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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 ALIVE タイトル ALIVE アライブ 機種 プレイステーション 型番 SLPS-01527 ジャンル アドベンチャー 発売元 ゼネラル・エンタテイメント 発売日 1998-8-6 価格 6800円(税別) 駿河屋で購入 プレイステーション
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ゴッド・オブ・ウォーIII ストーリー 概要 特徴・評価点 日本語版 賛否両論点 問題点 総評 ゴッド・オブ・ウォーIII リマスタード 概要 変更点 ゴッド・オブ・ウォーIII 【ごっどおぶうぉーすりー】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション3 メディア BD-ROM 1枚 発売元 Sony Computer Entertainment 開発元 SCE SantaMonica Studio 発売日 2010年3月25日 定価 通常版 5,980円 3部作同封版 9,800円 プレイ人数 1人 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 廉価版 PlayStayion3 the Best2011年4月21日/2,980円 判定 良作 ゴッド・オブ・ウォーシリーズ SIEワールドワイド・スタジオ作品 強すぎる、という悲劇を闘え。 ストーリー ※前作『ゴッド・オブ・ウォーII』のラストからの続きとなっている。 「私の復讐が今、終わる…」自分の運命を弄んだ戦神・アレスを倒して復讐を果たし、人間が神を打ち倒す偉業を成し遂げ新たな戦神となったクレイトス。しかしその力と凶暴さを恐れた神々の王・ゼウスによってクレイトスは神として殺される。だが大地神・タイタン族のガイアの力を借り復活、冒険の果てに運命の三女神をも打ち倒して、クレイトスは殺される運命から抗った。そしてとうとうクレイトスは全てを終わらせる為にタイタン族を引き連れ、オリュンポスの神殿へと刃を向ける…。 概要 ハードの限界を超えたグラフィックと、ダイナミックな演出によって絶賛された『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズ。 既に前作の段階でアクションゲームとしては完成の域に達していたが、PS2からPS3にハードを移すことによってさらなる進化を遂げた。 開発は同じくSCEサンタモニカスタジオが担当。 全ての面でグレードアップした本作はPS3を代表する傑作アクションゲームである。 特徴・評価点 ※基本システムは『ゴッド・オブ・ウォー (PS2)』を参照。 グラフィック 単に凄いとしか言い様がないが、特に秀逸なのはアニメーション。ダイナミックに動くクレイトスやボスの迫力は普通のアクションゲームとレベルが違う。ゲーム中のグラフィックに関してはパッケージに写っているクレイトスがそのままゲーム中で動くといえばおわかりであろう。 『アンチャーテッド2』や『キルゾーン2』等の強力なライバルがいるが、2010年のゲームとしては全ハードでトップクラスであるのは間違いない。 本作では次世代のアンチエイリアス技術であるMLAA(モルフォロジカルアンチエイリアシング)を採用している。MLAAは非常に負担が高く制作初期段階では使い物にならなかったが、SCEヨーロッパチームがPS3に最適化した事によって実ゲームに耐えうる負担に収まった。その効果は高く、シャギーの全く無い美しい映像を実現している。 フレームレートも戦闘時は40~60までの可変だが、大量の敵が出現する場面でも明確に処理落ちと感じる頻度が少なくかなり健闘している。 演出 一言で言うならダイナミック。前作の時点で既に凄かったがハードが次世代機になった事によって、全長数百メートルのボスと戦う、大量の敵をなぎ倒す、ステージ自体が動くといった規模の大きい演出が増えた。 ステージだと思ったらボスキャラクターそのものだったというシーンも。 戦う相手も神々の王ゼウスを最終目標に、海神ポセイドン・冥府の神ハデス・英雄ヘラクレス…とギリシャ神話の有名所ばかり。彼らならではの掛け合いも必見である。高名な神々の圧倒的な攻撃を、更に予想外な方法で迎え撃つ(CSアタック)クレイトスとの攻防戦は、まさしく「神々の戦い」である。--敵へのトドメである「CSアタック」は必見。手足をもぎ取ったり、目玉をくり貫いたり、内臓が飛び散ったり、生きたまま首を引き千切ったりと普通なら顔をしかめたくなる描写のオンパレードだが、このゲームでは思わず見入ってしまう程に美しい。 ゲーム性 シリーズの常として難易度は高いと言えるが、従来よりオートセーブの頻度が高く、直近からやり直せるためプレイヤーのストレスは低い。 難易度スパルタ人(イージー)では上述の要素も相俟ってクレイトスの無双ぶりを楽しめる。 一方で難易度タイタン(ハード)以上のボス戦では、技能はもちろん敵を倒す順番といった戦略性も必要になり、ハイレベルな戦闘が楽しめる。 システム面 体力ゲージ、魔力ゲージの他に、一部のアイテムを使用するのに必要なアイテムゲージが追加された。 魔力ゲージとは違い一定時間で回復するので、前作では魔法扱いで燃費の悪かった弓が格段に使いやすくなった。 魔法が武器に付随する様になった。例えば基本武器・ブレイズオブエグザイルの魔法は「スパルタの軍勢」や、ハデスの鉤爪の魔法は「魂の召集」といった形。 これに伴い武器の切り替えに方向キーをあてる事が出来、より簡単・スピーディになった。武器チェンジをコンボに組み込むことも可能。 アンチャーテッド2と同様に、裏読みにより開始・再開時以外のロード時間は皆無である。 前作では「CSアタック」時に画面の中央に入力コマンドが表示されて邪魔だったが、本作では左右上下にボタンとリンクして表示される様になり集中してプレイ出来る様になった。 これは〇ボタンなら画面右、△ボタンなら画面上という風にデュアルショック3のボタン配置に対応した位置に表示されるため、押すべきボタンを意識する負担が減り、より直感的なプレイが可能になっている。 トロフィーは最高難度をクリアしなくてもコンプリートできる。そのためトロフィーコンプは意外と簡単。 その他 BGMも前シリーズ同様の高クオリティ。壮大な曲調は作品の世界観にマッチしている。 クリア後のオマケ 製作過程を撮影した合計3時間ものメイキング映像を見る事ができる。 頭と指先両方を使って「素手で敵を全滅させろ」と言った一風変わった課題を達成する「オリュンポスの試練」や、それをクリアして解除されるコンボ研究用の「闘技場」も楽しい。 日本語版 過去作はカプコンから発売されていたが、今作はSCEJからの発売となった。 吹き替えは過去作と同様クレイトスを演じる玄田哲章氏をはじめとしたベテランが演じており、オリュンポスの壮大な世界を盛り上げてくれる。翻訳も丁寧で、若干気にかかる点こそあるものの(詳細は後術)概ね好評。 ちなみに、ゼウスは過去作とは異なり壤晴彦氏が演じている。 CERO Z(18歳以上のみ対象)なだけあり、全体的に規制は緩めになっている。 性描写や一部の強烈な暴力描写は、テクスチャの削除 追加、視線を逸らすなどで規制を行っている。 ただし海外版との差はほんの僅かで、基本的には何も変わらないのでその点は安心。ゲームバランスに影響がある規制も無し。 賛否両論点 シナリオ 過去作の因縁から、作中の大半においてクレイトスはまさに復讐鬼と化しているため、殺す必要の全くない人間を躊躇なく惨殺するなど、プレイヤーからしても到底共感し難い行動を起こすことがままある。その一方で、亡くした娘のカリオペの生き写しのようなパンドラには慈愛の心を見せるため、人物描写が矛盾しているように感じる層も多い。 ただしこれは様々な解釈が可能で、もはやクレイトスの心が<プレイヤーの共感すら消し飛ばしてしまうほどの>ドス黒い復讐の怨嗟に堕ちてしまったことを表現しているとする見方も、非公式ながら存在する。 物語後半から終盤に進むにつれて徐々に青い光や炎が多用されるようになるが、それらが何を意味しているかを考察してみると、決してただの脳筋シナリオではない側面が見え隠れはする<ただし公式からの定義づけは2023年現在においてもなく、あくまで個々人の解釈に委ねられてはいる。> ちなみに本作のキャッチコピーは " In the End, There will be only Chaos <そして最後に残るのは混沌のみ>"であり、続編で初登場するクレイトスの息子の名前は、2で戦死したスパルタ軍の兵士長にちなんでいる。 問題点 このゲームの売りであるグラフィックだが、いざゲームをプレイするとゲーム全体が妙に暗く非常に見辛い。過去作と比較すると違和感を覚えることも。 序盤では神々の住むオリュンポスの山=天に近い場所が舞台であるため、雲の立ち込める天空の様子が嫌でも目につく。更に日の光が一切届かない冥界や暗い洞窟での探索も多いため、全体的に暗めな印象を受けるのも致し方ない事であろう。 最終章ということもあり、過去作をプレイしていないとストーリーがややわかり辛い。一応本作のみでも一通りは楽しめるが…。 特に『II』とは前後編とも言えるストーリー仕立てである為、出来る限りプレイしておいた方が良い。 一応、OPムービーは過去作を振り返った形でどのようにして今作の物語になったのかを描いた内容だが、映像が壁画風な上にシーンもかなり飛び飛びな為にシリーズ初プレイの人が内容を理解するには厳しいものがある。 ローカライズはかなり丁寧にされているのだが、所々に日本語表記のミスがある。 特に技名は英訳表記がメインだった過去作とは違い、日本語に訳している場合が多く、意味は間違っていないが違和感が強いものがいくつかある。 例えば、「Vicious Maul」は「恐ろしい斧」と、「Triumphant Labor」は「立派な役務」と直訳気味に訳されてしまっている。 クレイトスの武器は4つ用意されているが、打撃武器「ネメアのカエストス」除き3つはブレイズシリーズに似たチェーン系であり、ややレパートリー不足の感がある。 やり込めば、空中戦が得意など十分に差別化されていることが分かるのだが、ボタン連打でどうにかなる低難易度では特に必要な差別ではない。 掴み攻撃の照準が思い通りにならないことがある。雑魚敵を掴んでボスに攻撃しようとしたところ、掴みの効かないボスの方を向いてしまう等。特に高難度ではこれが命取りになる場合も。 シリーズ恒例の謎解き要素があるが難易度はかなり低い。謎解きを魅力に感じていた人にはマイナス。 特に『1』に多かった時間制即死トラップはかなり減った。 しかしシリーズ通して「開始時の難易度選択は戦闘にしか適用されない(仕掛けやトラップは難易度の緩和が出来ない)」ので、前作までは「戦闘をヌルくしても仕掛けが攻略できずにクリアを断念した」という事例も少なくなかった。今作はアクション初心者でも比較的安心してプレイできる。 本シリーズらしいトラップは終盤のあるダンジョンに集約してある。 本作ならではのオリジナルの雑魚敵がサソリとタロスしかいない。中ボスを含めてもキメラと3体だけである。その分、ボスが充実していると言えるのだが…。 レギオン、ケンタウロスなど旧作に登場していた敵もテクスチャーや行動に手を入れられ、実質、新規作成同然だが、それでも2の神官やタイタンミノタウロス、スケルトンのように多数の新規敵キャラが登場ではないのは残念な点である。 冥界とオリンポスを行ったり来たりを繰り返すステージ構成やラスボスが前作と同じなところ。特にラスボスは強いのは強いのだが、チュートリアルボスであるポセイドンと比べて非常に地味。その行動や技も威力を除いて全て予想の範囲内。 実際は行くたびに変化していて前来たところとまったく同じ場所というのは少ないが、それでも同じ場所を通り過ぎることが多いため、お使いをさせられてるような感じが強い。 ラスボスに関しては、色々と紆余曲折があった末に今の形に落ち着いたことを感じさせる(*1)。 ムービーのスキップが出来ない。恐らく裏読みロードとの兼ね合いかと思われる。 シリーズ恒例の鈴木れい子氏のナレーションが前述のOPを除いて存在しない。 鈴木氏は今作においては登場キャラであるガイアと2役である上に、今作ではガイアが俯瞰的でなく前線に立つ立場になったからだと思われる。なので物語の解説として各キャラが口頭で説明するシーンも多い。 追加コスチュームが1つを除いてDLCなのだが、当時の日本のPlaystation StoreはCERO ZのソフトはDL配信をやらない方針であった為、国内では購入が不可能(現在はクレジットカード決済でのみ購入可能)。 後述するPS4のリマスター版には収録されている。 総評 とにかく何もかもがド迫力。一般のアクションゲームというと、最初のステージではこの位の敵と演出、中盤のステージではこの位と徐々に盛上げていくのが通例だが、本作は最初から最後まで全力で迫ってくる。 今時珍しいシングルのみのゲームだが、今の技術で作れるアクションゲームの到達点でもあるのでゲーマーなら手に取るべきだろう。 ただ、残虐描写は容赦ないのでそこだけは記憶の片隅に留めておいたほうがよい。 ゴッド・オブ・ウォーIII リマスタード 【ごっどおぶうぉーすりー りますたーど】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション4 メディア BD-ROM 1枚 発売元 Sony Computer Entertainment 開発元 SCE SantaMonica Studio 発売日 2015年7月16日 定価 パッケージ版 4,900円ダウンロード版 4,212円 プレイ人数 1人 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 良作 概要 2015年7月にPS4ソフトとして発売。PS3版から下記のような各種調整、強化が施されている為、PS4を持っているのならこちらを選ぶと良い。 変更点 解像度がネイティブ1080p(*2)に、フレームレートが固定60fpsに向上。 ゲームを一時停止してカメラの位置の調節やエフェクトを追加してスクリーンショットをとることができるフォトモードの追加。 試練の間に「エグザイルの試練」が追加。 海外版で配信されたコスチュームがあらかじめ収録されている。
