隊長バルト・幻銃士ダルタンのいずれか必要である以上、作成の難易度が少々高いが、その苦労に見合った活躍が期待できる。 【いつわりの反射壁】は初期リールに計2個しかないので、育成にも少々手間がかかるが、その苦労に見合う活躍をしてくれる。 ロボ参式、ロボ零式 ロボ参式は壁役の入門ともいうべきモンスター。 ☆3でもトップクラスのHPを持ち、進化前のロボ弐式の時点で【かばう】系統のコマンドが初めから2リールに揃っているので、作成した段階から壁役の役割を果たしやすい。 育成するならば、【かばう】の上位互換である【ベンケイ立ち】を最優先で増やしていこう。 現在は更に強固な壁役となるロボ零式も登場しているので、そちらを優先的に育成するのも悪くない。 育てやすさの面でも、ロボ参式はリールが少ないが技の種類がやや多め、ロボ零式はリールが多いが技の種類は少なめなので、どちらも一長一短だったりする。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/17777.html
廉価版 ナースウイッチ小麦ちゃんマジカルて&Z 〈期間限定生産〉 廉価版DVD-BOX発売日:2月23日 「The SoulTaker~魂狩~」から飛び出した人気キャラの"小麦ちゃん"が主役のお気楽極楽、 邪道魔法少女ギャグアニメが低価格版で帰ってくる! アイドルを目指しながら地球の敵とも戦う魔法少女・小麦ちゃんの活躍を描くハイテンションギャグOVAのセット。 「~マジカルて」全6話と「~マジカルてZ」全2話を収録した8枚組。 “RONDO ROBE SELECTION 第2弾”。 2004年OVA発売開始。ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルての続編。 2011年2月23日、廉価版DVD-BOXが発売。 監督 松園公、米たにヨシトモ キャラクターデザイン 渡辺明夫 設定 小川浩 美術監督 多田喜久子、小谷隆之 色彩設計 佐藤祐子、堀川佳典 撮影監督 松山正彦 編集 坂本雅紀 音響監督 柏倉ツトム、三間雅文 効果 中野勝博 録音 内田誠、山田富二男 録音助手 大浦伸浩 音楽 高木隆次 アニメーション制作 タツノコプロ 脚本 アームストロング滝沢 米たにヨシトモ コンテ 松園公 米たにヨシトモ 演出 鈴木薫 石川敏浩 米たにヨシトモ 作画監督 桜井正明 清丸悟 草刈大介 橋本貴吉 斉藤里枝 飯塚晴子 柴田淳 米たにヨシトモ 佐村義一 ■関連タイトル 廉価版 ナースウイッチ小麦ちゃんマジカルて&Z 〈期間限定生産〉 ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて 小麦100%しよう! ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて小麦ベ~ストTHE MUSIC ~小全集 ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて 小麦ちゃん Live in 日本中年館 ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて「小麦200%しよう」 ラジオドラマCD ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて~小麦オン・ザ・ラジオ 四谷死闘篇~ ザ・うたのヒットぱれーどムギ! 画集 ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて ビジュアルコレクション コミック版 中島零/ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて 小説 榊一郎・武乃忍・渡辺明夫・伊東克修/ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて―小麦大乱戦・ゲーム世界からの脱出! PS2 ナースウィッチ小麦ちゃん マジカルて 初回限定版 フィギュア・ホビー:ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて Windows ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルτ 炎のArashi! 掲示板大決戦 Windows ナースウィッチ小麦ちゃんROMカルて
