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「ドラえもうん!」 日曜日の昼下がり、野比家に情けない泣き声が響いた。 声の主は玄関を乱暴に閉め、ばたばたと廊下を走り、 二階へと繋がる階段を上って来る。 「やれやれ」 ドラえもんは溜め息をついた。泣きながら部屋の襖を開けたのは、 ドラえもんの予想通りのび太だったからだ。 「今日はどうしたんだい。ジャイアンに殴られた? スネ夫に馬鹿にされた? それともしずかちゃんに嫌われた?」 ドラえもんはこういう状況には慣れている。何故なら日常茶飯事だからだ。 しかし、のび太は首を横に振り、 「全部はずれ!」 ドラえもんの言葉を否定し、捲し立てる。 「ポケモンのダイパを持ってないからジャイアンたちに馬鹿にされたんだよう!」 「ジャイアンたちってことはスネ夫もってことだ。だったらはずれじゃないよね」 ドラえもんが珍しく食い下がった。はずれと否定されたのが悔しかったのだろう。 「そんなことどうでもいいよ! お願いだよ、ドラえもん。ダイパを出して!」 しかし、 「それは無理だ。ぼくは出せないよ」 ドラえもんは即答した。 「そんなあ……」 のび太は、ガクリとうなだれたが、 ふと、なにかを思い付いたらしく、ゆっくりと喋り出す。 「ああ……これじゃあ、ぼくだけじゃなくて ドラえもんまで馬鹿にされちゃうだろうなあ」 「なんだって!」 「スネ夫あたりが『ゲームのひとつも出せないなんて役立たずなロボットだな』 とか言ってくるだろうなあ」 これが赤点キング・のび太の作戦だった。 「でも仕方ないよね。出せないものはしょうがないもんね」 (ここまで言えばドラえもんは釣られてくれる……) ドラえもんは仮にも未来から来たネコ型ロボット、そのプライドは低くはない。 「ぐぬぬぬぬ……」 「それじゃあ、ぼくは空き地に行って来るよ。じゃあね、ドラえもん」 のび太が追い討ちをかけた。すると、 「のび太くん、待った!」 (よし、かかった!) のび太は心の中でガッツポーズをした。 「なに? もしかして……」 のび太がドラえもんのほうへ僅かな期待とともに向き直る。しかし、 「空き地に行ったらみんなを呼んでおいで」 ドラえもんの言葉はのび太の期待を見事に裏切った。 「ええ、なんで?」 「いいから呼ぶんだ。そうそう、ダイパを持って来るように言っておいてね」 ますますわけが分からなくなったのび太だったが、取り敢えず空き地へ向かった。 数分後、 「ただいまあ、連れて来たよ」 のび太は四人の子供を連れて部屋に戻って来た。 「ほら、ダイパ。ちゃんと持って来たよ」 そのうちのひとり、スネ夫がこれみよがしにゲームを見せ、 「ドラえもん、今日はなにをするつもりなんだ?」 ジャイアンがドラえもんに尋ねた。 「よくぞ聞いてくれました!」 ドラえもんは四次元ポケットを漁り始め、そこから小さな機械を出した。 テケテケン♪ 「ゲームワールド!」 「ドラちゃん、それはなに?」 しずかが尋ねた。 「よくぞ聞いてくれました!」 ドラえもんの言葉にデジャビュを感じずにはいられない五人だったが、 黙って耳を傾ける。 「これはね、ここにゲームを差し込むとゲームの世界に入れる道具なんだ」 五人はそれを理解するのに少し時間がかかったが、 意味が分かると嬉しそうに目を輝かせた。 「すごいだろ?」 ドラえもんは得意気だ。 「それじゃあ、説明書を読むよ。ええと……ポケモンダイパは928Pだな……」 今度は分厚い本を取り出した。ゲームワールドの説明書らしい。 「あったあった。ええと…… “このゲームは最大十二人までが楽しむことが出来ます。 差し込むソフトはひとつで構いません。 ゲームの世界での一日は現実の世界での二十四秒程度です。 だれかひとりがバッジを八つ集め、ポケモンリーグに挑戦し、 見事チャンピオンとなればゲーム終了です” ……というわけだからスネ夫、ダイパを貸して」 「あっ、うん……はい、ドラえもん」 スネ夫がダイパをドラえもんに手渡す。 「ありがとう。それじゃあ、準備はいいかな? それではダイパの世界へ……」 「ちょっと待った!」 待ったをかけたのはのび太。 「なんだよ、のび太。トイレか?」 ジャイアンが苛立ちながら言った。早くゲームがしたいようだ。 「ぼくとしずかちゃんはダイパをやったことがないんだよ? これって不利じゃないかなあ」 「今更なにを言ってんだよ」 今度はスネ夫が言った。 「みんなだって一回クリアしたゲームをまたやったって面白くないんじゃない?」 のび太にしては尤もな意見だ。 「なるほど、確かに一理あるね」 出木杉もそれに賛同した。 「しょうがないなあ、分かったよ」 ドラえもんが機械を弄り出した。 「なにしてるの?」 「時間設定をクリア後に変えるんだ」 しずかの問いにドラえもんが答え、 「時間設定をクリア後に変える?」 のび太が聞き返した。 「そう、これでこのダイパは主人公が殿堂入りして三年たったあとの世界になるよ」 ドラえもんの説明が理解できず、呆然とする五人。 「ああ、主人公っていうのはきみたちじゃなくて…… そう、ゲームのひとりの登場人物として捉えてくれればいい。 きみたちはその主人公が殿堂入りしてからの世界を冒険するんだよ」 「それならゲームのイベントはどうなるんだ?」 ジャイアンが即座に尋ねた。 「さあね……ぼくにも未知の世界なんだ。そっちのほうが楽しみだろ?」 五人の中で首を縦に振らない者はいなかった。 「よし、それじゃあ今度こそ準備はいいかな? それではダイパの世界へ……レッツゴー!」 ドラえもんが言ったと同時に、六人は不思議な感覚に襲われた。 ここは フタバタウン わかばが いぶく ばしょ 「みんな無事に着いたみたいだね」 ドラえもんが人数を確認しながら言う。 「すっげえ! これがダイパの世界か!」 ジャイアンが大声を上げた。 とてもゲームとは思えないほどのリアルさに他の四人もざわざわと騒ぎ出す。 「それじゃあ、今からポケッチとポケモン図鑑とタウンマップとひでんマシンと パートナーのポケモンを配るよ」 「そんなに?」 スネ夫が驚いて聞き返した。 「うん。ポケッチのアプリ、ひでんマシンは全種類が揃ってるよ。 とは言ってもバッジを手に入れなきゃ使えないけどね。はい、どうぞ」 ドラえもんが五人に各種アイテムを配り始める。 ここは殿堂入り後の世界。 五人はポケッチやポケモン図鑑などは手に入れることができないのだ。 「みんなに配られたね。それじゃあお待ちかねの……」 ドラえもんは五つのモンスターボールをポケットから取り出した。 「パートナーになるポケモンを配るよ!」 五人から歓声が沸き起こる。 「アイウエオ順だから……まずはジャイアンだね。どうぞ」 ジャイアンが五つのボールのうち、ひとつを選んだ。 ぽんっ! ジャイアンがボールを投げた。現れたのは、 「グレッグルか!」 ジャイアンが嬉しそうに言う。 「おれ、ゲームでも使ってたんだよ! こいつ」 「よしよし。じゃあ次は――」 こうして、出木杉はリオル、のび太はビッパ、スネ夫はスコルピ、 そしてしずかはミミロルを手に入れた。 「ビッパって……」 のび太は嘆いた。 ビッパのことなら知っている。知っているから嘆いたのだ。 ジャイアンとスネ夫はそんなのび太を笑っている。 「ビッパなんてその辺の草むらにいるじゃねえか!」 「まぬけなのび太にはお似合いだね!」 二人はそう言うと、さらにボリュームを上げて笑い続ける。 出木杉は気の毒そうにのび太を見ている。 しずかはのび太さんのポケモンも可愛いわよ、などとフォローしている。 「はいはい」 ドラえもんが手を鳴らして五人の注意をこちらに向けさせた。 「それじゃあいいかな? そろそろ旅に出なきゃ」 「あっ、そう言えば」 のび太がドラえもんに尋ねる。 「ドラえもんは旅をしないの?」 「うん。ぼくはゲームを見守る役なんだ。タケコプターでパトロールするんだよ」 それを聞いて、のび太は少し残念そうな顔をした。 「ああ、そうそう。ポケッチのアプリに電話っていうのがあるよね?」 ドラえもんの言葉に五人は腕にはめたポケッチを見た。 「その機能でぼくはきみたちに、きみたちはぼくに電話をかけれるから なにかあったら連絡してね」 五人は頷いた。 「これくらいかな。……それじゃあ、みんな」 ドラえもんは大きな声で、はっきりと言った。 「いってらっしゃい!」 201ばんどうろ 草むらを掻き分けて、二人の少年が進む。 「おい、スネ夫! 早く来ねえと置いてくぞ!」 「待ってよ、ジャイアン!」 ジャイアンとスネ夫、現実世界でもこの二人はいつも一緒にいた。 ジャイアンはスネ夫を子分として扱い、 スネ夫はジャイアンを虎の威を借る狐の如く利用しているだけではあったが、 二人はやはりこちらの世界でも一緒に行動している。 「スネ夫、町が見えたぞ! ええと、なんて言う町だっけ……」 「マサゴタウンだよ、ジャイアン」 それも一種の友情なのかもしれない。 とにかくも二人はいち早くマサゴタウンへ辿り着いたのだった。 「のび太さん、わたしたちは急がずにゆっくり行きましょうね」 「そうだね、しずかちゃん」 のび太としずかは主人公とヒロインらしく、二人で行動している。 (わたし、のび太さんと二人で大丈夫かしら……) (しずかちゃん……やっぱり可愛いなあ) しずかはただ単に自分ひとりだけでは不安であることや、 のび太をひとりにしておくのも不安であることなど、 諸々の理由によってのび太と一緒に行動しているのだが、 のび太には下心がありまくりである。 もしこの場にいたら、ドラえもんは泣いていたに違いない。 「そういえば」 しずかが口を開く。 「出木杉さんはどこに行ったのかしら」 出木杉はドラえもんの言葉が終わるとすぐに駆け出して行ったのだ。 「……さあね。もう次の町についてるのかもよ」 のび太が素っ気なく答えた。 のび太は出木杉に好感を抱いてはいない。 なんでもできる出木杉を見ていると、 なんにもできない自分が惨めに思えて来るからだ。 「そうかしら……」 しずかは首を傾げる。 すると、 「うわっ!」 のび太が声を上げ、 「えっ……きゃあっ!」 野生のムックルが二羽、突っ込んで来た。 二人はその出来事に戸惑いながらも、ボールを投げる。 「行け、ビッパ!」 「がんばって、ミミロル!」 この世界に来てから初のバトル、 しかも主人公・のび太とヒロイン・しずかのタッグバトルが始まった。 「ビッパ、たいあたり!」 「ミミロル、はたく!」 ビッパのたいあたりとミミロルのはたくが、それぞれムックルたちにヒットする。 ムックルたちは怒ったのかビッパを攻撃する。 ハクタイのもりにしか生息しないミミロルより、 そこらにいるビッパを狙うのも当然だろう。 「くそっ、まるくなる!」 鈍いビッパにムックルの攻撃を避けるのは無理、 ならば防御力を上げて少しでもダメージを減らすしかない。 丸くなるビッパとそれを集中攻撃するムックルたち。 その光景は亀を苛める子どもたちを彷彿とさせた。 「ミミロル、はたくよ!」 突然、しずかの声がして片方のムックルは戦闘不能になった。 もう片方のムックルはミミロルの攻撃に戸惑い、 「ビッパ、たいあたりだ!」 のび太のビッパのたいあたりを急所に食らい、倒れた。 「……あっけなかったね」 のび太が呟いた。 「あら、のび太さんのおかげだわ」 「へっ?」 しずかの言葉にのび太が素頓狂な声を出した。 「のび太さん、ビッパを囮にしたんでしょう? あれがなかったら駄目だったかもしれないもの」 しずかは壮大な勘違いをしてしまった。 「ま、まあ全部ぼくの計画通りだけどね! あはは……」 のび太が虚勢を張る横で、ビッパは円らな瞳でのび太を見つめていた。 このさき シンジこ きもちを あらわす みずうみ 湖が太陽の光できらきらと輝く。 出木杉はひとりの老人と一緒に湖を眺めている。 出木杉はだれよりも早くそこに着いた。 尤も、出木杉以外はだれひとりとしてそこへは向かわなかったのだが。 シンジこはゲームでは初めてのポケモンを手に入れる場所であるので、 この世界に於いて五人にはおおよそ無縁であるはずの場所だった。 「少年よ」 老人が出木杉に声を掛けた。 「きみはなにをしているのかね」 「……この湖には感情を司る神、エムリットがいますよね」 老人は少し驚き、出木杉の言葉に耳を傾ける。 「ぼくはそのポケモンに興味がありました。……もうここにはいないようですけど」 「少年よ」 出木杉が言い終わるのと同時に老人は言う。 「きみの名は?」 「出木杉です」 「デキスギか……。わたしはナナカマドだ」 「知っています」 出木杉は冷静だった。 ナナカマドは無表情のまま続ける。 「デキスギ、マサゴタウンのわたしの研究所に来なさい。 きみにいいものを見せよう」 出木杉は頷いて、ナナカマドに着いて歩き出した。 ここは マサゴタウン うみにつながる すなのまち のび太としずかが到着したとき、 「なんだね、きみは? 部外者の子どもは出て行きなさい!」 その言葉と共に、ジャイアンがマサゴタウンの研究所から追い出されていた。 「もう、ジャイアン。だから言ったじゃないか」 「どうしたの?」 しずかが尋ねた。 「ああ、しずかちゃんにのび太か。ジャイアンが研究所に入ろうとしたんだよ」 「なんでだよ、なんで入れてくれねえんだよ!」 ジャイアンは腹を立てているようだ。 「だってジャイアン、ぼくたちはただの子どもだよ? 主人公だったら博士と面識があるし、研究所に来るように言われてたけど、 ぼくたちは博士に会ってすらいないんだから」 スネ夫が続ける。 「それにぼくたち、ポケモンもポケモン図鑑も持ってるから、 研究所に用はないんだよ」 「あっ、確かにそうだな」 ジャイアンはやっと納得したらしい。 「だったらさっさとコトブキシティ行くぞ!」 「……そういう訳だから。じゃあね、二人とも」 我が侭ジャイアンと苦労人スネ夫は去って行った。 「スネ夫も大変だなあ……」 のび太がぼそりと呟いた。 のび太としずかはポケモンセンターに行き、 少し休んでから202ばんどうろに行くことにした。 二人がポケモンセンターに入ったとき、 丁度、出木杉とナナカマドはマサゴタウンに到着した。 「いいんですか? ここまでしてもらって」 「気にするな。わたしはきみが気に入ったんだ」 誤解を招きそうな台詞である。 「さあ、着いたぞ。わたしの研究所はここだ。入りたまえ」 「失礼します」 出木杉はナナカマドの研究所に入って行った。 そして数十分後、出木杉は研究所から出て来た。 「意外と……言ってみるものだね……」 出木杉の呟きは青い空に吸い込まれて行った。 次へ