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(投稿者:A4R1) ショップカタログについて はじめに目を通してくだしあ。 商品一覧 銃砲用弾丸 種類 : 名称 拳銃用弾丸 : 9:19ハンドガン弾 (拳銃弾) 散弾 : 12番SS弾 (散弾) マグナム弾 : マグブレット357 (マグナム弾) 対戦車ライフル弾 : アンティアンク弾一四ノ五 (対戦車ライフル弾) ロケット弾 : 火焔66弾 (ロケット弾) 護身用品 スプレー : G避けスプレー Gコロリ 催涙スプレースプレー (スプレー) 投擲物 : 強力とりもち玉 爆竹 G用フェロモン玉 G用悪臭玉 (投擲物) 保護用品 塗布薬 : アルカリ乳液 (塗布薬) 装備品 : ひえひえパッド ほかほかパッド 使い捨てプロテクター (装備品) 回復物品 軍用食 : ひがわりレーション (軍用食) 治療薬 : スプレー傷薬 (治療薬) その他 愛玩 : ぬいぐるみ (愛玩) アクセサリー : 御守り 勲章レプリカ カチューシャ リボン (アクセサリー) 種類 : 名称 テンプレート テンプレート/ショップカタログ ショップカタログフォーム テストです。 -- (A4R1) 2008-12-06 22 40 48 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ミラクルガールズフェスティバル 【みらくるがーるずふぇすてぃばる】 ジャンル リズムアクション 対応機種 プレイステーション・ヴィータ メディア PS Vitaカード/ダウンロードソフト 発売・開発元 セガゲームス 発売日 2015年12月17日 定価 6,990円(税別) 周辺機器 PlayStation Vita TV対応 レーティング CERO B(12歳以上対象) 備考 DL版は既に配信終了 判定 良作 ポイント アニメ御祭り版『初音ミク -Project DIVA-』合同難民キャンプに繰り出されたセガの本気クロスオーバー無し セガ クロスオーバー関連作品シリーズ 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 参考動画 概要 プレイヤーはライブフェス「ミラクルガールズフェスティバル」に出場する各グループ(作品)のディレクターとなってライブを成功へと導いていくこととなる。 …という設定のリズムゲーム。 略称は「みがる(*1)」、「MGF」など。 人気アニメ11作品から総勢47名のキャラクターが一堂に会してライブパフォーマンスを繰り広げる。 収録曲は各作品のオープニング曲やエンディング曲、挿入歌などが2曲ずつ、合計22曲。また、それぞれショートVerの他にフルVerも収録されている(後述)。 ゲームエンジンは同じくセガから発売された『初音ミク -Project DIVA-』シリーズの「DIVAエンジン」を使用しており、リズムゲームとしてのシステム・ルールはほぼ同じとなっている。 + 出場作品・収録曲一覧 太字のキャラクターはライブ時の演出のみ登場。 作品 ユニット 楽曲 キャラクター 声優 ゆるゆり 七森中☆ごらく部 ゆりゆららららゆるゆり大事件(1期OP)いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪(2期OP) 赤座あかり 三上枝織 歳納京子 大坪由佳 船見結衣 津田美波 吉川ちなつ 大久保瑠美 這いよれ! ニャル子さんF 後ろから這いより隊G 太陽曰く燃えよカオス(1期OP)恋は渾沌の隷也(2期OP) ニャル子 阿澄佳奈 クー子 松来未祐 暮井珠緒 大坪由佳 ビビッドレッド・オペレーション Vivid Shining Sky(ED)ありふれたしあわせ(ED) 一色あかね 佐倉綾音 二葉あおい 村川梨衣 三枝わかば 大坪由佳 四宮ひまわり 内田彩 黒騎れい 内田真礼 きんいろモザイク Rhodanthe* Jumping!!(1期OP)Your Voice(1期ED) 大宮忍 西明日香 アリス・カータレット 田中真奈美 小路綾 種田梨沙 猪熊陽子 内山夕実 九条カレン 東山奈央 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Trident ブルー・フィールド(TVシリーズED)Innocent Blue(TVシリーズED) イオナ 渕上舞 タカオ 沼倉愛美 ハルナ 山村響 キリシマ てさぐれ!部活もの あんこーる Stand Up!!!!(OP)てさぐり部部歌(挿入歌) 鈴木結愛 西明日香 佐藤陽菜 明坂聡美 高橋葵 荻野可鈴 田中心春 大橋彩香 園田萌舞子・園田姉妹 Wake Up, Girls! Wake Up, Girls! タチアガレ!(劇場版主題歌)7 Girls War(TVシリーズOP) 島田真夢 吉岡茉祐 林田藍里 永野愛理 片山実波 田中美海 七瀬佳乃 青山吉能 久海菜々美 山下七海 菊間夏夜 奥野香耶 岡本未夕 高木美佑 GO!GO!575 うたよめ575 コトバ・カラフル(OP)コトバ・サガシタイ(OVA ED) 正岡小豆 大坪由佳 小林抹茶 大橋彩香 与謝野柚子 寿美菜子 小野小梅 芹澤優 のうりん も・ぎ・た・て♡フルーツガールズ(ED)コードレス☆照れ☆PHONE(挿入歌) 木下林檎(草壁ゆか(*2)) 田村ゆかり 中沢農 花澤香菜 未確認で進行形 みかくにんぐッ! とまどい→レシピ(OP)まっしろわーるど(ED) 夜ノ森小紅 照井春佳 夜ノ森紅緒 松井恵理子 三峰真白 吉田有里 ご注文はうさぎですか? Petit Rabbit sチマメ隊 Daydream cafe(1期OP)ぽっぴんジャンプ♪(1期ED) ココア(保登心愛) 佐倉綾音 チノ(香風智乃) 水瀬いのり リゼ(天々座理世) 種田梨沙 千夜(宇治松千夜) 佐藤聡美 シャロ(桐間紗路) 内田真礼 マヤ(条河麻耶) 徳井青空 メグ(奈津恵) 村川梨衣 以後、以下の略称を用いる。 『ビビッドレッド・オペレーション』→『ビビオペ』 『きんいろモザイク』→『きんモザ』 『てさぐれ!部活もの あんこーる』→『てさ部』 『Wake Up, Girls!』→『WUG』 『未確認で進行形』→『みでし』 『ご注文はうさぎですか?』→『ごちうさ』 特徴・評価点 人気アニメのキャラクターが夢の共演。 2011年から2014年春までに放映された深夜アニメを中心に選出されており、ジャンルを問わず非常に豪華なラインナップとなっている。 いわゆる日常系アニメの中でも人気の高い『ゆるゆり』『きんモザ』『ごちうさ』。 OPの「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」や「\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!」といった掛け声で一世を風靡した『ニャル子さん(*3)』。 『艦隊これくしょん-艦これ-』と共に萌え×ミリタリーのジャンルにおいて軍艦ブームの火付け役となった『アルペジオ』。 アニメ流行語大賞2014の第5位に選ばれた「ラブコメの波動を感じる(第3話のサブタイトル)」など数々の名言を生み出した『みでし』。 のちに『けものフレンズ』で一躍有名となるあのヤオヨロズ(*4)制作の『てさ部』。 メインヒロイン達がパンちらを披露した事で話題となったアイドルアニメ『WUG』。 本編もさる事ながら特にゲーム(セガ無関係)が悪い意味で有名だった『ビビオペ』。 など、どれもアニメファンなら観た事はなくとも1度は耳にしたであろうタイトルばかり。人気は高くても「社会現象クラス」と言える程の作品は無いが、寧ろそんな一歩及ばない作品を多数収録してゲーム化させた点で評価できる。 近年は放送が終了し、関連グッズの展開にも乏しいこの手の日常系アニメのファンは「難民」と自嘲する・揶揄されることがあるが、本作も一部からは「難民救済」「難民キャンプ」「難民フェスティバル」と話題になった。 ただし『575』はネット配信(5分アニメ)+OVAで全5話な作品であり、他に比べて知名度で見劣りしている。 実はこのアニメの原作がセガのゲーム『うた組み575』であり、開発スタッフもほぼ同じ縁があっての参戦。 つまり実質上のオリジナルキャラ枠に近い存在であり、「『ミラクルガールズフェスティバル』のスタッフ」という設定としてナビゲーターの役割も担っている。 深夜アニメ作品が多数参戦している『ヒーローズファンタジア』『ねんどろいど じぇねれ~しょん』『超ヒロイン戦記』などと比べても作品数は遜色ない。また発売時点から比較的近年に放映されたアニメが多く、それらの作品のファン層にとって馴染み易くなっている。 原作の絵柄を忠実に再現したCGモデル。 このゲーム最大のセールスポイント。DIVAエンジン使用を謳うだけあって、『Project DIVA』同様の高クオリティ。 ただ可愛いだけでなく原作の絵柄は無論、表情、身長、髪型、服装、胸の大きさに至るまで忠実に再現されており、二次元から三次元へと違和感なく昇華されている。 真白の制服は特注で袖が長すぎて余っている(いわゆる萌え袖)など芸が細かい。 元々が3DCGアニメの『てさ部』に至ってはファンから「原作を超えた」とまで言われるほど(*5)。 もちろん大元のDIVAシリーズと同じく背景映像はリアルタイムレンダリング。 原作再現度の非常に高い振り付け。 モーションアクターとして、アイドルユニット アフィリア・サーガ(*6) を起用。普段の華やかな活動とは異なる、顔も声も出さない裏方仕事を見事に務めあげている。 振り付けの元ネタはアニメのOPやEDの映像、劇中での踊るシーン、声優のライブなどあらゆる箇所から取り入れられている。 『のうりん』の第1話冒頭のライブシーンを完璧に再現した「コードレス☆照れ☆PHONE」は圧巻の一言。 複数人で踊る場合、ただ同じモーションをトレースして使い回すのではなく、キャラごとに微妙な差が見受けられる。 例えば『きんモザ』の場合、フリーダムに動く「カレン」、運動の苦手な「綾」など、それぞれの特徴が振り付けに反映されている。 ディレクターの清水大輔氏によると、参戦キャラの大半は普通の学生のため、あまりダンスにキレが出過ぎないようにしたとのこと。 しかし最大の例外は元からアイドルの『WUG』。声優/アイドルユニットであるWake Up, Girls!本人たちがモーションアクターを務め、実際のライブさながらにステージ上を所狭しと動き回る。 キャラクターがとにかく喋る。 ロード画面ではランダムで「読み込み中です!」などといったボイスが、さらにモード選択画面ではワイプで各キャラクターがランダムで表示され、様々なメッセージが流れる。 さらにクリスマス、大晦日や元日などに季節ごとの特殊ボイスも収録されている。 また、記念日や誕生日には専用のボイスがあり、その内容も原作ファンならニヤリとするようなものが多い。 楽曲がフルバージョンでも収録されている。 最初はTVサイズの長さでしか楽曲を遊べないが、条件を満たすとフルバージョンでも遊べるようになる。 通常アニメ楽曲が音楽ゲームに収録される際はTVサイズで収録されるが、これによってTVサイズでは聞けないパートも遊べる。 難易度は『Project DIVA』シリーズと比較して全体的にやや温めで、リズムゲームに縁のなかったアニメファンでも取っ付き易い。 しかしきんモザの「Your Voice」だけは難易度が頭一つ飛び抜けており、本作のボス曲との呼び声も多い。 その他、ファンの心をくすぐる小ネタも抜かりない。 前述の「うー!にゃー!」の弾幕がステージのスクリーンに流れる『太陽曰く燃えよカオス』。 『ビビオペ』の原作同様各キャラのお尻を強調する「ビビッドアングル」を再現したカメラワーク。 れいちゃんの原作未登場の“黒のパレットスーツ”が収録されており、5人揃ってのパレットスーツ姿がついに実現。 『ブルー・フィールド』でステージに乱入して来るクマのぬいぐるみ姿の「キリシマ」(通称「キリクマ」)。 アニメのOP映像にならい、歌詞の通り「さぁカメラが下からグイッとパンしてタイトルロゴがドーン!」となる「Stand Up!!!!」。 賛否両論点 ライブの熱気を伝える観客たちの「コール」を忠実に再現しすぎてしまっているため、生々しく感じる場合も。 しかし一方で「(コールを担当した)開発スタッフの本気が面白い」「無いと物足りなく感じるようになってしまった」などといった評価もある。 特に「コードレス☆照れ☆PHONE」はフロンティアワークス監修済みというだけあって力の入れようが凄まじく、一見の価値有り。 余談だが、王国民によると「実際のコンサートに比べると本作のコールは大分おとなしい」だそうである。 流石に開発側も好みが分かれることは分かっていたようで、オン・オフ切り替えが可能である。PVや公式サイトでは至る所でコールをオフに出来ることを告知していた。 参戦作品の選出基準。 上記のように参戦作品や登場キャラクター自体は非常に豪華なのだが、それらがリズムゲームやライブという題材に適していたかについては疑問が残る。 作品の設定がリズムゲー向きなWUGや575、バレエ経験者のマヤとメグなど親和性の高い作品やキャラもいる一方で、運動の苦手なココアや千夜、病弱な小紅、歌も運動も苦手で更に恥ずかしがり屋な綾などは設定上ライブに向いているとは言い難い。硬派なSF戦記モノであるアルペジオに関しては世界観からして縁がなく、美少女推しの日常アニメ・コメディアニメが占める中で明らかに浮いている。 一応、前述のように振り付けを各キャラの体力に合わせるという配慮はされているものの、悪く言えば作品の知名度有りきでの選出ととれなくもない。 しかし、昨今のアニメではヒロイン達がOPやEDで歌う事が定例化しており、原作はともかくアニメ本編では上記のキャラも踊ったりしている描写があるため、格ゲースピンオフにありがちな「非戦闘向けのキャラが参戦」というケースに比べれば違和感は少ないといえるだろう。 問題点 収録曲が少なくややボリューム不足。 全22曲、それぞれショートVerとフルVer合わせて計44種類だが、それでも『Project DIVA』などと比べるとやや物足りない。 一部収録されていない人気曲もある。 キャラクター達が歌って踊るというコンセプトのため、一般歌手の歌うアルペジオのOP『SAVIOR OF SONG』やビビオペのOP『ENERGY』、のうりんのOP『秘密の扉から会いにきて』などはファンからの評判が高いものの残念ながら未収録となっている。 特に『秘密の扉から会いにきて』は林檎(ゆか)役の田村ゆかり氏本人が歌っているのだが、あくまでキャラクター名義の楽曲でないと駄目な模様(*7)。 また、このゲームの制作発表後に放映されたきんモザ2期、ごちうさ2期、ゆるゆり3期(&TVSP)、劇場版アルペジオ、続劇場版WUGの主題歌なども収録が間に合わなかったのか未収録となっている。加えて『ゆるゆり』はOVAの楽曲も無い(*8)。 ちなみにこのゲームのオープニングテーマであり小豆と抹茶の歌う『キセキ・フェスティバル』も収録時期の関係で実際にプレイすることはできない。 公式Twitterアカウントは2015年10月31日に「DLCによる楽曲追加を検討中」と発言していたが(参考)、実際に発売されたのは衣装のみで、楽曲の追加はいまだに実現はしていない。 各キャラが「自分の持ち歌」しか歌えない 先述の通り各作品それぞれ2曲ずつ収録されているのだが、各キャラは自分の作品の曲しか歌えない。例えば『ごちうさ』のキャラたちに『てさ部』の曲を歌わせたり、そのダンスを踊らせることはできない。 できてしまったらキャライメージ崩壊だし、ダンスの人数が合わない場合もあるし、そもそもあるアニメの声優が別のアニメの曲を歌うボーカル音源などという物は新規収録しない限り存在しないので、できないのは当然なのだが……。ここで前述の「収録曲が少ない」という問題点が響いてくる。 自分の作品の曲しか歌えないのに、曲数は作品ごとに2曲しか無い。つまり、キャラの3Dグラフィックモデルを楽しむ機会が、たったの2曲しかないのである。 さらに、すべての曲を全員で合唱しているとは限らない。ビビオペのれい以外の4人、575の柚子と小梅、のうりんの林檎と農、ごちうさのチノ以外の6人は参加曲が1曲しかないため、その姿を愛でる機会も1曲きりなのである。 またこのせいで「衣装DLCが割高に感じられる」という弊害もある。詳しくは後述する。 + ちなみに他作品では… 他人の持ち歌も歌える仕様を実現するためには、声優全員にすべての曲を歌わせて収録しなければならず、容易なことではない。当然制作費も時間もかさむことになる。これを実現しているのは『アイドルマスター』シリーズ(アーケード・コンシューマ版)や『ドリームクラブ』シリーズ(一部除く)など、極めて少数である。 『Project DIVA』シリーズは、キャラモデルの入れ替え・変更がほぼ自由である。