https://w.atwiki.jp/orekabattle/pages/262.html
おすすめの基準が使用者主観の為かたよりがある むしろ「おすすめしない」モンスターをまとめるほうが情報量少 最終的には、各モンスターページの解説で事足りる 結果、作成するメリットが感じられない そもそもpukiwiki互換で作成されていないので、 削除対象
https://w.atwiki.jp/a_nanoha/pages/35.html
魔法少女リリカルなのはStrikerS 第9話 【たいせつなこと】 ティアナ「自分の失敗が許せなかった。だから、強くなりたかった。 だけど……やっぱり何にもできなかった。間違ってるって叱られて、きっと幻滅された。 隣を走る相方にも迷惑をかけて、悲しい思いをさせた。私のしてきたことは、 選んできた道は、全部無駄だった……魔法少女リリカルなのはStrikerS、始まります」 シャマル「なのはちゃんの訓練用魔法弾は優秀だから、身体にダメージはないと思うんだけど…」 「凄く熟睡してたわよ。死んでるんじゃないかって思うくらい。 最近、ほとんど寝てなかったでしょ?溜まってた疲れが、一気にきたのよ」 フェイト「さっき、ティアナが目を覚ましてね。スバルと一緒に、オフィスに謝りにきてたよ」 なのは「…そう」 フェイト「なのはは訓練場だから、明日朝一で話したらって伝えちゃったんだけど…」 なのは「うん…ありがとう…。…でも、ごめんね。監督不行き届きで… フェイトちゃんやライトニングの二人まで巻き込んじゃって…」 フェイト「あ、ううん!私は、全然」 なのは「スバルとティアナ、どんな感じだった?」 フェイト「やっぱり…まだちょっと、ご機嫌ななめだったかな」 なのは「……っ。まぁ、明日の朝ちゃんと話すよ。フォワードの皆と…」 フェイト「…うん」 ルーテシア「遠くの空に、ドクターのおもちゃが飛んでるみたいだけど…」 スカリ「じきに綺麗な花火が見れるはずだよ」 ルーテシア「…レリック」 スカリ「だったら、君に真っ先に報告しているさ。私のおもちゃの動作テストなんだよ。 破壊されるまでのデータが欲しくてね」 ルーテシア「壊されちゃうの?」 スカリ「ははは。私はあんな鉄くずに直接戦力は期待してないんだよ。 私の作品たちがより輝くためにデコイとして使うガラクタさ」 ルーテシア「そう。…レリックじゃないなら、私には関係ないけど…。でも、がんばってね、ドクター」 スカリ「ああ、ありがとう。優しいルーテシア」 ルーテシア「じゃあ、ごきげんよう」 スカリ「…ふふふふ。私の作品は、やはり良い出来だな」 はやて「場所は何にもない海上。レリックの反応もなければ、付近には海上施設も、船もない」 グリフィス「まるで、撃ち落しに来いと誘っているような…」 はやて「…そやね。テスタロッサ・ハラオウン執務官。どう見る?」 フェイト「犯人が、スカリエッティなら…こちらの動きとか、航空戦力を探りたいんだと思う」 はやて「うん。この状況なら、こっちは超長距離攻撃を放り込めば済むわけやし…」 リィン「一撃でクリアですよー!」 フェイト「うん。でもだからこそ、奥の手は見せないほうがいいかなって」 はやて「ま、実際。この程度のことで隊長たちのリミッター解除ってわけにもいかへんしな」 はやて「高町教導官はどやろ?」 なのは「こっちの戦力調査が目的なら、なるべく新しい情報を出さずに今までと同じやりかたで片付けちゃう。かな?」 なのは「ああ…。それから、ティアナ?」 ティアナ「……っ」 なのは「ティアナは、出動待機から外れとこうか」 ヴィータ「そのほうがいいな。そうしとけ」 なのは「今夜は体調も魔力も、ベストじゃないだろうし」 ティアナ「……言うことを聞かないやつは」 なのは「…!」 ティアナ「使えないってことですか?」 なのは「…はぁ。…自分で言ってて分からない?当たり前なことだよ、それ」 ティアナ「現場での指示や命令は聞いてます!教導だって、ちゃんとサボらずやってます」 ヴィータ「…っ!」 ヴィータさん、ティアナを叱りに行こうとするけれど、なのはさんに止められます。 ティアナ「それ以外の場所での努力だって、教えられた通りじゃないと駄目なんですか!?