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外伝現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説投下スレin避難所 バーボン(雑談)現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説バーボンin避難所
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前へ のび太「なんだ、なんだ、なんだ!?」 ドラえもんが驚いていると、ドアからのび太が飛び出してきた。 外ではサイレンが鳴っている。 センターの人達も様子を見に行ったようだ。 ドラえもん「突然、外で爆発音がしたんだ。 まさか…………」 のび太「時間犯罪者!?」 のび太が叫ぶ。 ドラえもん「いや、まだ分からない! とにかく、もしそうだとしたら、奴はエンジュに居る僕らを 直接狙っているということになる」 ドラえもんが言った瞬間、 「ドカァァァァァァン!!!」 また、爆発音が聞こえた。 のび太「ドラえもん!! 行ってみよう!」 のび太が急かすが、ドラえもんは少し間をとる。 このまま、いぶり出されるように行くのは、正直危険。 だが、行けば時間犯罪者の姿を確認できる可能性が高い。 虎穴に入らずんば虎児を得ずだ。 ドラえもん「よし!行こう!!」 のび太「うん!!」 ドラえもんとのび太は部屋を飛び出した。 一方、エンジュの焼けた塔前でのこと。 この街のジムリーダー、マツバは重要文化財である焼けた塔を 爆破している男を止めるべく、現場に駆け付けていた。 現場には町中の住人が野次馬となって来ていた。 マツバ「何だって言うんだ? 一体?」 マツバに聞かれたジムのトレーナーは無言で指を指す。 「うぐ、うぐぐぐぐ、爆!漠!縛!幕!博!莫!」 その方向には、まさに常人の精神を持っているとは言いがたい人物がいた。 マツバ「狂ってるとしか言いようがないな…… しかし相手は奴一人だ。 何故とり押さえない?」 マツバが聞いた瞬間、 狂人「しねラァァァ!! だいばくはつ!!!」 二体のイシツブテが飛んでくる。 マツバ「伏せろ!!!」 「ズワアアアアアン!!!!」 凄まじい爆音が響き渡る。 狂人「もどりぇ、イシツブテ」 変質者はイシツブテを手元に戻し、元気の欠片を使う。 マツバ「くそっ………! 危険すぎる!!! しかもこれなら、何度でも爆発が可能ってことか!」 マツバが言うか早いか、変質者は第二撃を開始した。 狂人「氏ねねねね。」 マツバ達の方にイシツブテが飛んでくる。 マツバ「ゲンガー!! 止めろ!」 マツバはゲンガーを繰り出したが、間に合わない。 イシツブテから光が発され始めた。 「ピジョン!でんこうせっか!!」 その時、どこからともなく、ピジョンが飛んできて、イシツブテを弾き飛ばした。 遠くで爆発音が聞こえる。 マツバ「誰だい…………?」 マツバが後ろを向くと、見覚えのない冴えないメガネと、 見覚えのある青い狸が居た。 のび太「大丈夫でしたか?」 のび太が聞く。 マツバ「ああ、誰だか知らないが、ありがとう。 もう一人、君はドライモン?だっけかな?」 マツバに名を間違えられたドラえもんはすぐさま、それを正す。 ドラえもん「ドラえもんです。 ところで、マツバさん。 なんなんですか? あの爆発は?」 マツバは黙って指を指す。 そこには何処かで見たような顔があった。 ドラえもん「あ、あなたは!?」 のび太「船乗りのヨシト!?」 そう、のび太達の目の前には、アサギの灯台でのび太と戦ったヨシトがいたのだ。 しかし、あの時の面影は全くない。 のび太「ヨシトさん……… なんで……?」 のび太が歩み寄ろうとする。 しかし、ヨシトはまだ笑っている。 マツバ「伏せろぉ!!!」 マツバはのび太にのしかかった。 ヨシトの投げたイシツブテが爆発する。 のび太「マツバさん、ありがとう………」 のび太がそう言うと、マツバが訊いてきた。 マツバ「知り合いか?」 のび太は少し躊躇った様子で答えた。 のび太「前にバトルをして……… まさか………こんな……」 知り合いだというのび太の様子を察したのか、マツバが言う。 マツバ「わかった。 それなら、少々危険だが、無傷でとり押さえる。」 のび太「どうやって!?」 のび太の問いにマツバが答える。 マツバ「奴はだいばくはつを使わせた後、ポケモンを戻して、 元気の欠片を使うという、三つの動作を行う。 そこで、敢えてだいばくはつを使わせ、 三つの動作をしているスキを狙って取り抑える。」 マツバの言葉に、のび太は少し間を開けて言う。 のび太「……囮作戦ですか?」 マツバは頷く。 マツバ「だいばくはつを使わせる囮役は僕がやる。 君は彼を取り抑えてくれ。」 マツバの言葉にのび太はこくりと頷いた。 マツバ「よし、いくぞ! 作戦開始!!」 ヨシト「氏ね市ね史ね施ねえええ」 「グワーーン!!」 ドラえもん「くそっ! ヌオー!」 マツバとのび太が作戦を立てている間、ヨシトからの攻撃は ドラえもんが足止めをしていた。 しかし、だいばくはつを連発する相手に、流石のドラえもんも押され気味である。 すると、 マツバ「おい!貴様! 何でこんなことをする!!」 ヨシトの注意を引くため、マツバが叫んだ。 しかし、ヨシトは訳の分からない言葉をしゃべって話にならない。 ヨシト「えへえへえへえへ」 マツバは恐怖を感じたが、作戦の為に囮としての役目を果たさねばならない。 マツバ「こい!この低脳の基地外野郎!!」 ヨシト「ん~~? 施ね史ね市ね氏ね市ね氏ね イシツブテェ! だ・い・ば・く・は・つ」 マツバの方へイシツブテが飛んでくる。 マツバ「ゲンガー!! さいみんじゅつで止めろ!!」 ゲンガーのさいみんじゅつでイシツブテのだいばくはつが中断される。 そして、当然の如くヨシトはイシツブテを戻し、なんでもなおしを使おうとする。 マツバ『今だ!!! メガネ少年!!』 ヨシトから見えない影からピジョン、フーディン、ブーバーを従え のび太が飛び出す。 しかし、なんということか。 のび太は少し飛び出すのが遅れてしまった。 ヨシト「うわああああああああくるなああああああ」 のび太に気付いたヨシトは、のび太に向けてイシツブテの入った ボールを投げつける。 ドラえもん「のび太君!!!」 イシツブテがボールから飛び出し、光だす。 ドラえもんが叫ぶ。 のび太「うわああああああああ!!!」 「ドガーーン!!!」 辺りを揺るがす激しい爆発が起こり、それがのび太を包む。 ドラえもん「のび……太……君…?」 周囲は砂塵に支配され、静寂が響く。 ドラえもんはのび太の無事を願った。 しかし、そこは何もかもが跡形もなく吹っ飛んでいた。 ドラえもん「のび太君が……跡形もなく……」 ドラえもんは呆然とし、思考は中断した。 しかし、また、ある声で動き出す。 ヨシト「ひっ、ひっ、人が……吹っ飛んだ……跡形もなく…… 俺が……やった?」 ヨシトも呆然としているが、やがて、 ヨシト「うがああああああああ!!! 人をおおお人をおおお!!!」 ヨシトは完全に発狂し、自らの周りにイシツブテを二体、 クヌギダマを一体繰り出した。 それらはやがて、光をおびはじめる。 マツバ「まさか……………。 ヤバい!! 皆!!伏せろぉぉぉ!!」 マツバが叫んだ瞬間、ヨシトの周りで凄まじい爆音が轟いた。 その頃―ワカバタウンで、不審な男女二人組がいた。 別に、この時間帯でうろつくのは、田舎町のワカバタウンでも おかしいことでもないし、その二人が挙動不審なことをしていた訳でもない。 ただ、その服装は、未来の服を思わせ、胸には大きな赤い拳のマークがある。 そのうちの一人、男の方が言う。 男「…………此所に、辿りつけたのは、俺達だけか………。 他の奴らは…………。いや、考えるまい。」 男はしみじみと周りを見回す。 一体、この世界はどんな世界なのだろう。 女「町の外を見てきたわ。 見たこともない生物がいる。 やはり、ここは異次元空間ね。 何故、この時代にあるのかはわからないけど。」 女は言った。 こちらの心を見透かすように。 男「なんにせよ、任務の為、この世界の情報は必要だ。 それに、ここは恐らく誰かに創られた次元。武器や、通信機器、 特定の道具が全て消えてしまった。 それに、お前の能力は情報収集に向いているからな。」 男の言葉に女が頷く。 すると、女は何処かへ行ってしまった。 男「この仕事に失敗は許されない…… 何故なら、この為に俺達は生まれてきたようなものだからな……」 そう呟くと、男は犠牲になった友人達に祈りを捧げた。 マツバ「うえっ……、酷いな……」 ヨシトの体の惨状は凄まじいものだった。 それを書くのは気が引けるので、ここでは省略させてもらうが。 そして、ドラえもんはショックの余り、立ち尽くしていた。 この世界の死、則ち現実の死ではないことは分かっているが、流石に気がめいる。 それより、ジャイアンとスネ夫に、作戦前にこの事を伝えなければならないのは 考えただけでも辛かった。 マツバもそれを察したようで、 マツバ「………君は、もう帰ってもいいよ。 話は明日聞くから……」 と、言ってくれた。 ドラえもん「わかりました………」 ドラえもんは重い足を、ポケモンセンターに向かわせた。 ああ、なんで、頼まれたからといって、皆をこの世界に連れて来たんだろう。 僕のバカバカバカバカバカ。 ドラえもんが失意に陥っているとき、目の前から人影が現れた。 その人影は近付くにつれ、鮮明になる。 そして、それは自分が最も安否を気遣う人物だと解った。 ドラえもん「のっ、のび太君………?」 のび太「ドラえも~ん!!」 ドラえもんはのび太に抱きつく。 ドラえもんの目からは、涙が出てきた。 ドラえもん「のび太君! なんで無事だったの?」 ドラえもんは泣きながら聞いた。 のび太「話せば短いんだけど、実はビリリダマが爆発したとき、 フーディンのテレポートで逃げたんだ。 それで、ここまで来るのに時間がかかっちゃった。」 ドラえもん「あっ………」 成程。 確かにのび太が爆発で死んだのなら、跡形もなくなるのはおかしかった。 のび太より明らかに強い爆発で死んでいたヨシトは、まあ、あれではあったが 体はちゃんと残っていた。 少し考えれば分かることだが、自分としたことが、動揺して考えつかなかった。 ドラえもん「まあ、良かったよ。 とりあえず、ポケモンセンターまで帰ろう。」 ドラえもんは、そう言うと歩きだした。 無事だったのはいいが、のび太がまだ警戒する存在であることに変わりはない。 この世界では自分達、プレイヤーが干渉しない限り、人が死ぬことはない。 それ故、ヨシトの死も、ゲーム内の誰かの干渉によるものだろう。 それの元凶は恐らく99%、時間犯罪者。 だとしたら、常に自分が監視していたのび太が黒である可能性は低い。 しかし、しずかの時といい、奴は遠隔で人を殺せる。 それがある限り、警戒を緩めるべきではないが、 ヨシトの死は見る限り、どうひいきめに見ても自殺。 故に殺されたとは考えにくい。 だとしたら、のび太ではない人物が直接ヨシトに催眠術などの、なんらかの操作を施した可能性が高い。 しかも、もしのび太が時間犯罪者としたら、わざわざ、自分の前に現れるだろうか? 死体がないことから、のび太=時間犯罪者だとバレても、フスベで待ち伏せ作戦を採った方が得策ではないのか? ここで、自分が殺されるということも考えられるが、手持ちのレベルや、相性からいって恐らく無理。 それに、もし能力で殺すのなら、やっぱりわざわざ自分の前に現れる必要がない。 やはり、のび太はシロなのか? 考えれば考える程、深いループにはまっていく。 ドラえもんが、その様な思索に耽っている内に、 二人は再びポケモンセンターに着いていた。 ドラえもんとのび太はフロントで部屋の鍵を受取り、各々の部屋へ向かう。 そして、二人がそれぞれ、部屋に入ろうとしたとき、ドラえもんが言った。 ドラえもん「のび太君、ヨシトさんの事は明日話すよ。 今日は、色々あったから、明日の為にゆっくり寝た方がいい。」 のび太「うん、そうする。おやすみ。」 ドラえもん「おやすみ。」 二人は、そう言い合うと部屋へ入った。 ドラえもんは部屋に入った瞬間、またポケットから蚊メラを取り出す。 やはり、疑いは若干晴れたとはいえ、完全にシロとは言えないし、 もし、この状況でのび太が時間犯罪者なら、自分が殺される。 多分ないと思うが、あのタイミングからいってヨシトの凶行は のび太の挿し金の可能性もある。 自分の身を守る為にも、ここで妥協するわけにはいかない。 ドラえもんの盗聴は朝まで続いた。 のび太は部屋に入るとすぐにベッドの上で横になった。 こみあげる笑いをこらえながら。 のび太の策は、ドラえもんがチェックインの時に書いていた名前を見る (書いていた時に名前を見れなかったのはのび太最大のチョンボだったが)という 単純な策であった。 しかし、それには問題があった。 あの忌々しい青狸の盗聴である。 部屋から出るのは、単独行動になり、青狸のお付きがつくので不可。 それに、わざわざ名簿を見せてくれと言うのはあからさまに妙だろう。 それ故、フロントの名前を見るには、センターの職員及び、 糞狸達をセンターから引き離すことが必要だった。 そこで今回、ノートの隠された力を使わせてもらった。 このルールは、メガネにも話していないが、実はこのノート、 対象者の死の前の状況、死因、命日をある程度操作することが出来る。 ノートに記入したのは以下の通り。 名前【ヨシト】 死因【爆死】 手持ち【ニョロゾ・メノクラゲ・ドククラゲ】 死の前の状況【ショップで出来るだけ多くの元気の欠片を買い、 アサギから自転車でスリバチ山へ向かい、 時間に間に合うようできるだけ、じばくの使えるポケモンを捕獲。 その後、発狂しながら、エンジュの重要文化財を襲撃。 襲撃中、人を殺したと思い込み、200×年×月×日午後7時30分自殺】 まず人の目につき、この町のシンボルである文化財を破壊することにより、 ポケモンセンターの職員を引き離す。 青狸も当然現場に向かう。 その時点でポケモンセンターはもぬけのカラ。 何故、人を殺したと勘違いするという条件をつけたのかは、 自然な形でテレポートを使い、ポケモンセンターに戻るため。 戻れば無人のポケモンセンターで優々と名簿を見ればよい。 しかし、これも、実行するにはネックがあった。 それは、青狸の監視の可能性。 もし、監視されていた場合、これを実行すれば殺害方法もバレ、 確実にアウトだろう。 しかし、盗聴のみならノートを使い、これを実行することは極めて容易。 だから、青狸が監視をしているか、していないかを確かめる為に このポケモンを使った。 それはラッタ。 この一週間、一緒にいたお陰で、俺は奴がなぜか、ネズミのたぐいが嫌いで、 見たら発狂しだすことを知っている。 だから、敢えて部屋の中でラッタを繰り出し、 視覚のみの情報を送り続けることにより、奴の反応を確認。 全てのポケモンを繰り出したのは、ラッタだけ出すと余りにも不自然で後々、 疑われる可能性があるから。 そして、奴の反応から少なくとも監視はしていないと判断し、この計画を実行した。 しかし、奴は計画の為には今は殺せない。 いや、殺すと策の成功率が低くなると言った方が正しいか。 とりあえず、明日はあの女に腕をみせつける日だ。 もう、起き続けてる理由もないし。 寝よう。 のび太は修行の疲れを癒すべく、床についた。 次へ