しかし歌声は元キャラのまま(一部の「ボーカルチェンジ対応曲」を除く)なので、例えば初音ミクの楽曲にKAITO(イケメンお兄さん)を出演させると、ミクの声で女の子っぽくクネクネ踊るKAITOの姿を目撃することになる。本作がそうなってしまっては大事件なので、キャラモデルの自由な入れ替えができないのは妥当だろう。それでもやはりキャラの姿を見る機会が1、2曲しかないというのは寂しい。 演出として登場するキリシマ、園田姉妹、シャンタッ君を除くとアニメ版の主題歌を歌ったキャラのみが登場しており、それ以外は生徒会メンバーや八坂真尋、千早群像などの例えメインキャラであろうと影も形もない。 前者はともかく後者2人は男性なのでタイトルには反するかもしれないが、仮にも主人公ではあるため何らかのフォローは欲しかったところ。 音楽ゲームとしてのバランスの悪さ 本作のクリアランクの評価基準は太鼓の達人の魂ゲージのような上昇型ゲージの「ボルテージ」(最大200%)とコンボが継続する判定「COOL」と「FINE」の割合の合計(最大100%)を足したものとなっている。 しかし、最低のクリアランク「O.K.」の条件は「99%以下」。0%でもこの判定であり、クリア扱いとなる。全曲クリアのトロフィーも放置で取得可能。 譜面の難易度も抑え気味など、音楽ゲームに慣れていないアニメファンに配慮しているのは分かるが、クリア失敗の概念がないのは如何なものか。 一方で、隠し要素の「ウラモード」の難易度は非常に高い ボルテージゲージ200%からスタートし、SAFE以下の判定でゲージが減少、ゲージが0になったら即ゲームオーバーとなる耐久ゲージ制に変更。ゲージの減少量はSAFEで5%、SADで10%、WORSTで15%となる(*9)が、なんとCOOLやFINE判定を取ってもゲージが回復しない(*10)。(DIVAシリーズも含め)本作が音ゲーとしては判定が厳しめなのも相まって、少しタイミングがずれると次々とFINE以下が量産されてゲージが蒸発していく。回復がないため、単純にノーツ数が多い譜面は不利となる。 全曲クリアトロフィー対象外のおまけ要素ではあるが、通常モードとのふり幅があまりに極端ではないだろうか。また、ボルテージゲージの仕様が変更されているにも拘らず、クリアランクの条件およびボーダーは通常モードと同一。フルコンボ時クリアランクMIRACLEの次のクリアランクであるEXCELLENTをこのモードで取るための最大許容ミス数は実質3。 とはいえ譜面自体の難易度がDIVAシリーズと比べても抑え気味なので、音ゲー慣れしているプレイヤーにとってはこのくらいで丁度いいともいえる。このモードを出すまでに同じ楽曲を通常モード低難易度譜面でプレイする必要はあるが。 DLCのコスチュームの料金が割高。 1種類につき300円×人数分のセット販売。例えばゆるゆりの場合は300円×4人の1,200円(税別)(*11)でバラ売りはされていない。 無論、完成度自体は非常に高く値段相応の価値はあるのだが、1作品につき2曲しか収録されていない関係上、当然お披露目する機会も限られてくる。 先述もしたがビビオペのれい以外の4人、575の柚子と小梅、のうりんの林檎と農、ごちうさのチノ以外の6人は持ち歌がたった1曲なので、他のキャラよりも更に少ない。 また、各作品のDLC「水着」に限り、CERO対策なのか(*12)使用できるステージが「オーシャンビーチ」のみという制限があるため、楽しめる範囲が更に狭まっている。 その他、千夜の「甘兎庵」の制服、シャロの「フルール・ド・ラパン」の制服、ハルナのコート(*13)など原作でも着ている場面が多いにも拘らず収録されていない衣装も少なからず存在する。 ボタンのタイミングが若干早い。 『Project DIVA』と比べて、ボタンの判定タイミングが若干早いように感じられる。オプションで調整可能なので、-10~-20くらいに調整するとよい。 『Project DIVA』側の問題点において、“判定が若干遅めで、早押しに対しての判定が厳しい”という「目押し重視の判定」だった面があり、なるべくリズムを意識したでプレーで判定が合うように調整されたものと思われる。 しかし、リズムアクションに慣れるまでは譜面を見てからボタンを押すという傾向になることや、他の音ゲー作品で慣れている人でも譜面の流れ方自体は『Project DIVA』と同じなので、どうしても目押し気味になってしまうことを踏まえると、『Project DIVA』の経験の有無に拘らず判定が早いと感じるプレイヤーが多いと思われる。 元々知っている曲だったり、ある程度このゲームに慣れてくると、譜面から大まかにでもリズムを想定できるようになってくるので、むしろこのぐらいの判定の早さが丁度良いぐらいになってくる。 いずれにせよ調整可能な要素なので、自分好みに調整する手間がかかる(それも一度きり)というだけの話だが。 クロスオーバー要素が一切無い。 夢の共演を唱っているにも拘らず実際は出番が作品単位で独立しており、この手のお祭り企画の醍醐味である異なる作品同士の絡みは殆どない。コラボユニットでの合唱や衣装交換は無論、格ゲーなどでよくある掛け合いも存在しない。 容姿が似ている上に声優まで同じためネタにされる「綾」と「リゼ」、アイドル繋がりの「林檎」と『WUG』の面々、シスコン繋がりの「ココア」と「紅緒」、金髪マニアの「忍」と他作品の金髪キャラなど、相性の良さそうなネタが豊富なだけに惜しむ声も多い。 一応、「ミラクルくじ」で手に入れたフィギュアで異なる作品のキャラ同士をケース内に並べたりはできるのだが、いかんせん物足りなさは否めない。 好意的に解釈すれば「作品間での優遇・不遇の亀裂を生まない」「賛否両論を招く安直なクロスオーバーをしない」「原作の雰囲気を壊さない」という見方もできるが、どれも後ろ向きな理由であり慎重になりすぎたともいえる。 原作の舞台となったステージが存在しない。 ステージは全てオリジナルであり、ごちうさの舞台・喫茶店「ラビットハウス」、ゆるゆりの「ごらく部部室」など、原作でもお馴染みの舞台で踊ることはできない。 これがライブではなくPV形式なら上記のような場所でも問題ないが、スタッフが特に力を入れていた観客のサイリウムやコールといったライブならではの空間作りには広さや雰囲気的に向かないという欠点もある。 実際、この点についてはディレクターの清水大輔氏によると、当初は作品ごとにステージを用意する考えもあったが、スペシャルな空間を作りたくて今のかたちになったとのこと。 クロスオーバーをしない一方、このように原作再現にも乏しい点があり、少々どっちつかずな印象を受ける。 総評 単純にリズムゲーやお祭りゲーとして見た場合は痒いところに手が届かず、物足りなさは否めない。 逆にこのゲームをキャラゲーとして評価する場合は各作品のファンも納得する出来であり、セガの「わかってる」原作愛がひしひしと伝わって来る。 特に2010年以降の深夜アニメは消費サイクルが非常に早いため、一部の人気作を除いてアニメや原作終了後に作品に触れられる機会はとても貴重である。 少なくとも原作アニメファンとってはまさにミラクルなゲームであるといえよう。 余談 このゲームのタイトルに『ミラクルガールズ』とあるが、秋元奈美原作の少女漫画作品及びアニメ『ミラクル☆ガールズ』とは一切関係していない。 また、浦沢直樹の漫画作品及びアニメ『YAWARA!』のテーマソングとして『ミラクル・ガール』ともあるが、それとも一切関係していない。 念のため一応記載しておいたが、『ミラクル☆ガールズ』も『YAWARA!』もアニメは存在したものの、どちらも90年代の古い作品かつ、両作ともオープニングもエンディングも主役キャラ+仲間たちで歌っているわけではないので、いずれにせよ恐らく参戦は出来ないだろう。 まあ、参戦したら参戦したでミラクルなのだが。 クー子役の松来未祐氏は発売前の2015年10月27日に亡くなったため、クー子のボイスはアニメ収録時の音声をサンプリング収録。このためタイトルコールやメッセージの一部が残念ながら収録されていない。 クロスオーバー作品である『超ヒロイン戦記』では釘宮理恵氏が主要キャラ4人を演じたことで話題となったが、このゲームでは大坪由佳氏が『京子』『珠緒』『わかば』『小豆』と4人ものキャラを演じており、一部のファンの間では『ミラクル大坪フェスティバル』と呼ばれている。 ゲーム中にセガでお馴染みの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のぬいぐるみが密かに登場している。気になる人は探してみよう。 2021年3月末日の時点でDL版はDLCも含めて配信終了済になっている模様。 配信終了の告知は公式HP及び、Twitterですら全く発表されておらず、PSストア内のVITAの項目でもアイコンだけはまだ残っているものの、いざ購入しようとすると 項目の中身が空っぽになっている。 版権が複雑に絡んでいる作品の為か契約切れによる配信停止の未来は容易に目に見えていたが、2020年度末に発表されたVITA以前のPSストアのコンテンツ販売終了騒動(後にPSP作品以外は撤回)の際のDLCを含む駆け込み需要もあっただけに、せめて事前に終了の告知をしていれば…と思うと勿体無い気がする。 本作のリアルイベントも行われた。 + その内容は…? ゲームの評価と直接関係はないが、このゲームの初回生産特典には2016年4月3日に開催された出演声優陣等によるイベントのチケット先行予約シリアルが封入されるという、俗に言う「イベチケ商法」が行われた。これ自体は深夜アニメのDVD特典でもよく行われていることであり、それで本作を非難するのはフェアではない。しかし肝心のイベントの内容が、賛否が分かれるものとなってしまった。 解散ライブと日程が重なってしまったTridentを始め、のうりんやごちうさなどの声優陣は1人も出演せず。 その代わりに、このゲームに出演していない『セガ・ハード・ガールズ』(*14)の声優などが多数出演。 この出演陣を見て「ゲーム内に隠しキャラやDLCとしてセハガールが登場するのでは?」と予想した人もいたが、残念ながらそのようなことも一切なかった。 トークパートの内容が、ラリークイズや卓球など、本作とも原作アニメとも無関係なものばかり。 トークパートの最後に登場したのが、本作や575の関係者ではなく、なぜか本作とは無縁のセハガールのプロデューサー。 ライブパートでは、前述のセハガールやモーションアクターを担当したアフィリア・サーガ、WUG、うたよめ575による歌が披露されたのだが、その大半がゲーム非収録の楽曲であり、このゲームを楽しんでいるが声優に興味はないという人にとっては、馴染みが薄かった。 アフィリア・サーガは先述の通り、このゲームにおいてはモーションアクターという裏方仕事。そのステージ上での姿を見てもらおうという意図もあったのだろうが、リアルアイドルに興味がない人にとってはまったく聞いたことのない曲であり、いまひとつ盛り上がれなかった。 そして、今後のDLC予定などの発表は一切なし。 もちろん出演者に非はなく、OPのキセキ・フェスティバル(フルver)の初披露など嬉しいサプライズもあったのだが、全体的にはゲームファン、アニメファン、声優ファンの誰にとっても完全には満足できない中途半端なイベントとなってしまったのである。 参考動画 + ... 公式店頭PV http //www.nicovideo.jp/watch/so27374741
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アーケードの「スルメゲー」「ゲームバランスがかなり不安定なゲーム」の依頼タイトルはこちらへ。ソートはカテゴリ別>ハード別>五十音順で。 タイトルと共にコメントなどで推薦理由も添えるようにしてください。タイトルだけでは「何故」執筆を依頼しているのかわかりません。 注 あくまで依頼用ページなのでここからのリンクはご遠慮ください。 wiki統合にかかる執筆依頼整理の下準備として、依頼の見出しに「希望分類」を併記する書式をテストしています。 アーケード「不安定ゲー」の執筆依頼は、ゲームカタログ執筆依頼へ移しました。 スルメゲー執筆依頼は、いずれも既存記事が出来ているので、カタログ側に判定変更提案を出すなどで対応してください。 スルメゲー(初プレイ時はつまらなそうに感じるが、やりこんでいけば面白く感じるゲーム) 『ドルアーガの塔』 (ナムコ 1984年) 希望分類:スルメゲー(廃止の可能性あり) ※名作・良作に項目あり 迷路状のマップを歩き回り、敵を倒しつつ、鍵を手に入れて扉に向かい、次の階へ進むというゲーム。全60階。 各階で条件を満たすと宝箱が出現し、進行に有利なアイテムが手に入るのだが、この宝箱の中のアイテムが進行に必須なものが多い上、出現条件はノーヒント。 現在の基準ではクソゲー扱いされても止む無しだが、当時のプレイヤー達はコミュニケーションを取りながら、宝箱の出現条件の解明に奔走した。 攻撃力、体力、フラグ立て、アイテムの「ある敵を倒せるようになる」効果といった概念は今のゲームでは当たり前のようになっているが、RPGというジャンルが根付いていなかった日本製ゲーム、しかもアーケードゲームにおいてはなかなか理解されない概念であった。 ゲームの攻略には全60階分(実際はそれより少なくていい)の宝箱の出現条件の暗記かメモ書きが必須で、『攻略本』という単語を生み出すきっかけになった作品。単純なアクションゲームとしてもランダム要素が多く、歯ごたえのある作り。 同社のPS版『テイルズオブデスティニー』ではその名も【ドルアーガの塔】が隠しダンジョンとして存在している。戦闘形式こそ違えど、移動や宝箱の出し方などは当時の方法に則っている。なおリメイクのPS2版には収録されていないので注意。また同名のダンジョンが『なりきりダンジョン』及び同3に隠しダンジョンとして登場している。 『なりきりダンジョン』のドルアーガの塔はさすがにGBで本編シナリオと別に隠しダンジョンで元ゲームの雰囲気を完全に再現しろというのは土台無茶であるため、基本的には「そのフロアの敵を全て倒し、その際に出現する宝箱を入手した上で上の階層に行く」というルールになっているが、特定のアイテムを入手しないで先に進もうとすればZAPにより特定階層に戻される、ボスのドルアーガはギルとカイのコスチュームで無ければ戦えないなど、根幹の雰囲気はそれなりに再現出来ていたりする。勿論、ダンジョンは60階構成…本編のラストダンジョンのおよそ倍となる。 『レイディアントシルバーガン』 (セガ・エンタープライゼス/トレジャー 1998年) 希望分類:スルメゲー(廃止の可能性あり) ※名作・良作に項目あり 露骨なアニメ絵、変なデザインの自機、玩具じみたデザインのロボット、触角らしきものの生えたヒロインで構成された客引きデモとは裏腹のストイックなシューティングゲーム。 ボタン操作で何種類もの武器を使い分けて進む、縦スクロールのくせに障害物が非常に多い、など横シューを思わせるゲーム展開を持ち、ガチガチのパターンゲーム。弾幕シューティング成熟期にリリースされたため、当時のゲーセンでも異色の存在であった。 移植版はセガサターンのみ。完全版とも言えるほどの追加要素が売りだが、末期に発売されたため出回りが少なく、中古価格が暴騰していたがXbox360で配信が始まった。 ガチガチのパターン追求に楽しさを見出せるかどうかで駄作にも名作にもなりえる存在。 ゲームバランスがかなり不安定なゲーム アーケード「不安定ゲー」の執筆依頼は、ゲームカタログ執筆依頼へ移しました。