私は!! なのはさんたちみたいにエリートじゃないし、スバルやエリオみたいな才能も、 キャロみたいなレアスキルもない!少しくらい無茶したって、 死ぬ気やらなきゃ強くなんてなれないじゃないですか!!」 シグナム「心配するな。加減はした。駄々をこねるだけの馬鹿はなまじ付き合ってやるから付け上がる」 なのは「ティアナ!思いつめちゃってるみたいだけど、戻ってきたらゆっくり話そう!」 ヴィータ「こぉら!もう!だから!付き合うなってのに!!」 シグナム「目障りだ。いつまでも甘ったれてないで、さっさと部屋に戻れ」 エリオ「あ、あの、シグナム副隊長。その辺で」 キャロ「スバルさん…。とりあえずロビーに…」 スバル「シグナム副隊長!!!」 エリオ・キャロ「……」 スバル「だけど!自分なりに強くなろうとすることとか、きつい状況でも何とかしようと頑張るのって、 そんなにいけないことなんでしょうか!!」 シャーリー「昔ね。一人の女の子がいたの。その子は本当に普通の女の子で、魔法なんて知りもしなかったし、 戦いなんてするような子じゃなかった」 シャーリー「友達と一緒に学校へ行って、家族と一緒に幸せに暮らして、そういう一生を送るはずの子だった。 だけど、事件は起こったの。魔法学校に通っていたわけでもなければ、特別なスキルがあったわけでもない。 偶然の出会いで魔法を得て、たまたま魔力が大きかったってだけの、たった九歳の女の子が、 魔法と出会ってわずか数ヶ月で、命がけの実戦を繰り返したの」 エリオ「これ!」 キャロ「フェイトさん!」 シャマル「フェイトちゃんは当時、家族環境が複雑でね。あるロストロギアを巡って、敵同士だったんだって」 シグナム「この事件の中心人物はテスタロッサの母。その名をとってプレシア・テスタロッサ事件。 あるいはジュエルシード事件と呼ばれている」 エリオ「収束砲!?こんな大きな!!」 スバル「九歳の…女の子が…」 キャロ「ただでさえ、大威力砲撃は身体にひどい負担がかかるのに」 シグナム「その後もな、さほど時もおかず戦いは続いた」 シャマル「私たちが深く関わった、闇の書事件」 シグナム「襲撃事件での撃墜未遂と…敗北。それに打ち勝つために選んだのは… 当時はまだ安全性が危うかったカートリッジシステムの使用。 …身体への負担を無視して自身の限界値を超えた質力を無理やり引き出すフルドライブ…エクセリオンモード」 スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「あー」 シグナム「誰かを救うため、自分の思いを通すための無茶をなのはは続けた」 なのは「こちらスターズ1。中距離火砲支援、いっきまーす!!!」 フェイト「了解」 ヴィータ「おう!」 シグナム「だが、そんなことを繰り返して…身体に負担が生じないはずもなかった」 シャマル「事故が起きたのは…入局二年目の冬。異世界での捜査任務の帰り。 ヴィータちゃんや部隊の仲間たちと一緒に出かけた場所。ふいに現れた未確認物体。 いつものなのはちゃんなら、きっと何の問題もなく味方を守っておとせるはずだった相手。 だけど…溜まっていた疲労、続けてきた無茶が、なのはちゃんの動きを…ほんの少しだけ鈍らせちゃったの」 シャマル「その結果が、これ」 「なのはちゃん…無茶して迷惑かけてごめんなさいって、私たちの前では笑ってたけど…。 もう飛べなくなるかも、とか、立って歩くことさえできなくなるかもって聞かされて……どんな思いだったか…!」 シグナム「無茶をしても、命をかけても譲れぬ場は確かにある。だが、おまえがミスショットをしたあの場面は、 自分の仲間の安全や命をかけてでもどうしても撃たねばならない状況だったか?」 ティアナ「!!」 シグナム「訓練中のあの技は、一体誰のための…なんのための技だ?」 ティアナ「……」 シャーリー「なのはさん。皆にさ…自分と同じ思い、させたくないんだよ。 だから、無茶なんてしなくてもいいように、絶対絶対…皆が元気に帰ってこられるようにって、 ほんとに丁寧に、一生懸命考えて、教えてくれてるんだよ?」 なのは「えー!!」 シャーリー「ご、ごめんなさい!」 なのは「う~ん、駄目だよシャーリー。人の過去、勝手にばらしちゃ」 ヴァイス「駄目だぜ、口の軽い女はよう」 シャーリー「その、何か、見ていられなくて…」 ヴィータ「ま、いずれはばれることだしなぁ」 ティアナ「シャーリーさんやシグナム副隊長に…色々聞きました」 なのは「なのはさんの失敗の記録?」 