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ドラえもんの秘密道具 空気砲 ロベルタとアレクサンド・アンデルセンに支給された。 拳を覆う筒状の大砲で片手に装着する。本編でも多用される武装。 装着者の「ドカン」という言葉に反応して圧縮空気の衝撃波を放つ。 このロワでは直撃して大ハンマー並の威力。 ひらりマント 銭形警部に支給された。 闘牛士の持つ赤いマントのような形状。本編でも多用される防護道具。 これを向かってくる対象に振りかざすと対象を跳ね返す事が可能で、物体だけでなく光線など 不定形なものも跳ね返す事が可能。 スモールライト 野原みさえに支給された。 懐中電灯型。本編でも多用される。動力は普通の乾電池。 スイッチを入れると発光し、その光を物体に当てると一定期間その物体を小さくできる。 小さくしたものにもう一度光線を当てると元の大きさに戻すことができる。 このロワでは通常の1/10までしか小さく出来ない。 ぬけ穴ライト レヴィに支給された。 懐中電灯型。光を当てた壁や床などに穴を掘ったかのような、ぬけ穴を作ることが出来る。 描写的には光の届く距離は短い上、一瞬で穴が出来るのではなく穴が開いてゆく感じの様だ。 このロワでは十数分でぬけ穴は復元され、中にあるものは外に押し出される。 タヌ機 長門有希に支給された。 タヌキを模した眼鏡と尻尾のセット。 これを身につけると、眼鏡のツルがアンテナとなって自分の脳波が送信され、 タヌキが人を化かすかのように他の人に思いのままの幻覚を見せることができる。 このロワでは一度使うと放送が来るまでは再使用できない。 グルメテーブルかけ 高町なのはに支給。 テーブルクロス風の形状。これを広げ、食べたい料理をリクエストすると出してくれる。 味は絶品で、名前さえ分かっていればどんな料理でも出す事ができる。 このロワでは使用回数に限度がある。 テキオー灯 平賀=キートン・太一に支給された。 懐中電灯型。光を体に浴びることで24時間の間、どんな環境でも活動できるようになる。 高水圧の深海だろうと、宇宙空間だろうと、特別な装備なしでも地上と全く変わりなく活動できる。 酸素のない所でも呼吸ができ、潜水服も宇宙服も必要とせず、暗い深海でも昼間のように明るく見える。 このロワでは一人一回までしか効果を受ける事が出来ない。 もぐらてぶくろ ルイズに支給された。 モグラの手のような形の手袋。モグラのように土を自在に掘ることができるようになる。 デンコーセッカ 獅堂光に支給された。 瓶入りの薬剤(このロワではビン入りの液体)。 服用すると一定時間、電光石火の速さで動き回ることができる薬。 どんな病気にも効く薬 タバサに支給された。 試験管状容器入りの錠剤。どんな病気にも効果があるが、100%治癒の可能性があるわけではない。 時限バカ弾 アルルゥに支給された。 小さなボタンのような形状。対象にタイマーをセットして取り付ける。 時間が来て作動すると破裂して、対象にわずかの時間だがバカ行為(奇声を上げて踊るなど)を させる。また対称は人だけでなく、ロボットでも良い。 みせかけミサイル 八神太一に支給された。 小型のミサイル。強烈な閃光と爆音で相手を威嚇する。 効果は名前の如く単なるこけおどしであり、殺傷能力は一切ない。 糸無し糸電話 石川五ェ門に支給された。 紙コップのような形状の糸の無い糸電話のセット。トランシーバーのようなもの。 特殊な使い方に、これを転がすともう一方のある場所へ向かって転がり誘導してくれる。 石ころ帽子 朝比奈みくるに支給された。 帽子。姿は見えるものの周りから一切認識されなくなる(無視される)。破れると効果を失う。 認識されない為、逆に車に跳ねられる等の危険に巻き込まれることもある。 このロワでは、音を出してそれが他人に聞かれたら効力を失う。 転ばし屋 ロックに支給された。 卵型の人形。サングラスに黒いソフト帽・黒背広の人物(暗殺者)を模した小型ロボット。 背中に硬貨を入れる穴があり、10円を入れターゲットを指名すると確実に相手を襲い、 拳銃状の武器で何らかの力を使って(発射されると「ダギュン」と音がする)3回転倒させる。 小さいながら怪力で頑丈。100円入れるとキャンセルが可能で狙われた側からもキャンセルできる。 依頼人ではなく、別の人間が名前を言ってもその名前の人物がターゲットと誤認する。 チャンバラ刀と専用のり 平賀才人に支給された。 玩具みたいな刀。この刀で人を切ると、スッパリ切断されるのだが、切断面は綺麗で血も出ない。 痛みもなく死んだりするわけではなく、専用の糊を使うと元通りにくっつけることができる未来の玩具。 このロワでは首を切断すると死亡するようになっている。 瞬間乾燥ドライヤー 衛宮士郎に支給された。 ドライヤー。汚れた物や濡れた物を瞬時にきれいに乾かすことができる。 けんかてぶくろ トウカに支給された。 ボクシンググローブの形をした手袋。着けるとつけた自分自身と喧嘩する(自分を殴る)。 本編では未来ののび太が過去ののび太をこれでボコボコにしている(相手も自分のためOK) わすれろ草 トウカに支給された。 花。この花の匂いを嗅ぐと、その時に考えたり思っていたりした事を一定時間忘れてしまう。 道具を使用する本人が効果や使用するのを忘れてしまうのが欠点。 マイクロ補聴器 八神はやてに支給された。 耳に差し込んで使用するイヤフォン型の小型補聴器。小さな声や音でも聞き取れる。 たずね人ステッキ エルルゥに支給された。 人や物を探しているとき、このステッキを地面に突き立てて手を放すと、目当ての人や物の方向に倒れる。 しかし、その的中率は70パーセント。 三時間につき一回のみ使用することができ、一度使用した相手には使えない。 ちなみに死体にも有効。 透明マント カルラの支給品。 頭からこのマントを被ると、姿を消すことができる。 布の生地自体が透明であり、かなり破れやすい。 子供一人がすっぽりと収まるサイズ。複数の人間や、大人の男性では全身を覆うことできない。 強力うちわ「風神」 ジャイアンに支給された。 空気抵抗がとても大きいうちわで、ひと仰ぎで大きな風を起こす事ができる。 このロワでは、その力は制限されており、ローゼンメイデンのドールを吹き飛ばす程度。 お天気ボックス(晴れ、雨、曇りのカード) 龍咲海の支給品の一つ。 天気の絵柄のカードを入れると、好みの天気を作り出すことができる。 制限によって、使用したエリアに四時間しか効果がなく、晴れと雨と曇のカードしか付属していない。 ターザンロープ グリフィスに支給された。 空中を自在に渡って移動することができるロープ。 着せ替えカメラ 涼宮ハルヒに支給された秘密道具の一つ。 気に入ったデザインの服を着せたい人にすぐ着せられるカメラ。 デザイン画をカメラに入れ、ファインダーを覗きながら位置を合わせ、シャッターを切る。 すると、分子分解装置が服を作っている分子をバラバラにし、定着装置(分子再合成装置)がそれを組み立て、別の服にする。 絵や写真を入れないでシャッターを押すと、衣服を分解するだけで再構成しないので、裸になってしまう。 このロワでは以下のような制限がかかっている。 基本的に『服』にのみ有効。武器、支給品(もぐらてぶくろ、北高の制服、バニーガールスーツ等)、 その他特殊な兵装(のび太の眼鏡、セイバー、シグナム等の甲冑、フェイト等のバリアジャケット、スクライド勢のアルター、タチコマのボディ等) には効果なし。 カメラにデザイン画を入れないでシャッターを切ると、相手の服は『一時的に』消失する。 (服の分子を分解した状態で留まるので、裸の状態でも再びデザイン画を入れて着せ替えさせることは可能) 服自体の素材は変わらない。 例えば、綿で出来た服を分解して鎧みたいなデザインのものに着せ替えても、素材はやっぱり綿なので強度は変わらない。 着せ替えさせるにはピントを合わせる必要があるため、動いている相手に使う場合は必然的に難しくなる。 また、デザイン画が入った状態でシャッターを切り、着せ替えに失敗した場合は回数にカウントされない。 技術手袋 トグサに支給された。 指先が色々な工具に変化し、どんな工作でもできる。 首輪解除のキーアイテム? このロワでは以下のような制限がかかっている。 機械にのみ有効。修理については、攻殻勢やドラえもんにも有効。ドールには無効。 死亡が確定している場合は、修理不能と見なされ技術手袋が反応しない(その場合回数は減らない)。 また、参加者の修理は度合いにもよるが、通常に比べてかなりの時間がかかる。 銃器など構造が簡単なものの修理は容易だが、秘密道具などの構造が複雑なものの修理には時間が掛かる(30分~1時間くらい) 改造は可能だが、かなりの時間が必要(1時間~3時間程度。より複雑なものに改造する場合はさらに膨大化) タケコプター フェイトに支給された、読者待望の支給品。 外見は竹とんぼに似ているが、体につけて空を飛ぶことが出来る道具。 体のどこに着けても良いらしいが、着け所を間違えると落下する。 時速80kmで8時間運転すると電池があがってしまう。 クローンリキッドごくう 頭髪のないぶりぶりざえもんに支給された。 髪にふりかけ、髪を抜くことで抜いた髪が小さい分身となる。 ただし分身は本人そのものなので強い味方になるとは限らない。 制限として一回につき十五人までしか出現しない。 五回分あるが一回使うと二時間待たない限り、いくらかけても効果がない。 分身の戦闘能力は本体の戦闘能力に応じて下がることがあり、分身が存在できる時間は30分。
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ドラえもんの提案によって森の火事は鎮火されたが、その隙に鬼五郎に逃げられてしまう。 のび太はパカポコに乗って鬼五郎を追いかけるが、狙撃で怯んでしまう。 鬼五郎「やい小僧! 俺と勝負だ。出てこい!」 のび太「うっ……」 鬼五郎「やい! 隠れてたって無駄だぞ。そこだ!」 拳銃を打つとそれは草の集合体だった。 鬼五郎「な、なんだありゃ?」 森の植物たちがのび太のふりをして鬼五郎を翻弄しているのだ。 鬼五郎「こっちだ! やい、本当の小僧はどこだ?」 のび太「森の植物たちが、僕を助けてくれてるんだ。鬼五郎!!」 鬼五郎「小僧!」 のび太は「命のねじ」を踏んで転ぶが、「フワフワ銃」を発射。 鬼五郎は膨らんで浮いてしまう。 鬼五郎「うわああーっ!」 のび太「やった……」 その後、鬼五郎はのび太に持たれていた。 鬼五郎「おーい、助けてくれよ。もう逃げ隠れしないから……」 ジャイアン「本当のび太、射撃は名人だな」 のび太「いやあ、それほどでも……」 ピーブ「いろいろとありがとうございました……」 のび太「ドラえもん。鬼五郎たち、このまま地球に返すわけにはいかないね……」 ドラえもん「だから、『たまご逆転装置』で元に戻ってもらうのさ」 しずか「あっ!」 その後、「たまご逆転装置」が鬼五郎を元に戻していた。 ドラえもん「これで元の1人になっているはずだ……」 ふたが開くと、鬼五郎は黒子となっていた。 ホクロ「俺、なんか生まれ変わったような気分がする。本当に、みんなに迷惑かけた…… ごめんね」 しずか「ホクロさんになったのね……」 ホクロ「俺、地球に戻って自首するよ……」 しずか「ホクロさん」 ドラえもん「『どこでもドア』!」 ホクロ「じゃあみんな、元気でな。さよなら」 ホクロは「どこでもドア」をくぐって地球に戻った。 のび太「さぁ次はねじまきシティを元に戻そう!」 ドラえもん「のび太くん。もうこの星はピーブたちに任せたほうが良さそうだよ。それより時々みんなで遊びにこよう……」 のび太「うん、そうだね」 しずか「ピーブ、プピー、頑張ってね。必ずまた遊びに来るわ」 ピーブ「しずかさんもお元気で!」 ジャイアン「弟ティラ、兄ちゃんははるか地球よりお前の幸せを願っている……」 スネ夫「ジャイアン、オーバーなんだから」 のび太「パカポコ、元気でね……」 しずか「さようなら!」 スネ夫「また来るね」 ジャイアン「さようなら!!」 のび太「きっとまた会いに来るよ」 ドラえもん「じゃあみんな、元気でね!」 ドラえもんたちは「どこでもドア」で地球に帰って行った。 (終)