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MAJORDREAM メジャーDS ドリームベースボール 【めじゃーどりーむ めじゃーでぃーえす どりーむべーすぼーる】 ジャンル スポーツ 対応機種 ニンテンドーDS メディア 256MbitDSカード 発売元 タカラトミー 開発元 アメディオ 発売日 2008年7月31日 定価 5,040円(税5%込) プレイ人数 1人 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 クソゲー ポイント 2008年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点 薄いボリュームショボいミニゲーム野球と言うより「野球盤」メジャー三部作の中では一番マシな出来 クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 少年サンデーシリーズ 概要 ゲーム進行 問題点 評価点 総評 その後の展開 概要 『MAJORDREAM メジャーWii 投げろ!ジャイロボール!!』に続く、漫画「MAJOR」のアニメ化作品「メジャー」原作ゲームの第2弾。 原作の聖秀学院高校編~マイナーリーグ編までを再現している。 原作漫画は、連載16年、累計発行部数5400万部以上といった数値にも表れているように非常に高い人気を誇っており、絵もストーリーも非常に良い作品であった。 ゲーム進行 主にストーリーモードとただ試合するモードの2つがある。 友達との通信対戦も可能。 他に、任意のストーリーをリプレイするモードも搭載している。 ストーリーモードはイベントパートとバトルパートを交互に繰り返していく。 内容は原作のストーリーを踏襲している。なお、章によってはバトルパートがない章もある。 イベントパートにはボイスはない。DSの上画面にはセリフとアニメの切り抜きや立ち絵が表示され、下画面には各種操作ボタンが表示される。 バトルモードは「ホームランを打て」「三振をうばえ」などのミッションをクリアするという方式。1試合丸々行うわけではない。 連続バトルが少数あり、連続バトルの2つ目でゲームオーバーになると、1つ目からやり直しになる。 試合のシステム ピッチングは球種やコースを選択した後、 ボールを上から下にある的の中心に移動させる という流れ。 移動させるスピードによってボールのスピードが変わり、的に正しくボールを置けているかどうかでコントロールの制度が変わる。移動コースを大きく外すと制御不能となる。 球種によって移動コースが異なり、ストレートの場合直線であるが、カーブだと斜め上から曲線を描くといったように様々。 ジャイロボールを投げるときは、球種やコースを選択した後に、タッチペンでぐるぐる渦を描くという操作が必要になる。 試合中左上に丸いアイコンがあり、タッチして使うことで高速球を投げることが出来る。ただし、一試合三回しか使えない。 バッティングはヒッティングかバントかを選択して、ボールをタッチしてボールを打つという流れ。 ヒッティング可能位置にボールが来ると投球ゾーンを示す枠が白く光る。 バントは当てるだけで成功する。 守備は全て自動で行われる。 ミニゲームも存在。 ストーリーを進めると遊べるようになる。ミニゲームをクリアするとキャラクターに装備させることで能力値が上昇する「スキル」を獲得できる。 ミニゲームは、走りながら障害物をよける「グラウンドつくり」、飛んでくる打球を掴む「じごくのノック」、ピッチングマシーンから放たれる打球を打つ「バッティングセンター」、豪速球を投げて割れた板の枚数を競う「パワーピッチング」の4種類。 「グラウンドつくり」「じごくのノック」は複数の難易度が設定されている。 問題点 システム面 野球の要素を簡略化しすぎて野球盤状態。 攻撃時は打者、守備時は投手しか操作できない。 牽制、盗塁、タッチアップなど比較的シンプルな戦術も全く存在しない。試合中のポーズでも選手交代はできない。 「内野ゴロ」も存在せず、打球のバリエーションが非常に少ない。そもそも、打球がどこに飛んだかよく分からない。 投球前にスイングするとポーズが固まって、もうバットを振れなくなる。 なぜかストライクゾーンが縦に細長い。 どう見てもボールにしか見えない球でもストライクの判定になったりする。 独創的すぎるピッチングのシステム。 ジャイロボールを投げようとすると1球20秒はかかるなど、テンポが非常に悪い。 ボール球を狙って投げることはできない。 的からあえて外して投げた場合、コントロールが制御不能になるだけなので、ボールになったりストライクになったりデッドボールになったりもする。 どんなにがんばってもストレートが135キロ出ない。原作だと101マイル/h(161.6km/h)出てたのに。同時期に人気だった、他の野球漫画と間違えているんじゃないだろうか。 グラフィックが酷い。 キャラゲーのはずなのに、試合中キャラの区別が全く付かない。 打者から見たら、ピッチャーの背後にはセカンド・ショート・セカンドベース・(場合によってはセカンドランナー)・センターが居るはずなのに一切描かれておらず、ピッチャーしか居ない状態。 フォークが横にぶれて見えるなど、奥行きの表現がうまくできていない。 ストーリーモードについて 再現度の低いストーリー。 色々なところを端折っているため、いつのまにか試合が終わる、急に新たな登場人物が大量出現するなど、原作を読んでいない人からすれば、何が何だかわからないストーリーが展開される。 そのためボリュームも薄く、(ストーリー部分を飛ばせば)プレイ時間1時間30分程度でクリアできてしまう。 ミニゲームについて 全体的に手抜きが目立つ。 「じごくのノック」では打者が表示されずボールが突然現れる。 「グラウンドつくり」では10秒程度障害物が出ないこともあるなど難易度調整が不十分。 ミニゲームとなんの関係があるのか分からないスキルの獲得。 砂運び障害物避けゲーでなぜかミートのスキルが獲得できたり、バッティングゲームでなんとカーブのスキルが獲得できてしまう。なんだそりゃ。 スキルは40種類以上あるにもかかわらず、一人につき3つしか装備できず不便。 その他の問題点 試合中、わずかなタイミングでしかポーズができない。 ゲームオーバー時のセリフがどのキャラクターであっても 「くそ!」 の二文字だけ。 「じん帯断絶」など誤字も散見される。 評価点 クソゲーの例に漏れずBGMは良質。 ただし多くが前作の使い回しである。 曲数もあまり多いとは言えず、すぐに飽きが来る。 バグがほとんどない。 商品としては当たり前ではあるが… ロード時間がほとんどない。 起動も1秒かからない。 総評 野球ゲー・キャラゲーどちらの面から見ても非常に質が低く、随所に作りこみの甘さが見られるクソゲーである。 しかし、メジャー三部作の中では「1試合に2時間かかる」「そもそもゲームとして破錠している」といった苦痛を与えてくる要素が少ないため、クソゲーでこそあれ一番マシな出来とされる。 その後の展開 同年12月11日、『メジャー』三部作の抑え『MAJORDREAM メジャーWii パーフェクトクローザー』がWiiで発売されたが…
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サイバーボッツ フルメタルマッドネス 【さいばーぼっつ ふるめたるまっどねす】 ジャンル ロボット格闘ゲーム 対応機種 アーケード(CPS-2) 販売・開発元 カプコン 稼動開始日 1995年4月 プレイ人数 1人~2人 判定 良作 ポイント 個性溢れる西村キヌ氏のキャラ(パイロット)デザイン驚異的なロボットの演出や刹那の攻防もアツい サイバーボッツ フルメタルマッドネス (SS/PS) 【さいばーぼっつ ふるめたるまっどねす】 対応機種 プレイステーションセガサターン メディア CD-ROM 1枚 発売元 カプコン 開発元 SS カプコン PS エルステッド 発売日 SS 1997年3月28日 PS 1997年12月24日 定価(税別) SS 通常版 5,800円超限定版 7,800円 PS 5,800円 レーティング SS セガ審査 全年齢推奨 PS CERO B(12歳以上対象)※ゲームアーカイブスで付与されたレーディングで記載 配信 PS ゲームアーカイブス2011年2月9日/572円(税別) 判定 良作 ※共通項目は省略 概要 ストーリー システム 機体・パイロット 評価点 問題点 総評 家庭用版について その後 余談 概要 カプコンのベルトスクロールアクションゲームのうちの一作『パワード ギア』に登場した機体を使用キャラにした対戦型格闘ゲーム(*1)。 悪く言えば『パワード ギア』の素材を利用して作り上げた低予算作品(似たようなケースでは『スーパーマッスルボマー』がある)だが、カプコンの人気デザイナーである西村キヌによる個性溢れるキャラクター(パイロット)デザインが注目を浴びた。 因みに本作は当初アーケードのみで展開する予定だったが、人気が出た為かセガサターンやプレイステーションへの移植が決定した。 ストーリー 時は、20XX年。人類の多くはスペースコロニーに移住しており、コロニー連合軍は地球に残っている人々に対し、経済制裁を加えていた。それに対抗すべく、レジスタンス軍は幾度となく戦いを続けてきた。そんな中、連合軍の実験体の脱走や模擬戦で行われた実験機の暴走・事故等、様々な出来事が起こる。そして連合軍は遂に、最終兵器の開発に成功し、地球に向けようとしていた。果たして、地球の運命は?9つのストーリーが、今、始まる! システム 人型兵器『バリアント・アーマー』(VA)と呼ばれるロボット同士によるラウンド制対戦格闘。 操作は1レバー+4ボタン。腕部武装による格闘攻撃のA1ボタン・A2ボタン(それぞれ弱攻撃・強攻撃に相当する)、肩部武装による射撃攻撃のW(ウェポン)ボタン、ブースターによる移動のB(ブースト)ボタンという構成となっている。 体力ゲージの他にもパワーゲージ・アームゲージ・ウェポンゲージ・ブーストゲージがそれぞれ存在する。 アームゲージはダメージを受けると減少。時間経過で自然回復するが、アームゲージが0になると腕部パーツが外れ、ほとんどの技が使用できなくなる。落ちた腕部パーツは接触することで元通りになる。アームゲージに大きくダメージを与える「アームリッパー」という投げ技も用意されている。 ウェポンゲージ・ブーストゲージはそれぞれウェポン・ブーストを使用すると消費。時間経過で回復。空になると使用できなくなるが、基本的には連続使用を制限するようなもので、回復速度自体は全体的に早い。 ブーストは地上でのダッシュの他、攻撃を受けて吹き飛ばされた際の受身に使ったり、空中での移動にも使うことができる。空中でのブーストの性質は機体の脚部パーツによって異なる。 パワーゲージは最大まで溜まると、いわゆる超必殺技の「サイバーEX」か相手を吹き飛ばす無敵技「ギガクラッシュ」を使用できる。 ゲージは攻撃することで溜まる他、A1+A2同時押しによるパワーチャージで高速で溜めることが可能。ただしパワーチャージ中に攻撃を受けると腕部パーツが外れてしまうリスクがある。 キャラクター選択はやや特殊で、まず6人(家庭用版では9人)のパイロットから1人を選び、その後使用するV.A.を選択する。 パイロットに性能差はなく、一人用でのストーリーにのみ影響する。言い方を変えれば、好きな機体で好きなキャラクターのストーリーを楽しめるようになっている。 選べる機体は『パワード ギア』と同じくブロディア、レプトス、フォーディー、ガルディンの4タイプを基本にしているが、いずれかを選んだ後に武装・脚部が異なる3つのバリエーションから選択する形になっており、実質12種類となっている。 これ以外にも機体選択時にコマンドを入れると使えるゲイツ、ヘリオン、ワーロック、スーパー8の4体の隠し機体がある。なお、家庭用版では特定の条件を達成する事で選択画面に追加されるようになる。 機体・パイロット + 12機+4+1機の登場機体 ブロディア タイトルを飾る、主人公機に相当するVAで、設定では最も汎用性に優れているとされる。強力な対空技とコマンド投げへの移行、アサルトサテライト(所謂サイコミュ兵器)のウェポンを持つ癖のない機体。技は接近戦主体だが、アサルトサテライトは地味に攻撃力が高く、遠距離戦の差し合いにも対抗できる。 B・ライアット 脚部をターボジェッツに換装したブロディア。ターボジェッツは空中制御に癖はあるが、独特な形態変化を持つ。腕部のロケットアームによる強力な突進技や投げ技が特徴。このアームは最新技術のパーツで、設定ではターボジェッツと合わせて非常に高価(通常のブロディアの倍)。それゆえコストカットのためか安価で非力なバルカンをウェポンとしている。 ロケットアームによる豪快な技が特徴的な機体であるが、何故かサイバーEXはロケットアームを一切使用しない技(寧ろ脚部のターボジェッツを利用している)になっているという妙なところがある。腕部パーツが取れてしまったときのことを考慮してということなのだろうか? B・ソードマン トレッズ(キャタピラ)とレーザーブレードを装備したブロディア。腕そのものがレーザーブレードとなっており、接近戦に強く、画面の半分を軽く覆うほどの広さを叩き斬るスレイソードなどが代表的な攻撃。ウェポンは電磁ネットが収められたマルチプルディスペンサーで、触れた相手を一時的に痺れ状態にさせる。 なお、ソードマンと同様にアームパーツが兵器そのものとなっている(腕がマニピュレータとしての機能を持たない)VAは、共通コマンド技のアームリッパーを使用する事ができない。 レプトス 連合軍側のキャラクターが搭乗する軍用VA。ブロディアと同じく癖がなく、突進技やコマンド投げの他、特定地点にレーザーを放つサテライトフォースなどの様々な必殺技を持つ扱いやすい機体。ウェポンは溜め撃ちが可能なレーザーキャノン。 突進技の性能がガードされても五分(寧ろ有利?)な状況に持ち込めるというかなり壊れ気味な代物となっている。 R・ジャッカル 四脚タイプのレッグパーツ(パワーバグ)と、ヒートロッドアームを装備したレプトス。ヒートロッドのリーチが長く中距離に強い。苦手とする接近戦を補うためにアサルトサテライトのウェポンを装備しているが、ゲーム中ではこれを活用したコマンド技の他、サイバーEXでも主力として用いられている。 R・ライトニング トレッズを装備したレプトスで、腕部は電撃攻撃を可能とするスパークアームを備える。放電攻撃によって相手を痺れさせたり、バリアブルメタルによる常軌を逸したキャタピラの変形による突撃技を持つ。なお、設定上ではスパークアームの先端はマニピュレータとしての使用はできない筈だが、ゲーム中では掴み技に用いている。 ガルディン 概して機動力に劣り攻撃力に優れる、鈍重に分類されるのがガルディンタイプである。一線を退く時期の旧式VAとされるが、捻り潰し専門のアームの破壊力は高く、広範囲のリーチを持つラリアットなど接近戦に強い。反面、ウェポンは射程の短いフレイムスロウワーであり、遠距離戦には滅法弱い。 G・ヴァイス 脚部をトレッズに換装し、腕部もガルディンのそれを一回り強化したようなパーツ「フォースクロー」を持つ。このアームはコマンドで伸縮し、(ガード可能な)特殊な投げ技へと変化する。複数のコマンド投げを持ち、サイバーEXもガード不能の投げ技など全体的に投げ技に特化したVA。ウェポンはホーミングミサイル。 所謂投げキャラに相当する機体であるが、ブーストを搭載した本ゲームにおいては投げキャラに見られがちな重鈍さを感じさせないという、動ける投げキャラといえる機体となっている。 主力になる腕部を伸ばして相手を掴む技は、その場で伸ばすものと前に進みながら伸ばすものがあるのだが、コマンドが重複しているので正確に入力しないと進みながら伸ばす方が発動してしまい大きな隙を晒すことになってしまう。豪快な技が特徴だが、繊細な操作も要求される機体である。 G・サイクロン ジャッカルと同じくパワーバグを装備したガルディンだが、最大の特徴は腕部のデスドリルである。