ティアナ「じゃなくて!…その…」 なのは「無茶すると危ないんだよ、って話だよね?」 ティアナ「すみませんでした…」 なのは「うん」 なのは「じゃあ、分かってくれたところで、少し叱っとこうかな」 なのは「あのね、ティアナは自分のこと凡人で射撃と幻術しかできないって言うけど、 それ、間違ってるからね。ティアナも他の皆も今はまだ、原石の状態。デコボコだらけだし、 本当の価値も分かりづらいけど、だけど、磨いていくうちにどんどん輝く部分が見えてくる。 エリオはスピード。キャロは優しい支援魔法。スバルはクロスレンジの爆発力。 三人を指揮するティアナは射撃と幻術で仲間を守って知恵と勇気でどんな状況でも切り抜ける。 そんなチームが理想系で、ゆっくりだけどその形に近づいていってる。 模擬戦でさぁ、自分で受けてみて気づかなかった?」 なのは「ティアナの射撃魔法ってちゃんと使えば、あんなに避けにくくてあたると痛いんだよ?」 ティアナ「あっ!」 なのは「一番魅力的なところをないがしろにして、慌ててほかのことをやろうとするから、 だからあぶなかっしくなっちゃうんだよ。…って、教えたかったんだけど…」 ティアナ「……」 なのは「まぁ、でもティアナが考えたこと間違ってはいないんだよね。システムリミッター、テストモードリリース」 なのは「ティアナは執務官志望だもんね。ここを出て、執務官を目指すようになったら、 どうしても個人戦が多くなるし将来を考えて用意はしてたんだ」 ティアナ「!!……うっ、うう…」 なのは「クロスもロングももう少ししたら教えようと思ってた。だけど、出動はいますぐにでもあるかもしれないでしょ。 だから、もう使いこなせてる武器をもっともっと確実なものしてあげたかった。 …だけど、私の教導地味だから…。あんまり成果が出てないように感じて、苦しかったんだよね?ごめんね」 フェイト「技術が優れてて、華麗で優秀に戦える魔道師をエースって呼ぶでしょ?その他にも、 優秀な魔道師をあらわす呼び名があるって知ってる?」 スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「?」 フェイト「その人がいれば、困難な状況を打破できる。どんな厳しい状況でも突破できる。 そういう信頼を持って呼ばれる名前。……ストライカー」 フェイト「なのは、訓練を始めてからすぐの頃から言ってた。うちの四人は全員、一流のストライカーになれるはずだって…、 だからうんと厳しく、だけど大切に丁寧に育てるんだって」 ヴィータ「しかし、教官っつうのも因果な役職だよな。面倒な時期に手ぇかけて育ててやっても、 教導が終わったら皆勝手な道をいっちまうんだから」 なのは「まぁ、一緒にいられる期間があんまり長くないのはちょっと寂しいけどね。 ずっと見ていられるわけじゃないから」 なのは「一緒にいられる間は、できる限りのことを教えてあげたいんだ」 なのは「何があっても、誰がきても、この子達はおとさせない。私の目が届く間はもちろん、 いつか一人で、それぞれの空を飛ぶようになっても…」 次回予告 フェイト「戻ってきた日常。そして、フォワードの皆に嬉しいお知らせ」 なのは「四人揃って一日お休み!次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第10話」 フェイト「機動六課のある休日(前編)」 なのは「楽しい休日に」 なのは・フェイト「Take off!」
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リリカルコア外伝 第一話 「過去」 「状況を開始します。現在時、1500」 高町なのは一等空尉が厳かに口を開き言葉を紡ぐ。 「状況はこうです。ここから南西へ約四十キロ、かつて企業の所有していた軍事基地に正体不明の部隊が 出入りしているのが確認されました」 なのはの言葉を一語一句聞き逃しまいと隊員たちが耳を傾ける。 「航空中隊は陸戦二個小隊と輸送ヘリ四機を増強し同施設を制圧、安全化します」 陸戦小隊長が小言で中隊長に耳打ちする。何を話しているのかは分からないが中隊長は首肯する。 「なお、今回使用するデバイスはすべて実戦設定で行います」 その言葉に隊員達、中隊長以下小隊長が数名がどよめく。 「作戦完了時刻は2000とします。状況説明は以上です。