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ジャイアンがポケモンを探している頃─ @しずか しずか「マリル!水鉄砲!」 しずかのマリルの攻撃が、野生のポチエナを倒した。 しずか「お疲れ様、マリル。」 しずかは、マリルをモンスターボールに戻した。このマリルは、トウカの森に入る直前にゲットしたポケモンだった。 しずか"マリルのレベルもだいぶ上がったし、カナズミジムはいけそうね。" しずかは、カナズミジムへ向かった。 ジムの中に入ると、入口のところにジムの認定トレーナーの名前がずらりと並んでいた。 そしてその一番下に、リーフの名前があった。 しずか"リーフちゃん早いわね…私も次に続かなきゃ!" しずかは意を決して中を進み、ジムリーダーに勝負を挑んだ。 ツツジ「初めまして、ツツジです。よろしくお願いしますね。」 しずか「私はしずかです、よろしく。それじゃあ…」 ツツジ「バトルを始めましょうか!」 こうして始まったしずかのジム戦は、しずかの圧勝だった。 イシツブテ二体は、多少のダメージを受けながらもマリルの水鉄砲で押さえた。 そして動きの鈍いノズパスには、マリルの丸くなるから転がるの攻撃を止める事は出来なかったのだった。 ジム戦後、ジム内 結果はしずかの圧勝。結局マリル一体でツツジを完封したのだった。 ツツジ「見事なバトルでした。丸くなるから転がるのコンボ攻撃も素晴らしかったですよ。それと…これをどうぞ。」 そう言ったツツジは、しずかに二つの物を手渡した。 ツツジ「ストーンバッチと、居合い斬りの秘伝マシンです。これで、細い木なら切り倒して先に進めるようになります。」 しずか「ありがとうございます!それから…」 しずかは、自分達がロケット団の情報を探していることをツツジに話して、何か手掛かりを手に入れたらポケナビに連絡をするように頼んだ。 (先にジムをクリアしていたリーフにも、ツツジは同じ事を頼まれていた。) こうして初のジム戦を終えたしずかは、カナズミジムを後にした。 しずか"マリルだけで充分だったわね…この子もレベル上げしたかったんだけど。" しずかは三つ目のモンスターボールを手に、ポケモンセンターへ向かった。 しずかの状況 手持ち ラッキー・マリル・??? カナズミジムクリア。 リーフの状況 手持ち ??? カナズミジムクリア。 @ドラえもん しずかがジム戦で見事な勝利を納めてだいぶ経った頃、ドラえもんはカナズミのトレーナーズスクールでポケモンの事を簡単に学んでいた。 ドラえもん「先生、ここはこれでいいんですか?」 先生「うーむ…正解です!君も随分上達しましたね。これをあげましょう。」 先生がそう言って取り出したのは、先制のツメだった。 ドラえもんは内心寒いと思いながらツメを貰い、スクールを後にした。 ドラえもん「ヒトデマンにツメも持たせたし…そろそろジムに挑戦してみようかな。」 ドラえもんがジムに入ると、目の前では正にジム戦が行われている最中だった。 ドラえもんは挑戦側に立っている人物を見て驚いた。 ドラえもん「あれは…のび太くんじゃないか!」 ドラえもんの目の前で激しいバトルをバトルをしていたのは、コトキで別れたのび太だったのだ。 のび太「キノココ!吸い取るだ!」 たくましく成長したのび太は、ドラえもんの目の前でイシツブテを二体簡単に撃破する。 ツツジ「なかなかやりますね…しかし、止めますよ!ノズパス!」 ツツジは最後に、重量感溢れるノズパスを繰り出してきた。 のび太「岩タイプならすぐにやっつけてやる!キノココ!吸い取るだ!」 ツツジ「そう上手くはいきませんよ!岩石封じ!」 のび太のキノココがノズパスに飛び付こうとしたが、ノズパスの攻撃によって大ダメージを受けてしまう。 のび太「キノココ!頑張れ!」 しかし、のび太のキノココは立ち上がるのがやっとだった。 ツツジ「よく耐えましたね…けどこれで終わりです!体当たり!」 イメージに反するスピードで、ノズパスがキノココに激突する。キノココはステージの岩に叩き付けられ、戦闘不能になった。 のび太「く…戻ってくれ、キノココ。」 のび太は悔しそうにキノココをボールに戻した。 ドラえもん"頑張れ…のび太くん!" ツツジ「さぁ…次のポケモンをどうぞ。」 のび太「よし…わかったぞ、頼んだ!イーブイ!」 のび太は、何か閃いたようだった。 ツツジ「珍しいですね…でも、負けません!ノズパス、岩石封じ!」 のび太「イーブイ!砂かけだ!」 ノズパスが攻撃するより早く、イーブイが砂かけでノズパスの命中率を下げる。 前の見えなくなったノズパスの攻撃は、イーブイに当たらなかった。 ツツジ「く…まだまだ!もう一度岩石封じよ!」 イーブイの居た場所に、大量の岩石が降り注ぐ。 ドラえもんは自分のバトルではないのに慌てている。 ドラえもん"大変だ!直撃してるぞ…" ツツジ「勝負ありましたね…あなたのイーブイは岩に埋もれています…」 のび太「へへっ…それはどうかな?」 のび太は不敵に笑う。ツツジは尋ねた。 ツツジ「一体どういう事ですか…」 のび太「こういう事さ…イーブイ!今だ!」 急にノズパスの下から、イーブイが現れてノズパスに一撃を与える。 ツツジ「な…穴を掘るですか!」 ノズパスは、効果抜群の一撃で倒れた。 のび太「このイーブイの遺伝技さ…それに、気付かなかった?」 のび太は、倒れたノズパスを指差す。ツツジはなんの事だかわかっていない。 のび太「ノズパスはイーブイより素早い…それなのに、イーブイの先手を取れていなかった!」 ツツジ「まさか…キノココの胞子ですか!」 体当たりの一撃でキノココの胞子を受けていたノズパスは、麻痺状態だった。動きの鈍ったノズパスの先手をとったイーブイは、穴を掘るで地面に潜んでいたのだった。 のび太「僕の…勝ちだ!」 ツツジは、少し残念そうにノズパスをボールに戻す。そしてのび太に歩み寄った。 ツツジ「完敗です…バッチと、居合い斬りの秘伝マシンをどうぞ。」 のび太「やった…バッチだ!ありがとうございました!」 のび太がバッチを受け取ったのを見て、ドラえもんもたまらず飛び出した。 ドラえもん「やったねのび太くん!」 のび太は急に飛び出してきたドラえもんに少し驚いたが、ドラえもんはそんな事も構わずのび太に抱き付いた。 ドラえもん「あんなにグズでノロマで冴えなかったのび太くんが…立派になって…ぼかぁ、ぼかぁ嬉しいよぉ~!」 のび太「言い過ぎだよドラえもん…あれ…イーブイの様子がおかしいぞ?」 ドラえもん「え…本当だ!」 ツツジ「進化…ですね。」 イーブイを眩い光が包み、光の中からエメラルドカラーのエーフィが現れた。 のび太「やった…エーフィだ!」 ドラえもん「のび太くん…よかったね!」 のび太「うん!これからもよろしくな、エーフィ!」 エーフィは、のび太の顔に頬擦りした。 のび太の状態 手持ち エーフィ・キノココ カナズミジムクリア。 ドラえもんの状態 手持ち ヒトデマン ジム戦まだ。 目の前で勝利を勝ち取ったのび太に続こうと、ドラえもんもツツジに話しかける。 ドラえもん「あの…僕もジム戦したいんですけど!」 しかしツツジが返して来た返事は、ドラえもんにとって少しばかり残念な返事だった。 ツツジ「ごめんなさい…今のバトルで、戦えるポケモンがいないんです。もうしばらくしてからまた来て下さいね。」 ツツジは申し訳なさそうにそう言って、奥の部屋に入って行った。 ドラえもん「そんなぁ…」 ドラえもんは残念そうにうなだれる。 のび太「しょうがないじゃないかドラえもん。その間レベル上げでもしなよ。」 ドラえもん「うん…」 のび太とドラえもんがそんな会話をしながらポケモンセンターを目指して歩いていると、ドラえもんは突然前から走ってきた人間とぶつかった。 ドラえもん「うわぁ!」 ドラえもんは勢い余って後ろに倒れてしまった。 倒れているドラえもんの足下を、のび太には見覚えのある人物が必死で走って追いかけてった。 のび太"あれは…森に居た人!その前にいたのは…マグマ団か!" のび太「ドラえもん!あの人達を追いかけよう!」 のび太は倒れたドラえもんを引き起こし、二人でさっきの男性を追いかけた。 116番道路の近くまで走って来たところで、さっきの男性が息をきらして立っているのを見つけた。 のび太「スーツのおじさん!一体どうしたんですか?」 スーツ「あぁ、君はあの時の!実は…マグマ団にさっきも狙われた書類を奪われたんだ…そうだ!君、マグマ団から書類を取り返してくれ!」 のび太「わかりました!行こう、ドラえもん。」 ドラえもん「うん…」 のび太とドラえもんは、マグマ団を追って116番道路を進んで行った。 奥まで行ってみても、マグマ団の姿はなかった。 そこに居たトレーナーに聞いてみると、カナシダトンネルの中に入って行ったらしい。二人はトンネルの中へ入る事にした。 トンネルの内部には、モヤがかかっていて視界がハッキリしなかった。 しばらく進むと、大きな岩に行く手を阻まれて立ち往生しているマグマ団が居た。 マグマ団「くそっ!行き止まりかよ!」 そして振り返ったマグマ団は、ドラえもん達に気付いた。 マグマ団「おいお前ら!そこをどけ!」 ドラえもん「やだね!奪った物を返すまで通すもんか!」 マグマ団員「くそっ!どけってんだよー!」 マグマ団員は、何か焦ったようにドンメルを繰り出してきた。 マグマ団員「力ずくでもどいてもらうぞ、火の粉だ!」 ドラえもん「ヒトデマン、頼むぞ!水鉄砲だ!」 ドンメルの火の粉がドラえもんに向かって飛んでくるが、ドラえもんの繰り出したヒトデマンの水鉄砲で火の粉は消えてしまい、相殺仕切れなかった水流がドンメルに直撃する。 マグマ団員「ちくしょう!もう一度火の粉だ!」 団員は体力もあまり残っていないドンメルに、無理矢理攻撃させる。 ドラえもん「高速スピンでかき消すんだ!」 飛んできた火の粉の勢いは弱く、ヒトデマンの高速スピンで攻撃はかき消される。 ドラえもん「そのまま体当たり!」 ヒトデマンが高速で回転しながらドンメルに激突する。水鉄砲で弱っていたドンメルはその一撃で戦闘不能になった。 マグマ団員「くそっ、役立たずめ!」 団員は倒れたドンメルを蹴飛ばし、ボールに戻しもせずドラえもんを突き飛ばして逃げて行った。 ドラえもん「あっ、待てぇ!」 ドラえもんがそう言って追いかけようとした時、後ろにいたのび太が団員に体当たりした。 のび太「ここは通さないぞ!」 団員「ぐっ…うっとうしい!どけっ!」 のび太は必死にしがみついたが、大人の力には敵わず団員には逃げられてしまった。 ドラえもん「のび太くん!大丈夫かい?」 突き飛ばされて倒れていたのび太にドラえもんが駆け寄る。 のび太「うん…大丈夫だったけど、逃げられちゃった…ってアレ?!」 ドラえもん「どうしたんだい…ってああっ!」 ドラえもん達の少し先に、先ほどまで団員が持っていた包みが落ちていた。 のび太「取っ組み合いの拍子に落ちたんだ!」 ドラえもん「スゴいじゃないかのび太くん!」 のび太「あぁ、おじさんに渡しに行こう!」 ドラえもん「そうだね…あっ!ちょっと待って」 のび太「どうしたの?」 ドラえもんは、マグマ団に置いて行かれたドンメルに駆け寄る。 ドラえもん「君…一緒に来るかい?」 ドラえもんがドンメルに尋ねると、ドンメルはドラえもんに擦り寄ってきた。 のび太「よかったねドラえもん。新しい仲間が出来て!」 ドラえもん「ドンメル、これからよろしくね。」 こうしてドラえもんに仲間が増えたのだった。 ドラえもんの状況 手持ち ヒトデマン・ドンメル カナシダトンネル内。 のび太とドラえもんはマグマ団を撃退すると、荷物を持ってカナシダトンネルを抜けた。 しかし、ドラえもんの頭の中にはある一つの疑問が浮かんでいた。 ドラえもん"おかしい…なんでこんな…" ドラえもんが足を止めていると、のび太に早くと急かされたので今は考えるのを止めた。 そして二人は奪い返した荷物をスーツの男性に渡す。 スーツ「よかった…ありがとう!これは大事な書類なんだ。そうだ!僕に着いて来てくれ。」 スーツの男性はそう言って二人をある場所に連れて来た。 ドラえもん「これは…」 のび太「大きな建物だね…」 二人の目の前には、大型のショッピングセンターのような建物が建っていた。 スーツ「ここが僕の勤める会社…デボンコーポレーションさ!」 スーツの男性は自慢げに言った。 スーツ「そういえば…名前を名乗っていなかったね。私はマツウラ、君達は?」 のび太「僕、のび太です!」 ドラえもん「僕ドラえもんです。」 名前を名乗った二人に、マツウラは驚いた。 マツウラ「なんと!君がのび太くんだったのか。社長が会いたがっていたんだ、私に着いて来てくれ。」 二人はマツウラに言われるままに着いて行った。 のび太「スゴい…中も広いね」 一階のフロントを抜ける長い廊下を横切り、二階へと続く階段を上がる。 ドラえもん「うわぁ…なんだここは…」 ドラえもんが見ていたのは、厚いガラスで隔てられた研究室のようなところで、中には白衣の研究員が作業をしている部屋がいくつもあった。 マツウラ「ここは研究セクション…君達の生活に必要な物や、新型のモンスターボールを開発したりしているんだよ。」 マツウラが歩きながらいろいろな説明をしてくれる。 そしてフロアを抜けて三階へと上がると、廊下の突き当たりの部屋の前まで来た。 マツウラ「社長、失礼します。」 高級そうな革のソファに、のび太が船で会ったツワブキが座っていた。 ツワブキ「やぁのび太君、久しぶりだね。マツウラから話は聞いたよ。書類を取り返してくれたんだって?それも二度も。」 のび太「はい…まぁ、成り行きですけど…」 のび太は慣れない雰囲気に緊張しながら返した。 ツワブキ「これで君に三度も助けられた事になるな。何か御礼をさせてくれ。」 そう言ってツワブキはマツウラを側によこし、何かを命じた。 マツウラは、何かを取りに社長室を出て行った。 マツウラを待っている間、二人はツワブキと喋っていた。 ドラえもん「とても大きな会社ですねぇ。」 ツワブキ「始めは小さな小さな会社だったんだよ。それが今ではホウエンの中心企業だね。カントーで言うシルフカンパニーと言ったところか。」 