名前の通りドリルであるこのアームは、飛び道具として使用できたり、ドリルの刃の部分が何倍にも伸縮する脅威のメカニズムを持つ。ウェポンは指向性地雷を射出するマインシューターで、発射後一定距離転がって敷設される。 ドリルという漢らしい武装が特徴的だが攻撃力が実はそこまで高いと言えないのが難点な機体。ただドリルらしくガリガリとヒットする技が特徴的なので、削り能力は高いといえる。その為見た目と裏腹に細かく相手の体力を削っていく様な闘いを強いられるという珍妙な性能となってしまっている。 フォーディ 哨戒を目的としたVAで、値段が安く小回りが利くという設定の通り、小型で機動性に優れるが攻撃力に乏しい。強力な対空技や飛び込み、レバー入力のないボタン入力のみのコマンド技などを持つ。ウェポンはホーミングミサイル。 F・キラービー ターボジェッツとレーザーブレードアーム、ウェポンにマインシューターを装備したフォーディ。高機動の突撃技、レーザーブレードによる攻撃力、メインカメラ横のイメージシーカーによるビーム射撃、マインシューターによる敵の後退制限などヒット&ウェイの強力なVA。 F・タランテラ パワーバグ・フォースクローを装備したフォーディで、オリジナルからは想像もできないほど投げが強化された機体。ヴァイスと同様伸縮するアームによる投げ技から派生する、強力な威力を持つサウザンドミサイルが特徴。ウェポンは必ず弧を描いて着弾するよう設計されたマルチミサイルシューター。 フォーディタイプの機体ということもあってか同じフォースクローを装備したG・ヴァイス同様に投げキャラといえるVAだが、こちらも動ける投げキャラといった趣の機体。そのためか、フォースクローによる掴み技や投げ技が強力な機体ではあるが、ダッシュ攻撃からの突進技へのコンボでかなりのダメージを与えることが出来てしまったりする。 G・ヴァイス同様に腕を伸ばす技は前進しながら発動出来るものもあるが、あちらと違いコマンドが重複していないので幾分扱いやすいかもしれない。 以下はボス機体で、隠しとして使用できる。 ゲイツ レジスタンス軍の主力VA。フォーディと同じく機体は小柄。本作で登場するのは千代丸専用のカスタム機で、瞬間移動や相手を麻痺させる飛び道具を持つ。ウェポンは弾道の単純なミサイルファランクス。 元は『パワード ギア』の雑魚敵。本来は市場に出回ってから半世紀以上経つ最も古いVAの一つであるが、本作の千代丸機は各所を高性能なパーツに換装している他、レジスタンスのオリジナル装備も搭載しているという設定。 ヘリオン 連合軍が極秘に開発していたVAで、高い機動力と攻撃力を持つ。ハイパーバリアブルメタル(*2)によって背面の翼がヘリコプターのメインローターや近接戦におけるブレードに変形する。ウェポンは装備しておらず、A2攻撃が射撃系となっている。 設定では最終的には無人VAとして完成させる予定となっており、パイロットの保護性が犠牲にされている。 元は『パワード ギア』の5面ボス敵。 スーパー8 Dr.シュタイン製作のオリジナルVAで、タコをモチーフにしている(ただし足は六本)。他のVAのアームパーツにあたる部分がこの足で、それぞれを独立して動作させられるらしく、奇妙かつ滑らかな動きでアクロバティックな動きを可能とする。更に先端部はデスサタン本国から瞬時に伝送される斧や鉄球、ビーム兵器などに換装でき、攻撃も多種多様と本作随一のコミカルな機体。 元は『パワード ギア』2面ボスのタコ型巨大機動兵器「アグミス」で、本作での登場に伴い名前が変更された。 ワーロック 連合軍が最終兵器の頭脳の格納用に開発したVA。基本的にシナリオのラスボスを務め、攻撃の威力もさることながら、掴んだ相手の体力を奪う、巨大な飛び道具、更には分身する等、凶悪な性能を誇る。 元は『パワード ギア』で幾度か戦うボス敵。本作では、最終形態の「ワーロック3」をもとにしている。 零豪鬼 家庭用にのみ登場するおまけVA。設定によれば、「豪鬼に対して深い尊敬や憧れの念を持っている科学者が開発した」とか「クリスマスの日に作られた」、「動力源は殺意の波動」と言われている。今の所、一体のみが確認されている。ウェポンは装備されていないが、全VAで唯一、複数のサイバーEXを持つ。 + パイロット達 ジン・サオトメ 主人公。父の死の真相を探るため、コロニーに乗り込む。 白一色の学生服風の衣装に同じく白い鉢巻という、SF作品の主人公としては異色のデザインである。理由は後述。 この頃の彼は熱血ながらも、若干物静かな青年だった。 ガウェイン・マードック 元・連合軍V.A.部隊隊長の老人。こちらもガウェインと言う名前(*3)の通り騎士風の兜と鎧を身に纏い、馬上槍まで持っているSFとは思えないデザイン。コックピットに引っかからないのだろうか? マリー・ミヤビ 脱走した捕虜を追っている、連合軍の女性軍人。いかにも士官という制服・キツ目の顔立ち・冷静な性格で任務は確実にこなすが人間味もある、とかなり典型的な女軍人キャラ。 アリエータ 連合軍から脱走した実験体の少女。西村キヌ氏のフェティッシュが炸裂したような凄いデザイン(*4)を持つ。 ヒロイン的な立ち位置のキャラで、多くのキャラクターのストーリーに深く関わることになる。…が、主人公であるジンとの関わりは一番浅かったりする。 サンタナ・ローレンス V.A.の違法改造パーツを売って生計を立てているジャンク屋。男の色気を漂わせるラテン系の大男で、陽気な楽天家だが締めるときは締める格好良いキャラクター。 バオ マオ 戦乱の世を生き抜いてきた孤児の兄妹。獣の頭部や皮を身につけている明らかに時代錯誤な野生児スタイル。当然VAの操縦法など知らず、偶々動いたみたいな設定。 バオが兄で、妹がマオ。 以下の3パイロットはAC版ではCPU専用で、家庭用版から使用できる。 シェイド 連合軍所属の改造人間(サイボーグ)。 家庭用で追加されたストーリーでは本名が「アイヒマン」だと判明する。 千代丸 鉄山 レジスタンス軍の若きリーダーとそのお抱えの軍師。 千代丸がリーダーで、鉄山が軍師。 家庭用で追加されたストーリーでは千代丸がメインであり、鉄山は一部のシナリオでは同行しない。 デビロット一味 違法国家『ヘルドラド』の統治者であるデスサタン大帝の一人娘・デビロットとそのお抱えの科学者 じいや。 Dr.シュタインが科学者で、地獄大使がじいや。 出るゲームを間違えたと言いたくなるようなコメディキャラクターだが、本作で一番知名度が高い。 上記の他、CPU専用パイロットとして以下のキャラクターが登場する。 G.O.D.(ゴッド) 多くのシナリオでラスボスや最終面付近の敵として登場する最終兵器の頭脳。脳みそに複数の顔がさながら阿修羅像の如くついた様な外観をしている。シークレットファイルの情報によると最終兵器に直接組み込まれているのか、実はかなり大きいものとのこと。 ケン・サオトメ 家庭用のストーリーで登場するジンの父親。シェイドのシナリオの冒頭に登場し、ゲイツに乗っている。生体改造されてしまった親友であるアイヒマン(シェイド)を止めるために奮闘するのだが…。 ゲーム内では分かりにくいかもしれないが、着ているスーツ(?)がどう見ても「仮面ラ○ダー1号」。シークレットファイルのミニコーナーでサンタナに「息子もアレだが親父さんも相当だ」といったことを言われていた。なおシェイドのシナリオ一話の冒頭で即撃墜されてしまう彼の部下も「仮面○イダーV3」に変身する人に似ていたりする。 デスサタン大帝 デビロットの父親。こちらも家庭用にのみ登場。デビロットのある意味神がかったシナリオの冒頭を飾るに相応しい活躍(?)を見せてくれる。なお彼の身体なのだが、どう見ても宇宙空間の様になっている(ヴァンパイアのパイロンと関係があるのだろうか?)。 評価点 バリアブルメタルによる驚異的なロボットの演出。 『パワード ギア』からの使い回しである視点を除くと、2Dのロボットゲームでありながら恐ろしくよく動く。バリアブルメタルとは本作の設定上に存在する一種の形状記憶合金で、特定の信号を流す事によって一瞬で配列を変えられるというものだが、これによりタイヤの中から回転ブレードを出したり、トレッズが上半身を包んで巨大なギアに変化したりする。 各種通常攻撃にも、例えばレッグパーツの四脚パワーバグタイプを装備するVAには先端に射突武器や放電装置を、トレッズを装備するVAには履帯に刃や内部にチェーンソーを、ターボジェッツVAは外郭を変形させたドリル形態などなど、それぞれ瞬時に出現させる。従来のロボットの変形という枠を遥かに逸脱した演出はすさまじい。 本作では意図的にゲームスピードを速めに調整されており、機体によって機動力の差はあるものの、これだけの質感あるロボット達が画面を所狭しと動き回れる。「ロボット操縦に、高速感を求める」ユーザーには、たまらなく魅力的な要素になっている。 上級者のプレイではブーストを使いまくることにより、誇張抜きで「まばたきする間さえ許されない」刹那の攻防が展開されるのだ。 ユニークなパイロット達と、それぞれに存在する6つ(+3つ)のシナリオ 登場するパイロットはどれも個性的でキャラクターが立っている。なお、本作に登場するパイロット達には、それぞれモデルがいる(後述)。 プレイヤーが選んだパイロットによって、人物相関や設定、更にはストーリーが変わっていく所が面白い。 ストーリーは機体ではなくパイロットに付いているため、他の格ゲーとは違い1つの機体にさえ慣れれば複数のキャラクターのストーリーを見ることができる。 家庭用で追加されたデビロットのシナリオはある意味他のキャラクターから浮いた内容となっており、色々な意味で神がかっている。 + その神がかったシナリオの例 一話目に登場する対戦相手が父親である「デスサタン大帝」なのだが、なんと初の対戦にもかかわらず搭乗する機体が多くのシナリオでラスボスを担当する「ワーロック」といういきなりぶっ飛んだ展開となっている。流石に一話目の敵なだけあってそこまで強くはないのだが。見事に撃破するとデスサタン大帝は「おやつは300円までだ…」との遺言とともに爆散してしまう。「父を乗り越えていけ」ということは言っていたが、一話目にして親殺しという衝撃の展開である(悪役だからいいということなのだろうか?)。 迫力のあるBGM 特に通常の市街地戦での曲やスーパー8のテーマはとび抜けて人気が高い。 また、CS限定の機体である零豪鬼も、スタッフの良い意味での悪ノリかつ、ナイスサプライズと言える。 問題点 (AC版のみ)隠しV.A.のコマンド受け付け 前述した様に、AC版ではコマンド入力をしないと、通常はCPU専用のV.A.は使用できないが、受け付け時間は極端に短い。決定したV.A.が勝利ポーズを取っている間に素早く入力しなければならないうえ、あっという間に選んだV.A.とパイロットのアップが表示される為、運の要素が絡む。 シナリオ・キャラクター関連 SS版のデビロットのEDでは、パイロット達の悪堕ちが見られるが、SS版では何故かジン、アリエータ、シェイドがいない。後発のPS版では追加された。この為、「デビロットのEDはPS版の方が豪華で良い」といった意見も出てきてしまった。 Dr.シュタインはCS版では鉄山同様、銀河万丈氏が声を当てていたが、殆ど台詞はなかった。一応、デビロットのシナリオでは言葉を発しているが、効果音の様な物になっている為、解りづらい。 残念ながら『パワード ギア』のVAが全て出ているわけではない。スカルドやワーカー等、他にも多彩な敵VAがあるが、それらは未登場。 VAの性能バランス 機体の説明でも記述したが、ラスボスであるワーロックの性能はやはり凶悪。大会では使用禁止、対戦で使用するのはご法度とされている。その強さを見越したためか、出現コマンドは隠し機体の中でも難しく設定されている(*5)。 他にも強機体は誰に対しても万遍なく強く、弱機体はほとんどの相手にキツいと、機体バランスには差がある。 レプトスやジャッカル等が初心者にも扱いやすい一方で、サイクロン等はコンボダメージが低く、遠距離戦や空中戦も苦手で扱い難い。 空中ガードが異常に強い 本作ではほとんどの空中攻撃及び地上攻撃を空中ガードで防げてしまう。ブーストを活用することにより、空中で跳躍方向を変えたりホバリングしたりと空中制御の方法が豊富なこともさらに拍車をかけている。 このため、「空中ガードを崩せる技」もしくは「空中ガードの上からでもほぼノーリスクで削れる技」を持っている機体が圧倒的に強い。そうでない機体とは大分差が出来てしまうため、立ち回りを徹底されると余程の腕が無い限り覆して勝利するのは難しい。 総評 ユニークなパイロット達やV.A.には、ファンも多い。ロボット物が好きなら、迷わずプレイしてみても良いだろう。 2D格闘の隠れた逸品として、今なおファンの間で語り継がれているのも大きなポイントであるとも言える。 家庭用版について アーケード版ではCPU専用のパイロットだった千代丸、シェイド、デビロットを主人公にしてストーリーを遊ぶことができる。 ストーリーに声優によるボイスが追加。ジン役の古谷徹氏をはじめとして声優陣はかなり豪華。 当時のディスクメディアへの移植なのでロード時間が発生するのが難点ではあるがそこまでは気にならないレベル。純粋に対戦を楽しむ為に演出等を抑えて読み込みを短縮させるショートカット機能等も完備。特にSS版は必須ではないが拡張RAMにも対応しており使用するとよりAC版に近い画像になる(無くても問題無いといえるレベル)等、当時としてもかなり高い移植度を誇っていた。 家庭用オリジナルの追加機体として「零豪鬼」が追加。 名前の通りストリートファイターシリーズの豪鬼を模したV.A.で、3Dモデルを2D仕様にしている。 使用技は豪鬼を元にしているが、レーザーやドリルを使用したり、瞬獄殺の仕様が突進からの乱舞技に変わっている。 2021年にSwitch/PS4/One/Winで配信された『カプコンアーケードスタジアム』にはAC版の完全移植が『パワードギア』と一緒に収録されている。 2022年にSwitch/PS4/One/Winで発売された『カプコン ファイティング コレクション』にオンライン対戦対応で収録されている。 AC版ベースであるが、隠し機体を「通常機体のどれかを選択後にスティックを対応方向に入力」で簡単に選択可能になっている(設定によりAC版のコマンドにする事も可能)。なお、ワーロック(スティック右)のみランクマッチでは使用不可能となっている。 あくまでもAC版の移植であるので残念ながらSS PSで追加されたシナリオや零豪鬼は存在せず、豪華声優陣のボイスも収録されていない。ただしアーケードスタジアム版と同様に完全移植といえるものとなっているので、かつての家庭用版において完全再現されていなかったオープニングデモの忠実な移植や、ロード時間が皆無になっておりAC版同様に演出をカットや早送り出来る等、スピーディーにゲームを楽しむことが出来るのは大きなポイントといえる。完全移植のアーケードスタジアム ファイティングコレクション版、様々な追加要素が魅力のかつての家庭用移植版と、双方に大きな魅力がある。 その後 一部のキャラクターは後の作品でゲスト出演している。 ジンは『MARVEL VS. CAPCOM』『同2』にて参戦。V.A.から降りて生身で戦うが、ドスの利いた口調に変わっており、指パッチンでブロディアを呼び出したり、乾布摩擦で炎を出して攻撃、自分の服を飛び道具にする(*6)等、かなりの色物と化している。わかりやすく言えば、『Gガンダム』の主人公「ドモン・カッシュ」のパロディキャラクターにされてしまった。 ついでに声も古谷徹氏ではなくなってしまった。 また、DC版の『超鋼戦紀キカイオー』にもジンがパイロットとしてゲスト参戦しており、ブロディアIIカスタムを操縦している。 残念ながらストーリーモードは無いが、ブロディアの技が3Dで再現されている。