・・・質問は?」 静聴していた隊員たちが小言でささやきあう。 「ありません」 代表して中隊長が宣言する。 「分かりました。では私と採点官は以後、皆さんの訓練の採点を行います」 状況がなのはから下達され、それを受けた中隊長が命令を下達。 命令を受けた部隊は待機していた隊員たちを叩き起こし、寝ぼけ眼のまま準備をする、 航空中隊の隊員は空戦用の甲冑を装着。 陸戦小隊は一般の隊員が使う戦闘装着セットを取り出して装着する。 輸送へリ四機はエンジンを始動、機長・副機長・機付員二名の四名が機体をチェック。 中隊長の命令下達後、一時間程度でここまで出来る。 いつでも出撃可能な状態。この状態で待たされるほど士卒に辛い事は無い。 「この中隊は錬度が高いね」 なのはは隣にいる赤毛の小さなパートナーに話しかける。 「そうだな、上下の意思疎通が良く出来てる」 隣に立つのは八神はやてデザインの赤い騎士甲冑を着込み、“鋼鉄の伯爵・グラーフアイゼン”を 肩にかけるのはヴィータだった。 「うん、そろそろ出るのかな?」 「みたいだな、偉いやつらが出てきたぞ」 ヴィータが顎で示した先、中隊長と小隊長クラスが最終調整を終え、隊舎から出てくる。 各小隊長が配置に着くのを確認した中隊長が腕を大きく振る。 それを合図に航空魔導師約四十名、輸送ヘリ四機にそれに詰め込まれた陸戦魔導師約四十名が空に飛び立つ。 それを見送ったなのはは自身もアクセルフィンを展開、空に上がる。 「じゃあ、行って来るね。ヴィータちゃんはここから監視よろしくね?」 「おう、任せておけ。しっかり採点してやっといてやるよ」 なのはが笑いながら手を振り、飛び上げると南西の方向に消えていった。 「んじゃ、あたしも仕事するとしますか・・・」 それを見送ったヴィータは訓練の統制室の隊舎へと足を向けた。 『第四小隊、降下開始』 『ミル51よりパパ、配置完了』 『ミル51、チョーク降下、完了後警戒位置に着け』 『了解。各チョークへ、LZに着陸する。すぐに降りろ』 どうやら訓練は無事に進行している。 先行小隊が降下し、橋頭堡を確保し、そこに陸戦小隊が降下する。 おそらく他の三個の航空小隊もすぐに降下し、施設内に突入するだろう。 手際が良い。各隊員の錬度も高い。 なのはは頭の中でチェックリストを反芻し、指揮官の指揮、隊員の動きをチェックしていく。 『ミル54よりパパへ、方位342、単騎で接近してくるのがいる』 『パパよりミル各機へどんなヤツだ?』 『・・・砂埃で分からない』 中隊長がなのはをちらりと見る。 なのはは首を傾げる。戦技教導隊で作成された訓練内容の予定には無い、状況外の事態。 「陸戦小隊、展開急げ。航空小隊は突入を続行」 中隊長が不測の事態にも拘らず冷静に命令を下し、迎え撃つ準備を行う。 『こちらミル52、機体が見えた!!接近してくるのはレイヴンだ!!』 『待て、こちらはスレッジハマー、戦闘の意思は無い、戦闘の意思は無い。繰り返す戦闘の意思は無い・・・』 通信でそう宣言した本人が突然、丘の向こうからジャンプで現れ機体を着地させる。 「おいおい、撃つなって・・・。」 頭部ハッチが開く。そこから顔を出すのは二十代後半から三十代前半ぐらいの青年。 その周囲を陸戦小隊の隊員達がデバイスを構え取り囲む。 「除装しろ!!さも無くば・・・」 「・・・わかったよ」 案外おとなしく機体を除装し、青年が出てくる。 その脇を手馴れた手つきで二名の隊員が抱え、動きを封じる。 「名前は?」 「ボス・サヴェージ。こいつはスレッジハマー」 「レイヴンか・・・」 中隊長が顔を顰めながら呟く。 「ここに来たのは仕事のためだ。この廃墟を調査しろって言うのが仕事でな。来て見ればお前達がいたって・・・」 「黙れ、お前達はこいつを監視してろ。機体には封印を掛けておけ」 そう吐き捨てると中隊長がなのはに目配せをする。 「これは状況ですか?」 「いいえ、これは状況外の事態です。一旦状況を中止しますか?」 「予定外とはいえ闖入者は拘束しましたから問題は無いでしょう。訓練を続行します」 『こちら第二小隊、降下許可を』 『パパよりゴルフ21、降下を許可する。降下後、施設に突入しろ』 『こちら第二小隊、異常なし』 『第三小隊、整備用と思われる機械が散乱しているが』 『こちら先導小隊、おそらく最奥部と思われる格納庫まで到着。隠し部屋の類は確認できない』 「こちら本部、了解。各班は各階層の掃除を実施しろ。