のび太「でも…それだけ大きな会社だと、さっきみたいに…変な連中に狙われたりしないんですか?」 ツワブキ「あぁ、マグマ団の事か…確かに危険だね。しかし我が社はマツウラを始め優秀な社員が多いから、ある程度安心して居られるよ。」 ドラえもん「へぇ…そうなんだ。」 話を聞いていると、マツウラは社長秘書らしい。船にも一緒に乗っていたそうだ。 ツワブキ「しかし最近は物騒になってきたな…マグマ団やアクア団だけじゃなく、ロケット団までホウエンに現れるなんて…」 ツワブキの口から出た言葉に、二人は驚いた。 のび太「ロケット団を見たんですか!?」 ドラえもん「どこでですか!?」 突然身を乗り出してきた二人に、ツワブキは少し驚く。 ツワブキ「いや…私が見たわけじゃないんだ。話を聞いただけなんだよ。」 のび太「その話…聞かせてくれませんか。」 のび太とドラえもんに促され、ツワブキは話しだした。 ツワブキ「詳しい話は知らないが、フエンやシダケ、キンセツにミナモと…あちこちでロケット団らしき奴等を見たという情報が報告されているんだ…」 ドラえもん「本当にあちこちだね…」 のび太「教えてくれて、ありがとうございます。」 ツワブキ「そうだ、君達のポケナビを貸してくれ。互いに登録しておこう。何か情報が掴めたら連絡するよ。」 そしてエントリーコールに登録を終えると、マツウラが帰って来た。 マツウラ「社長、持ってきました。」 ツワブキ「あぁ、ご苦労。」 ツワブキはマツウラが持ってきたモノを二人の前に差し出した。 ツワブキ「これは、学習装置と我が社の新製品ねタイマーボールだ。受け取ってくれ。」 二人は装置とボールをもらい、簡単な説明を受けた。 のび太「それじゃあ僕たちそろそろ…」 ドラえもん「いろいろとありがとうございました。」 二人がそう言って立ち上がると、ツワブキが尋ねた。 ツワブキ「いいんだよ。君達はこれからどこへ行くんだい?」 ドラえもん「ここのジム戦に勝ったら、ムロタウンへ行くんです。」 ツワブキ「そうか、ジムを周っているのか。ムロに行くなら、一つ頼まれてくれないか?」 のび太「なんですか?」 ツワブキからの相談に、のび太が答える。 ツワブキ「これを…ムロタウンにいる、ダイゴという男に渡して欲しいんだ。」 ドラえもん"やっぱり…おかしい?" のび太「わかりました。」 のび太は、ドラえもんの疑問をよそに差し出された手紙を受け取った。 ドラえもん「いろいろありがとうございました。」 のび太「ありがとうございました!」 マツウラ「こちらこそ、助かったよ。ありがとう。」 二人はマツウラにフロントまで送ってもらい、デボンコーポレーションを後にした。 のび太「この後どうする?」 二人は、一旦ポケモンセンターに向かって歩いている。 ドラえもん「僕はジム戦をしてくるよ。そろそろ大丈夫だろうし。」 のび太「そうだね、じゃあ僕はポケモンセンターで待ってるよ。ご飯も食べてないしさ。ドラえもんのジム戦が終わったら、トウカの森を抜けて連絡船に乗ろう。」 ドラえもん「そうしようか。」 そしてポケモンセンターに着いた二人はポケモンを回復させ、ドラえもんはジム戦を行いに出て行った。 @スネオ ドラえもんがジムに挑戦しようとしている頃─ スネオはカナズミ周辺のトレーナーと片っ端から戦っていた。 スネオ「ロコン、電光石火!」 ロコンはジグザグマに高速で体当たりし、ジグザグマをすっ飛ばした。 トレ「あぁっ!ジグザグマ!くそぉ…負けちゃった。」 スネオ「やりぃ!僕ってやっぱ天才だなぁ!…お?」 バトルを終えると、急にボールが光りだした。 スネオ「やった!やっと進化するぞ~。」 そう言ってスネオがボールから出したのは、進化したてのユンゲラーだった。 のび太と別れて森を抜けてすぐに、スネオはケーシィの捕獲・育成に精を出していた。 スネオ「長かったなぁ…捕まえてから今までずっと戦って、やっと進化か。これで戦えるぞぉ!ツツジだって楽チンだね!」 スネオは、意気揚々とポケモンセンターへ向かった。 センターに着いてポケモンを預け食事を取ろうと二階へ上がると、何人かいた客の中にのび太を見つけた。 スネオはのび太に近寄って話しかけた。 スネオ「よぉのび太。」 のび太「あっ、スネオじゃないか!よく会うね。」 スネオ「確かにな。お前もこれからジム戦か?悪いけど僕が先に…」 行かせて貰うぜ、スネオはそう言おうとした。 のび太「違うよ。ジム戦は着いてすぐ終わらせて、今はジム戦をやってるドラえもんを待ってるんだ!」 スネオは、のび太から帰ってきたまさかの一言に驚きを隠せなかった。 スネオ「え!のび太が勝ったのかよ!?」 のび太「うん!かなり苦戦したけどね…」 スネオは悔しかった。いつもノロマだとばかり思っていたのび太に先を越されたのがプライドに触ったのだった。 スネオは目の前のメガネを張り倒してやりたいような気持ちを冷静に押さえながら食事をとっていた。 するとそこに、ジム戦を終えたドラえもんがやってきた。 ドラえもん「のび太くーん!勝ったよ!あ…スネオもいたのか。」 のび太「おかえりドラえもん!」 スネオ「僕はオマケかい…ははん。」 スネオはちょっと傷ついた。 ドラえもんは、ヒトデマンの力押しで勝ったらしい。 スネオはその話を聞きながら食事を終えると、立ち上がった。 スネオ「じゃあ、僕も行ってくるよ!」 ドラえもん「あ、スネオ待って!」 スネオは急に呼び止められて、内心イライラした。 スネオ"なんだってんだよこのタヌキめ。" ドラえもん「あのさ、今日のジム戦は僕で終わりだってさ。もうジム閉めるって言ってたよ。」 スネオ「…………」 のび太「じゃあ、僕たちこれからムロに行く定期船に乗るから!」 ドラえもん「頑張ってね、スネオ!」 二人は立ち上がり、スネオに手を振ってポケモンセンターを出て行った。 スネオ"泣かないもんね。ぐすん" スネオは涙を堪えて、ちょっとだけ怒りと悲しみをこめて無言でイスを蹴った。 スネオ"小指…打っちゃったよママン。" スネオの状況 手持ち ロコン・ユンゲラー カナズミのポケモンセンターに宿泊決定(ちなみにジャイアンも居ます)。 ついでにみんなの状況─ @のび太 手持ち エーフィ・キノココ∀ムロに向かう連絡船へ @ドラえもん 手持ち ヒトデマン・ドンメル∀のび太と一緒 @スネオ 手持ち ロコン・ユンゲラー∀上にあります。 @ジャイアン 手持ち ヨーギラス・???∀スネオと一緒 @しずか 手持ち ラッキー・マリル・???∀どこにいる? @リーフ 手持ち ???∀どこにいる(そしてなかなか出番ない)? @しずか のび太達がトウカの森を抜けて定期船の方へ向かっている時、しずかはハギの小屋でくつろいでいた。 しずか"定期で船が出ているなんて、便利ね。" しずかは壁に張られた時刻表に目をやる。今はトウカ、ムロ、カイナと三ヵ所を結ぶ定期船を待っているのだ。 それから40分程して、そろそろ船も着こうかという頃、待合所となっている小屋に知った顔が入って来る。 しずか「あっ、のび太さん、それにドラちゃん!」 のび太「あっ、しずかちゃん!」 ドラえもん「しずかちゃんも船待ってるんだ。」 しずか「えぇ、のび太さん達もジム戦をクリアしたのね。」 のび太「うん!僕らが一番のりかな?」 しずか「あら?のび太さん見てないの?」 ドラえもん「リーフちゃんは僕らの中で一番早くジム戦をクリアしてるよ。認定トレーナーの名前見てなかったの?」 のび太「見てなかった…」 やはり、現役トレーナーには敵わない。 三人がなんとなく思った時、桟橋に船が着いた。 しずか「船が着いたみたいよ!行きましょう。」 ドラえもん「うん!」 そして三人は、ムロに向かう定期船に乗り込んだ。 船に揺られる事数十分、三人はムロタウンへと上陸した。 のび太「ここがムロタウンかぁ。小さな町だねぇ。」 のび太はそう言って辺りを見渡す。 ドラえもん「とりあえず、今日はジム戦は置いといてポケモンセンターで休もう。」 しずか「そうね、時間も少し遅いし。」 こうして三人はとりあえずポケモンセンターに部屋を取りに行った。 ジョーイ「三名様ですね。四人部屋で相部屋することになりますがよろしいですか?」 どうやら他に空いている部屋はないらしく、三人は了承する。 案内された部屋で三人がくつろいでいると、部屋のドアが急に開いた。もう一人の人物が入ってきたのだろう。 その人物を見て、三人は驚いた。 のび太「リーフちゃん!」 ドラえもん「もう一人って、リーフちゃんだったのか!」 三人と再会したリーフも、嬉しそうに会話に参加する。 リーフ「やっぱり子供のトレーナー何人かってのび太くん達の事だったんだぁ!よかったぁ、知らない人ばっかでも嫌だったし。」 リーフも荷物を置き、しずかの隣りに腰掛ける。 それから三人は、それぞれ今まであった事を話した。 しずか「私は、ジム戦を終わってからはカナズミの町を周って、それからポケモンを少し鍛えてたの。」 しずかはカナズミで見た建物の話などをした。 ドラえもん「リーフちゃんは何してたの?一番にジム戦をクリアしたみたいだけど。」 ドラえもんがリーフに話題を振ると、リーフも話し始めた。 リーフ「あたしは、カナズミで情報を探したりしたけど何もなかったから午後の一番早い定期船に乗って来たの。 それからは洞窟でレベル上げしてたよ。のび太くん達は?」 それからのび太とドラえもんは、カナズミであった事をリーフ達に話した。 その話を聞き終えたリーフは、じっと考え込んでいる。 しばらく黙りこくった後、リーフは急に立ち上がった。 リーフ「あたし…お風呂入ってくるね。」 呟くようにそう言って部屋を出て行くリーフ。三人はそれを静かに見ていた。 のび太"リーフちゃん…" ドラえもん「まぁ、僕たちも休もう。明日はジム戦もあるんだしさ。」 しずか「そうね。リーフちゃんが戻ったら私達も入って休みましょう。」 のび太「うん…」 こうしてその後、四人はムロで一夜を明かす。 そして翌朝── @ジャイアン カナズミで夜を越したジャイアンは、気持ち良く朝を迎えた。 ジャイアン「よっしゃ…それじゃ早速ジム戦に行くか!」 ジャイアンは腹ごしらえもそこそこに、ポケモンセンターを後にする。 ジャイアン「たーのもぉぉー!」 ツツジ「あら…元気な方ですね。ジム戦ですか?」 ジャイアン「おぅ!頼むぜ!」 そしてジャイアンのジム戦が始まった。 ツツジ「行きます、イシツブテ!」 ジャイアン「やっちまぇ!ドゴーム!」 ジャイアンが繰り出したのはドゴーム(ゲームでも気に入ってました)。スネオと同じように丸一日を費やして進化させていた。 ジャイアン「ドゴーム、騒ぐんだ!」 ジャイアンの命令を受けて、ドゴームがけたたましい大声で叫んで暴れだす。 ツツジ「凄い声ですね…イシツブテ、体当たり!」 イシツブテがドゴームに向かってくると、ドゴームは急に静かになり体を丸くした。ツツジとイシツブテは予期せぬ行動に動きを鈍らせる。 ツツジ「一体何を…」 ジャイアン「今だ!驚かせ!」 ドゴームがイシツブテを両手で掴み、大声を出して驚かせる。イシツブテは怯んでしまった。 ツツジ「そんな!イシツブテ、攻撃しなさい!」 ジャイアン「反撃が遅いぜ!ぶん投げて超音波だ!」 ステージ上に投げられたイシツブテに超音波がヒットする。 ツツジ「イシツブテ!しっかりして…」 しかしイシツブテは超音波の影響で思うように動けず、ステージの岩にぶつかったりして勝手にダメージを受けている。 ジャイアン「はたいてトドメだ!」 イシツブテがドゴームの攻撃で瀕死になる。ジャイアンのドゴームは無傷だ。 ジャイアンは勢いでイシツブテ二体を軽く撃破する。 ツツジ"このドゴーム…強い。進化してるという事は20は行ってるわね…" 意外にレベル上げの上手いジャイアンは、ツツジを圧倒する。 ツツジ「お願い…ノズパス!」 ジャイアン「…戻れ、ドゴーム。」 ジャイアンは未だにほぼダメージのないドゴームを戻す。 ツツジ「一体何故…余裕という事?」 ジャイアン「へへっ、まぁな。行け!ヨーギラス!」 ジャイアンはもう一つのボールからヨーギラスを繰り出した。 ツツジ「ヨーギラス…珍しいポケモンを持ってるんですね。」 ジャイアン「へへっ、羨ましいだろ?コイツで勝負を決めてやるぜ。」 ジャイアン「先手必勝だ!ヨーギラス、穴を掘る!」 ツツジ「また地面タイプですか…」 ヨーギラスは荒れ地をかたどったステージの地下に潜んだ。 ツツジ「しかし…対策ならあります。ノズパス、磁力で引き寄せなさい!」 ノズパスの周りに強力な磁界が発生し、地下にいたヨーギラスを引き寄せる。 ツツジ「そこよ、体当たり!」 ノズパスの重い体の体当たりは、ヨーギラスにのしかかるようにヒットする。 ジャイアン「穴掘り対策は万全ってワケか…」 ツツジ「えぇ、残念でしたね。」 ジャイアン「まぁ、こっからだよこっから。ヨーギラス、もう一度穴を掘る!」 着地したヨーギラスはもう一度地面に潜る。 ツツジ「何度やっても無駄ですよ…引き寄せて!」 またしても同じようにヨーギラスが地面から飛び出す。 ジャイアン「今だヨーギラス、砂嵐!」 ステージ上に砂嵐が発生する。 ツツジ「砂嵐でもノズパスにはダメージはありませんよ?」 激しい砂嵐で、お互いにトレーナーの姿も確認できない程だ。 ジャイアン「へっ、攻撃しなくていいのか?俺は行かせて貰うぜ!ヨーギラスそいつを踏み付けろ!」 ツツジ「言われなくても…ノズパス、引き寄せて体当たりし続けて!」 砂嵐の中から鈍い音が聞こえてきた。そして段々砂嵐が晴れてくると、ステージの上にノズパスの姿はなかった。 ツツジ「えっ…ノズパス、どこなの!?」 ジャイアン「どうやら上手くいったようだな…ステージのあそこ、見てみろよ。」 ジャイアンの指差す方向をツツジが見ると、ステージに穴が空いていた。その穴の中には── ツツジ「ノズパス!」 ノズパスが見事に入っていた。 ジャイアン「体当たりしてきた時に突き落としたんだよ。さっきの穴を掘るでやわくなった地面に、ヨーギラスとノズパスの重量だ。 簡単におっこちたんだな。」 ノズパスは脱出しようと足掻くが、自分の体重が重りになって出られない。 ジャイアン「そのままどんどん踏み付けろ!」 ヨーギラスはノズパスの上でピョンと飛び跳ねて踏み付け続ける。 