さらにアイテム攻撃でスーパー8や、カットイン演出でデビロット ガウェインもゲスト出演している。 『NAMCOxCAPCOM』では、『ロストワールド』のシルフィーが反撃技としてブロディアパンチをぶっ放す。どっから仕入れたんですかそのロボ。 デビロットは、『スーパーパズルファイターIIX』にて隠し乱入キャラクターとして参戦したり、『MARVEL VS. CAPCOM』にてアシストキャラクターとして登場した他、『PROJECT X ZONE』にも参戦している。 『ジン以外のパイロット達のドットが存在していない』『あくまでメインはV.A.である』等の理由がある為か、残念ながら『CAPCOM FIGHTING Jam』への参戦権は得られなかった。 余談 本作に登場するパイロット達には、それぞれモデルがいる。 デザインを担当した西村キヌ氏によると(実際には他作品の名前は全て伏せ字入りだが)、ジンは『覚悟のススメ』の葉隠覚悟、マリーの色味やドクロマークは『クイーン・エメラルダス』のエメラルダス、アリエータは『ファイナルファンタジーVI』のティナ、バオ マオの衣装は『ライブ・ア・ライブ』原始編のケモノかぶりというアイテム、ガウェインは『銀河鉄道999』のアンタレス、サンタナは『ジョジョの奇妙な冒険』(複数のキャラクター)、千代丸 鉄山は史実の牛若丸と弁慶、等が挙げられている(*7)。 因みにデビロット一味のモデルは、『タイムボカン』シリーズの三悪かと思われがちだが(と言うかスタッフもそう認識していたが)、デザインした西村氏曰く、実際は『ドラゴンクエストIV』のアリーナ姫一行(*8)がモチーフ(*9)で、見た目のデザインは『不思議の国のアリス』が元になっているとの事。 + デビロットED関連(ネタバレ注意) デビロットのEDに出てくるパイロット達の悪堕ち姿は、『カプコンデザインワークス』によると、以下の様になっている。 ジン→ハカイダージン デビロットとの闘いに敗れ、正義の無力さを痛感したジンが悪堕ちした姿と見られるキャラクター。なおデビロットのシナリオにおいてジンは「バッタもん」と吐き捨てられていた。後のジンが色物臭いキャラクターになってしまったのはこの辺りの影響が強く感じられる(ぶっちゃけ他のシナリオではギャグ要素は一切ないキャラクターだった)。 バオ マオ→合体獣バオマオー どんな状況になっても自分のことを顧みず、妹を庇い続けるバオの兄妹愛に感動したデビロットの優しさ(?)によるDr.への「仲良く合体獣にでも改造してやれい」との命令により誕生した合体獣。バオ曰く「これでオレ達いつまでも一緒だぜ」とのことだが…いいのかそれで? シェイド→改造人間タッコング 「俺は一体…」と自問自答を繰り返しているシェイドを発見したデビロットは「そういう悩んでいるヤツはいずれ正義の味方になるというパターンなのじゃ」という理由で彼を撃破。その後捕獲されタコの力を持った戦士へと改造された姿。姫曰く「ちゃんと(不完全な)良心回路と自爆装置」もつけられている様である。なお捕獲する際に新兵器キャプチャービームで捕まえる予定だったのだが、間違えて自爆ボタンをじいやが ポチッとな と押してしまい(Dr.が間違えて案内してしまった模様)一度スーパー8は爆散してしまった(次の話で何事も無かったかの様に復活していた。姫曰く首の皮一枚でつながったとのことだが)。 アリエータ→メカリエータ デビロットのシナリオ中、彼女は「お花畑が見える」状態で放置されたのだが、後に捕獲されて改造されたのだろうか? マリー→ヘルマリー デビロットから幹部待遇でスカウトされたマリー。他のキャラと違い、スカウトという型で傘下に加わった為か、改造度合いは他のキャラクターに比べて少なく見える。 本作はアニメ化企画もあったそうだが、紆余曲折があり最終的には『ネクスト戦記EHRGEIZ(エーアガイツ)』と言う別作品として放映された。一部のサイバーボッツキャラも(一瞬だけだが)登場している。 なお、翌年のナムコ製ゲーム『エアガイツ(EHRGEIZ)』とはなんの関係も無い。「EHRGEIZ」とはドイツ語で「野望」と言う一般名詞なので、偶々同じ単語を使っただけのようである。 本作に登場するブロディアとB・ライアットは千値練によるアクションフィギュアが発売されており高評価を得ている。
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オーバーライド 【おーばーらいど】 ジャンル シューティング 対応機種 PCエンジン メディア 2MbitHuカード 発売元 データイースト 開発元 スティング 発売日 1991年1月8日 定価 6,500円 プレイ人数 1人 配信 バーチャルコンソール【Wii】2007年9月4日/600Wiiポイント(配信終了)プロジェクトEGG【Win】2015年5月16日/990円(税10%込) 判定 なし ポイント 破壊の爽快感溜めて放出プールショットエクシデンドしすぎ変化に乏しい周回プレイ 概要 主なルール 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 変ゲーメーカーの代表格(?)のデータイーストがPCエンジンに放った縦シューティング。開発は後に『バロック 歪んだ妄想』や『Riviera ~約束の地リヴィエラ~』などで有名となるスティングが担当。 このスティングという会社は何を隠そう元コンパイルのメンバーたちによって立ち上げられた会社であり、このゲームを一言で言うと「DECOの皮を被ったコンパイルシュー」である。(*1) ゲーム中のタイトル画面には「Mission Code -Override-」というサブタイトル表記がある。 一人プレイ専用、全6ステージ構成、周回あり。 + 画像 1面 2面 3面 4面 5面 6面 1面/惑星ウラノス上空…広大な森林地帯を抜け、火口から惑星内部へと侵入する。2面/火山地帯…火口内部の前線基地。高速誘導レーザーを放つ戦車が厄介。3面/バイパスウェイ…擬似的に縦2重スクロールする面。後ろから表れる巨大輸送戦艦は非常に硬い。4面/地下空間施設…至るところにある砲台が難敵。発射された弾は横軸が合うと直角に曲がり自機を襲う。5面/地下巨大要塞…敵の兵器工場。侵入者を迎撃する誘導レーザーは地形を無視して飛んでくる。6面/データポート…バイオコンピュータ「フレイア」を守る最終関門。これまで撃破してきたボスが中ボスとして登場。 主なルール 十字キーにて自機移動、使用ボタンはショットボタンとスピード調整ボタンの2つ。 ショットボタンはボタン押しっぱなしで撃てる、家庭用ゲームでは特に珍しくもないオート式である。 スピード調整ボタンはその名の通りの自機スピードを変化させる効果があり、3段階の調整が可能。また、ボタンを押すとスピード調整と同時に自機後方にてバックファイヤーが放出される。これには攻撃判定があり、それを利用して敵を倒すというテクニックができる。 ボタンを全く押さないでいると、自機が溜めのモーションに入り光り出す。その状態でショットボタンを押すと一撃必殺の「プールショット」を放つ事が可能。プールショットは画面のほぼすべてを覆い尽くす程の攻撃範囲と高い攻撃力を持つ上に、すべての敵弾をかき消す事が可能。いわば溜めボンバーのような性能といったところ。 プールショットの使用制限はなく何度でも出せるが、溜めきらないままショットボタンを押したり、溜め中に敵のダメージを食らうかスピード調整をしてしまうと溜めが無効となってしまう。それ故に溜め中には大きなリスクを伴う事になる。 アイテムキャリアーを破壊するとアイテムを落とす。アイテムの効果は主に「メインショットのパワーアップ」「オプションパワーアップ」「ライフ回復」の3種類が存在する。以下その詳細。オプションアイテムに関しては、時間経過で色が変化する形式となっている。 「P」…メインショット側のパワーを最大4段階までパワーアップさせる。 「E」…ライフを1回復する。他のアイテムと比べ、あまり出現頻度は高くない。 オプション…これを取得すれば自機に2つの補助オプションが装備され、メインショットと一緒に専属の攻撃をしてくれる。なおオプション本体には敵弾を消したり、敵機に接触させダメージを与えるなどの効果は無い。「P」とは別で最大4段階までのパワーアップ効果があり、使用しているオプションと同色のアイテムを取得すれば1段階ずつ性能が上がる。 + 画像 赤ブレイジング・ファイヤー 黄土リバース 緑トルネーザー 青フォローウィング 紫サイドウエポン 赤…斜め前方に固定オプションがつき、斜めにショットを放つ。パワー最強時はホーミング性能が追加される。黄土…自機左右にオプションがつき、レバーと反対方向にショットを放つ。緑…自機周囲を回転移動するオプションがつき、前方にショットを放つ。青…自機の動きをトレースするオプションがつき、前方に貫通性能のあるショットを放つ。紫…左右に固定オプションがつき、左右にショットを放つ。 ライフ 残機制、1機あたりの初期/最大ライフは3ゲージだが、ミスまでのダメージ数は4回である(ライフ0になってもミスではなく、0状態でダメージを受けるとミスとなる為)。また壁とスクロ-ルに挟まれてしまうと一撃でミスとなるが、壁に触れただけではダメージは一切ない。ミス後はその場復活となり、残機、ライフ共になくなるとゲームオーバーである。 ミスすると復活時はすべてのパワーアップがリセットされ、初期状態に戻ってしまうペナルティがある。また、ステージクリアをしても、消費したライフは回復されない。 評価点 PCエンジンシューティング屈指の、敵を破壊する事に重点を置いたゲーム性で、ばんばん撃ちまくるのが非常に爽快。とにかく撃っているだけでガンガン破壊できる程。 プールショットを限界まで溜めて一気に放出するのが気持ちいい。豪快な効果音と共に敵どもを一斉にジェノサイドする破壊のカタルシス。 当時のPCエンジンのゲームとしてグラフィックの描き込みがしっかりとしていて、他のゲームと見劣りはしない外見を持つ。 多少ループまでの演奏時間は短いものの、BGMのクオリティも普通に高く、そして熱い。また、裏技でサウンドテストが可能。 賛否両論点 スコアによるエクステンド(1UP)の頻度が他シューティングに比べ多く、残機数が溜まりやすい。ライフ制も兼ねている事も相まって、ゲームオーバーまでの許容ダメージ数をかなり多くしている。 また、このゲームにおいて、道中、ボス戦共にアイテムキャリアー登場率が過剰なまでに高い為に、多くアイテムを入手しやすくなっている。よって、それを利用すればよりダメージをもらう機会はさらに減る事となる。 ただし、上記問題点でも述べた通り、ダメージ中の無敵時間の短さ故にライフが余っていてもミスする機会が多い上に、敵の猛攻はやや厳しくダメージを受けやすいので、結果的に1UP、及びアイテムの多さでゲームバランスの調和が保たれているという意見もある。 しかし、やっぱりゲームに慣れてしまうとヌルゲー化する恐れもある訳で、この過剰1UPの件に関しては賛否が分かれるかもしれない。 自機や敵の大きさが他の同期のシューティングと比べ大きめに描かれている影響で、やや画面構成が窮屈と感じるところもある。但し、ゲームに悪影響を及ぼす程のものではない。 自機の移動速度が速すぎる。最低速度にしても、自分から敵や敵弾に突っ込んでしまう事もしばしば。 問題点 ミスするとすべてのパワーが落ちてしまい、連鎖ミスを引き起こしやすい。 1残機毎にライフはあるものの、自機のやられ判定が大きい上に、ダメージをもらった時点の無敵時間がほとんど無く、連続ダメージをもらい1ミスという状況が普通にあり得る。その為、敵ラッシュ時にミスするとどうしようもない状況に陥る事もある。 ミスした場所によっては、障害物に阻まれ移動ができず、続けてミスする以外の選択肢がないケースもありえる。 しかし、下記の賛否の件があり、復活から立ち直る機会は意外と多い。 全体的にボスの攻撃パターンがやや単調。また、多くのボスは、敵攻撃を回避してプールショットの繰り返しというチキン戦法(*2)が通用してしまい、緊張感の薄いバトルになりやすい(逆にいえば、初心者に優しいともいえるが)。 全ステージクリアするとスタッフロールの後に周回プレイが始まるのだが、前周とさほど難易度が変わっていない。それ故に周回ならではの新鮮味がほとんど無く、同じゲームの繰り返しとなってしまう。 総評 とにかく敵を破壊する快感を味わうという意味では非常に優秀なシューティング。小難しい事抜きで撃ちまくりたい人にとっては非常にオススメ。 しかし、ゲームとしてはやや大味だと思われる。死にやすい機体性能をごまかす為にアイテムや1UPを過剰放出している印象もある。 余談 エンディングに該当するものは特に無い。一応は自機がズームアップする絵が表示されるが。 もっとも、この時期のゲームではそう珍しいことでもないので、あまり大っぴらに非難するのはお門違いであろう。 何気に当時のファミコン通信(現 ファミ通)のクロスレビューで総計30点(今でいえばシルバー殿堂入り)を果たしている。各レビュアーの主な評価としては、やはり破壊する事の爽快を主に挙げている。 『ラストバタリオン』というタイトルで完全版がX68000にて発売されている。 PCE版との相違点としては、ステージ描写の大幅変更(*3)、難易度設定追加(*4)、パイロットキャラのビジュアルシーンの導入、パワーアップ内容の一部変更が挙げられる。 ちなみにスティングが下請けとしてではなく、自社ブランドで初めて発売した記念碑的作品となっている。