高町一尉、異常ないようですな」 「そうですね」 「航空総隊の本領、緊急展開の良い訓練にはなりましたな。後は・・・」 そう言うと中隊長が横目で拘束されているボス・サヴェージをみる。 「彼にお帰り願いましょう。彼の依頼人には何も無かったと報告していただくことになるでしょうな・・・」 どうやらこの人物はレイヴンに対してあまりよい感情を抱いていないらしい。 「そろそろ頃合だな・・・」 「え・・・?」 「ん?」 「こちらスレッジハマー、時間だ、始めろ」 なのはと中隊長が声のほうを見る。 視線の先、ボス・サヴェージと名乗った男が自身の駆るスレッジハマーに乗り込み起動させるのが見えた。 「おい待て!!・・・っが!!」 止めようと駆け寄った隊員をスレッジハマーの右腕に装備されたバズーカで殴り飛ばす。 なのはには一瞬何が起きているのか分からなかった。よく見るとボス・サヴェージを監視していた隊員が 二名倒れこんでいた。地面に血溜りを作りながら・・・。 <マスター!!> レイジングハートが警告を発する。 我に返り戦闘態勢で構えるとボス・サヴェージ=スレッジハマーは右腕に装備された大型バスーカを向けていた。 「・・・っな!?」 だが次になのはの目に飛び込んできたのはバスーカの方向から打ち出されたロケット弾。 <プロテクション> レイジングハートがオートガードを発動、ロケット弾を受ける。 「くっ・・・。どうして!?」 『悪いな、これが俺の仕事なんだよ。お前を抹殺することがな!!』 「なにを・・・。第一陸戦小隊!!各個に射撃開始!!やつを逃がすな!!第二陸戦小隊は援護しろ!!」 隊長の命令一過、入り口を守っており戦闘待機状態にあった第一小隊が素早く反応しレイヴンに集中射撃をくわえる。 だが、重装甲が売りのスタンハンマーは命中弾を受けながら回避機動を、バズーカと背部に積まれた誘導弾を放つ。 「うわ・・・!!」 「シールド!!」 「只の誘導弾じゃない!!分裂・・・」 最後まで言い終わることなく隊員達の周囲に着弾。 爆風に吹き飛ばされる者、破片で負傷するもの・・・。一部の隊員は倒れ伏したまま動かなくなる。 『こちら第二航空小隊!!敵性魔道甲冑と接触、交戦中!!』 『どこから出てきたんだ!?』 『あそこだ!!隠しゲート!!』 『さっき調べただろう?見落としたのか?!』 『違う、巧妙に偽装されてたんだ!!・・・うわ!!』 施設内でも戦闘が開始されていた。通信内容は悲鳴と怒号が響く。 「中隊各員!!これは訓練ではない!!各小隊は合流し・・・」 中隊長が怒鳴り声で指揮を執ろうとする。だがそこへスレッジハマーが突撃、左手で殴り飛ばす!! 「第二陸戦小隊は負傷者を施設内に運んで!!彼の狙いは私。私が相手をする!!」 「了解!!」 無傷か負傷が浅い隊員がなのはの指示を聞いて負傷した中隊長や隊員を抱えまだ安全な地上施設内に逃げ込もうとする。 「第一層にもいる!!」 「どうにか掃討しろ!!」 「相手は少数だ!!恐れるんじゃない!!」 必死に戦っているであろう隊員の声が聞こえる。なのははそれを背中に受けながら ボス・サヴェージ=スレッジハマーと向き合う。 『機種解析・・・、不知火だ!!』 『・・・何だって?』 『狭霧もいる!!』 両機種とも高性能を売り文句にする機体。 ちょっとやそっとでは購入・維持できるものではない。 『各隊、壁を背にして動け!!飛べない状態では勝ち目がない!!』 『小隊長、上!!』 『な・・・』 通信が途絶える。やられたのかそれともジャミングがかけられているのか・・・ 施設内での戦闘も激しくなっているのだけは確実。 だが航空総隊の隊員はそう簡単にやられるような隊員達ではな い。だがそれはあくまでも広い空でのこと。 狭い空ではその実力は発揮できない。 だが航空総隊の隊員はそう簡単にやられるような隊員達ではない。 だがそれはあくまでも広い空でのこと。狭い空ではその実力は発揮できない。 なのはは歯噛みしながらボス・サヴェージ=スレッジハマーを見る。 「どうして・・・、なんでこんな・・・!!私が狙いなら・・・、私だけを狙えば・・・」 「まだ分からんのか?!」 ボス・サヴェージ=スレッジハマーが語尾を強くしてなのはの 言葉を遮る。 「イレギュラーなんだよ!!お前は!!」 ボス・サヴェージ=スレッジハマーが怒鳴る。 その言葉の意味を理解するのになのはは少々の時間を有した・・・。 目次へ 次へ