そしてその状況から脱出することが出来なかったノズパスは力尽き、ジャイアンが勝利を納めたのだった。 ツツジ「無茶苦茶なバトル…勉強になりましたよ。」 ジャイアン「おうっ!」 こうしてジャイアンもバッチと秘伝マシンをゲットした。 ジャイアンの勝利からしばらく経って── @スネオ スネオ"まさかジャイアンが居たとはね…思わず隠れちゃったよ。" 長年の経験からの条件反射で思わず隠れてしまったスネオ、ジャイアンが去ったのを確認してポケモンセンターを出発。 スネオ「ジム戦お願いしたいんですけどー!」 ツツジ「どうぞ…"最近子供のトレーナー増えてるんですね…"」 スネオ"よし…こっちなら楽に行けるぞ…" こうしてバトルステージに通されたスネオ、その表情は自信に満ち溢れている。 ツツジ「それじゃあ始めましょう、イシツブテ!」 スネオ「ユンゲラー!行けぇ!」 スネオはユンゲラーの念力でイシツブテを軽く倒し、ツツジがノズパスを出す前にユンゲラーを引っ込めた。 スネオ「ロコン!怪しい光だ。」 スネオは新たに繰り出したロコンに怪しい光を命じる。 ツツジ「体当たり!」 重量に似合わずスピードの早いノズパスの攻撃がヒットしたが、ロコンの怪しい光で混乱してしまったようだ。 スネオ「よしロコン、鬼火だ!」 混乱して思うように動けないノズパスを、鬼火が包みこんでノズパスを火傷状態にした。 ツツジ「状態異常にして戦うタイプですか…」 スネオ「まぁね…でもそれだけじゃないぞ。戻れロコン!」 スネオはロコンを戻し、ユンゲラーを再度ステージに送り込んだ。 ツツジ「ノズパス、体当たりして!」 言う事を聞けたノズパスがユンゲラーに体当たりしようとすると、ユンゲラーは姿を消した。 突然の事態をノズパスは理解出来ていない。 ツツジ「しまった!後ろを取られた…」 ユンゲラーはノズパスの背後に姿を現す。 スネオ「ノズパスは"こっち"には向けない!ユンゲラー、金縛りで動きを止めろ!」 ユンゲラーがスプーンをかざすと、ノズパスは身動きとれなくなった。 ツツジ「くっ!」 スネオ「念力で倒れるまでやっちゃえ!」 ヤケドのダメージと念力のダメージでノズパスは倒れる。 ツツジ「ノズパスの背後…南を取られちゃ敵いませんね、更に金縛りとは…」 スネオ「ノズパスは北を向く…それを知ってからはこの戦法はすぐに思い付いたよ。」 スネオは、ノズパスの習性を上手く利用して勝利を勝ち取ったのだった。 スネオの状況 手持ち ロコン・ユンゲラー ジャイアンの状況 手持ち ヨーギラス・ドゴーム 共にカナズミジムクリア。 ジャイアンとスネオがカナズミのジムをクリアしている頃、ムロでは─ のび太「キノココ、痺れ粉!」 トウキ「マクノシタ!ビルドアップだ!」 のび太のジム戦が行われていた。対するジムリーダーはイケメン格闘家トウキ、すでにトウキに残されたポケモンはマクノシタ一体となっている。 のび太「体当たりで決めちゃえ!」 キノココの体当たりがマクノシタにダメージを与える、が体当たりを受けたままマクノシタはキノココを掴んで離さない。 トウキ「よくやったマクノシタ!そのまま当て身投げだ!」 トウキの合図と共にビルドアップで肉体の強化されたマクノシタが、掴まえたキノココを後ろに叩き付ける。 トウキ「これでそいつは戦闘不能だな!さぁ、もう一度アイツで来いよ!」 キノココをボールに戻したのび太に、トウキが挑発するように言う。 のび太「言われなくても…行くぞ!」 のび太が繰り出したのはエーフィ(ちなみにワンリキーはエーフィで倒していた)。自身もやる気に満ちている。 トウキ「押し切るんだ!突っ張り!」 猛烈な勢いで突っ込んでくるマクノシタ、しかしその勢いはエーフィの手前で相殺された。 トウキ「ちっ、止められたか!」 見えない力でマクノシタを押さえ付けていたのは、もちろんエーフィだ。 のび太「よし!念力を強めるんだ!」 エーフィが強くマクノシタを睨むようにすると、マクノシタの顔が苦痛に歪む。そして─ トウキ「マクノシタ!」 少し耐えた後、崩れるように倒れたのだった。 トウキ「戻れ…マクノシタ。」 ボールにマクノシタを戻し、お手上げだ といった感じでトウキは溜め息をつく。 トウキ「やれやれ…これで三連敗か。今日は厄日かな?」 ジム戦を終えて、トウキからバッチと秘伝マシン"フラッシュ"を手に入れたのび太。 リーフ「おめでとうのび太くん!」 しずか「これで…後はドラちゃんだけね!」 リーフとしずかはすでにジム戦をクリアしていた。リーフはコトキの時点で進化させていたというハッサム一体で文字通りの完封だった。 そしてしずかはラッキーこそ相性の関係で倒されたものの、ジックリと育てていたという新戦力、ラルトスとマリルで勝利を納めた。 こうして、四人の中でジム戦を終えていないのはドラえもんだけとなっている。 のび太のジム戦が終わり、トウキも休憩を挟まないといけないので四人はポケモンセンターに来ていた。 リーフ「のび太くんのポケモンも回復終わったみたいだね。」 二つのモンスターボールを持ってのび太がリーフ達の元へ歩いてきた。 のび太「終わったよ!リーフちゃん、行こうか?」 リーフ「そうだね、行こうか!頑張ってねドラちゃん。」 のび太「しっかりね、ドラえもん!」 ドラえもん「うん、頑張るよ。」 しずか「のび太さん達も、お使い頑張ってね。」 四人は二手に別れる事になっていた。 のび太とリーフは、石の洞窟にいると思われるダイゴの所へ。ドラえもんはジム戦、しずかはその付き添いという振り分けである。 そして四人は別れ、のび太とリーフは海岸線を歩いて石の洞窟を目指した。 のび太「ねぇリーフちゃん…洞窟まだなの?」 リーフは昨日で一度洞窟に行っていたので道案内をしてくれている。 リーフ「そろそろだと…あ、見えてきたよ!」 二人の数十メートル先に洞窟の入口が見えた。 二人は走って洞窟の中へ入って行った。 後ろから、黒い影が二人を追うように洞窟へ入って行くのに気付いた者は居なかった。
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作品データ タグ: ロボット固め 瞳あり 石化 解除可能 ジャンル 漫画 種類 石化 性別 男の子(ネコ型ロボット) 内容 ドラえもんズの漫画で、メンバーの一人の王ドラ(ワンドラ)が石化している回があったのを覚えています ドラえもんズの漫画作品はいくつかあった覚えがあるので、どのシリーズの作品だったかまでは不明です 情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、情報提供宜しくお願い致します 画像・動画 タグ: ロボット固め 瞳あり 石化 解除可能 リンク あったら 批評・コメント 名前 コメント
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10月3日 放課後は空き地で対戦した。 最初はジャイアンとだった。 もちろん負けて僕のディアルガはジャイアンのものとなってしまった。 「悔しかったらリベンジするこったなぁwww」 くそぅ……今度は絶対勝ってやる 今日もスネオの行動はおかしかった。 何故か特性が不思議な守りのミカルゲを出したのだ。 お陰でドラえもんは負けてしまった。 ドラえもんは「糞ォ!あのリーゼントもどきがぁぁああああ」 と言っていた。 今日からポケモンを育てよう 10月6日 この頃ドラえもんはポケモンをしている時間が長くなっていた。 時折、 「フヒヒヒヒヒヒヒ……遂に3Vgが来た……」 等と怪しい言葉を呟いている。 一方僕はあることを試していた。 昨日スネオに教えてもらったんだ。 四天王の最初の扉に向かって波乗りした後 (中略) …とすると伝説のポケモン「アルセウス」が手に入ると言うのだ。 今日はポケモンを育てることに専念し、その裏技は今度やることにする。 10月8日 雨 明日はジャイアンにリベンジする。 僕のディアルガを返してもらうためだ。 ドラえもんは今日もずっとDSに向かって独り言を呟いている。 少し心配になった。 と言う事で明日戦うポケモンを書き記すことにしてみる ドダイドス(通称うえきばち ナエトルの名前を植木鉢にして後悔してる) ルカリオ(通称イチ 犬に似ていたので昔を思い出してイチにしてみた) 後一匹は「アルセウス」ってポケモンにしようと思う。 今から挑戦しよう。 10月9日 晴れ なんていうか……全部終わった。 スネオに聞いたら 「やっぱりデマだったか……」 と一言言っただけだった。 いつか殺してやる 10月11日 曇りのち晴れ ドラえもんの情報により、何とかセーブは消さないで済んだ。 明日ドラえもんはスネオにリベンジするらしい。 でももちろん 「こっちは対策してあるんだよね…… どう足掻こうが僕のポケモンには勝てないさ…」 とか言ってる。 密かにドラえもんを応援してた。 10月12日 昼間は空き地でスネオとドラえもんの勝負だった。 スネオはこの間と同じ不思議な守りミカルゲを出してきた。 対するドラえもんはカイロスだった。 スネオはドラえもんの出したカイロスを見て、 「そんな虫使ってるのかよwwまぁ攻撃は……効かな……い」 ……カイロスはかたやぶりだった。 「いやぁ、スカッとするねマスカット!」 ドラえもんはスネオに勝って調子に乗ってる。 僕も今度はジャイアンに勝ってやる 10月14日 曇り 今日はスネオと模擬戦をすることにした。 一瞬、「レディバを使おうかな……」 と意味不明な考えが頭に浮かんだのは内緒だ。 結果……僕の負けだった。 良く分からないけどスネオのテッカニンは茸の胞子を使ってきたのだ。 しかもその後に夢食い……成す術も無く負けちまった。 家に帰ってドラえもんに何故テッカニンが茸の胞子を使えるかを聞いてみた。 「あぁ、アレは改造と言って不法な行為なんだ」 ドラえもんはそう言うと眠たそうに欠伸した。 10月15日 曇り スネオが違法な行為をしている……今日はスネオの家に行った。 「あ?改造の事?今更気づいたのかよwwwww」 スネオは僕を軽くあしらった。 「はいはい、分かったらサッサと帰ってくれ 僕は勉強が忙しいんだ…あ、君は忙しくないのねwwww」 やっぱり殺してやろうと思った。 今日もジャイアンにリベンジするため特訓を重ねていた。 因みにスネオとの勝負で燃え尽きたドラえもんは、 「おいでよ にんぎょうの森」にはまっている。 ちょっと悲しい。 10月17日 曇りのち雨 何かずっとレベル上げているの繰り返し~みたいな感じで段々飽きてきた。 しかしジャイアンとの対戦を想像すると、ポケモンをやらなければならない感じがした。 相変わらずドラえもんは「にんぎょうの森」にはまっている。 今朝は猫の人形のミーちゃんが引っ越してきたそうだ。 ………僕も新しいカセットでも買おうかな しかしDSで3年間、ポケモンで1年分のお小遣いを使い果たした 僕にはそんな道は無かった。 10月20日 雨のち曇り 僕のポケモンも大分強くなった。 これでジャイアンにも勝てるかもしれない…… いよいよ明日はバトルすることになるだろう 今日は早めに寝ることにする。 10月21日 晴れ ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン ジャイアンジャイアンジャイコノコトハスキ ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン ジャイアンジャイアンジャイアンジャイアン 負けた 10月22日 はぁ…… もうやる気もでねぇや…… 死のう… いや、僕にはまだ残しているものがあるな… PCの中に眠るフェラ○オ集と押入れの奥深くに隠してある大量のエロゲだ。 もう…どうしようか 10月24日 また戦える気がしてきた。 今度は絶対勝とうと思う。 10月25日 ドラえもんが僕に 「努力値」と「個体値」、そして「性格」のことを教えてくれた。 ……厨パで逝けば負ける気はしないぜいやっほうぅぅぅぅぅ 10月26日 エロゲの選択ミスって主人公死んじまった。 まぁこれも良しとする。 ガブリアス……ドラえもんから俗に言う4Vを貰った。 これを使えばほぼ勝ちは決定らしい。 wktk 10月29日 殆どのポケ育成が終わった。 一度パーティでも書き記すことにしよう。 ガブリアス(技はドラえもん仕様) トゲキッス(これもドラえもん仕様) うえきばち(何故かこれは抜きたくなかった) 10月30日 最近精液が薄いんだよな…… 11月1日 明日はジャイアンとの決戦だ。 放課後すぐに家に帰った後、例のフェラ○オ集を見た。 僕としたことが光りの速さで抜いてしまったぜ。 今日は早めに寝ることにしよう。 11月2日 ドラえもんにオナニー見られた 鬱だ、死のう 11月3日 今気づいたけどジャイアンには勝ったよ もう楽勝。 ガブリアスの拘り逆鱗だったっけ? それで殆ど一撃さ。 僕がガキ大将として君臨する日も近いな アハハ、楽しみだ 11月4日 くそみそペニス 一度書いてみたかった。 ごめんなさい 11月5日 学校にしずかちゃんが来ない…… どうしたんだろう 心配だ。