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Age of Wonders III 【えいじ おぶ わんだーず すりー】 ジャンル ターン制4Xストラテジー 対応機種 Windows XP, Vista, 7, 8, 8.1Mac OSX 10.9.3 ~ 10.13SteamOSUbuntu 14.10~ 発売元 Paradox Interactive(*1) 開発元 Triumph Studios 発売日 2014年4月1日(Windows)2015年4月14日(Mac) 定価 2,980円 プレイ人数 1~8人 判定 良作 ポイント 公式日本語非対応だが有志による日本語化modあり 概要 システム 共通部分 ランダムマップ特有 評価点 賛否両論点 問題点 総評 発売後の出来事 概要 オランダのTriumph Studiosが制作してきた『Age of Wondersシリーズ』の作品となる。 Triumph Studiosは『Age of Wonders』(1999年)、『Age of Wonders II The Wizard s Throne』(2002年)、『Age of Wonders Shadow Magic』(2003年)というSRPGを発売してきた。 Triumph Studiosは『Age of Wonders』発売時に、同作は『Master of Magic』(1994年)の精神的後継作であるとしていたものの、『MoM』のファンから「再現できていない」との批判を受けることとなった。特に4X部分は全く再現できていなかったのだが、本作は11年ぶりに再び『MoM』という高い壁に挑んだことになる。 システム 本作はSRPG様の「シナリオモード(キャンペーンを含む)」と、4X様の「ランダムマップ」の1本で2倍楽しめる構成となっている。 共通部分 地形 マップはヘックスのタイルで区切られている。 地上と地下がある。 さらに地下2Fも作成可能。地下がないマップも作成可能。 地下がある場合、地上に地下への入り口が生成され、キャラクターがそのマスの上に載ると「中に入る」というボタンが出現。クリックすると地下マップに移動する。放置すれば地上のままとなる。行き先を指定してキャラを移動させる場合、地下経由のほうが移動コストが低い場合には自動で判断して地下を通ることがある。 地下を掘って拡大するスキルを付けられるヒーローがいる。 陸、海、川(湖)と大別できる。 地下には溶岩の海もある。 海、湖は研究(後述)の「新人船乗り」を研究し終わると、『Civilization V』のように各部隊が船に変形して水上を移動できることになる。ただし、岩礁だけは立ち入れない。なお、飛行ユニットだけの部隊は当初から陸と変わりなく海も岩礁も移動可能。 川を渡るには「ビルダー」ユニットにより橋を架ける必要がある。ただし、川幅が1タイルの幅の部分にしか架けることが出来ない他、対岸が山岳などでも架けられないなど制約が多い。飛行ユニットは川を陸と変わりなく移動可能。 陸地は、極地、熱帯、温暖、火山、荒廃の気候(?)と、森林、山岳、肥沃な平野、荒野などの組み合わせとなっている。例えば、「火山の森林」、「極地の肥沃な平野」などとなる。 本作ではタイル自体には全く出力がない。「温帯の肥沃な平野」であろうが、「火山の山岳」であろうが、それ自体では食料も工業力も貨幣収入も何もない。なお、本作にはそもそも食料のパラメーターはない。 「テラフォーマー」という魔法で自国の都市の範囲内のタイルの地形を変えることが出来る。気候は変えられない。 特殊化(Specialization)の魔法の中には都市の範囲内のタイルの気候を特定のものに変えるものもある。 建物 地形の上に建物があり、それらの建物を都市の範囲内に入れることで、貨幣収入や生産力、マナの採取が初めて可能になる。 建物はゲーム開始後は増えることはない。プレーヤーが建てることは出来ない。 種族 バニラでは6種類の種族がいる。 + 種族概説 オーク 各ユニット HP +5, 近接攻撃力 +1, 射撃攻撃力 -1, 戦闘終了後にHP が10回復。 ゴブリン 各ユニット HP -5, ユニット製造コスト -10%, 毒耐性 +40%。 種族固有ユニットの約半数に近接攻撃に毒攻撃が付与されている。 人口増加 +20%。さらに前哨地と村は +5の人口増加を得る。 ドラコニアン 竜神族。各ユニット 火炎耐性 +20%, 氷雪耐性 -20%, 高速回復。 種族固有ユニットの約半数に近接攻撃に火炎攻撃が付与されている。 得意な地形 荒野, 溶岩 苦手 極地 ドワーフ 各ユニット 防御 +1, 耐性 +1, 毒耐性 +20%。ユニット製造コスト +10%。 ドワーフのユニット(含むヒーロー)は山岳地形を通常地形と同様の移動コストで移動可能。 得意な地形 山岳, 山脈, 洞窟の壁, 岩盤の壁 ハイエルフ 各ユニット 耐性 +1, 射撃攻撃力 +1, 射撃攻撃に ショックボルト+1, 毒耐性 -20%。 ハイエルフユニットは森林のタイルの移動コストが通常タイルと同じとなる。 都市の人口増加 -10%, 研究力 +3。 ヒューマン 都市の生産力 +10。地下が苦手。 ハーフリング DLC「Golden Realms Expansion」にて追加。 各ユニット 近接攻撃力 -1, 射撃攻撃力 +1, 物理防御 -20%, 通常で15%の確率(最大22.5%)で完全回避が起こる。 ハーフリングユニットは森林のタイルの移動コストが通常タイルと同じとなる。 ティグラン DLC「Eternal Lords Expansion」にて追加。猫人族。 各ユニット 耐性 -1, 精神耐性 +40%, 氷雪耐性 -20%。 都市の貨幣収入 +5。 フロストリング DLC「Eternal Lords Expansion」にて追加。 各ユニット 氷雪耐性 +60%, 火炎耐性 -40%, 物理攻撃の攻撃力 -4 氷雪攻撃 +5。 得意な地形 肥沃な平原 苦手な地形 地下, 荒廃 嫌いな地形 火山, 熱帯 クラス バニラでは6種類のクラスがある。 クラス毎に生産、召喚できる固有ユニットが全く異なる。研究によって習得できる魔法も異なってくる。 + クラス特徴 ※ 以下の説明文は日本語化mod適用済みで表示されるゲーム内の説明文のママ。 アークドルイド 強力な召喚ユニット 強力な射撃ユニット モンスター、動物ユニットへのボーナス 都市生産ユニットの弱さ ウォーロード 非常に強力な従来の軍勢 騎兵、歩兵、槍兵のボーナス ゴールド収入の強化と安価なユニット 魔法の弱さ ソーサラー 強力な召喚ユニット 支援ユニットの強化 ショックボルトダメージの強化 都市で生産される軍勢の弱さ テオクラット 支援ユニットの強化 神聖ダメージの強化 多彩な回復手段 ドレッドノート 機械ユニットは頑丈で強力ですが、遅い上に修復が困難です。 膨大なゴールド収入と生産力を経済基盤としています。 魔法が弱点です。 ローグ 隠密性と素早いユニット 毒ダメージの強化 敵国経済への強力な攻撃魔法 非正規ユニットへのボーナス ネクロマンサー DLC「Eternal Lords Expansion」にて追加。 強力な召喚ユニット ユニットや都市のアンデッドへの変化。 アンデッドユニットや都市は、士気や幸福度のペナルティを受けない。 アンデッドユニットは精神属性の攻撃に弱い。 ヒーロー 種族 × クラス × 性別の掛けあわせで、バニラで80名弱の固有のヒーローがいる。いずれも固有名、専用顔CG付きである。 ヒーローユニットのみ、装備の変更が可能である。レア装備を付けて暴れまわれる。 ヒーローユニットがレベルアップするとスキルポイントが得られ、そのユニットのクラスに応じたたスキルを習得可能である。 帝国 帝国の性格は、指導者(であるヒーロー)のクラスによって大きく異なってくる。 なお、指導者は戦闘で死んでも首都が無事であればキャラロストしない。 アライメント プレーヤーの行いを善悪で評価したパラメーター。 アライメントが低いと中立勢力と和平を結びにくくなる。 幸福度 ややこしいことに幸福度は独立して3種類ある。 帝国の幸福度 敵勢力と和平を結ぶ、クエストなどで中立勢力を併合するなどすると上がり、自国の都市を失うと下がる。 種族との幸福度 全種族および、全レア種族についてバラバラに管理されており、中立勢力の都市と同盟を結んだときに、その中立勢力の種族と同じ種族の幸福度が上がり、攻め滅ぼすと下がる。 都市の幸福度 その都市に住む種族とその都市の範囲内の地形との相性に左右される。 都市の幸福度を上げる建造物もある。 ソーサラーの最強攻撃魔法を都市の範囲内で詠唱すると、都市の幸福度が一時的に下がる。 都市 セトラー(開拓団)ユニットによって都市を建設する。 最初は「前哨地」となり、中心から2ヘックスまでの距離の計19タイルが前哨地の範囲となる。人口が増えることで、「村」「街」「都市」「大都市」と名称が変わり、都市の範囲が1ヘックスずつ増加する。 地下にも都市を建設可能。地下大好きドワーフや、地下嫌いなヒューマン、エルフなどの種族によって好みが分かれるので注意が必要。なお、特殊化(Specialization)の魔法の中には、その都市の住民を地下好きにするという魔法がある。 都市の建造物に副次的に都市の範囲を拡大するものがある。 都市はただあるだけで基本の人口増加(前哨地で毎ターン +100)、貨幣収入(前哨地で +2)、生産力(前哨地で +20)がある。都市の規模がレベルアップすると、それら基本出力も増える。 都市の範囲内に建物が含まれていれば、その都市は追加の貨幣収入や生産力、マナの採取、研究力、人口増加や幸福度などを建物から得る事が出来る。 人口は都市のレベルに応じて毎ターン勝手に増加する。 各種族は地形に好き嫌いがあり、好きな地形が含まれていると都市の幸福度が増加し、人口も増加しやすくなる。逆に苦手な地形があると幸福度が下がる。なお、特殊化(Specialization)の魔法の中には、その都市の住民を特定の気候が好きになるように変える魔法がある。 人口を増やす効果のある建物もある。 人口を増やす効果のある都市の建造物(倉庫)もある。 都市に建造物を作ることで都市に機能を付与できる 都市の建造物は『Civilizationシリーズ』のように研究によって解禁されるものではなく、建造物自体がツリー形式になっているだけである。例えばマナを生産する建造物は、祭殿→寺院→聖堂という順に建てていかなければならない。 維持費が掛かる都市の建造物はない。 建造物を建てることで生産が可能となるものがある。例えば… 兵舎…歩兵、弓兵が生産可能となる。 寺院…支援ユニットが生産可能となる。 建築ギルド…セトラー、ビルダーが生産可能となる。 港湾…艦船が生産可能となる。都市の中心タイルが水域タイルに接していないと建設不可。 中立勢力の都市が存在する場合がある。 その中立勢力の種族と険悪でなければ、その中立勢力の出すクエストを完遂することで、和平や同盟を組めたり、最終的に併合できたりする。 併合した場合にその都市にて作るユニットはその都市の種族のものとなる。種族によっては毒耐性や、射撃能力が高いなどのメリットが有る物があるため、特定のユニットはその種族で生産するという戦略もある。その都市でセトラーを作ると、その種族の都市を他所にも作ることが出来る。これにより、指導者の種族では苦手とする地形にも都市を建てることが出来る。なお、都市画面で「〇〇を移住させる」ことにより、都市に住む種族を変更できるが、やっていることは民族浄化なので、元々居た種族に対する幸福度が大幅に下る。 レア種族の居住地が存在する場合がある レア種族にはバニラでは、巨人、ドラゴン、フェイ、アルコンがいる。 巨人、ドラゴンのユニットの攻撃力は凄まじいものがあり、またフェイの一部ユニットはワープ能力があり城壁の内外に移動可能であるため、敵に回すと厄介である。 中立勢力の都市と同様にクエストにより、和平、属国化、併合が出来る。ただし、そのクエストの内容が、別のレア種族の居住地を滅ぼすことだったりする場合もある。 レア種族の居住地には人口のパラメーターはなく、都市のように規模がレベルアップすることはない。 レア種族は都市の建造物「建築ギルド」を作れないため、セトラーを作れない。このため、レア種族の居住地は増やせない。 独立勢力 以下の2種類がいる 建物を占拠している独立勢力 建物は独立勢力に占拠された状態でゲームが始まるため、これらを排除しないとその建物を都市の範囲内に入れても資源が得られない。 建物を占拠している独立勢力は自分からは移動しない。戦闘を仕掛けても来ない。 建物を占拠している独立勢力に戦闘を仕掛けた場合、戦闘前に降伏を申し出る場合がある。「逃す」を選ぶと戦闘は起こらずに建物を占拠している独立勢力はどこかに消える。「容赦しない」を選ぶと戦闘となる。 放浪ユニット マップ上に「盗賊の巣窟」「モンスターの巣」などのジェネレーターがあって、そこから定期的に独立勢力の放浪ユニットが発生する。 自分より格下だと判断すると戦闘を仕掛けてくる。 基本的に、放浪ユニットは独立勢力下ではない監視塔を優先して狙う。おそらく、放浪ユニットはマップ全体の地形は見えている模様。放浪部隊なので、建物を占拠したままにはならない。 魔法 研究 帝国にて魔法の研究を行う。天文台などの研究力を提供する都市の建造物を建てるか、研究力のある建物を都市の範囲内に入れることで研究力が得られる。 種類 魔法の研究ツリーは、各クラス共通のものと、クラス固有のもの、そして特殊化(Specialization)のツリーがある。 戦闘時のみ戦闘ユニットが使える戦闘魔法と、戦略ターンのみで使用できる戦略魔法がある。HP回復の戦闘魔法は戦闘時以外の戦略ターン中は使用できない。1つの魔法の研究ツリーの中に戦闘魔法と戦略魔法が入り乱れており、戦闘魔法だけのツリー、戦略魔法だけのツリーとはなっていない。 詠唱ポイント 1ターン内で消費可能なマナの量。例えば詠唱ポイントが30の時にマナ消費量が80の魔法を唱えると、3ターン掛かることになる。逆に、詠唱ポイントが30の時にマナ消費量が10の魔法は最大で3回唱えられる。 戦闘 部隊 1部隊は最大6ユニットとなっている。 同じタイル上に2部隊存在することは出来ない。 戦闘 部隊が移動中に隣接する敵部隊に戦闘を仕掛けるか仕掛けられると戦闘に突入する。 戦闘に突入した際に仕掛けられた部隊がいるタイルの周辺6タイルに部隊がいると、応援として自動で加わることとなる。ただし、戦闘を仕掛けた勢力でも、仕掛けられた勢力でもない第三者の勢力のユニットはこの限りではない。 戦闘が始まると部隊のスタックは解かれ、1タイルに1ユニットしか存在できなくなる。 戦闘の舞台は、戦闘が行われるタイルの地形毎に専用の戦闘ステージがあり、そこで行われる。建物のあるタイルであれば、その建物の専用ステージが用意されている。 戦闘開始画面では「手動」「自動」が選べる。 戦闘中は敵味方交互にターンが回ってくるので、自勢力のユニットであればどのユニットを先に行動させるかはプレイヤー次第となる。 ランダムマップ特有 マップ生成以下のオプションが有る(以下の説明文は日本語化mod適用済みで表示されるゲーム内の説明文のママ) ランダム…ランダムに設定されています。 通常…全ての設定が平均的になっています。 戦闘…他プレイヤーや中立都市に対する侵略戦争を速やかに始められる設定です。 建国…資源が多く中立都市がないので、新しい都市を設置するのに適した空白地が広がっています。大帝国を築き上げるのに向いた設定です。 冒険…このオプションでは、既にマップ上にある中立都市を何らかの手段で自国領とすることでゲームが進行します。 + マップ設定詳細 設定項目 ランダム 通常 戦闘 建国 冒険 開始時の都市 ランダム 村 大都市 セトラー なし 開始時のユニット ランダム 普通 戦闘 普通 強い 開始時の各勢力同士の距離 ランダム 平均的 近い 遠い ランダム 道路の数 ランダム 平均的 多い なし 平均的 放浪ユニットの数 ランダム 平均的 平均的 平均的 平均的 財宝 ランダム 平均的 平均的 平均的 多い 中立勢力の都市 ランダム 平均的 多い なし 少ない レア種族の居住地 ランダム 平均的 平均的 少ない 多い 資源を産出する建物 ランダム 平均的 少ない 多い 少ない 訪問ボーナスのある建物 ランダム 平均的 平均的 平均的 平均的 財宝の眠る建物 ランダム 平均的 少ない 平均的 多い 設定項目は個別に設定可能で、個別で設定した内容が優先して適用される。ので、「建国」を選んでも中立勢力の都市を発生させることが出来る。 勝利条件の設定 チーム制 最初からシステムによって固定された複数の同盟のチームが組まれており、別チームの勢力とは最初から戦争状態で停戦不可となる。 チームの勝利 こちらは最初から強制的にチームが組まれているわけではなく、最終的に1つの同盟が同盟を結んでいない勢力を殲滅すると勝利となる。 指導者の選択 ランダムマップでは、既存のヒーローだけでなく、カスタムしたヒーローを指導者に選ぶことが出来る。 高度な設定 指導者以外のヒーローも、死んでも首都が無事であればキャラロストしないという設定項目がある。 マップがゲーム開始時に全て探索済みの状態で始まるという設定項目がある。 都市の建設が全くできなくなる(いわゆる One City Challenge)という設定項目がある。 評価点 世界観とそれを強化するシステム 4Xのゲームには珍しく、善悪のパラメーターであるアライメントがあり、それによって研究できる魔法が異なってくる。このことでプレーヤの行動が縛られる。 ランダムマップにてチーム制を選ばなければ、AIはアライメントが近い同士で同盟を組みたがる。 他種族への配慮を強要する、種族への幸福度 おそらく4Xにおいては初めて、各都市の住民の種別に気を配るという要素が付いた作品ではないだろうか。 レア種族の歩兵を使いたい、他種族の射撃ユニットを使いたい、などの戦略が、その種族の都市を得れば叶えられる斬新なシステム。しかし他種族の中立勢力の都市を併合するには、その種族への幸福度が高くなければならない。しかも、種族への幸福度が下がると、その種族のユニットの士気が下がる。 後発の『Stellaris』ほど複雑ではないものの、ゲーム中盤までは新しい都市をどの種族で作るかということにも頭を悩ませる。終盤になると地形や気候を変える魔法などがあるため、逆に大味になるが。 クラスによる性格付け 前述の通り、他種族のユニットは他種族の都市を併合することで生産が可能となるが、他クラスのユニットを生産することはどうあがいても出来ない。 研究により得られる各クラス別の魔法のツリーは全く異なっており、4Xゲームでここまで大きく異なっている研究ツリーは類を見ない。 なお、種族とクラスの組み合わせで最悪な組み合わせもいくつかあることはある。キャンペーン(シナリオ)でそういう組み合わせを強要して難易度を上げているんじゃないかという疑惑がある。 modが適用可能である シナリオモードが有るため、ユーザー作成のシナリオを読み込んでプレイ可能。 2019年末時点で100本程度のユーザーシナリオがSteam Workshopにて確認できる。次作の『Planetfall』が出たため、これ以上は増えないであろうが。 システムを大規模に改変する大型modもいくつか公開されている。 なお、日本語化modはシステムファイルを上書きする形式であるため、Steam Workshopでは公開されておらず、適用は自己責任となる。 日本語化mod https //steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2320413204 賛否両論点 ランダムマップでも、結局戦闘が上手ければ勝ててしまう。 せっかくの都市発展機能がついたのだが、拠点を増やすことで生産を増やすことはたしかに重要だが、AIと戦闘を繰り返すことで経験を積んだエースユニットでそういった劣勢を跳ね返せてしまう。このことから4Xのゲームとして期待した層からは「ゲームデザインとしていかがなものか?」との声がある。 一方で、自分が育てたキャラが劣勢を跳ね返す様は「俺つえー」派からすると堪らない快感がある。 問題点 UIがやや不便 都市画面 生産のキューに入れた生産物のキャンセルは出来るが、並べ替えには対応しておらず、並び替えたいものを一旦キャンセルして再度、キューに入れてゆく必要がある。 細かいことだが、ボタンの配置が悪い。都市画面の生産キューに生産したいものを入れる「生産する」ボタンが下にありすぎてポインタの移動距離が遠いのと、そこまでポインタを移動すると、マップがスクロールする領域に近づいて、意図せずマップの表示位置が変わったりする。都市画面を閉じるボタンも、部隊画面を閉じるボタンと同じ位置とはいえ、使いやすい位置とは言えない。 研究画面 どの魔法がどのツリーのものなのかの表示はなく、分かりにくい。 都市スパムが可能 都市の数による幸福度の低下が無い。 都市はただあるだけで基本的な貨幣収入が得られる。 都市の建造物に維持費がかからないのも大きい。 もちろん、それらの都市を防衛するための軍隊の維持コストが必要な場面もあるので、都市スパムが最良の手段とは限らないが。 総評 本作はSRPG様の「シナリオモード(キャンペーンを含む)」と、4X様の「ランダムマップ」の1本で2倍楽しめる構成となっている。 クセの強いシステムとなっており、他の4Xゲーム経験者でも戸惑う場面があるだろう。他の4Xに比べて制約が緩い部分はとことん緩く、しかし、他の4Xでは存在しない制約がプレーヤの行動を縛る。 なお、「ランダムマップ」も戦闘が上手ければなんとかなるという非常にSRPG寄りのゲームバランスとなっている。 発売後の出来事 2014年9月にDLC「Golden Realms Expansion」が発売されている。 種族「ハーフリング」追加 帝国クエスト追加 同時期発売の『Endless Legend』には当初から帝国クエストがあり、しかもそれが真エンドであった。完全に『Endless Legend』の後追いで、そこにぶつけてきた感がある。 2015年4月にDLC「Eternal Lords Expansion」が発売されている。DLC「Golden Realms Expansion」適用済みでなければ本DLCは適用できない。 クラス「ネクロマンサー」、種族「ティグラン」「フロストリング」追加 敵AIの改良 『Stellaris』『War for the Overworld』などでは敵AIの改良は本体への無償アップグレードで行われており、それをDLCで有償で提供という姿勢に疑問を感じる。 開発・発売元のTriumph Studiosは2017年にParadox Interactiveに買収され子会社化されている。 これに伴い、発売元がTriumph StudiosからParadox Interactiveに変わっている。 Triumph Studiosのサイトに在った本作および他作品のユーザーフォーラムもParadox Interactiveのサイトへ移転している。 2019年に『Age of Wonders Planetfall』が発売されている。 本作と異なりファンタジーさが払拭されてSF色が強くなっている。 本作において都市の発展要素がいまいちで、戦闘が上手ければなんとかなるというゲームバランスだったことから、「都市の発展要素が本当に必要だったのか?」という声が多かったため、『Planetfall』では文明の発展とともにユニットを格段に強化できるバランスとなり、劣勢を跳ね返し難くなっている。 多分意図的に、本作が各所レビューにて僅差で破れた『Endless Legend』に近い内容となっている。
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F-1スピリット 【えふわんすぴりっと】 ジャンル レーシング 対応機種 MSX 発売・開発元 コナミ 発売日 1987年10月 定価 5,800円(税別) 判定 なし 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 移植 概要 ロードファイターのシステムを改良発展させた見下ろし型2Dレーシングゲーム。 上下以外に左右にも画面がスクロールするなど、制約の多いハードながらコースに広がりを持たせるといった工夫がなされている。 パーツをカスタマイズするシミュレーション要素もある。 システム 各種レースに出場し、ライバル車を抜いてクオリファイポイントを稼ぎ、ドライバーの夢であるF1グランプリで全勝優勝することが目的。 ストックカー(市販車改造の競技用自動車)から始まり、一定以上ポイントを稼ぐ事でラリー・F3・F1の上位レースへと出場できる。 F1の最終レースであるオーストラリアGPに出場可能となるにはポイントが180必要。つまり、それまでに出場可能な下位カテゴリ5レースおよびF1の15戦全てで一度は1位を取らねばならない。F1オーストラリアGPでトップでゴールインするとエンディングとなる。 クオリファイポイントの取得状況はパスワード(英字24文字)でコンティニュー可能。 各種レース毎に自車のパーツをカスタマイズする事ができる。コースに合ったカスタマイズをする事で、自車はカタログスペック以上の性能を発揮する。予めパーツの決められた3種類のセッティングに加え、各パーツを自由に設定してオリジナルマシンを組む事も可能。 ENGINE 燃費と最高速度を左右する車両の命。が、コース中のピットで燃料補給することはできる。 BODY 重量と硬度を左右する外装。硬度があれば多少障害物にぶつかっても走行不可能になるようなことはない(その代わり重量が重く加速が鈍る)。 BRAKE 制動力を決定付けるパーツ。実際の車のブレーキ同様、使い続けると利きが悪くなる。上級者向けはポンピングブレーキのテクニックが必要。 SUSPENSION わかり易く言えばタイヤの軸。コーナリング性能とグリップに影響する。上級者向けはコーナリング性能が高い代わりにスピンしやすくなる。 GEAR ギアチェンジ操作の不要なオートマチックと、ギア比の異なるマニュアル2種類(低速での加速重視、高速での伸び重視)を選択可能。 レースそのものは『ロードファイター』同様にライバル車をかわしながらゴールを目指すというもの。 ガードレールや敵車両と接触すると一定の確率でパーツが破損し、走行が困難になる。走行やクラッシュにより燃料が無くなった場合はリタイアとなる。 スタートライン前後に設置されているピットに入る事で燃料補給や修理が行える。ただしその間にもライバル車両はプレイヤーを追い抜いていくため、安易なピットインは避けなくてはならない。 評価点 シミュレーションゲームとしての側面もあった事 当時のレースゲームと言えば、「F1」という単一のテーマのみを取り上げたものや、「カーレース」という抽象的な内容であるものが大半を占めていた。 対してこの作品は、きちんと一ドライバーからの成り上がりを描いており、他のレースゲームとは一線を画する内容であった。単純にバリエーションも多い。 「ストックカー」という明確な名称を用いていた事も大きい。他にもF3やF3000という、F1の影に隠れがちなクラスも扱っている。 一応ではあるが、耐久レースの存在もある。(*1)ただしゲームのため周回制にはなっている。 レース部分の設計も綿密 「周回遅れ」の概念があり、基準タイムよりも早く走っていると雑魚ライバル車を抜いても2分の1の確率で順位が上がらなくなっており、単純なゲーム性にありながらも忠実再現を試みている。 雑魚ライバル車とは別に、車両性能が拮抗していて抜きづらい青いライバル車が存在し、それを抜かないと決して1位になれない。 パーツセッティングの自由度 複数のレースが存在するが故に、それに合わせたパーツを組む楽しみがあった。 グラフィック・サウンドの評価が非常に高い ピットイン時には自車が拡大され、コンマ単位で刻まれるタイムとピットから出て整備を行うメカニック達の様子までもが映し出される。この画面に限りスピードに合わせてスクロール速度が細かく変わるため、ピットから発進する様子もかなりの疾走感があった。 タイトルからゲームスタートする際も、チェッカーフラッグとその合間に描かれるレースやドライバーの一枚絵がとても秀逸。 コースも大きくうねるカーブが取り入れられており、それに合わせて大きくスクロールする事でコースの幅広さを見せている。 コナミMSX作品に用いられる拡張音源「SCC」を採用(*2)しており、豪華な音源と曲自体の評価が合わさってユーザーの熱い支持を集めている。 2人プレイも可能で、裏技として最初から全コースがプレイ可能なパスワードも出回っていたため、ちょっとした接待ゲームとしても重宝した。 問題点 若干ハードルは高め。 パーツのセッティングが存在するため、ある程度の知識が必要。 プリセットがあるとはいえ、セッティングがレースの有利不利に直結してしまうため、知識があるに越したことはない。 ほとんどのエンジンは燃費が悪いだけのハズレで、ピットイン無しでゴール可能な2種(低速域重視の左から4番目か、高速域重視の一番右)に事実上絞られた。残りのパーツはプレイヤーの腕に応じたセレクトとなり殆どのプレイヤーは中級者向けの真ん中のパーツを選択していたため、実質的にセッティングのバリエーションは限られた。 実際のレース同様、順位によるポイント制を採用しているため、完走だけでなく上位を狙わなくてはならない事も拍車をかけている。 レース中の動作が重い。 特にスクロールに弱いMSXであったために、スクロールが数ドットずつ飛んでおり、ガタガタとした重い挙動と体感しやすい。 PCGと呼ばれる8x8ピクセル単位で画像描画を扱う画面モードしか持たないMSX1のため、割り切って8ドット単位でスクロールしているためである。なおハードウェア的に縦スクロール機能がサポートされたのはMSX2から、縦に加えて横スクロールもサポートされたのはMSX2+からである。(*3) コースのバリエーションが案外少ない。 F1のコースはゲーム発売年である1987年のF1グランプリ16戦のコースを模している。とはいえ、個性ある下位カテゴリのレース、低速コーナーが初登場して初心者殺しのF1第3戦サンマリノGP、縁石のゼブラがトリコロールで印象的なフランスGPやゼブラが青い西ドイツGP、といった個性的なコースが続出していた前半をクリアした後、途端に没個性なコースが続くためダレてゆくのは否めない。対戦プレイでもたいていはラリーかせいぜい日本GPぐらいしか遊ばれていなかった。 総評 古くから続く見下ろし型レーシングゲームを順調に進化させ、自車カスタマイズシステムを搭載した2Dレーシングゲーム。 現代の3Dレーシングゲームでは標準搭載されることの多くなった自車カスタマイズシステムがこの頃に実装されていたのは特筆すべき事項だろう。 当時のMSXレーシングゲームとしては、グラフィックやサウンド、雰囲気が大人びており、大変評判のよろしい物だった。 余談 続編として「F-1スピリット 3Dスペシャル」がリリースされている。 MSX2+の本体発売に合わせたローンチタイトルのひとつだった。ハードウェア横スクロールが可能となったことに伴い、タイトルの通りバックビューによる擬似3Dとなっている。 ROMカートリッジではなくフロッピーディスクでの供給となったためSCCは搭載できず、コナミMSXゲームで唯一のFM音源対応ゲームとなった。 当時F-1スピリットとのカップリングで発売されたサントラのライナーノーツに、(他機種と比べ貧弱なFM音源のせいで)曲想が制限された旨の愚痴とも取れる記述がある。(*4) パナソニックからMSX用の操縦桿コントローラー「ジョイハンドル」が発売された際、本作の内容を改変した「A-1スピリット」が同梱されていた。 基本的なゲーム内容は同じだが、マシンが飛行機のような三角形のものになる、500km/hものスピードが出せるといった変更点がある。ある意味『F-ZERO』の先駆けである。 ただし、スピードが速過ぎてゲームにならないといった問題もあり、あくまでもコントローラーのテスト用ソフトと見た方が良い。 「A-1」とはパナソニックが販売していたMSX機種のシリーズ名から採られたもの。 本作のストックカー戦とF-3戦で流れるBGM、「Hot Summer Riding」は同社のアーケードゲーム『A-JAX』の没曲を流用したもの。 2014年に本作と「3Dスペシャル」の2作品を収録したサウンドトラックがEGG MUSIC RECORDSより発売された。 ライセンスの関係上、「MSX RACING SPIRIT」に改題の上で発売されている。(*5) 本作の開発が始まった頃はまだSCC音源ができていなかったため、音楽担当の古川元亮氏は2台のMSXに半分ずつ曲データを入れて同時に鳴らして曲を作っていた。その後、SCC音源ができあがると「何かサンプル曲を作ってくれ」との依頼があり『A-JAX』で没になった曲を移植した。結局その曲も本作で正式に採用されたことで日の目を見ている。ちなみにサウンドドライバはモアイ佐々木氏が作ったとのこと。 移植 1991年にゲームボーイに移植されている。 原作とは異なりF1・F3・F3000のみが舞台となった。 サウンドを変更しており『Over Drive』の物を使用、ライバル車両との接触判定が消滅している等の差異がある。 後にコナミGBコレクションVol.1に『コナミレーシング』とタイトルを変えて収録される。こちらは対戦機能が削除され、コース名が一部変更されている。 1988年に稼働したアーケードゲームの「チェッカーフラッグ」はゲームシステムに本作との共通点が多く、事実上の本作のアーケード版といえる。