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前へ ニビシティ 「ドラえもん、スネオ、しずか、出木杉か」 夕方5時、ニビシティについたのび太は、まずポケモンセンターの名簿を確認した。 『ジャイアンがいないな。あの性格だと何も考えずに突撃しそうなのに』 まあ、そんなのどうでもいいか。 『結局最後まで勝ち残った奴が勝つんだから』 スネオと違いちゃんとルールを覚えていたのび太。 いろいろな意味で成長の色が見られる。 そうして回復したポケモンを受け取り、のび太はニビジムに向かった。 タケシ認定トレーナー スネオ 出木杉 しずか ドラえもん 「あれ?この順番ポケモンセンターとは違うな。 確かポケモンセンターの名簿の順番は・・・・・・」 「そこの少年!さっさと来い!」 ぶつぶつと独り言をしゃべっているとタケシから激が飛んだ。 タケシの怒声を聞くと、のび太は急いでタケシの下に走った。 ニビジムでの戦いは接線だった。 ヒトカゲの煙幕で相手をかく乱して、隙を着いてメタルクロ―で攻撃。 ヒトカゲが倒れた後、何とかピカチュウの電光石火で止めを刺しきったのだった。 「やるな少年。グレーバッジをやろう」 タケシからグレーバッジを受け取り、のび太はポケモンセンターに向かった。 ポケモンセンターに戻ったのび太が目にしたのは、両手をお腹のポケットに入れた 親友の姿だった。 「ドラえもん!会いたかったよ」 「のび太君!今まで大丈夫だった?」 ドラえもんが会うなり心配の声をかけるのでのび太はムッとした。 「ドラえもん。僕だって、いつまでも子供じゃないよ大丈夫さ」 「そうかあ、成長したんだねえ」 ドラえもんが珍しくのび太を誉めた。 それだけでのび太は満足だった。 僕はドラえもんと今までにあった事を話した。 出木杉に負けた事。 ポケモンゲットをしたこと。 ジムをクリアしたこと。 全部自分の手でやりきったということ。 ドラえもんは全部聞いてくれていた。 「一人で旅するのもいいけど僕は皆で旅するほうがいいかな」 「そうだねえ、やっぱり。皆でワイワイ言ったりして旅するのも楽しいと思うよ」 ドラえもんは僕に同意してくれた。 「でもね、僕は嬉しいよ。のび太君が一人でここまで来てくれたことを」 ドラえもんと話すとのび太は元気が出てきた。 「聞いてくれてありがとうねドラえもん!」 ドラえもんはその様子を見ると安心したように笑い、僕にある提案をした。 「どうだい?のび太君。僕とおつきみやまを越えるまで一緒に行かない? 皆じゃなくて、僕だけだけどね」 のび太にとって、これはとても嬉しい提案だ。 「うん、ありがとう!僕にとっても嬉しいよ!よろしくね!ドラえもん!」 一瞬ドラえもんが残念そうな顔を見せたような気がしたが、 ドラえもんは両手の片方をポケットから出し握手を求めた。 僕が手を出した丁度その時だった。 『ドォォォォーーーン!!!!』と言う爆発音が鳴ったのは。 「大変だーー!謎の集団がおつきみやまを占拠した!」 「「なんだって!?」」 それを聞いたのび太とドラえもんが驚きの声をあげた。 『どういうことだ?こんなイベントはなかったはず』 ドラえもんは何か嫌な予感を感じているみたいだ。 「のび太君!僕は家に帰れるか見てくる!君は皆にポケモン図鑑で連絡してくれ!」 ドラえもんが焦っている。 「ええ!どういうこと!」 だが僕は冷静に判断できない。 「緊急事態なんだ!早く!」 ドラえもんがそう言い放って駆け出した。 ポケモンセンターの扉を開けてドラえもんが出て行くと、 すぐにジャイアンが入ってきた。 「ジャイアン!」 僕が助けを求めるような声で叫ぶ。 「おう!のび太じゃねえか。何を慌ててるんだ?」 気の抜けた声で返事をするジャイアンに、僕がイラっとしながら状況を伝える。 「そんなことよりポケモン図鑑で皆にここに集まるように連絡するのを手伝ってよ!」 僕の様子にジャイアンも異常事態があることを察した。 「わかった!俺はどうすればいいんだ!?」 ようやく異常事態を理解したジャイアンが僕に聞く。 「しずかちゃんにはもう僕から連絡したからスネオに連絡して! 僕は出木杉に連絡するから!」 僕はそういうと、ポケモン図鑑に目を落とした。 「わかった!」 僕の返事を聞かずジャイアンもポケモン図鑑でスネオに連絡を取った。 まず最初にしずかちゃんが来た。 「のび太さん。どういうこと?」 「僕もわからないよ」 僕が率直な感想を述べる。 「俺たちも詳しいことはわかんねえんだ」 ジャイアンがそう言うと皆黙った。 「さっきの爆発音のことじゃないかな?」 「「「出木杉(さん)!スネオ(さん)!」」」 ドラえもん以外ここに全員が集まった。 「とりあえずさ、ここで集まってても意味がないよ。 一人がポケモンセンターに残っといて皆でレベルを上げとこうよ」 出木杉の提案に全員が同意した。 一時間ごとにポケモンセンターに残る人間を換えて、 全員が落ち着かぬ雰囲気でレベルを上げていた。 夜の10時、ドラえもんが帰ってきた。 全員をポケモンセンターに集める。 全員動揺しているようで、誰もドラえもんに話し掛けない。 張り詰めた空気を破ったのはスネオだった。 「どういうことなんだよ!ドラえもん!」 スネオが声を裏返し絶叫する。 「スネオさん落ち着いて。 ドラちゃんがイベントを変えただけかもし…」 「それはないよしずかちゃん」 しずかの言葉を出木杉が遮った。 「イベントを変えたなら、皆を呼び出さないよ。そうだろドラえもん?」 ドラえもんが頷く。 「さっき、僕はゲームプレイヤーを見てきたんだ。そしたら停止は無理だった。 多分誰かにハッキングされているんだ!」 「ハッキング?」 僕が間の抜けた声をあげる。 「簡単に言えば誰かにデータを奪われているんだよ」 「データを奪われるとどうなるんだ?」 ジャイアンが心配そうに聞く。 「僕がこの装置を制御しようとしても出来ない。だから終了も出来ないんだ」 「どういうことなんだよ!ドラえもん」 スネオも不安げだ。 「無理やり終了も出来ない。僕が確認できたのは、かなり改ざんされたイベントと 一つのデータだった」 「一つのデータ?」 恐る恐るしずかが聞いた。 「簡単だよ。『俺はチャンピオンとして君臨している。 その俺と四天王を含めた総当りで戦え』ってね」 ドラえもんがルールを説明する。 「そこで全員が勝ったら、僕たちは開放されるみたいだ」 そのルールに一同が唖然としていた。 また張り付めた空気が流れた。 そして僕が聞く。 誰も聞くことが出来なかったことを。 「一人でも負けたら?」 「その戦いで僕たちが負けたら、多分僕たちはここから帰ることが出来なくなる!」 ドラえもんがそう悔しそうに答えると、その場にいた全員糸が切れたように 泣き出した。 「ママぁぁー!!」「かあぁぁーちゃぁぁーん!!」 「ウワーーーン!!ママーー!!」「おか―さーん!!」 全員が口々に泣いている中、出木杉だけが泣くのをこらえていた。 そしてドラえもんに泣くことをこらえて聞いた。 「じゃあ勝てばいいんだよね?」 その問いにドラえもんが頷く。 「うんそうだよ。でも相手は多分未来犯罪者だ。僕の機械を ハッキングできるんだから。 僕たちに危険が及ばない可能性は無い。むしろ本気で僕たちを殺しに来るよ!」 「それでも勝てば現実に帰れるんだろ」 泣き止んだジャイアンが立ち上がって叫んだ。 「やってやろうじゃんか!俺様に喧嘩を売ったこと後悔させてやる!」 ジャイアンの一言に皆が立ち上がった。 「そうだね!皆の力を合わせて絶対勝とうよ!」 「私達はいつも色々な危機を乗り越えてきたわ!今回もきっと大丈夫よ!」 「うん!僕たちは負けないよ!ねえドラえもん!」 スネオ、しずか、のび太の順で勇気ある言葉が続いていた。 ドラえもんは皆が戦う決意をしたことに驚いていたようだった。 僕たちの決意を聞いたドラえもんの眼から涙が溢れた。 『多分諦めてたんだろうな。自分の力が負けたから』 ドラえもんは自分から溢れ出る涙を拭いて僕からの問いに答えた。 「そうだ!僕たちは負けない!自分達の世界に帰るんだ!」 ドラえもんの叫びに全員が頷いた。 「じゃあ作戦を決めようよ!おつきみやま奪還だ!」 皆の意思を確認して僕たちは全員で作戦を練り始めた。 現在の状況 ドラえもん ニビシティ ガーディLV17 コイキングLV14 のび太 ニビシティ リザードLV16 ピカチュウLV12 しずか ニビシティ フシギソウLV17 ニドラン♀LV13 スネオ ニビシティ ズバットLV17 ニドラン♂LV13 ジャイアン ニビシティ ワンリキーLV18 出木杉 ニビシティ カメールLV16 ポッポLV13 午後11時24分 ニビシティ ポケモンセンター 「まずは手持ちの確認だ」 出木杉がそう言うと全員がポケモン図鑑を出した。 「ドラえもんがガーディとコイキング。のび太君がリザードとピカチュウ。 しずかちゃんがフシギソウとニドラン♀。スネオ君がズバットとニドラン♂。 タケシ君がワンリキー一匹。僕がカメールとポッポだな。」 「ねえ、これで何を決めるの?」 のびたが疑問を言うと出木杉が答える。 「チーム分けさ。これからはどんなときでも絶対二人一組で行動するんだ」 「そうか! これで危険が減るって事か」 「そう言うこと。でメンバーは・・・」 「とりあえずドラちゃんとタケシさんは組まないべきじゃないかしら? 二人とも戦えるポケモンが実質一体ずつしかいないし」 「そうだね。僕とジャイアンは組まないほうがいいな」 「レベル的に分けるなら、僕かしずかちゃんとジャイアン。 余ったほうとドラえもん。で出木杉とのび太だよな」 「じゃあそれでいいじゃねえか! さっさと行こうぜ!」 「焦るなジャイアン! イベントが変わってるんだから、 敵の強さも変わってると見たほうがいいよ」 いつもと違うドラえもんの真剣な口調に、ジャイアンは 「そうか。すまねえ」と素直に謝った。 「それだったらさあ、最強のスネオとしずかちゃんで組ませて 僕たちがサポートすればいいんじゃない?」 のび太がそう言うと皆が驚いた顔をしてのび太を見た。 「そうか。それでいこう! のび太君いいアイデアだよ!」 「えっ、そう?」 のび太は照れながら笑う。 「それだったら、一応2体いる僕がのび太君と組んだほうがいいな」 ドラえもんがそういうと、出木杉が 「そうだね。僕とタケシ君が組もう。皆それでいい?」 「ああ!」「うん!」「ええ!」「OK!」「よっしゃ!」 チーム分けが終わった。 「次はアイテムだね」 ドラえもんがそう言うと所持金とアイテムを全部出す。 他の皆もそれに習うように全員が出す。 「この前はおつきみやまのポケモンセンターは使えたんだ。 今はどうなってるかわからないけど」 「今は使えない可能性もあるって事か」 ジャイアンが息を飲む。 「期待しちゃいけないって事はここでアイテムを買っていく しかないって事だろ」 スネオがすねた口調で言う。 「でもPPのほうが・・・」 しずかがそう言うと皆黙ってしまった。 PP回復アイテムは零。 つまりポケモンセンターが使えなければニビシティまで戻ることになる。 そんなことをしている暇をくれるとは到底思えない。 「そんなもの気合でどうにかできるぜ!」 「無理だよ、タケシ君! とてもじゃないけどPPが持たないよ」 全員が諦めかけてたその時スネオが出木杉の言葉に引っかかった。 『何だ?今、何か気になる言葉が』 閃いた。 「皆、タケシだよ!」 スネオを全員が心配そうな目で見ている。 「あのねえ、スネオさん。今は冗談を聞いてる場合じゃないのよ」 「スネオ君、タケシ君が何人いたってPP回復アイテムは 作ってなんかくれないよ」 出木杉としずかは気がついていない。 ニビシティにもう一人タケシがいることを。 スネオはタケシと約束をしていた。 『困ったときは力になるよ』と。 スネオがタケシをポケモンセンターに連れて来た。 出木杉としずかは気がついた、ここにタケシが二人いたことを。 「君たち、おつきみやまに行く気なのか? 危険だ、止めなさい!」 「僕たちはどうしても行かなくちゃいけないんですタケシさん! だからお願いだ、僕たちに協力してください!」 「「「「「お願いします!」」」」」 タケシは少し考え込むそぶりを見せたが、彼らはどうやら本気の目だ。 自分が止めても行くだろう、確実に。 「しょうがないな。少年との約束もあるし引き受けるよ」 そういうとタケシは協力を引き受け、要求を聞いた。 「で、俺に何をして欲しいんだ?」 「PP回復アイテムを持っていたら少し分けてください」 「それだけでいいのか?」 「ええ。これは僕たちの問題です。僕たちで解決します」 「そうか」 タケシがそう言ってポケモンセンターに避難していた フレンドリィショップの店長に話し掛ける。 「店長」 「な、何だね? タケシ君」 「回復アイテムを用意してください。彼らが おつきみやまの騒動を止めに行くそうです」 「彼らが? まだ子供じゃないか!」 「俺はこの町を守るからここを出られません。 でも彼らは元をつぶしに言ってくれるというんです。 店長協力してください。お願いします」 タケシが深々と頭を下げる。 「わかったよ、タケシ君。おい、そこの君たち! なにが欲しいんだ!」 店長が遠くで話を聞いていたドラえもんたちを呼んだ。 午後11時42分 ニビシティ フレンドリィショップ ドラえもんたちがフレンドリィショップに招待されると、店長が明りを灯した。 「さあ持っていってくれ」 そこには色々なアイテムがおかれていた。 「あの代金は?」 遠慮がちにしずかが聞くと 「ああ、そんなもんいらんよ。君たちが変な奴等を追い払ってくれるんだろう? そいつ等がいなくならなければ、客がこないからな」 「じゃあ全部貰っていいか!」 ジャイアンが大声で言う。 「少しは遠慮しようよ、ジャイアン。ただで良いって言ってくれてるんだからさ」 スネオがジャイアンを諭している間 「全くジャイアンめ、少しは遠慮しろよ!」 「ドラえもん、そんなに怒らないでとりあえずこっちのアイテムを持ってよ」 「PP系は各自種類別のを1個ずつで良いかな?」 「ええそれくらいで問題ないと思うわ」 「いい傷薬がここにあるとはショップも変えられてるね」 「とりあえずいい傷薬は一人5個、傷薬は10個でいいんじゃないかしら」 「しずかちゃんに賛成!」 のびたが大声で叫ぶとアイテムの整理が一段落した。 「次は状態異常回復アイテムね」 「多分相手はロケット団だよね?」 「まず間違いないだろうね」 「タケシさんが言ってたことによると、あっちのポケモンセンターも 占拠されてるんだっけ?」 「言ってたね。ポケモンセンターの開放は僕とのび太君で引き受けて、 他はおつきみやま突入」 「相手が使うとしたら基本は毒よね」 「毒消しは一人5個、麻痺治し3個、火傷治し3個、 氷はないと思うから後は何でも治しが6個あるから一人一つずつ 持っていこう」 回復アイテム選びが終了した。 タケシがフレンドリィショップに入って来た。 「おーい。君たち」 そう声をかけられてやっと気付いた皆さん。 『気付いてやれよ』 店長は心の中で思っていた。 「タケシさん。何かあったんですか?」 「問題は何も起きてないよ」 『じゃあ何で君は来たのよ』 店長は心の中で聞いた。 「君たちにプレゼントをあげに来たんだ、それ!」 そう言って全員に放り投げた。 「これは・・・タイプ技強化アイテム!」 「何でこんなものをタケシさんが?」 しずかが疑問に思う。 「こう見えてもジムリーダーだ。アイテムは色々ある。 だが基本的にジムリーダーがアイテムを渡すのは禁止なんだ。 だけど今回は事態が事態だからな。君たちの無事を祈ってこれを託す。 何、君たちなら悪用しないだろう。スネオ君のようにね」 そう言ってタケシは自分の仕事があるといって去っていった。 『さすがタケシ君。ジムリーダーに選ばれる素質だね!』 店長が心の中で褒め称える。 「でもさあ」 「どうしたのドラえもん?」 「僕だけ気合の鉢巻なんだよね」 「なかったんじゃない? 木炭は一個しか」 「やっぱりそうかなあ」 ドラえもんが首をかしげていると 『ドォォォォォォーーーーーーーン!!!!』 本日2回目の爆発音が鳴った。 午前0時 ニビシティ3番道路前広場 「君たち!」 「タケシさん、何があったんですか!?」 「今3番道路から敵が入ってきた! どうやら博物館に一部敵がいった みたいなんだ! そっちのメンバーで手が開いてたらそっちに向かってくれないか!? 俺は3番道路を抑えるのに手一杯だ!」 「ドラえもん! 僕たちが行くよ!」 「俺様達に任せとけ!」 ドラえもんは考え込み、判断を下す。 「わかった、そっちは頼むよ」 「死ぬんじゃないぞ二人とも!」 「二人とも無事でね」 「僕たちはおつきみやまに向かうよ」 「俺様達が負けるかよ!」 「僕もついてるから大丈夫! 安心して行ってくれ」 そう言うと出木杉とジャイアンは博物館に向かって走っていった。 「僕たちも行こう!」 「頼んだぞ、君たち」 僕たちは飛び出した3番道路へ。 午前1時12分 お月見山ポケモンセンター前 「ここで僕たちもお別れだね」 「負けるなよ、スネオ。しずかちゃん」 「僕がやられると思うのかい? 安心しろ!」 「私たちも行ってくるわ。二人とも死なないでね!」 「うん。また皆で会おう!」 全チームが分かれた。 長い夜が始まる。 現在の状況 ドラえもん お月見山前ポケモンセンター ガーディLV21(気) コイキングLV19(学) のび太 お月見山前ポケモンセンター リザードLV20(木) ピカチュウLV19 しずか お月見山 フシギソウLV24(種) ニドリーナLV20 スネオ お月見山 ゴルバットLV24(毒) ニドリーノLV20 ジャイアン ニビシティ化石博物館 ワンリキーLV27(黒) 出木杉 ニビシティ化石博物館 カメールLV23(雫) ポッポLV22 次へ
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第一話 最悪の冬休みの始まり のび太達がシルク・ド・フリークを見た7月から五ヵ月後の12月 冬の東京都練馬区ススキが原 この街は現在日本一治安の悪い所なのかも知れない。 朝、散歩をする老人もいなければ夕方に外で遊ぶ子供もいない 小学生から高校生まで集団で警察同伴の登下校が規則になった 事の始まりは7月の終わり頃 小学四年生の男子生徒の行方不明から始まった 必死の捜索にもかかわらずその男子児童は発見されなかった そしてその頃から年齢性別、交友関係など共通事項は無くススキが原の住人合計42名が行方不明になった 10月の中旬頃 最初の行方不明者だった小学生が深夜に倒れている所を保護された 検査の結果全くの健康体、目立った外傷も無く精神状態も安定していたので数日で退院 数日して男子児童に警察が事情聴取が行われる予定だったが 男子児童はなぜか生の肉を食べたがり、外にぬけだしては肉屋の生肉を見つめるようになった その後男子児童は精神病院に入院したが数日後病院を脱走し行方不明になる。 数日後、今度は同じく行方不明中だった男子中学生が夜の道を怯えているように歩いているところを保護された。 その中学生は入院中「血」もしくは「悪魔」その二つしか発言せず そのまま数日が立ったある日、倒産され潰れた会社の廃ビルの場所を事情聴取のために訪れた刑事に話した。 そこに駆けつけた警察が見たものは捜索願が出された行方不明者41名中34名の死体、死因はすべて体中の血を抜かれた出血死 しかもその死体の中には内臓が取り出された者や激しい暴行を受けた後がある死体もあり事件の異常性を示していた。 警察は大量無差別殺人事件と認定、本格的な対策本部を設置し 住民に対する説明会や行方不明者の捜索、パトロールの強化等を行いその成果もあってか一時的に行方不明者の増加を抑えたが 11月中旬、男子中学生は首を吊って自殺 その後警察の必死の捜査を嘲笑うかのように行方不明者が激増 12月15日現在ススキが原及びその付近の住人の行方不明者は47名となっていた。 「皆さん今日も警察の方達と一緒に真っ直ぐ帰ってその後はちゃんと家にいるよ~に!! 冬休みだからと言って外で一人ではなるべく遊ばないでください!!暗くなる前に家には帰るように!!ではさよ~なら」 ○×小学校5年3組のび太達の担任の先生はそう大声で教室の生徒達に告げた このクラスからも行方不明者は1人出ており、やはり心配なのだろう。 しかも今日から冬休みの為先生の口調が強くなるのを生徒達は感じていた。 さて下校中、警察官数人に囲まれて二列で何十人の生徒達が通学路を歩いている。 その一角にのび太達一同はいた 「あ~あ、外に遊びにいけないだなんてふざけんじゃねぇつ~の、おかげで毎日店番ばっかり、ホント嫌になるぜ」 ブツブツと愚痴をこぼすジャイアン 「仕方ないわよ、行方不明者が何人も出ているんですもの・・・。」 そう落ち込み気味で言うしずか 「それにしてもスネオの奴どうしたんだろ?今日学校来てないし心配だな~」 「あら?のび太さん、知らないの?スネオさんは今日風邪で休んでるそうよ。」 「え?そうだったの?」 「のび太は相変わらず馬鹿だな~」 そう言いながら笑うジャイアンに顔を膨らませるのび太 そこでしずかとジャイアンは立ち止まる 「じゃあ私はここで違う道だからいくわね。」 「あ・・・俺もここでお別れだな」 「バイバイ~今日また電話するよ~!!」 そういいながら手を振って警察の人に囲まれて三人は別々の帰路に着いた それからしばらくして 「じゃあのび太君さよ~なら」 引率していたガッチリとした体格の30台半ばぐらいの男の警察の人がそう言いながら手を振ってのびたの家の前から去った 家の距離上でのび太は家に帰るのは一番最後なので引率の人とはそれなりに仲良くなッていたのだ。 「は~い、おじさんも気を付けてください」 そう言いながら男の背中に向けて手を振ればのび太は家の中に入り 階段を登りのび太の部屋の戸を開けるすると、 「やぁのび太君おかえり」 そう言いながらのび太を出迎えたのはドラえもんだ 「ただいま、ドラえもん、それにしても冬休みなのに外に出られないなんて嫌だな・・・・。」 「仕方ないよのび太君、こんなときに外に出て殺されちゃたら元も子もないんだから・・・。 僕は今日から工場に検査に行かないといけないから僕が帰ってくるまではパパさんとママさんの言う事をちゃんと聞くんだよ?」 実はドラえもんはのび太に電源を落とされて以来どうにも調子が悪く検査を受ける事になっていたのだ 「それはちゃんと分かってます」 「それと万が一に備えて一応この非常呼び出しブザー渡しておくから何かあったら絶対押す事、わかった?」 「わかってるよ!!ドラえもんは相変わらず心配性なんだから」 そう言いながらヘラヘラ笑うのび太にドラえもんは少々怒気を混ぜながら 「のび太君!!僕は君に死んで欲しくない!!だから万全の準備をしておきたいんだ!!それを君は分からないのか!!」 と大声で叫んでいた。流石にこれにはのび太も驚いて 「ご・・・・ごめん・・・。ドラえもん・・・。」 少々萎縮した形でドラえもんに謝っていた。 それを見てドラえもんは自分が大声を出してしまった事に動揺していたが 「ううん・・・。僕の方こそ怒鳴ったりしてごめん・・・・。」 辺りに嫌な空気が流れ始める・・・。 「じゃあ・・・僕もういくね?」 「うん・・・。けど早く帰ってきてね・・・。ドラえもん・・・。」 「勿論だよ。のび太君」 そう言って笑って見せるとそのままドラえもんはタイムマシンで未来へと向かっていった。 それを見送ればのび太は 「さてじゃあ僕は昼寝でもするか・・・。」 そう言えば毛布を取り出して座布団を枕にして横になる事0.3秒、完全に熟睡していた それから数時間後 時刻は午後9時を過ぎ日はすでに沈んでいる、事件の事もあるので夜の外出者など、ほとんどいない。 のび太は部屋の窓から外を眺めていた。すると外に見覚えのある人影が見えた。 「ジャイ・・・アン?なんでこんな時間に?」 のび太は疑問に思ったが今考えても仕方が無い。急いで玄関から靴を持ってきてタケコプターで空を飛ぼうとした時 「やっぱし・・・丸腰じゃ外に出るの怖いな・・・・。」 そう震えながら呟くとドラえもんのスペアポケットから光線銃2丁取り出しポケットに装備する。 これを持つとのび太は何となく心強い感じがした。 そして窓からタケコプターを使い外に出た 冷たい空気が顔に当たり自然にのび太の表情は自然に引き締まっていく。 この夜に大声を出すと近所迷惑だと考えてかのび太はできる限り静かにジャイアン捜索を開始した。 そして1時間が経過した。 依然としてジャイアンは見つからず、流石に真冬に空を飛び続けたので寒かったのでのび太は公園で一休みする事にした 「ジャイアン・・・・。無事だと良いんだけど・・・。」 のび太は何か嫌な予感がしていた。 例えるなら通学中に犬の尻尾を踏んづけてしまいその後に襲われると直感する、あの感覚に近い 今、自分が何かをしなければ何か悪い事が起こる、そんな気がしたのだ。 そして立ち上がったとき 「こんな時間に何してるんだい?」 男の人の声がした。 そして気が付くとそこには緑色のコートを着た中学生ぐらいの少年がいた 「その・・・友達を探してるんです、ゴリラみたいな顔の男の子でジャイアンって言うんですけど知りませんか?」 「う~ん・・・見てないな・・・。」 「そうですか・・・。」 のび太は明らかに落胆の色を表情に出す 「役に立てなくてごめんね」 少年は申し訳無さそうにそう言った 「いえ、・・・あの所で前にどこかで会いませんでしたか?」 「ああ、知ってるとも、シルク・ド・フリークでウルフマンを気絶させちゃた子供達の1人だろ?確か名前は・・・のび太君」 「え?どうしてそれを?」 「それは僕がシルク・ド・フリークの団員だからさ、多分君は僕と話したことは無くても見たことはあると思うよ?ステージの上で」 数秒間を開く、のび太はあまり記憶力の良い少年では無い、頭を抱えて思い出そうとするが、うまく思い出せない その内のび太の頭から煙が出てきそうだったので 「まぁ覚えて無くても仕方ないかな・・・。僕の場合助手だったしね」 そう苦笑しなながら言いつつも少年は内心少々ショックを受けていた 「ほらこうやってフルート吹いて蜘蛛を操っていた助手さ」 そこまで言われてのび太の頭の中で歯車が噛み合った感じがした 「ああ・・・。あの蜘蛛の曲芸の時の助手の人・・・。」 何となくのび太は思い出しかけていたがどうにもあやふやな感じだった。 「まぁいいや・・・。とりあえず自己紹介、僕はダレン・シャンよろしく」 そう言いながらダレン・シャンと名乗った少年は右手を差し出した 「その・・・あんまり思い出せなくてすいません・・・。野比のび太です。よろしく・・・。」 そう言いながらのび太は差し出された右手を握った。 その瞬間だった 「危ない!!」 そうダレンは叫んでのび太を片手で放り投げた その体格とは不釣合いな力で一瞬でのび太は数メートルまで吹き飛んだ 状況が全く理解できず 理不尽な痛みに混乱しながら前を見るとそこでは ダレンとのび太と同じくぐらいの背丈の少年が戦っていた 両者の武器は同じくナイフ 辺りに響くのはナイフがぶつかり合う金属の音 それが数回響いて素人の、のび太の目から見てもダレンは圧されていた そしてついにダレンのナイフは弾き飛ばされ地面に倒れこむダレン ナイフを高々と持ち上げダレンを殺そうとする少年 そしてナイフは――――――地面に突き刺さっていた。 辺りに響いたのは肉を裂く音では無く電撃が走るような音で 少年の手は何か強い衝撃を受けたように赤く腫れて ダレンと少年が向けた視線の先には まだ煙が出ている光線銃を右手に構えたのび太の姿があった 「ダレンさん大丈夫!?」 光線銃を構えたままダレンに言うのび太 予想外の出来事に呆然としていたダレンも正気に戻ったらしく 「ああ・・・。」 ダレンのその返事とほぼ同時にのび太目掛けて少年が左手にナイフを持ち襲い掛かってきた 少年の向かってくるスピードは速いがのび太の射撃の腕ならはずす事は無い しかし少年が持つのはスピードだけではなく殺気だ。 気の弱いのび太はその殺気と言う名の気迫に襲われる その結果手が震える、手が震えるという事は射撃の命中率が下がる。 「うわぁぁぁぁぁあああぁぁ!!!!」 悲鳴に近い叫びを上げながらのび太は光線銃を乱射するが当たらない。 ダレンも少年の後を必死に追い阻止しようとするが ブスリ 肉にナイフが刺さる音がした のび太の肩にナイフが突き刺さる 『痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い』 初めて肉にナイフが突き刺さる経験をしたのび太の頭にはそれしか思い浮かばなかった のび太の肩から抜かれるナイフ、のび太は倒れて地面に肩から流れ落ちる血 「助けて・・・ドラえもん・・・。」 そう呟きながらのび太はポケットにしまった非常呼び出しブザーのボタンを押した。 これでドラえもんが助けてくれる、ドラえもんが何とかしてくれる そんな思考がのび太の頭を支配していく。 そしてダレンが少年に突き飛ばされ少年のナイフがのび太の命を奪おうとした時 目の前の誰かがその攻撃を防いだ それはのび太のよく知る青いネコ型ロボットではなく黒いマントにオレンジ色の髪をした屈強な男だった